JP2017072978A - ナレッジ情報管理装置、ナレッジ情報管理システム、ナレッジ情報管理方法、及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】より適切に抽出された事例からナレッジ情報を生成することのできる技術の提供を目的とする。【解決手段】ナレッジ情報管理装置であって、事例に対する深刻度と詳細情報とを含む事例情報を記憶する記憶部と、複数の前記事例の前記詳細情報からキーワードを抽出し、前記キーワードを前記詳細情報に含む前記事例情報の前記深刻度を用いて前記キーワード毎に重要度を特定するキーワード抽出部と、前記重要度の順に前記キーワードを用いて前記事例を抽出する事例抽出部と、前記事例抽出部により抽出された前記事例を用いてナレッジ情報を生成するナレッジ情報生成部と、を備えることを特徴とする。【選択図】図1
Description
本発明は、ナレッジ情報管理装置、ナレッジ情報管理システム、ナレッジ情報管理方法、及びプログラムに関する。
取り扱った事例から、知的資産として共有するナレッジ情報を生成することで、会社の生産価値が向上する。
特許文献1には、「コールセンタにおける顧客応対の応対内容および当該顧客応対に要した応対時間を記憶部に記憶しておき、当該記憶部に記憶されている応対内容についてのナレッジの作成順序を決定する処理をコンピュータに実行させる順序決定プログラムであって、前記記憶部に記憶された類似の応対内容の各々に対応する前記応対時間を総和して、当該類似の応対内容を一つの項目に取りまとめた類似応対内容項目ごとに総応対時間を算出する総応対時間算出手順と、前記総応対時間算出手順によって算出された前記総応対時間が多い順に、前記類似応対内容項目についてのナレッジを作成するようにナレッジの作成順序を決定するナレッジ作成順序決定手順と、をコンピュータに実行させることを特徴とする順序決定プログラム」が開示されている。
効率的にナレッジ情報を共有するためには、ナレッジ情報に含める事例の選定が肝要である。特許文献1に記載された技術では、類似する事例の応対時間を総和した総応対時間を用いてナレッジの作成順序を決定しているが、総応対時間が長い事例が共有に値する事例であるとは限らない。例えば、問い合わせ回数は多いが影響が軽微である事例や、応対時間は長いが発生頻度が低い情報から、優先的にナレッジ情報が生成されてしまう可能性がある。ナレッジ情報の生成にそぐわない事例が優先的にナレッジ情報に加えられる状況は、ナレッジの価値の低下を招く。また、ナレッジの価値を向上させるために多くの事例からナレッジ情報を生成する必要が生じ、データ容量の増大によりハードウェア資源が圧迫される。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであって、より適切に抽出された事例からナレッジ情報を生成することのできる技術の提供を目的とする。
本願は、上記課題の少なくとも一部を解決する手段を複数含んでいるが、その例を挙げるならば、以下の通りである。
上記課題を解決するため、本発明の一態様に係るナレッジ情報管理装置は、事例に対する深刻度と詳細情報とを含む事例情報を記憶する記憶部と、複数の前記事例の前記詳細情報からキーワードを抽出し、前記キーワードを前記詳細情報に含む前記事例情報の前記深刻度を用いて前記キーワード毎に重要度を特定するキーワード抽出部と、前記重要度の順に前記キーワードを用いて前記事例を抽出する事例抽出部と、前記事例抽出部により抽出された前記事例を用いてナレッジ情報を生成するナレッジ情報生成部と、を備えることを特徴とする。
本発明の前記記憶部は、前記事例の参照回数を含む前記事例情報と、前記ナレッジ情報の生成に用いた前記キーワードを含むナレッジ化履歴情報とを記憶し、前記事例抽出部は、特定した前記キーワードを前記詳細情報に含む前記事例の前記参照回数と前記ナレッジ化履歴情報とを用いて、該事例を抽出するか否かを判定することを特徴としてもよい。
本発明の前記ナレッジ化履歴情報は、前記ナレッジ情報の生成に用いた前記事例を特定する情報を含み、前記事例抽出部は、特定した前記キーワードが前記ナレッジ情報の生成に用いられていない場合に、該キーワードにおいて前記ナレッジ情報の生成に用いられていない前記事例のうち前記参照回数の多い前記事例を抽出することを特徴としてもよい。
本発明の前記ナレッジ情報管理装置は、特定した前記キーワードが前記ナレッジ情報の生成に用いられている場合に、該キーワードにおいて前記ナレッジ情報の生成に用いられていない前記事例のうち前記参照回数の多い前記事例を示す事例選択画面を出力する出力部を備え、前記ナレッジ化履歴情報は、前記ナレッジ情報の生成に用いた前記事例を特定する情報を含み、前記事例抽出部は、前記事例選択画面において前記事例が選択された場合に、該事例を抽出することを特徴としてもよい。
本発明の前記ナレッジ情報管理装置は、前記ナレッジ情報の生成に用いる前記事例の期間の入力を受け付ける入力部を備え、前記事例情報は、該事例情報の生成時刻を示す情報を含み、前記キーワード抽出部は、前記入力部が入力を受け付けた前記期間内に生成された前記事例情報の前記深刻度ごとの件数を用いて前記重要度を算出することを特徴としてもよい。
本発明の前記ナレッジ情報管理装置は、事例候補を表示して前記ナレッジ情報の生成に用いる前記事例の選択を受け付ける候補事例一覧画面を表示する表示部を備え、前記記憶部は、前記事例の参照回数を含む前記事例情報と、前記ナレッジ情報の生成に用いた前記キーワードを含むナレッジ化履歴情報とを記憶し、前記事例抽出部は、特定した前記キーワードを前記詳細情報に含む前記事例のうち参照回数の多い所定数の前記事例を前記事例候補として抽出し、前記ナレッジ情報生成部は、前記候補事例一覧画面において選択された前記事例を用いて前記ナレッジ情報を生成することを特徴としてもよい。
本発明の前記記憶部は、汎用的に用いられる語句である汎用キーワードを記憶し、前記キーワード抽出部は、前記詳細情報から抽出した前記キーワードから前記汎用キーワードを除いた前記キーワードに対して前記重要度を特定することを特徴としてもよい。
また、上記課題を解決するため、本発明の他の態様に係るナレッジ情報管理システムは、ナレッジ情報管理装置と、該ナレッジ情報管理装置とネットワークを介して接続されるユーザー端末装置と、を有するナレッジ情報管理システムであって、前記ユーザー端末装置は、問い合わせ内容又は前記問い合わせ内容に対する応答を示す詳細情報と、前記問い合わせ内容に対する深刻度との入力を受け付ける入力部を備え、前記ナレッジ情報管理装置は、前記詳細情報と前記深刻度とを含む事例情報を記憶する記憶部と、複数の前記詳細情報からキーワードを抽出し、前記キーワードを前記詳細情報に含む前記事例情報の前記深刻度を用いて前記キーワード毎に重要度を特定するキーワード抽出部と、前記重要度の順に前記キーワードを用いて前記事例情報を抽出する事例抽出部と、前記事例抽出部により抽出された前記事例情報を用いてナレッジ情報を生成するナレッジ情報生成部と、を備えることを特徴とする。
また、上記課題を解決するため、本発明の他の態様に係るナレッジ情報管理方法は、ナレッジ情報管理装置が実行するナレッジ情報管理方法であって、事例に対する深刻度と詳細情報とを含む事例情報を参照し、複数の前記事例の前記詳細情報からキーワードを抽出し、前記キーワードを前記詳細情報に含む前記事例情報の前記深刻度を用いて前記キーワード毎に重要度を特定するキーワード抽出手順と、前記重要度の順に前記キーワードを用いて前記事例を抽出する事例抽出手順と、前記事例抽出部により抽出された前記事例を用いてナレッジ情報を生成するナレッジ情報生成手順と、を実行することを特徴とする。
また、上記課題を解決するため、本発明の他の態様に係るプログラムは、コンピュータをナレッジ情報管理装置として機能させるプログラムであって、事例に対する深刻度と詳細情報とを含む事例情報を参照し、複数の前記事例の前記詳細情報からキーワードを抽出し、前記キーワードを前記詳細情報に含む前記事例情報の前記深刻度を用いて前記キーワード毎に重要度を特定するキーワード抽出手順と、前記重要度の順に前記キーワードを用いて前記事例を抽出する事例抽出手順と、前記事例抽出部により抽出された前記事例を用いてナレッジ情報を生成するナレッジ情報生成手順と、をコンピュータに実行させることを特徴とする。
本発明によれば、より適切に抽出された事例からナレッジ情報を生成することのできる技術を提供することができる。
上記した以外の課題、構成、及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
以下、図面に基づいて本発明の実施形態の例を説明する。図1は、ナレッジ情報管理システムの機能構成の一例を示す機能ブロック図である。
本実施形態では、ユーザーが外部から問合せを受け、問合せに関する調査を行い、応答を行う、例えばコールセンター等の業務形態において、問合せ情報、調査情報、及び回答情報を含む事例情報からナレッジ情報を生成することを想定している。ユーザーは、生成されたナレッジ情報を知的資産として共有する。
以下、当該業務形態に即して説明を行うが、ナレッジ情報管理システム1により管理されるナレッジ情報は当該業務形態に関するものに限定されない。例えば、自ら見出した課題を解決する手段を事例情報として蓄積する業務等において用いられてもよい。
ナレッジ情報管理システム1では、ナレッジ情報管理装置10と、ユーザー端末装置20と、管理者端末装置30と、がネットワーク40を介して接続されている。ユーザー端末装置20と、管理者端末装置30とはナレッジ情報管理装置10に対して各々複数接続されていてもよい。
ナレッジ情報管理装置10は、例えばPC(Personal Computer)又はサーバーコンピュータ等の装置であって、管理者端末装置30からの要求に応じて、又は定期的に、ユーザー端末装置20から送信された事例情報を用いてナレッジ情報を生成する。また、ナレッジ情報管理装置10は、ユーザー端末装置20からの要求に応じて、ナレッジ情報をユーザー端末装置20に送信する。
ユーザー端末装置20は、PC、又はスマートフォン等の装置である。ユーザー端末装置20は、ナレッジ情報管理システム1により提供されるサービスのユーザーにより操作される。ユーザー端末装置20は、ユーザーから事例情報の入力を受け付ける。また、ユーザー端末装置20は、ユーザーからの操作に基づいてナレッジ情報管理装置10から受信したナレッジ情報を表示する。
管理者端末装置30は、PC、又はスマートフォン等の装置であって、ナレッジ情報管理システム1の管理者により操作される。管理者端末装置30は、ナレッジ情報管理装置10に対してナレッジ情報生成要求を送信する。なお、管理者端末装置30は同時にユーザー端末装置20であってもよい。その場合、管理者はユーザーを兼ねる。
ナレッジ情報管理装置10は、制御部110と、通信部120と、入力部130と、出力部140と、記憶部150と、を備える。制御部110は、ナレッジ情報の生成及び管理に関する制御や、ナレッジ情報の生成に用いるキーワード等の情報の生成に関する制御を行う。通信部120は、ユーザー端末装置20や管理者端末装置30に対して、情報の送信や受信を行う。
入力部130は、操作者からの入力操作を受け付ける。出力部140は、ナレッジ情報管理装置10に格納されたデータの出力処理を行う。記憶部150は、ナレッジ情報の生成や管理に用いる情報を記憶する。
制御部110は、問合せ登録部111と、調査回答部112と、キーワード抽出部113と、事例抽出部114と、ナレッジ情報生成部115と、を備える。問合せ登録部111は、ユーザー端末装置20から送信される情報に基づいて問合せ情報を生成し、記憶部150に登録する。調査回答部112は、問合せに対してユーザー端末装置20が入力を受け付けた情報に基づいて調査情報や回答情報を生成し、記憶部150に登録する。
記憶部150に登録された問合せ情報と、調査情報と、回答情報とは、事例情報として用いられる。事例情報は、ユーザー端末装置20からの出力要求に基づいて、通信部120によりユーザー端末装置20に送信される。制御部110は、ユーザー端末装置20への事例情報の送信回数を参照回数として記憶部150に登録する。
なお、事例情報には、事例に対する深刻度と、問合せ内容や回答内容を含む詳細情報とが含まれるが、詳細は後述する。
キーワード抽出部113は、問合せ情報や回答情報に含まれる文字列を単語に分割することにより、キーワードを抽出する。なお、キーワード抽出部113は、例えば形態素解析を用いた一般的な技術により、文字列を単語に分割してキーワードを得る。キーワード抽出部113は公知の技術を用いてキーワードを抽出するものであればよく、詳細については説明を省略する。
また、キーワード抽出部113は、問合せ情報に含まれる事例の深刻度に基づいて、抽出したキーワードの重要度を得る。なお、深刻度とは、事例に対して予め設定された情報であって、ユーザーにとって事例がどれほど深刻であるかを示す情報である。詳細は後述するが、例えば深刻度は、顧客に対して影響がある社外事故であるか、顧客に対して影響のない社内事故であるか、又は技術的な問合せであるか否かによって特定される。重要度は、事例の深刻度に基づいて求められる値であって、キーワードがユーザーにとってどれほど重要であるかを示す情報である。重要度の高いキーワードを含む事例情報は、情報共有に適しているといえるため、ナレッジ情報に含める意義がある。
事例抽出部114は、重要度の高い順にキーワードを特定し、特定したキーワードを含む事例情報を抽出する。事例抽出部114は、抽出した事例情報の閲覧回数と、ナレッジ情報の生成履歴とに基づいて、ナレッジ情報に含める事例の事例情報を抽出する。
ナレッジ情報生成部115は、事例抽出部114により抽出された事例情報に基づいて、ナレッジ情報を生成する。なお、事例からナレッジ情報を生成することを「ナレッジ化」するものとして説明し、ナレッジ情報の生成に用いられた事例情報は、「ナレッジ化」されたものとして説明する。
記憶部150は、問合せ情報151と、調査情報152と、回答情報153と、汎用キーワード情報154と、ナレッジ化履歴情報155と、テンプレート情報156とを記憶している。問合せ情報151は、ユーザー端末装置20に対して入力された、問合せに関する情報である。調査情報152は、問合せに対して調査された情報であって、問合せ情報151と対応付けられている。回答情報153は、問合せに対する回答に関する情報であって、問合せ情報151と対応付けられている。
汎用キーワード情報154は、問合せ情報151、及び回答情報153において汎用的に用いられる単語を含む情報である。重要度の算出には事例情報の参照回数が用いられ、問合せの分野を問わず汎用的に用いられる汎用キーワードは、重要度が高く算出される傾向がある。汎用キーワードは事例情報の趣旨と関連性が薄い可能性が高く、汎用キーワードを用いてナレッジ化する事例情報が特定されると、情報共有に適した事例情報が抽出されなくなるおそれがある。そのため、汎用キーワードを除いたキーワードを用いて、ナレッジ化する事例情報を抽出する。
ナレッジ化履歴情報155は、ナレッジ化を行ったことのある事例と、該事例の抽出に用いたキーワードとを含む情報である。テンプレート情報156は、事例情報からナレッジ情報を生成する際に用いるテンプレートに関する情報である。
ユーザー端末装置20は、入力部210を備える。入力部210は、問合せ情報、調査情報、又は回答情報の入力を受け付ける。また、入力部210は、ナレッジ情報管理装置10へのナレッジ情報の出力要求の入力を受け付ける。
次に、記憶部150に含まれる各情報について説明する。
図2は、問合せ情報151のデータ構造の一例を示す図である。問合せ情報151は、問合せ識別子151aと、問合せ者識別子151bと、問合せ日時151cと、深刻度151dと、件名151eと、製品151fと、項目151gと、問合せ内容151hと、ステータス151iと、参照回数151jと、を含む。
問合せ識別子151aは、問合せ情報を特定する識別情報である。なお、問合せ識別子151aは、事例情報を特定する識別子でもある。同じ問合せ識別子151aで関連付けられる問合せ情報と、調査情報と、回答情報とは、1つの事例情報を構成する。
問合せ者識別子151bは、問合せ者であるユーザーを特定する識別情報である。問合せ日時151cは、問合せ情報がユーザー端末装置20からナレッジ情報管理装置10に送信された日時を示す情報である。
深刻度151dは、事例情報の深刻度を示す情報である。図2に示す深刻度151dについては、「L1」は顧客に対して影響のある社外事故に対して付与され「L2」は顧客に対して影響のない社内事故に対して付与され、「L3」は単なる技術的な問合せに対して付与される。深刻度はこれに限られず、情報共有の必要性に応じて段階的に付与される指標であればよい。
件名151eは、問合せ情報の件名を示す文字列であって、問合せ情報の入力の際にユーザー端末装置20に対して入力される。製品151fは、問合せの対象となる製品を特定する情報である。項目151gは、問合せ内容の項目を示す情報である。項目151gは、例えば「現象」や「影響度」等の情報である。問合せ内容151hは、項目151gに対して入力される問い合わせ内容を示す文字列である。問合せ内容151hは、事例の詳細情報であるといえる。
ステータス151iは、事例情報の進捗状況を示す情報である。例えば、ステータス151iが「オープン」である場合、問合せ識別子151aにより特定される問合せ情報151に対する調査情報152や回答情報153の更新が可能である状態を示している。ステータス151iが「クローズ」である場合、問合せ識別子151aにより特定される問合せ情報151に対する調査情報152や回答情報153の更新が許可されない状態であることを示す。
参照回数151jは、事例情報の参照回数を示す情報である。問合せ識別子151aにより特定される問合せ情報151と、該問合せ識別子151aと対応する調査情報152及び回答情報153とのいずれかがユーザー端末装置20により参照されると、参照回数151jに参照回数が加算される。
図3は、調査情報152のデータ構造の一例を示す図である。調査情報152は、問合せ識別子152aと、調査者識別子152bと、調査日時152cと、調査内容152dとを含む。
問合せ識別子152aは、事例情報を特定する識別情報であって、問合せ情報151の問合せ識別子151aと対応する。調査者識別子152bは、調査を行ったユーザーを特定する識別情報である。調査日時152cは、調査情報152がユーザー端末装置20からナレッジ情報管理装置10に送信された日時を示す情報である。調査内容152dは、問合せ情報151に対して行われた調査の内容を示す情報である。
図4は、回答情報153のデータ構造の一例を示す図である。回答情報153は、問合せ識別子153aと、回答者識別子153bと、回答日時153cと、製品153dと、項目153eと、回答内容153fと、を含む。
問合せ識別子153aは、事例情報を特定する識別情報であって、問合せ情報151の問合せ識別子151aと対応する。回答者識別子153bは、回答を行ったユーザーを特定する識別情報である。回答日時153cは、回答情報153がユーザー端末装置20からナレッジ情報管理装置10に送信された日時を示す情報である。
製品153dは、回答の対象となる製品を特定する情報である。項目153eは、回答内容の項目を示す情報である。項目153eは、例えば「原因」や「対策」等の情報である。回答内容153fは、項目153eに対して入力される回答内容を示す文字列である。回答内容153fは、問合せ内容と同様に事例の詳細情報であるといえる。
図5は、ナレッジ化履歴情報155のデータ構造の一例を示す図である。ナレッジ化履歴情報155は、キーワード155aと、問合せ識別子155bと、ナレッジ作成日時155cと、を含む。
キーワード155aは、キーワードを構成する単語である。問合せ識別子155bは、キーワード155aについてナレッジ化された事例情報を特定する識別情報であって、問合せ情報151の問合せ識別子151aと対応する。ナレッジ作成日時155cは、問合せ識別子155bにより特定される事例情報からナレッジ情報を作成した日時を示す情報である。
図6は、ナレッジ情報管理装置10のハードウェア構成例を示す図である。ナレッジ情報管理装置10は、演算装置11と、メモリ12と、外部記憶装置13と、入力IF(Interface)14と、出力IF15と、通信IF16と、記憶媒体駆動装置17とを備え、各構成要素はバスにより接続されている。
演算装置11はCPU(Central Processing Unit)等の演算装置であり、メモリ12又は外部記憶装置13に記録されたプログラムに従って処理を実行する。ナレッジ情報管理装置10では、メモリ12又は外部記憶装置13上に読み出されたプログラムに従って動作する演算装置11により処理が行われる。制御部110を構成する各処理部は、演算装置11がプログラムを実行することにより各々の機能を実現する。
メモリ12は、RAM(Random Access Memory)又はフラッシュメモリ等の記憶装置であり、プログラムやデータが一時的に読み出される記憶エリアとして機能する。外部記憶装置13は、例えばHDD(Hard Disk Drive)や、CD-R(Compact Disc- Recordable)、DVD-RAM(Digital Versatile Disk-Random Access Memory)等の書き込み及び読み出し可能な記憶メディア及び記憶メディア駆動装置等である。記憶部150は、メモリ12又は外部記憶装置13によりその機能が実現される。なお、記憶部150は、通信IF16を介して接続される記憶装置によってその機能が実現されてもよい。
入力IF14は、操作者からの入力操作を受け付けるためのインターフェイスであり、例えばタッチパネル、キーボード、マウス、マイク等の入力装置が接続される。出力IF15は、ナレッジ情報管理装置10に内蔵されたLCD(Liquid Crystal Display)ディスプレイ等の表示装置等に対して情報を出力するためのインターフェイスである。
通信IF16は、ナレッジ情報管理装置10をネットワーク40に接続するためのインターフェイスであって、例えばLAN(Local Area Network)カード等の通信デバイスが接続される。通信部120は、通信IF16によりその機能が実現される。記憶媒体駆動装置17は、CD(Compact Disk)やDVD(Digital Versatile Disk)等の可搬性のメディア18から情報を入出力する装置である。
なお、ナレッジ情報管理装置10の各構成要素の処理は、1つのハードウェアで実行されてもよいし、複数のハードウェアで実行されてもよい。また、ナレッジ情報管理装置10の各構成要素の処理は、1つのプログラムで実現されてもよいし、複数のプログラムで実現されてもよい。
また、ユーザー端末装置20、及び管理者端末装置30のハードウェア構成は、ナレッジ情報管理装置10と同様であるため、説明を省略する。
図7は、重要度取得処理の一例を示すフローチャートである。本処理開始前に、管理者端末装置30は、後述する処理方式と、ナレッジ化する事例情報の対象期間と、対象製品と、生成するナレッジ情報の数と、作成するナレッジ情報のテンプレートと、の入力を受け付ける。その後、例えばナレッジ情報管理装置10の制御部110が、通信部120を介して管理者端末装置30からナレッジ情報の生成要求を受け付けると、本フローチャートの処理が開始される。
まず、キーワード抽出部113は、対象製品及び対象期間の問合せ情報151と回答情報153とを抽出する(ステップS11)。キーワード抽出部113は、製品151fが入力された対象製品であり、問合せ日時151cに入力された対象期間内が含まれ、かつステータス151iがクローズであることを示す情報である問合せ情報151のレコードを抽出する。
また、キーワード抽出部113は、対象製品が製品153dであり、かつ対象期間内に回答日時153cが含まれる回答情報153のレコードを抽出する。キーワード識別子は、抽出した回答情報153のレコードと問合せ識別子が対応する問合せ情報151のレコードを参照し、ステータス151iがクローズである問合せ情報151のレコードと対応する回答情報153のレコードを抽出する。
なお、本実施形態では、調査情報152には回答に直接関係がない情報が含まれる可能性があるため、重要度取得の対象としない。しかしながら、調査情報152の内容に応じて、重要度取得対象としてもよい点はいうまでもない。その場合には、キーワード抽出部113は問合せ情報151や回答情報153と同様に対象製品や対象期間等に基づいて調査情報152を参照し、対象となる問合せ識別子を抽出する。
次に、キーワード抽出部113は、キーワードを抽出する(ステップS12)。キーワード抽出部113は、ステップS11において抽出した問合せ情報151と回答情報153とを参照し、問合せ内容151hと回答内容153fとを分割して得た単語をキーワードとして抽出する。なお、さらに件名151eを単語に分割してキーワードを抽出してもよい。
次に、キーワード抽出部113は、抽出したキーワードから汎用キーワードを除外する(ステップS13)。汎用キーワードを除外した後のキーワード数をnと表し、X=1に設定する。
次に、キーワード抽出部113は、X番目のキーワードを特定する(ステップS14)。キーワードの順序は、例えば該キーワードの抽出元である問合せ情報151の問合せ日時151cが古い順である。しかしながら、順序はこれに限定されず、ステップS13で得たすべてのキーワードについて重要度が算出されてもよい。
次に、キーワード抽出部113は、特定したキーワードを含む問合せ情報151と回答情報153とを抽出する(ステップS15)。キーワード抽出部113は、ステップS11で抽出した問合せ情報151のレコード中、特定したキーワードを問合せ内容151hに含むレコードを抽出する。また、キーワード抽出部113は、ステップS11で抽出した回答情報153のレコード中、特定したキーワードを回答内容153fに含むレコードを抽出する。また、キーワード抽出部113は、抽出した回答情報153のレコードと問合せ識別子において対応する問合せ情報151のレコードを抽出する。抽出された問合せ情報151のレコードのうち、重複するものについては、1つを残して他を削除する。
結果として、特定したキーワードを問合せ内容151hに含む問合せ情報151のレコードと、該キーワードを回答内容153fに含む回答情報153と対応する問合せ情報151のレコードと、が抽出される。
次に、キーワード抽出部113は、深刻度ごとの件数を集計する(ステップS16)。キーワード抽出部113は、抽出した問合せ情報151のレコードを、深刻度151dごとに分類し、各深刻度151dのレコード数を件数として集計する。
図11は、深刻度ごとに件数を集計するイメージを示す図である。キーワードに対し、該キーワードを問合せ内容又は回答内容に含む事例情報(問合せ情報151及び回答情報153)の件数が、深刻度ごとに関連付けられている。例えば、図11に示す例では、「Key1」であるキーワードを含む事例情報のうち、深刻度が「L1」である事例の件数が「5」件、深刻度が「L2」である事例の件数が「40」件、深刻度が「L3」である事例の件数が「10」件、であることを示している。
説明を図7に戻す。次に、キーワード抽出部113は、重要度を算出する(ステップS17)。具体的には、キーワード抽出部113は、各深刻度に対して付与された指数を件数に乗じ、得た結果をキーワードごとに加算することで、キーワードの重要度を算出する。例えば、深刻度「L1」の指数を「3」、深刻度「L2」の指数を「2」、深刻度「L3」の指数を「1」とすると、重要度は、(「L1」件数×3)+(「L2」件数×2)+(「L3」件数×1)により得られる。
上述の図11に示す例では、「Key1」のキーワードの深刻度ごとの件数は、「L1」が5件、「L2」が40件、「L3」が10件であるため、該キーワードの重要度は105となる。
図12は、キーワードに対して重要度を算出するイメージを示す図である。キーワードに対し、算出した重要度が関連付けられている。後続する処理を行う結果、ステップS13で得たキーワードの各々について重要度が算出される。
説明を図7に戻す。次に、キーワード抽出部113は、「X=n」であるか否かを判定する(ステップS18)。キーワード抽出部113が「X=n」であると判定する場合(ステップS18で「YES」の場合)、キーワード抽出部113は本フローチャートの処理を終了する。
キーワード抽出部113が、「X=n」でないと判定する場合(ステップS18で「NO」の場合)、キーワード抽出部113は、Xに1を加算する(ステップS19)。その後、キーワード抽出部113は処理をステップS14に進める。
本実施形態によれば、深刻度が大きい事例に用いられているキーワードに対して、大きい重要度を付与することができる。つまり、キーワードに重要度を付与するにあたり事例の深刻度を反映させることができる。
重要度取得処理の後、本処理開始前に入力を受け付けた後述する処理方式に応じて、後述するナレッジ情報生成処理が行われる。ナレッジ情報管理システム1は、3種類のナレッジ情報生成処理のいずれか1つを実行する。ナレッジ情報管理装置10は、処理方式として、以下に説明するナレッジ情報生成処理Aか、ナレッジ情報生成処理Bか、ナレッジ情報生成処理Cかのいずれか1つの選択を受け付ける。
図8は、ナレッジ情報生成処理Aの一例を示すフローチャートである。本処理は、重要度取得処理の前に処理方式としてナレッジ情報生成処理Aの入力を受け付けた場合に実行される。例えば本処理は、図7に示す重要度取得処理終了後に継続して実行される。
まず、事例抽出部114は、Y=1に設定する(ステップS201)。
次に、事例抽出部114は、重要度がY番目に高いキーワードを特定する(ステップS202)。事例抽出部114は、図7に示すステップS13で得たキーワードのうち、Y番目に重要度の高いキーワードを特定する。
次に、事例抽出部114は、特定キーワードについてナレッジ化履歴のない最多参照数の事例を特定する(ステップS203)。具体的には、事例抽出部114は、ステップS11で抽出した問合せ情報151の問い合わせ内容151hと、回答情報153の回答内容153fとを参照し、ステップS202で特定したキーワードを含む問合せ情報151又は回答情報153のレコードを抽出する。事例抽出部114は、抽出した回答情報153のレコードについては、問合せ識別子が対応する問合せ情報151のレコードを抽出する。抽出した問合せ情報151のレコードについて、重複するものについては1つを残して削除する。
事例抽出部114は、抽出した問合せ情報151のレコード中、ナレッジ化履歴のないレコードをさらに抽出する。具体的には、事例抽出部114は、抽出した問合せ情報151の問合せ識別子151aと、特定キーワードとの組み合わせが、ナレッジ化履歴情報155に含まれる場合に、該問合せ情報151のレコードを除外する。事例抽出部114は、残った問合せ情報151のレコード中、参照回数151jの最も多いレコードを特定する。
次に、事例抽出部114は、特定キーワードのナレッジ化履歴が存在するか否かを判定する(ステップS204)。具体的には、事例抽出部114は、ステップS202で特定したキーワードを用いてナレッジ化履歴情報155を参照し、特定キーワードがナレッジ化履歴情報155に含まれる場合に、ナレッジ化履歴が存在すると判定する。
事例抽出部114は、特定キーワードのナレッジ化履歴が存在しないと判定する場合(ステップS204で「NO」の場合)、ステップS203で特定した問合せ情報151のレコードをナレッジ化対象として特定し、処理をステップS207に進める。
事例抽出部114が、特定キーワードのナレッジ化履歴が存在すると判定する場合(ステップS204で「YES」の場合)、事例抽出部114は、履歴情報画面の表示情報を管理者端末装置30に送信する(ステップS205)。事例抽出部114は、ステップS203で特定した問合せ情報151のレコードと、特定キーワードにおいてナレッジ化履歴のある事例情報とを用いて履歴情報画面の表示情報を生成する。通信部120は、表示情報を管理者端末装置30に送信する。
図13は、履歴情報画面510の一例を示す図である。履歴情報画面510は、ナレッジ化履歴事例表示領域511と、ナレッジ化候補事例表示領域512と、作成ボタン513と、キャンセルボタン514とを含む。ナレッジ化履歴事例表示領域511は、特定キーワードにおいてナレッジ化されたことのある事例情報を表示する領域である。事例抽出部114は、ナレッジ化履歴情報155において特定キーワードと関連付けられた問合せ識別子155bと対応する問合せ情報151を参照し、ナレッジ化履歴事例表示領域511の表示情報を生成する。
ナレッジ化履歴事例表示領域511には、例えば問合せ識別子と、件名と、作成日とが表示される。問合せ識別子は選択可能であって、問合せ識別子が選択されると、該問合せ識別子と関連する問合せ内容等の事例情報の表示画面に画面が遷移する。
ナレッジ化候補事例表示領域512には、ナレッジ候補事例の問合せ識別子と、件名とが表示される。問合せ識別子は選択可能であって、ナレッジ化候補事例表示領域512と同様に、問合せ識別子が選択されると問合せ内容等を示す事例情報の表示画面の画面が遷移する。事例抽出部114は、ステップS203で特定した問合せ情報151のレコードを用いて、ナレッジ化候補事例表示領域512の表示情報を生成する。
作成ボタン513は、ナレッジ化候補事例表示領域512に表示された事例情報のナレッジ情報生成要求を受け付けるためのボタンである。キャンセルボタン514は、ナレッジ化候補事例表示領域512に表示された事例情報をナレッジ化しないことの選択を受け付けるためのボタンである。
説明を図8に戻す。次に、事例抽出部114は、ナレッジ化が選択されたか否かを判定する(ステップS206)。事例抽出部114は、管理者端末装置30から、履歴情報画面510の作成ボタン513の選択を受け付けたことを示す情報を受信した場合に、ナレッジ化が選択されたと判定する。その場合、事例抽出部114は、ナレッジ化候補事例表示領域512に表示された問合せ情報151のレコードを、ナレッジ化対象として特定する。また、事例抽出部114は、履歴情報画面510のキャンセルボタン514の選択を受け付けたことを示す情報を管理者端末装置30から受信した場合に、ナレッジ化が選択されなかったと判定する。
事例抽出部114が、ナレッジ化が選択されなかったものと判定する場合(ステップS206で「NO」の場合)、事例抽出部114は処理をステップS209に進める。
事例抽出部114が、ナレッジ化が選択されたものと判定する場合(ステップS206で「YES」の場合)、又は特定キーワードのナレッジ化履歴がない場合(ステップS204で「NO」の場合)、ナレッジ情報生成部115は、ナレッジ化対象の事例情報を用いてナレッジ情報を生成する(ステップS207)。
ナレッジ情報は、例えば問合せ情報151の項目151gと、問合せ内容151hと、調査情報152と、回答情報153の項目153eと、回答内容153fとを含む。テンプレート情報156には、ナレッジ情報のテンプレートごとに、問合せ情報151の項目151gと、問合せ内容151hと、調査情報152と、回答情報153の項目153eと、回答内容153fとの表示順や、書式等に関する情報が関連付けられる。なお、テンプレートによって、上述の情報の一部が含まれないものであってもよい。
重要度取得処理の開始前に、管理者端末装置30はテンプレートの入力を受け付けている。ナレッジ情報生成部115は、入力されたテンプレートを用いてテンプレート情報156を参照し、ナレッジ化対象の問合せ情報151、及び問合せ情報151と問合せ識別子において対応する調査情報152及び回答情報153を用いて、テンプレートに応じたナレッジ情報を生成する。
次に、ナレッジ情報生成部115は、ナレッジ化履歴情報155を更新する(ステップS208)。ナレッジ情報生成部115は、ステップS202で特定したキーワードと、ステップS204又はステップS206でナレッジ化対象として特定された事例情報の問合せ識別子と、現在の日時と、を用いてナレッジ化履歴情報155を生成し、記憶部150に記憶させる。
次に、事例抽出部114は、生成したナレッジ情報の数が指定ナレッジ数と一致するか否かを判定する(ステップS209)。事例抽出部114は、重要度取得処理の開始前に入力を受け付けたナレッジ情報数と、生成したナレッジ数とが一致するか否かを判定する。事例抽出部114が、生成したナレッジ情報の数が指定ナレッジ数と一致すると判定する場合(ステップS209で「YES」の場合)、本フローチャートの処理を終了する。
事例抽出部114が、生成したナレッジ情報の数が指定ナレッジ数と一致しないと判定する場合(ステップS209で「NO」の場合)、事例抽出部114は、「Y=n」であるか否かを判定する(ステップS210)。事例抽出部114が、「Y=n」であると判定する場合(ステップS210で「YES」の場合)、抽出されたキーワードのすべてにおいて処理が終了したため、事例抽出部114は本フローチャートの処理を終了する。
事例抽出部114が、「Y=n」でないと判定する場合(ステップS210で「NO」の場合)、事例抽出部114はYに1を加算する(ステップS211)。その後、事例抽出部114はステップS202以降の処理を行う。
本処理を行うことにより、重要度の高いキーワードを含み、ナレッジ化履歴がなく、参照回数の多い事例情報については自動的にナレッジ化される。また、ナレッジ化履歴が存在する場合にはナレッジ化されたことのある事例情報とナレッジ化候補となる事例情報とを比較して、ナレッジ化するか否かの選択を受け付ける。これにより、過去のナレッジ情報と重複しない範囲で自動的にナレッジ情報を生成し、過去にナレッジ化された事例情報については管理者の意思を確認することができるため、より効率的に管理者の意図に応じたナレッジ情報を生成することができる。
図9は、ナレッジ情報生成処理Bの一例を示すフローチャートである。本処理は、重要度取得処理の前に処理方式としてナレッジ情報生成処理Bの入力を受け付けた場合に実行される。本処理は、ナレッジ情報生成処理Aと同様に、例えば図7に示す重要度取得処理終了後に継続して実行される。
まず、事例抽出部114は、Y=1、Z=1に設定する(ステップS301)。
次に、事例抽出部114は、重要度がY番目に高いキーワードを特定する(ステップS302)。本処理は、ナレッジ情報生成処理AのステップS202と同様であるため、説明を省略する。
次に、事例抽出部114は、特定キーワードにおいてナレッジ化履歴のない事例中、参照回数がZ番目に多い事例を特定する(ステップS303)。事例抽出部114は、ステップS11で抽出した問合せ情報151の問い合わせ内容151hと、回答情報153の回答内容153fとを参照し、ステップS202で特定したキーワードを含む問合せ情報151又は回答情報153のレコードを抽出する。事例抽出部114は、抽出した回答情報153のレコードについては、問合せ識別子が対応する問合せ情報151のレコードを抽出する。抽出した問合せ情報151のレコードについて、重複するものについては1つを残して削除する。
事例抽出部114は、抽出した問合せ情報151のレコード中、ナレッジ化履歴のないレコードをさらに抽出する。具体的には、事例抽出部114は、抽出した問合せ情報151の問合せ識別子151aと、特定キーワードとの組み合わせが、ナレッジ化履歴情報155に含まれる場合に、該問合せ情報151のレコードを除外する。残った問合せ情報151のレコードの数をmとする。また、事例抽出部114は、残った問合せ情報151のレコードのうち、参照回数がZ番目に多い問合せ情報151のレコードを特定する。
次に、事例抽出部114は、特定キーワードのナレッジ化履歴が存在するか否かを判定する(ステップS304)。ステップS304からステップS306において行われる処理は、図8に示すナレッジ情報生成処理AのステップS204からステップS206において行われる処理と同様であるため、説明を省略する。
事例抽出部114が、ナレッジ化が選択されなかったものと判定する場合(ステップS306で「NO」の場合)、事例抽出部114は、「Z=m」であるか否かを判定する(ステップS307)。事例抽出部114が、「Z=m」であると判定する場合(ステップS307で「YES」の場合)、特定キーワードを含みナレッジ化履歴のない事例情報について処理を終えたため、事例抽出部114は処理をステップS312に進める。
事例抽出部114が、「Z=m」でないと判定する場合(ステップS307で「NO」の場合)、事例抽出部114は、Zに1を加算する(ステップS308)。その後、事例抽出部114はステップS303以降の処理を行う。
事例抽出部114が、履歴情報画面510においてナレッジ化が選択されたと判定する場合(ステップS306で「YES」の場合)、又は事例抽出部114が、特定キーワードのナレッジ化履歴がないと判定する場合(ステップS304で「NO」の場合)、ナレッジ情報生成部115は、ナレッジ情報を生成する(ステップS309)。ステップS309からステップS313において行われる処理は、図8に示すナレッジ情報生成処理AのステップS207からステップS211において行われる処理と同様であるため、説明を省略する。
本処理を行うことにより、特定キーワードを含みナレッジ化履歴のない事例情報が複数存在する場合においても、参照回数の多い順に候補事例として管理者からの選択を受け付けることができる。これにより、ナレッジ情報の生成に用いる事例の抽出に管理者の意思を反映させることができる。
図10は、ナレッジ情報生成処理Cの一例を示すフローチャートである。本処理は、重要度取得処理の前に処理方式としてナレッジ情報生成処理Cの入力を受け付けた場合に実行される。本処理は、ナレッジ情報生成処理Aと同様に、例えば図7に示す重要度取得処理終了後に継続して実行される。
まず、事例抽出部114は、Y=1に設定する(ステップS401)。ステップS401及びステップS402において行われる処理は、図8に示すナレッジ情報生成処理AのステップS201及びステップS202において行われる処理と同様であるため、説明を省略する。
次に、事例抽出部114は、特定キーワードにおいてナレッジ化履歴のない事例中、参照数の多い所定数の事例を抽出する(ステップS403)。事例抽出部114は、ステップS11で抽出した問合せ情報151の問い合わせ内容151hと、回答情報153の回答内容153fとを参照し、ステップS202で特定したキーワードを含む問合せ情報151又は回答情報153のレコードを抽出する。事例抽出部114は、抽出した回答情報153のレコードについては、問合せ識別子が対応する問合せ情報151のレコードを抽出する。抽出した問合せ情報151のレコードについて、重複するものについては1つを残して削除する。
事例抽出部114は、抽出した問合せ情報151のレコード中、ナレッジ化履歴が存在しないレコードをさらに抽出する。具体的には、事例抽出部114は、抽出した問合せ情報151の問合せ識別子151aと、特定キーワードとの組み合わせが、ナレッジ化履歴情報155に含まれる場合に、該問合せ情報151のレコードを除外する。また、事例抽出部114は、残った問合せ情報151のレコードのうち、参照回数151jが高い順に所定数のレコードを抽出する。所定数は、本処理開始前に記憶部150の図示しない領域に記憶されている。
次に、事例抽出部114は、「Y=n」であるか否かを判定する(ステップS404)。ステップS404及びステップS405において行われる処理は、図8に示すナレッジ情報生成処理AのステップS210及びステップS211において行われる処理と同様であるため、説明を省略する。なお、事例抽出部114は、ステップS405においてYに1を加算した後、ステップS402以降の処理を行う。
事例抽出部114が、「Y=n」であると判定する場合(ステップS404で「YES」の場合)、事例抽出部114は、ステップS403で抽出した問合せ情報151のレコードを示す候補事例一覧画面の表示情報を生成し、管理者端末装置30に送信する(ステップS406)。
図14は、候補事例一覧画面520の一例を示す図である。候補事例一覧画面520は、候補事例表示領域521と、作成ボタン522と、キャンセルボタン523とを含む。
候補事例表示領域521は、重要度取得処理のステップS13において得たキーワード毎に、ステップS403において抽出した所定数の事例情報を候補事例として表示する領域である。事例抽出部114は、ステップS403において抽出した問合せ情報151のレコードを用いて、候補事例表示領域521の表示情報を生成する。候補事例表示領域521に表示される事例情報は、選択可能である。
作成ボタン522は、候補事例表示領域521において選択された事例情報に対するナレッジ情報生成要求を受け付けるためのボタンである。キャンセルボタン523は、候補事例表示領域521に表示された事例情報について、ナレッジ化しない旨の指示の入力を受け付けるボタンである。
説明を図10に戻す。次に、事例抽出部114は、事例の選択を受け付ける(ステップS407)。管理者端末装置30が、候補事例表示領域521に表示された事例情報と作成ボタン522との選択とを受け付けると、選択された事例情報を特定する問合せ識別子をナレッジ情報管理装置10に送信する。事例抽出部114は、選択された事例情報をナレッジ化対象として特定する。
次に、ナレッジ情報生成部115は、ナレッジ化対象である事例情報を用いてナレッジ情報を生成する(ステップS408)。ステップS408及びステップS409において行われる処理は、図8に示すナレッジ情報生成処理AのステップS207及びステップS208において行われる処理と同様であるため、説明を省略する。
本処理では、重要度の高いキーワードに対して参照回数の多い事例をナレッジ化候補として表示し、ナレッジ対象事例の選択を受け付ける。これにより、管理者はユーザーの関心のある事例であって、ナレッジ化履歴のない事例の中から、意図した事例を選択してナレッジ情報を生成することができ、柔軟性が向上する。
以上、本発明に係る各実施形態及び変形例の説明を行ってきたが、本発明は、上記した実施形態の一例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施形態の一例は、本発明を分かり易くするために詳細に説明したものであり、本発明は、ここで説明した全ての構成を備えるものに限定されない。また、ある実施形態の一例の構成の一部を他の一例の構成に置き換えることが可能である。また、ある実施形態の一例の構成に他の一例の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の一例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることもできる。また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、図中の制御線や情報線は、説明上必要と考えられるものを示しており、全てを示しているとは限らない。ほとんど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
また、上記のナレッジ情報管理装置10、ユーザー端末装置20、及び管理者端末装置30の機能構成は、理解を容易にするために、主な処理内容に応じて分類したものである。構成要素の分類の仕方や名称によって、本願発明が制限されることはない。上述に示す通り、ナレッジ情報管理装置10、ユーザー端末装置20、及び管理者端末装置30の構成は、処理内容に応じて、さらに多くの構成要素に分類することもできる。また、1つの構成要素がさらに多くの処理を実行するように分類することもできる。
1:ナレッジ情報管理システム、10:ナレッジ情報管理装置、11:演算装置、12:メモリ、13:外部記憶装置、14:入力IF、15:出力IF、16:通信IF、17:記憶媒体駆動装置、18:メディア、20:ユーザー端末装置、30:管理者端末装置、40:ネットワーク、110:制御部、111:問合せ登録部、112:調査回答部、113:キーワード抽出部、114:事例抽出部、115:ナレッジ情報生成部、120:通信部、130:入力部、140:出力部、150:記憶部、151:問合せ情報、152:調査情報、153:回答情報、154:汎用キーワード情報、155:ナレッジ化履歴情報、156:テンプレート情報、210:入力部、510:履歴情報画面、511:ナレッジ化履歴事例表示領域、512:ナレッジ候補事例表示領域、513:作成ボタン、514:キャンセルボタン、520:候補事例一覧画面、521:候補事例表示領域、522:作成ボタン、523:キャンセルボタン
Claims (10)
- 事例に対する深刻度と詳細情報とを含む事例情報を記憶する記憶部と、
複数の前記事例の前記詳細情報からキーワードを抽出し、前記キーワードを前記詳細情報に含む前記事例情報の前記深刻度を用いて前記キーワード毎に重要度を特定するキーワード抽出部と、
前記重要度の順に前記キーワードを用いて前記事例を抽出する事例抽出部と、
前記事例抽出部により抽出された前記事例を用いてナレッジ情報を生成するナレッジ情報生成部と、
を備えることを特徴とするナレッジ情報管理装置。 - 請求項1に記載のナレッジ情報管理装置であって、
前記記憶部は、前記事例の参照回数を含む前記事例情報と、前記ナレッジ情報の生成に用いた前記キーワードを含むナレッジ化履歴情報とを記憶し、
前記事例抽出部は、特定した前記キーワードを前記詳細情報に含む前記事例の前記参照回数と前記ナレッジ化履歴情報とを用いて、該事例を抽出するか否かを判定することを特徴とするナレッジ情報管理装置。 - 請求項2に記載のナレッジ情報管理装置であって、
前記ナレッジ化履歴情報は、前記ナレッジ情報の生成に用いた前記事例を特定する情報を含み、
前記事例抽出部は、特定した前記キーワードが前記ナレッジ情報の生成に用いられていない場合に、該キーワードにおいて前記ナレッジ情報の生成に用いられていない前記事例のうち前記参照回数の多い前記事例を抽出することを特徴とするナレッジ情報管理装置。 - 請求項2に記載のナレッジ情報管理装置であって、
特定した前記キーワードが前記ナレッジ情報の生成に用いられている場合に、該キーワードにおいて前記ナレッジ情報の生成に用いられていない前記事例のうち前記参照回数の多い前記事例を示す事例選択画面を出力する出力部を備え、
前記ナレッジ化履歴情報は、前記ナレッジ情報の生成に用いた前記事例を特定する情報を含み、
前記事例抽出部は、前記事例選択画面において前記事例が選択された場合に、該事例を抽出することを特徴とするナレッジ情報管理装置。 - 請求項1に記載のナレッジ情報管理装置であって、
前記ナレッジ情報の生成に用いる前記事例の期間の入力を受け付ける入力部を備え、
前記事例情報は、該事例情報の生成時刻を示す情報を含み、
前記キーワード抽出部は、前記入力部が入力を受け付けた前記期間内に生成された前記事例情報の前記深刻度ごとの件数を用いて前記重要度を算出することを特徴とするナレッジ情報管理装置。 - 請求項1に記載のナレッジ情報管理装置であって、
事例候補を表示して前記ナレッジ情報の生成に用いる前記事例の選択を受け付ける候補事例一覧画面を表示する表示部を備え、
前記記憶部は、前記事例の参照回数を含む前記事例情報と、前記ナレッジ情報の生成に用いた前記キーワードを含むナレッジ化履歴情報とを記憶し、
前記事例抽出部は、特定した前記キーワードを前記詳細情報に含む前記事例のうち参照回数の多い所定数の前記事例を前記事例候補として抽出し、
前記ナレッジ情報生成部は、前記候補事例一覧画面において選択された前記事例を用いて前記ナレッジ情報を生成することを特徴とするナレッジ情報管理装置。 - 請求項1に記載のナレッジ情報管理装置であって、
前記記憶部は、汎用的に用いられる語句である汎用キーワードを記憶し、
前記キーワード抽出部は、前記詳細情報から抽出した前記キーワードから前記汎用キーワードを除いた前記キーワードに対して前記重要度を特定することを特徴とするナレッジ情報管理装置。 - ナレッジ情報管理装置と、該ナレッジ情報管理装置とネットワークを介して接続されるユーザー端末装置と、を有するナレッジ情報管理システムであって、
前記ユーザー端末装置は、
問い合わせ内容又は前記問い合わせ内容に対する応答を示す詳細情報と、前記問い合わせ内容に対する深刻度との入力を受け付ける入力部を備え、
前記ナレッジ情報管理装置は、
前記詳細情報と前記深刻度とを含む事例情報を記憶する記憶部と、
複数の前記詳細情報からキーワードを抽出し、前記キーワードを前記詳細情報に含む前記事例情報の前記深刻度を用いて前記キーワード毎に重要度を特定するキーワード抽出部と、
前記重要度の順に前記キーワードを用いて前記事例情報を抽出する事例抽出部と、
前記事例抽出部により抽出された前記事例情報を用いてナレッジ情報を生成するナレッジ情報生成部と、
を備えることを特徴とするナレッジ情報管理システム。 - ナレッジ情報管理装置が実行するナレッジ情報管理方法であって、
事例に対する深刻度と詳細情報とを含む事例情報を参照し、複数の前記事例の前記詳細情報からキーワードを抽出し、前記キーワードを前記詳細情報に含む前記事例情報の前記深刻度を用いて前記キーワード毎に重要度を特定するキーワード抽出手順と、
前記重要度の順に前記キーワードを用いて前記事例を抽出する事例抽出手順と、
前記事例抽出部により抽出された前記事例を用いてナレッジ情報を生成するナレッジ情報生成手順と、
を実行することを特徴とするナレッジ情報管理方法。 - コンピュータをナレッジ情報管理装置として機能させるプログラムであって、
事例に対する深刻度と詳細情報とを含む事例情報を参照し、複数の前記事例の前記詳細情報からキーワードを抽出し、前記キーワードを前記詳細情報に含む前記事例情報の前記深刻度を用いて前記キーワード毎に重要度を特定するキーワード抽出手順と、
前記重要度の順に前記キーワードを用いて前記事例を抽出する事例抽出手順と、
前記事例抽出部により抽出された前記事例を用いてナレッジ情報を生成するナレッジ情報生成手順と、
をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2015199254A JP2017072978A (ja) | 2015-10-07 | 2015-10-07 | ナレッジ情報管理装置、ナレッジ情報管理システム、ナレッジ情報管理方法、及びプログラム |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020087106A (ja) * | 2018-11-28 | 2020-06-04 | 株式会社Jsol | テスト支援方法、テスト実行方法、テスト支援装置及びコンピュータプログラム |
-
2015
- 2015-10-07 JP JP2015199254A patent/JP2017072978A/ja active Pending
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JP2020087106A (ja) * | 2018-11-28 | 2020-06-04 | 株式会社Jsol | テスト支援方法、テスト実行方法、テスト支援装置及びコンピュータプログラム |
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