JP2017082766A - セラミックマトリックス複合材リングシュラウド保持方法、並びにcmcピンヘッド - Google Patents

セラミックマトリックス複合材リングシュラウド保持方法、並びにcmcピンヘッド Download PDF

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Abstract

【課題】改善された摩耗特性を提供するガスタービンエンジンの固定部品のための保持アセンブリを提供する。【解決手段】第1の固定ガスタービン壁84が第1の壁キャビティ112を定め、セラミックマトリックス複合材から構成された第2の固定ガスタービン壁74が第2の壁キャビティ102を定める。第1の材料から構成されたピンシャフト106が、第1のシャフト端部114及び第2のシャフト端部120を含む。セラミックマトリックス複合材から構成されたピンヘッド110が、第1のピンヘッド端部118から内向きに延びるピンヘッドキャビティ116を定める。第1のシャフト端部114が第1の壁キャビティ112に位置付けられ、第2のシャフト端部120がピンヘッドキャビティ116に位置付けられる。第2のピンヘッド端部136が、第2の壁キャビティ102に位置付けられる。第1の材料は、セラミックマトリックス複合材とは異なる。【選択図】図4

Description

本発明の主題は、全体的に、ガスタービンエンジンの保持アセンブリに関する。より詳細には、本発明の主題は、タービンシュラウドなどのガスタービンエンジンにおける固定部品の保持アセンブリに関する。
ガスタービンエンジンは、一般に、直列流れ順に、圧縮機セクション、燃焼セクション、タービンセクション、及び排気セクションを含む。作動時には、空気が圧縮機セクションに流入し、ここで空気が燃焼セクションに到達するまで、1又はそれ以上の軸流圧縮機が空気を漸次的に圧縮する。燃料は、圧縮空気と混合されて燃焼セクション内で燃焼し、これにより燃焼ガスを生成する。燃焼ガスは、燃焼セクションから、タービンセクション内に定められた高温ガス経路を通って流れ、排気セクションを介してタービンセクションから流出する。
特定の構成において、タービンセクションは、直列流れ順で、高圧(HP)タービン及び低圧(LP)タービンを含む。HP及びLPタービンは各々、貫流する燃焼ガスから運動エネルギー及び/又は熱エネルギーを取り出す1又はそれ以上のタービンブレードを含む。各タービンブレードは通常、リングを形成してタービンブレードの周りを囲むタービンシュラウドを含む。すなわち、各タービンシュラウドは、対応する各タービンブレードから半径方向外向きに位置付けられ、タービンブレードを円周方向に密閉する。この点に関して、各タービンブレード及び対応する各タービンシュラウドは、これらの間にギャップを形成する。
タービンシュラウドなどの高温ガス経路を定める部品は、セラミックマトリックス複合材材料又は高温燃焼ガスへの長期暴露に耐えることができる別の材料から構成することができる。タービンシュラウドマウントなどの高温ガス経路から半径方向外向きに位置付けられる部品は通常、高温ガス経路に沿った部品よりも低い温度を受ける。この点に関して、これらの部品は、好適な金属材料から構成することができる。
金属ピンは通常、ガスタービンエンジンにおいては、異種材料(例えば、セラミックマトリックス複合材製タービンシュラウド及び金属製タービンシュラウドマウント)から構成されるガスタービンエンジンの部品に使用される。しかしながら、金属ピンは、マトリックス複合材のような異種材料と接触したときに不十分な摩耗特性を示す。このことは、保守コストの増加をもたらし、ガスタービンの運用コストを増加させる。更に、不十分な摩耗特性は、シュラウド位置決め不良を生じる可能性があり、結果として燃料消費量の増大をもたらす。従って、改善された摩耗特性を提供するガスタービンエンジンの固定部品のための保持アセンブリが当該技術において望ましい。
国際公開第2013/18123号
本発明の態様及び利点は、その一部を以下の説明に記載しており、又はこの説明から明らかにすることができ、或いは本発明を実施することにより理解することができる。
1つの態様において、本開示は、固定ガスタービン部品のための保持アセンブリに関する。第1の固定ガスタービン壁が、表面から内向きに延びる第1の壁キャビティを定め、セラミックマトリックス複合材から構成された第2の固定ガスタービン壁が、表面から内向きに延びる第2の壁キャビティを定める。第1の材料から構成されたピンシャフトは、第1のシャフト端部及び第2のシャフト端部を含む。セラミックマトリックス複合材から構成されたピンヘッドは、第1のピンヘッド端部及び第2のピンヘッド端部を含む。ピンヘッドは、第1のピンヘッド端部から半径方向内向きに延びるピンヘッドキャビティを定める。第1のシャフト端部は、第1の壁キャビティに位置付けられ、第2のシャフト端部は、ピンヘッドキャビティに位置付けられる。第2のピンヘッド端部は、第2の壁キャビティに位置付けられる。第1の材料は、セラミックマトリックス複合材とは異なる。
本開示の別の態様は、ガスタービンに関する。ガスタービンは、圧縮機、燃焼セクション、及びタービンセクションを含む。タービンセクションは、タービンシュラウドマウントの半径方向内側面から外向きに延びるタービンシュラウドマウントキャビティを定めるタービンシュラウドマウントを含む。タービンセクションは更に、セラミックマトリックス複合材から構成され、タービンシュラウドの半径方向外側面から半径方向内向きに延びるタービンシュラウドキャビティを定めるタービンシュラウドを含む。第1の材料から構成されたピンシャフトは、第1のシャフト端部及び第2のシャフト端部を含む。セラミックマトリックス複合材から構成されたピンヘッドは、第1のピンヘッド端部及び第2のピンヘッド端部を含む。ピンヘッドは、第1のピンヘッド端部から半径方向内向きに延びるピンヘッドキャビティを定める。第1のシャフト端部は、タービンシュラウドマウントキャビティに位置付けられ、第2のシャフト端部は、ピンヘッドキャビティに位置付けられる。第2のピンヘッド端部は、タービンシュラウドキャビティに位置付けられる。第1の材料は、セラミックマトリックス複合材とは異なる。
本開示は更に、ガスタービンにおける固定部品を保持する方法を含む。第1の材料から構成されたタービンシュラウドマウントに、タービンシュラウドマウントキャビティが形成される。タービンシュラウドキャビティは、セラミックマトリックス複合材から構成されたタービンシュラウドに形成される。セラミックマトリックス複合材は第1の材料とは異なる。ピンヘッドは、セラミックマトリックス複合材から構成されたピンヘッドの第1の端部のキャビティに形成される。ピンシャフトの第1の端部は、タービンシュラウドキャビティに配置される。ピンシャフトの第2の端部は、ピンヘッドキャビティ内に配置される。ピンヘッドの第2の端部は、タービンシュラウドマウントキャビティ内に配置される。
本発明のこれら及び他の特徴、態様、並びに利点は、以下の説明及び添付の請求項を参照するとより理解できるであろう。本明細書に組み込まれ且つその一部を構成する添付図面は、本発明の実施形態を例証しており、本明細書と共に本発明の原理を説明する役割を果たす。
添付図を参照した本明細書において、当業者に対してなしたその最良の形態を含む本発明の完全且つ有効な開示を説明する。
本明細書で開示される実施形態による、例示的な高バイパスターボファンジェットエンジンの概略断面図。 高圧(HP)タービンにおける保持アセンブリの配置を例示した、図1に示すガスタービンエンジンの高圧タービン部分の拡大側断面図。 本明細書で開示される保持アセンブリの1つの実施形態の斜視図。 ピンヘッドのピンヘッドキャビティに位置付けられたピンシャフトの第2の端部を例示した、線4−4のほぼ周りから見た保持アセンブリの断面図。 タービンシュラウドキャビティに位置付けられたピンヘッドを例示した、線5−5のほぼ周りから見た保持アセンブリの別の断面図。 ガスタービンにおけるタービンシュラウドのような固定部品を保持する例示的な方法のフローチャート。
ここで、その1つ又はそれ以上の実施例が添付図面に例示されている本発明の実施形態について詳細に説明する。詳細な説明では、図面中の特徴部を示すために参照符号及び文字表示を使用している。本発明の同様の又は類似の要素を示すために、図面及び説明において同様の又は類似の記号表示を使用している。本明細書で使用される用語「第1」、「第2」、及び「第3」は、ある部品を別の部品と区別するために同義的に用いることができ、個々の部品の位置又は重要性を意味することを意図したものではない。用語「上流側」及び「下流側」は、流体通路における流体流れに対する相対的な流れ方向を指す。例えば、「上流」は、流体がそこから流れる流れ方向を指し、「下流」は流体がそこに向けて流れ込む流れ方向を指す。
各実施例は、本発明の限定ではなく、例証として提供される。実際に、本発明の範囲又は技術的思想から逸脱することなく、修正形態及び変形形態を本発明において実施できることは、当業者であれば理解されるであろう。例えば、1つの実施形態の一部として例示され又は説明される特徴は、別の実施形態で使用して更に別の実施形態を得ることができる。従って、本発明は、そのような修正及び変形を特許請求の範囲及びその均等物の技術的範囲内に属するものとして保護することを意図している。本発明の例示的な実施形態は、例示の目的でターボファンジェットエンジンに組み込まれるタービンシュラウドに関して全体に説明しているが、本発明の実施形態は、あらゆるターボ機械に組み込まれる何れかのタービンに適用することができ、請求項に特に記載のない限り、ガスターボファンジェットエンジンに限定されないことは、当業者には容易に理解されるであろう。
次に、幾つかの図全体を通して様々な参照符号が同様の要素を表す図面を参照すると、図1は、本明細書で「ターボファン10」と呼ばれる例示的な高バイパスターボファン型ガスタービンエンジン10の概略断面図であり、本発明の種々の実施形態を組み込むことができる。図1に示すように、ターボファン10は、基準の目的で貫通して延びる長手方向軸線又は軸方向中心線を有する。一般に、ターボファン10は、ファンセクション16から下流側に配置されたコアタービン又はガスタービンエンジン14を含むことができる。
ガスタービンエンジン14は、一般に、環状入口20を定める実質的に管状の外側ケーシング18を含むことができる。外側ケーシング18は、複数のケーシングから形成することができる。外側ケーシング18は、直列流れ関係で、ブースタ又は低圧(LP)圧縮機22及び高圧(HP)圧縮機24を有する圧縮機セクションと、燃焼セクション26と、高圧(HP)タービン28及び低圧(LP)タービン30を有するタービンセクションと、ジェット排気ノズルセクション32とを収容する。高圧(HP)シャフト又はスプール34は、HPタービン28をHP圧縮機24に駆動可能に接続する。低圧(LP)シャフト又はスプール36は、LPタービン30をLP圧縮機22に駆動可能に接続する。LPスプール36はまた、ファンセクション16のファンスプール又はシャフト38に接続することができる。特定の実施形態において、図1に示すように、LPスプール36は、直接駆動構成のようにファンスプール38に直接接続することができる。代替の構成において、LPスプール36は、間接駆動又はギア付き駆動構成のように減速ギア39を介してファンスプール38に接続することができる。
図1に示すように、ファンセクション16は、ファンスプール38に結合され且つファンスプール38から半径方向外向きに延びる複数のファンブレード40を含む。環状ファンケーシング又はナセル42は、ファンセクション16及び/又はガスタービンエンジン14の少なくとも一部を円周方向に囲む。ナセル42は、複数の円周方向に離間した出口ガイドベーン44によりガスタービンエンジン14に支持されるよう構成することができる点は、当業者であれば点は理解されるはずである。その上、ナセル42の下流側セクション46は、ガスタービンエンジン14の外側部分にわたって延びて、これらの間にバイパス空気流通路48を定めることができる。
図2は、本明細書で開示される種々の実施形態を組み込むことができる、図1に示すようなガスタービンエンジン14のHPタービン28部分の拡大断面図である。図2に示すように、HPタービン28は、直列流れ関係で、1又はそれ以上のタービンロータブレード58(1つのみ図示)の列56から軸方向に離間して配置された1又はそれ以上のステータベーン54(1つのみ図示)の列52を有する第1の段50を含む。HPタービン28は更に、1又はそれ以上のタービンロータブレード68(1つのみ図示)の列66から軸方向に離間して配置された1又はそれ以上のステータベーン64(1つのみ図示)の列62を有する第2の段60を含む。
タービンロータブレード58,68は、HPスプール34(図1)から半径方向外向きに延び且つHPスプール34に結合される。図2に示すように、ステータベーン54,64及びタービンロータブレード58,68は、燃焼器セクション16(図1)からの燃焼ガスをHPタービン28を通して送るための高温ガス経路70を少なくとも部分的に定める。図1に示すように、ステータベーン54,64の列52,62は、HPスプール34の周りに環状に配列され、タービンロータブレード58,68の列56,66は、HPスプール34の周りに円周方向に離間して配置される。
図2に示すように、HPタービン28の種々の実施形態は、少なくとも1つのタービンシュラウドアセンブリ72を含む。例えば、HPタービン28は、第1のタービンシュラウドアセンブリ72(a)と第2のタービンシュラウドアセンブリ72(b)とを含むことができる。各タービンシュラウドアセンブリ72(a),72(b)は、全体として、対応するタービンロータブレード58,68の列の周りにリング又はシュラウドを形成する。
各タービンシュラウドアセンブリ72(a),72(b)は、タービンロータブレード58,68のブレード先端76,78から半径方向に離間して配置されたタービンシュラウド又はシュラウドシール74(a),74(b)を含むことができる。保持アセンブリ100は、各タービンシュラウド74(a),74(b)を対応するタービンシュラウドマウント84(a),84(b)に接続する。特に、以下でより詳細に検討するように、保持アセンブリ100は、各タービンシュラウド74(a),74(b)を各タービンシュラウドアセンブリ72(a),72(b)に対して軸方向及び半径方向に保持する。タービンシュラウドマウント84(a),84(b)は、ターボファン10のケーシング82に接続することができる。
この構成は、ブレード先端76,78とシール面又は高温側面80(a),80(b)との間にクリアランスギャップを形成する。上述のように、一般的には、特にターボファン10の巡航運転の間は、ブレード先端76,78とタービンシュラウド74(a),74(b)との間のクリアランスギャップを最小限にし、高温ガス経路70からブレード先端76,78を超えて且つクリアランスギャップを通じた漏洩を低減することが望ましい。特定の実施形態において、タービンシュラウド74(a),74(b)のうちの少なくとも一方は、連続した単体構造又は継ぎ目なしのリングとして形成することができる。
図1に示すように、空気200は、ターボファン10の作動中にその吸入部分202に流入する。矢印204で示される空気200の第1の部分は、バイパス空気流通路48に流入し、矢印206で示される空気200の第2の部分は、LP圧縮機22の入口20に流入する。LP圧縮機22は、貫流する空気の第2の部分206を漸次的に圧縮して、HP圧縮機24に送る。HP圧縮機24は更に、HP圧縮機24を流れる空気の第2の部分206を更に圧縮して、矢印208で示される圧縮空気を燃焼セクション26に提供し、ここで燃料と混合されて燃焼して、矢印210で示される燃焼ガスを提供する。
燃焼ガス210は、HPタービン28を通って流れ、ここでステータベーン54,64及びタービンロータブレード58,68は、燃焼ガス210から運動エネルギー及び/又は熱エネルギーを取り出す。このエネルギー取り出しは、HP圧縮機24の作動を支持する。このエネルギー取り出しは、HP圧縮機24の作動を支援する。次いで、燃焼ガス210は、LPタービン30を通って流れ、ここでLPシャフト又はスプール36に結合されたLPタービンステータベーン212及びLPタービンロータブレード214の連続する段が、燃焼ガス210から熱及び/又は運動エネルギーの第2の部分を取り出す。このエネルギー取り出しにより、LPシャフト又はスプール36が回転を生じ、これによりLP圧縮機22の作動及び/又はファンスプール又はシャフト38の回転を支援する。次いで、燃焼ガス210は、ガスタービンエンジン14のジェット排気ノズルセクション32を通って流れる。
コアタービン14は、ターボファン10と連動して同様の目的を果たし、地上ベースガスタービン、空気の第1の部分204と第2の部分206との比がターボファンにおけるよりも小さいターボジェットエンジン、及びファンセクション16がナセル42を有していないアンダクテッドファンエンジンにおける同様の環境が見られる。ターボファン、ターボジェット及びアンダクテッドエンジンの各々において、何れかのシャフト及びスプールの間に速度低減装置(例えば、減速ギアボックス39)を含めることができる。例えば、減速ギアボックス39は、LPスプール36とファンセクション16のファンシャフト38との間に配置することができる。
図3〜5は、保持アセンブリ100の種々の部品及び特徴要素を示している。より具体的には、図3は、本明細書で開示される保持アセンブリ100の1つの実施形態の斜視図である。図4は、ピンヘッドにおけるピンヘッドキャビティに位置付けられたピンシャフトの第2の端部を例示した保持アセンブリ100の断面図である。図5は、タービンシュラウドキャビティに位置付けられたピンヘッドを例示した保持アセンブリの別の断面図である。
図3〜5に例示されるように、保持アセンブリ100は、矢印90で示される軸方向と、矢印92で示される半径方向と、矢印94で示される円周方向とを定める。一般に、軸方向は、長手方向軸線12に沿って延び、半径方向は、長手方向軸線12から垂直に外向きに延び、円周方向は、長手方向軸線12の周りに円周方向に延びる。
保持アセンブリ100は、タービンシュラウドマウント84のような第1のガスタービン壁とタービンシュラウド74のような第2のガスタービン壁との間に位置付けられる。タービンシュラウドマウント84及びタービンシュラウド74は、それぞれ、ターボファン10におけるタービンシュラウドマウント84(a),84(b)など、又はタービンシュラウド74(a),74(b)などの何れかとすることができる。しかしながら、第1及び第2のガスタービン壁は、ターボファン10における他の何れかの隣接する固定部品とすることができる。タービンシュラウドマウント84は、半径方向内側面108を含み、タービンシュラウド74は、半径方向外側面104を含む。
タービンシュラウドマウント84は、半径方向内側面108から半径方向外向きに延びるタービンシュラウドマウントキャビティ112を定める。タービンシュラウドマウントキャビティ112は、タービンシュラウドマウント84を最後まで通って延びることができる(すなわち、貫通孔)。タービンシュラウドマウントキャビティ112は、円形断面を有することができる。この点において、タービンシュラウドマウントキャビティ112は、矢印130で示されるタービンシュラウドマウントキャビティ直径を含む。しかしながら、タービンシュラウドマウントキャビティ112は、何れかの非円形断面(例えば、矩形、五角形、その他)を有してもよい。非円形断面の場合、矢印130は、タービンシュラウドマウントキャビティ112の断面の最長寸法(例えば、長さ、幅、その他)を示す。タービンシュラウドマウント84は、金属材料から構成されるのが好ましいが、何れかの好適な非金属材料で構成されてもよい。
タービンシュラウド74は、半径方向外側壁108から半径方向内向きに延びるタービンシュラウドキャビティ102を定める。タービンシュラウドキャビティ102は、好ましくは、円形断面を有する。矢印130で示されるタービンシュラウドマウントキャビティ直径を含む。しかしながら、タービンシュラウドマウントキャビティ102は、他の何れかの好適な断面(例えば、矩形、五角形、その他)を有してもよい。非円形の多角形断面の場合、矢印132は、タービンシュラウドキャビティ102の断面の最長寸法(例えば、長さ、幅、その他)を示す。タービンシュラウド74は、セラミックマトリックス複合材から構成されるのが好ましいが、他の何れかの好適な材料で形成されてもよい。
保持アセンブリ100は更に、半径方向外側端部114及び半径方向内側端部120を有するピンシャフト106を含む。ピンシャフト106は、中実であるのが好ましいが、一部の実施形態においては中空であってもよい。ピンシャフト106は、好ましくは、円形断面を有する。この点において、ピンシャフト106は、矢印124で示される外径を有する。ピンシャフト106は、実質的に一定の直径を有することができ、又は半径方向に沿って変化する直径を有することができる。しかしながら、ピンシャフト106は、好適な非円形断面(例えば、矩形、五角形、その他)を有することができる。この場合、矢印124は、ピンシャフト106の断面の最長寸法(例えば、長さ、幅、その他)を示す。ピンシャフト106は、金属材料から構成されるのが好ましいが、好適な非金属材料で構成されてもよい。ピンシャフト106は、タービンシュラウドマウント84と同じ材料又は異なる材料から構成することができる。
保持アセンブリ100は、半径方向外側端部118及び半径方向内側端部136を有するピンヘッド110を含む。この点において、半径方向外側端部118は、半径方向外側面138を含み、半径方向内側端部136は、半径方向内側面140を含む。ピンヘッド110は、半径方向外側端部118の半径方向外側面138から半径方向内向きに延びるピンヘッドキャビティ116を定める。半径方向内側端部136は閉じており(すなわち、キャビティを定めない)、半径方向内側面140はほぼ平坦とすることができる。但し、半径方向内側面140は、凸面状、凹面状、又は他の湾曲形状とすることができる。ピンヘッド110及びピンヘッドキャビティ116は、好ましくは、円形断面を有する。この点において、ピンヘッド110は、矢印126で示される外径を有し、ピンヘッドキャビティ116は、矢印128で示されるピンヘッドキャビティ直径を有する。しかしながら、ピンヘッド110及びピンヘッドキャビティ116は、何れかの好適な非円形断面(例えば、矩形、五角形、その他)を有することができる。この場合、矢印124,126は、ピンヘッド110及びピンヘッドキャビティ116の断面の最長寸法(例えば、長さ、幅、その他)を示す。ピンヘッド110は、セラミックマトリックス複合材から構成されるのが好ましい。但し、ピンヘッド110は、何れかの好適な材料で形成されてもよい。何れの場合でも、ピンヘッド110は、タービンシュラウド74と同じ材料から構成することができる。但し、ピンヘッド110は、タービンシュラウド74とピンヘッド110との間の摩耗率を低下させる何れかの好適な材料から形成することができる。更に、ピンヘッド110は、ピンシャフト106とは異なる材料から形成することができる。
保持アセンブリ100が組み付けられると、タービンシュラウドマウントキャビティ112は、ピンシャフト106の半径方向外側端部114を受け入れる。ピンシャフト106は、圧入関係でタービンシュラウドマウントキャビティ112内に収めることができる。この点において、タービンシュラウドマウントキャビティ112は、一般に、ピンシャフト106と同じ断面形状(例えば、円形、矩形、その他)を有することができる。しかしながら、タービンシュラウドマウントキャビティ112及びピンシャフト106は、異なる断面形状を有することもできる。更に、タービンシュラウドマウントキャビティの直径は、ピンシャフトの直径とほぼ同じか又はより小さくすることができる。しかしながら、タービンシュラウドマウントキャビティの直径は、滑り嵌合を得るためにピンシャフトの直径よりも大きくしてもよい。例えば、タービンシュラウドマウントキャビティ112がタービンシュラウドマウント84を完全に貫通して延びる場合には、溶接(図示せず)、ワイヤー(図示せず)、及び追加のピンヘッド(図示せず)、又はタービンシュラウドマウントの半径方向外向き側部上に配置される他の何れかの好適なファスナーがピンシャフト106をタービンシュラウドマウント84に結合することができる。
ピンヘッドキャビティ116は、ピンシャフト106の半径方向内側端部120を受け入れる。図3〜5に例示する実施形態において、ピンヘッドキャビティ直径は、ピンシャフト直径よりも大きい。保持アセンブリ100の実施形態において、ピンシャフト106及びピンシャフトヘッド110は、異種材料から構成されるので、このクリアランスが必要である。1つの実施形態において、例えば、ピンシャフト106は、金属材料製であり、ピンヘッド110は、セラミックマトリックス複合材製である。金属材料は通常、セラミックマトリックス複合材材料よりも熱膨張係数が大きい。従って、このクリアランスにより、ピンシャフト106及びピンヘッドキャビティ116が異なる速度で熱膨張することができる。一部の実施形態において、ポッティング材料122は、ピンヘッドキャビティ116内に配置することができる。この点において、ポッティング材料122は、異なる熱膨張係数に対応するためピンシャフト106とピンヘッド110との間に位置付けられる。ポッティング材料122はまた、これらの間の振動の伝達を減衰させる。ポッティング材料122は、米国ニューヨーク州Brooklyn所在のCotronics Corp.によって販売されているResbond(商標)940LE、又は米国ニューヨーク州Valley Cottage所在のAremco Products Inc.によって販売されているCeramabond(商標)618N又はCeramabond(商標)890のような、何れかの好適な高温セラミック接着剤とすることができる。しかしながら、ポッティング材料122は、あらゆる好適な材料であってもよい。
タービンシュラウドキャビティ102は、ピンヘッド110の半径方向内側端部136を受け入れる。1つの実施形態において、ピンヘッドキャビティの直径は、軸方向及び円周方向の移動を阻止するため、タービンシュラウドキャビティ102と実質的に同じサイズである。すなわち、タービンシュラウドキャビティ102の側部は、ピンヘッド110がタービンシュラウド74に対して軸方向及び円周方向に移動するのを阻止する。しかしながら、タービンシュラウドマウントキャビティの直径は、相対移動を可能にするためより長くするか、又は圧入を形成するようより小さくすることができる。1つの実施形態において、ピンシャフト106及びピンヘッド110は、タービンシュラウド74とタービンシュラウドマウント84との間の半径方向移動を阻止する半径方向組み付け長さを有することができる。
保持アセンブリ100は、金属ピンのような従来の保持装置に優る摩耗低減を実現し、これにより保守及び運用コストを低減する。より具体的には、ピンヘッド110は、タービンシュラウド74と同じ材料(例えば、セラミックマトリックス複合材)から構成することができる。この点において、2つのセラミックマトリックス複合材部品又は他の同じ材料から構成された2つの部品間の接触は、従来の金属ピン/セラミック複合材料製タービンシュラウドの摩耗カップリングと比べて摩耗の低減をもたらす。摩耗低減はまた、シュラウド位置付けにおける振動を低減し、これによりターボファン10の効率を向上させ、燃料消費率を削減する。
図6は、タービンシュラウド74のようなターボファン10の固定部品を保持するための例示的な方法(200)を示している。本方法は、ステップ(202)において、タービンシュラウドマウント84においてタービンシュラウドマウントキャビティ112を形成するステップを含む。次に、ステップ(204)において、タービンシュラウド74にタービンシュラウドキャビティ102を形成する。次いで、ステップ(206)において、ピンヘッド110の半径方向外側端部118にピンヘッドキャビティ116を形成する。任意選択ステップ(208)において、ピンヘッドキャビティ116にポッティング材料122を配置することができる。ステップ(210)において、タービンシュラウドマウントキャビティにピンシャフト106の半径方向外側端部114を配置する。次に、ステップ(212)において、ピンヘッドキャビティ116にピンシャフト106の半径方向内側端部120を配置する。ステップ(214)において、ピンヘッド110の半径方向内側端部をタービンシュラウドキャビティ102に配置する。ステップ(214)において、ピンヘッド110の半径方向内側端部をタービンシュラウドキャビティ102に配置する。ステップ(202)〜(206)は、あらゆる順序で実施することができる。同様に、ステップ(210)〜(214)は、あらゆる順序で実施することができる。任意選択ステップ(208)は、ステップ(206)の後且つステップ(212)の前のいつでも実施することができる。
本明細書は、最良の形態を含む実施例を用いて本発明を開示し、また、あらゆる当業者が、あらゆるデバイス又はシステムを実施及び利用すること並びにあらゆる組み込み方法を実施することを含む本発明を実施することを可能にする。本発明の特許保護される範囲は、請求項によって定義され、当業者であれば想起される他の実施例を含むことができる。このような他の実施例は、請求項の文言と差違のない構造要素を有する場合、或いは、請求項の文言と僅かな差違を有する均等な構造要素を含む場合には、本発明の範囲内にあるものとする。
10 ターボファンジェットエンジン
12 長手方向又は軸方向中心線
14 ファンセクション
16 コア/ガスタービンエンジン
18 外側ケーシング
20 吸入口
22 低圧圧縮機
24 高圧圧縮機
26 燃焼セクション
28 高圧タービン
30 低圧タービン
32 ジェット排気セクション
34 高圧シャフト/スプール
36 低圧シャフト/スプール
38 ファンスプール/シャフト
40 ファンブレード
42 ファンケーシング又はナセル
44 出口ガイドベーン
46 下流側セクション
48 バイパス空気流通路
50 第1の段
52 列
54 ステータベーン
56 列
58 タービンロータブレード
60 第2の段
62 列
64 ステータベーン
66 列
68 タービンロータブレード
70 高温ガス経路
72 タービンシュラウドアセンブリ
72(a) 第1のタービンシュラウドアセンブリ
72(b) 第2のタービンシュラウドアセンブリ
74 タービンシュラウド
74(a) シュラウドシール
74(b) シュラウドシール
76 ブレード先端
78 ブレード先端
80 シール面
82 ケーシング
84 タービンシュラウドマウント
84(a) 第1のタービンシュラウドマウント
84(b) 第2のタービンシュラウドマウント
90 軸方向
92 半径方向
94 円周方向
100 保持アセンブリ
102 タービンシュラウドキャビティ
104 タービンシュラウドの半径方向外側面
106 ピンシャフト
108 タービンシュラウドマウントの半径方向内側面
110 ピンヘッド
112 タービンシュラウドマウントキャビティ
114 ピンシャフトの半径方向外側端部
116 ピンヘッドキャビティ
118 ピンヘッドの半径方向外側端部
120 ピンシャフトの半径方向内側端部
122 ポッティング材料
124 ピンシャフトの外径
126 ピンヘッドの外径
128 ピンヘッドキャビティ直径
130 タービンシュラウドマウントキャビティ直径
132 タービンシュラウドキャビティ直径
136 ピンヘッドの半径方向内側端部
138 ピンヘッドの半径方向外側面
140 ピンヘッドの半径方向内側面
200 空気
202 吸入部分
204 空気の第1の部分
206 空気の第2の部分
208 圧縮空気
210 燃焼ガス
212 LPタービンベーン
214 HPタービンベーン

Claims (10)

  1. セラミックマトリックス複合材製の固定ガスタービン部品(74)用の保持アセンブリ(100)であって、
    表面(108)から内向きに延びる第1の壁キャビティ(112)を定める第1の固定ガスタービン壁(84)と、
    表面(104)から内向きに延びる第2の壁キャビティ(102)を定める第2の固定ガスタービン壁(74)と、
    第1の材料から構成され、第1のシャフト端部(114)及び第2のシャフト端部(120)を含むピンシャフト(106)と、
    セラミックマトリックス複合材から構成され、第1のピンヘッド端部(118)及び第2のピンヘッド端部(136)を含むピンヘッド(110)と、
    を備え、ピンヘッド(110)が、第1のピンヘッド端部(118)から内向きに延びるピンヘッドキャビティ(116)を定め、第1のシャフト端部(114)が第1の壁キャビティ(112)に位置付けられ、第2のシャフト端部(120)がピンヘッドキャビティ(116)に位置付けられ、第2のピンヘッド端部(136)が第2の壁キャビティ(102)に位置付けられ、第1の材料は、セラミックマトリックス複合材とは異なる、保持アセンブリ(100)。
  2. 第1の固定ガスタービン壁(84)がタービンシュラウドマウント(84)であり、第2の固定ガスタービン壁(74)がタービンシュラウド74である、請求項1に記載の保持アセンブリ(100)。
  3. ピンヘッドキャビティ(116)の長さ、幅又は直径(128)は、第2のシャフト端部(120)の長さ、幅又は直径(126)よりも相対的に長い、請求項1に記載の保持アセンブリ(100)。
  4. ピンヘッドキャビティ(116)に位置付けられたポッティング材料(122)を更に含む、請求項3に記載の保持アセンブリ(100)。
  5. 第1の材料が金属材料である、請求項3に記載の保持アセンブリ(100)。
  6. ピンシャフト(106)及びピンヘッド(110)が、第1の固定ガスタービン壁(84)と第2の固定ガスタービン壁(74)との間の半径方向移動を実質的に阻止する半径方向組み付け長さを含む、請求項1に記載の保持アセンブリ(100)。
  7. ピンヘッド(110)の第2のピンヘッド端部(136)の内側面(140)が平坦である、請求項1に記載の保持アセンブリ(100)。
  8. 第2の壁キャビティ(102)が実質的に円形の断面を有し、第2の壁キャビティ(102)の直径(132)が、第2の固定ガスタービン壁(74)とピンヘッド(110)との間の軸方向及び円周方向移動を実質的に阻止するためピンヘッド(110)の直径(126)と実質的に同じである、請求項1に記載の保持アセンブリ(100)。
  9. 圧縮機(22,24)と、
    燃焼セクション(26)と、
    タービンセクション(28,30)と、
    請求項1に記載の保持アセンブリ(100)と、
    を備えたガスタービン(10)。
  10. ガスタービン(10)における固定部品(74)を保持する方法(200)であって、
    第1の材料から構成されたタービンシュラウドマウント(84)においてタービンシュラウドマウントキャビティ(112)を形成するステップ(202)と、
    第1の材料とは異なるセラミックマトリックス複合材から構成されたタービンシュラウド(74)においてタービンシュラウドキャビティ(102)を形成するステップ(204)と、
    セラミックマトリックス複合材から構成されたピンヘッド(110)の第1の端部(118)においてピンヘッドキャビティ(116)を形成するステップ(206)と、
    ピンシャフト(106)の第1の端部(114)をタービンシュラウドマウントキャビティ(112)に配置するステップ(210)と、
    ピンシャフト(106)の第2の端部(120)をピンヘッドキャビティ(116)に配置するステップ(212)と、
    ピンヘッド(110)の第2の端部(136)をタービンシュラウドキャビティ(102)に配置するステップ(214)と、
    を含む、方法(200)。
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