JP2017125454A - 電動ウォータポンプ - Google Patents

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Abstract

【課題】電動バルブ等の駆動部を用いずに電動ウォータポンプの停止時にインレットからアウトレットへの液体の流れを制限できるようにする。【解決手段】電動ウォータポンプ10は、ポンプケース12のポンプ室34に回転可能に収容されたインペラ20と、インペラ20と一体に回転するロータ22と、ロータ22に回転磁界を形成するステータ24と、インペラ20の軸心部からポンプ室34内に延びるシャフト26と、シャフト26に設けられたウォーム28と、ウォーム28と噛合するギア部78を有するスライド弁32とを備える。ギア部78は、ウォーム28の回転力をウォーム28の軸方向に沿う方向の力に変換し、スライド弁32は、ウォーム28からギア部78への回転力の伝達に伴いウォーム28の軸方向に沿ってスライドして、ポンプケース12のインレット36を開閉する。【選択図】図1

Description

本発明は、電動ウォータポンプに関する。
従来、ポンプ室を有するポンプケースと、ポンプ室に回転可能に収容されたインペラと、インペラと一体回転可能に設けられたロータと、ロータに対して回転磁界を形成するステータとを備える電動ウォータポンプが知られている(例えば、特許文献1参照)。
このような電動ウォータポンプでは、ステータによって回転磁界が形成されると、ロータと共にインペラが回転し、ポンプケースに形成されたインレットからポンプ室に液体が吸入されると共に、この液体がポンプケースに形成されたアウトレットから吐出される。
特許4011654号公報
ところで、このような電動ウォータポンプを用いたシステムにおいては、電動ウォータポンプの停止時に、電動ウォータポンプを通じて電動ウォータポンプの上流側から下流側に液体が流れないようにすることが望まれる場合がある。
このように電動ウォータポンプを通じて電動ウォータポンプの上流側から下流側に液体が流れないようにする技術としては、例えば、電動ウォータポンプの上流側と電動ウォータポンプのインレットとの間に電動バルブ等の駆動部を介在させることが考えられる。
しかしながら、このように電動バルブ等の駆動部を用いた場合には、部品点数が増加し、コストアップになる。したがって、電動バルブ等の駆動部を用いずに電動ウォータポンプの停止時にインレットからアウトレットへの液体の流れを制限できることが望まれる。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、電動バルブ等の駆動部を用いずに電動ウォータポンプの停止時にインレットからアウトレットへの液体の流れを制限できるようにすることを目的とする。
請求項1に記載の電動ウォータポンプは、ポンプ室と、前記ポンプ室とそれぞれ連通するインレット及びアウトレットとを有するポンプケースと、前記ポンプ室に回転可能に収容され、回転に伴い前記インレットから前記アウトレットへ液体を搬送させるインペラと、前記インペラと一体に回転するロータと、前記ロータに回転磁界を形成するステータと、前記インペラの軸心部から前記ポンプ室内に延びるシャフトと、前記シャフトに設けられたウォームと、前記ウォームと噛合し前記ウォームの回転力を前記ウォームの軸方向に沿う方向の力に変換するギア部を有し、前記ウォームから前記ギア部への回転力の伝達に伴い前記ウォームの軸方向に沿ってスライドして前記インレットを開閉するスライド弁と、を備える。
請求項1に記載の電動ウォータポンプによれば、インペラの軸心部からポンプ室に延びるシャフトには、ウォームが設けられており、スライド弁は、このウォームと噛合するギア部を有している。そして、ギア部にウォームの回転力が伝達されると、この回転力がギア部によってウォームの軸方向に沿う方向の力に変換され、スライド弁がウォームの軸方向に沿ってスライドしてインレットを開閉する。したがって、スライド弁によってインレットが閉じられた状態で電動ウォータポンプを停止させれば、電動バルブ等の駆動部を用いずに電動ウォータポンプの停止時にインレットからアウトレットへの液体の流れを制限することができる。
請求項2に記載の電動ウォータポンプは、請求項1に記載の電動ウォータポンプにおいて、前記スライド弁が、前記ポンプケースの内側の側面に沿って設けられたものである。
請求項2に記載の電動ウォータポンプによれば、スライド弁は、ポンプケースの内側の側面に沿って設けられているので、ポンプケースの外側へのスライド弁の張り出しを抑制して、電動ウォータポンプを小型化することができる。
請求項3に記載の電動ウォータポンプは、請求項1又は請求項2に記載の電動ウォータポンプにおいて、前記シャフトと前記ウォームとの間に、クラッチが設けられたものである。
請求項3に記載の電動ウォータポンプによれば、シャフトとウォームとの間には、クラッチが設けられている。したがって、ウォームとギア部とが噛合した状態でスライド弁が開位置(スライド限)にスライドした場合でも、クラッチによってシャフトとウォームとの接続が遮断されることにより、シャフト及びインペラの回転を継続させることができる。これにより、スライド弁によって開放されたインレットからアウトレットへの液体の流れを確保することができる。
請求項4に記載の電動ウォータポンプは、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の電動ウォータポンプにおいて、前記インペラが、正回転に伴い前記インレットから前記アウトレットへ液体を搬送させ、前記スライド弁が、前記インレットを閉止している状態で前記インペラと共に前記ウォームが正回転すると、前記ウォームの軸方向に沿ってスライドして前記インレットを開放し、前記インレットを開放している状態で前記インペラと共に前記ウォームが逆回転すると、前記ウォームの軸方向に沿ってスライドして前記インレットを閉止する構成である。
請求項4に記載の電動ウォータポンプによれば、スライド弁がインレットを閉止している状態からウォームがインペラと共に正回転した場合には、スライド弁がウォームの軸方向に沿ってスライドしてインレットを開放する。また、そのままインペラが正回転することにより、インレットからアウトレットへ液体が搬送される。このように、スライド弁によってインレットを開放させるときと、インレットからアウトレットへ液体を搬送させるときのインペラの回転方向がいずれも正回転で同じであるので、スライド弁によってインレットを開放させてから、インレットからアウトレットへ液体を搬送させるまでの動作を連続して円滑に行うことができる。
また、スライド弁によってインレットを閉止させるためには、インペラと共にロータを逆回転させれば良いので、インレットを閉止させるための動作を簡素化することができる。
請求項5に記載の電動ウォータポンプは、請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の電動ウォータポンプにおいて、前記アウトレットが、前記インレットよりも前記ポンプ室の軸方向一方側に形成され、前記インペラが、前記ポンプ室の軸方向一方側の端部に配置され、前記ウォームが、前記インレットよりも前記ポンプ室の軸方向他方側に配置されたものである。
請求項5に記載の電動ウォータポンプによれば、ウォームは、インレットよりもポンプ室の軸方向他方側、すなわち、インレットよりもアウトレットと反対側に配置されている。したがって、インレットからアウトレットへの液体の流れがウォームと干渉することを抑制することができる。
請求項6に記載の電動ウォータポンプは、請求項5に記載の電動ウォータポンプにおいて、前記スライド弁が、前記インレットよりも前記ポンプ室の軸方向他方側にスライドすることで前記インレットを開放する構成である。
請求項6に記載の電動ウォータポンプによれば、スライド弁は、インレットよりもポンプ室の軸方向他方側、すなわち、インレットよりもアウトレットと反対側にスライドすることでインレットを開放する。したがって、開位置にあるスライド弁がインレット及びアウトレットの間の液体搬送空間に配置されることを回避することができるので、インレットからアウトレットへの液体の流れがスライド弁と干渉することを抑制することができる。
請求項7に記載の電動ウォータポンプは、請求項5又は請求項6に記載の電動ウォータポンプにおいて、前記シャフトに設けられ、前記ポンプ室を、前記インレット及び前記アウトレットの間の液体搬送空間と、前記ウォーム及び前記ギア部を収容するギア収容空間とに区画する区画部材を備える。
請求項7に記載の電動ウォータポンプによれば、シャフトには、区画部材が設けられており、この区画部材によって、ポンプ室は、インレット及びアウトレットの間の液体搬送空間と、ウォーム及びギア部を収容するギア収容空間とに区画されている。したがって、インレットからポンプ室に吸入された液体がギア収容空間に流れ込んで圧力損失が生じることを区画部材によって抑制することができる。これにより、インレットからポンプ室に吸入された液体をアウトレット側に円滑に搬送することができるので、液体搬送効率を向上させることができる。
本発明の一実施形態に係る電動ウォータポンプにおいて、スライド弁によってインレットが開放された状態を示す縦断面図である。 本発明の一実施形態に係る電動ウォータポンプにおいて、スライド弁によってインレットが閉止された状態を示す縦断面図である。
はじめに、本発明の一実施形態に係る電動ウォータポンプの構成について説明する。
図1、図2に示されるように、本発明の一実施形態に係る電動ウォータポンプ10は、ポンプケース12と、モータケース14と、基板ケース16と、回路基板18と、インペラ20と、ロータ22と、ステータ24と、シャフト26と、ウォーム28と、クラッチ30と、スライド弁32とを備える。
ポンプケース12は、概略有天円筒状に形成されている。このポンプケース12の内側の空間は、ポンプ室34として形成されている。図1、図2において、矢印A1は、ポンプケース12及びポンプ室34の軸方向一方側を示しており、矢印A2は、ポンプケース12及びポンプ室34の軸方向他方側を示している。
ポンプケース12の側壁部には、ポンプケース12の径方向外側に向けて延びるインレット36及びアウトレット38が形成されている。このインレット36及びアウトレット38は、ポンプ室34とそれぞれ連通されている。アウトレット38は、インレット36よりもポンプ室34の軸方向一方側に形成されており、後述するインペラ20の径方向外側に位置する。ポンプケース12の天壁部には、ポンプ室34内に延びるスラスト軸受部40が形成されている。スラスト軸受部40は、ポンプ室34の軸線上に位置する。
モータケース14は、外壁42及び内壁44を有する概略二重の円筒状に形成されている。このモータケース14は、ポンプケース12の軸方向一方側の端部に固定されている。外壁42及び内壁44におけるポンプケース12側の端部は、連結壁46によって連結されており、内壁44におけるポンプケース12と反対側の端部には、底壁部48が形成されている。
底壁部48の中心部には、ポンプ室34側に開口する凹状の支持部50が形成されており、この支持部50には、回転シャフト52の一端部が固定されている。回転シャフト52は、ポンプ室34と同軸上に配置されており、底壁部48からポンプ室34に向けて延びている。内壁44の内側には、ロータ22が回転可能に収容されている。ロータ22は、回転シャフト52を中心に円環状を成しており、軸受部材54を介して回転シャフト52に回転可能に支持されている。ロータ22の外周部には、円環状のロータマグネット56が設けられている。
外壁42と内壁44との間には、ステータ24が収容されている。このステータ24は、環状に形成されており、ロータ22の径方向外側にロータ22と同心状に配置されている。このステータ24は、内壁44を介してロータマグネット56と対向しており、ロータ22に回転磁界を形成する。
基板ケース16は、モータケース14におけるポンプケース12と反対側の端部に固定されている。基板ケース16とモータケース14との間には、回路室58が形成されており、この回路室58には、回路基板18が収容されている。回路基板18は、ロータ22に回転磁界が形成されるようにステータ24の励磁を制御する。基板ケース16には、回路基板18と電気的に接続されたコネクタ60や、防水性を備える通気機構62等が設けられている。回路基板18は、コネクタ60を通じて例えばECUなどの外部制御装置に接続され、この外部制御装置から出力された信号は、回路基板18に入力される。
インペラ20は、ポンプ室34の軸方向一方側の端部に配置されており、ポンプ室34に回転可能に収容されている。インペラ20は、ロータ22と一体に形成されており、ロータ22と一体に回転する。インペラ20には、複数の羽根64が形成されている。この複数の羽根64は、インペラ20の軸心部を中心に放射状に延びており、インペラ20の正回転に伴いインレット36からアウトレット38へ液体を搬送させる。
シャフト26は、インペラ20の軸心部からポンプ室34の軸方向に沿ってポンプ室34内に延びている。このシャフト26の先端部には、後述するクラッチ30を介してウォーム28が設けられている。ウォーム28は、ポンプ室34の軸線上に配置されている。このウォーム28は、インレット36よりもポンプ室34の軸方向他方側、すなわち、インレット36よりもアウトレット38と反対側に配置されている。ウォーム28におけるシャフト26と反対側の端部は、スラスト軸受部40によって支持されている。
クラッチ30は、シャフト26とウォーム28との間に設けられている。このクラッチ30は、シャフト26側に固定された円板66と、ウォーム28側に固定された円板68とを有するトルクリミッタにより構成されている。クラッチ30は、シャフト26とウォーム28との間に作用するトルクが規定値を超えた場合には、一対の円板66、68の間にすべりが生じ、シャフト26とウォーム28との接続を遮断する。
このクラッチ30を構成する一対の円板66、68は、本発明における「区画部材」の一例であり、シャフト26と同軸上に配置されている。この一対の円板66、68は、シャフト26の先端部に設けられることにより、ポンプ室34を軸方向に区画している。すなわち、一対の円板66、68に対するポンプ室34の軸方向一方側は、インレット36及びアウトレット38の間に位置する液体搬送空間70とされており、一対の円板66、68に対するポンプ室34の軸方向他方側は、ウォーム28及び後述するギア部78を収容するギア収容空間72とされている。
スライド弁32は、ポンプケース12の内側の側面74に沿って設けられている。このスライド弁32は、板状部76と、ギア部78とを有する。板状部76は、ウォーム28の軸方向に沿って延びる長尺状に形成されており、ギア部78は、複数の歯80を有するラックギアによって形成されている。複数の歯80は、板状部76の長さ方向に沿って配列されている。
ギア部78は、ウォーム28と噛合されており、ウォーム28の回転力をウォーム28の軸方向に沿う方向の力に変換可能に形成されている。ウォーム28からギア部78へ回転力が伝達されると、スライド弁32がウォーム28の軸方向に沿ってスライドしてインレット36を開閉する。
具体的には、図2に示されるように、スライド弁32が閉位置にある状態からウォーム28が正回転すると、スライド弁32がポンプ室34の軸方向他方側に向けてスライドする。そして、図1に示されるように、スライド弁32が開位置に位置すると、インレット36が開放される。
一方、図1に示されるように、スライド弁32が開位置にある状態からウォーム28が逆回転すると、スライド弁32がポンプ室34の軸方向一方側に向けてスライドする。そして、図2に示されるように、スライド弁32が閉位置に位置すると、インレット36が閉止される。
板状部76には、ギア部78に対してポンプ室34の軸方向一方側に延びる弁本体部82が形成されており、インレット36は、より具体的には、スライド弁32のうちの弁本体部82によって開閉される。また、図1に示されるように、スライド弁32によってインレット36が開放された状態にあるときには、スライド弁32がインレット36よりもポンプ室34の軸方向他方側に位置するように、スライド弁32の長さやスライド量が設定されている。
さらに、ポンプケース12の天壁部及びインレット36の出口部におけるアウトレット38側の部分は、それぞれストッパ84、86として形成されている。図1に示されるように、ポンプケース12の天壁部によって形成されたストッパ84は、スライド弁32が開位置に位置した状態においてスライド弁32(板状部76における弁本体部82と反対側の端部)と当接する。
一方、図2に示されるように、インレット36の出口部におけるアウトレット38側の部分によって形成されたストッパ86は、スライド弁32が閉位置に位置した状態においてスライド弁32(弁本体部82の先端部)と当接する。
また、図1に示されるように、スライド弁32がストッパ84に当接して開位置に位置しているときには、ギア部78がウォーム28に対してポンプ室34の軸方向他方側に配置されるように、ウォーム28及びギア部78は構成されている。さらに、スライド弁32が開位置に位置しているときには、ギア部78における最もウォーム28側の噛合面が、ウォーム28のネジ山における最もギア部78側の噛合面にポンプ室34の軸方向一方側から接するように、ウォーム28及びギア部78は構成されている。
次に、本発明の一実施形態に係る電動ウォータポンプ10の動作について説明する。
先ず、インレット36を開放してから、液体をインレット36からアウトレット38へ搬送する動作について説明する。図2に示されるように、スライド弁32が閉位置にある状態で、外部制御装置からポンプ作動信号が出力されると、回路基板18によってステータ24が正方向に励磁される。そして、ステータ24が正方向への回転磁界を形成し、ロータ22が正回転する。ロータ22が正回転すると、このロータ22と共にインペラ20及びシャフト26が正回転する。
また、シャフト26が正回転することにより、シャフト26の正方向の回転力がクラッチ30を介してウォーム28に伝達されてウォーム28が正回転する。さらに、このウォーム28と噛合するギア部78がウォーム28の回転力をウォーム28の軸方向に沿う方向の力に変換し、スライド弁32がポンプ室34の軸方向他方側に向けてスライドする。
そして、図1に示されるように、ポンプケース12の天壁部によって形成されたストッパ84に、スライド弁32(板状部76における弁本体部82と反対側の端部)が当接し、スライド弁32が開位置に位置される。また、スライド弁32が開位置に位置されると、スライド弁32がインレット36よりもポンプ室34の軸方向他方側に位置し、インレット36が開放される。
スライド弁32がストッパ84に当接して開位置に位置しているときには、ギア部78がウォーム28に対してポンプ室34の軸方向他方側に配置される。また、このとき、ギア部78における最もウォーム28側の噛合面が、ウォーム28のネジ山における最もギア部78側の噛合面にポンプ室34の軸方向一方側から接する。そして、これにより、スライド弁32がウォーム28によってポンプ室34の軸方向他方側に向けて押し込まれた状態となり、スライド弁32がストッパ84に当接した状態で開位置に保持される。
また、インレット36が開放された後においても、回路基板18によるステータ24の正方向への励磁が継続される。そして、ロータ22と共にインペラ20及びシャフト26が正回転する。このとき、ギア部78によってウォーム28の回転が規制される場合には、シャフト26とウォーム28との間に作用するトルクが規定値を超えるため、クラッチ30によるシャフト26とウォーム28との接続が遮断される。
そして、ウォーム28の回転が停止された状態で、ロータ22と共にインペラ20が正回転することにより、インレット36からアウトレット38へ液体が搬送される。
続いて、インレット36を閉止する動作について説明する。図1に示されるように、スライド弁32が開位置にある状態で、外部制御装置からバルブ閉止信号(ポンプ停止信号)が出力されると、回路基板18によってステータ24が逆方向に励磁される。そして、ステータ24が逆方向への回転磁界を形成し、ロータ22が逆回転する。ロータ22が逆回転すると、このロータ22と共にインペラ20及びシャフト26が逆回転する。
また、シャフト26が逆回転することにより、シャフト26の逆方向の回転力がクラッチ30を介してウォーム28に伝達されてウォーム28が逆回転する。さらに、このウォーム28と噛合するギア部78がウォーム28の回転力をウォーム28の軸方向に沿う方向の力に変換し、スライド弁32がポンプ室34の軸方向一方側に向けてスライドする。
そして、図2に示されるように、インレット36の出口部におけるアウトレット38側の部分によって形成されたストッパ86に、スライド弁32(弁本体部82の先端部)が当接し、スライド弁32が閉位置に位置される。また、スライド弁32が閉位置に位置されると、スライド弁32の弁本体部82によってインレット36が閉止される。
外部制御装置は、スライド弁32が開位置から閉位置にスライドするまでの間、バルブ閉止信号を出力し、スライド弁32が閉位置にスライドしたタイミングでバルブ閉止信号の出力を停止する。外部制御装置がバルブ閉止信号を出力する時間は、ウォーム28及びギア部78のギア比やスライド弁32のスライド量等に応じて予め設定される。
次に、本発明の一実施形態に係る電動ウォータポンプ10の作用及び効果について説明する。
以上詳述したように、本発明の一実施形態に係る電動ウォータポンプ10によれば、インペラ20の軸心部からポンプ室34に延びるシャフト26には、ウォーム28が設けられており、スライド弁32は、このウォーム28と噛合するギア部78を有している。そして、ギア部78にウォーム28の回転力が伝達されると、この回転力がギア部78によってウォーム28の軸方向に沿う方向の力に変換され、スライド弁32がウォーム28の軸方向に沿ってスライドしてインレット36を開閉する。
したがって、スライド弁32によってインレット36が閉じられた状態で電動ウォータポンプ10を停止させれば、電動バルブ等の駆動部を用いずに電動ウォータポンプ10の停止時にインレット36からアウトレット38への液体の流れを制限することができる。これにより、電動ウォータポンプ10の小型化、低コスト化、及び、低消費電力化を図ることができる。
また、スライド弁32は、ポンプケース12の内側の側面74に沿って設けられているので、ポンプケース12の外側へのスライド弁32の張り出しを抑制して、電動ウォータポンプ10を小型化することができる。
また、シャフト26とウォーム28との間には、クラッチ30が設けられている。したがって、ウォーム28とギア部78とが噛合した状態でスライド弁32が開位置(スライド限)にスライドした場合でも、クラッチ30によってシャフト26とウォーム28との接続が遮断されることにより、シャフト26及びインペラ20の回転を継続させることができる。これにより、スライド弁32によって開放されたインレット36からアウトレット38への液体の流れを確保することができる。
また、スライド弁32がインレット36を閉止している状態からウォーム28がインペラ20と共に正回転した場合には、スライド弁32がウォーム28の軸方向に沿ってスライドしてインレット36を開放する。また、そのままインペラ20が正回転することにより、インレット36からアウトレット38へ液体が搬送される。このように、スライド弁32によってインレット36を開放させるときと、インレット36からアウトレット38へ液体を搬送させるときのインペラ20の回転方向がいずれも正回転で同じであるので、スライド弁32によってインレット36を開放させてから、インレット36からアウトレット38へ液体を搬送させるまでの動作を連続して円滑に行うことができる。
また、スライド弁32によってインレット36を閉止させるためには、インペラ20と共にロータ22を逆回転させれば良いので、インレット36を閉止させるための動作を簡素化することができる。
また、ウォーム28は、インレット36よりもポンプ室34の軸方向他方側、すなわち、インレット36よりもアウトレット38と反対側に配置されている。したがって、インレット36からアウトレット38への液体の流れがウォーム28と干渉することを抑制することができる。
同様に、スライド弁32は、インレット36よりもポンプ室34の軸方向他方側、すなわち、インレット36よりもアウトレット38と反対側にスライドすることでインレット36を開放する。したがって、開位置にあるスライド弁32がインレット36及びアウトレット38の間の液体搬送空間70に配置されることを回避することができるので、インレット36からアウトレット38への液体の流れがスライド弁32と干渉することを抑制することができる。
また、クラッチ30を構成する一対の円板66、68は、ポンプ室34を、インレット36及びアウトレット38の間の液体搬送空間70と、ウォーム28及びギア部78を収容するギア収容空間72とに区画している。したがって、インレット36からポンプ室34に吸入された液体がギア収容空間72に流れ込んで圧力損失が生じることを一対の円板66、68によって抑制することができる。これにより、インレット36からポンプ室34に吸入された液体をアウトレット38側に円滑に搬送することができるので、液体搬送効率を向上させることができる。
次に、本発明の一実施形態に係る電動ウォータポンプ10の変形例について説明する。
上記実施形態では、スライド弁32が開位置にあるときに、シャフト26とウォーム28との接続がクラッチ30によって遮断されることにより、インペラ20及びロータ22の回転が確保される。しかしながら、ギア部78における最もウォーム28側の噛合面に、ウォーム28のネジ山における最もギア部78側の噛合面が摺接(空回り)することにより、インペラ20及びロータ22の回転が確保されても良い。
また、シャフト26とウォーム28との接続がクラッチ30によって遮断されることと、ギア部78における最もウォーム28側の噛合面に、ウォーム28のネジ山における最もギア部78側の噛合面が摺接することの両方により、インペラ20及びロータ22の回転が確保されても良い。
また、ギア部78における最もウォーム28側の噛合面に、ウォーム28のネジ山における最もギア部78側の噛合面を摺接させることで、インペラ20及びロータ22の回転を確保できる場合には、クラッチ30が省かれても良い。
また、上記実施形態では、スライド弁32が開位置にあるときに、ギア部78における最もウォーム28側の噛合面が、ウォーム28のネジ山における最もギア部78側の噛合面にポンプ室34の軸方向一方側から接した状態になる。しかしながら、スライド弁32が開位置にあるときに、ギア部78を構成する複数の歯80がウォーム28のネジ山と噛合された状態とされても良い。そして、上記実施形態と同様に、シャフト26とウォーム28との接続がクラッチ30によって遮断されることにより、インペラ20及びロータ22の回転が確保されても良い。
また、上記実施形態では、外部制御装置におけるバルブ閉止信号の出力時間が予め設定されており、スライド弁32が閉位置にスライドしたタイミングで、外部制御装置からのバルブ閉止信号の出力が停止される。しかしながら、例えば、スライド弁32が閉位置にてストッパ86に当接することにより、シャフト26の回転がロックされて、ステータ24に過負荷電流が生じ、この過負荷電流が回路基板18で検出された場合に、外部制御装置からのバルブ閉止信号の出力が停止されても良い。
また、スライド弁32が閉位置にてストッパ86に当接することにより、クラッチ30を構成する一対の円板66、68の間にすべりが生じて、ステータ24に過負荷電流が生じ、この過負荷電流が回路基板18で検出された場合に、外部制御装置からのバルブ閉止信号の出力が停止されても良い。
このように、ステータ24に過負荷電流が生じたことに伴い外部制御装置からのバルブ閉止信号の出力を停止するように構成されていると、外部制御装置におけるバルブ閉止信号の出力時間を予め設定することを不要にすることができる。
また、上記実施形態では、クラッチ30を構成する一対の円板66、68により、ポンプ室34が液体搬送空間70とギア収容空間72とに区画されているが、一対の円板66、68以外の区画部材により、ポンプ室34が液体搬送空間70とギア収容空間72とに区画されても良い。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記に限定されるものでなく、上記以外にも、その主旨を逸脱しない範囲内において種々変形して実施可能であることは勿論である。
10…電動ウォータポンプ、12…ポンプケース、20…インペラ、22…ロータ、24…ステータ、26…シャフト、28…ウォーム、30…クラッチ、32…スライド弁、34…ポンプ室、36…インレット、38…アウトレット、56…ロータマグネット、64…羽根、66、68…円板(区画部材の一例)、70…液体搬送空間、72…ギア収容空間、74…ポンプケースの内側の側面、76…板状部、78…ギア部、80…歯、82…弁本体部、84…ストッパ、86…ストッパ

Claims (7)

  1. ポンプ室と、前記ポンプ室とそれぞれ連通するインレット及びアウトレットとを有するポンプケースと、
    前記ポンプ室に回転可能に収容され、回転に伴い前記インレットから前記アウトレットへ液体を搬送させるインペラと、
    前記インペラと一体に回転するロータと、
    前記ロータに回転磁界を形成するステータと、
    前記インペラの軸心部から前記ポンプ室内に延びるシャフトと、
    前記シャフトに設けられたウォームと、
    前記ウォームと噛合し前記ウォームの回転力を前記ウォームの軸方向に沿う方向の力に変換するギア部を有し、前記ウォームから前記ギア部への回転力の伝達に伴い前記ウォームの軸方向に沿ってスライドして前記インレットを開閉するスライド弁と、
    を備える電動ウォータポンプ。
  2. 前記スライド弁は、前記ポンプケースの内側の側面に沿って設けられている、
    請求項1に記載の電動ウォータポンプ。
  3. 前記シャフトと前記ウォームとの間には、クラッチが設けられている、
    請求項1又は請求項2に記載の電動ウォータポンプ。
  4. 前記インペラは、正回転に伴い前記インレットから前記アウトレットへ液体を搬送させ、
    前記スライド弁は、前記インレットを閉止している状態で前記インペラと共に前記ウォームが正回転すると、前記ウォームの軸方向に沿ってスライドして前記インレットを開放し、前記インレットを開放している状態で前記インペラと共に前記ウォームが逆回転すると、前記ウォームの軸方向に沿ってスライドして前記インレットを閉止する、
    請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の電動ウォータポンプ。
  5. 前記アウトレットは、前記インレットよりも前記ポンプ室の軸方向一方側に形成され、
    前記インペラは、前記ポンプ室の軸方向一方側の端部に配置され、
    前記ウォームは、前記インレットよりも前記ポンプ室の軸方向他方側に配置されている、
    請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の電動ウォータポンプ。
  6. 前記スライド弁は、前記インレットよりも前記ポンプ室の軸方向他方側にスライドすることで前記インレットを開放する、
    請求項5に記載の電動ウォータポンプ。
  7. 前記シャフトに設けられ、前記ポンプ室を、前記インレット及び前記アウトレットの間の液体搬送空間と、前記ウォーム及び前記ギア部を収容するギア収容空間とに区画する区画部材を備える、
    請求項5又は請求項6に記載の電動ウォータポンプ。
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