JP2017102339A - 画像表示装置及び画像表示方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】高い表示品位の画像表示装置及び画像表示方法を提供する。【解決手段】画像表示部12は、画像情報を含む画像光を照射して画像の表示を行う。接眼レンズ14は、画像表示部12に表示された画像の虚像を形成する。液晶光学素子16は、接眼レンズ14に入射する画像光の進行方向を変化させる。制御部18は、画像表示部12と液晶光学素子16との動作を制御する。液晶光学素子10は、複数の第1電極対EP1と第1対向電極51と第1液晶層35とを有する。複数の第1電極対EP1は、第1電極51と第2電極52とを含む。制御部18は、各第1電極対EP1と第1対向電極61とに設定する電位により、画像光の進行方向を変化させる。【選択図】図1
Description
本発明の実施形態は、画像表示装置及び画像表示方法に関する。
使用者の頭部に装着して画像の観察を行う画像表示装置がある。画像表示装置は、例えば、画像の表示を行う画像表示部と、画像表示部に表示された画像の虚像を形成する接眼レンズと、を有する。このような画像表示装置において、高い表示品位が求められている。
本発明の実施形態は高い表示品位の画像表示装置及び画像表示方法を提供する。
本発明の実施形態によれば、画像表示部と、接眼レンズと、液晶光学素子と、制御部と、を備えた画像表示装置が提供される。前記画像表示部は、画像情報を含む画像光を照射して画像の表示を行う。前記接眼レンズは、前記画像表示部と対向して設けられ、前記画像表示部に表示された画像の虚像を形成する。前記液晶光学素子は、前記画像表示部と前記接眼レンズとの積層方向において前記接眼レンズと並び、前記接眼レンズに入射する前記画像光の進行方向を変化させる。前記制御部は、前記画像表示部と前記液晶光学素子との動作を制御する。前記液晶光学素子は、複数の第1電極対と、第1対向電極と、第1液晶層と、を有する。前記複数の第1電極対は、第1電極と第2電極とを含む。前記第1電極は、前記積層方向と交差する第1方向に延びる。前記第2電極は、前記第1方向に延び、前記積層方向及び前記第1方向と交差する第2方向において前記第1電極と並ぶ。前記複数の第1電極対のそれぞれは、前記第2方向に並ぶ。前記複数の第1電極対のそれぞれにおいて、隣り合う2つの前記第1電極対の間の前記第2方向の距離は、前記第1電極と前記第2電極との間の前記第2方向の距離よりも長い。前記第1対向電極は、前記積層方向において前記複数の第1電極対のそれぞれと対向する。前記第1液晶層は、前記複数の第1電極対と前記第1対向電極との間に設けられる。前記制御部は、第1動作と第2動作とを有する。前記第1動作は、前記複数の第1電極対のそれぞれの前記第1電極と前記第1対向電極との間の電位差の絶対値が、前記複数の第1電極対のそれぞれの前記第2電極と前記第1対向電極との間の電位差の絶対値よりも大きくなるように、前記複数の第1電極対と前記第1対向電極とに電位を設定する。前記第2動作は、前記複数の第1電極対のそれぞれの前記第1電極と前記第1対向電極との間の電位差の絶対値が、前記複数の第1電極対のそれぞれの前記第2電極と前記第1対向電極との間の電位差の絶対値よりも小さくなるように、前記複数の第1電極対と前記第1対向電極とに電位を設定する。前記制御部は、前記第1動作と前記第2動作とを交互に実行することにより、前記液晶光学素子において前記画像光の進行方向を変化させる。
以下に、本発明の各実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
なお、図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚みと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。また、同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。
なお、本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
なお、図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚みと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。また、同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。
なお、本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る画像表示装置を表す模式図である。
図1に表したように、画像表示装置10は、画像表示部12と、接眼レンズ14と、液晶光学素子16と、制御部18と、筺体20と、を備える。画像表示装置10は、使用者の頭部に装着して用いられる。画像表示装置10は、いわゆるヘッドマウントディスプレイ(HMD:Head Mounted Display)である。
図1は、第1の実施形態に係る画像表示装置を表す模式図である。
図1に表したように、画像表示装置10は、画像表示部12と、接眼レンズ14と、液晶光学素子16と、制御部18と、筺体20と、を備える。画像表示装置10は、使用者の頭部に装着して用いられる。画像表示装置10は、いわゆるヘッドマウントディスプレイ(HMD:Head Mounted Display)である。
筺体20は、例えば、メガネ状又はゴーグル状である。筺体20は、使用者の耳に係合する係合部材や使用者の後頭部に係合するバンドなどにより、使用者の両眼を覆うように頭部前方に保持される。また、筺体20は、画像表示部12、接眼レンズ14、及び液晶光学素子16を保持する。すなわち、画像表示部12、接眼レンズ14、及び液晶光学素子16は、筺体20を介して使用者の頭部前方に保持される。
画像表示部12は、画像情報を含む画像光を照射して画像の表示を行う。これにより、画像表示装置10は、画像表示部12に表示された画像を使用者に観察させる。画像表示装置10は、例えば、使用者の右眼4Rに右眼用の画像を入射させ、使用者の左眼4Lに左眼用の画像を入射させることにより、立体視を可能とする。換言すれば、画像表示装置10は、三次元の画像を表示する。
画像表示部12は、表示面12aを有し、表示面12aに画像を表示する。画像表示部12は、例えば、画像の表示を行うパネル部22と、パネル部22に向けて光を照射する光源部24と、を有する。パネル部22は、表示面12aを有する。パネル部22は、例えば、液晶パネルである。パネル部22は、例えば、光源部24から入射した光の透過光を画像光として出射する。この例において、画像表示部12は、いわゆる液晶ディスプレイである。画像表示部12は、液晶ディスプレイに限ることなく、例えば、有機ELディスプレイなどの任意の表示デバイスでよい。
また、この例において、光源部24は、表示面12aの裏側から光を入射させ、透過光を画像光とする、いわゆるバックライトである。光源部24は、これに限ることなく、表示面12aの側から光を入射させ、反射光を画像光とする、いわゆるフロントライトなどでもよい。また、有機ELディスプレイなどの自発光型のディスプレイを用いる場合、光源部24は、不要である。
表示面12aは、使用者の頭部に装着された状態において、使用者の右眼4R及び左眼4Lのそれぞれと対向可能である。表示面12aは、例えば、正面を向く使用者の視線の方向に対して実質的に直交する。換言すれば、表示面12aは、使用者と正対するように配置される。これにより、使用者の右眼4R及び左眼4Lに対して画像光を入射させることができる。画像表示装置10は、表示面12aに表示された画像を使用者に両眼で観察させる。
ここで、表示面12aに対して直交する方向をZ軸方向とする。Z軸方向は、換言すれば、正面を向く使用者の視線の方向と実質的に平行な方向である。表示面12aと平行でZ軸方向に対して垂直な1つの方向をX軸方向とする。Z軸方向及びX軸方向に対して垂直な方向をY軸方向とする。この例では、使用者の右眼4R及び左眼4Lが、Y軸方向に並ぶ。すなわち、この例において、X軸方向は、換言すれば、上下方向であり、Y軸方向は、換言すれば、左右方向であり、Z軸方向は、換言すれば、前後方向である。
表示面12aは、例えば、X軸方向及びY軸方向に延びる矩形状である。表示面12aのY軸方向の長さは、例えば、人間の頭部の平均的な横幅に応じて設定される。表示面12aのY軸方向の長さは、例えば、15cm以上18cm以下である。表示面12aのX軸方向の長さは、例えば、一般的な画面アスペクト比に応じて設定される。例えば、画面アスペクト比が16:9である場合、表示面12aのX軸方向の長さは、8.4cm以上10.2cm以下である。
パネル部22は、複数の画素22aを有する。複数の画素22aは、例えば、X軸方向及びY軸方向に並ぶ。表示面12aは、複数の画素22aによって形成される。各画素22aの数、形状、及び配列などは、任意でよい。各画素22aは、表示面12aに画像を表示可能な任意の構成でよい。例えば、画像表示部12が自発光型のディスプレイである場合には、画像表示部12が複数の画素を有し、各画素のそれぞれから画像光が照射される。
なお、画像表示部12から照射される画像光は、指向性が強い方がよい。例えば、表示面12aの上にプリズムシートやレンズアレイシートなどの光学シートを設け、画像光の指向性を強くするようにしてもよい。画像表示部12がパネル部22と光源部24とを有する場合、光学シートは、パネル部22と光源部24との間に設けてもよい。
接眼レンズ14は、画像表示部12の表示面12aと対向して設けられる。より詳しくは、接眼レンズ14は、画像光の照射される方向において、表示面12aと対向する。これにより、接眼レンズ14には、画像光が入射する。接眼レンズ14は、例えば、入射した画像光を平行にする。接眼レンズ14は、表示面12aに表示された画像の虚像を形成する。表示面12aと使用者の右眼4R及び左眼4Lとの間のZ軸方向の距離は、例えば、10cm程度に設定される。このため、接眼レンズ14が無い場合には、表示面12aに表示された画像を近距離で観察した状態となる。これに対して、接眼レンズ14を設けた場合には、表示面12aに表示された画像を遠距離の虚像として表示させることができる。例えば、2m程度の距離に大型のディスプレイが存在しているかのように使用者に知覚させることができる。
接眼レンズ14は、例えば、左右に並ぶ第1レンズ部14Rと第2レンズ部14Lとを有する。第1レンズ部14Rは、使用者の右眼4Rに対応して設けられる。第1レンズ部14Rは、使用者の右眼4Rと対向する。第1レンズ部14Rは、正面を向く使用者の右眼4Rの瞳の中心付近に光軸を合わせるように配置される。第1レンズ部14Rは、表示面12aから照射された画像光を使用者の右眼4Rに入射させる。第2レンズ部14Lは、第1レンズ部14Rと同様に、表示面12aから照射された画像光を使用者の左眼4Lに入射させる。第1レンズ部14Rと第2レンズ部14Lとの間隔は、例えば、人間の両眼の間隔の平均値に設定される。
第1レンズ部14R及び第2レンズ部14Lは、1つのレンズでもよいし、光軸方向に並ぶ複数のレンズを有してもよい。また、接眼レンズ14は、第1レンズ部14R、第2レンズ部14Lの2つのレンズ部を有してもよいし、使用者の右眼4R及び左眼4Lのそれぞれと対向する1つのレンズ部でもよい。
液晶光学素子16は、画像表示部12と接眼レンズ14との積層方向において接眼レンズ14と並ぶ。液晶光学素子16は、例えば、画像表示部12と接眼レンズ14との間に設けられる。画像表示部12がパネル部22と光源部24とを有する場合、液晶光学素子16は、パネル部22と光源部24との間に配置してもよい。
液晶光学素子16には、画像表示部12から照射された画像光が入射する。液晶光学素子16は、画像光に対して光透過性を有する。液晶光学素子16は、入射した画像光を透過させ、接眼レンズ14に入射させる。この際、液晶光学素子16は、接眼レンズ14に入射する光の進行方向を変化させる。
液晶光学素子16は、接眼レンズ14に入射する光の進行方向が異なる第1状態及び第2状態を有する。液晶光学素子16は、第1状態において、表示面12aに表示された画像を使用者の右眼4Rに入射させる。そして、液晶光学素子16は、第2状態において、表示面12aに表示された画像を使用者の左眼4Lに入射させる。
画像表示装置10は、液晶光学素子16を第1状態に設定し、画像表示部12に右眼用の画像を表示する。そして、画像表示装置10は、液晶光学素子16を第2状態に設定し、画像表示部12に左眼用の画像を表示する。これにより、画像表示装置10において、立体視が可能になる。
また、液晶光学素子16は、例えば、画像表示部12から入射した画像光の進行方向を実質的に変化させない第3状態を有する。第3状態は、換言すれば、画像光の進行方向の変化が、第1状態及び第2状態よりも小さい状態である。画像表示装置10は、例えば、液晶光学素子16を第3状態に設定し、画像表示部12に二次元表示用の画像を表示する。これにより、画像表示装置10においては、二次元画像の表示も行うことができる。このように、画像表示装置10は、三次元画像の表示と、二次元画像の表示と、を選択的に切り替えられるようにしてもよい。
液晶光学素子16は、第1基板部31と、第2基板部32と、液晶層35(第1液晶層)と、を有する。第1基板部31は、第1基板41と、複数の電極対EP1(第1電極対)と、を有する。第1基板41は、第1面41aと、第2面41bと、を有する。第2面41bは、第1面41aの反対側の面である。第2面41bは、表示面12aと対向する。第1面41a及び第2面41bは、例えば、表示面12aと実質的に平行である。第1面41a及び第2面41bは、表示面12aに対して傾斜していてもよい。
各電極対EP1は、第1基板41の第1面41aの上に設けられる。各電極対EP1のそれぞれは、第1電極51と、第2電極52と、を含む。第1電極51は、画像表示部12と接眼レンズ14と液晶光学素子16との積層方向と交差する第1方向に延びる。この例において、第1電極51は、X軸方向に延びる。第1電極51は、換言すれば、積層方向及び使用者の右眼4Rと左眼4Lとが並ぶ方向と交差する方向に延びる。第1電極51は、使用者が正面を向いた状態において、上下方向に延びる。
第2電極52は、第1方向に延び、積層方向及び第1方向と交差する第2方向において第1電極51と並ぶ。すなわち、第2電極52は、使用者の右眼4Rと左眼4Lとが並ぶ方向において第1電極51と並ぶ。この例において、第2電極52は、Y軸方向において第1電極51と並ぶ。第1基板部31においては、換言すれば、複数の第1電極51と複数の第2電極52とが、Y軸方向に交互に並ぶ。
第2電極52は、第1電極51と離間している。すなわち、第2電極52は、Y軸方向において所定の間隔を空けて第1電極51と並ぶ。第2電極52は、第1電極51と電気的に絶縁されている。
以下では、第1方向をX軸方向、第2方向をY軸方向として説明を行う。第1方向は、X軸方向に対して傾斜していてもよい。第2方向は、Y軸方向に対して傾斜していてもよい。第1電極51及び第2電極52は、少なくともX軸方向に延びる成分を有していればよい。
第1電極51及び第2電極52は、例えば、X軸方向に延びる線状である。第1電極51及び第2電極52において、Y軸方向の幅(長さ)は、X軸方向において実質的に一定である。すなわち、第1電極51及び第2電極52は、直線状である。第1電極51及び第2電極52のY軸方向の幅は、X軸方向において変化してもよい。第1電極51及び第2電極52は、例えば、曲線状や波線状などでもよい。この例において、第2電極52の形状は、第1電極51の形状と実質的に同じであるが、第2電極52の形状は、第1電極51の形状と異なってもよい。また、この例において、第2電極52は、第1電極51と実質的に平行である。第2電極52は、第1電極51に対して僅かに傾斜していてもよい。
各電極対EP1のそれぞれは、Y軸方向に並ぶ。換言すれば、第1基板部31においては、複数の第1電極51と複数の第2電極52とが、Y軸方向に交互に並ぶ。各電極対EP1のそれぞれにおいて、隣り合う2つの電極対EP1は、互いに離間する。すなわち、各電極対EP1のそれぞれは、所定の間隔を空けてY軸方向に並ぶ。Y軸方向に並ぶ各電極対EP1の数は、任意の数でよい。また、各電極対EP1の配置と、パネル部22の各画素22aの配置と、の関係は、任意でよい。
各電極対EP1のそれぞれにおいて、隣り合う2つの電極対EP1の間のY軸方向の距離d1は、1つの電極対EP1に含まれる第1電極51と第2電極52との間の第2方向の距離d2よりも長い。換言すれば、各電極対EP1の間隔は、第1電極51と第2電極52との間隔よりも広い。
第2基板部32は、第2基板42と、対向電極61(第1対向電極)と、を有する。第2基板42は、第3面42aと、第4面42bと、を有する。第3面42aは、第1基板41の第1面41aと対向する。第4面42bは、第3面42aと反対側の面である。第3面42a及び第4面42bは、例えば、第1面41a(表示面12a)と実質的に平行である。第3面42a及び第4面42bは、第1面41aに対して傾斜していてもよい。
対向電極61は、第2基板42の第3面42aの上に設けられる。対向電極61は、Z軸方向において各電極対EP1のそれぞれと対向する。
液晶層35は、第1基板部31と第2基板部32との間に設けられる。すなわち、液晶層35は、各電極対EP1のそれぞれと対向電極61との間に設けられる。
第1基板41、第2基板42、第1電極51、第2電極52、及び対向電極61は、光に対して透過性である。具体的には透明である。
第1基板41及び第2基板42には、例えば、ガラスまたは樹脂などの透明材料が用いられる。第1基板41及び第2基板42は、板状またはシート状である。第1基板41及び第2基板42の厚さは、例えば、50マイクロメートル(μm)以上、2000μm以下である。ただし、厚さは任意である。
第1電極51、第2電極52、及び対向電極61は、例えば、In、Sn、Zn及びTiよりなる群から選ばれた少なくとも1つ(1種)の元素を含む酸化物を含む。これらの電極には、例えばITOが用いられる。例えば、In2O3及びSnO3の少なくともいずれかを用いても良い。これらの電極の厚さは、例えば約200ナノメートル(nm)(例えば100nm以上350nm以下)である。電極の厚さは、例えば、可視光に対して高い透過率が得られる厚さに設定される。
各電極対EP1間の距離d1は、例えば、10μm以上1000μm以下である。距離d1は、所望な仕様(後述する屈折率分布型レンズの特性)に適合するように設定される。第1電極51、第2電極52、及び対向電極61のY軸方向の長さ(幅)は、例えば、5μm以上30μm以下である。第1電極51と第2電極52との間の距離d2は、例えば、1μm以上50μm以下である。
液晶層35は、液晶材料を含む。液晶材料には、ネマティック液晶(液晶光学素子16の使用温度においてネマティック相)が用いられる。液晶材料は、正の誘電異方性または負の誘電異方性を有する。正の誘電異方性の場合、液晶層35における液晶の初期配列(液晶層35に電圧を印加しないときの配列)は、例えば、水平配向である。負の誘電異方性の場合、液晶層35における液晶の初期配列は、垂直配向である。
Z軸方向に沿う液晶層35の長さ(厚さ)は、例えば、20μm以上50μm以下である。この例において、液晶層35の厚さは、30μmである。液晶層35の厚さは、すなわち、第1基板部31と第2基板部32との間のZ軸方向に沿う距離である。
液晶層35における液晶の配向は、プレチルトを有してもよい。プレチルトにおいては、例えば、第1電極51から第2電極52に向かう+Y方向に進むに従って、液晶のダイレクタ35d(図2(a)参照)が第1基板部31から第2基板部32に向かう。
プレチルト角は、液晶のダイレクタ35d(液晶分子の長軸方向の軸)とX−Y平面との角度である。水平配向である場合、プレチルト角は、例えば、0°よりも大きく45°未満である。垂直配向においては、プレチルト角は、例えば、45°よりも大きく90°未満である。
本明細書においては、プレチルト角が45°未満の場合を、便宜的に水平配向と言い、プレチルト角が45°を超える場合を、便宜的に垂直配向と言う。
プレチルトの方向は、例えば、クリスタルローテーション法などにより判定できる。また、液晶層35に電圧を印加して、液晶の配向を変化させ、このときの液晶層35の光学特性を観測することでも、プレチルトの方向を判定できる。
第1基板部31において、例えばラビングなどの配向処理が行われる場合、配向処理の方向は、例えば、Y軸方向に沿う。液晶のダイレクタ35dをX−Y平面に投影したときに、ダイレクタ35dの軸は、Y軸方向に対して平行でも良く、非平行でも良い。プレチルトの方向をY軸に投影したときに、プレチルトの方向は、Y軸方向成分を有している。
液晶層35の第2基板部32の近傍での配向方向は、液晶層35の第1基板部31の近傍での配向方向に対して反平行である。この例において、第2基板部32における配向処理の方向は、−X方向である。すなわち、初期配向は、スプレイ配列ではない。
第1基板部31は、配向膜(図示しない)をさらに含んでもよい。この場合、複数の電極対EP1は、第1基板部31の配向膜と第1基板41との間に配置される。第2基板部32は、配向膜(図示しない)をさらに含んでもよい。この場合、対向電極61は、第2基板部32の配向膜と第2基板42との間に配置される。これらの配向膜には、例えばポリイミドが用いられる。配向膜に例えばラビング処理を行うことで、液晶層35の初期配列が得られる。例えば、配向膜に光照射処理を行うことで、初期配向を得てもよい。
以下では、液晶層35に含まれる液晶の誘電異方性が正であり、初期配列が水平配向である場合について説明する。
画像表示部12が照射する画像光は、実質的にZ軸方向に進行する直線偏光状態にある。この直線偏光の偏光軸(電場の振動面のX−Y平面における方位軸)は、Y軸方向である。すなわち、この直線偏光の偏光軸は、ダイレクタ35d(長軸)と平行な方向である。この直線偏光は、例えば、Y軸方向を偏光軸とする光学フィルタ(偏光子)を光路上に配置することで形成される。
制御部18は、画像表示部12と液晶光学素子16との動作を制御する。制御部18は、画像表示部12のパネル部22と電気的に接続されている。制御部18は、パネル部22の各画素22aの動作を制御する。制御部18は、例えば、各画素22aにおける光の透過及び遮光の切り替えを制御する。また、制御部18は、駆動部26を介して光源部24と電気的に接続されている。制御部18は、光源部24の点灯及び消灯を制御する。これにより、制御部18は、画像表示部12における画像の表示を制御する。
また、制御部18は、駆動部38を介して液晶光学素子16の各電極対EP1、及び対向電極61と電気的に接続されている。駆動部38は、各電極対EP1のそれぞれの第1電極51及び第2電極52と電気的に接続されている。駆動部38は、制御部18からの制御信号に応じて、複数の第1電極51、複数の第2電極52、及び対向電極61に電位を設定する。換言すれば、駆動部38は、制御部18からの制御信号に応じて、各第1電極51と対向電極61との間に電圧を印加するとともに、各第2電極52と対向電極61との間に電圧を印加する。
制御部18は、各第1電極51、各第2電極52、及び対向電極61のそれぞれに設定する電位により、液晶層35の屈折率分布を変化させる。すなわち、制御部18は、各電極に設定する電位により、液晶光学素子16を第1状態〜第3状態に変化させる。そして、制御部18は、液晶層35の屈折率分布の変化により、接眼レンズ14に入射する画像光の進行方向を変化させる。この光の進行方向の変化は、主に屈折効果に基づく。
この例では、制御部18が、筺体20と別に設けられているが、制御部18は、筺体20に設けてもよい。制御部18は、頭部に装着される部分と別に設け、コードなどを介して画像表示部12及び液晶光学素子16と電気的に接続してもよいし、筺体20内に設け、筺体20内において画像表示部12及び液晶光学素子16と電気的に接続してもよい。また、制御部18を筺体20と別に設ける場合、制御部18と画像表示部12との間、及び制御部18と液晶光学素子16との間における信号の送受は、無線通信を介して行ってもよい。
図2は、第1の実施形態に係る制御部の動作の一例を模式的に表すグラフ図である。
図3(a)及び図3(b)は、第1の実施形態に係る液晶光学素子を模式的に表す部分拡大図である。
図2に表したように、制御部18は、第1動作と、第2動作と、を有する。図3(a)は、制御部18が第1動作を実行している時の液晶光学素子16を模式的に表している。図3(b)は、制御部18が第2動作を実行している時の液晶光学素子16を模式的に表している。
図3(a)及び図3(b)は、第1の実施形態に係る液晶光学素子を模式的に表す部分拡大図である。
図2に表したように、制御部18は、第1動作と、第2動作と、を有する。図3(a)は、制御部18が第1動作を実行している時の液晶光学素子16を模式的に表している。図3(b)は、制御部18が第2動作を実行している時の液晶光学素子16を模式的に表している。
制御部18は、第1動作においては、複数の電極対EP1のそれぞれの第1電極51と対向電極61との間の電位差の絶対値PD1が、複数の電極対EP1のそれぞれの第2電極52と対向電極61との間の電位差の絶対値PD2よりも大きくなるように、複数の電極対EP1と対向電極61とに電位を設定する。
一方、制御部18は、第2動作においては、複数の電極対EP1のそれぞれの第1電極51と対向電極61との間の電位差の絶対値PD1が、複数の電極対EP1のそれぞれの第2電極52と対向電極61との間の電位差の絶対値PD2よりも小さくなるように、複数の電極対EP1と対向電極61とに電位を設定する。
制御部18は、例えば、第1動作において、各第1電極51に第1電位P1を設定し、各第2電極52に第2電位P2を設定する。また、この際、制御部18は、対向電極61に第2電位P2を設定する。すなわち、制御部18は、第1動作においては、各第2電極52を対向電極61と実質的に同電位に設定する。
第1電位P1の絶対値は、第2電位P2の絶対値よりも高い。第1電位P1は、例えば、+7Vである。第2電位P2は、例えば、共通電位(接地電位)である。換言すれば、制御部18は、第1動作においては、各第1電極51と対向電極61との間に第1電圧V1を印加し、各第2電極52と対向電極61との間に第1電圧V1よりも低い第2電圧V2を印加する。第1電圧V1は、例えば、7Vである。第2電圧V2は、例えば、0Vである。
第1電圧V1及び第2電圧V2は、直流電圧でも交流電圧でもよい。第1電圧V1及び第2電圧V2の極性は、例えば周期的に変化してもよい。例えば、第2電位P2の電位を固定し、第1電位P1を交流で変化させてもよい。また、第2電位P2を周期的に変化させ、この極性の変化に連動して、第1電位P1を逆極性で変化させてもよい。すなわち、コモン反転駆動を行ってもよい。これにより、駆動回路の電源電圧を小さくでき、駆動ICの耐圧仕様が緩和される。以下、この例では、第1電圧V1及び第2電圧V2を直流電圧として説明を行う。
液晶層35のプレチルト角が比較的小さい(例えば10°以下)場合は、液晶層35の液晶配向の変化に関する閾値電圧Vthが比較的明確である。この場合、例えば、第1電圧V1は、閾値電圧Vthよりも大きく設定される。第1電圧V1の印加により、液晶層35の液晶配向が変化する。
第1動作では、第1電極51と対向電極61との間に、第1電圧V1が印加される。従って、第1動作では、第1電極51と対向電極61との間の領域の液晶層35に、液晶のチルト角が大きい配向(例えば垂直配向)が形成される。この領域の実効的な屈折率は、例えば、常光に対する屈折率(n0)に近づく。
一方、第2電圧V2が印加される第2電極52と対向電極61との間の領域の液晶層35では、初期配列(例えば水平配向)または、それに近い配向が形成される。Y軸方向に振動する光に対するこの領域の屈折率は、異常光に対する屈折率(ne)に近づく。
液晶分子は複屈折性を有している。液晶分子の長軸方向の偏光に対する屈折率は、液晶分子の短軸方向の屈折率よりも高い。上記のように液晶分子の角度を変化させると、Z軸方向に進行しY軸方向に偏光軸の向いた直線偏光に関する液晶層35の屈折率は、液晶層35のうちの第2電極52と対向電極61との間の領域において高く、第2電極52と対向電極61との間の領域から第1電極51と対向電極61との間の領域に向かって徐々に低くなる。また、液晶光学素子16においては、距離d1が、距離d2よりも長い。従って、図3(a)に表したように、第1動作では、第2電極52と対向電極61との間の領域を頂点としたプリズム状の第1屈折率分布RD1が、液晶層35に形成される。
液晶光学素子16では、複数の電極対EP1がY軸方向に並ぶ。また、液晶光学素子16では、各電極対EP1において、第1電極51及び第2電極52が、X軸方向に延びる。従って、第1屈折率分布RD1は、X軸方向に延びる略三角柱状のプリズムをY軸方向に複数並べて配置したプリズムアレイ状の屈折率分布である。液晶光学素子16は、例えば、屈折率が面内で変化する液晶GRINプリズム(Gradient Index prism)として機能する。
制御部18は、第2動作においては、例えば第1動作とは反対に、各第1電極51に第2電位P2を設定し、各第2電極52に第1電位P1を設定し、対向電極61に第2電位P2を設定する。制御部18は、第2動作においては、各第1電極51を対向電極61と実質的に同電位に設定する。これにより、図3(b)に表したように、第2動作では、第1電極51と対向電極61との間の領域を頂点としたプリズム状の第2屈折率分布RD2が、液晶層35に形成される。
図3(a)に表したように、第1動作においては、液晶光学素子16に入射した画像光の進行方向が、第1屈折率分布RD1により、1つの電極対EP1のY軸方向に並ぶ第1電極51及び第2電極52のうちの第1電極51の側に傾斜するように変化する。換言すれば、第1屈折率分布RD1は、入射した画像光の進行方向を−Y方向側(Y軸方向の一方側)に変化させる。第1屈折率分布RD1は、入射した画像光の進行方向を−Y方向側に屈折させ、−Y方向に偏向する。すなわち、第1屈折率分布RD1は、画像光の進行方向を使用者の右眼4R側に変化させる。
図3(b)に表したように、第2動作においては、液晶光学素子16に入射した画像光の進行方向が、第2屈折率分布RD2により、1つの電極対EP1のY軸方向に並ぶ第1電極51及び第2電極52のうちの第2電極52の側に傾斜するように変化する。換言すれば、第2屈折率分布RD2は、入射した画像光の進行方向を+Y方向側(Y軸方向の他方側)に変化させる。第2屈折率分布RD2は、入射した画像光の進行方向を+Y方向側に屈折させ、+Y方向に偏向する。すなわち、第2屈折率分布RD2は、画像光の進行方向を使用者の左眼4L側に変化させる。
このように、液晶光学素子16は、制御部18が第1動作を行っている時に第1状態になり、制御部18が第2動作を行っている時に第2状態となる。
また、液晶光学素子16では、例えば、第1電極51と対向電極61との間の電位差の絶対値PD1、及び第2電極52と対向電極61との間の電位差の絶対値PD2のそれぞれが、実質的に0Vの時に、液晶層35における屈折率の変化が小さくなる。例えば、液晶層35が初期配向となり、液晶層35の屈折率分布が実質的に一様となる。これにより、液晶光学素子16が第3状態となり、二次元画像の表示が可能となる。
制御部18は、三次元画像の表示を行う場合、図2に表したように、第1動作と第2動作とを交互に実行することにより、液晶光学素子16において画像光の進行方向を変化させる。制御部18は、第1動作を行う第1期間において、画像表示部12に右眼用の画像(第1画像)を表示させる。そして、制御部18は、第2動作を行う第2期間において、画像表示部12に左眼用の画像(第1画像と異なる第2画像)を表示させる。
これにより、第1期間においては、右眼用の画像が使用者の右眼4Rに入射し、第2期間においては、左眼用の画像が使用者の左眼4Lに入射する。第1期間においては、右眼4R側(−Y方向側)からは虚像を観察し易くなり、左眼4L側(+Y方向側)からは虚像を観察し難くなる。反対に、第2期間においては、左眼4L側からは虚像を観察し易くなり、右眼4R側からは虚像を観察し難くなる。
第1動作と第2動作とを交互に繰り返し、右眼4Rへの右眼画像の入射、及び左眼4Lへの左眼画像の入射を所定のレートで繰り返す。これにより、立体視が可能となる。
第1期間及び第2期間の周期は、例えば、表示する三次元画像のフレームレートに応じて設定される。例えば、三次元画像のフレームレートが60fpsである場合、第1期間及び第2期間は、各々1/120秒に設定される。
例えば、画像表示部の各画素を右眼用の画素と左眼用の画素とに分け、レンズやプリズムなどを用いて、右眼用の画素に表示された画像を使用者の右眼に、左眼用の画素に表示された画像を使用者の左眼に入射させることにより、立体視を可能にした画像表示装置がある。しかしながら、このような画像表示装置では、使用者の1つの眼あたりで観察される画素の数が、画像表示部の画素数の半分になってしまうため、解像度が低下してしまう。
これに対して、本実施形態に係る画像表示装置10では、画像表示部12の各画素22aを右眼用と左眼用とに時間的に変化させ、各画素22aの画像光の進行方向を液晶光学素子16で変化させることにより、立体視を可能にする。これにより、画像表示装置10では、使用者の1つの眼あたりで観察される画素の数を、画像表示部12の各画素22aの数と実質的に同じにすることができる。従って、画像表示装置10では、立体視を行う場合においても、解像度の低下を抑制することができる。本実施形態に係る画像表示装置10によれば、高い表示品位を得ることができる。また、画像表示装置10では、例えば、広視野に画像を表示することができる。
(第2の実施形態)
図4は、第2の実施形態に係る液晶光学素子を模式的に表す部分拡大図である。
図4に表したように、第2の実施形態に係る液晶光学素子106は、第3基板部33と、液晶層36(第2液晶層)と、をさらに有する。また、液晶光学素子106では、第2基板部32が、複数の電極対EP2(第2電極対)を、さらに有する。なお、上記第1の実施形態と機能・構成上実質的に同じものについては、同符号を付し、詳細な説明を省略する。
図4は、第2の実施形態に係る液晶光学素子を模式的に表す部分拡大図である。
図4に表したように、第2の実施形態に係る液晶光学素子106は、第3基板部33と、液晶層36(第2液晶層)と、をさらに有する。また、液晶光学素子106では、第2基板部32が、複数の電極対EP2(第2電極対)を、さらに有する。なお、上記第1の実施形態と機能・構成上実質的に同じものについては、同符号を付し、詳細な説明を省略する。
各電極対EP2は、第2基板42の第4面42bの上に設けられる。各電極対EP2のそれぞれは、第3電極53と、第4電極54と、を含む。第3電極53は、X軸方向に延びる。第4電極54は、X軸方向に延び、Y軸方向において第3電極53と並ぶ。各電極対EP2は、Y軸方向に並ぶ。各電極対EP2のそれぞれにおいて、隣り合う2つの電極対EP2の間のY軸方向の距離d3は、第3電極53と第4電極54との間のY軸方向の距離d4よりも長い。
各電極対EP2は、各電極対EP1と実質的に同じである。各電極対EP2の第3電極53は、各電極対EP1の第1電極51と実質的に同じである。各電極対EP2の第4電極54は、各電極対EP1の第2電極52と実質的に同じである。従って、各電極対EP2についてのより詳細な説明は、省略する。
この例において、各第3電極53のそれぞれは、Z軸方向において各第1電極51のそれぞれと重なる。換言すれば、各第3電極53のY軸方向の位置は、各第1電極51のY軸方向の位置と実質的に同じである。同様に、各第4電極54のY軸方向の位置は、各第2電極52のY軸方向の位置と実質的に同じである。各第3電極53及び各第4電極54の位置は、上記に限ることなく、任意の位置でよい。各第3電極53は、Z軸方向において各第1電極51と重ならなくてもよい。各第4電極54は、Z軸方向において各第2電極52と重ならなくてもよい。
この例において、距離d3は、距離d1と実質的に同じである。距離d4は、距離d2と実質的に同じである。距離d3は、距離d1と異なってもよい。距離d4は、距離d2と異なってもよい。
また、この例において、第3電極53は、X−Y平面に投影した時に、第1電極51と実質的に平行である。第4電極54は、X−Y平面に投影した時に、第2電極52と実質的に平行である。これに限ることなく、第3電極53は、X−Y平面に投影した時に、第1電極51と交差してもよい。第4電極54は、X−Y平面に投影した時に、第2電極52と交差してもよい。
例えば、各第3電極53及び各第4電極54の各第1電極51及び各第2電極52に対する位置及び角度などを調整することにより、各電極対EP2を各電極対EP1に重ねた際に生じるモアレを抑制するようにしてもよい。
第3基板部33は、第3基板43と、対向電極62(第2対向電極)と、を有する。第3基板43は、第5面43aと、第6面43bと、を有する。第5面43aは、第2基板42の第4面42bと対向する。第6面43bは、第5面43aと反対側の面である。第5面43a及び第6面43bは、例えば、表示面12aと実質的に平行である。第5面43a及び第6面43bは、表示面12aに対して傾斜していてもよい。
対向電極62は、第3基板43の第5面43aの上に設けられる。対向電極62は、Z軸方向において各電極対EP2のそれぞれと対向する。
液晶層36は、第2基板部32と第3基板部33との間に設けられる。すなわち、液晶層36は、各電極対EP2のそれぞれと対向電極62との間に設けられる。
液晶光学素子106は、第1素子部DU1と、第2素子部DU2と、を有する。第1素子部DU1は、電極対EP1と、対向電極61と、液晶層35と、を含む。第1素子部DU1は、上記第1の実施形態に関して説明した液晶光学素子16と実質的に同じである。第2素子部DU2は、電極対EP2と、対向電極62と、液晶層36と、を含む。第2素子部DU2は、第1素子部DU1と接眼レンズ14との間に設けられる。
各電極対EP2及び対向電極62は、駆動部38などを介して制御部18と電気的に接続されている。制御部18は、第1動作においては、各電極対EP2のそれぞれの第3電極53と対向電極62との間の電位差の絶対値PD3が、各電極対EP2のそれぞれの第4電極54と対向電極62との間の電位差の絶対値PD4よりも大きくなるように、各電極対EP2と対向電極62とに電位を設定する。
制御部18は、第2動作においては、各電極対EP2のそれぞれの第3電極53と対向電極62との間の電位差の絶対値PD3が、各電極対EP2のそれぞれの第4電極54と対向電極62との間の電位差の絶対値PD4よりも小さくなるように、各電極対EP2と対向電極62とに電位を設定する。
すなわち、第2素子部DU2における制御部18の動作は、第1素子部DU1における制御部18の動作と実質的に同じである。従って、第1動作では、第2電極52と対向電極61との間の領域を頂点としたプリズム状の第1屈折率分布RD1が、液晶層35に形成されるとともに、第4電極54と対向電極62との間の領域を頂点としたプリズム状の第3屈折率分布RD3が、液晶層36に形成される。そして、第2動作では、第1電極51と対向電極61との間の領域を頂点としたプリズム状の第2屈折率分布RD2が、液晶層35に形成されるとともに、第3電極53と対向電極62との間の領域を頂点としたプリズム状の第4屈折率分布RD4が、液晶層36に形成される。
液晶光学素子106は、第1の実施形態の液晶光学素子16と同様に、制御部18が第1動作を行っている時に第1状態になり、制御部18が第2動作を行っている時に第2状態となる。液晶光学素子106は、換言すれば、Z軸方向に積層された2つの液晶GRINプリズムを有する。
この例において、第3屈折率分布RD3は、第1屈折率分布RD1と実質的に同じである。第4屈折率分布RD4は、第2屈折率分布RD2と実質的に同じである。第3屈折率分布RD3は、第1屈折率分布RD1と異なってもよい。第4屈折率分布RD4は、第2屈折率分布RD2と異なってもよい。
第2素子部DU2の各屈折率分布RD3、RD4は、例えば、各電極対EP2の位置や角度などが各電極対EP1と異なる場合に、第1素子部DU1の各屈折率分布RD1、RD2と異なる。例えば、各電極対EP2に設定する電位を各電極対EP1に設定する電位と異ならせることにより、第2素子部DU2の各屈折率分布RD3、RD4を第1素子部DU1の各屈折率分布RD1、RD2と異ならせてもよい。
このように、本実施形態に係る液晶光学素子106では、第1素子部DU1と第2素子部DU2とをZ軸方向に重ねる。この場合、液晶光学素子106で所望の偏向角を得る際に、上記第1の実施形態の液晶光学素子16のように1つの素子部のみの場合に比べて、各素子部DU1、DU2の1つ辺りに要求される偏向角を小さくすることができる。
これにより、液晶光学素子106では、例えば、第1基板部31と第2基板部32との間のZ軸方向の距離、及び第2基板部32と第3基板部33との間のZ軸方向の距離のそれぞれを、第1の実施形態の液晶光学素子16の第1基板部31と第2基板部32との間のZ軸方向の距離よりも短くすることができる。換言すれば、液晶光学素子106の各液晶層35、36のそれぞれの厚さを、液晶光学素子16の液晶層35の厚さよりも薄くすることができる。
これにともない、液晶光学素子106では、例えば、第1状態と第2状態との間の変化を、液晶光学素子16よりも速くすることができる。例えば、電圧の印加にともなうチルト角の大きい配向状態から初期配列に戻る際の速度を高めることができる。これにより、例えば、液晶分子の配向状態の変化時に生じる迷光などを抑制し、画像表示装置10の表示品位をより高めることができる。なお、この例では、2つの素子部DU1、DU2をZ軸方向に積層しているが、素子部の積層数は、2つに限ることなく、3つ以上でもよい。
液晶層35、36は、液晶ポリマーを含んでもよい。これにより、例えば、第1状態と第2状態との間の変化を、より速くすることができる。チルト角の大きい配向状態から初期配列に戻る際の速度をより高めることができる。液晶ポリマーは、液晶層35、36の略全体に用いてもよいし、液晶層35、36の一部のみに用いてもよい。液晶層35、36において、液晶ポリマーを所定の密度で分散させてもよい。
(第3の実施形態)
図5は、第3の実施形態に係る液晶光学素子を模式的に表す部分拡大図である。
図5に表したように、第3の実施形態に係る液晶光学素子116は、複数の遮光部80をさらに有する。各遮光部80は、第1基板41の第2面41bの上に設けられている。各遮光部80は、X軸方向に延び、Y軸方向に並ぶ。各遮光部80のそれぞれは、Z軸方向において、各電極対EP1のそれぞれに重なる。各遮光部80のうちの1つは、Z軸方向において、各電極対EP1のうちの1つの第1電極51、第2電極52、及び第1電極51と第2電極52との間の領域に重なる。また、各遮光部80は、隣り合う2つの電極対EP1の間の領域の少なくとも一部と重ならない。換言すれば、各遮光部80は、Z軸方向において、各電極対EP1のそれぞれを覆い、各電極対EP1の間の領域のそれぞれの少なくとも一部を露呈させる。
図5は、第3の実施形態に係る液晶光学素子を模式的に表す部分拡大図である。
図5に表したように、第3の実施形態に係る液晶光学素子116は、複数の遮光部80をさらに有する。各遮光部80は、第1基板41の第2面41bの上に設けられている。各遮光部80は、X軸方向に延び、Y軸方向に並ぶ。各遮光部80のそれぞれは、Z軸方向において、各電極対EP1のそれぞれに重なる。各遮光部80のうちの1つは、Z軸方向において、各電極対EP1のうちの1つの第1電極51、第2電極52、及び第1電極51と第2電極52との間の領域に重なる。また、各遮光部80は、隣り合う2つの電極対EP1の間の領域の少なくとも一部と重ならない。換言すれば、各遮光部80は、Z軸方向において、各電極対EP1のそれぞれを覆い、各電極対EP1の間の領域のそれぞれの少なくとも一部を露呈させる。
各遮光部80は、画像表示部12から照射される画像光(可視光)に対して光吸収性又は光反射性である。各遮光部80には、例えば、黒色の樹脂材料が用いられる。各遮光部80の材料は、他の樹脂材料や金属材料などでもよい。各遮光部80の光透過率は、例えば、第1基板41の光透過率、第2基板42の光透過率、及び液晶層35の光透過率のそれぞれよりも低い。各遮光部80は、画像表示部12から照射された画像光の透過を抑制する。これにより、液晶光学素子116では、各電極対EP1と重なる部分では、画像光の透過が抑制され、各電極対EP1の間の領域(各電極対EP1と重ならない領域)において、画像光が透過する。
電極対EP1の周辺では、液晶層35の配向に欠陥が発生することがある。そして、これにより、電極対EP1の周辺では、液晶層35の屈折率の分布に歪みが発生することがある。屈折率の分布に歪みが生じた部分に入射した画像光は、進行方向が乱れ、表示品位を低下させる要因となる。例えば、立体視においてクロストークの要因になる。
これに対して、本実施形態に係る液晶光学素子116では、複数の遮光部80を設け、各電極対EP1と重なる部分における画像光の透過を各遮光部80によって抑制する。これにより、電極対EP1の周辺に入射する画像光の光量を減らすことができる。従って、屈折率分布の歪みに起因する画像光の進行方向の乱れを抑制することができる。本実施形態に係る液晶光学素子116では、例えば、上記第1の実施形態の液晶光学素子16に比べて、表示品位をより高めることができる。
液晶光学素子116では、各遮光部80を第1基板41の第2面41bの上に設け、画像表示部12から液晶光学素子116に入射する画像光の一部を各遮光部80で遮光している。これに限ることなく、例えば、第2基板42の第4面42bの上に各遮光部80を設け、液晶光学素子116から接眼レンズ14に向けて出射する画像光の一部を各遮光部80で遮光してもよい。各遮光部80のZ軸方向の位置は、各電極対EP1と重なる任意の位置でよい。
例えば、画像表示部12において、各電極対EP1と重なる画素22aからは、画像光を照射しないようにしてもよい。換言すれば、各電極対EP1と重なる画素22aにおいては、黒を表示するようにしてもよい。これにより、屈折率分布の歪みに起因する画像光の進行方向の乱れをより抑制することができる。画像表示装置10の表示品位をより高めることができる。なお、各電極対EP1と重なる画素22aからは、画像光を照射しないようにする場合には、各遮光部80は、省略してもよい。
(第4の実施形態)
図6は、第4の実施形態に係る制御部の動作の一例を模式的に表すグラフ図である。
図6に表したように、この例において、制御部18は、第1動作において画像表示部12に第1画像を表示させ、第2動作において画像表示部12に第2画像を表示させる。第1画像は、例えば、右眼4R用の画像である。第2画像は、例えば、左眼4L用の画像である。さらに、制御部18は、第1動作から第2動作への切り替えからの所定の期間、及び第2動作から第1動作への切り替えからの所定の期間においては、画像表示部12に第3画像を表示させる。
図6は、第4の実施形態に係る制御部の動作の一例を模式的に表すグラフ図である。
図6に表したように、この例において、制御部18は、第1動作において画像表示部12に第1画像を表示させ、第2動作において画像表示部12に第2画像を表示させる。第1画像は、例えば、右眼4R用の画像である。第2画像は、例えば、左眼4L用の画像である。さらに、制御部18は、第1動作から第2動作への切り替えからの所定の期間、及び第2動作から第1動作への切り替えからの所定の期間においては、画像表示部12に第3画像を表示させる。
第3画像の輝度は、例えば、第1画像の輝度及び第2画像の輝度よりも低い。第3画像は、例えば、画像表示部12の表示面12aの略全体に黒を表示させる画像である。画像表示部12が第3画像を表示した状態は、例えば、表示面12aから実質的に光が照射されていない状態である。
第1動作から第2動作への切り替えから所定時間経過するまでの間、及び第2動作から第1動作への切り替えから所定時間経過するまでの間においては、液晶層35の配向状態が過渡的な状態にある。このため、この期間においては、液晶光学素子16を透過する画像光の進行方向に乱れが生じる可能性がある。
これに対して、本実施形態に係る制御部18は、各動作の切り替えのタイミングから所定の期間においては、画像表示部12に第3画像を表示させ、表示面12aから照射される画像光の輝度を減ずる。これにより、液晶の配向の変化の過渡期において、屈折率の乱れの影響を受けた表示が使用者に観察されてしまうことを抑制することができる。画像表示装置10の表示品位をより高めることができる。
第3画像を表示する所定の期間とは、例えば、電圧の印加にともなう液晶の配向の変化が、90%以上になるまでの期間である。所定の期間は、例えば、液晶の変化の応答時間などから算出すればよい。第3画像は、黒に限ることなく、表示面12aから照射される画像光の輝度を所定値以下に設定する任意の画像でよい。画像光の輝度とは、例えば、各画素22aから照射される光の輝度の平均値である。
(第5の実施形態)
図7(a)及び図7(b)は、第5の実施形態に係る画像表示装置の模式図である。
図7(a)は、第5の実施形態に係る画像表示装置120の一部を模式的に表すブロック図である。
図7(b)は、第5の実施形態に係る画像表示装置120の制御部18の動作の一例を模式的に表すグラフ図である。
図7(a)に表したように、画像表示装置120は、シャッタ部122をさらに有する。シャッタ部122は、Z軸方向において接眼レンズ14と並ぶ。シャッタ部122は、接眼レンズ14の第1レンズ部14R及び第2レンズ部14Lのそれぞれと対向する。換言すれば、シャッタ部122は、使用者の右眼4R及び左眼4Lのそれぞれと対向する。
図7(a)及び図7(b)は、第5の実施形態に係る画像表示装置の模式図である。
図7(a)は、第5の実施形態に係る画像表示装置120の一部を模式的に表すブロック図である。
図7(b)は、第5の実施形態に係る画像表示装置120の制御部18の動作の一例を模式的に表すグラフ図である。
図7(a)に表したように、画像表示装置120は、シャッタ部122をさらに有する。シャッタ部122は、Z軸方向において接眼レンズ14と並ぶ。シャッタ部122は、接眼レンズ14の第1レンズ部14R及び第2レンズ部14Lのそれぞれと対向する。換言すれば、シャッタ部122は、使用者の右眼4R及び左眼4Lのそれぞれと対向する。
シャッタ部122は、例えば、接眼レンズ14と液晶光学素子16との間に設けられる。シャッタ部122は、例えば、接眼レンズ14の後方(使用者側)に配置してもよい。換言すれば、液晶光学素子16とシャッタ部122との間に、接眼レンズ14を配置してもよい。なお、図7(a)では、画像表示部12や液晶光学素子16などの図示を便宜的に省略している。
シャッタ部122は、画像光を透過させる開状態と、画像光を遮る閉状態と、を有する。従って、画像表示装置120では、シャッタ部122の開閉により、使用者の右眼4R及び左眼4Lに画像光が入射する状態と、画像光を入射させない状態と、を切り替えることができる。シャッタ部122には、例えば、液晶シャッタが用いられる。
シャッタ部122は、制御部18と電気的に接続されている。シャッタ部122は、例えば、駆動部などを介して制御部18に接続してもよい。シャッタ部122の開状態及び閉状態の切り替えは、制御部18によって制御される。
図7(b)に表したように、制御部18は、第1動作から第2動作への切り替え及び第2動作から第1動作への切り替えから所定の期間においては、シャッタ部122を閉状態にし、所定の期間の経過後にシャッタ部122を開状態にする。
これにより、本実施形態に係る画像表示装置120においても、上記第4の実施形態と同様に、液晶の配向の変化の過渡期において、屈折率の乱れの影響を受けた表示が使用者に観察されてしまうことを抑制することができる。画像表示装置120において、高い表示品位を得ることができる。
(第6の実施形態)
図8(a)及び図8(b)は、第6の実施形態に係る画像表示装置の模式図である。
図8(a)は、第6の実施形態に係る画像表示装置130の一部を模式的に表すブロック図である。
図8(b)は、第6の実施形態に係る画像表示装置130の制御部18の動作の一例を模式的に表すグラフ図である。
図8(a)に表したように、画像表示装置130は、第1シャッタ部131と、第2シャッタ部132と、をさらに有する。
図8(a)及び図8(b)は、第6の実施形態に係る画像表示装置の模式図である。
図8(a)は、第6の実施形態に係る画像表示装置130の一部を模式的に表すブロック図である。
図8(b)は、第6の実施形態に係る画像表示装置130の制御部18の動作の一例を模式的に表すグラフ図である。
図8(a)に表したように、画像表示装置130は、第1シャッタ部131と、第2シャッタ部132と、をさらに有する。
第1シャッタ部131は、Z軸方向において接眼レンズ14と並ぶ。第1シャッタ部131は、接眼レンズ14の第1レンズ部14Rと対向する。換言すれば、第1シャッタ部131は、使用者の右眼4Rと対向する。
第2シャッタ部132は、Z軸方向において接眼レンズ14と並び、かつY軸方向において第1シャッタ部131と並ぶ。第2シャッタ部132は、接眼レンズ14の第2レンズ部14Lと対向する。換言すれば、第2シャッタ部132は、使用者の左眼4Lと対向する。
各シャッタ部131、132は、例えば、接眼レンズ14と液晶光学素子16との間に設けられる。各シャッタ部131、132は、例えば、接眼レンズ14の後方に配置してもよい。なお、図8(a)では、画像表示部12や液晶光学素子16などの図示を便宜的に省略している。
各シャッタ部131、132は、画像光を透過させる開状態と、画像光を遮る閉状態と、を有する。各シャッタ部131、132は、制御部18と電気的に接続されている。各シャッタ部131、132の開状態及び閉状態の切り替えは、制御部18によって制御される。制御部18は、各シャッタ部131、132の開状態及び閉状態を個別に切り替える。従って、画像表示装置130では、各シャッタ部131、132の開閉により、使用者の右眼4R及び左眼4Lのそれぞれに対して画像光が入射する状態と、画像光を入射させない状態と、を個別に切り替えることができる。画像表示装置130では、使用者の右眼4Rのみに画像光を入射させる状態と、使用者の左眼4Lのみに画像光を入射させる状態と、を形成することができる。
第2シャッタ部132が第1シャッタ部131に対して並ぶ方向は、各電極対EP1のそれぞれの第2電極52が第1電極51に対して並ぶ方向と同じである。前述のように、第1シャッタ部131は、使用者の右眼4Rと対向し、第2シャッタ部132は、使用者の左眼4Lと対向する。第2シャッタ部132は、使用者側から見て第1シャッタ部131の左側に並ぶ。同様に、第2電極52は、使用者側から見て第1電極51の左側に並ぶ。
また、図3(a)及び図3(b)などに関して説明したように、液晶光学素子16は、制御部18の第1動作の時に、液晶層35に第1屈折率分布RD1を形成し、画像光の進行方向を使用者の右眼4R側に変化させる。そして、液晶光学素子16は、制御部18の第2動作の時に、液晶層35に第2屈折率分布RD2を形成し、画像光の進行方向を使用者の左眼4L側に変化させる。換言すれば、制御部18の第1動作の時には、画像光の進行方向が第1シャッタ部131側に変化し、制御部18の第2動作の時には、画像光の進行方向が第2シャッタ部132側に変化する。
図8(b)に表したように、制御部18は、第1動作から第2動作への切り替え及び第2動作から第1動作への切り替えから所定の期間においては、第1シャッタ部131及び第2シャッタ部132のそれぞれを閉状態にする。制御部18は、第2動作から第1動作への切り替え時には、所定の期間の経過後に第1シャッタ部131のみを開状態にする。そして、制御部18は、第1動作から第2動作への切り替え時には、所定の期間の経過後に第2シャッタ部132のみを開状態にする。
これにより、本実施形態に係る画像表示装置130においても、上記第4の実施形態及び第5の実施形態と同様に、液晶の配向の変化の過渡期において、屈折率の乱れの影響を受けた表示が使用者に観察されてしまうことを抑制することができる。画像表示装置130において、高い表示品位を得ることができる。
また、画像表示装置130では、第1動作の時には、第2シャッタ部132を閉状態のままとする。これにより、第1動作の時に、左眼4Lで虚像をより観察し難くさせることができる。そして、第2動作の時には、第1シャッタ部131を閉状態のままとする。これにより、第2動作の時に、右眼4Rで虚像をより観察し難くさせることができる。これにより、画像表示装置130では、画像表示装置120などに比べて、表示品位をより高めることができる。例えば、クロストークの発生を抑制し、より立体視をし易くさせることができる。
(第7の実施形態)
図9は、第7の実施形態に係る制御部の動作の一例を模式的に表すグラフ図である。
図9に表したように、この例において、制御部18は、第1動作から第2動作への切り替え及び第2動作から第1動作への切り替えから所定の期間においては、光源部24を消灯させ、所定の期間の経過後に光源部24を点灯させる。
図9は、第7の実施形態に係る制御部の動作の一例を模式的に表すグラフ図である。
図9に表したように、この例において、制御部18は、第1動作から第2動作への切り替え及び第2動作から第1動作への切り替えから所定の期間においては、光源部24を消灯させ、所定の期間の経過後に光源部24を点灯させる。
これにより、本実施形態に係る画像表示装置においても、上記第4の実施形態と同様に、液晶の配向の変化の過渡期において、屈折率の乱れの影響を受けた表示が使用者に観察されてしまうことを抑制することができる。画像表示装置において、高い表示品位を得ることができる。
また、パネル部22が、各画素22aの光の放射状態を記憶する記憶素子を画素22a毎に有するアクティブマトリクス型の表示装置である場合、各画素22aの光の放射状態の変更は、光源部24が消灯している期間中に行うことが好ましい。これにより、互いに光の放射状態の異なる複数の状態が同時に観察されることを抑制し、表示品位をさらに向上させることができる。
(第8の実施形態)
図10は、第8の実施形態に係る制御部の動作の一例を模式的に表すグラフ図である。 図10に表したように、この例において、制御部18は、第1動作と第2動作との切り替えの際に、各電極対EP1と対向電極61との間の電位差の設定をY軸方向に順次変化させる。より詳しくは、Y軸方向の1つの向きに向かって電位差の設定を順次変化させる。Y軸方向の1つの向きとは、+Y方向又は−Y方向である。
図10は、第8の実施形態に係る制御部の動作の一例を模式的に表すグラフ図である。 図10に表したように、この例において、制御部18は、第1動作と第2動作との切り替えの際に、各電極対EP1と対向電極61との間の電位差の設定をY軸方向に順次変化させる。より詳しくは、Y軸方向の1つの向きに向かって電位差の設定を順次変化させる。Y軸方向の1つの向きとは、+Y方向又は−Y方向である。
この場合、制御部18は、例えば、各電極対EP1の第1電極51のそれぞれ及び第2電極52のそれぞれと個別に電気的に接続される。これにより、各第1電極51及び各第2電極52のそれぞれの電位を個別に設定することができる。例えば、制御部18と各第1電極51とを2つ単位や3つ単位で接続してもよい。これにより、例えば、制御部18と各第1電極51とを接続する配線の本数を少なくすることができる。
制御部18は、第1動作から第2動作への切り替えにおいては、例えば、各第1電極51の電位を第1電位から第2電位にY軸方向に順次変化させ、各第2電極52の電位を第2電位から第1電位にY軸方向に順次変化させる。これにより、液晶層35は、第1状態から第2状態にY軸方向に順次変化する。
そして、制御部18は、第2動作から第1動作への切り替えにおいては、例えば、各第1電極51の電位を第2電位から第1電位にY軸方向に順次変化させ、各第2電極52の電位を第1電位から第2電位にY軸方向に順次変化させる。これにより、液晶層35は、第2状態から第1状態にY軸方向に順次変化する。
また、制御部18は、電位差の設定をY軸方向に順次変化させる場合、電位差の設定に応じて、画像表示部12に表示する画像をY軸方向に順次変化させる。
制御部18は、第1動作から第2動作への切り替えにおいては、例えば、電位差の設定に応じて、画像表示部12に表示する画像を第1画像から第2画像にY軸方向に順次変化させる。そして、制御部18は、第2動作から第1動作への切り替えにおいては、例えば、電位差の設定に応じて、画像表示部12に表示する画像を第2画像から第1画像にY軸方向に順次変化させる。
制御部18は、例えば、複数の電極対EP1のうちの一部の第1電極51の電位を第1電位に設定し、第2電極52の電位を第2電位に設定して、液晶層35の一部を第1状態にした場合、その一部の液晶層35と対向する画素22aを第2画像から第1画像に切り替える。
例えば、X軸方向に並ぶ1行分の各画素22aを第2画像から第1画像に切り替えた場合に、その1行分の各画素22aと対向する部分の液晶層35を第2状態から第1状態に切り替えてもよい。
制御部18は、上記の動作をY軸方向に順次行うことにより、第1動作と第2動作とを切り替える。これにより、液晶層35が第1状態の部分においては、第1画像を使用者の右眼4Rに入射させ、液晶層35が第2状態の部分においては、第2画像を使用者の左眼4Lに入射させることができる。
さらに、制御部18は、第1画像から第2画像に切り替える場合、及び、第2画像から第1画像に切り替える場合、切り替えのタイミングから所定の期間においては、切り替えを行う1行分の各画素22aに第3画像を表示させる。これにより、図6などに関して説明したように、液晶の配向の変化の過渡期において、屈折率の乱れの影響を受けた表示が使用者に観察されてしまうことを抑制することができる。
上記各実施形態では、複数の第1電極51のそれぞれを実質的に同じ電位に設定している。同様に、上記各実施形態では、複数の第2電極52のそれぞれを実質的に同じ電位に設定している。これに限ることなく、本実施形態のように、一部の第1電極51に第1電位を設定し、別の一部の第1電極51に第2電位を設定し、一部の第2電極52に第2電位を設定し、別の一部の第2電極52に第1電位を設定することにより、液晶層35の一部を第1状態にし、液晶層35の別の一部を第2状態にしてもよい。
(第9の実施形態)
図11は、第9の実施形態に係る画像表示装置を表す模式図である。
図12(a)及び図12(b)は、第9の実施形態に係る液晶光学素子を模式的に表す部分拡大図である。
図11に表したように、画像表示装置140の液晶光学素子142は、第1基板部151と、第2基板部152と、液晶層155と、を有する。第1基板部151は、第1基板41と、複数の第1電極161と、複数の第2電極162と、を有する。
図11は、第9の実施形態に係る画像表示装置を表す模式図である。
図12(a)及び図12(b)は、第9の実施形態に係る液晶光学素子を模式的に表す部分拡大図である。
図11に表したように、画像表示装置140の液晶光学素子142は、第1基板部151と、第2基板部152と、液晶層155と、を有する。第1基板部151は、第1基板41と、複数の第1電極161と、複数の第2電極162と、を有する。
各第1電極161及び各第2電極162は、第1基板41の第1面41aの上に設けられる。各第1電極161及び各第2電極162は、X軸方向に延びる。そして、各第1電極161及び各第2電極162は、Y軸方向に交互に並ぶ。各第2電極162のそれぞれは、各第1電極161のそれぞれの間のY軸方向の中心に位置する。より詳しくは、各第2電極162のそれぞれのY軸方向の中心が、各第1電極161のそれぞれの間のY軸方向の中心に位置する。換言すれば、各第1電極161及び各第2電極162は、Y軸方向に実質的に等間隔に並ぶ。各第1電極161及び各第2電極162のそれぞれにおいて、隣り合う一対の第1電極161と第2電極162との間のY軸方向の距離は、実質的に一定である。各第2電極162のそれぞれのY軸方向の中心は、各第1電極161のそれぞれの間のY軸方向の中心に対して僅かにずれていてもよい。各第2電極162のそれぞれの少なくとも一部が、各第1電極161のそれぞれの間のY軸方向の中心に位置していればよい。
また、画像表示装置140において、各第1電極161及び各第2電極162は、画像表示部12の各画素22aに対応して配置される。この例において、各画素22aは、X軸方向及びY軸方向に並ぶ。各第1電極161及び各第2電極162は、例えば、Y軸方向に並ぶ一列の各画素22aから照射された各画像光のそれぞれが、各第1電極161と各第2電極162とのそれぞれの間に入射するように、各画素22aとの位置を調整して配置される。隣り合う一対の第1電極161と第2電極162との間には、1つの画素22aから照射された画像光を入射させてもよいし、2つ以上の画素22aから照射された画像光を入射させてよい。また、隣り合う一対の第1電極161と第2電極162との間に入射する画像光の数は、各第1電極161及び各第2電極162のY軸方向の位置によって異なってもよい。
第2基板部152は、上記各実施形態の第2基板部32と同様に、第2基板42と、対向電極61と、を有する。対向電極61は、各第1電極161及び各第2電極162のそれぞれと対向する。液晶層155は、上記各実施形態の液晶層35と同様に、第1基板部151と第2基板部152との間に設けられる。液晶層155は、各第1電極161のそれぞれと対向電極61との間、及び各第2電極162のそれぞれと対向電極61との間に設けられる。
制御部18は、駆動部38を介して液晶光学素子142の各第1電極161、各第2電極162、及び対向電極61と電気的に接続されている。制御部18は、各第1電極161、各第2電極162、及び対向電極61に設定する電位により、液晶層155の屈折率分布を変化させ、この屈折率分布の変化により、画像光の進行方向を変化させる。
制御部18は、第1動作と、第2動作と、を有する。図12(a)は、制御部18が第1動作を実行している時の液晶光学素子142を模式的に表している。図12(b)は、制御部18が第2動作を実行している時の液晶光学素子142を模式的に表している。
制御部18は、第1動作においては、各第1電極161と対向電極61との間の電位差の絶対値PD11が、各第2電極162と対向電極61との間の電位差の絶対値PD12よりも大きくなるように、各第1電極161と各第2電極162と対向電極61とに電位を設定する。
一方、制御部18は、第2動作においては、各第1電極161と対向電極61との間の電位差の絶対値PD11が、各第2電極162と対向電極61との間の電位差の絶対値PD12よりも小さくなるように、各第1電極161と各第2電極162と対向電極61とに電位を設定する。
制御部18は、例えば、第1動作において、各第1電極161に第1電位を設定し、各第2電極162及び対向電極61に第2電位を設定する。第1電位の絶対値は、第2電位の絶対値よりも高い。換言すれば、制御部18は、第1動作においては、各第1電極161と対向電極61との間に第1電圧V11を印加し、各第2電極162と対向電極61との間に第1電圧V11よりも低い第2電圧V12を印加する。
第1動作では、第1電極161と対向電極61との間に、第1電圧V11が印加される。従って、第1動作では、第1電極161と対向電極61との間の領域の液晶層155に、液晶のチルト角が大きい配向(例えば垂直配向)が形成される。一方、第2電圧V12が印加される第2電極162と対向電極61との間の領域の液晶層155では、初期配列、または、それに近い配向が形成される。
従って、図12(a)に表したように、第1動作では、第2電極162と対向電極61との間の領域を頂点とした左右略対称なプリズム状の第1屈折率分布RD11が、液晶層155に形成される。
制御部18は、第2動作においては、例えば、各第1電極161及び対向電極61に第2電位を設定し、各第2電極162に第1電位を設定する。これにより、図12(b)に表したように、第2動作では、第1電極161と対向電極61との間の領域を頂点とした左右略対称なプリズム状の第2屈折率分布RD2が、液晶層155に形成される。
ここで、液晶層155において、隣り合う2つの第1電極161の間の第2電極162と、これら2つの第1電極161の一方と、の間の領域を第1領域R1とする。そして、隣り合う2つの第1電極161の間の第2電極162と、これら2つの第1電極161の他方と、の間の領域を第2領域R2とする。液晶層155においては、複数の第1領域R1と複数の第2領域R2とがY軸方向に交互に並ぶ。
図12(a)に表したように、第1動作においては、液晶層155の第1領域R1に入射した画像光の進行方向が、第1屈折率分布RD11により、+Y方向に変化し、液晶層155の第2領域R2に入射した画像光の進行方向が、第1屈折率分布RD11により、−Y方向に変化する。すなわち、第1動作においては、液晶層155の第1領域R1に入射した画像光の進行方向が、第1屈折率分布RD11により、使用者の左眼4L側に変化し、液晶層155の第2領域R2に入射した画像光の進行方向が、第1屈折率分布RD11により、使用者の右眼4R側に変化する。
図12(b)に表したように、第2動作においては、液晶層155の第1領域R1に入射した画像光の進行方向が、第2屈折率分布RD12により、−Y方向に変化し、液晶層155の第2領域R2に入射した画像光の進行方向が、第2屈折率分布RD12により、+Y方向に変化する。すなわち、第2動作においては、液晶層155の第1領域R1に入射した画像光の進行方向が、第2屈折率分布RD12により、使用者の右眼4R側に変化し、液晶層155の第2領域R2に入射した画像光の進行方向が、第2屈折率分布RD12により、使用者の左眼4L側に変化する。
このように、液晶光学素子142では、第1動作と第2動作との切り替えにより、第1領域R1に入射する画像光の進行方向を使用者の右眼4R側及び左眼4L側に変化させるとともに、第2領域R2に入射する画像光の進行方向を使用者の右眼4R側及び左眼4L側に変化させる。
制御部18は、三次元画像の表示を行う場合、第1動作と第2動作とを交互に実行することにより、液晶光学素子142において画像光の進行方向を変化させる。制御部18は、第1動作を行う第1期間において、各第1領域R1に画像光を入射させる各画素22aに左眼用の画像を表示させ、各第2領域R2に画像光を入射させる各画素22aに右眼用の画像を表示させる。そして、制御部18は、第2動作を行う第2期間において、各第1領域R1に画像光を入射させる各画素22aに右眼用の画像を表示させ、各第2領域R2に画像光を入射させる各画素22aに左眼用の画像を表示させる。
これにより、第1期間においては、各第1領域R1に表示された左眼用の画像が使用者の左眼4Lに入射し、各第2領域R2に表示された右眼用の画像が使用者の右眼4Rに入射する。第2期間においては、各第1領域R1に表示された右眼用の画像が使用者の右眼4Rに入射し、各第2領域R2に表示された左眼用の画像が使用者の左眼4Lに入射する。
第1期間においては、各第1領域R1に表示された画像が、使用者の左眼4L側からは観察し易く、右眼4R側からは観察し難い。また、第1期間においては、各第2領域R2に表示された画像が、使用者の左眼4L側からは観察し難く、右眼4R側からは観察し易い。第2期間においては、各第1領域R1に表示された画像が、使用者の右眼4R側からは観察し易く、左眼4L側からは観察し難い。また、第2期間においては、各第2領域R2に表示された画像が、使用者の右眼4R側からは観察し難く、左眼4L側からは観察し易い。
このように、本実施形態に係る画像表示装置140においても、画像表示部12の各画素22aを右眼用と左眼用とに時間的に変化させ、各画素22aの画像光の進行方向を液晶光学素子142で変化させることにより、立体視を可能とすることができる。第1期間及び第2期間の周期は、例えば、表示する三次元画像のフレームレートに応じて設定される。例えば、三次元画像のフレームレートが30fpsである場合、第1期間及び第2期間は、各々1/60秒に設定される。画像表示装置140においても、使用者の1つの眼あたりで観察される画素の数を、画像表示部12の各画素22aの数と実質的に同じにすることができる。画像表示装置140においても、解像度の低下を抑制し、高い表示品位を得ることができる。例えば、広視野に画像を表示することもできる。
また、本実施形態に係る画像表示装置140では、右眼4R側及び左眼4L側のどちらの方向からも、第1期間及び第2期間の双方において画像の虚像を観察することができる。したがって、画像表示装置140では、第1期間及び第2期間を比較的長くしても、チラツキなどの発生を抑制することができる。
例えば、本実施形態に係る液晶光学素子142の各第1電極161及び各第2電極162を上記第1の実施形態などに関して説明した電極対EP1とし、本実施形態に関して説明した駆動方式と、上記第1の実施形態などで説明した駆動方式と、を選択的に切り替えられるようにしてもよい。
(第10の実施形態)
図13は、第10の実施形態に係る画像表示装置を表す模式図である。
図13に表したように、画像表示装置170は、集光レンズ172をさらに備える。集光レンズ172は、Z軸方向において液晶光学素子16と並べて配置される。この例において、集光レンズ172は、接眼レンズ14と液晶光学素子16との間に設けられている。集光レンズ172は、例えば、画像表示部12と液晶光学素子16との間に設けてもよい。例えば、画像表示部12がパネル部22と光源部24とを有する場合には、パネル部22と光源部24との間に集光レンズ172を設けてもよい。
図13は、第10の実施形態に係る画像表示装置を表す模式図である。
図13に表したように、画像表示装置170は、集光レンズ172をさらに備える。集光レンズ172は、Z軸方向において液晶光学素子16と並べて配置される。この例において、集光レンズ172は、接眼レンズ14と液晶光学素子16との間に設けられている。集光レンズ172は、例えば、画像表示部12と液晶光学素子16との間に設けてもよい。例えば、画像表示部12がパネル部22と光源部24とを有する場合には、パネル部22と光源部24との間に集光レンズ172を設けてもよい。
集光レンズ172は、画像表示部12から照射された画像光を接眼レンズ14に向けて集光する。集光レンズ172には、例えば、シリンドリカル凸レンズや凸レンズなどが用いられる。シリンドリカル凸レンズは、例えば、リニアフレネルレンズでもよい。凸レンズは、例えば、フレネルレンズでもよい。
集光レンズ172にシリンドリカル凸レンズを用いた場合、集光レンズ172は、例えば、接眼レンズ14のY軸方向の中央に向けて画像光を集光する。集光レンズ172に凸レンズを用いた場合、集光レンズ172は、例えば、接眼レンズ14のX軸方向の中央及びY軸方向の中央に向けて画像光を集光する。このように、集光レンズ172は、少なくとも接眼レンズ14のY軸方向の中央に向けて画像光を集光可能なレンズであればよい。
このように、集光レンズ172を設けることにより、例えば、画像表示部12を小さくすることができる。例えば、表示面12aの面積を小さくすることができる。画像表示部12のX軸方向の長さやY軸方向の長さを短くすることができる。
例えば、各画素22a出射される光の指向性が強い場合には、集光レンズ172を設けることにより、各画素22aから放射され使用者の眼に到達する光の強度を強くすることができる。これにより、使用者から観察され易い画素22aを増やし、広い視野を得ることができる。
また、集光レンズ172を接眼レンズ14と液晶光学素子16との間に設けた場合には、例えば、各電極対EP1の間の領域、あるいは各第1電極161と各第2電極162との間の領域を透過して使用者の眼に到達する光の量を多くし、表示画質をより向上させることができる。
(第11の実施形態)
図14は、第11の実施形態に係る画像表示装置を表す模式図である。
図15(a)及び図15(b)は、第11の実施形態に係る画像表示装置による虚像の観察の一例を模式的に表す説明図である。
図14に表したように、この例の画像表示装置175の構成は、上記第1の実施形態に関して説明した画像表示装置10の構成と実質的に同じである。
図15(a)は、液晶光学素子16を第1状態に設定した時に観察される第1虚像VI1の一例を表している。
図15(b)は、液晶光学素子16を第2状態に設定した時に観察される第2虚像VI2の一例を表している。
第1虚像VI1は、換言すれば、制御部18が第1動作を行っている時に観察される虚像であり、第2虚像VI2は、換言すれば、制御部18が第2動作を行っている時に観察される虚像である。なお、図15(a)及び図15(b)では、使用者が画像表示装置10(接眼レンズ14)を観察した状態を表している。
図14は、第11の実施形態に係る画像表示装置を表す模式図である。
図15(a)及び図15(b)は、第11の実施形態に係る画像表示装置による虚像の観察の一例を模式的に表す説明図である。
図14に表したように、この例の画像表示装置175の構成は、上記第1の実施形態に関して説明した画像表示装置10の構成と実質的に同じである。
図15(a)は、液晶光学素子16を第1状態に設定した時に観察される第1虚像VI1の一例を表している。
図15(b)は、液晶光学素子16を第2状態に設定した時に観察される第2虚像VI2の一例を表している。
第1虚像VI1は、換言すれば、制御部18が第1動作を行っている時に観察される虚像であり、第2虚像VI2は、換言すれば、制御部18が第2動作を行っている時に観察される虚像である。なお、図15(a)及び図15(b)では、使用者が画像表示装置10(接眼レンズ14)を観察した状態を表している。
接眼レンズ14及び液晶光学素子16は、第1動作の時の第1虚像VI1と、第2動作の時の第2虚像VI2と、のそれぞれを使用者の右眼4R及び左眼4Lに入射させることができる。また、接眼レンズ14及び液晶光学素子16は、図15(a)及び図15(b)に表したように、第2虚像VI2の位置を第1虚像VI1の位置に対してY軸方向にずらす。
液晶光学素子16を第1状態に設定することにより、図15(a)に表したように、各画素22aから照射された画像光の各虚像VIを使用者の右眼4R側にずらすことができる。そして、液晶光学素子16を第2状態に設定することにより、図15(b)に表したように、各画素22aから照射された画像光の各虚像VIを使用者の左眼4L側にずらすことができる。
このように、画像表示装置175では、液晶光学素子16を第1状態又は第2状態に設定した場合に、使用者の右眼4R及び左眼4Lの双方で各虚像VI1、VI2を観察可能な程度に、各虚像VI1、VI2のY軸方向の位置をずらす。これにより、画像表示部12の見かけ上の画素の数を増やすことができる。例えば、画像表示部12の見かけ上の画素の数を約2倍にすることができる。
制御部18は、画像の表示を行う際に、液晶光学素子16を第1状態に設定し、二次元画像の一部の画素の画像(第1画像)を画像表示部12に表示させる。そして、制御部18は、液晶光学素子16を第2状態に設定し、二次元画像の別の一部の画素の画像(第2画像)を画像表示部12に表示させる。制御部18は、例えば、液晶光学素子16を第1状態に設定した状態で、二次元画像の奇数列の画素の画像を画像表示部12に表示させ、液晶光学素子16を第2状態に設定した状態で、二次元画像の偶数列の画素の画像を画像表示部12に表示させる。これを繰り返すことにより、見かけ上の画素の数を増やした状態で、表示を行うことができる。
このように、本実施形態によれば、見かけ上の画素の数を増やした高い表示品位を得ることができる。
各虚像VI1、VI2のずれ量は、例えば、液晶層35、各電極対EP1、制御部18などの各種の設定により、調整することができる。液晶層35の設定とは、例えば、液晶層35の厚さや屈折率などである。各電極対EP1の設定とは、例えば、各電極対EP1の配置や形状などである。制御部18の設定とは、例えば、各電極に印加する電圧などである。例えば、各虚像VI1、VI2のずれ量を調節できるようにし、広視野の表示と、見かけ上の画素の数をさらに増やした表示と、を切り替えられるようにしてもよい。
例えば、図4に関して説明した液晶光学素子106のように、第1素子部DU1と第2素子部DU2とを設け、第2素子部DU2の向きをZ軸方向を軸に略90°回転させる。これにより、虚像をY軸方向のみならず、X軸方向にもずらせるようにしてもよい。これにより、画像表示装置10の表示品位をより向上させることができる。
なお、この場合には、第1素子部DU1と第2素子部DU2との間に1/2波長板を設け、第1素子部DU1から出射される画像光の偏光方位(例えばY軸方向)に対して、1/2波長板の光学軸をZ軸方向を軸に略45°傾ける。これにより、第2素子部DU2に入射する画像光の偏光方向を略90°回転させることができる。
(第12の実施形態)
図16は、第12の実施形態に係る画像表示装置を表す模式図である。
図16に表したように、画像表示装置180は、画像表示部12と、接眼レンズ14と、制御部18と、筺体20と、液晶光学素子182と、偏光可変部184と、を備える。画像表示部12、接眼レンズ14、及び筺体20は、上記各実施形態と同様であるから、詳細な説明は省略する。
図16は、第12の実施形態に係る画像表示装置を表す模式図である。
図16に表したように、画像表示装置180は、画像表示部12と、接眼レンズ14と、制御部18と、筺体20と、液晶光学素子182と、偏光可変部184と、を備える。画像表示部12、接眼レンズ14、及び筺体20は、上記各実施形態と同様であるから、詳細な説明は省略する。
液晶光学素子182は、第1基板部191と、第2基板部192と、愛3基板部193と、第1液晶層195と、第2液晶層196と、を有する。第1基板部191は、第1基板41と、複数の電極対EP1と、を有する。第2基板部192は、第2基板42と、第3基板43と、対向電極61と、複数の電極対EP2と、を有する。第3基板部193は、第4基板44と、対向電極62と、を有する。第1基板部191〜第3基板部193は、図4に関して説明した液晶光学素子106の第1基板部31〜第3基板部33と同様であるから、詳細な説明は省略する。
第1液晶層195は、第1基板部191と第2基板部192との間に設けられている。第2液晶層196は、第2基板部192と第3基板部193との間に設けられている。各電極対EP1と対向電極61とに電位を設定することで、第1液晶層195に屈折率分布を形成することができる。各電極対EP2と対向電極62とに電位を設定することで、第2液晶層196に屈折率分布を形成することができる。
制御部18は、例えば、入射した画像光の進行方向を−Y方向側(使用者の右眼4R側)に偏向する第1屈折率分布RD1を第1液晶層195に形成し、入射した画像光の進行方向を+Y方向側(使用者の左眼4L側)に偏向する第2屈折率分布RD2を第2液晶層196に形成する。これとは反対に、第1液晶層195に第2屈折率分布RD2を形成し、第2液晶層196に第1屈折率分布RD1を形成してもよい。
このように、第1液晶層195は、Y軸方向(第1偏光方向)の画像光の進行方向をY軸方向と平行な1つの向き(−Y方向)に偏向する第1屈折率分布RD1を有する。第2液晶層196は、Z軸方向において第1液晶層195と並び、X軸方向(第2偏光方向)の画像光の進行方向を前記1つの向きと反対側の向き(+Y方向)に偏向する第2屈折率分布RD2を有する。
偏光可変部184は、Z軸方向において液晶光学素子182と並ぶ。偏光可変部184は、液晶光学素子182に入射する画像光の偏光方向を変化させる。偏光可変部184は、例えば、画像光の偏光方向をX軸方向とY軸方向とに選択的に切り替えて液晶光学素子182に入射させる。
この例において、偏光可変部184は、画像表示部12と液晶光学素子182との間に設けられている。
偏光可変部184は、例えば、Z軸方向に並ぶ一対の光透過性の電極と、これらの各電極の間に設けられたTN液晶(twisted nematic liquid crystal)と、で構成される。これにより、各電極間に電圧を印加した場合、画像表示部12から照射された画像光の偏光方向は、実質的に変化しない。すなわち、Y軸方向の偏光方向の画像光が液晶光学素子182に入射する。一方、各電極間に電圧を印加していない場合、画像表示部12から照射された画像光の偏光方向は、略90°回転する。すなわち、X軸方向の偏光方向の画像光が液晶光学素子182に入射する。偏光可変部184の構成については、例えば、特開2009−237112号公報などに、より詳細に説明されている。
このように、偏光可変部184は、例えば、各電極への電圧の印加により、液晶光学素子182に入射する画像光の偏光方向をX軸方向とY軸方向とに選択的に切り替える。偏光可変部184は、制御部18に接続されている。偏光可変部184による偏光方向の切り替えは、制御部18によって制御される。
図17(a)及び図17(b)は、第12の実施形態に係る液晶光学素子の一部を表す模式図である。
図17(a)に表したように、第1液晶層195の配向処理の方向は、Y軸方向である。第1液晶層195の初期配列において、ダイレクタ195dは、Y軸方向に延びる。一方、図17(b)に表したように、第2液晶層196の配向処理の方向は、X軸方向である。第2液晶層196の初期配列において、ダイレクタ196dは、X軸方向に延びる。
図17(a)に表したように、第1液晶層195の配向処理の方向は、Y軸方向である。第1液晶層195の初期配列において、ダイレクタ195dは、Y軸方向に延びる。一方、図17(b)に表したように、第2液晶層196の配向処理の方向は、X軸方向である。第2液晶層196の初期配列において、ダイレクタ196dは、X軸方向に延びる。
これにより、液晶光学素子182に入射する画像光の偏光方向がY軸方向である場合には、第1液晶層195の第1屈折率分布RD1により、画像光の進行方向が−Y方向側に変化し、液晶光学素子182に入射する画像光の偏光方向がX軸方向である場合には、第2液晶層196の第2屈折率分布RD2により、画像光の進行方向が+Y方向側に変化する。
制御部18は、三次元画像の表示を行う場合、例えば、液晶光学素子182の各電極に電位を設定し、第1液晶層195に第1屈折率分布RD1を形成し、第2液晶層196に第2屈折率分布RD2を形成するとともに、偏光可変部184の動作を制御し、液晶光学素子182に入射する画像光の偏光方向をX軸方向とY軸方向とに所定のレートで交互に切り替える。また、制御部18は、画像光の偏光方向をY軸方向に設定している期間においては、画像表示部12に右眼用の画像を表示させ、画像光の偏光方向をX軸方向に設定している期間においては、画像表示部12に左眼用の画像を表示させる。
これにより、画像光の偏光方向をY軸方向に設定している期間においては、右眼用の画像が使用者の右眼4Rに入射し、画像光の偏光方向をX軸方向に設定している期間においては、左眼用の画像が使用者の左眼4Lに入射する。これにより、本実施形態に係る画像表示装置180においても、立体視が可能となる。
このように、本実施形態に係る画像表示装置180においても、画像表示部12の各画素22aを右眼用と左眼用とに時間的に変化させ、各画素22aの画像光の進行方向を液晶光学素子182で変化させることにより、立体視を可能にする。画像表示装置180においても、解像度の低下を抑制し、高い表示品位を得ることができる。
また、偏光可変部184の応答時間は、液晶光学素子182の応答時間よりも速い。従って、画像表示装置180では、上記第1の実施形態の画像表示装置10などに比べて、例えば、画像光の進行方向をより高速に変化させることができる。
また、画像表示装置180においては、液晶光学素子182の屈折率分布を時間的に変化させる必要が無い。従って、液晶光学素子182において、各電極対EP1、EP2、及び各対向電極61、62は、必ずしも必要ではなく、省略可能である。液晶光学素子182においては、第1液晶層195が第1屈折率分布RD1を有し、第2液晶層196が第2屈折率分布RD2を有していればよい。
(第13の実施形態)
図18(a)及び図18(b)は、第13の実施形態に係る画像表示装置を表す模式図である。
図18(a)に表したように、画像表示装置200は、画像表示部202と、接眼レンズ204R、204Lと、液晶光学素子206R、206Lと、制御部208と、を備えている。
図18(a)及び図18(b)は、第13の実施形態に係る画像表示装置を表す模式図である。
図18(a)に表したように、画像表示装置200は、画像表示部202と、接眼レンズ204R、204Lと、液晶光学素子206R、206Lと、制御部208と、を備えている。
画像表示部202は、上記各実施形態と同様に、画像情報を含む画像光を照射して画像の表示を行う。画像表示装置200は、使用者の右眼4R及び左眼4Lのそれぞれに対応する一対の接眼レンズ204R、204L、及び一対の液晶光学素子206R、206Lを有している。接眼レンズ及び液晶光学素子は、上記各実施形態で示したように、1つでもよい。また、使用者の右眼4R及び左眼4Lのそれぞれに対応させた一対の画像表示部202を設けてもよい。
また、画像表示装置200は、筺体210と、一対の保持部212と、をさらに備える。筺体210は、上記の各部を保持する。各保持部212は、例えば、使用者の耳に係合することにより、筺体210を使用者の頭部に保持する。保持部212は、例えば、使用者の後頭部に係合し、筺体210とともに使用者の頭部を挟むことによって、筺体210を使用者の頭部に保持するバンド状の形状でもよい。
各接眼レンズ204R、204Lは、画像表示部202と対向して設けられ、画像表示部202に表示された画像の虚像を形成する。
図18(a)及び図18(b)に表したように、各接眼レンズ204R、204Lのそれぞれは、第1リニアフレネルレンズ221と、第2リニアフレネルレンズ222と、を有する。
第1リニアフレネルレンズ221は、X軸方向(第1方向)に延び、Y軸方向(第2方向)に並ぶ複数の光学機能部221aを有する。これにより、第1リニアフレネルレンズ221は、Y軸方向において画像光を集光する。
第2リニアフレネルレンズ222は、Y軸方向に延び、X軸方向に並ぶ複数の光学機能部222aを有する。これにより、第2リニアフレネルレンズ222は、X軸方向において画像光を集光する。
第2リニアフレネルレンズ222は、Z軸方向において第1リニアフレネルレンズ221と並ぶ。この例では、第1リニアフレネルレンズ221と画像表示部202との間に、第2リニアフレネルレンズ222が設けられている。これとは反対に、第2リニアフレネルレンズ222と画像表示部202との間に、第1リニアフレネルレンズ221を設けてもよい。
このように、各接眼レンズ204R、204Lは、略直交させて配置した2つのリニアフレネルレンズ221、222を有する。各リニアフレネルレンズ221、222は、一次元の屈折力を有する。これにより、例えば、凸レンズを用いた場合と同様に、画像表示部202に表示された画像の虚像を形成することができる。また、各リニアフレネルレンズ221、222では、凸レンズなどを用いた場合に比べて、各接眼レンズ204R、204Lの重量を抑制することができる。さらに、各リニアフレネルレンズ221、222では、同心円状のフレネルレンズを用いた場合に比べて、迷光の発生を抑制することができる。
各液晶光学素子206R、206Lのそれぞれは、Z軸方向において各接眼レンズ204R、204Lのそれぞれと並び、各接眼レンズ204R、204Lに入射する画像光の進行方向を変化させる。
制御部208は、画像表示部202に接続され、画像表示部202における画像の表示を制御する。また、制御部208は、駆動部214を介して各液晶光学素子206R、206Lに接続され、各液晶光学素子206R、206Lによる画像光の進行方向の変化を制御する。
図19(a)及び図19(b)は、第13の実施形態に係る画像表示装置の一部を表す模式図である。
図19(a)及び図19(b)に表したように、液晶光学素子206Rは、第1基板部231と、第2基板部232と、液晶層235と、を有する。なお、液晶光学素子206Lは、液晶光学素子206Rと実質的に同じであるから、詳細な説明は省略する。以下では、液晶光学素子206Rについてのみ説明を行う。
図19(a)及び図19(b)に表したように、液晶光学素子206Rは、第1基板部231と、第2基板部232と、液晶層235と、を有する。なお、液晶光学素子206Lは、液晶光学素子206Rと実質的に同じであるから、詳細な説明は省略する。以下では、液晶光学素子206Rについてのみ説明を行う。
第1基板部231は、第1基板241と、複数の電極対EP21と、を有する。各電極対EP21は、第1基板241の上に設けられる。各電極対EP21は、第1電極251と、第2電極252と、を有する。第1電極251は、X軸方向に延びる。第2電極252は、X軸方向に延び、Y軸方向において第1電極251と並ぶ。各電極対EP21は、Y軸方向に並ぶ。隣り合う2つの電極対EP21の間のY軸方向の距離は、各電極対EP21の第1電極251と第2電極252との間のY軸方向の距離よりも長い。
第2基板部232は、第2基板242と、複数の電極対EP22と、を有する。各電極対EP22は、第3電極253と、第4電極254と、を有する。各電極対EP22は、各電極対EP21と同様であるから、詳細な説明は省略する。各電極対EP22のそれぞれの第4電極254は、各電極対EP21のそれぞれの第1電極251と対向する。換言すれば、各電極対EP22のそれぞれの第4電極254は、Z軸方向において、各電極対EP21のそれぞれの第1電極251に重なる。
液晶層235は、第1基板部231と第2基板部232との間に設けられている。液晶層235は、各電極対EP21と各電極対EP22とのそれぞれの間に設けられる。液晶層235には、上記各実施形態の液晶層35などと実質的に同じものを用いることができる。これにより、液晶光学素子206Rでは、各電極251〜254に設定する電位によって、液晶層235の屈折率分布を変化させることができる。すなわち、液晶光学素子206Rは、液晶層235の屈折率分布を変化させる複数の電極251〜254を有する。
液晶層235の厚さ(Z軸方向の長さ)は、例えば、5μm以上10μm以下である。これにより、例えば、液晶層235における液晶の応答速度を速くすることができる。例えば、液晶層235における屈折率分布の変化の応答性を高めることができる。
各電極251〜254は、光透過性を有する。各電極251〜254は、例えば、透明である。これにより、例えば、液晶光学素子206Rにおいて、高い視認性を得ることができる。また、液晶光学素子206Rにおいて、屈折率分布の制御性を高めることができる。
制御部208は、各電極251〜254に設定する電位により、図19(a)に表す第1屈折率分布RD21と、図19(b)に表す第2屈折率分布RD22と、を液晶層235に形成する。第2屈折率分布RD22は、第1屈折率分布RD21と異なる。
この例において、第1屈折率分布RD21は、実質的に一様である。すなわち、第1屈折率分布RD21は、各電極251〜254間の電位差を実質的に0Vとし、液晶層235を初期配向とした状態である。従って、液晶層235に第1屈折率分布RD21を形成した場合には、液晶層235を透過する画像光の進行方向が、実質的に変化しない。
一方、第2屈折率分布RD22は、プリズムアレイ状の屈折率分布である。第2屈折率分布RD22は、入射した画像光の進行方向をY軸方向に変化させる。この例において、第2屈折率分布RD22は、入射した画像光の進行方向を−Y方向に変化させる。例えば、各電極251〜254に設定する電位を変化させることにより、第2屈折率分布RD22による画像光の偏角を変化させてもよい。
このように、制御部208は、画像光の進行方向を実質的に変化させない第1屈折率分布RD21と、画像光の進行方向をY軸方向に変化させる第2屈折率分布RD22と、を液晶層235に設定する。
これにより、図19(a)及び図19(b)に表したように、液晶層235に第2屈折率分布RD22を設定した時に観察される第2虚像VI22の位置を、液晶層235に第1屈折率分布RD21を設定した時に観察される第1虚像VI21の位置に対してY軸方向にずらすことができる。
従って、画像表示装置200では、画像の表示を行う際に、画像表示部202の見かけ上の画素の数を増やすことができる。例えば、画像表示部202の見かけ上の画素の数を約2倍にすることができる。
制御部208は、画像の表示を行う際に、例えば、各液晶光学素子206R、206Lの各液晶層235に第1屈折率分布RD21を設定した状態で、第1画像を画像表示部202に表示させる。また、制御部208は、各液晶光学素子206R、206Lの各液晶層235に第2屈折率分布RD22を設定した状態で、第2画像を画像表示部202に表示させる。そして、制御部208は、各液晶光学素子206R、206Lの各液晶層235に第1屈折率分布RD21を設定した状態と、第2屈折率分布RD22を設定した状態と、を交互に切り替える。これにより、見かけ上の画素数を増やした状態で、画像の表示を行うことができる。この際、液晶層235の屈折率分布の状態に対応させて、画像表示部202に表示する画像を制御部208で補正してもよい。
液晶光学素子206Rにおける屈折率分布の設定は、液晶光学素子206Lにおける屈折率分布の設定と必ずしも同期していなくてもよい。例えば、液晶光学素子206Rの液晶層235を第1屈折率分布RD21に設定した状態において、液晶光学素子206Lの液晶層235を第2屈折率分布RD22に設定してもよい。液晶光学素子206Rにおける屈折率分布の切り替えのタイミングは、液晶光学素子206Lにおける屈折率分布の切り替えのタイミングと異なってもよい。
画像表示部202は、X軸方向及びY軸方向に並ぶ複数の画素202aを有する。各電極対EP21及び各電極対EP22は、例えば、各画素202aのそれぞれから照射された画像光が、各電極対EP21のそれぞれの間、及び各電極対EP22のそれぞれの間に入射するように配置される。これにより、例えば、プリズムアレイ状の屈折率分布の頂点部分に画像光が入射することを抑制することができる。例えば、迷光の発生を抑制することができる。
また、第1リニアフレネルレンズ221は、例えば、各画素202aのそれぞれから照射された画像光が、各光学機能部221aに入射するように配置される。これにより、例えば、第1リニアフレネルレンズ221の頂部及び溝部に画像光が入射することを抑制することができる。例えば、迷光の発生をより抑制することができる。
ヘッドマウントディスプレイにおいては、虚像を形成するために、比較的大型のレンズが接眼レンズとして使用されている。こうした大型のレンズは、ヘッドマウントディスプレイの重量化や肥大化の要因となる。フレネルレンズを用いることで、ヘッドマウントディスプレイの軽量化や小型化を図ることも考えられる。しかしながら、フレネルレンズを用いた場合には、各光学機能部の間(フレネルレンズの頂部と溝部との間)を通る光が迷光となり、全体の表示解像度の低下を引き起こす可能性がある。
これに対して、本実施形態に係る画像表示装置200では、各接眼レンズ204R、204Lにおいて、一次元の屈折力を有する一対のリニアフレネルレンズ221、222を略直交させて配置する。これにより、大型のレンズを用いる場合に比べて、各接眼レンズ204R、204Lの重量を抑制することができる。また、同心円状のフレネルレンズを用いる場合に比べて、迷光の発生にともなう解像度の低下を抑制することもできる。
さらに、各液晶光学素子206R、206Lにおいて、各液晶層235を第1屈折率分布RD21と第2屈折率分布RD22とに交互に切り替え、表示虚像を時間軸上で多重化する。これにより、解像度の低下をより抑制することができる。例えば、各リニアフレネルレンズ221、222を用いた場合にも、大型のレンズのみを用いて虚像を観察させる場合に比べて、解像度を高めることができる。このように、本実施形態に係る画像表示装置200では、高い表示品位を得ることができ、かつ装置の重量を抑えることができる。
画像表示装置200では、例えば、二次元画像の一部を第1画像とし、二次元画像の別の一部を第2画像とすることで、高い表示品位の二次元画像を表示することができる。また、画像表示装置200では、例えば、右眼4Rに観察させる画像と左眼4Lに観察させる画像とをそれぞれ視差画像とすることで、三次元の画像を表示することもできる。画像表示装置200では、立体視を行うこともできる。
この例では、第1屈折率分布RD21を画像光の進行方向を実質的に変化させない屈折率分布とし、第2屈折率分布RD22を画像光の進行方向をY軸方向に変化させる屈折率分布としている。これとは反対に、第1屈折率分布RD21を画像光の進行方向をY軸方向に変化させる屈折率分布とし、第2屈折率分布RD22を画像光の進行方向を実質的に変化させない屈折率分布としてもよい。例えば、第1屈折率分布RD21において、画像光の進行方向を+Y方向に変化させ、第2屈折率分布RD22において、画像光の進行方向を−Y方向に変化させてもよい。
また、各屈折率分布RD21、RD22において、画像光の進行方向を変化させる方向は、Y軸方向に限ることなく、X軸方向などでもよい。各屈折率分布RD21、RD22において、画像光の進行方向を変化させる方向は、使用者に画素の数が増えたと知覚させることができる任意の方向でよい。
例えば、第1リニアフレネルレンズ221の各光学機能部221aがX軸方向に延び、第2リニアフレネルレンズ222の各光学機能部222aがY軸方向に延びる場合、各液晶光学素子206R、206Lの各電極251〜254の延びる方向は、X軸方向及びY軸方向に対して傾斜させてもよい。この場合、各液晶光学素子206R、206Lが画像光の進行方向を変化させる方向が、第1リニアフレネルレンズ221が画像光の進行方向を変化させる方向、及び、第2リニアフレネルレンズ222が画像光の進行方向を変化させる方向と異なる。これにより、例えば、フレネルレンズの頂部及び溝部による迷光の発生をより抑制することができる。解像度の低下をより抑制することができる。
実施形態によれば、高い表示品位の画像表示装置及び画像表示方法が提供できる。
なお、本願明細書において、「垂直」及び「平行」は、厳密な垂直及び厳密な平行だけではなく、例えば製造工程におけるばらつきなどを含むものであり、実質的に垂直及び実質的に平行であれは良い。本願明細書において、「上に設けられる」状態は、直接接して設けられる状態の他に、間に他の要素が挿入されて設けられる状態も含む。「積層される」状態は、互いに接して重ねられる状態の他に、間に他の要素が挿入されて重ねられる状態も含む。「対向する」状態は、直接的に面する状態の他に、間に別の要素が挿入されて面する状態も含む。
以上、具体例を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。例えば、画像表示装置に含まれる画像表示部、接眼レンズ、液晶光学素子、制御部、第1電極、第2電極、第1電極対、第1対向電極、第1液晶層、第1素子部、第2素子部、第2電極対、第2対向電極、第2液晶層、第3電極、及び第4電極などの各要素の具体的な構成に関しては、当業者が公知の範囲から適宜選択することにより本発明を同様に実施し、同様の効果を得ることができる限り、本発明の範囲に包含される。
また、各具体例のいずれか2つ以上の要素を技術的に可能な範囲で組み合わせたものも、本発明の要旨を包含する限り本発明の範囲に含まれる。
また、各具体例のいずれか2つ以上の要素を技術的に可能な範囲で組み合わせたものも、本発明の要旨を包含する限り本発明の範囲に含まれる。
その他、本発明の実施の形態として上述した画像表示装置及び画像表示方法を基にして、当業者が適宜設計変更して実施し得る全ての画像表示装置及び画像表示方法も、本発明の要旨を包含する限り、本発明の範囲に属する。
その他、本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の範囲に属するものと了解される。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
4L…左眼、 4R…右眼、 10、120、130、140、160、170、175、180、200…画像表示装置、 12、202…画像表示部、 12a…表示面、 14、204R、204L…接眼レンズ、 14L…第2レンズ部、 14R…第1レンズ部、 16、106、116、142、182、206R、206L…液晶光学素子、 18、208…制御部、 20、210…筺体、 22…パネル部、 22a、202a…画素、 24…光源部、 26、38、214…駆動部、 31、151、191…第1基板部、 32、152、192…第2基板部、 33、193…第3基板部、 35、36、155…液晶層、 41、241…第1基板、 42、242…第2基板、 43…第3基板、 51、161、251…第1電極、 52、162、252…第2電極、 53、253…第3電極、 54、254…第4電極、 61、62…対向電極、 80…遮光部、 122…シャッタ部、 131…第1シャッタ部、 132…第2シャッタ部、 172…集光レンズ、 184…偏光可変部、 195…第1液晶層、 196…第2液晶層、 212…保持部、 221…第1リニアフレネルレンズ、 222…第2リニアフレネルレンズ、 231…第1基板部、 232…第2基板部、 235…液晶層、 EP1、EP2、EP21、EP22…電極対
Claims (11)
- 画像情報を含む画像光を照射して画像の表示を行う画像表示部と、
前記画像表示部と対向して設けられ、前記画像表示部に表示された画像の虚像を形成する接眼レンズと、
前記画像表示部と前記接眼レンズとの積層方向において前記接眼レンズと並び、前記接眼レンズに入射する前記画像光の進行方向を変化させる液晶光学素子と、
前記画像表示部と前記液晶光学素子との動作を制御する制御部と、
を備え、
前記液晶光学素子は、
第1電極と第2電極とを含む複数の第1電極対であって、
前記第1電極は、前記積層方向と交差する第1方向に延び、
前記第2電極は、前記第1方向に延び、前記積層方向及び前記第1方向と交差する第2方向において前記第1電極と並び、
前記複数の第1電極対のそれぞれは、前記第2方向に並び、
前記複数の第1電極対のそれぞれにおいて、隣り合う2つの前記第1電極対の間の前記第2方向の距離は、前記第1電極と前記第2電極との間の前記第2方向の距離よりも長い
複数の第1電極対と、
前記積層方向において前記複数の第1電極対のそれぞれと対向する第1対向電極と、
前記複数の第1電極対と前記第1対向電極との間に設けられた第1液晶層と、
を有し、
前記制御部は、
前記複数の第1電極対のそれぞれの前記第1電極と前記第1対向電極との間の電位差の絶対値が、前記複数の第1電極対のそれぞれの前記第2電極と前記第1対向電極との間の電位差の絶対値よりも大きくなるように、前記複数の第1電極対と前記第1対向電極とに電位を設定する第1動作と、
前記複数の第1電極対のそれぞれの前記第1電極と前記第1対向電極との間の電位差の絶対値が、前記複数の第1電極対のそれぞれの前記第2電極と前記第1対向電極との間の電位差の絶対値よりも小さくなるように、前記複数の第1電極対と前記第1対向電極とに電位を設定する第2動作と、
を有し、前記第1動作と前記第2動作とを交互に実行することにより、前記液晶光学素子において前記画像光の進行方向を変化させる画像表示装置。 - 前記液晶光学素子は、第1素子部と、第2素子部と、を有し、
前記第1素子部は、前記複数の第1電極対と前記第1対向電極と前記第1液晶層とを含み、
前記第2素子部は、複数の第2電極対と第2対向電極と第2液晶層とを含み、前記第1素子部と前記接眼レンズとの間に設けられ、
前記第2電極対は、第3電極と第4電極とを含み、
前記第3電極は、前記第1方向に延び、
前記第4電極は、前記第1方向に延び、前記第2方向において前記第3電極と並び、
前記複数の第2電極対のそれぞれは、前記第2方向に並び、
前記複数の第2電極対のそれぞれにおいて、隣り合う2つの前記第2電極対の間の前記第2方向の距離は、前記第3電極と前記第4電極との間の前記第2方向の距離よりも長く、
前記第2対向電極は、前記積層方向において前記複数の第2電極対のそれぞれと対向し、
前記第2液晶層は、前記複数の第2電極対と前記第2対向電極との間に設けられ、
前記制御部は、
前記第1動作において、前記複数の第2電極対のそれぞれの前記第3電極と前記第2対向電極との間の電位差の絶対値が、前記複数の第2電極対のそれぞれの前記第4電極と前記第2対向電極との間の電位差の絶対値よりも大きくなるように、前記複数の第2電極対と前記第2対向電極とに電位を設定し、
前記第2動作において、前記複数の第2電極対のそれぞれの前記第3電極と前記第2対向電極との間の電位差の絶対値が、前記複数の第2電極対のそれぞれの前記第4電極と前記第2対向電極との間の電位差の絶対値よりも小さくなるように、前記複数の第2電極対と前記第2対向電極とに電位を設定する請求項1記載の画像表示装置。 - 前記液晶光学素子は、複数の遮光部を有し、
前記複数の遮光部のそれぞれは、前記積層方向において前記複数の第1電極対のそれぞれに重なる請求項1又は2に記載の画像表示装置。 - 前記制御部は、
前記第1動作において、前記画像表示部に第1画像を表示させ、
前記第2動作において、前記画像表示部に第2画像を表示させるとともに、
前記第1動作から前記第2動作への切り替え及び前記第2動作から前記第1動作への切り替えから所定の期間においては、前記画像表示部に第3画像を表示させ、
前記第3画像の輝度は、前記第1画像の輝度及び前記第2画像の輝度よりも低い請求項1〜3のいずれか1つに記載の画像表示装置。 - 前記積層方向において前記接眼レンズと並び、前記画像光を透過させる開状態と、前記画像光を遮る閉状態と、を有するシャッタ部をさらに備え、
前記制御部は、前記第1動作から前記第2動作への切り替え及び前記第2動作から前記第1動作への切り替えから所定の期間においては、前記シャッタ部を閉状態にし、前記所定の期間の経過後に前記シャッタ部を開状態にする請求項1〜4のいずれか1つに記載の画像表示装置。 - 前記積層方向において前記接眼レンズと並び、前記画像光を透過させる開状態と、前記画像光を遮る閉状態と、を有する第1シャッタ部と、
前記積層方向において前記接眼レンズと並び、かつ前記第2方向において前記第1シャッタ部と並び、前記画像光を透過させる開状態と、前記画像光を遮る閉状態と、を有する第2シャッタ部と、
をさらに備え、
前記第2シャッタ部が前記第1シャッタ部に対して並ぶ方向は、前記複数の第1電極対のそれぞれの前記第2電極が前記第1電極に対して並ぶ方向と同じであり、
前記液晶光学素子は、前記制御部の前記第1動作の時に、前記画像光の進行方向を前記第1シャッタ部側に変化させ、前記制御部の前記第2動作の時に、前記画像光の進行方向を前記第2シャッタ部側に変化させ、
前記制御部は、
前記第1動作から前記第2動作への切り替え及び前記第2動作から前記第1動作への切り替えから所定の期間においては、前記第1シャッタ部及び前記第2シャッタ部のそれぞれを閉状態にし、
前記第2動作から前記第1動作への切り替え時には、前記所定の期間の経過後に前記第1シャッタ部のみを開状態にし、
前記第1動作から前記第2動作への切り替え時には、前記所定の期間の経過後に前記第2シャッタ部のみを開状態にする
請求項1〜4のいずれか1つに記載の画像表示装置。 - 前記画像表示部は、
画像の表示を行うパネル部と、
前記パネル部に向けて光を照射する光源部と、
を有し、
前記制御部は、前記第1動作から前記第2動作への切り替え及び前記第2動作から前記第1動作への切り替えから所定の期間においては、前記光源部を消灯させ、前記所定の期間の経過後に前記光源部を点灯させる請求項1〜6のいずれか1つに記載の画像表示装置。 - 前記制御部は、
前記第1動作において、前記画像表示部に第1画像を表示させ、
前記第2動作において、前記画像表示部に第2画像を表示させ、
前記第1動作から前記第2動作への切り替えにおいては、前記複数の第1電極対と前記第1対向電極との間の電位差の設定を前記第2方向に順次変化させるとともに、前記電位差の設定に応じて、前記画像表示部に表示する画像を前記第1画像から前記第2画像に前記第2方向に順次変化させ、
前記第2動作から前記第1動作への切り替えにおいては、前記電位差の設定を前記第2方向に順次変化させるとともに、前記電位差の設定に応じて、前記画像表示部に表示する画像を前記第2画像から前記第1画像に前記第2方向に順次変化させる
請求項1〜7のいずれか1つに記載の画像表示装置。 - 前記積層方向において前記液晶光学素子と並び、前記画像光を前記接眼レンズに向けて集光する集光レンズをさらに備えた請求項1〜8のいずれか1つに記載の画像表示装置。
- 前記画像表示部は、使用者の両眼と対向可能であり、
前記接眼レンズ及び前記液晶光学素子は、前記第1動作の時の第1虚像と、前記第2動作の時の第2虚像と、のそれぞれを前記両眼に入射させることができ、かつ、前記第2虚像の位置を前記第1虚像の位置に対して前記第2方向にずらす請求項1〜4のいずれか1つに記載の画像表示装置。 - 画像情報を含む画像光を照射して画像の表示を行う画像表示部と、
前記画像表示部と対向して設けられ、前記画像表示部に表示された画像の虚像を形成する接眼レンズと、
前記画像表示部と前記接眼レンズとの積層方向において前記接眼レンズと並び、前記接眼レンズに入射する前記画像光の進行方向を変化させる液晶光学素子と、
前記画像表示部と前記液晶光学素子との動作を制御する制御部と、
を備え、
前記液晶光学素子は、
第1電極と第2電極とを含む複数の第1電極対であって、
前記第1電極は、前記積層方向と交差する第1方向に延び、
前記第2電極は、前記第1方向に延び、前記積層方向及び前記第1方向と交差する第2方向において前記第1電極と並び、
前記複数の第1電極対のそれぞれは、前記第2方向に並び、
前記複数の第1電極対のそれぞれにおいて、隣り合う2つの前記第1電極対の間の前記第2方向の距離は、前記第1電極と前記第2電極との間の前記第2方向の距離よりも長い
複数の第1電極対と、
前記積層方向において前記複数の第1電極対のそれぞれと対向する第1対向電極と、
前記複数の第1電極対と前記第1対向電極との間に設けられた第1液晶層と、
を有する
画像表示装置の画像表示方法であって、
前記複数の第1電極対のそれぞれの前記第1電極と前記第1対向電極との間の電位差の絶対値が、前記複数の第1電極対のそれぞれの前記第2電極と前記第1対向電極との間の電位差の絶対値よりも大きくなるように、前記複数の第1電極対と前記第1対向電極とに電位を設定する第1動作を実行し、
前記第1動作において、第1画像を前記画像表示部に表示し、
前記複数の第1電極対のそれぞれの前記第1電極と前記第1対向電極との間の電位差の絶対値が、前記複数の第1電極対のそれぞれの前記第2電極と前記第1対向電極との間の電位差の絶対値よりも小さくなるように、前記複数の第1電極対と前記第1対向電極とに電位を設定する第2動作を実行し、
前記第2動作において、前記第1画像と異なる第2画像を前記画像表示部に表示し、
前記第1動作と前記第2動作とを交互に実行することにより、前記液晶光学素子において前記画像光の進行方向を変化させる
画像表示方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015236827A JP2017102339A (ja) | 2015-12-03 | 2015-12-03 | 画像表示装置及び画像表示方法 |
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ID=59018121
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JP2015236827A Abandoned JP2017102339A (ja) | 2015-12-03 | 2015-12-03 | 画像表示装置及び画像表示方法 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN111610674A (zh) * | 2019-02-26 | 2020-09-01 | 松下液晶显示器株式会社 | 液晶显示装置以及液晶显示装置的制造方法 |
-
2015
- 2015-12-03 JP JP2015236827A patent/JP2017102339A/ja not_active Abandoned
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