JP2017121511A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】保留特定情報の表示態様と連続演出の双方によって遊技者の期待感を好適に高めることが可能な遊技機を提供する。
【解決手段】判定手段による判定にもとづいて、当該判定の対象となった可変表示に対応する保留特定情報の表示態様を特殊態様とする表示態様制御手段と、複数回の可変表示において連続演出を実行可能な連続演出実行手段とを含み、可変表示実行手段は、第1状態に制御されているときに、可変表示時間コマンドが正常に受信された場合に、所定コマンドが正常に受信されなくても、可変表示を実行する一方、第2状態に制御されているときに、可変表示時間コマンドが正常に受信された場合に、所定コマンドが正常に受信されたことを条件に、可変表示を実行し、所定コマンドが正常に受信されず可変表示を実行しなかったときは、特定コマンドを受信したことにもとづいて識別情報を差し替える。
【選択図】図39

Description

本発明は、遊技者が所定の遊技を行うことが可能なパチンコ遊技機等の遊技機に関する。
遊技機として、遊技媒体である遊技球を発射装置によって遊技領域に発射し、遊技領域に設けられている入賞口などの入賞領域に遊技球が入賞すると、所定の入賞価値を遊技者に与えるように構成されたものがある。さらに、識別情報を可変表示(変動表示ともいう)可能な可変表示部が設けられ、可変表示部において識別情報の可変表示の表示結果が特定表示結果となった場合に、所定の遊技価値を遊技者に与えるように構成されたものがある。
なお、入賞価値とは、入賞領域への遊技球の入賞に応じて賞球を払い出したり得点や景品を付与したりすることである。また、遊技価値とは、特定表示結果となった場合に遊技機の遊技領域に設けられた可変入賞球装置の状態が打球が入賞しやすい遊技者にとって有利な状態になることや、遊技者にとって有利な状態になるための権利を発生させたりすることや、賞球払出の条件が成立しやすくなる状態になることである。
パチンコ遊技機では、始動領域を遊技媒体が通過した後に、開始条件の成立にもとづいて可変表示部において開始される特別図柄(識別情報)の変動表示の表示結果として、あらかじめ定められた特定表示結果が導出表示された場合に、「大当り(特定遊技状態)」が発生する。なお、導出表示とは、図柄を停止表示させることである。大当りが発生すると、例えば、大入賞口が所定回数開放して打球が入賞しやすい大当り遊技状態に移行する。そして、各開放期間において、所定個(例えば10個)の大入賞口への入賞があると大入賞口は閉成する。そして、大入賞口の開放回数は、所定回数(例えば15ラウンド)に固定されている。なお、各開放について開放時間(例えば29秒)が決められ、入賞数が所定個に達しなくても開放時間が経過すると大入賞口は閉成する。以下、各々の大入賞口の開放期間をラウンドということがある。
また、パチンコ遊技機として、始動領域を遊技媒体が通過したにもかかわらず未だ開始されていない可変表示について、特定表示結果とするか否かを決定するための情報を保留情報として記憶するとともに、保留情報に対応した保留特定情報を表示するものがある。
例えば、特許文献1には、始動領域(始動入賞口)を遊技媒体が通過したことにもとづく可変表示を開始する前に、始動領域を遊技媒体が通過したときに抽出された数値データを参照して、表示結果が特定表示結果となるか否かを判定し、判定結果にもとづいて保留特定情報の表示態様を特殊態様とするように構成された遊技機が開示されており、この遊技機では、連続する複数回の可変表示において演出画像の態様を特別態様とする連続演出も実行可能である。
特開2012−254201号公報(段落0195、図53〜56)
しかしながら上記従来の遊技機においては、遊技者の期待感を好適に高めることが困難であるという課題があった。
本発明は、このような背景のもとになされたものであり、その目的は、保留特定情報の表示態様と連続演出の双方によって遊技者の期待感を好適に高めることが可能な遊技機を提供することにある。
(手段A)本発明による遊技機は、識別情報の可変表示(例えば、第1特別図柄の変動表示,第2特別図柄の変動表示,演出図柄の変動表示)を行い、表示結果として予め定められた特定表示結果(例えば、大当り図柄)が導出されたときに、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、遊技の進行を制御する遊技制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560)と、遊技制御手段から送信されるコマンドにもとづいて演出の実行を制御する演出制御手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100)とを備え、遊技制御手段は、可変表示に関する情報を保留情報(例えば、第1保留記憶、第2保留記憶)として記憶可能な保留記憶手段(例えば、第1保留記憶バッファ、第2保留記憶バッファ)と、保留記憶手段に記憶されている保留情報の各々に対応した保留特定情報を表示する保留表示手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS1010(図33)、S1023(図34)、S1033(図34)、S1043(図37)、S1047(図37)、S1060(図39)、S1020(図60)、S1023A(図61)、S1033A(図61)を実行する部分)と、可変表示を開始するときに、表示結果を特定表示結果とするか否かを決定する決定手段(例えば、特別図柄の変動表示を開始するときに遊技制御用マイクロコンピュータ560(CPU56)における大当り判定用乱数にもとづいて表示結果が大当りとなるかはずれかとなるかを判定する部分)と、特定表示結果となるか否かを決定手段による決定前に判定する判定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS220〜S222(図19)の処理を実行する部分)と、可変表示時間を示す可変表示時間コマンド(例えば、変動パターンコマンド)と、所定コマンド(例えば、背景指定コマンド、表示結果指定コマンド)と、可変表示の終了にもとづいて特定コマンド(例えば、図柄変動指定コマンド、図柄確定指定コマンド、客待ちデモ指定コマンド、大当り開始指定コマンド、変動パターンコマンド)とを送信するコマンド送信手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS51A,S60,S92,S102〜S111,S133,S90を実行する部分)と、第1状態(例えば、通常状態)と、第2状態(例えば、確変状態、時短状態)とに制御する状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS132,S144,S167,S169,S170を実行する部分)とを含み、演出制御手段は、少なくとも可変表示時間コマンドにもとづいて可変表示を実行する可変表示実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100における演出図柄変動開始処理(図43、図63)を実行する部分)と、判定手段による判定にもとづいて、当該判定の対象となった可変表示に対応する保留特定情報の表示態様を特殊態様(例えば、第1特殊態様の「熱」文字、または第2特殊態様の炎エフェクト)とする表示態様制御手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS1023(図34)、S1043(図37)、S1023A(図61)を実行する部分)と、複数回の可変表示において連続演出を実行可能な連続演出実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100における背景変化演出決定処理(図39)のステップS1055、S1056、S1058、およびステップS1059、ならびにプロセステーブル選択処理(図46)のステップS2041およびS2043、変動開始時決定処理(図64)のステップS2026、ならびにプロセステーブル選択処理(図67)のステップS2063およびステップS2065を実行する部分)とを含み、可変表示実行手段は、第1状態に制御されているときに、可変表示時間コマンドが正常に受信された場合に、所定コマンドが正常に受信されなくても、可変表示を実行する(例えば、ステップS2601のNである場合、表示結果指定コマンドおよび背景指定コマンドを受信したか否かにかかわらずステップS8001〜S8011を実行する)一方、第2状態に制御されているときに、可変表示時間コマンドが正常に受信された場合に、所定コマンドが正常に受信されたことを条件に、可変表示を実行し(例えば、ステップS2601のYである場合、表示結果指定コマンドおよび背景指定コマンドを受信したことを条件に(ステップS2602のY,S2604のY)ステップS8001〜S8011を実行する)、所定コマンドが正常に受信されず可変表示を実行しなかったときは、特定コマンドを受信したことにもとづいて識別情報を差し替える(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS2403,S2407をおこなってからステップS803をおこなう)ことを特徴とする。そのような構成によれば、連続演出と保留特定情報の表示態様との双方によって遊技者の期待感を好適に高めることが可能となる。また、状況に応じた処理を実現することができる。また、可変表示を実行しなかったときであっても、後に受信されるコマンドにもとづいて表示している識別情報を差し替えることができる。
(手段1)本発明による他の遊技機は、識別情報の可変表示(例えば、第1特別図柄の変動表示,第2特別図柄の変動表示,演出図柄の変動表示)を行い、表示結果として予め定められた特定表示結果(例えば、大当り図柄)が導出されたときに、遊技者にとって有利な特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に制御する遊技機であって、遊技の進行を制御する遊技制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560)と、遊技制御手段から送信されるコマンドにもとづいて演出の実行を制御する演出制御手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100)とを備え、遊技制御手段は、未だ開始されていない可変表示について、保留情報(例えば、第1保留記憶、第2保留記憶)として記憶可能な保留記憶手段(例えば、第1保留記憶バッファ、第2保留記憶バッファ)と、保留記憶手段に記憶されている保留情報の各々に対応した保留特定情報を表示する保留表示手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS1010(図33)、S1023(図34)、S1033(図34)、S1043(図37)、S1047(図37)、S1060(図39)、S1020(図60)、S1023A(図61)、S1033A(図61)を実行する部分)と、可変表示を開始するときに、表示結果を特定表示結果とするか否かを決定する開始時決定手段(例えば、特別図柄の変動表示を開始するときに遊技制御用マイクロコンピュータ560(CPU56)における大当り判定用乱数にもとづいて表示結果が大当りとなるかはずれかとなるかを判定する部分)と、特定表示結果となるか否かを開始時決定手段による決定前に判定する開始前判定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS220〜S222(図19)の処理を実行する部分)と、可変表示時間を示す可変表示時間コマンド(例えば、変動パターンコマンド)と、所定コマンド(例えば、背景指定コマンド、表示結果指定コマンド)と、可変表示の終了にもとづいて特定コマンド(例えば、図柄変動指定コマンド、図柄確定指定コマンド、客待ちデモ指定コマンド、大当り開始指定コマンド、変動パターンコマンド)とを送信するコマンド送信手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS51A,S60,S92,S102〜S111,S133,S90を実行する部分)と、第1遊技状態(例えば、通常状態)と、第2遊技状態(例えば、確変状態、時短状態)とに制御する状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS132,S144,S167,S169,S170を実行する部分)とを含み、演出制御手段は、開始時決定手段の決定結果および可変表示時間コマンドにもとづいて可変表示を実行する可変表示実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100における演出図柄変動開始処理(図43、図63)を実行する部分)と、開始前判定手段による判定にもとづいて、当該判定の対象となった可変表示に対応する保留特定情報の表示態様を特殊態様(例えば、第1特殊態様の「熱」文字、または第2特殊態様の炎エフェクト)とする表示態様制御手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS1023(図34)、S1043(図37)、S1023A(図61)を実行する部分)と、複数回の可変表示において連続演出を実行可能な連続演出実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100における背景変化演出決定処理(図39)のステップS1055、S1056、S1058、およびステップS1059、ならびにプロセステーブル選択処理(図46)のステップS2041およびS2043、変動開始時決定処理(図64)のステップS2026、ならびにプロセステーブル選択処理(図67)のステップS2063およびステップS2065を実行する部分)とを含み、保留特定情報の表示態様が特殊態様である場合には、保留特定情報の表示態様が特殊態様でない場合よりも高い割合で連続演出を実行し(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100における図40の背景変化演出決定テーブルを参照して背景変化演出決定処理のステップS1050(図39)、図66の第2変動開始時決定テーブルを参照して変動開始時決定処理のステップS2024(図64)の処理を実行する部分)、可変表示実行手段は、第1遊技状態に制御されているときに、可変表示時間コマンドが正常に受信された場合に、所定コマンドが正常に受信されなくても、可変表示を実行する(例えば、ステップS2601のNである場合、表示結果指定コマンドおよび背景指定コマンドを受信したか否かにかかわらずステップS8001〜S8011を実行する)一方、第2遊技状態に制御されているときに、可変表示時間コマンドが正常に受信された場合に、所定コマンドが正常に受信されたことを条件に、可変表示を実行し(例えば、ステップS2601のYである場合、表示結果指定コマンドおよび背景指定コマンドを受信したことを条件に(ステップS2602のY,S2604のY)ステップS8001〜S8011を実行する)、所定コマンドが正常に受信されず可変表示を実行しなかったときは、特定コマンドを受信したことにもとづいて識別情報を差し替える(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS2403,S2407をおこなってからステップS803をおこなう)ことを特徴とする。そのような構成によれば、保留特定情報の表示態様が特殊態様となっている場合には、保留特定情報の表示態様が特殊態様となっていない場合よりも高い割合で連続演出を実行するため、連続演出と保留特定情報の表示態様との双方によって遊技者の期待感を好適に高めることが可能となる。また、状況に応じた処理を実現することができる。また、可変表示を実行しなかったときであっても、後に受信されるコマンドにもとづいて表示している識別情報を差し替えることができる。
パチンコ遊技機を正面からみた正面図である。 遊技制御基板(主基板)の回路構成例を示すブロック図である。 演出制御基板、ランプドライバ基板および音声出力基板の回路構成例を示すブロック図である。 遊技制御用マイクロコンピュータが実行するメイン処理を示すフローチャートである。 4msタイマ割込処理を示すフローチャートである。 あらかじめ用意された演出図柄の変動パターンを示す説明図である。 各乱数を示す説明図である。 大当り判定テーブルおよび大当り種別判定テーブルを示す説明図である。 はずれ用変動パターン種別判定テーブルを示す説明図である。 大当り用変動パターン種別判定テーブルを示す説明図である。 はずれ変動パターン判定テーブルおよび大当り変動パターン判定テーブルを示す説明図である。 遊技制御用マイクロコンピュータが送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 遊技制御用マイクロコンピュータが送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 図柄指定コマンドの内容の一例を示す説明図である。 変動カテゴリコマンドの内容の一例を示す説明図である。 特別図柄プロセス処理のプログラムの一例を示すフローチャートである。 始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。 保留記憶バッファの構成例を示す説明図である。 入賞時演出処理を示すフローチャートである。 始動入賞時コマンド格納領域の具体例を示す説明図である。 表示画像における変動対応表示領域、第1保留記憶数表示部および第2保留記憶数表示部の具体例を示す説明図である。 特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 変動パターン設定処理を示すフローチャートである。 表示結果指定コマンド送信処理を示すフローチャートである。 特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理を示すフローチャートである。 特別図柄プロセス処理における大当り終了処理を示すフローチャートである。 演出制御用CPUが実行する演出制御メイン処理を示すフローチャートである。 コマンド解析処理の具体例を示すフローチャートである。 コマンド解析処理の具体例を示すフローチャートである。 演出制御プロセス処理を示すフローチャートである。 保留変化演出の特殊態様表示および背景変化演出の特別態様表示の具体例を示す説明図である。 先読み演出決定処理を示すフローチャートである。 入賞時決定処理を示すフローチャートである。 入賞時決定テーブルの具体例を示す図である。 演出フラグテーブルの具体例を示す図である。 保留変化演出決定処理を示すフローチャートである。 保留変化演出決定テーブルの具体例を示す図である。 背景変化演出決定処理を示すフローチャートである。 背景変化演出決定テーブルの具体例を示す図である。 変動非実行中処理を示すフローチャートである。 変動パターンコマンド受信待ち処理を示すフローチャートである。 演出図柄変動開始処理を示すフローチャートである。 演出表示装置における演出図柄の停止図柄の一例を示す説明図である。 プロセステーブルの構成例を示す説明図である。 プロセステーブル選択処理を示すフローチャートである。 演出制御プロセス処理における演出図柄変動停止処理を示すフローチャートである。 モード延長決定処理を示すフローチャートである。 保留変化演出および背景変化演出の具体例を示す説明図である。 保留変化演出および背景変化演出の具体例を示す説明図である。 保留変化演出および背景変化演出の具体例を示す説明図である。 保留変化演出および背景変化演出の具体例を示す説明図である。 所定コマンドが正常に受信されなかった場合におけるタイミングチャートである。 図柄確定指定コマンドを正常に受信したパターンにおけるタイミングチャートである。 図柄確定指定コマンドを正常に受信せず、客待ちデモ指定コマンドを正常に受信したパターンにおけるタイミングチャートである。 図柄確定指定コマンドを正常に受信せず、次の変動パターンコマンド等を正常に受信したパターンにおけるタイミングチャートである。 図柄確定指定コマンドを正常に受信せず、大当り開始指定コマンドを正常に受信したパターンにおけるタイミングチャートである。 変形例における、開放中指定コマンドテーブルを示す図である。 変形例における、第1確変大当りおよび第2確変大当りのそれぞれについて、大当り遊技状態において、実行される大入賞口の開閉パターン、送信される開放中コマンド、演出表示装置でのラウンド数表示、および、演出表示装置での出球表示の制御態様の関係を説明するタイミングチャートである。 第2実施形態における先読み演出決定処理を示すフローチャートである。 第2実施形態における入賞時決定処理を示すフローチャートである。 第2実施形態における入賞時決定テーブルを示す図である。 第2実施形態における演出図柄変動開始処理を示すフローチャートである。 第2実施形態における変動開始時決定処理を示すフローチャートである。 第2実施形態における第1変動開始時決定テーブルを示す図である。 第2実施形態における第2変動開始時決定テーブルを示す図である。 第2実施形態におけるプロセステーブル選択処理を示すフローチャートである。
実施の形態1.
以下、本発明の第1の実施の形態を、図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
余剰球受皿(下皿)4を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置(例えば下皿の中央部分)などに、スティック形状(棒形状)に構成され、遊技者が把持して複数方向(前後左右)に傾倒操作が可能なスティックコントローラ122が取り付けられている。なお、スティックコントローラ122には、遊技者がスティックコントローラ122の操作桿を操作手(例えば左手など)で把持した状態において、所定の操作指(例えば人差し指など)で押引操作することなどにより所定の指示操作が可能なトリガボタン121(図3を参照)が設けられ、スティックコントローラ122の操作桿の内部には、トリガボタン121に対する押引操作などによる所定の指示操作を検知するトリガセンサ125(図3を参照)が内蔵されている。また、スティックコントローラ122の下部における下皿の本体内部などには、操作桿に対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニット123(図3を参照)が設けられている。また、スティックコントローラ122には、スティックコントローラ122を振動動作させるためのバイブレータ用モータ126(図3を参照)が内蔵されている。
打球供給皿(上皿)3を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置(例えばスティックコントローラ122の上方)などに、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン120が設けられている。プッシュボタン120は、遊技者からの押下操作などによる所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン120の設置位置における上皿の本体内部などには、プッシュボタン120に対してなされた遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサ124(図3を参照)が設けられていればよい。図1に示す構成例では、プッシュボタン120とスティックコントローラ122の取付位置が、上皿及び下皿の中央部分において上下の位置関係にある。これに対して、上下の位置関係を保ったまま、プッシュボタン120及びスティックコントローラ122の取付位置を、上皿及び下皿において左右のいずれかに寄せた位置としてもよい。あるいは、プッシュボタン120とスティックコントローラ122の取付位置が上下の位置関係にはなく、例えば左右の位置関係にあるものとしてもよい。
遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置9が設けられている。演出表示装置9の表示画面には、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示に同期した演出図柄の可変表示を行う演出図柄表示領域がある。よって、演出表示装置9は、演出図柄の可変表示を行う可変表示装置に相当する。演出図柄表示領域には、例えば「左」、「中」、「右」の3つの装飾用(演出用)の演出図柄を可変表示する図柄表示エリアがある。図柄表示エリアには「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリアがあるが、図柄表示エリアの位置は、演出表示装置9の表示画面において固定的でなくてもよいし、図柄表示エリアの3つ領域が離れてもよい。演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
また、演出表示装置9において、最終停止図柄(例えば左右中図柄のうち中図柄)となる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、大当り図柄(例えば左中右の図柄が同じ図柄で揃った図柄の組み合わせ)と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示図柄の位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これらの状態をリーチ状態という。)において行われる演出をリーチ演出という。また、リーチ状態やその様子をリーチ態様という。さらに、リーチ演出を含む可変表示をリーチ可変表示という。そして、演出表示装置9に変動表示される図柄の表示結果が大当り図柄でない場合には「はずれ」となり、変動表示状態は終了する。遊技者は、大当りをいかにして発生させるかを楽しみつつ遊技を行う。
なお、この実施の形態では、演出表示装置9における液晶表示の演出として演出図柄の変動表示を行う場合を示しているが、演出表示装置9で行われる演出は、この実施の形態で示したものにかぎらず、例えば、所定のストーリー性をもつ演出を実行して、大当り判定や変動パターンの決定結果にもとづいてストーリーの結果を表示するような演出を実行するようにしてもよい。例えば、プロレスやサッカーの試合や敵味方のキャラクタが戦うバトル演出を行うとともに、大当りであれば試合やバトルに勝利する演出を行い、はずれであれば試合やバトルに敗北する演出を行うようにしてもよい。また、例えば、勝敗などの結果を表示するのではなく、物語などの所定のストーリーを順に展開させていくような演出を実行するようにしてもよい。
演出表示装置9の表示画面の右上方部には、演出図柄と後述する特別図柄および普通図柄とに次ぐ第4図柄を表示する第4図柄表示領域9c,9dが設けられている。この実施の形態では、後述する第1特別図柄の変動表示に同期して第1特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われる第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cと、第2特別図柄の変動表示に同期して第2特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われる第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dとが設けられている。
この実施の形態では、特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示が実行されるのであるが(ただし、正確には、演出図柄の変動表示は、演出制御用マイクロコンピュータ100側で変動パターンコマンドにもとづいて認識した変動時間を計測することによって行われる。)、演出表示装置9を用いた演出を行う場合、例えば、演出図柄の変動表示を含む演出内容が画面上から一瞬消えるような演出が行われたり、可動物が画面上の全部または一部を遮蔽するような演出が行われるなど、演出態様が多様化してきている。そのため、演出表示装置9上の表示画面を見ていても、現在変動表示中の状態であるのか否か認識しにくい場合も生じている。そこで、この実施の形態では、演出表示装置9の表示画面の一部でさらに第4図柄の変動表示を行うことによって、第4図柄の状態を確認することにより現在変動表示中の状態であるのか否かを確実に認識可能としている。なお、第4図柄は、常に一定の動作で変動表示され、画面上から消えたり遮蔽物で遮蔽することはないため、常に視認することができる。
なお、第1特別図柄用の第4図柄と第2特別図柄用の第4図柄とを、第4図柄と総称することがあり、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cと第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dを、第4図柄表示領域と総称することがある。
第4図柄の変動(可変表示)は、第4図柄表示領域9c,9dを所定の表示色(例えば、青色)で一定の時間間隔で点灯と消灯とを繰り返す状態を継続することによって実現される。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおける第1特別図柄用の第4図柄の可変表示とは同期している。第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dにおける第2特別図柄用の第4図柄の可変表示とは同期している。同期とは、可変表示の開始時点および終了時点が同じであって、可変表示の期間が同じであることをいう。
また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて大当りを想起させる表示色(はずれとは異なる表示色。)で表示される。例えば、はずれのときには青色で表示されるのに対して、大当りのときには赤色で表示される。なお、大当りの種類(確変大当りや通常大当りのいずれであるか)に応じて表示色を異ならせてもよい。また、大入賞口への遊技球の入賞を期待できる大当りであるか否かに応じて表示色を異ならせてもよく、ラウンド数の異なる複数種類の大当りに制御可能である場合には、大当り遊技において継続されるラウンド数に応じて表示色を異ならせてもよい。また、各大当りのラウンド数が同じであっても、例えば、1ラウンドあたりの大入賞口の開放時間が短く(例えば1秒)、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できない大当りと、1ラウンドあたりの大入賞口の開放時間が長く(例えば30秒)、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できる大当りとがある場合には、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できるか否かに応じて表示色を異ならせてもよい。また、例えば、1ラウンドあたりの大入賞口の開放回数が異なることによって、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できる大当りと期待できない大当りがある場合にも、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できるか否かに応じて表示色を異ならせてもよい。
また、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dにおいて大当りを想起させる表示色(はずれとは異なる表示色。)で表示される。例えば、はずれのときには青色で表示されるのに対して、大当りのときには赤色で表示される。なお、大当りの種類(確変大当りや通常大当りのいずれであるか)に応じて表示色を異ならせてもよい。また、大入賞口への遊技球の入賞を期待できる大当りであるか否かに応じて表示色を異ならせてもよく、ラウンド数の異なる複数種類の大当りに制御可能である場合には、大当り遊技において継続されるラウンド数に応じて表示色を異ならせてもよい。また、各大当りのラウンド数が同じであっても、例えば、1ラウンドあたりの大入賞口の開放時間が短く(例えば1秒)、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できない大当りと、1ラウンドあたりの大入賞口の開放時間が長く(例えば30秒)、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できる大当りとがある場合には、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できるか否かに応じて表示色を異ならせてもよい。また、例えば、1ラウンドあたりの大入賞口の開放回数が異なることによって、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できる大当りと期待できない大当りがある場合にも、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できるか否かに応じて表示色を異ならせてもよい。
なお、第4図柄表示領域9c,9dの消灯時の表示色は、消灯したときに背景画像と同化して見えなくなることを防止するために、背景画像とは異なる表示色(例えば、黒色)であることが望ましい。
なお、この実施の形態では、第4図柄表示領域を演出表示装置9の表示画面の一部に設ける場合を示しているが、演出表示装置9とは別に、ランプやLEDなどの発光体を用いて第4図柄表示領域を実現するようにしてもよい。この場合、例えば、第4図柄の変動(可変表示)を、2つのLEDが交互に点灯する状態を継続することによって実現されるようにしてもよく、2つのLEDのうちのいずれのLEDが停止表示されたかによって大当り図柄が停止表示されたか否かを表すようにしてもよい。
また、この実施の形態では、第1特別図柄と第2特別図柄とにそれぞれ対応させて別々の第4図柄表示領域9c,9dを備える場合を示しているが、第1特別図柄と第2特別図柄とに対して共通の第4図柄表示領域を演出表示装置9の表示画面の一部に設けるようにしてもよい。また、第1特別図柄と第2特別図柄とに対して共通の第4図柄表示領域をランプやLEDなどの発光体を用いて実現するようにしてもよい。この場合、第1特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときと、第2特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときとで、例えば、一定の時間間隔で異なる表示色の表示を点灯および消灯を繰り返すような表示を行うことによって、第4図柄の変動表示を区別して実行するようにしてもよい。また、第1特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときと、第2特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときとで、例えば、異なる時間間隔で点灯および消灯を繰り返すような表示を行うことによって、第4図柄の変動表示を区別して実行するようにしてもよい。また、例えば、第1特別図柄の変動表示に対応して停止図柄を導出表示するときと、第2特別図柄の変動表示に対応して停止図柄を導出表示するときとで、同じ大当り図柄であっても異なる態様の停止図柄を停止表示するようにしてもよい。
演出表示装置9の右方には、識別情報としての第1特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器(第1可変表示部)8aが設けられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。また、演出表示装置9の右方(第1特別図柄表示器8aの右隣)には、識別情報としての第2特別図柄を可変表示する第2特別図柄表示器(第2可変表示部)8bも設けられている。第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。
小型の表示器は、例えば方形状に形成されている。また、この実施の形態では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(例えば、ともに0〜9の数字)であるが、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、それぞれ、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器(可変表示部)と総称することがある。
なお、この実施の形態では、2つの特別図柄表示器8a,8bを備える場合を示しているが、遊技機は、特別図柄表示器を1つのみ備えるものであってもよい。
第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示は、可変表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14を通過(入賞を含む)したこと)した後、可変表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、可変表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、遊技球が通過するとは、入賞口やゲートなどのあらかじめ入賞領域として定められている領域を遊技球が通過したことであり、入賞口に遊技球が入った(入賞した)ことを含む概念である。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置15が開状態になっている状態では、第1始動入賞口13よりも、第2始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口14に入賞しない。従って、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、第2始動入賞口14よりも、第1始動入賞口13に遊技球が入賞しやすい。なお、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。
以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
可変入賞球装置15が開放状態に制御されているときには可変入賞球装置15に向かう遊技球は第2始動入賞口14に極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口13は演出表示装置9の直下に設けられているが、演出表示装置9の下端と第1始動入賞口13との間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口13の周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口13の周辺での釘配列を遊技球を第1始動入賞口13に導きづらくして、第2始動入賞口14の入賞率の方を第1始動入賞口13の入賞率よりもより高くするようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、図1に示すように、第2始動入賞口14に対してのみ開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられているが、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14のいずれについても開閉動作を行う可変入賞球装置が設けられている構成であってもよい。
また、この実施の形態では、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14に遊技球が入賞すると、所定個(例えば、3個)の賞球が遊技者に払い出される。なお、第1始動入賞口13に遊技球が入賞したときと、第2始動入賞口14に遊技球が入賞したときとで、遊技者に払い出される賞球の数を異ならせるようにしてもよい。例えば、第1始動入賞口13に遊技球が入賞したときに、1個の賞球が遊技者に払い出されるようにしてもよい。このように1回の入賞に対して賞球の数を少なくする場合には、代わりに、第1始動入賞口13に遊技球が入賞しやすいように構成することができる。つまり、遊技者にとっては、1回の入賞により払い出される賞球の数が少なくなるものの、第1特別図柄の変動表示が行われやすくなるため、遊技を楽しむことができる。ただし、この場合には、連荘中の賞球の獲得期待値が所定値(例えば、6400個)以下となること、特別図柄の可変表示の表示結果が大当りとなる大当り確率が所定値(例えば、260分の1)未満であることが望ましい。なお、連荘中とは、例えば、大当り遊技が開始されてから大当り遊技後に通常状態に制御されるまでの期間、大当り遊技が開始されてから大当り遊技後に制御される確変状態が終了するまで(時短状態や通常状態の制御が開始されるまで)の期間、または大当り遊技が開始されてから、大当り遊技後に制御される確変状態もしくは時短状態が終了するまでの期間(通常状態の制御が開始されるまで)のことである。また、大当り確率が所定値(例えば、260分の1)未満であるとは、大当り確率が所定値であるときよりも、大当りとなる割合が高いことである(例えば、100分の1の割合で大当りとなる)。
また、第2始動入賞口14に遊技球が入賞したときにも、1個の賞球が遊技者に払い出されるようにしてもよい。ただし、この場合にも、連荘中の賞球の獲得期待値や、特別図柄の可変表示の表示結果が大当りとなる大当り確率が適切に調整されることが望ましい。
第2特別図柄表示器8bの上方には、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、第2特別図柄保留記憶表示器18bのさらに上方には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、演出表示装置9の表示画面の下部には、第1保留記憶数を表示する第1保留記憶表示部18cと、第2保留記憶数を表示する第2保留記憶表示部18dとが設けられている。なお、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する領域(合算保留記憶表示部)が設けられるようにしてもよい。そのように、合計数を表示する合算保留記憶表示部が設けられているようにすれば、可変表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。
また、演出表示装置9の表示画面の下部の左端には、変動対応表示領域180が設けられている。変動対応表示領域180には、第1開始条件または第2開始条件が成立して第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示が開始されることに伴い、当該実行される変動表示に対応した変動対応表示が、所定の表示態様(例えば文字やエフェクトが施されていない通常態様、または文字やエフェクトが施された特定表示態様)で表示される。即ち、変動対応表示は、変動表示が実行されていることを示唆するものある。
演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の可変表示時間中、および第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄の可変表示を行う。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9において大当りを想起させるような演出図柄の組み合わせが停止表示される。
また、図1に示すように、可変入賞球装置15の下方には、大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果が導出表示されたときと、第2特別図柄表示器8bに特定表示結果が導出表示されたとき、特定遊技状態に制御される。特定表示結果とは予め定められた表示結果であり、例えば、本実施の形態では、大当り図柄がある。特定遊技状態とは、遊技者にとって有利な第1状態と遊技者にとって不利な第2状態とに変化可能な可変入賞手段を第1状態に変化させることであり、本実施の形態では、開状態と閉状態とに変化可能な特別可変入賞球装置20を開状態とする大当り遊技状態がある。例えば、特定表示結果として大当り図柄が導出表示されたとき、特定遊技状態として大当り遊技状態に制御される。各特定遊技状態において、閉状態とされている開閉版がソレノイド21によって開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。また、特別可変入賞球装置20には、遊技球が入賞したときに点灯表示される大入賞口LED20Aが設けられている。
演出表示装置9の左方には、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10が設けられている。この実施の形態では、普通図柄表示器10は、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、普通図柄表示器10は、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。また、小型の表示器は、例えば方形状に形成されている。なお、普通図柄表示器10は、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。また、普通図柄表示器10は、7セグメントLEDなどにかぎらず、例えば、所定の記号表示を点灯表示可能な表示器(例えば、「○」や「×」を交互に点灯表示可能な装飾ランプ)で構成されていてもよい。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄。例えば、図柄「7」。)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。さらに、通常状態に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態(通常状態と比較して、特別図柄の変動表示結果として大当りと判定される確率が高められた状態)では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる高ベース状態へ移行することがある。
遊技盤6の下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部および左右下部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する4つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、前面枠に設けられた枠LED28が設けられている。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第1特別図柄および演出図柄の可変表示は、第1始動入賞口13への入賞に対応する。第1特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第2特別図柄および演出図柄の可変表示は、第2始動入賞口14への入賞に対応する。第2特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
この実施の形態では、5R確変大当り、15R確変大当り、または突然確変大当りとなった場合には、遊技状態を高確率状態に移行するとともに、遊技球が始動入賞しやすくなる(すなわち、特別図柄表示器8a,8bや演出表示装置9における可変表示の実行条件が成立しやすくなる)ように制御された遊技状態である高ベース状態に移行する。高ベース状態である場合には、例えば、高ベース状態でない場合と比較して、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高められたり、可変入賞球装置15が開状態となる時間が延長されたりして、始動入賞しやすくなる。また、この実施の形態では、5R通常大当りまたは15R通常大当りとなった場合にも、高確率状態には移行されないものの高ベース状態に移行される。
なお、可変入賞球装置15が開状態となる時間を延長する(開放延長状態ともいう)のでなく、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められる普通図柄確変状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)となると、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。この場合、普通図柄確変状態に移行制御することによって、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高まる。従って、普通図柄確変状態に移行すれば、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められ、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。すなわち、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数は、普通図柄の停止図柄が当り図柄であったり、特別図柄の停止図柄が確変図柄である場合等に高められ、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(始動入賞しやすい状態)に変化する。なお、開放回数が高められることは、閉状態から開状態になることも含む概念である。
また、普通図柄表示器10における普通図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される普通図柄時短状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄時短状態では、普通図柄の変動時間が短縮されるので、普通図柄の変動が開始される頻度が高くなり、結果として普通図柄が当りとなる頻度が高くなる。従って、普通図柄が当たりとなる頻度が高くなることによって、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高くなり、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。
また、特別図柄や演出図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される時短状態(特別図柄時短状態)に移行することによって、特別図柄や演出図柄の変動時間が短縮されるので、特別図柄や演出図柄の変動が開始される頻度が高くなり(換言すれば、保留記憶の消化が速くなる。)、無効な始動入賞が生じてしまう事態を低減することができる。従って、有効な始動入賞が発生しやすくなり、結果として、大当り遊技が行われる可能性が高まる。
さらに、上記に示した全ての状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか複数の状態に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか1つの状態にのみ移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。
図2は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図2は、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU56のほかRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板910において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグや、確変フラグなど)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、この実施の形態では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路503は、特別図柄の可変表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路503は、初期値(例えば、0)と上限値(例えば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則に従って更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることにもとづいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
乱数回路503は、数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、および、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、および数値データの更新規則の選択切換え機能等の各種の機能を有する。このような機能によって、生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。例えば、ROM54等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ560の各製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行なって得られた数値データを、乱数回路503が更新する数値データの初期値として設定する。そのような処理を行うことによって、乱数回路503が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
また、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23からの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18bおよび普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う。
なお、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号を、ターミナル基板160を介して、ホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路64も主基板31に搭載されている。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、演出図柄を可変表示する演出表示装置9の表示制御を行う。
また、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段が、ランプドライバ基板35を介して、枠側に設けられている枠LED28、および大入賞口に設けられている大入賞口LED20Aの表示制御を行うとともに、音声出力基板70を介してスピーカ27からの音出力の制御を行う。
図3は、中継基板77、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。なお、図3に示す例では、ランプドライバ基板35および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板35および音声出力基板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板80のみを設けてもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101、および演出図柄プロセスフラグ等の演出に関する情報を記憶するRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるRAMは電源バックアップされていない。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に演出表示装置9の表示制御を行わせる。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行うVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データをフレームメモリを介して演出表示装置9に出力する。
演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに従ってCGROM(図示せず)から必要なデータを読み出すための指令をVDP109に出力する。CGROMは、演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像データや動画像データ、具体的には、人物、文字、図形や記号等(演出図柄を含む)、および背景画像のデータをあらかじめ格納しておくためのROMである。VDP109は、演出制御用CPU101の指令に応じて、CGROMから画像データを読み出す。そして、VDP109は、読み出した画像データにもとづいて表示制御を実行する。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路74が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図3には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、各信号毎に設けられる。さらに、単方向性回路である出力ポート571を介して主基板31から演出制御コマンドおよび演出制御INT信号が出力されるので、中継基板77から主基板31の内部に向かう信号が規制される。すなわち、中継基板77からの信号は主基板31の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ560側)に入り込まない。なお、出力ポート571は、図2に示されたI/Oポート部57の一部である。また、出力ポート571の外側(中継基板77側)に、さらに、単方向性回路である信号ドライバ回路が設けられていてもよい。
また、演出制御用CPU101は、スティックコントローラ122のトリガボタン121に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、トリガセンサ125から、入力ポート106を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、プッシュボタン120に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、プッシュセンサ124から、入力ポート106を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、スティックコントローラ122の操作桿に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、傾倒方向センサユニット123から、入力ポート106を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してバイブレータ用モータ126に駆動信号を出力することにより、スティックコントローラ122を振動動作させる。
さらに、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してランプドライバ基板35に対してLEDを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート104を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、LEDを駆動する信号は、入力ドライバ351を介してLEDドライバ352に入力される。LEDドライバ352は、LEDを駆動する信号にもとづいて枠LED28や大入賞口LED20Aなどの発光体に電流を供給する。
音声出力基板70において、音番号データは、入力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音「声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば演出図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
次に遊技機の動作について説明する。図4は、遊技機に対して電力供給が開始され遊技制御用マイクロコンピュータ560へのリセット信号がハイレベルになったことに応じて遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56が実行するメイン処理を示すフローチャートである。リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになると、遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56は、プログラムの内容が正当か否かを確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、マスク可能割込の割込モードを設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。なお、ステップS2では、遊技制御用マイクロコンピュータ560の特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)から合成されるアドレスが、割込番地を示すモードに設定する。また、マスク可能な割込が発生すると、CPU56は、自動的に割込禁止状態に設定するとともに、プログラムカウンタの内容をスタックにセーブする。
次いで、内蔵デバイスレジスタの設定(初期化)を行う(ステップS5)。ステップS5の処理によって、内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の設定(初期化)がなされる。
この実施の形態で用いられる遊技制御用マイクロコンピュータ560は、I/Oポート(PIO)およびタイマ/カウンタ回路(CTC)504も内蔵している。
次いで、CPU56は、RAM55をアクセス可能状態に設定し(ステップS6)、クリア信号のチェック処理に移行する。
なお、遊技の進行を制御する遊技装置制御処理(遊技制御処理)の開始タイミングをソフトウェアで遅らせるためのソフトウェア遅延処理を実行するようにしてもよい。そのようなソフトウェア遅延処理によって、ソフトウェア遅延処理を実行しない場合に比べて、遊技制御処理の開始タイミングを遅延させることができる。遅延処理を実行したときには、他の制御基板(例えば、払出制御基板37)に対して、遊技制御基板(主基板31)が送信するコマンドを他の制御基板のマイクロコンピュータが受信できないという状況が発生することを防止できる。
次いで、CPU56は、クリアスイッチがオンされているか否か確認する(ステップS7)。なお、CPU56は、入力ポート0を介して1回だけクリア信号の状態を確認するようにしてもよいが、複数回クリア信号の状態を確認するようにしてもよい。例えば、クリア信号の状態がオフ状態であることを確認したら、所定時間(例えば、0.1秒)の遅延時間をおいた後、クリア信号の状態を再確認する。そのときにクリア信号の状態がオン状態であることを確認したら、クリア信号がオン状態になっていると判定する。また、このときにクリア信号の状態がオフ状態であることを確認したら、所定時間の遅延時間をおいた後、再度、クリア信号の状態を再確認するようにしてもよい。ここで、再確認の回数は、1回または2回に限られず、3回以上であってもよい。また、2回チェックして、チェック結果が一致していなかったときにもう一度確認するようにしてもよい。
ステップS7でクリアスイッチがオンでない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS8)。この実施の形態では、電力供給の停止が生じた場合には、バックアップRAM領域のデータを保護するための処理が行われている。そのような電力供給停止時処理が行われていたことを確認した場合には、CPU56は、電力供給停止時処理が行われた、すなわち電力供給停止時の制御状態が保存されていると判定する。電力供給停止時処理が行われていないことを確認した場合には、CPU56は初期化処理を実行する。
電力供給停止時処理が行われていたか否かは、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に保存されるバックアップ監視タイマの値が、電力供給停止時処理を実行したことに応じた値(例えば2)になっているか否かによって確認される。なお、そのような確認の仕方は一例であって、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップフラグ領域に電力供給停止時処理を実行したことを示すフラグをセットし、ステップS8において、そのフラグがセットされていることを確認したら電力供給停止時処理が行われたと判定してもよい。
電力供給停止時の制御状態が保存されていると判定したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェック(この例ではパリティチェック)を行う(ステップS9)。この実施の形態では、クリアデータ(00)をチェックサムデータエリアにセットし、チェックサム算出開始アドレスをポインタにセットする。また、チェックサムの対象になるデータ数に対応するチェックサム算出回数をセットする。そして、チェックサムデータエリアの内容とポインタが指すRAM領域の内容との排他的論理和を演算する。演算結果をチェックサムデータエリアにストアするとともに、ポインタの値を1増やし、チェックサム算出回数の値を1減算する。以上の処理が、チェックサム算出回数の値が0になるまで繰り返される。チェックサム算出回数の値が0になったら、CPU56は、チェックサムデータエリアの内容の各ビットの値を反転し、反転後のデータをチェックサムにする。
電力供給停止時処理において、上記の処理と同様の処理によってチェックサムが算出され、チェックサムはバックアップRAM領域に保存されている。ステップS9では、算出したチェックサムと保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっている可能性があることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理(ステップS10〜S14の処理)を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理を行う。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS41)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(ステップS42)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS41およびS42の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、確変フラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、CPU56は、ROM54に格納されているバックアップ時コマンド送信テーブルの先頭アドレスをポインタに設定する(ステップS43)。また、CPU56は、電力供給復旧時の初期化コマンドとしての停電復旧指定コマンドを送信する(ステップS44)。そして、ステップS15に移行する。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS10)。なお、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータをそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS11)、初期化時設定テーブルの内容を順次業領域に設定する(ステップS12)。
ステップS11およびS12の処理によって、例えば、普通図柄判定用乱数カウンタ、普通図柄判定用バッファ、特別図柄バッファ、特別図柄プロセスフラグ、賞球中フラグ、球切れフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。
また、CPU56は、ROM54に格納されている初期化時コマンド送信テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS13)、その内容に従ってサブ基板を初期化するための初期化コマンドをサブ基板に送信する処理を実行する(ステップS14)。初期化コマンドとして、演出表示装置9に表示される初期図柄を示すコマンドや払出制御基板37への初期化コマンド等を使用することができる。
また、CPU56は、乱数回路503を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS15)。
そして、CPU56は、所定時間(例えば4ms)ごとに定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なうタイマ割込設定処理を実行する(ステップS16)。すなわち、初期値として例えば4msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、4msごとに定期的にタイマ割込がかかるとする。
タイマ割込の設定が完了すると、CPU56は、まず、割込禁止状態にして(ステップS17)、初期値用乱数更新処理(ステップS18a)と表示用乱数更新処理(ステップS18b)を実行して、再び割込許可状態にする(ステップS19)。すなわち、CPU56は、初期値用乱数更新処理および表示用乱数更新処理が実行されるときには割込禁止状態にして、初期値用乱数更新処理および表示用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態にする。
なお、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。初期値用乱数とは、大当りの種類を決定するための判定用乱数(例えば、大当りを発生させる特別図柄を決定するための大当り図柄決定用乱数や、遊技状態を確変状態に移行させるかを決定するための確変決定用乱数、普通図柄にもとづく当りを発生させるか否かを決定するための普通図柄当たり判定用乱数)を発生するためのカウンタ(判定用乱数発生カウンタ)等のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータが、遊技機に設けられている演出表示装置9、可変入賞球装置15、球払出装置97等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、判定用乱数発生カウンタのカウント値が1周すると、そのカウンタに初期値が設定される。
また、表示用乱数とは、特別図柄表示器8の表示を決定するための乱数である。この実施の形態では、表示用乱数として、特別図柄の変動パターンを決定するための変動パターン決定用乱数や、大当りを発生させない場合にリーチとするか否かを決定するためのリーチ判定用乱数が用いられる。また、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。
また、表示用乱数更新処理が実行されるときに割込禁止状態にされるのは、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理が後述するタイマ割込処理でも実行される(すなわち、タイマ割込処理のステップS26,S27でも同じ処理が実行される)ことから、タイマ割込処理における処理と競合してしまうのを避けるためである。すなわち、ステップS18a,S18bの処理中にタイマ割込が発生してタイマ割込処理中で初期値用乱数や表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新してしまったのでは、カウント値の連続性が損なわれる場合がある。しかし、ステップS18a,S18bの処理中では割込禁止状態にしておけば、そのような不都合が生ずることはない。
次に、タイマ割込処理について説明する。図5は、タイマ割込処理を示すフローチャートである。メイン処理の実行中に、具体的には、ステップS17〜S19のループ処理の実行中における割込許可になっている期間において、タイマ割込が発生すると、遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56は、タイマ割込の発生に応じて起動されるタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、CPU56は、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断処理(電源断検出処理)を実行する(ステップS20)。そして、CPU56は、スイッチ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23等のスイッチの検出信号を入力し、各スイッチの入力を検出する(スイッチ処理:ステップS21)。具体的には、各スイッチの検出信号を入力する入力ポートの状態がオン状態であれば、各スイッチに対応して設けられているスイッチタイマの値を+1する。
次に、CPU56は、特別図柄表示器8、普通図柄表示器10、特別図柄保留記憶表示器18、普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う表示制御処理を実行する(ステップS22)。特別図柄表示器8および普通図柄表示器10については、ステップS36,S37で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
次いで、CPU56は、大入賞口への異常入賞の発生を検出して異常入賞報知を行うための入賞報知処理を実行する(ステップS24)。
次いで、CPU56は、遊技制御に用いられる普通図柄当り判定用乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:ステップS25)。また、CPU56は、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理:ステップS26)。さらに、CPU56は、表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(表示用乱数更新処理:ステップS27)。
次いで、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS28)。特別図柄プロセス処理では、遊技状態に応じてパチンコ遊技機1を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、特別図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。また、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS29)。普通図柄プロセス処理では、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、普通図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。
次いで、CPU56は、特別図柄の変動に同期する演出図柄に関する演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する処理を行う(演出図柄コマンド制御処理:ステップS30)。なお、演出図柄の変動が特別図柄の変動に同期するとは、変動時間(可変表示期間)が同じであることを意味する。
次いで、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される始動口信号、図柄確定回数1信号、図柄確定回数2信号、大当り1〜3信号、時短信号などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS31)。
また、CPU56は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS32)。具体的には、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23のいずれかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンド(賞球個数信号)を出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
また、遊技機の制御状態を遊技機外部で確認できるようにするための試験信号を出力する処理である試験端子処理を実行する(ステップS33)。また、この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポート0のRAM領域におけるソレノイドに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS34:出力処理)。そして、CPU56は、保留記憶数の増減をチェックする記憶処理を実行する(ステップS35)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS36)。さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS37)。
次いで、CPU56は、各状態表示灯の表示を行うための状態表示制御データを状態表示制御データ設定用の出力バッファに設定する状態表示灯表示処理を行う(ステップS38)。この場合、遊技状態が高確率状態(例えば、確変状態)にも制御される場合には、高確率状態であることを示す状態表示灯の表示を行うための状態表示制御データを出力バッファに設定するようにしてもよい。
その後、割込許可状態に設定し(ステップS39)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は4ms毎に起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるステップS21〜S39(ステップS31,33を除く。)の処理に相当する。また、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態にならずに、リーチにならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示態様を、可変表示結果がはずれ図柄になる場合における「非リーチ」(「通常はずれ」ともいう)の可変表示態様という。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後にリーチ演出が実行され、最終的に大当り図柄とはならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示結果を、可変表示結果が「はずれ」となる場合における「リーチ」(「リーチはずれ」ともいう)の可変表示態様という。
この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態になった後にリーチ演出が実行され、最終的に演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rに、演出図柄が揃って停止表示される。
図6は、あらかじめ用意された演出図柄の変動パターンを示す説明図である。この実施の形態では、演出図柄の変動パターンに応じた遊技演出が実行されるようになっている。
この実施の形態では、変動表示結果が「はずれ」であり演出図柄の変動表示態様が「非リーチはずれ」である場合に対応した変動パターンとして、非リーチPA1−1〜非リーチPA1−3の変動パターンが用意されている。非リーチPA1−1の変動時間は15秒であり、非リーチPA1−2の変動時間は8秒である。これに対して非リーチPA1−3の変動時間は2秒と短いため、「短縮変動」の変動表示態様と称する場合がある。
また、変動表示結果が「はずれ」であり演出図柄の変動表示態様が「リーチはずれ」である場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−1、スーパーPA3−1およびスーパーPA3−2の変動パターンが用意されている。これらはリーチ演出を伴うリーチ変動表示に係る変動パターンである。
「ノーマルリーチ」のリーチ演出を伴うノーマルPA2−1は、特別図柄(演出図柄)の変動時間が20秒であり、リーチ演出として「リーチ!」の文字が表示され、後述するストーリー演出およびバトル演出のいずれにも発展せずに、最終停止図柄としてはずれ図柄が導出表示される。
「スーパーリーチ」のリーチ演出を伴うスーパーPA3−1は、特別図柄(演出図柄)の変動時間が40秒であり、リーチ演出として「リーチ!」の文字が表示され、リーチ状態において物語性を持つストーリー演出が実行される(スーパーリーチAへの発展)。そして、ストーリー演出が特定結末にならずに終了することに伴い、最終停止図柄としてはずれ図柄が導出表示される。
「スーパーリーチ」のリーチ演出を伴うスーパーPA3−2は、特別図柄(演出図柄)の変動時間が60秒であり、リーチ演出として「リーチ!」の文字が表示され、リーチ状態において味方キャラと敵キャラとがバトルを行うバトル演出が実行される(スーパーリーチBへの発展)。そして、味方キャラが敵キャラに敗北してバトルが終了することに伴い、最終停止図柄としてはずれ図柄が導出表示される。
また、変動表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPB2−1、スーパーPB3−1およびスーパーPB3−2の変動パターンが用意されている。これらはリーチ演出を伴うリーチ変動表示に係る変動パターンである。
「ノーマルリーチ」のリーチ演出を伴うノーマルPB2−1は、特別図柄(演出図柄)の変動時間が28秒であり、リーチ演出として「リーチ!」の文字が表示され、ストーリー演出およびバトル演出のいずれにも発展せずに、「大当り!」の文字が表示される大当り演出が実行されることに伴い、最終停止図柄として大当り図柄(通常大当り図柄または確変大当り図柄)が導出表示される。
「スーパーリーチ」のリーチ演出を伴うスーパーPB3−1は、特別図柄(演出図柄)の変動時間が48秒であり、リーチ演出として「リーチ!」の文字が表示され、リーチ状態において物語性を持つストーリー演出が実行される(スーパーリーチAへの発展)。そして、ストーリー演出が特定結末になり終了することに伴い、最終停止図柄として大当り図柄(通常大当り図柄または確変大当り図柄)が導出表示される。
「スーパーリーチ」のリーチ演出を伴うスーパーPB3−2は、特別図柄(演出図柄)の変動時間が68秒であり、リーチ演出として「リーチ!」の文字が表示され、リーチ状態において味方キャラと敵キャラとがバトルを行うバトル演出が実行される(スーパーリーチBへの発展)。そして、味方キャラが敵キャラに勝利してバトルが終了することに伴い、最終停止図柄として大当り図柄(通常大当り図柄または確変大当り図柄)が導出表示される。
また、変動表示結果が「突然確変大当り」である場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPC2−1、スーパーPC3−1およびスーパーPC3−2の変動パターンが用意されている。これらはリーチ演出を伴うリーチ変動表示に係る変動パターンである。以下の説明において、再変動とは、演出図柄の変動表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでに一旦はずれとなる演出図柄を仮停止させた後に演出図柄の変動表示を再度実行することである。
「ノーマルリーチ」のリーチ演出を伴うノーマルPC2−1は、特別図柄(演出図柄)の変動時間が35秒であり、リーチ演出として「リーチ!」の文字が表示され、一旦は、はずれ図柄が仮停止表示される。その後に演出図柄が再変動して「突確!」の文字が表示される突然確変大当り演出が実行されることに伴い、最終停止図柄として突然確変大当り図柄が導出表示される。
「スーパーリーチ」のリーチ演出を伴うスーパーPC3−1は、特別図柄(演出図柄)の変動時間が55秒であり、リーチ演出として「リーチ!」の文字が表示され、リーチ状態において物語性を持つストーリー演出が実行される(スーパーリーチAへの発展)。そして、一旦は、ストーリー演出が特定結末にならずに終了することに伴い、はずれ図柄が仮停止表示される。その後に演出図柄が再変動してストーリー演出が特定結末になり終了することに伴い、最終停止図柄として突然確変大当り図柄が導出表示される。
「スーパーリーチ」のリーチ演出を伴うスーパーPC3−2は、特別図柄(演出図柄)の変動時間が75秒であり、リーチ演出として「リーチ!」の文字が表示され、リーチ状態において味方キャラと敵キャラとがバトルを行うバトル演出が実行される(スーパーリーチBへの発展)。そして、一旦は、味方キャラが敵キャラに敗北してバトルが終了することに伴い、はずれ図柄が仮停止表示される。その後に演出図柄が再変動して味方キャラが敵キャラに逆転勝利してバトルが終了することに伴い、最終停止図柄として突然確変大当り図柄が導出表示される。
このように、この実施の形態では、演出図柄の変動パターン毎に、その変動時間に応じた演出データ(プロセステーブル)が設けられている。演出制御用マイクロコンピュータ100は、各変動パターンコマンドに対応した演出データを記憶しており、特別図柄の変動表示が開始されるときに遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信される変動パターンコマンドにもとづいて、変動パターンコマンドに応じた演出を演出表示装置9などにより実行する。
図7は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダム1(MR1):大当りの種類(後述する5R通常大当り、15R通常大当り、5R確変大当り、15R確変大当り、突然確変大当り)を決定する(大当り種別判定用)
(2)ランダム2(MR2):変動パターンの種類(種別)を決定する(変動パターン種別判定用)
(3)ランダム3(MR3):変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン判定用)
(4)ランダム4(MR4):普通図柄にもとづく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)
(5)ランダム5(MR5):ランダム4の初期値を決定する(ランダム4初期値決定用)
なお、この実施の形態では、変動パターンは、まず、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)を用いて変動パターン種別を決定し、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を用いて、決定した変動パターン種別に含まれるいずれかの変動パターンに決定する。そのように、この実施の形態では、2段階の抽選処理によって変動パターンが決定される。
なお、変動パターン種別とは、複数の変動パターンをその変動態様の特徴に従ってグループ化したものである。本例では、複数の変動パターンをリーチの種類でグループ化して、ノーマルリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別と、スーパーリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別とに分けている。
この実施の形態では、はずれである場合には、リーチも再変動も伴わず短縮変動も伴わない変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチX1と、リーチも再変動も伴わず短縮変動を伴う変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチX2と、ノーマルリーチを伴い再変動を伴わない変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルX1と、スーパーリーチを伴い再変動を伴わない変動パターンを含む変動パターン種別であるスーパーX1とに種別分けされている。
この実施の形態では、通常大当りまたは確変大当りである場合には、ノーマルリーチを伴い再変動を伴わない変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルY1と、スーパーリーチを伴い再変動を伴わない変動パターンを含む変動パターン種別であるスーパーY1とに種別分けされている。また、突然確変大当りである場合には、ノーマルリーチおよび再変動を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルY2と、スーパーリーチおよび再変動を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるスーパーY2とに種別分けされている。
図5に示された遊技制御処理におけるステップS25では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、(1)の大当り種別判定用乱数、および(4)の普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数(ランダム2、ランダム3)または初期値用乱数(ランダム5)である。なお、遊技効果を高めるために、上記の乱数以外の乱数も用いてもよい。また、この実施の形態では、大当り判定用乱数として、遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されたハードウェア(遊技制御用マイクロコンピュータ560の外部のハードウェアでもよい。)が生成する乱数を用いる。なお、大当り判定用乱数として、ハードウェア乱数ではなく、ソフトウェア乱数を用いてもよい。
図8(A)は、大当り判定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、通常状態(すなわち、確変状態でない遊技状態)において用いられる通常時大当り判定テーブルと、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。通常時大当り判定テーブルには、図8(A)の左欄に記載されている各数値が設定され、確変時大当り判定テーブルには、図8(A)の右欄に記載されている各数値が設定されている。図8(A)に記載されている数値が大当り判定値である。
CPU56は、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への有効始動入賞が発生したことにもとづいて、乱数回路503のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数(ランダムR)の値とするのであるが、まず、有効始動入賞が発生したときに、大当り判定用乱数値が図8(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致するか否かを判定して、その判定結果に応じて後述する図柄指定コマンドや変動カテゴリコマンドを送信する。そして、有効始動入賞にもとづく変動表示が開始されるときにも、読み込んだ大当り判定用乱数値が図8(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致するか否かを判定して、大当り判定用乱数値が図6(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(後述する通常大当り、確変大当り、突然確変大当り)にすることに決定する。なお、図8(A)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。
図8(B),(C)は、ROM54に記憶されている大当り種別判定テーブル131a,131bを示す説明図である。このうち、図8(B)は、遊技球が第1始動入賞口13に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第1特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)131aである。また、図8(C)は、遊技球が第2始動入賞口14に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第2特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)131bである。
大当り種別判定テーブルは、変動表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(ランダム1)にもとづいて、大当りの種別を「15ラウンド(15R)通常大当り」、「5ラウンド(5R)通常大当り」、「15ラウンド(15R)確変大当り」、「5ラウンド(5R)確変大当り」、および「突然確変大当り」のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。なお、以下の説明において、「15R通常大当り」および「5R通常大当り」を「通常大当り」と称する場合があり、「15R確変大当り」および「5R確変大当り」ならびに「突然確変大当り」を「確変大当り」と称する場合がある。また、この実施の形態では、図8(B),(C)に示すように、大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)には「突然確変大当り」に対して5個の判定値が割り当てられている(40分の5の割合で突然確変大当りと決定される)のに対して、大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)には「突然確変大当り」に対して1個の判定値が割り当てられている(40分の1の割合で突然確変大当りと決定される)場合を説明する。従って、この実施の形態では、第1始動入賞口13に始動入賞して第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2始動入賞口14に始動入賞して第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、「突然確変大当り」と決定される割合が高い。なお、第1特別図柄用の大当り種別判定テーブルにのみ「突然確変大当り」を振り分けるようにし、第2特別図柄用の大当り種別判定テーブルには「突然確変大当り」の振り分けを行わない(すなわち、第1特別図柄の変動表示を行う場合にのみ、「突然確変大当り」と決定される場合がある)ようにしてもよい。
この実施の形態では、図8(B),(C)に示すように、大当り種別として、「15ラウンド(15R)通常大当り」、「5ラウンド(5R)通常大当り」、「15ラウンド(15R)確変大当り」、「5ラウンド(5R)確変大当り」、および「突然確変大当り」がある。なお、この実施の形態では、大当り遊技において実行されるラウンド数が15ラウンド、5ラウンド、および2ラウンドの3種類である場合を示しているが、大当り遊技において実行されるラウンド数は、この実施の形態で示したものに限られない。例えば、10ラウンドの大当り遊技に制御する10R確変大当りや、7ラウンドの大当り遊技に制御する7R確変大当りが設けられていてもよい。また、この実施の形態では、大当り種別が「15ラウンド(15R)通常大当り」、「5ラウンド(5R)通常大当り」、「15ラウンド(15R)確変大当り」、「5ラウンド(5R)確変大当り」、および「突然確変大当り」の5種類である場合を示しているが、5種類にかぎらず、例えば、6種類以上の大当り種別を設けるようにしてもよい。また、逆に、大当り種別を5種類よりも少なくしてもよく、例えば、大当り種別として4種類、3種類、または2種類のみ設けられていてもよい。
「15ラウンド(15R)通常大当り」とは、15ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に低確率/高ベース状態に移行させる大当りである。そして、低確率/高ベース状態に移行した後、特別図柄の変動表示を所定回数(この実施の形態では100回)終了すると低確率/高ベース状態が終了して低確率/低ベース状態となる。なお、変動表示を所定回数終了する前に次の大当りが発生した場合にも、低確率/高ベース状態を終了する。
「5ラウンド(5R)通常大当り」とは、「15R通常大当り」とはラウンド数が異なる通常大当りであって、5ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に低確率/高ベース状態に移行させる大当りである。そして、低確率/高ベース状態に移行した後、特別図柄の変動表示を所定回数(この実施の形態では100回)終了すると低確率/高ベース状態が終了して低確率/低ベース状態となる。なお、変動表示を所定回数終了する前に次の大当りが発生した場合にも、低確率/高ベース状態を終了する。
「15ラウンド(15R)確変大当り」とは、15ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に高確率/高ベース状態に移行させる大当りである。そして、次の大当りが発生するまで、高確率/高ベース状態が継続する。
「5ラウンド(5R)確変大当り」とは、「15R確変大当り」とはラウンド数が異なる確変大当りであって、5ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に高確率/高ベース状態に移行させる大当りである。そして、次の大当りが発生するまで、高確率/高ベース状態が継続する。
また、「突然確変大当り」とは、他の大当り(「15R通常大当り」、「5R通常大当り」、「15R確変大当り」、および「5R確変大当り」)と比較して大入賞口の開放回数が少ない回数(この実施の形態では0.1秒間の開放を2回)まで許容される大当りである。すなわち、「突然確変大当り」となった場合には、2ラウンドの大当り遊技状態に制御される。また、「15R通常大当り」、「5R通常大当り」、「15R確変大当り」、および「5R確変大当り」では、1ラウンドあたりの大入賞口の開放時間が29秒と長いのに対して、「突然確変大当り」では1ラウンドあたりの大入賞口の開放時間が0.1秒と極めて短く、大当り遊技中に大入賞口に遊技球が入賞することは殆ど期待できない。そして、この実施の形態では、その突然確変大当り遊技状態の終了後に高確率/高ベース状態に移行される。そして、次の大当りが発生するまで、高確率/高ベース状態が継続する。
このように、この実施の形態では、大当り遊技状態に制御されている期間における遊技者にとっての有利度が異なる複数の大当り種別が存在する。具体的には、15R通常大当りや15R確変大当りは、5R通常大当り、5R確変大当りおよび突然確変大当りと比較して遊技者が獲得可能な遊技媒体数が多い。すなわち、15R大当り(15R確変大当りおよび15R通常大当り)は、大当り遊技状態において5R以下の大当り(5R通常大当り、5R確変大当り、および突然確変大当り)よりも遊技者にとって有利な大当りであるといえる。また、この実施の形態では、大当り遊技状態終了後における遊技者にとっての有利度が異なる複数の大当り種別が存在する。具体的には、15R確変大当り、5R確変大当りおよび突然確変大当りは、15R通常大当りおよび5R通常大当りと比較して、大当り遊技状態終了後に高確率状態に制御されることにより、次の大当りが発生しやすい。すなわち、確変大当り(15R確変大当り、5R確変大当りおよび突然確変大当り)は、大当り遊技状態終了後において通常大当り(15R通常大当りおよび5R通常大当り)よりも遊技者にとって有利な大当りであるといえる。
なお、この実施の形態では、5R大当り(5R確変大当りおよび5R通常大当り)と15R大当り(15R確変大当りおよび15R通常大当り)とで、1ラウンドあたりの大入賞口の開放時間が共通であり、大入賞口の開放回数が異なる例を示しているが、このような形態に限らず、大入賞口の開放回数が共通であるが大入賞口の開放時間が異なる複数の大当り種別が存在するようにしてもよい。例えば、大入賞口の開放回数はいずれも15回であるが、そのうち5回は大入賞口の開放時間が最長29秒であり残りの10回は大入賞口の開放時間が最長0.1秒である大当り種別(所謂実質5ラウンドの大当り)と、15回全てについて大入賞口の開放時間が最長29秒である大当り種別(所謂実質15ラウンドの大当り)とが存在するようにしてもよい。このような場合には、大当り遊技状態に制御されている期間において後者(実質15ラウンドの大当り)は前者(実質5ラウンドの大当り)よりも遊技者にとって有利な大当りといえる。このように、大当り遊技状態に制御されている期間における有利度は大入賞口の開放回数のみによって決定されるものではなく、遊技球が大入賞口に入賞可能な期間にもとづくものである。
第1特別図柄の変動表示が行われるときに用いられる図8(B)の大当り種別判定テーブルには、ランダム1の値と比較される数値であって、「15R通常大当り」、「15R確変大当り」、「5R確変大当り」、および「突然確変大当り」のそれぞれに対応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。CPU56は、ランダム1の値が大当り種別判定値のいずれかに一致した場合に、大当りの種別を、一致した大当り種別判定値に対応する種別に決定する。
第2特別図柄の変動表示が行われるときに用いられる図8(C)の大当り種別判定テーブルには、ランダム1の値と比較される数値であって、「5R通常大当り」、「15R確変大当り」、「5R確変大当り」、および「突然確変大当り」のそれぞれに対応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。CPU56は、ランダム1の値が大当り種別判定値のいずれかに一致した場合に、大当りの種別を、一致した大当り種別判定値に対応する種別に決定する。
この実施の形態では、第1特別図柄の変動表示が行われるときには、大当り種別が5R通常大当りに決定されることがないように判定値が設定されているが、このような形態に限らず、第1特別図柄の変動表示が行われるときに大当り種別が5R通常大当りに決定される場合があるように判定値を設定してもよい。また、この実施の形態では、第2特別図柄の変動表示が行われるときには、大当り種別が15R通常大当りに決定されることがないように判定値が設定されているが、このような形態に限らず、第2特別図柄の変動表示が行われるときに大当り種別が15R通常大当りに決定される場合があるように判定値を設定してもよい。
図9(A)(B)は、はずれ用変動パターン種別判定テーブルを示す説明図である。はずれ用変動パターン種別判定テーブルは、変動表示結果をはずれ図柄にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。このうち、図9(A)は、遊技状態が通常状態(低ベース状態)であるとともに合算保留記憶数が3未満である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブルを示している。また、図9(B)は、遊技状態が通常状態(低ベース状態)であるとともに合算保留記憶数が3以上である場合,および遊技状態が高ベース状態である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブルを示している。
図9(A)のはずれ用変動パターン種別判定テーブルには、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値と比較される数値(判定値)であって、非リーチX1(1〜169)、ノーマルX1(170〜239)、スーパーX1(240〜251)の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。図9(B)のはずれ用変動パターン種別判定テーブルには、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値と比較される数値(判定値)であって、非リーチX2(1〜219)、ノーマルX1(220〜239)、スーパーX1(240〜251)の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。
この実施の形態では、図9(A)(B)に示すように、はずれである場合には、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値が1〜169であれば、合算保留記憶数や遊技状態にかかわらず、少なくともリーチ状態を伴わない変動表示(「非リーチはずれ」)が実行されることがわかる。また、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値が220〜239であれば、合算保留記憶数や遊技状態にかかわらず、少なくともノーマルリーチを伴う変動表示(「ノーマルリーチはずれ」)が実行されることがわかる。また、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値が240〜251であれば、合算保留記憶数や遊技状態にもかかわらず、少なくともスーパーリーチ(スーパーリーチA、スーパーリーチB)を伴う変動表示(「スーパーリーチはずれ」)が実行されることがわかる。
図10(A)〜(C)は、大当り用変動パターン種別判定テーブルを示す説明図である。大当り用変動パターン種別判定テーブルは、変動表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別の判定結果に応じて、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
図10(A)の大当り用変動パターン種別判定テーブルは、大当り種別が15R通常大当りおよび5R通常大当りとなるときに用いられるテーブルであり、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値と比較される数値(判定値)であって、ノーマルY1(1〜49)、スーパーY1(50〜251)の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。図10(B)の大当り用変動パターン種別判定テーブルは、大当り種別が15R確変大当りおよび5R確変大当りとなるときに用いられるテーブルであり、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値と比較される数値(判定値)であって、ノーマルY1(1〜49)、スーパーY1(50〜251)の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。図10(C)の大当り用変動パターン種別判定テーブルは、大当り種別が突然確変大当りとなるときに用いられるテーブルであり、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値と比較される数値(判定値)であって、ノーマルY2(1〜49)、スーパーY2(50〜251)の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。
この実施の形態では、図10(A)(B)(C)に示すように、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値が1〜49であれば、大当り種別にかかわらず、少なくともノーマルリーチを伴う変動表示が実行されることがわかる。また、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値が50〜251であれば、大当り種別にかかわらず、少なくともスーパーリーチを伴う変動表示が実行されることがわかる。
図11(A)は、ROM54に記憶されているはずれ変動パターン判定テーブルを示す説明図である。はずれ変動パターン判定テーブルは、変動表示結果を「はずれ」にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別の決定結果に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。はずれ変動パターン判定テーブルは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。
変動パターン種別として「非リーチX1」が決定されたときには、変動パターンとして非リーチPA1−1または非リーチPA1−2が決定され、変動パターン種別として「非リーチX2」が決定されたときには、変動パターンとして非リーチPA1−3が決定され、変動パターン種別として「ノーマルX1」が決定されたときには、変動パターンとしてノーマルPA2−1が決定され、変動パターン種別として「スーパーX1」が決定されたときには、変動パターンとしてスーパーPA3−1またはスーパーPA3−2が決定される。
図11(B)は、ROM54に記憶されている大当り変動パターン判定テーブルを示す説明図である。大当り変動パターン判定テーブルは、変動表示結果を「大当り」にする旨の判定がなされたときに、大当り種別や変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り変動パターン判定テーブルは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。
変動パターン種別として「ノーマルY1」が決定されたときには、変動パターンとしてノーマルPB2−1が決定され、変動パターン種別として「ノーマルY2」が決定されたときには、変動パターンとしてノーマルPC2−1が決定され、変動パターン種別として「スーパーY1」が決定されたときには、変動パターンとしてスーパーPB3−1またはスーパーPB3−2が決定され、変動パターン種別として「スーパーY2」が決定されたときには、変動パターンとしてスーパーPC3−1またはスーパーPC3−2が決定される。
図12および図13は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図12および図13に示す例において、コマンド80XX(H)は、特別図柄の可変表示に対応して演出表示装置9において可変表示される演出図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である(それぞれ変動パターンXXに対応)。つまり、使用されうる変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される変動パターンのそれぞれに対応する変動パターンコマンドがある。なお、「(H)」は16進数であることを示す。また、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド80XX(H)を受信すると、演出表示装置9において演出図柄の可変表示を開始するように制御する。
コマンド8C01(H)〜8C06(H)は、大当りとするか否か、および大当り種別を示す演出制御コマンドである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド8C01(H)〜8C06(H)の受信に応じて演出図柄の表示結果を決定するので、コマンド8C01(H)〜8C06(H)を表示結果指定コマンドという。
コマンド8D01(H)は、第1特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第1図柄変動指定コマンド)である。コマンド8D02(H)は、第2特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第2図柄変動指定コマンド)である。第1図柄変動指定コマンドと第2図柄変動指定コマンドとを特別図柄特定コマンド(または図柄変動指定コマンド)と総称することがある。なお、第1特別図柄の可変表示を開始するのか第2特別図柄の可変表示を開始するのかを示す情報を、変動パターンコマンドに含めるようにしてもよい。
コマンド8F00(H)は、第4図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果(停止図柄)を導出表示することを示す演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)である。演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信すると、第4図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果を導出表示する。
コマンド9000(H)は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに送信される演出制御コマンド(初期化指定コマンド:電源投入指定コマンド)である。コマンド9200(H)は、遊技機に対する電力供給が再開されたときに送信される演出制御コマンド(停電復旧指定コマンド)である。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに、バックアップRAMにデータが保存されている場合には、停電復旧指定コマンドを送信し、そうでない場合には、初期化指定コマンドを送信する。
コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)である。
コマンドA001〜A005(H)は、ファンファーレ画面を表示すること、すなわち大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(大当り開始指定コマンド:ファンファーレ指定コマンド)である。この実施の形態では、大当りの種類に応じて、大当り開始1指定コマンド〜大当り開始5指定コマンドのいずれかが用いられる。具体的には、「15R通常大当り」である場合には大当り開始1指定コマンド(A001(H))が用いられ、「5R通常大当り」である場合には大当り開始2指定コマンド(A002(H))が用いられ、「15R確変大当り」である場合には大当り開始3指定コマンド(A003(H))が用いられ、「5R確変大当り」である場合には大当り開始4指定コマンド(A004(H))が用いられ、「突然確変大当り」である場合には大当り開始5指定コマンド(A005(H))が用いられる。
コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。なお、大入賞口開放中指定コマンドはラウンドごとにそのラウンドを指定する値がEXTデータに設定されて送信されるので、ラウンドごとに異なる大入賞口開放中指定コマンドが送信される。A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口閉鎖を示す演出制御コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)である。なお、大入賞口開放後指定コマンドはラウンドごとにそのラウンドを指定する値がEXTデータに設定されて送信されるので、ラウンドごとに異なる大入賞口開放後指定コマンドが送信される。
コマンドA301(H)〜A305(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(大当り終了1指定コマンド:エンディング1指定コマンド〜大当り終了5指定コマンド:エンディング5指定コマンド)である。なお、大当り終了1指定コマンド(A301(H))は、「15R通常大当り」による大当り遊技を終了する場合に用いられる。大当り終了2指定コマンド(A302(H))は、「5R通常大当り」による大当り遊技を終了する場合に用いられる。大当り終了3指定コマンド(A303(H))は、「15R確変大当り」による大当り遊技を終了する場合に用いられる。大当り終了4指定コマンド(A304(H))は、「5R確変大当り」による大当り遊技を終了する場合に用いられる。大当り終了5指定コマンド(A305(H))は、「突然確変大当り」による大当り遊技を終了する場合に用いられる。
コマンドB000(H)は、遊技状態が通常状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(通常状態背景指定コマンド)である。コマンドB001(H)は、遊技状態が時短状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(時短状態背景指定コマンド)である。コマンドB002(H)は、遊技状態が確変状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(確変状態背景指定コマンド)である。
コマンドC000(H)は、第1保留記憶数が1増加したことを指定する演出制御コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンド)である。コマンドC100(H)は、第2保留記憶数が1増加したことを指定する演出制御コマンド(第2保留記憶数加算指定コマンド)である。コマンドC200(H)は、第1保留記憶数が1減少したことを指定する演出制御コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンド)である。コマンドC300(H)は、第2保留記憶数が1減少したことを指定する演出制御コマンド(第2保留記憶数減算指定コマンド)である。
コマンドC4XX(H)およびコマンドC6XX(H)は、入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンド(入賞時判定結果指定コマンド)である。このうち、コマンドC4XX(H)は、入賞時判定結果のうち、大当りとなるか否かや、大当りの種別の判定結果を示す演出制御コマンド(図柄指定コマンド)である。また、コマンドC6XX(H)は、入賞時判定結果のうち、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲となるかの判定結果(変動パターン種別の判定結果)を示す演出制御コマンド(変動カテゴリコマンド)である。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への有効始動入賞時に、大当りとなるか否かや、大当りの種別、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲にとなるかを判定する。そして、図柄指定コマンドのEXTデータに、大当りとなることを指定する値や、大当りの種別を指定する値を設定し、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する制御を行う。また、変動カテゴリコマンドのEXTデータに判定結果としての判定値の範囲を指定する値を設定し、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する制御を行う。なお、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄指定コマンドに設定されている値にもとづいて、表示結果が大当りとなるか否か、大当りの種別を認識できるとともに、変動カテゴリコマンドにもとづいて、変動パターン種別判定用乱数の値が所定の判定値となる場合には変動パターン種別を認識できる。
図14は、図柄指定コマンドの内容の一例を示す説明図である。図14に示すように、この実施の形態では、大当りとなるか否かと、大当りの種別とに応じて、EXTデータが設定され、図柄指定コマンドが送信される。
例えば、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への有効始動入賞時に、「はずれ」となると判定された場合には、CPU56は、EXTデータに「00(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄1指定コマンド)を送信する。また、例えば、「15R通常大当り」となると判定された場合には、CPU56は、EXTデータに「01(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄2指定コマンド)を送信する。また、例えば、「5R通常大当り」となると判定された場合には、CPU56は、EXTデータに「02(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄3指定コマンド)を送信する。また、例えば、「15R確変大当り」となると判定された場合には、CPU56は、EXTデータに「03(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄4指定コマンド)を送信する。また、例えば、「5R確変大当り」となると判定された場合には、CPU56は、EXTデータに「04(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄5指定コマンド)を送信する。また、例えば、「突然確変大当り」となると判定された場合には、CPU56は、EXTデータに「05(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄6指定コマンド)を送信する。
図15は、変動カテゴリコマンドの内容の一例を示す説明図である。図15に示すように、この実施の形態では、特別図柄の表示結果がいずれの表示結果となるか、および始動入賞時に変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲になると判定したかに応じて、EXTデータに値が設定され、変動カテゴリコマンドが送信される。
例えば、始動入賞時に、遊技状態がはずれとなると判定した場合、CPU56は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜169となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜169となる場合には、CPU56は、EXTデータに「00(H)」を設定した変動カテゴリ1コマンドを送信する。なお、この実施の形態では、遊技状態にかかわらず、また、合算保留記憶数にかかわらず、判定値1〜169の範囲には非リーチX1または非リーチX2の変動パターン種別が割り当てられているのであるから、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動カテゴリ1コマンドを受信したことにもとづいて、少なくとも変動パターン種別が非リーチX1または非リーチX2となること(すなわちリーチ状態とならないこと)を認識することができる。
次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が170〜219となる場合には、EXTデータに「01(H)」を設定した変動カテゴリ2コマンドを送信する。
次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が220〜239となる場合には、EXTデータに「02(H)」を設定した変動カテゴリ3コマンドを送信する。なお、この実施の形態では、遊技状態にかかわらず、また、合算保留記憶数にかかわらず、判定値220〜239の範囲にはノーマルX1の変動パターン種別が割り当てられているのであるから、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動カテゴリ3コマンドを受信したことにもとづいて、少なくとも変動パターン種別がノーマルX1となること(すなわちノーマルリーチとなること)を認識することができる。
次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が240〜251となる場合には、EXTデータに「03(H)」を設定した変動カテゴリ4コマンドを送信する。なお、この実施の形態では、遊技状態にかかわらず、また、合算保留記憶数にかかわらず、判定値240〜251の範囲にはスーパーX1の変動パターン種別が割り当てられているのであるから、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動カテゴリ4コマンドを受信したことにもとづいて、少なくとも変動パターン種別がスーパーX1となること(すなわちスーパーリーチとなること)を認識することができる。
また、例えば、有効始動入賞時に、大当り(通常大当り、確変大当り、突然確変大当り)となると判定した場合、CPU56は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜49となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜49となる場合(すなわち、ノーマルY1またはノーマルY2となる場合)には、CPU56は、EXTデータに「10(H)」を設定した変動カテゴリ11コマンドを送信する。なお、この実施の形態では、大当り種別にかかわらず、判定値1〜49の範囲にはノーマルY1またはノーマルY2の変動パターン種別が割り当てられているのであるから、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動カテゴリ11コマンドを受信したことにもとづいて、少なくとも変動パターン種別がノーマルY1またはノーマルY2となること(すなわちノーマルリーチとなること)を認識することができる。
次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が50〜251となる場合には、EXTデータに「11(H)」を設定した変動カテゴリ12コマンドを送信する。なお、この実施の形態では、大当り種別にかかわらず、判定値50〜251の範囲にはスーパーY1またはスーパーY2の変動パターン種別が割り当てられているのであるから、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動カテゴリ12コマンドを受信したことにもとづいて、少なくとも変動パターン種別がスーパーY1またはスーパーY2となること(すなわちスーパーリーチとなること)を認識することができる。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14に有効始動入賞したことにもとづく変動カテゴリコマンドを受信することにより、後述する先読み演出を実行することが可能となる。
(有効始動入賞時における保留記憶バッファへの格納処理)
第1始動入賞口13への有効始動入賞が生じたときには、CPU56は、第1保留記憶数カウンタの値を1増やすとともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす。次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファにおける保存領域に格納する処理を実行する。例えば、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数(図7参照)である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。
第2始動入賞口14への有効始動入賞が生じたときには、CPU56は、第2保留記憶数カウンタの値を1増やすとともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす。次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファにおける保存領域に格納する処理を実行する。例えば、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数(図7参照)である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。
第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。また、第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファのいずれの保存領域にも、有効始動入賞順に従って乱数が格納されてゆき、n=1,2,3,4の保存領域が存在するときに、n=1の保存領域に乱数が格納されており、n=2,3,4の保存領域に乱数が格納されていなければ、n=2の保存領域に乱数が格納される。この実施の形態では、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファには、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が記憶される。なお、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファは、RAM55に形成されている。
(有効始動入賞時における始動入賞時コマンドの送信処理)
CPU56は、第1始動入賞口13への有効始動入賞が生じたときに、遊技状態が低確率状態であれば、抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と図8(A)の左欄に示す低確率時の大当り判定値とを比較し、遊技状態が高確率状態であれば、抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と図8(A)の右欄に示す高確率時の大当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する。
CPU56は、大当り判定値と一致しない場合には、図柄1指定コマンド(はずれ指定)をセットする。大当り判定値と一致する場合には、大当り種別判定用乱数(ランダム1)と図8(B)に示す大当り種別判定値(第1特別図柄用)とを比較し、それらが一致する大当り種別を確認する。そして、15R通常大当りの大当り種別判定値(0〜15)と一致する場合には、図柄2指定コマンド(15R通常大当り指定)をセットし、15R確変大当りの大当り種別判定値(16〜19)と一致する場合には、図柄4指定コマンド(15R確変大当り指定)をセットし、5R確変大当りの大当り種別判定値(20〜34)と一致する場合には、図柄5指定コマンド(5R確変大当り指定)をセットし、突然確変大当りの大当り種別判定値(35〜39)と一致する場合には、図柄6指定コマンド(突然確変大当り指定)をセットする。
また、CPU56は、上記の大当り判定結果および抽出した変動パターン種別判定用乱数にもとづいて、図15に示す変動カテゴリコマンドのいずれかをセットする。また、CPU56は、第1保留記憶数加算指定コマンドをセットする。このようにしてセットされた図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、および第1保留記憶数加算指定コマンドの3つのコマンドのセットが1タイマ割込内に一括して演出制御用CPU101に送信される。この実施の形態では、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、および第1保留記憶数加算指定コマンドの順に送信するものとする。これらの始動入賞時コマンドを受信した演出制御用CPU101は、受信した図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、および第1保留記憶数加算指定コマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域(図20(A)に示す第1始動入賞時コマンド格納領域)の空いている最初の格納領域に格納する。
CPU56は、第2始動入賞口14への有効始動入賞が生じたときに、遊技状態が低確率状態であれば、抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と図8(A)の左欄に示す低確率時の大当り判定値とを比較し、遊技状態が高確率状態であれば、抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と図8(A)の右欄に示す高確率時の大当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する。
CPU56は、大当り判定値と一致しない場合には、図柄1指定コマンド(はずれ指定)をセットする。大当り判定値と一致する場合には、大当り種別判定用乱数(ランダム1)と図8(C)に示す大当り種別判定値(第2特別図柄用)とを比較し、それらが一致する大当り種別を確認する。そして、5R通常大当りの大当り種別判定値(0〜15)と一致する場合には、図柄3指定コマンド(5R通常大当り指定)をセットし、15R確変大当りの大当り種別判定値(16〜34)と一致する場合には、図柄4指定コマンド(15R確変大当り指定)をセットし、5R確変大当りの大当り種別判定値(35〜38)と一致する場合には、図柄5指定コマンド(5R確変大当り指定)をセットし、突然確変大当りの大当り種別判定値(39)と一致する場合には、図柄6指定コマンド(突然確変大当り指定)をセットする。
また、CPU56は、上記の大当り判定結果および抽出した変動パターン種別判定用乱数にもとづいて、図15に示す変動カテゴリコマンドのいずれかをセットする。また、CPU56は、第2保留記憶数加算指定コマンドをセットする。このようにしてセットされた図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、および第2保留記憶数加算指定コマンドの3つのコマンドのセットが1タイマ割込内に一括して演出制御用CPU101に送信される。この実施の形態では、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、および第2保留記憶数加算指定コマンドの順に送信するものとする。これらの始動入賞時コマンドを受信した演出制御用CPU101は、受信した図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、および第2保留記憶数加算指定コマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域(図20(B)に示す第2始動入賞時コマンド格納領域)の空いている最初の格納領域に格納する。
演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると、図12および図13に示された内容に応じて演出表示装置9の表示状態を変更したり、ランプの表示状態を変更したり、音声出力基板70に対して音番号データを出力したりする。
例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞があり第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおいて特別図柄の可変表示が開始される度に、演出図柄の変動パターンを指定する変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する。
この実施の形態では、演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」に設定され、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」に設定される。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい
なお、演出制御コマンドの送出方式として、演出制御信号CD0〜CD7の8本のパラレル信号線で1バイトずつ主基板31から中継基板77を介して演出制御基板80に演出制御コマンドデータを出力し、演出制御コマンドデータの他に、演出制御コマンドデータの取込を指示するパルス状(矩形波状)の取込信号(演出制御INT信号)を出力する方式を用いる。演出制御コマンドの8ビットの演出制御コマンドデータは、演出制御INT信号に同期して出力される。演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御INT信号が立ち上がったことを検知して、割込処理によって1バイトのデータの取り込み処理を開始する。
図12および図13に示す例では、変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを、第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の変動に対応した演出図柄の可変表示(変動)と第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の変動に対応した演出図柄の可変表示(変動)とで共通に使用でき、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示に伴って演出を行う演出表示装置9などの演出用部品を制御する際に、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるコマンドの種類を増大させないようにすることができる。
図16は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄プロセス処理(ステップS26)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、特別図柄プロセス処理では第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理において、CPU56は、第1始動入賞口13に遊技球が入賞したことを検出するための第1始動口スイッチ13a、または第2始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための第2始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち、第1始動入賞口13への始動入賞または第2始動入賞口14への始動入賞が発生していたら、始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS311,S312)。そして、ステップS300〜S307のうちのいずれかの処理を行う。第1始動入賞口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aがオンしていなければ、内部状態に応じて、ステップS300〜S307のうちのいずれかの処理を行う。
ステップS300〜S307の処理は、以下のような処理である。
特別図柄通常処理(ステップS300):特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数(合算保留記憶数)を確認する。保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数は合算保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。また、合算保留記憶数カウンタのカウント値が0でなければ、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示の表示結果を大当りとするか否かを決定する。大当りとする場合には大当りフラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に応じた値(この例では1)に更新する。なお、大当りフラグは、大当り遊技が終了するときにリセットされる。
変動パターン設定処理(ステップS301):特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(可変表示時間:可変表示を開始してから表示結果を導出表示(停止表示)するまでの時間)を特別図柄の可変表示の変動時間とすることに決定する。また、特別図柄の変動時間を計測する変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に対応した値(この例では2)に更新する。
表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302):特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。演出制御用マイクロコンピュータ100に、表示結果指定コマンドを送信する制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に対応した値(この例では3)に更新する。
特別図柄変動中処理(ステップS303):特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS301でセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、演出制御用マイクロコンピュータ100に、図柄確定指定コマンドを送信する制御を行い、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に対応した値(この例では4)に更新する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する図柄確定指定コマンドを受信すると演出表示装置9において第4図柄が停止されるように制御する。
特別図柄停止処理(ステップS304):特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。大当りフラグがセットされている場合に、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。大当りフラグがセットされていない場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。なお、この実施の形態では、特別図柄プロセスフラグの値が4となったことにもとづいて、後述するように、特別図柄表示制御処理において特別図柄の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データが特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定され、ステップS22の表示制御処理において出力バッファの設定内容に応じて実際に特別図柄の停止図柄が停止表示される。
大入賞口開放前処理(ステップS305):特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。大入賞口開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に対応した値(この例では6)に更新する。なお、大入賞口開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。
大入賞口開放中処理(ステップS306):特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS307に対応した値(この例では7)に更新する。
大当り終了処理(ステップS307):特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。また、遊技状態を示すフラグ(例えば、確変フラグ)をセットする処理を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
図17は、ステップS312の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、まず、第1始動口スイッチ13aがオン状態であるか否かを確認する(ステップS1211)。第1始動口スイッチ13aがオン状態でなければ、ステップS1222に移行する。第1始動口スイッチ13aがオン状態であれば、CPU56は、第1保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第1保留記憶数をカウントするための第1保留記憶数カウンタの値が4でるか否か)を確認する(ステップS1212)。第1保留記憶数が上限値に達していれば、ステップS1222に移行する。
第1保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第1保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS1213)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS1214)。次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファ(図18参照)における保存領域に格納する処理を実行する(ステップS1215)。なお、ステップS1215の処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)や変動パターン判定用乱数(ランダム3)を始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第1特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)を生成するための変動パターン種別判定用乱数カウンタから値を直接抽出したり、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出したりするようにしてもよい。
図18は、保留記憶に対応する乱数等を保存する領域(保留記憶バッファ)の構成例を示す説明図である。図18に示すように、第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。また、第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。この実施の形態では、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファには、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が記憶される。なお、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファは、RAM55に形成されている。
次いで、CPU56は、遊技状態が時短状態であることを示す時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1216)。セットされていれば、そのままステップS1221に移行する。時短フラグがセットされていなければ、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値が5以上であるか否かを確認する(ステップS1217)。特別図柄プロセスフラグの値が5以上であれば(すなわち、大当り遊技状態であれば)、CPU56は、そのままステップS1221に移行する。
特別図柄プロセスフラグの値が5未満であれば、CPU56は、検出した始動入賞にもとづく変動がその後実行されたときの変動表示結果や変動パターンを始動入賞時にあらかじめ判定する入賞時演出処理を実行する(ステップS1218)。そして、CPU56は、入賞時演出処理の判定結果にもとづいて図柄指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1219)とともに、変動カテゴリコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1220)。また、CPU56は、第1保留記憶数加算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1221)。
なお、ステップS1219,S1220の処理を実行することによって、この実施の形態では、CPU56は、第1始動入賞口13に始動入賞してステップS1218の入賞時演出処理を実行するごとに、必ず図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドの両方を演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する。
また、この実施の形態では、ステップS1219〜S1221の処理が実行されることによって、第1始動入賞口13への始動入賞が発生してステップS1218の入賞時演出処理を実行したときに、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、および第1保留記憶数加算指定コマンドの3つのコマンドのセットが1タイマ割込内に一括して送信される。
ただし、ステップS1216またはステップS1217でYと判定したことによりステップS1218の入賞時演出処理を実行しなかった場合には、CPU56は、ステップS1221において、第1保留記憶数加算指定コマンドのみを送信する制御を行い、入賞時判定結果指定コマンド(図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド)を送信する制御は行わない。なお、ステップS1218の入賞時演出処理を実行しなかった場合に、入賞判定結果を特定不能であることを示す値(例えば、「FF(H)」)をEXTデータとして設定した入賞時判定結果指定コマンド(図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド)を送信するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、ステップS1216の処理が実行されることによって、第1始動入賞口13への始動入賞があった場合には、遊技状態が時短状態でない場合(低ベース状態である場合)にのみステップS1218の入賞時演出処理が実行される。また、この実施の形態では、ステップS1217の処理が実行されることによって、第1始動入賞口13への始動入賞があった場合には、大当り遊技状態でない場合にのみステップS1218の入賞時演出処理が実行される。
また、この実施の形態において、大当り遊技状態(特定遊技状態)とは、大当りを開始することが報知されてから、所定数のラウンド(例えば、15ラウンドや5ラウンド)にわたって大入賞口が開放する制御が行われ、最終ラウンドの大入賞口の開放を終了して大当りを終了することが報知されるまでの状態である。具体的には、特別図柄プロセス処理における大入賞口開放前処理(ステップS305参照)から大当り終了処理(ステップS307参照)までの処理が実行されている状態である。
次いで、CPU56は、第2始動口スイッチ14aがオン状態であるか否かを確認する(ステップS1222)。第2始動口スイッチ14aがオン状態でなければ、そのまま処理を終了する。第2始動口スイッチ14aがオン状態であれば、CPU56は、第2保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタの値が4でるか否か)を確認する(ステップS1223)。第2保留記憶数が上限値に達していれば、そのまま処理を終了する。
第2保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第2保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS1224)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS1225)。次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファ(図18参照)における保存領域に格納する処理を実行する(ステップS1226)。なお、ステップS1226の処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第2特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、入賞時演出処理を実行する(ステップS1227)。そして、CPU56は、入賞時演出処理の判定結果にもとづいて図柄指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1228)とともに、変動カテゴリコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1229)。また、CPU56は、第2保留記憶数加算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1230)。
なお、ステップS1228,S1229の処理を実行することによって、この実施の形態では、CPU56は、第2始動入賞口14に始動入賞してステップS1227の入賞時演出処理を実行するごとに、必ず図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドの両方を演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する。
また、この実施の形態では、ステップS1228〜S1230の処理が実行されることによって、第2始動入賞口14への始動入賞が発生してステップS1227の入賞時演出処理を実行したときに、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、および第2保留記憶数加算指定コマンドの3つのコマンドのセットが1タイマ割込内に一括して送信される。
図19は、ステップS1218,S1227の入賞時演出処理を示すフローチャートである。入賞時演出処理では、CPU56は、まず、ステップS1216,S1226で抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と図8(A)の左欄に示す通常時の大当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する(ステップS220)。この実施の形態では、特別図柄および演出図柄の変動を開始するタイミングで、大当りとするか否か、大当り種別を決定したり、変動パターン設定処理において変動パターンを決定したりするのであるが、それとは別に、遊技球が第1始動入賞口13や第2始動入賞口14に始動入賞したタイミングで、その始動入賞にもとづく変動表示が開始される前に、入賞時演出処理を実行することによって、あらかじめ大当りとなるか否かや、大当りの種別、変動パターンを確認する。そのようにすることによって、演出図柄の変動表示が実行されるより前にあらかじめ変動表示結果や変動パターンを予測し、後述するように、入賞時の判定結果にもとづいて、演出制御用マイクロコンピュータ100によって演出図柄の変動表示中に大当りやスーパーリーチとなることを予告する先読み演出を実行する。
大当り判定用乱数(ランダムR)が通常時の大当り判定値と一致しなければ(ステップS220のN)、CPU56は、遊技状態が高確率状態であることを示す確変フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS221)。確変フラグは遊技制御用マイクロコンピュータ560によって遊技状態が高確率状態に制御されている期間セットされている。また、時短フラグは遊技制御用マイクロコンピュータ560によって遊技状態が高ベース状態に制御されている期間セットされている。確変フラグがセットされていれば、CPU56は、ステップS1216,S1226で抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と図8(A)の右欄に示す確変時の大当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する(ステップS222)。なお、始動入賞時にステップS221で高確率状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間には、複数の変動表示が実行される可能性がある。そのため、始動入賞時にステップS221で高確率状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間に遊技状態が変化している(例えば、変動開始前に確変大当りや突然確変大当りが発生した場合には通常状態から高確率/高ベース状態に変化している。)場合がある。そのため、始動入賞時にステップS221で判定する遊技状態と変動開始時に判定する遊技状態とは、必ずしも一致するとは限らない。なお、そのような不一致を防止するため、現在記憶している保留記憶内の遊技状態の変更を伴うものを特定して、変更後の遊技状態にもとづいて始動入賞時の判定を行うようにしてもよい。
大当り判定用乱数(ランダムR)が確変時の大当り判定値とも一致しなければ(ステップS222のN)、CPU56は、「はずれ」となることを示すEXTデータ「00(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う(ステップS224)。次いで、CPU56は、現在の遊技状態を判定する処理を行う(ステップS225)。この実施の形態では、CPU56は、ステップS225において、遊技状態が高確率状態であるか否かおよび高ベース状態であるか否か(具体的には、確変フラグおよび時短フラグがセットされているか否か)を判定する。なお、始動入賞時にステップS225で高確率状態であるか否かおよび高ベース状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間には、複数の変動表示が実行される可能性がある。そのため、始動入賞時にステップS225で高確率状態であるか否かおよび高ベース状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間に遊技状態が変化している(例えば、変動開始前に確変大当りや突然確変大当りが発生した場合には通常状態から高確率/高ベース状態に変化している。)場合がある。そのため、始動入賞時にステップS225で判定する遊技状態と変動開始時に判定する遊技状態とは、必ずしも一致するとは限らない。なお、そのような不一致を防止するため、現在記憶している保留記憶内の遊技状態の変更を伴うものを特定して、変更後の遊技状態にもとづいて始動入賞時の判定を行うようにしてもよい。
そして、CPU56は、ステップS225の遊技状態判定結果に応じて、はずれ用の各閾値を設定する(ステップS226)。この実施の形態では、あらかじめ閾値判定を行う閾値判定プログラムが組み込まれており、閾値より大きいか否かを判定することにより、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲にとなるかが判定され、図15に示す変動カテゴリコマンドに設定するEXTデータの値が決定される。なお、この実施の形態では、遊技状態によらず共通の閾値(例えば169,219,および239)が設定されるものとしているが、遊技状態に応じて異なる閾値(例えば低ベース状態であれば169および239、高ベース状態であれば219および239)を設定するようにしてもよい。
例えば、CPU56は、閾値169,219,および239を設定する。この場合、CPU56は、後述するステップS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値169以下であるか否かを判定し、閾値169以下である場合(すなわち、1〜169である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「00(H)」を設定すると判定する(図15参照)。また、閾値219以下である場合(すなわち、170〜219である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「01(H)」を設定すると判定する(図15参照)。また、閾値239以下である場合(すなわち、220〜239である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「02(H)」を設定すると判定する(図15参照)。また、閾値239以下でない場合(すなわち、240〜251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「03(H)」を設定すると判定する(図15参照)。
なお、上記に示す閾値判定の例では、閾値の値が小さい方から順に169、219、および239と判定していくので、後の順番の閾値で判定されたものが前の順番の閾値以下の範囲内となることはない。すなわち、閾値169以下であるか否かを判定した後に、閾値219以下であるか否かを判定するときには、前の順番の閾値以下の1〜169の範囲内となることはなく、170〜219の範囲であるか否かを判定することになる。また、この実施の形態では、閾値の値が小さい方から順に169、219、および239と判定していく場合を示したが、逆に大きい方から順に239、219、および169と判定していってもよい。このことは、以下に示す他の閾値を用いた判定を行う場合も同様である。
ステップS220またはステップS222で大当り判定用乱数(ランダムR)が大当り判定値と一致した場合には、CPU56は、ステップS1216,S1226で抽出した大当り種別判定用乱数(ランダム1)にもとづいて大当りの種別を判定する(ステップS229)。この場合、CPU56は、第1始動入賞口13への始動入賞があった場合(ステップS1218の入賞時演出処理を実行する場合)には、図8(B)に示す大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)を用いて大当り種別が「15R通常大当り」、「15R確変大当り」、「5R確変大当り」、または「突然確変大当り」のいずれとなるかを判定する。また、第2始動入賞口14への始動入賞があった場合(ステップS1227の入賞時演出処理を実行する場合)には、図8(C)に示す大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)を用いて大当り種別が「5R通常大当り」、「15R確変大当り」、「5R確変大当り」、または「突然確変大当り」のいずれとなるかを判定する。
次いで、CPU56は、大当り種別の判定結果に応じたEXTデータを図柄指定コマンドに設定する処理を行う(ステップS230)(図14参照)。この場合、「15R通常大当り」となると判定した場合には、CPU56は、「15R通常大当り」となることを示すEXTデータ「01(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う。また、「5R通常大当り」となると判定した場合には、CPU56は、「5R通常大当り」となることを示すEXTデータ「02(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う。また、「15R確変大当り」となると判定した場合には、CPU56は、「15R確変大当り」となることを示すEXTデータ「03(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う。また、「5R確変大当り」となると判定した場合には、CPU56は、「5R確変大当り」となることを示すEXTデータ「04(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う。また、「突然確変大当り」となると判定した場合には、CPU56は、「突然確変大当り」となることを示すEXTデータ「05(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う。
そして、CPU56は、ステップS229で判定した大当り種別に応じて、大当り用の各閾値を設定する(ステップS231)。なお、この実施の形態では、大当り種別によらず共通の閾値(例えば49)が設定されるものとしているが、大当り種別に応じて閾値が異なる場合には、大当り種別毎に異なる閾値を設定するようにしてもよい。
例えば、CPU56は、「15R通常大当り」、「5R通常大当り」、「15R確変大当り」、「5R確変大当り」、または「突然確変大当り」のいずれかと判定した場合に、閾値49を設定する。この場合、CPU56は、後述するステップS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値49以下であるか否かを判定し、閾値49以下である場合(すなわち、1〜49である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「10(H)」を設定すると判定する(図15参照)。また、閾値49以下でない場合(すなわち、50〜251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「11(H)」を設定すると判定する(図15参照)。
次いで、CPU56は、ステップS226,S231で設定した閾値と、ステップステップS1215,S1226(図17)で抽出した変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)とを用いて、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲となるかを判定する(ステップS232)。
なお、ステップS226,S231において、あらかじめ定められた閾値を設定するのではなく、変動パターン種別判定テーブル(図9、図10参照)を設定するようにし、ステップS232において、設定した変動パターン種別判定テーブルを用いて、変動パターン種別判定用乱数の値の範囲やいずれの変動パターン種別となるかを判定するようにしてもよい。
そして、CPU56は、判定結果に応じたEXTデータを変動カテゴリコマンドに設定する処理を行う(ステップS233)。具体的には、CPU56は、ステップS232でいずれの変動パターン種別になると判定したかに応じて、図15に示すような「00(H)」〜「03(H)」、「10(H)」〜「11(H)」のいずれかの値を変動カテゴリコマンドのEXTデータに設定する処理を行う。
なお、この実施の形態では、入賞時判定において大当りとなると判定した場合であっても一律に変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの範囲となるかを判定する場合を示したが、大当りとなると判定した場合には、変動パターン種別判定用乱数の値の範囲の判定を行わないようにしてもよい。そして、大当りとなると入賞時判定したことを示す図柄指定コマンドを送信するとともに、大当りの変動パターン種別となることを包括的に示す変動カテゴリコマンドを送信するようにしてもよい。そして、例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、具体的にいずれの変動パターン種別となるかまでは示されていないものの、包括的にいずれかの大当りの変動パターン種別となることが示された変動カテゴリコマンドを受信したことにもとづいて、後述する先読み演出を実行するようにしてもよい。
図20は、始動入賞時コマンド格納領域の具体例を示す説明図である。このうち、図20(A)は、第1始動入賞時コマンド格納領域の具体例と示している。また、図20(B)は、第2始動入賞時コマンド格納領域の具体例と示している。図20(A)に示すように、第1始動入賞時コマンド格納領域には、第1保留記憶数の最大値(この例では4)に対応した領域(格納領域1〜4)が確保されている。この実施の形態では、第1始動入賞口13への始動入賞があったときに、1タイマ割込内に、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、および第1保留記憶数加算指定コマンドのコマンドがセットで送信される。そのため、図20(A)に示すように、第1始動入賞時コマンド格納領域の各格納領域1〜4には、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、および保留記憶数加算指定コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンド)を対応付けて格納できるように記憶領域が確保されている。
また、図20(B)に示すように、第2始動入賞時コマンド格納領域には、第2保留記憶数の最大値(この例では4)に対応した領域(格納領域1〜4)が確保されている。この実施の形態では、第2始動入賞口14への始動入賞があったときに、1タイマ割込内に、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、および第2保留記憶数加算指定コマンドのコマンドがセットで送信される。そのため、図20(B)に示すように、第2始動入賞時コマンド格納領域の各格納領域1〜4には、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、および保留記憶数加算指定コマンド(第2保留記憶数加算指定コマンド)を対応付けて格納できるように記憶領域が確保されている。
この実施の形態では、演出制御用CPU101は、コマンド解析処理において、受信した順にコマンドを始動入賞時コマンド格納領域の空いている最初の格納領域内に格納していく。なお、以下の説明では、第1始動入賞時コマンド格納領域に第1保留記憶数加算指定コマンドに対応付けて格納されている始動入賞時のコマンド(当該第1保留記憶数加算指定コマンドを含む)を第1保留コマンドと総称する場合があり、第2始動入賞時コマンド格納領域に第2保留記憶数加算指定コマンドに対応付けて格納されている始動入賞時のコマンド(当該第2保留記憶数加算指定コマンドを含む)を第2保留コマンドと総称する場合がある。さらに、第1保留コマンドと第2保留コマンドとを保留コマンドと総称する場合がある。
また、図20に示す始動入賞時コマンド格納領域に格納されている各コマンドは、演出図柄の変動表示を開始するごとに、演出図柄の変動表示を開始するタイミングで、最初の格納領域(格納領域1)に格納されているものから削除され、始動入賞時コマンド格納領域の内容がシフトされる。例えば、第1特別図柄の変動表示に対応して演出図柄の変動表示を開始する場合であれば、第1始動入賞時コマンド格納領域の最初の格納領域(格納領域1)に格納されているものから削除され、第1始動入賞時コマンド格納領域の内容がシフトされる。また、例えば、第2特別図柄の変動表示に対応して演出図柄の変動表示を開始する場合であれば、第2始動入賞時コマンド格納領域の最初の格納領域(格納領域1)に格納されているものから削除され、第2始動入賞時コマンド格納領域の内容がシフトされる。
また、この実施の形態では、後述するように、始動入賞時コマンド格納領域に格納される始動入賞時のコマンド(図柄指定コマンドや変動カテゴリコマンド)にもとづいて、先読み演出決定処理において先読み演出を実行するか否かが決定される。
この実施の形態では、特別図柄および演出図柄の変動を開始するタイミングで、大当りとするか否か、大当り種別を決定したり、変動パターンを決定したりするのであるが、それとは別に、遊技球が第1始動入賞口13や第2始動入賞口14に始動入賞したタイミングで、その始動入賞にもとづく変動表示が開始される前に、あらかじめ大当りとなるか否かや、大当りの種別、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲にとなるかを確認する。そのようにすることによって、演出図柄の変動表示が実行されるより前にあらかじめ変動表示結果や変動パターン種別を予測し、例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100によって演出図柄の変動表示中にスーパーリーチとなることを予告する先読み演出を実行することが可能である。
(変動対応表示領域180、第1保留記憶数表示部18cおよび第2保留記憶数表示部18dの表示)
図21は、演出表示装置9の下部に設けられる変動対応表示領域180、第1保留記憶数表示部18cおよび第2保留記憶数表示部18dの詳細を示す説明図である。これら変動対応表示領域180、第1保留記憶数表示部18cおよび第2保留記憶数表示部18dは、演出図柄(この例では「777」)が表示される演出図柄表示領域の下方に位置しており、実行されているまたは実行されることが決定されている変動表示各々に対応した丸型のオブジェクトである変動対応表示または保留表示が表示される領域である。ここで、演出表示装置9の下部の左端に位置する変動対応表示領域180には、実行されている変動表示(開始条件が成立した可変表示)に対応した変動対応表示が表示される。また、演出表示装置9の下部の遊技者側から見て変動対応表示領域180の右側に位置する第1保留記憶数表示部18cおよび第2保留記憶数表示部18dには、実行されることが決定されているが未だ実行されていない変動表示(始動条件は成立したが開始条件が成立していない可変表示)に対応した保留表示が表示される。
第1保留記憶数表示部18cおよび第2保留記憶数表示部18dは、変動対応表示領域180の右側から画面右端に向かって順に、保留表示領域181A,181B,181C,181D,181E,181F,181G,および181Hにより構成され、このうち、保留表示領域181A〜181Dが第1保留記憶数表示部18cを構成し、保留表示領域181E〜181Hが第2保留記憶数表示部18dを構成している。
第1保留記憶数表示部18cまたは第2保留記憶数表示部18dに表示されていた保留表示に対応する変動表示の開始条件が成立したときに、第1保留記憶数表示部18cまたは第2保留記憶数表示部18dに保留表示として表示されていたオブジェクトが変動対応表示領域180にシフトされ、変動対応表示として表示されることになる。このとき変動対応表示領域180にシフトされるオブジェクトの表示態様は維持されるものとする。すなわち、第1保留記憶数表示部18cまたは第2保留記憶数表示部18dに表示されていた保留表示の表示態様が特殊態様であれば、該保留表示が変動対応表示領域180にシフトされて変動対応表示として表示されることになっても、当該変動対応表示の表示態様は特殊態様となる。
図22および図23は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU56は、合算保留記憶数の値を確認する(ステップS51)。具体的には、合算保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。合算保留記憶数が0であれば、まだ客待ちデモ指定コマンドを送信していなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して客待ちデモ指定コマンドを送信する制御を行い(ステップS51A)、処理を終了する。なお、例えば、CPU56は、ステップS51Aで客待ちデモ指定コマンドを送信すると、客待ちデモ指定コマンドを送信したことを示す客待ちデモ指定コマンド送信済フラグをセットする。そして、客待ちデモ指定コマンドを送信した後に次回のタイマ割込以降の特別図柄通常処理を実行する場合には、客待ちデモ指定コマンド送信済フラグがセットされていることにもとづいて重ねて客待ちデモ指定コマンドを送信しないように制御すればよい。また、この場合、客待ちデモ指定コマンド送信済フラグは、次回の特別図柄の変動表示が開始されるときにリセットされるようにすればよい。
合算保留記憶数が0でなければ、CPU56は、第2保留記憶数が0であるか否かを確認する(ステップS52)。具体的には、第2保留記憶数カウンタの値が0であるか否かを確認する。第2保留記憶数が0でなければ、CPU56は、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのかを示すフラグ)に「第2」を示すデータを設定する(ステップS53)。第2保留記憶数が0であれば(すなわち、第1保留記憶数のみが溜まっている場合)には、CPU66は、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定する(ステップS54)。
この実施の形態では、ステップS52〜S54の処理が実行されることによって、第1特別図柄の変動表示に対して、第2特別図柄の変動表示が優先して実行される。言い換えれば、第2特別図柄の変動表示を開始させるための第2の開始条件が第1特別図柄の変動表示を開始させるための第1の開始条件に優先して成立するように制御される。
次いで、CPU56は、RAM55において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する(ステップS55)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶数バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。
そして、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS56)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第1保留記憶数バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第2保留記憶数バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。
すなわち、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM55の第1保留記憶数バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM55の第2保留記憶数バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。
よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
そして、CPU56は、合算保留記憶数の値を1減らす。すなわち、合算保留記憶数カウンタのカウント値を1減算する(ステップS58)。なお、CPU56は、カウント値が1減算される前の合算保留記憶数カウンタの値をRAM55の所定の領域に保存する。
また、CPU56は、現在の遊技状態に応じて背景指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS60)。この場合、CPU56は、確変状態であることを示す確変フラグがセットされている場合には、確変状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、確変フラグがセットされていなければ、通常状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。
なお、この実施の形態では、変動ごとに背景指定コマンドを毎回送信する場合を示しているが、例えば、変動開始時に前回の変動時から遊技状態が変化したか否かを判定するようにし、遊技状態が変化した場合にのみ変化後の遊技状態に応じた背景指定コマンドを送信するようにしてもよい。そのように構成すれば、背景指定コマンドの送信回数を低減することができ、遊技制御用マイクロコンピュータ560の処理負担を軽減することができる。
なお、具体的には、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送信する際に、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブル(あらかじめROMにコマンド毎に設定されている)のアドレスをポインタにセットする。そして、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットして、演出図柄コマンド制御処理(ステップS30)において演出制御コマンドを送信する。なお、この実施の形態では、特別図柄の変動を開始するときに、タイマ割込ごとに、背景指定コマンド、変動パターンコマンド、表示結果指定コマンド、保留記憶数減算指定コマンドの順に演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されることになる。具体的には、特別図柄の変動を開始するときに、まず、背景指定コマンドが送信され、4ms経過後に変動パターンコマンドが送信され、さらに4ms経過後に表示結果指定コマンドが送信され、さらに4ms経過後に保留記憶数減算指定コマンドが送信される。なお、特別図柄の変動を開始するときにはさらに図柄変動指定コマンド(第1図柄変動指定コマンド、第2図柄変動指定コマンド)も送信されるが、図柄変動指定コマンドは、変動パターンコマンドと同じタイマ割込において演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信される。
特別図柄通常処理では、最初に、第1始動入賞口13を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータすなわち第1特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータ、または第2始動入賞口14を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータすなわち第2特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータが、特別図柄ポインタに設定される。そして、特別図柄プロセス処理における以降の処理では、特別図柄ポインタに設定されているデータに応じた処理が実行される。よって、ステップS300〜S307の処理を、第1特別図柄を対象とする場合と第2特別図柄を対象とする場合とで共通化することができる。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域からランダムR(大当り判定用乱数)を読み出し、大当り判定モジュールを実行する。なお、この場合、CPU56は、始動口スイッチ通過処理のステップS1215,S1226で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した大当り判定用乱数を読み出し、大当り判定を行う。大当り判定モジュールは、あらかじめ決められている大当り判定値(図8参照)と大当り判定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。すなわち、大当り判定の処理を実行するプログラムである。
大当り判定の処理では、遊技状態が確変状態(高確率状態)の場合は、遊技状態が非確変状態(通常遊技状態)の場合よりも、大当りとなる確率が高くなるように構成されている。具体的には、あらかじめ大当り判定値の数が多く設定されている確変時大当り判定テーブル(ROM54における図8(A)の右側の数値が設定されているテーブル)と、大当り判定値の数が確変大当り判定テーブルよりも少なく設定されている通常時大当り判定テーブル(ROM54における図8(A)の左側の数値が設定されているテーブル)とが設けられている。そして、CPU56は、遊技状態が確変状態であるか否かを確認し、遊技状態が確変状態であるときは、確変時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行い、遊技状態が通常遊技状態であるときは、通常時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図8(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りとすることに決定する。大当りとすることに決定した場合には(ステップS61)、ステップS62に移行する。なお、大当りとするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄表示器における停止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。
なお、現在の遊技状態が確変状態であるか否かの確認は、確変フラグがセットされているか否かにより行われる。確変フラグは、遊技状態を確変状態に移行するときにセットされ、確変状態を終了するときにリセットされる。具体的には、15R確変大当り、5R確変大当りまたは突然確変大当りとすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてセットされ、大当りと決定されたときに特別図柄の変動表示を終了して停止図柄を停止表示するタイミングでリセットされる。
大当り判定用乱数(ランダムR)の値がいずれの大当り判定値にも一致しなければ(ステップS61のN)、CPU56は、そのままステップS66に移行する。
ステップS62では、CPU56は、大当りであることを示す大当りフラグをセットする。そして、大当り種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、特別図柄ポインタが示す方の大当り種別判定テーブルを選択する(ステップS63)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、図8(B)に示す第1特別図柄用の大当り種別判定用テーブル131aを選択する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、図8(C)に示す第2特別図柄用の大当り種別判定用テーブル131bを選択する。
次いで、CPU56は、選択した大当り種別判定テーブルを用いて、乱数バッファ領域に格納された大当り種別判定用の乱数(ランダム1)の値と一致する値に対応した種別(「15R通常大当り」、「5R通常大当り」、「15R確変大当り」、「5R確変大当り」、「突然確変大当り」)を大当りの種別に決定する(ステップS64)。なお、この場合、CPU56は、始動口スイッチ通過処理のステップS1215,S1226で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した大当り種別判定用乱数を読み出し、大当り種別の決定を行う。
また、CPU56は、決定した大当りの種別を示すデータをRAM55における大当り種別バッファに設定する(ステップS65)。例えば、大当り種別が「15R通常大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「01」が設定され、大当り種別が「5R通常大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「02」が設定され、大当り種別が「15R確変大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「03」が設定され、大当り種別が「5R確変大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「04」が設定され、大当り種別が「突然確変大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「05」が設定される。
次いで、CPU56は、特別図柄の停止図柄を決定する(ステップS66)。具体的には、大当りフラグがセットされていない場合には、はずれ図柄となる「−」を特別図柄の停止図柄に決定する。大当りフラグがセットされている場合には、大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄のいずれかを特別図柄の停止図柄に決定する。すなわち、「15R確変大当り」に決定した場合には「7」を特別図柄の停止図柄に決定し、「5R確変大当り」に決定した場合には「3」を特別図柄の停止図柄に決定し、「15R通常大当り」に決定した場合には「2」を特別図柄の停止図柄に決定し、「5R通常大当り」に決定した場合には「4」を特別図柄の停止図柄に決定し、「突然確変大当り」に決定した場合には「9」を特別図柄の停止図柄に決定する。
なお、この実施の形態では、まず大当り種別を決定し、決定した大当り種別に対応する特別図柄の停止図柄を決定する場合を示したが、大当り種別および特別図柄の停止図柄の決定方法は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、あらかじめ特別図柄の停止図柄と大当り種別とを対応付けたテーブルを用意しておき、大当り種別決定用乱数にもとづいてまず特別図柄の停止図柄を決定すると、その決定結果にもとづいて対応する大当り種別も決定されるように構成してもよい。
そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS301)に対応した値に更新する(ステップS67)。
図24は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(ステップS301)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS81)。大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、大当り種別に応じて、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、大当り用変動パターン種別判定テーブルのいずれかを選択する(ステップS82)。そして、ステップS87に移行する。
大当りフラグがセットされていない場合には、CPU56は、時短状態であることを示す時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS83)。なお、時短フラグは、遊技状態を時短状態に移行するときにセットされ、時短状態を終了するときにリセットされる。具体的には、いずれかの大当りとすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてセットされ、大当りと決定されたときに特別図柄の変動表示を終了して停止図柄を停止表示するタイミングでリセットされる。また、15R通常大当りや5R通常大当りにもとづく大当り遊技を終了した後である場合には100回の可変表示が終了するタイミングでもリセットされる。時短フラグがセットされていれば(ステップS83のY)、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、変動時間短縮時のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択する(ステップS86)。そして、ステップS87に移行する。
時短フラグがセットされていなければ(ステップS83のN)、CPU56は、合算保留記憶数が3以上であるか否かを確認する(ステップS84)。合算保留記憶数が3未満であれば(ステップS84のN)、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、通常のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択する(ステップS85)。そして、ステップS87に移行する。
合算保留記憶数が3以上である場合(ステップS84のY)には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、変動時間短縮時のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択する(ステップS86)。そして、ステップS87に移行する。
この実施の形態では、ステップS83〜S86の処理が実行されることによって、合算保留記憶数が3以上である場合には、変動時間短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルが選択される。また、遊技状態が時短状態(確変状態とともに時短状態に制御されている場合も含む)である場合にも、変動時間短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルが選択される。この場合、後述するステップS87の処理で変動パターン種別として非リーチCA2−3が決定される場合があり、非リーチCA2−3の変動パターン種別が決定された場合には、ステップS88の処理で変動パターンとして短縮変動の非リーチPA1−2が決定される。従って、この実施の形態では、遊技状態が時短状態である場合または合算保留記憶数が3以上である場合には、短縮変動の変動表示が行われる場合がある。
なお、遊技状態が時短状態である場合であっても、合算保留記憶数がほぼ0である場合(例えば、0であるか、0または1である場合)には、短縮変動の変動表示を行わないようにしてもよい。この場合、例えば、CPU56は、ステップS83でYと判定したときに、合算保留記憶数がほぼ0であるか否かを確認し、合算保留記憶数がほぼ0であれば、通常のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)からランダム2(変動パターン種別判定用乱数)を読み出し、ステップS82,S85またはS86の処理で選択したテーブルを参照することによって、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS87)。なお、始動入賞のタイミングでランダム2(変動パターン種別判定用乱数)を抽出しないように構成する場合には、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)を生成するための変動パターン種別判定用乱数カウンタから値を直接抽出し、抽出した乱数値にもとづいて変動パターン種別を決定するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、ステップS87の変動パターン種別の決定結果にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、大当り変動パターン判定テーブル、はずれ変動パターン判定テーブルのうちのいずれかを選択する(ステップS88)。また、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)からランダム3(変動パターン判定用乱数)を読み出し、ステップS88の処理で選択した変動パターン判定テーブルを参照することによって、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS89)。なお、始動入賞のタイミングでランダム3(変動パターン判定用乱数)を抽出しないように構成する場合には、CPU56は、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出し、抽出した乱数値にもとづいて変動パターンを決定するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の図柄変動指定コマンドを、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS90)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1図柄変動指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2図柄変動指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、決定した変動パターンに対応する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS91)。
次に、CPU56は、RAM55に形成されている変動時間タイマに、選択された変動パターンに対応した変動時間に応じた値を設定する(ステップS92)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302)に対応した値に更新する(ステップS93)。
なお、はずれと決定されている場合において、いきなり変動パターン種別を決定するのではなく、まず、リーチ判定用乱数を用いた抽選処理によってリーチとするか否かを決定するようにしてもよい。そして、リーチとするか否かの判定結果にもとづいて、ステップS83〜S86,S87の処理を実行し、変動パターン種別を決定するようにしてもよい。この場合、あらかじめ非リーチ用の変動パターン種別判定テーブルと、リーチ用の変動パターン種別判定テーブルとを用意しておき、リーチ判定結果にもとづいて、いずれかの変動パターン種別判定テーブルを選択して、変動パターン種別を決定するようにしてもよい。
また、リーチ判定用乱数を用いた抽選処理によってリーチとするか否かを決定する場合にも、合算保留記憶数(第1保留記憶数や第2保留記憶数でもよい)に応じて、リーチの選択割合が異なるリーチ判定テーブルを選択して、保留記憶数が多くなるに従ってリーチ確率が低くなるようにリーチとするか否かを決定するようにしてもよい。
図25は、表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302)を示すフローチャートである。表示結果指定コマンド送信処理において、CPU56は、決定されている大当りの種類、はずれに応じて、表示結果1指定〜表示結果6指定のいずれかの演出制御コマンド(図12参照)を送信する制御を行う。具体的には、CPU56は、まず、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS101)。セットされていない場合には、ステップS111に移行する。大当りフラグがセットされている場合、大当りの種別が「15R通常大当り」であるときには、表示結果2指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS102,S103)。なお、「15R通常大当り」であるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS65で大当り種別バッファに設定されたデータが「01」であるか否かを確認することによって判定できる。また、CPU56は、大当りの種別が「5R通常大当り」であるときには、表示結果3指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS104,S105)。なお、「5R通常大当り」であるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS65で大当り種別バッファに設定されたデータが「02」であるか否かを確認することによって判定できる。
また、CPU56は、大当りの種別が「15R確変大当り」であるときには、表示結果4指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS106,S107)。なお、「15R確変大当り」であるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS65で大当り種別バッファに設定されたデータが「03」であるか否かを確認することによって判定できる。また、CPU56は、大当りの種別が「5R確変大当り」であるときには、表示結果5指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS108,S109)。なお、「5R確変大当り」であるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS65で大当り種別バッファに設定されたデータが「04」であるか否かを確認することによって判定できる。
また、「5R確変大当り」でもなければ(すなわち、「突然確変大当り」であれば)、CPU56は、表示結果6指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS110)。
一方、CPU56は、大当りフラグがセットされていないときには(ステップS101のN)、すなわち、はずれである場合には、CPU56は、表示結果1指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS111)。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動中処理(ステップS303)に対応した値に更新する(ステップS112)。
図26は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(ステップS304)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS131)。大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、セットされていれば、確変状態であることを示す確変フラグや、時短状態であることを示す時短フラグ、時短状態における特別図柄の変動可能回数を示す時短回数カウンタをリセットする(ステップS132)。
次いで、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に大当り開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS133)。具体的には、大当りの種別が15R通常大当りである場合には大当り開始1指定コマンドを送信する。大当りの種別が5R通常大当りである場合には大当り開始2指定コマンドを送信する。大当りの種別が15R確変大当りである場合には大当り開始3指定コマンドを送信する。大当りの種別が5R確変大当りである場合には大当り開始4指定コマンドを送信する。大当りの種別が突然確変大当りである場合には大当り開始5指定コマンドを送信する。なお、大当りの種別がいずれであるかは、RAM55に記憶されている大当り種別を示すデータ(大当り種別バッファに記憶されているデータ)にもとづいて判定される。
また、CPU56は、大入賞口開放前タイマに大当り表示時間(大当りが発生したことを、例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS134)。なお、大入賞口開放前タイマは、大当り遊技中に大入賞口を開放するまでの時間を計測するためのタイマである。具体的には、大当り遊技の開始時には、ステップS134において、変動表示を停止してから第1ラウンドが開始されるまでに要する時間(演出制御用マイクロコンピュータ100側で変動表示を停止し大当り図柄を停止表示してから第1ラウンドが開始されるまでのファンファーレ演出を行う時間に相当)が大入賞口開放前タイマに設定される。また、第1ラウンド以降については、各ラウンド間のインターバル時間(演出制御用マイクロコンピュータ100側でラウンド間のインターバル演出を行う時間に装置)が大入賞口開放前タイマに設定される。
また、CPU56は、開放回数カウンタに大当り種別に応じた開放回数をセットする(ステップS135)。例えば、15R通常大当りまたは15R確変大当りであれば15回を、5R通常大当りまたは5R確変大当りであれば5回を、突然確変大当りであれば2回をそれぞれ開放回数カウンタにセットする。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(ステップS305)に対応した値に更新する(ステップS137)。
また、ステップS131で大当りフラグがセットされていなければ、CPU56は、時短状態における特別図柄の変動可能回数を示す時短回数カウンタの値が0となっているか否かを確認する(ステップS141)。時短回数カウンタの値が0でなければ、CPU56は、時短回数カウンタの値を−1する(ステップS142)。そして、CPU56は、減算後の時短回数カウンタの値が0になった場合には(ステップS143)、時短フラグをリセットする(ステップS144)。そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS150)。
図27は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(ステップS307)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU56は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップS160)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップS164に移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、大当りフラグをリセットし(ステップS161)、大当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS162)。ここで、15R通常大当りであった場合には大当り終了1指定コマンドを送信し、5R通常大当りであった場合には大当り終了2指定コマンドを送信し、15R確変大当りであった場合には大当り終了3指定コマンドを送信し、5R確変大当りであった場合には大当り終了4指定コマンドを送信し、突然確変大当りであった場合には大当り終了5指定コマンドを送信する。そして、大当り終了表示タイマに、演出表示装置9において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップS163)、処理を終了する。
ステップS164では、大当り終了表示タイマの値を1減算する。そして、CPU56は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップS165)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過していれば(ステップS165のY)、CPU56は、今回終了する大当りが15R通常大当りまたは5R通常大当りであるか否かを確認する(ステップS166)。なお、「15R通常大当り」または「5R通常大当り」であるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS65で大当り種別バッファに設定されたデータが「01」または「02」であるか否かを確認することによって判定できる。15R通常大当りまたは5R通常大当りであれば、CPU56は、時短フラグをセットして時短状態に移行させる(ステップS167)。また、CPU56は、時短回数カウンタに所定回数(例えば100回)をセットする(ステップS168)。
15R通常大当りおよび5R通常大当りのいずれでもなければ(すなわち、15R確変大当り、5R確変大当りまたは突然確変大当りであれば)、CPU56は、確変フラグをセットして確変状態に移行させる(ステップS169)とともに、時短フラグをセットして時短状態に移行させる(ステップS170)。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS171)。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図28は、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段としての演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、4ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS701)。その後、演出制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(ステップS702)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(ステップS703)、以下の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う(コマンド解析処理:ステップS704)。
次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を行う(ステップS705)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の表示制御を実行する。
次いで、演出制御用CPU101は、第4図柄プロセス処理を行う(ステップS706)。第4図柄プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(第4図柄プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の第4図柄表示領域9c,9dにおいて第4図柄の表示制御を実行する。
次いで、大当り図柄決定用乱数などの乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS707)。その後、ステップS702に移行する。
図29および図30は、コマンド解析処理(ステップS704)の具体例を示すフローチャートである。主基板31から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU101は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップS613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(ステップS614)、演出制御用CPU101は、受信した変動パターンコマンドを、RAMに形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップS615)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップS616)。
受信した演出制御コマンドが表示結果指定コマンドであれば(ステップS617)、演出制御用CPU101は、受信した表示結果指定コマンド(表示結果1指定コマンド〜表示結果6指定コマンド)を、RAMに形成されている表示結果指定コマンド格納領域に格納する(ステップS618A)。そして、表示結果指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS618B)。表示結果指定コマンド受信フラグは、表示結果指定コマンドを正常に受信したことを示すフラグである。
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンドであれば(ステップS619)、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグをセットする(ステップS620)。確定コマンド受信フラグは、図柄確定指定コマンドを正常に受信したことを示すフラグである。
受信した演出制御コマンドが大当り開始1指定コマンド〜大当り開始5指定コマンドのいずれかであれば(ステップS621)、演出制御用CPU101は、大当り開始1指定コマンド受信フラグ〜大当り開始5指定コマンド受信フラグのいずれかをセットする(ステップS622)。なお、この実施の形態では、ステップS622でセットされる大当り開始1指定コマンド受信フラグ〜大当り開始5指定コマンド受信フラグのことを、ファンファーレフラグともいう。
受信した演出制御コマンドが通常状態背景指定コマンドであれば(ステップS672)、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に表示する背景画面を通常状態に応じた背景画面(例えば、青色の表示色の背景画面)に変更する(ステップS673)。また、演出制御用CPU101は、セットされていれば、遊技状態が時短状態であることを示す時短状態フラグをリセットする(ステップS674)。そして、いずれかの背景指定コマンドを正常に受信したことを示す背景指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS675)。
また、受信した演出制御コマンドが時短状態背景指定コマンドであれば(ステップS676)、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に表示する背景画面を時短状態に応じた背景画面(例えば、緑色の表示色の背景画面)に変更する(ステップS677)。また、演出制御用CPU101は、時短状態フラグをセットする(ステップS678)。また、演出制御用CPU101は、セットされていれば、遊技状態が確変状態であることを示す確変状態フラグをリセットする(ステップS679)。そして、背景指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS680)。
また、受信した演出制御コマンドが確変状態背景指定コマンドであれば(ステップS681)、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に表示する背景画面を確変状態に応じた背景画面(例えば、赤色の表示色の背景画面)に変更する(ステップS682)。また、演出制御用CPU101は、確変状態フラグをセットする(ステップS683)。そして、背景指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS684)。
また、受信した演出制御コマンドが客待ちデモ指定コマンドであれば(ステップS685)、演出制御用CPU101は、客待ちデモ指定コマンドが正常に受信されたことを示す客待ちデモ指定コマンド受信フラグをセットし(ステップS686)、30秒後に演出表示装置9に客待ちデモ画面を表示するよう制御をおこなう(ステップS687)。具体的には、30秒を計測するタイマをセットし、該タイマがタイムアウトした際に客待ちデモ画面を演出表示装置9に表示する。なお、計測中に変動パターンコマンドなどを受信した場合には、該タイマをリセットし、計測を終了する。ステップS687の後、各保留記憶数保存領域に格納する保留記憶数をクリアする(ステップS688)。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセット、または処理を実行する(ステップS691)。そして、ステップS611に移行する。
なお、コマンド解析処理では、その他、受信した演出制御コマンドがいずれかの図柄指定コマンドであれば、演出制御用CPU101は、受信した図柄指定コマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の空いている最初の格納領域に格納する。ただし、演出制御用CPU101は、1タイマ割込内にセットで受信する保留記憶数加算指定コマンドが第1保留記憶数加算指定コマンドまたは第2保留記憶数加算指定コマンドのいずれであるかを確認し、第1保留記憶数加算指定コマンドであれば、受信した図柄指定コマンドを第1始動入賞時コマンド格納領域に格納し、第2保留記憶数加算指定コマンドであれば、受信した図柄指定コマンドを第2始動入賞時コマンド格納領域に格納する。
受信した演出制御コマンドがいずれかの変動カテゴリコマンドであれば、演出制御用CPU101は、受信した変動カテゴリコマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の各格納領域のうち最新の図柄指定コマンドが格納されている格納領域に格納する。ただし、演出制御用CPU101は、1タイマ割込内にセットで受信する保留記憶数加算指定コマンドが第1保留記憶数加算指定コマンドまたは第2保留記憶数加算指定コマンドのいずれであるかを確認し、第1保留記憶数加算指定コマンドであれば、受信した変動カテゴリコマンドを第1始動入賞時コマンド格納領域に格納し、第2保留記憶数加算指定コマンドであれば、受信した変動カテゴリコマンドを第2始動入賞時コマンド格納領域に格納する。
受信した演出制御コマンドが第1保留記憶数加算指定コマンドであれば、演出制御用CPU101は、受信した第1保留記憶数加算指定コマンドを、RAMに形成されている第1始動入賞時コマンド格納領域の各格納領域のうち最新の図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドが格納されている格納領域に格納する。また、演出制御用CPU101は、第1保留記憶数保存領域に格納する第1保留記憶数を1加算するとともに、合算保留記憶数保存領域に格納する合算保留記憶数の値を1加算する。
受信した演出制御コマンドが第2保留記憶数加算指定コマンドであれば、演出制御用CPU101は、受信した第2保留記憶数加算指定コマンドを、RAMに形成されている第2始動入賞時コマンド格納領域の各格納領域のうち最新の図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドが格納されている格納領域に格納する。また、演出制御用CPU101は、第2保留記憶数保存領域に格納する第2保留記憶数を1加算するとともに、合算保留記憶数保存領域に格納する合算保留記憶数の値を1加算する。
受信した演出制御コマンドが第1保留記憶数減算指定コマンドであれば、演出制御用CPU101は、第1保留記憶数保存領域に格納する第1保留記憶数を1減算するとともに、合算保留記憶数保存領域に格納する合算保留記憶数の値を1減算する。
受信した演出制御コマンドが第2保留記憶数減算指定コマンドであれば、演出制御用CPU101は、第2保留記憶数保存領域に格納する第2保留記憶数を1減算するとともに、合算保留記憶数保存領域に格納する合算保留記憶数の値を1減算する。
図31は、図28に示されたメイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、まず、先読み演出として後述する保留変化演出や背景変化演出を実行するか否か、および保留変化演出や背景変化演出を実行する場合の演出態様(保留表示の表示態様を第1特殊態様または第2特殊態様のいずれにするか、あるいは演出図柄の背景画像を第1特別態様または第2特別態様のいずれにするか)を決定する先読み演出決定処理を実行する(ステップS800A)。
次いで、演出制御用CPU101は、非実行フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS2301)。非実行フラグは、特別図柄の可変表示の開始時に演出図柄の可変表示を開始しなかったことを示すフラグである。非実行フラグがセットされている場合、変動非実行中処理を実行し(ステップS2302)、そのまま演出制御プロセス処理を終了する。これにより、非実行フラグがセットされている場合には、ステップS800〜S807をおこなわない構成となっている。ステップS800〜S803の処理は、演出表示装置9における演出図柄の可変表示についての処理である、非実行フラグがセットされている間は、演出図柄の可変表示についての処理はおこなわれないこととなる。また、この非実行フラグは、確変状態における特別図柄の可変表示の開始時に、変動パターンコマンドと所定コマンドとが正常に受信されなかった場合にセットされるフラグである(図43参照)。したがって、非実行フラグがセットされている間、演出表示装置9においては、非実行フラグがセットされた際に表示していた画像が継続して表示されることとなる。非実行フラグがセットされた際に表示していた画像とは、例えば、一つ前の可変表示における停止図柄画像や、大当り終了後の演出画像や、客待ちデモ演出画像などの画像である。
ステップS2301において、非実行フラグがセットされていない場合、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S807のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。なお、演出制御プロセス処理では、演出表示装置9の表示状態が制御され、演出図柄の可変表示が実現されるが、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示に関する制御も、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示に関する制御も、一つの演出制御プロセス処理において実行される。なお、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示と、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示とを、別の演出制御プロセス処理により実行するように構成してもよい。また、この場合、いずれの演出制御プロセス処理により演出図柄の変動表示が実行されているかによって、いずれの特別図柄の変動表示が実行されているかを判断するようにしてもよい。
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に変更する。
演出図柄変動開始処理(ステップS801):演出図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理(ステップS802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(ステップS803):演出図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)、変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)のいずれかに対応した値に更新する。
大当り表示処理(ステップS804):大当りである場合には、変動時間の終了後、演出表示装置9に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。例えば、大当りの開始を指定するファンファーレ指定コマンドを受信したら、ファンファーレ演出を実行する。そして、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
ラウンド中処理(ステップS805):ラウンド中の表示制御を行う。例えば、大入賞口が開放中であることを示す大入賞口開放中表示コマンドを受信したら、ラウンド数の表示制御等を行う。
ラウンド後処理(ステップS806):ラウンド間の表示制御を行う。例えば、大入賞口が開放後(閉鎖中)であることを示す大入賞口開放後表示コマンドを受信したら、インターバル表示を行う。
大当り終了演出処理(ステップS807):演出表示装置9において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。例えば、大当りの終了を指定するエンディング指定コマンドを受信したら、エンディング演出を実行する。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
なお、本実施の形態では、非実行フラグがセットされている場合には、ステップS2302をおこなうとともに演出制御プロセス処理を終了する(すなわち、ステップS801〜S803を実行しない)ことにより、確変状態においては変動パターンコマンドおよび所定コマンドを正常に受信したことを条件として演出図柄の可変表示を実行する構成を実現したものであるが、具体的な制御についてはこれに限るものではない。例えば、ステップS2302を設けずに実現することとしてもよく、確変状態において変動パターンコマンドを受信したが所定コマンドを正常に受信しなかった場合には、ステップS801〜S803における変動時間タイマのセット/リセットや変動時間タイマを減算する処理を実行するものの、演出図柄の表示に関する処理は実行しないことにより実現することとしてもよい。また、ステップS2302を設けずに、確変状態において変動パターンコマンドを受信したが所定コマンドを正常に受信しなかった場合には、特別図柄の可変表示時間(受信した変動パターンコマンドにより認識可能)を計測し、該計測中にはステップS801〜S803における演出図柄の可変表示を実行しないようなものであってもよい。
図32は、保留変化演出の特殊態様表示および背景変化演出の特別態様表示のそれぞれの具体例を示す図である。
「保留変化演出」とは、第1保留記憶数表示部18cおよび第2保留記憶数表示部18dに表示される保留表示の表示態様を、所定の条件において通常態様とは異なる特殊態様で表示する演出である。この実施形態において、特殊態様は、図32(a−1)で示される第1特殊態様(「『熱』文字」ともいう)および図32(a−2)で示される第2特殊態様(「炎エフェクト」ともいう)の2種類がある。図32(a−1)に示すように、第1特殊態様の「熱」文字は、保留表示に「熱」の文字が施された表示態様である。また、図32(a−2)に示すように、第2特殊態様の炎エフェクトは、保留表示に炎の画像エフェクトが施された表示態様である。
「背景変化演出」とは、演出表示装置9に表示される演出図柄の背景画像の表示態様を、所定の条件において通常態様とは異なる特別態様で表示する演出である。この実施形態においては、特別態様は、図32(b−1)で示される第1特別態様(「晴天モード」ともいう)および図32(b−2)で示される第2特別態様(「落雷モード」ともいう)の2種類がある。図32(b−1)に示すように、第1特別態様の晴天モードは、太陽が出た晴天の天気を示す背景画像を表示するモードである。図32(b−2)で示すように、第2特別態様の落雷モードは、雷雲から落雷が発生した天気を示す背景画像を表示するモードである。
これらの保留変化演出および背景変化演出が実行される処理について、以下に具体的に説明する。
図33は、先読み演出決定処理(ステップS800A)を示すフローチャートである。先読み演出決定処理において、演出制御用CPU101は、まず、1セットの始動入賞時のコマンド(すなわち、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、および保留記憶数加算指定コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンドまたは第2保留記憶数加算指定コマンド)のセット)を新たに受信したか否かを確認する(ステップS1001)。具体的には、始動入賞時コマンド格納領域に1セットの図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、および保留記憶数加算指定コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンドまたは第2保留記憶数加算指定コマンド)が新たに格納されているか否かを判定することによって確認することができる。1セットの始動入賞時のコマンドを新たに受信していなければ、そのまま処理を終了する。
1セットの始動入賞時のコマンドを新たに受信していれば、演出制御用CPU101は、演出用乱数を抽出する(ステップS1002)。ここで抽出された演出用乱数は、後述の入賞時決定処理、保留変化演出決定処理、および背景変化演出決定処理における、保留変化演出および背景変化演出を実行するか否か、ならびに実行する場合の保留変化演出および背景変化演出の態様の決定に使用される。次に、演出制御用CPU101は、演出フラグテーブル(後述の図36)を参照し、保留変化演出フラグおよび背景変化演出の両方のフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1003)。保留変化演出フラグは、後述する入賞時決定処理または保留変化演出決定処理において保留変化演出を実行することに決定されたことにもとづいてセットされる。また、背景変化演出フラグは、後述する入賞時決定処理または背景変化演出決定処理において背景変化演出を実行することに決定されたことにもとづいてセットされる。すなわち、演出制御用CPU101は、保留変化演出および背景変化演出の両方が実行することに決定されているか否かを確認する。なお、この実施の形態においてステップS1003でYESと判定されるケースは、保留変化演出および背景変化演出の両方が既に実行されている場合、または保留変化演出が既に実行されており背景変化演出は未だ実行されていないが実行されることが決定されている場合のいずれかである。演出フラグテーブルに保留変化演出フラグおよび背景変化演出フラグの両方がセットされていた場合(ステップS1003のY)、演出制御用CPU101は、新たに受信した1セットの始動入賞時のコマンドに対応する新たな保留表示を、特殊態様ではない通常態様(例えば文字も画像エフェクトも施されていない丸型の表示態様)で表示する処理を実行する(ステップS1010)。
次に、演出制御用CPU101は、演出フラグテーブル(後述の図36)を参照し、保留変化演出フラグおよび背景変化演出のフラグのいずれもがセットされていないかどうかを確認する(ステップS1004)。演出フラグテーブルに、保留変化演出フラグおよび背景変化演出フラグの両方ともがセットされていなかった場合、すなわち保留変化演出フラグも背景変化演出フラグも一切セットされていなかった場合(ステップS1004でY)、演出制御用CPU101は、後述の入賞時決定処理(ステップS1005)を実行する。演出フラグテーブルに、保留変化演出フラグまたは背景変化演出フラグのどちらかがセットされていた場合(ステップS1004でN)、演出制御用CPU101は、背景変化演出フラグのみがセットされているか否かを確認する(ステップS1006)。演出フラグテーブルに背景変化演出フラグのみがセットされていた場合(ステップS1006でY)、演出制御用CPU101は、後述の保留変化演出決定処理(ステップS1007)を実行する。演出フラグテーブルに、背景変化演出フラグがセットされていなかった場合(ステップS1006でN)は、保留変化演出フラグのみがセットされていると判定される。このとき演出制御用CPU101は、保留記憶数の数を確認する(ステップS1008)。なお、この場合、この実施の形態では、第2特別図柄の変動表示が優先実行されるのであるから、遊技状態が低ベース状態(本例では、通常状態)であれば第1保留記憶数の数を確認し、遊技状態が高ベース状態(本例では、確変状態または時短状態)であれば第2保留記憶数の数を確認する。保留記憶数が3未満であった場合(ステップS1008でN)、演出制御用CPU101は、新たに受信した1セットの始動入賞時のコマンドに対応する新たな保留表示を、特殊態様ではない通常態様で表示する処理を実行する(ステップS1010)。保留記憶数が3以上であった場合(ステップS1008でY)、演出制御用CPU101は、後述の背景変化演出決定処理(ステップS1009)を実行する。
なお、演出制御用CPU101が背景変化演出フラグのみがセットされているか否かを確認するステップS1006の処理を実行するときには、演出フラグテーブルに保留変化演出フラグおよび背景変化演出フラグの少なくともどちらかのフラグがセットされていないこと、ならびに保留変化演出フラグまたは背景変化演出フラグのどちらかのフラグがセットされていることは既に確認済みであるため(ステップS1003およびステップS1004)、ここで背景変化演出フラグがセットされていることが確認できれば、その時点で背景変化演出フラグのみがセットされていると判断可能である。
(入賞時決定処理(ステップS1005)、図34)
前述のとおり、演出制御用CPU101は、演出フラグテーブルに保留変化演出フラグおよび背景変化演出フラグがいずれもセットされていないことを確認したら(ステップS1004でY)、入賞時決定処理(ステップS1005)を実行する。図34は、この入賞時決定処理(ステップS1005)の具体的な処理を示すフローチャートである。
まず、演出制御用CPU101は、入賞時決定テーブルにもとづいて、(1)先読み演出(保留変化演出および背景変化演出)を実行するか否か、および(2)先読み演出を実行する場合には実行する先読み演出の種別と演出態様と、を決定する(ステップS1020)。これらは、具体的には、演出制御用CPU101が、受信した1セットの始動入賞時のコマンドのうちの図柄指定コマンド(図14参照)、保留記憶数、および抽出した演出用乱数(ステップS1002)と入賞時決定テーブル(図35)とを比較参照して決定される。すなわち、演出制御用CPU101は、保留記憶数にもとづいて使用すべき入賞時決定テーブルを決定し、図柄指定コマンドの内容にもとづいて入賞時判定結果を判断し、それぞれの入賞判定結果毎に予め定められた割合にもとづいて、(1)先読み演出を実行するか否か、および(2)先読み演出を実行する場合の演出態様を決定する。これらの処理について、より具体的に説明する。
まず、保留記憶数が3以上の場合、演出制御用CPU101は、図35(a)の入賞時決定テーブルを利用することに決定する。なお、この場合、遊技状態が低ベース状態(本例では、通常状態)であれば第1保留記憶数が3以上であるか否かを確認し、遊技状態が高ベース状態(本例では、確変状態または時短状態)であれば第2保留記憶数が3以上であるか否かを確認する。
ここで、図柄指定コマンドがC400(H)の場合には、入賞時判定結果が「はずれ」であると判断されるため、演出制御用CPU101は、第1特殊態様の保留変化演出の実行割合を5%、第2特殊態様の保留変化演出の実行割合を1%、第1特別態様の背景変化演出の実行割合を2%、第2特別態様の背景変化演出の実行割合を2%、先読み演出を実行しない割合を90%とするよう、先読み演出についての決定処理を実行する。
図柄指定コマンドがC401(H)の場合には、入賞時判定結果が「15R通常大当り」であると判断されるため、演出制御用CPU101は、第1特殊態様の保留変化演出の実行割合を10%、第2特殊態様の保留変化演出の実行割合を20%、第1特別態様の背景変化演出の実行割合を20%、第2特別態様の背景変化演出の実行割合を5%、先読み演出を実行しない割合を45%とするよう、先読み演出についての決定処理を実行する。
図柄指定コマンドがC402(H)の場合には、入賞時判定結果が「5R通常大当り」であると判断されるため、演出制御用CPU101は、第1特殊態様の保留変化演出の実行割合を10%、第2特殊態様の保留変化演出の実行割合を20%、第1特別態様の背景変化演出の実行割合を5%、第2特別態様の背景変化演出の実行割合を5%、先読み演出を実行しない割合を60%とするよう、先読み演出についての決定処理を実行する。
図柄指定コマンドがC403(H)の場合には、入賞時判定結果が「15R確変大当り」であると判断されるため、演出制御用CPU101は、第1特殊態様の保留変化演出の実行割合を10%、第2特殊態様の保留変化演出の実行割合を20%、第1特別態様の背景変化演出の実行割合を20%、第2特別態様の背景変化演出の実行割合を20%、先読み演出を実行しない割合を30%とするよう、先読み演出についての決定処理を実行する。
図柄指定コマンドがC404(H)の場合には、入賞時判定結果が「5R確変大当り」であると判断されるため、演出制御用CPU101は、第1特殊態様の保留変化演出の実行割合を10%、第2特殊態様の保留変化演出の実行割合を20%、第1特別態様の背景変化演出の実行割合を5%、第2特別態様の背景変化演出の実行割合を20%、先読み演出を実行しない割合を45%とするよう、先読み演出についての決定処理を実行する。
図柄指定コマンドがC405(H)の場合には、入賞時判定結果が「突然確変大当り」であると判断されるため、演出制御用CPU101は、第1特殊態様の保留変化演出の実行割合を10%、第2特殊態様の保留変化演出の実行割合を20%、第1特別態様の背景変化演出の実行割合を5%、第2特別態様の背景変化演出の実行割合を20%、先読み演出を実行しない割合を45%とするよう、先読み演出についての決定処理を実行する。
保留記憶数が3未満の場合、演出制御用CPU101は、図35(b)の入賞時決定テーブルを利用することに決定する。この入賞時決定テーブルは、保留記憶数が3以上の場合の入賞時決定テーブルと異なり、背景変化演出を実行しないように設定されている。すなわち、本実施形態では、保留記憶数が3未満の場合には背景変化演出を実行しないこととしている。
ここで、図柄指定コマンドがC400(H)の場合には、入賞時判定結果が「はずれ」であると判断されるため、演出制御用CPU101は、第1特殊態様の保留変化演出の実行割合を5%、第2特殊態様の保留変化演出の実行割合を1%、先読み演出を実行しない割合を90%とするよう、先読み演出についての決定処理を実行する。
図柄指定コマンドがC401(H)〜C405(H)の場合には、入賞時判定結果が「15R通常大当り」、「5R通常大当り」、「15R確変大当り」、「5R確変大当り」、または「突然確変大当り」であると判断されるため、演出制御用CPU101は、第1特殊態様の保留変化演出の実行割合を10%、第2特殊態様の保留変化演出の実行割合を20%、先読み演出を実行しない割合を70%とするよう、先読み演出についての決定処理を実行する。
上記のように、所定の割合で先読み演出を実行させるために、実際の処理は、例えば以下のようになる。すなわち、演出用乱数を例えば0〜99の範囲の乱数として定義し、保留記憶数が3以上であって入賞時判定結果が「はずれ」の場合を例にすると、演出用乱数が0〜4の範囲だった場合は第1特殊態様の保留変化演出、演出用乱数が5だった場合は第2特殊態様の保留変化演出、演出用乱数が6または7だった場合は第1特別態様の背景変化演出、演出用乱数が8または9だった場合は第2特別態様の背景変化演出、そして演出用乱数が10〜99だった場合は先読み演出を実行しないよう、演出制御用CPU101が処理する。なお、演出用乱数として定義される数値範囲は任意であり、結果的に所定の割合で各先読み演出が実行されるように設定されればよい。
なお、本実施形態では、保留変化演出は大当りの可能性を示唆し、背景変化演出は大当りの種別を示唆するよう設定されている。すなわち、保留変化演出のうち、第1特殊態様よりも第2特殊態様が実行される場合のほうが大当りの可能性が高く、はずれの可能性が低くなるよう設定されている。また、第1特別態様の背景変化演出が実行された場合、5R大当り(5R通常大当りおよび5R確変大当り)よりも15R大当り(15R通常大当りおよび15R確変大当り)の可能性が高くなるよう設定されている。また、第2特別態様の背景変化演出が実行された場合、通常大当り(15R通常大当りおよび5R通常大当り)よりも確変大当り(15R確変大当り、5R確変大当り、および突然確変大当り)の可能性が高くなるよう設定されている。
このように、保留変化演出および背景変化演出がそれぞれ大当りの可能性および大当りの種別を示唆するよう入賞時決定テーブルを設定することで、遊技者が保留変化演出や背景変化演出により注目するようになり、興趣を向上させることができる。
図36は、演出フラグテーブルの一例を示す表である。演出フラグテーブルは、変動対応表示や、各第1保留表示および各第2保留表示が、それぞれ先読み演出のターゲットとなるか否か、および先読み演出のターゲットとなる場合の、先読み演出の種別(保留変化演出または背景変化演出)および態様(第1特殊態様もしくは第2特殊態様、または第1特別態様もしくは第2特別態様)を記憶する記憶領域である。また、この実施形態については開始条件が成立した保留記憶(すなわち変動対応表示)についても、上記情報が記憶されている。
図36に示すように、演出フラグテーブルには変動対応表示や、各第1保留表示および各第2保留表示のそれぞれに対応した、保留変化演出フラグ、および背景変化演出フラグが記憶されている。
保留変化演出フラグには、第1特殊態様フラグと第2特殊態様フラグとがあり、背景変化演出フラグには第1特別態様フラグと第2特別態様フラグとがある。前述の入賞時決定処理において、演出制御用CPU101は、始動入賞時の判定で先読み演出を実行することに決定したとき、当該始動入賞にもとづく保留記憶を含めた保留記憶数に対応したフラグをセットする。例えば、第1保留記憶数が3のときに新たな始動入賞が発生して第1保留記憶数が4となり、係る始動入賞に対して先読み演出決定処理を実行する場合であって、第2特別態様の背景変化演出を実行することに決定された場合、演出制御用CPU101は、演出フラグテーブルにおいて第1保留表示4に対応する背景変化演出フラグの第2特別態様フラグをセットする(図36参照)。
以上が、入賞時決定処理のステップS1020の処理である。演出制御用CPU101は、このステップS1020の処理の結果、保留変化演出を実行することに決定したか否かの確認を行う(ステップS1021)。その結果、保留変化演出を実行することに決定した場合(ステップS1021でY)、上述のとおり、演出フラグテーブルにおいて現在の保留記憶数(第1保留記憶数加算指定コマンドまたは第2保留記憶数加算指定コマンドを受信したことにもとづく加算更新後の第1保留記憶数または第2保留記憶数)に対応させて、演出制御用CPU101が演出態様に応じたフラグをセットする(ステップS1022)。そして、演出制御用CPU101は、当該決定対象の保留表示を、決定された第1特殊態様または第2特殊態様のどちらかで表示し(ステップS1023)、入賞時決定処理を終了する。
一方で、演出制御用CPU101が、保留変化演出を実行することに決定していなかった場合(ステップS1021でN)、次に演出制御用CPU101は、背景変化演出をどの変動表示まで連続して実行するかを決定する。本実施形態では、第1特別態様(晴天モード)の背景変化演出を伴う変動表示で大当りとなる場合には15Rの大当り、すなわち15R通常大当りまたは15R確変大当りであることを確定させ、第2特別態様(落雷モード)の背景変化演出を伴う変動表示で大当りとなる場合には確変大当り、すなわち15R確変大当り、5R確変大当りまたは突然確変大当りであることを確定させるため、以下のステップS1026〜S1032の処理を実行する。
演出制御用CPU101は、保留変化演出を実行することに決定していなかった場合(ステップS1021でN)、ステップS1020の処理の結果、背景変化演出を実行することに決定したか否かの確認を行う(ステップS1025)。背景変化演出を実行することに決定していなかった場合(ステップS1025でN)、新たな保留表示を通常態様で表示して(ステップS1033)、入賞時決定処理を終了する。背景変化演出を実行することに決定した場合(ステップS1025でY)、演出制御用CPU101は、次にその背景変化演出の態様を確認する。
当該背景変化演出が第1特別態様(晴天モード)であった場合(ステップS1026でY)、演出制御用CPU101は図柄指定コマンドを確認し、決定対象の変動表示が15R以外の大当りか否か、すなわち、はずれ、5R通常大当り、5R確変大当り、または突然確変大当りであって、15R通常大当りまたは15R確変大当りではないことを判定する(ステップS1027)。この判定の結果、決定対象の変動表示が15R以外の大当りであった場合(ステップS1027でY)、演出制御用CPU101は、演出フラグテーブルにおいて現在の保留記憶数−1(当該決定対象のひとつ前の保留表示)に対応する第1特別態様の背景変化演出フラグをセットする(ステップS1028)。当該処理の後、演出制御用CPU101は決定対象の保留表示を通常態様で表示して(ステップS1033)、入賞時決定処理を終了する。
一方で、決定対象の変動表示が15Rの大当りであった場合(ステップS1027でN)、演出制御用CPU101は、演出フラグテーブルにおいて現在の保留記憶数(当該決定対象の保留表示)に対応する第1特別態様の背景変化演出フラグをセットする(ステップS1029)。当該処理の後、演出制御用CPU101は決定対象の保留表示を通常態様で表示して(ステップS1033)、入賞時決定処理を終了する。
背景変化演出が第1特別態様(晴天モード)でなかった場合(ステップS1026でN)、背景変化演出は第2特別態様(落雷モード)であると判断される。このとき、演出制御用CPU101は、決定対象の変動表示が通常大当りか、すなわち、15R通常大当りまたは5R通常大当りであって、はずれ、15R確変大当り、5R確変大当り、または突然確変大当りではないことを判定する(ステップS1030)。この判定の結果、決定対象の変動表示が15R通常大当りまたは5R通常大当りであった場合(ステップS1030でY)、演出制御用CPU101は、演出フラグテーブルにおいて現在の保留記憶数−1(当該決定対象のひとつ前の保留表示)に対応する第2特別態様の背景変化演出フラグをセットする(ステップS1031)。当該処理の後、演出制御用CPU101は決定対象の保留表示を通常態様で表示して(ステップS1033)、入賞時決定処理を終了する。
一方で、決定対象の変動表示が通常大当りではなかった場合、すなわち、はずれ、15R確変大当り、5R確変大当りまたは突然確変大当りであった場合(ステップS1030でN)、演出制御用CPU101は、演出フラグテーブルにおいて現在の保留記憶数(当該決定対象の保留表示)に対応する第2特別態様の背景変化演出フラグをセットする(ステップS1032)。当該処理の後、演出制御用CPU101は決定対象の保留表示を通常態様で表示して(ステップS1033)、入賞時決定処理を終了する。
以上が、先読み演出決定処理(図33)の入賞時決定処理(ステップS1005、図34)の具体的処理である。
上記のような処理を行うことで、15R大当り(15R通常大当りまたは15R確変大当り)以外の変動表示に対応する保留記憶があった場合、その前の変動表示までで第1特別態様の背景変化演出の連続演出が終了する。これによって、遊技者は、第1特別態様の背景変化演出が実行されている間に大当りとなる場合には15R大当りが確定すると理解することとなり、遊技者は背景変化演出に注目するようになり、興趣を向上させることができる。確変大当り(15R確変大当り、5R確変大当り、または突然確変大当り)と第2特別態様の背景変化演出の関係についても同様に、遊技者は、第2特別態様の背景変化演出が実行されている間に大当りとなる場合には確変大当りが確定すると理解することとなり、遊技者は背景変化演出に注目するようになり、興趣を向上させることができる。
なお、この実施の形態では、第2特別図柄の変動表示が優先実行されることから、遊技状態が低ベース状態(本例では、通常状態)であるときに第1保留記憶を予告対象として背景変化演出が実行されている場合に途中で第2特別図柄の変動表示が割り込む場合も考えられる。この場合、例えば、割り込んだ第2特別図柄の変動表示に応じて背景変化演出の実行期間を延長するようにしてもよい。また、例えば、第2特別図柄の変動表示が割り込んだ場合には、背景変化演出を途中でキャンセルするようにしてもよい。
(保留変化演出決定処理(ステップS1007)、図37)
前述のとおり、演出制御用CPU101は、演出フラグテーブルに背景変化演出フラグのみがセットされていることを確認したら(ステップS1006でY)、保留変化演出決定処理(ステップS1007)を実行する。図37は、この保留変化演出決定処理(ステップS1007)の処理を示すフローチャートである。図38は、保留変化演出決定テーブルの具体例を示す図である。
まず、演出制御用CPU101は、保留変化演出決定テーブルにもとづいて、(1)保留変化演出を実行するか否か、および(2)保留変化演出を実行する場合には実行する保留変化演出の演出態様を決定する(ステップS1040)。これらは、具体的には、演出制御用CPU101が、受信した1セットの始動入賞時のコマンドのうちの図柄指定コマンド(図14参照)、および抽出した演出用乱数(ステップS1002)と保留変化演出決定テーブル(図38)とを比較参照して決定される。すなわち、演出制御用CPU101は、図柄指定コマンドの内容にもとづいて入賞時判定結果を判断し、それぞれの入賞判定結果毎に予め定められた割合にもとづいて、(1)保留変化演出を実行するか否か、および(2)保留変化演出を実行する場合の演出態様を決定する。これらの処理について、より具体的に説明する。
図柄指定コマンドがC400(H)の場合には、入賞判定結果が「はずれ」であると判断されるため、演出制御用CPU101は、第1特殊態様の保留変化演出の実行割合を10%、第2特殊態様の保留変化演出の実行割合を2%、先読み演出を実行しない割合を88%とするよう、保留変化演出についての決定処理を実行する。
図柄指定コマンドがC401(H)〜C405(H)の場合には、入賞判定結果が「15R通常大当り」、「5R通常大当り」、「15R確変大当り」、「5R確変大当り」、または「突然確変大当り」であると判断されるため、演出制御用CPU101は、第1特殊態様の保留変化演出の実行割合を20%、第2特殊態様の保留変化演出の実行割合を40%、先読み演出を実行しない割合を40%とするよう、保留変化演出(先読み演出のひとつ)についての決定処理を実行する。
このように、図38の保留変化演出決定テーブルでは、図35の入賞時決定テーブルと比較して高い割合で保留変化演出が実行されるようになっている。すなわち、保留変化演出および背景変化演出のいずれも実行されていない場合(ステップS1005の入賞時決定処理が実行される場合)よりも、背景変化演出が実行されている場合(ステップS1006でYESと判定されてステップS1007の保留変化演出決定処理が実行される場合)の方が、保留表示が第1特殊態様または第2特殊態様に変化する割合が高められるようになっている。
なお、ここで演出制御用CPU101の実際の処理は、演出用乱数を利用して行われるが、その処理は入賞時決定処理の際の処理と同様である。すなわち、上記の所定の割合で保留変化演出が実行されるよう、演出用乱数の数値範囲と、それに対応する第1特殊態様の保留変化演出と第2特殊態様の保留変化演出とをそれぞれ実行する数値範囲、および保留変化演出を実行しない数値範囲とを、設定すればよい。
以上が、保留変化演出決定処理のステップS1040の処理である。なお、以下に保留変化演出決定処理のステップS1041〜S1047の各処理を具体的に説明するが、この処理は入賞時決定処理(図34)のステップS1021〜S1023およびステップS1033の処理とそれぞれ同様である。
演出制御用CPU101は、上述のステップS1040の処理の結果、保留変化演出を実行することに決定したか否かの確認を行う(ステップS1041)。その結果、保留演出を実行することに決定していない場合(ステップS1041でN)、演出制御用CPU101は、新たな保留表示を通常態様で示して(ステップS1047)、保留変化演出決定処理を終了する。保留変化演出を実行することに決定した場合(ステップS1041でY)、演出制御用CPU101は、演出フラグテーブルにおいて現在の保留記憶数(当該決定対象の保留表示)に対応させて、演出態様に応じたフラグをセットする(ステップS1042)。そして、演出制御用CPU101は、当該決定対象の新たな保留表示を、決定された第1特殊態様または第2特殊態様のどちらかの保留変化演出で表示し(ステップS1023)、保留変化演出決定処理を終了する。
以上が、先読み演出決定処理(図33)の保留変化演出決定処理(ステップS1007、図37)の具体的処理である。
(背景変化演出決定処理(ステップS1009)、図39)
前述のとおり、保留記憶数が3以上であった場合(ステップS1008でY)、演出制御用CPU101は、背景変化演出決定処理(ステップS1009)を実行する。図39は、この背景変化演出決定処理(ステップS1009)の具体的な処理を示すフローチャートである。
まず、演出制御用CPU101は、背景変化演出決定テーブルにもとづいて、(1)背景変化演出を実行するか否か、および(2)背景変化演出を実行する場合には実行する背景変化演出の演出態様を決定する。これらは、具体的には、演出制御用CPU101が、受信した1セットの始動入賞時のコマンドのうちの図柄指定コマンド(図14参照)、および抽出した演出用乱数(ステップS1002)と背景変化演出決定テーブル(図40)とを比較参照して決定される。すなわち、演出制御用CPU101は、図柄指定コマンドの内容にもとづいて入賞時判定結果を判断し、それぞれの入賞判定結果毎に予め定められた割合にもとづいて、(1)背景変化演出を実行するか否か、および(2)背景変化演出を実行する場合の演出態様を決定する。これらの処理について、より具体的に説明する。
図柄指定コマンドがC400(H)の場合には、入賞判定結果が「はずれ」であると判断されるため、演出制御用CPU101は、第1特別態様の背景変化演出の実行割合を4%、第2特別態様の背景変化演出の実行割合を4%、背景変化演出を実行しない割合を92%とするよう、背景変化演出についての決定処理を実行する。
図柄指定コマンドがC401(H)の場合には、入賞判定結果が「15R通常大当り」であると判断されるため、演出制御用CPU101は、第1特別態様の背景変化演出の実行割合を40%、第2特別態様の背景変化演出の実行割合を10%、背景変化演出を実行しない割合を50%とするよう、背景変化演出についての決定処理を実行する。
図柄指定コマンドがC402(H)の場合には、入賞判定結果が「5R通常大当り」であると判断されるため、演出制御用CPU101は、第1特別態様の背景変化演出の実行割合を10%、第2特別態様の背景変化演出の実行割合を10%、背景変化演出を実行しない割合を80%とするよう、背景変化演出についての決定処理を実行する。
図柄指定コマンドがC403(H)の場合には、入賞判定結果が「15R確変大当り」であると判断されるため、演出制御用CPU101は、第1特別態様の背景変化演出の実行割合を40%、第2特別態様の背景変化演出の実行割合を40%、背景変化演出を実行しない割合を20%とするよう、背景変化演出についての決定処理を実行する。
図柄指定コマンドがC404(H)の場合には、入賞判定結果が「5R確変大当り」であると判断されるため、演出制御用CPU101は、第1特別態様の背景変化演出の実行割合を10%、第2特別態様の背景変化演出の実行割合を40%、背景変化演出を実行しない割合を50%とするよう、背景変化演出についての決定処理を実行する。
図柄指定コマンドがC405(H)の場合には、入賞判定結果が「突然確変大当り」であると判断されるため、演出制御用CPU101は、第1特別態様の背景変化演出の実行割合を10%、第2特別態様の背景変化演出の実行割合を40%、背景変化演出を実行しない割合を50%とするよう、背景変化演出についての決定処理を実行する。
このように、図40の背景変化演出決定テーブルでは、図35の入賞時決定テーブルと比較して高い割合で背景変化演出が実行されるようになっている。すなわち、保留変化演出および背景変化演出のいずれも実行されていない場合(ステップS1005の入賞時決定処理が実行される場合)よりも、保留変化演出が実行されている場合(ステップS1006でNOと判定されてステップS1009の背景変化演出決定処理が実行される場合)の方が、背景画像が第1特別態様または第2特別態様に変化する割合が高められるようになっている。
なお、ここで演出制御用CPU101の実際の処理は、演出用乱数を利用して行われるが、その処理は入賞時決定処理および保留変化演出決定処理の際の処理と同様である。すなわち、上記の所定の割合で背景変化演出が実行されるよう、演出用乱数の数値範囲と、それに対応する第1特別態様の背景変化演出と第2特別態様の背景変化演出とをそれぞれ実行する数値範囲、および保留変化演出を実行しない数値範囲とを、設定すればよい。
以上が、背景変化演出決定処理におけるステップS1050の処理である。なお、以下に背景変化演出決定処理のステップS1051〜S1060の各処理を具体的に説明するが、この処理は入賞時決定処理(図34)のステップS1025〜S1033と同様である。本実施形態では、第1特別態様(晴天モード)の背景変化演出を伴う変動表示の際に大当りになった場合には15Rの大当り、すなわち15R通常大当りまたは15R確変大当りであることを確定させ、第2特別態様(落雷モード)の背景変化演出を伴う変動表示の際に大当りになった場合には確変大当り、すなわち15R確変大当り、5R確変大当りまたは突然確変大当りであることを確定させるため、以下のステップS1051〜S1059の処理を実行する。
演出制御用CPU101は、上述のステップS1050の処理の結果、背景変化演出を実行することに決定したか否かの確認を行う(ステップS1051)。その結果、背景変化演出を実行することに決定していない場合(ステップS1051でN)、演出制御用CPU101は、新たな保留表示を通常態様で表示して(ステップS1060)、背景変化演出決定処理を終了する。背景変化演出を実行することに決定した場合(ステップS1051でY)、演出制御用CPU101は、次にその背景変化演出の態様を確認する(ステップS1052)。
当該背景変化演出が第1特別態様(晴天モード)であった場合(ステップS1052でY)、演出制御用CPU101は図柄指定コマンドを確認し、決定対象の変動表示が15R以外の大当りか否か、すなわち、はずれ、5R通常大当り、5R確変大当り、または突然確変大当りであって、15R通常大当りまたは15R確変大当りではないことを判定する(ステップS1054)。この判定の結果、決定対象の変動表示が15R以外の大当りであった場合(ステップS1054でY)、演出制御用CPU101は、演出フラグテーブルにおいて現在の保留記憶数−1(当該決定対象のひとつ前の保留表示)に対応する第1特別態様の背景変化演出フラグをセットする(ステップS1055)。当該処理の後、演出制御用CPU101は新たな保留表示を通常態様で表示して(ステップS1060)、入賞時決定処理を終了する。
一方で、決定対象の変動表示が15Rの大当りであった場合(ステップS1054でN)、演出制御用CPU101は、演出フラグテーブルにおいて現在の保留記憶数(当該決定対象の保留表示)に対応する第1特別態様の背景変化演出フラグをセットする(ステップS1056)。当該処理の後、演出制御用CPU101は新たな保留表示を通常態様で表示して(ステップS1060)、入賞時決定処理を終了する。
背景変化演出が第1特別態様(晴天モード)でなかった場合(ステップS1052でN)、背景変化演出は第2特別態様(落雷モード)であると判断される。このとき、演出制御用CPU101は、決定対象の変動表示が通常大当りか、すなわち、15R通常大当りまたは5R通常大当りであって、はずれ、15R確変大当り、5R確変大当り、または突然確変大当りではないことを判定する(ステップS1057)。この判定の結果、決定対象の変動表示が15R通常大当りまたは5R通常大当りであった場合(ステップS1057でY)、演出制御用CPU101は、演出フラグテーブルにおいて現在の保留記憶数−1(当該決定対象のひとつ前の保留表示)に対応する第2特別態様の背景変化演出フラグをセットする(ステップS1058)。当該処理の後、演出制御用CPU101は新たな保留表示を通常態様で表示して(ステップS1060)、入賞時決定処理を終了する。
一方で、決定対象の変動表示が通常大当りではなかった場合、すなわち、はずれ、15R確変大当り、5R確変大当りまたは突然確変大当りであった場合(ステップS1057でN)、演出制御用CPU101は、演出フラグテーブルにおいて現在の保留記憶数(当該決定対象の保留表示)に対応する第2特別態様の背景変化演出フラグをセットする(ステップS1059)。当該処理の後、演出制御用CPU101は新たな保留表示を通常態様で表示して(ステップS1060)、入賞時決定処理を終了する。
以上が、先読み演出決定処理(図33)の背景変化演出決定処理(ステップS1009、図39)の具体的処理である。
なお、本実施形態では、入賞時判定結果を確認するために、演出制御用CPU101が図柄指定コマンドを確認する例について説明したが、必ずしもこの方法に限定されるわけではない。例えば、演出制御用CPU101は、図柄指定コマンドに代えて変動カテゴリコマンドを確認することによっても、はずれか大当りかを確認することができる。
図41は、変動非実行中処理を示すフローチャートである。変動非実行中処理は、図31のステップS2302に示した処理であり、特別図柄の可変表示が開始されたときに演出図柄の可変表示が開始されなかった場合におこなわれる処理である。変動非実行中処理において、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定し(ステップS2401)、セットされている場合、確定コマンド受信フラグをリセットし(ステップS2402)、変動パターンコマンドに応じて演出図柄の停止図柄を決定する(ステップS2403)。具体的には、変動パターンコマンド格納領域に格納されている変動パターンコマンドが、いずれの可変表示結果(はずれ、大当り)に対応した変動パターンコマンドであるかを検出し、可変表示結果がはずれであればはずれ図柄を、可変表示結果が大当りであれば大当り図柄を、演出図柄の停止図柄として決定する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に対応した値に変更する(ステップS2404)。これにより、特別図柄の可変表示終了時に図柄確定指定コマンドが正常に受信された場合に、特別図柄の可変表示開始時から演出表示装置9に継続して表示していた画像(例えば、前の変動における停止図柄画像)から、変動パターンコマンドに応じた演出図柄の停止図柄に切り替えて表示することが可能な構成となっている。
なお、ステップS2403において、はずれ図柄を演出図柄の停止図柄として決定する場合、予め定められた組み合わせのはずれ図柄を決定することとしてもよいし、ランダムに決定したはずれ図柄を決定することとしてもよい。また、本実施の形態では、変動パターンコマンドにより可変表示結果が大当りであるか否かが認識可能であるが、大当り種別は認識不可能な構成であるため、ステップS2403において大当り図柄を演出図柄の停止図柄として決定する場合、遊技者にとって有利性の低い大当りであることを示唆する大当り図柄を演出図柄の停止図柄として決定することが望ましい。そうすることにより、遊技者にとって有利性の高い大当り(例えば、15R通常大当り、15R確変大当り)であることを示唆する大当り図柄の演出図柄を表示しておきながら、遊技者にとって有利性の低い大当り(例えば、5R通常大当り、5R確変大当り)をおこなうことにより遊技者を落胆させてしまうことを防止することができる。
また、本実施の形態では、図柄確定指定コマンドを受信した場合に、変動パターンコマンドに応じて演出図柄の停止図柄を決定することとしたが、特別図柄の可変表示開始時に表示結果指定コマンドを正常に受信している場合(例えば、表示結果指定コマンド受信フラグがセットされている場合)には、表示結果指定コマンドに応じて演出図柄の停止図柄を決定することとしてもよい。また、受信した変動パターンコマンドと表示結果指定コマンドとに含まれる情報が整合する場合(両コマンドにおける可変表示結果(大当り/はずれ)が一致する場合)にのみ、整合した内容に応じて演出図柄の停止図柄を決定することとしてもよい。そのとき、受信した変動パターンコマンドと表示結果指定コマンドとが整合しない場合には、はずれ図柄を演出図柄の停止図柄として決定することが望ましい。そうすることにより、大当り図柄の演出図柄を停止表示しておきながらはずれであることにより、遊技者を落胆させてしまうことを防止することができる。
また、ステップS2401において、確定コマンド受信フラグがセットされていない場合、演出制御用CPU101は、客待ちデモ指定コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定し(ステップS2405)、セットされている場合、客待ちデモ指定コマンド受信フラグをリセットし(ステップS2406)、所定のはずれ図柄を演出図柄の停止図柄として決定し(ステップS2407)、ステップS2404へ移行する。これにより、客待ちデモ指定コマンドが正常に受信された場合に、特別図柄の可変表示開始時から演出表示装置9に継続して表示していた画像(例えば、前の変動における停止図柄画像)から、はずれ図柄に切り替えて表示することが可能な構成となっている。なお、ステップS2407において、所定のはずれ図柄を演出図柄の停止図柄として決定する場合、予め定められた組み合わせのはずれ図柄を決定することとしてもよいし、ランダムに決定したはずれ図柄を決定することとしてもよい。
また、本実施の形態においては、ステップS2407において、所定のはずれ図柄を演出図柄の停止図柄として決定することとしたが、変動パターンコマンドに応じて演出図柄の停止図柄を決定することとしてもよいし、受信していれば、表示結果指定コマンドに応じて演出図柄の停止図柄を決定することとしてもよい。
なお、ここで客待ちデモ指定コマンドを受信するパターンとしては、二つのパターンが想定される。まず、第1パターンとしては、演出図柄の可変表示を開始しなかった特別図柄の可変表示結果がはずれであり、図柄確定指定コマンドを正常に受信せず、該可変表示が終了してから合算保留記憶数が0になった(変動が途切れた)ときに客待ちデモ指定コマンドを受信したパターンがある。また、第2パターンとしては、演出図柄の可変表示を開始しなかった特別図柄の可変表示結果が大当りであり、図柄確定指定コマンドを正常に受信せず、大当りに関連するコマンド(大当り開始指定コマンド、大入賞口開放中指定コマンド、大入賞口開放後指定コマンド、大当り終了指定コマンド)をいずれも正常に受信せずに大当り遊技が終了してから合算保留記憶数が0になった(変動が途切れた)ときに客待ちデモ指定コマンドを受信したパターンである。仮に第1パターンであった場合には、本実施の形態のようにステップS2407にてはずれ図柄を演出図柄の停止図柄として決定することにより、特別図柄の可変表示結果も演出図柄の可変表示結果もはずれとなり、内部的な遊技の進行と演出内容との整合を図ることができる。また、仮に第2パターンであった場合、特別図柄の可変表示結果に合わせて大当り図柄を停止図柄と決定しては、大当り遊技終了後に演出図柄の停止図柄として大当り図柄が停止表示されることとなってしまい、徒に遊技者に期待感を与えてしまう虞がある。そこで、本実施の形態のように、第2パターンであった場合であっても、ステップS2407にてはずれ図柄を停止図柄として決定させることにより、大当り遊技終了後に大当り図柄を停止表示させることで徒に遊技者に期待感を与えてしまうことを防止することができる。
なお、本実施の形態においては、変動非実行中処理において図柄確定指定コマンドまたは客待ちデモ指定コマンドを受信した場合、演出図柄の停止図柄を決定(ステップS2403,S2407)した後に演出図柄変動停止処理に移行する(ステップS2404)ことにより、特別図柄の可変表示に対応する演出図柄の停止図柄を停止表示することとしたが、これに限らず、例えば、ステップS2403,S2407において、演出図柄の停止図柄を決定するとともに画像表示装置9に表示し、ステップS2404において変動パターンコマンド受信待ち処理に移行することとしてもよい。
また、ステップS2405において、客待ちデモ指定コマンド受信フラグがセットされていない場合、演出制御用CPU101は、ファンファーレフラグがセットされているか否かを判定する(ステップS2408)。セットされている場合、ファンファーレフラグをリセットし(ステップS2409)、ファンファーレ演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS2410)。そして、プロセスタイマをスタートさせる(ステップS2411)。そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を、大当り表示処理(ステップS804)に対応した値に設定する(ステップS2412)。なお、ここで、ファンファーレフラグがセットされている場合とは、演出図柄の可変表示を開始しなかった特別図柄の可変表示結果が大当りであり、図柄確定指定コマンドを正常に受信せず、大当り開始指定コマンドを受信した場合である。これにより、大当り開始指定コマンドが正常に受信された場合に、特別図柄の可変表示開始時から演出表示装置9に継続して表示していた画像(例えば、前の変動における停止図柄画像)から、ファンファーレ演出画像に切り替えて表示することが可能な構成となっている。
なお、本実施の形態では、特別図柄の可変表示開始時に演出図柄の可変表示を開始せずに特別図柄の可変表示開始時に表示していた画像を継続して演出表示装置9に表示している状態(以下、「変動非実行中」という)において、大当り開始指定コマンドを受信した場合には、変動非実行中に表示していた画像からファンファーレ演出画像に切り替えて表示することとしたが、変動非実行中に表示していた画像から演出図柄の停止図柄に切り替えて表示し、その後にファンファーレ演出画像に切り替えて表示することとしてもよい。その場合、大当り図柄を演出図柄の停止図柄として決定するものであればよく、例えば、変動パターンコマンドや表示結果指定コマンドに応じて演出図柄の停止図柄を決定することとしてもよいし、所定の大当り図柄を演出図柄の停止図柄を決定することとしてもよい。なお、所定の大当り図柄を演出図柄の停止図柄を決定する場合は、遊技者に対する有利性の高い大当り(例えば、15R通常大当り、15R確変大当り)を示唆する大当り図柄を停止表示したにもかかわらず、遊技者に対する有利性の低い大当り(例えば、5R通常大当り、5R確変大当り)が発生することで遊技者を落胆させてしまうことを防止するため、遊技者に対する有利性の低い大当りの発生を示唆する大当り画像を演出図柄の停止図柄として決定することが望ましい。
また、ステップS2408において、ファンファーレフラグがセットされていない場合、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS2413)。セットされていない場合、そのまま変動非実行中処理を終了する。変動パターンコマンド受信フラグがセットされている場合、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に変更する(ステップS2414)。なお、ここで、変動パターンコマンド受信フラグがセットされている場合とは、演出図柄の可変表示を開始しなかった特別図柄の可変表示が終了し、次の特別図柄の可変表示が開始された際に変動パターンコマンドを受信した場合である。これにより、新たに変動パターンコマンドが正常に受信された場合に、特別図柄の可変表示開始時から演出表示装置9に継続して表示していた画像(例えば、前の変動における停止図柄画像)から、新たな演出図柄の可変表示画像に切り替えて表示することが可能な構成となっている。
なお、ステップS2413において変動パターンコマンド受信フラグがセットされている場合にステップS2414に移行するものとしたが、この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100から変動パターンコマンドを受信した次のタイマ割込でS2414がおこなわれ、その次のタイマ割込で変動パターンコマンド受信待ち処理(図42)がおこなわれ、さらにその次のタイマ割込で演出図柄変動開始処理(図43)がおこなわれることとなる。しかし、特別図柄の変動開始時に変動パターンコマンドおよび所定コマンドを正常に受信した場合(すなわち、各コマンドの送受信に不具合が生じなかった場合)、遊技制御用マイクロコンピュータ100から変動パターンコマンドを受信した次のタイマ割込で変動パターンコマンド受信待ち処理(図42)がおこなわれ、その次のタイマ割込で演出図柄変動開始処理(図43)がおこなわれることとなる。したがって、演出図柄の変動を開始しなかった場合に次の可変表示に対応する変動パターンコマンドを受信した場合(ステップS2413のY)の方が、各コマンドの送受信に不具合が生じなかった場合に比べ、タイマ割込1回分のずれが生じてしまう。そのため、ステップS2413において変動パターンコマンド受信フラグがセットされている場合は、後述するステップS812,S813をおこなうことにより、ずれが生じることを防止することとしてもよい。なお、ステップS2413において変動パターンコマンド受信フラグがセットされている場合に、ステップS2414において、変動パターンコマンド受信待ち処理ではなく演出図柄変動開始処理に移行させるようにしてもよい。
なお、本実施の形態では、変動非実行中において、変動パターンコマンドを受信した場合には、変動非実行中に表示していた画像から新たな演出画像の可変表示画像に切り替えて表示することとしたが、変動非実行中に表示していた画像から演出図柄の停止図柄に切り替えて表示し、その後に新たな演出画像の可変表示画像に切り替えて表示することとしてもよい。その場合、変動パターンコマンドや表示結果指定コマンドに応じて演出図柄の停止図柄を決定することとしてもよいし、所定の図柄を演出図柄の停止図柄を決定することとしてもよい。
ステップS2404、S2412、S2414の後、演出制御用CPU101は、非実行フラグをリセットし(ステップS2415)、変動非実行中処理を終了する。
図42は、図31に示された演出制御プロセス処理における変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS811)。変動パターンコマンド受信フラグがセットされていれば、変動パターンコマンド受信フラグをリセットする(ステップS812)。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に更新する(ステップS813)。
図43は、図31に示された演出制御プロセス処理における演出図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。演出図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、まず、確変状態フラグまたは時短状態フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS2601)。確変状態フラグまたは時短状態フラグがセットされていれば、すなわち、確変状態または時短状態であれば、演出制御用CPU101は、表示結果指定コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定し(ステップS2602)、セットされていない場合は、ステップS2607へ移行する。
ステップS2602において、表示結果指定コマンド受信フラグがセットされている場合、表示結果指定コマンド受信フラグをリセットし(ステップS2603)、背景指定コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS2604)。セットされていない場合はステップS2607へ移行する。背景指定コマンド受信フラグがセットされている場合、演出制御用CPU101は、背景指定コマンド受信フラグをリセットし(ステップS2605)、受信した変動パターンコマンドに含まれる情報と表示結果指定コマンドに含まれる情報とが整合しているか否かを判定する(ステップS2606)。例えば、変動パターンコマンドに含まれる可変表示結果と表示結果指定コマンドに含まれる可変表示結果とが整合するか否かを判定する。具体的には、両コマンドに含まれる可変表示結果が一致する場合には整合しているものであり、一致していない場合には整合していないものとなる。整合している場合には、ステップS8001へ移行する。また、整合していない場合には、非実行フラグをセットし(ステップS2607)、そのまま演出図柄開始処理を終了する。なお、変動パターンコマンドに含まれる情報と表示結果指定コマンドに含まれる情報とが整合していない場合とは、少なくともいずれか一方のコマンドが正常に送受信されていない場合である。
ステップS8001において、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド格納領域から変動パターンコマンドを読み出す(ステップS8001)。次いで、演出制御用CPU101は、ステップS8001で読み出した変動パターンコマンド、および表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて演出図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(ステップS8002)。すなわち、演出制御用CPU101によってステップS8002の処理が実行されることによって、可変表示パターン決定手段が決定した可変表示パターン(変動パターン)に応じて、識別情報の可変表示の表示結果(演出図柄の停止図柄)を決定する表示結果決定手段が実現される。なお、擬似連を指定する変動パターンも用いる場合に、変動パターンコマンドで擬似連が指定されている場合には、演出制御用CPU101は、ステップS8002において、擬似連中の仮停止図柄としてチャンス目図柄(例えば、「223」や「445」のように、リーチとならないものの大当り図柄と1つ図柄がずれている図柄の組み合わせ)も決定する。なお、演出制御用CPU101は、決定した演出図柄の停止図柄を示すデータを演出図柄表示結果格納領域に格納する。なお、ステップS8002において、演出制御用CPU101は、受信した変動パターンコマンドにもとづいて大当りであるか否かを判定し、変動パターンコマンドのみにもとづいて演出図柄の停止図柄を決定するようにしてもよい。なお、ステップS8002において変動表示結果指定コマンドを正常に受信していない場合、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドにもとづいて演出図柄の停止図柄を決定することとしてもよいし、所定のはずれ図柄を演出図柄の停止図柄として決定することとしてもよい。ここで所定のはずれ図柄としたのは、はずれであるにもかかわらず大当り図柄を停止表示してしまうことを防ぐためである。
図44は、演出表示装置9における演出図柄の停止図柄の一例を示す説明図である。図44に示す例では、受信した表示結果指定コマンドが「15R通常大当り」または「5R通常大当り」を示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果2指定コマンドまたは表示結果3指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として3図柄が同じ偶数図柄で揃った演出図柄の組合せを決定する。また、受信した表示結果指定コマンドが「15R確変大当り」または「5R確変大当り」を示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果4指定コマンドまたは表示結果5指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として3図柄が同じ奇数図柄で揃った演出図柄の組合せを決定する。また、受信した表示結果指定コマンドが「突然確変大当り」を示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果6指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として突然確変大当り図柄(例えば、「135」の図柄の組み合わせ)を決定する。
そして、「はずれ」の場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果1指定コマンドである場合)、上記以外の演出図柄の組み合わせを決定する。ただし、リーチ演出を伴う場合には、左右の2図柄が揃った演出図柄の組み合わせを決定する。また、演出表示装置9に導出表示される3図柄の組合せが演出図柄の「停止図柄」である。
演出制御用CPU101は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、演出図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄決定テーブルを用いて、演出図柄の停止図柄を決定する。すなわち、抽出した乱数に一致する数値に対応する演出図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定する。
なお、演出図柄についても、大当りを想起させるような停止図柄(左中右が全て同じ図柄で揃った図柄の組み合わせ)を大当り図柄という。また、はずれを想起させるような停止図柄をはずれ図柄という。
次いで、演出制御用CPU101は、予告演出を設定するための通常予告演出設定処理を実行する(ステップS8003)。次いで、演出制御用CPU101は、変動パターンなどに応じたプロセステーブルの選択処理を実行する(ステップS8004)。プロセステーブルの選択処理の具体的な動作については後述する。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS8005)。
図45は、プロセステーブルの構成例を示す説明図である。プロセステーブルとは、演出制御用CPU101が演出装置の制御を実行する際に参照するプロセスデータが設定されたテーブルである。すなわち、演出制御用CPU101は、プロセステーブルに設定されているプロセスデータに従って演出表示装置9等の演出装置(演出用部品)の制御を行う。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、および音番号データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、演出図柄の可変表示の可変表示時間(変動時間)中の変動態様を構成する各変動の態様を示すデータ等(演出図柄の表示態様の他に演出表示装置9の表示画面における演出図柄以外の演出態様を含む。)が記載されている。具体的には、演出表示装置9の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その演出態様での演出時間が設定されている。演出制御用CPU101は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている態様で演出図柄を表示させるとともに表示画面に表示されるキャラクタ画像や背景を表示させる制御を行う。また、ランプ制御実行データおよび音番号データに設定されている態様で発光体の点滅を制御するとともに、スピーカ27からの音出力を制御する。
図45に示すプロセステーブルは、演出制御基板80におけるROMに格納されている。また、プロセステーブルは、各変動パターンや予告演出の内容に応じて用意されている。なお、ステップS8004などの処理で予告演出を実行することに決定された場合には、予告演出に対応したデータが設定されてプロセステーブルを選択し、予告演出を実行することに決定されていない場合には、予告演出に対応したデータが設定されていないプロセステーブルを選択する。
また、リーチ演出を伴う変動パターンについて演出制御を実行する場合に用いられるプロセステーブルには、変動開始から所定時間が経過したときに左図柄を停止表示させ、さらに所定時間が経過すると右図柄を停止表示させることを示すプロセスデータが設定されている。なお、停止表示させる図柄をプロセステーブルに設定するのではなく、決定された停止図柄、擬似連や滑り演出における仮停止図柄に応じて、図柄を表示するための画像を合成して生成するようにしてもよい。
ここで、この実施の形態では、変動対応表示領域180における変動対応表示、第1保留記憶表示部18cおよび第2保留記憶表示部18dにおける保留表示に関わる画像データは、プロセステーブルには設定されておらず、演出制御用CPU101により作成され、VRAMの所定領域に書き込まれる。VDP109は、変動対応表示領域180における変動対応表示、第1保留記憶表示部18cおよび第2保留記憶表示部18dにおける保留表示に関わる所定領域の画像データと、プロセステーブルに設定されている表示制御実行データにもとづく画像データとを重畳したデータにもとづく信号を演出表示装置9に出力する。そのようにして、演出制御装置9において、演出図柄の変動における背景画像および演出図柄、ならびに変動対応表示および保留表示が表示される。
ステップS8005の後、演出制御用CPU101は、プロセスデータ1の内容に従って演出装置を制御する(ステップS8006)。その後、演出制御用CPU101は、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定する(ステップS8007)。次いで、演出制御用CPU101は、始動入賞時コマンド格納領域が記憶する1つ目の始動入賞時コマンドのセット(格納領域1の図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、および保留記憶数加算指定コマンドであり、最も古い判定結果)を削除し、始動入賞時コマンド格納領域の以降の格納領域の内容を1つずつシフトする(ステップS8008)。この場合、演出制御用CPU101は、第1特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示を実行するとき(具体的には、第1図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされている場合)には、第1始動入賞時コマンド格納領域が記憶する1つ目の始動入賞時コマンドのセット(格納領域1の図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、および第1保留記憶数加算指定コマンドであり、最も古い判定結果)を削除し、第1始動入賞時コマンド格納領域の以降の格納領域の内容を1つずつシフトする。また、第2特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示を実行するとき(具体的には、第2図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされている場合)には、第2始動入賞時コマンド格納領域が記憶する1つ目の始動入賞時コマンドのセット(格納領域1の図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、および第2保留記憶数加算指定コマンドであり、最も古い判定結果)を削除し、第2始動入賞時コマンド格納領域の以降の格納領域の内容を1つずつシフトする。
次いで、演出制御用CPU101は、演出フラグテーブル(図36)の変動対応表示、各第1保留表示および各第2保留表示に関連付けられた記憶内容(第1特殊態様フラグ値、第2特殊態様フラグ値、第1特別態様フラグ値、第2特別態様フラグ値)をシフトする(ステップS8009)。具体的には、第1特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示を実行するとき(具体的には、第1図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされている場合)には、第1保留表示1に関連付けられた記憶内容を変動対応表示に関連付けられた記憶内容にシフトするとともに、第1保留表示2〜4に関連付けられた記憶内容をそれぞれ第1保留表示1〜3に関連付けられた記憶内容にシフトする。また、第2特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示を実行するとき(具体的には、第2図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされている場合)には、第2保留表示1に関連付けられた記憶内容を変動対応表示に関連付けられた記憶内容にシフトするとともに、第2保留表示2〜4に関連付けられた記憶内容をそれぞれ第2保留表示1〜3に関連付けられた記憶内容にシフトする。
ここで、この実施の形態では、第1保留表示1または第2保留表示1に関連付けられた保留変化演出フラグや背景変化演出フラグは記憶内容のシフト後に変動対応表示に関連付けられることになる。そして、前述した先読み演出決定処理のステップS1003、S1004、およびステップS1006において、保留変化演出フラグや背景変化演出フラグがセットされているか否かを確認する際には、第1保留表示や第2保留表示のみならず、開始条件が成立した変動表示に対応した変動対応表示を対象として保留変化演出フラグや背景変化演出フラグがセットされているか否かを確認することになる。また、演出制御用CPU101は、変動対応表示の記憶内容を参照することにより、実行されている変動表示について、変動対応表示が特殊態様であるか否かおよび特殊態様である場合の態様(第1特殊態様または第2特殊態様)、ならびに背景画像が特別態様であるか否かおよび特別態様である場合の態様(第1特別態様または第2特別態様)を確認することが可能である。
そして、演出制御用CPU101は、第1保留記憶表示部18cまたは第2保留記憶表示部18dの1つ目に表示されている保留表示を変動対応表示領域180にシフトさせる(変動対応表示として表示させる)とともに、それ以降に表示されている保留表示を1つずつシフトさせる(ステップS8010)。すなわち、表示制御テーブルの表示中フラグがセットされている表示領域にオブジェクトを表示する。ここで、第1保留記憶表示部18cまたは第2保留記憶表示部18dの1つ目に表示されている保留表示の表示態様は、変動対応表示領域180にシフトされたときにも維持され、それ以降に表示されている保留表示がシフトされるときにもその表示態様は維持されるものとする。
そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値にする(ステップS8011)。
このように、本実施の形態においては、通常状態において、変動パターンコマンドを受信した場合には所定コマンド(表示結果指定コマンド、背景指定コマンド)の正常な受信の有無にかかわらず演出図柄の変動表示を開始する(ステップS2601のN,S8001〜S8011)一方、確変状態において、変動パターンコマンドを受信しても所定コマンド(表示結果指定コマンド、背景指定コマンド)が正常に受信されなかった場合には演出図柄の変動表示をおこなわない(ステップS2601のY,S2602〜S2607)こととしている。なお、ステップS2602において表示結果指定コマンド受信フラグがセットされておらず、ステップS2607へ移行する際、セットされていれば背景指定コマンド受信フラグをリセットすることとする。
なお、本実施の形態では、確変状態において変動パターンコマンドを受信した場合に演出図柄の可変表示をおこなうための条件として、表示結果指定コマンドを正常に受信していること(以下、「第1条件」という)と、背景指定コマンドを正常に受信していること(以下、「第2条件」という)と、受信した変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドの内容が整合すること(以下、「第3条件」という)とが設けられている(ステップS2602,S2603,S2606参照)。しかし、必ずしも第1条件〜第3条件を全て満たしていることを条件としなくてもよく、例えば、いずれか一の条件のみ設けられていることとしてもよいし、複数の条件が設けられているものでもよい。
例えば、変動パターンコマンドに特別図柄の可変表示結果を示す情報(大当りであるか否かや、大当り種別)が含まれるものであれば、第1条件を満たしていなくても演出図柄の可変表示をおこなうこととしてもよい。具体的に、本実施の形態のように大当りであるか否かが変動パターンコマンドから認識可能である場合には、第1条件を満たさなくても演出図柄の可変表示を開始することとしてもよい。その際、可変表示結果が大当りであることが認識可能であるが大当り種別の認識は不可能である場合には、遊技者に対する有利性の低い大当り種別(例えば、5R通常大当り、5R確変大当り)の大当り図柄を停止表示することが望ましい。これは、仮に遊技者に対する有利性の高い大当り種別(例えば、15R通常大当り、15R確変大当り)の大当り図柄を停止表示したにもかかわらず遊技者に対する有利性の低い大当り種別(例えば、5R通常大当り、5R確変大当り)であった場合に遊技者を落胆させることを防止するためである。
また、例えば、変動パターンコマンドに遊技状態を示す情報(通常状態であるか、確変状態であるか)が含まれるものであれば、第2条件を満たしていなくても演出図柄の可変表示をおこなうこととしてもよい。具体的には、遊技制御用マイクロコンピュータ560において選択される変動パターンが遊技状態毎に異なり、選択された変動パターンに応じた変動パターンコマンドが送信されるようなものであれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は第2条件を満たしていなくても遊技状態を示す情報を認識可能であるため、演出図柄の可変表示をおこなうこととしてもよい。
また、例えば、変動パターンコマンドに特別図柄の可変表示結果を示す情報が含まれない場合には、第3条件を満たさないものであっても演出図柄の可変表示を開始することとしてもよい。また、表示結果指定コマンドを正常に受信したことを条件としない場合には、第3条件を満たさないものであっても演出図柄の可変表示を開始することとしてもよい。
(プロセステーブル選択処理(ステップS8004)、図46)
図46は、プロセステーブル選択処理(ステップS8004)を示すフローチャートである。プロセステーブル選択処理において、演出制御用CPU101は、まず、演出フラグテーブルを参照し、変動対応表示以外に対応する第1特別態様フラグ(晴天モードのフラグ)がセットされているか否かを確認する(ステップS2040)。この実施の形態では、プロセステーブル選択処理(ステップS8004)は、演出フラグテーブルのシフト(ステップS8009)前に実行されるようになっている(図43を参照)。そのため、当該プロセステーブル選択処理においては、これ以降に実行される変動表示に伴う背景変化演出が実行されるか否かを判定する際に、変動対応表示以外の背景変化演出フラグを確認するようにしている。
演出フラグテーブルの変動対応表示以外に対応する第1特別態様フラグがセットされていたら(ステップS2040でY)、演出制御用CPU101は、変動パターンおよび第1特別態様の背景変化演出に応じたプロセステーブルを選択し(ステップS2041)、プロセステーブル選択処理を終了する。これにより、実行される変動表示において演出図柄の背景画像が晴天モードの態様となる。
演出フラグテーブルの変動対応表示以外に対応する第1特別態様フラグがセットされていなかったら(ステップS2040でN)、次に、演出制御用CPU101は、演出フラグテーブルの変動対応表示以外に対応する第2特別態様フラグ(落雷モードのフラグ)がセットされているか否かを確認する(ステップS2042)。演出フラグテーブルの変動対応表示以外に対応する第2特別態様フラグがセットされていたら(ステップS2042でY)、演出制御用CPU101は、変動パターンおよび第2特別態様の背景変化演出に応じたプロセステーブルを選択し(ステップS2043)、プロセステーブル選択処理を終了する。これにより、実行される変動表示において演出図柄の背景画像が落雷モードの態様となる。
演出フラグテーブルの変動対応表示以外に対応する第2特別態様フラグがセットされていなかったら(ステップS2042でN)、すなわち、演出フラグテーブルの変動対応表示以外に対応する背景変化演出フラグが一切セットされていなかったら、演出制御用CPU101は、背景変化演出を伴わない、変動パターンに応じたプロセステーブルを選択し(ステップS2045)、プロセステーブル選択処理を終了する。なお、背景変化演出を伴わないプロセステーブルを選択する場合には、遊技状態に応じた背景画像となるプロセステーブルを選択するようにしてもよい。例えば、高確率高ベース状態、低確率高ベース状態、および低確率低ベース状態の各々に応じた背景画像を用意しておき、背景変化演出を伴わない場合には、現在の遊技状態に応じた背景画像のプロセステーブルが選択されるようにするとよい。
図47は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動停止処理(ステップS803)を示すフローチャートである。演出図柄変動停止処理において、まず、演出制御用CPU101は、演出図柄の停止図柄を表示していることを示す停止図柄表示フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS861)。そして、停止図柄表示フラグがセットされていれば、演出制御用CPU101は、ステップS867に移行する。この実施の形態では、後述するように、演出図柄の停止図柄として大当り図柄を表示した場合には、ステップS866で停止図柄表示フラグがセットされる。そして、ファンファーレ演出を実行するときにステップS868で停止図柄表示フラグがリセットされる。従って、ステップS861で停止図柄表示フラグがセットされているということは、大当り図柄を停止表示したもののファンファーレ演出をまだ実行していない段階であるので、ステップS862の演出図柄の停止図柄を表示する処理を重ねて実行することなく、ステップS867に移行する。
停止図柄表示フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、記憶されている停止図柄(はずれ図柄または大当り図柄)を停止表示させる制御を行う(ステップS862)。なお、演出制御用CPU101は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの図柄確定指定コマンドの受信に応じて演出図柄を停止表示する制御を行うようにしてもよい。
ステップS862で大当り図柄を表示する場合には(ステップS863のY)、演出制御用CPU101は、停止図柄表示フラグをセットし(ステップS866)、ファンファーレフラグ(大当り開始1指定コマンド受信フラグ〜大当り開始5指定コマンド受信フラグのいずれか)がセットされたか否か確認する(ステップS867)。ファンファーレフラグがセットされたときは(ステップS867のY)、演出制御用CPU101は、停止図柄表示フラグをリセットする(ステップS868)とともに、ファンファーレ演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS869)。そして、プロセスタイマをスタートさせる(ステップS870)。
そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)に対応した値に設定する(ステップS871)。その後、演出制御用CPU101は、ステップS4040の処理に移行する。
また、ステップS863で大当り図柄を表示しない場合(すなわち、はずれ図柄を表示する場合:ステップS863のN)は、演出制御用CPU101は、モード延長決定処理(ステップS4020)に移行する。このモード延長決定処理については後述する。次いで、演出制御用CPU101は、所定のフラグをリセットする(ステップS864)。例えば、演出制御用CPU101は、表示結果指定コマンド受信フラグなどのコマンド受信フラグをリセットする。なお、演出制御用CPU101は、コマンド受信フラグを演出制御プロセス処理や第4図柄プロセス処理において参照されたあと直ぐにリセットするようにしてもよい(例えば、変動パターンコマンド受信フラグを確認すると直ちに変動パターンコマンド受信フラグをリセットするようにしてもよい)。
そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS865)。そして、ステップS4040に移行する。
次いで、演出制御用CPU101は、演出表示装置9の変動対応表示領域180に表示された変動対応表示を消去する(ステップS4040)。そして、演出制御用CPU101は、演出フラグテーブルの変動対応表示に対応する演出フラグを全てリセットする(ステップS4041)。
(モード延長決定処理(ステップS4020)、図48)
本実施形態では、背景変化演出(連続演出)を実行中に保留変化演出も実行されている場合、実行中の背景変化演出を、当該保留変化演出に対応する変動表示が終了するまで継続するよう、演出制御用CPU101がモード延長決定処理を行っている。以下、モード延長決定処理について具体的に説明する。
図48は、モード延長決定処理(ステップS4020)の具体的処理を示すフローチャートである。まず、演出制御用CPU101は、演出フラグテーブル(図36)を参照し、変動対応表示に対応する背景変化演出フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS4060)。演出変化演出フラグがセットされていなかった場合(ステップS4060でN)、演出制御用CPU101はモード延長決定処理を終了する。
演出フラグテーブルの変動対応表示に対応する背景変化演出フラグがセットされていた場合(ステップS4060でY)、演出制御用CPU101は、変動対応表示以外に対応する保留変化演出フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS4061)。保留変化演出フラグがセットされていなかった場合(ステップS4061でN)、演出制御用CPU101はモード延長決定処理を終了する。
演出フラグテーブルの変動対応表示以外に対応する保留変化演出フラグがセットされていた場合(ステップS4061でY)、演出制御用CPU101は、変動対応表示に対応する背景変化演出フラグを確認するため、まずは、第1特別態様フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS4062)。当該処理は、その時点で実行中の変動表示が、背景変化演出を伴っているかどうかを確認することを意味する。
演出フラグテーブルの変動対応表示に対応する第1特別態様のフラグがセットされていた場合(ステップS4062でY)、演出制御用CPU101はステップS4062Aの処理に移行する。ここで、演出制御用CPU101は、1つ目の保留表示(第1特別図柄の変動表示を終了する場合は第1保留表示1、第2特別図柄の変動表示を終了する場合は第2保留表示1)に対応する変動表示が15R以外の大当り、すなわち5R通常大当りまたは5R確変大当り若しくは突然確変大当りとなるかどうか、を確認する(ステップS4062A)。具体的には、始動入賞時コマンド格納領域の格納領域1に対応する図柄指定コマンドを参照して、図柄3指定(5R通常大当り指定)、図柄5指定(5R確変大当り指定)、図柄6指定(突然確変大当り指定)のいずれかに該当するか、またはいずれにも該当しない(図柄1指定(はずれ指定)、図柄2指定(15R通常大当り指定)、図柄4指定(15R確変大当り指定))かを確認する。そして、始動入賞時コマンド格納領域の格納領域1に対応する図柄指定コマンドが、図柄3指定(5R通常大当り指定)、図柄5指定(5R確変大当り指定)、図柄6指定(突然確変大当り指定)のいずれかに該当する場合(ステップS4062AでY)、演出制御用CPU101は、モード延長決定処理を終了する。このようにすることで、15R以外の大当りとなる変動表示が実行されるときには、第1特別態様(晴天モード)の背景変化演出を実行することを回避することができる。すなわち、第1特別態様(晴天モード)で大当りとなる場合には、必ず15Rの大当りとなるように制御する。遊技者は、第1特別態様(晴天モード)の背景変化演出を伴う変動表示の際に大当りになる場合は、15Rの大当りになることを予め期待することとなり、興趣を向上させることができる。
演出制御用CPU101は、1つ目の保留表示(第1特別図柄の変動表示を終了する場合は第1保留表示1、第2特別図柄の変動表示を終了する場合は第2保留表示1)に対応する変動表示が15R以外の大当りとならない場合(ステップS4062AでN)、具体的には、始動入賞時コマンド格納領域の格納領域1に対応する図柄指定コマンドが、図柄1指定(はずれ指定)、図柄2指定(15R通常大当り指定)、図柄4指定(15R確変大当り指定)のいずれかである場合には、演出制御用CPU101は、演出フラグテーブルの1つ目の保留表示に対応する第1特別態様のフラグをセットする(ステップS4063)。これにより、次に実行される変動表示の背景画像が第1特別態様(晴天モード)となる。
一方で、演出フラグテーブルの変動対応表示に対応する第1特別態様のフラグがセットされていなかった場合(ステップS4062でN)、すなわち、第2特別態様のフラグがセットされていた場合、演出制御用CPU101は、ステップS4062Bの処理に移行する。ここで、演出制御用CPU101は、1つ目の保留表示(第1特別図柄の変動表示を終了する場合は第1保留表示1、第2特別図柄の変動表示を終了する場合は第2保留表示1)に対応する変動表示が通常大当りとなるかどうか、を確認する(ステップS4062B)。具体的には、始動入賞時コマンド格納領域の格納領域1に対応する図柄指定コマンドを参照して、図柄2指定(15R通常大当り指定)または図柄3指定(5R通常大当り指定)に該当するか、またはいずれにも該当しない(図柄1指定(はずれ指定)、図柄4指定(15R確変大当り指定)、図柄5指定(5R確変大当り指定)、図柄6指定(突然確変大当り指定))かを確認する。そして、始動入賞時コマンド格納領域の格納領域1に対応する図柄指定コマンドが、図柄2指定(15R通常大当り指定)または図柄3指定(5R通常大当り指定)のいずれかに該当する場合(ステップS4062BでY)、演出制御用CPU101は、モード延長決定処理を終了する。このようにすることで、通常大当りとなる変動表示が実行されるときには、第2特別態様(落雷モード)の背景変化演出を実行することを回避することができる。すなわち、第2特別態様(落雷モード)で大当りとなる場合には、必ず確変大当りとなるように制御する。遊技者は、第2特別態様(落雷モード)の背景変化演出を伴う変動表示の際に大当りになる場合は、15Rの大当りになることを予め期待することとなり、興趣を向上させることができる。
演出制御用CPU101は、1つ目の保留表示(第1特別図柄の変動表示を終了する場合は第1保留表示1、第2特別図柄の変動表示を終了する場合は第2保留表示1)に対応する変動表示が通常大当りとならない場合(ステップS4062BでN)、具体的には、始動入賞時コマンド格納領域の格納領域1に対応する図柄指定コマンドが、図柄4指定(15R確変大当り指定)、図柄5指定(5R確変大当り指定)、図柄6指定(突然確変大当り指定)のいずれかである場合には、すなわち確変大当りである場合には、演出制御用CPU101は、演出フラグテーブルの1つ目の保留表示に対応する第2特別態様フラグをセットする(ステップS4064)。これにより、次に実行される変動表示の背景画像が第2特別態様(落雷モード)となる。
このように、背景変化演出を延長させるモード延長決定処理を実行することで、背景変化演出を実行中に保留変化演出も実行されている場合、実行中の背景変化演出を、当該保留変化演出に対応する変動表示が終了するまで継続することとなる。その結果、保留変化演出が実行中にもかかわらず背景変化演出がその前に終了してしまうことを避けることが可能となり、興趣が低下することを抑制することができる。
なお、上記モード延長決定処理のステップS4063およびステップS4064では、第1保留表示1または第2保留表示1に対応する第1特別態様または第2特別態様の背景変化演出のフラグをセットし、背景変化演出が次の第1保留表示または第2保留表示の変動表示まで継続するような処理を行ったが、保留変化演出のフラグがセットされた第1保留表示または第2保留表示に対応させて、この背景変化演出のフラグをセットしても同様の処理が可能である。
(保留変化演出および背景変化演出の具体例)
次に、本実施形態の保留変化演出および背景変化演出の具体例について、図49〜図52の保留変化演出および背景変化演出の具体例を示す説明図を参照して説明する。図49および図50は、先に保留変化演出が実行され、追って背景変化演出が実行される第1のケース、図51および図52は、先に背景変化演出が実行され、追って保留変化演出が実行される第2のケースに、それぞれ演出表示装置9に表示される演出画像の例を示す図である。
まず、第1のケースの演出画像について説明する。図49(a)に示すように、まず、第1保留記憶数が3であり、第1保留記憶表示部18cに3つの通常態様の保留表示が表示された状態で変動表示が実行されているものとする。この状態において、第1始動入賞口13への有効始動入賞が発生して、第1保留記憶数が4になったものとする。そして、始動入賞時の判定ではずれと判定され(図柄指定コマンドがはずれ指定)、保留変化演出および背景変化演出のいずれも実行されていないことにより、入賞時決定処理(ステップS1005)が実行され、入賞時決定テーブル(図35)を用いて、第1特殊態様(「熱」文字)の保留変化演出が実行されることが決定されたものとする。その結果、演出制御用CPU101は、第1特殊態様の保留変化演出の実行が決定されたことに伴い、演出フラグテーブルの第1保留表示4に対応する第1特殊態様フラグをセットする。これに伴い、図49(b)に示すように、4つめの保留表示が第1特殊態様の「熱」文字で表示される。そして、図49(c)に示すように、変動表示の表示結果(ここでは「285」のはずれ図柄)が導出表示される。そして、図49(d)に示すように、次の変動表示が開始されるとともに、第1保留記憶表示部18cの保留表示がシフトされる。第1保留記憶数は4から3に減少する。このとき、第1保留表示がそれぞれシフトされるため、演出フラグテーブルのフラグ(図36参照)もそれぞれシフトされる。第1特殊態様の「熱」文字で表示された4つめの保留表示は、3つめの保留表示として表示されることとなる。
この状態において、第1始動入賞口13への有効始動入賞が発生して、第1保留記憶数が3から4に増加したものとする。そして、始動入賞時の判定で15R確変大当りと判定され(図柄指定コマンドが15R確変大当り指定)、保留変化演出が既に実行されていることにより、背景変化演出決定処理(ステップS1009)が実行され、入賞時決定テーブルよりも背景変化演出が実行される割合が高められた背景変化演出決定テーブル(図40)を用いて、第2特別態様(落雷モード)の背景変化演出が実行されることが決定されたものとする。演出制御用CPU101は、第2特別態様の背景変化演出の実行が決定されたことに伴い、演出フラグテーブルの第1保留表示4に対応する第2特別態様フラグをセットする。なお、既に第1特殊態様の保留変化演出が実行中であり、演出フラグテーブルには第1特殊態様のフラグがセットされているため、保留変化演出がさらに実行されることはない。その結果、図49(e)に示すように、4つめの保留表示が通常態様で表示される。そして、図49(f)に示すように、変動表示の表示結果(ここでは「376」のはずれ図柄)が導出表示される。
そして次の変動表示が開始されるとともに、第1保留記憶表示部18cの保留表示がシフトされる。第1保留記憶数は4から3に減少する。ここで、更新後の演出フラグテーブルの第1保留表示3に対応する第2特別態様の背景変化演出のフラグがセットされている。よって、図49(g)に示すように、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に表示される背景画像を、第2特別態様(落雷モード)で表示する背景変化演出を実行する。
このように、保留変化演出が実行されているときには、保留変化演出が実行されていないときよりも高い割合で背景変化演出を実行することに決定されるため、保留変化演出と背景変化演出の双方が並行して実行される割合が高められることになり、好適に遊技者の興味を向上させることが可能となる。また、この実施の形態では、始動入賞時において、当該始動入賞に対応した変動表示よりも前に実行される変動表示をターゲットとした保留変化演出が実行されている場合に、当該始動入賞に対応した変動表示をターゲットとして背景変化演出を実行する割合が高められていることで、保留変化演出が終了した後にも背景変化演出が継続して実行されることになり、保留変化演出の終了後であっても遊技者の期待感を持続させることができる。
また、この実施の形態では、前述したように変動対応表示領域180の変動対応表示が第1特殊態様または第2特殊態様で表示されている場合にも、背景変化演出を実行する割合が高められているため、変動対応表示の表示態様と背景変化演出の双方によって好適に遊技者の興味を向上させることが可能となる。
次いで、図49(h)、図50(i)、および図50(j)に示すように、第2特別態様(落雷モード)の背景変化演出を伴う2度の変動表示の表示結果の導出表示、および第1保留記憶表示部18cの保留表示のシフトが実行される。図50(j)に示す変動表示の表示結果の導出表示の後、図50(k)に示すように第1保留記憶表示部18cの保留表示のシフトが実行され、第1特殊態様の保留表示が変動対応表示領域180にシフトされる。その結果、変動対応表示が第1特殊態様で表示されることになる。ここで、第1特殊表示(「熱」文字)の保留変化演出のターゲットとなった変動表示については、前述したように、図柄指定コマンドがはずれ指定であるため、図50(l)に示すように、変動表示の表示結果ははずれ図柄(ここでは「597」のはずれ図柄)となる。
次いで、図50(m)に示すように、背景変化演出のターゲットとなった変動表示に対応する保留表示が変動対応表示領域にシフトし、変動表示が開始される。始動入賞時の判定において、この変動表示に対応する図柄指定コマンドは、前述したように図柄4指定(15R確変大当り指定)であり、演出フラグテーブルの変動対応表示に対応する第2特別態様フラグがセットされている状態である。そのため、図50(n)に示すように、第2特別態様(落雷モード)の背景変化演出およびリーチ演出を伴う変動表示が実行され、図50(o)に示すように、表示結果として15R確変大当りの図柄(ここでは「777」)が導出表示される。
このように、この実施の形態では、第1特別態様(晴天モード)の背景変化演出を伴う変動表示で大当りとなる場合には必ず15R大当りとなるように制御されている。これにより、遊技者は、特に第1特別態様の背景変化演出を伴う変動表示において大当りが発生することを期待するようになり、背景画像に対する遊技者の興味を向上させるとともに、遊技興趣を向上させることができる。また、この実施の形態では、第2特別態様(落雷モード)の背景変化演出を伴う変動表示で大当りとなる場合には必ず確変大当りとなるように制御されている。これにより、遊技者は、特に第2特別態様の背景変化演出を伴う変動表示において大当りが発生することを期待するようになり、背景画像に対する遊技者の興味を向上させるとともに、遊技興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態では、連続演出である背景変化演出を、先読み演出として実行するようにしているため、遊技者は、背景変化演出が実行されることにより、開始条件が成立していない変動表示について大当りが発生する期待感を有することになり、遊技者の期待感を高めることができる。
また、この実施の形態では、始動入賞時の判定において大当りと判定された場合には、はずれと判定された場合よりも高い割合で保留変化演出を実行するとともに、始動入賞時の判定において15R大当りと判定された場合には、15R以外の大当りと判定された場合よりも高い割合で第1特別態様の背景変化演出を実行するようにしている。すなわち、保留表示の表示態様によって大当りが発生するか否かを示唆するとともに、背景画像によって15R大当りとなるか否かを示唆することが可能であるため、保留表示の表示態様と背景画像の双方によって遊技者の期待感を効果的に高めて興趣をさらに向上させることができる。
また、この実施の形態では、始動入賞時の判定において大当りと判定された場合には、はずれと判定された場合よりも高い割合で保留変化演出を実行するとともに、始動入賞時の判定において確変大当りと判定された場合には、通常大当りと判定された場合よりも高い割合で第2特別態様の背景変化演出を実行するようにしている。すなわち、保留表示の表示態様によって大当りが発生するか否かを示唆するとともに、背景画像によって確変大当りとなるか否かを示唆することが可能であるため、保留表示の表示態様と背景画像の双方によって遊技者の期待感を効果的に高めて興趣をさらに向上させることができる。
また、この実施の形態では、始動入賞時の判定において15R以外の大当りと判定され且つ第1特別態様の背景変化演出を実行することに決定した場合には、当該始動入賞に対応した変動表示が実行されるよりも前に第1特別態様の背景変化演出を終了させるようにしている。そのため、遊技者は、第1特別態様の背景変化演出ができるだけ長く継続することを期待するようになり、背景変化演出の興趣をさらに向上させることができる。
また、この実施の形態では、始動入賞時の判定において通常大当りと判定され且つ第2特別態様の背景変化演出を実行することに決定した場合には、当該始動入賞に対応した変動表示が実行されるよりも前に第2特別態様の背景変化演出を終了させるようにしている。そのため、遊技者は、第2特別態様の背景変化演出ができるだけ長く継続することを期待するようになり、背景変化演出の興趣をさらに向上させることができる。
次に、第2のケースの演出画像について説明する。図51(a)に示すように、まず、第1保留記憶数が2であり、第1保留記憶表示部18cに2つの通常態様の保留表示が表示された状態で変動表示が実行されているものとする。この状態において、第1始動入賞口13への有効始動入賞が発生して、第1保留記憶数が3になったものとする。そして、始動入賞時の判定ではずれと判定され(図柄指定コマンドがはずれ指定)、保留変化演出および背景変化演出のいずれも実行されていないことにより、入賞時決定処理(ステップS1005)が実行され、入賞時決定テーブル(図35)を用いて、第1特別態様(晴天モード)の背景変化演出が実行されることが決定されたものとする。その結果、演出制御用CPU101は、第1特別態様の背景変化演出の実行が決定されたことに伴い、演出フラグテーブルの第1保留表示3に対応する第1特別態様フラグをセットする。これに伴い、図51(b)に示すように、3つめの保留表示が通常態様で表示される。そして、図51(c)に示すように、変動表示の表示結果(ここでは「178」のはずれ図柄)が導出表示される。
次いで、図51(d)に示すように、次の変動表示が開始されるとともに、第1保留記憶表示部18cの保留表示がシフトされ、第1保留記憶数は3から2に減少する。また、第1保留表示がそれぞれシフトされ、演出フラグテーブルのフラグもそれぞれシフトされる。このとき、先の有効始動入賞により、演出フラグテーブルの第1保留表示2に対応する第1特別態様フラグ(晴天モード)の背景変化演出フラグがセットされているため、演出制御用CPU101は、背景画像を晴天モードの画像にして変動表示を開始する。
この状態において、第1始動入賞口13への有効始動入賞が2回発生して、第1保留記憶数が2から4に増加したものとする。そして、1回目の始動入賞時の判定ではずれと判定され(図柄指定コマンドがはずれ指定)、2回目の始動入賞時の判定で15R通常大当りと判定された(図柄指定コマンドが15R通常大当り指定)ものとする。このとき、2回目の始動入賞時の判定ではさらに、背景変化演出が既に実行されていることにより、保留変化演出決定処理(ステップS1007)が実行され、入賞時決定テーブルよりも保留変化演出が実行される割合が高められた保留変化演出決定テーブル(図38)を用いて、第2特殊態様(炎エフェクト)の保留変化演出が実行されることが決定されたものとする。演出制御用CPU101は、この2回目の有効始動入賞で第2特殊態様の保留変化演出が決定されたことに伴い、演出フラグテーブルの第1保留表示4に対応する第2特殊態様フラグをセットする。その結果、図51(e)に示すように、3つめの保留表示が通常態様で、4つめの保留表示が第2特殊態様(炎エフェクト)で表示される。そして、図51(f)に示すように、変動表示の表示結果(ここでは「634」のはずれ図柄)が導出表示される。
このように、背景変化演出が実行されているときには、背景変化演出が実行されていないときよりも高い割合で保留変化演出を実行することに決定されるため、背景変化演出と保留変化演出の双方が並行して実行される割合が高められることになり、好適に遊技者の興味を向上させることが可能となる。また、この実施の形態では、始動入賞時において、当該始動入賞に対応した変動表示よりも前に実行される変動表示をターゲットとした背景変化演出が実行されている場合に、当該始動入賞に対応した変動表示をターゲットとして保留変化演出を実行する割合が高められていることで、始動入賞時の判定において背景変化演出のターゲットとなった変動表示が終了した後にも保留変化演出が継続して実行されることになり、始動入賞時の判定において背景変化演出のターゲットとなった変動表示が終了した後であっても、遊技者の期待感を持続させることができる。
次に、図51(g)に示すように、次の変動表示が開始されるとともに、第1保留記憶表示部18cの保留表示がシフトされる。このとき、第1保留記憶数は4から3に減少する。ここで、更新後の演出フラグテーブルの第1保留表示1に対応する第1特別態様の背景変化演出のフラグがセットされている。よって、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に表示される背景画像を、第1特別態様(晴天モード)で表示する背景変化演出を実行する。そして、図51(h)に示されるように、変動表示の表示結果(ここでは「397」のはずれ図柄)が導出表示される。
次いで、図52(i)に示すように、次の変動表示が開始されるとともに、第1保留記憶表示部18cの保留表示がシフトされる。このとき、第1保留記憶数は3から2に減少する。ここで、更新後の演出フラグテーブルの変動対応表示に対応する第1特別態様フラグがセットされている。よって、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に表示される背景画像を、第1特別態様(晴天モード)で表示する背景変化演出を実行する。ここで、変動対応表示領域180には、始動入賞時に背景変化演出のターゲットと決定された変動表示に対応する変動対応表示が表示される。その後、図52(j)に示すように、変動表示の表示結果(ここでは「246」のはずれ図柄)が導出表示される。
これにより、始動入賞時に背景変化演出のターゲットと決定された変動表示が終了することになる。このとき、背景変化演出の対象となる保留記憶が存在しなくなる。しかしながら、この時点で演出フラグテーブルの第1保留表示2に対応する保留変化演出フラグ(第2特殊態様フラグ)がセットされているため、演出制御用CPU101は、モード延長決定処理(図47のステップS4020、図48)において次に実行される変動表示の背景画像を第1特別態様とする処理(ステップS4063)を実行する。これによって、演出フラグテーブルの第1保留表示1に対応する第1特別態様フラグがセットされる。
次いで、図52(k)に示すように、次の変動表示が開始されるとともに、第1保留記憶表示部18cの保留表示がシフトされる。このとき、第1保留記憶数は2から1に減少する。ここで、更新後の演出フラグテーブルの変動対応表示に対応する第1特別態様フラグがセットされている。よって、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に表示される背景画像を、第1特別態様(晴天モード)で表示する背景変化演出を実行する。その後、図52(l)に示すように、変動表示の表示結果(ここでは「875」のはずれ図柄)が導出表示される。
このとき、背景変化演出の対象となる保留記憶が再度存在しなくなる。しかしながら、この時点で演出フラグテーブルの第1保留表示1に対応する保留変化演出フラグ(第2特殊態様フラグ)がセットされているため、演出制御用CPU101は、モード延長決定処理(図47のステップS4020、図48)において次に実行される変動表示の背景画像を第1特別態様とする処理(ステップS4063)を実行する。これによって、演出フラグテーブルの第1保留表示1に対応する第1特別態様フラグがセットされる。なお、次に実行される変動表示では、上記のとおり15R通常大当りとなるため、背景画像を第1特別態様とする処理(ステップS4063)が実行されるが、次に実行される変動表示で5R通常大当りまたは5R確変大当り若しくは突然確変大当りとなる場合、次に実行される変動表示の背景画像を第1特別態様とする処理(ステップS4063)は回避され(ステップS4062AでY)、その結果、背景変化演出は次の変動表示で実行されずに当該変動表示で終了することになる。
次いで、図52(m)に示すように、次の変動表示が開始されるとともに、第1保留記憶表示部18cの保留表示がシフトされる。このとき、第1保留記憶数は1から0に減少する。ここで、更新後の演出フラグテーブルの変動対応表示に対応する第1特別態様フラグがセットされている。よって、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に表示される背景画像を、第1特別態様(晴天モード)で表示する背景変化演出を実行する。ここで、変動対応表示領域180には、第2特殊態様(炎エフェクト)の変動対応表示が表示される。始動入賞時の判定において、この変動表示に対応する図柄指定コマンドは、前述したように図柄2指定(15R通常大当り指定)であり、演出フラグテーブルの変動対応表示に対応する第1特別態様フラグがセットされている状態である。そのため、図52(n)に示すように、第1特別態様(晴天モード)の背景変化演出およびリーチ演出を伴う変動表示が実行され、図52(o)に示すように、表示結果として15R通常大当りの図柄(ここでは「222」)が導出表示される。
このように、この実施の形態では、背景変化演出の終了に係る変動表示が実行されたときに(変動対応表示に対応する背景変化演出フラグがセットされているときに)、保留変化演出が実行されているか否かを確認して、保留変化演出が実行されているときには、次に実行される変動表示についても背景変化演出を継続するようにしている。これにより、保留変化演出を実行中であるときに背景変化演出のみが終了してしまうことを防止し、興趣の低下を抑制するようにしている。
図53は、所定コマンドが正常に受信されなかった場合におけるタイミングチャートである。図53に示すタイミングチャートは、特別図柄表示器における特別図柄の可変表示の有無と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示の有無と、確変状態フラグおよび時短状態フラグのON/OFFとをタイミング毎に示している。
図53(A)には通常状態におけるタイミングチャートを示している。図53(A)のタイミングチャートにおいて、特別図柄の可変表示が開始されるタイミングa1にて、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100に対して、変動パターンコマンドと、背景指定コマンドと、表示結果指定コマンドとが送信される。このとき、演出制御用マイクロコンピュータ100によって変動パターンコマンドが正常に受信され、背景指定コマンドおよび表示結果指定コマンドが受信されなかった場合、確変状態フラグおよび時短状態フラグがOFFであるため、演出図柄の可変表示が開始される。そして、特別図柄の可変表示の終了タイミングa2にて、演出図柄の可変表示も終了する。
図53(B)には確変状態または時短状態におけるタイミングチャートを示している。
図53(B)のタイミングチャートにおいて、特別図柄の可変表示が開始されるタイミングb1にて、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100に対して、変動パターンコマンドと、背景指定コマンドと、表示結果指定コマンドとが送信される。このとき、演出制御用マイクロコンピュータ100によって変動パターンコマンドが正常に受信され、背景指定コマンドおよび表示結果指定コマンドが受信されなかった場合、確変状態フラグまたは時短状態フラグがONであるため、演出図柄の可変表示が開始されない。そして、可変表示時間が経過したタイミングb2にて特別図柄の可変表示が終了する。このように、変動パターンコマンドを受信したが背景指定コマンドと表示結果指定コマンドとを正常に受信できなかった場合、通常状態であれば演出図柄の可変表示を実行する一方、確変状態または時短状態であれば演出図柄の可変表示を実行しないよう構成されている。なお、図53では、所定コマンドのうち背景指定コマンドおよび表示結果指定コマンドのいずれも正常に受信できなかった場合について示しているが、いずれか一方のみを正常に受信した場合であっても同様の挙動を示すこととなる。
次に、図54〜図57において、演出図柄の可変表示を実行しなかった場合におけるパターン毎のタイミングチャートについて説明する。図54〜図57に示す各タイミングチャートは、確変状態または時短状態におけるタイミング毎の制御(特別図柄表示器における特別図柄の可変表示の有無、演出表示装置9における演出図柄の可変表示の有無、大当り遊技の実行の有無)について示している。
図54は、図柄確定指定コマンドを正常に受信したパターンにおけるタイミングチャートである。まず、特別図柄の可変表示が開始されるタイミングc1にて、演出制御用マイクロコンピュータ100によって変動パターンコマンド、背景指定コマンドおよび表示結果指定コマンドが正常に受信されることにより、演出図柄の可変表示が開始される。そして、特別図柄の可変表示がはずれ図柄で停止表示されるタイミングc2にて、演出図柄がはずれ図柄「271」にて停止表示される。
そして、次の特別図柄の可変表示が開始されるタイミングc3にて、演出制御用マイクロコンピュータ100によって、変動パターンコマンドが正常に受信されたが、背景指定コマンドおよび表示結果指定コマンドが正常に受信されなかったことにより、演出図柄の可変表示が実行されずに、タイミングc2からタイミングc3まで表示されていたはずれ図柄「271」がそのまま表示される。そして、特別図柄の可変表示が終了するタイミングc4にて図柄確定指定コマンドが正常に受信されることにより、演出図柄が変動パターンコマンドにもとづいたはずれ図柄「438」切り替えられる。
図55は、図柄確定指定コマンドを正常に受信せず、客待ちデモ指定コマンドを正常に受信したパターンにおけるタイミングチャートである。まず、特別図柄の可変表示が開始されるタイミングd1にて、演出制御用マイクロコンピュータ100によって変動パターンコマンド、背景指定コマンドおよび表示結果指定コマンドが正常に受信されることにより、演出図柄の可変表示が開始される。そして、特別図柄の可変表示がはずれ図柄で停止表示されるタイミングd2にて、演出図柄がはずれ図柄「271」にて停止表示される。
そして、次の特別図柄の可変表示が開始されるタイミングd3にて、演出制御用マイクロコンピュータ100によって、変動パターンコマンドが正常に受信されたが、背景指定コマンドおよび表示結果指定コマンドが正常に受信されなかったことにより、演出図柄の可変表示が実行されずに、タイミングd2からタイミングd3まで表示されていたはずれ図柄「271」がそのまま表示される。そして、特別図柄の可変表示が終了するタイミングd4にて図柄確定指定コマンドが正常に受信されないことによりはずれ図柄「271」が継続して表示され、客待ちデモ指定コマンドが受信されたタイミングd5にて演出図柄がはずれ図柄「483」に切り替えられる。
図56は、図柄確定指定コマンドを正常に受信せず、次の変動パターンコマンド等を正常に受信したパターンにおけるタイミングチャートである。まず、特別図柄の可変表示が開始されるタイミングe1にて、演出制御用マイクロコンピュータ100によって変動パターンコマンド、背景指定コマンドおよび表示結果指定コマンドが正常に受信されることにより、演出図柄の可変表示が開始される。そして、特別図柄の可変表示がはずれ図柄で停止表示されるタイミングe2にて、演出図柄がはずれ図柄「271」にて停止表示される。
そして、次の特別図柄の可変表示が開始されるタイミングe3にて、演出制御用マイクロコンピュータ100によって、変動パターンコマンドが正常に受信されたが、背景指定コマンドおよび表示結果指定コマンドが正常に受信されなかったことにより、演出図柄の可変表示が実行されずに、タイミングe2からタイミングe3まで表示されていたはずれ図柄「271」がそのまま表示される。そして、特別図柄の可変表示が終了するタイミングe4にて図柄確定指定コマンドが正常に受信されないことによりはずれ図柄「271」が継続して表示され、次の特別図柄の可変表示における変動パターンコマンド、背景指定コマンドおよび表示結果指定コマンドが正常に受信されたタイミングe5にて可変表示中であることを示す演出図柄に切り替えられ、特別図柄の可変表示が終了するタイミングe6まで演出図柄の可変表示をおこなう。なお、タイミングe5においては、一旦はずれ図柄に切り替えた後、可変表示中であることを示す演出図柄に切り替えるものであってもよい。
図57は、図柄確定指定コマンドを正常に受信せず、大当り開始指定コマンドを正常に受信したパターンにおけるタイミングチャートである。まず、特別図柄の可変表示が開始されるタイミングf1にて、演出制御用マイクロコンピュータ100によって変動パターンコマンド、背景指定コマンドおよび表示結果指定コマンドが正常に受信されることにより、演出図柄の可変表示が開始される。そして、特別図柄の可変表示がはずれ図柄で停止表示されるタイミングf2にて、演出図柄がはずれ図柄「271」にて停止表示される。
そして、次の特別図柄の可変表示が開始されるタイミングf3にて、演出制御用マイクロコンピュータ100によって、変動パターンコマンドが正常に受信されたが、背景指定コマンドおよび表示結果指定コマンドが正常に受信されなかったことにより、演出図柄の可変表示が実行されずに、タイミングf2からタイミングf3まで表示されていたはずれ図柄「271」がそのまま表示される。そして、特別図柄の可変表示が終了するタイミングf4にて図柄確定指定コマンドが正常に受信されないことによりはずれ図柄「271」が継続して表示され、大当り開始指定コマンドが受信されたタイミングf5にてファンファーレ演出画像に切り替えられる。なお、タイミングf5においては、一旦大当り図柄に切り替えた後、ファンファーレ演出画像に切り替えるものであってもよい。
以上に説明したように、この実施の形態によれば、通常状態において、識別情報の可変表示時間を示す可変表示時間コマンド(例えば、変動パターンコマンド)を受信した場合、所定コマンドを受信できなくても演出図柄の可変表示を実行する一方、通常状態よりも遊技者に有利な遊技状態(例えば、確変状態または時短状態)において、可変表示時間コマンドを受信した場合、所定コマンドを正常に受信することを条件に演出図柄の可変表示を実行する構成とした。これにより、状況に応じた処理を実現することができる。仮に、所定コマンドを正常に受信していないときにも演出図柄の可変表示を実行する構成としてしまうと、演出内容に不整合が生じる虞があるが、特別図柄の可変表示を実行しているにもかかわらず演出図柄の可変表示を実行しないようにしてしまうと、遊技者に違和感や不信感を与えてしまう。そこで、確変状態または時短状態よりも長い時間の可変表示が実行され易い通常状態においては所定コマンドを正常に受信できていない状態でも演出図柄の可変表示を実行することにより、演出図柄の可変表示が長時間実行されないことによる違和感や不信感を遊技者に与えることを抑制しつつ、通常状態よりも短い時間の可変表示が実行され易い確変状態または時短状態においては所定コマンドを正常に受信できていない場合には演出図柄の可変表示を実行しないよう構成することにより、演出内容に不整合が生じることを抑制することができる。また、確変状態または時短状態では、通常状態よりも短い時間の可変表示が実行され易いため、演出図柄の可変表示が実行されないことによる違和感や不信感を、少なくとも通常状態に比べて抑制することができる。
また、仮に、遊技者による注目度の高い遊技状態(例えば、通常状態よりも遊技者に有利な遊技状態、通常状態よりも短い時間の識別情報の可変表示が実行され易い遊技状態、通常状態とは異なる遊技状態)において不安定な可変表示(例えば、特別図柄の可変表示結果と演出図柄の可変表示結果が異なるような可変表示)を実行してしまうと、通常状態で不安定な可変表示を実行するよりも、注目度が高い分、遊技者の不信感を高めてしまう虞がある。そこで、遊技者による注目度の高い遊技状態では所定コマンドを正常に受信できなかった場合には識別情報の可変表示を実行しないよう構成とすることにより、不信感が高まることを防止でき、状況に応じた処理を実現することができる。
なお、演出制御用マイクロコンピュータ100が遊技制御用マイクロコンピュータ560からのコマンドを正常に受信できない場合とは、例えば、コマンドを取りこぼした場合(演出制御用マイクロコンピュータ100はコマンドを送信しているが、演出制御用マイクロコンピュータ100が該コマンドを受け取れなかった場合)である。また、例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100から送信されたコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100が受け取ったものの、演出制御用マイクロコンピュータ100がコマンドとして認識できないデータとして受信した場合である。演出制御用マイクロコンピュータ100がコマンドとして認識できないデータとは、ノイズなどの原因により正常に読み出すことのできない状態(いわゆる、ビットエラー)のデータである。また、他には、受信したデータをコマンドとして認識できるものであっても、該コマンドが制御的に送信されるはずのないコマンドである場合や、受信するコマンドの順序が正規の順序と異なる場合なども、コマンドを正常に受信できない場合として含まれる。
また、本実施の形態において、通常状態において、識別情報の可変表示時間を示す可変表示時間コマンド(例えば、変動パターンコマンド)を受信した場合、制御されている遊技状態を示す状態コマンド(例えば、背景指定コマンド)を受信できなくても演出図柄の可変表示を実行する一方、通常状態よりも遊技者に有利な遊技状態(例えば、確変状態または時短状態)において、可変表示時間コマンドを受信した場合、状態コマンドを正常に受信することを条件に演出図柄の可変表示を実行することとした。これにより、通常状態よりも遊技者に有利な遊技状態において状態コマンドを正常に受信できない状況で可変表示が実行されてしまうことを防止することができる。
また、本実施の形態において、通常状態において、識別情報の可変表示時間を示す可変表示時間コマンド(例えば、変動パターンコマンド)を受信した場合、可変表示の表示結果を示す結果コマンド(例えば、表示結果指定コマンド)を受信できなくても演出図柄の可変表示を実行する一方、通常状態よりも遊技者に有利な遊技状態(例えば、確変状態または時短状態)において、可変表示時間コマンドを受信した場合、結果コマンドを正常に受信することを条件に演出図柄の可変表示を実行することとした。これにより、通常状態よりも遊技者に有利な遊技状態において結果コマンドを正常に受信できない状況で可変表示が実行されてしまうことを防止することができる。
また、本実施の形態において、通常状態よりも遊技者に有利な遊技状態(例えば、確変状態または時短状態)において、可変表示時間コマンド(例えば、変動パターンコマンド)と所定コマンド(例えば、背景指定コマンドや表示結果指定コマンド)とが受信されたときであっても、可変表示時間コマンドと所定コマンド(例えば、表示結果指定コマンド)とが示す情報の整合が取れないときには演出図柄の可変表示を実行しないこととした。これにより、通常状態よりも遊技者に有利な遊技状態において可変表示時間コマンドと所定コマンドとが示す情報の整合が取れない状況で可変表示が実行されてしまうことを防止できる。
また、本実施の形態において、通常状態よりも遊技者に有利な遊技状態(例えば、確変状態または時短状態)に制御されているときに、所定コマンド(例えば、背景指定コマンドや表示結果指定コマンド)が正常に受信されなかったことで識別情報(例えば、演出図柄)の可変表示を実行しなかった場合に、可変表示の終了にもとづく特定コマンド(例えば、図柄確定指定コマンド、客待ちデモ指定コマンド、大当り開始指定コマンド、変動パターンコマンド)を受信したことにもとづいて、識別情報を切り替えることとした。これにより、可変表示を実行しなかったときであっても、後に受信されるコマンドにもとづいて表示している識別情報を差し替えることができる。
なお、本実施の形態において、通常状態よりも遊技者に有利な遊技状態として、確変状態(高確率高ベース状態)や時短状態(低確率高ベース状態)を用いて説明したが、これに限るものではない。例えば、高確率低ベース状態であってもよい。
また、以上に説明したように、この実施の形態によれば、通常状態において、識別情報の可変表示時間を示す可変表示時間コマンド(例えば、変動パターンコマンド)を受信した場合、所定コマンドを受信できなくても演出図柄の可変表示を実行する一方、通常状態よりも短い時間の識別情報の可変表示が実行され易い遊技状態(例えば、確変状態または時短状態)において、可変表示時間コマンドを受信した場合、所定コマンドを正常に受信することを条件に、演出図柄の可変表示を実行する構成とした。これにより、状況に応じた処理を実現することができる。
また、本実施の形態において、通常状態において、識別情報の可変表示時間を示す可変表示時間コマンド(例えば、変動パターンコマンド)を受信した場合、制御されている遊技状態を示す状態コマンド(例えば、背景指定コマンド)を受信できなくても演出図柄の可変表示を実行する一方、通常状態よりも短い時間の識別情報の可変表示が実行され易い遊技状態(例えば、確変状態または時短状態)において、可変表示時間コマンドを受信した場合、状態コマンドを正常に受信することを条件に演出図柄の可変表示を実行することとした。これにより、通常状態よりも短い時間の識別情報の可変表示が実行され易い遊技状態において状態コマンドを正常に受信できない状況で可変表示が実行されてしまうことを防止することができる。
また、本実施の形態において、通常状態において、識別情報の可変表示時間を示す可変表示時間コマンド(例えば、変動パターンコマンド)を受信した場合、可変表示の表示結果を示す結果コマンド(例えば、表示結果指定コマンド)を受信できなくても演出図柄の可変表示を実行する一方、通常状態よりも短い時間の識別情報の可変表示が実行され易い遊技状態(例えば、確変状態または時短状態)において、可変表示時間コマンドを受信した場合、結果コマンドを正常に受信することを条件に演出図柄の可変表示を実行することとした。これにより、通常状態よりも短い時間の識別情報の可変表示が実行され易い遊技状態において結果コマンドを正常に受信できない状況で可変表示が実行されてしまうことを防止することができる。
また、本実施の形態において、通常状態よりも短い時間の識別情報の可変表示が実行され易い遊技状態(例えば、確変状態または時短状態)において、可変表示時間コマンド(例えば、変動パターンコマンド)と所定コマンド(例えば、背景指定コマンドや表示結果指定コマンド)とが受信されたときであっても、可変表示時間コマンドと所定コマンド(例えば、表示結果指定コマンド)とが示す情報の整合が取れないときには識別情報の可変表示を実行しないこととした。これにより、通常状態よりも短い時間の識別情報の可変表示が実行され易い遊技状態において可変表示時間コマンドと所定コマンドとが示す情報の整合が取れない状況で可変表示が実行されてしまうことを防止できる。
また、本実施の形態において、通常状態よりも短い時間の識別情報の可変表示が実行され易い遊技状態(例えば、確変状態または時短状態)に制御されているときに、所定コマンド(例えば、背景指定コマンドや表示結果指定コマンド)が正常に受信されなかったことで識別情報(例えば、演出図柄)の可変表示を実行しなかった場合に、可変表示の終了にもとづく特定コマンド(例えば、図柄確定指定コマンド、客待ちデモ指定コマンド、大当り開始指定コマンド、変動パターンコマンド)を受信したことにもとづいて、識別情報を切り替えることとした。これにより、可変表示を実行しなかったときであっても、後に受信されるコマンドにもとづいて表示している識別情報を差し替えることができる。
なお、本実施の形態において、通常状態よりも短い時間の識別情報の可変表示が実行され易い遊技状態として確変状態(高確率高ベース状態)や時短状態(低確率高ベース状態)を用いて説明したが、これに限るものではなく、例えば、高確率低ベース状態であってもよい。
また、以上に説明したように、この実施の形態によれば、第1遊技状態(例えば、通常状態)において、識別情報の可変表示時間を示す可変表示時間コマンド(例えば、変動パターンコマンド)を受信した場合、所定コマンドを受信できなくても演出図柄の可変表示を実行する一方、第2遊技状態(例えば、確変状態または時短状態)において、識別情報の可変表示時間を示す可変表示時間コマンド(例えば、変動パターンコマンド)を受信した場合、所定コマンドを正常に受信することを条件に演出図柄の可変表示を実行し、所定コマンドが正常に受信されず識別情報の可変表示を実行しなかったときは、可変表示の終了にもとづく特定コマンド(例えば、図柄確定指定コマンド、客待ちデモ指定コマンド、大当り開始指定コマンド、変動パターンコマンド)を受信したことにもとづいて、識別情報を切り替える構成とした。これにより、状況に応じた処理を実現することができる。
また、本実施の形態において、第1遊技状態(例えば、通常状態)において、識別情報の可変表示時間を示す可変表示時間コマンド(例えば、変動パターンコマンド)を受信した場合、制御されている遊技状態を示す状態コマンド(例えば、背景指定コマンド)を受信できなくても演出図柄の可変表示を実行する一方、第2遊技状態(例えば、確変状態または時短状態)において、識別情報の可変表示時間を示す可変表示時間コマンド(例えば、変動パターンコマンド)を受信した場合、制御されている遊技状態を示す状態コマンド(例えば、背景指定コマンド)を正常に受信することを条件に演出図柄の可変表示を実行することとした。これにより、第2遊技状態(例えば、確変状態または時短状態)において状態コマンドを正常に受信できない状況で可変表示が実行されてしまうことを防止することができる。
また、本実施の形態において、第1遊技状態(例えば、通常状態)において、識別情報の可変表示時間を示す可変表示時間コマンド(例えば、変動パターンコマンド)を受信した場合、可変表示の表示結果を示す結果コマンド(例えば、表示結果指定コマンド)を受信できなくても、演出図柄の可変表示を実行する一方、第2遊技状態(例えば、確変状態または時短状態)において、識別情報の可変表示時間を示す可変表示時間コマンド(例えば、変動パターンコマンド)を受信した場合、可変表示の表示結果を示す結果コマンド(例えば、表示結果指定コマンド)を正常に受信することを条件に、演出図柄の可変表示を実行することとした。これにより、第2遊技状態(例えば、確変状態または時短状態)において結果コマンドを正常に受信できない状況で可変表示が実行されてしまうことを防止することができる。
また、本実施の形態において、第2遊技状態(例えば、確変状態または時短状態)において、可変表示時間コマンド(例えば、変動パターンコマンド)と所定コマンド(例えば、背景指定コマンドや表示結果指定コマンド)とが受信されたときであっても、可変表示時間コマンドと所定コマンド(例えば、表示結果指定コマンド)とが示す情報の整合が取れないときには識別情報の可変表示を実行しないこととした。これにより、第2遊技状態(例えば、確変状態または時短状態)において可変表示時間コマンドと所定コマンドとが示す情報の整合が取れない状況で可変表示が実行されてしまうことを防止できる。
なお、本実施の形態において、通常状態を第1遊技状態として、確変状態や時短状態を第2遊技状態として説明したが、第1遊技状態と第2遊技状態とが異なる遊技状態であればよく、例えば、高確率高ベース状態、高確率低ベース状態、低確率高ベース状態、低確率低ベース状態のいずれの組み合わせであってもよい。
また、本実施の形態において、所定コマンドとして背景指定コマンドおよび表示結果指定コマンドを用いて説明したが、これに限るものではなく、例えば、背景指定コマンドおよび表示結果指定コマンドのうちいずれか一方であってもよいし、確変状態や時短状態の残余変動回数を示すコマンドや、第1特別図柄および第2特別図柄のうちいずれの特別図柄に対応する変動であるかを示すコマンドや、保留記憶の増減または保留記憶数を示すコマンドを所定コマンドとしてもよい。
また、本実施の形態においては、低確率低ベース状態と、高確率高ベース状態とが遊技状態として設けられている遊技機について説明したが、これに限るものではなく、高確率低ベース状態や低確率高ベース状態が設けられているものであってもよい。また、本実施の形態では、所定回数(50回)の可変表示の実行を契機として、高確率状態から低確率状態へ移行することとしたが、これに限るものではなく、例えば、所定の種別の大当りが発生することを契機に高確率状態から低確率状態へ移行することとしてもよい。また、同様にして、高ベース状態から低ベース状態へ移行する契機を、所定の種別の大当りが発生することとしてもよい。また、高確率状態から低確率状態へ移行する契機と、高ベース状態から低ベース状態へ移行する契機とを異なるものとしてもよい。例えば、所定の種別の大当りが発生することを契機に高確率状態から低確率状態へ移行する一方、所定回数の可変表示を実行することを契機に高ベース状態から低ベース状態へ移行することとしてもよい。
また、本実施の形態において、変動非実行中には、前の可変表示において停止表示した演出図柄をそのまま固定表示することとしたが、これに限るものではなく、揺動表示させることとしてもよい。これによれば、演出図柄の可変表示はおこなっていないものの、特別図柄の可変表示の実行中であることを遊技者に示唆することができる。また、第4図柄についても、変動非実行中では固定表示することとしてもよいし、変動していることを示唆する表示(例えば、点滅)をおこなうこととしてもよい。
また、本実施の形態では、複数の遊技状態(通常状態、時短状態および確変状態)で共通の変動パターンを選択可能なものとしたが、これに限るものではなく、一の遊技状態においてのみ選択可能な特殊変動パターンが設けられていることとしてもよい。仮に、所定コマンド(例えば、背景指定コマンド、表示結果指定コマンド)を正常に受信したか否かにかかわらず、受信した変動パターンに応じて演出図柄の可変表示を実行する演出制御用マイクロコンピュータが設けられた遊技機であった場合、一の遊技状態においてのみ選択可能なはずの特殊変動パターンが他の遊技状態であるときに遊技制御用マイクロコンピュータから演出制御用マイクロコンピュータに誤って送信されたときにも、該特殊変動パターンに対応した演出図柄の可変表示を実行してしまうこととなる。そういった場合、演出内容に不整合が生じたりするといった不具合が生じてしまうことがある。そこで、一の遊技状態においてのみ選択可能な特殊変動パターンが設けられている機種の遊技機においても、一の遊技状態において変動パターンコマンドを受信した場合には、所定コマンドを受信しているか否かにかかわらず演出図柄の可変表示を実行する一方、他の遊技状態において変動パターンコマンドを受信した場合には、所定コマンドを正常に受信するとともに受信した変動パターンコマンドと所定コマンドとが整合することを条件として演出図柄の可変表示を実行することとすれば、こういった不具合を解消することができる。
また、高確率状態や高ベース状態を終了するまでの残余変動回数が決定されている機種において、該残余変動回数を用いた演出(例えば、該残余変動回数を各可変表示において演出表示装置9に表示することで遊技者を煽る演出)がおこなわれることがある。そういった遊技機においては、実際の残余変動回数と演出表示装置9に表示する残余変動回数とに不整合が生じないようにする必要があるため、本実施の形態のように演出図柄の可変表示を実行しないことがあっても、演出制御用マイクロコンピュータが正確な残余変動回数を認識可能であるよう構成することが望ましい。
例えば、演出に用いられる残余変動回数(以下、「演出用残余変動回数」という)の値は、高確率状態や高ベース状態に移行するとともに、それらの遊技状態を終了するまでに実行する変動回数の値(予め定められている。例えば50。)がセットされ、特別図柄の可変表示がおこなわれる毎に1ずつ減算処理されることにより、演出制御用マイクロコンピュータ100に認識可能とされているものが一般的である。そういったタイプの遊技機では、特別図柄の可変表示を開始したときに演出図柄の可変表示を実行しなかった場合にも減算処理をおこなうことで、正確な残余変動回数を認識可能となる。ここでは、変動パターンコマンドを受信することを契機に演出用残余変動回数の減算処理を実行する演出制御用マイクロコンピュータ100において、変動パターンコマンドを正常に受信できなかった場合と、変動パターンコマンドは正常に受信したが所定コマンドを正常に受信できなかった場合とについて説明する。
まず、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドを正常に受信できなかった場合、図柄確定指定コマンドを受信することを契機に演出用残余変動回数の減算処理を実行することとしてもよい。なお、その場合、変動パターンコマンドおよび図柄確定指定コマンドを正常に受信したときに、演出用残余変動回数の減算処理を重複して実行しないようする必要がある。例えば、変動パターンコマンドを正常に受信したときに演出用残余変動回数の減算処理を実行するとともに演出用残余変動回数の減算処理を実行したことを示す処理済みフラグをセットし、図柄確定指定コマンドを受信した際に該処理済みフラグがセットされていれば演出用残余変動回数の減算処理をおこなわないで該処理済みフラグをリセットする一方、セットされていなければ演出用残余変動回数の減算処理をおこなうこととしてもよい。同様に、特別図柄の可変表示がおこなわれる毎に演出用残余変動回数の減算処理を1回おこなうこととすれば、変動パターンコマンドや図柄確定指定コマンド以外のコマンドの受信を演出用残余変動回数の減算処理の実行契機としてもよいし、3以上のコマンドの受信を演出用残余変動回数の減算処理の実行契機としてもよい。また、上述したように、1回の特別図柄の可変表示において演出用残余変動回数の減算処理を重複して実行することを防ぐものであれば、上述したように演出用残余変動回数の減算処理を実行したことを示すフラグをセットするものであってもよいし、また、演出用残余変動回数の減算処理を未だ実行していない旨を示す未実行フラグを可変表示の終了時にセットし、次の変動における減算処理を実行したときに該未実行フラグをリセットすることとしてもよい。
次に、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドを正常に受信したが所定コマンドを正常に受信できなかった場合、演出図柄の可変表示自体を開始することはしないものの、演出図柄の可変表示の開始タイミング(例えば、変動パターンコマンドを受信したタイミング)または停止タイミング(例えば、図柄確定指定コマンドを受信したタイミング)にて演出用残余変動回数の減算処理を実行することとしてもよい。なお、演出図柄の可変表示の停止タイミングにて演出用残余変動回数の減算処理を実行する場合にも、上述した場合と同様に、特別図柄の可変表示がおこなわれる毎に演出用残余変動回数の減算処理を1回おこなうよう、演出用残余変動回数の減算処理を重複して実行しないようにすることが望ましい。
また、複数回の連続した可変表示に亘っておこなわれる連続予告演出であって、該連続予告演出を終了するまでの変動回数(残余予告回数)が表示される連続予告演出をおこなう遊技機において、演出図柄の可変表示を実行しなかった場合においても、残余予告回数を不具合なく認識できるよう、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドを受信することを契機に残余予告回数の減算処理を実行するとともに、変動パターンコマンドを正常に受信できなかった場合であっても図柄確定指定コマンドを受信することを契機に残余予告回数の減算処理を実行することとしてもよい。
また、特別図柄の可変表示開始時に演出図柄の可変表示を開始せずに、可変表示時間が経過したことを認識可能なコマンド(例えば、図柄確定指定コマンド、客待ちデモ指定コマンド、大当り開始指定コマンド、次の可変表示における変動パターンコマンド等)を受信した場合に、大当りであることは認識可能であるが大当り種別は認識不可能であれば、遊技者にとって有利性の低い大当り種別に対応した大当り図柄を停止表示することとしたが、有利性の低い大当り種別に対応した大当り図柄を停止表示した後に受信したコマンドによって有利性の高い大当り種別であることを認識した場合には、有利性の低い大当りから有利性の高い大当りに昇格したかのような演出(いわゆる、昇格演出)をおこなうこととしてもよい。例えば、所定のラウンド遊技中や、大当り遊技終了時などに昇格演出をおこなうこととしてもよい。なお、低確率状態に移行する大当りよりも高確率状態に移行する大当りの方が有利性の高い大当りであるといえる。また、低ベース状態に移行する大当りよりも高ベース状態に移行する大当りの方が有利性の高い大当りであるといえる。また、高確率状態や高ベース状態に移行する期間の長い大当りの方が、該期間の短い大当りよりも有利性の高い大当りであるといえる。また、より多くの賞球が見込める大当り遊技に移行する大当りの方が、あまり賞球が見込めない大当り遊技に移行する大当りよりも有利性の高い大当りであるといえる。
また、本実施の形態においては、大当り種別にかかわらず、ラウンド遊技中の大入賞口の開放態様を同一の態様とした(1ラウンドあたり30秒開放)がこれに限るものではなく、複数種類の開放態様が組み合わされた大当り遊技状態に制御される大当り種別が設けられているものであってもよい。以下、複数種類の開放態様が組み合わされた大当り遊技状態に制御される大当り種別が設けられている変形例について説明する。なお、上述した実施の形態と同じ箇所については、説明を省略する。
本変形例においては、大当り種別として、16ラウンドの大当り遊技状態に制御される第1確変大当りと第2確変大当りとが設けられている。また、大当り遊技状態における各ラウンド遊技において、演出表示装置9ではラウンド数表示がおこなわれる。
図58は、変形例における、大当り遊技状態において、大当りの種別に応じて、開放回(ラウンド)ごとに送信する開放中指定コマンドを選択してコマンドを送信するために用いられる開放中指定コマンドテーブルを示す図である。
開放中指定コマンドテーブルは、第1確変大当りのときに用いる第1確変大当り開放中指定コマンドテーブルと、第2確変大当りのときに用いる第2確変大当り開放中指定コマンドテーブルとに分けて設けられ、ROM54に記憶されている。これら開放中指定コマンドテーブルでは、大当り遊技状態における開放回(ラウンド)ごとに、何回目の開放回数であるか、および、開放時間(長開放または短開放)を特定可能なコマンドが設定されている。
図58(A)に示す第1確変大当り開放中指定コマンドテーブルでは、第1回目〜16回目までのすべての開放回(ラウンド)のそれぞれについて、長開放を指定する開放中1指定コマンドが選択されるようにデータが設定されている。これにより、第1確変大当りの大当り遊技状態においては、第1回目〜第16回目のすべての開放回(ラウンド)について、対応する「開放回目および長開放」を特定可能な開放中1指定コマンドが選択されて送信されることとなる。
図58(B)に示す第2確変大当り開放中指定コマンドテーブルでは、第1回目〜10回目までの開放回のそれぞれについては、長開放を指定する開放中1指定コマンドが選択されるようにデータが設定されている。そして、第2確変大当り開放中指定コマンドテーブルでは、第11回目〜16回目までの開放回のそれぞれについては、短開放を指定する開放中2指定コマンドが選択されるようにデータが設定されている。これにより、第2確変大当りの大当り遊技状態においては、第1回目〜第10回目のそれぞれの開放回(ラウンド)について、対応する「開放回目および長開放」を特定可能な開放中1指定コマンドが選択されて送信され、その後、11回目〜第16回目のそれぞれの開放回(ラウンド)について、該当する「開放回目および短開放」を特定可能な開放中2指定コマンドが選択されて送信されることとなる。
また、ROM54においては、図58の第1確変大当り開放中指定コマンドテーブルおよび第2確変大当り開放中指定コマンドテーブルと同様に、大当り遊技状態において、大当りの種別に応じて、開放回(ラウンド)ごとに送信する開放後指定コマンドを選択してコマンドを送信するために用いられる開放後指定コマンドテーブルが設けられている。開放後指定コマンドテーブルは、第1確変大当りのときに用いる第1確変大当り開放後指定コマンドテーブルと、第2確変大当りのときに用いる第2確変大当り開放後指定コマンドテーブルとに分けて設けられている。これら開放後指定コマンドテーブルでは、大当り遊技状態における開放回(ラウンド)ごとに、何回目の開放回数であるか、および、開放時間(長開放または短開放)を特定可能なコマンドが設定されている。このような開放後指定コマンドテーブルでは、図58の開放中コマンドのデータ内容がそのまま開放後コマンドのデータ内容に置き換えられたデータ構成で各開放回ごとのデータが設定されている。
図59は、変形例における、第1確変大当りおよび第2確変大当りのそれぞれについて、大当り遊技状態において、実行される大入賞口の開閉パターン、送信される開放中コマンド、演出表示装置9でのラウンド数表示、および、演出表示装置9での出球表示の制御態様の関係を説明するタイミングチャートである。図59(A)では、第1確変大当りの制御態様が示されている。図59(B)では、第2確変大当りの制御態様が示されている。
図59(A)に示すように、第1確変大当りの大当り遊技状態においては、第1〜第16回目の各開放回において、29秒間の長開放態様で大入賞口が開状態に制御される。これにより、第1確変大当りでは、16回分の開放回において、実質的に大入賞口への入賞が可能であり賞球払出しが可能となる。一方、図59(B)に示すように、第2確変大当りの大当り遊技状態においては、第1〜第10回目の各開放回において、29秒間の長開放態様で大入賞口が開状態に制御された後、0.5秒間の短開放態様で大入賞口が開状態に制御される。これにより、第2確変大当りでは、10回分の開放回において、実質的に大入賞口への入賞が可能であり賞球払出しが可能となる。
また、図59(A),(B)に示すように、大当り遊技状態においては、各開放回(ラウンド)の開始時に、開放中1指定コマンドまたは開放中2指定コマンドが遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信される。開放中コマンドとしては、長開放の開放回の開始時には長開放を示す開放中1指定コマンドが選択されて送信され、短開放の開放回の開始時には短開放を示す開放中2指定コマンドが選択されて送信される。
演出制御用マイクロコンピュータ100では、図59(A),(B)に示すように、開放中1指定コマンドを受信したときには、そのコマンドにより特定される何回目の開放であるかの情報に対応して、演出表示装置9におけるラウンド数表示において、実行される大入賞口の開放回のラウンド数を数値情報により表示する。例えば、コマンドにより第1回目の開放であることが特定されるときには、第1ラウンドであることを示すラウンド数表示を演出表示装置9においてする制御が行なわれる。このように、演出表示装置9においては、所定の報知演出として、ラウンド数表示が行なわれる。
一方、演出制御用マイクロコンピュータ100では、図59(B)の11回目〜16回目の開放について示すように、開放中2指定コマンドを受信したときには、そのコマンドにより特定される何回目の開放であるかの情報に対応した新たなラウンド数表示の更新表示は行なわれず、元のラウンド数(この例では第10ラウンド)を示すラウンド数表示が継続される。これにより、実質的な大入賞口への入賞が得られず賞球が得られない短開放状態においてラウンド数が更新表示されないことにより、遊技の興趣の低下を防ぐことができる。例えば、大入賞口への入賞による賞球が実質的に得られないにもかかわらずラウンド数が更新表示されると、ラウンドが進行したにもかかわらず大入賞口への入賞による出球が得られないので、遊技者の期待感が裏切られることにより遊技の興趣が低下するのであるが、そのような実質的に賞球が得られないときにラウンド数が更新表示されなければ、遊技者の期待感が裏切られないことにより遊技の興趣の低下を防ぐことができるのである。すなわち、本変形例によれば、報知による不具合の発生を防止することができる。
なお、ラウンド数表示としては、現在実行中のラウンド数を示す数値情報を表示する代わりに、大当り遊技状態中に実行可能なラウンドの残数を示す数値情報を表示するようにしてもよい。
また、ラウンド数表示として、大当り遊技状態中に実行可能なラウンドの残数を示すときには、数値情報ではなく、ラウンドの残数に対応した数のアイコン画像を表示し、ラウンドが実行されるごとに当該アイコン画像を消去していく表示を行なうようにしてもよい。例えば、第2確変大当りの大当り遊技状態中には、実質的に大入賞口に入賞可能なラウンド数「10」に対応した10個のアイコン画像を第1ラウンドで表示し、長開放ラウンドが実行されるごとにアイコン画像を消去していく表示制御を行なうようにしてもよい。
また、ラウンド数表示として、大当り遊技状態中に実行可能なラウンドの残数を示すときには、まず残りラウンド数の一部を表示した後、表示された残りラウンド数が長開放ラウンドの実行によりすべて消化されたときに、ラウンドが継続するか否かの演出を行なって、ラウンドが継続する旨を示した後に、まだ消化していない一部のラウンド数を表示する演出制御を行なうようにしてもよい。
また、ラウンド数表示として、ラウンドの残数に対応した数のアイコン画像を表示するときには、ラウンドが実行されるごとに当該アイコン画像の画像色を当初の画像色から特定の画像色(ラウンドが消化されたことを示す色)に変化させる表示を行なうようにしてもよい。また、ラウンド数表示として、ラウンドの残数に対応した数のアイコン画像を表示するときには、ラウンドが実行されるごとに当該アイコン画像の形状を当初の画像形状から特定の画像形状(ラウンドが消化されたことを示す形状)に変化させる表示を行なうようにしてもよい。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100では、図59(A),(B)に示すように、開放中1指定コマンドを受信したときには、実行されるラウンドにおいて、受信した入賞カウント指定コマンドに基づいて計数される出球個数の情報に対応して、演出表示装置9における出球表示において、大当り遊技状態中に払出された出球の個数の合算値を更新表示する。例えば、カウントスイッチ23により検出される入賞球1個に対する賞球個数が15個であるときには、入賞カウント指定コマンドが受信されるごとに、出球の個数の合算値を示す出球表示を演出表示装置9において「15」ずつ加算更新表示する制御が行なわれる。このように、演出表示装置9においては、大当り遊技状態中に遊技者に付与された利益に関する利益特定表示として、出球表示をさせる制御が行なわれる。この実施の形態では、このような出球表示として、大当り遊技状態中に特別可変入賞球装置20(大入賞口)に入賞した遊技球を計数し、その遊技球に対して払出される賞球数を表示する例を示すが、大当り遊技状態中に行なう出球表示としては、特別可変入賞球装置20(大入賞口)以外に設けられた入賞口(例えば、1個の入賞球に対して10個の賞球が払出されるような一般入賞口)に入賞した遊技球を計数し、その計数値を大入賞口への入賞球に対して払出される賞球数に合算した賞球数を表示するようにしてもよい。
一方、演出制御用マイクロコンピュータ100では、図59(B)の11回目〜16回目の開放について示すように、開放中2指定コマンドを受信したときには、実行されるラウンドにおいて、入賞カウント指定コマンドを受信しても、演出表示装置9における出球表示が演出表示装置9において更新表示されないように、出球表示を制限する制御が行なわれる。これにより、実質的な大入賞口への入賞が得られず賞球が得られない短開放状態において出球数が更新表示されないことにより、遊技の興趣の低下を防ぐことができる。例えば、大入賞口への入賞による賞球が実質的に得られないにもかかわらず出球数が更新表示されると、ラウンドが進行したにもかかわらず大入賞口への入賞による賞球が得られないので、遊技者の期待感が裏切られることにより遊技の興趣が低下するのであるが、そのような実質的に大入賞口への入賞による賞球が得られないときに出球数が更新表示されなければ、遊技者の期待感が裏切られないことにより遊技の興趣の低下を防ぐことができるのである。
なお、本変形例においては、短開放状態におけるラウンド中では、前回のラウンドにおけるラウンド数表示を継続して表示することとしたが、実質的に賞球が得られない短開放状態において新たなラウンド数表示をおこなわないものであれば、これに限らず、短開放状態におけるラウンド中ではラウンド数表示自体をおこなわないこととしてもよい。
実施の形態2.
次に、第2実施形態に係る遊技機について、第1実施形態と異なる点について説明する。第1実施形態に係る遊技機では、図33の先読み演出決定処理で説明したように、始動入賞時に演出制御用CPU101が背景変化演出決定処理(ステップS1009)を実行し、背景変化演出を実行するか否かを決定している(図39のステップS1050)。一方で、第2実施形態に係る遊技機では、始動入賞時ではなく、変動表示の変動開始時に、背景変化演出の実行について決定する。これにより、第2実施形態は第1実施形態と比較して、始動入賞時の先読み演出決定処理、および演出図柄変動開始処理についての相違点がある。また、第1実施形態では、入賞時判定結果(図柄指定コマンドの内容)によって背景変化演出の実行割合が変更されていたが、第2実施形態では、後述のように、背景変化演出の実行割合は入賞時判定結果(図柄指定コマンド)によって直接変更されることはない。以下、図60〜図67を参照して、第1実施形態との相違点を中心に、第2実施形態の説明を行う。
図60は、第2実施形態における、演出制御プロセス処理(図31)の先読み演出決定処理(ステップS800A)を示すフローチャートであり、第1実施形態の先読み演出決定処理(図33)に対応するものである。第1実施形態の先読み演出決定処理と異なる点は、演出フラグテーブルに保留変化演出フラグのみがセットされている場合に(ステップS1006でN)、演出制御用CPU101が背景変化演出の決定に関する処理を行うことなく、先読み演出決定処理を終了させる点(すなわち、ステップS1008およびステップS1009の処理がない点)である。すなわち、演出制御用CPU101は、保留変化演出フラグのみがセットされていると判断した場合、新たに受信した1セットの始動入賞時のコマンドに対応する新たな保留表示を、特殊態様ではない通常態様で表示する処理を実行して(ステップS1020)、先読み演出決定処理を終了する。
図61は、第2実施形態における、上述の先読み演出決定処理の入賞時決定処理(ステップS1005)を示すフローチャートであり、第1実施形態の入賞時決定処理(図34)に対応するものである。第1実施形態の入賞時決定処理と異なる点は、背景変化演出についての処理が含まれていない点である。
入賞時決定処理において、演出制御用CPU101は、まず、図62に示す入賞時決定テーブルにもとづいて、(1)保留変化演出を実行するか否か、および(2)保留変化演出を実行する場合の演出態様を決定する(ステップS1020A)。当該処理について、以下具体的に説明する。
まず、演出制御用CPU101は、図柄指定コマンドを確認する。図柄指定コマンドがC400(H)の場合には、入賞判定結果が「はずれ」であったと判断されるため、演出制御用CPU101は、第1特殊態様の保留変化演出の実行割合を5%、第2特殊態様の保留変化演出の実行割合を1%、保留変化演出を実行しない割合を94%とするよう、保留変化演出についての決定処理を実行する。
図柄指定コマンドがC401(H)〜C405(H)の場合には、第1特殊態様の保留変化演出の実行割合を10%、第2特殊態様の保留変化演出の実行割合を20%、保留変化演出を実行しない割合を70%とするよう、保留変化演出についての決定処理を実行する。
なお、本実施形態では、第1特殊態様の保留変化演出よりも、第2特殊態様の保留変化演出のほうが大当りとなる可能性が高く設定されており、第2特殊態様の保留変化演出のほうが第1特殊態様の保留変化演出よりも信頼度が高いということができる。
次いで、演出制御用CPU101は、保留変化演出を実行することに決定したか否かの確認を行う(ステップS1021A)。保留変化演出を実行することに決定していない場合(ステップS1021AでN)、演出制御用CPU101は、当該新たな保留表示を第1保留記憶表示部18cまたは第2保留記憶表示部18dに通常態様で表示して(ステップS1033A)、入賞時決定処理を終了する。
一方で、保留変化演出を実行することに決定した場合(ステップS1021AでY)、演出フラグテーブルにおいて現在の保留記憶数(第1保留記憶数加算指定コマンドまたは第2保留記憶数加算指定コマンドを受信したことにもとづく加算更新後の第1保留記憶数または第2保留記憶数)に対応させて、演出制御用CPU101が演出態様に応じたフラグをセットする(ステップS1022A)。そして、演出制御用CPU101は、当該新たな保留表示を、決定された第1特殊態様または第2特殊態様のどちらかで第1保留記憶表示部18cまたは第2保留記憶表示部18dに表示し(ステップS1033A)、入賞時決定処理を終了する。以上が、本実施形態の先読み演出決定処理である。
図63は、第2実施形態における演出制御プロセス処理(図31)の演出図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートであり、第1実施形態の演出図柄変動開始処理(図43)に対応するものである。第1実施形態の先読み演出決定処理と異なる点は、プロセステーブル選択処理(ステップS8004)の直前に変動開始時決定処理(ステップS8003A)が入っている点、およびプロセステーブル選択処理(ステップS8004)の内容が変更されている点であり、それ以外の点については第1実施形態と同様である。第2実施形態が、第1実施形態と比較して変動開始時決定処理(ステップS8003A)が追加されているのは、第2実施形態では、始動入賞ではなく変動開始のタイミングで、背景変化演出について実行するか否かおよび背景変化演出を実行する場合の演出態様を決定しているためである。
図64は、第2実施形態における変動開始時決定処理(ステップS8003A)を示すフローチャートである。当該処理において、演出制御用CPU101は、まず、演出フラグテーブルに背景変化演出フラグがセットされているかどうかを確認する(ステップS2020)。演出フラグテーブルに背景変化演出フラグが既にセットされていた場合(ステップS2020でY)、背景変化演出フラグを重ねてセットすることはないため、演出制御用CPU101は変動開始時決定処理を終了する。一方で、演出フラグテーブルに背景変化演出フラグがセットされていなかった場合(ステップS2020でN)、演出制御用CPU101は、減算前の保留記憶数(第1保留記憶数または第2保留記憶数)が3以上かどうか、確認する(ステップS2021)。ここで、減算前の保留記憶数を基準としているのは、この実施の形態では、変動開始時決定処理に先立って、第1保留記憶数減算指定コマンドまたは第2保留記憶数減算指定コマンドの受信にもとづいて保留記憶数の減算処理が実行される一方、図63に示すように演出フラグテーブルはシフトされていないタイミング(ステップS2015の実行前のタイミング)で当該変動開始時決定処理が実行されるためである。すなわち、演出図柄の変動開始に伴う保留記憶数の減算が実行される前の保留記憶数を基準として、背景変化演出の実行についての決定をしているためである。この条件は、減算後の保留記憶数が2以上か否か、という条件に置き換えることもできる。なお、変動開始時決定処理が実行されるよりも前に演出フラグテーブルのシフト(ステップS2015)が実行されるようにしている場合には、減算後の保留記憶数(すなわち現在の保留記憶数)を基準とする。
ここで、減算前の保留記憶数が3以上ではなかった場合(ステップS2021でN)、すなわち3未満であった場合、演出制御用CPU101は変動開始時決定処理を終了する。一方、減算前の保留記憶数が3以上であった場合(ステップS2021でY)、演出制御用CPU101は、演出フラグテーブルに保留変化演出フラグがセットされているかどうかを確認する(ステップS2022)。ここで、演出フラグテーブルに保留変化演出フラグがセットされていなかった場合は(ステップS2022でN)、第1変動開始時決定テーブルにもとづいて(ステップS2023)、演出フラグテーブルに保留変化演出フラグがセットされていた場合は(ステップS2022でY)、第2変動開始時決定テーブルにもとづいて(ステップS2024)、演出制御用CPU101は、それぞれ(1)背景変化演出を実行するか否か、および(2)背景変化演出を実行する場合にはその演出態様を決定する。
図65は、第2実施形態の第1変動開始時決定テーブルを示す図である。上記のとおり、演出フラグテーブルに保留変化演出フラグがセットされていなかった場合には(ステップS2022でN)、この第1変動開始時決定テーブルが用いられる。演出制御用CPU101は、図柄指定コマンドなどの始動入賞時のコマンドや表示結果指定コマンドが指定する内容にはかかわらず、第1特別態様の背景変化演出の実行割合を4%、第2特別態様の背景変化演出の実行割合を4%、背景変化演出を実行しない割合を92%とするよう、背景変化演出についての決定処理を実行する。
図66は、第2実施形態の第2変動開始時決定テーブルを示す図である。上記のとおり、演出フラグテーブルに保留変化演出フラグがセットされていた場合には(ステップS2022でY)、この第2変動開始時決定テーブルが用いられる。演出制御用CPU101は、図柄指定コマンドなどの始動入賞時のコマンドや表示結果指定コマンドが指定する内容にはかかわらず、第1特別態様の背景変化演出の実行割合を10%、第2特別態様の背景変化演出の実行割合を10%、背景変化演出を実行しない割合を80%とするよう、背景変化演出についての決定処理を実行する。
このように、保留変化演出が実行されているときには、第2変動開始時決定テーブルが用いられることになり、保留変化演出が実行されていないときに用いられる第1変動開始時決定テーブルよりも高い割合で背景変化演出を実行することに決定されるため、保留変化演出と背景変化演出の双方が並行して実行される割合が高められることになり、好適に遊技者の興味を向上させることが可能となる。
このように、第2実施形態では、入賞時判定結果や実行される変動表示の表示結果とは直接的には無関係に、背景変化演出の実行について決定される。ただし、既に説明したように保留変化演出が実行されているか否かによって背景変化演出の実行割合が変更され(図65および図66参照)、以下で説明するように、演出フラグテーブルにセットされたフラグの内容によって背景変化演出の実行を取りやめる場合がある。よって、背景変化演出の実行割合は、入賞時判定結果によって直接的に変化するものではないが、間接的には影響しているということができる。
図67は、第2実施形態の演出図柄変動開始処理(図63)におけるプロセステーブル選択処理(ステップS8004)を示すフローチャートである。第2実施形態のプロセステーブル選択処理は、第1実施形態のプロセステーブル選択処理(図46)と比較し、ステップS2051〜S2053、S2060、およびステップS2061の処理が増加している点で相違しており、ステップS2054、およびステップS2062〜S2065は、第1実施形態のプロセステーブル選択処理(図46)のステップS2045、およびステップS2040〜S2043と同様である。以下、第2実施形態のプロセステーブル選択処理について具体的に説明する。
このプロセステーブル選択処理については、(1)第1特別態様(晴天モード)での背景変化演出を連続演出として実行しようとする際に、変動開始しようとする変動表示の表示結果が15R大当り以外の大当りである場合には、第1特別態様での背景変化演出の実行を取りやめ、(2)第2特別態様(落雷モード)での背景変化演出を連続演出として実行しようとする際に、変動開始しようとする変動表示の表示結果が確変大当り以外の大当りである場合には、第2特別態様での背景変化演出の実行を取りやめ、(3)上記いずれにも該当しない場合には、第1実施形態と同様に、変動パターンおよび演出フラグテーブルの背景変化演出フラグの状態に応じたプロセステーブルを選択するよう、演出制御用CPU101によって制御されている。すなわち、第1特別態様(晴天モード)は15R大当りを示唆し、第2特別態様(落雷モード)は確変大当りを示唆しているということができる。
演出制御用CPU101は、表示結果指定コマンド格納領域に格納されている表示結果指定コマンドが、大当り指定(表示結果2〜6指定)であるか否かを確認する(ステップS2051)。大当り指定でなければ(ステップS2051でN)、ステップS2062に移行する。一方、大当り指定であれば(ステップS2051でY)、15R大当り指定(表示結果2指定または表示結果4指定)であるか否かを確認する。そして、15R大当り指定であった場合には(ステップS2052でY)、ステップS2060に移行する。一方、15R大当り指定ではなかった場合には(ステップS2052でN)、演出フラグテーブルにおいて変動対応表示以外に対応する第1特別態様フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS2053)。そして、演出フラグテーブルにおいて変動対応表示以外に対応する第1特別態様フラグがセットされていない場合には(ステップS2053でN)、ステップS2060に移行する。
一方、演出フラグテーブルにおいて変動対応表示以外に対応する第1特別態様フラグがセットされている場合には(ステップS2053でY)、開始される変動表示で15R以外の大当りとなるにもかかわらず第1特別態様(晴天モード)の背景変化演出が実行されようとしていることになるため、セットされている第1特別態様フラグをリセットして(ステップS2054)、第1特別態様の背景画像とならない変動パターンに応じたプロセステーブルを選択し(ステップS2055)、プロセステーブル選択処理を終了する。このように、第1特別態様の背景変化演出を伴う変動表示において大当りとなる場合には、15R以外の大当りとはならないように制限をしており、第1特別態様の背景変化演出を伴う変動表示で大当りとなる場合には、15R大当りが確定することになる。
ステップS2060において、演出制御用CPU101は、表示結果指定コマンド格納領域に格納されている表示結果指定コマンドが、確変大当り指定(表示結果4〜6指定)であるか否かを確認する。そして、確変大当り指定であった場合には(ステップS2060でY)、ステップS2062に移行する。一方、確変大当り指定ではなかった場合には(ステップS2060でN)、演出フラグテーブルにおいて変動対応表示以外に対応する第2特別態様フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS2061)。そして、演出フラグテーブルにおいて変動対応表示以外に対応する第2特別態様フラグがセットされていない場合には(ステップS2061でN)、ステップS2062に移行する。
一方、演出フラグテーブルにおいて変動対応表示以外に対応する第2特別態様フラグがセットされている場合には(ステップS2061でY)、開始される変動表示で通常大当りとなるにもかかわらず第2特別態様(落雷モード)の背景変化演出が実行されようとしていることになるため、セットされている第2特別態様フラグをリセットして(ステップS2054)、第2特別態様の背景画像とならない変動パターンに応じたプロセステーブルを選択し(ステップS2055)、プロセステーブル選択処理を終了する。このように、第2特別態様の背景変化演出を伴う変動表示において大当りとなる場合には、通常大当りとはならないように制限をしており、第2特別態様の背景変化演出を伴う変動表示で大当りとなる場合には、確変大当りが確定することになる。
ステップS2062では、演出制御用CPU101は、演出フラグテーブルの変動対応表示以外に対応する第1特別態様フラグがセットされているかどうかを確認する(ステップS2062)。演出フラグテーブルの変動対応表示以外に対応する第1特別態様フラグがセットされていた場合(ステップS2062でY)、演出制御用CPU101は、変動パターンおよび第1特別態様の背景変化演出に応じたプロセステーブルを選択し(ステップS2063)、プロセステーブル選択処理を終了する。これにより、実行される変動表示において演出図柄の背景画像が第1特別態様(晴天モードの態様)となる。
演出フラグテーブルの変動対応表示以外に対応する第1特別態様フラグがセットされていなかった場合(ステップS2062でN)、演出制御用CPU101は、演出フラグテーブルの変動対応表示以外に対応する第2特別態様フラグがセットされているかどうかを確認する(ステップS2064)。演出フラグテーブルの変動対応表示以外に対応する第2特別態様フラグがセットされていた場合(ステップS2064でY)、演出制御用CPU101は、変動パターンおよび第2特別態様の背景変化演出に応じたプロセステーブルを選択し(ステップS2065)、プロセステーブル選択処理を終了する。これにより、実行される変動表示において演出図柄の背景画像が第2特別態様(落雷モードの態様)となる。
演出フラグテーブルの変動対応表示以外に対応する第2特別態様フラグがセットされていなかった場合(ステップS2064でN)、演出制御用CPU101は、特別態様の背景画像とならない変動パターンに応じたプロセステーブルを選択し(ステップS2055)、プロセステーブル選択処理を終了する。
このように第2実施形態における連続演出は、第1実施形態と異なり、始動入賞時のコマンドにもとづいて判定される先読み演出ではないが、15R以外の大当りとなる場合には、第1特別態様の背景変化演出を終了させる制御を行い、通常大当りとなる場合には、第2特別態様の背景変化演出を終了させる制御を行うようにしている。これにより、結果として、第1実施形態と同様に、第1特別態様の背景変化演出を伴う変動表示で大当りとなる場合には15R大当りが確定し、第2特別態様の背景変化演出を伴う変動表示で大当りとなる場合には確変大当りが確定することになる。これにより、遊技者は、背景変化演出を伴う変動表示において大当りが発生することを期待するようになり、背景画像に対する遊技者の興味を向上させるとともに、遊技興趣を向上させることができる。
また、第2実施形態では、始動入賞時の判定において大当りと判定された場合には、はずれと判定された場合よりも高い割合で保留変化演出を実行するとともに、変動開始時の判定において表示結果が大当りとなる場合には、15R大当りと判定された場合にのみ第1特別態様の背景変化演出を実行するようにしている。すなわち、保留表示の表示態様によって大当りが発生するか否かを示唆するとともに、背景画像によって15R大当りとなるか否かを示唆することが可能であるため、保留表示の表示態様と背景画像の双方によって遊技者の期待感を効果的に高めて興趣をさらに向上させることができる。
また、第2実施形態では、始動入賞時の判定において大当りと判定された場合には、はずれと判定された場合よりも高い割合で保留変化演出を実行するとともに、変動開始時の判定において表示結果が大当りとなる場合には、確変大当りと判定された場合にのみ第2特別態様の背景変化演出を実行するようにしている。すなわち、保留表示の表示態様によって大当りが発生するか否かを示唆するとともに、背景画像によって確変大当りとなるか否かを示唆することが可能であるため、保留表示の表示態様と背景画像の双方によって遊技者の期待感を効果的に高めて興趣をさらに向上させることができる。
なお、第2実施形態では、第1実施形態とは異なり、背景変化演出が先読み演出ではなく、始動入賞時に図柄指定コマンドなどを確認して背景変化演出を実行するか否かや、背景変化演出を実行する場合の演出態様を決定するといった処理が不要となる。そのため、背景変化演出をより簡素な処理で実現することができ、制御負担を軽減することができる。
最後に上記実施の形態とは異なる実施の形態について例示する。
上記の第1実施形態では、始動入賞時の判定で背景変化演出を実行すると決定された場合に、次に実行される変動表示(始動入賞後1回目の変動表示)から背景画像を特別態様(第1特別態様または第2特別態様)に変化させる例について説明したが、これに限らず、始動入賞時の判定で背景変化演出を実行すると決定された場合に、次に実行される変動表示よりも後に実行される変動表示(始動入賞後2回目以降の変動表示)から背景画像を特別態様に変化させるようにしてもよい。また、始動入賞後1回目の変動表示から背景画像を特別態様に変化させる場合もあれば、始動入賞後2回目以降の変動表示から背景画像を特別態様に変化させる場合もあるようにしてもよく、例えば乱数にもとづいていずれのタイミングで背景画像を特別態様に変化させるかを決定するようにするとよい。これによれば、背景変化演出のターゲットとなる変動表示を遊技者が把握し難くなり、遊技性を高めることができる。
また、始動入賞時の判定で背景変化演出を実行すると決定された場合に、当該始動入賞時に実行されている変動表示において背景画像を特別態様に変化させるようにしてもよい。すなわち始動入賞のタイミングで実行中であった変動表示において途中から背景画像を特別態様に変化させるようにしてもよい。これによれば、始動入賞時の興趣を向上させることができる。
上記の第1実施形態では、始動入賞時の判定で保留変化演出および背景変化演出のいずれも実行されていない場合には(図33のステップS1005)、図34のステップS1020および図35に示すように、当該始動入賞に対応した変動表示をターゲットとして保留変化演出または背景変化演出のいずれか一方のみを実行可能である例について説明したが、これに限らず、当該始動入賞に対応した変動表示をターゲットとして保留変化演出および背景変化演出の双方を実行可能であるようにしてもよい。例えば、保留変化演出を実行するか否かおよび実行する場合の態様と、背景変化演出を実行するか否かおよび実行する場合の態様とを、各々独立して決定するようにしてもよい。そして、その始動入賞時の判定対象となった変動表示をターゲットとして、保留変化演出のみを実行する場合や背景変化演出のみを実行する場合もあれば、保留変化演出と背景変化演出の双方を実行する場合もあるようにしてもよい。すなわち共通の変動表示をターゲットとして、保留変化演出と背景変化演出の双方を実行可能としてもよい。
例えば、図34のステップS1020に相当する処理において、保留変化演出を実行するか否かおよび実行する場合の態様と、背景変化演出を実行するか否かおよび実行する場合の態様とを、各々独立して決定すると共に、ステップS1023の処理の後にステップS1025に移行するようにするとよい。これによれば、始動入賞時の判定対象となった変動表示をターゲットして、保留変化演出のみが実行される場合や背景変化演出のみが実行される場合もあれば、保留変化演出と背景変化演出の双方が実行される場合もあるようにすることができる。さらに、ステップS1033の処理に代えて、保留変化演出を実行することに決定されたか否かを判定するようにし、保留変化演出を実行しないことに決定された場合には、新たな保留表示を通常態様で表示するようにし、保留変化演出を実行することに決定された場合には、新たな保留表示を決定された特殊態様(第1特殊態様または第2特殊態様)で表示するようにするとよい。
上記の第1実施形態では、始動入賞時の判定で、当該始動入賞に対応した変動表示をターゲットとして背景変化演出を実行するか否かおよび実行する場合の態様を決定する例について説明したが、これに限らず、始動入賞時に、当該始動入賞に対応した変動表示よりも前に実行される変動表示をターゲットとして背景変化演出を実行するか否かおよび実行する場合の態様を決定するようにしてもよい。これによれば、背景変化演出のターゲットとなる変動表示を遊技者が把握し難くなり、遊技性を高めることができる。
上記の第1実施形態では、図35および図40に示すように、始動入賞時の判定結果がはずれである場合にも、所定の割合で第1特別態様(晴天モード)や第2特別態様(落雷モード)の背景変化演出を実行することに決定される例について説明したが、始動入賞時の判定結果がはずれである場合に、さらに変動カテゴリコマンドに応じて背景変化演出を実行する割合を異ならせるようにしてもよい。例えば、変動カテゴリコマンドが指定する変動パターン種別がスーパーリーチはずれ(変動カテゴリ4)である場合には、非リーチはずれ(変動カテゴリ1)の場合よりも高い割合で背景変化演出を実行するようにしてもよい。
上記の第1実施形態では、第1特別態様(晴天モード)の背景変化演出を実行することに決定され(ステップS1026でY,ステップS1052でY)且つ判定結果が15R以外の大当りである場合には(ステップS1027でY,ステップS1054でY)、当該判定の対象となった変動表示よりも1つ前の変動表示で第1特別態様の背景変化演出を終了させる(ステップS1208,S1055)例について説明したが、当該判定の対象となった変動表示よりも2つ前あるいは3つ前の変動表示で背景変化演出を終了させるようにしてもよい。なお、第1特別態様(晴天モード)の背景変化演出を実行することに決定され且つ判定結果が15R以外の大当りである場合に限らず、第1特別態様(晴天モード)の背景変化演出を実行することに決定され且つ判定結果がはずれである場合にも、所定の割合で当該判定の対象となった変動表示よりも前の変動表示で背景変化演出を終了させるようにしてもよい。
上記の第1実施形態では、第2特別態様(落雷モード)の背景変化演出を実行することに決定され(ステップS1026でN,ステップS1052でN)且つ判定結果が通常大当りである場合には(ステップS1030でY,ステップS1057でY)、当該判定の対象となった変動表示よりも1つ前の変動表示で第2特別態様の背景変化演出を終了させる(ステップS1031,S1058)例について説明したが、当該判定の対象となった変動表示よりも2つ前あるいは3つ前の変動表示で背景変化演出を終了させるようにしてもよい。なお、第2特別態様(落雷モード)の背景変化演出を実行することに決定され且つ判定結果が通常大当りである場合に限らず、第2特別態様(晴天モード)の背景変化演出を実行することに決定され且つ判定結果がはずれである場合にも、所定の割合で当該判定の対象となった変動表示よりも前の変動表示で背景変化演出を終了させるようにしてもよい。
上記の第2実施形態では、図64の変動開始時決定処理において、減算前の保留記憶数に対応させて背景変化演出の演出態様に応じたフラグをセットする(ステップS2026)例について説明した。これによれば、当該変動開始時決定処理に係る変動表示を含めて減算前の保留記憶数に相当する回数の変動表示を対象として背景変化演出が実行される。しかしながら、このような形態に限らず、減算前の保留記憶数を超える回数の変動表示を対象として背景変化演出が実行されるようにしてもよい。例えば、ステップS2026において保留記憶数とは関連しない第1特別態様フラグまたは第2特別態様フラグをセットして、第1特別態様フラグまたは第2特別態様フラグがセットされている期間は、演出図柄の背景画像が第1特別態様または第2特別態様となるようにプロセステーブルを選択するとよい。
ここで、例えば、第1特別態様フラグがリセットされるタイミングを、(1)15R以外の大当り(上記実施の形態では5R以下の大当り)となる変動表示の開始前のタイミング、(2)15R大当りとなる変動表示が実行されて表示結果が導出表示されたタイミング、および(3)リーチ(ノーマルリーチまたはスーパーリーチ)を伴う変動パターンの変動表示が実行されて表示結果が導出表示されたタイミングとするとよい。これにより、背景変化演出が実行されるときの保留記憶数にかかわらず、(1)15R以外の大当りとなる変動表示の1つ前の変動表示が終了するまで、(2)15R大当りとなる変動表示が終了するまで、あるいは、(3)表示態様が特定表示態様(リーチ状態)となる変動表示が終了するまで、は当該背景変化演出が継続することになる。その結果、遊技者にとってみれば、あたかも背景変化演出が実行された場合には、その際の保留記憶数にかかわらず大当りやリーチが確定するかのような印象を抱くことになり、実際には表示結果の判定によらずに実行される背景変化演出の興趣を向上させることができる。
ここで、例えば、第2特別態様フラグがリセットされるタイミングを、(1)通常大当りとなる変動表示の開始前のタイミング、(2)確変大当りとなる変動表示が実行されて表示結果が導出表示されたタイミング、および(3)リーチ(ノーマルリーチまたはスーパーリーチ)を伴う変動パターンの変動表示が実行されて表示結果が導出表示されたタイミングとするとよい。これにより、背景変化演出が実行されるときの保留記憶数にかかわらず、(1)通常大当りとなる変動表示の1つ前の変動表示が終了するまで、(2)確変大当りとなる変動表示が終了するまで、あるいは、(3)表示態様が特定表示態様(リーチ状態)となる変動表示が終了するまで、は当該背景変化演出が継続することになる。その結果、遊技者にとってみれば、あたかも背景変化演出が実行された場合には、その際の保留記憶数にかかわらず大当りやリーチが確定するかのような印象を抱くことになり、実際には表示結果の判定によらずに実行される背景変化演出の興趣を向上させることができる。
また、第2実施形態において、第1特別態様(晴天モード)の背景変化演出を伴う所定回数(例えば10回)の変動表示が実行されたことにもとづいて当該第1特別態様の背景変化演出を終了させるようにしてもよい。また、第2実施形態において、第2特別態様(落雷モード)の背景変化演出を伴う所定回数(例えば10回)の変動表示が実行されたことにもとづいて当該第2特別態様の背景変化演出を終了させるようにしてもよい。
上記の第2実施形態では、図63のステップS8003Aに示すように、演出図柄の変動表示を開始するタイミングで背景変化演出を実行するか否かを決定する例について説明したが、これに限らず、第1実施形態と同様に、始動入賞のタイミングで当該始動入賞に対応した変動表示が実行されるまでの変動表示(当該始動入賞に対応した変動表示を含む)を対象として、背景変化演出を実行するか否かを決定するようにしてもよい。
上記の実施形態では、保留変化演出の実行有無および実行態様(第1特殊態様(熱文字態様)や第2特殊態様(炎エフェクト))によって大当りの可能性を示唆すると共に、背景変化演出の実行有無および実行態様(第1特別態様(晴天モード)や第2特別態様(落雷モード))によって大当り種別を示唆する例について説明したが、このような形態に限らず、保留変化演出の実行有無および実行態様によって大当り種別を示唆すると共に、背景変化演出の実行有無および実行態様によって大当りの可能性を示唆するようにしてもよい。例えば、第1特殊態様の保留表示に対応した変動表示で大当りとなる場合には、通常態様や第2特殊態様の保留表示に対応した変動表示で大当りとなる場合よりも高い割合で15R大当りとなるようにするとよい。また、第2特殊態様の保留表示に対応した変動表示で大当りとなる場合には、通常態様や第1特殊態様の保留表示に対応した変動表示で大当りとなる場合よりも高い割合で確変大当りとなるようにするとよい。これに対して、例えば、第1特別態様の背景変化演出を伴う変動表示は、背景変化演出を伴わない変動表示よりも高い割合で大当りとなり、第2特別態様の背景変化演出を伴う変動表示は、第1特別態様の背景変化演出を伴う変動表示よりも高い割合で大当りとなるようにするとよい。
このように、複数の変動表示に伴って実行される連続演出(例えば背景変化演出)によって変動表示の表示結果が特定表示結果(大当り図柄)となるか否かを示唆するようにしてもよく、保留表示の表示態様を通常態様とは異なる特殊態様(例えば第1特殊態様や第2特殊態様)に変化させることによって当該保留表示に対応した変動表示の表示結果が特定表示結果となる場合に、遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御されるか否かを示唆するようにしてもよい。すなわち、(1)特定表示結果となるか否かを開始時決定手段による決定前(有効始動入賞に対応した変動表示の開始前)に判定する(有効始動入賞時に当該有効始動入賞に対応した変動表示で大当りとなるか否かを判定する(図19のステップS220〜S222))と共に、(2)特定表示結果となると判定した場合には、第1特定遊技状態(5R以下の大当り,通常大当り)または該第1特定遊技状態よりも遊技者にとって有利な第2特定遊技状態(15R大当り,確変大当り)のいずれに制御するかをさらに判定する(大当り種別の判定(図19のステップS229)を行う)ような構成において、(2)第1特定遊技状態または第2特定遊技状態のいずれに制御するかの判定にもとづいて、当該判定の対象となった保留情報に対応する保留特定情報の表示態様を特殊態様とする表示態様制御を行うようにしてもよい。そして、このような表示態様制御を実行する場合には、(1)に示される始動入賞時における特定表示結果となるか否かの判定にもとづいて、連続演出を実行するようにしてもよく、このような特定表示結果となるか否かの判定によらず連続演出を実行するようにしてもよい。
上記の第1実施形態および第2実施形態を組み合わせた構成としてもよい。具体的には、第1実施形態のように始動入賞時の判定結果にもとづいて背景変化演出を実行するケースもあれば、第2実施形態のように始動入賞時の判定結果によらず背景変化演出を実行するケースもあるようにしてもよい。これによれば、背景変化演出が実行された場合に、遊技者が当該背景変化演出が始動入賞時の判定結果にもとづくものであるか否かを把握することができず、興趣を高めることができる。
上記の実施形態では、図35などに示されるように、保留記憶数によらず保留変化演出の実行割合が定められている例について説明したが、このような形態に限らず、保留記憶数に応じて保留変化演出の実行割合を異ならせるようにしてもよい。例えば、保留記憶数が多い程、保留変化演出が実行される割合が高くなるようにしてもよい。
上記の実施形態において、「一方のケースにおいて他方のケースよりも高い割合で所定の処理を実行する」ことには、一方のケースでのみ所定の処理を実行し、他方のケースでは所定の処理を実行しないことが含まれる。例えば、上記の実施形態では、始動入賞時の判定において、背景変化演出が実行されている場合には、背景変化演出が実行されていない場合よりも高い割合で保留変化演出が実行される例について説明したが、この「高い割合」で保留変化演出を実行することは、背景変化演出が実行されている場合にのみ保留変化演出を実行可能とし、背景変化演出が実行されていない場合には保留変化演出を実行しない場合も含んでいる。また、例えば、上記の実施形態では、始動入賞時の判定において、保留変化演出が実行されている場合には、保留変化演出が実行されていない場合よりも高い割合で背景変化演出が実行される例について説明したが、この「高い割合」で背景変化演出を実行することは、保留変化演出が実行されている場合にのみ背景変化演出を実行可能とし、保留変化演出が実行されていない場合には背景変化演出を実行しない場合も含んでいる。
これと同様に、上記の実施形態では、15R大当りとなる場合であっても所定の割合で背景変化演出を実行しない例について説明したが、15R大当りとなる場合には必ず背景変化演出が実行されるようにしてもよい。また、上記の実施形態では、確変大当りとなる場合であっても所定の割合で背景変化演出を実行しない例について説明したが、確変大当りとなる場合には必ず背景変化演出が実行されるようにしてもよい。また、上記の実施形態では、始動入賞時に背景変化演出のターゲットと判定された変動表示が終了したときに、以降に実行される変動表示に対応した保留表示が特殊態様で表示されている場合にのみ、背景変化演出を継続する例について説明したが、始動入賞時に背景変化演出のターゲットと判定された変動表示が終了したときに、以降に実行される変動表示に対応した保留表示が特殊態様で表示されていない場合にも所定の割合で背景変化演出が継続されるようにして、以降に実行される変動表示に対応した保留表示が特殊態様で表示されている場合には該所定の割合よりも高い割合で背景変化演出が継続されるようにしてもよい。
これと同様に、上記の第1実施形態では、始動入賞時の判定で第1特別態様(晴天モード)の背景変化演出を実行することに決定され、且つ15R以外の大当りと判定された場合には、当該始動入賞に対応した変動表示よりも前に実行される変動表示で第1特別態様の背景変化演出を終了させる例について説明したが、これに限らず、15R以外の大当りと判定された場合にも、当該始動入賞に対応した変動表示において第1特別態様の背景変化演出が実行される可能性があるようにしてもよく、その実行割合が、15R大当りと判定された場合よりも低くなるようにするとよい。また、上記の第1実施形態では、始動入賞時の判定で第2特別態様(落雷モード)の背景変化演出を実行することに決定され、且つ通常大当りと判定された場合には、当該始動入賞に対応した変動表示よりも前に実行される変動表示で第2特別態様の背景変化演出を終了させる例について説明したが、これに限らず、通常大当りと判定された場合にも、当該始動入賞に対応した変動表示において第2特別態様の背景変化演出が実行される可能性があるようにしてもよく、その実行割合が、確変大当りと判定された場合よりも低くなるようにするとよい。
これと同様に、上記の第2実施形態では、変動表示を開始するときの判定において、当該変動表示以降に対応した第1特別態様フラグがセットされており(第1特別態様(晴天モード)の背景変化演出を実行することに決定されており)、且つ当該変動表示の表示結果が15R以外の大当りと判定された場合には、当該変動表示に伴う第1特別態様の背景変化演出を実行しない例について説明したが、これに限らず、15R以外の大当りと判定された場合でも、当該変動表示において第1特別態様の背景変化演出が実行される可能性があるようにしてもよく、その実行割合が、15R大当りと判定された場合よりも低くなるようにするとよい。また、上記の第2実施形態では、変動表示を開始するときの判定において、当該変動表示以降に対応した第2特別態様フラグがセットされており(第2特別態様(落雷モード)の背景変化演出を実行することに決定されており)、且つ当該変動表示の表示結果が通常大当りと判定された場合には、当該変動表示に伴う第2特別態様の背景変化演出を実行しない例について説明したが、これに限らず、当該変動表示の表示結果が通常大当りと判定された場合でも、当該変動表示において第2特別態様の背景変化演出が実行される可能性があるようにしてもよく、その実行割合が、確変大当りと判定された場合よりも低くなるようにするとよい。
上記の実施形態では、連続する複数回の変動表示に伴う連続演出が背景変化演出である例について説明したが、これに限らず、例えば、連続演出として、(1)連続する複数回の変動表示にわたって演出図柄の表示態様が特定態様(例えば特定のキャラクタや文字)に変化する演出図柄態様変化演出や、(2)連続する複数回の変動表示にわたって演出図柄の停止図柄が大当り図柄ではない特定の演出図柄の組み合わせ(例えば「112」や「123」などの予め定められた組合せ(いわゆる「チャンス目」))となるチャンス目連続停止演出や、(3)連続する複数回の変動表示にわたってターゲットとなる変動表示までの残り変動表示回数(例えば「残り3」、「残り2」、「残り1」、「残り0」など)が表示されるカウントダウン演出や、(4)連続する複数回の変動表示にわたって演出表示装置9の周囲に設けられた可動部材(いわゆる「役物」)が動作する役物作動演出、が実行されるようにしてもよい。
上記の実施形態では、始動入賞時の保留記憶数が3以上である場合(第1実施形態)や、演出図柄の変動開始時における減算前の保留記憶数が3以上である場合(第2実施形態)に、背景変化演出を実行可能な例について説明したが、これに限らず、始動入賞時の保留記憶数が2以上である場合(第1実施形態)や、演出図柄の変動開始時における減算前の保留記憶数が2以上である場合(第2実施形態)など、連続する複数回の変動表示に伴って実行されるものであればよい。
上記の実施形態では、遊技者にとっての有利度が異なる複数の大当り種別として、5R以下の大当りと15R大当りの組合せ、および確変大当りと通常大当りの組合せの2組を例示したが、これらの組合せに限らず、例えば、大当り遊技状態終了後の高ベース状態に制御される期間が異なる組合せ(例えば、30回の変動表示が実行されるまで高ベース状態が維持される大当りと100回の変動表示が実行されるまで高ベース状態が維持される大当りの組合せ)であってもよい。
上記の実施形態において、大当り遊技状態に制御されることに伴い(例えば、演出図柄変動開始処理で停止図柄として大当り図柄を決定するとき(ステップS8002)や、演出図柄変動停止処理で大当り図柄を停止表示したとき(ステップS863でY)、あるいは大当り終了演出処理(ステップS807)で)、セットされている背景変化演出フラグをリセットするようにしてもよい。また、上記の実施形態において、大当り遊技状態に制御されることに伴い、始動入賞時コマンド格納領域の図柄指定コマンドや変動カテゴリコマンドを参照して、それ以降に実行される変動表示について全てはずれと判定した場合に、セットされている背景変化演出フラグをリセットするようにしてもよい。このようにすることで、大当り遊技状態終了後の所定数の変動表示以内に、はずれとなるにもかかわらず背景変化演出が実行されてしまうことにより、大当り遊技状態の発生により高められた遊技への興味を低下させてしまうことを防止するとともに、背景変化演出の興趣が低下してしまうことを防止することができる。
また、上記の実施形態において、大当り遊技状態に制御されることに伴い(例えば、演出図柄変動開始処理で停止図柄として大当り図柄を決定するとき(ステップS8002)や、演出図柄変動停止処理で大当り図柄を停止表示したとき(ステップS863でY)、あるいは大当り終了演出処理(ステップS807)で)、当該大当り遊技状態に係る変動表示に伴う背景変化演出が実行されておらず、且つ、始動入賞時コマンド格納領域の図柄指定コマンドや変動カテゴリコマンドを参照して、それ以降に実行される変動表示について全てはずれとなると判定した場合に、セットされている背景変化演出フラグをリセットするようにしてもよい。また、上記の第1実施形態において、始動入賞時の判定で大当りとなると判定されたにもかかわらず背景変化演出が実行されないことに決定された場合には、その大当りに係る大当り遊技状態が終了するまでは、始動入賞時の判定において背景変化演出を実行すると決定しないようにしてもよい。このようにすることで、表示結果が大当りとなる変動表示において背景変化演出が実行されていないにもかかわらず、その後に実行される表示結果がはずれとなる変動表示において背景変化演出が実行されてしまうことにより、背景変化演出に対しての遊技者の期待感を損なわせてしまうことを防止することができる。
上記の実施形態では、保留表示の表示態様を特殊態様(第1特殊態様または第2特殊態様)とするタイミングが、新たな保留表示を第1保留記憶表示部18cや第2保留記憶表示部18dに表示するタイミングである例について説明したが、これに限らず、保留表示の表示態様を特殊態様とするタイミングは、新たな保留表示を表示した後のタイミングであってもよい。例えば、始動入賞時の判定において保留変化演出を実行すると決定された場合に、新たな保留表示を通常態様で表示しておき、その後、第1保留記憶表示部18cや第2保留記憶表示部18dの保留表示をシフトさせるタイミングでその保留表示を特殊態様に変化させるようにしてもよい。ここで、複数回のシフトが実行される場合には、そのいずれかに応じたタイミング(例えば1回目のシフトタイミング、2回目のシフトタイミング、または3回目のシフトタイミングのいずれか)で保留表示を特殊態様に変化させるようにするとよい。
なお、上述した各実施の形態について、特別図柄や演出図柄の可変表示結果にもとづいて大当り遊技状態に移行する遊技機(いわゆる第一種の遊技機)について説明したが、遊技領域に設けられた可変入賞球装置(いわゆる役物)内の特定入賞口(V入賞口)に遊技球が入賞(V入賞)したことにもとづいて大当り遊技状態に移行する遊技機(いわゆる第二種の遊技機)や、第一種と第二種とを組み合わせた遊技機において適用することとしてもよい。
また、本各実施の形態では、発生した大当りの大当り種別にもとづいて確変状態へ移行可能とするが、これに限るものではない。例えば、大入賞口内に遊技球が通過可能な特定領域が設けられており、大当り中に該特定領域を遊技球が通過した場合に確変状態へ移行する一方、大当り中に該特定領域を遊技球が通過しなかった場合に通常状態へ移行するようなものであってもよい。その場合、大当り種別によって特定領域への遊技球の通過しやすさを変化させることにより、実質的な確変大当りおよび非確変大当りを実現するものであってもよい。例えば、大当り種別によって大入賞口の開放時間を異ならせることにより、特定領域への遊技球の通過のしやすさを変化させることとしてもよい。具体的には、大入賞口の開放時間が長い大当り種別を特定領域へ遊技球が通過しやすい大当り(実質的な確変大当り)とし、大入賞口の開放時間が短い大当り種別を特定領域へ遊技球が通過しにくい大当り(実質的な非確変大当り)としてもよい。
なお、上記の各実施の形態においては、変動時間およびリーチ演出の種類や擬似連の有無等の変動態様を示す変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータ100に通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターンコマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータ100に通知するようにしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1つ目のコマンドでは擬似連の有無、滑り演出の有無など、リーチとなる以前(リーチとならない場合には所謂第2停止の前)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無など、リーチとなった以降(リーチとならない場合には所謂第2停止の後)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信するようにしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は2つのコマンドの組合せから導かれる変動時間にもとづいて変動表示における演出制御を行うようにすればよい。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560の方では2つのコマンドのそれぞれにより変動時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御用マイクロコンピュータ100の方で選択を行うようにしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信する様にしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから(例えば次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信するようにしてもよい。なお、それぞれのコマンドで示される変動態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知するようにすることで、変動パターンコマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
また、上記の各実施の形態では、演出装置を制御する回路が搭載された基板として、演出制御基板80、音声出力基板70およびランプドライバ基板35が設けられているが、演出装置を制御する回路を1つの基板に搭載してもよい。さらに、演出表示装置9等を制御する回路が搭載された第1の演出制御基板(表示制御基板)と、その他の演出装置(ランプ、LED、スピーカ27など)を制御する回路が搭載された第2の演出制御基板との2つの基板を設けるようにしてもよい。
なお、上記の各実施の形態において、「割合が異なる」とは、A:B=70%:30%やA:B=30%:70%のような関係で割合が異なるものだけにかぎらず、A:B=100%:0%のような関係で割合が異なるもの(すなわち、一方が100%の割り振りで他方が0%の割り振りとなるようなもの)も含む概念である。
また、上記の各実施の形態では、例えば「1」〜「9」の複数種類の特別図柄や演出図柄を可変表示し表示結果を導出表示する場合を示したが、可変表示は、そのような態様にかぎられない。例えば、可変表示される図柄と導出表示される図柄とが必ずしも同じである必要ななく、可変表示された図柄とは異なる図柄が導出表示されるものであってもよい。また、必ずしも複数種類の図柄を可変表示する必要はなく、1種類の図柄のみを用いて可変表示を実行するものであってもよい。この場合、例えば、その1種類の図柄表示を交互に点灯および点滅を繰り返すことによって、可変表示を実行するものであってもよい。そして、この場合であっても、その可変表示に用いられる1種類の図柄が最後に導出表示されるものであってもよいし、その1種類の図柄とは異なる図柄が最後に導出表示されるものであってもよい。
また、上記の各実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して直接コマンドを送信していたが、遊技制御用マイクロコンピュータ560が他の基板(例えば、図3に示す音声出力基板70やランプドライバ基板35など、または音声出力基板70に搭載されている回路による機能とランプドライバ基板35に搭載されている回路による機能とを備えた音/ランプ基板)に演出制御コマンドを送信し、他の基板を経由して演出制御基板80における演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるようにしてもよい。その場合、他の基板においてコマンドが単に通過するようにしてもよいし、音声出力基板70、ランプドライバ基板35、音/ランプ基板にマイクロコンピュータ等の制御手段を搭載し、制御手段がコマンドを受信したことに応じて音声制御やランプ制御に関わる制御を実行し、さらに、受信したコマンドを、そのまま、または例えば簡略化したコマンドに変更して、演出表示装置9を制御する演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するようにしてもよい。その場合でも、演出制御用マイクロコンピュータ100は、上記の各実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ560から直接受信した演出制御コマンドに応じて表示制御を行うのと同様に、音声出力基板70、ランプドライバ基板35または音/ランプ基板から受信したコマンドに応じて表示制御を行うことができる。
また、上記の各実施の形態では、遊技機としてパチンコ機を例にしたが、本発明を、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるスロット機に適用することも可能である。
また、上記の各実施の形態では、遊技機として遊技媒体を使用するものを例にしたが本発明による遊技機は、所定数の景品としての遊技媒体を払い出す遊技機に限定されず、遊技球等の遊技媒体を封入し景品の付与条件が成立した場合に得点を付与する封入式の遊技機に適用することもできる。
本発明は、パチンコ遊技機やスロット機などの遊技機に適用可能である。
1 パチンコ遊技機
8a 第1特別図柄表示器
8b 第2特別図柄表示器
9 演出表示装置
13 第1始動入賞口
14 第2始動入賞口
20 特別可変入賞球装置
27 スピーカ
31 遊技制御基板(主基板)
56 CPU
70 音声出力基板
560 遊技制御用マイクロコンピュータ
80 演出制御基板
100 演出制御用マイクロコンピュータ
101 演出制御用CPU
109 VDP

Claims (1)

  1. 識別情報の可変表示を行い、表示結果として予め定められた特定表示結果が導出されたときに、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、
    遊技の進行を制御する遊技制御手段と、
    前記遊技制御手段から送信されるコマンドにもとづいて演出の実行を制御する演出制御手段とを備え、
    前記遊技制御手段は、
    可変表示に関する情報を保留情報として記憶可能な保留記憶手段と、
    前記保留記憶手段に記憶されている保留情報の各々に対応した保留特定情報を表示する保留表示手段と、
    可変表示を開始するときに、表示結果を前記特定表示結果とするか否かを決定する決定手段と、
    前記特定表示結果となるか否かを前記決定手段による決定前に判定する判定手段と、
    可変表示時間を示す可変表示時間コマンドと、所定コマンドと、可変表示の終了にもとづいて特定コマンドとを送信するコマンド送信手段と、
    第1状態と、第2状態とに制御する状態制御手段とを含み、
    前記演出制御手段は、
    少なくとも前記可変表示時間コマンドにもとづいて可変表示を実行する可変表示実行手段と、
    前記判定手段による判定にもとづいて、当該判定の対象となった可変表示に対応する保留特定情報の表示態様を特殊態様とする表示態様制御手段と、
    複数回の可変表示において連続演出を実行可能な連続演出実行手段とを含み、
    前記可変表示実行手段は、
    前記第1状態に制御されているときに、前記可変表示時間コマンドが正常に受信された場合に、前記所定コマンドが正常に受信されなくても、可変表示を実行する一方、
    前記第2状態に制御されているときに、前記可変表示時間コマンドが正常に受信された場合に、前記所定コマンドが正常に受信されたことを条件に、可変表示を実行し、前記所定コマンドが正常に受信されず可変表示を実行しなかったときは、前記特定コマンドを受信したことにもとづいて識別情報を差し替える
    ことを特徴とする遊技機。
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