JP2017133783A - 排気熱交換器 - Google Patents
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Abstract
【課題】設計の自由度を向上させることのできる排気熱交換器を提供する。【解決手段】この排気熱交換器20は、複数のチューブ21と、ケーシング25と、入口側ガスタンク24と、出口側ガスタンク26と、入口側コアプレート22と、出口側コアプレート23とを備える。複数のチューブ21、入口側ガスタンク24、入口側コアプレート22、及び出口側コアプレート23は、金属成形品50からなる。ケーシング25及び出口側ガスタンク26は、樹脂成形品60からなる。金属成形品50及び樹脂成形品60は一体的に組み付けられている。【選択図】図2
Description
本発明は、排気と冷却媒体との間で熱交換を行うことにより排気を冷却する排気熱交換器に関する。
従来、この種の排気熱交換器としては、特許文献1に記載の排気熱交換器がある。特許文献1に記載の排気熱交換器は、複数のチューブと、複数のチューブを内部に収容するケーシングとを備えている。チューブの内部には、排気が流通している。ケーシングの内部には、複数のチューブ周りに冷却水を流通させる流体通路が形成されている。また、ケーシングには、複数のチューブ内に排気を導入する入口側ガスタンクと、複数のチューブから流出した排気を集合させる出口側ガスタンクとが隔壁により流体通路と区画されて形成されている。入口側ガスタンク及び出口側ガスタンクは、排気再循環管に接続されている。排気再循環管は、エンジンから排出される排気の一部をエンジンの吸気側に環流させる配管である。チューブ及びケーシングは、耐熱性及び耐食性に優れた金属材料、例えばステンレスにより形成されている。
ところで、特許文献1に記載の排気熱交換器のように、チューブ及びケーシングがステンレス等の金属材料により形成されている場合、製造コストの低減のために、ステンレスの板材からプレス成型される部品により、チューブ及びケーシングを構成することが多い。プレス成型される部品によりケーシングを構成する場合、入口側ガスタンクや出口側ガスタンクの形状はプレス成型性に左右されるため、それらの形状の自由度が低下する。例えば出口側ガスタンクの形状の自由度が低下すると、排気熱交換器と排気再循環管との接続部分の自由度が低下する。これが排気熱交換器の搭載性を悪化させる要因の1つとなっている。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、設計の自由度を向上させることのできる排気熱交換器を提供することにある。
上記課題を解決するために、排気熱交換器(20)は、複数のチューブ(21)と、筒状のケーシング(25)と、入口側ガスタンク(24)と、出口側ガスタンク(26)と、入口側コアプレート(22)と、出口側コアプレート(23)とを備える。チューブには、排気が流通する。ケーシングは、複数のチューブを内部に収容する。ケーシングの内部には、チューブを流通する排気と熱交換を行う冷却媒体が流通する。入口側ガスタンクは、複数のチューブの一端部に排気を分配して供給する。出口側ガスタンクは、複数のチューブの他端部から流出する排気を集合させる。入口側コアプレートは、複数のチューブの一端部に設けられ、入口側ガスタンクの内部空間とケーシングの内部空間とを区画する。出口側コアプレートは、複数のチューブの他端部に設けられ、出口側ガスタンクの内部空間とケーシングの内部空間とを区画する。複数のチューブ、入口側ガスタンク、入口側コアプレート、及び出口側コアプレートは、金属成形品(50)からなる。出口側ガスタンクは、樹脂成形品(60)からなる。金属成形品及び樹脂成形品は一体的に組み付けられている。
この構成によれば、出口側ガスタンクが樹脂成形品からなるため、出口側ガスタンクが金属成形品からなる場合と比較すると、出口側ガスタンクの設計の自由度を向上させることができる。
なお、上記手段、及び特許請求の範囲に記載の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
本発明によれば、設計の自由度を向上させることができる。
<第1実施形態>
以下、排気熱交換器の第1実施形態について説明する。はじめに、本実施形態の排気熱交換器が用いられるEGR(排気再循環)システムの概要について説明する。
以下、排気熱交換器の第1実施形態について説明する。はじめに、本実施形態の排気熱交換器が用いられるEGR(排気再循環)システムの概要について説明する。
図1に示されるように、EGRシステム10は、排気熱交換器20と、排気再循環管30と、EGRバルブ40とを備えている。排気再循環管30は、エンジン11から排出される排気の一部をエンジン11の吸気側に環流させる配管である。排気再循環管30の入口部は、排気浄化触媒12の排気流れ上流側に接続されている。EGRバルブ40は、排気再循環管30の排気流れ途中に配置されている。EGRバルブ40は、エンジン11の動作状態に応じて排気再循環管30を流れる排気の量を調整する。以下、排気再循環管30を流れる排気を「EGRガス」とも称する。排気熱交換器20は、エンジン11の排気側とEGRバルブ40との間に配置されている。排気熱交換器20は、EGRガスとエンジン11の冷却水との間で熱交換を行うことによりEGRガスを冷却する、いわゆるEGRクーラである。本実施形態では、エンジン11の冷却水が冷却媒体に相当する。
次に、排気熱交換器20の構造について説明する。
図2に示されるように、排気熱交換器20は、チューブ21と、入口側コアプレート22と、出口側コアプレート23と、入口側ガスタンク24と、ケーシング25と、出口側ガスタンク26とを備えている。
図2に示されるように、排気熱交換器20は、チューブ21と、入口側コアプレート22と、出口側コアプレート23と、入口側ガスタンク24と、ケーシング25と、出口側ガスタンク26とを備えている。
チューブ21は、EGRガスが流通する排気流路が内部に形成された管状の部材である。チューブ21は、耐熱性及び耐食性を有する金属材料により形成されている。なお、チューブ21の耐熱性は、排気熱交換器20に流入する高温のEGRガスに耐えられる程度の耐熱性である。チューブ21の内部には、矢印Xで示される方向にEGRガスが流れる。以下、矢印Xで示される方向を「EGRガス流通方向」とも称する。チューブ21は、EGRガス流通方向Xに直交する断面形状が扁平状に形成されている。チューブ21は、例えば断面コ字状の2枚のプレートをコの字状開口部端部を互いに接合することにより形成されている。チューブ21は、扁平状断面の長辺側の面が互いに対向するように矢印Yで示される方向に複数積層配置されている。以下、矢印Yで示される方向を「チューブ積層方向」とも称する。チューブ積層方向YはEGRガス流通方向Xと直交する方向である。
チューブ21の内部には、図示しない矩形波状のフィンが設けられている。フィンは、EGRガスの伝熱面積を増大させることによりEGRガスと冷却水との間の熱交換率を高める機能を有している。フィンは、金属材料からなり、ろう付けによりチューブ21の内部に固定されている。
入口側コアプレート22は、複数のチューブ21におけるEGRガス流通方向Xの上流側の一端部210に設けられている。入口側コアプレート22は、入口側ガスタンク24の内部空間とケーシング25の内部空間とを区画している。出口側コアプレート23は、複数のチューブ21におけるEGRガス流通方向Xの下流側の他端部211に設けられている。出口側コアプレート23は、出口側ガスタンク26の内部空間とケーシング25の内部空間とを区画している。
各コアプレート22,23は、チューブ21と同一の金属材料により成形されている。各コアプレート22,23は、EGRガス流通方向Xに所定の板厚を有する平板状の部材からなる。入口側コアプレート22の板厚方向に直交する長さH1は、出口側コアプレート23の板厚方向に直交する方向の長さH2よりも長くなっている。すなわち、入口側コアプレート22は、出口側コアプレート23よりも大きい形状を有している。
入口側コアプレート22には、EGRガス流通方向Xの上流側の側面220から下流側の側面221に貫通する複数のチューブ孔222が形成されている。各チューブ孔222には、チューブ21の一端部210が挿入されて、ろう付け等により固定されている。出口側コアプレート23には、EGRガス流通方向Xの上流側の側面230から下流側の側面231に貫通する複数のチューブ孔232が形成されている。各チューブ孔232には、チューブ21の他端部211が挿入されて、ろう付け等により固定されている。これらのコアプレート22,23により、複数のチューブ21が保持されている。
入口側ガスタンク24は、各チューブ21の一端部210にEGRガスを分配して供給する漏斗状の部材である。入口側ガスタンク24は、チューブ21及び各コアプレート22,23と同一の金属材料により成形されている。入口側ガスタンク24は、その開口面積の大きい側の端部が入口側コアプレート22に隣接して位置するように配置されている。入口側ガスタンク24における開口面積の大きい側の端部の外周には、フランジ部240が形成されている。フランジ部240は、入口側コアプレート22の側面220の外周部分に当接して、ろう付け等により固定されている。この固定構造により、入口側ガスタンク24は入口側コアプレート22に固定されている。入口側ガスタンク24における開口面積の小さい側の端部は、図示しないジョイント部を介して排気再循環管30に接続されている。
ケーシング25は、軸線mを中心に筒状に形成されている。図中の矢印Aで示される方向は、ケーシング25の筒軸方向を示している。また、符号250は、ケーシング25の筒軸方向Aの一端部を示している。さらに、符号251は、ケーシング25の筒軸方向Aの他端部を示している。
ケーシング25は、耐食性を有する樹脂材料、例えばポリアミド樹脂により成形されている。ケーシング25の内周形状は、出口側コアプレート23の外周形状と略同一の形状である。ケーシング25の内部には、出口側コアプレート23と複数のチューブ21とが収容されている。出口側コアプレート23は、ケーシング25の一端部250の開口部分を閉塞するように配置されている。複数のチューブ21は、ケーシング25の内部を一端部250から他端部251に延びるように配置されている。ケーシング25の内部空間は、冷却水が流通する冷却水通路252を構成している。
ケーシング25の他端部251には、フランジ部253が形成されている。フランジ部253は、入口側コアプレート22の側面221の外周部分に当接している。フランジ部253は、ボルト27により入口側コアプレート22及び入口側ガスタンク24のフランジ部240に締結されている。このボルト27による締結構造により、ケーシング25、入口側コアプレート22、及び入口側ガスタンク24が一体的に組み付けられている。
入口側コアプレート22の側面220におけるケーシング25のフランジ部253の当接する部分には、全周にわたって溝223が形成されている。溝223には、Oリング28が挿入されている。Oリング28は、入口側コアプレート22の側面221とケーシング25のフランジ部253との間をシールする入口側シール部材として機能している。
ケーシング25の他端部251の外周部分には、冷却水流入口254が形成されている。冷却水流入口254は、冷却水をケーシング25内の冷却水通路252に導入する部分である。
ケーシング25の一端部250の外周部分には、冷却水流出口255が形成されている。冷却水流出口255は、冷却水通路252内を流通した冷却水を外部に流通させる部分である。
出口側ガスタンク26は、各チューブ21の他端部211から流出するEGRガスを集合させる漏斗状の部材である。出口側ガスタンク26は、ケーシング25の一端部250に一体的に形成されている。すなわち、出口側ガスタンク26は、ケーシング25と同一の樹脂材料により形成されている。出口側ガスタンク26は、その開口面積の大きい側の端部が出口側コアプレート23に隣接して位置するように配置されている。出口側ガスタンク26における開口面積の大きい側の端部の外周には、フランジ部260が形成されている。フランジ部260の外周部分は、ケーシング25の一端部250に繋がっている。出口側ガスタンク26における開口面積の小さい側の端部は、図示しないジョイント部を介して排気再循環管30に接続されている。
出口側ガスタンク26のフランジ部260には、出口側コアプレート23が当接している。出口側コアプレート23の側面231における出口側ガスタンク26のフランジ部260が当接する部分には、全周に渡って溝233が形成されている。溝233には、Oリング29が挿入されている。Oリング29は、出口側コアプレート23の側面231と出口側ガスタンク26のフランジ部260との間をシールする出口側シール部材として機能する。
この排気熱交換器20では、エンジン11から排出されたEGRガスの一部が、排気再循環管30を介して入口側ガスタンク24に導入された後、複数のチューブ21に分配して供給される。複数のチューブ21を流通したEGRガスは、出口側ガスタンク26で集められた後、排気再循環管30を介して再びエンジン11に戻される。
一方、エンジン11の冷却水は、冷却水流入口254を介してケーシング25内の冷却水通路252に流入する。冷却水通路252内に流入した冷却水は、複数のチューブ21の外周を流れた後、冷却水流出口255を介してケーシング25の外部に流出する。この際、チューブ21内を流れるEGRガスと、冷却水通路252内を流れる冷却水との間で熱交換が行われることによりEGRガスが冷却される。
次に、排気熱交換器20の製造方法について説明する。
排気熱交換器20の製造に際しては、まず、チューブ21、入口側コアプレート22、出口側コアプレート23、及び入口側ガスタンク24を金属材料により成形した後、これらの各部品をろう付け等により図3に示されるように組み付ける。これにより、図3に示されるような金属成形品50が製造される。
排気熱交換器20の製造に際しては、まず、チューブ21、入口側コアプレート22、出口側コアプレート23、及び入口側ガスタンク24を金属材料により成形した後、これらの各部品をろう付け等により図3に示されるように組み付ける。これにより、図3に示されるような金属成形品50が製造される。
一方、図4に示されるように、ケーシング25、及び出口側ガスタンク26を樹脂材料により一体的に成形することにより、図4に示されるような樹脂成形品60が製造される。
このようにして金属成形品50及び樹脂成形品60の製造が完了した後、入口側コアプレート22の溝223にOリング28を挿入するとともに、出口側コアプレート23の溝233にOリング29を挿入する。その後、ケーシング25のフランジ部253の側の開口部から出口側コアプレート23を挿入するようにして、金属成形品50と樹脂成形品60とを組み付ける。そして、ケーシング25のフランジ部253と入口側コアプレート22とを当接させた後、ボルト27の締結によりケーシング25、入口側コアプレート22、及び入口側ガスタンク24を一体的に組み付けることにより排気熱交換器20の製造が完了する。
以上説明した本実施形態の排気熱交換器20によれば、以下の(1)〜(4)に示される作用及び効果を得ることができる。
(1)ケーシング25及び出口側ガスタンク26が樹脂成形品60からなるため、それらが金属成形品からなる場合と比較すると、ケーシング25及び出口側ガスタンク26の設計の自由度を向上させることができる。例えば図5に示されるように、出口側ガスタンク26を略L字状に屈曲する形状に成形することもできる。図5に示されるような形状は、従来のプレス加工ではアンダーカット形状となる形状であるが、出口側ガスタンク26の材質として樹脂材料を採用することにより、その成形が可能となる。また、ケーシング25及び出口側ガスタンク26の材質として樹脂材料を採用することにより、排気熱交換器を構成する全ての部品が金属材料からなる場合と比較すると、軽量化できるとともに、材料コストを低減することもできる。
(2)このような排気熱交換器20では、入口側ガスタンク24及び出口側ガスタンク26の形状や配置が車種によって異なる場合がある。このような場合、金属成形品50の形状を標準化しつつ、設計の自由度の高い樹脂成形品60の形状を車種に適合させるように変更することで、製造コストを大幅に低減することが可能である。
(3)ケーシング25及び出口側ガスタンク26の材質として樹脂材料を用いた場合、金属材料を用いる場合と比較すると、それらの耐熱性が低下するという問題が生じる。この点、本実施形態のケーシング25は、冷却水に接触しているため、ケーシング25の材質として樹脂材料を用いた場合でも、ケーシング25の耐熱性を満足することが可能である。また、出口側ガスタンク26には、冷却水との熱交換により温度の低下したEGRガスが流入する。そのため、エンジン11の排気側から高温のEGRガスが直接流入する入口側ガスタンク24の耐熱性と比較すると、出口側ガスタンク26に要求される耐熱性は低い。そのため、出口側ガスタンク26の材質として樹脂材料を用いた場合でも、出口側ガスタンク26の耐熱性を確保することは可能である。
(4)排気熱交換器20は、入口側コアプレート22とケーシング25との間をシールするOリング28、及び出口側コアプレート23と出口側ガスタンク26との間をシールするOリング29を備えている。具体的には、Oリング28は、ケーシング25のフランジ部253と入口側コアプレート22との間をシールしている。また、Oリング29は、出口側コアプレート23の側面231と出口側ガスタンク26のフランジ部260との間をシールしている。これらのOリング28,29により、排気熱交換器20において排気が流通する部分、及び冷却水が流通する部分の気密性をより的確に確保することができる。
<第2実施形態>
次に、排気熱交換器20の第2実施形態について説明する。以下、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
次に、排気熱交換器20の第2実施形態について説明する。以下、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
図6に示されるように、本実施形態の排気熱交換器20は、ケーシング25の筒軸方向Aが鉛直方向に対して所定角度をなすような傾斜姿勢で配置されている。より詳しくは、排気熱交換器20は、入口側ガスタンク24よりも出口側ガスタンク26の方が鉛直方向下方側に位置するような傾斜姿勢で配置されている。
本実施形態の排気熱交換器20では、ケーシング25、冷却水流入口254、及び冷却水流出口255が金属成形品50からなる。冷却水流入口254及び冷却水流出口255は、ケーシング25とは別の部品として成形される。冷却水流入口254及び冷却水流出口255は、ろう付け等によりケーシング25に固定されている。また、ケーシング25は、ろう付け等により入口側コアプレート22、出口側コアプレート23、及び入口側ガスタンク24に固定されている。そのため、本実施形態の排気熱交換器20では、ボルト27が排除されている。
出口側コアプレート23は、ケーシング25の一端部250の開口部分を閉塞するように配置されている。出口側コアプレート23の外周面とケーシング25の一端部250の内周面とがろう付けされることにより、出口側コアプレート23はケーシング25に固定されている。このろう付けによる固定構造により、出口側コアプレート23とケーシング25との間のシール性が確保されている。
入口側コアプレート22は、ケーシング25の他端部251の開口部分を閉塞するように配置されている。入口側コアプレート22の外周面とケーシング25の他端部251の内周面とがろう付けされることにより、入口側コアプレート22はケーシング25に固定されている。このろう付けによる固定構造により、入口側コアプレート22とケーシング25との間のシール性が確保されている。そのため、本実施形態の排気熱交換器20では、第1実施形態のOリング28が排除されるとともに、Oリング28を配置するための溝223が入口側コアプレート22から排除されている。
出口側ガスタンク26は、樹脂成形品60からなる。樹脂成形品60は、耐強酸性の特性を有している。出口側ガスタンク26は、その出口側コアプレート23に隣接する位置に開口部を有する箱状の部材からなる。出口側ガスタンク26の鉛直方向上方側の上面には、排気流出口261が形成されている。排気流出口261は、チューブ積層方向Yに延びる排気流路が形成された管状の部材からなる。排気流出口261は、図示しないジョイント部を介して排気再循環管30に接続されている。出口側ガスタンク26のフランジ部260は、図示しないボルトによりケーシング25に締結されている。このボルトによる締結構造により、出口側ガスタンク26がケーシング25に一体的に組み付けられている。
この排気熱交換器20では、各チューブ21から流出したEGRガスが、出口側ガスタンク26で集められた後、排気流出口261及び排気再循環管30を介してエンジン11に戻される。
以上説明した本実施形態の排気熱交換器20によれば、以下の(5)〜(7)に示される作用及び効果を更に得ることができる。
(5)出口側ガスタンク26には、チューブ21から流出するEGRガスの流れ方向に対して直交する方向に延びる排気流出口261が形成されている。これにより、出口側ガスタンク26から排気再循環管30に流出するEGRガスの流出方向は、排気再循環管30から入口側ガスタンク24に流入するEGRガスの流入方向に直交する方向となる。そのため、EGRガス流路の直角曲げ要求に対応することができる。
(6)EGRガス流路の直角曲げ要求に対しては、入口側ガスタンク24にてEGRガス流路を曲げるという方法も考えられる。しかしながら、入口側ガスタンク24でEGRガス流路を曲げる場合、高温且つ高速のEGRガスの流れ方向が曲げられることになるため、EGRガスの圧損が大きくなる。この点、本実施形態の排気熱交換器20のように、出口側ガスタンク26にてEGRガス流路を曲げるようにすれば、チューブ21を通過することにより温度が低下し、且つ速度の低下したEGRガスの流れ方向が曲げられることになるため、EGRガスの圧損を低減することができる。
(7)チューブ内でEGRガスが冷却水により冷却されると、凝縮水が生成される。EGRガス中には、窒素酸化物(NOx)や硫黄酸化物(SOx)が含まれているため、これらの物質が凝縮水に溶け込むと、強酸性の凝縮水が生成される。このような強酸性の凝縮水は、金属成形品を腐食させる要因となる。そのため、全ての部品が金属成形品からなる従来の排気熱交換器では、チューブ、各コアプレート、及び各タンクに凝縮水が溜まらない構造を採用する必要があった。例えば、従来の排気熱交換器では、出口側ガスタンクよりも入口側ガスタンクの方が鉛直方向下方側となるような傾斜姿勢を採用することにより、強酸性の凝縮水を入口側ガスタンクを介してエンジンの排気側へと流出させる構造を採用していた。
一方、本実施形態の排気熱交換器20では、出口側ガスタンク26が耐強酸性の樹脂材料からなるため、図6に示されるように、出口側ガスタンク26に強酸性の凝縮水Wが溜まることを許容することができる。よって、入口側ガスタンク24よりも出口側ガスタンク26の方が鉛直方向下方側に位置するような傾斜姿勢で排気熱交換器20を配置することができる。よって、従来の排気熱交換器と比較すると、配置の自由度を向上させることができる。
<第3実施形態>
次に、排気熱交換器20の第3実施形態について説明する。以下、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
次に、排気熱交換器20の第3実施形態について説明する。以下、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
図7に示されるように、本実施形態のケーシング25のフランジ部253は、第1延伸部253aと、第2延伸部253bとを有している。第1延伸部253aは、ケーシング25の他端部251の外周から入口側ガスタンク24に向かって筒軸方向Aに平行に延びる部分である。第2延伸部253bは、第1延伸部253aの先端から径方向外側に向かって延びる部分である。フランジ部253の第1延伸部253aの内部には、入口側コアプレート22が収容されている。
入口側ガスタンク24のフランジ部240の外周には、爪部241が形成されている。爪部241は、ケーシング25のフランジ部253の第2延伸部253bにかしめられている。このかしめ構造により、ケーシング25、入口側コアプレート22、及び入口側ガスタンク24が一体的に組み付けられている。
ケーシング25の他端部251の内周には、ケーシング25の内部に向かって突出し、且つ入口側コアプレート22に対向する突出部256が形成されている。突出部256には、入口側コアプレート22の溝223に挿入されるOリング28が接触している。すなわち、Oリング28は、入口側コアプレート22とケーシング25の突出部256との間をシールしている。
次に、本実施形態の排気熱交換器20の製造方法について説明する。
ケーシング25及び出口側ガスタンク26を構成する樹脂成形品60は、筒軸方向Aに平行な平面で分割された2つの樹脂成形品61,62として製造される。また、チューブ21、入口側コアプレート22、出口側コアプレート23、及び入口側ガスタンク24は金属成形品50として製造される。排気熱交換器20の組み立てに際しては、金属成形品50に樹脂成形品61,62を組み付けた後、樹脂成形品61,62を溶着する。その後、入口側ガスタンク24の爪部241をケーシング25のフランジ部253にかしめることにより、排気熱交換器20の製造が完了する。
ケーシング25及び出口側ガスタンク26を構成する樹脂成形品60は、筒軸方向Aに平行な平面で分割された2つの樹脂成形品61,62として製造される。また、チューブ21、入口側コアプレート22、出口側コアプレート23、及び入口側ガスタンク24は金属成形品50として製造される。排気熱交換器20の組み立てに際しては、金属成形品50に樹脂成形品61,62を組み付けた後、樹脂成形品61,62を溶着する。その後、入口側ガスタンク24の爪部241をケーシング25のフランジ部253にかしめることにより、排気熱交換器20の製造が完了する。
以上説明した本実施形態の排気熱交換器20によれば、以下の(8)に示される作用及び効果を更に得ることができる。
(8)樹脂成形品60と金属成形品50とが、入口側ガスタンク24の爪部241とケーシング25のフランジ部253とのかしめ構造により一体的に組み付けられている。これにより、第1実施形態の排気熱交換器20のように、ボルト27を用いる場合と比較すると、部品点数を削減することができる。
<他の実施形態>
なお、各実施形態は、以下の形態にて実施することもできる。
・第3実施形態の排気熱交換器20では、入口側コアプレート22の板厚方向に直交する長さH1と、出口側コアプレート23の板厚方向に直交する方向の長さH2とが同一の長さであってもよい。同様の構造は、第1実施形態の排気熱交換器20でも採用することができる。
なお、各実施形態は、以下の形態にて実施することもできる。
・第3実施形態の排気熱交換器20では、入口側コアプレート22の板厚方向に直交する長さH1と、出口側コアプレート23の板厚方向に直交する方向の長さH2とが同一の長さであってもよい。同様の構造は、第1実施形態の排気熱交換器20でも採用することができる。
・チューブ21の構造は適宜変更可能である。例えばチューブ21は、図8に示されるような2重管構造を有するものであってもよい。図8に示されるチューブ21は、第1管部213と、第1管部213の外周面と所定の隙間を有して同心円上に配置される第2管部214とを有している。第1管部213の内部には、EGRガスが流通している。第1管部213の外周面と第2管部214の内周面との間の隙間には、冷却水が流通している。あるいは、チューブ21は、図9に示されるような多管構造を有するものであってもよい。図9に示されるチューブ21は、EGRガスの流通する複数の流路215が内部に形成されている。
・Oリング28,29に代えて、任意のゴム部材からなるシール部材等、各種シール部材を用いることができる。
・各実施形態の排気熱交換器20は、エンジン11の冷却水以外の冷却媒体を用いてもよい。
・本発明は上記の具体例に限定されるものではない。すなわち、上記の具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、前述した各具体例が備える各要素及びその配置、材料、条件、形状、サイズ等は、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、前述した実施形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
20:排気熱交換器
21:チューブ
22:入口側コアプレート
23:出口側コアプレート
24:入口側ガスタンク
241:爪部
25:ケーシング
253:フランジ部
256:突出部
26:出口側ガスタンク
260:フランジ部
261:排気流出口
28:入口側シール部材
29:出口側シール部材
50:金属成形品
60:樹脂成形品
21:チューブ
22:入口側コアプレート
23:出口側コアプレート
24:入口側ガスタンク
241:爪部
25:ケーシング
253:フランジ部
256:突出部
26:出口側ガスタンク
260:フランジ部
261:排気流出口
28:入口側シール部材
29:出口側シール部材
50:金属成形品
60:樹脂成形品
Claims (10)
- 排気が流通する複数のチューブ(21)と、
複数の前記チューブを内部に収容し、前記チューブを流通する排気と熱交換を行う冷却媒体が内部を流通する筒状のケーシング(25)と、
複数の前記チューブの一端部に排気を分配して供給する入口側ガスタンク(24)と、
複数の前記チューブの他端部から流出する排気を集合させる出口側ガスタンク(26)と、
複数の前記チューブの一端部に設けられ、前記入口側ガスタンクの内部空間と前記ケーシングの内部空間とを区画する入口側コアプレート(22)と、
複数の前記チューブの他端部に設けられ、前記出口側ガスタンクの内部空間と前記ケーシングの内部空間とを区画する出口側コアプレート(23)と、を備え、
複数の前記チューブ、前記入口側ガスタンク、前記入口側コアプレート、及び前記出口側コアプレートは、金属成形品(50)からなり、
前記出口側ガスタンクは、樹脂成形品(60)からなり、
前記金属成形品と前記樹脂成形品とが一体的に組み付けられている
排気熱交換器。 - 前記出口側ガスタンクと前記出口側コアプレートとの間をシールする出口側シール部材(29)を更に備える
請求項1に記載の排気熱交換器。 - 前記出口側ガスタンクには、前記出口側コアプレートにおける前記出口側ガスタンクの側の側面に対向するフランジ部(260)が形成され、
前記出口側シール部材は、前記出口側コアプレートにおける前記出口側ガスタンクの側の側面と前記出口側ガスタンクの前記フランジ部との間をシールしている
請求項2に記載の排気熱交換器。 - 前記ケーシングは、前記樹脂成形品からなり、
前記ケーシングの筒軸方向の一端部には、前記出口側ガスタンクが一体的に成形されている
請求項1〜3のいずれか一項に記載の排気熱交換器。 - 前記ケーシングと前記入口側コアプレートとの間をシールする入口側シール部材(28)を更に備える
請求項4に記載の排気熱交換器。 - 前記入口側コアプレート及び前記出口側コアプレートは、前記ケーシングの筒軸方向に直交する平板状の部材からなり、
前記入口側コアプレートは、前記出口側コアプレートよりも大きい形状を有し、
前記ケーシングの筒軸方向の一端部の内部には、前記出口側コアプレートが収容され、
前記ケーシングの筒軸方向の他端部の外周には、前記入口側コアプレートに対向するフランジ部(253)が形成され、
前記入口側シール部材は、前記ケーシングの前記フランジ部と前記入口側コアプレートとの間をシールする
請求項5に記載の排気熱交換器。 - 前記ケーシングの筒軸方向の他端部の外周には、フランジ部(253)が形成され、
前記入口側ガスタンクには、前記フランジ部にかしめられる爪部(241)が形成されている
請求項4に記載の排気熱交換器。 - 前記ケーシングの筒軸方向の他端部の内周には、前記ケーシングの内部に向かって突出し、且つ前記入口側コアプレートに対向する突出部(256)が形成され、
前記入口側コアプレートと前記突出部との間をシールする入口側シール部材(28)を更に備える
請求項7に記載の排気熱交換器。 - 前記金属成形品と前記樹脂成形品との間をシールするシール部材(28,29)を更に備える
請求項1に記載の排気熱交換器。 - 前記出口側ガスタンクには、前記チューブから流出する排気の流れ方向に対して直交する方向に延びる排気流出口(261)が形成されている
請求項1〜9のいずれか一項に記載の排気熱交換器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016015434A JP2017133783A (ja) | 2016-01-29 | 2016-01-29 | 排気熱交換器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2016015434A JP2017133783A (ja) | 2016-01-29 | 2016-01-29 | 排気熱交換器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2017133783A true JP2017133783A (ja) | 2017-08-03 |
Family
ID=59502515
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016015434A Pending JP2017133783A (ja) | 2016-01-29 | 2016-01-29 | 排気熱交換器 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2017133783A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2022510571A (ja) * | 2018-11-14 | 2022-01-27 | ハンオン システムズ | 熱交換器 |
-
2016
- 2016-01-29 JP JP2016015434A patent/JP2017133783A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2022510571A (ja) * | 2018-11-14 | 2022-01-27 | ハンオン システムズ | 熱交換器 |
JP7194825B2 (ja) | 2018-11-14 | 2022-12-22 | ハンオン システムズ | 熱交換器 |
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