JP2017072493A - 車両診断システム及び方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】情報処理の負荷を低減することが可能な車両診断システム及び方法を提供する。【解決手段】車両の対象箇所について故障診断を実施する車両診断システムであって、故障診断で用いる情報を車両から取得し、車両から取得した前記故障診断で用いる情報に基づいて故障診断を実施する故障診断サーバ200の制御装置210と、車両のユーザが発した音声から語句を認識する語句情報取得装置1100とを備え、制御装置210は、語句情報取得装置1100により所定の語句が認識された場合に、取得数を増加して前記故障診断で用いる情報を取得する。【選択図】図2

Description

本発明は、車両診断システム及び方法に関するものである。
車両診断システムとして、タイヤ空気圧検知部等の車両状態検知部からタイヤ空気圧等の車両状態データを取得し、該車両状態データに基づいてタイヤ空気圧等の車両状態の異常の有無を判別し、その判別結果に応じた提案メッセージをユーザに対して出力し、その後、ユーザの発した語句が肯定的な意味又は否定的な意味を表すかを判別し、その判別結果に応じた提案メッセージをユーザに対して出力するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−162121号公報
しかしながら、上記の車両診断システムでは、車両状態データを常時取得するので、情報処理の負荷が大きくなるという問題がある。
本発明が解決しようとする課題は、情報処理の負荷を低減することが可能な車両診断システム及び方法を提供することである。
本発明は、車両のユーザが発した音声から語句を認識し、所定の語句を認識した場合に、故障診断で用いる情報を、取得数を増加して車両から取得することにより、上記課題を解決する。
本発明によれば、車両のユーザが、故障診断の対象箇所の異常を想起させる語句を発した場合に、故障診断で用いる情報を、取得数を増加して車両から取得するので、情報処理の負荷を低減することができる。
一実施形態の車両メンテナンス情報管理システムを示す概要図である。 図1に示す車両メンテナンス情報管理システムの構成図である。 診断分析情報及び修理案内情報の一例を示す図である。 語句情報に含まれる語句と、異常が発生した装置との対応関係の一例を示す図である。 図1に示す端末装置による制御の一例を示すフローチャートである。 図1に示す故障診断サーバによる制御の一例を示すフローチャートである。 語句情報に含まれる語句と、異常が発生した装置と、異常発生の確信度との対応関係の一例を示す図である。 語句情報に含まれる語句と、異常発生の確信度との対応関係の一例を示す図である。 図1に示す故障診断サーバによる制御の第1実施例を示すフローチャートである。 図1に示す故障診断サーバによる制御の第1実施例を示すフローチャートである。 図1に示す故障診断サーバによる制御の第2実施例を示すフローチャートである。 図1に示す故障診断サーバによる制御の第2実施例を示すフローチャートである。
以下、図面に基づいて本発明の一実施形態に係る車両メンテナンス情報管理システムについて説明する。
図1は、本実施形態の車両メンテナンス情報管理システムの構成の概要を示す図である。図1に示すように、本発明の実施の形態に係る車両メンテナンス情報管理システムは、車両のユーザが使用する端末装置100と、車両に搭載された車載装置1000と、故障診断サーバ200とを有する。故障診断サーバ200、端末装置100、及び車載装置1000は、直接に又は他の装置を介して相互に通信が可能である。端末装置100は、たとえば、車両に搭載された装置として構成してもよいし、スマートフォンなどの携帯可能な多機能型端末装置として構成してもよい。なお、図1においては、便宜的に1台の車両のみを示しているが、実際の本実施形態の車両メンテナンス情報管理システムは、故障診断サーバ200が、複数の車両における端末装置100や車載装置1000とそれぞれ相互に通信するものである。
図1に示すように、車載装置1000の車両コントローラ2は、自己診断装置21を有し、車載された各種装置の異常を示すDTCコード(Diagnostic trouble Code)などのコード情報や、信号授受の障害を検知するFail Flagデータなどの情報を含む自己診断情報を出力する。Fail Flagデータは、各種装置の本来の機能の発揮が不可能となったことを示す情報である。本実施形態では、端末装置100は、車載装置1000から、上述した自己診断情報を取得する。
図1に示すように、各車両に搭載された端末装置100は、取得したコード情報を含む車両の機能に関係するデータ、及び/又はFail Flagデータを故障診断サーバ200へ送出する。故障診断サーバ200は、複数の車両に搭載された各端末装置100から収集した各種のデータを、車両ごとにデータベース230に蓄積する。故障診断サーバ200は、収集した各種のデータを処理し、得られた情報を、ユーザが利用する端末装置100へ送出する。
図2は、車両メンテナンス情報管理システムの具体的な構成の一例を示す図である。図2に示すように、本実施形態の車両メンテナンス情報管理システムでは、端末装置100、故障診断サーバ200、車載装置1000が通信ネットワーク3000を介して相互に通信可能に接続されている。
以下、車両メンテナンス情報管理システムを構成する各装置について説明する。まず、本実施形態の車載装置1000について説明する。本実施形態の車載装置1000は、車両に搭載された全ての機器類を含み、本実施形態では、外部との通信を行う通信装置1と、車載装置1000の統括制御を司る車両コントローラ2と、車両の走行駆動を制御する内燃機関、走行駆動用モータ、自動変速機、ブレーキ装置などを含む駆動制御装置3と、車両の操舵量、操舵方向、操舵速度を制御する操舵装置4と、車両の走行状態情報を検知するセンサ5と、車室内や車両の外部周囲の映像を撮像するカメラ6と、車両の走行経路を探索し、ユーザを案内するナビゲーション装置7と、車両の走行を支援する走行支援装置8と、車両のユーザに情報を提示する出力装置9と、ユーザが発した語句の情報を取得する語句情報取得装置1100とを備える。上述した各装置は、CAN(Controller Area Network)などの車載通信ネットワークにより情報の授受が可能とされている。なお、本実施形態の車載装置1000を構成する装置は特に限定されず、空気調和装置、オーディオ装置、ドライブレコーダ等々、出願時に知られた装置を適宜に本実施形態の車載装置1000として採用することができる。
本実施形態の車載装置1000の車両コントローラ2は、車両に搭載された各装置の動作状態を調和させる機能を実現するコンピュータである。本実施形態の車両コントローラ2は、自己診断装置21を備える。自己診断装置21は、自車両に搭載される各装置の動作状態を監視し、異常(障害、故障を含む。以下同じ)の発生を検出した場合には、上述した自己診断情報を出力する。本実施形態の自己診断装置21は、出願時に知られるOBD(:On board diagnostics)であってもよい。
本実施形態のセンサ5は、車速センサ51、舵角センサ52、車両の姿勢を検出する姿勢センサ53、ソナーなどの障害物センサ54、温度センサ55、電力計56などを含む。車速センサ51により検出される車速情報や舵角センサ52により検出される舵角情報は、車両の駆動制御、車両の走行支援等に利用される。姿勢センサ53により検出される車両の姿勢情報は、同様に、車両の駆動制御や車両の走行支援等に利用される。車両の姿勢情報は、ヨー角、ピッチ角を含む。障害物センサ54により検出される障害物の情報は、障害物との接近を避けるように車両の駆動や操舵を制御する処理に用いられる。温度センサ55により検出される車室内温度、外気温の情報と、電力計56により検出されるエアコン電力消費量の情報とは、エアコンの故障診断に用いられる。
本実施形態のカメラ6が取得した画像情報は、アラウンドビューモニタ(登録商標)機能において利用される。また、画像情報は、障害物の検出や、自車両の走行レーンの検出、自車両の追従対象の検出、道路標識などの文字認識などに用いられる。
本実施形態の走行支援装置8は、ABS(アンチ・ブロックド・ブレーキングシステム:Anti-locked braking system 以下同じ)装置81、TCS(トラッキング・コントロール・システム:Traction Control System 以下同じ)装置82、VDC(ビークル・ダイナミクス・コントロール:Vehicle Dynamics Control)装置83、障害物検知装置84、車線認識装置85、自動運転補助装置86を有する。
本実施形態の出力装置9は、ディスプレイ91、スピーカ92を有する。出力装置9は、車両の診断結果、及び診断結果に対処するための指示情報を車両のユーザに提示する。なお、出力装置9は、ディスプレイ91やスピーカ92に代えて又はこれに加えて、ランプなどのインジケータや座席又はハンドルに設けた振動装置(バイブレータ)を用いてもよく、ランプの点滅態様や座席又はハンドルの振動態様を相違させることによって、診断結果や指示情報を簡易的に識別して提示してもよい。
本実施形態の語句情報取得装置1100は、集音装置1101、語句認識装置1102を有する。集音装置1101は、車室内に設けられており、車両のユーザが車室内で発した音声を収集する。語句認識装置1102は、「暑い」、「寒い」、「壊れた」、「おかしい」等の所定の語句と、それらの所定の語句に対応する音声情報とを対応付けて記憶しており、集音装置1101から出力される音声情報を解析することにより車両のユーザが発した所定の語句を認識する。
次に、車両のユーザが利用する端末装置100について説明する。
本実施形態の端末装置100は、制御装置10と、通信装置20と、出力装置30とを備える。端末装置100は、通信装置20を介して、外部の車載装置1000、故障診断サーバ200と相互に情報の送受信を行う。出力装置30は、ディスプレイ31とスピーカ32を含む。なお、出力装置30は、ディスプレイ31やスピーカ32に代えて又はこれに加えて、ランプなどのインジケータや振動装置(バイブレータ)を用いてもよく、ランプの点滅態様や振動態様を相違させることによって、診断結果や指示情報を簡易的に識別して提示してもよい。
本実施形態に係る端末装置100の制御装置10は、車両の自己診断情報と後述の詳細情報とを取得するためのプログラムが格納されたROM(Read Only Memory)12と、このROM12に格納されたプログラムを実行する動作回路を含むCPU(Central Processing Unit)11と、書き換え可能な記憶装置として機能するRAM(Random Access Memory)13とを備える。
端末装置100の制御装置10は、診断情報取得機能と、語句情報取得機能と、詳細情報取得機能と、出力機能とを備えたコンピュータである。端末装置100は、上記機能を実現するためのソフトウェアと、上述したハードウェアの協働により各機能を実現する。
以下に、端末装置100の制御装置10が実現する各機能についてそれぞれ説明する。
まず、制御装置10の診断情報取得機能について説明する。本実施形態の端末装置100の制御装置10は、診断情報取得機能により、車両の自己診断情報を取得する。なお、自己診断情報は、上述した車載装置1000の車両コントローラ2が備える自己診断装置21が出力する情報であり、異常が検出された装置を特定する情報、異常の内容を示すコード情報などが含まれる。また、自己診断情報には、検出された異常の発生回数の情報、発生頻度の情報などが含まれていてもよい。本実施形態の制御装置10は、このような自己診断情報を、所定の周期で取得し、自己診断情報を取得するたびに、自己診断情報を、端末装置100の通信装置20により、故障診断サーバ200へ送出する。所定の周期としては、たとえば、1時間などの時間を設定してもよいし、車両のイグニッションキースイッチ(電気自動車にあってはメイン電源スイッチを意味する。以下同じ。)がONにされたタイミングや、車両のイグニッションキースイッチがOFFにされる直前のタイミングなどを設定してもよい。通信コストや故障診断サーバ200又は端末装置100の記憶容量などを考慮して適宜の周期で自己診断情報を取得すればよい。
次いで、制御装置10の語句情報取得機能について説明する。本実施形態の端末装置100の制御装置10は、語句情報取得機能により、車両のユーザが発した語句情報を取得する。なお、語句情報は、上述した車載装置1000の語句情報取得装置1100が出力する情報であり、「暑い」、「寒い」、「壊れた」、「おかしい」等の所定の語句の情報が含まれる。本実施形態の制御装置10は、このような語句情報を取得するたびに、語句情報を、端末装置100の通信装置20により、故障診断サーバ200へ送出する。
次いで、制御装置10の詳細情報取得機能について説明する。本実施形態の端末装置100の制御装置10は、詳細情報取得機能により、故障診断対象の車載装置の使用状況に関する詳細情報を取得する。なお、詳細情報は、上述した車載装置1000のセンサ5等が出力する情報であり、たとえば、エアコンの使用状況に関する詳細情報(設定温度、車室内温度、外気温、エアコンの電力消費量等)等が含まれる。本実施形態の制御装置10は、故障診断サーバ200から詳細情報の要求信号が送信されるたびに、車載装置1000のセンサ5等から詳細情報を取得して故障診断サーバ200に送信する。
本実施形態では、故障診断サーバ200は、端末装置100から自己診断情報が送信された際には、後述するように、端末装置100から送信された自己診断情報に基づいて、故障診断対象の車載装置の故障(故障又は故障の前兆)等の発生有無を判定し、判定結果に応じて、故障診断対象の車載装置の故障等に関する情報と、故障診断対象の車載装置の修理に関する情報とを含む案内情報を端末装置100に送信する。
また、本実施形態では、故障診断サーバ200は、端末装置100から語句情報が送信された際には、後述するように、語句情報に対応する故障診断対象の車載装置の使用状況に関する詳細情報を端末装置100に要求し、端末装置100から送信された詳細情報に基づいて、故障診断対象の車載装置の故障(故障又は故障の前兆)等の発生有無を判定し、判定結果に応じて、故障診断対象の車載装置の故障等に関する情報と、故障診断対象の車載装置の修理に関する情報とを含む案内情報を端末装置100に送信する。
次いで、制御装置10の出力機能について説明する。本実施形態の端末装置100の制御装置10は、故障診断サーバ200から送信された案内情報を、出力機能により、出力装置30により出力する。具体的には、制御装置10は、出力装置30のディスプレイ31に案内情報を表示したり、出力装置30のスピーカ32から案内情報を音声で出力したりする。また上述したように、ディスプレイ31やスピーカ32に代えて又はこれに加えて、ランプなどのインジケータや振動装置(バイブレータ)を用いてもよく、ランプの点滅態様や振動態様を相違させることによって、診断結果や指示情報を簡易的に識別して提示してもよい。
本実施形態の端末装置100は、以上のように動作する。
次に、本実施形態の故障診断サーバ200について説明する。
本実施形態の故障診断サーバ200は、制御装置210と、通信装置220と、データベース230とを備える。故障診断サーバ200は、通信装置220を介して、外部の車載装置1000及び端末装置100とそれぞれ相互に情報の送受信を行う。
本実施形態に係る故障診断サーバ200の制御装置210は、車両の状態を分析するためのプログラムが格納されたROM212と、このROM12に格納されたプログラムを実行する動作回路を含むCPU211と、書き換え可能な記憶装置として機能するRAM213とを備える。
故障診断サーバ200の制御装置210は、診断情報取得機能と、語句情報取得機能と、第1の故障診断機能と、第2の故障診断機能と、修理情報生成機能と、提示機能とを備えたコンピュータである。故障診断サーバ200の制御装置210は、上記機能を実現するためのソフトウェアと、上述したハードウェアの協働により各機能を実現する。
以下に、故障診断サーバ200の制御装置210が実現する各機能についてそれぞれ説明する。
まず、制御装置210の診断情報取得機能について説明する。本実施形態の故障診断サーバ200の制御装置210は、複数の車両に搭載された各端末装置100から各車両の自己診断情報をそれぞれ取得し、収集した各種のデータを、車両ごとにデータベース230に蓄積する。
次いで、制御装置210の語句情報取得機能について説明する。本実施形態の故障診断サーバ200の制御装置210は、複数の車両に搭載された各端末装置100から各車両のユーザが発した語句の情報たる語句情報をそれぞれ取得する。
次いで、制御装置210の第1の故障診断機能について説明する。本実施形態の故障診断サーバ200の制御装置210は、車両の自己診断情報と、故障診断対象の車載装置の故障等(故障又は故障の前兆)に関する情報とが対応づけられたマップを参照し、取得した自己診断情報から故障診断対象の車載装置の故障等の発生有無を検出し、故障診断対象の車載装置の故障等の内容を示す診断分析情報2121(図3参照)を生成する。なお、車両の自己診断情報と、故障診断対象の車載装置の故障等に関する情報とが対応づけられたマップは、予め制御装置210のROM212に記憶されている。
ここで、図3は、制御装置210により生成された診断分析情報2121の一例を示す図である。本実施形態における診断分析情報2121は、たとえば、図3に示すように、車両の故障等の内容、具体的には、車両が備える装置の各機能のうち、いずれの機能が動作可能であり、いずれの機能が動作不可能である等の情報が挙げられる。
本実施形態では、たとえば、制御装置210は、端末装置100から取得した自己診断情報に基づいて、通信装置1、車両コントローラ2、駆動制御装置3、操舵装置4、各センサ5、カメラ6、ナビゲーション装置7、走行支援装置8、出力装置9のそれぞれについて、動作可能な機能と、動作不可能な機能とを判定し、判定結果に応じて、図3に示すような診断分析情報2121を生成する。なお、本実施形態では、診断分析情報2121に、動作可能な機能の情報と、動作不可能な機能の情報とが含まれる例を示したが、診断分析情報2121には、いずれか一方の情報のみが含まれていてもよい。また、走行支援装置8のように複数の機能が存在する場合には、各走行支援装置81〜86ごとに、動作可能な機能と、動作不可能な機能とを判定できる。センサ5についても同様に、各センサ51〜54ごとに、動作可能な機能と、動作不可能な機能とを判定できる。
次いで、制御装置210の第2の故障診断機能について説明する。本実施形態の故障診断サーバ200の制御装置210は、語句情報と、故障診断対象の車載装置の使用状況に関する詳細情報とが対応づけられたマップを参照し、取得した語句情報に対応する詳細情報を要求する信号を端末装置100に送信する。なお、語句情報と、故障診断対象の車載装置の使用状況に関する詳細情報とが対応づけられたマップは、予め制御装置210のROM212に記憶されている。
ここで、図4は、語句情報に含まれる語句と、異常が発生した装置との対応関係の一例を示す図である。本実施形態では、たとえば、図4に示すように、制御装置210は、語句情報に「エアコン」、「クーラー」、「暖房」、「風」、「寒い」、「暑い」、「効いてない」等の語句が含まれている場合に、異常が発生した装置を「エアコン」に特定し、エアコンの使用状況に関する詳細情報(設定温度、車室内温度、外気温、エアコン電力消費量等)を要求する信号を端末装置100に送信する。なお、制御装置210は、「エアコン」と「効いてない」や、「暖房」と「寒い」等の複数の語句の組み合わせにより、異常が発生した装置を特定したり、「ヘッドランプ」や「ブレーキランプ」等の単独の語句により、異常が発生した装置を特定したりする。
本実施形態の故障診断サーバ200の制御装置210は、端末装置100から故障診断対象の車載装置の使用状況に関する詳細情報が送信されると、故障診断対象の車載装置の使用状況に関する詳細情報と、故障診断対象の車載装置の故障等(故障又は故障の前兆)に関する情報とが対応づけられたマップを参照し、取得した詳細情報から故障診断対象の車載装置の故障等の発生有無を検出し、故障診断対象の車載装置の故障等の内容を示す診断分析情報2121(図3参照)を生成する。なお、故障診断対象の車載装置の使用状況に関する詳細情報と、故障診断対象の車載装置の故障等に関する情報とが対応づけられたマップは、予め制御装置210のROM212に記憶されている。
次いで、制御装置210の修理情報生成機能について説明する。本実施形態の故障診断サーバ200の制御装置210は、車両の修理に関する情報を示す修理情報2122を生成する。修理情報2122としては、たとえば、図3に示すように「ディーラに入庫してください。修理及び部品交換の必要があります。なお、部品はX月Y日までに入荷されますので、その日以後にディーラに入庫いただければ即日で修理可能です。」、「ディーラへ電話してください。」、「機能Qは動作しませんが、直ぐに修理する必要はなく、通常走行に問題はありません。」などの情報が挙げられる。
次いで、制御装置210の提示機能について説明する。本実施形態の故障診断サーバ200の制御装置210は、故障診断機能により生成した診断分析情報2121と、修理情報生成機能により生成した修理情報2122とを、案内情報として端末装置100や車載装置1000に送信する。送信された情報は、端末装置100の出力装置30や、車載装置1000の出力装置9により出力される。
ここで、制御装置210の提示機能により、ユーザに案内情報を提示する具体例を説明する。たとえば、車両がバッテリを搭載した電気自動車であり、車載装置1000の自己診断装置21により、車両に搭載されているバッテリの電圧の異常が検知された場面では、まず、自己診断装置21により取得されたバッテリの電圧の異常を示すコード情報などが、端末装置100を介して、故障診断サーバ200に送信される。次いで、故障診断サーバ200では、端末装置100から送信された情報に基づき、診断分析情報2121及び修理情報2122を生成する。修理情報2122としては、たとえば、「ディーラに入庫してください。バッテリの修理及び部品交換の必要があります。」などの情報が挙げられる。そして、故障診断サーバ200は、このような診断分析情報2121と修理情報2122とを、案内情報として端末装置100や車載装置1000に送信する。
本実施形態の故障診断サーバ200は、以上のように動作する。
続いて、図5のフローチャートを参照して、本実施形態の端末装置100の制御手順を説明する。
まず、ステップS11では、端末装置100の制御装置10は、所定期間が経過したか否かを判定する。ステップS11において、所定期間が経過したと判定された場合には、ステップS12において、制御装置10は、車載装置1000の車両コントローラ2から車両の自己診断情報を取得する。なお、ステップS11における所定期間は、上述の所定の周期に対応し、たとえば、1時間などの時間を設定してもよいし、車両のイグニッションキースイッチがONにされたタイミングや、車両のイグニッションキースイッチがOFFにされる直前のタイミングなどを設定してもよい。
ステップS13では、端末装置100の制御装置10は、ステップS12で取得した自己診断情報を、通信装置20を介して、故障診断サーバ200に送信する。そして、ステップS19へ進む。
一方、ステップ11において、所定期間が経過していないと判定された場合には、ステップS14において、制御装置10は、車載装置1000の語句情報取得装置1100から語句情報を取得したか否かを判定する。ステップS14において語句情報を取得していないと判定された場合には、ステップS11に戻る。一方、ステップS14において語句情報を取得したと判定された場合には、ステップS15において、制御装置10は、ステップS14において取得した語句情報を、通信装置20を介して、故障診断サーバ200に送信する。
ステップS16では、端末装置100の制御装置10は、故障診断サーバ200から上述した詳細情報の要求信号が送信された際には、当該要求信号を受信する。ステップS17では、制御装置10は、ステップS16で受信した要求信号に含まれる詳細情報を、車載装置1000のセンサ5等から取得する。ステップS18では、制御装置10は、ステップS17で取得した詳細情報を、通信装置20を介して、故障診断サーバ200に送信する。
ステップS19では、端末装置100の制御装置10は、故障診断サーバ200から上述した案内情報(診断分析情報2121及び修理情報2122を含む情報)が送信された際には、当該案内情報を受信する。
ステップS20では、端末装置100の制御装置10は、ステップS19で受信した案内情報を、端末装置100の出力装置30により出力する。たとえば、制御装置10は、出力装置30のディスプレイ31に案内情報を表示したり、出力装置30のスピーカ32から案内情報を音声で出力したりする。
ステップS21では、端末装置100の制御装置10は、ユーザにより車両のイグニッションキースイッチがOFFとされたか否かを判定する。たとえば、制御装置10は、一定周期で車載装置1000と相互に通信するようにし、ユーザが車両のイグニッションキースイッチをOFFにする際に、その情報を車載装置1000から受信することで、上記判定を行う。そして、ステップS21において、車両のイグニッションキースイッチがOFFとされたと判定された場合には、本処理を終了する。一方、ステップS21において、車両のイグニッションキースイッチがOFFとされていないと判定された場合には、ステップS11に戻り、ステップS11〜S20の処理を繰返す。
続いて、図6のフローチャートを参照して、本実施形態の故障診断サーバ200の制御手順を説明する。
まず、ステップS31では、故障診断サーバ200の制御装置210は、通信装置220を介して、端末装置100から車両の自己診断情報を取得したか否かを判定する。なお、この自己診断情報は、端末装置100が、車載装置1000と相互に通信することにより、車載装置1000から取得するものである。
ステップS31において、自己診断情報を取得したと判定された場合には、ステップS32において、故障診断サーバ200の制御装置210は、ステップS31で取得した自己診断情報に基づいて、車両に故障(故障や故障の前兆)等が発生しているか否かを判定する。車両に故障等が発生しているか否かを判定する方法としては、たとえば、上述したように、制御装置210が、車両の自己診断情報と、故障診断対象の車載装置の故障等に関する情報とが対応づけられたマップを参照する方法が挙げられる。そして、ステップS32において、車両に故障等が発生していると判定された場合には、ステップS37に進む。一方、ステップS32において、車両に故障等が発生していないと判定された場合には、ステップS31に戻る。
ステップS31において、自己診断情報を取得していないと判定された場合には、ステップS33において、制御装置210は、通信装置220を介して、端末装置100から語句情報を取得したか否かを判定する。なお、この語句情報は、端末装置100が、車載装置1000と相互に通信することにより、車載装置1000の語句情報取得装置1100から取得するものである。
ステップS33において、語句情報を取得していないと判定された場合には、ステップS31に戻る。一方、ステップS33において、語句情報を取得したと判定された場合には、ステップS34において、故障診断サーバ200の制御装置210は、ステップS33で取得した語句情報に対応する故障診断対象の車載装置の使用状況に関する詳細情報を要求する信号を端末装置100に送信する。語句情報に対応する詳細情報を選択する方法としては、たとえば、上述したように、制御装置210が、語句情報と、故障診断対象の車載装置の使用状況に関する詳細情報とが対応づけられたマップを参照する方法が挙げられる。
ステップS35では、故障診断サーバ200の制御装置210は、通信装置220を介して、端末装置100から故障診断対象の車載装置の使用状況に関する詳細情報を取得する。なお、この詳細情報は、端末装置100が、車載装置1000と相互に通信することにより、車載装置1000から取得するものである。
ステップS36では、故障診断サーバ200の制御装置210は、ステップS35で取得した故障診断対象の車載装置の使用状況に関する詳細情報に基づいて、故障診断対象の車載装置に故障(故障や故障の前兆)等が発生しているか否かを判定する。車両に故障等が発生しているか否かを判定する方法としては、たとえば、上述したように、制御装置210が、故障診断対象の車載装置の使用状況に関する詳細情報と、故障診断対象の車載装置の故障等に関する情報とが対応づけられたマップを参照する方法が挙げられる。そして、ステップS36において、車両に故障等が発生していると判定された場合には、ステップS37に進む。一方、ステップS36において、車両に故障等が発生していないと判定された場合には、ステップS31に戻る。
ステップS37では、故障診断サーバ200の制御装置210は、ステップS32又はステップS36における判定結果に基づいて、車両の故障等に関する診断分析情報2121を生成する。
ステップS38では、故障診断サーバ200の制御装置210は、図3に示すような修理情報2122を生成する。そして、制御装置210は、このような修理情報2122と、ステップ37で生成した診断分析情報2121とを含む案内情報を生成する。
ステップS39では、故障診断サーバ200の制御装置210は、ステップS38で生成した案内情報を、通信装置220により、端末装置100や車載装置1000に提示する。
本発明の実施形態の車両メンテナンス情報管理システムは、以上のように構成され動作するので、以下の効果を奏する。
本実施形態の車両メンテナンス情報管理システムは、車両のユーザが発した音声から所定の語句を認識した場合に、故障診断で用いる情報を、取得数を増加して取得する。即ち、本実施形態の車両メンテナンス情報管理システムは、故障診断で用いる情報を常に多数取得するのではなく、車両のユーザが故障診断対象の車載装置の異常を想起させる語句を発した場合に、故障診断で用いる情報を、取得数を増加して取得する。従って、情報処理の負荷を低減でき、システム構築に要するコストを低減できる。
次いで、故障診断に使用するデータの取得方法の第1実施例について説明する。本実施例では、語句情報に応じて故障診断対象の車載装置の異常発生の確信度が判定され、この確信度に応じて、故障診断に使用する情報の数が変更される。
以下に、本実施例の端末装置100の制御装置10が実現する機能について説明する。
本実施例の端末装置100の制御装置10は、診断情報取得機能により、所定の周期で車両の自己診断情報を取得するのに加えて、語句情報取得機能により取得された語句情報に「エアコンが壊れた」等の異常発生の確信度が高いレベル(以下、レベルAという)の語句が含まれている場合に、診断情報取得機能により、車両の自己診断情報を取得する。
一方、本実施例の端末装置100の制御装置10は、語句情報取得機能により取得された語句情報に異常発生の確信度が中間のレベル(以下、Bレベルという)あるいは低いレベル(以下、Cレベルという)の語句が含まれている場合に、詳細情報取得機能により、故障診断対象の車載装置の使用状況に関する詳細情報を取得する。ここで、異常発生の確信度がBレベルの場合に詳細情報取得機能により取得する詳細情報のデータ数N1は、異常発生の確信度がCレベルの場合に詳細情報取得機能により取得する詳細情報のデータ数N2よりも少なく設定されている。
図7は、語句情報に含まれる語句(乗員の音声から認識される語句)と、異常が発生した装置と、異常発生の確信度との対応関係の一例を示す図である。また、図8は、語句情報に含まれる語句と、異常発生の確信度との対応関係の一例を示す図である。本例の対応関係においては、乗員音声から認識される語句を、異常発生の確信度の高さに応じて区分して定義する。異常発生の確信度が高いAレベルには、異常発生を直接的に表現する語句(例えば、「(エアコンが)効いていない」、「(ウィンカーが)点いていない」)が含まれる。異常発生の確信度がAレベルよりも相対的に低いBレベルには、異常発生を間接的に表現する語句(例えば、「(ヘッドランプが)暗い」)が含まれる。さらに、異常発生の確信度がBレベルよりも相対的に低いCレベルには、異常発生を予測させる語句(例えば、「(各装置の起動が)遅い」)が含まれる。
本実施例では、たとえば、制御装置210は、語句情報に「エアコン」、「効いてない」という語句が含まれている場合に、異常が発生した装置を「エアコン」に特定し(図7参照)、「効いてない」という語句に基づいて、異常発生の確信度をAレベルと判定する(図8参照)。この場合、制御装置210は、車両の自己診断情報を取得する。
一方、本実施例では、たとえば、制御装置210は、語句情報に「クーラー」、「暑い」という語句が含まれている場合に、異常が発生した装置を「エアコン」に特定し、「暑い」という語句に基づいて、異常発生の確信度をBレベルと判定する(図7参照)。この場合、制御装置210は、異常発生の確信度がCレベルの場合に比して少ないデータ数N1の詳細情報を取得する。例えば、エアコンの異常発生の確信度がCレベルの場合には、詳細情報として、設定温度、車室内温度、外気温、エアコン電力消費量の情報を取得するのに対し、エアコンの異常発生の確信度がBレベルの場合には、詳細情報として、エアコンの電力消費量の情報のみを取得する。
さらに、本実施例では、たとえば、制御装置210は、語句情報に「暖房」、「怪しい」という語句が含まれている場合に、異常が発生した装置を「エアコン」に特定し(図7参照)、「怪しい」という語句に基づいて、異常発生の確信度をCレベルと判定する(図8参照)。この場合、制御装置210は、異常発生の確信度がBレベルの場合に比して多いデータ数N2の詳細情報を取得する。
続いて、図9及び図10のフローチャートを参照して、本実例の故障診断サーバ200の制御手順を説明する。なお、ステップS31〜S33、S37〜S39は、上述の実施形態で説明したステップS31〜S33、S37〜S39と同様であるため、繰り返しの説明は省略し、上述の実施形態でした説明を援用する。
ステップS33において、語句情報を取得したと判定された場合には、ステップS41において、故障診断サーバ200の制御装置210は、ステップS33で取得した語句情報に対応する異常確信度がAレベルであるか否かを判定する。ステップS41において、異常確信度がAレベルであると判定された場合には、ステップS42に進む。一方、ステップS41において、異常確信度がAレベルではないと判定された場合には、図10に示すステップS43へ進む。
ステップS42では、故障診断サーバ200の制御装置210は、端末装置100から車両の自己診断情報を取得する。次いで、ステップS32へ進み、制御装置210は、ステップS42で取得した自己診断情報に基づいて、車両に故障(故障や故障の前兆)等が発生しているか否かを判定する。
ステップS43では、故障診断サーバ200の制御装置210は、ステップS33で受信した語句情報に対応する異常確信度がBレベルであるかCレベルであるかを判定する。ステップS43において、異常確信度がBレベルであると判定された場合には、ステップS44において、制御装置210は、データ数N1(<N2)の詳細情報の要求信号を端末装置100に送信する。一方、ステップS43において、異常確信度がCレベルであると判定された場合には、ステップS45において、制御装置210は、データ数N2の詳細情報の要求信号を端末装置100に送信する。
ステップS44、S45に次いで、ステップS46では、故障診断サーバ200の制御装置210は、通信装置220を介して、端末装置100からデータ数N1又はN2の詳細情報を端末装置100から取得する。
次いで、図9に示すステップS47では、故障診断サーバ200の制御装置210は、ステップS49で取得したデータ数N1又はN2の詳細情報に基づいて、故障診断対象の車載装置に故障(故障や故障の前兆)等が発生しているか否かを判定する。そして、ステップS47において、車両に故障等が発生していると判定された場合には、ステップS37に進む。一方、ステップS47において、車両に故障等が発生していないと判定された場合には、ステップS31に戻る。
本発明の第1実施例の車両メンテナンス情報管理システムは、以上のように構成され動作するので、以下の効果を奏する。
本実施例の車両メンテナンス情報管理システムは、語句認識装置1102により所定の語句が認識された場合に、語句認識装置1102により認識された語句に応じて、故障診断で用いる情報の取得数を決定する。例えば、上述したように、ユーザが発した語句から故障診断対象の車載装置の異常について高い確信度が得られるような場合には、少ない情報(例えば、自己診断情報のみ)で故障診断を実施する。それに対して、ユーザが発した語句から故障診断対象の車載装置の異常について低い確信度しか得られないような場合には、多くの情報を取得して故障診断を実施する。従って、故障診断で用いる情報の取得数を、状況に応じた必要最小限に低減できるので、情報処理の負荷を効果的に低減できる。
また、本実施例の車両メンテナンス情報管理システムは、語句認識装置1102により認識される語句と、故障診断対象の車載装置の異常レベルとの対応関係を記憶しており、語句認識装置1102により認識された語句に対応する異常レベルに応じて、故障診断で用いる情報の取得数を決定する。例えば、上述したように、ユーザが発する語句と、故障診断対象の車載装置の異常についての確信度との対応関係を記憶しておき、語句認識装置1102により認識された語句に対応する確信度が高いような場合には、少ない情報で故障診断を実施する。それに対して、語句認識装置1102により認識された語句に対応する確信度が低いような場合には、多くの情報を取得して故障診断を実施する。従って、故障診断で用いる情報の取得数を、状況に応じた必要最小限に低減できるので、情報処理の負荷を効果的に低減できる。
次いで、故障診断に使用するデータの取得方法の第2実施例について説明する。本実施例では、故障診断対象の車載装置の使用状況に応じて故障診断対象の車載装置の異常発生の確信度が判定され、この確信度に応じて、故障診断に使用する情報の数が変更される。
以下に、本実施例の端末装置100の制御装置10が実現する機能について説明する。
本実施例の端末装置100の制御装置10は、故障診断対象の車載装置の使用状況を監視する監視機能を有しており、この監視機能により、故障診断対象の車載装置の使用頻度の情報を取得する。
本実施例の端末装置100の制御装置10は、診断情報取得機能により、所定の周期で車両の自己診断情報を取得するのに加えて、監視機能により故障診断対象の車載装置の使用頻度が高いレベル(以下、Aレベルという)であるという情報が取得された場合に、診断情報取得機能により、車両の自己診断情報を取得する。
一方、本実施例の端末装置100の制御装置10は、監視機能により故障診断対象の車載装置の使用頻度が中間のレベル(以下、Bレベルという)あるいは低いレベル(以下、Cレベルという)という情報が取得された場合に、詳細情報取得機能により、故障診断対象の車載装置の使用状況に関する詳細情報を取得する。ここで、故障診断対象の車載装置の使用頻度がBレベルの場合に詳細情報取得機能により取得する詳細情報のデータ数N1は、故障診断対象の車載装置の使用頻度がCレベルの場合に詳細情報取得機能により取得する詳細情報のデータ数N2よりも少なく設定されている。
続いて、図11及び図12のフローチャートを参照して、本実例の故障診断サーバ200の制御手順を説明する。なお、ステップS31〜S33、S37〜S39は、上述の実施形態で説明したステップS31〜S33、S37〜S39と同様であるため、繰り返しの説明は省略し、上述の実施形態でした説明を援用する。
ステップS33において、語句情報を取得したと判定された場合には、ステップS51において、故障診断サーバ200の制御装置210は、ステップS33で取得した語句情報に対応する故障診断対象の車載装置の使用頻度がAレベルであるか否かを判定する。ステップS51において、使用頻度がAレベルであると判定された場合には、ステップS52に進む。一方、ステップS51において、使用頻度がAレベルではないと判定された場合には、図12に示すステップS53へ進む。
ステップS52では、故障診断サーバ200の制御装置210は、端末装置100から車両の自己診断情報を取得する。次いで、ステップS32へ進み、制御装置210は、ステップS52で取得した自己診断情報に基づいて、車両に故障(故障や故障の前兆)等が発生しているか否かを判定する。
ステップS53では、故障診断サーバ200の制御装置210は、ステップS33で受信した語句情報に対応する故障診断対象の車載装置の使用頻度がBレベルであるかCレベルであるかを判定する。ステップS53において、使用頻度がBレベルであると判定された場合には、ステップS54において、制御装置210は、データ数N1(<N2)の詳細情報の要求信号を端末装置100に送信する。一方、ステップS53において、使用頻度がCレベルであると判定された場合には、ステップS55において、制御装置210は、データ数N2の詳細情報の要求信号を端末装置100に送信する。
ステップS54、S55に次いで、ステップS56では、故障診断サーバ200の制御装置210は、通信装置220を介して、端末装置100からデータ数N1又はN2の詳細情報を端末装置100から取得する。
次いで、図11に示すステップS57では、故障診断サーバ200の制御装置210は、ステップS69で取得したデータ数N1又はN2の詳細情報に基づいて、故障診断対象の車載装置に故障(故障や故障の前兆)等が発生しているか否かを判定する。そして、ステップS57において、車両に故障等が発生していると判定された場合には、ステップS37に進む。一方、ステップS57において、車両に故障等が発生していないと判定された場合には、ステップS31に戻る。
本発明の第2実施例の車両メンテナンス情報管理システムは、以上のように構成され動作するので、以下の効果を奏する。
本実施例の車両メンテナンス情報管理システムは、語句認識装置1102により所定の語句が認識された場合に、故障診断対象の車載装置の使用状況に関する所定の情報を取得し、該所定の情報に応じて、故障診断で用いる情報の取得数を決定する。例えば、上述したように、故障診断対象の車載装置の使用頻度が高いような場合には、当該装置の異常の蓋然性が高い(例えば、エアコンであれば目詰まりが生じ易い)として、少ない情報(例えば、自己診断情報のみ)で故障診断を実施する。それに対して、故障診断対象の車載装置の使用頻度が低いような場合には、多くの情報を取得して故障診断を実施する。従って、故障診断で用いる情報の取得数を、状況に応じた必要最小限に低減できるので、情報処理の負荷を効果的に低減できる。
また、本実施例の車両メンテナンス情報管理システムは、故障診断対象の車載装置の使用状況に関する所定の情報と、故障診断の対象箇所の異常レベルとの対応関係を記憶しており、取得した所定の情報に応じて、故障診断で用いる情報の取得数を決定する。例えば、上述したように、故障診断対象の車載装置の使用頻度と、故障診断対象の車載装置の異常レベルとの対応関係を記憶しておき、使用頻度が高いことに応じて異常レベルが高いような場合には、少ない情報で故障診断を実施する。それに対して、使用頻度が低いことに応じて異常レベルが低いような場合には、多くの情報を取得して故障診断を実施する。従って、故障診断で用いる情報の取得数を、状況に応じた必要最小限に低減できるので、情報処理の負荷を効果的に低減できる。
なお、以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
たとえば、上述した実施形態においては、故障診断サーバ200が車両の故障診断を行う例を示したが、端末装置100が、車両の故障診断を行ってもよい。この際には、端末装置100が、車両の自己診断情報と、故障診断対象の車載装置の故障等に関する情報とが予め対応づけられたマップ、及び、故障診断対象の車載装置の詳細情報と、当該装置の故障等に関する情報とが予め対応づけられたマップを参照し、車両の故障診断を行う。当該マップは、故障診断サーバ200のROM212に記憶されたものを参照してもよいし、端末装置100のROM12に予め記憶させておいたものを用いてもよい。
また、上述した実施形態において、故障診断に使用するデータの取得方法の第1実施例と第2実施例とを、組み合わせて実施してもよい。
なお、上述した実施形態において、故障診断サーバ200の制御装置210は、本発明の車両診断システムにおける情報取得手段、故障診断手段、第1の記憶手段、第2の記憶手段に相当し、語句情報取得装置1100、語句情報認識装置1102は、本発明の語句情報認識手段に相当する。また、自己診断情報と詳細情報とは、本発明の故障診断で用いる情報に含まれる。
100…端末装置
10…制御装置
20…通信装置
30…出力装置
200…故障診断サーバ
210…制御装置
220…通信装置
230…データベース
1000…車載装置
1…通信装置
2…車両コントローラ
21…自己診断装置
3…駆動制御装置
4…操舵装置
5…センサ
51…車速センサ
52…舵角センサ
53…姿勢センサ
54…障害物センサ
6…カメラ
61…画像処理装置
7…ナビゲーション装置
71…GPS
8…走行支援装置
81…ABS
82…TCS
83…VDC
84…障害物検知装置
85…車線認識装置
86…自動運転補助装置
9…出力装置
91…ディスプレイ
92…スピーカ
1100…語句情報取得装置
1101…集音装置
1102…語句認識装置

Claims (4)

  1. 車両に搭載された車載装置について故障診断を実施する車両診断システムであって、
    故障診断で用いる情報を車両から取得する情報取得手段と、
    前記情報取得手段により車両から取得された前記故障診断で用いる情報に基づいて故障診断を実施する故障診断手段と、
    車両のユーザが発した音声から語句を認識する語句認識手段と、
    を備え、
    前記情報取得手段は、前記語句認識手段により所定の語句が認識された場合に、取得数を増加して前記故障診断で用いる情報を取得する車両診断システム。
  2. 前記語句認識手段により認識される語句と、前記車載装置の異常レベルとの対応関係を記憶した第1の記憶手段を備え、
    前記情報取得手段は、前記語句認識手段により認識された語句に対応する前記異常レベルを前記第1の記憶手段から読出し、読出した前記異常レベルが第1のレベルである場合には、前記故障診断で用いる情報の前記取得数を第1の取得数に決定し、読出した前記異常レベルが前記第1のレベルよりも高い第2のレベルである場合には、前記故障診断で用いる情報の前記取得数を、前記第1の取得数よりも少ない第2の取得数に決定する請求項1に記載の車両診断システム。
  3. 前記情報取得手段は、前記語句認識手段により所定の語句が認識された場合に、前記車載装置の使用頻度の情報を取得し、該使用頻度の情報に応じて、前記故障診断で用いる情報の前記取得数を決定し、
    前記情報取得手段により取得される前記使用頻度の情報と、前記車載装置の異常レベルとの対応関係を記憶した第2の記憶手段を備え、
    前記情報取得手段は、取得した前記使用頻度の情報に対応する前記異常レベルを前記第2の記憶手段から読出し、読出した前記異常レベルが第1のレベルである場合には、前記故障診断で用いる情報の前記取得数を第1の取得数に決定し、読出した前記異常レベルが前記第1のレベルよりも高い第2のレベルである場合には、前記故障診断で用いる情報の前記取得数を、前記第1の取得数よりも少ない第2の取得数に決定する請求項2に記載の車両診断システム。
  4. コンピュータが、車両に搭載された車載装置について故障診断を実施する車両診断方法であって、
    故障診断で用いる情報を車両から取得し、
    車両から取得した前記故障診断で用いる情報に基づいて故障診断を実施し、
    車両のユーザが発した音声から語句を認識し、
    所定の語句を認識した場合に、取得数を増加して前記故障診断で用いる情報を取得する車両診断方法。
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