JP2017103908A - 太陽電池検査システム - Google Patents

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Abstract

【課題】屋外に設置された太陽電池モジュールの検査を自動化することのできる太陽電池検査システムを提供する。【解決手段】太陽電池検査システム1は、空中を飛行する飛行体10と、飛行体10の飛行を制御する飛行制御手段21と、飛行体10に設けられて太陽電池モジュールの温度分布を測定する赤外線カメラ17と、赤外線カメラ17により得られた温度分布情報から太陽電池モジュールに生じた異常を検出する画像処理部35とを備え、飛行体10と太陽電池モジュールとの離隔距離を一定に維持した状態で赤外線カメラ17により測定した太陽電池モジュールの温度分布情報に基づき、太陽電池ジュールの周囲温度との温度差が所定値以上となる部位を異常として検出する。【選択図】図1

Description

本発明は、太陽電池モジュールに生じた異常を検出する太陽電池検査システムに関する。
近年、地球環境問題や省エネルギーへの関心の高まりとともに、自然エネルギーを利用した太陽光発電が注目されており、太陽電池モジュールの普及が急速に進んでいる。太陽電池モジュールは、一般的に太陽電池パネルとも称され、太陽光の光エネルギーを光起電力効果により電気エネルギーに変換する太陽電池セルを複数接続して構成されている。太陽電池モジュールは、所定の発電量を確保するため、主に建物の屋根や屋上など屋外に設置されて利用に供されている(例えば、特許文献1を参照)。
特開2012‐253081号公報
ところで、太陽電池モジュールには、その製造時、輸送時、設置時などの誤った取扱いや、野外での過酷な環境下での使用により、機械的なストレスなどが印加されることで、マイクロクラック等の異常が発生する場合がある。このような異常を放置しておくと(例えばクラックが成長すると)、ホットスポットと呼ばれる局所的な発熱現象を生じ、発電効率の低下や発火を引き起こすおそれがある。そのため、本来であれば定期的に太陽電池モジュールに異常が発生していないかを検査する必要がある。しかしながら、従来では、専門の作業者が太陽電池モジュールの設置された建物の屋根や屋上に登り、太陽電池モジュールを目視にて検査していたため、この検査方法は作業者の負担が大きく、多大な労力やコストを要するという問題があった。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、屋外に設置された太陽電池モジュールの検査を自動化することのできる太陽電池検査システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る太陽電池検査システムは、太陽光を受光して発電を行う太陽電池モジュールに生じた異常を検出するための太陽電池検査システムであって、空中を飛行する飛行体と、前記飛行体の飛行を制御する飛行制御手段と、前記飛行体に設けられて前記太陽電池モジュールの温度分布を測定する温度分布測定手段と、前記温度分布測定手段により得られた温度分布情報から前記太陽電池モジュールに生じた異常を検出する異常検出手段とを備え、前記異常検出手段は、前記飛行体と前記太陽電池モジュールとの離隔距離を一定に維持した状態で前記温度分布測定手段により測定した前記太陽電池モジュールの温度分布情報に基づき、前記太陽電池ジュールの周囲温度との温度差が所定値以上となる部位を異常として検出することを特徴とする。
なお、上記構成の太陽電池検査システムにおいて、前記異常検出手段は、前記周囲温度との温度差が第1の所定値以上に高温となる部位を第1の異常として検出し、前記周囲温度との温度差が第2の所定値以上に低温となる部位を第2の異常として検出することが好ましい。
また、上記構成の太陽電池検査システムにおいて、前記太陽電池モジュールの温度分布情報は、前記飛行体が所定位置での空中静止状態を維持したホバリング中に測定されることが好ましい。
本発明に係る太陽電池検査システムによれば、屋外に設置された太陽電池モジュールを飛行体による空中撮影により自動的に検査することができるため、人手による目視検査の手間を排除し、検査に要する時間を短縮してコストを低減することが可能であるとともに、作業者による立ち入りが困難な高所位置や大規模な発電設備であっても安全且つ容易に検査を行うことが可能となる。また、本発明に係る太陽電池検査システムでは、太陽電池モジュールの絶対温度ではなく、太陽電池モジュールの周囲温度(周囲の空気温度)との相対的な温度差に基づき異常の有無を判定するため、測定時の環境条件(季節や時間帯、日射強度、気温など)に影響を受けることなく、検査の正確性や信頼性を向上させることが可能となる。
また、上記構成の太陽電池検査システムにおいて、太陽電池モジュールの周囲温度との温度差が第1の所定値以上に高温となる部位を第1の異常として検出し、周囲温度との温度差が第2の所定値以上に低温となる部位を第2の異常として検出することで、より多くの種類の異常を検出することが可能になるとともに、該異常の種類に応じた対応策(太陽電池モジュールの交換、修理、清掃など)を講じることができる。
本実施形態に係る太陽電池検査システムを示すブロック図である。 上記太陽電池検査システムにおける空中撮影の概要を示す模式図である。 (A)は太陽電池モジュール(正常状態)の模式図、(B)は太陽電池モジュール(正常状態)の熱画像である。 (A)は太陽電池モジュール(異常状態)の模式図、(B)は太陽電池モジュール(異常状態)の熱画像である。 ホットスポット発生のメカニズムを説明するための模式図である。 空中撮影処理のフローチャートである。 異常検出処理のフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施形態について説明する。図1および図2に本実施形態に係る太陽電池検査システム1を示しており、まず、これらの図を参照して太陽電池検査システム1の全体構成について概要説明する。
太陽電池検査システム1は、図1,2に示すように、空中を飛行する飛行体10と、該システム全体を統括的に制御する制御装置30とを主体に構成されている。検査対象の太陽電池モジュールMは、太陽電池セル(以下、単に「セル」という)Cを複数接続し、その受光面側に強化ガラスなどの透明基板を配置するとともに透明樹脂や保護フィルム等を用いて封止したうえで、その周囲にアルミニウムなどの金属フレームを装着してパネル型に構成されたものである。セルCは、シリコンウェハにPN接合を形成した半導体素子(光電変換素子)からなり、その光起電力効果を利用して、太陽光の光エネルギーを電力に変換する。そして、所定の電圧と電流を得るのに必要な数だけの太陽電池モジュールMをマトリックス状に配列した集合体(太陽電池アレイA)が建物の屋根や外壁など様々な場所に設置されて、太陽光発電装置として利用に供されている。
<飛行体>
飛行体10は、小型無人飛行体としてのマルチロータヘリコプタであり、遠隔操作による飛行指令、又は、予め設定された飛行計画に従った自動制御により自律飛行可能に構成されている。飛行体10は、機体11の周囲に4つのロータ(回転翼)12が周方向90度間隔に配設されて構成されており、各ロータ11を回転駆動させる駆動機構13と、各構成部に供給する電力を蓄電するバッテリ14と、制御装置30との無線通信により各種情報を送受信する無線通信部15と、GPS人工衛星(Global Positioning System)か
らの信号を受信して飛行体10の位置を特定する位置検出部16と、太陽電池モジュールMの赤外線画像(熱画像)を撮影する赤外線カメラ17と、該飛行体10の各構成部を制御するコントロール部20と、空中撮影に関する制御プログラムや各種情報等を記憶する記憶部23とを備えている。
ロータ12は、飛行体10の機体11に回転自在に配設されており、該回転により飛行体10に揚力および推力を生起させる。駆動機構13は、バッテリ14からの電力供給を受けて回転駆動する電気モータ(例えばサーボモータ)を有して構成されている。バッテリ14は、蓄電された電力を飛行体10の各構成部に供給して、各構成部を作動させる。このバッテリ14は、非飛行時に外部電源等に接続されて充電が可能である。バッテリ14の電力残量情報は、無線通信部15を介して、定期的に制御装置30に送信される。なお、機体11に、バッテリ14の電力残量を表示するモニター等を設けてもよい。
無線通信部15は、送信回路および受信回路を有して構成され、制御装置30との間で無線にて相互通信が可能である。
位置検出部16は、GPS受信器を有して構成されており、GPS衛星からの電波を受信して、飛行体10の現在の位置情報(緯度、経度、高度からなる空間座標)を検出し、この位置情報をコントロール部20に出力する。また、位置検出部16にて検出された位置情報は、無線通信部15を介して、定期的に制御装置30に送信される。
赤外線カメラ17は、検査対象となる太陽電池モジュールMから放出される赤外線帯域のエネルギーを検出し、これを温度に変換して温度分布情報を示す熱画像(熱画像データ)を生成するものである。赤外線カメラ17にて撮影した熱画像データは、撮影位置や撮影時間(日付、時刻)の各情報と対応付けられたかたちで、記憶部23に保存されるとともに、無線通信部15から外部の制御装置30へ向けて送信される。この赤外線カメラ17には、撮影範囲を調節するための光学レンズ(図示せず)が備えられている。また、赤外線カメラ17には、光軸方向を変更するチルト機構18が搭載されている。なお、本例では飛行体10に赤外線カメラ17を1台のみ搭載しているが、撮像視野を広げるため、或いは、指向性を変えた画像を取得するため、飛行体10に複数台の赤外線カメラ17を搭載してもよい。
コントロール部20は、中央演算装置としてのCPUを主体に構成されており、飛行体10の作動を制御する飛行制御部21、赤外線カメラ17の作動を制御する撮影制御部22を有して、ROMやRAM等から構成される記憶部23に格納された制御プログラム等に基づき、飛行経路、飛行条件、撮影条件等を算出し、飛行体10および赤外線カメラ17の作動を同期的に制御する。
飛行制御部21は、4つのロータ12の回転を制御して、制御装置30で生成された飛行計画に従った飛行経路および飛行速度などで飛行体10を飛行させる制御を実行する。本例において、飛行体10は、4つのロータ12を各々独立制御することで、空中で静止するホバリングが可能であるとともに、水平方向又は垂直方向への直線的な飛行も可能である。なお、飛行体10は、運転モードの切替えによって、自動運転の他、半自動運転および手動運転が可能である。
撮影制御部22は、飛行中に赤外線カメラ17の作動を制御して、赤外線カメラ17による太陽電池モジュールMの撮影を制御する。撮影制御部22は、飛行体10が予め設定された撮影位置(撮影可能領域)に到達し、且つ、飛行体10が所定の飛行姿勢(ホバリング状態)となったとき、赤外線カメラ17による撮影を許可する。赤外線カメラ17により撮影された熱画像データは、撮影時の位置情報や時間情報、外気温情報などを付加したかたちで、記憶部23に格納されるとともに、無線通信部15を介して外部の制御装置30に送信される。
<制御装置>
制御装置30は、処理を実行するCPU、制御プログラムや制御データ等が設定記憶されたROM、飛行・撮影条件や熱画像データ、地図情報等を一時記憶するRAMなどを有して構成され、太陽電池検査システム1全体の作動を統括的に制御する。この制御装置30は、例えばパーソナルコンピュータから構成される。
制御装置30は、各種の入力設定などに用いられる操作部31と、飛行体10との間で無線通信を行うための通信インターフェースである無線通信部32と、空中撮影や画像処理に関する制御プログラムや各種情報等を記憶する記憶部33と、飛行体10の飛行状況を監視するとともに飛行計画の生成や管理等を行う管制部34と、飛行体10から送られてきた熱画像データを解析して太陽電池モジュールMの異常を検出する画像処理部35と、画像処理部35による解析結果などを出力する出力部36とを備えている。
操作部31には、キーボードやマウス、スイッチ等の入出力機器が設けられるとともに、操作画面や熱画像データ等を表示する表示パネル(ディスプレイ)が設けられ、該表示パネル上においてプログラムの設定や条件選択、動作指令等の入力が行われる。
無線通信部32は、送信回路および受信回路を有して構成され、主として、飛行体10を自動操作又は遠隔操作するための指令情報を飛行体10に向けて送信するとともに、飛行体10の位置情報やバッテリ14の電力残量情報、赤外線カメラ17にて撮影された熱画像データを受信する。
管制部34は、操作部31から入力された設定情報に基づき、制御プログラムに基づく処理を順次実行することで、飛行体10の飛行計画や、赤外線カメラ17の撮影スケジュールなどの指令情報を生成する。管制部34で生成された指令情報は、無線通信部32から飛行体10へ向けて送信される。また、管制部34は、飛行体10の位置情報を取得して、飛行体10が飛行計画に従って予定通りに飛行しているかどうかを監視する。さらに、管制部34は、飛行体10の位置情報や時間情報、当日の天候状況、現場の地図情報などを基に、飛行体10の飛行履歴を生成する。
画像処理部35は、飛行体10から送られてきた太陽電池モジュールMの熱画像データ(温度分布情報)を解析して、太陽電池モジュールMに異常(欠陥、故障、不具合など)が発生しているか否かを解析する。ここで、太陽電池モジュールMに生じる異常の種類には、(1)マイクロクラック、(2)半田不良、(3)ダイオード不良、などがある。このような異常が発生した場合には、当該異常部分がホットスポットと呼ばれる異常発熱箇所となり、太陽電池モジュールMの周囲温度よりも著しく高温となる(なお、ホットスポット発生のメカニズムについては後述する)。そこで、画像処理部35は、飛行体10から送られてきた太陽電池モジュールMの熱画像データ(温度分布情報)に基づき、この太陽電池モジュールM内に周囲温度との温度差が閾値以上となる高温部位(ホットスポット)が存在するか否かを判定する。画像処理部35は、太陽電池モジュールM内に高温部位(ホットスポット)を検出した場合には、該高温部位(該高温部位が含まれるセルC)に
異常が発生していると判定する。このとき、閾値の一例としては「50℃」であり、周囲温度よりも50℃以上高温である場合に、その部位(セルC)に異常が発生していると判定する。当然ながら、閾値は季節や時間帯などの環境条件等に応じて適宜に設定が可能である。なお、周囲温度とは、太陽電池モジュールMの周囲の空気温度(外気温度、環境温度)を意味する。但し、太陽電池モジュールMの周囲温度として、太陽電池モジュールMの金属フレーム部分の表面温度や、飛行体10に温度センサを搭載して該飛行体10近傍の空気温度を代用してもよい。
出力部36からは、画像処理部35による解析結果(太陽電池モジュールMに生じた異常の検出結果)や、飛行体10の飛行履歴などが出力され、表示パネルへの表示や記録媒体への記録、外部機器へのデータ送信等が行われる。
ここで、図3〜図4には、太陽電池モジュールMの熱画像データの一例を示している。各図中において、上段(A)は太陽電池モジュールMの模式図、下段(B)は太陽電池モジュールMの熱画像データ(温度分布)であり、上段(A)と下段(B)とを照らし合わせることで、太陽電池モジュールMの温度分布が判るようになっている。本例では、図示の通り、6行×12列に配列された72個のセルCを搭載した太陽電池モジュールMを例示する。なお、前述したように、太陽電池モジュールMは、その周囲をアルミニウム等の金属フレームFで覆われている。
図3は、太陽電池モジュールMの各セルCが正常である場合の熱画像データ(温度分布)を示す。基本的には、太陽電池モジュールMの各セルCが正常に動作している状況では、各セルCの温度は周囲温度(周囲Sの空気温度)よりも25〜30℃程度、高い値を示す。なお、図示の例では、周囲Sの空気温度と金属フレームFの表面温度とは略同一であるため、該図中において周囲温度を指す領域(破線で囲まれた枠状の領域)には金属フレームF部分も含まれている。ここで、例えば、夏場の暑い時期は、周囲温度が30℃前後であるとすると、各セルCの温度は55〜60℃となる。一方、冬場の寒い時期は、周囲温度が5℃前後であるとすると、各セルCの温度は30〜35℃となる。図3では、周囲温度と比較して閾値以上となる高温部位(セルC)は存在しない。従って、太陽電池モジュールMの各セルCは正常に動作していると判定される。
図4は、太陽電池モジュールMの一部に異常が発生している場合の熱画像データ(温度分布)を示す。上から1行目、右から4列目のセルCに、周囲温度(周囲Sの空気温度)と比較して局所的に高温となる高温部位(ホットスポット)が存在する。図4では、この高温部位は周囲温度との温度差が閾値以上となる異常発熱箇所であるため、該高温部位のセルCに異常(マイクロクラック)が発生していると判定される。
ここで、ホットスポット発生のメカニズムを図5に示す。図5(A)に示すように、各セルCはインターコネクタ(リード線)Iにより直列に接続されているため、或るセルCで発電された電流は次のセルCに流れ込む。そのため、各セルCが正常に動作しているときは、各セルCを流れる電流はほぼ均一となっている。しかしながら、図5(B)に示すように、マイクロクラック等の発生により、セルCの一部に発電に寄与しない部位が存在すると、その部位を避けて電流が流れようとするため、結果的に電流密度が高くなり、発熱が増加することになる。これにより周囲温度と比較して、局所的に高温となる部位(ホットスポット)が発生することになる。
次に、太陽電池検査システム1が実行する空中撮影処理の手順について説明する。図6は、空中撮影処理の手順を示すフローチャートである。まず、制御装置30の管制部34は、飛行体10に対して飛行指令を送信する(S101)。飛行体10の飛行制御部21は、制御装置30からの飛行指令を受信すると、予め設定された飛行計画に従って、ロー
タ22の回転を制御して、飛行体10を基地から最初の撮影位置へ向けて移動させる(S102)。続いて、飛行制御部21は、飛行体10が規定の撮影位置(撮影可能領域内)に到達したか否かを判定する(S103)。具体的には、飛行制御部21は、位置検出部16において検出された飛行体10の位置(緯度、経度、高度)が、規定の撮影位置(撮影可能領域内)にあるか否かを判定する。飛行制御部21は、飛行体10が規定の撮影位置にある場合は、ロータ22の回転を制御して、該撮影位置にて飛行体10をホバリング状態にする(S104)。これは、飛行体10(赤外線カメラ17)から太陽電池モジュールMまでの離隔距離を所定時間に亘り一定に維持した状態でなければ、太陽電池モジュールMの温度分布を正確に検出できないからである。続いて、撮影制御部22は、ホバリング状態において、赤外線カメラ17の作動を制御して太陽電池モジュールMを撮影する(S105)。次いで、撮影制御部22は、赤外線カメラ17により撮影された太陽電池モジュールMの熱画像データ(温度分布情報)を記憶部23に記憶させる(S106)。また、無線通信部15は、今回撮影した太陽電池モジュールMの熱画像データを制御装置30に送信する(S107)。続いて、撮影制御部22は、全ての撮影位置において赤外線カメラ17による撮影(全ての太陽電池モジュールMの撮影)を完了したか否かを判定する(S108)。飛行制御部21は、全ての撮影が終了していない場合(S108:NO)には、飛行体10を次の撮影位置へ移動させる(S109)。一方、飛行制御部21は、全ての撮影が終了している場合(S108:YES)には、ロータ22の回転を制御して、飛行体10を基地へ帰還させる(S110)。
次に、太陽電池検査システム1が実行する異常検出処理の手順について説明する。図7は、異常検出処理の手順を示すフローチャートである。まず、画像処理部35は、飛行体10から太陽電池モジュールMの熱画像データを受信したか否かを判定する(S201)。画像処理部35は、熱画像データを受信している場合(S201:YES)には、該熱画像データを記憶部33に保存する(S202)。続いて、画像処理部35は、所定の画像処理を施したうえで、熱画像データを解析する(S203)。次いで、画像処理部35は、熱画像データの温度分布情報に基づき、太陽電池モジュールM内において周囲温度との温度差が閾値以上となる高温部位(ホットスポット)が存在するか否かを判定する(S204)。画像処理部35は、高温部位(ホットスポット)を検出しなかった場合(S204:NO)には、検査対象の太陽電池モジュールMは正常であると判定する(S205)。一方、画像処理部35は、高温部位(ホットスポット)を検出した場合には、該高温部位の含まれるセルCに異常が発生していると判定する(S206)。そして、出力部36は、画像処理部35による判定結果を出力する(S207)。
以上、本実施形態に係る太陽電池検査システム1によれば、屋外に設置された太陽電池モジュールMを飛行体10による空中撮影により自動的に検査することができるため、人手による目視検査の手間を排除し、検査に要する時間を短縮してコストを低減することが可能であるとともに、作業者による立ち入りが困難な高所位置や大規模な発電設備であっても安全且つ容易に検査を行うことが可能となる。
また、本実施形態に係る太陽電池検査システム1では、太陽電池モジュールMの絶対温度ではなく、太陽電池モジュールMの周囲温度(周囲の空気温度)との相対的な温度差に基づき異常の有無を判定するため、測定時の環境条件(季節や時間帯、日射強度、気温など)に影響を受けることなく、検査の正確性や信頼性を向上させることが可能となる。
ところで、太陽電池モジュールMは大きな発電量を確保するために主に屋外に設置されることが多く、長期の使用により太陽電池モジュールMの表面に異物(粉塵などの堆積物や鳥の糞など)が付着する場合がある。そのため、太陽電池モジュールMに発生する異常の種類として、上記(1)マイクロクラック、(2)半田不良、(3)ダイオード不良の他に、(4)異物付着による汚染を含めてもよいものである。ここで、太陽電池モジュー
ルMの表面に異物が付着(堆積)した場合には、該異物がセルCに対する影となることで、そのセルCの発熱量が周囲のセルCと比較して局所的に低くなる(発電効率が低下する)。そこで、画像処理部35は、太陽電池モジュールMの熱画像データ(温度分布情報)に基づき、周囲温度との温度差が所定値以上に低温となる低温部位が存在するか否かを判定し、低温部位が検出された場合には、該低温部位に異常(4)が発生していると判断する。つまり、画像処理部35は、太陽電池モジュールM内に周囲温度との温度差が第1の閾値以上に高温となる高温部位が存在する場合には、該高温部位にいずれかの異常(1)〜(3)が発生していると判定する一方で、太陽電池モジュールM内に周囲温度との温度差が第2閾値以上に低温となる低温部位が存在する場合には、該低温部位に異常(4)が発生していると判定する。そのため、かかる構成の太陽電池検査システム1によれば、より多くの種類の異常を検出することが可能になるとともに、該異常の種類に応じた対応策(太陽電池モジュールMの交換、修理、清掃など)を講じることができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲であれば適宜改良可能である。
上述の実施形態では、飛行体10として4つのロータ12を有するマルチロータヘリコプタを例示して説明したが、この構成に限定されるものではなく、他の小型無人飛行体(ラジコンヘリコプタ)を採用してもよい。
また、上述の実施形態では、GPS衛星からの信号により特定される位置情報(緯度、経度、高度)に基づき、飛行体10を所定の撮影位置にてホバリング状態に維持しているが、飛行体10と太陽電池モジュールMとの離隔距離をより正しく検出するため、例えば射出した超音波の反射波により太陽電池モジュールMとの離隔距離を検出する超音波センサ等の測距センサを飛行体10に搭載してもよい。
また、上述の実施形態では、太陽電池検査システム1を飛行体10と制御装置30とに機能分割して構成しているが、この構成に限定されるものではなく、例えば、飛行体10と制御装置30との機能を統合して(少なくとも制御装置30の画像処理部35を飛行体10に搭載して)、太陽電池検査システム1を飛行体10のみから構成してもよい。
1 太陽電池検査システム
10 飛行体
11 機体
12 ロータ
13 駆動機構
14 バッテリ
15 無線通信部
16 位置検出部
17 赤外線カメラ(温度分布測定手段)
18 チルト機構
20 コントロール部
21 飛行制御部
22 撮影制御部
23 記憶部
30 制御装置
31 操作部
32 無線通信部
33 記憶部
34 管制部
35 画像処理部(異常検出手段)
36 出力部
M 太陽電池モジュール
C 太陽電池セル
A 太陽電池アレイ

Claims (3)

  1. 太陽光を受光して発電を行う太陽電池モジュールに生じた異常を検出するための太陽電池検査システムであって、
    空中を飛行する飛行体と、
    前記飛行体の飛行を制御する飛行制御手段と、
    前記飛行体に設けられて前記太陽電池モジュールの温度分布を測定する温度分布測定手段と、
    前記温度分布測定手段により得られた温度分布情報から前記太陽電池モジュールに生じた異常を検出する異常検出手段とを備え、
    前記異常検出手段は、前記飛行体と前記太陽電池モジュールとの離隔距離を一定に維持した状態で前記温度分布測定手段により測定した前記太陽電池モジュールの温度分布情報に基づき、前記太陽電池ジュールの周囲温度との温度差が所定値以上となる部位を異常として検出することを特徴とする太陽電池検査システム。
  2. 前記異常検出手段は、前記周囲温度との温度差が第1の所定値以上に高温となる部位を第1の異常として検出し、前記周囲温度との温度差が第2の所定値以上に低温となる部位を第2の異常として検出することを特徴とする請求項1に記載の太陽電池検査システム。
  3. 前記太陽電池モジュールの温度分布情報は、前記飛行体が所定位置での空中静止状態を維持したホバリング中に測定されることを特徴とする請求項1又は2に記載の太陽電池検査システム。
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