JP2017093764A - 遊技機 - Google Patents
遊技機 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2017093764A JP2017093764A JP2015228275A JP2015228275A JP2017093764A JP 2017093764 A JP2017093764 A JP 2017093764A JP 2015228275 A JP2015228275 A JP 2015228275A JP 2015228275 A JP2015228275 A JP 2015228275A JP 2017093764 A JP2017093764 A JP 2017093764A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- lottery
- art2
- winning
- replay
- winning combination
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Game Rules And Presentations Of Slot Machines (AREA)
Abstract
【課題】ATの抽籤が内部当籤役や乱数値に基づいて行われる遊技機であっても、遊技者の技量によってATの抽籤の当籤確率を異ならせることで、遊技者を飽きさせることのない遊技機を提供する。
【解決手段】パチスロ機の副制御回路は、タイマーを備え、このタイマーは、リプレイ(通常リプ、リプレイ1〜5)の入賞が判定されてから、スタートスイッチによりスタートレバーの操作が検出されるまでの時間を計測する。そして、サブCPUは、通常状態に比べて遊技者にとって有利な有利状態に関する抽籤を行う。この抽籤は、サブROMに格納され、抽籤の当籤確率が異なる複数種類の抽籤テーブル(高確率抽籤テーブル、低確率抽籤テーブル)のうち、タイマーにより計測された時間に応じて決定されたテーブルを参照して行われる。
【選択図】図32
【解決手段】パチスロ機の副制御回路は、タイマーを備え、このタイマーは、リプレイ(通常リプ、リプレイ1〜5)の入賞が判定されてから、スタートスイッチによりスタートレバーの操作が検出されるまでの時間を計測する。そして、サブCPUは、通常状態に比べて遊技者にとって有利な有利状態に関する抽籤を行う。この抽籤は、サブROMに格納され、抽籤の当籤確率が異なる複数種類の抽籤テーブル(高確率抽籤テーブル、低確率抽籤テーブル)のうち、タイマーにより計測された時間に応じて決定されたテーブルを参照して行われる。
【選択図】図32
Description
本発明は、パチスロ機などの遊技機に関する。
従来、遊技者により、メダルやコインなどの遊技媒体が投入(以下、「投入操作」という。)され、スタートレバーが操作(以下、「開始操作」という。)されると、複数の図柄がそれぞれの表面に配された複数のリールの回転が開始し、ストップボタンが操作(以下、「停止操作」という。)されると、複数のリールの回転が停止し、その結果表示された図柄の組合せに応じて特典が付与される、いわゆるパチスロ機と称される遊技機が知られている。
このような遊技機においては、開始操作をスタートスイッチにより検出すると、乱数値を抽出して抽籤を行う(以下、この抽籤の結果を「内部当籤役」という。)とともに、ステッピングモータを駆動制御して複数のリールの回転を開始させる制御を行い、停止操作をストップスイッチにより検出すると、ステッピングモータを駆動制御し、内部当籤役に基づいて複数のリールの回転を停止させる制御を行う。
近年、内部当籤役に決定された役を取りこぼすことがないように、内部当籤役を成立させるための情報など遊技者にとって有利な情報を、遊技者に対して報知する遊技機が知られている(例えば、特許文献1参照)。このように遊技者が有利となるような情報を報知することを、一般にナビする(ナビを行う)などといい、ナビが行われる期間をAT(assist time)という。
しかしながら、これまで、ATの抽籤は、内部当籤役、遊技開始時の乱数抽籤による乱数値等に基づいて行われており、ATが行われるか否かは、運による要素が大きかった。そのため、長時間にわたって遊技を行っても、ATの抽籤に当籤しないこともあり得、ATの抽籤に全く当籤しない遊技者にとって、同じ機種の遊技機で再び遊技したいという意欲を削ぐ要因になり得た。
また、ATの抽籤においては、遊技者の技量が影響することがなく、熟練した遊技者にとって物足りない遊技機となっていた。
本発明は、このような要望に鑑みてなされたものであり、ATの抽籤が内部当籤役や乱数値に基づいて行われる遊技機であっても、遊技者の技量によってATの抽籤の当籤確率を異ならせることで、遊技者を飽きさせることのない遊技機を提供することを目的とする。
本発明に係る遊技機は、遊技を行う状態として、通常状態(例えば、ART非当籤中)と、前記通常状態に比べて遊技者にとって有利な有利状態(例えば、ART中)とを有する遊技機(例えば、パチスロ機1)であって、複数の図柄を複数列に変動表示する図柄表示手段(例えば、リール3L、3C、3R及び表示窓4L、4C、4R)と、遊技媒体の投入操作(例えば、遊技者によるメダルの投入、MAXベットボタン15Aの操作又は1BETボタン15Bの操作)を検出する投入操作検出手段(例えば、メダルセンサ35S、ベットスイッチ15S)と、所定数の前記遊技媒体の投入が検出された場合に(例えば、メダルセンサ35Sが遊技者によるメダルの投入を検出した場合、ベットスイッチ15SがMAXベットボタン15A又は1BETボタン15Bの操作を検出した場合、あるいは図21のS32で遊技媒体の自動投入処理が行われた場合)、開始操作を検出する開始操作検出手段(例えば、スタートスイッチ16S)と、前記開始操作検出手段により前記開始操作が検出されたことに基づいて、内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段(例えば、図20のS14)と、停止操作を検出する停止操作検出手段(例えば、ストップスイッチ17S)と、前記停止操作検出手段により前記停止操作が検出されたことに基づいて、前記図柄表示手段における図柄の変動表示の停止を制御する停止制御手段(例えば、図20のS21)と、前記停止制御手段により前記図柄表示手段における図柄の変動表示が停止された場合に、停止した図柄の組合せに基づいて役の入賞又は非入賞を判定する入賞判定手段(例えば、図20のS22)と、前記入賞判定手段により再遊技役の入賞が判定された場合、所定数の前記遊技媒体を自動投入する自動投入手段(例えば、図21のS32)と、前記有利状態に関する抽籤を行う抽籤手段(例えば、図28のS431〜S433、図32のS481〜S483、図32のS486〜S488)と、前記抽籤の当籤確率が異なる複数種類の抽籤情報(例えば、ART低確率抽籤テーブル、ART高確率抽籤テーブル)が格納される抽籤情報格納手段(例えば、サブROM82)と、前記入賞判定手段により再遊技役の入賞が判定されてから、前記開始操作検出手段により前記開始操作が検出されるまでの時間を計測する計測手段(例えば、図33のS503から図26のS402までの時間を計測するタイマー)と、を備え、前記抽籤手段は、前記抽籤情報格納手段に格納された複数種類の前記抽籤情報のうち、前記計測手段により計測された時間に応じて決定された抽籤情報を参照して前記抽籤を行う(例えば、図27の時間判別処理、図28のS431〜S433、図32のS481〜S483、図32のS486〜S488)ことを特徴とする遊技機である。
本発明に係る遊技機では、計測手段は、入賞判定手段により再遊技役の入賞が判定されてから、開始操作検出手段により開始操作が検出されるまでの時間を計測する。そして、通常状態に比べて遊技者にとって有利な有利状態に関する抽籤を行う抽籤手段は、抽籤情報格納手段に格納され、抽籤の当籤確率が異なる複数種類の抽籤情報のうち、計測手段により計測された時間に応じて決定された抽籤情報を参照して抽籤を行う。
これにより、本発明は、通常状態から、ATをはじめとした有利状態に関する抽籤に、遊技者の技量を影響させることができる。遊技者は、再遊技役に入賞した場合、入賞判定手段により再遊技役の入賞が判定されてから、開始操作検出手段により開始操作が検出されるまでの時間を調整することで、有利状態に関する抽籤の当籤確率を異ならせることができる。よって、本発明によれば、AT等の抽籤が内部当籤役や乱数値に基づいて行われる遊技機であっても、遊技者の技量によってAT等の抽籤の当籤確率を異ならせることで、遊技者を飽きさせることのない遊技機を提供できる。
例えば、抽籤手段が、計測手段により計測された時間が短い場合に有利状態に関する抽籤の当籤確率が高い抽籤情報を参照して抽籤を行う場合、遊技者に対し、再遊技役に入賞してから次遊技で開始操作を行うまでの時間を短縮することを促し得るため、遊技機の稼動率向上に繋がり得る。そして、いったん再遊技役に入賞すると、次の遊技で、有利状態に関する抽籤の当籤確率が高い状態に移ることができ、当該抽籤に当籤するという利益を得やすいため、遊技の興趣を高めることに繋がり得る。
一方、抽籤手段が、計測手段により計測された時間が短い場合に有利状態に関する抽籤の当籤確率が低い抽籤情報を参照して抽籤を行う場合、急いで遊技を進めようとする遊技者とそうでない遊技者との間で、役の入賞により付与される利益の格差を少なく抑えることが可能となる。よって、1日あたりの総遊技数が異なっていても、役の入賞により遊技者に付与される利益の差を小さく抑えることが可能となる。
また、本発明に係る遊技機において、前記自動投入手段による前記自動投入に伴い所定の効果音を所定時間出力する効果音出力手段(例えば、図33のS502)を更に備え、前記抽籤情報格納手段は、前記抽籤の当籤確率が第1確率である第1抽籤情報(例えば、ART低確率抽籤テーブル)、及び前記抽籤の当籤確率が前記第1確率よりも高い第2確率である第2抽籤情報(例えば、ART高確率抽籤テーブル)を含む複数種類の抽籤情報を格納し、前記抽籤手段は、前記計測手段により計測された時間が前記所定時間を超える場合、前記第1抽籤情報を参照して前記抽籤を行い、前記計測手段により計測された時間が前記所定時間の範囲内である場合、前記第2抽籤情報を参照して前記抽籤を行う(例えば、図27の時間判別処理、図28のS431〜S433、図32のS481〜S483、図32のS486〜S488)ことが好ましい。
これにより、遊技者は、再遊技役に入賞した場合、効果音の出力が続いている間か、終わったかによって、開始操作するタイミングを合わせることで、有利状態に関する抽籤の当籤確率を異ならせることができる。
また、遊技者は、再遊技役に入賞した場合、効果音の出力が続いている間に開始操作するだけで、有利状態に関する抽籤の当籤確率を高くすることができる。本発明は、遊技者に対し、再遊技役に入賞してから次遊技で開始操作を行うまでの時間を短縮することを促し得るため、遊技機の稼動率向上に繋がり得る。そして、いったん再遊技役に入賞すると、次の遊技で、有利状態に関する抽籤の当籤確率が高い状態に移ることができ、当該抽籤に当籤するという利益を得やすいため、遊技の興趣を高めることに繋がり得る。
また、本発明に係る遊技機において、前記自動投入手段による前記自動投入に伴い所定の効果音を所定時間出力する効果音出力手段(例えば、図33のS502)を更に備え、前記抽籤情報格納手段は、前記抽籤の当籤確率が第1確率である第1抽籤情報、及び前記抽籤の当籤確率が前記第1確率よりも高い第2確率である第2抽籤情報を含む複数種類の抽籤情報を格納し、前記抽籤手段は、前記計測手段により計測された時間が前記所定時間を超える場合、前記第2抽籤情報を参照して前記抽籤を行い、前記計測手段により計測された時間が前記所定時間の範囲内である場合、前記第1抽籤情報を参照して前記抽籤を行う態様であってもよい。
これにより、急いで遊技を進めようとする遊技者とそうでない遊技者との間で、役の入賞により付与される利益の格差を少なく抑えることが可能となる。よって、1日あたりの総遊技数が異なっていても、役の入賞により遊技者に付与される利益の差を小さく抑えることが可能となる。
本発明によれば、AT等の抽籤が内部当籤役や乱数値に基づいて行われる遊技機であっても、遊技者の技量によってAT等の抽籤の当籤確率を異ならせることで、遊技者を飽きさせることのない遊技機を提供できる。
[パチスロ機の機能フロー]
まず、図1を参照して、本実施形態におけるパチスロ機1の主要な構成について説明する。図1は、本実施形態におけるパチスロ機1の機能フローを示す図である。パチスロ機1では、図1に示した各手段が必要な処理を実行し、各々が担う機能が発揮されることにより、遊技者による遊技の実行を可能としている。
まず、図1を参照して、本実施形態におけるパチスロ機1の主要な構成について説明する。図1は、本実施形態におけるパチスロ機1の機能フローを示す図である。パチスロ機1では、図1に示した各手段が必要な処理を実行し、各々が担う機能が発揮されることにより、遊技者による遊技の実行を可能としている。
<投入操作検出手段>
投入操作検出手段は、遊技者によるメダルやコインなどの遊技媒体の投入操作を検出する。投入操作は、所定数の遊技媒体(例えば、3枚のメダル)を投入することのほか、MAXベットボタン15Aの操作又は1BETボタン15Bの操作も含む。所定数の遊技媒体の投入操作が検出されると、後述する開始操作検出手段による開始操作の検出が許可される。また、後述するMAXベットボタン15Aの操作又は1BETボタン15Bの操作が検出されることによっても、開始操作検出手段による開始操作の検出が許可される。
投入操作検出手段は、遊技者によるメダルやコインなどの遊技媒体の投入操作を検出する。投入操作は、所定数の遊技媒体(例えば、3枚のメダル)を投入することのほか、MAXベットボタン15Aの操作又は1BETボタン15Bの操作も含む。所定数の遊技媒体の投入操作が検出されると、後述する開始操作検出手段による開始操作の検出が許可される。また、後述するMAXベットボタン15Aの操作又は1BETボタン15Bの操作が検出されることによっても、開始操作検出手段による開始操作の検出が許可される。
また、後述する図柄表示手段において、予め定められた入賞ラインが有効化される(以下、有効化された入賞ラインを「有効ライン」という。)。本実施形態において、遊技者によるメダルの投入を検出するメダルセンサ35S及びメダルセンサ35Sからの信号を受信する主制御回路41は、投入操作検出手段を構成する。なお、検出可能な遊技媒体の種類は、メダルに限られるものはなく、コインやトークン、遊技球、若しくはこれらと同等の価値を有する電磁的遊技媒体などを含むものとする。
<開始操作検出手段>
開始操作検出手段は、遊技者による開始操作を検出する。開始操作が検出されると、後述する図柄表示手段による図柄の変動表示が開始される。また、後述する内部当籤役決定手段が内部当籤役を決定する際に用いられる乱数値が、予め定められた数値範囲内(例えば、0〜65535)から抽出される。また、後述する演出制御手段が演出を決定する際に用いられる演出用乱数値が、予め定められた数値範囲内(例えば、0〜32767)から抽出される。本実施形態において、遊技者によるスタートレバー16の操作を検出するスタートスイッチ16S及びスタートスイッチ16Sからの信号を受信する主制御回路41は、開始操作検出手段を構成する。なお、抽出される乱数値の種類、個数、数値範囲については、これに限られるものではなく、遊技において必要となる個数の乱数値を、所定の数値範囲内から抽出することができるものとする。
開始操作検出手段は、遊技者による開始操作を検出する。開始操作が検出されると、後述する図柄表示手段による図柄の変動表示が開始される。また、後述する内部当籤役決定手段が内部当籤役を決定する際に用いられる乱数値が、予め定められた数値範囲内(例えば、0〜65535)から抽出される。また、後述する演出制御手段が演出を決定する際に用いられる演出用乱数値が、予め定められた数値範囲内(例えば、0〜32767)から抽出される。本実施形態において、遊技者によるスタートレバー16の操作を検出するスタートスイッチ16S及びスタートスイッチ16Sからの信号を受信する主制御回路41は、開始操作検出手段を構成する。なお、抽出される乱数値の種類、個数、数値範囲については、これに限られるものではなく、遊技において必要となる個数の乱数値を、所定の数値範囲内から抽出することができるものとする。
<内部当籤役決定手段>
内部当籤役決定手段は、抽出された乱数値に基づいて抽籤を行い、予め定められた複数の役の中から内部当籤役を決定する。すなわち、内部当籤役の決定により、有効ラインに表示されることが許可される図柄の組合せが決定される。本実施形態において、各種のテーブルを参照し、抽出された乱数値に基づいて内部抽籤処理を実行する主制御回路41は、内部当籤役決定手段を構成する。なお、図柄の組合せの種別としては、メダルの払出、再遊技(リプレイ)の作動、ボーナスの作動などといった特典が遊技者に与えられる「入賞」に係るものと、それ以外のいわゆる「ハズレ」に係るものとが設けられている。
内部当籤役決定手段は、抽出された乱数値に基づいて抽籤を行い、予め定められた複数の役の中から内部当籤役を決定する。すなわち、内部当籤役の決定により、有効ラインに表示されることが許可される図柄の組合せが決定される。本実施形態において、各種のテーブルを参照し、抽出された乱数値に基づいて内部抽籤処理を実行する主制御回路41は、内部当籤役決定手段を構成する。なお、図柄の組合せの種別としては、メダルの払出、再遊技(リプレイ)の作動、ボーナスの作動などといった特典が遊技者に与えられる「入賞」に係るものと、それ以外のいわゆる「ハズレ」に係るものとが設けられている。
また、パチスロ機は、遊技の進行が停止される制御を行いうる。このような制御は、「ロック」(又は、「フリーズ」)と称される。なお、便宜上、遊技開始時に実行される遊技の進行が停止される制御を「遊技開始時ロック」と呼び、遊技終了時に実行される遊技の進行が停止される制御を「遊技終了時ロック」と呼ぶ。すなわち、「遊技開始時ロック」とは、スタートレバーが操作された後、予め定められた期間においては、ストップボタンへの操作が有効とならないという意味で遊技の進行が停止される制御であり、「遊技終了時ロック」とは、ストップボタンが操作された後、予め定められた期間においては、ベットボタンへの操作、若しくはスタートレバーへの操作が有効とならないという意味で遊技の進行が停止される制御である。もちろん、「ロック」の契機は、上記に限られるものではなく、例えば、スタートレバーが操作され、ストップボタンのいずれかが操作された後、予め定められた期間においては、その後の操作が有効とならない制御を行うこととしてもよい。
ここで、内部当籤役決定手段は、抽出した乱数値に基づいて抽籤を行い、内部当籤役に替えて、あるいは内部当籤役とともに、「ロック」を行うか否かを決定することができる。この場合、複数の乱数値を抽出しておき、そのうちの1つの乱数値に基づいて内部当籤役を決定し、他の1つの乱数値に基づいて「ロック」を行うか否かを決定することとしてもよい。
<図柄表示手段>
図柄表示手段は、複数の図柄を複数列に変動表示する。すなわち、開始操作検出手段により開始操作が検出されると、図柄の変動表示を開始し、後述する停止制御手段により停止制御が実行されると、図柄の変動表示を終了する。本実施形態において、複数のリール3L、3C、3R、及び表示窓4は、図柄表示手段を構成する。なお、図柄表示手段は、これに限られるものではなく、例えば、複数の図柄画像を複数列に変動表示する図柄画像表示手段(例えば、画像表示装置)などであってもよい。
図柄表示手段は、複数の図柄を複数列に変動表示する。すなわち、開始操作検出手段により開始操作が検出されると、図柄の変動表示を開始し、後述する停止制御手段により停止制御が実行されると、図柄の変動表示を終了する。本実施形態において、複数のリール3L、3C、3R、及び表示窓4は、図柄表示手段を構成する。なお、図柄表示手段は、これに限られるものではなく、例えば、複数の図柄画像を複数列に変動表示する図柄画像表示手段(例えば、画像表示装置)などであってもよい。
<停止操作検出手段>
停止操作検出手段は、遊技者による停止操作を検出する。停止操作が検出されると、後述する停止制御手段により図柄表示手段による図柄の変動表示が停止される。本実施形態において、遊技者によるストップボタン17L、17C、17Rの操作を検出するストップスイッチ17S及びストップスイッチ17Sからの信号を受信する主制御回路41は、停止操作検出手段を構成する。
停止操作検出手段は、遊技者による停止操作を検出する。停止操作が検出されると、後述する停止制御手段により図柄表示手段による図柄の変動表示が停止される。本実施形態において、遊技者によるストップボタン17L、17C、17Rの操作を検出するストップスイッチ17S及びストップスイッチ17Sからの信号を受信する主制御回路41は、停止操作検出手段を構成する。
なお、全てのリールが回転しているときに最初に行われるリールの停止操作を第1停止操作、第1停止操作の次に行われる停止操作を第2停止操作、第2停止操作の次に行われる停止操作を第3停止操作という。
<停止制御手段>
停止制御手段は、図柄表示手段における図柄の変動表示の停止を制御する。すなわち、停止操作検出手段により停止操作が検出されると、内部当籤役決定手段により決定された内部当籤役に応じて設定された停止制御情報に基づいて、図柄表示手段における図柄の変動表示を停止制御する。本実施形態において、遊技者によりストップボタン17L、17C、17Rが操作されると、各種の停止制御情報を参照し、対応するリール3L、3C、3Rの回転を停止制御するリール停止制御処理を実行する主制御回路41は、停止制御手段を構成する。
停止制御手段は、図柄表示手段における図柄の変動表示の停止を制御する。すなわち、停止操作検出手段により停止操作が検出されると、内部当籤役決定手段により決定された内部当籤役に応じて設定された停止制御情報に基づいて、図柄表示手段における図柄の変動表示を停止制御する。本実施形態において、遊技者によりストップボタン17L、17C、17Rが操作されると、各種の停止制御情報を参照し、対応するリール3L、3C、3Rの回転を停止制御するリール停止制御処理を実行する主制御回路41は、停止制御手段を構成する。
ここで、パチスロ機では、基本的に、ストップボタンが押されたときから規定時間(190msec又は75msec)内に、該当するリールの回転を停止する制御が行われる。本実施形態では、上記規定時間内でのリールの回転に伴って移動する図柄の数を「滑り駒数」と呼ぶ。規定期間が190msecである場合には、滑り駒数の最大数を図柄4個分に定め、規定期間が75msecである場合には、滑り駒数の最大数を図柄1個分に定める。なお、滑り駒数の最大数はこれらに限られるものではなく、適宜設定することができる。
停止制御手段は、内部当籤役の決定により、表示が許可されている図柄の組合せについては、上記規定時間を利用して、その図柄の組合せが有効ラインに沿って極力表示されるように最大滑り駒数の範囲でリールの回転を停止する。
その一方で、内部当籤役の決定により、表示が許可されていない図柄の組合せについては、上記規定時間を利用して、有効ラインに沿って表示されることがないように最大滑り駒数の範囲でリールの回転を停止する。
また、停止制御手段は、決定されている内部当籤役が、予め定められた停止操作順序(例えば、複数のストップボタンが操作された順番)に応じて表示される図柄の組合せを変動させるものであるときには、その予め定められた停止操作順序も参照して、該当するリールの回転を停止する制御を行う。
<入賞判定手段>
入賞判定手段は、図柄表示手段に表示された図柄の組合せに応じて、入賞があるか否かの判定を行う。すなわち、停止制御手段により図柄の変動表示が停止された場合に、有効ライン上に停止した図柄の組合せに基づいて役の入賞又は非入賞を判定する。本実施形態において、図柄組合せテーブルなどを参照し、図柄表示手段に表示された図柄の組合せに基づいて入賞検索処理を実行する主制御回路41は、入賞判定手段を構成する。
入賞判定手段は、図柄表示手段に表示された図柄の組合せに応じて、入賞があるか否かの判定を行う。すなわち、停止制御手段により図柄の変動表示が停止された場合に、有効ライン上に停止した図柄の組合せに基づいて役の入賞又は非入賞を判定する。本実施形態において、図柄組合せテーブルなどを参照し、図柄表示手段に表示された図柄の組合せに基づいて入賞検索処理を実行する主制御回路41は、入賞判定手段を構成する。
<利益付与手段>
利益付与手段は、入賞判定手段により入賞があると判定されると、入賞した図柄の組合せに応じた利益を付与する。すなわち、図柄表示手段に表示された図柄の組合せに応じて、対応する利益を遊技者に付与する。本実施形態において、入賞検索処理の結果に基づいてメダル払出処理などを実行する主制御回路41は、利益付与手段を構成する。なお、付与される利益が、副制御回路42の制御によって付与されるものである場合には、副制御回路42が、利益付与手段を構成する。
利益付与手段は、入賞判定手段により入賞があると判定されると、入賞した図柄の組合せに応じた利益を付与する。すなわち、図柄表示手段に表示された図柄の組合せに応じて、対応する利益を遊技者に付与する。本実施形態において、入賞検索処理の結果に基づいてメダル払出処理などを実行する主制御回路41は、利益付与手段を構成する。なお、付与される利益が、副制御回路42の制御によって付与されるものである場合には、副制御回路42が、利益付与手段を構成する。
ここで、利益付与手段により付与される利益としては、メダルの払出、今回の遊技と同じ数量の遊技媒体が自動で投入され、再度遊技を行えることとなる再遊技の作動、再遊技に係る内部当籤役の当籤確率が高くなる再遊技高確率状態(リプレイタイム)の作動、メダルの払出に係る内部当籤役の当籤確率が高くなる特別遊技状態(ボーナス)の作動、遊技者に適切な停止操作の情報を報知することにより、メダルの払出に係る内部当籤役の入賞確率が高くなる特定遊技状態(アシストタイム)の作動などを挙げることができる。なお、利益付与手段が付与する利益はこれに限られるものではない。
このように、パチスロ機においては、投入操作検出手段によって遊技者の投入操作が検出され、開始操作検出手段によって遊技者の開始操作が検出されると、内部当籤役決定手段によって内部当籤役などが決定されるとともに、図柄表示手段による図柄の変動表示が開始される。そして、停止操作検出手段によって遊技者の停止操作が検出されると、停止制御手段によって図柄表示手段による図柄の変動表示が停止制御され、図柄表示手段に表示された図柄の組合せが、入賞判定手段によって入賞に係る図柄の組合せであると判定されると、利益付与手段によってその図柄の組合せに応じた利益が付与される。以上のような一連の流れがパチスロ機における1回の遊技(単位遊技)として行われる。
<演出制御手段>
演出制御手段は、抽出された演出用乱数値と、その他の情報(例えば、内部当籤役に関する情報)とに基づいて抽籤を行い、複数種類の演出の中から今回実行するものを決定する。また、演出制御手段は、決定された演出が適切に実行されるように、後述する演出実行手段を制御する。本実施形態において、各種のテーブルを参照し、少なくとも抽出された演出用乱数値に基づいて演出内容を決定するとともに、決定された演出内容に従った演出を実行させる副制御回路42は、演出制御手段を構成する。なお、上述の「ロック」も演出の一態様であるとすることができる。この場合には、主制御回路41が、演出制御手段を構成する。
演出制御手段は、抽出された演出用乱数値と、その他の情報(例えば、内部当籤役に関する情報)とに基づいて抽籤を行い、複数種類の演出の中から今回実行するものを決定する。また、演出制御手段は、決定された演出が適切に実行されるように、後述する演出実行手段を制御する。本実施形態において、各種のテーブルを参照し、少なくとも抽出された演出用乱数値に基づいて演出内容を決定するとともに、決定された演出内容に従った演出を実行させる副制御回路42は、演出制御手段を構成する。なお、上述の「ロック」も演出の一態様であるとすることができる。この場合には、主制御回路41が、演出制御手段を構成する。
また、演出制御手段は、所定の報知条件が満たされると、遊技者に対して遊技に必要な情報(例えば、停止操作順序に関する情報や遊技履歴に関する情報)を報知するための演出を決定する。この場合、演出制御手段は、報知制御手段とも言いうる。
<演出実行手段>
演出実行手段は、演出制御手段により決定された演出を実行する。すなわち、視覚に訴える演出を実行する表示装置やランプ、聴覚に訴える演出を実行するスピーカ、触覚に訴える演出を実行する演出ボタンなどの演出に用いられる各種のデバイスを意味する。本実施形態において、液晶表示装置11、ランプ群21、スピーカ20L、20Rは、演出実行手段を構成する。なお、演出実行手段は、これらに限られるものではなく、例えば、パチスロ機の前面側から視認可能な位置に設けられる可動体(役物)であってもよいし、複数のリール(例えば、リール3L、3C、3R)を通常の図柄の変動表示態様とは異なる演出態様で変動表示させることによって演出を実行するものであってもよい。
演出実行手段は、演出制御手段により決定された演出を実行する。すなわち、視覚に訴える演出を実行する表示装置やランプ、聴覚に訴える演出を実行するスピーカ、触覚に訴える演出を実行する演出ボタンなどの演出に用いられる各種のデバイスを意味する。本実施形態において、液晶表示装置11、ランプ群21、スピーカ20L、20Rは、演出実行手段を構成する。なお、演出実行手段は、これらに限られるものではなく、例えば、パチスロ機の前面側から視認可能な位置に設けられる可動体(役物)であってもよいし、複数のリール(例えば、リール3L、3C、3R)を通常の図柄の変動表示態様とは異なる演出態様で変動表示させることによって演出を実行するものであってもよい。
また、演出実行手段は、演出制御手段によって、遊技者に対して遊技に必要な情報(例えば、停止操作順序に関する情報や遊技履歴に関する情報)を報知するための演出が決定された場合には、遊技者に対してその情報の報知を実行する。この場合、演出実行手段は、報知手段とも言いうる。
[パチスロ機の構造]
次に、図2〜図6を参照して、本実施形態におけるパチスロ機1の構造について説明する。
次に、図2〜図6を参照して、本実施形態におけるパチスロ機1の構造について説明する。
図2は、本実施形態のパチスロ機の外部構造を示す斜視図であり、図3は、本実施形態のパチスロ機において可動部品が初期位置にある状態のフロントパネルの状態の正面図であり、図4は、本実施形態のパチスロ機において可動部品が演出位置にある状態のフロントパネルの状態の正面図である。また、図5は、本実施形態のパチスロ機におけるフロントパネルの分解斜視図であり、図6は、本実施形態のパチスロ機の内部構造を示すものであり、フロントドアが開いた状態の正面図である。
このパチスロ機1は、コイン、メダル、遊技球又はトークンなどの他、遊技者に付与された、若しくは付与される遊技価値の情報を記憶したカードなどの遊技媒体を用いて遊技する遊技機であるが、以下ではメダルを用いるものとして説明する。
図2に示すように、パチスロ機1は、外装体2を備えている。外装体2は、リールや回路基板などを収容する本体であるキャビネット2aと、キャビネット2aに対して開閉可能に取り付けられるフロントドア2bとを有している。キャビネット2aの両側面には、把手7が設けられている(図2では一側面の把手7のみを示す)。この把手7は、パチスロ機1を運搬するときに手をかける凹部である。
フロントドア2bは、ドア本体9と、フロントパネル10と、表示装置の一具体例を示す液晶表示装置11(図3参照)と、腰部パネル12とを備えている。ドア本体9は、ヒンジ(不図示)を用いてキャビネット2aに開閉可能に取り付けられている。ヒンジは、パチスロ機1の前方からドア本体9を見た場合に、ドア本体9における左側の端部に設けられている。
また、図3に示すように、キャビネット2aの内部には、3つのリール3L、3C、3Rが横並びに設けられている。以下、各リール3L、3C、3Rを、それぞれ左リール3L、中リール3C、右リール3Rという。各リール3L、3C、3Rは、円筒状に形成されたリール本体と、リール本体の周面に装着された透光性のシート材を有している。シート材の表面には、複数(例えば21個)の図柄が周方向に沿って所定の間隔をあけて描かれている。
液晶表示装置11は、ドア本体9の上部に取り付けられており、映像の表示による演出を実行する。この液晶表示装置11は、3つのリール3L、3C、3Rに描かれた図柄を表示する表示窓4L、4C、4Rを含む表示部(表示画面)11aを備える。本実施形態では、表示窓4L、4C、4Rを含む表示部11aの全体を使って、映像の表示が行われ、演出が実行される。
表示窓4L、4C、4Rは、例えばアクリル板などの透明な部材で形成されている。この表示窓4L、4C、4Rは、正面(遊技者側)から見て、3つのリールの配置領域と重畳する位置に設けられ、且つ、3つのリールより手前(遊技者側)に位置するように設けられる。したがって、遊技者は、表示窓4L、4C、4Rを介して、表示窓4L、4C、4Rの背後に設けられた3つのリールを視認することができる。
本実施形態では、表示窓4L、4C、4Rは、その背後に設けられた対応するリールの回転が停止したとき、各リールに描かれた複数種類の図柄のうち、連続して配置された3つの図柄を表示できる大きさに設定されている。すなわち、表示窓4L、4C、4Rの枠内には、リール毎に上段、中段及び下段の各領域が設けられ、各領域に1個の図柄が表示される。そして、本実施形態では、左リール3Lの上段領域、中リール3Cの中段領域、及び、右リール3Rの下段領域を結ぶライン(クロスダウンライン)、及び左リール3Lの下段領域、中リール3Cの中段領域、及び、右リール3Rの上段領域を結ぶライン(クロスアップライン)を、入賞か否かの判定を行う入賞ラインとして定義する。
フロントパネル10は、ドア本体9の上部に取り付けられており、液晶表示装置11を覆う大きさに設定されている。このフロントパネル10は、液晶表示装置11の表示部11a側に重畳して配置され、液晶表示装置11の表示部11aを露出させるパネル開口101aを有する装飾枠101と、装飾枠101の前面を覆う保護カバー102(図2及び図5参照)とを有している。
図5に示すように、装飾枠101は、パネル開口101aを有する矩形の枠状に形成されている。この装飾枠101は、上枠部111、下枠部112、左枠部113、及び、右枠部114を有している。装飾枠101は、樹脂に混合物を混ぜて射出成型することで、表面に模様が生じるように形成されている。このような成型により表面に模様を生じさせるには、例えば、射出ゲートの位置などを調整するとよい。
上枠部111には、前方に開口する複数の上係合孔111aが設けられている。複数の上係合孔111aの開口は、それぞれ横長の長方形に形成されている。これら複数の上係合孔111aには、保護カバー102の後述する上係合片126が挿入される。
また、左枠部113には、前方に開口する複数の左係合孔113aが設けられており、右枠部114には、前方に開口する複数の右係合孔114aが設けられている。複数の左係合孔113a及び右係合孔114aの開口は、それぞれ縦長の長方形に形成されている。複数の左係合孔113a及び右係合孔114aには、保護カバー102の後述する左係合片127及び右係合片128が挿入される。
また、図5に示すように、保護カバー102は、透光性を有する合成樹脂により形成されており、前方を向く前面部121と、上方を向く上面部122と、下方を向く下面部123と、側方を向く左側面部124及び右側面部125とを有している。
前面部121の下部には、後述する演出用スイッチ22L、22Rを露出させるためのスイッチ用切り欠き121a、121bが形成されている。これらスイッチ用切り欠き121a、121bは、演出用スイッチ22L、22Rの外形に応じた円弧状に形成されている。
上面部122の端面には、複数の上係合片126が設けられている。複数の上係合片126は、上下方向に略直交する平面を有する平板状に形成されており、可撓性を有している。また、複数の上係合片126の上面(一方の平面)には、係合突条126aが設けられている。
上係合片126を装飾枠101の複数の上係合孔111aに挿入すると、係合突条126aが、装飾枠101の上枠部111に係合し、保護カバー102が装飾枠101から外れないようにすることができる。
保護カバー102の左側面部124及び右側面部125は、前後方向の中間部で前面部121と連続している。これにより、左側面部124及び右側面部125は、前面部121よりも前方に突出する突出片124A及び突出片125Aを有している。左側面部124及び右側面部125の前方を向く端面は、突出片124A及び突出片125A側の端面であり、中央部が最も前方に突出するような円弧状に形成されている。
また、右側面部125の後方を向く端面には、複数の右係合片128が設けられている。なお、左側面部124には、右側面部125における右係合片128と同様に、複数の左係合片127(不図示)が設けられている。複数の左係合片127及び複数の右係合片128は、左右方向に略直交する平面を有する平板状に形成されている。
右側面部125には、装飾部125aが設けられている。この装飾部125aは、右側面部125の外面の一部にシボ加工を施すことにより形成されている。この装飾部125aは、装飾枠101の右係合孔114aの奥に設けた不図示の光源から発射された光を受けて発光する。なお、右側面部125において、装飾部125aが設けられていない領域は、光を透過する透光部である。
また、左側面部124には、右側面部125の装飾部125aと同様の装飾部(不図示)が設けられている。左側面部124の装飾部(不図示)は、装飾枠101の左係合孔113aの奥に設けた不図示の光源から発射された光を受けて発光する。なお、左側面部124において、装飾部が設けられていない領域は、光を透過する透光部である。
また、図3〜図5に示すように、装飾枠101には、ランプ群21と、演出用スイッチ22L、22Rが設けられている。ランプ群21は、例えば、図3中のランプ21a、21bを含む。このランプ群21は、LED(Light Emitting Diode)などで構成され、演出内容に対応するパターンで、光を点灯及び消灯する。演出用スイッチ22L、22Rは、それぞれ装飾枠101の左右の側部に設けられている。
また、装飾枠101には、中央可動ユニット105と、左可動ユニット106と、右可動ユニット107とが取り付けられている。
中央可動ユニット105は、装飾枠101内の上方における中央部に配置されており、後述する可動部品309を有している。中央可動ユニット105は、例えば、特定の演出が行われる場合に、初期位置(図3参照)にある可動部品309を、左右方向に延びる軸を中心に回動させるとともに、装飾カバー364の下方から下降させる。これにより、可動部品309は、液晶表示装置11の表示部11aの一部を覆う演出位置(図4参照)まで移動する。
ここで、図4に示すように、可動部品309は、キャラクタ部323、アーチカバー324、発光表示部325により構成され、可動部品309が演出位置に配置されると、キャラクタ部323、アーチカバー324、発光表示部325がパチスロ機1の前方から視認可能となる。また、図示は省略するが、アーチカバー324及び発光表示部325には、それらの裏面に設けられたLED(図示せず)から照射された光を透過する透過領域が、各々個別に形成されている。特に、発光表示部325は、複数段階(例えば、3段階)の点灯表示を段階的に行いうるように、複数(例えば、3個)の透過領域が並列して形成されている。
左可動ユニット106は、装飾枠101内の左側方に配置されており、後述する左扉188を有している。また、右可動ユニット107は、装飾枠101内の右側方に配置されており、後述する右扉189を有している。左扉188及び右扉189は、適当な厚みを有する略長方形の板状に形成されており、初期位置において、一方の平面が前方を向いている。
左可動ユニット106は、例えば、所定の演出が行われる場合に、初期位置(図3参照)にある左扉188を、上下方向に延びる軸を中心に回動させる。また、右可動ユニット107は、例えば、所定の演出が行われる場合に、初期位置にある右扉189を、上下方向に延びる軸を中心に回動させる。なお、パチスロ機1では、所定の演出が行われる場合において、左扉188と右扉189のいずれか一方を回動させてもよく、左扉188と右扉189の両方を回動させてもよい。
また、図2に示すように、腰部パネル12には、台座部13が形成されている。この台座部13には、遊技者の操作対象となる各種装置(メダル投入口14、MAXベットボタン15A、1BETボタン15B、スタートレバー16、ストップボタン17L、17C、17R、精算ボタン18)が設けられている。
メダル投入口14は、遊技者によって外部からパチスロ機1に投下されるメダルを受け入れるために設けられる。メダル投入口14から受け入れられたメダルは、所定枚数(例えば3枚)を上限として1回の遊技に使用され、所定枚数を超えた分は、パチスロ機1の内部に預けることができる(いわゆるクレジット機能)。
MAXベットボタン15A及び1BETボタン15Bは、パチスロ機1の内部に預けられているメダルから1回の遊技に使用する枚数を決定するために設けられる。また、精算ボタン18は、パチスロ機1の内部に預けられているメダルを外部に引き出す(排出する)ために設けられる。
スタートレバー16は、全てのリール(3L、3C、3R)の回転を開始するために設けられる。ストップボタン17L、17C、17Rは、それぞれ、左リール3L、中リール3C、右リール3Rに対応づけて設けられ、各ストップボタンは対応するリールの回転を停止するために設けられる。以下、ストップボタン17L、17C、17Rを、それぞれ左ストップボタン17L、中ストップボタン17C、右ストップボタン17Rという。
また、図2には示さないが、台座部13には、7セグメントLEDからなる7セグ表示器6(図7参照)が設けられている。この7セグ表示器6は、特典として遊技者に対して払い出すメダルの枚数(以下、払出枚数)、パチスロ機1の内部に預けられているメダルの枚数(以下、クレジット枚数)などの情報をデジタル表示する。
ドア本体9の下部には、メダル払出口24、メダル受皿25、スピーカ20L、20Rなどが設けられている。メダル払出口24は、後述のメダル払出装置33の駆動により排出されるメダルを外部に導く。メダル受皿25は、メダル払出口24から排出されたメダルを貯める。また、スピーカ20L、20Rは、演出内容に対応する効果音や楽曲などの音を出力する。
また、図6に示すように、キャビネット2aは、正面側の一面が開口された略直方体状に形成されている。このキャビネット2a内の上部には、後述の主制御回路41(図7参照)を構成する主基板31が設けられている。主制御回路41は、内部当籤役の決定、各リールの回転及び停止、入賞の有無の判定などの、パチスロ機1における遊技の主な動作及び該動作間の流れを制御する回路である。なお、主制御回路41の具体的な構成は後述する。
キャビネット2a内の中央部には、3つのリール(左リール3L、中リール3C及び右リール3R)が設けられている。なお、図6には示さないが、各リールは、所定の減速比を有する歯車を介して対応する後述のステッピングモータ(図7中のステッピングモータ61L、61C、61Rのいずれか)に接続される。
キャビネット2a内の下部には、多量のメダルを収容可能であり、且つ、それらを1枚ずつ排出可能な構造を有するメダル払出装置33(以下、ホッパー33という)が設けられている。また、キャビネット2a内における、ホッパー33の一方の側部(図6に示す例では左側)には、パチスロ機1が有する各装置に対して必要な電力を供給する電源装置4が設けられている。
フロントドア2bの裏面側(表示画面側とは反対側の部分)における上部には、後述の副制御回路42(図7及び図8参照)を構成する副基板32が設けられている。副制御回路42は、映像の表示などによる演出の実行を制御する回路である。なお、副制御回路42の具体的な構成は後述する。
さらに、フロントドア2bの裏面側における略中央部には、セレクタ35が設けられている。セレクタ35は、メダル投入口14(図2参照)を介して外部から投入されたメダルの材質や形状などが適正であるか否かを選別する装置であり、適正であると判定したメダルをホッパー33に案内する。また、図6には示さないが、セレクタ35内においてメダルが通過する経路上には、適正なメダルが通過したことを検出するメダルセンサ35S(図7参照)が設けられている。
[パチスロ機が備える回路の構成]
次に、図7、図8を参照して、本実施形態におけるパチスロ機1が備える回路の構成について説明する。図7は、本実施形態のパチスロ機が備える回路の全体構成を示すブロック図であり、図8は、本実施形態のパチスロ機における副制御回路の内部構成を示すブロック図である。本実施形態におけるパチスロ機1は、遊技の進行に関する制御を行う主制御回路41、演出(報知)に関する制御を行う副制御回路42及びこれらと電気的に接続する周辺装置(アクチュエータ)を備える。
次に、図7、図8を参照して、本実施形態におけるパチスロ機1が備える回路の構成について説明する。図7は、本実施形態のパチスロ機が備える回路の全体構成を示すブロック図であり、図8は、本実施形態のパチスロ機における副制御回路の内部構成を示すブロック図である。本実施形態におけるパチスロ機1は、遊技の進行に関する制御を行う主制御回路41、演出(報知)に関する制御を行う副制御回路42及びこれらと電気的に接続する周辺装置(アクチュエータ)を備える。
<主制御回路>
主制御回路41は、主に、回路基板(主基板31)上に設置されたマイクロコンピュータ50により構成される。それ以外の構成要素として、主制御回路41は、クロックパルス発生回路54、分周器55、乱数発生器56、サンプリング回路57、表示部駆動回路64、ホッパー駆動回路65、及び、払出完了信号回路66を含む。
主制御回路41は、主に、回路基板(主基板31)上に設置されたマイクロコンピュータ50により構成される。それ以外の構成要素として、主制御回路41は、クロックパルス発生回路54、分周器55、乱数発生器56、サンプリング回路57、表示部駆動回路64、ホッパー駆動回路65、及び、払出完了信号回路66を含む。
マイクロコンピュータ50は、メインCPU51、メインROM(Read Only Memory)52及びメインRAM(Random Access Memory)53により構成される。
メインROM52には、メインCPU51により実行される各種処理の制御プログラム、内部抽籤テーブルなどのデータテーブル、副制御回路42に対して各種制御指令(コマンド)を送信するためのデータなどが記憶されている。メインRAM53には、制御プログラムの実行により決定された内部当籤役などの各種データを格納する格納領域が設けられている。
メインCPU51には、クロックパルス発生回路54、分周器55、乱数発生器56及びサンプリング回路57が接続されている。クロックパルス発生回路54及び分周器55は、クロックパルスを発生する。なお、メインCPU51は、発生されたクロックパルスに基づいて、制御プログラムを実行する。また、乱数発生器56は、予め定められた範囲の乱数(例えば、0〜65535)を発生する。そして、サンプリング回路57は、発生された乱数の中から1つの値を抽出する。
マイクロコンピュータ50の入力ポートには、各種スイッチ及びセンサなどが接続される。メインCPU51は、各種スイッチなどからの入力信号を受けて、ステッピングモータ61L、61C、61Rなどの周辺装置の動作を制御する。
ストップスイッチ17Sは、左ストップボタン17L、中ストップボタン17C、右ストップボタン17Rのそれぞれが遊技者により押されたこと(停止操作)を検出する。スタートスイッチ16Sは、スタートレバー16が遊技者により操作されたこと(開始操作)を検出する。精算スイッチ18Sは、精算ボタンが遊技者により押されたことを検出する。
メダルセンサ35Sは、メダル投入口14に投入されたメダルがセレクタ35内を通過したことを検出する。また、ベットスイッチ15Sは、ベットボタン(MAXベットボタン15A又は1BETボタン15B)が遊技者により押されたことを検出する。
また、マイクロコンピュータ50により動作が制御される周辺装置としては、3つのステッピングモータ61L、61C、61R、7セグ表示器6及びホッパー33がある。また、マイクロコンピュータ50の出力ポートには、各周辺装置の動作を制御するための駆動回路が接続される。
モータ駆動回路62は、左リール3L、中リール3C、右リール3Rに対応してそれぞれ設けられた3つのステッピングモータ61L、61C、61Rの駆動を制御する。リール位置検出回路63は、発光部と受光部とを有する光センサにより、リールが一回転したことを示すリールインデックスをリール毎に検出する。
3つのステッピングモータ61L、61C、61Rのそれぞれは、その運動量がパルスの出力数に比例し、回転軸を指定された角度で停止させることが可能な構成を有する。また、各ステッピングモータの駆動力は、所定の減速比を有する歯車を介して、対応するリールに伝達される。そして、各ステッピングモータに対して1回のパルスが出力される毎に、対応するリールは一定の角度で回転する。
メインCPU51は、各リールのリールインデックスを検出してから対応するステッピングモータに対してパルスが出力された回数をカウントすることによって、各リールの回転角度(具体的には、リールが図柄何個分だけ回転したか)を管理する。
ここで、各リールの回転角度の管理を具体的に説明する。各ステッピングモータに対して出力されたパルスの数は、メインRAM53に設けられたパルスカウンタ(不図示)によって計数される。そして、図柄1個分の回転に必要な所定回数(例えば、17回)のパルスの出力がパルスカウンタで計数される毎に、メインRAM53に設けられた図柄カウンタ(不図示)の値に、「1」が加算される。なお、図柄カウンタは、リール毎に設けられる。そして、図柄カウンタの値は、リール位置検出回路63によってリールインデックスが検出されるとクリアされる。
すなわち、本実施形態では、図柄カウンタの値を管理することにより、リールインデックスが検出されてから図柄何個分の回転動作が行われたのかを管理する。それゆえ、各リールの各図柄の位置は、リールインデックスが検出される位置を基準として検出される。
なお、表示部駆動回路64は、7セグ表示器6の動作を制御する。ホッパー駆動回路65は、ホッパー33の動作を制御する。また、払出完了信号回路66は、ホッパー33に設けられたメダル検出部33Sが行うメダルの検出を管理し、ホッパー33から外部に排出されたメダルが所定の払出枚数に達したか否かをチェックする。
また、図示は省略しているが、マイクロコンピュータ50の出力ポートには、外部集中端子板が接続されている。外部集中端子板は、主制御回路41からのメダルの投入/払出枚数、遊技回数、ボーナスの作動有無情報などの信号が入力されるとともに、それらの信号を遊技回数やボーナス作動回数などを表示する外部表示器や、遊技場のホストコンピュータに外部信号として出力する。外部表示器は、例えば、パチスロ機1の上方に設置され、遊技回数の進行やボーナス作動と連動して表示を更新したり、ランプなどによりボーナス作動を報知したりするものである。
<副制御回路>
図7及び図8に示すように、副制御回路42は、主制御回路41と電気的に接続され、主制御回路41から送信されるコマンドに基づいて演出内容の決定や実行などの処理を行う。副制御回路42は、基本的には、図8に示すように、サブCPU81、サブROM82、サブRAM83、レンダリングプロセッサ84、描画用RAM85、及び、ドライバ86を含む。さらに、副制御回路42は、DSP(Digital Signal Processor)90、オーディオRAM91、A/D(Analog to Digital)変換器92、アンプ93、中央可動ユニット駆動回路96、左可動ユニット駆動回路97、右可動ユニット駆動回路98、及び、回転灯駆動回路99を含む。
図7及び図8に示すように、副制御回路42は、主制御回路41と電気的に接続され、主制御回路41から送信されるコマンドに基づいて演出内容の決定や実行などの処理を行う。副制御回路42は、基本的には、図8に示すように、サブCPU81、サブROM82、サブRAM83、レンダリングプロセッサ84、描画用RAM85、及び、ドライバ86を含む。さらに、副制御回路42は、DSP(Digital Signal Processor)90、オーディオRAM91、A/D(Analog to Digital)変換器92、アンプ93、中央可動ユニット駆動回路96、左可動ユニット駆動回路97、右可動ユニット駆動回路98、及び、回転灯駆動回路99を含む。
サブCPU81は、主制御回路41から送信されたコマンドに応じて、サブROM82に記憶されている制御プログラムに従い、映像、音、光の出力制御を行う。なお、サブROM82は、基本的には、プログラム記憶領域及びデータ記憶領域を有する。
プログラム記憶領域には、サブCPU81が実行する各種制御プログラムが記憶される。なお、プログラム記憶領域に格納される制御プログラムには、例えば、主制御回路41との通信を制御するための主基板通信タスク、演出用乱数値を抽出して演出内容(演出データ)の決定及び登録を行うための演出登録タスク、決定した演出内容に基づいて液晶表示装置11による映像の表示を制御するための描画制御タスク、ランプ群21による光の出力を制御するためのランプ制御タスク、スピーカ20L、20Rによる音の出力を制御するための音声制御タスクなどのプログラムが含まれる。
データ記憶領域には、例えば、各種データテーブルを記憶する記憶領域、各種演出内容を構成する演出データを記憶する記憶領域、映像の作成に関するアニメーションデータを記憶する記憶領域、BGMや効果音に関するサウンドデータを記憶する記憶領域、光の点消灯のパターンに関するランプデータを記憶する記憶領域などの各種記憶領域が含まれる。
サブRAM83は、決定された演出内容や演出データを登録する格納領域や、主制御回路41から送信される内部当籤役などの各種データを格納する格納領域などを有する。
また、副制御回路42には、図7に示すように、液晶表示装置11、スピーカ20L、20R、ランプ群21、中央可動ユニット105、左可動ユニット106、右可動ユニット107、及び、回転灯543などの周辺装置が接続されている。つまり、これらの周辺装置の動作は、副制御回路42により制御される。
本実施形態では、サブCPU81、レンダリングプロセッサ84、描画用RAM85(フレームバッファを含む)及びドライバ86は、演出内容により指定されたアニメーションデータに従って映像を作成し、該作成した映像は液晶表示装置11により表示される。
また、サブCPU81、DSP90、オーディオRAM91、A/D変換器92及びアンプ93は、演出内容により指定されたサウンドデータに従ってBGMなどの音をスピーカ20L、20Rにより出力する。さらに、サブCPU81は、演出内容により指定されたランプデータに従ってランプ群21の点灯及び消灯を行う。
サブCPU81及び中央可動ユニット駆動回路96は、演出内容により指定された中央可動ユニット駆動データに従って中央可動ユニット105の駆動を行う。つまり、中央可動ユニット105は、特定の演出が行われる場合に駆動して、可動部品309を液晶表示装置11の表示部11aの一部を覆う位置まで移動させる。
また、サブCPU81及び左可動ユニット駆動回路97は、演出内容により指定された左可動ユニット駆動データに従って左可動ユニット106の駆動を行う。サブCPU81及び右可動ユニット駆動回路98は、演出内容により指定された右可動ユニット駆動データに従って右可動ユニット107の駆動を行う。また、サブCPU81及び回転灯駆動回路99は、演出内容により指定された回転灯駆動データに従って回転灯543の駆動を行う。
[メインROMに記憶されているデータテーブル]
次に、図9〜図13を参照して、メインROM52に記憶されている各種のデータテーブルについて説明する。
次に、図9〜図13を参照して、メインROM52に記憶されている各種のデータテーブルについて説明する。
<図柄配置テーブル>
図9に示す図柄配置テーブルは、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rの各々の表面に配されている図柄の配列を表している。図柄配置テーブルは、21個の図柄位置「0」〜「20」と、これらの図柄位置の各々に対応する図柄との対応関係を規定する。
図9に示す図柄配置テーブルは、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rの各々の表面に配されている図柄の配列を表している。図柄配置テーブルは、21個の図柄位置「0」〜「20」と、これらの図柄位置の各々に対応する図柄との対応関係を規定する。
図柄位置データ「0」〜「20」は、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rの各々において回転方向に沿って配されている図柄の位置を示す。図柄位置「0」〜「20」に対応する図柄は、図柄カウンタの値を用いて図柄配置テーブルを参照することによって特定することができる。
なお、本実施形態においては、図柄の種類として、「赤7」、「青7」、「黄7」、「リプレイ」、「ベル」及び「スイカ」が設定されているが、図柄の種類はこれに限られるものではない。また、図柄の配列や配置される図柄の個数についても、図9に示すものに限られない。
<図柄組合せテーブル>
図10に示す図柄組合せテーブルは、3バイトで表される格納領域識別データによって識別される図柄の組合せに対して、入賞作動フラグ及び払出枚数が対応付けられている。
図10に示す図柄組合せテーブルは、3バイトで表される格納領域識別データによって識別される図柄の組合せに対して、入賞作動フラグ及び払出枚数が対応付けられている。
入賞作動フラグは、入賞した役(以下、「入賞役」という)を表すための固有の図柄の組合せに対応して割り当てられたデータであり、1バイト(8ビット)データ及び格納領域種別を含んでいる。格納領域種別は、1バイトデータを区別するためのデータである。1バイトデータは、複数の図柄の組合せに対応するデータを含んでいる。各図柄の組合せは、格納領域種別と1バイトデータとによって区別される。
払出枚数は、各図柄の組合せに対応して、遊技者に払い出すメダルの枚数を示すデータである。有効ラインに沿って並んだ図柄の組合せが、図柄組合せテーブルの「図柄の組合せ」と一致したときには、対応する払出枚数に基づいて、ホッパー33の駆動によるメダルの排出、又は、クレジット枚数をカウントするクレジットカウンタの加算が行われる。
本実施形態においては、入賞役として、リプレイ、小役及びボーナスが規定されている。リプレイに係る図柄の組合せが有効ラインに沿って表示された場合(すなわち、リプレイに入賞した場合)には、メダルの払出はないが、再遊技の作動という利益が付与される。また、小役に係る図柄の組合せが有効ラインに沿って表示された場合(すなわち、小役に入賞した場合)には、上述の払出枚数に対応するメダルの払出という利益が付与される。また、ボーナスに係る図柄の組合せが有効ラインに沿って表示された場合(すなわち、ボーナスに入賞した場合)には、メダルの払出はないが、ボーナスの作動という利益が付与される。
図10に示すように、本実施形態においては、リプレイに係る図柄の組合せとして、「通常リプ」に係る図柄の組合せ、「リプレイ1」〜「リプレイ6」に係る図柄の組合せが規定されている。
また、図10に示すように、本実施形態においては、小役に係る図柄の組合せとして、「小役1」〜「小役8」に係る図柄の組合せが規定されている。
また、図10に示すように、本実施形態においては、ボーナスに係る図柄の組合せとして、「BB1」〜「BB3」に係る図柄の組合せが規定されている。
また、図10に示すように、本実施形態においては、上述の他に、「RT0移行図柄1」及び「RT0移行図柄2」に係る図柄の組合せも規定されている。この「RT0移行図柄1」及び「RT0移行図柄2」に係る図柄の組合せは、入賞に係る図柄の組合せ(入賞役)ではないが、これらの図柄の組合せが有効ラインに沿って表示された場合には、RT遊技状態をRT0に移行させる契機となる図柄の組合せであるため、図柄組合せテーブルによって規定されるものである。
なお、本実施形態においては、上述の各図柄の組合せについて説明しているが、図柄組合せテーブルに規定される図柄の組合せはこれに限られるものではない。また、パチスロ機1が、各図柄の組合せを識別可能であればよく、図柄組合せテーブルを設けないこととしてもよい。
<内部抽籤テーブル>
図11に示す複数の内部抽籤テーブルは、当籤番号に対して、遊技状態ごとの抽籤値及びデータポインタが対応付けられている。なお、内部抽籤テーブルは、通常、パチスロ機1の設定値(例えば、設定値1〜6)毎にメインROM52に格納されている。しかしながら、本実施形態においては、説明の便宜上、それぞれ1つの内部抽籤テーブルを用いて説明する。
図11に示す複数の内部抽籤テーブルは、当籤番号に対して、遊技状態ごとの抽籤値及びデータポインタが対応付けられている。なお、内部抽籤テーブルは、通常、パチスロ機1の設定値(例えば、設定値1〜6)毎にメインROM52に格納されている。しかしながら、本実施形態においては、説明の便宜上、それぞれ1つの内部抽籤テーブルを用いて説明する。
本実施形態では、予め定められた数値の範囲「0〜65535」から抽出される乱数値を、各当籤番号に応じた抽籤値で順次減算し、減算の結果が負となったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行うことによって内部的な抽籤が行われる。
したがって、抽籤値として規定されている数値が大きいほど、割り当てられたデータ(つまり、データポインタ)が決定される確率が高い。減算の結果が負となったか否かの判断処理の回数が、当籤番号の数を超えたときには、内部抽籤処理の結果は「ハズレ」となる。
なお、各当籤番号の当籤確率は、「各当籤番号に対応する抽籤値/抽出される可能性のある全ての乱数値の個数(65536)」によって表すことができる。本実施形態では、複数種類の内部抽籤テーブルを使い分けることにより、決定される内部当籤役の種類や当籤確率を変動させ、この結果、遊技者が抱く期待に起伏が生じるようにしている。
データポインタは、内部抽籤テーブルを参照して行う抽籤の結果として取得されるデータであり、後述する内部当籤役決定テーブルにより規定されている内部当籤役を指定するためのデータである。
すなわち、データポインタは、図12に示す小役・リプレイ用当籤役決定テーブル及びボーナス用内部当籤役決定テーブルにおいて、格納領域種別及び1バイトデータを決定するために用いられるデータである。データポインタは、各当籤番号に対応して、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタが個別に規定されている。
なお、内部抽籤処理の方式は、上述した方式に限られるものではなく、例えば、予め定められた数値の範囲「0〜65535」から抽出される乱数値に、各当籤番号に応じた抽籤値で順次加算し、加算の結果が所定の値となったか(例えば、当籤番号毎に予め定められた値以上となったか)の判定を行うことによって内部的な抽籤を行うこととしてもよい。
(通常用内部抽籤テーブル)
図11の(a)に示すように、ボーナス遊技状態以外の遊技状態である一般遊技状態(以下、「通常遊技状態」ともいう。)で参照される通常用内部抽籤テーブルは、RT0遊技状態(RT0)における各当籤番号の抽籤値を規定している。なお、RT遊技状態が移行した場合には、後述の通常用抽籤値変更テーブルが参照され、リプレイの抽籤に係る当籤番号「1」〜「5」の抽籤値が変更される。
図11の(a)に示すように、ボーナス遊技状態以外の遊技状態である一般遊技状態(以下、「通常遊技状態」ともいう。)で参照される通常用内部抽籤テーブルは、RT0遊技状態(RT0)における各当籤番号の抽籤値を規定している。なお、RT遊技状態が移行した場合には、後述の通常用抽籤値変更テーブルが参照され、リプレイの抽籤に係る当籤番号「1」〜「5」の抽籤値が変更される。
(通常用抽籤値変更テーブル)
図11の(b)に示すように、通常遊技状態で参照される通常用抽籤値変更テーブルは、RT1遊技状態(RT1)〜RT4遊技状態(RT4)における、リプレイの抽籤に係る当籤番号「1」〜「5」の抽籤値を規定している。
図11の(b)に示すように、通常遊技状態で参照される通常用抽籤値変更テーブルは、RT1遊技状態(RT1)〜RT4遊技状態(RT4)における、リプレイの抽籤に係る当籤番号「1」〜「5」の抽籤値を規定している。
後述する内部抽籤処理においては、まず、遊技状態がボーナス遊技状態であるか通常遊技状態であるかが判断され、ボーナス遊技状態であれば、後述のボーナス用内部抽籤テーブルを参照することが決定され、このボーナス用内部抽籤テーブルに規定された抽籤値に基づいて抽籤が行われる。一方、通常遊技状態であれば、上述の通常用内部抽籤テーブルを参照することが決定されるとともに、現在のRT遊技状態に応じて、当籤番号「1」〜「5」の抽籤値が適宜変更され、その変更後の通常用内部抽籤テーブルに規定された抽籤値に基づいて抽籤が行われることとなる。
このように、本実施形態においては、RT遊技状態毎に内部抽籤テーブルそのものを規定することなく、抽籤値の変更が必要な部分のみを通常用抽籤値変更テーブルとして規定することとしているため、メインROM52の記憶領域に記憶される情報量を削減することができる。なお、図11の(a)及び(c)に示すように、RT0遊技状態(RT0)とRT3遊技状態(RT3)の当籤番号「1」〜「5」の抽籤値が同一である場合、RT3遊技状態(RT3)に係る抽籤値変更テーブルを規定しないように構成することもできる。この場合、メインROM52の記憶領域に記憶される情報量を削減しつつも、メインCPU51によって異なるRT遊技状態であると認識可能にすることができるため、例えば、RT0遊技状態(RT0)とRT3遊技状態(RT3)とで「ロック」の抽籤確率を異ならせたい場合であっても、メインROM52の記憶領域に記憶される情報量が不必要に増大してしまうことを防止することができる。
また、本実施形態においては、RT2遊技状態(RT2)とRT4遊技状態(RT4)の当籤番号「1」、「2」及び「4」の抽籤値を同一とし、当籤番号「3」及び「5」の抽籤値を異なるものとしているが、これに限られるものではなく、当籤番号「1」〜「5」の抽籤値を同一としてもよい。この場合には、RT2遊技状態(RT2)とRT4遊技状態(RT4)とで同一の抽籤値変更テーブルが選択されるように規定することができる。この場合にも、上記と同様の効果を奏することとなる。
(ボーナス用内部抽籤テーブル)
図11の(c)に示すように、ボーナス遊技状態で参照されるボーナス用内部抽籤テーブルは、ボーナス遊技状態における各当籤番号の抽籤値を規定している。なお、本実施形態においては、ボーナス遊技状態であるBB遊技状態(BB1〜3のいずれかの作動中)は常にRB遊技状態(RBの作動中)となっているため、ボーナス用内部抽籤テーブルは、RB遊技状態用内部抽籤テーブルと言い換えることもできる。
図11の(c)に示すように、ボーナス遊技状態で参照されるボーナス用内部抽籤テーブルは、ボーナス遊技状態における各当籤番号の抽籤値を規定している。なお、本実施形態においては、ボーナス遊技状態であるBB遊技状態(BB1〜3のいずれかの作動中)は常にRB遊技状態(RBの作動中)となっているため、ボーナス用内部抽籤テーブルは、RB遊技状態用内部抽籤テーブルと言い換えることもできる。
<小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブル>
図12の(a)に示す小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルでは、小役・リプレイ用データポインタに対して、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)を識別するためのデータが対応付けられている。
図12の(a)に示す小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルでは、小役・リプレイ用データポインタに対して、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)を識別するためのデータが対応付けられている。
ここで、図12の(a)に示すように、1つのデータポインタに対して、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)が複数対応付けられていることによって、1回の内部抽籤処理で、複数の図柄の組合せ(入賞作動フラグ)の入賞が許可されることを可能としている。これらの内部抽籤方式は、「同時当籤」方式、「重複当籤」方式と称される。
なお、本実施形態においては、入賞が許可される一の図柄の組合せ(入賞作動フラグ)を「内部当籤役」と定義することもできるし、1つのデータポインタに対して、入賞が許可される複数の図柄の組合せ(入賞作動フラグ)を1つのまとまりとして内部当籤役と定義することもできるが、以下においては、後者を内部当籤役と定義して説明する。
小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「0」は、「ハズレ」に対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「1」は、内部当籤役として、「通常リプ」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「通常リプ」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「2」は、内部当籤役として、「通常リプ+リプレイ1+リプレイ5」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「通常リプ」、「リプレイ1」及び「リプレイ5」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「3」は、内部当籤役として、「通常リプ+リプレイ2+リプレイ5」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「通常リプ」、「リプレイ2」及び「リプレイ5」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「4」は、内部当籤役として、「通常リプ+リプレイ3+リプレイ6」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「通常リプ」、「リプレイ3」及び「リプレイ6」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「5」は、内部当籤役として、「通常リプ+リプレイ4+リプレイ6」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「通常リプ」、「リプレイ4」及び「リプレイ6」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「6」〜「13」は、内部当籤役として、「小役1」〜「小役8」をそれぞれ示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「小役1」〜「小役8」がそれぞれ対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「14」は、内部当籤役として、「小役1〜8」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「小役1」〜「小役8」が対応付けられている。すなわち、小役・リプレイ用データポインタ「14」は、規定されている小役に係る図柄の組合せの全ての入賞が許可されるものとなっている。
<ボーナス用内部当籤役決定テーブル>
図12の(b)に示すボーナス用内部当籤役決定テーブルでは、ボーナス用データポインタに対して、内部当籤役を識別するためのデータが対応付けられている。
図12の(b)に示すボーナス用内部当籤役決定テーブルでは、ボーナス用データポインタに対して、内部当籤役を識別するためのデータが対応付けられている。
ボーナス用内部当籤役決定テーブルにおいて、ボーナス用データポインタ「0」は、「ハズレ」に対応付けられている。また、ボーナス用内部当籤役決定テーブルにおいて、ボーナス用データポインタ「1」は、内部当籤役として、「BB1」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「BB1」が対応付けられている。
また、ボーナス用内部当籤役決定テーブルにおいて、ボーナス用データポインタ「2」は、内部当籤役として、「BB2」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「BB2」が対応付けられている。また、ボーナス用内部当籤役決定テーブルにおいて、ボーナス用データポインタ「3」は、内部当籤役として、「BB3」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「BB3」が対応付けられている。
ここで、内部当籤役「BB1」〜「BB3」は、いわゆる「持越役」であり、「BB1」〜「BB3」のいずれかが内部当籤役として決定された場合には、対応する図柄の組合せが入賞するまで、その当籤が保持される。この持越役の当籤が保持されている(持ち越されている)状態は、「持越状態」や「フラグ間」と称される。一方、上述の小役やリプレイに係る内部当籤役は、その当籤した単位遊技において、対応する図柄の組合せが入賞しなかった場合には、クリアされ、次回遊技まで持ち越されることはない。
<リール停止初期設定テーブル>
図13に示すリール初期設定テーブルは、遊技状態毎に、当籤番号に応じたリール停止制御情報群が対応付けられている。
図13に示すリール初期設定テーブルは、遊技状態毎に、当籤番号に応じたリール停止制御情報群が対応付けられている。
リール停止制御情報群は、回転中の左リール3L、中リール3C、右リール3Rについて、停止操作タイミング及び停止操作順序に基づいて、最終的に停止させる図柄位置を決定するために用いられる各種の停止制御情報のまとまりを示すものである。
例えば、内部抽籤の結果、「通常リプ+リプレイ1+リプレイ5」の内部当籤役(当籤番号2)が決定された場合には、リール停止制御情報群2が設定される。
ここで、リール停止制御情報群2には、後述の図14に示すように、第1停止操作が、左リール3Lに対してなされたときには、「通常リプ」や「リプレイ1」よりも「リプレイ5」が優先的に入賞することとなる停止制御情報、第1停止操作が、中リール3Cに対してなされたときには、「通常リプ」や「リプレイ5」よりも「リプレイ1」が優先的に入賞することとなる停止制御情報、及び、第1停止操作が、右リール3Rに対してなされたときには、「リプレイ1」や「リプレイ5」よりも「通常リプ」が優先的に入賞することとなる停止制御情報が含まれており、いずれのリールが第1停止されるか(第1停止操作されるか)に応じて、リール停止制御情報群の中から最も適切な停止制御情報を選択し、選択停止制御情報に応じて停止制御が行われることとなる。
なお、リール停止制御情報群に含まれる停止制御情報は、停止操作位置(すなわち、ストップボタンが操作された際に、所定位置にある図柄位置)に対する停止位置(すなわち、実際に停止する図柄位置)を直接的に定めるもの(すなわち、滑り駒数を何駒とするかを規定する情報)であってもよく、間接的に定めるもの(すなわち、最大滑り駒数の範囲内で最も適切な滑り駒数を検索するため条件を規定する情報)であってもよい。
また、図13においては、持越状態(フラグ間)である場合のリール停止制御情報群については記載を省略しているが、持越状態(フラグ間)である場合には、専用のリール停止制御情報群が設定されることとしてもよく、「ハズレ」(小役・リプレイ用データポインタが「0」)の場合にのみ、リール停止制御情報群0に替えて、持ち越されているボーナスの種類(BB1〜3のいずれか)に応じた持越状態(フラグ間)用のリール停止制御情報群が設定されることとしてよい。本実施形態においては、ボーナスとリプレイが重複当籤した場合、リプレイが優先的に入賞するように構成されているとともに、ボーナスと小役が重複当籤した場合、小役が優先的に入賞するように構成されているため、このように構成しても遊技者が特段の不利益を被ることはない。
[内部当籤役と停止操作順序などとの対応関係]
次に、図14を参照して、パチスロ機1における内部当籤役と停止操作順序などとの対応関係について説明する。なお、本実施形態においては、一例として、停止操作順序が3択(第1停止操作が、左リール3L、中リール3C、又は右リール3Rのいずれであるか)の場合について説明するが、これに限られるものではなく、最大6択(第1停止操作が、左リール3L、中リール3C、又は右リール3Rのいずれであるか、及び、第2停止操作が、第1停止操作で停止操作されたリールを除く、いずれのリールについてされたか)の範囲内で適宜設定することができる。
次に、図14を参照して、パチスロ機1における内部当籤役と停止操作順序などとの対応関係について説明する。なお、本実施形態においては、一例として、停止操作順序が3択(第1停止操作が、左リール3L、中リール3C、又は右リール3Rのいずれであるか)の場合について説明するが、これに限られるものではなく、最大6択(第1停止操作が、左リール3L、中リール3C、又は右リール3Rのいずれであるか、及び、第2停止操作が、第1停止操作で停止操作されたリールを除く、いずれのリールについてされたか)の範囲内で適宜設定することができる。
図13に示したように、内部抽籤の結果、「通常リプ」の内部当籤役(当籤番号1)が決定された場合には、リール停止制御情報群1が設定される。そして、図14に示すように、リール停止制御情報群1に基づいて停止制御が行われる場合、第1停止リールがいずれのリールであっても、「通常リプ」が入賞することとなる。
また、図13に示したように、内部抽籤の結果、「通常リプ+リプレイ1+リプレイ5」の内部当籤役(当籤番号2)が決定された場合には、リール停止制御情報群2が設定される。そして、図14に示すように、リール停止制御情報群2に基づいて停止制御が行われる場合、第1停止リールが左リール3Lである場合には、「リプレイ5」が入賞し、第1停止リールが中リール3Cである場合には、「リプレイ1」が入賞し、第1停止リールが右リール3Rである場合には、「通常リプ」が入賞することとなる。
また、図13に示したように、内部抽籤の結果、「通常リプ+リプレイ2+リプレイ5」の内部当籤役(当籤番号3)が決定された場合には、リール停止制御情報群3が設定される。そして、図14に示すように、リール停止制御情報群3に基づいて停止制御が行われる場合、第1停止リールが左リール3Lである場合には、「リプレイ5」が入賞し、第1停止リールが中リール3Cである場合には、「通常リプ」が入賞し、第1停止リールが右リール3Rである場合には、「リプレイ2」が入賞することとなる。
また、図13に示したように、内部抽籤の結果、「通常リプ+リプレイ3+リプレイ6」の内部当籤役(当籤番号4)が決定された場合には、リール停止制御情報群4が設定される。そして、図14に示すように、リール停止制御情報群4に基づいて停止制御が行われる場合、第1停止リールが左リール3Lである場合には、「リプレイ6」が入賞し、第1停止リールが中リール3Cである場合には、「リプレイ3」が入賞し、第1停止リールが右リール3Rである場合には、「通常リプ」が入賞することとなる。
また、図13に示したように、内部抽籤の結果、「通常リプ+リプレイ4+リプレイ6」の内部当籤役(当籤番号5)が決定された場合には、リール停止制御情報群5が設定される。そして、図14に示すように、リール停止制御情報群3に基づいて停止制御が行われる場合、第1停止リールが左リール3Lである場合には、「リプレイ6」が入賞し、第1停止リールが中リール3Cである場合には、「通常リプ」が入賞し、第1停止リールが右リール3Rである場合には、「リプレイ4」が入賞することとなる。
また、図13に示したように、内部抽籤の結果、「小役1」の内部当籤役(当籤番号6)が決定された場合には、リール停止制御情報群6が設定される。そして、図14に示すように、リール停止制御情報群6に基づいて停止制御が行われる場合、第1停止リールがいずれのリールであっても、「小役1」が入賞することとなる。
また、図13に示したように、内部抽籤の結果、「小役2」の内部当籤役(当籤番号7)が決定された場合には、リール停止制御情報群7が設定される。そして、図14に示すように、リール停止制御情報群7に基づいて停止制御が行われる場合、第1停止リールがいずれのリールであっても、中リール3Cにおいて、図柄「赤7」の正解位置で停止操作が行われた場合には、「小役2」が入賞することとなる。一方、中リール3Cにおいて、図柄「赤7」の正解位置で停止操作が行われなかった場合(すなわち、小役2のとりこぼしが発生した場合)には、RT0移行図柄1が表示されることとなる。
なお、正解位置は、最大滑り駒数の範囲内で、有効ライン上に入賞に係る図柄の組合せを構成する図柄を表示させることができる停止操作位置を意味する。例えば、最大滑り駒数が4駒(4図柄分)であり、中リール3Cの中段領域が入賞ラインを構成する図柄表示領域である場合、中リール3Cの図柄位置データ「17」、「18」、「19」、「20」及び「0」が、中リール3Cの中段領域を基準とする図柄「赤7」を表示させることができる正解位置となる。中リール3Cにおける図柄「青7」、図柄「黄7」の正解位置、及び右リール3Rにおける図柄「赤7」、図柄「青7」、図柄「黄7」の正解位置についても同様である。
また、図13に示したように、内部抽籤の結果、「小役3」の内部当籤役(当籤番号8)が決定された場合には、リール停止制御情報群8が設定される。そして、図14に示すように、リール停止制御情報群8に基づいて停止制御が行われる場合、第1停止リールがいずれのリールであっても、中リール3Cにおいて、図柄「青7」の正解位置で停止操作が行われた場合には、「小役3」が入賞することとなる。一方、中リール3Cにおいて、図柄「青7」の正解位置で停止操作が行われなかった場合(すなわち、小役3のとりこぼしが発生した場合)には、RT0移行図柄1が表示されることとなる。
また、図13に示したように、内部抽籤の結果、「小役4」の内部当籤役(当籤番号9)が決定された場合には、リール停止制御情報群9が設定される。そして、図14に示すように、リール停止制御情報群9に基づいて停止制御が行われる場合、第1停止リールがいずれのリールであっても、中リール3Cにおいて、図柄「黄7」の正解位置で停止操作が行われた場合には、「小役4」が入賞することとなる。一方、中リール3Cにおいて、図柄「黄7」の正解位置で停止操作が行われなかった場合(すなわち、小役4のとりこぼしが発生した場合)には、RT0移行図柄1が表示されることとなる。
また、図13に示したように、内部抽籤の結果、「小役5」の内部当籤役(当籤番号10)が決定された場合には、リール停止制御情報群10が設定される。そして、図14に示すように、リール停止制御情報群10に基づいて停止制御が行われる場合、第1停止リールがいずれのリールであっても、右リール3Rにおいて、図柄「赤7」の正解位置で停止操作が行われた場合には、「小役5」が入賞することとなる。一方、右リール3Rにおいて、図柄「赤7」の正解位置で停止操作が行われなかった場合(すなわち、小役5のとりこぼしが発生した場合)には、RT0移行図柄2が表示されることとなる。
また、図13に示したように、内部抽籤の結果、「小役6」の内部当籤役(当籤番号11)が決定された場合には、リール停止制御情報群11が設定される。そして、図14に示すように、リール停止制御情報群11に基づいて停止制御が行われる場合、第1停止リールがいずれのリールであっても、右リール3Rにおいて、図柄「青7」の正解位置で停止操作が行われた場合には、「小役6」が入賞することとなる。一方、右リール3Rにおいて、図柄「青7」の正解位置で停止操作が行われなかった場合(すなわち、小役6のとりこぼしが発生した場合)には、RT0移行図柄2が表示されることとなる。
また、図13に示したように、内部抽籤の結果、「小役7」の内部当籤役(当籤番号12)が決定された場合には、リール停止制御情報群12が設定される。そして、図14に示すように、リール停止制御情報群12に基づいて停止制御が行われる場合、第1停止リールがいずれのリールであっても、右リール3Rにおいて、図柄「黄7」の正解位置で停止操作が行われた場合には、「小役7」が入賞することとなる。一方、右リール3Rにおいて、図柄「黄7」の正解位置で停止操作が行われなかった場合(すなわち、小役7のとりこぼしが発生した場合)には、RT0移行図柄2が表示されることとなる。
また、図13に示したように、内部抽籤の結果、「小役8」の内部当籤役(当籤番号13)が決定された場合には、リール停止制御情報群13が設定される。そして、図14に示すように、リール停止制御情報群13に基づいて停止制御が行われる場合、第1停止リールがいずれのリールであっても、「小役8」が入賞することとなる。なお、「小役8」の内部当籤役は、当籤番号「14」〜「16」においても決定されるが、上述のとおり、「BB1」〜「BB3」よりも「小役8」が優先的に入賞するように停止制御が行われるため、この場合にも、「小役8」に単独当籤したときと同様の停止制御が行われることとなる。
なお、本実施形態においては、リプレイに係る内部当籤役(当籤番号1〜5)について、停止操作順序によって入賞役が異なるように構成しているが、これに限られるものではない。例えば、いずれかのリールにおいて、正解位置で停止操作が行われたか否かに基づいて、入賞役を異ならせることとしてもよい。
また、本実施形態においては、小役に係る内部当籤役の一部(当籤番号7〜12)について、予め定められたリールにおいて、正解位置で停止操作が行われたか否かに基づいて、入賞役が異なるように構成しているが、これに限られるものではない。例えば、停止操作順序によって入賞役を異ならせることとしてもよい。
すなわち、特定の役について、停止操作の態様(停止操作順序や停止操作タイミング)に応じて入賞(表示)させる図柄の組合せを異ならせ、その停止操作の態様の報知の有無によって遊技者に付与される利益を異ならせることができる全ての手法は本発明に適用することができるものとする。
[RT遊技状態の遷移]
次に、図15を参照して、パチスロ機1におけるRT遊技状態の遷移について説明する。図15の(a)は、本実施形態におけるパチスロ機1のRT遊技状態の遷移フローを示す図であり、図15の(b)は、本実施形態におけるパチスロ機1のRT遊技状態の移行条件を示す図である。なお、本実施形態においては、一例として、5個のRT遊技状態(RT0〜RT4)がある場合について説明するが、これに限られるものではない。
次に、図15を参照して、パチスロ機1におけるRT遊技状態の遷移について説明する。図15の(a)は、本実施形態におけるパチスロ機1のRT遊技状態の遷移フローを示す図であり、図15の(b)は、本実施形態におけるパチスロ機1のRT遊技状態の移行条件を示す図である。なお、本実施形態においては、一例として、5個のRT遊技状態(RT0〜RT4)がある場合について説明するが、これに限られるものではない。
図15に示すように、RT0からRT1へは、リプレイ1の入賞(移行条件1の成立)によって移行し、RT1からRT2へは、リプレイ2の入賞(移行条件2の成立)によって移行する。ここで、図11に示したように、RT0は、相対的にリプレイに係る内部当籤役の当籤確率が低く、RT2は、相対的にリプレイに係る内部当籤役が高い。すなわち、RT0は、遊技者にとって不利なRT遊技状態であり、RT2は、遊技者にとって有利なRT遊技状態である。
また、RT1は、RT0よりもリプレイに係る内部当籤役の当籤確率は高いが、RT2よりもリプレイに係る内部当籤役の当籤確率は低い。その意味で、遊技者にとって依然不利なRT遊技状態であるとも言えるが、リプレイ2を含む内部当籤役(当籤番号3)が抽籤される状態である(図11参照)ことから、遊技者にとって有利なRT遊技状態であるRT2の準備状態であるとも言える。
また、図15に示すように、RT3からRT1へは、リプレイ3の入賞(移行条件3の成立)によって移行し、RT1からRT4へは、リプレイ4の入賞(移行条件4の成立)によって移行する。ここで、図11に示したように、RT3は、相対的にリプレイに係る内部当籤役の当籤確率が低く、RT4は、相対的にリプレイに係る内部当籤役が高い。すなわち、RT3は、遊技者にとって不利なRT遊技状態であり、RT4は、遊技者にとって有利なRT遊技状態である。
また、RT1は、RT3よりもリプレイに係る内部当籤役の当籤確率は高いが、RT4よりもリプレイに係る内部当籤役の当籤確率は低い。その意味で、遊技者にとって依然不利なRT遊技状態であるとも言えるが、リプレイ4を含む内部当籤役(当籤番号5)が抽籤される状態である(図11参照)ことから、遊技者にとって有利なRT遊技状態であるRT4の準備状態であるとも言える。
また、図15に示すように、RT1〜RT4において、RT0移行図柄(RT0移行図柄1又はRT0移行図柄2)が表示される(移行条件5が成立する)と、RT0へ移行する。すなわち、遊技者にとって有利なRT遊技状態(RT2又はRT4)にある場合であっても、「小役2」〜「小役7」をとりこぼした場合(図14参照)には、遊技者にとって不利なRT遊技状態(RT0)に移行(転落)することとなる。
また、図15に示すように、RT0〜RT2、及びRT4において、リプレイ5又はリプレイ6に入賞する(移行条件6が成立する)と、RT3へ移行する。すなわち、遊技者にとって有利なRT遊技状態(RT2又はRT4)にある場合であっても、リプレイ5又はリプレイ6に入賞した場合(図14参照)には、遊技者にとって不利なRT遊技状態(RT3)に移行(転落)することとなる。
また、図15に示すように、ボーナス遊技状態(BB1〜3のいずれかの作動)が終了する(移行条件7が成立する)と、RT0へ移行する。また、図示は省略するが、設定値が変更されると、RT0へ移行する。その意味で、RT0は、初期RT遊技状態であるとも言える。なお、移行条件7については、ボーナス(BB1〜3のいずれか)が内部当籤役として決定したことを移行条件としてもよく、ボーナス(BB1〜3のいずれか)が入賞したことを移行条件としてもよい。また、移行条件1〜6は、ボーナス(BB1〜3のいずれか)が持ち越されていない場合にのみ成立し、ボーナス(BB1〜3のいずれか)が持ち越されている場合には成立しない移行条件としてもよい。
[サブROMに記憶されているデータテーブル]
次に、図16及び図17を参照して、サブROM82に記憶されている各種のデータテーブルについて説明する。
次に、図16及び図17を参照して、サブROM82に記憶されている各種のデータテーブルについて説明する。
図16の(a)〜(c)は、ARTに関する抽籤の当籤確率が相対的に低い低確率抽籤テーブルであり、図17の(d)〜(f)は、この抽籤の当籤確率が相対的に高い高確率抽籤テーブルである。図17の(g)は、ART2の初期ゲーム数を決定するART2初期ゲーム数抽籤テーブルである。
<通常中ART1低確率抽籤テーブル>
図16の(a)に示すように、通常中であり、低確率状態(ARTに関する抽籤の当籤確率が相対的に低い状態)である場合に参照される通常中ART1低確率抽籤テーブルは、決定された内部当籤役に応じて、ART1に非当籤であるか、又は当籤であるかについての抽籤値を規定している。なお、本実施形態において通常中とは、後述するART1中、ART2中、ART準備中及びART当籤中以外の状態であって、サブCPU81によって識別される状態すなわち、後述するART非当籤中を示す。また、低確率状態とは、後述する所定時間内フラグが「オフ」である状態をいう。
図16の(a)に示すように、通常中であり、低確率状態(ARTに関する抽籤の当籤確率が相対的に低い状態)である場合に参照される通常中ART1低確率抽籤テーブルは、決定された内部当籤役に応じて、ART1に非当籤であるか、又は当籤であるかについての抽籤値を規定している。なお、本実施形態において通常中とは、後述するART1中、ART2中、ART準備中及びART当籤中以外の状態であって、サブCPU81によって識別される状態すなわち、後述するART非当籤中を示す。また、低確率状態とは、後述する所定時間内フラグが「オフ」である状態をいう。
例えば、内部当籤役が「小役8」である場合に、抽出された演出用乱数値が「10000」であれば、「10000」から「24576」を減算して負の値となるため、ART1に非当籤したことが決定される。一方、抽出された演出用乱数値が「30000」であれば、「30000」から「24576」を減算しても負の値とはならず、減算後の演出用乱数値「5424」から「8192」を減算して負の値となるため、ART1に当籤したことが決定される。以下に示す抽籤テーブルについても同様の処理が行われる。
<ART1中ART2低確率抽籤テーブル>
図16の(b)に示すように、ART1中であり、低確率状態である場合に参照されるART1中ART2低確率抽籤テーブルは、決定された内部当籤役に応じて、ART2に非当籤であるか、又は当籤であるかについての抽籤値を規定している。ここで、ART1中においては、後述する上乗せゲーム数の抽籤が行われないかわりに、ART2の抽籤が行われることとなっている。なお、内部当籤役の欄に「リプレイ」と記載されているのは、リプレイに係る内部当籤役(当籤番号1〜5)の総称であるが、これに限られるものではなく、リプレイの種類毎に個別に抽籤値を規定することとしてもよい。
図16の(b)に示すように、ART1中であり、低確率状態である場合に参照されるART1中ART2低確率抽籤テーブルは、決定された内部当籤役に応じて、ART2に非当籤であるか、又は当籤であるかについての抽籤値を規定している。ここで、ART1中においては、後述する上乗せゲーム数の抽籤が行われないかわりに、ART2の抽籤が行われることとなっている。なお、内部当籤役の欄に「リプレイ」と記載されているのは、リプレイに係る内部当籤役(当籤番号1〜5)の総称であるが、これに限られるものではなく、リプレイの種類毎に個別に抽籤値を規定することとしてもよい。
<通常中ART2低確率抽籤テーブル>
図16の(c)に示すように、通常中であり、低確率状態である場合に参照される通常中ART2低確率抽籤テーブルは、決定された内部当籤役に応じて、ART2に非当籤であるか、又は当籤であるかについての抽籤値を規定している。
図16の(c)に示すように、通常中であり、低確率状態である場合に参照される通常中ART2低確率抽籤テーブルは、決定された内部当籤役に応じて、ART2に非当籤であるか、又は当籤であるかについての抽籤値を規定している。
<通常中ART1高確率抽籤テーブル>
図17の(d)に示すように、通常中であり、高確率状態(ARTに関する抽籤の当籤確率が相対的に高い状態)である場合に参照される通常中ART1低確率抽籤テーブルは、決定された内部当籤役に応じて、ART1に非当籤であるか、又は当籤であるかについての抽籤値を規定している。なお、本実施形態において高確率状態とは、後述する所定時間内フラグが「オン」である状態をいう。
図17の(d)に示すように、通常中であり、高確率状態(ARTに関する抽籤の当籤確率が相対的に高い状態)である場合に参照される通常中ART1低確率抽籤テーブルは、決定された内部当籤役に応じて、ART1に非当籤であるか、又は当籤であるかについての抽籤値を規定している。なお、本実施形態において高確率状態とは、後述する所定時間内フラグが「オン」である状態をいう。
図16の(a)と図17の(d)とを対比すると、内部当籤役が小役1である場合におけるART1当籤に割り当てられた抽籤値に関し、高確率抽籤テーブル(図17の(d))で割り当てられている抽籤値は、低確率抽籤テーブル(図16の(a))で割り当てられている抽籤値よりも高い。この点で、通常中ART1低確率抽籤テーブル(図17の(d))は、通常中ART1低確率抽籤テーブル(図16の(a))に比べ、ARTに関する抽籤の当籤確率が相対的に高いテーブルであるといえる。
<ART1中ART2高確率抽籤テーブル>
図17の(e)に示すように、ART1中であり、高確率状態である場合に参照されるART1中ART2高確率抽籤テーブルは、決定された内部当籤役に応じて、ART2に非当籤であるか、又は当籤であるかについての抽籤値を規定している。
図17の(e)に示すように、ART1中であり、高確率状態である場合に参照されるART1中ART2高確率抽籤テーブルは、決定された内部当籤役に応じて、ART2に非当籤であるか、又は当籤であるかについての抽籤値を規定している。
図16の(b)と図17の(e)とを対比すると、内部当籤役がリプレイ又は小役2〜7である場合におけるART2当籤に割り当てられた抽籤値に関し、高確率抽籤テーブル(図17の(e))で割り当てられている抽籤値は、低確率抽籤テーブル(図16の(b))で割り当てられている抽籤値よりも高い。この点で、ART1中ART2高確率抽籤テーブル(図17の(e))は、ART1中ART2低確率抽籤テーブル(図16の(b))に比べ、ARTに関する抽籤の当籤確率が相対的に高いテーブルであるといえる。
<通常中ART2高確率抽籤テーブル>
図17の(f)に示すように、通常中であり、高確率状態である場合に参照される通常中ART2低確率抽籤テーブルは、決定された内部当籤役に応じて、ART2に非当籤であるか、又は当籤であるかについての抽籤値を規定している。
図17の(f)に示すように、通常中であり、高確率状態である場合に参照される通常中ART2低確率抽籤テーブルは、決定された内部当籤役に応じて、ART2に非当籤であるか、又は当籤であるかについての抽籤値を規定している。
図16の(c)と図17の(f)とを対比すると、内部当籤役が小役1又は小役8である場合におけるART2当籤に割り当てられた抽籤値に関し、高確率抽籤テーブル(図17の(f))で割り当てられている抽籤値は、低確率抽籤テーブル(図16の(c))で割り当てられている抽籤値よりも高い。この点で、通常中ART2高確率抽籤テーブル(図17の(f))は、通常中ART2低確率抽籤テーブル(図16の(c))に比べ、ARTに関する抽籤の当籤確率が相対的に高いテーブルであるといえる。
<ART2初期ゲーム数抽籤テーブル>
図17の(g)に示すように、ART2の開始時に参照されるART2初期ゲーム数抽籤テーブルは、設定値に応じて、ART2の初期ゲーム数についての抽籤値を規定している。ここで、ART2の開始時においては、設定値が高いほど、ART2の初期ゲーム数が多くなる確率が高い。すなわち、パチスロ機1においては、設定値が高いほど、遊技者にとって有利さの度合いが高くなるように構成されている。
図17の(g)に示すように、ART2の開始時に参照されるART2初期ゲーム数抽籤テーブルは、設定値に応じて、ART2の初期ゲーム数についての抽籤値を規定している。ここで、ART2の開始時においては、設定値が高いほど、ART2の初期ゲーム数が多くなる確率が高い。すなわち、パチスロ機1においては、設定値が高いほど、遊技者にとって有利さの度合いが高くなるように構成されている。
[パチスロ機の遊技の流れ]
次に、図18を参照して、パチスロ機1の遊技の流れについて説明する。図18は、本実施形態におけるパチスロ機の遊技の流れを示す概要図である。
次に、図18を参照して、パチスロ機1の遊技の流れについて説明する。図18は、本実施形態におけるパチスロ機の遊技の流れを示す概要図である。
<遊技者が遊技を行う状態>
まず、本実施形態に係るパチスロ機1においては、遊技者が遊技を行う状態として、遊技者にとって有利な第1有利遊技状態であるART1中と、遊技者にとって有利な第2有利遊技状態であるART2中と、ART1中及びART2中よりも相対的に不利な通常遊技状態である通常中と、通常中からART1中又はART2中に移行するための準備状態であるART準備中に大別される。
まず、本実施形態に係るパチスロ機1においては、遊技者が遊技を行う状態として、遊技者にとって有利な第1有利遊技状態であるART1中と、遊技者にとって有利な第2有利遊技状態であるART2中と、ART1中及びART2中よりも相対的に不利な通常遊技状態である通常中と、通常中からART1中又はART2中に移行するための準備状態であるART準備中に大別される。
また、通常中は、ART1又はART2のいずれにも当籤していない状態(ART非当籤中)と、ART1又はART2のいずれかに当籤している状態(ART当籤中)に区別することができる。さらに、ART当籤中は、ART1に当籤している状態であるART1当籤中と、ART2に当籤している状態であるART2当籤中に区別することができる。
また、ART準備中は、ART1当籤中から移行したART1準備中と、ART2当籤中から移行したART2準備中に区別することができる。
遊技者は、パチスロ機1において遊技を行う場合、通常は、ART非当籤中から遊技を開始し、このART非当籤中において、ART1に当籤した場合には、ART1当籤中に移行することとなる。そして、ART1当籤中となると、ART1当籤中から、ART1準備中を介して、ART1中に移行させるための第1の移行手順(停止操作の態様)の報知が開始されることとなる。また、ART非当籤中において、ART2に当籤した場合には、ART2当籤中に移行し、このART2当籤中から、ART2準備中を介して、ART2中に移行させるための第2の移行手順(停止操作の態様)の報知が開始されることとなる。
具体的には、ART1当籤中であってRT0であるとき、「通常リプ+リプレイ1+リプレイ5」が内部当籤役として決定されると、「リプレイ1」が入賞することとなる停止操作順序(中リール3Cを第1停止操作すべき旨)が報知され、「リプレイ1」に入賞すると、ART1準備中に移行し、ART1準備中であってRT1であるとき、「通常リプ+リプレイ2+リプレイ5」が内部当籤役として決定されると、「リプレイ2」が入賞することとなる停止操作順序(右リール3Rを第1停止操作すべき旨)が報知され、「リプレイ2」に入賞すると、ART1中に移行する。
一方、ART1当籤中であってRT0であるとき、「通常リプ+リプレイ3+リプレイ6」が内部当籤役として決定されると、「通常リプ」が入賞することとなる停止操作順序(右リール3Rを第1停止操作すべき旨)が報知されることで、ART2準備中に移行させないこととしている。ここで、「リプレイ3」を入賞させない停止操作順序であれば、その他の停止操作順序(例えば、左リール3Lを第1停止操作すべき旨)を報知することとしてもよい。
また、ART1準備中であってRT1であるとき、「通常リプ+リプレイ4+リプレイ6」が内部当籤役として決定されると、「通常リプ」が入賞することとなる停止操作順序(中リール3Cを第1停止操作すべき旨)が報知されることで、ART2中に移行させないこととしている。ここで、「リプレイ4」を入賞させない停止操作順序であれば、その他の停止操作順序(例えば、左リール3Lを第1停止操作すべき旨)を報知することとしてもよい。
なお、本実施形態においては、ART1当籤中であってRT3であるときには、一度、RT3からRT0へ移行した(すなわち、RT3においてRT0移行図柄が表示された)後に、上述した第1の移行手順(停止操作の態様)の報知が開始されることとしているが、これに限られるものではなく、ART1当籤中であってRT3であるときにも、上述した第1の移行手順(停止操作の態様)の報知が開始されるように構成することとしてもよい。
また、ART2当籤中であってRT3であるとき、「通常リプ+リプレイ3+リプレイ6」が内部当籤役として決定されると、「リプレイ3」が入賞することとなる停止操作順序(中リール3Cを第1停止操作すべき旨)が報知され、「リプレイ3」に入賞すると、ART2準備中に移行し、ART2準備中であってRT1であるとき、「通常リプ+リプレイ4+リプレイ6」が内部当籤役として決定されると、「リプレイ4」が入賞することとなる停止操作順序(右リール3Rを第1停止操作すべき旨)が報知され、「リプレイ4」に入賞すると、ART2中に移行する。
一方、ART2当籤中であってRT3であるとき、「通常リプ+リプレイ1+リプレイ5」が内部当籤役として決定されると、「通常リプ」が入賞することとなる停止操作順序(右リール3Rを第1停止操作すべき旨)が報知されることで、ART1準備中に移行させないこととしている。ここで、「リプレイ1」を入賞させない停止操作順序であれば、その他の停止操作順序(例えば、左リール3Lを第1停止操作すべき旨)を報知することとしてもよい。
また、ART2準備中であってRT1であるとき、「通常リプ+リプレイ2+リプレイ5」が内部当籤役として決定されると、「通常リプ」が入賞することとなる停止操作順序(中リール3Cを第1停止操作すべき旨)が報知されることで、ART1中に移行させないこととしている。ここで、「リプレイ2」を入賞させない停止操作順序であれば、その他の停止操作順序(例えば、左リール3Lを第1停止操作すべき旨)を報知することとしてもよい。
なお、本実施形態においては、ART2当籤中であってRT0であるときには、一度、RT0からRT3へ移行した(すなわち、RT0においてリプレイ5又はリプレイ6が入賞した)後に、上述した第2の移行手順(停止操作の態様)の報知が開始されることとしているが、これに限られるものではなく、ART2当籤中であってRT0であるときにも、上述した第2の移行手順(停止操作の態様)の報知が開始されるように構成することとしてもよい。
ART1は、ART1準備中(RT1)において、「リプレイ2」に入賞すると開始し(すなわち、ART1中となり)、ART1ゲーム数である50ゲームを消化すると終了する。ART1中には、ART2の抽籤が行われ、ART2に当籤すると、ART1の終了後に、ART2当籤中に移行し、上記と同様にART2中に移行することとなる。
また、ART2は、ART2準備中(RT1)において、「リプレイ4」に入賞すると開始する(すなわち、ART2中となる)。ART2では、開始時にART2ゲーム数の初期ゲーム数の抽籤が行われることとなっており、さらに、ART2中では、ART2ゲーム数の上乗せが行われることとなっている。ART2は、これらの結果得られたART2ゲーム数を消化すると終了する。なお、ART2ゲーム数の上乗せについては、後述する。
ここで、ART1中及びART2中は、リプレイに係る内部当籤役が決定された場合に、RT3に移行(転落)しない(リプレイ5又はリプレイ6が入賞しない)ように停止操作の態様(停止操作順序)が報知されるとともに、小役に係る内部当籤役が決定された場合に、RT0に移行(転落)しない(RT0移行図柄が表示されない)ように停止操作の態様(目押しすべき図柄の種類)が報知される。その結果、リプレイタイム(RT2又はRT4)の作動が維持されるとともに、小役(特に、小役2〜7)の入賞確率が飛躍的に向上することとなるため、遊技者はより多くのメダルの払出をうけることができる。このように、ART1及びART2は、遊技者にとって有利な有利状態を構成する。
なお、ART当籤中及び/又はART準備中においても、上記の報知を全て行うこととしてもよいし、必要な範囲でのみ報知を行うこととしてもよい。例えば、ART1当籤中でRT0であるときには、RT3に移行(転落)させない(リプレイ5又はリプレイ6を入賞させない)停止操作の態様(停止操作順序)の報知は行うが、RT0に移行(転落)させない(RT0移行図柄を表示させない)停止操作の態様(目押しすべき図柄の種類)の報知は行わないこととし、ART2当籤中でRT3であるときには、RT0に移行(転落)させない(RT0移行図柄を表示させない)停止操作の態様(目押しすべき図柄の種類)の報知は行うが、RT3に移行(転落)させない(リプレイ5又はリプレイ6を入賞させない)停止操作の態様(停止操作順序)の報知は行わないこととしてもよい。
また、図示は省略しているが、通常中(ART非当籤中、ART1当籤中及びART2当籤中)、ART準備中(ART1準備中及びART2準備中)、ART1中、又はART2中において、ボーナス(BB1〜3のいずれか)が内部当籤役として決定され、その当籤しているボーナスに入賞すると、ボーナス遊技状態となり、そのボーナス遊技状態が終了すると、RT遊技状態は、RT0遊技状態に移行することとなる(図15参照)。
上記の場合、本実施形態においては、ボーナス(BB1〜3のいずれか)が内部当籤役として決定されたときの状態に復帰させるように、停止操作の態様が報知されることとしている。例えば、ART1中に、ボーナス(BB1〜3のいずれか)が内部当籤役として決定され、そのボーナスに係るボーナス遊技状態が終了した場合、RT0遊技状態において、「通常リプ+リプレイ1+リプレイ5」が内部当籤役として決定されると、「リプレイ1」が入賞することとなる停止操作順序(中リール3Cを第1停止操作すべき旨)を報知し、ART1準備中に移行させ、ART1準備中において、「通常リプ+リプレイ2+リプレイ5」が内部当籤役として決定されると、「リプレイ2」が入賞することとなる停止操作順序(右リール3Rを第1停止操作すべき旨)を報知し、ART1中に復帰させる。
また、例えば、ART2中に、ボーナス(BB1〜3のいずれか)が内部当籤役として決定され、そのボーナスに係るボーナス遊技状態が終了した場合、RT0遊技状態において、「通常リプ+リプレイ1+リプレイ5」、又は「通常リプ+リプレイ3+リプレイ6」が内部当籤役として決定されると、「リプレイ5」、又は「リプレイ6」が入賞することとなる停止操作順序(左リール3Lを第1停止操作すべき旨)を報知し、ART2当籤中(RT3遊技状態)に移行させ、ART2当籤中(RT3遊技状態)において、「通常リプ+リプレイ3+リプレイ6」が内部当籤役として決定されると、「リプレイ3」が入賞することとなる停止操作順序(中リール3Cを第1停止操作すべき旨)を報知し、ART2準備中に移行させ、ART2準備中において、「通常リプ+リプレイ4+リプレイ6」が内部当籤役として決定されると、「リプレイ4」が入賞することとなる停止操作順序(右リール3Rを第1停止操作すべき旨)を報知し、ART2中に復帰させる。ここで、ART2中に復帰させる場合には、RT0遊技状態において、「通常リプ+リプレイ3+リプレイ6」が内部当籤役として決定されると、「リプレイ3」が入賞することとなる停止操作順序(中リール3Cを第1停止操作すべき旨)を報知し、ART2準備中(RT1遊技状態)に移行させることとしてもよい。
なお、ボーナス遊技状態が終了した場合の、遊技を行う状態を復帰させる態様については、これに限られるものではない。例えば、ART1について、ART1当籤中(ART2当籤中)、ART1準備中、又はART1中のいずれかの状態において、ボーナス(BB1〜3のいずれか)が内部当籤役として決定され、そのボーナスに係るボーナス遊技状態が終了した場合、一律にART1当籤中をセットすることとしてもよい。ART2についても同様である。
また、ART1中において、ボーナス(BB1〜3のいずれか)が内部当籤役として決定され、再度、ART1中に復帰させる場合、ART1ゲーム数は、そのまま復帰させることとしてもよく、新たに50ゲームをセットすることとしてもよく、ボーナス(BB1〜3のいずれか)が内部当籤役として決定されたときのART1ゲーム数に、50ゲームを加算して復帰させることとしてもよい。
また、ART2中において、ボーナス(BB1〜3のいずれか)が内部当籤役として決定され、再度、ART2中に復帰させる場合、ART2ゲーム数は、そのまま復帰させることとしてもよく、新たに初期ゲーム数の抽籤結果により決定することとしてもよく、ボーナス(BB1〜3のいずれか)が内部当籤役として決定されたときのART2ゲーム数に、初期ゲーム数の抽籤結果を加算して復帰させることとしてもよい。
<有利状態に関する抽籤>
本実施形態では、有利状態に関する抽籤の当籤確率が異なる複数種類の抽籤テーブルがサブROM82に格納されている。例えば、通常中からART1に移行するための抽籤に当籤する確率が異なる通常中ART1低確率抽籤テーブル(図16の(a))及び通常中ART1高確率抽籤テーブル(図17の(d))が格納される。また、ART1中からART2に移行するための抽籤に当籤する確率が異なるART1中ART2低確率抽籤テーブル(図16の(b))及びART1中ART2高確率抽籤テーブル(図17の(e))が格納される。また、通常中からART2に移行するための抽籤に当籤する確率が異なる通常中ART2低確率抽籤テーブル(図16の(c))及び通常中ART2高確率抽籤テーブル(図17の(f))が格納される。
本実施形態では、有利状態に関する抽籤の当籤確率が異なる複数種類の抽籤テーブルがサブROM82に格納されている。例えば、通常中からART1に移行するための抽籤に当籤する確率が異なる通常中ART1低確率抽籤テーブル(図16の(a))及び通常中ART1高確率抽籤テーブル(図17の(d))が格納される。また、ART1中からART2に移行するための抽籤に当籤する確率が異なるART1中ART2低確率抽籤テーブル(図16の(b))及びART1中ART2高確率抽籤テーブル(図17の(e))が格納される。また、通常中からART2に移行するための抽籤に当籤する確率が異なる通常中ART2低確率抽籤テーブル(図16の(c))及び通常中ART2高確率抽籤テーブル(図17の(f))が格納される。
そして、副制御回路42にはタイマーが設けられ、このタイマーは、リプレイに入賞してからスタートレバー16の操作が検出されるまでの時間を計測する。そして、サブCPU81は、計測時間が予め定めた範囲内である場合に、所定時間内フラグをオンにし、計測時間が予め定めた範囲内でない場合に、所定時間内フラグをオフにする。そして、サブCPU81は、所定時間内フラグがオンである場合、有利状態に関する抽籤の当籤確率が異なる複数種類の抽籤テーブルのうち、当籤確率が相対的に高い高確率抽籤テーブルを参照して抽籤を行う。一方、サブCPU81は、所定時間内フラグがオフである場合、複数種類の抽籤テーブルのうち、当籤確率が相対的に低い低確率抽籤テーブルを参照して抽籤を行う。
これにより、パチスロ機1は、有利状態に関する抽籤をバリエーションに富んだものにすることができ、遊技者に対し、遊技の興趣を向上させることができる。
例えば、サブCPU81が、タイマーにより計測された時間が短い場合に所定時間内フラグをオンにする場合、遊技者に対し、再遊技役に入賞してから次遊技でスタートレバー16を操作するまでの時間を短縮することを促し得るため、遊技機の稼動率向上に繋がり得る。そして、いったん再遊技役に入賞すると、次の遊技で、有利状態に関する抽籤の当籤確率が高い状態に移ることができ、当該抽籤に当籤するという利益を得やすいため、遊技の興趣を高めることに繋がり得る。
所定時間内フラグをオン、オフにするためのタイマーの計測時間の判別基準は、特に限定されるものでないが、例えば、ベットスイッチ15SがMAXベットボタン15A又は1BETボタン15Bの操作を検出してから、MAXベットボタン15A又は1BETボタン15Bの操作に応じたメダルの数が投入枚数として記憶されるまで(開始操作が可能になるまで)に要する処理時間と略同じにすることが挙げられる。
再遊技役に入賞していない場合、メインCPU51は、メダルの投入操作に応じたメダルの数が投入枚数として記憶されたときに、はじめてスタートスイッチ16Sがスタートレバー16の操作を検出することを許可する。そして、ベットスイッチ15SがMAXベットボタン15A又は1BETボタン15Bの操作を検出してから、メダルの投入操作に応じたメダルの数が投入枚数として記憶されるまでの間に、一定の処理時間を要する。一方、再遊技役に入賞した場合、この処理時間を要しない。そこで、所定時間内フラグをオン、オフにするためのタイマーの計測時間の判別基準を、上記一定の処理時間と略同じに定めることで、1日あたりの総遊技数を増やすこと、ひいては遊技機の稼動率向上に繋がり得る。
また、パチスロ機1は、再遊技の入賞によるメダルの自動投入に伴い所定の効果音を所定時間出力し、サブCPU81は、タイマーにより計測された時間が効果音の出力時間を超えたか否かに応じて、所定時間内フラグのオン、オフを決定するようにしてもよい。
これにより、遊技者は、再遊技役に入賞した場合、効果音の出力が続いている間か、終わったかによって、スタートレバー16を操作するタイミングを合わせることで、有利状態に関する抽籤の当籤確率を異ならせることができる。よって、本発明は、長時間にわたって遊技を行っても、有利状態に関する抽籤に全く当籤しないという事態が生じる可能性を減らすことができ、熟練した遊技者の要求も満足し得る。
効果音は、メダルの投入を示す音であり、メダルの投入枚数を識別できることが好ましい。つまり、メダルの投入枚数に応じて効果音の発生時間が異なることが好ましい。
<ART2ゲーム数の管理>
図17の(g)に示すように、ART2の開始時にはART2の初期ゲーム数の抽籤が行われる。また、ART2中では、ART2中の一遊技(1回の単位遊技)あたりのメダルの増加枚数(平均純増枚数)に基づいて、ART2ゲーム数の上乗せ(ARTゲーム数カウンタの加算)が行われる。より具体的には、平均純増枚数の小数点以下3桁(小数第一位、第二位、第三位)が同一の数値(いわゆるゾロ目)である場合に、ART2ゲーム数カウンタに30ゲームが加算される。
図17の(g)に示すように、ART2の開始時にはART2の初期ゲーム数の抽籤が行われる。また、ART2中では、ART2中の一遊技(1回の単位遊技)あたりのメダルの増加枚数(平均純増枚数)に基づいて、ART2ゲーム数の上乗せ(ARTゲーム数カウンタの加算)が行われる。より具体的には、平均純増枚数の小数点以下3桁(小数第一位、第二位、第三位)が同一の数値(いわゆるゾロ目)である場合に、ART2ゲーム数カウンタに30ゲームが加算される。
ここで、図19に、ART2中に払い出されたメダルの枚数(獲得枚数)と、ART2のゲーム数と、平均純増枚数との関係を示す。なお、図19において、下線が付された平均純増枚数は、小数点以下3桁が同一の数値であり、ART2ゲーム数の上乗せが行われることを示している。例えば、獲得枚数が60枚でありゲーム数が30ゲームである場合、平均純増枚数は2.000枚であるため、ART2ゲーム数の上乗せが行われることになる。また、図19では、パチスロ機1が、ART2中の一遊技あたりのメダルの純増枚数が3枚として設計されている場合に取りやすい範囲(2.500枚から3.500枚)を白抜き文字で強調している。
ART2ゲーム数を上乗せする契機となる平均純増枚数は、以下のようにして算出することができる。具体的には、一遊技のメダルの増減数A=(払出枚数−投入枚数)とし、N遊技目の増減数をANとした場合、平均純増枚数Xは、以下の式により算出することができる。なお、以下の式により小数第四位以下が算出された場合、小数第四位は切り上げることとしてもよく、切り捨てることとしてもよく、四捨五入することとしてもよい。
平均純増枚数X=(AN+AN−1+・・・A1)/N
平均純増枚数X=(AN+AN−1+・・・A1)/N
なお、入賞(表示)された図柄の組合せとメダルの払い出し枚数との関係は一定であるため、ART2のゲーム数と入賞回数とを予め対応付けておくことで、平均純増枚数に基づく上乗せの判定を行うこととしてもよい。例えば、ART2のゲーム数がN回である場合、所定の図柄の組合せが表示された回数「M1回,M2回・・・」のときに上乗せを行うといったテーブルなどを設けることで実現することができる。これにより、入賞回数とゲーム数とを計数するだけでART2ゲーム数の上乗せを行うことができるため、上述の演算を行う必要がなく制御負担を軽減させることができる。
また、上述の説明では、平均純増枚数の小数点以下3桁が同一の数値である場合に、ART2ゲーム数を上乗せすることとしているが、上乗せの判定に用いる数値の桁数や、数値の条件は、任意に設定することができる。すなわち、平均純増枚数の整数部分や、小数第N位などの任意の桁数を用いることとしてもよく、また、3桁ではなく2桁又は4桁以上を用いることとしてもよく、また、同一の数値(ゾロ目)ではなく、連続した数値(123など)や語呂合わせに用いることのできる数値(223:富士山)などを用いることとしてもよい。なお、平均純増枚数は、ART2中の一遊技あたりのメダルの増加枚数であるため、整数部分よりも小数点以下の方が数値の変化が大きい(桁数が大きいほど数値の変化が小さく、桁数が小さいほど数値の変化が大きい)。そのため、平均純増枚数の整数部分の数値ではなく、小数点以下の数値を用いることで、ART2ゲーム数の上乗せを行うタイミングをばらけさせることができ、思わぬタイミングでART2ゲーム数の上乗せを行うことができる。
また、上述の説明では、上乗せするART2ゲーム数を30ゲームという固定的なゲーム数にしているが、これに限られるものではなく、任意のゲーム数にすることとしてもよい。また、上乗せを行う場合に、上乗せするART2ゲーム数を抽籤により決定することとしてもよい。この抽籤は、例えば、ART2の初期ゲーム数のように設定値により行うこととしてもよく、また、平均純増枚数に基づき行うこととしてもよい。例えば、小数点以下3桁が「222」である場合と「777」である場合とでは、後者の方が上乗せするART2ゲーム数が多く決定されやすいなどのように、平均純増枚数に基づいて有利さの度合いを異ならせることとしてもよい。
また、平均純増枚数は、ART2中に払い出されたメダルの枚数とART2中のゲーム数とに基づいて算出することとしているが、ART2中だけでなく、ART2当籤中、ART2準備中やART1中のいずれか1又は複数の状態中に払い出されたメダルの枚数を加味して算出することとしてもよい。この場合、上述の式における分母となるゲーム数については、ART2当籤中、ART2準備中及びART1中のゲーム数も加味することとしてもよく、また、加味しないこととしてもよい。
また、ART2ゲーム数についてのみ上乗せを行うこととしているが、ART1ゲーム数についても同様に上乗せを行うこととしてもよい。この場合、ART1当籤中、ART1準備中に払い出されたメダルの枚数や、ART1当籤中、ART1準備中のゲーム数を適宜加味してART1中の平均純増枚数を算出することとしてもよい。
[主制御処理]
次に、図20から図22を参照して、主制御回路41のメインCPU51により実行される各種処理について説明する。図20は、本実施形態におけるパチスロ機のメイン制御処理を示すフローチャートである。このメイン制御処理は、パチスロ機1に電源が投入されたときに開始される。図21は、本実施形態におけるパチスロ機のメダル受付・スタートチェック処理を示すフローチャートである。このメダル受付・スタートチェック処理は、メイン制御処理のサブプロセスである。また、図22は、主制御回路41のメインCPU51の制御による割込処理を示すフローチャートである。このメインCPU51の制御による割込処理は、1.1172ms毎に実行される。
次に、図20から図22を参照して、主制御回路41のメインCPU51により実行される各種処理について説明する。図20は、本実施形態におけるパチスロ機のメイン制御処理を示すフローチャートである。このメイン制御処理は、パチスロ機1に電源が投入されたときに開始される。図21は、本実施形態におけるパチスロ機のメダル受付・スタートチェック処理を示すフローチャートである。このメダル受付・スタートチェック処理は、メイン制御処理のサブプロセスである。また、図22は、主制御回路41のメインCPU51の制御による割込処理を示すフローチャートである。このメインCPU51の制御による割込処理は、1.1172ms毎に実行される。
<メイン制御処理>
最初に、パチスロ機1に電源が投入されると、メインCPU51は、電源投入時処理を実行する(S10)。この電源投入時処理では、バックアップが正常であるか、設定変更が適切に行われたかなどが判断され、判断結果に応じた初期化処理が実行される。
最初に、パチスロ機1に電源が投入されると、メインCPU51は、電源投入時処理を実行する(S10)。この電源投入時処理では、バックアップが正常であるか、設定変更が適切に行われたかなどが判断され、判断結果に応じた初期化処理が実行される。
次に、メインCPU51は、一遊技(1回の単位遊技)終了時の初期化処理を実行する(S11)。この初期化処理では、例えば、一遊技終了時に初期化するように予め指定された格納領域が初期化される。この初期化処理によって、メインRAM53に格納された持越役以外の内部当籤役に係る情報などがクリアされる。
次に、メインCPU51は、図21において後述するメダル受付・スタートチェック処理を実行する(S12)。このメダル受付・スタートチェック処理では、遊技者により投入されたメダルを検出する処理、遊技を開始するために必要な枚数のメダルが投入されたか(再遊技を含む)を判断する処理、及び開始操作を検出する処理が実行される。
次に、メインCPU51は、乱数値を抽出し、メインRAM53に割り当てられた乱数値格納領域に格納する(S13)。ここで、乱数値は、内部抽籤処理のために使用される値とメイン側演出抽籤処理のために使用される値とがあり、本実施形態においては、0〜65535の中から抽出される。
次に、メインCPU51は、内部抽籤処理を実行する(S14)。この内部抽籤処理では、内部抽籤テーブル(図11参照)や内部当籤役決定テーブル(図12参照)などを用いて、内部当籤役が決定される。
次に、メインCPU51は、メイン側演出抽籤処理を実行する(S15)。このメイン側演出抽籤処理では、例えば、上述した「ロック」を行うか否かの抽籤などが行われる。また、「ロック」を行うことが決定された場合に、例えば、ボーナスに内部当籤したこと、ART1又はART2に当籤したことを報知するための各リールのリールアクションの種別を抽籤により決定する。なお、リールアクションは、各リールを、通常の回転態様(定速で順回転させる態様)とは異なる演出態様により駆動させることで演出を実行するものである。
次に、メインCPU51は、リール停止初期設定処理を実行する(S16)。このリール停止初期設定処理では、リール停止初期設定テーブル(図13参照)を用いて、リール停止制御情報群が決定される。すなわち、内部抽籤処理の結果(内部当籤役)に基づいて、各リールの停止制御情報がメインRAM53に格納される。
次に、メインCPU51は、主制御回路41から副制御回路42へ送信するスタートコマンドを生成・格納する(S17)。スタートコマンドは、例えば、内部当籤役の種別、遊技状態の種別、ロックの有無、及びリールアクションの種別などを、サブCPU81に認識させるためのコマンドである。
次に、メインCPU51は、ウェイト処理を実行する(S18)。このウェイト処理では、前回の遊技開始(前回の単位遊技の開始)から所定時間を経過しているか否かが判断され、所定時間を経過していないと判断された場合には、所定時間を経過するまで待機する待ち時間が消化される。このウェイト処理における所定時間、すなわちウェイト時間は、例えば、前回の単位遊技の開始から4.1秒に設定される。
次に、メインCPU51は、メイン側演出実行処理を実行する(S19)。このメイン側演出実行処理では、S15におけるメイン側演出抽籤処理における抽籤結果などに基づいて、遊技開始時ロック及び当該ロック実行中のリールアクションなどが実行される。
次に、メインCPU51は、全てのリール3L、3C、3Rを回転させるリール回転開始処理を実行する(S20)。このリール回転開始処理では、各リールの回転開始要求が行われる。
次に、メインCPU51は、リール停止制御処理を実行する(S21)。このリール停止制御処理では、停止操作を検出する処理、及び停止制御情報に基づく各リールの停止制御を行う処理が実行されるとともに、各リールの回転停止要求が行われる。
次に、メインCPU51は、入賞検索処理を実行する(S22)。この入賞検索処理では、全てのリール3L、3C、3Rが停止した後に、有効ラインに表示された図柄の組合せと図柄組合せテーブル(図10参照)とが照合されて、有効ラインに表示された図柄の組合せが識別される。
次に、メインCPU51は、入賞検索処理の結果に基づいて、払い出すべきメダル(払出枚数)の払い出しを行うメダル払出処理を実行する(S23)。このメダル払出処理では、払出枚数に基づいて、ホッパー駆動回路65の制御やクレジット枚数の更新が行われる。
次に、メインCPU51は、遊技状態制御処理を実行する(S24)。この遊技状態制御処理では、ボーナス遊技状態の開始及び終了を制御する処理、RT遊技状態の移行を制御する処理、及び再遊技の作動を制御する処理が実行される。
具体的には、ボーナス(BB1〜3)に入賞したことに基づいて、BB遊技状態を開始させるとともに、BB遊技状態の終了条件である払出枚数の上限値(例えば、300枚)をセットする。また、BB遊技状態中は常にRB遊技状態となるように制御する。また、BB遊技状態において、払出枚数の上限値を超える枚数のメダルの払い出しが行われた場合には、BB遊技状態を終了させるとともに、RB遊技状態を終了させる。
また、図15に示したRT遊技状態の移行条件が成立した場合には、移行条件に応じたRT遊技状態に移行させる制御を実行する。また、リプレイに入賞した場合には、次回の遊技において再遊技を作動させる制御を実行する。
<メダル受付・スタートチェック処理>
図21は、本実施形態におけるパチスロ機1のメダル受付・スタートチェック処理を示すフローチャートである。このメダル受付・スタートチェック処理は、図20のS12において実行される処理である。
図21は、本実施形態におけるパチスロ機1のメダル受付・スタートチェック処理を示すフローチャートである。このメダル受付・スタートチェック処理は、図20のS12において実行される処理である。
初めに、メインCPU31は、自動投入カウンタの値があるか否か、すなわち、「0」であるか否かを判別する(ステップS31)。
上述したとおり、入賞検索処理(S22)の結果、リプレイに入賞した場合、遊技状態制御処理(S24)において、次回の遊技において再遊技を作動させる制御が実行される。具体的には、リプレイに入賞した場合、メインCPU31は、その回の単位遊技で投入枚数カウンタに格納されている値を自動投入カウンタに複写する自動投入要求を行う。すなわち、前回の単位遊技でリプレイに入賞した場合、前回の単位遊技で投入されたメダルの枚数が自動投入カウンタに格納されている。一方、前回の単位遊技でリプレイに入賞していない場合、自動投入カウンタには「0」が格納されている。
そして、自動投入カウンタの値がある場合、すなわち「0」以外である場合には、メインCPU31は、続いて、自動投入処理を行い(ステップS32)、ステップS39に移る。具体的には、メインCPU31は、自動投入カウンタの値を投入枚数カウンタに複写する。なお、自動投入カウンタは、自動的に投入するメダルの枚数をメインCPU31が計数するために設けられたカウンタであり、投入枚数カウンタは、投入されたメダルの枚数をメインCPU31が計数するために設けられたカウンタである。自動投入カウンタ及び投入枚数カウンタは、メインRAM33の所定の領域に格納される。
他方、自動投入カウンタの値がない、すなわち「0」である場合には、メインCPU31は、メダル受付を許可し(ステップS33)、続いて、ステップS34の処理を行う。
ステップS34では、メインCPU31は、遊技状態に応じて投入枚数の最大値を設定する。本実施形態では、メインCPU31は、全ての遊技状態において投入枚数の最大値を「3」とセットする。
続いて、メインCPU31は、メダル受付が許可されているか否かを判別する(ステップS35)。この判別がYESのときは、メインCPU31は、続いて、ステップS36の処理を行い、NOのときは、メインCPU31は、続いて、ステップS39の処理を行う。
ステップS36では、メインCPU31は、メダル投入チェック処理を行う。この処理では、メインCPU31は、メダルセンサ35S等からの入力をチェックする。
メダル投入口14からメダルを投入する場合、不正行為への対策として、正常なメダル投入であるか否かを判定する必要がある。メダル投入チェック処理では、複数のメダルセンサ35Sの検出順序が正常であるか否かの判定や、メダルセンサ35Sのオンからオフまでの時間がメダルの直径に対応するか否かの判定等を行う。この場合、判定に所定の判定時間を要する。
一方、予めクレジットされたメダルをMAXベットボタン15A又は1BETボタン15Bの操作によって投入(BET)する場合、正常なメダル投入であるか否かの判定に要する判定時間は不要である。しかしながら、メダル投入口14からメダルを投入する場合と、ベットボタン15A,15Bの操作によってメダルを投入(BET)する場合との間で、遊技時間に差が生じることは好ましくない。よって、ベットボタン15A,15Bの操作によってメダルを投入(BET)する場合、上記の判定時間に相当する(メダルの投入枚数に応じた)投入待ち時間が設けられる。
続いて、メインCPU31は、メダル投入コマンド送信処理を行う(ステップS37)。この処理では、メインCPU31は、メダル投入コマンドをメインRAM33の通信データ格納領域に格納する。格納されたメダル投入コマンドは、後述する割込処理のコマンドデータ送信処理において副制御回路72に送信される。
続いて、メインCPU31は、投入枚数が遊技開始可能枚数であるか否かを判別する(ステップS38)。例えば、メインCPU31は、投入枚数カウンタの値が投入枚数の最大値であるか否かを判別する。このとき、投入枚数カウンタの値が投入枚数の最大値である場合には、メインCPU31は、続いて、ステップS39の処理を行い、最大値でない場合には、メインCPU31は、続いて、ステップS35の処理を行う。
ステップS39では、メインCPU31は、スタートスイッチ6Sがオンであるか否かを判別する。具体的には、メインCPU31は、スタートレバー6の操作に基づくスタートスイッチ6Sからの入力があるか否かを判別する。このとき、スタートスイッチ6Sからの入力がある場合には、メインCPU31は、メダル受付を禁止し(ステップS40)、メダル受付・スタートチェック処理を終了する。他方、スタートスイッチ6Sからの入力がない場合には、メインCPU31は、続いて、ステップS35の処理を行う。
<メインCPUの制御による割込処理>
まず、メインCPU51は、レジスタの退避を行う(S101)。次に、メインCPU51は、入力ポートチェック処理を実行する(S102)。この入力ポートチェック処理では、メインCPU51に接続される各種のスイッチやセンサの信号の有無を確認する。
まず、メインCPU51は、レジスタの退避を行う(S101)。次に、メインCPU51は、入力ポートチェック処理を実行する(S102)。この入力ポートチェック処理では、メインCPU51に接続される各種のスイッチやセンサの信号の有無を確認する。
具体的には、メインCPU51は、スタートスイッチ16S、ストップスイッチ17Sなどの各種スイッチのオンエッジ、オフエッジの情報やメダルセンサ35Sなどの各種センサのオン、オフの情報をメインRAM53に格納する。
次に、メインCPU51は、タイマー更新処理を実行する(S103)。次に、メインCPU51は、コマンド送信処理を実行する(S104)。このコマンド送信処理では、メインRAM53に格納されている各種のコマンドを副制御回路42に送信する。
なお、このコマンド送信処理において送信されるコマンドとしては、電源投入時処理(図20のS10)において、設定値の変更の有無、設定値を示す情報などが格納される初期化コマンド、メダル受付・スタートチェック処理(図20のS12)において、メダルの投入枚数やクレジット数を示す情報などが格納されるメダル投入コマンド、図20のS17において格納される上述のスタートコマンド、リール回転開始処理(図20のS20)において、各リールの回転が開始したことを示す情報が格納されるリール回転開始コマンド、リール停止制御処理(図20のS21)において、停止するリールの種別(リール3L、3C、3Rのいずれが停止するか)や停止位置(停止するリールについていずれの図柄位置で停止するか)を示す情報などが格納されるリール停止コマンド、入賞検索処理(図20のS22)において、入賞役を示す情報などが格納される入賞作動コマンド、エラーが発生した場合(図示せず)に、エラーの有無、エラーの種別を示す情報などが格納されるエラーコマンド、このコマンド送信処理において、送信するコマンドがない場合に、入力ポートチェック処理(図22のS102)において格納された各種スイッチのオンエッジ、オフエッジの情報や各種センサのオン、オフを示す情報などが格納される無操作コマンドなどがある。
次に、メインCPU51は、リール制御処理を実行する(S105)。このリール制御処理では、メインCPU51は、リール回転開始処理(図20のS20)における各リールの回転開始要求に基づいて、各ステッピングモータを駆動制御することにより、各リールの回転を加速させる加速処理を実行し、各リールが所定の速度(例えば、80回転/1分間)となったことに基づいて、各ステッピングモータを駆動制御することにより、その所定の速度を維持する定速処理を実行し、リール停止制御処理(図20のS21)における各リールの回転停止要求に基づいて、各ステッピングモータを駆動制御することにより、各リールの回転を停止させる停止処理を実行する。また、リールアクションの実行時には、特別な駆動制御を実行する。なお、図示は省略するが、このリール制御処理において、定速処理が実行されたことに基づいて、メインCPU51は、停止操作の検出を許可する(すなわち、ストップボタン17L、17C、17Rの操作が有効となる)。
次に、メインCPU51は、ランプ・7SEG駆動処理を実行する(S106)。例えば、メインCPU51は、クレジットされているメダルの枚数、払出枚数などを各種表示部に表示する。次に、メインCPU51は、レジスタの復帰を行い(S107)、この割込処理を終了する。
[副制御処理]
次に、図23〜図34を参照して、副制御回路42のサブCPU81により実行される各種処理について説明する。図23は、本実施形態におけるパチスロ機のサブCPU81の制御による起動処理を示すフローチャートである。このサブCPU81の制御による起動処理は、パチスロ機1に電源が投入されたときに開始される。
次に、図23〜図34を参照して、副制御回路42のサブCPU81により実行される各種処理について説明する。図23は、本実施形態におけるパチスロ機のサブCPU81の制御による起動処理を示すフローチャートである。このサブCPU81の制御による起動処理は、パチスロ機1に電源が投入されたときに開始される。
<サブCPUの制御による起動処理>
まず、サブCPU81は、初期化処理を行う(S301)。この初期化処理では、サブCPU81は、サブRAM83の指定されたアドレスの格納領域をクリアする。次に、サブCPU81は、メインタスクを起動させる(S302)。このメインタスクでは、液晶表示装置11に画像を表示するための垂直同期信号やアプリケーションプログラミングインタフェース(API)の初期化などが行われる。
まず、サブCPU81は、初期化処理を行う(S301)。この初期化処理では、サブCPU81は、サブRAM83の指定されたアドレスの格納領域をクリアする。次に、サブCPU81は、メインタスクを起動させる(S302)。このメインタスクでは、液晶表示装置11に画像を表示するための垂直同期信号やアプリケーションプログラミングインタフェース(API)の初期化などが行われる。
次に、サブCPU81は、ランプ制御タスクを起動させる(S303)。このランプ制御タスクでは、後述の図24のS316において登録されたランプデータに応じて、ランプ群21及び回転灯543の発光態様が制御される。次に、サブCPU81は、サウンド制御タスクを起動させる(S304)。このサウンド制御タスクでは、後述の図24のS316において登録されたサウンドデータに応じて、スピーカ20L、20Rの出音態様が制御される。
次に、サブCPU81は、図24において後述する主基板通信タスクを起動させる(S305)。この主基板通信タスクでは、主制御回路41から各種のコマンドが送信されたか否か、あるいは、送信されたコマンドが正常であるか否かが監視され、正常なコマンドを受信したことに基づいて、演出(報知)の決定、開始及び終了などが制御される。
次に、サブCPU81は、アニメタスクを起動させる(S306)。このアニメタスクでは、後述の図24のS315において登録されたアニメーションデータに応じて、液晶表示装置11での画像の表示及び可動ユニット105〜107の動作態様が制御される。
<主基板通信タスク>
図24は、本実施形態におけるパチスロ機の主基板通信タスクを示すフローチャートである。
図24は、本実施形態におけるパチスロ機の主基板通信タスクを示すフローチャートである。
まず、サブCPU81は、受信コマンドのチェックを行う(S311)。具体的には、サブCPU81は、新たに受信したコマンドがあるか否かを判断する。なお、新たに受信したコマンドがない場合には、このS321の処理を繰り返すこととしてもよく、主基板通信タスクを、例えば、4msごとの定期割込処理とし、4ms毎に新たに受信コマンドがあるか否かをチェックすることとしてもよい。また、コマンドを受信したことに基づいて、処理を行うこととしてもよい。
次に、サブCPU81は、コマンドの種別を抽出する(S312)。具体的には、受信したコマンドの種別が、いずれのコマンドであるかを、受信したコマンドのヘッダ情報などから抽出する。
次に、サブCPU81は、前回とは異なる種別のコマンドを受信したか否かを判断する(S313)。ここで、前回とは異なる種別のコマンドを受信しなかったと判断した場合には(NO)、サブCPU81は、S311の処理に戻る。
一方、前回とは異なる種別のコマンドを受信したと判断した場合には(YES)、サブCPU81は、図25において後述するコマンド受信時処理を実行する(S314)。次に、サブCPU81は、コマンド受信時処理において決定された演出内容、及びセットされたナビデータに応じて、アニメーションデータを登録し(S315)、ランプ・サウンドデータを登録し(S316)、S311の処理に戻る。
<コマンド受信時処理>
図25は、本実施形態におけるパチスロ機のコマンド受信時処理を示すフローチャートである。このコマンド受信時処理は、図24のS314において実行される処理である。
図25は、本実施形態におけるパチスロ機のコマンド受信時処理を示すフローチャートである。このコマンド受信時処理は、図24のS314において実行される処理である。
まず、サブCPU81は、スタートコマンドの受信時であるか否かを判断する(S321)。スタートコマンドの受信時であると判断した場合(YES)には、サブCPU81は、図26において後述するスタートコマンド受信時処理を実行し(S322)、コマンド受信時処理を終了する。
一方、サブCPU81は、スタートコマンドの受信時でないと判断した場合(NO)には、入賞作動コマンドの受信時であるか否かを判断する(S323)。入賞作動コマンドの受信時であると判断した場合(YES)には、サブCPU81は、図33において後述する入賞作動コマンド受信時処理を実行し(S324)、コマンド受信時処理を終了する。
サブCPU81は、S323の処理において、入賞作動コマンドの受信時でないと判断した場合(NO)には、その他コマンド受信時処理を実行し(S325)、コマンド受信時処理を終了する。このその他コマンド受信時処理では、例えば、メダル投入コマンドの受信時である場合に、メダル投入音を出力するための演出内容が決定される。
<スタートコマンド受信時処理>
図26は、本実施形態におけるパチスロ機のスタートコマンド受信時処理を示すフローチャートである。このスタートコマンド受信時処理は、図25のS322において実行される処理である。
図26は、本実施形態におけるパチスロ機のスタートコマンド受信時処理を示すフローチャートである。このスタートコマンド受信時処理は、図25のS322において実行される処理である。
まず、サブCPU81は、前回遊技でリプレイに入賞したか否かを判断する(S401)。サブCPU81は、前回遊技でリプレイに入賞したと判断した場合(YES)には、続いて、タイマーでの計時を終了し(S402)、図27において後述する時間判別処理を実行して(S403)、S404の処理に移る。時間判別処理は、タイマーの計時時間が所定時間内であるか否かによって所定時間内フラグのオン、オフを設定する処理である。一方、サブCPU81は、前回遊技でリプレイに入賞していないと判断した場合(NO)には、S404の処理に移る。
本実施形態では、時間判別処理でいったん所定時間内フラグがオンに設定されると、次にリプレイに入賞するまで、複数回の単位遊技にわたり所定時間内フラグがオンの状態が継続する仕様となっている。しかしながら、この仕様に限るものではなく、前回遊技でリプレイに入賞していない場合(図26のS401でNoと判別される場合)、所定時間内フラグをオフに設定するようにしてもよい。
次に、サブCPU81は、ART1中であるか否かを判断する(S404)。サブCPU81は、ART1中であると判断した場合(YES)には、図28において後述するART1中処理を実行し(S405)、スタートコマンド受信時処理を終了する。一方、サブCPU81は、ART1中でないと判断した場合(NO)には、続いて、ART2中であるか否かを判断する(S406)。サブCPU81は、ART2中であると判断した場合(YES)には、図29において後述するART2中処理を実行し(S407)、スタートコマンド受信時処理を終了する。
一方、サブCPU81は、ART2中でないと判断した場合(NO)には、続いて、ART準備中であるか否かを判断する(S408)。サブCPU81は、ART準備中であると判断した場合(YES)には、図30において後述するART準備中処理を実行し(S409)、スタートコマンド受信時処理を終了する。一方、サブCPU81は、ART準備中でないと判断した場合(NO)には、続いて、ART当籤中であるか否かを判断する(S410)。
サブCPU81は、ART当籤中であると判断した場合(YES)には、図31において後述するART当籤中処理を実行し(S411)、スタートコマンド受信時処理を終了する。一方、サブCPU81は、ART当籤中でないと判断した場合(NO)には、図32において後述するART移行抽籤処理を実行し(S412)、内部当籤役などに基づいて通常中の演出内容を決定し(S413)、スタートコマンド受信時処理を終了する。
<時間判別処理>
図27は、本実施形態におけるパチスロ機の時間判別処理を示すフローチャートである。この時間判別処理は、図26のS403において実行される処理である。
図27は、本実施形態におけるパチスロ機の時間判別処理を示すフローチャートである。この時間判別処理は、図26のS403において実行される処理である。
まず、サブCPU81は、タイマーの計時時間が所定時間内であるか否かを判断する(S421)。所定時間の基準は特に限定されるものでないが、一態様として、ベットスイッチ15SがMAXベットボタン15A又は1BETボタン15Bの操作を検出してから、MAXベットボタン15A又は1BETボタン15Bの操作に応じたメダルの数が投入枚数として記憶されるまでに要する処理時間と略同じにすることが挙げられる。また、他の態様として、再遊技の入賞によるメダルの自動投入に伴って所定時間出力される所定の効果音が出力されている間であるか否かにすることが挙げられる。
ところで、メダル投入口14からメダルを投入する場合、不正行為への対策として、正常なメダル投入であるか否かを判定する必要があり、一般的には、複数のセンサの検出順序が正常であるか否かの判定や、センサのオンからオフまでの時間がメダルの直径に対応するか否かの判定等が行われている。
これに対し、予めクレジットされたメダルをMAXベットボタン15A又は1BETボタン15Bの操作によって投入(BET)する場合、正常なメダル投入であるか否かの判定に要する判定時間は不要である。しかしながら、メダル投入口14からメダルを投入する場合と、ベットボタン15A,15Bの操作によってメダルを投入(BET)する場合との間で、遊技時間に差が生じることは好ましくない。よって、ベットボタン15A,15Bの操作によってメダルを投入(BET)する場合、上記の判定時間に相当する(メダルの投入枚数に応じた)投入待ち時間が設けられ、スタートスイッチ16Sは、ベットボタン15A,15Bの操作によってメダルを投入(BET)する場合、ベットスイッチ15SがMAXベットボタン15A又は1BETボタン15Bの操作を検出してから、投入待ち時間を経て開始操作の検出を可能にする。
そこで、所定時間をこの投入待ち時間と同一又は略同一にしてもよい。なお、投入待ち時間の経過と、ベットボタン15A,15Bの操作に応じたメダル数のメインRAM53への記憶との間の先後関係は特に限定されない。MAXベットボタン15A又は1BETボタン15Bの操作の後、投入待ち時間の経過を待って、ベットボタン15A,15Bの操作に応じたメダル数をメインRAM53に記憶してもよい。また、MAXベットボタン15A又は1BETボタン15Bの操作の後、この操作に応じたメダル数をメインRAM53に記憶し、その後、投入待ち時間の経過を待ってもよい。
そして、サブCPU81は、タイマーの計時時間が所定時間内であると判断した場合(YES)には、所定時間内フラグをオンにし(S422)、時間判別処理を終了する。一方、サブCPU81は、タイマーの計時時間が所定時間内でないと判断した場合(NO)には、所定時間内フラグをオフにし(S423)、時間判別処理を終了する。
<ART1中処理>
図28は、本実施形態におけるパチスロ機のART1中処理を示すフローチャートである。このART1中処理は、図26のS405において実行される処理である。
図28は、本実施形態におけるパチスロ機のART1中処理を示すフローチャートである。このART1中処理は、図26のS405において実行される処理である。
まず、サブCPU81は、所定時間内フラグがオンであるか否かを判断する(S431)。サブCPU81は、所定時間内フラグがオンであると判断した場合(YES)には、ART1中ART2高確率抽籤テーブル(図17の(e)参照)を参照し、内部当籤役に基づいてART2の抽籤を実行し(S432)、S434に移る。一方、サブCPU81は、所定時間内フラグがオンでないと判断した場合(NO)には、ART1中ART2低確率抽籤テーブル(図16の(b)参照)を参照し、内部当籤役に基づいてART2の抽籤を実行し(S433)、S434に移る。
次に、サブCPU81は、ART2に当籤したか否かを判断する(S434)。ART2に当籤していない(非当籤である)と判断した場合(NO)には、S436の処理に移る。一方、ART2に当籤したと判断した場合(YES)には、ART2持越フラグをオンする(S435)。
次に、サブCPU81は、内部当籤役に基づいて、ART1中用ナビデータをセットする(S436)。このART1中用ナビデータは、「通常リプ+リプレイ2+リプレイ5」が内部当籤役として決定された場合に、リプレイ5を入賞させない(RT3に移行(転落)させない)停止操作の態様(停止操作順序)を報知するとともに、小役に係る内部当籤役が決定された場合に、RT0移行図柄を表示させない(RT0に移行(転落)させない)停止操作の態様(目押しすべき図柄の種類)を報知するためのデータである。次に、サブCPU81は、内部当籤役などに基づいてART1中の演出内容を決定する(S437)。
次に、サブCPU81は、ARTゲーム数カウンタを1減算し(S438)、続いて、ARTゲーム数カウンタが0であるか否かを判断する(S439)。ARTゲーム数カウンタが0でないと判断した場合(NO)には、ART1中処理を終了する。一方、ARTゲーム数カウンタが0であると判断した場合(YES)には、続いて、ART2持越フラグがオンであるか否かを判断する(S440)。すなわち、サブCPU81は、ART1中にART2に当籤したか否かを判断する。
サブCPU81は、ART2持越フラグがオンであると判断した場合(YES)には、ART2持越フラグをオフし、次回遊技からART2当籤中をセットし(S441)、ART1中処理を終了する。一方、ART2持越フラグがオンでない(オフである)と判断した場合(NO)には、次回遊技から通常中をセットし(S442)、ART1中処理を終了する。
<ART2中処理>
図29は、本実施形態におけるパチスロ機のART2中処理を示すフローチャートである。このART2中処理は、図26のS407において実行される処理である。
図29は、本実施形態におけるパチスロ機のART2中処理を示すフローチャートである。このART2中処理は、図26のS407において実行される処理である。
まず、サブCPU81は、内部当籤役に基づいて、ART2中用ナビデータをセットする(S451)。このART2中用ナビデータは、「通常リプ+リプレイ4+リプレイ6」が内部当籤役として決定された場合に、リプレイ6を入賞させない(RT3に移行(転落)させない)停止操作の態様(停止操作順序)を報知するとともに、小役に係る内部当籤役が決定された場合に、RT0移行図柄を表示させない(RT0に移行(転落)させない)停止操作の態様(目押しすべき図柄の種類)を報知するためのデータである。次に、サブCPU81は、内部当籤役などに基づいてART2中の演出内容を決定する(S452)。
次に、サブCPU81は、ARTゲーム数カウンタを1減算し(S453)、続いて、ARTゲーム数カウンタが0であるか否かを判断する(S454)。ARTゲーム数カウンタが0でないと判断した場合(NO)には、ART2中処理を終了する。一方、ARTゲーム数カウンタが0であると判断した場合(YES)には、次回遊技から通常中をセットし(S455)、ART2中処理を終了する。
<ART準備中処理>
図30は、本実施形態におけるパチスロ機のART準備中処理を示すフローチャートである。このART準備中処理は、図26のS409において実行される処理である。
図30は、本実施形態におけるパチスロ機のART準備中処理を示すフローチャートである。このART準備中処理は、図26のS409において実行される処理である。
まず、サブCPU81は、内部当籤役にリプレイ2が含まれるか否かを判断する(S461)。すなわち、サブCPU81は、「通常リプ+リプレイ2+リプレイ5」が内部当籤役として決定されたか否かを判断する。内部当籤役にリプレイ2が含まれると判断した場合(YES)には、続いて、ART1準備中であるか否かを判断する(S462)。
サブCPU81は、ART1準備中であると判断した場合(YES)には、リプレイ2を入賞させるART準備中用ナビデータをセットし(S463)、S470の処理に移る。すなわち、サブCPU81は、ART1中に移行する停止操作の態様(停止操作順序)を報知するためのナビデータをセットする。一方、ART1準備中でない(ART2準備中である)と判断した場合(NO)には、通常リプを入賞させるART準備中用ナビデータをセットし(S464)、S470の処理に移る。すなわち、サブCPU81は、ART2準備中を維持する停止操作の態様(停止操作順序)を報知するためのナビデータをセットする。
サブCPU81は、S461の処理において、内部当籤役にリプレイ2が含まれないと判断した場合(NO)には、続いて、内部当籤役にリプレイ4が含まれるか否かを判断する(S465)。すなわち、サブCPU81は、「通常リプ+リプレイ4+リプレイ6」が内部当籤役として決定されたか否かを判断する。内部当籤役にリプレイ4が含まれると判断した場合(YES)には、続いて、ART2準備中であるか否かを判断する(S466)。
サブCPU81は、ART2準備中であると判断した場合(YES)には、リプレイ4を入賞させるART準備中用ナビデータをセットし(S467)、S470の処理に移る。すなわち、サブCPU81は、ART2中に移行する停止操作の態様(停止操作順序)を報知するためのナビデータをセットする。一方、ART2準備中でない(ART1準備中である)と判断した場合(NO)には、通常リプを入賞させるART準備中用ナビデータをセットし(S468)、S470の処理に移る。すなわち、サブCPU81は、ART1準備中を維持する停止操作の態様(停止操作順序)を報知するためのナビデータをセットする。
サブCPU81は、S465の処理において、内部当籤役にリプレイ4が含まれないと判断した場合(NO)には、続いて、内部当籤役に基づいて、ART準備中用ナビデータをセットする(S469)。すなわち、サブCPU81は、小役に係る内部当籤役が決定された場合に、RT0移行図柄を表示させない(RT0に移行(転落)させない)停止操作の態様(目押しすべき図柄の種類)を報知するためのナビデータをセットする。
次に、サブCPU81は、内部当籤役などに基づいてART準備中の演出内容を決定し(S470)、ART準備中処理を終了する。
<ART当籤中処理>
図31は、本実施形態におけるパチスロ機のART当籤中処理を示すフローチャートである。このART当籤中処理は、図26のS411において実行される処理である。
図31は、本実施形態におけるパチスロ機のART当籤中処理を示すフローチャートである。このART当籤中処理は、図26のS411において実行される処理である。
まず、サブCPU81は、内部当籤役にリプレイ1が含まれるか否かを判断する(S471)。すなわち、サブCPU81は、「通常リプ+リプレイ1+リプレイ5」が内部当籤役として決定されたか否かを判断する。内部当籤役にリプレイ1が含まれると判断した場合(YES)には、続いて、ART1当籤中であるか否かを判断する(S472)。
サブCPU81は、ART1当籤中であると判断した場合(YES)には、リプレイ1を入賞させるART当籤中用ナビデータをセットし(S473)、S480の処理に移る。すなわち、サブCPU81は、ART1準備中に移行する停止操作の態様(停止操作順序)を報知するためのナビデータをセットする。一方、ART1当籤中でない(ART2当籤中である)と判断した場合(NO)には、通常リプを入賞させるART当籤中用ナビデータをセットし(S474)、S480の処理に移る。すなわち、サブCPU81は、ART2当籤中を維持する停止操作の態様(停止操作順序)を報知するためのナビデータをセットする。
サブCPU81は、S471の処理において、内部当籤役にリプレイ1が含まれないと判断した場合(NO)には、続いて、内部当籤役にリプレイ3が含まれるか否かを判断する(S475)。すなわち、サブCPU81は、「通常リプ+リプレイ3+リプレイ6」が内部当籤役として決定されたか否かを判断する。内部当籤役にリプレイ3が含まれると判断した場合(YES)には、続いて、ART2当籤中であるか否かを判断する(S476)。
サブCPU81は、ART2当籤中であると判断した場合(YES)には、リプレイ3を入賞させるART当籤中用ナビデータをセットし(S477)、S480の処理に移る。すなわち、サブCPU81は、ART2準備中に移行する停止操作の態様(停止操作順序)を報知するためのナビデータをセットする。一方、ART2当籤中でない(ART1当籤中である)と判断した場合(NO)には、通常リプを入賞させるART当籤中用ナビデータをセットし(S478)、S480の処理に移る。すなわち、サブCPU81は、ART1当籤中を維持する停止操作の態様(停止操作順序)を報知するためのナビデータをセットする。
サブCPU81は、S475の処理において、内部当籤役にリプレイ3が含まれないと判断した場合(NO)には、続いて、内部当籤役に基づいて、ART当籤中用ナビデータをセットする(S479)。すなわち、サブCPU81は、小役に係る内部当籤役が決定された場合に、RT0移行図柄を表示させない(RT0に移行(転落)させない)停止操作の態様(目押しすべき図柄の種類)を報知するためのナビデータをセットする。なお、上述のように、ART1当籤中であってRT0のときには、このナビデータをセットしないこととしてもよい。このように構成することで、ART1当籤中とART2当籤中とで払い出されるメダルの枚数に差が生じることとなるため、遊技性を多様なものとすることができる。
次に、サブCPU81は、内部当籤役などに基づいてART当籤中の演出内容を決定し(S480)、ART当籤中処理を終了する。
<ART移行抽籤処理>
図32は、本実施形態におけるパチスロ機のART移行抽籤処理を示すフローチャートである。このART移行抽籤処理は、図26のS412において実行される処理であり、ART非当籤中において実行される処理である。
図32は、本実施形態におけるパチスロ機のART移行抽籤処理を示すフローチャートである。このART移行抽籤処理は、図26のS412において実行される処理であり、ART非当籤中において実行される処理である。
まず、サブCPU81は、所定時間内フラグがオンであるか否かを判断する(S481)。サブCPU81は、所定時間内フラグがオンであると判断した場合(YES)には、通常中ART2高確率抽籤テーブル(図17の(f)参照)を参照し、内部当籤役に基づいてART2の抽籤を実行し(S482)、S484に移る。一方、サブCPU81は、所定時間内フラグがオンでないと判断した場合(NO)には、通常中ART2低確率抽籤テーブル(図16の(c)参照)を参照し、内部当籤役に基づいてART2の抽籤を実行し(S483)、S484に移る。
次に、サブCPU81は、ART2に当籤したか否かを判断する(S484)。ART2に当籤したと判断した場合(YES)には、次回遊技からART2当籤中をセットし(S485)、ART移行抽籤処理を終了する。
一方、ART2に当籤していない(非当籤である)と判断した場合(NO)には、続いて、サブCPU81は、所定時間内フラグがオンであるか否かを判断する(S486)。サブCPU81は、所定時間内フラグがオンであると判断した場合(YES)には、通常中ART1高確率抽籤テーブル(図17の(d)参照)を参照し、内部当籤役に基づいてART1の抽籤を実行し(S487)、S489に移る。一方、サブCPU81は、所定時間内フラグがオンでないと判断した場合(NO)には、通常中ART1低確率抽籤テーブル(図16の(a)参照)を参照し、内部当籤役に基づいてART1の抽籤を実行し(S488)、S489に移る。
次に、サブCPU81は、ART1に当籤したか否かを判断する(S489)。ART1に当籤したと判断した場合(YES)には、次回遊技からART1当籤中をセットし(S490)、ART移行抽籤処理を終了する。また、ART1に当籤していない(非当籤である)と判断した場合(NO)にも、ART移行抽籤処理を終了する。
<入賞作動コマンド受信時処理>
図33は、本実施形態におけるパチスロ機の入賞作動コマンド受信時処理を示すフローチャートである。この入賞作動コマンド受信時処理は、図25のS324において実行される処理である。
図33は、本実施形態におけるパチスロ機の入賞作動コマンド受信時処理を示すフローチャートである。この入賞作動コマンド受信時処理は、図25のS324において実行される処理である。
まず、サブCPU81は、リプレイ(通常リプ、リプレイ1〜5)のいずれかに入賞したか否かを判断する(S501)。サブCPU81は、リプレイのいずれかに入賞したと判断した場合(YES)には、S502に移る。サブCPU81は、リプレイのいずれかに入賞していないと判断した場合(NO)には、S506に移る。
続いて、サブCPU81は、メダル自動投入に伴う効果音の出力を開始する(S502)。効果音を出力する時間は、予め定められている。効果音を出力する時間は、特に限定されるものでないが、一態様として、メダルセンサ35Sがメダルの投入操作を検出してから、メダルの投入操作に応じたメダルの数が投入枚数として記憶されるまでに要する処理時間と略同じにすることが挙げられる。
続いて、サブCPU81は、タイマーでの計時を開始する(S503)。このタイマーは、再遊技役の入賞が判定されてから、スタートスイッチ16Sによりスタートレバー16の操作が検出されるまでの時間を計測する計測手段に相当し、サブCPU81及びサブRAM83によって構成される。
続いて、サブCPU81は、リプレイ1〜4のいずれかに入賞したか否かを判断する(S504)。サブCPU81は、リプレイ1〜4のいずれかに入賞したと判断した場合(YES)には、続いて、図34において後述するART移行処理を実行し(S505)、入賞作動コマンド受信時処理を終了する。
サブCPU81は、S504の処理において、リプレイ1から4のいずれにも入賞していないと判断した場合(NO)には、続いて、ART2中であるか否かを判断する(S506)。サブCPU81は、ART2中であると判断した場合(YES)には、1遊技(ゲーム)あたりの平均純増枚数を算出する(S507)。一例として、サブCPU81は、入賞作動コマンドに含まれる入賞した図柄の組合せの種別やメダルの払い出し枚数から、ART2中に払い出されたメダルの総数を取得し、ART2の継続ゲーム数で除算することで、平均純増枚数を算出する。
次に、サブCPU81は、算出した平均純増枚数に基づいてART2ゲーム数の上乗せを行うか否かの判定を行う(S508)。上述のように、サブCPU81は、平均純増枚数の小数点以下3桁の数値が同一である場合などのように予め設定された条件を満たした場合に、ART2ゲーム数を上乗せすると判定し、当該条件を満たしていない場合に、ART2ゲーム数を上乗せしないと判定する。続いて、サブCPU81は、この判定結果に基づいてARTゲーム数カウンタを加算し(S509)、入賞作動コマンド受信時処理を終了する。また、サブCPU81は、ART2中でないと判断した場合(NO)にも、入賞作動コマンド受信時処理を終了する。
<ART移行処理>
図34は、本実施形態におけるパチスロ機のART移行処理を示すフローチャートである。このART移行処理は、図33のS505において実行される処理である。
図34は、本実施形態におけるパチスロ機のART移行処理を示すフローチャートである。このART移行処理は、図33のS505において実行される処理である。
まず、サブCPU81は、リプレイ1に入賞したか否かを判断する(S511)。サブCPU81は、リプレイ1に入賞したと判断した場合(YES)には、続いて、ART1当籤中であるか否かを判断する(S512)。サブCPU81は、ART1当籤中であると判断した場合(YES)には、次回遊技からART1準備中をセットし(S513)、入賞作動コマンド受信時処理を終了する。また、ART1当籤中でないと判断した場合(NO)にも、入賞作動コマンド受信時処理を終了する。
サブCPU81は、S511の処理において、リプレイ1に入賞していないと判断した場合(NO)には、続いて、リプレイ3に入賞したか否かを判断する(S514)。サブCPU81は、リプレイ3に入賞したと判断した場合(YES)には、続いて、ART2当籤中であるか否かを判断する(S515)。サブCPU81は、ART2当籤中であると判断した場合(YES)には、次回遊技からART2準備中をセットし(S516)、入賞作動コマンド受信時処理を終了する。また、ART2当籤中でないと判断した場合(NO)にも、入賞作動コマンド受信時処理を終了する。
サブCPU81は、S514の処理において、リプレイ3に入賞していないと判断した場合(NO)には、続いて、リプレイ2に入賞したか否かを判断する(S517)。サブCPU81は、リプレイ2に入賞したと判断した場合(YES)には、続いて、ART1準備中であるか否かを判断する(S518)。サブCPU81は、ART1準備中であると判断した場合(YES)には、次回遊技からART1中をセットし(S519)、ARTゲーム数カウンタに50をセットし(S520)、入賞作動コマンド受信時処理を終了する。また、ART1準備中でないと判断した場合(NO)にも、入賞作動コマンド受信時処理を終了する。
サブCPU81は、S517の処理において、リプレイ2に入賞していないと判断した場合(NO)には、続いて、リプレイ4に入賞したか否かを判断する(S521)。サブCPU81は、リプレイ4に入賞したと判断した場合(YES)には、続いて、ART2準備中であるか否かを判断する(S522)。サブCPU81は、ART2準備中であると判断した場合(YES)には、次回遊技からART2中をセットし(S523)、ART2中初期ゲーム数抽籤テーブル(図17の(g)参照)を参照し、設定値に基づいて初期ゲーム数の抽籤を実行する(S524)。次に、サブCPU81は、初期ゲーム数の抽籤結果に基づいてARTゲーム数カウンタを加算し(S525)、入賞作動コマンド受信時処理を終了する。
また、サブCPU81は、S521の処理において、リプレイ4に入賞していないと判断した場合(NO)、S522の処理において、ART2準備中でないと判断した場合(NO)にも、入賞作動コマンド受信時処理を終了する。
[パチスロ機の演出例]
次に、図35及び図36を参照して、パチスロ機1の演出例について説明する。なお、図35及び図36においては、本実施形態におけるART1を、「ART BONUS」として説明し、本実施形態におけるART2を、「ART CHANCE」として説明する。
次に、図35及び図36を参照して、パチスロ機1の演出例について説明する。なお、図35及び図36においては、本実施形態におけるART1を、「ART BONUS」として説明し、本実施形態におけるART2を、「ART CHANCE」として説明する。
<ART移行時の演出例>
図35は、本実施形態におけるパチスロ機1のART1移行時及びART2移行時の演出例を示す図である。
図35は、本実施形態におけるパチスロ機1のART1移行時及びART2移行時の演出例を示す図である。
図35の上段には、左から、ART1当籤中となった場合、ART1準備中となった場合、ART1中となった場合の液晶表示装置11の演出例を示すとともに、それぞれのRT遊技状態を示している。
サブROM82には、ARTに関する抽籤の当籤確率が異なる複数種類の抽籤テーブルが格納されている。そして、副制御回路42にはタイマーが設けられ、このタイマーは、リプレイに入賞してからスタートレバー16の操作が検出されるまでの時間を計測する。そして、サブCPU81は、計測時間が予め定めた範囲内である場合に、所定時間内フラグをオンにし、複数種類の抽籤テーブルのうち、当籤確率が相対的に高い高確率抽籤テーブルを参照して抽籤を行う。そして、通常中(ART非当籤中)にART1に当籤すると、「ART BONUS 当り!」という文字とともに、ART1に当籤したことを示す画像が液晶表示装置11に表示されることで、ART1の当籤状態であることが報知される。
なお、リプレイに入賞してからスタートレバー16の操作が検出されるまでの時間が予め定めた範囲内であることによって、有利状態の抽籤に当籤し易い状態にある場合、通常中(ART非当籤中)の演出からART1移行時の演出に移行し易い。一方、リプレイに入賞してからスタートレバー16の操作が検出されるまでの時間が予め定めた範囲内でないことによって、有利状態の抽籤に当籤し易い状態にない場合、ART1移行時の演出に移行しづらく、通常中(ART非当籤中)の演出が長時間続くこともあり得る。
また、ART1当籤中からART1準備中に移行すると、「ART BONUS 準備中」という文字とともに、ART1準備中であることを示す画像が液晶表示装置11に表示されることで、ART1の準備状態であることが報知される。
また、ART1準備中からART1中に移行すると、「ART BONUS 中」という文字とともに、ART1中であることを示す画像が液晶表示装置11に表示されることで、ART1の作動状態であることが報知される。
ここで、図35の上段の左側の画像は、ART1当籤中であって、RT0遊技状態(RT0)の場合に表示されることとしているが、これに限られるものではなく、例えば、ART1当籤中であれば、RT3遊技状態(RT3)において表示されることとしてもよく、RT3遊技状態(RT3)からRT0遊技状態(RT0)に移行したときから表示されることとしてもよい。
また、図35の下段には、左から、ART2当籤中となった場合、ART2準備中となった場合、ART2中となった場合の液晶表示装置11の演出例を示すとともに、それぞれのRT遊技状態を示している。
すなわち、通常中(ART非当籤中)にART2に当籤すると、「ART CHANCE 当り!」という文字とともに、ART2に当籤したことを示す画像が液晶表示装置11に表示されることで、ART2の当籤状態であることが報知される。
また、ART2当籤中からART2準備中に移行すると、「ART CHANCE 準備中」という文字とともに、ART2準備中であることを示す画像が液晶表示装置11に表示されることで、ART2の準備状態であることが報知される。
また、ART2準備中からART2中に移行すると、「ART CHANCE 中」という文字とともに、ART2中であることを示す画像が液晶表示装置11に表示されることで、ART2の作動状態であることが報知される。
ここで、図35の下段の左側の画像は、ART2当籤中であって、RT3遊技状態(RT3)の場合に表示されることとしているが、これに限られるものではなく、例えば、ART2当籤中であれば、RT0遊技状態(RT0)において表示されることとしてもよく、RT0遊技状態(RT0)からRT3遊技状態(RT3)に移行したときから表示されることとしてもよい。
なお、図35においては、ART1の当籤状態、ART1の準備状態及びART1の作動状態に係る画像の例として、斜線を付した画像が表示されることとし、ART2の当籤状態、ART2の準備状態及びART2の作動状態に係る画像の例として、無地の画像が表示されることとしているが、これに限られるものではない。すなわち、ART1の当籤状態、ART1の準備状態及びART1の作動状態と、ART2の当籤状態、ART2の準備状態及びART2の作動状態とで異なる画像が表示されればよく、例えば、異なる背景画像や異なるキャラクタを表示することとしてもよい。
また、ART1の当籤状態とART2の当籤状態で異なる画像を表示し、その他の状態については、上述の文字の表示のみ異ならせ、同一の画像を表示することとしてもよい。また、ART1の準備状態とART2の準備状態で異なる画像を表示し、その他の状態については、上述の文字の表示のみ異ならせ、同一の画像を表示することとしてもよい。また、ART1の作動状態とART2の作動状態で異なる画像を表示し、その他の状態については、上述の文字の表示のみ異ならせ、同一の画像を表示することとしてもよい。
また、上述の文字の表示及び/又は上述の画像の表示に連動して、あるいは、それらとは独立して、ランプ群21の発光態様、スピーカ20L、20Rの出音態様、あるいは可動ユニット105〜107の動作態様を異ならせることで、ART1の当籤状態、ART1の準備状態及びART1の作動状態と、ART2の当籤状態、ART2の準備状態及びART2の作動状態とを報知することとしてもよい。
例えば、ART1当籤中又はART2当籤中となった場合に、中央可動ユニット105の可動部品309を初期位置から演出位置まで移動させ、その後、ART1当籤中であれば、左可動ユニット106の左扉188を回動させ、ART2当籤中であれば、右可動ユニット107の右扉189を回動させることで、いずれのARTの当籤状態であるかを報知する。そして、ART1当籤中(又はART2当籤中)であれば、発光表示部325を1段階点灯表示させ、ART1準備中(又はART2準備中)であれば、発光表示部325を2段階点灯表示させ、ART1中(又はART2中)であれば、発光表示部325を3段階点灯表示させることで、各ARTの当籤状態、準備状態及び作動状態を報知することとしてもよい。
<ARTゲーム数上乗せに関する演出例>
次に、図36を参照して、ART2ゲーム数の上乗せに関する演出例について説明する。図36の(a)は、本実施形態におけるパチスロ機1においてART2ゲーム数の上乗せが行われる場合の演出例を示す図であり、図36の(b)は、本実施形態におけるパチスロ機1においてART2ゲーム数の上乗せの期待感を遊技者に持たせる場合の演出例を示す図である。また、図36の(c)は、本実施形態とは別のパチスロ機においてART2ゲーム数の上乗せのチャンスを遊技者に与える場合の演出例を示す図である。
次に、図36を参照して、ART2ゲーム数の上乗せに関する演出例について説明する。図36の(a)は、本実施形態におけるパチスロ機1においてART2ゲーム数の上乗せが行われる場合の演出例を示す図であり、図36の(b)は、本実施形態におけるパチスロ機1においてART2ゲーム数の上乗せの期待感を遊技者に持たせる場合の演出例を示す図である。また、図36の(c)は、本実施形態とは別のパチスロ機においてART2ゲーム数の上乗せのチャンスを遊技者に与える場合の演出例を示す図である。
図36の(a)に示すように、ART2中には、ART2中の継続ゲーム数、ART2中に増加したメダルの枚数としての総獲得枚数(=総払出枚数−総投入枚数)、及びART2中の一遊技あたりのメダルの増加枚数(平均純増枚数)を示す画像が液晶表示装置11に表示されることで、ART2中の平均純増枚数が遊技者に報知される。通常、パチスロ機1は、有利状態中の一遊技あたりのメダルの純増枚数の期待値が設定されているため、ART2中の平均純増枚数を報知することで、遊技者は、自身が設定上の期待値よりも有利/不利であることを遊技中に容易に把握することができ、遊技の興趣が向上する。
なお、図36においては、液晶表示装置11にART2中の継続ゲーム数、ART2中に増加したメダルの枚数としての総獲得枚数、及びART2中の平均純増枚数を表示しているが、これらのうちの任意の情報のみを液晶表示装置11に表示し、その他の情報を表示しないこととしてもよい。また、平均純増枚数として、上乗せに関係のない整数部分のみを表示することとしてもよく、また、上乗せに関係する小数点以下のみを表示することとしてもよく、また、整数部分と小数点以下との双方を表示することとしてもよい。
ここで、図36の(a)に示す例では、平均純増枚数が「3.333枚」であり、平均純増枚数の小数点以下3桁が同一の数値であるため、ART2ゲーム数が上乗せされる。その結果、液晶表示装置11には、ART2ゲーム数が30ゲーム上乗せされたことを示す情報が表示され、ART2ゲーム数の上乗せが行われたことが遊技者に報知されている。
なお、ART1の当籤状態などの報知と同様に、ART2ゲーム数の上乗せは、上述の文字の表示及び/又は上述の画像の表示に連動して、あるいは、それらとは独立して、ランプ群21の発光態様、スピーカ20L、20Rの出音態様、あるいは可動ユニット105〜107の動作態様を異ならせることで報知することとしてもよい。
図36の(b)に示す例では、ART2中の継続ゲーム数が「23ゲーム」であり、ART2中に増加したメダルの枚数としての総獲得枚数が「80枚」である状況を示している。ここで、ART2中の継続ゲーム数が「24ゲーム」、ART2中に増加したメダルの枚数が「80枚」である場合、平均純増枚数が「3.333枚」となり、ART2ゲーム数の上乗せが行われることになる。そのため、図34の(b)に示す例では、次の遊技でメダルの増減がないとART2ゲーム数の上乗せが行われる。このような場合、パチスロ機1では、「次ゲーム○○(例えば、メダルの増減が発生しないリプレイなど)で上乗せ」などの演出を行うこととしてもよい。
もちろん、メダルの増減が発生することで、ART2ゲーム数の上乗せを行う平均純増枚数になる場合には、必要となるメダルの枚数に対応する図柄の組合せに基づいて、同様の演出を行うことができる。また、図36の(b)に示す演出は、一遊技の終了時に行う(例えば、「次ゲーム○○で上乗せ」といった演出)こととしてもよく、また、一遊技の開始時に行う(例えば、「今ゲーム○○で上乗せ」といった演出)こととしてもよい。内部当籤役の決定(内部抽籤処理)は、遊技者によるスタートレバー16の操作を検出することで行われるため、このような演出を一遊技の終了時(該当遊技の前)に行う場合には、未だ内部当籤役が決定されておらず、遊技者は、スタートレバー16の操作に強い関心を持つことになる。他方、このような演出を一遊技の開始時に行う場合には、既に内部当籤役が決定されているため、例えば、演出の内容に強弱をつける(必要となるメダルの枚数に対応する図柄の組合せに応じた内部当籤役が決定されている場合には派手な演出を行うなど)といったことや、パチスロ機1の仕様によっては、後述の図36の(c)に示すような演出も可能になる。
また、図36の(b)に例示する演出は、一遊技における遊技結果に対して行うこととしてもよく、また、複数回の遊技における遊技結果に対して行うこととしてもよい。前者は、図36の(b)に例示するような「次ゲーム(又は今ゲーム)○○で上乗せ」といった演出であり、後者は、例えば「今から5ゲームの間に○○を3回成立させよ」といった演出である。入賞(表示)された図柄の組合せとメダルの払い出し枚数との関係は、パチスロ機1において既知であるため、複数回の遊技においても、ART2ゲーム数の上乗せの期待感を遊技者に持たせる演出を行うことができる。
具体的な手法は任意であるが、例えば、副制御回路42にART2のゲーム数とART2中に増加したメダルの枚数とを対応付けるテーブル(図19参照)を記憶しておき、副制御回路42において、現在のART2のゲーム数及びART2中に増加したメダルの枚数と、テーブルとを比較することで、ART2ゲーム数の上乗せが行われるための条件を抽出することができる。一例として、現在のART2のゲーム数が「20ゲーム」、現在までにART2中に増加したメダルの枚数が「50枚」である場合、図19のテーブルを参照すると、5ゲーム後の「25ゲーム目」において、増加したメダルの枚数が「50枚」「75枚」「100枚」になると、ART2ゲーム数の上乗せが行われることになる。そのため、副制御回路42は、5ゲーム後にART2ゲーム数の上乗せが行われるための条件が、メダルの増加枚数「0枚」「25枚」「50枚」であることを抽出することができる。パチスロ機1において図柄の組合せとメダルの払い出し枚数との関係は既知であるため、ART2ゲーム数の上乗せが行われるための条件として、所定の図柄の組合せが「X回」「Y回」「Z回」表示されることといった条件を抽出することもできる。副制御回路42は、こうして抽出した条件を報知する演出を行うことで、複数回の遊技においても、ART2ゲーム数の上乗せの期待感を遊技者に持たせる演出を実現することができる。
また、本実施形態のパチスロ機1では、小役2〜7をとりこぼした場合(すなわち、小役2〜7に応じた図柄の組合せが表示されない場合)に、有利状態(ART2など)が終了し、通常状態(RT0)に移行してしまうものの、パチスロ機の仕様によっては、メダルが増加する役をとりこぼしても有利状態から通常状態に移行しないように制御することも可能である。このような場合、平均純増枚数がART2ゲーム数の上乗せを行う枚数になる役が内部当籤役として決定された場合に、図36の(c)に示す演出、すなわち、当該役に応じた図柄の組合せを表示させるために必要な停止操作の態様を報知しない演出を行うこととしてもよい。図36の(c)に示す例では、ART2中の「24ゲーム目」が行われている。これまでにART2中に増加したメダルの枚数が「70枚」であるため、今遊技においてメダルが10枚増加し「80枚」になると、平均純増枚数が「3.333枚」となり、ART2ゲーム数が上乗せされる。そこで、例えば、今遊技において、メダルが10枚増加する図柄の組合せに応じた役が内部当籤役として決定された場合、図36の(c)に示すように、当該図柄の組合せを表示させるために必要な停止操作の態様を報知せず、遊技者に選択させることとしてもよい。
なお、このように遊技者に選択させた結果、平均純増枚数がART2ゲーム数を上乗せする枚数になった場合には、通常(例えば、30ゲーム)よりも多くのゲーム数(例えば、50ゲーム)を上乗せすることとしてもよい。また、図36の(c)に示す例では、今遊技においてメダルが増加することで、平均純増枚数がART2ゲーム数を上乗せする枚数になる場合を例示しているが、今遊技においてメダルが減少することで、あるいは、今遊技においてメダルが増減しないことで、平均純増枚数がART2ゲーム数を上乗せする枚数になる場合に、メダルが減少するために必要な停止操作の態様、又は、メダルが増減しないために必要な停止操作の態様を報知しないこととしてもよい。
具体的な手法は任意であるが、例えば、副制御回路42は、主制御回路41から受信したスタートコマンドに含まれる内部当籤役に基づいて、今回の遊技の結果、平均純増枚数がART2ゲーム数を上乗せする枚数になる可能性があるか否かを判断する。すなわち、表示される図柄の組合せは、内部当籤役に応じて決定されるため、副制御回路42は、スタートコマンドに含まれる内部当籤役から、表示される可能性のある図柄の組合せを特定し、当該図柄の組合せが表示されることにより、今回の遊技においてメダルが増加、減少、又は維持されることで、平均純増枚数がART2ゲーム数を上乗せする枚数になるか否かを判断する。そして、副制御回路42は、内部当籤役に応じて表示される可能性のある図柄の組合せのいずれかが表示されることにより、平均純増枚数がART2ゲーム数を上乗せする枚数になると判断すると、当該図柄の組合せが表示されるために必要な停止操作の態様を報知しないように制御することで実現することができる。
なお、必要な停止操作の態様を報知しないとは、平均純増枚数がART2ゲーム数を上乗せする枚数になる図柄の組合せ以外の図柄の組合せが表示される停止操作の態様を報知すること(すなわち、誤った停止操作の態様を報知すること)を意味するものではなく、平均純増枚数がART2ゲーム数を上乗せする枚数になる図柄の組合せを、遊技者が選択可能にすることを意味する。具体的には、図36の(c)に示すように、「?」を表示することで、必要な停止操作の態様が遊技者にとって把握困難にすることを意味する。このとき、遊技者に与える選択肢の数は、二択、三択、六択などのようにパチスロ機がとりうる任意の選択肢を採用することができる。また、遊技者に与える選択肢の数に応じて、ART2ゲーム数を上乗せするゲーム数を異ならせる(すなわち、選択肢が多いほど、上乗せするゲーム数を多くする)こととしてもよい。
また、今回の遊技において平均純増枚数がART2ゲーム数を上乗せする枚数になる場合に、必要な停止操作の態様を報知する演出を行う、又は、必要な停止操作の態様を報知しない演出を行うかを、遊技者が選択可能にすることとしてもよい。一例として、今回の遊技において平均純増枚数がART2ゲーム数を上乗せする枚数になる場合に、常に必要な停止操作の態様を報知する演出を行う第1モード、所定確率で必要な停止操作の態様を報知する演出を行い、それ以外の場合に必要な停止操作の態様を報知しない演出を行う第2モード、常に必要な停止操作の態様を報知しない演出を行う第3モードなどのような複数のモードを設け、ART2の開始時に遊技者がモードを選択可能にすることとしてもよい。この場合、平均純増枚数がART2ゲーム数を上乗せする枚数になった場合の一回あたりの上乗せするゲーム数をモードに応じて異ならせることとしてもよい。上述の例の場合、一回の上乗せ機会において、第3モードが最も多くのゲーム数の上乗せを期待でき、第2モードが次に多くのゲーム数の上乗せを期待でき、第1モードが最も少ないゲーム数の上乗せを期待できるといった設定が可能である。
具体的な手法は任意であるが、有利状態中の報知モードとして、平均純増枚数がART2ゲーム数を上乗せする枚数になる場合に、必要な停止操作の態様を第1確率で報知する第1報知モードと、必要な停止操作の態様を第1確率とは異なる第2確率で報知する第2報知モードと、を含む複数の報知モードを備え、副制御回路42は、有利状態の開始時に遊技者から報知モードの選択を受け付ける。そして、副制御回路42は、今回の遊技において平均純増枚数がART2ゲーム数を上乗せする枚数になる場合に、受け付けた報知モードに応じて報知内容を決定し、報知手段に報知させる。この遊技の結果、平均純増枚数がART2ゲーム数を上乗せする枚数になった場合、副制御回路42は、受け付けた報知モードに応じて有利状態を終了させる閾値を更新(例えば、ARTゲーム数カウンタを加算)することで、実現することができる。
[パチスロ機の効果]
このように、本実施形態のパチスロ機1は、有利状態に関する抽籤の当籤確率が異なる複数種類の抽籤テーブルをサブROM82に格納する。例えば、パチスロ機1は、通常中からART1に移行するための抽籤に当籤する確率が異なる通常中ART1低確率抽籤テーブル(図16の(a))及び通常中ART1高確率抽籤テーブル(図17の(d))をサブROM82に格納する。また、パチスロ機1は、ART1中からART2に移行するための抽籤に当籤する確率が異なるART1中ART2低確率抽籤テーブル(図16の(b))及びART1中ART2高確率抽籤テーブル(図17の(e))をサブROM82に格納する。また、パチスロ機1は、通常中からART2に移行するための抽籤に当籤する確率が異なる通常中ART2低確率抽籤テーブル(図16の(c))及び通常中ART2高確率抽籤テーブル(図17の(f))をサブROM82に格納する。
このように、本実施形態のパチスロ機1は、有利状態に関する抽籤の当籤確率が異なる複数種類の抽籤テーブルをサブROM82に格納する。例えば、パチスロ機1は、通常中からART1に移行するための抽籤に当籤する確率が異なる通常中ART1低確率抽籤テーブル(図16の(a))及び通常中ART1高確率抽籤テーブル(図17の(d))をサブROM82に格納する。また、パチスロ機1は、ART1中からART2に移行するための抽籤に当籤する確率が異なるART1中ART2低確率抽籤テーブル(図16の(b))及びART1中ART2高確率抽籤テーブル(図17の(e))をサブROM82に格納する。また、パチスロ機1は、通常中からART2に移行するための抽籤に当籤する確率が異なる通常中ART2低確率抽籤テーブル(図16の(c))及び通常中ART2高確率抽籤テーブル(図17の(f))をサブROM82に格納する。
そして、副制御回路42にはタイマーが設けられ、このタイマーは、リプレイに入賞してからスタートレバー16の操作が検出されるまでの時間を計測する。そして、サブCPU81は、計測時間が予め定めた範囲内である場合に、所定時間内フラグをオンにし、計測時間が予め定めた範囲内でない場合に、所定時間内フラグをオフにする。そして、サブCPU81は、所定時間内フラグがオンである場合、有利状態に関する抽籤の当籤確率が異なる複数種類の抽籤テーブルのうち、当籤確率が相対的に高い高確率抽籤テーブルを参照して抽籤を行う。一方、サブCPU81は、所定時間内フラグがオフである場合、複数種類の抽籤テーブルのうち、当籤確率が相対的に低い低確率抽籤テーブルを参照して抽籤を行う。
これにより、パチスロ機1は、有利状態に関する抽籤をバリエーションに富んだものにすることができ、遊技者に対し、遊技の興趣を向上させることができる。
例えば、サブCPU81が、タイマーにより計測された時間が短い場合に所定時間内フラグをオンにする場合、遊技者に対し、再遊技役に入賞してから次遊技でスタートレバー16を操作するまでの時間を短縮することを促し得るため、遊技機の稼動率向上に繋がり得る。そして、いったん再遊技役に入賞すると、次の遊技で、有利状態に関する抽籤の当籤確率が高い状態に移ることができ、当該抽籤に当籤するという利益を得やすいため、遊技の興趣を高めることに繋がり得る。
所定時間内フラグをオン、オフにするためのタイマーの計測時間の判別基準は、特に限定されるものでないが、例えば、ベットスイッチ15SがMAXベットボタン15A又は1BETボタン15Bの操作を検出してから、MAXベットボタン15A又は1BETボタン15Bの操作に応じたメダルの数が投入枚数として記憶されるまでに要する処理時間と略同じにすることが挙げられる。
再遊技役に入賞していない場合、メインCPU51は、メダルの投入操作に応じたメダルの数が投入枚数として記憶されたときに、はじめてスタートスイッチ16Sがスタートレバー16の操作を検出することを許可する。そして、ベットスイッチ15SがMAXベットボタン15A又は1BETボタン15Bの操作を検出してから、メダルの投入操作に応じたメダルの数が投入枚数として記憶されるまでの間に、一定の処理時間を要する。一方、再遊技役に入賞した場合、この処理時間を要しない。そこで、所定時間内フラグをオン、オフにするためのタイマーの計測時間の判別基準を、上記一定の処理時間と略同じに定めることで、1日あたりの総遊技数を増やすこと、ひいては遊技機の稼動率向上に繋がり得る。
また、パチスロ機1は、再遊技の入賞によるメダルの自動投入に伴い所定の効果音を所定時間出力し、サブCPU81は、タイマーにより計測された時間が効果音の出力時間を超えたか否かに応じて、所定時間内フラグのオン、オフを決定するようにしてもよい。
これにより、遊技者は、再遊技役に入賞した場合、効果音の出力が続いている間か、終わったかによって、スタートレバー16を操作するタイミングを合わせることで、有利状態に関する抽籤の当籤確率を異ならせることができる。よって、本発明は、長時間にわたって遊技を行っても、有利状態に関する抽籤に全く当籤しないという事態が生じる可能性を減らすことができ、熟練した遊技者の要求も満足し得る。
[本実施形態の変形例]
次に、本実施形態の変形例について説明する。本実施形態においては、副制御回路42(主として、サブCPU81)が、抽籤手段、抽籤情報格納手段、計測手段、時間判別手段、効果音出力手段を構成する(図23〜図34参照)こととしているが、これらの手段は、主制御回路41(主として、メインCPU51)によっても実現することができる。すなわち、本変形例においては、有利状態の発生(例えば、ARTの移行抽籤)、有利状態の移行(例えば、停止操作の態様を報知することによる、ART当籤中からART準備中を介したART中への移行制御)、及び有利状態の終了(例えば、ARTゲーム数を消化したことに伴い、停止操作の態様を報知しないことによる、ARTの終了制御)の管理を、主制御処理によって行う場合について説明する。
次に、本実施形態の変形例について説明する。本実施形態においては、副制御回路42(主として、サブCPU81)が、抽籤手段、抽籤情報格納手段、計測手段、時間判別手段、効果音出力手段を構成する(図23〜図34参照)こととしているが、これらの手段は、主制御回路41(主として、メインCPU51)によっても実現することができる。すなわち、本変形例においては、有利状態の発生(例えば、ARTの移行抽籤)、有利状態の移行(例えば、停止操作の態様を報知することによる、ART当籤中からART準備中を介したART中への移行制御)、及び有利状態の終了(例えば、ARTゲーム数を消化したことに伴い、停止操作の態様を報知しないことによる、ARTの終了制御)の管理を、主制御処理によって行う場合について説明する。
まず、主制御回路41は、タイマ更新処理(図22のS103)において、入賞検索処理(図20のS22)により再遊技役の入賞が判定されてから、スタートスイッチ16Sがオンと判別されるまでの時間(図21のS39でYESと判別されるまでの時間)を計測する。そして、主制御回路41は、メイン側演出抽籤処理(図20のS15)において、計測時間が予め定めた範囲内である場合は、所定時間内フラグをオンにし、計測時間が予め定めた範囲内でない場合は、所定時間内フラグをオフにする。そして、主制御回路41は、メイン側演出抽籤処理(図20のS15)において、第1の条件が成立(ART1に当籤)するか否か、及び第2の条件が成立(ART2に当籤)するか否かを抽籤により決定する。この場合、主制御回路41は、計測時間が予め定めた範囲内であり所定時間内フラグがオンである場合、複数種類の抽籤テーブルのうち、当籤確率が相対的に高い高確率抽籤テーブル(例えば、図17の(d)及び(f)等)を参照して抽籤を行う。一方、計測時間が予め定めた範囲内でなく、所定時間内フラグがオフである場合、複数種類の抽籤テーブルのうち、当籤確率が相対的に低い低確率抽籤テーブル(例えば、図16の(a)及び(c)等)を参照して抽籤を行う。これらの抽籤テーブルは、メインROM52に格納されている。
そして、主制御回路41は、第1の条件が成立(ART1に当籤)すると、遊技を行う状態をART非当籤中からART1当籤中に移行させる。また、主制御回路41は、第2の条件が成立(ART2に当籤)すると、遊技を行う状態をART非当籤中からART2当籤中に移行させる。
また、主制御回路41は、第1の条件の成立(ART1の当籤)が決定される(ART1当籤中に移行される)と、第1の移行手順の報知を開始し、第2の条件の成立(ART2の当籤)が決定される(ART2当籤中に移行される)と、第2の移行手順の報知を開始する。この場合、主制御回路41は、例えば、7セグ表示器6に、第1の移行手順に係る停止操作の態様、又は第2の移行手順に係る停止操作の態様を表示することにより、移行手順の報知を行う。具体的には、7セグ表示器6が複数の表示領域(例えば、3個の表示領域)を有するように形成し、報知すべき停止操作の態様に応じて、該当する表示領域を所定の表示態様(例えば、右リール3Rを第1停止操作すべき旨を報知する場合、最も右側の表示領域に「1」と表示)で点灯させる。なお、上記の移行手順の報知は、メイン側演出実行処理(図20のS19)において、当籤している有利状態の種別(すなわち、ART1に当籤して第1の移行手順が報知されているか、ART2に当籤して第2の移行手順が報知されているか)と、現在の遊技を行う状態(すなわち、ART1当籤中であるか、ART2当籤であるか、ART1準備中であるか、ART2準備中であるか)と、内部当籤役とに基づいて、適切な表示態様が選択されて実行される。
例えば、上述のように、ART1準備中であってRT1であるとき、「通常リプ+リプレイ2+リプレイ5」が内部当籤役として決定されると、「リプレイ2」が入賞することとなる停止操作順序(右リール3Rを第1停止操作すべき旨)が、7セグ表示器6の表示態様(例えば、最も右側の表示領域に「1」を表示)によって報知され、「通常リプ+リプレイ4+リプレイ6」が内部当籤役として決定されると、「通常リプ」が入賞することとなる停止操作順序(中リール3Cを第1停止操作すべき旨)が、7セグ表示器6の表示態様(例えば、中央の表示領域に「1」を表示)によって報知される。
また、主制御回路41は、第1の移行手順が報知され、遊技者によって報知された移行手順のとおりに停止操作が行われると、第1有利状態(ART1中)に移行させ、第1有利状態の終了条件が成立する(例えば、ART1ゲーム数分の単位遊技が消化される)まで第1有利状態に制御する。また、第2の移行手順が報知され、遊技者によって報知された移行手順のとおりに停止操作が行われると、第2有利状態(ART2中)に移行させ、第2有利状態の終了条件が成立する(例えば、ART2ゲーム数分の単位遊技が消化される)まで第2有利状態に制御する。
また、主制御回路41は、有利状態(第1有利状態及び第2有利状態)において、リプレイに係る内部当籤役が決定された場合には、上記のような7セグ表示器6の表示態様によって、RT3に移行(転落)しない(リプレイ5又はリプレイ6が入賞しない)ように停止操作の態様(停止操作順序)を報知する。また、小役に係る内部当籤役が決定された場合には、7セグ表示器6の表示態様(例えば、「小役2」が内部当籤役として決定された場合には、中央の表示領域に「R」(Red=「赤7」を示唆)を表示すること、「小役3」が内部当籤役として決定された場合には、中央の表示領域に「B」(Blue=「青7」を示唆)を表示すること、「小役4」が内部当籤役として決定された場合には、中央の表示領域に「Y」(Yellow=「黄7」を示唆)を表示すること)によって、RT0に移行(転落)しない(RT0移行図柄が表示されない)ように停止操作の態様(目押しすべき図柄の種類)が報知される。
また、主制御回路41は、有利状態(ART2中(ART1中を含んでもよい))において、有利状態を終了させる閾値(ARTゲーム数カウンタ)を更新する。具体的には、主制御回路41は、有利状態中の単位遊技あたりの遊技媒体の増加量(平均純増枚数)を算出し、算出した平均純増枚数に基づいて有利状態を終了させる閾値を更新(ARTゲーム数カウンタを加算)する。
より具体的には、主制御回路41は、有利状態中に利益付与手段により付与された遊技媒体の数(有利状態中に増加したメダルの枚数)を有利状態中の単位遊技の数で除算することで、有利状態中の単位遊技あたりの遊技媒体の増加量(平均純増枚数)を算出し、そして、主制御回路41は、算出結果の小数点以下の所定桁の数値に基づいて(小数第一位〜第三位が同一の数値)、有利状態を終了させる閾値を更新(ARTゲーム数カウンタを加算)する。
また、主制御回路41は、有利状態中に、算出した有利状態中の単位遊技あたりの遊技媒体の増加量(平均純増枚数)を、7セグ表示器6の表示態様によって表すことで報知する。なお、報知すべき有利状態中の単位遊技あたりの遊技媒体の増加量(平均純増枚数)の桁数が7セグ表示器6で表すことのできる桁数よりも多い場合があり、このような場合には、主制御回路41は、いわゆるスクロール表示の制御により報知することが可能であり、具体的には、例えば、以下の方法により有利状態中の単位遊技あたりの遊技媒体の増加量を7セグ表示器6で報知する。例えば、7セグ表示器6で表すことのできる桁数が「3桁」、報知すべき有利状態中の単位遊技あたりの遊技媒体の増加量(平均純増枚数)が「3.456」である場合、主制御回路41は、あるタイミングT1において7セグ表示器6の最も右側の表示領域に「3」を表示し、次のタイミングT2において7セグ表示器6の中央の表示領域に「3」、最も右側の表示領域に「.」を表示し、次のタイミングT3において7セグ表示器6の最も左の表示領域に「3」、中央の表示領域に「.」、最も右側の表示領域に「4」を表示し、次のタイミングT4において7セグ表示器6の最も左の表示領域に「.」、中央の表示領域に「4」、最も右側の表示領域に「5」を表示し、次のタイミングT5において7セグ表示器6の最も左の表示領域に「4」、中央の表示領域に「5」、最も右側の表示領域に「6」を表示することで、有利状態中の単位遊技あたりの遊技媒体の増加量(平均純増枚数)を報知する。なお、主制御回路41は、有利状態中の単位遊技あたりの遊技媒体の増加量(平均純増枚数)のうちの、有利状態を終了させる閾値の更新に用いられる部分(小数第一位〜第三位(上述の例の場合「456」))のみを7セグ表示器6で表すこととしてもよい。また、内部当籤役に応じて、停止操作の態様を報知する場合には、有利状態中の単位遊技あたりの遊技媒体の増加量(平均純増枚数)の報知を中断して、上記のような停止操作の態様の報知が行われるように制御される。
このように、本変形例においては、再遊技役の入賞からスタートレバー16の操作までの時間の計測、計測した時間の長さの判別、この判別の結果に基づく有利状態の発生(例えば、ARTの移行抽籤)、有利状態の移行(例えば、停止操作の態様を報知することによる、ART当籤中からART準備中を介したART中への移行制御)、有利状態の終了(例えば、ARTゲーム数を消化したことに伴い、停止操作の態様を報知しないことによる、ARTの終了制御)、及び有利状態の終了条件の更新(例えば、平均純増枚数に基づくARTゲーム数カウンタの加算)の管理が、主制御回路41によって行われることで、不正の手段により副制御回路(例えば、副制御回路42)が改変されることによってなされる不正行為を、適切に防止することが可能となる。
なお、本変形例においては、有利状態の種別の報知についても、主制御回路41が行うこととしてもよい。この場合にも、当籤している有利状態の種別と、現在の遊技を行う状態と、内部当籤役とに基づいて、表示態様を選択することとすればよい。例えば、ART1当籤中であれば、7セグ表示器6の最も左側の表示領域に「1」を表示するとともに、7セグ表示器6の中央の表示領域に「1」を表示する。また、ART1準備中であれば、7セグ表示器6の最も左側の表示領域に「1」を表示するとともに、7セグ表示器6の中央の表示領域に「2」を表示する。また、ART1中であれば、7セグ表示器6の最も左側の表示領域に「1」を表示するとともに、7セグ表示器6の中央の表示領域に「3」を表示する。また、例えば、ART2当籤中であれば、7セグ表示器6の最も左側の表示領域に「2」を表示するとともに、7セグ表示器6の中央の表示領域に「1」を表示する。また、ART2準備中であれば、7セグ表示器6の最も左側の表示領域に「2」を表示するとともに、7セグ表示器6の中央の表示領域に「2」を表示する。また、ART2中であれば、7セグ表示器6の最も左側の表示領域に「2」を表示するとともに、7セグ表示器6の中央の表示領域に「3」を表示する。すなわち、当籤している有利状態の種別を、7セグ表示器6の最も左側の表示領域の表示態様によって報知し、この報知を含めて、現在の遊技を行う状態を、7セグ表示器6の中央の表示領域の表示態様によって報知する。ここで、内部当籤役に応じて、停止操作の態様を報知する場合には、これらの報知を中断して、上記のような停止操作の態様の報知が行われるように制御される。
このように構成することで、有利な状態の準備状態を不必要に増大させて、記憶容量を圧迫してしまうことを防止しつつ、その空いた記憶領域を用いることで、有利状態の当籤状態、有利状態の準備状態及び有利状態の作動状態(すなわち、有利状態)に係る状態の報知を、主制御回路41の制御によって適切に行うことができるとともに、有利状態中の報知も主制御回路41によって適切に行うことができる。
また、本変形例においては、停止操作の態様の報知を、主制御回路41により制御される7セグ表示器6により行うこととしているが、これに限られるものではない。例えば、主制御回路41により制御される主制御報知手段である7セグ表示器6と、副制御回路42により制御される副制御報知手段である液晶表示装置11(その他の副制御回路42により制御されるスピーカ20L、20R、ランプ群21などを含む)とが協働することによって、停止操作の態様の報知を行うこととしてもよい。すなわち、停止操作の態様について、主制御処理による報知とともに、副制御処理による報知が実行されることとしてもよい。
この場合、主制御回路41は、現在の遊技を行う状態に応じた情報が副制御回路42に送信されるように、スタートコマンドの生成・格納(図20のS17)を行う。具体的には、ART非当籤中である場合に、所定のリプレイに係る内部当籤役(当籤番号「2」〜「5」)、又は所定の小役に係る内部当籤役(「小役2」〜「小役7」)が決定された場合には、所定のリプレイに係る内部当籤役、又は所定の小役に係る内部当籤役が決定されたことを示す情報(グループ化情報)のみを格納し、所定のリプレイに係る内部当籤役、又は所定の小役に係る内部当籤役のうちいずれの内部当籤役が決定されたか、及び停止操作の態様を示す情報(個別情報)については格納しないように、スタートコマンドを生成する。
一方、主制御回路41は、ART当籤中(ART1当籤中及びART2当籤中)である場合に、所定のリプレイに係る内部当籤役(当籤番号「2」〜「5」)が決定された場合には、個別情報が格納されるように、スタートコマンドを生成する。例えば、ART1当籤中である場合に、「通常リプ+リプレイ1+リプレイ5」が内部当籤役として決定された場合には、その旨、及びリプレイ1が入賞することとなる停止操作の態様が個別情報として格納され、「通常リプ+リプレイ3+リプレイ6」が内部当籤役として決定された場合には、その旨、及び通常リプが入賞することとなる停止操作の態様が個別情報として格納される。また、例えば、ART2当籤中である場合に、「通常リプ+リプレイ3+リプレイ6」が内部当籤役として決定された場合には、その旨、及びリプレイ3が入賞することとなる停止操作の態様が個別情報として格納され、「通常リプ+リプレイ1+リプレイ5」が内部当籤役として決定された場合には、その旨、及び通常リプが入賞することとなる停止操作の態様が個別情報として格納される。
また、例えば、ART1準備中である場合に、「通常リプ+リプレイ2+リプレイ5」が内部当籤役として決定された場合には、その旨、及びリプレイ2が入賞することとなる停止操作の態様が個別情報として格納され、「通常リプ+リプレイ4+リプレイ6」が内部当籤役として決定された場合には、その旨、及び通常リプが入賞することとなる停止操作の態様が個別情報として格納される。また、例えば、ART2準備中である場合に、「通常リプ+リプレイ2+リプレイ5」が内部当籤役として決定された場合には、その旨、及びリプレイ2が入賞することとなる停止操作の態様が個別情報として格納され、「通常リプ+リプレイ4+リプレイ6」が内部当籤役として決定された場合には、その旨、及び通常リプが入賞することとなる停止操作の態様が個別情報として格納される。
また、例えば、ART1中である場合に、「通常リプ+リプレイ2+リプレイ5」が内部当籤役として決定された場合には、その旨、及びリプレイ2若しくは通常リプが入賞することとなる停止操作の態様が個別情報として格納され、ART2中である場合に、「通常リプ+リプレイ4+リプレイ6」が内部当籤役として決定された場合には、その旨、及びリプレイ4若しくは通常リプが入賞することとなる停止操作の態様が個別情報として格納される。また、例えば、ART中(ART1中及びART2中)に、所定の小役に係る内部当籤役(「小役2」〜「小役7」)が決定された場合には、その旨、及び当籤している所定の小役に係る内部当籤役が入賞することとなる停止操作の態様が個別情報として格納される。
そして、副制御回路42は、主制御回路41から送信されたスタートコマンドに個別情報が含まれる場合には、液晶表示装置11を制御して、個別情報に応じた停止操作の態様を報知し、主制御回路41から送信されたスタートコマンドに個別情報が含まれない場合には、個別情報に応じた停止操作の態様を報知しないように制御を行う。
なお、グループ化情報及び個別情報のデータ構成については、適宜設定することができるが、本変形例では、一例として、データID(識別番号)を副制御回路42に送信する方式を挙げることができる。ここで、以下に示すデータIDは、16進数を示す。例えば、所定のリプレイに係る内部当籤役のグループ化情報を、データID「40H」と規定し、所定の小役に係る内部当籤役のグループ化情報を、データID「80H」と規定する。
また、例えば、所定のリプレイに係る内部当籤役の個別情報を、当籤番号「2」であって、左リール3Lを第1停止操作すべき場合には、データID「03H」を規定し、中リール3Cを第1停止操作すべき場合には、データID「05H」を規定し、右リール3Rを第1停止操作すべき場合には、データID「09H」を規定する。また、当籤番号「3」であって、左リール3Lを第1停止操作すべき場合には、データID「06H」を規定し、中リール3Cを第1停止操作すべき場合には、データID「0AH」を規定し、右リール3Rを第1停止操作すべき場合には、データID「12H」を規定する。また、当籤番号「4」であって、左リール3Lを第1停止操作すべき場合には、データID「0CH」を規定し、中リール3Cを第1停止操作すべき場合には、データID「14H」を規定し、右リール3Rを第1停止操作すべき場合には、データID「24H」を規定する。また、当籤番号「5」であって、左リール3Lを第1停止操作すべき場合には、データID「18H」を規定し、中リール3Cを第1停止操作すべき場合には、データID「28H」を規定し、右リール3Rを第1停止操作すべき場合には、データID「48H」を規定する。なお、ART1中であって、当籤番号「3」の場合には、上述のように、中リール3C又は右リール3Rを第1停止操作すればよいため、上記とは異なるデータID「1AH」を規定し、また、ART2中であって、当籤番号「5」の場合には、上述のように、中リール3C又は右リール3Rを第1停止操作すればよいため、上記とは異なるデータID「1CH」を規定する。
ここで、例えば、停止操作順序を含む個別情報については、グループ化情報と停止操作順序の情報とを組み合わせて構成することもできる。具体的には、当籤番号「2」〜「5」のいずれの場合であっても、左リール3Lを第1停止操作すべき場合には、データID「41H」を規定し、中リール3Cを第1停止操作すべき場合には、データID「42H」を規定し、右リール3Rを第1停止操作すべき場合には、データID「44H」を規定し、左リール3L又は中リール3Cを第1停止操作すべき場合には、データID「43H」を規定し、左リール3L又は右リール3Rを第1停止操作すべき場合には、データID「45H」を規定し、中リール3C又は右リール3Rを第1停止操作すべき場合には、データID「46H」を規定し、いずれの停止操作順序でもよい場合には、データID「47H」を規定することとしてもよい。このように構成した場合であっても、副制御回路42は、主制御回路41と協働して停止操作の態様を報知することが可能となる。
また、例えば、所定の小役に係る内部当籤役の個別情報を、当籤番号「7」である場合には、データID「81H」を規定し、当籤番号「8」である場合には、データID「82H」を規定し、当籤番号「9」である場合には、データID「84H」を規定し、当籤番号「10」である場合には、データID「88H」を規定し、当籤番号「11」である場合には、データID「90H」を規定し、当籤番号「12」である場合には、データID「A0H」を規定する。
ここで、例えば、停止操作タイミング(目押しすべき図柄の種類)を含む個別情報については、グループ化情報と停止操作タイミング(目押しすべき図柄の種類)の情報とを組み合わせて構成することもできる。具体的には、当籤番号「7」である場合には、データIDを、「10100000B」(90H)と規定する。ここで、ビット0〜4は、正解位置を示し、ビット5は、中リール3Cについて目押しが必要である(適切な停止操作タイミングで停止操作を行う必要がある)ことを示し、ビット6は、右リール3Rについて目押しが必要であることを示し、ビット7は、所定の小役に係る内部当籤役のグループ化情報を示す。例えば、当籤番号「12」である場合には、データIDを、「11001101B」(CDH)と規定することにより、右リール3Rについて、正解位置の図柄位置データが「14」である旨の個別情報が副制御回路42に送信されることとなる。
このように、本変形例においては、主制御回路41は、遊技を行う状態が、有利状態の当籤状態(例えば、ART当籤中)、有利状態の準備状態(例えば、ART準備中)、又は有利状態の作動状態(例えば、ART中)のいずれの状態でもない有利状態の非当籤状態(例えば、ART非当籤中)である場合に、停止操作の態様によって遊技者の有利の度合いが変化する所定の内部当籤役(例えば、当籤番号「2」〜「5」、又は当籤番号「7」〜「12」)が内部当籤した場合には、副制御回路42に対し、副制御報知手段(例えば、液晶表示装置11)による停止操作の態様の報知を不能とする報知不能情報(例えば、上述のグループ化情報)を送信し、遊技を行う状態が、有利状態の当籤状態、有利状態の準備状態、又は有利状態の作動状態のいずれかの状態にある場合に、上記の所定の内部当籤役が内部当籤役した場合には、副制御回路42に対し、副制御報知手段(例えば、液晶表示装置11)による停止操作の態様の報知を可能とする報知可能情報(例えば、上述の個別情報)を、遊技を行う状態に応じて送信し、副制御回路42は、上記の報知可能情報を受信したことに基づいて、停止操作の態様を報知する。このように構成することで、副制御回路42側は、有利状態の非当籤状態においては、遊技者にとって有利な(あるいは、不利な)停止操作の態様を認識することができないため、仮に、副制御回路42に何らかの不正行為がなされていたとしても、それによって不正に利益が付与されてしまうことを防止することができる。
なお、本変形例においては、報知不能情報として、グループ化情報(すなわち、複数の内部当籤役の中で同一又は類似の役割を担う内部当籤役(例えば、当籤番号「7」〜「12」の小役は、有利状態の作動状態であるか否かで付与される利益を異ならせる役割を担う所定の内部当籤役)のグループを特定可能な情報)を例に挙げて説明したが、これに限られるものではなく、例えば、報知不能情報として、決定された内部当籤役を特定不能な情報である共通化情報を採用することとしてもよく、決定された内部当籤役の種別(例えば、内部当籤役が、リプレイ、小役、又はボーナスのいずれの種別であるか)を特定可能な情報である種別情報を採用することとしてもよい。また、報知可能情報として、停止操作の態様を特定可能な停止操作手順情報(例えば、上述した停止操作順序の情報、及び停止操作タイミング(目押しすべき図柄の種類)の情報)のみを採用することとしてもよく、内部当籤役を特定可能な当籤情報(例えば、当籤番号の情報)を採用することとしてもよい。
すなわち、本変形例において、主制御回路41は、副制御回路42に対し、報知不能情報として、内部当籤役のグループ(所定の内部当籤役群)を特定可能な情報(例えば、グループ化情報)、内部当籤役を特定不能な情報(例えば、共通化情報)、又は内部当籤役の種別を特定可能な情報(例えば、種別情報)のいずれかの情報が送信可能に構成され、また、報知可能情報として、停止操作の態様が特定可能な情報(例えば、停止操作手順情報)、内部当籤役を特定可能な情報(例えば、当籤情報)、又は内部当籤役及び停止操作の態様が特定可能な情報(例えば、個別情報)が送信可能に構成されている。
これにより、副制御回路42において、内部当籤役のグループ(所定の内部当籤役群)を特定できる場合と、内部当籤役を全く特定できない場合と、内部当籤役の種別を特定できる場合と、所定の停止操作の態様を特定できる場合と、内部当籤役を特定できる場合と、所定の停止操作の態様及び内部当籤役を特定できる場合とが生じることとなるため、パチスロ機の仕様(例えば、RT遊技状態の設計、内部当籤役毎に遊技者にとってどの停止操作の態様を有利とするかの設計など)に応じた適切な情報を主制御回路41から副制御回路42に送信することができる。
さらに、本変形例において、主制御回路41は、副制御回路42に対して報知不能情報を送信する場合には、全ての停止操作が終了するとき(あるいは、それ以降の特定のタイミング)に、副制御回路42に対して報知可能情報(例えば、上述の当籤情報)を報知することとしてもよい。このように構成することで、主制御回路41が報知不能情報を送信する場合であっても、副制御回路42において、その単位遊技における内部当籤役に基づく所定の処理(例えば、内部当籤役と入賞役との比較結果に基づいて、不正(あるいは、異常)な入賞が発生したか否かを判定する処理)を実行することができる。
さらに、本変形例においては、内部当籤役を特定不能な情報を送信する態様として、共通化情報を送信する態様を例に挙げて説明しているが、これに限られるものではなく、例えば、報知不能情報そのものを含ませない態様でスタートコマンドを送信する態様を採用することとしてもよい。この場合には、スタートコマンドの情報量を削減することができる。
さらに、本変形例においては、有利状態の非当籤状態(例えば、ART非当籤中)である場合に、上述したいずれかの情報が報知不能情報として送信されることとしているが、有利状態の非当籤状態を複数の非当籤状態(例えば、第1の非当籤状態と第2の非当籤状態)に分け、いずれの非当籤状態であるかに応じて、送信される情報の種類を異ならせることとしてもよい。
例えば、有利状態の移行抽籤(ART1又はART2への移行抽籤)が行われる第1の非当籤状態においては、期待感を高める演出を実行するため(すなわち、演出内容を決定するため)に、内部当籤役のグループ(所定の内部当籤役群)を特定可能な情報を送信し、特定の条件の成立(例えば、第1の非当籤状態において、所定のリプレイに係る内部当籤役が決定された場合に、左リール3L以外のリールについて第1停止操作したこと、すなわち、ペナルティ操作が行われたこと)に基づいて移行する、有利状態の移行抽籤(ART1又はART2への移行抽籤)が行われない第2の非当籤状態においては、内部当籤役を特定不能な情報を送信することとしてもよい。
また、上述したいずれの非当籤状態であるかに応じて、送信される情報の種類を抽籤により決定することとしてもよい。例えば、内部当籤役を示唆する演出の頻度が相対的に高い状態である第1の非当籤状態においては、内部当籤役のグループ(所定の内部当籤役群)を特定可能な情報が決定される確率を高く、内部当籤役を特定不能な情報が決定される確率を低く設定し、内部当籤役を示唆する演出の頻度が相対的に低い状態である第2の非当籤状態においては、内部当籤役のグループ(所定の内部当籤役群)を特定可能な情報が決定される確率を低く、内部当籤役を特定不能な情報が決定される確率を高く設定することとしてもよい。
このように構成することで、本来、副制御回路42の制御により管理される副制御報知手段による報知の内容や頻度を、主制御回路41の制御により間接的に管理することができる。
さらに、本変形例において、主制御回路41は、副制御回路42に対して、停止操作の態様によって遊技者の有利の度合いが変化する所定の内部当籤役(例えば、所定のリプレイに係る内部当籤役、又は所定の小役に係る内部当籤役)について、報知不能情報、又は報知可能情報を選択して送信する場合について説明しているが、所定の内部当籤役以外の、停止操作の態様によって遊技者の有利の度合いが変化しない通常の内部当籤役(例えば、当籤番号「1」、「6」、「13」〜「16」)についても、所定の内部当籤役と同様に、報知不能情報、又は報知可能情報を選択して送信することとしてもよい。また、通常の内部当籤役については、遊技を行う状態がいずれの状態であるかを問わず、報知可能情報を送信することとしてもよい。すなわち、通常の内部当籤役についての情報を送信する態様は、所定の内部当籤役についての情報を送信する態様とは別箇に、且つ任意に設定することが可能である。
なお、本変形例においては、上述のように、主制御回路41により制御される主制御報知手段(例えば、7セグ表示器6)と、副制御回路42による制御される副制御報知手段(例えば、液晶表示装置11)とが協働することによって、停止操作の態様の報知を行うことについて説明したが、各々の報知開始タイミングは、以下の全ての態様を含むものとする。
第1の態様は、主制御報知手段による報知と、副制御報知手段による報知とが略同時に開始される態様である。例えば、主制御回路41は、開始操作が検出されたことに基づいて、内部当籤役を決定し(図20のS14参照)、決定した内部当籤役に基づいて、主制御報知手段の報知内容を決定し(図20のS15参照)、決定した報知内容に基づいて、主制御報知手段による報知を開始する。一方、副制御回路42は、主制御回路41により、個別情報を含むスタートコマンドが生成・格納され(図20のS17参照)、このスタートコマンドが送信され(図22のS104参照)、そのスタートコマンドを受信したことに基づいて、個別情報に応じた副制御報知手段の報知内容を決定するとともに、副制御報知手段による報知を開始する。なお、この第1の態様において、各々の報知開始タイミングは、停止操作の検出が許可される前であるものとする。
なお、この第1の態様においては、主制御報知手段による報知と、副制御報知手段による報知との各々の報知開始タイミングを同期させるため、例えば、主制御回路41が、スタートコマンドの送信後、副制御回路42により副制御報知手段による報知が開始されるまで待機してから、主制御報知手段による報知を開始することとしてもよく、また、主制御報知手段による報知を開始するタイミングを予め定めておき、そのタイミングと副制御報知手段による報知が開始されるタイミングとが同期するタイミングとなるように、スタートコマンドを送信することとしてもよい。また、例えば、各々の報知開始タイミングを、各リールの回転開始時(主制御回路41側は、リール回転開始コマンド送信時、副制御回路42側は、リール回転開始コマンド受信時)として同期させることとしてもよい。
この第1の態様によれば、主制御報知手段及び副制御報知手段により停止操作の態様が報知される場合であっても、遊技者に違和感を与えないようにすることができる。
第2の態様は、主制御報知手段による報知よりも、副制御報知手段による報知が先に開始される態様である。例えば、主制御回路41は、開始操作が検出されたことに基づいて、内部当籤役を決定し(図20のS14参照)、決定した内部当籤役に基づいて、主制御報知手段の報知内容を決定する(図20のS15参照)。一方、副制御回路42は、主制御回路41により、個別情報を含むスタートコマンドが生成・格納され(図20のS17参照)、このスタートコマンドが送信され(図22のS104参照)、そのスタートコマンドを受信したことに基づいて、個別情報に応じた副制御報知手段の報知内容を決定し、上述したリール回転開始コマンドを受信したことに基づいて、副制御報知手段による報知を開始する。その後、主制御回路41は、停止操作の検出が許可されたことに基づいて、主制御報知手段による報知を開始する。
この第2の態様によれば、遊技者にとって感得しにくい主制御報知手段による報知よりも、遊技者によって感得しやすい副制御報知手段による報知が先に開始されることから、遊技者の利便性を向上させることができる。
第3の態様は、主制御報知手段による報知のほうが、副制御報知手段による報知よりも先に開始される態様である。例えば、主制御回路41は、開始操作が検出されたことに基づいて、内部当籤役を決定し(図20のS14参照)、決定した内部当籤役に基づいて、主制御報知手段の報知内容を決定し(図20のS15参照)、決定した報知内容に基づいて、主制御報知手段による報知を開始する。また、主制御回路41は、主制御報知手段による報知が開始されてから所定時間の経過後に、個別情報を含むスタートコマンドを副制御回路42に送信する。副制御回路42は、そのスタートコマンドを受信したことに基づいて、個別情報に応じた副制御報知手段の報知内容を決定し、副制御報知手段による報知を開始する。
なお、この第3の態様において、主制御回路41は、決定した内部当籤役に基づいて、スタートコマンドを生成・格納し、このスタートコマンドを送信した後、このスタートコマンドとは異なる特定のコマンドであって、個別情報を含む特定のコマンドを、主制御報知手段による報知が開始されてから所定時間の経過後に、送信することとしてもよい。また、この特定のコマンドの送信タイミングは、開始操作の検出から所定時間の経過後であってもよく、リール回転開始処理(図20のS20)から所定時間の経過後であってもよい。
また、この第3の態様において、副制御回路42は、個別情報を含むスタートコマンド(あるいは、上記の特定のコマンド)を受信してから特定時間の経過後に、副制御報知手段による報知を開始することとしてもよい。なお、この第3の態様においても、各々の報知開始タイミングは、停止操作の検出が許可される前であるものとする。
この第3の態様によれば、有利状態に係る制御が主制御回路(例えば、主制御回路41)によって行われていることを明確にすることで、副制御回路(例えば、副制御回路42)に対する不正行為を抑止することができる。
また、本変形例においては、主制御回路41により制御される主制御報知手段として、7セグ表示器6を一例に挙げて説明しているが、これに限られるものではない。例えば、7セグ表示器6に替えて、あるいはこれとともに、主制御報知手段として、リール3L、3C、3Rを採用することとしてもよい。この場合、ロックの種別やリールアクションの種別によって、停止操作の態様を報知することとしてもよい。
例えば、上述のように、主制御回路41側で停止操作順序を報知する場合、左リール3Lを第1停止操作すべき場合には、左リール3Lから回転を開始するリールアクションを実行し、中リール3Cを第1停止操作すべき場合には、中リール3Cから回転を開始するリールアクションを実行し、右リール3Rを第1停止操作すべき場合には、右リール3Cから回転を開始するリールアクションを実行する。また、上述のように、主制御回路41側で停止操作タイミング(目押しすべき図柄の種類)を報知する場合には、目押しが必要であるリールについて、正解位置で一旦仮停止させるようなリールアクションを実行する。
そして、副制御回路42に対して、個別情報としてリールアクションの種別を送信することとすれば、上記と同様に、主制御回路41により制御される主制御報知手段(例えば、リール3L、3C、3R)と、副制御回路42による制御される副制御報知手段(例えば、液晶表示装置11)とが協働することによって、停止操作の態様の報知を行うことが可能となる。
また、本変形例においては、主制御報知手段のみが停止操作の態様の報知を行う場合、主制御報知手段及び副制御報知手段が停止操作の態様の報知を行う場合について説明したが、上述したように、主制御回路41が、報知不能情報、又は報知可能情報を送信することによって、副制御回路42に対する不正行為の防止が担保できる場合には、副制御報知手段のみが停止操作の態様の報知を行うように構成することとしてもよい。
以上、本実施形態のパチスロ機1について説明したが、本発明はこれに限られるものではない。
本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲において、上述の本実施形態のパチスロ機1の他、パチンコ遊技機、その他の遊技機にも適用することができる。例えば、パチンコ遊技機は、遊技者の遊技操作(例えば、遊技球の発射操作)がされ、遊技媒体である遊技球が遊技盤上の始動口に入球したことに基づいて、内部当籤役(例えば、大当りか否か)が決定されるとともに、図柄表示手段によって図柄の変動表示が開始され、予め定められた停止条件の成立(例えば、図柄の変動時間が終了すること)に基づいて、図柄の変動表示が停止され、所定の図柄の組合せが表示されると、所定の利益(例えば、大当り状態への移行)が付与されることとなっているため、本発明を適用しようとする場合には、停止操作に関する手段が不要となる。
また、本実施形態では、ART2の初期ゲーム数の抽籤確率を設定値によって異ならせること(図17の(g)参照)で、遊技者によって有利な度合いを異ならせることとしているが、これに限られるものではない。例えば、内部抽籤処理によって、所定の内部当籤役が決定される確率を設定値によって異ならせることとしてもよい。この場合、例えば、設定値が高くなるほど、ボーナスに係る内部当籤役が内部当籤役として決定される確率が高くなるように構成することとすればよい。
また、本実施形態では、RT2遊技状態(RT2)とRT4遊技状態(RT4)において、図11に示したように、複数のリプレイの当籤確率の総和を同一としつつも、当籤番号「3」及び「5」の抽籤値を異ならせることとしているが、これに限られるものではない。例えば、RT2遊技状態(RT2)においては、ART2に特定の確率(例えば、100%)で当籤することとなる第1の特定リプレイが特定の当籤確率(例えば、1/16384)で抽籤されることとし、RT4遊技状態(RT4)においては、所定のART2ゲーム数(例えば、100ゲーム)が特定の確率(例えば、100%)で上乗せされることとなる当籤することとなる第2の特定リプレイが特定の当籤確率(例えば、1/16384)で抽籤されることとしてもよい。
また、本実施形態では、RT0遊技状態(RT0)とRT3遊技状態(RT0)において、図11に示したように、複数のリプレイの当籤確率の総和及び当籤番号「1」〜「5」の抽籤値を同一としているが、これに限られるものではない。例えば、RT0遊技状態(RT0)においては、ART1に特定の確率(例えば、100%)で当籤することとなる第1の特定リプレイが特定の当籤確率(例えば、1/16384)で抽籤されることとし、RT3遊技状態(RT3)においては、ART2に特定の確率(例えば、100%)で当籤することとなる第2の特定リプレイが特定の当籤確率(例えば、1/16384)で抽籤されることとしてもよい。
また、これらの場合、第1の特定リプレイに当籤したことに基づいて、第1の「ロック」による演出を行うとともに、第1のリールアクションを実行することとし、第2の特定リプレイに当籤したことに基づいて、第2の「ロック」による演出を行うとともに、第2のリールアクションを実行することとしてもよい。また、第1の特定リプレイに当籤したことに基づいては、「ロック」による演出を行わず、第2の特定リプレイに当籤したことに基づいて、「ロック」による演出を行うとともに、リールアクションを実行することとしてもよい。また、第2の特定リプレイに当籤したことに基づいては、「ロック」による演出を行わず、第1の特定リプレイに当籤したことに基づいて、「ロック」による演出を行うとともに、リールアクションを実行することとしてもよい。
また、本実施形態では、有利状態(ART1、ART2)の終了条件として、有利状態中の遊技数(ARTゲーム数カウンタが0になること)を用いることとしているが、有利状態の終了条件は、これに限られるものではない。例えば、有利状態の終了条件として、有利状態中に遊技媒体の払い出しが行われる図柄の組合せを表示させるための停止操作の態様を報知する回数(報知回数)を用いることとしてもよく(例えば、報知回数が所定回数に達すると有利状態を終了させる)、また、有利状態中に増加した遊技媒体の数(純増枚数)を用いることとしてもよい(例えば、有利状態中にメダルが所定枚数増加すると有利状態を終了させる)。この場合、有利状態中の単位遊技あたりの遊技媒体の増加量(平均純増枚数)に基づき更新する有利状態を終了させる閾値は、採用する終了条件に応じたものとなる。
また、有利状態を終了させる閾値を更新するとは、有利状態の上乗せを行うものであり、本実施形態では、その一例として遊技数を加算することとしている。この点、閾値を加算するか減算するか(更新)は、有利状態中の数値情報の計数方法によって異なるものである。例えば、本実施形態のように、所定のカウンタ(ARTゲーム数カウンタ)が0になることを条件に有利状態を終了させる場合には、有利状態の上乗せは、当該カウンタを加算することで実現することができる。他方、初期値0のカウンタが所定値になることを条件に有利状態を終了させる場合には、有利状態の上乗せは、当該カウンタを減算することで実現することができる。
もちろん、有利状態を終了させる閾値を更新することに、有利状態を削減することを含めることとしてもよい。例えば、有利状態中に増加した遊技媒体の数(平均純増枚数)が所定値になってしまうと、有利状態中の残り遊技数(又は、有利状態中に受けることが可能な残り報知回数、有利状態中に増加可能な残り遊技媒体数)が減算され、遊技者にとって不利な状態になってしまうこととしてもよい。このようにすることで、例えば、有利状態中に遊技者が平均純増枚数を強く意識することになり、新たな遊技性を与えることができる。
また、有利状態中の単位遊技あたりの遊技媒体の増加量(平均純増枚数)は、有利状態中に実際に増加した遊技媒体に基づき算出することとしてもよく(実値による算出)、また、実際に増加したか否かを問わず、停止操作の態様の報知に従った場合に増加する予定の遊技媒体に基づき算出することとしてもよい(理想値による算出)。理想値を用いた場合、遊技者が報知を無視して有利状態中の平均純増枚数を意図的に調整することで、有利状態を終了させる閾値を更新(ARTゲーム数カウンタを加算)してしまうことを防止できる。他方、実値を用いた場合、遊技者が有利状態中の平均純増枚数を意図的に調整することができるため、有利状態中の戦略性を取り入れることができる。
また、内部当籤役の種別によって、有利状態中の単位遊技あたりの遊技媒体の増加量(平均純増枚数)の算出を行わないこととしてもよい。例えば、内部当籤役として決定される確率が低い一部の役、あるいは、停止操作のタイミングに応じて図柄の組合せの表示/非表示が切り替わる役に関しては、当該役が内部当籤役として決定されたとしても、平均純増枚数の算出から免除することとしてもよい。この場合、当該遊技において遊技媒体の増減がなかったものとして演算を行う(遊技回数は1加算、遊技媒体は±0)こととしてもよく、また、当該遊技はなかったものとして演算を行う(遊技回数及び遊技媒体ともに±0)こととしてもよい。このように、一部の役を平均純増枚数の算出対象から除くことで、停止操作に慣れた熟練者と初心者との間での公平性を担保することができる。
また、有利状態中に報知する停止操作の態様は、遊技者にとって有利な図柄の組合せが表示される停止操作順序(例えば、複数のストップボタンが操作された順番)であってもよく、また、当該図柄の組合せが表示されるために必要な停止操作のタイミング(例えば、所定のリールにおいて停止すべき図柄)であってもよい。
また、本実施形態では、有利状態を終了させる閾値を有利状態中の単位遊技あたりの遊技媒体の増加量(平均純増枚数)に基づいて更新することとしているが、これに限られるものではなく、毎遊技不規則に変化する値であれば任意の値を用いることとしてもよい。ただし、遊技者が当該値の変化を理解でき、且つ遊技者による調整が困難(又は不可能)であることが好ましい。この点、遊技媒体の増加量であれば、遊技者は、毎遊技の結果(メダルの投入及びメダルの払い出し)から値の変化を理解でき、また、メダルの払い出しを受けるためには、そもそも所定の役が内部当籤役として決定される必要があるため、遊技者による調整が困難であり、好適である。
また、本実施形態では、再遊技に係る内部当籤役の当籤確率が高くなる再遊技高確率状態(リプレイタイム)を作動するとともに、遊技者にとって有利な停止操作の態様を報知することで、遊技者にとって有利な有利状態を実現している(いわゆる、ART機)。この点、有利状態は、このような態様に限られず、例えば、再遊技に係る内部当籤役の当籤確率は変化させることなく(又は遊技性に影響を与えない程度の範囲で変化させ)、遊技者にとって有利な停止操作の態様を報知することで有利状態を実現することとしてもよい(いわゆる、AT機)。
また、本実施形態では、抽籤手段は、AT等の有利状態への移行に関する抽籤を行っているが、これに限るものではない。例えば、抽籤手段が、AT等の有利状態の上乗せゲーム数を抽籤するようにしてもよい。
図37及び図38は、抽籤手段がAT等の有利状態の上乗せゲーム数を抽籤する際の具体的態様の一例を示す。図37の(a)は、ART2中上乗せゲーム数に関する抽籤の当籤確率が相対的に低いART2中上乗せゲーム数低確率抽籤テーブルである。図37の(b)は、ART2中上乗せゲーム数に関する抽籤の当籤確率が相対的に高いART2中上乗せゲーム数高確率抽籤テーブルである。図37の(a)及び(b)に示すように、ART2中に参照されるART2中上乗せゲーム数抽籤テーブルは、決定された内部当籤役に応じて、ART2の上乗せゲーム数についての抽籤値を規定している。ここで、ART2中においては、ART1の抽籤が行われないかわりに、上乗せゲーム数の抽籤が行われることとなっている。したがって、ART2の開始時の初期ゲーム数や上乗せゲーム数を消化する前に、ART2の上乗せゲーム数が加算され続ければ、ART2が継続することとなって、遊技者はより多くのメダルの払出を受けることができる。
図38は、変形例におけるパチスロ機のART2中処理を示すフローチャートである。基本的には図29で説明したART2中処理と同じであるが、S451に先立ち、サブCPU81がS531〜S534を実行する点で異なる。
まず、サブCPU81は、所定時間内フラグがオンであるか否かを判断する(S531)。サブCPU81は、所定時間内フラグがオンであると判断した場合(YES)、ART2中上乗せゲーム数高確率抽籤テーブル(図37の(b)参照)を参照し、内部当籤役に基づいて上乗せゲーム数の抽籤を実行し(S532)、S534に移る。一方、サブCPU81は、所定時間内フラグがオンでないと判断した場合(NO)、ART2中上乗せゲーム数低確率抽籤テーブル(図37の(a)参照)を参照し、内部当籤役に基づいて上乗せゲーム数の抽籤を実行し(S533)、S534に移る。
次に、サブCPU81は、上乗せゲーム数の抽選結果に基づいてARTゲーム数カウンタを加算する(S534)。その後は、図29で説明したART2中処理と同じである。
この変形例によると、ART2は、ART2準備中(RT1)において、「リプレイ4」に入賞すると開始する(すなわち、ART2中となる)。ART2では、開始時にART2ゲーム数の初期ゲーム数の抽籤が行われることとなっており(図17の(g)、図34のS524)、さらに、ART2中では、ART2ゲーム数の上乗せゲーム数の抽籤が行われることとなっている(図37、図38のS531〜S533)。この抽籤は、所定時間内フラグがオンであるか否かによって結果が異なる。そして、ART2は、これらの抽籤の結果得られたART2ゲーム数を消化すると終了する。
このように、本発明の「有利状態に関する抽籤」には、通常状態から有利な状態(例えば、ART状態)への移行の抽籤に限るものでなく、有利な状態のゲーム数の上乗せ抽籤等、有利状態に関する抽籤であれば、どのような抽籤であってもよい。
また、本実施形態では、所定時間内フラグがオンであるか否かに基づいて、サブCPU81が参照する抽籤テーブルを一対一で対応させているが、これに限るものではない。例えば、サブCPU81が、所定時間内フラグがオンであるか否かに基づいて、後に参照する抽籤テーブルの抽籤を行うようにしてもよい。例えば、所定時間内フラグがオフである場合に、高確率抽籤テーブルを第1確率(相対的に低い確率)で参照するように抽籤し、所定時間内フラグがオンである場合に、高確率抽籤テーブルを第2確率(相対的に高い確率)で参照するように抽籤してもよい。
また、本実施形態では、所定時間内フラグがオンであるか否かの2択によってサブCPU81が参照する抽籤テーブルを決定しているが、これに限るものではない。例えば、タイマーの計測時間の長短によって、サブCPU81が参照する抽籤テーブルを3段階以上に分けてもよいし、3つ以上の抽籤テーブルの中から1の抽籤テーブルをサブCPU81の抽籤により決定するようにしてもよい。この場合、所定時間内フラグがオフである場合に、相対的に有利な抽籤テーブルが参照されづらく、所定時間内フラグがオンである場合に、相対的に有利な抽籤テーブルが参照され易いように構成すればよい。
あるいは、有利か不利かが一意に定まらないように構成してもよい。例えば、第1のART抽籤テーブル(あるいはART上乗せゲーム数抽籤テーブル)は、内部当籤役が小役1である場合の当籤確率が高く、内部当籤役が小役2である場合の当籤確率が低いように構成し、第2のART抽籤テーブル(あるいはART上乗せゲーム数抽籤テーブル)は、内部当籤役が小役1である場合の当籤確率が低く、内部当籤役が小役2である場合の当籤確率が高いように構成する。これにより、よりいっそうバリエーションに富んだ遊技機を提供できる。例えば、通常であれば、内部当籤役が小役1である場合に有利状態に関する抽籤の当籤確率が高く、内部当籤役が小役2である場合に有利状態に関する抽籤の当籤確率が低い一方、遊技者の選択によって、内部当籤役が小役2である場合における有利状態に関する抽籤の当籤確率を高くすることができる。
また、本実施形態では、所定時間内フラグがオンである場合に、サブCPU81が参照する有利状態に関する抽籤テーブルを相対的に有利な抽籤テーブルにし、所定時間内フラグがオフである場合に、サブCPU81が参照する有利状態に関する抽籤テーブルを相対的に不利な抽籤テーブルにしているが、これに限るものではない。所定時間内フラグがオンである場合に、サブCPU81が相対的に不利な抽籤テーブルを参照し、所定時間内フラグがオフである場合に、サブCPU81が相対的に有利な抽籤テーブルを参照するようにしてもよい。そうすることで、急いで遊技を進めようとする遊技者とそうでない遊技者との間で、役の入賞により付与される利益の格差を少なく抑えることが可能となる。よって、1日あたりの総遊技数が異なっていても、役の入賞により遊技者に付与される利益の差を小さく抑えることが可能となる。
[付記1]
付記1のパチスロ機1は以下の通りである。
付記1のパチスロ機1は以下の通りである。
[背景技術]
いわゆるパチスロと称される遊技機として、開始操作をスタートスイッチにより検出すると、乱数値を抽出して抽籤を行う(以下、この抽籤の結果を「内部当籤役」という。)とともに、ステッピングモータを駆動制御して複数のリールの回転を開始させる制御を行い、停止操作をストップスイッチにより検出すると、ステッピングモータを駆動制御し、内部当籤役に基づいて複数のリールの回転を停止させる制御を行う。
いわゆるパチスロと称される遊技機として、開始操作をスタートスイッチにより検出すると、乱数値を抽出して抽籤を行う(以下、この抽籤の結果を「内部当籤役」という。)とともに、ステッピングモータを駆動制御して複数のリールの回転を開始させる制御を行い、停止操作をストップスイッチにより検出すると、ステッピングモータを駆動制御し、内部当籤役に基づいて複数のリールの回転を停止させる制御を行う。
近年、内部当籤役に決定された役を取りこぼすことがないように、内部当籤役を成立させるための情報など遊技者にとって有利な情報を、遊技者に対して報知する遊技機が知られている(例えば、特許文献1参照)。このように遊技者が有利となるような情報を報知することを、一般にナビする(ナビを行う)などといい、ナビが行われる期間をAT(assist time)という。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2002−085629号公報
[特許文献]
[特許文献1]特開2002−085629号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、これまで、ATの抽籤は、内部当籤役、遊技開始時の乱数抽籤による乱数値等に基づいて行われており、ATが行われるか否かは、運による要素が大きかった。そのため、長時間にわたって遊技を行っても、ATの抽籤に当籤しないこともあり得、ATの抽籤に全く当籤しない遊技者にとって、同じ機種の遊技機で再び遊技したいという意欲を削ぐ要因になり得た。
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、これまで、ATの抽籤は、内部当籤役、遊技開始時の乱数抽籤による乱数値等に基づいて行われており、ATが行われるか否かは、運による要素が大きかった。そのため、長時間にわたって遊技を行っても、ATの抽籤に当籤しないこともあり得、ATの抽籤に全く当籤しない遊技者にとって、同じ機種の遊技機で再び遊技したいという意欲を削ぐ要因になり得た。
また、ATの抽籤においては、遊技者の技量が影響することがなく、熟練した遊技者にとって物足りない遊技機となっていた。
本発明は、このような要望に鑑みてなされたものであり、ATの抽籤が内部当籤役や乱数値に基づいて行われる遊技機であっても、遊技者の技量によってATの抽籤の当籤確率を異ならせることで、遊技者を飽きさせることのない遊技機を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
本発明に係る遊技機は、遊技を行う状態として、通常状態(例えば、ART非当籤中)と、前記通常状態に比べて遊技者にとって有利な有利状態(例えば、ART中)とを有する遊技機(例えば、パチスロ機1)であって、複数の図柄を複数列に変動表示する図柄表示手段(例えば、リール3L、3C、3R及び表示窓4L、4C、4R)と、遊技媒体の投入操作(例えば、遊技者によるメダルの投入、MAXベットボタン15Aの操作又は1BETボタン15Bの操作)を検出する投入操作検出手段(例えば、メダルセンサ35S、ベットスイッチ15S)と、所定数の前記遊技媒体の投入が検出された場合に(例えば、メダルセンサ35Sが遊技者によるメダルの投入を検出した場合、ベットスイッチ15SがMAXベットボタン15A又は1BETボタン15Bの操作を検出した場合、あるいは図21のS32で遊技媒体の自動投入処理が行われた場合)、開始操作を検出する開始操作検出手段(例えば、スタートスイッチ16S)と、前記開始操作検出手段により前記開始操作が検出されたことに基づいて、内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段(例えば、図20のS14)と、停止操作を検出する停止操作検出手段(例えば、ストップスイッチ17S)と、前記停止操作検出手段により前記停止操作が検出されたことに基づいて、前記図柄表示手段における図柄の変動表示の停止を制御する停止制御手段(例えば、図20のS21)と、前記停止制御手段により前記図柄表示手段における図柄の変動表示が停止された場合に、停止した図柄の組合せに基づいて役の入賞又は非入賞を判定する入賞判定手段(例えば、図20のS22)と、前記入賞判定手段により再遊技役の入賞が判定された場合、所定数の前記遊技媒体を自動投入する自動投入手段(例えば、図21のS32)と、前記有利状態に関する抽籤を行う抽籤手段(例えば、図28のS431〜S433、図32のS481〜S483、図32のS486〜S488)と、前記抽籤の当籤確率が異なる複数種類の抽籤情報(例えば、ART低確率抽籤テーブル、ART高確率抽籤テーブル)が格納される抽籤情報格納手段(例えば、サブROM82)と、前記入賞判定手段により再遊技役の入賞が判定されてから、前記開始操作検出手段により前記開始操作が検出されるまでの時間を計測する計測手段(例えば、図33のS503から図26のS402までの時間を計測するタイマー)と、を備え、前記抽籤手段は、前記抽籤情報格納手段に格納された複数種類の前記抽籤情報のうち、前記計測手段により計測された時間に応じて決定された抽籤情報を参照して前記抽籤を行う(例えば、図27の時間判別処理、図28のS431〜S433、図32のS481〜S483、図32のS486〜S488)ことを特徴とする遊技機である。
本発明に係る遊技機は、遊技を行う状態として、通常状態(例えば、ART非当籤中)と、前記通常状態に比べて遊技者にとって有利な有利状態(例えば、ART中)とを有する遊技機(例えば、パチスロ機1)であって、複数の図柄を複数列に変動表示する図柄表示手段(例えば、リール3L、3C、3R及び表示窓4L、4C、4R)と、遊技媒体の投入操作(例えば、遊技者によるメダルの投入、MAXベットボタン15Aの操作又は1BETボタン15Bの操作)を検出する投入操作検出手段(例えば、メダルセンサ35S、ベットスイッチ15S)と、所定数の前記遊技媒体の投入が検出された場合に(例えば、メダルセンサ35Sが遊技者によるメダルの投入を検出した場合、ベットスイッチ15SがMAXベットボタン15A又は1BETボタン15Bの操作を検出した場合、あるいは図21のS32で遊技媒体の自動投入処理が行われた場合)、開始操作を検出する開始操作検出手段(例えば、スタートスイッチ16S)と、前記開始操作検出手段により前記開始操作が検出されたことに基づいて、内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段(例えば、図20のS14)と、停止操作を検出する停止操作検出手段(例えば、ストップスイッチ17S)と、前記停止操作検出手段により前記停止操作が検出されたことに基づいて、前記図柄表示手段における図柄の変動表示の停止を制御する停止制御手段(例えば、図20のS21)と、前記停止制御手段により前記図柄表示手段における図柄の変動表示が停止された場合に、停止した図柄の組合せに基づいて役の入賞又は非入賞を判定する入賞判定手段(例えば、図20のS22)と、前記入賞判定手段により再遊技役の入賞が判定された場合、所定数の前記遊技媒体を自動投入する自動投入手段(例えば、図21のS32)と、前記有利状態に関する抽籤を行う抽籤手段(例えば、図28のS431〜S433、図32のS481〜S483、図32のS486〜S488)と、前記抽籤の当籤確率が異なる複数種類の抽籤情報(例えば、ART低確率抽籤テーブル、ART高確率抽籤テーブル)が格納される抽籤情報格納手段(例えば、サブROM82)と、前記入賞判定手段により再遊技役の入賞が判定されてから、前記開始操作検出手段により前記開始操作が検出されるまでの時間を計測する計測手段(例えば、図33のS503から図26のS402までの時間を計測するタイマー)と、を備え、前記抽籤手段は、前記抽籤情報格納手段に格納された複数種類の前記抽籤情報のうち、前記計測手段により計測された時間に応じて決定された抽籤情報を参照して前記抽籤を行う(例えば、図27の時間判別処理、図28のS431〜S433、図32のS481〜S483、図32のS486〜S488)ことを特徴とする遊技機である。
本発明に係る遊技機では、計測手段は、入賞判定手段により再遊技役の入賞が判定されてから、開始操作検出手段により開始操作が検出されるまでの時間を計測する。そして、通常状態に比べて遊技者にとって有利な有利状態に関する抽籤を行う抽籤手段は、抽籤情報格納手段に格納され、抽籤の当籤確率が異なる複数種類の抽籤情報のうち、計測手段により計測された時間に応じて決定された抽籤情報を参照して抽籤を行う。
これにより、本発明は、通常状態から、ATをはじめとした有利状態に関する抽籤に、遊技者の技量を影響させることができる。遊技者は、再遊技役に入賞した場合、入賞判定手段により再遊技役の入賞が判定されてから、開始操作検出手段により開始操作が検出されるまでの時間を調整することで、有利状態に関する抽籤の当籤確率を異ならせることができる。よって、本発明によれば、AT等の抽籤が内部当籤役や乱数値に基づいて行われる遊技機であっても、遊技者の技量によってAT等の抽籤の当籤確率を異ならせることで、遊技者を飽きさせることのない遊技機を提供できる。
例えば、抽籤手段が、計測手段により計測された時間が短い場合に有利状態に関する抽籤の当籤確率が高い抽籤情報を参照して抽籤を行う場合、遊技者に対し、再遊技役に入賞してから次遊技で開始操作を行うまでの時間を短縮することを促し得るため、遊技機の稼動率向上に繋がり得る。そして、いったん再遊技役に入賞すると、次の遊技で、有利状態に関する抽籤の当籤確率が高い状態に移ることができ、当該抽籤に当籤するという利益を得やすいため、遊技の興趣を高めることに繋がり得る。
一方、抽籤手段が、計測手段により計測された時間が短い場合に有利状態に関する抽籤の当籤確率が低い抽籤情報を参照して抽籤を行う場合、急いで遊技を進めようとする遊技者とそうでない遊技者との間で、役の入賞により付与される利益の格差を少なく抑えることが可能となる。よって、1日あたりの総遊技数が異なっていても、役の入賞により遊技者に付与される利益の差を小さく抑えることが可能となる。
また、本発明に係る遊技機において、前記自動投入手段による前記自動投入に伴い所定の効果音を所定時間出力する効果音出力手段(例えば、図33のS502)を更に備え、前記抽籤情報格納手段は、前記抽籤の当籤確率が第1確率である第1抽籤情報(例えば、ART低確率抽籤テーブル)、及び前記抽籤の当籤確率が前記第1確率よりも高い第2確率である第2抽籤情報(例えば、ART高確率抽籤テーブル)を含む複数種類の抽籤情報を格納し、前記抽籤手段は、前記計測手段により計測された時間が前記所定時間を超える場合、前記第1抽籤情報を参照して前記抽籤を行い、前記計測手段により計測された時間が前記所定時間の範囲内である場合、前記第2抽籤情報を参照して前記抽籤を行う(例えば、図27の時間判別処理、図28のS431〜S433、図32のS481〜S483、図32のS486〜S488)ことが好ましい。
これにより、遊技者は、再遊技役に入賞した場合、効果音の出力が続いている間か、終わったかによって、開始操作するタイミングを合わせることで、有利状態に関する抽籤の当籤確率を異ならせることができる。
また、遊技者は、再遊技役に入賞した場合、効果音の出力が続いている間に開始操作するだけで、有利状態に関する抽籤の当籤確率を高くすることができる。本発明は、遊技者に対し、再遊技役に入賞してから次遊技で開始操作を行うまでの時間を短縮することを促し得るため、遊技機の稼動率向上に繋がり得る。そして、いったん再遊技役に入賞すると、次の遊技で、有利状態に関する抽籤の当籤確率が高い状態に移ることができ、当該抽籤に当籤するという利益を得やすいため、遊技の興趣を高めることに繋がり得る。
また、本発明に係る遊技機において、前記自動投入手段による前記自動投入に伴い所定の効果音を所定時間出力する効果音出力手段(例えば、図33のS502)を更に備え、前記抽籤情報格納手段は、前記抽籤の当籤確率が第1確率である第1抽籤情報、及び前記抽籤の当籤確率が前記第1確率よりも高い第2確率である第2抽籤情報を含む複数種類の抽籤情報を格納し、前記抽籤手段は、前記計測手段により計測された時間が前記所定時間を超える場合、前記第2抽籤情報を参照して前記抽籤を行い、前記計測手段により計測された時間が前記所定時間の範囲内である場合、前記第1抽籤情報を参照して前記抽籤を行う態様であってもよい。
これにより、急いで遊技を進めようとする遊技者とそうでない遊技者との間で、役の入賞により付与される利益の格差を少なく抑えることが可能となる。よって、1日あたりの総遊技数が異なっていても、役の入賞により遊技者に付与される利益の差を小さく抑えることが可能となる。
[発明の効果]
本発明によれば、AT等の抽籤が内部当籤役や乱数値に基づいて行われる遊技機であっても、遊技者の技量によってAT等の抽籤の当籤確率を異ならせることで、遊技者を飽きさせることのない遊技機を提供できる。
本発明によれば、AT等の抽籤が内部当籤役や乱数値に基づいて行われる遊技機であっても、遊技者の技量によってAT等の抽籤の当籤確率を異ならせることで、遊技者を飽きさせることのない遊技機を提供できる。
[付記2]
付記2のパチスロ機1は以下の通りである。
付記2のパチスロ機1は以下の通りである。
[背景技術]
いわゆるパチスロと称される遊技機として、開始操作をスタートスイッチにより検出すると、乱数値を抽出して抽籤を行う(以下、この抽籤の結果を「内部当籤役」という。)とともに、ステッピングモータを駆動制御して複数のリールの回転を開始させる制御を行い、停止操作をストップスイッチにより検出すると、ステッピングモータを駆動制御し、内部当籤役に基づいて複数のリールの回転を停止させる制御を行う。
いわゆるパチスロと称される遊技機として、開始操作をスタートスイッチにより検出すると、乱数値を抽出して抽籤を行う(以下、この抽籤の結果を「内部当籤役」という。)とともに、ステッピングモータを駆動制御して複数のリールの回転を開始させる制御を行い、停止操作をストップスイッチにより検出すると、ステッピングモータを駆動制御し、内部当籤役に基づいて複数のリールの回転を停止させる制御を行う。
近年、内部当籤役に決定された役を取りこぼすことがないように、内部当籤役を成立させるための情報など遊技者にとって有利な情報を、遊技者に対して報知する遊技機が知られている(例えば、特許文献1参照)。このように遊技者が有利となるような情報を報知することを、一般にナビする(ナビを行う)などといい、ナビが行われる期間をAT(assist time)という。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2002−085629号公報
[特許文献]
[特許文献1]特開2002−085629号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、これまで、ATの抽籤は、内部当籤役、遊技開始時の乱数抽籤による乱数値等に基づいて行われており、ATが行われるか否かは、運による要素が大きかった。そのため、長時間にわたって遊技を行っても、ATの抽籤に当籤しないこともあり得、ATの抽籤に全く当籤しない遊技者にとって、同じ機種の遊技機で再び遊技したいという意欲を削ぐ要因になり得た。
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、これまで、ATの抽籤は、内部当籤役、遊技開始時の乱数抽籤による乱数値等に基づいて行われており、ATが行われるか否かは、運による要素が大きかった。そのため、長時間にわたって遊技を行っても、ATの抽籤に当籤しないこともあり得、ATの抽籤に全く当籤しない遊技者にとって、同じ機種の遊技機で再び遊技したいという意欲を削ぐ要因になり得た。
また、ATの抽籤においては、遊技者の技量が影響することがなく、熟練した遊技者にとって物足りない遊技機となっていた。
本発明は、このような要望に鑑みてなされたものであり、AT等の抽籤が内部当籤役や乱数値に基づいて行われる遊技機であっても、遊技者の技量によってAT等の抽籤の当籤確率を異ならせることで、遊技者を飽きさせることのない遊技機を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
本発明に係る遊技機は、遊技を行う状態として、通常状態(例えば、ART非当籤中)と、前記通常状態に比べて遊技者にとって有利な有利状態(例えば、ART中)とを有する遊技機であって、複数の図柄を複数列に変動表示する図柄表示手段(例えば、リール3L、3C、3R及び表示窓4L、4C、4R)と、遊技媒体(例えば、メダル)の投入を検出する投入検出手段(例えば、メダルセンサ35S)と、前記投入検出手段により遊技媒体の投入が検出された場合に、前記遊技媒体の投入が正常な投入であるか否かを判定する投入判定手段(例えば、複数のメダルセンサ35Sの検出順序が正常か否かの判定、メダルセンサ35Sのオンからオフまでの時間がメダルの直径に対応するか否かの判定)と、前記遊技媒体の投入を指令する投入指令操作(例えば、MAXベットボタン15A又は1BETボタン15Bの操作)を検出する投入指令操作検出手段(例えば、ベットスイッチ15S)と、前記投入検出手段が検出した前記遊技媒体の投入に応じて、前記投入判定手段により正常な投入であると判定された前記遊技媒体の数に基づいて、単位遊技に使用する前記遊技媒体の数を記憶するか、あるいは、前記投入指令操作検出手段が検出した投入指令操作に応じて、単位遊技に使用する前記遊技媒体の数を記憶する遊技媒体数記憶手段(例えば、メインRAM53)と、前記遊技媒体数記憶手段により前記単位遊技に使用する前記遊技媒体の数が記憶された場合に開始操作を検出する開始操作検出手段(例えば、スタートスイッチ16S)と、前記開始操作検出手段により前記開始操作が検出されたことに基づいて、内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段(例えば、図20のS14)と、停止操作を検出する停止操作検出手段(例えば、ストップスイッチ17S)と、前記停止操作検出手段により前記停止操作が検出されたことに基づいて、前記図柄表示手段における図柄の変動表示の停止を制御する停止制御手段(例えば、図20のS21)と、前記停止制御手段により前記図柄表示手段における図柄の変動表示が停止された場合に、停止した図柄の組合せに基づいて役の入賞又は非入賞を判定する入賞判定手段(例えば、図20のS22)と、前記入賞判定手段により再遊技役に入賞したと判定された場合に、今回の単位遊技において使用された遊技媒体の数を、前記遊技媒体数記憶手段に記憶する再遊技作動手段(例えば、図21のS32)と、前記有利状態に関する抽籤を行う抽籤手段(例えば、図28のS431〜S433、図32のS481〜S483、図32のS486〜S488)と、前記抽籤の当籤確率が異なる複数種類の抽籤情報(例えば、ART低確率抽籤テーブル、ART高確率抽籤テーブル)が格納される抽籤情報格納手段(例えば、サブROM82)と、前記入賞判定手段により再遊技役の入賞が判定されてから、前記開始操作検出手段により前記開始操作が検出されるまでの時間を計測する計測手段(例えば、図33のS503から図26のS402までの時間を計測するタイマー)と、を備え、前記投入指令操作検出手段により投入指令操作が検出されたことに応じて前記遊技媒体数記憶手段が単位遊技に使用する前記遊技媒体の数を記憶した場合、前記開始操作検出手段は、前記投入指令操作検出手段による投入指令操作の検出から所定の投入待ち時間を経て開始操作を検出し、前記投入待ち時間は、前記投入検出手段により遊技媒体の投入が検出された場合に前記投入判定手段による正常な投入であるか否かの判定に要する前記遊技媒体の数に応じた判定時間に相当する時間であり、前記抽籤手段は、前記計測手段により計測された時間が、前記投入待ち時間と同一又は略同一である所定時間の範囲内であるか否かに応じて、前記抽籤情報格納手段に格納された複数種類の前記抽籤情報の中から、前記抽籤において参照する前記抽籤情報を決定する(例えば、図27の時間判別処理、図28のS431〜S433、図32のS481〜S483、図32のS486〜S488)ことを特徴とする遊技機である。
本発明に係る遊技機は、遊技を行う状態として、通常状態(例えば、ART非当籤中)と、前記通常状態に比べて遊技者にとって有利な有利状態(例えば、ART中)とを有する遊技機であって、複数の図柄を複数列に変動表示する図柄表示手段(例えば、リール3L、3C、3R及び表示窓4L、4C、4R)と、遊技媒体(例えば、メダル)の投入を検出する投入検出手段(例えば、メダルセンサ35S)と、前記投入検出手段により遊技媒体の投入が検出された場合に、前記遊技媒体の投入が正常な投入であるか否かを判定する投入判定手段(例えば、複数のメダルセンサ35Sの検出順序が正常か否かの判定、メダルセンサ35Sのオンからオフまでの時間がメダルの直径に対応するか否かの判定)と、前記遊技媒体の投入を指令する投入指令操作(例えば、MAXベットボタン15A又は1BETボタン15Bの操作)を検出する投入指令操作検出手段(例えば、ベットスイッチ15S)と、前記投入検出手段が検出した前記遊技媒体の投入に応じて、前記投入判定手段により正常な投入であると判定された前記遊技媒体の数に基づいて、単位遊技に使用する前記遊技媒体の数を記憶するか、あるいは、前記投入指令操作検出手段が検出した投入指令操作に応じて、単位遊技に使用する前記遊技媒体の数を記憶する遊技媒体数記憶手段(例えば、メインRAM53)と、前記遊技媒体数記憶手段により前記単位遊技に使用する前記遊技媒体の数が記憶された場合に開始操作を検出する開始操作検出手段(例えば、スタートスイッチ16S)と、前記開始操作検出手段により前記開始操作が検出されたことに基づいて、内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段(例えば、図20のS14)と、停止操作を検出する停止操作検出手段(例えば、ストップスイッチ17S)と、前記停止操作検出手段により前記停止操作が検出されたことに基づいて、前記図柄表示手段における図柄の変動表示の停止を制御する停止制御手段(例えば、図20のS21)と、前記停止制御手段により前記図柄表示手段における図柄の変動表示が停止された場合に、停止した図柄の組合せに基づいて役の入賞又は非入賞を判定する入賞判定手段(例えば、図20のS22)と、前記入賞判定手段により再遊技役に入賞したと判定された場合に、今回の単位遊技において使用された遊技媒体の数を、前記遊技媒体数記憶手段に記憶する再遊技作動手段(例えば、図21のS32)と、前記有利状態に関する抽籤を行う抽籤手段(例えば、図28のS431〜S433、図32のS481〜S483、図32のS486〜S488)と、前記抽籤の当籤確率が異なる複数種類の抽籤情報(例えば、ART低確率抽籤テーブル、ART高確率抽籤テーブル)が格納される抽籤情報格納手段(例えば、サブROM82)と、前記入賞判定手段により再遊技役の入賞が判定されてから、前記開始操作検出手段により前記開始操作が検出されるまでの時間を計測する計測手段(例えば、図33のS503から図26のS402までの時間を計測するタイマー)と、を備え、前記投入指令操作検出手段により投入指令操作が検出されたことに応じて前記遊技媒体数記憶手段が単位遊技に使用する前記遊技媒体の数を記憶した場合、前記開始操作検出手段は、前記投入指令操作検出手段による投入指令操作の検出から所定の投入待ち時間を経て開始操作を検出し、前記投入待ち時間は、前記投入検出手段により遊技媒体の投入が検出された場合に前記投入判定手段による正常な投入であるか否かの判定に要する前記遊技媒体の数に応じた判定時間に相当する時間であり、前記抽籤手段は、前記計測手段により計測された時間が、前記投入待ち時間と同一又は略同一である所定時間の範囲内であるか否かに応じて、前記抽籤情報格納手段に格納された複数種類の前記抽籤情報の中から、前記抽籤において参照する前記抽籤情報を決定する(例えば、図27の時間判別処理、図28のS431〜S433、図32のS481〜S483、図32のS486〜S488)ことを特徴とする遊技機である。
本発明に係る遊技機では、計測手段は、入賞判定手段により再遊技役の入賞が判定された場合に、入賞判定手段により再遊技役の入賞が判定されてから、開始操作検出手段により開始操作が検出されるまでの時間を計測する。そして、抽籤手段は、計測手段により計測された時間が、投入指令操作検出手段により投入指令操作が検出されてから、遊技媒体を投入する場合に遊技媒体の投入が正常であるか否かを判定するために要する遊技媒体の数に応じた判定時間に相当する投入待ち時間と同一又は略同一である所定時間の範囲内であるか否かに応じて、抽籤情報格納手段に格納された複数種類の抽籤情報の中から、抽籤において参照する抽籤情報を決定し、この抽籤情報に基づいて有利状態に関する抽籤を行う。
これにより、本発明は、通常状態から、AT等をはじめとした有利状態への移行に関する抽籤に、遊技者の技量を影響させることができる。遊技者は、再遊技役に入賞した場合、入賞判定手段により再遊技役の入賞が判定されてから、開始操作検出手段により開始操作が検出されるまでの時間を調整することで、有利状態に関する抽籤の当籤確率を異ならせることができる。よって、本発明によれば、AT等の抽籤が内部当籤役や乱数値に基づいて行われる遊技機であっても、遊技者の技量によってAT等の抽籤の当籤確率を異ならせることで、遊技者を飽きさせることのない遊技機を提供できる。
例えば、抽籤手段が、計測手段により計測された時間が短い場合に有利状態に関する抽籤の当籤確率が高い抽籤情報を参照して抽籤を行う場合、遊技者に対し、再遊技役に入賞してから次遊技で開始操作を行うまでの時間を短縮することを促し得るため、遊技機の稼動率向上に繋がり得る。そして、いったん再遊技役に入賞すると、次の遊技で、有利状態に関する抽籤の当籤確率が高い状態に移ることができ、当該抽籤に当籤するという利益を得やすいため、遊技の興趣を高めることに繋がり得る。
一方、抽籤手段が、計測手段により計測された時間が短い場合に有利状態に関する抽籤の当籤確率が低い抽籤情報を参照して抽籤を行う場合、急いで遊技を進めようとする遊技者とそうでない遊技者との間で、役の入賞により付与される利益の格差を少なく抑えることが可能となる。よって、1日あたりの総遊技数が異なっていても、役の入賞により遊技者に付与される利益の差を小さく抑えることが可能となる。
また、本発明に係る遊技機において、前記抽籤情報格納手段は、前記抽籤の当籤確率が第1確率である第1抽籤情報(例えば、ART低確率抽籤テーブル)、及び前記抽籤の当籤確率が前記第1確率よりも高い第2確率である第2抽籤情報(例えば、ART高確率抽籤テーブル)を含む複数種類の抽籤情報を格納し、前記抽籤手段は、前記計測手段により計測された時間が前記所定時間の範囲内でない場合、前記第1抽籤情報を参照して抽籤を行い、前記計測手段により計測された時間が前記所定時間の範囲内である場合、前記第2抽籤情報を参照して抽籤を行うことが好ましい。
これにより、遊技者は、再遊技役に入賞した場合、投入操作検出手段により遊技媒体の投入操作が検出されてから所定時間に到達する前に開始操作するだけで、有利状態に関する抽籤の当籤確率を高くすることができる。本発明は、遊技者に対し、再遊技役に入賞してから次遊技で開始操作を行うまでの時間を短縮することを促し得るため、遊技機の稼動率向上に繋がり得る。そして、いったん再遊技役に入賞すると、次の遊技で、有利状態への移行に関する抽籤の当籤確率が高い状態に移ることができ、当該抽籤に当籤するという利益を得やすいため、遊技の興趣を高めることに繋がり得る。
また、本発明に係る遊技機において、前記抽籤情報格納手段は、前記抽籤の当籤確率が第1確率である第1抽籤情報、及び前記抽籤の当籤確率が前記第1確率よりも高い第2確率である第2抽籤情報を含む複数種類の抽籤情報を格納し、前記抽籤手段は、前記計測手段により計測された時間が前記所定時間の範囲内でない場合、前記第2抽籤情報を参照して抽籤を行い、前記計測手段により計測された時間が前記所定時間の範囲内である場合、前記第1抽籤情報を参照して抽籤を行う態様であってもよい。
これにより、急いで遊技を進めようとする遊技者とそうでない遊技者との間で、役の入賞により付与される利益の格差を少なく抑えることが可能となる。よって、1日あたりの総遊技数が異なっていても、役の入賞により遊技者に付与される利益の差を小さく抑えることが可能となる。
[発明の効果]
本発明によれば、AT等の抽籤が内部当籤役や乱数値に基づいて行われる遊技機であっても、遊技者の技量によってAT等の抽籤の当籤確率を異ならせることで、遊技者を飽きさせることのない遊技機を提供できる。
本発明によれば、AT等の抽籤が内部当籤役や乱数値に基づいて行われる遊技機であっても、遊技者の技量によってAT等の抽籤の当籤確率を異ならせることで、遊技者を飽きさせることのない遊技機を提供できる。
1 パチスロ機
3L、3C、3R リール
4L、4C、4R 表示窓
16 スタートレバー
16S スタートスイッチ
17L、17C、17R ストップボタン
17S ストップスイッチ
41 主制御回路
42 副制御回路
51 メインCPU
53 メインRAM
81 サブCPU
82 サブROM
83 サブRAM
3L、3C、3R リール
4L、4C、4R 表示窓
16 スタートレバー
16S スタートスイッチ
17L、17C、17R ストップボタン
17S ストップスイッチ
41 主制御回路
42 副制御回路
51 メインCPU
53 メインRAM
81 サブCPU
82 サブROM
83 サブRAM
Claims (3)
- 遊技を行う状態として、通常状態と、前記通常状態に比べて遊技者にとって有利な有利状態とを有する遊技機であって、
複数の図柄を複数列に変動表示する図柄表示手段と、
遊技媒体の投入操作を検出する投入操作検出手段と、
所定数の前記遊技媒体の投入が検出された場合に、開始操作を検出する開始操作検出手段と、
前記開始操作検出手段により前記開始操作が検出されたことに基づいて、内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段と、
停止操作を検出する停止操作検出手段と、
前記停止操作検出手段により前記停止操作が検出されたことに基づいて、前記図柄表示手段における図柄の変動表示の停止を制御する停止制御手段と、
前記停止制御手段により前記図柄表示手段における図柄の変動表示が停止された場合に、停止した図柄の組合せに基づいて役の入賞又は非入賞を判定する入賞判定手段と、
前記入賞判定手段により再遊技役の入賞が判定された場合、所定数の前記遊技媒体を自動投入する自動投入手段と、
前記有利状態に関する抽籤を行う抽籤手段と、
前記抽籤の当籤確率が異なる複数種類の抽籤情報が格納される抽籤情報格納手段と、
前記入賞判定手段により再遊技役の入賞が判定されてから、前記開始操作検出手段により前記開始操作が検出されるまでの時間を計測する計測手段と、
を備え、
前記抽籤手段は、前記抽籤情報格納手段に格納された複数種類の前記抽籤情報のうち、前記計測手段により計測された時間に応じて決定された抽籤情報を参照して前記抽籤を行う、ことを特徴とする遊技機。 - 前記自動投入手段による前記自動投入に伴い所定の効果音を所定時間出力する効果音出力手段を更に備え、
前記抽籤情報格納手段は、前記抽籤の当籤確率が第1確率である第1抽籤情報、及び前記抽籤の当籤確率が前記第1確率よりも高い第2確率である第2抽籤情報を含む複数種類の抽籤情報を格納し、
前記抽籤手段は、
前記計測手段により計測された時間が前記所定時間を超える場合、前記第1抽籤情報を参照して前記抽籤を行い、
前記計測手段により計測された時間が前記所定時間の範囲内である場合、前記第2抽籤情報を参照して前記抽籤を行う、ことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。 - 前記自動投入手段による前記自動投入に伴い所定の効果音を所定時間出力する効果音出力手段を更に備え、
前記抽籤情報格納手段は、前記抽籤の当籤確率が第1確率である第1抽籤情報、及び前記抽籤の当籤確率が前記第1確率よりも高い第2確率である第2抽籤情報を含む複数種類の抽籤情報を格納し、
前記抽籤手段は、
前記計測手段により計測された時間が前記所定時間を超える場合、前記第2抽籤情報を参照して前記抽籤を行い、
前記計測手段により計測された時間が前記所定時間の範囲内である場合、前記第1抽籤情報を参照して前記抽籤を行う、ことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015228275A JP2017093764A (ja) | 2015-11-23 | 2015-11-23 | 遊技機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015228275A JP2017093764A (ja) | 2015-11-23 | 2015-11-23 | 遊技機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017093764A true JP2017093764A (ja) | 2017-06-01 |
Family
ID=58804170
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015228275A Pending JP2017093764A (ja) | 2015-11-23 | 2015-11-23 | 遊技機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2017093764A (ja) |
-
2015
- 2015-11-23 JP JP2015228275A patent/JP2017093764A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2011045476A (ja) | 遊技台 | |
JP2017225607A (ja) | 遊技機 | |
JP6522705B2 (ja) | 遊技機 | |
JP6296559B2 (ja) | 遊技機 | |
JP2017113281A (ja) | 遊技機 | |
JP6198759B2 (ja) | 遊技機 | |
JP6607727B2 (ja) | 遊技機 | |
JP2019051365A (ja) | 遊技機 | |
JP6489650B2 (ja) | 遊技機 | |
JP6612912B2 (ja) | 遊技機 | |
JP2020124619A (ja) | 遊技機 | |
JP6709615B2 (ja) | 遊技機 | |
JP6800552B2 (ja) | 遊技機 | |
JP6906016B2 (ja) | 遊技機 | |
JP2019181240A (ja) | 遊技機 | |
JP2017093764A (ja) | 遊技機 | |
JP2017093765A (ja) | 遊技機 | |
JP6664355B2 (ja) | 遊技機 | |
JP6554374B2 (ja) | 遊技機 | |
JP6820384B2 (ja) | 遊技機 | |
JP2017029620A (ja) | 遊技機 | |
JP6712941B2 (ja) | 遊技機 | |
JP6726603B2 (ja) | 遊技機 | |
JP2016214745A (ja) | 遊技機 | |
JP2017113278A (ja) | 遊技機 |