JP2017131551A - 画像処理装置及び画像処理方法 - Google Patents

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宣博 戸松
好彦 岩瀬
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好彦 岩瀬
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Abstract

【課題】 区別が難しい病変を正確に且つ容易に判別することにより、ユーザの負担を軽減し、診断効率を向上することである。【解決手段】 画像処理装置は、被検眼の断層輝度画像及び偏光断層画像の少なくとも一つにおけるRPE層を特定する特定手段と、断層輝度画像及び偏光断層画像を用いて、特定されたRPE層における所定の形状を有する領域を抽出する抽出手段と、を有する。を有することを特徴とする。【選択図】 図13

Description

本発明は、被検眼の偏光断層画像を処理する画像処理装置及び画像処理方法に関する。
近年、低コヒーレンス光による干渉を利用した光断層画像撮像(Optical Coherence Tomography:OCT)装置(以下、OCT装置と記載)が実用化されている。これは、被検査物の断層画像を高分解能で且つ非侵襲に取得することができる。そのため、OCT装置は、特に眼科領域において、被検眼の眼底の断層画像を得るうえで、必要不可欠な装置になりつつある。また、眼科領域以外でも、皮膚の断層観察や、内視鏡やカテーテルとして構成して、消化器、循環器の壁面断層画像撮像等が試みられている。
眼科用OCT装置においては、眼底組織の形状をイメージングする通常のOCT画像(輝度画像とも言う)に加えて、眼底組織の光学特性や動き等をイメージングする機能OCT画像の取得が試みられている。特に、神経線維層や網膜層の描出が可能な偏光OCT装置は、機能OCT装置の一つとして開発されており、緑内障や加齢黄斑変性などを対象とした研究が進められている。また、偏光OCT装置を用いて網膜層に生じた変異を検出し、疾患の進行や治療効果を判断するための研究も進められている。
偏光OCT装置は、眼底組織の光学特性の一つである偏光パラメータ(リターデーション、オリエンテーション、DOPU(Degree of polarization uniformity))を用いて偏光OCT画像を構成し、眼底組織の区別やセグメンテーションを行うことができる。一般的に、偏光OCT装置は波長板(例えば、λ/4板やλ/2板)を用いることで、OCT装置の測定光と参照光の偏光状態を任意に変化させられるように光学系が構成されている。光源から出射される光の偏光を制御し、試料を観察する測定光に所望の偏光状態に変調した光を用い、干渉光を2つの直交する直線偏光として分割して検出して、偏光OCT画像を生成する。ここで、閾値処理により決定されるDOPUパラメータによって再構成されるDOPU画像から、偏光解消性を持つ領域の一つである網膜の網膜色素上皮(RPE:Retinal pigment epithelium)層を特異的に描出する方法が、非特許文献1に開示されている。ここで、偏光解消は、被検体において偏光が解消される度合いを表す指標である。偏光解消は、例えば、組織内の微小構造(例えばメラニン)で測定光の反射により、偏光の方向や位相がランダムに変化する事に起因すると考えられている。
一方、この偏光解消性を利用して、RPE層近傍の状態変化を捉え、定量化する研究が進められている。加齢黄斑変性は加齢に伴って黄斑周辺の網膜組織が変性し、ものが歪んで見えたり、視力低下を起こしたり、失明することもある疾患である。その症状が出る前に認められる前駆病変として、ドルーゼンと網状偽ドルーゼン(RPD:Reticular pseudodrusen)が知られている。ドルーゼンは、RPE層とブルッフ膜の間に沈着物が蓄積する病変であり、これによりRPE層が内層側に持ち上げられる。一般に加齢によって生じ、小さい病変の場合は疾患への進行をせずに消失することも多い。ここで、輝度画像中のRPE層を特定し、RPE層に引いた近似曲線から逸脱して輝度値を有する領域をドルーゼンとして、その大きさを定量評価する方法が、特許文献1に開示されている。一方、RPDは、RPE層より内層側に沈着物が蓄積する病変であり、特にRPDの変化に引き続いて委縮型の加齢黄斑変性へ進行することが示唆されている。
特開2014−23867号公報
ここで、ドルーゼンとRPDは、通常の断層輝度画像では同じような輝点として表示される。このため、断層輝度画像における輝度値でドルーゼンとRPDを正しく判別することは困難である。また、ドルーゼンとRPDは、互いに特別な偏光特性を有していない。このため、偏光断層画像を用いてドルーゼンとRPDを正しく判別することも困難である。すなわち、従来の方法では、ドルーゼンとRPD等のような区別の難しい病変を正確に判別することが困難であった。
本発明の目的の一つは、区別が難しい病変を正確に且つ容易に判別することにより、ユーザの負担を軽減し、診断効率を向上することである。
本発明に係る画像処理装置の一つは、
被検眼の断層輝度画像及び偏光断層画像を取得する断層画像取得手段と、
前記断層輝度画像及び前記偏光断層画像の少なくとも一つにおけるRPE層を特定する特定手段と、
前記断層輝度画像及び前記偏光断層画像を用いて、前記特定されたRPE層における所定の形状を有する領域を抽出する抽出手段と、を有する。
本発明によれば、区別が難しい病変を正確に且つ容易に判別することができる。このため、ユーザの負担を軽減し、診断効率を向上することができる。
本実施形態における偏光OCT装置の全体構成の概略図である。 本実施形態における、信号処理部144で生成される画像の例である。 本実施形態における、撮像のフローである。 本実施形態における、ドルーゼンおよびRPDの検出を説明する図である。 本実施形態における、ドルーゼンを抽出するためのテンプレート画像の例である。 本実施形態における、ドルーゼンの抽出を説明する図である。 本実施形態における、RPDを抽出するためのテンプレート画像の例である。 本実施形態における、RPDの抽出を説明する図である。 本実施形態における、体積の算出を説明する図である。 本実施形態における、表示画面を説明する図である。 本実施形態における、経時変化の表示画面を説明する図である。 本実施形態における、解析のフローである。 本実施形態における、ドルーゼンとRPDの分類の一例を示す分類表である。
本実施形態に係る画像処理装置の一つは、被検眼の断層輝度画像及び偏光断層画像の少なくとも一つにおけるRPE層を特定する特定手段(例えば、信号処理部144)を有する。また、本実施形態に係る画像処理装置の一つは、断層輝度画像及び偏光断層画像を用いて、特定されたRPE層における所定の形状を有する領域(例えば、ドルーゼンやRPD)を抽出する抽出手段(例えば、信号処理部144)を有する。これにより、区別が難しい病変を正確に且つ容易に判別することができる。このため、ユーザの負担を軽減し、診断効率を向上することができる。
以下、本発明の一実施形態を、図面を用いて詳細に説明する。
[装置の全体構成]
図1は、本実施形態における断層撮影装置の一例である偏光OCT装置の全体構成の概略図である。本実施形態では、SS(Swept Source)−OCTによる偏光OCT装置について説明する。ただし、本発明はこれに限定されるものではなく、SD(Spectral Domain)−OCTによる偏光OCT装置に対しても適用することができる。
<偏光OCT装置100の構成>
偏光OCT装置100の構成について説明する。光源101は、波長掃引型(Swept Source:以下SS)光源であり、例えば、掃引中心波長1050nm、掃引幅100nmで掃引しながら光を出射する。光源101から出射された光は、シングルモードファイバ(以下SMファイバと記載)102、偏光制御器103コネクタ104、SMファイバ105、ポラライザ106、偏波保持(Polarization Maintaining:PM)ファイバ(以下PMファイバと記載)107、コネクタ108、PMファイバ109を介して、ビームスプリッタ110に導かれ、測定光(OCT測定光とも言う)と参照光(OCT測定光に対応する参照光とも言う)に分岐される。ビームスプリッタ110の分岐比は、90(参照光):10(測定光)である。偏光制御器103は光源101から射出する光の偏光を所望の偏光状態へ変化させることが出来る。一方、ポラライザ106は特定の直線偏光成分のみを通過させる特性を持つ光学素子である。通常光源101から射出される光は偏光度が高く、特定の偏光方向を持つ光が支配的であるが、ランダム偏光成分と呼ばれる、特定の偏光方向を持たない光が含まれている。このランダム偏光成分は偏光OCT画像の画質を悪化させることが知られており、ポラライザによってランダム偏光成分をカットしてやる。なお、ポラライザ106を通過できるのは特定の直線偏光状態の光のみであるため、所望の光量が被検眼118に入射するように偏光制御器103によって偏光状態を調整する。
分岐された測定光は、PMファイバ111を介して出射され、コリメータ112によって平行光とされる。平行光となった測定光は1/4波長板113を透過したのち、被検眼118の眼底Erにおいて測定光を走査するガルバノスキャナ114、スキャンレンズ115、フォーカスレンズ116を介して被検眼118に入射する。ここで、ガルバノスキャナ114は単一のミラーとして記載したが、実際は被検眼118の眼底Erをラスタースキャンするように2枚のガルバノスキャナによって構成している。もちろん、光を2次元方向に走査可能な単一のミラーで構成しても良い。また、2枚のガルバノスキャナを近接して配置しても良いし、両方とも被検眼118の前眼部に対して光学的に共役な位置に配置しても良い。また、フォーカスレンズ116はステージ117上に固定されており、光軸方向に動くことで、フォーカス調整することが出来る。ガルバノスキャナ114とステージ117は駆動制御部145によって制御され、被検眼118の眼底Erの所望の範囲(断層画像の取得範囲、断層画像の取得位置、測定光の照射位置とも言う)で測定光を走査することが出来る。また1/4波長板113は、1/4波長板の光学軸と、その光学軸に対して直交する軸との間の位相を1/4波長分だけ遅延させる特性を持つ光学素子である。本実施形態ではPMファイバ111より射出する測定光の直線偏光の方向に対して1/4波長板の光学軸を45°だけ光軸を回転軸として回転させ、被検眼118に入射する光を円偏光とする。
なお、本実施形態では詳細な説明はしていないが、眼底Erの動きを検出し、ガルバノスキャナ114のミラーを眼底Erの動きに追従させて走査させるトラッキング機能が付与されていても、本実施形態の方法が適用可能である。その場合、トラッキング方法については一般的な技術を用いて行うことが可能であり、リアルタイムで行うことも、ポストプロセッシングで行うことも可能である。例えば、走査型レーザ検眼鏡(Scanning Laser Ophthalmoscope:SLO)を用いる方法がある。これは眼底Erについて、SLOを用いて光軸に対して垂直な面内の2次元画像を経時的に取得し、画像中の血管分岐などの特徴箇所を抽出する。取得する2次元画像中の特徴箇所がどのように動いたかを眼底Erの移動量として算出し、算出した移動量をガルバノスキャナ114にフィードバックすることでリアルタイムトラッキングを行うことが出来る。
測定光は、ステージ117上に乗ったフォーカスレンズ116により、被検眼118に入射し、眼底Erにフォーカスされる。眼底Erを照射した測定光は各網膜層で反射・散乱し、上述の光学経路をビームスプリッタ110に戻る。ビームスプリッタ110に入射した測定光の戻り光はPMファイバ126を経由し、ビームスプリッタ128に入射する。
一方、ビームスプリッタ106で分岐された参照光は、PMファイバ119を介して出射され、コリメータ120によって平行光とされる。参照光は1/2波長板121、分散補償ガラス122、NDフィルタ123、コリメータ124を介し、PMファイバ127に入射する。コリメータレンズ124とPMファイバ127の一端はコヒーレンスゲートステージ125の上に固定されており、被検者の眼軸長の相違等に対応して光軸方向に駆動するように、駆動制御部145で制御される。1/2波長板121は、1/2波長板の光学軸と、その光学軸に対して直交する軸との間の位相を1/2波長分だけ遅延させる特性を持つ光学素子である。本実施形態ではPMファイバ119より射出する参照光の直線偏光がPMファイバ127において長軸が45°傾いた偏光状態となるように調整する。なお本実施形態では参照光の光路長を変更しているが、測定光の光路と参照光の光路との光路長差を変更出来ればよい。
PMファイバ127を通過した参照光はビームスプリッタ128に入射する。ビームスプリッタ128では参照光の戻り光と参照光が合波して得た干渉光(合波光)とされた上で二つに分割される。分割される干渉光は互いに反転した位相の干渉光(以下、正の成分および負の成分と表現する)となっている。分割された干渉光の正の成分はPMファイバ129、コネクタ131、PMファイバ133を経由して偏光ビームスプリッタ135に入射する。一方、干渉光の負の偏光成分はPMファイバ130、コネクタ132、PMファイバ134を経由して偏光ビームスプリッタ136に入射する。
偏光ビームスプリッタ135および136では、直交する二つの偏光軸に合わせて干渉光が分割され、垂直(Vertical)偏光成分(以下、V偏光成分)と水平(Horizontal)偏光成分(以下、H偏光成分)の二つの光にそれぞれ分割される。偏光ビームスプリッタ135に入射した正の干渉光は偏光ビームスプリッタ135において正のV偏光成分と正のH偏光成分の二つの干渉光に分割される。分割された正のV偏光成分はPMファイバ137を経由してディテクタ141に入射し、正のH偏光成分はPMファイバ138を経由してディテクタ142に入射する。一方、偏光ビームスプリッタ136に入射した負の干渉光は偏光ビームスプリッタ136において負のV偏光成分と負のH偏光成分に分割される。負のV偏光成分はPMファイバ139を経由してディテクタ141に入射し、負のH偏光成分はPMファイバ140を経由してディテクタ142に入射する。
ディテクタ141および142はいずれも差動検出器となっており、位相が180°反転した二つの干渉信号が入力すると、直流成分を除去し、干渉成分のみを出力する。
ディテクタ141で検出された干渉信号のV偏光成分とディテクタ142で検出された干渉信号のH偏光成分はそれぞれ光の強度に応じた電気信号として出力され、断層画像生成部の一例である信号処理部144に入力する。
<制御部143>
本実施形態に係る画像処理装置の一例である制御部143について説明する。制御部143は、本実施形態に係る断層撮影装置と通信可能に接続されている。なお、制御部143は、断層撮影装置と一体に設けられても良いし、別々に設けられても良い。ここで、制御部143は信号処理部144、駆動制御部145、表示部146によって構成される。駆動制御部145は、上述の通りに各部を制御する。信号処理部144は、ディテクタ141、142から出力される信号に基づき、画像の生成、生成された画像の解析、解析結果の可視化情報の生成を行う。すなわち、信号処理部144は表示制御手段の機能を有し、信号処理部144は、信号処理部144で生成される画像や解析結果を表示部146の表示画面に表示させることができる。また、信号処理部144は現実的には記憶部を有するPCで構成とすることが出来る。なお、表示制御手段は、信号処理部144は別々に設けられても良い。ここで、表示部146は、例えば液晶等のディスプレイである。なお、信号処理部144で生成された画像データは、表示部146に有線で送信されても良いし、無線で送信されても良い。また、本実施形態において表示部146等は制御部143に含まれているが、本発明はこれに限らず、制御部143とは別に設けられても良く、例えばユーザが持ち運び可能な装置の一例であるタブレットでも良い。この場合、表示部にタッチパネル機能を搭載させ、タッチパネル上で画像の表示位置の移動、拡大縮小、表示される画像の変更等を操作可能に構成することが好ましい。
[画像処理]
次に、断層画像取得手段の一例である信号処理部144における画像生成について説明する。信号処理部144は、ディテクタ141、142から出力された干渉信号に対して、一般的な再構成処理を行うことで、各偏光成分に基づいた2つの断層画像である、H偏光成分に対応する断層画像と、V偏光成分に対応する断層画像を生成する。
まず、信号処理部144は、干渉信号から固定パターンノイズ除去を行う。固定パターンノイズ除去は検出した複数のAスキャン信号を平均することで固定パターンノイズを抽出し、これを入力した干渉信号から減算することで行われる。次に、信号処理部144は、有限区間でフーリエ変換した場合にトレードオフの関係となる、深さ分解能とダイナミックレンジを最適化するために、窓関数処理を行う。本実施形態ではコサインテーパーによる窓関数処理を行う。その後、FFT処理を行う事によって断層信号を生成する。以上の処理を2つの偏光成分の干渉信号に対して行うことにより、2つの断層画像が生成される。なお、窓関数処理の方法はコサインテーパーに限定されず、験者が目的に合わせて任意に選択してよい。他の窓関数処理、例えばガウシアン窓関数、ハニング窓関数など、一般的に知られる窓関数処理が適用可能である。
<輝度画像(断層輝度画像)の生成>
信号処理部144は、前述した2つの断層信号から輝度画像を生成する。輝度画像は従来のOCTにおける断層画像と基本的に同じもので、本明細書では断層輝度画像とも呼ぶ。断層輝度画像の画素値rは、ディテクタ141、142から得られるH偏光成分の振幅AおよびV偏光成分の振幅Aから式1によって計算される。

図2(a)に視神経乳頭部の輝度画像の例を示す。また、ガルバノスキャナ114によってラスタースキャンすることにより、被検眼118の眼底ErのBスキャン画像を構成し、さらに眼底上の位置が異なる複数のBスキャン像を副走査方向に取得することで、輝度画像のボリュームデータを生成する。
信号処理部144はさらに、輝度画像マップを生成する。輝度画像マップは、生成した輝度画像に対し、Aスキャン方向、すなわち深さ方向の輝度値を平均し、それを2次元的に配置したものである。輝度画像マップの例を図2(c)に示す。
<DOPU画像生成>
信号処理部144は、取得した振幅AH、とそれらの間の位相差ΔΦから、各画素毎にストークスベクトルSを式2により計算する。

ただし、ΔΦは2つの断層画像を計算する際に得られる各信号の位相ΦとΦからΔΦ=Φ−Φとして計算する。
次に、信号処理部144は、各Bスキャン画像を概ね計測光の主走査方向に70μm、深度方向に18μm程度の大きさのウィンドウを設定し、各ウィンドウ内において式2で画素毎に計算されたストークスベクトルの各要素を平均し、当該ウィンドウ内の偏光の均一性DOPU(Degree Of Polarization Uniformity)を式3により計算する。

ただし、Q、U、Vは各ウィンドウ内のストークスベクトルの要素Q,U,Vを平均した値である。この処理をBスキャン画像内の全てのウィンドウに対して行うことで、図2(b)に示す視神経乳頭部のDOPU画像(偏光の均一度を示す断層画像とも言う)が生成される。
DOPUは偏光の均一性を表す数値であり、偏光が保たれている個所においては1に近い数値となり、偏光が解消された保たれない箇所においては1よりも小さい数値となるものである。網膜内の構造においては、RPE層が偏光状態を解消する性質があるため、DOPU画像においてRPE層に対応する部分は、他の領域に対してその値が小さくなる。図2(b)において、濃淡が淡い場所210がRPE層を示しており、濃淡が濃い場所220は偏光が保たれている網膜層領域を示している。DOPU画像は、RPE層等の偏光を解消する層を画像化しているので、病気などによりRPE層が変形している場合においても、輝度の変化よりも確実にRPE層を画像化出来る。DOPU画像も輝度画像と同様に、上記で得られるBスキャン画像のおけるDOPU画像を副走査方向に並べ、DOPU画像のボリュームデータを生成することが可能である。なお、本明細書において、DOPU画像やリターデーション画像等を、偏光断層画像とも言うことにする。また、本明細書において、DOPU画像を、偏光解消性を示す画像とも言うことにする。また、本明細書において、リターデーション画像のボリュームデータから生成されたリターデーションマップや複屈折マップ等を、偏光眼底画像とも言うことにする。なお、断層画像取得手段が互いに異なる偏光の光を用いて偏光断層画像及び断層輝度画像を生成する際に、偏光断層画像と断層輝度画像とで同一の干渉信号を用いても良いし、異なる撮影装置により異なるタイミングで取得した複数の干渉信号を用いても良い。
[処理動作]
次に本偏光OCT装置における処理動作について説明する。図3は、本偏光OCT装置における処理動作を示すフローチャートである。
<調整>
まず、ステップS101において、験者は被検眼を特定可能なIDを入力する。次に被検眼を本装置に配置した状態で、本装置と被検眼のアライメントを行う。なお、ワーキングディスタンス等のXYZ方向のアライメント、フォーカス、コヒーレンスゲートの調整等は一般的であるのでその説明は省略する。
<撮像>〜<画像生成>
ステップS102〜S103において、光源101から光を射出し、測定光および参照光を生成する。測定光が照射された被検眼118の網膜Erで反射、または散乱した戻り光と参照光との干渉光がディテクタ141および142で受光される。受光して得た干渉信号をデータとして保存部(不図示)に保存する。なお、保存データを用いて、偏光断層画像等を生成する処理については前述した通りである。
<解析>
次に、信号処理部144はステップS104において画像解析を行う。ステップS104における解析方法について、図12のフローチャートを用いて説明する。
(DOPU画像からRPE層を抽出)
特定手段の一例である信号処理部144は、ステップS201において、作成されたDOPU画像からRPE層を抽出(特定)する。図4に輝度画像410(図4(a))およびDOPU画像411(図4(b))、輝度画像410にDOPU画像411を重畳した重畳画像412(図4(c))の例を示す。DOPU画像は測定対象となる物質の偏光解消性を画像化するものである。図4(a)に示す輝度画像410では、偏光解消性を有するRPE層401と共に、網膜を構成する断層が描出される。一方、図4(b)に示すDOPU画像411では偏光解消性を持つ領域が描出される。本実施形態においてはRPEとして描出するDOPUの閾値を0.75とし、それよりも偏光解消性の高い領域、つまり反射、散乱による戻り光の偏光度が低くなる領域をRPEとして描出している。結果としてRPE層402がDOPU画像411として描出される。なお、本実施形態ではDOPUの閾値を0.75としたがこれに限定されるものではない。検者が測定対象、測定の目的等に応じて任意に設定可能である。また、RPE層402を抽出すると、信号処理部144はRPE層402の座標情報の取得も行う。なお、本発明は偏光断層画像からRPE層を抽出することに限定されず、断層輝度画像からRPE層を抽出しても良い。
(DOPU画像からRPE層の変形箇所を抽出)
次に、抽出手段の一例である信号処理部144は、ステップS202においてDOPU画像411に対して予め設定されているテンプレート画像を用いてパターンマッチングを行い、RPE層の変形箇所を抽出する。抽出方法について、図5および図6を用いて説明する。
まず、信号処理部144はDOPUを対象としたテンプレート画像を不図示のメモリから読み込む。テンプレート画像の例を図5に示す。テンプレート画像は抽出したい所定の形状に合わせて任意に形、大きさを設定することが可能であるが、予め複数の加齢黄斑変性の初期におけるDOPU画像を解析し、平均的な形状およびサイズを決めて生成し、上述したメモリに記憶しておけばよい。501は、被検眼の硝子体側に向いた凸湾曲のテンプレートである。ここで、501で示すテンプレート画像のハッチングを施した部分の画素値は、平均的なドルーゼンが有するDOPUの値である。また、502は、凸湾曲のテンプレートの凸部を充填した山型のテンプレートで、ドルーゼンの進行に伴って内部が石灰化した状態を近似したテンプレートである。
なお、本実施形態においては、説明を簡潔にするためドルーゼンまたはRPDで特徴的な形状をテンプレート画像として設定したが、上述の通りこれに限定されることはない。例えば、相似形のテンプレートや、全体の形状がより尖った形状からなだらかな形状のテンプレートを複数設け、後述するパターンマッチングをテンプレートの数分繰り返してもよい。
次に、信号処理部144はテンプレート画像501および502を用いてDOPU画像411に対してパターンマッチングを行う。パターンマッチングはテンプレート画像501、502に対する相関を計算し、その結果は座標情報に紐づいた相関係数として求められる。パターンマッチングの例を図6に示す。相関係数の算出には例えば相互相関関数を用いることが出来る。なお、本実施形態ではDOPU画像411全体に対して実施するが、処理の高速化を考慮し、予め取得されているRPE層402の座標情報を基にRPE層402の近傍においてのみ実施しても構わない。また、パターンマッチングの方法に関しては、本実施形態に記載の方法に限定されず、公知のパターンマッチング技術を用いることが可能である。信号処理部144は上記のとおりパターンマッチングを行い、その座標値と相関係数を不図示のメモリに記憶する。
(輝度画像から変形箇所を抽出)
信号処理部144はステップS202においてDOPU画像411からRPE層402の変形箇所を抽出すると、次にステップS203において輝度画像410を用いて、輝度画像410中の変形箇所を抽出する。前述のDOPU画像411に対するパターンマッチングと同様に、信号処理部144は、輝度画像を対象としたテンプレート画像も不図示のメモリから読み込む。図7はその一例を示したものであり、図5に示したDOPUを対象とした場合と同様に2つの異なる形状を有しているが、テンプレート701および702においてハッチングを施した部分の画素値は、平均的なドルーゼンおよびRPDが有する輝度値で構成されている。テンプレート702は、テンプレート502と比較してより尖った形状を有しているが、これは多くの場合RPDが三角錐様の形状を有するためである。
次に信号処理部144は輝度画像410に対して予め設定してあるテンプレート画像を用いて、相関係数の算出を行う。本実施形態においてはRPDを持つ眼底で特徴的な形状をテンプレート画像701および702として予め設定したが、本発明はこれに限定されない。予め複数の加齢黄斑変性における輝度画像を解析し、RPDの平均的な形状およびサイズを決めて生成し、上述のメモリに記憶しておけばよい。また、より尖った形状からなだらかな形状のテンプレートを複数設け、パターンマッチングをテンプレートの数分繰り返しても良い。信号処理部144はパターンマッチングの結果として、その座標値と相関係数を記憶する。
(ドルーゼンとRPDの分類)
分類手段の一例である信号処理部144は、ステップS203においてDOPU画像411および輝度画像410においてパターンマッチングを行うと、次にステップS204においてドルーゼンおよびRPDの分類を行う。
ドルーゼンおよびRPDは主に加齢黄斑変性症においてRPE層近傍に生じる病変部位である。ドルーゼンはRPE層が網膜内層方向へ押し上げられた部分であり、老廃物などがブルッフ膜と脈絡膜の間に蓄積されて生じるとされる。一方、RPDはRPE層と視細胞内節外節接合部(IS/OSライン:inner and outer segment junction)との間に生じる病変である。
一般的なドルーゼンはRPE層を押し上げるため、偏光解消性のあるRPE層はDOPU画像においても内層側に押し上げられたように表示される。本実施形態においては、輝度画像410に対してテンプレート画像701を用いた場合、及びDOPU画像411に対してテンプレート画像501を用いた場合の両方で相関係数の高かった場合にドルーゼン領域として抽出する。なお、石灰化を伴うドルーゼンの検出を対象とする場合は、図9(b)に示すドルーゼンの領域903は輝度値を有し、かつ偏光解消性を有している。そのため、輝度画像410に対してテンプレート画像702、かつDOPU画像411に対してテンプレート画像502を使用し、いずれのテンプレート画像に対しても相関係数が高い場合に石灰化を伴うドルーゼン領域として抽出する。本実施形態では各ピクセルに対してテンプレート画像701および501でマッチングした際の相関係数の積を計算する。相関関数の積があらかじめ設定されている閾値よりも高い領域について、その座標値を取得する。なお、閾値についてはあらかじめ複数のデータをもとに決定し、不図示のメモリに記憶しておけばよい。または、験者が必要に応じて不図示のユーザインタフェースを用いて設定することが出来る。
次に信号処理部144はDOPU画像411においてRPE層402の形状に対し、ドルーゼンによる変形がなかった場合のRPE層の形状を近似曲線を用いて再現する。図9に示すように、信号処理部144はDOPU画像411において、相関係数の積が閾値より高い位置として抽出したRPE層の変形箇所906近傍のRPE層901の形状情報を用いて、変形箇所906がなかった場合の形状を近似曲線902で近似する。その際、RPE層402の最外層側の情報を用いて近似曲線902を求める。なお、近似曲線902を求める方法については、多項式近似などの一般的な近似曲線算出方法が利用可能であるため、ここでは説明を省略する。近似曲線902を求めると、信号処理部144は変形箇所906の座標情報および近似曲線902の座標情報から、2つの曲線に囲まれた領域の座標情報を取得する。これにより、ドルーゼンの領域903を抽出する。抽出に際しては、信号処理部144は座標情報と共にドルーゼン領域の重心の座標を取得しておくことが望ましい。また、取得したドルーゼン領域の重心の座標は、検査日、被検眼IDと紐づけて信号処理部144に記憶しておくことが望ましい。
一方、RPDは輝度画像上でRPE層とIS/OSラインとの間を中心として輝度値を有しているが、偏光解消性はないため、DOPU画像では偏光解消性が低く表示される特徴がある。すなわち、DOPU画像においてはRPDは描出されない。本実施形態においては、輝度画像410に対してテンプレート画像702を用いた場合に相関係数が高く、DOPU画像411に対してテンプレート画像501、502のいずれも相関係数が低くなる場合にRPDを含む領域として抽出する。本実施形態では輝度画像410に対するテンプレート画像701の相関係数が閾値より高く、テンプレート画像702およびDOPU画像411に対するテンプレート画像501、502の相関係数が閾値より低い場合について、その座標値を取得する。なお、閾値は事前に複数の加齢黄斑変性を有する眼底及び健常眼の眼底におけるパターンマッチング結果の解析を実施し、験者が予め設定したうえで上述のメモリに記憶しておけばよい。本実施形態における分類とテンプレートマッチングの一例を、図13の分類表1301に示す。なお、分類表1301にはドルーゼン及びRPD以外の項目が存在するが、本実施形態ではドルーゼンとRPDの分類を対象としているため分類の対象外であり、説明は行わない。
ここで抽出したRPDを含む領域にはRPE層が含まれているため、次に信号処理部144は取得したRPDを含む領域の座標値およびRPE層402の座標値を用いて、互いの画像において重複しない領域905のみを抽出する。重複しない領域905は輝度値を有しているが偏光解消性は無い領域であるため、この領域をRPD領域として抽出することが出来る。(図9(d))RPD領域を抽出すると、信号処理部144はRPD領域の重心の座標情報を取得しておくことが望ましい。また、取得したRPD領域の重心の座標情報は、検査日、被検眼IDと紐づけて信号処理部144に記憶しておくことが望ましい。
(ドルーゼンの体積の算出)
ステップS204において上述の通り信号処理部144がドルーゼン903の領域を決定すると、信号処理部144はステップS205においてドルーゼンの体積を算出する。まず信号処理部144は、DOPU画像のボリュームデータを構成する全てのBスキャン画像に対して同様の処理を行い、各Bスキャン画像におけるドルーゼンの領域を決定する。次に、各Bスキャンの副走査方向に連続するかまたは一部が接するピクセルを抽出し、結合する。なお、本発明は上述した方法に限定されるものではない。空間的な初期位置に基づいて領域分割を行うどのようなアルゴリズムでも、初期位置をDOPU画像411において決定することで適用ができる。結合されたドルーゼンのボクセルについて、ボリュームデータの縦(y方向)、横(x方向)、深さ(z方向)の各軸に対するピクセル分解能を考慮して体積を算出する。本実施形態では、縦6mm、横8mm、深さ2mmのボリュームを縦256ピクセル、横512ピクセル、深さ1024ピクセルで撮像している。そのため、1ピクセルあたりの長さはそれぞれ、縦23μm、横16μm、深さ2μmとなる。これらの処理はボリュームデータ中に含まれる各ドルーゼンについて算出される。なお、同様の処理を1枚のBスキャン画像に対して行うことで、1枚のBスキャンにおけるドルーゼンの面積を求めることも可能である。なお、算出したドルーゼンの体積、または面積は、検査日、被検眼IDと紐づけて信号処理部144に記憶しておくことが望ましい。
(RPDの体積の算出)
ステップS205において信号処理部144がドルーゼンの体積を算出すると、信号処理部144は次にステップS206においてRPDの体積の算出を行う。信号処理部144は各Bスキャンの副走査方向についてRPDの抽出を行うと、ドルーゼンの体積の算出同様に、連続するかまたは一部が接するピクセルを抽出し、結合する。これにより結合された各RPDのボクセルについて、そのサイズに基づいた計算を行い、RPDの体積を算出する。なお、同様の処理を1枚のBスキャン画像に対して行うことで、1枚のBスキャンにおけるRPDの面積を求めることも可能である。なお、算出したドルーゼンの体積、または面積は、検査日、被検眼IDと紐づけて信号処理部144に記憶しておくことが望ましい。
(ドルーゼン、RPDの表示)
信号処理部144はステップS204〜S206においてドルーゼン及びRPDの抽出と各体積値の算出を行うと、ステップS207において信号処理部144は表示部146に情報を送り、表示部146において表示を行う。体積値は抽出されたドルーゼン及びRPDそれぞれに対応してリストが表示部146に表示される。表示部146に表示される表示画面の例を図10に示す。
表示画面1000には画像表示部1001、断層画像表示部1002およびリスト表示部1003が配置されている。画像表示部1001には生成したボリュームデータから得られるxy面における輝度画像マップ1004が示される。なお、画像表示部1001には画像選択ボタンが配置されており、輝度画像マップボタン1008を選択すると輝度画像マップが、DOPU画像マップボタン1009を選択するとDOPU画像マップが表示され、互いに切り替えられるようになっている。
断層画像表示部1002には生成した断層画像から得られるxz面における重畳画像1005が示される。ここで、重畳画像1005は、抽出されたRPE層が断層輝度画像に重畳された画像である。なお、断層画像表示部1002には画像選択ボタンが配置されており、輝度画像ボタン1010を選択すると断層輝度画像が表示される。また、DOPU画像ボタン1011を選択するとDOPU画像が表示される。また、重畳画像ボタン1012を選択すると重畳画像が表示されるようになっている。断層画像表示部1002にはさらに画像選択スライダ1015が配置されており、スライダを動かすことで取得した全てのBスキャン画像の中から任意のBスキャン画像を表示させることが可能となっている。
リスト表示部1003にはドルーゼンリスト1013およびRPDリスト1014が表示され、抽出されたドルーゼンおよびRPDがそれぞれリスト化され、座標値及び体積値が対応付けて表示される。またドルーゼンリスト1013およびRPDリスト1014にはさらに、全ドルーゼンの体積及び全RPDの体積がそれぞれ表示される。
験者がドルーゼンリスト1013またはRPDリスト1014から任意の行を選択すると、重畳画像1005の中のドルーゼン1007またはRPD1006、1016、1017のうち対応するドルーゼンまたはRPDが他と区別可能な形で表示される。また、輝度画像マップ1004の中のドルーゼン1015、1018またはRPD1019〜1022のうち、対応するドルーゼンまたはRPDが他と区別可能な形でされる。本実施形態においてはドルーゼン1015をチェッカーパターンによって表示している。なお、表示の方法は本実施形態に記載の方法に限定されない。他と区別可能となるいかなる方法も使用可能である。例えば、ハイライト表示や矢印などを用いて他と区別可能となるように表示することが出来る。
また、本実施形態では輝度画像マップおよび重畳画像のBスキャン画像を表示する例を示したが、これに限定されない。セグメンテーション後のEn faceマップやDOPU画像など、偏光OCT装置で取得、生成可能な全ての画像から任意に選択して表示してよい。
(経過観察)
また、本実施形態では、被検眼のIDと結び付けて時系列的なドルーゼン及びRPDの体積、及び面積の変化をグラフ表示することも可能である。図11を用いて時系列的な変化の表示方法について説明する。
験者が経過観察画面の選択(不図示)を行うと、経過観察画面1100を表示する。経過観察画面1100の第一表示部1101には被検眼ID1102が表示され、被検眼ID1102に紐づけられた輝度画像マップ1103、1104、1105が撮像日情報1110、1111、1112と対応付けられて表示される。なお、本実施形態においては第一表示部1101には輝度画像マップ1103〜1105のみ表示されているが、画像スライドボタン1106、1107を押すことで、他の撮像日の輝度画像マップを表示することが可能である。また、画像表示部1101には画像選択ボタンが配置されており、輝度画像マップボタン1108を選択すると輝度画像マップが、DOPU画像マップボタン1109を選択するとDOPU画像マップが表示され、互いに切り替えられるようになっている。
経過観察画面1100の第二表示部1110にはドルーゼンの体積の経時的変化がドルーゼン経時変化グラフ1112として表示される。表示されるグラフは輝度画像マップに重畳表示されるドルーゼンの領域と対応しており、例えば、輝度画像マップ1103〜1105においてドルーゼン領域1116を画像上で選択すると、ドルーゼン経時変化グラフ1112中の対応するドルーゼン変化グラフ1114が他の変化グラフと区別可能な状態で表示される。反対に、ドルーゼン変化グラフ1114を選択すると、輝度画像マップ1103〜1105のうちの対応するドルーゼン領域1116が他と区別可能な状態で表示される。本実施形態においては、対応するドルーゼン1116はチェッカーパターンによって表示されている。また、経過観察画面1100の第二表示部1110には抽出された全ドルーゼンの体積の経時変化1118も表示される。全ドルーゼンの体積の経時変化1118のグラフは個別のドルーゼン経時変化グラフと異なる色やプロット、線を利用することによって、区別可能としておくことが望ましい。
なお、本実施形態では各ドルーゼンの体積の経時変化と全ドルーゼンの体積の経時変化を同一のグラフに表示したが、別のグラフに表示するようにしても構わない。
一方、経過観察画面1100の第三表示部1111にはRPDの体積の経時変化がRPD経時変化グラフ1113として表示される。表示されるグラフは輝度画像マップに重畳表示されるRPDの領域と対応しており、例えば、輝度画像マップ1103〜1105においてRPD領域1117を画像上で選択すると、RPD経時変化グラフ1113中の対応するRPD変化グラフ1115がたの変化グラフと区別可能状態で表示される。反対に、RPD変化グラフ1115を選択すると、輝度画像マップ1103〜1105のうちの対応するRPD領域1117が他と区別可能な状態で表示される。本実施形態においては、対応するRPD1117は格子パターンによって表示されている。また、経時観察画面1100の第三表示部1111には抽出された全RPDの体積の経時変化1119も表示される。全RPDの体積の経時変化1119のグラフは個別のドルーゼン経時変化グラフと異なる色やプロット、線を利用することによって、区別可能としておくことが望ましい。
なお、本実施形態においては各RPDの体積の経時変化と全RPDの体積の経時変化を同一のグラフに表示したが、別のグラフに表示するようにしても構わない。
なお、本実施形態においては体積の経時変化を表示する方法について記載したが、面積を表示するようにしても構わない。その場合は、信号処理部144に記憶されている面積情報を用いることで行うことが可能である。
以上説明した撮像装置および画像処理方法を用いることで、ドルーゼン及びRPDを抽出して、体積を算出することが可能である。また、輝度画像マップ、またはドルーゼンマップにおけるドルーゼン及びRPDの表示、および、面積、体積の経時変化の表示を行うことが可能である。本実施形態の中でも記載しているが、偏光OCT装置のみの構成ではなく、例えば走査型レーザ検眼鏡(Scanning Laser Ophthalmoscope:SLO)などの眼底観察装置と組み合わせ、偏光OCT装置の撮像位置との対応を付けることで、より正確な算出を行うことが可能である。例えばSLOによって取得される眼底画像を基に被検眼の動きをトラッキングし、被検眼の動き量を補正してボリュームデータを生成することで、被検眼の動きによるBスキャンごとの位置ずれをなくし、正確にドルーゼン及びRPDの体積を算出することが出来る。また、本実施形態では偏光OCT装置のボリュームデータを用いてドルーゼン及びRPDの体積を算出する方法について記載したが、これに限定されるものではない。例えば、Bスキャン画像を用いてドルーゼン及びRPDの面積を算出することも可能である。
(その他の実施形態)
前述した実施形態では異なるテンプレートで得られた相関係数に対して閾値処理を行う事でドルーゼン又はRPDの位置を抽出したが、これによらず各々の相関係数を特徴量とした特徴空間において、識別器を用いてドルーゼンの種類を分類するようにしてもよい。この場合、例えばテンプレート501および701の相関係数の組合せによる特徴空間において、いずれの相関係数も高い領域をドルーゼン、それ以外をドルーゼン以外として識別する事が出来る。この識別には、例えばサポートベクターマシン等の公知の方法を適用する事が出来る。
またRPDの抽出には、テンプレート502と702の相関係数による特徴空間においてテンプレート502による相関係数が低く、702による相関係数が高い領域をRPD、それ以外をRPD以外とすることができる。
なお、3つ以上のテンプレートによる相関係数を用いてより高次の特徴空間を用いれば、2つ以上のドルーゼンの種類を識別する事も可能となる。
本実施形態ではドルーゼンとRPDを分類する方法について記載したが、本実施形態の方法によれば、他のRPE近傍における病変の区別に応用することが可能である。例えば、脈絡膜新生血管(Choloidal Neovascularization:CNV)に対して適用することで、CNVの有無を判別することが可能である。
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。

Claims (20)

  1. 被検眼の断層輝度画像及び偏光断層画像を取得する断層画像取得手段と、
    前記断層輝度画像及び前記偏光断層画像の少なくとも一つにおけるRPE層を特定する特定手段と、
    前記断層輝度画像及び前記偏光断層画像を用いて、前記特定されたRPE層における所定の形状を有する領域を抽出する抽出手段と、
    を有することを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記抽出手段は、前記特定されたRPE層に対する異なる形状の複数のテンプレートの相関に基づいて、前記所定の形状を有する領域を抽出することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 被検眼の断層輝度画像及び偏光断層画像を取得する断層画像取得手段と、
    前記断層輝度画像及び前記偏光断層画像に対する異なる形状の複数のテンプレートの相関に基づいて、所定の形状を有する領域を抽出する抽出手段と、
    を有することを特徴とする画像処理装置。
  4. 前記抽出手段は、前記相関の値が閾値よりも高い領域を、前記所定の形状を有する領域として抽出することを特徴とする請求項2または3に記載の画像処理装置。
  5. 前記抽出された領域に基づいて、病変の種類を分類する分類手段を更に有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  6. 前記分類された種類を前記抽出された領域に対応付けて表示手段に表示させる表示制御手段を更に有することを特徴とする請求項5に記載の画像処理装置。
  7. 前記抽出された領域の面積と体積との少なくとも一つの値を算出する算出手段を更に有し、
    前記表示制御手段は、前記算出された値を前記分類された種類及び抽出された領域に対応付けて前記表示手段に表示させることを特徴とする請求項6に記載の画像処理装置。
  8. 前記抽出手段は、前記被検眼の硝子体側に向いた凸湾曲のテンプレート及び前記凸湾曲のテンプレートの凸部を充填した山型のテンプレートを用いて、前記所定の形状を有する領域を抽出し、
    前記分類手段は、前記所定の形状を有する領域をドルーゼンとRPDとのいずれかに分類することを特徴とする請求項5乃至7のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  9. 前記抽出された領域の面積と体積との少なくとも一つの値を算出する算出手段と、
    前記算出された値の経時変化を示すグラフを表示手段に表示させる表示制御手段と、
    を更に有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  10. 測定光を照射した前記被検眼からの戻り光と前記測定光に対応する参照光とを合波して得た合波光を分割して得た互いに異なる偏光の光を検出する検出手段を有する断層撮影装置に通信可能に接続され、
    前記断層画像取得手段は、前記検出された互いに異なる偏光の光に基づいて、前記断層輝度画像及び前記偏光断層画像を取得することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  11. 被検眼の断層輝度画像及び偏光断層画像を取得する工程と、
    前記断層輝度画像及び前記偏光断層画像の少なくとも一つにおけるRPE層を特定する工程と、
    前記断層輝度画像及び前記偏光断層画像を用いて、前記特定されたRPE層における所定の形状を有する領域を抽出する工程と、
    を有することを特徴とする画像処理方法。
  12. 前記抽出する工程において、前記特定されたRPE層に対する異なる形状の複数のテンプレートの相関に基づいて、前記所定の形状を有する領域が抽出されることを特徴とする請求項11に記載の画像処理方法。
  13. 被検眼の断層輝度画像及び偏光断層画像を取得する工程と、
    前記断層輝度画像及び前記偏光断層画像に対する異なる形状の複数のテンプレートの相関に基づいて、所定の形状を有する領域を抽出する工程と、
    を有することを特徴とする画像処理方法。
  14. 前記抽出する工程において、前記相関の値が閾値よりも高い領域が、前記所定の形状を有する領域として抽出されることを特徴とする請求項12または13に記載の画像処理方法。
  15. 前記抽出された領域に基づいて、病変の種類を分類する工程を更に有することを特徴とする請求項11乃至14のいずれか1項に記載の画像処理方法。
  16. 前記分類された種類を前記抽出された領域に対応付けて表示手段に表示させる工程を更に有することを特徴とする請求項15に記載の画像処理方法。
  17. 前記抽出された領域の面積と体積との少なくとも一つの値を算出する工程を更に有し、
    前記表示させる工程において、前記算出された値が前記分類された種類及び抽出された領域に対応付けて前記表示手段に表示されることを特徴とする請求項16に記載の画像処理方法。
  18. 前記抽出する工程において、前記被検眼の硝子体側に向いた凸湾曲のテンプレート及び前記凸湾曲のテンプレートの凸部を充填した山型のテンプレートを用いて、前記所定の形状を有する領域が抽出され、
    前記分類する工程において、前記所定の形状を有する領域がドルーゼンとRPDとのいずれかに分類されることを特徴とする請求項15乃至17のいずれか1項に記載の画像処理方法。
  19. 前記抽出された領域の面積と体積との少なくとも一つの値を算出する工程と、
    前記算出された値の経時変化を示すグラフを表示手段に表示させる工程と、
    を更に有することを特徴とする請求項11乃至15のいずれか1項に記載の画像処理方法。
  20. 請求項11乃至19のいずれか1項に記載の画像処理方法の各工程をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
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