JP2017074543A - 撹拌機 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、安価で、構造が簡単であるにも関わらず、アルカリ金属分散体等の酸素を嫌う化合物を取り扱える撹拌機を提供する。以下本発明を具体的に示す。
図1に示すように、本発明の第1の実施形態の撹拌機1Aは、駆動部2、撹拌機本体3、撹拌軸4、軸封部5A、撹拌翼6及び撹拌槽7を主要な構成要素として備えている。
駆動部2とは、電動機、エアーモータ、油圧モータ等の原動機とギア減速、ベルト減速、機械式変速機等の減変速機等からなる部位を示す。
撹拌機本体3とは、駆動部2からの回転を撹拌軸4、撹拌翼6に伝え、円滑に運転できるよう支持する役目を持つものであり、具体的には、駆動部2と撹拌軸4とを連結する不図示の軸継手、軸受、支持架台、取付ベース等を備えている。
撹拌軸4は、撹拌軸回転部8から突出し、軸封部5A及び撹拌槽7内に挿入可能な長さを有する棒状の部材であり、先端に撹拌翼6を備えている。
撹拌軸4の材質及び軸径は、撹拌軸4に掛かるねじれや曲げに対する強度、回転数範囲等の点から適切に運転が可能な範囲であれば、特に制限されない。
アルカリ金属分散体を製造する場合には、撹拌翼6としては、ディスク付タービン型が好ましく、中でも、外周囲にあって上向きと下向きとに交互に設けられている複数の剪断
歯を有しているとともに、前記各剪断歯が撹拌翼6の回転中心と同心円上に沿って設けられ、かつ前記剪断歯の両端面のうち、撹拌翼6回転方向に位置した端面が撹拌翼6の回転方向にほぼ垂直に交差する垂直面として形成されているディゾルバーディスクが好ましい。
筒状体15Aは、中心に撹拌軸4を貫通させた状態で、O(オー)リング13等により撹拌軸4を支持している。本実施形態では、Oリング13としてテフロン(登録商標)リングが用いられている。
筒状体15Aの一端5mは、接続部19に嵌入されて固定されている。筒状体15Aの一端5m側にはOリング13とVパッキン14が設けられている。
筒状体15Aの他端5nは、撹拌軸4を挿通させる挿通孔11を形成して閉じられている。
軸封部5Aの材質は、外気と接触を遮断できるものであれば特に制限されず、具体的には、金属、プラスチック等を用いることができる。
Oリング13の内径は、撹拌軸4の軸径よりは大きければ特に制限されないが、撹拌軸4と接触しない範囲で、撹拌軸4の径となるべく近い範囲の大きさ、すなわち撹拌軸4との隙間ができるだけ小さくなる寸法であることが好ましい。
Vパッキン14の装着向きは、特に制限されないが、内圧が急激に上昇した場合に、容易にシールが外れるようにV字型に装着するのが好ましい。
微圧ガス空間20を形成している接続部19の周壁部には不活性ガスの導入口21が形成されており、導入口21が微圧ガス空間20に連通している。
低圧ガス空間30を形成している軸封部5Aの周壁部には不活性ガスの導入口31が形成されており、導入口31が低圧ガス空間30に連通している。
微圧ガス空間20の圧力は、1気圧以上であって、低圧ガス空間30よりも小さい圧力であれば特に制限されない。微圧ガス空間20と低圧ガス空間30との圧力差は、1〜100Paの範囲が好ましく、さらに3〜50Pa、さらに6〜20Pa、さらに8〜12Paの範囲に設定されることが好ましい。
まず、撹拌槽7内にサンプルXを収容し、撹拌軸回転部8及び軸封部5Aに固定された撹拌軸4を撹拌槽7内に挿入し、撹拌翼6をセットする。
導入口21,31から微圧ガス空間20及び低圧ガス空間30に1気圧以上の不活性ガスを流入する。低圧ガス空間30は微圧ガス空間20よりも高圧にする。駆動部2のモータを駆動させてサンプルXの撹拌を開始する。
しかし、本発明の撹拌機1Aは、微圧ガス空間20に不活性ガスを流入させることにより微圧ガス空間20が1気圧以上に設定されている。また、低圧ガス空間30に不活性ガスを流入することにより、低圧ガス空間30内が1気圧以上であって、微圧ガス空間20よりも高圧に設定されている。その結果、気流が、低圧ガス空間30から微圧ガス空間20へ、そして微圧ガス空間20から撹拌槽7内へと形成される。又は、低圧ガス空間30から撹拌軸4を挿通させている挿通孔11(すなわち外気)へ不活性ガスが流れる。
したがって、本撹拌機1Aは、軸封部5A内の不活性ガスによるバリアを二重にしてサンプルXの流出をより確実に防止することができるという効果を奏する。
したがって、本撹拌機1Aは、撹拌軸4が高温化することにより駆動部2がダメージを受けることを効果的に防止することができるという効果を奏する。
したがって、本撹拌機1Aは、撹拌槽7内に外気が入ることを防止して、適切に撹拌を行うことができるという効果を奏する。
したがって、サンプルXの蒸気等が駆動部2内に侵入してモータ等にダメージを与えてしまうことを防止することができるという効果を奏する。
本実施形態において、第1の実施形態と同一の構成については同一の符号を付してその説明を省略し、第1の実施形態との相違点を中心に説明する。
具体的には、軸封部5Bは、撹拌槽7の上面から撹拌軸回転部8の下面に亘って設置されており、低圧ガス空間30よりも上方に、更に外気を流入及び流出させることができる外気室38を形成している。外気室38と低圧ガス空間30との間は、Oリング13及びVパッキン14を挟んで分割されている。
しかし、本撹拌機1Bは、微圧ガス空間20と低圧ガス空間30において第1のガスバリア層と第2のガスバリア層とを形成し、蒸気等のサンプルXの侵入を防ぐとともに、外気室38に通気孔35を形成している。
この構成によって、撹拌槽7で発生する蒸気等の撹拌軸回転部8への侵入を効果的に防止し、駆動部2の動作に悪影響を及ぼさないようにしている。
この構成により、撹拌機1Bは、開口部10において撹拌軸4の周囲に形成された隙間を介して撹拌槽7内の上部と通じている微圧ガス空間20に不活性ガスによるバリアを形成している。
撹拌槽7に設けられた接続部19と筒状体15Bとは、ネジ嵌合していれば、どちらを内嵌させるものであっても構わない。本撹拌機1Bでは、筒状体15Bを接続部19に内嵌させる場合を例示している。この構成は、筒状体15Bに低圧ガス空間30と連通させる導入口31を形成しやすい点で有利である。
蓋部40は、外周部にフランジ45を有している。容器部41は、上端部に蓋部40のフランジ45に重ね合わせることができるフランジ46を有している。
撹拌槽7は、蓋部40のフランジ45と容器部41のフランジ46とをこれらの間に不図示のパッキンを介装させて気密に重ね合わせた状態で、上下のフランジ45,46を挟み込んで締め付けることができる留め具50によって緊締されている。
このように撹拌槽7が上下に分かれている場合には、撹拌槽7上部を回転することによっても撹拌翼6の位置を確認しながら容易に調節することができる。
また、撹拌機1Bの撹拌槽7の蓋部40のフランジ45と容器部41のフランジ46とは、ボルトとナット等の一般的な固定具を挿通させて固定するものであってもよい。
2 駆動部
4 撹拌軸
5A,5B 軸封部
6 撹拌翼
7 撹拌槽
8 撹拌軸回転部
10 開口部
11 挿通孔
18 排出口
20 微圧ガス空間
21 導入口
30 低圧ガス空間
31 導入口
35 通気孔
38 外気室
13 Oリング
14 Vパッキン
40 蓋部
41 容器部
45,46 フランジ
50 留め具
60 ロックナット
S 内部空間
X サンプル(撹拌対象物)
Claims (11)
- 撹拌槽と、撹拌翼と、撹拌軸と、前記撹拌軸を駆動するモータを具備した駆動部と、前記撹拌槽から突出した前記撹拌軸を収容する軸封部とを備えた撹拌機であって、
前記軸封部内に、不活性ガスを流入させて1気圧以上の第1のガスバリア層を形成可能な微圧ガス空間が形成され、
前記軸封部内であって前記微圧ガス空間よりも駆動部側に、不活性ガスを流入させて1気圧以上かつ前記微圧ガス空間よりも高圧な第2のガスバリア層を形成可能な低圧ガス空間が形成されている撹拌機。 - 前記不活性ガスを流入させる導入口と不活性ガスを排出する排出口とが、前記撹拌槽の上部に形成される請求項1に記載の撹拌機。
- 前記軸封部内であって、前記低圧ガス空間よりも駆動部側に、外気と連通する通気孔が形成された外気室が設けられている請求項1又は2に記載の撹拌機。
- 前記微圧ガス空間と前記低圧ガス空間とが、前記軸封部内に固定されたOリングにより分割されている請求項1から3のいずれか一項に記載の撹拌機。
- 前記Oリングの前記駆動部側に、前記Oリングに接しないようにVパッキンが配置されている請求項4に記載の撹拌機。
- 前記軸封部は、前記駆動部と撹拌槽との間に亘って前記撹拌軸を覆っている請求項1から5のいずれか一項に記載の撹拌機。
- 前記駆動部と前記撹拌軸とを連結する軸受及び軸継手が、前記駆動部と一体的に形成されて撹拌軸回転部を構成し、前記撹拌軸のために設けられた前記撹拌軸回転部の開口部がVパッキンに覆われている請求項1から6のいずれか一項に記載の撹拌機。
- 前記軸封部は、互いに連結可能な筒状体と前記撹拌槽に設けられた筒状の接続部とを備え、
前記筒状体と前記接続部とは、ネジ嵌合している請求項1から7のいずれか一項に記載の撹拌機。 - 前記撹拌槽が、容器部と蓋部とに分割可能であり、
前記容器部に形成された開口部にはフランジが設けられ、
前記蓋部には、前記容器部のフランジに重ね合わせられるフランジが設けられ、
前記容器部と前記蓋部とは、前記フランジを重ね合わせて気密に緊締可能である請求項1から8のいずれか一項に記載の撹拌機。 - 前記撹拌翼が、ディゾルバーディスクである請求項1から9のいずれか一項に記載の撹拌機。
- 前記撹拌機が、アルカリ金属分散体の製造用である請求項1から10のいずれか一項に記載の撹拌機。
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