JP2017136349A - ロータリー式電気かみそりおよびロータリー式電気かみそりの外刃の製造方法 - Google Patents

ロータリー式電気かみそりおよびロータリー式電気かみそりの外刃の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】樹脂材料を用いた射出成形もしくは圧縮成形によって形成される外刃により、従来の金属材料からなる外刃では不可能もしくは困難であった構造、デザイン、質感を実現することができると共に、製造コストの低減を図ることができるロータリー式電気かみそりおよび当該ロータリー式電気かみそりの外刃の製造方法を提供する。
【解決手段】本発明に係るロータリー式電気かみそり1は、複数の髭進入口23が形成された環状髭剃り面を上面22aに有する外刃22と、外刃22の下面22bに摺接しつつ回転する小刃42を持つ内刃40とを備えるロータリー式電気かみそりであって、外刃22は、樹脂材料を用いた一体構造として形成されており、隣接する髭進入口23、23の間に位置するリブ部27を有する。
【選択図】図6

Description

本発明は、ロータリー式電気かみそりおよびロータリー式電気かみそりの外刃の製造方法に関する。
従来より、複数の髭進入口が形成された環状髭剃り面を上面に有する外刃と、外刃の下面に摺接しつつ回転する小刃を持つ内刃とを備えて、髭進入口に進入した髭を切断するロータリー式電気かみそりが知られている(特許文献1、2参照)。
特開2012−100729号公報 特開2014−113204号公報
しかし、特許文献1、2に例示されるような従来のロータリー式電気かみそりにおいては、外刃がステンレス合金製平板薄板材を用いたプレス加工等により形成されるため、環状髭剃り面(特に、髭進入口やリブ部等)の構成(構造、デザイン、質感等)に変化を持たせることが不可能もしくは困難であるという課題があった。また、当該外刃と他の樹脂部品等を組み合わせて外刃組が構成されるため、部品コスト、組立コスト等の製造コストが増加するという課題があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされ、樹脂材料を用いた射出成形もしくは圧縮成形によって形成される外刃により、従来の金属材料からなる外刃では不可能もしくは困難であった構造、デザイン、質感を実現することができると共に、製造コストの低減を図ることができるロータリー式電気かみそりおよび当該ロータリー式電気かみそりの外刃の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、以下に開示するような解決手段により、前記課題を解決する。
開示のロータリー式電気かみそりは、複数の髭進入口が形成された環状髭剃り面を上面に有する外刃と、前記外刃の下面に前記環状髭剃り面の下方から摺接しつつ回転する小刃を持つ内刃とを備えるロータリー式電気かみそりであって、前記外刃は、樹脂材料を用いた一体構造として形成されており、隣接する前記髭進入口同士の間に位置するリブ部を有することを特徴とする。
これによれば、外刃が、樹脂材料を用いた射出成形もしくは圧縮成形によって所要形状を有する一体構造に形成される。すなわち、外刃が成形された時点において刃面が形成されるため、従来方法のような後加工が不要となる。したがって、従来と比べて外刃の形成工程を大幅に簡素化することができる。その結果、部品コスト、装置コスト、組立コストの全てを大幅に低減することが可能となる。また、従来の金属材料からなる外刃では不可能もしくは困難であった構造、デザイン、質感を実現することができる。さらに、金属材料を用いる場合の懸案であった残留応力解放による変形や、使用者における金属アレルギーの問題を解消することができる。
また、前記外刃は、前記リブ部として、上面の高さ位置が異なる複数種類のリブ部を有することが好適である。
これによれば、相対的に厚いリブ部と相対的に薄いリブ部とを複合的に配設した構成とすることによって、肌へのダメージを抑制しつつ、深剃りをすることが可能となる。
また、前記外刃は、前記リブ部の上面が、径方向に沿って凸状、凹状、もしくは波状の形状に形成されていることが好適である。
これによれば、肌触りを良くする効果の実現、深剃り性能を高める効果の実現、クセ髭を拾い易くする効果の実現等のように、目的とする効果に見合った外刃を実現することが可能となる。
また、前記外刃は、前記リブ部の上面の周方向の両端部が、曲面形状に形成されていることが好適である。
これによれば、外刃を肌に沿って滑らせた際に、環状髭剃り面が肌へ引っ掛かることが防止でき、且つ、曲面での接触となるため肌触りを良くすることが可能となる。
また、前記外刃は、前記リブ部の下面が、前記内刃の回転方向後方側が該内刃と摺接する相対的に低い位置に形成され、前記内刃の回転方向前方側が該内刃と摺接しない相対的に高い位置に形成されていることが好適である。
これによれば、内刃と外刃(リブ部の下面)との摺接面積を小さくすることができる。したがって、摩擦抵抗が減少するため、消費電力および騒音(摺動音)をいずれも低減することが可能となる。
また、前記外刃は、表面にシボ加工が施された前記環状髭剃り面を有することが好適である。
これによれば、外刃(環状髭剃り面)の肌への接触面積が減少して、摺動抵抗が低下する。したがって、外刃を肌に沿って滑らせた際に、滑りが良くなり、スムーズな使用感を得ることが可能となる。
また、前記樹脂材料は、透明もしくは透光性を有する材料、もしくは色彩を付す着色剤が含有された材料であることが好適である。
これによれば、従来の金属材料からなる外刃では実現できなかったデザインや質感を実現することが可能となる。
また、前記外刃は、下面の径方向の中心位置に、前記内刃を軸方向に移動可能で且つ径方向に移動不能に固定する固定部が一体構造で形成されていることが好適である。
これによれば、外刃組の部品点数を一つのみとすることができ、複数部品の組立を行う工程およびこれに必要な組立装置もなくすことができる。したがって、部品コスト、装置コスト、組立コストの大幅な低減が可能となる。
また、開示のロータリー式電気かみそりの外刃の製造方法は、複数の髭進入口が形成された環状髭剃り面を上面に有する外刃と、前記外刃の下面に前記環状髭剃り面の下方から摺接しつつ回転する小刃を持つ内刃とを備えるロータリー式電気かみそりの該外刃の製造方法であって、樹脂材料を用いた射出成形もしくは圧縮成形によって、前記外刃を一体構造として形成する工程を備えることを特徴とする。
これによれば、樹脂材料を用いた射出成形もしくは圧縮成形によって所要形状を有する一体構造の外刃を形成することができる。すなわち、外刃が成形された時点において刃面が形成されるため、従来方法のような後加工が不要となる。したがって、従来と比べて外刃の形成工程を大幅に簡素化することができる。その結果、部品コスト、装置コスト、組立コストの全てを大幅に低減することが可能となる。また、従来の金属材料からなる外刃では不可能もしくは困難であった構造、デザイン、質感を実現することができる。さらに、金属材料を用いる場合の懸案であった残留応力解放による変形や、使用者における金属アレルギーの問題を解消することができる。
本発明によれば、樹脂材料を用いた射出成形もしくは圧縮成形によって形成される外刃により、従来の金属材料からなる外刃では不可能もしくは困難であった構造、デザイン、質感を実現することが可能となる。さらに、外刃の製造コストの低減を図ることができる。
本発明の実施形態に係るロータリー式電気かみそりの例を示す概略図(斜視図)である。 図1に示すロータリー式電気かみそりのヘッド部の例を示す概略図(分解斜視図)である。 図1に示すロータリー式電気かみそりの刃ユニットの例を示す概略図(側面断面図)である。 図1に示すロータリー式電気かみそりの内刃組の例を示す概略図(上面側斜視図)である。 図1に示すロータリー式電気かみそりの内刃の小刃および外刃の一部を示す概略図である。 図1に示すロータリー式電気かみそりの外刃の例を示す概略図(上面側斜視図)である。 図6に示す外刃の概略図(平面図)である。 図7におけるVIII−VIII線断面図である。 従来の実施形態に係るロータリー式電気かみそりの外刃の例を示す概略図である。 図1に示すロータリー式電気かみそりの外刃カバーの例を示す概略図(下面側斜視図)である。 図7におけるXI−XI線断面図である。 従来の実施形態に係るロータリー式電気かみそりの外刃の例を示す概略図である。 図8におけるXIII部拡大図である。 図13に示す構成の変形例である。 図13に示す構成の変形例である。 図13に示す構成の変形例である。 図11におけるXVII部拡大図である。 図17に示す構成の変形例である。 図11に示す構成の変形例である。 図11に示す構成の変形例である。 図1に示すロータリー式電気かみそりの外刃に施されるシボ加工の例を示す概略図である。 図1に示すロータリー式電気かみそりの外刃の環状髭剃り面が複数の色彩を有する場合の構成例を説明する説明図である。 図1に示すロータリー式電気かみそりの外刃の環状髭剃り面が複数の色彩を有する場合の他の構成例を説明する説明図である。 図1に示すロータリー式電気かみそりの外刃の他の例を示す概略図(上面側斜視図)である。 図23に示す外刃の概略図(下面側斜視図)である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について詳しく説明する。図1は、本実施形態に係るロータリー式電気かみそり1の例を示す斜視図(概略図)である。また、図2は、ロータリー式電気かみそり1のヘッド部3の分解斜視図(概略図)であり、図3は、刃ユニット16の側面断面図(概略図)である。なお、実施形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する場合がある。
本実施形態に係るロータリー式電気かみそり1は、図1〜図3に示すように、本体部2に保持されるヘッド部3において、複数の髭進入口23が貫通形成された外刃22と、当該外刃22の下面に摺接しつつ回転する内刃40とを有し、髭進入口23に進入した髭を外刃22と内刃40とでカットするロータリー式電気かみそりである。なお、外刃22と内刃40とを備えて構成される刃ユニット16を三組有するロータリー式電気かみそりを例に挙げて説明するが、これに限定されるものではなく、一組あるいは他の複数組であってもよい(不図示)。また、内刃と共に外刃も回転駆動される構成としてもよい(不図示)。
本体部2は、略円柱状のケース10を備えている。このケース10の内部には、駆動源(一例としてモータ)、電池、制御回路基板等(いずれも不図示)が収容されている。また、ケース10の前面には電源スイッチ11が取り付けられている。
図2に示すヘッド部3は、本体部2のケース10の上部に連結されて保持されるヘッドケース30と、このヘッドケース30に上方から被嵌される外刃枠32と、ヘッドケース30の内底部に収容された内刃駆動軸12と、外刃枠32に僅かに上下動可能かつ揺動可能に保持された三組の刃ユニット16とを備えている。一例として、三組の刃ユニット16は平面視で、三角形となるように配設されている。
さらに、それぞれの刃ユニット16は、内刃40を備えた内刃組5と外刃22を備えた外刃組4とが嵌合された状態で、その上方から外刃ケース34が嵌設されて外刃枠32に揺動可能且つ上下動可能に固定(保持)される。このとき、内刃台44の下部に内刃駆動軸12の上端(球状部)が下方から係合されており、内刃駆動軸12の駆動によって内刃組5が回転駆動される。
また、本実施形態においては、各外刃ケース34は相互に連動しつつ、外刃枠32に対してそれぞれがシーソー状に移動可能に構成されている。これにより、ヘッド部3の上面3aが凸面となる状態と、凹面となる状態との間で変形可能となっている。
なお、前述の通り、本実施形態は刃ユニット16を三組備える場合の例であるが、三組以外の場合においても基本的な構成は同様に考えればよい。
ここで、外刃22は、髭進入口となる複数の孔23が軸方向(すなわち内刃の回転軸の軸方向と同方向)に貫通して形成され、この髭進入口23に入った髭を内刃40がカットする構成である。すなわち、外刃22は、上面22aが使用者の肌に接する髭剃り面となり、髭進入口23が上面22aに開口する構成となる。当該上面22aは環状の平面すなわち環状髭剃り面として形成されている。一例として、環状髭剃り面が外周寄りの円周上と内周寄りの円周上とに二列設けられる、いわゆるデュアルトラックの構成となっている(図中の符号22A、22B)。ただし、これに限定されるものではなく、環状髭剃り面が三列設けられるトリプルトラック等、他の構成としてもよい(不図示)。なお、外刃22の詳細については後述する。
一方、内刃40は、内刃台44に固定されて内刃組5を構成している。この内刃台44の下部にモータの出力軸と接続される内刃駆動軸12の上端が嵌合される凹部44aが形成されている。なお、変形例として、内刃駆動軸12により駆動される回転体を、内刃台を設けない内刃のみの単一部品からなる構成としてもよい(不図示)。
図4に示すように、本実施形態に係る内刃40は、略円盤状の平板からなる内刃ベース板41の一部を板面に対して起立させた複数の小刃42を備えて構成されている(図の簡素化のため、一部の小刃のみに符号を記入している)。一例として、図5に示すように、小刃42は、回転方向前方側に向かって前端面42bが傾斜するように形成されている。したがって、回転方向前方側の上端縁が刃先42aとなる。なお、矢印Aで内刃40の回転方向を示す。
本実施形態に係る小刃42は、上端から下端まで径方向幅が同一に形成されており、一例として、径方向幅が1[mm]程度で、周方向幅が0.5[mm]程度の矩形断面を有する略角柱状であって、長さ(根元から刃先までの長さ)が3[mm]程度に形成されている。ただし、この寸法形状に限定されるものではない。
なお、本実施形態においては、上記の外刃22に対応して、小刃42が外周寄りの円周上と内周寄りの円周上とに二列設けられる、いわゆるデュアルトラックの構成となっている(図中の符号42A、42B)。ただし、これに限定されるものではなく、外刃22の構成に対応する他の構成(例えば、トリプルトラック等)としてもよい(不図示)。
以上の構成を備えて、刃ユニット16が組み立てられることによって、外刃22の下面22bに、内刃40の小刃42が当接する状態となる(図3、図5参照)。この状態で、内刃40を矢印A方向に回転駆動することによって、髭進入口23に入った髭Xを内刃40(小刃42)の刃先42aでカットすることができる。
ここで、本実施形態に特徴的な外刃22の構成について、図面を用いて詳しく説明する。
(第1実施例)
先ず、外刃22の第1実施例を図6、図7に示す。ここで、図6は外刃22の上面側斜視図(概略図)であり、図7はその平面図(概略図)である。
本実施例においては、外刃22は、樹脂材料を用いた一体構造として形成されていることを特徴とする。一例として、硬度ロックウェルHRC40〜60のエンジニアリングプラスチック材料を用いて、射出成形もしくは圧縮成形によって形成される。
この外刃22は、周縁が下方に折曲された略カップ状の形状を有している。また、上面22aにおいて(すなわち上面22aから下面22bに貫通させて)多数の髭進入口23が形成されている。これによって、当該髭進入口23に入った髭をその下端部と内刃40(小刃42)とで挟み込むようにしてカットする作用が得られる。
ここで、図8に外刃22の断面図(図7におけるVIII−VIII線断面図)を示す。一方、図9に参考図として、金属材料を用いて形成された従来の外刃122の同等位置断面図を示す(符号122Aは環状髭剃り面、符号127はリブ部)。図9に示す従来の外刃122は、製造方法の一例として、ステンレス合金製平板薄板材を準備して、プレス加工(剪断プレス加工)により表面側にパンチを当てて所定形状の略円板状部材に打ち抜くと共に所定位置の中抜きを行う工程を実施する。次いで、打ち抜きを行った略円板状部材に対してプレス加工(絞りプレス加工)を施し、略カップ状の形状となるように形成を行う。次いで、焼入れ処理工程(熱による硬化処理工程)を行った後、環状髭剃り面の所定位置に、回転円盤砥石を用いた研削加工によってスリット状の髭進入口を形成する工程を実施する。次いで、環状髭剃り面の裏面において小刃が摺接する刃面部分(図9におけるクロスハッチング部分)を切削加工もしくは研磨加工によって除去する薄肉化工程を実施する。この薄肉化工程が必要となる理由は、当該刃面部分の厚みが薄くなければ深剃りができないためである。最後に、表面仕上げ工程(研磨工程等)を実施して、外刃の完成に至る。
これに対して、本実施例に係る外刃22の製造方法は、樹脂材料を用いた射出成形もしくは圧縮成形によって所要形状を有する一体構造に形成されるものである。したがって、外刃22が成形された時点において刃面が形成されるため、従来方法のような後加工が不要となる。より具体的には、スリット状の髭進入口を形成するために、回転円盤砥石を用いた研削あるいは、ECM、プレス等の加工工程を設ける必要がない。また、金属材料を熱により硬化させる焼入れ処理工程を設ける必要がない。さらに、切削加工もしくは研磨加工による刃面の薄肉化工程を設ける必要がない。従来の薄肉化工程では、工程実施後に残留応力解放による変形が問題となっていたが、その問題も生じることがない。このように、従来と比べて外刃の形成工程を大幅に簡素化することができる。
さらに、髭進入口23は、放射状のスリット形状や、丸孔形状、あるいはそれらの組み合わせ等、様々な形状を採用することができる。特に、本実施例に係る外刃22は、樹脂材料を用いた射出成形もしくは圧縮成形によって所要形状に形成されるため、従来の金属材料を用いた外刃のように研削あるいは、ECM、プレス等の加工による方法によっては形成できなかった髭進入口の形状を実現することが可能となる。より具体的には、研削加工では形成できない波線等の複雑な曲線形状や、プレス加工では形成できない隣接スリット間隔が狭い形状や開口面積が小さい形状等を実現することが可能となる。
また、従来の金属材料を用いて形成される外刃の場合には、使用者によっては金属アレルギーが起こる可能性も考えられなくはないが、本実施例のように樹脂材料を用いて形成される外刃によれば、その問題を解消することが可能となる。
なお、本実施例においては、外刃22の径方向中心に嵌合孔24が設けられており、当該嵌合孔24に外刃カバー25が固定されて外刃組4を構成している。ただし、後述の第7実施例で示すように、外刃カバーに相当する形状まで含めた一体構造とすることによって、外刃22のみの一部品構成からなる外刃組としてもよい。
ここで、外刃カバー25は、図10に示すように、樹脂材料を用いて略カップ状に形成されており、下部には内刃台44の凸部44bが係合される筒状部25aが設けられている。また、筒状部25aの外壁部分には、外刃22の径方向中心に形成される嵌合孔24に嵌合されてかしめ固定される複数の突起部25bが設けられている。これにより、外刃22の中心と、外刃カバー25(ここでは、筒状部25a)の中心とが一致した状態で両者が嵌合されて外刃組4が構成される。なお、外刃カバー25の上部にはステンレス合金等の金属材料からなる化粧板26が被嵌されている。ただし、これを省略する構成としてもよい。
次に、図11に外刃22の断面図(図7におけるXI−XI線断面図)を示す。一方、図12に参考図として、金属材料を用いて形成された従来の外刃122の同等位置断面図を示す(符号123は髭進入口、符号127はリブ部)。本実施例に係る外刃22は、リブ部(一の髭進入口23とこれに隣接する他の髭進入口23との間に設けられる部分)として、上面の高さ位置が異なる複数種類のリブ部27を有している。なお、当該「複数種類」として図11において二種類(27A、27B)を例示するが、これに限定されるものではなく、三種類以上であってもよい(不図示)。
例えば、リブ部27Aのように他のリブ部よりも厚さを厚く形成することによって、使用者の肌へのダメージを抑制することが可能となる。一方、リブ部27Bのように他のリブ部よりも厚さを薄く形成することによって、深剃り性能を高めることが可能となる。したがって、相対的に厚いリブ部(一例として27A)と相対的に薄いリブ部(一例として27B)とを複合的に配設した構成とすることによって、肌へのダメージを抑制しつつ、深剃りをすることが可能となる効果が得られる。なお、前述の通り、複合的に配設されるリブ部の形状(厚さ)は二種類に限定されるものではない。
なお、リブ部27の上面の高さ位置の設定、すなわち、リブ部27の高さ(上下)方向の寸法(長さ)は特に限定されるものではないが、好適には、高さ位置が最も低いリブ部は、高さ位置が最も高いリブ部に対して高さ方向の寸法が約10分の3以上〜約10分の9以下の長さに形成すればよい。これにより、上記の作用効果を得ることができる。また、さらに好適には、高さ位置が最も低いリブ部は、高さ位置が最も高いリブ部に対して高さ方向の寸法が約3分の1以上〜約3分の2以下の長さに形成すればよい。これにより、上記の作用効果すなわち肌へのダメージの抑制と、深剃りの実現とを、高次元で両立させることが可能となる。
これに対して、図12に示す従来の外刃122は、前述の通り、ステンレス合金製平板薄板材を用いたプレス加工等により形成されるため、刃の厚さが一定とならざるを得なかった。すなわち、環状髭剃り面の周方向に沿ってリブ部127の上面の高さ位置(上下方向の長さ寸法)を変化させることが不可能であり、前述したような本実施例が奏する作用効果を得ることはできなかった。仮に、部分的にリブ部127の上面の高さ位置(上下方向の長さ寸法)を変化させようとすれば、複雑な加工工程(切削もしくは研磨等)が必要となるため、加工工数、加工時間が共に増加して、製造コストが増加してしまうこととなる。したがって、工業製品の量産性の観点から実現は不可能もしくは困難であった。
(第2実施例)
続いて、外刃22の第2実施例について説明する。本実施例に係る外刃22は、前述の第1実施例と同様に樹脂材料を用いた一体構造を備えている。その他の構成については、第1実施例と同様の構成を備えていてもよく、あるいは異なる構成を備えていてもよい。以下、本実施例における特徴的な構成を中心に説明する。
本実施例に係る外刃22のリブ部27の拡大図(図8におけるXIII部拡大図)を図13に示す。当該図13に示すように、従来のリブ部と同様に上面を平面形状に形成することは当然可能である。さらに、本実施例の変形例を図14〜図16(いずれも図13と同等位置の図)に示す。図14に示すように、リブ部27の上面27aが、径方向に沿って(径方向の内側と外側とを結ぶ方向において)、凸状の形状に形成することが可能である。また、図15に示すように、リブ部27の上面27aが、径方向に沿って凹状の形状に形成することが可能である。あるいは、図16に示すように、リブ部27の上面27aが、径方向に沿って波状の形状(波線のように凸状と凹状とが規則的にあるいは不規則に混在する形状)に形成することが可能である。
例えば、図14に示すリブ部27のように、小刃42が摺接する刃面部分に対応する位置のリブ部上面27aが厚くなるような凸状に形成することによって、肌触りを良くすることが可能となる。一方、図15に示すリブ部27のように、小刃42が摺接する刃面部分に対応する位置のリブ部上面27aが薄くなるような凹状に形成することによって、深剃り性能を高めることが可能となる。あるいは、図16に示すリブ部27のように、小刃42が摺接する刃面部分に対応する位置のリブ部上面27aが凸状と凹状とを複合的に組み合わせた形状(例えば、波状形状)に形成することによって、クセ髭を拾い易くすることが可能となる効果が得られる。
これに対して、図9、図12に示す従来の外刃122は、前述の通り、ステンレス合金製平板薄板材を用いたプレス加工等により形成されるため、刃の厚さが一定とならざるを得なかった。すなわち、環状髭剃り面の径方向に沿ってリブ部127の上面を凸状、凹状、もしくは波状の形状に変化させることが不可能であり、前述したような本実施例が奏する作用効果を得ることはできなかった。仮に、径方向に沿ってリブ部127の上面を凸状、凹状、もしくは波状の形状となるように加工しようとすれば、放電加工、電解加工等のような特殊な加工工程が必要となるため、加工工数、加工時間が共に増加して、製造コストが増加してしまうこととなる。したがって、工業製品の量産性の観点から実現は不可能もしくは困難であった。
このように、本実施例に係る外刃22においては、樹脂材料を用いた射出成形もしくは圧縮成形によって形成されるため、従来は形成が不可能もしくは困難であった上記図14〜図16に例示される形状を実現することが可能となる。
(第3実施例)
続いて、外刃22の第3実施例について説明する。本実施例に係る外刃22は、前述の第1、第2実施例と同様に樹脂材料を用いた一体構造を備えている。その他の構成については、第1、第2実施例と同様の構成を備えていてもよく、あるいは異なる構成を備えていてもよい。以下、本実施例における特徴的な構成を中心に説明する。
本実施例に係る外刃22のリブ部27の拡大図(図11におけるXVII部拡大図)を図17に示す。当該図17に示すように、リブ部27の上面は、周方向(内刃40が回転する方向、すなわち小刃42の動線となる方向)における両端部27b、27cが曲面形状で、且つ、周方向における中央部が平面形状に形成されている。なお、変形例として、周方向における両端部27b、27cが直線状に面取された形状としてもよい(不図示)。
あるいは、別の変形例として、図18に示すように、リブ部27の上面27aは、周方向に沿って凸状の曲面形状に形成された構成としてもよい。なお、「曲面形状」は曲率が一定の形状に限定されるものではない。
特に、図17、図18に示すリブ部27のように、上面27aの形状を、周方向における両端部27b、27cが曲面形状、もしくは周方向に沿って凸状の曲面形状に形成することによって、肌に沿って滑らせた際に、引っ掛かりが防止でき且つ曲面での接触となるため肌触りを良くすることが可能となる。
これに対して、図9、図12に示す従来の外刃122は、前述の通り、ステンレス合金製平板薄板材を用いたプレス加工等により形成されるため、リブ部127の上面における周方向の両端部が鋭利な頂角形状とならざるを得なかった。当然、後工程における研磨加工等の実施によって、頂角形状をある程度なだらかにすることは可能であったが、加工工数、加工時間が共に増加して、製造コストが増加してしまう原因となっていた。ましてや、リブ部の上面を周方向に沿って凸状の曲面形状となるように加工することは、工業製品の量産性における加工方法や加工時間の観点から実現は不可能もしくは困難であった。
このように、本実施例に係る外刃22においては、樹脂材料を用いた射出成形もしくは圧縮成形によって形成されるため、従来は形成が不可能もしくは困難であった上記図17、図18に例示される形状を実現することが可能となる。
(第4実施例)
続いて、外刃22の第4実施例について説明する。本実施例に係る外刃22は、前述の第1〜第3実施例と同様に樹脂材料を用いた一体構造を備えている。その他の構成については、第1〜第3実施例と同様の構成を備えていてもよく、あるいは異なる構成を備えていてもよい。以下、本実施例における特徴的な構成を中心に説明する。
本実施例に係る外刃22のリブ部27の拡大図(図11と同等位置の図)を図19に示す。当該図19に示すように、リブ部27の下面27dが、内刃40の回転方向(矢印A方向)後方側部分27eが内刃40(具体的には小刃42の刃先42a)と摺接する相対的に低い位置に形成され、且つ、内刃40の回転方向(矢印A方向)前方側部分27fが内刃40(具体的には小刃42の刃先42a)と摺接しない相対的に高い位置に形成されている。ただし、図19に示す構成に限定されるものではなく、変形例として、図20に示す構成等のように形成してもよい。
これによれば、リブ部27の下面27dに関して、内刃40の回転方向(矢印A方向)後方側部分27eが小刃42の刃先42aと摺接するため、従来と同様に髭進入口23に進入した髭をリブ部27の後方側下端部27gと小刃42の刃先42aとで挟み込んでカットすることができる。その一方で、内刃40の回転方向(矢印A方向)前方側部分27fが小刃42の刃先42aと摺接しないため、図12に例示される従来のリブ部127の構成と比較して、内刃40と摺接する面積を小さくすることができる。したがって、摩擦抵抗が減少するため、消費電力および騒音(摺動音)をいずれも低減することが可能となる。
これに対して、図9、図12に示す従来の外刃122は、前述の通り、ステンレス合金製平板薄板材を用いたプレス加工等により形成されるため、刃の厚さが一定とならざるを得なかった。すなわち、環状髭剃り面の周方向に沿ってリブ部127の下面を後方側と前方側とで高さ(上下方向位置)を変化させることが不可能であり、前述したような本実施例が奏する作用効果を得ることはできなかった。仮に、周方向に沿ってリブ部の下面を後方側と前方側とで高さを変化させるように加工しようとすれば、放電加工、電解加工等のような特殊な加工工程が必要となるため、加工工数、加工時間が共に増加して、製造コストが増加してしまうこととなる。したがって、工業製品の量産性の観点から実現は不可能もしくは困難であった。
このように、本実施例に係る外刃22においては、樹脂材料を用いた射出成形もしくは圧縮成形によって形成されるため、従来は形成が不可能もしくは困難であった上記図19、図20に例示される形状を実現することが可能となる。
(第5実施例)
続いて、外刃22の第5実施例について説明する。本実施例に係る外刃22は、前述の第1〜第4実施例と同様に樹脂材料を用いた一体構造を備えている。その他の構成については、第1〜第4実施例と同様の構成を備えていてもよく、あるいは異なる構成を備えていてもよい。以下、本実施例における特徴的な構成を中心に説明する。
本実施例に係る外刃22は、環状髭剃り面の表面にシボ加工が施されている。一般に「シボ加工」とは、製品表面に凹凸状の細かい模様をつける加工をいう。一例として、本実施例に係る外刃22の例を図21の拡大図(図17と同等位置の図)に示す。当該図21に示すように、環状髭剃り面22A、22Bの面上において軸方向(矢印B方向)に突出する複数の微小な突起(凸部)29が設けられている。また、変形例として、環状髭剃り面の面上において軸方向に窪む複数の微小な窪み(凹部)を併せて設ける構成としてもよい(不図示)。
ここで、突起29の形状は特に限定されるものではないが、一例として、半球状、先端が曲面処理された円錐状、先端全面もしくは先端外縁が曲面処理された円柱状、等の形状に形成される。また、突起29の高さ(軸方向寸法すなわち上下方向寸法)も特に限定されるものではないが、外刃22の厚さ(軸方向厚さすなわち上下方向厚さ)、特にリブ部27の厚さ(軸方向厚さすなわち上下方向厚さ)よりも小さい寸法であることが好適である。一例として、0.5[μm]以上〜リブ部27の厚さの約10分の3以下の長さに形成される。また、突起29の個数も特に限定されるものではないが、髭進入口23の個数と同数以上であることが好適である。一例として、環状髭剃り面22A、22Bに設けられる髭進入口23の個数の約5倍以上の個数に設定される。
上記のように、環状髭剃り面22A、22Bの表面にシボ加工が施されている構成によって、肌への接触面積が減少して、摺動抵抗が低下する。したがって、肌に沿って滑らせた際に、滑りが良くなり、スムーズな使用感を得ることが可能となる。特に、シボ加工の一例として、軸方向に突出する複数の微小な突起(凸部)29を設ける構成によれば、同数の凹部を設ける構成と比較して、肌への接触面積を大きく低減できるため、滑りが良くなる作用効果をより一層高めることが可能となる。
これに対して、図9、図12に示す従来の外刃122は、前述の通り、ステンレス合金製平板薄板材を用いたプレス加工等により形成されるため、環状髭剃り面122Aの表面にシボ加工を施そうとした場合、サンドブラストもしくはエッチングによって加工する方法が考えられるものの、以下のような問題点がある。すなわち、サンドブラストによる加工によっては、環状髭剃り面122Aの表面に窪み(凹部)を形成することは可能であっても、突起(凸部)を形成することは不可能である。また、エッチングによる加工によって環状髭剃り面122Aの表面に本実施例と同様の突起(凸部)を形成することは、工業製品の量産性における加工方法や加工時間の観点から実現は不可能もしくは困難である。したがって、従来の金属材料からなる外刃122においては、本実施例のように肌の滑りを良好にできるシボ加工を環状髭剃り面に施すことは不可能もしくは困難であるといえる。
このように、本実施例に係る外刃22においては、樹脂材料を用いた射出成形もしくは圧縮成形によって形成されるため、従来は形成が不可能もしくは困難であった上記図21に例示される形状を実現することが可能となる。
(第6実施例)
続いて、外刃22の第6実施例について説明する。本実施例に係る外刃22は、前述の第1〜第5実施例と同様に樹脂材料を用いた一体構造を備えている。その他の構成については、第1〜第5実施例と同様の構成を備えていてもよく、あるいは異なる構成を備えていてもよい。以下、本実施例における特徴的な構成を中心に説明する。
本実施例に係る外刃22は、構成する樹脂材料として透明もしくは透光性を有する材料を用いて形成されている。ここで、「透明」とは、光の透過率が極めて高く、向こう側が透けて見える状態をいうものであり、「透光性を有する」とは、透過する光が拡散されるため、または透過率が低いために、向こう側の形状を明確に認識できない、または全く認識できない状態をいうものである。
これによれば、従来のように光の透過性を有しない金属材料を用いた外刃122と相違して、透明材料を用いることによって、外刃22の内部に配設される内刃40等が視認可能な、いわゆるスケルトン構造が実現できるため、従来には存在しなかった斬新で顧客訴求力の高いデザインを実現することが可能となる。また、内刃40部分が視認できることによって、当該内刃40の清掃タイミングが明確にわかるという効果を得ることもできる。逆に、内刃40部分が見え過ぎることによって内部汚れが気になるという問題が生じるようであれば、透光性を有する材料を用いることによって、透過率を任意に設定することができるため、内刃40部分が見え過ぎない程度の透過性(透光性)を有する外刃22として形成することが可能となる。
ここで、外刃22を構成する樹脂材料として、色彩を付す着色剤が含有されたものを用いてもよい。したがって、上記の透明材料や透光性を有する材料に着色剤が含有された構成としてもよく、あるいは、不透明(透光性を有しない)材料に着色剤が含有された構成としてもよい。
従来の外刃122は、前述の通り、ステンレス合金製平板薄板材を用いて、プレス加工、研磨加工等を経て形成されるため、研磨の程度によって鏡面仕上げまでは可能であるものの、いずれにしても表面は金属色(金属光沢色)となる。したがって、外刃22に着色を施そうとする場合には、塗料・染料を用いて着色する方法、もしくは酸化皮膜を形成して発色させる方法を採用せざるを得なかった。その場合、塗料・染料の塗布・染色加工、もしくは酸化皮膜形成による発色加工等のような後加工が必要となるため、加工工数、加工時間が共に増加して、製造コストが増加してしまうこととなる。さらに、塗料や染料を用いて着色する方法の場合、使用につれて塗料・染料の剥離が発生する問題が生じ得る。
これに対して、本実施例に係る外刃22は、着色剤が含有された樹脂材料を用いて射出成形もしくは圧縮成形を行うことにより、成形時に所定の色彩を備える外刃22が形成されるため、着色のための後加工が不要となる。したがって、従来と比べて着色が施される外刃22の形成工程を大幅に簡素化することができる。さらに、塗料・染料が剥離するという問題も一切発生することがない。
さらに、外刃22を構成する樹脂材料として、複数の色彩を有する樹脂材料を用いてもよい。すなわち、それぞれが異なる色彩を有する複数種類の樹脂材料を用いて外刃22を形成することができる。この場合、「それぞれが異なる色彩を有する複数種類の樹脂材料」には、透明もしくは透光性を有する材料も含めて、構成要素として選択することができる。
したがって、二色成形に代表される多層成形の加工方法等を用いれば、異なる色彩(透明等を含む)を有する複数の環状髭剃り面を備えた外刃22を形成することができる。一例として、図22に示すように、それぞれが異なる色彩を有する環状髭剃り面22Aおよび22Bとを備えた構成とすることができる(すなわち、図22中の右下がりハッチング領域に含まれる部分と、左下がりハッチング領域に含まれる部分とが異なる色彩となる)。あるいは、他の例として、図23に示すように、環状髭剃り面22Aおよび22Bの中心位置(中心線C)で等分割(ここでは、二等分)して、それぞれが異なる色彩を有するように構成することができる(すなわち、図23中の右下がりハッチング領域に含まれる部分と、左下がりハッチング領域に含まれる部分とが異なる色彩となる)。もちろん、これらは構成例の一部に過ぎず、その他にも多様な構成を採用することできる。
従来の外刃122は、前述の通り、ステンレス合金製平板薄板材を用いて形成されるため、塗料を用いる方法等により着色を施すことも不可能ではない。しかしながら、金属材料に着色された外刃122と、本実施例のように着色剤が含有された樹脂材料を用いて成形された外刃22とでは、質感が大きく相違するものとなる。特に、色彩を有する樹脂材料によって与えられる軽快な印象は、金属材料に着色する構成によっては決して得られないものである。このように、本実施例によれば、従来には存在しなかった斬新で顧客訴求力の高いデザインを実現することが可能となる。また、塗料を塗布して着色を行う方法の場合には、塗料が剥離すると著しい質感の低下をもたらすこととなってしまうが、着色剤が含有された樹脂材料を用いるため、そのようなおそれも一切生じない。
このように、本実施例に係る外刃22においては、樹脂材料を用いた射出成形もしくは圧縮成形によって形成されるため、従来の金属材料からなる外刃では実現できなかったデザインや質感を実現することが可能となる。
(第7実施例)
続いて、外刃22の第7実施例について説明する。本実施例に係る外刃22は、前述の第1〜第6実施例と同様に樹脂材料を用いた一体構造を備えている。その他の構成については、第1〜第6実施例と同様の構成を備えていてもよく、あるいは異なる構成を備えていてもよい。以下、本実施例における特徴的な構成を中心に説明する。
本実施例に係る外刃22の上面側斜視図(概略図)を図24に示し、その下面側斜視図(概略図)を図25に示す。前述の第1実施例は、外刃22と、これに嵌合される外刃カバー25とを備えた構成からなる外刃組4の例であった。これに対して、本実施例は、当該外刃カバーに相当する形状まで含めた一体構造を備える外刃22のみの一部品構成からなる外刃組4の例である。
より具体的には、図24および図25に示すように、本実施例に係る外刃22は、下面22bの径方向の中心位置に、内刃40を軸方向に移動可能で且つ径方向に移動不能に固定する固定部28が一体構造で形成されている。例えば、固定部28には、外刃22の下面22bにおいて下方(軸方向における下向き)に向かって立設された筒状部28aが設けられている。ここで、外刃22(環状髭剃り面22Aおよび22B)の中心と、筒状部28aの中心とが一致する構成となっている。当該筒状部28aには、下方から内刃40を固定している内刃台44の凸部44bが係合(内嵌)される。このとき、内刃40の中心と外刃22の中心とが一致した状態で径方向に移動が規制(位置決め)される。その状態で、内刃40は外刃22に対して回転可能で、且つ、上下方向に移動可能な状態となっている。
従来の外刃組が、金属材料を用いて形成された外刃122と、外刃122の中央部に嵌合される樹脂材料を用いて形成された外刃カバー(不図示)との最低二部品で構成されていたのに対して、本実施例においては、樹脂材料を用いて外刃カバーに相当する形状まで含めた一体構造の外刃22を形成できるため、単一部品のみで構成される外刃組4を実現することができる。したがって、部品点数が半減し、複数部品の組立を行う工程およびこれに必要な組立装置もなくすことができる。したがって、部品コスト、組立コストの大幅な低減が可能となる。
以上、説明した通り、本発明に係るロータリー式電気かみそりおよびロータリー式電気かみそりの外刃の製造方法によれば、樹脂材料を用いた射出成形もしくは圧縮成形によって形成される外刃により、従来の金属材料からなる外刃では不可能もしくは困難であった構造、デザイン、質感を実現することが可能となる。さらに、外刃の製造コストの低減を図ることができる。
なお、本発明は、以上説明した実施例に限定されることなく、本発明を逸脱しない範囲において種々変更が可能である。特に、デュアルトラック構造の外刃と内刃との組合せ(刃ユニット)を三組有するロータリー式電気かみそりを例に挙げて説明を行ったが、これに限定されるものではない。
1 ロータリー式電気かみそり
2 本体部
3 ヘッド部
4 外刃組
5 内刃組
10 ケース
12 内刃駆動軸
16 刃ユニット
22 外刃
22A、22B 環状髭剃り面
22a 外刃の上面
22b 外刃の下面
23 髭進入口
25 外刃カバー
27 リブ部
27a リブ部の上面
27d リブ部の下面
28 固定部
28a 筒状部
29 突起
30 ヘッドケース
32 外刃枠
34 外刃ケース
40 内刃
42 小刃
44 内刃台

Claims (18)

  1. 複数の髭進入口が形成された環状髭剃り面を上面に有する外刃と、前記外刃の下面に前記環状髭剃り面の下方から摺接しつつ回転する小刃を持つ内刃とを備えるロータリー式電気かみそりであって、
    前記外刃は、樹脂材料を用いた一体構造として形成されており、隣接する前記髭進入口同士の間に位置するリブ部を有すること
    を特徴とするロータリー式電気かみそり。
  2. 前記外刃は、前記リブ部として、上面の高さ位置が異なる複数種類のリブ部を有すること
    を特徴とする請求項1記載のロータリー式電気かみそり。
  3. 前記リブ部のうち、高さ位置が最も低いリブ部は、高さ位置が最も高いリブ部に対して高さ方向の寸法が約10分の3以上〜約10分の9以下の長さに形成されていること
    を特徴とする請求項2記載のロータリー式電気かみそり。
  4. 前記外刃は、前記リブ部の上面が、径方向に沿って凸状、凹状、もしくは波状の形状に形成されていること
    を特徴とする請求項1記載のロータリー式電気かみそり。
  5. 前記外刃は、前記リブ部の上面の周方向の両端部が、曲面形状に形成されていること
    を特徴とする請求項1記載のロータリー式電気かみそり。
  6. 前記外刃は、前記リブ部の上面が、周方向に沿って凸状の曲面形状に形成されていること
    を特徴とする請求項1記載のロータリー式電気かみそり。
  7. 前記外刃は、前記リブ部の下面が、前記内刃の回転方向後方側が該内刃と摺接する相対的に低い位置に形成され、前記内刃の回転方向前方側が該内刃と摺接しない相対的に高い位置に形成されていること
    を特徴とする請求項1記載のロータリー式電気かみそり。
  8. 前記外刃は、表面にシボ加工が施された前記環状髭剃り面を有すること
    を特徴とする請求項1記載のロータリー式電気かみそり。
  9. 前記外刃は、前記環状髭剃り面の面上において軸方向に突出する複数の突起が設けられていること
    を特徴とする請求項1記載のロータリー式電気かみそり。
  10. 前記突起の高さは、前記外刃の厚さよりも小さい寸法であること
    を特徴とする請求項9記載のロータリー式電気かみそり。
  11. 前記樹脂材料は、硬度ロックウェルHRC40〜60のエンジニアリングプラスチックであること
    を特徴とする請求項1記載のロータリー式電気かみそり。
  12. 前記樹脂材料は、透明もしくは透光性を有する材料であること
    を特徴とする請求項1記載のロータリー式電気かみそり。
  13. 前記樹脂材料は、色彩を付す着色剤が含有されていること
    を特徴とする請求項1記載のロータリー式電気かみそり。
  14. 前記外刃は、複数の色彩を有する前記樹脂材料を用いて形成されていること
    を特徴とする
    を特徴とする請求項1記載のロータリー式電気かみそり。
  15. 前記外刃は、異なる色彩を有する複数の前記環状髭剃り面を有すること
    を特徴とする請求項1記載のロータリー式電気かみそり。
  16. 前記外刃は、下面の径方向の中心位置に、前記内刃を軸方向に移動可能で且つ径方向に移動不能に固定する固定部が一体構造で形成されていること
    を特徴とする請求項1記載のロータリー式電気かみそり。
  17. 前記固定部は、前記外刃の下面において下方に向かって立設された筒状部を有すること
    を特徴とする請求項16記載のロータリー式電気かみそり。
  18. 複数の髭進入口が形成された環状髭剃り面を上面に有する外刃と、前記外刃の下面に前記環状髭剃り面の下方から摺接しつつ回転する小刃を持つ内刃とを備えるロータリー式電気かみそりの該外刃の製造方法であって、
    樹脂材料を用いた射出成形もしくは圧縮成形によって、前記外刃を一体構造として形成する工程を備えること
    を特徴とするロータリー式電気かみそりの外刃の製造方法。
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