JP2017134363A - レンズ制御装置、レンズ制御方法、プログラム - Google Patents

レンズ制御装置、レンズ制御方法、プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 ズーム制御を行う際に、被写体距離が合焦可能な撮影距離から外れることによる被写体ボケの発生を防ぐことが可能なレンズ制御装置を提供する。【解決手段】 レンズ制御装置は、ズームレンズの移動を制御するとともに、当該ズームレンズの移動に伴う焦点位置の変化を補正するようにフォーカスレンズの移動を制御する制御手段と、所定時間が経過した後の被写体距離を予測する第1の予測手段と、所定時間が経過した後のズームレンズの位置に対応する、合焦可能な被写体距離を予測する第2の予測手段と、を有する。制御手段は、ズームレンズを移動する際に、第1の予測手段によって予測された被写体距離と、第2の予測手段によって予測された合焦可能な被写体距離とに基づいて、ズームレンズの所定の方向への移動を制限する。【選択図】 図4

Description

本発明は、ズームレンズの制御を行うレンズ制御装置に関する。
従来、デジタルカメラやビデオカメラなどの撮像装置で用いられるズーム系の一例として、図2に示すような構成のレンズ鏡筒システムがある。図2では、レンズ鏡筒101において、ズーミングを行うズームレンズ102と、焦点調節を行うフォーカスレンズ103が備えられている。
図2のように構成されたレンズ鏡筒システムでは、フォーカスレンズ103が、ズームレンズ102の移動に伴う焦点位置の変化を補正する所謂コンペンセータ機能と焦点調節機能を兼ね備えている。そのため、焦点距離が等しくても、撮像素子106の撮像面に合焦するためのフォーカスレンズ103の位置は、被写体距離によって異なる。また、被写体距離が等しくても、ズーム制御によって焦点距離が変化すると、合焦するためのフォーカスレンズ位置は異なってくる。
そこで、ズームレンズ102の位置と、撮像面上に合焦させるためのフォーカスレンズ103の位置を、被写体距離ごとに連続してプロットしたカム軌跡を用いてズーム制御を行うことが知られている。ズーム制御中に、被写体距離に応じた軌跡を選択し、その軌跡にしたがってフォーカスレンズ103を駆動させることで、ボケのないズーム制御を行うことが可能になる。
しかしながら、上記のようなレンズ鏡筒システムにおいては、焦点距離に応じて、合焦可能な最も至近側の被写体距離(以下、最短撮影距離)が存在し、各焦点距離において最短撮影距離より近くにある被写体に対しては合焦することができない。そのため、被写体に合焦した状態でズーム制御を行おうとすると、ある焦点距離において最短撮影距離が被写体距離よりも大きくなる場合があり、焦点が合わなくなってしまう。
これに対して、特許文献1では、被写体の距離を検出し、被写体距離が最短撮影距離から外れた場合に、ズーム倍率を変更して被写体距離と最短撮影距離とを一致させることで、被写体ボケを回避する方法が提案されている。
特開2011−75830号公報
しかしながら、特許文献1の方法では、被写体距離が最短撮影距離から外れたことをもってズーム倍率を変更するため、必ず被写体ボケが発生するという問題がある。また、被写体距離が最短撮影距離から外れたことを検出して、自動的にズーム倍率が変更されることにより、焦点は合っているものの、ユーザの意図や操作に反した画角で不自然な画像が得られるという問題がある。
上記の問題に鑑みて、本発明の目的は、ズーム制御を行う際に、被写体距離が合焦可能な撮影距離から外れることによる被写体ボケの発生を防ぐことが可能なレンズ制御装置を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明は、焦点距離を変更するズームレンズ、および焦点位置を変更するフォーカスレンズの移動を制御するレンズ制御装置であって、前記ズームレンズの移動を制御するとともに、当該ズームレンズの移動に伴う焦点位置の変化を補正するように前記フォーカスレンズの移動を制御する制御手段と、所定時間が経過した後の被写体距離を予測する第1の予測手段と、前記所定時間が経過した後の前記ズームレンズの位置に対応する、合焦可能な被写体距離を予測する第2の予測手段と、を有し、前記制御手段は、前記ズームレンズを移動する際に、前記第1の予測手段によって予測された被写体距離と、前記第2の予測手段によって予測された合焦可能な被写体距離とに基づいて、前記ズームレンズの所定の方向への移動を制限することを特徴とする。
本発明によれば、ズーム制御を行う際に、被写体距離が合焦可能な撮影距離から外れることによる被写体ボケの発生を防ぐことが可能になる。
本実施形態に係るデジタルカメラの構成を示すブロック図である。 本実施形態に係るレンズ鏡筒システム構成のブロック図である。 本実施形態に係るレンズ鏡筒システムにおいて、ズーム位置に対して合焦状態を維持するフォーカスレンズ位置を被写体距離ごとに表したカム軌跡を示す図である。 本実施形態に係るデジタルカメラの通常ズームモードにおけるズーム制御のフローチャートである。 本実施形態に係るデジタルカメラのズーム速度の演算方法を説明する図である。 本実施形態に係るデジタルカメラのオートズームモードにおけるズーム制御のフローチャートである。 本実施形態におけるオートズームモードのズームイン側へのズーム制御のフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
<撮像装置の全体構成>
まず、本実施形態に係るレンズ制御装置を備えた撮像装置の全体的な構成について説明する。図1は、本実施形態に係る撮像装置の一例としての、デジタルカメラ100の構成例を示すブロック図である。図1のデジタルカメラ100には、上述した図2と同様のレンズ鏡筒システムが備えられている。
なお、本実施形態では、撮影光学系と一体となって構成されたデジタルカメラ100を例に説明するが、撮像装置の形態はこれに限定されない。例えば、レンズ鏡筒と各レンズの駆動部を備えたレンズユニットを着脱可能な、所謂レンズ交換式のカメラにおいても、本実施形態を適用できる。
レンズ鏡筒101は、その内部に撮影光学系を保持している。ズームレンズ102は、光軸方向に移動することで焦点距離を調節し、光学的に画角を変更する。フォーカスレンズ103は、光軸方向に移動することで、ピントを調節する焦点調節機能と、ズームレンズ102の移動に伴う焦点位置の変化を補正するコンペンセータ機能とを兼ね備える。防振レンズ104は手ぶれに起因する像ぶれを補正する補正用レンズであり、光量を調節する絞り及びシャッタ105は露出制御に使用する。
撮影光学系を通過した光束は、CCD(電荷結合素子)やCMOS(相補型金属酸化膜半導体)等を用いて構成される撮像素子106にて受光され、光信号から電気信号へと変換される。電気信号(撮像信号)は、画像処理回路107に入力されて、画素補間処理や色変換処理等が施された後、画像データとして内部メモリ108に送られる。内部メモリ108は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)やSRAM(Static Random Access Memory)等を用いて構成される。
表示部109は、TFT型LCD(薄膜トランジスタ駆動型液晶表示器)等を用いて構成され、撮影した画像データとともに、撮影情報などを表示する。このようなライブビュー等の情報表示により、ユーザが画角合わせを行うための電子ビューファインダ(EVF)機能を実現している。内部メモリ108に保存されているデータは、画像フォーマットに応じて圧縮伸長処理部110にて圧縮伸長され、メモリカード等の外部記録媒体や、デジタルカメラ100に内蔵されている不揮発性メモリなどの記憶部111に記録される。また、被写体検出部121は、画像データから被写体を検出する。コントラスト評価値取得部122は、撮像信号から所定の周波数成分を抽出して、自動焦点調節(AF)制御に用いるコントラスト評価値を取得する。
続いて、レンズ鏡筒101の駆動部について説明する。絞りシャッタ駆動部112は、画像処理回路107での画像処理によって得られた輝度情報に基づいて演算された露出制御値(絞り値及びシャッタ速度)に基づき、絞り及びシャッタ105を駆動する。これによって、自動露出(AE)制御が行われる。防振レンズ駆動部113は、ジャイロセンサ等の角速度センサ130の情報に基づき、手ぶれ量演算部132にて演算されたデジタルカメラ100に加わる手ぶれ量に対し、そのぶれを打ち消すように防振レンズ104を駆動する。フォーカスレンズ駆動部114は、フォーカスレンズ103を駆動する。コントラスト方式のAF制御では、フォーカスレンズ103を駆動させながらコントラスト評価値取得部122にてコンストラス評価値を取得し、その評価値が最も高い位置にフォーカスレンズ103を駆動させることで被写体にピントを合わせる。なお、本実施形態では、AF制御の方式は問わないので、位相差検出方式や他の方式と組み合わせたAF制御も採用可能である。ズームレンズ駆動部115は、ズーム制御部125からの指示に従ってズームレンズ102を駆動する。
操作部116には、レリーズスイッチ117が含まれ、レリーズスイッチ117の半押しによりAE/AF制御などの撮影準備動作が、レリーズスイッチ117の全押しにより撮影動作が行われる。レリーズスイッチ117の半押しに応じて行われるAF制御では、所定の範囲でフォーカスレンズ103を移動させるスキャン動作が行われ、コントラスト評価値がピークとなる位置へフォーカスレンズ103が移動される。また、操作部116には、ユーザがズームモードの切り替えを指示するための操作部材であるズームモード切替スイッチ118、ユーザがカメラにズーミングを指示するためのズーム操作部材としてのズーム操作レバー119が設けられている。ズーム操作レバー119の操作量及び操作方向に基づいて、ズーム制御部125は、ズームレンズ102の駆動速度や駆動方向を演算し、演算結果に従ってズームレンズ駆動部115を介してズームレンズ102を駆動させる。また、操作部116には、図示しない各種のメニュー操作を行うメニュー操作ボタンなども含まれる。
ここで、ズームモード切替スイッチ118は、ズーム制御をユーザが選択的に切り替える為の操作子である。本実施形態においては、ズーム制御モードとして、「通常ズームモード」と「オートズームモード」を切り替え可能である。「通常ズームモード」では、ユーザによって操作されるズーム操作レバー119の操作量及び操作方向に基づいてズーム制御が行われる。一方、「オートズームモード」では、画面内における被写体の位置または大きさを維持するように、自動でズーム制御が行われる。これらのズーム制御モードについては、詳細を後述する。
システム制御部120は、CPU(中央演算処理装置)等の演算装置を用いて構成され、ユーザの操作に応じて各部に制御命令を送ることでカメラ全体を制御する。システム制御部120は、内部メモリ108に記憶されている各種の制御プログラム、例えば、撮像素子106の制御や、AE/AF制御、ズーム制御等を行うためのプログラムを実行する。
ここで、システム制御部120のうち、ズーム機能に関連する制御について説明する。光学ズームによる画角変更時でも合焦状態を維持するためには、レンズ鏡筒101に示すリアフォーカスタイプの鏡筒の場合、ズームレンズ102の位置(ズーム位置)に応じてフォーカスレンズ103を適正な位置へ移動させる必要がある。このような制御をコンピュータズーム制御(以下、CZ制御と記す)という。
図3は、ズームレンズ102の位置に対応する焦点距離と、ピントが合うフォーカスレンズ103の位置との関係を、被写体までの距離ごとに示すデータデーブルをグラフ化した図の一例である。このテーブルはフォーカスカムテーブル(カム軌跡)と称する。横軸はズームレンズ102の位置に対応する焦点距離を示し、縦軸はフォーカスレンズ103の位置を示している。また、各グラフ線の横には、カメラから被写体までの距離(被写体距離)を示している。
CZ制御において、ズーム制御部125は、所定の制御周期ごとにズームレンズ102の位置を検出し、そのズーム位置に応じて、被写体距離に対応するフォーカスカムテーブルに追従するようにフォーカスレンズ103を駆動させる。ここでは、フォーカスレンズ103を移動させながらコントラスト評価値を随時取得し、その推移に基づいて、当該ズーム位置において合焦状態となるフォーカスレンズ103の位置を検出することで、追従すべきフォーカスカムテーブルを決定することができる。このようにして、合焦状態を維持したままズーム制御を行うことが可能となる。
被写体検出部121は、内部メモリ108の画像データから所望の被写体を検出する。ここでは被写体検出の一例として、顔情報を元に被写体として人物の顔を検出する顔検出処理について説明する。顔検出処理は、画像データ中に存在する顔領域を公知のアルゴリズムにより検出する処理である。例えば、被写体検出部121は、画像データ上の部分領域から特徴量を抽出し、その特徴量を予め用意された顔の特徴量と比較し、両者の相関が一定の閾値を超えるときに、その部分領域を顔領域と判定する。この判定を、部分領域のサイズ、配置位置、配置角度の組み合わせを様々に変更しながら繰り返すことで、画像データ中に存在する様々な顔領域が検出され、この領域を被写体領域としている。また、被写体検出部121では、画像データの色情報、輝度情報、コントラスト評価値の分布などを用いた既存の方法により、人物以外の被写体検出を可能としてもよい。
以上のような方法により、被写体検出部121は、画像データ上での被写体領域の大きさや位置を検出することができる。さらに、検出した被写体領域の動きベクトルを算出することにより、被写体が移動しているか否か、および、移動速度などを求めることもできる。以下、被写体検出部121で検出可能な被写体の情報を被写体情報とする。
被写体距離検出部123(距離取得手段)では、被写体距離を検出する。被写体距離の検出方法については限定されないが、ここでは、例としてコントラスト評価値取得部122によって得られたコントラスト評価値に応じて被写体距離を検出する方法について説明する。被写体距離検出部123は、任意のタイミングにおいて、フォーカスレンズ103の位置を変更しながら被写体領域のコントラスト評価値を随時取得し、その推移に基づいて被写体距離を決定する。より具体的には、コントラスト評価値が高くなるフォーカスレンズ103の位置と、このときのズームレンズ102の位置とに応じて、フォーカスカムテーブルを参照することで被写体距離を検出することができる。なお、コントラスト評価値を取得する被写体領域は、被写体検出部121で検出された被写体情報に基づいて決定してもよい。被写体検出部121で検出された被写体が複数であった場合、それぞれの被写体領域でのコントラスト評価値の推移を取得し、それぞれの被写体について、被写体距離を決定することができる。
次に、ズームモード切替スイッチ118を介して「オートズームモード」を選択した場合に実行されるオートズーム制御について説明する。例えば、動いている被写体を撮影する場合など被写体がフレームアウトしやすいシーンを撮影する場合には、オートズーム制御によりカメラが自動でズーム位置を変更することで、より簡単にフレームアウトを防止することができる。特に望遠側での撮影においては、画角が狭いため、手ぶれ等に起因した微小なカメラの動きでも被写体がフレームアウトしてしまう恐れがある。このような場合に、以下で説明するオートズーム制御が有効である。
オートズームモードでは、ユーザの操作としては、タッチパネル等から被写体を指定する操作を実施することにより撮影したい被写体を指定しておけばよい。被写体の指定方法としては、タッチパネル操作以外でも、特定のボタンを押下したときに中央付近にいる被写体を指定する方法や、カメラが検出した被写体の中から自動で主被写体を選択する方法なども考えられる。
上述したように、被写体検出部121では、指定された被写体領域の画像データ上での位置や大きさを算出する。これを周期ごとに取得される画像データに対して連続的に行うことで、被写体の動きを追尾することが可能となる。例えば、追尾している被写体が画面周辺の領域で検出された場合や、被写体が所定の大きさよりも大きくなった場合に、ズーム制御部125はズームレンズ駆動部115に対してズームアウトの指示を行う。一方、被写体が所定の大きさの範囲内に収まっている場合や、被写体が画面中央付近の領域で検出された場合には、ズーム制御部125はズームレンズ駆動部115に対してズームインの指示を行う。本処理では、ユーザはズーム操作を気にせず被写体を画面に収めるようにカメラを動かすだけでよく、万が一、フレームアウトしそうになっても自動でズーム位置が変更されるため、より簡単に画角合わせを行うことができる。
背景技術で説明したように、図2のようなレンズ鏡筒システムにおいては、焦点距離に応じて、合焦が可能な最も至近側の距離(以下、最短撮影距離)が存在する。各焦点距離において、最短撮影距離より近くにある被写体に対しては合焦することができない。例えば、図3では、広角端において、60cmの距離にある被写体に合焦した状態で、合焦を保ちながら望遠側へズーム動作を行おうとすると、ある焦点距離(ZI)において、最短撮影距離が60cmよりも大きくなる。つまり、この焦点距離ZIよりも望遠側の焦点距離においては、焦点が合わなくなってしまう。
この問題に対して、本実施形態のズーム制御は、被写体距離が合焦可能な撮影距離から外れることによる被写体ボケの発生を防ぐことを可能にするものである。以下では、本実施形態における通常ズームモードにおけるズーム制御と、オートズームモードにおけるズーム制御について説明する。これらのズーム制御は、静止画撮影においてレリーズスイッチ117が半押し/全押しされる前のライブビュー表示中、あるいは動画記録中に実行されるものとする。
<通常ズームモードにおけるズーム制御>
本実施形態の通常ズームモードにおけるズーム制御について説明する。図4は、通常ズームモードにおけるズーム制御の流れを示すフローチャートである。図4のフローチャートにおける各処理は、システム制御部120(主にズーム制御部125)において、内部メモリ108に予め記憶されたプログラムに従い、CPUにより実行される。
ズームモード切替スイッチ118を介して通常ズームモードが選択された状態において、ズーム操作レバー119が操作されたことを検出すると、まずS401が実行される。
S401では、ズーム制御部125は、ズーム操作レバー119がズームイン側(望遠側)に操作された状態か否かを判定する。ズーム操作レバー119がズームイン側に操作された状態である場合にはS403へ進み、ズームアウト側(広角側)に操作された状態である場合にはS402へ進む。
S402では、従来と同様のズームアウト制御が行われる。ズーム制御部125は、ズーム操作レバー119の操作量に基づいてズームレンズ102を駆動する速度を演算する。演算結果に従って、ズーム制御部125は、ズーム操作レバー119の操作が停止されるまで、もしくは、広角側のズームレンズ102の駆動限界に到達するまで、ズームレンズ102を光軸に沿って広角方向に移動させる。また、ズーム制御部125は、ズームレンズ102の移動中に、所定の制御周期ごとにズームレンズ102の位置を検出し、上述したCZ制御を実行する。
一方、S403に進んだ場合、ズーム制御部125は、ズームイン動作のためにズームレンズ102を駆動する速度(ズーム速度)を決定する。具体的には、ズーム制御部125は、内部メモリ108に記憶された複数の速度のうち、ズーム操作レバー119の操作量に応じて、使用する速度を選択する。そして、ズーム制御部125は、ズームレンズ駆動部115に対し、ズームレンズ102を駆動する速度として選択した速度を設定する。
ここで、本実施形態におけるズーム速度は、内部メモリ108に予め記憶された値として、ズーム操作レバー119の操作量に基づいて、複数の速度から選択する構成としているが、これに限定されない。例えば、ズーム操作レバー119の操作量によらず、ズーム操作レバー119が操作されている状態においては、ズーム速度を一律の速度としても良い。また、ズーム操作レバー119の操作量の変化に応じて、段階的もしくは断続的にズーム速度が切り替えられる構成としても良い。
S404では、ズーム制御部125は、S403で設定されたズーム速度に従い、望遠方向へのズームレンズ102の駆動を開始するようにズームレンズ駆動部115を制御する。
S405では、ズーム制御部125は、上述したCZ制御を開始する。以降、ズーム制御部125は、所定の制御周期ごとにズームレンズ102の位置を検出し、被写体距離に応じたフォーカスカムテーブルに追従するようにフォーカスレンズ103を駆動させることとする。
S406では、ズーム制御部125は、ズーム操作レバー119がズームイン側に操作された状態が継続しているか否かを判定する。ズームイン側に操作された状態が継続している場合にはS409へ進み、ズームイン側へ操作された状態が解除されている場合にはS407へ進む。
S407では、ズーム制御部125は、ズームレンズ102の駆動を停止する。そしてS408に進み、ズーム制御部125は、CZ制御を停止して、本フローチャートの処理を終了する。
一方、S409では、ズーム制御部125は、現在のズームレンズ102の位置を取得する。S410では、ズーム制御部125は、S409で取得された現在のズーム位置が、ズームレンズ102の駆動限界(ここでは望遠端)であるか否かを判定する。現在のズーム位置がズームレンズ102の可動限界であった場合には、S407に進んでズームレンズ102の駆動とCZ制御を停止する。現在のズーム位置がズームレンズ102の可動限界でない場合にはS411へ進む。
S411では、ズーム制御部125は、所定の制御周期時間が経過しているか否かを判定する。所定の制御周期時間が経過している場合にはS412へ進み、所定の制御周期時間が経過していない場合にはS406に戻って処理を継続する。ここで、所定の制御周期時間は、内部メモリ108に予め記憶された値であり、CZ制御におけるズーム位置に対するフォーカスレンズ103の追従性を考慮して決定されることが望ましい。
S412では、ズーム制御部125は、現在から所定の制御周期時間(所定時間)が経過した時点、つまり、次の制御周期におけるズーム位置を演算する。ここで、ズーム制御部125は、S403で設定したズーム速度と所定の制御周期時間から、所定の制御周期時間あたりのズーム移動量を算出し、S409で取得した現在のズーム位置に加算することにより次の制御周期におけるズーム位置を演算する。
S413では、ズーム制御部125は、S412で演算された次の制御周期におけるズーム位置に基づき、次の制御周期における最短撮影距離を決定する。ここで、最短撮影距離は、内部メモリ108に予め記憶された値であり、ズーム位置に応じて取得される。なお、最短撮影距離とズーム位置との関係は、上述したフォーカスカムテーブルに対応するものである。
S414では、ズーム制御部125は、被写体距離検出部123により検出された現在の被写体距離を取得する。ここで、被写体距離を取得する対象の被写体については限定されないが、例えば被写体検出部121によって検出された被写体について被写体距離を検出してもよい。複数の被写体が検出された場合には、主被写体と判定された被写体についてのみ被写体距離を検出してもよい。また、予め指定された被写体領域を画像から逐次検出する追尾処理を行って、追尾処理により検出された被写体領域について被写体距離を検出してもよい。
S415では、ズーム制御部125は、被写体検出部121により取得された被写体情報を用いて、次の制御周期における被写体距離の予測演算を行う。ここで、次の制御周期における被写体距離は、所定の制御周期毎にS414で取得されて蓄積される被写体距離の推移情報に基づいて演算される。被写体距離の予測演算には、被写体検出部121にて検出された動きベクトルによる被写体の移動速度をさらに用いてもよい。なお、次の制御周期における被写体距離の演算方法については、これに限定されるものではない。
S416では、ズーム制御部125は、S415で演算した次の制御周期における被写体距離から、S413で決定した次の制御周期における最短撮影距離を減算することにより、距離差分を算出する。
S417では、ズーム制御部125は、S416で算出した距離差分が所定値1(第1の所定値)よりも小さいか否かを判定する。距離差分が所定値1よりも小さい場合にはS418に進み、距離差分が所定値1以上(第1の所定値以上)の場合にはS419に進む。ここで、所定値1は、所定の条件によって決定された値として、内部メモリ108に予め記憶されている値である。本実施形態において所定値1は0mと設定している。S416で算出された距離差分が0mよりも小さい場合、次の制御周期において、最短撮影距離よりも被写体が近い距離に存在する、すなわち、被写体に焦点を合わせられない状態を意味する。
S418では、ズーム制御部125は、ズームレンズ102の駆動(ズーム駆動)を停止する。つまり、S417において次の制御周期で被写体への合焦が困難と判断された場合には、ズームレンズ102の駆動を停止する。このように、本実施形態では、ズームイン制御中に被写体ボケが発生する状態を予測してズームレンズ102の駆動を停止することで、被写体ボケを防止することができる。
一方、S419では、ズーム制御部125は、ズームレンズ102が駆動中であるか否かを判定する。ズームレンズ102が駆動中である場合にはS422に進み、ズームレンズ102の駆動が停止中である場合にはS420に進む。なお、ここでズームレンズ102の駆動が停止中である場合とは、これ以前に距離差分が所定値1よりも小さいと判定され、S418においてズームレンズ102の駆動を停止している状態である。
S420では、ズーム制御部125は、S416で算出した距離差分が所定値2(第2の所定値)よりも大きいか否かを判定する。距離差分が所定値2よりも大きい場合にはS421に進み、距離差分が所定値2以下の場合にはS406に戻って処理を継続する。ここで、所定値2は、所定の条件によって決定された値として、内部メモリ108に予め記憶されている値である。本実施形態において所定値2は5mと設定している。S416で算出された距離差分が5mよりも大きい場合、次の制御周期において最短撮影距離よりも被写体が十分に遠い距離に存在する、すなわち、ズームレンズ102の駆動を再開しても被写体にピントを合わせられる状態を意味する。
S421では、ズーム制御部125は、S418で停止したズームレンズ102の駆動(ズーム駆動)を再開する。つまり、S417において次の制御周期で被写体への合焦が困難と判定され、S418においてズームレンズ102の駆動を停止した後、さらに、次の制御周期で被写体への合焦が十分に可能と判定された場合は、ズーム駆動を再開する。
このように、本実施形態では、被写体が最短撮影距離よりも近い距離に存在することによる被写体ボケを未然に防ぎ、その後、被写体の移動などにより、再び被写体ボケが発生することなくズーム駆動が可能になったタイミングで、ズーム駆動を再開する。また、所定値1と所定値2の大小関係を、所定値1<所定値2としてある程度の幅を持たせることにより、ズーム駆動の停止と再開を繰り返す所謂ハンチングを発生させることなく、ズーム制御を継続させることが可能となる。
なお、本実施形態において、所定値1および所定値2は、予め定められた固定値として内部メモリ108に記憶しているが、これに限定される必要はない。例えば、ズーム速度毎に所定値を切り替える構成や、現在のズーム速度や現在の被写体の速度に応じて所定値を可変させるような構成にしても良い。
S422では、ズーム制御部125は、S416において演算した次の制御周期の距離差分に基づいて、ズームレンズ102の駆動速度を演算する。S423では、ズーム制御部125は、S422で設定されたズーム速度に従い、ズームレンズ102のズームイン側への駆動を継続する。
ここで、S422でのズーム速度の演算方法について図5を用いて説明する。図5において、横軸がS416で演算された次の制御周期の距離差分を、縦軸がズーム速度を表している。
上述した通り、距離差分が所定値1(D1)よりも小さい場合には、ズーム駆動を停止するため、所定値1より小さい距離差分域でのズーム速度(S1)は0とする。一方、距離差分が所定値2(D2)よりも大きい場合には、ズーム駆動を再開できるため、所定値2より大きい距離差分域でのズーム速度はS403で決定した速度(S2)とする。さらに、距離差分が所定値1から所定値2の間の距離(Dx)である場合には、所定値1もしくは所定値2との線形補完により、距離差分Dxでのズーム速度(Sx)を決定する。ここでは、演算された次の制御周期の距離差分に基づいてズーム速度を演算する手法として線形補完を用いたが、これに限定される必要はない。例えば、予め定められた速度を内部メモリ108から取得する構成としても良い。
このように、本実施形態では、ズームイン制御中に、S416において演算された次の制御周期の距離差分に基づいてズームの速度を変更する。具体的には、距離差分が所定値1に近づく、すなわち被写体が最短焦点距離よりも近い距離に存在する可能性が高くなるに従って、ズーム速度を遅くする。これにより、急激なズーム停止を防ぎつつ、被写体ボケの発生を事前に防止することが可能となる。
以上説明したように、本実施形態の通常ズームモードにおけるズーム制御によれば、被写体が最短撮影距離よりも近い距離に存在することによるピントボケの発生を事前に判断し、ボケが発生する前にズームを停止する。また、ボケが発生する可能性が高くなるに従って、ズーム速度を遅くする。これにより、ユーザの操作に反した画角変更を伴うことなく、被写体ボケの発生を事前に防ぐことが可能になる。
<オートズームモードにおけるズーム制御>
次に、本実施形態のオートズームモードにおけるズーム制御について説明する。図6は、オートズームモードにおけるズーム制御の流れを示すフローチャートである。図6のフローチャートにおける各処理は、システム制御部120(主にズーム制御部125)において、内部メモリ108に予め記憶されたプログラムに従い、CPUにより実行される。
ズームモード切替スイッチ118を介してオートズームモードが選択された状態において、まずS601が実行される。
S601では、ズーム制御部125は、タッチパネル等から指定されたオートズームにより追従を行う対象となる被写体が検出されているかを判定する。被写体が検出されている場合にはS602に進み、被写体が検出されていない場合にはS601の処理を継続する。
S602では、ズーム制御部125は、所定の制御周期時間が経過しているか否かを判定する。所定の制御周期時間が経過している場合にはS603へ進み、所定の制御周期時間が経過していない場合にはS601に戻って処理を継続する。ここで、所定の制御周期時間は、内部メモリ108に予め記憶された値であり、CZ制御におけるズーム位置に対するフォーカスレンズ103の追従性を考慮して決定されることが望ましい。
S603では、ズーム制御部125は、S601で検出された被写体情報に基づいて、ズームアウト制御を実行するかどうかの判定を行う。ここでは、画像データ上での被写体領域の大きさが第1の大きさよりも大きいか否かを判定する。被写体が第1の大きさよりも大きい場合にはS604に進み、第1の大きさ以下の場合にはS605に進む。なお、被写体領域の大きさによる判定以外に、画像データ上での被写体領域の位置に基づいて、ズームアウト制御を実行するかどうかを判定してもよい。例えば、被写体が画像の周辺領域に位置する場合にズームアウト制御の実行を判定するものとする。
S604では、オートズームモードにおける従来と同様のズームアウト制御が行われる。ズームアウト制御において、ズーム制御部125は、オートズームモードにおけるズーム駆動量として予め内部メモリ108に記憶された駆動量だけ、ズームレンズ102を光軸に沿って広角側に移動させる。また、ズーム制御部125は、ズームレンズ102の位置を検出し、上述したCZ制御を実行する。
一方、S605では、ズーム制御部125は、S601で検出された被写体情報に基づいて、オートズームイン制御を行うかどうかの判定を行う。ここでは、画像データ上での被写体領域の大きさが第2の大きさよりも小さいか否かを判定する。被写体が第2の大きさよりも小さい場合にはS606に進み、第2の大きさ以上の場合にはS601に戻って処理を継続する。なお、オートズームイン制御を行うための条件として、さらに画像データ上での被写体領域の位置の条件を加えても良い。例えば、被写体が第2の大きさよりも小さく、かつ被写体が画像の中央付近に位置する場合に、オートズームイン制御を行うように判定する。なお、第2の大きさは、上述した第1の大きさよりも小さいものとする。
S606では、ズーム制御部125は、後述するズームイン制御の処理を行う。
以下、S606で実行されるオートズームモードにおけるズームイン制御の処理について、図7を用いて詳細を説明する。図7は、本実施形態のオートズームモードにおけるズームイン制御のフローチャートである。この図7のフローチャートにおける各処理は、システム制御部120(主にズーム制御部125)において、内部メモリ108に予め記憶されたプログラムに従い、CPUにより実行される。
S701では、ズーム制御部125は、現在のズームレンズ102の位置を取得する。
S702では、ズーム制御部125は、S701で取得された現在のズーム位置が、ズームイン方向の駆動限界(ここでは望遠端)であるか否かを判定する。現在のズーム位置がズームレンズ102の可動限界でない場合には、S703に進む。一方、現在のズーム位置がズームレンズ102の可動限界である場合には、ズームイン制御を終了する。
S703では、ズーム制御部125は、ズームイン動作のためにズームレンズ102を駆動する速度(ズーム速度)を決定する。具体的には、ズーム制御部125は、内部メモリ108から予め記憶されたオートズームモード時の速度を選択し、さらに、ズームレンズ駆動部115に対し、ズームレンズ102を駆動する速度として選択した速度を設定する。
ここで、本実施形態におけるズーム速度は、内部メモリ108に予め記憶された値を選択する構成としているが、これに限定されない。たとえば、追尾している被写体の大きさに基づいて複数の速度から選択する構成としても良い。また、追尾している被写体の大きさに基づいて、断続的に切り替えられる構成としても良い。
S704では、ズーム制御部125は、現在から所定の制御周期時間が経過した時点、つまり、次の制御周期におけるズーム位置を演算する。ここで、ズーム制御部125は、S503で設定したズーム速度と所定の制御周期時間から、所定の制御周期時間あたりのズーム移動量を算出し、S701で取得した現在のズーム位置に加算することにより次の制御周期におけるズーム位置を演算する。
S705では、ズーム制御部125は、S704で演算された次の制御周期におけるズーム位置に基づき、次の制御周期における最短撮影距離を決定する。ここで、最短撮影距離は、内部メモリ108に予め記憶された値であり、ズーム位置に応じて取得される。なお、最短撮影距離とズーム位置との関係は、上述したフォーカスカムテーブルに対応するものである。
S706では、ズーム制御部125は、被写体距離検出部123により検出された現在の被写体距離を取得する。ここで、被写体距離を取得する対象の被写体は、S601で検出された被写体に対応する。
S707では、ズーム制御部125は、被写体検出部121により取得された被写体情報を用いて、次の制御周期における被写体距離の予測演算を行う。ここで、次の制御周期における被写体距離は、所定の制御周期毎にS706で取得された被写体距離を蓄積される被写体距離の推移情報に基づいて演算される。被写体距離の予測演算には、被写体検出部121にて検出された動きベクトルによる被写体の移動速度をさらに用いてもよい。なお、次の制御周期における被写体距離の演算方法については、これに限定されるものではない。
S708では、ズーム制御部125は、S707で演算した次の制御周期における被写体距離から、S705で決定した次の制御周期における最短撮影距離を減算することにより、距離差分を算出する。
S709では、ズーム制御部125は、S708で算出した距離差分が所定値3(第3の所定値)よりも小さいか否かを判定する。距離差分が所定値3よりも小さい場合にはS710に進み、距離差分が所定値3以上の場合にはS711に進む。ここで、所定値3は、所定の条件によって決定された値として、内部メモリ108に予め記憶されている値である。本実施形態において所定値3は0mと設定している。S708で算出された距離差分が0mよりも小さい場合、次の制御周期において、最短撮影距離よりも被写体が近い距離に存在する、すなわち、被写体に焦点を合わせられない状態を意味する。
S710では、ズーム制御部125は、ズームアウト側へのズーム動作を行う。ここでは、オートズームモード時のズーム駆動量として、予め内部メモリ108に記憶された駆動量だけ、ズームレンズ102を光軸に沿って広角側に移動させる。さらに、ズーム制御部125は、ズームレンズ102の位置を検出し、上述したCZ制御を実行する。なお、S710において、ズームアウト制御に替えて、ズームレンズ102の駆動を停止してもよい。
S711では、ズーム制御部125は、ズームイン動作を行う。ここでは、オートズームモード時のズーム駆動量として、予め内部メモリ108に記憶された駆動量だけ、ズームレンズ102を光軸に沿って望遠側に移動させる。さらに、ズーム制御部125は、ズームレンズ102の位置を検出し、上述したCZ制御を実行する。
このように、本実施形態のオートズームモードにおけるオートズームイン制御では、S708において演算された次の制御周期の距離差分に基づいて、ズームイン動作を行うかどうかを切り替える。すなわち、被写体情報に基づいてズームインが判定された場合でも、次の制御周期において被写体への合焦が困難と判断された場合には、ズームイン動作を制限する。これにより、被写体ボケの発生を事前に防止することが可能となる。
以上説明したように、本実施形態のオートズームモードでは、被写体が最短撮影距離よりも近い距離に存在することによるピントボケの発生を事前に判断し、ズームイン動作を制限する。これにより、オートズームモードの場合でも、被写体ボケの発生を事前に防ぐことが可能になる。
なお、図4や図7のズーム制御において、次の周期で被写体が最短撮影距離よりも至近側に位置すると判定された場合、画面表示などにより警告を報知してもよい。これにより、ユーザがズーム操作を変更したり、被写体との距離を変更するなど、被写体ボケを防ぐための対応をすることができる。
また、本実施形態では、通常ズームモードとオートズームモードの両方において、被写体が最短撮影距離よりも近い距離に存在することによるピントボケの発生を防ぐ制御を行う例を説明したが、これに限定されない。通常ズームモードとオートズームモードのいずれか一方で、上記のピントボケの発生を防ぐ制御を行うようにしてもよい。また、オートズームモードを備えず、通常ズームモードのみを備え、通常ズームモードで上記のピントボケの発生を防ぐ制御を行うようにしてもよい。
また、被写体ボケの防止よりも画角調整を優先したい場合を想定して、特定のモードが設定された場合のみ、上記のピントボケの発生を防ぐ制御を行うようにしてもよい。この場合、特定のモードが設定されていなければ、ユーザの操作あるいは被写体情報に応じた駆動方向および駆動量に基づいて、既知の方法でズーム制御を行う。また、被写体ボケが特に問題となるのは動画記録時であるため、動画記録時のみ、上記のピントボケの発生を防ぐ制御を行うようにしてもよい。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
(その他の実施例)
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。この場合、そのプログラム、及び該プログラムを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
100 デジタルカメラ
102 ズームレンズ
103 フォーカスレンズ
114 フォーカスレンズ駆動部
115 ズームレンズ駆動部
116 操作部
120 システム制御部
123 被写体距離検出部
125 ズーム制御部

Claims (20)

  1. 焦点距離を変更するズームレンズ、および焦点位置を変更するフォーカスレンズの移動を制御するレンズ制御装置であって、
    前記ズームレンズの移動を制御するとともに、当該ズームレンズの移動に伴う焦点位置の変化を補正するように前記フォーカスレンズの移動を制御する制御手段と、
    所定時間が経過した後の被写体距離を予測する第1の予測手段と、
    前記所定時間が経過した後の前記ズームレンズの位置に対応する、合焦可能な被写体距離を予測する第2の予測手段と、を有し、
    前記制御手段は、前記ズームレンズを移動する際に、前記第1の予測手段によって予測された被写体距離と、前記第2の予測手段によって予測された合焦可能な被写体距離とに基づいて、前記ズームレンズの所定の方向への移動を制限することを特徴とするレンズ制御装置。
  2. 前記ズームレンズを移動する際に、前記第1の予測手段によって予測された被写体距離が、前記第2の予測手段によって予測された合焦可能な被写体距離よりも至近側である場合、前記制御手段は、前記ズームレンズの望遠方向への移動を制限することを特徴とする請求項1に記載のレンズ制御装置。
  3. 前記ズームレンズの移動を指示する操作を受け付ける操作部材を有し、
    前記制御手段は、前記操作部材の操作に応じて前記ズームレンズの移動を制御することを特徴とする請求項1または2に記載のレンズ制御装置。
  4. 前記制御手段は、前記ズームレンズを望遠方向へ移動している際に、前記第1の予測手段によって予測された被写体距離が、前記第2の予測手段によって予測された合焦可能な被写体距離の至近側の限界に近づくことに応じて、前記ズームレンズの移動速度を遅くすることを特徴とする請求項3に記載のレンズ制御装置。
  5. 前記操作部材により望遠方向への前記ズームレンズの移動が指示されている場合、前記制御手段は、前記第1の予測手段によって予測された被写体距離と、前記第2の予測手段によって予測された合焦可能な被写体距離の至近側の限界との差分を算出し、当該差分が第1の所定値よりも小さい場合に、前記ズームレンズの望遠方向への移動を停止することを特徴とする請求項3または4に記載のレンズ制御装置。
  6. 前記差分が前記第1の所定値よりも小さく、前記ズームレンズの望遠方向への移動が停止された状態において、前記差分が前記第1の所定値よりも大きい第2の所定値よりも大きくなった場合、前記制御手段は、前記ズームレンズの望遠方向への移動を再開することを特徴とする請求項5に記載のレンズ制御装置。
  7. 前記差分が前記第1の所定値以上の場合、前記制御手段は、当該差分に基づいて前記ズームレンズの移動速度を設定することを特徴とする請求項5または6に記載のレンズ制御装置。
  8. 前記差分が前記第1の所定値よりも小さい場合、前記第1の予測手段によって予測された被写体距離が、前記第2の予測手段によって予測された合焦可能な被写体距離よりも至近側であることを特徴とする請求項5乃至7のいずれか1項に記載のレンズ制御装置。
  9. 被写体情報を取得する取得手段を有し、
    前記制御手段は、前記取得手段により取得された被写体情報に応じて前記ズームレンズの移動を自動で制御することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載のレンズ制御装置。
  10. 前記取得手段により取得された被写体情報に応じて前記ズームレンズの望遠方向への移動が判定された場合、前記制御手段は、前記第1の予測手段によって予測された被写体距離と、前記第2の予測手段によって予測された合焦可能な被写体距離の至近側の限界との差分を算出し、当該差分が第3の所定値よりも小さい場合に、前記ズームレンズの望遠方向への移動を制限することを特徴とする請求項9に記載のレンズ制御装置。
  11. 前記制御手段は、前記ズームレンズの移動の停止または前記ズームレンズを広角方向に移動することで、前記ズームレンズの望遠方向への移動を制限することを特徴とする請求項10に記載のレンズ制御装置。
  12. 前記差分が前記第3の所定値よりも小さい場合、前記第1の予測手段によって予測された被写体距離が、前記第2の予測手段によって予測された合焦可能な被写体距離よりも至近側であることを特徴とする請求項10または11に記載のレンズ制御装置。
  13. 前記被写体情報は、被写体の大きさに関する情報を含み、
    前記制御手段は、取得された被写体の大きさを所定の大きさと比較することにより、前記ズームレンズを移動させる方向を判定することを特徴とする請求項9乃至12のいずれか1項に記載のレンズ制御装置。
  14. 被写体距離を取得する距離取得手段を有し、
    前記第1の予測手段は、前記距離取得手段によって取得された被写体距離の推移に基づいて、被写体距離を予測することを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項に記載のレンズ制御装置。
  15. 前記ズームレンズの位置と合焦可能な被写体距離との関係を示す所定の情報を予め記憶し、
    前記第2の予測手段は、前記所定時間が経過した後の前記ズームレンズの位置を予測し、当該ズームレンズの位置と前記所定の情報に基づいて、合焦可能な被写体距離を決定することを特徴とする請求項1乃至14のいずれか1項に記載のレンズ制御装置。
  16. 前記所定時間は、前記ズームレンズの移動を制御する周期に対応する時間であることを特徴とする請求項1乃至15のいずれか1項に記載のレンズ制御装置。
  17. 前記第1の予測手段によって予測された被写体距離が、前記第2の予測手段によって予測された合焦可能な被写体距離よりも至近側である場合と判定された場合に、警告を報知する報知手段を有することを特徴とする請求項1乃至16のいずれか1項に記載のレンズ制御装置。
  18. 特定のモードが設定された場合にのみ、前記第1の予測手段によって予測された被写体距離と、前記第2の予測手段によって予測された合焦可能な被写体距離とに基づいて、前記ズームレンズの所定の方向への移動を制限することを特徴とする請求項1乃至17のいずれか1項に記載のレンズ制御装置。
  19. 焦点距離を変更するズームレンズ、および焦点位置を変更するフォーカスレンズの移動を制御するレンズ制御方法であって、
    前記ズームレンズの移動を制御する工程と、
    当該ズームレンズの移動に伴う焦点位置の変化を補正するように前記フォーカスレンズの移動を制御する工程と、
    所定時間が経過した後の被写体距離を予測する工程と、
    前記所定時間が経過した後の前記ズームレンズの位置に対応する、合焦可能な被写体距離を予測する工程と、を有し、
    前記ズームレンズを移動する際に、予測された被写体距離と、予測された合焦可能な被写体距離とに基づいて、前記ズームレンズの所定の方向への移動を制限することを特徴とするレンズ制御方法。
  20. 請求項19に記載のレンズ制御方法をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
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