JP2017089768A - 圧力容器およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ガスバリア層を含む多層構造を有する樹脂ライナーをブロー成形により製造する場合に、樹脂ライナーの筒状ネック部におけるシール部材との当接面にガスバリア層が露出することがない圧力容器およびその製造方法を提供する。
【解決手段】気体または液体を収容する収容室2aを画定し、外側に突出する筒状ネック部12を含む樹脂ライナー2の壁部が、最内層をなす第1の樹脂層41、最外層をなす第2の樹脂層42、および前記両樹脂層41、42間に配置されたガスバリア層43を少なくとも含む多層構造を有し、かつ筒状ネック部12における、少なくとも第1のシール部材4に当接する部分の壁部が、ガスバリア層43を含まないように構成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、高圧の気体または液体を収容するための樹脂製の圧力容器およびその製造方法に関する。
例えば圧縮水素やLPG(液化石油ガス)などの高圧の気体または液体を収容するための樹脂製の圧力容器として、気体または液体を収容する収容室を画定し、外側に突出する筒状ネック部を含む樹脂ライナーと、前記筒状ネック部の外周に設けられた口金部材と、樹脂ライナーおよび口金部材の外周を覆う繊維強化樹脂製の補強層とを備えた樹脂製の圧力容器が知られている。口金部材の内側にはバルブが取り付けられ、このバルブを介して高圧の気体または液体が樹脂ライナー内に注入または樹脂ライナーから排出される。
このような樹脂製の圧力容器では、樹脂ライナー内に収容された高圧の気体または液体が外部に漏出しないように、樹脂ライナーの筒状ネック部と口金部材との間をシールする必要がある。そこで、樹脂ライナーの筒状ネック部の外周面と口金部材の筒部の内周面との間にシール部材を介設した圧力容器が知られている(例えば、特許文献1)。また、樹脂ライナー内に収容された気体が樹脂ライナーの壁部を透過して漏出することを防止すべく、樹脂ライナーの壁部がガスバリア層を含む多層構造を有する圧力容器が知られている(例えば、特許文献2)。
特開2013−137092号公報 特開2003−222296号公報
樹脂ライナーをブロー成形により製造する場合、パリソンを一対のブロー成形用金型で狭持してパリソンの両端部を食い切るため、筒状ネック部にはピンチオフ部が形成される。筒状ネック部に形成されたピンチオフ部ではバリが生じるため、通常は、筒状ネック部と口金部材との間に介設されるシール部材との当接面を確保するための二次加工が行われる。ところが、樹脂ライナーがガスバリア層を含む多層構造を有する場合、筒状ネック部に形成されたピンチオフ部においてガスバリア層が露出する。例えば、図9に示すように、樹脂ライナー81の壁部が、最内層82と、最外層83と、最内層82および最外層83間に配置されるガスバリア層84とを含む多層構造を有する場合、図10に拡大して示すように、筒状ネック部85の外周面にガスバリア層84が露出する。ガスバリア層84は、シール部材との当接面となる最外層83とは硬度が異なるため、この硬度の差異に起因して、シール性の低下やシール部材の劣化を招くおそれがある。
上記問題点に鑑み、本発明が解決しようとする課題は、ガスバリア層を含む多層構造を有する樹脂ライナーをブロー成形により製造する場合に、樹脂ライナーの筒状ネック部におけるシール部材との当接面にガスバリア層が露出することがない圧力容器およびその製造方法を提供することにある。
本発明による圧力容器は、気体または液体を収容する収容室(2a)を画定し、外側に突出する筒状ネック部(12)を含む樹脂ライナー(2)と、前記筒状ネック部(12)の外周に設けられた口金部材(3)と、前記筒状ネック部(12)と前記口金部材(3)との間に介設されたシール部材(4)と、前記樹脂ライナー(2)および口金部材(3)の外周を覆う補強層(5)とを備えた圧力容器(1)であって、前記樹脂ライナー(2)の壁部が、最内層をなす第1の樹脂層(41)、最外層をなす第2の樹脂層(42)、および前記両樹脂層(41、42)間に配置されたガスバリア層(43)を少なくとも含む多層構造を有し、かつ前記筒状ネック部(12)における、少なくとも前記シール部材(4)に当接する部分の壁部が、前記ガスバリア層(43)を含まないように構成したことを特徴とする。
この構成によれば、樹脂ライナー(2)の筒状ネック部(12)における、少なくともシール部材(4)に当接する部分の壁部がガスバリア層(43)を含まないので、筒状ネック部(12)におけるシール部材(4)との当接面にガスバリア層(43)が露出することがない。したがって、シール性の低下やシール部材(4)の劣化を防止することができる。
また、本発明による圧力容器は、前記樹脂ライナー(2)および口金部材(3)が、互いに対向して当接する、前記筒状ネック部(12)の軸(A)方向視に沿う方向に形成される環状の段差面(54)をそれぞれ有しており、前記両段差面(54)は、前記筒状ネック部(12)の軸(A)方向視において、楕円形であることを特徴とする。
この構成によれば、収容部本体(11)の段差面(54)と口金部材(3)の段差面(54)とは互いに面接触するので、両段差面(54)を例えば六角状とする場合と比べてより密接に係合される。したがって、収容部本体(11)に対して口金部材(3)をより強固に回り止めすることができる。
本発明による圧力容器の製造方法は、気体または液体を収容する収容室(2a)を画定し、外側に突出する筒状ネック部(12)を含む樹脂ライナー(2)と、前記筒状ネック部(12)の外周に設けられた口金部材(3)と、前記筒状ネック部(12)と前記口金部材(3)との間に介設されたシール部材(4)と、前記樹脂ライナー(2)および口金部材(3)の外周を覆う補強層(5)とを備えた圧力容器(1)の製造方法であって、多層押出によるブロー成形によって、気体または液体を収容する収容室(2a)を画定し、外側に突出する筒状ネック部(12)を含み、かつその壁部が、最内層をなす第1の樹脂層(41)、最外層をなす第2の樹脂層(42)、および前記両樹脂層(41、42)間に配置されたガスバリア層(43)を少なくとも含む多層構造を有する樹脂ライナー(2)を成形する工程と、前記樹脂ライナー(2)の前記筒状ネック部(12)における、少なくとも前記シール部材(4)に当接する部分の壁部から、少なくとも前記ガスバリア層(43)およびその外側の層を切除する工程と、前記筒状ネック部(12)の外周に、前記シール部材(4)を介設して前記口金部材(3)を取り付ける工程と、前記樹脂ライナー(2)および口金部材(3)の外周を前記補強層(5)で覆う工程とを有することを特徴とする。
この構成によれば、樹脂ライナー(2)の筒状ネック部(12)における、少なくともシール部材(4)に当接する部分の壁部がガスバリア層(43)を含まない圧力容器(1)を製造することができる。これにより、筒状ネック部(12)におけるシール部材(4)との当接面にガスバリア層(43)が露出することがないので、シール性の低下やシール部材(4)の劣化を防止することができる。
本発明によれば、ガスバリア層を含む多層構造を有する樹脂ライナーをブロー成形により製造する場合に、樹脂ライナーの筒状ネック部におけるシール部材との当接面にガスバリア層が露出することがない圧力容器およびその製造方法を提供することができる。
本発明による圧力容器を示す一部破断縦断面図 図1の要部拡大図 図2の破線円B部分の拡大図 図2のIV−IV線断面図 本発明の変形例を示す図 本発明の変形例を示す図 本発明による圧力容器の製造工程を説明するための図 本発明による圧力容器の製造工程を説明するための図 従来の多層構造型樹脂ライナーを示す図 従来の多層構造型樹脂ライナーのピンチオフ部を示す図
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
まず、本発明による圧力容器について、図1〜図6を参照して説明する。本発明による圧力容器は、樹脂製の圧力容器であり、例えば圧縮水素やLPG(液化石油ガス)などの高圧の気体または液体を収容することができる。
図1〜図3に示すように、本発明による圧力容器1は、気体または液体を収容する収容室2aを画定する中空円筒状の収容部本体11および収容部本体11に連続して形成され外側に突出する筒状ネック部12を有する樹脂製の樹脂ライナー2と、筒状ネック部12の外周に設けられた口金部材3と、筒状ネック部12と口金部材3との間に介設された第1のシール部材4と、樹脂ライナー2および口金部材3の外周を覆う補強層5とを有する。口金部材3の内側には、高圧の気体または液体を注排するためのバルブ6が取り付けられる。また、口金部材3とバルブ6との間には、第2のシール部材7が配置される。
口金部材3は、金属製であり、環状のフランジ部21と、フランジ部21に連続して形成され外側に突出する略円筒状の突出部22とを有している。フランジ部21の内周面における筒状ネック部12と当接する部分には、第1のシール部材4が配置される第1のシール受け溝23が形成されている。突出部22の内周面には、バルブ6を取り付けるための取付溝24(図示例では、雌ねじ)が形成されている。また、突出部22の上端面22aには、第2のシール部材7が配置される第2のシール受け溝25が形成されている。
第1のシール部材4は、例えばOリングであり、口金部材3のフランジ部21の内周面に形成された第1のシール受け溝23に配置される。第1のシール部材4は、第1のシール受け溝23の底面と、筒状ネック部12の外周面とに当接することにより、樹脂ライナー2内に収容された高圧の気体または液体が外部に漏出しないように、口金部材3の突出部22の内周面と筒状ネック部12の外周面との間をシールする。なお、第1のシール受け溝23に、第1のシール部材4のはみ出しを防止するバックアップリングをさらに配置してもよい。
補強層5は、例えばFRP(繊維強化プラスティック)からなり、樹脂ライナー2の耐圧強度を補強する役割を果たす。補強層5は、例えば、樹脂を含浸した繊維束を巻きつけた後に前記樹脂を硬化させるフィラメントワインディング法を用いて、樹脂ライナー2および口金部材3の外表面に設置される。なお、補強層5の設置方法は特に限定されるものではなく、繊維が埋め込まれた樹脂シートを巻きつけるシートワインディング法などの他の方法を用いてもよい。
バルブ6は、口金部材3の内側に挿入される円筒状の挿入部31と、挿入部31に連続して形成され挿入部31の周方向外側に延出する環状の延出部32とを有している。挿入部31は、その軸方向に貫通する貫通孔33を有している。挿入部31の外周面には、口金部材3の突出部22の内周面に形成された取付溝24と係合可能な係合突部34(図示例では、雄ねじ)が形成されている。バルブ6の係合突部34を口金部材3の取付溝24に係合させることにより、バルブ6は口金部材3に取り付けられる。延出部32は、口金部材3の突出部22の上端面22aと当接する下面32aを有している。
第2のシール部材7は、例えばOリングであり、口金部材3の突出部22の上端面22aに形成された第2のシール受け溝25に配置される。第2のシール部材7は、第2のシール受け溝25の底面と、バルブ6の延出部32の下面32aとに当接することにより、樹脂ライナー2内に収容された高圧の気体または液体が外部に漏出しないように、口金部材3の突出部22の上端面22aとバルブ6の延出部32の下面32aとの間をシールする。なお、第2のシール受け溝25に、第2のシール部材7のはみ出しを防止するバックアップリングをさらに配置してもよい。
なお、口金部材3とバルブ6との間をシールする位置は特に限定されるものではなく、例えば、口金部材3の突出部22の内側において、口金部材3とバルブ6との間をシールするように構成してもよい。その場合は、口金部材3の突出部22の内周面またはバルブ6の挿入部31の外周面にシール受け溝を形成し、そのシール受け溝にシール部材を配置するとよい。
次に、樹脂ライナー2の詳細について説明する。図2および図3に示すように、収容部本体11の壁部は、最も内側に配置され最内層をなす第1の樹脂層41と、最も外側に配置され最外層をなす第2の樹脂層42と、第1の樹脂層41および第2の樹脂層42間に配置されたガスバリア層43を少なくとも含む多層構造を有している。一方、筒状ネック部12の壁部は、第1の樹脂層41のみから構成されている。すなわち、筒状ネック部12の壁部は、ガスバリア層43を含んでいない。このような樹脂ライナー2は、多層押出によるブロー成形および適宜な2次加工を施すことにより作製することができる。
図2および図3の例では、筒状ネック部12は、その軸A方向の全領域において、第2の樹脂層42およびガスバリア層43を含んでいないが、筒状ネック部12における少なくとも第1のシール部材4と当接する部分が、第2の樹脂層42およびガスバリア層43を含んでいなければよい。例えば、図5に示すように、筒状ネック部12における、第1のシール部材4と当接する部分およびその上側の部分が、第2の樹脂層42およびガスバリア層43を含まず、第1のシール部材4と当接する部分の下側の部分が、第2の樹脂層42およびガスバリア層43を含むように構成してもよい。また、例えば、図6に示すように、筒状ネック部12における第1のシール部材4と当接する部分のみが、第2の樹脂層42およびガスバリア層43を含まず、第1のシール部材4と当接する部分の上側部分および下側部分が、第2の樹脂層42およびガスバリア層43を含むように構成してもよい。なお、図6の例の場合は、第1のシール受け溝23は、筒状ネック部12の壁部に形成するとよい。
また、本実施形態では、ガスバリア層43よりも内側には、第1の樹脂層41のみが配置されているが、ガスバリア層43よりも内側に第1の樹脂層41以外の別の層が配置されるように構成してもよい。同様に、本実施形態では、ガスバリア層43よりも外側には、第2の樹脂層42のみが配置されているが、ガスバリア層43よりも外側に第2の樹脂層42以外の別の層が配置されるように構成してもよい。例えば、第2の樹脂層42以外の別の層として、バリを回収して再利用した再生材からなる再生層を配置してもよい。なお、図示していないが、第1の樹脂層41とガスバリア層43との間、および、第2の樹脂層42とガスバリア層43との間には、ガスバリア層43を第1の樹脂層41または第2の樹脂層42に接着するための接着層が設けられている。
第1の樹脂層41および第2の樹脂層42の材料は、収容する気体または液体や、充填条件(例えば、充填圧力)により選択され、例えば、ポリエチレン(PE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリアミド、ポリケトン、ポリフェニレンサルフィド(PPS)などを用いることができる。本実施形態では、第1の樹脂層41および第2の樹脂層42は、高密度ポリエチレン(HDPE)から構成されている。ガスバリア層43の材料としては、エチレンビニルアルコール共重合樹脂(EVOH樹脂)が好適である。また、高密度ポリエチレン(HDPE)に微細な薄板状のポリアミドシート材を混入したもの用いることができる。
発明が解決しようとする課題の欄で述べたように、ガスバリア層を含む多層構造を有する樹脂ライナーをブロー成形により製造する場合、筒状ネック部に形成されたピンチオフ部においてガスバリア層が露出し、シール性の低下やシール部材の劣化を招くおそれがある。しかし、本発明による圧力容器1では、筒状ネック部12の壁部は第1の樹脂層41のみから構成されておりガスバリア層43を含んでいないので、筒状ネック部12における第1のシール部材4との当接面にガスバリア層43が露出することがない。したがって、第1のシール部材4は、筒状ネック部12の外周面をなす第2の樹脂層(最外層)42のみと当接し、ガスバリア層43と当接することがなくなるので、シール性の低下や第1のシール部材4の劣化を防止することができる。
次に、収容部本体11と口金部材3との当接について、図3を参照して説明する。収容部本体11および口金部材3は、互いに対向して当接する、筒状ネック部12の軸A方向視において環状の当接部51をそれぞれ有している。収容部本体11の当接部51と口金部材3の当接部51とは互いに相補完形状を有している。そのため、両当接部51に同一の符号を付して説明する。
収容部本体11および口金部材3の当接部51は、平面からなる第1の当接面52と、第1の当接面52と異なる平面上に配置された平面からなる第2の当接面53と、第1の当接面52および第2の当接面53間に設けられ、第1の当接面52と第2の当接面53とを接続する環状の段差面54とを有しており、筒状ネック部12の軸A方向に段状に形成されている。段差面54は、筒状ネック部12の軸A方向視に沿う方向に形成され、筒状ネック部12の軸A方向視において楕円形の形状を有している(図4参照)。第1の当接面52と第2の当接面53とは、互いに平行に配置されている。段差面54は、第1の当接面52と第2の当接面53に対して略垂直に配置されており、一定の高さを有している。
収容部本体11の当接部51および口金部材3の当接部51は互いに対向して当接する。このとき、収容部本体11の段差面54と口金部材3の段差面54とが互いに係合し、口金部材3は収容部本体11に対して回り止めされる。段差面54は筒状ネック部12の軸A方向視において楕円形の形状を有しているので、収容部本体11の段差面54と口金部材3の段差面54とは互いに面接触する。段差面54を例えば六角状とした場合には角部において線接触することになるが、段差面54を楕円状とし面接触させることにより、口金部材3を収容部本体11に対してより強固に回り止めをすることができる。
次に、本発明による圧力容器の製造方法の実施形態について、図7および図8を参照して説明する。
圧力容器1の製造工程は、多層押出によるブロー成形によって樹脂ライナー2を形成する工程と、形成された樹脂ライナー2の筒状ネック部12の壁部からガスバリア層43および第2の樹脂層42を切除する工程と、樹脂ライナー2の筒状ネック部12に口金部材3を取り付ける工程と、樹脂ライナー2および口金部材3の外周を補強層5で覆う工程とを有する。
図7は、多層押出によるブロー成形によって樹脂ライナー2を形成する工程を説明するための図である。
図7(A)に示すように、樹脂ライナー2をブロー成形するブロー成形装置61は、溶融した樹脂を押し出す図示しない第1〜第3押出機と、第1〜第3押出機に接続された図示しないダイスとを備えている。第1押出機から押し出される樹脂材料は樹脂ライナー2の最内層となる第1の樹脂層41を構成し、第2押出機から押し出される樹脂材料は樹脂ライナー2の最外層となる第2の樹脂層42を構成し、第3押出機から押し出される材料は樹脂ライナー2の中間層となるガスバリア層43を構成する。第1押出機と第2押出機とから押し出される樹脂材料は同一であり、例えば高密度ポリエチレン(HDPE)が用いられる。第3押出機から押し出される樹脂材料は、例えばエチレンビニルアルコール共重合樹脂(EVOH樹脂)が用いられる。
また、ブロー成形装置61は、図示しないダイスの下方に配置されたブロー成形金型62を備えている。ブロー成形金型62は、開閉自在な第1半体62aおよび第2半体62bで構成されている。また、ブロー成形装置61は、エア供給源63に接続されたブローピン64をさらに備えている。ブローピン64は、第1半体62aおよび第2半体62bの下側端部に形成されたブローピン挿入孔65に挿入されている。
樹脂ライナー2をブロー成形するには、図7(A)および(B)に示すように、図示しない第1〜第3押出機から押し出された溶融樹脂を図示しないダイスを通過させて3層の筒状のパリソン71を形成し、そのパリソン71をブロー成形金型62の第1、第2半体62a,62b間に挟持する。このとき、パリソン71の挟持部分には、ピンチオフ部が形成される。
続いて、パリソン71内に、ブローピン64を介してエア供給源63からエアを供給することで、パリソン71を膨張させてブロー成形金型62の内壁面に密着させる。ブローの終了後、ブローピン64をブローピン挿入孔65から引き出す。
そして、図7(C)に示すように、第1半体62aと第2半体62bとを離間することで、樹脂ライナー2が形成される。なお、樹脂ライナー2の上下両端部に生じたバリは、カッターナイフなどを用いて除去される。形成された樹脂ライナー2は、収容部本体11および筒状ネック部12の両方において、樹脂ライナー2の最内層となる第1の樹脂層41と、最外層となる第2の樹脂層42と、中間層となるガスバリア層43とを含む3層構造の壁部を有する(図8参照)。
図8は、形成された樹脂ライナー2の筒状ネック部12の壁部からガスバリア層43および第2の樹脂層42を切除する工程を説明するための図である。
図8に示すように、ブロー成形により形成された樹脂ライナー2の筒状ネック部12の壁部から、第2の樹脂層(最外層)42およびガスバリア層43をカッターで切除する。これにより、筒状ネック部12の外周面における第1のシール部材4と当接する部分は、第2の樹脂層42およびガスバリア層43を含まなくなる。なお、切除の方法は特に限定されるものではなく、例えば、切削加工、研削加工、レーザ加工などを用いることができる。
また、図8の例では、筒状ネック部12の軸A方向の全領域において第2の樹脂層42およびガスバリア層43を切除したが、筒状ネック部12における少なくとも第1のシール部材4と当接する部分において第2の樹脂層42およびガスバリア層43が切除されればよい。例えば、図5に示すように、筒状ネック部12における、第1のシール部材4と当接する部分およびその上側の部分の第2の樹脂層42およびガスバリア層43を切除し、第1のシール部材4と当接する部分の下側の部分の第2の樹脂層42およびガスバリア層43を切除しないようにしてもよい。また、例えば、図6に示すように、筒状ネック部12における第1のシール部材4と当接する部分の第2の樹脂層42およびガスバリア層43のみを切除し、第1のシール部材4と当接する部分の上側および下側の部分の第2の樹脂層42およびガスバリア層43を切除しないようにしてもよい。
上記の切削加工の工程の終了後、筒状ネック部12の外周に、第1のシール部材4を介設して、口金部材3を取り付ける。その後、樹脂ライナー2および口金部材3の外周を補強層5で覆うことにより、圧力容器1は製造される。
以上の製造方法によれば、樹脂ライナー2の筒状ネック部12の壁部がガスバリア層43を含まない圧力容器1を製造することができる。これにより、筒状ネック部12における第1のシール部材4との当接面にガスバリア層43が露出することがないので、シール性の低下や第1のシール部材4の劣化を防止することができる。
以上、本発明を、その好適な実施形態について説明したが、当業者であれば容易に理解できるように、本発明はこのような実施形態により限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。また、上記実施形態に示した構成要素は必ずしも全てが必須なものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて適宜取捨選択することが可能である。
1 圧力容器
2 樹脂ライナー
2a 収容室
3 口金部材
4 第1のシール部材
5 補強層
6 バルブ
7 第2のシール部材
11 収容部本体
12 筒状ネック部
41 第1の樹脂層(最内層)
42 第2の樹脂層(最外層)
43 ガスバリア層
51 当接部
52 第1の当接面
53 第2の当接面
54 段差面
A 筒状ネック部の軸

Claims (3)

  1. 気体または液体を収容する収容室を画定し、外側に突出する筒状ネック部を含む樹脂ライナーと、
    前記筒状ネック部の外周に設けられた口金部材と、
    前記筒状ネック部と前記口金部材との間に介設されたシール部材と、
    前記樹脂ライナーおよび口金部材の外周を覆う補強層とを備えた圧力容器であって、
    前記樹脂ライナーの壁部が、最内層をなす第1の樹脂層、最外層をなす第2の樹脂層、および前記両樹脂層間に配置されたガスバリア層を少なくとも含む多層構造を有し、かつ
    前記筒状ネック部における、少なくとも前記シール部材に当接する部分の壁部が、前記ガスバリア層を含まないように構成したことを特徴とする圧力容器。
  2. 前記樹脂ライナーおよび口金部材が、互いに対向して当接する、前記筒状ネック部の軸方向視に沿う方向に形成される環状の段差面をそれぞれ有しており、
    前記両段差面は、前記筒状ネック部の軸方向視において、楕円形であることを特徴とする請求項1に記載の圧力容器。
  3. 気体または液体を収容する収容室を画定し、外側に突出する筒状ネック部を含む樹脂ライナーと、前記筒状ネック部の外周に設けられた口金部材と、前記筒状ネック部と前記口金部材との間に介設されたシール部材と、前記樹脂ライナーおよび口金部材の外周を覆う補強層とを備えた圧力容器の製造方法であって、
    多層押出によるブロー成形によって、気体または液体を収容する収容室を画定し、外側に突出する筒状ネック部を含み、かつその壁部が、最内層をなす第1の樹脂層、最外層をなす第2の樹脂層、および前記両樹脂層間に配置されたガスバリア層を少なくとも含む多層構造を有する樹脂ライナーを成形する工程と、
    前記樹脂ライナーの前記筒状ネック部における、少なくとも前記シール部材に当接する部分の壁部から、少なくとも前記ガスバリア層およびその外側の層を切除する工程と、
    前記筒状ネック部の外周に、前記シール部材を介設して前記口金部材を取り付ける工程と、
    前記樹脂ライナーおよび口金部材の外周を前記補強層で覆う工程と
    を有することを特徴とする製造方法。
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