JP2017119072A - 医療用光源装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】素子単価が比較的安価である反面、集光性が悪いLEDと、集光性に優れるが素子単価が高く、エネルギー密度が高いために安全面で問題があり、医療用照明で必要とされる白色光を出すことが困難なLDとの両者の問題点を解決することができ、両者のメリットを融合させた光源装置を提供すること。【解決手段】照明用白色光源と、該照明用白色光源から照明用の白色光を導光するφ2〜5mmのバンドルファイバーと、紫色LD光源と、該紫色LD光源から紫色LD光を導光する単芯ファイバーとを備え、前記バンドルファイバーの出射側の中心に、紫色LD光を導光するコア径φ100〜200μmの単芯ファイバーの出射口が配置された2分岐の単芯ファイバー/バンドルファイバー混合モジュール構造を有するPDD用光源装置とする。単芯ファイバー/バンドルファイバー混合モジュールの出射側には液体ライトガイドを装着することができる。【選択図】図2

Description

本発明は、照明用の白色光を導光するバンドルファイバーの出射側の中心に、紫色等の半導体レーザー(laser diode;LD)光源からLD光を導光する単芯ファイバーの出射口が配置された単芯ファイバー/バンドルファイバー混合モジュール構造を有する医療用等の光源装置に関する。
光線力学的療法(以下「PDT」ともいう)は、光増感剤を投与し、患部に集積させ、光励起により生成される一重項酸素をはじめとする活性酸素種の殺細胞性を利用した治療法である。この光線力学的療法は、非侵襲的かつ治療痕が残りにくい治療法であるため、近年注目を集めている。また、光増感剤として用いられているものの多くはテトラピロールと呼ばれる構造を持ち、波長400nm付近に特徴的に高い吸光度を示す吸光スペクトルのピークや、波長600〜700nm付近に吸光スペクトルのピークをもち、腫瘍組織や新生血管へ特異的に集積することが知られている。光増感剤の吸光スペクトルのピークに対応する光を励起光として、腫瘍組織や新生血管に集積した光増感剤に照射することで生ずる一重項酸素が腫瘍組織や新生血管の細胞を変性・壊死させることができると考えられており、400nm付近の短波長の光照射により、にきび等の皮膚表面の疾患の治療が、600〜700nm付近の比較的組織深達性が良い長波長の光照射により、がん治療等が行われている(例えば、特許文献1参照)。
また、光増感物質を疾患組織に集積させ、励起光を照射することによって蛍光発光させ、これを観察することにより、疾病の有無及び患部を特定する診断法として、光線力学的診断法(Photodynamic diagnosis:以下「PDD」ともいう)が開発されている。例えば、5−アミノレブリン酸(以下「5−ALA」ともいう)は、動物や植物や菌類に広く存在する色素生合成経路の中間体として知られており、通常5−ALAシンセターゼにより、スクシニルCoAとグリシンとから生合成される。5−ALA自体には光感受性はないが、細胞内でヘム生合成経路の一連の酵素群によりPpIXに代謝され腫瘍組織や新生血管に蓄積することが知られている。かかるPpIXは410nm付近の励起光を受けると、636nm付近にピークを有する赤色蛍光を発することから、PDDによる腫瘍の診断に用いることができる(例えば、特許文献2参照)。
その他、可視領域で発光強度が波長が短くなるのに伴って徐々に低下する黒体輻射光に、治療に有効な波長の発光スペクトルを重畳した光線を照射し得る生体用光線照射装置(例えば、特許文献3参照)が提案されている。
特開2011−001307号公報 特許第5467632号公報 特開平10−165524号公報
発光ダイオード(light emitting diode;LED)光はLD光などと比べて集光性が劣ることから、白色LED光及び紫色LED光の両者で十分な光量を得ることができず、導光径φ2〜3mmの液体ライトガイドを用いる硬性内視鏡の先端までの導光効率はLED光源の接続ポートの出力に対して7〜8%と極めて悪く、両者の光量の増大が望まれている。一方、LD光は集光性に優れ数ワット〜10Wの光出力をコア径100〜200μmの細径ファイバーで高効率導光できるメリットがあるが、LEDと比較して素子単価が高い上に、細径ファイバーのまま高出力のLD光を導光するとエネルギー密度が高いことから安全面での問題がある。また、LDでは可視光全域にわたる広範囲なスペクトルを有することが必要とされる医療用照明用の白色光を出すことは困難である。
本発明の課題は、素子単価が比較的安価である反面、集光性が悪いLEDと、集光性に優れるが素子単価が高く、エネルギー密度が高いために安全面で問題があり、医療用照明で必要とされる白色光を出すことが困難なLDとの両者の問題点を解決することができ、両者のメリットを融合させた光源装置を提供することにある。
本発明者らは、開腹、開胸、開頭手術や腹腔鏡下の診断や手術などの際に照明光とPDD用(蛍光診断用)励起光としての紫色光を切替照射あるいは混合照射するために白色LED光と発光波長410nm付近の紫色LED光を混合してφ5mmのバンドル径で出射する混合モジュールを用い、導光径φ5mmの液体ライトガイドに導光する2色LED光源を開発してきた。導光径φ5mmの液体ライトガイドを用いる場合は80%前後の導光効率が得られるが、φ3mmの液体ライトガイドを用いた場合は導光径の面積比に応じた結合損失により、30%弱の導光効率になってしまう問題がある(図1参照)。
そこで、照明用白色光源から照明用の白色光を導光するバンドルファイバーの出射側の中心に、LD光源からLD光を導光する単芯ファイバーの出射口が配置された2分岐の単芯ファイバー/バンドルファイバー混合モジュール構造を有する光源装置を用い、PDD用の紫色光はLDからコア径φ100〜200μmのファイバーで導光し、照明用の白色光は白色LED光をバンドルファイバーで導光する構造とした(図2参照)。
その結果、混合モジュールの導光面積の大半を白色LED光の導光に用いることができるため、白色LEDの光出力を2倍弱に上昇させることができ、紫色LD光は導光径φ3mmの液体ライトガイドを用いたときでも結合損失が増えることはなくなる。結果としてPDD用紫色光と照明用白色光の両者とも必要十分なパワーを供給することが可能となった。
また、硬性内視鏡に接続する際に導光径φ2〜3mmの液体ライトガイドを接続する際には白色LED光の導光効率は導光径の2乗に反比例して低下するが、蛍光励起用の紫色LD光の導光効率は低下しない。また、φ2〜5mmと大きな導光径の液体ライトガイドで導光することで、紫色LD光のエネルギー密度や集光性が低下し、安全性が向上するため、行政上の承認取得のハードルを下げることが可能となる。
本発明は上記の知見に基づき完成されたものであり、以下の事項により特定されるものである。
(1)照明用光源と、該照明用光源から照明用の光を導光するバンドルファイバー又は光学ロッドと、半導体レーザー(LD)光源と、該LD光源からLD光を導光する単芯ファイバーと、を備え、前記バンドルファイバー又は光学ロッドの出射側の中心に、LD光を導光する単芯ファイバーの出射口が配置された2分岐の単芯ファイバー/バンドルファイバー又は光学ロッド混合モジュール構造を有することを特徴とする光源装置。
(2)照明用光源が照明用白色光源であり、照明用の光が照明用の白色光であり、LD光源が紫色LD光源であり、LD光源から導光するLD光が、光線力学的診断法(PDD)用の紫色LD光であり、医療用途に用いられることを特徴とする上記(1)記載の光源装置。
(3)照明用光源が照明用白色光源であり、照明用の光が照明用の白色光であり、LD光源が、紫色LD光源、又は赤色LD光源若しくは緑色LD光源であり、LD光源から導光するLD光が、光線力学的診断法(PDD)用の紫色LD光、又は光線力学的療法(PDT)用の赤色LD光若しくは緑色LD光であり、医療用途に用いられることを特徴とする上記(1)記載の光源装置。
(4)LD光源からLD光を導光する単芯ファイバーが、開口数が0.35〜0.55と大きいファイバーであることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれか記載の光源装置。
(5)照明用白色光源と、該照明用白色光源から照明用の白色光を導光するバンドルファイバー又は光学ロッドと、紫色半導体レーザー(LD)光源、並びに、赤色半導体レーザー(LD)光源及び/又は緑色半導体レーザー(LD)光源と、該紫色LD光源、並びに、赤色LD光源及び/又は緑色LD光源から光線力学的診断法(PDD)用の紫色LD光、並びに、光線力学的療法(PDT)用の赤色LD光及び/又は緑色LD光を導光する単芯ファイバーと、を備え、前記バンドルファイバー又は光学ロッドの出射側の中心に、PDD用の紫色LD光を導光する単芯ファイバーの出射口、並びに、PDT用の赤色LD光及び/又は緑色LD光を導光するための単芯ファイバーの出射口が配置された3又は4分岐の単芯ファイバー/バンドルファイバー又は光学ロッド混合モジュール構造を有し、医療用途に用いられることを特徴とする光源装置。
(6)照明用白色光源が、白色発光ダイオード(LED)又はキセノンランプであることを特徴とする上記(2)〜(5)のいずれか記載の光源装置。
(7)LD光用の単芯ファイバーが、コア径φ100〜200μmのファイバーであることを特徴とする上記(1)〜(6)のいずれか記載の光源装置。
(8)単芯ファイバー/バンドルファイバー又は光学ロッド混合モジュール構造の被照射物側の端部に液体ライトガイドが装着されていることを特徴とする上記(1)〜(3)及び(5)〜(7)のいずれか記載の光源装置。
(9)液体ライトガイドが、導光径φ3〜5mmの液体ライトガイドであることを特徴とする上記(8)記載の光源装置。
(10)バンドルファイバーが、バンドル径φ2〜5mmのバンドルファイバーであることを特徴とする上記(1)〜(9)のいずれか記載の光源装置。
(11)単芯ファイバー/光学ロッド混合モジュール構造が、光学ロッドの中心から側面にかけて貫通させた細径の穴にLD光を導光した光ファイバーを通した構造であることを特徴とする上記(1)〜(9)のいずれか記載の光源装置。
本発明によると、素子単価が比較的安価である反面、集光性が悪いLEDと、集光性に優れるが素子単価が高く、エネルギー密度が高いために安全面で問題があり、医療用照明で必要とされる白色光を出すことが困難なLDとの両者の問題点を解決するとともに、両者のメリットを享受することにより、PDD用紫色光と照明用白色光の両者とも必要十分なパワーを供給することができる。
照明用の白色LED光と発光波長410nm付近の紫色LED光とを混合して、φ5mmのバンドル径の混合モジュールから、導光径φ5mmの液体ライトガイドで出射する場合と、導光径φ3mmの液体ライトガイドで出射する場合とを模式的に示す図である。 照明用白色光源から照明用の白色光を導光するバンドル径φ5mmのバンドルファイバーの出射側の中心に、紫色LD光源から紫色LD光を導光する単芯ファイバーの出射口が配置された2分岐の単芯ファイバー/バンドルファイバー混合モジュールから、導光径φ5mmの液体ライトガイドで出射する場合と、導光径φ3mmの液体ライトガイドで出射する場合とを模式的に示す図である。 キセノンランプ(Xeランプ)、白色LED等の白色光源から照明用の白色光を導光するバンドル径φ5mmのバンドルファイバーの出射側の中心に、紫色LD光源から紫色LD光を導光する開口数が大きいファイバーの出射口が配置された2分岐の単芯ファイバー/バンドルファイバー混合モジュールから出射する場合を模式的に示す図である。 照明用白色光源から照明用の白色光を導光するバンドル径φ5mmのバンドルファイバーの出射側の中心に、紫色LD光源、緑色LD光源、及び赤色LD光源から紫色LD光、緑色LD光、及び赤色LD光を導光する3つの単芯ファイバーの出射口が配置された4分岐の単芯ファイバー/バンドルファイバー混合モジュールから、導光径φ5mmの液体ライトガイドで出射する場合と、導光径φ3mmの液体ライトガイドで出射する場合とを模式的に示す図である。 多成分ガラスバンドルファイバーの出射側端面の中心に1本、あるいは2又は3本の石英ファイバーを側面にかけて通し、側面の外側に出た石英ファイバーの入射側にはFC/PCコネクタを付けた図5a)と、石英ロッドの出射側端面の中心から入射端近傍の側面にかけて細径の貫通穴を開け、入射側にFC/PCコネクタをつけた単芯ファイバーを通した図5b)である。
本発明の光源装置として、照明用光源と、該照明用光源から照明用の光を導光するバンドルファイバー又は光学ロッドと、LD光源と、該LD光源からLD光を導光する単芯ファイバーとを備え、前記バンドルファイバー又は光学ロッドの出射側の中心に、LD光を導光する単芯ファイバーの出射口が配置された2分岐の単芯ファイバー/バンドルファイバー又は光学ロッド混合モジュール構造を有する光源装置(以下「タイプI光源装置」ということがある)を挙げることができる。上記照明用光源として照明用白色光源を、照明用の光として照明用の白色光を好適に例示することができる。このタイプI光源装置は、PDDやPDT等の医療装置の他、照明装置、映像装置、画像表示装置等に利用することができる。
また本発明の光源装置として、照明用白色光源と、該照明用白色光源から照明用の白色光を導光するバンドルファイバー又は光学ロッドと、紫色LD光源と、該紫色LD光源から紫色LD光を導光する単芯ファイバーとを備え、前記バンドルファイバー又は光学ロッドの出射側の中心に、紫色LD光を導光するコア径φ100〜200μmの単芯ファイバーの出射口が配置された2分岐の単芯ファイバー/バンドルファイバー混合モジュール構造を有するPDD用光源装置(以下「タイプII光源装置」ということがある)を挙げることができる。このタイプII光源装置の単芯ファイバー/バンドルファイバー又は光学ロッド混合モジュールの出射側には液体ライトガイドも装着することが好ましい。
また本発明の光源装置として、照明用白色光源と、該照明用白色光源から照明用の白色光を導光するバンドルファイバー又は光学ロッドと、紫色LD光源、又は赤色LD光源若しくは緑色LD光源と、該紫色LD光源、又は赤色LD光源若しくは緑色LD光源から、PDD用の紫色LD光、又はPDT用の赤色LD光若しくは緑色LD光を導光する単芯ファイバーとを備え、前記バンドルファイバー又は光学ロッドの出射側の中心に、PDD用の紫色LD光、又はPDT用の赤色LD光若しくは緑色LD光を導光するコア径φ100〜200μmの単芯ファイバーの出射口が配置された2分岐の単芯ファイバー/バンドルファイバー又は光学ロッド混合モジュール構造を有するPDDやPDT等の医療用光源装置(以下「タイプIII光源装置」ということがある)を挙げることができる。このタイプIII光源装置の単芯ファイバー/バンドルファイバー又は光学ロッド混合モジュールの出射側には液体ライトガイドも装着することが好ましい。
また本発明の光源装置として、照明用白色光源と、該照明用白色光源から照明用の白色光を導光するバンドルファイバーと、紫色LD光源、又は赤色LD光源若しくは緑色LD光源と、該紫色LD光源、又は赤色LD光源若しくは緑色LD光源から、PDD用の紫色LD光、又はPDT用の赤色LD光若しくは緑色LD光を導光する開口数が0.35〜0.55と大きい単芯ファイバーとを備え、前記バンドルファイバーの出射側の中心に、PDD用の紫色LD光、又はPDT用の赤色LD光若しくは緑色LD光を導光する開口数が0.35〜0.55と大きい単芯ファイバーの出射口が配置された2分岐の単芯ファイバー/バンドルファイバー混合モジュール構造を有するPDDやPDT等の医療用光源装置(以下「タイプIV光源装置」ということがある)を挙げることができる。
このタイプIV光源装置は、バンドルファイバーの出射側の中心に、例えばPDD用として紫色LD光用の開口数が大きいファイバーを配置した2分岐の単芯ファイバー/バンドルファイバー混合モジュールを術野に直接照射する光源や手術顕微鏡用の光源に転用することができ、顕微鏡の視野の中心部をPDD用の紫色LD光で励起できるようにし、残りのバンドルファイバーは照明用のXeランプあるいは白色LEDなどの照明用白色光を導光できるようにされている(図3参照)。
ここで開口数とは、一般的にはNA(Numerical Aperture)の略語で示され、光ファイバー関連で用いられる場合はファイバーに入射した光が導光部であるコア内で全反射する(反射ロスなく伝搬できる)最大の入射角を示す最大受光角の正弦で定義され、NAが大きいファイバーほど、ランプやLED光源のような集光性が悪い光源を効率良く伝送できるため、手術顕微鏡の照明用のキセノンランプ光源などにはNAが大きな多成分ガラスファイバーなどが一般的に用いられている。多成分ガラスファイバーのNAは0.58〜0.87であり、開口角(2θ)は71〜121°である。
ところが多成分ガラスファイバーは波長400nm付近の短波長帯域での吸収損失が大きいため紫色LD光の伝送に適さず、紫色LD光の伝送には石英ファイバーのような短波長帯域で吸収損失が小さいファイバーを用いる必要がある。石英ファイバーのNAは0.22であり、開口角(2θ)は25.4゜である。
一方、多成分ガラスファイバーなどのNAが大きなファイバーから出力される光の拡がりはNA大きいほどに大きくなるが、一般的な石英ファイバーはNAが小さいため多成分ガラスのバンドルファイバーの中心に配置した石英ファイバーから同軸で照射した光は多成分ガラスの照射スポット径と比べて小さいスポット径となってしまうため、Geをドープした石英ファイバーなどのNAが比較的大きなファイバーを用いることで、紫色LD光の照射スポット径を多成分ガラスファイバーの照射スポット径にできるだけ近づけることができる。Geドープ石英ファイバーのNAは0.37〜0.53であり、開口角(2θ)は43〜64゜である。
さらに本発明の光源装置として、照明用白色光源と、該照明用白色光源から照明用の白色光を導光するバンドルファイバー又は光学ロッドと、紫色LD光源、並びに、赤色LD光源及び/又は緑色LD光源と、該紫色LD光源、並びに、赤色LD光源及び/又は緑色LD光源からPDD用の紫色LD光、並びに、PDT用の赤色LD光及び/又は緑色LD光を導光する単芯ファイバーと、を備え、前記バンドルファイバー又は光学ロッドの出射側の中心に、PDD用の紫色LD光を導光する単芯ファイバーの出射口、並びに、PDT用の赤色LD光及び/又は緑色LD光を導光するための単芯ファイバーの出射口が配置された3又は4分岐の単芯ファイバー/バンドルファイバー又は光学ロッド混合モジュール構造を有するPDD及びPDTの医療用光源装置(以下「タイプV光源装置」ということがある)を挙げることができる。このタイプV光源装置の単芯ファイバー/バンドルファイバー又は光学ロッド混合モジュールの出射側には液体ライトガイドも装着することが好ましい。
このタイプV光源装置をLED光源を使用して達成することは困難である。前記図1に示される2色LED光源と同様の構造で、PDT用の赤色LED光と緑色LED光を導光する際には先端の光出力で数ワット〜10W程度必要となり、LEDをベースとした光源での実現は極めて困難である。さらに照明用の白色LED光やPDD用の紫色LED光を追加することは現時点では不可能と言わざるを得ない。PDD用の紫色LD光に加えてPDT用光源としての機能を追加する場合は、PDT用の赤色LD光や緑色LD光を導光するためのコア径φ100〜200μmのファイバーを紫色LD光と同様に出射側のバンドルファイバー又は光学ロッドの中心に配置し、それぞれのLDモジュールに接続できるようファイバーを分岐することで対応可能となる(図4参照)。
上記照明用白色光源としては、白色LED又はキセノンランプを挙げることができる。キセノンランプの発光スペクトルは太陽光のスペクトルにきわめて近い性状のため演色性が良いことから、手術用顕微鏡の他、軟性内視鏡、硬性内視鏡などほとんどの医療照明用白色光源として用いることができる。
照明用の白色光を導光するバンドルファイバーは、光ファイバーを束ねて作製したもので、そのバンドル径は通常φ2〜10mm、好ましくはφ2〜5mmである。かかるバンドルファイバーの入射口には、多数の白色LED素子を面状に配列しパッケージ化した照明用白色LEDやキセノンランプが近接配置されている。
照明用の白色光を導光する光学ロッドは、大きい断面のために、光学ファイバーよりも大きな光束を伝達可能であり、その形状としては、断面が矩形、円形や楕円形、円や楕円の両側を切断した形等の柱状物であり、その材質としては、紫外域の透過性に優れる合成石英、BK7、安価な多成分ガラス等の光学ガラス、サファイア、CaF(蛍石)、ZnSe(ジンクセレン)、ZnS(硫化亜鉛)等の光学結晶、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、チオウレタン樹脂等の光学樹脂を挙げることができる。例えば、φ2〜10×15〜30mmの合成石英製、出射側端面の中心から10〜20°の傾斜角で側面に貫通させるφ0.5〜1.2mmのキリ穴加工し、側面及び入射・出射両端面は光学研磨により表面仕上げを施した光学ロッドを好適に例示することができる。
上記のように、LD光用の単芯ファイバーとしては、コア径φ100〜200μmのファイバーが好ましく、タイプV光源装置においては単芯ファイバーが2〜3本束ねられて使用される。かかる単芯ファイバーの入射口には、LD光源が近接配置されている。
バンドルファイバーの中心に紫色LD光を導光した単芯ファイバーを通す手法を図5a)に、光学ロッドの中心に紫色LD光を導光した単芯ファイバーを通す手法を図5b)に示す。バンドルファイバーは無数の光ファイバーを束ねた構造となっていることから、バンドルファイバーの入射面の総面積に対して実際に光を通す光ファイバーのコア部の面積を合計した値は50%前後となり、その結果入射した光の導光効率も50%前後の値しか得られない。これに対し、光学ガラスあるいは光学結晶などの材料を用いた光学ロッドに出射端(図5b)の下側)の中心から側面にかけて開けた貫通穴に紫色LD光を導光した単芯ファイバーを光学ロッドの側面側から出射端まで通した構造の光学ロッド混合モジュールを用いることにより、同モジュールの入射端(図5b)の上側)から入射した白色LED光は80〜90%程度の導光効率を得ることが可能となり、白色LED光の光量を増加させることが可能となる。
上記タイプIV光源装置を除く、タイプI、II、III及びVの光源装置の単芯ファイバー/バンドルファイバー混合モジュールの出射口には液体ライトガイド、例えば導光径φ3〜5mmの液体ライトガイドを装着することができる。複数の細径ファイバーを束ねた構造のバンドルファイバーはファイバー同士の隙間やクラッドの部分に光を通すことができず、バンドルファイバーの総断面積のうち光を通すことができるコアの総断面積は50%程度となることから導光効率が悪い上に、繰り返し曲げて使用することにより製品にダメージを与えてしまうことがある。一方、液体ライトガイドは導光径内のすべてを導光に用いることができるため、長さにもよるが80〜90%の導光効率が得られる上に、繰り返し曲げて使用しても製品にダメージを与えることがない。しかし、液体ライトガイドはバンドルファイバーと比べて耐久性が劣り、万が一の破損時に中の液体が漏れる可能性があるため、現時点では液漏れしても患部に直接掛かる可能性がない硬性内視鏡用のライトガイドなどの用途に限定される。
本発明の光源装置を構成する白色LED、キセノンランプ、バンドルファイバー、光学ロッド、紫色LD光源、赤色LD光源、緑色LD光源、単芯ファイバー、液体ライトガイド等は市販品を使用することができる。
次に、紫色LD導光ファイバーを光学ロッドの先端中心から側面にかけて貫通させた穴から挿入する光学ロッド混合方式について、加工が容易なアクリルロッド(φ5×120mm)にφ1mmの貫通穴を開けたモデルで検証した。
白色LED光を導光した液体ライトガイド(コア径φ5mm)の先に穴加工をしていないアクリルロッド(φ5×120mm)を装着したところ、白色LED光の導光パワーは2.07Wであった。続いてアクリルロッドの先端の中心から側面の先端から約15mmにかけてφ1mmのファイバー挿入穴を開けて光ファイバーを挿入した状態で白色LED光の導光パワーを計測したところ、1.88Wのパワーが得られ、約90%の導光効率が得られていることを確認した(バンドルファイバーを用いる混合方式では50%前後の導光パワーとなる)。
本発明の医療用光源装置は、PDDやPDTなど医療分野において有用である。

Claims (11)

  1. 照明用光源と、該照明用光源から照明用の光を導光するバンドルファイバー又は光学ロッドと、半導体レーザー(LD)光源と、該LD光源からLD光を導光する単芯ファイバーと、を備え、
    前記バンドルファイバー又は光学ロッドの出射側の中心に、LD光を導光する単芯ファイバーの出射口が配置された2分岐の単芯ファイバー/バンドルファイバー又は光学ロッド混合モジュール構造を有することを特徴とする光源装置。
  2. 照明用光源が照明用白色光源であり、照明用の光が照明用の白色光であり、LD光源が紫色LD光源であり、LD光源から導光するLD光が、光線力学的診断法(PDD)用の紫色LD光であり、医療用途に用いられることを特徴とする請求項1記載の光源装置。
  3. 照明用光源が照明用白色光源であり、照明用の光が照明用の白色光であり、LD光源が、紫色LD光源、又は赤色LD光源若しくは緑色LD光源であり、LD光源から導光するLD光が、光線力学的診断法(PDD)用の紫色LD光、又は光線力学的療法(PDT)用の赤色LD光若しくは緑色LD光であり、医療用途に用いられることを特徴とする請求項1記載の光源装置。
  4. LD光源からLD光を導光する単芯ファイバーが、開口数が0.35〜0.55と大きいファイバーであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載の光源装置。
  5. 照明用白色光源と、該照明用白色光源から照明用の白色光を導光するバンドルファイバー又は光学ロッドと、紫色半導体レーザー(LD)光源、並びに、赤色半導体レーザー(LD)光源及び/又は緑色半導体レーザー(LD)光源と、該紫色LD光源、並びに、赤色LD光源及び/又は緑色LD光源から光線力学的診断法(PDD)用の紫色LD光、並びに、光線力学的療法(PDT)用の赤色LD光及び/又は緑色LD光を導光する単芯ファイバーと、を備え、
    前記バンドルファイバー又は光学ロッドの出射側の中心に、PDD用の紫色LD光を導光する単芯ファイバーの出射口、並びに、PDT用の赤色LD光及び/又は緑色LD光を導光するための単芯ファイバーの出射口が配置された3又は4分岐の単芯ファイバー/バンドルファイバー又は光学ロッド混合モジュール構造を有し、医療用途に用いられることを特徴とする光源装置。
  6. 照明用白色光源が、白色発光ダイオード(LED)又はキセノンランプであることを特徴とする請求項2〜5のいずれか記載の光源装置。
  7. LD光用の単芯ファイバーが、コア径φ100〜200μmのファイバーであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか記載の光源装置。
  8. 単芯ファイバー/バンドルファイバー又は光学ロッド混合モジュール構造の被照射物側の端部に液体ライトガイドが装着されていることを特徴とする請求項1〜3及び5〜7のいずれか記載の光源装置。
  9. 液体ライトガイドが、導光径φ3〜5mmの液体ライトガイドであることを特徴とする請求項8記載の光源装置。
  10. バンドルファイバーが、バンドル径φ2〜5mmのバンドルファイバーであることを特徴とする請求項1〜9のいずれか記載の光源装置。
  11. 単芯ファイバー/光学ロッド混合モジュール構造が、光学ロッドの中心から側面にかけて貫通させた細径の穴にLD光を導光した光ファイバーを通した構造であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか記載の光源装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2020080223A1 (ja) * 2018-10-19 2020-04-23 ソニー株式会社 医療用システム、ライトガイド及び光の合波方法

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