JP2017087263A - Welding method - Google Patents
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Abstract
Description
この発明は、高張力鋼板を接合する溶接方法に関するものである。 The present invention relates to a welding method for joining high-tensile steel plates.
特許文献1には、レーザー・スクリュー・ウェルディング(LSW:Laser Screw Welding)によって高張力鋼板を接合する溶接方法が開示されている。この溶接方法では、レーザーを略同心円状に複数回照射する。そして、重ね合わせた高張力鋼板をレーザーの照射によって溶融し、円柱状のナゲットを形成することで高張力鋼板同士を接合している。 Patent Document 1 discloses a welding method in which high-tensile steel plates are joined by laser screw welding (LSW). In this welding method, the laser is irradiated a plurality of times in a substantially concentric manner. The superposed high-tensile steel plates are melted by laser irradiation to form a cylindrical nugget, thereby joining the high-tensile steel plates together.
特許文献1に開示されているような溶接方法では、ナゲットを形成するためのレーザーの照射に伴ってナゲット形成予定位置の周囲にも熱が伝搬し、伝搬した熱によってナゲットの周囲には熱影響部が形成される。このようにしてナゲットの周囲に形成される熱影響部は、熱による影響を受けていない部分と比較して硬度が相対的に低下している。すなわち、熱影響部は軟化している。レーザーを用いた溶接の場合、狭い範囲に高いエネルギを集中させることができるため、熱影響部の範囲は狭くなる。また、LSWの場合、上記のように同じ箇所に複数回レーザーを照射するため、熱影響部において特に硬度が低下しやすい。高張力鋼板をLSWによって溶接した接合体では、接合体に荷重が作用したときに、硬度が局所的に低下している熱影響部において応力集中が起こり、当該箇所を起点とした亀裂が生じる虞があることが知られている。 In the welding method as disclosed in Patent Document 1, heat propagates around the nugget formation planned position along with the irradiation of the laser for forming the nugget. Part is formed. In this way, the heat-affected zone formed around the nugget has a relatively reduced hardness compared to the portion not affected by heat. That is, the heat affected zone is softened. In the case of welding using a laser, since high energy can be concentrated in a narrow range, the range of the heat affected zone becomes narrow. In the case of LSW, since the same portion is irradiated with the laser a plurality of times as described above, the hardness is likely to decrease particularly in the heat affected zone. In a joined body in which a high-strength steel plate is welded by LSW, when a load is applied to the joined body, stress concentration occurs in the heat-affected zone where the hardness is locally reduced, and there is a risk that a crack starting from the location will occur. It is known that there is.
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、熱影響部における応力集中を抑制することのできる高張力鋼板の溶接方法を提供することにある。 This invention is made | formed in view of such a situation, The objective is to provide the welding method of the high strength steel plate which can suppress the stress concentration in a heat affected zone.
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
上記課題を解決するための溶接方法は、複数の高張力鋼板をレーザー・スクリュー・ウェルディングによって接合する溶接方法であって、重ね合わせた高張力鋼板に対して照射装置からレーザーを照射し、前記高張力鋼板同士を溶融してナゲットを形成するナゲット形成工程と、前記ナゲットと、該ナゲットの形成に伴って当該ナゲットの周囲に形成される熱影響部と、が形成された中間接合体における当該熱影響部に対して、前記ナゲット形成工程における前記レーザーよりも照射点のスポット径が大きく、且つ前記ナゲット形成工程における前記レーザーよりも低出力のレーザーを前記照射装置から照射する焼戻し工程と、を含む。
Hereinafter, means for solving the above-described problems and the effects thereof will be described.
A welding method for solving the above-mentioned problem is a welding method for joining a plurality of high-tensile steel plates by laser screw welding. A nugget forming step of forming high-strength steel sheets to form a nugget, the nugget, and a heat-affected zone formed around the nugget as the nugget is formed, in the intermediate joined body formed A tempering step in which a spot diameter of an irradiation point is larger than the laser in the nugget formation step and a laser having a lower output than the laser in the nugget formation step is irradiated from the irradiation device with respect to the heat affected zone. Including.
上記溶接方法によれば、ナゲット形成工程におけるレーザーの照射によって、重ね合わせた高張力鋼板が溶接されたナゲットが形成される。そして、熱影響部が形成された中間接合体に対して焼戻し工程においてレーザーを照射することによって、高張力鋼板におけるナゲットの周囲の軟化している範囲をさらに広げた接合体を製造することができる。焼戻し工程において照射するレーザーは、照射点のスポット径が大きく、且つ低出力である。そのため、高張力鋼板を溶融させないように高張力鋼板を加熱することができる。そして、こうした加熱によって照射点及び照射点周辺の硬度を低下させることができる。 According to the welding method, a nugget in which the superposed high-tensile steel plates are welded is formed by laser irradiation in the nugget forming step. And by irradiating a laser in the tempering process to the intermediate bonded body in which the heat affected zone is formed, it is possible to manufacture a bonded body that further expands the softened area around the nugget in the high-tensile steel plate. . The laser irradiated in the tempering process has a large spot diameter at the irradiation point and a low output. Therefore, the high-tensile steel plate can be heated so as not to melt the high-tensile steel plate. And the hardness of an irradiation point and the periphery of an irradiation point can be reduced by such heating.
上記溶接方法によれば、焼戻し工程におけるレーザー照射によって、硬度が局所的に低下している熱影響部において硬度が高く保たれている部分の硬度が低下する。そのため、狭い範囲において局所的に硬度が低下している状態が解消される。このように硬度が低下している部分の範囲をあえて広げることによって、狭い範囲に応力が集中することを抑制することができ、熱影響部における応力集中を抑制することができる。換言すれば、より広い範囲に応力を分散させてナゲット周辺部の延性を向上させることができるため、接合体の耐力を向上させることができる。 According to the above welding method, the hardness of the portion where the hardness is kept high is lowered in the heat-affected zone where the hardness is locally lowered by the laser irradiation in the tempering step. Therefore, the state where the hardness is locally reduced in a narrow range is eliminated. Thus, by intentionally expanding the range of the portion where the hardness is reduced, it is possible to suppress stress concentration in a narrow range and to suppress stress concentration in the heat affected zone. In other words, since the stress can be dispersed in a wider range and the ductility of the nugget peripheral portion can be improved, the yield strength of the joined body can be improved.
以下、溶接方法の一実施形態について、図1〜図4を参照して説明する。
図1に示すように、本実施形態の溶接方法は、上側鋼板30と下側鋼板40との接合に用いられる。上側鋼板30及び下側鋼板40は、共に高張力鋼板である。上側鋼板30は、両端部にフランジ31を備え、フランジ31の間に位置する中央部32が台形状に折り曲げられたハット形に成形されている。こうした上側鋼板30のフランジ31を、平面板状の下側鋼板40に重ね合わせ、重ね合わされた部分の複数の箇所を点状に溶接することにより、閉断面構造をなすように上側鋼板30と下側鋼板40とを接合する。
Hereinafter, an embodiment of a welding method will be described with reference to FIGS.
As shown in FIG. 1, the welding method of the present embodiment is used for joining an
本実施形態の溶接方法では、照射装置51から照射するレーザーを用いて溶接を行う。照射装置51は、制御装置61と接続されている。制御装置61は、照射装置51へ指令信号を送信し、照射するレーザーの出力・スポット径の制御やレーザー走査等の制御を行う。
In the welding method of the present embodiment, welding is performed using a laser irradiated from the
図2及び図3を用いて、本実施形態の溶接方法の各工程について説明する。
図2に示すように、本実施形態の溶接方法は、位置合わせ工程S1と、ナゲット形成工程S2と、焼戻し工程S3とを含む。
Each process of the welding method of this embodiment is demonstrated using FIG.2 and FIG.3.
As shown in FIG. 2, the welding method of the present embodiment includes an alignment step S1, a nugget forming step S2, and a tempering step S3.
はじめに行われる位置合わせ工程S1では、図1に示すように上側鋼板30と下側鋼板40とを重ね合わせる。そして、上側鋼板30及び下側鋼板40の位置を調整する。なお、次のナゲット形成工程S2において上側鋼板30及び下側鋼板40を溶融させる際には、上側鋼板30及び下側鋼板40の表面に存在する被覆層が揮発してガスが発生する。そのため、この位置合わせ工程S1では、その際に発生するガスを逃がすことができるように、上側鋼板30のフランジ31と下側鋼板40との間に僅かな隙間を生じさせるように位置合わせを行う。
In the alignment step S1 performed first, the
本実施形態の溶接方法では、位置合わせ工程S1の次に、上側鋼板30と下側鋼板40とを溶接するナゲット形成工程S2が行われる。ナゲット形成工程S2は、上側鋼板30と下側鋼板40とを接合する複数のナゲット11を形成する工程である。
In the welding method of the present embodiment, a nugget forming step S2 for welding the
図1に示すように、ナゲット形成工程S2では、下側鋼板40に重ね合わせた上側鋼板30のフランジ31に対して、照射装置51からレーザー52を照射することによって、上側鋼板30及び下側鋼板40を溶融させる。溶融した上側鋼板30及び下側鋼板40が凝固することで、レーザー52の照射点にはナゲット11が形成される。こうして複数の箇所に対してナゲット11を形成し、複数の箇所を点状に溶接することにより、上側鋼板30と下側鋼板40とを接合した中間接合体10が得られる。
As shown in FIG. 1, in the nugget forming step S <b> 2, the
なお、ナゲット形成工程S2では、LSWによって各ナゲット11を形成する。LSWでは、1つのナゲット11を形成する際に、ナゲット11の形成予定位置に向けて照射装置51からレーザー52を複数回照射する。詳しくは、1回目の照射として円形状の走査軌跡を描くようにレーザー52を照射する。そして、1回目の走査軌跡とほぼ同一の走査軌跡を描くように、2回目の照射、3回目の照射を行う。次いで、同走査軌跡の半径方向内側に4回目の照射を行う。さらに、4回目の照射における走査軌跡の半径方向内側に5回目の照射を行う。このようにして上側鋼板30と下側鋼板40とを溶融させる。そして、溶融した上側鋼板30と下側鋼板40とが凝固することで、上側鋼板30と下側鋼板40とを接合するナゲット11が形成される。なお、LSWでのレーザー照射回数は適宜変更可能である。また、走査軌跡は、楕円状、半円状、多角形状、渦巻き状等を採用することもできる。
In the nugget forming step S2, each
ここで、図3を用いて、中間接合体10について説明する。中間接合体10には、ナゲット形成工程S2におけるLSWによって円柱状のナゲット11が複数形成されている。各ナゲット11を形成する際には、レーザー52の熱が各ナゲット11の周囲に伝搬する。そのため、中間接合体10には、各ナゲット11を取り囲むように熱影響部12が形成されている。熱影響部12は、レーザー52の熱が伝搬したことによって上側鋼板30及び下側鋼板40の組織が変化し、軟化した部分である。つまり、熱影響部12は、中間接合体10において硬度が低下している部分である。
Here, the intermediate joined
図2に示すように、本実施形態の溶接方法では、ナゲット形成工程S2の次に、焼戻し工程S3が行われる。焼戻し工程S3では、図3に示すように、中間接合体10に対して再度レーザーを照射して中間接合体10を加熱する。なお、ここでは、中間接合体10においてナゲット11の周囲に形成されている熱影響部12のうち、中央部32に近い側の部分(例えば図3における熱影響部12のうち右側に示す範囲)にレーザーを照射する。焼戻し工程S3では、ナゲット形成工程S2と同じく照射装置51からレーザーを照射する。このとき制御装置61は、レーザー53の照射点のスポット径がナゲット形成工程S2におけるレーザー52よりも大きくなるように、レーザー53の出力がナゲット形成工程S2におけるレーザー52よりも低出力となるように、照射装置51を制御する。焼戻し工程S3にて照射しているレーザー53は、ナゲット形成工程S2におけるレーザー52と比較して低出力とされている上に、スポット径を大きくしている。そのため狭い範囲にエネルギを集中させているレーザー52と比較してエネルギが分散される。こうして、焼戻し工程S3におけるレーザー53の照射では、上側鋼板30の融点を超えない温度範囲での加熱がなされる。こうした加熱によって、上側鋼板30の組織が変化して硬度が低下する。
As shown in FIG. 2, in the welding method of the present embodiment, a tempering step S3 is performed after the nugget forming step S2. In the tempering step S3, as shown in FIG. 3, the intermediate bonded
以上のように、各工程S1〜S3を経て、上側鋼板30と下側鋼板40とが接合された接合体20が製造される。
次に本実施形態にかかる溶接方法の作用について、説明する。
As described above, the joined
Next, the effect | action of the welding method concerning this embodiment is demonstrated.
ナゲット形成工程S2におけるレーザー52の照射によって、重ね合わせた上側鋼板30と下側鋼板40とが溶接されたナゲット11が形成される。そして、熱影響部12が形成された中間接合体10に対して焼戻し工程S3においてレーザー53を照射することによって、中間接合体10におけるナゲット11の周囲の軟化している範囲をさらに広げた接合体20が製造される。
By the irradiation of the
図4を用いて、本実施形態の溶接方法によって製造される接合体20と、接合体20の各部に対応した硬度の分布を説明する。図4では、硬度の分布について、接合体20における硬度の分布を実線で示し、比較のために焼戻し工程S3を経る前の中間接合体10における硬度の分布を破線で示している。
The joined
図4に破線で示すように、中間接合体10においては、熱影響部12において硬度が局所的に低下している。これに対して、実線で示すように、焼戻し工程S3を経た接合体20においては、ナゲット11よりも中央部32側の部分において硬度が低下している部分の範囲が拡大している。
As shown by a broken line in FIG. 4, in the intermediate bonded
なお、図4では、レーザー53の照射によって上側鋼板30の硬度が低下した範囲を軟化領域Aとして示している。軟化領域Aは、レーザー53が照射された範囲と、レーザー53の照射に伴って熱が伝搬した範囲とを含んでいる。
In FIG. 4, the range in which the hardness of the
このように、本実施形態にかかる溶接方法では、狭い範囲において局所的に硬度が低下している状態が解消された接合体20が製造される。
ところで、高張力鋼板を溶接することで製造された接合体において、熱影響部を起点とした亀裂を避けるためには、溶接前の高張力鋼板に対してあらかじめ熱を加える焼戻し処理を行うことが一般的に知られている。こうした溶接前に行われる焼戻しとしては、高張力鋼板の溶接予定位置に対して部分的に行う焼戻しや、高張力鋼板全体に行う焼戻しがある。このような溶接前に行う焼戻しには、以下のような問題があった。
Thus, in the welding method according to the present embodiment, the joined
By the way, in a joined body manufactured by welding high-strength steel plates, in order to avoid cracks starting from the heat-affected zone, a tempering process in which heat is applied to the high-strength steel plates before welding may be performed in advance. Generally known. As tempering performed before such welding, there are tempering partially performed on the planned welding position of the high-strength steel sheet and tempering performed on the entire high-strength steel sheet. The tempering performed before such welding has the following problems.
まず、図5を用いて、溶接前に部分的な焼戻しを行う場合に生じる問題について説明する。あらかじめ焼戻し領域B1に部分的な焼戻しを施した第1鋼板130と、あらかじめ焼戻し領域B2に部分的な焼戻しを施した第2鋼板140とを溶接する場合、焼戻し領域B1及び焼戻し領域B2が、同一形状であったとしても以下(イ)、(ロ)、(ハ)に示すようなずれが生じる。そして、焼戻しがなされていない範囲にナゲットや熱影響部が形成される虞がある。
First, the problem which arises when performing partial tempering before welding is demonstrated using FIG. When the
(イ)鋼板同士の位置合わせ誤差が要因となり、焼戻し領域B1と焼戻し領域B2とがずれる。つまり、焼戻し領域B1と焼戻し領域B2とにずれD1が発生し、焼戻し領域B1と焼戻し領域B2とが重なっている領域が狭くなってしまう。 (A) The alignment error between the steel plates is a factor, and the tempering region B1 and the tempering region B2 are shifted. That is, a deviation D1 occurs between the tempering region B1 and the tempering region B2, and the region where the tempering region B1 and the tempering region B2 overlap is narrowed.
(ロ)あらかじめ部分的に焼戻し処理を施した鋼板を溶接することから、焼戻し処理が施されている領域を狙って溶接を行う必要があるが、実際に形成されるナゲットが溶接予定位置からずれる虞がある。例えば、軸C1の位置に溶接を行うはずが軸C2の位置にずれてしまうと、ずれD2が発生する虞がある。 (B) Since the steel plate that has been partially tempered in advance is welded, it is necessary to perform the welding aiming at the tempered region, but the nugget actually formed deviates from the planned welding position. There is a fear. For example, if welding should be performed at the position of the axis C1 but shifted to the position of the axis C2, there is a possibility that the shift D2 occurs.
(ハ)想定よりも径の大きいナゲットが形成されることで、ナゲット及び熱影響部の範囲がずれる虞がある。
このような(イ)、(ロ)、(ハ)に示すずれが生じて、焼戻しがなされていない範囲にナゲットや熱影響部が形成されると、焼戻し処理を施したにも拘らずその効果が十分に得られないことになる。また、こうしたずれの影響を考慮して、あらかじめ行う部分的な焼戻しの範囲を広めに設定することも考えられるが、その場合には、各鋼板において軟化させられている部分の範囲が広がることになり、接合体の剛性の低下を招いてしまう。さらに、部分的な焼戻しを行う場合には、溶接対象の各鋼板について個別に焼戻し処理を行うため、接合体を製造するまでの工数が多くなるという問題もあった。
(C) There is a possibility that the range of the nugget and the heat-affected zone may be shifted due to the formation of the nugget having a larger diameter than expected.
When the nugget or the heat-affected zone is formed in a range where tempering is not performed due to the deviations shown in (a), (b), and (c), the effect is obtained despite the tempering process. Cannot be obtained sufficiently. In addition, in consideration of the influence of such deviation, it is conceivable to set a range of partial tempering performed in advance, but in that case, the range of the softened portion in each steel plate is expanded. As a result, the rigidity of the joined body is lowered. Further, when partial tempering is performed, each steel plate to be welded is individually tempered, which increases the number of man-hours until the joined body is manufactured.
一方、鋼板全体に焼戻しを行う場合には、鋼板の全体に焼戻しが施されているため、焼戻しがなされていない範囲にナゲットや熱影響部が形成される虞はない。ところが、鋼板全体に焼戻し処理を行うと、溶接予定位置ではない部分についても焼戻しを行うことになる。すなわち、軟化させる必要のない部分までも軟化させてしまうことになる。そのため、当該鋼板を用いて製造される接合体の剛性が低下してしまう虞があった。 On the other hand, when tempering the entire steel sheet, since the entire steel sheet is tempered, there is no possibility that a nugget or a heat-affected zone is formed in a range where tempering is not performed. However, when tempering is performed on the entire steel sheet, tempering is also performed on the portion that is not the planned welding position. That is, even a portion that does not need to be softened is softened. Therefore, there exists a possibility that the rigidity of the joined body manufactured using the said steel plate may fall.
こうした従来の溶接方法と比較して、本実施形態における溶接方法では、ナゲット形成工程S2と焼戻し工程S3のいずれにおいても、照射装置51からレーザーを照射する。そのため、ナゲット形成工程S2と焼戻し工程S3とを同じ装置を用いて続けて行うことができる。したがって、接合する各鋼板に部分的な焼戻しを施してから溶接を行う従来の溶接方法と比較して溶接工程が簡略なものとなる。
Compared with such a conventional welding method, in the welding method in the present embodiment, the laser is irradiated from the
また、本実施形態における溶接方法では、ナゲット11形成後の中間接合体10に対して焼戻し工程S3を行う。そのため、上述の(イ)、(ロ)、(ハ)に例示したずれが生じる虞はない。つまり、焼戻しがなされていない範囲にナゲットや熱影響部が形成されることが抑制される。さらに、(イ)、(ロ)、(ハ)に例示したずれが生じる虞を解消しつつも部分的な焼戻しであるので、接合体20の剛性の低下を抑制することができる。
Moreover, in the welding method in this embodiment, tempering process S3 is performed with respect to the intermediate joined
以上説明した本実施形態の溶接方法によれば、以下の効果が得られるようになる。
(1)ナゲット形成工程S2に続いて行う焼戻し工程S3において照射するレーザー53は、ナゲット形成工程S2において照射するレーザー52よりも照射点のスポット径が大きく、且つ低出力である。そのため、中間接合体10を溶融させないように中間接合体10を加熱することができる。こうした加熱によってレーザー53の照射点及び照射点周辺の硬度を低下させることができる。
According to the welding method of the present embodiment described above, the following effects can be obtained.
(1) The
(2)硬度が低下している部分の範囲をあえて広げることによって、狭い範囲に応力が集中することを抑制することができ、熱影響部12における応力集中を抑制することができる。すなわち、より広い範囲に応力を分散させてナゲット11の周辺部の延性を向上させることができるため、接合体20の耐力を向上させることができる。
(2) By deliberately expanding the range of the portion where the hardness is lowered, it is possible to suppress stress concentration in a narrow range and to suppress stress concentration in the heat affected
(3)ナゲット形成工程S2と焼戻し工程S3とを同じ装置を用いて続けて行うことができる。そのため、溶接工程を短縮あるいは簡略化することができる。
(4)ナゲット11形成後の中間接合体10に対して焼戻し工程S3を行う。そのため、狭い範囲に応力が集中することを抑制するための焼戻しを、必要な箇所に的確に行うことができる。
(3) The nugget forming step S2 and the tempering step S3 can be continuously performed using the same apparatus. Therefore, the welding process can be shortened or simplified.
(4) A tempering step S3 is performed on the intermediate bonded
なお、上記実施形態は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することもできる。
・接合体20は、上側鋼板30と下側鋼板40とが図1に示すように溶接されることで、閉断面構造をなしている。そのため、接合体20に荷重が作用したときにはフランジ31に設けられた各ナゲット11における中央部32側の部分に負荷が作用する。上記実施形態では、こうした接合体20の立体構造を考慮して、熱影響部のうち中央部32に近い側の部分にのみ焼戻し工程S3でのレーザー53を照射した。これに対して、熱影響部12全体に対してレーザー53を照射することもできる。
In addition, the said embodiment can also be implemented with the following forms which changed this suitably.
The joined
・焼戻し工程S3において、レーザー53を熱影響部12に対して照射した。熱影響部12を含んだ領域、つまり熱影響部12よりも広い範囲にレーザー53を照射してもよい。この場合にも、上記実施形態と同様に、延性を向上させることができ、接合体20の耐力を向上させることができる。
In the tempering step S <b> 3, the
・上記実施形態では、ナゲット形成工程S2において複数のナゲット11を形成し、焼戻し工程S3において各ナゲット11の周囲に形成された熱影響部12へレーザー53を照射した。ナゲット11のそれぞれについて、ナゲット形成工程に続いて焼戻し工程を行うこともできる。この場合、ナゲット形成工程、焼戻し工程の後に、別のナゲット形成予定位置にてナゲット形成工程、焼戻し工程を再度行う。このように、形成するナゲット11の個数に応じてナゲット形成工程及び焼戻し工程を繰り返すことでも、接合体20を製造することができる。
In the above embodiment, the plurality of
・上記実施形態では、上側鋼板30及び下側鋼板40の2枚の高張力鋼板を接合する例を示したが、3枚以上の高張力鋼板を接合する場合に上記実施形態の溶接方法を適用することもできる。
-In the said embodiment, although the example which joins the two high-tensile steel plates of the
・位置合わせ工程S1において、上側鋼板30のフランジ31と下側鋼板40との間にガスを逃がすための隙間が形成されるように位置を調整する例を示したが、こうした隙間を生じさせずに上側鋼板30のフランジ31と下側鋼板40とを重ね合わせるようにしてもよい。
In the alignment step S1, an example is shown in which the position is adjusted so that a gap for releasing gas is formed between the
・上側鋼板30及び下側鋼板40は、上記実施形態に例示した形状に限らない。接合体20において応力集中が発生する虞のある部分の硬度を低下させて延性を向上させるように、照射点のスポット径が大きく低出力のレーザー53を中間接合体10に対して照射することで、上記実施形態と同様の効果を奏することができる。
-The upper
10…中間接合体、11…ナゲット、12…熱影響部、20…接合体、30…上側鋼板、31…フランジ、32…中央部、40…下側鋼板、51…照射装置、52…レーザー、53…レーザー、61…制御装置、A…軟化領域。
DESCRIPTION OF
Claims (1)
重ね合わせた高張力鋼板に対して照射装置からレーザーを照射し、前記高張力鋼板同士を溶融してナゲットを形成するナゲット形成工程と、
前記ナゲットと、該ナゲットの形成に伴って当該ナゲットの周囲に形成される熱影響部と、が形成された中間接合体における当該熱影響部に対して、前記ナゲット形成工程における前記レーザーよりも照射点のスポット径が大きく、且つ前記ナゲット形成工程における前記レーザーよりも低出力のレーザーを前記照射装置から照射する焼戻し工程と、を含む溶接方法。 A welding method for joining a plurality of high-tensile steel plates by laser screw welding,
A nugget forming step of irradiating a laser from an irradiation device to the superposed high-tensile steel plates to melt the high-tensile steel plates to form a nugget,
Irradiation of the heat-affected zone in the intermediate joint formed with the nugget and the heat-affected zone formed around the nugget as the nugget is formed rather than the laser in the nugget formation step. A tempering step in which a spot diameter of a spot is large and a laser having a lower output than the laser in the nugget forming step is irradiated from the irradiation device.
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