以下図面について、本発明の一実施の形態を詳述する。
[1.パチンコ機の全体構造]
本発明の一実施形態であるパチンコ機1について、図面を参照して詳細に説明する。まず、図1乃至図9を参照して本実施形態のパチンコ機1の全体構成について説明する。図1は本発明の一実施形態であるパチンコ機の正面図である。図2はパチンコ機の右側面図であり、図3はパチンコ機の平面図であり、図4はパチンコ機の背面図である。図5はパチンコ機を前から見た斜視図であり、図6はパチンコ機を後ろから見た斜視図である。図7は本体枠から扉枠を開放させると共に、外枠から本体枠を開放させた状態で前から見たパチンコ機の斜視図である。図8はパチンコ機を扉枠、遊技盤、本体枠、及び外枠に分解して前から見た分解斜視図であり、図9はパチンコ機を扉枠、遊技盤、本体枠、及び外枠に分解して後ろから見た分解斜視図である。
本実施形態のパチンコ機1は、遊技ホールの島設備(図示しない)に設置される枠状の外枠2と、外枠2の前面を開閉可能に閉鎖する扉枠3と、扉枠3を開閉可能に支持していると共に外枠2に開閉可能に取付けられている本体枠4と、本体枠4に前側から着脱可能に取付けられると共に扉枠3を通して遊技者側から視認可能とされ遊技者によって遊技球が打込まれる遊技領域5aを有した遊技盤5と、を備えている。
パチンコ機1の外枠2は、図8及び図9等に示すように、上下に離間しており左右に延びている上枠部材10及び下枠部材20と、上枠部材10及び下枠部材20の両端同士を連結しており上下に延びている左枠部材30及び右枠部材40と、を備えている。上枠部材10、下枠部材20、左枠部材30、及び右枠部材40は、前後の幅が同じ幅に形成されている。また、上枠部材10及び下枠部材20の左右の長さに対して、左枠部材30及び右枠部材40の上下の長さが、長く形成されている。
また、外枠2は、左枠部材30及び右枠部材40の下端同士を連結し下枠部材20の前側に取付けられる幕板部材50と、上枠部材10の正面視左端部側に取付けられている外枠側上ヒンジ部材60と、幕板部材50の正面視左端側上部と左枠部材30とに取付けられている外枠側下ヒンジ部材70と、を備えている。外枠2の外枠側上ヒンジ部材60と外枠側下ヒンジ部材70とによって、本体枠4及び扉枠3が開閉可能に取付けられている。
パチンコ機1の扉枠3は、正面視の外形が四角形で前後に貫通している貫通口111を有した枠状の扉枠ベースユニット100と、扉枠ベースユニット100の前面下部に取付けられ遊技球を貯留可能な上皿201及び下皿202を有した皿ユニット200と、扉枠ベースユニット100の前面上部に取付けられるトップユニット350と、扉枠ベースユニット100の前面左部に取付けられる左サイドユニット400と、扉枠ベースユニット100の前面右部に取付けられる右サイドユニット450と、扉枠ベースユニット100の前面右下部に皿ユニット200を貫通して取付けられ上皿201に貯留された遊技球を遊技盤5の遊技領域内へ打込むために遊技者が操作可能なハンドルユニット500と、扉枠ベースユニット100の後面下部に取付けられ遊技領域内へ打ち損じた遊技球を受けて皿ユニット200の下皿202へ排出するファールカバーユニット520と、扉枠ベースユニット100の後面下部に取付けられ上皿201の遊技球を球発射装置680へ送るための球送りユニット540と、扉枠ベースユニット100の後面に取付けられ貫通口111を閉鎖するガラスユニット560と、ガラスユニット560の後面下部を覆う防犯カバー580と、を備えている。
パチンコ機1の本体枠4は、一部が外枠2の枠内に挿入可能とされると共に遊技盤5の外周を支持可能とされた枠状の本体枠ベース600と、本体枠ベース600の正面視左側の上下両端に取付けられ外枠2の外枠側上ヒンジ部材60及び外枠側下ヒンジ部材70に夫々回転可能に取付けられると共に扉枠3の扉枠側上ヒンジ部材140及び扉枠側下ヒンジ部材150が夫々回転可能に取付けられる本体枠側上ヒンジ部材620及び本体枠側下ヒンジ部材640と、本体枠ベース600の正面視左側面に取付けられる補強フレーム660と、本体枠ベース600の前面下部に取付けられており遊技盤5の遊技領域5a内に遊技球を打込むための球発射装置680と、本体枠ベースの正面視右側面に取付けられており外枠2と本体枠4、及び扉枠3と本体枠4の間を施錠する施錠ユニット700と、本体枠ベース600の正面視上辺及び左辺に沿って後側に取付けられており遊技者側へ遊技球を払出す逆L字状の払出ユニット800と、本体枠ベース600の後面下部に取付けられている基板ユニット900と、本体枠ベース600の後側に開閉可能に取付けられ本体枠ベース600に取付けられた遊技盤5の後側を覆う裏カバー980と、を備えている。
本体枠4の払出ユニット800は、本体枠ベース600の後側に取付けられる逆L字状の払出ユニットベース801と、払出ユニットベース801の上部に取付けられており上方へ開放された左右に延びた箱状で図示しない島設備から供給される遊技球を貯留する球タンク802と、球タンク802の下側で払出ユニットベース801に取付けられており球タンク802内の遊技球を正面視左方向へ誘導する左右に延びたタンクレール803と、払出ユニットベース801における正面視左側上部の後面に取付けられタンクレール803からの遊技球を蛇行状に下方へ誘導する球誘導ユニット820と、球誘導ユニット820の下側で払出ユニットベース801から着脱可能に取付けられており球誘導ユニット820により誘導された遊技球を払出制御基板ボックス950に収容された払出制御基板からの指示に基づいて一つずつ払出す払出装置830と、払出ユニットベース801の後面に取付けられ払出装置830によって払出された遊技球を下方へ誘導すると共に皿ユニット200における上皿201での遊技球の貯留状態に応じて遊技球を通常放出口又は満タン放出口の何れかから放出させる上部満タン球経路ユニット850と、払出ユニットベース801の下端に取付けられ上部満タン球経路ユニット850の通常放出口から放出された遊技球を前方へ誘導して前端から扉枠3の貫通球通路526へ誘導する通常誘導路及び満タン放出口から放出された遊技球を前方へ誘導して前端から扉枠3の満タン球受口530へ誘導する満タン誘導路を有した下部満タン球経路ユニット860と、を備えている。
本体枠4の基板ユニット900は、本体枠ベース600の後側に取付けられる基板ユニットベース910と、基板ユニットベース910の正面視左側で本体枠ベース600の後側に取付けられ内部に低音スピーカを有したスピーカユニット920と、基板ユニットベース910の後側で正面視右側に取付けられ内部に電源基板が収容されている電源基板ボックス930と、スピーカユニット920の後側に取付けられており内部にインターフェイス制御基板が収容されているインターフェイス制御基板ボックス940と、電源基板ボックス930及びインターフェイス制御基板ボックス940に跨って取付けられており内部に遊技球の払出しを制御する払出制御基板が収容された払出制御基板ボックス950と、を備えている。
パチンコ機1の遊技盤5は、図8及び図9等に示すように、遊技球が打込まれる遊技領域5aの外周を区画し球発射装置680から発射された遊技球を遊技領域5aの上部に案内する外レール1001及び内レール1002を有した前構成部材1000と、前構成部材1000の後側に取付けられると共に遊技領域5aの後端を区画する平板状の遊技パネル1100と、遊技パネル1100の後側の下部に取付けられており上方に開放された箱状の基板ホルダ1200と、基板ホルダ1200の後側に取付けられておりパチンコ機1の遊技を制御するための主制御基板を内部に収容した主制御基板ボックス1300と、遊技パネル1100の前側で遊技領域5a内に取付けられ遊技領域5a内に打込まれた遊技球を受入可能な複数の入賞口を有した表ユニット2000と、基板ホルダ1200の上側で遊技パネル1100の後側に取付けられ遊技パネル1100を通して遊技者側から視認可能な中央液晶表示装置1500と、中央液晶表示装置1500を遊技パネル1100の後側に取付けている裏ユニット3000と、を備えている。
本実施形態のパチンコ機1は、上皿201に遊技球を貯留した状態で、遊技者がハンドルレバー504を回転操作すると、球発射装置680によってハンドルレバー504の回転角度に応じた強さで遊技球が遊技盤5の遊技領域5a内へ打込まれる。そして、遊技領域5a内に打込まれた遊技球が、図示しない入賞口に受入れられると、受入れられた入賞口に応じて、所定数の遊技球が払出装置830によって上皿201に払出される。この遊技球の払出しによって遊技者の興趣を高めることができるため、上皿201内の遊技球を遊技領域5a内へ打込ませることができ、遊技者に遊技を楽しませることができる。
[2.扉枠の全体構成]
パチンコ機1の扉枠3について、図10乃至図16を参照して説明する。図10はパチンコ機における扉枠の正面図であり、図11は扉枠の背面図である。図12は扉枠を右前から見た斜視図であり、図13は扉枠を左前から見た斜視図であり、図14は扉枠を後ろから見た斜視図である。図15は扉枠を主な部材毎に分解して前から見た分解斜視図であり、図16は扉枠を主な部材毎に分解して後ろから見た分解斜視図である。
扉枠3は、正面視の外形が四角形で枠状の扉枠ベースユニット100と、扉枠ベースユニット100の前面下部に取付けられる皿ユニット200と、扉枠ベースユニット100の前面上部に取付けられるトップユニット350と、扉枠ベースユニット100の前面左部に取付けられる左サイドユニット400と、扉枠ベースユニット100の前面右部に取付けられる右サイドユニット450と、扉枠ベースユニット100の前面右下部に皿ユニット200を貫通して取付けられるハンドルユニット500と、を備えている。
また、扉枠3は、扉枠ベースユニット100の後面下部に取付けられるファールカバーユニット520と、扉枠ベースユニット100の後面下部に取付けられる球送りユニット540と、扉枠ベースユニット100の後面に取付けられ貫通口111を閉鎖するガラスユニット560と、ガラスユニット560の後面下部を覆う防犯カバー580と、を備えている。
扉枠3の扉枠ベースユニット100は、図15及び図16に等に示すように、外形が縦長の長方形で前後に貫通している貫通口111を有した板状の扉枠ベース110と、扉枠ベース110の前面で正面視右下隅に取付けられておりハンドルユニット500を取付けるための筒状のハンドル取付部材120と、扉枠ベース110の後側に取付けられている枠状の補強ユニット130と、補強ユニット130の正面視左端側の上下両端に取付けられており前方へ突出して本体枠4の本体枠側上ヒンジ部材620及び本体枠側下ヒンジ部材640に回転可能に取付けられる扉枠側上ヒンジ部材140及び扉枠側下ヒンジ部材150と、扉枠ベース110の後側に回動可能に取付けられておりガラスユニット560を着脱可能に取付けるためのガラスユニット取付部材160と、を備えている。
扉枠3の皿ユニット200は、詳細は後述するが、上下に列設されており前方へ膨出しており遊技球を貯留可能な上皿201及び下皿202と、上皿201及び下皿202が取付けられていると共に扉枠ベースユニット100の前面に取付けられる板状の皿ユニットベース210と、上皿201の前側で皿ユニットベース210に取付けられ画像を表示可能な上皿液晶表示装置244、遊技者が操作可能なタッチパネル246及び上皿演出ボタン257を有している演出操作ユニット220と、上皿201及び下皿202を前側から覆う皿ユニットカバー260と、正面視上皿201の右側に配置されており遊技状態に応じて回転する扉右下回転体270Aを有している扉右下演出ユニット270と、扉右下演出ユニット270を前側から覆う透明な演出ユニットカバー300と、上皿201に貯留されている遊技球を下皿202へ抜くための上皿球抜きユニット310と、下皿202に貯留されている遊技球を下方へ抜くための下皿球抜きユニット320と、遊技ホールの島設備においてパチンコ機1と隣接して配置される球貸機(図示は省略する。CRユニットとも称す)を操作するための球貸操作ユニット330と、皿ユニットベース210の上部に取付けられており発光装飾可能な上皿トップ装飾部材340と、を主に備えている。
扉枠3のトップユニット350は、図15及び図16等に示すように、扉枠ベースユニット100の前面において上辺に沿って取付けられる一部が透光性を有したユニットベース360と、ユニットベース360の前面で左右の中央に取付けられており前方へ膨出している透光性を有したトップ装飾部材370と、トップ装飾部材370内に取付けられており高音域のサウンドを出力するトップスピーカ(図示は省略)と、ユニットベース360の後側に取付けられており前面に複数のLEDが取付けられている扉枠上装飾基板380と、を備えている。
扉枠3の左サイドユニット400は、図15及び図16等に示すように、扉枠ベースユニット100の前面で貫通口111の左側外周縁に沿って取付けられる平板状のユニットベース410と、ユニットベース410の前面に取付けられており上端がトップユニット350のトップ装飾部材370の左端まで延びている透光性を有した左サイド装飾部材420と、左サイド装飾部材420の前側で正面視扉枠3の左上隅となる位置に取付けられており左スピーカ(図示は省略)を有した左スピーカユニット430と、ユニットベース410の後側に取付けられており前面に複数のLEDが取付けられた扉枠左装飾基板440と、を備えている。
扉枠3の右サイドユニット450は、図15及び図16等に示すように、扉枠ベースユニット100の前面で貫通口111の右側外周縁に沿って取付けられる平板状のユニットベース460と、ユニットベース460の前側に取付けられており上端がトップユニット350のトップ装飾部材370の右端まで延びている透光性を有した右サイド装飾部材470と、右サイド装飾部材470の前面で正面視扉枠3の右上隅となる位置に取付けられており右スピーカ(図示は省略)を有した右スピーカユニット480と、ユニットベース460と右サイド装飾部材470との間に取付けられており前面に複数のLEDが取付けられた扉枠右装飾基板(図示は省略)と、を備えている。
扉枠3のハンドルユニット500は、図15及び図16等に示すように、扉枠ベースユニット100のハンドル取付部材120に取付けられるハンドル本体502と、ハンドル本体502に回動可能に取付けられており遊技者が回動操作可能なハンドルレバー504と、ハンドルレバー504の前側からハンドル本体502に取付けられておりハンドル本体502と協働してハンドルレバー504を回動可能に支持しているハンドルカバー506と、を備えている。また、ハンドルユニット500は、図示は省略するが、ハンドル本体502内に取付けられておりハンドルレバー504の回転角度を検知するハンドル操作センサと、ハンドル本体502に取付けられており遊技者が操作可能なストップボタンと、ハンドル本体502内に取付けられており遊技者とハンドルレバー504との接触を検知する接触検知センサと、を備えている。
扉枠3のファールカバーユニット520は、図15及び図16等に示すように、扉枠ベースユニット100の後側に取付けられ前側が開放された浅い箱状のユニット本体522と、ユニット本体522の前面に取付けられている平板状の蓋部材524と、を主に備えている。ファールカバーユニット520は、正面視左上隅において前後に貫通しており本体枠4の下部満タン球経路ユニット860の通常誘導路と皿ユニット200の上皿球供給口210aとを連通させる貫通球通路526と、貫通球通路526の正面視右側で後方へ向かって開口しており本体枠4の下部満タン球経路ユニット860の満タン誘導路と連通可能な満タン球受口528と、満タン球受口528の正面視右側で上方へ向かって開口しており本体枠4の球発射装置680により発射されにも関わらず遊技領域5a内へ到達しなかった遊技球(ファール球)を受けるファール球受口530と、正面視右下隅で前方へ向かって開口しており満タン球受口528及びファール球受口530に受入れられた遊技球を放出すると共に皿ユニット200の下皿球供給口210cと連通する球放出口532と、を備えている。
扉枠3の球送りユニット540は、図15及び図16等に示すように、左右に延びており後側が開放された箱状のユニット本体542と、ユニット本体542の後側に取付けられており前側が開放された箱状でファールカバーユニット520の正面視右側で扉枠ベースユニット100の後側に着脱可能に取付けられるユニットカバー544と、前方へ向かって開口しており皿ユニット200の上皿201に貯留されている遊技球が進入する球進入口546と、球進入口546に進入した遊技球を放出可能とされており後方へ向かって開口している球放出口548と、球進入口546に進入した遊技球を排出可能とされており球進入口546の下側で前方へ向かって開口している球排出口550と、を備えている。また、球送りユニット540は、図示は省略するが、球進入口546から進入した遊技球を一つずつ球放出口548から放出させるための球送りソレノイドと、球進入口546から進入した遊技球を球放出口548側又は球排出口550側の何れかに切換える切換機構と、を備えている。
扉枠3のガラスユニット560は、図15及び図16等に示すように、扉枠ベースユニット100の貫通口111よりも大きい枠状のユニット枠562と、ユニット枠562の前後両側に取付けられておりユニット枠562の枠内を閉鎖する一対のガラス板564と、を備えている。
[2−1.皿ユニットの全体構成]
扉枠3の皿ユニット200について、図17乃至図33を参照して詳細に説明する。図17は扉枠の皿ユニットを前から見た斜視図であり、図18は皿ユニットを後ろから見た斜視図である。図19は皿ユニットを主な部材毎に分解して前から見た分解斜視図であり、図20は皿ユニットを主な部材毎に分解して後ろから見た分解斜視図である。図21は皿ユニットの演出操作ユニットを前から見た斜視図であり、図22は演出操作ユニットを後ろから見た斜視図である。図23は演出操作ユニットを主な部材毎に分解して上から見た斜視図であり、図24は演出操作ユニットを主な部材毎に分解して下から見た分解斜視図である。図25は演出操作ユニットの取付ベースユニットを分解して上から見た分解斜視図であり、図26は取付ベースユニットを分解して下から見た分解斜視図である。
また、図27は演出操作ユニットのタッチユニットを分解して上から見た分解斜視図であり、図28はタッチユニットを分解して下から見た分解斜視図である。図29は演出操作ユニットのボタンユニットを分解して上から見た分解斜視図であり、図30はボタンユニットを分解して下から見た分解斜視図である。図31は皿ユニットの平面図であり、図32は図31におけるAーA断面において演出操作ユニットの部位を拡大して示す断面図であり、図33は図31におけるB−B断面において演出操作ユニットの部位を拡大して示す断面図である。
更に、図34(a)は皿ユニットの扉右下演出ユニットの正面図であり、(b)は扉右下演出ユニットの右側面図であり、図35は扉右下演出ユニットを前から見た斜視図であり、図36は扉右下演出ユニットを後ろから見た斜視図である。図37は、図34(b)の扉右下演出ユニットにおけるC−C断面図である。図38は扉右下演出ユニットを分解して前から見た分解斜視図であり、図39は扉右下演出ユニットを分解して後ろから見た分解斜視図である。図40は扉右下演出ユニットの回転体内部ユニットを分解して前から見た分解斜視図であり、図41は回転体内部ユニットを分解して後ろから見た分解斜視図である。図42(a)は扉右下演出ユニットの扉右下回転体が前を向いた状態の正面図であり、(b)は扉右下回転体が後ろを向いた状態の正面図である。
また、図43(a)は皿ユニットの上皿球抜きユニットを皿ユニットベースに取付けた状態で前から見た斜視図であり、(b)は上皿球抜きユニットを皿ユニットベースに取付けた状態で後ろから見た斜視図である。図44は上皿球抜きユニットを分解して前から見た分解斜視図であり、図45は上皿球抜きユニットを分解して後ろから見た分解斜視図である。また、図46(a)は皿ユニットの下皿球抜きユニットを前から見た斜視図であり、(b)下皿球抜きユニットを分解して前から見た分解斜視図である。
皿ユニット200は、扉枠ベースユニット100から前方へ膨出している。この皿ユニット200は、払出装置830から払出され遊技領域5a内に打込むための遊技球を貯留する上皿201と、上皿201の下側に配置されており上皿201から供給される遊技球を貯留可能な下皿202と、を備えている。また、皿ユニット200は、扉枠ベースユニット100に取付けられる平板状の皿ユニットベース210と、皿ユニットベース210の前面上部に取付けられると共に左右中央より左側が前方へ大きく膨出しており上皿201を形成している上皿本体212と、皿ユニットベース210の前面下部で左右中央に取付けられると共に前方へ大きく膨出しており下皿202を形成している下皿本体214と、を備えている。
また、皿ユニット200は、上皿本体212の前側及び皿ユニットベース210の前面に取付けられる演出操作ユニット220と、上皿本体212、下皿本体214、及び演出操作ユニットの前側及び下側を覆い皿ユニットベース210の前面に取付けられる皿ユニットカバー260と、演出操作ユニット220の右側に配置されており皿ユニットベース210の前面右部に取付けられる扉右下演出ユニット270と、扉右下演出ユニット270の前側を覆い皿ユニットベース210の前面に取付けられる演出ユニットカバー300と、皿ユニットベース210を前後から挟むように取付けられており上皿本体212の上皿201内に貯留されている遊技球を下皿202へ抜き取るための上皿球抜きユニット310と、下皿本体214の下側に取付けられており下皿202に貯留されている遊技球を下方へ排出するための下皿球抜きユニット320と、を備えている。
更に、皿ユニット200は、演出操作ユニット220の上面に取付けられており遊技ホールの島設備においてパチンコ機1と隣接して配置される球貸機を操作するための球貸操作ユニット330と、皿ユニットベース210の上部に取付けられており発光装飾可能な上皿トップ装飾部材340と、皿ユニットカバー260の後側で皿ユニットベース210の前面左側に取付けられており前方へ向かって光を照射可能な複数のLEDを備えている皿ユニット左装飾基板345と、演出ユニットカバー300の後側且つ扉右下演出ユニット270の下側で皿ユニットベース210の前面右側に取付けられており前方へ向かって光を照射可能な複数のLEDを備えている皿ユニット右装飾基板346と、皿ユニットベース210の後側に取付けられており後述する上皿前装飾基板233、上皿後装飾基板235、上皿液晶基板241、加振装置242、タッチパネル246、演出ボタン装飾基板251、演出ボタン押圧センサ258、扉右下中継基板281、皿ユニット左装飾基板345、及び皿ユニット右装飾基板346と遊技盤5の図示しない周辺制御基板との接続を中継する皿ユニット中継基板347と、を備えている。
[2−1a.皿ユニットベース]
皿ユニット200の皿ユニットベース210は、図19及び図20に示すように、扉枠ベースユニット100の全幅に亘って左右に長く延びている。皿ユニットベース210は、正面視左上隅付近で前後に貫通していると共に後方へ筒状に延びている上皿球供給口210aと、上皿球供給口210aの下側で前後に貫通していると共に上下に延びている複数の長穴からなるスピーカスリット210bと、正面視左右中央の下部において前後に貫通していると共に後方へ筒状に延びている下皿球供給口210cと、下皿球供給口210cの正面視右上側で前後に貫通していると共に上下に延びており上部が上皿本体212の右端に位置する上皿球送り口210dと、を備えている。
また、皿ユニットベース210は、上皿球送り口210dの正面視左側で前後に貫通している内周が四角形の透口210eと、透口210eの下辺から前方へ板状に突出している受片210fと、上皿球送り口210dの正面視右上側で前後に貫通している逃し口210gと、正面視右下隅で前後に貫通しており扉枠ベースユニット100のハンドル取付部材120が挿通されるハンドル挿通口210hと、正面視右隅付近で前後に貫通しており施錠ユニット700の鍵シリンダ710が挿通されるシリンダ挿通口210iと、筒状の下皿球供給口210cの正面視右側の側面において後端から前方へ向かって切欠かれている切欠部210jと、を備えている。
[2−1b.上皿本体]
皿ユニット200の上皿本体212は、図19及び図20に示すように、正面視左右の中央より左側の方が大きく前方へ膨出しており、上方及び後方へ開放された容器状に形成されている。上皿本体212は、正面視右端側に左方及び後方へのみ開放されており遊技球が流通可能な誘導通路部212aを備えている。この上皿本体212は、底面が全体的に右端が低くなるように傾斜している。詳述すると、上皿本体212を皿ユニットベース210に取付けた状態で、上皿本体212の底面が、上皿球供給口210aの下側の位置から上皿球送り口210dの上端から遊技球の外径よりも若干下側の位置へ向かって低くなるように傾斜している。これにより、上皿球供給口210aから前方へ放出された遊技球を、上皿本体212内に受けて貯留することができると共に、受けた遊技球を誘導通路部212aの右端側から上皿球送り口210dへ供給することができる。
また、上皿本体212は、底面の後端側で左右の中央から右端付近まで延びている金属製のアース金具212bを備えている。このアース金具212bは、図示は省略するが、電気的に接地(アース)されており、遊技球が接触することで、遊技球に帯電した静電気を除去することができる。
[2−1c.下皿本体]
皿ユニット200の下皿本体214は、図19及び図20に示すように、前端辺に対して後端辺が長い平面視台形で、上方及び後方が開放された容器状に形成されている。下皿本体214は、底面に上下に貫通しており下皿球抜きユニット320によって閉鎖可能とされている球抜き孔214aを備えており、球抜き孔214aへ向かって低くなるように底面が傾斜している。この下皿本体214は、皿ユニットベース210の下皿球供給口210cから前方へ放出された遊技球を受けて貯留することができると共に、球抜き孔214aから遊技球を皿ユニット200の下方へ排出することができる。
[2−1d.演出操作ユニットの全体構成]
皿ユニット200の演出操作ユニット220は、図21乃至図24に示すように、正面視左右の中央で皿ユニットベース210及び上皿本体212に取付けられる取付ベースユニット220Aと、取付ベースユニット220Aに取付けられるタッチユニット220Bと、タッチユニット220Bの正面視左側で取付ベースユニット220Aに取付けられるボタンユニット220Cと、タッチユニット220Bと取付ベースユニット220Aとの間に介装される円筒状の複数のダンパ222と、タッチユニット220B及びボタンユニット220Cの外周を上側から覆うように取付ベースユニット220Aに取付けられるユニットカバー224と、取付ベースユニット220Aの正面視右端に取付けられる装飾部材226と、を備えている。
演出操作ユニット220のダンパ222は、円筒状に形成されており、外周面における軸方向の中央に溝222aが全周に亘って形成されている。本実施形態におけるダンパ222は、合成ゴムによって形成されている。複数のダンパ222によって、タッチユニット220Bが叩かれた時の衝撃を緩和させて取付ベースユニット220や皿ユニットベース210側へ作用する負荷(衝撃)を低減させることができると共に、タッチユニット220Bの後述する加振装置242による振動が、取付ベースユニット220や皿ユニットベース210側へ伝達されるのを低減させることができる。
[2−1d−1.取付ベースユニット]
演出操作ユニット220の取付ベースユニット220Aは、図23乃至図26に示すように、皿ユニットベース210の前面に取付けられ上方が開放された浅い箱状の取付ベース230と、取付ベース230の上側に取付けられると共に後端が上皿本体212の前端に取付けられ上側からタッチユニット200Bを収容可能な上方が開放された浅い箱状のユニットケース231と、ユニットケース231の前端に取付けられる横長の上皿前レンズ部材232と、上皿前レンズ部材232とユニットケース231との間に配置され前面に複数のLEDを備えた上皿前装飾基板233と、上皿前レンズ部材232の前側を覆いユニットカバー224に取付けられる透光性を有した上皿前装飾部材234と、を備えている。
また、取付ベースユニット220Aは、ユニットケース231の後端に取付けられており上方へ向かって光を照射可能な複数のLEDを備えた上皿後装飾基板235と、上皿後装飾基板235の上側に配置されユニットカバー224に取付けられる透光性を有した上皿後装飾部材236と、上皿後装飾部材236の前側においてユニットカバー224とユニットケース231とによって挟持され上皿後装飾基板235からの光を導いて上端が線状に発光可能な線状発光レンズ部材237と、上皿後装飾部材236の正面視右側でユニットカバー224に取付けられる筒状のボタン取付部材238と、ボタン取付部材238によって上下にスライド可能に取付けられる上皿球抜きボタン239と、を備えている。
取付ベース230は、前後の略中央から前側に、前方へ向かうに従って低くなるように傾斜している平板状の取付側受部230aと、取付側受部230aを貫通しており左右に離間した二つの貫通口230bと、貫通口230bの周縁から下方へ延出している筒状の筒状受部230cと、を備えている。貫通口230bは、内周が四角形に形成されている。筒状受部230cは、下方へ向かうに従って窄まるように角錐筒状に形成されている(図33を参照)。詳述すると、筒状受部230cは、前側の内周壁が取付側受部230aの面に対して略垂直に延びており、後側の内周壁が取付側受部230aの面に対して下方へ向かうに従って前方へ向かうように傾斜して延びている。また、筒状受部230cは、左右両側の内周壁が取付側受部230aの面の垂直に対して下端(先端)同士が僅かに接近するように傾斜して延びている。
ユニットケース231は、上方へ開放されておりタッチユニット220Bを収容可能な収容凹部231aと、収容凹部231aの底面の正面視左右両端付近から夫々前後に離間して一対ずつ上方へ円柱状に突出している横支持ピン231bと、収容凹部231aの底面の前端付近から左右に離間して上方へ円柱状に突出している一対の前支持ピン231cと、収容凹部231aにおいて底面の前後端側の左右中央から上方へ突出している中央支持突起231dと、収容凹部231aの底面の下側から下方へ向かうに従って窄まるように角錐状に突出しており左右に離間した二つの受突部231eと、を備えている。
また、ユニットケース231は、収容凹部231aよりも正面視左側で上下に円形に貫通しておりボタンユニット220Cの下部が挿通される挿通孔231fと、上面における挿通孔231fの周りに配置されておりボタンユニット220Cを取付けるためのボタンユニット取付部231gと、収容凹部231aの後側の外周壁において左右に延びていると共に上端から下方へ窪み線状発光レンズ部材237の線状発光部237bが配置される切欠部231hと、を備えている。
ユニットケース231の収容凹部231aは、平面視の形状が、左右に延びた四角形と、その四角形の左右両辺から外側へ突出した台形とを組合せた形状に形成されている。また、収容凹部231aは、左右両側の台形の部位の底面に対して、四角形の部位の底面が、下方へ低く形成されている。この収容凹部231aの底面の段差は、ダンパ222の高さ(軸方向の長さ)よりも若干低く形成されている。
四つの横支持ピン231bは、収容凹部231aにおける台形の部位の底面から上方へ突出しており、筒状のダンパ222内へ挿入可能に形成されている。また、横支持ピン231bは、上端側に、上端側へ向かうに従って直径が小さくなる円錐台状のテーパ部231iを備えている(図32を参照)。横支持ピン231bは、収容凹部231aの底面からテーパ部231iの中間までの距離が、ダンパ222の長さと同じとされており、全体がダンパ222よりも長く形成されている。一対の前支持ピン231cは、筒状のダンパ222内へ挿入可能とされており、ダンパ222の半分の長さよりも若干長く形成されている。
中央支持突起231dの上端は、収容凹部231aにおける台形の部位の底面と同じ高さまで突出している。受突部231eは、外周が四角形の円錐台状に形成されている。二つの受突部231eは、取付ベース230の二つの貫通口230bと対応した位置に形成されている。受突部231eは、前側の外周壁が収容凹部231aの底面に対して略垂直に延びており、後側の外周壁が収容凹部231aの底面に対して下方へ向かうに従って前方へ向かうように傾斜して延びている。また、受突部231eは、左右両側の外周壁が収容凹部231aの面の垂直に対して下端(先端)同士が僅かに接近するように傾斜して延びている。受突部231eの外周壁の形状は、取付ベース230の筒状受部230cの内周壁の形状と対応している。この受突部231eは、組立てた状態で、下端が取付ベース231の貫通口230a内に挿入されると共に、筒状受部230cの内周壁との間に僅かな隙間が形成される。
上皿前装飾部材234は、皿ユニット200が組立てられた状態で、前面が外部に露出する。上皿後装飾基板235は、上皿後装飾部材236を発光装飾させるための複数の装飾用LED235aと、線状発光レンズ部材237を発光装飾させるための複数の周縁用LED235bと、を備えている。
線状発光レンズ部材237は、上皿後装飾部材236よりも左右が長く形成されており、上皿後装飾基板235の複数の周縁用LED235bの上側に配置される受光部237aと、受光部237aと連続しユニットケース231の切欠部231hに嵌め込まれる平板状の線状発光部237bと、を備えている。線状発光レンズ部材237は、線状発光部237bをユニットケース231の切欠部231hに嵌め込むことで、線状発光部237aの前面が収容凹部231aの内周壁の一部を形成する。また、線状発光レンズ部材237は、皿ユニット200が組立てられた状態で、線状発光部237bの上端が外部に露出する。この線状発光レンズ部材237は、周縁用LED235bからの光を受光部237aで受光することができ、受光部237aで受光した光を線状発光部237bへ導光して線状発光部237bの上端全体を(線状に)発光させることができる。
上皿球抜きボタン239は、ボタン取付部材238によって上下にスライド可能に取付けられ、ボタン取付部材238よりも下方へ延出している延出片239aを備えている。この上皿球抜きボタン239を下方へ押圧することで、上皿球抜きユニット310を動作させて上皿201内に貯留されている遊技球を、上皿201から下皿202へ排出する(抜く)ことができる。
取付ベースユニット220Aは、四つの横支持ピン231bと二つの前支持ピン231cに夫々挿入されたダンパ222によって、タッチユニット220Bを弾性的に支持することができる。また、タッチユニット220Bが取付けられるユニットケース231の下方へ突出している二つの受突部231eの外周面と、ユニットケース231の下側で受突部231eの下端が挿入されている取付ベース230の筒状受部の内周面との間に僅かな隙間を形成している。これにより、タッチユニット220B側からユニットケース231が下方へ移動するような力(衝撃)が作用した時に、その力が直ちに取付ベース230の取付側受部230aに伝達されず、ユニットケース231の収容凹部231aの底面が下方へある程度撓んで受突部231eの下端の外周面が筒状受部230cの内周面に当接することで、取付ベース230側へ力が伝達される。つまり、ユニットケース231から取付ベース230へ力を伝達させる際に、ユニットケース231が撓むため、その撓みによって力をある程度減衰させて取付ベース230へ伝達させることができる。
また、ユニットケース231の受突部231e及び取付ベース230の筒状受部230cは、それらが形成されている面(タッチユニット220Bの上面と平行な面)に対して傾斜した外周面及び内周面を備えているため、受突部231eから筒状受部230cへ伝達される力の一部が、筒状受部230cが備えられている取付側受部230aの底面に沿った方向へ作用する。これにより、受突部231e(ユニットケース231)側からの力が分散し、取付ベース230に対して一方向へ大きな力が作用するのを回避させることができ、取付ベース230が破損し難くなる。
[2−1d−2.タッチユニット]
演出操作ユニット220のタッチユニット220Bは、図27及び図28に示すように、上方が開放された浅い箱状の下ケース240と、下ケース240内に上側から取付けられる上皿液晶基板241と、下ケース240内において上皿液晶基板241の左右両外側に配置される一対の加振装置242と、一対の加振装置242及び上皿液晶基板241の上側を覆うと共に下ケース240に取付けられ上方が開放された浅い箱状のベース部材243と、ベース部材243内に上側から挿入され上皿液晶基板241によって制御され画像を表示可能な上皿液晶表示装置244と、上皿液晶表示装置244の外周を覆う薄い金属板からなる枠状のアース金具245と、アース金具245及び上皿液晶表示装置244の上面を覆う透明なタッチパネル246と、タッチパネル246の外周を上側から覆いベース部材243を通して下ケース240に取付けられる枠状の上カバー247と、を備えている。
また、タッチユニット220Bは、下ケース240、ベース部材243及び上カバー247を組立てた状態で、それらの後端面において、下ケース240の下端から上カバー247の上端まで上下に延びていると共に、下ケース240等の後端面の左右の略全長に亘って延びており、下ケース240、ベース部材243及び上カバー247の後端面に貼付けられている防水性を有したシート状の防水シール248を備えている。
下ケース240は、外形がユニットケース231の収容凹部213aの内形と対応しており、収容凹部213a内に収容可能に形成されている。下ケース240は、左右に延びた長方形状の基板取付部240aと、基板取付部240aの左右両側から夫々台形に突出している平板状の突出部240bと、各突出部240bをダンパ222の外径と同じ内形で上下に貫通していると共に一部が左右方向外側へ開放されており前後に離間して形成された一対のダンパ取付凹部240cと、ダンパ取付凹部240cの内周面から突出しているフランジ部240dと、突出部240bにおける一対のダンパ取付凹部240cの間で基板取付部240a寄りに配置され加振装置242が取付けられる加振装置取付部240eと、を備えている。
下ケース240のダンパ取付凹部240cは、平面視の形状がC字状に形成されており、C字の開放されている側からダンパ222を挿入させることができる。また、フランジ部240dは、ダンパ取付凹部240cの上下の略中央で、ダンパ取付凹部240cのC字状の内周面の全周に亘って備えられている。このフランジ部240dは、ダンパ222の溝222a内に挿入可能とされている。
加振装置242は、小型の加振駆動モータ242aと、加振駆動モータ242aの回転軸に重心が偏芯して取付けられる錘242bと、を備えている。この加振装置242は、加振駆動モータ242aによって錘242bを回転させることで、振動を発生させることができる。
ベース部材243は、上皿液晶表示装置244が上側から挿入され浅い箱状に形成された液晶取付凹部243aと、液晶取付凹部243aの左右両側から外方へ延出している延出部243bと、延出部243bの先端で下ケース240のダンパ取付凹部240cと対応する位置で上下に貫通しており上側が大径に座グリされたネジ孔243cと、ネジ孔243cの下端側に形成されており下端へ向かうに従って直径が大きくなるC面取り状のテーパ部243d(図32を参照)と、を備えている。
ベース部材243のネジ孔243cの下側の内径は、ユニットケース231における横支持ピン231bのテーパ部231iよりも先端側が通過することができると共に、テーパ部231iよりも基端側(下側)が通過することができない大きさに形成されている。
タッチパネル246は、衝撃に強く割れ難い強化ガラスと、強化ガラスの上面に備えられた静電容量方式の透明なセンサシートと、強化ガラス及びセンサシートの外周を覆う枠状の保護カバーと、を備えている。
タッチユニット220Bは、下ケース240の左右に夫々一対ずつ備えられたダンパ取付凹部240c内に、C字の開放されている側からダンパ222を挿入して、ダンパ222を取付けることができる。この際に、ダンパ取付凹部240cの内周面から突出しているフランジ部240dが、ダンパ222の溝222a内に挿入される。これにより、ダンパ取付凹部240c内のダンパ222が、軸方向へ移動するのが規制される。ダンパ取付凹部240cにダンパ222を取付けた状態では、ダンパ222の上端がベース部材243の延出部243bの下面に当接すると共に、ダンパ222の下端が下ケース240の下端(下面)よりも下方へ突出する。
また、タッチユニット220Bは、一対の加振装置242の加振駆動モータ242aが、下ケース240とベース部材243との間に挟持されている。一対の加振装置242は、夫々独立して振動を発生させることができる。
また、タッチユニット220Bは、タッチパネル246を通して上皿液晶表示装置244に表示される画像を上側から視認することができる。そして、上皿液晶表示装置244にボタン等の画像を表示させ、遊技者がその画像のボタンを操作するようにタッチパネル246に触れることで、画像のボタンを操作することができる。
更に、タッチユニット220Bは、後側の外周面に防止水シール248が貼付けられているため、皿ユニット200上で飲み物等の液体をこぼした時に、その液体がタッチユニット220B内に浸入するのを防止することができ、タッチユニット220Bが液体の浸入によって破損するのを防止することができる。
[2−1d−3.ボタンユニット]
演出操作ユニット220のボタンユニット220Cは、図29及び図30に示すように、取付ベースユニット220Aにおけるユニットケース231のボタンユニット取付部231gに取付けられる円筒状のユニット本体250と、ユニット本体250の下側に配置され上面にLEDが備えられた演出ボタン装飾基板251と、演出ボタン装飾基板251の下側を覆いユニット本体250の下側に取付けられる基板カバー252と、を備えている。
また、ボタンユニット220Cは、ユニット本体250内に上側から上下へスライド可能に挿入される筒状のボタンベース253と、ボタンベース253とユニット本体250との間に配置されボタンベース253を上方へ付勢するバネ部材254と、ボタンベース253内に挿入され演出ボタン装飾基板251のLEDからの光を上方へ導くことが可能な導光部材255と、導光部材255の上側に配置され複数の微小なプリズムを備えたシート状の拡散レンズ部材256と、拡散レンズ部材256の上側を覆いボタンベース253に取付けられる透光性を有した上皿演出ボタン257と、演出ボタン装飾基板251の上面に取付けられておりボタンベース253の下降端への移動を検知する演出ボタン押圧センサ258と、を備えている。
ユニット本体250は、外周面の下端から外方へ延出しボタンユニット取付部231gに取付けられる三つの取付片250aと、内周面の下端から内方へ延出しているフランジ状の棚部250bと、内周面に沿って棚部250bを貫通している一対の貫通口250cと、を備えている。
ボタンベース253は、棚部250bの内周に挿入される筒状の下筒部253aと、下筒部253aの上端から上方へ向かうに従って直径が大きくなる円錐筒状の上筒部253bと、上筒部253bの上端から下方へ延出しており下端がユニット本体250の貫通口250cを貫通可能とされていると共に下端から外方へ突出しユニット本体250の下面と係合(当接)可能な爪を有する一対の係合爪部253cと、上筒部253bの外周面から上端の外径よりも短く外方へ放射状に突出しており下端がユニット本体250の棚部250bの上面と当接可能な複数の平板状の当接片253dと、下筒部253a及び上筒部253bの外周面から外方へ平板状に延出しており演出ボタン押圧センサ258に検知される検知片253eと、を備えている。
バネ部材254は、図示するように、コイルバネとされている。このバネ部材254は、下端がユニット本体250の棚部250bの上面に当接され、上端がボタンベース253における複数の当接片253dによって支持される。
導光部材255は、ボタンベース253における上筒部253bの上部に嵌め込まれる円盤状の本体部255aと、本体部255aの下面から下方へボタンベース253の下筒部253aの下端付近まで延びている円柱状の複数の導光部255bと、を備えている。複数の導光部255bは、演出ボタン装飾基板251のLEDと対応するように備えられており、LEDからの光を導いて本体部255aの上面全体から放出させることができる。
このボタンユニット220Cは、ボタンベース253、導光部材255、拡散レンズ部材256、及び上皿演出ボタン本体が一体的に組立てられており、それらが一緒にユニット本体250内を上下にスライドすることができる。これらボタンベース253等は、バネ部材254の付勢力によって、上皿演出ボタン257の上面がユニット本体250の上端よりも上方へ突出すると共に、ボタンベース253の一対の係合爪部253cがユニット本体250の下面と係合することで、これ以上の上昇が規制され、上皿演出ボタン257等が上昇端に位置した状態となる。
バネ部材254の付勢力に抗して上皿演出ボタン257を下方へ押圧すると、上皿演出ボタン257等が下降し、ボタンベース253の検知片253eが、演出ボタン押圧センサ258によって検知され、上皿演出ボタン257の押圧操作が検知される。上皿演出ボタン257の押圧により、ボタンベース253が下降すると、ボタンベース253の複数の当接片253dの下端が、ユニット本体250の棚部250bの上面に当接し、これ以上の下降が規制され、上皿演出ボタン257等が下降端に位置した状態となる。
また、ボタンユニット220Cは、演出ボタン装飾基板251のLEDを発光させることで、上皿演出ボタン257を発光装飾させることができる。演出ボタン装飾基板251のLEDは、フルカラーLEDとされており、上皿演出ボタン257を様々な色に発光装飾させることができる。
[2−1d−4.演出操作ユニットの特徴]
本実施形態の演出操作ユニット220は、図32に示すように、組立てた状態で、タッチユニット220Bの下ケース240のダンパ取付凹部240cに取付けられたダンパ222の下端が、下ケース240の下面よりも下方へ突出していることから、取付ベースユニット220Aのユニットケース231の収容凹部231aの底面と、タッチユニット220Bの下ケース240の下面との間に、隙間が形成される。また、ユニットケース231の四つの横支持ピン231bの先端面(上端面)は、ベース部材243のネジ孔243cの座グリの底面と一致しており、横支持ピン231bに対するタッチユニット220Bの上方へ移動が、横支持ピン231bの上端にねじ込まれたビス227の頭部の平座金によって規制されている。また、横支持ピン231bの上端側に形成されたテーパ部231iと、ベース部材243のネジ孔243cの下端側に形成されたテーパ部243dとは、互いに離間している。
また、演出操作ユニット220は、図33に示すように、ユニットケース231の前支持ピン231cに挿入されているダンパ222の上面は、収容凹部231aの底面における横支持ピン231b側の底面よりも若干上方へ突出している。また、ユニットケース231の収容凹部231aの底面と、下ケース240の下面との間に隙間が形成されていることから、ユニットケース231の前支持ピン231cに挿入されたダンパ222の上面と、下ケース240の下面との間にも隙間が形成されている。また、ユニットケース231の中央支持突起231dの上面と下ケース240の下面との間にも隙間が形成されている。つまり、タッチユニット220Bは、左右両側の横支持ピン231bに挿入されたダンパ222によって、下面が宙に浮いた状態で取付ベースユニット220Aに取付けられている。
更に、演出操作ユニット220は、取付ベースユニット220Aの取付ベース230における下方へ窄まる角錐筒状の筒状受部230c内に、上側からタッチユニット220Bが取付けられているユニットケース231における下方へ窄まる角錐状の受突部231eの下端が挿入されている。この筒状受部230cの内周壁と、受突部231eの外周壁との間には、僅かな隙間が形成されている。これにより、通常の状態では、取付ベース230には、ユニットケース231の内側(収容凹部231aの中央側)が宙に浮いた状態で、ユニットケース231の外周付近のみが取付けられている。
また、演出操作ユニット220は、図21等に示すように、タッチユニット220Bにおいて遊技領域5aに近い後側の辺に沿って線状発光レンズ部材237の線状発光部237bの上端が線状(帯状)に露出している。線状発光部237bの上端の長さは、タッチユニット220Bの後辺の長さの約2/3である。このタッチユニット220Bの後辺に沿って露出している線状発光部237bの上端の後側に、上皿後装飾部材236が配置されている。また、上皿後装飾部材236の正面視右側に、上皿球抜きボタン239が配置されている。更に、タッチユニット220Bの正面視左側に、ボタンユニット220Cが配置されている。
この演出操作ユニット220は、遊技領域5a内に遊技球を打込むことで変化する遊技状態に応じて、遊技者に対して様々な演出を提示することができる。例えば、タッチユニット220Bの上皿液晶表示装置244に画像を表示させることで、透明なタッチパネル246を通して画像(演出画像)を遊技者に提示して楽しませることができる。
この上皿液晶表示装置244に表示される画像として、操作ボタンを模した画像を表示させると共に、タッチパネル246のセンサシート246bによるタッチの検知を受付可能とすることで、遊技者に対して画像の操作ボタンを操作させることができ、タッチパネル246を用いた演出を楽しませることができる。タッチパネル246を用いた演出の際に上皿液晶表示装置244に表示される画像は、操作ボタンに限定するものではなく、様々な画像を表示させることができる。
また、演出操作ユニット220では、タッチユニット220Bを複数のダンパ222によってユニットケース231から浮いた状態で支持しているため、遊技状態に応じて加振装置242を動作させることで、タッチユニット220Bを振動させることができる。タッチパネル246を用いた演出の際に、加振装置242によってタッチパネル246(タッチユニット220B)を振動させることで、加振装置242による振動をタッチパネル246に接触している遊技者の指や手等に伝達させて、遊技者に対して画像の操作ボタンを操作しているにも関わらず恰も実体のある操作ボタンを操作しているように錯覚させて驚かせることができ、タッチパネル246と振動による演出を遊技者に楽しませて興趣が低下するのを抑制することができる。
更に、演出操作ユニット220では、タッチユニット220Bの正面視左側にボタンユニット220Cを備えているため、遊技状態に応じて遊技者に上皿演出ボタン257を押圧操作させて、上皿演出ボタン257の操作を楽しませることができる。詳述すると、タッチパネル246における画像の操作ボタンでは、タッチパネル246に触れるだけであるため実際の操作ボタンと比較して操作感に欠ける嫌いがあるが、上皿演出ボタン257では現実に押圧操作することができるため、上皿演出ボタン257の操作に違和感を与えてしまうことがなく、上皿演出ボタン257の操作を快適に楽しませることができ、遊技に対する興趣が低下するのを抑制することができる。
この演出操作ユニット220は、前方へ膨出している皿ユニット200において上皿201が備えられている部位に配置されているため、タッチユニット220Bやボタンユニット220Cを用いた演出中以外においても、遊技者をタッチユニット220B等を上から叩く虞がある。これに対して、演出操作ユニット220では、タッチユニット220Bをダンパ222によって下側のユニットケース231から浮いた状態で支持しているため、タッチユニット220Bが上から叩かれても、ダンパ222の弾性力によってその衝撃をある程度吸収することができる。詳述すると、タッチユニット220Bが叩かれたり押圧されたりなどして、上から衝撃(荷重)が作用すると、左右の横支持ピン231bが挿入されているダンパ222に伝達され、タッチユニット220Bが下降しながらダンパ222が圧縮される。横支持ピン231bに支持されたダンパ222が圧縮されることで、タッチユニット220Bからの衝撃が吸収される。
そして、更に、衝撃によってタッチユニット220Bが下降すると、下ケース240の下面が前支持ピン231cの挿入されているダンパ222の上端に当接し、タッチユニット220Bの下降に伴って前支持ピン231cに支持されているダンパ222が下方へ圧縮される。これにより、横支持ピン231bに支持されているダンパ222に加えて、前支持ピン231cに支持されているダンパ222によっても、タッチユニット220Bからの衝撃が吸収される。
タッチユニット220Bに作用する衝撃によってタッチユニット220Bが更に下降すると、タッチユニット220Bの下ケース240の下面がユニットケース231における収容凹部231aの左右両側の底面と中央支持突起231dの上面とに当接する。これにより、タッチユニット220Bからの衝撃が、複数のダンパ222介さず、タッチユニット220Bからユニットケース231へ直接作用することとなる。
更に、タッチユニット220Bが下降すると、中央支持突起231dからの荷重によってユニットケース231の収容凹部231aの底面が、その中央が下方へ移動するように撓むこととなる。この収容凹部231aの底面の撓みによる弾性力によって、タッチユニット220Bからの衝撃が吸収される。この収容凹部231aの底面が撓むことで、収容凹部231aの底面の下側から下方へ突出している一対の受突部231eが下降する。そして、タッチユニット220Bからの衝撃によって受突部231eが更に下降すると、受突部231eの外周壁の下端側が、取付ベース230の筒状受部230cの内周壁に当接し、タッチユニット220Bからの衝撃が、ユニットケース231から取付ベース230へ伝達されることとなる。
受突部231eの外周壁と筒状受部230cの内周壁は、夫々が下方へ窄まる角錐状に形成さていることから、受突部231eから筒状受部230c(取付ベース230側)へ伝達される荷重が、取付ベース230の取付側受部230aの底面に沿った方向と底面に垂直な方向とに分散されて伝達される。このように、タッチユニット220Bに作用した衝撃が、取付ベース230に伝達されるまでに、その衝撃を吸収する構成が幾重にも配置されているため、タッチユニット220Bに作用した衝撃を十分に吸収して緩和させることができ、その衝撃によって、タッチユニット220B、ユニットケース231、取付ベース230等を破損し難くすることができる。
また、演出操作ユニット220は、遊技状態に応じて上皿後装飾基板235の周縁用LED235bによりタッチユニット220Bの後側の外周縁に沿って延びている線状発光レンズ部材237の線状発光部237bの上端を線状に発光させることができる。これにより、遊技者の関心をタッチユニット220Bへ引付けることができ、タッチユニット220Bにおける上皿液晶表示装置244に表示される画像や、タッチパネル246を用いたタッチ演出等を楽しませて興趣が低下するのを抑制することができる。
また、遊技状態に応じて、上皿後装飾基板235の装飾用LED235aによりタッチパネル220Bの後側(線状発光部237bよりも後側)に配置されている上皿後装飾部材236を発光装飾させることができる。この上皿後装飾部材236を発光装飾させることで、線状発光レンズ部材237の線状発光部237bの発光と同様に、遊技者の関心をタッチユニット220B等の演出操作ユニット220へ引付けることができ、演出操作ユニット220によって提示される演出を楽しませて興趣が低下するのを抑制することができる。
更に、上皿液晶基板241や上皿液晶表示装置244を備えたタッチユニット220Bを、取付ベースユニット220Aの取付ベース230とユニットケース231とによって、皿ユニットカバー260の後述する上皿下被覆部262の上面よりも高い位置に配置していると共に、タッチユニット220Bの後側の外周面に防水シール248を貼付けている。これにより、上皿201において、外気に触れることで上皿本体212や遊技球の表面で結露した水(水滴)が、上皿201の下方(上皿下被覆部262上)へ流動しても、タッチユニット220B内へ結露した水が浸入するのを防止することができ、タッチユニット220Bにおいて不具合が発生するのを防止することができる。
また、図33に示すように、上皿後装飾部材236や線状発光レンズ部材237を発光装飾させる上皿後装飾基板235を、上皿201の底面よりも高い位置に配置しているため、上皿201で結露した水滴にさらされることがなく、上皿後装飾基板235においてショートや腐蝕等の不具合が発生するのを防止することができる。
[2−1e.皿ユニットカバー]
皿ユニット200の皿ユニットカバー260は、図17乃至図20に示すように、左右に延びていると共に、左右の中央が前方へ膨出しており、後方へ開放された殻状に形成されている。皿ユニットカバー260は、左右の略中央で前方へ開口しており後端が皿ユニットベース210によって閉鎖される下皿開口部261と、下皿開口部261の内周壁における天板側(上側)を形成しており上皿本体212及び演出操作ユニット220の下側を覆う上皿下被覆部262と、下皿開口部261の正面視左側に配置されており本体枠4のスピーカユニット920の低音スピーカからの音を透過させるスピーカグリル263と、スピーカグリル263の上側に配置され皿ユニット左装飾基板345によって発光装飾される皿ユニット左装飾部材264と、下皿開口部261の正面視右側に配置されておりハンドルユニット500のハンドル本体502の後部が通過するハンドル口265と、皿ユニットカバー260の底面を形成しており下皿本体214の下側を覆う底板部266と、左右の中央で底板部266を上下に貫通しており下皿球抜きユニット320によって閉鎖される底板開口部267と、を備えている。
下皿開口部261は、内周壁の底板側(下側)が下皿本体214によって閉鎖される。スピーカグリル263及び皿ユニット左装飾部材264は、金属板に複数の孔を設けたパンチングメタルによって構成されている。
この皿ユニットカバー260は、正面視左側の表面が滑らかな感じに形成されているのに対して、右側の表面がゴツゴツした感じに形成されている。また、正面視の右側は、略全体的に透光性を有している。
皿ユニットカバー260は、皿ユニット200に組立てた状態で、タッチユニット220Bの上面と上皿下被覆部262の下面との間が、片手で掴むことが可能な間隔に形成されている。これにより、遊技者が、タッチユニット220Bをタッチ操作する際に、下皿開口部261の上側を掴むことで、タッチする指(手や腕)を安定させることができ、タッチユニット220Bのタッチ操作を行い易くできる。
詳述すると、組立てた状態では、タッチユニット220Bの前端上面と上皿下被覆部262の下面との間の厚さが約25mmに、タッチユニット220Bの後端上面と上皿下被覆部262の下面との間の厚さが約50mmに、上皿下被覆部262の前端からタッチユニット220Bの後端までの前後の距離が約60mmに、夫々形成されている。また、タッチユニット220Bの上面が、水平に対して約20度傾斜している。これにより、タッチユニット220Bの上面と上皿下被覆部262の下面との間を、遊技者の手で掴むことができる。
[2−1f.扉右下演出ユニット]
皿ユニット200の扉右下演出ユニット270は、図34乃至図42に示すように、ハンドルユニット500の上側、且つ、演出操作ユニット200の右側に配置されており、遊技状態に応じて回転すると共に発光装飾する球状の扉右下回転体270Aを備えている。扉右下演出ユニット270は、皿ユニットベース210の前面で逃し口210gを閉鎖するように取付けられ扉右下回転体270Aを回転可能に支持するユニットベース271と、ユニットベース271に取付けられている扉右下駆動モータ272と、扉右下駆動モータ272の回転軸に固定されている駆動ギア273と、駆動ギア273と噛合し扉右下回転体270Aに取付けられている従動ギア274と、従動ギア274を回転可能に支持しておりユニットベース271に取付けられている軸部材275と、を備えている。
また、扉右下演出ユニット270は、従動ギア274とは扉右下回転体270Aの反対側に取付けられておりユニットベース271に回転可能に支持されている回転体側軸受部材276と、扉右下回転体270Aの従動ギア274とは反対側をユニットベース271と協働して回転可能に支持しているベース側軸受部材277と、ユニットベース271に取付けられており扉右下回転体270Aの回転位置を検知可能な二つの回転検知センサ278と、扉右下回転体270Aの正面視左側でユニットベース271に取付けられている装飾部材279と、ユニットベース271の後側に取付けられており前面に複数のLEDを備えた扉右下ベース装飾基板280と、ユニットベース271の後側に取付けられており扉右下駆動モータ272、回転検知センサ278、扉右下ベース装飾基板280、及び後述する扉右下回転体装飾基板291と周辺制御基板(図示は省略)との接続を中継する扉右下中継基板281と、を備えている。
扉右下回転体270Aは、外殻を構成し夫々が半球殻状の前外殻部材285及び後外殻部材286と、前外殻部材285と後外殻部材286との間に配置される回転体内部ユニット290と、を備えている。前外殻部材285及び後外殻部材286は、回転軸を中心に半円形状の切欠部285a,286aが夫々形成されている。前外殻部材285は、透光性を有した半球殻状の表面に、金属光沢を有し周方向へ帯状に延びている帯装飾285bと、帯装飾285bの中央に配置されているハート形のハート装飾285cと、を備えている。一方、後外殻部材286は、透光性を有した半球殻状の表面に、金属光沢を有し周方向へ帯状に延びている帯装飾286bを備えている。前外殻部材285と後外殻部材286とを合わせた時に、前外殻部材285の帯装飾285bと後外殻部材286の帯装飾286bとが繋がるように形成されている。
回転体内部ユニット290は、図40及び図41に示すように、円盤状で両面に複数のLEDが備えられている扉右下回転体装飾基板291と、扉右下回転体装飾基板291の中心に取付けられており扉右下回転体装飾基板291の面に対して垂直に延びており先端が軸部材275に取付けられる円柱状の第一固定軸部材292と、第一固定軸部材292とは扉右下回転体装飾基板291の反対側に取付けられており扉右下回転体装飾基板291の面に対して垂直に延びており先端がユニットベース271及びベース側軸受部材277に取付けられる円筒状の第二固定軸部材293と、を備えている。図示は省略するが、第二固定軸部材293の内部には、扉右下中継基板281と扉右下回転体装飾基板291とを接続する配線コードが挿入されている。
また、回転体内部ユニット290は、扉右下回転体装飾基板291の両側に配置されており前外殻部材285及び後外殻部材286の内側に取付けられる平板で円環状の透明なリフレクタベース294と、リフレクタベース294に取付けられており円環状で軸方向外側へ開いた朝顔状の第一リフレクタ295と、第一リフレクタ295の円環内を通してリフレクタベース294に取付けられており中心に六角形の貫通孔296aを有した第二リフレクタ296と、を備えている。第一リフレクタ295及び第二リフレクタ296は、表面に金属光沢を有したメッキ層が備えられており、扉右下回転体装飾基板291からの光を反射させることができる。また、第一リフレクタ295及び第二リフレクタ296には、放射状に延びた平板状のリブが複数備えられている。
この回転体内部ユニット290は、扉右下回転体装飾基板291、第一固定軸部材292、及び第二固定軸部材293と、リフレクタベース294、第一リフレクタ295、及び第二リフレクタ296とが、相対回転可能に互いに分離している。
ユニットベース271は、扉右下回転体270Aの後側に配置される環状のリング部271aと、リング部271aの外周におけるリング部271aの中心に対して正面視斜め右上の部位から前方へ平板状に突出している第一突出片271bと、リング部271aの外周における第一突出片271bとは反対側の部位から前方へ平板状に突出している第二突出片271cと、第二突出片271cの前端から後方へ向かってU字状に窪み第二固定軸部材293の先端が挿入される軸受溝271dと、を備えている。
扉右下駆動モータ272は、第一突出片271bの外側の側面(右側の側面)に、回転軸が貫通した状態で取付けられる。従動ギア274は、駆動ギア273よりも大径に形成されている。軸部材275は、第一突出片271bの前端に取付けられる取付部275aと、取付部275aから筒状に突出している筒状軸部275bと、を備えている。この軸部材275は、筒状軸部275bの外周によって従動ギア274を回転可能に支持できると共に、筒状軸部275bの内周によって第一固定軸部材292の先端を回転不能に支持できる。
回転体側軸受部材276は、第二固定軸部材293が回転可能に挿入される軸受孔276aと、外方へ延出している平板状の検知片276bと、を備えている。ベース側軸受部材277は、ユニットベース271における第二突出片271cの前端のU字状の軸受溝271dの開放されている前端側を閉鎖するように、第二突出片271cの前端に取付けられる。二つの回転検知センサ278は、扉右下回転体270Aの回転軸を挟んで対称に第二突出片271cに取付けられる。二つの回転検知センサ275は、扉右下回転体270Aのハート装飾285cが前方を向く回転位置(図42(a)を参照)と、ハート装飾285cが後方を向く回転位置(図42(b)を参照)とを、夫々検知することができる。
本実施形態の扉右下演出ユニット270は、遊技状態に応じて、扉右下駆動モータ272によって扉右下回転体270Aを回転させることができると共に、ハート装飾285cが前方を向くように停止するか否かで、遊技者に対してチャンスの到来等を示唆することができ、遊技者を楽しませて興趣が低下するのを抑制することができる。
また、扉右下演出ユニット270は、扉右下回転体270A内部の扉右下回転体装飾基板291が回転不能に取付けられていることから、扉右下回転体270Aの回転中に、扉右下回転体装飾基板291(のLED)を発光させると、扉右下回転体270Aの回転につれて扉右下回転体装飾基板291から照射される光の位置が移動すると共に、第一リフレクタ295や第二リフレクタ296によって反射誘導される光の方向が変化するため、扉右下回転体装飾基板291のLEDを点滅させなくても、光が点滅しているように扉右下回転体270Aを発光装飾させたり、LEDから多様な色の光を照射することで扉右下回転体270Aを虹色に発光装飾させたりすることができ、遊技者を楽しませることができる。
[2−1g.演出ユニットカバー]
皿ユニット200の演出ユニットカバー300は、図19及び図20に示すように、扉右下演出ユニット270における球状の扉右下回転体270Aの前側を覆う半球状で透明な回転体カバー部301と、回転体カバー部301の外周に形成されており皿ユニットカバー260の正面視右側の装飾と連続した装飾部302と、回転体カバー部301の下部右側において前後に貫通しており施錠ユニット700の鍵シリンダ710が挿通されるシリンダ挿通口303と、を備えている。
演出ユニットカバー300は、全体が後方が開放された容器状で、透光性を有している。この演出ユニットカバー300は、回転体カバー部301の上側が扉右下演出ユニット270の扉右下ベース装飾基板280によって発光装飾されると共に、回転体カバー部301の下側が皿ユニット右装飾基板346によって発光装飾される。
[2−1h.上皿球抜きユニット]
皿ユニット200の上皿球抜きユニット310は、図43乃至図45に示すように、皿ユニットベース210の透口210e及び受片210fを前側から覆うように皿ユニットベース210の前面に取付けられ後方が開放された縦長箱状で上部に上皿球抜きボタン239の延出片239aが挿通可能な挿通口311aを有しているカバー311と、カバー311内における皿ユニットベース210の透口210eの正面視左上となる位置に取付けられている前ベース部材312と、前ベース部材312によって回転可能に支持されており上皿球抜きボタン239の押圧により回動する押圧伝達部材313と、押圧伝達部材313を上皿球抜きボタン239が上昇する方向へ付勢している第一バネ部材314と、を備えている。
また、上皿球抜きユニット310は、皿ユニットベース210の上皿球送り口210dを後側から閉鎖するように皿ユニットベース210の後側に取付けられている後ベース部材315と、後ベース部材315と皿ユニットベース210との間に配置されていると共に後ベース部材315によって昇降可能に取付けられており上側から押圧伝達部材313が接触している上皿球抜きスライダ316と、上皿球抜きスライダ316を上方へ付勢している第二バネ部材317と、を備えている。
前ベース部材312は、皿ユニットベース210の前面と平行に延びておりカバー311に取付けられる平板状のベース部312aと、ベース部312aの左右両辺から前方へ平板状に延出している一対の延出片312bと、延出片312bの前端から後方へU字状に凹んだ軸支部312cと、ベース部312aの前面下端付近に備えられており第一バネ部材314の後端が係止される鉤状のバネ係止部(図示は省略)と、を備えている。
押圧伝達部材313は、両端が前ベース部材312の一対の軸支部312c内へ回転可能に挿入される横長円柱状の軸部313aと、軸部313aから後方へ平板状に延出している後方延出片313bと、後方延出片313bの上面における正面視左端付近から上方へ平板状に延出しており上皿球抜きボタン239の延出片239cの下端が当接可能な上方延出片313cと、後方延出片313bの下面における正面視右端から下方へ平板状に延出している下方延出片313dと、軸部313aにおける正面視左端付近の下側から下方へ突出しており第一バネ部材314の前端が係止される鉤状のバネ係止部313eと、を備えている。下方延出片313dは、後方へ向かうに従って下方へ延びる三角形に形成されており、下端が上皿球抜きスライダ316と当接可能とされている。
後ベース部材315は、皿ユニットベース210の後面と平行に平板状に延びており皿ユニットベース210に取付けられるベース部315aと、ベース部315aの前面で左右に離間して備えられており上皿球抜きスライダ316の左右両端をスライド可能に支持するスライダ支持部315bと、ベース部315aの上端における皿ユニットベース210の上皿球送り口210dの上部と対応する位置に前方へ開口していると共にベース部315aの後側で下方へ開口し遊技球が流通可能な上部入口315cと、を備えている。
また、後ベース部材315は、ベース部315aの後側で上部入口315cと連続して下方へ延びていると共に後方へ開放されており下端が後方へ湾曲している第一誘導路315dと、第一誘導路315dの下側から下方へ延びた後に正面視左方へ延びて左端が左方へ開放されており全体が後方へ開放されているL字状の第二誘導路315eと、第二誘導路315eにおける左方へ延びた部位の後端側を閉鎖している平板状の通路蓋315fと、L字状の第二誘導路315eに二辺が囲まれるようにベース部315aを前後に貫通している開口部315gと、ベース部315aの前面から前方へボス状に突出しており第二バネ部材317の上端が係止されるバネ係止部315hと、を備えている。
後ベース部材315におけるL字状の第二誘導路315eは、左方へ延びた部位が、左方へ向かうに従って低くなるように傾斜している。この第二誘導路315eの左端は、図43(b)に示すように、皿ユニットベース210における筒状の下皿球供給口210cの切欠部210jに挿入されており、第二誘導路315eと下皿球供給口210cとが互いに連通している。
上皿球抜きスライダ316は、平板状で左右両端が後ベース部材315のスライダ支持部315bにスライド可能に支持されるスライダベース316aと、スライダベース316aの上端における正面視中央より左側から前方へ皿ユニットベース210の透口210eを通って受片210fの上側へ延出し上面に押圧伝達部材313の下方延出片313dの下端が当接可能な伝達片316bと、伝達片316bの下側でスライダベース316aの後側から下方へ向かうに従って後方へ突出している三角状の作動伝達部316cと、スライダベース316aの前面から突出しており第二バネ部材317の下端が係止される鉤状のバネ係止部316dと、を備えている。
上皿球抜きユニット310は、皿ユニット200を組立てた状態で、後ベース部材315の上部入口315cが、上皿本体212の誘導通路部212aの正面視右端側となる下端に開口している。これにより、上皿201内の遊技球を、上部入口315cからベース部315aの後側の第一誘導部315dを介して球送りユニット540へ供給することができる。
また、上皿球抜きユニット310は、上皿球抜きボタン239を下方へ押圧すると、上皿球抜きボタン239の延出片239aによって押圧伝達部材313が、第一バネ部材314の付勢力に抗して軸部313aを中心に、下方延出片313dの下端が下方へ移動する方向へ回動する。押圧伝達部材313の回動に伴って下方延出片313dの下端が下方へ移動すると、下方延出片313dの下端が当接している上皿球抜きスライダ316の伝達片316bによって上皿球抜きスライダ316が第二バネ部材317の付勢力に抗して下方へスライドする。
この上皿球抜きスライダ316が下方へスライドすることで、作動伝達部316cが、球送りユニット540の切換機構を動作させて球送りユニット540内での流路が切換えられて、第一誘導路315d側が第二誘導路315e側と連通した状態となる。これにより、上皿201内の遊技球が、上部入口315c、第一誘導路315d、球送りユニット540、及び第二誘導路315eを通って、下皿球供給口210cから下皿202へ排出され、上皿201内の遊技球を抜くことができる。
なお、上皿球抜きボタン239の下方への押圧を解除すると、第一バネ部材314及び第二バネ部材317の付勢力によって、上皿球抜きスライダ316や上皿球抜きボタン239が上昇し、元の状態に復帰することができる。
[2−1i.下皿球抜きユニット]
皿ユニット200の下皿球抜きユニット320は、図46等に示すように、皿ユニットカバー260の底板開口部267を閉鎖するように下皿本体214の下側に取付けられ下皿本体214の球抜き孔214aと一致する開口部321aを有している平板状の下皿球抜きベース321と、下皿球抜きベース321上を左右にスライドし開口部321aを閉鎖可能な平板状のスライド蓋322と、スライド蓋322の前端に取付けられており皿ユニットカバー260の前面から外部へ露出する摘み部323と、スライド蓋322によって開口部321aを閉鎖する方向へスライド蓋322を付勢しているバネ部材324と、バネ部材324の付勢力に抗してスライド蓋322を開口部321aを開放している位置に保持する保持装置325と、を備えている。
下皿球抜きベース321の開口部321aは、正面視左右中から右寄りの位置に形成されている。この下皿球抜きベース321は、下皿本体212に取付けることで、下皿球抜きベース321と下皿本体212との間でスライド蓋322を左右へスライド可能に支持することができる。スライド蓋322は、正面視左端側に保持装置325によって保持される保持突起322aを備えている。
保持装置325は、下皿球抜きベース321に取付けられる本体325aと、本体325aから開閉可能に突出しており保持突起322aを掴むことができる一対の保持爪325bと、を備えている。保持装置325は、開いている一対の保持爪325aの間に、保持突起322aを挿入して本体325a側へ押圧すると、一対の保持爪325bが閉じて保持突起322aを保持すると共に、一対の保持爪325bが閉じた状態で維持される。この状態で、保持突起322aを本体325a側へ移動させると、一対の保持爪325aが開いた状態となり、保持突起322aの保持が解除される。
この下皿球抜きユニット320は、摘み部323(スライド蓋322)が正面視右側へ移動している状態では、開口部321aと下皿本体214の球抜き孔214aとの間にスライド蓋322が位置し、下皿202内の遊技球が、球抜き孔214aから下方へ抜けることがなく、下皿202内に遊技球を貯留させることができる。
この状態から、摘み部323を左側へ操作することでスライド蓋322が左方へスライドし、開口部321aと球抜き孔214aとが連通する。これにより、下皿202内の遊技球が球抜き孔214a及び開口部321aを通って皿ユニット200の下方へ抜けるようになり、下皿202内の遊技球を抜くことができる。この際に、スライド蓋322の保持突起322aが、保持装置325の一対の保持爪325bによって保持されるため、摘み部323の操作をやめてもスライド蓋322が開いたままの状態となり、下皿202内の遊技球を抜き続けることができる。
スライド蓋322を閉めるには、摘み部323を左側へ僅かに操作すると、一対の保持爪325bが開いて保持突起322aの保持が解除され、バネ部材324の付勢力によってスライド蓋322が右側へスライドして、球抜き孔214aを閉鎖する。このように、下皿球抜きユニット320の摘み部323を操作することで、下皿202に遊技球を貯留させたり、下皿202に貯留された遊技球を抜いたりすることができる。
[2−1j.球貸操作ユニット]
皿ユニット200の球貸操作ユニット330は、図19及び図20等に示すように、演出操作ユニット220における正面視右端付近の上面に取付けられ透光性を有しているユニットケース331と、ユニットケース331の上面に露出しており遊技者が操作可能な球貸ボタン332と、球貸ボタン332の後側でユニットケース331の上面に露出しており遊技者が操作可能な返却ボタン333と、返却ボタン333の後側でユニットケース331の上面を通して遊技者側から視認可能とされている表示部334と、を備えている。
この球貸操作ユニット330は、パチンコ機1に隣接して設けられた球貸機に対して現金やプリペイドカードを投入した上で、球貸ボタン332を押すと、所定数の遊技球を皿ユニット200の上皿201内へ貸出す(払出す)ことができると共に、返却ボタン333を押すと貸出された分の残りを引いた上で投入した現金の残金やプリペイドカードが返却される。また、表示部334には、球貸機に投入した現金やプリペイドカードの残数、或は、球貸機が故障した時のエラーコード等、が表示される。
[2−1k.上皿トップ装飾部材]
皿ユニット200の上皿トップ装飾部材340は、図19及び図20等に示すように、皿ユニットベース210の上端における左右中央に取付けられ左右に帯状に延びた透光性を有する上皿トップレンズ340aと、上皿トップレンズ340aの下側に取付けられており上面に複数のLEDが取付けられた上皿トップ装飾基板340bと、を備えている。
この上皿トップ装飾部材340は、上皿トップ装飾基板340bのLEDを発光させることで、上皿トップレンズ340aを帯状に発光させることができる。この上皿トップ装飾部材340は、演出操作ユニット200の後側に配置されていることから、上皿後装飾部材236や線状発光レンズ部材237等の発光装飾と同様に、上皿トップ装飾部材340を発光装飾させることで、遊技者の関心をタッチユニット220B等の演出操作ユニット220へ引付けることができ、演出操作ユニット220によって提示される演出を楽しませて興趣が低下するのを抑制することができる。
[2−1l.皿ユニットの特徴的な作用効果]
本実施形態の皿ユニット200は、遊技領域5aの下側の遊技球を貯留する上皿201を有した皿ユニット200の上面における演出操作ユニット220のタッチユニット220Bに、遊技領域5a内に遊技球を打込むことで変化する遊技状態に応じて上皿液晶表示装置244に画像を表示させる際に、上皿液晶表示装置244の遊技領域5aに近い側の後側の外周縁に沿って帯状の線状発光レンズ部材237、上皿後装飾部材236、及び上皿トップ装飾部材340等を発光させることができるため、遊技者の視線が遊技領域5a内に集中していても、視線(視界)の外側から入る線状発光レンズ部材237等の光に気付くことができ、遊技者の視線(関心)を線状発光レンズ部材237等つまり上皿液晶表示装置244側へ引き付けることができる。従って、上皿液晶表示装置244において、遊技状態に応じて画像等の演出を提示する際に、線状発光レンズ部材237等を発光させることで、遊技者に対して上皿液晶表示装置244による演出の提示に気付かせることができ、上皿液晶表示装置244による演出を楽しませて興趣が低下するのを抑制することができる。
また、皿ユニット200に遊技状態に応じて画像を表示可能な上皿液晶表示装置244を備えていることから、チャンスの到来を示唆する画像を表示させるようにした場合、遊技領域5a外に配置されている上皿液晶表示装置244によってチャンスの到来が示唆されることとなるため、遊技者に対して遊技領域5a内での遊技と、遊技領域5a外の上皿液晶表示装置244での演出との両方を気に掛けさせることができる。従って、遊技領域5a内と遊技領域5a外(上皿液晶表示装置244)とを気に掛けさせることで、スピード感のあるタイトな遊技を楽しませることができ、遊技者の興趣が低下するのを抑制することができると共に、上皿液晶表示装置244においてチャンスの到来を示唆する画像を表示する時に、線状発光レンズ部材237等を発光させることで、遊技者を上皿液晶表示装置244に注目させることができ、チャンスの到来を確実に認識させて遊技者を楽しませることができる。この場合、遊技者によっては、遊技領域5a内と遊技領域5a外との両方が気になることで、どちらにも集中できなくなって興趣を低下させてしまう虞があるが、遊技状態(チャンスの到来)に応じて線状発光レンズ部材237等が発光するため、線状発光レンズ部材237等が発光するまでは遊技領域5a内へ集中することができ、遊技領域5a内での遊技を楽しませることができると共に、線状発光レンズ部材237等の発光時には上皿液晶表示装置244での演出を楽しませることができ、遊技にメリハリを付けて飽き難くすることができる。
また、遊技領域5aの下側で遊技者側へ膨出した皿ユニット200に上皿液晶表示装置244を備えているため、上皿液晶表示装置244が遊技者から近い位置に配置されることとなる。これにより、本パチンコ機1の正面に位置している遊技者によって上皿液晶表示装置244が隠れ易くなり、上皿液晶表示装置244を隣や後ろの他の遊技者からは見え難くなるため、上皿液晶表示装置244により提示される演出を当該遊技者のみに楽しませることができる。従って、上皿液晶表示装置244による演出を楽しんでいる時に、他の遊技者によって覗かれることで、不快に感じて興趣を低下させてしまうのを低減させることができると共に、上皿液晶表示装置244による演出の提示の際に線状発光レンズ部材237等が発光することで、上皿液晶表示装置244による演出を見逃し難くすることができ、上皿液晶表示装置244による演出を楽しませて興趣が低下するのを抑制することができる。
更に、線状発光レンズ部材237等を帯状に発光させるようにしているため、点状に発光させる場合と比較して、線状発光レンズ部材237等の発光を目立ち易くすることができ、遊技者の意識が遊技領域5a内に集中していても、線状発光レンズ部材237等の発光に気付かせ易くすることができ、上皿液晶表示装置244やタッチパネル246等による演出を楽しませて興趣が低下するのを抑制することができる。また、線状発光レンズ部材237等を帯状に発光させるため、他の発光装飾体等の発光とは異なる発光態様となり、発光装飾体等の発光と誤認してしまうのを低減させることができ、確実に線状発光レンズ部材237等の発光に気付かせることができる。
また、上皿液晶表示装置244の外周縁のうち遊技領域5aに近い後側の位置に線状発光レンズ部材237等を配置しているため、線状発光レンズ部材237等を発光させた時に、線状発光レンズ部材237等の光を遊技者の視界に入り易くすることができ、線状発光レンズ部材237等の発光に気付かせて上皿液晶表示装置244の演出を楽しませることができる。
また、上皿201等を有している皿ユニット200の上面に上皿液晶表示装置244等を有した演出操作ユニット200を備えており、皿ユニット200の上皿201は遊技領域5a内に打込むための遊技球の量を確認するための遊技者がある程度の頻度で視線を向けることから、上皿201へ視線を向けた際に上皿液晶表示装置244や線状発光レンズ部材237等が視界に入り易く、線状発光レンズ部材237の発光に気付き易くなる。また、遊技者が上皿201へある程度の頻度で視線を向けることから、視線を遊技領域5a内から上皿201(上皿液晶表示装置244)へ向け易い。従って、線状発光レンズ部材237等の発光に気付いた時に、即座に視線を上皿液晶表示装置244へ移すことができ、上皿液晶表示装置244により提示される演出を楽しませて興趣が低下するのを抑制することができる。
更に、遊技領域5aの下側に演出操作ユニット200を配置しており、下側から遊技者へ線状発光レンズ部材237等からの光が照射されるため、遊技領域5aの上側に配置した場合と比較して、遊技者の目に入り易く線状発光レンズ部材237等の発光に気付かせ易くすることができ、遊技者を上皿液晶表示装置244に確実に注目させることが可能となり、演出操作ユニット200による演出を楽しませて興趣が低下するのを抑制することができる。
また、遊技領域5aの左右方向の中央と対応する位置に演出操作ユニット200(上皿液晶表示装置244)を配置しているため、遊技者の視線の中心が遊技領域5a内のどの位置にあっても、線状発光レンズ部材237等からの光に気付き易くすることができ、遊技者を確実に上皿液晶表示装置244へ注目させることが可能となり、演出操作ユニット200による演出を楽しませて興趣が低下するのを抑制することができる。
また、演出操作ユニット200にタッチパネル246を備えているため、画像による演出の他に、遊技者にタッチパネル246を操作させる演出も行うことができ、多彩な演出によって遊技者を楽しませることができると共に、遊技者にタッチパネル246を操作させることで、演出に参加させることができ、遊技者に対して能動的に演出を楽しませて興趣が低下するのを抑制することができる。
更に、タッチユニット220Bの後側の外周縁に沿って配置された線状発光レンズ部材237(線状発光部237b)が、上皿201における遊技球を球送りユニット540(球発射装置680)へ送る誘導通路部212aに沿って配置されていると共に、誘導通路部212aとの間に上皿球抜きユニット310を動作させる上皿球抜きボタン239を配置されている。つまり、遊技者が遊技に必要な遊技球を確認する場所の近傍に線状発光レンズ部材237が備えられており、遊技中でも遊技者が気にする位置に線状発光レンズ部材237を配置した構成としているため、線状発光レンズ部材237の発光に気付かせることができ、遊技者の関心をタッチユニット220Bに引付けてタッチユニット220Bによる演出(上皿液晶表示装置244による演出画像、タッチパネル246のタッチ操作、等)のタイミングに気付き易くすることができる。
また、上皿液晶基板241や上皿液晶表示装置244を備えたタッチユニット220Bを、取付ベースユニット220Aの取付ベース230とユニットケース231とによって、皿ユニットカバー260の上皿下被覆部262の上面よりも高い位置に配置していると共に、タッチユニット220Bの後側の外周面に防水シール248を貼付けているため、上皿201において、外気に触れることで上皿本体212や遊技球の表面で結露した水(水滴)が、上皿201の下方(上皿下被覆部262上)へ流動しても、タッチユニット220B内へ結露した水が浸入するのを防止することができ、タッチユニット220Bにおいて不具合が発生するのを防止することができる。
また、図33に示すように、上皿後装飾部材236や線状発光レンズ部材237を発光装飾させる上皿後装飾基板235を、上皿201の底面よりも高い位置に配置しているため、上皿201で結露した水滴にさらされることがなく、上皿後装飾基板235においてショートや腐蝕等の不具合が発生するのを防止することができる。
更に、皿ユニット200の演出操作ユニット220において、加振装置242によってタッチパネル246と上皿液晶表示装置244とを備えたタッチユニット220Bを振動させた際に、タッチユニット220Bが複数(二つ)のダンパ222を挟んで浮いた状態で取付ベースユニット220Aのユニットケース231に取付けられているため、タッチユニット220B(加振装置242)の振動がダンパ222によって吸収・減衰されて取付ベースユニット220Aに伝わることとなり、取付ベースユニット220Aの振動を低減させることができる。従って、タッチユニット220Bのタッチパネル246をタッチ操作した際に、加振装置242によってタッチユニット220Bを振動させると、タッチユニット220Bのみが振動することとなるため、遊技者に対してタッチユニット220Bのタッチパネル246の操作感を十分に付与することができ、遊技者にタッチパネル246のタッチ操作を楽しませて興趣が低下するのを抑制することができる。
また、加振装置242によってタッチユニット220Bを振動させることができるため、遊技者に対してタッチパネル246の操作感の他に、タッチユニット220Bの振動によって驚かせたり、タッチパネル246を操作するタイミングを示唆したりすることができ、タッチユニット220Bのタッチパネル246による操作演出を楽しませて興趣が低下するのを抑制することができる。
更に、タッチユニット220Bを複数のダンパ222によって下側から支持しているため、タッチユニット220Bを上側から叩いたり強く押したりしてタッチユニット220Bに衝撃や荷重等が加えられても、ダンパ222によってその衝撃等を吸収することが可能となるため、衝撃等によってタッチユニット220Bや取付ベースユニット220A等が破損してしまうのを低減させることができ、タッチユニット220B等の破損により遊技が中断することで遊技者の興趣が低下してしまうのを抑制することができる。
また、タッチユニット220Bの操作する部位をタッチパネル246としていることから、遊技者が操作する際には、ボタンを押圧操作する場合と比較して、タッチパネル246に触れている時間が長くなるため、タッチパネル246に触れた時に加振装置242でタッチユニット220Bを振動させると、その振動を遊技者の指(手)に確実に伝達させることができる。従って、遊技者の指が振動することでタッチパネル246を操作していることを遊技者に実感させることができるため、十分な操作感を付与することができ、遊技者にタッチパネル246の操作を楽しませて興趣が低下するのを抑制することができる。
また、タッチユニット220Bの上皿液晶表示装置244に表示される画像を変更することで、タッチ操作(ボタン)の種類を簡単に変更することができ、多様な演出に対応することが可能となり、多様な演出によって遊技者を飽き難くして興趣が低下するのを抑制することができる。更に、タッチユニット220Bにタッチパネル246を備えているため、従来の押圧ボタンと比較して、タッチ、タップ(シングルタップ、ダブルタップ)、ドラッグ、フリック、ピンチ(ピンチアウト、ピンチイン)、スワイプ、タッチアンドホールド、等の様々な操作を行うことができる。これにより、より多彩な操作演出を行うことができ、遊技者を楽しませて興趣が低下するのを抑制することができる。
更に、タッチユニット220Bを、取付ベースユニット220A(ユニットケース231)に対して上方へ移動不能且つ下方へ移動可能に取付けるようにしており、複数のダンパ222の弾性力(付勢力)によってタッチユニット220Bが上側の移動端に押し付けられた状態となるため、タッチパネル246の操作中にタッチユニット220Bを動き難くすることができ、タッチパネル246の操作を的確に行い易くすることができる。また、タッチユニット220Bが動き難くなることから、遊技者に対してタッチユニット220Bが動かないものであると思わせることができ、動かないと思っていたタッチユニット220Bが遊技状態に応じて加振装置242により振動することで遊技者を驚かせることができ、遊技者を楽しませて興趣が低下するのを抑制することができる。
また、互いに離間した複数の加振装置242によってタッチユニット220Bを振動させるようにしているため、例えば、タッチパネル246において遊技者が操作する部位に近い位置の加振装置242を駆動させることで、強い振動を伝達させることができる。従って、タッチパネル246において、遊技者が操作すべき位置と異なる位置を操作した場合、遊技者に伝達される振動が異なることとなるため、遊技者に対して、操作を間違えていることを知らせることが可能となり、遊技者に対して正しい操作を行わせることができ、タッチパネル246を用いた操作演出を楽しませて興趣が低下するのを抑制することができる。
また、互いに離間した複数の加振装置242を備えているため、各加振装置242の振動の周波数や強さ等を適宜制御することで、タッチパネル246の任意の位置で共振現象を発生させることができる。従って、遊技者が操作した任意の位置で共振現象が発生するように各加振装置242を制御することで、より一層の操作感を付与したり、遊技者を大いに驚かせたりすることができ、遊技者を楽しませて興趣が低下するのを抑制することができる。
更に、タッチユニット220Bが上側から叩かれたり強く押されたりしてタッチユニット220Bに衝撃や荷重等が作用した場合、タッチユニット220Bの左右両端側がダンパ222を挟んでユニットケース231に取付けられているため、ダンパ222とタッチユニット220Bの撓りとによって上側からの衝撃等をある程度吸収して(減衰させて)ユニットケース231側へ伝達させることができる。また、ユニットケース231側では、ユニットケース231の外縁が下側の取付ベース230に取付けられているため、ユニットケース231を介したタッチユニット220B側からの衝撃や荷重等を、取付ベース230に対して広く分散させて伝達させることができる。この際に、ユニットケース231の下面から下方へ突出した受突部231eの外周壁と、取付ベース230の取付側受部230aの底面において受突部231eが挿入されている筒状受部230cの内周壁との間に隙間が形成されているため、タッチユニット220Bからの衝撃や荷重等によって、ユニットケース231が下方へ撓んだ後に、受突部231eと筒状受部230cとが当接してユニットケース231から取付ベース230へ衝撃等が伝達されることとなり、ユニットケース231の撓みによって、衝撃等が更に減衰された状態で取付ベース230に伝達される。この受突部231eの外周壁と筒状受部230cの内周壁は、下方へ窄まっているため、受突部231eと筒状受部230cとが当接すると、受突部231e(ユニットケース231)側からの衝撃や荷重等が、取付ベース230の取付側受部230aの底面に対して斜め方向へ伝達され、取付ベース230の取付側受部230aの底面に垂直な方向と底面に沿った方向とに分解されることとなり、取付ベース230を撓ませようする底面に垂直な方向(下方向)の力が小さくなって取付ベース230側へ伝達される。従って、タッチユニット220Bが上側から叩かれたり強く押されたりしても、複数のダンパ222、ユニットケース231、取付ベース230によって、その衝撃等を効果的に減衰させることができ、タッチユニット220Bや取付ベースユニット220Aが破損するのを抑制することができる。
[3.遊技盤]
次に、パチンコ機1の遊技盤5について、図47乃至図64を参照して詳細に説明する。図47は、遊技盤5の正面図である。図48は遊技盤5を前から見た斜視図であり、図49は遊技盤5を後ろから見た斜視図である。図50(a)は上部前側演出ユニットを前から見た斜視図であり、(b)は上部前側演出ユニットを後ろから見た斜視図である。図51は上部前側演出ユニットの正面視左側部分を分解して前から見た分解斜視図であり、図52は上部前側演出ユニットの正面視左側部分を分解して後ろから見た分解斜視図である。
また図53は上部前側演出ユニットの左上装飾体駆動部を分解して後ろから見た分解斜視図であり、図54乃至図56は上部前側演出ユニットの動きの説明に供する説明図である。さらに図57は上部前側演出ユニットの右上装飾体駆動部を分解して前から見た分解斜視図であり、図58は上部前側演出ユニットの右上装飾体駆動部を分解して後ろから見た分解斜視図である。さらに図59は、上部後側演出ユニットを前から見た斜視図であり、図60は下演出ユニットの正面図である。
図61は上部前側演出ユニットの左上装飾体が通常状態から正面視時計回り方向にスライド始動角度まで回転した状態を示す説明図であり、図62は上部前側演出ユニットの左上装飾体が通常状態から正面視時計回り方向に開放角度まで回転した状態を示す説明図であり、図63は上部前側演出ユニットの左上装飾体が通常状態から正面視時計回り方向に90度程度回転した状態を示す説明図である。さらに図64は下演出ユニットが飛び出した状態を示す説明図である。
本実施形態の遊技盤5は、図示するように、遊技者がハンドルユニット500のハンドルレバー504を操作することで遊技球が打込まれる遊技領域5aの外周を区画し外形が正面で略矩形状とされた前構成部材1000と、前構成部材1000の後側に取付けられており遊技領域5aの後端を区画する板状の遊技パネル1100と、遊技パネル1100の後側下部に取付けられている基板ホルダ1200と、基板ホルダ1200の後面に取付けられており遊技球を遊技領域5a内へ打込むことで行われる遊技内容を制御する主制御基板を収容している主制御基板ボックス1300と、を備えている。遊技パネル1100の前面において遊技領域5a内となる部位には、遊技球と当接する複数の障害釘が所定のゲージ配列で植設されている(図示は省略)。
また、遊技盤5は、主制御基板からの制御信号に基づいて所定の遊技状況を表示し前構成部材1000の左下隅に遊技者側へ視認可能に取付けられている機能表示ユニット1400と、遊技パネル1100の後側に前側から視認可能に取付けられている中央液晶表示装置1500と、中央液晶表示装置1500の後側に取付けられている周辺制御ユニット1600と、遊技パネル1100の前面に取付けられる表ユニット2000と、遊技パネル1100の後面に取付けられる裏ユニット3000と、を更に備えている。
[3−1.前構成部材]
前構成部材1000は、正面視の外形が略正方形とされ、内形が略円形状に前後方向へ貫通しており、内形の内周によって遊技領域5aの外周を区画することができる。この前構成部材1000は、正面視で左右方向中央から左寄りの下端から時計回りの周方向へ沿って円弧状に延び正面視左右方向中央上端を通り過ぎて右斜め上部まで延びた外レール1001と、外レール1001に略沿って前構成部材1000の枠内の内側に配置され正面視左右方向中央下部から正面視左斜め上部まで円弧状に延びた内レール1002と、内レール1002の下端の正面視右側で遊技領域5aの最も低くなった位置に形成されており後方へ向かって低くなるように傾斜しているアウト誘導部1003と、アウト誘導部1003の正面視右端から前構成部材1000の右辺付近まで右端側が僅かに高くなるように直線状に傾斜している右下レール1004と、右下レール1004の右端から前構成部材1000の右辺に沿って外レール1001の上端の下側まで延びており上部が前構成部材1000の枠内の内側へ湾曲している右レール1005と、右レール1005の上端と外レール1001の上端とを繋いでおり外レール1001に沿って転動して来た遊技球が当接する衝止部1006と、を備えている。
また、前構成部材1000は、内レール1002の上端に回動可能に軸支され、外レール1001との間を閉鎖するように内レール1002の上端から上方へ延出した閉鎖位置と正面視時計回りの方向へ回動して外レール1001との間を開放した開放位置との間でのみ回動可能とされると共に閉鎖位置側へ復帰するように図示しないバネによって付勢された逆流防止部材1007を、備えている。
[3−2.遊技パネル]
遊技パネル1100は、外周が枠状の前構成部材1000の内周よりもやや大きく形成されていると共に透明な合成樹脂で形成されている平板状のパネル板1110と、パネル板1110の外周を保持しており前構成部材1000の後側に取付けられると共に後面に裏ユニット3000が取付けられる枠状のパネルホルダ1120と、を備えている。遊技パネル1100のパネル板1110は、遊技領域5a内において最も低い位置となる部位に前後に貫通しているアウト口1111が形成されている。また、パネル板1110には、前後に貫通しており表ユニット2000を取付けるための取付口(図示は省略)が複数形成されている。
遊技パネル1100を前構成部材1000の後側に取付けた状態では、前構成部材1000のアウト誘導部1003の後側にパネル板1110のアウト口1111が開口した状態となる。これにより、遊技領域5aの下端へ流下した遊技球が、アウト誘導部1003によって後側のアウト口1111へ誘導され、アウト口1111を通って遊技パネル1100の後側へ排出することができる。
[3−3.基板ホルダ]
基板ホルダ1200は、上方及び前方が開放された横長の箱状に形成されており、底面が左右方向中央へ向かって低くなるように傾斜している。この基板ホルダ1200は、遊技盤5に組立てた状態では、遊技パネル1100の後側に取付けられている裏ユニット3000の下部を下側から覆うことができる。これにより、遊技パネル1100の後側へ排出された遊技球を全て受けることができ、底面に形成された排出部(図示は省略)から下方へ排出することができる。
[3−4.中央液晶表示装置]
中央液晶表示装置1500は、正面視において遊技領域5aの中央に配置されており、遊技パネル1100の後側に裏ユニット3000の裏箱3010を介して取付けられている。詳述すると、中央液晶表示装置1500は、裏箱3010の後壁の略中央の後面に対して、着脱可能に取付けられている。この中央液晶表示装置1500は、遊技盤5を組立てた状態で、枠状のセンター役物2500の枠内を通して、前側(遊技者側)から視認することができる。
[3−5.周辺制御ユニット]
周辺制御ユニット1600は、中央液晶表示装置1500の後面に取付けられている。周辺制御ユニット1600は、図示は省略するが、主制御基板からの制御信号に基づいて遊技者に提示する演出を制御する周辺制御基板と、中央液晶表示装置1500に表示される演出画像の表示を制御する画像表示制御基板と、演出画像、演出サウンド、演出制御プログラム、等が記憶されたROMを備えているROM基板と、を備えている。
[3−6.表ユニット]
表ユニット2000は、遊技パネル1100(パネル板1110)の前面から前方(遊技領域5a内)へ突出するようにパネル板1110に取付けられており、遊技領域5a内において遊技球を受入可能とされている一般入賞口2001、第一始動口2002、第二始動口2003、及び大入賞口2004と、遊技球の通過を検知するゲートセンサ2005と、ゲートセンサ2005での遊技球の検知に応じて開閉し第二始動口2003を閉鎖している第二始動口扉2006と、第一始動口2002及び第二始動口2003への遊技球の受入れに応じて開閉し大入賞口2004を閉鎖している大入賞口扉2007と、を備えている。一般入賞口2001及び第一始動口2002は、閉鎖されることなく遊技領域5a内で常時開口している。
また、表ユニット2000は、遊技パネル1100の前面においてアウト口1111の真上に取り付けられ三つの一般入賞口2001と第一始動口2002とを備えている始動口ユニット2100と、遊技パネル1100の前面において始動口ユニット2100の左やや上側に取付けられており一つの一般入賞口2001を備えているサイドユニット2200と、遊技パネル1100の前面において始動口ユニット2100の右側に取付けられており第二始動口2003及び大入賞口2004を備えているアタッカユニット2300と、遊技パネル1100の前面において始動口ユニット2100、サイドユニット2200、及びアタッカユニット2300の上側に取付けられておりゲートセンサ2005を備えている枠状のセンター役物2500と、を備えている。
[3−6a.始動口ユニット]
始動口ユニット2100には、遊技領域5aの左右方向中央となりアウト口1111の直上となる位置に第一始動口2002が上方へ開口するように備えられている。また、始動口ユニット2100には、第一始動口2002の右側に一つの一般入賞口2001が、第一始動口2002の右側に二つの一般入賞口2001が、夫々上方へ開口するように備えられている。三つの一般入賞口2001は、第一始動口2002よりも低い位置に備えられている。これら一般入賞口2001及び第一始動口2002に受入れられた遊技球は、遊技パネル1100の後側へ誘導されて下方へ排出される。
[3−6b.サイドユニット]
サイドユニット2200には、斜め左上へ開口するように一般入賞口2001が備えられている。また、サイドユニット2200は、一般入賞口2001の左上に遊技パネル1100の前面から前方へ突出していると共に右端側が低くなるように傾斜しており遊技球が転動可能な転動棚2201を備えている。サイドユニット2200を遊技盤5に取付けた状態では、前構成部材1000の内レール1002の内周に沿うように位置しており、一般入賞口2001が第一始動口2002よりも高い位置となると共に、転動棚2201の左端が内レール1002に近接した状態となる。これにより、内レール1002の内周に沿うように流下してきた遊技球を、転動棚2201によって遊技領域5aの中央側へ寄せることができる。サイドユニット2200の一般入賞口2001に受入れられた遊技球は、遊技パネル1100の後側へ誘導されて下方へ排出される。
[3−6c.アタッカユニット]
アタッカユニット2300は、遊技球の外径の4〜6倍の長さで左右に延びており前方へ開口している大入賞口2004と、大入賞口2004の右端付近の上側で上方に開口している第二始動口2003と、大入賞口2004の下辺に沿って回動可能とされており大入賞口2004を閉鎖可能な左右に延びた平板状の大入賞口扉2007と、前後に進退し第二始動口2003を閉鎖可能な平板状の第二始動口扉2006と、を備えている。
アタッカユニット2300は、遊技パネル1100の前面よりも前方(遊技領域5a内)へ突出しており、第二始動口2003に受入れられた(通過した)遊技球を、大入賞口2004の上方において、大入賞口2004の右端付近から大入賞口2004の左右中央よりも左側まで誘導する第二始動口通路2310と、第二始動口2003の上方で遊技パネル1100の前面よりも前方へ突出しており遊技球が一つのみ追加可能とされた通路入口2311と、通路入口2311の右端側と第二始動口2003の右端側とを繋ぐ平板状の連結壁2312と、を備えている。
アタッカユニット2300は、第二始動口扉2006が第二始動口2003を閉鎖している状態では、通路入口2311を通過した遊技球が、第二始動口扉2006の上面に流下する。この第二始動口扉2006は、左側が低くなるように傾斜している。これにより、第二始動口扉2006上に流下した遊技球は、第二始動口扉2006上を左方へ転動することとなり、第二始動口扉2006の左端から第二始動口通路2310の外周上面に沿って更に左方へ転動し、第二始動口通路2310の外周上面左端から下方へ放出されることとなる。
一方、第二始動口扉2006が後退して第二始動口2003が開放されている時には、通路入口2311を通過した遊技球が、第二始動口2003を通って第二始動口通路2310内へ進入し、第二始動口2003に遊技球が受入れられた状態となる。そして、第二始動口通路2310に進入した遊技球は、第二始動口通路2310によって左側へ誘導させ、第二始動口通路2310の左端部付近から遊技パネル1100の後側へ誘導されて下方へ排出される。
また、大入賞口扉2007が大入賞口2004を閉鎖している状態では、大入賞口扉2007が遊技パネル1100の前面に平行でその前面から僅かに突出しているだけの状態であるため、上方から大入賞口2004へ流下してきた遊技球は、大入賞口2004に受入れられることなく大入賞口扉2007の前側を通って大入賞口2004よりも下方へ流下することとなる。
一方、大入賞口扉2007の上端が前方へ移動するように大入賞口扉2007が回動して大入賞口2004が開放されている時には、大入賞口2004へ流下してきた遊技球が、大入賞口扉2007に当接し、大入賞口扉2007によって後方の大入賞口2004へ誘導されて大入賞口2004に受入れられることとなる。従って、第二始動口通路2310の外周上面左端から下方へ放出された遊技球は、大入賞口2004が開放されている時には極めて高い確率で大入賞口2004に受入れられる。
[3−6d.センター役物]
センター役物2500は、全体が枠状に形成されており、略全周に亘って遊技パネル1100の前面よりも前方(遊技領域5a内)へ突出している前方突出部2501と、前方突出部2501の外周面の正面視左側に開口しており遊技球が進入可能なワープ入口2502と、ワープ入口2502に進入した遊技球をワープ入口2502よりも下側で枠内へ誘導するワープ通路2503と、ワープ通路2503の下端に開口しており遊技球が通過可能なワープ出口2504と、ワープ出口2504から放出された遊技球が転動可能とされており左右に延びていると共に左右方向中央が低くなるように湾曲しているステージ2505と、ステージ2505の左右方向中央の後側で下側に開口しておりステージ2505上の遊技球を下側に放出可能なチャンス出口2506と、を備えている。
センター役物2500は、前方突出部2501の外周面における上部の左右方向中央より右側の部位が、遊技領域5aの外周(外レール1001)との間に遊技球が一つのみ流通可能な間隔を開けて遊技パネル1100に取付けられる。これにより、センター役物2500を遊技盤5に組立てた状態では、センター役物2500によって遊技領域5aが左右に分割された状態となる。
センター役物2500のステージ2505は、チャンス出口2506の前側となる左右方向中央の部位の左右両側に、前方へ向かって低くなるように傾斜しており遊技球を前方へ放出可能な放出部2505aを備えている。
センター役物2500を遊技盤5に組立てた状態では、ステージ2505が、遊技パネル1100の前面よりも後側に位置していると共に、チャンス出口2506が、遊技パネル1100の前面と前後方向が略同じ位置に開口している。また、センター役物2500を遊技盤5に組立てた状態では、チャンス出口2506が、始動口ユニット2100の第一始動口2002の直上に位置している。これにより、チャンス出口2506から遊技球が放出されると、極めて高い確率で第一始動口2002に受入れられる。
また、センター役物2500は、前方突出部2501内において正面視右側の上方位置に上下方向に延びるように形成され、外レール1001に沿って転動し衝止部1006に当接した遊技球をゲートセンサ2005に誘導する第一誘導通路2510と、前方突出部2501内において正面視右辺に沿って配設された帯状の透明装飾板2511に覆われた第二誘導通路(図示は省略)とが備えられている。第二誘導通路は、第一誘導通路2510と連通し、前方突出部2501内において正面視右辺に沿って形成されており、第一誘導通路2510に誘導されてゲートセンサ2005を通過した遊技球は、この第二誘導通路に誘導されて流下しアタッカユニット2300の通路入口2311の上方に設けられた第二誘導通路の排出口2512から排出される。
[3−7.裏ユニット]
裏ユニット3000は、遊技パネル1100の後側に取付けられ前方が開放された箱状の裏箱3010と、裏箱3010内の前端付近に取付けられている発光装飾ユニット(図示は省略)と、発光演出ユニットの後側で裏箱3010内の上部に取付けられている上部前側演出ユニット3100と、上部前側演出ユニット3100の後側で裏箱3010内の上部に取付けられている上部後側演出ユニット3200と、裏箱3010内の下部に取付けられている下演出ユニット3300と、を備えている。
裏箱3010は、後壁に貫通した開口部を有しており、その開口部を閉鎖するように中央液晶表示装置1500が後面に着脱可能に取付けられる。また、発光装飾ユニットは、遊技盤5に組立てた状態で、遊技領域5a内におけるセンター役物2500の外周の左右に形成されている。この発光装飾ユニットは、前方へ光を照射可能な複数のLEDを備えており、遊技状態に応じてLEDを適宜発光させることで、遊技領域5a内を発光装飾させることができる。
[3−7a.上部前側演出ユニット]
上部前側演出ユニット3100は、図51乃至図56に示すように、正面視センター役物2500の枠内で中央液晶表示装置1500の上側に配置されており立体的な装飾が施された左右方向に延びる上装飾体3101の正面視左側部分であって、当該上装飾体3101全体の2/3程度の部位を構成する左上装飾体3102と、裏箱3010内の正面視左上端部に固定され、左上装飾体3102を前後方向と平行な軸周りに回転させる左上装飾体駆動部3103と、当該上装飾体3101の右側部分であって、当該上装飾体3101全体の1/3程度の部位を構成する右上装飾体3104と、裏箱3010内の正面視右上端部に固定され、右上装飾体3104を前後方向と平行な軸周りに回転させる右上装飾体駆動部3105と、を備えている。
上装飾体3101の前面には、パチンコ機1のコンセプトに沿ったロゴ文字(図示は省略)が立体的に表示されており、左上装飾体3102及び右上装飾体3104が水平状態に位置して一体化した通常状態時に左上装飾体3102の前面に表示されたロゴと、右上装飾体3104の前面に表示されたロゴとによって上述のロゴ文字が完成する。ただし、左上装飾体3102に表示されたロゴだけでもある程度の意味をなすロゴ文字が形成される。
左上装飾体3102は、当該左上装飾体3102の右側部分であって、当該左上装飾体3102の1/4程度の部位を構成する第一左上装飾体3110と、左上装飾体3102の左側部分であって、当該左上装飾体3102の3/4程度の部位を構成する第二左上装飾体3111とから構成される。
第一左上装飾体3110は、上装飾体3101の前面の一部を構成し所定パターンで着色されたプラスチック等の透明材料から形成されると共に立体的な装飾が施され、後方が開放された箱状の第一左上装飾部材3120と、第一左上装飾部材3120の後方を塞ぐ第一左上装飾体蓋体3121と、第一左上装飾部材3120及び第一左上装飾体蓋体3121間に配置されLEDが取り付けられた第一左上装飾体装飾基板(図示は省略)と、を備えている。なお第一左上装飾部材3120の前面には、上述したパチンコ機1のコンセプトに沿ったある程度の意味をなすロゴ文字の一部を形成するロゴが立体的に表記されている。
そして第一左上装飾体蓋体3121には、第二左上装飾体3111側(正面視左側)に突出した一定幅の連結部3122が設けられている。この連結部3122の先端部は半円状に形成されており、当該半円の中心位置には所定径の貫通孔3122aaを有する円筒部3122aが設けられている。また連結部3122における先端部近傍の側部にはケーブル保持部3122bが設けられており、第一左上装飾体3110内に設けられた上述の第一左上装飾体装飾基板と、後述のように第二左上装飾体3111内に設けられた第二左上装飾体装飾基板との間を接続するフレキシブルフラットケーブル3123がこのケーブル保持部3122bに保持されている。
また第二左上装飾体3111は、上装飾体3101の前面の一部を構成し所定パターンで着色されたプラスチック等の透明材料から形成されると共に立体的な装飾が施され、後方が開放された箱状の第二左上装飾部材3130と、第二左上装飾部材3130の後方を塞ぐ第二左上装飾体蓋体3131と、第二左上装飾部材3130及び第二左上装飾体蓋体3131間に配置されLEDが取り付けられた第二左上装飾体装飾基板(図示は省略)と、を備えている。なお第二左上装飾部材3130の前面には、上述したパチンコ機1のコンセプトに沿ったある程度の意味をなすロゴ文字の一部を形成するロゴが立体的に表記されている。
そして第二左上装飾体蓋体3131には、前後方向と平行に所定長さの軸部3131aが左端部に形成されており、後述のようにこの軸部3131aが左上装飾体駆動部3103に保持される。また第二左上装飾体蓋体3131には、第二左上装飾体311の長手方向と平行な空間3132を形成する壁部3133が設けられ、当該空間3122内にほぼ長方形状のスライダ3134が嵌め込まれている。
スライダ3134の後面側の右端部には、円柱状の連結突起3134aが設けられている。そしてこの連結突起3134aが第一左上装飾体3110の第一左上装飾体蓋体3121に設けられた円筒部3122aの貫通孔3122aaに嵌め込まれ、さらに当該貫通孔3122aaよりも外径が大きいワッシャ部を有するねじ3135が当該円筒部3122aの先端側からスライダ3134の連結突起3134aの先端部に螺着されることにより、第一左上装飾体3110がスライダ3134の連結突起3134aの中心軸を中心として回転自在に第二左上装飾体3111に連結されている。
またスライダ3134の第一左上装飾体蓋体3131と対向する側の面の右端部には、円柱形状の所定高さのガイド突起3134bが設けられている。そしてこのガイド突起3134bは、当該ガイド突起3134bと対応させて第二左上装飾体3111の長手方向と平行に第一左上装飾体蓋体3131に設けられた直線状のガイド開口3131bに嵌め込まれており、これによりスライダ3134が壁部3133により形成される空間3132内を、ガイド開口3131bにガイドされながら第二左上装飾体3111の長手方向(第一左上装飾体3110に近接する方向及び第一左上装飾体3110から離反する方向)にスライド移動することができる。
さらにスライダ3134のガイド突起3134bの近傍にはばね係合部3134cが設けられており、このばね係合部3134cに圧縮コイルばね3136の一端部が係合されると共に、圧縮コイルばね3136の他端部は第一左上装飾体蓋体3131に設けられたばね係合突起3131cに係合されている。これにより空間3132内をスライドするスライダ3134に対して圧縮コイルばね3136により常に正面視左方向の付勢力を与え、この付勢力によって、上装飾体3101が水平状態にありスライダ3134や第一左上装飾体3110に重力等により正面視右方向の外力が与えられない状態のときに、スライダ3134を空間3132内の正面視左端側に設定された所定の基準位置(ホームポジション)に位置させ得るようになされている。
さらにスライダ3134におけるスライド方向の長さ、及び、第一左上装飾体3110の第一左上装飾体蓋体3121の連結部3122の長さは、スライダ3134が上記空間3132内のかかる基準位置に位置した状態において第一左上装飾体3110の第一左上装飾部材3120の正面視左側の側面と、第二左上装飾体3110の第二左上装飾部材3130の正面視右側の側面とが当接するように選定されている。これにより上装飾体3101がその通常状態である水平状態にあるときに、第一左上装飾体3110の第一左上装飾部材3120と第二左上装飾体3111の第二左上装飾部材3130とを一体化させ得るようになされている。
また第二左上装飾体蓋体3131には、壁部3133により形成された空間3132を第二左上装飾体蓋体の後側から覆うように第二左上装飾体蓋体カバー3137が取り付けられている。この第二左上装飾体蓋体カバー3137の正面視右端部にはほぼY字状に後側に窪んだY字状凸部3137aが設けられており、スライダ3134と連結された第一左上装飾体3110の第一左上装飾体蓋体3121の連結部3122がこのY字状凸部3137aと第二左上装飾体蓋体3131とで挟まれる空間内を、第二左上装飾体蓋体カバー3137と干渉することなく移動できるようにされている。
この場合において、第二左上装飾体蓋体カバー3137のY字状凸部3137aの下側凸部3137aaの長さは、スライダ3134がその可動範囲の正面視最右端位置(スライダ3134のガイド突起3134bが第二左上装飾体蓋体3131のガイド開口3131bの正面視右端に当接する位置)の近傍にまで到達した状態において、第一左上装飾体3110の第一左上装飾体蓋部1321の連結部3122のうちの少なくとも半円状の先端部よりも根元側の部分が第二左上装飾体蓋体カバー3137のY字状凸部3137aから正面視右側に飛び出した状態となるように選定されている。
これによりスライダ3134が、その可動範囲の正面視左端に設定された上述の基準位置に位置した状態から上述の最右端位置までスライド移動する際、基準位置から最右端位置近傍までの間は、第一左上装飾体3110の第一左上装飾体蓋体3121の連結部3122の下側の側面が第二左上装飾体蓋体カバー3137のY字状凸部3137aの下側の内側面に支えられるために第一左上装飾体3110の可動範囲がスライダ3134と同じ第二左上装飾体3111の長手方向にのみ規制されるものの、スライダ3134がその位置からさらに可動範囲の最右端位置方向に移動したときに、かかる第一左上装飾体蓋体3121の連結部3122の下側の側面が第二左上装飾体蓋体カバー3137のY字状凸部3137aから外れる結果、かかる連結部3122が開放されて、第一左上装飾体3110がスライダ3134の連結突起3134aを中心として所定範囲内で自由に揺動し得るようになされている。なお、このときの第一左上装飾体3110の揺動は、第二左上装飾体3111の軸部3131aを中心として当該第二左上装飾体3111と一体に回転する仮想的な平面上と同じ平面上で行われる。
また、第二左上装飾体蓋体カバー3137のY字状凸部3137aの上側凸部3137abの長さは、下側凸部3137aaよりも短く形成されており、これによりスライダ3134が例えば最右端位置から上述の基準位置にまで戻る際、スライダ3134のスライド移動に伴って第一左上装飾体3110の連結部3122を第二左上装飾体蓋体カバー3137のY字状凸部3137aと第二左上装飾体蓋体3131とで挟まれる空間内に引き戻すときに、連結部3122が引き戻された勢いで第一左上装飾体3110が第二左上装飾体3111の長手方向以上に跳ね上がり、その勢いで連結部3122が第二左上装飾体蓋体カバー3137のY字状凸部3137aの上側凸部3137abが破損したり、当該上側凸部3137abに連結部3122が引っ掛かって当該連結部3122を引き戻し難くなるのを有効に防止し得るようになされている。
さらに、このように第二左上装飾体蓋体カバー3137のY字状凸部3137aの上側凸部3137abを設けることにより、例えば、当該Y字状凸部3137aの下側凸部3137aaが破損した場合においても、第二左上装飾体蓋体カバー3137のY字状凸部3137aと第二左上装飾体蓋体3131とで挟まれる空間内に引き戻した第一左上装飾体3110の連結部3122の上側の側面を当該Y字状凸部3137aの上側凸部3137abの内側面で支えることで第一左上装飾体3110の可動範囲をスライダ3134と同じ第二左上装飾体3111の長手方向にのみ規制することができるようになされている。
さらに第二左上装飾体蓋体3131には、細長いトラック形状のスライダ駆動部材3138がその長手方向の一端部を中心として回転自在にねじ止めされている。そして、このスライダ駆動部材3138には、その長手方向の他端部における第二左上装飾体蓋体カバー3137との対向面側に所定高さの第一係合突起3138aが突出形成されており、この第一係合突起3138aが第二左上装飾体蓋体カバー3137に円弧状に形成された開口部3137bを介してスライダ3134の正面視左端部近傍に第二左上装飾体3111の長手方向と垂直に形成された開口部3134dに嵌め込まれている。
またスライダ駆動部材3138における左上装飾体駆動部3103との対向面であって第二左上装飾体蓋体3131にねじ止めされた一端部の近傍には所定高さの第二係合突起3138bが突出形成されており、この第二係合突起3138bが後述する左上装飾体駆動部3103の左上装飾体駆動部筐体本体3140に設けられた所定形状の開口部3140bに嵌め込まれている。そして第二係合突起3138bの先端部には、かかる左上装飾体駆動部筐体本体3140の開口部3140bの幅よりも幅広のワッシャ部を有するねじ3139が螺着されている。
一方、左上装飾体駆動部3103は、図51乃至図53に示すように、裏箱3010内の正面視左上端部に固定され、左上装飾体駆動部筐体本体3140及び左上装飾体駆動部筐体蓋体3141から構成される左上装飾体駆動部筐体3142を備える。そして左上装飾体駆動部筐体3142の内部には、左上装飾体駆動部筐体本体3140に固定されたモータ3143の回転軸3144に同軸に取り付けられたギア3145と、当該ギア3145と歯合するよう配置されたギア3146と、当該ギア3146と歯合するよう配置され、径方向に突出する突出部3147aの先端部に前後方向と平行な中心軸を中心として回転自在にローラ3148が配設された第一欠歯ギア3147と、径方向に突出する突出部3149aに径方向の長穴3149aaが形成され当該長穴3149aa内に第一欠歯ギア3147のローラ3148が嵌め込まれた第二欠歯ギア3149と、左上装飾体駆動部筐体本体3140内部に形成された軸体支持部3140aの先端面と当接させて配置され第二欠歯ギア3149と歯合するギア3150とが収納されている。
またギア3150の中心部には、夫々前後方向に同軸に突出する円筒形状の軸体係合部3150a、3150bが設けられており、前方向に突出する軸体係合部3150aが軸体支持部3140aに形成された貫通孔3140aaに回転自在に嵌め込まれると共に、後方向に突出する軸体係合部3150bが左上装飾体駆動部筐体蓋体3141に形成された凹部3141aに回転自在に嵌め込まれている。
そして、これらギア3150の各軸体係合部3150a、3150bには、左上装飾体駆動部筐体3142の軸体支持部3140aの貫通孔3141aaを挿通する第一左上装飾体311の第二左上装飾体蓋体3131の軸部3131aの先端部が固定した状態に嵌め込まれている。これによりモータ3143を回転駆動させてギア3145を正面視時計回り方向に回転させることによって、ギア3145、ギア3146、第一欠歯ギア3147及び第二欠歯ギア3149を介して正面視時計回り方向の回転力をギア3150に与え、当該回転力によって左上装飾体3102を第二左上装飾体3111の第二左上装飾体蓋体3131の軸部3131aを中心として正面視時計回り方向に回転させ得るようになされている。
また第二欠歯ギア3149には、当該第二欠歯合ギア3149を正面視時計回り方向に付勢するねじりコイルばね3151が取り付けられており、これにより左上装飾体3102を、第二左上装飾体蓋体3131の軸部3131aを中心として正面視右端側を下方向に下げる方向に回転した状態から前後方向と平行な初期状態に戻すときに、ねじりコイルばね3151の付勢力によってモータ3143の負荷を低減させ得るようになされている。
さらに左上装飾体駆動部筐体本体3140の正面視右側下端部には、上述した第二左上装飾体3111のスライダ駆動部材3138の第二係合突起3138bが嵌め込まれる開口部3140bが設けられており、上述したスライダ駆動部材3138の第二係合突起3138bは、この開口部3140bに嵌め込まれている。これにより左上装飾体3102が水平状態から正面視時計回り方向に回転するときや、左上装飾体3102が正面視時計回り方向に回転した状態から水平状態に戻るときに、スライダ駆動部材3138の第二係合突起3138bがこの開口部3140b内を当該開口部3140bの形状に沿って移動する。
この場合、かかる開口部3140bは、図54乃至図56に示すように、当該開口部3140bの上段部を構成し後側から見て鉛直方向に対して僅かに時計回り方向に傾いた第一傾斜部3140baと、当該第一傾斜部3140baと連通し後側から見て鉛直方向に対して30度程度反時計回り方向に傾いた第二傾斜部3140bbと、当該第二傾斜部3140bbと連通し後側から見て鉛直方向に対して時計回り方向に60度程度傾いた第三傾斜部3140bcとから構成されている。
これにより、左上装飾体3102が図54のように水平な状態から図55のように正面視時計回り方向に所定角度(例えば60度程度であり、以下、これをスライド始動角度と呼ぶ)だけ回転するまでの間は、スライダ駆動部材3138の第二係合突起3138bが左上装飾体駆動部筐体本体3140の開口部3140bの側壁面から力を受けず、この後、左上装飾体3102がさらに正面視時計回り方向に傾き角が90度となるまで(つまり左上装飾体3102が鉛直方向に傾くまで)回転する間は、左上装飾体3102の傾き角が大きくなるにつれてスライダ駆動部材3138がより大きく正面視反時計回り方向に回転するように当該スライダ駆動部材3138の第二係合突起3138bの移動方向をガイドし、さらに左上装飾体3102が正面視時計回り方向に90度以上回転する間は、左上装飾体3102の傾き角が大きくなるにつれてスライダ駆動部材3138が正面視時計回り方向により大きく回転するように当該スライダ駆動部材3138の第二係合突起3138bの移動方向をガイドできるようになされている。
かくして、左上装飾体3102が図54のような水平状態(初期状態)から図55のように正面視時計回りに回転する場合、左上装飾体3102の傾き角が上述のスライド始動角度となるまでの間は、第二左上装飾体3111のスライダ3134がスライダ駆動部材3138からの力を受けることなく、その可動範囲の左端側に設定された基準位置に位置し、その後、左上装飾体3102がさらに正面視時計回り方向に回転すると、正面視時計回り方向に回転するスライダ駆動部材3138からの力を受けてスライダ3134が正面視右方向にスライド移動し、左上装飾体3102が水平状態から90度回転した段階でスライダ3134がその可動範囲の最右端位置に位置し、その後さらに左上装飾体3102が回転すると、正面視反時計回り方向に回転するスライダ駆動部材3138からの力を受けてスライダ3134が正面視左方向にスライド移動する。
そして、このようなスライダ3134のスライド移動に伴って、左上装飾体3102が図54のような水平状態から上述のスライド始動角度に傾くまでの間は、第一左上装飾体3110及び第二左上装飾体3111が、図54及び図55のように第一左上装飾体3110の第一左上装飾部材3120の正面視左側の側面と、第二左上装飾体3111の第二左上装飾部材3130の正面視右側の側面とが当接した状態を維持しながら一体に回転し、この後、左上装飾体3102がさらに正面視時計回り方向に回転すると、第一左上装飾体3110がスライダ3134に押されて第二左上装飾体3111から離反する方向に移動し、左上装飾体3102が水平状態から90度回転した段階で第一左上装飾体3110が第二左上装飾体3111から最も離反した状態となる。また、その後、左上装飾体3102がさらに正面視時計回り方向に回転すると、第一左上装飾体3110がスライダ3134に引っ張られて第二左上装飾体3111に近接する方向に移動することとなる。
この場合において、上述のように、スライダ3134が基準位置に位置した状態からその可動範囲の最右端位置までスライドする際、基準位置から最右端位置近傍までの間は、第一左上装飾体3110の第一左上装飾体蓋体3121の連結部3122の下側の側面が第二左上装飾体蓋体カバー3137のY字状凸部3137aの下側の内側面に支えられるために第一左上装飾体3110の可動範囲がスライダ3134と同じ第二左上装飾体3111の長手方向のみに規制されるものの、スライダ3134がその位置からさらに可動範囲の最右端位置方向に移動すると、かかる第一左上装飾体蓋体3121の連結部3122の下側の側面が第二左上装飾体蓋体カバー3137のY字状凸部3137aの下側凸部3137aaの下側の内側面と当接しなくなる結果、かかる連結部3122が開放される。
このため左上装飾体3102の傾き角が水平状態から90度近くまでの所定の角度(以下、これを開放角度と呼ぶ)となるまでは第一左上装飾体3110及び第二左上装飾体3111が一体に回転し、当該開放角度を超えると、第一左上装飾体3110が開放されて当該第一左上装飾体3110がスライダ3134の連結突起3134aの中心軸を中心として自在に揺動できるようになる(図56参照)。この際、第一左上装飾体3110は、第二左上装飾体3111から離れた位置に位置しているため、第二左上装飾体3111に邪魔されることなく、慣性力及び重力(自重)のみに基づいて自然な状態で揺動することができる。
なお本実施形態の場合、図61乃至図63に示すように、第一左上装飾体3110及び第二左上装飾体3111が中央液晶表示装置1500における演出画像を表示する表示面の前方の範囲内で回転し、第一左上装飾体3110が中央液晶表示装置1500のかかる表示面の略前方の範囲内で揺動できるように、第一左上装飾体3110及び第二左上装飾体3111の長手方向の長さやその回転範囲が選定されている。ここで、「中央液晶表示装置1500の前側領域の範囲内」とは、中央液晶表示装置1500の表示面の前方であって、遊技者から見て中央液晶表示装置1500の表示面と、回転又は揺動する第一左上装飾体3110及び第二左上装飾体3111の全体とが常に重なる範囲内を指す。
本パチンコ機1では、このような構成を採用することにより、中央液晶表示装置1500に表示された演出画像を目視する遊技者の視野内に、常に、正面視時計回り方向や正面視反時計回り方向に回転する第一左上装飾体3110及び第二左上装飾体3111の全体が入り込むこととなり、第一左上装飾体3110及び第二左上装飾体3111の動きを目立たせ、遊技者を第一装飾体及び第二装飾体の動きに注目させることができるようになされている。
他方、右上装飾体3104は、図50(a)及び(b)、並びに図57及び図58に示すように、上装飾体3101の前面の一部を構成し所定パターンで着色されたプラスチック等の透明材料から形成されると共に立体的な装飾が施され、後方が開放された箱状の右上装飾部材3160と、右上装飾部材3160の後方を塞ぐ右上装飾体蓋体3161と、右上装飾部材3160及び右上装飾体蓋体3161間に配置されLEDが取り付けられた図示しない右上装飾体装飾基板と、を備えている。なお右上装飾部材3160の前面には、上述したパチンコ機1のコンセプトに沿ったロゴ文字の一部を形成するロゴが立体的に表記されている。
そして右上装飾体蓋体3161には、右上装飾部材3160の正面視右端よりもさらに正面視右側に突出するよう形成された係合突部3161Aが設けられており、当該係合突部3161Aに所定形状の長穴3161Bが形成されている。また右上装飾体蓋体3161には、左右方向の中央部よりも正面視右側に、前後方向と平行に所定長さの軸部3161Cが形成されている。
また右上装飾体駆動部3105は、図50(a)及び(b)、並びに図57及び図58に示すように、裏箱3010内の正面視右上端部に固定され、右上装飾体駆動部筐体本体3170及び右上装飾体駆動部筐体蓋体3171と、右上装飾体駆動部筐体本体3170の正面視前面左下に形成された開口を閉塞する閉塞部材3172とから構成される右上装飾体駆動部筐体3173を備える。
右上装飾体駆動部筐体本体3170には、当該右上装飾体駆動部筐体本体3170を前後方向に貫くように円筒形状の軸部保持部3180が形成されると共に、右上装飾体駆動部筐体蓋体3171には、当該軸部保持部3180を嵌め込むための穴部3171Aが設けられている。そして右上装飾体蓋体3161の軸部3161Cは、この右上装飾体駆動部筐体本体3170の軸部保持部3180に前面側から嵌め込まれており、その先端部には当該軸部3161Cが軸部保持部3180から抜け出すのを防止するための抜出し防止部材3181が嵌め込まれている。
また右上装飾体駆動部筐体本体3170の内部には、当該右上装飾体駆動部筐体本体3170に固定されたモータ3174の回転軸3175に同軸に固定されたギア3182と、当該ギア3182と歯合するよう配置されたギア3183と、当該ギア3183と歯合するよう配置されたギア3184と、フォトインタラプタ3189とが収納されている。この場合、ギア3184には、当該ギア3184よりも一回り大きい半径を有する円板部3185が一体かつ同軸に形成されており、この円板部3185の正面視前面側に、略円柱形状の根元部3186Aと、当該根元部3186Aの先端面に当該根元部3186Aと同軸に植設された円筒形状の先端部3186Bとから構成される所定長さの係合突起3186が前後方向と平行に形成されている。
これによりモータ3174を駆動してその回転軸3175を正面視時計回り方向又は正面視反時計回り方向に回転させることにより、その回転力をギア3182及びギア3183を介してギア3184に伝達し、この回転力に基づいてギア3184と一体に係合突起3186を当該ギア3184の中心軸を中心として正面視時計回り方向又は反時計回り方向に回転させ得るようになされている。このため右上装飾体駆動部筐体本体3170には、正面視時計回り方向又は反時計回り方向に回転する係合突起3186と干渉しないように、当該係合突起3186を挿通させるための円弧状の長穴3170Aが形成されている。
また係合突起3186の先端部3186Bの先端には、係合部材3187が嵌め込まれている。この係合部材3187は、右上装飾体蓋体3161の係合突部3161Aに設けられた上述の長穴3161Bの幅よりも外形が大きい穴あき円板形状のつば部3187Aと、当該つば部3187Aの正面視前面側につば部3187Aと同軸かつ一体に設けられ、かかる長穴3161Bの幅よりも小さい外形を有する円筒部3187Bとから構成され、円筒部3187Bが上述の右上装飾体蓋体3161の長穴3161Bに嵌め込まれている。さらに係合突起3186の円筒部3186Bの先端面には、係合突起3186の円筒部3186B及び係合部材3187が右上装飾体蓋体3161の係合突部3161Aの長穴3161Bから抜け出すのを防止するためのねじ3188が螺着されている。
これにより円板部3185の係合突起3186をギア3184の中心軸を中心として正面視時計回り方向に回転させるようにモータ3174を駆動することにより、当該係合突起3186によって右上装飾体蓋体3161の長穴3161Bの周側面を押し下げて、右上装飾体3104を軸部3161Cを中心として正面視時計回り方向に回転させることができ、円板部3185の係合突起3186をギア3184の中心軸を中心として正面視反時計回り方向に回転させるようにモータ3174を駆動することにより、当該係合突起3186によって右上装飾体蓋体3161の長穴3161Bの周側面を押し上げて、右上装飾体3104を軸部3161Cを中心として正面視反時計回り方向に回転させることができるようになされている。
なお本実施の形態の場合、右上装飾体蓋体3161の長穴3161Bの形状は、円板部3185の係合突起3186が右上装飾体駆動部筐体本体3170の長穴3170Aの中央に位置した状態のときに、右上装飾体3104が水平状態となるように選定されている。また円板部3185には、その径方向に突出する所定幅の遮光部3185Aが設けられており、上述のフォトインタラプタ3189は、円板部3185の係合突起3186が右上装飾体駆動部筐体本体3170の長穴3170Aの中央に位置した状態のときに当該フォトインタラプタ3189の発光部から発射された光が円板部3185の遮光部3185Aの幅方向の中心に照射されるように右上装飾体駆動部筐体本体3170内に配置されている。
また円板部3185の遮光部3185Bは、円板部3185の係合突起3186が右上装飾体駆動部筐体本体3170の長穴3170Aの上端近傍に位置したときにフォトインタラプタ3189の受光部が当該フォトインタラプタ3189の発光部から発射された光を受光できるようになり、かつ、円板部3185の係合突起3186が右上装飾体駆動部筐体本体3170の長穴3170Aの下端近傍に位置したときにフォトインタラプタ3189の受光部が当該フォトインタラプタ3189の発光部から発射された光を受光できるようになるようにその幅が選定されている。これによりモータ3174に印加する駆動電圧の向きと、フォトインタラプタ3189の出力とに基づいて、円板部3185の係合突起3186が右上装飾体駆動部筐体本体3170の長穴3170Aの上端部から下端部までの範囲内で回転するように制御することができるようになされている。
[3−7b.上部後側演出ユニット]
上部後側演出ユニット3200は、図59に示すように、板状のベース3201の前面中央部に配置された中央装飾体3202と、ベース3201の前面における中央装飾体3202の左側に配置され立体的な装飾が施された左側装飾体3203と、ベース3201の前面における中央装飾体3202の右側に配置され立体的な装飾が施された右側装飾体3204と、を備えている。
中央装飾体3202は、白乳色に着色された樹脂材から形成された正面視円環状の外側装飾体3210と、外側装飾体3210の内側に当該外側装飾体3210と同軸に配置され、ドーム形状の透明カバーの内側に人の目を模した装飾体(図示は省略)が配置された内側装飾体3211とから構成される。そしてこれら外側装飾体3210及び内側装飾体3211の内部には、それぞれLEDが取り付けられた装飾基板(図示は省略)が収納されており、これらLEDが遊技状態に応じて適宜発光させることで、遊技領域5a内が発光装飾される。
また左側装飾体3203及び右側装飾体3204の内部にも、それぞれLEDが取り付けられた装飾基板(図示は省略)が収納されており、これらLEDも遊技状態に応じて適宜発光される。
[3−7c.下演出ユニット]
下演出ユニット3300は、図60及び図64に示すように、正面視センター役物2500の枠内で中央液晶表示装置1500の下側に配置されており立体的な装飾が施された円板状の下装飾体3301と、当該下装飾体3301を駆動する下装飾体駆動部3302と、下装飾体3301及び下装飾体駆動部3302間を接続し、下装飾体駆動部3302が発生した駆動力を下装飾体3301に伝達するリンク3303と、を備えている。
下装飾体3301は、正面視円板形状に形成され、LEDが取り付けられた下装飾体装飾基板(図示は省略)を内蔵する下装飾体本体部3310と、下装飾体本体部3310の周囲を囲む環状に形成され、LEDが取り付けられた環状の装飾基板(図示は省略)を内蔵すると共に、遊技状態に応じて下装飾体駆動部3302からリンク3303を介して伝達される駆動力により下装飾体本体部3310の中心軸を中心として回転駆動する環状装飾部3311と、それぞれ下装飾体本体部3310の前面側に取付けられ、雲を模した形状の第一下演出ユニット装飾板3312及びパチンコ機1のコンセプトに沿った所定のキャラクタが描写された第二下演出ユニット装飾板3313と、を備えている。
下演出ユニット3300は、通常の状態では、図47のように下装飾体3301の上側の一部のみが露出した状態でセンター役物2500の後側に隠れるように位置しており、遊技状態に応じて下装飾体駆動部3302により、図64に示すように、センター役物2500の枠内で中央液晶表示装置1500の中央正面位置に飛び出すように駆動されると共に、環状装飾部3311が回転するように駆動される。また、この際、下装飾体本体部3310内の下装飾体装飾基板に取り付けられたLEDや、環状装飾部3311内の装飾基板に取り付けられたLEDが必要に応じて点滅駆動される。
[4.遊技内容]
次に、本実施形態のパチンコ機1による遊技内容について説明する。本実施形態のパチンコ機1は、扉枠3の前面右下隅に配置されたハンドルユニット500のハンドルレバー504を遊技者が回転操作することで、皿ユニット200の上皿201に貯留された遊技球が、遊技盤5における外レール1001と内レール1002との間を通って遊技領域5a内の上部へと打ち込まれて、遊技球による遊技が開始される。遊技領域5a内の上部へ打ち込まれた遊技球は、その打込強さによって遊技領域5a内を左右に分割しているセンター役物2500の上側の左側、或いは、右側の何れかを流下する。なお、遊技球の打込み強さは、ハンドルレバー504の回転量によって調整することができ、時計回りの方向へ回転させるほど強く打込むことができる。
また、遊技領域5a内には、適宜位置に所定のゲージ配列で複数の障害釘(図示は省略)が遊技パネル1100の前面に植設されており、遊技球が障害釘に当接することで、遊技球の流下速度が抑制されると共に、遊技球に様々な動きが付与されて、その動きを楽しませられるようになっている。また、遊技領域5a内には、障害釘の他に、遊技球の当接により回転する風車(図示は省略)が適宜位置に備えられている。
センター役物2500の上部へ打込まれた遊技球が、センター役物2500の前方突出部2501の外周面のうち、最も高くなった部位よりも正面視左側へ進入すると、図示しない複数の障害釘に遊技球が当接しながら、センター役物2500の左側を流下することとなる。そして、センター役物2500の左側を流下する遊技球が、センター役物2500の前方突出部2501の外周面に開口しているワープ入口2502に進入すると、ワープ通路2503を通ってセンター役物2500の枠内に開口しているワープ出口2504からステージ2505の左端に供給される。
センター役物2500のステージ2505に供給された遊技球は、ステージ2505上を左右へ転動して行ったり来たりして、左右方向中央の両側に形成されている放出部2505aから前方へ放出され、遊技領域5a内におけるステージ2505の下側で始動口ユニット2100の上側の領域を流下することとなる。これにより、始動口ユニット2100の一般入賞口2001や第一始動口2002等に遊技球が受入れられる可能性がある。
ステージ2505を転動している遊技球が、ステージ2505における左右方向中央の後側に開口しているチャンス出口2506に進入すると、遊技領域5a内に放出され、高い確率で第一始動口2002に受入れられる。この第一始動口2002に遊技球が受入れられると、主制御基板及び払出制御基板を介して払出装置830から所定数(例えば、3個)の遊技球が、上皿201に払出される。
なお、ステージ2505から遊技領域5a内に放出された遊技球が、第一始動口2002に受入れられずに、第一始動口2002の左右何れかへ流下した場合、左右の下流に配置されている一般入賞口2001に受入れられる可能性がある。そして、一般入賞口2001に遊技球が受入れられると、主制御基板及び払出制御基板を介して払出装置830から所定数(例えば、10個)の遊技球が、上皿201に払出される。
また、センター役物2500の左側へ流下した遊技球が、ワープ入口2502に進入しなかった場合、複数の障害釘やサイドユニット2200の転動棚2201等によって、センター役物2500の下側で遊技領域5a内の左右方向中央へ向かうように誘導され、下流側に配置されている一般入賞口2001や第一始動口2002等に受入れられる可能性がある。
一方、遊技領域5a内においてセンター役物2500の上部に打込まれた遊技球が、センター役物2500の前方突出部2501の外周面の最も高くなった部位よりも右側に進入する(打込まれる)と、第一誘導通路2510へ進入し、第一誘導通路2510によりゲートセンサ2005に誘導され、その後第二誘導通路を流下して排出口2512から下方の遊技領域5a内に放出される。
排出口2512から遊技領域5a内に放出された遊技球は、直下に配置されているアタッカユニット2300の通路入口2311に、極めて高い確率で進入する。そして、通路入口2311に進入した遊技球は、第二始動口扉2006上に流下し、第二始動口扉2006の上面に沿って左方へ転動することとなり、第二始動口扉2006の左端から、更に第二始動口通路2310の外周上面を左方へ転動し、第二始動口通路2310の外周上面左端から下方へ放出される。この第二始動口通路2310の外周上面左端から放出された遊技球は、大入賞口2004を閉鎖している大入賞口扉2007の前側を通る。従って、大入賞口扉2007が開状態の時には、大入賞口2004に受入れられることとなる。
本実施形態では、遊技球がゲートセンサ2005を通過すると、これに応動して主制御基板において普通抽選が行われ、抽選された普通抽選結果が「普通当り」の場合、第二始動口扉2006が所定時間(例えば、0.3〜3秒)の間、後退して第二始動口2003を開状態とする。従って、第二始動口扉2006が後退して開状態となっているタイミングで、遊技球が通路入口2311を通って第二始動口扉2006(第二始動口2003)の位置に到達すると、遊技球が第二始動口2003に受入れられる(第二始動口通路2310内に進入する)。
本例では、普通抽選において、「普通当り」が抽選される確率が高く設定されている。従って、遊技球がゲートセンサ2005を通過すると、比較的高い確率で、第二始動口2003に受入れられる。第二始動口2003に遊技球が受入れられると、主制御基板及び払出制御基板を介して払出装置830から所定数(例えば、1個)の遊技球が、上皿201に払出される。
これにより、本実施形態では、センター役物2500の右側を通るように遊技球の打込操作(所謂、右打ち)を行うと、極めて高い確率でゲートセンサ2005を通過すると共に、ゲートセンサ2005を遊技球が通過することで抽選される普通抽選結果が「普通当り」であれば、極めて高い確率で第二始動口2003に受入れられるので、初心者や遊技に不慣れな遊技者でも簡単に第二始動口2003に遊技球を受入れさせることができ、遊技者を楽しませることができる。
ところで、本実施形態では、上述したように、遊技者が右打ちをすることで、第二始動口2003に遊技球を簡単に受入れさせることができるため、第二始動口2003への受入れ(入賞)により払出される遊技球が多くなると、本パチンコ機1を設置する遊技ホール側の負担が大きくなり、本パチンコ機1の設置に躊躇してしまう虞がある。しかしながら、本パチンコ機1では、第二始動口2003への遊技球の受入れにより払出される遊技球の数を1個としているので、第二始動口2003への受入れによる後述する特別抽選結果の抽選により遊技者の興趣を高めつつ遊技ホール側の負担を軽減させることができ、問題なく本パチンコ機1を設置させることができる。
また、本実施形態では、ゲートセンサ2005を遊技球が通過することで行われる普通抽選において、普通抽選を開始してから普通抽選結果を示唆するまでにある程度の時間を設定している(例えば、0.1〜3秒、普通変動時間とも称す)。この普通抽選結果の示唆は、遊技盤5の機能表示ユニット1400で表示される。
遊技球がゲートセンサ2005を通過してから普通抽選結果が示唆されるまでの間に、遊技球がゲートセンサ2005を通過すると、普通抽選結果の示唆を開始することができないため、普通抽選結果の示唆の開始を、先の普通抽選結果の示唆が終了するまで保留するようにしている。また、普通抽選結果の保留数は、4つまでを上限とし、それ以上については、ゲートセンサ2005を遊技球が通過しても、保留せずに破棄している。これにより、保留が貯まることで遊技ホール側の負担の増加を抑制している。
本実施形態のパチンコ機1は、第一始動口2002及び第二始動口2003に遊技球が受入れられると、これに応動して主制御基板において、遊技者に有利な有利遊技状態(例えば、「大当り」、「中当り」、「小当り」、「確率変動当り」、「時間短縮当り」、等)を発生させる特別抽選結果の抽選が行われる。そして、抽選された特別抽選結果を、所定時間(例えば、5〜360秒)かけて遊技者に示唆する。なお、第一始動口2002及び第二始動口2003に遊技球が受入れられることで抽選される特別抽選結果には、「ハズレ」、「小当り」、「2R大当り」、「15R大当り」、「確変(確率変更)当り」、「時短(時間短縮)当り」、「確変時短当り」、「確変時短無し当り」、等がある。
第一始動口2002及び第二始動口2003への遊技球の受入れにより抽選された特別抽選結果が、有利遊技状態を発生させる特別抽選結果の場合、アタッカユニット2300において大入賞口扉2007が、抽選された特別抽選結果に応じた開閉パターンで開閉動作し、大入賞口2004へ遊技球を受入れさせることができるようになる。この大入賞口2004が開状態の時に、大入賞口2004に遊技球が受入れられると、主制御基板及び払出基板によって払出装置830から所定数(例えば、10個、又は、13個)の遊技球が、上皿201に払出される。従って、大入賞口扉2007が所定パターンで開閉動作している時に、大入賞口2004に遊技球を受入れさせることで、多くの遊技球を払出させることができ、遊技者を楽しませることができる。
本実施形態では、第一始動口2002及び第二始動口2003への遊技球の受入れにより特別抽選の開始から抽選された特別抽選結果が示唆されるまでの間に、第一始動口2002及び第二始動口2003に遊技球が受入れられると、特別抽選結果の示唆を開始することができないため、先に抽選された特別抽選結果の示唆が完了するまで、特別抽選結果の示唆の開始が保留される。この保留される特別抽選結果の保留数は、第一始動口2002及び第二始動口2003に対して、夫々4つまでを上限とし、それ以上については、第一始動口2002及び第二始動口2003に遊技球が受入れられても特別抽選結果を保留せずに、破棄している。これにより、保留が貯まることで遊技ホール側の負担の増加を抑制している。
この特別抽選結果の示唆は、機能表示ユニット1400と中央液晶表示装置1500とで行われる。機能表示ユニット1400では、主制御基板によって直接制御されて特別抽選結果の示唆が行われる。機能表示ユニット1400での特別抽選結果の示唆は、複数のLEDを、点灯・消灯を繰返して所定時間点滅させ、その後に、点灯しているLEDの組合わせによって特別抽選結果を示唆する。
一方、中央液晶表示装置1500では、主制御基板からの制御信号に基づいて、周辺制御基板によって間接的に制御され演出画像として特別抽選結果の示唆が行われる。図65に占めすように、中央液晶表示装置1500での特別抽選結果を示唆する演出画像3400は、複数の図柄からなる図柄列3401を、左右方向へ三つ並べて表示した状態で、各図柄列3401を変動させ、変動表示されている図柄列3401が順次停止するよう表示させ、これら三つの図柄列3401の図柄が、特別抽選結果と対応した組合せとなるように夫々の図柄列3401が停止表示される。特別抽選結果が「ハズレ」以外の場合は、三つの図柄列3401が停止して各図柄列3401の図柄が停止表示された後に、特別抽選結果を示唆する確定画像が中央液晶表示装置1500に表示されて、抽選された特別抽選結果に応じた有利遊技状態(例えば、小当り遊技、大当り遊技、等)が発生する。
なお、機能表示ユニット1400での特別抽選結果を示唆する時間(LEDの点滅時間(変動時間))と、中央液晶表示装置1500での特別抽選結果を示唆する時間(図柄列が変動して確定画像が表示されるまでの時間)とは、異なっており、機能表示ユニット1400の方が短い時間に設定されている。
また、周辺制御基板では、中央液晶表示装置1500による特別抽選結果を示唆するための演出画像3400の表示の他に、抽選された特別抽選結果に応じて、上部前側演出ユニット3100、上部後側演出ユニット3200、下演出ユニット3300等を適宜制御して可動演出を行うようにしており、可動演出によっても遊技者を楽しませることができ、遊技者の遊技に対する興趣が低下するのを抑制することができる。
特別抽選結果が「小当り」の場合、アタッカユニット2300の大入賞口扉2007が、所定短時間(例えば、0.2秒〜0.6秒の間)の間、開状態となって閉鎖する開閉パターンを複数回(例えば、2回)繰返す。一方、特別抽選結果が「大当り」の場合、アタッカユニット2300の大入賞口扉2007が、開状態となった後に、所定時間(例えば、約30秒)経過、或いは、大入賞口2004への所定個数(例えば、10個)の遊技球の受入れ、の何れかの条件が充足すると、大入賞口扉2007を閉状態とする開閉パターン(一回の開閉パターンを1ラウンドと称す)を、所定回数(所定ラウンド数)繰返す。例えば、「2R大当り」であれば2ラウンド、「15R大当り」であれば15ラウンド、夫々繰返して、遊技者に有利な有利遊技状態を発生させる。
なお、「大当り」では、大当り遊技の終了後に、「大当り」等の特別抽選結果が抽選される確率を変更(「確変当り」)したり、特別抽選結果を示唆する演出画像3400の表示時間を変更(「時短当り」)したりする「当り」がある。
ところで、本実施形態のパチンコ機1では、第一始動口2002や第二始動口2003への遊技球の受入れにより抽選された特別抽選結果として、機能表示ユニット1400や中央液晶表示装置1500での特別抽選結果の示唆が終了しても、ゲートセンサ2005での遊技球の検知がなされない限り、有利遊技状態を発生させない「特別大当り」がある。この「特別大当り」が抽選されると、中央液晶表示装置1500に、その特別抽選結果を示唆するための特別の演出画像の表示が開始される。そして、センター役物2500において三つの図柄列が特別抽選結果として「大当り(特別大当り)」と対応する図柄の組合せで停止表示されると、センター役物2500の進入検知センサ2530による遊技球の検知が有効となると共に、中央液晶表示装置1500に第一誘導通路2510への遊技球の打込を促す演出画像(例えば、第一誘導通路2510を指示すような矢印の画像)が表示される。
この遊技者に対する第一誘導通路2510への遊技球の打込みの促しは、中央液晶表示装置1500による演出画像の表示の他に、第一誘導通路2510を後側から発光装飾させたり、音声や音楽等のサウンドを出力したりしても良い。
[5.演出ユニットと演出画像の関係]
図65について上述したように、本実施形態のパチンコ機1では、特別抽選結果を示唆する演出画像3400として、複数の図柄からなる図柄列3401が左右方向へ三つ並べた状態で中央液晶表示装置1500に表示される。そして、これらの図柄列3401が変動され、その後、これら三つの図柄列3401の図柄が、特別抽選結果に応じた組合せとなるように夫々の図柄列3401が停止表示される。
また中央液晶表示装置1500には、これら三つの図柄列3401からなる演出画像3400に加えて、第一始動口2002及び第二始動口2003に遊技球が受入れられたときに行われる特別抽選の抽選結果を表す特別抽選結果表示図柄3402が表示される。この特別抽選結果表示図柄3402は、「ハズレ」、「小当り」、「2R大当り」、「15R大当り」、「確変(確率変更)当り」、「時短(時間短縮)当り」、「確変時短当り」、「確変時短無し当り」、等の特別抽選結果に応じてそれぞれ異なる形状、色又はこれらの組合せで表示される図柄であり、機能表示ユニット1400と連動して、当該機能表示ユニットが特別抽選結果を変動表示中は「ハズレ」、「小当り」、「2R大当り」、「15R大当り」、「確変(確率変更)当り」、「時短(時間短縮)当り」、「確変時短当り」、「確変時短無し当り」、等の特別抽選結果にそれぞれ対応した特別抽選結果表示図柄3402が循環的に変動表示され、機能表示ユニット1400が変動表示を停止して特別抽選結果を表示するタイミングと同じタイミングで変動表示が停止して、その特別抽選結果に応じた形状、色又はこれらの組合せで表示される。
さらに中央液晶表示装置1500には、遊技球がゲートセンサ2005を通過したときに行われる普通抽選の抽選結果を表す普通抽選結果表示図柄3403も表示される。この普通抽選結果表示図柄3403は、「普通当り」に対応付けられた所定形状(例えば円形状)の第一マーク3404と、「ハズレ」に対応付けられた、第一マーク3404と同形状かつ異なる色の第二マーク3405とから構成される。そして普通抽選結果表示図柄3403は、当該機能表示ユニット1400が普通抽選結果を変動表示中は、第一マーク3404が有効表示されると共に第二マーク3405が無効表示される第一状態と、第一マーク3404が無効表示されると共に第二マーク3405が有効表示される第二状態とが高速に交互に切り替わるように変動表示され、機能表示ユニット1400が変動表示を停止して普通抽選結果を表示するタイミングと同じタイミングでかかる変動表示が停止して、「普通当り」の場合には第一状態で表示され、「ハズレ」の場合には第二状態で表示される。
さらに中央液晶表示装置1500には、そのとき保留している特別抽選結果の数を表す保留数表示図柄3406も表示される。本パチンコ機1では、かかる保留数表示図柄3406として、本パチンコ機1のコンセプトに応じた所定形状のマークが特別抽選結果の保留数と同じ数だけ表示される。
ところで、上述のように本パチンコ機1では、上部前側演出ユニット3100の第一左上装飾体3110及び第二左上装飾体3111が水平な初期状態から正面視時計回り方向に回転する際、第一左上装飾体3110及び第二左上装飾体3111の回転角度が開放角度を超えると第一左上装飾体3110が開放されて自在に揺動できるようになり、第一左上装飾体3110が予め規定された機械的な動きではなく、意図しない動きを発現するようになる。
そこで、本パチンコ機1では、このような第一左上装飾体3110の動きをも加味して、図66に示すように、中央液晶表示装置1500の表示面のうち、正面から見て上部前側演出ユニット3100の第一左上装飾体3110及び第二左上装飾体3111の可動範囲と重なる領域(図66における斜線領域)AR1以外の領域(つまり第一左上装飾体3110及び第二左上装飾体3111の可動範囲と重ならない領域)に上述の特別抽選結果表示図柄3402、普通抽選結果表示図柄3403及び保留数表示図柄3406を表示する。具体的には、特別抽選結果表示図柄3402、普通抽選結果表示図柄3403及び保留数表示図柄3406を、第二左上装飾体3111が初期状態から90度回転した状態(つまり第一左上装飾体3110が最下位置に位置した状態)における第一左上装飾体3110の可動範囲の下側に表示する。これにより第一左上装飾体3110及び第二左上装飾体3111が回転している状態や第一左上装飾体3110が揺動している状態においても、特別抽選結果表示図柄3402、普通抽選結果表示図柄3403及び保留数表示図柄3406が第一左上装飾体3110や第二左上装飾体3111によって隠されることを防止できる。
一方、本パチンコ機1では、上部前側演出ユニット3100と下演出ユニット3300とが同時に駆動されることはないものの、下演出ユニット3300の可動範囲は、図67において斜線領域AR2として示すように、上部前側演出ユニット3100が初期状態から90度回転した状態における第一左上装飾体3110の下側部分をも含んでいる。このため本パチンコ機1では、下演出ユニット3300を中央液晶表示装置1500の中央正面位置に飛び出すように駆動する際、これと同じタイミングで特別抽選結果表示図柄3402、普通抽選結果表示図柄3403及び保留数表示図柄3406の表示位置を、図67に示すように、中央液晶表示装置1500の表示面の右上で正面から見て下演出ユニット3300の可動範囲と重ならない領域に切り替える。これにより駆動する下演出ユニット3300によって特別抽選結果表示図柄3402、普通抽選結果表示図柄3403及び保留数表示図柄3406が隠されるのを未然に防止できる。
また本パチンコ機1では、下演出ユニット3300を、図64のように中央液晶表示装置1500の中央正面位置に飛び出すように駆動させた後、図47のように下装飾体3301の上側の一部のみが露出した状態でセンター役物2500の後側に隠れるように戻す際に、これと併せて特別抽選結果表示図柄3402、普通抽選結果表示図柄3403及び保留数表示図柄3406の表示位置を図65について上述した元の位置(第二左上装飾体3111が初期状態から90度回転した状態における第一左上装飾体3110の可動範囲の下側)に戻す。
ただし保留している特別抽選の抽選結果の中に「小当り」、「2R大当り」、「15R大当り」、「確変(確率変更)当り」、「時短(時間短縮)当り」、「確変時短当り」、「確変時短無し当り」、等の「ハズレ」以外の抽選結果が含まれている場合には、特別抽選結果表示図柄3402、普通抽選結果表示図柄3403及び保留数表示図柄3406を元の位置に戻すことなく、そのまま中央液晶表示装置1500の表示面の右上で正面から見て下演出ユニット3300の可動範囲と重ならない領域に表示し続ける。これにより下演出ユニット3300の演出が終了した後も特別抽選結果表示図柄3402等がそのままその位置に表示され続けるよう遊技者に期待させることができ、かくして遊技に対する興味をより一層と向上させることができる。
なお、このような表示方法は、特別抽選結果表示図柄3402及び保留数表示図柄3406の少なくとも一方のみに適用するようにしても良く、残りの普通抽選結果表示図柄3403等については、元の位置(第二左上装飾体3111が初期状態から90度回転した状態における第一左上装飾体3110の可動範囲の下側)に戻して表示するようにしても良い。このようにしても上述の場合と同様の効果を得ることができる。
また、例えば図68に示すように、特別抽選結果表示図柄3402、普通抽選結果表示図柄3403及び保留数表示図柄3406を、上部前側演出ユニット3100の第一左上装飾体3110及び第二左上装飾体3111の可動範囲(図68の斜線領域AR1で示す範囲)と、下演出ユニット3300の可動範囲(図68の斜線領域AR2で示す範囲)とのいずれとも重ならない位置に当初から表示することによって、下演出ユニット3300を動作させる際にも特別抽選結果表示図柄3402、普通抽選結果表示図柄3403及び保留数表示図柄3406の表示位置を切り替える必要をなくすことができる。
さらに上部前側演出ユニット3100が動作していない状態(初期状態)のときには、特別抽選結果表示図柄3402、普通抽選結果表示図柄3403及び保留数表示図柄3406を中央液晶表示装置1500の表示面のうち、第一左上装飾体3110及び第二左上装飾体3111の可動範囲と重なる領域AR1内であって下演出ユニット3300の可動範囲AR2と重ならない領域内に表示し、第一左上装飾体3110及び第二左上装飾体3111の動作時に特別抽選結果表示図柄3402等の表示位置を中央液晶表示装置1500の表示面のうちのかかる領域AR1及びAR2のいずれとも重ならない位置に切り替え、保留している特別抽選の抽選結果の中に「小当り」、「2R大当り」、「15R大当り」、「確変(確率変更)当り」、「時短(時間短縮)当り」、「確変時短当り」、「確変時短無し当り」、等の「ハズレ」以外の抽選結果が含まれていない場合(つまり保留している特別抽選の抽選結果がすべて「ハズレ」の場合)には、特別抽選結果表示図柄3402等の表示位置を元の表示位置に戻し、保留している特別抽選の抽選結果の中に「小当り」、「2R大当り」、「15R大当り」、「確変(確率変更)当り」、「時短(時間短縮)当り」、「確変時短当り」、「確変時短無し当り」、等の「ハズレ」以外の抽選結果が含まれている場合には、特別抽選結果表示図柄3402等をそのままその位置に表示し続けるようにしてもよい。このようにすることにより上部前側演出ユニット3100の動作が終了した後にも特別抽選結果表示図柄3402等がそのままその位置に表示されるよう遊技者に期待させることができ、これにより遊技に対する興味をより一層と向上させることができる。
[6.本実施形態と本発明の関係]
本実施形態の中央液晶表示装置1500は、本発明の演出表示手段に相当し、左上装飾体3102、第一左上装飾体3110及び第二左上装飾体3111は、夫々本発明の第一可動装飾体、第一装飾体又は第二装飾体に相当している。また本実施形態の左上装飾体駆動部3103は、本発明の装飾体駆動手段に相当し、下演出ユニット3300は、本発明の第二可動装飾体に相当している。さらに本実施形態の図柄列3401は、本発明の図柄列に相当し、本実施形態の特別抽選結果表示図柄3402は、本発明の特別抽選結果表示図柄に相当する。
[7.本実施形態の特徴的な作用効果]
上述のように本実施形態のパチンコ機1では、上部前側演出ユニット3100の上装飾体3101が初期状態である水平な状態(図47を参照)から左上装飾体駆動部3103のモータ3143をその回転軸3144が正面視時計回り方向に回転するよう駆動させると、その回転力がギア3145及びギア3146を介して第一欠歯ギア3147に伝達され、第一欠歯ギア3147が正面視時計回り方向に回転することにより、第一欠歯ギア3147に取り付けられたローラ3148が第二欠歯ギア3149の突出部3149aを下方向に押下し、この結果として第二欠歯ギア3149がギア3150を正面視時計回り方向に回転させることにより、図61に示すように、当該ギア3150に軸部3131aが保持された第二左上装飾体3111が第一左上装飾体3110と一体に中央液晶表示装置1500の表示面の前方を横切るように正面視時計回り方向に回転する。
そして第二左上装飾体3111の傾き角が上述のスライダ始動角を超えると、スライダ駆動部材3138の第一係合突起3138aがスライダ3134を正面視右方向に押し始めることによりスライダ3134がその方向にスライド移動する。またスライダ3134のスライド移動に伴って、図62に示すように、当該スライダ3134に連結された第一左上装飾体3110が第二左上装飾体3111から離反する方向に移動する。
さらに第二左上装飾体3111の傾き角が上述の開放角度を超えると(図56参照)、第一左上装飾体3110の連結部3122の半円状の先端部よりも根元側が第二左上装飾体3111の第二左上装飾体蓋体カバー3137のY字状凸部3137aの下側凸部3137aaから外れることにより第一左上装飾体3110が開放され、図63に示すように、第一左上装飾体3110がスライダ3134の連結突起3134aの中心軸を中心として自重により自然な状態で揺動することができるようになる。
なお、本パチンコ機1では、第一左上装飾体3110が自重により揺動可能な状態のときに、演出の1つとして、第一左上装飾体3110が揺動できる範囲内において第二左上装飾体3111を正面視時計回り方向及び正面視反時計回り方向に交互に回転させるよう左上装飾体駆動部3103のモータ3143が周辺制御基板により駆動制御される。
この後、左上装飾体駆動部3103のモータ3143を回転軸3144が正面視反時計回り方向に回転するよう駆動すると、その回転力がギア3145及びギア3146を介して第一欠歯ギア3147に伝達され、第一欠歯ギア3147が正面視反時計回り方向に回転することにより、第一欠歯ギア3147に取り付けられたローラ3148が第二欠歯ギア3149の突出部3149aを押し上げ、この結果として第二欠歯ギア3149がギア3150を正面視反時計回り方向に回転させることにより、第二左上装飾体3111が正面視反時計回り方向に回転する。
そして第二左上装飾体3111の正面視反時計回り方向の回転に伴い、スライダ駆動部材3138の第一係合突起3138aがスライダ3134を第二左上装飾体3111の正面視左方向に押すことによりスライダ3134がその方向にスライド移動する。またスライダ3134のスライド移動に伴って、当該スライダ3134に連結された第一左上装飾体3110が第二左上装飾体3111の長手方向のうちの当該第二左上装飾体3111に近接する方向に移動する(図62を参照)。
そして、第二左上装飾体3111の傾きが上述の開放角度まで戻り、第一左上装飾体3110の連結部3122の半円状の先端部よりも根元側が第二左上装飾体3111の第二左上装飾体蓋体カバー3137のY字状凸部3137aの下側凸部3137aa内に入り込むと、当該下側凸部3137aaの下側の内側面により第一左上装飾体3111の連結部3122の半円状の先端部よりも根元側が支えられることにより第一左上装飾体3110のスライド方向(第二左上装飾体3111の長手方向)以外の動きが抑制され、第一左上装飾体3110が揺動できなくなる。この結果、これ以降は第一左上装飾体3110及び第二左上装飾体3111が一体に正面視反時計回り方向に回転することになる(図61を参照)。
この後、第一左上装飾体3110及び第二左上装飾体3111が上述のスライド始動角度に戻るまでの間、スライダ3134の正面視左方向のスライド移動に伴って、当該スライダ3134と連結された第一左上装飾体3110が第二左上装飾体3111に近づく方向に移動する。そして第二左上装飾体3111の傾き角がスライド始動角度にまで到達すると、第一左上装飾体3110及び第二左上装飾体3111が当接した状態に戻り、この後、その状態のまま第一左上装飾体3110及び第二左上装飾体3111が正面視反時計回り方向に回転し、やがて第一左上装飾体3110及び第二左上装飾体3111が初期状態である水平状態に戻る(図47を参照)。
なお、第一左上装飾体3110及び第二左上装飾体3111が初期状態にあるときには、モータ3143に対してその回転軸3144を正面視反時計回り方向に回転させる駆動電力が常に印加される。このため第一左上装飾体3110及び第二左上装飾体3111の重みや振動等により当該第一左上装飾体3110及び第二左上装飾体3111が自然に回転することはない。
一方、上述のような第一左上装飾体3110及び第二左上装飾体3111の動作に関連して、下演出ユニット3300を中央液晶表示装置1500の中央正面位置に飛び出すように駆動していない状態のときには、上部前側演出ユニット3100の第一左上装飾体3110及び第二左上装飾体3111が初期状態から90度回転して最下位置に位置した状態の第一左上装飾体3110よりもさらに下側の位置に特別抽選結果表示図柄3402、普通抽選結果表示図柄3403及び保留数表示図柄3406が表示される一方、下演出ユニット3300が中央液晶表示装置1500の中央正面位置に飛び出すように駆動する際には、特別抽選結果表示図柄3402、普通抽選結果表示図柄3403及び保留数表示図柄3406の表示位置が中央液晶表示装置1500の表示面の右上で下演出ユニット3300の可動範囲外の位置に切り替える。
このように本実施形態のパチンコ機1では、左上装飾体3102を水平状態から正面視時計回り方向に回転させて上述の開放角度以上に傾けることで、第一左上装飾体3110を慣性力及び重力のみに基づいて揺動させることができるため、第一左上装飾体3110が機械的ではない自然な動きを発現することとなる。この結果、第一左上装飾体3110が第二左上装飾体3111から開放される度に異なる動きを発現するため、左上装飾体3102を回転させる演出を遊技者が飽き難くすることができると共に、逆に第一左上装飾体3110の動きを遊技者に楽しませることができ、かくして遊技に対する遊技者の興趣が低下するのを抑制することができる。
また、左上装飾体3102が水平状態から正面視時計回り方向に所定角度だけ回転するまでの間は第一左上装飾体3110及び第二左上装飾体3111が一体に回転し、左上装飾体3102が正面視時計回り方向にさらに回転したときに第一左上装飾体3110が開放されて、第一左上装飾体3110が慣性力及び重力(自重)のみに基づいて自然な状態で揺動するため、第一左上装飾体3110の動きを機械的な動きから自然な動きへ、また自然な動きから機械的な動きへと変化させることができ、その分、上部前側演出ユニット3100の動きを遊技者に楽しませて遊技に対する興趣が低下するのを抑制することができる。
さらに、このように第一左上装飾体3110を慣性力及び重力のみに基づいて自然な状態で揺動させることができるため、第一左上装飾体3110及び第二左上装飾体3111を常に一体に回転させる場合と比べて左上装飾体3102全体としての動きを大きくかつ目立つように見せることができる。かくするにつき、左上装飾体3102の動きによって遊技者を楽しませて遊技者の遊技に対する興趣が低下するのを有効に防止することができる。
加えて、下演出ユニット3300の動きに連動して、当該下演出ユニット3300が中央液晶表示装置1500の中央正面位置に飛び出すように駆動されていない状態のときには、第二左上装飾体3111が初期状態から90度回転して最下位置に位置した状態の第一左上装飾体3110よりもさらに下側の位置に特別抽選結果表示図柄3402、普通抽選結果表示図柄3403及び保留数表示図柄3406を表示するため、特に、意図しない動きを発現する第一左上装飾体3110によって特別抽選結果表示図柄3402、普通抽選結果表示図柄3403及び保留数表示図柄3406が隠されることを未然かつ有効に防止することができる。従って、特別抽選結果表示図柄の変動表示によって、「大当り」等への期待感を遊技者に与えることができ、これにより遊技者の遊技に対する興趣が低下するのを有効に防止することができる。
また第一左上装飾体3110が自重により揺動可能な状態のときに、第一左上装飾体3110が揺動できる範囲内において第二左上装飾体3111を正面視時計回り方向及び正面視反時計回り方向に交互に回転させるため、第一左上装飾体3110を意図的に揺動させることができ、遊技者に第一左上装飾体3110の動きに注目させることができる。かくするにつき、第一装飾体3110の動きに興味を持たせて、より一層と遊技に対する遊技者の興趣が低下するのを有効に防止することができる。
さらに、下演出ユニット3300を、中央液晶表示装置1500の中央正面位置に飛び出すように駆動させた後、下装飾体3301の上側の一部のみが露出した状態でセンター役物2500の後側に隠れるように戻す際に、保留している特別抽選の抽選結果の中に「ハズレ」以外の抽選結果が含まれている場合には、特別抽選結果表示図柄3402等を元の表示位置に戻すことなく、そのまま中央液晶表示装置1500の表示面の右上で正面から見て下演出ユニット3300の可動範囲と重ならない位置に表示し続けるため、下演出ユニット3300の演出終了後の特別抽選結果表示図柄3402、普通抽選結果表示図柄3403及び保留数表示図柄3406の表示位置に対する興味を遊技者にもたせることができる。また下演出ユニット3300の演出終了後に特別抽選結果表示図柄3402等がそのままの位置に表示されている場合、何らかの「当たり」が発生することへの期待感とワクワク感を遊技者に与えることができる。従って、上部前側演出ユニット3100や下演出ユニット3300の動きに加えて、このような特別抽選結果表示図柄3402等の表示によっても遊技者を楽しませることができ、遊技に対する遊技者の興趣が低下するのを有効に防止することができる。
以上、本発明について好適な実施形態を挙げて説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、以下に示すように、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改良及び設計の変更が可能である。
すなわち、上記実施形態では、遊技機としてパチンコ機1に適用したものを示したが、これに限定するものではなく、パチスロ機や、パチンコ機とパチスロ機とを融合させてなる遊技機に、適用しても良く、この場合でも、上記と同様の作用効果を奏することができる。