JP2017111242A - Conveying rotor and image forming apparatus including the same, and manufacturing method of conveying rotor - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、トナーの画像が形成されたシートを搬送するための搬送回転体に関する。この搬送回転体は、例えば、複写機、プリンタ、ファックス、及びこれらの機能を複数備えた複合機等の画像形成装置に用いられる。 The present invention relates to a conveyance rotating body for conveying a sheet on which a toner image is formed. This transport rotating body is used in, for example, an image forming apparatus such as a copying machine, a printer, a fax machine, and a multifunction machine having a plurality of these functions.
電子写真方式の画像形成装置はトナーを用いてシート上に画像を形成する。また、画像形成装置はトナー画像を担持したシートを加熱・加圧してシートに画像を定着させる定着装置を備えている。 An electrophotographic image forming apparatus forms an image on a sheet using toner. The image forming apparatus includes a fixing device that heats and pressurizes a sheet carrying a toner image to fix the image on the sheet.
特許文献1に記載の定着装置は、エンドレスベルト(回転体)とローラ(回転体)の間にニップ部を形成し、このニップ部においてシートを挟持搬送し且つ加熱することでシートにトナー画像を定着させている。エンドレスベルトの弾性層の上には離型性に優れたフッ素樹脂チューブ層(離型層、表層)が設けられており、エンドレスベルトにトナーが残留することを抑制している。
In the fixing device described in
また、特許文献1には、レーザーマーカーによってエンドレスベルトに製造ロット番号等をマーキングする方法が記載されている。レーザーマーカーは、レーザーを照射しながらレーザーの照射位置を変更することでエンドレスベルトに線状のマークを形成できる。
特許文献1では、エンドレスベルトの領域のうちシートの通過領域よりも端部側の領域に「A」「B」「C」といった線状の記号がマーキングされている。
In
特許文献1では、エンドレスベルトの層のうち弾性層にマーキングを施しているが、表層にマーキングを施すことでマークの視認性を向上させられる場合には表層にマーキングが行われる。表層にマーキングを施す場合、レーザーの照射によって表層の一部を溶かすことで線状の溝を形成し、溝を組み合わせることでマークを形成する。なお、表層に溝を形成してマーキングを行う場合、溝の深さが深いほど表層の強度が低下する。そのため、溝の深さは深すぎないことが望ましい。一方で、溝の深さが浅いほどマークの視認性が低下する。そのため、溝の深さは浅すぎないことが望ましい。つまり、溝の深さは深すぎず且つ浅すぎない適切な深さであることが望ましい。溝を適切な深さにするためには、レーザーマーカーのレーザー出力や走査スピードを適切に調整するとよい。
In
しかしながら、特許文献1のように記号の形状に沿ってレーザーの照射位置を変更してマーキングを行う場合、レーザーマーカーのレーザー出力や走査スピードを適切に調整していても溝の深さにムラが生じる場合がある。例えば、特許文献1の「A」のマークのようにひと筆で書くことのできない記号をマーキングする場合、レーザーの照射を複数回に分けて行う必要がある。レーザーの照射を複数回にわけて行う場合、記号における線の交点が溝同士の繋ぎ目となる。溝の繋ぎ目ではレーザーの照射が二度行われるため局所的に深い溝が形成されてしまう。深い溝があると表層の強度が局所的に低下するため亀裂が発生を招く。そのため、表層にマーキングを行う場合は局所的に深い溝を形成しないことが望ましい。
However, when marking is performed by changing the laser irradiation position along the shape of the symbol as in
なお、局所的に深い溝を形成し得るマーカーはレーザーマーカーには限られない。例えば針先をマーキング対象に押し当てて溝を形成し、針先の位置を変更することで任意の形状にマーキングを行うエアーペン方式のマーカーも同様の課題を生じ得る。 In addition, the marker which can form a deep groove locally is not restricted to a laser marker. For example, an air pen type marker that forms a groove by pressing a needle tip against a marking object and changes the position of the needle tip may cause a similar problem.
本発明の目的は、表層に設けるマーキング用の溝の深さムラが抑制された搬送回転体を提供することである。 The objective of this invention is providing the conveyance rotary body by which the depth nonuniformity of the groove | channel for marking provided in a surface layer was suppressed.
本発明は、シートに画像を形成する画像形成装置に用いられ画像が形成されたシートを搬送する搬送回転体であって、基礎部材と前記基礎部材の外周側に設けられた表層を備える搬送回転体において、前記表層は、前記搬送回転体の長手方向において、シートが通過する領域よりも外側の領域にマーク部を有し、前記マーク部は、JIS Z 8905に示される数字のうち交点を備える形状の数字を表す場合、前記交点が生じないように配置された1または2以上の複数の線状の溝により構成されていることを特徴とするものである。 The present invention is a conveyance rotating body that conveys a sheet on which an image is formed and is used in an image forming apparatus that forms an image on a sheet, and includes a base member and a surface rotation provided on the outer peripheral side of the base member In the body, the surface layer has a mark portion in a region outside a region through which the sheet passes in the longitudinal direction of the conveyance rotating body, and the mark portion includes an intersection of numbers shown in JIS Z 8905. In the case of representing the figure of the shape, it is characterized by being constituted by one or two or more linear grooves arranged so as not to cause the intersection.
本発明によれば、表層に設けるマーキング用の溝の深さムラが抑制された搬送回転体を提供できる。 ADVANTAGE OF THE INVENTION According to this invention, the conveyance rotary body by which the depth nonuniformity of the groove | channel for marking provided in a surface layer was suppressed can be provided.
<実施例>
以下、本発明に関して実施例を用いて詳細に説明する。なお、特段の断りがない限り、本発明の思想の範囲内において、実施例に記載された各種構成を他の公知の構成に置き換えてもよい。
<Example>
Hereinafter, the present invention will be described in detail with reference to examples. Unless otherwise specified, the various configurations described in the embodiments may be replaced with other known configurations within the scope of the idea of the present invention.
[画像形成装置]
プリンタ100は、トナーの画像を形成する画像形成部と、画像をシートに転写する転写部と、シートに画像を定着させる定着部と、を備え、シート上に画像を形成する画像形成装置である。本実施例の説明で用いるプリンタ100は、電子写真プロセスを用いた4色フルカラーのマルチファンクションプリンタ(カラー画像形成装置)である。以後、各構成について図を用いて詳細に説明する。
[Image forming apparatus]
The
[画像形成部]
図1は、画像形成装置の構成を示す図である。プリンタ100は画像形成部として機能する構成を備えている。画像形成部では、帯電工程、露光工程、現像工程などの電子写真プロセスを経てトナー画像が形成される。
[Image forming unit]
FIG. 1 is a diagram illustrating a configuration of an image forming apparatus. The
プリンタ100では、感光体としての感光ドラム101を中心として、その周りに電子写真プロセスを行うための各構成が配置されている。詳細には、帯電装置としての帯電ローラ102と、レーザー光学系である偏光ミラー及び露光装置110と、現像装置104Y・104M・104C・104Kと、転写部としての中間転写ドラム105と、クリーナ107と、が感光ドラム101の周り並べて設けられている。
In the
感光体である感光ドラム101は、画像形成プロセスの実行中において図1の矢印の方向に所定のプロセス速度(周速度)で回転している。画像形成プロセスでは感光ドラム101の回転方向に沿って次のような処理が順に行われる。まず、感光ドラム101は、その表面が所定の極性となるように帯電ローラ102によって帯電処理を施される。帯電処理を施された感光ドラム101は、露光装置110から出力されるレーザー光103により露光処理が施される。露光装置110は、画像読み取り装置(不図示)やパーソナルコンピュータなどの外部端末(不図示)から画像情報を取得する。そして露光装置110は、画像情報の各色に対応した画素信号に対応して変調(オン/オフ)したレーザー光103を出力する。レーザー光103は、偏向ミラー109により感光ドラム101の露光位置に偏向される。こうして感光ドラム101の表面には走査露光が行われ画像情報に対応した静電潜像が形成される。感光ドラム101上に形成された静電潜像は、現像装置104Yによりイエローのトナーにて、イエローのトナー画像として可視像化される。このイエローのトナー画像は、感光ドラム101と中間転写ドラム105との接触部である1次転写部T1において中間転写ドラム105面に転写される。なお、感光ドラム101面上に残留するトナーはクリーナ107によりクリーニングされる。上記のような帯電・露光・現像・一次転写・清掃のプロセスサイクルが、マゼンタのトナー画像、シアンのトナー画像、ブラックのトナー画像を形成する際にも、同様に行われる。
The
同様に、感光ドラム101上において、現像装置104Yを用いてマゼンタトナー画像が形成され、現像装置104Cを用いてシアントナー画像が形成され、現像装置104Kを用いてブラックトナー画像が形成される。上述のように形成された各色のトナー画像は、中間転写ドラム105上に順次重ねて転写され合成トナー画像となる。
Similarly, a magenta toner image is formed on the
[転写部]
中間転写ドラム105は、二次転写部T2において転写ローラ106と接触している。中間転写ドラム105は給送機構(不図示)によって二次転写部T2に送られてきたシートPに合成トナー画像を転写する。シートPは、その表面に画像が形成される記録材(用紙)である。シートPとしては、普通過・厚紙・OHPシート・コート紙・ラベル紙等が挙げられる。二次転写部T2を通過した後、中間転写ドラム105上に残留するトナーはトナークリーナ108によりクリーニングされる。なお、このトナークリーナ108は、中間転写ドラム105に対し接離可能であり、中間転写ドラム105をクリーニングする時に限り中間転写ドラム105に接触した状態となるように構成されている。
[Transfer section]
The
また、転写ローラ106も、中間転写ドラム105に対して接離可能であり、二次転写が実行されるタイミングに限り中間転写ドラム105に接触した状態となるように構成されている。
Further, the
二次転写部T2を通過したシートPは、定着部としての定着装置(加熱装置)200に導入され、定着処理(画像加熱処理)を受ける。定着処理を受けたシートPが図1の左矢印方向に搬送され機外に排出されると一連の画像形成動作が終了する。定着処理を受けたシートPが反転パス120に搬送されると画像形成面が反転された状態で再び二次転写部T2に送り込まれる。このようにして、シートPの反対面にも画像を形成することでシートPの両面に画像を形成することができる。
The sheet P that has passed through the secondary transfer portion T2 is introduced into a fixing device (heating device) 200 as a fixing portion, and undergoes fixing processing (image heating processing). When the sheet P that has undergone the fixing process is conveyed in the direction of the left arrow in FIG. 1 and discharged out of the apparatus, a series of image forming operations ends. When the sheet P having undergone the fixing process is conveyed to the reversing
[定着装置]
次に、定着装置200の構成について説明する。図2は定着装置の構成を示す図である。定着装置200は、トナー画像tが形成されたシートPを加熱してシートPに画像を定着させる定着処理を施す定着装置(加熱装置)である。定着装置200は、シートPを挟持搬送する一対の搬送回転体として、定着ベルト201(以後、ベルト201と呼ぶ)と加圧ローラ206(以後ローラと呼ぶ)を有している。
[Fixing device]
Next, the configuration of the fixing
ベルト201とローラ206は外周面が互いに接触しており、その間にはニップ部Nが形成されている。図2に示すように、ベルト201は時計回りに回転し、ローラ206は反時計回りに回転する。二次転写部T2から定着装置200に搬送されたシートPは搬送ガイド207に案内され、ニップ部Nに到達する。ニップ部Nに搬送されたシートPはベルト201とローラ206に挟まれながら右側から左側(図2)へと搬送される。このとき、ベルト201及びローラ206は一対の搬送回転体として機能しており、この工程を挟持搬送と呼ぶ。この挟持搬送の過程において、シートP上のトナー画像tはベルト201と接触してベルト201から熱を付与される。このとき、ベルト201はシートPのトナー画像tが形成された面と接触する一方の搬送回転体として機能する。熱を付与されたトナー画像tは、シートP上で溶融し、シートPに定着される。その後、シートPは、排出ローラ対208により定着装置200の外に搬送される。以上の一連の処理を定着処理(画像加熱処理)と呼ぶ。
The
ベルト201の内側には、定着ヒータ202と、ヒータホルダ204、ベルトステイ205などが配置されている。(以後、ヒータ202、ホルダ204、ステイ205と呼ぶ)。ヒータ202は、ベルト201を加熱する加熱源である。また、ヒータ202は、ベルト201をローラ206に向けて押圧すると押圧部材である。ヒータ202としては、例えばセラミックヒータが用いられる。セラミックヒータは通電によって急速に発熱する低熱容量のヒータである。セラミックヒータは、アルミナの基板と、通電によって発熱する抵抗発熱体と、絶縁性に優れた耐熱ガラスと、を備えている。抵抗発熱体は、銀・パラジウム合金を含んだ導電ペーストをアルミナ基板上にスクリーン印刷することで形成される。本実施例の抵抗発熱体は10μm程度の厚さの膜状に塗布されている。
Inside the
ヒータ202は、ベルト201の長手方向(ベルト201の表面に沿った方向で、且つ、回転方向に直交する直交方向)に沿って配置されている。ヒータ202はベルト201の内側においてベルト201の内面と摺動可能となるように配置されている。なお、ベルト201の内面には半固形状の潤滑剤が塗布されており、ヒータ202及びホルダ204との摺動抵抗が低減されている。
The
ホルダ204は、ヒータ202をその長手方向に沿って保持する部材である。ホルダ204は、ローラ206側の面にヒータ202を固定している。また、ホルダ204は、ベルト201からシートPが分離されやすくなるようにベルト201の周方向の曲率形状をガイドするガイド部材である。ホルダ204には、耐熱性に優れていることが望ましく、例えば液晶ポリマー樹脂を用いることができる。
The
ステイ205は、ホルダ204及びヒータ202を長手方向にそって支持する支持部材である。ステイ205は、ホルダ204、ヒータ202、ベルト201を間において、ローラ206とは反対側に配置されている。ステイ205はその長手方向の両端部がローラ206に向けて加圧されている。ステイ205一端にかかる加圧力は156.8N(16kgf)であり、総加圧力が313.6N(32kgf)である。このような構成により、ステイ205、ホルダ204、ヒータ202は、ベルト201をローラ206側に向けて押し付けている。ベルト201を押し付けられたローラ206はそのゴム層が弾性変形しヒータ202に倣った形状になる。こうして、ベルト201とローラ206の間にニップ部Nが形成される。
The
ローラ206は、芯金と、芯金上に設けられた弾性層と、弾性層上に設けられた離型層を備える多層構造の弾性ローラである。芯金にはSUS等の金属が使用できる。弾性層には弾性に優れた材料として、例えば厚み約3mmのシリコーンゴムが使用できる。離型層には離型性に優れた材料としてフッ素樹脂製のチューブ501を用いることができる。本実施例では、チューブ501として厚み約40μmのPFA樹脂チューブを用いている。なお、PFAは、テトラフルオロエチレン−パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)共重合体である。
The
ローラ206は、その回転軸線方向(長手方向)がベルト201の長手方向と略平行となるように配置されている。ローラ206は、芯金の長手方向の両端部がフレーム13の奥側と手前側の側板に軸受けを介して回転可能に保持されている。
The
ローラ206の芯金は、駆動源であるモータ(不図示)に接続されており、モータの駆動によって矢印の方向(図2)に所定の周速度で回転駆動(反時計回り、図2)される。回転駆動するローラ206と圧接状態となっているベルト201は、ニップ部Nにおける摩擦力によりローラ206の駆動が伝達され、ローラ206に従動回転(時計回り、図2)する。
The core of the
サーミスタ203は、ヒータ202の温度を検知する温度センサである。サーミスタ203は、ヒータ202の裏面(加熱面とは反対側の面)に接触するように配置されている。
The
サーミスタ203は、A/Dコンバータ209を介して制御回路(CPU)210に接続されている。そしてサーミスタ203はヒータ202の温度に応じた信号を制御回路に出力する。
The
この制御回路210は、プリンタ100の各種構成を制御する制御部である。制御回路210は、CPU等の演算部とメモリ等の記憶部を備えている。メモリには各プログラムが記憶さており、このプログラムを読み出して演算部で処理することで様々な制御が行われる。
The
制御回路210は、サーミスタ203からの出力を所定の周期でサンプリングしている。そして、制御回路210はサーミスタ203から得られた温度情報をヒータ202の温度制御に反映させている。詳細には、制御回路210は、ヒータ駆動回路部211に電気的に接続されており、ヒータ202の温度が目標温度(設定温度)となるようにヒータ駆動回路部211に通電の指示を行っている。つまり、制御回路210は、サーミスタ203の出力基づいて、ヒータ202に電力を供給している。
The
また、制御回路210は、モータ制御回路212に電気的に接続されており、ローラ206の駆動モータが適切に回転するように、モータ制御回路212に通電の指示を行っている。
The
[ベルトの構成]
次に、ベルト201の構成について詳細に説明する。図3(a)は定着ベルトの断面を示す図である。図3(b)は定着ベルトの端部を拡大して示す図である。図4は、ベルトとシート上の画像の位置関係を示す図である。
[Configuration of belt]
Next, the configuration of the
ベルト201は、図3(a)に示すように、ベルト201の内周側に設けられた内層201Aと、ベルト201の外周面(表面)に設けられた表層201Bとを備える多層構造の部材である。
As shown in FIG. 3A, the
内層201Aは、無端状に形成された基層201aと、摺動層201bと、プライマー層201cと、弾性層201dと、接着剤層201eとを備えている。
The
表層201Bは、ベルト201の最表面の層である。図3(b)に示すように、ベルト201の長手方向端部の非画像範囲(非画像領域)にはマーク部としてのマーク300が形成されている。マーク300は、レーザーの熱により表層201Bの一部が溶かされることで形成される。このため、図3(a)に示すように、表層201Bの表面のマーク300の部分には、このマーク300に対応した凹部(溝部)301が形成される。図3(a)ではマーク300の例として数字を表示しているが、マーク300は、アルファベットなどの文字や図形など他の記号を単独あるいは複数を組み合わせて用いてよい。表示部としてのマーク300によって表示される情報の一例として、製造日、製造ロット番号や加工の向きなどのユーザ(作業者)が認識可能な識別情報が挙げられる。
The
なお、非画像範囲とは、ベルト201の長手方向の領域のうち、図4のBoで示される領域である。詳細に述べるとベルト201の長手方向の領域は次のようになっている。プリンタ100で画像形成可能(装置に導入可能)な最大の幅サイズ(例えばA3サイズ)のシートPを用いて最小の余白設定で画像形成処理を実行する場合の画像領域、即ちプリンタ100で形成可能な最大の幅サイズの画像領域を最大領域TLと呼ぶ。なお、シートPの幅方向はベルト201の長手方向に対応している。そして、この最大領域(画像形成可能な領域)TLに対応したベルト201の範囲を画像範囲Biとした場合に、この画像範囲Biから外れた範囲を非画像範囲Boと呼ぶ。換言すると、画像領域Biとは、最大幅のシートPの最大領域TLの全体にトナー画像を形成して定着装置200に導入した場合に、ベルト201の表面のうちのトナー画像が接触する範囲である。非画像範囲Boとは、最大幅のシートPの最大領域TLの全体にトナー画像を形成して定着装置200に導入した場合に、ベルト201の表面のうちのトナー画像が接触しない範囲である。即ち、非画像範囲は、表層201Bの表面のうち、ベルト201の回転方向に直交する直交方向(長手方向)に関して、表面に接触し得る最大サイズのシートPの最大領域に形成された画像から端部側に外れた範囲である。本実施例では、ベルト201の長手方向両端部にそれぞれ非画像範囲Boが存在する。そして、表層201Bの表面で且つ非画像範囲Boの範囲内には上述したマーク300を形成する凹部301が設けられている。 次に、ベルト201の層構成についてより詳しく説明する。
Note that the non-image area is an area indicated by Bo in FIG. More specifically, the longitudinal region of the
[基体]
基体201aは、ベルト201のベース部材(基礎部材)として機能する基層である。基体201aには耐熱性が要求されるため、耐熱・耐屈曲性に優れた金属や耐熱性樹脂などを材料に用いるのが好ましい。例えば、金属基体としては、特開2002−258648号公報、国際公開第05/054960号、特開2005―121825号公報などに記載されているように、ニッケル電鋳などを用いることができる。耐熱性樹脂基体としては、特開2005―300915号公報、特開2010−134094号公報などに記載されているように、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂などを用いることができる。本実施例では、期待201aとしてニッケル−鉄合金からなる内径φ30mm、厚み40μm、長さ400mmの無端状の部材を用いた。
[Substrate]
The
[摺動層]
摺動層201bは、ベルト201とヒータ202の摺動性を向上させるための層であり基体201aの内周面に形成されている。なお、ベルト201とヒータ202の摺動性を特に向上させる必要がない場合には、摺動層201bを設けてなくてもよい。
[Sliding layer]
The sliding
摺動層201bは、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂のような高耐久性、高耐熱性を持つ樹脂が適している。特に、制作の容易さ、耐熱性、弾性率、強度等の面から、ポリイミド樹脂が好ましい。ポリイミド樹脂により摺動層201bを形成する場合、例えば、次のように行う。芳香族テトラカルボン酸二無水物或いはその誘導体と、芳香族ジアミンとの略等モルを有機極性溶媒中で反応させて得られるポリイミド前駆体溶液を、基体201aの内面に塗工、乾燥、加熱し、脱水閉環反応させる。これにより、基体201aの内面にポリイミド樹脂製の摺動層201bを形成することができる。本実施例では、ポリイミド前駆体溶液として、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物とパラフェニレンジアミンからなるポリイミド前駆体のN−メチル−2−ピロリドン溶液を用意した。
As the sliding
塗工工程では、塗工方式として例えばリングコート方式を使用できる。塗工後は、内面塗工された基体201aを乾燥させるために乾燥工程を行う。乾燥工程では、塗工工程後の基体201aを、例えば60℃の熱風循環炉に30min放置する。その後、ポリイミド前駆体溶液を脱水閉環反応によってポリイミド樹脂にすべく、乾燥工程後の基体201aを焼成する。焼成工程では、基体201aの疲労強度を下げない温度範囲(例えば200℃〜240℃)の熱風循環炉内に10〜60min放置する。本実施例では乾燥工程後の基体201aを20min焼成した。
In the coating process, for example, a ring coating method can be used as the coating method. After coating, a drying process is performed to dry the
[弾性層]
弾性層201dは、プライマー層201cを介して基体201aの外周面を被覆したシリコーンゴム製の弾性層である。弾性層201dは、ベルト201に柔軟性を持たせる層として機能する。このような構成により、ベルト201は、ニップ部Nにてトナーを必要以上に押しつぶすことがない。また、このような構成により、ベルト201は、シートPが繊維の凹凸を有する用紙であっても、ニップ部Nにてトナーに確実に熱を伝えることができる。
[Elastic layer]
The
ベルト201は、ニップ部Nにおいてトナーを溶融できるように、シートPに対して短時間で十分な熱量を供給する能力が求められる。ベルト201の熱供給能力は、特開2014−142611号公報に記載されているように、弾性層の熱浸透率(b=(λ・Cp・ρ)0.5)で示される。即ち熱伝導率と体積熱容量を高く設計することで向上させることができる。このような柔軟性と熱供給能力を発現させる弾性層としては、特開2014−142611号公報に記載されているように、付加硬化型シリコーンゴムのベース材に、炭素繊維と無機フィラーを配合させ硬化させたシリコーンゴム弾性層が知られている。
The
ベース材である付加硬化型シリコーンゴムとしては、不飽和脂肪族基を有するオルガノポリシロキサンと、ケイ素に結合した活性水素を有するオルガノポリシロキサン、および架橋触媒として白金化合物が含まれたものを用いることができる。ケイ素に結合した活性水素を有するオルガノポリシロキサンは白金化合物の触媒作用により、不飽和脂肪族基を有するオルガノポリシロキサン成分のアルケニル基との反応によって架橋構造を形成させる。 As the base material addition-curable silicone rubber, an organopolysiloxane having an unsaturated aliphatic group, an organopolysiloxane having an active hydrogen bonded to silicon, and a platinum compound as a crosslinking catalyst should be used. Can do. The organopolysiloxane having active hydrogen bonded to silicon forms a cross-linked structure by reaction with an alkenyl group of an organopolysiloxane component having an unsaturated aliphatic group by the catalytic action of a platinum compound.
炭素繊維と無機フィラーは、熱伝導率、熱容量、柔軟性、などのバランスを取って配合される。一般に無機フィラーを配合するほど、熱伝導率、熱容量は向上するものの、柔軟性が低下する傾向がある。このため、柔軟性を失わないために炭素繊維で無機フィラーの間に伝熱パスを形成する。これにより、炭素繊維と無機フィラーの総量に対するベース剤の比率を多くすることができるため、柔軟性とのバランスをとることができる。炭素繊維の具体例としては、カーボンファイバー、カーボンナノチューブなどが挙げられる。 The carbon fiber and the inorganic filler are blended in a balance of thermal conductivity, heat capacity, flexibility, and the like. Generally, as the inorganic filler is added, the thermal conductivity and the heat capacity are improved, but the flexibility tends to decrease. For this reason, in order not to lose flexibility, a heat transfer path is formed between the inorganic fillers with carbon fibers. Thereby, since the ratio of the base agent with respect to the total amount of carbon fiber and an inorganic filler can be increased, a balance with a softness | flexibility can be taken. Specific examples of carbon fibers include carbon fibers and carbon nanotubes.
無機フィラーの具体例としては、炭化ケイ素(SiC)、窒化ケイ素(Si3N4)、窒化ホウ素(BN)、窒化アルミニウム(AlN)、アルミナ(Al2O3)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化マグネシウム(MgO)、シリカ(SiO2)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、鉄(Fe)、ニッケル(Ni)などが挙げられる。 Specific examples of the inorganic filler include silicon carbide (SiC), silicon nitride (Si3N4), boron nitride (BN), aluminum nitride (AlN), alumina (Al 2 O 3 ), zinc oxide (ZnO), magnesium oxide (MgO ), Silica (SiO 2 ), copper (Cu), aluminum (Al), silver (Ag), iron (Fe), nickel (Ni) and the like.
無機フィラーは、単独であるいは2種以上を混合して用いることができる。無機フィラーの平均粒径は取り扱い上、および分散性の観点から1μm以上で且つ50μm以下が好ましい。また、形状は球状、粉砕状、板状、ウィスカー状などが用いられるが、分散性の観点から球状のものが好ましい。 An inorganic filler can be used individually or in mixture of 2 or more types. The average particle size of the inorganic filler is preferably 1 μm or more and 50 μm or less from the viewpoint of handling and dispersibility. The shape may be spherical, pulverized, plate-shaped, whisker-shaped, etc., but is preferably spherical from the viewpoint of dispersibility.
ベルトの表面硬度への寄与、及び定着時の未定着トナーへの熱伝導の効率から、弾性層201dの厚みの好ましい範囲は100μm以上で且つ500μm以下、特には200μm以上で且つ400μm以下が好ましい。
In view of the contribution to the surface hardness of the belt and the efficiency of heat conduction to the unfixed toner at the time of fixing, the preferred thickness range of the
弾性層201dの加工方法としては、金型成型法や、ブレードコート法、ノズルコート法、リングコート法等が挙げられる。これらの加工方法は例えば、特開2001−62380号公報や特開2002−213432号公報等に記載されている。
Examples of the processing method for the
次に図5を用いて、リングコート法によって基体201a上にシリコーンゴムの弾性層201dを形成する工程を説明する。図5はリングコート法に用いる塗工装置を示す図である。
Next, the process of forming the silicone rubber
シリンダーポンプ401には、付加硬化型シリコーンゴムとフィラーとが配合された付加硬化型シリコーンゴム組成物である塗工液が充填される。シリンダーポンプ401に圧力がかけられると、塗工液は塗工ヘッド402に送り込まれる。塗工ヘッド402の内側には塗工液供給ノズル(不図示)が設けられており基体201aの周面に塗工液を塗工する。このとき基体201aは、内部に挿入された円筒状の芯金と一体化しており、図5の右方向に一定速度で搬送されている。こうして、基体201aの全域に塗工液を塗膜することができる。
The
塗膜の厚みは、塗工液供給ノズルと基体201aとのクリアランス、シリコーンゴム組成物の供給速度、基体201aの移動速度などを調整することで制御できる。本実施例では、塗工液供給ノズルと基体201aとのクリアランスを400μm、シリコーンゴム組成物の供給速度を2.8mm/s、基体201aの移動速度を30mm/sにしている。そして、厚みが300μmの塗膜(シリコーンゴム組成物層403)を形成する。
The thickness of the coating film can be controlled by adjusting the clearance between the coating liquid supply nozzle and the
基体201a上に塗膜された付加硬化型のシリコーンゴム組成物層403は、電気炉などの加熱装置による加熱で架橋反応が進行し、シリコーンゴムの弾性層201dに変化する。本実施例では、シリコーンゴムを塗工した後、200℃にて30分間焼成することで弾性層201dを形成した。この時、塗工した付加硬化型シリコーンゴムは、シリコーンゴム混和物を使用した。シリコーンゴム混和物は、次のように得られる。まず、市販の付加硬化型シリコーンゴム原液に対し、無機充填剤として高純度真球状アルミナを、硬化シリコーンゴム層を基準として体積比率で25%になるように配合する。その後さらに、気相成長法炭素繊維を体積比率で2.0%となるように加えて混練する。こうして、シリコーンゴム混和物が得られる。ここで、市販の付加硬化型シリコーンゴム原液として「商品名:「SE1886」(東レ・ダウコーニング株式会社製)の「A液」及び「B液」の等量混合液」を使用した。高純度真球状アルミナとしては、「商品名:「アルナビーズCB−A25BC」(昭和タイタニウム株式会社製)を使用した。気相成長法炭素繊維としては、「商品名:「VGCF−S」、昭和電工株式会社製」を使用した。
The addition curing type silicone
なお、基体201aと弾性層201dの接着性を向上させたい場合、基体201aに予めプライマー処理を施すとよい。本実施例では、基体201aの表面にプライマー層201cを形成している。プライマー層201cは、シリコーンゴムの弾性層201dに比べて基体201aとの濡れ性が良いことが求められる。このようなプライマーとしては、例えば、ヒドロシリル系(SiH系)シリコーンプライマー、ビニル系シリコーンプライマー、アルコキシ系シリコーンプライマーなどが挙げられる。また、プライマー層201cは、接着性能を発揮する程度の量を有して且つムラが少ないことが望ましく、厚みとしては0.5〜5.0μm程度が望ましい。本実施例では、プライマー層201cを形成すべくm基体201aの外面にヒドロシリル系のシリコーンプライマー(東レ・ダウコーニング株式会社製、DY39−051 A/B)を塗工し、200℃にて5分間焼成した。
In addition, when it is desired to improve the adhesion between the
[接着剤層]
接着剤層201eは、弾性層201dである硬化シリコーンゴム弾性層上にチューブ501を固定する層である。接着剤層201eとしては、付加硬化型のシリコーンゴム接着剤などを用いることができる。接着剤層201eは、弾性層201dの表面に1〜10μmの厚みで均一に塗布されていることが望ましい。本実施例では弾性層201dの外面にシリコーンゴム接着剤を厚さがおよそ10μm程度になるように略均一に塗布した。
[Adhesive layer]
The
具体的に述べると、付加硬化型のシリコーンゴム接着剤は、ビニル基に代表される不飽和炭化水素基を有するオルガノポリシロキサンと、ハイドロジェンオルガノポリシロキサンおよび架橋触媒としての白金化合物を含有している。そして、付加硬化型のシリコーンゴム接着剤は、付加反応により硬化する。このような接着剤としては、既知のものを使用することができる。本実施例では、付加硬化型のシリコーンゴム接着剤として『DOW CORNING(R) SE 1819 CV A/B(東レ・ダウコーニング株式会社製)』の「A液」及び「B液」を等量混合したものを使用した。なお、自己接着成分が配合された付加硬化型シリコーンゴムについても付加硬化型のシリコーンゴム接着剤として扱ってよい。 Specifically, the addition-curable silicone rubber adhesive contains an organopolysiloxane having an unsaturated hydrocarbon group represented by a vinyl group, a hydrogen organopolysiloxane, and a platinum compound as a crosslinking catalyst. Yes. The addition-curable silicone rubber adhesive is cured by an addition reaction. As such an adhesive, a known adhesive can be used. In this embodiment, equal amounts of “Liquid A” and “Liquid B” of “DOW CORNING (R) SE 1819 CV A / B (manufactured by Toray Dow Corning Co., Ltd.)” are added as an addition curing type silicone rubber adhesive. We used what we did. Note that an addition-curable silicone rubber containing a self-adhesive component may also be handled as an addition-curable silicone rubber adhesive.
[表層]
表層201Bは、ベルト201の外周側の最表面に設けられた層である。ベルト201の表面に未加熱のトナーまたは加熱されて溶融した状態のトナーが付着すると、画像を汚す原因となる。そのため、表層201Bはトナーとの離型性に優れていることが望ましい。
[Surface]
The
離型性に優れた材料としては、フッ素樹脂材料が挙げられる。フッ素樹脂材料とは、テトラフルオロエチレン−パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)共重合体(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)などである。特に、成形性やトナー離型性の観点からPFAが好ましい。 Examples of the material having excellent releasability include a fluororesin material. Examples of the fluororesin material include tetrafluoroethylene-perfluoro (alkyl vinyl ether) copolymer (PFA), polytetrafluoroethylene (PTFE), and tetrafluoroethylene-hexafluoropropylene copolymer (FEP). In particular, PFA is preferable from the viewpoint of moldability and toner releasability.
なお、ベルト201の製造を容易に行うため、表層201Bは上述したフッ素樹脂材料をチューブ状に成形したものであることが望ましい。本実施例のチューブ501は、溶融したPFAのペレットを円筒状の型から押出して、円周方向に合わせ目の無いシームレスなチューブ501として押し出すことで成形した。
In order to easily manufacture the
成形されたチューブ状の表層201Bは、接着剤層201eによって内層201Aに接着される。予めチューブ501の内面にナトリウム処理やエキシマレーザー処理、アンモニア処理等が施されていた場合、表層201Bは内層201Aとの接着性が向上する。
The formed tube-shaped
表層201Bは、ベルト201弾性を維持できるように、厚みが50μm以下であることが望ましい。また、表層201Bは、十分な強度を維持できるように、厚みが10μ以上であることが望ましい。特に、表層201Bにマーク300を形成する場合には、厚みが15μm以上であることが望ましい。本実施例において表層201Bとして用いられるチューブ501の寸法は、長さ400mm、内径29mm、厚み40μmである。なお、表層201Bはフッ素コートであってもよい。しかしながら、フッ素コートよりもフッ素樹脂チューブのほうが、樹脂の結晶が長手方向に配向しやすく長手方向に裂けやすい。そのため、本実施例の構成を採用した場合の効果が大きい。
The
また、ベルト201の表面にシートPが張り付くとジャムの原因となる。そのため、ベルト201とシートPが電気的に吸着しないように、表層201Bはアース(接地)されていることが望ましい。
Further, if the sheet P sticks to the surface of the
表層201Bを接地させる場合、表層201Bには導電性が求められる。表層201Bには導電性を持たせる場合、カーボン(炭素系材料、例えば、カーボンブラック、カーボンナノチューブ等)などの導電性材料を付与するとよい。表層201Bにカーボンを付与する場合、単位質量あたりおけるカーボンの付与率が5wt%以上で且つ10wt%以下であることが望ましい。本実施例では、表層201Bに8wt%のカーボンを付与し、表面抵抗率を1012Ω/□以下にしている。なお、上述したようにカーボンを付与すると、表層201Bは不透明(光の透過率が50%以下、より正確には10%以下)になる。また、チューブ501の離型性能が若干低下する。そのため、トナーが付着しやすい加熱回転体であるベルト201の表層201Bにはカーボンを配合しなくてもよい。そのかわり、加圧回転体であるローラ206のチューブ501にカーボンを配合するとよい。
When the
表層201Bを接地するために、表層201Bの長手方向両端部には除電部材230(230a,230b)が接触している。詳細には、表層201Bの長手方向一端側に除電部材230aが接触している。表層201Bの長手方向他端側に除電部材230bが接触している。なお、本実施例では、表層201Bの長手方向両端部に除電部材230を設けているが、除電部材230a,230bのいずれか一方だけを設けてもよい。
In order to ground the
除電部材230は、複数の除電針と、除電針を保持する板金と、除電針を接地するための配線と、を備える。除電部材230は、ベルト201の長手方向において5mmの幅領域で表層201Bに軽圧で接触する。除電部材230bは、後述するマーク300とベルト201の長手方向でオーバーラップする位置にあるが、除電性能に影響はほぼ無い。しかしながら、マーク300を基準として表層201Bが周方向に剥がれてしまうと表層201Bを除電することが困難となる。そのため、非画像範囲Boであっても表層201Bにおける亀裂の発生を抑制することが望ましい。
The static elimination member 230 includes a plurality of static elimination needles, a sheet metal that holds the static elimination needles, and wiring for grounding the static elimination needles. The static elimination member 230 contacts the
[フッ素樹脂チューブの配向性]
ここで、表層201Bに用いるチューブ501の結晶配向度について説明する。前述したように、チューブ501は、溶融したPFAのペレットを円筒状の型から押出して、円周方向に合わせ目の無いシームレスなチューブ501として押し出すことで成形する。このような方法でチューブ501を成形すると、図7に示すように、PFA樹脂の主鎖m(結晶)は押出方向に配向する傾向がある。押し出し成型により成形されたチューブ501の押出し方向に沿う方向の結晶配向度は、通常では35%以上となる。図7は、押し出し方式で成形したチューブ501の配向方向を示す図である。この押し出し方向は、ベルト201の長手方向と同方向である。押出方向への配向度が50%以上で且つ100%以下であると表層201Bは長手方向に裂けやすい。
[Orientation of fluoropolymer tube]
Here, the degree of crystal orientation of the
チューブ501の結晶配向度は、JIS K 0131に記載されているように広角X線回折法よって求めることができる。結晶資料のX線回折像を観察する場合、回転対陰極型X線回折装置であるRINT2500型(リガク社製、X線:CuKα)を用いることができる。
The degree of crystal orientation of the
なお、本実施例のチューブ501は不透明であるため上述した方法で配向度を確認すること困難である。しかしながら、押し出し成型時の押出し速度などから配向度を推測することができる。または、チューブ501の強度を測定することで配向度を推測することができる。
In addition, since the
チューブ501の配向度と裂け方向の関係を確認するために行った実験について、図8及び図9を用いて説明する。実験は、JIS L 1096に記載されているようにシングルタング法に基づいておこなわれる。図8(a)はチューブ501を示す図である。図8(b)は図8(a)におけるサンプルαを引き裂く様子を示す図である。図8(c)は図8(a)におけるサンプルβ引き裂く様子を示す図である。図9は、チューブ501を周方向及び長手方向に引き裂いた場合にサンプルにかかる力とサンプルの移動端の移動量の関係を示す図である。
Experiments conducted for confirming the relationship between the degree of orientation of the
実験では、厚み40μmとなるように押出成型したチューブ501の一部を周方向と長手方向でそれぞれ略長方形に切り取りサンプリングして用いる。周方向に長いサンプルをサンプルα、長手方向に長いサンプルをサンプルβとし、サンプルαを図8(b)に、サンプルβを図8(c)に示す。なお、サンプルαとサンプルβの寸法は同じである。
In the experiment, a part of the
サンプルαを用いる実験では、サンプルαの長手方向の一端からサンプルαの長手方向の中央にかけて切れ込みをいれる。なお、サンプルαの長手方向はチューブ501の周方向である。この切れ込みはサンプルαの短手方向中央を通る。ここで、サンプルαの長手方向の一端のうち、切れ込みを境に短手方向の一方側にある端を移動端と呼び、切れ込みを境に短手方向の他端側にある端を固定端と呼ぶ。そして、移動端と固定端をそれぞれ測定器具(不図示)に固定し、移動端をサンプルαの長手方向に移動させた。
In the experiment using the sample α, a cut is made from one end in the longitudinal direction of the sample α to the center in the longitudinal direction of the sample α. Note that the longitudinal direction of the sample α is the circumferential direction of the
サンプルβを用いる実験では、サンプルβの長手方向の一端からサンプルβの長手方向の中央にかけて切れ込みをいれる。なお、サンプルβの長手方向はチューブ501の長手方向である。この切れ込みはサンプルβの短手方向中央を通る。ここで、サンプルβの長手方向の一端のうち、切れ込みを境に短手方向の一方側にある端を移動端と呼び、切れ込みを境に短手方向の他端側にある端を固定端と呼ぶ。そして、移動端と固定端をそれぞれ測定器具(不図示)に固定し、移動端をサンプルαの長手方向に移動させた。
In the experiment using the sample β, a cut is made from one end in the longitudinal direction of the sample β to the center in the longitudinal direction of the sample β. Note that the longitudinal direction of the sample β is the longitudinal direction of the
サンプルα及びサンプルβを用いた実験結果を図9に示す。図9において縦軸は移動端にかかる加重の推移であり、図9において横軸は移動端の移動量を示している。横軸の領域Aでサンプルα、βのたるみが解消され、領域Bでサンプルα、βは裂けない状態で伸びが発生し、領域Cではサンプルα、βが連続して避け続ける状態となっている。領域Cにおいて移動端が受ける力を裂け強度と定義すると、サンプルβの裂け強度はサンプルαの裂け強度の約3分の1しかないことがわかる。即ち、チューブ501は、長手方向の引裂き強度が周方向の引裂き強度の約3分の1である。そのため、押出し成型されたチューブ501は、長手方向に裂けやすい。なお、チューブ501は、PFA樹脂の主鎖mの配向方向の引裂き強度に対する周方向の引裂き強度の比が1未満(100%未満)である場合、長手方向に裂けやすいと言える。特に、チューブ501は、PFA樹脂の主鎖mの配向方向の引裂き強度に対する周方向の引裂き強度の比が0.5以下(50%以下)である場合は長手方向に裂けやすい。
The experimental results using sample α and sample β are shown in FIG. In FIG. 9, the vertical axis represents the transition of the weight applied to the moving end, and in FIG. 9, the horizontal axis represents the moving amount of the moving end. In the region A on the horizontal axis, the sag of the samples α and β is eliminated, in the region B, the samples α and β are stretched without tearing, and in the region C, the samples α and β are continuously avoided. Yes. If the force applied to the moving end in region C is defined as the tear strength, it can be seen that the tear strength of sample β is only about one third of the tear strength of sample α. That is, the
長手方向に裂けやすいチューブ501はマーク300を起点としてチューブ501が裂ける場合、亀裂が長手方向に沿って進行し、画像範囲Biまで到達する虞がある。
When the
そのため、長手方向に裂けやすいチューブ501を用いる場合は、マーク300が亀裂の起点とならないように、チューブ501に十分な強度を持たせることが望ましい。
Therefore, when using the
[ベルトの製造工程]
上述したように弾性層201d上の表面には付加硬化型のシリコーンゴム接着剤が塗布される。そして、弾性層201dの表面にチューブ501を被覆させることで、内層201A上に表層201Bが積層した状態になる。
[Belt manufacturing process]
As described above, an addition curing type silicone rubber adhesive is applied to the surface of the
チューブ501の被膜方法としては、例えば、付加型シリコーンゴム接着剤を潤滑材として被覆する方法や、チューブ501を外側から拡張して被覆する方法(拡張被覆法)などを用いることができる。本実施例では、チューブ501を外側から拡張し、被覆する方法(拡張被覆法)を用いた。ベルト201の製造方法において、径方向に拡張された状態のチューブ501の内部に内層201Aを挿入する工程を有する製造方法を拡張被覆法と呼ぶ。以下、本実施例のベルト201の製造方法について、具体的に説明する。
As a method for coating the
図6は、定着ベルトの形成工程を示す図である。図6には、内層201Aにチューブ501を拡張被覆する工程から、ベルト201が完成するまでの各工程が、工程(1)から工程(9)の順に示されている。
FIG. 6 is a diagram illustrating a fixing belt forming process. In FIG. 6, the steps from the step of expanding and covering the
工程(1)では、金属製のチューブ拡張型500の内側にチューブ501が配置される。このとき、チューブ501の両端は、保持部材502、503で保持されている。
In the step (1), the
次に、工程(2)で示すようにチューブ501を径方向に拡張(拡径)させる。チューブ501を拡径させるには、チューブ501の外面とチューブ拡張型500の内面の隙間部分を真空状態(大気圧に対して負圧)にすればよい。上述した隙間を真空状態(本実施例では5kPa)にすることでチューブ501の外面とチューブ拡張型500の内面が密着し、チューブ501が拡径された状態となる。
Next, as shown in step (2), the
次に、工程(3)で示すように、拡張したチューブ501内に弾性層201dが積層された基体201a(内層201A)を挿入する。図6の上段に示すように、弾性層201dの表面には、予め接着剤層201eとなる付加硬化型のシリコーンゴム接着剤が均一に塗布されている。なお、内層201Aをチューブ501内へスムーズに挿入できれば、チューブ拡張型500の内径は適宜設定してよい。つまり、チューブ拡張型500の内径は、内層201Aの外径よりも大きい。
Next, as shown in step (3), the
次に、工程(4)で示すように、チューブ501を基部201Bに被膜する。被膜工程では内層201Aをチューブ501の内側に配置した状態で、チューブ501の外面とチューブ拡張型500の内面の隙間部分の真空状態を破壊(大気圧に対して負圧を解除)する。真空状態が破壊されると、チューブ501の内径は内層201Aの外径と同じ大きさまで収縮する。つまり、チューブ501の内面と弾性層201dの外面とが付加硬化型のシリコーンゴム接着剤を介して密着した状態になる。
Next, as shown in step (4), the
次に、図6(5)で示すように、チューブ501をその長手方向に伸長させる。伸長工程では、チューブ501の両端から保持部材502、503を外し、チューブ501を長手方向に所定の伸張率まで伸張させる。
Next, as shown in FIG. 6 (5), the
チューブ501が伸張される際、チューブ501と弾性層201dの間にある付加硬化型のシリコーンゴム接着剤は潤滑剤として機能する。そのためチューブ501スムーズに伸張することができる。
When the
このようにチューブ501を長手方向に伸張させると、チューブ501に皺が発生しにくくなるため、耐久性に優れたベルトを製造できる。本実施例では、工程(4)におけるチューブ501の長手方向の全長を基準として、チューブを8%分だけ伸長させている。
When the
次に、工程(6)で示すように、チューブ501を伸長させた状態で仮固定する。上述したように、チューブ501は長手方向に8%伸張しており、元の長さに戻ろうとする力が働いている。そこで、チューブ501の伸張状態を維持するため、チューブ拡張型500を取り外した際にチューブ501の仮固定を行う。仮固定工程では、伸長した状態のチューブ501の長手方向の両端部を高熱の金属塊504で加熱する。本実施例の金属塊504はヒータを内蔵しており、チューブ501を加熱する所定の時間(本実施例では20秒の間)において、金属塊504の温度は200℃に維持されている。
Next, as shown in step (6), the
次に、工程(7)で示すように、余剰なシリコーンゴム接着剤を扱き出す扱き工程を行う。扱き工程では、チューブ501の全周を均等に押圧する扱き部材505を用いてチューブ501の全体を扱く処理を行う。このような処理により、弾性層201dとチューブ501との間のシリコーンゴム接着剤が、ベルト201の長手方向の端部へと押し出される。
Next, as shown in step (7), a handling step of handling excess silicone rubber adhesive is performed. In the handling process, the handling of the
次に、工程(8)で示すように、チューブ501が被覆された状態の内層201Aに加熱処理を施す。加熱処理の工程では、チューブ501が被覆された状態の内層201Aを電気炉506にて所定の時間放置する。本実施例では、200℃に設定した電気炉にて1時間加熱することで接着剤を硬化させた。
Next, as shown in step (8), the
この加熱処理により、付加硬化型のシリコーンゴム接着剤が硬化して接着剤層201eに変化する。そして、内層201A上にチューブ501が積層した状態となる。つまり、内層201A上に表層201Bが形成される。
そして、工程(9)で示すように、ベルト201を完成させる。
By this heat treatment, the addition-curable silicone rubber adhesive is cured and changed to the
Then, as shown in step (9), the
完成工程では、工程(6)で仮止めした部分が取り除かれるように内層201A及び表層201Bの長手方向の両端部を所望の長さで切断する。更に、上述した非画像範囲にレーザーマーキング処理を施してマーク300を表示させることで、ベルト201を得る。即ち、表層201Bの表面の非画像範囲に、以下に説明するような、マーク300を表示するための凹部301を形成する。
In the completion process, both ends in the longitudinal direction of the
なお、本実施例では、付加硬化型のシリコーンゴム接着剤を加熱硬化させた後に表層201Bにレーザーマーキング処理を行ったが、付加硬化型のシリコーンゴム接着剤を加熱硬化させる前にチューブ501にレーザーマーキング処理を行ってもよい。即ち、レーザーマーキング処理は、工程(1)から工程(9)のどの工程で行ってもよい。しかしながら、チューブ501の裂けを防止するため、チューブ501の伸長後、即ち工程(7)から工程(9)の間でレーザーマーキング処理を行うことが望ましい。
In this example, the
[レーザーマーキング処理]
次に、ベルト201にマーク300を表示させるレーザーマーキング処理について説明する。前述したように、ベルト201にマーク300を付与したい場合、ベルト201にレーザーマーキング処理を施すことが望ましい。
[Laser marking process]
Next, laser marking processing for displaying the
レーザーマーキング処理では、刃物などにより刻印処理する方法と比べて、摩耗・劣化といった消耗をする部品が少ない。そのため部品交換の手間が省け生産性に優れている。 In the laser marking process, there are fewer parts that wear out such as wear and deterioration compared to the method of marking with a blade or the like. For this reason, it eliminates the need to replace parts and is excellent in productivity.
また接触せず加工するため加工時に加工材が応力・圧力により変形しにくいため、表層201Bであるシリコーンゴムに対しても加工精度がよい。
Further, since the processing material is hard to be deformed due to stress and pressure during processing because of processing without contact, the processing accuracy is good even for the silicone rubber as the
なお、本実施例のチューブ501は不透明であるため、弾性層201dにマーク300を設けると、視認・読み取りが困難である。そこで、本実施例では、ベルト201の表層201Bにマーク300を設けている。
In addition, since the
マーキング処理に使用するレーザーとしては、YAGレーザー、YAVO4レーザー、CO2レーザーなどの既知のレーザーを利用することができる。本実施例ではレーザーマーカー600として、ML−G9300(キーエンス社製)を用いた。本実施例では、波長10.6μm、出力3W、発信周波数25kHzのCO2レーザーを表層201Bに連続的に照射することで、凹部301(図3(a))を形成した。線状の凹部301は、1または2以上の複数配置されることで記号や図形を形成し、マーク30.0を構成する。
As a laser used for the marking process, a known laser such as a YAG laser, a YAVO 4 laser, and a CO 2 laser can be used. In this example, ML-G9300 (manufactured by Keyence Corporation) was used as the
レーザーマーカー600について詳細に説明する。図12はレーザーマーカーの構成を示す図である。図12に示すように、レーザーマーカー600は、レーザー出力部610と、走査モータ620及び走査ミラー621と、走査モータ630及び走査ミラー631と、集光レンズ640を備えている。
The
レーザー出力部610は、レーザー光の出力を行う装置である。レーザー出力部610は電源(不図示)から印加された電圧を用いて励起光を生成する。また、レーザー出力部610は、制御回路(不図示)からの制御信号に基づいてレーザー光のON/OFFの切り替えを行う。
The
走査ミラー621は、レーザー出力部610から照射されたレーザー光L1を反射する反射部材である。走査ミラー621は、レーザー光L1の向きをレーザー光L2の向きに変更して走査ミラー631に照射する。
The
走査ミラー631は、走査ミラー621から照射されたレーザー光L2を反射する反射部材である。走査ミラー631は、レーザー光L2の向きをレーザー光L3の向きに変更して集光レンズ640に照射する。
The
集光レンズ640は、走査ミラー631から照射されたレーザー光L3を集光する集光部材である。集光レンズ640は、レーザー光L3をレーザー光L4のように集光する。レーザー光L4は、表層201B上において照射中心(照射位置)pに収束する。
The condensing
走査モータ620は、走査ミラー621をr1方向に回転駆動する駆動部である。走査モータ620は、走査ミラー621をr1方向に回転させることで、照射中心pをx方向に移動させることができる。
The
走査モータ630は、走査ミラー631をr2方向に回転駆動する駆動部である。走査モータ630は、走査ミラー631をr2方向に回転させることで、照射中心pをy方向に移動させることができる。なお、走査モータ620、630としては、例えばステッピングモータを用いることができる。
The
上述した構成により、レーザーマーカー600は、レーザー光を2次元方向に走査することができる。つまり、レーザーマーカー600は、表層201Bにおいて2次元方向に連続した凹部301を形成することができる。換言すると、レーザーマーカー600は、表層201Bにおいて線状の溝を形成することができる。
With the above-described configuration, the
線状の溝としては、直線方向に延びる線分や、円弧状に延びる曲線が挙げられる。レーザーマーカー600は線分と曲線を組み合わせることで任意の記号形状のマーク300を形成することが可能である。本実施例では、マーク300を記号状に形成するため、レーザーマーカー600がマーキング処理に利用するフォントとしてキーエンスオリジナル(標準)を設定した。このフォントは、機械彫刻用標準書体(JIS Z 8905)に似た書体をしている。なお、マーキング処理に用いるフォントは他のフォントであってもよい。フォントの幅及び高さは1mm以上で且つ10mm以下であること好ましい。本実施例では、フォントサイズを3×3mmとした。ところで、凹部301の深さは、視認性を考慮すると深いことが望ましいが、表層201Bの強度の観点ではなるべく浅くする方が良い。
Examples of the linear groove include a line segment extending in a linear direction and a curved line extending in an arc shape. The
表層201Bの強度を考慮した場合、表層201Bの厚さは凹部301において少なくとも10μm以上残っていることが望ましい。表層201Bに十分な強度を持たせたい場合、凹部301の深さを表層201Bの厚みに対して50%以下にするとよい。
Considering the strength of the
マーク300の視認性を考慮した場合、凹部301の深さは少なくとも5μm以上であることが望ましい。マーク300に十分な視認性を持たせたい場合、凹部301の深さを表層201Bの厚みに対して20%以上にするとよい。以上を考慮すると、本実施例おいて、マーク300の望ましい深さは5μm以上で且つ30μm以下であり、マーク300のより望ましい深さは8μm以上で且つ20μm以下である。
In consideration of the visibility of the
また、マーク300の視認性を考慮すると、線幅は10μm以上で且つ200μm以下であることが望ましい。本実施例の凹部301の線幅は100μmである。
In consideration of the visibility of the
[画像側凹部]
図10(a)はベルトの刻印の位置を示す図である。図10(b)は比較例における交点の場所を示す図である。図10(c)は実施例の刻印の様子を示す図である。
[Image side recess]
FIG. 10A is a diagram showing the position of the marking on the belt. FIG. 10B is a diagram showing the location of the intersection in the comparative example. FIG. 10C is a diagram showing the marking of the example.
上述したように、本実施例では凹部301の深さが20μmとなるようにレーザーマーカー600の出力及び走査速度を調整している。本実施例では、レーザーパワーを最大出力の10%、スキャンスピードを350mm/sに設定している。しかしながら、凹部301同士が交差する点では、レーザー光が2回照射されるため、凹部301の深さが局所的に深くなることがわかった。この交差する点を交点303と称する。局所的に深い凹部301はチューブ501に亀裂を発生させる原因となる。そこで、本実施例では、既にレーザー光が照射された位置には2度目のレーザー光が照射されないようにレーザーマーカー600の制御を行っている。このような制御を交点除去制御と呼ぶ。以下、本実施例におけるマーク300の形成方法について詳細に述べる。
As described above, in this embodiment, the output of the
図10(a)に示すように、本実施例では表層201B表面の非画像範囲Boの領域内であるベルト201の端部領域にマーク300を形成する。マーク300はレーザーマーキング処理によって形成された凹部301から構成されている。本実施例ではマーク300として「149CFJMSUW」を形成する。つまり、本実施例のマーク300は、複数の文字が所定の方向に並べて設けられた文字列である。
As shown in FIG. 10A, in this embodiment, the
このように文字列をマーキングする場合、従来では図10(b)の比較例のようにマーク300を形成していた。即ち従来ではフォントの標準状態の文字形状に基づいてマーク300を形成していた。比較例において、凹部301の深さを測定したところ、レーザー光が1度当たる場所の深さは20μmであるのに対して、レーザー光が2度当たる交点303の深さは40μmであった。つまり、交点303では表層201Bの強度が局所的に低下している。そのため、比較例のベルト201を用いて画像形成処理を行うと亀裂302のように表層201Bが裂けやすい。
When marking a character string in this way, conventionally, the
一方、本実施例では、図10(c)のようにマーク300を形成する。即ち、フォントの標準状態の文字形状に交点除去を施してマーク300を形成している。そのため、マーク300を形成するいずれの記号にも交点303は存在しない。すなわち、マーク300はレーザー光が一度のみ照射された1または2以上の複数の凹部301によって構成されている。本実施例のマーク300を構成する凹部301の深さはいずこにおいても均一に20μmである。したがって、本実施例の表層201Bは十分な強度を確保できている。
On the other hand, in this embodiment, the
マーク300の交点除去について詳細に説明する。図13、図14、図15、図16、図17、図18、図19は交点除去の具体例について説明する図である。図13〜図19において、上から1行目には、標準状態の文字形状が記載されている。上から2行目には、上述したマークを形成する際の照射中心pの移動軌跡が記載されている。上から3行目には、従来通りにマークを形成した場合にレーザー光が複数回照射される位置(交点)が記載されている。上から4行目には、上述した交点を無くすべく基準となる文字形状から交点除去を行った後の文字形状が記載されている。上から5行目には、従来通りの方法で記号を形成する場合にレーザー光が連続でONとなる回数が記載されている。上から6行目には、交点除去を行って記号を形成する場合にレーザー光が連続でONとなる回数が記載されている。上から7行目には、交点のタイプが記載されている。
The intersection removal of the
本実施例では交点のタイプについて次のように場合分けを行っている。 In the present embodiment, the types of intersections are classified as follows.
記号を構成する複数の線が互いに交差することで生じる交点をタイプaの交点と呼ぶ。 An intersection generated when a plurality of lines constituting a symbol intersect with each other is called an intersection of type a.
機械彫刻用標準書体(JIS Z 8905)の場合、タイプaの交点を持つ記号の例としては、「4」「8」「Q」「X」「f」「t」「x」が挙げられる。キーエンスオリジナル(標準)の場合、タイプaの交点を持つ記号の例としては、「4」「8」「Q」「X」「f」「t」「x」が挙げられる。上述した記号は複数の線が十字状に交差する形状の記号であると言える。なお、十字状とは、2線が直角に交差している状態には限られず、他の角度で交差している状態も該当する。記号を構成する線に線の端部が突き当たる(合流する)ことで生じる交点をタイプbの交点と呼ぶ。 In the case of the standard typeface for machine engraving (JIS Z 8905), “4”, “8”, “Q”, “X”, “f”, “t”, and “x” are examples of symbols having type a intersections. In the case of KEYENCE original (standard), “4”, “8”, “Q”, “X”, “f”, “t”, and “x” are examples of symbols having an intersection of type a. It can be said that the symbols described above are symbols having a shape in which a plurality of lines intersect in a cross shape. Note that the cross shape is not limited to a state in which two lines intersect at a right angle, but also a state in which the two lines intersect at another angle. An intersection generated when the end of the line abuts (joins) the line constituting the symbol is called an intersection of type b.
機械彫刻用標準書体(JIS Z 8905)の場合、タイプbの交点を持つ記号の例として「6」「9」「A」「B」「E」「F」「H」「K」「a」「b」「d」「e」「h」「k」「m」「n」「p」「q」「r」「u」「y」が挙げられる。キーエンスオリジナル(標準)の場合、タイプaの交点を持つ記号の例としては「6」「9」「A」「B」「E」「F」「H」「K」「a」「b」「d」「e」「h」「k」「m」「n」「p」「q」「r」「u」「y」が挙げられる。上述した記号は、線が三方向に向かって延びる部分を有する記号であると言える。 In the case of the standard typeface for machine engraving (JIS Z 8905), “6” “9” “A” “B” “E” “F” “H” “K” “a” are examples of symbols having intersections of type b. “B” “d” “e” “h” “k” “m” “n” “p” “q” “r” “u” “y”. In the case of KEYENCE original (standard), examples of symbols having intersections of type a are “6” “9” “A” “B” “E” “F” “H” “K” “a” “b” “ d ”“ e ”“ h ”“ k ”“ m ”“ n ”“ p ”“ q ”“ r ”“ u ”“ y ”. It can be said that the symbol mentioned above is a symbol having a portion in which the line extends in three directions.
記号を構成する線同士の端部が角を形成する際に生じる交点をタイプcの交点と呼ぶ。 The intersection that occurs when the ends of the lines that make up the symbol form a corner is called an intersection of type c.
機械彫刻用標準書体(JIS Z 8905)の場合、タイプcの交点を持つ記号の例としては「1」「2」「3」「4」「5」「7」「A」「B」「D」「E」「F」「G」「L」「M」「N」「P」「R」「V」「W」「Y」「Z」「e」「v」「w」「z」が挙げられる。このうち、鋭角な角部を有する記号は「2」「3」「5」「M」「W」「Y」「w」「z」であり、直角な角部を有する記号は「1」「4」「7」「B」「D」「E」「F」「G」「L」「M」「N」「P」「R」「e」である。 In the case of the standard typeface for machine engraving (JIS Z 8905), “1” “2” “3” “4” “5” “7” “A” “B” “D” ”“ E ”“ F ”“ G ”“ L ”“ M ”“ N ”“ P ”“ R ”“ V ”“ W ”“ Y ”“ Z ”“ e ”“ v ”“ w ”“ z ” Can be mentioned. Among these, symbols having acute corners are “2”, “3”, “5”, “M”, “W”, “Y”, “w”, and “z”, and symbols having right corners are “1”, “ 4 "" 7 "" B "" D "" E "" F "" G "" L "" M "" N "" P "" R "" e ".
キーエンスオリジナル(標準)の場合、タイプcの交点を持つ記号の例としては「1」「2」「3」「4」「5」「7」「A」「B」「D」「E」「F」「G」「L」「M」「N」「P」「R」「V」「W」「Y」「Z」「e」「v」「w」「z」が挙げられる。このうち、鋭角な角部を有する記号は「1」「2」「3」「4」「5」「7」「A」「M」「N」「V」「W」「Y」「Z」「e」「v」「w」「z」であり、直角な角部を有する記号は「4」「B」「D」「E」「F」「G」「L」「P」「R」「e」である。 In the case of KEYENCE original (standard), examples of symbols having intersections of type c are “1” “2” “3” “4” “5” “7” “A” “B” “D” “E” “ F, “G”, “L”, “M”, “N”, “P”, “R”, “V”, “W”, “Y”, “Z”, “e”, “v”, “w”, and “z”. Among these, symbols having sharp corners are “1” “2” “3” “4” “5” “7” “A” “M” “N” “V” “W” “Y” “Z”. “E”, “v”, “w”, “z”, and symbols having right angle corners are “4”, “B”, “D”, “E”, “F”, “G”, “L”, “P”, “R”. “E”.
機械彫刻用標準書体(JIS Z 8905)とキーエンスオリジナル(標準)において、鋭角な角部の数が異なっているのは、文字の角部の処理の仕方の違いに起因する。具体的には、機械彫刻用標準書体(JIS Z 8905)では、鋭角な角部を減らすべく、鋭角で交わりそうな線同士を短い線で接続している。 The difference in the number of sharp corners between the standard typeface for machine engraving (JIS Z 8905) and Keyence Original (standard) is due to the difference in the processing of the corners of characters. Specifically, in the standard typeface for machine engraving (JIS Z 8905), lines that are likely to intersect at an acute angle are connected by a short line in order to reduce sharp corners.
タイプcの交点を持つ記号のうち、特に鋭角(90度未満)または直角(90度)の角部を有する記号は交点除去を行うことが望ましい。つまり、タイプcの交点を持つ記号のうち、交点除去を行ことが望ましい記号は、直角以下の角部を有する記号であるといえる。 Among symbols having an intersection of type c, it is desirable to perform intersection removal particularly for symbols having an acute angle (less than 90 degrees) or right angle (90 degrees) corner. That is, among the symbols having the intersection of type c, it can be said that the symbol that is desired to be subjected to the removal of the intersection is a symbol having a corner portion of a right angle or less.
なお、本実施例では、直線と直線がなす角の他に、直線と曲線がなす角、曲線と曲線がなす角についても角部と称する。ここで、直線との交点における曲線の接線と直線のなす角を直線と曲線がなす角度と定義する。例えば、「3」において軌道3に沿った直線と軌道5に沿った曲線は鋭角である。また、交点における曲線の接線同士がなす角を曲線と曲線がなす角度と定義する。例えば、「B」において、軌道2に沿った曲線と軌道8に沿った曲線のなす角は鋭角である。1つの線の始点と終点が閉じることで生じる交点をタイプdの交点と呼ぶ。機械彫刻用標準書体(JIS Z 8905)の場合、タイプdの交点を持つ記号の例としては「8」「0」「O」「Q」「o」挙げられる。キーエンスオリジナル(標準)の場合、タイプdの交点を持つ記号の例としては「8」「0」「O」「Q」「o」が挙げられる。上述した記号は、無端の線(円状の線、環状の線)を備える記号であると言える。上述したように本実施例のフォントはタイプa、タイプb、タイプc、タイプdの交点を有しているが交点除去をおこなうことでこれを解消することができる。また、標準書体(JIS Z 8905)のフォントもタイプa、タイプb、タイプc、タイプdの交点を有しているが交点除去をおこなうことでこれを解消することができる。即ち、交点除去済みの記号はいずれの記号にも交点303が無い。
In the present embodiment, in addition to the angle formed by the straight line and the straight line, the angle formed by the straight line and the curved line, and the angle formed by the curved line and the curved line are also referred to as corners. Here, an angle formed by a straight line and a curve is defined as an angle formed by the straight line and the tangent of the curved line at the intersection with the straight line. For example, in “3”, the straight line along the
なお、ここでは交点の場合わけについてアラビア数字・ローマ字を例に説明したが、常用漢字・カタカナ・ひらがなについて、同様の場合分けを行ってよい。その際は、機械彫刻用標準書体(JIS Z 8903・ JIS Z 8904・JIS Z 8905、JIS Z 8906)を用いるとよい。 Here, the case of the intersection has been described by taking Arabic numerals and Roman letters as an example, but similar cases may be divided for common kanji, katakana and hiragana. In that case, a standard typeface for machine engraving (JIS Z 8903, JIS Z 8904, JIS Z 8905, JIS Z 8906) may be used.
本実施例と比較例を比較して交点除去の様子を確認する。図13〜図19の上から7行目を参照すると「1」「4」「9」「F」「M」「W」において各タイプの交点303が発生することが分かる。
This embodiment is compared with the comparative example to confirm the state of intersection removal. Referring to the seventh line from the top of FIGS. 13 to 19, it can be seen that each type of
比較例の「4」はタイプaの交点303が生じる記号である。レーザーマーカー600を用いて「4」をマーキングする場合、照射中心pは軌道1から軌道5までの軌跡を描く。このとき、比較例では、軌道1で一回、軌道3で一回、軌道5で一回だけレーザー出力部610によるレーザー光の出力がONになる。なお、各照射タイミングの間ではレーザー光の出力がOFFになっている。つまり、比較例において「4」をマーキングする場合、レーザーの出力がOFFからONに切り替わる回数、即ちレーザー光の総照射回数は3回である。
“4” in the comparative example is a symbol in which an
これに対し本実施例では「4」の交点303を除去している。レーザーマーカー600を用いて「4」をマーキングする場合、本実施例の照射中心pの軌跡は比較例と同一である。
In contrast, in this embodiment, the
しかしながら、本実施例ではレーザー光の照射タイミングを比較例と異ならせることで交点303を除去している。上述したように、タイプaの交点は記号を構成する複数の線が互いに交差することで生じる。図13の上から2行目に記載されているように「4」では軌道1に沿って形成される線と軌道5に沿って形成される線が交差する関係になり、タイプaの交点303が生じる。このような交点を解消したい場合、図13の上から4行目に記載されているように、軌道5に沿って形成される線を二つに分割すればよい。即ち、軌道5に沿って照射中心pを移動させる際に、レーザー光の照射を2回に分けて行えばよい。詳細には、軌道5に沿って照射中心pを移動させる場合、軌道1に沿った線上を通過するタイミング及びその前後のタイミングではレーザー光の照射をOFFにすればよい。本実施例では、このような制御を用いて「4」をマーキングするため、レーザー光の総照射回数は4回である。このようにレーザーマーカー600を制御することで「4」における交点除去を行うことができる。つまり、タイプaの交点がある場合、交差する複数の線のうち少なくとも一方の線を2つに分割して形成すればよい。換言すると、十字状に交差する線のうちの一方の線に相当する溝は、交点に相当する位置から所定間隔あけて設けられていることが望ましい。十字状に交差する線のうちの一方の線に相当する溝は、他方の線に相当する溝から所定間隔あけて設けられていることが望ましい。
However, in this embodiment, the
比較例の「9」はタイプbの交点303が生じる記号である。上述したように、タイプbの交点は記号を構成する線に線の端部が突き当たることで生じる。レーザーマーカー600を用いて「9」をマーキングする場合、図13の上から2行目に記載されているように、照射中心pは軌道1から軌道2までの軌跡を描く。またレーザー光の照射も軌道1から軌道2にかけて一回行われる。比較例の場合、線の端点(始点)が自身の線の途中部分と突き当たることで交点303が生じている。このような交点を解消したい場合、軌道1に沿って照射中心pを移動させる際にレーザー光の照射開始タイミングを遅めにするとよい。このようにレーザーマーカーを制御することで交点除去を行うことができる。つまり、タイプbの交点がある場合、突き当たる端点が始点のときはレーザー光の照射開始タイミングを遅めにするとよい。あるいは、突き当たる端点が終点のときはレーザー光の照射停止タイミングを早めにするとよい。換言すると、交点から三方向に延びる線のうちの少なくとも1つ線に相当する溝が、交点に相当する位置から所定間隔あけて設けられていればよい。
“9” in the comparative example is a symbol at which an
比較例の「1」はタイプbの交点303が生じる記号である。上述したように、タイプcの交点は記号を構成する線同士の端部が角度を持って繋がる場合に生じる。レーザーマーカー600を用いて「1」をマーキングする場合、図13の上から2行目に記載されているように、照射中心pは軌道1から軌道3までの軌跡を描く。また、レーザー光の照射は軌道1で一回、軌道3で一回行われる。つまり、比較例において「1」をマーキングする場合、レーザー光の総照射回数は2回である。なおこのとき、軌道1の途中から軌道3に向けて軌道を変更することができれば、レーザー光の照射回数を1回にすることができる。ただし、レーザー光を照射しながら照射中心pの軌道を変更する場合、単位面積あたりのレーザー光の照射時間が一定となるように走査速度を一定に維持することが求められる。ところが軌道1と軌道3のなす角は鋭角であり、走査速度を一定速度に維持した状態で軌道を変更することは困難である。
“1” in the comparative example is a symbol in which an
そのため、レーザーマーカー600で「1」をマーキングする場合、軌道1で1度目のレーザー光の照射を行った後、軌道2を経て軌道3に軌道の変更を行い、軌道3で2度目のレーザー光の照射を行う。このとき、軌道2は、軌道1から軌道3に角度を変更するための助走部分(空走部分)である。このように、角度の異なる2つの線によって角部が形成された記号をマーキングする場合、照射中心pの軌道に助走部分を設ける。
Therefore, when marking “1” with the
「1」をマーキングする場合、軌道1に沿って照射中心pを移動させる際に1回目のレーザー光の照射が行われる。その後、レーザー光がOFFの状態で軌道2を含む助走部分における移動を行われ、軌道3で再びレーザー光の照射が行われる。このように、照射中心pの助走によって分割された線を繋げようとした場合にタイプcの交点303が生じる。このような交点を解消したい場合、軌道3に沿って照射中心pを移動させる際にレーザー光の照射開始タイミングを遅めにするとよい。あるいは、軌道1に沿って照射中心pを移動させる際にレーザー光の照射停止タイミングを早めにするとよい。
When marking “1”, when the irradiation center p is moved along the
つまり、タイプcの交点がある場合、角部に向かって照射中心pを移動させる際にレーザー光の照射終了タイミングを早めにするとよい。あるいは、角部を通って角部から離れる方向に照射中心pを移動させる際にレーザー光の照射開始タイミングを遅めにするとよい。換言すると、鋭角をなす2線のうちの少なくとも1つの線に相当する溝が、交点に相当する位置から所定間隔あけて設けられていればよい。換言すると鋭角をなす2線のうち1つの線に相当する溝が、他方の線に相当する溝から所定間隔あけて設けられていればよい。 That is, when there is an intersection of type c, it is preferable to make the irradiation end timing of the laser light earlier when moving the irradiation center p toward the corner. Alternatively, when the irradiation center p is moved in the direction away from the corner through the corner, the irradiation start timing of the laser light may be delayed. In other words, a groove corresponding to at least one of the two lines forming an acute angle may be provided at a predetermined interval from a position corresponding to the intersection. In other words, a groove corresponding to one of the two lines forming an acute angle may be provided at a predetermined interval from a groove corresponding to the other line.
走査速度を一定に維持した状態で軌道を急激に変更することが困難な理由として、レーザーマーカー600のメカ構成が挙げられる。具体的に述べると、照射中心pの軌道を変更する際に走査ミラー621・631の回転が間に合わない場合があるという物理的制約である。ちなみに、走査ミラー621・631の回転が間に合わないと線がカーブを描くためマーキングを正しく行うことができない。そのため、上述のような助走部分を設けることが求められる。
The reason why it is difficult to rapidly change the trajectory while maintaining the scanning speed constant is the mechanical configuration of the
走査ミラー621・631の回転が間に合わない状況としては「1」のように記号の形状に角がある場合が挙げられる。特に角の角度が直角(90度)以下である場合はほぼ困難であり、鋭角である場合には殊更困難である。 As a situation where the rotation of the scanning mirrors 621 and 631 is not in time, there is a case where the symbol has a corner such as “1”. In particular, it is almost difficult when the angle is a right angle (90 degrees) or less, and particularly difficult when the angle is acute.
一方、線が曲線を描く場合であれば、走査ミラー621・631の回転を十分に間に合わせることが出来る。そのため、図16の「U」の軌道2の曲線を描くことができる。
On the other hand, if the line is a curved line, the rotation of the scanning mirrors 621 and 631 can be made sufficiently in time. Therefore, the curve of the
なお、軌道1から軌道2のように直線から曲線に滑らかに角度変化する場合であれば、走査ミラー621・631の回転を十分に間に合わせることができる。また、軌道2から軌道3のように曲線から曲線に滑らかに角度変化する場合であれば、走査ミラー621・631の回転を十分に間に合わせることができる。換言すると、直線に沿って延びる線分と、直線に平行な接線を持つ曲線が接続する場合には助走は不要である。
In the case where the angle changes smoothly from a straight line to a curved line, such as the
比較例で登場しなかったタイプdの交点303について「0」を例に説明する。上述したように、タイプdの交点は単一の線の始点と終点が重なることで生じる。具体的には、図13の1行目の「0」のように線の始点と終点を閉じようとすると、図13の3行目のように重なる部分が生じて交点303となってしまう。このような交点を解消したい場合、軌道4に沿って照射中心pを移動させる際にレーザー光の照射停止を早めに行うとよい。あるいは、軌道1に沿って照射中心pを移動させる際にレーザー光の照射開始を遅めに行うとよい。つまり、タイプdの交点がある場合、線の始端から照射中心pを移動させる際にレーザー光の照射開始を遅めに行うとよい。あるいは、線の終端に向けて照射中心pを移動させる際にレーザー光の照射停止を早めに行うとよい。換言すると、環状の線に相当する溝のうち始点に相当する溝部分は終点に相当する溝部分から所定間隔あけて設けられていればよい。
The
上述したように、本実施例では交点303が生じないようにマーク300を形成している。つまり、本実施例では、記号の形成には基準となるフォントから交点を除去した状態でレーザーマーキング処理を行っている。具体的には、マーク300を構成する凹部301を形成する際にレーザー光が2度当たらないよう、一度レーザー光を照射した部分ではレーザーの照射がOFFとなるようレーザーマーカー600を制御している。このようにレーザー光の照射を制御することで、マーク300に形成される記号には交点303が無い状態となる。なお交点除去制御を行う場合は次のような点に留意するとよい。
As described above, in this embodiment, the
交点除去制御の詳細について図11を用いて説明する。図11は、交点除去制御について説明するための図である。図11には、交点除去制御を用いて「×」をマーキングした様子が示されている。レーザーマーカー600によって、表層201Bにレーザー光が照射されると、照射中心A1を中心として円形の窪みが形成される。この窪みの大きさはレーザーパワーや対象物の材質及び照射時間よって決まる。レーザーを照射しながら、レーザーを照射中心A1から照射中心A2に移動させると溝Aが形成される。本実施例におけるマーキング処理では、上述したように記号の形状に沿って照射中心p移動させる工程を有する。また、本実施例におけるレーザーマーキング処理では、照射中心pの移動中にレーザー光の照射を行う工程を有する。このときの溝Aの幅はWであり、上述した円形の窪みの直径と同一である。同様に、レーザーを照射したまま照射中心C1から照射中心C2に移動させると溝Cが形成される。レーザーを照射したまま照射中心B1から照射中心B2に移動させると溝Bが形成される。なお、A2からC1、C2からB1までレーザーの照射中心を移動させる際は、レーザーの照射はOFFになっている。すなわち、本実施例のレーザーマーキング処理では、既にレーザー光が照射された位置を照準中心pが通過するタイミング及びその前後のタイミングを含む所定の期間においてレーザー光の照射を停止する工程を有する。
Details of the intersection removal control will be described with reference to FIG. FIG. 11 is a diagram for explaining the intersection removal control. FIG. 11 shows a state in which “x” is marked using the intersection removal control. When laser light is applied to the
照射中心C2と照射中心B1の距離を交点除去幅Xと呼ぶ。交点除去制御を行う場合は。溝Aと溝Cの間に所定間隔のギャップg1が形成されるように、且つ、溝Aと溝Bの間に所定間隔のギャップg2が形成されるように、交点除去幅Xを設定するとよい。そのため、交点除去幅Xは、溝幅Wを二倍した値よりも大きいことが望ましい。溝幅Wは、レーザーパワーや対象物の材質によって異なる。そのため、ギャップg1及びギャップg2の値が0よりも大きくなるように適宜設定することが望ましい。本実施例では交点除去幅Xを0.5mmに設定している。 The distance between the irradiation center C2 and the irradiation center B1 is called an intersection removal width X. When performing intersection removal control. The intersection removal width X may be set so that a gap g1 having a predetermined interval is formed between the groove A and the groove C and a gap g2 having a predetermined interval is formed between the groove A and the groove B. . For this reason, the intersection removal width X is preferably larger than a value obtained by doubling the groove width W. The groove width W varies depending on the laser power and the material of the object. Therefore, it is desirable to appropriately set the values of the gap g1 and the gap g2 to be larger than zero. In this embodiment, the intersection removal width X is set to 0.5 mm.
上述した制御により、結果として、本実施例におけるマーク300は交差しない複数の凹部301によって構成されることになる。
As a result of the above-described control, the
本実施例の構成によれば、マーク300を構成するための凹部301を表層201Bに形成しても、凹部301を起因とする亀裂が発生しにくい。そのため、表層201Bにおいて非画像範囲Boから画像範囲Biに進行する亀裂の発生を抑制できる。そのため、画像範囲Biにおいて表層201Bが裂けることに起因する画像不良の発生を抑制できる。そのため、本実施例の画像形成装置は高品位な画像を長期に亙って形成できる。
According to the configuration of the present embodiment, even when the
また、本実施例では表層201Bにマーク300を設けている。そのため、表層201Bにカーボン等を添加して表層が非透明になった場合であっても。マーク300を視認することができる。そのため、本実施例は、弾性層201dにマーキングを行う場合と比べて有利である。
In this embodiment, the
また、表層201Bにカーボン等の部材を添加した場合、表層201Bの強度が低下する場合がある。しかしながら、本実施例のように凹部301を形成すれば、強度の低い表層201Bであっても裂けが生じにくい。そのため、ベルト201の長手端部で表層201Bがめくれてしまい、除電部材230で除電することができないといった事態が発生しにくい。
In addition, when a member such as carbon is added to the
[効果の検証]
本実施例の効果を検証すべく、本実施例と比較例の性能を比較する実験を行った。なお、実験において、実施例では図10(c)のようにマーク300を形成し、比較例では図10(b)のようにマーク300を形成する。
[Verification of effect]
In order to verify the effect of this example, an experiment was performed to compare the performance of this example and the comparative example. In the experiment, the
まず、本実験で使用するベルト201について説明する。比較例に用いるベルト201は、マーク300の交点除去幅の設定が0.0mmとなっている点以外は本実施例のベルト201と同様に構成されている。つまり、比較例のマーク300は交点除去が施されていない。
First, the
このような違いを持つ実施例及び比較例のベルト201は以下の実験において、定着装置200にそれぞれ組み込まれる。まず、ベルト201の温度(定着温度)を170℃に維持する。また、ベルト201を、ローラ206に32kgfで加圧しながら、定回転速度250mm/secで回転させ続けた。回転に伴い、マーク300が形成された刻印部は繰り返し伸び縮みするため一定以上回転すると端部からベルト201の長手方向に裂けが進行してしまう。
The
このとき、刻印が5mm以上裂けてベルト201の画像範囲まで進行したときをベルト201の裂け寿命と定義する。本実施例で用いるベルト201の寿命は、A4サイズ(搬送方向に210mm、幅方向も297mm)のシートPを300,000枚の通過させた場合を想定している。そのため、300,000枚のシートPがニップ部を通過するよりも前に、画像不良が発生するか否かを検証する。
At this time, the time when the engraving is torn to 5 mm or more and proceeds to the image range of the
検証では、5枚連続で定着処理をおこなったあとに10秒の間欠時間を挟む動作モードを用いて、実施例及び比較例においてシートPを300,000枚定着処理した。 In the verification, 300,000 sheets of sheet P were fixed in the example and the comparative example using an operation mode in which an intermittent time of 10 seconds is sandwiched after the fixing process is performed continuously for five sheets.
そして、300,000枚の定着処理中に表層201Bの裂けに起因する画像不良がないかどうかを確認した。検証して結果を表1に示す。表1では検証中に上述した画像不調が発生しなかった場合を「○」で示し、検証中に上述した画像不調が発生しなかった場合を「×」で示す。また、表層201Bの裂けの原因がどの文字種に起因するかを検証するため、検証後にマーク300のどの部分に亀裂が発生しているかを確認した。
Then, it was confirmed whether or not there was an image defect due to tearing of the
表1から明らかなように、本実施例では検証中に画像不良が発生していない。一方で比較例では、検証中に画像不良の発生がみられた。比較例において、画像不良の原因を確認したところマーク300においてアラビア数字及び英字のいずれからも亀裂が発生していることが分かった。
As is apparent from Table 1, in this embodiment, no image defect occurred during verification. On the other hand, in the comparative example, image defects were observed during verification. In the comparative example, when the cause of the image defect was confirmed, it was found that cracks occurred in both the Arabic numerals and the English letters in the
以上のことから、実施例では比較例よりも表層201Bの寿命を向上させられることがわかった。
From the above, it was found that the life of the
<他の実施例>
以上、本発明について実施例を用いて説明したが、本発明は実施例に記載の構成に限られるものではない。実施例で例示した寸法等の数値は一例であって、本発明の効果が得られる範囲においては適宜変更してよい。また、本発明の効果が得られる範囲において実施例に記載の一部構成を同様の機能を有する他の構成に置き換えてもよい。
<Other embodiments>
Although the present invention has been described with reference to the embodiments, the present invention is not limited to the configurations described in the embodiments. Numerical values such as dimensions exemplified in the examples are merely examples, and may be appropriately changed within a range where the effects of the present invention can be obtained. Moreover, you may replace the one part structure as described in an Example with the other structure which has the same function in the range with which the effect of this invention is acquired.
本実施例では、マーキング処理される搬送回転体として、シート上のトナー画像を加熱する加熱回転体であるベルト201を例に説明したが、加熱回転体はベルト201には限れられない。例えば、加熱回転体はシート上のトナー画像を加熱する定着ローラであってもよい。また、ベルト201は複数のローラに架け渡されていてもよい。このような加熱回転体にフッ素樹脂製のチューブが用いられており、且つ、実施例のようにマーキングされていればトナーのオフセットに起因する画像不良の発生を抑制できる。
In this embodiment, the
マーキング処理される搬送回転体は加熱回転体には限られない。ベルト201に当接する当接回転体である加圧ローラ206にマーキング処理を施してもよい。また、当接回転体は加圧ローラには限られない。当接回転体はベルトであってもよい。このベルトは、摺動する支持部材に支持されていてもよく、複数のローラに架け渡されていてもよい。このような当接回転体にフッ素樹脂製のチューブが用いられており、且つ、実施例のようにマーキングされていれば、当接回転体の凹凸に起因する画像スジなどの画像不良の発生を抑制できる。また、シートPの両面に画像を形成する場合は、ニップ部で再溶融したトナーがオフセットすることによる画像不良の発生を抑制できる。
The conveying rotating body to be marked is not limited to the heating rotating body. Marking processing may be performed on the
マーキング処理される搬送回転体は、ニップ部Nを形成する加熱回転体及び加圧回転体には限られない。マーキング処理される回転体は、排出ローラ対のうちの一方のローラであってもよい。ニップ部Nを通過した直後のシート上のトナーは不安定な状態であるため、排出ローラ対208に使用されるローラにはフッ素樹脂製のチューブが用いられることがある。そのため、排出ローラ対208の一方のローラにフッ素樹脂製のチューブが用いられており、且つ、実施例のようにマーキングされていれば、トナーがオフセットすることによる画像不良の発生を抑制できる。また、ローラ表面の凹凸に起因する画像スジなどの画像不良の発生を抑制できる。
The conveying rotating body subjected to the marking process is not limited to the heating rotating body and the pressure rotating body forming the nip portion N. The rotating body to be marked may be one of the discharge roller pairs. Since the toner on the sheet immediately after passing through the nip portion N is in an unstable state, a fluororesin tube may be used for the roller used for the
加熱回転体を加熱する加熱源は、ヒータ202のようなセラミックヒータには限られない。例えば、ハロゲンヒータであってもよいし、電磁誘導加熱によってベルト201を直接発熱させる励磁コイルであってもよい。
The heating source for heating the heating rotator is not limited to a ceramic heater such as the
表層201Bはフッ素樹脂製のチューブには限られない。例えば薄膜のシリコーンゴム層等であってもよい。しかしながら、トナーのオフセットを抑制できる点において表層201はフッ素樹脂製のチューブであることが望ましい。
The
表層201Bにマーキング処理を行う装置は、レーザーマーカーのみには限られない。
表層に凹部を形成する際に線同士の交点において凹部が局所的に深くなる課題を有していれば、同様に課題を解決できる。たとえば、表層201Bにマーキング処理を行う装置は、エアーペン方式のマーキング装置であってもよい。
The apparatus that performs the marking process on the
If the concave portion is locally deepened at the intersection of the lines when forming the concave portion on the surface layer, the problem can be similarly solved. For example, the device that performs the marking process on the
また、表層201Bにおける亀裂の進行は、凹部301がベルトの長手方向に沿っているほど生じ易い。そのため。マーク300の文字のフォントを斜体とする共に、実施例のようにフォントの線が交差する部分をなくしても良い。
Further, the progress of the crack in the
プリンタ100を例に説明した画像形成装置は、フルカラーの画像を形成する画像形成装置に限られず、モノクロの画像を形成する画像形成装置でもよい。また画像形成装置は、必要な機器、装備、筐体構造を加えて、複写機、FAX、及び、これらの機能を複数備えた複合機等、種々の用途で実施できる。
The image forming apparatus described using the
200 定着装置(加熱装置)
201 定着ベルト(回転部材、加熱部材)
201A 基部(基層)
201B 表層
206 加圧ローラ(回転部材、ニップ形成部材)
300 刻印(表示部)
301 凹部(溝部)
303 画像側凹部
304 端部側凹部
Bi 画像範囲
Bo 非画像範囲
200 Fixing device (heating device)
201 Fixing belt (rotating member, heating member)
201A Base (base layer)
300 stamp (display)
301 Concavity (groove)
303 Image side recess 304 End side recess Bi Image range Bo Non-image range
Claims (39)
前記表層は、前記搬送回転体の長手方向において、シートが通過する領域よりも外側の領域にマーク部を有し、
前記マーク部は、JIS Z 8905に示される数字のうち交点を備える形状の数字を表す場合、前記交点が生じないように配置された1または2以上の複数の線状の溝により構成されていることを特徴とする搬送回転体。 In a transport rotating body that is used in an image forming apparatus that forms an image on a sheet and transports a sheet on which an image is formed, and includes a base member and a surface layer provided on the outer peripheral side of the base member,
The surface layer has a mark portion in a region outside the region through which the sheet passes in the longitudinal direction of the transport rotating body,
When the mark part represents a numeral having an intersection among the numerals shown in JIS Z 8905, the mark part is constituted by one or more linear grooves arranged so that the intersection does not occur. A conveying rotator characterized by that.
前記始点を表す溝部分と前記終点を表す溝部分が所定間隔をあけて設けられていることを特徴とする請求項1に記載の搬送回転体。 The mark portion represents a number of shapes where the start point and end point of a single line merge at the intersection,
The conveyance rotating body according to claim 1, wherein a groove portion representing the start point and a groove portion representing the end point are provided at a predetermined interval.
前記画像形成部から搬送されたシートを搬送する搬送回転体であって、請求項1乃至19のいずれか1項に記載の搬送回転体と、を有し、
前記搬送回転体の表層は、前記搬送回転体の長手方向において、前記所定の幅サイズのシートが通過する領域よりも外側の領域にマーク部を有することを特徴とする画像形成装置。 An image forming unit capable of forming an image up to a predetermined width size on a maximum width size sheet that can be introduced into the apparatus;
A transport rotator for transporting a sheet transported from the image forming unit, the transport rotator according to any one of claims 1 to 19,
The image forming apparatus according to claim 1, wherein the surface layer of the transport rotator has a mark portion in a region outside a region through which the sheet having the predetermined width passes in the longitudinal direction of the transport rotator.
前記長手方向における前記搬送回転体の端部のうち前記マーク部を有する端部側に設けられ前記表層を除電する除電部材を備えることを特徴とする請求項20画像形成装置。 The surface resistivity of the surface layer is 10 12 Ω / □ or less,
21. The image forming apparatus according to claim 20, further comprising: a charge eliminating member that is provided on an end portion side having the mark portion of the end portion of the transport rotating body in the longitudinal direction and neutralizes the surface layer.
前記表層は、前記搬送回転体の長手方向において、シートが通過する領域よりも外側の領域にマーク部を有し、
前記マーク部は、JIS Z 8903、JIS Z 8904、JIS Z 8905、JIS Z 8906のいずれかに示される記号のうち交点を備える形状の記号を表す場合、前記交点が生じないように配置された1または2以上の複数の線状の溝により構成されていることを特徴とする搬送回転体。 In a transport rotating body that is used in an image forming apparatus that forms an image on a sheet and transports a sheet on which an image is formed, and includes a base member and a surface layer provided on the outer peripheral side of the base member,
The surface layer has a mark portion in a region outside the region through which the sheet passes in the longitudinal direction of the transport rotating body,
When the mark portion represents a symbol having an intersection among the symbols shown in any of JIS Z 8903, JIS Z 8904, JIS Z 8905, and JIS Z 8906, the mark is arranged so that the intersection does not occur 1 Or the conveyance rotary body comprised by the 2 or more some linear groove | channel.
前記始点を表す溝部分と前記終点を表す溝部分が所定間隔をあけて設けられていることを特徴とする請求項22に記載の搬送回転体。 The mark portion represents a symbol of a shape where a start point and an end point of a single line meet at the intersection,
23. The conveying rotator according to claim 22, wherein a groove portion representing the start point and a groove portion representing the end point are provided at a predetermined interval.
前記画像形成部から搬送されたシートを搬送する搬送回転体であって、請求項22乃至36のいずれか1項に記載の搬送回転体と、を有し、
前記搬送回転体の表層は、前記搬送回転体の長手方向において、前記所定の幅サイズの画像がシートする領域よりも外側の領域にマーク部を有することを特徴とする画像形成装置。 An image forming unit capable of forming an image up to a predetermined width size on a maximum width size sheet that can be introduced into the apparatus;
A transport rotator for transporting a sheet transported from the image forming unit, the transport rotator according to any one of claims 22 to 36,
The image forming apparatus according to claim 1, wherein the surface layer of the transport rotator has a mark portion in a region outside a region where the image of the predetermined width is sheeted in the longitudinal direction of the transport rotator.
前記長手方向における前記搬送回転体の端部のうち前記マーク部を有する端部側に設けられ前記表層を除電する除電部材を備えることを特徴とする請求項37に記載の画像形成装置。 The surface resistivity of the surface layer is 10 12 Ω / □ or less,
38. The image forming apparatus according to claim 37, further comprising: a charge eliminating member that is provided on an end portion side having the mark portion of the end portion of the transport rotating body in the longitudinal direction and neutralizes the surface layer.
所定の記号の形状に沿ってレーザー光の照射位置を前記表層に対して一定の速度で移動させる工程と、
前記照射位置の移動中にレーザー光の照射を行う工程と、
既にレーザー光が照射された位置を前記照射位置が通過するタイミング及びその前後のタイミングを含む所定の期間においてレーザー光の照射を停止する工程と、を有することを特徴とする搬送回転体の製造方法。
A method of manufacturing a transport rotating body that is used in an image forming apparatus that forms an image on a sheet and transports a sheet on which an image is formed, and includes a base member and a surface layer provided on an outer peripheral side of the base member. And
A step of moving the irradiation position of the laser light at a constant speed with respect to the surface layer along the shape of a predetermined symbol;
Irradiating a laser beam during movement of the irradiation position;
And a step of stopping the irradiation of the laser beam during a predetermined period including a timing at which the irradiation position passes through a position where the laser beam has already been irradiated and a timing before and after the timing. .
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