JP2017104322A - 遊技機 - Google Patents

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俊彦 鬼頭
秀徳 大熊
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秀徳 大熊
将啓 古都
Masahiro Koto
将啓 古都
貴紀 鳥越
Takanori Torigoe
貴紀 鳥越
久哲 村井
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久哲 村井
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Abstract

【課題】保留球を用いた先読み演出における演出効果を十分に発揮することのできる遊技機を提供する。【解決手段】サブCPU200aは、入賞時演出抽選を実行する。この入賞時演出抽選では、上記ステップS4011において参照した当該変動演出情報と、図46に示す入賞時演出抽選テーブルと、に基づいて、入賞時演出の実行の可否が決定される。さらに、入賞時演出を実行することが決定した場合には、この入賞時演出の内容についても決定される。【選択図】図42

Description

本発明は、遊技球を用いた遊技を行う遊技機に関する。
近年、パチンコ機に代表される遊技機では、保留球が記憶されたときに、この保留球についての結果(大当たり/ハズレ)を事前に判定し、この先読み判定の結果に基づいて保留球を用いた先読み演出を実行可能な遊技機が広く知られている。例えば、特許文献1には、先読み判定の結果に基づいて、保留球に係る保留表示の態様(例えば、色)を変化させる保留予告演出を実行可能な遊技機(以下、「従来の遊技機」という)について記載されている。
上記従来の遊技機では、先読み判定の結果に基づいて保留予告演出が実行されるため、保留表示の態様が変化した場合には、当該保留表示に係る保留球については、大当たりに当選している可能性が高いことを遊技者に示唆することができるようになっている。
特開2015−42226号公報
しかしながら、上記従来の遊技機では、保留予告演出は、保留球が記憶されたとき(始動入賞口に遊技球が入球したとき)に行われた先読み判定の結果に基づいて実行されるものであるため、保留球が記憶された時点で保留予告演出が実行されないと、当該保留球については、ハズレである可能性が高いと遊技者に認識されてしまう。すなわち、上記従来の遊技機では、保留球が記憶された時点で保留予告演出が実行されるか/実行されないかにより、当該保留球に対する遊技者の期待度が大きく異なってしまう。このように、上記従来の遊技機では、個々の保留球ごとに保留予告演出が実行されるため、他の保留球との関わりが無く、保留球を用いた先読み演出としては演出効果が乏しいという問題がある。
そこで、本発明は、上記問題を解決することを目的として、保留球を用いた先読み演出における演出効果を十分に発揮することのできる遊技機を提供する。
上記目的を達成するため、本発明は、遊技球の入球が可能な始動領域と、前記始動領域に遊技球が入球したときに判定情報を取得する判定情報取得手段と、前記判定情報取得手段により取得された前記判定情報が、遊技者に有利な遊技利益を付与する特別遊技を行う契機となる特別判定情報であるか否かを判定する当該判定手段と、前記当該判定手段による判定が行われている間に前記判定情報取得手段により取得された前記判定情報を、保留として所定数記憶する保留記憶手段と、前記保留記憶手段により前記保留として記憶されている前記判定情報が、前記特別判定情報であるか否かを判定する事前判定手段と、前記保留記憶手段に記憶されている前記保留の中に、前記特別判定情報と判定される特別保留があることを示唆する特別保留示唆演出を実行する保留示唆演出実行手段と、前記事前判定手段による事前判定結果に基づいて、前記保留示唆演出実行手段により前記特別保留示唆演出を実行させる契機となる契機保留とするか否かを決定する契機保留決定手段と、を備え、前記保留示唆演出実行手段は、前記契機保留決定手段により前記契機保留が決定された場合には、少なくとも、前記契機保留と、この契機保留よりも先に前記当該判定手段により判定される先行保留と、を含む複数個の前記保留が前記当該判定手段により判定されるまでの期間において、前記特別保留示唆演出を実行することが可能であるとともに、前記特別保留示唆演出が実行されている状態であって、前記保留記憶手段に前記保留として新たな保留が記憶された場合には、現在、前記当該判定手段により判定が行われている前記先行保留または前記契機保留の何れかについての当該判定結果に基づいて、当該新たな保留が記憶されたことを契機とする入賞時演出を実行する入賞時演出実行手段をさらに備えた、ことを特徴としている。
また、上記構成において、前記事前判定手段による事前判定結果に基づいて、前記保留の態様を変更させる保留態様変更手段をさらに備え、前記保留態様変更手段は、前記契機保留決定手段により決定された前記契機保留の態様を所定の割合で変更させない不変更手段を有する、ことを特徴としている。
また、上記構成において、前記入賞時演出実行手段は、前記入賞時演出として、前記新たな保留についての態様を所定期間変更させる保留態様期間変更演出と、前記新たな保留が記憶されたタイミングで特定の演出態様が発生する特定態様発生演出と、を実行することが可能である、ことを特徴としている。
また、上記構成において、前記契機保留決定手段は、前記保留記憶手段に記憶される前記保留が前記特別保留であるか否かに関わらず、この保留を前記契機保留として決定することが可能である、ことを特徴としている。
本発明によれば、保留球を用いた先読み演出における演出効果を十分に発揮することのできる遊技機を提供することができる。
本発明の実施形態に係るパチンコ機の外観斜視図である。 図1に示すパチンコ機の正面図である。 図1に示すパチンコ機の背面図である。 図1に示すパチンコ機の遊技盤の正面から見た図である。 図1に示すパチンコ機の構成を示すブロック図である。 大当たり決定乱数判定テーブルの詳細を示す図である。 当たり図柄乱数判定テーブルの詳細を示す図である。 アタッカー装置の作動テーブルの詳細を示す図である。 遊技状態設定テーブルの詳細を示す図である。 リーチグループ決定乱数判定テーブルの一部の詳細を示す図である。 ハズレ用のリーチモード決定乱数判定テーブルの一部の詳細を示す図である。 大当たり用のリーチモード決定乱数判定テーブルの一部の詳細を示す図である。 変動パターン乱数判定テーブルの一部の詳細を示す図である。 変動時間決定テーブルの一部の詳細を示す図である。 当たり決定乱数判定テーブルの詳細を示す図である。 普通図柄変動時間決定テーブルの詳細を示す図である。 開閉制御パターンテーブルの詳細を示す図である。 主制御基板におけるCPU初期化処理を示すフローチャートである。 主制御基板における電断時退避処理を示すフローチャートである。 主制御基板におけるタイマ割込処理を示すフローチャートである。 主制御基板におけるスイッチ管理処理を示すフローチャートである。 主制御基板における第1始動入賞口検出スイッチ入力処理を示すフローチャートである。 主制御基板における事前判定処理を示すフローチャートである。 主制御基板における特定領域検出スイッチ入力処理を示すフローチャートである。 主制御基板における一般領域検出スイッチ入力処理を示すフローチャートである。 主制御基板における特別遊技管理処理を示すフローチャートである。 主制御基板における特別図柄変動開始処理を示すフローチャートである。 主制御基板における変動演出パターン決定処理を示すフローチャートである。 主制御基板における特別図柄変動停止処理を示すフローチャートである。 主制御基板における停止後処理を示すフローチャートである。 主制御基板における特別遊技制御処理を示すフローチャートである。 主制御基板におけるV入賞設定処理を示すフローチャートである。 主制御基板における特別遊技終了処理を示すフローチャートである。 主制御基板における普通遊技管理処理を示すフローチャートである。 主制御基板における普通図柄変動開始処理を示すフローチャートである。 主制御基板における普通図柄変動停止処理を示すフローチャートである。 主制御基板における普通図柄停止後処理を示すフローチャートである。 主制御基板における可動片制御処理を示すフローチャートである。 副制御基板におけるメイン処理を示すフローチャートである。 副制御基板におけるタイマ割込処理を示すフローチャートである。 副制御基板のタイマ割込処理において行われるコマンド解析処理を示すフローチャートである。 コマンド解析処理内において行われる保留入賞時演出設定処理を示すフローチャートである。 コマンド解析処理内において行われる変動演出設定処理を示すフローチャートである。 保留先読み演出更新処理を示すフローチャートである。 保留表示抽選テーブルの詳細を示す図である。 入賞時演出抽選テーブルの詳細を示す図である。 演出表示装置において、入賞時演出が行われる場合の一例(その1)について説明する図である。 演出表示装置において、入賞時演出が行われる場合の一例(その2)について説明する図である。 演出表示装置において、入賞時演出が行われる場合の一例(その3)について説明する図である。
以下、本発明の実施形態では、遊技機の一例であるパチンコ機Pについて図面を参照しながら具体的に説明する。
図1および図2に示すように、パチンコ機Pは、遊技場の島設備に設置される縦長方形状の機枠1と、機枠1に扉状に開閉自在に取り付けられた本体枠2と、本体枠2の内側に収容される遊技盤14(図4参照)と、本体枠2の前面に扉状に開閉自在に取り付けられ、中央に大きく開口部4が形成されたガラス扉3と、このガラス扉3の開口部4に取り付けられた透明なガラス板10と、本体枠2の下側に開閉自在に配設され、遊技球を収容する受皿5を有する前面ボード6と、前面ボード6に取り付けられたハンドル7と、を具備している。
ガラス扉3は、左右方向の一端側(例えば、パチンコ機Pに正対して左側)においてヒンジ機構部9を介して本体枠2に連結されており、このヒンジ機構部9を支点として左右方向の他端側(例えば、パチンコ機Pに正対して右側)を本体枠2から開放させる方向に回動可能とされている。また、この他端側には、ガラス扉3を本体枠2に固定するロック機構が設けられている。ロック機構による固定は、専用の鍵によって解除することが可能となっている。また、ガラス扉3には、ガラス扉3が本体枠2から開放されているか否かを検出する扉開放スイッチ303(図5参照)も設けられている。
さらに、ガラス扉3の上部には上部スピーカ11が左右に1個ずつ取り付けられているとともに、ガラス扉3の右下部には下部スピーカ12が1個取り付けられており、遊技に関する様々な楽曲や効果音を出力することが可能となっている。なお、以下では、上部スピーカ11および下部スピーカ12をまとめて、スピーカ11,12と呼称する。
また、ガラス扉3の周囲にはLED等の発光体による発光が可能な装飾ランプ13A,13B,13C等が設けられており、これら装飾ランプ13A,13B,13Cでは、遊技の進行に合わせて種々の発光態様を行うことが可能となっている。
前面ボード6には遊技球を収容するとともに、外部に排出可能な受皿5が取り付けられている。この受皿5は、遊技者が投入した遊技球を収容するだけでなく、賞球として払い出された遊技球も収容可能となっている。また、本体枠2の下部には、遊技球を遊技領域15に向けて発射するための発射装置(図示しない)が取り付けられており、受皿5に収容されている遊技球がこの発射装置に1個ずつ供給される。
また、受皿5が遊技球で一杯になると、遊技球は下皿8に導かれることになる。この下皿8の底面には、当該下皿8から遊技球を排出するための玉抜き孔8bが形成されている。この玉抜き孔8bは、通常、開閉板(図示しない)によって閉じられているが、玉抜レバー8aを左右にスライドさせることにより、この玉抜レバー8aと一体となって開閉板がスライドし、玉抜き孔8bから下皿8の下方に遊技球を排出することが可能となっている。
そして、前面ボード6の右下に取り付けられたハンドル7を回動させると、ハンドル7内にあるタッチセンサ7aが、ハンドル7に遊技者が触れたことを検知し、払出・発射制御基板300にタッチ信号を送信する。払出・発射制御基板300は、タッチセンサ7aからタッチ信号を受信すると、発射用ソレノイド7cの通電を許可する。そして、ハンドル7の回転角度を変化させると、ハンドル7に直結しているギアが回転し、ギアに連結した発射ボリューム7bのつまみが回転する。この発射ボリューム7bの検出角度に応じた電圧が、発射装置に設けられた発射用ソレノイド7cに印加される。そして、発射用ソレノイド7cに電圧が印加されると、発射用ソレノイド7cが印加電圧に応じて作動するとともに、ハンドル7の回動角度に応じた発射強度で発射装置が遊技球を遊技領域15へと発射することができるようになっている。また、ハンドル7が初期位置に戻ると、発射ボリューム7bの検出角度が0度となり発射用ソレノイド7cに電圧が印加されなくなり、遊技球の発射が行われなくなる。
前面ボード6の中央部付近には、遊技者が押下操作および回転操作する演出操作装置60が設けられている。この演出操作装置60は、中央部分が押下式スイッチ(タッチボタン検出スイッチ61aにより押下操作を検出する)であるタッチボタン61と、周縁部が回転型セレクタ(回転操作検出スイッチ62aにより回動操作を検出する)であるセレクタスイッチ62と、で構成され、発展型の演出(例えば、ノーマルリーチからスーパーリーチに発展する内容の演出)において用いられたり、大当たり遊技中における演出や楽曲を選択する際に用いられたりする。また、スピーカ11,12の音量調整のためにも用いられる。
また、図3に示すように、このパチンコ機Pは、背面側に、主制御基板100、副制御基板200、払出・発射制御基板300等が設けられている。続いて、図4を参照して、本実施形態に係るパチンコ機Pの構成を詳しく説明していくことにする。
図4に示すように、遊技盤14は、その盤面に遊技領域15を有しており、遊技領域15は、本体枠2に装着した後、ガラス板10を介して観察することができる。遊技領域15は、遊技球を滑走させるガイドレール16aと遊技球規制レール16bとによって略円形状となるように区画形成されており、発射装置によって打ち出された遊技球はこの遊技領域15内を流下する。また、遊技領域15内には、演出表示装置40と、一般入賞口20と、ゲート22と、ステージ50と、第1始動入賞口(始動口)24および第2始動入賞口(始動口)26と、第1大入賞口71と、第2大入賞口81と、アウト口29等が設けられている。また、遊技領域15内には、多数の遊技釘17(図示のように遊技釘17は遊技盤14上に多数設けられている)と、風車21も設けられている。また、遊技盤14右下方の位置には、第1特別図柄表示装置30と、第2特別図柄表示装置31と、普通図柄表示装置32と、第1特別図柄保留表示器33と、第2特別図柄保留表示器34と、普通図柄保留表示器35とが設けられている。
第1始動入賞口24と第2始動入賞口26とは上下方向に間隔を空けて設けられているとともに、第2始動入賞口26は一対の可動片26bを有しており、始動入賞口開閉ソレノイド26c(図5参照)に通電がなされると一対の可動片26bが互いに離れる方向に回動して、第2始動入賞口26の入口を拡大するようになっている。
すなわち、第2始動入賞口26は、始動入賞口開閉ソレノイド26cが通電されておらず、一対の可動片26bが閉状態に維持される第1の態様と、始動入賞口開閉ソレノイド26cが通電され、一対の可動片26bが開状態となる第2の態様とに可動状態が制御される。
そして、第2始動入賞口26が上記第1の態様に制御されているときは、この第2始動入賞口26の真上に位置する第1始動入賞口24が障害物となって、第2始動入賞口26への遊技球の入賞を不可能または困難としている。一方で、第2始動入賞口26が上記第2の態様に制御されているときには、上記一対の可動片26bが受皿として機能し、第2始動入賞口26への遊技球の入球が容易となる。そして、第2始動入賞口26に遊技球が入球すると、所定個数(例えば、2個)の遊技球が賞球として遊技者に払い出される。また、第1始動入賞口24に遊技球が入球すると、所定個数(例えば、3個)の遊技球が賞球として遊技者に払い出される。
発射装置の発射強度が弱〜中のとき(所謂、ブッコミ狙いで遊技球を発射した場合)には、遊技球がルートLに示すように、遊技領域15の左側の領域18(演出表示装置40の左側)を流下することとなり、第1始動入賞口24に入賞する可能性があることとなる。なお、発射強度が弱〜中のときには、遊技球がゲート22を通過する可能性がないため、後述する普通図柄の抽選が行われない。そのため、第2始動入賞口26に入賞することが不可能となっている。このような発射強度で遊技球を発射しながら行う遊技を「左打ち遊技」ともいう。また、このことから、左打ち遊技において主に遊技球が流下することとなる、上記領域18を左打ち領域18ともいう。
また、発射装置の発射強度が中〜強のときには、遊技球がルートRに示すように、遊技領域15の右側の領域19(演出表示装置40の右側)を流下することとなり、ゲート22を通過する遊技球が増えることとなる。したがって、普通図柄の抽選が行われるため、第2始動入賞口26に入賞する可能性があることとなる。なお、この場合には、第2始動入賞口26への入賞に比べて低いものの、第1始動入賞口24にも入賞する可能性があるものとしている。このような発射強度で遊技球を発射しながら行う遊技を「右打ち遊技」ともいう。また、このことから、右打ち遊技において主に遊技球が流下することとなる、上記領域19を右打ち領域19ともいう。
第1特別図柄表示装置30は、第1始動入賞口24に遊技球が入賞することを契機に行われる第1特別図柄(第1特図)係る電子抽選(大当たりの抽選)の結果を表示するためのものである。また、第2特別図柄表示装置31は、第2始動入賞口26に遊技球が入賞することを契機に行われる第2特別図柄(第2特図)に係る電子抽選の結果を表示するためのものである。
より具体的には、特別図柄表示装置30,31は、特図に係る抽選結果を、第1特図あるいは第2特図(例えば、数字や絵柄)を変動させた後に停止させるといった態様で表示する。本実施形態では、特別図柄表示装置30,31として7セグメント表示器が用いられている。この特別図柄表示装置30,31は、演出表示装置40を見ている遊技者の視界に同時に入らないように遊技盤14の右下部分に離れて設けられている。そして、7セグメント表示器を点滅表示させることにより特図が変動し、その点滅が停止して点灯表示に変わることで特図の変動が停止する。この点滅中の時間が、特図(第1特図、第2特図)の変動時間である。
また、本実施形態では、第1始動入賞口24に遊技球が入賞したことに基づく抽選と、第2始動入賞口26に遊技球が入賞したことに基づく抽選とが同時に行われることはなく、その実行順序は遊技球の入賞順である。即ち、先に入賞した始動入賞口に係る遊技が終了してから次の入賞に基づく遊技が行われるようになっている。そのため、第1始動入賞口24と第2始動入賞口26の両方の抽選結果を同時に表示することはない。また、特別図柄表示装置30,31は、第1特図についての変動および停止に係る表示を行う第1特図表示装置30と、第2特図についての変動および停止に係る表示を行う第2特図表示装置31とから構成されている。
なお、上記した通り、本実施形態では、第1始動入賞口24と第2始動入賞口26の両方の抽選結果が同時に表示されることはないため、2つの始動入賞口24,26に遊技球が入賞したことに基づく抽選の結果を1つの特別図柄表示装置で表示するものとしてもよい。
そして、特図の変動中や後述する大当たり遊技中等、第1始動入賞口24または第2始動入賞口26に遊技球が入賞して、即座に大当たりの抽選が行えない場合には、一定の条件のもとでこの入賞が入賞記憶(保留)として記憶される。より詳細には、第1始動入賞口24に遊技球が入賞した入賞記憶は第1保留として記憶され、第2始動入賞口26に遊技球が入賞した入賞記憶は第2保留として記憶される。
これら両保留は、それぞれ記憶可能な保留の個数を4個に設定し、その個数(記憶されている保留の個数)は、それぞれ第1特別図柄保留表示器33と第2特別図柄保留表示器34とに表示される。なお、第1特別図柄保留表示器33および第2特別図柄保留表示器34は、それぞれ、2つのLEDから構成されており、例えば、第1保留が1つの場合には、第1特別図柄保留表示器33のうち1つのLEDが点灯し、第1保留が2つの場合には、第1特別図柄保留表示器33の2つのLEDがともに点灯する。また、第1保留が3つの場合には、第1特別図柄保留表示器33の1つのLEDが点灯し、もう1つのLEDは点滅する。さらに、第1保留が4つの場合には、第1特別図柄保留表示器33の2つのLEDが点滅する。なお、第2特別図柄保留表示器34においても、上記と同様に第2保留の個数が表示される。
演出表示装置40は、遊技盤14の略中央部に設けられ、第1始動入賞口24に遊技球が入賞することを契機に行われる第1特図に係る電子抽選の結果、または第2始動入賞口26に遊技球が入賞することを契機に行われる第2特図に係る電子抽選の結果に基づいて所定の演出態様を表示するものであって、本実施形態では液晶表示装置が用いられている。この演出表示装置40には、画面全体に背景画像が表示されるほか、所定の演出態様の一部として、第1特別図柄表示装置30に変動表示される第1特図、または第2特別図柄表示装置31に変動表示される第2特図と同期をとって演出図柄48(48a,48b,48c)が変動表示/停止表示されるようになっている。
また、演出表示装置40には、保留の個数を示す表示(保留表示)を行うための保留表示領域42,44が設けられている。具体的には、演出表示装置40の右下側に第1保留表示領域42が設けられ、演出表示装置40の左下側に第2保留表示領域44が設けられている。
第1保留表示領域42には、表示領域42a〜42dまで4つの表示領域が設けられており、それぞれ第1保留が1つの場合には表示領域42aに保留表示がなされ、第1保留が2つの場合には表示領域42aおよび表示領域42bに保留表示がなされ、第1保留が3つの場合には表示領域42a〜42cの3つに保留表示がなされ、第1保留が4つの場合には表示領域42a〜42dの4つに保留表示がなされるようになっている。以下では、第1保留表示領域42におけるそれぞれの表示領域42a〜42dに表示される保留表示のことを保留表示42a〜42dという。
そして、第1保留表示領域42の下方には、第1台座領域43が設けられており、この第1台座領域43には、表示領域42a〜42dに表示される保留表示42a〜42dがそれぞれ載ったような形状を成す台座43a〜43dが表示されている。すなわち、保留表示42aには台座43aが対応づけられ、保留表示42bには台座43bが対応づけられ、保留表示42cには台座43cが対応づけられ、保留表示42dには台座43dが対応づけられている。また、台座43a〜43dは、それぞれに対応付けられた保留表示42a〜42dが表示されているか否かに関わらず、常に表示されるものとなっている。
また、第2保留表示領域44にも、表示領域44a〜44dまで4つの表示領域が設けられており、保留の個数に応じて表示領域44aから44dに向かって順に保留表示がなされるようになっている。以下では、第2保留表示領域44におけるそれぞれの表示領域44a〜44dに表示される保留表示のことを保留表示44a〜44dという。
そして、また、第2保留表示領域44の下方には、第2台座領域45が設けられており、この第2台座領域45には、表示領域44a〜44dに表示される保留表示44a〜44dがそれぞれ載ったような形状を成す台座45a〜45dが表示されている。すなわち、保留表示44aには台座45aが対応づけられ、保留表示44bには台座45bが対応づけられ、保留表示44cには台座45cが対応づけられ、保留表示44dには台座45dが対応づけられている。また、台座45a〜45dは、それぞれに対応付けられた保留表示44a〜44dが表示されているか否かに関わらず、常に表示されるものとなっている。
例えば、図4に示す状態から1つの保留(表示領域42aに表示された保留表示)が処理されるときには、当該保留表示が、処理表示領域46上に移動して、処理保留表示として表示される。以下では、処理表示領域46において表示される処理保留表示のことを処理保留表示46という。
そして、処理表示領域46の下方にも、処理台座領域47が設けられており、処理表示領域46に表示される処理保留表示46が載ったような形状を成す処理台座47が表示されている。この処理台座47についても、処理保留表示46が表示されているか否かに関わらず、常に表示されるものとなっている。
また、第1台座領域43における各台座43a〜43d、第2台座領域45における各台座45a〜45d、および処理台座領域47は、演出表示装置40の表示画面40aにおける下端部の表示領域に表示された画像であるインターフェース領域IF(以下、「if領域IF」という)と接している。このif領域IFは、外見上は、表示画面40aの下端部の縁取りをする装飾部材の代わりにもなり得る形状、つまり、装飾部材のような形状の画像(装飾画像)となっている。
なお、このようなif領域IFを設けているのは、例えば、演出表示装置40(表示画面40a)一杯に演出画像を表示させると、演出表示装置40の周囲に設けられた本当の装飾部材等により、表示画面40aの縁部(上端部、下端部、左端部、右端部等)の表示が視認しづらくなることを理由として設けられているものである。したがって、装飾部材を模したような形状やデザイン的に凝らした形状の演出画像などのように、静的な演出画像を主に表示させるようにしている。これにより、表示画面40aにおける表示領域をできる限り無駄にせず、かつ、視認性を担保できるようにすることが可能となっている。
また、本実施形態におけるif領域IFは、表示画面40aの下端部のみとしたが、これに限られず、例えば、表示画面40aの四方の縁部(上端部、下端部、左端部、右端部)に設けるものであってもよいし、これらの何れかの組み合わせとしてもよい。さらには、表示画面40aにおける任意の位置(例えば、中央部分など)にif領域IFを設けるものであってもよい。
保留表示42a〜42d、保留表示44a〜44d、および処理保留表示46は、通常は灰色で表示されるが、例えば、所定条件が成立した場合には、青色や赤色等に変化したり、アイコン等に変化したりするものとなっている。
ゲート22は、遊技球が通過可能な構造を成しており、その内部には遊技球が通過したことを検知する磁気センサタイプのゲート検出スイッチ22aが内蔵されている。また、このゲート22を遊技球が通過したことを契機に行われる普通図柄(普図)に係る電子抽選の結果を表示するための普通図柄表示装置32が、特別図柄表示装置30,31に隣接して設けられている。この普通図柄表示装置32は、本実施形態では、一つのLEDランプで構成されており、普図当たりのときにLEDランプが点灯し、ハズレのときにはLEDランプが消灯するようになっている。なお、このLEDランプを点滅表示させることにより普図が変動し、その点滅が停止して点灯表示または消灯表示に変わることで普図の変動が停止する。この点滅中の時間が、普図の変動時間である。
また、ゲート22は、右打ち領域19にのみ設けられているため、上述したように、左打ち遊技を行っているときには、このゲート22に遊技球が通過する可能性はほぼ無いものといえる。したがって、左打ち遊技を行っているときには、普通図柄に係る電子抽選が行われず、第2始動入賞口26の一対の可動片26bが開状態となることがない。よって、左打ち遊技を行っているときには、第2始動入賞口26に遊技球が入賞することが不可能となるのである。
そして、普通図柄に係る電子抽選の結果、当たり(普図当たり)となった場合には、第2始動入賞口26への入賞が可能となる。すなわち、始動入賞口開閉ソレノイド26cに通電がなされ、一対の可動片26bが開状態となる第2の態様に可動状態が制御される。つまり、第2始動入賞口26は、ゲート22での抽選結果に応じて作動する。なお、第2始動入賞口26、一対の可動片26bおよび始動入賞口開閉ソレノイド26cからなる構成は、普通図柄に係る抽選に基づいて作動(開状態/閉状態)することから、「普通電動役物」とも呼ばれる。
そして、普通図柄の上限記憶個数も4個に設定されており、その記憶個数が、上記第1特別図柄保留表示器33および第2特別図柄保留表示器34と同様の態様によって、普通図柄保留表示器35において表示される。
なお、特別図柄表示装置30,31、普通図柄表示装置32、特別図柄保留表示器33,34および普通図柄保留表示器35の表示制御は、主制御基板100によって行われている(図5参照)。
演出表示装置40の上方には、演出役物装置41が設けられている。この演出役物装置41は、演出表示装置40の上方から下方に向けて、この演出表示装置40の前面を覆うように可動することが可能な可動役物装置である(構造や機構等は図示しない)。この演出役物装置41は、特定の条件(例えば、大当たりに当選する、スーパーリーチに発展する等)が成立した場合などに作動する。そして、演出役物装置41が作動すると、演出表示装置40の前面の一部が覆われたような形態となる(図示しない)。
また、演出表示装置40の下方には、ステージ50が設けられている。このステージ50は、遊技球が転動しながら一時的に滞在する構造物である。このステージ50の中央には溝52が形成されており、この溝52の真下の位置には第1始動入賞口24が配されている。そのため、溝52から落下した遊技球は、高い確率で第1始動入賞口24へと導かれる。
第1アタッカー装置70は、第1始動入賞口24に遊技球が入賞することを契機に行われる第1特図に係る電子抽選の結果、大当たり(特図当たり)となって大当たり遊技に移行した場合、または第2始動入賞口26に遊技球が入賞することを契機に行われる第2特図に係る電子抽選の結果、大当たり(特図当たり)となって大当たり遊技に移行した場合に所定の回数だけ開放される装置である。つまり、第1アタッカー装置70は、両始動入賞口24,26での抽選結果に応じて作動する。なお、第1アタッカー装置70は、特別図柄に係る抽選に基づいて作動(開放/閉鎖)する装置であることから、「特別電動役物」とも呼ばれる。
そして、この第1アタッカー装置70は、遊技盤14の盤面に対して水平な軸を中心として前後方向に開閉する板状の蓋部材70bを備えており、第1大入賞口開閉ソレノイド70c(図5参照)を駆動することにより蓋部材70bが水平軸回りに回動する構成となっている。そして、蓋部材70bが開いた状態では遊技領域15の下部に設けられた第1大入賞口71が露呈されるから、遊技者は、その第1大入賞口71に遊技球を入賞させることができる。
つまり、第1アタッカー装置70は、常態では蓋部材70bが第1大入賞口71を閉じているため、第1大入賞口71に遊技球が入賞することはないが、大当たり遊技に移行すると、蓋部材70bが所定のラウンド数だけ開放されて第1大入賞口71が露呈されることとなる。このため、大当たり遊技においては、遊技球を第1大入賞口71内に入賞させることが可能となる。そして、第1大入賞口71に遊技球が入賞すると、所定個数(例えば、10個)の遊技球が賞球として遊技者に払い出される。即ち、遊技者は、第1大入賞口71に遊技球を入賞させることによって出玉を獲得できるのである。なお、第1大入賞口71は、横長な長方形の開口であり、第1アタッカー装置70の蓋部材70bは、この第1大入賞口71の形状とほぼ同じ形状を成している。なお、大当たり遊技の詳細については後述する。
第2アタッカー装置80は、第1アタッカー装置70の上方に設けられており、第1始動入賞口24に遊技球が入賞することを契機に行われる第1特図に係る電子抽選の結果、大当たり(特図当たり)となって大当たり遊技に移行した場合、または第2始動入賞口26に遊技球が入賞することを契機に行われる第2特図に係る電子抽選の結果、大当たり(特図当たり)となって大当たり遊技に移行した場合、当該大当たり遊技における所定のラウンドにて開放される装置である。この第2アタッカー装置80には、第2アタッカー装置80内に入球した遊技球が入賞可能な特定領域82が設けられており、この特定領域82に遊技球が入賞すると、高確率遊技回数(X)が所定回数だけ付与される。
第2アタッカー装置80は、遊技盤14の盤面に対して垂直な軸を中心として左右方向に開閉する可動片80bを備えており、第2大入賞口開閉ソレノイド80c(図5参照)を駆動することにより可動片80bが垂直軸回りに回動する構成となっている。そして、可動片80bが開いた状態では遊技領域15の下部に設けられた第2大入賞口81が露呈されることとなる。この第2大入賞口81内には、通路81A、特定領域82、一般領域83が設けられており、通路81Aは、一般領域83に向かって下り傾斜を成している。
特定領域82は、一般領域83に向かう下り傾斜の途中に設けられている。また、特定領域82には、所定のタイミングで開閉するスライド板82bが設けられており、このスライド板82bは、通路81Aの底面(遊技球が転動する転動面)の一部を形成している。
そして、スライド板82bは、スライド板開閉ソレノイド82c(「特定領域開閉ソレノイド82c」ともいう、図5参照)を駆動することにより通路81Aの底面に沿ってスライド移動することが可能となっている。
スライド板82bが閉状態に維持されているときは、スライド板82bは通路81Aの底面の一部を形成した状態となり、特定領域82が塞がれた状態となる。このため、特定領域82に遊技球が入賞不可能な状態となる。
一方、スライド板82bが開状態に維持されているときは、スライド板82bが通路81Aの底面においてスライド移動することにより、スライド板82bにより形成されていた通路81Aの底面の一部が開放した状態となり、特定領域82が露出した状態となる。このため、特定領域82に遊技球が入賞可能な状態となる。
このように、スライド板82bが駆動されることにより、第2大入賞口81内に進入した遊技球は、通路81Aを一般領域83に向かって転動していき、スライド板82bが開状態に維持されているときには、通路81Aを転動する途中で特定領域82に入賞することとなる(経路ABで示すルートを辿る)。一方、スライド板82bが閉状態に維持されているときには、特定領域82に入賞することなく、通路81Aを転動していき一般領域83に入賞することとなる(経路ACで示すルートを辿る)。
したがって、大当たり遊技において、第2アタッカー装置80が開放された所定のラウンドに、この第2アタッカー装置80内に遊技球が入球すると、特定領域82に遊技球が入賞する可能性があることとなる。
また、図示はしないが、特定領域82に入賞した遊技球が排出される通路と、一般領域83に入賞した遊技球が排出される通路とは、遊技盤内部において合流する構造となっており、この合流する箇所に第2大入賞口検出スイッチ81aが設けられている。すなわち、第2大入賞口検出スイッチ81aは、特定領域82に入賞した遊技球および一般領域83に入賞した遊技球を共に検出することが可能となっている。そして、第2大入賞口検出スイッチ81aが遊技球を検出すると、所定個数(例えば、3個)の遊技球が賞球として払い出される。すなわち、第2大入賞口81に遊技球が入賞すると、上記所定個数(3個)の遊技球が賞球として遊技者に払い出される。
なお、第2アタッカー装置80は、特別図柄に係る抽選に基づいて作動(開放/閉鎖)する装置であることから、「特別電動役物」とも呼ばれる。
なお、第2大入賞口開閉ソレノイド80cと、スライド板開閉ソレノイド82cの作動するタイミングは所定時間だけずれている(詳細は後述する)。
また、一般入賞口20に遊技球が入賞すると、所定個数(例えば、6個)の遊技球が賞球として遊技者に払い出される。そして、一般入賞口20、第1始動入賞口24、第2始動入賞口26、第1大入賞口71および第2大入賞口81の何れにも入らなかった遊技球は、アウト口29から回収される。なお、一般入賞口20、第1始動入賞口24、第2始動入賞口26、第1大入賞口71および第2大入賞口81の内部にはそれぞれ遊技球の通過を検出する、一般入賞口検出スイッチ20a、第1始動入賞口検出スイッチ24a、第2始動入賞口検出スイッチ26a、第1大入賞口検出スイッチ71a、第2大入賞口検出スイッチ81a、特定領域検出スイッチ82aおよび一般領域検出スイッチ83a(図5参照)が設けられている。
なお、第2大入賞口検出スイッチ81aを設けずに、特定領域検出スイッチ82aと一般領域検出スイッチ83aとにより第2大入賞口81に入賞した遊技球を検出するスイッチを構成するものとしてもよい。
次に、図5を用いて、パチンコ機Pを構成する各制御基板等について説明する。
主制御基板100は遊技の基本動作を制御する。この主制御基板100は、メインCPU100a、メインROM100b、メインRAM100cを備えている。メインCPU100aは、各検出スイッチや各種タイマカウンタからの入力信号に基づいて、メインROM100bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、各装置や表示器を直接制御したり、あるいは演算処理の結果に応じて他の基板にコマンドを送信したりする。メインRAM100cは、メインCPU100aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
上記主制御基板100の入力側には、一般入賞口検出スイッチ20a、ゲート検出スイッチ22a、第1始動入賞口検出スイッチ24a、第2始動入賞口検出スイッチ26a、第1大入賞口検出スイッチ71a、第2大入賞口検出スイッチ81a、特定領域検出スイッチ82aおよび一般領域検出スイッチ83aが接続されており、遊技球の検出信号が主制御基板100に入力するようにしている。
また、主制御基板100の出力側には、第2始動入賞口26の一対の可動片26bを開閉動作させる始動入賞口開閉ソレノイド26cと、第1アタッカー装置70の蓋部材70bを開閉動作させる第1大入賞口開閉ソレノイド70cと、第2アタッカー装置80の可動片80bを開閉動作させる第2大入賞口開閉ソレノイド80cと、スライド板82bを開閉動作させるスライド板開閉ソレノイド82cと、が接続される。
さらに、主制御基板100の出力側には、第1特別図柄表示装置30、第2特別図柄表示装置31、普通図柄表示装置32、第1特別図柄保留表示器33、第2特別図柄保留表示器34および普通図柄保留表示器35が接続されており、出力ポートを介して各種信号が出力される。
また、主制御基板100は、遊技店のホールコンピュータ等において遊技機の管理をするために必要となる外部情報信号を払出・発射制御基板300に出力する。
主制御基板100のメインROM100bには、遊技制御用のプログラムや各種の遊技の決定に必要なデータ、テーブルが記憶されている。
例えば、特別図柄の当否結果を判定する際に参照される大当たり決定乱数判定テーブル(図6(a)、図6(b)参照)、特別図柄の種別を決定する際に参照される当たり図柄乱数判定テーブル(図7(a)、図7(b)参照)、アタッカー装置70,80の開閉パターンを決定する作動テーブル(図8(a)〜(f)参照)、特別遊技の終了後の遊技状態を決定するための遊技状態設定テーブル(図9参照)、変動演出パターンを決定する際に参照される各種テーブル(図10〜図14参照)、普通図柄の当否結果を判定する際に参照される当たり決定乱数判定テーブル(図15参照)、普通図柄の変動時間を決定するための普通図柄変動時間決定テーブル(図16参照)、第2始動入賞口26の一対の可動片26bの作動を制御するための開閉制御パターンテーブル(図17参照)等がメインROM100bに記憶されている。これら各種テーブルの具体例は図6乃至図17において、後述する。
なお、上述したテーブルは、本実施形態におけるテーブルのうち、特徴的なテーブルを一例として列挙しているに過ぎず、遊技の進行にあたっては、この他にも不図示のテーブルやプログラムが多数設けられている。
主制御基板100のメインRAM100cは、複数の記憶領域を有している。
例えば、メインRAM100cには、普通図柄保留数(G)記憶領域、普通図柄保留記憶領域、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域、判定記憶領域、第1特別図柄記憶領域、第2特別図柄記憶領域、V入賞有効フラグ記憶領域、高確率遊技回数(X)記憶領域、時短遊技回数(J)記憶領域、ラウンド遊技回数(R)記憶領域、開放回数(K)記憶領域、遊技状態記憶領域、遊技状態バッファ、判定記憶領域(第0記憶部)、普図判定記憶領域、普図停止図柄データ記憶領域、演出用伝送データ格納領域、図柄種別データ処理領域、グループ種別データ処理領域、変動パターン番号データ処理領域、タイマカウンタ、変動時間タイマカウンタ、普図変動時間タイマカウンタ、普図停止表示時間カウンタ等が設けられている。そして、遊技状態記憶領域は、時短遊技フラグ記憶領域、高確率遊技フラグ記憶領域、特図実行フェーズデータ記憶領域、普図実行フェーズデータ記憶領域を備えている。なお、上述した記憶領域も一例に過ぎず、この他にも多数の記憶領域が設けられている。
電源基板600には、この電源基板600に電力を給電するための電源プラグ601が設けられているとともに、コンデンサからなるバックアップ電源を備えており、パチンコ機Pに供給する電源電圧を監視し、電源電圧が所定値以下となったときに、電断検知信号を主制御基板100に出力する。より具体的には、電断検知信号がハイレベルになるとメインCPU100aは動作可能状態になり、電断検知信号がローレベルになるとメインCPU100aは動作停止状態になる。バックアップ電源はコンデンサに限らず、例えば、電池でもよく、コンデンサと電池とを併用して用いてもよい。
副制御基板200は、主に遊技中や待機中等の各演出を制御する。この副制御基板200は、サブCPU200a、サブROM200b、サブRAM200cを備えており、主制御基板100に対して、当該主制御基板100から副制御基板200への一方向に通信可能に接続されている。サブCPU200aは、主制御基板100から送信されたコマンド、または、タッチボタン検出スイッチ61a、回転操作検出スイッチ62a、タイマカウンタ200dからの入力信号に基づいて、サブROM200bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、当該処理に基づいて、対応するデータを画像制御基板400またはランプ制御基板500に送信する。サブRAM200cは、サブCPU200aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。また、タイマカウンタ200dは、各種演出等に係る時間を計測する機能を有している。
副制御基板200のサブROM200bには、演出制御用のプログラムや各種の遊技に必要なデータ、テーブルが記憶されている。
例えば、主制御基板100から受信した変動パターン指定コマンドに基づいて演出パターンを決定するための変動演出パターン決定テーブル(図示省略)、停止表示する演出図柄48の組み合わせを決定するための演出図柄パターン決定テーブル(図示省略)等がサブROM200bに記憶されている。なお、上述したテーブルは、本実施形態におけるテーブルのうち、特徴的なテーブルを一例として列挙しているに過ぎず、遊技の進行にあたっては、この他にも不図示のテーブルやプログラムが多数設けられている。
副制御基板200のサブRAM200cは、複数の記憶領域を有している。
サブRAM200cには、コマンド受信バッファ、遊技状態記憶領域、演出モード記憶領域、演出パターン記憶領域、演出図柄記憶領域、判定記憶領域(第0記憶領域)、第1保留記憶領域、第2保留記憶領域等が設けられている。なお、上述した記憶領域も一例に過ぎず、この他にも多数の記憶領域が設けられている。
払出・発射制御基板300は、遊技球の発射制御と賞球の払い出し制御を行う。この払出・発射制御基板300は、払出・発射CPU300a、払出・発射ROM300b、払出・発射RAM300cを備えており、主制御基板100に対して、双方向に通信可能に接続されている。払出・発射CPU300aは、遊技球が払い出されたか否かを検知する払出球計数スイッチ302、扉開放スイッチ303、タイマカウンタからの入力信号に基づいて、払出・発射ROM300bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、当該処理に基づいて、対応するデータを主制御基板100に送信する。また、払出・発射制御基板300の出力側には、遊技球の貯留部から所定数の賞球を遊技者に払い出すための賞球払出装置(図示しない)の払出モータ301が接続されている。払出・発射CPU300aは、主制御基板100から送信された払出個数指定コマンドに基づいて、払出・発射ROM300bから所定のプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、払出モータ301を制御して所定の賞球を遊技者に払い出す。このとき、払出・発射RAM300cは、払出・発射CPU300aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
また、払出・発射制御基板300には、遊技情報出力端子板308が接続されている。この遊技情報出力端子板308は、払出・発射制御基板300を介して主制御基板100において生成された外部情報信号を遊技店のホールコンピュータ700に出力するための基板である。遊技情報出力端子板308は、遊技場内LAN(図示しない)を介してホールコンピュータ700に接続される。
また、払出・発射制御基板300には、下皿8の満タン状態を検出する下皿満タン検出スイッチ304が接続されている。この下皿満タン検出スイッチ304は、賞球として払い出される遊技球を下皿8に導く通路に設けられており、遊技球検出信号が払出・発射制御基板300に入力されるようになっている。
そして、下皿8に所定数量以上の遊技球が貯留されて満タン状態になると、下皿8に向かう通路内に遊技球が滞留し、下皿満タン検出スイッチ304から払出・発射制御基板300に向けて、遊技球検出信号が連続的に入力される。払出・発射制御基板300は、遊技球検出信号が所定時間連続して入力された場合に、下皿8が満タン状態であると判断し、下皿満タンコマンドを主制御基板100に送信する。一方、下皿満タンコマンドを送信した後、遊技球検出信号の連続入力が途絶えた場合には、満タン状態が解除されたと判断し、下皿満タン解除コマンドを主制御基板100に送信する。
また、払出・発射制御基板300は、タッチセンサ7aからのタッチ信号および発射ボリューム7bからの入力信号を読み出し、発射用ソレノイド7cを通電制御し、遊技球を発射させる。
ここで、発射用ソレノイド7cの回転速度は、払出・発射制御基板300に設けられた水晶発振器の出力周期に基づく周波数から、約99.9(回/分)に設定されている。これにより、1分間における発射遊技球数は、発射用ソレノイド7cが1回転する毎に1個発射されるため、約99.9(個/分)となる。すなわち、遊技球は約0.6秒毎に発射されることになる。
画像制御基板400は、上記演出表示装置40の画像表示制御を行うための図示しない画像CPU、画像ROM、画像RAM、VRAMと、音声CPU、音声ROM、音声RAMとを備えている。この画像制御基板400は、上記副制御基板200に双方向通信可能に接続されており、その出力側に上記演出表示装置40およびスピーカ11,12を接続している。
上記画像ROMには、演出表示装置40に表示される演出図柄48や背景等の画像データが多数格納されており、画像CPUが副制御基板200から送信されたコマンドに基づいて所定のプログラムを読み出すとともに、所定の画像データを画像ROMからVRAMに読み出して、演出表示装置40における表示制御をする。なお、画像CPUは、演出表示装置40に対して、背景画像表示処理、演出図柄表示処理、キャラクタ画像表示処理など各種画像処理を実行するが、背景画像、演出図柄画像、キャラクタ画像は、演出表示装置40の表示画面上において重畳表示される。
また、上記音声ROMには、スピーカ11,12から出力される音声のデータが多数格納されており、音声CPUは、副制御基板200から送信されたコマンドに基づいて所定のプログラムを読み出すとともに、スピーカ11,12における音声出力制御をする。
ランプ制御基板500は、遊技盤14に設けられた盤面ランプ(図示しない)およびガラス扉3に設けられた装飾ランプ13A,13B,13C、演出操作装置60の内部に設けられるとともに、この演出操作装置60を発光させるLED60bを含めた各種発光装置を制御する。また、演出役物装置41を動作させるソレノイドやモータ等の駆動源(図示しない)を通電制御する。このランプ制御基板500は、副制御基板200に接続されており、副制御基板200から送信されたデータに基づいて、上記の各制御を行うこととなる。
次に、図6〜図17を参照して、メインROM100bに記憶されている各種テーブルの詳細について説明する。
図6(a)、図6(b)は、特別図柄の停止結果を大当たりとするか否かを判定する際に参照する大当たり決定乱数判定テーブルを示す図である。この大当たり決定乱数判定テーブルは、図6(a)に示す、低確率時において大当たり決定乱数を判定する低確率判定テーブルと、図6(b)に示す、高確率時において大当たり決定乱数を判定する高確率判定テーブルとから構成されている。
具体的に、大当たり決定乱数は、第1始動入賞口24に遊技球が入賞したことを契機に(第1始動入賞口検出スイッチ24aからの検出信号が主制御基板100に入力されたタイミングで)、または、第2始動入賞口26に遊技球が入賞したことを契機に(第2始動入賞口検出スイッチ26aからの検出信号が主制御基板100に入力されたタイミングで)取得される。また、各始動入賞口24,26に入賞した場合には、それぞれ1つの大当たり決定乱数が取得される。
この大当たり決定乱数は主制御基板100内に設けられた乱数発生器等(図示しない)にて生成されるハードウェア乱数である。このハードウェア乱数は、周期的に入力されるクロック信号に基づいてカウンタの値を所定の範囲(例えば、0〜65535までの範囲)で1ずつ更新させることにより生成される。
なお、本実施形態において、ハードウェア乱数の乱数生成に係る更新速度は、後述のソフトウェア乱数の更新速度と比較して速くしており、抽出されるカウンタ値(所謂、擬似乱数)のランダム性を向上させている。
ここで、図6(b)に示す高確率判定テーブルは、図6(a)に示す低確率判定テーブルよりも大当たりとなる確率が高くなっており、より詳しく言うと、高確率判定テーブルは、大当たりの当選確率がおよそ1/110.3、低確率判定テーブルは、大当たりの当選確率がおよそ1/399.6(所謂、MAXスペック)に設定されている。つまり、高確率判定テーブルの方が、低確率判定テーブルに比べておよそ3.6倍大当たりに当選する確率が高くなるように設定されている。
なお、本実施形態では、第1特図および第2特図ともに同じ大当たり決定乱数判定テーブル(低確率判定テーブルおよび高確率判定テーブル)を参照するものとしている。
また、説明の便宜上、これ以降の説明において、低確率判定テーブルを参照して第1特図について大当たりの当否に係る抽選が行われる遊技状態、または低確率判定テーブルを参照して第2特図について大当たりの当否に係る抽選が行われる遊技状態のことを「低確率遊技状態」という。また、高確率判定テーブルを参照して第1特図について大当たりの当否に係る抽選が行われる遊技状態、または高確率判定テーブルを参照して第2特図について大当たりの当否に係る抽選が行われる遊技状態のことを「高確率遊技状態」という。また、後述する、非時短用判定テーブル(図15(a))を参照して普通図柄に係る抽選が行われる遊技状態のことを「非時短遊技状態」といい、時短用判定テーブル(図15(b))を参照して普通図柄に係る抽選が行われる遊技状態のことを「時短遊技状態」という。
また、本実施形態では、大当たり決定乱数とは別に、転落決定乱数が設けられており、この転落決定乱数とは、上述した高確率遊技状態を低確率遊技状態に移行させる、いわゆる、転落の当否に係る抽選(以下、「転落抽選」という)を行うために用いられる乱数である。この転落抽選は、図6(c)に示す転落抽選判定テーブル(転落決定乱数判定テーブルと同意)を参照して行われる。
転落決定乱数についても、大当たり決定乱数と同じように、第1始動入賞口24に遊技球が入賞したことを契機に(第1始動入賞口検出スイッチ24aからの検出信号が主制御基板100に入力されたタイミングで)、または、第2始動入賞口26に遊技球が入賞したことを契機に(第2始動入賞口検出スイッチ26aからの検出信号が主制御基板100に入力されたタイミングで)取得される。また、各始動入賞口24,26に入賞した場合には、それぞれ1つの転落決定乱数が取得される。
この転落決定乱数は主制御基板100内に設けられた乱数発生器等(図示しない)にて生成されるハードウェア乱数である。このハードウェア乱数は、周期的に入力されるクロック信号に基づいてカウンタの値を所定の範囲(例えば、0〜65535までの範囲)で1ずつ更新させることにより生成される。
ここで、図6(c)に示す転落抽選判定テーブルでは、当たりとなる確率(つまり、転落抽選に当選する確率)は、およそ1/500.2となっており、図6(b)に示す高確率判定テーブルにおける大当たりとなる確率(1/110.3)よりもかなり低い確率となっている。これにより、高確率遊技状態がある程度継続しうる可能性を高めるようにしている。
なお、詳細は後述するが、本実施形態では、大当たりの当否に係る抽選に先んじて、転落抽選が行われる。また、低確率遊技状態においては、転落抽選の結果は無効とされる(転落させる必要がないため)。このため、転落決定乱数は、高確率遊技状態の場合にのみ取得するようにしてもよい。
図7は、特別図柄の種別を決定する際に参照する当たり図柄乱数判定テーブルを示す図である。この当たり図柄乱数判定テーブルでは、当たり図柄乱数に基づいて、特別図柄の種別が判定される。
具体的には、上述した図6(a)または図6(b)において、大当たりとなる大当たり決定乱数値を取得した場合には、当該大当たり決定乱数値を取得した始動入賞口に対応して、図7(a)の第1特図大当たり用の当たり図柄乱数判定テーブルまたは第2特図大当たり用の当たり図柄乱数判定テーブルにより当たり図柄乱数が判定される。なお、図6(a)または図6(b)において、大当たりとならない(つまり、ハズレとなる)大当たり決定乱数値を取得した場合には、当たり図柄乱数判定テーブルによる判定は行われない。
当たり図柄乱数は、上述した大当たり決定乱数と同様に、第1始動入賞口24に遊技球が入賞したことを契機に(第1始動入賞口検出スイッチ24aからの検出信号が主制御基板100に入力されたタイミングで)、または、第2始動入賞口26に遊技球が入賞したことを契機に(第2始動入賞口検出スイッチ26aからの検出信号が主制御基板100に入力されたタイミングで)取得される。また、各始動入賞口24,26に入賞した場合には、それぞれ1つの当たり図柄乱数が取得される。
この当たり図柄乱数は主制御基板100内にて生成されるソフトウェア乱数である。このソフトウェア乱数は、周期的(例えば4ミリ秒毎)に入力される割り込み信号に基づいてループカウンタの値を所定の範囲(例えば、0〜99までの範囲)で1ずつ更新させることにより生成される。
また、上述した大当たり決定乱数が大当たりに当選しているか否か(特別図柄の当否)を決定するものであるのに対して、当たり図柄乱数は、特別図柄の種別を決定するためのものである。すなわち、大当たりの内容(種別、ラウンド数、電サポ回数、アタッカー開放パターン)が当たり図柄乱数により決定される。
図7(a)に示すように、第1特図大当たり用の当たり図柄乱数判定テーブルにおいては、特別図柄の種別として、特別図柄1〜特別図柄3の5つの種別が予め決められている。上述した図6(a)または図6(b)において、大当たりとなる大当たり決定乱数値を取得した場合には、このとき取得された1の当たり図柄乱数値により、特別図柄1〜特別図柄3のうちの何れかに特別図柄の種別が決定されることになる。
より詳細に説明すると、図7(a)に示す第1特図大当たり用の当たり図柄乱数判定テーブルにおいて、当たり図柄乱数の値が0〜33までのものに対して特別図柄1(第1特別図柄表示装置30に表示される特別図柄の組み合わせは、「16R通常1図柄」が対応づけられている)が、当たり図柄乱数の値が34〜39までのものに対して特別図柄2(第1特別図柄表示装置30に表示される特別図柄の組み合わせは、「16R特定1図柄」が対応づけられている)が、当たり図柄乱数の値が40〜99までのものに対して特別図柄3(第1特別図柄表示装置30に表示される特別図柄の組み合わせは、「10R特定1図柄」が対応づけられている)が、それぞれ対応付けられている。なお、上記それぞれの選択される割合は、図示のとおりである。
また、図7(b)に示すように、第2特図大当たり用の当たり図柄乱数判定テーブルにおいては、特別図柄の種別として、特別図柄4および特別図柄5の2つの種別が予め決められている。上述した図6(a)または図6(b)において、大当たりとなる大当たり決定乱数値を取得した場合には、このとき取得された1の当たり図柄乱数値により、特別図柄4および特別図柄5の何れかに特別図柄の種別が決定されることになる。
より詳細に説明すると、図7(b)に示す第2特図大当たり用の当たり図柄乱数判定テーブルにおいて、当たり図柄乱数の値が0〜69までのものに対して特別図柄4(第2特別図柄表示装置31に表示される特別図柄の組み合わせは、「16R特定2図柄」が対応付けられている)が、当たり図柄乱数の値が70〜99までのものに対して特別図柄5(第2特別図柄表示装置31に表示される特別図柄の組み合わせは、「4R特定1図柄」が対応づけられている)が、それぞれ対応付けられている。
なお、詳しくは後述するが、特別図柄の種別に対応づけられた図柄の組み合わせにおいて、「16R」は大当たり遊技におけるラウンド数が16ラウンドであることを、「10R」はラウンド数が10ラウンドであることを、「4R」はラウンド数が4ラウンドであることを意味している。
また、「実質7R」、「実質4R」とは、当該大当たり遊技におけるラウンド数とは別に、実際に賞球を獲得可能なラウンド数を表している。例えば、特別図柄1では、当該大当たり遊技における16ラウンドのうち、賞球を獲得可能なラウンド数が7ラウンドとなっている。また、特別図柄2では、当該大当たり遊技における16ラウンドのうち、賞球を獲得可能なラウンド数が7ラウンドとなっている。また、特別図柄3では、当該大当たり遊技における10ラウンドのうち、賞球を獲得可能なラウンド数が4ラウンドとなっている。
そして、「特定」は当該大当たり遊技の終了後から遊技状態が高確率遊技状態に設定される可能性が高い大当たり(後述する)を意味し、「通常」は当該大当たり遊技の終了後から遊技状態が高確率遊技状態に設定される可能性が低い大当たり(後述する)をそれぞれ意味している。また、本実施形態では、特別図柄2〜特別図柄5の何れの種別の特別図柄であれば、当該大当たり遊技の終了後からは遊技状態がほぼ高確率遊技状態に設定されるものとなっており、特別図柄1では、当該大当たり遊技の終了後からは遊技状態がほとんど高確率遊技状態に設定されることがないものとなっている(詳細は後述する)。そして、遊技状態が高確率遊技状態に設定されると、当該高確率遊技状態での遊技が転落抽選に当選するまで継続する。言い換えれば、高確率遊技状態において転落抽選に当選すると低確率遊技状態に移行することとなる。
なお、上述した図6(a)または図6(b)において、大当たりとならない(つまり、ハズレとなる)大当たり決定乱数値を取得した場合には、ハズレ用の特別図柄0が当該図柄として決定される。この特別図柄0には、特別図柄表示装置30,31に表示される特別図柄の組み合わせとして、「ハズレ図柄」が対応づけられている。
このように、本実施形態では、第1特図および第2特図において、決定されうる特別図柄の種別が異なっているだけでなく、第2特図の方が第1特図に比べると、遊技者にとって有利なテーブル構成となっている(詳細は後述する)。
図8(a)〜(e)は、第1アタッカー装置70または第2アタッカー装置80の開閉パターンが対応づけられた、アタッカー装置の作動テーブルを示す図である。アタッカー装置の作動テーブルは、特別図柄の種別ごとに別々のテーブルが設けられている。
「ラウンド遊技回数(R)」とは、大当たり遊技中にラウンド遊技が何回実行されるかを定めたものである。本実施形態では、大当たり遊技中のラウンド遊技の回数は、4回(R=4、4ラウンド)と、10回(R=10、10ラウンド)と、16回(R=16、16ラウンド)と、の3種類がある。
「開放回数(K)」とは、大当たり遊技中においては、当該大当たり遊技中の1回のラウンド遊技において第1アタッカー装置70または第2アタッカー装置80が開放状態となる回数のことをいう。本実施形態では、何れの大当たり遊技であっても、所定のラウンド遊技(最終回目のラウンド遊技)では、第2アタッカー装置80が開放し、その他のラウンド遊技では、第1アタッカー装置70が開放する。また、大当たり遊技中の1回のラウンド遊技において、第1アタッカー装置70が開放する回数は、1回となっており、第2アタッカー装置80が開放する回数は、1〜2回となっている。
「開放時間」とは、アタッカー装置(第1アタッカー装置70および第2アタッカー装置80共に含む)が開放状態に維持される時間のことをいう。本実施形態では、1回のラウンド遊技における開放時間が「29.0秒」×1回に設定されるラウンド遊技と、開放時間が「0.1秒」×1回に設定されるラウンド遊技と、「0.1秒」×1回+「28.0秒」×1回に設定されるラウンド遊技と、がある。
例えば、開放時間が「29.0秒」または「28.0秒」に設定されたラウンド遊技では、第1アタッカー装置70または第2アタッカー装置80が開放状態となってから第1大入賞口71または第2大入賞口81に遊技球を複数個以上、入賞させることが十分に可能であるが、開放時間が「0.1秒」に設定されたラウンド遊技では、第1アタッカー装置70または第2アタッカー装置80が開放状態となっても、0.1秒で直ちに閉じてしまうため、第1大入賞口71または第2大入賞口81に遊技球を入賞させることは困難である。
なお、大当たり遊技における1回のラウンド遊技において、所定個数(例えば、8個)の入賞があった場合には、上記したそれぞれの開放時間が経過していなくても、第1アタッカー装置70または第2アタッカー装置80は閉鎖状態となる。
「閉鎖時間(インターバル時間)」とは、大当たり遊技の場合に、各ラウンド遊技間または各開放間に第1アタッカー装置70または第2アタッカー装置80が閉鎖する時間のことをいう。
このように、本実施形態では、先に述べた特別図柄(第1特図または第2特図)の種別が決定されると、その種別に基づいて、図8(a)〜(e)に示す第1作動テーブル〜第7作動テーブルの何れか1つが決まるようになっている。
図8(a)に示す第1作動テーブルは、特別図柄の種別が「特別図柄1(16R通常1図柄)」の場合に決定され、この第1作動テーブルにより制御された大当たり遊技は、1回目〜8回目のラウンド遊技における第1アタッカー装置70の開放回数が1回で、かつ、開放時間が「0.1秒」に設定され、9回目〜15回目のラウンド遊技における第1アタッカー装置70の開放回数が1回で、かつ、開放時間が「29.0秒」に設定される。そして、最終回目(16回目)のラウンド遊技における第2アタッカー装置80の開放回数が1回で、かつ、開放時間は「0.1秒」に設定された大当たり遊技となる。
図8(b)に示す第2作動テーブルは、特別図柄の種別が「特別図柄2(16R特定1図柄)」の場合に決定され、この第2作動テーブルにより制御された大当たり遊技は、1回目〜9回目のラウンド遊技における第1アタッカー装置70の開放回数が1回で、かつ、開放時間が「0.1秒」に設定され、10回目〜15回目のラウンド遊技における第1アタッカー装置70の開放回数が1回で、かつ、開放時間が「29.0秒」に設定される。そして、最終回目(16回目)のラウンド遊技における第2アタッカー装置80の開放回数が2回で、かつ、1回目の開放時間は「0.1秒」、2回目の開放時間は「28.0秒」に設定された大当たり遊技となる。
図8(c)に示す第3作動テーブルは、特別図柄の種別が「特別図柄3(10R特定1図柄)」の場合に決定され、この第3作動テーブルにより制御された大当たり遊技は、1回目〜6回目のラウンド遊技における第1アタッカー装置70の開放回数が1回で、かつ、開放時間が「0.1秒」に設定され、7回目〜9回目のラウンド遊技における第1アタッカー装置70の開放回数が1回で、かつ、開放時間が「29.0秒」に設定される。そして、最終回目(10回目)のラウンド遊技における第2アタッカー装置80の開放回数が2回で、かつ、1回目の開放時間は「0.1秒」、2回目の開放時間は「28.0秒」に設定された大当たり遊技となる。
図8(d)に示す第4作動テーブルは、特別図柄の種別が「特別図柄4(16R特定2図柄)」の場合に決定され、この第4作動テーブルにより制御された大当たり遊技は、1回目〜15回目のラウンド遊技における第1アタッカー装置70の開放回数が1回で、かつ、開放時間が「29.0秒」に設定される。そして、最終回目(16回目)のラウンド遊技における第2アタッカー装置80の開放回数が2回で、かつ、1回目の開放時間は「0.1秒」、2回目の開放時間は「28.0秒」に設定された大当たり遊技となる。
図8(e)に示す第5作動テーブルは、特別図柄の種別が「特別図柄5(4R特定1図柄)」の場合に決定され、この第5作動テーブルにより制御された大当たり遊技は、1回目〜3回目のラウンド遊技における第1アタッカー装置70の開放回数が1回で、かつ、開放時間が「29.0秒」に設定される。そして、最終回目(4回目)のラウンド遊技における第2アタッカー装置80の開放回数が2回で、かつ、1回目の開放時間は「0.1秒」、2回目の開放時間は「28.0秒」に設定された大当たり遊技となる。
上記のように、第2作動テーブル(図8(b))〜第5作動テーブル(図8(e))では、それぞれ最終回目のラウンド遊技における第2アタッカー装置80の開放時間が「28.0秒」となっているため、第2大入賞口81に遊技球を入賞させることが十分に可能なものとなっている(これを、「第1の開放態様」という)。これに対して、第1作動テーブル(図8(a))では最終回目のラウンド遊技における第2アタッカー装置80の開放時間が「0.1秒」となっているため、第2大入賞口81に遊技球を入賞させることが非常に困難、ほぼ不可能なものとなっている(これを、「第2の開放態様」という)。
また、第1作動テーブル(図8(a))〜第3作動テーブル(図8(c))では、それぞれ、1回目〜8回目、1回目〜9回目、1回目〜6回目までのラウンド遊技において第1アタッカー装置70が1回開放するものの、その開放時間が「0.1秒」となっているラウンド遊技が行われる。しかしながら、「0.1秒」の開放時間では、第1大入賞口71に遊技球を入賞させることは困難、ほぼ不可能なものとなっている。例えば、このような態様のラウンド遊技では、賞球は得られないものの、少なからず、所要時間があるため、いわゆる煽り演出などを実行することが可能である。
以上のことから、特別図柄2〜特別図柄5に係る大当たり遊技(第2作動テーブル〜第5作動テーブルにより制御された大当たり遊技)では、第2アタッカー装置80内に容易に遊技球を入球させることができるため、特定領域82に入賞する可能性が非常に高いものとなる。本実施形態では、第2アタッカー装置80内に遊技球が入球した場合、ほぼ100%近い割合で特定領域82に入賞するようになっている。これにより、特定領域82への入賞が容易な特別図柄2〜特別図柄5に係る大当たり遊技の終了後からは高確率遊技を不定回数(転落抽選に当選するまでの回数は不定であるため)だけ行うことが可能となる。
一方、特別図柄1に係る大当たり遊技(第1作動テーブルにより制御された大当たり遊技)では、第2アタッカー装置80内に遊技球を入球させることが困難であるため、特定領域82に入賞する可能性はほとんど零に近いものとなる。これにより、特定領域82への入賞が困難な特別図柄1に係る大当たり遊技の終了後からは高確率遊技を行うことがほぼ期待できないこととなる。
図9は、大当たり遊技終了後の遊技状態を設定するための遊技状態設定テーブルである。
本実施形態では、大当たり遊技中において、遊技球が特定領域82を通過したことが検出されたか否か(特定領域82に遊技球が入賞したか否か)によって、当該大当たり遊技の終了後から、遊技状態を高確率遊技状態とするか低確率遊技状態とするかが決まるものとなっている。
そして、本実施形態では、上述したように、特別図柄2〜特別図柄5に係る大当たり遊技においては、ほぼ特定領域82に入賞するものであり、特別図柄1に係る大当たり遊技においては、ほぼ特定領域82に入賞しないものである。なお、以下では、特定領域82への入賞を、「V入賞」ともいい、特定領域82への非入賞(入賞せず)を「V非入賞」ともいう。
このため、図9(a)には、特別図柄2〜特別図柄5に係る大当たり遊技においては、特定領域82に入賞した(V入賞した)ことを条件とし、特別図柄1に係る大当たり遊技においては、特定領域82に入賞しなかった(V非入賞であった)ことを条件とする遊技状態設定テーブル(通常に遊技していれば起こる場合のテーブル、いわゆる、レギュラールート、レギュラーパターン)を示している。
そして、図9(b)には、特別図柄2〜特別図柄5に係る大当たり遊技においては、トラブルの発生等(例えば、パチンコ機Pの故障、遊技者が発射を止めるなどの行為も含む)により、特定領域82に入賞しなかった(V非入賞であった)ことを条件とし、特別図柄1に係る大当たり遊技においては、奇跡的に特定領域82に入賞した(V入賞した)ことを条件とする遊技状態設定テーブル(いわゆる、イレギュラールート、イレギュラーパターン)を示している。
本実施形態に係るパチンコ機Pは、遊技状態(遊技モード)として、「低確モード」、「時短モード」、「確変モード」の3つの状態が予め用意されている。「低確モード」は、低確率遊技状態かつ非時短遊技状態(「低確・非時短」)から成り、「時短モード」は、低確率遊技状態かつ時短遊技状態(「低確・時短」)から成り、「確変モード」は、高確率遊技状態かつ時短遊技状態(「高確・時短」)から成るものである。
本実施形態では、大当たり遊技中において、遊技球が特定領域82を通過したことが検出されたか否か(特定領域82に遊技球が入賞したか否か)によって、当該大当たり遊技の終了後から、遊技状態を高確率遊技状態とするか低確率遊技状態とするかが決まるものとなっている。そして、高確率遊技状態となる場合には、高確率遊技状態が継続する回数(高確率遊技回数(X))が決まる。また、高確率遊技状態、低確率遊技状態のいずれであっても、時短遊技状態が継続する回数(時短遊技回数(J))が付与される。このとき決まった高確率遊技回数(X)は、高確率遊技回数(X)記憶領域に記憶され、時短遊技回数(J)は、時短遊技回数(J)記憶領域に記憶される。
具体的に、特別図柄の種別と、当該特別図柄に係る大当たり遊技の終了後に設定される遊技状態との対応関係は以下の通りである。
まず、図9(a)に示すレギュラーパターンの場合について説明する。
「特別図柄1(16R通常1図柄)」に係る大当たり遊技の終了後には、当該大当たりに当選したときの遊技状態が「低確モード」、「時短モード」、「確変モード」の何れであっても、当該大当たり遊技の終了後には、高確率遊技回数が0回および時短遊技回数が100回に設定される。
「特別図柄2(16R特定1図柄)」〜「特別図柄5(4R特定1図柄)」に係る大当たり遊技の終了後には、当該大当たりに当選したときの遊技状態が「低確モード」、「時短モード」、「確変モード」の何れであっても、当該大当たり遊技の終了後には、高確率遊技回数が10000回および時短遊技回数が100回に設定される。
ただし、図示において、(注1)に記載したように、転落抽選に当選した場合には、10000回に到達していなくても、直ちに高確遊技回数(X)は「0」にされる。すなわち、高確率遊技回数(X)が10000回に設定された場合であっても、転落抽選に当選するか、または10000回の高確率遊技が行われるか、何れかが成立した時点で高確率遊技状態から低確率遊技状態に移行することとなる。
また、図示において、(注2)に記載したように、時短遊技回数(J)が100回に設定された場合には、時短遊技回数(J)が100回未満において転落抽選に当選した場合であっても、時短遊技は100回まで行うことが可能である。すなわち、時短遊技回数(J)の最低保証遊技回数は100回である。さらに、時短遊技回数(J)が100回を超えても、転落抽選に当選しない限りは、時短遊技は終了とならずに継続する。例えば、本実施形態では、100回に設定された時短遊技回数(J)が0回となった場合であって、転落抽選に未だ当選していないときには、50回を設定するものとしている。さらに、このとき50回に設定された時短遊技回数(J)が0回になった場合であって、転落抽選に未だ当選していないときには、再度50回を設定する、以降、この処理を繰り返すものとしている。そして、時短遊技回数(J)が100回を超えた場合において、転落抽選に当選したときには、その時点で時短遊技状態から非時短遊技状態に移行することとなる。
次に、図9(b)に示すイレギュラーパターンの場合について説明する。
「特別図柄1(16R通常1図柄)」に係る大当たり遊技の終了後には、当該大当たりに当選したときの遊技状態が「低確モード」、「時短モード」、「確変モード」の何れであっても、当該大当たり遊技終了後には、高確率遊技回数が「転落当選まで」、時短遊技回数が「100回」または「100回を超える場合には転落当選まで」に設定される。
「特別図柄2(16R特定1図柄)」〜「特別図柄5(4R特定1図柄)」に係る大当たり遊技の終了後には、当該大当たりに当選したときの遊技状態が「低確モード」、「時短モード」、「確変モード」の何れであっても、当該大当たり遊技終了後には、高確率遊技回数が0回および時短遊技回数が100回に設定される。
すなわち、本実施形態では、遊技者が通常どおりの遊技を行っていれば、ほとんどの場合、上記レギュラーパターンに示す通り、特別図柄2〜特別図柄5に係る大当たり遊技では、特定領域82に入賞して高確率遊技回数(X)が付与され、特別図柄1に係る大当たり遊技では、特定領域82に入賞せずに高確率遊技回数(X)が付与されないこととなる。しかしながら、パチンコ機Pにトラブル等が発生した場合(パチンコ機Pの故障、その他、遊技者が通常通りの遊技を行わない、例えば、大当たり遊技中に発射を止めるなどした場合も含む)には、上記イレギュラーパターンに示す通り、特別図柄2〜特別図柄5に係る大当たり遊技であっても、特定領域82に入賞せずに高確率遊技回数(X)が付与されない、といった事態が起こり得る。また、特別図柄1に係る大当たり遊技であっても、奇跡的に特定領域82に入賞する可能性もあるため、このような場合には、上記イレギュラーパターンに示す通り、特別図柄1に係る大当たり遊技であっても、特定領域82に入賞して高確率遊技回数(X)が付与される、といった事態が起こり得る。
また、上述した大当たり決定乱数、当たり図柄乱数と同様に、第1始動入賞口24に遊技球が入賞したことを契機として(第1始動入賞口検出スイッチ24aからの検出信号が主制御基板100に入力されたタイミングで)、または、第2始動入賞口26に遊技球が入賞したことを契機として(第2始動入賞口検出スイッチ26aからの検出信号が主制御基板100に入力されたタイミングで)、変動演出パターン(変動態様や変動時間)を決定するための各種乱数(リーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数、変動パターン乱数)が取得される。また、各始動入賞口24,26に入賞した場合には、それぞれ1つのリーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数、変動パターン乱数が取得される。
これらの各種乱数(リーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数、変動パターン乱数)は主制御基板100内にて生成されるソフトウェア乱数である。
リーチグループ決定乱数は、周期的(例えば4ミリ秒毎)に入力される割り込み信号に基づいてループカウンタの値を所定の範囲(例えば、0〜10006までの範囲)で1ずつ更新させることにより生成される。
また、リーチモード決定乱数は、周期的(例えば4ミリ秒毎)に入力される割り込み信号に基づいてループカウンタの値を所定の範囲(例えば、0〜250までの範囲)で1ずつ更新させることにより生成される。
また、変動パターン乱数は、周期的(例えば4ミリ秒毎)に入力される割り込み信号に基づいてループカウンタの値を所定の範囲(例えば、0〜249までの範囲)で1ずつ更新させることにより生成される。
上述した各種乱数(リーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数、変動パターン乱数)に基づいて、特別図柄の変動パターンを決定するための各種判定テーブルについて、図10〜図14を参照しつつ説明する。
図10に示す、リーチグループ決定乱数判定テーブルは、リーチグループ決定乱数を判定するためのテーブルであって、大当たりの抽選の結果がハズレであった場合に、当該結果を報知する変動演出パターン(変動態様や変動時間)を決定するにあたって参照される判定テーブルである。このリーチグループ決定乱数判定テーブルと、リーチグループ決定乱数とにより、変動演出パターンの決定に用いられるリーチモード決定乱数判定テーブルが属するグループの種別が決定される。
一方、大当たりの抽選の結果が大当たりであった場合には、グループの種別を決定することなく、リーチモード決定乱数判定テーブルが決定されるようになっている。すなわち、リーチグループ決定乱数判定テーブルは、大当たりの抽選の結果がハズレであった場合にのみ参照され、大当たりであった場合には参照されない。
このリーチグループ決定乱数判定テーブルは、遊技状態ごと、始動入賞口の種別ごと、および、保留数(U)記憶領域(第1特別図柄保留数(U1)記憶領域、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域)に記憶されている保留の個数(保留数)ごとに複数設けられている。ここでは、図10に示すように、遊技状態が非時短遊技状態である場合に選択されるリーチグループ決定乱数判定テーブルについてのみ説明し、他のリーチグループ決定乱数判定テーブルの説明は省略する。
第1始動入賞口24または第2始動入賞口26に遊技球が入賞すると、0〜10006の数値範囲内で1個のリーチグループ決定乱数が取得される。そして、上述の大当たりの抽選によってハズレとなった場合に、当該大当たりの抽選を行う時点の遊技状態、始動入賞口の種別、および、保留数に応じて、図10に示すリーチグループ決定乱数判定テーブルが選択され、取得されたリーチグループ決定乱数と選択されたリーチグループ決定乱数判定テーブルとに基づいて、グループの種別が決定される。
具体的には、遊技状態が非時短遊技状態であり、かつ、第1始動入賞口24への遊技球の入賞により取得された大当たり決定乱数に基づく大当たりの抽選の結果がハズレとなったときにおいて、当該大当たりの抽選時の第1特図の保留数が0または1であった場合には、図10(a)に示す第1判定テーブルが選択され、当該大当たりの抽選時の第1特図の保留数が2または3であった場合には、図10(b)に示す第2判定テーブルが選択される。
また、遊技状態が非時短遊技状態であり、かつ、第2始動入賞口26への遊技球の入賞により取得された大当たり決定乱数に基づく大当たりの抽選の結果がハズレとなったときは、当該大当たりの抽選時の第2特図の保留数がいかなる個数であっても(すなわち、保留数が0〜3の何れであっても)、図10(c)に示す第3判定テーブルが選択される。
そして、図10(a)に示すように、第1判定テーブルによれば、リーチグループ決定乱数が0〜3999であった場合に「Aグループ」が決定され、リーチグループ決定乱数が4000〜8999であった場合に「Bグループ」が決定され、リーチグループ決定乱数が9000〜9899であった場合に「Cグループ」が決定され、リーチグループ決定乱数が9900〜10006であった場合に「Dグループ」が決定される。
また、図10(b)に示すように、第2判定テーブルによれば、リーチグループ決定乱数が0〜5999であった場合に「Aグループ」が決定され、リーチグループ決定乱数が6000〜8999であった場合に「Bグループ」が決定され、リーチグループ決定乱数が9000〜9899であった場合に「Cグループ」が決定され、リーチグループ決定乱数が9900〜10006であった場合に「Dグループ」が決定される。
さらに、図10(c)に示すように、第3判定テーブルによれば、リーチグループ決定乱数が0〜7999であった場合に「Aグループ」が決定され、リーチグループ決定乱数が8000〜10006であった場合に「Bグループ」が決定される。
また、詳細は後述するが、本実施形態では、第1保留が記憶されると、当該第1保留に基づく変動開始前に、当該第1保留について大当たりの抽選に関する各種判定を行う事前判定処理が実行される。そして、変動開始時においてグループ種別を決定するとともに、上述の事前判定処理においても、リーチグループ決定乱数判定テーブルに基づき、グループ種別を決定するようになっている。
ここで、グループ種別の決定を行うにあたっては、この決定を行う時点の保留数に応じたリーチグループ決定乱数判定テーブル、すなわち、第1判定テーブルまたは第2判定テーブルのいずれかが参照されるようになっているが、この第1判定テーブルおよび第2判定テーブルはいずれも、リーチグループ決定乱数が0〜8999の場合にAグループまたはBグループのいずれかが決定され、リーチグループ決定乱数が9000〜10006の場合に、CグループまたはDグループのいずれかが決定されるようになっている。
したがって、変動開始時における保留数と、事前判定処理を実行する際における保留数とが異なっていたとしても、事前判定処理においてAグループまたはBグループのいずれかのグループ種別が決定された場合には、変動開始時においても、AグループまたはBグループのいずれかのグループ種別が決定され、事前判定処理においてCグループまたはDグループのいずれかのグループ種別が決定された場合には、変動開始時においてもCグループまたはDグループのいずれかのグループ種別が決定される。
リーチモード決定乱数判定テーブルは、変動演出パターン(変動態様や変動時間)の決定に用いられる変動モード番号を決定するとともに、後述する変動パターン番号の決定に用いられる変動パターン抽選テーブルを決定するためのものである。
このリーチモード決定乱数判定テーブルは、大別して、大当たりの抽選の結果がハズレであった場合に参照されるハズレ用リーチモード決定乱数判定テーブル(図11参照)と、大当たりの抽選の結果が大当たりであった場合に参照される大当たり用リーチモード決定乱数判定テーブル(図12参照)と、を備えている。
また、ハズレ用リーチモード決定乱数判定テーブルは、上述のように決定されたグループの種別ごとに、複数設けられている。ここでは、図10に示したリーチグループ決定乱数判定テーブルにおいて、「Aグループ」が決定された場合に参照されるAグループ用判定テーブル(図11(a))と、「Bグループ」が決定された場合に参照されるBグループ用判定テーブル(図11(b))と、「Cグループ」が決定された場合に参照されるCグループ用判定テーブル(図11(c))と、「Dグループ」が決定された場合に参照されるDグループ用判定テーブル(図11(d))と、について説明し、他のハズレ用リーチモード決定乱数判定テーブルの説明は省略する。
第1始動入賞口24または第2始動入賞口26へ遊技球が入賞すると、0〜250の数値内で1個のリーチモード決定乱数が取得される。そして、上述したグループの種別の抽選によりグループが決定された場合に、この決定されたグループの種別に対応するハズレ用リーチモード決定乱数判定テーブルが選択され、取得されたリーチモード決定乱数と選択されたハズレ用リーチモード決定乱数判定テーブルとに基づいて、変動モード番号、および、変動パターン乱数判定テーブルが決定される。
具体的には、例えば、上述したグループの種別の抽選により「Aグループ」が決定された場合に、図11(a)に示すAグループ用判定テーブルが選択され、「Bグループ」が決定された場合に、図11(b)に示すBグループ用判定テーブルが選択され、「Cグループ」が決定された場合に、図11(c)に示すCグループ用判定テーブルが選択され、「Dグループ」が決定された場合に、図11(d)に示すDグループ用判定テーブルが選択される。
そして、図11(a)に示すように、Aグループ用判定テーブルによれば、リーチモード決定乱数が0〜250であった場合に、「00H」という変動モード番号が決定されるとともに、変動パターン乱数判定テーブルとして第1変動テーブルが選択される。
なお、上記「00H」で示す変動モード番号は、副制御基板200へ送信される制御コマンドを構成するEVENTデータであり、このEVENTデータは、1バイトのデータで構成されている。「※※H」という表記において、※には0〜9、A〜Fまでの数字および文字(16進数表記)が入る。つまり、「※※H」には、「00H」〜「FFH」までの256個の組み合わせを作成することが可能である。
なお、このEVENTデータには、コマンドの分類を識別するための1バイトのMODEデータ「※※H」(※には0〜9、A〜Fまでの数字および文字(16進数表記)が入る)がそれぞれ対応づけられることにより、「MODE+EVENT」の2バイトのコマンドデータが生成され、このコマンドデータが、副制御基板200に送信される制御コマンド(変動モードコマンド)となる。
なお、ここで決定される変動モード番号には、上述した制御コマンドが副制御基板200に送信されたときに、演出表示装置40における演出図柄の変動開始からリーチ成立/あるいはリーチ成立せずにハズレ停止するまでの変動態様が対応づけられており、この変動モード番号が決まると、演出表示装置40において演出図柄の変動が開始してからリーチが成立するまでの変動態様、あるいは演出図柄48の変動が開始してからリーチが成立せずにハズレ図柄が停止するまでの変動態様が決まることになる。
ここでいう、演出図柄48の変動が開始してからの変動態様とは、例えば、演出図柄48の変動のし方だけでなく、ステップアップ演出や擬似連演出の実行の有無、背景変化等を含むものである。
また、図11(b)に示すように、Bグループ用判定テーブルによれば、リーチモード決定乱数が0〜99であった場合に、「01H」という変動モード番号が決定されるとともに、変動パターン抽選テーブルとして第2変動テーブルが選択される。また、リーチモード決定乱数が100〜250であった場合に、「02H」という変動モード番号が決定されるとともに、変動パターン抽選テーブルとして第2変動テーブルが選択される。
そして、図11(c)に示すように、Cグループ用判定テーブルによれば、リーチモード決定乱数が0〜250であった場合に、「03H」という変動モード番号が決定されるとともに、変動パターン抽選テーブルとして第3変動テーブルが選択される。
また、図11(d)に示すように、Dグループ用判定テーブルによれば、リーチモード決定乱数が0〜89であった場合に、「03H」という変動モード番号が決定されるとともに、変動パターン抽選テーブルとして第3変動テーブルが選択される。また、リーチモード決定乱数が90〜250であった場合に、「04H」という変動モード番号が決定されるとともに、変動パターン抽選テーブルとして第4変動テーブルが選択される。
また、大当たり用判定テーブルは、大当たりの抽選時(すなわち、大当たりの当選時)の遊技状態ごと、および、大当たりとなった場合に決定された大当たり図柄の種別ごとに複数設けられている。ここでは、非時短遊技状態において第1始動入賞口24に入賞した場合に参照される第1特図用の大当たり用判定テーブル(図12(a))について説明し、他の大当たり用判定テーブルの説明は省略する。
非時短遊技状態において第1始動入賞口24に遊技球が入賞した場合であって、大当たりに当選したときには、図12(a)に示す第1特図用の大当たり用判定テーブルが選択される。
そして、図12(a)に示す第1特図用の大当たり用判定テーブルによれば、リーチモード決定乱数が0〜99であった場合に、「30H」という変動モード番号が決定されるとともに、変動パターン乱数判定テーブルとして第30変動テーブルが選択される。また、リーチモード決定乱数が100〜199であった場合に、「31H」という変動モード番号が決定されるとともに、変動パターン乱数判定テーブルとして第31変動テーブルが選択される。また、リーチモード決定乱数が200〜250であった場合に、「32H」という変動モード番号が決定されるとともに、変動パターン乱数判定テーブルとして第32変動テーブルが選択される。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、上述の如く、大当たりの抽選時の遊技状態ごと、および、大当たり図柄の種別ごとに大当たり用判定テーブルが設けられているが、始動入賞口の種別を考慮して、大当たりの抽選時の遊技状態ごと、始動入賞口の種別ごと、および、大当たり図柄の種別ごとに大当たり用判定テーブルを設けるようにしてもよい。
変動パターン乱数判定テーブルは、変動演出パターン(変動態様や変動時間)の決定に用いられる変動パターン番号を決定するためのものであり、多数設けられている。
ここでは、図13(a)〜(d)に示すように、大当たりの抽選の結果がハズレであった場合に決定される第1変動テーブル、第2変動テーブル、第3変動テーブル、第4変動テーブル、および、図13(e)〜(g)に示すように、大当たりの抽選の結果が大当たりであった場合に決定される第30変動テーブル、第31変動テーブル、第32変動テーブルについて説明し、他の変動パターン乱数判定テーブルの説明は省略する。
第1始動入賞口24または第2始動入賞口26へ遊技球が入球すると、0〜249の数値範囲内で1個の変動パターン乱数が取得される。この変動パターン乱数と、上述したようにリーチグループ決定乱数またはリーチモード決定乱数により決定された変動パターン乱数判定テーブルとに基づいて、変動パターンが決定される。
例えば、図13(a)に示すように、第1変動テーブルによれば、変動パターン乱数が0〜124であった場合に「00H」という変動パターン番号が決定され、変動パターン乱数が125〜249であった場合に「01H」という変動パターン番号が決定される。
また、図13(b)に示すように、第2変動テーブルによれば、変動パターン乱数が0〜99であった場合に「01H」という変動パターン番号が決定され、変動パターン乱数が100〜249であった場合に「02H」という変動パターン番号が決定される。
また、図13(c)に示すように、第3変動テーブルによれば、変動パターン乱数が0〜249であった場合に、「03H」という変動パターン番号が決定される。
また、図13(d)に示すように、第4変動テーブルによれば、変動パターン乱数が0〜119であった場合に「03H」という変動パターン番号が決定され、変動パターン乱数が120〜249であった場合に「04H」という変動パターン番号が決定される。
また、図13(e)に示すように、第30変動テーブルによれば、変動パターン乱数が0〜124であった場合に、「31H」という変動パターン番号が決定され、変動パターン乱数が125〜249であった場合に、「32H」という変動パターン番号が決定される。
また、図13(f)に示すように、第31変動テーブルによれば、変動パターン乱数が0〜29であった場合に、「30H」という変動パターン番号が決定され、変動パターン乱数が30〜109であった場合に「31H」という変動パターン番号が決定され、変動パターン乱数が110〜249であった場合に「32H」という変動パターン番号が決定される。
また、図13(g)に示すように、第32変動テーブルによれば、変動パターン乱数が0〜59であった場合に、「30H」という変動パターン番号が決定され、変動パターン乱数が60〜149であった場合に「31H」という変動パターン番号が決定され、変動パターン乱数が150〜249であった場合に「32H」という変動パターン番号が決定される。
なお、同様に、他の変動テーブルによっても、所定の変動パターン乱数に対応して、所定の変動パターン番号が決定されるようになっている(図示しない)。
なお、上記「00H」等で示す変動パターン番号についても、上述した変動モード番号と同様に、副制御基板200へ送信される制御コマンドを構成するEVENTデータであり、このEVENTデータは、1バイトのデータで構成されている。「※※H」という表記において、※には0〜9、A〜Fまでの数字および文字(16進数表記)が入る。つまり、「※※H」には、「00H」〜「FFH」までの256個の組み合わせを作成することが可能である。
なお、このEVENTデータには、コマンドの分類を識別するための1バイトのMODEデータ「※※H」(※には0〜9、A〜Fまでの数字および文字(16進数表記)が入る)がそれぞれ対応づけられることにより、「MODE+EVENT」の2バイトのコマンドデータが生成され、このコマンドデータが、副制御基板200に送信される制御コマンド(変動パターンコマンド)となる。
なお、ここで決定される変動パターン番号には、上述した制御コマンドが副制御基板200に送信されたときに、演出表示装置40における演出図柄48のリーチ成立後からの変動態様が対応づけられており、この変動パターン番号が決まると、演出表示装置40において、リーチ成立以降の変動態様が決まることとなる。
ここでいう、リーチ成立以降の変動態様とは、例えば、ノーマルリーチや、スーパーリーチに発展する、あるいはリーチが一旦ハズレでから再始動する逆転リーチ等を経由して大当たりとなる組み合わせまたはハズレとなる組み合わせにて演出図柄48が停止するまでの変動態様のことをいう。
以上のように、本形態に係るパチンコ機Pでは、変動開始時に、上述のような大当たりの抽選が行われるとともに、大当たりの抽選が行われると、大当たりの抽選の結果、大当たりの抽選時の遊技状態および保留数等に応じて、変動モード番号および変動パターン番号が決定される。
そして、変動モード番号および変動パターン番号は、変動演出パターンを特定するためのものである。本実施形態では、変動モード番号および変動パターン番号により、変動演出パターンの態様が定められ、また、変動モード番号および変動パターン番号の組み合わせに対応して、所定の変動時間が定められるようになっている。
図14は、変動時間決定テーブルを示している。上記のように、変動モード番号が決定されると、図14(a)に示す変動時間1決定テーブルにしたがって変動時間1が決定される。この変動時間1決定テーブルによれば、変動モード番号ごとに変動時間1が対応づけられており、決定された変動モード番号に応じて、対応する変動時間1が決定される。
また、上記のように、変動パターン番号が決定されると、図14(b)に示す変動時間2決定テーブルにしたがって変動時間2が決定される。この変動時間2決定テーブルによれば、変動パターン番号ごとに変動時間2が対応づけられており、決定された変動時間1、変動時間2の合計時間が、大当たりの抽選の結果が報知されるまでの時間、すなわち、変動演出に要する時間(「変動時間」という)となる。
以上のようにして、変動モード番号が決定されると、当該決定された変動モード番号に対応する変動モードコマンドが副制御基板200に送信され、変動パターン番号が決定されると、当該決定された変動パターン番号に対応する変動パターンコマンドが副制御基板200に送信される。副制御基板200においては、受信した変動モードコマンドに基づいて、主に変動演出の前半(リーチ成立前まで)の態様が決定され、受信した変動パターンコマンドに基づいて、主に変動演出の後半(リーチ成立後から演出図柄の変動停止まで)の態様が決定されることになる。以下では、変動モードコマンドおよび変動パターンコマンドを総称して変動コマンドと呼ぶ場合があるが、その詳細については後述する。
なお、本実施形態では、変動モードコマンドと変動パターンコマンドとにより、変動演出パターンの態様が決定されるものとしたがこれに限られない。例えば、変動パターンコマンドに基づいて変動演出パターンの前半部分の態様を決定し、変動モードコマンドに基づいて変動演出パターンの後半部分の態様を決定するようにしてもよい。
また、変動演出パターンの態様は、変動モードコマンドおよび変動パターンコマンドのみならず、他のコマンドに基づいて決定してもよい。また、変動モードコマンドまたは変動パターンコマンドの何れかのみに基づいて決定してもよい。
図15は、当たり決定乱数判定テーブルを示している。遊技球がゲート22を通過すると、第2始動入賞口26の一対の可動片26bを通電制御するか否かが対応づけられた普通図柄の判定処理(以下、「普図抽選」という)が行われる。
具体的に、当たり決定乱数は、ゲート22に遊技球が通過したことを契機に(ゲート検出スイッチ22aからの検出信号が主制御基板100に入力されたタイミングで)、1つの当たり決定乱数が取得される。
この当たり決定乱数は主制御基板100内に設けられた乱数発生器等(図示しない)にて生成されるハードウェア乱数である。このハードウェア乱数は、周期的に入力されるクロック信号に基づいてカウンタの値を所定の範囲(例えば、0〜65535までの範囲)で1ずつ更新させることにより生成される。
非時短遊技状態において普図抽選を開始する場合には、図15(a)に示す非時短用判定テーブルが参照される。この非時短用判定テーブルによれば、当たり決定乱数が1〜32768であった場合に、普通図柄の種別として当たり図柄が決定され、それ以外の当たり決定乱数(0、32769〜65535)であった場合に、普通図柄の種別としてハズレ図柄が決定される。したがって、非時短遊技状態において当たり図柄が決定される確率、すなわち、当選確率はおよそ1/2.00となる。この普図抽選において当たり図柄が決定されると、第2始動入賞口26の一対の可動片26bが開状態に制御され、ハズレ図柄が決定された場合には、一対の可動片26bが閉状態に維持される。
また、時短遊技状態において普図抽選を開始する場合には、図15(b)に示す時短用判定テーブルが参照される。この時短用判定テーブルによれば、当たり決定乱数が1〜65535であった場合に、普通図柄の種別として当たり図柄が決定され、それ以外の当たり決定乱数(0)であった場合に、普通図柄の種別としてハズレ図柄が決定される。したがって、時短遊技状態において当たり図柄が決定される確率、すなわち、当選確率はおよそ1/1.00となる。このため、時短用判定テーブルを参照して抽選が行われると、ほとんどの場合、当たり図柄に当選することとなる。すなわち、時短遊技状態では、第2始動入賞口26の一対の可動片26bが開状態に制御される割合が、非時短遊技状態に比べて大幅に増加することとなる。
図16は、普通図柄変動時間決定テーブルを示している。上記のように、普図抽選が行われると、普通図柄の変動時間が決定される。普通図柄変動時間決定テーブルは、普図抽選によって当たり図柄またはハズレ図柄が決定されたときに、当該普通図柄の変動時間を決定する際に参照されるものである。この普通図柄変動時間決定テーブルによれば、遊技状態が非時短遊技状態に設定されている場合には、変動時間が2.5秒に決定され、遊技状態が時短遊技状態に設定されている場合には、変動時間が0.5秒に決定される。このようにして変動時間が決定されると、当該決定された時間にわたって普通図柄表示装置32が変動表示(点滅表示)される。そして、当たり図柄が決定された場合には、普通図柄表示装置32が点灯し、ハズレ図柄が決定された場合には、普通図柄表示装置32が消灯する。
そして、普図抽選によって当たり図柄が決定されるとともに、普通図柄表示装置32が点灯した場合には図17に示す開閉制御パターンテーブルを参照して、第2始動入賞口26の一対の可動片26bが開閉制御される。この開閉制御パターンテーブルによれば、開放回数(一対の可動片26bが開状態に制御される回数)、開放時間(始動入賞口開閉ソレノイド26cの通電時間、すなわち、一対の可動片26bが開状態に制御される時間)、閉鎖時間(始動入賞口開閉ソレノイド26cが複数回通電制御される場合における、各開放間の通電休止時間)が、第2始動入賞口26の制御データとして遊技状態ごとに予め決められている。
具体的には、遊技状態が非時短遊技状態であれば、1回の普図当たりに対して、第2始動入賞口26の一対の可動片26bが1回だけ開状態に制御される。このとき、開状態となる時間(開放時間)は、0.3秒間となっている。
一方、遊技状態が時短遊技状態であれば、1回の普図当たりに対して、第2始動入賞口26の一対の可動片26bが3回だけ開状態に制御される。このとき、1回目〜3回目の開放時間が、1.5秒間となっており、1回目の開状態から2回目の開状態になるまでの閉鎖時間(インターバル)、および2回目の開状態から3回目の開状態になるまでの閉鎖時間は、0.7秒間となっている。なお、本実施形態では、4回目以降に開状態となることはないため、3回目の開状態が終了した後に、インターバルは設けられていない。
以上のことから、時短遊技状態では、上述したように、時短用判定テーブルを参照して抽選が行われるため、殆どの場合、普図当たりに当選し、その当選により第2始動入賞口26が1.5秒×3回開放状態となるため、遊技者は、第2始動入賞口26に遊技球を比較的容易に入賞させることができる。従って、時短遊技状態においては、遊技球をあまり減らすことなく遊技を行うことができる。
なお、賞球数等について、本実施形態では、第1始動入賞口24に1球の入賞(1回の入賞)があった場合の賞球数、及び第2始動入賞口に1球の入賞(1回の入賞)があった場合の賞球数は、それぞれ1個以上の遊技球を賞球として遊技者に払い出す所定の規定数として設定している。
また、第1始動入賞口24に係る賞球と、第2始動入賞口26に係る賞球とでは、1回の入賞に対して払い出す賞球数を互いに異ならせてもよいし、上記賞球数を同数としてもよい。
さらに、特別図柄の当選確率(大当たりの抽選における大当たりの当選確率)や総獲得遊技球数(総獲得賞球数)の期待値(初当たりから時短遊技状状態が終了するまでの一連の期間に得られる平均出球数)に基づいて、1回の入賞に対して払い出す最低賞球数を設定するようにしてもよい。
また、特別図柄の当選確率、総獲得遊技球数の期待値、第1アタッカー装置70の開放回数、第1アタッカー装置70の開放時間、第1大入賞口71へ入球可能とする最大入賞個数、第1大入賞口71の1回の入賞に対して払い出す賞球数が所定の条件を満たした場合、1回の大当たりによる獲得遊技球数が最大となる大当たりの種別に係る最大獲得遊技球数の1/4未満となる最低獲得遊技球数の大当たりの種別を設定してもよい。なお、第2アタッカー装置80(第2大入賞口81)についても同様である。
次に、本実施形態のパチンコ機Pにおける遊技の処理の手順について、フローチャートを用いて説明する。
(主制御基板のメイン処理)
図18を用いて、主制御基板100におけるCPU初期化処理(ステップS1)を説明する。
電源基板600により電源が供給されると、メインCPU100aにシステムリセットが発生し、メインCPU100aは、以下のCPU初期化処理を行う。
(ステップS2)
まず、メインCPU100aは、電源投入に応じて、初期設定処理として、メインROM100bから起動プログラムを読み込むとともに、各種処理を実行するために必要な設定処理を行う。
(ステップS3)
次に、メインCPU100aは、タイマカウンタにウェイト処理時間を設定する。
(ステップS4)
次に、メインCPU100aは、電源断予告信号を検出しているか否かを判定する。なお、主制御基板100には、電源断検知回路が設けられており、電源電圧が所定値以下になると、電源検知回路から電源断予告信号が出力される。電源断予告信号を検出している場合には、上記ステップS3に処理を移し、電源断予告信号を検出していない場合には、ステップS5に処理を移す。
(ステップS5)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS3で設定したウェイト処理時間が経過したか否かを判定する。
このとき、ウェイト処理時間が経過していないと判定された場合には、ステップS4に処理を移し、ウェイト処理時間が経過したと判定された場合には、ステップS6に処理を移す。
(ステップS6)
次に、メインCPU100aは、メインRAM100cへのアクセスを許可するために必要な処理を実行する。
(ステップS7)
次に、メインCPU100aは、RAMクリアフラグがON(=1)しているか否かを判定する。なお、遊技盤14の背面には、図示しないRAMクリアボタンが設けられており、このRAMクリアボタンが押圧操作されると、RAMクリア検出スイッチがRAMクリアボタンの押圧操作を検出して、主制御基板100にRAMクリア信号が出力される。RAMクリアボタンが押圧操作された状態で電源が投入されると、RAMクリア信号が入力され、RAMクリアフラグがONされる。
このとき、RAMクリアフラグがONしていないと判定された場合には、ステップS11に処理を移し、RAMクリアフラグがONしていると判定された場合には、ステップS8に処理を移す。
(ステップS8)
次に、メインCPU100aは、メインRAM100cのうち、電源投入時(メインRAM100cをクリアするリセット時)にクリアすべきクリア対象のデータをクリアする初期化処理を行う。
(ステップS9)
次に、メインCPU100aは、メインRAM100cがクリアされたことを、副制御基板200に伝達するためのサブコマンド(RAMクリア指定コマンド)の送信処理(このサブコマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする)を行う。
(ステップS10)
次に、メインCPU100aは、メインRAM100cがクリアされたことを、払出・発射制御基板300に伝達するための払出コマンド(RAMクリア指定コマンド)の送信処理(この払出コマンドを払出用伝送データ格納領域にセットに格納する)を行う。
(ステップS11)
次に、メインCPU100aは、チェックサムを算出するために必要な処理を実行する。
(ステップS12)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS11で算出したチェックサムが、電源断時に保存されたチェックサムと不一致であるか否かを判定する。
このとき、両者が不一致であると判定された場合には、上記ステップS8に処理を移し、両者が不一致ではない(つまり、両者が一致する)と判定された場合には、ステップS13に処理を移す。
(ステップS13)
次に、メインCPU100aは、メインRAM100cのうち、電源復帰時(メインRAM100cをクリアせずに、電源断前のデータを維持するとき)にクリアすべきクリア対象のデータをクリアする初期化処理を行う。
(ステップS14)
次に、メインCPU100aは、電源断から復帰したことを、副制御基板200に伝達するためのサブコマンド(電源復帰指定コマンド)の送信処理(この電源復帰指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする)を行う。
(ステップS15)
次に、メインCPU100aは、電源断から復帰したことを、払出・発射制御基板300に伝達するための払出コマンド(電源復帰指定コマンド)の送信処理(この電源復帰指定コマンドを払出用伝送データ格納領域にセットする)を行う。
(ステップS16)
次に、メインCPU100aは、例えば、特別図柄の種別を示すコマンド(電源投入時特図図柄種別指定コマンド)、第1保留数を示すコマンド(第1保留数指定コマンド)、第2保留数を示すコマンド(第2保留数指定コマンド)、記憶されている第1保留および第2保留の入賞順序を示すコマンド(特別図柄入賞順序コマンド)等、電源投入時の初期状態の演出に必要なコマンドを副制御基板200に送信するための電源投入時サブコマンドセット処理(コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする)を実行する。
(ステップS17)
次に、メインCPU100aは、タイマ割込みの周期を設定する。
(ステップS18)
次に、メインCPU100aは、割込みを禁止するための処理を行う。
(ステップS19)
次に、メインCPU100aは、当たり図柄乱数を更新する際に参照される当たり図柄乱数用初期値更新乱数の更新を行う。この当たり図柄乱数用初期値更新乱数は、当たり図柄乱数の初期値を決定するためのものであり、乱数範囲は「0〜99」となっている。すなわち、当たり図柄乱数は、更新を開始する時点の当たり図柄乱数用初期値更新乱数を初期値として更新が行われる。そして、当たり図柄乱数値がその乱数範囲を1周すると、その時点における当たり図柄乱数用初期値更新乱数を初期値として、当たり図柄乱数の更新が継続されるようになっている。
(ステップS20)
次に、メインCPU100aは、払出・発射制御基板300から受信した受信データ(主コマンド)を解析し、この受信データに応じた種々の処理を実行する。
(ステップS21)
次に、メインCPU100aは、送信バッファに格納されているサブコマンドを副制御基板200に送信するための処理を行う。
(ステップS22)
次に、メインCPU100aは、割込みを許可するための処理を行う。
(ステップS23)
次に、メインCPU100aは、変動演出パターンを決定するための乱数(以下、「変動演出乱数」という)である、リーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数、および、変動パターン乱数を更新する。以降は、所定の割込み処理が行われるまで、ステップS18以降の処理を繰り返し行う。
(主制御基板の電源断時退避処理)
図19を用いて、主制御基板100における電源断時の割込処理(電源断時退避処理)を説明する。
メインCPU100aは、電源断検知回路を監視しており、電源電圧が所定値以下になると、CPU初期化処理の割込み許可期間中(上記ステップS22からステップS18の処理の間)に割り込んで電源断時退避処理を実行する。
(ステップS31)
電源断予告信号が入力されると、メインCPU100aは、メインCPU100aのレジスタに格納されている情報をスタック領域に退避させる。
(ステップS32)
次に、メインCPU100aは、電源断予告信号をチェックする。
(ステップS33)
次に、メインCPU100aは、電源断予告信号を検出しているか否かを判定する。
このとき、電源断予告信号を検出していると判定された場合には、ステップS36に処理を移し、電源断予告信号を検出していないと判定された場合には、ステップS34に処理を移す。
(ステップS34)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS31で退避した情報をメインCPU100aのレジスタを復帰させる。
(ステップS35)
次に、メインCPU100aは、割込みを許可するための処理を行い、当該電源断時退避処理を終了する。
(ステップS36)
次に、メインCPU100aは、出力ポートの出力を停止する出力ポートクリア処理を実行する。
(ステップS37)
次に、メインCPU100aは、チェックサムを算出して保存するチェックサム設定処理を実行する。
(ステップS38)
次に、メインCPU100aは、メインRAM100cへのアクセスを禁止するために必要なRAMプロテクト設定処理を実行する。
(ステップS39)
次に、メインCPU100aは、電源断発生監視時間を設定すべく、ループカウンタのカウンタ値に所定の電源断検出信号検出回数をセットする。
(ステップS40)
次に、メインCPU100aは、電源断予告信号をチェックする。
(ステップS41)
次に、メインCPU100aは、電源断予告信号を検出しているか否かを判定する。
このとき、電源断予告信号を検出していると判定された場合には、ステップS39に処理を移し、電源断予告信号を検出していないと判定された場合には、ステップS42に処理を移す。
(ステップS42)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS39でセットしたループカウンタの値を「1」減算する。
(ステップS43)
次に、メインCPU100aは、ループカウンタのカウンタ値が「0」でないか否かを判定する。
このとき、カウンタ値が「0」ではないと判定された場合には、ステップS40に処理を移し、カウンタ値が「0」であると判定された場合には、ステップS1に処理を移す(上記したCPU初期化処理に移行する)。
なお、実際に電源断が発生した場合には、上記ステップS39から上記ステップS43をループしている間にパチンコ機Pの稼働が停止する。
(主制御基板のタイマ割込処理)
図20を用いて、主制御基板100のタイマ割込処理を説明する。
主制御基板100には、所定の周期(4ミリ秒、4ms)毎にクロックパルスを発生させるリセット用クロックパルス発生回路が設けられている。そして、リセット用クロックパルス発生回路によって、クロックパルスが発生すると、CPU初期化処理(上記ステップS1)に割り込んで、以下のタイマ割込処理が実行される。
(ステップS50)
まず、メインCPU100aは、メインCPU100aのレジスタに格納されている情報をスタック領域に退避させる。
(ステップS51)
次に、メインCPU100aは、各種タイマカウンタを更新するタイマ更新処理を行う。この各種タイマカウンタは、特に断る場合を除いて、当該主制御基板100のタイマ割込処理の度に減算され、「0」になると減算を停止する。
(ステップS52)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS19と同様に、当たり図柄乱数用初期値更新乱数の更新処理を行う。
(ステップS53)
次に、メインCPU100aは、当たり図柄乱数を更新する処理を行う。具体的には、乱数カウンタを「1」加算して更新し、加算した結果が乱数範囲の最大値を超えた場合には、乱数カウンタを「0」に戻し、乱数カウンタが1周した場合には、その時の当たり図柄乱数用初期値更新乱数の値から乱数を更新する。
(ステップS100)
次に、メインCPU100aは、スイッチ管理処理を行う。この処理において、メインCPU100aは、一般入賞口検出スイッチ20a、ゲート検出スイッチ22a、第1始動入賞口検出スイッチ24a、第2始動入賞口検出スイッチ26a、第1大入賞口検出スイッチ71a、第2大入賞口検出スイッチ81a、特定領域検出スイッチ82aおよび一般領域検出スイッチ83aの各スイッチに入力があったか否かを判定する処理を行う。このスイッチ管理処理の詳細については後述する。
(ステップS400)
次に、メインCPU100aは、特別図柄、特別電動役物(第1アタッカー装置70、第2アタッカー装置80)の制御を行うための特別遊技管理処理を行う。この特別遊技管理処理の詳細については後述する。
(ステップS1100)
次に、メインCPU100aは、普通図柄、普通電動役物(第2始動入賞口26、一対の可動片26bおよび始動入賞口開閉ソレノイド26c)の制御を行うための普通遊技管理処理を行う。この普通遊技管理処理の詳細については後述する。
(ステップS54)
次に、メインCPU100aは、各種エラーの発生や解除に関する制御を行うためのエラー管理処理を行う。具体的には、ガラス扉3の開放に基づく扉開放コマンドや、下皿8の満タン状態に基づく下皿満タンコマンド等を、主制御基板100が受信した場合に、メインCPU100aは、対応するエラー指定コマンド(扉開放指定コマンド、満タン状態指定コマンド等)を生成して演出用伝送データ格納領域に記憶する。また、上述のエラー指定コマンドを主制御基板100が受信しなくなった場合に、メインCPU100aは、対応するエラー解除コマンド(扉閉鎖指定コマンド、満タン状態解除指定コマンド等)を生成して演出用伝送データ格納領域に記憶する。
(ステップS60)
次に、メインCPU100aは、払出制御管理処理を行う。この処理において、メインCPU100aは、第1大入賞口71、第2大入賞口81、第1始動入賞口24、第2始動入賞口26、一般入賞口20に遊技球が入賞したか否かのチェックを行い、入賞があった場合、それぞれに対応する払出個数指定コマンドを払出・発射制御基板300に送信する。
具体的には、第1大入賞口検出スイッチ71a、第2大入賞口検出スイッチ81a、特定領域検出スイッチ82a、一般領域検出スイッチ83a、第1始動入賞口検出スイッチ24a、第2始動入賞口検出スイッチ26a、および一般入賞口検出スイッチ20aからの検出信号がメインCPU100aに入力された場合に、メインCPU100aは、それぞれの検出信号に対応して設けられている賞球カウンタ(第1大入賞口賞球カウンタ、第2大入賞口賞球カウンタ、第1始動入賞口賞球カウンタ、第2始動入賞口賞球カウンタ、一般入賞口賞球カウンタ、何れも図示しない)を更新するとともに、それぞれの検出信号に対応する払出個数指定コマンドを払出・発射制御基板300に送信する。その後、払出・発射制御基板300により賞球の払い出しが行われると、当該払い出しごとに主制御基板100に払出コマンドが送信され、メインCPU100aは、当該払出コマンドを受信すると、賞球カウンタを減算する。
(ステップS70)
次に、メインCPU100aは、外部情報データ、始動入賞口開閉ソレノイドデータ、大入賞口開閉ソレノイドデータ、特別図柄表示装置データ、普通図柄表示装置データ、記憶数指定コマンドのデータ作成処理を行う。
(ステップS80)
次に、メインCPU100aは、出力制御処理を行う。この処理において、上記ステップS70で作成した外部情報データ、始動入賞口開閉ソレノイドデータ、大入賞口開閉ソレノイドデータの信号を出力させるポート出力処理を行う。また、第1特別図柄表示装置30、第2特別図柄表示装置31、普通図柄表示装置32、第1特別図柄保留表示器33、第2特別図柄保留表示器34および普通図柄保留表示器35の各LEDを点灯させるために、上記ステップS70で作成した特別図柄表示装置データと普通図柄表示装置データとを出力するLED表示出力処理を行う。さらに、メインRAM100cの演出用伝送データ格納領域にセットされているコマンドを送信するコマンド送信処理も行う。
(ステップS90)
次に、メインCPU100aは、ステップS10で退避した情報をメインCPU100aのレジスタに復帰させる。
図21を用いて、主制御基板100のスイッチ管理処理を説明する。
(ステップS110)
まず、メインCPU100aは、ゲート検出スイッチ22aが信号を入力したか、すなわち、遊技球がゲート22を通過したか否かを判定する。さらに、メインCPU100aは、ゲート検出スイッチ22aが信号を入力した場合には、普通図柄保留数(G)記憶領域に「1」を加算し、当たり決定乱数として予め用意された乱数範囲(例えば、0〜65535)から1つの当たり決定乱数値を抽出し、普通図柄保留記憶領域に抽出した当たり決定乱数値を記憶する。ただし、普通図柄保留数(G)記憶領域に「4」が記憶されている場合には、普通図柄保留数(G)記憶領域に「1」を加算したり、当たり決定乱数値を抽出し、普通図柄保留記憶領域に抽出した乱数値を記憶したりすることは行わない。
(ステップS120)
次に、メインCPU100aは、一般入賞口検出スイッチ20aから検出信号を入力したか、すなわち、遊技球が一般入賞口20に入賞したか否かを判定する。メインCPU100aは、一般入賞口検出スイッチ20aから検出信号を入力した場合には、賞球のために用いる一般入賞口賞球カウンタに所定のデータを加算して更新する。
(ステップS200)
次に、メインCPU100aは、第1始動入賞口検出スイッチ24aからの検出信号を入力したか、すなわち、遊技球が第1始動入賞口24に入賞したか否かを判定して、大当たりの判定を行うための所定のデータをセットする。この第1始動入賞口検出スイッチ処理の詳細については後述する。
(ステップS130)
次に、メインCPU100aは、第2始動入賞口検出スイッチ26aからの検出信号を入力したか、すなわち、遊技球が第2始動入賞口26に入賞したか否かを判定して、大当たりの判定を行うための所定のデータをセットする。
(ステップS140)
次に、メインCPU100aは、第1大入賞口検出スイッチ71aからの検出信号を入力したか、すなわち、遊技球が第1大入賞口71に入賞したか否かを判定する。メインCPU100aは、第1大入賞口検出スイッチ71aから検出信号を入力した場合には、賞球のために用いる第1大入賞口賞球カウンタに所定のデータを加算して更新するとともに、第1大入賞口71に入賞した遊技球を計数するための第1大入賞口入球カウンタ(C1)記憶領域のカウンタを加算して更新する。
(ステップS150)
次に、メインCPU100aは、第2大入賞口検出スイッチ81aからの検出信号を入力したか、すなわち、遊技球が第2大入賞口81に入賞したか否かを判定する。メインCPU100aは、第2大入賞口検出スイッチ81aから検出信号を入力した場合には、賞球のために用いる第2大入賞口賞球カウンタに所定のデータを加算して更新するとともに、第2大入賞口81に入賞した遊技球を計数するための第2大入賞口入球カウンタ(C2)記憶領域のカウンタを加算して更新する。
(ステップS300)
次に、メインCPU100aは、特定領域検出スイッチ82aからの検出信号を入力したか、すなわち、遊技球が特定領域82に入賞したか否かを判定して、遊技状態を高確率遊技状態に設定するため、および、特定領域82に遊技球が入賞したことを示すための所定のデータをセットする。この特定領域検出スイッチ処理の詳細については後述する。
(ステップS310)
次に、メインCPU100aは、一般領域検出スイッチ83aからの検出信号を入力したか、すなわち、遊技球が一般領域83に入賞したか否かを判定して、一般領域83に遊技球が入賞したことを示すための所定のデータをセットする。この一般領域検出スイッチ処理の詳細については後述する。
図22を用いて、主制御基板100の第1始動入賞口検出スイッチ入力処理を説明する。
(ステップS201)
まず、メインCPU100aは、第1始動入賞口検出スイッチ24aからの検出信号を入力したか否かを判定する。
このとき、第1始動入賞口検出スイッチ24aからの検出信号を入力しなかった場合には、第1始動入賞口検出スイッチ入力処理を終了し、第1始動入賞口検出スイッチ24aからの検出信号を入力した場合にはステップS202に処理を移す。
(ステップS202)
次に、メインCPU100aは、賞球のために用いる第1始動入賞口賞球カウンタに所定のデータを加算して更新する処理を行う。
(ステップS203)
次に、メインCPU100aは、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域にセットされているデータが4未満であるか否かを判定する。
このとき、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域にセットされているデータが4未満ではないと判定した場合には、第1始動入賞口検出スイッチ入力処理を終了し、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域にセットされているデータが4未満であると判定した場合には、ステップS204に処理を移す。
(ステップS204)
次に、メインCPU100aは、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域に「1」を加算して記憶する。
(ステップS205)
次に、メインCPU100aは、大当たり決定乱数値を抽出して、第1特別図柄記憶領域にある第1記憶部から順に空いている記憶部を検索していき、空いている記憶部に抽出した大当たり決定乱数値を記憶する。
ここで、第1特別図柄記憶領域は、第1記憶部〜第4記憶部とから構成されており、各記憶部には、大当たり決定乱数値、転落決定乱数値、当たり図柄乱数値、リーチグループ決定乱数値、リーチモード決定乱数値および変動パターン乱数値がそれぞれ記憶されるようになっている。また、第2特別図柄記憶領域は、第5記憶部〜第8記憶部とから構成されており、上記第1記憶部〜第4記憶部と同様に、各記憶部には、大当たり決定乱数値、転落決定乱数値、当たり図柄乱数値、リーチグループ決定乱数値、リーチモード決定乱数値および変動パターン乱数値がそれぞれ記憶されるようになっている。
(ステップS206)
次に、メインCPU100aは、転落決定乱数値を抽出して、第1特別図柄記憶領域にある第1記憶部から順に空いている記憶部を検索していき、空いている記憶部に抽出した転落決定乱数値を記憶する。
(ステップS207)
次に、メインCPU100aは、当たり図柄乱数値を抽出して、第1特別図柄記憶領域にある第1記憶部から順に空いている記憶部を検索していき、空いている記憶部に抽出した当たり図柄乱数値を記憶する。
(ステップS208)
次に、メインCPU100aは、リーチグループ決定乱数値を抽出して、第1特別図柄記憶領域にある第1記憶部から順に空いている記憶部を検索していき、空いている記憶部に抽出したリーチグループ決定乱数値を記憶する。
(ステップS209)
次に、メインCPU100aは、リーチモード決定乱数値を抽出して、第1特別図柄記憶領域にある第1記憶部から順に空いている記憶部を検索していき、空いている記憶部に抽出したリーチモード決定乱数値を記憶する。
(ステップS210)
次に、メインCPU100aは、変動パターン乱数値を抽出して、第1特別図柄記憶領域にある第1記憶部から順に空いている記憶部を検索していき、空いている記憶部に抽出した変動パターン乱数値を記憶する。
以上より、上記ステップS205〜ステップS210において取得された各種乱数(つまり、大当たり決定乱数値、転落決定乱数値、当たり図柄乱数値、リーチグループ決定乱数値、リーチモード決定乱数値、変動パターン乱数値)は、すべて同じ第1特別図柄記憶領域の所定の記憶部に記憶されることとなる。
(ステップS220)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS205〜ステップS210において取得された乱数値を、当該乱数値に基づく変動開始の前に、大当たりの抽選に関する各種判定を行う事前判定処理を実行する。この事前判定処理の詳細については後述する。
(ステップS211)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS220における事前判定処理にて生成された先読み指定コマンド(先読みA指定コマンド、先読みB指定コマンド)を演出用伝送データ格納領域にセットする。この先読み指定コマンドには、少なくとも、上述した変動モード番号に係る情報および変動パターン番号に係る情報が含まれている。また、先読み指定コマンドには、第1特別図柄保留表示器33に表示される第1保留の個数を更新するために、その保留個数を示す特別図柄保留表示データも含まれている。本ステップS210の処理を終了すると、第1始動入賞口検出スイッチ入力処理が終了となる。
以上のように、第1始動入賞口24に遊技球が入球した際に、第1特別図柄記憶領域の記憶部に空きがある場合には、各乱数値が記憶されていない記憶部の中でもっとも小さい番号の記憶部に各乱数値が記憶され、第1特別図柄記憶領域の記憶部に空きがない場合には、各乱数値が抽出(記憶)されずに第1始動入賞口検出スイッチ入力処理が終了となる。ただし、第1特別図柄記憶領域の記憶部に空きがない場合でも、第1始動入賞口24への遊技球の入球に対して賞球が払い出されることとなる。
なお、本実施形態においては、第2始動入賞口検出スイッチ入力処理については詳細な説明を省略するが、第2始動入賞口検出スイッチ26aから信号が入力された場合にも、上記第1始動入賞口検出スイッチ入力処理と同様の処理が行われる。すなわち、第1始動入賞口検出スイッチ入力処理と比較すると、データを記憶する領域が第1特別図柄記憶領域と第2特別図柄記憶領域とで相違するものの、同様の処理が行われる。
図23を用いて、主制御基板100の事前判定処理を説明する。
(ステップS221)
まず、メインCPU100aは、大当たり決定乱数判定テーブル(図6参照)から、現時点の遊技状態に対応するテーブルを選択し、この選択したテーブルと、上述のステップS205で取得された大当たり決定乱数値とに基づいて、大当たりの抽選の結果を判定する大当たり判定処理を実行する。その後、当該判定の結果(大当たりまたはハズレ)に係るデータをメインRAM100c内に設けられた特図データ処理領域に記憶する。
(ステップS222)
次に、メインCPU100aは、特別図柄の種別を判定する特別図柄判定処理を実行する。具体的には、上記ステップS221における判定の結果が大当たりであった場合には、第1特図大当たり用当たり図柄乱数判定テーブル(図7(a)参照)を選択し、当該テーブルと、上述のステップS206で取得された当たり図柄乱数値とに基づいて、大当たり図柄の種別を判定する。
一方、上記ステップS221における判定の結果がハズレであった場合には、特別図柄は特別図柄0(ハズレ図柄)であると判定する。
そして、当該判定の結果(特別図柄の種別)に係るデータを、メインRAM100c内に設けられた図柄種別データ処理領域に記憶する。また、この特別図柄判定処理においては、現時点の遊技状態、すなわち、特別図柄を判定した時点の遊技状態が遊技状態バッファに記憶される。
(ステップS223)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS222で判定された特別図柄が大当たり図柄であるか否かを判定する。
このとき、大当たり図柄ではない(つまり、ハズレ図柄である)と判定された場合には、ステップS226に処理を移し、大当たり図柄であると判定された場合には、ステップS224に処理を移す。
(ステップS224)
次に、メインCPU100aは、現時点の遊技状態を確認する。
(ステップS225)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS224で確認した遊技状態に基づいて、対応するリーチモード決定乱数判定テーブル(大当たり用判定テーブル、図12参照)を選択する。本ステップS225の処理を終えると、ステップS232に処理を移す。
(ステップS226)
一方、上記ステップS223において、特別図柄がハズレ図柄であると判定された場合には、メインCPU100aは、現時点の遊技状態、および現時点の保留数を確認する。
(ステップS227)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS226で確認した現時点の遊技状態および保留数に基づいて、対応するリーチグループ決定乱数判定テーブル(図10参照)を選択する。
(ステップS228)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS207において取得されたリーチグループ決定乱数と、上記ステップS227で選択されたリーチグループ決定乱数判定テーブルと、に基づいて、グループの種別を判定し、当該グループの種別をメインRAM100c内に設けられたグループ種別データ処理領域に記憶する。
(ステップS229)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS228で判定されたグループの種別が、AグループまたはBグループであるか否かを判定する。
このとき、AグループまたはBグループのいずれでもないと判定された場合には、ステップS231に処理を移し、AグループまたはBグループであると判定された場合には、ステップS230に処理を移す。
なお、上述したように、事前判定処理において、AグループまたはBグループのいずれかが決定された場合、変動開始時においても、AグループまたはBグループのグループ種別が決定され、また、事前判定処理において、CグループまたはDグループのいずれかが決定された場合、変動開始時においても、CグループまたはDグループのグループ種別が決定される。
したがって、変動開始時においてAグループまたはBグループのいずれかが決定される場合、メインCPU100aは、本ステップS229において、必ずAグループまたはBグループであると判定する。また、変動開始時においてCグループまたはDグループのいずれかが決定される場合、メインCPU100aは、本ステップS229において、必ずCグループまたはDグループであると判定する。
(ステップS230)
次に、メインCPU100aは、先読みA指定コマンド(事前判定コマンド)を生成し、事前判定処理を終了する。この先読みA指定コマンドとは、大当たりの抽選の結果がハズレであって、かつ、リーチが行われない変動演出パターンであることが情報として少なくとも含まれたコマンドである。このように、本実施形態では、AグループおよびBグループに係る変動演出パターンは、リーチが行われない変動演出パターンから構成されている。これに対して、CグループおよびDグループに係る変動演出パターンは、リーチが必ず行われる変動演出パターンから構成されている。
(ステップS231)
一方、上記ステップS229において、AグループまたはBグループのいずれでもないと判定された場合、メインCPU100aは、上記ステップS228で判定されたグループの種別(つまり、CグループまたはDグループのいずれか)に基づいて、ハズレ用リーチモード決定乱数判定テーブル(図11参照)を選択する。
(ステップS232)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS225で選択された大当たり用判定テーブル、または、上記ステップS231で選択されたハズレ用リーチモード決定乱数判定テーブルのいずれかと、上記ステップS208で取得されたリーチモード決定乱数値と、に基づいて、変動モード番号および変動パターン決定乱数テーブルを決定し、このとき決定された変動モード番号をメインRAM100c内に設けられた変動モード番号データ処理領域に記憶する。
(ステップS233)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS232で決定された変動パターン乱数判定テーブルを選択する。
(ステップS234)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS209において取得した変動パターン乱数値と、上記ステップS233で選択された変動パターン乱数判定テーブルとに基づいて、変動パターン番号を決定し、この決定された変動パターン番号をメインRAM100c内に設けられた変動パターン番号データ処理領域に記憶する。
(ステップS235)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS232で判定された変動モード番号、および、上記ステップS234で判定された変動パターン番号に対応する先読みB指定コマンド(事前判定コマンド)を生成し、事前判定処理を終了する。この先読みB指定コマンドには、大当たりの抽選の結果が大当たりまたはハズレのいずれかであって、かつ、リーチが行われる変動演出パターンであることが情報として少なくとも含まれたコマンドである。
以上の処理により、新たに記憶された第1保留について、この第1保留に係る特別図柄の変動開始時に決定される変動モード番号および変動パターン番号に係る情報が、当該第1保留が記憶された時点で、この情報についてのコマンドが事前に副制御基板200に送信される。
なお、第2始動入賞口検出スイッチ入力処理においても、上記事前判定処理が行われるが、上述した処理内容と同じであるため、詳細については省略する。また、本実施形態では、第1始動入賞口検出スイッチ入力処理および第2始動入賞口検出スイッチ入力処理の双方において、同様に事前判定処理が行われるものとしたが、これに限られない。例えば、確変モードや時短モードなどの特定の遊技モードでは、第1始動入賞口検出スイッチ入力処理においては事前判定処理を実行させない形態としてもよい。
図24を用いて、主制御基板100の特定領域検出スイッチ入力処理を説明する。
(ステップS301)
まず、メインCPU100aは、特定領域検出スイッチ82aからの検出信号を入力したか否かを判定する。
このとき、特定領域検出スイッチ82aからの検出信号を入力しなかった場合には、特定領域検出スイッチ入力処理を終了し、特定領域検出スイッチ82aからの検出信号を入力した場合にはステップS302に処理を移す。
(ステップS302)
次に、メインCPU100aは、V入賞有効フラグがON(=1)されているか否かを判定する。詳細は後述するが、V入賞有効フラグがONされる場合とは、第2アタッカー装置が作動している状態(当該大当たり遊技における最終回目のラウンド遊技が実行中)である。
このとき、V入賞有効フラグがONされていない場合には、特定領域検出スイッチ入力処理を終了し、V入賞有効フラグがONされている場合には、ステップS303に処理を移す。
(ステップS303)
次に、メインCPU100aは、高確率遊技フラグをONにする。なお、既に高確率遊技フラグがONにされている場合には、メインCPU100aは、本ステップS303において、高確率遊技フラグをONのままにする。
(ステップS304)
次に、メインCPU100aは、V入賞指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットして、特定領域検出スイッチ入力処理を終了する。このときセットされたV入賞指定コマンドは、副制御基板200に送信される。そして、副制御基板200は、受信したV入賞指定コマンドに基づいて、V入賞演出(詳細は後述する)の実行を制御する。
図25を用いて、主制御基板100の一般領域検出スイッチ入力処理を説明する。
(ステップS311)
まず、メインCPU100aは、一般領域検出スイッチ83aからの検出信号を入力したか否かを判定する。
このとき、一般領域検出スイッチ83aからの検出信号を入力しなかった場合には、一般領域検出スイッチ入力処理を終了し、一般領域検出スイッチ83aからの検出信号を入力した場合にはステップS312に処理を移す。
(ステップS312)
次に、メインCPU100aは、非V入賞指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットして、一般領域検出スイッチ入力処理を終了する。このときセットされた非V入賞指定コマンドは、副制御基板200に送信される。そして、副制御基板200は、受信した非V入賞指定コマンドに基づいて、V入賞演出の実行を制御する。
すなわち、第2大入賞口81内に遊技球が入球した場合には、特定領域82、一般領域83のいずれに入賞した場合であっても、副制御基板200には、この入賞に係るコマンドが送信されるようになっている。
図26を用いて、主制御基板100の特別遊技管理処理を説明する。
(ステップS401)
まず、メインCPU100aは、実行フェーズデータの値をロードする。この実行フェーズデータは、当該特別遊技管理処理を構成する複数の機能モジュール(サブルーチン)のうち、何れを実行するかを示すものであり、特図実行フェーズデータ記憶領域に記憶されている。具体的には、この実行フェーズデータは、特別図柄変動開始処理の実行を示すデータ「00」と、特別図柄変動停止処理の実行を示すデータ「01」と、停止後処理の実行を示すデータ「02」と、特別遊技制御処理の実行を示すデータ「03」と、特別遊技終了処理の実行を示すデータ「04」と、を有している。
(ステップS500)
メインCPU100aは、上記ステップS401でロードした実行フェーズデータの値が「00」であれば、特別図柄変動開始処理を実行する。この特別図柄変動開始処理の詳細については後述する。
(ステップS700)
メインCPU100aは、上記ステップS401でロードした実行フェーズデータの値が「01」であれば、特別図柄変動停止処理を実行する。この特別図柄変動停止処理の詳細については後述する。
(ステップS800)
メインCPU100aは、上記ステップS401でロードした実行フェーズデータの値が「02」であれば、停止後処理を実行する。この停止後処理の詳細については後述する。
(ステップS900)
メインCPU100aは、上記ステップS401でロードした実行フェーズデータの値が「03」であれば、特別遊技制御処理を実行する。この特別遊技制御処理の詳細については後述する。
(ステップS1000)
メインCPU100aは、上記ステップS401でロードした実行フェーズデータの値が「04」であれば、特別遊技終了処理を実行する。この特別遊技終了処理の詳細については後述する。
図27を用いて、主制御基板100の特別図柄変動開始処理を説明する。
(ステップS501)
まず、メインCPU100aは、実行フェーズデータが特別図柄変動開始処理の実行を示すデータ「00」であるか否かを判定する。
このとき、実行フェーズデータが「00」ではないと判定された場合には、特別図柄変動開始処理を終了し、実行フェーズデータが「00」であると判定された場合には、ステップS502に処理を移す。
(ステップS502)
次に、メインCPU100aは、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に記憶された値(本ステップS502が実行される時点の第2保留数に該当する数値、以下、「第2保留数値」という)が「1」以上であるか否かを判定する。
このとき、第2保留数値が「1」以上ではないと判定された場合には、ステップS504に処理を移し、第2保留数値が「1」以上であると判定された場合には、ステップS503に処理を移す。
(ステップS503)
次に、メインCPU100aは、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に記憶されている第2保留数値から「1」を減算して記憶する。
(ステップS504)
次に、メインCPU100aは、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域に記憶された値(本ステップS504が実行される時点の第1保留数に該当する数値、以下、「第1保留数値」という)が「1」以上であるか否かを判定する。
このとき、第1保留数値が「1」以上ではないと判定された場合には、ステップS514に処理を移し、第1保留数値が「1」以上であると判定された場合には、ステップS505に処理を移す。
(ステップS505)
次に、メインCPU100aは、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域に記憶されている第1保留数値から「1」を減算して記憶する。
(ステップS506)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS503または上記ステップS505において減算された特別図柄保留数(U)記憶領域に対応する特別図柄保留記憶領域に記憶されたデータのシフト処理を行う。
具体的には、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域に対応する第1特別図柄記憶領域に記憶されたデータのシフト処理が行われる場合には、第1特別図柄記憶領域にある第1記憶部〜第4記憶部に記憶された各データを1つ前の記憶部にシフトさせる。ここで、第1記憶部に記憶されているデータは、判定記憶領域(第0記憶部)にシフトさせる。このとき、第1記憶部に記憶されているデータは、判定記憶領域(第0記憶部)に書き込まれるとともに、既に判定記憶領域(第0記憶部)に書き込まれていたデータは第1特別図柄保留記憶領域からは消去されることとなる。これにより、前回の遊技で用いた大当たり決定乱数値、当たり図柄乱数値、リーチグループ決定乱数値、リーチモード決定乱数値および変動パターン乱数値が消去される。
また、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に対応する第2特別図柄記憶領域に記憶されたデータのシフト処理が行われる場合には、第2特別図柄記憶領域にある第5記憶部〜第8記憶部に記憶された各データを1つ前の記憶部にシフトさせる。ここで、第5記憶部に記憶されているデータは、判定記憶領域(第0記憶部)にシフトさせる。このとき、第5記憶部に記憶されているデータは、判定記憶領域(第0記憶部)に書き込まれるとともに、既に判定記憶領域(第0記憶部)に書き込まれていたデータは第2特別図柄保留記憶領域からは消去されることとなる。これにより、前回の遊技で用いた大当たり決定乱数値、当たり図柄乱数値、リーチグループ決定乱数値、リーチモード決定乱数値および変動パターン乱数値が消去される。
なお、本実施形態では、上記ステップS502〜ステップS505において第2特別図柄記憶領域を第1特別図柄記憶領域よりも優先させてシフトさせることとしたが、始動入賞口24,26に入賞した順序で、第1特別図柄記憶領域または第2特別図柄記憶領域をシフトさせてもよいし、第1特別図柄記憶領域を第2特別図柄記憶領域よりも優先させてシフトさせてもよい。
(ステップS507)
次に、メインCPU100aは、転落抽選判定テーブルと、上記ステップS506において判定記憶領域(第0記憶部)に書き込まれた転落決定乱数と、に基づいて転落抽選の結果を導出する転落判定処理を実行する。
(ステップS508)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS507における転落抽選の結果に基づいて、現時点の遊技状態に対応する大当たり決定乱数判定テーブルを選択し、この選択したテーブルと、上記ステップS506において判定記憶領域(第0記憶部)に書き込まれた大当たり決定乱数値と、に基づいて大当たりの抽選の結果を導出する大当たり判定処理を実行する。本ステップS508において、現時点の遊技状態とは、上記ステップS507における転落抽選の結果を反映した遊技状態のことを意味する。すなわち、本実施形態では、転落抽選に当選すると、即座に遊技状態を高確率遊技状態から低確率遊技状態に移行させたうえで、大当たり判定処理が実行されるようにしている。
(ステップS509)
次に、メインCPU100aは、特別図柄の種別を決定する特別図柄決定処理を実行する。具体的には、上記ステップS508における判定の結果が大当たりであった場合には、当該判定に用いられた大当たり決定乱数値が何れの始動入賞口への遊技球の入賞によるものか(すなわち、第1始動入賞口24か、または、第2始動入賞口26か)を確認したうえで、これに応じた当たり図柄乱数判定テーブルを選択し、選択したテーブルと、上記ステップS506で判定記憶領域(第0記憶部)に書き込まれた当たり図柄乱数値と、に基づいて特別図柄の種別を決定する。
一方、上記ステップS508における判定の結果がハズレであった場合には、当該判定に用いられた大当たり決定乱数値が何れの始動入賞口への遊技球の入賞によるものであっても、ハズレ図柄を決定する。
このようにして決定した特別図柄に対応するデータを、メインCPU100aは、図柄種別データ処理領域に記憶する。この特別図柄決定処理においては、現時点の遊技状態、すなわち、特別図柄を決定した時点の遊技状態が遊技状態バッファに記憶される。
(ステップS510)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS509で決定された特別図柄の種別を示す図柄決定コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。これにより、決定された特別図柄の種別に係る情報が、変動演出の開始時に副制御基板200に送信されることとなる。
(ステップS600)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS506において判定記憶領域(第0記憶部)に書き込まれたリーチグループ決定乱数値、リーチモード決定乱数値、および、変動パターン乱数値に基づいて、変動演出パターンの決定に係る変動演出パターン決定処理を行う。
(ステップS511)
次に、メインCPU100aは、第1特別図柄表示装置30または第2特別図柄表示装置31において特別図柄の変動表示を開始するための変動表示データをセットする。これにより、図柄種別データ処理領域に記憶された情報が、第1保留に係る場合には、第1特別図柄表示装置30において点滅表示が開始され、第2保留に係る場合には、第2特別図柄表示装置31において点滅表示が開始される(変動表示開始処理)。
(ステップS512)
次に、メインCPU100aは、デモ判定フラグに00Hをセットする。すなわち、デモ判定フラグをクリアする。
(ステップS513)
次に、メインCPU100aは、特別遊技管理処理において特別図柄変動停止処理が実行されるように、実行フェーズデータに「01」をセットし、特別図柄開始処理を終了する。
(ステップS514)
上記ステップS504において、第1保留数値が「1」以上ではないと判定された場合には、メインCPU100aは、デモ判定フラグに01Hがセットされているか否かを判定する。
このとき、デモ判定フラグに01Hがセットされている場合には、メインCPU100aは特別図柄変動開始処理を終了し、デモ判定フラグに01Hがセットされていないと判定した場合には、ステップS515に処理を移す。
(ステップS515)
次に、メインCPU100aは、後述するステップS516でデモ指定コマンドを何度もセットすることがないように、デモ判定フラグに01Hをセットする。
(ステップS516)
次に、メインCPU100aは、デモ指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットし、特別図柄記憶判定処理を終了する。
次に、図28を用いて、変動演出パターン決定処理を説明する。
(ステップS601)
まず、メインCPU100aは、上記ステップS509で決定された特別図柄が大当たり図柄であるか否かを判定する。
このとき、大当たり図柄ではない(つまり、ハズレ図柄である)と判定された場合には、ステップS604に処理を移し、大当たり図柄であると判定された場合には、ステップS602に処理を移す。
(ステップS602)
次に、メインCPU100aは、現時点の遊技状態を確認する。なお、上述した通り、上記ステップS507における転落抽選に当選していた場合には、本ステップS602において、現時点の遊技状態は低確率遊技状態となっている。
(ステップS603)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS602で確認した遊技状態に基づいて、対応するリーチモード決定乱数判定テーブル(大当たり用判定テーブル)を選択する。
(ステップS604)
上記ステップS601において大当たり図柄ではないと判定された場合には、メインCPU100aは、当該抽選の判定に係る始動入賞口の種別を確認するとともに、現時点の遊技状態、および、現時点の保留数を確認する。
(ステップS605)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS604で確認した始動入賞口の種別、遊技状態および保留数に基づいて、対応するリーチグループ決定乱数判定テーブルを選択する。
(ステップS606)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS506で判定記憶領域(第0記憶部)に記憶されたリーチグループ決定乱数と、上記ステップS605で選択されたリーチグループ決定乱数判定テーブルと、に基づいて、グループの種別を決定し、当該グループの種別をグループ種別データ処理領域に記憶する。
(ステップS607)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS606で決定されたグループの種別に基づいて、リーチモード決定乱数判定テーブル(ハズレ用判定テーブル)を選択する。
(ステップS608)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS603で選択された大当たり用判定テーブル、または上記ステップ607で選択されたハズレ用判定テーブルと、上記ステップS506で判定記憶領域(第0記憶部)に記憶されたリーチモード決定乱数と、に基づいて、変動モード番号および変動パターン決定乱数テーブルを決定し、このとき決定された変動モード番号を変動モード番号データ処理領域に記憶する。
(ステップS609)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS608で決定された変動パターン乱数判定テーブルを選択する。
(ステップS610)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS609で選択した変動パターン乱数判定テーブルと、上記ステップS506で判定記憶領域(第0記憶部)に記憶された変動パターン乱数と、に基づいて、変動パターン番号を決定し、この決定された変動パターン番号を変動パターン番号データ処理領域に記憶する。
(ステップS611)
次に、メインCPU100aは、変動時間決定テーブルと、上記ステップS608で決定された変動モード番号、および、上記ステップS610で決定された変動パターン番号と、に基づいて、変動時間を決定する。
(ステップS612)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS611において決定された変動時間を変動時間タイマカウンタにセットする。
(ステップS613)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS608で決定された変動モード番号に基づいて変動モードコマンドを生成し、上記ステップS610で決定された変動パターン番号に基づいて変動パターンコマンドを生成する。そして、メインCPU100aは、生成された変動モードコマンドおよび変動パターンコマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。
図29を用いて、主制御基板100の特別図柄変動停止処理を説明する。
(ステップS701)
まず、メインCPU100aは、実行フェーズデータが特別図柄変動停止処理の実行を示すデータ「01」であるか否かを判定する。
このとき、実行フェーズデータが「01」ではないと判定された場合には、特別図柄変動停止処理を終了し、実行フェーズデータが「01」であると判定された場合には、ステップS702に処理を移す。
(ステップS702)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS612で変動時間タイマカウンタにセットされた変動時間が経過したか否かを判定する。
このとき、当該変動時間が経過していないと判定された場合には、特別図柄変動停止処理を終了し、当該変動時間が経過したと判定された場合には、ステップS703に処理を移す。
(ステップS703)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS509で決定された特別図柄を、第1特別図柄表示装置30または第2特別図柄表示装置31に停止表示するための停止表示データをセットし、特別図柄の停止表示を実行する。
(ステップS704)
次に、メインCPU100aは、特別図柄が確定したことを示す図柄確定コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。
(ステップS705)
次に、メインCPU100aは、特別図柄を停止表示する停止表示時間を停止表示時間カウンタにセットする。
(ステップS706)
次に、メインCPU100aは、特別遊技管理処理において停止後処理が実行されるように、実行フェーズデータに「02」をセットして、特別図柄変動停止処理を終了する。
図30を用いて、停止後処理を説明する。
(ステップS801)
まず、メインCPU100aは、実行フェーズデータが停止後処理の実行を示すデータ「02」であるか否かを判定する。
このとき、実行フェーズデータが「02」ではないと判定された場合には、停止後処理を終了し、実行フェーズデータが「02」であると判定された場合には、ステップS802に処理を移す。
(ステップS802)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS705で停止表示時間カウンタにセットされた停止表示時間が経過したか否かを判定する。
このとき、停止表示時間が経過していないと判定された場合には、停止後処理を終了し、停止表示時間が経過したと判定された場合には、ステップS803に処理を移す。
(ステップS803)
次に、メインCPU100aは、現時点の遊技状態を遊技状態バッファに記憶する。
(ステップS804)
次に、メインCPU100aは、時短回数更新処理を実行する。具体的には、メインCPU100aは、現時点の遊技状態が時短遊技状態であることを示す時短遊技フラグがONされているか否かを判定する。
このとき、時短遊技フラグがONされていると判定された場合には、メインRAM100cに設けられた時短遊技回数(J)記憶領域における時短遊技回数(J)の値を更新する。具体的には、時短遊技回数(J)記憶領域に記憶されている時短遊技回数(J)から「1」を減算するとともに、減算された結果を新たな時短遊技回数(J)として記憶し、その記憶された時短遊技回数(J)が「0」であるか否かを判定し、時短遊技回数(J)=0である場合には、転落抽選に当選しているか否かの判定する(上記ステップS803における現時点の遊技状態から判定する)。
このとき、転落抽選に当選している(低確率遊技状態に転落している)場合には、時短遊技フラグ記憶領域に記憶されている時短遊技フラグをOFFにする。一方、転落抽選に当選していない(未だ高確率遊技状態である)場合には、時短遊技回数(J)の値を「50」に更新する。
また、時短遊技回数(J)=0ではないと判定された場合には、メインCPU100aは、時短遊技フラグ記憶領域に記憶されているフラグはONのままで、本ステップS804の処理を実行する。
また、時短遊技フラグがONされていないと判定された場合には、本ステップS804においては処理を行わずに、ステップS805に処理を移す。
(ステップS805)
次に、メインCPU100aは、高確回数更新処理を実行する。具体的には、メインCPU100aは、現時点の遊技状態が高確率遊技状態であることを示す高確率遊技フラグがONされているか否かを判定する。
このとき、高確遊技フラグがONされていると判定された場合には、メインRAM100cに設けられた高確率遊技回数(X)記憶領域における高確率遊技回数(X)の値を更新する。具体的には、高確率遊技回数(X)記憶領域に記憶されている(X)から「1」を減算するとともに、減算された結果を新たな高確率遊技回数(X)として記憶し、その記憶された高確率遊技回数(X)が「0」であるか否かを判定し、高確率遊技回数(X)=0であると判定された場合には、高確率遊技フラグ記憶領域に記憶されているフラグをOFFにする。
また、高確率遊技回数(X)=0でないと判定された場合には、転落抽選に当選しているか否かの判定する(上記ステップS803における現時点の遊技状態から判定する)。
このとき、転落抽選に当選している(低確率遊技状態に転落している)場合には、高確率遊技回数(X)の値が「0」であるか否かに関わらず、高確率遊技フラグ記憶領域に記憶されているフラグをOFFにする。そして、高確率遊技回数(X)記憶領域に記憶されている値をクリアする。一方、転落抽選に当選していない(未だに高確率遊技状態である)場合には、メインCPU100aは、高確率遊技フラグ記憶領域に記憶されているフラグはONのままで、本ステップS805の処理を実行する。
また、高確率遊技フラグがONされていないと判定された場合には、本ステップS805においては処理を行わずに、ステップS806に処理を移す。
(ステップS806)
次に、メインCPU100aは、停止表示されている特別図柄が大当たり図柄であるか否かを判定する。
このとき、停止表示されている特別図柄が大当たり図柄ではない(つまり、ハズレ図柄である)と判定された場合には、ステップS814に処理を移し、停止表示されている特別図柄が大当たり図柄であると判定された場合には、ステップS807に処理を移す。
(ステップS807)
次に、メインCPU100aは、大当たり当選時の遊技状態が非時短遊技状態であるか、または、時短遊技状態であるかを副制御基板200に送信するための大当たり当選時遊技状態コマンドをセットする。
(ステップS808)
次に、メインCPU100aは、現時点の遊技状態をリセットする処理を実行する。具体的には、高確率遊技フラグ記憶領域、高確率遊技回数(X)記憶領域、時短遊技フラグ記憶領域、時短遊技回数(J)記憶領域にあるデータをクリアする。
(ステップS809)
次に、メインCPU100aは、特別遊技の開始時に設定される待機時間であるオープニング時間をタイマカウンタにセットする。
(ステップS810)
次に、メインCPU100aは、オープニング処理が開始されることを示すオープニングコマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。
(ステップS811)
次に、メインCPU100aは、停止表示されている特別図柄の種別に基づいて、メインRAM100cに作動テーブル(図8参照)をセットする。具体的には、メインCPU100aは、停止表示されている特別図柄が大当たり図柄であれば、その大当たり図柄の種別ごとに決められている作動テーブル(第1作動テーブル〜第5作動テーブルの何れか、図8(a)〜(e)参照)をセットする。
(ステップS812)
次に、メインCPU100aは、特別遊技管理処理において特別遊技制御処理が実行されるように、実行フェーズデータに「03」をセットする。
(ステップS813)
次に、メインCPU100aは、現時点の遊技状態を確認し、遊技状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。なお、この遊技状態指定コマンドには、上記ステップS804で更新された時短回数の情報、上記ステップS805で更新された高確回数の情報も含まれている。これにより、遊技状態指定コマンドを受信した副制御基板200において、時短回数および高確回数を把握できるようになっている。そして、停止後処理が終了となる。
(ステップS814)
上記ステップS806において、停止表示されている特別図柄が大当たり図柄ではない(つまり、ハズレ図柄である)と判定された場合には、メインCPU100aは、特別遊技管理処理において特別図柄変動開始処理が実行されるように、実行フェーズデータに「00」をセットする。そして、上記ステップS813に処理を移す。
図31を用いて、特別遊技制御処理を説明する。
(ステップS901)
まず、メインCPU100aは、実行フェーズデータが特別遊技制御処理の実行を示すデータ「03」であるか否かを判定する。
このとき、実行フェーズデータが「03」ではないと判定された場合には、特別遊技制御処理を終了し、実行フェーズデータが「03」であると判定された場合には、ステップS902に処理を移す。
(ステップS902)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS809でタイマカウンタにセットされたオープニング時間を経過したか否かを判定する。
このとき、オープニング時間が経過していないと判定された場合には、特別遊技制御処理を終了し、オープニング時間が経過したと判定された場合には、ステップS903に処理を移す。
(ステップS903)
次に、メインCPU100aは、エンディング処理中であるか否かを判定する。このエンディング処理とは、当該特別遊技制御処理においてラウンド遊技回数(R)が最大値(本実施形態では、R=4、R=10またはR=16)に到達した後に行われる待機処理のことをいう。
このとき、エンディング処理中であると判定された場合には、ステップS913に処理を移し、エンディング処理中ではないと判定された場合には、ステップS904に処理を移す。
(ステップS904)
次に、メインCPU100aは、特別図柄の種別に応じた、第1アタッカー装置70および第2アタッカー装置80の作動テーブルに基づいて、第1アタッカー装置70および第2アタッカー装置80の開閉を行う大入賞口開閉制御処理を実行する。この大入賞口開閉制御処理では、作動テーブルと、ラウンド遊技回数(R)におけるRの値とを参照して、当該「R回目」のラウンド遊技(以下、「第Rラウンド遊技」という)に該当するアタッカー装置の作動(開放/閉鎖)の制御を実行する。
(ステップS950)
次に、メインCPU100aは、スライド板開閉ソレノイド82cの駆動の制御等を実行するためのV入賞設定処理を実行する。
(ステップS905)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS904の大入賞口開閉制御処理に基づいて第Rラウンド遊技が開始された時点であるか否かを判定する。
このとき、第Rラウンド遊技が開始された時点ではないと判定された場合には、ステップS907に処理を移し、第Rラウンド遊技が開始された時点であると判定された場合には、ステップS906に処理を移す。
(ステップS906)
次に、メインCPU100aは、第Rラウンド遊技の開始を示すラウンド遊技開始コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。なお、第Rラウンド遊技開始コマンドにおける「R」の値により、何回目のラウンド遊技が開始されたかを副制御基板200に伝達できるようになっている。
(ステップS907)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS904の大入賞口開閉制御処理に基づいて第Rラウンド遊技が終了したか否かを判定する。すなわち、1回のラウンド遊技における開放時間が経過したか、または所定個数(第1大入賞口71の場合は8個、第2大入賞口81の場合は5個)の入賞があったか、が判定される。
このとき、第Rラウンド遊技が終了していないと判定された場合には、特別遊技制御処理を終了し、第Rラウンド遊技が終了したと判定された場合には、ステップS908に処理を移す。
(ステップS908)
次に、メインCPU100aは、ラウンド遊技回数(R)記憶領域に記憶されているラウンド遊技回数(R)を「1」加算する。
(ステップS909)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS908で加算したラウンド遊技回数(R)が「最大値」であるか否かを判定する。
このとき、ラウンド遊技回数(R)が「最大値」ではないと判定された場合には、特別遊技制御処理を終了し、ラウンド遊技回数(R)が「最大値」であると判定された場合には、ステップS910に処理を移す。
(ステップS910)
次に、メインCPU100aは、V入賞有効フラグをOFF(=0)にする。
(ステップS911)
次に、メインCPU100aは、特別遊技の終了時に設定される待機時間であるエンディング時間をタイマカウンタにセットする。
(ステップS912)
次に、メインCPU100aは、エンディング処理が開始されることを示すエンディングコマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、特別遊技制御処理が終了となる。なお、エンディングコマンドは、特別図柄の種別ごとに設けられていてもよい。
(ステップS913)
上記ステップS903において、エンディング処理中であると判定された場合には、メインCPU100aは、上記ステップS911においてタイマカウンタにセットしたエンディング時間が経過したか否かを判定する。
このとき、当該エンディング時間が経過していないと判定された場合には、特別遊技制御処理を終了し、当該エンディング時間が経過したと判定された場合には、ステップS914に処理を移す。
(ステップS914)
次に、メインCPU100aは、特別遊技が終了したことを示す特別遊技終了コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。
(ステップS915)
次に、メインCPU100aは、特別遊技管理処理において特別遊技終了処理が実行されるように、実行フェーズデータに「04」をセットする。そして、特別遊技制御処理を終了する。
次に、図32を用いて、V入賞設定処理を説明する。
(ステップS951)
まず、メインCPU100aは、現在セットされている作動テーブルを参照する。
(ステップS952)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS908において更新された、ラウンド遊技回数(R)におけるRの値を参照する。すなわち、これから開始されるラウンド遊技が何回目のラウンド遊技であるかが確認されることとなる。
(ステップS953)
次に、メインCPU100aは、第2アタッカー装置80が開放するラウンドか否かを判定する。すなわち、特別図柄1〜特別図柄5に係る大当たり遊技について、ラウンド遊技回数(R)におけるRの値が、それぞれ最終回目のラウンド遊技であることを示す値「4」、「10」、「16」(つまり、「R=4」、「R=10」、「R=16」)であるか否かが判定される。
このとき、第2アタッカー装置80が開放するラウンドではない、すなわち、最終回目のラウンドではないと判定された場合には、V入賞設定処理を終了し、第2アタッカー装置80が開放するラウンドである、すなわち、最終回目のラウンドであると判定された場合には、ステップS954に処理を移す。
(ステップS954)
次に、メインCPU100aは、V入賞有効フラグをON(=1)にする。
(ステップS955)
次に、メインCPU100aは、第2アタッカー装置80が開放すること、すなわち、最終回目のラウンドであることを条件として、スライド板開閉ソレノイド82cを駆動させる(スライド板駆動処理)。スライド板開閉ソレノイド82cが駆動されることにより、特定領域82におけるスライド板82bがスライド移動し、このスライド板82bにより形成されていた通路81Aの底面の一部が開放した状態となり、特定領域82が露出した状態となる。これにより、特定領域82に遊技球が入賞可能な状態となる。
また、一旦、スライド板開閉ソレノイド82cが駆動されると、所定の終了条件が成立するまで、このスライド板開閉ソレノイド82cが駆動された状態が維持される。この所定の終了条件とは、第2アタッカー装置80が開放する第6ラウンド遊技が終了すること(最終回目のラウンド遊技に係る時間が経過する、または第2大入賞口81への所定個数の遊技球の入賞があった)となっている。
言い換えれば、第2アタッカー装置80が所定回数開放する(図8参照)こととなる最終回目のラウンド遊技中においては、特定領域82が常に露出した状態に維持されるため、第2大入賞口81内に遊技球が入球すれば、この入球した遊技球が特定領域82に入賞する可能性は極めて高いものとなっている。したがって、パチンコ機Pにトラブル等が発生した場合(球詰まりなどの障害や遊技者が意図的に第2アタッカー装置80への遊技球の入球が不可能または困難な発射操作をした等のイレギュラーなケース)を除けば、第2大入賞口81内に遊技球が入球すれば、そのほぼ全てが特定領域82に入賞するものとなっている。
なお、スライド板82bの開閉態様は、上記した例に限られない。例えば、第2アタッカー装置80の開放時間に合わせて開放する態様(1回開放する場合には「0.1秒」開放、2回開放する場合には「0.1秒」開放+「28.0秒」開放、等々)としてもよい。
図33を用いて、特別遊技終了処理を説明する。
(ステップS1001)
まず、メインCPU100aは、実行フェーズデータが特別遊技終了処理の実行を示すデータ「04」であるか否かを判定する。
このとき、実行フェーズデータが「04」ではないと判定された場合には、特別遊技終了処理を終了し、実行フェーズデータが「04」であると判定された場合には、ステップS1002に処理を移す。
(ステップ1002)
次に、メインCPU100aは、終了した特別遊技の実行契機となった大当たり図柄(上記ステップS508等において図柄種別データ処理領域に記憶されている)、および高確率遊技フラグのON/OFFを確認するとともに、上記大当たり図柄に対応する遊技状態設定テーブル(図9参照)、および高確率遊技フラグのON/OFFの状況(図22参照)に基づいて、特別遊技の終了後の遊技状態を設定する。具体的には、メインCPU100aは、時短遊技フラグ、高確率遊技回数(X)、時短遊技回数(J)を設定する。
例えば、上記大当たり図柄が特別図柄3であって、高確率遊技フラグがONである場合には、時短遊技フラグをONするとともに、高確率遊技回数(X)に「10000」および時短遊技回数(J)に「100」をセットする。
また、上記大当たり図柄が特別図柄1であって、高確率遊技フラグがONではない場合には、時短遊技フラグをONするとともに、時短遊技回数(J)にのみ「100」をセットする。
(ステップS1003)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS1002で設定された遊技状態に応じて、遊技状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。この遊技状態設定コマンドには、上記ステップS303で設定された高確率遊技フラグのON/OFFの情報、上記ステップS1002で設定された時短遊技フラグのON/OFFの情報、高確率遊技回数(X)の情報、時短遊技回数(J)の情報が含まれている。
(ステップS1004)
次に、メインCPU100aは、特別遊技管理処理において特別図柄変動開始処理が実行されるように、実行フェーズデータに「00」をセットする。そして、特別遊技終了処理を終了する。
図34を用いて、普通遊技管理処理を説明する。
(ステップS1101)
まず、メインCPU100aは、普図実行フェーズデータの値をロードする。この普図実行フェーズデータは、当該普通遊技管理処理を構成する複数の機能モジュール(サブルーチン)のうち、何れを実行するかを示すものであり、普図実行フェーズデータ記憶領域に記憶されている。具体的には、この普図実行フェーズデータは、普通図柄変動開始処理の実行を示すデータ「10」と、普通図柄変動停止処理の実行を示すデータ「11」と、普通図柄停止後処理の実行を示すデータ「12」と、可動片制御処理の実行を示すデータ「13」と、を有している。
(ステップS1200)
メインCPU100aは、上記ステップS1101でロードした実行フェーズデータの値が「10」であれば、普通図柄変動開始処理を実行する。この普通図柄変動開始処理の詳細については後述する。
(ステップS1300)
メインCPU100aは、上記ステップS1101でロードした実行フェーズデータの値が「11」であれば、普通図柄変動停止処理を実行する。この普通図柄変動停止処理の詳細については後述する。
(ステップS1400)
メインCPU100aは、上記ステップS1101でロードした実行フェーズデータの値が「12」であれば、普通図柄停止後処理を実行する。この普通図柄停止後処理の詳細については後述する。
(ステップS1500)
メインCPU100aは、上記ステップS1101でロードした実行フェーズデータの値が「13」であれば、可動片制御処理を実行する。この可動片制御処理の詳細については後述する。
図35を用いて、主制御基板100の普通図柄変動開始処理を説明する。
(ステップS1201)
まず、メインCPU100aは、普図実行フェーズデータが普通図柄変動開始処理の実行を示すデータ「10」であるか否かを判定する。
このとき、普図実行フェーズデータが「10」ではないと判定された場合には、普通図柄変動開始処理を終了し、普図実行フェーズデータが「10」であると判定された場合には、ステップS1202に処理を移す。
(ステップS1202)
次に、メインCPU100aは、普通図柄保留数(G)記憶領域に記憶された普通図柄の保留数(G)が1以上であるかを判定する。
このとき、保留数(G)が「0」の場合には普通図柄の変動表示は行われないため、普通図柄変動開始処理を終了し、普通図柄の保留数(G)が「1」以上であると判定した場合には、ステップS1203に処理を移す。
(ステップS1203)
次に、メインCPU100aは、特別図柄保留数(G)記憶領域に記憶されている値(G)から「1」を減算した新たな保留数(G)を記憶する。
(ステップS1204)
次に、メインCPU100aは、普通図柄保留記憶領域に記憶されたデータのシフト処理を行う。具体的には、普通図柄保留記憶領域の第1記憶部〜第4記憶部に記憶された各データを1つ前の記憶部にシフトさせる。このとき、1つ前の記憶部に記憶されているデータは、普図判定記憶領域に書き込まれるとともに、普通図柄保留記憶領域からは消去されることとなる。
(ステップS1205)
次に、メインCPU100aは、現時点の遊技状態に対応する当たり決定乱数判定テーブル(非時短用判定テーブルまたは時短用判定テーブルの何れか)を選択し、当該選択したテーブルと、上記ステップS1204で普図判定記憶領域に記憶された当たり決定乱数とに基づいて、普通図柄の抽選の結果を導出する当選判定処理を実行する。
具体的には、現在の遊技状態が非時短遊技状態である場合には、非時短用判定テーブル(図15(a))を参照して、普図判定記憶領域に記憶された当たり決定乱数を判定する。また、現在の遊技状態が時短遊技状態である場合には、時短用判定テーブル(図15(b))を参照して、普図判定記憶領域に記憶された当たり決定乱数を判定する。
(ステップS1206)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS1205における当選判定処理の結果が当たりであるか否かを判定する。
このとき、当たりではない(つまり、ハズレである)と判定された場合には、ステップS1208に処理を移し、当たりであると判定された場合には、ステップS1207に処理を移す。
(ステップS1207)
次に、メインCPU100aは、当たり図柄データを普図停止図柄データ記憶領域に記憶する。
(ステップS1208)
上記ステップS1206における当選判定処理の結果が当たりではない(つまり、ハズレ)と判定された場合には、メインCPU100aは、ハズレ図柄データを普図停止図柄データ記憶領域に記憶する。
(ステップS1209)
次に、メインCPU100aは、現時点の遊技状態が非時短遊技状態または時短遊技状態の何れに設定されているかを確認する。
(ステップS1210)
次に、メインCPU100aは、普通図柄変動時間決定テーブル(図16)を参照して、現時点の遊技状態に応じた普通図柄の変動時間を普図変動時間タイマカウンタにセットする。具体的には、メインCPU100aは、現時点の遊技状態が非時短遊技状態である場合には、普図変動時間カウンタに「2.5秒」をセットし、時短遊技状態である場合には、普図変動時間カウンタに「0.5秒」をセットする。
(ステップS1211)
次に、メインCPU100aは、普通図柄の変動表示を開始するための変動表示データをセットする。これにより、普通図柄の変動表示が行われる場合には、普通図柄表示装置32が点滅表示を開始する(普図変動表示開始処理)。
(ステップS1212)
次に、メインCPU100aは、現時点の遊技状態を変動開始時の遊技状態として遊技状態バッファに記憶する。
(ステップS1213)
次に、メインCPU100aは、普通遊技管理処理において普通図柄変動停止処理が実行されるように、普図実行フェーズデータに「11」をセットし、普通図柄変動開始処理を終了する。
図36を用いて、普通図柄変動停止処理を説明する。
(ステップS1301)
まず、メインCPU100aは、普図実行フェーズデータが普通図柄変動停止処理の実行を示すデータ「11」であるか否かを判定する。
このとき、普図実行フェーズデータが「11」ではないと判定された場合には、普通図柄変動停止処理を終了し、普図実行フェーズデータが「11」であると判定された場合には、ステップS1302に処理を移す。
(ステップS1302)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS1210で普図変動時間タイマカウンタにセットされた普通図柄の変動時間が経過したか否かを判定する。
このとき、当該変動時間が経過していないと判定された場合には、普通図柄変動停止処理を終了し、当該変動時間が経過したと判定された場合には、ステップS1303に処理を移す。
(ステップS1303)
次に、メインCPU100aは、普通図柄を普通図柄表示装置32に停止表示するための停止表示データをセットし、普通図柄の停止表示を実行する。
(ステップS1304)
次に、メインCPU100aは、普通図柄を停止表示する普図停止表示時間を普図停止表示時間カウンタにセットする。
(ステップS1305)
次に、メインCPU100aは、普通遊技管理処理において普通図柄停止後処理が実行されるように、普図実行フェーズデータに「12」をセットして、普通図柄変動停止処理を終了する。
図37を用いて、普通図柄停止後処理を説明する。
(ステップS1401)
まず、メインCPU100aは、普図実行フェーズデータが普通図柄停止後処理の実行を示すデータ「12」であるか否かを判定する。
このとき、普図実行フェーズデータが「12」ではないと判定された場合には、普通図柄停止後処理を終了し、普図実行フェーズデータが「12」であると判定された場合には、ステップS1402に処理を移す。
(ステップS1402)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS1304(図36参照)で普図停止表示時間カウンタにセットされた普図停止表示時間が経過したか否かを判定する。
このとき、普図停止表示時間が経過していないと判定された場合には、普通図柄停止後処理を終了し、普図停止表示時間が経過したと判定された場合には、ステップS1403に処理を移す。
(ステップS1403)
次に、メインCPU100aは、停止表示されている普通図柄が当たり図柄であるか否かを判定する。
このとき、停止表示されている普通図柄が当たり図柄ではない(つまり、ハズレ図柄である)と判定された場合には、ステップS1405に処理を移し、停止表示されている普通図柄が当たり図柄であると判定された場合には、ステップS1404に処理を移す。
(ステップS1404)
次に、メインCPU100aは、普通遊技管理処理において可動片制御処理が実行されるように、普図実行フェーズデータに「13」をセットする。そして、普通図柄停止後処理を終了する。
(ステップS1405)
上記ステップS1403において、停止表示されている普通図柄が当たり図柄ではない(つまり、ハズレ図柄である)と判定された場合には、メインCPU100aは、普通遊技管理処理において普通図柄変動開始処理が実行されるように、普図実行フェーズデータに「10」をセットする。そして、普通図柄停止後処理を終了する。
図38を用いて、可動片制御処理を説明する。
(ステップS1501)
まず、メインCPU100aは、普図実行フェーズデータが可動片制御処理の実行を示すデータ「13」であるか否かを判定する。
このとき、普図実行フェーズデータが「13」ではないと判定された場合には、可動片制御処理を終了し、普図実行フェーズデータが「13」であると判定された場合には、ステップS1502に処理を移す。
(ステップS1502)
次に、メインCPU100aは、一対の可動片26bが作動制御中であるか否か、すなわち、始動入賞口ソレノイド26cが通電されているか否かを判定する。
このとき、一対の可動片26bが作動制御中であると判定された場合には、ステップS1505に処理を移し、一対の可動片26bが作動制御中ではないと判定された場合には、ステップS1503に処理を移す。
(ステップS1503)
次に、メインCPU100aは、普通図柄の変動開始時の遊技状態が、非時短遊技状態または時短遊技状態の何れであったかを確認する。
(ステップS1504)
次に、メインCPU100aは、開放制御パターンテーブル(図17)を参照し、上記ステップS1503で確認した遊技状態に応じて、始動入賞口ソレノイド26cの通電制御データ(開放データ)として、通電回数(開放回数)および通電時間(開放時間)をセットする。そして、可動片制御処理を終了する。
(ステップS1505)
上記ステップS1502において、可動片作動制御中であると判定された場合には、メインCPU100aは、上記ステップS1504でセットされた通電時間(開放時間)を経過したか否かを判定する。
このとき、通電時間(開放時間)を経過していないと判定された場合には、可動片制御処理を終了し、通電時間を経過したと判定された場合には、ステップS1506に処理を移す。
(ステップS1506)
次に、メインCPU100aは、一対の可動片26bの作動の停止、すなわち、始動入賞口ソレノイド26cの通電の停止を実行する。
(ステップS1507)
次に、メインCPU100aは、普通遊技管理処理において普通図柄変動開始処理が実行されるように、普図実行フェーズデータに「10」をセットする。そして、可動片制御処理を終了する。
次に、副制御基板200におけるサブCPU200aにより実行される処理について説明する。
(副制御基板200のメイン処理)
図39を用いて、副制御基板200のメイン処理を説明する。
電源基板600により電源が供給されると、サブCPU200aにはシステムリセットが発生し、サブCPU200aは、以下のメイン処理を行う。
(ステップS2000)
まず、サブCPU200aは、初期化処理を行う。この処理において、サブCPU200aは、電源投入に応じて、サブROM200bからメイン処理プログラムを読み込むとともに、サブRAM200cに記憶されるフラグなどを初期化し、設定する処理を行う。
(ステップS2100)
次に、サブCPU200aは、変動演出用乱数更新処理を行う。この処理において、サブCPU200aは、サブRAM200cに記憶される乱数(変動演出用乱数値(変動演出A用乱数値、変動演出B用乱数値)、保留表示抽選用乱数値、入賞時演出抽選用乱数値、演出図柄決定用乱数値等)を更新する処理を行う。以降は、所定の割込み処理が行われるまで、上記ステップS2100の処理を繰り返し行う。
なお、変動演出用乱数(変動演出A用乱数、変動演出B用乱数)は副制御基板200内にて生成されるソフトウェア乱数である。このソフトウェア乱数は、周期的(例えば4ミリ秒毎)に入力される割り込み信号に基づいてループカウンタの値を所定の範囲(例えば、0〜99までの範囲)で1ずつ更新させることにより生成される。
また、保留表示抽選用乱数、入賞時演出抽選用乱数は副制御基板200内にて生成されるソフトウェア乱数である。このソフトウェア乱数は、周期的(例えば4ミリ秒毎)に入力される割り込み信号に基づいてループカウンタの値を所定の範囲(例えば、0〜99までの範囲)で1ずつ更新させることにより生成される。
(副制御基板200のタイマ割込処理)
図40を用いて、副制御基板200のタイマ割込処理を説明する。なお、図示はしないが、副制御基板200に設けられたリセット用クロックパルス発生回路によって、所定の周期(2ミリ秒)毎にクロックパルスが発生され、タイマ割込処理プログラムを読み込み、副制御基板のタイマ割込処理が実行される。
(ステップS2200)
まず、サブCPU200aは、サブCPU200aのレジスタに格納されている情報をスタック領域に退避させる。
(ステップS2300)
次に、サブCPU200aは、副制御基板200で用いられる各種タイマカウンタの更新処理を行う。
(ステップS3000)
次に、サブCPU200aは、コマンド解析処理を行う。この処理において、サブCPU200aは、サブRAM200cの受信バッファに格納されているコマンドを解析する処理を行う。
なお、副制御基板200は、主制御基板100から送信されたコマンドを受信すると、図示しない副制御基板200のコマンド受信割込処理が発生し、受信したコマンドを受信バッファに格納する。その後、当該ステップS2400において受信したコマンドの解析処理が行われる。
(ステップS2400)
次に、サブCPU200aは、タッチボタン検出スイッチ61aおよび回転操作検出スイッチ62aの信号のチェックを行い、演出操作装置60に関する演出入力制御処理を行う。
具体的には、サブCPU200aは、実行中の演出がある場合、この進行状況に応じて、タッチボタン61やセレクタスイッチ62の操作の受け付け可否を判定する。また、サブCPU200aは、タッチボタン検出スイッチ61aや回転操作検出スイッチ62aからの信号が入力された場合には、演出操作装置60が操作されたこと示すコマンドを画像制御基板400やランプ制御基板500に送信する処理を行う。
(ステップS2500)
次に、サブCPU200aは、サブRAM200cの送信バッファにセットされている各種データを画像制御基板400やランプ制御基板500へ送信する。
(ステップS2600)
次に、サブCPU200aは、上記ステップS2200で退避した情報をサブCPU200aのレジスタに復帰させる。
(副制御基板のコマンド解析処理)
図41を用いて、副制御基板200のコマンド解析処理を説明する。
(ステップS3001)
まず、サブCPU200aは、受信バッファにコマンドが有るか否かを確認して、コマンドを受信したか否かを判定する。
このとき、サブCPU200aは、受信バッファにコマンドがないと判定された場合には、コマンド解析処理を終了し、受信バッファにコマンドがあると判定された場合には、ステップS3002に処理を移す。
(ステップS3002)
次に、サブCPU200aは、受信バッファに格納されているコマンドが、電源復帰指定コマンドまたはRAMクリア指定コマンドの何れかであるか否かを判定する。
このとき、受信バッファに格納されているコマンドが、電源復帰指定コマンドまたはRAMクリア指定コマンドの何れでもないと判定された場合には、ステップS3003に処理を移し、受信バッファに格納されているコマンドが、電源復帰指定コマンドまたはRAMクリア指定コマンドの何れかであると判定された場合には、ステップS3020に処理を移す。
(ステップS3020)
次に、サブCPU200aは、電源復帰処理(初期化処理ともいう)を実行する。この電源復帰処理は、電源断からの復帰や電源投入時における各種演出装置(演出表示装置40、演出役物装置41など)を初期化する処理である。例えば、演出表示装置40において、画像表示を可能とするための画面の初期化をする処理が行われる。また、演出役物装置41が、図4に示す位置(これを、「初期位置」という)にある場合には、この初期位置から演出表示装置40の前面を覆う位置(これを、「特定位置」という)に一旦移動させた後、初期位置に復帰させるなどの動作確認を行う処理が行われる(なお、初期位置にない場合であっても、特定位置に一旦移動させた後、初期位置に復帰される位置調整を行うものとしてもよい)。
(ステップS3003)
次に、サブCPU200aは、受信バッファに格納されているコマンドが、デモ指定コマンドであるか否かを判定する。
このとき、受信バッファに格納されているコマンドがデモ指定コマンドではないと判定された場合には、ステップS3004に処理を移し、受信バッファに格納されているコマンドがデモ指定コマンドであると判定された場合には、ステップS3030に処理を移す。
(ステップS3030)
次に、サブCPU200aは、デモ演出の内容(演出態様)を決定するデモ演出決定処理を行う。
具体的には、デモ演出パターンを決定し、決定したデモ演出パターンを演出パターン記憶領域にセットするとともに、決定したデモ演出パターンの情報を画像制御基板400とランプ制御基板500に送信するため、決定したデモ演出パターンに基づくデータをサブRAM200cの送信バッファにセットする。
(ステップS3004)
次に、サブCPU200aは、受信バッファに格納されているコマンドが、先読み指定コマンドであるか否かを判定する。
このとき、受信バッファに格納されているコマンドが先読み指定コマンドではないと判定された場合には、ステップS3005に処理を移し、受信バッファに格納されているコマンドが始動入賞指定コマンドであると判定された場合には、ステップS4000に処理を移す。
(ステップS4000)
次に、サブCPU200aは、保留入賞時演出設定処理を実行する。この保留入賞時演出設定処理では、先読み指定コマンドを解析して、演出表示装置40における保留先読み演出や入賞時演出の実行の可否を決定する。
また、保留入賞時演出設定処理では、先読み指定コマンドを解析して、演出表示装置40における保留表示の保留表示態様を決定するとともに、決定した保留表示態様に対応する保留表示データを画像制御基板400とランプ制御基板500に送信するための処理も行われる。具体的には、上記保留表示データを第1保留記憶領域にある第1記憶領域〜第4記憶領域または第2保留記憶領域にある第5記憶領域〜第8記憶領域のうち、第1記憶領域または第5記憶領域から順に空いている記憶領域を検索していき、空いている所定の記憶領域にある始動記憶領域に、決定した保留表示データをセットする。具体的には、第1始動入賞口24に対応する先読み指定コマンドである場合には、第1保留記憶領域にある第1記憶領域から順に空いている記憶領域を検索していき、空いている記憶領域にある始動記憶領域に決定した保留表示データをセットし、第2始動入賞口26に対応する先読み指定コマンドである場合には、第2保留記憶領域にある第5記憶領域から順に空いている記憶領域を検索していき、空いている記憶領域にある始動記憶領域に決定した保留表示データをセットする。これにより、演出表示装置40には、第1保留(U1)および第2保留(U2)の現在の個数が表示されることとなる。
なお、本実施形態では、先読み指定コマンドに入賞した始動入賞口に係る情報および入賞時の保留数に係る情報を含ませるものとしたが、これらの情報を上記始動入賞指定コマンドとして生成し、先読み指定コマンドとは別に送信するものとしてもよい。
(ステップS3005)
次に、サブCPU200aは、受信バッファに格納されているコマンドが、図柄決定コマンドであるか否かを判定する。
このとき、受信バッファに格納されているコマンドが図柄決定コマンドではないと判定された場合には、ステップS3006に処理を移し、受信バッファに格納されているコマンドが図柄決定コマンドであると判定された場合には、ステップS3050に処理を移す。
(ステップS3050)
次に、サブCPU200aは、受信した図柄決定コマンドの内容に基づいて、演出表示装置40に停止表示させる演出図柄48を決定する演出図柄決定処理を行う。
具体的には、図柄決定コマンドを解析して、大当たりの有無、大当たりの種別に応じて演出図柄48の組み合わせを構成する演出図柄データを決定し、決定された演出図柄データを演出図柄記憶領域にセットするとともに、演出図柄データを画像制御基板400とランプ制御基板500に送信するため、演出図柄データを示す情報をサブRAM200cの送信バッファにセットする。
(ステップS3006)
次に、サブCPU200aは、受信バッファに格納されているコマンドが、変動パターン指定コマンドであるか否かを判定する。
このとき、受信バッファに格納されているコマンドが変動パターン指定コマンドではないと判定された場合には、ステップS3007に処理を移し、受信バッファに格納されているコマンドが変動パターン指定コマンドであると判定された場合には、ステップS3060に処理を移す。
(ステップS3060)
次に、サブCPU200aは、第1保留記憶領域および第2保留記憶領域に記憶されている保留表示データと始動入賞指定コマンドに対応するデータとをシフトさせ、シフトした後の保留表示データの情報を画像制御基板400とランプ制御基板500に送信する保留表示態様更新処理を行う。
具体的には、第1保留記憶領域の第1記憶領域、第2記憶領域、第3記憶領域、第4記憶領域の順番に、それぞれの記憶領域にある表示記憶領域、始動記憶領域のデータを1つ前の記憶領域にシフトさせる。
例えば、第2記憶領域のデータは第1記憶領域にシフトさせ、第3記憶領域のデータは第2記憶領域にシフトさせ、第4記憶領域のデータは第3記憶領域にシフトさせる。ここで、第4記憶領域のデータをシフトさせた後には、新たな第4記憶領域にはブランクデータがセットされ、第4記憶領域のデータがクリアされる。そして、第1保留記憶領域の第1記憶領域の始動記憶領域の保留表示データは、1つ前の記憶領域、すなわち、第0記憶領域の始動記憶領域にシフトさせる。これにより、演出表示装置40には、シフトした後の第1保留(U1)および第2保留(U2)の個数が表示されることとなる。
また、本実施形態では、始動記憶領域には、保留表示データの他に先読み演出情報(詳細は後述する)も記憶されるようになっている。そして、保留表示態様更新処理において記憶領域のデータがシフトされる際に、この保留表示データおよび先読み演出情報もシフトされるようになっている。
(ステップS5000)
次に、サブCPU200aは、受信した変動パターン指定コマンドに基づいて、演出表示装置40等において実行される変動演出の内容(演出態様)を決定する変動演出設定処理を実行する。
具体的には、複数の変動演出パターンの中から1つの変動演出パターンを決定する処理を行う。その後、かかる演出パターンに基づいて、演出表示装置40、スピーカ11,12、演出役物装置41、LED60b(演出操作装置60を発光させる光源)等が制御されることになる。なお、ここで決定した変動演出パターンに基づいて、演出図柄48の変動態様が決定されることとなる。
(ステップS3007)
次に、サブCPU200aは、受信バッファに格納されているコマンドが、図柄確定コマンドであるか否かを判定する。
このとき、受信バッファに格納されているコマンドが図柄確定コマンドではないと判定された場合には、ステップS3008に処理を移し、受信バッファに格納されているコマンドが図柄確定コマンドであると判定された場合には、ステップS3070に処理を移す。
(ステップS3070)
次に、サブCPU200aは、演出図柄48を停止表示させるために、上記ステップS3040で決定された演出図柄データに基づくデータと、演出図柄48を停止表示させるための停止指示データをサブRAM200cの送信バッファにセットする演出図柄停止処理を行う。
(ステップS3008)
次に、サブCPU200aは、受信バッファに格納されているコマンドが、遊技状態指定コマンドであるか否かを判定する。
このとき、受信バッファに格納されているコマンドが遊技状態指定コマンドではないと判定された場合には、ステップS3009に処理を移し、受信バッファに格納されているコマンドが遊技状態指定コマンドであると判定された場合には、ステップS3080に処理を移す。
(ステップS3080)
次に、サブCPU200aは、受信した遊技状態指定コマンドに基づいた遊技状態を遊技状態記憶領域に記憶する(遊技状態設定処理)。これにより、現在の遊技状態を副制御基板200側にて認識することが可能となる。
(ステップS3009)
次に、サブCPU200aは、受信バッファに格納されているコマンドが、オープニングコマンドであるか否かを判定する。
このとき、受信バッファに格納されているコマンドがオープニングコマンドではないと判定された場合には、ステップS3010に処理を移し、受信バッファに格納されているコマンドがオープニングコマンドであると判定された場合には、ステップS3090に処理を移す。
(ステップS3090)
次に、サブCPU200aは、大当たり遊技の開始演出(オープニング演出)の内容(演出態様)を決定する特別遊技開始演出決定処理を行う。
具体的には、オープニングコマンドおよび当該大当たりに係る演出図柄(上記ステップS3050の演出図柄決定処理において決定した演出図柄)に基づいて特別遊技開始演出パターンを決定し、決定した特別遊技開始演出パターンを演出パターン記憶領域にセットするとともに、決定した特別遊技開始演出パターンの情報を画像制御基板400とランプ制御基板500に送信するため、決定した特別遊技開始演出パターンに基づくデータをサブRAM200cの送信バッファにセットする。
(ステップS3010)
次に、サブCPU200aは、受信バッファに格納されているコマンドが、第Rラウンド遊技開始コマンドであるか否かを判定する。
このとき、受信バッファに格納されているコマンドが第Rラウンド遊技開始コマンドではないと判定された場合には、ステップS3010に処理を移し、受信バッファに格納されているコマンドが第Rラウンド遊技開始コマンドであると判定された場合には、ステップS3100に処理を移す。
(ステップS3100)
次に、サブCPU200aは、大当たり遊技中における演出(ラウンド遊技中演出)の内容(演出態様)を決定するラウンド遊技中演出決定処理を行う。
具体的には、第Rラウンド遊技開始コマンドに基づいて、当該ラウンド遊技が何回目のラウンド遊技であるかに基づいて、ラウンド遊技中演出パターンを決定し、決定したラウンド遊技中演出パターンを演出パターン記憶領域にセットするとともに、決定したラウンド遊技中演出パターンの情報を画像制御基板400とランプ制御基板500に送信するため、決定したラウンド遊技中演出パターンに基づくデータをサブRAM200cの送信バッファにセットする。なお、ラウンド遊技中演出パターンには、例えば、ラウンド遊技ごとの演出態様や複数のラウンド遊技間を跨ぐ演出態様などが含まれる。
(ステップS3011)
次に、サブCPU200aは、受信バッファに格納されているコマンドが、V入賞指定コマンドまたは非V入賞指定コマンドのいずれかであるか否かを判定する。
このとき、受信バッファに格納されているコマンドが、V入賞指定コマンドまたは非V入賞指定コマンドのいずれでもないと判定された場合には、ステップS3012に処理を移し、受信バッファに格納されているコマンドが、V入賞指定コマンドまたは非V入賞指定コマンドのいずれかであると判定された場合には、ステップS3110に処理を移す。
(ステップS3110)
次に、サブCPU200aは、第6ラウンド遊技中におけるV入賞演出を実行する(V入賞演出処理)。このV入賞演出処理では、V入賞指定コマンドを受信した場合に、V入賞したことを報知する演出が行われる。また、非V入賞指定コマンドを受信した場合には、V入賞したかもしれないことを示唆する演出が行われる。例えば、V入賞指定コマンドを受信すると、「V入賞おめでとう」等のメッセージが表示される。また、非V入賞指定コマンドを受信すると、「ラッキー」等のメッセージを表示していったり、「●×」等の記号を表示していったりする内容の演出が行われる。
(ステップS3012)
次に、サブCPU200aは、受信バッファに格納されているコマンドが、エンディングコマンドであるか否かを判定する。
このとき、受信バッファに格納されているコマンドがエンディングコマンドではないと判定された場合には、コマンド解析処理を終了し、受信バッファに格納されているコマンドがエンディングコマンドであると判定された場合には、ステップS3120に処理を移す。
(ステップS3120)
次に、サブCPU200aは、大当たり遊技の終了演出(エンディング演出)の内容(演出態様)を決定する特別遊技終了演出決定処理を行う。
具体的には、エンディングコマンドに基づいて特別遊技終了演出パターンを決定し、決定した特別遊技終了演出パターンを演出パターン記憶領域にセットするとともに、決定した特別遊技終了演出パターンの情報を画像制御基板400とランプ制御基板500に送信するため、決定した特別遊技終了演出パターンに基づくデータをサブRAM200cの送信バッファにセットする。本処理を終了すると、コマンド解析処理が終了する。
次に、図42を用いて、保留入賞時演出設定処理について説明する。この保留入賞時演出設定処理では、先読み指定コマンドに係る保留(以下、「当該保留」という)についての保留表示態様を決定したり、当該保留の入賞時に入賞時演出を実行させるか否かを決定したり、する処理が行われる。
(ステップS4001)
まず、サブCPU200aは、上記ステップS2100で更新された保留表示抽選用乱数値、入賞時演出抽選用乱数値を取得する。
(ステップS4002)
次に、サブCPU200aは、受信バッファに格納されている先読み指定コマンドを確認するとともに当該コマンドを解析する。ここで解析された結果に基づいて、ステップS4003以降の処理が行われる。
(ステップS4003)
次に、サブCPU200aは、保留先読み演出実行中フラグがON(=1)されているか否かを判定する。この保留先読み演出実行中フラグは、サブRAM200c内に設けられた保留先読み演出実行中フラグ記憶領域においてON/OFFされるものである。
このとき、保留先読み演出実行中フラグがONされていると判定された場合には、ステップS4010に処理を移し、保留先読み演出実行中フラグがONされていないと判定された場合には、ステップS4004に処理を移す。
(ステップS4004)
次に、サブCPU200aは、保留表示抽選を実行する。この保留表示抽選は、図45に示す保留表示抽選テーブルと、上記ステップS4001において取得した保留表示抽選用乱数値と、に基づいて決定される。そして、保留表示抽選テーブルには、上記ステップS4002における先読み指定コマンドの解析結果に応じて、先読み指定コマンドの解析結果が大当たりである場合に参照される大当たり用保留表示抽選テーブル(図45(a))と、先読み指定コマンドの解析結果がハズレである場合に参照されるハズレ用保留表示抽選テーブル(図45(b))と、が設けられている。
ここで、図45(a)に示す大当たり用保留表示抽選テーブル、および、図45(b)に示すハズレ用保留表示抽選テーブルについて説明すると、取得した保留表示抽選用乱数値について上記テーブルの何れかを参照して保留表示データが決定される。この保留表示データの種別としては、通常保留表示データ、特別保留表示Aデータ、特別保留表示Bデータ、特別保留表示Cデータ、特別保留表示Dデータが設けられている。
そして、保留表示データの種別として通常保留表示データが決定した場合には、保留表示態様が「通常」、すなわち、上述した通り、保留表示の色が灰色になる。
また、保留表示データの種別として特別保留表示Aデータが決定した場合にも、保留表示態様が「通常」になる。
保留表示データの種別として特別保留表示Bデータが決定した場合には、保留表示態様が「赤」、すなわち、保留表示の色が赤色になる。
保留表示データの種別として特別保留表示Cデータが決定した場合には、保留表示態様が「虎柄」、すなわち、保留表示の色が虎の毛皮を模した模様である黄色と黒の縞々形状の模様になる。
保留表示データの種別として特別保留表示Dデータが決定した場合には、保留表示態様が「虹」、すなわち、保留表示の色が虹色(虹のように複数色からなる模様)になる。
さらに、大当たり用保留表示抽選テーブルおよびハズレ用保留表示抽選テーブルでは、多くの場合(およそ90%の割合)において、保留表示態様が「通常」となるように構成されている。すなわち、本実施形態では、保留表示態様が「通常」以外となることが相当程度(およそ10%程度)に低くなるように構成されている。そして、保留表示態様が「通常」であっても、保留表示データの種別は、通常保留表示データまたは特別保留表示Aデータの何れかの可能性があるものとなっている。また、詳細は後述するが、通常保留表示データが決定した場合には保留先読み演出が実行されないが、特別保留表示Aデータが決定した場合には、保留先読み演出が実行されるものとなっている。
このように構成していることにより、本実施形態では、保留表示態様が「通常」とは別の態様になる可能性が低く(およそ10%の割合)、ほとんどの場合、保留表示態様が「通常」となる。したがって、保留表示態様が「通常」であっても、保留先読み演出が実行されているかもしれないという可能性を遊技者に期待させることができるようになっている。
なお、保留表示態様から大当たりの当選が確定する要素を持たせるために、ハズレ用保留表示抽選テーブルでは、特別保留表示Dデータが決定されないものとなっている。
(ステップS4005)
次に、サブCPU200aは、上記ステップS4004の保留表示抽選の結果、決定した保留表示データの種別が特別保留表示データ(特別保留表示Aデータ〜特別保留表示Dデータを全て含む総称、以下同様)であるか否かを判定する。
このとき、決定した保留表示データの種別が特別保留表示データであると判定された場合には、ステップS4007に処理を移し、決定した保留表示データの種別が特別保留表示データではないと判定された場合には、ステップS4006に処理を移す。
(ステップS4006)
次に、サブCPU200aは、上記ステップS4004における結果に基づいて、通常保留表示データを当該保留に係る記憶領域にある始動記憶領域にセットする。
(ステップS4007)
次に、サブCPU200aは、上記ステップS4004における結果に基づいて、特別保留表示データを当該保留に係る記憶領域にある始動記憶領域にセットする。
また、上述したように、本実施形態では、特別保留表示データがセットされた場合であっても、保留表示態様が「通常」となる割合が高く設定されている。このため、保留表示態様だけでは、遊技者が、当該保留が、大当たりに当選している保留、いわゆる「アツい」保留なのか否かを判別することができないようになっている。
(ステップS4008)
次に、サブCPU200aは、保留先読み演出実行中フラグをON(=1)にする。
(ステップS4009)
次に、サブCPU200aは、保留先読み演出を実行することが決定した当該保留(以下、「先読み当該保留」という)を含めて、当該保留よりも先に処理される保留(以下、「先行保留」という)について、先読み演出情報を付与する。具体的には、先行保留および当該保留の記憶されている記憶領域にある始動記憶領域に、先読み演出情報として[1]、[2]、[3]、・・・、[E]を記憶させる。先読み演出情報の付与は、先行保留のうち、最も先に処理される先行保留に先読み演出情報[1]が付与され、次に処理される先行保留に先読み演出情報[2]が付与され、次に処理される先行保留に先読み演出情報[3]・・・、というように付与され、先読み当該保留には、先読み演出情報[E]が付与される。また、先読み演出情報[E]は保留先読み演出の終了する保留であることを示す情報「END」に対応するものである。本ステップS4009では、このようにして、先行保留および先読み当該保留に対して、その処理順に[1]〜[E]までが付与されていく。
(ステップS4010)
次に、サブCPU200aは、通常保留表示データを当該保留に係る記憶領域にある始動記憶領域にセットする。これにより、保留先読み演出が実行されている場合には、当該保留の入賞時に保留表示態様が「通常」にて表示されることになる。
(ステップS4011)
次に、サブCPU200aは、当該変動演出情報を参照する。この当該変動演出情報とは、後述する当該変動演出情報記憶領域において記憶される情報であり、変動演出が実行中の場合、この変動演出の内容を示す情報となっている。本実施形態では、「先読み演出情報[1]〜[E]」、「当該変動演出の内容がリーチ演出有り/リーチ演出無しの何れか」、「当該変動演出の内容が大当たり/ハズレの何れか」についての情報が含まれている。
(ステップS4012)
次に、サブCPU200aは、入賞時演出抽選を実行する。この入賞時演出抽選では、上記ステップS4001において取得した入賞時演出抽選用乱数値と、上記ステップS4011において参照した当該変動演出情報と、図46に示す入賞時演出抽選テーブルと、に基づいて、入賞時演出の実行の可否が決定される。さらに、入賞時演出を実行することが決定した場合には、この入賞時演出の内容についても決定される。
ここで、入賞時演出抽選テーブルについて説明する。入賞時演出抽選テーブルには、先読み演出情報[1]〜[E−1]の場合に選択され得る、リーチ演出無し用入賞時演出抽選テーブル(図46(1a))と、リーチ演出有り用入賞時演出抽選テーブル(図46(1b))と、先読み演出情報[E]の場合に選択され得る、大当たり用入賞時演出抽選テーブル(図46(2a))と、ハズレ用入賞時演出抽選テーブル(図46(2b))と、が設けられている。
そして、これらの入賞時演出抽選テーブルでは、取得した入賞時演出抽選用乱数値に応じて入賞時演出の演出パターンが決定される。この演出パターンには、演出パターンN1〜N8までが設けられている。
演出パターンN1は、入賞時演出が実行されない演出パターンとなっている。すなわち、入賞時演出抽選において演出パターンN1が決定された場合には、何らの入賞時演出も実行されないこととなる。
一方、演出パターンN2〜N8では、何らかの入賞時演出が実行される演出パターンとなっている。これらの演出パターンN2〜N8については、演出表示装置40の表示画面40a(以下では、単に「表示画面40a」という)における演出の一例である図47〜図49も合わせて参照しながら説明する。なお、図47〜図49では、保留先読み演出が実行中である場合の一例について説明するために、先読み当該保留に対応する保留表示42bにハッチングを施しているが、実際には、この保留表示42bの態様は「通常」となっている。すなわち、遊技者には、保留表示42bに対応する保留が先読み当該保留であることが判別できない場合を例にとって説明する。
演出パターンN2に基づく入賞時演出としては、図47(a)に示すように、当該保留に係る保留表示42dが約2秒間、点灯/消灯を繰り返し(一瞬ピカピカ光ったように見える)、その後、「通常」の保留表示態様に戻る内容の演出となっている。
演出パターンN3に基づく入賞時演出としては、図47(b)に示すように、数匹のウミネコを模した演出画像UM1〜UM4(以下、「ウミネコUM1〜UM4」という)が、表示画面40aを右方向から左方向へと横切って飛んでいく内容の演出となっている。
演出パターンN4に基づく入賞時演出としては、図47(c)に示すように、ヘリコプターを模した演出画像HC(以下、「ヘリHC」という)が、表示画面40aを左方向から右方向へと横切って飛行していく内容の演出となっている。
演出パターンN5に基づく入賞時演出としては、図48(a)に示すように、まずは、ウミネコUM1が、「兆」という文字の書かれたアイコンCH1を持って、表示画面40aを右方向から飛んでくる。そして、図48(b)に示すように、表示画面40aの左側端まで飛んできたところで、アイコンCH1を落とす。その後、ウミネコUM1が更に表示画面40aの左方向へ飛んで行って表示画面40aから消えると、図48(c)に示すように、落ちたアイコンCH1が拡大されるとともに保留表示42a〜42dの上方に移動して表示される。
演出パターンN6に基づく入賞時演出としては、ウミネコUM1がアイコンを持ってきて落とすという内容は、図48(a)〜(c)と同様である。異なっている点は、ウミネコが持っているアイコンが、「熱」という文字の書かれたアイコンCH2である点である(図示は省略)。
演出パターンN7および演出パターンN8に基づく入賞時演出としては、図49(a)に示すように、ヘリHCが、プレゼント箱を模した演出画像PB(以下、「箱PB」という)を牽引した状態で、表示画面40aを左方向から飛行してくる。そして、図49(b)に示すように、表示画面40aの中央付近まで飛行してきたところで箱PBを落とす。その後、ヘリHCが更に表示画面40aの右方向へ飛行して行って表示画面40aから消えかかると、箱PBが割れて中からアイコンが飛び出してくる。このとき箱PBからアイコンCH1が飛び出してくるのが演出パターンN7の場合(図示は省略)であり、図49(c)に示すように、箱PBからアイコンCH2が飛び出してくるのが演出パターンN8の場合である。
例えば、リーチ演出無し用入賞時演出抽選テーブル(図46(1a))では、演出パターンN1〜N4までしか選択され得ないものとなっている。一方、リーチ演出無し用入賞時演出抽選テーブル(図46(1b))では、演出パターンN1〜N8までの全ての演出パターンが選択され得るものとなっている。
このように、先読み当該保留とは別の保留(先行保留)に係る変動演出が実行されている場合には、この変動演出が、リーチ演出無しのときよりもリーチ演出有りのときのほうがより多くの種類の入賞時演出が選択され得るようになっている、これにより、リーチ演出有りの場合には、リーチ演出無しの場合に比べて賑やかな入賞時演出が実行される可能性を持たせている。
また、大当たり用入賞時演出抽選テーブル(図46(2a))では、演出パターンN5〜N8までしか選択され得ないものとなっている。一方、ハズレ用入賞時演出抽選テーブル(図46(2b))では、演出パターンN2〜N8までが選択され得るものとなっている。
このように、先読み当該保留に係る変動演出が実行されている場合には、必ず何らかの入賞時演出が実行されるようになっている(この両者共に、演出パターンN1が選択されないようになっているため)。さらに、大当たりの場合には、選択され得る入賞時演出の種類を減らしていることにより、特に、演出パターンN5〜N8が選択された場合には、大当たりに当選するかもしれないという遊技者の期待感を高めることが可能である。
なお、入賞時演出の演出パターンは、上記したものに限られない。また、演出パターンの種類をさらに増やしてもよいし、反対に、演出パターンの種類を少なくしてもよい。
(ステップS4013)
次に、サブCPU200aは、上記ステップS4012の結果として決定した演出パターンに基づく入賞時演出実行コマンドを生成し、この入賞時演出実行コマンドをサブRAM200cの送信バッファにセットする。なお、入賞時演出実行コマンドが画像制御基板400およびランプ制御基板500に送信されると、この入賞時演出実行コマンドに基づいて演出表示装置40、スピーカ11,12、演出役物装置41、LED60b(演出操作装置60を発光させる光源)等が制御される。
これにより、保留先読み演出が実行中の場合であって、新たな保留が入賞したタイミングで入賞時演出が実行されることとなる。例えば、先読み当該保留の保留表示態様が「通常」である場合には、この先読み当該保留とは異なる保留(上記新たな保留)が「アツい」保留なのではないかという期待を遊技者に持たせることができる。このように、本実施形態では、保留先読み演出が実行されているか否かが分かりづらくなっていることに加えて、保留先読み演出が実行されている場合であっても、新たに入賞した保留を使って入賞時演出が行われるようにしているため、保留を貯めようという意欲を遊技者に持たせることができる。
次に、図43を用いて、変動演出設定処理について説明する。
(ステップS5001)
まず、サブCPU200aは、上記ステップS2100で更新された変動演出用乱数値(変動演出A用乱数値、変動演出B用乱数値)を取得する。
(ステップS5002)
次に、サブCPU200aは、受信バッファに格納されている変動パターン指定コマンドを確認するとともに当該コマンドを解析する。ここで解析された結果に基づいて、ステップS5003以降の処理が行われる。
(ステップS5003)
次に、サブCPU200aは、上記ステップS5001において取得した変動演出用乱数値と、上記ステップS5002における解析結果とに基づいて、前半の変動演出の態様を決定する。
具体的には、変動パターン指定コマンドに含まれる変動モードコマンドの解析結果に基づいて、サブROM200bに格納されている複数の前半変動演出決定テーブル(図示しない)から1つのテーブルを選択する。このテーブルは、変動演出用乱数値のとり得る乱数範囲内で対応付けられた複数の演出パターンから構成されている。この複数の演出パターンには、リーチ成立前までの演出態様が対応づけられている。したがって、当該テーブルと上記ステップS5001で取得した変動演出用乱数値とを照合させることにより1つの前半用の演出パターンを決定することができる。
(ステップS5004)
次に、サブCPU200aは、上記ステップS5001において取得した変動演出用乱数値と、上記ステップS5002における解析結果とに基づいて、後半の変動演出の態様を決定する。
具体的には、変動パターン指定コマンドに含まれる変動パターンコマンドの解析結果に基づいて、サブROM200bに格納されている複数の後半変動演出決定テーブル(図示しない)から1つのテーブルを選択する。このテーブルは、変動演出用乱数値のとり得る乱数範囲内で対応付けられた複数の演出パターンから構成されている。この複数の演出パターンには、リーチ成立後から演出図柄停止までの演出態様が対応づけられている。したがって、当該テーブルと上記ステップS5001で取得した変動演出用乱数値とを照合させることにより1つの後半用の演出パターンを決定することができる。
(ステップS5005)
次に、サブCPU200aは、上記ステップS5003およびステップS5004において決定した前半用の演出パターンおよび後半用の演出パターンを、画像制御基板400とランプ制御基板500に伝達すべく、演出実行コマンドを生成する。
(ステップS6000)
次に、サブCPU200aは、保留先読み演出更新処理を実行する。この保留先読み演出更新処理では、先読み演出情報が付与されている場合に、当該変動演出情報を当該変動演出情報記憶領域に記憶させる処理が行われる。なお、この詳細については後述する。
(ステップS5006)
次に、サブCPU200aは、上記ステップS5005において生成された演出実行コマンドをサブRAM200cの送信バッファにセットする。これにより、変動演出設定処理が終了となる。なお、演出実行コマンドが画像制御基板400およびランプ制御基板500に送信されると、この演出実行コマンドに基づいて演出表示装置40、スピーカ11,12、演出役物装置41、LED60b(演出操作装置60を発光させる光源)が制御される。
次に、図44を用いて、保留先読み演出更新処理について説明する。
(ステップS6001)
まず、サブCPU200aは、当該変動パターン指定コマンドに基づく変動演出が実行される保留(つまり、保留0)に係る記憶領域に先読み演出情報[1]〜[E]の何れかが付与されているか否かを判定する。
このとき、先読み演出情報[1]〜[E]の何れも付与されていない場合には、保留先読み演出更新処理を終了し、先読み演出情報[1]〜[E]の何れかが付与されている場合には、ステップS6002に処理を移す。
(ステップS6002)
次に、サブCPU200aは、上記ステップS5005において生成された演出実行コマンドの内容を参照して、「先読み演出情報[1]〜[E]」、「当該変動演出の内容がリーチ演出有り/リーチ演出無しの何れか」、「当該変動演出の内容が大当たり/ハズレの何れか」についての情報を、当該変動演出情報として当該変動演出情報記憶領域に記憶する。
(ステップS6003)
次に、サブCPU200aは、上記ステップS6001の判定の結果が先読み演出情報[E]であったか否かを判定する。すなわち、先読み当該保留に係る変動演出が実行されるか否かが判定される。
このとき、先読み演出情報[E]ではないと判定された場合には、保留先読み演出更新処理を終了し、先読み演出情報[E]であると判定された場合には、ステップS6004に処理を移す。
(ステップS6004)
次に、サブCPU200aは、保留先読み演出実行中フラグをOFF(=0)にする。これにより、保留先読み演出更新処理が終了となる。
このように、保留先読み演出更新処理では、保留先読み演出が実行されている場合には、上述した入賞時演出抽選(ステップS4012)を実行するにあたって参照する当該変動演出情報が記憶されるようになっている。これにより、保留先読み演出が既に実行中であったとしても、新たな保留(先読み当該保留および先行保留とは異なる保留)が入賞したタイミングにて、この新たな保留に係る演出(入賞時演出)を実行することができる。言い換えれば、入賞時演出により先読み当該保留や先行保留を含む全ての保留に対しての期待感を高めることができる。
以上のように、本実施形態では、保留先読み演出が実行されている場合であっても、その後に新たに入賞した保留を使って、保留先読み演出に関連しているのか、それとも当該保留についての示唆なのか、判別のできない演出(入賞時演出)が実行され得るようになっている。このため、従来の遊技機であれば、何らかの保留先読み演出が開始されると、それ以降、先読み当該保留が消化されるまで、遊技者が遊技球の発射を止めてしまうといった問題を解決することができるとともに、保留球を用いた先読み演出における演出効果を十分に発揮することのできる遊技機を提供することができる。
また、本実施形態によれば、保留先読み演出が実行されている場合であっても、更なる保留を増やしていくことにより、様々な演出が実行される可能性が高いため、保留先読み演出が実行されている場合であっても、遊技者ができるだけ保留を貯めようという意欲を持たせやすくなる。
また、本実施形態によれば、保留先読み演出が実行される場合であっても、先読み当該保留に係る保留表示態様が「通常」となる割合を高くしているため、遊技者からの見た目上は、保留表示態様が何ら変化していないにも関わらず、実際には保留先読み演出が実行されている状態を作り出すことができる。そして、このように、保留表示態様を変化させずに保留先読み演出が実行された状態を作り出しやすくしているため、入賞時演出が何れの保留に対しての期待度や信頼度を示唆しているのか、それとも当該変動演出に対してのチャンスアップ的な演出なのか、といった複数の事象を推測することの可能な要素としての意味合いを持たせることができる。したがって、保留球を用いた先読み演出における演出効果を十分に発揮することのできる遊技機を提供することができる。
(その他の実施形態についての言及)
上記実施形態は、本発明のパチンコ機Pの一形態であり、本発明は、説明された実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に示される技術的思想の範囲を逸脱しない限り様々な形態に変更することができる。
なお、上記実施形態では、保留先読み演出の実行中において入賞時演出が実行され得るものとしたが、これに限られない。例えば、保留先読み演出が実行されていない場合であっても入賞時演出抽選を行わせて、入賞時演出が実行され得る形態としてもよい。このような形態にすると、先読み当該保留の入賞時においても入賞時演出が実行される可能性が生じることとなるため、より一層、入賞時演出が実行されたときの対象保留が何れの保留であるのかを遊技者に判別できないようにすることができる。
なお、上記実施形態における主制御基板100は、本発明の判定情報取得手段、当該判定手段、保留記憶手段、事前判定手段の一例に該当する。
また、上記実施形態における副制御基板200は、本発明の保留示唆演出実行手段、契機保留決定手段、入賞時演出実行手段、保留態様変更手段、不変更手段の一例に該当する。
また、上記実施形態における第1始動入賞口24、第2始動入賞口26は、本発明の始動領域の一例に該当する。
P パチンコ機
7 ハンドル
7a タッチセンサ
7b 発射ボリューム
7c 発射用ソレノイド
8 下皿
8a 玉抜レバー
8b 玉抜き孔
11 上部スピーカ
12 下部スピーカ
14 遊技盤
15 遊技領域
16a ガイドレール
16b 遊技球規制レール
17 遊技釘
18 左打ち領域
19 右打ち領域
20 一般入賞口
20a 一般入賞口検出スイッチ
22 ゲート
22a ゲート検出スイッチ
24 第1始動入賞口
24a 第1始動入賞口検出スイッチ
26 第2始動入賞口
26a 第2始動入賞口検出スイッチ
26b 一対の可動片
26c 始動入賞口開閉ソレノイド
29 アウト口
30 第1特別図柄表示装置
31 第2特別図柄表示装置
32 普通図柄表示装置
33 第1特別図柄保留表示器
34 第2特別図柄保留表示器
35 普通図柄保留表示器
40 演出表示装置
41 演出役物装置
42 第1保留表示領域
42a〜42d 表示領域
43a〜43d 台座
44 第2保留表示領域
44a〜44d 表示領域
45a〜45d 台座
46 処理表示領域
47 処理台座
48(48a、48b、48c) 演出図柄
49 画像
50 ステージ
52 溝
60 演出操作装置
60b LED
61 タッチボタン
61a タッチボタン検出スイッチ
62 セレクタスイッチ
62a 回転操作検出スイッチ
70 第1アタッカー装置
70b 蓋部材
70c 第1大入賞口開閉ソレノイド
71 第1大入賞口
71a 第1大入賞口検出スイッチ
80 第2アタッカー装置
80b 可動片
80c 第2大入賞口開閉ソレノイド
81 第2大入賞口
81a 第2大入賞口検出スイッチ
82 特定領域
82a 特定領域検出スイッチ
82b スライド板
82c スライド板開閉ソレノイド
83 一般領域
83a 一般領域検出スイッチ
100 主制御基板
100a メインCPU
100b メインROM
100c メインRAM
200 副制御基板
200a サブCPU
200b サブROM
200c サブRAM
200d タイマカウンタ
300 払出・発射制御基板
300a 払出CPU
300b 払出ROM
300c 払出RAM
301 払出モータ
302 払出球計数スイッチ
303 扉開放スイッチ
304 下皿満タン検出スイッチ
308 遊技情報出力端子板
400 画像制御基板
500 ランプ制御基板
600 電源基板
601 電源プラグ
700 ホールコンピュータ
IF インターフェース領域(if領域)

Claims (4)

  1. 遊技球の入球が可能な始動領域と、
    前記始動領域に遊技球が入球したときに判定情報を取得する判定情報取得手段と、
    前記判定情報取得手段により取得された前記判定情報が、遊技者に有利な遊技利益を付与する特別遊技を行う契機となる特別判定情報であるか否かを判定する当該判定手段と、
    前記当該判定手段による判定が行われている間に前記判定情報取得手段により取得された前記判定情報を、保留として所定数記憶する保留記憶手段と、
    前記保留記憶手段により前記保留として記憶されている前記判定情報が、前記特別判定情報であるか否かを判定する事前判定手段と、
    前記保留記憶手段に記憶されている前記保留の中に、前記特別判定情報と判定される特別保留があることを示唆する特別保留示唆演出を実行する保留示唆演出実行手段と、
    前記事前判定手段による事前判定結果に基づいて、前記保留示唆演出実行手段により前記特別保留示唆演出を実行させる契機となる契機保留とするか否かを決定する契機保留決定手段と、
    を備え、
    前記保留示唆演出実行手段は、
    前記契機保留決定手段により前記契機保留が決定された場合には、
    少なくとも、前記契機保留と、この契機保留よりも先に前記当該判定手段により判定される先行保留と、を含む複数個の前記保留が前記当該判定手段により判定されるまでの期間において、前記特別保留示唆演出を実行することが可能であるとともに、
    前記特別保留示唆演出が実行されている状態であって、前記保留記憶手段に前記保留として新たな保留が記憶された場合には、現在、前記当該判定手段により判定が行われている前記先行保留または前記契機保留の何れかについての当該判定結果に基づいて、当該新たな保留が記憶されたことを契機とする入賞時演出を実行する入賞時演出実行手段をさらに備えた、ことを特徴とする遊技機。
  2. 前記事前判定手段による事前判定結果に基づいて、前記保留の態様を変更させる保留態様変更手段をさらに備え、
    前記保留態様変更手段は、
    前記契機保留決定手段により決定された前記契機保留の態様を所定の割合で変更させない不変更手段を有する、ことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記入賞時演出実行手段は、
    前記入賞時演出として、
    前記新たな保留についての態様を所定期間変更させる保留態様期間変更演出と、
    前記新たな保留が記憶されたタイミングで特定の演出態様が発生する特定態様発生演出と、を実行することが可能である、ことを特徴とする請求項1または2の何れか1項に記載の遊技機。
  4. 前記契機保留決定手段は、
    前記保留記憶手段に記憶される前記保留が前記特別保留であるか否かに関わらず、この保留を前記契機保留として決定することが可能である、ことを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の遊技機。
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