以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
[第1実施形態]
<全体構成>
図1は、本発明の一実施形態(第1実施形態)に係るスロットマシン100の外観斜視図である。スロットマシン100は、メダルの投入により遊技が開始され、遊技の結果によりメダルが払い出されるものである。
図1に示すスロットマシン100は、本体101と、本体101の正面に取付けられ、本体101に対して開閉可能な前面扉102と、を備える。本体101の中央内部には、(図1において図示省略)外周面に複数種類の図柄が配置されたリールが3個(左リール110、中リール111、右リール112)収納され、スロットマシン100の内部で回転できるように構成されている。これらのリール110〜112はステッピングモータ等の駆動手段により回転駆動される。
本実施形態において、各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形筒状の枠材に貼り付けられて各リール110〜112が構成されている。リール110〜112上の図柄は、遊技者から見ると、図柄表示窓113から縦方向に概ね3つ表示され、合計9つの図柄が見えるようになっている。そして、各リール110〜112を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組み合せが変動することとなる。つまり、各リール110〜112は複数種類の図柄の組合せを変動可能に表示する表示手段として機能する。なお、このような表示手段としてはリール以外にも液晶表示装置等の電子画像表示装置も採用できる。また、本実施形態では、3個のリールをスロットマシン100の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
各々のリール110〜112の背面には、図柄表示窓113に表示される個々の図柄を照明するためのリールバックライト285が配置されている。リールバックライト285は、各々の図柄ごとに遮蔽されて個々の図柄を均等に照射できるようにすることが望ましい。なお、スロットマシン100内部において各々のリール110〜112の近傍には、投光部と受光部から成る光学式センサ(図示省略)が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部の間をリールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。このセンサの検出結果に基づいてリール上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が入賞ライン上に表示されるようにリール110〜112を停止させる。
入賞ライン表示ランプ120は、有効となる入賞ラインを示すランプである。有効となる入賞ラインは、遊技媒体としてベットされたメダルの数によって予め定まっている。入賞ラインは5ラインあり、例えば、メダルが1枚ベットされた場合、中段の水平入賞ラインが有効となり、メダルが2枚ベットされた場合、上段水平入賞ラインと下段水平入賞ラインが追加された3本が有効となり、メダルが3枚ベットされた場合、右下り入賞ラインと右上り入賞ラインが追加された5ラインが入賞ラインとして有効になる。なお、入賞ラインの数については5ラインに限定されるものではなく、また、例えば、メダルが1枚ベットされた場合に、中段の水平入賞ライン、上段水平入賞ライン、下段水平入賞ライン、右下り入賞ラインおよび右上り入賞ラインの5ラインを入賞ラインとして有効としてもよい。以下、有効となる入賞ラインを有効ラインと呼ぶ場合がある。
告知ランプ123は、例えば、後述する内部抽選において特定の入賞役(具体的には、ボーナス)に内部当選していること、または、ボーナス遊技中であることを遊技者に知らせるランプである。遊技メダル投入可能ランプ124は、遊技者が遊技メダルを投入可能であることを知らせるためのランプである。再遊技ランプ122は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要であること)を遊技者に知らせるランプである。リールパネルランプ128は演出用のランプである。
メダル投入ボタン130〜132は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダル(クレジットと言う)を所定の枚数分投入するためのボタンである。本実施形態においては、メダル投入ボタン130が押下される毎に1枚ずつ最大3枚まで投入され、メダル投入ボタン131が押下されると2枚投入され、メダル投入ボタン132が押下されると3枚投入されるようになっている。以下、メダル投入ボタン132はMAXメダル投入ボタンとも言う。なお、遊技メダル投入ランプ129は、投入されたメダル数に応じた数のランプを点灯させ、規定枚数のメダルの投入があった場合、遊技の開始操作が可能な状態であることを知らせる遊技開始ランプ121が点灯する。
メダル投入口141は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、メダル投入ボタン130〜132により電子的に投入することもできるし、メダル投入口141から実際のメダルを投入(投入操作)することもでき、投入とは両者を含む意味である。貯留枚数表示器125は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技情報表示器126は、各種の内部情報(例えば、ボーナス遊技中のメダル払出枚数)を数値で表示するための表示器である。払出枚数表示器127は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。本実施形態においては、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、および払出枚数表示器127は7セグメント(SEG)表示器で構成されている。
スタートレバー135は、リール110〜112の回転を開始させるためのレバー型のスイッチである。即ち、メダル投入口141に所望するメダル枚数を投入するか、メダル投入ボタン130〜132を操作して、スタートレバー135を操作すると、リール110〜112が回転を開始することとなる。スタートレバー135に対する操作を遊技の開始操作と言う。
ストップボタンユニット136には、ストップボタン137〜139が設けられている。ストップボタン137〜139は、スタートレバー135の操作によって回転を開始したリール110〜112を個別に停止させるためのボタン型のスイッチであり、各リール110〜112に対応づけられている。以下、ストップボタン137〜139に対する操作を停止操作と言い、最初の停止操作を第1停止操作、次の停止操作を第2停止操作、最後の停止操作を第3停止操作という。また、第1停止操作の対象となるリールを第1停止リール、第2停止操作の対象となるリールを第2停止リール、第3停止操作の対象となるリールを第3停止リールという。なお、各ストップボタン137〜139の内部に発光体を設けてもよく、ストップボタン137〜139の操作が可能である場合、該発光体を点灯させて遊技者に知らせることもできる。
メダル返却ボタン133は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。精算ボタン134は、スロットマシン100に電子的に貯留されたメダル、ベットされたメダルを精算し、メダル払出口155から排出するためのボタンである。ドアキー孔140は、スロットマシン100の前面扉102のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。メダル払出口155は、メダルを払出すための払出口である。
情報表示ボタン146は、後述するユーザメニュー(例えば、遊技者個人の遊技履歴情報を設定するためのメニュー)を呼び出して操作したり、後述する店舗メニュー(遊技店の店員が用いるメニュー)を操作したりするための操作ボタンである。情報表示ボタン146の構成及び作用については後述する。
ストップボタンユニット136の下部には、機種名の表示と各種証紙の貼付とを行うタイトルパネル162が設けられており、タイトルパネルランプ164は、タイトルパネル162を点灯するランプである。タイトルパネル162の下部には、メダル払出口155、メダルの受皿161が設けられている。
音孔181はスロットマシン100内部に設けられているスピーカの音を外部に出力するための孔である。前面扉102の左右各部に設けられたサイドランプ144は遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。前面扉102の上部には演出装置160が配設されており、演出装置160の上部には音孔143が設けられている。この演出装置160は、水平方向に開閉自在な2枚の右シャッタ163a、左シャッタ163bからなるシャッタ(遮蔽装置)163と、このシャッタ163の奥側に配設された液晶表示装置157(図示省略、演出画像表示装置)を備えており、右シャッタ163a、左シャッタ163bが液晶表示装置157の手前で水平方向外側に開くと液晶表示装置157(図示省略)の表示画面がスロットマシン100正面(遊技者側)に出現する構造となっている。
なお、液晶表示装置でなくとも、種々の演出画像や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、複数セグメントディスプレイ(7セグディスプレイ)、ドットマトリクスディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、リール(ドラム)、或いは、プロジェクタとスクリーンとからなる表示装置等でもよい。また、表示画面は、方形をなし、その全体を遊技者が視認可能に構成されている。本実施形態の場合、表示画面は長方形であるが、正方形でもよい。また、表示画面の周縁に不図示の装飾物を設けて、表示画面の周縁の一部が該装飾物に隠れる結果、表示画面が異形に見えるようにすることもできる。表示画面は本実施形態の場合、平坦面であるが、曲面をなしていてもよい。
<情報表示ボタン>
図2(a)は、情報表示ボタン146の外観斜視図、図2(b)は、情報表示ボタン146の上面図である。情報表示ボタン146は、図2に示すように、中央部に設けられた決定(呼出)ボタン146O、決定(呼出)ボタン146Oの上下左右にそれぞれ隣接して設けられた上選択ボタン146U、下選択ボタン146D、左選択ボタン146L及び右選択ボタン146R、並びに右選択ボタン146Rの右側に離間して設けられたキャンセルボタン146Cからなる。本実施形態では、上選択ボタン146U、下選択ボタン146D、左選択ボタン146L及び右選択ボタン146Rの4つをまとめて選択ボタン146Sとも称する。
情報表示ボタン146は、遊技開始後からメダル投入までの期間において操作受付が可能(有効)となっている。以下、情報表示ボタン146の操作受付が可能(有効)な期間を情報表示ボタン操作可能(又は有効)期間、情報表示ボタン146の操作受付が不可能(無効)な期間を情報表示ボタン操作不可能(又は無効)期間ともいう。ただし、遊技開始後からメダル投入までの期間以外の情報表示ボタン操作不可能期間であっても、精算ボタン134の操作があった場合には、情報表示ボタン146の操作受付は可能となり、精算ボタン134の操作からメダル投入がなされるまでの間は再度、情報表示ボタン操作可能期間となる。なお、情報表示ボタン146の操作受付が可能(又は有効)とは、情報表示ボタン146に含まれる6つの各ボタンすべての操作受付が可能(又は有効)であることを意味する。しかしながら、後述する通り、選択ボタン146Sは、その機能ゆえ、決定(呼出)ボタン146Oを操作して、ユーザメニューが表示された後でないと操作受付が可能(有効)とならない。
情報表示ボタン146の操作に関しては、情報表示ボタン操作可能期間において、まず、決定(呼出)ボタン146Oの操作を行うと、ユーザメニューが表示される。ユーザメニューは、本実施形態においては、遊技者個人のための遊技者用情報(例えば、会員登録、遊技履歴、台データ等)を示すメニューである。図3にユーザメニューの画面を具体的に示す。図3(a)はユーザメニューの初期画面、図3(b)は「パスワード入力」にカーソルが位置付いているときのユーザメニュー画面、図3(c)は、パスワード入力画面である。すなわち、情報表示ボタン操作可能期間において、決定(呼出)ボタン146Oの操作が行われると、図3(a)に示す画面が表示される。
ここで、本実施形態のユーザメニューについて概説すると、ユーザメニューにおいては、会員登録が未登録の遊技者の場合、まず、カーソルを会員登録に合わせて決定(呼出)ボタン146Oを操作することで会員登録を選択すると、QRコード(登録商標)が発行(液晶表示装置157の画面上に表示)されるので、発行されたQRコードを携帯電話端末などで読み取ってモバイルサイトにアクセスして会員登録を行う。会員登録を行って会員になった後は、携帯電話端末を使用してモバイルサイトから取得したパスワードをスロットマシン100に入力することにより、個人の遊技履歴がスロットマシン100に記録されるようになっている。そして、遊技終了後に、QRコードを発行してもらい(液晶表示装置157の画面上に表示される)、発行したQRコードを携帯電話端末などで読み取ってモバイルサイトにアクセスすることで、モバイルサイトに遊技者個人の遊技履歴が管理されることとなる。このように本実施形態では、ユーザメニューを介して遊技者個人の遊技履歴を管理することが可能となっている。
次いで、ユーザメニューが表示された後に、選択ボタン146Sを操作して、カーソルを上下左右に移動させ、所望のメニュー選択を行い、決定(呼出)ボタン146Oを操作することで選択を確定させる。例えば、図3に示すユーザメニューにおいて、メニューの中から「パスワード入力」を選択し、パスワードを入力する場合には、まず、初期画面(図3(a)参照)において「会員登録」に位置付いているカーソルを下選択ボタン146Dを操作して、カーソルを「パスワード入力」に位置付けた後、決定(呼出)ボタン146Oを操作する(図3(b)参照)。この結果、パスワード入力画面が表示されるので(図3(c)参照)、キーボード上にあるカーソルを、選択ボタン146Sを操作することにより所望の文字の位置まで移動させ、決定(呼出)ボタン146Oを操作して、パスワードの入力を順次行う。5桁のパスワードの入力が終了すると自動的にカーソルが「決定」の位置に移動するので、決定(呼出)ボタン146Oを操作してパスワードの入力を確定させる。
このように、決定(呼出)ボタン146Oは、ユーザメニューを呼び出す機能、及び表示されたユーザメニューにおいてカーソルの位置付いたオブジェクトを決定する機能を有するボタンである。また、選択ボタン146Sは、表示されたユーザメニューにおいてカーソルを上下左右に移動させる機能を有するボタンである(逆に言えば、ユーザメニューが表示されていない状態で選択ボタン146Sを操作しても、操作は受け付けられない)。また、キャンセルボタン146Cは、キャンセル機能(ユーザメニュー画面に戻ったり、「削除」や「戻る」にカーソルが位置付いたりする)を有するボタンである。
なお、本実施形態では、ユーザメニューの表示を契機として選択ボタン146Sの操作受付を可能としたが、これとは別に、情報表示ボタン操作可能期間における決定(呼出)ボタン146Oの操作受付を契機として選択ボタン146Sの操作受付を可能としてもよい。例えば、情報表示ボタン操作可能期間において決定(呼出)ボタン146Oを操作された場合には決定(呼出)ボタン押下フラグをONに設定し、決定(呼出)ボタン押下フラグがONに設定されている場合に選択ボタン146Sの操作受付を可能としてもよい。
ここで、本実施形態の情報表示ボタン146の操作(押下)制御について説明する。
まず、本実施形態においては、情報表示ボタン操作可能期間であっても、2つのボタンの同時押しは無効となっている。例えば、下選択ボタン146Dと上選択ボタン146Uの同時押し、あるいは下選択ボタン146Dと決定(呼出)ボタン146Oの同時押しは無効である。なお、本実施形態における同時押しとは、後述する第1副制御部400のタイマ割込処理における1割込時間(2ms)の間の同時押しを意味する。すなわち、本実施形態では、2つのボタンの押下されたタイミングが僅かに異なっていても、2msごとに実行されるタイマ割込処理のタイミングにおいて2つのボタンに対応するそれぞれの入力ポートがいずれもON状態(押下状態)であれば同時に押下されたものとみなすものであり、一方のボタンの押下検出があった一の検出タイミングにおいて、他方のボタンの押下検出があった場合を同時押しとする。
なお、情報表示ボタン操作可能期間において、選択ボタン146S(上選択ボタン146U、下選択ボタン146D、左選択ボタン146L、右選択ボタン146R)、決定(呼出)ボタン146O及びキャンセルボタン146Cは、長押しが有効となっている。本実施形態における長押しとは、350ms以上を意味するが、長押しの時間はこの値に限定されるものではない。
また、情報表示ボタン操作可能期間において、選択ボタン146Sのうちのいずれか2つ(一方の選択ボタン、他方の選択ボタンと表記する)の同時押しからいずれか一方の選択ボタンの押下をやめた場合には、他方の選択ボタンの押下は有効である。これに対して、決定(呼出)ボタン146Oと選択ボタン146Sのいずれか(選択ボタンと表記する)の同時押しから決定(呼出)ボタン146Oの押下をやめた場合には、選択ボタンの押下は有効、選択ボタンの押下をやめた場合には、決定(呼出)ボタン146Oの押下は無効となる。これは、以下の理由による。情報表示ボタン146はコンパクトな構成の中に複数のボタンを配置しているので、微妙な操作ミスから意図しないボタンも含めて押下してしまうことがあり得る。このような場合、選択ボタンの操作は、遊技者の意思確定行為に関わらないので、選択ボタンを有効にしても不具合が生じることはないが、決定(呼出)ボタン146Oの操作は、遊技者の意図しない意思確定行為となってしまい、不具合が生じるので無効としたものである。
すなわち、本実施形態では、情報表示ボタン操作可能期間において、(1)決定(呼出)ボタン146Oと選択ボタン146Sのいずれかを同時に押下している場合には、決定(呼出)ボタン146Oの押下は無効であり、また(2)決定(呼出)ボタン146Oと選択ボタン146Sのいずれかを同時に押下している状態から、選択ボタン146Sのいずれかを非押下状態とし、決定(呼出)ボタン146Oだけを押下状態とした場合には、決定(呼出)ボタン146Oの押下は無効である。
<内部構成>
図4は、スロットマシン100の内部構成を示す図であり、図4(a)は、前面扉102を開けた状態のスロットマシン100を示す正面図、図4(b)は、前面扉102に配設されている扉中継基板290を拡大した図である。
本体101は、上面板261、左側の側面板260、右側の側面板260、下面板264および背面板242で囲われ、前面を開口する箱体である。本体101の内部には、背面板242の上部に設けた通風口249と重ならない位置に、内部に主制御基板(後述する主制御部300を実装する基板)を収納した主制御基板収納ケース210が配置され、この主制御基板収納ケース210の下方に、3つのリール110〜112が配置されている。主制御基板収納ケース210及びリール110〜112の側方、即ち向って左側の側面板260には、内部に第1副制御基板(後述する第1副制御部400を実装する基板)を収納した副制御基板収納ケース220が配設してある。また、向かって右側の側面板260には、主制御基板に接続されて、スロットマシン100の情報を外部装置に出力する外部集中端子板248が取り付けられている。
また、リール110〜112の右側には、スロットマシン100の遊技モード(設定値ともいう)の変更を行ったり、変更した設定値の確認をしたりする設定キースイッチ281、リール110〜112の下側には、スロットマシン100の電源投入や電源遮断を行うための電源スイッチ282が設けられている。ここで、設定値とは、所定期間の遊技を行ったときに遊技者が賭け数として遊技台に使用した遊技媒体の総数に対して、遊技台が払い出した遊技媒体の総数の割合を調整するための値であり、いわゆる「払出率」と称されるものであり、複数段階の設定値、例えば、設定「1」〜設定「6」まで設定可能である。
設定キースイッチ281は、所定の設定キー(図示省略)を差し込んで回転することにより電気的にON/OFFするキースイッチである。具体的には、設定キースイッチ281に所定の設定キーを差し込んで右回転すると、設定キースイッチ281に設けられている設定キースイッチセンサがON状態を検出し、左回転すると、設定キースイッチセンサがOFF状態を検出する。
電源スイッチ282は、電源装置252と電気的に接続されたトグルスイッチである。この電源スイッチ282によりスロットマシン100の電源投入(電源ON)又は電源遮断(電源OFF)を行うことができる。
そして、下面板264には、メダル払出装置180(バケットに溜まったメダルを払出す装置)が配設され、このメダル払出装置180の上方、即ちリール110〜112の下方には、電源基板を有する電源装置252が配設され、電源装置252正面には電源スイッチ282を配設している。電源装置252は、スロットマシン100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して主制御部300、第1副制御部400等の各制御部、各装置に供給する。さらには、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えばコンデンサ)を備えている。
メダル払出装置180の右側には、メダル払出装置180から溢れたメダルを収容するメダル補助収納ケース240が配設してあり、この背後にはオーバーフロー端子が配設されている(図示省略)。電源装置252には、電源コード265を接続する電源コード接続部が設けられ、ここに接続された電源コード265が、筐体101の背面板242に開設した電源コード用穴262を通して外部に延出している。
前面扉102は、本体101の左側の側面板260にヒンジ装置276を介して蝶着され、図柄表示窓113の上部には、演出装置160、およびこの演出装置160を制御する第2制御基板(図示省略:後述する第2副制御部500を実装する基板)、上部スピーカ272を設けている。図柄表示窓113の下部には、投入されたメダルを選別するためのメダルセレクタ170、このメダルセレクタ170が不正なメダル等をメダルの受皿161に落下させる際にメダルが通過する通路266等を設けている。さらに、音孔181に対応する位置には低音スピーカ277を設けている。なお、前面扉102の背面には、扉開放センサ294が設けられている。扉開放センサ294は、閉扉時にはL(OFF)で開放時にはH(ON)になるように構成されている。
前面扉102の背面には、図柄表示窓113の下方に扉中継基板290が配設されている。この扉中継基板290は、図4(b)に示すように、リセットスイッチ291、設定変更ボタン292、設定値表示器293が設けられている。
リセットスイッチ291は、プッシュボタン式のスイッチであり、このリセットスイッチ291を押下(短期押下)することによりスロットマシン100のエラー解除を行うことができる。
設定変更ボタン292も、リセットスイッチ291と同様なプッシュボタン式のスイッチである。この設定変更ボタン292による設定値変更の操作手順については、後述する。
設定値表示器293は、7セグメントLED等の表示器である。この設定値表示器293は、設定変更ボタン292により設定された遊技モード(設定値)1〜6を数字で表示することができる。
なお、設定値表示器293は、電源投入状態(電源ON)において設定キーを設定キースイッチ281に挿入して右回し(設定キーOFF→ON)にすると、現在設定されている遊技モード(設定値)が数字で表示されるので、現在設定されている遊技モードの確認をするのに使用することができる。すなわち、電源投入状態(電源ON)において設定キーを設定キースイッチ281に挿入して右回し(設定キーOFF→ON)にすると、設定値を確認できる設定値確認処理が開始され、設定キースイッチ281に挿入して左回し(設定キーON→OFF)にすると、設定値確認処理は終了する。
ここで、設定値変更の操作手順を説明する。設定キースイッチ281に設定キー(図示省略)を挿入して右回し(設定キーOFF→ON)をし、電源スイッチ282を電源遮断状態(電源OFF)から電源投入状態(電源ON)とすることにより設定値変更が有効となり(設定値変更処理が開始される)、設定変更ボタン292を押下する毎に遊技モード(設定値)が1〜6まで順番に変わり、所定の遊技モードに選択することができる。なお、スタートレバー135を操作することにより、その時に選択されていた遊技モード(設定値)が確定する。そして、最後に設定キーを左回し(設定キーON→OFF)することで、設定値変更処理は終了する。
なお、以下においては、設定値変更操作の期間、つまり、設定値変更操作における最初の設定キーの右回しの操作から最後の設定キーの左回しの操作までの間を設定値変更モードともいい、設定値確認操作の期間、つまり、設定値確認操作における最初の設定キーの右回しの操作から最後の設定キーの左回しの操作までの間を設定値確認モードともいう。
ここで、設定値変更モード及び設定値確認モードの開始条件及び終了条件について詳しく説明する。本実施形態では、設定値変更モードの開始条件を、(1)設定キースイッチ281のON状態において電源投入状態とすること、としており、これ以外の(2)前面扉102が開放状態であること、を条件としていない。また、設定値変更モードの終了条件を、(1)設定キースイッチ281のON状態からOFF状態に変更すること、に加えて(2)前面扉102が開放状態であること、を条件としている。同様にして、本実施形態では、設定値確認モードの開始条件を、電源投入状態において設定キースイッチ281をON状態にすること、としており、これ以外の(2)前面扉102が開放状態であること、を条件としていない。また、設定値確認モードの終了条件を、(1)設定キースイッチ281のON状態からOFF状態に変更すること、に加えて(2)前面扉102が開放状態であること、を条件としている。すなわち、本実施形態では、設定値変更モード(設定値確認モード)の開始条件には、前面扉102が開放状態であることを要求しない一方、設定値変更モード(設定値確認モード)の終了条件には、前面扉102が開放状態であることを要求している。
これは、以下の理由による。従来においては、例えば、先行技術文献として挙げた特開2012−183258に示すように、設定値変更モード(設定値確認モード)の開始条件及び終了条件には、それぞれ、前面扉102が開放状態であることを要求していない方法がある(以下、(A)方式という)。この(A)方式では、前面扉102が閉鎖状態においても設定値変更処理(設定値確認処理)は可能となるため、不正な行為(例えば、前面扉102が閉鎖中であっても隙間等から不正器具を用いて実行される設定値変更処理(設定値確認処理)など)を行っている不正行為者(所謂ゴト師)を現場で取り押さえることは困難であるという問題がある。
なお、上記(A)方式とは異なり、仮に、設定値変更モード(設定値確認モード)の開始条件には、前面扉102が開放状態であることを要求するが、設定値変更モード(設定値確認モード)の終了条件には、前面扉102が開放状態であることを要求しない方式(以下、(B)方式という)や、設定値変更モード(設定値確認モード)の開始条件に、前面扉102が開放状態であることを要求し、設定値変更モード(設定値確認モード)の終了条件に、前面扉102が開放状態であることを要求する方式(以下、(C)方式という)を採用した場合には、前面扉102が閉鎖状態において設定値変更処理(設定値確認処理)を開始しようとしても、その開始条件をクリアできないため、不正な行為に基づく設定値変更処理(設定値確認処理)を実行することができない。そのため、不正な行為は未遂に終わるが、不正行為者は痕跡を残したまま現場から立ち去ってしまう、つまり不正な行為が発生した時点において不正行為者を現場で取り押さえることはできないという問題がある。
これに対して、本実施形態のように、設定値変更モード(設定値確認モード)の開始条件には、前面扉102が開放状態であることを要求せず、設定値変更モード(設定値確認モード)の終了条件には、前面扉102が開放状態であることを要求する方式(以下、(D)方式という)を採用した場合には、前面扉102が閉鎖状態において設定値変更処理(設定値確認処理)を開始しようとした場合、その開始条件はクリアされるので、不正な行為に基づいて設定値変更処理(設定値確認処理)を実行開始することは可能である。しかしながら、その終了条件をクリアできないので、不正行為者は、設定値変更処理(設定値確認処理)を終了させることはできない。そのため、不正行為者を現場で取り押さえることが容易になるという効果がある。
すなわち、本実施形態の(D)方式によれば、上記(A)、(B)及び(C)方式と異なり、設定値に関する不正な行為を未然に防止するとともに、当該不正な行為を実行しようとした者を現場で取り押さえることを容易とすることができる。
なお、より詳しくは、本実施形態の設定値変更モード(設定値確認モード)の終了条件は、2つの条件、つまり(1)設定キースイッチ281のON状態からOFF状態に変更されたこと、及び(2)前面扉102が開放状態であること、が後述する主制御部タイマ割込処理の入力ポート状態更新処理(図15のステップS1003参照)の同一周期(同一割込時間)において、ともに検出された場合に成立するようになっている。
なお、設定値変更モードにおいては、演出画像表示装置157、サイドランプ144、タイトルパネルランプ164、スピーカ272及び277などの演出装置を用いて、設定値変更中であることを示す報知(以下、設定値変更中報知ともいう)を行い、設定値確認モードにおいては、上記演出装置を用いて、設定値確認中であることを示す報知(以下、設定値確認中報知ともいう)を行う。
また、より詳しくは、本実施形態では、設定値変更モード(設定値確認モード)の開始条件においてはレベルセンス方式を採用し、設定キースイッチ281がON状態であることを判定しているが、エッジトリガ方式を採用してもよく、設定キースイッチ281がOFF状態からON状態に変化したことを判定するようにしてもよい。同様にして、本実施形態では、設定値変更モード(設定値確認モード)の終了条件においてはエッジトリガ方式を採用し、設定キースイッチ281がON状態からOFF状態に変化したことを判定しているが、レベルセンス方式を採用してもよく、設定キースイッチ281がOFF状態であることを判定してもよい。
すなわち、本実施形態では、主制御部300のタイマ割込処理の入力ポート状態更新処理(後述する図15のステップS1003)において更新される、設定キースイッチ281センサからの検出信号のレベルがON信号のレベルにあるときに、設定キースイッチ281がON状態であることを判定し、設定キースイッチ281センサからの検出信号のレベルがOFF信号のレベルにあるときに、設定キースイッチ281がOFF状態であることを判定しているが、これとは別に、主制御部300のタイマ割込処理の入力ポート状態更新処理(後述する図15のステップS1003)において更新される、設定キースイッチ281センサからの検出信号がOFF信号からON信号に変化した時点において、設定キースイッチ281がON状態であることを判定し、設定キースイッチ281センサからの検出信号がON信号からOFF信号に変化した時点において、設定キースイッチ281がOFF状態であることを判定してもよい。
<制御部の回路構成>
次に、図5を用いて、スロットマシン100の制御部の回路構成について説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図である。
スロットマシン100の制御部は、大別すると、遊技の進行を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて、主な演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、によって構成されている。
<主制御部>
まず、スロットマシン100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムデータ、入賞役の内部抽選時に用いる抽選データ、リールの停止位置等を記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、WDT(ウォッチドッグタイマ)314と、を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400や第2副制御部500についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発振器314bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。さらには、CPU304は、電源が投入されるとROM306の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ312に送信し、カウンタタイマ312は受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU304に送信する。CPU304は、この割込み要求を契機に各センサ等の監視や駆動パルスの送信を実行する。例えば、水晶発振器314bが出力するクロック信号を8MHz、カウンタタイマ312の分周値を1/256、ROM306の分周用のデータを47に設定した場合、割り込みの基準時間は、256×47÷8MHz=1.504msとなる。
基本回路302は、0〜65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用している乱数発生回路316と、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路332を設けており、CPU304は、この起動信号出力回路332から起動信号を入力した場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部電源投入処理を開始する)。
また、基本回路302には、センサ回路320を設けており、CPU304は、割り込み時間ごとに各種センサ318(ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、ベットボタン132センサ、メダル投入口141から投入されたメダルのメダル受付センサ、スタートレバー135センサ、ストップボタン137センサ、ストップボタン138センサ、ストップボタン139センサ、精算ボタン134センサ、メダル払出装置180から払い出されるメダルのメダル払出センサ、リール110のインデックスセンサ、リール111のインデックスセンサ、リール112のインデックスセンサ、設定キースイッチ281センサ、リセットスイッチ291センサ、設定変更ボタン292センサ等)の状態を監視している。
なお、センサ回路320がスタートレバーセンサのHレベルを検出した場合には、この検出を示す信号を乱数発生回路316に出力する。この信号を受信した乱数発生回路316は、そのタイミングにおける値をラッチし、抽選に使用する乱数値を格納するレジスタに記憶する。
メダル受付センサは、メダル投入口141の内部通路に2個設置されており、メダルの通過有無を検出する。スタートレバー135センサは、スタートレバー135内部に2個設置されており、遊技者によるスタート操作を検出する。ストップボタン137センサ、ストップボタン138センサ、および、ストップボタン139センサは、各々のストップボタン137〜139に設置されており、遊技者によるストップボタンの操作を検出する。
ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、およびベットボタン132センサは、メダル投入ボタン130〜132のそれぞれに設置されており、RAM308に電子的に貯留されているメダルを遊技への投入メダルとして投入する場合の投入操作を検出する。精算ボタン134センサは、精算ボタン134に設けられている。精算ボタン134が一回押されると、電子的に貯留されているメダルを精算する。メダル払出センサは、メダル払出装置180が払い出すメダルを検出するためのセンサである。設定キースイッチ281センサは、設定キースイッチ281に設けられており、設定キースイッチ281のON、OFF状態を検出する。リセットスイッチ291センサは、リセットスイッチ291に設けられており、リセットスイッチ291の操作を検出する。設定変更ボタン292センサは、設定変更ボタン292に設けられており、設定変更ボタン292の操作を検出する。なお、以上の各センサは、非接触式のセンサであっても接点式のセンサであってもよい。
リール110のインデックスセンサ、リール111のインデックスセンサ、およびリール112のインデックスセンサは、各リール110〜112の取付台の所定位置に設置されており、リールフレームに設けた遮光片が通過するたびにLレベルになる。CPU304は、この信号を検出すると、リールが1回転したものと判断し、リールの回転位置情報をゼロにリセットする。
主制御部300は、リール110〜112に設けたステッピングモータを駆動する駆動回路322、投入されたメダルを選別するメダルセレクタ170に設けたソレノイドを駆動する駆動回路324、メダル払出装置180に設けたモータを駆動する駆動回路326、及び各種ランプ338(入賞ライン表示ランプ120、告知ランプ123、遊技メダル投入可能ランプ124、再遊技ランプ122、遊技メダル投入ランプ129、遊技開始ランプ121、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、払出枚数表示器127、リールバックライト285)を駆動する駆動回路328をそれぞれ設けている。
また、基本回路302には、情報出力回路334が接続されており、主制御部300は、この情報出力回路334を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路652にスロットマシン100の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。また、主制御部300は、主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路330を備えており、電圧監視回路330は、電源の電圧値が所定の値(本実施例では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースを備えており、第1副制御部400との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400にコマンド等の信号を送信できるが、第1副制御部400から主制御部300にコマンド等の信号を送信できない。
<副制御部>
次に、スロットマシン100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主制御部300が送信した制御コマンドを、入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えている。この基本回路402は、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。また、第1副制御部400は、第1副制御部400の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、バックライトの点灯パターンや各種表示器を制御するためのデータ等が記憶されたROM406を設けている。
CPU404は、所定のタイミングでデータバスを介してROM406の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ412に送信する。カウンタタイマ412は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU404に送信する。CPU404は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第1副制御部400には、音源IC418が設けられ、音源IC418には出力インタフェースを介してスピーカ272、277が接続されている。音源IC418は、CPU404からの命令に応じてアンプおよびスピーカ272、277から出力する音声の制御を行う。音源IC418には音声データが記憶されたS−ROM(サウンドROM)が接続されており、このROMから取得した音声データをアンプで増幅させてスピーカ272、277から出力する。
第1副制御部400には、また、駆動回路422が設けられ、駆動回路422には入出力インタフェースを介して各種ランプ420(上部ランプ、下部ランプ、サイドランプ144、タイトルパネルランプ164、等)が接続されている。
また、第1副制御部400には、センサ回路432が設けられ、CPU404は、割り込み時間ごとに操作部センサ431の状態を監視している。操作部センサ431は、情報表示ボタン146に設けられており、情報表示ボタン146の押下を検出する。なお、操作部センサ431は、情報表示ボタン146を構成する6つのボタンごとに設けられており、それぞれのボタンの押下を検出する。
また、第1副制御部400には、RTC(リアルタイムクロック)424が設けられており、後述する監視履歴をRAM408に記憶する際には、RTC424から取得した日時と対応付けて監視履歴を記憶する。なお、RTC424は、ボタン電池を備えているので、電断中においてもこのボタン電池の電力に基づいて計時することが可能となっている。
また、CPU404は、出力インタフェースを介して第2副制御部500へ信号の送受信を行う。スロットマシン100の第2副制御部500では、演出画像表示装置157やシャッタ163などの制御を行う。なお、第2副制御部500は、例えば、演出画像表示装置157の制御を行う制御部、シャッタ163の制御を行う制御部とするなど、複数の制御部で構成するようにしてもよい。
次に、スロットマシン100の第2副制御部500について説明する。第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを、入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えており、この基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのRAM508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512を搭載している。基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。また、第2副制御部500は、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、画像表示用のデータ等が記憶されたROM506を設けている。
CPU504は、所定のタイミングでデータバスを介してROM506の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ512に送信する。カウンタタイマ512は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU504に送信する。CPU504は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第2副制御部500には、シャッタ163を駆動する駆動回路530が設けられ、駆動回路530には出力インタフェースを介してシャッタ163が接続されている。この駆動回路530は、CPU504からの命令に応じてシャッタ163に設けたステッピングモータ(図示省略)に駆動信号を出力する。
また、第2副制御部500には、センサ回路532が設けられ、センサ回路532には入力インタフェースを介してシャッタセンサ538が接続されている。CPU504は、割り込み時間ごとにシャッタセンサ538の状態を監視している。
また、第2副制御部500には、VDP534(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサー)が設けられ、このVDP534には、バスを介してROM506、VRAM536が接続されている。VDP534は、CPU504からの信号に基づいてROM506に記憶された画像データ等を読み出し、VRAM536のワークエリアを使用して表示画像を生成し、演出画像表示装置157に画像を表示する。
<図柄配列>
図6(a)を用いて、上述の各リール110〜112に施される図柄配列について説明する。なお、同図は、各リール(左リール110、中リール111、右リール112)に施される図柄の配列を平面的に展開して示した図である。
各リール110〜112には、同図の右側に示す複数種類(本実施形態では8種類)の図柄が所定コマ数(本実施形態では、番号0〜20の21コマ)だけ配置されている。また、同図の左端に示した番号0〜20は、各リール110〜112上の図柄の配置位置を示す番号である。例えば、本実施形態では、左リール110の番号1のコマには「リプレイ」の図柄、中リール111の番号0のコマには「ベル」の図柄、右リール112の番号2のコマには「スイカ」の図柄、がそれぞれ配置されている。
<入賞役の種類>
次に、図6(b)を用いて、スロットマシン100の入賞役の種類について説明する。なお、同図は入賞役(作動役を含む)の種類、各入賞役に対応する図柄組合せ、各入賞役の作動または払出を示している。本実施形態における入賞役のうち、ビッグボーナス(BB1、BB2)および、レギュラーボーナス(RB)はボーナス遊技に移行する役として、また、再遊技(リプレイ)は新たにメダルを投入することなく再遊技が可能となる役として、それぞれ入賞役とは区別され「作動役」と呼ばれる場合があるが、本実施形態における「入賞役」には、作動役である、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、再遊技が含まれる。また、本実施形態における「入賞」には、メダルの配当を伴わない(メダルの払い出しを伴わない)作動役の図柄組合せが有効ライン上に表示される場合も含まれ、例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、再遊技への入賞が含まれる。
スロットマシン100の入賞役には、ビッグボーナス(BB1、BB2)と、レギュラーボーナス(RB)と、小役(チェリー、スイカ、ベル)と、再遊技(リプレイ)がある。なお、入賞役の種類は、これに限定されるものではなく、任意に採用できることは言うまでもない。
「ビッグボーナス(BB1、BB2)」(以下、単に、「BB」と称する場合がある)は、入賞により特別遊技であるビッグボーナス遊技(BB遊技)が開始される特別役(作動役)である。対応する図柄組合せは、BB1が「BB1図柄(白7ともいう)−BB1図柄−BB1図柄」、BB2が「BB2図柄(青7ともいう)−BB2図柄−BB2図柄」である。また、BB1、BB2についてはフラグ持越しを行う。すなわち、BB1、BB2に内部当選すると、これを示すフラグが立つ(主制御部300のRAM308の所定のエリア内に記憶される)が、その遊技においてBB1、BB2に入賞しなかったとしても、入賞するまで内部当選を示すフラグが立った状態が維持され、次遊技以降でもBB1、BB2に内部当選中となり、BB1に対応する図柄組み合わせ「白7−白7−白7」、BB2に対応する図柄組み合わせ「青7−青7−青7」が、揃って入賞する状態にある。
「レギュラーボーナス(RB)」は、入賞によりレギュラーボーナス遊技(RB遊技)が開始される特殊役(作動役)である。対応する図柄組合せは、「RB図柄(ボーナスともいう)−RB図柄−RB図柄」である。なお、RBについても上述のBBと同様にフラグ持越しを行う。但し、ビッグボーナス遊技(BB遊技)においては、レギュラーボーナス遊技(RB遊技)が内部当選することや、図柄組み合わせが入賞ライン上に表示されること、を開始条件とせずに、ビッグボーナス遊技の開始後からレギュラーボーナス遊技を開始し、1回のレギュラーボーナス遊技を終了した場合には次のレギュラーボーナス遊技をすぐに開始するような自動的にレギュラーボーナス遊技を開始させる設定としてもよい。
「小役(チェリー、スイカ、ベル)(以下、単に、「チェリー」、「スイカ」、「ベル」と称する場合がある)は、入賞により所定数のメダルが払い出される入賞役で、対応する図柄組合せは、チェリーが「チェリー図柄−ANY図柄−ANY図柄」、スイカが「スイカ図柄−スイカ図柄−スイカ図柄」、ベルが「ベル図柄−ベル図柄−ベル図柄」である。また、対応する払出枚数は同図に示す通りであり、チェリーが4枚、スイカが12枚、ベルが8枚である。なお、「チェリー図柄−ANY図柄−ANY図柄」の場合、左リール110の図柄が「チェリー」図柄であればよく、中リール111と右リール112の図柄はどの図柄でもよい。
「再遊技(リプレイ)」は、入賞により次回の遊技でメダル(遊技媒体)の投入を行うことなく遊技を行うことができる入賞役(作動役)であり、メダルの払出は行われない。なお、対応する図柄組合せは、再遊技は「リプレイ図柄−リプレイ図柄−リプレイ図柄」である。
ここで、入賞役の内部当選確率について概説する。
各々の役の内部当選確率は、各々の役に対応付けされた抽選データの範囲に該当する数値データを、後述する内部抽選時に取得される乱数値の範囲の数値データ(本実施形態では65536)で除した値で求められる。抽選データは、予めいくつかの数値範囲に分割され、各数値範囲に各々の役やハズレを対応付けしている。後述する入賞役内部抽選処理では、内部抽選を実行した結果得られた乱数値が、いずれかの役に対応する抽選データに対応する値であったかを判定し、内部当選役を決定する。実際には、この抽選データは少なくとも1つの役の当選確率を異ならせた設定1〜設定6が用意され、遊技店の係員等はいずれかの設定値を任意に選択し、設定することができる。
<監視履歴>
本実施形態では、遊技店が監視対象とする、遊技台に対する操作や遊技台の動作を履歴として記憶している。以下、この監視対象となる履歴を監視履歴という。監視履歴には、例えば、種々のエラー(ホッパーエラー、セレクターエラーほか)、エラー解除、設定値変更(設定値変更開始、設定値変更終了)、電源投入、電源断(以下、電断、電源遮断と表記する場合もある)、扉開放、扉閉鎖などの動作や操作が含まれる。本実施形態では、監視履歴は第1副制御部400のRAM408の所定領域(監視履歴記憶領域)に記憶される。すなわち、主制御部300は、監視対象となる操作や動作(以下、監視事象という)が発生すると、当該監視事象を示すコマンドを第1副制御部400に送信するので、第1副制御部400は、当該監視事象をRTC424から取得した日時及び監視種別と対応付けて監視履歴データを作成し、作成した監視履歴データをRAM408の監視履歴記憶領域に記憶する。
図7に監視履歴データの模式図を示す。監視履歴データは、図7に示すように、少なくとも、監視種別、監視事象の内容、及び監視事象の発生した日時(日付、時刻)を備えたデータであり、監視履歴記憶領域は、最大で80個までの監視履歴データをFIFO(First−In First−out)方式で格納可能としている。
ここで、監視種別について概説すると(監視種別を設けた理由については後述)、本実施形態の監視種別には、設定値変更(設定値確認)に係わる事象に付される「1」と、設定値変更(設定値確認)に係わらない事象に付される「0」と、の2種類が存在する。監視種別「1」の監視履歴には、具体的には、電源投入、電源断、設定値変更開始、設定値変更終了、などの事象が含まれ、監視種別「0」の監視履歴には、具体的には、エラー(セレクターエラー、ホッパーエラーなど)、エラーリセット、扉開放、扉閉鎖などの事象が含まれる。すなわち、設定値変更に係わる事象とは、設定値変更処理を行う際に必要となる直接的な操作(設定値変更開始の操作、設定値変更終了の操作)だけでなく、その履歴を見れば設定値を変更したことが間接的に把握可能である事象(電源投入、電源断;電源投入及び電源断の履歴は、他の遊技台と比較することにより、設定値変更をしたことが把握される場合がある)を含むものである。
なお、本実施形態では、扉開放、扉閉鎖を監視種別「0」としているが、監視種別「1」としてもよい。電源投入及び電源断の履歴と同様に、他の遊技台と比較することにより、設定値変更をしたことが把握される場合があるからである。また、本実施形態では、設定値の確定操作、設定キースイッチ281のON操作やOFF操作を監視履歴として記憶していないが、このような事象を監視履歴として記憶する場合には、監視種別「1」として記憶してもよい。
<監視履歴の表示処理>
次に、図7〜図9を用いて、監視履歴の表示処理について説明する。図8は、店舗MENU1(以下、店舗メニュー1とも表記する)の画面遷移の一例を示した図であり、図9は、店舗MENU2(以下、店舗メニュー2とも表記する)の画面遷移の一例を示した図である。本実施形態では、遊技店の店員は、2種類の店舗メニューを用いて監視履歴を確認することができる。店舗メニュー1は、営業時間外の表示を想定した店舗メニューであり、店舗メニュー2は、営業時間内の表示を想定した店舗メニューである。
監視履歴の表示は、筐体内の設定キースイッチ281を用いた操作を伴うことが多いため、遊技店の営業時間外に行うのが好適である。また、監視履歴には、上述したように、設定値変更に係わる情報も表示されるため、遊技店の営業時間内に監視履歴を表示することは、遊技者の射幸心を煽ってしまう観点からも好ましくない。
しかしながら、昨今、遊技台に対するチェック(エラー確認など)の利便性を向上させる観点から、遊技店側からは営業時間内にも監視履歴を見たいという要望がある。
そこで、本実施形態では、営業時間外の表示を想定した店舗メニュー1と、営業時間内の表示を想定した店舗メニュー2と、を用意し、店舗メニュー1においては全監視履歴(監視種別「0」及び「1」の監視履歴)を表示する一方、店舗メニュー2においては、設定値変更に係わる履歴を除いた監視履歴(監視種別「0」の監視履歴)だけを表示することとした。すなわち、上述した監視種別は、営業時間内と営業時間外で異なる監視履歴を表示させるために監視履歴データに付したものである。
この結果、本実施形態では、遊技店の営業時間中に監視履歴を表示することができるので、遊技台に対するチェック(エラー確認など)の利便性を向上させることができるとともに、遊技店の営業時間内に監視履歴を表示しても、遊技者の射幸心を煽ることはない。
なお、本実施形態の場合、店舗メニュー1を表示させるための操作は、遊技店側の限られた店員(店長等)だけが行える操作、具体的には、設定値確認モードの開始操作(電源投入状態において設定キーを設定キースイッチ281に挿入して右回しの操作)である。すなわち、設定値確認処理を実行すると店舗メニュー1は表示される。一方、店舗メニュー2を表示させるための操作は、遊技店側の限られた従業員(店長等)だけでなく、一般の店員やアルバイト店員(ホールスタッフ等)でも行える操作、具体的には、情報表示ボタン146の操作受付が可能(有効)な期間において、前面扉102が開放された状態で下選択ボタン146Dを長押しする操作である。
なお、店舗メニュー1の表示を終了させるための操作は、設定値確認モードの終了操作(電源投入状態において設定キーを設定キースイッチ281に挿入して左回しの操作)である。また、店舗メニュー2の表示を終了させるための操作は、(1)前面扉102の閉鎖、(2)表示された店舗メニュー2においてカーソルを「終了」に合わせて決定(呼出)ボタン146Oの操作、(3)メダル投入の操作、の3つである。
図8(a)は店舗メニュー1の初期画面、図8(b)は「監視履歴」にカーソルが位置付いているときの店舗メニュー1画面、図8(c)は、監視履歴の表示画面である。図8(b)に示すように「監視履歴」にカーソルが位置付いているときに決定(呼出)ボタン146Oを押下すると、図8(c)に示すような監視履歴が表示される。
店舗メニュー1経由の監視履歴の表示画面には、監視種別「0」及び「1」の監視履歴が混在して表示される。ここで、図8(c)に示した監視履歴は、図7(a)に示したデータ群d01に対応している。店舗メニュー1の監視履歴の表示(以下、監視履歴表示1という)では、種別「0」及び「1」が混在した監視履歴データの日時(日付、時刻)を降順にソートして、そのソート結果を8個ずつ順次表示するようにしている。この結果、遊技店の店員は、監視履歴表示1から、設定値変更に係わる履歴及び設定値変更に係わらない履歴の双方を確認することができる。
一方、図9(a)は店舗メニュー2の初期画面、図9(b)は「監視履歴」にカーソルが位置付いているときの店舗メニュー2画面、図9(c)は、監視履歴の表示画面である。図9(b)に示すように「監視履歴」にカーソルが位置付いてときに決定(呼出)ボタン146Oを押下すると、図9(c)に示すような監視履歴が表示される。
店舗メニュー2経由の監視履歴の表示画面には、種別「0」の監視履歴だけが表示される。ここで、図9(c)に示した監視履歴は、図7(b)に示したデータ群d02に対応している。店舗メニュー2の監視履歴の表示(以下、監視履歴表示2という)では、種別「0」の監視履歴データを抽出し、抽出した監視履歴データの日時(日付、時刻)を降順にソートして、そのソート結果を8個ずつ順次表示するようにしている。この結果、遊技店の店員は、監視履歴表示2から、設定値変更に係わらない履歴だけを確認することができる。
<監視履歴クリア処理>
次に、図10及び図11を用いて、監視履歴クリア処理について説明する。本実施形態では、監視履歴のクリア操作を行うと、RAM408に記憶されていた監視履歴が消去される監視履歴クリア処理が行われる。
ここで、本実施形態における監視履歴のクリア操作とは、設定値確認モード中に表示される店舗メニュー1を表示している状態において、決定(呼出)ボタン146Oを長押し、かつ設定値確認モードの終了操作、つまり設定キーを設定キースイッチ281に挿入して左回しをする操作を意味する。
本実施形態の監視履歴クリア処理は、このような監視履歴のクリア操作を行うと、監視履歴のクリア操作が行われた時点までの監視履歴だけではなく、監視履歴のクリア操作後、次回の電断までの間に発生した監視履歴も次回の電源立ち上げ時に消去するようにしている。
本実施形態の監視履歴クリア処理を従来の監視履歴クリア処理と比較して説明する。ここで、図10は、従来の監視履歴クリア処理を示すタイムチャートであり、図11は、本実施形態の監視履歴クリア処理を示すタイムチャートである。なお、図10及び図11は、遊技台を製造する工場内で遊技台の検査を行った後、遊技台を遊技店に設定するまでの作業工程を示したタイムチャートである。
従来、工場内において、遊技台に対して疑似的にエラーを発生させて、エラーをクリアすることを繰り返し行うような検査をする場合、このようなエラー事象及びエラー解除事象は監視履歴として記憶されるため、検査終了後には、工場から遊技台を出荷する前に、監視履歴クリア処理を行い、監視履歴を消去する必要があった。なお、上記検査には、監視履歴が記録され、かつ表示されるかという検査も含まれている。
しかしながら、この監視履歴クリア処理後に、意図せず、監視履歴として残されるような事象(例えば、前面扉の開閉など)を発生させてしまうと、この意図しない事象や電源断などの事象は監視履歴として残ってしまうため、監視履歴のクリア処理後の監視履歴に関しては、メーカー側の設置立会者が遊技台を遊技店に設置した後に、クリアする必要があった。なぜなら、監視履歴を残したままにしておくと、遊技台に残った監視履歴と、遊技店側の監視履歴(例えば、ホールコンピュータの監視履歴や店内カメラの監視履歴など)と、に不一致が生じてしまい、遊技店側に遊技台の状態を誤解させてしまうおそれがあるからである。そのため、メーカー側の設置立会者の作業を増大させてしまうことになっていた。
図10は、このことを時系列的に示している。まず、工場内において時点T1〜T4のそれぞれにおいて発生した監視事象(具体的には、エラーA発生、エラーA解除、エラーB発生、及びエラーB解除)は監視履歴として遊技台に記憶される。その後、時点T10(>T1〜T4)において監視履歴のクリア操作を行うと、時点T1〜T4に記憶された監視履歴はすべて消去される。つまりその後の時点T20(>T10)においては、遊技台に記憶されている監視履歴は存在しない。
その後、時点T21及びT22(>時点T20)において、意図しない前面扉の開閉が行われ、時点T30(>時点T22)において遊技台を電断すると、時点T30においては、時点T21、T22及びT30の監視事象(具体的には、扉閉鎖、扉開放、電断)が監視履歴として記憶されていることになる。
したがって、その後、この遊技台を遊技店に設置し、時点T31(>T30)において、遊技台の電源を立ち上げた場合には、その後の時点T40(>時点T31)において、監視履歴の表示操作を行うと、時点T21、T22、T30及び時点T40の監視事象(具体的には、扉閉鎖、扉開放、電断、電源投入)が監視履歴として記憶されているので、これらの監視履歴が表示されてしまう。すなわち、工場において記憶された監視履歴も遊技店において表示されてしまうという問題があった。
これに対して、本実施形態の監視履歴クリア処理は、監視履歴のクリア操作を行うと、監視履歴のクリア操作が行われた時点までの監視履歴だけではなく、監視履歴のクリア操作後、次回の電断までの間に発生した監視履歴も次回の電源立ち上げ時に消去するようにしている。
図11は、このことを時系列的に示している。まず、工場内において時点T1〜T4のそれぞれにおいて発生した監視事象(具体的には、エラーA発生、エラーA解除、エラーB発生、及びエラーB解除)は監視履歴として遊技台に記憶される。その後、時点T10(>T1〜T4)において監視履歴のクリア操作を行っても、時点T1〜T4に記憶された監視履歴は消去されない。つまりその後の時点T20(>T10)においては、時点T1〜T4に記憶された監視履歴は遊技台に存在している。そのため、本実施形態においては、監視履歴のクリア操作後であっても次回の電断を行う前であれば、上述した店舗メニュー1又は店舗メニュー2からクリア操作前の監視履歴を確認することができる。
その後、工場内の時点T21及びT22(>時点T20)において、意図しない前面扉の開閉が行われ、時点T30(>時点T22)において遊技台を電断すると、時点T30においては、さらに時点T21、T22及びT30の監視事象(具体的には、扉閉鎖、扉開放、電断)が監視履歴として追加して記憶される。すなわち、時点T30においては、時点T1、T2、T3、T4、T21、T22及びT30に発生した監視事象が監視履歴として遊技台に記憶されている。
したがって、その後、遊技台を遊技店に設置し、時点T31(>T30)において、遊技台の電源を立ち上げた場合には、この電源投入の時点T31以前の監視履歴を一括して消去するので、時点T1、T2、T3、T4、T21、T22及びT30に発生した監視事象の監視履歴が削除されることとなる。そのため、遊技店内のその後の時点T40(>時点T31)において、監視履歴の表示操作を行うと、時点T31に発生した監視事象(具体的には、電源投入)の監視履歴だけが表示されることとなる。
このように本実施形態では、工場内で監視履歴のクリア操作を行った後、意図しない監視履歴が発生したとしても、次回の電源立ち上げ時に、監視履歴のクリア操作を行われた時点までの監視履歴(時点T1、T2、T3及びT4に発生した監視事象の監視履歴)、及び監視履歴のクリア操作後、電断までの間に発生した監視履歴(T21、T22及びT30に発生した監視事象の監視履歴)が消去されるので、遊技台に残った監視履歴と、遊技店側の監視履歴(例えば、ホールコンの監視履歴や店内カメラの監視履歴など)とに差異が生じることはなく、遊技店側に変な誤解をさせてしまうことがない。また、遊技台を遊技店に設置後に監視履歴のクリア操作を行う必要がないので、メーカー側の設置立会者の作業負担を増加させることはない。
また、本実施形態では、監視履歴のクリア操作を行った場合、監視履歴のクリア操作を行った時点においては、それ以前に発生した監視履歴を消去せず、その後の電源立ち上げ時に消去する方法を採用している。これは、監視履歴のクリア操作を行った後でも電断までは、監視履歴のクリア操作前の監視履歴の確認を行えるようにするためである。例えば、監視履歴のクリア操作を行った後、遊技店側の監視履歴(例えば、ホールコンの監視履歴や店内カメラの監視履歴など)の異変に気が付いた場合、監視履歴のクリア操作を行った時点においてそれ以前に発生した監視履歴を消去する方法では、その後に監視履歴の表示を行ったとしても、消去した監視履歴を確認することはできないが、本実施形態のように次回の電源立ち上げ時に一括して監視履歴を消去する方法の場合には、監視履歴のクリア操作後であっても次回の電断を行う前であれば、上述した店舗メニュー1又は店舗メニュー2から監視履歴のクリア操作前の監視履歴を確認することが可能なので、遊技台の監視履歴と遊技店側の監視履歴とを照合することができる。
以下、スロットマシン100の動作について説明する。
<主制御部電源投入処理>
まず、図12を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部電源投入処理について説明する。なお、同図は、主制御部電源投入処理の流れを示すフローチャートである。
スロットマシン100の電源スイッチ282がONされると、主制御部300のCPU304にて、以下に説明する電源投入処理が実行される。
ステップS101では、各種のイニシャル処理(初期化処理)を行う。
ステップS102では、RAM308に異常があるか否かを判定する。RAM308に異常がある場合はステップS107に進み、異常がない場合はステップS103に進む。なお、RAM308の異常を検出する方法は種々考えられるが、例えば、同一の情報を2つの第1の記憶領域及び第2の記録領域に記憶しておき、電源投入後に、第1の記憶領域に記憶された情報と、第2の記憶領域に記憶された情報を比較し、両者が異なる場合に異常と判定する方法が一例として挙げられる。
ステップS103では、強制RAMクリアがON状態か否かを判定する。具体的には、電源が投入され、且つ前述したリセットスイッチ291のリセットボタンが長押し(例えば、5秒間の押下)されたことに基づき、強制RAMクリアのON状態とする。そして、強制RAMクリアがON状態の場合はステップS107に進み、OFF状態の場合はステップS104に進む。
ステップS104では、設定キースイッチ281がON状態か否かを判定する。設定キースイッチ281がON状態の場合はステップS106に進み、OFF状態の場合はステップS105に進む。
ステップS105では、復帰処理によりスロットマシン100を電源が遮断された前の状態に復帰し、後述する主制御部メイン処理を再開する。
ステップS106では、設定キースイッチ281がON状態のまま電源スイッチ282がON状態にされたので、設定値変更処理(詳細は後述)を行う。
ステップS107では、RAMクリア処理を行う。このRAMクリア処理では、使用スタックエリアを除く全てのRAM308の記憶領域をクリアする。
ステップS108では、初期状態処理を行う。この初期状態処理では、「設定値の記憶領域」や「RAM308のクリア時に使用するスタック領域を除く記憶領域」のクリア、自動精算及び打ち止めの有無などの設定、内部当選の有無の設定などを行い、後述する主制御部メイン処理を最初から開始する。
<設定値変更処理>
次に、図13を用いて、設定値変更処理について説明する。なお、同図は、図12のステップS106の設定値変更処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS201では、現在設定されている設定値(遊技モード)を設定値表示器293に表示させる。
ステップS202では、RAM308を初期化(RAMクリア)する。
ステップS203では、設定値変更モードが開始されたことを示す設定値変更開始コマンドを第1副制御部400に送信する準備を行う。
ステップS204では、設定値変更モード中であることを示す設定値変更信号の出力要求を行う。
ステップS205では、設定変更ボタン292の押下操作があったか否かを判定する。そして、設定変更ボタン292の押下操作があった場合はステップS206に進み、そうでない場合はステップS207に進む。
ステップS206では、設定値表示器293に表示されている設定値を設定値変更操作に基づいて更新する。この設定値の更新は、設定変更ボタン292を1回押下する毎に、現在設定されている設定値1〜6に対して1ずつ加算更新し、設定値が6を超えると1に戻ることを繰り返す。
ステップS207では、スタートレバー135の操作があったか否かを判定する。そして、スタートレバー135の操作があった場合はステップS208に進み、そうでない場合はステップS205に戻る。
ステップS208では、現在、設定値表示器293に表示されている設定値(変更操作ありで変更された設定値、変更操作なしで元々設定されていた設定値)をRAM308の設定値記憶領域に記憶し、設定値を確定する。
ステップS209では、扉開放センサ294に基づいて前面扉102が開放中であるか否かを判定する。前面扉102が開放中である場合には、ステップS210に進み、前面扉102が開放中でない場合には、ステップS209を繰り返す。
ステップS210では、設定キースイッチ281がONからOFFに切り替えられたか否かを判定する。そして、設定キースイッチ281がOFFにされた場合はステップS211へ進み、そうでない場合はステップS209の処理を繰り返す。
ステップS211では、設定値表示器293に表示されていた設定値を非表示とする。
ステップS212では、設定値変更モードが終了したことを示す設定値変更終了コマンドを第1副制御部400に送信する準備を行う。
ステップS213では、設定値変更信号の出力を停止する停止要求を行う。
なお、上記各ステップで準備された各種コマンドは、後述する主制御部タイマ割込処理のコマンド設定送信処理(図15のステップS1008)において第1副制御部400に送信され、上記各ステップで要求された各種信号は、後述する主制御部タイマ割込処理の外部信号出力処理(図15のステップS1007)において情報出力回路334を介して外部装置(例えば、ホールコンピュータ)に出力される。
また、ステップS209においてNOとなり、ステップS209を繰り返している最中に電断が発生し、再び電源投入する場合には、ステップS209に復帰するようになっている。同様にして、ステップS210においてNOとなり、ステップS210を繰り返している最中に電断が発生し、再び電源投入する場合には、ステップS210に復帰するようになっている。
このように本実施形態では、設定値変更処理において、設定値変更モードの開始条件を、設定キースイッチ281のON状態において電源投入状態とすること、としており(図12のステップS104:YES、S106、図13のステップS201〜S203)、前面扉102が開放状態であること、を条件としていない。また、設定値変更処理において、設定値変更モードの終了条件を、(1)設定キースイッチ281のON状態からOFF状態に変更すること(図13のステップS210:YES)、に加えて(2)前面扉102が開放状態であること(図13のステップS209:YES)、を条件としている。
<主制御部メイン処理>
次に、図14を用いて、主制御部300のメイン処理について説明する。なお、同図は、主制御部300のメイン処理の流れを示すフローチャートである。
遊技の基本的制御は、主制御部300のCPU304が中心になって行い、電源断等を検知しないかぎり、CPU304が同図の主制御部メイン処理を繰り返し実行する。
ステップS301では、遊技開始処理を実行する。遊技開始処理では、メダル補助収納ケース240のメダルオーバーフローに関するエラーチェック、自動発動役物(SRB)の設定、ボーナス信号の更新、メダルの規定枚数の設定、遊技開始を示す遊技開始コマンドの送信準備を行う。また、再遊技(リプレイ)に内部当選した場合には、メダル投入枚数に前回遊技で投入されたメダル投入枚数を設定し、再遊技(リプレイ)に内部当選しなかった場合には、非遊技状態の時間を監視する遊技アイドルタイマの設定を行う。
ステップS302では、メダル投入・スタート操作受付処理を実行する。ここではメダルの投入の有無をチェックし、メダルの投入に応じて入賞ライン表示ランプ120を点灯させる。また、第1副制御部400に対してメダルが投入されたことを示すメダル投入コマンドを送信する準備を行う。なお、前回の遊技で再遊技に入賞した場合は、前回の遊技で投入されたメダル枚数と同じ数のメダルを投入する処理を行うので、遊技者によるメダルの投入が不要となる。また、スタートレバー135が操作されたか否かのチェックを行い、スタート操作されたと判断した場合は、投入されたメダル枚数を確定するとともに、第1副制御部400に対してスタートレバー135が操作されたことを示すスタートレバー受付コマンドを送信する準備を行う。
ステップS303では、投入されたメダル枚数を確定し、有効な入賞ラインを確定する。
ステップS304では、乱数発生回路316で発生させた乱数を取得する。
ステップS305では、現在の遊技状態に応じてROM306に格納されている入賞役抽選テーブルを読み出し、これとステップS304で取得した乱数値とを用いて内部抽選を行う。内部抽選の結果、いずれかの入賞役(作動役を含む)に内部当選した場合には、内部当選した役の条件装置(フラグ)を作動させる(その入賞役のフラグがONになる)。また、このステップS305では、入賞役内部抽選の結果を示す内部抽選コマンドを第1副制御部400に送信する準備を行う。例えば、再遊技(リプレイ)に内部当選した場合には、再遊技(リプレイ)に内部当選したことを示す内部抽選コマンドを第1副制御部400に対して送信する準備を行い、入賞役内部抽選の結果がハズレ(役の非当選)の場合には、ハズレを示す内部抽選コマンドを第1副制御部400に対して送信する準備を行う。
ステップS306では、ステップS305の内部抽選結果に基づき、リール停止データを選択する。
ステップS307では、全リール110〜112の回転を開始させる。また、このステップS307では、リール110〜112が回転開始したことを示すリール回転開始コマンドを第1副制御部400に送信する準備を行う。
ステップS308では、ストップボタン137〜139の受け付けが可能になり、いずれかのストップボタンが押されると、押されたストップボタンに対応するリール110〜112の何れかをステップS306で選択したリール停止データに基づいて停止させる。全リール110〜112が停止するとステップS309へ進む。なお、このステップS308では、各停止操作に対しては停止操作したストップボタン137〜139に関する停止ボタン受付コマンド(詳しくは、第1停止操作に対しては、停止ボタン受付1コマンド、第2停止操作に対しては、停止ボタン受付2コマンド、第3停止操作に対しては、停止ボタン受付3コマンド)を第1副制御部400に送信する準備を行い、各リールの停止に対しては、リールの停止位置に関するリール停止コマンド(詳しくは、第1停止リールに対しては、リール停止1コマンド、第2停止操作に対しては、リール停止2コマンド、第3停止操作に対しては、リール停止3コマンド)を第1副制御部400に送信する準備を行う。
ステップS309では、入賞判定を行う。ここでは、有効化された入賞ライン114上に、何らかの入賞役に対応する絵柄組合せが表示された場合にその入賞役に入賞したと判定する。例えば、有効化された入賞ライン上に「スイカ図柄−スイカ図柄−スイカ図柄」が揃っていたならばスイカ入賞と判定する。また、このステップS309では、入賞判定の結果を示す表示判定コマンドを第1副制御部400に送信する準備を行う。
ステップS310では、メダル払出処理を行う。このメダル払出処理では、払い出しのある何らかの入賞役に入賞していれば、その入賞役に対応する枚数のメダルを払い出す。
ステップS311では、遊技状態を移行するための制御が行われる遊技状態制御処理を行う。例えば、BB(ビッグボーナス)入賞の場合には次回からBB遊技状態を開始できるよう準備する。また、このステップS311では、遊技状態を示す遊技状態コマンドを送信する準備を行う。例えば、遊技状態がBB遊技の場合には、BB遊技を示す遊技情報コマンドを送信する準備を行う。
以上により1ゲームが終了する。以降ステップS301へ戻って上述した処理を繰り返すことにより遊技が進行することになる。
なお、上記各ステップで準備された各種コマンドは、後述する主制御部タイマ割込処理のコマンド設定送信処理(図15のステップS1008)において送信される。
<主制御部タイマ割込処理>
次に、図15を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300は、所定の周期(本実施形態では約1.5msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップS1001では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
ステップS1002では、WDT314のカウント値が初期設定値(本実施形態では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDTを定期的に(本実施形態では、主制御部タイマ割込の周期である約1.5msに1回)リスタートを行う。
ステップS1003では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、各種センサ318のセンサ回路320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ318(例えば、扉開放センサ294、設定キースイッチセンサ、リセットスイッチセンサなど)ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。
ステップS1004では、各種遊技処理を行う。具体的には、割込みステータスを取得し(各種センサ318からの信号に基づいて各種割込みステータスを取得する)、このステータスに従った処理を行う。例えば、割込みステータスがメダル投入処理中であれば、メダル投入受付処理を行い、また、割込みステータスが払出処理中であれば、メダル払出処理を行う。
ステップS1005では、タイマ更新処理を行う。各種タイマをそれぞれの時間単位により更新する。
ステップS1006では、デバイス監視処理(詳しくは後述)を行う。
ステップS1007では、外部信号出力処理を行う。この外部信号出力処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路334を介してスロットマシン100とは別体の情報入力回路652に出力する。本実施形態では、設定値変更信号、設定値確認信号、扉開放信号などを出力する。
ステップS1008では、コマンド設定送信処理を行い、各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。本実施形態では、設定値変更開始コマンド、設定値変更終了コマンド、設定値確認開始コマンド、設定値確認終了コマンド、扉開放コマンド、扉閉鎖コマンド、エラーコマンドなどのコマンドが送信される。
ステップS1009では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS1011に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS1010に進む。
ステップS1010では、タイマ割込処理を終了する各種処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS1001で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定等行う。その後、図14に示す主制御部メイン処理に復帰する。
一方、ステップS1011では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポート初期化等の電断処理を行い、その後、図14に示す主制御部メイン処理に復帰する。
<デバイス監視処理>
次に、図16を用いて、デバイス監視処理について説明する。なお、同図は、図15のステップS1006のデバイス監視処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS1101では、リセット処理を実行する。リセット処理では、エラーが発生している場合においてエラーをリセットする操作が行われたときには、当該エラーをリセットする処理を行う。なお、エラーには、不正な操作に基づくエラー(不正エラー)と、不正な操作に基づかないエラー(単なる装置エラー)と、がある。
ステップS1102では、設定値確認処理(詳細は後述)を実行する。
ステップS1103では、扉開放監視処理を実行する。扉開放監視処理では、前面扉102の開放状態及び閉鎖状態を判定し、前面扉102が閉鎖状態から開放状態になった場合には、前面扉102が開放されていることを示す扉開放コマンドを第1副制御部400に送信する準備を行い、かつ前面扉102が開放されていることを示す扉開放信号を出力する要求を行う一方、前面扉102が開放状態から閉鎖状態になった場合には、前面扉102が閉鎖されていることを示す扉閉鎖コマンドを第1副制御部400に送信する準備を行い、かつ扉開放信号の出力を停止する停止要求を行う。
なお、本実施形態では、前面扉102の開放及び閉鎖の検出に関しては、エッジトリガ方式を採用している。すなわち、主制御部300のタイマ割込処理の入力ポート状態更新処理(図15のステップS1003)において更新される、扉開放センサ294からの検出信号がOFF信号からON信号に変化した時点において前面扉102が開放状態になったと判断し、扉開放センサ294からの検出信号がON信号からOFF信号に変化した時点において前面扉102が閉鎖状態になったと判断している。しかしながら、前面扉102の開放状態及び閉鎖状態の検出方法はこれに限定されない。例えば、レベルセンス方式を採用してもよい。この場合には、主制御部300のタイマ割込処理の入力ポート状態更新処理(図15のステップS1003)において更新される、扉開放センサ294からの検出信号のレベルがON信号のレベルにあるときに、前面扉102が開放状態であると判断し、扉開放センサ294からの検出信号のレベルがOFF信号のレベルにあるときに、前面扉102が閉鎖状態にあると判断する。
ステップS1104では、メダル投入監視処理を実行する。メダル投入監視処理では、メダル投入異常に関するエラーの有無を監視し、エラーを検出した場合にはエラー処理を実行する。エラー処理では、エラーステータスの設定、エラーステータスを含むエラーコマンドを第1副制御部400に送信する準備を行い、7セグメント(SEG)表示器にエラー表示を行う。
ステップS1105では、メダル払出監視処理を実行する。メダル払出監視処理では、メダル払出異常に関するエラーの有無を監視し、エラーを検出した場合にはエラー処理を実行する。エラー処理では、エラーステータスの設定、エラーステータスを含むエラーコマンドを第1副制御部400に送信する準備を行い、7セグメント(SEG)表示器にエラー表示を行う。
ステップS1106では、精算処理を実行する。精算処理では、スタートレバー操作までの精算ボタン134の有効期間において精算ボタン134が操作されたか否かを判定し、精算ボタン134が操作された場合には、メダルの精算を行い、精算されたことを示す精算コマンドを第1副制御部400に送信する準備を行う。
ステップS1107では、その他のデバイス監視処理を実行する。例えば、メダル補助収納ケース240のメダルオーバーフローに関するエラーの有無を監視し、エラーを検出した場合にはエラー処理を実行する。
なお、上記各ステップで準備された各種コマンドは、上述した主制御部タイマ割込処理のコマンド設定送信処理(図15のステップS1008)において第1副制御部400に送信され、また、上記各ステップで要求された各種信号は、上述した主制御部タイマ割込処理の外部信号出力処理(図15のステップS1007)において情報出力回路334を介して外部装置(例えば、ホールコンピュータ)に出力される。
<設定値確認処理>
次に、図17を用いて、設定値確認処理について説明する。なお、同図は、図16のステップS1102の設定値確認処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS1201では、設定値確認モードであるか否かを判定する。設定値確認モードである場合には、ステップS1207に進み、そうでない場合には、ステップS1202に進む。
ステップS1202では、設定値確認の操作が有効な期間であるか否かを判定する。具体的には、設定値確認の操作が有効な期間とは、遊技開始からスタートレバー135が操作されるまでの期間を示す。設定値確認操作が有効な期間である場合には、ステップS1203に進み、そうでない場合には、設定値確認処理を終了する。
ステップS1203では、設定キースイッチ281がON状態か否かを判定する。設定キースイッチ281がON状態の場合はステップS1204に進み、OFF状態の場合は設定値確認処理を終了する。
ステップS1204では、設定値確認の操作が有効な期間において設定キースイッチ281がON状態になっているので、設定値確認モードを開始すべく、設定値確認中フラグをONに設定し、現在設定されている設定値を設定値表示器293に表示させる。ここで、設定値確認中フラグは、設定値確認モードであるか否かを示すフラグであり、設定値確認中フラグがONである場合には、設定値確認モードであることを示す。
ステップS1205では、設定値確認モードが開始したことを示す設定値確認開始コマンドを第1副制御部400に送信する準備を行う。
ステップS1206では、設定値確認モード中であることを示す設定値確認信号の出力要求を行う。
ステップS1207では、扉開放センサ294に基づいて前面扉102が開放中であるか否かを判定する。前面扉102が開放中である場合には、ステップS1208に進み、前面扉102が開放中でない場合には、設定値確認処理を終了する。
ステップS1208では、設定キースイッチ281がONからOFFに切り替えられたか否かを判定する。そして、設定キースイッチ281がONからOFFにされた場合はステップS1209へ進み、そうでない場合は設定値確認処理を終了する。
ステップS1209では、前面扉102が開放中に設定キースイッチ281がONからOFFに切り替えられたので、設定値確認モードを終了すべく、設定値確認中フラグをOFFに設定し、設定値表示器293に表示されている設定値を非表示にする。
ステップS1210では、設定値確認モードが終了したことを示す設定値確認終了コマンドを第1副制御部400に送信する準備を行う。
ステップS1211では、設定値確認信号の出力を停止する停止要求を行う。
このように本実施形態では、設定値確認処理において、設定値確認モードの開始条件を、設定キースイッチ281がON状態であること、としており(図17のステップS1203:YES、S1204〜S1206)、前面扉102が開放状態であること、を条件としていない。また、設定値確認処理において、設定値確認モードの終了条件を、(1)設定キースイッチ281のON状態からOFF状態に変更すること(図17のステップS1208:YES、S1209〜S1211)、に加えて(2)前面扉102が開放状態であること(図17のステップS1207:YES、S1209〜S1211)、を条件としている。
なお、上記各ステップで準備された各種コマンドは、上述した主制御部タイマ割込処理のコマンド設定送信処理(図15のステップS1008)において第1副制御部400に送信され、また、上記各ステップで要求された各種信号は、上述した主制御部タイマ割込処理の外部信号出力処理(図15のステップS1007)において情報出力回路334を介して外部装置(例えば、ホールコンピュータ)に出力される。
<第1副制御部電源投入処理>
次に、図18を用いて、第1副制御部のCPU404が実行する第1副制御部電源投入処理について説明する。なお、同図は、第1副制御部電源投入処理の流れを示すフローチャートである。
スロットマシン100の電源スイッチ282がONされると、以下に説明する電源投入処理が実行される。
ステップS2001では、各種のイニシャル処理(初期化処理)を行う。
ステップS2002では、監視履歴クリアフラグがONであるか否かを判定する。ここで、監視履歴クリアフラグとは、RAM408に記憶されている監視履歴を消去するか否かを判定するフラグであり、監視履歴クリアフラグがONの場合には、監視履歴を消去し、監視履歴クリアフラグがOFFの場合には、監視履歴を消去しない。本実施形態では、後述する設定値確認終了処理において、監視履歴クリア要求がある場合、具体的には、決定(呼出)ボタン146Oが長押しされている場合に、ONに設定される(図24のステップS2803参照)。監視履歴クリアフラグがONである場合には、ステップS2003に進み、そうでない場合には、ステップS2004に進む。
ステップS2003では、監視履歴クリアフラグがONであるので、RAM408に記憶されている監視履歴を消去する監視履歴クリア処理を実行する(図11の時点T31参照)。この結果、電断前に監視履歴のクリア操作が行われた場合、(1)監視履歴のクリア操作前の監視履歴、(2)監視履歴のクリア操作後から電断までの監視履歴、の双方がこの時点において消去される。
ステップS2004では、電源投入の履歴は、遊技店側の監視履歴であるため、監視履歴に電源投入の履歴を追加して更新する(図11の時点T31参照)。詳しくは、監視事象の内容(電源投入)に、RTC424から取得した電源投入の日時、及び監視種別「1」を付した監視履歴データを作成し、作成した監視履歴データをRAM408の監視履歴領域に記憶する。
ステップS2005では、主制御部300から設定値変更開始コマンドを受信したか否かを判定する。設定値変更開始コマンドを受信した場合には、ステップS2007に進み、そうでない場合には、ステップS2006に進む。
ステップS2006では、復帰処理によりスロットマシン100を電源が遮断された前の状態に復帰し、後述する第1副制御部メイン処理を再開する。
ステップS2007では、初期状態処理を行う。この初期状態処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行い、第1副制御部メイン処理を最初から開始する。
<第1副制御部の処理>
次に、図19及び図20を用いて、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理、コマンド入力処理、コマンド受信割込処理、及びタイマ割込処理について説明する。なお、図19(a)は、第1副制御部メイン処理のフローチャート、図19(b)は、第1副制御部コマンド入力処理のフローチャート、図19(c)は、第1副制御部コマンド受信割込処理のフローチャートであり、図20は、第1副制御部400のタイマ割込処理のフローチャートである。
第1副制御部メイン処理のステップS2101では、タイマ変数が5以上か否かを判定し、タイマ変数が5となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が5以上となったときには、ステップS2102の処理に移行する。
ステップS2102では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS2103では、第1副制御部コマンド入力処理(詳しくは後述)を行う。第1副制御部コマンド入力処理では、主制御部300からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップS2104では、情報表示ボタン146の操作受付を判断する情報表示ボタン受付処理(詳しくは後述)を行う。
ステップS2105では、監視履歴の更新及び表示に関する監視履歴処理(詳しくは後述)を行う。
ステップS2106では、演出制御処理を行う。例えば、ステップS2103で新たなコマンドがあった場合、このコマンドに対応して実行される各イベント処理(例えば、スタートレバー操作時処理、ストップボタン操作時処理、入賞判定時処理など)の結果に基づいて、演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には各演出デバイス(スピーカ、ランプ、液晶画像表示装置、シャッタなど)の演出データの更新処理を行う。
ステップS2107では、音制御処理を行う。音制御処理では、ステップS2106で読み出した演出データの中に音源IC418への命令がある場合には、この命令を音源IC418に出力する。本実施形態では、監視履歴のクリア操作(設定値確認モードにおいて決定(呼出)ボタン146Oが長押し)が行われた場合には、監視履歴のクリア操作の受付を示す監視履歴クリア音声の出力要求が行われるので(後述する図24の設定値確認終了時処理のステップS2802:YES、S2804)、監視履歴クリア音声がスピーカ272及び277から出力される。
ステップS2108では、ランプ制御処理を行う。ランプ制御処理では、ステップS2106で読み出した演出データの中に各種ランプ420への命令がある場合には、この命令を駆動回路422に出力する。
ステップS2109では、情報出力処理を行う。情報出力処理では、ステップS2106で読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信する制御コマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行い、ステップS2101へ戻る。この結果、設定された制御コマンドは、第2副制御部500に送信される。本実施形態では、後述する、店舗メニュー1表示要求コマンド、店舗メニュー1非表示要求コマンド、店舗メニュー2表示要求コマンド、監視履歴表示要求コマンドなどを送信する。
次に、同図(b)を用いて、第1副制御部400コマンド入力処理について説明する。この第1副制御部400コマンド入力処理は、同図(a)のステップS2103の第1副制御部400コマンド入力処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS2201では、RAM408のコマンド記憶領域に未処理コマンドがあるか否かを判定する。未処理コマンドがある場合には、ステップS2202に進み、未処理コマンドがない場合には、第1副制御部400コマンド入力処理を終了する。
ステップS2202では、未処理コマンドに応じた処理にジャンプする。例えば、未処理コマンドが設定値確認開始コマンドの場合には、設定値確認開始時処理(詳しくは後述)、未処理コマンドが設定値確認終了コマンドの場合には、設定値確認終了時処理(詳しくは後述)、未処理コマンドが設定値変更開始コマンドの場合には、設定値変更開始時処理(説明は省略)、未処理コマンドが設定値変更終了コマンドの場合には、設定値変更終了時処理(説明は省略)、未処理コマンドが扉開放コマンドの場合には、扉開放時処理(詳しくは省略)、未処理コマンドが扉閉鎖コマンドの場合には、扉閉鎖時処理(詳しくは省略)、エラーコマンドの場合には、エラー時処理(詳しくは省略)、エラー解除コマンドの場合には、エラー解除時処理(詳しくは省略)にジャンプする。
次に、同図(c)を用いて、第1副制御部400のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS2301では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、図20を用いて、第1副制御部400のCPU404によって実行する第1副制御部タイマ割込処理について説明する。第1副制御部400は、所定の周期(本実施例では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップS2401では、図19(a)に示す第1副制御部メイン処理におけるステップS2101において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS2101において、タイマ変数の値が5以上と判定されるのは10ms毎(2ms×5)となる。
ステップS2402では、情報表示ボタン検出情報を更新する情報表示ボタン検出情報更新処理を実行する。情報表示ボタン検出情報更新処理では、情報表示ボタン146の6つのボタンそれぞれが押下状態(ON)にあるか非押下状態(OFF)にあるかを判定し、RAM408に記憶されている情報表示ボタン検出情報の押下情報を更新する。
ステップS2403では、演出用乱数値の更新処理等を行う。
ステップS2404では、電源の遮断を検知したか否かを監視する。そして、電源の遮断を検知した場合には、ステップS2406に進み、電源の遮断を検知していない場合には、ステップS2405に進む。
ステップS2405では、タイマ割込処理を終了する各種処理を行う。このタイマ割込終了処理では、タイマ割込処理の開始時に一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定等を行い、その後、図19(a)に示す第1副制御部メイン処理に復帰する。
一方、ステップS2406では、監視履歴に当該電断の履歴を追加し、更新する(図11の時点T30参照)。詳しくは、監視事象の内容(電断)に、RTC424から取得した電断の日時、及び監視種別「1」を付した監視履歴データを作成し、作成した監視履歴データをRAM408の監視履歴領域に記憶する。
ステップS2409では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM408の所定の領域に退避し、入出力ポート初期化等の電断処理を行い、停止する。
<情報表示ボタン受付処理>
次に、図21を用いて、情報表示ボタン受付処理について説明する。図21は、図19(a)のステップS2104の情報表示ボタン受付処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS2501では、情報表示ボタン146に対する操作受付が可能(有効)であるか否か(情報表示ボタン操作可能期間であるか否か)を判定する。ここで、情報表示ボタン操作可能期間は、上述したように、遊技開始後からメダル投入までの期間である(ただし、遊技開始後からメダル投入までの期間以外であっても、精算ボタン134の操作があった場合には、精算ボタン134の操作からメダル投入がなされるまでの間は再度、情報表示ボタン操作可能期間となる)。情報表示ボタン146に対する操作受付が可能(有効)である場合には、ステップS2502に進み、情報表示ボタン146に対する操作受付が不可能(無効)である場合には、情報表示ボタン受付処理を終了する。
ステップS2502では、情報表示ボタン146の中から実行ボタンを決定する実行ボタン決定処理を行う。実行ボタン決定処理では、RAM408に記憶されている情報表示ボタン検出情報を取得し、取得した情報表示ボタン検出情報の押下情報に基づいて、情報表示ボタン146の中から押下されたボタンを実行ボタンとして決定する。また、押下されたボタンが長押しされているか否かも判定する。
ステップS2503では、決定された実行ボタンは下選択ボタン146Dであり、下選択ボタン146Dが長押しされているか否かを判定する。決定された実行ボタンは下選択ボタン146Dであり、下選択ボタン146Dが長押しされている場合には、ステップS2504に進み、そうでない場合には、ステップS2506に進む。
ステップS2504では、扉開放コマンドの受信に基づき、前面扉102が開放状態にあるか否かを判定する。前面扉102が開放状態にある場合には、ステップS2505に進み、そうでない場合には、ステップS2506に進む。
ステップS2505では、演出画像表示装置157に店舗メニュー2を表示させる店舗メニュー2表示要求コマンドを第2副制御部500に送信する準備を行う。店舗メニュー2表示要求コマンドは、第1副制御部400メイン処理の情報出力処理(図19のステップS2109)において送信される。
ステップS2506では、決定された実行ボタンは決定(呼出)ボタン146Oであり、決定(呼出)ボタン146Oが長押しされているか否かを判定する。決定された実行ボタンは決定(呼出)ボタン146Oであり、決定(呼出)ボタン146Oが長押しされている場合には、ステップS2507に進み、そうでない場合には、ステップS2509に進む。
ステップS2507では、設定値確認開始コマンド及び設定値確認終了コマンドの受信有無に基づいて設定値確認モードであるか否かを判定する。具体的には、設定値確認開始コマンドを受信し、かつ設定値確認終了コマンドを受信していない場合には、設定値確認モードであると判定し、設定値確認開始コマンドを受信していない場合には、設定値確認モードでないと判定する。設定値確認モードである場合には、ステップS2508に進み、そうでない場合には、ステップS2509に進む。
ステップS2508では、監視履歴のクリア要求をありに設定する。ここで、監視履歴のクリア要求ありとは、監視履歴のクリア操作が行われたことを意味し、具体的には、設定値確認モードにおいて決定(呼出)ボタン146Oが長押しされたことを意味する。
ステップS2509では、その他の決定された実行ボタンの機能に応じた処理を実行する。
<監視履歴処理>
次に、図22を用いて、監視履歴処理について説明する。なお、同図は、図19(a)のステップS2105の監視履歴処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS2601では、監視履歴の更新要求があるか否かを判定する。ここで、監視履歴の更新要求があるか否かとは、監視事象を示すコマンドを受信したか否かを意味し、監視事象を示すコマンドを受信した場合には、監視履歴の更新要求がありと判断する。具体的には、設定値変更開始コマンド、設定値変更終了コマンド、設定値確認開始コマンド、設定値確認終了コマンド、扉開放コマンド、扉終了コマンド、各種エラーコマンド(メダル投入エラー、メダル払出エラー、ホッパエンプティエラー、オーバーフローエラーなど)、エラーリセットコマンドなどを受信した場合には、監視履歴の更新要求がありと判断する。監視履歴の更新要求があった場合には、ステップS2602に進み、そうでない場合には、ステップS2603に進む。
ステップS2602では、監視履歴更新処理を行う。監視履歴更新処理では、監視事象を示すコマンドに基づいた監視事象の内容に、RTC424から取得した日時情報、及び監視事象に対応付けられた監視種別を付して監視履歴データを作成し、作成した監視履歴データをRAM408の監視履歴領域に記憶する。
ステップS2603では、監視履歴の表示要求があるか否かを判定する。監視履歴の表示要求とは、店舗メニュー1又は2において監視履歴が選択されたことを意味する。監視履歴の表示要求がある場合には、ステップS2604に進み、そうでない場合には、監視履歴処理を終了する。
ステップS2604では、現在、店舗メニュー1が表示されているか否かを判定する。現在、店舗メニュー1が表示されている場合には、ステップS2605に進み、そうでない場合、つまりには、店舗メニュー2が表示されている場合には、ステップS2606に進む。
ステップS2605では、店舗メニュー1から監視履歴の表示要求があったので、監視種別「0」及び「1」の監視履歴データを取得する。
一方、ステップS2606では、店舗メニュー2から監視履歴の表示要求があったので、監視種別「0」の監視履歴データを取得する。
ステップS2607では、演出画像表示装置157に監視履歴を表示させる監視履歴表示要求コマンドを第2副制御部500に送信する準備を行う。この監視履歴表示要求コマンドには、ステップS2605又はS2606で取得した監視履歴データが含まれており、監視履歴表示要求コマンドは、第1副制御部400メイン処理の情報出力処理(図19のステップS2109)において送信される。
<設定値確認開始時処理>
次に、図23を用いて、設定値確認開始時処理について説明する。設定値確認開始時処理は、図19(b)のステップS2202において、未処理コマンドが設定値確認開始コマンドである場合に実行されるイベント処理である。なお、同図は、設定値確認開始時処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS2701では、演出画像表示装置157に店舗メニュー1を表示させる店舗メニュー1表示要求コマンドを第2副制御部500に送信する準備を行う。店舗メニュー1表示要求コマンドは、第1副制御部400メイン処理の情報出力処理(図19のステップS2109)において送信される。
ステップS2702では、設定値確認開始時処理におけるその他の処理を実行する。
<設定値確認終了時処理>
次に、図24を用いて、設定値確認終了時処理について説明する。設定値確認終了時処理は、図19(b)のステップS2202において、未処理コマンドが設定値確認終了コマンドである場合に実行されるイベント処理である。なお、同図は、設定値確認開始時処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS2801では、演出画像表示装置157に表示されている店舗メニュー1の表示を終了させる店舗メニュー1非表示要求コマンドを第2副制御部500に送信する準備を行う。店舗メニュー1非表示要求コマンドは、第1副制御部400メイン処理の情報出力処理(図19のステップS2109)において送信される。
ステップS2802では、監視履歴クリア要求があるか否かを判定する。監視履歴クリア要求は、監視履歴のクリア操作、具体的には、設定値確認モードにおいて決定(呼出)ボタン146Oが長押しされた場合に設定される(図21の情報表示ボタン受付処理のステップS2508参照)。監視履歴クリア要求がある場合には、ステップS2803に進み、そうでない場合には、ステップS2805に進む。
ステップS2803では、設定値確認モードにおいて決定(呼出)ボタン146Oが長押しされているので、次回の電源投入時に監視履歴をクリアすべく(図18のステップS2002:YES、S2003)、監視履歴クリアフラグをONに設定する。
ステップS2804では、監視履歴のクリア操作(設定値確認モードにおいて決定(呼出)ボタン146Oが長押し)が受け付けられたことを示す音声(以下、監視履歴クリア音声という)の出力要求を行う。この結果、上述した第1副制御部メイン処理の音制御処理(図19のステップS2107)において、スピーカ272、277から監視履歴クリア音声が出力されるので、監視履歴のクリア操作を行った者は、監視履歴クリアが受け付けられたことを明確に把握することができる。すなわち、監視履歴クリア音声は、設定値確認モードの終了時に監視履歴のクリア操作が受け付けられると出力される。
ステップS2805では、設定値確認開始時処理におけるその他の処理を実行する。
<第2副制御部の処理>
図25を用いて、第2副制御部500の処理について説明する。なお、同図(a)は、第2副制御部500のCPU504が実行するメイン処理のフローチャートである。同図(b)は、第2副制御部500のコマンド受信割込処理のフローチャートである。同図(c)は、第2副制御部500のタイマ割込処理のフローチャートである。同図(d)は、第2副制御部500の画像制御処理のフローチャートである。
まず、同図(a)を用いて、第2副制御部500のメイン処理について説明する。
電源投入が行われると、まずS4001で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポート初期設定や、RAM508内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップS4002では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS4003の処理に移行する。
ステップS4003では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS4004では、コマンド処理を行う。第2副制御部500のCPU504は、第1副制御部400のCPU404からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップS4005では、演出制御処理を行う。例えば、ステップS4004で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する演出データをROM506から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。
ステップS4006では、ステップS4005で読み出した演出データの中にシャッタ制御の命令がある場合には、この命令に対応するシャッタ制御を行う。
ステップS4007では、ステップS4005で読み出した演出データの中に画像制御の命令がある場合には、この命令に対応する画像制御処理を行い、ステップS4002へ戻る。画像制御処理では、画像データの転送指示、パラメータ設定、描画指示などを行い、演出画像表示装置157上に画像を表示する。例えば、所定のコマンドを第1副制御部40から受信した場合、当該所定のコマンドの内容に基づいて、ROM506に記憶されている画像データから演出画像を生成し、生成した演出画像を演出画像表示装置157に表示する。
本実施形態の場合、店舗メニュー1表示要求コマンドを受信した場合、ROM506に記憶されている店舗メニュー1用の画像データを用いて店舗メニュー1画像を演出画像表示装置157上に表示し(図8(a)参照)、店舗メニュー2表示要求コマンドを受信した場合、ROM506に記憶されている店舗メニュー2用の画像データを用いて店舗メニュー2画像を演出画像表示装置157上に表示する(図9(a)参照)。また店舗メニュー1非表示要求コマンドを受信した場合には、演出画像表示装置157上に表示されている店舗メニュー1の表示を終了し、店舗メニュー2非表示要求コマンドを受信した場合には、演出画像表示装置157上に表示されている店舗メニュー2の表示を終了する。
また、本実施形態の場合、監視履歴表示要求コマンドを受信した場合には、ROM506に記憶されている監視履歴表示用の枠組画像データと、第1副制御部400から受信した監視履歴データと、を合成して監視履歴表示画像を生成し、生成した監視履歴表示画像を演出画像表示装置157上に表示する(図8(c)、図9(c)参照)。
次に、同図(b)を用いて、第2副制御部500のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第2副制御部500が、第1副制御部400が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。
コマンド受信割込処理のステップS4101では、第1副制御部400が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM508に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、同図(c)を用いて、第2副制御部500のCPU504によって実行する第2副制御部タイマ割込処理について説明する。第2副制御部500は、所定の周期でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップS4201では、同図(a)に示す第2副制御部メイン処理におけるステップS4002において説明したRAM508のタイマ変数記憶領域の値に1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。
ステップS4202では、演出用乱数値などを更新する各種更新処理等を行う。
[第2実施形態]
上記第1実施形態では、次回の電源投入時に、RAM408に記憶されていた監視履歴をすべて消去する監視履歴クリア処理を実行したが、監視履歴クリア処理を実行するタイミングはこれに限定されない。例えば、次回の電断時に、RAM408に記憶されていた監視履歴をすべて消去する監視履歴クリア処理を実行してもよい(第2実施形態)。なお、以下においては、第1実施形態と異なる構成、機能及び処理のみ説明し、同一の構成、機能に関しては同一部位には同一符号を付して説明を省略する。
<第1副制御部電源投入処理>
図26は、第2実施形態の第1副制御部電源投入処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS12001では、各種のイニシャル処理(初期化処理)を行う。
ステップS12004では、電源投入の履歴は、遊技店側の監視履歴であるため、監視履歴に電源投入の履歴を追加して更新する(図11の時点T31参照)。詳しくは、監視事象の内容(電源投入)に、RTC424から取得した電源投入の日時、及び監視種別1を付した監視履歴データを作成し、作成した監視履歴データをRAM408の監視履歴領域に記憶する。
ステップS12005では、主制御部300から設定値変更開始コマンドを受信したか否かを判定する。設定値変更開始コマンドを受信した場合には、ステップS2007に進み、そうでない場合には、ステップS2006に進む。
ステップS12006では、復帰処理によりスロットマシン100を電源が遮断された前の状態に復帰し、前述の第1副制御部メイン処理(図19(a)参照)を再開する。
ステップS12007では、初期状態処理を行う。この初期状態処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行い、前述の第1副制御部メイン処理(図19(a)参照)を最初から開始する。
このように第2実施形態の第1副制御部電源投入処理によれば、第1実施形態(図18参照)と異なり、監視履歴クリア処理がないので、電源投入時において監視履歴は消去されない。
<第1副制御部タイマ割込処理>
図27は、第2実施形態の第1副制御部電源投入処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS12401では、図19(a)に示す第1副制御部メイン処理におけるステップS2101において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS2101において、タイマ変数の値が5以上と判定されるのは10ms毎(2ms×5)となる。
ステップS12402では、情報表示ボタン検出情報を更新する情報表示ボタン検出情報更新処理を実行する。情報表示ボタン検出情報更新処理では、情報表示ボタン146の6つのボタンそれぞれが押下状態(ON)にあるか非押下状態(OFF)にあるかを判定し、RAM408に記憶されている情報表示ボタン検出情報の押下情報を更新する。
ステップS12403では、演出用乱数値の更新処理等を行う。
ステップS12404では、電源の遮断を検知したか否かを監視する。そして、電源の遮断を検知した場合には、ステップS12406に進み、電源の遮断を検知していない場合には、ステップS12405に進む。
ステップS12405では、タイマ割込処理を終了する各種処理を行う。このタイマ割込終了処理では、タイマ割込処理の開始時に一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定等行い、その後、図19(a)に示す第1副制御部メイン処理に復帰する。
一方、ステップS12406では、監視履歴に当該電断の履歴を追加し、更新する(図11の時点T30参照)。詳しくは、監視事象の内容(電断)に、RTC424から取得した電断の日時、及び監視種別「1」を付した監視履歴データを作成し、作成した監視履歴データをRAM408の監視履歴領域に記憶する。
ステップS12407では、監視履歴クリアフラグがONであるか否かを判定する。ここで、監視履歴クリアフラグとは、RAM408に記憶されている監視履歴を消去するか否かを判定するフラグであり、監視履歴クリアフラグがONの場合には、監視履歴を消去し、監視履歴クリアフラグがOFFの場合には、監視履歴を消去しない。前述した設定値確認終了処理において、監視履歴クリア要求がある場合、具体的には、決定(呼出)ボタン146Oが長押しされている場合に、ONに設定される(図24のステップS2803参照)。監視履歴クリアフラグがONである場合には、ステップS12408に進み、そうでない場合には、ステップS12409に進む。
ステップS12408では、監視履歴クリアフラグがONであるので、RAM408に記憶されている監視履歴を消去する監視履歴クリア処理を実行する。この結果、電断前に監視履歴のクリア操作が行われたとしても、(1)監視履歴のクリア操作前の監視履歴、(2)監視履歴のクリア操作後から電断までの監視履歴、の双方がこの時点(電断時)において消去される。
ステップS12409では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM408の所定の領域に退避し、入出力ポート初期化等の電断処理を行い、停止する。
このように第2実施形態の第1副制御部タイマ割込処理によれば、第1実施形態(図20参照)と異なり、電断時に監視履歴クリア処理を行うようになっている。
<その他の実施形態>
第1実施形態及び第2実施形態では、電源投入時又は電断時にRAM408に記憶されている監視履歴すべてを一括して消去したが、消去タイミングは1回でなくてもよい。例えば、監視履歴クリア操作を受付けた時点において、当該時点までのRAM408に記憶されている監視履歴をすべて消去し、次いで、次回の電源投入時に、監視履歴クリア操作を受付けた時点以後のRAM408に記憶されている監視履歴をすべて消去するようにしてもよい。また、監視履歴クリア操作を受付けた時点において、当該時点までのRAM408に記憶されている監視履歴をすべて消去し、次いで、次回の電断時に、監視履歴クリア操作を受付けた時点以後のRAM408に記憶されている監視履歴をすべて消去するようにしてもよい。また、監視履歴クリア操作を受付けた時点において、当該時点までのRAM408に記憶されている監視履歴をすべて消去し、次いで、監視履歴クリア操作を受付けた時点以後においては、電断まで監視事象が発生するたびにRAM408に記憶された監視履歴をその都度消去するようにしてもよい。さらには、監視履歴クリア操作を受付けた時点において、当該時点までのRAM408に記憶されている監視履歴をすべて消去し、次いで、監視履歴クリア操作を受付けた時点以後においては、電断まで監視事象が発生しても監視履歴をRAM408に記憶しないようにしてもよい。
また、上記第1実施形態及び第2実施形態においては、それぞれの操作に基づいて、店舗メニュー1又は店舗メニュー2のいずれかを表示するようにしたが、店舗メニュー1又は店舗メニュー2の表示切り分け方法は、これに限定されない。例えば、時間(時刻)に基づいて店舗メニュー1又は店舗メニュー2の表示を切り分けてもよく、遊技店の営業時間外は店舗メニュー1を表示し、遊技店の営業時間内は店舗メニュー2を表示するようにしてもよい。この場合には、スロットマシン100に営業時間を設定する機能が備わっているので、予め営業時間(例えば、10時から23時まで)を設定しておき、店舗メニューの表示操作が行われた場合には、RTC424が取得した時刻に基づいて当該操作が行われた時刻が上記営業時間内か否かを判断し、営業時間内においては店舗メニュー2を表示し、営業時間外においては店舗メニュー1を表示するものである。なお、店舗メニュー1及び2を表示させるための操作は、遊技者は行うことができない操作、かつ遊技店側が行うことができる操作であればいずれでもよく、店舗メニュー1及び2を表示させるための操作を同一の操作としてもよいし、異なる操作としてもよい。
また、上記第1実施形態及び第2実施形態の監視履歴表示1においては、監視種別「0」及び「1」の監視履歴データが混在した状態で時系列に表示されたが、これとは別に、監視種別「0」及び「1」の監視履歴データを分けてそれぞれの監視種別ごとに表示してもよい。例えば、監視種別「0」の監視履歴データだけを時系列に並べた表を画面上の左側に表示し、監視種別「1」の監視履歴データだけを時系列に並べた表を画面上の右側に表示してもよい。なお、この場合、監視履歴表示1を表示する場合には、上述した表形式で、監視種別「0」及び「1」の監視履歴データを時系列に並べて表示し、監視履歴表示2を表示する場合には、上述した表形式で、監視種別「0」だけの監視履歴データを時系列に並べて表示するものである。
また、店舗メニュー1(監視履歴表示1)を表示するための操作は、遊技店の権限ある店員が行える操作であればよく、上記第1実施形態及び第2実施形態で述べた操作である、設定キーを設定キースイッチ281に挿入して右回しする操作に限定されるものではない。例えば、異なる専用キーに対する操作、暗証番号を入力する操作などでもよい。
また、店舗メニュー2(監視履歴表示2)を表示するための操作は、遊技店の一般の店員が行える操作であればよく、例えば、ドアキー孔140に対するキーを挿入して長右回しする操作、前面扉102内に設けられたスイッチ等に対する操作でもよい。
また、監視履歴のクリア操作も、遊技店の権限ある店員が行える操作であればよく、上記第1実施形態及び第2実施形態で述べた操作である、店舗メニュー1を表示している状態において、決定(呼出)ボタン146Oを長押し、かつ設定値確認モードの終了操作、つまり設定キーを設定キースイッチ281に挿入して左回しをする操作に限定されない。例えば、異なる専用キーに対する操作、暗証番号を入力する操作などでもよい。
<その他の遊技台>
さらには、上記実施形態においては、スロットマシンの監視履歴の表示及びクリア、並びに設定値変更(設定値確認)の条件について述べたが、パチンコなど他の遊技台の監視履歴の表示及びクリアにも適用可能である。
例えば、図28に示すような「所定の遊技領域1002に球を発射する発射装置1010と、発射装置1010から発射された球を入球可能に構成された入賞口1006と、入賞口に入球した球を検知する検知手段1008と、検知手段1008が球を検知した場合に球を払出す払出手段1012と、所定の図柄(識別情報)を変動表示する可変表示装置1004を備え、入賞口に遊技球が入って入賞することを契機として、可変表示装置1004が図柄を変動させた後に停止表示させて、遊技状態の推移を告知するようなパチンコ機1000」に上述した、監視履歴の表示及びクリア機能を設けてもよい。すなわち、監視履歴表示1及び2の操作、及び監視履歴のクリア操作は、上記第1及び第2実施形態で述べた種々の操作を適宜適用すればよい。
また、スロットマシン同様に、遊技モード(設定値)の設定が可能なパチンコ機である場合には、設定値変更モード(設定値確認モード)の開始条件及び終了条件を上記実施形態で述べた条件と同一にしてもよい。すなわち、設定値変更モード(設定値確認モード)の開始条件には、前面扉が開放状態であることを条件として含めず、設定値変更モード(設定値確認モード)の終了条件には、前面扉が開放状態であることを条件として含めるものである。
<実施形態のまとめ>
以上述べたように、上記実施形態の遊技台(例えば、スロットマシン100)によれば、遊技台に発生する事象を監視する監視手段(例えば、主制御部300、第1副制御部400、主制御部電源投入処理、主制御部タイマ割込処理、第1副制御部電源投入処理、第1副制御部メイン処理、第1副制御部タイマ割込処理)と、前記監視手段により監視された事象を監視履歴として記憶する記憶手段(例えば、第1副制御部400、RAM408など)と、前記記憶手段に記憶された監視履歴を表示させるための表示操作(例えば、前面扉102を開放中に設定キーを設定キースイッチ281に挿入して右回しの操作、前面扉102が開放された状態で下選択ボタン146Dを長押しする操作など)を受け付ける表示操作受付手段(例えば、設定キースイッチ281、主制御部300、各種センサ318、情報表示ボタン146、第1副制御部400、操作部センサ431)と、前記表示操作が受け付けられたことに基づいて、前記記憶手段に記憶された監視履歴を表示する表示手段(例えば、第2副制御部500、演出画像表示装置157)と、を備えた遊技台であって、前記記憶手段に記憶された監視履歴を消去するための消去操作(例えば、店舗メニュー1を表示中に決定(呼出)ボタン146Oを長押し、かつ設定キーを設定キースイッチ281に挿入して左回しをする操作)を受け付ける消去操作受付手段(例えば、設定キースイッチ281、主制御部300、各種センサ318情報表示ボタン146、第1副制御部400、操作部センサ431)と、前記消去操作が受け付けられたことに基づいて、前記記憶手段に記憶された監視履歴を消去する監視履歴消去手段(例えば、第1副制御部400、第1副制御部電源投入処理、第1副制御部タイマ割込処理など)と、を備え、前記消去操作は、電力の供給開始及び供給終了のいずれにも係わらない操作(例えば、電源スイッチ281のON操作、OFF操作)であり、前記監視履歴消去手段は、前記消去操作が受け付けられた受付タイミングでは、前記記憶手段に記憶された監視履歴を消去せず(例えば、図11の時点T10において時点T1から時点T4までの監視履歴を消去しない)、前記受付タイミング以降の次回の電力の供給が開始されるときに、前記記憶手段に記憶された監視履歴を消去する(例えば、図11の時点T31において時点T1から時点T30までの監視履歴を消去する)ものであり、前記表示手段は、前記受付タイミング以降であって、次回の電力の供給が終了する前に、前記表示操作が受け付けられた場合には、前記記憶手段に記憶された、前記受付タイミングまでの監視履歴を表示するものである、ことを第1の基本的構成とする。
この第1の基本的構成によれば、消去操作が受け付けられた受付タイミングでは、監視履歴を消去せず、次回の電源投入時に消去するので、履歴情報の消去操作を行った後でも電断までは、クリア操作前の履歴情報と遊技店が管理する履歴情報とを比較照合することにより、遊技台の状況を正確に把握することができる。
また、上記実施形態の遊技台(例えば、スロットマシン100)によれば、遊技台に発生する事象を監視する監視手段(例えば、主制御部300、第1副制御部400、主制御部電源投入処理、主制御部タイマ割込処理、第1副制御部電源投入処理、第1副制御部メイン処理、第1副制御部タイマ割込処理)と、前記監視手段により監視された事象を監視履歴として記憶する記憶手段(例えば、第1副制御部400、RAM408など)と、前記記憶手段に記憶された監視履歴を表示させるための表示操作(例えば、前面扉102を開放中に設定キーを設定キースイッチ281に挿入して右回しの操作、前面扉102が開放された状態で下選択ボタン146Dを長押しする操作など)を受け付ける表示操作受付手段(例えば、設定キースイッチ281、主制御部300、各種センサ318、情報表示ボタン146、第1副制御部400、操作部センサ431)と、前記表示操作が受け付けられたことに基づいて、前記記憶手段に記憶された監視履歴を表示する表示手段(例えば、第2副制御部500、演出画像表示装置157)と、を備えた遊技台であって、前記記憶手段に記憶された監視履歴を消去するための消去操作(例えば、店舗メニュー1を表示中に決定(呼出)ボタン146Oを長押し、かつ設定キーを設定キースイッチ281に挿入して左回しをする操作)を受け付ける消去操作受付手段(例えば、設定キースイッチ281、主制御部300、各種センサ318情報表示ボタン146、第1副制御部400、操作部センサ431)と、前記消去操作が受け付けられたことに基づいて、前記記憶手段に記憶された監視履歴を消去する監視履歴消去手段(例えば、第1副制御部400、第1副制御部電源投入処理、第1副制御部タイマ割込処理など)と、を備え、前記消去操作は、電力の供給開始及び供給終了のいずれにも係わらない操作(例えば、電源スイッチ281のON操作及びOFF操作のいずれでもない操作)であり、前記監視履歴消去手段は、前記消去操作が受け付けられた受付タイミングでは、前記記憶手段に記憶された監視履歴を消去せず(例えば、図11の時点T10において時点T1から時点T4までの監視履歴を消去しない)、前記受付タイミング以降の次回の電力の供給が終了するときに、前記記憶手段に記憶された監視履歴を消去するものであり(例えば、図11の時点T30において時点T1から時点T30までの監視履歴を消去する)、前記表示手段は、前記受付タイミング以降であって、次回の電力の供給が終了する前に、前記表示操作が受け付けられた場合には、前記記憶手段に記憶された、前記受付タイミングまでの監視履歴を表示するものである、ことを第2の基本的構成とする。
この第2の基本的構成によれば、消去操作が受け付けられた受付タイミングでは、監視履歴を消去せず、次回の電断時に消去するので、履歴情報の消去操作を行った後でも、クリア操作前の履歴情報と遊技店が管理する履歴情報とを比較照合することにより、遊技台の状況を正確に把握することができる。
上記第1の基本的構成及び第2の基本的構成において、前記監視手段は、前記受付タイミング以降も遊技台に発生する事象の監視を継続するものであり、前記記憶手段は、前記受付タイミング以降の前記監視手段により監視された事象を監視履歴として記憶するものであり、前記表示手段は、前記受付タイミング以降であって、次回の電力の供給が終了する前に、前記表示操作が受け付けられた場合には、前記受付タイミングまでの監視履歴と、前記受付タイミング以降の前記表示操作が受け付けられたタイミングまでの監視履歴と、を表示するものである、ことが好ましい(好適な構成1)。
この好適な構成1によれば、監視履歴の消去操作を行った後でも電断までは、消去操作前の監視履歴と、消去操作後の監視履歴と、を確認することができる。
また、上記第1及び第2の基本的構成、並びに上記好適な構成によれば、前記消去操作が受け付けられたときに該消去操作が受け付けられたことを示す報知を実行する報知手段(例えば、第1副制御部400、スピーカ272、277など)をさらに備える、ことが好ましい(好適な構成2)。
この好適な構成2によれば、消去操作が受け付けられたことを明確に知らせることができる。
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は、上述した実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、本発明の実施の形態に対して種々の変形や変更を施すことができ、そのような変形や変更を伴うものもまた、本発明の技術的範囲に含まれるものである。また、発明の実施の形態に記載された、作用及び効果は、本発明から生じる最も好適な作用及び効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用及び効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。