JP2017097115A - スクリーン装置及びヘッドアップディスプレイ装置 - Google Patents

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宗也 松浦
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Abstract

【課題】遠近虚像表示の差別化をしやすくする。【解決手段】ヘッドアップディスプレイ装置100は、第1スクリーン41が第1表示画像M1に基づく第1表示光N1を出射し、第2スクリーンが第1スクリーン41よりも視認者側に配置され、第2表示画像M2に基づく第2表示光N2を出射し、光遮蔽部46bは、第1スクリーン41から出射される第1表示光N1が、前記第2スクリーンに直接到達することを防止し、発光表示部43は、視認者側から見て第1スクリーン41と第2スクリーン42との間に配置され第3投影光L3を受光し、受光した第3投影光L3を出射する。【選択図】図1

Description

本発明はスクリーン装置及びヘッドアップディスプレイ装置に関する。
ヘッドアップディスプレイ装置は、車両に搭載され、運転者に運転に必要な情報などをフロントガラスなどの透光部材を介して虚像表示する。これにより、車両前方の景色と重ね合わせて情報を表示することができるため、運転者は、運転中に大きな視線移動を行うことなく、必要な情報を把握することができる。
例えば、特許文献1に開示されたヘッドアップディスプレイ装置は、1つの表示器(投影部)で表示距離の異なる2つの表示画像を2つのスクリーンそれぞれに対して投影し、この2つのスクリーンに表示されたそれぞれの表示画像をフロントガラスに投影することで、ユーザに異なる表示距離を有する2つの虚像を視認させている。
特開2015−034919号公報
しかしながら、特許文献1に記載のヘッドアップディスプレイ装置では、ユーザに対して表示距離の異なる2つの虚像を表示しているが、近距離虚像エリアと、遠距離虚像エリアとの境界が存在しない(視認されない)ため、遠距離虚像と近距離虚像との情報の差別化がしづらいという問題が生じるおそれがある。
本発明は、上記問題点を解消し、遠近虚像表示の差別化がしやすいスクリーン装置及びヘッドアップディスプレイ装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点に係るスクリーン装置は、
第1投影光と第2投影光と第3投影光とを含む投影光を受光するスクリーン装置であって、
前記第1投影光を受けて結像し、前記第1投影光が表す第1の像を表示する第1スクリーンと、
前記第1投影光よりも結像するまでの距離が長い第2投影光を受けて結像し、前記第2投影光が表す第2の像を表示する第2スクリーンと、
前記第1スクリーンが前記第1投影光を受けた面の反対の面から、前記第1の像の表示に伴い射出される光が、前記第2スクリーンに直接到達することを防止する光遮蔽部と、
前記第3投影光を受光する受光部と、視認者側から見て前記第1スクリーンと前記第2スクリーンとの間に配置され、前記受光部が受光した前記第3投影光を出射する光出射部と、から形成される発光表示部と、を備える、ことを特徴とする。
また、本発明の第2の観点に係るヘッドアップディスプレイ装置は、
第1の観点に係るスクリーン装置と、
前記投影光を射出する表示器と、
前記表示器から出射される前記投影光を受光し、入射した前記投影光のうち少なくとも一部の前記投影光が結像するまでの距離を変え、結像するまでの距離の異なる前記投影光に調整する結像位置調整部と、を備え、
前記第1スクリーンに表示された前記第1の像を表す第1表示光と、前記第2スクリーンに表示された前記第2の像を表す第2表示光と、前記発光表示部から出射される前記第3投影光の拡散光である第3表示光を、透光部材に向けて射出し、前記第1の像と前記第2の像と前記発光表示部とを前記透光部材を介して虚像として表示する、
ことを特徴とする。
本発明によれば、遠近虚像表示の差別化をしやすくすることができる。
本発明のスクリーン装置及びヘッドアップディスプレイ装置の一実施の形態を示す概略図である。 上記実施形態のスクリーン装置の部分構成を示す概略図である。 上記実施形態のスクリーン装置の(a)概略斜視図、及び(b)分解断面図である。
以下に、本発明に係るスクリーン装置及びヘッドアップディスプレイ装置の一実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
本発明のスクリーン装置1は、投影部20から出射される第1投影光L1と第2投影光L2と第3投影光L3とを含む投影光Lを受光するスクリーン装置1であって、第1投影光L1を受けて結像し、第1投影光L1が表す第1の像(以下、第1表示画像とする)M1を表示する第1スクリーン41と、投影光Lの進行方向における第1スクリーン41より投影部20から離れた位置に配置されるスクリーンであり、第2投影光L2を受けて結像し、第2投影光L2が表す第2の像(以下、第2表示画像とする)M2を表示する第2スクリーン42と、第1スクリーン41が第1投影光L1を受光する受光面の反対の面から、第1表示画像M1の表示に伴い射出される光が、第2スクリーン42に到達することを防止する光遮蔽部46bと、第3投影光L3を受光して光輝する発光表示部43と、を備えて構成される。
本発明のヘッドアップディスプレイ装置100は、投影光Lを出射する投影部20と、スクリーン装置1と、第1スクリーン41に表示された第1表示画像M1を表す第1表示光N1と、第2スクリーン42に表示された第2表示画像M2を表す第2表示光N2と、発光表示部43(光出射部43b)から出射される第3投影光L3の拡散光である第3表示光N3と、をフロントガラス200に向けて射出し、第1表示画像M1と第2表示画像M2と光出射部43bとをフロントガラス200を介して虚像Vとして表示するものである。
本実施の形態のヘッドアップディスプレイ装置100は、例えば自動車に搭載されるものであり、図1に示すように、投影部20と、結像位置調整部30と、スクリーン装置1と、スクリーン装置1から出射される表示光NをユーザE側に向けて反射する平面鏡60,凹面鏡70と、これらを収納する筐体10と、制御基板(図示しない)と、を備えている。
ヘッドアップディスプレイ装置100は、投影部20が第1スクリーン41及び第2スクリーン42に第1表示画像M1及び第2表示画像M2を投影し、平面鏡60と凹面鏡70とが、スクリーンに表示された第1表示画像M1及び第2表示画像M2に基づく第1表示光N1及び第2表示光N2を、車両のフロントガラス200に向けて反射することで、ユーザ(視認者)Eに対して、第1表示画像M1の第1虚像V1と、第2表示画像M2の第2虚像V2とを異なる表示距離の虚像として表示する。
また、本実施形態のヘッドアップディスプレイ装置100は、投影部20が発光表示部43を第3投影光L3により所定の色で光輝させ、平面鏡60と凹面鏡70とが、発光表示部43から射出される第3表示光N3を、車両のフロントガラス200に向けて反射することで、ユーザ(視認者)Eに対して、発光表示部43の第3虚像V3を表示する。
筐体10は、例えば黒色の遮光性合成樹脂から形成され、投影部20、結像位置調整部30、スクリーン装置1、平面鏡60、凹面鏡70を内部に収納し、外部に制御基板(図示しない)が取り付けられている。
筐体10は、後述する表示光Nをフロントガラス200に通過させる開口部11を有し、この開口部11は、透光性カバー12で覆われている。
投影部20は、図1に示すように、第1表示画像M1を示す第1投影光L1と、第2表示画像M2を示す第2投影光L2と、発光表示部43を光輝させる第3投影光L3と、を生成して出射する表示器21と、この表示器21から入射した投影光Lを反射して折り返すフォールドミラー22と、を備えている。
表示器21は、DMD(Digital Micromirror Device)やLCOS(登録商標:Liquid Crystal On Silicon)などの反射型表示素子やTFT(Thin Film Transistor)液晶パネルなどの透過型表示素子を有し、図示しない制御基板からの制御信号に基づき、第1表示画像M1,第2表示画像M2を表示させるための第1投影光L1,第2投影光L2、及び発光表示部43を所定の色で光輝させるための第3投影光L3をフォールドミラー22に向けて出射する。なお、表示器21は、後述する発光表示部43の受光部43aの領域全体に占める第3投影光L3が照射される領域を調整することができ、これにより、発光表示部43の輝度を調整することができる。
なお、表示器21は、ユーザEに視認される際に、歪んだ虚像V(第1虚像V1、第2虚像V2)にならないように、それぞれの光学部材の光学特性及び配置などを考慮して予め歪ませた表示画像M(第1表示画像M1,第2表示画像M2)を表示するように制御される。
フォールドミラー22は、例えば合成樹脂やガラス材料からなる基材の表面に、蒸着等の手段により反射膜を形成したものであり、表示器21から出射された第1投影光L1、第2投影光L2及び第3投影光L3を結像位置調整部30に反射する平面鏡である。フォールドミラー22を設けることで、光路を折り返すなどで投影部20のパッケージをよりコンパクトにすることができる。
なお、表示器21から結像位置調整部30までの間にフォールドミラー22を複数設けても良く、またフォールドミラー22を省略しても良い。
結像位置調整部30は、例えば、結像位置調整ミラー31で構成される。
結像位置調整ミラー31は、例えば合成樹脂材料やガラス材料などからなる基材の表面に蒸着等の手段により反射膜を形成したものであり、同一基材上に、第1投影光L1と第3投影光L3とを受光する第1反射面32と、第2投影光L2を受光する第2反射面33とを有する。本実施形態のように、同一基材上に、第1反射面32と第2反射面33とを設けることで、組立誤差が生じることを防止でき、組立時の調整が不要となるが、第1反射面32と第2反射面33とを別々の基板上に設けてもよい。
本実施形態において、第1反射面32は、反射面が平面で形成され、受光した第1投影光L1を、結像するまでの距離を変化させず(表示器21から第1スクリーン41に向けた第1投影光L1の集光角度を変化させず)に第1スクリーン41に反射することで第1スクリーン41の表面側に第1表示画像M1を結像する。
また、第1反射面32は、受光した第3投影光L3を、結像するまでの距離を変化させず(表示器21から発光表示部43の受光部43aに向けた第1投影光L1の集光角度を変化させず)に発光表示部43の後述する受光部43aに向けて反射する。
また、第2反射面33は、第1反射面32と比べて屈折力が小さい反射曲面を有し、例えば、凸の自由曲面で形成され、受光した第2投影光L2を、結像するまでの距離を長く変化させて(表示器21から第2スクリーン42に向けた第2投影光L2の集光角度を小さく変化させて)受光方向前方の第2スクリーン42に反射することで第2スクリーン42の表面側に第2表示画像M2を結像する。
なお、第2投影光L2を反射する第2反射面33は、第1投影光L1を反射する第1反射面32よりも屈折力が小さければよく、第1反射面32と第2反射面33との双方を凸状または凹状に形成してもよい。
また、本実施形態では、第3投影光L3は、第1投影光L1と同じ第1反射面32で反射されるが、第1反射面32に比べて屈折力が小さい第2反射面33で反射されてもよい。ただし、本実施形態のように、屈折力が大きい第1反射面32で第3投影光L3を反射することで、発光表示部43の受光部43aに到達する際の第3投影光L3の光束の幅を小さくすることができ、第3投影光L3の光束の幅が大きい場合と比べると、第1スクリーン41側及び第2スクリーン42側に第3投影光L3の一部が進行することで生じる誤表示を抑制することができる。
なお、結像位置調整部30は、2つの反射面32、33を備える結像位置調整ミラー31で構成する場合に限らず、レンズ方式で構成することもできる。
レンズ方式は、例えば、円形状のレンズを上下方向に分割した分割形状とし、第1レンズを固定し、第2レンズを光路に沿って前後方向に移動可能として結像するまでの距離を変更したり、第1レンズと第2レンズの前後方向の位置をずらして固定したりすることで、結像するまでの距離を調整することができる。
次に、ヘッドアップディスプレイ装置100におけるスクリーン装置1について説明する。
スクリーン装置1は、図1に示すように、第1投影光L1と第2投影光L2と第3投影光L3とを含む投影光Lを受光するスクリーン装置1であって、第1投影光L1を受けて結像し、第1投影光L1が表す第1表示画像M1を表示する第1スクリーン41と、第1投影光L1よりも結像するまでの距離が長い第2投影光L2を受けて結像し、第2投影光L2が表す第2表示画像M2を表示する第2スクリーン42と、第1スクリーン41が第1投影光L1を受けた面の反対の面から、第1表示画像M1の表示に伴い射出される光が、第2スクリーン42に到達することを防止する光遮蔽部46bと、第3投影光L3を受光する受光部43aと、視認者側から見て第1スクリーン41と第2スクリーン42との間に配置され、受光部43aが受光した第3投影光L3を出射する光出射部43bと、から形成される発光表示部43と、を備えて構成される。
スクリーン装置1は、結像するまでの距離の短い第1表示画像M1の第1投影光L1を第1スクリーン41で受光して第1スクリーン41上に第1表示画像M1を結像させる。同様に、結像するまでの距離の長い第2表示画像M2の第2投影光L2を第2スクリーン42で受光して第2スクリーン42上に第2表示画像M2を結像させる。また、スクリーン装置1は、発光表示部43の受光部43aで第3投影光L3を受光して光出射部43bを光輝させる。
第1スクリーン41は、第1投影光L1の受光面と反対の面から第1表示光N1を、平面鏡60、凹面鏡70を介してフロントガラス200に向けて出射する。同様に、第2スクリーン42は、第2投影光L2の受光面と反対の面から第2表示光N2を、平面鏡60、凹面鏡70を介してフロントガラス200に向けて出射する。さらに、発光表示部43は、第3投影光L3を受光する受光部43aと反対側の光出射部43bから、第3表示光N3を、平面鏡60、凹面鏡70を介してフロントガラス200に向けて出射する。
第1スクリーン41は、投影部20から出射された第1投影光L1を受光面で受光し、受光面と反対の表面側に第1表示画像M1を表示する透過スクリーンである。第1スクリーン41は、例えば、ホログラフィックディフューザ、マイクロレンズアレイ、拡散板等によって構成される。
第1スクリーン41は、図2、図3に示すように、略矩形状の外縁部分の一部を矩形状に切り抜いた切り欠き部41aを設けた逆凹状の表示エリアを有した形状とされる。なお、第1スクリーン41の逆凹状の形状により、第1虚像V1も逆凹状の表示エリアを有する。
第2スクリーン42は、第1スクリーン41の切り欠き部41aの略相似形状である矩形状に形成され、投影部20から出射された第2投影光L2を受光面で受光し、受光面と反対の表面側に第2表示画像M2を表示する透過スクリーンであり、第1スクリーン41と同様、例えば、ホログラフィックディフューザ、マイクロレンズアレイ、拡散板等によって構成される。第2スクリーン42は、投影光Lの進行方向において、第1スクリーン41よりも表示器21から離れた位置に配置される。従って、第2投影光L2は、図2に示すように、第1スクリーン41の切り欠き部41aを通って第2スクリーン42に到達する。
スクリーン40では、図1〜図3に示すように、第1スクリーン41は、第2スクリーン42よりも投影部20の近くに配置される。すなわち、ユーザEからスクリーン40までの光の経路を辿って行くと、ユーザEから見た第1スクリーン41は、第2スクリーン42よりも遠くに配置されることになる。それゆえ、ユーザEが視認する第1スクリーン41に表示される第1の像M1に基づく第1虚像V1の表示距離は、第2スクリーン42に表示される第2の像M2に基づく第2虚像V2の表示距離よりも長くなる。これにより、ヘッドアップディスプレイ装置100では、第1虚像V1が第2虚像V2よりも遠くの位置にあるように表示することができ、例えば、第1虚像V1の表示距離を5mとし、第2虚像V2の表示距離を2mにすることができる。
また、第1スクリーン41は、第1スクリーン41からユーザEに向かう第1表示光N1の光軸に対して所定の角度(0度も含む)を有するように配置され、そして、第2スクリーン42も同様に、第2スクリーン42からユーザEに向かう第2表示光N2の光軸に対して所定の角度(0度も含む)を有するように配置されている。
なお、第1スクリーン41(第2スクリーン42)が第1表示光N1(第2表示光N2)の光軸に対して所定の角度を持つ場合においても凹面鏡70の自由曲面により、ユーザEの前方視線に対して第1虚像V1及び第2虚像V2が概ね垂直に向かい合うように結像される。ユーザEが第1虚像V1(第2虚像V2)を視認した際、第1虚像V1(第2虚像V2)内のどの領域でも表示距離が一定となり、ユーザEが焦点移動をしなくても第1虚像V1(第2虚像V2)全体を視認し易くすることができる。
発光表示部43は、例えば、透光性を有するポリカーボネートあるいはアクリルからなる平板状の透光性基板であり、平板状の厚み方向の辺を含む所定の側面が第3投影光L3の受光部43aとして機能し、この受光部43aから受光した第3投影光L3を内部で導光し、受光部43aと反対の側面である光出射部43bから第3投影光L3の拡散光を第3表示光N3として出射する。本実施形態において、図2に示されるように、発光表示部43の受光部43aは、第1スクリーン41と同一平面になるように配置され、発光表示部43の光出射部43bは、第2スクリーン42と同一平面になるように配置されるが、この限りではなく、例えば、光出射部43bが第2スクリーン42よりも表示光N(投影光L)の進行方向側に突出していてもよく、受光部43aが第1スクリーン41よりも表示光N(投影光L)の進行方向側に配置されてもよい。なお、発光表示部43は、受光部43aと光出射部43bを除く表面に、例えば、印刷や塗装などで図示しない低屈折率部を設けてもよい。これにより、発光表示部43の内部において、第3投影光L3を効率よく受光部43aから光出射部43bまで導光することができる。
スクリーンホルダー44は、第1スクリーン41,第2スクリーン42及び発光表示部43を保持するものであり、例えば、合成樹脂材料で形成される。
本実施形態のスクリーンホルダー44は、図3に示すように、例えば、第1スクリーン41を受光面側から押さえる第1カバー45と、第1スクリーン41を表面側から押さえ、かつ第2スクリーン42を受光面側から押さえるホルダー本体46と、第2スクリーン42を表面側から押さえる第2カバー47と、により構成される。
第1カバー45は、第1スクリーン41が配置される開口部45aを有し、ホルダー本体46に形成された枠状のフレーム部46aとで、第1スクリーン41の外周部を挟むことで、第1スクリーン41を固定する。これと同時に、第1カバー45は、ホルダー本体46のフレーム部46aに固定される。
ホルダー本体46は、例えば、第1スクリーン41の外周部を押さえるフレーム部46aと、第2スクリーン42の形状と略相似形状であり、内部を第2投影光L2が通過する筒状の光遮蔽部46bとが一体的に形成されている。光遮蔽部46bは、第2投影光L2の光路となる開口の断面積が、第2投影光L2の進行方向に向かって徐々に大きく広がる形状に形成されている。これにより、ホルダー本体46の先端開口部に装着される第2カバー47に取り付ける第2スクリーン42をより大きな面積とすることができ、第1虚像V1と第2虚像V2との隙間を小さくすることができる。
なお、ホルダー本体46の光遮蔽部46bは、第1スクリーン41と第2スクリーン42との境界に沿った壁面を少なくとも備えて迷光(余分な光)の結像を防止できれば良く、第2スクリーン42の配置や形状により、筒状でなく切り欠き部41aの開口端側の壁面がない略コ字状などに形成したものであっても良い。
ホルダー本体46の光遮蔽部46bは、第2投影光L2の光路を囲むことで、第1スクリーン41に表示される第1表示画像M1による第1表示光N1が前方の第2スクリーン42に受光されないように第1表示光N1の混入を遮蔽する。
なお、光遮蔽部46b内には、第2投影光L2を屈折させるフィールドレンズなど光学系を設けてもよい。
第2カバー47は、第2スクリーン42が配置される開口部47aを有し、ホルダー本体46に形成された筒状の光遮蔽部46bとで、第2スクリーン42の外周部を挟むことで、第2スクリーン42を固定する。これと同時に、第2カバー47は、ホルダー本体46の光遮蔽部46bに固定される。
これにより、スクリーンホルダー44は、投影光Lの進行方向における投影部20に近い方に第1スクリーン41を配置し、投影部20の遠い方に第2スクリーン42を配置し、第2スクリーン42に向かう第2投影光L2の光路を光遮蔽部46bで囲み、第1スクリーン41から出射される第1表示光N1と第2投影光L2とを遮蔽する。
ホルダー本体46の光遮蔽部46bは、その外側に、例えば、黒色の反射防止塗膜を塗布する、あるいは黒色の樹脂部材で形成される反射防止部(図示しない)を有することが好ましい。これにより、第1スクリーン41を出射した第1表示光N1が光遮蔽部46bの外側で反射し、反射光によって光遮蔽部46b自体がユーザEに虚像Vとして視認されてしまうことを防止することができる。
また、ホルダー本体46の光遮蔽部46bは、発光表示部43を一部に組み付け可能に形成される。
発光表示部43は、スクリーン40を表面側から正視した際に、第1スクリーン41と、第2スクリーン42との境界となる領域の少なくとも一部に配置される。本実施形態の発光表示部43は、第2スクリーン42の上方に直線上に配置されるが、第2スクリーン42の全周を囲むように配置されてもよい。発光表示部43は、投影部20からの第3投影光L3を受光部43aで受光し、発光表示部43の内部を導光し、導光した第3投影光L3を、第3表示光N3として光出射部43bから出射する。なお、光出射部43bの表面には、例えば、シボ加工などの図示しない光拡散部が設けられている。発光表示部43は、無色であり、第3投影光L3の色に基づき、発光表示部43(光出射部43b)の光輝する色を切り替えることが可能であり、第1の虚像V1または第2の虚像V2の付加情報として活用することが可能である。
平面鏡60は、例えば合成樹脂やガラス材料からなる基材の表面に、蒸着等の手段により反射膜を形成したものであり、第1スクリーン41、第2スクリーン42、発光表示部43(光出射部43b)から出射した第1表示光N1、第2表示光N2、第3表示光N3を、凹面鏡70に向けて反射する。
凹面鏡70は、例えば合成樹脂材料からなる基材の表面に、蒸着等の手段により反射膜を形成したものであり、平面鏡60で反射した第1表示光N1、第2表示光N2、第3表示光N3をさらに反射させ、フロントガラス200に向けて出射する凹状の自由曲面を有するミラーである。
凹面鏡70で反射した第1表示光N1、第2表示光N2、第3表示光N3は、筐体10の開口部11に設けられた透光性カバー12を透過して、透光部材であるフロントガラス200に到達する。
フロントガラス200で反射された第1表示光N1、第2表示光N2、第3表示光N3は、フロントガラス200の前方位置に表示距離が異なる2つの第1虚像V1及び第2虚像V2と、第2虚像V2と概ね表示距離が等しい第3虚像V3を形成する。
このように構成したスクリーン装置1では、第1投影光L1と第2投影光L2とを含む投影光Lを受光するスクリーン装置1であって、第1投影光L1を受けて結像し、第1投影光L1が表す第1の像(第1表示画像)M1を表示する第1スクリーン41と、第1投影光L1よりも結像するまでの距離が長い第2投影光L2を受けて結像し、第2投影光L2が表す第2の像(第2表示画像)M2を表示する第2スクリーン42と、第1スクリーン41が第1投影光L1を受けた面の反対の面から、第1の像(第1表示画像)M1の表示に伴い射出される第1表示光N1が、第2スクリーン42に到達することを防止する光遮蔽部46bと、を備えているので、第1表示画像M1を表示する第1投影光L1が後方の第1スクリーン41に結像された後、第1表示光N1が第2表示画像M2を表示する第2投影光L2に混入して前方の第2スクリーン42に結像されることが光遮蔽部46bで防止され、第1スクリーン41と第2スクリーン42で表示される第1表示画像M1と第2表示画像M2の表示品位を向上することができる。
したがって、結像するまでの距離の異なる表示画像M1,M2を高品位で表示することができるスクリーン装置1とすることができる。
また、スクリーン装置1で、光遮蔽部46bは、光遮蔽部46bの外側で反射する光が、第1スクリーン41の受光面の反対の面から第1表示画像M1の表示に伴い射出される第1表示光N1に混入することを防止し、かつ光遮蔽部46bに設けられる前記反射防止部は、第1スクリーン41を出射した第1表示光N1が光遮蔽部46bの外側で反射し、反射光によって光遮蔽部46b自体がユーザEに虚像Vとして視認されてしまうことを防止することができる。
また、スクリーン装置1で、光遮蔽部46bは、第1スクリーン41と第2スクリーン42との間に位置し、第2投影光L2の光路を囲む筒状であり、第1スクリーン41側よりも第2スクリーン42側のほうが拡径していることで、受光方向前方の第2スクリーン42の面積を広くとることができ、結像するまえの距離が異なる複数の虚像Vの間の隙間を小さくすることができる。また、視認者(ユーザ)Eの方向から見たときに光遮蔽部46bの外側の面積を小さく見せることで、光遮蔽部46bの外側を視認しづらくすることができる。
これにより、表示画像Mの表示品位を一層向上することができる。
なお、上記実施形態では、ホルダー本体46の光遮蔽部46bに、別体の発光表示部43を設けていたが、発光表示部43自体を筒状に形成し、第1スクリーン41から出射される第1表示光N1が第2スクリーン42に到達しないように、第1表示光N1から第2スクリーン42に向かう経路上の遮蔽することで、発光表示部43に光遮蔽部46bとしての機能を加えてもよい。
また、上記実施の形態では、スクリーン40は、第1スクリーン41と第2スクリーン42との2つで構成する場合を例に説明したが、これに限らず、3つ以上のスクリーンで構成することもできる。
また、スクリーンの形状も第1スクリーン41を、切り欠き部41aを備えた逆凹状とし、第2スクリーン42を切り欠き部と相似形状の矩形とする場合に限らず、第1スクリーン41を円形や多角形状などとし、第2スクリーン42の形状と相似形の切り欠き部や穴部を備えた形状とし、第2スクリーン42を第1スクリーン41の切り欠き部や穴部と略相似形状として組み合わせた形状で構成することもできる。
さらに、第1スクリーン41に隣接して第2スクリーン42を配置するようにしても良く、例えば、略瓢箪形状などその形状は適宜選択すれば良い。
これらの場合には、相対的に受光方向後方の第1スクリーン41と、これより前方の第2スクリーン42との境界に沿って順次光遮蔽部46bを設置して第1表示光N1の第2投影光L2への混入を防止するようにすれば良い。
1 スクリーン装置
100 ヘッドアップディスプレイ装置
10 筐体
11 開口部
12 透光性カバー
20 投影部
21 表示器
22 フォールドミラー
30 結像位置調整部
31 結像位置調整ミラー
32 第1反射面
33 第2反射面
40 スクリーン
41 第1スクリーン
41a 切り欠き部
42 第2スクリーン
43 発光表示部
43a 受光部
43b 光出射部
44 スクリーンホルダー
45 第1カバー
46 ホルダー本体
46a フレーム部
46b 光遮蔽部
47 第2カバー
60 平面鏡
70 凹面鏡
200 フロントガラス(透光部材)
M 表示画像
M1 第1表示画像
M2 第2表示画像
V 虚像
V1 第1虚像
V2 第2虚像
V3 第3虚像
L 投影光
L1 第1投影光
L2 第2投影光
L3 第3投影光
N 表示光
N1 第1表示光
N2 第2表示光
N3 第3表示光
E ユーザ(視認者)

Claims (4)

  1. 第1投影光と第2投影光と第3投影光とを含む投影光を受光するスクリーン装置であって、
    前記第1投影光を受けて結像し、前記第1投影光が表す第1の像を表示する第1スクリーンと、
    前記第1投影光よりも結像するまでの距離が長い第2投影光を受けて結像し、前記第2投影光が表す第2の像を表示する第2スクリーンと、
    前記第1スクリーンが前記第1投影光を受けた面の反対の面から、前記第1の像の表示に伴い射出される光が、前記第2スクリーンに直接到達することを防止する光遮蔽部と、
    前記第3投影光を受光する受光部と、視認者側から見て前記第1スクリーンと前記第2スクリーンとの間に配置され、前記受光部が受光した前記第3投影光を出射する光出射部と、から形成される発光表示部と、を備える、
    ことを特徴とするスクリーン装置。
  2. 前記光遮蔽部は、
    表面に、光の反射を抑える黒色の反射防止部を備える、
    ことを特徴とする請求項1に記載のスクリーン装置。
  3. 前記光出射部は、前記発光表示部が内部で導光した前記第3投影光を拡散して出射する拡散部を有する、
    ことを特徴とする請求項1または請求項2のいずれか1項に記載のスクリーン装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のスクリーン装置と、
    前記投影光を射出する表示器と、
    前記表示器から出射される前記投影光を受光し、入射した前記投影光のうち少なくとも一部の前記投影光が結像するまでの距離を変え、結像するまでの距離の異なる前記投影光に調整する結像位置調整部と、を備え、
    前記第1スクリーンに表示された前記第1の像を表す第1表示光と、前記第2スクリーンに表示された前記第2の像を表す第2表示光と、前記発光表示部から出射される前記第3投影光の拡散光である第3表示光を、透光部材に向けて射出し、前記第1の像と前記第2の像と前記発光表示部とを前記透光部材を介して虚像として表示する、
    ことを特徴とするヘッドアップディスプレイ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2019032363A (ja) * 2017-08-04 2019-02-28 アルパイン株式会社 ヘッドアップディスプレイ装置、制御装置
CN110116619A (zh) * 2018-02-06 2019-08-13 大众汽车有限公司 用于在车辆的抬头显示器hud中显示信息的方法

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