JP2017101531A - 杭の引抜具 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】上端に引き上げ部13を有し、下方外周には雄ネジ部14が設けられた本体軸部11と、この本体軸部11に挿通するための貫通穴部を有する3枚の板状体12とから成る。これら板状体12は上下に重ね合わされて前記貫通穴部に前記本体軸部11を挿通させてナット部材18により装着される。当該板状体12のそれぞれには単管杭Kを挿通することのできる孔部15が形成され、且つこの孔部15と前記貫通穴部との間に折曲部16を設け、それぞれの板状体12の前記孔部15が設けられた側の先端部が斜め下向きに設定される。これにより単管杭Kを前記孔部15に挿通して前記引き上げ部13を上方に引き上げることによって単管杭Kが前記孔部15の内周縁部に固定されて引き抜かれる
【選択図】図3
Description
下記特許文献1に記載の単管杭引抜治具は、梃子の原理によって単管杭を引き抜く場合に、取り付けと取り外しを簡単に行うことが出来、梃子に加える力が効果的に単管杭に作用して楽に単管杭を引き抜くことが出来るものである。
支台と桿差込筒とのピン接合点における回転軸芯と、連結桿と桿差込筒とのピン接合点における回転軸芯と、連結桿とアームとのピン接合点における回転軸芯とは、それぞれ平行にする。単管杭嵌合筒の上端の内縁のアーム側になる部分と、単管杭嵌合筒の下端の内縁のアームに向き合う部分は、単管杭嵌合筒の軸芯に向けて突き出た凸部を有するものである。
また、そのようなプレートを用いるに際し、その枚数やその形態等をより最適なものとするための工夫を行うことも本発明の課題となる。
これにより、埋設された単管杭等の杭の上方部分を前記孔部に挿通させて、保持部の上端の引き上げ部を例えばミニショベルカー等で引き上げることにより、容易に杭が引き抜かれることとなる。
この折曲部を設けることにより、上記板状体に設けた孔部が斜めの状態となり、当該孔部に単管杭を挿通した後、保持部を上方に引き上げる際に、極めて良好に前記孔部の内周縁部の上記2箇所が杭を掴持し又は挟持することができることとなるのである。
即ち、前記板状体の前記保持部への保持が、前記本体部の雄ネジ部分に一対のナット部材を螺合し、前記板状体の上下で挟持することにより行われることを特定したものである。
これにより、本発明に係る引抜具の板状体の保持が完全に固定されたものでなく、有る程度板状体の保持を緩い固着と成したものであり、これにより保持された板状体に少しの動きの自由度を付加したものとなる。
これにより、板状体に設けた孔部による杭の掴持がより適切なものとなるのである。
即ち、前記保持部が、前記板状体の基端部を下から支持する載置部と、この載置部から上方に延長する螺子部と、前記載置部の下面に位置する押し上げ部とからなり、前記螺子部が前記板状体の基端部側に設けた挿通穴部に挿通されてナット部材により保持され、この押し上げ部には、液圧ジャッキ等の押し上げ部材が適合することができるものである。
これにより、埋設された杭の上端部を前記孔部に挿通し、前記押し上げ部を上方に押し上げることによって杭が前記孔部の内周縁部に固定されて容易に引き抜かれることができるのである。
これにより、埋設された単管杭の上端部が地面から少ししか上方に露出していない場合であっても、保持部の載置部は、押し上げ部よりも下方位置にあるために、何の問題も無く、杭の上端部をその板状体の孔部に挿通させ、杭を引き抜くことができることとなるのである。
図1は、本発明の杭の引抜具に係る第1実施形態を示す斜視図である。
図2は、上記実施形態を示す平面図である。
図3は、上記実施形態を示す正面図である。
本体軸部11は、その上端部に鉤形状の引き上げ部13を有し、その下方部分の外周面には雄ネジ部14が設けられている。
従って、板状体12の先端部12tは、下方を向いた状態となる。
また、上記折曲部16の部位には、エンボス加工が施され、2条の溝条部17、17が設けられ、上記折曲部16の部位の補強を図っている。
板状体12を1枚のみ使用の場合には、上記板状体12よりもその板厚のより厚いものを使用する。
この下向き角度θは、30度プラスマイナス15度の範囲で設計変更可能である。
そして、下方の鍔付きナット18と板状体12との間には鋼製のコイルスプリング19を弾性反発部材として介在させている。
この弾性反発部材としては、板バネを使用することも当然可能である。
このように、3枚の板状体12を本体軸部11に取り付け装着するに際し、コイルスプリング19やスプリングワッシャを用いるのは、これら3枚の板状体12を堅固に固定してしまうのではなく、ある程度の自由度を保持させるためである。
このようにすることにより、板状体12に設けた孔部15が単管杭Kを良好に掴持し又は挟持することが可能となるからである。
尚、引き抜かれる杭は、上記のような単管パイプからなる単管杭ばかりでなく、各種の断面形状を有する各種の杭を引き抜くことができるものである。
図5は、上記実施形態に係る引抜具を用いて単管杭を引き抜く状態を図示した説明図である。
即ち、この保持部23は、横断面略コ字形状を有し、その底面部23tの両側には上方に起立する起立部23k、23kが設けられている。
上記底面部23tが上記複数の板状体12の基端部を載置して保持する載置部となる。
この植設ボルト24に上記板状体12の基端側に設けられている貫通穴部を挿通させ、その後ナット部材18によって複数の板状体12を締着し、保持することができる。
この押し上げ部26は、筒体形状を有する金属製のものから成り、その上端周縁部の一部が上記底面部23tに溶接着されている。
つまり、この実施形態では、押し上げ部というのは、上記底面部23tと押し上げ部26を意味することとなる。
しかしながら、この起立部23kは、特に設けずにも実施可能なのであるが、複数の板状体12の基端部の両側を揃え、この実施形態では3枚の板状体12を重ね合わせる際に便利となるため、設けた方が好ましい。
油圧ジャッキ50は一般に市販されているものであるが、基礎部51に油圧ジャッキ50を固定したものからなり、この基礎部51の先端側には切込部51kが形成され、埋設された単管杭Kと干渉しないような形態を有している。
先ず、油圧ジャッキ50の上下摺動杆56を最下端の位置にして、埋設された単管杭Kの近傍に配置する。
この実施形態に係る引抜具20の3枚の板状体12の孔部15に単管杭Kを挿通させて、その押し上げ部26に油圧ジャッキ50の上下摺動杆56の先端部を嵌入させ、板状体12の孔部15の内周縁部が上記単管杭Kの周面に喰い付いた状態とする。
このようにして、本発明に係る引抜具を使用して1人の操作者又は作業者により埋設した単管杭を引き抜くことが容易にできることとなる。
この第3実施形態においては、その保持部の形態が上記実施形態と異なり、その板状体の形態は同一である。
換言すれば、この保持部31は、図中一番右側の載置部31sと、この載置部31sの左端部(基端部)から上方に延長する縦方向延長部31tを有し、更に、この縦方向延長部31tの上端部から図中左方向(略水平方向)に延長する水平方向延長部31uから構成されている。
従って、この実施形態では、押し上げ部というのは、上記水平方向延長部31uと押し上げ部36のことを意味することとなる。
ただし、この第3実施形態においては、その保持部31の形態が略Z字形状を有している関係上、載置部31sを押し上げ部36よりも下方位置に配設している関係上、埋設された単管杭Kの上端部分が地面から少ししか露出していない場合であっても、単管杭Kの上端部を確実に掴持することができることとなるのである。
この問題を解決したものが、上記第3実施形態に係る引抜具となる。
まず第一に、上記第1実施形態に係る板状体においては、保持部としての本体軸部を挿通させる貫通穴部と単管杭を挿通する孔部との間に折曲部を設けたが、この折曲部を設けずに実施することも可能である。
従って、この斜めの状態で単管杭を掴持する状態で、しかも上方に引き上げられる本体軸部の挿通部をより平面的にするために、上記折曲部が設けられたのである。
使用する板状体の枚数を少なく設定する場合には、板厚の厚いものを使用する。
その板状体の平面視形状は、自由に設計変更することが出来る。
要は、基端部側に本体軸部を挿通させることのできる貫通穴部が設けられおり、その先端部側には単管杭を挿通させるための孔部が形成されていればよい。
単管杭を挿通させるための孔部の平面視形状も、円、惰円、長円、多角形等々、各種の形状であってもよい。
更に、上記孔部の内周縁部に合成ゴム等の滑り止め部材を付加してもよく、或いは当該内周縁部に多数の突起又は凸部を設けて実施することもできる。
前記折曲部もその下向き角度を上記実施形態では30度に設定したが、その角度は15度乃至45度の範囲内が好ましい。
その場合には、本体軸部11の上端引き上げ部の下方に外側に膨出する鍔部を設けておけばよく、この鍔部に当接するように順次板状体を装着してその下部をナット部材で締着するように構成することもできる。
尚、引き抜かれる単管杭は、丸パイプばかりでなく、角パイプ等、各種の横断面多角形形状を有する角型鋼管杭であってもよいし、その他の材質から成る各種の杭部材であってもよい。
保持部の載置部の下面に設けた押し上げ部の位置も、筒体形状の押し上げ部の上端周縁部の全体を前記載置部の下面に設けてもよいし、その一部を前記載置部の下面に設けるのも自由である。
勿論、板状体の枚数も自由に設定することができる。
この縦方向長さは、使用する油圧ジャッキの高さに適合させて決定することができる。
押し上げ部は金属製の円筒形状の部材を利用しているが、その縦方向長さも自由に設定することができる。これは第2実施形態でも同じである。
11 本体軸部
12 板状体
13 引き上げ部
14 雄ネジ部
15 孔部
16 折曲部
17 溝条部
18 ナット部材
19 コイルスプリング
23、31 保持部
23t 底面部(保持部の)
23k 起立部(保持部の)
24 植設ボルト
26、36 押し上げ部
31s 載置部
31t 縦方向延長部
31u 水平方向延長部
50 油圧ジャッキ
56 上下摺動杆
K 単管杭
Claims (9)
- 杭を挿通することのできる孔部が形成された1枚又は複数枚の板状体と、これらの板状体を重ねた状態に保持できる保持部とからなり、
この保持部には、この保持部を上方に引き上げる又は押し上げる引き上げ部又は押し上げ部が設けられ、
これにより、杭を前記孔部に挿通し、前記引き上げ部を上方に引き上げる又は前記押し上げ部を上方に押し上げることによって杭が前記孔部の内周縁部に固定されて引き抜かれることができる杭の引抜具。 - 前記保持部は上端部に引き上げ部を有する上下に長い軸部材からなり、その下方外周部には雄ネジ部が設けられており、
前記板状体には前記保持部を挿通するための貫通穴部が設けられ、
これら板状体を上下に重ね合わせて前記貫通穴部に前記保持部を挿通させてナット部材により締着して前記板状体を保持することができ、
これにより、杭を前記板状体の孔部に挿通し、前記引き上げ部を上方に引き上げることによって杭が前記孔部の内周縁部に固定されて引き抜かれることができることを特徴とする請求項1に記載の杭の引抜具。 - 前記板状体に設けた前記孔部と前記貫通穴部との間に折曲部を設け、それぞれの板状体の前記孔部が設けられた側の先端部が斜め下向きに設定されていることを特徴とする請求項2に記載の杭の引抜具。
- 前記板状体の前記保持部への保持が、前記保持部の雄ネジ部に一対のナット部材を螺合し、前記板状体の上下で挟持することにより行われることを特徴とする請求項2又は3に記載の杭の引抜具。
- 前記ナット部材による締着がスプリングワッシャを介して行われることを特徴とする請求項4に記載の杭の引抜具。
- 前記ナット部材による締着において、下方に位置するナット部材と前記板状体との間に弾性反発部材を介在させたことを特徴とする請求項3乃至5の何れか1項に記載の杭の引抜具。
- 前記板状体の折曲部にエンボス加工を施し、折曲部の強度を向上させたことを特徴とする請求項3乃至6の何れか1項に記載の杭の引抜具。
- 前記保持部が、前記板状体の基端部を下から支持する載置部と、この載置部から上方に延長する螺子部と、前記載置部の下面に位置する押し上げ部とからなり、
前記螺子部が前記板状体の基端部側に設けた挿通穴部に挿通されてナット部材により保持され、
前記押し上げ部には、液圧ジャッキ等の押し上げ部材が適合することができ、
これにより、杭を前記孔部に挿通し、前記押し上げ部材によって押し上げ部を上方に押し上げることによって杭が前記孔部の内周縁部に固定されて引き抜かれることができることを特徴とする請求項1に記載の杭の引抜具。 - 前記保持部の載置部の基端部を上方に延長して縦方向延長部を設け、この縦方向延長部の上端に押し上げ部を設けて、前記載置部が前記押し上げ部よりも下方位置に位置し、
前記押し上げ部を前記押し上げ部材によって上方に押し上げることによって杭が前記孔部の内周縁部に固定されて引き抜かれることができることを特徴とする請求項8に記載の杭の引抜具。
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