JP2017085471A - 電力線通信システム及び電力線通信の通信方法 - Google Patents

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浩 江崎
洋行 池上
Hiroyuki Ikegami
洋行 池上
学 塚田
Manabu Tsukada
学 塚田
秀也 落合
Hideya Ochiai
秀也 落合
弘津 研一
Kenichi Hirotsu
研一 弘津
下口 剛史
Takashi Shimokuchi
剛史 下口
浅尾 芳久
Yoshihisa Asao
芳久 浅尾
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英明 新居
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Abstract

【課題】電力線通信において、より確実な信号伝送を実現する。
【解決手段】子機側スイッチ51の閉路により閉回路を構成し、親機3へデータ送信時は、ゼロクロス近傍の時期に、送信するデータを符号化した信号に基づいて子機側スイッチ51を開閉する子機側送信部5Tと、親機3からデータ受信時は、前記時期に、子機側スイッチ51を閉路し、信号伝送路からパルス状の電流変化を抽出して復号化することによりデータを受信する子機側受信部5Rと、親機側スイッチ31を閉路することにより閉回路を構成し、子機5へデータ送信時は、前記時期に、子機側スイッチ51が閉路された状態で、送信するデータを符号化した信号に基づいて親機側スイッチ31を開閉する親機側送信部3Tと、子機5からデータ受信時は、前記時期に、信号伝送路からパルス状の電流変化を抽出して復号化することによりデータを受信する親機側受信部3Rとを備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、電力線を信号伝送路とする電力線通信システム及び電力線通信の通信方法に関する。
電力線通信(PLC:Power Line Communication)は、既設の商用交流の電力線を用いて、50/60Hzの交流電圧に高周波信号(情報信号)を重畳して信号伝送する通信方式である。受信側では、フィルタを用いて商用の交流電圧から高周波信号を分離抽出し、情報信号を取得することができる。電力線通信には、主として、2〜30MHzの周波数を用いる情報通信分野での高周波PLCと、10〜450kHzの周波数を用いる電力分野での低周波PLCとがある。これらの電力線通信は、利用できる電力線の範囲が法的に限定されており、長距離通信を行うには、光回線や電話回線等、他の通信システムを併用する必要がある。
一方、上記の電力線通信とは別に、商用交流の波形に、情報信号に対応した局部的な歪みを生じさせることにより、商用交流を搬送波として配電系統全体を信号伝送に利用する電力線通信の方式もある(例えば、非特許文献1参照。)。
この電力線通信は、伝送可能距離が長く、米国では既に電力メータの自動検針に使用されている。通信の親機は変電所に設置されており、商用交流の電圧波形に、微弱な歪みを生じさせることにより信号を注入する。当該変電所の傘下にある各需要家の子機は、歪みを検出することで、信号を受信する。例えば、親機が子機に対してポーリング方式により順番に検針データの送信を求め、与えられた時間内に子機が検針データを送信することにより、遠隔自動検針が行われる。
また、近年、太陽光発電の普及拡大により、太陽光発電の供給電力が需要に比して過剰になることが想定される。そこで、太陽光発電パネルに接続されるパワーコンディショナ内に電力線通信の子機を搭載して、太陽光発電の供給電力が過剰な場合に出力制御を行うことが考えられている。
「低周波電力線搬送方式の配電系統における伝送特性」、電気学会研究会資料、2011年1月27日発行
検針用途の電力線通信の場合、変電所に設置される親機は、例えば数万台もの子機と通信を行い、その中には、変電所から極めて遠方にある子機もある。注入した電圧波形の歪みは、変圧器による降圧により、ピーク値の絶対値は下がる。また、直近の変圧器から子機までの電力線の亘長が長いほど歪みも減衰し易い。さらに、子機周辺でノイズが発生すると、ノイズとの識別が困難になる。このように、さらなる亘長の増大も想定すれば、確実な信号伝送に課題がある。
かかる課題に鑑み、本発明は、商用交流を搬送波とする電力線通信において、より確実な信号伝送を実現することを目的とする。
本発明は、電力線を信号伝送路として、親機と子機との間で双方向に通信を行う電力線通信システムであって、前記親機及び前記子機にそれぞれ設けられ、前記信号伝送路に印加されている交流電圧がゼロクロス近傍となる時期を検出するゼロクロス検出部と、子機側スイッチを含み、当該子機側スイッチを閉路することにより前記子機側での交流電圧に対して閉回路を構成し、前記親機へデータを送信するときは、前記時期に、送信するデータを符号化した信号に基づいて前記子機側スイッチを開閉する子機側送信部と、前記親機からデータを受信するときは、前記時期に、前記子機側スイッチを閉路し、前記信号伝送路からパルス状の電流変化を抽出して復号化することによりデータを受信する子機側受信部と、親機側スイッチを含み、当該親機側スイッチを閉路することにより前記親機側での交流電圧に対して閉回路を構成し、前記子機へデータを送信するときは、前記時期に、前記子機側スイッチが閉路された状態で、送信するデータを符号化した信号に基づいて前記親機側スイッチを開閉する親機側送信部と、前記子機からデータを受信するときは、前記時期に、前記信号伝送路からパルス状の電流変化を抽出して復号化することによりデータを受信する親機側受信部と、を備えている。
また、本発明は、電力線を信号伝送路として、親機と子機との間で双方向に通信を行う電力線通信の通信方法であって、前記親機は親機側スイッチを含み、当該親機側スイッチを閉路することにより前記親機側での交流電圧に対して閉回路を構成し、前記子機は子機側スイッチを含み、当該子機側スイッチを閉路することにより前記子機側での交流電圧に対して閉回路を構成するものである場合において、
前記子機から前記親機へデータを送信するときは、前記親機及び前記子機が共に、前記信号伝送路に印加されている交流電圧がゼロクロス近傍となる時期を検出し、前記時期に、前記子機は送信するデータを符号化した信号に基づいて前記子機側スイッチを開閉することによりパルス状の電流変化を生じさせ、かつ、前記親機は前記信号伝送路からパルス状の電流変化を抽出して復号化することによりデータを受信し、
前記親機から前記子機へのデータ送信時には、前記親機及び前記子機が共に、前記信号伝送路に印加されている交流電圧がゼロクロス近傍となる時期を検出し、前記時期に、前記親機は送信するデータを符号化した信号に基づいて前記親機側スイッチを開閉することによりパルス状の電流変化を生じさせ、かつ、前記子機は前記子機側スイッチを閉路した状態で前記信号伝送路からパルス状の電流変化を抽出して復号化することによりデータを受信する、電力線通信の通信方法である。
本発明によれば、商用交流を搬送波とする電力線通信において、より確実な信号伝送を実現することができる。
本発明の一実施形態に係る電力線通信システムの構成の一例を示す回路図である。 交流電圧のゼロクロス近傍での電流変化の一例を示す波形図である。 図1のスイッチの部分にのみ着目して、その応用例としてのスイッチ構成の第1例を示す回路図である。 スイッチ構成の第2例を示す図である。 4種類の電流を表す図である。 ゼロクロス近傍の期間ΔTに、0も含む4種類のパルスを10発出力可能な状態を示す波形図の一例である。 パルス幅変調により2ビットを確保する要領を示す図である。
[実施形態の要旨]
本発明の実施形態の要旨としては、少なくとも以下のものが含まれる。
(1)すなわちこれは、電力線を信号伝送路として、親機と子機との間で双方向に通信を行う電力線通信システムであって、前記親機及び前記子機にそれぞれ設けられ、前記信号伝送路に印加されている交流電圧がゼロクロス近傍となる時期を検出するゼロクロス検出部と、子機側スイッチを含み、当該子機側スイッチを閉路することにより前記子機側での交流電圧に対して閉回路を構成し、前記親機へデータを送信するときは、前記時期に、送信するデータを符号化した信号に基づいて前記子機側スイッチを開閉する子機側送信部と、前記親機からデータを受信するときは、前記時期に、前記子機側スイッチを閉路し、前記信号伝送路からパルス状の電流変化を抽出して復号化することによりデータを受信する子機側受信部と、親機側スイッチを含み、当該親機側スイッチを閉路することにより前記親機側での交流電圧に対して閉回路を構成し、前記子機へデータを送信するときは、前記時期に、前記子機側スイッチが閉路された状態で、送信するデータを符号化した信号に基づいて前記親機側スイッチを開閉する親機側送信部と、前記子機からデータを受信するときは、前記時期に、前記信号伝送路からパルス状の電流変化を抽出して復号化することによりデータを受信する親機側受信部と、を備えている。
上記のように構成された電力線通信システムでは、信号伝送路である電力線に印加される交流電圧のゼロクロス近傍の時期を利用して、パルス状の電流変化により、親機・子機間で、双方向にデータの送信・受信を行うことができる。
とりわけ、親機から子機へデータを送信するとき、親機は親機側スイッチを開閉することによりパルス状の電流変化を生じさせ、これにより、親機側の交流電圧に瞬間的な電圧変化を生じさせる。このとき、子機は、子機側スイッチを閉路した状態で親機側から電流を引き込む状態にあり、その電流を検出しているので、親機側の瞬間的な電圧変化に基づく電流変化が子機側にもパルス状の電流変化として伝わってくる。従って、信号伝送路からパルス状の電流変化を抽出して復号化することによりデータを受信することができる。
交流電圧の位相は、親機と子機とが互いに遠く離れていても同期しているので、送受信のタイミングはずれない。また、交流電圧のゼロクロス近傍で電流を流すので、パルス状の電流のピーク値は過大にならず、抑制される。電流は、基本的に、1つの閉ループ内では長距離でも減衰しないので、より確実なデータ伝送が可能となる。なお、例えば、信号伝送路の途中に変圧器があると、電流の大きさは変わるが、伝送の確実性は変圧後の閉ループでも変わらず、従って、変圧器経由であっても確実にデータ伝送を行うことができる。
(2)また、(1)の電力線通信システムにおいて、前記親機において構成される前記閉回路は、前記親機側スイッチを開閉する際に回路に流れる電流値が複数種類に可変であり、また、前記子機において構成される前記閉回路は、前記子機側スイッチを開閉する際に回路に流れる電流値が複数種類に可変であってもよい。
この場合、各スイッチ閉路時の電流値を変化させることができる。従って、パルス(パルス状の電流変化)の有無の他、パルス「有」の中でさらに、高さ(ピーク値)を識別して、扱えるビット数を増大させることができる。
(3)また、(1)の電力線通信システムにおいて、前記親機側スイッチ及び前記子機側スイッチはそれぞれ、インピーダンスとの直列体を成しているものであってもよい。
この場合、インピーダンスを変化させればスイッチ閉路時の電流値を容易に変化させることができる。従って、パルスの有無の他、パルス「有」の中でさらに、高さ(ピーク値)を識別して、扱えるビット数を増大させることができる。
(4)また、(3)の電力線通信システムにおいて、前記親機側スイッチ及び前記子機側スイッチの各々は、複数のスイッチと複数のインピーダンスとが、前記交流電圧が印加される前記信号伝送路の2線間に設けられており、どのスイッチを選択するかによってインピーダンスが変わり、流れる電流値が変わるように接続されている回路構成であってもよい。
この場合、スイッチの選択により、スイッチ閉路時の電流値を変化させることができる。従って、パルスの有無の他、パルス「有」の中でさらに、高さ(ピーク値)を識別して、扱えるビット数を増大させることができる。
(5)また、(1)〜(4)の電力線通信システムにおいて、前記親機及び前記子機の各々は、データを送信するとき、ゼロクロス近傍となる一期間内に、複数のパルス状の電流変化を生じさせるようにしてもよい。
この場合、パルスの数に応じてビット数を増大させ、通信容量(通信速度)を高めることができる。
(6)また、(1)〜(5)の電力線通信システムにおいて、前記信号伝送路には変圧器が介在し、1台の前記親機と複数台の前記子機との間で双方向に通信を行う、というシステム構成であってもよい。
この場合、変圧器を介することで電流の大きさは変わるが、伝送の確実性は変圧後の閉ループでも変わらず、従って、変圧器経由でも確実にデータ伝送を行うことができる。
また、親機から複数の子機へ、比較的少ない電流値でも確実なデータ伝送が可能となり、そのため、親機は、電圧歪みを生じさせる方式よりも少ない電流で送信可能となる。このことは、親機のコンパクト化に寄与し得る。
(7)また、別の観点からは、電力線を信号伝送路として、親機と子機との間で双方向に通信を行う電力線通信システムであって、前記親機及び前記子機にそれぞれ設けられ、前記信号伝送路に印加されている交流電圧がゼロクロス近傍となる時期を検出するゼロクロス検出部と、子機側スイッチを含み、当該子機側スイッチを閉路することにより前記子機側での交流電圧に対して閉回路を構成し、前記親機へデータを送信するときは、前記時期に、送信するデータを符号化した信号に基づいて前記子機側スイッチを開閉する子機側送信部と、前記子機からデータを受信するときは、前記時期に、前記信号伝送路からパルス状の電流変化を抽出して復号化することによりデータを受信する親機側受信部と、を備えている。
上記(7)のように構成された電力線通信システムでは、信号伝送路である電力線に印加される交流電圧のゼロクロス近傍の時期を利用して、パルス状の電流変化により、子機から親機へのデータの送信・受信を行うことができる。
交流電圧の位相は、親機と子機とが互いに遠く離れていても同期しているので、送受信のタイミングはずれない。また、交流電圧のゼロクロス近傍で電流を流すので、パルス状の電流のピーク値は過大にならず、抑制される。電流は、基本的に、1つの閉ループ内では長距離でも減衰しないので、より確実なデータ伝送が可能となる。なお、例えば、信号伝送路の途中に変圧器があると、電流の大きさは変わるが、伝送の確実性は変圧後の閉ループでも変わらず、従って、変圧器経由であっても確実にデータ伝送を行うことができる。
(8)また、これは、電力線を信号伝送路として、親機と子機との間で双方向に通信を行う電力線通信の通信方法であって、前記親機は親機側スイッチを含み、当該親機側スイッチを閉路することにより前記親機側での交流電圧に対して閉回路を構成し、前記子機は子機側スイッチを含み、当該子機側スイッチを閉路することにより前記子機側での交流電圧に対して閉回路を構成するものである場合において、
前記子機から前記親機へデータを送信するときは、前記親機及び前記子機が共に、前記信号伝送路に印加されている交流電圧がゼロクロス近傍となる時期を検出し、前記時期に、前記子機は送信するデータを符号化した信号に基づいて前記子機側スイッチを開閉することによりパルス状の電流変化を生じさせ、かつ、前記親機は前記信号伝送路からパルス状の電流変化を抽出して復号化することによりデータを受信し、
前記親機から前記子機へデータを送信するときは、前記親機及び前記子機が共に、前記信号伝送路に印加されている交流電圧がゼロクロス近傍となる時期を検出し、前記時期に、前記親機は送信するデータを符号化した信号に基づいて前記親機側スイッチを開閉することによりパルス状の電流変化を生じさせ、かつ、前記子機は前記子機側スイッチを閉路した状態で前記信号伝送路からパルス状の電流変化を抽出して復号化することによりデータを受信する、電力線通信の通信方法である。
上記のような電力線通信の通信方法では、信号伝送路である電力線に印加される交流電圧のゼロクロス近傍の時期を利用して、パルス状の電流変化により、親機・子機間で、双方向にデータの送信・受信を行うことができる。
とりわけ、親機から子機へデータを送信するとき、親機は親機側スイッチを開閉することによりパルス状の電流変化を生じさせ、これにより、親機側の交流電圧に瞬間的な電圧変化を生じさせる。このとき、子機は、子機側スイッチを閉路した状態で親機側から電流を引き込む状態にあり、その電流を検出することによって、親機側の瞬間的な電圧変化に基づく電流変化が子機側にもパルス状の電流変化として伝わってくる。従って、信号伝送路からパルス状の電流変化を抽出して復号化することによりデータを受信することができる。
交流電圧の位相は、親機と子機とが互いに遠く離れていても同期しているので、送受信のタイミングはずれない。また交流電圧のゼロクロス近傍で電流を流すので、パルス状の電流のピーク値は過大にならず、抑制される。電流は、基本的に、1つの閉ループ内では長距離でも減衰しないので、より確実なデータ伝送が可能となる。変圧器を介することで電流の大きさは変わるが、伝送の確実性は変圧後の閉ループでも変わらず、従って、変圧器経由であっても確実にデータ伝送を行うことができる。
[実施形態の詳細]
以下、実施形態の詳細について図面を参照して説明する。
《回路構成例》
図1は、電力線通信システム100の構成の一例を示す回路図である。図において、変電所1の変圧器2は、例えば特別高圧を高圧6.6kVに変圧する。なお、高圧回路は、ここでは単相回路としている。高圧の電路L1,L2は、実際には、変電所1から外へ延びていく長い送電線であり、柱上変圧器等の配電トランス4に接続されている。配電トランス4は、6.6kVの高圧を、100V又は200Vの低圧に変圧する。低圧側の電路L3,L4は、需要家への配電線となる。なお、図1は簡略化して描いているが、実際には高圧の電路L1,L2は複数の電路に分岐し、また、低圧の電路L3,L4も複数の需要家向けの複数の電路に分岐している。
変電所1内において変圧器2の2次側には電力線通信の親機3が設けられている。親機3は、図示しない上位の管理装置から指示を受けて通信を行う。親機3は、親機側スイッチ31と、インピーダンス32と、ゼロクロス検出部33と、電流センサ34と、制御部35とを備えている。親機側スイッチ31及びインピーダンス32は互いに直列に接続され、その直列体の両端が、変圧器2の2次側の2電路L1,L2間に接続されている。従って、親機側スイッチ31を閉路することにより親機3側での交流電圧に対して閉回路を構成することができる。
親機側スイッチ31は、例えば、SiC素子又はGaN素子からなる半導体スイッチング素子である。SiC素子又はGaN素子は、例えばSi素子に比べて、より高速なスイッチングが可能である。また、素子を多段に接続しなくても、充分な耐圧(6.6kV/1個も可能)が得られる。インピーダンス32は、抵抗又はインダクタであり、所定の電流I(例えば5〜20A程度)を流すために必要なインピーダンス値及び耐圧を有している。
ゼロクロス検出部33は、電路L1−L2間に印加される交流電圧のゼロクロスを検出し、検出信号を制御部35に提供する。正確には、ゼロクロス検出部33は、交流電圧の絶対値が低下して0近傍の電圧値に入った時から、0近傍の電圧値でなくなるまで、のゼロクロス近傍を検出している。ゼロクロス近傍とは、例えば、ゼロクロスの前後の所定期間(例えばゼロクロスの時刻tに対して少なくともt±1m秒)である。
電流センサ34は、電路L1に流れる電流を検出し、計測信号を制御部35に提供する。代表的な電流センサ34としては、例えばCT(Current Transformer)を使用することができる。電流センサ34及び制御部35は、交流電圧がゼロクロス近傍のとき、電力線であり信号伝送路でもある電路L1に流れる電流Iを検出することで信号を抽出する親機側受信部3Rを構成している。また、親機側スイッチ31、インピーダンス32及び制御部35は、交流電圧がゼロクロス近傍のとき、電路L1,L2に電流Iを流すことで信号を注入する親機側送信部3Tを構成している。
需要家には電力線通信の子機5が設けられている。子機5は、例えば、図示しない電力メータや、パワーコンディショナ等の被管理装置に搭載されるか又はその近傍に設置される。子機5は、子機側スイッチ51と、インピーダンス52と、ゼロクロス検出部53と、電流センサ54と、制御部55とを備えている。子機側スイッチ51及びインピーダンス52は互いに直列に接続され、その直列体の両端が、変圧器4の2次側の2電路L3,L4間に接続されている。従って、子機側スイッチ51を閉路することにより子機側での交流電圧に対して閉回路を構成することができる。
子機側スイッチ51は、例えば、MOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field Effect Transistor)その他の、電力用の半導体スイッチング素子である。インピーダンス52は、抵抗又はインダクタであり、所定の電流I(例えば5〜10A程度)を流すために必要なインピーダンス値を有している。
ゼロクロス検出部53は、電路L3−L4間に印加される交流電圧のゼロクロスを検出し、検出信号を制御部55に提供する。正確には、ゼロクロス検出部53は、交流電圧の絶対値が低下して0近傍の電圧値に入った時から、0近傍の電圧値でなくなるまで、のゼロクロス近傍を検出している。ゼロクロス近傍とは、例えば、ゼロクロスの前後の所定期間(例えばゼロクロスの時刻tに対して少なくともt±1m秒)である。
電流センサ54は、子機側スイッチ51及びインピーダンス52に流れる電流Iを検出し、計測信号を制御部55に提供する。電流センサ54としては、例えばCTを使用することができるが、インピーダンス52の役目を兼ねるシャント抵抗でもよい。電流センサ54及び制御部55は、交流電圧がゼロクロス近傍のとき、子機側スイッチ51を介してインピーダンス52に流れる電流Iを検出することで信号を抽出する子機側受信部5Rを構成している。また、子機側スイッチ51、インピーダンス52及び制御部55は、交流電圧がゼロクロス近傍のとき、インピーダンス52に電流Iを流すことで信号を注入する子機側送信部5Tを構成している。
《通信装置としての親機・子機》
通信装置としての子機5の主な機能は、以下のように表現できる。
子機5における子機側送信部5Tは、子機側スイッチ51を閉路することにより子機側での交流電圧に対して閉回路を構成し、また、親機3へデータを送信するときは、ゼロクロス近傍の時期に、送信するデータを符号化した信号に基づいて子機側スイッチ51を開閉する。子機側受信部5Rは、親機3からデータを受信するときは、ゼロクロス近傍の時期に、子機側スイッチ51を閉路し、信号伝送路である電路L3,L4からパルス状の電流変化を抽出して復号化することによりデータを受信する。
また、通信装置としての親機3の主な機能は、以下のように表現できる。
親機3における親機側送信部3Tは、親機側スイッチ31を閉路することにより親機側での交流電圧に対して閉回路を構成し、また、子機5へデータを送信するときは、ゼロクロス近傍の時期に、子機側スイッチ51が閉路された状態で、送信するデータを符号化した信号に基づいて親機側スイッチ31を開閉する。親機側受信部3Rは、子機5からデータを受信するときは、ゼロクロス近傍の時期に、信号伝送路である電路L1からパルス状の電流変化を抽出して復号化することによりデータを受信する。
以下、さらに具体的に親機から子機への通信及び、子機から親機への通信について説明する。
《親機から子機への通信》
まず、親機3から子機5への通信について説明する。
交流電圧のゼロクロス近傍で、子機5は、子機側スイッチ51を閉路する。また、同時に、親機3は、親機側スイッチ31を短時間閉路し、インピーダンス32に、急峻なパルス状の電流Iを流す。このときの電流Iは、ゼロクロス近傍であることにより、例えば5〜20A程度に抑えることができる。仮に、この電流が連続的に流れれば大きな電力消費となるが、瞬間的なパルス状であることにより、電力消費は極めて僅かである。
パルス状の電流が流れることによって、図1におけるA点の電位は瞬間的に下がり、パルスが消えれば復帰する。このような電圧の変化が生じると、子機側スイッチ51を閉じた閉回路が負荷となって電流を引き込んでいるので、必然的に電流Iの変化となり、さらに、電流Iの変化となる。すなわち、電流Iは、パルス状に変化することになり、信号が伝送される。なお、電流Iは、配電トランス4の変圧比をn(例えば6600/200)とすると、n・Iを、実際に低圧側に接続されている需要家で配分した値である。
電流センサ54は、この電流Iを検出する。すなわち、子機5は、信号として電圧歪変化ではなく、パルス状の電流変化を検出することになる。制御部55は、パルス状の電流変化を抽出して復号化することによりデータを受信することができる。
上記電流I,Iは、交流電圧のゼロクロス近傍、例えば、完全に電圧0の時を除く、ゼロクロス時間から±1msの時期に流れる。
最もシンプルな通信の形としては、ゼロクロス近傍で1発のパルス状の電流を流すか流さないかによって、1又は0に符号化した通信を行うことができる。
図2は、交流電圧のゼロクロス近傍での電流変化の一例を示す波形図である。ゼロクロス近傍の期間ΔT(但し完全に0の時を除く。)で電流を流せば、電流を流す場合が1、電流を流さない場合は0、というように、半サイクルで1ビットの情報を伝送することができる。なお、電流の符号は電圧の符号に対応するが、ここでの電流は、絶対値で表している。
《子機から親機への通信》
次に、子機5から親機3への通信について説明する。
図1において、交流電圧のゼロクロス近傍で子機5における子機側スイッチ51を短時間閉路し、インピーダンス52に急峻なパルス状の電流Iを流す。ゼロクロス近傍であることにより、Iは例えば5〜10A程度に抑えることができる。
また、これと同時に、親機3側では、配電トランス4の2次側の電流Iに対応して変化した急峻なパルス状の1次側の電流Iを、電流センサ34によって検出する。なお、Iは、配電トランスの変圧比をnとすると、I=(1/n)・Iである。
すなわち、親機3は、子機5側からの信号としてパルス状の電流変化を検出することになる。制御部35は、パルス状の電流変化を抽出して復号化することによりデータを受信することができる。
上記電流I,Iは、交流電圧のゼロクロス近傍、例えば、完全に電圧0の時を除く、ゼロクロス時間から±1msの時期に流れる。
《ここまでのまとめ》
上記のように構成された電力線通信システム100では、信号伝送路である電力線(電路L1−L2間、L3−L4間)に印加される交流電圧のゼロクロス近傍の時期を利用して、パルス状の電流変化により、親機3と子機5との間で、双方向にデータの送信・受信を行うことができる。
とりわけ、親機3から子機5へデータを送信するとき、親機3は親機側スイッチ31を開閉することによりパルス状の電流変化を生じさせ、これにより、親機3側の交流電圧に瞬間的な電圧変化を生じさせる。このとき、子機5は、子機側スイッチ51を閉路した状態で親機3側から電流を引き込む状態にあり、その電流を検出しているので、親機3側の瞬間的な電圧変化に基づく電流変化が子機5側にもパルス状の電流変化として伝わってくる。従って、信号伝送路としての電路L3,L4からパルス状の電流変化を抽出して復号化することによりデータを受信することができる。
また、交流電圧の位相は、親機3と子機5とが互いに遠く離れていても同期しているので、送受信のタイミングはずれない。しかも、交流電圧のゼロクロス近傍で電流を流すので、パルス状の電流のピーク値は過大にならず、抑制される。電流は、基本的に、1つの閉ループ内では長距離でも減衰しないので、より確実なデータ伝送が可能となる。信号伝送路の途中に配電トランス4があると、電流の大きさは変わるが、伝送の確実性は変圧後の閉ループでも変わらず、従って、変圧器経由であっても確実にデータ伝送を行うことができる。さらに、親機3から複数の子機5へ、比較的少ない電流値でも確実なデータ伝送が可能となり、そのため、親機3は、電圧歪みを生じさせる方式よりも少ない電流で送信可能となる。このことは、親機3のコンパクト化に寄与し得る。
《通信容量の増大について》
さらに、実用性を高めるべく、通信容量(通信速度)を増大させるスイッチの構成例その他について説明する。図1では、親機3、子機5共に、1個のスイッチと1個のインピーダンスとの直列体を例示し、スイッチの開閉により電流変化を生じさせる基本構成を示したが、さらに、この直列体を複数組用意すれば、容易に、取り扱えるビット数を増大させることができる。
例えば、複数組のインピーダンスでインピーダンス値を変化させれば、スイッチ閉路時の電流値を変化させることができる。従って、パルスの有無の他、パルス「有」の中でさらに、高さ(ピーク値)を識別して、扱えるビット数を増大させることができる。
また、ゼロクロス近傍となる一期間内に、複数のパルスを生じさせ、通信容量(通信速度)を高めることもできる。
(スイッチ構成の第1例)
例えば図3は、図1の親機側スイッチ31,51の部分にのみ着目して、その応用例としてのスイッチ構成の第1例を示す回路図である。図において、(a)は、図1における親機3の親機側スイッチ31及びインピーダンス32の直列体を、例えば3組並列に用意した回路図である。3つのインピーダンスは同じ値ではなく、インピーダンス値を、
インピーダンス32Sのインピーダンス値:Z32S
インピーダンス32Sのインピーダンス値:Z32M
インピーダンス32Sのインピーダンス値:Z32L
とすると、Z32S<Z32M<Z32Lの関係にある。親機側スイッチ31S,31M,31Lは、インピーダンス32S,32M,32Lに対応して設けられている。
このような構成により、どのスイッチを閉路するかによって、大きさ(ピーク値)が3種類の電流を流すことができる。電流の大小に対応してA点の電位降下量も変わるので、子機側に伝わる電流Iのピーク値を変化させることができる。すなわち、例えば、以下の4つの状態を作ることができる。
(1)親機側スイッチ31S,31M,31Lが全て開路しているとき:論理「00」の状態
(2)親機側スイッチ31Lのみ閉路しているとき:論理「01」の状態
(3)親機側スイッチ31Mのみ閉路しているとき:論理「10」の状態
(4)親機側スイッチ31Sのみ閉路しているとき:論理「11」の状態
これにより、2ビットの通信が可能となる。
また、図3の(b)は、図1における子機5の子機側スイッチ51及びインピーダンス32の直列体を、例えば3組用意した回路図である。3つのインピーダンスは同じ値ではなく、インピーダンス値を、
インピーダンス52Sのインピーダンス値:Z52S
インピーダンス52Mのインピーダンス値:Z52M
インピーダンス52Lのインピーダンス値:Z52L
とすると、Z52S<Z52M<Z52Lの関係にある。子機側スイッチ51S,51M,51Lは、インピーダンス52S,52M,52Lに対応して設けられている。
このような構成により、親機3の場合と同様に、子機5においても、どのスイッチを閉路するかによって、大きさ(ピーク値)が3種類の電流I、Iを流すことができる。すなわち、例えば、以下の4つの状態を作ることができる。
(1)子機側スイッチ51S,51M,51Lが全て開路しているとき:論理「00」の状態
(2)子機側スイッチ51Lのみ閉路しているとき:論理「01」の状態
(3)子機側スイッチ51Mのみ閉路しているとき:論理「10」の状態
(4)子機側スイッチ51Sのみ閉路しているとき:論理「11」の状態
これにより、2ビットの通信が可能となる。なお、親機3からの通信を受信するときの子機5は、スイッチ51S,51M,51Lの少なくとも1つを閉路すればよい。
(スイッチ構成の第2例)
また、例えば図4は、スイッチ構成の第2例を示す図である。図において、(a)は、図1における親機3の親機側スイッチ31及びインピーダンス32の直列体を、例えば3組階段状に用意した回路図である。3つのインピーダンスは互いに同じ値であるが、接続の工夫により、第1例と同様な使い方ができる。親機側スイッチ31S,31M,31Lは、各インピーダンス32の相互接続点に繋ぎ込むように設けられている。
このような構成により、どのスイッチを閉路するかによって、大きさ(ピーク値)が3種類の電流を流すことができる。電流の大小に対応してA点の電位降下量も変わるので、子機側に伝わる電流Iのピーク値を変化させることができる。すなわち、例えば、以下の4つの状態を作ることができる。
(1)親機側スイッチ31S,31M,31Lが全て開路しているとき:論理「00」の状態
(2)親機側スイッチ31Lのみ閉路しているとき:論理「01」の状態
(3)親機側スイッチ31Mのみ閉路しているとき:論理「10」の状態
(4)親機側スイッチ31Sのみ閉路しているとき:論理「11」の状態
これにより、2ビットの通信が可能となる。
また、同様に図4の(b)は、図1における子機5の子機側スイッチ51及びインピーダンス32の直列体を、例えば3組用意した回路図である。3つのインピーダンスは互いに同じ値である。子機側スイッチ51S,51M,51Lは、各インピーダンス52の相互接続点に繋ぎ込むように設けられている。
このような構成により、親機3の場合と同様に、子機5においても、どのスイッチを閉路するかによって、大きさ(ピーク値)が3種類の電流I,Iを流すことができる。すなわち、例えば、以下の4つの状態を作ることができる。
(1)子機側スイッチ51S,51M,51Lが全て開路しているとき:論理「00」の状態
(2)子機側スイッチ51Lのみ閉路しているとき:論理「01」の状態
(3)子機側スイッチ51Mのみ閉路しているとき:論理「10」の状態
(4)子機側スイッチ51Sのみ閉路しているとき:論理「11」の状態
これにより、2ビットの通信が可能となる。
(スイッチ構成その他)
なお、上記のスイッチ構成例1,2は、例示であって、これらに限られるものではない。スイッチ及びインピーダンスの組数も、必要に応じて選択できる。
また、スイッチを、開閉のみでなく、半導体スイッチの能動領域で使うことにより、流れる電流値を変化させることも可能である。
(パルス数との併用)
図5は、4種類の電流を表す図である。すなわち、0を含めてピーク値が3種類のパルス状の電流変化により、2ビットの通信が可能となる。
また、スイッチを短時間閉路することによるパルスは、ゼロクロス近傍に複数発出力させることもできる。例えばゼロクロスの±1msの間に10回、パルスを生じさせる場合、3つのインピーダンス値を用意すると、交流半サイクルの間に2ビット×10=20ビットの通信が可能となる。例えば周波数が50Hzの地域では、20ビット×2×50=2kbpsの通信が可能となる。
図6は、ゼロクロス近傍の期間ΔTに、上記の、0も含む4種類のパルスを10発出力可能な状態を示す波形図の一例である。交流電圧が完全に0のときは電流が流れないので、そこだけを避けて、ゼロクロス近傍の期間ΔTに、20ビットの通信が可能となる。なお、パルスをΔTのどこに入れるかは、この例に限定されない。ΔTの前半又は後半のみに入れてもよいし、全体に入れてもよい。なお、電流の符号は電圧の符号に対応するが、ここでの電流は、絶対値で表している。
(スイッチのパルス幅変調制御)
例えば、パルス幅変調制御(PWM:Pulse Width Modulation)を用いてスイッチに流れる電流値を変えることも可能である。図7は、その一例として、このようなPWMパルスを1単位(1パルス)として、0も含む4種類の信号の形を示す図である。例えば、(a)は「01」、(b)は「10」、(c)は「11」、そして、(d)は「00」を表している。このように、ゼロクロス近傍の一期間内に複数(例えば10個)のPWMパルスを入れることにより、図6の場合と同様に、2kbpsを実現することも可能である。
《その他》
なお、上記実施形態では、変電所1に設けられた親機3と、需要家の子機5との間での通信について説明したが、これは一例に過ぎず、例えば、低圧側のみに(変圧器を介さず)、親機及び子機を配置して互いに通信を行う場合でも、同様の要領で電力線通信を行うことが可能である。
《補記》
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
但し、明細書及び図面に開示した通りの全ての構成要素を備える電力線通信システムも、本発明に含まれるものであることは言うまでもない。
1 変電所
2 変圧器
3 親機
3R 親機側受信部
3T 親機側送信部
4 配電トランス
5 子機
5R 子機側受信部
5T 子機側送信部
31,31S,31M,31L 親機側スイッチ
32,32S,33M,33L インピーダンス
33 ゼロクロス検出部
34 電流センサ
35 制御部
51,51S,51M,51L 子機側スイッチ
52,52S,52M,52L インピーダンス
53 ゼロクロス検出部
54 電流センサ
55 制御部
100 電力線通信システム
L1,L2,L3,L4 電路(電力線)

Claims (8)

  1. 電力線を信号伝送路として、親機と子機との間で双方向に通信を行う電力線通信システムであって、
    前記親機及び前記子機にそれぞれ設けられ、前記信号伝送路に印加されている交流電圧がゼロクロス近傍となる時期を検出するゼロクロス検出部と、
    子機側スイッチを含み、当該子機側スイッチを閉路することにより前記子機側での交流電圧に対して閉回路を構成し、前記親機へデータを送信するときは、前記時期に、送信するデータを符号化した信号に基づいて前記子機側スイッチを開閉する子機側送信部と、
    前記親機からデータを受信するときは、前記時期に、前記子機側スイッチを閉路し、前記信号伝送路からパルス状の電流変化を抽出して復号化することによりデータを受信する子機側受信部と、
    親機側スイッチを含み、当該親機側スイッチを閉路することにより前記親機側での交流電圧に対して閉回路を構成し、前記子機へデータを送信するときは、前記時期に、前記子機側スイッチが閉路された状態で、送信するデータを符号化した信号に基づいて前記親機側スイッチを開閉する親機側送信部と、
    前記子機からデータを受信するときは、前記時期に、前記信号伝送路からパルス状の電流変化を抽出して復号化することによりデータを受信する親機側受信部と、
    を備えている電力線通信システム。
  2. 前記親機において構成される前記閉回路は、前記親機側スイッチを開閉する際に回路に流れる電流値が複数種類に可変であり、また、前記子機において構成される前記閉回路は、前記子機側スイッチを開閉する際に回路に流れる電流値が複数種類に可変である請求項1に記載の電力線通信システム。
  3. 前記親機側スイッチ及び前記子機側スイッチはそれぞれ、インピーダンスとの直列体を成している請求項1に記載の電力線通信システム。
  4. 前記親機側スイッチ及び前記子機側スイッチの各々は、複数のスイッチと複数のインピーダンスとが、前記交流電圧が印加される前記信号伝送路の2線間に設けられており、どのスイッチを選択するかによってインピーダンスが変わり、流れる電流値が変わるように接続されている請求項3に記載の電力線通信システム。
  5. 前記親機及び前記子機の各々は、データを送信するとき、ゼロクロス近傍となる一期間内に、複数のパルス状の電流変化を生じさせる請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の電力線通信システム。
  6. 前記信号伝送路には変圧器が介在し、1台の前記親機と複数台の前記子機との間で双方向に通信を行う請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の電力線通信システム。
  7. 電力線を信号伝送路として、親機と子機との間で双方向に通信を行う電力線通信システムであって、
    前記親機及び前記子機にそれぞれ設けられ、前記信号伝送路に印加されている交流電圧がゼロクロス近傍となる時期を検出するゼロクロス検出部と、
    子機側スイッチを含み、当該子機側スイッチを閉路することにより前記子機側での交流電圧に対して閉回路を構成し、前記親機へデータを送信するときは、前記時期に、送信するデータを符号化した信号に基づいて前記子機側スイッチを開閉する子機側送信部と、
    前記子機からデータを受信するときは、前記時期に、前記信号伝送路からパルス状の電流変化を抽出して復号化することによりデータを受信する親機側受信部と、
    を備えている電力線通信システム。
  8. 電力線を信号伝送路として、親機と子機との間で双方向に通信を行う電力線通信の通信方法であって、前記親機は親機側スイッチを含み、当該親機側スイッチを閉路することにより前記親機側での交流電圧に対して閉回路を構成し、前記子機は子機側スイッチを含み、当該子機側スイッチを閉路することにより前記子機側での交流電圧に対して閉回路を構成するものである場合において、
    前記子機から前記親機へデータを送信するときは、
    前記親機及び前記子機が共に、前記信号伝送路に印加されている交流電圧がゼロクロス近傍となる時期を検出し、
    前記時期に、前記子機は送信するデータを符号化した信号に基づいて前記子機側スイッチを開閉することによりパルス状の電流変化を生じさせ、かつ、前記親機は前記信号伝送路からパルス状の電流変化を抽出して復号化することによりデータを受信し、
    前記親機から前記子機へデータを送信するときは、
    前記親機及び前記子機が共に、前記信号伝送路に印加されている交流電圧がゼロクロス近傍となる時期を検出し、
    前記時期に、前記親機は送信するデータを符号化した信号に基づいて前記親機側スイッチを開閉することによりパルス状の電流変化を生じさせ、かつ、前記子機は前記子機側スイッチを閉路した状態で前記信号伝送路からパルス状の電流変化を抽出して復号化することによりデータを受信する、
    電力線通信の通信方法。
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