JP2017096842A - 光学測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】分析精度の向上が図られた光学測定装置を提供する。
【解決手段】光学測定装置1は、光源10と、光源からの光を入射して伝搬して測定対象物に対して照射すると共に、光の照射による測定対象物からの測定光を入射して伝搬する測定用ポートと、光源10からの光を入射して、補正光として伝搬する補正用ポートと、測定用ポートからの測定光及び補正用ポートからの補正光を受光して分析を行う分析器40と、測定用ポートからの測定光及び補正用ポートからの補正光のうちの一方からの光を選択して分析器40に対して伝搬させるポート切替スイッチ30と、を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、光学測定装置に関する。
測定対象物に係る光学測定を行う際に、測定対象物を照射することで得られる測定光とは別に、補正用の光を取得して分析を行う構成が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2010−156655号公報
しかしながら、測定対象物及びその周辺の状況によっては、測定対象物に対して照射される光と補正に用いられる光との差異が大きくなり、補正用の光を別途取得したにもかかわらず、十分な分析精度が得られない可能性がある。
本発明は上記を鑑みてなされたものであり、分析精度の向上が図られた光学測定装置を提供することを目的とする。
本願発明は、
(1)光源と、
前記光源からの光を入射して伝搬して測定対象物に対して照射すると共に、前記光の照射による前記測定対象物からの測定光を入射して伝搬する測定用ポートと、
前記光源からの光を入射して、補正光として伝搬する補正用ポートと、
前記測定用ポートからの測定光及び前記補正用ポートからの補正光を受光して分析を行う分析器と、
前記測定用ポートからの測定光及び前記補正用ポートからの補正光のうちの一方からの光を選択して前記分析器に対して伝搬させるポート切替機構と、
を有する光学測定装置、
である。
本発明によれば、分析精度の向上が図られた光学測定装置が提供される。
実施形態に係る光学測定装置の概要を説明する図である。 光学測定装置による効果について説明する図である。 光学測定装置による測定方法について説明する図である。 光学測定装置による測定方法の変形例について説明する図である。 温度制御機構について説明する図である。 複数のセルを用いた場合について説明する図である。 光減衰機構を備えた場合について説明する図である。 複数の測定用ポートを備えた場合について説明する図である。 複数の測定用ポートの配置例について説明する図である。
[本願発明の実施形態の説明]
最初に本願発明の実施態様を列記して説明する。
(1)本願の光学測定装置は、光源と、前記光源からの光を入射して伝搬して測定対象物に対して照射すると共に、前記光の照射による前記測定対象物からの測定光を入射して伝搬する測定用ポートと、前記光源からの光を入射して、補正光として伝搬する補正用ポートと、前記測定用ポートからの測定光及び前記補正用ポートからの補正光を受光して分析を行う分析器と、前記測定用ポートからの測定光及び前記補正用ポートからの補正光のうちの一方からの光を選択して前記分析器に対して伝搬させるポート切替機構と、を有することを特徴とする。
上記の光学測定装置によれば、測定用ポート及び補正用ポートに対して、光源からの光をそれぞれ入射させて伝搬する。そして、ポート切替機構において、測定用ポート及び補正用ポートの一方からの光を選択して分析器に対して伝搬させる。このように光源からの光を2つに分岐して伝搬させることで、分析器での測定光の補正に用いる補正光と測定対象物の測定に用いられる光源からの光との差をより小さくすることが可能となるため、光学測定装置における分析精度が向上する。
(2)また、本願発明は上述の(1)に記載の光学測定装置において、前記測定対象物は試料溶液に含まれ、前記補正用ポートは、前記光源から入射した光を、前記試料溶液と同じ種類の液体が投入されたセルと、前記セルの温度を制御する温度制御機構とを備え、前記補正用ポートにおいて、前記温度制御機構によって温度が制御されたセルに対して前記光源から入射した光を透過させた後、前記ポート切替機構まで伝搬させる態様とすることができる。
液体中を透過する光の透過率が試料溶液の温度によって変化するため、分析精度に影響を与える可能性がある。これに対して、上記の構成を備えることで、温度制御機構によって温度制御を行った液体を通過した光を補正光として用いることができるため、分析精度の向上が図られる。
(3)また、本願発明は上述の(1),(2)に記載の光学測定装置において、前記試料溶液の温度を測定する温度センサをさらに備え、前記温度制御機構は、前記温度センサにより測定された温度となるよう前記セルの温度を制御する態様とすることができる。
上記のように、温度センサにより測定された温度に基づいて温度制御機構によるセルの温度制御を行う構成とすることで、セル内の液体の温度がより試料溶液に近付くように制御することができるため、分析精度がさらに向上する。
(4)また、本願発明は上述の(1)〜(3)に記載の光学測定装置において、前記補正用ポートは、前記補正用ポート内を伝搬する光を減衰させる光減衰機構をさらに備える態様とすることができる。
測定対象物が含まれる気体又は液体等の影響を受けて、光源からの光が減衰した状態で測定対象物に到達する可能性がある。これに対して、上記のように光減衰機構をさらに備えることで、測定光に対して適切な補正光を準備することが可能となり、分析精度がさらに向上する。
(5)また、本願発明は上述の(1)〜(4)に記載の光学測定装置において、前記光源からの光を前記補正用ポートに入射するための入射端の位置が変更可能である態様とすることができる。
上記のように、光源からの光を補正用ポートに入射するための入射端の位置が変更可能な構成とすることで、補正用ポートに入射する光の光量自体を制御可能となり、分析精度を向上させるためのさらなる調整が可能となる。
(6)また、本願発明は上述の(1)〜(5)に記載の光学測定装置において、前記測定用ポートを複数有し、前記分析器は、前記複数の測定用ポートからの測定光及び前記補正用ポートからの補正光を受光して分析を行い、前記ポート切替機構は、前記複数の測定用ポートからの測定光及び前記補正用ポートからの補正光のうちのいずれかの光を選択して前記分析器に対して伝搬させる態様とすることができる。
上記のように、複数の測定用ポートを備えた構成とすることで、補正用ポートに入射する光を利用して分析器での複数の測定用ポートを用いた分析においても、測定光の補正に用いる補正光と測定対象物の測定に用いられる光源からの光との差をより小さくすることが可能となる。
[本願発明の実施形態の詳細]
本発明に係る光学測定装置の具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
図1は、本発明の実施形態に係る光学測定装置の概略構成図である。図1に示すように、光学測定装置1は、光源10と、光プローブ20と、ポート切替スイッチ30(ポート切替機構)と、分析器40と、を含んで構成される。光源10と光プローブ20との間は第1測定用光伝送体51により、光プローブ20とポート切替スイッチ30との間は第2測定用光伝送体52により光学的に接続される。第1測定用光伝送体51、光プローブ20及び第2測定用光伝送体52によって、測定用ポートが構成される。また、光プローブ20とポート切替スイッチ30との間は、測定用ポートとは別に補正用光伝送体55によって接続される。補正用光伝送体55によって補正用ポートが構成される。補正用ポートとは、測定用ポートを用いて得られる測定対象物から出射される光(測定光)の分析を行う際に用いる補正光を取得するためのポートである。さらに、ポート切替スイッチ30と分析器40との間は、分析器用光伝送体57によって接続される。装置間及び/又は部材間の接続にはコネクタ等が用いられる。
光学測定装置1による測定対象物の種類は特に限定されないが、測定対象物が気体中又は液体中の物質である場合、本実施形態の光学測定装置1による測定を好適に行うことができる。本実施形態では、測定対象物が液体(試料溶液O)中の物質である場合について説明する。
光源10は、測定対象物に係る測定に用いられる光を出射する。光源10から出射する光の波長は特に限定されず、可視光、赤外光等を選択することができるが、近赤外光を好適に用いることができる。ここで、近赤外光とは、900nm〜2500nmの波長帯域の光を指す。光源10の種類は特に限定されず、例えば、ハロゲンランプ等を用いることができる。また、光源10は、パルス光を出射するような構成であってもよい。さらに、光源10としてスーパーコンティニューム(Supercontinuum)光源を用いることもできる。その他、LED光源やSLD光源を用いることも可能である。
光プローブ20は、第1測定用光伝送体51を介して光源10に対して接続され、第1測定用光伝送体51を経た光源10からの光を導波して測定対象物が含まれる(混合されている)試料溶液Oに対して出射する。また、光プローブ20は、光源10からの光を照射した測定対象物からの光(測定光)を入射し、第2測定用光伝送体52を経てポート切替スイッチ30に向けて導波する機能を有する。液体試料に含まれる測定対象物の測定を行う場合、図1に示すように、試料溶液O内に光プローブ20の先端を導入することで、測定が行われる。
光プローブ20の構成は特に限定されないが、第1測定用光伝送体51からの光を伝搬する入力側光伝送媒体と、第2測定用光伝送体52に対して光を伝搬する出力側光伝送媒体と、を備え、入力側光伝送媒体からの光を測定対象物に対して照射して測定対象物からの光を出力側光伝送媒体に入射させる機構と、を有する場合が一般的である。
ポート切替スイッチ30は、分析器40に入射させる光を切り替える機能を有する。ポート切替スイッチ30は、例えば、光スイッチや光カプラ等によって構成することができる。ポート切替スイッチ30による入射させる光の切り替えについては後述する。
分析器40は、ポート切替スイッチ30の後段に設けられた分析器用光伝送体57を介して伝搬された光を受光して測定を行う機能を有する。具体的には、分析器40は、分析器用光伝送体57を導波した光を波長に応じて分光する分光部と、2次元配列された複数の受光センサから構成され、分光部により分光された光を受光するセンサ部と、を含んで構成される。センサ部は、MCT、InSb、InGaAs、InGaAs/GaAsSbの量子井戸型センサ等を用いることが出来る。上記のように、2次元センサと分光部からなる構成を採用することにより、従来のポイントセンサを用いる場合に比べて、短時間での測定が可能となる。また、センサにInGaAs/GaAsSbの量子井戸タイプを用いることにより、比較的安価で高精度の計測性能を実現することが出来る。なお、分析器50の構成は上記に限定されるものではなく、適宜変更することができる。
第1測定用光伝送体51、第2測定用光伝送体52、補正用光伝送体55、及び分析器用光伝送体57等の光伝送体としては、それぞれ光ファイバ又はガラスロッド等を用いることができる。光ファイバを光伝送体として用いる場合、石英ガラスファイバが好適に用いられる。この場合は、近赤外光のうち長波長側である2500nmまでを低損失で伝送することが可能となる。また、OHフリーファイバや低OHファイバであればさらに好ましい。これらの光ファイバは、波長1400nm帯及び波長1900nm帯にあるOH由来の大きな吸収帯域を回避できる。したがって、分析器40におけるスペクトル解析において近赤外の波長帯を広く有効に活用できる。
なお、本実施形態の光プローブ20には、第1測定用光伝送体51からの光を伝搬する入力側光伝送媒体と、第2測定用光伝送体52に対して光を伝搬する出力側光伝送媒体と、を有する。これらの光伝送媒体についても、光伝送体と同様に光ファイバ又はガラスロッド等を用いることができる。
上記の光学測定装置1を用いて測定対象物の分析を行う際には、一般的に、任意の波長の光を測定対象物に照射し、測定対象物から反射(正反射/拡散反射)又は透過してきた光(以下、測定光とする)を、分析器40で受光し、物質の解析を行う手法が一般的である。測定対象物に含まれる特定の物質が光源10からの光に作用し、測定光に変化を発生させる。光源10からの光と測定光とを比較することで、測定対象物に含まれる特定の物質の状態を把握することが可能となる。ただし、この手法には、測定対象物の分析精度に影響を及ぼす要素が複数含まれる。
例えば、光源10から光の光量変動は、測定対象物の分析精度に影響を与える可能性がある。また、光源10からの光の時間変動や波長変動による変動も誤差要因となる。したがって、測定対象物を測定する直前に、基準となる光源10からの光の測定を実施する方法が用いられる。ただし、その場合にも基準となる光源10からの光を測定するタイミングと、測定対象物を測定するタイミングとの間で、光源10から光の光量や波長分布に差異が生じる可能性は考えられる。したがって、測定対象物の解析を行う際に時間変動の影響を受ける可能性がある。
また、光学測定装置1のように光プローブ20を用いた測定を行う場合、測定対象物を測定するための開口部が小さい場合がある。その場合、開口部の清掃に時間を要し、測定対象物を含む試料溶液Oの環境条件(温度や気圧など)の変動が、光源10の光の特性に影響を及ぼすことも考えらえる。特に、光源10が広い波長帯域の光を出射する場合、波長によって影響を受ける度合いが変わる可能性もあるため、分析精度に対して影響を与える可能性が考えられる。
そこで、本実施形態に係る光学測定装置1では、光源10からの光を測定用ポートと補正用ポートとに分けて伝搬させ、ポート切替スイッチ30を用いて光路を切り替えることで、測定用ポートを伝搬した光の変動を、補正用ポートを伝搬した光(補正光)を用いて補正することを特徴とする。
具体的には、互いに異なるポート(測定用ポート、補正用ポート)を構成する2つの光伝送体である第1測定用光伝送体51及び補正用光伝送体55に対して、光源10からの光を入射させる。第1測定用光伝送体51は測定用ポートを構成する光伝送体であり、第1測定用光伝送体51に入射した光源10からの光は、光プローブ20及び第2測定用光伝送体52を伝搬してポート切替スイッチ30に到達する。また、補正用光伝送体55は補正用ポートを構成する光伝送体であり、補正用光伝送体55に入射した光源10からの光は、補正用光伝送体55を伝搬してポート切替スイッチ30に到達する。このように光源10からの光を2分岐化することで、分析器40における補正用の光の測定を迅速に行うことを可能にすると共に、測定光の補正に用いる補正光と測定対象物の測定に用いる光源10からの光との差をより小さくすることができる。これにより、光学測定装置1における分析精度が向上する。
なお、光源10からの光を互いに異なる2つのポートに入射させるために、第1測定用光伝送体51及び補正用光伝送体55の前段で光源10からの光を光カプラ等で2分岐させる構成とすることもできる。しかしながら、光カプラを用いて光を分岐させる場合、分岐後の光の分岐比が1:1とならない場合がある。また、光カプラの分岐特性から、波長特性でのロスの傾向が真逆になる。したがって、2つのポート間での光量変動が固定化できないため、分析精度が低下する可能性が考えられる。したがって、光源10からの光を互いに異なる2つのポートに対して直接入射させる構成を備えることで、光源10からの光を測定対象物からの測定光に対する補正光としても用いることができ、分析精度が向上する。また、光カプラを用いた光の分岐を行った上で、2つのポートの光量を同じにしようとすると、NDフィルタ等の光減衰器を挿入することでの調整が必要となるため、装置に必要な装置点数が増加する。また、光カプラ及び光減衰器での光のロスが発生することを考慮すると、光源10からの光の出力を大きくする必要がある。一方、光学測定装置1では、光カプラ等の光学部品を設けない構成とすることで、光源10からの光のロスさせることなく2つのポートに対して入射させることができる。
上記の光学測定装置1のように2つのポート(測定用ポート、補正用ポート)を利用した場合の効果について実施例を参照して説明する。図2は、上記のように、光源10からの光を2つのポートに含まれる光伝送体に対して個別に入射させる構成とした場合に、2つの光伝送体のそれぞれに入射した光の各波長における出力(光強度)の分布を示したものである。互いに異なる光伝送体に対して個別に光源10からの光を入射した場合、図2に示すように、2つの光伝送体からの出力強度の差異が十分小さくなることが確認できた。したがって、測定光の補正に用いる光源10からの光と測定対象物の測定に用いる光との差をより小さくすることができ、補正用ポートを伝搬した補正光を測定光の分析に用いることで、分析精度が向上すると考えられる。
また、光源10からの光を2つのポートに含まれる光伝送体に対して個別に入射させる構成とした場合には、光路中で2つに分岐する場合と比較して、測定光の状況に応じた補正光の微調整を柔軟に行うこともできる。詳細は後述するが、試料対象物及びその周辺の状況に応じて、光源10からの光と測定対象物に到達する光とに差異が出てくる場合がある。この場合にも補正に用いる光に係る調整を容易に行うことができるため、より高い精度での分析を行うことができる。
上記の光学測定装置1による具体的な測定方法について説明する。図3は、光学測定装置1による測定方法の一例を示したものである。図3に示す測定方法では、測定用ポートを用いた測定を行った後に補正用ポートを用いた測定を行う。具体的には、まず、ポート切替スイッチ30により、測定用ポートを利用した測定ができるように切り替える(S01)。その後、測定を行い、測定用ポートからの測定光に係る測定を行う(S02)。このとき、光源10から測定用ポートの第1測定用光伝送体51に入射した光は、第1測定用光伝送体51から光プローブ20内に入射される。その後、光プローブ20内では、入力側光伝送媒体を伝搬した光が試料溶液O中の測定対象物に対して照射され、これに対して測定対象物から出射される光が出力側光伝送媒体に入射し、第2測定用光伝送体52内を伝搬してポート切替スイッチ30に入射する。ポート切替スイッチ30でのポート方向は、測定用ポートからの光が分析器40に対して出射される状態に設定されているため、第2測定用光伝送体52内を伝搬した光が分析器40で受光される。
なお、光源10からは、補正用ポートの補正用光伝送体55にも光が入射しているため、補正用光伝送体55を伝搬した光がポート切替スイッチ30に入射している。しかしながら、測定光の測定時には、測定用ポートと分析器40とが光学的に結合した状態になっているため、補正用ポートからの光は、分析器40に結合されない。
測定光の測定が終わった後、ポート切替スイッチ30のポートが切り替えられ、補正用ポートと分析器40とが結合される(S03)。これにより、補正用ポートの補正用光伝送体55を伝搬する光が分析器40に入射するため、分析器40において受光される(S04)。ポート切替スイッチ30におけるポートの切り替えのタイミングについては、例えば、分析器40からの出力信号を用いてタイミングを制御することができる。また、ポート切替スイッチ30は任意の周期で自動切替する構成としてもよい。測定用ポートからの測定光と補正用ポートからの光とを同時に分析器40に対して入射させる構成とならない範囲で、ポート切替スイッチ30におけるポートの切り替え制御は適宜変更することができる。
なお、図3に示す測定方法では、測定光の検出(S02)と補正光の検出(S04)とが一対になっていたが、測定方法及び順序は変更することができる。例えば、図4に示すように、補正用ポートへの切り替え及び補正光の検出(S11、S12)、測定用ポートへの切り替え及び測定光の検出(S13、S14)、補正用ポートへの切り替え及び補正光の検出(S15、S16)を行うことで、2回の補正光の検出の間に1回の測定光の検出を行い、これにより得られた結果を1つのデータセットとして分析を行う構成とすることもできる。
次に、本実施形態に係る光学測定装置1の変形例について説明する。ここでは、補正用ポートに対して種々の変形を加えた例について説明する。
まず、温度に係る補正を行う例について説明する。光学測定装置1による測定対象物は、気中内物質又は液体内物質である場合が多い。したがって、光プローブ20による測定は、測定対象物が含まれる気体内又は液体内に投入して行われることが多い。ここで、光プローブ20を用いて液体内の測定対象物に係る測定を行う場合、液体の温度が液体を透過する光の透過率に影響を与え分析精度が低下することが考えられる。
そこで、図5の光学測定装置1Aのように、補正用ポートの補正用光伝送体55が2つの第1補正用光伝送体55Aと第2補正用光伝送体55Bとを含む構成とし、第1補正用光伝送体55Aと第2補正用光伝送体55Bとの間に、水溶液の温度と同等の温度に設定したセル61を配置する構成としている。セル61内には、純水又は測定対象物が含まれる試料溶液Oと同じ種類の水溶液が充填されている。第1補正用光伝送体55Aのセル61側端部には入力側集光レンズ62が設けられる。また、第2補正用光伝送体55Bのセル61側端部には出力側集光レンズ63が設けられる。
セル61は温度制御機構64によって温度制御される。温度制御機構64による温度制御は、試料溶液Oの設定温度に基づいて独立して制御する構成としてもよい。また、図5に示すように、測定対象物が含まれる試料溶液Oの実温度を温度センサ64Aにより測定し、温度センサ64Aによる測定温度を制御温度としてセル61内の温度をリアルタイム制御する構成とすると、セル61内の液体の温度を試料溶液Oの温度に対応した温度とすることができるため、セル61を用いることによる分析精度の改善効果がさらに高められる。セル61内の液体の温度と試料溶液Oの温度との温度差がより小さいほど、補正光を用いることによる分析精度の向上効果は高められるが、温度差を±1℃以下程度とすると、温度差に由来する光の透過率の差が十分に小さくなり、透過率の差の影響を無視することが可能となる。
セル61の温度制御に関しては、図6に示す複数のセルを用いた制御例も考えられる。図6では、任意の間隔毎(例えば、0.2℃毎)に互いに異なる温度になるように温度制御された複数のセル群61,61,…61群を準備した構成を示している。このセル群においては、隣接するセルの温度影響を受けないように、隣接するセルの間には断熱層65が設けられることが好ましい。このセル群は、入力側集光レンズ62と出力側集光レンズ63とを結ぶ線に対して直交する方向に移動可能な構成とされる。そして、温度センサ64Aからの情報等に基づいてセル群が移動することで、測定対象物を含む試料溶液Oの水温にほぼ近い温度に対応した温度に制御されているセルが入力側集光レンズ62と出力側集光レンズ63とを結ぶ線上に配置されるようにセル群が移動することで、補正光として試料溶液Oの温度とほぼ同等な温度のセル内の液体を通過する光を利用することができる。図6に示す複数のセルを用いた制御例は、測定対象物を含む試料溶液Oの温度と、補正用ポートに設けられたセル内の液体の温度との乖離が大きい場合に、補正用ポートにおいて補正光の検出の際に用いるセル内の液体の温度をより迅速に測定対象物を含む試料溶液Oの温度に近づけることが可能となる。
次に、光量に係る補正を行う例について説明する。光学測定装置1による測定対象物の測定を行う場合、測定対象物が含まれる気体又は液体等の影響を受けて、光源10からの光が減衰した状態で測定対象物に到達する可能性がある。この場合、光源10からの光を補正用ポートに入射して伝搬させて得られる補正光が、測定対象物に対して照射させる光よりも光量が大きくなり、分析精度に影響を与える可能性がある。
そこで、図7の光学測定装置1Bのように、補正用ポートの補正用光伝送体55が2つの第1補正用光伝送体55Aと第2補正用光伝送体55Bとを含む構成とし、第1補正用光伝送体55Aと第2補正用光伝送体55Bとの間に、光減衰機構70(光減衰手段)を設ける構成とすることで、補正光の強度を測定用ポート側に対応させる構成を用いることができる。図7に示すように、光減衰機構70は、第1補正用光伝送体55Aのセル61側端部に設けられた入力側集光レンズ62と、第2補正用光伝送体55Bのセル61側端部に設けられた出力側集光レンズ63との間に設けられる。光減衰機構70としては、例えばフィルタ等を用いることができるが、これに限定されない。このように、光減衰機構70を用いて補正光に対して光量に係る調整を行うことで、分析精度の改善効果がさらに高められる。
なお、光減衰機構70を設ける場合には、補正用光伝送体55に入射した光源10からの光をポート切替スイッチ30にまで適切に伝搬できるようコネクタ等による光学的な結合を確保する必要がある。
また、補正用ポートの中段に設ける光学測定装置1Bの構成に代えて、光減衰機構70を補正用光伝送体55の前段又は後段に設けることもできる。
さらに、光減衰機構70に代えて補正用光伝送体55の配置を変更して補正光の強度を制御する構成も考えられる。例えば、補正用光伝送体55の光源10側の端部(入射端)を、第1補正用光伝送体55Aの光源10側の端部よりも離間して配置すると、第1補正用光伝送体55Aより光量が低下した状態で光源10からの光が補正用光伝送体55へ入射する。したがって、補正用光伝送体55の光源10側の端部の位置を調整する手段を設けることで、補正光の光量に係る調整を行うことも可能となる。この場合、端部の位置の調整は比較的容易であるため、補正光の光量の微調整が可能となることも考えられる。また、第1補正用光伝送体55Aの光源10側の端部の位置と、第1測定用光伝送体51の光源10側の端部の位置との一方又は両方を移動させることで、2つのポートに入射する光の光量を調整することができる。したがって、本実施形態に係る光学測定装置では、従来のNDフィルタ等の光減衰器を用いた光量の調整と比較して、2つのポートに入射する光の光量の調整を容易に行うことが可能となる。
次に、複数の測定用ポートを備えた光学測定装置の例について説明する。図8の光学測定装置1Cは、複数の光プローブ20A〜20Cを用いた測定が可能な装置となっている。
複数の光プローブ20A〜20Cは互いに異なる測定用ポートに設けられている。すなわち、第1測定用光伝送体51A、光プローブ20A及び第2測定用光伝送体52Aによって、第1の測定用ポートが設けられている。同様に、第1測定用光伝送体51B、光プローブ20B及び第2測定用光伝送体52Bによって、第2の測定用ポートが設けられ、第1測定用光伝送体51C、光プローブ20C及び第2測定用光伝送体52Cによって、第3の測定用ポートが設けられている。測定用ポートの数は当然ながら3より多くてもよい。
補正用ポート及び複数の測定用ポートの配置は適宜変更することができるが、補正用ポート及び複数の測定用ポートに対して光源10からの光が均等に入射するような配置とすることが好ましい。具体的には、図9に示すように、光源10側の光伝送体(補正用光伝送体55及び第1測定用光伝送体51A〜51C)は、補正用光伝送体55を中心とし、その周囲に第1測定用光伝送体51A〜51C等が配置される構成とすることが好ましい。光源10がランプのように光量が潤沢な点光源である場合、図9に示す配置とすることで、光源10からの光を均等に導入することが可能である。また、光源10の光軸と、補正用光伝送体55の光軸とを一致させておくことが好ましい。また、光源10の光軸に対応させて補正用光伝送体55の光軸を配置し、その周辺に測定用ポートの光伝送体を配置する構成とすることで、光量の調整も容易となる。
なお、光学測定装置1Cでは、複数の測定用ポートの何れかに係る測定と、補正用ポートの測定を交互に行うことで、他の光学測定装置1,1A,1Bと同様の分析精度を実現することができる。すなわち、ポート切替スイッチ30は、複数の測定用ポートからの測定光及び補正用ポートからの補正光のうちのいずれかの光を選択して分析器40に対して伝搬させる構成とし、その順序を制御することで、複数の測定用ポートを用いた分析を行うことができる。
以上、本発明の実施形態に係る光学測定装置について説明したが、本発明に係る光学測定装置は上記実施形態に限定されず、種々の変更を行うことができる。
例えば、上記実施形態の光プローブを含む光学測定装置1では、測定に近赤外光を用いることを前提としていたが、測定に用いる光の波長(波長帯域)は特に限定されない。また、測定に用いる光の波長は単一波長でも複数波長でもよい。
また、光学測定装置1において用いられた光プローブ20について、その形状等は適宜変更できる。
1,1A,1B…光学測定装置、10…光源、20…光プローブ、30…ポート切替スイッチ、40…分析器、51…第1測定用光伝送体、52…第2測定用光伝送体、55…補正用光伝送体、57…分析器用光伝送体、61…セル、64…温度制御機構、70…光減衰機構。

Claims (6)

  1. 光源と、
    前記光源からの光を入射して伝搬して測定対象物に対して照射すると共に、前記光の照射による前記測定対象物からの測定光を入射して伝搬する測定用ポートと、
    前記光源からの光を入射して、補正光として伝搬する補正用ポートと、
    前記測定用ポートからの測定光及び前記補正用ポートからの補正光を受光して分析を行う分析器と、
    前記測定用ポートからの測定光及び前記補正用ポートからの補正光のうちの一方からの光を選択して前記分析器に対して伝搬させるポート切替機構と、
    を有する光学測定装置。
  2. 前記測定対象物は試料溶液に含まれ、
    前記補正用ポートは、前記光源から入射した光を、前記試料溶液と同じ種類の液体が投入されたセルと、前記セルの温度を制御する温度制御機構とを備え、
    前記補正用ポートにおいて、前記温度制御機構によって温度が制御されたセルに対して前記光源から入射した光を透過させた後、前記ポート切替機構まで伝搬させる請求項1に記載の光学測定装置。
  3. 前記試料溶液の温度を測定する温度センサをさらに備え、
    前記温度制御機構は、前記温度センサにより測定された温度となるよう前記セルの温度を制御する請求項2に記載の光学測定装置。
  4. 前記補正用ポートは、前記補正用ポート内を伝搬する光を減衰させる光減衰機構をさらに備える請求項1〜3のいずれか一項に記載の光学測定装置。
  5. 前記光源からの光を前記補正用ポートに入射するための入射端の位置が変更可能である請求項1〜4のいずれか一項に記載の光学測定装置。
  6. 前記測定用ポートを複数有し、
    前記分析器は、前記複数の測定用ポートからの測定光及び前記補正用ポートからの補正光を受光して分析を行い、
    前記ポート切替機構は、前記複数の測定用ポートからの測定光及び前記補正用ポートからの補正光のうちのいずれかの光を選択して前記分析器に対して伝搬させる請求項1〜5のいずれか一項に記載の光学測定装置。
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