JP2017077306A - 撮像装置及び撮像方法 - Google Patents

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博康 能瀬
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Abstract

【課題】手のひらなどのように測定対象の形状が複雑で個体差が大きい場合などでも、測定対象の輪郭を基に、ほぼ測定対象以外の領域を遮光ないし光透過抑制することができる撮像装置及び撮像方法を提供する。【解決手段】撮像装置は、被検体12を照明する照明光を発生する光源10と、光源からの照明光の透過率を領域に応じて制御する光透過制御部5と、光透過制御部と被検体12を透過して形成される被検体の透過光像を撮影する撮像部3を有する。光透過制御部は、被検体の輪郭に基づき光透過制御パターンを生成する。光透過制御パターンは、被検体の輪郭をほぼ境として、輪郭の外側の領域の照明光の透過量より輪郭の内側の領域の照明光の透過量を大きくするパターンである。【選択図】図1

Description

本発明は、可視光、近赤外光などの光を用いた撮像装置及び撮像方法に関する。測定対象としては、例えば、手のひら、指等の血管、関節リウマチに伴う関節近傍の新生血管群などがあるが、測定対象が光を通しさえすればよいので、例えば、腕、足などの生体、古文書、植物の切片、鉱物片などの薄いもの等でもよい。
生体内の組織構造、例えば血管構造を撮像可能な技術としては、例えば、MRI(magnetic resonance imaging:核磁気共鳴画像法)、X線CT(X-ray Computed Tomography)、超音波エコーなどがある。これらの技術は、血管像の描出だけでなく生体組織の断層構造についての知見も得ることが可能であり、医療現場で広く活用されている。しかしながら、造影剤使用あるいは被爆等の課題があり、非被曝、非侵襲な観察方法が求められている。
医療分野で、血管を非侵襲に撮影可能な手法として、発光ダイオードやレーザー等の照明光源により近赤外光を指や手などの生体に照射し、測定対象を透過した透過光を用いる透過撮影により皮膚表面に投影された血管像を画像化する技術が提案されている。また、近赤外光を生体に照射し血管を透過撮影する技術は、指の血管パターンにより個人を認証する認証装置にも用いられている。
特許文献1には、レーザー光を照明光源に用いて指を照明し、透過光により指の血管像を撮影する技術が開示されている。ここでは、指を照明する際、照明光の空間強度分布を指の形状に合わせて光学的に整形して照明する。そして、指の周辺を通過する光は撮像カメラ側に設けた偏光板でカットして逆光によるブルーミングが生じないようにし、画質の劣化を防いでいる。
また、特許文献2に開示の個人認証装置では、指の形状に合わせて、複数配列した近赤外発光ダイオード(LED)で指を照明し、指の太さ、長さに応じて発光させるLEDを選択し、照射光量を最適化してコントラストの良い血管像を取得している。
特許第4083343号公報 特許第4089533号公報
医療分野において、関節リウマチの炎症を評価する場合、手の指の関節近傍に発生する新生血管群を見ることにより進行状態の診断が可能とされ、近赤外光による透過撮影で、X線等の被爆なしに、新生血管群を含めた血管像が観察できることが望まれている。その際、一本の指だけではなく、同時に五指を含めた手のひら全体の新生血管群の進行状態を観察できることが望ましい。
しかしながら、手のひら全体の透過光像を撮影する際、手のひらの形状、大きさは個人差が大きく、指の太さや長さは大きく変化するので、手や指の周辺に光が漏れないように遮光し、かつ適切な照明光量分布で照明することが容易ではなかった。手や指の光の透過率は低いため照明光はかなり強くしてあり、手や指の周辺に光が漏れると撮像カメラは逆光で撮影したようになり、CCDなどの撮像素子にブルーミングが生じ、手や指の血管像を適正な露出で撮影することができなくなる。また、手のひら全体の透過光像を撮影する際は、手や指の厚さ、皮膚の色なども個人差が大きく、また、指の関節部は骨がないので透過率が大きいなど、部分ごとに差があり、光の透過率は大きく変化する。従って、手のひら全体に渡って適正な光量で照明するためには、照明光量を部分ごとに細かく調整する必要がある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものである。その目的は、近赤外光等の光を用いて透過光像を撮影する際に、手や指などの測定対象の周辺部が遮光ないし光透過抑制され、手のひらなど測定対象全体に渡って適正な光量分布で照明することができる撮像装置及び方法を提供することである。
本発明の撮像装置は、被検体(測定対象)を照明する照明光を発生する光源と、光源からの照明光の透過率を領域に応じて制御する光透過制御部と、前記光透過制御部と前記被検体とを透過して形成される被検体の透過光像を撮影する撮像部と、を有する。前記光透過制御部は、被検体の輪郭に基づき光透過制御パターンを生成し、前記光透過制御パターンは、前記被検体の前記輪郭の外側の領域の前記照明光の透過量より前記輪郭の内側の領域の前記照明光の透過量を大きくするパターンであり、前記撮像部は、前記光透過制御パターンと前記被検体とを透過して形成される被検体の透過光像を撮影する。
また、本発明の撮像方法は、被検体の輪郭を取得するステップと、被検体の輪郭に基づき光透過制御パターンを生成するステップと、照明光を前記光透過制御パターンと被検体に照明光とを透過させて形成される被検体の透過光像を撮影するステップと、を有する。前記光透過制御パターンは、前記被検体の前記輪郭をほぼ境として、前記輪郭の外側の領域の前記照明光の透過量より前記輪郭の内側の領域の前記照明光の透過量を大きくするパターンである。
本発明によれば、手のひらなどのように測定対象の形状が複雑で個体差が大きい場合などでも、測定対象の輪郭を基に、ほぼ測定対象以外の領域を遮光ないし光透過抑制することができる。また、必要であれば、測定対象の領域の照明光の透過量を、部分ごとに、複数の画素などの制御により調整することができる。そのため、コントラストが高く、鮮明な血管像等の測定対象の透過光像を得ることができる。
本発明の実施形態1の撮像装置の構成例を示す概略構成図。 (A)は液晶パネルの照明光源をLED直接照明構成にした例を示し、(B)は液晶パネルの照明光源を導光板を用いた構成にした例を示す図。 実施形態1の撮像装置及び方法による透過光像の撮影のフロー図。 実施形態1の液晶パネルの遮光パターンによる透過照明の説明図。 (A)は液晶パネル上の手のひらの輪郭を撮影する場合を示し、(B)は液晶パネルに形成した遮光パターンと手のひらの位置関係を示し、(C)は液晶パネル上の手のひらの透過光像を示す図。 (A)は関節部を遮光した遮光パターンを示し、(B)は透過率分布を持たせた遮光パターンを示す図。 (A)は本発明の実施形態2の撮像装置の構成例を示し、(B)は実施形態2の撮像装置の偏光フィルタの偏光方向を示す図。 本発明の実施形態3の撮像装置の構成例を示す概略構成図。
本発明の撮像装置及び方法の一側面の特徴は、被検体(測定対象)を照明する照明光を発生する光源からの照明光を受けてその透過率を領域に応じて制御する光透過制御部(複数の液晶パネルなどの画素を2次元状に配列したものなど)を用いることである。すなわち、被検体には、光源からの光が、直接照明されるのではなくて、光透過制御部を透過して照射される。光透過制御部は、被検体の輪郭に基づき、この輪郭の外側の領域の前記照明光の透過量より前記輪郭の内側の領域の前記照明光の透過量を大きくするパターンを生成する。例えば、複数の画素を2次元状に配列した光透過制御部であれば、複数の画素の透過率がそれぞれ調整された光透過制御パターンが表示される。2次元状の配列としては、画素が縦横に碁盤目状に配された形態であるマトリクス状の配列などがある。液晶パネルなどの光透過制御部の光透過制御パターン上には、ほぼ前記輪郭に合わせて被検体が置かれ、光透過制御部を適宜の透過光量分布で透過した照明光が被検体に照明されて、この透過光像が撮像部によって撮影される。
前記光透過制御パターンとしては、例えば、被検体の輪郭をほぼ境として、輪郭の内側の領域の照明光の透過率分布が調整され、輪郭の外側の領域の照明光の透過率がほぼ一様に抑制されたパターンがある。また、輪郭の内側の領域では照明光をほぼ一様に透過し、輪郭の外側の領域の照明光の透過率をほぼ一様に抑制したパターンなどがある。被検体の透過光量が多く、被検体が比較的明るく撮影される場合には、輪郭の外側の領域の透過光は、逆光にならない程度の明るさに調整されてもよい。つまり、必ずしも真黒(ほぼ完全な遮光)にする必要はない。
画素サイズは、現在の液晶パネルなどの画素サイズほど精細でなくても良いが、前記光透過制御パターンの輪郭があまり粗くならない程度の細かさは必要である。これは、被検体の透過光像の精細さに対する要求にも依る。画素としては、液晶画素、DMD(Digital Micromirror Device)画素などがある。液晶パネルでは、例えば、油状の透明な液晶組成物(液晶材料)が2枚の透明な基板の間にサンドイッチされ、周囲が封止剤によってシールされていて、液晶材料が漏れ出すことなくまた液晶材料が清浄に保たれるようになっている。一方の基板には、液晶側にサブ画素となる電極がアレイ(配列)状に作り込まれる。また、他方の基板の液晶側には、透明電極による共通電極が基板全面に作られる。これらの基板は光をできるだけ無駄なく透過させるために、ガラス基板が用いられることが多いが、耐衝撃性、フレキシブル性などの点からプラスチック基板を用いてもよい。透明電極の材料としては、電気抵抗が低くパターン加工の容易なインジウムとスズの酸化物であるITO (Indium-tin-oxide) などを用いる。また、透明電極に印加される電圧は、一方の基板ではTFTなどのアクティブ素子を通じて外部から印加される。基板の端部には、配線電極の接続部が露出しており、ここに駆動回路が接続されて電気的に実装される。表裏2面の透明電極のそれぞれの内側には、ポリイミド材料の配向膜を配置して、液晶材料を所望の配向状態になるようにしてもよい。液晶パネルでは、液晶を封入した表裏の透明基板のさらに外側に、1組の偏光フィルタ(偏光板)を設ける。透過型の液晶パネルでは、裏側の光源から出た光は、光源⇒第1の偏光板⇒基板⇒サブ画素の透明電極⇒配向膜⇒液晶⇒配向膜⇒共通透明電極⇒基板⇒第2の偏光板、という順に各要素を通過して測定対象に届く。
液晶画素の種類と駆動法については、基本的には照明光の波長において透過率が制御できればよい。ただし、液晶に使用される偏光板には波長特性があり、可視光の場合はそのまま市販のものでも使用可能であるが、赤外光の場合は黒白のコントラストを取ることが困難であるので偏光板を赤外光に対応したものに変更する必要がある。
画素としては、透過率が0、1間で切り替わる素子(DMDなど)を用いて、透過率0か1の画素の配列の仕方で透過率の分布、照明パターンなどを制御してもよい。DMDなどで諧調制御を行ってもよいが、必ずしも諧調制御ができなくても、0、1で光透過制御パターンを制御することができれば良い。DMDは、例えば、CMOSプロセスで作られた集積回路上に、MEMS技術で、可動式のマイクロミラーを形成している。各マイクロミラーが1画素に相当する。鏡面サイズは、例えばおよそ10数μmで、これを格子状に配列する。各マイクロミラーは鏡面をねじれ軸周りに一定の角度傾斜させることができ、鏡面下部に設けた電極を駆動することによりONとOFFの2つの状態を持たせることができる。例えば、ミラーがONのときは光源からの光を外部の被検体方向に投射する、OFFのときは光を内部の吸収体に反射し外部には投射させない。従って、各ミラーを個別に駆動・制御することにより、画素ごとに光の外部への投射を制御することができる。ONの時間比率(幅、密度)で濃淡を表現することで階調表現も可能である。利点としては、消光比も大きいためコントラストを大きくできる、反射率が高いので明るい、などがある。
以下、本発明の実施の形態を図1〜図8を用いて説明する。
(実施形態1)
本発明の実施形態1の撮像装置を示す図1において、1は撮像装置本体を示す。撮像装置本体1は、筺体2の上部に取り付けられた撮像カメラ(撮影部)3、筺体2の下部に取り付けられた照明光源10、支持部材4に支えられた液晶パネル(光透過制御部)5などからなる。照明光源10の上には拡散部材11が配置され、照明光が一様になるように液晶パネル5を照明する。血管などの透過光像を撮影する手(被検体)12は、液晶パネル5の表面に接して置かれる。手12は、液晶パネル5に表示された遮光パターン(光透過制御パターン)の遮光部(光透過抑制部)102で手12の周辺が遮光され、透過部101を通る照明光で照明され、撮像カメラ3により撮影される。
撮像カメラ3、照明光源10、液晶パネル5は、制御部13のCPU14により制御される。撮像カメラ3はカメラI/Fボード15を介してCPU14に繋がり、カメラの絞り、露光時間、感度などの撮影条件の設定や撮影タイミングの制御がCPU14により行われる。撮影した画像はCPU14内の記憶部に取り込まれ、撮影した画像に対して遮光パターンの生成などの画像処理等が行われる。
液晶パネル5は液晶パネル駆動部16を介して、照明光源10は光源駆動部17を介して、CPU14からの制御信号により駆動・制御される。制御部13には情報入力操作部18が接続され、撮影条件の設定や撮影の開始・停止が情報入力操作部18のキーやボタンなどで操作できる。また、制御部13にはモニター19が接続され、撮影条件の表示や撮影した画像を表示することができる。
照明光源10には発光ダイオード(LED)が用いられ、液晶パネル5に対して均一な照明分布ができるように構成されている。例えば、図2(A)は照明光源10をLED直接照明の構成にしたものを示し、これは、配線基板22上にLED素子21をマトリクス状に配列して構成したものである。この照明光源10の上に拡散部材11が配置され、LED素子の配列による照明むらが少なくなるようにしている。
図2(B)は、照明光源10として導光板を用いた構成を示す。ここでは、アクリル樹脂などの導光板24の端面に沿ってLED素子21を列状に配列している。そして、拡散部材23を通して端面から照明光を導光板24に入れ、導光板24の内部で照明光を反射させて導光板24の上面から照明光が均一な照明分布で射出するようにしている。導光板24の下面側には、ドット状の反射パターンが印刷などで形成されており、上面側に照明光を反射させ、導光板24の下面側に出る照明光は反射シート25で上面側に反射させている。単純に導光板だけであると全反射が上面と下面で起こり、液晶パネル5側に充分に出射していかない恐れがあるので、反射パターンで散乱させている。照明光源10に用いるLEDの波長は可視光、近赤外光など何れの波長域のものでも良いが、手のひらの血管像をコントラスト良く透過撮影するために、生体を透過しやすい700〜900nmの波長域の近赤外のLEDを用いるのが好ましい。
液晶パネル5は、上述したようなものが用いられる。上下のガラス基板6に挟まれた液晶層7とガラス基板6の表面に貼られた偏光板8、9を含む。液晶層7にはマトリクス状に画素が形成され、例えば、各々の画素の液晶に電界が掛かることにより液晶のねじれ角が制御される。上下の偏光板8、9の偏光方向は直交させてあり、各々の画素の液晶層7のねじれ角により偏光角が変わり、透過する光の透過率を変化させることができる。液晶の種類としては、可視光であれば市販の液晶パネル方式で良い。赤外光では、光学実験などのために偏光角を変える液晶を用いたリターダーがあるので、赤外光でも使える液晶がある。液晶パネル5には遮光パターンが表示され、101は遮光パターンの透過部を示し、102は遮光パターンの遮光部を示している。以上のように、液晶パネルは、第1の偏光板、第1の基板、複数の画素の夫々に対して設けられた透明電極、液晶層、共通透明電極、第2の基板、第2の偏光板を含む。
液晶パネルに用いられる偏光板については、クロスニコル(偏光軸を直交させた状態)のときの光の透過率には波長特性があり、波長により透過率が変化する。通常の液晶パネルでは可視光の波長域では遮光時の透過率は十分に小さくなっているが、近赤外の波長域では透過率が大きくなり十分に遮光できない場合がある。その場合には、アルミ薄膜に微細なスリットを形成して偏光性能をもたせた無機偏光板を偏光板8、9に替えて用いれば、近赤外の波長域に対応できる。
次に、上記撮像装置による透過光像の撮影の図3のフロー図で、手のひらの血管像を撮影する手順を説明する。最初に、ステップS31では、血管像を撮影する手のひらの輪郭を、撮像カメラ3により撮影した画像から求める。手のひらを図1の液晶パネル5の中央部に置き、照明光源10を点灯する。そして、液晶パネル5の表示状態は、手のひらの輪郭がシルエットとして撮影できるように各画素を適度な透過率に調整し、液晶パネル全体が一様な明るさとなるように設定する。その状態で撮像カメラ3の撮影条件は、手のひらのシルエットが黒く写るように露出を設定し、その条件で撮影すると、図5(A)に示すように液晶パネル5に載せた手のひらはシルエット51として撮影される。
次に、ステップS32では、撮影した手のひらのシルエット51の画像をCPU14で画像処理し、手のひらの周囲を遮光ないし光透過抑制する遮光パターンを生成する。遮光パターンの生成方法について、図4に示す液晶パネル上の指の断面図を用いて説明する。41は指の断面を示し、42は指の骨、43は指の血管である。液晶パネル5には、遮光パターンが表示され、その透過部101を通して指が照明される。透過部101からの照明光は指の生体組織の中で散乱され、骨の周りの組織に拡散されて指の上部の血管43を下から照明し、血管43は照明光を吸収するので黒い血管像として撮像カメラで撮影することができる。
その際、指の側面の組織は骨のある部分より照明光が透過しやすい。よって、照明光の透過部101の幅44が指の輪郭の幅45と同じ幅であると、指の側面部分が明るくなり過ぎたり、指が遮光パターンから少しでもずれると照明光が指の輪郭からはみ出し光が強過ぎて指の血管像が適正な露光で撮影できなくなる恐れがある。それを防ぐには、遮光パターンの透過部の幅44は指の輪郭45の幅よりも狭くなるように設定すればよい。そのような遮光パターンは、手のひらのシルエットの輪郭線に対して一定の量(例えば、数mm)だけ縮小させた形状の透過部101を生成することにより得られる。縮小させる量は前もって撮影実験により最適な量に決めればよい。縮小させた遮光パターンは、手のひらのシルエットに対して画像処理を用いて縮小処理を施して作成することができる。
ステップS33では、生成した遮光パターンを液晶パネル5に表示して、手のひらを透過照明する。その際、撮像カメラ3で撮影する実際の対象物の大きさと液晶パネルに表示した対象物の画像の大きさが一致するように液晶パネル5に表示する画像の大きさを較正する。また、撮像カメラ3の中心と液晶パネル5の中心を一致させ、実際の対象物12の位置と液晶パネル5に表示した対象物の画像の位置が完全に一致するように較正する。
図5(B)は液晶パネルに表示した遮光パターンと手のひらの位置関係を示した説明図で、点線52は液晶パネルの上に置いている手のひらを示し、53は手のひらの輪郭から生成した遮光パターンを示している。このように、遮光パターンの透過部は、手のひらの輪郭より縮小した大きさになっており、手のひらと位置が一致しているので、照明光が手の周囲から漏れる恐れがない。
ステップS34では、カメラ3により手のひらの透過光像を撮影する。図5(C)は液晶パネル5上の手のひらの透過光像の説明図で、54は手のひらの透過光像を示しており、図中で指の一部に示したような血管像55が撮影できる。その際、照明光の漏れがないため、適正な露出で血管像が撮影できる。
以上、遮光パターンの生成方法として、手のひらの輪郭に縮小処理を掛けて生成する方法を説明したが、以下にその他の方法を説明する。
実際に手のひらの透過光像を撮影すると、指の関節部には骨がないので、照明光の透過率が骨のある部分に比べ大きくなり、明る過ぎて血管像が鮮明に撮影できないことがある。そこで、図6(A)に示すように関節部を遮光した遮光パターン61を用いることもできる。関節部を遮光した遮光パターン61は、実際に一回、手のひらの透過光像を撮影し、その透過光像で明るく撮影されている関節部の位置と領域の大きさを判定し、その関節部の位置に適正な大きさの遮光部を追加して作成する。これにより、指の透過光像はより均一な明るさになり、適正な露出で血管像が撮影できる。撮像装置では、腕のように太いものでも、血管などを撮像することができる。上記の方法で血管像を撮影すると被検体の内部で照明光が拡散し、被検体のカメラ側の表面近くの血管像が表面に投影されるので、被検体が厚くても表面近くの血管像を撮影することができる。
また、手のひらの甲の部分と指の部分では厚さが異なり、指部分は甲に比べて厚さが薄く先端に行くほど薄くなる傾向がある。遮光パターンの透過部の透過率を一様にした状態で照明した場合、手の甲の近くの部分が指先に比べ暗くなり、手の甲の近くの血管像が撮影できないことがある。そこで、図6(B)に示すような透過率分布を持たせた遮光パターン62を用いることもできる。遮光パターン62は指の先端に行くほど遮光パターンの透過部の透過率が低くなるようにして、照明強度に傾斜を付けて、指先と手の甲の透過光像が一様な明るさになるようにしている。この透過率の設定は、実際に一回、手のひらの透過光像を撮影して、その画像の明るさの分布を判定することにより、透過率の傾斜を設定することができる。
遮光パターンとしては、上記の遮光パターンを組み合わせて作成してもよい。また、実際に一回、手のひらの透過光像を撮影し、被検体の透過光像の透過光量の分布にローパスフィルタをかけ、高周波成分を除いた明るさの分布を求め、その画像を白黒反転した画像を求め、遮光パターンの透過部に用いてもよい。これにより、透過光像の明るい部分に対しては透過率が低く暗い照明となり、逆に透過光像の暗い部分に対しては透過率が高く明るい照明となるので、ほぼ一様な明るさの透過光像が得られる。
本実施形態では撮像カメラで撮影して手のひらの輪郭を求めたが、液晶パネルの上面に、透明な基板上にマトリクス状に配列した静電容量センサーパネルを配置してもよい。これにより、手のひらをその上に置いたとき、静電容量変化から手のひらの輪郭を求めることができる。すなわち、被検体の輪郭線を取得する輪郭線取得手段としては、撮像部を含んで構成してもよいし、光透過制御部の撮像部側に配置された静電容量センサーパネルを含んで構成してもよい。
また、本実施形態で、使用する液晶パネルによっては、液晶パネルのコントラスト性能が不十分で、遮光部の透過率が手のひらの部分の透過率よりも小さくできなく、撮影時に液晶パネルの遮光部が光を通してしまい手のひらの周囲を黒くできないことがある。その場合には、液晶パネルを複数重ねて配置する構成にし、複数(例えば2枚)の液晶パネルを同時に駆動して同じ遮光パターンを表示すれば、遮光部は透過率の掛け算で暗くすることができるので、手のひらの透過率よりも小さくすることができる。
(実施形態2)
図7(A)は本発明の実施形態2の撮像装置の構成を示す概略構成図である。撮像装置本体1のみを示しており、撮像カメラ3のレンズの前に取り付けた偏光フィルタ71以外の構成は実施形態1と同じである。実施形態1でも述べたが、液晶パネルのコントラスト性能により遮光部の透過率が、手のひらの透過率よりも小さくできない場合があり、撮影時に液晶パネルの遮光部が光を通し手のひらの周囲を充分に黒くすることができないことがある。
本実施形態によれば、撮像カメラ3のレンズの前に偏光フィルタ71を取り付けることにより、液晶パネルの遮光部から漏れる光をさらにカットして手のひらの周囲を黒くすることができる。すなわち、撮像部の撮影レンズの前面に第3の偏光板を設け、この第3の偏光板の偏光方向は、光透過制御部(液晶パネル)の被検体側に配置された第2の偏光板の偏光方向と直交させている。
図7(B)は実施形態2の撮像装置の偏光フィルタ71の偏光方向の説明図である。撮像装置本体1を上から見た図で、撮像カメラ3の偏光フィルタ71と液晶パネル5とその上に置かれた手のひら72を示している。液晶パネル5の表面には矢印73の偏光軸を持った第2の偏光板が配置され、液晶パネル5の透過部、遮光部に関わらず、透過してくる光はその偏光板の偏光方向の偏光光になっている。遮光部から漏れる光は矢印73の偏光方向の光である。従って、図中点線の円で示した撮像カメラ3の偏光フィルタ71の偏光軸を矢印74のように液晶パネルの偏光板の偏光軸73と直交させることにより撮像カメラ3に入る遮光部からの光をさらにカットすることができ、遮光部を黒く撮影することができる。
その際、手のひらも、液晶パネル5の透過部を通る矢印73の偏光方向を持った偏光光で照明されているが、手のひらを透過する偏光光は生体組織内で散乱されるため、偏光方向は保存されずに透過してくる。撮像カメラ3には、偏光フィルタ71を通して手のひらを透過して散乱された光の約半分の光が入ることになり、手のひらは液晶パネル5の遮光部の透過光量に比べて十分な明るさで撮影することができる。
(実施形態3)
図8は本発明の実施形態3の撮像装置の構成を示す概略構成図である。撮像装置の構成は、撮像カメラ3が複数設けられている以外は実施形態1、2と同様の構成となっている。撮像カメラ3を筺体2の上面に液晶パネル5と平行に複数配列し、撮影領域を分割して撮影する。複数の撮像カメラ3からは、実施形態1と同様に制御部13のCPUに画像を取り込み、分割して撮影した画像をつなぎ合わせて全体の画像を生成する。
例えば、被検体として手のひらだけではなく腕まで撮影する場合は、1つの撮像カメラで画像が歪まない範囲の画角で全体を撮影すると、撮像カメラ3から被検体12までの距離が長くなり撮像装置全体が大きくなるという問題が生じる。そこで、腕の長手方向に撮像カメラ3を複数配置して、各カメラの撮影範囲を小さくして撮像カメラ3から被検体12までの距離を短くする。こうすることで、撮像装置の薄型化が図れる。また、画像の解像度についても、1つの撮像カメラでは被検体が小さくなり被検体の部分の解像度は粗くなりやすい。複数の撮像カメラで分割して撮影できるようにすれば、各々の撮像カメラは被検体の分割部分を拡大して撮影することになり、解像度は高くできる。複数の撮像カメラ3は被検体12の形状に応じて、一列またはマトリクス状ないし2次元状に配置してもよい。
上記撮像方法のフローチャートは、例えば、1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介して装置の制御部13に供給し、制御部のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理で実現できる。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
1 撮像装置本体
3 撮像カメラ(撮像部)
5 液晶パネル(光透過制御部)
10 光源
12 手のひら(被検体、測定対象)
13 制御部
53 遮光パターン(光透過制御パターン)

Claims (13)

  1. 被検体を照明する照明光を発生する光源と、前記光源からの照明光の透過率を領域に応じて制御する光透過制御部と、前記光透過制御部と前記被検体とを透過して形成される被検体の透過光像を撮影する撮像部、とを有し、
    前記光透過制御部は、被検体の輪郭に基づき光透過制御パターンを生成し、
    前記光透過制御パターンは、前記被検体の前記輪郭の外側の領域の前記照明光の透過量より前記輪郭の内側の領域の前記照明光の透過量を大きくするパターンであり、
    前記撮像部は、前記光透過制御パターンと前記被検体とを透過して形成される被検体の透過光像を撮影することを特徴とする撮像装置。
  2. 前記光透過制御パターンは、前記撮像部により撮影された被検体の透過光像の透過光量の分布に基づき、前記輪郭の内側の領域の前記照明光の透過光量の分布が調整されたパターンであることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記光透過制御パターンは、前記撮像部により撮影された被検体の透過光像の透過光量の分布にローパスフィルタをかけて高周波成分を除いた前記透過光量の分布に基づき、前記輪郭の内側の領域の前記照明光の透過光量の分布が調整されたパターンであることを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
  4. 前記光透過制御部は、2次元状に配置された複数の画素を有する液晶パネルであることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の撮像装置。
  5. 前記液晶パネルは、第1の偏光板、第1の基板、前記複数の画素の夫々に対して設けられた透明電極、液晶層、共通透明電極、第2の基板、第2の偏光板を含むことを特徴とする請求項4に記載の撮像装置。
  6. 前記撮像部の撮影レンズの前面に第3の偏光板が設けられ、前記第3の偏光板の偏光方向は、前記光透過制御部の被検体側に配置された前記第2の偏光板の偏光方向と直交していることを特徴とする請求項5に記載の撮像装置。
  7. 前記液晶パネルは複数重ねて配置され、複数の前記液晶パネルは同時に駆動されて同じ前記光透過制御パターンを生成することを特徴とする請求項4から6の何れか1項に記載の撮像装置。
  8. 前記被検体の輪郭線を取得する輪郭線取得手段をさらに有することを特徴とする請求項1から7の何れか1項に記載の撮像装置。
  9. 前記輪郭線取得手段は、前記撮像部を含むことを特徴とする請求項8に記載の撮像装置。
  10. 前記輪郭線取得手段は、前記光透過制御部の撮像部側に配置された静電容量センサーパネルを含み、前記輪郭線取得手段は、前記静電容量センサーパネルと前記被検体が接した状態で、前記被検体の輪郭線を取得することを特徴とする請求項8に記載の撮像装置。
  11. 前記光透過制御パターンは、前記輪郭に対して一定の量だけ縮小させた形状の輪郭線を用いて生成されることを特徴とする請求項1から10の何れか1項に記載の撮像装置。
  12. 前記撮像部は複数設けられ、被検体の透過光像が分割して撮影されることを特徴とする請求項1から11の何れか1項に記載の撮像装置。
  13. 被検体の輪郭を取得するステップと、
    被検体の輪郭に基づき光透過制御パターンを生成するステップと、
    照明光を前記光透過制御パターンと被検体とを透過させて形成される被検体の透過光像を撮影するステップと、
    を有し、
    前記光透過制御パターンは、前記被検体の前記輪郭をほぼ境として、前記輪郭の外側の領域の前記照明光の透過量より前記輪郭の内側の領域の前記照明光の透過量を大きくするパターンであることを特徴とする撮像方法。
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