JP2017086099A - 薬液注入装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 生体内への薬液の注入を的確に行うことができる薬液注入装置を提供する。【解決手段】 被穿刺部位に穿刺して生体内に薬液を注入可能な薬液注入装置1であって、穿刺針16を有する穿刺体10、当接面24bを有する当接部20、当接検知手段29、駆動手段40、および制御手段60を備え、制御手段60は、当接面24bを被穿刺部位に当接させた状態で、駆動手段40の駆動により穿刺針16を当接面24bから徐々に突出させ、穿刺針16の突出量の増加に伴い当接面24bが被穿刺部位の表面から離れたことを当接検知手段29の検知に基づき判定し、このときの穿刺針16の突出量から最大深さ情報を取得する。【選択図】 図2

Description

本発明は、薬液注入装置に関し、より詳しくは、皮膚表面に穿刺針を穿刺して、麻酔薬などを含有する薬液を生体内に注入することができる薬液注入装置に関する。
生体内に薬液を注入する装置として、例えば特許文献1に開示されたアッセンブリが知られている。このアッセンブリは、針ガイドアッセンブリと、針アッセンブリとを備えており、針アッセンブリを針ガイドアッセンブリに挿入して先端部を突出させて、この先端部から麻酔液などを注入することができる。針ガイドアッセンブリは、長手方向の異なる2箇所に段部を有しており、針アッセンブリの回転によって針アッセンブリの端壁を当接させる段部を選択することで、針アッセンブリの突出長さが変化し、穿刺深さを制御することができる。
特開平7−51366号公報
上記特許文献1に開示されたアッセンブリは、針アッセンブリの穿刺深さを予め設定された値に調整可能であるものの、必要な穿刺深さが個体差等によりバラツキを生じる場合には、的確な穿刺深さで穿刺することが困難であるという問題があった。
例えば、真皮から皮下組織にかけて局所麻酔を行う場合には、対象領域の全体に麻酔液を必要な量だけ均一に注入することが望まれる。ところが、真皮や皮下組織の厚みは、個人差があるだけでなく人体の部位によっても異なる一方で、この厚みを事前に把握することは困難であることから、適量の麻酔液を最適な深さで注入することが困難であった。
そこで、本発明は、生体内への薬液の注入を的確に行うことができる薬液注入装置の提供を目的とする。
本発明の前記目的は、被穿刺部位に穿刺して生体内に薬液を注入可能な薬液注入装置であって、薬液が封入されて中空の穿刺針が底部に設けられたケーシングを有する穿刺体と、表裏を貫通する貫通孔が形成されて表面側に被穿刺部位との当接面を有する当接部と、前記当接面と被穿刺部位との当接状態を検知する当接検知手段と、前記貫通孔を介して前記穿刺針を前記当接面から出没させる駆動手段と、前記駆動手段の駆動を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記当接面を被穿刺部位に当接させた状態で、前記駆動手段の駆動により前記穿刺針を前記当接面から徐々に突出させ、前記穿刺針の突出量の増加に伴い前記当接面が被穿刺部位の表面から離れたことを前記当接検知手段の検知に基づき判定し、このときの前記穿刺針の突出量から最大深さ情報を取得する薬液注入装置により達成される。
この薬液注入装置において、取得した前記最大深さ情報に基づいて複数の注入深さ位置を設定し、駆動される前記穿刺針を、薬液吐出のために前記各注入深さ位置で停止させることが好ましい。また、前記当接検知手段は、前記当接面に複数配置されていることが好ましく、前記制御手段は、全ての前記当接検知手段から非当接信号が入力されたときに、前記当接面が被穿刺部位の表面から離れたことを判定することが好ましい。
また、前記当接部は、被穿刺部位を冷却可能な冷却部材であることが好ましい。
本発明によれば、生体内への薬液の注入を的確に行うことができる薬液注入装置を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る薬液注入装置の側面図である。 図1に示す薬液注入装置のA−A断面図である。 図1に示す薬液注入装置の変形例を示す底面図である。 図1に示す薬液注入装置の使用方法を説明するための断面図である。 図1に示す薬液注入装置の使用方法を説明するための断面図である。 図1に示す薬液注入装置の使用方法を説明するための断面図である。 本発明の他の実施形態に係る薬液注入装置の側面図である。 図7に示す薬液注入装置のE−E断面図である。 図8に示す薬液注入装置の使用状態を示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。図1は、 本発明の一実施形態に係る薬液注入装置の側面図であり、図2は、図1のA−A断面図である。図1および図2に示すように、薬液注入装置1は、麻酔液などの薬液を収容する穿刺体10と、被穿刺部位に当接する当接部20と、穿刺体100を駆動する駆動装置40と、パーソナルコンピュータ等からなり駆動装置40の駆動を制御する制御装置60とを、主な構成要素として備えている。
穿刺体10は、上部に開口が形成され麻酔液Lを収容するケーシング12と、ケーシング12の内面に沿って液密に摺動可能な押圧板14と、穿刺体10の底面にマトリクス状に複数設けられた穿刺針16とを備えている。各穿刺針16は、ステンレス等の金属材料により中空に形成されており、押圧板14の下降により麻酔液Lを先端部16aから吐出することができる。穿刺針16の個数は特に限定されるものではなく、単一であってもよい。穿刺針16を複数配置する場合は、例えば20〜30針程度(またはそれ以上)を配置することが好ましく、隣接する穿刺針106の間隔を、例えば0.5〜3mm(より好ましくは1〜3mm)程度に設定することが好ましい。各穿刺針16の太さは、例えば0.1〜0.3mm程度が好ましい。
複数の穿刺針16の配置形状は、マトリクス状以外に、環状や多角形状等の種々の形状であってもよい。穿刺針16の先端部16aは、皮膚および皮下組織は貫通するが、皮下組織と筋層との間の膜組織部は貫通しない鈍針状に形成されており、これによって、所望の深さ領域のみを安全に穿刺することができる。
当接部20は、本実施形態においては被穿刺部位を冷却可能な平板状の冷却部材からなり、ペルチェ素子22と、冷却板24と、放熱ブロック26とを備えている。ペルチェ素子22は、p型半導体およびn型半導体を熱的に並列に配置した公知の構成であり、ペルチェ素子22の吸熱側に冷却板24が設けられ、ペルチェ素子22の発熱側に放熱ブロック26が設けられている。ペルチェ素子22は、適宜の大きさのものが複数マトリクス状に配置されている。冷却板24および放熱ブロック26は、複数のペルチェ素子22の隙間に複数の開口24a,26aが形成されており、互いに対向する開口24a,26aによって、当接部20の表裏面を貫通する複数の貫通孔28が形成されている。当接部20は、最表面である冷却板24の表面側が、人体の表皮等の被穿刺部位と当接して冷却可能な当接面24bとされている。当接面24bは、平面状以外に、円弧状や波状の湾曲面状にすることもできる。
当接部20は、上記のように通電により冷却する構成以外に、例えば、冷媒が通過する冷却配管が埋蔵された構成等であってもよい。更に、当接部20は、上記のように人体の表皮に密着させて冷却する構成以外に、例えば、表皮に冷却ガスを噴射して冷却する構成であってもよい。当接部20の貫通孔28は、ハニカム状、メッシュ状、スリット状など種々の形状であってもよい。当接部20に形成される貫通孔28は、必ずしも複数の穿刺針16に個別に対応させる必要はなく、1つの貫通孔28に複数の穿刺針16が挿入される構成であってもよい。この場合、図3に底面図で示すように、当接部20に貫通孔28を長孔状に形成し、2つの穿刺針16が、貫通孔28の長手方向の両端縁部をそれぞれ通過するように、各穿刺針16を配置してもよい。この構成によれば、貫通孔28への各穿刺針16の挿通を容易にしつつ、貫通孔28の内周面が各穿刺針16の進退を案内することができるため、表皮表面の穿刺をより確実に行うことができる。当接部20は、必ずしも被穿刺部位の冷却機能を有する必要はなく、被穿刺部位と単に当接可能な部位であってもよい。
当接面24bには、略中央における開口24aを避けた表面に、人体の表皮などの被穿刺部位と当接面24bとの当接状態を検知する当接検知センサ29が設けられている。当接検知センサ29は、厚みが薄い(例えば、0.1mm程度)圧力センサからなり、被穿刺部位との当接信号または非当接信号を出力する。当接検知センサ29は、当接面24bと被穿刺部位との当接状態を確実に検知可能であれば、その構造は特に限定されるものではなく、圧力センサ以外に、タッチセンサ、フォトセンサ、近接センサ、電流センサなどを例示することができる。当接検知センサ29の配置は、特に限定されるものではないが、当接面24bに複数配置されていることが好ましく、それぞれ当接面24bの中央近傍に間隔をあけて配置されていることが好ましい。
穿刺体10および当接部20は、支持体30に支持されている。支持体30は、図2において下方が開口する平面視矩形状の筐体部32と、筐体部32の天板中央に連通するように接続された円筒部34と、筐体部32の内部において穿刺体10を保持する装着部36とを備えている。装着部36は、樹脂やゴムなどの材料からなる可撓性を有する蓋体からなり、ケーシング12の上部外面と係合可能に設けられた耳部36aにより、穿刺体10を着脱可能に保持することができる。また、装着部36は、ケーシング12と当接する箇所に気密性を維持するためのOリング36bが設けられると共に、外部からケーシング12内に圧縮空気を導入可能なフレキシブル管などからなる配管18を備えており、不図示の供給源から圧縮空気を供給することで押圧板14を押圧し、各穿刺針16から麻酔液Lを吐出することができる。麻酔液Lの供給および停止、並びに麻酔液Lの供給速度の調節は、配管18に設けられた調節弁18aの開度を制御装置60が制御して行うことができる。麻酔液Lの吐出手段は、特に限定されるものではなく、例えば、シリンダの駆動により押圧板14を昇降させる構成であってもよい。また、麻酔液Lの注入は、自動で行う代わりに、ピストン等を手動で押圧して適度な注入速度で行うように構成してもよい。
筐体部32は、互いに対向する一対の側壁の開口近傍にガイド溝32aが形成されている。当接部20は、放熱ブロック26がガイド溝32aに沿って摺動可能となるように支持されており、筐体部32の開口を覆う閉止位置において各穿刺針16の先端部16aが貫通孔28に対向し、穿刺針16を貫通孔28に挿入可能な状態になるように、装着部36を移動可能に支持する。ガイド溝32aには、端子部32b(図4参照)が設けられており、当接部20が上記の閉止位置にあるときに、ペルチェ素子22に対する通電を行うことができる。放熱ブロック26からの放熱を良好にするため、筐体部32は、メッシュ板や多孔板などから形成してもよく、あるいは、側壁の一部を切り欠いて形成してもよい。
駆動装置40は、サーボモータ等からなる駆動モータ42と、駆動モータ42の回転数を検出するエンコーダ44と、駆動モータ42の回転により進退するロッド46とを備えている。駆動モータ42の回転軸42aにはシャフト43が連結されており、シャフト43の外周面にねじ部43aが形成されている。ロッド46は、中空円筒状に形成されており、支持体30の円筒部34に摺動可能に収容されている。ロッド46の内周面には、シャフト43のねじ部43aに螺合するナット46aが固定されている。一方、ロッド46の外周面には突部46bが設けられており、円筒部34の内周面に形成された溝部34aに突部46bが係合することで、ロッド46が回転不能とされている。駆動装置40の上記構成により、ロッド46は、駆動モータ42の回転により図2の矢示B方向に進出させることが可能であり、エンコーダ44の検出に基づいてロッド46の進出量を制御することができる。
ロッド46の先端(図2の下端)には装着部36が固定されており、ロッド46の進退により穿刺体10を上下動させて、図1に破線で示すように、穿刺針16の先端部16aを当接面24bから出没させることができる。当接面24bの最下面からの穿刺針16の突出量は、特に限定されるものではないが、例えば0.1〜10mm程度に設定することができる。穿刺針16が複数(例えば、20〜30針程度またはそれ以上)配置されている場合には、全ての穿刺針16の突出量が上記の数値範囲内にあることが好ましい。
当接部20および駆動装置40への通電は、支持体30の円筒部34に設けられた操作部50のスイッチ操作により行うことができ、制御装置60により作動が制御される。制御装置60は、操作部50に内蔵させることも可能であり、穿刺針16の突出量を操作部50の操作により設定するように構成することができる。当接検知センサ29による当接状態(当接または非当接)の検知信号は、制御装置60に入力される。
次に、上記の構成を備える薬液注入装置1の使用方法の一例を説明する。本実施形態は、腋臭症(わきが)や多汗症の原因となるアポクリン汗腺やエクリン汗腺などの汗腺を電極針により熱破壊する施術を行うための前処理として、生体内に麻酔液を注入する方法を示すものである。アポクリン汗腺やエクリン汗腺などの汗腺は、真皮から皮下組織にかけて種々の深さ位置に存在するが、真皮や皮下組織の厚みは、個人差があるだけでなく人体の部位によっても異なるため、汗腺を確実に破壊するためには、真皮や皮下組織の厚みに応じて穿刺深さを徐々に変えながら、深さ方向の全体にわたって加熱する必要がある。したがって、神経ブロックを行うための麻酔液の注入は、電極針を穿刺する3次元領域の大きさに合わせて、必要な領域に的確に行うことが要求される。以下においては、麻酔液を注入する深さ方向の領域を予め測定した上で、この領域に麻酔液を均一に注入する方法を説明する。
まず、薬液注入装置1の装着部10に穿刺体100を装着する。図4に示すように、当接部20を支持体30から退避させて筐体部32の開口を開放した状態で、穿刺体10を矢示C方向に挿入することにより、ケーシング12の上部に形成された係合突起12aを、装着部36の耳部36aに形成された係合凹部36cにさせて、ケーシング12の上端部をOリング36bに密着し、穿刺体10を装着部36に気密に固定することができる。穿刺体10を装着する際の安全を確保するため、穿刺体10には、破線で示すように穿刺針16を覆うカバー部材17を予め取り付けておき、穿刺体10の装着後にカバー部材17を取り外すようにしてもよい。この後、当接部20を矢示D方向に閉止位置までスライドさせることにより、支持体30の端子部32bが当接部20の端子部(図示せず)と係合して当接部20に対する冷却用の通電が行われると共に、当接部20が位置決めされる。
ついで、図5(a)に示すように、当接部20の当接面24bを被穿刺部位の表皮表面Sに密着させる。当接面24bと表皮表面Sとが密着すると、当接検知センサ29から当接信号が制御装置60に入力される。この状態で、操作部50の操作により測定モードを選択すると、制御装置60は、駆動装置40の駆動モータ42を回転させる。ロッド46は、突部46bが溝部34aと係合して回転不能な状態で、ナット46aがシャフト43と螺合しているため、駆動モータ42の回転量に応じて進出し、各穿刺針16の先端部16aが当接面24bから徐々に突出する。
当接面24bからの穿刺針16の突出量L1が大きくなるにつれて、穿刺針16の先端は、表皮から真皮を経て皮下組織に侵入するが、皮下組織と筋層との間に存在する膜まで到達すると、穿刺針16はこの膜を貫通できずに穿刺針16の穿刺深さが一定に維持される。このように、穿刺深さが増加しない状態で穿刺針16の突出量L1を更に増加すると、図5(b)に示すように、表皮表面Sが下方に凸となるように湾曲して当接面24bから離れ、当接検知センサ29がこれを検知して、非当接信号が制御装置60に入力される。
制御装置60は、当接検知センサ29からの検知信号に基づき、当接状態を判定する。当接検知センサ29が当接面24bに複数配置されている場合、制御装置60は、全ての当接検知センサ29から被当接信号が入力されたときに、表皮表面Sが当接面24bから離れたことを判定することが好ましく、これによって、被穿刺部位の表面形状等によって当接面24bの全体を密着させることが困難な場合でも、検知精度を高めることができる。但し、制御装置60は、単一の当接検知センサ29の検出に基づいて、表皮表面Sが当接面24bから離れたことを判定するように構成してもよい。
制御装置60は、表皮表面Sが当接面24bから離れたことを判定すると、駆動装置40を停止させ、このときの穿刺針16の突出量L1をエンコーダ44の値から算出して、最大深さ情報としてメモリに格納する。この後、制御装置60は、駆動モータ42を逆回転させて穿刺針16を被穿刺部位から引き抜く方向に移動させ、穿刺針16の先端部16aを当接面24bの上方に埋没させる。これにより、当接面24bは、表皮表面Sと再び密着した状態になる。穿刺針16は、先端部16aが筋層まで到達せず皮下組織内に確実に留まるように、太さや押圧力が適宜設定されることが好ましい。
こうして取得された最大深さ情報は、麻酔液の注入が必要な深さ領域に対応しており、この深さ領域を予め把握することにより、使用者が操作部50の操作により自動モードを選択したときに、麻酔液の注入を容易且つ的確に行うことができる。
すなわち、制御装置60は、自動モードが設定されると、最大深さ情報に基づいて、まず複数の注入深さ位置を設定する。注入深さ位置は、例えば、最大深さの値を予め定められた基準値と比較して決定された深さ間隔から求めることができる。具体的な一例を挙げると、最大深さが4mm以下である場合には、深さ間隔を0.4mmとして、注入深さ位置を、表皮表面から0.4mm、0.8mm、1.2mm、・・・の各深さ位置に設定する一方、最大深さが4mmを超える場合には、深さ間隔を0.6mmとして、注入深さ位置を、表皮表面から0.6mm、1.2mm、1.8mm、・・・の各深さ位置に設定することができる。最大深さの基準値や深さ間隔は、上記の値に限定されるものではなく、それぞれを複数設定することも可能である。また、深さ間隔は、必ずしも一定である必要はなく、穿刺深さの増加と共に徐々に小さくなる(または大きくなる)ような設定でもよい。最大深さ情報や注入深さ位置は、制御装置60のモニタに出力する等して、使用者が把握できるようにしてもよい。
制御装置60は、こうして複数の注入深さ位置を決定した後、当接部20に通電して当接面24bが密着する表皮表面Sを冷却しながら、図6(a)に示すように、穿刺針16の先端部16aが各注入深さ位置で停止するように駆動装置40の駆動を制御する。そして、制御装置60は、穿刺部16の停止状態で調節弁18aを所定時間だけ開放し、配管18から装着部36と穿刺体10との間に圧縮空気を供給する。これにより、穿刺体10が備える押圧板14が矢示E方向に下降し、図6(b)に示すように、穿刺体10に封入されていた麻酔液Lの所定量が、穿刺針16の先端部16aから生体内に注入される。こうして、麻酔液Lの注入を各注入深さ位置で行うことにより、麻酔液の注入が必要な領域全体に麻酔液を効果的に行き渡らせることができる。麻酔液Lの注入量は、各注入深さ位置において同じであってもよく、あるいは、調節弁18aの開度や開放時間等を異ならせることで、注入深さ位置に応じた適量とすることも可能である。例えば、最大深さ情報に基づいて設定した注入深さ位置の深さ間隔が大きいほど、各注入深さ位置における麻酔液の注入量が大きくなるように設定してもよい。
表皮表面Sは穿刺箇所の周囲が当接面24bの密着により冷却されるため、穿刺時の鎮痛を良好にすることができる。なお、当接面24bを密着させる表皮表面Sに、予め麻酔クリームを塗布するようにしてもよい。当接面24bが表皮表面Sに冷却ガスを噴射する構成の場合、穿刺針16を表皮表面Sに穿刺する直前に冷却ガスの噴射を開始することにより、良好な鎮痛効果を得ることができる。但し、当接部20の当接面24bは、冷却機能を有しない構成であってもよい。
各注入深さ位置において麻酔液を注入した後は、駆動装置40の作動により穿刺体10が上昇して再び筐体部32に収容される。こうして、対象領域の麻酔が完了する。当接部20をスライド退避させ、穿刺体10を装着部36から取り外して新たなものに取り替えてから、当接部20を再び閉じることで、次の麻酔を開始することができる。このように、穿刺体10を着脱自在として取り替え可能に構成することで、穿刺針16の滅菌処理が不要であり、迅速な治療を行うことができる。なお、当接部20についても、ガイド溝32aから取り外して新たなものに交換することができる。
本実施形態の薬液注入装置1は、被穿刺部位において汗腺が存在する可能性がある深さ領域など麻酔が必要な深さ領域を、最大深さ情報として予め取得することにより、特定の領域への局所麻酔を迅速的確に行うことができる。したがって、その後に電極針を用いた汗腺への熱エネルギーの供給を、痛みを緩和しつつ効率良く行うことができ、過剰な発汗を抑制するための治療を迅速容易に行うことができる。薬液注入装置1により供給される薬液は、薬剤を含有する溶液や懸濁液などであればよく、薬剤は、必ずしも麻酔薬に限定されず、鎮痛薬やホルモン剤など他の種々の薬剤であってもよい。
以上、本発明の一実施形態について詳述したが、本発明の具体的な態様は上記実施形態には限定されない。例えば、本実施形態においては、測定モードにより最大深さ情報を取得して、この最大深さ情報に基づき、自動モードにより注入深さを自動的に設定して治療を行うように構成しているが、取得した最大深さ情報に基づいて、使用者が手動で注入深さを適宜設定できるように構成してもよい。また、穿刺体10は、本実施形態のようにカートリッジ方式とする代わりに装着部36に固定して、穿刺針16の先端部16aから麻酔液Lを吸引して再利用することもできる。
図7は、本発明の他の実施形態に係る薬液注入装置の側面図であり、図8は図7のF−F断面図である。図7および図8において、図1および図2に示す構成と同様の部分には同一の符号を付して、詳細な説明を省略する。
図7および図8に示す薬液注入装置101は、図1および図2に示す薬液注入装置1と同様に、穿刺体110、当接部20、駆動装置40、および制御装置60を主な構成要素として備えており、穿刺体110および当接部20は、支持体130に支持されている。
支持体130は、筐体状に形成されており、本体132の上部に駆動装置40が設けられ、本体132の下部に穿刺体110と係合する装着部136が設けられている。本体132の内部には円筒部134が設けられており、図2に示す円筒部34と同様に、円筒部134の内部に駆動装置40のシャフト43およびロッド46が収容されている。装着部136は、一対のガイドレール136a,136aを備える。一方、穿刺体110は、最外部を構成する被覆体119の上部に、一対のガイドレール136a,136aとそれぞれ係合する係合溝119a,119aが形成されており、穿刺体110を一対のガイドレール136a,136aに沿って移動させることにより、穿刺体110を装着部136に着脱可能に装着することができる。装着部136に対する穿刺体110の固定は、一対のガイドレール136a,136aおよび係合溝119a,119aにそれぞれ設けられた不図示の嵌合部同士の嵌合により行われる。
穿刺体110は、被覆体119の内部に、複数の穿刺針16を底部において支持するケーシング112が収容されている。ケーシング112は、被覆体119の内部に穿刺針16を退避させるように、付勢手段としてのばね部材119dにより付勢されている。被覆体119の上部には、ロッド46の先端部46dが通過可能な挿通孔119bが形成されており、ロッド46の進出により先端部46dがケーシング112を押圧可能に構成されている。被覆体119の下部には、穿刺針16が通過する貫通孔119cが形成されている。ケーシング112の内部には、被覆体119に形成された開口119eを介して導入される配管18から圧縮空気を供給することができ、調節弁18aの操作により圧縮空気18を導入して押圧板114を押圧することにより、麻酔液Lを吐出することができる。
当接部20は、本体132に支持アーム21を介して支持されており、本体132と当接部20との間に穿刺体110が配置される。支持アーム21は、可撓性を有しており、装着部136と当接部20との間に穿刺体110を挟持することができる。支持アーム21の内部には、当接部20と操作部50とを接続する配線や信号線などが収容される。当接部20の貫通孔28は、穿刺針16および被覆体119の貫通孔119cと位置合わせされるように形成されている。
このような構成を備える薬液注入装置101は、駆動装置40の作動によりロッド46が進出すると、図8に示すように、ばね部材119dの付勢力に抗してロッド46の先端部46dがケーシング112を押圧し、穿刺針16の先端部16aが挿通孔119bおよび貫通孔28を通過して、当接部20から突出する。そして、麻酔液Lの注入を行った後は、ロッド46を後退させることにより、ばね部材119dに蓄積されていた付勢力によってホルダ12が再び退避位置まで移動する。穿刺体110を新たなものと交換することで、次の麻酔を迅速容易に行うことができる。
当接部20は、可撓性を有する支持アーム21により装着部36に支持することで、当接部20と装着部36との間に穿刺体60を挟持することができ、挿通孔119bおよび貫通孔28の位置合わせを容易に行うことができる。但し、当接部20は、穿刺体110に対して着脱可能に構成することもできる。
図7および図8に示す薬液注入装置101においても、制御手段60が上記と同様の制御を行うことにより、最大深さ情報を取得することができると共に、この最大深さ情報に基づいて複数の注入深さ位置を設定し、それぞれの注入深さ位置において生体内に薬液を注入することができる。
1,101 薬液注入装置
10,110 穿刺体
12,112 ケーシング
16 穿刺針
16a 穿刺針の先端部
20 当接部
24b 当接面
28 貫通孔
29 当接検知センサ
40 駆動装置
60 制御装置

Claims (4)

  1. 被穿刺部位に穿刺して生体内に薬液を注入可能な薬液注入装置であって、
    薬液が封入されて中空の穿刺針が底部に設けられたケーシングを有する穿刺体と、
    表裏を貫通する貫通孔が形成されて表面側に被穿刺部位との当接面を有する当接部と、
    前記当接面と被穿刺部位との当接状態を検知する当接検知手段と、
    前記貫通孔を介して前記穿刺針を前記当接面から出没させる駆動手段と、
    前記駆動手段の駆動を制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、前記当接面を被穿刺部位に当接させた状態で、前記駆動手段の駆動により前記穿刺針を前記当接面から徐々に突出させ、前記穿刺針の突出量の増加に伴い前記当接面が被穿刺部位の表面から離れたことを前記当接検知手段の検知に基づき判定し、このときの前記穿刺針の突出量から最大深さ情報を取得する薬液注入装置。
  2. 前記制御手段は、取得した前記最大深さ情報に基づいて複数の注入深さ位置を設定し、駆動される前記穿刺針を、薬液吐出のために前記各注入深さ位置で停止させる請求項1に記載の薬液注入装置。
  3. 前記当接検知手段は、前記当接面に複数配置されており、
    前記制御手段は、全ての前記当接検知手段から非当接信号が入力されたときに、前記当接面が被穿刺部位の表面から離れたことを判定する請求項1または2に記載の薬液注入装置。
  4. 前記当接部は、被穿刺部位を冷却可能な冷却部材である請求項1から3のいずれかに記載の薬液注入装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN111419355A (zh) * 2020-04-14 2020-07-17 孙作永 一种心胸外科用穿刺装置
TWI777267B (zh) * 2019-10-18 2022-09-11 金鎔玄 藥液注入裝置及藥液注入準備方法

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