以下、図面を参照しながら、実施形態に係るX線検出器及びX線CT装置を説明する。なお、以下の実施形態では、重複する説明は適宜省略する。
(第1の実施形態)
図1を参照しながら、第1の実施形態に係るX線CT装置1の構成について説明する。図1は、第1の実施形態に係るX線CT装置の構成例を示す図である。X線CT装置1は、図1に示すように、架台2と、寝台20と、コンソール40とを備える。なお、X線CT装置1の構成は、下記の構成に限定されるものではない。
架台2は、高電圧発生回路3と、コリメータ調整回路4と、架台駆動回路5と、X線管6と、ウェッジ7と、コリメータ8と、X線検出器9aと、データ収集回路10と、回転フレーム11とを備える。
高電圧発生回路3は、後述するX線管6に管電圧を供給する。コリメータ調整回路4は、コリメータ8の開口度及び位置を調整することにより、X線管6が発生させたX線の照射範囲を調整する。架台駆動回路5は、回転フレーム11を回転させる。これにより、架台駆動回路5は、被検体Pを中心とする円軌道上でX線管6及びX線検出器9aを旋回させる。また、高電圧発生回路3、コリメータ調整回路4及び架台駆動回路5は、例えば、プロセッサにより実現される。
X線管6は、被検体PにX線を照射する。X線管6は、高電圧発生回路3が供給する管電圧によりX線を発生させる。ウェッジ7は、被検体Pに照射されるX線の線量を調節するX線フィルタである。コリメータ8は、被検体Pに照射されるX線の照射範囲を調整するスリットである。
X線検出器9aは、X線管6が照射したX線を検出する。X線検出器9aは、シンチレータアレイ91と、フォトダイオードアレイ92aとを有する。シンチレータアレイ91は、第1の方向及び第1の方向と交差する第2の方向に配列された複数のシンチレータを有する。ここで、第1の方向は、例えば、回転フレーム11の円周方向であり、第2の方向は、例えば、被検体Pの体軸方向である。なお、第1の方向と第2の方向は、必ずしも直交している必要は無い。シンチレータは、入射したX線を可視光に変換する。フォトダイオードアレイ92aは、シンチレータごとに設けられたフォトダイオードを有する。フォトダイオードは、シンチレータが放出した可視光を電気信号に変換するアクティブエリアを有する。この電気信号は、後述するデータ収集回路10に送信される。また、フォトダイオードは、第1の方向及び第2の方向の少なくとも一方において、隣接するアクティブエリアの幅の差が所定の範囲内にあり、かつ、隣接するアクティブエリアの間隔が複数の値をとるように配列されている。なお、X線検出器9aの詳細は後述する。また、アクティブエリアは、アノード(Anode)とも呼ばれる。
データ収集回路10は、フォトダイオードが出力した電気信号に基づいて投影データを生成する。投影データは、例えば、サイノグラムである。サイノグラムとは、X線管6の各位置において各フォトダイオードが検出した信号を並べたデータである。ここで、X線管6の位置は、ビューと呼ばれる。サイノグラムは、ビュー方向及びチャンネル方向を軸とする二次元直交座標系に、フォトダイオードが検出したX線の実効エネルギーを割り当てたデータである。データ収集回路10は、生成したサイノグラムを後述する投影データ記憶回路43へ格納する。なお、データ収集回路10は、DAS(Data Acquisition System)に含まれる。また、データ収集回路10は、例えば、プロセッサにより実現される。
回転フレーム11は、円環状のフレームである。回転フレーム11は、X線管6及びX線検出器9aを両者が対向するよう支持する。回転フレーム11は、架台駆動回路5により駆動され、被検体Pを中心として回転する。
寝台20は、天板21と、寝台駆動回路22とを備える。天板21は、被検体Pが載せられる板状の部材である。寝台駆動回路22は、被検体Pが載せられた天板21を移動させることにより、被検体Pを架台2の撮影口内で移動させる。また、寝台駆動回路22は、例えば、プロセッサにより実現される。
コンソール40は、入力回路41と、ディスプレイ42と、投影データ記憶回路43と、画像記憶回路44と、記憶回路45と、処理回路46とを備える。
入力回路41は、指示や設定を入力するユーザにより使用される。入力回路41は、例えば、マウス、キーボードに含まれる。入力回路41は、ユーザが入力した指示や設定を処理回路46に転送する。入力回路41は、例えば、プロセッサにより実現される。
ディスプレイ42は、ユーザが参照するモニタである。ディスプレイ42は、例えば、CT画像、ユーザが指示や設定を入力する際に使用するGUI(Graphical User Interface)を表示する旨の指示を処理回路46から受ける。ディスプレイ42は、この指示に基づいてCT画像やGUIを表示する。
投影データ記憶回路43は、データ収集回路10が生成した投影データや後述する前処理機能462により生成された生データ(Raw Data)を記憶する。画像記憶回路44は、後述する画像生成機能463により生成されたCT画像を記憶する。
記憶回路45は、高電圧発生回路3、コリメータ調整回路4、架台駆動回路5及びデータ収集回路10が上述した機能を実現するためのプログラムを記憶する。記憶回路45は、寝台駆動回路22が上述した機能を実現するためのプログラムを記憶する。記憶回路45は、処理回路46が後述するスキャン制御機能461、前処理機能462、画像生成機能463、表示制御機能464、制御機能465及びその他の機能それぞれを実現するためのプログラムを記憶する。したがって、高電圧発生回路3、コリメータ調整回路4、架台駆動回路5、データ収集回路10、寝台駆動回路22及び処理回路46は、記憶回路45に記憶されているプログラムを読み出して実行することにより、その機能を実現する。
また、投影データ記憶回路43、画像記憶回路44及び記憶回路45は、記憶されている情報をコンピュータにより読み出すことができる記憶媒体を有する。記憶媒体は、例えば、ハードディスクである。
処理回路46は、スキャン制御機能461、前処理機能462、画像生成機能463、表示制御機能464及び制御機能465を有する。これらの機能の詳細は、後述する。処理回路46は、例えば、プロセッサにより実現される。
図2を参照しながら、第1の実施形態に係るX線CT装置1の処理の一例について説明する。図2は、第1の実施形態に係るX線CT装置が行う処理の一例を示すフローチャートである。
処理回路46は、図2に示すように、スキャンを実行し、投影データを収集する(ステップS1)。ステップS1の処理は、例えば、次のようなものである。
処理回路46は、記憶回路45からスキャン制御機能461に相当するプログラムを読み出して実行する。スキャン制御機能461は、スキャンを実行するためにX線CT装置1を制御する機能である。例えば、処理回路46は、スキャン制御機能461を実行することにより、X線CT装置1を次のように制御する。
処理回路46は、寝台駆動回路22を制御することにより、被検体Pを架台2の撮影口内へ移動させる。処理回路46は、架台2に被検体Pのスキャンを実行させる。具体的には、処理回路46は、高電圧発生回路3を制御することにより、X線管6へ管電圧を供給させる。処理回路46は、コリメータ調整回路4を制御することにより、コリメータ8の開口度及び位置を調整する。また、処理回路46は、架台駆動回路5を制御することにより、回転フレーム11を回転させる。そして、処理回路46は、データ収集回路10を制御することにより、データ収集回路10に投影データを収集させる。X線CT装置1が実行するスキャンは、例えば、コンベンショナルスキャン、ヘリカルスキャン、ステップアンドシュートである。
処理回路46は、図2に示すように、投影データに前処理を施す(ステップS2)。ステップS2の処理は、例えば、次のようなものである。
処理回路46は、記憶回路45から前処理機能462に相当するプログラムを読み出して実行する。前処理機能462は、データ収集回路10により生成された投影データを補正する機能である。この補正は、例えば、対数変換、オフセット補正、感度補正、ビームハードニング補正、散乱線補正である。前処理機能462により補正された投影データは、投影データ記憶回路43に格納される。なお、前処理機能462により補正された投影データは、生データとも呼ばれる。
処理回路46は、図2に示すように、CT画像を生成し、表示する(ステップS3)。ステップS3の処理は、例えば、次のようなものである。
処理回路46は、記憶回路45から画像生成機能463に相当するプログラムを読み出して実行する。画像生成機能463は、投影データ記憶回路43に格納されている生データを再構成し、CT画像を生成する機能である。再構成方法は、例えば、逆投影処理、逐次近似法である。処理回路46は、記憶回路45から表示制御機能464に相当するプログラムを読み出して実行する。表示制御機能464は、画像記憶回路44に格納されているCT画像をディスプレイ42に表示する機能である。
なお、処理回路46は、上述した処理を実行する際、適宜、記憶回路45から制御機能465に相当するプログラムを読み出して実行する。制御機能465は、架台2、寝台20及びコンソール40の各構成要素を目的に応じて適切なタイミングで動作させる機能及びその他の機能を含む。
次に、後述する第1の実施形態から第5の実施形態に係るX線検出器の構成の理解を容易にするため、図3、図4及び図5を参照しながら、従来のX線検出器の一例及びその問題点を説明する。図3は、従来のX線検出器が有するフォトダイオード及びアクティブエリアの配置の一例を示す図である。図4は、図3に示したフォトダイオードアレイ及びこのフォトダイオードアレイの+Z方向側に配置されたシンチレータアレイを、アクティブエリアを通り、ZX平面に平行な平面により切断し、−Y方向から見たときの図である。図5は、図3に示したフォトダイオードアレイ及びこのフォトダイオードアレイの+Z方向側に配置されたシンチレータアレイを、アクティブエリアを通り、YZ平面に平行な平面により切断し、+X方向から見たときの図である。
以下の説明では、次のように定義されたX方向、Y方向及びZ方向を使用する。回転フレーム11の円周方向をX方向と定義する。被検体Pの体軸方向をY方向と定義する。X方向及びY方向と直交する方向をZ方向と定義する。
図3に示すように、従来のX線検出器では、フォトダイオードアレイ920が、X方向及びY方向に一定の間隔で配列されている。
フォトダイオードアレイ920は、図3に示すように、四つのフォトダイオードP110、複数のフォトダイオードP120、複数のフォトダイオードP210及び複数のフォトダイオードP220を有する。フォトダイオードP110、フォトダイオードP120、フォトダイオードP210及びフォトダイオードP220は、X線検出器の検出面に垂直な方向から見ると、対向する一組の辺がX方向に平行で、対向するもう一組の辺がY方向に平行な長方形となっている。
フォトダイオードP110のX方向の幅とフォトダイオードP210のX方向の幅は等しい。フォトダイオードP120のX方向の幅とフォトダイオードP220のX方向の幅は等しい。フォトダイオードP110のX方向の幅は、フォトダイオードP120のX方向の幅よりも小さい。
フォトダイオードP110のY方向の幅とフォトダイオードP120のY方向の幅は等しい。フォトダイオードP210のY方向の幅とフォトダイオードP220のY方向の幅は等しい。フォトダイオードP110のY方向の幅は、フォトダイオードP210のY方向の幅よりも小さい。
フォトダイオードP110は、フォトダイオードアレイ920の四隅に配置されている。フォトダイオードP120は、フォトダイオードアレイ920のY方向の両端に配置されており、X方向に配列されている。フォトダイオードP210は、フォトダイオードアレイ920のX方向の両端に配置されており、Y方向に配列されている。フォトダイオードP220は、フォトダイオードP110、フォトダイオードP120及びフォトダイオードP210で囲まれた領域に、マトリクス状に配列されている。フォトダイオードP220は、フォトダイオードP110、フォトダイオードP120、フォトダイオードP210及びフォトダイオードアレイP210は、それぞれ上述した投影データの各ビューの各画素に相当する。
フォトダイオードP110は、図3に示すように、アクティブエリアA110を有する。フォトダイオードP120は、アクティブエリアA120を有する。フォトダイオードP210は、アクティブエリアA210を有する。フォトダイオードP220は、アクティブエリアA220を有する。アクティブエリアA110、アクティブエリアA120、アクティブエリアA210及びアクティブエリアA220は、シンチレータが放出した可視光を電気信号に変換する領域である。これらのアクティブエリアは、シリコンウエハの表面の近傍にホウ素やリンをドーピングすることにより形成される。
アクティブエリアA110、アクティブエリアA120、アクティブエリアA210及びアクティブエリアA220は、X線検出器の検出面に垂直な方向から見ると、対向する一組の辺がX方向に平行で、対向するもう一組の辺がY方向に平行な長方形となっている。また、アクティブエリアA110は、フォトダイオードアレイ920のX方向及びY方向の端部から離れた場所に形成されている。アクティブエリアA120は、フォトダイオードアレイ920のY方向の端部から離れた場所に形成されている。アクティブエリアA210は、フォトダイオードアレイ920のX方向の端部から離れた場所に形成されている。これは、次のような理由により、フォトダイオードアレイ920のX方向及びY方向の端部にアクティブエリア形成禁止領域が発生するからである。
表面にアクティブエリアA110、アクティブエリアA120、アクティブエリアA210及びアクティブエリアA220が形成されたシリコンウエハを切り出し、フォトダイオードアレイ920を作製する際、シリコンウエハの端部に微細なひびが入ってしまうことがある。また、このひびがシリコンウエハの内側まで入らないようにするため、シリコンウエハを切り出す前にシリコンウエハの表面に溝が形成される。さらに、フォトダイオードP110のうちアクティブエリアA110でない領域には、例えば、アクティブエリアA110に接続された配線が配置されている。フォトダイオードP120のうちアクティブエリアA120でない領域及びフォトダイオードP210のうちアクティブエリアA210でない領域にも配線等が配置されている。
また、従来のX線検出器では、X線管6が照射するX線を均一に検出するため、X方向及びY方向において隣接するアクティブエリアの間隔が等しくなっている。ここで言うアクティブエリアの間隔とは、従来のX線CT装置が投影データを再構成する際に認識しているものを意味する。
したがって、アクティブエリアA110のX方向の幅は、アクティブエリアA220のX方向の幅よりも小さくなり、アクティブエリアA110のY方向の幅は、アクティブエリアA220のY方向の幅よりも小さくなる。また、アクティブエリアA120のY方向の幅は、アクティブエリアA220のY方向の幅よりも小さくなる。さらに、アクティブエリアA210のX方向の幅は、アクティブエリアA220のX方向の幅よりも小さくなる。
このため、フォトダイオードP110、フォトダイオードP120及びフォトダイオードP210の検出効率又はSN比は、フォトダイオードP220の検出効率又はSN比よりも低くなってしまうことがある。また、これにより、アーチファクトが発生してしまうことがある。
なお、図4及び図5に示すように、フォトダイオードアレイ920の+Z方向側には、シンチレータアレイ910が配置される。シンチレータアレイ910は、YZ平面に平行な側面及びZX平面に平行な側面が反射材で覆われた複数のシンチレータを有する。例えば、シンチレータアレイ910は、シンチレータS120、シンチレータS210及びシンチレータS220を有する。
Z方向において重複するシンチレータとフォトダイオードのX方向の幅は等しい。また、Z方向において重複するシンチレータとフォトダイオードのY方向の幅は等しい。例えば、シンチレータS120のX方向の幅は、フォトダイオードP120のX方向の幅と等しい。図5に示すように、シンチレータS120のY方向の幅は、フォトダイオードP120のY方向の幅と等しい。図4に示すように、シンチレータS210のX方向の幅は、フォトダイオードP210のX方向の幅と等しい。シンチレータS210のY方向の幅は、フォトダイオードP210のY方向の幅と等しい。図4及び図5に示すように、シンチレータS220のX方向の幅は、フォトダイオードP220のX方向の幅と等しい。図4及び図5に示すように、シンチレータS220のY方向の幅は、フォトダイオードP220のY方向の幅と等しい。
また、図4及び図5に示すように、シンチレータアレイ910が有するシンチレータは、X方向及びY方向において、一つのアクティブエリアのみを覆っている。例えば、シンチレータS220は、図4及び図5に示すように、X方向及びY方向において、一つのアクティブエリアA220のみを覆っている。同様に、シンチレータS120は、X方向及びY方向において、一つのアクティブエリアA120のみを覆っている。また、シンチレータS210は、X方向及びY方向において、一つのアクティブエリアA210のみを覆っている。このため、各シンチレータが放出した可視光は、一つのアクティブエリアのみにより電気信号に変換される。
次に、図6、図7及び図8を参照しながら、第1の実施形態に係るX線検出器9aについて説明する。X線検出器9aでは、第1の方向及び第2の方向の少なくとも一方において、アクティブエリアの幅が等しい。
図6は、第1の実施形態に係るX線検出器が有するフォトダイオード及びアクティブエリアの配置の一例を示す図である。図7は、図6に示したフォトダイオードアレイ及びこのフォトダイオードアレイの+Z方向側に配置されたシンチレータアレイを、アクティブエリアを通り、ZX平面に平行な平面により切断し、−Y方向から見たときの図である。図8は、図6に示したフォトダイオードアレイ及びこのフォトダイオードアレイの+Z方向側に配置されたシンチレータアレイを、アクティブエリアを通り、YZ平面に平行な平面により切断し、+X方向から見たときの図である。
図6に示すように、第1の実施形態に係るX線検出器9aでは、フォトダイオードアレイ92aが、X方向及びY方向に一定の間隔で配列されている。
フォトダイオードアレイ92aは、複数のフォトダイオードを有する。例えば、フォトダイオードアレイ92aは、図6に示すように、フォトダイオードP111、フォトダイオードP121、フォトダイオードP131、フォトダイオードP211、フォトダイオードP221、フォトダイオードP231、フォトダイオードP311、フォトダイオードP321、フォトダイオードP331を有する。これらのフォトダイオードは、X線検出器9aの検出面に垂直な方向から見ると、対向する一組の辺がX方向に平行で、対向するもう一組の辺がY方向に平行な長方形となっている。
例えば、フォトダイオードP111は、フォトダイオードアレイ92aの1行1列目に配置されている。フォトダイオードP121は、フォトダイオードアレイ92aの1行2列目に配置されている。フォトダイオードP131は、フォトダイオードアレイ92aの1行3列目に配置されている。フォトダイオードP211は、フォトダイオードアレイ92aの2行1列目に配置されている。フォトダイオードP221は、フォトダイオードアレイ92aの2行2列目に配置されている。フォトダイオードP231は、フォトダイオードアレイ92aの2行3列目に配置されている。フォトダイオードP311は、フォトダイオードアレイ92aの3行1列目に配置されている。フォトダイオードP321は、フォトダイオードアレイ92aの3行2列目に配置されている。フォトダイオードP331は、フォトダイオードアレイ92aの3行3列目に配置されている。ここで、「行」とは、フォトダイオードのX方向の並びを意味し、「列」とは、フォトダイオードのY方向の並びを意味する。また、フォトダイオードアレイ92aが有するフォトダイオードは、それぞれ上述した投影データの各画素に相当する。
これらのフォトダイオードのX方向の幅は、X方向においてフォトダイオードアレイ92aの端部から中心へ向かうにつれて減少する。例えば、図6に示すように、フォトダイオードP121のX方向の幅は、フォトダイオードP111のX方向の幅よりも小さく、フォトダイオードP131のX方向の幅よりも大きい。同様に、フォトダイオードP221のX方向の幅は、フォトダイオードP211のX方向の幅よりも小さく、フォトダイオードP231のX方向の幅よりも大きい。また、フォトダイオードP321のX方向の幅は、フォトダイオードP311のX方向の幅よりも小さく、フォトダイオードP331のX方向の幅よりも大きい。
なお、図6に示すように、フォトダイオードP111、フォトダイオードP121、フォトダイオードP131、…のY方向の幅は等しい。同様に、図6に示すように、フォトダイオードP211、フォトダイオードP221、フォトダイオードP231、…のY方向の幅は等しい。また、図6に示すように、フォトダイオードP311、フォトダイオードP321、フォトダイオードP331、…のY方向の幅は等しい。
これらのフォトダイオードのY方向の幅は、Y方向においてフォトダイオードアレイ92aの端部から中心へ向かうにつれて減少する。例えば、図6に示すように、フォトダイオードP211のY方向の幅は、フォトダイオードP111のY方向の幅よりも小さく、フォトダイオードP311のY方向の幅よりも大きい。同様に、フォトダイオードP221のY方向の幅は、フォトダイオードP121のY方向の幅よりも小さく、フォトダイオードP321のY方向の幅よりも大きい。また、フォトダイオードP231のY方向の幅は、フォトダイオードP131のY方向の幅よりも小さく、フォトダイオードP331のY方向の幅よりも大きい。
なお、図6に示すように、フォトダイオードP111、フォトダイオードP211、フォトダイオードP311、…のX方向の幅は等しい。同様に、図6に示すように、フォトダイオードP121、フォトダイオードP221、フォトダイオードP321、…のX方向の幅は等しい。また、図6に示すように、フォトダイオードP131、フォトダイオードP231、フォトダイオードP331、…のX方向の幅は等しい。
フォトダイオードアレイ92aが有するフォトダイオードは、アクティブエリアA1を有する。例えば、図6に示すように、フォトダイオードP111、フォトダイオードP121、フォトダイオードP131、フォトダイオードP211、フォトダイオードP221、フォトダイオードP231、フォトダイオードP311、フォトダイオードP321、フォトダイオードP331は、アクティブエリアA1を有する。アクティブエリアA1は、シンチレータが放出した可視光を電気信号に変換する領域である。アクティブエリアA1は、シリコンウエハの表面の近傍にホウ素やリンをドーピングすることにより形成される。
アクティブエリアA1は、X線検出器9aの検出面に垂直な方向から見ると、対向する一組の辺がX方向に平行で、対向するもう一組の辺がY方向に平行な長方形となっている。このため、X線検出器9aでは、第1の方向において隣接するアクティブエリアの幅の差及び第2の方向において隣接するアクティブエリアの幅の差がゼロとなる。また、X線検出器9aでは、第1の方向においてアクティブエリアの幅が等しく、第2の方向においてアクティブエリアの幅が等しい。
また、アクティブエリアA1は、フォトダイオードアレイ92aのX方向及びY方向の端部から離れた場所に形成されている。これは、次のような理由により、フォトダイオードアレイ92aのX方向及びY方向の端部にアクティブエリア形成禁止領域が発生するからである。
表面にアクティブエリアA1が形成されたシリコンウエハを切り出し、フォトダイオードアレイ92aを作製する際、シリコンウエハの端部に微細なひびが入ってしまうことがある。また、このひびがシリコンウエハの内側まで入らないようにするため、シリコンウエハを切り出す前にシリコンウエハの表面に溝が形成される。さらに、フォトダイオードのうちアクティブエリアA1でない領域には、例えば、アクティブエリアA1に接続された配線が配置されている。
アクティブエリアA1のX方向の間隔は、X方向においてフォトダイオードアレイ92aの端部から中心へ向かうにつれて増加している。ここで言うアクティブエリアA1のX方向の間隔とは、隣接するアクティブエリアA1のX方向における中心間の距離を意味する。また、上述した通り、フォトダイオードアレイ92aが有するフォトダイオードのX方向の幅は、X方向においてフォトダイオードアレイ92aの端部から中心へ向かうにつれて減少する。したがって、X線検出器9aは、図6に示すように、フォトダイオードアレイ92aが有する全てのアクティブエリアA1のX方向の幅を等しくすることができる。
なお、図6に示すように、フォトダイオードP131のX方向の中心は、アクティブエリアA1のX方向の中心と一致している。同様に、フォトダイオードP231のX方向の中心は、アクティブエリアA1のX方向の中心と一致している。フォトダイオードP331のX方向の中心は、アクティブエリアA1のX方向の中心と一致している。
アクティブエリアA1のY方向の間隔は、Y方向においてフォトダイオードアレイ92aの端部から中心へ向かうにつれて増加している。ここで言うアクティブエリアA1のY方向の間隔とは、隣接するアクティブエリアA1のY方向における中心間の距離を意味する。また、上述した通り、フォトダイオードアレイ92aが有するフォトダイオードのY方向の幅は、Y方向においてフォトダイオードアレイ92aの端部から中心へ向かうにつれて減少する。したがって、X線検出器9aは、図6に示すように、フォトダイオードアレイ92aが有する全てのアクティブエリアA1のY方向の幅を等しくすることができる。
なお、図6に示すように、フォトダイオードP311のY方向の中心は、アクティブエリアA1のY方向の中心と一致している。同様に、フォトダイオードP321のY方向の中心は、アクティブエリアA1のY方向の中心と一致している。フォトダイオードP331のY方向の中心は、アクティブエリアA1のY方向の中心と一致している。
また、図7及び図8に示すように、フォトダイオードアレイ92aの+Z方向側には、シンチレータアレイ91が配置される。シンチレータアレイ91は、YZ平面に平行な側面及びZX平面に平行な側面が反射材で覆われた複数のシンチレータを有する。
シンチレータアレイ91は、X方向の幅が小さいシンチレータ及びX方向の幅が大きいシンチレータを有する。例えば、シンチレータアレイ91は、図7に示すように、X方向の幅が小さいシンチレータS21及びX方向の幅が大きいシンチレータS22を有する。シンチレータS21のX方向の幅は、シンチレータS22のX方向の幅よりも小さい。シンチレータS21は、シンチレータアレイ91の+X方向側の端部及び−X方向側の端部に配置される。シンチレータS22は、二つのシンチレータS21の間に配置される。
図7に示すように、シンチレータのX方向の間隔は、フォトダイオードのX方向の間隔と異なる。ここで言うシンチレータのX方向の間隔とは、X線CT装置1が投影データを再構成する際に認識しているものを意味する。また、ここで言うフォトダイオードのX方向の間隔とは、隣接するフォトダイオードのX方向における中心間の距離を意味する。さらに、図7に示すように、二つのシンチレータS21とその間に配置された複数のシンチレータS22のX方向の幅の総和は、フォトダイオードP211、フォトダイオードP221、フォトダイオードP231、…、フォトダイオードP231、フォトダイオードP221、フォトダイオードP211のX方向の幅の総和に等しい。
シンチレータアレイ91は、Y方向の幅が小さいシンチレータ及びY方向の幅が大きいシンチレータを有する。例えば、シンチレータアレイ91は、図8に示すように、Y方向の幅が小さいシンチレータS12及びY方向の幅が大きいシンチレータS22を有する。シンチレータS12のY方向の幅は、シンチレータS22のY方向の幅よりも小さい。シンチレータS12は、シンチレータアレイ91の+Y方向側の端部及び−Y方向側の端部に配置される。シンチレータS22は、二つのシンチレータS12の間に配置される。
図8に示すように、シンチレータのY方向の間隔は、フォトダイオードのY方向の間隔と異なる。ここで言うシンチレータのY方向の間隔とは、X線CT装置1が投影データを再構成する際に認識しているものを意味する。また、ここで言うフォトダイオードのY方向の間隔とは、隣接するフォトダイオードのY方向における中心間の距離を意味する。さらに、図8に示すように、二つのシンチレータS12とその間に配置された複数のシンチレータS22のY方向の幅の総和は、フォトダイオードP121、フォトダイオードP221、フォトダイオードP321、…、フォトダイオードP321、フォトダイオードP221、フォトダイオードP121のY方向の幅の総和に等しい。
また、図7及び図8に示すように、シンチレータアレイ91が有するシンチレータは、X方向及びY方向において、一つのアクティブエリアA1のみを覆っている。例えば、シンチレータS22は、図7及び図8に示すように、X方向及びY方向において、一つのアクティブエリアA1のみを覆っている。同様に、シンチレータS12は、X方向及びY方向において、一つのアクティブエリアA1のみを覆っている。また、シンチレータS21は、X方向及びY方向において、一つのアクティブエリアA1のみを覆っている。このため、各シンチレータが放出した可視光は、一つのアクティブエリアA1のみにより電気信号に変換される。
上述したように、第1の実施形態に係るX線検出器9aでは、第1の方向において隣接するアクティブエリアの幅の差及び第2の方向において隣接するアクティブエリアの幅の差がゼロであり、かつ、隣接するアクティブエリアの間隔が複数の値をとっている。また、第1の実施形態に係るX線検出器9aでは、第1の方向においてアクティブエリアの幅が等しく、第2の方向においてアクティブエリアの幅が等しい。このため、第1の実施形態に係るX線検出器9aが有する全てのフォトダイオードの検出効率及びSN比が等しくなる。したがって、第1の実施形態に係るX線検出器9aは、フォトダイオードの検出効率又はSN比が異なることにより発生するアーチファクトの発生を抑制することができる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態に係るX線検出器9bについて説明する。また、第1の実施形態と同じ構成要素については、第1の実施形態の説明で使用した符号と同様の符号を使用する。なお、第1の実施形態と重複する内容については、詳細な説明を省略する。
図9、図10及び図11を参照しながら、第2の実施形態に係るX線検出器9bについて説明する。X線検出器9bでは、第1の方向及び第2の方向の少なくとも一方において、アクティブエリアの幅がフォトダイオードアレイの端部から中心へ向かうにつれて増加する。
図9は、第2の実施形態に係るX線検出器が有するフォトダイオード及びアクティブエリアの配置の一例を示す図である。図10は、図9に示したフォトダイオードアレイ及びこのフォトダイオードアレイの+Z方向側に配置されたシンチレータアレイを、アクティブエリアを通り、ZX平面に平行な平面により切断し、−Y方向から見たときの図である。図11は、図9に示したフォトダイオードアレイ及びこのフォトダイオードアレイの+Z方向側に配置されたシンチレータアレイを、アクティブエリアを通り、YZ平面に平行な平面により切断し、+X方向から見たときの図である。
図9に示すように、第2の実施形態に係るX線検出器9bでは、フォトダイオードアレイ92bが、X方向及びY方向に一定の間隔で配列されている。
フォトダイオードアレイ92bは、複数のフォトダイオードを有する。例えば、フォトダイオードアレイ92bは、図9に示すように、フォトダイオードP112、フォトダイオードP122、フォトダイオードP132、フォトダイオードP212、フォトダイオードP222、フォトダイオードP232、フォトダイオードP312、フォトダイオードP322、フォトダイオードP332を有する。
フォトダイオードアレイ92bが有するフォトダイオードのX方向の幅は、X方向においてフォトダイオードアレイ92bの端部から中心へ向かうにつれて減少する。例えば、図9に示すように、フォトダイオードP122のX方向の幅は、フォトダイオードP112のX方向の幅よりも小さく、フォトダイオードP132のX方向の幅よりも大きい。同様に、フォトダイオードP222のX方向の幅は、フォトダイオードP212のX方向の幅よりも小さく、フォトダイオードP232のX方向の幅よりも大きい。また、フォトダイオードP322のX方向の幅は、フォトダイオードP312のX方向の幅よりも小さく、フォトダイオードP332のX方向の幅よりも大きい。
なお、図9に示すように、フォトダイオードP112、フォトダイオードP122、フォトダイオードP132、…のY方向の幅は等しい。同様に、図9に示すように、フォトダイオードP212、フォトダイオードP222、フォトダイオードP232、…のY方向の幅は等しい。また、図9に示すように、フォトダイオードP312、フォトダイオードP322、フォトダイオードP332、…のY方向の幅は等しい。
フォトダイオードアレイ92bが有するフォトダイオードのY方向の幅は、Y方向においてフォトダイオードアレイ92bの端部から中心へ向かうにつれて減少する。例えば、図9に示すように、フォトダイオードP212のY方向の幅は、フォトダイオードP112のY方向の幅よりも小さく、フォトダイオードP312のY方向の幅よりも大きい。同様に、フォトダイオードP222のY方向の幅は、フォトダイオードP122のY方向の幅よりも小さく、フォトダイオードP322のY方向の幅よりも大きい。また、フォトダイオードP232のY方向の幅は、フォトダイオードP132のY方向の幅よりも小さく、フォトダイオードP332のY方向の幅よりも大きい。
なお、図9に示すように、フォトダイオードP112、フォトダイオードP212、フォトダイオードP312、…のX方向の幅は等しい。同様に、図9に示すように、フォトダイオードP122、フォトダイオードP222、フォトダイオードP322、…のX方向の幅は等しい。また、図9に示すように、フォトダイオードP132、フォトダイオードP232、フォトダイオードP332、…のX方向の幅は等しい。
フォトダイオードアレイ92bが有するフォトダイオードは、アクティブエリアを有する。例えば、図9に示すように、フォトダイオードP112は、アクティブエリアA112を有する。フォトダイオードP122は、アクティブエリアA122を有する。フォトダイオードP132は、アクティブエリアA132を有する。フォトダイオードP212は、アクティブエリアA212を有する。フォトダイオードP222は、アクティブエリアA222を有する。フォトダイオードP232は、アクティブエリアA232を有する。フォトダイオードP312は、アクティブエリアA312を有する。フォトダイオードP322は、アクティブエリアA322を有する。フォトダイオードP332は、アクティブエリアA332を有する。
アクティブエリアA112は、フォトダイオードアレイ92bのX方向及びY方向の端部から離れた場所に形成されている。アクティブエリアA212、アクティブエリアA312等は、フォトダイオードアレイ92bのX方向の端部から離れた場所に形成されている。アクティブエリアA122、アクティブエリアA132等は、フォトダイオードアレイ92bのY方向の端部から離れた場所に形成されている。これは、第1の実施形態と同様、フォトダイオードアレイ92bのX方向及びY方向の端部にアクティブエリア形成禁止領域が発生するからである。
フォトダイオードアレイ92bが有するアクティブエリアのX方向の幅は、X方向においてフォトダイオードアレイ92bの端部から中心へ向かうにつれて増加する。例えば、図9に示すように、アクティブエリアA122のX方向の幅は、アクティブエリアA112のX方向の幅よりも大きく、アクティブエリアA132のX方向の幅よりも小さい。同様に、アクティブエリアA222のX方向の幅は、アクティブエリアA212のX方向の幅よりも大きく、アクティブエリアA232のX方向の幅よりも小さい。また、アクティブエリアA322のX方向の幅は、アクティブエリアA312のX方向の幅よりも大きく、アクティブエリアA332のX方向の幅よりも小さい。ただし、X方向において隣接するアクティブエリアの幅の差は、所定の範囲内にある。
なお、フォトダイオードアレイ92bが有するアクティブエリアのX方向の幅は、X方向においてフォトダイオードアレイ92bの端部から中心まで増加し続けてもよい。或いは、フォトダイオードアレイ92bが有するアクティブエリアのX方向の幅は、X方向においてフォトダイオードアレイ92bの端部から中心に至る前に最大値に到達し、その後、減少してもよい。或いは、フォトダイオードアレイ92bが有するアクティブエリアのX方向の幅は、X方向においてフォトダイオードアレイ92bの端部から中心に至る前に最大値に到達し、それ以降の所定の数のフォトダイオードの幅が当該最大値をとり、その後、減少してもよい。
また、図9に示すように、アクティブエリアA112、アクティブエリアA122、アクティブエリアA132、…のY方向の幅は等しい。同様に、図9に示すように、アクティブエリアA212、アクティブエリアA222、アクティブエリアA232、…のY方向の幅は等しい。また、図9に示すように、アクティブエリアA312、アクティブエリアA322、アクティブエリアA332、…のY方向の幅は等しい。
フォトダイオードアレイ92bが有するアクティブエリアのY方向の幅は、Y方向においてフォトダイオードアレイ92bの端部から中心へ向かうにつれて増加する。例えば、図9に示すように、アクティブエリアA212のY方向の幅は、アクティブエリアA112のY方向の幅よりも大きく、アクティブエリアA312のY方向の幅よりも小さい。同様に、アクティブエリアA222のY方向の幅は、アクティブエリアA122のY方向の幅よりも大きく、アクティブエリアA322のY方向の幅よりも小さい。また、アクティブエリアA232のY方向の幅は、アクティブエリアA132のY方向の幅よりも大きく、アクティブエリアA332のY方向の幅よりも小さい。ただし、Y方向において隣接するアクティブエリアの幅の差は、所定の範囲内にある。
なお、フォトダイオードアレイ92bが有するアクティブエリアのY方向の幅は、Y方向においてフォトダイオードアレイ92bの端部から中心まで増加し続けてもよい。或いは、フォトダイオードアレイ92bが有するアクティブエリアのY方向の幅は、Y方向においてフォトダイオードアレイ92bの端部から中心に至る前に最大値に到達し、その後、減少してもよい。或いは、フォトダイオードアレイ92bが有するアクティブエリアのY方向の幅は、Y方向においてフォトダイオードアレイ92bの端部から中心に至る前に最大値に到達し、それ以降の所定の数のフォトダイオードの幅が当該最大値をとり、その後、減少してもよい。
また、図9に示すように、アクティブエリアA112、アクティブエリアA212、アクティブエリアA312、…のX方向の幅は等しい。同様に、図9に示すように、アクティブエリアA122、アクティブエリアA222、アクティブエリアA322、…のX方向の幅は等しい。また、図9に示すように、アクティブエリアA132、アクティブエリアA232、アクティブエリアA332、…のX方向の幅は等しい。
フォトダイオードアレイ92bが有するアクティブエリアのX方向の間隔は、X方向においてフォトダイオードアレイ92bの端部から中心へ向かうにつれて増加している。ここで言うアクティブエリアのX方向の間隔とは、隣接するアクティブエリアのX方向における中心間の距離を意味する。例えば、図9に示すように、アクティブエリアA122とアクティブエリアA132とのX方向の間隔は、アクティブエリアA112とアクティブエリアA122とのX方向の間隔よりも広い。同様に、アクティブエリアA222とアクティブエリアA232とのX方向の間隔は、アクティブエリアA212とアクティブエリアA222とのX方向の間隔よりも広い。また、アクティブエリアA322とアクティブエリアA332とのX方向の間隔は、アクティブエリアA312とアクティブエリアA322とのX方向の間隔よりも広い。つまり、X方向において隣接するアクティブエリアの間隔は、複数の値をとる。
また、上述した通り、フォトダイオードアレイ92bが有するフォトダイオードのX方向の幅は、X方向においてフォトダイオードアレイ92bの端部から中心へ向かうにつれて減少する。したがって、上述した通り、X線検出器9bは、図9に示すように、フォトダイオードアレイ92bが有するアクティブエリアのX方向の幅を、フォトダイオードアレイ92bの端部から中心へ向かうにつれて増加させることができる。
なお、図9に示すように、フォトダイオードP132のX方向の中心は、アクティブエリアA132のX方向の中心と一致している。同様に、フォトダイオードP232のX方向の中心は、アクティブエリアA232のX方向の中心と一致している。フォトダイオードP332のX方向の中心は、アクティブエリアA332のX方向の中心と一致している。
フォトダイオードアレイ92bが有するアクティブエリアのY方向の間隔は、Y方向においてフォトダイオードアレイ92bの端部から中心へ向かうにつれて増加している。ここで言うアクティブエリアのY方向の間隔とは、隣接するアクティブエリアのY方向における中心間の距離を意味する。例えば、図9に示すように、アクティブエリアA212とアクティブエリアA312とのY方向の間隔は、アクティブエリアA112とアクティブエリアA212とのY方向の間隔よりも広い。同様に、アクティブエリアA222とアクティブエリアA322とのY方向の間隔は、アクティブエリアA122とアクティブエリアA222とのY方向の間隔よりも広い。また、アクティブエリアA232とアクティブエリアA332とのY方向の間隔は、アクティブエリアA132とアクティブエリアA232とのY方向の間隔よりも広い。つまり、Y方向において隣接するアクティブエリアの間隔は、複数の値をとる。
また、上述した通り、フォトダイオードアレイ92bが有するフォトダイオードのY方向の幅は、Y方向においてフォトダイオードアレイ92bの端部から中心へ向かうにつれて減少する。したがって、上述した通り、X線検出器9bは、図9に示すように、フォトダイオードアレイ92bが有するアクティブエリアのY方向の幅を、フォトダイオードアレイ92bの端部から中心へ向かうにつれて増加させることができる。
なお、図9に示すように、フォトダイオードP312のY方向の中心は、アクティブエリアA312のY方向の中心と一致している。同様に、フォトダイオードP322のY方向の中心は、アクティブエリアA322のY方向の中心と一致している。フォトダイオードP332のY方向の中心は、アクティブエリアA332のY方向の中心と一致している。
また、図10及び図11に示すように、フォトダイオードアレイ92bの+Z方向側には、シンチレータアレイ91が配置される。
図10に示すように、シンチレータのX方向の間隔は、フォトダイオードのX方向の間隔と異なる。ここで言うシンチレータのX方向の間隔とは、X線CT装置1が投影データを再構成する際に認識しているものを意味する。また、ここで言うフォトダイオードのX方向の間隔とは、隣接するフォトダイオードのX方向における中心間の距離を意味する。また、図10に示すように、二つのシンチレータS21とその間に配置された複数のシンチレータS22のX方向の幅の総和は、フォトダイオードP212、フォトダイオードP222、フォトダイオードP232、…、フォトダイオードP232、フォトダイオードP222、フォトダイオードP212のX方向の幅の総和に等しい。
図11に示すように、シンチレータのY方向の間隔は、フォトダイオードのY方向の間隔と異なる。ここで言うシンチレータのY方向の間隔とは、Y線CT装置1が投影データを再構成する際に認識しているものを意味する。また、ここで言うフォトダイオードのY方向の間隔とは、隣接するフォトダイオードのY方向における中心間の距離を意味する。また、図11に示すように、二つのシンチレータS12とその間に配置された複数のシンチレータS22のY方向の幅の総和は、フォトダイオードP122、フォトダイオードP222、フォトダイオードP322、…、フォトダイオードP322、フォトダイオードP222、フォトダイオードP122のY方向の幅の総和に等しい。
さらに、図10及び図11に示すように、フォトダイオードアレイ92bが有するアクティブエリアは、X方向及びY方向において、一つのシンチレータのみに覆われている。例えば、アクティブエリアA222は、図10及び図11に示すように、X方向及びY方向において、一つのシンチレータS22にのみ覆われている。同様に、アクティブエリアA232は、X方向及びY方向において、一つのシンチレータS22にのみ覆われている。アクティブエリアA322は、X方向及びY方向において、一つのシンチレータS22にのみ覆われている。アクティブエリアA212は、X方向及びY方向において、一つのシンチレータS21にのみ覆われている。アクティブエリアA122は、X方向及びY方向において、一つのシンチレータS12にのみ覆われている。
上述したように、第2の実施形態に係るX線検出器9bでは、第1の方向において隣接するアクティブエリアの幅の差及び第2の方向において隣接するアクティブエリアの幅の差が所定の範囲内にあり、かつ、隣接するアクティブエリアの間隔が複数の値をとっている。また、第2の実施形態に係るX線検出器9bでは、第1の方向及び第2の方向において、アクティブエリアの幅がフォトダイオードアレイの端部から中心へ向かうにつれて増加する。このため、第2の実施形態に係るX線検出器9bが有するフォトダイオードの検出効率の差及びSN比の差が小さくなる。したがって、第2の実施形態に係るX線検出器9bは、フォトダイオードの検出効率又はSN比が異なることにより発生するアーチファクトの発生を抑制することができる。
また、第2の実施形態に係るX線検出器9bは、第1の実施形態に係るX線検出器9aと違い、第1の方向及び第2の方向において、アクティブエリアの幅を統一する必要が無い。このため、第2の実施形態に係るX線検出器9bは、第1の実施形態に係るX線検出器9aよりも設計上の制約が少なくなっている。したがって、例えば、第2の実施形態に係るX線検出器9bは、第1の実施形態に係るX線検出器9aよりもアクティブエリアのX方向及びY方向の幅を大きくし易くなるため、フォトダイオードの検出効率及びSN比を向上させることができる。
さらに、第2の実施形態に係るX線検出器9bは、フォトダイオードアレイの端部に配置されたアクティブエリアの幅を小さくし易い。このため、第2の実施形態に係るX線検出器9bは、第1の実施形態に係るX線検出器9aよりも容易に実現することができる。
(第3の実施形態)
第3の実施形態に係るX線検出器9cについて説明する。また、上述した実施形態と同じ構成要素については、上述した実施形態の説明で使用した符号と同様の符号を使用する。なお、上述した実施形態と重複する内容については、詳細な説明を省略する。
図12、図13及び図14を参照しながら、第3の実施形態に係るX線検出器9cについて説明する。X線検出器9cでは、第1の方向及び第2の方向の少なくとも一方において、アクティブエリアの幅がフォトダイオードアレイの端部から中心へ向かうにつれて減少する。
図12は、第3の実施形態に係るX線検出器が有するフォトダイオード及びアクティブエリアの配置の一例を示す図である。図13は、図12に示したフォトダイオードアレイ及びこのフォトダイオードアレイの+Z方向側に配置されたシンチレータアレイを、アクティブエリアを通り、ZX平面に平行な平面により切断し、−Y方向から見たときの図である。図14は、図12に示したフォトダイオードアレイ及びこのフォトダイオードアレイの+Z方向側に配置されたシンチレータアレイを、アクティブエリアを通り、YZ平面に平行な平面により切断し、+X方向から見たときの図である。
図12に示すように、第3の実施形態に係るX線検出器9cでは、フォトダイオードアレイ92cが、X方向及びY方向に一定の間隔で配列されている。
フォトダイオードアレイ92cは、複数のフォトダイオードを有する。例えば、フォトダイオードアレイ92cは、図12に示すように、フォトダイオードP113、フォトダイオードP123、フォトダイオードP133、フォトダイオードP213、フォトダイオードP223、フォトダイオードP233、フォトダイオードP313、フォトダイオードP323、フォトダイオードP333を有する。
フォトダイオードアレイ92cが有するフォトダイオードのX方向の幅は、X方向においてフォトダイオードアレイ92cの端部から中心へ向かうにつれて減少する。例えば、図12に示すように、フォトダイオードP123のX方向の幅は、フォトダイオードP113のX方向の幅よりも小さく、フォトダイオードP133のX方向の幅よりも大きい。同様に、フォトダイオードP223のX方向の幅は、フォトダイオードP213のX方向の幅よりも小さく、フォトダイオードP233のX方向の幅よりも大きい。また、フォトダイオードP323のX方向の幅は、フォトダイオードP313のX方向の幅よりも小さく、フォトダイオードP333のX方向の幅よりも大きい。
なお、図12に示すように、フォトダイオードP113、フォトダイオードP123、フォトダイオードP133、…のY方向の幅は等しい。同様に、図12に示すように、フォトダイオードP213、フォトダイオードP223、フォトダイオードP233、…のY方向の幅は等しい。また、図12に示すように、フォトダイオードP313、フォトダイオードP323、フォトダイオードP333、…のY方向の幅は等しい。
フォトダイオードアレイ92cが有するフォトダイオードのY方向の幅は、Y方向においてフォトダイオードアレイ92cの端部から中心へ向かうにつれて減少する。例えば、図12に示すように、フォトダイオードP213のY方向の幅は、フォトダイオードP113のY方向の幅よりも小さく、フォトダイオードP313のY方向の幅よりも大きい。同様に、フォトダイオードP223のY方向の幅は、フォトダイオードP123のY方向の幅よりも小さく、フォトダイオードP323のY方向の幅よりも大きい。また、フォトダイオードP233のY方向の幅は、フォトダイオードP133のY方向の幅よりも小さく、フォトダイオードP333のY方向の幅よりも大きい。
なお、図12に示すように、フォトダイオードP113、フォトダイオードP213、フォトダイオードP313、…のX方向の幅は等しい。同様に、図12に示すように、フォトダイオードP123、フォトダイオードP223、フォトダイオードP323、…のX方向の幅は等しい。また、図12に示すように、フォトダイオードP133、フォトダイオードP233、フォトダイオードP333、…のX方向の幅は等しい。
フォトダイオードアレイ92cが有するフォトダイオードは、アクティブエリアを有する。例えば、図12に示すように、フォトダイオードP113は、アクティブエリアA113を有する。フォトダイオードP123は、アクティブエリアA123を有する。フォトダイオードP133は、アクティブエリアA133を有する。フォトダイオードP213は、アクティブエリアA213を有する。フォトダイオードP223は、アクティブエリアA223を有する。フォトダイオードP233は、アクティブエリアA233を有する。フォトダイオードP313は、アクティブエリアA313を有する。フォトダイオードP323は、アクティブエリアA323を有する。フォトダイオードP333は、アクティブエリアA333を有する。
アクティブエリアA113は、フォトダイオードアレイ92cのX方向及びY方向の端部から離れた場所に形成されている。アクティブエリアA213、アクティブエリアA313等は、フォトダイオードアレイ92cのX方向の端部から離れた場所に形成されている。アクティブエリアA123、アクティブエリアA133等は、フォトダイオードアレイ92cのY方向の端部から離れた場所に形成されている。これは、第1の実施形態と同様、フォトダイオードアレイ92cのX方向及びY方向の端部にアクティブエリア形成禁止領域が発生するからである。
フォトダイオードアレイ92cが有するアクティブエリアのX方向の幅は、X方向においてフォトダイオードアレイ92cの端部から中心へ向かうにつれて減少する。例えば、図12に示すように、アクティブエリアA123のX方向の幅は、アクティブエリアA113のX方向の幅よりも小さく、アクティブエリアA133のX方向の幅よりも大きい。同様に、アクティブエリアA223のX方向の幅は、アクティブエリアA213のX方向の幅よりも小さく、アクティブエリアA233のX方向の幅よりも大きい。また、アクティブエリアA323のX方向の幅は、アクティブエリアA313のX方向の幅よりも小さく、アクティブエリアA333のX方向の幅よりも大きい。ただし、X方向において隣接するアクティブエリアの幅の差は、所定の範囲内にある。
なお、フォトダイオードアレイ92cが有するアクティブエリアのX方向の幅は、X方向においてフォトダイオードアレイ92cの端部から中心まで減少し続けてもよい。或いは、フォトダイオードアレイ92cが有するアクティブエリアのX方向の幅は、X方向においてフォトダイオードアレイ92cの端部から中心に至る前に最小値に到達し、その後、増加してもよい。或いは、フォトダイオードアレイ92cが有するアクティブエリアのX方向の幅は、X方向においてフォトダイオードアレイ92cの端部から中心に至る前に最小値に到達し、それ以降の所定の数のフォトダイオードの幅が当該最小値をとり、その後、増加してもよい。
また、図12に示すように、アクティブエリアA113、アクティブエリアA123、アクティブエリアA133、…のY方向の幅は等しい。同様に、図12に示すように、アクティブエリアA213、アクティブエリアA223、アクティブエリアA233、…のY方向の幅は等しい。また、図12に示すように、アクティブエリアA313、アクティブエリアA323、アクティブエリアA333、…のY方向の幅は等しい。
フォトダイオードアレイ92cが有するアクティブエリアのY方向の幅は、Y方向においてフォトダイオードアレイ92cの端部から中心へ向かうにつれて減少する。例えば、図12に示すように、アクティブエリアA213のY方向の幅は、アクティブエリアA113のY方向の幅よりも小さく、アクティブエリアA313のY方向の幅よりも大きい。同様に、アクティブエリアA223のY方向の幅は、アクティブエリアA123のY方向の幅よりも小さく、アクティブエリアA323のY方向の幅よりも大きい。また、アクティブエリアA233のY方向の幅は、アクティブエリアA133のY方向の幅よりも小さく、アクティブエリアA333のY方向の幅よりも大きい。ただし、Y方向において隣接するアクティブエリアの幅の差は、所定の範囲内にある。
なお、フォトダイオードアレイ92cが有するアクティブエリアのY方向の幅は、Y方向においてフォトダイオードアレイ92cの端部から中心まで減少し続けてもよい。或いは、フォトダイオードアレイ92cが有するアクティブエリアのY方向の幅は、Y方向においてフォトダイオードアレイ92cの端部から中心に至る前に最小値に到達し、その後、増加してもよい。或いは、フォトダイオードアレイ92cが有するアクティブエリアのY方向の幅は、Y方向においてフォトダイオードアレイ92cの端部から中心に至る前に最小値に到達し、それ以降の所定の数のフォトダイオードの幅が当該最小値をとり、その後、増加してもよい。
また、図12に示すように、アクティブエリアA113、アクティブエリアA213、アクティブエリアA313、…のX方向の幅は等しい。同様に、図12に示すように、アクティブエリアA123、アクティブエリアA223、アクティブエリアA323、…のX方向の幅は等しい。また、図12に示すように、アクティブエリアA133、アクティブエリアA233、アクティブエリアA333、…のX方向の幅は等しい。
フォトダイオードアレイ92cが有するアクティブエリアのX方向の間隔は、X方向においてフォトダイオードアレイ92cの端部から中心へ向かうにつれて増加している。例えば、図12に示すように、アクティブエリアA123とアクティブエリアA133とのX方向の間隔は、アクティブエリアA113とアクティブエリアA123とのX方向の間隔よりも広い。同様に、アクティブエリアA223とアクティブエリアA233とのX方向の間隔は、アクティブエリアA213とアクティブエリアA223とのX方向の間隔よりも広い。また、アクティブエリアA323とアクティブエリアA333とのX方向の間隔は、アクティブエリアA313とアクティブエリアA323とのX方向の間隔よりも広い。つまり、X方向において隣接するアクティブエリアの間隔は、複数の値をとる。
また、上述した通り、フォトダイオードアレイ92cが有するフォトダイオードのX方向の幅は、X方向においてフォトダイオードアレイ92cの端部から中心へ向かうにつれて減少する。したがって、上述した通り、X線検出器9cは、図12に示すように、フォトダイオードアレイ92cが有するアクティブエリアのX方向の幅を、フォトダイオードアレイ92cの端部から中心へ向かうにつれて減少させることができる。
フォトダイオードアレイ92cが有するアクティブエリアのY方向の間隔は、Y方向においてフォトダイオードアレイ92cの端部から中心へ向かうにつれて増加している。例えば、図12に示すように、アクティブエリアA213とアクティブエリアA313とのY方向の間隔は、アクティブエリアA113とアクティブエリアA213とのY方向の間隔よりも広い。同様に、アクティブエリアA223とアクティブエリアA323とのY方向の間隔は、アクティブエリアA123とアクティブエリアA223とのY方向の間隔よりも広い。また、アクティブエリアA233とアクティブエリアA333とのY方向の間隔は、アクティブエリアA133とアクティブエリアA233とのY方向の間隔よりも広い。つまり、Y方向において隣接するアクティブエリアの間隔は、複数の値をとる。
また、上述した通り、フォトダイオードアレイ92cが有するフォトダイオードのY方向の幅は、Y方向においてフォトダイオードアレイ92cの端部から中心へ向かうにつれて減少する。したがって、上述した通り、X線検出器9cは、図12に示すように、フォトダイオードアレイ92cが有するアクティブエリアのY方向の幅を、フォトダイオードアレイ92cの端部から中心へ向かうにつれて減少させることができる。
また、図13及び図14に示すように、フォトダイオードアレイ92cの+Z方向側には、シンチレータアレイ91が配置される。図13に示すように、二つのシンチレータS21とその間に配置された複数のシンチレータS22のX方向の幅の総和は、フォトダイオードP213、フォトダイオードP223、フォトダイオードP233、…、フォトダイオードP233、フォトダイオードP223、フォトダイオードP213のX方向の幅の総和に等しい。また、図14に示すように、二つのシンチレータS12とその間に配置された複数のシンチレータS22のY方向の幅の総和は、フォトダイオードP123、フォトダイオードP223、フォトダイオードP323、…、フォトダイオードP323、フォトダイオードP223、フォトダイオードP123のY方向の幅の総和に等しい。
さらに、図13及び図14に示すように、フォトダイオードアレイ92cが有するアクティブエリアは、X方向及びY方向において、一つのシンチレータのみに覆われている。例えば、アクティブエリアA223は、図13及び図14に示すように、X方向及びY方向において、一つのシンチレータS22にのみ覆われている。同様に、アクティブエリアA233は、X方向及びY方向において、一つのシンチレータS22にのみ覆われている。アクティブエリアA323は、X方向及びY方向において、一つのシンチレータS22にのみ覆われている。アクティブエリアA213は、X方向及びY方向において、一つのシンチレータS21にのみ覆われている。アクティブエリアA123は、X方向及びY方向において、一つのシンチレータS12にのみ覆われている。
上述したように、第3の実施形態に係るX線検出器9cでは、第1の方向において隣接するアクティブエリアの幅の差及び第2の方向において隣接するアクティブエリアの幅の差が所定の範囲内にあり、かつ、隣接するアクティブエリアの間隔が複数の値をとっている。また、第3の実施形態に係るX線検出器9cでは、第1の方向及び第2の方向において、アクティブエリアの幅がフォトダイオードアレイの端部から中心へ向かうにつれて減少する。このため、第3の実施形態に係るX線検出器9cは、第2の実施形態に係るX線検出器9bと同様、フォトダイオードの検出効率又はSN比が異なることにより発生するアーチファクトの発生を抑制することができる。また、第3の実施形態に係るX線検出器9cは、第2の実施形態に係るX線検出器9bと同様、第1の実施形態に係るX線検出器9aよりも設計上の制約が少なくなっている。
(第4の実施形態)
第4の実施形態に係るX線検出器9dについて説明する。また、上述した実施形態と同じ構成要素については、上述した実施形態の説明で使用した符号と同様の符号を使用する。なお、上述した実施形態と重複する内容については、詳細な説明を省略する。
図15、図16及び図17を参照しながら、第4の実施形態に係るX線検出器9dについて説明する。X線検出器9dでは、第1の方向及び第2の方向の少なくとも一方において、アクティブエリアの幅が周期的に変化する。
図15は、第4の実施形態に係るX線検出器が有するフォトダイオード及びアクティブエリアの配置の一例を示す図である。図16は、図15に示したフォトダイオードアレイ及びこのフォトダイオードアレイの+Z方向側に配置されたシンチレータアレイを、アクティブエリアを通り、ZX平面に平行な平面により切断し、−Y方向から見たときの図である。図17は、図15に示したフォトダイオードアレイ及びこのフォトダイオードアレイの+Z方向側に配置されたシンチレータアレイを、アクティブエリアを通り、YZ平面に平行な平面により切断し、+X方向から見たときの図である。
図15に示すように、第4の実施形態に係るX線検出器9dでは、フォトダイオードアレイ92dが、X方向及びY方向に一定の間隔で配列されている。
フォトダイオードアレイ92dは、複数のフォトダイオードを有する。例えば、フォトダイオードアレイ92dは、図15に示すように、フォトダイオードP114、フォトダイオードP124、フォトダイオードP134、フォトダイオードP144、フォトダイオードP214、フォトダイオードP224、フォトダイオードP234、フォトダイオードP244、フォトダイオードP314、フォトダイオードP324、フォトダイオードP414、フォトダイオードP424を有する。
フォトダイオードアレイ92dが有するフォトダイオードのX方向の幅は、X方向においてフォトダイオードアレイ92dの端部から中心へ向かうにつれて減少する。例えば、図15に示すように、フォトダイオードアレイ92dの1行目には、端部から中心へ向かって、フォトダイオードP114、フォトダイオードP124、フォトダイオードP134及びフォトダイオードP144が配置されている。これら四つのフォトダイオードのX方向の幅は、図15に示すように、P114、フォトダイオードP124、フォトダイオードP134、フォトダイオードP144の順で減少している。
なお、例えば、図15に示すように、フォトダイオードP114、フォトダイオードP124、フォトダイオードP134、フォトダイオードP144、…のY方向の幅は等しい。同様に、図15に示すように、フォトダイオードP214、フォトダイオードP224、フォトダイオードP234、フォトダイオードP244、…のY方向の幅は等しい。フォトダイオードP314、フォトダイオードP324、…のY方向の幅は等しい。フォトダイオードP414、フォトダイオードP424、…のY方向の幅は等しい。
フォトダイオードアレイ92dが有するフォトダイオードのY方向の幅は、Y方向においてフォトダイオードアレイ92dの端部から中心へ向かうにつれて減少する。例えば、図15に示すように、フォトダイオードアレイ92dの1列目には、端部から中心へ向かって、フォトダイオードP114、フォトダイオードP214、フォトダイオードP314及びフォトダイオードP414が配置されている。これら四つのフォトダイオードのY方向の幅は、図15に示すように、P114、フォトダイオードP214、フォトダイオードP314、フォトダイオードP414の順で減少している。
なお、例えば、図15に示すように、フォトダイオードP114、フォトダイオードP214、フォトダイオードP314、フォトダイオードP414、…のX方向の幅は等しい。同様に、図15に示すように、フォトダイオードP124、フォトダイオードP224、フォトダイオードP324、フォトダイオードP424、…のX方向の幅は等しい。フォトダイオードP134、フォトダイオードP234、…のX方向の幅は等しい。フォトダイオードP144、フォトダイオードP244、…のX方向の幅は等しい。
フォトダイオードアレイ92dが有するフォトダイオードは、アクティブエリアを有する。例えば、図15に示すように、フォトダイオードP114は、アクティブエリアA114を有する。フォトダイオードP124は、アクティブエリアA124を有する。フォトダイオードP134は、アクティブエリアA134を有する。フォトダイオードP144は、アクティブエリアA144を有する。フォトダイオードP214は、アクティブエリアA214を有する。フォトダイオードP224は、アクティブエリアA224を有する。フォトダイオードP234は、アクティブエリアA234を有する。フォトダイオードP244は、アクティブエリアA244を有する。フォトダイオードP314は、アクティブエリアA314を有する。フォトダイオードP324は、アクティブエリアA324を有する。フォトダイオードP414は、アクティブエリアA414を有する。フォトダイオードP424は、アクティブエリアA424を有する。
フォトダイオードアレイ92dが有するアクティブエリアのX方向の幅は、X方向において周期的に変化する。例えば、図15に示すように、フォトダイオードアレイ92dの1行目には、端部から中心へ向かって、アクティブエリアA114、アクティブエリアA124、アクティブエリアA134及びアクティブエリアA144が配置されている。アクティブエリアA114のX方向の幅とアクティブエリアA134のX方向の幅は等しい。アクティブエリアA124のX方向の幅とアクティブエリアA144のX方向の幅は等しい。アクティブエリアA114のX方向の幅及びアクティブエリアA134のX方向の幅は、アクティブエリアA124のX方向の幅及びアクティブエリアA144のX方向の幅よりも小さい。ただし、X方向において隣接するアクティブエリアの幅の差は、所定の範囲内にある。
なお、例えば、図15に示すように、アクティブエリアA114、アクティブエリアA124、アクティブエリアA134、アクティブエリアA144、…のY方向の幅は等しい。同様に、アクティブエリアA214、アクティブエリアA224、アクティブエリアA234、アクティブエリアA244、…のY方向の幅は等しい。アクティブエリアA314、アクティブエリアA324、…のY方向の幅は等しい。アクティブエリアA414、アクティブエリアA424、…のY方向の幅は等しい。
フォトダイオードアレイ92dが有するアクティブエリアのY方向の幅は、Y方向において周期的に変化する。例えば、図15に示すように、フォトダイオードアレイ92dの1列目には、端部から中心へ向かって、アクティブエリアA114、アクティブエリアA214、アクティブエリアA314及びアクティブエリアA414が配置されている。アクティブエリアA114のY方向の幅とアクティブエリアA314のY方向の幅は等しい。アクティブエリアA214のY方向の幅とアクティブエリアA414のY方向の幅は等しい。アクティブエリアA114のY方向の幅及びアクティブエリアA314のY方向の幅は、アクティブエリアA214のY方向の幅及びアクティブエリアA414のY方向の幅よりも小さい。ただし、Y方向において隣接するアクティブエリアの幅の差は、所定の範囲内にある。
なお、例えば、図15に示すように、アクティブエリアA114、アクティブエリアA214、アクティブエリアA314、アクティブエリアA414、…のX方向の幅は等しい。同様に、アクティブエリアA124、アクティブエリアA224、アクティブエリアA324、アクティブエリアA424、…のX方向の幅は等しい。アクティブエリアA134、アクティブエリアA234、…のX方向の幅は等しい。アクティブエリアA144、アクティブエリアA244、…のX方向の幅は等しい。
フォトダイオードアレイ92dが有するアクティブエリアのX方向の間隔は、X方向においてフォトダイオードアレイ92dの端部から中心へ向かうにつれて増加している。例えば、図15に示すように、アクティブエリアA124とアクティブエリアA134とのX方向の間隔は、アクティブエリアA114とアクティブエリアA124とのX方向の間隔よりも広く、アクティブエリアA134とアクティブエリアA144とのX方向の間隔よりも狭い。同様に、アクティブエリアA224とアクティブエリアA234とのX方向の間隔は、アクティブエリアA214とアクティブエリアA224とのX方向の間隔よりも広く、アクティブエリアA234とアクティブエリアA244とのX方向の間隔よりも狭い。つまり、X方向において隣接するアクティブエリアの間隔は、複数の値をとる。
また、上述した通り、フォトダイオードアレイ92dが有するフォトダイオードのX方向の幅は、X方向においてフォトダイオードアレイ92dの端部から中心へ向かうにつれて減少する。したがって、上述した通り、X線検出器9dは、図15に示すように、フォトダイオードアレイ92dが有するアクティブエリアのX方向の幅を、X方向において周期的に変化させることができる。
フォトダイオードアレイ92dが有するアクティブエリアのY方向の間隔は、Y方向においてフォトダイオードアレイ92dの端部から中心へ向かうにつれて増加している。例えば、図15に示すように、アクティブエリアA214とアクティブエリアA314とのY方向の間隔は、アクティブエリアA114とアクティブエリアA214とのY方向の間隔よりも広く、アクティブエリアA314とアクティブエリアA414とのY方向の間隔よりも狭い。同様に、アクティブエリアA224とアクティブエリアA324とのY方向の間隔は、アクティブエリアA124とアクティブエリアA224とのY方向の間隔よりも広く、アクティブエリアA324とアクティブエリアA424とのY方向の間隔よりも狭い。つまり、Y方向において隣接するアクティブエリアの間隔は、複数の値をとる。
また、上述した通り、フォトダイオードアレイ92dが有するフォトダイオードのY方向の幅は、Y方向においてフォトダイオードアレイ92dの端部から中心へ向かうにつれて減少する。したがって、上述した通り、X線検出器9dは、図15に示すように、フォトダイオードアレイ92dが有するアクティブエリアのY方向の幅を、Y方向において周期的に変化させることができる。
また、図16及び図17に示すように、フォトダイオードアレイ92dの+Z方向側には、シンチレータアレイ91が配置される。図16に示すように、二つのシンチレータS21とその間に配置された複数のシンチレータS22のX方向の幅の総和は、フォトダイオードP214、フォトダイオードP224、フォトダイオードP234、フォトダイオードP244、…、フォトダイオードP244、フォトダイオードP234、フォトダイオードP224、フォトダイオードP214のX方向の幅の総和に等しい。また、図17に示すように、二つのシンチレータS12とその間に配置された複数のシンチレータS22のY方向の幅の総和は、フォトダイオードP124、フォトダイオードP224、フォトダイオードP324、フォトダイオードP424、…、フォトダイオードP424、フォトダイオードP324、フォトダイオードP224、フォトダイオードP124のY方向の幅の総和に等しい。
さらに、図16及び図17に示すように、フォトダイオードアレイ92dが有するアクティブエリアは、X方向及びY方向において、一つのシンチレータのみに覆われている。例えば、アクティブエリアA224は、図16及び図17に示すように、X方向及びY方向において、一つのシンチレータS22にのみ覆われている。同様に、アクティブエリアA234、アクティブエリアA244、アクティブエリアA324及びアクティブエリアA424は、X方向及びY方向において、一つのシンチレータS22にのみ覆われている。アクティブエリアA214は、X方向及びY方向において、一つのシンチレータS21にのみ覆われている。アクティブエリアA124は、X方向及びY方向において、一つのシンチレータS12にのみ覆われている。
上述したように、第4の実施形態に係るX線検出器9dでは、第1の方向において隣接するアクティブエリアの幅の差及び第2の方向において隣接するアクティブエリアの幅の差が所定の範囲内にあり、かつ、隣接するアクティブエリアの間隔が複数の値をとっている。また、第4の実施形態に係るX線検出器9dでは、第1の方向及び第2の方向において、アクティブエリアの幅が周期的に変化する。このため、第4の実施形態に係るX線検出器9dは、第2の実施形態に係るX線検出器9bと同様、フォトダイオードの検出効率又はSN比が異なることにより発生するアーチファクトの発生を抑制することができる。また、第4の実施形態に係るX線検出器9dは、第2の実施形態に係るX線検出器9bと同様、第1の実施形態に係るX線検出器9aよりも設計上の制約が少なくなっている。
さらに、第4の実施形態に係るX線検出器9dは、フォトダイオードアレイの端部に配置されたアクティブエリアの幅を小さくし易い。このため、第4の実施形態に係るX線検出器9dは、第1の実施形態に係るX線検出器9aよりも容易に実現することができる。
(第5の実施形態)
第5の実施形態に係るX線検出器9eについて説明する。また、上述した実施形態と同じ構成要素については、上述した実施形態の説明で使用した符号と同様の符号を使用する。なお、上述した実施形態と重複する内容については、詳細な説明を省略する。
図18を参照しながら、第5の実施形態に係るX線検出器9eについて説明する。X線検出器9eでは、第1の実施形態と同様に第1の方向においてアクティブエリアの幅が等しく、第2の実施形態と同様に第2の方向においてアクティブエリアの幅がフォトダイオードの端部から中心へ向かうにつれて増加する。図18は、第5の実施形態に係るX線検出器が有するフォトダイオード及びアクティブエリアの配置の一例を示す図である。
図18に示すように、第5の実施形態に係るX線検出器9eでは、フォトダイオードアレイ92eが、X方向及びY方向に一定の間隔で配列されている。
フォトダイオードアレイ92eは、複数のフォトダイオードを有する。例えば、フォトダイオードアレイ92eは、図18に示すように、フォトダイオードP115、フォトダイオードP125、フォトダイオードP135、フォトダイオードP215、フォトダイオードP225、フォトダイオードP235、フォトダイオードP315、フォトダイオードP325、フォトダイオードP335を有する。
これらのフォトダイオードのX方向の幅は、X方向においてフォトダイオードアレイ92eの端部から中心へ向かうにつれて減少する。例えば、図18に示すように、フォトダイオードP125のX方向の幅は、フォトダイオードP115のX方向の幅よりも小さく、フォトダイオードP135のX方向の幅よりも大きい。同様に、フォトダイオードP225のX方向の幅は、フォトダイオードP215のX方向の幅よりも小さく、フォトダイオードP235のX方向の幅よりも大きい。また、フォトダイオードP325のX方向の幅は、フォトダイオードP315のX方向の幅よりも小さく、フォトダイオードP335のX方向の幅よりも大きい。
なお、図18に示すように、フォトダイオードP115、フォトダイオードP125、フォトダイオードP135、…のY方向の幅は等しい。同様に、図18に示すように、フォトダイオードP215、フォトダイオードP225、フォトダイオードP235、…のY方向の幅は等しい。また、図18に示すように、フォトダイオードP315、フォトダイオードP325、フォトダイオードP335、…のY方向の幅は等しい。
フォトダイオードアレイ92eが有するフォトダイオードのY方向の幅は、Y方向においてフォトダイオードアレイ92eの端部から中心へ向かうにつれて減少する。例えば、図18に示すように、フォトダイオードP215のY方向の幅は、フォトダイオードP115のY方向の幅よりも小さく、フォトダイオードP315のY方向の幅よりも大きい。同様に、フォトダイオードP225のY方向の幅は、フォトダイオードP125のY方向の幅よりも小さく、フォトダイオードP325のY方向の幅よりも大きい。また、フォトダイオードP235のY方向の幅は、フォトダイオードP135のY方向の幅よりも小さく、フォトダイオードP335のY方向の幅よりも大きい。
なお、図18に示すように、フォトダイオードP115、フォトダイオードP215、フォトダイオードP315、…のX方向の幅は等しい。同様に、図18に示すように、フォトダイオードP125、フォトダイオードP225、フォトダイオードP325、…のX方向の幅は等しい。また、図18に示すように、フォトダイオードP135、フォトダイオードP235、フォトダイオードP335、…のX方向の幅は等しい。
フォトダイオードアレイ92eが有するフォトダイオードは、アクティブエリアを有する。例えば、図18に示すように、フォトダイオードP115、フォトダイオードP125及びフォトダイオードP135は、アクティブエリアA15を有する。同様に、フォトダイオードP215、フォトダイオードP225及びフォトダイオードP235は、アクティブエリアA25を有する。また、フォトダイオードP315、フォトダイオードP325及びフォトダイオードP335は、アクティブエリアA35を有する。つまり、X方向において隣接するアクティブエリアの幅の差がゼロであり、Y方向において隣接するアクティブエリアの幅の差が所定の範囲内にある。
フォトダイオードアレイ92eが有するアクティブエリアのX方向の間隔は、X方向においてフォトダイオードアレイ92eの端部から中心へ向かうにつれて増加している。つまり、X方向において隣接するアクティブエリアの間隔は、複数の値をとる。ここで言うアクティブエリアのX方向の間隔とは、隣接するアクティブエリアのX方向における中心間の距離を意味する。また、上述した通り、フォトダイオードアレイ92eが有するフォトダイオードのX方向の幅は、X方向においてフォトダイオードアレイ92eの端部から中心へ向かうにつれて減少する。したがって、X線検出器9eは、図18に示すように、フォトダイオードアレイ92eが有する全てのアクティブエリアのX方向の幅を等しくすることができる。
フォトダイオードアレイ92eが有するアクティブエリアのY方向の間隔は、Y方向においてフォトダイオードアレイ92eの端部から中心へ向かうにつれて増加している。ここで言うアクティブエリアのY方向の間隔とは、隣接するアクティブエリアのY方向における中心間の距離を意味する。例えば、図18に示すように、アクティブエリアA215とアクティブエリアA315とのY方向の間隔は、アクティブエリアA115とアクティブエリアA215とのY方向の間隔よりも広い。同様に、アクティブエリアA225とアクティブエリアA325とのY方向の間隔は、アクティブエリアA125とアクティブエリアA225とのY方向の間隔よりも広い。また、アクティブエリアA235とアクティブエリアA335とのY方向の間隔は、アクティブエリアA135とアクティブエリアA235とのY方向の間隔よりも広い。つまり、Y方向において隣接するアクティブエリアの間隔は、複数の値をとる。
また、上述した通り、フォトダイオードアレイ92eが有するフォトダイオードのY方向の幅は、Y方向においてフォトダイオードアレイ92eの端部から中心へ向かうにつれて減少する。したがって、上述した通り、X線検出器9eは、図18に示すように、フォトダイオードアレイ92eが有するアクティブエリアのY方向の幅を、フォトダイオードアレイ92eの端部から中心へ向かうにつれて増加させることができる。
上述したように、第5の実施形態に係るX線検出器9eでは、第1の方向において隣接するアクティブエリアの幅の差がゼロであり、第2の方向において隣接するアクティブエリアの幅の差が所定の範囲内にあり、かつ、隣接するアクティブエリアの間隔が複数の値をとっている。また、第5の実施形態に係るX線検出器9eでは、第1の方向においてアクティブエリアの幅が等しく、第2の方向においてアクティブエリアの幅がフォトダイオードアレイ92eの端部から中心へ向かうにつれて増加する。このため、第5の実施形態に係るX線検出器9eは、第1の方向において第1の実施形態に係るX線検出器9aと同様の効果を奏し、第2の方向において第2の実施形態に係るX線検出器9bと同様の効果を奏する。
なお、第5の実施形態では、第1の実施形態と同様に第1の方向においてアクティブエリアの幅が等しく、第2の実施形態と同様に第2の方向においてアクティブエリアの幅がフォトダイオードアレイ92eの端部から中心へ向かうにつれて増加する場合を例に挙げたが、これに限定されない。第1の方向におけるアクティブエリアの幅の変化と第2の方向におけるアクティブエリアの幅の変化の組み合わせは任意である。
また、上述した実施形態では、一つのフォトダイオードアレイ内において、フォトダイオードの幅、アクティブエリアの幅の差、隣接するアクティブエリアの間隔及びアクティブエリアの幅の少なくとも一つが変化している場合を例に挙げたが、これに限定されない。例えば、複数のフォトダイオードアレイ内において、フォトダイオードの幅、アクティブエリアの幅の差、隣接するアクティブエリアの間隔及びアクティブエリアの幅の少なくとも一つが変化していてもよい。或いは、X線検出器全体で、フォトダイオードの幅、アクティブエリアの幅の差、隣接するアクティブエリアの間隔及びアクティブエリアの幅の少なくとも一つが変化していてもよい。
上述したプロセッサは、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(Programmable Logic Device:PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA)である。また、プログラマブル論理デバイス(Programmable Logic Device:PLD)は、例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)である。
上述した実施形態では、高電圧発生回路3、コリメータ調整回路4、架台駆動回路5、データ収集回路10、寝台駆動回路22及び処理回路46は、記憶回路45に保存されたプログラムを読み出して実行することにより、その機能を実現したが、これに限定されない。記憶回路45にプログラムを保存する代わりに、これらの回路それぞれにプログラムを直接組み込んでもよい。この場合、これらの回路は、直接組み込まれたプログラムを読み出して実行することにより、その機能を実現する。
図1に示した各回路は、適宜分散又は統合されてもよい。例えば、処理回路46は、スキャン制御機能461、前処理機能462、画像生成機能463、表示制御機能464及び制御機能465それぞれの機能を実行するスキャン制御回路、前処理回路、画像生成回路、表示制御回路及び制御回路に分散されてもよい。また、例えば、高電圧発生回路3、コリメータ調整回路4、架台駆動回路5、データ収集回路10、寝台駆動回路22及び処理回路46は、任意に統合されてもよい。
以上説明した少なくとも一つの実施形態によれば、フォトダイオードの検出効率及びSN比を向上させ、アーチファクトの発生を抑制することができるX線検出器及びX線CT装置を提供することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。