JP2017074870A - 車両周囲障害物検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】障害物の検出率を高めることができる車両周囲障害物検出装置を提供する。
【解決手段】ダンプトラックには、車体周囲を撮像する4個のカメラ22が設けられている。コントローラ23は、俯瞰映像合成処理部27と、障害物検知部31とを備えている。俯瞰映像合成処理部27は、4個のカメラ22で撮像した映像CTiを合成して一つの映像とし、合成された一つの映像の中央部に車体のシンボル25を配置した俯瞰映像BViを作成する。障害物検知部31は、カメラ22で撮影した映像CTi中で予め定めた障害物色の部分を、障害物Oとして検知する。障害物検知部31のマーカ表示処理部35は、障害物Oの位置データをモニタ36に出力する。モニタ36は、障害物Oに障害物マーカMKを付した俯瞰映像BViを表示する。
【選択図】図3

Description

本発明は、運搬車両、作業車両等の周囲を表示するモニタを備えた車両周囲障害物検出装置に関する。
運搬車両として、鉱山のような作業現場で砕石等のような運搬物を運搬する大型のダンプトラックが知られている。このような大型のダンプトラックは、その車体の大きさからオペレータが車体の周囲を認識することが困難である。そこで、車体に複数個のカメラを搭載し、各カメラにより撮影された映像を合成して車体周囲の映像(俯瞰映像)を運転室のモニタに表示したものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
国際公開第2012/169352号
ところで、特許文献1に記載されたダンプトラックは、車体の周囲に位置する複数の障害物を検知してモニタに表示している。しかし、一般的に障害物が車体から遠くなるほど障害物を正確に検知することが難しくなり、誤検知の頻度が増加する。特に、車体に取り付けたカメラによって映像を撮影し、この映像から障害物を検知する場合には、障害物が車体から所定の距離以上に離れると、障害物を写した映像上の画素数(pixel数)が減少し、障害物の検知率が低下するという問題がある。
本発明は、上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、本発明の目的は、障害物の検出率を高めることができる車両周囲障害物検出装置を提供することにある。
上述した課題を解決するため、本発明は、車体に設けられ車体周囲を撮像する複数個のカメラと、該複数個のカメラで撮像した映像を処理するコントローラと、該コントローラにより処理された映像を表示するモニタとを備えてなる車両周囲障害物検出装置において、前記コントローラは、前記複数個のカメラで撮像した映像を合成して一つの映像とし、合成された一つの映像の中央部に車体のシンボルを配置して前記車体周囲を認識できる合成映像を作成する映像合成処理部と、前記カメラで撮影した映像中で予め定めた前記障害物の色の部分を、前記車体周囲の障害物として検知する障害物検知部とを備えたことを特徴としている。
本発明によれば、例えば作業現場に少ない色を、障害物の色に設定することによって、障害物の検出率を高めることができる。
本発明の第1の実施の形態による車両周囲障害物検出装置が搭載されたダンプトラックを示す正面図である。 図1中のダンプトラックのキャブ内を示す斜視図である。 車両周囲障害物検出装置を示す制御ブロック図である。 右カメラによるカメラスルー映像を示す説明図である。 図4中のA部を拡大して示す説明図である。 図2中のモニタに表示された俯瞰映像を示す正面図である。 モニタに表示された右カメラの直接映像を示す正面図である。 障害物色の設定処理を示す流れ図である。 障害物検知処理を示す流れ図である。 図9中の障害物色C1に基づく障害物検知処理を示す流れ図である。 本発明の第2の実施の形態による車両周囲障害物検出装置を示す制御ブロック図である。 右カメラによるカメラスルー映像を示す説明図である。 モニタに表示された右カメラの直接映像を示す正面図である。 障害物検知処理を示す流れ図である。 図14中の遠方検知処理を示す流れ図である。 図14中の近傍検知処理を示す流れ図である。
以下、本発明の実施の形態による車両周囲障害物検出装置を搭載したダンプトラックを例に挙げて、添付図面に従って説明する。
図1ないし図10は、本発明の第1の実施の形態を示している。図1に示すダンプトラック1は、例えば鉱山で採掘された砕石、土砂等の運搬物Rを運搬する作業に用いられる大型のダンプトラックである。このダンプトラック1は、左右の前輪3と左右の後輪4とを有する車体2と、車体2の後方上部に上下方向に回動可能(傾斜可能)に設けられた荷台16とを含んで構成されている。そして、車体2は、フレーム5、建屋7、デッキ8、キャブ12等を含んで構成されている。
フレーム5は、車体2のベースとなるもので、強固な支持構造体として形成されている。このフレーム5は、前後方向に延びるベースフレーム6と、ベースフレーム6の前後方向の中間部に配置された上部横梁(図示せず)とを含んで構成されている。ベースフレーム6の中央部には、図示しないエンジンが配置されている。ベースフレーム6の前端側には、内部にラジエータ等の熱交換装置(図示せず)が収容される建屋7が設けられている。一方、ベースフレーム6の後端側には、後方に向けて突設された左右一対の荷台取付部6A(左側のみ図示)が設けられている。また、ベースフレーム6の後端側で左右の荷台取付部6A間には、後述の後カメラ22Bが設けられている。
デッキ8は、フレーム5と建屋7とによって下側から支持されることにより、左右の前輪3よりも上方となる位置に配置されている。このデッキ8は、建屋7上に平坦な通路面を形成している。デッキ8上には、コントロールキャビネット9、グリッドボックス(図示せず)、キャブ12等が設置されている。
コントロールキャビネット9内には、走行用のモータを制御するインバータと、エンジンに設けられた発電機(図示せず)により発生する電流およびエンジン速度を制御する制御盤とが収容されている。このとき、走行用のモータは、発電機からの電力供給によって駆動する。これにより、ダンプトラック1は走行する。また、グリッドボックス内には、車両の減速時に直流電力を消費する抵抗器とその抵抗器を冷却するブロアとからなる装置が収容されている。
デッキ8の外周には、メンテナンス作業等を行うときの安全性を確保する手摺り10が設けられている。また、建屋7の前側には、階段状に形成された乗降用ステップ11が設けられている。この乗降用ステップ11は、オペレータ等がデッキ8に乗降するときの足場を構成するものである。また、デッキ8の前端側には、後述の前カメラ22Fが設けられ、デッキ8の左右両端側には、右カメラ22Rと、左カメラ22Lとが設けられている。
キャブ12は、内部にオペレータが乗り込む運転室を画成するもので、荷台16の前側に配設されている。図2に示すように、キャブ12内には、操舵用のハンドル13、計器類等を表示するパネル14、図示しない運転席、アクセルペダル、ブレーキペダル、操作レバー等が設けられている。また、キャブ12の左前支柱15には、後述のモニタ36が取付けられている。
荷台16は、車体2上に傾転可能に搭載されている。この荷台16は、例えば油圧ショベル(図示せず)によって採掘された大量の鉱物等を受入れるものである。荷台16は、鉱物等を多量に積載するため、全長が10〜15メートルの大型の容器として形成されている。荷台16の後側底部は、ベースフレーム6の後端側に設けられた左右の荷台取付部6Aに連結ピン17等を介して回動可能に連結されている。また、荷台16の前部側には、その上端部から前方に向けて水平に延びる庇部16Aが一体に設けられている。この庇部16Aは、キャブ12を上側から覆った状態でデッキ8の前端部近傍まで延びている。
ホイストシリンダ18は、車体2に対して荷台16を上下に傾動するためのものである(図1中に1個のみ図示)。ホイストシリンダ18は、例えば多段式の油圧シリンダからなり、ベースフレーム6と荷台16との間に伸縮可能に設けられている。従って、ホイストシリンダ18を伸長または縮小させることにより、荷台16の前部側は、連結ピン17を支点として上下方向に回動(昇降)する。これにより、荷台16に積載された鉱物等を排出させることができる。
次に、ダンプトラック1に搭載された車両周囲障害物検出装置21について説明する。
車両周囲障害物検出装置21は、ダンプトラック1に設けられた複数個のカメラ22R,22L,22F,22Bにより、ダンプトラック1の周囲の状況をモニタ36に表示して、オペレータがダンプトラック1の周囲の状況を把握し易くするものである。そして、車両周囲障害物検出装置21は、複数個のカメラ22R,22L,22F,22B、コントローラ23、モニタ36を含んで構成されている。
複数個(例えば4個)のカメラ22R,22L,22F,22Bは、ダンプトラック1の外周にそれぞれ設けられている。これら4個のカメラ22R,22L,22F,22Bは、例えばカラー映像を撮像可能なカメラで、ダンプトラック1の四方(周囲)を撮像している。具体的には、右カメラ22Rは、デッキ8の右端側に設けられ、ダンプトラック1の右方を撮像している。一方、左カメラ22Lは、デッキ8の左端側に設けられ、ダンプトラック1の左方を撮像している。
また、前カメラ22Fは、デッキ8の前端側に設けられ、ダンプトラック1の前方を撮像している。後カメラ22Bは、ベースフレーム6の後端側に設けられ、ダンプトラック1の後方を撮像している。各カメラ22R,22L,22F,22Bは、地面から2〜5メートルの高さに配置されている。そして、各カメラ22R,22L,22F,22Bにより撮像されたカメラスルー映像CTiR,CTiL,CTiF,CTiBは、コントローラ23に出力される。
なお、以下では、カメラ22R,22L,22F,22Bを総称するときは、カメラ22という。また、カメラスルー映像CTiR,CTiL,CTiF,CTiBを総称するときは、カメラスルー映像CTiという。
コントローラ23は、カメラ22が撮像した映像を処理するものである。このコントローラ23は、例えばキャブ12内に配設され、入力側にカメラ22が接続され、出力側にモニタ36が接続されている。コントローラ23は、マイクロプロセッサ等によって構成され、例えばROM、RAM等の記憶部24を備えている。この記憶部24には、ダンプトラック1を上方からみた平面図が車体のシンボル25として記憶されている。なお、図3中に示す車体のシンボル25に対して右方がダンプトラック1の前方となっている。そして、コントローラ23は、映像処理部26、障害物検知部31を含んで構成されている。
映像処理部26には、カメラ22により撮像されたカメラスルー映像CTiが入力される。映像処理部26は、俯瞰映像合成処理部27と、直接映像処理部28とを備えている。
俯瞰映像合成処理部27は、4個のカメラ22R,22L,22F,22Bで撮像した各映像CTiを合成して1つの映像(俯瞰映像BVi)に加工する。俯瞰映像合成処理部27は、本発明の映像合成処理部を構成している。俯瞰映像合成処理部27は、例えば右カメラスルー映像CTiRから俯瞰映像BViに加工するための切出映像TiR(図3中の点線部)を抽出する。
そして、俯瞰映像合成処理部27は、切出映像TiRを180°回転させたり、伸縮させたりすることにより、ダンプトラック1の右側俯瞰映像BViRを作成する。他のカメラ22L,22F,22Bも同様に切出映像(図示せず)を加工して左側俯瞰映像BViL,前側俯瞰映像BViF,後側俯瞰映像BViBを作成する。なお、切出映像は、入力されたカメラスルー映像CTiからノイズ除去、歪み補正、色調補正等を行って修正した映像から切出してもよい。
そして、俯瞰映像合成処理部27は、中央部に車体のシンボル25を貼り付け、車体のシンボル25の右側に右側俯瞰映像BViRを貼り付け、車体のシンボル25の左側に左側俯瞰映像BViLを貼り付ける。また、俯瞰映像合成処理部27は、車体のシンボル25の前側に前側俯瞰映像BViFを貼り付け、車体のシンボル25の後側に後側俯瞰映像BViBを貼り付ける。これにより、俯瞰映像合成処理部27は、合成映像となる俯瞰映像BViを作成することができる。そして、作成された俯瞰映像BViは、定期的に(所定の周期で)モニタ36に出力される。このとき、モニタ36に表示された俯瞰映像BViでは、モニタ36上の距離(ピクセル数)の比率と、実際の距離の比率とが等しくなる。このため、オペレータは、モニタ36を目視することによって、容易に障害物Oまでの距離を推測することができる。
直接映像処理部28は、カメラ22により撮像された直接映像Di(図7に、右カメラスルー映像CTiRを修正したもののみ図示)を処理するものである。この直接映像処理部28は、例えばカメラスルー映像CTiからノイズ除去、歪み補正等を行って修正された直接映像Diを定期的に(所定の周期で)モニタ36に出力する。なお、以下の説明においては、各直接映像について、右カメラ22Rの直接映像Diを代表例として述べるが、他のカメラ22L,22F,22Bの直接映像についても同様である。
障害物検知部31は、車体周囲の障害物Oを検知するものである。この障害物検知部31は、直接映像処理部28から定期的に入力される映像CTiを用いて、障害物Oの検知を行う。即ち、障害物検知部31の記憶部32には、図9に示す障害物検知処理を行うプログラムが記憶されている。障害物検知部31は、このプログラムを実行することによって、映像CTiから障害物Oを検知する。
具体的には、障害物検知部31は、カメラ22からの映像CTiを定期的に取込み、記憶部32に保存する。そして、障害物検知部31は、記憶部32に保存されたカメラスルー映像CTiから、予め決められた障害物の色(障害物色C1,C2)の部分を抽出して、障害物Oを検知する。このとき、障害物色C1,C2は、例えば黄色、紫色のように、鉱山等の作業現場(車体周囲)に少ない色が予め設定される。このため、作業現場に進入する自動車の外装や作業者の服装等は、障害物色C1または障害物色C2に染められている。
また、障害物検知部31は、障害物色C1,C2を複数(例えば2色)定める複数色設定部33と、障害物色C1,C2を変更する色変更部34とを備えている。即ち、障害物検知部31の記憶部32には、図8に示す障害物色の設定処理を行うプログラムが記憶されている。障害物検知部31は、このプログラムを実行することによって、複数色設定部33および色変更部34が動作する。これに加え、障害物検知部31は、マーカ表示処理部35を備えている。このマーカ表示処理部35は、例えば自動車等の障害物Oに障害物マーカMKを表示する処理を行う。
モニタ36は、コントローラ23により処理された映像を表示するものである。図2に示すように、モニタ36は、例えばキャブ12内の左前支柱15に取付けられ、オペレータが運転席に着座した状態でモニタ36を操作、確認することができるようになっている。そして、モニタ36は、電源スイッチ37、切替スイッチ38、表示部39を含んで構成されている。
オペレータが電源スイッチ37をON操作すると、モニタ36が起動すると共にカメラ22およびコントローラ23が起動する。このとき、モニタ36の表示部39には、コントローラ23により処理された俯瞰映像BViおよび/または直接映像Diが表示される。
切替スイッチ38は、表示部39に表示される映像を切替えるもので、各映像を順送りするアップスイッチ38Aと、各映像を逆送りするダウンスイッチ38Bとにより構成されている。これにより、オペレータは、表示部39に所望の映像を表示させることができる。具体的には、オペレータが切替スイッチ38を操作すると、図6に示す俯瞰映像BViから図7に示す右カメラ22Rの直接映像Diに切替えることができる。さらに、オペレータが切替スイッチ38を操作すると、左カメラ22Lの直接映像、前カメラ22Fの直接映像、後カメラ22Bの直接映像および俯瞰映像BViと各直接映像との2画面表示に順次切替えることができる構成となっている。
第1の実施の形態によるダンプトラック1に搭載された車両周囲障害物検出装置21は、上述のような構成を有する。次に、車両周囲障害物検出装置21による障害物色の設定処理および障害物検知処理について説明する。
まず、例えばモニタ36の電源スイッチ37をOFFからONに切り換えると、障害物検知部31は、最初に図8に示す障害物色の設定処理を実行する。
ステップ1では、障害物検知部31の色変更部34は、モニタ36に障害物色の変更を問い合わせるメッセージ等を表示し、オペレータに障害物色を変更するか否かを確認する。このとき、オペレータは、切替スイッチ38等を操作することによって、障害物色を変更するか否かを決定する。
オペレータが障害物色の変更を選択したときには、ステップ1で「YES」と判定され、ステップ2に移行する。ステップ2では、障害物検知部31の色変更部34は、スイッチ38A,38Bによって所望の色を選択し、複数(例えば2色)の障害物色C1,C2を所望の色に変更する。
一方、オペレータが障害物色の変更を選択しないときには、ステップ1で「NO」と判定され、ステップ3に移行する。ステップ3では、障害物検知部31の複数色設定部33によって、記憶部32に記憶された初期状態または前回起動時に設定された色が障害物色C1,C2に設定される。障害物色C1,C2は、鉱山等の作業現場に存在しない色として、例えば黄色、紫色が設定される。ステップ2,3が終了すると、障害物色の設定処理を終了する。
なお、図8中のステップ1,2が、色変更部34の具体的な処理を示し、ステップ3が複数色設定部33の具体的な処理を示している。また、障害物色の設定処理は、モニタ36の電源投入時に限らず、オペレータの要求に応じて、障害物検知処理の途中で割込み処理してもよい。これにより、例えばダンプトラック1が作業現場を移動して、現場全体の色合いが変化したときでも、移動後の現場に応じた障害物色C1,C2を設定することができる。
障害物色の設定処理が終了すると、障害物検知部31は、図9に示す障害物検知処理を実行する。なお、障害物検知処理は、例えばモニタ36の電源スイッチ37がON状態の間は、所定時間毎に(所定の制御周期で)繰り返し実行される。
ステップ11では、カメラ22から出力されたカメラスルー映像CTiは、定期的に(所定の周期で)障害物検知部31に入力される。障害物検知部31は、カメラスルー映像CTiを記憶部32に保存する。
続くステップ12では、障害物検知部31は、図10に示す障害物色C1に基づく障害物検知処理を実行する。具体的には、カメラスルー映像CTi中で障害物色C1(例えば黄色)の部分を検索し、障害物色C1の部分が存在するときには、その部分を障害物Oと判定する。一方、カメラスルー映像CTi中で障害物色C1の部分が存在しないときには、障害物Oがないと判定する。
続くステップ13では、障害物検知部31は、障害物色C2(例えば紫色)に基づく障害物検知処理を実行する。具体的には、カメラスルー映像CTi中で障害物色C2の部分を検索し、障害物色C2の部分が存在するときには、その部分を障害物Oと判定する。一方、カメラスルー映像CTi中で障害物色C2の部分が存在しないときには、障害物Oがないと判定する。
続くステップ14では、障害物検知部31のマーカ表示処理部35は、ステップ12,13で障害物Oと判定された部分に障害物マーカMKを付加するために、障害物マーカMKの位置データ等をモニタ36に出力する。これにより、モニタ36の切替スイッチ38の操作により、俯瞰映像BViおよび直接映像Di等が選択されたときに、モニタ36の表示部39には、映像BVi,Di中の障害物Oに障害物マーカMKが付加された状態で、選択された映像が表示される。この結果、オペレータは、モニタ36を目視することによって、車体2の周囲に自動車等の障害物Oが存在することを把握することができる。
次に、図10に示す障害物色C1に基づく障害物検知処理について説明する。なお、障害物色C1は、黄色の場合を例に挙げて説明する。
ステップ21では、図4および図5に示すように、映像CTi中の全ての画素P(N)を、例えばRGB(赤、緑、青)からなる8ビット(0〜255)の色調データに変換する。これにより、画素総数Ntotalの画素P(1)〜画素P(Ntotal)について、色調データが得られる。なお、画素P(N)の色はRGBカラーモデルによる変換に限らず、例えばHSVモデル等の他のモデルによる変換を行ってもよい。また、データの解像度は、8ビットに限らず、16ビット、20ビット等のように、8ビット以上でもよく、6ビット、4ビットのように、8ビット以下でもよい。
続くステップ22では、カウンタNを1(初期値)にセットし、ステップ23に移行する。ステップ23では、N番目の画素P(N)の赤成分が障害物色C1の範囲内か否かを判定する。障害物色C1が黄色の場合、赤と緑の中間色になるから、8ビットのRGB表記では(255,255,0)になる。
但し、図5に示すように、障害物Oとなる自動車と背景との境界部分では、色や輝度階調が、量子化誤差やカメラ22に入射される光量に応じて、常に変動している。このため、障害物Oと背景との境界部分は、線を引いたように分かれず、色や輝度が段階的に変化した階調が発生する。従って、障害物Oと背景との境界部分は、これらに閾値を設けて判断する必要がある。特に、遠方に位置する障害物Oは、映像CTi中の画素数が少なくなるから、このような境界部分の影響を受け易い。
ステップ23では、上述のような実際の検出に伴う誤差等を考慮して、例えばデータ最大値の10%程度(25程度)の許容範囲を設け、N番目の画素P(N)の赤成分が230以上で255以下か否かを判定する(230≦P(N)のRed≦255)。なお、誤差等の許容範囲は、10%に限らず、装置の仕様や検出確度等を考慮して、例えば5%以上20%以下の範囲で適宜設定される。この点は、緑成分、青成分での判定処理についても、同様である。
ステップ23で「YES」と判定したときは、画素P(N)の赤成分が障害物色C1の条件を満たしているから、ステップ24に移行する。ステップ24では、N番目の画素P(N)の緑成分が障害物色C1(黄色)の範囲内か否かを判定する。具体的には、ステップ24では、例えば10%程度の許容範囲を設け、N番目の画素P(N)の緑成分が230以上で255以下か否かを判定する(230≦P(N)のGreen≦255)。
ステップ24で「YES」と判定したときは、画素P(N)の緑成分が障害物色C1の条件を満たしているから、ステップ25に移行する。ステップ25では、N番目の画素P(N)の青成分が障害物色C1(黄色)の範囲内か否かを判定する。具体的には、ステップ25では、例えば10%程度の許容範囲を設け、N番目の画素P(N)の緑成分が0以上で25以下か否かを判定する(0≦P(N)のBlue≦25)。
ステップ25で「YES」と判定したときは、N番目の画素P(N)の色は、障害物色C1(黄色)の範囲内であると考えられる。このため、ステップ26に移行し、N番目のバッファに「1」を格納する。
一方、ステップ23,24,25のいずれかで「NO」と判定したときは、N番目の画素P(N)の色は、障害物色C1の範囲外であると考えられる。このため、ステップ27に移行し、N番目のバッファに「0」を格納する。
ステップ26,27が終了すると、ステップ28に移行する。ステップ28では、カウンタNが画素総数Ntotal以下か否かを判定する。ステップ28で「YES」と判定したときには、画素P(N)の判定途中であるから、ステップ29でカウンタNを1つ増加させて、ステップ23〜28の処理を繰り返す。一方、ステップ28で「NO」と判定したときには、全ての画素P(N)の判定が終了したから、ステップ30に移行する。
ステップ30では、全てのバッファのうちいずれかが「1」か否か、即ち、全てのバッファのうち少なくとも1つが「1」か否かを判定する。ステップ30で「YES」と判定したときには、映像CTi中に障害物Oが映っているから、ステップ31に移行して障害物あり判定の処理を行う。具体的には、障害物色C1の部分を障害物Oと認識し、その部分の位置データとして、例えば座標や画素P(N)を記憶する。この場合、マーカ表示処理部35は、障害物Oの該当箇所を特定して、障害物Oの位置データをモニタ36に出力する。これにより、モニタ36の表示部39には、障害物Oに障害物マーカMKを付した映像BVi,Diが表示される。
一方、ステップ30で「NO」と判定したときには、映像CTi中に障害物Oが映っていないから、ステップ32に移行して障害物なし判定の処理を行う。具体的には、障害物色C1の障害物Oが存在しないことを記憶する。この場合、マーカ表示処理部35は、障害物Oの位置データを出力しない。このため、モニタ36の表示部39には、障害物マーカMKが付されない映像BVi,Diが表示される。ステップ31,32が終了すると、リターンする。
なお、障害物色C2に基づく障害物検知処理は、障害物色C1に基づく障害物検知処理とほぼ同様である。例えば障害物色C2が紫色である場合には、110≦P(N)のRed≦135が画素P(N)の赤成分が障害物色C2の範囲内であり、0≦P(N)のGreen≦25が画素P(N)の緑成分が障害物色C2の範囲内であり、175≦P(N)のBlue≦200が画素P(N)の青成分が障害物色C2の範囲内であると判定される。これらの判断基準以外は、障害物色C2に基づく障害物検知処理と障害物色C1に基づく障害物検知処理とは、ほぼ同じ処理を行う。このため、障害物色C2に基づく障害物検知処理については、その詳しい説明を省略する。
また、図10に示す障害物色C1に基づく障害物検知処理では、単一の画素P(N)が障害物色C1であっても、障害物Oがあると判定する。本発明はこれに限らず、例えば障害物Oの誤検出を抑制するために、障害物Oの大きさに応じた複数の連続した画素が障害物色C1の範囲内であるときに、障害物Oがあると判定してもよい。このことは、障害物色C2に基づく障害物検知処理でも同様である。
かくして、第1の実施の形態では、コントローラ23は、カメラ22で撮影した映像CTi中で予め定めた障害物色C1,C2の部分を、車体周囲の障害物Oとして検知する障害物検知部31を備えた。このとき、コントローラ23は、例えば作業現場が全体的に土砂によって茶色となるときに、作業現場と異なる色(例えば黄色、紫色)を障害物色C1,C2に設定する。これに加え、作業現場を走行する自動車の全体または屋根等の一部、作業現場に立ち入る作業者の服装またはヘルメット等は、障害物色C1,C2に染めておく。これにより、コントローラ23は、カメラ22で撮影した映像CTi中で予め定めた障害物色C1,C2の部分を抽出することによって、障害物Oを検出することできる。この結果、障害物Oが車体2から遠方に離れた状態で、障害物Oの画像の画素数が少ないときでも、任意の色の障害物を検出するときに比べて、障害物Oを検知し易くなり、障害物Oの検出率を高めることができる。
また、例えばダンプトラック1が硫黄を含む作業現場に移動したときには、作業現場は障害物色C1である黄色が多くなる。これに対し、コントローラ23は障害物色C1,C2を複数定める複数色設定部33をさらに備え、障害物検知部31は、カメラ22で撮影した映像CTi中で複数の障害物色C1,C2のうち少なくともいずれか1つの色の部分を障害物Oとして検知する。このため、障害物色C1が多い作業現場であっても、障害物色C1と異なる紫色の障害物色C2を用いることによって、障害物Oを検出することができる。従って、作業現場毎に全体の色が異なるときでも、例えば2トーン塗装のように、自動車等を複数色で塗装しておくことによって、少なくともいずれか1つの色は作業現場と異なる色にすることができる。これにより、ダンプトラック1が作業現場を移動して、現場毎に全体の色が変わるときでも、カメラ22で撮影した映像CTiから障害物Oを検出することができる。
さらに、コントローラ23は、障害物色C1,C2を変更する色変更部34をさらに備えている。このため、作業現場毎に現場全体の色が異なるときでも、色変更部34によって、作業現場で識別が容易な色に障害物色を変更することができる。この結果、障害物Oの誤検出や未検出を抑制することができる。
次に、図11ないし図16は、本発明の第2の実施の形態を示している。第2の実施の形態の特徴は、障害物検知部は、遠方エリアと近傍エリアで異なる判断基準で障害物を検知することにある。なお、第2の実施の形態では、前述した第1の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
第2の実施の形態による車両周囲障害物検出装置51は、第1の実施の形態による車両周囲障害物検出装置21とほぼ同様に、複数個のカメラ22R,22L,22F,22B(カメラ22)、コントローラ52、モニタ36を含んで構成されている。
このとき、コントローラ52は、第1の実施の形態によるコントローラ23とほぼ同様に構成され、記憶部24、映像処理部26、障害物検知部53を含んで構成されている。障害物検知部53は、第1の実施の形態による障害物検知部31とほぼ同様に、記憶部32、複数色設定部33、色変更部34、マーカ表示処理部35を備えている。
これに加え、障害物検知部53は、映像CTi中で移動体Mを検出する移動体検出部54と、映像CTi中で車体2から離れた遠方エリアFAで障害物Oを検知する遠方検知部55と、映像CTi中で車体2に近い近傍エリアNAで障害物Oを検知する近傍検知部56とをさらに備えている。即ち、障害物検知部53の記憶部32には、図14ないし図16に示す障害物検知処理、遠方検知処理、近傍検知処理のプログラムが記憶されている。障害物検知部51は、これらのプログラムを実行することによって、移動体検出部54、遠方検知部55および近傍検知部56が動作する。
遠方検知部55は、例えば映像CTi中で車体2から予め決められた所定距離よりも離れた領域を遠方エリアFAと判定し、この遠方エリアFA内で障害物Oの検出を行う。また、遠方検知部55は、移動体検出部54が遠方エリアFAで移動体Mを検出したときであって、かつ、検出した移動体Mが予め定めた障害物色C1,C2であると判定したときに、その移動体Mを障害物Oと判断する。
一方、近傍検知部56は、例えば映像CTi中で車体2から予め決められた所定距離よりも近い領域を近傍エリアNAと判定し、この近傍エリアNA内で障害物Oの検出を行う。近傍検知部56は、移動体検出部54が近傍エリアNAで移動体Mを検出したとき、または、映像CTi中で障害物色C1,C2の部分を検出したときに、移動体Mおよび障害物色C1,C2の部分のいずれも障害物Oと判断する。
なお、障害物検知部53は、映像CTiを遠方エリアFAと近傍エリアNAの2つのエリアに区分けする。このため、映像CTi中で近傍エリアNA以外の部分は、遠方エリアFAになる。また、遠方エリアFAと近傍エリアNAを分ける基準となる距離は、カメラ22の解像度や分解能、検出可能な障害物Oの大きさ、障害物Oの検出確度等を考慮して、適宜設定される。
第2の実施の形態によるダンプトラック1に搭載された車両周囲障害物検出装置51は、上述のような構成を有する。次に、車両周囲障害物検出装置51による障害物検知処理等について説明する。
まず、モニタ36の電源スイッチ37をOFFからONに切り換えると、障害物検知部53は、第1の実施の形態による障害物検知部31と同様に、図8に示す障害物色の設定処理を実行する。
障害物色の設定処理が終了すると、障害物検知部53は、図14に示す第2の実施の形態による障害物検知処理を実行する。なお、障害物検知処理は、例えばモニタ36の電源スイッチ37がON状態の間は、所定時間毎に(所定の制御周期で)繰り返し実行される。
ステップ41では、カメラ22から出力されたカメラスルー映像CTiは、定期的に(所定の周期で)障害物検知部53に入力される。障害物検知部53は、カメラスルー映像CTiを記憶部32に保存する。
続くステップ42では、障害物検知部53は、図15に示す遠方検知処理を実行する。具体的には、カメラスルー映像CTi中で遠方エリアFAを判定し、遠方エリアFA内で障害物Oを検出する。
続くステップ43では、障害物検知部53は、図16に示す近傍検知処理を実行する。具体的には、カメラスルー映像CTi中で近傍エリアNAを判定し、近傍エリアNA内で障害物Oを検出する。
続くステップ44では、ステップ42,43で、障害物Oと判定された部分に障害物マーカMKを付加し、モニタ36に出力する。これにより、モニタ36の切替スイッチ38の操作により、俯瞰映像BViおよび直接映像Di等が選択されたときに、モニタ36の表示部39には、映像BVi,Di中の障害物Oに障害物マーカMKが付加された状態で、選択された映像が表示される。
なお、図11および図13に示すように、モニタ36は、遠方エリアFAと近傍エリアNAとを区分けするエリアラインALが合成された映像BVi,Diを表示してもよい。この場合には、オペレータは、障害物Oが存在するエリア(遠方エリアFAまたは近傍エリアNA)を、把握することができる。
次に、図15に示す遠方検知処理について説明する。この遠方検知処理は、車体2から離れた遠方エリアFAでの障害物検知を行うものである。
ステップ51では、カメラスルー映像CTi中で遠方エリアFA(遠方領域の映像)を抽出する(図12参照)。続くステップ52では、移動体検出部54によって遠方エリアFA内で移動体Mを検出する。具体的には、遠方検知部55は、一周期前に取込んだ遠方エリアFA(前回の遠方エリアFA)と現在取込んでいる遠方エリアFA(今回の遠方エリアFA)とを比較して、動いている映像(物体)を移動体Mとして判断する。例えば、動いている自動車を検知する場合には、自動車の映像は動いているが、自動車の背景は動かない。このことから、この自動車を移動体Mとして検知することができる。
続くステップ53では、移動体Mを検出したか否かを判定する。移動体Mを検出したときには、ステップ53で「YES」と判定し、ステップ54に移行する。ステップ54では、検出した移動体Mの色と障害物色C1,C2とを比較する。即ち、移動体Mの色が障害物色C1,C2の範囲内か否かを判定し、その判定結果を出力する。移動体Mの色が障害物色C1の範囲内か否かの判定処理は、映像CTiの一部である移動体Mの部分について判定する点で異なるものの、その他は図10に示す障害物色C1に基づく障害物検知処理とほぼ同様である。また、移動体Mの色が障害物色C2の範囲内か否かの判定処理についても、移動体Mの部分について判定する点と、障害物色C2と比較する点とが異なるものの、それ以外は障害物色C1に基づく障害物検知処理と同様である。
続くステップ55では、移動体Mの色が障害物色C1,C2のいずれかであるか否かを判定する。ステップ54で、移動体Mの色が障害物色C1の範囲内である、または障害物色C2の範囲内であるとの判定結果が出力されたときには、ステップ55で「YES」と判定し、ステップ56に移行して障害物あり判定の処理を行う。具体的には、移動体Mを障害物Oと認識し、その部分の座標や画素P(N)を記憶する。この場合、マーカ表示処理部35は、障害物Oの該当箇所を特定し、障害物Oの位置データをモニタ36に出力する。これにより、モニタ36の表示部39には、遠方エリアFAに障害物マーカMKを付した映像BVi,Diが表示される。
一方、ステップ53,54のいずれかで「NO」と判定したときには、遠方エリアFAに移動中の障害物Oが映っていないから、ステップ57に移行して障害物なし判定の処理を行う。具体的には、遠方エリアFAに移動体Mの障害物Oが存在しないことを記憶する。この場合、マーカ表示処理部35は、障害物Oの位置データを出力しない。このため、モニタ36の表示部39には、遠方エリアFAに障害物マーカMKが付されない映像BVi,Diが表示される。ステップ56,57が終了すると、リターンする。
次に、図16中に示す近傍検知処理について説明する。この近傍検知処理は、車体2に近い近傍エリアNAでの障害物検知を行うものである。
ステップ61では、カメラスルー映像CTi中で近傍エリアNA(近傍領域の映像)を抽出する(図12参照)。続くステップ62では、移動体検出部54によって近傍エリアNA内で移動体Mを検出する。具体的には、近傍検知部56は、一周期前に取込んだ近傍エリアNA(前回の近傍エリアNA)と現在取込んでいる近傍エリアNA(今回の近傍エリアNA)とを比較して、動いている映像(物体)を移動体Mとして判断する。
続くステップ63では、近傍エリアNAについて、障害物色C1,C2に基づく障害物検知処理を行う。障害物色C1に基づく障害物検知処理は、近傍エリアNAで検知する点を除いて、図10に示す障害物色C1に基づく障害物検知処理とほぼ同様である。また、障害物色C2に基づく障害物検知処理は、近傍エリアNAで検知する点、および、障害物色C1が障害物色C2になる点で異なるものの、それ以外は障害物色C1に基づく障害物検知処理と同様である。
続くステップ64では、ステップ62で移動体Mを検出したか否かを判定する。移動体Mを検出しなかったときには、ステップ63で「NO」と判定し、ステップ65に移行する。ステップ65では、近傍エリアNAに障害物色C1,C2の部分があるか否かを判定する。障害物色C1,C2のいずれの部分もないときには、ステップ65で「NO」と判定し、ステップ66に移行して、障害物なし判定の処理を行う。具体的には、近傍エリアNAに障害物Oが存在しないことを記憶する。この場合、マーカ表示処理部35は、障害物Oの位置データを出力しない。このため、モニタ36の表示部39には、近傍エリアNAに障害物マーカMKが付されない映像BVi,Diが表示される。
一方、ステップ64,65のいずれかで「YES」と判定したときには、ステップ67に移行して障害物あり判定の処理を行う。具体的には、移動体Mおよび障害物色C1,C2の部分の両方について、障害物Oと認識し、その部分の座標や画素P(N)を記憶する。この場合、マーカ表示処理部35は、障害物Oの該当箇所を特定し、障害物Oの位置データをモニタ36に出力する。これにより、モニタ36の表示部39には、近傍エリアNAに障害物マーカMKを付した映像BVi,Diが表示される。ステップ66,67が終了すると、リターンする。
かくして、このように構成された第2の実施の形態においても、前述した第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果を得ることができる。また、第2の実施の形態では、遠方検知部55は、映像CTiのうち遠方エリアFAでは、移動体検出部54が移動体Mを検出したときであって、かつ、移動体Mが障害物色C1,C2であると判定したときに、移動体Mを障害物Oと判断する。このため、障害物Oが車体2の遠方に位置して、映像CTi中の障害物部分の画素数が少ないときでも、誤検出を抑制しつつ、障害物Oを検出することができる。
さらに、近傍検知部56は、映像CTiのうち近傍エリアNAでは、移動体検出部54が移動体Mを検出したとき、または、映像CTi中で障害物色C1,C2の部分を検出したときに、移動体Mまたは障害物色C1,C2の部分を障害物Oと判断する。このため、障害物が車体2の近傍に位置したときには、移動する障害物Oが検出できるのに加えて、静止した障害物Oも検出することができる。
なお、前記第1の実施の形態では、障害物検知部31は2色の障害物色C1,C2に基づいて障害物Oを検出した場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、障害物検知部31は、1色の障害物色に基づいて障害物Oを検出してもよく、3色以上の障害物色に基づいて障害物Oを検出してもよい。このことは、第2の実施の形態についても同様である。
前記第1の実施の形態では、障害物検知部31はカメラスルー映像CTiに基づいて障害物Oを検出した場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、障害物検知部31は、映像処理部26から出力される直接映像Diや俯瞰映像BViに基づいて障害物Oを検出してもよい。このことは、第2の実施の形態についても同様である。
前記第1の実施の形態では、4個のカメラ22R,22L,22F,22Bにより、俯瞰映像BViを作成した場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えば2個または3個のカメラを用いて俯瞰映像を作成してもよく、4個以上のカメラを用いて俯瞰映像を作成してもよい。このことは、第2の実施の形態についても同様である。
前記各実施の形態では、俯瞰映像合成処理部27でダンプトラック1を上方からみた俯瞰映像BViを作成した場合について説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えば映像合成処理部は、複数個のカメラで撮像した映像を合成して球面俯瞰映像を作成し、この球面俯瞰映像に障害物を検知する予め設定された内側エリアと該内側エリア以外の外側エリアとを識別表示させてもよい。
前記各実施の形態では、車両周囲障害物検出装置21,51を超大型のダンプトラック1に搭載した場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えば車両周囲障害物検出装置を油圧ショベル、油圧クレーン、ホイールローダ等の作業車両に用いてもよい。
1 ダンプトラック
2 車体
21,51 車両周囲障害物検出装置
22R 右カメラ
22L 左カメラ
22F 前カメラ
22B 後カメラ
23,52 コントローラ
25 車体のシンボル
27 俯瞰映像合成処理部(映像合成処理部)
31,53 障害物検知部
33 複数色設定部
34 色変更部
36 モニタ
54 移動体検出部
55 遠方検知部
56 近傍検知部

Claims (5)

  1. 車体に設けられ車体周囲を撮像する複数個のカメラと、該複数個のカメラで撮像した映像を処理するコントローラと、該コントローラにより処理された映像を表示するモニタとを備えてなる車両周囲障害物検出装置において、
    前記コントローラは、
    前記複数個のカメラで撮像した映像を合成して一つの映像とし、合成された一つの映像の中央部に車体のシンボルを配置して前記車体周囲を認識できる合成映像を作成する映像合成処理部と、
    前記カメラで撮影した映像中で予め定めた前記障害物の色の部分を、前記車体周囲の障害物として検知する障害物検知部とを備えたことを特徴とする車両周囲障害物検出装置。
  2. 前記コントローラは、前記障害物の色を複数定める複数色設定部をさらに備え、
    前記障害物検知部は、前記カメラで撮影した映像中で前記複数色のうち少なくともいずれか1つの色の部分を前記障害物として検知してなる請求項1に記載の車両周囲障害物検出装置。
  3. 前記コントローラは、前記障害物の色を変更する色変更部をさらに備えてなる請求項1に記載の車両周囲障害物検出装置。
  4. 前記コントローラは、前記映像中で移動体を検出する移動体検出部をさらに備え、
    前記障害物検知部は、前記映像のうち前記車体から離れた遠方エリアでは、前記移動体検出部が前記移動体を検出したときであって、かつ、前記移動体が予め定めた前記障害物の色であると判定したときに、前記移動体を前記障害物と判断する遠方検知部を備えてなる請求項1に記載の車両周囲障害物検出装置。
  5. 前記コントローラは、前記映像中で移動体を検出する移動体検出部をさらに備え、
    前記障害物検知部は、前記映像のうち前記車体に近い近傍エリアでは、前記移動体検出部によって前記移動体を検出したとき、または、前記映像中で予め定めた前記障害物の色の部分を検出したときに、前記移動体および前記障害物の色の部分のいずれも前記障害物と判断する近傍検知部を備えてなる請求項1に記載の車両周囲障害物検出装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN117011830A (zh) * 2023-08-16 2023-11-07 微牌科技(浙江)有限公司 图像识别方法、装置、计算机设备、存储介质

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