(第1実施形態)
以下、遊技機の一種であるスロットマシンの実施形態について説明する。この明細書において、上、下、左、右、前、後の各方向は、スロットマシンで遊技を行う遊技者から見たときの各方向を指すものとする。
図1に示すように、スロットマシン10は、四角箱状の本体キャビネット11を備えている。本体キャビネット11は、前面に、図示されていない開口部を備えている。スロットマシン10は、本体キャビネット11の開口部を覆っている前面扉12を備えている。前面扉12は、本体キャビネット11に対して開閉可能に支持されている。
スロットマシン10は、前面扉12の前面に、遊技に伴う演出(以下、遊技演出と示す)の1つとして、例えば、発光体を点灯、消灯及び点滅させる演出(以下、発光演出と示す)を実行できる装飾ランプ13を備えている。スロットマシン10は、前面扉12の前面に、遊技演出の1つとして、例えば、効果音や楽曲などの音声を出力する演出(以下、音声演出と示す)を実行できるスピーカ14を備えている。
スロットマシン10は、前面扉12の前面に、遊技演出の1つとして、例えば、キャラクタや文字などを模した画像を表示する演出(以下、表示演出と示す)を実行できる演出表示装置15を備えている。演出表示装置15としては、例えば液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ及び有機ELディスプレイなどを採用できる。スロットマシン10は、前面扉12の前面であって且つ演出表示装置15の下方に、遊技者が機内部を透視できる略四角形の表示窓12aを備えている。
スロットマシン10は、リールユニット16を備えている。リールユニット16は、表示窓12aを介して遊技者が視認できるように、機内部に配設されている。リールユニット16は、左リール16a(第1リール)と、中リール16b(第2リール)と、右リール16c(第3リール)と、を備えている。リール16a〜16cは、ドラムとも称される回胴である。
リール16a〜16cは、その外周面に沿って、複数の図柄が識別可能に配列されている図柄列をそれぞれ備えている。図柄列は、複数の図柄を長手方向に沿って印刷した帯状の透光性フィルムを、リール16a〜16cの外側に巻き付けることにより設けられている。リール16a〜16cの図柄列には、それぞれ図柄番号00から図柄番号20までの全21個の図柄が含まれている。
また、本実施形態の図柄には、複数種類の図柄がある。例えば、複数種類の図柄には、チェリーを模したチェリー図柄や、スイカを模したスイカ図柄、ベルを模したベル図柄、「7」を模したセブン図柄、「BAR」の文字を模したBAR図柄及び「REPLAY」の文字を模したリプレイ図柄が含まれている。
リールユニット16は、左リール16aを回転及び停止させるアクチュエータと、中リール16bを回転及び停止させるアクチュエータと、右リール16cを回転及び停止させるアクチュエータと、を備えている(何れも図示されていない)。リール16a〜16cを駆動させるアクチュエータとしては、例えば、ステッピングモータを採用できる。リール16a〜16cは、それぞれに対応して設けられたアクチュエータによって、相互に独立して、縦方向に回転及び停止が可能である。スロットマシン10では、リール16a〜16cが回転すると、表示窓12aを介して視認可能な図柄列(複数種類の図柄)が変動され、これにより変動ゲームが実行される。例えば、図柄列の変動は、図柄列が上方から下方に向かって縦方向にスクロール表示される態様により行われる。リールユニット16のうち、表示窓12aから視認可能な部分は、複数の図柄列を変動させて変動ゲームを実行できるゲーム実行部といえる。このように、スロットマシン10は、複数の図柄が配列されたリールを動作(回転)させて変動ゲームを実行可能に構成されている。
リールユニット16は、左リール16aの回転位置を検出するための左リールセンサSE1と、中リール16bの回転位置を検出するための中リールセンサSE2と、右リール16cの回転位置を検出するための右リールセンサSE3と、を備えている(図6に示す)。
表示窓12aは、リール16a〜16cにおいて周方向に連続している3つの図柄を表示可能な大きさである。表示窓12aには、リール16a〜16c毎に、上段停止位置、中段停止位置及び下段停止位置が設定されている。本実施形態のスロットマシン10では、リール16a〜16c毎に設定された3つの停止位置の中から1つずつ選択された停止位置の組み合わせによって、停止された図柄組み合わせを入賞と判定し得る有効な停止位置の組み合わせが設定されている。以下の説明では、有効な停止位置の組み合わせを構成する複数の停止位置を結んだラインを単に有効ラインNLと示す。本実施形態では、リール16a〜16cの各中段停止位置によって、有効ラインNL(有効な停止位置の組み合わせ)が構成されている。有効ラインは、入賞ラインともいわれる。
ここで、図柄について「停止」とは、図柄が表示窓12a内、すなわち上段停止位置、中段停止位置及び下段停止位置に停止され、遊技者に視認可能に表示されることを意味している。また、「入賞」とは、賞を獲得するために必要な図柄組み合わせとして予め定められたものが有効ラインNL上に表示されることを意味している。スロットマシン10では、入賞が発生すると、該入賞した図柄組み合わせに予め定められた賞が付与される。以下の説明では、有効ラインNL上に表示されることによって賞を獲得できる図柄組み合わせを「役」と示す場合がある。
なお、有効な停止位置の組み合わせ以外の組み合わせは、表示された図柄組み合わせを入賞と判定し得ない無効な停止位置の組み合わせ(所謂、無効ライン)となる。この明細書において「導出する」とは、有効ラインNL上に図柄を停止させることにより、有効ラインNL上にゲーム結果に相当する図柄組み合わせを表示することを意味している。したがって、変動ゲームにて導出されるゲーム結果とは、変動ゲームにおいて有効ラインNL上に停止される図柄組み合わせに相当する。
スロットマシン10は、前面扉12の前面に、遊技媒体としてのメダルを投入するためのメダル投入口17を備えている。スロットマシン10は、前面扉12の前面に、ベットボタン18を備えている。ベットボタン18は、スロットマシン10において内部的に記憶しているクレジットからメダルを賭ける(以下、ベットと示す)ための手段として把握できる。スロットマシン10は、前面扉12の前面に、精算ボタン19を備えている。精算ボタン19は、ベットされたメダルや、スロットマシン10において内部的に記憶しているクレジットを払い戻すときに操作するための手段として把握できる。
スロットマシン10は、前面扉12の前面に、開始操作部としてのスタートレバー20を備えている。スタートレバー20は、リール16a〜16cの回転を開始させる開始操作をするための手段として把握できる。すなわち、開始操作の受付は、変動ゲームを開始させる契機となる。
スロットマシン10は、前面扉12の前面に、左ストップボタン21a(第1ストップボタン)を備えている。左ストップボタン21aは、左リール16aと対応しており、左リール16aの回転を停止させる停止操作をするための手段として把握できる。スロットマシン10は、前面扉12の前面に、中ストップボタン21b(第2ストップボタン)を備えている。中ストップボタン21bは、中リール16bと対応しており、中リール16bの回転を停止させる停止操作をするための手段として把握できる。スロットマシン10は、前面扉12の前面に、右ストップボタン21c(第3ストップボタン)を備えている。右ストップボタン21cは、右リール16cと対応しており、右リール16cの回転を停止させる停止操作をするための手段として把握できる。このように、ストップボタン21a〜21cは、複数の図柄列と各別に対応している。また、対応している図柄列の変動を停止させることは、対応しているリールの回転(回動)を停止させることに相当する。
本実施形態において、ストップボタン21a〜21cが、それぞれ停止操作部に相当する。また、ストップボタン21a〜21cの中でも、左ストップボタン21aは第1停止操作部に相当し、中ストップボタン21bは第2停止操作部に相当し、右ストップボタン21cは第3停止操作部に相当する。以下の説明では、変動ゲームが開始された後に、ストップボタン21a〜21cのうち最初の停止操作を第1停止操作と示し、2番目の停止操作を第2停止操作と示し、3番目の停止操作を第3停止操作と示す。このように、スロットマシン10は、停止操作部としてのストップボタンが操作されたことを契機としてリールの回転を停止させることが可能に構成されている。
図2に示すように、ストップボタン21a〜21cの操作順序(以下、押し順と示す)には、第1停止操作、第2停止操作及び第3停止操作を行うストップボタンを異ならせた押し順として、第1押し順から第6押し順までの全6通りがある。
例えば、第1押し順は、左リール16a→中リール16b→右リール16cの順に回転が停止されるように、ストップボタン21a〜21cを操作する押し順である。図面では、押し順を示す場合に、左ストップボタン21aを「左」、中ストップボタン21bを「中」、右ストップボタン21cを「右」と示す。例えば、第1押し順は、「左中右」と示す。また、図面では、第1停止操作、第2停止操作、第3停止操作によって回転が停止するリールを示している。例えば、第1押し順の場合、第1停止操作により左リール16aの回転が停止し、第2停止操作により中リール16bの回転が停止し、第3停止操作により右リール16cの回転が停止することを示している。
図1に示すように、スロットマシン10は、前面扉12の前面における下部に、メダル払出し口22を備えている。スロットマシン10は、メダル払出し口22から払出されたメダルを受ける受皿23を備えている。スロットマシン10は、機内部に、メダルセレクタを備えている(図示していない)。メダルセレクタは、メダル投入口17から投入されたメダルを検出する投入センサSE4を備えている(図6に示す)。スロットマシン10は、機内部に、メダル払出し口22からメダルを払出す払出し動作が可能なホッパーユニットを備えている(図示していない)。
スロットマシン10は、前面扉12の前面に、予め定めた情報を表示できる情報パネル30を備えている。
図3に示すように、情報パネル30は、投入可能表示部31を備えている。投入可能表示部31は、例えば、発光体の点灯状態によって、スロットマシン10がメダルを投入可能な状態であるか否かを表示する。情報パネル30は、リプレイ表示部32を備えている。リプレイ表示部32は、例えば、発光体の点灯状態によって、再遊技(リプレイ)であるか否かを表示する。なお、再遊技については後述する。
情報パネル30は、ウェイト表示部33を備えている。ウェイト表示部33は、例えば、発光体の点灯状態によって、ウェイトタイム中であるか否かを表示する。ウェイトタイムは、単位時間当りの変動ゲームの実行回数が予め定めた規定回数を超えないように設定された最短の遊技時間(最短遊技時間)である。情報パネル30は、状態表示部34を備えている。状態表示部34は、例えば、スロットマシン10において発生したエラーを特定できるように、エラーコードなどを表示する。
情報パネル30は、1ベット表示部35a、2ベット表示部35b及び3ベット表示部35cを備えている。以下の説明では、ベット表示部35a〜35cをまとめてベット表示部35と示す場合がある。ベット表示部35は、例えば、3つのベット表示部35a〜35cの点灯状態によって、ベット数(賭け数)を表示する。また、情報パネル30は、クレジット表示部36を備えている。クレジット表示部36は、機内部においてクレジットとして記憶されているメダルの枚数を表示する。
また、情報パネル30は、払出し表示部37を備えている。払出し表示部37としては、例えば、並ぶように配置された2つの7セグメント表示器を採用できる。これにより、払出し表示部37は、2つの7セグメント表示器により、00から99までの十進法による二桁の数字を表示できるように構成できる。
また、払出し表示部37は、変動ゲームにおける入賞の発生によって払出されるメダルの枚数に関する情報の表示を行う。なお、変動ゲームにおける入賞の発生によって払出されるメダルの枚数とは、実際にメダル払出し口22から払出されるメダルの枚数ではなく、クレジットに加算されるメダルの枚数でもあることから、変動ゲームにおける入賞の発生によって付与されるメダルの枚数ともいえる。
また、払出し表示部37は、変動ゲームの実行中、ストップボタン21a〜21cの操作態様に関する情報に相当する指示情報を表示する。例えば、払出し表示部37は、変動ゲームの実行中、ストップボタン21a〜21cの操作態様に関する情報を指示情報として表示する。すなわち、払出し表示部37は、変動ゲームにおける入賞の発生によって払出されるメダルの枚数に関する情報を表示する為の表示部であって、指示情報を表示するための表示部としても兼用されている。このように、払出し表示部37において指示情報が表示されることにより、停止操作部の操作態様が報知される。
この明細書において「ストップボタン21a〜21cの操作態様に関する情報」とは、ストップボタン21a〜21cの操作順序(押し順)に関する情報と、変動ゲームにおいて停止されるようにストップボタン21a〜21cを操作することが推奨されている図柄(以下、押し位置と示す)に関する情報と、を含む意図である。すなわち、指示情報は、「ストップボタンの押し順」及び「ストップボタンを操作する押し位置(押すタイミング)」の少なくとも一方が識別可能となる情報をいう。そして、指示情報が表示されることにより、「ストップボタンの押し順」及び「ストップボタンを操作する押し位置(押すタイミング)」の少なくとも一方が報知される。本実施形態において、「ストップボタンの押し順」とは、複数ある停止操作部の操作順序に相当する。また、「ストップボタンの操作する押し位置(押すタイミング)」とは、所定の図柄が停止されるように狙ってストップボタンを操作することであって、変動ゲームにおいて停止されるように停止操作部を操作する図柄(停止操作位置)に相当する。
次に、賞が定められた図柄組み合わせについて、説明する。なお、賞が定められた図柄組み合わせとは、「役」ともいわれる。
賞が定められた図柄組み合わせ(役)には、賞としてメダルの払出しを定めた図柄組み合わせ(払出し役)及び賞として再遊技を定めた図柄組み合わせ(再遊技役)がある。なお、再遊技は、メダルを賭ける必要がなく次の変動ゲームを開始できることである。
払出し役には、例えば、チェリー役、スイカ役及びベル役がある。
チェリー役には、賞として所定枚数(例えば、2枚)のメダルの払出しが定められている。以下の説明において、チェリー役が入賞する場合に有効ラインNL上に停止される図柄組み合わせを「チェリー停止目」という。因みに、本実施形態におけるチェリー停止目は、チェリー図柄のみで構成される[チェリー・チェリー・チェリー]の図柄組み合わせである。
スイカ役には、賞として所定枚数(例えば、6枚)のメダルの払出しが定められている。以下の説明において、スイカ役が入賞する場合に有効ラインNL上に停止される図柄組み合わせを「スイカ停止目」という。因みに、本実施形態におけるスイカ停止目は、スイカ図柄のみで構成される[スイカ・スイカ・スイカ]の図柄組み合わせである。
ベル役には、賞として所定枚数(例えば、8枚)のメダルの払出しが定められている。以下の説明において、ベル役が入賞する場合に有効ラインNL上に停止される図柄組み合わせを「ベル停止目」という。
再遊技役には、例えば、通常再遊技役及び昇格再遊技役がある。再遊技役は、リプレイ役ともいわれる。
通常再遊技役には、賞として再遊技が定められている。以下の説明において、通常再遊技役が入賞する場合に有効ラインNL上に停止される図柄組み合わせを「通常再遊技停止目」という。
昇格再遊技役には、賞として再遊技が定められている。以下の説明において、昇格再遊技役が入賞する場合に有効ラインNL上に停止される図柄組み合わせを「昇格再遊技停止目」という。因みに、本実施形態における昇格再遊技停止目は、BAR図柄のみで構成される[BAR・BAR・BAR]の図柄組み合わせや、BAR図柄のみで構成されない[ベル・リプレイ・ベル]の図柄組み合わせである。以下の説明において、昇格再遊技停止目のうちBAR図柄のみで構成される図柄組み合わせを第1昇格再遊技停止目と示し、昇格再遊技停止目のうちBAR図柄のみで構成されない図柄組み合わせを第2昇格再遊技停止目と示す。
図4に示すように、スロットマシン10における遊技状態には、通常遊技状態及び有利遊技状態がある。以下、各遊技状態及び遊技状態の移行態様について、説明する。
通常遊技状態は、有利遊技状態に比して、再遊技役の入賞が許容され難い遊技状態である。スロットマシン10では、通常遊技状態において昇格再遊技役が入賞したことを契機に、通常遊技状態から有利遊技状態へと移行する。
有利遊技状態は、通常遊技状態に比して、再遊技役の入賞が許容され易い遊技状態である。このため、有利遊技状態では、通常遊技状態に比して、メダルの消費が抑制される。スロットマシン10では、有利遊技状態において有利終了条件が成立したことを契機に、有利遊技状態から通常遊技状態へと移行する。本実施形態において、有利終了条件は、変動ゲームにおいてベル役の入賞が許容されたにもかかわらずベル役が入賞しなかった場合に成立する。
以下の説明において、ベル役の入賞が許容されたにもかかわらずベル役が入賞しなかった場合に有効ラインNL上に停止される図柄組み合わせを「ベルこぼし停止目」という。本実施形態において有利終了条件は、変動ゲームにてベルこぼし停止目がゲーム結果として導出されたことを契機に、成立する。なお、本実施形態において、「ベルこぼし停止目」には賞を定めていない。
次に、本実施形態のスロットマシン10において、遊技演出の1つとして実行可能な演出モードについて説明する。演出モードには、複数種類ある。そして、複数種類の演出モードのうち何れかの演出モードが実行される。
図5に示すように、本実施形態のスロットマシン10における演出モードには、通常演出モード、準備演出モード及び有利演出モードがある。各演出モードでは、滞在中の演出モードを識別可能なモード識別情報が報知される。スロットマシン10では、例えば、演出モードの種類毎に異なる背景画像を演出表示装置15に表示させたり、演出モードの種類毎に異なる発光色で装飾ランプ13を発光させたり、演出モードの種類毎に異なる楽曲をスピーカ14に音声出力させたりすることで、モード識別情報を報知する。したがって、遊技者は、演出表示装置15に表示される背景画像や、装飾ランプ13の発光色、スピーカ14から音声出力される楽曲から、滞在中の演出モードを認識できる。
通常演出モードは、主に、通常遊技状態であるときに滞在する演出モードである。通常演出モードは、準備演出モード及び有利演出モードに比して、変動ゲームにおいてストップボタンの操作態様を報知するナビゲーション演出(以下、ナビ演出と示す)が実行される確率が低い演出モードである。
スロットマシン10において、ストップボタン21a〜21cの操作態様は、払出し表示部37における指示情報の表示により報知される。その他、詳しくは後述するが、スロットマシン10において、ストップボタン21a〜21cの操作態様は、演出表示装置15に表示される遊技演出により報知される。本実施形態においてストップボタンの操作態様は、払出し表示部37として採用される7セグメント表示器を構成する発光体の発光態様や、演出表示装置15に表示される画像によって報知される。したがって、ストップボタンの操作態様を報知することは、ストップボタンの操作態様に関する情報を報知することに相当する。
準備演出モードは、主に、通常遊技状態であるときに滞在する演出モードである。準備演出モードは、通常演出モードに比して、ナビ演出が実行される確率が高い演出モードである。
有利演出モードは、主に、有利遊技状態であるときに滞在する演出モードである。有利演出モードは、通常演出モードに比して、ナビ演出が実行される確率が高い演出モードである。
スロットマシン10では、通常演出モードにおいて、有利演出モードへの移行を許容する有利許容条件が成立すると、通常演出モードから準備演出モードへと移行する。本実施形態において有利許容条件は、通常演出モードにおいて行われる有利移行抽選に当選することにより成立する。なお、準備演出モードへ移行した場合、その後は有利演出モードへと移行してから通常演出モードへと移行することになる。このため、有利移行抽選は、有利演出モードへの移行を許容することを決定する抽選といえ、有利演出モードへの移行を決定する抽選ともいえる。
準備演出モードでは、変動ゲームにて昇格再遊技停止目が導出されたことを契機に、準備演出モードから有利演出モードへと移行する。なお、準備演出モードは有利移行抽選に当選することで移行可能な演出モードであることから、有利演出モードへの移行が許容されているときに変動ゲームにて昇格再遊技停止目が導出されたことを契機に、有利演出モードへと移行することがわかる。
有利演出モードでは、有利終了条件が成立すると、有利演出モードから通常演出モードへと移行する。なお、有利演出モードにおいて有利終了条件が成立する場合であっても、持越遊技状態であるときには、有利演出モードから通常演出モードへは移行せず、有利演出モードが継続される。本実施形態において有利終了条件は、有利演出モードに滞在可能とする変動ゲーム回数に相当する有利滞在回数が0(零)であって、ベルこぼし停止目が変動ゲームにて導出されることによって成立する。
次に、スロットマシン10の電気的構成を説明する。
図6に示すように、スロットマシン10は、機内部に、主制御部としての主基板40を備えている。主基板40は、遊技の進行に関する処理を行うとともに、該処理の結果に応じて制御信号(制御コマンド)を出力する。本実施形態における主基板40は、第1制御部(第1制御手段、主制御手段)に相当する。スロットマシン10は、機内部に、副制御部としての副基板41を備えている。副基板41は、主基板40から入力する制御信号に基づいて処理を行う。副基板41は、演出表示装置15による表示演出、装飾ランプ13による発光演出及びスピーカ14による音声演出を制御する。本実施形態における副基板41は、主基板40の処理結果に基づく処理を実行できる第2制御部(第2制御手段、副制御手段)に相当する。スロットマシン10は、機内部に、遊技場の電源(例えば、AC24V)を、スロットマシン10を構成する各種構成部材に供給する電源供給部としての電源基板42を備えている。
まず、主基板40について詳しく説明する。
主基板40は、主制御用CPU40aと、主制御用ROM40bと、主制御用RAM40cと、を備えている。主制御用CPU40aは、主制御用プログラムに基づいて、主に遊技の進行に関する処理を実行する。
主基板40は、センサSE1〜SE4と接続されている。主制御用CPU40aは、センサSE1〜SE4が出力する信号を入力可能に構成されている。主基板40は、リール16a〜16cの各アクチュエータと接続されている。主制御用CPU40aは、リール16a〜16cの各アクチュエータに対する制御信号(パルス信号)の出力態様を制御することにより、リール16a〜16cの各アクチュエータの動作を各別に制御可能に構成されている。
主基板40は、ベットボタン18、精算ボタン19、スタートレバー20及びストップボタン21a〜21cと接続されている。主制御用CPU40aは、ベットボタン18、精算ボタン19、スタートレバー20及びストップボタン21a〜21cが操作されたときに出力する操作信号を入力可能に構成されている。主基板40は、情報パネル30と接続されている。主制御用CPU40aは、情報パネル30の表示内容を制御可能に構成されている。
主基板40は、設定値スイッチ50と接続されている。主制御用CPU40aは、設定値スイッチ50が操作されたときに出力する操作信号を入力可能に構成されている。設定値スイッチ50は、所定の鍵を用いることで操作することが可能に構成されている。以下の説明において、「設定値スイッチ50が操作される」という場合は、所定の鍵を用いて設定値スイッチ50が操作されることを意味する。
本実施形態では、スロットマシン10への電源供給の開始時において設定値スイッチ50を操作することによって、スロットマシン10の設定値を設定することが可能となっている。本実施形態では、設定値は複数段階で構成されており、何れかの設定値を設定することが可能となっている。本実施形態のスロットマシン10では、設定値に基づく当選確率の下で役抽選が行われる。そして、本実施形態では、設定値により有利度が異なる。例えば、スロットマシン10では、設定値によって、チェリー役の入賞が許容される確率(チェリー停止目の導出が許容される確率)が異なる。
主制御用ROM40bは、主制御用プログラムや、主制御用CPU40aによって行われる抽選処理に用いられる抽選テーブルなどを記憶している。また、主制御用RAM40cは、上述したクレジットなどのように、スロットマシン10の動作中に書き換えられる様々な情報を記憶できる。主制御用RAM40cが記憶する情報は、例えば、フラグ、カウンタ及びタイマなどである。
主基板40は、所定の抽選処理に用いる乱数を生成可能に構成されている。乱数は、例えば、クロック信号を入力する毎に値を更新する乱数生成回路を備えることにより、ハードウェア乱数として生成してもよい。これに加えて又は代えて、乱数は、例えば、主制御用CPU40aが所定の制御周期毎に値を更新する乱数更新処理を実行することにより、ソフトウェア乱数として生成してもよい。
次に、主制御用ROM40bに記憶されている抽選テーブルのうち、複数ある当選番号の中から当選番号を決定するための内部抽選に用いられる役抽選テーブルと、上記当選番号と、について説明する。
なお、当選番号を決定するための内部抽選は、一般的に、「役抽選」ともいわれる。以下の説明では、当選番号を決定するための内部抽選を「役抽選」と示す。なお、役抽選において決定される当選番号は、条件装置組み合わせともいわれる。このため、役抽選は、「条件装置組み合わせ抽選」ともいえる。また、以下の説明では、役抽選にて所定の当選番号が決定されることを、役抽選にて所定の当選番号に当選したことと示したり、役抽選にて決定される当選番号を、当選した当選番号と示したりする場合がある。
まず、当選番号について詳しく説明する。
当選番号は、変動ゲームにおいて表示(導出)可能な図柄組み合わせとして、1つ又は複数の図柄組み合わせが定められた制御情報である。すなわち、当選番号は、変動ゲームにおいて入賞が可能な役として、1つ又は複数の役が定められた条件装置識別子(ID)である。
図7に示すように、本実施形態のスロットマシン10では、当選番号T01〜T12を含む、複数の当選番号が設定されている。なお、図面において、停止操作順序(押し順)の欄に示す「ALL」は、ストップボタン21a〜21cの押し順を問わないことを示している。図面において、停止操作位置(押し位置)の欄に示す「ALL」は、押し位置を問わないことを示している。
当選番号T01には、変動ゲームにおいて入賞可能な役として、チェリー役が定められている。スロットマシン10では、当選番号T01に当選した場合、チェリー停止目を導出させることが可能な停止操作位置(図面では、チェリー停止位置と示す)でストップボタンが操作されると、変動ゲームにおいてチェリー停止目が導出されるように、リール16a〜16cが停止される。一方、スロットマシン10では、当選番号T01に当選した場合、チェリー停止位置とは異なる停止操作位置(図面では、非チェリー停止位置と示す)でストップボタンが操作されると、変動ゲームにおいてチェリーこぼし停止目が導出されるように、リール16a〜16cが停止される。なお、本実施形態において、「チェリーこぼし停止目」には賞を定めていない。以上のように、スロットマシン10において、役抽選にて当選番号T01に当選することは、チェリー役の入賞が許容されることに相当する。
当選番号T02には、変動ゲームにおいて入賞可能な役として、スイカ役が定められている。スロットマシン10では、当選番号T02に当選した場合、スイカ停止目を導出させることが可能な停止操作位置(図面では、スイカ停止位置と示す)でストップボタンが操作されると、変動ゲームにおいてスイカ停止目が導出されるように、リール16a〜16cが停止される。一方、スロットマシン10では、当選番号T02に当選した場合、スイカ停止位置とは異なる停止操作位置(図面では、非スイカ停止位置と示す)でストップボタンが操作されると、変動ゲームにおいてスイカこぼし停止目が導出されるように、リール16a〜16cが停止される。なお、本実施形態において、「スイカこぼし停止目」には賞を定めていない。以上のように、スロットマシン10において、役抽選にて当選番号T02に当選することは、スイカ役の入賞が許容されることに相当する。
当選番号T03には、変動ゲームにおいて入賞可能な役として、通常再遊技役が定められている。スロットマシン10では、当選番号T03に当選した場合、停止操作順序及び停止操作位置に関係なく、変動ゲームにおいて通常再遊技停止目が導出されるように、リール16a〜16cが停止される。このため、スロットマシン10において、役抽選にて当選番号T03に当選することは、通常再遊技役の入賞が許容されることに相当する。
当選番号T04には、変動ゲームにおいて入賞可能な役として、通常再遊技役及び昇格再遊技役が定められている。スロットマシン10では、当選番号T04に当選した場合、第1押し順〜第4押し順のうち何れかの停止操作順序でストップボタン21a〜21cが操作されると、変動ゲームにおいて通常再遊技停止目が導出されるように、リール16a〜16cが停止される。一方、スロットマシン10では、当選番号T04に当選した場合、第5押し順又は第6押し順でストップボタン21a〜21cが操作されると、変動ゲームにおいて昇格再遊技停止目が導出されるように、リール16a〜16cが停止される。このとき、BAR図柄を停止させることの可能な停止操作位置(図面では、BAR停止位置と示す)でストップボタンが操作された場合には、変動ゲームにおいて第1昇格再遊技停止目が導出されるように、リール16a〜16cが停止される。一方、BAR停止位置とは異なる停止操作位置(図面では、非BAR停止位置と示す)でストップボタンが操作された場合には、変動ゲームにおいて第2昇格再遊技停止目が導出されるように、リール16a〜16cが停止される。このように、スロットマシン10において、役抽選にて当選番号T04に当選することは、通常再遊技役及び昇格再遊技役の入賞が許容されることに相当する。
当選番号T05には、変動ゲームにおいて入賞可能な役として、ベル役が定められている。スロットマシン10では、当選番号T05に当選した場合、第1押し順又は第2押し順でストップボタン21a〜21cが操作されると、変動ゲームにおいてベル停止目が導出されるように、リール16a〜16cが停止される。一方、スロットマシン10では、当選番号T05に当選した場合、第3押し順〜第6押し順のうち何れかの停止操作順序でストップボタン21a〜21cが操作されると、変動ゲームにおいてベルこぼし停止目が導出されるように、リール16a〜16cが停止される。このため、スロットマシン10において、役抽選にて当選番号T05に当選することは、ベル役の入賞が許容されることに相当する。
当選番号T06には、変動ゲームにおいて入賞可能な役として、ベル役が定められている。スロットマシン10では、当選番号T06に当選した場合、第3押し順又は第4押し順でストップボタン21a〜21cが操作されると、変動ゲームにおいてベル停止目が導出されるように、リール16a〜16cが停止される。一方、スロットマシン10では、当選番号T06に当選した場合、第1押し順、第2押し順、第5押し順及び第6押し順のうち何れかの停止操作順序でストップボタン21a〜21cが操作されると、変動ゲームにおいてベルこぼし停止目が導出されるように、リール16a〜16cが停止される。このため、スロットマシン10において、役抽選にて当選番号T06に当選することは、ベル役の入賞が許容されることに相当する。
当選番号T07には、変動ゲームにおいて入賞可能な役として、ベル役が定められている。スロットマシン10では、当選番号T07に当選した場合、第5押し順又は第6押し順でストップボタン21a〜21cが操作されると、変動ゲームにおいてベル停止目が導出されるように、リール16a〜16cが停止される。一方、スロットマシン10では、当選番号T07に当選した場合、第1押し順〜第4押し順のうち何れかの停止操作順序でストップボタン21a〜21cが操作されると、変動ゲームにおいてベルこぼし停止目が導出されるように、リール16a〜16cが停止される。このため、スロットマシン10において、役抽選にて当選番号T07に当選することは、ベル役の入賞が許容されることに相当する。
このように、当選番号T05〜T07のうち何れかの当選番号に当選した際、複数のストップボタンのうち特定のストップボタンが最初に操作された場合、変動ゲームにてベル停止目が導出される。一方、当選番号T05〜T07のうち何れかの当選番号に当選した際、複数のストップボタンのうち特定のストップボタン以外のストップボタンが最初に操作された場合、変動ゲームにてベル停止目とは異なるベルこぼし停止目が導出される。なお、当選番号T05に当選したときにはストップボタン21a、当選番号T06に当選したときにはストップボタン21b、当選番号T07に当選したときにはストップボタン21cが、それぞれ上記の「特定のストップボタン」に相当する。本実施形態のスロットマシン10において、ベル停止目を導出させるためのストップボタンの操作態様には、複数のストップボタン(停止操作部)のうち特定のストップボタンを最初に操作する操作態様が含まれていることがわかる。
当選番号T08には、変動ゲームにおいて入賞可能な役として、ベル役が定められている。スロットマシン10では、当選番号T08に当選した場合、第2押し順でストップボタン21a〜21cが操作されると、変動ゲームにおいてベル停止目が導出されるように、リール16a〜16cが停止される。一方、スロットマシン10では、当選番号T08に当選した場合、第1押し順及び第3押し順〜第6押し順のうち何れかの停止操作順序でストップボタン21a〜21cが操作されると、変動ゲームにおいてベルこぼし停止目が導出されるように、リール16a〜16cが停止される。このため、スロットマシン10において、役抽選にて当選番号T08に当選することは、ベル役の入賞が許容されることに相当する。
当選番号T09には、変動ゲームにおいて入賞可能な役として、ベル役が定められている。スロットマシン10では、当選番号T09に当選した場合、第3押し順でストップボタン21a〜21cが操作されると、変動ゲームにおいてベル停止目が導出されるように、リール16a〜16cが停止される。一方、スロットマシン10では、当選番号T09に当選した場合、第1押し順、第2押し順及び第4押し順〜第6押し順のうち何れかの停止操作順序でストップボタン21a〜21cが操作されると、変動ゲームにおいてベルこぼし停止目が導出されるように、リール16a〜16cが停止される。このため、スロットマシン10において、役抽選にて当選番号T09に当選することは、ベル役の入賞が許容されることに相当する。
当選番号T10には、変動ゲームにおいて入賞可能な役として、ベル役が定められている。スロットマシン10では、当選番号T10に当選した場合、第4押し順でストップボタン21a〜21cが操作されると、変動ゲームにおいてベル停止目が導出されるように、リール16a〜16cが停止される。一方、スロットマシン10では、当選番号T10に当選した場合、第1押し順〜第3押し順、第5押し順及び第6押し順のうち何れかの停止操作順序でストップボタン21a〜21cが操作されると、変動ゲームにおいてベルこぼし停止目が導出されるように、リール16a〜16cが停止される。このため、スロットマシン10において、役抽選にて当選番号T10に当選することは、ベル役の入賞が許容されることに相当する。
当選番号T11には、変動ゲームにおいて入賞可能な役として、ベル役が定められている。スロットマシン10では、当選番号T11に当選した場合、第5押し順でストップボタン21a〜21cが操作されると、変動ゲームにおいてベル停止目が導出されるように、リール16a〜16cが停止される。一方、スロットマシン10では、当選番号T11に当選した場合、第1押し順〜第4押し順及び第6押し順のうち何れかの停止操作順序でストップボタン21a〜21cが操作されると、変動ゲームにおいてベルこぼし停止目が導出されるように、リール16a〜16cが停止される。このため、スロットマシン10において、役抽選にて当選番号T11に当選することは、ベル役の入賞が許容されることに相当する。
当選番号T12には、変動ゲームにおいて入賞可能な役として、ベル役が定められている。スロットマシン10では、当選番号T12に当選した場合、第6押し順でストップボタン21a〜21cが操作されると、変動ゲームにおいてベル停止目が導出されるように、リール16a〜16cが停止される。一方、スロットマシン10では、当選番号T12に当選した場合、第1押し順〜第5押し順のうち何れかの停止操作順序でストップボタン21a〜21cが操作されると、変動ゲームにおいてベルこぼし停止目が導出されるように、リール16a〜16cが停止される。このため、スロットマシン10において、役抽選にて当選番号T12に当選することは、ベル役の入賞が許容されることに相当する。
このように、当選番号T08〜T12のうち何れかの当選番号に当選した際、複数のストップボタンが特定の操作順序で操作された場合、変動ゲームにてベル停止目が導出される。一方、当選番号T08〜T12のうち何れかの当選番号に当選した際、複数のストップボタンが特定の操作順序とは異なる順序で操作された場合、変動ゲームにてベル停止目とは異なるベルこぼし停止目が導出される。なお、当選番号T08に当選したときには第2押し順、当選番号T09に当選したときには第3押し順、当選番号T10に当選したときには第4押し順、当選番号T11に当選したときには第5押し順、当選番号T12に当選したときには第6押し順が、それぞれ上記の「特定の操作順序」に相当する。本実施形態のスロットマシン10において、ベル停止目を導出させるためのストップボタンの操作態様には、複数のストップボタン(停止操作部)を特定の操作順序で操作する操作態様が含まれていることがわかる。
また、特定の操作順序は、1回目(最初)に操作するストップボタンに加えて、2番目に操作するストップボタンの操作順序が含まれていることから、2つ以上のストップボタンの操作順序であることがわかる。また、スロットマシン10では、3つのストップボタンを備えていることから、1回目と2回目に操作するストップボタンが決められることは、3回目(最後)に操作するストップボタンが自ずと決まる。このため、特定の操作順序は、全てのストップボタンの操作順序であるともいえる。
また、本実施形態のスロットマシン10では、当選番号T05〜T12のうち何れかの当選番号に当選した際にストップボタンの操作態様が報知される場合、ベル停止目を導出するためのストップボタンの操作態様が報知される。本実施形態において、ベル停止目を特定のゲーム結果とする場合、ベルこぼし停止目が非特定のゲーム結果に相当する。この場合、役抽選において当選番号T05〜T12のうち何れかの当選番号に当選する抽選結果が、役抽選の抽選結果が特定の抽選結果であるときに相当する。そして、変動ゲームにてベル停止目を導出させるためのストップボタンの操作態様が特定の操作態様に相当し、変動ゲームにてベルこぼし停止目を導出させるためのストップボタンの操作態様が非特定の操作態様に相当する。
次に、役抽選テーブルについて詳しく説明する。
本実施形態のスロットマシン10において、役抽選テーブルには、第1役抽選テーブル及び第2役抽選テーブルがある。第1役抽選テーブルは、通常遊技状態における役抽選において用いられる。第2役抽選テーブルは、有利遊技状態における役抽選において用いられる。
役抽選テーブルには、決定可能とする当選番号に対して、役抽選に用いられる乱数(以下、「役抽選用乱数」という)の値が、当該役抽選用乱数の値として取り得る範囲内の数値の中から所定個数ずつ振り分けられている。第2役抽選テーブルでは、第1役抽選テーブルに比して、再遊技役の入賞が許容される当選番号の決定率(当選確率)を合算した確率が高まるように、役抽選用乱数の値が振り分けられている。
スロットマシン10では、役抽選において何れの当選番号にも当選しなかった場合、つまり、役の入賞が許容されなかった場合、役抽選の抽選結果が「はずれ」となる。スロットマシン10では、役抽選の抽選結果がはずれの場合、賞が定められていないはずれ停止目が導出されるように、リール16a〜16cが停止される。因みに、スロットマシン10において、ベルこぼし停止目やチェリーこぼし停止目、スイカこぼし停止目には賞が定められていないため、ベルこぼし停止目やチェリーこぼし停止目、スイカこぼし停止目もはずれ停止目の一種といえる。
次に、副基板41について詳しく説明する。
図6に示すように、副基板41は、副制御用CPU41aと、副制御用ROM41bと、副制御用RAM41cと、を備えている。副制御用CPU41aは、副制御用プログラムに基づいて、演出に関する処理を実行する。
副基板41は、演出表示装置15と接続されている。副制御用CPU41aは、演出表示装置15の表示態様を制御可能に構成されている。したがって、演出表示装置15は、副基板41によって制御される表示部に相当する。副基板41は、装飾ランプ13と接続されている。副制御用CPU41aは、装飾ランプ13の点灯態様(発光態様)を制御可能に構成されている。副基板41は、スピーカ14と接続されている。副制御用CPU41aは、スピーカ14の出力態様を制御可能に構成されている。
また、副制御用ROM41bは、副制御用プログラムや、副制御用CPU41aによって行われる抽選処理に用いられる抽選テーブルなどを記憶している。副制御用ROM41bは、演出表示装置15における表示演出の態様(内容)を特定可能な表示演出パターンや、表示演出の実行に用いる表示演出データを記憶している。副制御用ROM41bは、装飾ランプ13における発光演出の態様(内容)を特定可能な発光演出パターンや、発光演出の実行に用いる発光演出データを記憶している。副制御用ROM41bは、スピーカ14における音声演出の態様(内容)を特定可能な音声演出パターンや、音声演出の実行に用いる音声演出データを記憶している。
また、副制御用RAM41cは、スロットマシン10の動作中に適宜書き換えられる様々な情報を記憶できる。副制御用RAM41cが記憶する情報は、例えばフラグ、カウンタ及びタイマなどである。副基板41は、主基板40と同様に、所定の抽選処理に用いる乱数を、ハードウェア乱数やソフトウェア乱数として生成可能に構成されている。
次に、電源基板42について詳しく説明する。
電源基板42は、遊技場の電源をスロットマシン10へ供給される電源電圧V1(例えば、DC30V)に変換する電源回路42aを備えている。電源回路42aには、主基板40及び副基板41が接続されている。そして、電源回路42aは、変換処理された後の電源電圧V1を各基板40,41に対応する供給すべき所定の電源電圧V2,V3に更に変換処理し、変換後の電源電圧V2を主基板40、変換後の電源電圧V3を副基板41に供給する。
電源基板42は、電源断監視回路42bを備えている。電源断監視回路42bは、電源回路42aに接続されている。電源断監視回路42bは、電源電圧V1が所定の電圧V0(例えば、DC20V)に降下したか否かを判断する。なお、電圧V0は、遊技に支障をきたすことなくスロットマシン10を動作させるために最低限必要な電圧とされる。ここで、電源電圧V1が電圧V0に降下するのは、例えば、電源の遮断(電源OFF)時や停電時などである。この場合、スロットマシン10に電源が供給されなくなってしまうため、電源電圧V1が電圧V0に降下する。これとは逆に、電源の投入(電源ON)時や復電時の場合は、スロットマシン10に電源が供給されるので、電圧が上昇して電源電圧V1となる。以下の説明では、スロットマシン10の電源が投入されることを「電源供給が開始される」と示し、スロットマシン10の電源が遮断されることを「電源供給が遮断される」と示す。
電源基板42は、リセット信号回路42cを備えている。リセット信号回路42cは、電源断監視回路42bに接続されている。電源断監視回路42bは、電源電圧V1が電圧V0まで降下した場合、主基板40、副基板41及びリセット信号回路42cに対して電源電圧V1が電圧V0まで降下したことを示す電源断信号を出力する。また、リセット信号回路42cは、電源の供給が開始されたとき又は電源断信号を入力したとき、主基板40及び副基板41に対してリセット信号を出力し、主基板40及び副基板41の動作を規制する。
電源基板42は、バックアップ用電源42dを備えている。バックアップ用電源42dには、例えば、電気二重層コンデンサなどが採用される。主基板40の主制御用RAM40c及び副基板41の副制御用RAM41cは、スロットマシン10に電源供給が行われているときには電源回路42aからの電源供給によって記憶情報(記憶内容)を保持し、スロットマシン10に電源供給が行われていないときにはバックアップ用電源42dからの電源供給によって記憶情報を保持する。このように、主制御用RAM40cの記憶情報は、電源供給が遮断された後も記憶保持することが可能に構成されている。また、副制御用RAM41cの記憶情報は、電源供給が遮断された後も記憶保持することが可能に構成されている。つまり、記憶手段として機能するRAM(主制御用RAM40cや副制御用RAM41c)の記憶情報は、電源供給が遮断された後も記憶保持することが可能に構成されている。
次に、主基板40の主制御用CPU40aが実行する処理について説明する。主制御用CPU40aは、遊技の進行に関する処理の1つとして、次のような遊技進行メイン処理を行う。
図8に示すように、主制御用CPU40aは、遊技開始セット処理を行う(ステップS101)。遊技開始セット処理において主制御用CPU40aは、スロットマシン10の遊技状態に関する情報や、リールユニット16を用いた演出に関する情報の記憶を行ったり、主制御用RAM40cにおける所定の記憶領域の情報を消去又は更新したりする。次に、主制御用CPU40aは、メダルのベット受付を開始する(ステップS102)。次に、主制御用CPU40aは、遊技状態をチェックする(ステップS103)。
次に、主制御用CPU40aは、再遊技作動時であるか否かを判定する(ステップS104)。主制御用CPU40aは、再遊技作動時ではない場合(ステップS104:NO)、今回の変動ゲームにおけるベット数を設定するメダル管理処理を行う(ステップS105)。ステップS105の処理において主制御用CPU40aは、投入センサSE4からメダルの検出信号を入力すると、主制御用RAM40cに記憶されているベット数に1加算する。また、ステップS105の処理において主制御用CPU40aは、ベットボタン18から操作信号を入力すると、主制御用RAM40cに記憶されているベット数が規定ベット数Xとなるようにベット数に加算するとともに、該加算分だけ、主制御用RAM40cに記憶されているクレジットを減算する。
主制御用CPU40aは、再遊技作動時である場合(ステップS104:YES)、又はステップS105の処理を終了した場合、今回の変動ゲームにおけるベット数が、変動ゲームを開始可能とする規定ベット数Xと一致するか否かを判定する(ステップS106)。なお、主制御用CPU40aは、再遊技作動時である場合(ステップS104:YES)、前回の変動ゲームにおけるベット数を、今回の変動ゲームにおけるベット数として主制御用RAM40cに再び設定する。
ベット数が規定ベット数Xと一致しない場合(ステップS106:NO)、主制御用CPU40aは、ステップS103の処理に移行する。すなわち、ステップS106の処理において主制御用CPU40aは、変動ゲームを開始可能な状態となったか否かを判定している。一方、今回の変動ゲームにおけるベット数が規定ベット数Xと一致する場合(ステップS106:YES)、主制御用CPU40aは、スタートレバー20による開始操作を受付けたか否かを判定する(ステップS107)。ステップS107の処理において主制御用CPU40aは、スタートレバー20から操作信号を入力した場合には肯定判定する一方、スタートレバー20から操作信号を入力しない場合には否定判定する。開始操作を受付けていない場合(ステップS107:NO)、主制御用CPU40aは、ステップS103の処理へ移行する。
一方、開始操作を受付けた場合(ステップS107:YES)、主制御用CPU40aは、有利遊技状態に関する処理の1つとして、ゲーム数減算処理を行う(ステップS108)。ゲーム数減算処理は、次のような処理である。
主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに記憶されている残りの有利滞在回数が1以上であるか否かを判定する。ここで、残りの有利滞在回数は、有利遊技状態においてベル停止目を導出させるためのストップボタンの操作態様を報知可能となる変動ゲームの残り回数であって、有利遊技状態から通常遊技状態へ移行することを回避可能となる残りの変動ゲームの回数ともいえる。そして、残りの有利滞在回数が1以上でない場合、主制御用CPU40aは、ゲーム数減算処理を終了するとともに、遊技進行メイン処理に戻る。一方、残りの有利滞在回数が1以上である場合、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに記憶されている残りの有利滞在回数を1減算して更新する。その後、主制御用CPU40aは、ゲーム数減算処理を終了するとともに、遊技進行メイン処理に戻る。
ゲーム数減算処理を終了すると、主制御用CPU40aは、役抽選として、当選番号を決定するための役抽選処理を行う(ステップS109)。役抽選処理は、次のような処理である。
主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに記憶されている遊技状態フラグの値(情報)を参照することによって、現在の遊技状態を特定する。主制御用CPU40aは、特定した遊技状態に対応する役抽選テーブルを選択する。主制御用CPU40aは、主基板40内において生成している役抽選用乱数の値を取得する。そして、主制御用CPU40aは、取得した役抽選用乱数の値をもとに、選択している役抽選テーブルを参照することによって、取得した役抽選用乱数の値が振り分けられている当選番号を決定する。なお、役抽選用乱数の値が、賞が定められた図柄組み合わせの入賞を許容する当選番号に振り分けられていない場合、役抽選の抽選結果は「はずれ」となる。本実施形態において当選番号には、変動ゲームにおいて入賞可能とする図柄組み合わせ(役)が定められている。したがって、役抽選では、変動ゲームにおいて導出可能とするゲーム結果を決定可能である。そして、役抽選処理は、変動ゲームにおいて導出可能とするゲーム結果を決定する処理(結果決定処理)に相当する。このように、主制御用CPU40aを有する主制御部としての主基板40は、役抽選を行うことがわかる。
主制御用CPU40aは、役抽選を行うと、役抽選の抽選結果を特定可能な情報(以下、当選情報と示す)を、主制御用RAM40cに記憶する。主制御用CPU40aは、当選情報を参照することにより、役抽選の抽選結果(例えば、当選した当選番号)を特定できる。
役抽選処理を終了すると、主制御用CPU40aは、有利遊技状態に関する処理の1つとして、有利移行抽選処理を行う(ステップS110)。有利移行抽選処理は、次のような処理である。
主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに記憶されている演出モードフラグの値(情報)を参照することによって、現在の演出モードが通常演出モードであるか否かを判定する。現在の演出モードが通常演出モードではない場合、主制御用CPU40aは、有利移行抽選処理を終了するとともに、遊技進行メイン処理へ戻る。
現在の演出モードが通常演出モードである場合、主制御用CPU40aは、有利演出モードへの移行が許容されていることを示す有利移行許容情報が主制御用RAM40cに記憶されているか否かを判定する。そして、有利移行許容情報が主制御用RAM40cに記憶されている場合、主制御用CPU40aは、有利移行抽選処理を終了するとともに、遊技進行メイン処理へ戻る。
一方、有利移行許容情報が主制御用RAM40cに記憶されていない場合、主制御用CPU40aは、役抽選の抽選結果に基づいて、有利移行抽選を行う。本実施形態の主制御用CPU40aは、例えば、主基板40内で生成している乱数の値を取得するとともに、該取得した乱数の値をもとに所定の抽選テーブルを参照し、取得した乱数の値に応じて有利演出モードへの移行を許容すること、又は有利演出モードへの移行を許容しないことを決定する有利移行抽選を行う。有利移行抽選において有利演出モードへの移行を許容することが決定される確率は、役抽選の抽選結果に応じて異なる。
そして、有利移行抽選において有利演出モードへの移行を許容することが決定されなかった場合、主制御用CPU40aは、有利移行抽選処理を終了するとともに、遊技進行メイン処理に戻る。一方、有利移行抽選において有利演出モードへの移行を許容することが決定された場合、主制御用CPU40aは、有利移行許容情報を主制御用RAM40cに記憶する。その後、主制御用CPU40aは、有利移行抽選処理を終了するとともに、遊技進行メイン処理に戻る。
本実施形態において、有利演出モードへの移行を許容することが決定されることは、有利演出モードへ移行させることが決定されることに相当する。そして、本実施形態における有利移行抽選処理は、通常演出モードから有利演出モードへ移行させるか否かを決定する移行決定処理に相当する。また、移行決定処理の結果基づき、通常演出モードから有利演出モードへと移行する処理(特定状態移行処理)が行われることがわかる。
有利移行抽選処理を終了すると、主制御用CPU40aは、指示情報処理を行う(ステップS111)。指示情報処理は、次のような処理である。
最初に、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに記憶されている指示番号フラグに00を設定することにより、指示番号フラグをクリアする。指示番号フラグは、払出し表示部37において表示する指示情報(指示内容)を予め定めた指示番号を特定可能とするための情報である。主制御用CPU40aは、指示番号フラグから特定可能な指示番号に基づいて、払出し表示部37において表示させる指示情報を特定可能である。ここで、指示番号について詳しく説明する。
図9に示すように、指示番号には、指示情報として、ストップボタン21a〜21cの操作態様のうち押し順が定められている。
指示番号01には、第1停止操作により左リール16aを停止させることと、第2停止操作及び第3停止操作により停止させるリールを指示しないことと、を指示内容とする第1指示情報が定められている。指示番号02には、第1停止操作により中リール16bを停止させることと、第2停止操作及び第3停止操作により停止させるリールを指示しないことと、を指示内容とする第2指示情報が定められている。指示番号03には、第1停止操作により右リール16cを停止させることと、第2停止操作及び第3停止操作により停止させるリールを指示しないこと、とを指示内容とする第3指示情報が定められている。
指示番号04には、第1押し順を指示内容とする第4指示情報が定められている。指示番号05には、第2押し順を指示内容とする第5指示情報が定められている。指示番号06には、第3押し順を指示内容とする第6指示情報が定められている。指示番号07には、第4押し順を指示内容とする第7指示情報が定められている。指示番号08には、第5押し順を指示内容とする第8指示情報が定められている。指示番号09には、第6押し順を指示内容とする第9指示情報が定められている。なお、指示番号99には、第1停止操作から第3停止操作まで、停止させるリールを指示しない指示内容(指示なし)が定められている。
すなわち、指示番号01〜指示番号03は、最初に操作するストップボタンを指示する。一方、指示番号04〜指示番号09は、2つ以上のストップボタンの操作順序を指示する。
そして、図8に示す指示情報処理において主制御用CPU40aは、指示番号フラグをクリアすると、主制御用RAM40cに記憶されている演出モードフラグの値を参照し、現在の演出モードを特定する。続いて、主制御用CPU40aは、特定した演出モード及び役抽選の抽選結果に基づいて、複数の指示番号の中から何れかの指示番号を決定する。その後、主制御用CPU40aは、決定した指示番号を特定可能な値(情報)を、主制御用RAM40cに記憶されている指示番号フラグに設定する。また、指示情報処理において指示番号フラグを設定すると、主制御用CPU40aは、指示情報処理を終了するとともに、遊技進行メイン処理に戻る。
指示情報処理において、現在の演出モードが通常演出モードであると特定した場合の指示番号の決定態様は、次の通りである。
通常演出モードであるときに主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに有利移行許容情報が記憶されていない場合には、原則として、指示番号99を決定する。
また、ステップS111の処理において、現在の演出モードが準備演出モードであると特定した場合の指示番号の決定態様は、次の通りである。
準備演出モードであるときに主制御用CPU40aは、当選番号T04に当選した場合、指示番号03を決定する。本実施形態において、当選番号T04に当選した際に、指示番号03が決定されることは、指示情報の表示によって昇格再遊技役の入賞を補助することになる。
また、ステップS111の処理において、現在の演出モードが有利演出モードであると特定した場合の指示番号の決定態様は、次の通りである。
有利演出モードであるときに主制御用CPU40aは、当選番号T01〜T03のうち何れかの当選番号に当選している場合、指示番号99を決定する。
有利演出モードであるときに主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに記憶されている有利滞在回数が0(零)である場合、指示番号99を決定する。一方、有利演出モードであるとき主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに記憶されている有利滞在回数が1以上である場合(0でない場合)、役抽選の抽選結果に応じて、指示番号99以外の指示番号を決定し得る。
具体的に、有利演出モードであって、有利滞在回数が1以上であるとき主制御用CPU40aは、当選番号T05に当選している場合、指示番号01を決定する。有利演出モードであって、有利滞在回数が1以上であるとき主制御用CPU40aは、当選番号T06に当選している場合、指示番号02を決定する。有利演出モードであって、有利滞在回数が1以上であるとき主制御用CPU40aは、当選番号T07に当選している場合、指示番号03を決定する。
有利演出モードであって、有利滞在回数が1以上であるとき主制御用CPU40aは、当選番号T08に当選している場合、指示番号05を決定する。有利演出モードであって、有利滞在回数が1以上であるとき主制御用CPU40aは、当選番号T09に当選している場合、指示番号06を決定する。有利演出モードであって、有利滞在回数が1以上であるとき主制御用CPU40aは、当選番号T10に当選している場合、指示番号07を決定する。有利演出モードであって、有利滞在回数が1以上であるとき主制御用CPU40aは、当選番号T11に当選している場合、指示番号08を決定する。有利演出モードであって、有利滞在回数が1以上であるとき主制御用CPU40aは、当選番号T12に当選している場合、指示番号09を決定する。
有利演出モードであるときに主制御用CPU40aは、有利滞在回数が1以上である場合、当選番号T04に当選しているときは指示番号03を決定する。
図8に示すように、指示情報処理を終了すると、主制御用CPU40aは、演出コマンド送信処理を行う(ステップS112)。演出コマンド送信処理は、次のような処理である。
主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに記憶されている演出モードフラグの値を参照し、今回の変動ゲームにおける演出モードを特定する。主制御用CPU40aは、特定した演出モードを特定可能な演出モードコマンドを生成するとともに、送信バッファに格納する。
なお、送信バッファに格納されたコマンドは、所定の送信処理によって副基板41へ送信される。本実施形態のスロットマシン10において、所定の送信処理は、数msなどの所定の制御周期で行われる。このように、所定の送信処理は、送信バッファにコマンドが格納されてから遊技者が違いを感じ難い数ms後に副基板41へと送信されることになる。このため、送信バッファに格納されるコマンドは、当該コマンドが送信バッファ格納されたタイミングと、同一タイミング又は略同一タイミングで副基板41へと送信される。
演出コマンド送信処理において、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに記憶されている指示番号フラグの値を参照することにより、指示情報処理で決定した指示番号を特定する。主制御用CPU40aは、特定した指示番号を特定可能な第1指示コマンドを生成するとともに、送信バッファに格納する。
また、主制御用CPU40aは、役抽選にて当選番号T01に当選した場合、リール16a〜16c毎に、チェリー図柄の図柄番号を特定可能な第2指示コマンドを生成するとともに、送信バッファに格納する。同様に、主制御用CPU40aは、役抽選にて当選番号T02に当選した場合、リール16a〜16c毎に、スイカ図柄の図柄番号を特定可能な第2指示コマンドを生成するとともに、送信バッファを格納する。また、主制御用CPU40aは、役抽選にて当選番号T04に当選したときであって、指示番号03を決定したときには、リール16a〜16c毎に、BAR図柄の図柄番号を特定可能な第2指示コマンドを生成するとともに、送信バッファに格納する。
また、演出コマンド送信処理は、指示情報を表示させる場合に、指示コマンドを副基板41に出力する処理に相当する。この処理が、停止操作部の操作態様に関する指示情報を副基板41に指示する処理に相当する。そして、本実施形態では、ステップS112の処理を主制御用CPU40aが実行することにより、指示コマンドを副基板41に出力する。
以上のように、スロットマシン10において、第1指示コマンド及び第2指示コマンドは、スタートレバー20による開始操作の受付け(ステップS107:YES)に伴って、副基板41へ出力されることになる。なお、主制御用CPU40aは、指示番号フラグの値が00(クリア状態)である場合、指示コマンドを生成しない。
また、主制御用CPU40aは、賞が定められた図柄組み合わせの導出が許容される当選番号に当選した場合、当該当選番号を特定可能な当選コマンドを生成するとともに、送信バッファに格納する。このように、当選番号を特定可能な当選コマンドは、役抽選の抽選結果を特定可能なコマンド(情報)ともいえる。なお、本実施形態において主制御用CPU40aは、役抽選の抽選結果がはずれの場合、当選コマンドを生成しない。
演出コマンド送信処理を終了すると、主制御用CPU40aは、指示情報表示処理を行う(ステップS113)。指示情報表示処理は、次のような処理である。
主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに記憶されている指示番号フラグの値を参照することにより、指示情報処理で決定した指示番号を特定する。主制御用CPU40aは、指示番号フラグに00(クリア状態)が設定されている場合、及び指示番号99(指示なし)を特定した場合、指示情報表示処理を終了するとともに、遊技進行メイン処理に戻る。すなわち、主制御用CPU40aは、指示情報の表示を行わない。
一方、主制御用CPU40aは、指示番号01〜09の何れかを特定した場合、払出し表示部37を制御して指示情報を表示させる。このように、指示情報表示処理は、ストップボタン21a〜21cの操作態様を報知させる情報報知処理に相当する。
ここで、図10に基づき、指示情報表示処理と、指示情報の具体的な表示態様について説明する。
ステップS113の処理において主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに記憶されている指示番号フラグの値を参照することにより、指示情報処理において決定した指示番号を特定する。
そして、図10(a)〜(d)に示すように、主制御用CPU40aは、特定した指示番号を表示するように、主制御部によって制御される表示部に相当する払出し表示部37を制御する。例えば、主制御用CPU40aは、指示番号01を決定している場合には「01」(図10(a)に示す)を、指示番号02を決定している場合には「02」(図10(b)に示す)を、それぞれ指示情報として表示するように、払出し表示部37を制御する。また、主制御用CPU40aは、指示番号03を決定している場合には「03」(図10(c)に示す)を、指示番号99を決定している場合には「99」(図10(d)に示す)を、それぞれ指示情報として表示するように、払出し表示部37を制御する。同様に、主制御用CPU40aは、その他の指示番号04〜09の何れかを決定している場合、決定している指示番号が表示されるように、払出し表示部37を制御する。
なお、主制御用CPU40aは、第3停止操作を受付ける迄の間にわたって指示情報を表示するように、払出し表示部37を制御する。したがって、払出し表示部37では、スタートレバー20が操作された後に指示情報の表示が開始され、当該指示情報の表示は全てのリールの回転が停止するまで継続される。
以上のように、指示番号には、それぞれ1つの指示情報が定められている。したがって、スロットマシン10では、払出し表示部37に表示された指示番号を視認することによって、遊技者がストップボタン21a〜21cの操作順序を識別可能となっている。すなわち、主制御部によって制御される表示部に相当する払出し表示部37にストップボタンの操作態様に関する情報が表示されることによって、ストップボタンの操作態様が報知される。本実施形態では、払出し表示部37に指示情報(本実施形態では、指示番号)が表示されることによりストップボタンの操作態様が報知されることから、払出し表示部37に指示情報が表示されることが報知演出の実行に相当し、指示情報を払出し表示部37に表示する演出が報知演出に相当する。また、本実施形態において払出し表示部37に指示情報を表示することでストップボタンの操作態様を報知する報知演出は、主基板40により制御される報知演出に相当する。本実施形態において、指示情報(指示番号)を払出し表示部37に表示する演出を報知演出とする場合、払出し表示部37に指示情報を表示させる処理が報知演出の実行を制御する処理に相当し、当該処理を主制御用CPU40aが行うことにより、報知演出制御手段としての機能が実現される。また、本実施形態における報知演出は、特定の操作態様を報知する報知演出ともいえる。
また、図8に示すように、指示情報表示処理の後、主制御用CPU40aは、最短遊技時間(ウェイトタイム)が経過したか否かを判定する(ステップS114)。最短遊技時間が経過していない場合(ステップS114:NO)、主制御用CPU40aは、最短遊技時間が経過するまで待機する。最短遊技時間が経過している場合(ステップS114:YES)、主制御用CPU40aは、リール16a〜16cの回転が開始されるように、リール16a〜16cの各アクチュエータを制御する(ステップS115)。なお、ステップS115の処理において、主制御用CPU40aは、リール16a〜16cの回転速度が所定の回転速度で一定となり、ストップボタン21a〜21cによる停止操作を受付け可能となるまで待機する。
次に、主制御用CPU40aは、ストップボタン21a〜21cの何れかによる停止操作を受付けたか否かを判定する(ステップS116)。ステップS116の処理において、主制御用CPU40aは、ストップボタン21a〜21cの何れかから操作信号を入力している場合には肯定判定する一方で、ストップボタン21a〜21cの何れからも操作信号を入力していない場合には否定判定する。停止操作を受付けていない場合(ステップS116:NO)、主制御用CPU40aは、停止操作を受付けるまで待機する。
一方、停止操作を受付けた場合(ステップS116:YES)、主制御用CPU40aは、操作信号を入力したストップボタンに対応するリールの回転を停止させるリール停止処理を実行する(ステップS117)。すなわち、主制御用CPU40aは、停止操作の受付けを契機としてアクチュエータを制御し、受付けた停止操作に対応するリールにおいて図柄を停止させる。
詳しく説明すると、主制御用CPU40aは、役抽選の抽選結果及びストップボタン21a〜21cの操作態様(押し順及び押し位置)に基づいて、予め定められた引込み範囲(例えば、4図柄)内に位置する図柄の中から有効ラインNL上に停止可能な図柄を検索する。そして、主制御用CPU40aは、検索された図柄が有効ラインNL上に停止されるようにアクチュエータを制御する。主制御用CPU40aは、リール16a〜16cの停止操作に関して上記のようなリール停止制御を行うことにより、当選番号とストップボタンの操作態様とに応じた図柄組み合わせを有効ラインNL上に停止させる。
また、リール停止処理は、変動ゲームを開始させた後に、ストップボタン21a〜21cの操作に応じてリール16a〜16cを停止させることにより図柄組み合わせ(ゲーム結果)を導出させる結果導出処理に相当する。また、ステップS117の処理において主制御用CPU40aは、ストップボタン21a〜21cから操作信号を入力すると、該操作信号を入力したストップボタンを特定可能な操作コマンドを生成するとともに、送信バッファに格納する。
また、主制御用CPU40aは、指示情報を払出し表示部37に表示させているとき、当該指示情報で報知している操作態様とは異なる操作態様でストップボタンが操作された場合、指示情報の表示を中止させ、ストップボタンの操作態様の報知を中止する。
例えば、主制御用CPU40aは、指示番号03を指示情報として払出し表示部37に表示させているとき、第1停止操作としてストップボタン21c以外のストップボタンが操作された場合、指示情報の表示を中止させる。その他、主制御用CPU40aは、指示番号06を指示情報として払出し表示部37に表示させているとき、第1停止操作としてストップボタン21b以外のストップボタンが操作された場合、指示情報の表示を中止させる。また、指示番号06を指示情報として払出し表示部37に表示させているときに第1停止操作としてストップボタン21bが操作された場合であっても、第2停止操作としてストップボタン21cが操作された場合、主制御用CPU40aは、指示情報の表示を中止させる。
このように、本実施形態のスロットマシン10において、払出し表示部37での指示情報の表示(報知演出の実行)は、当該指示情報で報知された操作態様(特定の操作態様)とは異なる操作態様でストップボタンが操作されたことを契機に、中止される。すなわち、スロットマシン10において停止操作部の操作態様を報知する報知演出は、特定の操作態様とは異なる操作態様で停止操作部に相当するストップボタンが操作されたことを契機に、実行が中止される。
次に、主制御用CPU40aは、リール16a〜16cの全てを停止させたか否かを判定する(ステップS118)。リール16a〜16cのうち1つ以上のリールを停止させていない場合(ステップS118:NO)、主制御用CPU40aは、ステップS116の処理へ移行する。一方、リール16a〜16cの全てを停止させている場合(ステップS118:YES)、主制御用CPU40aは、有効ラインNL上に停止されている図柄組み合わせを判定する表示図柄判定処理を行う(ステップS119)。ステップS119の処理において主制御用CPU40aは、有効ラインNL上に賞が定められた図柄組み合わせ(役)が停止されているか、及び有効ラインNL上に賞を定めた図柄組み合わせ(役)が停止されている場合にその図柄組み合わせの種類を判定する。このとき、有効ラインNL上に賞として再遊技が定められた図柄組み合わせが停止されている場合、主制御用CPU40aは、今回の変動ゲームでベットされたベット数を再びベット数として設定し、再遊技を作動させる(再遊技作動時とする)。これにより、再遊技が賞として付与されることになる。
次に、主制御用CPU40aは、遊技者にメダルの払出しを行うか否かを判定する(ステップS120)。ステップS120の処理において、主制御用CPU40aは、払出し役に入賞している場合には肯定判定する一方、払出し役に入賞していない場合には否定判定する。メダルの払出しを行う場合(ステップS120:YES)、主制御用CPU40aは、図示されていないホッパーユニットを駆動してメダルを払出すためのメダル払出し処理を実行する(ステップS121)。このように、スロットマシン10では、有効ラインNL上に停止された図柄組み合わせに応じて、所定の遊技価値としてメダルの払出しを発生可能である。
なお、賞が定められていない図柄組み合わせ(例えば、はずれ停止目)が有効ラインNL上に停止されている場合には、賞は付与されない。
また、ステップS121の処理において、主制御用CPU40aは、入賞の発生によって払出すメダルの枚数に関する情報の表示を行うように、払出し表示部37を制御する。
具体的に、ステップS121の処理において主制御用CPU40aは、入賞の発生によって払出すメダルの枚数に関する情報の表示を行うように、払出し表示部37を制御する。本実施形態の払出し表示部37では、最大で第3停止操作を受付ける迄の期間においては指示情報が表示される一方で、該期間とは異なる期間においてはメダルの払出し枚数に関する情報が表示される。すなわち、払出し表示部37では、指示情報が表示された後、メダルの払出し枚数に関する情報が表示される。本実施形態におけるステップS121の処理は、払出役の入賞を契機としてストップボタン21a〜21cの操作態様に関する情報とは異なる情報を払出し表示部37に表示させる処理ともいえる。なお、入賞の発生によって払出すメダルの枚数に関する情報の表示は、ベットボタン18が操作されるなどして所定の終了条件が成立すると終了する。つまり、払出し表示部37は、常時点灯しない表示部(非常時点灯の表示部)である。
因みに、払出し表示部37では、払出すメダルの枚数に関する情報として、払出すメダルの残数が表示されるように構成してもよく、変動ゲームで払出されたメダルの枚数を表示してもよい。
主制御用CPU40aは、メダルの払出しを行わない場合(ステップS120:NO)、及びステップS121の処理を終了した場合、1回の変動ゲームを終了させる終了処理を行う(ステップS122)。ステップS122の処理において、主制御用CPU40aは、変動ゲームの終了を指示する変動ゲーム終了コマンドを生成するとともに、送信バッファに格納する。変動ゲーム終了コマンドは、入賞の有無や、入賞した図柄組み合わせ(役)についても特定可能である。なお、変動ゲーム終了コマンドは、遊技状態に関係なく、入賞した図柄組み合わせを特定可能なコマンドとして出力される。変動ゲーム終了コマンドは、変動ゲームにて図柄組み合わせの導出がなされるまでは出力されない。
また、主制御用CPU40aは、ステップS122の処理において、入賞していると判定した図柄組み合わせ(役)に応じて、遊技状態を移行させる処理を行う。
具体的に、主制御用CPU40aは、通常遊技状態における昇格再遊技役の入賞を契機に、有利遊技状態を特定可能な値(情報)を、主制御用RAM40cに記憶されている遊技状態フラグに設定する。また、主制御用CPU40aは、有利遊技状態における変動ゲームにてベルこぼし停止目が導出されたことを契機に、通常遊技状態を特定可能な値を、遊技状態フラグに設定する。なお、主制御用CPU40aは、例えば、ベル役の入賞が許容されたにも関わらずベル役が入賞しなかったことに基づいて、変動ゲームにてベルこぼし停止目が導出されたことを特定する。
主制御用CPU40aは、ステップS122の処理において、入賞していると判定した図柄組み合わせ(役)に応じて、演出モードを移行させる処理を行う。
具体的に、主制御用CPU40aは、通常演出モードであるとき、主制御用RAM40cに有利移行許容情報が記憶した(有利移行抽選に当選した)ことを契機に、準備演出モードを特定可能な値(情報)を、主制御用RAM40cに記憶されている演出モードフラグに設定する。なお、主制御用CPU40aは、有利移行抽選に当選したタイミングで演出モードフラグに準備演出モードを特定可能な値を設定するようにしてもよいし、有利移行抽選に当選した後に所定の条件が成立したタイミングで演出モードフラグに準備演出モードを特定可能な値を設定するようにしてもよい。この「所定の条件」とは、例えば、所定回数の変動ゲームが行われることで成立する条件であってもよい。
また、主制御用CPU40aは、準備演出モードであるとき(主制御用RAM40cに有利移行許容情報が記憶されているとき)、変動ゲームにて昇格再遊技停止目が導出されたことを契機に、有利演出モードを特定可能な値を、主制御用RAM40cに記憶されている演出モードフラグに設定する。
また、主制御用CPU40aは、有利演出モードであって、主制御用RAM40cに記憶されている有利滞在回数が0(零)の場合、変動ゲームにてベルこぼし停止目が導出されたことを契機に、通常演出モードを特定可能な値を、主制御用RAM40cに記憶されている演出モードフラグに設定する。
主制御用CPU40aは、終了処理を終了すると、1回の変動ゲームの実行に係る遊技進行メイン処理を終了し、再びステップS101の処理へ戻る。以上のように、スロットマシン10は、開始操作の受付けを契機として変動ゲームを開始するとともに、停止操作の受付けを契機として図柄列を停止させる。
次に、副基板41の副制御用CPU41aが行う処理について説明する。
副制御用CPU41aは、演出モードに関する処理として、次のようなモード処理を行う。副制御用CPU41aは、演出モードコマンドを入力すると、該演出モードコマンドから特定可能な演出モードに応じた画像を表示するように、演出表示装置15を制御する。例えば、副制御用CPU41aは、通常演出モードを特定可能な演出モードコマンドを入力した場合、通常演出モード用の表示演出データを副制御用ROM41bから読み出すとともに、該データを用いて演出表示装置15に通常演出モード用の画像を表示させる。同様に、副制御用CPU41aは、有利演出モードを特定可能な演出モードコマンドを入力した場合、有利演出モード用の表示演出データを副制御用ROM41bから読み出すとともに、該データを用いて演出表示装置15に有利演出モード用の画像を表示させる。
また、副制御用CPU41aは、ナビ演出に関する処理として、次のようなナビ演出処理を行う。副制御用CPU41aは、第1指示コマンドを入力すると、該コマンドから特定可能な指示番号に応じたナビ演出を表示するように、演出表示装置15を制御する。
以下、リール16a〜16cの押し順や押し位置に関するナビ演出の実行態様について、その具体的な一例を説明する。本実施形態のナビ演出は、ストップボタン21a〜21cの操作態様を報知する演出に相当する。
なお、「ストップボタン21aを操作する」とは「リール16aの停止操作」に相当する。同様に、「ストップボタン21bを操作する」とは「リール16bの停止操作」に相当し、「ストップボタン21cを操作する」とは「リール16cの停止操作」に相当する。また、「操作することが促されている」とは、「操作することが推奨されている」ともいえる。以下の説明では、操作することが促されているストップボタン(停止操作が促されているリール)を識別可能とする画像を「ナビ画像」と示す。
図11(a)に示すように、副制御用CPU41aは、指示番号01を特定可能な第1指示コマンドを入力した場合であって、第2指示コマンドを入力していないときには、ストップボタン21aを操作することを促す態様でナビ画像を表示するように演出表示装置15を制御する。例えば、副制御用CPU41aは、「1」を模した画像を左リール16aに対応させて表示するように、演出表示装置15を制御する。
同様に、副制御用CPU41aは、指示番号02を特定可能な第1指示コマンドを入力した場合であって、第2指示コマンドを入力していないときには、ストップボタン21bを操作することを促す態様でナビ画像を表示するように演出表示装置15を制御する。また、副制御用CPU41aは、指示番号03を特定可能な第1指示コマンドを入力した場合であって、第2指示コマンドを入力していないときには、ストップボタン21cを操作することを促す態様でナビ画像を表示するように演出表示装置15を制御する。
図11(b)〜(d)に示すように、副制御用CPU41aは、指示番号04〜09の何れかを特定可能な第1指示コマンドを入力した場合、停止操作に関する操作コマンドを入力する毎に、次に操作することを促すストップボタンを識別可能な態様でナビ画像を表示するように、演出表示装置15を制御する。
例えば、副制御用CPU41aは、指示番号09を特定可能な第1指示コマンドを入力した場合であって、第2指示コマンドを入力していないときには、次のように演出表示装置15を制御する。
図11(b)に示すように、副制御用CPU41aは、第1停止操作としてストップボタン21cを操作することを促す態様でナビ画像を表示するように、演出表示装置15を制御する。例えば、副制御用CPU41aは、「1」を模したナビ画像を右リール16cに、「2」を模したナビ画像を中リール16bに、「3」を模したナビ画像を左リール16aに対応させて表示するように、演出表示装置15を制御する。このとき、副制御用CPU41aは、右リール16cに対応したナビ画像を、他のリールに対応したナビ画像に比して強調した態様で表示するように、演出表示装置15を制御する。
次に、図11(c)に示すように、副制御用CPU41aは、第1停止操作に関する操作コマンドを入力した後、次の第2停止操作としてストップボタン21bを操作することを促す態様でナビ画像を表示するように、演出表示装置15を制御する。例えば、副制御用CPU41aは、「2」を模したナビ画像を中リール16bに、「3」を模したナビ画像を左リール16aに対応させて表示するように、演出表示装置15を制御する。このとき、副制御用CPU41aは、中リール16bに対応したナビ画像を、他のリールに対応したナビ画像に比して強調した態様で表示するように、演出表示装置15を制御する。また、副制御用CPU41aは、既に停止操作が行われたリールに対応したナビ画像を非表示とする。
また、図11(d)に示すように、副制御用CPU41aは、第2停止操作に関する操作コマンドを入力した後、次の第3停止操作としてストップボタン21aを操作することを促す態様でナビ画像を表示するように、演出表示装置15を制御する。例えば、副制御用CPU41aは、「3」を模したナビ画像を左リール16aに対応させて表示するように、演出表示装置15を制御する。このとき、副制御用CPU41aは、中リール16bに対応したナビ画像を強調した態様で表示するように、演出表示装置15を制御する。また、副制御用CPU41aは、既に停止操作が行われたリールに対応したナビ画像を非表示とする。
また、例えば、副制御用CPU41aは、指示番号03を特定可能な第1指示コマンドを入力した場合であって、BAR図柄の図柄番号を特定可能な第2指示コマンドを入力しているときには、次のように演出表示装置15を制御する。
副制御用CPU41aは、第1指示コマンド及び第2指示コマンドを入力してから、第3停止操作に関する操作コマンドを入力する迄の間、今回の変動ゲームにおける押し順の全てを遊技者が識別可能とするナビ画像を表示するように、演出表示装置15を制御する。また、副制御用CPU41aは、昇格再遊技役に入賞するために推奨されている押し位置として、BAR停止位置を遊技者が識別可能とするナビ画像を表示するように、演出表示装置15を制御する。
例えば、図11(e)に示すように、副制御用CPU41aは、「逆押しでBARを狙え」の文字列や、左向きの矢印を模したナビ画像を表示するように、演出表示装置15を制御する。ナビ演出処理は、主基板40から押し順に関する指示情報や押し位置に関する図柄番号が指示された場合に、該指示に基づいて演出表示装置15を制御することにより、ストップボタン21a〜21cの操作態様を報知する処理ともいえる。
以上のように、本実施形態のスロットマシン10では、演出表示装置15に表示されたナビ画像等を視認することによって、遊技者がストップボタン21a〜21cの操作順序や停止操作位置を認識可能となっている。すなわち、副制御部によって制御される表示部に相当する演出表示装置15にストップボタンの操作態様に関する情報が表示されることによって、ストップボタンの操作態様が報知される。本実施形態では、演出表示装置15にナビ画像等が表示されることによりストップボタンの操作態様が報知されることから、演出表示装置15にナビ画像等が表示されることが報知演出の実行に相当し、ナビ画像等を演出表示装置15に表示する演出が報知演出に相当する。また、本実施形態において演出表示装置15にナビ画像等を表示することでストップボタンの操作態様を報知する報知演出は、副基板41により制御される報知演出に相当する。本実施形態において、ナビ画像等を演出表示装置15に表示する演出を報知演出とする場合、演出表示装置15にナビ画像等を表示させる処理が報知演出の実行を制御する処理に相当し、当該処理を副制御用CPU41aが行うことにより、報知演出制御手段としての機能が実現される。
また、副制御用CPU41aは、演出表示装置15にナビ演出を実行させているとき、当該ナビ演出で報知している操作態様とは異なる操作態様でストップボタンが操作された場合、ナビ演出の実行を中止させ、ストップボタンの操作態様の報知を中止する。
例えば、副制御用CPU41aは、図11(a)に示すナビ演出を実行させたとき、第1停止操作としてストップボタン21a以外のストップボタンが操作された場合、ナビ演出の実行を中止させる。その他、副制御用CPU41aは、図11(b)に示すナビ演出を実行させたとき、第1停止操作としてストップボタン21c以外のストップボタンが操作された場合、ナビ演出の実行を中止させる。また、図11(b)に示すナビ演出を実行させてから第1停止操作としてストップボタン21cが操作された場合であって、次に図11(c)に示すナビ演出を実行させたとき、第2停止操作としてストップボタン21aが操作された場合、副制御用CPU41aは、ナビ演出の実行を中止させる。
また、副制御用CPU41aは、図11(e)に示すナビ演出を実行させたとき、第1停止操作としてストップボタン21c以外のストップボタンが操作された場合、当該ストップボタンの停止操作位置に関係なく、ナビ演出の実行を中止させる。また、副制御用CPU41aは、図11(e)に示すナビ演出を実行させたとき、第1停止操作としてストップボタン21cが操作された場合であっても、当該ストップボタンの停止操作位置がBAR停止位置でない場合、ナビ演出の実行を中止させる。
このように、本実施形態のスロットマシン10において、演出表示装置15でのナビ演出の実行(報知演出の実行)は、当該ナビ演出で報知された操作態様(特定の操作態様)とは異なる操作態様でストップボタンが操作されたことを契機に、中止される。すなわち、スロットマシン10において停止操作部の操作態様を報知する報知演出は、特定の操作態様とは異なる操作態様で停止操作部に相当するストップボタンが操作されたことを契機に、実行が中止される。なお、ストップボタンが操作されたこととは、主制御用CPU40aが、ストップボタンの操作を受け付けたことに相当するともいえる。したがって、スロットマシン10において停止操作部の操作態様を報知する報知演出は、特定の操作態様とは異なる操作態様で停止操作部に相当するストップボタンが操作されたことが受け付けられたことを契機に、実行が中止されるともいえる。
本実施形態のスロットマシン10では、電源電圧V1が電圧V0に降下した場合、すなわち、電源供給が遮断された場合、主制御用CPU40aによって主制御用電源断処理が行われる。具体的に、主制御用CPU40aは、電源断信号の入力を契機に、主制御用電源断処理を行う。主制御用電源断処理では、主制御用RAM40cの記憶情報を記憶保持するための処理が行われる。
主制御用CPU40aによって主制御用電源断処理が行われることにより、主制御用RAM40cの記憶情報のうち少なくとも一部の記憶情報が記憶保持される。このように、電源供給が遮断された後も、主制御用RAM40cの記憶情報(記憶手段の記憶情報)のうち少なくとも一部の記憶情報が記憶保持される。主制御用電源断処理が行われることにより記憶保持される記憶情報には、電源断時に主制御用CPU40aが制御していた内容を特定可能な情報が含まれる。
主制御用電源断処理において主制御用CPU40aは、変動ゲーム中に電源供給が遮断された場合、変動ゲーム中に電源供給が遮断されたことを特定可能なゲーム中遮断情報を主制御用RAM40cにて記憶保持するための記憶情報として、主制御用RAM40cに記憶する。なお、ここでいう「変動ゲーム中」とは、リール16a〜16cのうち少なくとも1つのリールが回転しているときをいう。したがって、ゲーム中遮断情報は、少なくとも1つのリールが回転しているときに電源供給が遮断されたことを示す記憶情報に相当する。また、ゲーム中遮断情報は、電源供給が遮断されたときに回転しているリールを特定する情報が含まれている。このため、主制御用CPU40aは、ゲーム中遮断情報から、電源供給が遮断されたときに回転していたリールと、電源供給が遮断されたときに既に停止していたリールと、を特定できる。
変動ゲーム中に電源供給が遮断されたときに主制御用CPU40aは、払出し表示部37に指示情報を表示させている場合、表示させている指示情報を特定可能な主制御用報知情報を主制御用RAM40cに記憶保持するための記憶情報として、主制御用RAM40cに記憶する。そして、主制御用RAM40cに主制御用報知情報が記憶されている場合、主制御用CPU40aは、払出し表示部37に指示情報を表示させていたこと、つまり、ストップボタンの操作態様を報知していたことを特定できる。
主制御用報知情報は、変動ゲーム中であって、且つ、指示情報を払出し表示部37に表示させているときに電源供給が遮断された場合に主制御用RAM40cに記憶される。したがって、変動ゲームにおいて指示情報が払出し表示部37で表示されていないときには、当該変動ゲーム中に電源供給が遮断されても主制御用RAM40cには主制御用報知情報が記憶されない。前述したように、変動ゲームにおいて指示情報が払出し表示部37で表示されたとしても、当該指示情報で報知している操作態様とは異なる操作態様でストップボタンが操作された後は指示情報の表示が中止される。このため、変動ゲームにおいて指示情報が払出し表示部37で表示されたとしても、当該指示情報で報知している操作態様とは異なる操作態様でストップボタンが操作された後に電源供給が遮断された場合には、主制御用RAM40cに主制御用報知情報が記憶されない。
また、本実施形態のスロットマシン10では、電源電圧V1が電圧V0に降下した場合、すなわち、電源供給が遮断された場合、副制御用CPU41aによって副制御用電源断処理が行われる。具体的に、副制御用CPU41aは、電源断信号の入力を契機に、副制御用電源断処理を行う。副制御用電源断処理では、副制御用RAM41cの記憶情報を記憶保持するための処理が行われる。
副制御用CPU41aによって副制御用電源断処理が行われることにより、副制御用RAM41cの記憶情報のうち少なくとも一部の記憶情報が記憶保持される。このように、電源供給が遮断された後も、副制御用RAM41cの記憶情報(記憶手段の記憶情報)のうち少なくとも一部の記憶情報が記憶保持される。副制御用電源断処理が行われることにより記憶保持される記憶情報には、電源断時に副制御用CPU41aが制御していた内容を特定可能な情報が含まれる。
副制御用電源断処理において副制御用CPU41aは、変動ゲーム中に電源供給が遮断されたとき、演出表示装置15にナビ演出を実行させている場合、実行させているナビ演出を特定可能な副制御用報知情報を副制御用RAM41cに記憶保持するための記憶情報として、副制御用RAM41cに記憶する。そして、副制御用RAM41cに副制御用報知情報が記憶されている場合、副制御用CPU41aは、演出表示装置15にナビ演出を実行させていたことを特定できる。
副制御用報知情報は、変動ゲーム中であって、且つ、ナビ演出を演出表示装置15に実行させているときに電源供給が遮断された場合に副制御用RAM41cに記憶される。したがって、変動ゲームにおいてナビ演出が演出表示装置15で実行されていないときには、当該変動ゲーム中に電源供給が遮断されても副制御用RAM41cには副制御用報知情報は記憶されない。前述したように、変動ゲームにおいてナビ演出が演出表示装置15で実行されたとしても、当該ナビ演出により報知している操作態様とは異なる操作態様でストップボタンが操作された後はナビ演出の実行が中止される。このため、変動ゲームにおいてナビ演出が演出表示装置15にて実行されたとしても、当該ナビ演出が報知している操作態様とは異なる操作態様でストップボタンが操作された後に電源供給が遮断された場合には、副制御用RAM41cに副制御用報知情報が記憶されない。
本実施形態のスロットマシン10では、スロットマシン10への電源の投入が行われた場合、すなわち、電源供給が開始された場合、主制御用CPU40aによって主制御用電源投入処理が行われる。主制御用電源投入処理では、記憶保持されている主制御用RAM40cの記憶情報を復帰させる処理、又は主制御用RAM40cに初期情報を記憶することで主制御用RAM40cの記憶情報を初期化する処理が行われる。
主制御用電源投入処理において主制御用CPU40aは、設定値スイッチ50が操作されているか否かを判定する。そして、設定値スイッチ50が操作されていない場合、主制御用電源投入処理において主制御用CPU40aは、記憶保持されている主制御用RAM40cの記憶情報を復帰させる処理を行う。一方、設定値スイッチ50が操作されている場合、主制御用電源投入処理において主制御用CPU40aは、記憶保持されている主制御用RAM40cの記憶情報を復帰させる処理、又は主制御用RAM40cの記憶情報を初期化する処理を行う。因みに、主制御用RAM40cの記憶情報が初期化される場合、遊技状態は通常遊技状態となり、演出モードは通常演出モードとなる。
また、設定値スイッチ50が操作されている場合、主制御用電源投入処理において主制御用CPU40aは、スタートレバー20の操作に応じて設定値を変更し、変更後の設定値を設定する処理を行う。そして、設定値スイッチ50が操作されている場合にスタートレバー20が操作された場合、主制御用電源投入処理において主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cの記憶情報を初期化する処理を行う。一方、設定値スイッチ50が操作されている場合にスタートレバー20が操作されることなく設定値スイッチ50が操作されなくなった場合、主制御用電源投入処理において主制御用CPU40aは、記憶保持されている主制御用RAM40cの記憶情報を復帰させる処理を行う。
このように、本実施形態のスロットマシン10では、設定値スイッチ50とスタートレバー20が操作されることにより、主制御用CPU40aによって設定値が新たに設定されることにより、「設定変更」が行われることになる。そして、設定変更が行われた場合、主制御用CPU40aは、設定変更が行われたことを特定可能な制御情報(以下、設定変更コマンドと示す)を副制御用CPU41aに出力する。設定変更コマンドは、主制御用RAM40cの記憶情報が初期化されたことを特定可能な制御情報に相当し、後述するように、副制御用RAM41cの記憶情報(記憶手段の記憶情報)を初期化することを指示する制御情報ともいえる。以下の説明において、「設定変更が行われた」と示す場合は「記憶情報の初期化が行われた」ことに相当し、「設定変更が行われなかった」と示す場合は「記憶情報の初期化が行われなかった」ことに相当する。
主制御用CPU40aによって主制御用RAM40cの記憶情報を初期化する処理が行われる場合、主制御用RAM40cにゲーム中遮断情報が記憶されているときには、当該ゲーム中遮断情報は消去される。同様に、主制御用CPU40aによって主制御用RAM40cの記憶情報を初期化する処理が行われる場合、主制御用RAM40cに主制御用報知情報が記憶されているときには、当該主制御用報知情報は消去される。
また、主制御用CPU40aは、記憶保持されている主制御用RAM40cの記憶情報を復帰させる処理を行う際、ゲーム中遮断情報が記憶されている場合、電源供給が遮断されたときに回転していたリールの回転を開始させ、変動ゲームを再開させる。このとき、電源供給が遮断されたときに既に停止されていたリールについては、回転せず、停止したままとなる。
また、主制御用CPU40aは、記憶保持されている主制御用RAM40cの記憶情報を復帰させる処理を行う際、主制御用報知情報が記憶されている場合には、当該主制御用報知情報から特定可能な指示番号を表示するように払出し表示部37を制御する。これにより、主制御用CPU40aによるストップボタンの操作態様の報知が、再開される。
また、本実施形態のスロットマシン10では、スロットマシン10への電源の投入が行われた場合、すなわち、電源供給が開始された場合、副制御用CPU41aによって副制御用電源投入処理が行われる。副制御用電源投入処理では、記憶保持されている副制御用RAM41cの記憶情報を復帰させる処理、又は副制御用RAM41cに初期情報を記憶することで副制御用RAM41cの記憶情報を初期化する処理が行われる。
副制御用電源投入処理において副制御用CPU41aは、設定変更コマンドを入力したか否かを判定する。設定変更コマンドを入力していない場合、副制御用CPU41aは、記憶保持されている副制御用RAM41cの記憶情報を復帰させる処理を行う。一方、設定変更コマンドを入力した場合、副制御用CPU41aは、副制御用RAM41cの記憶情報を初期化する処理を行う。
副制御用CPU41aによって副制御用RAM41cの記憶情報を初期化する処理が行われる場合、副制御用RAM41cに副制御用報知情報が記憶されているときには、当該副制御用報知情報は消去される。
また、副制御用CPU41aは、記憶保持されている副制御用RAM41cの記憶情報を復帰させる処理を行う際、副制御用報知情報が記憶されている場合には、当該副制御用報知情報から特定可能なナビ演出を実行するように演出表示装置15を制御する。これにより、副制御用CPU41aによるストップボタンの操作態様の報知が、再開される。
本実施形態のスロットマシン10では、払出し表示部37にて指示情報(指示番号)が表示されることにより報知されるストップボタンの操作態様が、特定の操作態様に相当する。したがって、特定の操作態様と異なる操作態様で停止操作部が操作される場合とは、払出し表示部37にて報知されたストップボタンの操作態様とは異なる操作態様でストップボタンが操作されることをいう。また、本実施形態において、演出表示装置15では、払出し表示部37にて報知されるストップボタンの操作態様と同じ操作態様が報知される。したがって、演出表示装置15にて報知されるストップボタンの操作態様は、特定の操作態様に相当するといえる。以上のように、本実施形態では、報知演出にて報知される停止操作部の操作態様が、特定の操作態様に相当する。
ここで、図12(a)〜(f)に基づき、電源供給の遮断直前におけるストップボタンの操作態様の報知と、電源供給の開始後におけるストップボタンの操作態様の報知と、について、説明する。図12(a)〜(f)では、ストップボタンの操作態様として、複数のストップボタンのうち特定の停止操作部に相当するストップボタンを最初に操作する操作態様が報知された場合での電源供給の遮断直前及び開始後におけるストップボタンの操作態様の報知を示す。
図12(a)に示すように、変動ゲームの開始に伴って指示番号02に基づきストップボタンの操作態様が報知される場合、演出表示装置15では、ストップボタン21bを操作することを促す態様でナビ画像が表示される。このとき、払出し表示部37には、指示番号02が表示される。これにより、ストップボタン21bを最初に操作することが報知される。すなわち、図12(a)〜(f)において、ストップボタン21bが、複数の停止操作部のうちの特定の停止操作部に相当する。
そして、図12(b)に示すように、ストップボタンの操作態様が報知されてから第1停止操作が行われるよりも前に電源供給が遮断された場合、電源供給の開始後、演出表示装置15では、ストップボタン21bを操作することを促す態様でナビ画像が表示される。このとき、払出し表示部37では、指示番号02が表示される。このように、指示番号02が決定された場合に特定の停止操作部に相当するストップボタン21bを最初に操作する操作態様が報知された後、ストップボタンが操作されるよりも前に電源供給が遮断された場合、電源供給が開始されたことに伴ってストップボタンの操作態様が報知される。
また、図12(c)に示すように、変動ゲームの開始に伴って指示番号02に基づきストップボタン21bを最初に操作する操作態様が報知された後、第1停止操作としてストップボタン21bが操作された場合、演出表示装置15では、ナビ画像が消去され、ナビ演出が終了する。一方、払出し表示部37では、指示番号02が表示され続ける。
そして、図12(d)に示すように、指示番号02が決定されているときに第1停止操作としてストップボタン21bが操作されてから変動ゲームが終了するよりも前に電源供給が遮断された場合、電源供給の開始後、演出表示装置15では、電源供給が遮断されたときと同様にナビ演出が終了した状態へと復帰され、ナビ画像は表示されない。一方、払出し表示部37では、指示番号02が表示される。このように、指示番号02が決定された場合に特定の停止操作部に相当するストップボタン21bを最初に操作する操作態様が報知され、ストップボタン21bが最初に操作されてから変動ゲームが終了するよりも前に電源供給が遮断された場合、電源供給が開始されたことに伴ってストップボタンの操作態様が報知される。
一方、図12(e)に示すように、変動ゲームの開始に伴って指示番号02に基づきストップボタン21bを最初に操作する操作態様が報知された後、第1停止操作としてストップボタン21b以外のストップボタンが操作された場合、演出表示装置15では、ナビ画像が消去され、ナビ演出が終了する。そして、払出し表示部37では、指示番号02の表示が終了される。
そして、図12(f)に示すように、指示番号02が決定されているときに第1停止操作としてストップボタン21b以外のストップボタンが操作されてから変動ゲームが終了するよりも前に電源供給が遮断された場合、電源供給の開始後、演出表示装置15ではナビ画像が表示されず、払出し表示部37でも指示番号が表示されない。このように、指示番号02が決定された場合に特定の停止操作部に相当するストップボタン21bを最初に操作する操作態様が報知され、ストップボタン21bとは異なるストップボタンが最初に操作されてから変動ゲームが終了するよりも前に電源供給が遮断された場合、電源供給が開始されたことに伴ってストップボタンの操作態様が報知されない。
次に、図13(a)〜(h)に基づき、電源供給の遮断直前におけるストップボタンの操作態様の報知と、電源供給の開始後におけるストップボタンの操作態様の報知と、について、説明する。図13(a)〜(h)では、ストップボタンの操作態様として、複数のストップボタンを特定の操作順序で操作する操作態様が報知された場合での電源供給の遮断直前及び開始後におけるストップボタンの操作態様の報知を示す。
図13(a)に示すように、変動ゲームの開始に伴って指示番号06に基づきストップボタンの操作態様が報知される場合、演出表示装置15では、第3押し順でストップボタンを操作することを促す態様でナビ画像が表示される。このとき、払出し表示部37では、指示番号06が表示される。これにより、複数のストップボタンを第3押し順で操作することが報知される。すなわち、図13(a)〜(h)において、第3押し順が、特定の操作順序に相当する。
そして、図13(b)に示すように、ストップボタンの操作態様が報知されてから第1停止操作が行われるよりも前に電源供給が遮断された場合、電源供給の開始後、演出表示装置15では、ストップボタン21bを操作することを促す態様でナビ画像が表示される。このとき、払出し表示部37では、指示番号06が表示される。このように、指示番号06が決定された場合に特定の操作順序に相当する第3押し順でストップボタンを操作する操作態様が報知された後、ストップボタンが操作されるよりも前に電源供給が遮断された場合、電源供給が開始されたことに伴ってストップボタンの操作態様が報知される。
また、図13(c)に示すように、変動ゲームの開始に伴って指示番号06に基づき第3押し順でストップボタンを操作する操作態様が報知された後、第1停止操作としてストップボタン21bが操作された場合、演出表示装置15では、「1」を模したナビ画像が消去され、「2」を模したナビ画像が強調されて(図面では、大きく)表示される。これにより、次にストップボタン21aを操作することが促される。また、払出し表示部37では、指示番号06が表示され続ける。
そして、図13(d)に示すように、指示番号06が決定されているときに第1停止操作としてストップボタン21bが操作されてから変動ゲームが終了するよりも前に電源供給が遮断された場合、電源供給の開始後、演出表示装置15では、電源供給が遮断されたときと同様のナビ演出が実行される。また、払出し表示部37では、指示番号06が表示される。
また、図13(e)に示すように、変動ゲームの開始に伴って指示番号06に基づき第3押し順でストップボタンを操作する操作態様が報知された後、第1停止操作としてストップボタン21bが操作され、第2停止操作としてストップボタン21aが操作されたとする。この場合、演出表示装置15では、「2」を模したナビ画像が消去され、「3」を模したナビ画像が強調されて(図面では、大きく)表示される。これにより、次にストップボタン21cを操作することが促される。また、払出し表示部37では、指示番号06が表示され続ける。
そして、図13(f)に示すように、指示番号06が決定されているときに第1停止操作としてストップボタン21bが操作され、第2停止操作としてストップボタン21aが操作されてから変動ゲームが終了するよりも前に電源供給が遮断されたとする。この場合、電源供給の開始後、演出表示装置15では、電源供給が遮断されたときと同様のナビ演出が実行される。また、払出し表示部37では、指示番号06が表示され続ける。
以上のように、指示番号06が決定された場合に特定の操作順序に相当する第3押し順でストップボタンを操作する操作態様が報知され、当該特定の操作順序と同じ順序でストップボタンが操作されている途中で電源供給が遮断された場合、電源供給が開始されることに伴ってストップボタンの操作態様が報知される。
因みに、「特定の操作順序と同じ順序でストップボタンが操作されている途中」とは、物理的にストップボタンを操作している最中を意図するものではなく、複数のストップボタンを特定の操作順序と同じ順序でストップボタンが操作されている一方で、全てのリールが停止していないときに想到する。すなわち、第3押し順を例に挙げるのであれば、第1停止操作としてストップボタン21bが操作されてリール16bが停止している一方でリール16a,16cが回転しているときが、特定の操作順序と同じ順序でストップボタンが操作されている途中に該当する。その他、第3押し順を例に挙げるのであれば、第1停止操作としてストップボタン21bが操作された後に第2停止操作としてストップボタン21aが操作されてリール16a,16bが停止している一方でリール16cが回転しているときが、特定の操作順序と同じ順序でストップボタンが操作されている途中に該当する。
また、図13(g)に示すように、変動ゲームの開始に伴って指示番号06に基づき第3押し順でストップボタンを操作する操作態様が報知された後、第3押し順とは異なる操作順序でストップボタンが操作された場合、演出表示装置15では、ナビ画像が消去され、ナビ演出が終了する。そして、払出し表示部37では、指示番号06の表示が終了される。
そして、図13(h)に示すように、指示番号06が決定されているときに第3押し順とは異なる押し順でストップボタンが操作されてから変動ゲームが終了するよりも前に電源供給が遮断された場合、電源供給の開始後、演出表示装置15ではナビ画像が表示されず、払出し表示部37でも指示番号が表示されない。
このように、指示番号06が決定された場合に特定の操作順序に相当する第3押し順でストップボタンを操作する操作態様が報知され、第3押し順とは異なる操作順序でストップボタンが操作されてから変動ゲームが終了するよりも前に電源供給が遮断された場合、電源供給が開始されたことに伴ってストップボタンの操作態様が報知されない。
因みに、「指示番号06が決定されているときに特定の操作順序に相当する第3押し順とは異なる操作順序でストップボタンが操作された場合」とは、第1停止操作としてストップボタン21b以外のストップボタンが操作された場合が該当する。また、「指示番号06が決定されているときに特定の操作順序に相当する第3押し順とは異なる操作順序でストップボタンが操作された場合」とは、第1停止操作としてストップボタン21bが操作された後に第2停止操作としてストップボタン21a以外のストップボタン(本実施形態では、ストップボタン21c)が操作された場合が該当する。
また、本実施形態のスロットマシン10では、ストップボタンの操作態様が報知されているときに電源供給が遮断された場合、電源供給が開始されたことに伴ってストップボタンの操作態様が報知される。一方、本実施形態のスロットマシン10では、ストップボタンの操作態様の報知が中止された後に電源供給が遮断された場合、電源供給が開始されたことに伴ってストップボタンの操作態様が報知されない。
本実施形態のスロットマシン10は、次のような効果を有する。
(1)停止操作部としてのストップボタンの操作態様が報知されてからストップボタンが操作されるよりも前に電源供給が遮断された場合には、電源供給の開始に伴って、ストップボタンの操作態様が報知される。これにより、電源供給が遮断された後に再び電源供給が開始された後も、報知されているストップボタンの操作態様でストップボタンを操作することができる。一方、報知された操作態様とは異なる操作態様でストップボタンが操作されてから変動ゲームが終了するよりも前に電源供給が遮断された場合には、電源供給の開始に伴ってストップボタンの操作態様が報知されない。
一般的に、既にストップボタンを操作している場合、電源供給が遮断された後に電源供給が再開されたからといって、再びストップボタンの操作を最初からやり直すことはできない。このため、ストップボタンの操作を誤った後、再びストップボタンの操作態様を報知する場合、遊技者を更に落胆させてしまう虞がある。そこで、報知された操作態様とは異なる操作態様でストップボタンを操作してしまった後は電源供給が開始されたことに伴ってストップボタンの操作態様を報知しないことで、既にストップボタンの操作を誤った遊技者を更に落胆させてしまうようなことを抑制しつつ、適切にストップボタンの操作態様の報知に関する制御を行うことができる。なお、適切にストップボタンの操作態様の報知に関する制御を行うことができることは、適切にストップボタンの操作態様を報知できることに相当するともいえる。
(2)特定の停止操作部に相当するストップボタンを最初に操作する操作態様が報知されているとき、ストップボタンが操作されるよりも前に電源供給が遮断された場合には、電源供給が開始されることに伴ってストップボタンの操作態様が報知される。これにより、電源供給が遮断された後に再び電源供給が開始された後も、特定の停止操作部に相当するストップボタンを最初に操作することができる。
一方、特定の停止操作部に相当するストップボタンとは異なるストップボタンを最初に操作した後であって変動ゲームが終了するよりも前に電源供給が遮断された場合には、電源供給が開始されることに伴ってストップボタンの操作態様は報知されない。このように、特定の停止操作部に相当するストップボタンとは異なるストップボタンを最初に操作してしまった後は電源供給の開始に伴ってストップボタンの操作態様を報知しないことで、既にストップボタンの操作を誤った遊技者を更に落胆させることを抑制しつつ、適切にストップボタンの操作態様の報知に関する制御を行うことができる。
(3)2つ以上のストップボタン(停止操作部)を特定の操作順序で操作する操作態様が報知された後、ストップボタンが操作されるよりも前、又は、特定の操作順序と同じ順序でストップボタンを操作している途中で電源供給が遮断された場合、電源供給が開始されることに伴ってストップボタンの操作態様が報知される。これにより、電源供給が遮断された後に再び電源供給が開始された後も、特定の操作順序でストップボタンを操作することができる。
一方、特定の操作順序とは異なる順序でストップボタンを操作した後であって変動ゲームが終了するよりも前に電源供給が遮断された場合、電源供給が開始されることに伴ってストップボタンの操作態様が報知されない。このように、特定の操作順序とは異なる順序でストップボタンを操作してしまった後は電源供給の開始に伴ってストップボタンの操作態様を報知しないことで、既にストップボタンの操作を誤った遊技者を更に落胆させてしまうようなことを抑制しつつ、適切にストップボタンの操作態様の報知に関する制御を行うことができる。
(4)停止操作部としてのストップボタンの操作態様の報知は、当該報知された操作態様(特定の操作態様)とは異なる操作態様でストップボタンが操作されたことを契機に、中止される。このように、ストップボタンの操作を遊技者が誤った場合にはストップボタンの操作態様の報知が中止されるため、ストップボタンの操作態様の報知が中止されることでストップボタンの操作態様を誤ったことを遊技者に報知でき、適切にストップボタンの操作態様の報知に関する制御を行うことができる。
また、ストップボタンの操作を遊技者が誤った場合にはストップボタンの操作態様の報知が中止される。このため、ストップボタンの操作態様を誤った後もストップボタンの操作態様が報知され続ける場合に比して、ストップボタンの操作を誤ったことにより遊技者が感じる恥ずかしさを軽減でき、適切にストップボタンの操作態様の報知に関する制御を行うことができる。
(5)停止操作部としてのストップボタンの操作態様の報知は、当該報知された操作態様(特定の操作態様)とは異なる操作態様でストップボタンが操作されたことを契機に、中止される。そして、ストップボタンの操作態様が報知されているときに電源供給が遮断された場合には、電源供給の開始に伴ってストップボタンの操作態様が報知される。これにより、電源供給が遮断された後も、報知されているストップボタンの操作態様でストップボタンを操作することができる。
一方、ストップボタンの操作態様の報知が中止された後に電源供給が遮断された場合には、電源供給の開始に伴ってストップボタンの操作態様が報知されない。このように、ストップボタンの操作を誤ってストップボタンの操作態様の報知が中止された後は電源供給の開始に伴ってストップボタンの操作態様を報知しないことで、既にストップボタンの操作を誤った遊技者を更に落胆させてしまうようなことを抑制しつつ、適切にストップボタンの操作態様の報知に関する制御を行うことができる。
(6)従来、有利演出モードへ移行させる処理は、主基板及び副基板のうち副基板によって実行される。しかし、副基板は、セキュリティの観点において主基板ほどには優れておらず、副基板の不正改造やデータ改ざんが行われる虞があった。しかし、スロットマシン10では、副制御部としての副基板41ではなく、主制御部としての主基板40によって、有利演出モードへ移行させる処理が行われる。そして、主基板40では、有利演出モードへ移行している場合、停止操作部に相当するストップボタンの操作態様を報知させる。したがって、セキュリティを向上させることができる。
(7)スロットマシン10では、副制御部としての副基板41ではなく、主制御部としての主基板40によって、ストップボタンの操作態様(停止操作部の操作態様)に関する情報を報知させる処理が行われる。したがって、セキュリティを向上させることができる。
(8)主制御部としての主基板40によって制御される表示部としての払出し表示部37において、ストップボタンの操作態様(停止操作部の操作態様)が報知される。このため、副制御部としての副基板41が改造された場合や副基板41が故障した場合であっても、ストップボタンの操作態様を報知することができる。
(9)払出し表示部37において、ストップボタンの操作態様(停止操作部の操作態様)が報知される。また、払出し表示部37は、ストップボタンの操作態様に関する情報とは異なる情報(払出しに関する情報)を表示するための表示部としても兼用されていることから、スロットマシン10の構成を簡単にできる。
(10)払出し表示部37において、ストップボタンの操作態様(停止操作部の操作態様)を報知する期間と、これとは異なる情報(払出しに関する情報)を表示する期間と、が重複しない。これにより、払出し表示部37に表示されている情報を遊技者に理解し易くできる。
(11)主制御用CPU40aは、遊技進行メイン処理において、演出コマンド送信処理(ステップS112)を行った後(副制御用CPU41aへの各指示コマンドを送信バッファに格納した後)、指示情報表示処理(ステップS113)を行う。これにより、主基板40により制御される払出し表示部37において指示情報が表示されるタイミングと、副基板41により制御される演出表示装置15においてナビ演出が実行されるタイミングの誤差を小さくし易くできる。
(第2実施形態)
次に、遊技機の第2実施形態について、説明する。なお、第1実施形態と同様の構成は、第1実施形態と同じ符号を付して、その詳細な説明及び図面は省略する。
上記第1実施形態のスロットマシン10では、払出し表示部37において報知しているストップボタンの操作態様とは異なる操作態様でストップボタンが操作された場合、指示情報の表示が中止され、ストップボタンの操作態様の報知が中止された。しかし、第2実施形態のスロットマシン10では、払出し表示部37において報知している操作態様とは異なる操作態様でストップボタンが操作された場合、指示情報の表示は継続される。
同様に、上記第1実施形態のスロットマシン10では、演出表示装置15において報知しているストップボタンの操作態様とは異なる操作態様でストップボタンが操作された場合、ナビ演出の実行が中止され、ストップボタンの操作態様の報知が中止された。しかし、第2実施形態のスロットマシン10では、演出表示装置15において報知している操作態様とは異なる操作態様でストップボタンが操作された場合、ナビ演出の実行は継続される。
以下、第2実施形態のスロットマシン10における主制御用CPU40aや副制御用CPU41aが行う制御について、説明する。
主制御用CPU40aは、指示情報を払出し表示部37に表示させているとき、当該指示情報で報知している操作態様とは異なる操作態様でストップボタンが操作された場合、報知している操作態様とは異なる操作態様でストップボタンが操作されたことを特定可能な主制御用誤操作情報を主制御用RAM40cに記憶する。このとき、主制御用CPU40aは、指示情報の表示を中止させず、ストップボタンの操作態様の報知を継続させる。
主制御用RAM40cに記憶された主制御用誤操作情報は、変動ゲームが終了することを契機に、消去される。なお、主制御用誤操作情報は、主制御用電源断処理が行われることにより記憶保持される記憶情報に含まれている。このため、電源供給の開始に伴ってRAMの記憶情報の初期化が行われなかった場合、主制御用誤操作情報は、主制御用電源投入処理を行う際に主制御用RAM40cに記憶されていることになる。
また、副制御用CPU41aは、演出表示装置15にナビ演出を実行させているとき、当該ナビ演出で報知している操作態様とは異なる操作態様でストップボタンが操作された場合、報知している操作態様とは異なる操作態様でストップボタンが操作されたことを特定可能な副制御用誤操作情報を副制御用RAM41cに記憶する。このとき、副制御用CPU41aは、継続させることの可能なナビ演出であれば当該ナビ演出の実行を中止せず、ストップボタンの操作態様の報知を継続させる。なお、ここでいう「継続させることの可能なナビ演出」とは、図11(b)及び図11(c)に示すナビ演出であり、残りの2つ以上のストップボタンの操作順序を報知するナビ演出をいう。
因みに、図11(b)に示すナビ演出又は図11(c)に示すナビ演出を実行させているときにストップボタン21aが操作された場合、副制御用CPU41aは、リール16aに対応させて表示させている「3」を模したナビ画像を消去する。同様に、図11(b)に示すナビ演出を実行させているときにストップボタン21bが操作された場合、副制御用CPU41aは、リール16bに対応させて表示させている「2」を模したナビ画像を消去する。
また、副制御用CPU41aは、演出表示装置15にナビ演出を実行させているとき、当該ナビ演出で報知している操作態様とは異なる操作態様でストップボタンが操作された場合、報知している操作態様とは異なる操作態様でストップボタンが操作されたことを報知する誤操作報知演出の実行を制御する。具体的に、副制御用CPU41aは、報知している操作態様とは異なる操作態様でストップボタンが操作されたことを報知する音をスピーカ14に出力させ、誤操作報知演出を実行させる。これにより、操作態様の報知が行われているときに当該報知されている操作態様とは異なる操作態様でストップボタンが操作された場合に、操作態様の報知が継続される場合であっても、ストップボタンの操作を誤ったことを遊技者に認識させることができる。なお、誤操作報知演出の実行は、上記第1実施形態のスロットマシン10でも実行するように構成することができる。
副制御用RAM41cに記憶された副制御用誤操作情報は、変動ゲームが終了することを契機に、消去される。なお、副制御用誤操作情報は、副制御用電源断処理が行われることにより記憶保持される記憶情報に含まれている。このため、電源供給の開始に伴ってRAMの記憶情報の初期化が行われなかった場合、副制御用誤操作情報は、副制御用電源投入処理を行う際に副制御用RAM41cに記憶されていることになる。
主制御用電源投入処理において、記憶保持されている主制御用RAM40cの記憶情報を復帰させる処理を行う際、主制御用CPU40aは、主制御用報知情報が記憶されている一方で主制御用誤操作情報が記憶されていない場合、記憶されている主制御用報知情報から特定可能な指示番号を表示するように払出し表示部37を制御する。なお、主制御用電源投入処理において主制御用RAM40cに主制御用報知情報が記憶されている一方で主制御用誤操作情報が記憶されていない場合とは、払出し表示部37にてストップボタンの操作態様が報知されており、且つ、報知された操作態様とは異なる操作態様でストップボタンが操作されていないときに電源供給が遮断された場合となる。このように、本実施形態では、電源供給が遮断された場合に払出し表示部37においてストップボタンの操作態様が報知されている場合において、報知されている操作態様とは異なる操作態様でストップボタンが操作されていないときには、電源供給が開始された際に、ストップボタンの操作態様が報知される。なお、「報知されている操作態様とは異なる操作態様でストップボタンが操作されていないとき」には、3つのストップボタンのうち何れのストップボタンも操作されていないときと、3つのストップボタンのうち一部のストップボタンが操作されているときと、がある。
一方、主制御用電源投入処理において、記憶保持されている主制御用RAM40cの記憶情報を復帰させる処理を行う際、主制御用CPU40aは、主制御用報知情報と主制御用誤操作情報が記憶されている場合、ストップボタンの操作態様を報知するように払出し表示部37を制御しない。なお、主制御用電源投入処理において主制御用RAM40cに主制御用報知情報と主制御用誤操作情報が記憶されている場合とは、払出し表示部37にてストップボタンの操作態様が報知されている一方で、報知された操作態様とは異なる操作態様でストップボタンが既に操作されているときに電源供給が遮断された場合となる。このように、本実施形態では、電源供給が遮断された場合に払出し表示部37においてストップボタンの操作態様が報知されている場合において、報知されている操作態様とは異なる操作態様でストップボタンが操作されているときには、電源供給が開始された際に、ストップボタンの操作態様が報知されない。
ここで、図14(a)〜(f)に基づき、電源供給の遮断直前におけるストップボタンの操作態様の報知と、電源供給の開始後におけるストップボタンの操作態様の報知と、について、説明する。図14(a)〜(f)では、ストップボタンの操作態様として、複数のストップボタンを特定の操作順序で操作する操作態様が報知された場合での電源供給の遮断直線及び開始後におけるストップボタンの操作態様の報知を示す。
図14(a)に示すように、変動ゲームの開始に伴って指示番号06に基づきストップボタンの操作態様が報知される場合、演出表示装置15では、第3押し順でストップボタンを操作することを促す態様でナビ画像が表示される。このとき、払出し表示部37では、指示番号06が表示される。これにより、複数のストップボタンを第3押し順で操作することが報知される。すなわち、図14(a)〜(f)において、第3押し順が、特定の操作順序に相当する。
そして、図14(b)に示すように、ストップボタンの操作態様が報知されてから第1停止操作が行われるよりも前に電源供給が遮断された場合、電源供給の開始後、演出表示装置15では、ストップボタン21bを操作すること促す態様でナビ画像が表示される。このとき、払出し表示部37では、指示番号06が表示される。このように、指示番号06が決定された場合に特定の操作順序に相当する第3押し順でストップボタンを操作する操作態様が報知された後、ストップボタンが操作されるよりも前に電源供給が遮断された場合、電源供給が開始されたことに伴ってストップボタンの操作態様が報知される。なお、「ストップボタンの操作態様が報知された後、ストップボタンが操作されるよりも前」とは、報知された操作態様と異なる操作態様でストップボタンが操作されていないことに相当する。
また、図14(c)に示すように、変動ゲームの開始に伴って指示番号06に基づき第3押し順でストップボタンを操作する操作態様が報知された後、第1停止操作としてストップボタン21bが操作された場合、演出表示装置15では、「1」を模したナビ画像が消去され、「2」を模した画像が強調されて表示される。これにより、次のストップボタン21aを操作することが促される。また、払出し表示部37では、指示番号06が表示され続ける。
そして、図14(d)に示すように、指示番号06が決定されているときに第1停止操作としてストップボタン21bが操作されてから変動ゲームが終了するよりも前に電源供給が遮断された場合、電源供給の開始後、演出表示装置15では、電源供給が遮断されたときと同様のナビ演出が実行される。また、払出し表示部37では、指示番号06が表示される。このように、指示番号06が決定された場合に特定の操作順序に相当する第3押し順でストップボタンを操作する操作態様が報知された後、報知された操作態様と異なる操作態様でストップボタンが操作されていないときに電源供給が遮断された場合、電源供給が開始されたことに伴ってストップボタンの操作態様が報知される。
図14(e)に示すように、変動ゲームの開始に伴って指示番号06に基づき第3押し順でストップボタンを操作する操作態様が報知された後、当該報知されている操作態様とは異なる操作態様でストップボタンが操作された場合、演出表示装置15では、ナビ演出が実行され続ける。例えば、第1停止操作としてストップボタン21cが操作された場合、リール16cに対応させて表示されている「3」を模したナビ画像が消去される一方で、「1」を模したナビ画像及び「2」を模したナビ画像が表示され続ける。また、払出し表示部37では、指示番号06が表示され続ける。
しかし、図14(f)に示すように、指示番号06が決定されているときに第3押し順とは異なる押し順でストップボタンが操作されてから変動ゲームが終了するよりも前に電源供給が遮断された場合、電源供給の開始後、演出表示装置15ではナビ画像が表示されず、払出し表示部37でも指示番号が表示されない。このように、ストップボタンの操作態様が報知されてから当該操作態様とは異なる操作態様でストップボタンが操作された後はストップボタンの操作態様は報知され続ける一方で、電源供給が遮断されてから再び電源供給が開始された際には、当該電源供給が開始されたことに伴ってストップボタンの操作態様が報知されない。
また、本実施形態のスロットマシン10では、報知されているストップボタンの操作態様とは異なる操作態様でストップボタンが操作されることなくストップボタンの操作態様の報知が行われているときに電源供給が遮断された場合、電源供給が開始されたことに伴ってストップボタンの操作態様が報知される。一方、本実施形態のスロットマシン10では、報知されているストップボタンの操作態様とは異なる操作態様でストップボタンが操作された後もストップボタンの操作態様の報知が継続されているときに電源供給が遮断された場合、電源供給が開始されたことに伴ってストップボタンの操作態様が報知されない。
本実施形態のスロットマシン10は、第1実施形態の効果(1)〜(3)及び(6)〜(11)に加え、次のような効果を有する。
(12)停止操作部としてのストップボタンの操作態様の報知は、当該報知された操作態様(特定の操作態様)とは異なる操作態様でストップボタンが操作されても、継続される。このように、ストップボタンの操作を遊技者が誤ったとしてもストップボタンの操作態様の報知が継続されるため、ストップボタンの操作を誤った後も操作すべきストップボタンの操作態様を遊技者に確認させることができ、適切にストップボタンの操作態様の報知に関する制御を行うことができる。
(13)停止操作部としてのストップボタンの操作態様の報知は、当該報知された操作態様(特定の操作態様)とは異なる操作態様でストップボタンが操作されても、継続される。そして、報知されたストップボタンの操作態様とは異なる操作態様でストップボタンが操作されることなくストップボタンの操作態様が報知されているときに電源供給が遮断された場合、電源供給が開始されたことに伴ってストップボタンの操作態様が報知される。これにより、電源供給が遮断された後も、報知されているストップボタンの操作態様でストップボタンを操作することができる。
一方、報知されたストップボタンの操作態様とは異なる操作態様でストップボタンが操作された後もストップボタンの操作態様が報知されているときに電源供給が遮断された場合には、電源供給の開始に伴ってストップボタンの操作態様が報知されない。このように、ストップボタンの操作を誤ってからもストップボタンの操作態様の報知が継続されているときには電源供給の開始に伴ってストップボタンの操作態様を報知しないことで、既にストップボタンの操作を誤った遊技者を更に落胆させてしまうようなことを抑制しつつ、適切にストップボタンの操作態様の報知に関する制御を行うことができる。
上述した実施形態は、例えば、次のような別の実施形態に変更してもよい。
・上記実施形態において、電源供給が遮断される直前のストップボタンの操作態様を報知する報知態様と、その後に電源供給が開始された場合のストップボタンの操作態様を報知する報知態様と、が異なる報知態様であってもよい。例えば、電源供給が遮断される直前は払出し表示部37にてストップボタンの操作態様を報知する一方で、電源供給が開始された後はクレジット表示部36にてストップボタンの操作態様を報知するように構成してもよい。
・上記実施形態において副制御用CPU41aは、図11(e)に示すナビ演出を実行させたとき、第1停止操作としてストップボタン21cが操作された場合、当該ストップボタンの停止操作位置がBAR停止位置でなくても、ナビ演出の実行を中止させず、ナビ演出の実行を継続させるようにしてもよい。この場合、ナビ演出の実行は、当該ナビ演出で報知している操作順序とは異なる操作順序でストップボタンが操作された場合には中止される一方、ナビ演出で報知している停止操作位置とは異なる位置でストップボタンが操作された場合には継続されることになる。このとき、ストップボタンは、ナビ演出で報知されている操作態様と異なる操作態様で操作されていないため、電源供給が遮断された後に再び電源供給が開始された際には、演出表示装置15にてナビ演出が実行されるように構成してもよい。
・上記実施形態では、払出し表示部37に指示情報(指示番号)を表示することを報知演出としたが、停止操作部の操作態様を報知する報知演出ではなく、停止操作部の操作態様に関する情報を報知する制御と捉えることもできる。この場合、停止操作部の操作態様を報知する報知演出の実行を制御する報知演出制御手段は、停止操作部の操作態様に関する情報を報知させる情報報知処理を実行可能な情報報知手段として置き換えることもできる。この場合、報知演出にて報知されている操作態様とは、情報報知処理にて報知されている操作態様に相当する。
・上記実施形態における誤操作報知演出は、スピーカ14で実行しなくてもよい。例えば、操作態様を誤ったことを示す画像を演出表示装置15に表示したり、装飾ランプ13を消灯させたりして、誤操作報知演出を実行するように構成してもよい。
・上記実施形態において、演出表示装置15にて最初に操作するストップボタンを指示するナビ演出が実行された後、当該ナビ演出で報知されたストップボタンが最初に操作された場合はナビ演出を終了せず、当該ナビ演出が継続して実行されるように構成してもよい。
・上記実施形態において、変動ゲームの開始に伴ってストップボタンの操作態様を報知しなくてもよい。
・上記実施形態では、電源供給が遮断された後も、主制御用RAM40cの記憶情報と副制御用RAM41cの記憶情報を記憶保持することが可能に構成されている。例えば、主制御用RAM40cと副制御用RAM41cのうち主制御用RAM40cの記憶情報のみが、電源供給が遮断された後も記憶保持できるように構成してもよい。このように構成する場合、電源供給が開始されたとき、主制御用CPU40aは、指示情報を払出し表示部37に表示させる際、当該指示情報で報知するストップボタンの操作態様を特定可能な情報を副制御用CPU41aに出力するように構成してもよい。そして、副制御用CPU41aは、前記情報に基づき、ストップボタンの操作態様を報知するように演出表示装置15を制御するようにしてもよい。例えば、主制御用CPU40aは、電源供給が開始されたことに伴ってストップボタンの操作態様を報知する場合、上記実施形態でいう第1指示コマンド及び第2指示コマンドを副制御用CPU41aに出力するように構成してもよい。そして、副制御用電源投入処理において副制御用CPU41aは、第1指示コマンドや第2指示コマンドを入力した場合、それらのコマンドに基づきナビ演出を実行するように演出表示装置15を制御するようにしてもよい。以上のように構成する場合、主制御用RAM40cが記憶手段として機能する。
・上記実施形態において、特定の操作態様には、第1押し順が含まれていてもよい。また、特定の操作態様には、第1押し順〜第6押し順の全てが含まれていてもよいし、第1押し順〜第6押し順のうち一部の押し順が含まれていてもよい。例えば、第1停止操作がストップボタン21a以外のストップボタンとなる第3押し順〜第6押し順が特定の操作態様に含まれる一方、第1押し順及び第2押し順は特定の操作態様に含まれてないように構成してもよい。
・上記実施形態において特定のゲーム結果は、ベル停止目でなくてもよい。また、特定のゲーム結果は、賞が定められた図柄組み合わせでなくてもよい。同様に、非特定のゲーム結果は、ベルこぼし停止目でなくてもよい。また、非特定のゲーム結果は、賞が定められた図柄組み合わせであってもよい。
・上記実施形態において、特定のゲーム結果に相当する図柄組み合わせは1種類に限らず、複数種類であってもよい。例えば、上記実施形態において、ベル停止目と昇格再遊技停止目を特定のゲーム結果としてもよい。この場合、ベルこぼし停止目と通常再遊技停止目が非特定のゲーム結果に相当する。また、役抽選にて当選番号T05〜T12に当選した場合と役抽選にて当選番号T04に当選した場合が、役抽選の抽選結果が特定の抽選結果である場合に相当する。このように構成する場合、当選番号T04に当選した場合に昇格再遊技停止目を導出するためのストップボタンの操作態様に相当する第5押し順と第6押し順が、特定の操作態様に含まれる。なお、当選番号T05〜T07を備えない場合、特定のゲーム結果(ベル停止目、昇格リプレイ停止目)を導出させるための操作態様には、最初に特定の停止操作部を操作する操作態様(当選番号T04に当選)と、2つ以上の停止操作部を特定の操作順序で操作する操作態様(当選番号T08〜T12のうち何れかに当選)と、が含まれることがわかる。
・上記実施形態の主制御用電源断処理において主制御用CPU40aは、遊技進行メイン処理において実行中の処理を特定可能な情報(以下、制御履歴情報と示す)を主制御用RAM40cに記憶保持させるように構成してもよい。この場合、ゲーム中遮断情報を主制御用RAM40cに記憶しなくてもよい。なお、制御履歴情報が主制御用RAM40cに記憶保持されれば、当該制御履歴情報からステップS114〜S118のうち何れかの処理の実行中であったことを特定可能な場合、少なくとも1つのリールが回転しているときに電源供給が遮断されたことを主制御用CPU40aが特定することができる。
・上記実施形態において、払出し表示部37の発光色を変更するなどして、ストップボタンの操作順序(停止操作部の操作順序)に加え、変動ゲームにおいて停止されるように停止操作部を操作する図柄を報知するように構成してもよい。例えば、昇格再遊技停止目を導出させるためのストップボタンの操作態様を払出し表示部37で報知するにあたって、ストップボタンの操作順序に加えて、BAR停止位置を報知する場合は次のように構成してもよい。例えば、BAR図柄に対応する発光色を「白色」とし、払出し表示部37では、「白色」で「09」を指示情報として表示するように構成してもよい。また、払出し表示部37に表示される数字と発光色の関係は逆でもよく、指示番号09に対応する発光色を「白色」とし、BAR停止位置に対応する数字を「09」としてもよい。この場合、払出し表示部37では、「白色」で「09」を表示することで、ストップボタンの操作順序に加えて、BAR停止位置を報知する。このように構成する場合、払出し表示部37にて報知される停止操作部の操作態様は、複数ある停止操作部の操作順序及び変動ゲームにおいて停止されるように停止操作部を操作する図柄に関することに相当する。
また、払出し表示部37においてストップボタンの操作態様(停止操作部の操作態様)に関する情報を報知するにあたって、ストップボタンの操作順序を報知する必要はなく、例えば、変動ゲームにおいて停止されるように停止操作部を操作する図柄を報知するように構成してもよい。具体的に、例えば、払出し表示部37においてBAR停止位置を報知する場合、BAR停止位置に対応する数字を払出し表示部37に表示させたり、BAR停止位置に対応する発光色で払出し表示部37を発光させたりしてもよい。
以上のように、主制御部としての主基板40にて制御される表示部としての払出し表示部37においてストップボタンの操作態様を報知する場合、当該ストップボタンの操作態様は、複数あるストップボタンの操作順序及び変動ゲームにおいて停止されるようにストップボタンを操作する図柄のうち少なくとも一方に関する情報であればよい。これにより、複数あるストップボタン(停止操作部)の操作順序、及び、変動ゲームにおいて停止されるようにストップボタンを操作する図柄のうち少なくとも一方に関する情報が報知されることから、遊技者に理解し易い遊技性を提供できる。
・上記実施形態において、有利演出モードへの移行することに伴い、有利滞在回数として最初に設定する回数(初期回数)が、都度変化するように構成してもよい。例えば、複数種類の回数の中から初期回数が抽選で決定されるように構成してもよいし、状況(例えば、通常演出モードにおける変動ゲームの回数)に応じて複数種類の回数の中から初期回数が決定されるように構成してもよい。
・上記実施形態において、指示番号99が決定された場合には当該指示番号を特定可能な指示情報が報知されないように構成してもよい。
・上記実施形態において、主制御用CPU40aは、役抽選の抽選結果がはずれの場合、役抽選の抽選結果がはずれであることを特定可能な当選コマンドを生成し、送信バッファに格納するように構成してもよい。このように構成する場合、当選コマンドは、はずれを含む役抽選の抽選結果を特定可能なコマンド(情報)に相当する。
・上記実施形態において、ベルこぼし停止目に賞を定めてもよい。但し、ベルこぼし停止目に定める賞は、ベル停止目に定める賞の価値よりも低いことが好ましい。例えば、ベル停止目に「10枚」のメダルの払出しを賞として定める場合、ベルこぼし停止目には、「10枚未満の枚数(例えば、1枚)」のメダルの払出しを賞として定めることが好ましい。
・上記実施形態におけるベルこぼし停止目は、はずれの場合に有効ラインNL上に停止される図柄組み合わせと同一であってもよいし、はずれの場合に有効ラインNL上に停止される図柄組み合わせとは異なる図柄組み合わせであってもよい。
・上記実施形態では、主制御用CPU40aが指示情報表示処理を行うことによりストップボタン21a〜21cの操作態様に関する情報を報知させる方法と、副制御用CPU41aがナビ演出処理を行うことによりストップボタン21a〜21cの操作態様に関する情報を報知させる方法の両方を採用した。しかし、上記2つの方法を採用しなくても、上記2つの方法のうち何れか一方のみを採用してもよい。
・上記実施形態において、役抽選用乱数の値が、賞が定められた図柄組み合わせの入賞を許容する当選番号に振り分けられていない場合であっても、はずれに限らず、例えば、有利移行抽選の権利が与えられるなどの利益が生じ得るチャンス停止目(所謂、チャンス目)が導出され得るように構成することもできる。
・上記実施形態において、指示情報を表示する表示部は、払出し表示部37のような7セグメント表示器を用いた表示部に限定されず、表示する指示情報に応じて適宜変更できる。例えば、リール16a〜16cにそれぞれ対応する表示部や、複数の発光部を円形状や直線上に配置した表示部や、桜の花びらを模した複数の発光部を有する表示部であってもよい。
・上記実施形態において、指示情報を表示するための1又は複数の表示部を備え、該表示部において、複数の指示情報を表示してもよい。複数種類の指示情報としては、例えば、以下の指示情報の中から選択されたものを採用できる。指示情報は、特定の図柄組み合わせを入賞させるために推奨されている押し順、特定の図柄組み合わせを入賞させるために推奨されている押し位置、役抽選処理において当選した当選番号、押し順や押し位置を特定可能な指示番号、入賞が許容された役(図柄組み合わせ)や該図柄組み合わせを特定可能な当選番号(役番号)から選択できる。
・上記実施形態において、第1停止操作が行われた後に、第2停止操作及び第3停止操作の順序が抽選で決定されるように構成してもよい。この場合、第1停止操作が行われた後、前記抽選の抽選結果に応じて、払出し表示部37にて表示する指示情報及び演出表示装置にて実行されるナビ演出を差し替える(変更する)ように構成してもよい。
・上記実施形態において、表示部31〜37のうち、1つ又は複数の表示部は、指示情報を表示するための表示部として兼用されていてもよい。
・上記実施形態において、表示部31〜37は、情報パネル30に纏められている必要はなく、遊技者から視認できる位置に適宜配設されておればよい。例えば、指示情報を表示する払出し表示部37は、他の表示部31〜36に比して遊技者の視界に入り易い位置(例えば、表示窓12aの近傍や、表示窓12aと演出表示装置15の間の位置など)に配設してもよい。
・上記実施形態の演出コマンド送信処理において、主制御用CPU40aは、指示番号99を決定した場合、指示コマンドを出力してもよく、出力しなくてもよい。
・上記実施形態において、複数の発光部による発光部の点灯及び消灯の繰り返しによって指示情報を表示するように構成してもよい。例えば、横並びに配設された複数の発光部のうち、左から順に発光部が点灯する場合には左ストップボタン21aを操作することを報知する一方、右から順に発光部が点灯する場合には右ストップボタン21cを操作することを報知するように構成してもよい。
・上記実施形態において、主基板40から出力される第1指示コマンドは、主基板40の制御によって表示される指示情報によって識別可能とするストップボタンの操作態様を特定可能なコマンドであればよく、指示番号を特定可能なコマンドでなくてもよい。
・上記実施形態において主制御用CPU40aは、第1指示コマンド及び第2指示コマンドで特定可能な情報を併せて(纏めて)特定可能な兼用指示コマンドを生成してもよい。
・上記実施形態におけるスロットマシン10は、演出表示装置15とは別にナビ演出(停止操作部の操作態様に関する情報又は演出)を表示するための専用の表示部を備えていてもよい。
・上記実施形態において副制御用CPU41aは、ナビ演出を行わせない構成であってもよい。この場合、主制御用CPU40aによって払出し表示部37に指示情報を表示させることが報知演出の実行に相当する。
・上記実施形態におけるナビ演出は、主制御用CPU40aが表示させる指示情報の一部を遊技者が識別可能な演出であってもよい。例えば、ナビ演出では、第1停止操作するストップボタンのみが報知され、第2停止操作以降のストップボタンが報知されないように構成してもよい。
・上記実施形態における主制御用CPU40aは、当選した当選番号に基づいて、有利演出モードに制御できる残りの有利滞在回数の上乗せ処理(延長処理)を行ってもよい。また、主制御用CPU40aは、残りの有利滞在回数が0になる迄を1セットとした場合に、有利演出モードに制御できるセット数の上乗せ処理を行ってもよい。
・上記実施形態における主制御用CPU40aは、例えば、払出し枚数が同一である図柄組み合わせ(役)をグループ化し、該グループを特定可能な指示情報を所定の表示部に表示させてもよい。例えば、主制御用CPU40aは、当選番号T05〜T12の何れかに当選している場合、ベル役のグループを示す数字を表示するように、所定の表示部を制御するとよい。
・上記実施形態におけるスロットマシン10において、演出モードの数を変更してもよいし、演出モードの移行態様を変更してもよい。
・上記実施形態におけるナビ演出は、スピーカ14による音声演出や装飾ランプ13による発光演出を伴ってもよい。
・上記実施形態のスロットマシン10において、当選番号に定める図柄組み合わせ(役)は適宜変更できる。
・上記実施形態は、ボーナス役に相当する図柄組み合わせ(ボーナス停止目)が変動ゲームにて導出されたことを契機に、ボーナス遊技が生起(付与)されるスロットマシンに適用してもよい。
・上記実施形態を、遊技者に不利益を生じさせるペナルティを付与し得る遊技機に適用してもよい。なお、ペナルティの付与は、1回の変動ゲームを対象としてもよいし、複数回の変動ゲームを対象としてもよい。
・スロットマシン10は、メダルとは異なる遊技媒体を用いる遊技機であってもよい。例えば、遊技媒体として遊技球(パチンコ球)を用いる遊技機として具体化してもよい。
・上記実施形態において、最短遊技時間の経過後に払出し表示部37にて指示情報が表示されるように構成してもよい。これに伴い、最短遊技時間の経過後に演出表示装置15にてナビ演出が表示されるように構成してもよい。また、上記実施形態では、払出し表示部37にて指示情報を表示しつつ、演出表示装置15にてナビ演出を表示するように構成したが、演出表示装置15にてナビ演出を表示せず、払出し表示部37にて指示情報を表示するだけでもよい。このような場合であっても、セキュリティの向上を図ることはできるし、リーチ目再遊技停止目を導出するためのストップボタンの操作態様に関する情報を報知できる。
・上記実施形態における主基板40の機能は、複数の基板に分割して実現されていてもよい。また、主制御用CPU40aは、単一の基板上に実装された複数のCPUから構成されていてもよい。
・上記実施形態において、主基板40からの制御信号に基づき遊技媒体としてのメダルの払出しを制御する払出基板を設け、上記実施形態におけるメダルの払出しに関する制御を払出基板で行うように構成してもよい。このように構成する場合、主基板40及び払出基板を第1制御部としてもよい。また、このとき、払出基板が払出し表示部37を制御するように構成してもよい。
・上記実施形態における副基板41の機能は、複数の基板に分割して実現されていてもよい。例えば、演出表示装置15を専門に制御する表示基板、スピーカ14を専門に制御する音声基板及び装飾ランプ13を専門に制御するランプ基板を設けてもよく、これらの基板群を統括的に制御する統括基板をさらに設けてもよい。また、副制御用CPU41aは、単一の基板上に実装された複数のCPUから構成されていてもよい。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)前記報知演出は、前記特定の操作態様とは異なる操作態様で前記停止操作部が操作されたことを契機に、実行が中止される。
(ロ)前記報知演出は、前記特定の操作態様とは異なる操作態様で前記停止操作部が操作されても、継続して実行される。
(ハ)記憶手段の記憶情報のうち少なくとも一部の記憶情報を電源供給が遮断された後も記憶保持することが可能であって、役抽選の抽選結果が特定の抽選結果であるときに特定の操作態様で停止操作部を操作する場合には変動ゲームにて特定のゲーム結果が導出される遊技機において、前記停止操作部の操作態様を報知する報知演出の実行を制御する報知演出制御手段を備え、前記報知演出の実行は、前記報知演出にて報知している操作態様とは異なる操作態様で前記停止操作部が操作された場合に中止され、前記停止操作部の操作態様は、前記報知演出の実行が中止された後に電源供給が遮断された場合、電源供給が開始されたことに伴って報知されず、前記報知演出が実行されているときに電源供給が遮断された場合、電源供給が開始されたことに伴って報知されることを特徴とする遊技機。
(ニ)記憶手段の記憶情報のうち少なくとも一部の記憶情報を電源供給が遮断された後も記憶保持することが可能であって、役抽選の抽選結果が特定の抽選結果であるときに特定の操作態様で停止操作部を操作する場合には変動ゲームにて特定のゲーム結果が導出される遊技機において、前記停止操作部の操作態様を報知する報知演出の実行を制御する報知演出制御手段を備え、前記報知演出の実行は、当該報知演出にて報知している操作態様とは異なる操作態様で前記停止操作部が操作された後も継続され、前記停止操作部の操作態様は、前記報知演出にて報知されている操作態様とは異なる操作態様で前記停止操作部が操作された後も前記報知演出の実行が継続されているときに電源供給が遮断された場合、電源供給が開始されたことに伴って報知されず、前記報知演出にて報知されている操作態様とは異なる操作態様で前記停止操作部が操作されることなく前記報知演出が実行されているときに電源供給が遮断された場合、電源供給が開始されたことに伴って報知されることを特徴とする遊技機。
(ホ)記憶手段の記憶情報のうち少なくとも一部の記憶情報を電源供給が遮断された後も記憶保持することが可能であって、役抽選の抽選結果が特定の抽選結果であるときに特定の操作態様で停止操作部を操作する場合には変動ゲームにて特定のゲーム結果が導出される遊技機において、前記停止操作部の操作態様に関する情報を報知させる情報報知処理を実行可能な情報報知手段を備え、前記停止操作部の操作態様に関する情報は、前記情報報知処理が実行された後、前記情報報知処理にて報知された情報から特定可能な操作態様とは異なる操作態様で前記停止操作部が操作された後であって前記変動ゲームが終了するよりも前に電源供給が遮断された場合、電源供給が開始されたことに伴って報知されない一方、前記情報報知処理が実行された後、前記停止操作部が操作されるよりも前に電源供給が遮断された場合、電源供給が開始されたことに伴って報知されることを特徴とする遊技機。