JP2017076956A - 第1のポータブル通信デバイスと第2のポータブル通信デバイスの間で異なるサイズのデータ・パッケージを交換する方法 - Google Patents

第1のポータブル通信デバイスと第2のポータブル通信デバイスの間で異なるサイズのデータ・パッケージを交換する方法 Download PDF

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Abstract

【課題】第1のポータブル通信デバイスと第2のポータブル通信デバイスの間で、双方向ワイヤレス通信チャネルを通じてデータ・パッケージを交換できるワイヤレス両耳用補聴器システムを提供する。【解決手段】第1のポータブル通信デバイス10Lと第2のポータブル通信デバイス10Rは、双方向ワイヤレス通信チャネルまたはリンク12を介して互いに接続される。第1のポータブル通信デバイスにおいて、第2のポータブル通信デバイスからの、第1のパケット・カテゴリまたは第2のパケット・カテゴリに属する第2の複数のデータ・パッケージを受信する。第2のパケット・カテゴリに属するデータ・パッケージのサイズは、第1のパケット・カテゴリに属するデータ・パッケージのサイズよりも小さい。【選択図】図1

Description

本発明は、少なくとも一方が補聴装置を備える第1のポータブル通信デバイスと第2のポータブル通信デバイスの間で、双方向ワイヤレス通信チャネルおよびワイヤレス両耳用補聴器システムを通じてデータ・パッケージを交換する方法に関する。この方法は、第1のポータブル通信デバイスによって第1の複数のデータ・パッケージを生成するステップを含み、第1の複数のデータ・パッケージの第1のサブセットが、音声データを含む第1のパケット・カテゴリに属し、第1の複数のデータ・パッケージの第2のサブセットが、音声データのない第2のパケット・カテゴリに属する。この方法は、第1のポータブル通信デバイスから第2のポータブル通信デバイスへ第1の複数のデータ・パッケージを送信するステップと、第1のポータブル通信デバイスにおいて、第2のポータブル通信デバイスからの、第1のパケット・カテゴリまたは第2のパケット・カテゴリに属する第2の複数のデータ・パッケージを受信するステップとをさらに含み、第2のパケット・カテゴリに属するデータ・パッケージのサイズは、第1のパケット・カテゴリに属するデータ・パッケージのサイズよりも小さいものである。
1対の補聴装置間または補聴装置と別のポータブル通信デバイスの間の、音声データの双方向または一方向のワイヤレス・ストリーミングは、非常に望ましいものである。しかしながら、補聴装置のための実現可能な解決策を提供するためには、補聴装置の一般的なバッテリーから利用可能な電力量が小さいせいで、従来技術のワイヤレス・データの通信技法、プロトコルおよびデバイスに対して、消費電力、信頼性、伝送の待ち時間または遅れ、構成要素のサイズなどの点から、対処しなければならない多くの技術的問題が存在する。
Bluetooth Core Specification 4.1によって定義されるようなBluetooth LE(Bluetooth(登録商標) Low Energyの略)などの規格化されたワイヤレス・データ通信プロトコル、またはその旧バージョンは、リアルタイム音声伝送を許容しない。プロトコルには、以下のように、定義された多くの制約があり、これは、特定のプロトコル層を変更しなければリアルタイムの音声搬送が実現できないことを意味する。
− LEに関して定義されたL2CAPチャネルの性質―伝送上のタイムアウトまたはフラッシュのないデータ伝送のためのベストエフォートアプローチが定義されている―は、定義されるようなLE上のリアルタイム音声サービスを行うのが不可能に近いことも意味するものである。
− リアルタイム搬送手段が欠けていることは、2つの対になったオーディオ・シンク(補聴器など)の間のステレオ同期が不可能に近いことも意味する。
− パケット・サイズは、リアルタイム音声のために必要とされるデータ・レート(一般的には16〜96キロビット/s)を伝送するためのオーバーヘッド・データが非常に大きいことを意味する。
第1のポータブル通信デバイスと第2のポータブル通信デバイスの間でデータ・パッケージを交換する本方法の目的は、従来技術のワイヤレス・データ通信技法、プロトコルおよびデバイスの前述の問題および欠点を克服することである。
本発明の第1の態様は、少なくとも一方が補聴装置を備える第1のポータブル通信デバイスと第2のポータブル通信デバイスの間で、双方向ワイヤレス通信チャネルを通じてデータ・パッケージを交換する方法に関するものであり、この方法は、
− 第1のポータブル通信デバイスによって第1の複数のデータ・パッケージを生成するステップであって、第1の複数のデータ・パッケージの第1のサブセットが、音声データを含む第1のパケット・カテゴリに属し、第1の複数のデータ・パッケージの第2のサブセットが、音声データのない第2のパケット・カテゴリに属するステップと、
− 第1のポータブル通信デバイスから第2のポータブル通信デバイスへ第1の複数のデータ・パッケージを送信するステップと、
− 第1のポータブル通信デバイスにおいて、第1のパケット・カテゴリまたは第2のパケット・カテゴリに属する第2の複数のデータ・パッケージを受信するステップと、を含み、
第2のパケット・カテゴリに属するデータ・パッケージのサイズは、第1のパケット・カテゴリに属するデータ・パッケージのサイズよりも小さいものである。
本技法の一実施形態によれば、第1のパケット・カテゴリに属するデータ・パッケージのサイズは、第2のパケット・カテゴリに属するデータ・パッケージのサイズの少なくとも2倍である。データ・パッケージのサイズは、好都合にはデータ・パッケージのバイト数として表現され得る。第1のパケット・カテゴリに属するデータ・パッケージのサイズは、たとえば第1のパケット・カテゴリのデータ・パッケージの各々に保持された音声データの量および制御データの量に応じて、20バイトから100バイトの間であり得る。音声データおよび制御データは、添付図面の図2を参照しながら以下でより詳細に論じられるように、第1のパケット・カテゴリに属するデータ・パッケージのペイロード・セクションに保持され得る。第1のパケット・カテゴリに属するデータ・パッケージのうちのいくつかには、制御データがなくてもよい。音声データに一般的に含まれる音声フレームは、2msから5msの間のリアルタイム・デジタル音声データ・ストリームに相当するサイズを有し得る。第1のパケット・カテゴリのデータ・パッケージの各々に保持される音声データの量は、たとえば10バイトから40バイトの間といった、5バイトから80バイトの間の音声データであり得る。基礎をなすリアルタイム音声ストリームの速度は、32キロビット/sから48キロビット/sの間など、16キロビット/sから96キロビット/sの間であり得る。
第1および第2のポータブル通信デバイスの間で交換されるデータ・パッケージが可変サイズであると、送信技法の利用に関連した消費電力が低減され、同様にワイヤレス両耳用補聴器システムの消費電力も低減される。この機能は、音声データのないデータ・パッケージの第2のサブセットのデータ・パッケージが、第1のポータブル通信デバイスによって、双方向ワイヤレス通信チャネルを通じて、所与のデータ・レートで、データ・パッケージの第1のサブセットのデータ・パッケージよりも短い時間で送信され得、その結果、より少ない消費電力で送信され得ることを意味する。音声データは、音響音に変換され得るアナログ音声信号の連続時間及び連続振幅の値を表現する離散時間と離散振幅のデジタル音声信号値のシーケンスなど、デジタル音声信号の複数のサンプルまたは値を含み得る。言い換えれば、音声データおよびフレームは、ストリーム音声技術において周知のように、ある時点における音に変換するように意図されている符号化されたデジタル・データを包含している。
第1のポータブル通信デバイスおよび/または第2のポータブル通信デバイスは、補聴装置または補聴器を備え得る。第2のデータ・パッケージなど、第2のポータブル通信デバイスによって生成されて送信される第2の複数のデータ・パッケージは、以下でより詳細に論じられるように、音声データがなくてもよく、第1のポータブル通信デバイスと第2のポータブル通信デバイスの動作を協調させるかまたは同期させるための様々なタイプの制御データしか含まないものであってもよい。あるいは、第2のポータブル通信デバイスによって生成されて送信されるデータ・パッケージのうち少なくともいくつか、すなわち第2の複数のデータ・パッケージのサブセットは、音声データまたは音声フレームを含み得る。
本発明の一実施形態では、第1のパケット・カテゴリの各データ・パッケージが、少なくともヘッダ・セクションと、音声データを保持するペイロード・セクションと、パッケージ・エラー検知コードおよび/またはパッケージ・エラー訂正コードを保持するデータ検査セクションとを含み、第2のパケット・カテゴリの各データ・パッケージが、少なくとも、
− ヘッダ・セクションと、パッケージ・エラー検知コードまたはパッケージ・エラー訂正コードを保持するデータ検査セクションとを含む。パッケージ・エラー検知コードおよび/またはパッケージ・エラー訂正コードは、たとえば巡回冗長検査(CRC)コードを含み得る。データ・パッケージのヘッダ・セクションは、確認応答インジケータを保持するかまたは記憶するビット・フィールドまたはパッケージ・セクションを含み得る。その故に、確認応答インジケータは、ヘッダ・セクションの単一ビット、または1バイトなど、ヘッダ・セクションのいくつかのビットによって表現され得る。
第1のパケット・カテゴリのデータ・パッケージのヘッダ・セクションおよび第2のパケット・カテゴリのデータ・パッケージのヘッダ・セクションは、第1のパケット・カテゴリまたは第2のパケット・カテゴリのいずれかであるデータ・パッケージのカテゴリを示す所定のコードまたは値(L)を含み得る。この機能により、通信コントローラなど、当該のポータブル通信デバイスの受信回路は、所定のコードまたは値(L)を読み取ることにより、受信されたデータ・パッケージがどのパケット・カテゴリに属するか、迅速かつ効率的に、すなわち少ない電力/エネルギーの消費量で判断することが可能になる。その故に、通信コントローラは、添付図面を参照しながら以下でより詳細に論じられるように、読み取った所定のコードに基づいて、適切な処置を講ずることができる。
その上、所定のコードまたは値は、本発明の一実施形態によれば、音声データまたは制御データなど特定のタイプのペイロード・データを保持しているデータ・パッケージのアドレスまたは位置を指すかまたは示し得る。所定のコードは、たとえばデータ・パッケージの制御データ、音声データ、または他のデータ内容の先頭アドレスを指してもよい。所定のコードのこのポインタ特性が存在すると、第1のカテゴリのデータ・パッケージと第2のカテゴリのデータ・パッケージのどちらもフォーマットがコンパクトになり、すなわちサイズが小さくなる。データ・パッケージの設計またはレイアウトが、これらのデータ・セクションの各々の先頭を識別するための、個別データ・セクションの各々の前の通常のオーバーヘッド・コード、フィールド、または、ビットを放棄し得るため、コンパクトなフォーマットが達成される。したがって、所定のコードのポインタ特性により、ポータブル通信デバイスの通信コントローラは、受信されたデータ・パッケージの様々なデータ部分のそれぞれの先頭アドレスへ直接ジャンプしてそのデータ内容を読み取ることが可能になる。添付図面を参照しながら以下でより詳細に論じられるように、通信コントローラは、このように、関連する先頭アドレスに直接アクセスすることにより、データ・パッケージの所望のデータ部分の位置またはフィールドを検知するために受信されたデータ・パッケージのデータ・バイトをすべて解析するステップまたは復号するステップを行わずに済む。第1のカテゴリのデータ・パッケージの様々なレイアウトまたは構造と、第2のカテゴリのデータ・パッケージのレイアウトとを、添付図面を参照しながら以下でより詳細に論じる。
データ・パッケージを交換する本技法の一実施形態は、
− ワイヤレス通信チャネルを通じて、経時的に複数の連続する接続イベントを確立するステップと、
複数の連続する接続イベントの、少なくともサブセットの期間中に、
− 第1のポータブル通信デバイスから第2のポータブル通信デバイスへ、第1または第2のパケット・カテゴリに属する第1のデータ・パッケージを送信するステップと、
− 第1のデータ・パッケージに続いて、第2のポータブル通信デバイスから第1のポータブル通信デバイスへ、第1または第2のパケット・カテゴリに属する第2のデータ・パッケージを送信するステップとをさらに含み得る。
当業者なら、第1のデータ・パッケージ、第2のデータ・パッケージ、および以下で論じられるような任意選択の第3のデータ・パッケージが、複数の連続する接続イベントの各接続イベント中、または連続する接続イベントの少なくともサブセットの期間中に送信され得ることを理解するであろう。
第1のポータブル通信デバイスと第2のポータブル通信デバイスは、複数の連続する接続イベントの各々の間に物理的に接続され、介在するアイドル期間中に物理的に接続切断され得る。その故に、複数の連続する接続イベントは、第1のポータブル通信デバイスと第2のポータブル通信デバイスの間でデータ・パッケージを交換することなく、介在する接続切断期間またはアイドル期間によって分離され得る。その故に、それぞれの対になった連続する接続イベントは、接続切断期間またはアイドル期間によって分離され得る。1対の隣接した接続イベントの間のタイム・セパレーションすなわち伝送間隔は、5msから10msの間など、2msから20msの間にあり得る。タイム・セパレーションすなわち伝送間隔は、第1のポータブル通信デバイスと第2のポータブル通信デバイスがアイドル期間中の物理的な接続切断にもかかわらず論理的に接続されている限り、固定されてもよい。連続する接続イベントの持続時間は、一般に、任意の特定の接続イベントにおける第1のデータ・パッケージおよび/または第2のデータ・パッケージの再送信の必要回数、チャネルのデータ・レート、およびデータ・パッケージのサイズまたは長さに応じて変化することになる。連続する接続イベントの各々の持続時間は、添付図面を参照しながら以下でより詳細に論じられるように、たとえば0.9msから2.5msの間など、0.5msから5msの間にあり得る。
データ・パッケージを交換する方法は、接続切断期間中に第1のポータブル通信デバイスおよび第2のポータブル通信デバイスのそれぞれのトランシーバ回路をパワー・ダウンするステップをさらに含み得る。この、それぞれのトランシーバ回路のパワー・ダウンするステップまたはアイドリングのステップは、添付図面を参照しながら以下でより詳細に論じられるように、第1のポータブル通信デバイスおよび第2のポータブル通信デバイスの各々において相当な省電力をもたらし得る。
データ・パッケージを交換する方法は、
− 第1のポータブル通信デバイスにおいて、第1のポータブル通信デバイスから第2のポータブル通信デバイスに送信される第1の複数のデータ・パッケージに対して確認応答インジケータを追加するステップであって、確認応答インジケータの少なくともサブセットが、生成して送信されるべきデータ・パッケージに対して先行するデータ・パッケージが第1のポータブル通信デバイスにおいて首尾よく受信されたかどうかを示すステップと、
− 第2のポータブル通信デバイスにおいて、第2のポータブル通信デバイスから第1のポータブル通信デバイスに送信される第2の複数のデータ・パッケージに対して確認応答インジケータを追加するステップであって、生成して送信されるべきそれぞれのデータ・パッケージの確認応答インジケータが、先行するデータ・パッケージが第2のポータブル通信デバイスにおいて首尾よく受信されたかどうかを示すステップとを含む。第1のポータブル通信デバイスおよび第2のポータブル通信デバイスにおいて、第1の複数の送信されるデータ・パッケージおよび第2の複数の送信されるデータ・パッケージに対してそれぞれ確認応答インジケータを追加する目的が、以下でより詳細に論じられる。
データ・パッケージを交換する方法は、連続する接続イベントのサブセットのそれぞれの接続イベント中に、
− 第1のポータブル通信デバイスにおいて、第2のデータ・パッケージのためにワイヤレス通信チャネルを監視するステップと、
− 第1のポータブル通信デバイスにおいて第2のデータ・パッケージを受信するステップと、
第2のデータ・パッケージの確認応答インジケータが設定されている場合に、
− 第1のポータブル通信デバイスにおいて、第2のデータ・パッケージの受信の成功/失敗を反映した確認応答インジケータの設定を含む第3のデータ・パッケージを生成して、
− 第3のデータ・パッケージを、ワイヤレス通信チャネルを通じて第2のポータブル通信デバイスへ送信するステップと、をさらに含み、あるいは、
第2のデータ・パッケージが存在しないか、または第2のデータ・パッケージの確認応答インジケータが設定されていない場合に、
− 第1のデータ・パッケージの確認応答インジケータを、第2のデータ・パッケージの受信の失敗を反映するように設定して、第1のデータ・パッケージを第1のポータブル通信デバイスから第2のポータブル通信デバイスへ再送信するステップであって、第1のデータ・パッケージが第1のパケット・カテゴリに属する場合に、再送信が最大N回実行され、Nは1と4の間の正の整数であるステップと、をさらに含み得る。
一方、第1のデータ・パッケージが第2のパケット・カテゴリに属する場合、この方法は、第2のデータ・パッケージが存在しないことに応答して、または、第2のデータ・パッケージの確認応答インジケータが設定されていないことに応答して、第1のデータ・パッケージの再送信を放棄するかまたはやめることを行い得る。後者の実施形態では、この方法は、第1のデータ・パッケージが第2のパケット・カテゴリに属する場合、以下で論じる理由で第1のデータ・パッケージをフラッシュするかまたは放棄するステップをさらに含み得る。第1の通信コントローラは、いくつかの実施形態において、以下でより詳細に論じられるように、第2のデータ・パッケージのエラー検知コードによって第2のパッケージのデータが無効であるとのフラグが立てられている場合、同様に、第1のデータ・パッケージをフラッシュするかまたは削除するように構成され得る。
データ・パッケージのパケット・カテゴリは、所定のコードまたは値(L)を評価することによって効率的なやり方で求められ得る。したがって、この方法は、たとえば、
− 少なくとも第1のデータ・パッケージまたは第2のデータ・パッケージの所定のコードまたは値(L)を評価するステップと、
− 所定のコードまたは値(L)に従って第1のデータ・パッケージを再送信するかまたはフラッシュするステップおよび/または所定のコードまたは値(L)に従って第2のデータ・パッケージを再送信するかまたはフラッシュするステップとを含み得る。
当業者なら、第1のポータブル通信デバイスと第2のポータブル通信デバイスの間でデータ・パッケージを交換する本技法を実行するように構成された第2のポータブル通信デバイスが、第1および第2のパケット・カテゴリのデータ・パッケージの受信、処理、送信および再送信に関して、第1のポータブル通信デバイスと同様の手法で動作し得ることを理解するであろう。その故に、本技法の実施形態の1つは、連続する接続イベントのサブセットのそれぞれの接続イベント中に、
− 第2のポータブル通信デバイスにおいて、第1のポータブル通信デバイスによって送信された第1のデータ・パッケージのために双方向ワイヤレス通信チャネルを監視するステップと、
− 第2のポータブル通信デバイスにおいて第1のデータ・パッケージを受信するステップと、
− 第2のポータブル通信デバイスによって、第1のデータ・パッケージの受信の成功/失敗を反映した確認応答インジケータの設定を伴う第2のデータ・パッケージを生成するステップと、
− 第2のデータ・パッケージを、第2のポータブル通信デバイスから第1のポータブル通信デバイスへ双方向ワイヤレス通信チャネルを通じて送信するステップと、
− 第2のデータ・パッケージの受信に続く、第1のポータブル通信デバイスからの、第3のデータ・パッケージ、または再送信された第1のデータ・パッケージ、のために、双方向ワイヤレス通信チャネルを、第2のポータブル通信デバイスにおいて監視するステップと、
− 第2のポータブル通信デバイスにおいて第1のデータ・パッケージまたは第3のデータ・パッケージを受信するステップと、
第1のデータ・パッケージまたは第3のデータ・パッケージの確認応答インジケータが設定されている場合に、
− 第2のデータ・パッケージのさらなる送信を放棄するステップと、をさらに含み、あるいは、
第1のデータ・パッケージもしくは第3のデータ・パッケージの確認応答インジケータが設定されていない場合に、または第1のデータ・パッケージも第3のデータ・パッケージもない場合に、
− 第2のデータ・パッケージが第1のパケット・カテゴリに属するなら、第2のデータ・パッケージを、第2のポータブル通信デバイスから第1のポータブル通信デバイスへ最大M回再送信するステップであって、Mは1と4の間の正の整数であるステップと、をさらに含み得る。
データ・パッケージを交換する本技法の後者の実施形態、すなわち第1のパケット・カテゴリの第1のデータ・パッケージの最大N回の再送信および/または第1のパケット・カテゴリの第2のデータ・パッケージの最大M回の再送信を含む実施形態は、第1のパケット・カテゴリの失われたデータ・パッケージの再送信の回数が限られていることに基づくものである。第1のパケット・カテゴリのデータ・パッケージは、添付図面を参照しながら以下でより詳細に論じられるように、たとえばデータ・パッケージのペイロード・セクションに保持されるかまたは記憶され得る音声データまたは音声フレームを含む。第3のデータ・パッケージなど、第1のポータブル通信デバイスによって生成されて送信される他のデータ・パッケージは、音声データのない第2のパケット・カテゴリに属し得る。第2のパケット・カテゴリに属するデータ・パッケージは、第1のポータブル通信デバイスまたは第2のポータブル通信デバイスによる最初の送信の試行が失敗した場合、好ましくは再送信されない。なぜなら、このパケット・カテゴリのデータは、一般的には緊急性がない(たとえばリアルタイムの重要性がない)か、または第1のポータブル通信デバイスもしくは第2のポータブル通信デバイスの適正な動作にとってそれほど重要ではないからである。その故に、第2のパケット・カテゴリに属するデータ・パッケージは、最初の送信の試行が失敗した後に、上記で論じられたように削除されるかまたはフラッシュされてもよい。代替形態では、第2のパケット・カテゴリに属するデータ・パッケージの最初の送信の試行が失敗したことが、後の時点における当該のデータ・パッケージの所定の部分(たとえばペイロード・セクション)の再送信の試行をもたらし得る。この「後の時点」は、後の接続イベント中でよい。所与の接続イベントの第1のデータ・パッケージには先行するデータ・パッケージがないので、第1のデータ・パッケージは、確認応答インジケータの任意選択のデフォルト設定を含み得る。しかしながら、第1、第2、第3のデータ・パッケージの首尾一貫したレイアウトを保つために、第1のデータ・パッケージが確認応答インジケータを含み、第2のポータブル通信デバイスにおいてその設定を単に無視するのが望ましいといえる。
第1のパケット・カテゴリのデータ・パッケージを再送信する最大の回数は、当該の通信デバイスに応じて正の整数Nまたは正の整数Mのいずれかに制限される。MおよびNは、それぞれ、好ましくは少なくとも1であって最大で4である。その故に、第1のデータ・パッケージまたは第2のデータ・パッケージが第1のパケット・カテゴリに属する場合、第1のデータ・パッケージは、1回、2回、3回または4回再送信されてもよく、第2のデータ・パッケージは1回、2回、3回または4回再送信されてもよい。本技法のいくつかの実施形態では、NはMと等しくてもよい。第1のパケット・カテゴリのデータ・パッケージは、それに応じて、最大でN+1回またはM+1回送信され、すなわち、失敗した最初の送信の試行に、最大でN回またはM回の再送信の試行が続く。このように、前の失敗した送信または再送信の試行に応じた第1のデータ・パッケージのそれぞれの再送信の試行の後、第1のポータブル通信デバイスは、第1のデータ・パッケージの明確な受信確認応答を見いだすという目的のために、第2のポータブル通信デバイスによって送信された第2のデータ・パッケージまたは第3のデータ・パッケージのためにワイヤレス通信チャネルを監視している。第3のデータ・パッケージは、以下で論じられる理由のために、第2のパケット・カテゴリに属するものでよい。したがって、第1のポータブル通信デバイスは、受信された第2のデータ・パッケージの確認応答インジケータの設定を検査して、確認応答インジケータが設定されていない場合、または、第2のデータ・パッケージが予定された到着時に存在しない場合には、第1のデータ・パッケージの当該の再送信の試行が失敗であると結論を下して、再送信の最大回数Nに達していなければ、第1のデータ・パッケージの再送信をさらに試行する処理を進める。再送信がN回に達すると、第1のポータブル通信デバイスは、再送信がN回失敗したので、好ましくは第1のデータ・パッケージのフラッシュ、削除、または放棄を行なう。あるいは、再送信がN回に達していなければ、第1のポータブル通信デバイスは、第1のデータ・パッケージの再送信をさらに試行して、その後、前述のようにワイヤレス通信チャネルの監視を行ない、第2のデータ・パッケージからの確認応答インジケータを待つ。最終的に、第2のデータ・パッケージの確認応答インジケータが設定されていれば、第1のポータブル通信デバイスは、第1のデータ・パッケージの当該の再送信の試行が成功したのでそれ以上の再送信の試行を中断する、との結論を下す。後者の状況では、第1のポータブル通信デバイスは、添付図面を参照しながら以下でより詳細に論じられるように、特定のワイヤレスの通信回路および機能をパワー・ダウン・モードに切り換えてもよい。再送信がN回またはM回失敗した後、第1のパケット・カテゴリに属するデータ・パッケージをフラッシュするかまたは削除することは、場合によっては、第1のポータブル通信デバイスまたは第2のポータブル通信デバイスのいずれかにおいて、複数の受信された第1のパケット・カテゴリのデータ・パッケージからコンパイルされた受信音声ストリームの待ち時間または時間遅れを短縮するのに役立つ。失敗したデータ・パッケージをフラッシュすると、当該のポータブル通信デバイスが、フラッシュされたデータ・パッケージの後に送信される新規のデータ・パッケージに、より最新の音声フレームまたは現在の音声フレームを追加することが可能になる。音声データを伴う失われたデータ・パッケージに関するこのフラッシュの手順は、特定の音声データ・パッケージの再送信を多数回、原理的には無限回試行することよってワイヤレス双方向通信チャネルによる音声通信が遮断されるかまたはハングアップされるのを回避する。
上記で論じたように、現在の接続イベントにおいて第1のデータ・パッケージの最初の送信およびN回の再送信が失敗した場合、第4のデータ・パッケージが後続の接続イベントの第1のデータ・パッケージになり得る。同様に、上記で論じられたように、第2のデータ・パッケージが第1のパケット・カテゴリに属し、現在の接続イベントにおいて第2のデータ・パッケージの最初の送信およびM回の再送信が失敗した場合、上記で論じられた第4のデータ・パッケージが後続の接続イベントの第2のデータ・パッケージになり得る。
したがって、本技法は、
− 第1のデータ・パッケージの最初の送信およびN回の再送信が失敗した場合には、
− 第1のデータ・パッケージをフラッシュするかまたは放棄し、第1のパケット・カテゴリの第4のデータ・パッケージを生成して、
− 第4のデータ・パッケージを、ワイヤレス通信チャネルを通じて第1のポータブル通信デバイスから第2のポータブル通信デバイスへ送信するステップ、および/または
− 第1のパケット・カテゴリの第2のデータ・パッケージの最初の送信およびM回の再送信が失敗した場合には、
− 第2のデータ・パッケージをフラッシュするかまたは放棄し、第1のパケット・カテゴリの第4のデータ・パッケージを生成して、
− 第4のデータ・パッケージを、ワイヤレス通信チャネルを通じて第2のポータブル通信デバイスから第1のポータブル通信デバイスへ送信するステップ、をさらに含み得る。
その故に、特定の接続イベントまたは現在の接続イベントにおいて、第1のデータ・パッケージの最初の送信およびN回の再送信が失敗した場合、第1のデータ・パッケージがフラッシュされ、第1のポータブル通信デバイスにより、音声データを保持する、すなわち第1のパケット・カテゴリに属する新規のデータ・パッケージが、後続の接続イベントにおいて生成されて送信される。この後続の接続イベントは、複数回の送信の試行が失敗した現在の接続イベントの直後の接続イベントでよい。第2のポータブル通信デバイスは、特定の接続イベントにおける第2のデータ・パッケージの最初の送信およびM回の再送信に関して同じ手順を適用してもよい。その故に、添付図面の図5および図7を参照しながら以下でより詳細に論じられるように、第1のデータ・パッケージの最初の送信およびN回の再送信がすべて失敗するいくつかの接続イベントの間、第1のポータブル通信デバイスは、利用可能なパッケージ送信の試行のすべてを第1のデータ・パッケージの再送信の試行のために利用するので、第3のデータ・パッケージが送信されない可能性がある。しかしながら、N回の再送信の各々が失敗する可能性は一般に低く、NまたはMの値を適切に設定することにより、1.0%未満または0.1%未満などの小さい値にすることができる。したがって、複数の接続イベント中に、第1のデータ・パッケージの最初の送信または第1のデータ・パッケージの最大N回の再送信のうちの1つが成功しているので、第3のデータ・パッケージはおそらくは送信されることになる。
本方法は、現在の接続イベントにおける第1のデータ・パッケージ、第2のデータ・パッケージおよび第3のデータ・パッケージの送信が成功するのに応じて現在の接続イベントを終了するステップを含み得る。その故に、この終了プロセスは、第1のポータブル通信デバイスが、現在の接続イベントにおいて、第2のポータブル通信デバイスへ、第1のデータ・パッケージを用いて単一の音声フレームを送信して、第1のデータ・パッケージに関する、明確な、すなわち肯定的な受信確認応答を受信することを可能にする。第2のデータ・パッケージに関しても同様である。第1のポータブル通信デバイスおよび第2のポータブル通信デバイスは、電力を節約するために、現在の接続イベントの終了に関連して、以前に論じられたパワー・ダウン・モードに入ってよい。
一方、第1のデータ・パッケージが、第2のカテゴリに属し、すなわち音声データがなく、しかも、第2のポータブル通信デバイスからの第2のデータ・パッケージがないかまたは第2のデータ・パッケージの確認応答インジケータが設定されていない場合、この方法は、
− 第2のパケット・カテゴリに属する第1のデータ・パッケージをフラッシュするか、削除するか、または放棄するステップと、
− 現在の接続イベントに続く接続イベント中に送信するように、第1のデータ・パッケージのデータ、たとえば制御データ、のセクションを、第1のパケット・カテゴリまたは第2のパケット・カテゴリの後続のデータ・パッケージに追加するステップと、を含み得る。第1のデータ・パッケージのこのセクションのデータは、第1のデータ・パッケージのペイロード・データを含み得、またはこれに限定され得る。その故に、第1の通信デバイスまたは第1の通信デバイスの通信コントローラなどのコントローラは、第1のデータ・パッケージから制御データのようなペイロード・データを取り除いて、これらを後続のデータ・パッケージに追加するように構成され得る。このように、ペイロード・データは、遅れを伴うとはいえ第2のポータブル通信デバイスに到達し得る。
第1、第2および第3のデータ・パッケージを含むデータ・パッケージの各々が、以下でより詳細に論じられるようにCRCなどのエラー検知コードを含み得、第1のポータブル通信デバイスの第1の通信コントローラおよび第2のポータブル通信デバイスの第2の通信コントローラが、それぞれ、受信したデータ・パッケージのデータを利用する前に当該のデータ・パッケージのデータの妥当性を検査あるいは評価することを可能にする。受信されたデータ・パッケージのデータが無効であることをエラー検知コードが示す場合、そのデータ、具体的には確認応答インジケータの設定または以前に論じられた所定のコードもしくは値(L)の値が無視されてもよい。その場合、続いて送信されるデータ・パッケージの確認応答インジケータは、データ・パッケージの受信の失敗を反映して、設定されなくてもよい。その故に、データ・パッケージを交換する方法は、
− 第1のポータブル通信デバイスにおいて、第2のデータ・パッケージを受信した後に第2のデータ・パッケージのエラー検知コードを検査するステップと、
− エラー検知コードが、第2のデータ・パッケージのデータが無効であることを示す場合に、第2のデータ・パッケージの確認応答インジケータの設定を無視し、第2のデータ・パッケージの受信に失敗したことを反映するために、第3のデータ・パッケージの確認応答インジケータを設定しないステップと、をさらに含み得る。
データ・パッケージを交換する本方法のさらに別の実施形態によれば、ワイヤレス通信チャネルは、所定の無線周波数範囲にまたがる60個から120個までの間の周波数帯または70個から100個までの間の周波数帯など、複数の離隔された周波数帯を含む。周波数帯の各々の帯域幅は0.5MHzから3.0MHzの間にあり得る。複数の離隔された周波数帯は、2.40〜2.50GHz帯または902〜928MHz帯など、工業用、科学用、医療用(ISM)の無線周波数範囲または周波数帯にあり得る。複数の離隔された周波数帯は、あるいは別の適切な周波数帯にあり得る。本発明のいくつかの実施形態では、双方向ワイヤレス通信チャネルは、第1のポータブル通信デバイスの誘導コイルと第2のポータブル通信デバイスの誘導コイルの間の近距離場電磁結合に基づくものでもよい。後者の実施形態では、複数の離隔された周波数帯は、たとえば1GHz未満または500MHz未満といった2GHz未満の無線周波数範囲に配置されてよい。
第1のデータ・パッケージ、第2のデータ・パッケージ、および任意の後続のデータ・パッケージが、複数の離隔された周波数帯の異なる周波数帯で送信されてもよく、異なる周波数帯は、添付図面を参照しながら以下でより詳細に論じられるように、所定の周波数ホッピングのキーまたはアルゴリズムによって選択される。
あるいは、所定の周波数ホッピング・キーに従って周波数帯を選択するのではなく、たとえば低パケット誤り率といった特に好ましいデータ伝送品質を伴う優先周波数帯すなわち「絶好の(golden)」周波数帯が、第1のデータ・パッケージを送信するための最初の試行および/または第2のパッケージを送信するための最初の試行に選択されてもよい。後者の実施形態によれば、第1のデータ・パッケージを送信するこの最初の試行および/または第2のパッケージを送信する最初の試行が、以前に論じられた連続する接続イベントの各接続イベントの第1のデータ・パッケージを送信する最初の試行および/または各接続イベントの第2のデータ・パッケージを送信する最初の試行であり得る。当業者なら、複数の離隔された周波数帯のデータ伝送品質を特性評価して優先周波数帯すなわち絶好の周波数帯を選択するために、異なる基準が適用され得ることを理解するであろう。本技法の一実施形態は、品質を特性評価するためにパケット誤り率に依存してもよく、
− 第1のワイヤレス通信デバイスまたは第2のワイヤレス通信デバイスにおいて、複数の離隔された周波数帯のそれぞれのパケット誤り率(PER)など、それぞれの伝送品質推定値を検知するステップと、
− 複数の検知された伝送品質推定値に基づいて優先周波数帯を決定するステップと、
− 少なくとも第1のデータ・パッケージおよび第2のデータ・パッケージを、最初に優先周波数帯で送信するステップとをさらに含む。
この技法は、第1のデータ・パッケージおよび第2のデータ・パッケージの各々のヘッダ・セクションの所定のヘッダ・フィールドに対して、優先周波数帯を示す帯域識別子を追加するステップを含み得る。この実施形態により、第1のポータブル通信デバイスおよび第2のポータブル通信デバイスは、添付図面を参照しながら以下でより詳細に論じられるように、RFノイズ条件が経時変化するとき、優先周波数帯すなわち絶好の周波数帯の同一性が変化することを追跡することが可能になる。
第1のデータ・パッケージの最初の送信の試行が失敗した場合、これは、絶好の周波数帯を通じての、予期されたよりも好ましくない伝送品質を示している可能性があり、その故に、本技法の一実施形態は、
− 所定の周波数ホッピング・キーに従って、複数の離隔された周波数帯のうち優先周波数帯とは別の周波数帯を選択するステップと、
− 第1のデータ・パッケージを、この別の周波数帯で再送信するステップと、を含み得るとともに、任意選択的に、
− 後続のデータ・パッケージを、所定の周波数ホッピング・キーに従って選択された別々の周波数帯上で送信するステップと、を含み得る。
第1のポータブル通信デバイスおよび第2のポータブル通信デバイスの各々が、たとえば以下で述べるワイヤレス両耳用補聴器システムを共同で形成する補聴装置または補聴器を含み得る。本技法の他の実施形態では、第1のポータブル通信デバイスと第2のポータブル通信デバイスのうち1つが、イヤホン、ヘッドセット、スマートフォン、リモート・マイクロホン・アレイ、リモート信号プロセッサなどのバッテリー駆動の音声対応デバイスを備える。
したがって、本発明の第2の態様は、双方向ワイヤレス通信チャネルを通じてデータ・パッケージを交換するように構成されたワイヤレス両耳用補聴器システムに関する。この補聴器システムは、第1の無線トランシーバを備える第1の補聴装置と、第2の無線トランシーバを備える第2の補聴装置とを備え、前記第1の補聴装置が第1の無線トランシーバに結合された第1の通信コントローラを備え、前記第2の補聴装置が第2の無線トランシーバに結合された第2の通信コントローラを備え、第1の通信コントローラは、
− 第1の複数のデータ・パッケージであって、第1の複数のデータ・パッケージの第1のサブセットが、音声データを含む第1のパケット・カテゴリに属し、第1の複数のデータ・パッケージの第2のサブセットが、音声データのない第2のパケット・カテゴリに属する第1の複数のデータ・パッケージを生成し、
− 第1のポータブル通信デバイスから第2のポータブル通信デバイスへ第1の複数のデータ・パッケージを送信して、
− 第1のポータブル通信デバイスにおいて、第2のポータブル通信デバイスから、第1のパケット・カテゴリまたは第2のパケット・カテゴリに属する第2の複数のデータ・パッケージを受信するように構成されており、
第2のパケット・カテゴリに属するデータ・パッケージのサイズは、第1のパケット・カテゴリに属するデータ・パッケージのサイズよりも小さいものである。
当業者なら、第2の補聴装置の第2の通信コントローラが、第1の補聴装置の対応する回路に相当するやり方で動作し得ることを理解するであろう。本ワイヤレス両耳用補聴器システムによって提供されるデータ・パッケージの交換により、リアルタイムのデジタル音声信号またはデジタル音声ストリーム、信号処理パラメータ、音量調節設定および信号処理プログラムの識別などの制御データなど、多くのタイプの有用データのデジタル交換が可能になる。
添付図面を参照しながら以下でより詳細に論じられるように、第1の補聴装置または補聴器と第2の補聴装置または補聴器の各々が、両耳用に処理された聴力損失補償の音声信号を、それぞれのスピーカまたはレシーバを介して、ユーザまたは患者とやりとりしてよい。第1の補聴装置または補聴器と第2の補聴装置または補聴器の各々が、BTE、RIE、ITE、ITC、CICなどの補聴装置のタイプを備え得る。一般的には、補聴装置の電源から利用可能な電力量は厳しく制限されている。たとえば、電力は、一般的には補聴器の中の通常のZnOバッテリーから供給される。補聴器の設計では、サイズおよび消費電力は重要視すべき事項である。
第1及び第2の補聴装置の各々が、入力トランスデューサに印加される音を表す信号に基づいて音声信号を出力するように構成された1つまたはいくつかのマイクロホンなどの入力トランスデューサと、補聴器のユーザの聴力損失を補償して、聴力損失補償音声信号を出力するように構成された聴力損失プロセッサとを備え得る。聴力損失補償音声信号は、補聴器のユーザによって知覚される聴力損失補償信号の音の大きさが、正常な聴き手が知覚するはずの印加信号の音の大きさと実質的に一致するように、音の大きさを回復するように適合され得る。第1の補聴装置または補聴器と第2の補聴装置または補聴器の各々が付加的に備え得る、レシーバまたはスピーカ、埋込型トランスデューサなどの出力トランスデューサは、人間の聴覚系によって受け取られ得る聴力損失補償音声信号に基づいて、聴覚の出力信号を出力するように構成されており、それによってユーザに音が聞こえる。入力トランスデューサはテレコイルも備え得、そのテレコイルにおける時変磁界が、そのテレコイルにおける磁界強度の変化に伴って瞬間電圧が連続的に変化する、対応するアナログ音声信号に変換される。テレコイルは、たとえば教会、講堂、劇場、映画館などの公共の場において複数の人々に講演している話者からの発話、または駅、空港、ショッピング・モールなどの拡声装置による発話の信号対雑音比を向上するために使用され得る。話者からの発話が誘導ループ・システム(「ヒアリング・ループ」とも呼ばれる)を用いて磁界に変換され、テレコイルは、磁気的に送信された音声信号を磁気的に拾い上げるために使用される。入力トランスデューサは、少なくとも2つの離隔されたマイクロホンと、少なくとも2つの離隔されたマイクロホンのマイクロホン出力信号を指向性マイクロホン信号へと結合するように構成された1つのビーム形成器と、をさらに備え得る。入力トランスデューサは、1つまたは複数のマイクロホンと、テレコイルと、たとえば無指向性マイクロホン信号、または指向性マイクロホン信号、またはテレコイル信号を、単独で、または任意の結合において音声信号として選択するためのスイッチと、を備え得る。一般的には、アナログ・デジタル変換器において、アナログ音声信号の振幅を、相当する2進数表現のデジタル音声信号に変換することにより、アナログ音声信号がデジタル信号処理に適するようになる。このようにして、デジタル値のシーケンスの形式における、離散時間と離散振幅のデジタル音声信号が、連続時間と連続振幅のアナログ音声信号を表現する。本開示の全体にわたって、「音声信号」は、入力トランスデューサの出力から聴力損失プロセッサの入力までの信号経路の部分を形成する何らかのアナログ信号またはデジタル信号を識別するために使用され得る。本開示の全体にわたって、「聴力損失補償音声信号」は、場合によりデジタル・アナログ変換器を介して、聴力損失プロセッサの出力から出力トランスデューサの入力までの信号経路の部分を形成する任意のアナログ信号またはデジタル信号を識別するために使用され得る。
第1の無線トランシーバおよび第2の無線トランシーバの各々がワイヤレス送信器とワイヤレス受信器の両方を備え得る。送信器および受信器は共通の回路および/または単一のハウジングを共有し得る。あるいは、送信器と受信器が回路を共有しなくてもよく、無線通信ユニットが、送信器を有するデバイスと受信器を有するデバイスとを個別に備えてもよい。第1のポータブル通信デバイスおよび第2のポータブル通信デバイスの各々における信号処理は、専用ハードウェアによって遂行されてもよく、または1つまたは複数の信号プロセッサにおいて遂行されてもよく、または専用ハードウェアと1つまたは複数の信号プロセッサの組合せで遂行されてもよい。同様に、第1の通信コントローラおよび第2の通信コントローラの各々によって遂行される動作は、専用ハードウェアによって遂行されてもよく、または1つまたは複数のプロセッサにおいて遂行されてもよく、または専用ハードウェアと1つまたは複数のプロセッサの組合せで遂行されてもよい。本明細書で使用される、「プロセッサ」、「信号プロセッサ」、「コントローラ」、「システム」などの用語は、ハードウェア、ハードウェアとソフトウェアの組合せ、ソフトウェア、または実行中のソフトウェアのいずれかといった、マイクロプロセッサまたはCPUに関連するエンティティを指すように意図されている。たとえば「プロセッサ」、「信号プロセッサ」、「コントローラ」、「システム」などは、それだけではないが、プロセッサ上で実行しているプロセス、プロセッサ、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、および/またはプログラムであり得る。例として、「プロセッサ」、「信号プロセッサ」、「コントローラ」、「システム」などの用語は、プロセッサ上で実行しているアプリケーションとハードウェア・プロセッサの両方を指す。1つまたは複数の「プロセッサ」、「信号プロセッサ」、「コントローラ」、「システム」など、またはそれらの任意の組合せは、プロセスおよび/または実行スレッドの内部に存在してもよく、また、1つまたは複数の「プロセッサ」、「信号プロセッサ」、「コントローラ」、「システム」など、またはそれらの任意の組合せが、場合により他のハードウェア回路と組み合わせて、1つのハードウェア・プロセッサに局所化されてもよく、かつ/または、場合により他のハードウェア回路と組み合わせて2つ以上のハードウェア・プロセッサの間に分散されてもよい。また、プロセッサ(または類似の用語)は、任意の構成要素、または信号処理を遂行することができる構成要素の任意の組合せでよい。たとえば、信号プロセッサは、ASICプロセッサ、FPGAプロセッサ、汎用プロセッサ、マイクロプロセッサ、回路部品、または集積回路でよい。
以下で、本発明の好ましい実施形態が、添付図面を参照しながらより詳細に説明される。
本発明の第1の実施形態によるワイヤレス両耳用補聴器システムであって、双方向ワイヤレス通信チャネルを介して接続された第1の補聴装置および第2の補聴装置を備えるワイヤレス両耳用補聴器システムを示す概略図である。 本発明の第2の実施形態によるワイヤレス補聴器システムであって、双方向ワイヤレス通信チャネルを介して接続された第1の補聴装置およびポータブル通信デバイスを備えるワイヤレス補聴器システムを示す概略図である。 ワイヤレス補聴器システムのポータブルデバイスの間、またはワイヤレス両耳用補聴器システムの間で伝送されるデータ・パッケージ用の例示的データ・パッケージ・レイアウトを示す概略図である。 本発明の実施形態による、第1の補聴装置と第2の補聴装置の間のデータ・パッケージの第1の例示的伝送を示す、時間対周波数の概略図である。 本発明の実施形態による、第1の補聴装置と第2の補聴装置の間のデータ・パッケージの第2の例示的伝送を示す、時間対周波数の概略図である。 本発明の実施形態による、第1の補聴装置と第2の補聴装置の間の、カテゴリが異なるデータ・パッケージの第3の例示的伝送を示す、時間対周波数の概略図である。 本発明の実施形態による、第1の補聴装置と第2の補聴装置の間の、カテゴリが異なるデータ・パッケージの第4の例示的伝送を示す、時間対周波数の概略図である。 本発明の実施形態による、第1の補聴装置と第2の補聴装置の間の、カテゴリが異なるデータ・パッケージの第5の例示的伝送を示す、時間対周波数の概略図である。
第1のポータブル通信デバイスと第2のポータブル通信デバイスの間で、双方向ワイヤレス通信チャネルを通じてデータ・パッケージを交換する本技法の様々な例示的実施形態について、添付図面を参照しながら以下で説明する。第1のポータブル通信デバイスおよび第2のポータブル通信デバイスのうち少なくとも1つが、以下でさらに詳細に論じられるような補聴装置を備える。添付図面は概略図であって、明瞭さのために簡素化されており、したがって、本発明を理解するのに必要な細部のみを示す一方で他の細部が省略されていることを当業者なら理解するであろう。全体にわたって、類似の参照数字は類似の要素を指す。したがって、類似の要素は、それぞれの図に関して必ずしも詳細に説明されるわけではない。
図1は、左耳用の補聴器または補聴装置10Lと右耳用の補聴器または補聴装置10Rとを備えるワイヤレス両耳用補聴器システムを概略的に示すものであり、左耳用の補聴器または補聴装置10Lと右耳用の補聴器または補聴装置10Rの各々が、他の補聴装置と接続するため、あるいは、スマートフォンまたは携帯電話、音声対応タブレット、コードレス電話機、テレビ、ポータブルマイクロホンアレイなど、別の音声対応のポータブル通信デバイスと接続するための、ワイヤレス通信ユニットを備える。本実施形態では、左耳補聴器10Lと右耳補聴器10Rは、双方向ワイヤレス通信チャネルまたはリンク12を介して互いに接続されている。左耳補聴器10Lと右耳補聴器10Rの各々に、固有のIDが関連付けられ得る。図示の両耳用補聴器システムは、2.4GHzの工業用、科学用、医療用(ISM)の帯域で動作するように構成されてもよく、60個から120個までの間の離隔された周波数帯またはチャネルを含み得る。離隔された周波数帯またはチャネルの各々が、約1.0MHzなど、0.5〜2.0MHzの間の帯域幅を有し得る。
いくつかの実施形態では、左耳補聴器10Lと右耳補聴器10Rは、上記の固有のIDを除いて実質的に同一でよく、左耳補聴器10Lの機能の以下の説明が右耳補聴器10Rにも当てはまる。左耳補聴器10Lは、電力を供給するために補聴器回路14に接続されたZnOバッテリー(図示しない)を備え得る。左耳補聴器10Lは、マイクロホン16の形式の入力トランスデューサを備える。マイクロホン16は、左耳補聴器10Lが動作しているときマイクロホン16に到着する音響音信号に基づいて、アナログまたはデジタルの音声信号を出力する。マイクロホン16がアナログ音声信号を出力する場合、補聴器回路14は、補聴器回路14におけるデジタル信号処理のために、アナログ音声信号を相当するデジタル音声信号に変換するアナログ・デジタル変換器(図示しない)を備え得る。具体的には、聴力損失プロセッサ24Lは、左耳補聴器10のユーザの聴力損失を補償するように構成されている。好ましくは、聴力損失プロセッサ24Lは、本技術分野においてしばしばリクルートメントと称されるユーザのダイナミック・レンジの周波数依存の損失を補償するための、本技術分野において周知のダイナミック・レンジ・コンプレッサを備える。したがって、聴力損失プロセッサ24Lは、聴力損失補償音声信号をスピーカまたはレシーバ32Lへ出力する。スピーカまたはレシーバ32は、聴力損失補償音声信号を、ユーザの鼓膜へ送信するために、対応する音響信号に変換する。結果的に、ユーザは、マイクロホンに到着している音ではあるが、ユーザの個々の聴力損失が補償された音を聞く。補聴器は、補聴器10を着用しているユーザによって知覚される聴力損失補償信号の音の大きさが、マイクロホン16に到着する音響音信号が正常聴力を有する聴き手によって知覚されるはずの音の大きさと実質的に一致するように、音の大きさを回復するように構成され得る。
補聴器回路14は、右耳補聴器すなわち第2の補聴器10Rとワイヤレスで通信するように構成された無線通信部分すなわちトランシーバ34Lを備えるワイヤレス通信ユニットをさらに含む。ワイヤレス通信ユニットが備える第1の通信コントローラ26Lは、通信プロトコルに関連する様々なタスクを遂行し、場合により他のタスクを遂行する。聴力損失プロセッサ24Lは、デジタル信号プロセッサのようなソフトウェア・プログラム可能なマイクロプロセッサを備え得る。左耳補聴器10Lの動作は、ソフトウェア・プログラム可能なマイクロプロセッサ上で実行される適切なオペレーティング・システムによって制御されてもよい。オペレーティング・システムは、たとえば聴力損失プロセッサ24Lおよび場合により他のプロセッサ、関連した信号処理アルゴリズム、ワイヤレス通信ユニット、特定のメモリ資源などを含む補聴器のハードウェアおよびソフトウェアのリソースを管理するように構成されてもよい。オペレーティング・システムは、補聴器リソースの効率的な使用のためにタスクをスケジューリングしてもよく、消費電力、プロセッサ時間、メモリ・ロケーション、ワイヤレス伝送、および他のリソースを含むコスト配分のためのアカウンティング・ソフトウェアをさらに含み得る。オペレーティング・システムは、第1の通信コントローラ26Lと協力して無線トランシーバ34Lを制御して、データ・パッケージを交換するための本技法またはプロトコルにより、右耳補聴器すなわち第2の補聴器10Rとの双方向ワイヤレス通信を遂行する。補聴器間の双方向データ通信に関連して、右耳補聴器または左耳補聴器はマスタ・デバイスとして、他方の補聴器はスレーブとして動作し得る。
左耳補聴器10Lおよび右耳補聴器10Rの各々によって生成されて送信されるデータ・パッケージは、各補聴器が、両耳用に処理された聴力損失補償音声信号を、それぞれのスピーカまたはレシーバ32L、32Rを介してユーザまたは患者とやりとりするように、音声データを含み得る。あるいは、左耳補聴器10Lと右耳補聴器10Rのうち一方によって生成されて送信されるデータ・パッケージだけが、リアルタイム音声データまたは音声サンプルなどの音声データを含み、他方の補聴器は、たとえば左耳補聴器10Lと右耳補聴器10Rの間の動作を同期させるための様々な種類の制御情報またはデータを有するデータ・パッケージを単独で送信する。その故に、この後者の実施形態によれば、左耳補聴器と右耳補聴器のうちの1つだけが、聴力損失補償音声信号の両耳用処理を遂行する。この処理スキームは、いわゆるクロス(CROS)補聴器システムにおいてしばしば利用される。
図2は、ワイヤレス両耳用補聴器システム50の左耳補聴器10Lと右耳補聴器10Rの間で伝送される異なるタイプの4つの例示的データ・パッケージ200a、200b、200c、200dを概略的に示す。これらのタイプのデータ・パッケージ200a、200b、200c、200dの各々の機能およびレイアウトは、以下で詳細に論じる。
図3は、異なるカテゴリのデータ・パッケージP1、P2、P3、P4、P5の、本発明の様々な実施形態による、左耳補聴器10Lと右耳補聴器10Rの間の第1の例示的伝送の時間対周波数の概略図またはプロットである。データ・パッケージの図示の第1の例示的伝送は、利用される1つまたは複数の周波数帯において干渉する電磁気ノイズが低レベルであり、従って各データ・パッケージの送信が最初の送信の試行または最初の送信において成功するような環境条件に一般的に対応することになる。後者の状況では、データ・パッケージを再送信する必要はない。しかしながら、データ・パッケージを交換するためのデータ・パッケージの本伝送技法およびプロトコルは、伝送されるデータ・パッケージにおける顕著な誤り率に対処するように設計されている。この特徴は、ユーザの頭影効果によって、比較的高いパケット誤り率(PER)がしばしばもたらされる、ワイヤレスの両耳用補聴装置システムにおけるデータ・パッケージ伝送に特に役立つものである。このデータ・パッケージ伝送技法により、音声データを伴う第1のパケット・カテゴリの失われたデータ・パッケージの再送信が可能になり得る。第1のパケット・カテゴリのデータ・パッケージの再送信の回数は、1回と4回の間などの特定の最大回数に制限されてもよい。データ・パッケージの損失は、利用されている周波数帯における他の無線周波数トラフィックとの電波衝突など多くの理由で生じる可能性がある。第1のパケット・カテゴリの特定のデータ・パッケージの再送信の回数に対してこのタイプの制限を適用することには、送信される音声フレームごとに消費される送信エネルギーを制限すること、およびパッケージの伝送待ち時間の上限を設けることなど、いくつかの注目に値する利点がある。データ・パッケージのそれぞれの音声データまたはフレームが左耳補聴器10Lおよび/または右耳補聴器10Rのリアルタイム音声信号を表現する場合、パッケージの伝送待ち時間は、伝送技法またはプロトコルの重要な特徴である。特定のデータ・パッケージが、たとえば4回といった最大回数だけ再送信されても成功しなかったときの、随時の音声フレームの損失は、補聴器回路14L、14Rに対して適切な音声コーデックを追加することによって緩和され得る。音声コーデックは、第1の通信コントローラ26Lまたは第2の通信コントローラ26Rから入来するリアルタイム音声データ・ストリームの特定の量の音声フレーム損失を扱い得る。音声コーデックは、たとえば、入来するリアルタイム音声データ・ストリームの失われた音声フレームを知覚的にマスクする、パケット損失隠蔽(Packet Loss Cencealment)アルゴリズムを実行するように構成され得る。
データ・パッケージを交換する前に左耳補聴器10Lと右耳補聴器10Rの間の接続を確立する必要がある。この接続は永続的なものでよく、または左耳補聴器10Lおよび右耳補聴器10Rの動作中だけの断続的なものでもよい。接続を初期化するかまたは確立するために、Bluetooth LEのプロトコルに従って、左耳補聴器10Lはマスタ(M)デバイスとして構成されてもよく、右耳補聴器10Rはスレーブ(S)デバイスとして構成されてもよい。結果的に、BluetoothLEのプロトコルによって、スレーブ補聴器10Rは、3つの周波数帯上で、ランダム・シーケンスで一定の時間間隔でのアドバタイジング・メッセージの送信を開始して、マスタ補聴器10Lからの接続要求を求めてリスニングしてもよい。スレーブ補聴器10Rは、マスタ補聴器10Lからの接続要求を受信した後で、マスタ補聴器10Lによって与えられた複数の接続パラメータを用いてそれ自体を構成するように適合されてもよい。スレーブ補聴器10Rは、その後、与えられた接続パラメータによって決定される時間間隔でマスタ補聴器10Rによって送信されるデータ・パッケージのために、リスニング、すなわち、双方向ワイヤレス通信チャネルの監視を開始してもよい。同様に、接続フェーズ中に、マスタ補聴器10Lは、アドバタイジング・メッセージを求めて、3つの指定された周波数チャネル上で、短期間にわたってランダムにリスニングしてもよい。所定の期間にわたって接続が確立されていなければ、有効なリモートの補聴装置がないと仮定されて、接続の初期化のプロセスまたはプロトコルが終結され得る。接続パラメータは、伝送間隔、ペイロードのサイズ、チャネルのデータ・レート、ホッピングのキーまたはスキーム、パッケージの再送信回数の最大値Nなどのうち1つまたは複数を含み得る。
図3の時間対周波数の概略図300に示されるように、データ・パッケージP1、P2、P3、P4およびP5の最初の例示的伝送が使用する断続的データ交換スキームは、データ・パッケージを交換するために、所定の持続時間の複数の連続する接続イベントを含む。双方向ワイヤレス通信チャネル12上の連続する接続イベントは、時間軸tに沿ってCi1、Ci2、Ci3などによって示されている。当業者なら、図示のCi1およびCi2などの隣接した接続イベントが、接続切断期間/アイドル期間320によって時間的に分離され得ることを理解するであろう。Ci1とCi2またはCi2とCi3など、1対の隣接した接続イベントの間のタイム・セパレーションすなわち伝送間隔は、5msから10msの間など、2msから20msの間にあり得る。接続イベントCi1、Ci2、Ci3などの持続時間は、一般に、第1のデータ・パッケージP1および/または第2のデータ・パッケージP2の再送信の必要回数と、チャネル・データ・レートおよびデータ・パッケージのサイズとに応じて、経時的に変化することになる。チャネル・データ・レートは、0.5メガビット/sから2メガビット/sの間に置かれてもよい。連続する接続イベントの各々の持続時間は、0.5msから5msの間、たとえば0.9msから2.5msの間などにあり得る。後者の場合、これは、N=3に設定された再送信の最大回数で30バイトの第1のカテゴリのデータ・パッケージ・サイズに対応し得る。その上、本発明のこの実施形態で利用される伝送プロトコルは、各接続イベントにおいて、音声データを有する単一データ・パッケージを、左耳補聴器から右耳補聴器へ、またその逆方向へ、首尾よく送信することを試みる。その故に、左耳補聴器10Lおよび右耳補聴器10Rの各々は、特定の接続イベント中にそのデータ・パッケージを首尾よく送信した後で、当該の補聴器は、アイドル期間320に関して、アイドル・モードまたは低電力モードに切り換わってもよい。アイドル・モードの間、左耳補聴器10Lの無線トランシーバ34Lおよび右耳補聴器の無線トランシーバ34Rは、それぞれの補聴器の消費電力を低減するためにパワー・ダウンされてもよい。当業者なら、双方向ワイヤレス通信チャネル12は、本発明の他の実施形態において、永続的に、すなわち連続する接続イベントの間のアイドル期間320なしで接続されてもよいことを理解するであろう。
時間対周波数の概略図300のY軸は、以前に論じた双方向ワイヤレス通信チャネルの複数の離隔された周波数帯すなわちチャネルの周波数帯番号nを示す。時間対周波数の概略図300によって示されるように、データ・パッケージを交換する技法の本実施形態は、送信されたデータ・パッケージP1、P2、P3、P4およびP5の各々に確認応答(ACKNOWLWDGEMENT)インジケータを追加するステップを含む。確認応答インジケータは、好ましくは、送信されたデータ・パッケージの各々の特定のフィールドまたはヘッダ・セクションのビット(図2の203を参照されたい)に追加される。設定/アサートされた確認応答インジケータはデータ・パッケージのハッチングされたフィールド303によって示されており、設定されていない確認応答インジケータは空白フィールド303によって示されている。P2など特定のデータ・パッケージの設定された確認応答インジケータは、場合によっては、同じ補聴器によってP2に先立って送信されたデータ・パッケージが左側補聴装置または右側補聴装置において正確に受信されたことを示す。結果的に、P2のアサートされた確認応答インジケータは、左耳補聴器10Lによって送信された先行するデータ・パッケージP1が右耳補聴器10Rにおいて正確に受信されたことを示す。同様に、P2の受信に続いて、右耳補聴器10Rによってワイヤレス通信チャネルを通じて送信されたデータ・パッケージP3のアサートされた確認応答インジケータは、左耳補聴器10LにおいてP2が正確に受信されたことを示す。P1、P2、P3などの送信されたデータ・パッケージの確認応答インジケータの設定は、左耳補聴器の通信コントローラ26Lおよび右耳補聴器の通信コントローラ26R(図1を参照されたい)によって実行されてもよい。通信コントローラ26L、26Rの各々が、データ・パッケージを送信する前に、必要に応答して、当該のデータ・パッケージの各々の関連するフィールドまたはヘッダ・セクションのビット(図2の項目203を参照されたい)にアクセスして操作するように構成され得る。
ワイヤレス通信チャネル12を通じた左側補聴装置と右側補聴装置の間の第1の接続イベントCi1中に、通信コントローラ26Lは、選択されたタイプまたはカテゴリのデータ・パッケージの適切なフィールドまたは位置に対して、必要なデータ・ビットまたはデータ・バイトを識別し、検索し、追加することによって、第1のデータ・パッケージP1を生成している。図2に示されるように、異なるデータ内容を有するいくつかのタイプのデータ・パッケージ200a、200b、200c、200dが存在し得る。第1のタイプのデータ・パッケージ200aおよび第2のタイプのデータ・パッケージ200bは音声データを含み、したがって第1のパケット・カテゴリに属する。第3のタイプのデータ・パッケージ200cおよび第4のタイプのデータ・パッケージ200dには音声データがなく、したがって第2のパケット・カテゴリに属する。第2のタイプのデータ・パッケージには制御データがないため、第1のタイプのデータ・パッケージ200aは、一般的には第2のタイプのデータ・パッケージ200bよりも大きいサイズを有する。しかしながら、第1のパケット・カテゴリの第2のタイプのデータ・パッケージ200bのサイズは、第1のパケット・カテゴリに属する第3のタイプのデータ・パッケージ200c、第4のタイプのデータ・パッケージ200dの最大のものより、少なくとも2倍は大きいものであり得る。
本実施形態では、第1のデータ・パッケージP1は、たとえば図2に概略的に示されたデータ・パッケージ・タイプ200aまたはデータ・パッケージ・タイプ200bといった、以前に論じられた第1のパケット・カテゴリ(音声データを内容とすることによって第2のデータ・パケット・カテゴリとは異なる)に属するものである。音声データは、データ・パッケージ・タイプ200aまたは200bのペイロード・セクションまたは部分211に保持されている。データ・パッケージ・タイプ200bのペイロード・セクションはもっぱら音声データを包含しているが、データ・パッケージ・タイプ200aのペイロード・セクションは、対照的に、少なくとも音声データおよび制御データを包含している。データ・パッケージ・タイプ200aと200bの両方において、音声データに一般的に含まれる音声フレームは、2msから5msの間のリアルタイム音声データ・ストリームに相当するサイズを有し得る。ペイロード・セクションの音声データ部分211は、10〜40バイトの音声データを含み得る。基礎をなすリアルタイム音声ストリームの速度は、32キロビット/sから48キロビット/sの間など、16キロビット/sから96キロビット/sの間にあり得る。
第1のデータ・パッケージP1の生成に関連して、P1の確認応答インジケータ303は、無線トランシーバ34LおよびRFアンテナ44Lを介して右側補聴装置へ送信される前に、通信コントローラ26Lによってデフォルトで設定を解除される。P1は接続イベントにおける第1のデータ・パッケージであるので、受信に対して確認応答すべき先行するデータ・パッケージは存在しない。右耳補聴器すなわちスレーブ補聴器10Rにおいて、通信コントローラ26Rは、第1のデータ・パッケージP1を受信するためにワイヤレス通信チャネル12を監視するように構成されている。第1のデータ・パッケージP1は、以下でより詳細に論じられるように、特定の時間窓に予定されている。右耳補聴器10R(S)においてP1が受信された後で、関連する通信コントローラ26Rが、通信プロトコルのデータ・パッケージ200a、200b、200c、200dの第1および第2のカテゴリのレイアウトについてのアプリオリな知識に基づいて、P1のデータ内容を検査する。この検査は、P1のエラー・コード部213におけるCRCのようなエラー検知コードの検査を含む。エラー検知コードは、P1のデータ内容が壊れているか、または無効であるかどうかを示すものである。CRC検査が、P1に保持されたデータが有効であること、すなわち壊れていないことを示す場合、通信コントローラ26Rは、一般にP1のヘッダ・セクションの関連するビット・フィールドを読み取ることによって、P1の確認応答インジケータ303の設定を評価する。しかしながら、通信コントローラ26Rは、新規のデータ・パッケージP2を送信するための最初の試行において、P1の確認応答インジケータ303の設定を1回無視してもよい。その理由は、これが、第1の接続イベントCi1中にこのデータ・パッケージP2を送信する最初の試行であり、P2の以前の送信の成功または失敗は関係しないためである。通信コントローラ26Rは、好ましくは、P1を送信する最初の試行の後に、たとえばこの例におけるP3の確認応答インジケータといった、左耳補聴器から受信されたそれぞれのデータ・パッケージの確認応答インジケータの設定を評価して応答するように構成されている。これらの後のデータ・パッケージは、他の例では、P1の再送信されたバージョンでもよい。後のデータ・パッケージなどの確認応答インジケータが設定されているかまたはアサートされていると、通信コントローラ26Rは、右耳補聴器10Rによって以前に送信されたデータ・パッケージが、左耳補聴器すなわちマスタ補聴器10Lにおいて正確に受信されたと知らされる。結果的に、この先行するデータ・パッケージの再送は、このデータ・パッケージの実際のパケット・カテゴリに関係なく右側補聴装置10Rによって必要とされず、実行されることはない。新規のデータ・パッケージP2は、Ci1に先立つ接続イベント中に右耳補聴器10Rによって送信された先行するデータ・パッケージの音声データに関連する新規の音声フレームを含み得る。当業者なら、先行するデータ・パッケージのこれらの音声フレームとP2の音声フレームとが、右耳補聴器のマイクロホン信号から導出されたリアルタイム音声ストリームの隣接セグメントであり得ることを理解するであろう。
受信されたデータ・パッケージP1の前述のCRC検査が、有効なデータまたは壊れていないデータを示す場合、通信コントローラ26Rは、P2のデータ内容の生成に関連してP2の確認応答インジケータ303の設定を行なう。その後、通信コントローラ26Rは、無線トランシーバ34RおよびRFアンテナ44Rを介して、左耳補聴器10LへP2を送信する。P1の送信とP2の送信の間には「フレーム間の間隔」と呼ばれる時間間隔またはタイム・セパレーション313があり、これは、P1の最後の送信ビットからP2の最初の受信ビットまでの時間、または特定の接続イベントにおける任意の対の連続したデータ・パッケージ間の時間間隔である。このフレーム間の間隔は、40μsから200μsの間など、25μsから300μsの間にあり得る。
一方、通信コントローラ26Rが、予定された時間窓にP1がないことを見いだしたとき、またはP1のCRC検査が失敗したとき、通信コントローラ26Rは、P1の最初の送信の試行が失敗したと結論を下し、P2のデータ内容の生成に関連してP2の確認応答インジケータ303の設定解除を行なう。その後、上記で概説されたように、通信コントローラ26Lは、左耳補聴器10Lに対するP2の送信を行なう。
左耳補聴器10Lの通信コントローラ26Lは、このとき、右耳補聴器10Rの通信コントローラ26Rに関して上記で論じられたものに相当するやり方で、第2のデータ・パッケージP2を受信するためにワイヤレス通信チャネル12を監視している。P2が、左耳補聴器10Lにおいてその無線トランシーバ34LおよびRFアンテナ44Lを介して受信された後で、関連する通信コントローラ26Lが、P1に関して上記に論じられたのと同様のやり方でP2のデータを検査する。CRC検査が、P2のデータ・パッケージ内容が壊れていないことを示す場合、通信コントローラ26Lは、P1に関して上記で論じられたのと同様に確認応答インジケータ303の設定を評価する。P2のハッチングされたビット・フィールド303によって示されるように、P2の確認応答インジケータ303が設定されているかまたはアサートされている場合、通信コントローラ26Lは、左耳補聴器10Lによって以前に送信されたデータ・パッケージP1が右耳補聴器10Rにおいて正確に受信されたと結論を下す。結果的に、通信コントローラ26Lは、P1の実際のパケット・カテゴリとは無関係に、P1の再送信が不必要であることを見いだすか、またはそのように結論を下す。その故に、通信コントローラ26Lは、後者(すなわちP1が正確に受信されたこと)の発見に応答して、新規のデータ・パッケージP3を生成する。新規のデータ・パッケージP3は、好ましくは、P1およびP2とは別の、たとえばプロット300に示される周波数帯No.1など特定の所定の周波数帯といった周波数帯で送信される。この機能は、以下でより詳細に論じられる。その上、左耳補聴器の通信コントローラ26Lおよび右耳補聴器の通信コントローラ26Rの各々が、このとき、関連する音声データを含む意図された単一データ・パッケージの送信を済ませているため、データ・パッケージP3は音声データを含まず、したがって第2のパケット・カテゴリに属する。P3を送信する目的は、以前に送信されたデータ・パッケージP2が、左耳補聴器10Lにおいて実際に首尾よく受信されたことを、右耳補聴器10Rの通信コントローラ26R/マイクロプロセッサに通知することである。一方、P2が、左耳補聴器10Lにおいて受信されていないか、または失敗したCRC検査によって示されるような壊れたデータを有するために、P2を送信する最初の試みが不成功すなわち失敗であった場合、通信コントローラ26Lは、P3の確認応答インジケータの設定を解除することによって応答する。通信コントローラ26Rは、このP3パッケージを受信して評価した後に、限定された回数にわたってP2を再送信することによって応答するが、このことは図4を参照しながら以下でより詳細に論じる。本発明のこの実施形態では、新規のデータ・パッケージP3は、いずれにせよ、第1のデータ・パッケージP1および第2のデータ・パッケージP2とは別の、たとえば音声データのない第2のカテゴリといったパケット・カテゴリに属する。第1のデータ・パッケージP1および第2のデータ・パッケージP2は、どちらも、図2に表された例示的データ・パッケージ・レイアウト200aおよび200bによって示されるような音声データを有する第1のパケット・カテゴリに属するものである。第1のデータ・パッケージP1および第2のデータ・パッケージP2の各々が、P3よりも大きい長さすなわちサイズを有し得る。図2の例示的データ・パッケージ200cまたは例示的データ・パッケージ200dは、どちらも、音声データのない第2のパケット・カテゴリに属するので、P3のレイアウトは、これらのデータ・パッケージ200c、200dのいずれかに似たものでよい。その故に、P3の生成および送信が、第1のデータ・パッケージP1または第2のデータ・パッケージP2の生成および送信よりも大幅に少ない電力しか消費しないように、P3のサイズは、P1およびP2のサイズよりも著しく小さいものでよい。データ・パッケージP1およびP2の各々のサイズすなわち長さは、20バイトから50バイトの間にあってもよく、その一方で、P3のサイズはその半分未満でよい。図2の例示的データ・パッケージ・レイアウト200cによって示されるように、P3の内容はヘッダ・セクションのみに制限されてもよい。このヘッダ・セクションは、P3が、右耳補聴器における先行するデータ・パッケージP2の正確な受信を左耳補聴器に対して確認する電力効率のよい確認応答インジケータとして機能することを可能にする、P3の確認応答インジケータ203用の適切なビット・フィールドを含む。その故に、本技法のいくつかの実施形態では、第1のカテゴリのデータ・パッケージのサイズは第2のカテゴリのデータ・パッケージのサイズの少なくとも2倍であり得る。データ・パッケージ送信技法の本実施形態は、連続する接続イベントCi1、Ci2、Ci3などのうち少なくともいくつかの範囲内で、異なるサイズのデータ・パッケージの生成および送信を包含している。これらの異なるサイズのデータ・パッケージは、音声フレームまたは音声データを含むデータ・パッケージを含む第1のカテゴリと、音声フレームまたは音声データがないデータ・パッケージを含む第2のカテゴリとの、少なくとも2つの別個のカテゴリに属し得る。当業者なら、本発明の他の実施形態は、P3がP1およびP2と同じサイズを有するような一定サイズのデータ・パッケージを使用し得ることを理解するであろう。左耳補聴器10Lの通信コントローラ26L/マイクロプロセッサは、首尾よく受信されたP3を得て、確認応答インジケータが設定されていることを見いだした後で、以前に送信されたデータ・パッケージP2が右耳補聴器10Rにおいて首尾よく受信されたとの結論を下すことができる。その故に、左耳補聴器26Lの通信コントローラおよび右耳補聴器26Rの通信コントローラは、それぞれ、音声フレームを有するすべての承認待ちのデータ・パッケージ、すなわちP1およびP2が、現在の接続イベントCi1において他の補聴器へ首尾よく送信されたと結論を下すことができる。その故に、通信コントローラ26L、26Rは、節電のために、好ましくはそれぞれの無線トランシーバ34L、34Rと、場合により、双方向ワイヤレス・インターフェース・ハンドリングに包含されている他の回路とを、アイドル・モードまたは低電力モードに切り換える。通信コントローラ26L、26Rは、次の接続イベントCi2が、対になった連続する接続イベントの間の現在選択されたタイム・セパレーションによってスケジューリングされるまで、これらのアイドル・モードを維持してもよい。これらの断続的なアイドル期間またはパワー・ダウン期間320中、双方向通信チャネル12は、物理的に切断状態であるが論理的には接続状態であり得る。後続の接続イベントCi2において、通信コントローラ26L、26Rが、それぞれの無線トランシーバ34L、34Rを動作状態に切り換え、左耳補聴器および右耳補聴器は、後続のデータ・パッケージP4、P5およびP6の生成および交換の準備ができるように、前述の接続手順を、P1、P2、およびP3に関して説明されたのと同様のやり方で初期化する。結果的に、データ・パッケージP4、P5およびP6は、それぞれ、後続の接続イベントCi2および次にくる接続イベントCi3、CiNなどの各々の、第1のデータ・パッケージ、第2のデータ・パッケージおよび第3のデータ・パッケージと見られ得る。
双方向ワイヤレス通信チャネルは、好ましくは、上記で論じられたように、以前に論じられた複数の離隔された周波数帯すなわちチャネルnを含む。データ・パッケージを交換する本技法の異なる実施形態は、複数の離隔された周波数帯を通じて、すなわち異なる周波数ホッピング・スキームで、送信されるデータ・パッケージを分配する異なるやり方を利用する。いくつかの実施形態では、各接続イベントの第1、第2、第3およびそれ以上のデータ・パッケージは、複数の離隔された周波数帯の異なる周波数帯上で送信される。異なる周波数帯は、たとえば、所定の周波数ホッピングのキーまたはアルゴリズムによって選択されてもよい。ランダム・ホッピング・キーが左耳および右耳補聴器のマスタ・デバイス、すなわち10Lによって生成される場合、比較的簡単な周波数ホッピングのスキームまたはキーが利用され得る。マスタ(左耳)補聴器は、本実施形態におけるスレーブ・デバイスとして構成されている右耳補聴器10Rに対してランダム・ホッピング・キーを送信する。ランダム・ホッピング・キーは、接続イベントの初期化中に、以前に論じられた接続パラメータの送信の一部分としてスレーブ(右耳)補聴器10Rへ送信され得る。左耳補聴器および右耳補聴器の各々が、その後、特定のデータ・パッケージをやりとりするための適切な周波数帯を選択するのに、このランダム・ホッピング・キーを使用してもよい。複数の離隔された周波数帯のうちの次の周波数帯は、以前に使用された周波数帯にホッピング・キーを加えたものとして選択され得る。計算された周波数帯が利用可能な周波数帯の数を超過する場合、周波数帯の利用可能な数の範囲内で周波数帯を決定するかまたは計算するために、好ましくはホッピング・キーに対してモジュロ演算が適用される。新規の周波数帯は、たとえば各データ・パッケージの送信のために、密集した周波数帯上でデータ・パッケージが再送信されるのを回避するように選択される。図7は、異なるカテゴリのデータ・パッケージP1、P2、P3、P4およびP5の送信の時間対周波数の概略図またはプロットを示すものであり、ホッピング・キーは1に設定されており、再送信の最大回数Nは2に設定されている。次のデータ・パッケージのための開始周波数帯が、Ci2などの新規の接続イベントにおけるデータ・パッケージの最初の送信において既知の値と同期される様子に注目されたい。この場合、Ci2のデータ・パッケージP3のための開始周波数帯は、先行するパッケージの周波数帯(すなわち先行する接続イベントCi1におけるP2の最後の送信の周波数帯)に、この例では点線714によって示されるように1であるホッピング・キーを加えたものに等しい。その故に、データ・パッケージP3の送信のための周波数帯には、P2の最後の送信が実行された周波数帯No.6に1を加えた周波数帯のNo.7が与えられる。
周波数ホッピングのキーまたはスキームは次式から与えられてもよく、
n+1=(f+h)%p
は時点nの周波数帯を表し、
hはホッピング・キーを表し、
n,h≧0であり、正の整数であり、
%はモジュロ演算子を表し、
pは離隔された周波数帯の数である。
モジュロ値、%は、たとえば60個から120個の間といった利用される周波数帯の数に最も近い素数に選択され得る。周波数帯の数が78に設定される場合、モジュロ値は、それに応じて、78に最も近い素数の79に設定されてもよい。このような素数の使用法は、送信されるデータ・パッケージが利用可能な周波数帯の数にわたって都合よく配分されるので、望ましいものである。
周波数ホッピング・スキームの代替実施形態は、複数の離隔された周波数帯の中の優先周波数帯すなわち「絶好の(golden)」周波数帯の割出しを包含している。周波数ホッピング・スキームのこの実施形態は、たとえば図3に示された例示的データ・パッケージ送信シーケンスにおいて利用されており、そこでは周波数帯すなわちチャネルのNo.5が優先周波数帯すなわち「絶好の」周波数帯に選ばれている。後者の実施形態によれば、データ・パッケージを交換する技法は、右耳補聴器および/または左耳補聴器において、複数の離隔された周波数帯のそれぞれのパケット誤り率(PER)など、それぞれの伝送品質推定値を検知するステップと、複数の検知された伝送品質推定値に基づいて優先周波数帯を決定するステップとを含む。少なくとも、接続イベントCi1についてはP1およびP2である第1のデータ・パッケージおよび第2のデータ・パッケージは、初回は特定の接続イベントの範囲内で優先周波数帯において送信される。PERが最低の周波数帯が優先周波数帯として選択されている場合、第1のデータ・パッケージおよび第2のデータ・パッケージを送信するための最初の試行において優先周波数帯すなわち「絶好の」周波数帯を使用することには多くの利益がある。優先周波数帯のPERが低ければ、第1のデータ・パッケージと第2のデータ・パッケージの一方または両方の最初の送信の試行が成功する可能性が最大になり、それによって音声フレーム待ち時間が短縮される。この優先周波数帯スキームにより、データ・パッケージの再送信の回数が統計的意味で最少になるので、第1のデータ・パッケージおよび第2のデータ・パッケージの送信成功のために必要な消費電力も最少になる。その上、第1のカテゴリのデータ・パッケージを、N回の再送信の失敗の後にフラッシュするかまたは廃棄することが必要になる可能性が低下し、受信側補聴器における音声フレームの損失が減少する。この機能により、受信される音声ストリームの音質が改善され、左側補聴装置または右側補聴装置のプロセッサで実行する、可能性のあるパッケージ損失隠蔽アルゴリズムの消費電力が低減される。図3に示されるように、第1のデータ・パッケージおよび第2のデータ・パッケージは、最初に、優先周波数帯であるNo.5の周波数帯で送信される。第3のデータ・パッケージP3は、最初に、優先周波数帯または図示のようにNo.1の周波数帯などの別のデフォルト周波数帯で、送信され得る。データ・パッケージP3の最初の送信のために、優先周波数帯が好ましい伝送品質を有するときさえ、図示のように優先周波数帯とは別の周波数帯を選択することは、複数の周波数帯の各々のPERの、有効な、または良好な統計的推定を得るのに有利であり得る。特定の周波数帯に関して有効なPERの統計を計算するためには、明らかに、その周波数帯に一定量のデータ・パッケージ・トラフィックが存在する必要がある。第2の接続イベントCi2中に、新規のデータ・パッケージP4およびP5が、同様に、優先周波数帯No.5で最初に送信され、さらなる接続イベントの各々の第1のデータ・パッケージおよび第2のデータ・パッケージを送信する最初の試行に対して、好ましくは同じスキームが適用される。しかしながら、第6のデータ・パッケージP6は、第2の接続イベントCi2において、選択されたホッピング・キーの1と、先行する接続イベントCi1の最後のデータ・パッケージがP3であって周波数帯No.3で送信されたという事実とに従って、優先周波数帯No.5ではなく周波数帯No.4で送信される。
マスタ補聴器すなわち左耳補聴器の通信コントローラ26L/マイクロプロセッサは、複数の離隔された周波数帯のそれぞれのPERを計算し、計算されたPERに基づいて優先周波数帯を決定するように構成され得る。当業者なら、通信コントローラ26Lが、複数の検知された伝送品質推定値の、経時的で連続的な推定を計算してもよく、それによって、各周波数帯のPERの連続的な推定の最小の現在値に関連して、随時に優先周波数帯を変更し得る、ということを理解するであろう。マスタ補聴器の通信コントローラ26Lは、マスタ補聴器によって生成されて送信されるデータ・パッケージのヘッダ・セクションの所定のヘッダ・フィールドに、優先周波数帯すなわち絶好の周波数帯を示す帯域識別子を追加するように構成され得る。図2に示されるように、78の周波数帯が利用される場合には、優先帯域識別子207を保持するかまたは記憶するヘッダ・セクションは7ビットを含み得るが、より少数の周波数帯またはより多数の周波数帯が利用される場合、このヘッダ・セクションは、当然、より少数のビットまたはより多数のビットを含み得る。
図2は、上記で論じられたように本技法において利用される異なるデータ内容を有するいくつかの例示的タイプのデータ・パッケージ200a、200b、200c、200dを示す。データ・パッケージ・タイプ200aおよび200bは、たとえば以前に論じられたようなリアルタイムのデジタル音声ストリームの音声フレームといった音声データを含む、以前に論じられた第1のパケット・カテゴリに属するものである。音声データは、以前に論じられたように、データ・パッケージ200a、200bのペイロード・セクション211または部分に保持される。データ・パッケージ200a、200bは、ペイロード・セクションの前のヘッダ・セクションと、ペイロード・セクションの後のパッケージ・エラー検知コード213(たとえば巡回冗長検査(CRC)コード)とをさらに含む。データ・パッケージ200a、200bのこれらのヘッダ・セクションおよびCRCセクションは、データ・パッケージ200c、200d(どちらも音声データのない第2のパケット・カテゴリに属する)の各々のヘッダ・セクションおよびCRC・セクションと同一でよい。データ・パッケージ200a、200b、200c、200dのヘッダ・セクションは、データ・パッケージの指定されたフィールドに、エア・インターフェース・ヘッダ(AIH)201を含み得る。エア・インターフェース・ヘッダは、プリアンブルと、当該のポータブル通信デバイスの固有のアクセス・アドレスとを含み得る。以前に論じられたデータ・パッケージの確認応答インジケータ203は、「ACK」フィールドに保持され、単一ビットまたはいくつかのビットを含み得る。ヘッダ・セクションの「L」部分には、所定のコード205が保持される。所定のコード205は、以下でより詳細に論じられるように、データ・パッケージのカテゴリを示す。ヘッダ・セクションのフィールド「G−ch」は、以前に論じられた優先帯域すなわち「絶好の(golden)」帯域の識別子207を保持する。データ・パッケージ200aのペイロード・セクション211または部分は、音声データに加えて「制御データ」フィールドまたはセクション209を保持する。制御データ・セクションは、たとえば補聴器の音量を上げるコマンド、または音声入力チャネルのたとえば無指向性モードから指向性モードへの切換えといった、補聴器の動作または状態に関連した様々な種類の制御データを保持し得る。
データ・パッケージのタイプ200cは、以前に論じられた第2のパケット・カテゴリに属する。データ・パッケージ200cのデータ構造および個別データ・フィールドは、データ・パッケージ200cのペイロード部分には音声データがないことを除けば、全体としてデータ・パッケージ200aの構造と同一である。データ・パッケージ200cのペイロード・セクションは、データ・パッケージ200aのペイロード・セクションと同様に制御データ209を含む。第3のタイプのデータ・パッケージ200dのデータ構造および個別データ・フィールドは、ペイロード部分がないことを除けば、全体としてデータ・パッケージ200a、200bの構造と同一である。その故に、第3のタイプのデータ・パッケージ200dのサイズは、第2のタイプのデータ・パッケージ200cよりも小さい。
第1のデータ・パッケージ200a、第2のデータ・パッケージ200b、第3のデータ・パッケージ200c、第4のデータ・パッケージ200dの各々のヘッダ・セクションの「L」部分に保持された所定のコード205の目的は、たとえばデータ・パッケージが以前に論じられた第1のパケット・カテゴリと第2のパケット・カテゴリのうちの1つに属するかどうかといった、少なくともデータ・パッケージの特定のカテゴリを示すことである。この機能により、左耳補聴器の通信コントローラおよび右耳補聴器の通信コントローラは、受信したデータ・パッケージを迅速かつ効率的に処理することができる。所定のコードLが、特定の受信されたデータ・パッケージが第2のパケット・カテゴリに属することを示す場合、当該の通信コントローラは、コードLを評価した後、たとえば、受信されたデータ・パッケージのペイロード・セクションにおいて音声データを探し求めるステップをスキップし得ることを認識することができる。所定のコードLは、特定のタイプのペイロード・データを保持するデータ・パッケージのアドレスまたは位置を示してもよく、または指示してもよい。その故に、所定のコードLは、たとえばデータ・パッケージ200a、200b、200c、200dの制御データ・セクション209またはCRCセクション213の先頭アドレス、もしくは音声データ・セクション211の先頭アドレスを指示してもよい。3つの異なる所定の数値が、たとえばそのタイプ、すなわち200a、200bまたは200c、200dによって、特定のデータ・パッケージの所定のコードLに割り当てられ得る。その故に、Lの第1の値X(たとえば4)がCRCセクション213の先頭アドレスを指示する。データ・パッケージに制御データがない場合、Lの第2の値、たとえばY(たとえば24)が音声データ・セクション211の先頭アドレスを指示する。データ・パッケージが音声データと2バイトの制御データの両方を包含している場合には、Lの第3の値(たとえば26)が制御データ・セクション209の先頭アドレスを指示する。データ・パッケージが、音声データはないが2バイトの制御データを含む場合には、Lの第4の値、例えばX+2(たとえば6)が制御データ・セクション209の先頭アドレスを指示する。その故に、所定のコードLに離散値を割り当てるための後者のスキームにより、通信コントローラは、受信されたデータ・パッケージのコードLを読み取って評価することにより、特定の受信されたデータ・パッケージにおけるデータ内容のタイプおよびその位置にアクセスして識別することができる。通信コントローラは、最初に、L値を読み取ることによって受信されたデータ・パッケージのパケット・カテゴリを決定し、YおよびX+YのL値が、データ・パッケージが音声データを包含することを示すことを認め得る。
その故に、当該の受信されたデータ・パッケージのL値がYまたはX+Yに等しければ、通信コントローラは、受信されたデータ・パッケージが第1のパケット・カテゴリに属するものであると判断することができ、一方、Lの残りの2つの値が第2のパケット・カテゴリを示している。所定のコードLが、データ・パッケージの制御データ、音声データまたは他のデータ内容の先頭アドレスを指示するようなデータ・パッケージのフォーマットは、フォーマットをコンパクトなものとし、すなわちデータ・パッケージのサイズが小さくなる。データ・パッケージの構造に、これらのデータ・セクションの各々の先頭を識別するための、個々のペイロード・データ・セクションの各々の前のオーバーヘッド・コードまたはオーバーヘッド・ビットがないので、コンパクトなフォーマットが実現される。受信されたデータ・パッケージに所定のコードLが存在することは、受信側の補聴器またはデバイスの通信コントローラの演算負荷も低減し、したがって消費電力も低減する。コードLにより、通信コントローラは、所望のデータ部分またはフィールドの位置を見つけるために、受信されたデータ・パッケージのデータ・バイトをすべて解析するかまたは復号する代わりに、受信されたデータ・パッケージの様々なデータ部分の先頭アドレスへ直接ジャンプして、そのデータ内容を読み取ることができる。当業者なら、本発明の他の実施形態にはこの所定のコードLがなくてもよく、データ・パッケージの関係するデータ内容は、データ・パッケージ内容を解析するかまたは評価することによって識別され得ることを理解するであろう。
図4は、異なるカテゴリのデータ・パッケージP1、P2、P3、P4、P5およびP6の、以前に論じられた本発明の実施形態による、左耳補聴器10Lと右耳補聴器10Rの間の第2の例示的伝送の時間対周波数の概略図またはプロット400である。データ・パッケージP1、P2、P4およびP5の各々は、以前に論じられたような第1のパケット・カテゴリに属する。データ・パッケージP3およびP6は、以前に論じられた機能および利益を有する第2のパケット・カテゴリに属するものでよい。データ・パッケージの図示の第2の例示的伝送は、一般的には、利用される1つまたは複数の周波数帯において中程度のレベルの干渉ノイズを伴う環境条件に対応することになる。その故に、P1を送信する最初の試行が失敗する可能性および/またはP2を送信する最初の試行が失敗する可能性がある。利用されるデータ・パッケージ送信技法は、第1のパケット・カテゴリの失われたデータ・パッケージを特定の最大回数N回にわたって再送信するものである。以前に論じられたように、Nの値は1と4の間にあり得るが、データ・パッケージ送信技法の代替実施形態では、6、8または10など、より大きい値でもよい。データ・パッケージの図示の第2の例示的伝送も、第1の接続イベントCi1においてP1およびP2を送信する最初の試行が優先周波数帯No.5でなされるように、以前に論じられた優先周波数帯の実施形態を利用する。同様に、第2の接続イベントCi2においてP4およびP5を送信する最初の試行や、以下の連続する接続イベントCi3、Ci4などにおいて特定のデータ・パッケージを送信する最初の試行などは、優先周波数帯でなされる。
時間対周波数の概略図400に示されたデータ・パッケージの送信は、左耳(M)補聴器10Lと右耳(S)補聴器10Rが以前に論じられた技法に従って接続された後で開始される。通信コントローラ26Lは、上記で論じられた理由のために設定されていない確認応答インジケータ403を伴う第1のデータ・パッケージP1を生成する。次いで、以前に概説されたように、P1が右耳補聴器へ送信される。右耳補聴器すなわちスレーブ補聴器10Rでは、通信コントローラ26Rは、上記で論じたような特定の時間窓において第1のデータ・パッケージP1を受信するために、ワイヤレス通信チャネル12(図1を参照されたい)を監視するように構成されている。P1が右耳補聴器10Rで受信された後で、通信コントローラ26Rは、P1のCRCセクションに保持されたエラー検知コードに基づいて、P1のデータ内容が壊れているかどうかチェックする。以前の第1の伝送例とは対照的に、通信コントローラ26Rは、ここで、CRC検査が失敗したこと、または予期された時間窓にP1がないことを発見する。その故に、通信コントローラ26Rは、P1が左耳補聴器10Lで受信されていないかまたはP1のデータが壊れているために、右耳補聴器からP1を送信する最初の試行が不成功すなわち失敗であったとの結論を下す。通信コントローラ26Rは、第1のカテゴリのデータ・パッケージに関するデータ・パッケージ・レイアウト200a(図2を参照されたい)に従って新規のデータ・パッケージP2のデータ内容を生成することにより、この発見に応答する。通信コントローラ26Rは、P2の確認応答インジケータ403は未設定のまま、双方向ワイヤレス通信チャネルを通じて、(P2を送信する最初の試行であるため)優先周波数帯No.5で左耳補聴器へP2を送信する。左耳補聴器では、通信コントローラ26Lが、優先周波数帯No.5を監視してP2の受信を待つ。P2が左耳補聴器10Lで受信された後で、通信コントローラ26Lは、P2のCRCセクションのエラー検知コードに基づいて、P2のデータ内容が壊れているかどうかチェックする。以前の第1の伝送例とは対照的に、通信コントローラ26Lは、このとき、P2のCRC検査が有効であるがP2の確認応答インジケータは設定されていないことを発見する。結果的に、通信コントローラ26Lは、先行するデータ・パッケージP1の送信が失敗したと結論を下す。P1は第1のパケット・カテゴリに属し、ここまでに1回の送信しか試行されていないので、通信コントローラ26Lは、P1の最初の再送信すなわちP1の2回目の送信を実行することによって応答する。
通信コントローラ26Lは、P1を再送信すべきかどうか決定することに関連して、P1の所定のヘッダ・フィールド205に保持されている以前に論じられたLコードの値を検査するかまたは評価することにより、P1のカテゴリを最初に検知するように構成され得る。これは、P1のパケット・カテゴリを決定するための非常に効率的なやり方である。通信コントローラ26Lは、P1が第1のパケット・カテゴリに属する場合、たとえばCi1といった現在の接続イベント中に、右耳補聴器から、設定された確認応答インジケータを伴う有効なデータ・パッケージが受信されるかまたはP1の再送信が以前に論じられた最大回数Nに到達するまで、P1を制限回数だけ再送信するように構成されている。P1の再送信の最大回数Nに達した後で、P1は、通信コントローラ26Lによってスキップされるかまたはフラッシュされる。その故に、P1の再送信がN回失敗した後、言い換えればP1を送信する試行が合計N+1回失敗した後、P1はフラッシュされる。その一方で、P1が第2のパケット・カテゴリに属する場合、P1のデータ内容には緊急性がない、すなわちリアルタイム音声データを有するカテゴリ1のデータ・パッケージのようなリアルタイムの重要性はない、と見なされ得るので、通信コントローラ26Lは、最初の試行が失敗した直後に、現在の接続イベントにおいてP1を再送信するためのそれ以上の試行を放棄するかまたはスキップしてもよい。通信コントローラ26Lは、上記で論じられたようにコードLの所定値を検査することによって、P1のカテゴリを検知し得る。P1が第2のパケット・カテゴリに属する場合、P1のデータ内容が失われないことを保証するために、P1が、好ましくは、Ci1に続く、たとえばこの例におけるCi2といった接続イベントにおいて再送信される。これらの状況下でP1の再送信をスキップすると、無線トランシーバ34Lおよび無線トランシーバ34Rを即座にパワー・ダウンしてアイドル期間420に入ることができるので、このプロセスは左耳補聴器および右耳補聴器の消費電力を低減することになる。その代わりに、この、P1の時間的に差し迫ったものではないデータ内容が、第2の接続イベントにおいて送信される最初のデータ・パケットすなわちこの伝送例におけるP4の制御データ・セクションに追加され得る。
P1が第1のパケット・カテゴリに属する状況または例に戻って、通信コントローラ26Lは、好ましくは、最初に、P1を、優先周波数帯(この例ではNo.5)とは異なるデフォルト周波数帯で再送信するように構成される。なぜなら、優先周波数帯における最初の試行においてP1を送信することの失敗によって示されるように、優先周波数帯が干渉ノイズを含んでいる可能性があるからである。通信コントローラ26Lは、この例では、新規の異なる周波数帯として、たとえば以前に論じられた接続パラメータによって左耳補聴器と右耳補聴器の間の同期を保証するように設定されたものとして、周波数帯No.1を選択している。当業者なら、最初の再送信のためのデフォルト周波数帯として、n個の離隔された周波数帯のうちの他の周波数帯が選択され得ることを理解するであろう。新規のデフォルト周波数帯No.1におけるP1の最初の再送信に続いて送信されるデータ・パッケージは、P2の最初の再送信用の周波数帯No.2、およびP3の最初の送信用周波数帯No.3の選択によって示されるように、以前に論じられた所定の周波数ホッピングのキーまたはスキームによって選択された周波数帯で送信され得る。言い換えれば、優先周波数帯での第1のデータ・パッケージおよび/または第2のデータ・パッケージの最初の送信の試行が失敗した場合、現在の接続イベント中のそれ以上のデータ・パッケージの送信に関する送信スキームは、たとえば上記で論じたスキームといった、現在のホッピング・キーに基づく従来の周波数ホッピング・スキームに戻ってもよい。右耳補聴器10Rにおいて、通信コントローラ26Rは、次に、再送信されたP1パッケージを、上記で論じられたような特定の時間窓において受信するために、双方向ワイヤレス通信チャネルを監視するように構成されている。再送信されたP1が、右耳補聴器10Rで受信された後で、通信コントローラ26Rは、上記で概説されたように、確認応答インジケータの設定を含む、再送信されたP1のデータ内容の検査を行なう。この例ではP1の再送信が成功しており、通信コントローラ26Rは、P1の確認応答インジケータが設定されていない状態を検知する。P1の確認応答インジケータの設定されていない状態は、右耳補聴器から左耳補聴器へP2を送信する最初の試行が失敗したことを示す。その上、P2は、第1のパケット・カテゴリに属するので、P1に関して上記で論じられた理由のために再送信されなければならない。その故に、通信コントローラ26Rは、P2を回復するかまたは再生成し、P2のヘッダの確認応答インジケータを設定して、左耳補聴器に対するP2の最初の再送信を行う。通信コントローラ26Rは、以前の周波数帯に現在のホッピング・キー1を加えることによって、P2の再送信のための新規の周波数帯の帯域No.2の選択も行う。その一方で、P1の最初の再送信が失敗した場合には、右耳補聴器の通信コントローラ26Rは、確認応答インジケータが設定されていないP2を回復するかまたは再生成し、次いでP2を左耳補聴器へ再送信するはずである。
P2の最初の再送信が左耳補聴器10Lで受信された後で、通信コントローラ26Lは、受信されたP2パッケージのデータ内容をもう一度検査する。P2を送信する最初の試行とは対照的に、通信コントローラ26Lは、このとき、P2のCRCが有効であり、しかもP2の確認応答インジケータが設定されていることを見いだす。結果的に、通信コントローラ26Lは、P1の最初の再送信が成功したと結論を下す。その故に、このときP1の音声データが左耳補聴器において無事に受信されているので、それ以上のP1の再送信は不要である。その上、P2が左耳補聴器において正確に受信されたので、左耳補聴器の通信コントローラ26Lは、設定された確認応答インジケータを伴う新規の短いデータ・パッケージP3を生成して送信する。P3は、以前に論じられたように第2のパケット・カテゴリに属する。通信コントローラ26Lは、それに応じて、左耳補聴器の消費電力を低減するために、無線トランシーバ34Lを、Ci1の残余の期間にわたって、以前に論じられたアイドル・モードに切り換えてもよい。
一方、再送信されたP2のCRC検査が無効であるか、または予期された時間にP2がない場合には、通信コントローラ26Lは、P1の最初の再送信も失敗であったと結論を下し、再送信の最大回数Nを超過していない限り、以前に概説された、2回目のP1を再送信するステップを実行する。その故に、Nの値が1に設定されている場合には、通信コントローラ26Lは、2回目のP1の再送信を試行することなく、その代わりに、P1をフラッシュするかまたは放棄することになる。これは、リアルタイム音声データを伴う同じデータ・パッケージをあまりにも多数回再送信することに関連して起こりうる待ち時間問題の観点から以前に論じられた理由によるものである。後者のシナリオでは、第2の接続イベントCi2において左耳補聴器によって送信される最初のデータ・パッケージP4が、それに応じて、P1のフラッシュされた音声データに関連するペイロード・セクションに、新規の更新された音声データを保持することになる。
当業者なら、確認応答インジケータおよび/またはCRC値の設定が、P1の最初の送信とP1の後続の再送信の間に変化している可能性があるので、最初の送信の試行における第1のデータ・パッケージP1のデータと、P1の1回または複数回の起こり得る再送信における第1のデータ・パッケージのデータとは、必ずしも同一である必要がないことを理解するであろう。再送信されるP1パッケージの確認応答インジケータは、第2のデータ・パッケージP2の実際の受信失敗または受信成功を反映してもよく、その一方で、最初の送信の試行におけるP1の確認応答インジケータは、以前に論じられたデフォルトの設定または値を有してもよい。しかしながら、少なくとも第1のデータ・パッケージP1のペイロード・セクションは、最初の送信の試行と1回または複数回の再送信の間で、好ましくは同一である。同じことが、第2のデータ・パッケージP2および第3のデータ・パッケージP3などにも当てはまる。右耳補聴器の通信コントローラ26Rは、以前に送信されたパッケージP3を受信して、確認応答インジケータが設定されていることを検知した後で、P2の最初の再送信が成功したと結論を下す。通信コントローラ26Rは、それに応じて、右耳補聴器の消費電力を低減するために、無線トランシーバ34Rを、以前に論じられたアイドル・モードにしてもよい。一方、P3のCRC検査が無効であるか、または予期された時間にP3がなければ、通信コントローラ26Rは、P2の最初の再送信も(すなわちP2の最初の送信の試行と同様に)失敗であったと結論を下す。次いで、通信コントローラ26Rは、確認応答を伴うデータ・パッケージが受信されるかまたは再送信の最大回数Nに達するまで、P2を再送信し始めることになる。しかしながら、左耳補聴器の無線トランシーバ34Lが既にアイドル・モードに入っているので、左耳補聴器はデータ・パッケージをそれ以上送信せず、右耳補聴器の通信コントローラ26Rは、それに応じて、再送信の最大回数Nに到達するまでP2を再送信する。その故に、P2に関する左耳補聴器からの受信インジケータの明確な確認応答がないので、右耳補聴器は、P2が、実際には最初の再送信において左耳補聴器で正しく受信されていたとしても、P2の送信が失敗であったと判断することになる。しかしながら、この状況は、右耳補聴器の通信コントローラ26Rが、P2の再送信をN回失敗した後に単純にP2をフラッシュするので、本送信技法またはプロトコルの動作にとっては問題ではない。次の接続イベントCi2において、通信コントローラ26Rは、以前に論じられたように、右耳補聴器向けのP2の音声データに関連して更新された音声データを含むペイロード・セクションを伴う新規のデータ・パッケージP5を生成する。
図5は、異なるカテゴリのデータ・パッケージP1、P2、P3、P4、およびP5の、以前に論じられた本発明の実施形態による、左耳補聴器10Lと右耳補聴器10Rの間の第3の例示的伝送の時間対周波数の概略図またはプロット500である。データ・パッケージP1、P2、P3およびP4の各々は、以前に論じられたような第1のパケット・カテゴリに属する。データ・パッケージP5は、上記で論じられた機能および利益を伴う第2のパケット・カテゴリに属するものでよい。データ・パッケージの図示の第3の例示的伝送は、一般的には、最初の接続イベントCi1の間、利用される1つまたは複数の周波数帯において高レベルの干渉ノイズが支配的な環境条件に対応することになる。この環境条件は、第2の接続イベントCi2中に改善している可能性がある。その故に、P1を送信する最初の試行が失敗する可能性および/またはP2を送信する最初の試行が失敗する可能性がある。最初の接続イベントCi1中にP1を再送信し、かつP2を再送信する後続の試行は、同様に、すべて失敗する可能性がある。第1のパケット・カテゴリの失われたデータ・パッケージすなわちこの例におけるP1、P2の再送信の最大回数Nは2に設定されており、すなわちこの例の左耳補聴器10Lと右耳補聴器10Rの両方に対してN=2に設定されているが、本発明の他の実施形態では異なるものでもよい。データ・パッケージの図示の第3の例示的伝送も、各接続イベントにおけるデータ・パッケージを送信する最初の試行に、以前に論じられた優先周波数帯の技法を利用する。時間対周波数の概略図500に示されたデータ・パッケージの送信は、左耳(M)補聴器10Lと右耳(S)補聴器10Rが以前に論じられた技法に従って接続された後で開始される。通信コントローラ26Lは、以前に論じられたように、設定されていない確認応答インジケータ503を伴う第1のデータ・パッケージP1を生成して、以前に概説されたように右耳補聴器へP1を送信する。右耳補聴器の通信コントローラ26Rおよび左耳補聴器の通信コントローラ26Lは、上記で論じられたような特定の時間窓において第1のデータ・パッケージP1および第2のデータ・パッケージP2を受信するために、ワイヤレス通信チャネル12(図1参照)を監視するように構成されている。この例では、上記で論じられた理由のうちの1つのために、パッケージ交換セッション505aによって示されるように、優先周波数帯No.5でP1を送信する最初の試行と優先周波数帯No.5でP2を送信する最初の試行の両方が失敗する。右耳補聴器10Rの通信コントローラ26Rは、それに応じて、第2の例示的データ・パッケージの送信に関連して論じられたように、設定されていない確認応答インジケータ503を依然として伴うP1を、最初にデフォルト周波数帯No.1で再送信する。左耳補聴器の通信コントローラ26Lは、設定されていない確認応答インジケータ503を伴うP2を、第2の例示的データ・パッケージの送信に関連して論じられたようなホッピング・キーによって示されるように、最初に周波数帯No.1で再送信する。しかしながら、パッケージ交換セッション505bの内部に示されるように、優先周波数帯に対して新規の周波数帯に切り換えたにもかかわらず、P1の最初の再送信とP2の最初の再送信の両方が失敗する。したがって、左耳補聴器の通信コントローラ26Lおよび右耳補聴器の通信コントローラ26Rは、パッケージ交換セッション505cの内部に示されるように、それぞれのデータ・パッケージP1およびP2の第2の再送信の試行を行なう。左耳補聴器の通信コントローラ26Lは、パッケージ交換セッション505cにおいて、P2の確認応答インジケータ503が依然として設定されていないかまたはP2がないことを検知すると、P1の再送信の現在の回数を、2に設定されている再送信の最大回数Nと比較する。したがって、通信コントローラ26Lは、P1の再送信の最大回数に到達しており、以前に論じられた理由で、P1の別の再送信をさらに試行することなく、P1のフラッシュまたはスキップを行なうとの結論を下す。したがって、通信コントローラ26Lは、やがてやってくるアイドル期間520を予期して、以前に論じられたように無線トランシーバ34Lを即座にパワー・ダウン・モードに切り換えてもよい。その故に、通信コントローラ26Lは、この状況では、パッケージ交換セッション505cにおけるP2の確認応答インジケータ503の実際の設定にかかわらず、P1を再送信すべきではないので、入来するデータ・パッケージのためにワイヤレス通信チャネルを監視するのを中断してもよい。右耳補聴器の通信コントローラ26Rは、パッケージ交換セッション505cにおいてP1の確認応答インジケータが設定されていないかまたはP2がないことを検知した後で、通信コントローラ26Lに相当するやり方を進める。
図6は、異なるカテゴリのデータ・パッケージP1、P2、P3、P4、P5およびP6の、本発明の別の実施形態による、左耳補聴器10Lと右耳補聴器10Rの間の第4の例示的伝送の時間対周波数の概略図またはプロット600である。本実施形態では、第2の補聴器は、第2のパケット・カテゴリのデータ・パッケージだけを生成して送信し、一方、第1の補聴器は、少なくともいくつかの第1のパケット・カテゴリの音声データ・パッケージを生成して送信する。その故に、音声ストリームは第1の補聴器から第2の補聴器へ送信され得るが、その逆方向の送信はあり得ない。図示のように、P1およびP4は第1のパケット・カテゴリに属し、一方、第2の補聴器によって送信されるデータ・パッケージP2およびP5は第2のパケット・カテゴリに属する。データ・パッケージの図示の第3の例示的伝送は、一般的には、第1の接続イベントCi1および第2の接続イベントCi2を通じて、利用される1つまたは複数の周波数帯において低レベルの干渉ノイズを伴う環境条件に対応することになる。その故に、P1を送信する最初の試行が成功し、P2を送信する最初の試行も同様に成功する。その故に、第1の補聴器は、設定された確認応答インジケータを伴う第3のデータ・パッケージP3を生成して、第2の補聴器へP3を送信する。第2の補聴器は、P3を受信し、その内容検査して、P3の確認応答インジケータが設定されており、P3のデータがたとえばP3のCRCコードによって示されるように有効であることを発見する。その故に、第1の接続イベントCi1は、このとき第1の補聴器および第2の補聴器によって終結される。本発明のこの実施形態が絶好の周波数帯の手順を利用するので、後続の接続イベントCi2の第1のデータ・パッケージP4を送信する最初の試行は周波数帯No.5で実行され、第2の補聴器は、P4の受信が成功すると、P5を生成して送信することによって応答し、そしてまた、第1の補聴器が、音声データを伴うP4が第2の補聴器において首尾よく受信されているので、第2のパケット・カテゴリのデータ・パッケージP6を生成して送信することによって応答する。
図7は、以前に論じられた、データ・パッケージP1、P2、P3、P4およびP5の送信の時間対周波数の概略図またはプロット700を示すものであり、ホッピング・キーが1に設定されており、優先/絶好の周波数帯スキームは利用されない。データ・パッケージP1、P2、P3およびP4は、すべて第1のパケット・カテゴリに属する。第1のデータ・パッケージの再送信の最大回数Nと第2のデータ・パッケージの再送信の最大回数Mは、どちらも2に設定されている。データ・パッケージの図示の例示的伝送は、一般的には、第1の接続イベントCi1中は、利用される1つまたは複数の周波数帯において高レベルの干渉ノイズが支配的な環境条件に対応し、第2の接続イベントCi2中は、利用される1つまたは複数の周波数帯においてはるかに小さいレベルの干渉ノイズが支配的な環境条件に対応することになる。すべての送信されたデータ・パッケージP2の設定されていない確認応答インジケータによって示されるように、第1のデータ・パッケージP1の最初の送信の試行と、後続の2つの再送信の試行の両方が失敗している。同様に、第2のデータ・パッケージP2の最初の送信の試行と、後続の2つの再送信の試行の両方が失敗している。結果的に、左耳補聴器の通信コントローラ26LがP1をフラッシュし、右耳補聴器の通信コントローラ26RがP2をフラッシュする。その故に、第3のデータ・パッケージはCi1中には送信されない。第2の接続イベントCi2中に、通信コントローラ26Lは、新規のデータ・パッケージP3を生成し、P3のペイロード・セクションに対して音声フレームなど現在の音声データを追加する。通信コントローラ26Lは、P3の確認応答インジケータ703の以前に論じられたデフォルト値を設定し、他のデータ・パッケージ部に適切なデータを書き込んで、最終的に右耳補聴器へP3を送信する。右耳補聴器の通信コントローラ26Rは、ワイヤレス通信チャネルの周波数帯No.7を監視してP3の到着を待つ。P3の受信に際して、通信コントローラ26Rは、第1のカテゴリのデータ・パッケージの受信に成功した場合には、図4を参照しながら以前に詳細に論じられたのと同様に進める。その故に、データ・パッケージP3、P4およびP5は、それぞれ第2の接続イベントCi2の第1、第2および第3のデータ・パッケージと見なされ得る。
以下の項目は、出願時の特許請求の範囲に記載の要素である。
[項目1]
少なくとも一方が補聴装置を備える第1のポータブル通信デバイスと第2のポータブル通信ポータブルデバイスの間で、双方向ワイヤレス通信チャネルを通じてデータ・パッケージを交換する方法であって、
前記第1のポータブル通信デバイスによって第1の複数のデータ・パッケージを生成するステップであって、前記第1の複数のデータ・パッケージの第1のサブセットが、音声データを含む第1のパケット・カテゴリに属し、前記第1の複数のデータ・パッケージの第2のサブセットが、音声データのない第2のパケット・カテゴリに属する前記ステップと、
前記第1のポータブル通信デバイスから前記第2のポータブル通信デバイスへ前記第1の複数のデータ・パッケージを送信するステップと、
前記第1のポータブル通信デバイスにおいて、前記第1のパケット・カテゴリまたは前記第2のパケット・カテゴリに属する第2の複数のデータ・パッケージを受信するステップと、を含み、
前記第2のパケット・カテゴリに属するデータ・パッケージのサイズが、前記第1のパケット・カテゴリに属するデータ・パッケージのサイズよりも小さいものである、
データ・パッケージを交換する方法。
[項目2]
前記第1のパケット・カテゴリの各データ・パッケージが、少なくともヘッダ・セクションと、前記音声データを保持するペイロード・セクションと、パッケージ・エラー検知コードまたはパッケージ・エラー訂正コードを保持するデータ検査セクションとを含み、前記第2のパケット・カテゴリの各データ・パッケージが、少なくとも、ヘッダ・セクションと、パッケージ・エラー検知コードまたはパケット・エラー訂正コードを保持するデータ検査セクションとを含む、項目1に記載のデータ・パッケージを交換する方法。
[項目3]
前記第1のパケット・カテゴリの前記データ・パッケージの前記ヘッダ・セクションおよび前記第2のパケット・カテゴリの前記データ・パッケージの前記ヘッダ・セクションは、
前記データ・パッケージの前記カテゴリを示す所定のコードまたは値(L)を含む、項目2に記載のデータ・パッケージを交換する方法。
[項目4]
前記所定のコードまたは値(L)が、音声データまたは制御データなど特定のタイプのペイロード・データを保持している前記データ・パッケージのアドレスまたは位置を指すかまたは示す、項目3に記載のデータ・パッケージを交換する方法。
[項目5]
前記ワイヤレス通信チャネルを通じて、経時的に複数の連続する接続イベントを確立するステップと、
前記複数の連続する接続イベントの、少なくともサブセットの期間中に、
前記第1のポータブル通信デバイスから前記第2のポータブル通信ポータブルデバイスへ、前記第1または前記第2のパケット・カテゴリに属する第1のデータ・パッケージを送信するステップと、
前記第1のデータ・パッケージに続いて、前記第2のポータブル通信デバイスから前記第1のポータブル通信デバイスへ、前記第1または前記第2のパケット・カテゴリに属する第2のデータ・パッケージを送信するステップと、をさらに含む、項目1から4のいずれか一項に記載のデータ・パッケージを交換する方法。
[項目6]
前記第1のポータブル通信デバイスにおいて、前記第1のポータブル通信デバイスから前記第2のポータブル通信デバイスに送信される前記第1の複数のデータ・パッケージに対して確認応答インジケータを追加するステップであって、前記確認応答インジケータの少なくともサブセットが、送信されるべきデータ・パッケージに対して先行するデータ・パッケージが前記第1のポータブル通信デバイスにおいて首尾よく受信されたかどうかを示す、前記ステップと、
前記第2のポータブル通信デバイスにおいて、前記第2のポータブル通信デバイスから前記第1のポータブル通信デバイスに送信される前記第2の複数のデータ・パッケージに対して確認応答インジケータを追加するステップであって、送信されるべきそれぞれのデータ・パッケージの前記確認応答インジケータが、先行するデータ・パッケージが前記第2のポータブル通信デバイスにおいて首尾よく受信されたかどうかを示す、前記ステップと、をさらに含む、項目1から5のいずれか一項に記載のデータ・パッケージを交換する方法。
[項目7]
連続する接続イベントの前記サブセットのそれぞれの接続イベント中に、
前記第1のポータブル通信デバイスにおいて、前記第2のデータ・パッケージのために前記ワイヤレス通信チャネルを監視するステップと、
前記第1のポータブル通信デバイスにおいて前記第2のデータ・パッケージを受信するステップと、
前記第2のデータ・パッケージの前記確認応答インジケータが設定されている場合に、
前記第1のポータブル通信デバイスにおいて、前記第2のデータ・パッケージの受信の成功/失敗を反映した確認応答インジケータの設定を含む第3のデータ・パッケージを生成して、
前記第3のデータ・パッケージを、前記ワイヤレス通信チャネルを通じて前記第2のポータブル通信デバイスへ送信するステップと、をさらに含み、あるいは、
前記第2のデータ・パッケージが存在しないか、または前記第2のデータ・パッケージの前記確認応答インジケータが設定されていない場合に、
前記第1のデータ・パッケージの前記確認応答インジケータを、前記第2のデータ・パッケージの受信の失敗を反映するように設定して、前記第1のデータ・パッケージを前記第1のポータブル通信デバイスから前記第2のポータブル通信デバイスへ再送信するステップであって、
前記第1のデータ・パッケージが前記第1のパケット・カテゴリに属するならば、再送信が最大N回実行され、
Nは1と4の間の正の整数である、前記ステップと、をさらに含む、項目6に記載のデータ・パッケージを交換する方法。
[項目8]
連続する接続イベントの前記サブセットのそれぞれの接続イベント中に、
前記第2のポータブル通信デバイスにおいて、前記第1のポータブル通信デバイスによって送信された前記第1のデータ・パッケージのために前記双方向ワイヤレス通信チャネルを監視するステップと、
前記第2のポータブル通信デバイスにおいて前記第1のデータ・パッケージを受信するステップと、
前記第2のポータブル通信デバイスによって、前記第1のデータ・パッケージの受信の成功/失敗を反映した前記確認応答インジケータの設定を伴う前記第2のデータ・パッケージを生成するステップと、
前記第2のデータ・パッケージを、前記第2のポータブル通信デバイスから前記第1のポータブル通信デバイスへ前記双方向ワイヤレス通信チャネルを通じて送信するステップと、
前記第2のデータ・パッケージの受信に続く、前記第1のポータブル通信デバイスからの、前記第3のデータ・パッケージ、または再送信された前記第1のデータ・パッケージ、のために、前記双方向ワイヤレス通信チャネルを前記第2のポータブル通信デバイスにおいて監視するステップと、
前記第2のポータブル通信デバイスにおいて前記第1のデータ・パッケージまたは前記第3のデータ・パッケージを受信するステップと、
前記第1のデータ・パッケージまたは前記第3のデータ・パッケージの前記確認応答インジケータが設定されている場合に、
前記第2のデータ・パッケージのさらなる送信を放棄するステップと、をさらに含み、あるいは、
前記第1のデータ・パッケージもしくは前記第3のデータ・パッケージの前記確認応答インジケータが設定されていない場合に、または前記第1のデータ・パッケージも前記第3のデータ・パッケージもない場合に、
前記第2のデータ・パッケージが前記第1のパケット・カテゴリに属する場合に、前記第2のデータ・パッケージを、前記第2のポータブル通信デバイスから前記第1のポータブル通信デバイスへ最大M回再送信するステップであって、
Mは1と4の間の正の整数であるステップと、をさらに含む、項目7に記載のデータ・パッケージを交換する方法。
[項目9]
前記第2のデータ・パッケージが存在しないかまたは前記第2のデータ・パッケージの前記確認応答インジケータが設定されていない場合に、
前記第1のデータ・パッケージが前記第2のパケット・カテゴリに属する場合に前記第1のデータ・パッケージの再送信を放棄するステップを含む、項目7または8に記載のデータ・パッケージを交換する方法。
[項目10]
前記第1のデータ・パッケージが前記第2のパケット・カテゴリに属する場合に、前記第1のデータ・パッケージをフラッシュするかまたは放棄するステップをさらに含む、項目9に記載のデータ・パッケージを交換する方法。
[項目11]
前記第1のポータブル通信デバイスにおいて、前記第2のデータ・パッケージを受信した後に前記第2のデータ・パッケージのエラー検知コードを検査するステップと、
前記エラー検知コードが、前記第2のデータ・パッケージのデータが無効であることを示す場合に、前記第2のデータ・パッケージの前記確認応答インジケータの設定を無視し、前記第2のデータ・パッケージの受信に失敗したことを反映するために、前記第3のデータ・パッケージの前記確認応答インジケータの設定をしないステップと、をさらに含む、項目7から10のいずれか一項に記載のデータ・パッケージを交換する方法。
[項目12]
前記双方向ワイヤレス通信チャネルが、60個から120個の間の周波数帯など、所定の無線周波数範囲にわたる複数の離隔された周波数帯を含む、項目1から11のいずれか一項に記載のデータ・パッケージを交換する方法。
[項目13]
前記第1のワイヤレス通信デバイスまたは前記第2のワイヤレス通信デバイスにおいて、前記複数の離隔された周波数帯のそれぞれのパケット誤り率(PER)など、それぞれの伝送品質推定値を検知するステップと、
複数の検知された伝送品質推定値に基づいて優先周波数帯を決定するステップと、
少なくとも前記第1のデータ・パッケージおよび前記第2のデータ・パッケージを、最初に前記優先周波数帯で送信するステップと、をさらに含む、項目12に記載のデータ・パッケージを交換する方法。
[項目14]
前記第1のパケット・カテゴリに属する前記データ・パッケージのサイズが、前記第2のパケット・カテゴリに属するデータ・パッケージのサイズの少なくとも2倍である、項目1から13のいずれか一項に記載のデータ・パッケージを交換する方法。
[項目15]
双方向ワイヤレス通信チャネルを通じてデータ・パッケージを交換するように構成されたワイヤレス両耳用補聴器システムであって、
第1の無線トランシーバを備える第1の補聴装置と、第2の無線トランシーバを備える第2の補聴装置とを備え、
前記第1の補聴装置が前記第1の無線トランシーバに結合された第1の通信コントローラを備え、前記第2の補聴装置が前記第2の無線トランシーバに結合された第2の通信コントローラを備え、
前記第1の通信コントローラは、
第1の複数のデータ・パッケージであって、前記第1の複数のデータ・パッケージの第1のサブセットが、音声データを含む第1のパケット・カテゴリに属し、前記第1の複数のデータ・パッケージの第2のサブセットが、音声データのない第2のパケット・カテゴリに属する、第1の複数のデータ・パッケージを生成し、
前記第1のポータブル通信デバイスから前記第2のポータブル通信デバイスへ前記第1の複数のデータ・パッケージを送信して、
前記第1のポータブル通信デバイスにおいて、前記第2のポータブル通信デバイスから、前記第1のパケット・カテゴリまたは前記第2のパケット・カテゴリに属する第2の複数のデータ・パッケージを受信するように構成されており、
前記第2のパケット・カテゴリに属するデータ・パッケージのサイズが、前記第1のパケット・カテゴリに属するデータ・パッケージのサイズよりも小さいものである、
ワイヤレス両耳用補聴器システム。
[項目16]
前記第1のパケット・カテゴリの各データ・パッケージが、少なくともヘッダ・セクションと、前記音声データを保持するペイロード・セクションと、パッケージ・エラー検知コードまたはパッケージ・エラー訂正コードを保持するデータ検査セクションとを含み、
前記第2のパケット・カテゴリの各データ・パッケージが、少なくとも、
ヘッダ・セクションと、パッケージ・エラー検知コードまたはパケット・エラー訂正コードを保持するデータ検査セクションとを含む、項目15に記載のワイヤレス両耳用補聴器システム。
[項目17]
前記第1のパケット・カテゴリの前記データ・パッケージの前記ヘッダ・セクション、および前記第2のパケット・カテゴリの前記データ・パッケージの前記ヘッダ・セクションが、
前記データ・パッケージの前記カテゴリを示す所定のコードまたは値(L)を含む、項目16に記載のワイヤレス両耳用補聴器システム。
[項目18]
前記所定のコードまたは値(L)が、音声データまたは制御データなど特定のタイプのペイロード・データを保持している前記データ・パッケージのアドレスまたは位置を指すかまたは示す、項目17に記載のワイヤレス両耳用補聴器システム。

Claims (18)

  1. 少なくとも一方が補聴装置を備える第1のポータブル通信デバイスと第2のポータブル通信ポータブルデバイスの間で、双方向ワイヤレス通信チャネルを通じてデータ・パッケージを交換する方法であって、
    前記第1のポータブル通信デバイスによって第1の複数のデータ・パッケージを生成するステップであって、前記第1の複数のデータ・パッケージの第1のサブセットが、音声データを含む第1のパケット・カテゴリに属し、前記第1の複数のデータ・パッケージの第2のサブセットが、音声データのない第2のパケット・カテゴリに属する前記ステップと、
    前記第1のポータブル通信デバイスから前記第2のポータブル通信デバイスへ前記第1の複数のデータ・パッケージを送信するステップと、
    前記第1のポータブル通信デバイスにおいて、前記第1のパケット・カテゴリまたは前記第2のパケット・カテゴリに属する第2の複数のデータ・パッケージを受信するステップと、を含み、
    前記第2のパケット・カテゴリに属するデータ・パッケージのサイズが、前記第1のパケット・カテゴリに属するデータ・パッケージのサイズよりも小さいものである、
    データ・パッケージを交換する方法。
  2. 前記第1のパケット・カテゴリの各データ・パッケージが、少なくともヘッダ・セクションと、前記音声データを保持するペイロード・セクションと、パッケージ・エラー検知コードまたはパッケージ・エラー訂正コードを保持するデータ検査セクションとを含み、
    前記第2のパケット・カテゴリの各データ・パッケージが、少なくとも、ヘッダ・セクションと、パッケージ・エラー検知コードまたはパケット・エラー訂正コードを保持するデータ検査セクションとを含む、請求項1に記載のデータ・パッケージを交換する方法。
  3. 前記第1のパケット・カテゴリの前記データ・パッケージの前記ヘッダ・セクションおよび前記第2のパケット・カテゴリの前記データ・パッケージの前記ヘッダ・セクションは、
    前記データ・パッケージの前記カテゴリを示す所定のコードまたは値(L)を含む、請求項2に記載のデータ・パッケージを交換する方法。
  4. 前記所定のコードまたは値(L)が、音声データまたは制御データなど特定のタイプのペイロード・データを保持している前記データ・パッケージのアドレスまたは位置を指すかまたは示す、請求項3に記載のデータ・パッケージを交換する方法。
  5. 前記ワイヤレス通信チャネルを通じて、経時的に複数の連続する接続イベントを確立するステップと、
    前記複数の連続する接続イベントの、少なくともサブセットの期間中に、
    前記第1のポータブル通信デバイスから前記第2のポータブル通信ポータブルデバイスへ、前記第1または前記第2のパケット・カテゴリに属する第1のデータ・パッケージを送信するステップと、
    前記第1のデータ・パッケージに続いて、前記第2のポータブル通信デバイスから前記第1のポータブル通信デバイスへ、前記第1または前記第2のパケット・カテゴリに属する第2のデータ・パッケージを送信するステップと、をさらに含む、請求項1から4のいずれか一項に記載のデータ・パッケージを交換する方法。
  6. 前記第1のポータブル通信デバイスにおいて、前記第1のポータブル通信デバイスから前記第2のポータブル通信デバイスに送信される前記第1の複数のデータ・パッケージに対して確認応答インジケータを追加するステップであって、前記確認応答インジケータの少なくともサブセットが、送信されるべきデータ・パッケージに対して先行するデータ・パッケージが前記第1のポータブル通信デバイスにおいて首尾よく受信されたかどうかを示す、前記ステップと、
    前記第2のポータブル通信デバイスにおいて、前記第2のポータブル通信デバイスから前記第1のポータブル通信デバイスに送信される前記第2の複数のデータ・パッケージに対して確認応答インジケータを追加するステップであって、送信されるべきそれぞれのデータ・パッケージの前記確認応答インジケータが、先行するデータ・パッケージが前記第2のポータブル通信デバイスにおいて首尾よく受信されたかどうかを示す、前記ステップと、をさらに含む、請求項1から5のいずれか一項に記載のデータ・パッケージを交換する方法。
  7. 連続する接続イベントの前記サブセットのそれぞれの接続イベント中に、
    前記第1のポータブル通信デバイスにおいて、前記第2のデータ・パッケージのために前記ワイヤレス通信チャネルを監視するステップと、
    前記第1のポータブル通信デバイスにおいて前記第2のデータ・パッケージを受信するステップと、
    前記第2のデータ・パッケージの前記確認応答インジケータが設定されている場合に、
    前記第1のポータブル通信デバイスにおいて、前記第2のデータ・パッケージの受信の成功/失敗を反映した確認応答インジケータの設定を含む第3のデータ・パッケージを生成して、
    前記第3のデータ・パッケージを、前記ワイヤレス通信チャネルを通じて前記第2のポータブル通信デバイスへ送信するステップと、をさらに含み、あるいは、
    前記第2のデータ・パッケージが存在しないか、または前記第2のデータ・パッケージの前記確認応答インジケータが設定されていない場合に、
    前記第1のデータ・パッケージの前記確認応答インジケータを、前記第2のデータ・パッケージの受信の失敗を反映するように設定して、前記第1のデータ・パッケージを前記第1のポータブル通信デバイスから前記第2のポータブル通信デバイスへ再送信するステップであって、
    前記第1のデータ・パッケージが前記第1のパケット・カテゴリに属するならば、再送信が最大N回実行され、
    Nは1と4の間の正の整数である、前記ステップと、をさらに含む、請求項6に記載のデータ・パッケージを交換する方法。
  8. 連続する接続イベントの前記サブセットのそれぞれの接続イベント中に、
    前記第2のポータブル通信デバイスにおいて、前記第1のポータブル通信デバイスによって送信された前記第1のデータ・パッケージのために前記双方向ワイヤレス通信チャネルを監視するステップと、
    前記第2のポータブル通信デバイスにおいて前記第1のデータ・パッケージを受信するステップと、
    前記第2のポータブル通信デバイスによって、前記第1のデータ・パッケージの受信の成功/失敗を反映した前記確認応答インジケータの設定を伴う前記第2のデータ・パッケージを生成するステップと、
    前記第2のデータ・パッケージを、前記第2のポータブル通信デバイスから前記第1のポータブル通信デバイスへ前記双方向ワイヤレス通信チャネルを通じて送信するステップと、
    前記第2のデータ・パッケージの受信に続く、前記第1のポータブル通信デバイスからの、前記第3のデータ・パッケージ、または再送信された前記第1のデータ・パッケージ、のために、前記双方向ワイヤレス通信チャネルを前記第2のポータブル通信デバイスにおいて監視するステップと、
    前記第2のポータブル通信デバイスにおいて前記第1のデータ・パッケージまたは前記第3のデータ・パッケージを受信するステップと、
    前記第1のデータ・パッケージまたは前記第3のデータ・パッケージの前記確認応答インジケータが設定されている場合に、
    前記第2のデータ・パッケージのさらなる送信を放棄するステップと、をさらに含み、あるいは、
    前記第1のデータ・パッケージもしくは前記第3のデータ・パッケージの前記確認応答インジケータが設定されていない場合に、または前記第1のデータ・パッケージも前記第3のデータ・パッケージもない場合に、
    前記第2のデータ・パッケージが前記第1のパケット・カテゴリに属する場合に、前記第2のデータ・パッケージを、前記第2のポータブル通信デバイスから前記第1のポータブル通信デバイスへ最大M回再送信するステップであって、
    Mは1と4の間の正の整数であるステップと、をさらに含む、請求項7に記載のデータ・パッケージを交換する方法。
  9. 前記第2のデータ・パッケージが存在しないかまたは前記第2のデータ・パッケージの前記確認応答インジケータが設定されていない場合に、
    前記第1のデータ・パッケージが前記第2のパケット・カテゴリに属する場合に前記第1のデータ・パッケージの再送信を放棄するステップを含む、請求項7または8に記載のデータ・パッケージを交換する方法。
  10. 前記第1のデータ・パッケージが前記第2のパケット・カテゴリに属する場合に、前記第1のデータ・パッケージをフラッシュするかまたは放棄するステップをさらに含む、請求項9に記載のデータ・パッケージを交換する方法。
  11. 前記第1のポータブル通信デバイスにおいて、前記第2のデータ・パッケージを受信した後に前記第2のデータ・パッケージのエラー検知コードを検査するステップと、
    前記エラー検知コードが、前記第2のデータ・パッケージのデータが無効であることを示す場合に、前記第2のデータ・パッケージの前記確認応答インジケータの設定を無視し、前記第2のデータ・パッケージの受信に失敗したことを反映するために、前記第3のデータ・パッケージの前記確認応答インジケータの設定をしないステップと、をさらに含む、請求項7から10のいずれか一項に記載のデータ・パッケージを交換する方法。
  12. 前記双方向ワイヤレス通信チャネルが、60個から120個の間の周波数帯など、所定の無線周波数範囲にわたる複数の離隔された周波数帯を含む、請求項1から11のいずれか一項に記載のデータ・パッケージを交換する方法。
  13. 前記第1のワイヤレス通信デバイスまたは前記第2のワイヤレス通信デバイスにおいて、前記複数の離隔された周波数帯のそれぞれのパケット誤り率(PER)など、それぞれの伝送品質推定値を検知するステップと、
    複数の検知された伝送品質推定値に基づいて優先周波数帯を決定するステップと、
    少なくとも前記第1のデータ・パッケージおよび前記第2のデータ・パッケージを、最初に前記優先周波数帯で送信するステップと、をさらに含む、請求項12に記載のデータ・パッケージを交換する方法。
  14. 前記第1のパケット・カテゴリに属する前記データ・パッケージのサイズが、前記第2のパケット・カテゴリに属するデータ・パッケージのサイズの少なくとも2倍である、請求項1から13のいずれか一項に記載のデータ・パッケージを交換する方法。
  15. 双方向ワイヤレス通信チャネルを通じてデータ・パッケージを交換するように構成されたワイヤレス両耳用補聴器システムであって、
    第1の無線トランシーバを備える第1の補聴装置と、第2の無線トランシーバを備える第2の補聴装置とを備え、
    前記第1の補聴装置が前記第1の無線トランシーバに結合された第1の通信コントローラを備え、前記第2の補聴装置が前記第2の無線トランシーバに結合された第2の通信コントローラを備え、
    前記第1の通信コントローラは、
    第1の複数のデータ・パッケージであって、前記第1の複数のデータ・パッケージの第1のサブセットが、音声データを含む第1のパケット・カテゴリに属し、前記第1の複数のデータ・パッケージの第2のサブセットが、音声データのない第2のパケット・カテゴリに属する、第1の複数のデータ・パッケージを生成し、
    前記第1のポータブル通信デバイスから前記第2のポータブル通信デバイスへ前記第1の複数のデータ・パッケージを送信して、
    前記第1のポータブル通信デバイスにおいて、前記第2のポータブル通信デバイスから、前記第1のパケット・カテゴリまたは前記第2のパケット・カテゴリに属する第2の複数のデータ・パッケージを受信するように構成されており、
    前記第2のパケット・カテゴリに属するデータ・パッケージのサイズが、前記第1のパケット・カテゴリに属するデータ・パッケージのサイズよりも小さいものである、
    ワイヤレス両耳用補聴器システム。
  16. 前記第1のパケット・カテゴリの各データ・パッケージが、少なくともヘッダ・セクションと、前記音声データを保持するペイロード・セクションと、パッケージ・エラー検知コードまたはパッケージ・エラー訂正コードを保持するデータ検査セクションとを含み、
    前記第2のパケット・カテゴリの各データ・パッケージが、少なくとも、
    ヘッダ・セクションと、パッケージ・エラー検知コードまたはパケット・エラー訂正コードを保持するデータ検査セクションとを含む、請求項15に記載のワイヤレス両耳用補聴器システム。
  17. 前記第1のパケット・カテゴリの前記データ・パッケージの前記ヘッダ・セクション、および前記第2のパケット・カテゴリの前記データ・パッケージの前記ヘッダ・セクションが、
    前記データ・パッケージの前記カテゴリを示す所定のコードまたは値(L)を含む、請求項16に記載のワイヤレス両耳用補聴器システム。
  18. 前記所定のコードまたは値(L)が、音声データまたは制御データなど特定のタイプのペイロード・データを保持している前記データ・パッケージのアドレスまたは位置を指すかまたは示す、請求項17に記載のワイヤレス両耳用補聴器システム。
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