JP2017093147A - 回転電機 - Google Patents

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Abstract

【課題】性能を劣化させることなく機械強度を確保できる回転電機を提供すること。
【解決手段】シャフト101を中心にして回転駆動する2つのロータ120、130と、シャフト101の軸方向においてロータ120、130が両面に対面しているステータ110と、を備える回転電機100であって、複数のステータコア15を径方向外側から保持する保持枠70と、この保持枠70の径方向外側から径方向内側にかけて貫通した複数の第1の保持孔70hと、ステータコア15の径方向外側から径方向内側にかけて貫通した複数の第2の保持孔15hに挿入される複数の保持棒79と、を有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、巻線界磁を利用するアキシャルギャップ型の回転電機に関する。
特許文献1には、アキシャルギャップ型の回転電機において、径方向に延伸し高熱伝導性部材により形成される複数のフィンをフレームに設け、このフレームに電機子コイルの巻かれたステータコアを外周側から挿入し、フィンを介在して環状のステータが形成されるものが開示されている。
特開2006−094664号公報
しかしながら、特許文献1に記載のものは、ステータの機械強度を確保するためにはフィンの周方向における厚みを大きくする必要があり、フィンの厚みを大きくすると電機子コイルの占積率が低下して銅損が増加するという問題があった。
また、特許文献1に記載のものは、ステータの機械強度を確保するためにフレームやフィンを金属等の剛性の高い材料によって形成する必要があるため、電機子コイルに通電されている電流が金属製のフレームやフィンに流れてしまうことを防止するために電機子コイルとフィンとの間に絶縁部材を介在させる必要があった。このような絶縁部材を介在させる場合、隣り合うフィンの間で電機子コイルを巻き回す領域が減ってしまうため、電機子コイルの占積率が低下して銅損が増加するという問題があった。
そこで、本発明は、性能を劣化させることなく機械強度を確保できる回転電機を提供することを目的としている。
上記課題を解決する回転電機の発明の一態様は、回転軸を中心にして回転駆動する2つのロータと、前記回転軸の軸方向において前記ロータが両面に対面しているステータと、を備える回転電機であって、前記ステータの前記回転軸の軸周りに配置される複数のステータコアと、前記複数のステータコアのそれぞれの外周面に巻き付けられる電機子コイルと、前記2つのロータのそれぞれの前記回転軸の軸周りに配置される誘導コイルおよび界磁コイルと、前記誘導コイルで発生する誘導電流を整流して前記界磁コイルに供給する整流素子と、前記複数のステータコアを径方向外側から保持する保持枠と、前記保持枠の径方向外側から径方向内側にかけて貫通した複数の第1の保持孔と、前記ステータコアの径方向外側から径方向内側にかけて貫通した複数の第2の保持孔に挿入される複数の保持棒と、を有することを特徴とする。
本発明の一態様によれば、性能を劣化させることなく機械強度を確保できる回転電機を提供することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る回転電機を示す図であり、その概略全体構成を示す軸心を中心に切断した縦断面斜視図である。 図2は、ステータの構造を示す分解斜視図である。 図3は、ステータのステータコアの保持構造を示す斜視図である。 図4は、ステータのステータコアの詳細な構造を示す斜視図である。 図5は、ステータコアと電機子コイルを示す斜視図である。 図6は、ロータコアと誘導コイルおよび界磁コイルを示す一部分解斜視図である。 図7は、誘導コイルと界磁コイルとをダイオードを介して接続する閉回路の回路構成図である。 図8は、図11に示す閉回路の実機での搭載形態を示す斜視図である。 図9は、誘導コイルと界磁コイルとをダイオードに接続する結線用基盤の構造を示す斜視図である。 図10は、ロータの構造を示す分解斜視図である。 図11は、ロータ内の樹脂モールドを示す分解斜視図である。 図12は、シャフトの構造を示す正面図である。 図13は、シャフトへのロータコアとヨークの取り付けを説明する斜視図である。 図14は、シャフトにステータとロータとを取り付けた状態を説明する一部拡大切断斜視図である。 図15は、電機子コイル、誘導コイルおよび界磁コイルのコア材への巻き付けを説明するモデル図である。 図16は、電機子コイル、誘導コイルおよび界磁コイルで発生して鎖交する磁束を説明する磁力線図である。 図17は、回転座標系における3次の空間高調波磁束の磁束密度および磁束ベクトルを示す磁束特性図である。 図18は、補極のないラジアルギャップ型の場合における電機子コイル、誘導コイルおよび界磁コイルで発生して鎖交する磁束を説明する磁力線図である。 図19は、補極のあるラジアルギャップ型の場合における電機子コイル、誘導コイルおよび界磁コイルで発生して鎖交する磁束を説明する磁力線図である。 図20は、電機子コイルを集中巻きまたは分布巻きとして、ギャップを介して鎖交させた場合に回転角に応じて変化する磁束密度を示すグラフである。 図21は、図20に示す磁束に重畳されている空間高調波磁束の次数毎の磁束密度を示すグラフである。 図22は、IPMSMと、補極なしのラジアルギャップ型と、補極ありのラジアルギャップ型と、比較するために、それぞれで得られるトルク波形を示すグラフである。 図23は、ステータに回転自在に支持される回転体のシャフトとロータの外観を示す斜視図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明する。図1〜図23は本発明の一実施形態に係る回転電機を説明する図である。
図1において、回転電機100は、ステータ110と2つのロータ120、130とを備えており、ステータ110およびロータ120、130は、概略円盤形状に形成されている。回転電機100は、後述するように、スリップリング等の接触式の手法で外部からロータ120、130にエネルギーを入力することなく、ロータ120、130を回転できるように構成されている。また、回転電機100は、ハイブリッド自動車や電気自動車に搭載するのに好適な性能を有している。
この回転電機100において、ステータ110の軸方向の両面側には、2つのロータ120、130がステータ110を挟み込むように配置されており、このロータ120、130は、ステータ110に対してギャップGを介して軸方向に対面している。
回転電機100は回転軸としてのシャフト101を備えており、このシャフト101は、ステータ110およびロータ120、130の軸心を貫通している。ステータ110は、シャフト101を回転自在に支持している。ロータ120、130は、シャフト101に一体回転可能に固定されている。このように、回転電機100は、ステータ110の軸方向の両面側に2つのロータ120、130を配置し、この2つのロータ120、130がステータ110に対してギャップGを介して軸方向に対面しており、アキシャルギャップのダブルロータ型モータとして構成されている。
図2、図3、図4において、ステータ110は複数のステータコア15を備えており、このステータコア15は、シャフト101の周りに等間隔で配置されている。本実施形態では、ステータ110は18個のステータコア15を備えている。ステータコア15は、シャフト101に直交する断面が略台形で、かつ、シャフト101の延伸方向に短尺な棒状に形成されている。ステータコア15は、高透磁率の磁性材料からなる。
ステータ110は、3相交流のU相、V相、W相にそれぞれ対応する電機子コイル11をステータコア15ごとに備えている。ステータ110は、18極(磁極数18)の電機子コイル11をシャフト101周りに等間隔で備えている。電機子コイル11は、ステータコア15の間の18箇所の隙間をステータスロット17として、このステータスロット17に配置されている。電機子コイル11は、6極ずつ隙間なく並列状態になり、シャフト101の延伸方向に直交する平面上で周回するように、ステータコア15に集中巻で巻回されている。
電機子コイル11は、3相のU相、V相、W相毎に並列接続されており、不図示の車載バッテリの直流電流をインバータにより変換した3相の交流電流が供給される。ステータ110の外周部には、U相、V相、W相の各相に対応する3本の図示しない入力線と、各相に対応する図示しない板状のバスバーが設けられている。
インバータで生成された3相の各相の交流電流は、各相のバスバーと入力線を通って各相の電機子コイル11に供給される。
ステータ110は、円盤形状の2つのカバー部材90を備えており、このカバー部材90は、ステータコア15とロータ120との間、およびステータコア15とロータ130との間に配置されている。
カバー部材90には、台形の複数の嵌合穴90aが周方向に設けられている。カバー部材90は、この嵌合穴90a内にステータコア15の軸方向の端部15aを嵌め込むことにより、この端部15aの端面15bをロータ120、130側に露出させる状態(所謂、オフセット状態)で、ステータコア15を位置決めしている。
カバー部材90は、樹脂材料から構成されている。本実施形態では、磁気回路の形成が妨げられることのないように、カバー部材90の樹脂材料として、非磁性体の樹脂材料であるPPS(Polyphenylenesulfide)樹脂を採用している。
このように、カバー部材90に形成した嵌合穴90aにステータコア15を嵌め込むことにより、ステータコア15を容易に位置決めでき、ステータコア15の組み付け性を向上できる。また、嵌合穴90aにステータコア15を嵌め込むことで、カバー部材90により電機子コイル11を軸方向に挟んで保持できるため、電機子コイル11の脱落を容易に防止することができる。また、カバー部材90を樹脂材料から構成したことで、渦電流損の発生によるモータ損失の増加を防止できる。
また、カバー部材90を樹脂材料から構成したことで、隣接するステータコア15の間に絶縁部材等を介在させる必要がなくなり、隣接するステータコア15の間を効率的に利用して電機子コイル11を配置できるため、電機子コイル11の占積率を十分に確保でき、性能が劣化するのを防止できる。
ステータ110は、カバー部材90の外周部が固定される円筒形状の保持枠70と、カバー部材90の内周部が固定される円筒形状のハブ部材75と、を備えている。
保持枠70は、軸方向の両端部の内周側に凹部70aを有しており、この凹部70aにはカバー部材90の外縁部が嵌め込まれている。カバー部材90の外縁部は、接着等により保持枠70の凹部70aに固定されている。保持枠70は、機械強度に優れる鉄等の金属から構成される。
ハブ部材75は、軸方向の両端部の外周側に凹部75aを有しており、この凹部75aにはカバー部材90の内縁部が嵌め込まれている。カバー部材90の内縁部は、接着等によりハブ部材75の凹部75aに固定されている。ハブ部材75は、機械強度に優れる鉄等の金属から構成される。
ハブ部材75の内周側にはシャフト101が貫通しており、ハブ部材75は、ベアリング108を介してシャフト101を回転自在に支持している。
凹部70a、75aの軸方向の寸法(深さ)は、カバー部材90の軸方向の寸法(厚さ)と等しく形成されている。これにより、保持枠70およびハブ部材75の凹部70a、75にカバー部材90の外縁部と内縁部がそれぞれ嵌め込まれたときに、保持枠70、カバー部材90およびハブ部材75の軸方向の端面の位置が等しくなるため、軸方向の寸法を短縮でき、保持枠70、カバー部材90およびハブ部材75がロータ120に干渉することを防止できる。
本実施形態では、保持枠70は、複数のステータコア15を径方向外側から保持している。具体的には、保持枠70には、複数の第1の保持孔70hが形成されており、この第1の保持孔70hは、径方向外側から径方向内側にかけて保持枠70を貫通している。第1の保持孔70hは、矩形の断面形状を有する。
この第1の保持孔70hは、周方向でステータコア15と同位置に形成されている。また、第1の保持孔70hの保持孔70hは、保持枠70の周方向の同位置で、軸方向の一方の端部近傍と他方の端部近傍にそれぞれ形成さており、保持枠70の凹部70aでは溝70bとして露出している。
ステータコア15には複数の第2の保持孔15hが形成されており、この第2の保持孔15hは、径方向外側から径方向内側にかけてステータコア15を貫通している。第2の保持孔15hは、矩形の断面形状に形成され、ステータコア15を直線状に貫通している。本実施形態では、1つのステータコア15に対して、軸方向の一端部と他端部の2箇所に第2の保持孔15hが形成されている。
また、ハブ部材75には、複数の第3の保持孔75hが形成されており、この第3の保持孔75hは、径方向外側から径方向内側にかけてハブ部材75を貫通している。第3の保持孔75hは、第1の保持孔70hおよび第2の保持孔15hと等しい寸方の矩形の断面形状を有する。
保持枠70の第1の保持孔70h、およびハブ部材75の第3の保持孔75hは、ステータコア15の2つの第2の保持孔15hと一直線上に並ぶ位置と角度に形成されている。
また、ステータ110は、棒状の保持棒79を備えており、この保持棒79は、保持枠70の径方向外側から内側に向かって、保持枠70の第1の保持孔70hと、ステータコア15の第2の保持孔15hと、ハブ部材75の第3の保持孔75hとに順次挿入されている。保持棒79は、第1の保持孔70h、第2の保持孔15hおよび第3の保持孔75hより僅かに大きい寸法の矩形の断面形状を有し、第1の保持孔70h、第2の保持孔15hおよび第3の保持孔75hにすきまばめで嵌入されている。保持棒79は、アルミ等の非磁性金属から構成されている。このため、保持棒79の磁気回路への影響を防止できる。
このように、第1の保持孔70h、第2の保持孔15hおよび第3の保持孔75hに保持棒79が挿入されることで、ハブ部材75の外周側に保持棒79を介して保持枠70を支持することができる。また、保持枠70の内周側に保持棒79を介してステータコア15を支持することができる。このため、保持枠70は、複数のステータコア15を径方向外側から保持することができ、ステータコア15への軸方向の荷重に対する強度を向上させることができる。また、保持棒79によってステータコア15を保持することにより、電機子コイル11の脱落を防止でき、エアギャップ長の管理を容易化できる。
また、ステータコア15に形成された複数の第2の保持孔15hと、このステータコア15の外周側の保持枠70に形成された複数の第1の保持孔70hに、複数の保持棒79を外周側からシャフト101側に向かって貫通させることで、ステータコア15を保持しているため、機械強度を確保できる。この結果、性能を劣化させることなく機械強度を確保できる。
ここで、カバー部材90の外周部のステータコア15側には、溝90bが形成されており、この溝90bは、嵌合穴90aの外周部に連通している。さらに、カバー部材90の内周部のステータコア15側には、溝90cが形成されており、この溝90cは、嵌合穴90aの内周部に連通している。これらの溝90b、90cには保持棒79が係合するようになっており、保持棒79が溝90b、90cに係合することで、保持棒79の撓みを防止することができる。
また、複数の保持棒79は、シャフト101を中心とした放射状となるように複数の第1の保持孔70hおよび複数の第2の保持孔15hに挿入されている。
このように第1の保持孔70hと第2の保持孔15hに対して、シャフト101を中心とした放射状となるように保持棒79が挿入されることにより、ステータコア15の第2の保持孔15hは、ステータコア15の外周部で広い間隔となり、ステータコア15の内周部で狭い間隔となるように、放射状に形成される。
このため、ステータコア15における第2の保持孔15hの位置に応じてステータ110におけるステータコア15の径方向の位置が決定され、ステータコア15が振動等によって径方向に移動することを、保持棒79によって防止することができる。
また、電機子コイル11はステータコア15の軸方向の中央部に巻回されているため、ステータコア15の軸方向の両方の端部15aは、電機子コイル11が巻回されていない部分となる。このステータコア15の軸方向の両方の端部15aに、第2の保持孔15hが形成されている。
このように電機子コイル11が巻付けられないステータコア15の両方の端部15aに第2の保持孔15hが形成されているため、電機子コイル11の占積率を十分に確保したまま、第2の保持孔15hをステータコア15に形成することができる。
図5において、電機子コイル11は、ステータコア15に対して帯状の平角線11Lを、所謂、α巻に巻き付けることにより形成されている。
ここで、α巻とは、平角線11Lの長さ方向における中心部を巻始め位置として、隣り合う2つの平面上で平角線11Lの一方の端部側と他方の端部側を逆方向に周回させる巻き方のことである。本実施形態の電機子コイル11は、ステータコア15の径方向の内方の端部(台形の上底に相当する端部)に、平角線11Lの長さ方向における中心部を密接させる状態にしつつ襷掛けにして巻き始めている。そして、電機子コイル11は、平角線11Lの長さ方向の中心付近に対する一方側が、ステータコア15の軸方向の一方の端部15a側の端面15bの平面方向に沿うように同一箇所を周回させて巻き付けられている。また、平角線11Lの長さ方向の中心付近に対する他方側は、ステータコア15の軸方向の他方の端部15a側の端面15bの平面方向に沿うように同一箇所を周回させて巻き付けられている。
すなわち、電機子コイル11は、回転軸の軸方向において2段となるように平角線11Lが巻き付けられており、平角線11Lの2段の端部は同じ側(ステータ110の外周側)に引き出されている。
これにより、ステータ110は、平角線11Lを巻線としてステータコア15にα巻して電機子コイル11が形成されることによって、後述するロータコア25に鎖交させる磁束に直交する巻線の断面積を小さくすることができ、その巻線内で発生する渦電流損を低減することができる。
また、ステータ110は、ステータコア15の端面15bと電機子コイル11の周回端面(軸方向における端面)とはオフセット状態にあることから、ステータコア15の端面15b付近から直接電機子コイル11に鎖交する高調波磁束を低減することができる。このため、巻線コイルに発生する渦電流損(高調波銅損)を軽減して発熱分布の発生を制限することができ、巻線における温度分布の発生に起因する抵抗値の均一性低下により銅損が発生するなどの悪循環を抑制することができる。
さらに、ステータ110では、ステータコア15にα巻する平角線11Lの長さ方向の中心付近に対する一方側の端部11Laと他方側の端部11Lbを周回面内で引き出すことができる。このため、電機子コイル11の平角線11Lの巻き付け量をできるだけ大きくすることができる。また、平角線11Lの端部11La、11Lbをステータコア15の端面15b側から引き出してカバー部材90を設置する場合と比較して、本実施形態の回転電機100では、カバー部材90の設置の邪魔になってしまうことを回避することができ、さらに、そのカバー部材90が振動などした場合でもカバー部材90と平角線11Lやステータコア15などの部材とが互いに接触して損傷してしまうことを抑制することができる。
ここで、電機子コイル11の接続端部11La、11Lbは、図2、図3、図5に示すように、ステータコア15に巻き付ける平角線11Lの周回面の外側に引き出されて、ステータ110の外周側に位置されるようにしている。このことから、板状のバスバーは、板状における平面が軸心と交差する方向と平行になるように設置しつつ外周側で上下2段になるようにして個々に接続するようになっており、軸方向および平面方向に厚くなることなくステータ110を構築することができる。
そして、ステータ110は、電機子コイル11をバスバーで接続し、ステータコア15をカバー部材90で軸方向から覆い、ステータコア15を保持棒79により保持枠70に保持させた後に、カバー部材90と保持枠70とで画成された内部空間に、例えば、放熱特性に優れるPPS樹脂を射出充填(注入)して固定するようになっている。
これにより、PPS樹脂をステータスロット17などの部材間の隙間に充填することができるため、射出充填用金型を準備することなく、PPS樹脂を、ステータコア15や電機子コイル11やバスバー間の隙間に侵入させて、固定した樹脂モールドMoRにすることができる。
このため、各部材が樹脂モールドMoRに保持されることにより、振動等により各部材が移動することが制限されて、特性を安定化させることにより電磁振動等を抑制することができる。また、振動や衝撃に対する堅牢性を確保することができる。また、樹脂モールドMoRとすることにより水分等の浸入を制限して耐久性も向上させることができる。
これにより、ステータコア15は、その端部15aの端面15bが、ロータ120、130の後述するロータコア25の端部25aの端面25bにギャップGを介して対面するようにステータ110に配置されている。ステータ110は、電機子コイル11に交流電力を通電されることにより磁束を発生させ、その磁束をステータコア15の端面15bからロータ120、130のロータコア25の端面25bに鎖交させることができる。
このため、回転電機100では、ステータコア15の両側に位置するロータコア25に鎖交させる磁束を後述のヨーク26で迂回させることにより閉じた磁気回路を形成することができ、その磁気回路を形成する磁束の磁路を最短にしようとするリラクタンストルク(主回転力)により、ステータ110を挟み込む2つのロータ120、130をそれぞれ回転駆動させることができる。
このことから、回転電機100は、共通のシャフト101に固定されているロータ120、130を同等の回転力で一体回転させる必要があり、そのロータ120、130はステータ110の両面側で対称となる構造に構築されている。
この結果、回転電機100は、通電入力する電気的エネルギーを、ステータ110の両面側で回転駆動するロータ120、130と軸心を一致させつつ一体回転するシャフト101から機械的エネルギーとして出力することができる。
このとき、回転電機100では、ステータコア15からロータコア25に鎖交させる磁束に空間高調波成分が重畳している。このため、ロータ120、130側でも、ステータ110側から鎖交される磁束の空間高調波成分の磁束密度の変化を利用して、内蔵するコイルに誘導電流を発生させ電磁力を得ることができる。
詳細には、ステータ110の電機子コイル11が生成する磁束は、通電する交流電力の基本周波数で変動する主磁束に空間高調波成分が重畳して、ロータ120、130のロータコア25に鎖交するようになっている。
このため、ロータ120、130は、主磁束の基本周波数と異なる周期で時間的に変化する空間高調波磁束がロータコア25に鎖交することになり、ロータコア25にコイルを設置することにより、別途、車載バッテリなどの外部電源等に接続して電力を入力することなく、効率よく誘導電流を発生させることができる。この結果、鉄損の原因となる空間高調波磁束を自己励磁するためのエネルギーとして回収することができる。
図6において、ロータ120、130は、円筒部23と、複数のロータコア25と、複数の誘導コイル21と、複数の界磁コイル22を備えている。円筒部23は、シャフト101の外周面に固定されている。複数のロータコア25は、円筒部23の周囲に周方向で均等に配置されている。誘導コイル21および界磁コイル22は、ロータコア25の隣接する側面間に形成される空間をロータスロット27として利用して、このロータスロット27に配置されている。
この誘導コイル21と界磁コイル22は、ロータコア25の長さ方向(軸方向)に2段の巻線として、電機子コイル11の平角線11Lよりも幅の狭い平角線21L、22Lをそれぞれα巻にして巻き付けられている。
すなわち、誘導コイル21と界磁コイル22は、回転軸の軸方向において2段となるように平角線21L、22Lがそれぞれ巻き付けられており、平角線21L、22Lそれぞれの2段の端部は同じ側(ロータ120、130の外周側)に引き出されている。
これにより、ロータ120、130において、ステータコア15から鎖交する磁束に対して直交する巻線の断面積を小さくすることができ、その巻線内で発生する渦電流損を低減することができる。また、α巻する平角線21L、22Lは、ロータコア25に幅広面を接触させているので、通電による発熱を効率よく伝熱して連続稼動させることができる。また、ロータコア25の端面25bと誘導コイル21の周回端面とがオフセット状態にあることから、誘導コイル21で発生する誘導電流が不安定になって界磁電流の脈動が大きくなることによるトルクリプルなどの特性劣化の発生を抑制することができる。
さらに、ロータ120、130において、平角線21L、22Lをα巻することにより誘導コイル21や界磁コイル22の巻き付け量を大きくすることができる。また、誘導コイル21や界磁コイル22から後述の第1、第2接続端部21p、21q、22p、22qを巻線から引き出す際に、ロータコア25周りでの部材の積み重ねや後述の保持盤41の取り付けに邪魔になってしまうことを回避することができる。これにより、保持盤41と平角線21L、22Lやロータコア25などの部材とが互いに接触して負荷を受けることにより損傷してしまうことを効果的に抑制することができる。
具体的に、ロータ120、130は、短尺な棒状で断面が概略台形となる複数のロータコア25をヨーク26の一面側に備えており、このロータコア25に誘導コイル21と界磁コイル22とが巻き付けられてシャフト101の軸周りに位置するように配置されている。
ロータコア25は、高透磁率の磁性材料で作製されており、シャフト101と平行方向に延伸されて、共通のコア材として上下2段になるように誘導コイル21と界磁コイル22とがそれぞれ隙間なく集中巻きされて並列されている。
すなわち、誘導コイル21と界磁コイル22は、ロータコア25間の12箇所のロータスロット27を利用してシャフト101と平行な中心線となる巻線コイルに形成することによりシャフト101周りに12極(スロット数12)が均等配置されている。要するに、誘導コイル21と界磁コイル22は、回転軸の軸方向と平行な方向を中心として巻線が巻かれており、その回転軸の周りにそれぞれ均等配置されている。
よって、回転電機100は、ステータ110のスロット数S(18)とロータ120の磁極数P(12)との構成比S/Pが3/2となるように形成されている。
また、ロータコア25は、ステータコア15の端面15bにギャップGを介して端面25bを対面させるように端部25aから離隔する側を円盤形状のヨーク26の一面側に一体形成されている。なお、ヨーク26は、中心部にシャフト101を貫通させて固定する円筒部23が一体になるように取り付けられている。
この構造により、ステータコア15の端面15b側からロータコア25の端面25bに鎖交する磁束は、その端面25bの背面側のヨーク26を迂回して別個のロータコア25を磁路とすることができ、そのロータコア25の端面25bに対面するステータコア15の端面15bに再度鎖交することにより閉じた磁気回路を形成することができる。
そして、誘導コイル21は、ロータコア25のヨーク26から離隔してステータコア15からの空間高調波磁束を効果的に鎖交させることのできる端部25a側に配置されており、界磁コイル22は、ロータコア25のヨーク26に近接する連接部25c側に配置されている。
これにより、回転電機100は、小さなギャップGを介してステータコア15の端面15bからロータコア25の端面25bに磁束を高密度に鎖交させることができ、その鎖交する磁束に含まれる空間高調波成分(基本波に対する磁束密度の変化)により誘導コイル21に誘導電流を発生させて界磁コイル22に供給することができる。
この界磁コイル22は、誘導コイル21から受け取った誘導電流を界磁電流として自己励磁することにより、磁束(電磁力)を発生することができ、その磁束をロータコア25の端面25bからステータコア15の端面15bに鎖交させることができる。
このため、回転電機100は、主回転力を発生する電機子コイル11の磁束とは別にマグネットトルク(補助回転力)を得ることができ、ロータ120、130の回転駆動を補助することができる。
このとき、回転電機100は、誘導コイル21で発生させる交流の誘導電流を直流の界磁電流にして界磁コイル22に供給することにより、ロータコア25を電磁石として機能させて電磁力を発生させることから、その交流の誘導電流を有効利用するために、図7に示す閉回路30内に誘導コイル21と界磁コイル22がそれぞれ組み込まれている。
これら誘導コイル21と界磁コイル22は、隣接位置のロータコア25とロータスロット27との2組を1セットとして、ダイオード(整流素子)29A、29Bと共に閉回路30を構成している。
図7において、閉回路30は、直列接続されている2つの界磁コイル22の両端部が、並列接続されている2つの誘導コイル21の両端部にそれぞれダイオード29A、29Bを介して接続されている。
具体的に、閉回路30は、逆向きの周回方向に集中巻きされて直列接続されている2つの界磁コイル22の一方側の第1接続端部22pと、同一の周回方向に集中巻きされて並列接続されている2つの誘導コイル21の2つの第1接続端部21pとが1つの接続点で接続されている。また、直列接続されている2つの界磁コイル22の他方側の第2接続端部22pはダイオード29A、29Bの双方のカソード側の接続ピン(接続端子)29cに接続され、また、並列接続されている2つの誘導コイル21の2つの第2接続端部21qはダイオード29A、29Bのそれぞれのアノード側の接続ピン29cに接続されている。すなわち、ダイオード29A、29Bは、それぞれのカソード側同士を接続した接続ピン29cを外部に露出させ、アノード側の接続ピン29cのそれぞれをそのまま外部に露出させるカソードコモン型にパッケージ化されている。
このダイオード29A、29Bは、それぞれ180度位相差になるように結線して、一方の誘導電流を反転させて半波整流出力を合算する中性点クランプ型の全波整流回路に形成されている。
これにより、回転電機100では、隣接する誘導コイル21と界磁コイル22の2組ずつとダイオード29A、29Bとの1セットで閉回路30を構成するが、閉回路30における誘導コイル21は、同一の周回方向に巻かれる集中巻きにされて並列されているとともに、界磁コイル22は、ロータ120、130の全周方向において、巻かれる周回方向が交互になるように巻き付けられている。
このため、回転電機100では、自励により得られた直流電力(界磁電流)の通電によりロータコア25の界磁コイル22で発生する電磁石の磁化方向は、周方向において交互にされており、ステータ110のステータコア15に対してN極とS極とが交互に対面するようになっている。
そして、回転電機100は、図7に示す閉回路30の6セットが、ロータ120、130の周方向に並置されている。すなわち、図8に示すように、ダイオード29A、29Bを収納するダイオードケース32が、ヨーク26のロータコア25の背面側でロータ120、130の周方向に並列するように配置されている。
この回転電機100では、ロータ120、130において誘導コイル21と界磁コイル22を巻き付けるロータコア25の突極数Pと、ステータ110において電機子コイル11を設置するステータスロット17のスロット数Sとの構成比(コンビネーション)がP/S=2/3となる構造を採用することにより、それぞれの閉回路30の誘導コイル21に鎖交する高調波磁束の波形を共通にしている。
このため、位相差なく誘導コイル21で発生させる誘導電流は、ダイオード29A、29Bで整流した同程度の界磁電流として界磁コイル22に供給することができ、発生する電磁力を損失なく有効利用して、ロータ120、130を効率よくかつ高品質に回転駆動させることができる。
このような回路構成により、本実施形態の回転電機100では、閉回路30毎の6セットにセグメント化させているため、ロータ120、130の誘導コイル21および界磁コイル22の全てを2つのダイオード29A、29Bで整流して電磁石として機能させる直列回路とする場合よりも、巻線抵抗が積算されて高抵抗値になってしまうことを回避することができる。
このことから、例えば、車両を低速走行させるためにロータ120、130を低速回転させるような場合では、誘導コイル21に鎖交する磁束量の変化が小さくなって発生する誘導電流も小さくなる。しかしながら、回転電機100では、その誘導コイル21や界磁コイル22の巻線抵抗での浪費を少なくして(制限抵抗値を小さくして)、界磁コイル22を無駄な電力浪費なく励磁させることができる。これにより、効率よく電磁力を発生させることができ、ステータ110の電機子コイル11により発生される回転力を有効に補助させることができる。
このとき、誘導コイル21で発生させる誘導電圧や界磁コイル22で発生する界磁電圧も分散させて低電圧に抑えることができ、巻線に通電することにより発生する銅損も低減することができる。よって、電圧値が高くなり過ぎるために所望のトルクを得ることができなくなってしまうことを回避することができる。
ところで、誘導コイル21や界磁コイル22の低抵抗化や低電圧化は、その誘導コイル21と界磁コイル22の個々をそれぞれ並列接続することでも達成することができる。しかしながら、両端部が並列接続されている誘導コイル21と界磁コイル22のそれぞれでは、磁束の発生(変化)を打ち消す方向の誘起電圧が発生するので、誘導コイル21や界磁コイル22の並列回路内に循環電流が発生してしまい磁束(磁力)の発生を妨げてしまう。このため、回転電機100の整流回路としては、ロータ120、130に閉回路30をそれぞれ6セット配置するのが好適である。
具体的に、閉回路30は、ダイオードケース32内のダイオード29A、29Bの接続ピン29cと誘導コイル21および界磁コイル22とが複数の結線材33を介して接続されている。また、ダイオードケース32と結線材33は、図9に示すように、ヨーク26のロータコア25の背面側に設置されている樹脂製(例えば、PPS樹脂)の結線基盤35のホルダ穴36や結線材用溝37を利用して位置決め保持でき、容易に結線作業を行えるようになっている。
ここで、結線基盤35は、軸方向外面35a側で周方向に均等間隔になるように、ダイオードケース32をセットするホルダ穴36が形成されており、そのダイオードケース32は、ホルダ穴36内に締付ボルト39により取り付けるようになっている。この結線基盤35は、ダイオードケース32から外部に突出するダイオード29A、29Bの接続ピン29cが、軸心を中心とする径方向に延伸して外周側に向かうように設置されるようにホルダ穴36が配列されている。このように、結線基盤35は、ダイオード29A、29Bの接続ピン29cを周方向に沿うように配列する場合よりもコンパクトに設置されるように形成されている。
また、結線基盤35は、誘導コイル21や界磁コイル22のα巻されている巻線(平角線21L、22L)から第1、第2接続端部21p、21q、22p、22qが引き出されて、それぞれが絶縁される所定の間隔を確保しつつ、結線基盤35の外周面35bに沿うように屈曲する形状に成形されて、外面35a側(背面側)に向かう方向に延長されている。
これに対して、結線基盤35には、結線材用溝37として、径方向溝37aと周方向溝37bとがそれぞれ複数形成されている。結線材用溝37の径方向溝37aは、誘導コイル21および界磁コイル22の第1、第2接続端部21p、21q、22p、22qとダイオードケース32(ダイオード29A、29B)外部の接続ピン29cの双方を収容可能に、幅広の窪み形状のまま外面35a側から外周面35b側まで径方向に向かって連続する形状に形成されている。結線材用溝37の周方向溝37bは、結線材33と同等程度の幅で径方向溝37aとの間を繋げるように、軸心からの離隔間隔の異なる3本が形成されている。
この結線材33は、図7、図8に示すように、結線材用溝37の径方向溝37a内に設置する複数本の径方向線材(第1の導体)33aと、結線材用溝37の周方向溝37b内に設置する複数本の周方向線材(第2の導体)33bと、が適宜溶接や半田付け等されることにより、誘導コイル21および界磁コイル22をダイオード29A、29Bに接続する結線経路R1〜R5を形成するようになっている。ここで、この結線材33は、結線材用溝37(37a、37b)の形状に合わせて成形しておくことにより容易に接続作業を行うことができ、また、帯状に形成することにより放熱特性も向上させることができる。
なお、詳細には、結線経路R1は、2つの界磁コイル22の一方側の第1接続端部22pと、2つの誘導コイル21の2つの第1接続端部21pとの間が導通接続されている。結線経路R2は、直列接続されている2つの界磁コイル22それぞれの第2接続端部22qの間が導通接続されている。結線経路R3、R4は、並列接続されている2つの誘導コイル21の2つの第2接続端部21qとダイオード29A、29Bのそれぞれのアノード側の接続ピン29cとの間がそれぞれ導通接続されている。結線経路R5は、直列接続されている2つの界磁コイル22の他方側の第1接続端部22pとダイオード29A、29Bの双方のカソード側の接続ピン29cとの間が導通接続されている。
そして、ロータ120、130は、図10に示すように、ステータ110との間に介在するように、言い換えると、カバー部材90(図2参照)に対面するように結線基盤35の反対側に保持盤41が取り付けられている。保持盤41は、開口する保持穴41a内にロータコア25の端部25a側を嵌め込んで端面25bを露出させる状態で保持するようになっている。
保持盤41は、結線基盤35の外周面35bの径方向溝37a内における隙間に入り込ませるフック42が保持穴41a間の外周側の複数個所に一体形成されている。詳細には、フック42は、誘導コイル21の第1接続端部21pに隣接する隙間に入り込ませて、結線基盤35の外面35a側に引っ掛けるようになっている。
この保持盤41は、フック42を結線基盤35の外面35a側に引っ掛けることにより誘導コイル21や界磁コイル22をロータコア25に巻き付けた状態に保持しつつ、カバー部材90の嵌合穴90aから露出するステータコア15の端面15bに、保持穴41aから露出する端面25bが近接対面する状態を維持するようになっている。なお、この保持盤41は、磁気回路の形成を妨げないように非磁性体材料で作製されており、例えば、フック42を容易に変形させて結線基盤35に取り付けることができるように樹脂材料(例えば、PPS樹脂)を成形して作製しても良い。
また、ロータ120、130は、結線基盤35の外面35a側から保持盤41までを有底で短尺な円筒形状に形成されているカバー45内に収容して保護するようになっており、カバー45は、非磁性金属板、例えば、真鍮板を成形することにより、稼動時における磁路の形成等に影響しないように作製されている。
このカバー45は、外周壁46の内周面側に、結線基盤35の外周面35bに設けられた径方向溝37aに嵌まり込ませる凸形状部46a(図11を参照)が形成されている。また、軸心の開口45c周りには、結線基盤35のホルダ穴36内にセットしたダイオードケース32を固定する締付ボルト39のネジ部を貫通させる貫通孔45dが形成されている。
これにより、カバー45は、外周壁46の凸形状部46aを結線基盤35の外周面35bの径方向溝37aに嵌まり込ませて周方向に位置決めして被せることができる。また、開口45c周りの貫通孔45dに、締付ボルト39を差し込んで結線基盤35のホルダ穴36内のダイオードケース32の一面側に密接する状態で取り付けることができる。これにより、カバー45は、ダイオード29A、29Bが整流動作する際に発生する熱を熱交換して外部に放出する放熱部材として機能することができる。また、結線基盤35から締付ボルト39を緩めて取り外すだけでダイオードケース32(ダイオード29A、29B)の交換作業を行うことができ、作業性を向上させることができる。
さらに、ロータ120、130は、隣接する保持穴41aの間において、複数個所に注入口41bが設けられている。そして、ロータ120、130は、カバー45を結線基盤35に取り付けた状態にして、カバー45の外周壁46および保持盤41の外周縁41cとの間に形成される隙間D1(図11を参照)と、ロータコア25の軸心側の円筒部23と保持盤41の内周縁41dとの間に形成される隙間D2(図11を参照)と、注入口41bとからPPS樹脂を射出(注入)できるようになっている。
このとき、ロータ120、130では、図11に示すように、結線基盤35の外面35a側までが埋まってしまわない程度にPPS樹脂の射出量が調整されており、カバー45と結線基盤35との間のロータスロット27内などにPPS樹脂を充填して固化させるようになっている。
これにより、ロータ120、130でも、ロータスロット27などの部材間の隙間にPPS樹脂を注入することができ、射出充填用金型を準備することなく、ロータコア25や誘導コイル21や界磁コイル22の間の隙間にPPS樹脂を侵入させて固定した樹脂モールドMoRにすることができる。このため、各部材が樹脂モールドMoRにより保持されることにより、遠心力や振動により移動することが制限されて、特性を安定化させることにより電磁振動等を抑制することができる。また、遠心力や振動、衝撃に対する堅牢性を確保することができる。また、樹脂モールドMoRとすることにより水分等の浸入を制限して耐久性も向上させることができる。
このとき、結線基盤35の外面35a側がPPS樹脂で埋まってしまうことがなく、カバー45を結線基盤35から外してダイオードケース32(ダイオード29A、29B)を交換する作業を不能にしてしまうことがない。
そして、回転電機100は、図1に示すように、ステータ110とロータ120、130とがモータケース150内に収容されている。この回転電機100は、モータケース150の軸方向両端側の端板152、153に設置するベアリング159によりシャフト101の両端側が回転自在に支持されている。そして、そのシャフト101をベアリング108により回転自在に支持するステータ110の外周縁側が、モータケース150の側板154に連結されて、その電機子コイル11に電力が供給されるようになっている。
この回転電機100は、ステータ110の電機子コイル11に電力供給してロータ120、130が回転駆動する際の回転トルクを、モータケース150の端板153の外部に露出(突出)するシャフト101の連結端部101a側に連結される負荷側に出力するようになっている。このシャフト101(ロータ120、130)の回転は、モータケース150の端板152から突出する回転端部101bにレゾルバなどの回転センサを取り付けて回転速度などを検出するようになっており、この回転端部101bは端板152の外部側に損傷防止用のガードケース156が設置されて保護されている。
シャフト101は、図12に示すように、ステータ110やロータ120、130を取り付ける設置箇所に径の異なる段差部102、103を形成してステータ110とロータ120、130を軸方向に位置決めして取り付けるようになっている。ステータ110は、段差部102を軸心側に位置させてシャフト101に取り付ける。ロータ120、130は、その段差部102の軸方向の両側の設置面101rを軸心側に位置させてシャフト101に取り付ける。
このロータ120、130は、ヨーク26の軸心側の円筒部23の内周面23aを嵌め込むシャフト101の設置面101rよりも大径に形成する段差部102の両端面102a、102b(ロータ位置決め部、第1、第2のロータ段差部)に、その円筒部23を突き当てた状態を基準にして締込リング105、106を両端側の不図示のネジ部に噛み合わせて接近方向に締め込むことにより軸方向に位置決めするようになっている。また、ロータ120、130は、回転方向には、図13に示すように、円筒部23の内周面23a側に形成されているキー溝24と、シャフト101の設置面101rの軸方向に連続するキー溝104と、にキー部材129を嵌め込んで位置決めするようになっている。
また、シャフト101は、図12に示すように、ロータ120、130を位置決めする段差部102の一端側に端面102bを共通にするように、より大径の段差部103が形成されており、その段差部103を基準にステータ110を位置決めして取り付けるようになっている。
このステータ110は、図1に示すように、カバー部材90の内周縁側に、ベアリング受け107と、このベアリング受け107に回転自在に支持されるベアリング108とを備えている。ステータ110は、ベアリング108の一端側端部が段差部103の共通の端面102bの反対側の端面103a(ステータ位置決め部、ステータ段差部)に突き当てた状態となることで、シャフト101に対して軸方向に位置決めされている。
さらに、ステータ110の保持枠70には複数のネジ穴70s(図2、図3参照)が周方向に設けられており、このネジ穴70sは、保持枠70を回転電機100の軸方向に貫通している。一方、モータケース150の側板154の内周面側にはフランジ部155が設けられており、このフランジ部155にはネジ止め穴155aが回転電機100の軸方向に貫通している。
ステータ110は、保持枠70のネジ穴70sと、フランジ部155のネジ止め穴155aと、に固定ボルト119を差し通して締結することで、モータケース150に位置決めおよび固定されている。このように、ステータ110がその外周側でモータケース150の側板154に固定されることにより、軸方向のたわみ振動を低減することができる。
このように、回転電機100は、モータケース150の端板152、153側とステータ110のカバー部材90側とに設置されているベアリング159、108に回転自在に支持されているシャフト101に、そのステータ110を挟み込むようにロータ120、130を固定して一体回転させる構造に構築されている。
この構造により、回転電機100は、図14に示すように、モータケース150側に固定するステータコア15の両端面15bとシャフト101側に固定するロータコア25の端面25bとをギャップGを介して近接対面させて、ロータ120、130を回転自在に支持することができる。また、この回転電機100では、ステータ110の電機子コイル11に車載バッテリから交流電流を通電して回転磁界を発生させることにより、ロータ120、130の誘導コイル21に高調波磁束を鎖交させて誘導電流を発生させることができ、その誘導電流を整流して界磁コイル22に界磁電流として供給することによって電磁石として機能させて回転トルクを得ることができる。
ここで、誘導コイル21および界磁コイル22は、ステータコア15の端面15bからロータコア25の端面25bに鎖交する3次の時間高調波磁束を有効利用するように、磁界解析を行って高調波磁路を確認した上で、効率よく誘導電流を発生させることができるように設置されている。具体的には、上述するように、ステータ110のスロット数Sとロータ120、130の磁極数Pとの構成比S/Pを3/2とすることにより、回転座標系における3f次の時間高調波磁束(f=1、2、3・・・)を効率よく利用可能な構造に形成されている。
詳細には、例えば、回転座標系における高次の時間高調波磁束では、ロータコア25の端面25bの表面付近でのみ振動する波形に過ぎないことから誘導コイル21に効率よく誘導電流を発生させることができない。これに対して、回転座標系における3次の時間高調波磁束を回収対象とすると、電機子コイル11に入力する基本周波数よりも周波数が高いために短周期で脈動して有効に誘導コイル21に誘導電流を発生させることができる。このため、基本周波数の磁束に重畳する空間高調波成分の損失エネルギーを効率よく回収して回転することができる。
加えて、上記と同様に磁束密度分布の磁界解析をすると分かるように、ロータティース突極数Pとステータスロット数Sの比に応じて、機械角360度内の周方向に磁束密度分布も分散化されるため、ステータ110に働く電磁力分布にも偏在が認められることになる。
このため、回転電機100では、ステータ110のスロット数Sとロータ120、130の磁極数Pとの構成比S/Pを3/2とする構造を採用することにより、機械角360度の全周に亘って均等な密度分布となる磁束を鎖交させることができ、ロータ120、130をステータ110に対面させつつ高品質に相対回転させることができる。
これにより、回転電機100では、空間高調波磁束を損失とすることなく有効利用して、損失エネルギーを効率よく回収することができ、電磁振動を大幅に低減して静寂性高く回転させることができる。
また、誘導コイル21や界磁コイル22は、集中巻構造を採用することにより、複数スロットに亘って周方向に巻線をする必要がなく、全体的に小型化することができる。また、誘導コイル21では、回転座標系における1次側での銅損損失を低減しつつ、低次である3次の時間高調波磁束の鎖交による誘導電流を効率よく発生させて、回収可能な損失エネルギーを増加させることができる。
さらに、誘導コイル21は、回転座標系における3次の時間高調波磁束を利用することにより、回転座標系における2次の時間高調波磁束を利用する場合よりも、効果的に誘導電流を発生させることができる。詳細には、誘導電流は2次よりも3次の時間高調波磁束を利用する方が磁束の時間変化を大きくして大電流にすることができ、効率よく回収することができる。
このように、回転電機100は、図15にモデル図として示すように、ステータ110の電機子コイル11を巻き付けるステータコア15の両端面15bにギャップGを介してロータ120、130のそれぞれのロータコア25の端面25bを対面させている。そして、それぞれのロータコア25の端部25a側に誘導コイル21を、また、それぞれのロータコア25のヨーク26(連接部25c)側に界磁コイル22を巻き付けている。
これによって、回転電機100は、図16に示すように、電機子コイル11に通電して発生させる磁束MFをステータコア15と両側のロータコア25との間を鎖交させてヨーク26を迂回させる磁気回路を形成することができ、ステータ110に対して2つのロータ120、130を相対回転させることができる。また、これに加えて、その磁束MFに重畳する空間高調波磁束HFもステータコア15から両側のロータコア25に鎖交させてそれぞれの端部25a側の誘導コイル21で効率よく回収させて誘導電流を発生させることができ、その誘導電流をダイオード29A、29Bで整流した界磁電流を界磁コイル22に供給することができる。このため、例えば、図17において、ステータコア15と両側の2つのロータコア25との間で鎖交させる3次の時間高調波磁束HFの磁束密度を磁束ベクトルVで示すように、回転電機100は、ステータコア15と両側の2つのロータコア25との間で空間高調波磁束HFを高磁束密度に鎖交させて大きなマグネットトルクでシャフト101を回転させることができる。
これに対して、例えば、径方向にステータとロータとをギャップを介して対面させるラジアルギャップ型の回転電機において、ステータを間に挟むように直径の異なるインナロータとアウタロータとを配置する構造の場合、ラジアル方向にステータと対面させる面積がインナロータとアウタロータとで大きく異なるため、回転トルクに大きな差異が生じてしまう。
このことから、ラジアルギャップ型の回転電機は、構造上、アキシャルギャップ型よりも空間高調波磁束の鎖交する面積を大きく確保することができず、電機子コイル11を集中巻きにして空間高調波磁束の発生量を多くしても効果的に鎖交させにくい特性がある。反対に、アキシャルギャップ型の回転電機100は、構造上、ラジアルギャップ型よりも漏れ磁束が多いが、その漏れを有効に回収可能な構造であるので、空間高調波磁束を効果的に鎖交させることができる。
例えば、1つのロータを用いるラジアルギャップ型の回転電機の場合には、図18に示すように、電機子コイル931を巻き付けるステータコア935の片側の端面935bに、ギャップGを介して1つのロータコア945の端面945bを対面させる構造になる。このような構造では、電機子コイル931に通電して発生させる磁束MFに重畳する空間高調波磁束HFを、アキシャルギャップ型よりも効率よく回収することができず、大きなマグネットトルクを発生させにくい。また、ヨーク946側での鉄損がアキシャルギャップダブルロータ型の回転電機100よりも増加してしまう。
また、図19に示すように、ラジアルギャップ型の回転電機でも、より多くの空間高調波磁束HFを回収するために、ロータコア945間のロータスロット947内に回収用の補極コア948を配置して誘導コイル949を巻き付けることも考えられる。しかしながら、このような構造でも、ステータコア935の片側に漏れる空間高調波磁束HFを回収できるだけであることから、得られるマグネットトルクは回転電機100よりも小さい。また、このような構造では、ロータコア945間に磁束を鎖交させる補極コア948を配置することから、ロータ側の突極比が小さくなってしまう。
さらに、回転電機100は、ステータ110やロータ120、130に、巻線コイルを集中巻きにした電機子コイル11、誘導コイル21および界磁コイル22をそれぞれ配置するが、集中巻きに代えて、分布巻きにすることもできる。しかしながら、ステータコア15の端面15bとロータコア25の端面25bとの間で鎖交する磁束密度は、電機子コイル11、誘導コイル21および界磁コイル22を集中巻きまたは分布巻きした場合で比較すると、図20に示すような磁束密度波形となる。この磁束密度波形を電磁界解析すると、図21に示すように、集中巻きの場合には静止座標系における2次の空間高調波磁束(回転座標系における3次の時間高調波磁束)を、分布巻きの場合よりも多く含んでいることが分かる。この結果、回転電機100では、集中巻きを採用することにより、分布巻きの場合よりもロータコア25の端面25bの深くに入り込む空間高調波磁束を多く誘導コイル21に鎖交させ、誘導電流を界磁電流として界磁コイル22に供給することができる。
このことから、図22にトルク波形で示すように、アキシャルギャップダブルロータ型の回転電機100は、ステータ110の電機子コイル11への交流電流の供給を開始すると、図中に実線で示すように高トルクでシャフト101を回転させることができる。これに対して、図22中に一点鎖線で示す図18のようなラジアルギャップ型で補極なしの構造や、図22中に二点鎖線で示す図19のようなラジアルギャップ型で補極ありの構造では、アキシャルギャップダブルロータ型の回転電機100のように大きなトルクを得ることができていない。また、図22中に点線で示すように、高トルクを得ることを目的として、永久磁石をロータ内に埋め込んでマグネットトルクを利用するIPMSM(Interior Permanent Magnet Synchronous Motor)の構造でも、アキシャルギャップダブルロータ型の回転電機100のように大きなトルクでシャフト101を回転駆動させることができていないことが分かる。
ところで、この回転電機100は、図23に示すように、カバー45の外面45a側の複数個所に冷却フィン61が形成されている。この冷却フィン61は、回転方向に向かう側を傾斜面61aとすることにより回転負荷となることを回避しつつモータケース150内の空気を対流させるようになっている。
これにより、回転電機100は、ロータ120、130の結線基盤35を内部に収容するカバー45本体が、ダイオード29A、29Bの整流動作時に伝達される発熱を、冷却フィン61を含むカバー45の表面を外気等に効率よく接触されて熱交換させることができる。これにより、効果的に放熱させることができ、温度上昇で回転効率が低下してしまうことを抑制することができる。なお、この回転電機100は、シャフト101の軸心を貫通する冷媒用流路109も備えている。
次に作用効果について説明する。以上説明したように、本実施形態の回転電機100は、複数のステータコア15を径方向外側から保持する保持枠70と、この保持枠70の径方向外側から径方向内側にかけて貫通した複数の第1の保持孔70hと、ステータコア15の径方向外側から径方向内側にかけて貫通した複数の第2の保持孔15hに挿入される複数の保持棒79と、を有する。
本実施形態によれば、隣接するステータコア15の間にフィンや絶縁部材等を介在させておらず、隣接するステータコア15の間を効率的に利用できるため、電機子コイル11の占積率を十分に確保でき、性能が劣化するのを防止できる。
また、本実施形態によれば、ステータコア15と、このステータコア15を外周側から保持する保持枠70に形成された複数の第1の保持孔70hに、複数の保持棒79を外周側からシャフト101側に向かって貫通させることで、ステータコア15を保持しているため、機械強度を確保できる。この結果、性能を劣化させることなく機械強度を確保できる。
また、本実施形態の回転電機100において、複数の保持棒79は、シャフト101を中心とした放射状となるように複数の第1の保持孔70hおよび複数の第2の保持孔15hに挿入される。
本実施形態によれば、第1の保持孔70hと第2の保持孔15hに対して、シャフト101を中心とした放射状となるように保持棒79が挿入されることにより、ステータコア15の第2の保持孔15hは、ステータコア15の外周部で間隔が広く内周部で間隔が狭くなるように、放射状に形成される。
このため、ステータコア15における第2の保持孔15hの位置に応じてステータ110におけるステータコア15の径方向の位置が決定されるので、振動等によってステータコア15が径方向に移動することを保持棒79によって防止することができる。
また、本実施形態の回転電機100において、第1の保持孔70hは、電機子コイル11が巻付けられないステータコア15の両端部15aに形成される。
本実施形態によれば、磁気回路への影響が小さいステータコア15の両端部15aに第1の保持孔70hが形成されるため、電機子コイル11の占積率を十分に確保したまま、第1の保持孔70hをステータコア15に形成することができる。
また、本実施形態の回転電機100において、ステータ110は、ステータコア15の両端部15aを嵌め込む嵌合穴90aが形成されたカバー部材90を有する。
本実施形態によれば、カバー部材90の嵌合穴90aにステータコア15の両端部15aが嵌め込まれることにより、カバー部材90によってもステータコア15を保持できる。
ここで、本実施形態の他の態様としては、ステータ110をロータ120、130で挟む形態のシングルステータ&ダブルロータに限らず、ロータをステータで挟み込む形態のダブルステータ&シングルロータのアキシャルギャップモータに構築しても同様の作用効果を得ることができる。
また、巻線コイルとしては、巻線に銅線を採用する場合に限らず、例えば、アルミ導体や、高周波電流用撚り線のリッツ線を採用してもよい。
また、回転電機100は、ロータ120、130に永久磁石を追加して配置するハイブリッドタイプに構築してもよく、マグネットトルクをハイブリッド界磁型で得られるようにしてもよい。
さらに、整流素子としては、ダイオード29A、29Bだけでなく、他のスイッチング素子などの半導体素子を採用してもよく、ダイオードケース32内に収納するタイプに限らず、ロータ120、130の内部に実装するようにしてもよい。
この回転電機100は、車載用に限定されるものではなく、例えば、風力発電や、工作機械などの駆動源として好適に採用することができる。
本発明の実施形態を開示したが、当業者によっては本発明の範囲を逸脱することなく変更が加えられうることは明白である。すべてのこのような修正及び等価物が次の請求項に含まれることが意図されている。
11 電機子コイル
15 ステータコア
15a 両端部
15h 第2の保持孔
21 誘導コイル
22 界磁コイル
29A、29B ダイオード(整流素子)
70 保持枠
70h 第1の保持孔
79 保持棒
90 カバー部材
90a 嵌合穴
100 回転電機
101 シャフト(回転軸)
110 ステータ
120 ロータ

Claims (4)

  1. 回転軸を中心にして回転駆動する2つのロータと、前記回転軸の軸方向において前記ロータが両面に対面しているステータと、を備える回転電機であって、
    前記ステータの前記回転軸の軸周りに配置される複数のステータコアと、
    前記複数のステータコアのそれぞれの外周面に巻き付けられる電機子コイルと、
    前記2つのロータのそれぞれの前記回転軸の軸周りに配置される誘導コイルおよび界磁コイルと、
    前記誘導コイルで発生する誘導電流を整流して前記界磁コイルに供給する整流素子と、
    前記複数のステータコアを径方向外側から保持する保持枠と、
    前記保持枠の径方向外側から径方向内側にかけて貫通した複数の第1の保持孔と、前記ステータコアの径方向外側から径方向内側にかけて貫通した複数の第2の保持孔に挿入される複数の保持棒と、を有することを特徴とする回転電機。
  2. 前記複数の保持棒は、前記回転軸を中心とした放射状となるように前記複数の第1の保持孔および前記複数の第2の保持孔に挿入されることを特徴とする請求項1に記載の回転電機。
  3. 前記第2の保持孔は、前記電機子コイルが巻付けられない前記ステータコアの両端部に形成されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の回転電機。
  4. 前記ステータは、前記ステータコアの両端部を嵌め込む嵌合穴が形成されたカバー部材を有することを特徴とする請求項1から請求項3の何れか1項に記載の回転電機。
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