JP2017092717A - 撮像素子および撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】撮像素子が曲げ変形されても暗電流量が変化しない撮像素子を提供する。
【解決手段】撮像素子は、撮像チップ401と、台座404と、吸引部408とを備える。撮像チップは、撮像画素領域402と、撮像画素領域の外縁に複数の基準画素が配置された基準画素領域402aとを有する。基準画素領域は、吸引部の吸引力で撮像チップを曲げ変形させる場合に、少なくとも一部に曲げ変形しない領域を有する。
【選択図】図4

Description

本発明は、撮像素子の撮像面の曲率を可変制御する技術に関する。
近年、コンパクトデジタルカメラにも1型以上の大型のイメージセンサが搭載されるようになっている。これにより、従来は一眼レフカメラでしかできなかった超高感度での撮影や、被写体深度が浅くボケ味が生きる撮影などがコンパクトデジタルカメラでもできるようになる。
このようにコンパクトデジタルカメラに大型イメージセンサを搭載する場合、レンズも大型化する傾向にあるため、レンズを小型化することが必要となる。しかしながら、同等の性能を維持しつつレンズを小型化しようとした場合、被写体からレンズへ入射する光線の入射角度が大きくなってしまうという課題がある。
このような課題を解決する手段として、特許文献1では、レンズ収差を補正するために、撮像面を湾曲させた構造の撮像素子が提案されている。
特許第4604307号公報
しかしながら、上記特許文献1のように、撮像素子の撮像面を湾曲させてその曲率を可変制御する場合、撮像素子は平面基板上に回路素子が配置された構造のため、撮像素子基板に歪応力が発生し、発生する応力は撮像面の曲率に応じて変化する。そして、応力が変化すると撮像素子の暗電流特性が変化し、設計上の特性が得られなくなる場合がある。
図9は、撮像素子に生じる歪応力(ストレス)と撮像素子の暗電流特性の関係を例示している。図9では応力が増大するほど撮像素子の暗電流量が減少するような特性が示されている。
従来、デジタルカメラなどの撮像装置において、黒引き処理(ダーク補正)や画素欠陥補正などのノイズリダクション処理を行う場合は、撮像素子の遮光領域から検出された暗電流量を用いることが一般的である。
また、撮像素子の暗電流量は、温度やシャッター速度(電荷蓄積時間)に比例して増加するため、暗電流量に応じて適切なノイズリダクション機能が選択可能に設計されたデジタルカメラも存在する。
ところが、撮像面が湾曲した撮像素子を備えるデジタルカメラでは、撮像素子の歪みによる応力と暗電流量との関係から曲率もノイズリダクション処理を選択する際の1つのパラメータとなるため、ノイズリダクション機能の設計や制御がより複雑になってくる。
本発明では、上記課題に鑑みてなされ、その目的は、撮像素子が曲げ変形されても暗電流量が変化しないような撮像素子を実現することである。
また、本発明は、暗電流が撮像素子の曲げ変形に影響されないようにして、ノイズリダクション機能の設計や制御の複雑化を抑える撮像装置を実現することである。
上記課題を解決し、目的を達成するために、本発明の撮像素子は、複数の画素が2次元状に配列された撮像面を有する撮像素子であって、前記撮像面は複数の基準画素が配列された基準画素領域を含み、前記撮像面を曲げ変形させる場合に、前記基準画素領域の少なくとも一部に曲げ変形しない領域を有する。
また、本発明の撮像装置は、上記撮像素子と、ズーミング時に前記撮像素子の撮像面の曲率を可変制御する制御手段と、を有する。
本発明によれば、撮像素子が曲げ変形されても暗電流量が変化しないような撮像素子を実現することができる。
また、本発明によれば、暗電流が撮像素子の曲げ変形に影響されないので、ノイズリダクション機能の設計や制御の複雑化を抑えることができる。
本実施形態の撮像装置の構成を示すブロック図。 本実施形態の撮像素子の電気的な構成を示す回路図。 本実施形態の撮像素子のカラーフィルタアレイの一部を示す図。 撮像素子と曲率制御部の構成を説明する図。 本実施形態の曲率制御処理に用いられる曲率制御テーブルを示す図。 本実施形態のノイズリダクション処理の選択テーブルを示す図。 本実施形態による撮像素子の撮像面の曲率制御処理を示すフローチャート。 本実施形態の曲率制御処理の説明図。 撮像素子の曲げ変形により生じる応力と暗電流特性の関係を示す図。
以下に、添付図面を参照して本発明を実施するための形態について詳細に説明する。尚、以下に説明する実施の形態は、本発明を実現するための一例であり、本発明が適用される装置の構成や各種条件によって適宜修正又は変更されるべきものであり、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではない。また、後述する各実施形態の一部を適宜組み合わせて構成しても良い。
以下、本発明を、コンパクトデジタルカメラなどの撮像装置に適用した実施形態について説明する。なお、本発明は、曲げ変形可能な撮像素子や撮像素子の撮像面の曲率を可変に制御できる機能を有する他の装置にも適用可能である。
<装置構成>図1を参照して、本発明に係る実施形態の撮像装置の構成および機能の概略について説明する。
図1において、本実施形態の撮像装置100には、例えば1型以上の大型の撮像素子が搭載されている。レンズ101は、フォーカスレンズやズームレンズを含む。レンズ制御部102は、主制御部111による制御信号に基づいてレンズ101の駆動制御を行う。例えば、ズーミング時は、レンズ制御部102は、ユーザのズーム操作に応じてレンズ101をテレ端とワイド端の間において所定のズーム倍率に対応する位置に移動させるズーム制御を行う。
シャッター103は、撮像素子106の撮像面に結像される被写体像光の照射時間を調節するために機械的に駆動されるメカニカルシャッターである。絞り104は、撮像素子106の撮像面に結像される被写体像の光量を調節するものであり、機械的に駆動されることで開口径が可変な絞り羽根を含む。シャッター・絞り制御部105は、主制御部111による制御信号に基づいてシャッター103や絞り104の駆動制御を行う。
撮像素子106は、レンズ101や絞り104、シャッター103を含む光学系を介して結像された被写体像を電気信号に変換するCCDやCMOSなどで構成される。なお、撮像素子106の詳細な構成については、図2および図3を用いて後述する。
曲率制御部118は、図4で後述するように撮像素子106に設けられ、主制御部111による制御信号に基づいて撮像素子106の撮像面の曲率の可変制御を行う。タイミングジェネレータ(TG)109は、主制御部111による制御信号に基づいて撮像素子106を駆動するためのタイミング信号を発生し、撮像素子106、CDS・A/D変換部107および信号処理部108に出力する。
CDS・A/D変換部107は、撮像素子106から出力されるアナログ信号について、相関2重サンプリング、ゲイン調整、アナログ信号からデジタル信号への変換が行われ、R、G、Bの信号として、信号処理部108に出力される。なお、ここでは、撮像素子106とCDS・A/D変換部107を別個の構成として説明したが、CDS・A/D変換部107が撮像素子106に内蔵されることにより一体化されて構成しても構わない。また、撮像チップと画像処理チップが積層された撮像素子106を用いてもよい。
信号処理部108は、CDS・A/D変換部107から出力されたデジタル信号に対してノイズを平均化するローパスフィルタ処理やシェーディング処理などの信号処理、ガンマ処理やホワイトバランス処理などの現像処理や色調整処理、黒引き処理(ダーク補正)や画素欠陥補正などのノイズリダクション処理を施し、圧縮処理を行って画像データを生成する。また、信号処理部108は、画像データを画像メモリ110や記録媒体114へ出力したり、画像メモリ110や記録媒体114から読み出した画像データに所定の信号処理を施す。さらに、信号処理部108は、撮像素子106の出力信号から合焦位置等の測距データや露光量等の測光データを検出し、主制御部111に出力する機能も有する。
画像メモリ110は、信号処理部108から出力される画像データを一時的に記憶する。表示部113は、例えばLCDや有機ELが用いられ、画像の表示や操作補助のための表示、カメラの状態表示を行う他、撮影時には撮影画面と測距領域を表示する。外部接続部115は、パーソナルコンピュータ(PC)などの外部機器との間で通信を行いデータのやり取りを行うためのインターフェースである。
記録媒体接続部112は、記録媒体114に対する画像データの読み出しや書き込みを行うためのインターフェースである。記録媒体114には、信号処理部108から出力される画像データ(静止画、動画)が記録される。記録媒体114は、撮像装置100に装着されるメモリカードやハードディスクドライブなどであっても良いし、撮像装置100に内蔵されたフラッシュメモリやハードディスクドライブであってもよい。なお、後述するメモリ部116と記録媒体114とを同一の構成としてもよい。
メモリ部116は、主制御部111のCPUの動作用の定数、プログラム、設定情報等が記録される。ここでいう、プログラムとは、本実施形態にて後述する撮像素子の撮像面の曲率の可変制御シーケンスを実行するためのプログラムのことである。
主制御部111は、CPU、メインメモリ(RAM)、入出力回路、タイマー回路などを有し、CPUがメモリ部116に格納されたプログラムをRAMの作業エリアに展開し、実行することにより、装置全体の動作を制御する。なお、メインメモリと画像メモリ110とを同一の構成としもよい。
操作部117は、撮像装置100への各種指示を入力するためのユーザ操作を受け付ける操作手段であり、ボタンやスイッチなどの物理的な操作部材や、タッチパネルを通じた入力手段など様々な形態が利用可能である。操作部117は、例えば、画像の撮影時や再生時の各種設定を行うメニュースイッチ、レンズ101のズーム動作を指示するズームレバー、撮影モードや再生モードなどの動作モードの切替スイッチ、シャッタースイッチ、電源スイッチなどを含む。主制御部111は、ユーザが操作部117を介して入力した指示や設定に基づいて撮像装置100を制御すると共に、表示部113に設定情報や動作状態、画像などを表示する。
<撮像素子>次に、図2および図3を参照して、本実施形態の撮像素子106の詳細な構成について説明する。
図2は、本実施形態の撮像素子106の電気的な構成を示す回路図である。なお、図2では説明の簡略化のために、単位画素201を4行×4列のみ示しているが、実際には多数の単位画素201が2次元状に配置されている。
図2において、単位画素201は、フォトダイオード(PD)202、転送スイッチ203、フローティングディフュージョン部(FD)204、ソースフォロアとして機能する増幅MOSアンプ205、選択スイッチ206、リセットスイッチ207を備える。PD202において光が電荷に変換され、PD202で発生した電荷は転送信号φTXを転送スイッチ203に印加することによりPD202からFD204に転送され、FD204に一時的に蓄積される。FD204、増幅MOSアンプ205、及び増幅MOSアンプ205の負荷となる定電流源209によりフローティングディフュージョンアンプが構成される。そして、選択信号φSELを印加することにより選択スイッチ206がオンになり、選択された画素のFD204に蓄積された信号電荷が電圧に変換され、信号出力線208を介して読み出し回路213に出力される。さらに、水平走査回路214により選択信号線210によって選択信号を出力することで読み出し回路213から出力する信号が選択され、選択された画素信号が出力アンプ211を介して撮像素子106の外部に出力される。FD204に蓄積された電荷の除去は、リセット信号φRESをリセットスイッチ207に印加することにより行われる。また、垂直走査回路212は、転送スイッチ203、選択スイッチ206、リセットスイッチ207を選択的にオンオフする駆動を行う。
図3(a)は、図2に示す単位画素201が配置された撮像素子106の撮像面を簡略化して示す図である。図3(a)に示すように、撮像素子106は長辺と短辺を有する矩形状の撮像面を有している。撮像素子106の撮像面は、画素201のうちの基準画素が配置された基準画素領域301と、原色カラーフィルタで覆われた撮像画素が配置された撮像画素領域302から構成されている。ここで、撮像面における長辺方向の基準画素領域301の長さをW1、撮像画素領域のみの長さをW2とする。本実施形態の撮像素子は、撮像面の長辺側が湾曲される。
図3(b)は、図2に示す撮像素子106の撮像画素領域302の各画素に設けられるカラーフィルタアレイの一部を例示している。図3(b)において、第1の色フィルタを赤(R)、第2の色フィルタを緑(G)、第3の色フィルタを緑(G)、第4の色フィルタを青(B)とした場合を示している。この色フィルタアレイの配列は、原色の色フィルタ配列の中でも、特にベイヤ配列と呼ばれるもので、高い解像度と優れた色再現性を備えた色フィルタ配列である。
<曲率制御部>次に、図4を参照して、本実施形態の撮像素子106と曲率制御部118の構成および機能について説明する。図4は、撮像素子106と曲率制御部118を含む図3(a)のA−A’断面図である。
図4において、撮像素子106は、湾曲部403を有する撮像チップ401と、平坦な形状部(平坦部)405および開口部406を有する台座404、底板407、吸引部408を備える。撮像チップ401は、台座404の平坦部405に支持され、底板407は、台座404の図中下側の開口部を閉塞するように設けられ、吸引部408は、底板407における開口部406に対応する位置に設けられている。
撮像チップ401は、図中上側の中央部分に複数の撮像用の単位画素201が2次元状に配列された撮像画素領域402、また撮像画素領域402における外縁部分に複数の基準画素が配置された基準画素領域402a(斜線部分)、さらに基準画素領域402aの周辺部分に図2の各回路部209〜215を有する。なお、基準画素領域402aは遮光されていてもかまわない。
撮像チップ401の中央部分は、撮像面の長辺側が開口部406側に凸となるように2次元の円弧状に湾曲されて湾曲部403を形成し、湾曲部403の周縁の平坦部を、接着層を介して平坦部405に固定することで台座404に支持される。
このように構成することで、撮像チップ401の湾曲部403に撮像画素領域402の中央部分が配置され、撮像画素領域402の外縁部分の基準画素領域402aは平坦部405に固定される。図3に示す撮像画素領域302(長辺側の長さW2)は湾曲部403の領域の範囲内に位置し、基準画素領域301(長辺側の長さW1−長さW2)は平坦部405に固定される領域の範囲内に位置する。
底板407には、曲率制御部118の吸引部408が取り付けられている。吸引部408は、底板407により気密状態とされた開口部406の内部のガスを吸引し、開口部406の内部の気圧(負圧)を制御することにより湾曲部403の曲率εが可変に構成されている。吸引部408の吸引量は曲率制御部118によって制御され、この吸引量によって湾曲部403の曲率ε(撮像素子106の撮像面の曲率ε)が決定される。
図4(a)は、曲率制御部118によって吸引部408の吸引力(負圧)が減少するように制御されて、撮像チップ401が曲げ変形されていない状態を示している。また、図4(b)は、曲率制御部118によって吸引部408の吸引力(負圧)が増加するように制御されて、撮像チップ401が曲げ変形され、撮像画素領域402(長辺側の長さW1)のうち基準画素領域402aを除く画素領域(長辺側の長さW2)のみが湾曲された状態を示している。
なお、曲率制御部118は、開口部406の内部の負圧を制御する方式以外に、撮像チップ401の裏面側に圧電素子を接続して制御する方式や、撮像チップ401の裏面側に磁性膜を形成し、マグネットや電磁コイルで発生する磁力を制御する方式などが適用可能である。
<曲率制御テーブル>次に、図5乃至図7を参照して、本実施形態の曲率制御におけるズーム位置に応じた撮像画素領域の曲率εと基準画素領域の暗電流量σとの関係について説明する。
図5(a)は、本実施形態の曲率制御に用いられるテーブルであって、ズーム位置をワイド(Wide)端からテレ(Tele)端に変化させる間に変化する撮像画素領域の曲率εと基準画素領域で発生する暗電流量σとの関係を示す曲率制御テーブルである。本実施形態のレンズ101は、画像の撮影時やライブビュー時においてズーム位置がワイド側に近いほど、撮像素子106の撮像面への光線の入射角度が大きくなるように構成されている。各曲率εの関係は以下のようになる。
ε0>ε1>ε2>ε3>ε4≧0
本実施形態の撮像装置100のメモリ部116には、図5(a)に示すような曲率制御テーブルが格納されている。曲率制御部118は、この曲率制御テーブルの曲率εの値を用いて撮像素子106の撮像面がレンズ101のズーム位置に応じた曲率になるように制御する。この曲率制御テーブルに設定される曲率εの値は、ズーム位置ごとに適正な曲率になるように撮像素子106に対して予め実験などを行うことで求められる。
図5(b)は、湾曲部403の曲率の値と湾曲形状とズーム位置との関係を示している。図5(b)に示す例では、ズーム位置がテレ側に近づくほど曲率が小さく(湾曲部403の形状がフラットに近づく)、ワイド側に近づくほど曲率が大きくなる(湾曲部403の湾曲度が増す)ように曲率が設定される。
また、図5(a)の曲率制御テーブルでは、ズーム位置としてWide、M1などのズームポイントを用いているが、各ズーム位置での焦点距離を用いてもよい。このような曲率制御テーブルを用いることによって、ズーミング時にズーム位置に応じて変化するレンズ101の光線の入射角度に対し、撮像特性が最適に保持されるように撮像素子106の撮像面の曲率を制御することができる。
また、図5(b)に示すように、湾曲部403の曲率εがズーム位置に応じて変化しても、暗電流量σを検出する基準画素領域は、平坦部405に固定されているため、ズーム位置にかかわらず湾曲しない。そのため、図5(a)に示すように、ズーム位置に応じて基準画素領域に発生する暗電流量σは常に一定である。
図6は、暗電流量σに応じてノイズリダクション処理を選択するための選択テーブルを示している。図6において、ノイズリダクション処理Aは黒引き処理を実施する。黒引き処理とは、撮像素子の暗電流などに起因する固定パターンノイズを除去するために、通常露光して撮影した本撮影画像(露光画像)から遮光して撮影した遮光画像又は黒画像(基準画像)を減算する処理である。この黒引き処理により縦筋、横筋、キズ、ダークシェーディングなどのノイズ成分が除去される。また、ノイズリダクション処理Bは画素欠陥補正を実施する。画素欠陥補正は、所定の条件にて撮影した画像から事前に検出され欠陥画素を、メモリ部116に保存されている欠陥画素の位置アドレスデータに基づいて補正する。
そして、本実施形態では、図6の選択テーブルに従いノイズリダクション処理を選択する際に、基準画素領域で発生する暗電流量σが検出され、設計時に予め決められた閾値σ1と比較する。比較の結果、暗電流量σが閾値σ1以上(σ≧σ1)の場合はノイズリダクション処理Aを選択し、閾値σ1未満(σ<σ1)の場合はノイズリダクション処理Bが選択される。
<撮影動作>次に、図7を参照して、本実施形態の撮像装置100による撮影動作について説明する。
なお、図7に示す処理は、撮像装置100の電源がオンされ、画像の撮影時やライブビュー時に開始され、主制御部111と曲率制御部118が協働して実行される。なお、主制御部111のCPUは、メモリ部116から読み出したプログラムをメインメモリに展開して実行することで、図7の処理を実現する。
ステップS701では、主制御部111は、操作部117に含まれるズームレバーが操作されたことによってズーム位置の変更指示を受け付けたか否かを判定し、受け付けた場合はステップS702に進み、受け付けない場合はステップS706に進む。
ステップS702では、主制御部111は、レンズ制御部102を制御して、変更後のズーム位置にレンズ101を駆動し、設定したズーム位置に関する情報をメモリ部116に保存する。
ステップS703では、主制御部111は、メモリ部116に保存されたズーム位置に関する情報を取得する。ステップS704では、主制御部111は、図5(a)の曲率制御テーブルを参照して、ステップS703で取得したズーム位置に対応する曲率εの値を選択し、曲率制御部118に付与する。
ステップS705では、曲率制御部118は、ステップS704で選択した曲率εの値に基づいて吸引部408を駆動し、撮像素子106の撮像面を湾曲させる。ステップS706では、主制御部111は、操作部117に含まれるシャッターボタンが半押しされた状態(SW1がオン)であるか判定し、半押しされた状態であればステップS708へ進み、そうでない場合はステップS701に戻る。
ステップS707では、主制御部111は、信号処理部108から測光データを取得し、露光画像の撮影を行うための露光時間Tv、絞り値Av、ISO感度値Svを算出する測光動作を実行する。そして、主制御部111は、算出結果に基づいてシャッター・絞り制御部105を制御して絞り104を駆動し、設定された絞り値Avを撮影パラメータとしてメモリ部116に保存する(AE動作)。
また、ステップS707では、主制御部111は、信号処理部108から測距データを取得し、被写体にピントが合うレンズ位置を算出する測距動作を実行する。そして、主制御部111は、算出結果に基づいてレンズ制御部102を制御してレンズ101を合焦位置に駆動する(AF動作)。
ステップS708では、主制御部111は、操作部117に含まれるシャッターボタンが全押しされた状態(SW2がオン)であるか判定し、全押しされた状態であればステップS709へ進み、そうでない場合はステップS701に戻る。
ステップS709では、主制御部111は、メモリ部116からステップS708で算出された撮影パラメータ(露光時間Tv、絞り値Av、ISO感度値Sv)を読み出す。そして、主制御部111は、読み出した撮影パラメータTv、Av、Svの条件でレンズ制御部102およびシャッター・絞り制御部105を制御して画像(露光画像)を撮影し、画像メモリ110に格納する。
ステップS710では、主制御部111は、信号処理部108により、画像メモリ110に格納された画像における基準画素領域の暗電流量σを算出する。ステップS711では、主制御部111は、ステップS710で算出された暗電流量σを閾値σ1と比較し、暗電流量σが閾値以上(σ≧σ1)の場合はステップS712に進み、閾値未満(σ<σ1)の場合はステップS714に進む。
ステップS712では、主制御部111は、ステップS710と同じ露光時間TvおよびISO感度値Svで、レンズ制御部102およびシャッター・絞り制御部105を制御してシャッター103を閉じた状態で遮光画像(黒画像)を撮影し、画像メモリ110に格納する。
ステップS713では、主制御部111は、図6の選択テーブルを参照してノイズリダクション処理Aを選択する。そして、主制御部111は、画像メモリ110から露光画像を読み出し、信号処理部108において露光画像からステップS712で取得した黒画像を減算する黒引き処理を実施する。
ステップS714では、主制御部111は、図6の選択テーブルを参照してノイズリダクション処理Bを選択する。そして、主制御部111は、画像メモリ110から露光画像を読み出し、メモリ部116から欠陥画素の位置アドレスデータを読み出し、信号処理部108において欠陥画素の位置アドレスデータに基づいて画素欠陥補正を実施する。
ステップS715では、主制御部111は、ステップSS713またはS714にてノイズリダクション処理が施された画像に対して、信号処理部108によりローパスフィルタ処理やシェーディング処理などの信号処理を実施する。
ステップS716では、主制御部111は、信号処理部108によりガンマ処理やホワイトバランス処理などの現像処理や色調整処理を施し、圧縮処理を行って画像データを生成し、記録媒体114に記録する。
ステップS717では、主制御部111は、一連の撮影が終了したか判定し、終了した場合は撮影動作を終了し、撮影が継続される場合はステップS701へ戻り、再度撮影動作を行う。
上述した実施形態によれば、湾曲可能な撮像素子を用いた撮像装置において、基準画素領域が湾曲されない平坦部上に配置することで、撮像素子が曲げ変形されても暗電流量が変化しないような撮像素子を実現することができる。
また、基準画素領域に発生する暗電流量が撮像素子の湾曲に影響されなくなるため、暗電流検出の精度が向上し、ノイズリダクション処理の選択テーブルの設計が容易となり、ノイズリダクション処理に係る制御の複雑化を抑えることができる。
なお、本実施形態では、撮像チップ401の長辺側を湾曲させる構成としたが、短辺側を湾曲させる構成とした場合には、長辺側に配置された基準画素領域を平坦部405に配置し、暗電流検出を短辺側の基準画素領域により行えばよい。
また、本実施形態では、撮像チップ401の基準画素領域全体を平坦部405に配置する構成としたが、図8(a)に示すように基準画素領域802aの内縁部の一部を平坦部405に配置させないで、湾曲部403に含まれるように構成してもよい。この場合、基準画素領域802aを除いた領域W3が撮像画素領域となる。また、暗電流検出は、平坦部405に配置されている基準画素領域を用いることで同様な効果を得ることができる。
また、図8(a)とは反対に、図8(b)に示すように撮像画素領域W4の外縁部の一部を平坦部405に配置してもよい。この場合、平坦部405に位置する撮像画素領域802bは湾曲しないので現像処理などには使用しないようにすればよい。
[その他の実施形態]
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
100…撮像装置、101…レンズ、106…撮像素子、108…信号処理部、111…主制御部、118…曲率制御部

Claims (12)

  1. 複数の画素が2次元状に配列された撮像面を有する撮像素子であって、
    前記撮像面は複数の基準画素が配列された基準画素領域を含み、
    前記撮像面を曲げ変形させる場合に、前記基準画素領域の少なくとも一部に曲げ変形しない領域を有することを特徴とする撮像素子。
  2. 前記撮像素子は、周辺部分が平坦な形状部に支持されており、
    前記基準画素領域における曲げ変形しない領域は、前記平坦な形状部に配置されることを特徴とする請求項1に記載の撮像素子。
  3. 前記基準画素領域の一部が前記平坦な形状部ではなく、前記撮像面における曲げ変形可能な領域に配置されていることを特徴とする請求項2に記載の撮像素子。
  4. 前記基準画素領域を除いた前記撮像面の一部が前記平坦な形状部に配置されていることを特徴とする請求項2に記載の撮像素子。
  5. 前記撮像素子は長辺と短辺を有する矩形状の撮像面を有し、前記撮像面の長辺側が曲げ変形されることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の撮像素子。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1項に記載の撮像素子と、
    ズーミング時に前記撮像素子の撮像面の曲率を可変制御する制御手段と、を有することを特徴とする撮像装置。
  7. 前記基準画素領域の暗電流量を検出する検出手段と、
    前記撮像素子により撮像された画像に対してノイズリダクション処理を施す処理手段と、
    前記検出手段により検出された暗電流量に応じて、複数のノイズリダクション処理のうちいずれかを選択する選択手段と、をさらに有することを特徴とする請求項6に記載の撮像装置。
  8. 前記ノイズリダクション処理は、前記検出手段により検出された暗電流量が閾値以上の場合に実施する第1のノイズリダクション処理と、前記検出手段により検出された暗電流量が閾値未満の場合に実施する第2のノイズリダクション処理とを含み、
    前記第1のノイズリダクション処理は黒引き処理を含み、前記第2のノイズリダクション処理は画素欠陥補正を含むことを特徴とする請求項7に記載の撮像装置。
  9. 前記暗電流量と前記複数のノイズリダクション処理とを対応づけた第1のテーブルを記憶する第1の記憶手段をさらに有し、
    前記選択手段は、前記第1のテーブルを参照して、前記検出手段により検出された暗電流量に応じたノイズリダクション処理を選択することを特徴とする請求項7または8に記載の撮像装置。
  10. ユーザ操作に応じてズーム動作を行うズーム手段をさらに有し、
    前記制御手段は、ズーム位置に応じて前記撮像面の曲率を可変制御することを特徴とする請求項6ないし9のいずれか1項に記載の撮像装置。
  11. 前記撮像面の曲率の値とズーム位置とを対応づけた第2のテーブルを記憶する第2の記憶手段をさらに有し、
    前記制御手段は、前記第2のテーブルを参照して、前記撮像素子の撮像面の曲率を制御することを特徴とする請求項10に記載の撮像装置。
  12. 前記曲率の値は、前記ズーム位置がテレ側に近いほど小さく、ワイド側に近いほど大きいことを特徴とする請求項11に記載の撮像装置。
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