JP2017078144A - 温・熱間加工用潤滑剤および温・熱間加工方法 - Google Patents

温・熱間加工用潤滑剤および温・熱間加工方法 Download PDF

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Abstract

【課題】温間加工あるいは熱間加工を行う際に使用される潤滑剤として、より優れた潤滑特性を有する潤滑剤を提供する。【解決手段】温間もしくは熱間において金属材料を加工する際に使用される潤滑剤100は、固体質潤滑剤シート120と、ガラスシート110と、を積層することにより構成されている。潤滑剤100を構成する固体質潤滑剤シート120は、固体質の潤滑剤CPとバインダ樹脂とを含み、シート状に形成されている。また、潤滑剤100を構成するガラスシート110は、ガラスGPとバインダ樹脂とを含み、シート状に形成されている。【選択図】図2

Description

この発明は、温間加工あるいは熱間加工を行う際に使用される潤滑剤に関する。
熱間鍛造を行う場合、高温に加熱された被加工材を金型により成形する。そのため、被加工材と接触する金型の表面は、被加工材の高温に晒され、金型の表面の硬度が低下し、あるいは、金型表面の摩耗が進行する可能性がある。また、被加工材と金型とが直接接触すると、被加工材と金型とが焼き付く虞がある。そこで、熱間鍛造を行う場合には、黒鉛等の潤滑剤を水に分散させた潤滑剤液を金型に噴霧することにより金型を冷却するとともに、被加工材と金型との間に潤滑剤の被膜を形成し、被加工材と金型との間の潤滑性および離型性を確保することが行われてきた。また、近年では、焼き付き等を抑制する潤滑剤として、グラファイトシート等からなる固体潤滑剤シートを用いることにより鍛造性を改善することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特表2013−530047号公報
しかしながら、潤滑剤液を金型に噴霧した場合、被膜の金型表面への密着性や被膜厚みの制御性が不十分となり、被加工材の焼付きや欠肉の発生、離形性不良による作業性の悪化や金型寿命の低下等の問題が生じる可能性がある。また、特許文献1に提案されているような固体潤滑剤シートを使用しても、十分に高い潤滑性を確保することは、必ずしも容易ではなかった。この問題は、熱間鍛造に限らず、温間鍛造、熱間あるいは温間における圧延など、温間あるいは熱間における加工(温・熱間加工)に共通する。
本発明は、上述した従来の課題を解決するためになされたものであり、温間加工あるいは熱間加工を行う際に使用される潤滑剤として、より優れた潤滑特性を有する潤滑剤を提供することを目的とする。
上記目的の少なくとも一部を達成するために、本発明は、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
温間もしくは熱間において金属材料を加工する際に使用される潤滑剤であって、固体質の潤滑剤とバインダ樹脂とを含み、シート状に形成された固体質潤滑剤シートと、ガラスとバインダ樹脂とを含み、シート状に形成されたガラスシートと、を積層することにより構成されている、潤滑剤。この構成によれば、ガラスシートの軟化温度の調整等を行うことにより、広い温度範囲に亘って優れた潤滑性能を発揮させることができるので、より潤滑特性を高くすることが容易となる。
[適用例2]
前記固体質の潤滑剤は、黒鉛である、適用例1記載の潤滑剤。一般に、黒鉛は、層状構造をとるため潤滑性能および断熱性が高く、また、入手がより容易である。そのため、より、潤滑性能が高く、また、断熱性が高い潤滑剤シートを、より安価に製造することが可能となる。
[適用例3]
温間もしくは熱間において金型を用いて金属材料を加工する加工方法であって、適用例1または2記載の潤滑剤を準備する工程と、前記潤滑剤を、前記金属材料と前記金型との間に、中空状態で配置する工程と、を備える、加工方法。潤滑剤を中空状態で配置することにより、成形直前まで潤滑剤が金型や被加工材である金属材料に接触することが抑制される。そのため、成形前の温度上昇等により、潤滑剤の潤滑特性の変化を抑えることができる。
なお、本発明は、種々の態様で実現することが可能である。例えば、潤滑剤およびその製造方法、その潤滑剤を用いた温間および熱間加工方法、その潤滑剤を使用するための加工装置の構造等の態様で実現することができる。
熱間鍛造を行う様子を示す説明図。 複合潤滑剤シートの製造工程を示す工程図。 リング圧縮試験の結果を示すグラフ。 リング圧縮試験の結果を示すグラフ。 テーパカップ試験において、鍛造荷重が変化する様子を示すグラフ。 テーパカップ試験による潤滑性能の評価結果を示すグラフ。 テーパカップ試験において、鍛造荷重が変化する様子を示すグラフ。 テーパカップ試験による潤滑性能の評価結果を示すグラフ。 被加工材および金型の表面温度の変化の様子を表すグラフ。 複合潤滑剤シートの使用態様の変形例を示す説明図。
以下、本発明を実施するための形態を以下の順序で説明する。
A.実施形態:
A1.熱間鍛造:
A2.複合潤滑剤シートの製造工程:
B.実施例:
B1.実施例1:
B2.実施例2:
B3.実施例3:
B4.実施例4:
C.使用態様の変形例:
D.変形例:
A1.熱間鍛造:
図1は、本発明を適用して熱間鍛造を行う様子を示す説明図である。熱間鍛造を行うための鍛造装置900は、下型部910と上型部920とを有している。下型部910は、上面に転写形状が形成された金型911と、金型911の下部に配置された断熱材916と、断熱材916の下部に配置された基部918とを備えている。金型911は、断熱材916により熱的に基部918から分離された断熱金型912と、断熱金型912とかみ合い、断熱材916を貫通して基部918に固定されている固定金型914とを有している。このように、断熱金型912が基部918から熱的に分離されていることにより、金型911の温度を適宜調整することが容易となっている。上型部920も下型部910と同様に、下面に転写形状が形成され、断熱金型922および固定金型924からなる金型921と、断熱材926と、基部928とを備えている。そのため、下型部910と同様に、金型921の温度を適宜調整することが容易となっている。
この鍛造装置900により熱間鍛造を行う際には、被加工材WKを下型部910の金型911上に配置するとともに、被加工材WKと上型部920との間に、複合潤滑剤シート100を配置する。なお、複合潤滑剤シート100の具体的な構成については、後述する。複合潤滑剤シート100は、バネ930を用いて下型部910に固定された保持部(図示しない)に取り付けられている。被加工材WKと複合潤滑剤シート100とを配置した後、上型部920を下型部910に向かって降下させることにより、被加工材WK上に複合潤滑剤シート100が配置される。そして、被加工材WKと上型部920の金型921との間に複合潤滑剤シート100が挟まれた状態で被加工材WKに荷重が加わることにより、被加工材WKが所望の形状に変形する。
図1の例では、バネ930により複合潤滑剤シート100をつり下げているが、複合潤滑剤シート100は、変形可能な種々の部材で保持部に取り付けるものとしても良い。また、複合潤滑剤シート100を直接被加工材WK上に直接配置することも可能である。但し、成形直前まで複合潤滑剤シート100が被加工材WKや下型部910の金型911に接触することを防ぐことが可能である点で、複合潤滑剤シート100をつり下げて中空状態で配置するのが好ましい。このようにすれば、成形前に複合潤滑剤シート100の温度が上昇してガラスシートが過度に軟化すること等により潤滑特性が変化することを、抑制することができる。また、複合潤滑剤シート100を下型部910の金型911の上面に配置し、その上に被加工材WKを配置するものとしても良い。この場合、被加工材WKと上型部920との間への複合潤滑剤シート100の配置を省略するものとしても良い。
図2は、複合潤滑剤シート100の製造工程を示す工程図である。図2(a)に示すように、複合潤滑剤シート100の製造工程では、まず、原料となるガラス粉末GPを準備する。ガラス粉末GPは、使用状態において到達する温度(使用温度)でより適した挙動を示すように、軟化温度が適宜設定されたガラスにより形成されている。軟化温度は、例えば、350〜600℃程度に設定される。このようなガラスとしては、ケイ酸塩系、ホウ酸塩系、リン酸塩系等の種々のガラス、あるいは、これらのガラスを適宜混ぜ合わせたものを使用することができる。なお、最適な軟化温度については、数回の実験を行い、あるいは、数値計算による解析により使用温度を算出することにより求めることができる。ガラス粉末GPの平均粒径は、後工程におけるペーストの調製およびシートの作製が可能であれば種々変更可能であり、例えば、10〜100μm程度に設定することが可能である。
次いで、図2(b)に示す様に、準備されたガラス粉末GPを用いて、ガラスペーストGTの調製を行う。具体的には、ガラス粉末GPと水溶性樹脂の水溶液PSとを混合することにより、ガラスペーストGTが得られる。ガラス粉末GPと水溶性樹脂の水溶液PSとの混合は、例えば、遊星式攪拌・脱泡装置を用いて行うことができる。水溶性樹脂としては、ポリビニルアルコール(PVAL)等のポリビニル系樹脂やポリエチレングリコールを使用することができる。また、ペーストに使用される樹脂としては、水溶性の樹脂の他、ポリエチレングリコール以外のポリエーテル系樹脂、セルロース系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、あるいは、ポリカーボネート系樹脂を用いることができる。この場合、溶媒としては、アルコール、グリコールエーテルあるいは炭化水素等の有機溶剤が使用される。但し、作業環境への有機溶剤の放出が抑制されるとともに、溶媒の急速な蒸発が抑制され、シートの作製がより容易となる点で、水溶性樹脂の水溶液を用いるのが好ましい。
次いで、図2(c)に示す様に、調製されたガラスペーストGTをシート状に成形する。ガラスペーストGTの成形は、例えば、図2(c)に示す様に、平板上にガラスペーストGTを載せ、ローラ等を用いてガラスペーストGTを均一に広げることにより行われる。なお、ガラスペーストGTの成形は、ガラスペーストGTの流動性を利用した押し出し、ドクターブレードによる塗布、あるいは、プレス機による成形等の種々の方法により行うことが可能である。このようにシート状に成形されたガラスペーストGTから溶媒である水を蒸発させることにより、ガラス粉末GPと水溶性樹脂(バインダ樹脂)とを含むガラスシート110が得られる。
図2(d)ないし図2(f)は、黒鉛シート120の作製工程を示している。黒鉛シート120は、原料としてガラス粉末GPに替えて黒鉛粉末CPを用いている他は、図2(a)ないし図2(c)に示すガラスシート110の作製工程と同様の工程で作製される。すなわち、黒鉛粉末CPと水溶性樹脂の水溶液PSとを混合して黒鉛ペーストCTを調製し、調製された黒鉛ペーストCTをシート状に成形した後、シート状の黒鉛ペーストCTから水を蒸発させることにより、黒鉛粉末CPとバインダ樹脂とを含む黒鉛シート120が得られる。なお、準備される黒鉛粉末CPとしては、例えば、平均粒径が10〜100μmの鱗状黒鉛が使用される。また、ガラスシート110の作製工程と同様に、水溶性樹脂の水溶液PSに替えて、非水溶性の樹脂を有機溶剤に溶解した樹脂溶液を用いることも可能である。
このようにガラスシート110および黒鉛シート120が作製された後、図2(g)に示すように、これらのシート110,120を積層することにより複合潤滑剤シート100が得られる。なお、図2の例では、ガラスシート110を2枚の黒鉛シート120に挟み込むように積層しているが、ガラスシート110および黒鉛シート120の積層態様は種々変更することができる。例えば、ガラスシート110と黒鉛シート120とを1枚ずつ積層するものとしても良く、ガラスシート110および黒鉛シート120との少なくとも一方を連続して積層することも可能である。なお、複数のガラスシート110を積層する場合においては、各ガラスシートに含まれるガラスの軟化温度(以下、「ガラスシートの軟化温度」とも謂う)を変えるようにしても良い。また、図2の例では、予めガラスシート110と黒鉛シート120を作製した後、ガラスシート110および黒鉛シート120を積層しているが、先にガラスシート110あるいは黒鉛シート120を形成し、先に作られたシート上に他方のペーストを直接広げることによりガラスシートおよび黒鉛シートを積層することも可能である。
このように本実施形態では、被加工材WKと金型921との間に複合潤滑剤シート100が挟み込まれるので、複合潤滑剤シート100自体である被膜が、鍛造の工程中には被加工材WKと金型921との間を覆うとともに、厚みが均一となる。そのため、被加工材WKの金型911,921への焼付き等の問題の発生が抑制されるとともに、離形性の低下が抑制されるので、作業性の悪化や金型寿命の低下等の問題が生じる可能性を抑えることが可能となる。また、ガラスシートの軟化温度を適宜調整し、あるいは、軟化温度の異なるガラスシートを積層することができるとともに、特に金型911,921や被加工材WKの温度が高い場合においても、黒鉛シート120の断熱効果によりガラスシート110の過度な軟化が抑制される。そのため、複合潤滑剤シート100を用いることにより、より広い温度範囲に亘って優れた潤滑性能を発揮させることが可能となる。また、本実施形態によれば、黒鉛を含む層(すなわち、黒鉛シート120)の厚みを変化させることが容易となり、従来技術である黒鉛粉末の噴霧等では困難であった断熱効果の制御がより容易となるため、ガラスシート110の過度な軟化あるいは不十分な軟化をより効果的に抑制することができる。すなわち、本実施形態の複合潤滑剤シート100では、黒鉛を含む層として厚みの制御が容易な黒鉛シート120を用いることにより、ガラスシート110への熱伝達をより正確に制御し、潤滑剤シートの潤滑性能をより高くすることができる。また、ガラスシート110および黒鉛シート120は、その厚みを厚くすることがより容易であるため、複合潤滑剤シート100全体としてのガラス量および黒鉛量を十分に増やし、加工時の表面の拡大率が大きい場合においても十分な潤滑効果が得られるようにすることができる。さらに、複合潤滑剤シート100を構成するガラスシート110および黒鉛シート120は、いずれも熱の伝達を抑制するため、複合潤滑剤シート100を使用することにより、被加工材WKの温度低下および金型921の温度上昇が抑制される。そのため、被加工材WKの温度低下による加工特性の変化や、金型921の寿命の低下が抑制される。
B1.実施例1:
複合潤滑剤シートを用いることによる潤滑性能の向上を確認するため、実施例としての複合潤滑剤シートと、比較例としての黒鉛シートおよびガラスシートを準備し、潤滑性能の評価を行った。なお、実施例としての複合潤滑剤シート、および、比較例としての黒鉛シートおよびガラスシートは、いずれも潤滑剤のシートであるので、以下では、潤滑剤シートとも総称する。
[実施例および比較例の潤滑剤シートの準備]
ガラス粉末100重量部と、PVAL3重量部を水50重量部に溶解したPVAL水溶液とを混合してガラスペーストを調製し、調製したガラスペーストを成形してガラスシートを作製した。ガラス粉末としては、平均粒径が40μmで、軟化温度が548℃のものを使用した。作製されたガラスシートの坪量(単位面積あたりの重量)は、1430g/mであった。また、得られたガラスシートを2枚あるいは3枚重ね合わせることにより、坪量が2860g/mおよび4300g/mのガラスシートを得た。また、黒鉛粉末100重量部と、PVAL3重量部を水50重量部に溶解したPVAL水溶液とを混合して黒鉛ペーストを調製し、調製した黒鉛ペーストを成形して黒鉛シートを作製した。黒鉛粉末としては、平均粒径60μmの鱗状黒鉛を使用した。作製された黒鉛シートの坪量は、310g/mであった。
実施例として、坪量の異なるガラスシートのそれぞれを、2枚の黒鉛シートで挟み込むように積層し、ガラス量の異なる複合潤滑剤シートを準備した。また、比較例として、2枚の黒鉛シートのみを積層した潤滑剤シート、および、坪量が2860g/mのガラスシートのみからなる潤滑剤シートを準備した。
[潤滑性能の評価]
このように準備された実施例および比較例の潤滑剤シートの潤滑性能を評価するため、リング圧縮試験を行った。リング圧縮試験とは、金型と被加工材との間の摩擦係数の評価を行う周知の試験方法であり、円環状の被加工材を軸方向に圧縮する鍛造(据え込み鍛造)を行うことによって行われる。摩擦係数が大きいと、鍛造時に被加工材が外方に向かって移動することが抑制されるので、鍛造後の被加工材の内径が縮小する。一方、摩擦係数が小さいと、鍛造時に被加工材が外方に向かって移動することが容易となるので、鍛造後の被加工材の内径が拡大する。そこで、鍛造による被加工材の厚みの低減率(据え込み率)と、鍛造による被加工材の内径の減少率(内径減少率)とを測定し、測定された据え込み率と内径減少率から摩擦係数を評価することができる。
リング圧縮試験として、被加工材(試験材)である64チタン(Ti-6Al-4V)のリングを900℃に加熱し、予め加熱した下型の上に配置し、プレスにより上型を押し付けて圧縮した。このとき、下型とリングとの間、および、リングと上型との間に、実施例および比較例の潤滑剤シートを配置した。リングの形状は、外形φ30mm、内径φ15mm、厚み10mmとした。また、下型の温度は300℃および500℃とし、上型の温度は150℃とした。
図3は、下型の温度を500℃とした際の、リング圧縮試験の結果を示すグラフである。図3において、横軸および縦軸は、それぞれ、据え込み率および内径減少率を表し、原点から右側に伸びる実線は、摩擦係数が特定の値である場合における据え込み率と内径減少率との関係を示している。なお、このリング圧縮試験では、潤滑剤シートの種類毎に試験を2回行い、2回の平均値を図3のグラフで示している。また、以下に示す各種試験結果においても、原則として条件毎に試験を2回行い、グラフにおいては、必要に応じて平均値を用いて結果を示している。
図3から分かるように、比較例としてガラスシートのみを使用した場合には、内径が大きく減少しており、摩擦係数が大きくなっていることが分かった。また、黒鉛シートのみを使用した場合には、摩擦係数がガラスシートのみを使用した場合よりも低下した。さらに、実施例としての複合潤滑剤シートを使用した場合、ガラスシートの厚みに関わらず、黒鉛シートのみを使用した場合よりもさらに摩擦係数が低下した。このようにガラスシートのみを使用した場合に摩擦係数が大きくなったのは、黒鉛シートによる断熱がなされず、ガラスシートの温度が過度に上昇したため、ガラスシートの軟化が進み、ガラスによる潤滑効果が十分に発揮されなかったものと推定される。
なお、図示しないが、下型の温度を300℃とした場合には、ガラスシートのみを使用した場合および複合潤滑剤シートを使用した場合で摩擦係数がほぼ同等であったものの、いずれの場合においても黒鉛シートのみを使用した場合よりも摩擦係数が低下していた。このようにガラスシートのみを使用した場合において摩擦係数が低下したのは、下型温度が低いため、黒鉛シートがない場合においてもガラスシートの温度上昇が抑制されて、ガラスの過度な軟化が抑制され、ガラスによる潤滑効果が十分に発揮されたものと推定される。なお、下型の温度を300℃にした場合において、最も摩擦係数が低くなったのは、坪量が4300g/mのガラスシートを用いた複合潤滑剤シートであった。このことから、使用温度が低い場合においても、複合潤滑剤シートがより高い潤滑性能を示すことが確認できた。
このように、ガラスシートと黒鉛シートとを積層した複合潤滑剤シートを使用することにより、黒鉛シートのみを使用した場合よりも摩擦係数を低減することが可能となるとともに、ガラスシートのみを使用した場合においても潤滑効果が得られる低温から、ガラスシートのみを使用した場合に十分な潤滑効果が得られない高温までの広い範囲の使用温度にて十分に高い潤滑効果が得られ、摩擦係数をより低減することが可能となることが分かった。
B2.実施例2:
[実施例および比較例のシートの準備]
ガラスシートを構成するガラスの軟化温度、および、黒鉛シートの厚さが潤滑性能に与える影響を評価した。具体的には、まず、ガラス100重量部と、PVAL3重量部を水50重量部に溶解したPVAL水溶液とを混合してガラスペーストを調製し、調製したガラスペーストを成形してガラスシートを作製した。ガラス粉末としては、平均粒径が40μmのものを使用した。また、ガラスの軟化温度は、373℃、426℃、538℃および583℃とした。作製されたガラスシートの坪量は、1600g/mであった。
次いで、実施例1と同様に、黒鉛シートを作製した。なお、黒鉛ペーストからシートを成形する際に厚みを調整することにより、厚みが0.15mm、0.21mmおよび0.28mmの3種類の黒鉛シートを得た。
実施例として、黒鉛シートの厚みの違いごとに、ガラスの軟化温度が異なるガラスシートのそれぞれを、同じ厚みの2枚の黒鉛シートで挟み込むように積層し、黒鉛シートの厚みとガラスの軟化温度とが異なる複合潤滑剤シートを準備した。このように、準備した複合潤滑剤シートは、黒鉛シートの厚みとガラスの軟化温度とを種々変更しているので、以下では、黒鉛シートの厚みとガラスの軟化温度とにより複合潤滑剤シートの種類を特定する。
比較例として、2枚の黒鉛シートのみを積層した潤滑剤シートと、黒鉛とガラスとを混合して作製した潤滑剤シート(黒鉛ガラス混合シート)を準備した。黒鉛ガラス混合シートは、黒鉛粉末50重量部およびガラス粉末50重量部と、PVAL3重量部を水50重量部に溶解したPVAL水溶液とを混合して混合ペーストを調製し、調製したペーストを成形して作製した。なお、黒鉛ガラス混合シートにおいては、ガラス粉末として、平均粒径が40μmで、軟化温度が373℃および547℃のものを使用した。
[潤滑性能の評価]
このように準備された実施例および比較例の潤滑剤シートの潤滑性能を評価するため、リング圧縮試験を行った。評価は、厚みが0.15mmの2枚の黒鉛シートに、軟化温度が373℃、426℃、538℃および583℃のガラスシートを挟み込んだ複合潤滑剤シートと、厚みが0.15mmの黒鉛シートを2枚積層したシートを用いて行った。また、比較のため、シートに替えて潤滑剤として市販されている黒鉛粉末を噴霧した状態(黒鉛粉末噴霧)、および、潤滑剤を使用しない状態(潤滑剤なし)でリング圧縮試験を行った。
リング圧縮試験では、試験材料としてSUS304を用いている点、下型の温度を150℃としている点、リングを1050℃に加熱している点で、実施例1におけるリング圧縮試験と異なっている。他の試験条件は、実施例1におけるリング圧縮試験と同様である。図4は、リング圧縮試験の結果を示すグラフである。図4において、横軸および縦軸は、それぞれ、据え込み率および内径減少率を表し、原点から右側に伸びる実線は、摩擦係数が特定の値である場合における据え込み率と内径減少率との関係を示している。
図4から分かるように、摩擦係数は、潤滑剤を使用しない状態が最も高く、次いで、黒鉛粉末を噴霧した状態が高かった。摩擦係数は、黒鉛シートのみを用いることにより、黒鉛粉末を噴霧した状態よりも低くなった。そして、黒鉛シートとガラスシートを積層した複合潤滑剤シートを用いることにより、さらに摩擦係数が低下した。また、ガラスの軟化温度がもっとも低い(373℃)実施例では、他の実施例(426℃、538℃および583℃)よりも摩擦係数が大きくなった。これは、ガラスの軟化が進みすぎ、潤滑効果の発現が抑制されたものと考えられる。また、軟化温度が538℃の実施例が最も摩擦係数が小さく、軟化温度がより高くあるいは低くなると摩擦係数が大きくなった。このことから、ガラスの軟化温度には、最適値が存在するものと推察される。
[大変形時の潤滑性能評価]
次に、被加工材を大きく変形させる際(大変形時)の潤滑性能を評価した。大変形時の潤滑性能は、テーパカップ試験(例えば、特開2004−12296号公報参照)により行った。このテーパカップ試験では、外側が拘束された試験材料の上面に実施例および比較例の潤滑剤シートを配置し、先端近傍が前方に絞り込まれた形状のパンチにより後方押出し加工を行い、加工時の鍛造荷重および加工後の試験材料の形状により潤滑性能を評価する。
具体的には、SUS304からなる試験材を1150℃に加熱して、上端面に潤滑剤シートを配置し、クランクプレスを用いて150℃に加熱したパンチを押し込み、その際のパンチのストローク、鍛造荷重を計測した。また、後方押出しによりカップ状となった試験材料の底の厚さを測定した。実施例としては、3種類の黒鉛シートと、4種類のガラスシートとの全ての組合せについて、2枚の黒鉛シートにガラスシートを挟み込んだ複合潤滑剤シートを使用した。比較例としては、3種類の黒鉛シートをそれぞれ2枚積層した黒鉛シートと、黒鉛ガラス混合シートを使用した。
図5は、テーパカップ試験において、鍛造荷重が変化する様子を示すグラフである。図5において、横軸はパンチのストロークを表し、縦軸は鍛造荷重を表している。なお、図5では、図示の便宜上、評価を行った潤滑剤シートの一部分のみについて結果を示している。
図5に示す様に、黒鉛シートのみを使用した場合に比べ、実施例である複合潤滑剤シートを使用することにより、鍛造荷重が低下した。このことから、大変形時においても、実施例の複合潤滑剤シートを用いることにより、潤滑性能をより高くすることが可能であることが確認できた。また、鍛造荷重は、厚みが0.15mmの黒鉛シートを使用した複合潤滑剤シートを使用した場合、鍛造荷重がピークを迎えた後、下死点に向かってストロークが伸びるに従って鍛造荷重が低下していくことが分かった。これは、加工度が高くなるに従ってガラスの軟化が進行し、潤滑効果が強化されたものと推測される。
図6は、テーパカップ試験による潤滑性能の評価結果を示すグラフである。図6において、横軸は、加工後のテーパカップの底部の厚さを示し、縦軸は、加工時の鍛造荷重の最大値を示している。なお、図5に示す様に、鍛造荷重がピークを迎えた後、ストロークが伸びるに従って鍛造荷重が低下していく場合には、鍛造荷重の最大値と、下死点付近における鍛造荷重との双方をプロットし、変化の方向を矢印で示している。一般的に、テーパカップ試験における潤滑性能は、カップの底部の厚さ(カップ底厚さ)がより薄いほど、また、鍛造荷重がより小さいほど高いものと考えられる。そのため、図6のように、カップ底厚さを横軸にとり、鍛造荷重を縦軸にとってプロットを行った場合、左下方向に近い方がより潤滑性能が高いと判断される。なお、鍛造荷重の最大値よりも下死点付近における鍛造荷重が小さい場合には、より表面拡大率が大きい下死点付近における鍛造荷重で評価を行うのが好ましい。
図6に示す様に、黒鉛シートのみを使用した場合には、他の潤滑剤シートを使用した場合よりも、カップ底厚さが厚くなるとともに、鍛造荷重が大きくなった。また、黒鉛ガラス混合シートを使用した場合、実施例の複合潤滑剤シートの構成によっては、複合潤滑剤シートよりも潤滑性能が高いと判断されるものもあった。しかしながら、黒鉛ガラス混合シートを使用した場合、鍛造荷重を十分に小さくすることができなかった。これは、黒鉛ガラス混合シートでは、ガラスと混合された黒鉛の断熱効果により十分な熱がガラスに伝わらなかったことや、使用温度で軟化しない固体質の黒鉛が存在することによりガラス自体の流動が抑制されたために、ガラスによる潤滑が十分に行われなかったものと考えられる。このことから、黒鉛をはじめとする固体質の潤滑剤を混合させた場合等においては、固体質の潤滑剤の断熱効果によりガラスの軟化が不十分となり、潤滑性能を十分に向上させることが困難であり、また、ガラスを含むシートとしてガラス繊維の織布あるいは不織布を用いた場合等においては、ガラスの流動性が抑制されることによりガラスの潤滑機能が抑制され、潤滑性能を十分に向上させることが困難であるものと考えられる。なお、図6から明らかなように、実施例および比較例のうちで最も潤滑性能が高かったのは、軟化温度が538℃のガラスシートを、厚みが0.15mmの黒鉛シートで挟んだ複合潤滑剤シートであった。このことから、黒鉛シートの厚み、ガラスシートの軟化温度や厚さ等を適宜調整することにより、大変形時の潤滑性能がより高い潤滑剤シートが得られることが分かった。
B3.実施例3:
複合潤滑剤シートにおける黒鉛シートの厚みの影響を評価した。実施例としての複合潤滑剤シートは、黒鉛シートの厚さを0.25mm、0.5mmおよび0.7mmの3種としたとした点で実施例2と異なっている。また、実施例3では、ガラスシートとして、軟化温度が538℃のものを使用した。なお、黒鉛シートおよびガラスシートの作製工程は、実施例1および実施例2と同様である。
実施例3においても潤滑特性を評価するため、テーパカップ試験を行った。なお、実施例3のテーパカップ試験においては、試験材料として64チタン(Ti-6Al-4V)を用いた。試験材の温度は1000℃とし、150℃のパンチを押し込んだ。また、比較のため、市販の黒鉛粉末をパンチに噴霧した状態でのテーパカップ試験も行った。
図7は、実施例3のテーパカップ試験において、鍛造荷重が変化する様子を示すグラフである。図7において、横軸はパンチのストロークを表し、縦軸は鍛造荷重を表している。図8は、テーパカップ試験による潤滑性能の評価結果を示すグラフである。図8において、横軸は、加工後のテーパカップの底部の厚さを示し、縦軸は、加工時の鍛造荷重の最大値を示している。また、図6と同様に、図8においても、鍛造荷重がピークを迎えた後、ストロークが伸びるに従って鍛造荷重が低下していく場合には、鍛造荷重の最大値と、下死点付近における鍛造荷重との双方をプロットし、変化の方向を矢印で示している。
図7に示す様に、実施例である複合潤滑剤シートを使用した場合、実施例2と同様に、鍛造荷重がピークを迎えた後、下死点に向かって鍛造荷重が低下した。一方、黒鉛粉末を噴霧した場合には、このような鍛造荷重の低下は見られず、ストロークが下死点に向かって伸びて行くに従って、鍛造荷重は単調に増加した。また、図8に示す様に、複合潤滑剤シートを使用した場合、下死点付近における鍛造荷重は、いずれも黒鉛粉末を噴霧した場合よりも小さかった。このことから、黒鉛シートの厚みを大きくしても、潤滑性能を高い状態に維持することができることが分かった。一方、カップ底厚さは、黒鉛シートの厚みが0.25mmで最低となり、黒鉛シートの厚みがこれより厚くなると、カップ底厚さも厚くなった。このことから、黒鉛シートの厚みを厚くしすぎると、潤滑特性が低下する可能性があることが分かった。このような潤滑特性の低下は、黒鉛シートが厚くなることによりガラスシートの温度上昇が抑制され、十分な潤滑性能を発揮させるまでガラスの温度が上昇しないためと推定される。
B4.実施例4:
金型と被加工材との間の熱の伝達に対する、複合潤滑剤シートの使用が与える影響を評価した。具体的には、試験材として64チタンを900℃に加熱し、金型と試験材との間に複合潤滑剤シートを挿入して圧縮率50%の据え込み加工を行った。金型には、Inconel718(Inconelは登録商標)を使用した。この据え込み加工を行う際に、金型に埋め込んだ熱電対を用いて金型の温度を測定した。数値計算で解析することにより、計測された温度変化から、試験材から金型の内部に伝達される熱量を評価するとともに、試験材表面の温度と金型表面の温度を求めた。また、同様にして、金型材の上面に黒鉛粉末を噴霧した状態で据え込み加工を行い、潤滑剤として黒鉛粉末を噴霧した場合の試験材表面の温度と金型表面の温度変化を求めた。
図9は、被加工材および金型の表面温度の変化の様子を表すグラフである。図9(a)は、実施例として複合潤滑剤シートを使用した際の温度変化を示し、図9(b)は、比較例として黒鉛粉末を噴霧した際の温度変化を示している。図9(a)および図9(b)の各グラフにおいて、横軸は時間を表し、縦軸は温度を表している。また、黒丸および白丸は、被加工材および金型の表面温度を示している。
図9から明らかなように、複合潤滑剤シートを使用した場合、黒鉛粉末を噴霧した場合よりも、被加工材の温度の低下および金型の温度の上昇が抑制された。このように、複合潤滑剤シートを使用することにより、被加工材から金型への熱の伝達が抑制されることが確認された。このことから、複合潤滑剤シートを使用することにより、被加工材から金型への熱の伝達が抑制され、金型の長寿命化を図ることが可能であることが分かった。また、一般に、チタン合金のように密度が比較的小さな材料を加工する際には、被加工材の表面温度の低下により、組織変化が発生して加工後の材料特性が変化し、あるいは、変形抵抗が急増して加工精度が低下する虞がある。これに対し、本実施例で示したように、複合潤滑剤シートを使用することにより、被加工材の表面温度の低下が抑制され、組織変化の発生や変形抵抗の急増が抑制可能であることが分かった。さらに、低速での圧延を行う際には、被加工材から金型への熱の伝達により、金型の温度の上昇や被加工材の温度の低下が大きくなるが、複合潤滑剤シートを使用することにより、被加工材から金型への熱の伝達が抑制され、低速での圧延をより容易に行い得ることが確認できた。
C.使用態様の変形例:
図10は、複合潤滑剤シートの使用態様の変形例を示す説明図である。図10に示す鍛造装置800においては、下型部810と上型部820との間に、2枚の複合潤滑剤シート100a,100bが上下方向に間を開けて配置される。これらの複合潤滑剤シート100a,100bは、図1に示す鍛造装置900と同様に、バネ831〜843によって、下型部810に固定された保持部(図示しない)に取り付けられる。鍛造は、マニピュレータ851,852により被加工材WKaを2枚の複合潤滑剤シート100a,100bの間に搬送した後、上型部820を下型部810に向かって降下させることにより、被加工材WKaと、下型部810および上型部820の金型との間に複合潤滑剤シート100a,100bが挟み込まれる。これにより、被加工材WKaが金型に対して滑らかに流動し、被加工材WKaを良好な形状に成形することが可能となる。
このように、図10に示す鍛造装置800においても、複合潤滑剤シート100a,100bを中空につるした状態で配置される。そのため、成形直前まで複合潤滑剤シート100a,100bが被加工材WKaや下型部810および上型部820の金型に接触することを防ぐことが可能となっている。
D.変形例:
なお、本発明は上記実施形態および実施例に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
D1.変形例1:
上記実施形態および実施例では、ガラスシートと黒鉛シートとを組み合わせて複合潤滑剤シートを構成しているが、黒鉛シートに替えて、種々の固体質の潤滑剤を含む固体質潤滑剤シートをガラスシートと組み合わせるものとしても良い。例えば、固体質の潤滑剤としては、二硫化モリブデン、二硫化タングステンあるいは窒化ホウ素を用いることができる。これらの固体質の潤滑剤を含む固体質潤滑剤シートを使用しても、黒鉛シートを使用した場合と同様に、高い潤滑性能を有する複合潤滑剤シートを得ることが可能となる。但し、固体質潤滑剤としては、層状構造をとるため潤滑性能および断熱性が高く、また、原料の入手がより容易である点で、黒鉛を用いるのが好ましい。
100, 100a,100b…複合潤滑剤シート
110…ガラスシート
120…黒鉛シート
800…鍛造装置
810…下型部
820…上型部
831〜843…バネ
851,852…マニピュレータ
900…鍛造装置
910…下型部
911…金型
912…断熱金型
914…固定金型
916…断熱材
918…基部
920…上型部
921…金型
922…断熱金型
924…固定金型
926…断熱材
928…基部
930…バネ
CP…黒鉛粉末
CT…黒鉛ペースト
GP…ガラス粉末
GT…ガラスペースト
PS…樹脂水溶液
WK,WKa…被加工材

Claims (3)

  1. 温間もしくは熱間において金属材料を加工する際に使用される潤滑剤であって、
    固体質の潤滑剤とバインダ樹脂とを含み、シート状に形成された固体質潤滑剤シートと、ガラスとバインダ樹脂とを含み、シート状に形成されたガラスシートと、を積層することにより構成されている、潤滑剤。
  2. 前記固体質の潤滑剤は、黒鉛である、請求項1記載の潤滑剤。
  3. 温間もしくは熱間において金型を用いて金属材料を加工する加工方法であって、
    請求項1または2記載の潤滑剤を準備する工程と、
    前記潤滑剤を、前記金属材料と前記金型との間に、中空状態で配置する工程と、
    を備える、加工方法。
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