JP2017109221A - レーザ加工装置 - Google Patents

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Tomohiro Nakajima
智宏 中島
遠藤 弘之
Hiroyuki Endo
弘之 遠藤
譲 工藤
Yuzuru Kudo
譲 工藤
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Abstract

【課題】複合材を加工対象物としても熱影響を抑制できるレーザ加工装置を提供する。
【解決手段】レーザ光Lを出力可能なレーザ出力部11と、レーザ出力部11からのレーザ光Lを走査する走査部(12)と、走査部の走査に連動させてレーザ出力部11からレーザ光Lを出力させる照射制御部(3、4)と、を備えるレーザ加工装置10である。走査部は、被加工面21の所望の加工ラインLpに対して、レーザ出力部11から出力されたレーザ光Lの被加工面21に対する照射を所定の間隔で行う間欠走査を、加工ラインLp上の前回の照射位置Piと加工ラインLp上の今回の照射位置Piとが重ならないように複数回繰り返す。
【選択図】図4

Description

本発明は、レーザ加工装置に関する。
従来、レーザ光を用いて加工対象物としてのワーク等を加工するレーザ加工装置が知られている。
レーザ加工装置では、光源からのレーザ光を光走査手段により走査し、走査したレーザ光をワーク(加工対象物)へ集光して加工するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。そのレーザ加工装置では、一対のガルバノミラーを用いて光走査手段を構成し、2次平面となるレーザ照射領域を形成することで、ワーク(加工対象物)を移動させることと比較して、加工速度を高めることができ、生産性を向上できる。
ところで、ワーク(加工対象物)では、レーザ光の照射に起因して熱影響が生じ得る。このため、上記したようなレーザ加工装置では、照射するレーザ光としてパルスレーザを用いることで、加工箇所の周辺の熱影響を抑制することが考えられている。
しかしながら、レーザ加工装置では、パルスレーザを用いても、熱的特性が異なる材質で形成される複合材を加工対象物とする場合には、その加工箇所において熱影響が生じる場合がある。その複合材としては、例えば、基材に炭素繊維強化プラスチック(CFRP:Carbon−Fiber−Reinforced Plastic)やガラス繊維で強化されたエポキシ樹脂(GFRP:Glass Fiber Reinforced Plastic)を用いて、プリプレグと呼ばれるシートを積層し、熱プレス成形することで製造されるプリプレグシートがある。このようなプリプレグシートでは、繊維と樹脂との熱的特性が異なる材質で形成されるため、繊維を蒸発(分解)させる温度に対して樹脂を蒸発(分解)させる温度がかなり低くなるので、繊維の加工条件でパルスレーザを照射すると樹脂に熱影響が生じ得る。このように、レーザ加工装置では、複合材を加工対象物とすると、パルスレーザを用いても切断面の焦げ付きや積層膜の剥がれ等の熱影響が生じる場合があり、このような熱影響を抑制する観点から改善の余地がある。
本発明は、上記の事情に鑑みて為されたもので、複合材を加工対象物としても熱影響を抑制できるレーザ加工装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載のレーザ加工装置は、レーザ光を出力可能なレーザ出力部と、前記レーザ出力部からのレーザ光を走査する走査部と、前記走査部の走査に連動させて前記レーザ出力部からレーザ光を出力させる照射制御部と、を備え、前記走査部は、被加工面の所望の加工ラインに対して、前記レーザ出力部から出力されたレーザ光の前記被加工面に対する照射を所定の間隔で行う間欠走査を、前記加工ライン上の前回の照射位置と前記加工ライン上の今回の照射位置とが重ならないように複数回繰り返すことを特徴とする。
本発明に係るレーザ加工装置では、複合材を加工対象物としても熱影響を抑制できる。
本発明のレーザ加工装置の一実施形態のレーザ加工装置10を示す説明図である。 レーザ加工装置10のレーザ出力部11のレーザ発振器31を示す説明図である。 レーザ加工装置10のワーク搬送部13を示す説明図である。 レーザ加工装置10の制御系の構成をブロック図で示す説明図である。 ワーク20(加工対象物)に設定した各区画24を示す説明図である。 一対のモニタカメラ84、85に加えて、モニタカメラ97を設ける例を示す説明図である。 制御PC1(制御機構部14)にて実行される加工処理内容を示すフローチャートである。 一例として、複数回繰り返す間欠走査によりスクライビング加工する様子を示す説明図である。 走査位相シフトを説明するための説明図である。 基準位相シフトを説明するための説明図である。 制御PC1(制御機構部14)にて実行される間欠走査処理内容を示すフローチャートである。 本発明のレーザ加工装置の一実施形態としての他の例のレーザ加工装置101を示す説明図である。 一例として、複数回繰り返す間欠走査によりフルカット加工する様子を示す説明図である。
本発明に係るレーザ加工装置の一例としての実施例1のレーザ加工装置10を、図1から図11を用いて説明する。なお、以下の説明では、ワーク20(加工対象物)の表面等の被加工面21に沿う一方向である主走査方向をX軸方向とし、被加工面21に沿いつつ主走査方向(X軸方向)に直交する副走査方向をY軸方向とし、それらに直交する方向をZ軸方向とする。
実施例1のレーザ加工装置10は、複合材の一例としての複合材シートを加工対象物とし、その複合材シートにパルスレーザとしてのレーザ光Lを照射することで、スクライビング加工やフルカット加工する。その複合材シートとしては、例えば、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)やガラス繊維で強化されたエポキシ樹脂(GFRP)を用いて形成されたプリプレグ呼ばれるシートを積層し、熱プレス成形することで製造されるプリプレグシートが挙げられる。また、複合材シートとしては、ガラス基板またはフィルム基材上にITO膜や銅薄膜や銀薄膜等を成膜したものがあり、レーザ加工装置10は、その膜のグル―ビング加工を行うことができる。さらに、レーザ加工装置10は、他のパターニング加工や切削加工などの他の加工処理を行うことができる。
レーザ加工装置10は、図1に示すように、レーザ出力部11とレーザ走査部12とワーク搬送部13と制御機構部14とを備える。レーザ加工装置10では、レーザ出力部11からレーザ光Lを出力し、そのレーザ光Lをレーザ走査部12が走査しつつ加工対象物としてのワーク20の被加工面21に集光し、ワーク搬送部13がレーザ走査部12に対してワーク20を副走査方向に搬送する。このレーザ加工装置10では、制御機構部14が、後述する記憶部7もしくは内蔵する内部メモリ1aに記憶したプログラムに基づき、レーザ加工装置10の動作すなわちレーザ出力部11やレーザ走査部12やワーク搬送部13の動作を統括的に制御する。
そのレーザ出力部11は、光源としてのレーザ発振器31と、レーザ発振器31から出力されるレーザ光Lのビーム径を拡大するビームエキスパンダ32と、を有する。そのレーザ発振器31は、制御機構部14の後述するレーザドライバ部3(図4参照)により駆動制御され、レーザ走査部12の後述するガルバノスキャナ71による走査に連動して発光される。ここで、一般的に、パルス幅を短くすることで熱拡散距離が短くなり加工対象物への熱影響によるダメージの少ない加工ができることや、瞬間的に高いパルス強度(kWレベル)のビームを照射することで例えば透明な材質のような光吸収が殆どない加工対象物であっても加工できることが知られている。このような観点から、レーザ発振器31は、例えば、加工対象物(その基材)への熱影響によるダメージが少ない100[ns]以下のパルス発振によるパルスファイバレーザを用いることができ、実施例1では、図2に示すMOPA(Master Oscillator Power Amplifier)というパルスファイバレーザを用いる。このレーザ発振器31は、シード光を生成して複数段階に増幅するパルスエンジン部41と、そこから出力されるレーザ光Lを導光する出力ファイバ42と、そのレーザ光Lを略平行光束として出射する出力ヘッド部43と、を備える。なお、実施例1では、レーザ発振器31における出力ヘッド部43のみをレーザ出力部11に設けており、そのレーザ出力部11とは異なる場所に出力ヘッド部43に接続された出力ファイバ42およびパルスエンジン部41を設けている。
そのパルスエンジン部41は、シードLD44をパルスジェネレータ45でパルス発振させてシード光を生成するシード光生成部46と、光ファイバ47、励起LD48およびカプラ49を有するプリアンプ部51と、光ファイバ52、励起LD53およびカプラ54を有するメインアンプ部55と、を備える。実施例1のシード光生成部46では、シードLD44の波長を近赤外の1064[nm]とする。なお、シードLD44の波長は、第2高調波である532[nm]や第3高調波である355[nm]をはじめとして、加工対象物とするワーク20の材質に応じて好適な波長を選択してもよい。また、レーザ発振器31には、イットリウム・バナデート結晶からなるレーザ媒質に励起光を照射することでレーザ発振を生じさせるYVO4レーザ等の固体レーザを用いてもよい。
プリアンプ部51では、コアに第1の希土類元素をドープしたダブルクラッド構造またはシングルクラッド構造の光ファイバ47と、第1の希土類元素を励起可能な第1の励起光を放出可能な励起LD48と、を用いる。また、メインアンプ部55では、コアに第1および第2の希土類元素をドープしたダブルクラッド構造の光ファイバ52と、第1および第2の希土類元素を励起可能な第2の励起光を放出可能な励起LD53と、を用いる。これらの各アンプ部(51、55)では、励起LD(48、53)からの励起光の吸収により光ファイバ(47、52)の出力端および入射端に設置されるミラー間で反射を繰り返してレーザ発振に至る。
このレーザ発振器31では、シード光生成部46とプリアンプ部51との間にアイソレータ56を設け、シード光生成部46で生成したシード光の戻り光が当該シード光生成部46へ戻ることを抑制してそのシード光生成部46を安定に動作させる。また、レーザ発振器31では、プリアンプ部51とメインアンプ部55との間にアイソレータ57を設け、プリアンプ部51で増幅した光の戻り光が当該プリアンプ部51へ戻ることを抑制してそのプリアンプ部51を安定に動作させる。さらに、レーザ発振器31では、アイソレータ57とメインアンプ部55との間に、プリアンプ部51で発生した自然放出増幅(ASE:Amplified Spontaneous Emission)光を除去するバンドパスフィルタ58を設ける。これにより、パルスエンジン部41では、シード光生成部46で生成したシード光を、プリアンプ部51およびメインアンプ部55で段階的に増幅し、レーザ光Lとして出力する。
出力ファイバ42は、パルスエンジン部41から出力されたレーザ光Lを出力ヘッド部43へと導光する。その出力ヘッド部43は、出力ファイバ42からのレーザ光Lを、コリメート光学系59で略平行光束とし、その後にビーム拡大光学系61で所定のビーム径に調整して出射する。このため、実施例1のレーザ出力部11では、レーザ発振器31から出力するレーザ光Lが略平行光束となる。出力ヘッド部43では、コリメート光学系59とビーム拡大光学系61との間のアイソレータ62を設け、コリメート光学系59を経た光の戻り光がコリメート光学系59へ戻ることを抑制している。
このレーザ出力部11では、図1に示すように、レーザ発振器31(その出力ヘッド部43)から出力させたレーザ光Lを、反射ミラー33、34を経てビームエキスパンダ32に進行させ、そのビームエキスパンダ32を経たレーザ光Lを反射ミラー35で反射してレーザ走査部12に進行させる。そのビームエキスパンダ32は、複数枚からなるレンズで構成し、レーザ発振器31から出力されたレーザ光Lのビーム径を適宜拡大する。ビームエキスパンダ32では、最もレーザ走査部12(反射ミラー35)側に位置するレンズ36を光軸方向に移動可能とする。このレーザ出力部11では、レンズ36の位置を適宜調整することで、レーザ発振器31から出力されてビームエキスパンダ32でビーム径を拡大したレーザ光Lを、平行光束としてレーザ走査部12に進行させるべく調整するフォーカシング機能を備える。これにより、レーザ出力部11では、レンズ36の位置を適宜調整することで、後述するようにレーザ走査部12が主走査方向(X軸方向)のいずれの位置に存在する場合であっても、等しい状態(平行光束)のレーザ光Lを当該レーザ走査部12に進行させる。また、レーザ出力部11では、レンズ36の位置を適宜調整することで、後述するレーザ走査部12における加工対象物(被加工面21)に対するその厚さ方向(Z軸方向)でのレーザ光Lの集光位置を調整する。このため、レンズ36(その移動のためのアクチュエータ)は、レーザ出力部11における集光位置変更部分として機能する。
そのレーザ走査部12は、レーザ出力部11からのレーザ光Lを走査する偏向器としてのガルバノスキャナ71と、その走査されたレーザ光Lをワーク20(加工対象物)の被加工面21に集光する結像光学系としてのfθレンズ72と、を備える。そのガルバノスキャナ71は、X軸方向走査用のガルバノミラー71aと、それを駆動するステッピングモータ71bと、Y軸方向走査用のガルバノミラー71cと、それを駆動するステッピングモータ71dと、を有する。ガルバノスキャナ71は、後述するガルバノスキャナ制御部4(図4参照)により、各ステッピングモータ(71b、71d)を介して両ガルバノミラー(71a、71c)の回転姿勢が適宜調整されて、レーザ光LをX軸方向およびY軸方向に走査させる。fθレンズ72は、ガルバノスキャナ71で走査されたレーザ光Lを、ワーク20(加工対象物)の表面、またはその基材上に形成された膜との界面等から所定深さだけオフセットしたワーク20の内部(ワーク20の表面から所定深さだけオフセットした箇所)となる被加工面21に集光する。
このレーザ走査部12では、レーザ出力部11からのレーザ光Lを被加工面21に集光しつつ走査することで、レーザ光Lを集光して形成した照射スポットSで、被加工面21における所定の加工領域Ap内の全域に亘り走査できる。このため、レーザ走査部12では、後述するようにガルバノスキャナ制御部4の制御下でガルバノスキャナ71が駆動されることで、加工領域Apに任意の形状を描くように各照射スポットSを形成できる。このため、レーザ走査部12は、走査部として機能する。
ここで、レーザ走査部12による最大加工範囲は、fθレンズ72の焦点距離をf、各ガルバノミラー(71a、71c)の最大回転角度をθ(例えば±20°)とすると、[L=f×θ]となる。ここで、最大加工範囲を広げようとしても、各ガルバノミラー(71a、71c)の最大回転角度θを大きくすることには限度があるとともに、各ガルバノミラー(71a、71c)の最大回転角度θを大きくするほど、fθレンズ72による被加工面21での集光が困難となる。また、各ステッピングモータ(71b、71d)のエンコーダパルス数をSpとすると、レーザ走査部12の加工分解能σは[σ=f×(2π/Sp)]となる。このため、fθレンズ72の焦点距離を大きくするほど加工分解能σの低下を招くので、高精細な加工を行うことと加工可能な領域の大きさ(サイズ)とはトレードオフとなる。
そこで、レーザ加工装置10では、ワーク20(加工対象物)に対してレーザ走査部12を移動させて、そのワーク20の複数の位置に加工領域Apを形成することで、大きなワーク20であっても高精細な加工を可能とする。そのレーザ走査部12は、主走査方向(X軸方向)に移動可能なキャリッジ73に搭載する。キャリッジ73は、主走査方向に延びるリニアガイド74(図3参照)で主走査方向に移動可能に支持し、駆動プーリ75aと従動プーリ75bとに掛け渡したタイミングベルト75に取り付ける。このキャリッジ73は、後述するガルバノスキャナ制御部4(図4参照)により、駆動プーリ75aに接続したステッピングモータ76を駆動することで、タイミングベルト75が移動してリニアガイド74に沿って主走査方向(X軸方向)へ移動される。レーザ走査部12では、キャリッジ73の移動方向に沿ってリニアエンコーダ77を設け、そこからの出力信号(アドレス信号)に基づきキャリッジ73の主走査方向での位置を検出する。また、レーザ走査部12では、レーザ走査部12が形成する加工領域Apを撮像可能としたモニタカメラ78を、キャリッジ73に設ける。このモニタカメラ78は、キャリッジ73上でレーザ走査部12と共に移動することで、レーザ走査部12が形成する加工領域Apの画像を常に取得でき、取得した加工領域Apの画像を後述する制御PC1へと出力する。なお、実施例1では、上述したタイミングベルト75を用いてキャリッジ73を移動させているが、主走査方向(X軸方向)に移動させるものであれば他の構成でもよく、実施例1に限定されない。その加工領域Apが形成されるワーク20(加工対象物)は、ワーク搬送部13により搬送される。
そのワーク搬送部13は、加工対象物としてのワーク20を副走査方向に移動させるもので、搬送ローラ対81を備える。その搬送ローラ対81は、駆動ローラ81aと従動ローラ81bとを有し、その駆動ローラ81aにタイミングベルト82を介して接続したパルスモータ83が後述する副走査位置制御部6により駆動されて、従動ローラ81bとの間に挟むワーク20を副走査方向(Y軸方向)に搬送する。このため、ワーク搬送部13は、キャリッジ73に搭載されて主走査方向(X軸方向)に移動可能なレーザ走査部12が形成する加工領域Apに、ワーク20における被加工部分を適宜送り込める。このワーク搬送部13では、ワーク20の主走査方向で見た両端付近を撮像する一対のモニタカメラ84、85が設けられる。このモニタカメラ84、85は、ワーク20の表面に設けられたアライメントマーク22を撮像するもので、取得した画像を後述する制御PC1(副走査位置制御部6)に出力する。そのアライメントマーク22は、ワーク20の副走査方向での位置決めのために設けるもので、実施例1では、丸形状を呈し、後述するように設定される各区画24の副走査方向で見た位置に合わせて形成される。
このワーク搬送部13の一構成例を、図3を用いて説明する。ワーク搬送部13では、ロール状に巻かれたワーク20がスプール軸86に支持され、そこから入口ガイド板87に沿って引き出された箇所が搬送ローラ対81のニップに挟まれて巻き出されることで、加工テーブル88上に配される。その加工テーブル88では、その裏面に設けた空洞部89に通じる無数の細孔が形成され、その空洞部89の空気をポンプ91が吸い出してワーク20(その配された被加工部分)を吸着し固定することで、ワーク20(被加工部分)の平面性を確保する。その加工テーブル88上では、ワーク20(被加工部分)に形成された加工領域Ap毎にレーザ走査部12からのレーザ光Lが照射されて適宜加工される。その後、ワーク20(被加工部分)は、表面に付着した加工塵を一対のクリーンローラ92によって取り除かれて巻取軸93に巻き取られる。その両クリーンローラ92では、吸着した加工塵が粘着ローラ94に転写されて回収される。
なお、実施例1では、スプール軸86に巻かれたロールからワーク20を巻き出して巻取軸93にロール状に巻き取るロールtoロール方式としているが、巻き出して加工したワーク20をカットシートとして排出するロールtoシート方式を採用してもよい。その場合には、一対のクリーンローラ92を経たワーク20(被加工部分)を所定の大きさ(サイズ)に裁断し、そのシート状となったワーク20(被加工部分)をトレイ95で回収する。また、加工前からシート状とされたワーク20を加工対象物とする場合には、手差し口96から挿入して搬送ローラ対81で搬送することで、上記したロール状のワーク20と同様に加工できる。このワーク搬送部13は、レーザ出力部11およびレーザ走査部12とともに制御機構部14により制御される。
その制御機構部14は、図4に示すように、制御PC1と操作部2とレーザドライバ部3とガルバノスキャナ制御部4と主走査位置制御部5と副走査位置制御部6と記憶部7とを備える。その制御PC1は、上記した各部に接続されており、記憶部7もしくは内蔵する内部メモリ1aに記憶したプログラムに基づき、各部のステータス(動作状況)を管理し、加工シーケンス(各部が実行する各工程)を制御する。また、制御PC1は、入出力端子やネット回線を経て、加工パターンを構成する線分要素(加工ラインLp(図8参照))のデータ(線分始点座標と線分終点座標)や、各部における補正データを取得でき、そのデータを記憶部7や内部メモリ1aに適宜記憶する。その制御PC1には、レーザ走査部12のモニタカメラ78や、ワーク搬送部13の一対のモニタカメラ84、85が接続され、それらが取得した画像が適宜入力される。操作部2は、レーザ加工装置10の動作の開始および停止、各部の設定等の操作を可能とする。
レーザドライバ部3は、レーザ走査部12(そのガルバノスキャナ71)によるレーザ光Lの走査に連動して、レーザ出力部11のレーザ発振器31の発光を制御する。このレーザドライバ部3は、レーザ出力部11のレーザ発振器31のパルスジェネレータ45(図2参照)が出力する基準クロックPCLKを、ガルバノスキャナ制御部4に出力する。レーザドライバ部3は、ガルバノスキャナ制御部4から入力される後述するトリガ信号St(図9参照)に応じてレーザ出力部11からレーザ光Lを出力させることで、その出力を走査に連動させる。このレーザドライバ部3は、入力されている(ON状態)間は、レーザ発振器31でのパルス発振に基づくレーザ光Lをレーザ出力部11から出力させる。また、レーザドライバ部3は、アクチュエータを介してレーザ出力部11のビームエキスパンダ32のレンズ36の位置を調整することで、fθレンズ72を経たレーザ光Lの結像位置を調整する。
ガルバノスキャナ制御部4は、レーザ出力部11からのレーザ光Lの出力に同期させてガルバノスキャナ71による走査を行う、すなわち各ガルバノミラー(71a、71c)の回転姿勢を変化させる。このガルバノスキャナ制御部4は、レーザドライバ部3から入力される基準クロックPCLKに同期させて走査信号Ssを生成し、その走査信号Ssを各ステッピングモータ(71b、71d)に出力して各ガルバノミラー(71a、71c)を駆動することで、ガルバノスキャナ71を動作させる。その走査信号Ssは、加工パターンを構成する線分要素(加工ラインLp)のデータ(線分始点座標から線分終点座標まで)に応じて、各ガルバノミラー(71a、71c)のレーザ光Lに対する傾斜角度をX軸方向またはY軸方向に対応する方向へ変化させるもので、走査開始回転角から走査終了回転角まで走査させる。また、ガルバノスキャナ制御部4は、走査信号Ssに同期させたトリガ信号Stを生成してレーザドライバ部3に出力する。このため、ガルバノスキャナ制御部4は、レーザドライバ部3と協働して照射制御部として機能する。
主走査位置制御部5は、レーザ走査部12の主走査方向(X軸方向)を調整することで、ワーク20(加工対象物)に対してレーザ走査部12が形成する加工領域Apの主走査方向(X軸方向)での位置を調整する。この主走査位置制御部5は、ステッピングモータ76の駆動を制御して、そこに接続された駆動プーリ75aを介してタイミングベルト75を移動させて、レーザ走査部12が搭載されたキャリッジ73をリニアガイド74に沿って主走査方向(X軸方向)へ移動させる。
副走査位置制御部6は、ワーク搬送部13を介してワーク20(加工対象物)の副走査方向(Y軸方向)を調整することで、ワーク20に対してレーザ走査部12が形成する加工領域Apの副走査方向(Y軸方向)での位置を調整する。この副走査位置制御部6は、パルスモータ83の駆動を制御して、そこに接続されたタイミングベルト82を介して駆動ローラ81aを回転させて、搬送ローラ対81で挟んだワーク20を副走査方向(Y軸方向)に停止目標位置まで移動させる。その停止目標位置は、ワーク20における被加工部分を、レーザ走査部12が形成する加工領域Apに合致させる位置とする。このとき、副走査位置制御部6は、パルスモータ83によってワーク20を微小量ずつ副走査方向へステップ送りしながら、一対のモニタカメラ84、85からのワーク20の画像データを順次取り込む。そして、副走査位置制御部6は、パターンマッチング処理等によりワーク20に設けられたアライメントマーク22を検出し、その位置から停止目標位置であるか否かを判断する。加えて、副走査位置制御部6は、ポンプ91(図3参照)を適宜駆動することで、ワーク20(その被加工部分)を加工テーブル88に固定させるとともにその固定を解除する。
次に、レーザ走査部12による加工領域Apの設定と、それに応じてワーク20(加工対象物)の被加工領域23を分割して設定した各区画24(ピース)の設定と、について説明する。実施例1では、位置精度5μm以下の高い加工分解能を実現すべく加工領域Apのサイズを150[mm]×150[mm]に設定する。これに対して、例えば、ワーク20における被加工領域23が450[mm](主走査方向)×600[mm](副走査方向)であると、図5に示すように、その被加工領域23を主走査方向に3分割しかつ副走査方向に4分割して合計12個の区画24を設定し、その1つに加工領域Apを合致させての加工を12回繰り返すことで、被加工領域23の全域に加工処理できる。レーザ加工装置10では、キャリッジ73に搭載したレーザ走査部12を主走査方向に適宜移動して、同一の副走査方向位置で主走査方向に並ぶ3つの区画24(被加工部分)の加工を順次行い、その3つの区画24の加工が終了するとワーク20を副走査方向に適宜移動して、副走査方向で隣接する次の3つの区画24(次の被加工部分)の加工を上記したように順次行うことを繰り返す。
このとき、レーザ加工装置10では、キャリッジ73(レーザ走査部12)を、所定位置(ホームポジション)から主走査方向に並ぶ3つの区画24に適合する第1の停止目標位置、第2の停止目標位置、第3の停止目標位置へと主走査方向の一方側へと順次移動して3つの区画24の加工を行い、その3つの加工が終了すると所定位置に戻る動作を繰り返す。また、レーザ加工装置10では、キャリッジ73の上記した動作が一度終了する度に、副走査方向に並ぶ4つの区画24の間隔に適合する移動量(上記した例では150[mm])だけ、ワーク20を副走査方向に移動する動作を繰り返す。レーザ加工装置10は、キャリッジ73の上記した動作およびその後のワーク20の上記した動作を4回繰り返すことで、上記した例の被加工領域23の各区画24に対して図中で各区画24内に示す1から12の順序で順次加工を行い、当該被加工領域23を全域に亘り加工できる。
なお、実施例1では、スプール軸86に巻かれたロールからワーク20を巻き出して巻取軸93にロール状に巻き取るロールtoロール方式としているので(図3参照)、被加工領域23の副走査方向で見た範囲がワーク20の長さ寸法の略全域に亘り設定される。このため、レーザ加工装置10は、キャリッジ73の上記した動作およびその後のワーク20の上記した動作を、ワーク20におけるロールエンド(ロール状に巻き取られたワーク20の後端部)に至るまで行う。これにより、レーザ加工装置10は、ロール状に巻き取られたワーク20に設定された被加工領域23を全域に亘り加工できる。
ここで、ワーク20(加工対象物)の被加工領域23では、各線分要素(加工ラインLp)で構成される加工パターンが、レーザ走査部12に設定された加工領域Apのサイズ内で完結するものであれば、各区画24を独立して設定する。しかしながら、加工パターンが加工領域Apのサイズよりも大きい場合には複数の区画24を跨ぐため、そのうちの隣接する2つの区画24に加工位置のずれが生じると加工パターンを正確に形成できない。このような場合、主走査方向および副走査方向で隣接する2つの区画24の一部が重複するように各区画24を設定する(図6参照)とともに、各区画24の加工を開始する度に加工領域Apにおける加工パターン(そのデータ)の位置を先に加工した区画24の加工パターンに合わせる位置補正を行う。
ここで、レーザ加工装置10では、キャリッジ73の停止位置およびワーク20の停止位置の停止目標位置からのずれや、ワーク20の主走査方向および副走査方向に対する傾きにより、被加工領域23(その各区画24)に対する加工パターンのずれが生じる。また、レーザ加工装置10では、キャリッジ73において、リニアガイド74の真直性等に起因して傾きが生じることで、主走査方向での位置毎に姿勢誤差が生じる。キャリッジ73の停止目標位置からのずれに対しては、リニアエンコーダ77からのアドレス信号から停止目標位置との差分を検出し、その差分からXY座標のオフセット量を求める。また、ワーク20の停止目標位置からのずれや傾きに対しては、一対のモニタカメラ84、85からの画像データから基準位置とアライメントマーク22との差分を検出し、その差分からXY座標のオフセット量を求める。さらに、キャリッジ73の姿勢誤差に対しては、キャリッジ73に設けたモニタカメラ78からの画像データに基づき、主走査方向での各停止目標位置における基準姿勢との差分を検出し、その差分からXY座標のオフセット量を求める。このキャリッジ73の姿勢誤差に対するオフセット量は、予め求めて微調整用のテーブルデータを作成してもよく、加工する度に求めるものであってもよい。そして、レーザ加工装置10では、制御機構部14が上記した各オフセット量を組み合わせてオフセット量を算出し、それを用いて加工データのXY座標をオフセットすることで補正を行う。この補正により、レーザ加工装置10では、キャリッジ73およびワーク20の停止目標位置ズレに加え、キャリッジ73の姿勢誤差に伴う加工位置ズレも補正して、高い加工精度を実現できる。なお、実施例1では、キャリッジ73の姿勢誤差に対してキャリッジ73に設けたモニタカメラ78の画像データを用いているが、加工後のワーク20における加工パターンの位置を取得するものでもよく、実施例1の構成に限定されない。
なお、ワーク20に設けた各アライメントマーク22では、スクリーン印刷精度に応じてずれが生じるので、このずれの影響も併せて補正することが望ましい。その場合、例えば、図6に示すように、一対のモニタカメラ84、85に加えて、モニタカメラ97を設けることで対応できる。そのモニタカメラ97は、主走査方向で対を為すモニタカメラ84、85の一方(この例では84)と、主走査方向で等しい位置でかつワーク20の移動方向となる副走査方向に変位した位置に設ける。そして、ワーク20の移動前のアライメントマーク22の画像をモニタカメラ84で取得するとともにワーク20の移動後の同一のアライメントマーク22の画像をモニタカメラ97で取得する。また、副走査方向で対を為すモニタカメラ84、97の間隔とそれぞれで取得した画像からアライメントマーク22の移動距離および方向を求め、その移動距離および方向とワーク搬送部13によるワーク20の移動量とからアライメントマーク22の位置ずれ(大きさおよび方向)を求める。このアライメントマーク22の位置ずれも併せて補正することで、アライメントマーク22のスクリーン印刷精度に起因する誤差の影響を無くすことができる。
次に、レーザ加工装置10において、制御機構部14の制御PC1の制御下でワーク20(加工対象物)を加工する加工処理について、図7を用いて説明する。その図7は、実施例1における制御PC1(制御機構部14)にて実行される加工処理(加工方法)を示すフローチャートである。この加工処理は、制御PC1の内部メモリ1aもしくは記憶部7に記憶されたプログラムに基づいて制御PC1が実行する。以下では、この図7のフローチャートの各ステップ(各工程)について説明する。この図7のフローチャートは、レーザ加工装置10において加工を開始する旨の操作が為されることにより開始される。
ステップS1では、ワーク20を副走査方向に移動させて、ステップS2へ進む。このステップS1では、副走査位置制御部6を介してパルスモータ83を制御することで、ワーク搬送部13によりワーク20を副走査方向に移動させる。
ステップS2では、ステップS1でのワーク20の移動に続き、ワーク20を副走査方向で位置決めして、ステップS3へ進む。このステップS2では、副走査方向に移動するワーク20のアライメントマーク22を一対のモニタカメラ84、85で取得し、それに基づき求めたアライメントマーク22の位置から停止目標位置までのワーク20の移動量を算出する。そして、ステップS2では、副走査位置制御部6を介してパルスモータ83を制御することで、ワーク搬送部13によりワーク20を副走査方向での停止目標位置で停止させ、ワーク20における被加工部分を加工テーブル88上に位置させる。
ステップS3では、ステップS2でのワーク20の位置決めに続き、ワーク20を固定して、ステップS4へ進む。このステップS3では、副走査位置制御部6を介してワーク搬送部13のポンプ91を駆動して空洞部89の空気を吸い出すことで、加工テーブル88(その表面)にワーク20(被加工部分)を吸着させて固定する。
ステップS4では、ステップS3でのワーク20の固定に続き、変数Nを0(N=0)として、ステップS5へ進む。この変数Nは、加工を行った回数をカウントするために用いるもので、ステップS4では加工を行っていないので当該変数Nを0とする。変数Nは、加工している区画24を特定するための番号として機能する。
ステップS5では、ステップS4での変数Nを0とすること、あるいは、ステップS13でのワーク20の固定に続き、キャリッジ73の位置をイニシャライズして、ステップS6へ進む。このステップS5では、主走査位置制御部5を介してステッピングモータ76を制御し、待機位置に待機しているキャリッジ73を主走査方向でレーザ出力部11から離れる向きへと移動させて所定位置で停止させることで、キャリッジ73(レーザ走査部12)の主走査方向での位置をイニシャライズ(初期化)する。このとき、制御PC1は、所定位置で停止したキャリッジ73の主走査方向での位置をリニアエンコーダ77からのアドレス信号から検出し、その実際にキャリッジ73が停止した位置と管理している所定位置との差分を求めてオフセット値とし、以降のキャリッジ73の主走査方向での位置制御に用いる。
ステップS6では、ステップS5でのキャリッジ73の位置のイニシャライズ、あるいは、ステップS9での変数Nが変数Nxの公倍数ではないとの判断に続き、N+1を新たな変数Nとして、ステップS7へ進む。このステップS6では、以降のステップでこれより以前に加工を行った区画24の次の順序の区画24の加工を行うので、変数N(その現状の値)に1を加算して新たな変数N(N=N+1)としてステップS7に進む。
ステップS7では、ステップS6でのN+1を新たな変数Nとすることに続き、対応する区画24に適合する位置へとキャリッジ73を移動させて、ステップS8へ進む。このステップS7では、主走査位置制御部5を介してステッピングモータ76を制御し、主走査方向で見て変数Nの順序とされた区画24に適合する位置へと、キャリッジ73(レーザ走査部12)を移動させる。
ステップS8では、ステップS7でのキャリッジ73の移動に続き、加工領域Apの加工を行い、ステップS9へ進む。このステップS8では、対応する区画24における加工パターン(そのデータ)を取得し、その加工パターンに応じて、ガルバノスキャナ制御部4を介してレーザ走査部12(そのガルバノスキャナ71)によるレーザ光Lの走査を行うとともに、レーザドライバ部3を介してレーザ出力部11からレーザ光Lを出力させる。このとき、取得した加工パターン(そのデータ)を、上記したように各オフセット量を組み合わせて算出したオフセット量を用いて加工データのXY座標をオフセットする。このステップS8で加工領域Apを加工することで、対応する区画24の加工が終了する。
ステップS9では、ステップS8での加工領域Apの加工に続き、変数Nが変数Nxの公倍数であるか否かを判断し、Yesの場合はステップS10へ進み、Noの場合はステップS6へ戻る。その変数Nxは、加工対象物とするワーク20(その被加工領域23)に設定した各区画24における主走査方向に並べられた数を示し、上記した図5の例ではNx=3となる。
ステップS10では、ステップS9での変数Nが変数Nxの公倍数であるとの判断に続き、ワーク20がロールエンドであるか否かを判断し、Yesの場合はこの加工処理を終了し、Noの場合はステップS11へ進む。このステップS10では、ワーク20がロールエンドであるか否か、すなわちステップS8で最後に加工した箇所がロール状に巻き取られたワーク20の後端部であるか否かを判断する。このロールエンドであるか否かの判断は、例えば、一対のモニタカメラ84、85からのワーク20の画像データに基づき行うことのように、公知の技術を用いることができる。
ステップS11では、ステップS10でのロールエンドではないとの判断に続き、ワーク20を副走査方向に移動させて、ステップS12へ進む。このステップS11では、副走査位置制御部6を介してワーク搬送部13のポンプ91を駆動して空洞部89に大気圧を導入することでワーク20(被加工部分)の固定を解除し、副走査位置制御部6を介してパルスモータ83を制御することでワーク搬送部13によりワーク20を副走査方向に移動させる。
ステップS12では、ステップS11でのワーク20の移動に続き、ワーク20を副走査方向で位置決めして、ステップS13へ進む。このステップS12は、ステップS2と同様に、ワーク搬送部13によりワーク20を副走査方向での停止目標位置で停止させる。
ステップS13では、ステップS12でのワーク20の位置決めに続き、ワーク20を固定して、ステップS5へ戻る。このステップS13では、ステップS3と同様に、加工テーブル88(表面)にワーク20(被加工部分)を吸着させて固定する。
レーザ加工装置10では、加工を開始すると、ステップS1→S2→S3へと進んでワーク20における被加工部分を加工テーブル88上に固定し、ステップS4→S5→S6→S7へと進んで1番目に加工する区画24に対応する位置にキャリッジ73を移動する。その後、ステップS8へと進んでレーザ走査部12での走査により加工領域Apの加工を行うことで、1番目の区画24を加工する。その後、ステップS9→S6→S7→S8へと進んで、キャリッジ73を2番目に加工する区画24に対応する位置に移動し、その2番目の区画24をレーザ走査部12での走査により加工し、これを当該ワーク20の被加工領域23で主走査方向に設定された区画24の数(変数Nx)に至るまで繰り返す。その後、その区画24の数(変数Nx)に至ると、ステップS10→S11→S12→S13へと進んでワーク20における次の被加工部分(次の副走査方向での停止目標位置)を加工テーブル88上に固定し、その被加工部分に対して上記した動作を繰り返す。そして、上記した動作を繰り返すことで、ワーク20がロールエンドとなると、ステップS10へと進んで加工処理を終了する。これにより、レーザ加工装置10では、加工対象物とするワーク20の被加工領域23の全域に亘り加工できる。
なお、巻き出して加工したワーク20をカットシートとして排出する場合(ロールtoシート方式)には、ステップS9で変数Nが変数Nxの公倍数であるとの判断した後に定められた被加工領域23全体の加工処理が完了したか否かを判断する。そして、被加工領域23全体の加工処理が完了していない場合にはステップS11からステップS13と同様の工程を経てステップS5に戻る。また、被加工領域23全体の加工処理が完了した場合には、ワーク20を所定の大きさ(サイズ)で裁断した後に、ステップS10と同様にロールエンドか否かを判断し、ロールエンドの場合には加工処理を終了し、ロールエンドではない場合にはステップS1に戻る。また、シート状とされたワーク20を加工対象物とする場合には、ステップS9で変数Nが変数Nxの公倍数であるとの判断した後に、加工処理を終了する。
次に、実施例1のレーザ加工装置10における加工領域Apの加工(上記したステップS8)において、加工パターンを構成する線分要素(加工ラインLp(線分始点座標から線分終点座標まで))を加工する際の動作について説明する。その加工パターンは、複数の線分要素である加工ラインLpが組み合わされて構成される。
先ず、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)は、高い強度と軽さを併せ持つため、航空機の翼や自動車のフレーム等のように産業用途が拡大しており、それを用いたプリプレグシートの精密な加工が求められている。その精密な加工のために、パルスレーザを用いることが考えられるが、CFRPプリプレグシートでは、炭素繊維が蒸発する温度が3000[℃]以上であるのに対し、樹脂が分解する温度はせいぜい400[℃]であるため、炭素繊維の加工条件でパルスレーザを照射すると樹脂に熱影響が生じ得る。このことは、ガラス繊維で強化されたエポキシ樹脂(GFRP)のプリプレグシートや、その他の複合材シートや複合材であっても同様であり、熱影響により例えば、切断面の焦げ付き、積層膜の剥がれ等が生じるおそれがある。
そこで、パルスレーザの出力を抑制しつつそのパルスレーザにおける照射時間(パルス発振)を小さくし、照射位置Pi(照射スポットSの中心位置)をずらしながらレーザ光Lの間欠的な照射で加工する走査を繰返すことで、熱影響を抑制することが考えられる。しかしながら、被加工面21での照射スポットS(図8参照)が重なると、短い照射時間としても熱影響が発生してしまう。ここで、パルス発振を小さくすると、加工対象物(ワーク20)に対するレーザ光Lの照射位置Piの移動を高速にとする必要があり、例えば、加工対象物(ワーク20)を移動させる方式では限界がある。
このことを鑑みて、レーザ加工装置10では、レーザ走査部12(そのガルバノスキャナ71)でレーザ光Lの走査を行うことで、照射位置Piをずらすことを可能とする。そして、レーザ加工装置10では、図8に示すように、間欠的に照射するレーザ光Lの被加工面21での照射位置Piをずらして間隔P[mm]を置きつつ線分要素である加工ラインLpの線分始点座標から線分終点座標までを走査する間欠走査を複数回繰り返して行う。また、レーザ加工装置10では、被加工面21での照射スポットSの径寸法をω[mm]とすると、P>ωを満たし、かつ連続する2つの間欠走査における被加工面21での各照射位置Piを異なるものとする。ここで、レーザ走査部12(ガルバノスキャナ71)によるレーザ光Lの走査速度をV[mm/s]とし、レーザ出力部11(そのレーザ発振器31)におけるパルスすなわち出射のタイミングを示す周波数をF[Hz]とすると、間隔PがV/F(P=V/F)となる。このため、レーザ光Lの走査速度と、レーザ出力部11(レーザ光L)のパルスと、を適宜設定することで間隔Pを調整できる。また、照射スポットSの径寸法ωは、レーザ出力部11(そのビームエキスパンダ32)と、レーザ走査部12(そのfθレンズ72)と、を適宜設定することで調整できる。
加えて、レーザ加工装置10では、間欠走査を複数回繰り返すことにより、加工ラインLpの全域(線分始点座標から線分終点座標まで)において、隣接する照射スポットSと少なくとも一部を重複させることで、全ての照射スポットSを連続して整列させる(図8の間欠走査Si6参照)。また、レーザ加工装置10では、間欠走査を複数回繰り返して全ての照射スポットSを連続して整列させた際、加工ラインLp上で隣接する2つの照射スポットSが互いの径寸法ωの少なくとも1/4を重ねるものとする(図8の間欠走査Si6参照)。さらに、レーザ加工装置10では、複数回繰り返す間欠走査において、被加工面21に直交する方向におけるレーザ光Lの集光位置を変更することで、被加工面21における加工ラインLpの加工による深さ寸法を段階的に大きくする。その一例を用いてスクライビング加工する様子を図8に示す。その図8では、後述する各間欠走査Sinにおいて、左側に被加工面21をZ軸方向で正面視した様子を示し、右側に加工ラインLpの中心線に沿って得られたZ軸方向に直交する断面を示す。
図8の例では、6回の間欠走査を繰り返し行うことで加工ラインLpのスクライビング加工を終了する(全ての照射スポットSを連続して整列させる)。その図8では、1回目から6回目までの各間欠走査に符号Sin(nは順番を示す1から6の整数)を付している。この例では、照射スポットSの径寸法ωを30[μm]とし、各間欠走査における被加工面21での各照射位置Piの間隔P(ショットピッチ)を69[μm]とする。また、この例では、最初の3回の各間欠走査(Si1〜Si3)に対して、その後の3回の各間欠走査(Si4〜Si6)でのレーザ光Lの集光位置を、レーザ走査部12から見てワーク20(加工対象物)の奥側(深部)に変更する。そして、1層目の3回の間欠走査(Si1〜Si3)と、2層目の3回の間欠走査(Si4〜Si6)とでは、照射位置が異なることを除くと同じ動作を行うものとし、それぞれ先の間欠走査に対して後の間欠走査の位相(各照射位置Pi)を23[μm]ずらす。さらに、1層目の3回の間欠走査(Si1〜Si3)に対して、2層目の3回の間欠走査(Si4〜Si6)では、位相(各照射位置Pi)を11.5[μm]ずらす。すなわち、間欠走査Si1に対する間欠走査Si4と、間欠走査Si2に対する間欠走査Si5と、間欠走査Si3に対する間欠走査Si6と、のそれぞれの位相のずれを11.5[μm]とする。
レーザ加工装置10では、各間欠走査(Si1〜Si6)で、69[μm]の間隔Pを置いた各照射位置Piを中心とする30[μm]の径寸法ωの照射スポットSを間欠的に形成する。そして、1回目の間欠走査Si1に対して、各照射位置Piを23[μm]ずらして2回目の間欠走査Si2による各照射スポットSを形成し、その2回目の間欠走査Si2に対して、各照射位置Piを23[μm]ずらして3回目の間欠走査Si3による各照射スポットSを形成する。このとき、隣接する2つの照射スポットSでは、加工ラインLp上において互いに7[μm](1/4未満)を重ねているが、各照射スポットSの間にはそれぞれの外形形状に沿う未加工部分Prが生じることで、加工溝のエッジにジャギー(ギザギザ)が形成される。また、1層目の3回の間欠走査(Si1〜Si3)では、加工溝の深さ寸法がスクライビング加工として十分ではない。
このため、レーザ加工装置10では、その後の3回の各間欠走査(Si4〜Si6)において、レーザドライバ部3を介してレーザ出力部11のビームエキスパンダ32のレンズ36の位置を調整することで、レーザ光Lの集光位置をワーク20の奥側(深部)に変更する。そして、1回目の間欠走査Si1に対して、各照射位置Piを11・5[μm]ずらして4回目の間欠走査Si4による各照射スポットSを形成し、その4回目の間欠走査Si4に対して、各照射位置Piを23[μm]ずらして5回目の間欠走査Si5による各照射スポットSを形成し、その5回目の間欠走査Si5に対して、各照射位置Piを23[μm]ずらして6回目の間欠走査Si6による各照射スポットSを形成する。これにより、隣接する2つの照射スポットSでは、加工ラインLp上において互いに18.5[μm](1/4以上)を重ねており、各照射スポットSの間の未加工部分が殆どなくなり、加工溝のエッジのジャギー(ギザギザ)が殆どなくなる。また、2層目の3回の間欠走査(Si4〜Si6)により、加工溝の深さ寸法がスクライビング加工として十分となる。
ここで、レーザ加工装置10では、レーザ走査部12が、レーザ発振器31のパルスジェネレータ45が出力する基準クロックPCLKに合わせてレーザ光Lを間欠的に出力する。このため、レーザ出力部11からレーザ光Lが間欠的に出力されるタイミングと、レーザ走査部12によるレーザ光Lの走査のタイミングと、を相対的にずらすことで、間欠走査の位相(各照射位置Pi)をずらすことができる。実施例1のレーザ加工装置10では、基準クロックPCLKに対してトリガ信号Stおよび走査信号Ssの位相をずらすこと(走査位相シフト)と、トリガ信号Stおよび走査信号Ssは変更せずに基準クロックPCLKの位相をずらすこと(基準位相シフト)と、のいずれかを行うことで、間欠走査の位相(各照射位置Pi)をずらす。以下では、これらのことについて説明する。
先ず、走査位相シフトでは、基準クロックPCLK(図9参照)に対してトリガ信号Stおよび走査信号Ssの位相をずらすことで、間欠走査の位相(各照射位置Pi)をずらす。具体的には、次のようにする。ガルバノスキャナ制御部4は、最初の間欠走査Si1では、レーザドライバ部3から入力された基準クロックPCLKの立ち上がりに立ち上がりを一致させて走査信号Ssおよびトリガ信号Stを生成する。ここで、レーザ出力部11のレーザ発振器31では、基準クロックPCLKの立ち上がりに合せてパルス発振する。このため、基準クロックPCLKとトリガ信号Stとの立ち上がりを一致させることで、レーザ出力部11がトリガ信号Stの立ち上がりに合わせてレーザ光Lを出力でき、それらに走査信号Ssの立ち上がりを一致させることで、レーザ走査部12(ガルバノスキャナ71)による走査の開始位置にレーザ光Lを照射できる。
そして、ガルバノスキャナ制御部4は、次の間欠走査Si2では、図9に示すように、基準クロックPCLKの立ち上がりよりもΔtだけ早い立ち上がりとして走査信号Ssおよびトリガ信号Stを生成する。すると、トリガ信号Stの立ち上がり時点では、レーザ発振器31がパルス発振していないのでレーザ出力部11がレーザ光Lを出力せず、Δt経過して基準クロックPCLKの立ち上がり時点に至るとレーザ出力部11が最初のレーザ光Lを出力する。そして、レーザ走査部12(ガルバノスキャナ71)では、走査信号Ssがトリガ信号Stと立ち上がりが一致されているので、走査の開始位置からΔt経過した時点での走査位置に対して最初のレーザ光Lを照射する。このため、間欠走査Si1と間欠走査Si2とでは、Δtに応じた間隔P(ショットピッチ)として各照射位置Piをずらすことができる。このため、ガルバノスキャナ制御部4は、照射制御部における走査位相シフト部分として機能する。
次に、基準位相シフトでは、トリガ信号Stおよび走査信号Ssは変更せずに基準クロックPCLKの位相をずらすことで、間欠走査の位相(各照射位置Pi)をずらす。具体的には、次のようにする。先ず、基準クロックPCLKを8分周した高周波数クロックVCLK(図10参照)の立ち上がりで動作するカウンタで、その高周波数クロックVCLKを計数する。そして、基準クロックPCLKをLとする制御信号Lの設定値を3とし、基準クロックPCLKをHとする制御信号Hの設定値を7とすると、係数が0となる高周波数クロックVCLKの立ち上がりで基準クロックPCLKがHとなり、係数が4となる高周波数クロックVCLKの立ち上がりで基準クロックPCLKがLとなる。そして、ガルバノスキャナ制御部4は、いずれの間欠走査であっても、係数が0となる高周波数クロックVCLKの立ち上がりに立ち上がりを一致させて走査信号Ssおよびトリガ信号Stを生成する。このため、最初の間欠走査Si1では、基準クロックPCLKとトリガ信号Stとの立ち上がりが一致するので、レーザ出力部11がトリガ信号Stの立ち上がりに合わせてレーザ光Lを出力でき、それらに走査信号Ssの立ち上がりが一致するので、レーザ走査部12(ガルバノスキャナ71)による走査の開始位置にレーザ光Lを照射できる。
そして、レーザドライバ部3は、次の間欠走査Si2を開始する際、図10に示すように、制御信号Hの設定値を0として、その後の制御信号Lの設定値を4とする。すると、係数が1となる高周波数クロックVCLKの立ち上がりで基準クロックPCLKがHとなり、係数が5となる高周波数クロックVCLKの立ち上がりで基準クロックPCLKがLとなる。これに対して、ガルバノスキャナ制御部4は、上述したように、いずれの間欠走査であっても、係数が0となる高周波数クロックVCLKの立ち上がりに立ち上がりを一致させて走査信号Ssおよびトリガ信号Stを生成する。このため、走査信号Ssおよびトリガ信号Stの立ち上がりに対して、1回分の高周波数クロックVCLKだけ基準クロックPCLKの立ち上がりが遅れることとなる。すると、トリガ信号Stの立ち上がり時点では、レーザ発振器31がパルス発振していないのでレーザ出力部11がレーザ光Lを出力せず、1回分の高周波数クロックVCLKが経過して基準クロックPCLKの立ち上がり時点に至るとレーザ出力部11が最初のレーザ光Lを出力する。そして、レーザ走査部12(ガルバノスキャナ71)では、走査信号Ssがトリガ信号Stと立ち上がりが一致されているので、走査の開始位置から1回分の高周波数クロックVCLKが経過した時点での走査位置に対して最初のレーザ光Lを照射する。このため、間欠走査Si1と間欠走査Si2とでは、1回分の高周波数クロックVCLKに応じた間隔P(ショットピッチ)として各照射位置Piをずらすことができる。このため、レーザドライバ部3は、照射制御部における基準位相シフト部分として機能する。
次に、レーザ加工装置10において、制御機構部14の制御PC1の制御下で、上記した加工処理(図7参照)における加工領域Apの加工(上記したステップS8)において加工ラインLpを加工する間欠走査処理ついて、図11を用いて説明する。その図11は、実施例1における制御PC1(制御機構部14)にて実行される間欠走査処理(間欠走査方法)を示すフローチャートである。この間欠走査処理は、制御PC1の内部メモリ1aもしくは記憶部7に記憶されたプログラムに基づいて制御PC1が実行する。以下では、この図11のフローチャートの各ステップ(各工程)について説明する。この図7のフローチャートは、加工処理(図7参照)の加工領域Apの加工(ステップS8)においていずれかの加工ラインLpを加工する度に開始される。
ステップS21では、変数mを0(m=0)として、ステップS22へ進む。この変数mは、間欠走査を行った回数をカウントするために用いるものであり、ステップS21では間欠走査を行っていないので当該変数mを0とする。変数mは、実行している間欠走査を特定するための番号として機能する。
ステップS22では、ステップS21での変数mを0とすることに続き、加工ラインLpのデータを取得して、ステップS23へ進む。このステップS22では、加工パターン(そのデータ)から、該当する加工ラインLpのデータを取得する。そのデータとしては、加工ラインLpの線分始点座標から線分終点座標までの全ての座標データや、間欠走査を繰り返す数を示す走査数kや、連続する2つの間欠走査における位相のずれ量や、何回目の間欠走査で集光位置の変更を行うのかを示す変更回数hがある。
ステップS23では、ステップS22での加工ラインLpのデータの取得、あるいは、ステップS28での変数mが走査数kと等しくないとの判断に続き、m+1を新たな変数mとして、ステップS24へ進む。このステップS23では、以降のステップで間欠走査を行うので、変数m(その現状の値)に1を加算して新たな変数m(m=m+1)としてステップS24に進む。
ステップS24では、ステップS23でのm+1を新たな変数mとすることに続き、変数mが変更回数hと等しいか否かを判断し、Yesの場合はステップS25へ進み、Noの場合はステップS26へ進む。このステップS24では、変数mが変更回数hと等しいか否か、すなわち以降のステップで行う間欠走査において集光位置を変更するか否かを判断する。
ステップS25では、ステップS24での変数mが変更回数hと等しいとの判断に続き、変更回数hに応じた集光位置に変更して、ステップS26へ進む。このステップS25では、レーザドライバ部3を介してレーザ出力部11のビームエキスパンダ32のレンズ36の位置を調整することで、レーザ光Lの集光位置を、変更回数hすなわちm回目の間欠走査で設定された位置に変更する。
ステップS26では、ステップS24での変数mが変更回数hと等しくないとの判断、あるいは、ステップS25での集光位置の変更に続き、m回目の間欠走査に合わせて位相をずらして、ステップS27へ進む。このステップS26では、m−1回目の間欠走査に対するm回目の間欠走査での位相のズレ量を取得し、そのズレ量に応じて上記したように間欠走査の位相(各照射位置Pi)をずらす。なお、1回目の間欠走査の場合には、基準クロックPCLKとトリガ信号Stと走査信号Ssとは等しい立ち上がりとする。
ステップS27では、ステップS26でのm回目の間欠走査に合わせて位相をずらすことに続き、m回目の間欠走査を行い、ステップS28へ進む。このステップS27では、所定の集光位置(ステップS25で変更した場合にはその集光位置)としつつステップS26で設定した位相で、m回目の間欠走査を行う。
ステップS28では、ステップS27でのm回目の間欠走査に続き、変数mが走査数kと等しいか否かを判断し、Yesの場合は間欠走査処理を終了し、Noの場合はステップS23へ戻る。このステップS28では、変数mが走査数kと等しいか否か、すなわち該当する加工ラインLpに対して、当該加工ラインLpに設定された回数の間欠走査を行ったか否かを判断する。
レーザ加工装置10では、加工領域Apの加工を開始すると、ステップS21→S22へと進んで加工パターンの加工ラインLpのデータを取得し、ステップS23→S24→S26→S27へと進んで1回目の間欠走査を行う。その後、ステップS28→S23→S24→S26→S27へと進んで位相をずらして2回目の間欠走査を行い、これを当該加工ラインLpに設定された間欠走査の走査数kに至るまで繰り返す。このとき、当該加工ラインLpにおいて集光位置の変更が設定されている場合には、ステップS24→S25へと進むことで、レーザ光Lの集光位置を適宜変更する。これにより、レーザ加工装置10では、加工領域Apの加工において、間欠走査を繰り返し行うことで加工ラインLpを加工できる。
このように、本発明に係るレーザ加工装置の一実施形態のレーザ加工装置10では、被加工面21での各照射位置Piの間隔P>照射スポットSの径寸法ω、として間欠走査を行うので、レーザ光Lの照射による各照射スポットSが重なることを防止できる。このため、レーザ加工装置10では、レーザ光Lの照射により発生した熱エネルギーの被加工面21での拡散長に対して各照射位置Piの間隔Pを十分に確保でき、かつ各照射スポットSが重なることによるエネルギー蓄積を防止できる。これにより、レーザ加工装置10では、熱影響が生じること、例えば、切断面の焦げ付きや積層膜の剥がれ等が生じることを抑制しつつ複合材シート(複合材)を加工できる。
また、レーザ加工装置10では、間欠走査を複数回繰り返しつつ、連続する2つの間欠走査における被加工面21での各照射位置Piを異なるものとする。このため、レーザ加工装置10では、間欠走査において各照射位置Piの間隔Pを照射スポットSの径寸法をωよりも大きくしても、間欠走査を繰り返すことで各照射スポットSの間を補完でき、適切に加工できる。その際、連続する2つの間欠走査では各照射位置Piを異ならせているので、両間欠走査によるエネルギー蓄積を抑制でき、熱影響が生じることを抑制できる。なお、この観点から、連続する2つの間欠走査以外であれば、エネルギー蓄積の影響があまりないので、各間欠走査において被加工面21での各照射位置Piを一致させてもよい。また、対象とする加工ラインLpが短い等により、連続する2つの間欠走査以外であっても時間が短い場合には、各照射位置Piを異ならせることが望ましい。
さらに、レーザ加工装置10では、レーザ出力部11からのパルスレーザとしてのレーザ光Lを、レーザ走査部12(走査部)で走査して加工対象物を加工する。このため、レーザ加工装置10では、加工対象物を移動させることなく被加工面21での各照射位置Piを変更できるので、複合材シート(複合材)を加工対象物としても熱影響が生じることを抑制しつつ精密に加工できる。
レーザ加工装置10では、間欠走査を複数回繰り返すことにより、加工ラインLpの全域において、隣接する照射スポットSと少なくとも一部を重複させることで、全ての照射スポットSを連続して整列させる。このため、レーザ加工装置10では、熱影響が生じることを抑制しつつ、加工ラインLpをより適切に加工できる。
レーザ加工装置10では、基準位相シフト部分としてのレーザドライバ部3が、トリガ信号Stおよび走査信号Ssは変更せずに基準クロックPCLKの位相をずらすことで、間欠走査の位相(各照射位置Pi)をずらす。このため、レーザ加工装置10では、基準クロックPCLKをずらす簡易な動作で、繰り返して行う各間欠走査における各照射位置Piを確実にかつ正確にずらすことができ、熱影響を抑制した高精度な加工を行うことができる。
レーザ加工装置10では、走査位相シフト部分としてのガルバノスキャナ制御部4が、基準クロックPCLKに対してトリガ信号Stおよび走査信号Ssの位相をずらすことで、間欠走査の位相(各照射位置Pi)をずらす。このため、レーザ加工装置10では、基準クロックPCLKを用いつつ簡易な動作で、繰り返して行う各間欠走査における各照射位置Piを確実にかつ正確にずらすことができ、熱影響を抑制した高精度な加工を行うことができる。
レーザ加工装置10では、集光位置変更部分としてのレンズ36を移動させることで、加工対象物(被加工面21)に対するその厚さ方向(Z軸方向)での集光位置を調整できる。このため、レーザ加工装置10では、加工対象物に応じた適切な集光位置としてレーザ光Lで加工でき、熱影響を抑制した高精度な加工を行うことができる。また、レーザ加工装置10では、厚みのある加工対象物に対して、繰り返す各間欠走査において、加工ラインの加工による深さ寸法を段階的に大きくすべく厚さ方向(Z軸方向)での集光位置を変更するので、過剰なパルス強度のレーザ光Lを照射することなく加工溝の深さ寸法を適切なものにでき、熱影響をより効果的に抑制しつつ高精度に加工できる。
レーザ加工装置10では、複数回繰り返す間欠走査において、加工ライン上で隣接する2つの照射スポットSの互いの径寸法の少なくとも1/4を重ねている。このため、レーザ加工装置10では、加工溝において副走査方向で見た幅寸法に対するエッジのジャギーの割合を10%以下にでき、加工溝の加工精度と高めることができる。
レーザ加工装置10では、レーザ走査部12(走査部)が、レーザ出力部11からのレーザ光Lを被加工面21における二次元方向に走査する。このため、レーザ加工装置10では、複合材シート(複合材)を加工対象物として、熱影響が生じることを抑制しつつ精密に、かつより効率良く加工できる。
レーザ加工装置10では、ガルバノスキャナ71(偏向器)およびfθレンズ72(結像光学系)を有するレーザ走査部12(走査部)が、主走査方向に移動可能とされている。このため、レーザ加工装置10では、加工対象物(被加工領域23)の主走査方向での寸法が大きい場合であっても、レーザ走査部12を移動させて加工することで、高精度に加工できる。また、レーザ加工装置10では、主走査方向に移動させるレーザ走査部12(走査部)を軽量にできるので、加工対象物を移動させることに比較して、高速に移動させることができ、生産性を高めることができる。さらに、レーザ加工装置10では、レンズ36(集光位置変更部分)により加工対象物に対する厚さ方向(Z軸方向)での集光位置を調整できるので、レーザ走査部12(走査部)が主走査方向でどの位置に移動しても、レーザ走査部12(そのfθレンズ72)で適切にレーザ光Lを集光させることができる。
レーザ加工装置10では、レーザ出力部11においてレーザ発振器31から出力させたレーザ光Lをコリメート光学系59で略平行光束とし、そのレーザ光Lを副走査方向に沿ってレーザ走査部12(走査部)へと出力する。このため、レーザ加工装置10では、レーザ走査部12が主走査方向でどの位置に移動しても、そのレーザ走査部12に等しい状態(平行光束)のレーザ光Lを進行させることができ、レーザ走査部12(そのfθレンズ72)で適切にレーザ光Lを集光させることができる。
レーザ加工装置10では、レーザ走査部12(走査部)の移動を停止した状態で、加工対象物(被加工面21)の加工を行うので、より高精細な加工ができる。
レーザ加工装置10では、レーザ走査部12(走査部)をキャリッジ73に搭載し、そのキャリッジ73をリニアガイド74に沿って主走査方向(X軸方向)へ移動可能とすることで、レーザ走査部12を主走査方向に移動可能とする。そして、レーザ加工装置10では、所定位置から主走査方向に並ぶ複数の区画24に適合する各停止目標位置へと主走査方向の一方側へと順次移動して各区画24の加工を行い、全てが終了すると所定位置に戻る動作を繰り返す。これにより、レーザ加工装置10では、レーザ走査部12(キャリッジ73)の移動時に生じる位置誤差を片寄せして一定のものにできるので、位置誤差の補正を容易にできる。
したがって、本発明に係るレーザ加工装置としての一実施形態のレーザ加工装置10では、複合材を加工対象物としても熱影響を抑制できる。
なお、上記した実施例では、本発明に係るレーザ加工装置の一例としての実施例1のレーザ加工装置10について説明したが、レーザ光を出力可能なレーザ出力部と、前記レーザ出力部からのレーザ光を走査する走査部と、前記走査部の走査に連動させて前記レーザ出力部からレーザ光を出力させる照射制御部と、を備え、前記走査部は、被加工面の所望の加工ラインに対して、前記レーザ出力部から出力されたレーザ光の前記被加工面に対する照射を所定の間隔で行う間欠走査を、前記加工ライン上の前回の照射位置と前記加工ライン上の今回の照射位置とが重ならないように複数回繰り返すことを特徴とするレーザ加工装置、または基準クロックに基づきパルス発振したレーザ光を出力可能なレーザ出力部と、前記基準クロックに合わせて前記レーザ出力部からのレーザ光を走査しつつ被加工面に集光する走査部と、前記走査部での走査に連動させて前記レーザ出力部からレーザ光を出力させるトリガ信号を生成する照射制御部と、を備え、前記走査部は、前記被加工面における所望の加工ラインに対して、前記レーザ出力部から出力されたレーザ光の前記被加工面での照射位置を所定の間隔で形成する間欠走査を複数回繰り返し、前記照射制御部は、前記レーザ出力部から出力されたレーザ光を集光した前記被加工面での照射スポットの径寸法をωとするとともに前記間隔をPとしてP>ωを満たし、かつ連続する2つの前記間欠走査における前記被加工面での前記照射位置を異なるものとすべく前記基準クロックに関連付けて前記トリガ信号を生成することを特徴とするレーザ加工装置であればよく、上記した実施例に限定されない。
また、上記した実施例では、走査部としてのレーザ走査部12における偏向器を、一対のガルバノミラー(71a、71c)で構成している。しかしながら、走査部は、レーザ出力部11からのレーザ光Lを走査するものであれば、主走査方向(X軸方向)の走査手段と副走査方向(Y軸方向)の走査手段とが等しい構成か否かに拘わらず他の光走査手段を用いてもよく、上記した実施例1の構成に限定されない。その他の一例としてのレーザ加工装置101を、図12に示す。レーザ加工装置101では、主走査方向の走査手段として実施例1と同様のガルバノスキャナ71(ガルバノミラー71a)を用い、副走査方向の走査手段としてポリゴンミラー102aをモータ102bで回転させるポリゴンスキャナ102を用いる。このレーザ加工装置101をでは、ポリゴンスキャナ102の一走査毎にガルバノスキャナ71(ガルバノミラー71a)の振り角を順次変化させ、例えば、照射スポットSの径寸法ωを30[μm]とし、加工領域Apの幅が150[mm]であれば、5000行走査することで当該加工領域Apを走査する。レーザ加工装置101では、ポリゴンミラー102aで反射したレーザ光Lを、集光レンズ103を介して同期検知センサ104で受光することで、ポリゴンスキャナ102の一走査毎のレーザ光Lを検出して加工開始位置を揃える。レーザ加工装置101では、レーザ加工装置10と比較して高速に走査できるため、間欠走査を繰り返す回数を増やすことができるので、各間欠走査におけるレーザ光Lのパルス強度を低く設定でき、加工対象物(その基材)へのダメージをより低減でき、生産効率を向上できる。ここで、レーザ加工装置101では、ポリゴンスキャナ102を一定速度で回転させるため、レーザ加工装置10のガルバノスキャナ71のように基準クロックPCLKに対してトリガ信号Stおよび走査信号Ssの位相をずらすこと(走査位相シフト)ができない。このため、レーザ加工装置101では、トリガ信号Stおよび走査信号Ssは変更せずに基準クロックPCLKの位相をずらすこと(基準位相シフト)で、間欠走査の位相(各照射位置Pi)をずらす。
さらに、上記した実施例では、間欠走査を複数回繰り返した加工の一例として、図8にスクライビング加工する様子を示している。しかしながら、間欠走査を複数回繰り返して行う加工としては、フルカット加工やグル―ビング加工や他のパターニング加工や切削加工等でもよく、上記した例に限定されない。その他の一例として、フルカット加工する様子を図13に示す。その図13では、図8に示すワーク20よりも厚さ寸法の小さいワーク201を加工対象物としており、図8と同様の6回繰り返す間欠走査を行っている。図13の例では、1層目および2層目の合計6回の間欠走査(Si1〜Si6)を行うことで、加工溝のエッジのジャギー(ギザギザ)を殆どなくしつつ、その加工溝がワーク201を貫通して、フルカット加工が完了する。
上記した実施例では、集光位置変更部分としてレンズ36を用いていたが、レーザ出力部11において加工対象物(被加工面21)に対するその厚さ方向(Z軸方向)での集光位置を変更するものであればよく、上記した実施例1の構成に限定されない。
上記した実施例では、レーザ走査部12(走査部)におけるガルバノスキャナ71(偏向器)とfθレンズ72(結像光学系)とをキャリッジ73に搭載している。しかしながら、少なくともレーザ走査部12(走査部)におけるfθレンズ72(結像光学系)を搭載すればよく、上記した実施例の構成に限定されない。
上記した実施例では、レーザ走査部12(走査部)でレーザ光Lを走査して加工する際、加工対象物(ワーク20)およびレーザ走査部12(走査部)を停止させている。しかしながら、加工対象物(ワーク20)を副走査方向に移動しながら、またはレーザ走査部12(走査部)を主走査方向に移動しながら加工してもよく、上記した実施例の構成に限定されない。
以上、本発明のレーザ加工装置を実施例に基づき説明してきたが、具体的な構成については実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
3 (一例としての照射制御部を構成し、基準位相シフト部分の一例としての)レーザドライバ部
4 (一例としての照射制御部を構成し、走査位相シフト部分の一例としての)ガルバノスキャナ制御部
10、101 レーザ加工装置
11 レーザ出力部
12 (走査部の一例としての)レーザ走査部
21 被加工面
31 レーザ発振器
36 (集光位置変更部分の一例としての)レンズ
59 コリメート光学系
71 (偏向器の一例としての)ガルバノスキャナ
72 (結像光学系の一例としての)fθレンズ
L レーザ光
Lp 加工ライン
P 間隔
PCLK 基準クロック
Pi 照射位置
S 照射スポット
Si(1〜6) 間欠走査
St トリガ信号
特開2003−205384号公報

Claims (11)

  1. レーザ光を出力可能なレーザ出力部と、
    前記レーザ出力部からのレーザ光を走査する走査部と、
    前記走査部の走査に連動させて前記レーザ出力部からレーザ光を出力させる照射制御部と、を備え、
    前記走査部は、被加工面の所望の加工ラインに対して、前記レーザ出力部から出力されたレーザ光の前記被加工面に対する照射を所定の間隔で行う間欠走査を、前記加工ライン上の前回の照射位置と前記加工ライン上の今回の照射位置とが重ならないように複数回繰り返すことを特徴とするレーザ加工装置。
  2. 基準クロックに基づきパルス発振したレーザ光を出力可能なレーザ出力部と、
    前記基準クロックに合わせて前記レーザ出力部からのレーザ光を走査しつつ被加工面に集光する走査部と、
    前記走査部での走査に連動させて前記レーザ出力部からレーザ光を出力させるトリガ信号を生成する照射制御部と、を備え、
    前記走査部は、前記被加工面における所望の加工ラインに対して、前記レーザ出力部から出力されたレーザ光の前記被加工面での照射位置を所定の間隔で形成する間欠走査を複数回繰り返し、
    前記照射制御部は、前記レーザ出力部から出力されたレーザ光を集光した前記被加工面での照射スポットの径寸法をωとするとともに前記間隔をPとしてP>ωを満たし、かつ連続する2つの前記間欠走査における前記被加工面での前記照射位置を異なるものとすべく前記基準クロックに関連付けて前記トリガ信号を生成することを特徴とするレーザ加工装置。
  3. 前記照射制御部は、前記間欠走査を複数回繰り返すことで、少なくとも一部を重複させた前記各照射スポットを連続して前記加工ライン上に整列させるべく前記トリガ信号を生成することを特徴とする請求項2に記載のレーザ加工装置。
  4. 前記照射制御部は、連続する2つの前記間欠走査において、前記基準クロックの位相をずらす基準位相シフト部分を有することを特徴とする請求項2または請求項3に記載のレーザ加工装置。
  5. 前記照射制御部は、連続する2つの前記間欠走査において、前記トリガ信号に連動した前記走査部の走査の位相をずらす走査位相シフト部分を有することを特徴とする請求項2または請求項3に記載のレーザ加工装置。
  6. 前記レーザ出力部は、前記被加工面に直交する方向におけるレーザ光の集光位置を変更する集光位置変更部分を有することを特徴とする請求項2から請求項5のいずれか1項に記載のレーザ加工装置。
  7. 前記照射制御部は、複数回繰り返す前記間欠走査において、前記被加工面における前記加工ラインの加工による深さ寸法を段階的に大きくすべく、前記被加工面に直交する方向における前記レーザ出力部のレーザ光の集光位置を変更することを特徴とする請求項6に記載のレーザ加工装置。
  8. 前記照射制御部は、複数回繰り返す前記間欠走査において、前記加工ライン上で隣接する2つの前記照射スポットが互いの径寸法の少なくとも1/4を重ねるものとすべく前記トリガ信号を生成することを特徴とする請求項2から請求項7のいずれか1項に記載のレーザ加工装置。
  9. 前記走査部は、前記レーザ出力部からのレーザ光を前記被加工面における二次元方向に走査することを特徴とする請求項2から請求項8のいずれか1項に記載のレーザ加工装置。
  10. 前記走査部は、前記レーザ出力部からのレーザ光を走査する偏向器と、走査されたレーザ光を前記被加工面に集光する結像光学系と、を有し、前記被加工面における主走査方向に移動可能とされていることを特徴とする請求項2から請求項9のいずれか1項に記載のレーザ加工装置。
  11. 前記レーザ出力部は、前記基準クロックに基づきレーザ光をパルス発振するレーザ発振器と、前記レーザ発振器からのレーザ光を平行光束とするコリメート光学系と、を有し、前記コリメート光学系を経て平行光束としたレーザ光を前記被加工面において前記主走査方向と直交する副走査方向に沿って前記走査部へと出力することを特徴とする請求項10に記載のレーザ加工装置。
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