JP2017070325A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】メイン制御手段において少ない記憶容量で、効率良く、制御コマンドをサブ制御手段に送信する。【解決手段】メイン制御基板60は、当選役及びストップスイッチ42の押し順の情報を対応づけて記憶した押し順指示番号テーブルとを備える。メイン制御基板60は、ストップスイッチ42の押し順の情報を獲得数表示LED72に表示する遊技では、当選役番号をオフセット値として押し順指示番号テーブルから押し順指示番号を取得し、取得した情報に基づいて、押し順の情報をサブ制御基板80に送信する。ストップスイッチ42の押し順の情報を表示しない遊技では、予め定められた押し順の情報(「0」)をサブ制御基板80に送信する。【選択図】図1

Description

本発明は、メイン制御手段でATを管理する遊技機に関するものである。
従来より、メイン制御手段(メイン制御基板)でAT(報知遊技)を管理するスロットマシンと、サブ制御手段(サブ制御基板)でATを管理するスロットマシンとが知られている。
ここで、前者の場合、現在の状態がATであるか否か等の制御コマンドを生成し、その制御コマンドをサブ制御手段に送信する必要がある(たとえば、特許文献1参照)。
特開2014−150881号公報
しかし、前述の従来の技術において、メイン制御手段の記憶容量には限りがあるので、メイン制御手段からサブ制御手段に制御コマンドを送信する場合に、効率のよい情報処理が求められていた。
本発明が解決しようとする課題は、メイン制御手段において少ない記憶容量で、効率良く、制御コマンドをサブ制御手段に送信することである。
本発明は、以下の解決手段によって上述の課題を解決する。なお、かっこ書きで、対応する実施形態の構成を示す。
請求項1の発明は、
遊技の進行を制御するメイン制御手段(メイン制御基板60)と、
前記メイン制御手段によって制御される表示装置(獲得数表示LED72)と、
前記メイン制御手段から送信される情報に基づいて演出を制御可能なサブ制御手段(サブ制御基板80)と
を備え、
前記メイン制御手段は、
抽選手段(条件装置抽選手段63b)と、
前記抽選手段の抽選結果番号と、ストップスイッチの操作態様の情報とを対応づけて記憶した操作態様決定テーブル(押し順指示番号テーブル)と
を備え、
前記メイン制御手段は、
ストップスイッチの操作態様の情報を前記表示装置に表示する遊技では、前記抽選手段の抽選結果番号をオフセット値として前記操作態様決定テーブルからストップスイッチの操作態様の情報(押し順指示番号)を取得し(図52)、取得した情報に基づいて、ストップスイッチの操作態様の情報を前記サブ制御手段に送信し(図41のステップS58及びS59)、
ストップスイッチの操作態様の情報を前記表示装置に表示しない遊技では、予め定められたストップスイッチの操作態様の情報(「0」)を前記サブ制御手段に送信する
ことを特徴とする。
本発明によれば、少ない記憶容量で、ストップスイッチの操作態様の情報を取得し、その情報をサブ制御手段に送信することができる。また、ストップスイッチの操作態様の情報を表示しない遊技であっても、ストップスイッチの操作態様の所定の情報を送信することで、処理を簡素化することができる。
本実施形態におけるスロットマシンの制御の概略を示すブロック図である。 本実施形態のRWM及びROMの記憶容量を説明する図である。 貯留数表示LED、獲得数表示LED、及び状態表示LEDをより詳細に示す平面図である。 デジット1〜5と、セグメントA〜Pとの関係を示す図である。 LED表示要求フラグ及びLED表示要求カウンタを示す図である。 LEDセグメントテーブル1及び2と、セグメントデータの詳細を示す図である。 LEDセグメントテーブル1及び2のデータとアドレスを示す図である。 メイン制御基板に設けられた入力ポート0〜2を示す図である。 メイン制御基板に設けられた出力ポート0〜2を示す図である。 メイン制御基板に設けられた出力ポート3〜5を示す図である。 メイン制御基板に設けられた出力ポート7〜10を示す図である。 RWMの記憶領域の一部のデータ(メダル管理フラグ等)を示す図である。 RWMの記憶領域の一部のデータ(投入枚数表示LED信号データ等)を示す図である。 RWMの記憶領域の一部のデータ(LED表示要求カウンタ等)を示す図である。 RWMの記憶領域の一部のデータ(1BB作動時の獲得可能枚数等)を示す図である。 RWMの記憶領域の一部のデータ(入賞及びリプレイ条件装置情報等)を示す図である。 リールの図柄配列を示す図である。 スロットマシンに設けられた表示窓(透明窓)と、各リールの位置関係と、有効ライン等とを示す図である。 役の種類、払出し枚数、及び図柄の組合せを示す図(1)である。 役の種類、払出し枚数、及び図柄の組合せを示す図(2)である。 役の種類、払出し枚数、及び図柄の組合せを示す図(3)である。 役の種類、払出し枚数、及び図柄の組合せを示す図(4)である。 役の種類、払出し枚数、及び図柄の組合せを示す図(5)である。 役の種類、払出し枚数、及び図柄の組合せを示す図(6)である。 役の種類、払出し枚数、及び図柄の組合せを示す図(7)である。 役の種類、払出し枚数、及び図柄の組合せを示す図(8)である。 条件装置とその当選役、及び押し順との関係を示す図(1)である。 条件装置とその当選役、及び押し順との関係を示す図(2)である。 条件装置とその当選役、及び押し順との関係を示す図(3)である。 条件装置とその当選役、及び押し順との関係を示す図(4)である。 条件装置とその当選役、及び押し順との関係を示す図(5)である。 入賞及びリプレイ条件装置とその当選確率を示す図である。 AT抽選テーブルを示す図である。 押し順指示番号テーブルと、そのデータ及びアドレスを示す図である。 押し順指示番号と、有利な押し順との関係を示す図である。 演出グループ番号テーブルと、そのデータ及びアドレスを示す図である。 RTの移行を説明する図である。 メイン遊技状態の移行を説明する図である。 プログラム開始処理(M_PRG_START )を示すフローチャートである。 電源復帰処理(M_POWER_ON)を示すフローチャートである。 メイン処理(M_MAIN)処理を示すフローチャートである。 遊技開始セット(MS_GAME_SET )処理を示すフローチャートである。 コマンド送信テーブル1と、そのデータ及びアドレスを示す図である。 コマンド送信テーブル2と、そのデータ及びアドレスを示す図である。 制御コマンド連続セット(M_CMD_LIST )を示すフローチャートである。 制御コマンドセット1(R_CMD_SET )を示すフローチャートである。 制御コマンドセット2(C_CMD_SET)を示すフローチャートである。 メダル受付け開始( MS_MEDAL_START )を示すフローチャートである。 2バイト時間待ち処理(R_2BYTE_WAIT)を示すフローチャートである。 割込み待ち(C_INTR_WAIT )を示すフローチャートである。 メダル1枚加算(MS_MEDAL_INC)を示すフローチャートである。 押し順指示番号セット処理(M_ORD_INF )を示すフローチャートである。 メイン遊技状態チェックテーブルと、そのデータ及びアドレスを示す図である。 演出グループ番号セット処理(M_ACT_GRP )を示すフローチャートである。 停止図柄信号セット処理(S_IF2_SET )を示すフローチャートである。 図柄停止信号テーブル1と、そのデータ及びアドレスを示す図である。 図柄停止信号テーブル2と、そのデータ及びアドレスを示す図である。 リール回転開始準備(M_REEL_READY)を示すフローチャートである。 メダル払出し枚数の更新処理を示すフローチャートである。 入賞によるメダル払出し(MS_WIN_PAY)を示すフローチャートである。 遊技終了チェック処理(M_GAME_CHK)を示すフローチャートである。 1BB作動管理(M_BB_CTL)を示すフローチャートである。 RB作動管理(M_RB_CTL)を示すフローチャートである。 割込み処理(I_INTR)を示すフローチャートである。 LED表示制御(I_LED_OUT )を示すフローチャートである。 電源断処理(IS_POWER_DOWN )を示すフローチャートである。 制御コマンド送信(I_CMD_OUT )を示すフローチャートである。 サブ制御データストローブ信号、及びサブ制御データ信号1〜16の送信を示すタイムチャートである。 試験信号・条件装置情報出力処理を示すフローチャートである。 試験信号として出力される作動状態フラグ情報中、D3ビット(1BB)及びD4ビット(RB)のオン/オフ状態を示す図である。 条件装置情報の出力例を説明する図である。 第2実施形態を示す図であって、(A)はRWMのアドレスとその内容を示す図であり、(B)はフローチャートの一部を示す図であり、(C)は(B)中、制御コマンド連続セット(M_CONCMDS_SET )を示すフローチャートである。
本明細書において、用語の意味は、以下の通りである。
「RT」とは、リプレイを含む条件装置の種類、数及びその当選確率が特有の遊技状態であることを意味し、「RT移行」とは、一のRTから他の一のRTに移行することによって、リプレイを含む条件装置の種類(数)及びその当選確率が変動することを意味する。したがって、一のRTにおけるリプレイを含む条件装置の種類、数及びその当選確率は、そのRT特有の値であり、一のRTと、他の一のRTとで、リプレイを含む条件装置の種類、数及びその当選確率が完全同一になることはない。
RTは、本実施形態では、非RT、RT1〜5を備える(後述する図37)。なお、「非RT」とは、RTの概念に含まれないという意味ではなく、「RT0」と等価である。したがって、本明細書において「RT」というときは、非RTを含む。
「メイン遊技状態」とは、RTとは異なる概念であって、いわゆる通常中/AT前兆中/AT準備中/AT中や、非内部中/内部中、通常中/特別遊技中のいずれであるかを示す概念である。
本実施形態のメイン遊技状態は、メイン遊技状態0〜7を備える(後述する図38。詳細については後述する)。
なお、「メイン遊技状態」は、「報知に関する状態(報知を行うか否かを示す状態)」、「ATに関する状態(AT中であるか否かを示す状態)」、「特殊モード」等と称する場合がある。
「遊技媒体」とは、遊技の用に供する媒体をいい、本実施形態では「メダル」である。ただしこれに限らず、遊技球を使用することも可能である。また、遊技媒体には、実際のメダルの他に、遊技機内部に電気的に貯留(クレジット、記憶)された遊技媒体(遊技媒体に係るデータ)も含まれる。
「ベット」とは、遊技を行うためにメダル(遊技媒体)を賭けることをいう。本実施形態において、ベット可能な最大(限界)枚数は、いずれのRTであっても「3」枚に設定されている。ただし、これに限らず、通常遊技(非特別遊技)では「3」枚に設定し、特別遊技(1BB遊技等)は「2」枚に設定すること等が挙げられる。
「貯留」とは、上記「ベット」とは異なり、スロットマシン10内部にメダルをクレジットすることをいう。「貯留」は、ベットを含む意味で用いられる場合もあるが、本明細書では、「貯留」というときは、「ベット」を含まない意味で使用する。本実施形態において、貯留可能な最大(限界)枚数は、遊技状態等にかかわらず、「50」枚に設定されている。
「手入れ」とは、遊技者が、後述するメダル投入口43からメダルを直接投入することをいう。
「手入れベット」とは、遊技者が、メダル投入口43からメダルを手入れすることにより、メダルをベットすることをいう。
「手入れ貯留」とは、遊技者が、メダル投入口43からメダルを手入れすることにより、メダルを貯留する(クレジットを加算する)ことをいう。
「ベットメダル」とは、ベットされているメダルをいう。
「貯留メダル」とは、クレジットとして貯留されているメダルをいう。
「貯留ベット」とは、遊技者が後述するベットスイッチ40を操作することにより、当該遊技でベット可能な範囲内において、クレジットとして貯留されているメダルの一部又は全部を、遊技を行うためにベットすることをいう。
「自動ベット」とは、リプレイが入賞したときに、スロットマシン10の内部制御処理により、前回遊技でベットされていた数のメダルを自動でベットすることをいう。なお、上記の手入れベットしたメダル、貯留ベットしたメダル、及び貯留メダルは、その後に精算可能であるが、リプレイの入賞により自動ベットされたメダルは精算を行うことができないように設定されている。
「投入」とは、上記の手入れベット、手入れ貯留、貯留ベット、及び自動ベットを含み、メダルをベット又は貯留することをいう。
「精算」とは、ベットメダル及び/又は貯留メダルを遊技者に対して払い出すことをいう。
「払出し」とは、役の入賞に基づきメダルを遊技者に払い出すこと、又は上記精算によりメダルを払い出すことをいう。役の入賞に基づきメダルを遊技者に払い出すときは、クレジットとして貯留すること、及び払出し口(図示せず)から実際のメダルを払い出すことの双方を含む。本実施形態における払出しは、「50」枚を限界枚数としてクレジットに貯留し、貯留数が「50」を超えた分のメダルは、遊技者に対して実際に払い出すように制御する。
なお、本実施形態のスロットマシン10が遊技者に対してメダルを「払い出す」ことと、遊技者がメダルを「獲得する」こととは、等価である。したがって、スロットマシン10側の視点では「メダルの払出し」となり、遊技者側の視点では「メダルの獲得」となる。このため、たとえば図19等に示すように「払出し(枚数等)」と称する場合と、図3に示すように「獲得(数)」と称する場合とを有するが、いずれも同じ意味合いである。
本明細書において、末尾(特に、8ビット)に「B」を付した数値は、2進数を意味する。同様に、末尾に「H」を付した数値は、16進数を意味する。具体的には、たとえば10進数で「16」を示す数値は、2進数では「00010000B」又は「00010000(B)」と表記し、16進数では「10H」又は「10(H)」と表記する。
ただし、8ビットの数値以外の2進数表記については、「B」の末尾は省略する。たとえば、「レジスタ値が「0」」のような表記における「0」は、実際には「00000000B」の2進数を意味している。したがって、末尾に「B」を付していない数値は常に2進数でないことを意味するものではない。同様に、末尾に「H」を付していない数値は常に16進数でないことを意味するものではない。
以下、図面等を参照して、本発明の一実施形態について説明する。
図1は、本実施形態におけるスロットマシン10の制御の概略を示すブロック図である。
スロットマシン10に設けられた代表的な制御基板として、メイン制御基板60とサブ制御基板80とを備える。
メイン制御基板60は、入力ポート(0〜2)及び出力ポート(0〜10)を有し、RWM(メインメモリ)61、ROM62、メインCPU63等を備える(図1で図示したもののみを備える意味ではない)。
RWM61は、遊技の進行等に基づいた各種データ(変数)を記憶(更新)可能な記憶媒体である。
ROM62は、遊技の進行に必要なプログラムや各種データ(たとえば、データテーブル)等を記憶しておく記憶媒体である。
メインCPU63は、メイン制御基板60上に設けられたCPUを指し、遊技の進行に必要なプログラムの実行、演算等を行い、具体的には、役の抽選、リール31の駆動制御、及び入賞時の払出し等を実行する。
メインCPU63は、レジスタを内蔵する。特に本実施形態では、後述するように、レジスタは複数(たとえばAレジスタ〜Lレジスタ、及び送信用レジスタ等)設けられている。
また、メイン制御基板60上には、RWM61、ROM62、メインCPU63及びレジスタを含むMPUが搭載される。なお、ROM62は、MPU内部に搭載されるもの以外に、外部に備えていてもよい。一方、RWM61は、現行規則により、MPU内部にのみ設けられる。
これに対し、後述するサブ制御基板80上には、RWM81、ROM82、及びメインCPU83を含むMPUが搭載されるとともに、RWM61は、MPUの外部及び外部にそれぞれ備える。
図2は、メイン制御手段60に搭載されたRWM61及びROM62の記憶領域及び記憶容量を説明する図である。なお、本発明は、図2で示した容量や領域に限定されるものではない。
RWM61の記憶容量は、本実施形態では「1,024KB」であり、容量「512KB」の使用領域、及び容量「512KB」の未使用領域とを有する。使用領域には、後述するデータ(図12〜図16)等が記憶される。
また、ROM62の記憶容量は、本実施形態では「16KB」であり、容量「7.5KB」の使用領域と、容量「8.5KB」の使用領域外とを有する。さらに、使用領域は、容量「4.5KB」のプログラム領域と、容量「3.0KB」のデータ領域とを有する。
ここで、「使用領域」とは、不正な改造その他の変更を防止するために必要な情報以外の情報が記憶され、又は記憶されることとなる記憶領域を指す(RWM61及びROM62において同じ)。
また、「データ領域」とは、使用領域のうち、プログラム以外の情報のみが記憶され、又は記憶されることとなる記憶領域を指し、プログラムの実行時に使用されるデータが記憶される。
「プログラム領域」とは、使用領域のうち、データ領域以外の記憶領域を指し、メイン制御手段60により実行される各種プログラム(後述する図39等)が記憶される。プログラム領域は、「制御領域」と称する場合もある。
さらに、使用領域外は、本実施形態では第2プログラム領域と称している。この第2プログラム領域には、遊技の進行に関係しない他のプログラム(たとえば試験時に用いられるプログラム)が記憶される。この点については後述する。また、ROM62の使用領域外を第2プログラム領域と称する場合に、使用領域のプログラム領域を第1プログラム領域と称する場合がある。
図1において、メイン制御基板60と、図1で図示したベットスイッチ40等の操作スイッチを含む遊技進行用の周辺機器とは、入力ポート又は出力ポートを介して電気的に接続されている。入力ポートは、操作スイッチ等の信号が入力される接続部であり、出力ポートは、モータ32等の周辺機器に対して信号を送信する接続部である。
図1中、入力用の周辺機器は、その周辺機器からの信号がメイン制御基板60に向かう矢印で表示しており、出力用の周辺機器は、メイン制御基板60からその周辺機器に向かう矢印で示している(サブ制御基板80も同様である)。
なお、サブ制御基板80と接続されたプッシュボタン25(「プッシュボタンユニット」ともいう。)は、双方向で信号の送受信が可能となっている。具体的には、プッシュボタン25の操作に基づいてサブ制御基板80に操作が行われた旨の信号を送信し、サブ制御基板80からプッシュボタン25に設けられたランプを発光させる。
また、プッシュボタン25を発光させるタイミングとしては、遊技に関する履歴情報(通常遊技の合計実行回数、ATの実行回数等)が表示可能な遊技待機時や、現在出力中の演出が切り替え可能な特定演出を出力しているときのスタートスイッチ41の操作後、リール31の第1停止操作後、等が挙げられる。このとき、発光色は、遊技待機時は「白色」、遊技中はAT当選の期待度に応じて白色、青色、赤色等にすることが考えられる。
図1において、メダル投入口43から投入されたメダルは、メダルセレクタを通過するように構成されている。
メダルセレクタは、図1に示すように、通路センサ43a、ブロッカ45、投入センサ44a及び44bを備え(ただし、これらに限定されるものではない)、メイン制御基板60と電気的に接続されている。
メダル投入口43からメダルが投入されると、最初に、通路センサ43aにより検知されるように構成されている。
さらに、通路センサ43aの下流側には、ブロッカ45が設けられている。ブロッカ45は、メダルの投入を許可/不許可にするためのものであり、メダルの投入が不許可状態のときは、メダル投入口43から投入されたメダルを払出し口から返却するメダル通路を形成する。これに対し、メダルの投入が許可状態のときは、メダル投入口43から投入されたメダルをホッパー35aに案内するメダル通路を形成する。
ここで、ブロッカ45は、遊技中(リール31の回転開始時から、全リール31が停止し、役の入賞時には入賞役に対応する払出しの終了時まで)は、メダルの投入を不許可状態とする。すなわち、ブロッカ45がメダルの投入を許可するのは、少なくとも遊技が行われていないときである。
ブロッカ45のさらに下流側には、投入センサ44a及び44b(光学センサ)が設けられている。したがって、メダル投入口43から投入されたメダルは、通路センサ43aによって検知された後、さらに、投入センサ44a(上流側)及び44b(下流側)により検知されるように構成されている。なお、図1に示すように、後述する説明においては、上流側の投入センサ44aを投入センサ1、下流側の投入センサ44bを投入センサ2と称する場合もある。
また、図1に示すように、メイン制御基板60には、遊技者が操作する操作スイッチとして、ベットスイッチ40、スタートスイッチ41、(左、中、右)ストップスイッチ42、及び精算スイッチ46が電気的に接続されている。
ベットスイッチ40(40a又は40b)は、貯留されたメダルを当該遊技のためにベットするときに遊技者が操作するスイッチである。本実施形態では、1枚のメダルを投入するための1ベットスイッチ40aと、3枚(最大数)のメダルを投入するための3ベットスイッチ40bとを備える。
さらに、これに限らず、2枚ベット用のベットスイッチを設けてもよい。
また、スタートスイッチ41は、(左、中、右のすべての)リール31を始動させるときに遊技者が操作するスイッチである。
さらにまた、ストップスイッチ42は、3つ(左、中、右)のリール31に対応して3つ設けられ、対応するリール31を停止させるときに遊技者が操作するスイッチである。
さらに、精算スイッチ46は、スロットマシン10内部に貯留(クレジット)されたメダルを払い戻す(ペイアウトする)ときに遊技者が操作するスイッチである。
また、図1に示すように、メイン制御基板60には、表示基板70が電気的に接続されている。なお、実際には、メイン制御基板60と表示基板70との間には、中継基板が設けられ、メイン制御基板60と中継基板、及び中継基板と表示基板70とが接続されているが、図1では中継基板の図示を省略している。このように、メイン制御基板60と表示基板70とは、直接ハーネス等で接続されていてもよいが、両者間に別の基板が介在してもよい。
さらに、制御基板同士が直接(ハーネス等で)接続されていることに限らず、他の別基板(中継基板等)を介して接続されていてもよい。たとえば、メイン制御基板60とサブ制御基板80との間に1つ以上の他の別基板(中継基板等)が介在してもよい。
この表示基板70には、貯留数表示LED71、獲得数表示LED72、及び状態表示LED73が接続されている。これらのLED71〜73は、遊技者が操作する操作スイッチの近傍に設けられ、遊技者が常に視認できる位置に設けられている。なお、1つの表示基板70上にすべてのLED71〜73が設けられている必要はなく、たとえば表示基板70A、70B、・・・のように複数の表示基板70を備え、いずれかの表示基板70にいずれかのLED71〜73が設けられていればよい。
図3は、貯留数表示LED71、獲得数表示LED72、及び状態表示LED73をより詳細に示す平面図である。
また、図3において、これら貯留数表示LED71、獲得数表示LED72、及び状態表示LED73の下側であってスロットマシン10内部に表示基板70(図3中、点線で示す)が配置されている。
貯留数表示LED71は、スロットマシン10内部に貯留されたメダル枚数を表示するLEDであり、上位桁を表示するデジット1と、下位桁を表示するデジット2とから構成されている。すなわち、貯留数表示LED71は、2桁を表示する。
ここで、「デジット」とは、表示部(ディスプレイ)を意味し、特に本実施形態では、セブンセグメントディスプレイ(セブンセグメント表示部、いわゆる7セグ)から構成されている。
なお、図3に示すように、表示基板70上に実装されたデジットはデジット1〜4の4個であるが、本実施形態では5個のデジットを有し、もう1つのデジット5は、メイン制御基板60上に設けられた設定値表示LED64(図1)に相当する。
貯留数表示LED71は、貯留されているメダル枚数を表示するものであり、本実施形態では、「00」〜「50」(整数)の間の数字を表示する。
たとえば、メダルが全くベット及び貯留されていない状態では、貯留数表示LED71の表示は、「00」となっている。ここで、1枚のメダルが手入れされると、当該遊技のためにその1枚のメダルがベットされる。さらに2枚を追加投入すると、当該遊技のために3枚のメダルがベットされる(ベット限界枚数が3枚の場合)。したがって、手入れされたメダルが3枚までのときは、そのメダルはベットされ、貯留されない。さらにメダルが手入れされ続けると、スロットマシン10内部にメダルが貯留されるとともに、その貯留枚数が貯留数表示LED71によって表示される。
本実施形態では、最大で50枚までのメダルを貯留可能となっている。したがって、貯留枚数が50枚となったとき(貯留数表示LED71に「50」と表示されたとき)は、それ以上、メダルは貯留されない。この状態で、仮に、メダル投入口43からメダルが手入れされると、ブロッカ45により、手入れされたメダルは、払出し口から返却される。
ここで、メダル払出しのある役(リプレイを除く)が入賞してその役に対応するメダルが払い出されるときは、払出し口から実際にメダルが払い出されることよりも優先して、スロットマシン10内部にメダルが貯留される。たとえば、役入賞前の貯留枚数が「10」である場合において、9枚役が入賞すると、貯留数表示LED71の表示が「10」から「19」に更新される。
さらにまた、役の入賞時に、貯留枚数が「50」を超えるときは、「50」を超えた分については払出し口から実際に払い出さされる。たとえば、役の入賞前に貯留枚数が「47」であり、9枚役の入賞によって9枚のメダルが払い出されるとき、3枚は貯留されて貯留枚数が「50」となり、「50」を超える6枚については払出し口から払い出される。
さらに、リプレイの入賞時は、メダルの貯留及び払出しは行われず、当該遊技でベットされていた枚数のメダルが再遊技のために自動ベットされる。たとえば、当該遊技を3ベット(3枚)で行い、リプレイが入賞したときは、3枚のメダルが自動ベットされる。そして、リプレイの入賞に基づく自動ベットは、再遊技を行うためのメダルの投入であるので、その後に精算(返却)操作を行っても、当該メダルを精算することはできない。
なお、「遊技機の認定及び型式の検定等に関する規則」では、リプレイに対応する図柄の組合せが有効ラインに停止したときは、再遊技に係る条件装置の作動であって「入賞」ではないと解釈されている。しかし、本願(本明細書等)では、リプレイについても役の1つとして扱い(再遊技役)、リプレイに対応する図柄の組合せが有効ラインに停止したことを「リプレイの入賞」と称する。
また、獲得数表示LED72は、役の入賞時に、払出し数(遊技者の獲得数)を表示するLEDであり、上位桁を表示するデジット3と、下位桁を表示するデジット4とから構成されている。したがって、獲得数表示LED72は、貯留数表示LED71と同様に、2桁を表示する。
獲得数表示LED72は、払い出されるメダルがないときは、表示は「00」であるが、たとえば後述する9枚役が入賞して9枚のメダルが払い出されると、獲得数表示LED72の表示は、「00」から「09」となる。
なお、獲得数表示LED72は、払い出されるメダルがないときは、消灯するように制御してもよい。あるいは、上位桁(デジット3)を消灯し、下位桁(デジット4)のみを「0」表示してもよい。
また、獲得数表示LED72は、通常は獲得数を表示するが、エラー発生時にはエラーの内容(種類)を表示するLEDとして機能する。
さらにまた、獲得数表示LED72は、AT遊技中等に、遊技者にとって有利な押し順(当選役の入賞態様に高目と低目とを有する場合の高目を有効ラインに停止させるための押し順や、スロットマシン10側で意図するRTないしメイン遊技状態に移行させる(誘導する)ための押し順を含む。以下同じ。)の情報(押し順指示情報)を表示するLEDとして機能する。よって、本実施形態における獲得数表示LED72は、獲得数、エラー内容、及び押し順指示情報の表示を兼ねるLEDである。なお、有利な押し順の報知は、サブ制御基板80に接続された画像表示装置23によっても実行される。
ここで、本明細書では、メイン制御基板60による獲得数表示LED72を用いた押し順の表示を「押し順指示情報の表示」と称し、サブ制御基板80による押し順の表示を「押し順の報知」と称する。
また、後述する図34及び図35に示すように、有利な押し順に対応する番号を「押し順指示番号」と称する。
さらにまた、後述する図52のステップS220に示すような、アドレス「F00E」に記憶するデータ、たとえば「102」のようなデータを「押し順指示データ」と称する。
さらに、後述する図65のステップS645で実行され、図3に示す獲得数表示LED72に表示される押し順であって、たとえば押し順指示データが「102」であるときの「=2」を、「押し順指示情報」と称する。
以上のように、ROM62に記憶されている値(図34;「0」〜「9」)を「押し順指示番号」と称し、アドレス「F00E」に記憶されるデータ(「101H」〜「109H」)を「押し順指示データ」と称し、獲得数表示LED72に表示される情報(「=1」〜「=9」)を「押し順指示情報」と称する。
図3において、状態表示LED73は、7個のLED(73a〜73g)から構成されている。
リプレイ表示LED73aは、リプレイの入賞時に点灯するLEDであり、リプレイの入賞に基づく自動ベットが行われると、リプレイ表示LED73aが点灯し、自動ベット状態であることを遊技者に知らせる。
投入可表示LED73bは、メダルを投入可能な状態のときに点灯するLEDである。すなわち、遊技が終了し、次遊技に移行するためのメダルが投入される前に点灯し、いわゆるベット待ち状態を示す。なお、本実施形態ではリプレイが作動した後であっても貯留枚数に応じてベット可能なときには点灯する。
精算表示LED73cは、本実施形態では、精算処理中に点灯するLEDである。貯留メダル及び/又はベットメダル(リプレイ入賞時の自動ベットを除く)を有する状態で、精算スイッチ46がオンされたときに、メダルを実際に払い出している最中に点灯する。
遊技開始LED73dは、メダルが投入され、スタートスイッチ41を操作可能な状態となったときに点灯するLEDである。したがって、メダルがベットされていない(又はリプレイの自動投入がされていない)状態では点灯しない。
(1枚、2枚、3枚)投入表示LED73e〜73gは、それぞれ、ベットされているメダル枚数を表示するLEDであり、1枚のメダルがベットされたときは「1BET(1枚投入表示LED73e)」が点灯し、2枚のメダルがベットされたときは、「1BET(1枚投入表示LED73e)」及び「2BET(2枚投入表示LED73f)」が点灯し、3枚のメダルがベットされたときは、「1BET(1枚投入表示LED73e)」、「2BET(2枚投入表示LED73f)」及び「3BET(3枚投入表示LED73g)」が点灯する。
図4は、デジット1〜5と、セグメントA〜Pとの関係を示す図である。
各デジットは、セグメントA〜P(合計8個)から構成され、そのうちのセグメントA〜G(7個)により、いわゆる7セグを構成している。さらに、セグメントPは、状態表示LED73のいずれか1つ(ただし、デジット2を除く)を構成している。
図4に示すように、たとえばデジット1のうち、セグメントA〜Gは、貯留数表示LED71の上位桁の7セグを構成するとともに、セグメントPは、遊技開始LED73dを構成している。
また、図4において、デジット3のうち、セグメントA〜Gは、獲得数表示LED72の上位桁の7セグを構成するとともに、セグメントPは、投入可表示LED73bを構成している。
同様に、図4において、デジット4のうち、セグメントA〜Gは、獲得数表示LED72の下位桁の7セグを構成するとともに、セグメントPは、リプレイ表示LED73aを構成している。
また、図4において、デジット5のうち、セグメントA〜Gは、設定値表示LED64の7セグを構成するとともに、セグメントPは、精算表示LED73cを構成している。
以上より、たとえばデジット1の全セグメント(セグメントA〜P)を点灯させたときは、セグメントA〜Gの点灯により、貯留数表示LED71(上位桁)は、「8」を表示するとともに、セグメントPの点灯により、状態表示LED73中、遊技開始LED73dが点灯する。
図5は、LED表示要求フラグ(_FL_SEG_DSP )及びLED表示要求カウンタ(_CT_SEG_DSP )を示す図である。
LED表示要求フラグは、どのLEDが点灯可能であるかを示すフラグであり、8ビット(D0〜D7)からなる1バイトデータとしてRWM61の所定領域(後述する図14の「F010」)に記憶される。
そして、LED表示要求フラグは、たとえばデジット1及び2、すなわち貯留数表示LED71の上位桁及び下位桁が表示可能であるときは、D0及びD1ビットが「1」となり、他のデジットが表示不可でれば、他のビットは「0」となる。したがって、この場合のLED表示要求フラグのデータは、「00000011B」となる。
図5に示すように、本実施形態では、通常時(遊技中及び遊技待機中)は、デジット5(設定値表示LED64)をオフ、デジット1〜4をオンとする。よって、通常時のLED表示要求フラグは、「00001111B」となる。
また、設定変更中は、デジット5に設定値を表示するのでD4ビットが「1」となり、デジット1及び2(貯留数表示LED71)を非表示とするため「0」となり、デジット3及び4(獲得数表示LED72)には「−−」を表示するため「1」となる。よって、設定変更中のLED表示要求フラグは「00011100B」となる。
さらにまた、設定確認中は、設定変更中と同様にデジット5に設定値を表示するのでD4ビットが「1」となる。さらに、デジット1〜4は、通常時と同じである。よって、設定確認中のLED表示要求フラグは「00011111B」となる。
上記のLED表示要求フラグは、通常時、設定変更中、設定確認中に応じて値が異なるフラグである。
これに対し、LED表示要求カウンタは、LED表示要求フラグと同様に、8ビット(D0〜D7)からなる1バイトデータであり、後述するタイマ割込み(2.235ms)ごとに値が更新されるデータである。また、LED表示要求カウンタは、LED表示要求フラグと同様に、RWM61の所定領域(後述する図14の「F00F」)に記憶される。
図5に示すように、LED表示要求カウンタは、初期値として、「00010000B」をとり、割込み処理ごとに、オン(「1」)となるデジットが一桁ずつ右にシフトする(シフト命令を実行)ように更新される。そして、LED表示要求カウンタの値が「00000001B」のときに、次の割込み時には、「00000000B」となるが、更新後に「0」になったときは、その割込み時に、再度、初期値である「00010000B」に設定される。なお、全ビットが「0」になった次の割込み時に、初期値である「00010000B」に設定しても良い。
また、図5に示すLED表示要求フラグ及びLED表示要求カウンタの各ビットへのデジットの割り当ては、図5に示すものに限らず、種々設計することができる。たとえば、D0〜D2を未使用とし、D3〜D7を各デジットに割り当てることも可能である。
詳細な説明は後述するが、本実施形態では、LED表示要求フラグとLED表示要求カウンタとをAND演算した結果、「1」であるデジットが当該割込み処理時の点灯対象となる。
なお、後述するように、スロットマシン10に復帰不可能エラー(電源断し、電源の再投入を行わないと復帰ができないエラー)が生じた場合のエラー内容(番号)をLED表示するときには、LED表示要求フラグやLED表示要求カウンタを参照することはない。
これに対し、復帰可能エラー(電源のオン/オフ等なく復帰させることができるエラー)時には、通常中と同様に、LED表示要求フラグとLED表示要求カウンタとを「AND」演算した結果、「1」であるLEDが点灯対象となる。
図6は、ROM62に記憶されたLEDセグメントテーブル等を示す図である。LEDセグメントテーブルは、デジット1〜5を点灯するときの表示データを格納するテーブルであり、英字表示データ(エラー表示等に使用する)を記憶するLEDセグメントテーブル1(図中、(A))と、数字表示データ及び押し順指示情報を表示するときの「=」を表示するデータを記憶するLEDセグメントテーブル2(図中、(B))とを備える。
また、図中、(C)は、1バイトデータと、対応するセグメントとの関係を示している。
図6において、「DEFB」とは、アセンブラ言語において1バイト(8ビット)データを記憶することを指す。なお、後述する「DEFW」は、アセンブラ言語において2バイトデータを記憶することを指す。
図6に示すように、たとえば「C」表示データは、「00111001(B)」である。すなわち、セグメントA、D、E、Fが「1(オン;点灯)」であり、セグメントB、C、G、Pが「0(オフ、消灯)」である。よって、図4において、セグメントA、D、E、Fを点灯させると、7セグによる「C」を表示する。
また、たとえば「=」表示データは、「01001000(B)」である。すなわち、図4中、セグメントD及びGが「1(オン;点灯)」となり、中央及び下部の横向きのセグメントが点灯し、7セグによる「=」を表示する。
図6に示すLEDセグメントテーブル1及び2の各データは、ROM62のデータ領域に、アドレス順に記憶されている。
図7は、ROM61のデータ領域内のLEDセグメントテーブル1及び2のデータを示す図である。本実施形態では、先頭アドレスが「1811」に設定され、この「1811」から順に、LEDセグメントテーブル1のデータが記憶されている。同様に、LEDセグメントテーブル2のデータは、先頭アドレスが「1816」に設定され、この「1816」から順に、LEDセグメントテーブル2のデータが記憶されている。
これにより、LEDセグメントテーブル1の各データは、先頭アドレス「1811」からのオフセット値により表すことができる。同様に、LEDセグメントテーブル2の各データは、先頭アドレス「1816」からのオフセット値により表すことができる。
たとえば、LEDセグメントデータテーブル2のデータを読み込むとき、先頭アドレス「1816」を指定し、表示したい内容が「5」であるとき、先頭アドレス「1816」に対してオフセット値「5」を加算したアドレス、すなわち「181B」のデータを読み込めば、「5」表示データを読み込むことができる。
説明を図1に戻す。
メイン制御基板60には、図柄表示装置30のモータ32等が電気的に接続されている。
図柄表示装置30は、図柄を表示する(本実施形態では3つの)リール31と、各リール31をそれぞれ駆動するモータ32と、リール31の位置を検出するためのリールセンサ39とを含む。
モータ32は、リール31を回転させるためのものであり、各リール31の回転中心部に連結され、後述するリール制御手段63gによって制御される。ここで、リール31は、左リール31、中リール31、右リール31からなり、左リール31を停止させるときに操作するストップスイッチ42が左ストップスイッチ42であり、中リール31を停止させるときに操作するストップスイッチ42が中ストップスイッチ42であり、右リール31を停止させるときに操作するストップスイッチ42が右ストップスイッチ42である。
リール31は、リング状のものであって、その外周面には複数種類の図柄(役に対応する図柄の組合せを構成している図柄)を印刷したリールテープを貼付したものである。なお、リール31上の図柄の具体的配置は、後述する。
また、各リール31には、1個(2個以上であってもよい)のインデックスが設けられている。インデックスは、リール31の例えば周側面に凸状に設けられており、リール31が所定位置を通過したか否かや、1回転したか否か等を検出するときに用いられる。そして、各インデックスは、リールセンサ39により検知される。リールセンサ39の信号は、メイン制御基板60に電気的に接続されている。そして、インデックスがインリールセンサ39を検知する(切る)と、その入力信号がメイン制御基板60に入力され、そのリール31が所定位置を通過したことが検知される。
また、リールセンサ39がリール31のインデックスを検知した瞬間の基準位置上の図柄を予めROM62に記憶している。これにより、インデックスを検知した瞬間の基準位置上の図柄を検知することができる。
また、メイン制御基板60には、メダル払出し装置35が電気的に接続されている。メダル払出し装置35は、メダルを溜めておくためのホッパー35aと、ホッパー35aのメダルを払出し口から払い出すときに駆動するホッパーモータ36と、ホッパーモータ36から払い出されたメダルを検出するための払出しセンサ37a及び37bを備える。
メダル投入口43から手入れされ、受け付けられたメダルは、所定の通路(「シュート部」とも称する。)を通してホッパー35a内に収容されるように形成されている。
払出しセンサ37a及び37bは、投入センサ44a及び44bと同様に、上流側に払出しセンサ37aが設けられ、下流側に払出しセンサ37bが設けられている。
なお、図1に示すように、後述する説明においては、上流側の払出しセンサ37aを払出しセンサ1、下流側の払出しセンサ37bを払出しセンサ2と称する場合もある。
払出しセンサ37aと37bとは、所定距離を隔てて配置され、メダルが払出しセンサ37aにより検知されてから所定時間を経過した後に払出しセンサ37bにより検知されるように構成されている。そして、払出しセンサ37a及び37bがそれぞれオン/オフとなるタイミングに基づいて、メダルが正しく払い出されたか否かを判断する。
たとえば、ホッパーモータ36が駆動しているにもかかわらず、払出しセンサ37a及び37bの信号がいずれもオフであるときは、メダルが払い出されていないと判断し、ホッパーエラー(メダルなし)と検知される。
一方、払出しセンサ37a又は37bの信号の少なくとも1つがオンのままとなったときは、メダル詰まりが生じたと検知する。なお、払出しセンサ37を1つだけ設け、上記エラーを検知するようにしてもよい。
満杯センサ38は、ホッパー35aから溢れたメダルを収容するサブタンク35bの満杯を検知するセンサであり、サブタンク35bのメダルが満杯となったときにメダルが接触することで通電する回路から構成される。
また、ドアスイッチ16は、スロットマシン10のフロントカバー(図示せず)を開けたときにオンとなるスイッチであり、フロントカバーの開閉状態を検知するためのものである。
また、電源スイッチ51は、スロットマシン10の電源のオン/オフを行うスイッチである。
設定キースイッチ52は、設定キー挿入口から設定キーが挿入され、右90度に回転しているときにオンとなるスイッチであり、設定確認時や設定変更時にオンとなる。
設定変更/リセットスイッチ53は、1つのスイッチで設定変更スイッチとリセットスイッチとを兼ねているスイッチである。なお、設定変更スイッチとリセットスイッチとは、別々に設けられていてもよい。
設定変更/リセットスイッチ53は、設定値を変更するときに操作される。また、設定キースイッチ52をオンにしつつ電源スイッチ51がオンにされると、リセットすなわち初期化処理が行われ、RWM61に記憶されている所定のデータがクリアされる。
設定ドアスイッチ54は、設定キースイッチ52及び設定変更/リセットスイッチ53を覆うドア(図示せず)の開閉を検知するスイッチである。たとえば設定ドアスイッチ54がオフ、すなわち設定ドアが開けられていない状態で設定キースイッチ52がオンであるとき等は、エラーとなる。
図8は、メイン制御基板60に設けられた入力ポート0〜2を示す図である。また、図9〜図11は、メイン制御基板60に設けられた出力ポート0〜5、及び7〜10を示す図である。なお、実際には、スロットマシン10には出力ポート6も設けられているが、本実施形態には直接関係しないので、図示を省略している。
本実施形態の入力ポート0〜2及び出力ポート0〜10は、D0〜D7の8ビットが入力又は出力可能な1バイトのポートである。
なお、入力ポート及び出力ポートは、上記以外にも設けられているが、本実施形態では説明を省略する。
また、図8〜図10中、未使用と表示したポートは、実際に使用されていないか、又は本実施形態において説明を省略する信号の入出力ポートを意味する(信号の入出力がないポートは、すべて未使用という意味ではない)。
図8において、入力ポート0は、操作スイッチである精算スイッチ46、ベットスイッチ40(1ベットスイッチ40a及び3ベットスイッチ40b)、スタートスイッチ41、及びストップスイッチ42の各信号が入力される。なお、図8の例では、1ベットスイッチ信号(D1ビット)と3ベットスイッチ信号(D2ビット)とを分けているが、3ベットスイッチ40のみが設けられる仕様のスロットマシン10であるときは、入力ポート0のD1ビットは未使用となる。
また、入力ポート1には、通路センサ43a、ドアスイッチ16、設定ドアスイッチ54、設定キースイッチ52、設定変更/リセットスイッチ53、(左、中、右)リールセンサ39の各信号が入力される。
さらにまた、入力ポート2には、電断信号(電断が発生したときに出力される信号)、投入センサ1(44a)及び2(44b)の信号、払出しセンサ1(37a)及び2(37b)の信号、満杯センサ38の信号が入力される。なお、設定ドアスイッチ54を設けていない仕様のスロットマシン10であるときには、入力ポート1のD2ビットは未使用となる。
そして、後述するように、遊技を進行する情報処理として、1遊技あたり1回行うメイン処理(後述する図41;M_MAIN)(メインループともいう。)が設けられている。メイン処理では、投入されたメダルの検知や、全リール31が停止した後の入賞処理等が行われる処理である。
このメイン処理中に、メイン処理を一旦抜けて、割込み処理(タイマ割込み処理)を実行する(後述する図64;I_INTR)。そして、割込み処理では、入力ポート0〜2を検知する処理(図64中、ステップS607)を実行し、その処理の実行後、再度、メイン処理に戻る処理を定期的に行っている。その割込み時間の間隔は、本実施形態では2.235msである。すなわち、2.235ms間隔の割込み処理ごとに、入力ポート0〜2のデータを取得する。
そして、取得したデータに基づいて、入力ポート0〜2のそれぞれについて、レベルデータ(各ビットのオン/オフを示すデータ)、入力ポートの立ち上がりデータ(前回割込み時がオフで、今回割込み時がオンになったデータがどのビットであるかを示すデータ)、入力ポートの立ち下がりデータ(前回割込み時がオンで、今回割込み時がオフになったデータがどのビットであるかを示すデータ)を生成し、記憶する。したがって、これらのデータは、2.235msごとに更新されていく。
また、割込み処理がいつ行われたかにかかわらず、入力ポート0〜2のD0〜D7ビットのすべてを検知する。たとえば、リール31の回転中(ストップスイッチ42が操作される前)は、遊技者によってベットスイッチ40が操作されることはあり得ないので、必ずしも入力ポート0のD1及びD2ビットのデータを取得する必要はないが、本発明では、すべてのビットのデータを取得する。そして、全ビットのデータを取得すれば、エラー判定を行うことも可能となる。たとえばリール31の回転中にベットスイッチ40の立ち上がりデータがオンになった場合が挙げられる。
また、たとえば入力ポート0の1バイトデータ(8ビット)を取得すれば、すべての操作スイッチのオン/オフの状況を知ることができる。
図9の出力ポート0では、D0〜D3ビットからは、左リール31のモータ32の各φ0〜φ3信号が出力される。本実施形態のモータ32は、1−2相励磁によりリール31を回転するように構成されており、φ0〜φ3の4相の励磁の組合せでリール31を駆動するようにしているため、各相の信号がそれぞれ所定のビットから出力される。
また、D6ビットからは、ブロッカ45の信号が出力される。さらにまた、D7ビットからは、ホッパーモータ36の駆動信号が出力される。
ここで、ブロッカ45は、ブロッカの信号が「1」(オン)であるときは、メダル投入口43とホッパー35aとを連結するメダル通路を形成し、「0」(オフ)であるときは、メダル投入口43と払出し口とを連結する通路(返却通路)を形成する。
そして、たとえばブロッカ45の駆動時には、割込み処理によって、出力ポート0のD6ビットからブロッカ信号を出力する。
出力ポート1のD0〜D3ビットからは、中リール31のモータ32の各φ0〜φ3信号が出力される。同様に、D4〜D7ビットからは、右リール31のモータ32の各φ0〜φ3信号が出力される。
また、出力ポート2のD0〜D2ビットからは、それぞれ、状態表示LED73中、3枚投入表示LED73g、2枚投入表示LED73f、及び1枚投入表示LED73eを点灯させるための信号が出力される。さらに、D7ビットからは、サブ制御データストローブ信号が出力される。ここで、サブ制御データストローブ信号とは、後述するサブ制御データ信号1〜16とともにサブ制御基板80に送信する信号である。サブ制御基板80は、サブ制御データストローブ信号を受信すると、このサブ制御データストローブ信号の立ち上がりに基づいて、サブ制御データ信号1〜16のデータをサブ制御基板80に設けられたバッファから取得するように制御する。なお、信号の送信タイミング等については後述する(図68)。
出力ポート3は、LEDデジット信号の出力用に用いられる。また、出力ポート4は、LEDセグメント信号の出力用に用いられる。これらのLEDデジット信号及びLEDセグメント信号は、設定値表示LED64、貯留数表示LED71、獲得数表示LED72、状態表示LED73を点灯/消灯させるための信号である。
具体的には、たとえば出力ポート3のデータが「00000001B」であるときは、デジット1のみがオンとなるので、貯留数表示LED71の上位桁のみがオンとなる。さらに、出力ポート4のデータが「00111111B」であるとき、セグメントA〜Fの信号がオンとなるので、デジット1には「0」と表示される。
以上のように、出力ポート0でどのデジットを点灯させるかを定め、出力ポート1でどのセグメントを点灯させるかを定める。
さらにまた、出力ポート5からは、外部集中端子板100への外部(外端)信号が出力され、本実施形態では、外部信号1〜5、メダル払出し信号、及びメダル投入(ベット)信号が出力される。
ここで、「外部信号」とは、外部集中端子板100を介してスロットマシン10の外部(ホールコンピュータや、ホールに設置されているデータカウンタ等)に出力するための信号である。本実施形態では、AT発動を示す外部信号1、AT継続を示す外部信号2、ATの開始時から終了時までを示す外部信号3、スロットマシン10で生じたエラーや電源断が発生したこと等を示す外部信号4、スロットマシン10のフロントドアの開放を示す外部信号5を設けている。
ただし、これに限らず、たとえば外部信号1を特定のRTと定めることや、外部信号2を1BB等の特定の特別遊技時の信号に設定することも可能であり、外部信号1〜3は、必ずしもATに限られるものではない。
出力ポート7及び8は、サブ制御データ信号(サブ制御基板80に送信する制御コマンド)を出力するポートであり、出力ポート7からはサブ制御データ信号1〜8を出力し、出力ポート8からはサブ制御データ9〜16を出力する。
また、出力ポート9及び10は、試験機に対して所定の信号(情報)を送信するポートに設定されている。ここで、「試験信号」とは、スロットマシン10(遊技機)と試験機とを接続し、スロットマシン10から試験機に対して所定の信号を送信することで、スロットマシン10が「遊技機の認定及び型式の検定等に関する規則」に則って設計されているかを確認するために用いられる信号である。なお、スロットマシン10と試験機との接続は、直接接続されるものだけでなく、中継するためのインターフェイスボードを介して接続してもよい。
出力ポート9には、条件装置1〜8信号が割り当てられている。ここで、「条件装置」とは、いわゆる当選番号(当選の種類)を示すものであり、本実施形態では、後述するように、D6及びD7ビットでボーナス(特別役)当選の有無を示し、D0〜D5ビットで当選の種類を示している。D0〜D5ビットを用いることにより、64種類の当選パターンを出力可能となる。出力ポート9から信号を出力することにより、当該遊技ではどの条件装置がオンであるか(どの当選となったか)を外部に知らせることができる。
また、出力ポート10は、試験信号1〜8の出力ポートである。試験信号の具体的内容については後述する。
以上のようにして、一割込み内で、入力ポート0〜2の信号に基づくデータ(「レベルデータ」と称する。)を記憶するとともに、出力ポート0〜10に対しては、記憶されている制御データに基づき信号を出力する。
図12〜図16は、RWM61に記憶されるデータの格納アドレス(番地)とその内容を示す図である。なお、図12〜図16で示したデータは、本実施形態の説明で用いるためのデータであり、RWM61に記憶されるデータは、これらのデータに限られるものではない。
図12において、アドレス「F01B」の「_FL_MEDAL_STS 」は、メダル管理フラグのデータ記憶領域である。このメダル管理フラグは、主として状態表示LED73の点灯/消灯を制御するためのフラグである。メダル管理フラグにおいて、D0ビットは、スタートスイッチ41受付け状態を示し、スタートスイッチ41を受け付けているとき、すなわちスタートスイッチ41が操作可能であるとき(たとえばメダルがベットされ、遊技開始前の状態)に「1」となり、スタートスイッチ41の操作受付けが不可能状態であるとき(たとえばリール31の回転中)は「0」にされる。
D2ビットのブロッカ状態は、ブロッカ45がオンであるときは「1」となり、オフであるときは「0」にされるデータである。このD2ビットの値を判断することにより、現在のブロッカ45がどのような状態であるか(オンかオフか)を判断可能となる。
D3ビットのリプレイ表示LEDは、リプレイが表示され、再遊技としてメダルが自動投入されるとき(図48のステップS141)に、「1」にされるデータである。このデータが「1」のときに、上述した状態表示LED73のうちのリプレイ表示LED73aが点灯する。また、再遊技による遊技が終了したとき(図41のステップS73、図61のステップS542)に、「0」にされるデータである。このデータが「0」のとき、リプレイ表示LED73aが消灯する。
D4ビットの精算表示LEDは、精算スイッチ46が操作され、貯留メダルを精算するときに「1」にされるデータである。このデータが「1」のとき、上述した状態表示LED73のうちの精算表示LED73cが点灯する。また、貯留メダルの精算が終了したときに「0」にされるデータである。
このように、本実施形態では、最大50枚まで記憶可能な貯留メダルの精算を実行しているときに精算表示LED73cが点灯するように形成されているが、一度にベットメダルと貯留メダルとを精算するように形成されている場合には、ベット又は貯留メダルを精算するときに「1」にされるように(精算表示LED73cが点灯するように)形成されていることが好ましい。
D6ビットの設定変更不可フラグは、設定変更が可能な状態であるときに「0」となり、それ以外は「1」となるデータである。本実施形態では、スタートスイッチ41が操作されて遊技が進行されたときに「1」にされるデータであり、次遊技のメダル受付けが開始されたとき(図48のステップS133)に、「0」にされるデータである。設定変更に際しては、設定変更許可フラグの値が参照され、設定変更不可フラグが「1」であるときは設定変更は許可されない。ただし、設定変更不可フラグが「1」のときであっても復帰不可能エラー(たとえば、割込み処理ごとに判定される乱数の更新異常)と判断されたときは設定変更が許可され、設定変更に基づいて復帰不可能エラーを解除することが可能となる。
D7ビットのメダル限界設定判定は、ベットメダル枚数がメダル限界枚数に達しているときは「1」となり、メダル限界枚数に達していないときは「0」となるデータである。上述したように、限界枚数は、本実施形態では3枚(通常中、及び1BB遊技中)に設定されている。したがって、たとえば通常中において、ベットメダル枚数が0、1、又は2枚であるときはメダル限界枚数に達していないので「0」となり、3枚であるときはメダル限界枚数に達しているので「1」となる。
アドレス「F015」の「_FL_ACTION」は、作動状態フラグのデータ記憶領域であり、本実施形態では、D0ビットにリプレイ、D3ビットに1BB、D4ビットにRBが割り当てられている。
たとえばリプレイが入賞したときは、リプレイの作動状態となり、遊技状態をセットするとき(図42のステップS88)に、D0ビットが「1」にされる。このD0ビットが「1」から「0」にされるのは、再遊技による遊技が終了したとき(図41のステップS73、図61のステップS543)である。
また、本実施形態では設けていないが、たとえば2BBやCBを設けたときは、作動状態フラグの空きビットに割り当てる(たとえばD1ビットに2BB、D2ビットにCB)を割り当てることが挙げられる。
アドレス「F043」の「_FL_WIN 」は、図柄組合せ表示フラグの記憶領域であり、本実施形態では、D0ビットにリプレイ、D3ビットに1BBが割り当てられている。たとえばリプレイ図柄が停止したと判断したときは、D0ビットが「1」にされる。そして、このビットが「1」から「0」にされるのは、次遊技の遊技開始時(スタートスイッチ41の操作時)である。
また、本実施形態では設けていないが、2BB、CB、(単独当選する)RBを設けたときは、作動状態フラグに対応するように、たとえばD1ビットに2BB、D2ビットにCB、D4ビットにRBを割り当てることが挙げられる。
図13において、アドレス「F01D」の「_PT_MEDAL_LED 」は、投入枚数表示LEDデータの記憶領域であり、D0〜D2ビットにそれぞれ3枚〜1枚投入表示LED73g〜73eが割り当てられている。たとえば、D2ビットのみが「1」であるときは、1枚投入表示LED73eのみが点灯するように制御される。また、D1及びD2ビットが「1」であるときは、1枚投入表示LED73e及び2枚投入表示LED73fが点灯するように制御される。
さらにまた、アドレス「F06A」の「_NB_REP_MEDAL 」は、自動投入枚数データ(リプレイ入賞時に自動ベットするメダル枚数を示すデータ)の記憶領域であり、本実施形態では「3」が記憶される。
アドレス「F06B」の「_NB_PLAY_MEDAL」は、メダルベット枚数データの記憶領域であり、本実施形態では、「0」〜「3」のいずれかが記憶される。
アドレス「F06C」の「_NB_PAY_MEDAL 」は、メダル払出し枚数データの記憶領域であり、本実施形態では、「0」〜「9」の値のいずれかが記憶される。なお、本実施形態では、1遊技におけるメダルの最大払出し枚数が9枚であるため、メダル払出し枚数データの最大値は「9」である。ただし、たとえば15枚払出し役を設けたときは、メダル払出し枚数データは、「0」〜「15」となる。
アドレス「F06D」の「_BF_PAY_MEDAL 」は、メダル払出し枚数データバッファの記憶領域であり、本実施形態では、アドレス「F06C」の「_NB_PAY_MEDAL 」と同様に、「0」〜「9」の値のいずかが記憶される。
本実施形態では、入賞役の判定が行われると、アドレス「F06C」の「_NB_PAY_MEDAL 」と、アドレス「F06D」の「_BF_PAY_MEDAL 」との双方の値が更新される。この更新時には、双方のアドレスに同一値が記憶される。そして、アドレス「F06C」の「_NB_PAY_MEDAL 」は、メダルの1枚払出しごとに減算され、メダル払出し終了時には「0」となる。これに対し、アドレス「F06D」の「_BF_PAY_MEDAL 」は、メダル払出しによっては値が更新されずに維持される。次回遊技の終了時に値が更新されるまで、記憶された値を維持する。
アドレス「F00E」の「_NB_PAYOUT」は、獲得枚数データの記憶領域である。小役が入賞してメダルが払い出されると、この獲得枚数データに払出し枚数が記憶される。そして、このデータに基づいて、獲得数表示LED72の表示が制御される。たとえば、獲得枚数データが「1」であるとき、このデータ「1」が読み込まれ、獲得数表示LED72(デジット3及び4)に「01」と表示される。
ここで、上述したアドレス「F06C」の「_NB_PAY_MEDAL (メダル払出し枚数データ)」は、たとえば9枚役が入賞したときに、「9」が記憶され、メダル払出し時(貯留枚数への加算を含む)に、「9」→「8」→「7」→・・・→「0」のように、払出し枚数に応じてデクリメントされるカウンタである。
これに対し、アドレス「F00E」の「_NB_PAYOUT(獲得枚数データ)」は、たとえば9枚役が入賞したときに、「1」→「2」→「3」→・・・→「9」のように、メダル払出しに応じて加算されるカウンタである。
よって、獲得数表示LED72による表示は、「_NB_PAYOUT(獲得枚数データ)」を用いて行われる。
アドレス「F00D」の「_NB_CREDIT」は、貯留枚数表示データの記憶領域であり、上述した貯留数表示LED71にその時点での貯留枚数を表示するためのデータを記憶している。
ここで、本実施形態では、データそのものは16進数(H)であるが、貯留枚数を10進数に換算した値を記憶する。たとえば、表示すべき貯留枚数が「29」であるとき、「29H」という値を記憶する。換言すると、アドレス「F00D」には、「00101001B」を記憶する。これにより、アドレス「F00D」のD0〜D3の下位4ビットは、貯留枚数の下位桁(本例では「9」)を表示するために使用し、D4〜D7の上位4ビットは、貯留枚数の上位桁(本例では「2」)を表示するためのデータとして記憶している。なお、本実施形態では、貯留枚数の上限値は「50」であるので、記憶されるデータ値は、「0」〜「50」の範囲となる。
そして、本実施形態では、貯留枚数データそのものを記憶するRWM61のアドレスは設けておらず、貯留数表示LED71の表示データとして貯留枚数表示データを設けている。ただし、貯留枚数表示データは、貯留枚数データそのものである。
図14において、アドレス「F00F」の「_CT_SEG_DSP 」は、上述したLED表示要求カウンタの値を記憶する記憶領域である。また、アドレス「F010」の「_FL_SEG_DSP 」は、上述したLED表示要求フラグの値を記憶する記憶領域である。
さらにまた、アドレス「F011」の「_BF_ERR_DSP 」は、スロットマシン10に復帰可能エラーが発生したときに、発生したエラーの内容を記憶する記憶領域である。復帰可能エラーが発生していないときは、「00H」が記憶されている。そして、復帰可能エラーが発生すると、発生したエラーに対応する値が記憶され、本実施形態では、図14に示すように、9種類のエラーを検知する。なお、復帰可能エラーは、これに限られるものではない。
そして、復帰可能エラーの発生中は、そのエラーに対応する値が記憶されるが、エラー要因が除去されると(エラーから復帰すると)、値は「00H」に更新される。
アドレス「F012」の「_PT_STS_LED 」は、上述した状態表示LED73のうち、遊技開始表示LED73d(D0)、投入可表示LED73b(D2)、リプレイ表示LED73a(D3)のオン/オフを記憶する記憶領域である。
図15において、アドレス「F060」及び「F061」の「_CT_BB1_PAY 」は、1BB作動時の獲得枚数カウンタ(1BB遊技で獲得可能な最大のメダル枚数を格納する記憶領域)であり、本実施形態では、1BB遊技の開始時に初期値として「451」(10進数)が設定される。そして、メダルが払い出されるごとに、記憶された値が減算される。すなわち、本実施形態の1BB遊技は、450枚を超えるメダルの払出しで終了する。なお、1BB作動時の獲得枚数カウンタは、「0」〜「451」(10進数)の範囲をカウントするので、2バイト分のアドレス「F060」(上位8ビット)と「F061」(下位8ビット)とを用いるが、たとえば「0」〜「255」以下の範囲を採用する場合には、1バイトのアドレス「F060」のみを用いる。
アドレス「F073」の「_CT_BONUS_PLAY」は、RB作動時の遊技回数カウンタの記憶領域であり、本実施形態では、「0」〜「2」が記憶される。
また、アドレス「F074」の「_CT_BONUS_WIN 」は、RB作動時の入賞回数カウンタの記憶領域であり、本実施形態では、「0」〜「2」が記憶される。
ここで、本実施形態では、ビッグボーナスとして1BB(役物連続作動装置)を設けており、1BB遊技中は、RB(第一種特別役物)が作動する(RB遊技を実行する)ように設定されている。さらに、RB遊技は、遊技回数が2回又は入賞回数が2回の少なくとも一方を満たすまで継続されるとともに、1BB遊技の終了条件(450枚を超える払出し)を満たすまで連続作動するように設定されている。
このため、1BB遊技中は、RB遊技の遊技回数及び入賞回数をカウントし続ける。
アドレス「F02B」及び「F02C」の「_CT_INTR」は、割込みカウンタの記憶領域(割込みカウンタ値記憶手段とも称する)である。割込みカウンタの値は、「0」〜「65535」の範囲を有するインクリメントカウンタであり、一割込みごとに値が更新(「+1」)される。本実施形態では、割込みカウンタの値として「0」〜「65535」を採用しているので、上述の1BB作動時の獲得枚数カウンタと同様に、2バイトのアドレス「F02B」(上位8ビット)と「F02C」(下位8ビット)とを用いているが、たとえば「0」〜「255」の範囲を採用する場合には、1バイトのアドレス「F02B」のみを用いる。
アドレス「F03A」の「_TM2_GAME 」は、1回の最小遊技時間を監視するタイマであり、初期値として「1836」がセットされると、一割込みごとに「1」ずつ減算されるタイマである。本実施形態の最小遊技時間は、「4.1秒」に設定されている(2.235ms×1836≒4100ms)。
アドレス「F039」の「_NB_CND_NOR 」は、入賞及びリプレイ条件装置番号(以下、単に、「条件装置番号」ともいう。)の記憶領域であり、条件装置の抽選が行われ、この記憶領域に、当選した入賞及びリプレイ条件装置に対応する値が記憶される。ここで記憶される値は、リール31の停止制御に用いる停止位置決定テーブルの選択、AT抽選(AT中の上乗せ)、演出グループ番号の選択等に用いられる。
本実施形態では、当選情報を次回遊技に持ち越さない条件装置である入賞(小役)及びリプレイ条件装置番号「0」〜「51」と、当選情報を次回遊技に持越し可能な条件装置である役物条件装置番号「1」とを備える。アドレス「F039」の入賞及びリプレイ条件装置番号の記憶領域は、当選情報を次回遊技に持ち越さない条件装置の記憶領域である。
これに対し、アドレス「F040」の「_NB_CND_BNS 」は、当選情報を持越し可能な役物条件装置番号の記憶領域であり、本実施形態では1BBの当選の有無に応じて、「0」又は「1」が記憶される。この値も上記と同様に、リール31の停止制御に用いる停止位置決定テーブルの選択、AT抽選(AT中の上乗せ)、演出グループ番号の選択等に用いられる。なお、1BBを2つ備えた場合や、1つの1BBの他に1つの2BBを備えた場合には、特別役(ボーナス役)の当選の有無だけでなく、特別役の当選の種類を示すために、「0」、「1」、「2」のいずれかが記憶されることとなる。
アドレス「F001」の「_NB_RT_STS」は、RT状態番号を記憶する記憶領域である。詳細は後述するが、本実施形態では、RT状態として、「0」(非RT)〜「5」(RT5)の6種類を有しており、現在のRTがどのRTであるかを示すデータを記憶する。
アドレス「F08F」の「_NB_GAM_STS 」は、メイン遊技状態の番号を記憶する記憶領域である。本実施形態では、メイン遊技状態として、「メイン遊技状態0」〜「メイン遊技状態7」の8種類を有しており、現在のメイン遊技状態がどのメイン遊技状態であるかを示すデータを記憶する。たとえばメイン遊技状態0であるときは、「0」を記憶する。
アドレス「F099」の「_CT_GAM_STS 」は、前兆カウンタ及びATカウンタ値を記憶する記憶領域である。本実施形態では、いわゆる「通常中」と称される非AT中(ATを実行する権利を有さない状態)は、当選した条件装置に基づいてATを実行するか否かの抽選を行う。そして、ATを実行することに決定したときは、前兆カウンタ値が抽選で決定される。前兆カウンタ値は、10進数で「0」〜「32」の範囲のいずれかに決定し、決定した値を当該アドレスの記憶領域に記憶する。そして、1遊技ごとに、当該カウンタ値を「1」ずつ減算していき、「0」となったときは、AT準備中(ATを実行する前段階の遊技状態)に移行する。
また、ATでは、ATの遊技回数の初期値(たとえば10進数で「30」)を当該アドレスに記憶する。そして、1遊技ごとに、当該カウンタ値を「1」ずつ減算していき、「0」となったときは、ATを終了する。
なお、前兆中(非AT中)とAT中とが同時進行することはないので、1つのアドレス「F099」で、前兆ゲーム数をカウントする前兆カウンタと、AT中のゲーム数をカウントするATカウンタとを兼用することができ、RWM61の記憶容量を削減することができる。
アドレス「F0B8」の「_NB_ORD_INF 」は、押し順指示番号を記憶する記憶領域である。本実施形態では、当選した(入賞及びリプレイ)条件装置ごとに、遊技者に有利な押し順が割り当てられており(遊技者に有利な押し順を有する場合と有さない場合との双方を含む)、所定の条件を満たしたときに、当選した条件装置に対応する押し順指示情報が取得され、このアドレスに記憶される。たとえば、図34に示すように、当選した条件装置番号が「23」であるときは、押し順指示情報は「1」であるので、この「1」が記憶される。
なお、「所定の条件を満たしたとき」とは、後述する図52のステップS214で「Yes」となったとき(押し順指示状態のとき)である。したがって、押し順指示状態のときは押し順指示番号が取得されてRWM61に記憶されるが、押し順指示状態でないときはステップS215以降の処理は実行されないので、押し順指示番号の取得やRWM61への記憶は実行されない。
アドレス「F0B7」の「_NB_ACT_GRP 」は、演出グループ番号を記憶する記憶領域である。本実施形態では、条件装置の抽選が行われると、当選した条件装置に対応する演出グループ番号を選択する。たとえば、図36に示すように、当選した条件装置番号が「23」であるときは、演出グループ番号として「13」が選択され、この「13」が記憶される。
図16において、アドレス「F04C」の「_NB_CNDINF_N」は、入賞及びリプレイ条件装置情報の記憶領域であり、条件装置の抽選が行われると、当選した条件装置に対応する番号(条件装置番号)が記憶される。換言すると、本アドレスは、アドレス「F039」の「_NB_CND_NOR 」に基づいて生成され、試験機に送信するための情報を格納するための記憶領域である。この入賞及びリプレイ条件装置情報では、D6ビットは常に「1」となるように情報を生成し、さらに、D0〜D5ビットには、当選した条件装置に対応する値(本実施形態では「0」〜「51」のいずれか)が記憶される。たとえばアドレス「F039」に「00000101B」が記憶されているとき(本実施形態ではリプレイB4当選時)には、アドレス「F04C」には「01000101B」が記憶されることになる。また、アドレス「F039」に「00000000B」が記憶されているとき(条件装置番号「0」時)にはアドレス「F04C」には「01000000B」が記憶される。
また、アドレス「F04D」の「_NB_CNDINF_B」は、役物条件装置番号の記憶領域であり、1BB(2BBを設けた場合には、さらに2BB)の当選の有無に応じて、当選した条件装置に対応する番号が記憶される。換言すると、本アドレスは、アドレス「F040」の「_NB_CND_BNS 」に基づいて生成され、試験機に送信するための情報を格納するための記憶領域である。この役物条件装置情報では、D7ビットは常に「1」となるように情報を生成し、さらに、1BB非当選時はD0ビットが「0」とされ、1BB当選時又は1BB内部中時はD0ビットが「1」とされる。たとえばアドレス「F040」に「00000001B」が記憶されているとき(本実施形態では、1BBの当選時)は、アドレス「F04D」には「10000001B」が記憶されることになる。また、アドレス「F040」に「00000000B」が記憶されているとき(本実施形態では、1BBの非当選時)にはアドレス「F04D」には「10000000B」が記憶される。
アドレス「F030」の「_TM1_COND_OUT 」は、条件装置信号(入賞及びリプレイ条件装置情報、並びに役物条件装置情報)の出力時間を計測するためのタイマ値を記憶する領域であり、本実施形態では、最小遊技時間経過後に「25」がセットされるとともに、一割込みごとに「1」ずつ減算される。なお、当該タイマ値の減算は、後述する割込み処理のステップS605(タイマー計測)において行われる。
本実施形態では、24割込みにより、約53.64msがカウントされ、この53.64msが条件装置信号の出力時間となる。詳細は後述するが、本実施形態では、最小遊技時間経過後にタイマ値が「25」がセットされた後、最初の割込み処理でそのタイマ値が「24」に更新される。そして、タイマ値が「24」〜「13」である間は、役物条件装置情報(_NB_CNDINF_B)を出力し、タイマ値が「12」〜「1」である間は入賞及びリプレイ条件装置情報(_NB_CNDINF_N)を出力する。さらに、タイマ値が「0」である間は、条件装置情報として「0」の値を出力する。
アドレス「F113」〜「F153」の「_BF_SUBCMD」は、制御コマンドバッファ(リングバッファ)の記憶領域であり、サブ制御基板80に送信する制御コマンドが記憶される。この記憶領域は、「F113」〜「F153」(H)の64バイト確保されている。制御コマンドバッファには、アドレス順に制御コマンドが記憶されていき、アドレス「F153」に制御コマンドが記憶されると、次に制御コマンドが記憶されるアドレスは、「F113」となる。
アドレス「F017」の「_NB_CMDREAD 」は、制御コマンド読み込みポインタ値の記憶領域である。この値は、制御コマンドバッファのどのアドレスを読み込めばよいかを記憶する値であり、当該アドレスの制御コマンドバッファのデータが読み込まれると、「1」インクリメントされる。
アドレス「F018」の「_NB_CMDSTORE」は、制御コマンド書き込みポインタ値の記憶領域である。この値は、制御コマンドバッファのどのアドレスに制御コマンドを書き込めばよいかを記憶する値であり、当該アドレスの制御コマンドバッファに制御コマンドが書き込まれると、「1」インクリメントされる。
続いて、本実施形態の役、図柄の組合せ等について説明する。
図17は、本実施形態におけるリール31の図柄配列を示す図である。図17では、図柄番号を併せて図示している。たとえば、左リール31において、図柄番号0番の図柄は、「リプレイB」である。
図17に示すように、本実施形態では、各リール31は、20コマに等分割され、各コマに所定の図柄が表示されている。
なお、図17に示すように、本実施形態では、「リプレイ」は、異なる図柄である「リプレイA」と「リプレイB」とを備える。また、「スイカ」は、異なる図柄である「スイカA」と「スイカB」とを備える。さらにまた、「BAR」は、異なる図柄である「黒BAR」と「白BAR」とを備える。
また、図18(A)は、スロットマシン10のフロントマスク部(前面扉。図示せず。)に設けられた表示窓(透明窓)11と、各リール31の位置関係と、有効ライン(図柄の組合せを表示する表示ライン)とを示す図である。
各リール31は、本実施形態では横方向に並列に3つ(左リール31、中リール31、及び右リール31)設けられている。さらに、各リール31は、表示窓11から、上下に連続する3図柄が見えるように配置されている。よって、スロットマシン10の表示窓11から、合計9個の図柄(コマ)が見えるように配置されている。なお、各図柄の右下の数字は図柄番号を示している。
また、図18(B)は、本明細書における図柄位置の称呼を図示している。本明細書では、各リール31ごとに、表示窓11から見える停止時の図柄位置を、上から順に「上段」、「中段」、「下段」と称し、左リール31であれば、それぞれ「左上段」、「左中段」、「左下段」と称するものとする。
さらにまた、図18(A)に示すように、表示窓11から見える9個の図柄に対し、有効ラインが設定されている。
ここで、「有効ライン」とは、リール31の停止時における図柄の並びラインであって図柄の組合せを形成させる図柄組合せライン(表示ライン)であり、かつ、いずれかの役に対応する図柄の組合せがそのラインに停止したときに、その役の入賞となるラインである。本実施形態では、1本有効ライン(「左下段」−「中中段」−「右上段」を通る右上がりの一直線状のライン)が定められており、他の図柄組合せラインは、全て無効ラインとなっている。たとえば、左中段、中中段、及び右中段を通る一直線状の図柄組合せラインは、本実施形態では無効ラインである。
無効ラインは、図柄組合せラインのうち、有効ラインとして設定されないラインであって、いずれかの役に対応する図柄の組合せがそのラインに停止した場合であっても、その役に応じた利益の付与(メダルの払出し等)を行わないラインである。すなわち、無効ラインは、そもそも図柄の組合せの成立対象となっていないラインである。
また、従来より、メダルの投入枚数に応じて有効ライン数が異なるスロットマシンが知られている。たとえば、メダル投入枚数が1枚のときは有効ラインは1本、メダル投入枚数が2枚のときは有効ライン数は3本、メダル投入枚数が3枚のときは有効ライン数は5本に設定すること等が挙げられる。これに対し、本実施形態では、遊技中は、2枚又は3枚のメダルを投入して遊技を行うとともに、すべての遊技において、図18(A)に示した1本が有効ラインとなり、メダル投入枚数による有効ライン数の変動はない。よって、本明細書では、「有効ライン」というときは、図18(A)に示す斜め右上がりの一直線状のラインを指すものである。
図19〜図26は、本実施形態における役(後述する抽選手段61で抽選される条件装置に含まれる役等)の種類、払出し枚数等、及び図柄の組合せを示す図である。なお、図26では、役ではないが、特定の条件装置に当選したときに表示される場合がある図柄の組合せとして、特定図柄01〜03(こぼし目)を併せて図示している(図26中、役番号「155」〜「160」(後述))。
本実施形態の役は、大別して、特別役、リプレイ、及び小役を有する。
そして、各役に対応する図柄の組合せ及び入賞時の払出し枚数等が定められている。すべてのリール31の停止時に、いずれかの役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止する(役が入賞する。以下同じ。)と、その役に対応する枚数のメダルが払い出される。
ただし、特別役の入賞時の払出し枚数は0枚に設定されている。また、リプレイは、メダルが自動投入される(再遊技)。
特別役は、図19に示すように、1BB(第1種ビッグボーナス)(役番号「1」)を備える。なお、特別役としては、他に、2BB(第2種ビッグボーナス。ミドルボーナス(MB)とも称される。)、RB(レギュラーボーナス)、SB(シングルボーナス)等が挙げられるが、本実施形態では設けられていない。
特別役は、通常遊技から特別遊技に移行させる役である。
1BBに入賞すると、当該遊技におけるメダルの払い出しはないが、次遊技から、特別遊技に相当する1BB遊技に移行する。
1BB遊技は、出玉率が1を超えるように設定されていることで、通常遊技以上にメダル獲得が期待できる、遊技者にとって有利な遊技である。
また、リプレイ(再遊技役)とは、当該遊技で投入したメダル枚数を維持した(メダルを自動ベットする)再遊技が行えるようにした役である。
本実施形態のリプレイは、図19〜図22に示すように、リプレイ01〜13(役番号「2」〜「77」)を備える。さらに、1つのリプレイに対して、1又は複数の図柄の組合せが設けられている。たとえば、図22に示すように、リプレイ10(役番号「73」)の図柄の組合せは1種類である。一方、図21及び図22に示すように、リプレイ07(役番号「36」〜「67」)は、合計で32種類の図柄の組合せを有する。
リプレイ01は、ノーマルリプレイと称される。
また、リプレイ02は、ノーマルリプレイの1種であるが、RTを移行させるためのリプレイ(「RT移行リプレイ」と称する。)と重複当選するように設定されるリプレイである。
リプレイ03〜06は、RT移行リプレイである。RT移行リプレイとは、当該遊技においてそのリプレイが入賞したとき、当該遊技におけるRTから他のRTに移行させるリプレイである。本実施形態では、リプレイ03及び04は、それまでのRTよりも遊技者に不利となるRTに移行させるリプレイ(「転落リプレイ」、又は「パンクリプレイ」と称される。)である。これに対し、リプレイ05及び06は、それまでのRTよりも遊技者に有利となるRTに移行させるリプレイ(「昇格リプレイ」と称される。)である。
リプレイ07は、いわゆる中段チェリーの停止態様(左中段位置に「チェリー」図柄停止)となることが可能なリプレイである。リプレイ07の左リール31の図柄として、「白BAR」(役番号「36」〜「43」)及び「ブランク」(役番号「60」〜「67」)が設けられているが、これらの図柄が有効ライン(左下段)に停止すると、左中段に「チェリー」が停止する。また、役番号「52」〜「59」入賞時は、有効ライン(左下段)に「チェリー」が停止する。さらにまた、役番号「44」〜「51」入賞時には、左リール31の停止時には表示窓11内に「チェリー」は出現しない。
リプレイ09は、本実施形態では、チャンス目として用いられる図柄の組合せを出現させるリプレイである。すなわち、リプレイ09を含む条件装置の当選時には、AT(AT中はAT実行回数の上乗せ)が抽選される。
リプレイ10〜13は、制御用リプレイとしての役割を有するものであり、リプレイの重複当選の組合せ数(条件装置数)を増加させるために設けたリプレイであり、遊技中にその図柄の組合せが有効ラインに停止することはない。
ただし、これに限らず、特定の条件を満たしたときは、制御用リプレイの図柄の組合せを有効ラインに停止させてもよい。たとえば、特定のRT(たとえば内部中遊技)において、制御用リプレイを含む特定の条件装置に当選し、特定の押し順かつ特定の操作タイミングでストップスイッチ42が操作されたときに、当該制御用リプレイの図柄の組合せを有効ラインに停止させることが挙げられる。
また、小役は、図23〜26に示すように、小役01〜24(役番号「78」〜「154」)を備える。なお、小役の払出し枚数等の欄において、たとえば図23では「9枚/9枚」とあるのは、役物(本実施形態では1BB)未作動時(すなわち1BB遊技中以外)の入賞時が9枚払出し、役物作動時(すなわち1BB遊技中)の入賞時が9枚払出しという意味である。
小役01〜08は、いわゆる押し順ベルの条件装置に含まれる役であり、押し順ベルの条件装置の当選時に、正解押し順では小役01又は02(9枚払出しの高目ベル)が入賞し、不正解押し順では小役04〜08(1枚払出しの安目ベル)が入賞する。
小役09〜20は、特定図柄(後述。役番号「155」〜「160」に記載。)を表示させるために用いられる役であり、小役09〜20を含む条件装置の当選時に、正解押し順でストップスイッチ42が操作されたときはこれらの小役が入賞するが、不正解押し順でストップスイッチ42が操作されたときは、これらの小役が入賞する場合と、特定図柄を表示する場合とを有する。
小役21〜23は、いわゆる「スイカ役」(レア役)であり、小役21入賞時には、中中段に「スイカA」又は「スイカB」が停止する(目押しにより、中段ラインに「スイカA」又は「スイカB」揃いとなる。)。
また、小役22入賞時には、有効ラインに「スイカA」又は「スイカB」が停止する。
さらにまた、小役23入賞時には、左下段に「スイカA」又は「スイカB」が停止する(目押しにより、下段ラインに「スイカA」又は「スイカB」揃いとなる。)。
なお、いわゆる「チェリー役」は小役として設けられておらず、上述したように、「チェリー」が停止するリプレイが設けられている。
小役24は、役物作動時、すなわち1BB遊技中にのみ抽選される条件装置に含まれる役である。
特定図柄01〜03は、上述したように、役自体ではないが、特定のRT(本実施形態では非RT、RT2、RT3)においてその図柄の組合せが有効ラインに停止すると、RTを移行させる(本実施形態ではRT1に移行させる)図柄の組合せである。上述したように、小役09〜20のうち少なくとも1つを含む条件装置の当選時に、当選した小役09〜20を入賞させることができないときに、表示される。
上述した各役において、役に当選した遊技でその役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止しなかったときは、次遊技以降に持ち越される役と、持ち越されない役とが定められている。
持ち越される役は、特別役(本実施形態では1BB)である。特別役に当選したときは、特別役が入賞するまでの遊技において、その特別役の当選情報を次遊技以降に持ち越すように制御される。
一方、特別役の当選は持ち越されるのに対し、特別役以外の小役及びリプレイは、持ち越されない。条件装置の抽選において、小役又はリプレイに当選したときは、当該遊技でのみその当選役が有効となり、その当選は次遊技以降に持ち越されない。すなわち、これらの役に当選した遊技では、その当選した役に対応する図柄の組合せが入賞可能にリール31が停止制御されるが、その当選役の入賞の有無にかかわらず、その遊技の終了時に、その当選役に係る権利は消滅する。
そして、特別役に当選していない遊技中(特別役の当選が持ち越されていない遊技中)を、「非内部中」という。また、当該遊技以前の遊技において特別役に当選しているが、当選した特別役が入賞していない遊技中(特別役の当選が持ち越されている遊技中)を「内部中」という。
遊技の開始時には、遊技者は、ベットスイッチ40を操作して予め貯留されたメダルを投入するか、又はメダル投入口43からメダルを投入し、スタートスイッチ41を操作(オン)する。スタートスイッチ41が操作されると、そのときに発生する信号がメイン制御基板60に入力される。メイン制御基板60(具体的には、後述するリール制御手段63g)は、この信号を受信すると、すべてのモータ32を駆動制御して、すべてのリール31を回転させるように制御する。このようにしてリール31がモータ32によって回転されることで、リール31上の図柄は、所定の速度で表示窓11内で上下方向に移動表示される。
そして、遊技者は、ストップスイッチ42を押すことで、そのストップスイッチ42に対応するリール31(たとえば、左ストップスイッチ42に対応する左リール31)の回転を停止させる。ストップスイッチ42が操作されると、そのときに発生する信号がメイン制御基板60に入力される。メイン制御基板60(具体的には、後述するリール制御手段63g)は、この信号を受信すると、そのストップスイッチ42に対応するモータ32を駆動制御して、そのモータ32に係るリール31の停止制御を行う。
そして、すべてのリール31の停止時における図柄の組合せにより、当該遊技の遊技結果を表示する。さらに、いずれかの役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止したとき(その役の入賞となったとき)は、入賞した役に対応するメダルの払出し等が行われる。
次に、メイン制御基板60の具体的構成について説明する。
図1に示すように、メイン制御基板60のメインCPU63は、以下の設定変更手段63a等を備える。なお、本実施形態における以下の各手段は例示であり、本実施形態で示した手段に限定されるものではない。
設定変更手段63aは、設定値を変更・決定する手段である。
ここで、設定値とは、遊技者の有利度、より具体的にはメダルの投入枚数に対する払出し枚数の期待値(遊技者が獲得できるメダル)の程度を定めるものであり、本実施形態では設定1〜設定6の6段階を設けている。
そして、設定値が高くなるほど、少なくとも一部の役(特に、1BB)の当選確率が高く設定される等、遊技者にとっての有利度が高くなるように設定している。
また、設定値が高くなるほど、ATに当選する確率が高くなるように設定している。
なお、ATに移行する確率を高くすることのみに限られるものではなく、たとえばAT中の遊技回数や払出し枚数を上乗せする確率を高くしたり、ATを継続する確率を高くしてもよい。
設定値を設定・変更するには、電源スイッチ51、設定キースイッチ52、設定変更/リセットスイッチ53が用いられる。
本実施形態では、電源スイッチ51を一旦オフにし、電源断をした後に、設定キー挿入口に設定キーを差し込み、これを時計回りに90度回転させると、設定キースイッチ52がオンとなる。この状態で電源スイッチ51を再度オンにすると、設定変更中、すなわち設定変更モードになる。この場合、通常の立ち上げ処理は行われない。したがって、設定変更中にするためには、電源スイッチ51のオン/オフ操作が必要である。
設定変更モードでは、設定変更手段63aは、設定値表示LED64に、現在の設定値を表示する。
また、設定変更手段63aは、設定変更/リセットスイッチ53が1回操作(オン)されるごとに、設定値の表示を、・・・→「1」→「2」→「3」→「4」→「5」→「6」→「1」→「2」→・・・と順次変化させる。
さらに、設定変更手段63aは、スタートスイッチ41がオンにされると、このときに設定値表示LED64に表示していた数値で設定値を決定し、設定値が決定されたことを示す「0」を設定値表示LED64に表示する。ここで決定された設定値は、RWM61の所定記憶領域に、設定値データとして記憶される。
そして、設定変更手段63aは、設定キーを反時計回りに90度回転させて設定キースイッチ52をオフにすることで、設定変更後の設定値で遊技が可能となる。
なお、本実施形態では、設定キースイッチ52のオフの判定は、設定キースイッチ52の立ち下がりデータに基づいて実行されるように構成されているが、設定キースイッチ52のオン/オフの状態に基づいて実行されるように構成してもよい。
また、設定キー挿入口から設定キーを抜かなければ設定変更後の設定値で遊技ができないように構成してもよい。
さらに、設定キーを反時計回りに90度回転させて設定キースイッチ52をオフにし、設定キー挿入口から設定キーを抜き、この状態で電源スイッチ51を一旦オフにした後に再度オンにしなければ、設定変更後の設定値で遊技ができないように構成してもよい。
また、メダルがベットされていない状態で、かつ役抽選が行われていない状態(スタートスイッチ41の操作前)で、設定キーが設定キー挿入口に挿入され、設定キースイッチ52がオンにされると、「設定確認中」になる。すなわち、設定値を確認するだけの場合には、電源スイッチ51のオン/オフは不要である。設定確認中は、設定変更中と同様に、現時点での設定値が設定表示LED64に表示される。
さらにまた、設定キースイッチ52がオンにされた状態で、電源スイッチ51がオンにされると、リセット、すなわち初期化処理が行われる。この初期化処理については後述する。
条件装置抽選手段63bは、条件装置(すなわち、当選役)の抽選(決定、選択)を行う。ここで、「条件装置」とは、1又は複数の役からなる役抽選対象であり、たとえば一つの条件装置に当選(決定、選択)すると、その条件装置に含まれる役の当選となる。
したがって、条件装置抽選手段63bは、役抽選手段、当選役決定(又は選択)手段、等とも称される。
また、「条件装置の当選」は、役抽選結果、当選番号、当選結果、等とも称される。
条件装置抽選手段63bは、たとえば、抽選用の乱数発生手段(ハードウェア乱数等)と、この乱数発生手段が発生する乱数を抽出する乱数抽出手段と、乱数抽出手段が抽出した乱数値に基づいて、条件装置の当選の有無及び当選した条件装置を判定する判定手段とを備えている。このような抽選方法は、以下のAT抽選等でも同様である。
乱数発生手段は、所定の領域(たとえば10進数で「0」〜「65535」)の乱数を発生させる。乱数は、たとえば200n(ナノ)secで1カウントを行うカウンターが「0」〜「65535」の範囲を1サイクルとしてカウントし続ける乱数であり、スロットマシン10の電源が投入されている間は、乱数をカウントし続ける。
乱数抽出手段は、乱数発生手段によって発生した乱数を、所定の時、本実施形態では遊技者によりスタートスイッチ41が操作(オン)された時に抽出する。判定手段は、乱数抽出手段により抽出された乱数値を、後述する条件装置抽選テーブルと照合することにより、その乱数値が属する領域に対応する条件装置を決定する。たとえば、抽出した乱数値が入賞及びリプレイ条件装置「1」(リプレイA)の領域に属する場合は、入賞及びリプレイ条件装置「1」の当選と判定する。
図27〜図31は、条件装置抽選手段63bによって抽選される条件装置の種類と、各条件装置に含まれる当選役の内容を示す図である。
なお、以下の説明においては、条件装置の説明を主とし、当該条件装置当選時における押し順や操作タイミング(目押し)に基づくリール31の停止制御の詳細については、リール制御手段63gで説明する。
本実施形態の条件装置は、当選情報を次回遊技に持ち越さない条件装置である「入賞及びリプレイ条件装置」と、当選情報を次回遊技に持ち越し可能な条件装置である「役物条件装置」とからなる。
入賞及びリプレイ条件装置は、いわゆる小役又はリプレイの当選に相当し、入賞及びリプレイ条件装置番号「1」〜「51」を備える。
また、役物条件装置は、特別役(本実施形態では1BB)の当選に相当し、役物条件装置番号「1」を備える。
なお、本実施形態では、図31に示すように、役物条件装置番号「1」は、1BBの単独当選である。ただし、これに限らず、1BBと小役又はリプレイとの重複当選であってもよい。この場合、1BBの当選は持ち越すが、1BBと重複当選した小役又はリプレイは当選を持ち越さない。
以下の説明において、入賞及びリプレイ条件装置を、役物条件装置と混同のおそれがない場合、あるいは両者を含めて総称する場合には、単に、「条件装置」と称する。
まず、入賞及びリプレイ条件装置について説明する。
条件装置番号「0」は、役の非当選(いわゆるハズレ)に相当する。
また、条件装置番号「1」のリプレイAは、通常リプレイの当選であり、リプレイ01及び02(重複当選)からなる。
条件装置番号「2」〜「6」のリプレイB1〜B5は、RT移行リプレイに相当し、いずれも、リプレイ05と、リプレイ01及び/又は02との重複当選である。特定の押し順でストップスイッチ42を操作したときはリプレイ05が入賞し、それ以外の押し順でストップスイッチを操作したときはリプレイ01又は02が入賞する。
なお、図27中、リプレイB1〜B5、及びC1〜C5の「備考」において、「(*)」の表示は、RTを移行(昇格)させるリプレイを指している。たとえば、リプレイB1において、リプレイ05が入賞したときはRTが移行し、リプレイ01又は02が入賞したときはRTは移行しないという意味である。
さらに、図27以降において、備考に表示した数字は、押し順を示している。押し順は、左ストップスイッチ42を「1」、中ストップスイッチ42を「2」、右ストップスイッチ42を「3」で表示している。
具体的には、押し順は、以下の通りである。
123:左中右
132:左右中
213:中左右
231:中右左
312:右左中
321:右中左
1−−:第一停止左(第二、第三停止は任意。すなわち、左中右及び左右中のいずれかを意味する。)
−1−:第一停止中(第二、第三停止は任意。すなわち、中左右及び中右左のいずれかを意味する。)
−−1:第一停止右(第二、第三停止は任意。すなわち、右左中及び右中左のいずれかを意味する。)
図27において、条件装置番号「7」〜「11」のリプレイC1〜C5は、RT移行リプレイに相当し、いずれも、リプレイ06と、リプレイ03及び/又は04との重複当選である。特定の押し順でストップスイッチ42を操作したときはリプレイ06(RT移行リプレイ)が入賞し、それ以外の押し順でストップスイッチを操作したときはリプレイ03又は04が入賞する。
図28において、条件装置番号「12」〜「14」のリプレイD1〜D3は、RT移行リプレイに相当し、いずれも、リプレイ01又は02と、リプレイ03及び/又は04の重複当選である。
リプレイD1〜D3当選時は、現RTを維持する(移行させない)リプレイがリプレイ01又は02となり(図28中、「(*)」)、リプレイ03又は04は、RTを転落させるリプレイとなる。
条件装置番号「15」のリプレイE(弱チェリー)は、リプレイ07の単独当選であり、上述したように、左リール31停止時の目押しにより「チェリー」が表示窓11内(実施形態では左下段)に出現可能な役である。具体的には、図21及び図22の役番号「44」〜「51」のいずれか(左リール31の停止時に表示窓11内には「チェリー」は停止表示されない)、又は役番号「52」〜「59」のいずれか(左リール31の停止時に下段に「チェリー」が停止表示される)を停止表示するように制御する。
条件装置番号「16」のリプレイF(強チェリー)は、リプレイ07、08、及び10の重複当選であり、上述したように、左リール31の停止時の目押しにより「チェリー」が表示窓11内(実施形態では左中段)に出現可能な役である。具体的には、順押し時には条件装置番号「15」当選時と同様の停止制御を行うが、変則押し時(第一停止が中又は右であって第二停止以降の押し順は問わない)には、図21及び図22の役番号「36」〜「43」のいずれか(左リール31の停止時に中段に「チェリー」が停止表示される)、役番号「44」〜「51」のいずれか(左リール31の停止時に表示窓11内には「チェリー」は停止表示されない)、役番号「60」〜「67」のいずれか(左リール31の停止時に中段に「チェリー」が停止表示される)を停止表示するように制御する。
ここで、条件装置番号「15」(弱チェリー)と、条件装置番号「16」(強チェリー)とでは、たとえば、特別役(1BB)と重複当選する置数を異ならせたり、ATに関する抽選(AT中の上乗せ抽選を含む)に当選する置数を異ならせたりすることで、条件装置番号「16」に決定されたときの方が遊技者に有利となる可能性を高くすることで、停止出目と遊技結果(決定結果)とのバランスを適切なものにすることができる。
条件装置番号「17」〜「19」のリプレイG1〜G3(押し順中段チェリー)は、リプレイ07と、リプレイ01及び02の重複当選(それ以外に、リプレイ09〜11の少なくとも1つを含む)である。リプレイG1〜G3当選時には、ストップスイッチ42の押し順に応じて、中段チェリー(左中段に「チェリー」停止)を表示可能となる。図28中、「(*)」は、中段チェリーとなり得るリプレイ07を示している。
条件装置番号「20」〜「22」のリプレイH1〜H3は、リプレイ01及び02と、リプレイ09を含む(それ以外に、リプレイ10又は11を含む場合がある)重複当選である。リプレイH1〜H3当選時には、ストップスイッチ42の押し順に応じて、チャンス目に設定されているリプレイ09を停止可能となる。図28中、「(*)」は、チャンス目となるリプレイ09を示している。
図29において、条件装置番号「23」〜「40」の小役A1〜A6、B1〜B6、C1〜C6は、いずれも、複数の小役01〜08の重複当選であり、いわゆる「押し順ベル」に相当する重複当選である。したがって、これらの小役A1等の当選時には、ストップスイッチ42が正解押し順で操作されたときは高目ベルが入賞し、不正解押し順で操作されたときは安目ベルが入賞する。図29及び図30において、「(*)」は、高目ベルである9枚ベルを示している(安目ベルは1枚ベル)。
条件装置番号「41」の小役Dは、小役01〜03(いずれも9枚)の重複当選であり、ストップスイッチ42の押し順にかかわらず、9枚ベルを入賞させる条件装置(押し順不問ベル)である。
条件装置番号「42」〜「47」は、複数の小役の重複当選であり、特定図柄を表示可能となる条件装置である。本実施形態では、特定の押し順でストップスイッチ42が操作され、当該特定の押し順でストップスイッチ42が操作されたときに入賞可能となる小役のとりこぼし時に特定図柄を出現させる。
条件装置番号「48」の小役Fは、いわゆる「弱スイカ」であり、レア役の1つである。本実施形態では、目押しにより「スイカA」又は「スイカB」が一直線状のラインに停止可能となる。
条件装置番号「49」の小役Gは、いわゆる「強スイカ」であり、レア役の1つである。本実施形態では、小役F(弱スイカ)及び小役G(強スイカ)当選時には、いずれもAT抽選(AT中は上乗せ抽選)が行われるが、小役G当選時の方が小役F当選時よりも、AT当選確率等が遊技者に有利な条件で抽選が行われる。小役G当選時には、小役F当選時と同様に、目押しにより「スイカA」又は「スイカB」が一直線状のラインに停止可能となる。
条件装置番号「50」の小役Hは、強チャンス目として位置づけられている小役07又は小役08を入賞させる条件装置である。上述した条件装置番号「20」〜「22」のリプレイH1〜H3(押し順チャンス目)及び、小役H(強チャンス目)当選時には、いずれも、AT抽選(AT中は上乗せ抽選)が行われるが、小役H当選時の方が、リプレイH1〜H3当選時よりも、AT当選確率等が遊技者に有利な条件で抽選が行われる。
条件装置番号「51」の小役Iは、図31に示すように、RB遊技中に入賞する小役(特殊役)である。小役Iは、全小役(小役01〜24)の重複当選である。
また、役物条件装置番号「1」の1BBは、特別役である1BBの単独当選であり、入賞するまで当選情報が次回遊技に持ち越される条件装置である。
図32は、条件装置抽選手段63bにより条件装置の抽選が行われるときの条件装置抽選テーブルにより定められる当選確率であって、RTごとの入賞及びリプレイ条件装置とその当選確率(置数)を示す図である。すなわち、図32では、役物条件装置(当選役に1BBを含む条件装置)とその当選確率については図示していない。
条件装置抽選テーブルは、各RTごとに、条件装置の当選確率を定めている。図32で示す数値は、置数「65536」に対する値であり、たとえば非RTにおいて(入賞及びリプレイ)条件装置番号「1」(リプレイA)となる非当選となる確率置数「8938」は、当選確率「8938/65536」であることを示す。
まず、非RTでは、リプレイの当選に相当する条件装置として、リプレイAのみが設けられており、他のリプレイは抽選されない。
また、RT5(1BB遊技)以外のRTでは、リプレイAは常に抽選される。さらに、RT1〜RT4では、特有のリプレイが抽選される。図32に示すように、RT1ではリプレイB1〜B5、リプレイE、Fが抽選され、RT2ではリプレイC1〜C5、リプレイE、Fが抽選され、RT3ではリプレイD1〜D3、E、F、G1〜G3、H1〜H3が抽選される。
RT5(1BB遊技)では、リプレイは抽選されない。
また、リプレイの合算当選確率で見ると、(RT5を除くと)非RTが最も低く、RT1及びRT2は非RTより高く(RT1及びRT2は同一確率)、RT3が最も高い。RT3は、AT中に滞在させるように制御するRTであるので、リプレイの当選確率を最も高く設定している。このため、本実施形態では、ATはART(AT+RT(リプレイ高確率))であるといえる。
押し順ベルに相当する小役A1〜C6、及び他の小役D〜Hについては、RT5を除くRTで抽選される。
小役Iは、RT5でのみ抽選される。RT5での小役Iの当選確率は「1」(65536/65536)である。
図32では図示していないが、非RT、及びRT1〜RT3は、非内部中であるので、1BBを含む条件装置が抽選されるが、RT4(内部中)及びRT5(1BB遊技中)では、1BBを含む条件装置は抽選されない。
なお、条件装置抽選テーブルにおいて、1BBを含む条件装置とその置数は、たとえば以下のように設定することが挙げられる。
(1)1BB(単独当選):置数「40」
(2)1BB+リプレイE(弱チェリー):置数「20」
(3)1BB+リプレイF(強チェリー):置数「90」
(4)1BB+小役F(弱スイカ):置数「25」
(5)1BB+小役G(強スイカ):置数「65」
(6)1BB+小役H(強チャンス目):置数「60」
具体的には、1BB単独当選の場合と、1BBと小役、リプレイ又はチャンス目とが重複当選する場合を設けることが挙げられる。さらに、弱チェリーよりも強チェリー、弱スイカよりも強スイカ、弱チャンス目よりも強チャンス目の方が、当選時に1BBと重複当選している確率を高く設定することが挙げられる。
なお、入賞及びリプレイ条件装置番号(_NB_CND_NOR )には、上記(1)の場合には「0」が記憶され、上記(2)の場合には「15」が記憶され、上記(3)の場合には「16」が記憶され、上記(4)の場合には「48」が記憶され、上記(5)の場合には「49」が記憶され、上記(6)の場合には「50」が記憶されることとなる。
また、詳細は後述するが、演出グループ番号、押し順指示番号は、入賞及びリプレイ条件装置番号(_NB_CND_NOR )に基づいて決定され、特別役が当選した遊技も同じ処理でこれらが決定される。
説明を図1に戻す。
当選フラグ制御手段63cは、条件装置抽選手段63bによる抽選結果に基づいて、各役に対応する当選フラグのオン/オフを制御するものである。本実施形態では、すべての役について、各役ごとに当選フラグを備える。そして、条件装置抽選手段63bによる抽選においていずれかの条件装置の当選となったときは、その条件装置に含まれる役の当選フラグをオンにする(当選フラグを立てる)。
たとえば、非内部中遊技において、条件装置番号「2」のリプレイB1に当選したときは、当該条件装置に含まれるリプレイ01、リプレイ02、リプレイ05の3つの当選フラグがオンとなり、それ以外の役の当選フラグはオフとなる。
さらに、上述したように、特別役以外の小役及びリプレイの当選は持ち越されないので、当該遊技で小役又はリプレイに当選し、これらの役の当選フラグがオンにされても、当該遊技の終了時にその当選フラグがオフにされる。
これに対し、特別役の当選は持ち越されるので、当該遊技で特別役に当選し、当選した特別役に係る当選フラグが一旦オンになったときは、その特別役が入賞するまでオンの状態が維持され、その特別役が入賞した時点でオフにされる。
たとえば条件装置抽選手段63bで、役物条件装置番号「1」の1BBに当選したときは、当該遊技では、1BBの当選フラグがオンとなり、当該遊技で1BBが入賞しないときは、1BBの当選フラグのオンは維持される。
さらに、次遊技で、条件装置番号「23」の小役A1に当選したときは、当選を持ち越している1BBに加え、小役01、小役04、小役05の合計4個の当選フラグがオンとなり、当該遊技の終了時に、1BBが入賞しなかったときは、1BBの当選フラグのオンは維持され、小役01、小役04、小役05の当選フラグはオフとなる。
AT抽選手段63dは、所定のRT(本実施形態では、非RT、RT1〜RT3、RT5。RT4では、AT抽選なし。)において、上述した条件装置抽選手段63bによる抽選の結果、所定の条件装置に当選したときは、ATの抽選(初当たりストック数の抽選を含む)を行うものである。
本実施形態では、ATに当選していないときの非RT、RT1〜RT3において、AT抽選(初期ストック数の抽選)を行う。また、AT中は、ATのストック数の上乗せ抽選を行う。
本実施形態では、ATに当選していないときのAT抽選状態として、ATに当選する確率が異なる低確、通常、及び高確を備え、AT抽選手段63dは、当選した条件装置に応じて、上記の低確、通常、高確への移行、及び前兆への移行を抽選で決定する。ここで、前兆への移行に決定したときが、ATの当選(初当たり)に相当する。
さらに、RT5(後述する1BB遊技)では、毎遊技、所定確率で抽選を行う。RT5では、当選した条件装置にかかわらず、毎遊技、所定確率で抽選を行うようにしてもよく、当選した条件装置に基づいて、所定確率で抽選を行うようにしてもよい。本実施形態では、条件装置番号「51」の当選(当選確率「1」)に基づき、「1/50」の確率で当選するAT抽選を実行する。
図33は、AT抽選手段63dで用いられるAT抽選テーブルを示す図である。
本実施形態では、非RT、RT1〜RT3では、条件装置抽選手段63bによる抽選の結果、条件装置「1」、「15」〜「22」、「41」、「48」〜「50」に当選したときに、AT抽選状態の移行抽選(AT抽選を兼ねる)を行う。図33において、たとえば非AT中の高確中に条件装置番号「15」(弱チェリー)に当選したときは、「1/50」の確率で低確に移行し、「1/50」の確率で通常に移行し、「1/50」の確率で前兆に移行(すなわちATに当選)する。
なお、入賞及びリプレイ条件装置番号「1」の通常リプレイは、AT抽選状態が転落する条件装置に位置づけられている。また、条件装置「15」の弱チェリーは、AT抽選状態が転落又は昇格する場合や、前兆に移行する(ATに当選する)場合を有する。
さらにまた、条件装置「16」〜「22」、「41」、「48」〜「50」は、いわゆるレア役であり、AT抽選状態が昇格するか、又は前兆に移行する(ATに当選する)可能性を有する条件装置に相当する。
さらに、1BB遊技中(RT5)では、「1/50」の確率で当選するようにAT抽選を実行する。なお、1BB遊技中において、AT抽選に当選したときは、その後の1BB遊技中ではAT抽選を行わないようにしてもよく、あるいはAT抽選を継続してもよい。
さらに、AT抽選手段63dは、AT当選時は、ATストック数の抽選を併せて実行する。ATストック数の抽選は、種々の態様が挙げられるが、たとえば、「1(単発)」が「4/10」、「2」が「2/10」、・・・のような当選確率で抽選を行うことが挙げられる。ストック数は、当選したAT抽選状態や、当選の契機となった条件装置等に応じて異ならせる(具体的内容については説明を省略する)。
また、AT中にいわゆるレア役に当選したときは、ATストック数の上乗せ(加算)抽選を行う。
押し順指示番号選択手段63eは、条件装置抽選手段63bによる条件装置の抽選結果に基づいて、押し順指示番号の選択を行うものである。
図34は、押し順指示番号テーブルを示す図である。図中、(A)は、押し順指示番号テーブルのデータ構成を示し、(B)は、ROM62に記憶されたアドレスとデータとの関係を示している。
本実施形態では、図34(A)に示すように、(入賞及びリプレイ)条件装置「0」〜「51」ごとに、それぞれ固有の押し順指示番号を備える。たとえば(入賞及びリプレイ)条件装置番号「1」(リプレイA)に対応する押し順指示番号は「0」であり、条件装置番号「28」(小役A6)に対応する押し順指示番号は「6」である。
図35は、押し順指示番号と、遊技者に有利な押し順との関係を示す図である。押し順指示番号「0」は、遊技者に有利な押し順を有さない(押し順によって有利/不利が生じない、すなわち押し順不問である)。
また、押し順指示番号「1」〜「9」は、それぞれ、遊技者に有利な押し順を有している。たとえば、押し順指示番号「2」に対応する有利な押し順は、132(左右中)であり、押し順指示番号「9」に対応する有利な押し順は、右第一停止(右左中、又は右中左)である。
さらに、本実施形態において、「遊技者に有利な押し順」とは、以下の押し順に相当し、図27〜図39中、「*」印を付けた押し順に相当する。
(1)リプレイ重複当選時(条件装置番号「2」〜「14」)に、RTを昇格させる押し順又は有利なRTを維持する押し順(不利なRTに転落しない押し順)
(2)押し順ベル(条件装置番号「23」〜「40」)当選時に、高目ベル(9枚)を入賞させる押し順
(3)押し順中段チェリー(条件装置番号「17」〜「19」)当選時に、リプレイ07(中段チェリー)を入賞させる押し順
(4)押し順チャンス目(条件装置番号「20」〜「22」)当選時に、リプレイ09(チャンス目)を入賞させる押し順
押し順指示番号テーブルは、ROM62の記憶領域内では、図34(B)に示すように記憶されている。すなわち、押し順指示番号テーブルの先頭アドレスは、「1EDC」にセットされ、「1EDC」からアドレス順に、それぞれ(入賞及びリプレイ)条件装置番号「0」〜「51」当選時の押し順指示番号が記憶されている。
そして、たとえば条件装置番号「10」に当選したときは、条件装置番号「10」をオフセット値として、押し順指示番号テーブルの先頭アドレス「1EDC」から「10」だけ先のアドレス、すなわち「1EE6」のアドレスのデータを読み込むことにより、条件装置番号「10」に対応する押し順指示番号「4」を取得する。
なお、本実施形態では、毎遊技、条件装置の抽選を行った後、当該遊技が押し順指示状態であるときは(後述する図52のステップS214で「Yes」のときは)、当選した条件装置に対応する押し順指示番号を取得する。
ただし、これに限らず、毎遊技、一律に押し順指示番号を取得し、押し順指示状態であるとき(AT中)にサブ制御基板80に送信してもよい。
図1において、演出グループ番号選択手段63fは、当選した条件装置に対応する演出グループ番号であって、サブ制御基板80に送信するための番号を選択するものである。
条件装置の抽選を行った結果、当選した条件装置情報そのものをサブ制御基板80に送信することも考えられる。しかし、本実施形態では、当選した条件装置情報そのものをサブ制御基板80には送信しない。これにより、サブ制御基板80側では、当該遊技で当選した条件番号を知ることができない。
一方、メイン制御基板60側では、当選した条件装置に対応する演出グループ番号を予め定めておく。そして、条件装置の抽選後、当選した条件装置に対応する演出グループ番号を選択し、その演出グループ番号をサブ制御基板80に送信する。サブ制御基板80は、当該遊技で選択された演出グループ番号を受信すると、その演出グループ番号に対応する演出を選択し、出力することが可能となる。
図36は、演出グループ番号テーブルを示す図である。図中、(A)は、演出グループ番号テーブルのデータ構成を示し、(B)は、ROM62に記憶されたアドレスとデータとの関係を示している。
本実施形態では、図36(A)に示すように、(入賞及びリプレイ)条件装置「0」〜「51」ごとに、それぞれ固有の演出グループ番号を備える。たとえば条件装置番号「23」(小役A1)〜「28」(小役A6)に対応する演出グループ番号は「13」と定められている。
したがって、メイン制御基板60は、条件装置の抽選の結果、条件装置番号「23」に当選すると、演出グループ番号として「13」を選択する。そして、選択した演出グループ番号「13」の情報をサブ制御基板80に送信する。
サブ制御基板80は、演出グループ番号が「13」であるという情報を受信すると、当該遊技では小役Aのいずれか(押し順ベル)に当選したことを知ることができる。これにより、ベルの当選演出を出力することができる。しかし、サブ制御基板80は、演出グループ番号「13」に当選した旨の情報を受信しても、遊技者に有利な押し順(正解押し順)は、押し順指示番号を受信しなければ、知ることができない。そして、本実施形態では、有利な押し順はAT中にはサブ制御基板80に送信するが、非AT中には送信しない。したがって、AT中は、小役A(ベル)に当選した旨及び有利者に有利な押し順を演出として出力することができるが、非AT中は、小役A(ベル)に当選した旨の演出にとどまり、有利者に有利な押し順を演出として出力することはできない。
また、同一の押し順指示番号がサブ制御基板80に送信されたとしても、演出グループ番号が異なることにより、異なる演出を出力することができる。たとえば、リプレイC1(条件装置番号7)に当選したときの押し順指示番号は「1」(左中右)であり、小役A1(条件装置番号23)当選したときの押し順指示番号は「1」(左中右)であるので、いずれも、同一の押し順指示番号がサブ制御基板80に送信される。
しかし、リプレイC1(条件装置番号7)に当選したときは演出グループ番号「3」が送信され、小役A1(条件装置番号23)当選したときは演出グループ番号「13」が送信される。このため、演出グループ番号「3」が送信されたときは、たとえばリプレイを示す青色を用いて正解押し順を報知することが可能となり、演出グループ番号「13」が送信されたときは、たとえばベルを示す黄色を用いて正解押し順を報知することが可能となる。
さらに、ROM62の記憶領域内では、図36(B)に示すように記憶されている。すなわち、演出グループ番号テーブルの先頭アドレスは、「1E53」にセットされ、「1E53」からアドレス順に、それぞれ(入賞及びリプレイ)条件装置番号「0」〜「51」、及び役物条件装置番号「1」当選時の演出グループ番号(データ)が記憶されている。
そして、たとえば条件装置番号「10」に当選したときは、条件装置番号「10」をオフセット値として、演出グループ番号テーブルの先頭アドレス「1E53」から「10」だけ先のアドレス、すなわち「1E5D」のアドレスのデータを読み込むことにより、条件装置番号「10」の演出グループ番号「3」を取得する。
図1において、リール制御手段63gは、リール31の回転開始命令を受けたとき、特に本実施形態ではスタートスイッチ41が操作されたときに、すべて(3つ)のリール31の回転を開始するように制御する。さらに、リール制御手段63gは、条件装置抽選手段63bにより条件装置の抽選が行われた後、当該遊技における当選フラグのオン/オフを参照して、当選フラグのオン/オフに対応する停止位置決定テーブルを選択するとともに、ストップスイッチ42が操作されたときに、ストップスイッチ42が操作されたときのタイミングに基づいて、そのストップスイッチ42に対応するリール31の停止位置を決定するとともに、モータ32を駆動制御して、その決定した位置にそのリール31を停止させるように制御する。
たとえば、リール制御手段63gは、少なくとも1つの当選フラグがオンである遊技では、リール31の停止制御の範囲内において、当選役(当選フラグがオンになっている役)に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止可能にリール31を停止制御するとともに、当選役以外の役(当選フラグがオフになっている役)に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させないようにリール31を停止制御する。
ここで、「リール31の停止制御の範囲内」とは、ストップスイッチ42が操作された瞬間からリール31が実際に停止するまでの時間又はリール31の回転量(移動コマ(図柄)数)の範囲内を意味する。
本実施形態では、リール31は、定速時は1分間で約80回転する速度で回転される。
そして、ストップスイッチ42が操作されたときは、ストップスイッチ42が操作された瞬間からリール31を停止させるまでの時間が190ms以内に設定されている。これにより、本実施形態では、ストップスイッチ42が操作された瞬間の図柄からリール31が停止するまでの最大移動コマ数が4コマに設定されている。
たとえば、図17において、左リール31の1番の「スイカA」が左中段に位置する瞬間に左ストップスイッチ42が操作されたときは、その4コマ先、すなわち5番の「チェリー」までが左中段に停止可能な図柄となる。よって、上記の操作タイミングでは、1番(ビタ止め)〜5番(4コマスベリ)の図柄が左中段に停止可能な図柄となる。
そして、ストップスイッチ42の操作を検知した瞬間に、リール31の停止制御の範囲内にある図柄のいずれかが所定の有効ラインに停止させるべき図柄であるときは、ストップスイッチ42が操作されたときに、その図柄が所定の有効ラインに停止するように制御される。
すなわち、ストップスイッチ42が操作された瞬間に直ちにリール31を停止させると、当選役に係るその図柄が所定の有効ラインに停止しないときには、リール31を停止させるまでの間に、リール31の停止制御の範囲内においてリール31を回転移動制御することで、当選役に係る図柄をできる限り所定の有効ラインに停止させるように制御する(引込み停止制御)。
また逆に、ストップスイッチ42が操作された瞬間に直ちにリール31を停止させると、当選していない役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止してしまうときは、リール31の停止時に、リール31の停止制御の範囲内においてリール31を回転移動制御することで、当選していない役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させないように制御する(蹴飛ばし停止制御)。
さらに、複数の役に当選している遊技では、ストップスイッチ42の押し順や、ストップスイッチ42の操作タイミング等に応じて、入賞させる役の優先順位が予め定められており、所定の優先順位によって、最も優先する図柄の引込み停止制御を行う。
さらに、リール制御手段63gは、ストップスイッチ42の押し順(操作順番)を検出する。リール制御手段63gは、遊技者によりストップスイッチ42が操作されたときに、左、中、及び右ストップスイッチ42のうち、いずれが操作されたかを検出する。
ストップスイッチ42が操作されると、そのストップスイッチ42が操作された旨の信号がリール制御手段63gに入力される。この信号を判別することで、リール制御手段63gは、どのストップスイッチ42が操作されたかを検出する。そして、操作されたストップスイッチ42に対応するリール31の停止制御を実行する。
さらに、リール制御手段63gは、各条件装置ごとに停止位置決定テーブルを備える。停止位置決定テーブルは、ストップスイッチ42が操作された瞬間のリール31の位置に対する、リール31の停止位置を定めたものである。そして、各停止位置決定テーブルには、たとえば1番の図柄(左リール31であれば「スイカA」)が中段を通過する瞬間にストップスイッチ42が操作されたときは、何図柄だけ移動制御して(何コマスベリで)、何番の図柄を中段に停止させる、というように停止位置が事前に定められている。
ここで、引込み率(PB)について説明する。
たとえば、1BBに係る図柄は、すべてのリール31において「黒BAR」である(図19)。そして、図17に示すように、「黒BAR」は、各リール31に1個ずつ設けられている(いずれも18番)。したがって、遊技者は、「黒BAR」が有効ラインに停止するタイミングでストップスイッチ42を操作しなければ、「黒BAR」を有効ラインに停止させることはできない。
このように、適切なリール31の位置で(対象図柄を最大移動コマ数の範囲内において有効ラインに停止可能な操作タイミングで)ストップスイッチ42を操作しなければ、対象図柄を有効ラインに停止させる(有効ラインまで引き込む)ことができないことを、「PB(引込み率)≠1」と称する。
これに対し、ストップスイッチ42が操作された瞬間のリール31がどの位置であっても(ストップスイッチ42の操作タイミングにかかわらず)、対象図柄を常に有効ラインに停止させる(引き込む)ことができることを、「PB=1」と称する。
そして、「PB=1」は、その役について、全リール31がそのようになっている場合と、特定の(一部の)リール31についてのみそのようになっている場合とを有する。
上述したように、本実施形態では、最大移動コマ数は「4」であるので、5図柄以内の間隔で対象図柄が配列されているときは、「PB=1」となり、5図柄を超える(6図柄以上の)間隔で配列されているときは、「PB≠1」となる。
たとえば、図17において、左リール31の「チェリー」は、5番及び10番に配置されている。したがって、左リール31の「チェリー」は、「PB≠1」配置である。
これに対し、左リール31の「ベル」は、2番、7番、12番、及び17番に配置されている。すなわち、5図柄間隔で4個配置されている。これにより、左リール31の「ベル」は、「PB=1」配置である。
図17に示すように、「ベル」は、中及び右リール31においても「PB=1」配置である。
また、中リール31の「リプレイA」は、「PB=1」配置である。
さらにまた、右リール31の「リプレイA」は、「PB=1」配置である。同様に、右リール31の「リプレイB」は、「PB=1」配置である。
さらに、左リール31において、「リプレイA」は「PB≠1」配置である。同様に、左リール31の「リプレイB」も「PB≠1」配置である。
ただし、左リール31において、「リプレイA」及び「リプレイB」の合算では、「PB=1」配置である。すなわち、5図柄間隔で、「リプレイA」又は「リプレイB」のいずれか一方が配置されている。
以下、各条件装置に対応する停止位置決定テーブルについて説明する。
非当選テーブルは、入賞及びリプレイ条件装置番号「0」当選時(役の非当選時)の遊技で用いられ、いずれの役に対応する図柄の組合せも有効ラインに停止しないように、リール31の停止時の図柄の組合せを定めたものである。
リプレイAテーブルは、入賞及びリプレイ条件装置番号「1」当選時(リプレイ01及び02の重複当選)に用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、リプレイ01又は02を有効ラインに停止させるように、リール31の停止位置を定めたものである。この場合には、図19中、役番号「2」〜「12」のいずれかの図柄の組合せを有効ラインに停止させる。
また、リプレイAテーブルは、押し順不問で、リプレイ01又は02を有効ラインに停止させる。さらに、リプレイ01及び02のいずれも、「PB=1」に設定されている。
なお、このような場合には、
(1)全押し順でリプレイ01を停止させる
(2)全押し順でリプレイ02を停止させる
(3)特定の押し順でストップスイッチ42が操作されたときはリプレイ01を停止させ、特定の押し順以外の押し順でストップスイッチ42が操作されたときはリプレイ02を停止させること
のいずれであってもよい。
まず、リプレイ01を有効ラインに停止させる場合において、左リール31の停止時には、「スイカB」、又は17番を除く「ベル」を有効ライン(左下段)に停止させる。左ストップスイッチ42がいずれの操作タイミングで操作されても、「スイカB」又は17番を除く「ベル」を有効ライン(左下段)に停止させることができる。これにより、左中段には「リプレイA」又は「リプレイB」が停止する。
さらに、中リール31の停止時には「リプレイA」を有効ライン(中中段)に停止させる。さらに、右リール31の停止時には「ベル」を有効ライン(右上段)に停止させる。これらの中及び右リール31はいずれも「PB=1」である。右リール31の停止時に有効ライン(右上段)に「ベル」を停止させると、右中段には「リプレイA」が停止する。したがって、リプレイ01の入賞時には、中段ライン(無効ライン)には、「リプレイA/リプレイB」−「リプレイA」−「リプレイA」が停止する。
また、リプレイ02を有効ラインに停止させる場合において、左リール31の停止時には、「黒BAR」、「リプレイA」、「スイカA」のいずれかを有効ライン(左下段)に停止させる。ただし、3番及び8番の「リプレイA」は有効ラインに停止させないように制御する。左リール31では、1番、6番、11番に「スイカA」が配置されているので、3番及び8番の「リプレイA」を有効ラインに停止させないようにすることが可能である。これにより、左リール31の停止時には、左上段に「リプレイA」又は「リプレイB」が停止する。
さらにまた、中リール31の停止時には、「赤7」、「黒BAR」、「チェリー」のいずれかを有効ライン(中中段)に停止刺せる。ただし、0番、5番、10番の「チェリー」は有効ラインに停止させないように制御する。18番の「黒BAR」、3番の「チェリー」、8番の「チェリー」、13番の「赤7」を有効ラインに停止させることで、0番、5番、10番の「チェリー」を有効ラインに停止させないことが可能である。これにより、中リール31の停止時には、中上段に「リプレイA」が停止する。
さらに、右リール31の停止時には、「リプレイB」を有効ライン(右上段)に停止させる(PB=1)。
以上より、リプレイ02の入賞時には、上段ライン(無効ライン)には、「リプレイA/リプレイB」−「リプレイA」−「リプレイB」が停止する。
リプレイB1テーブルは、条件装置番号「2」当選時の遊技で用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、押し順「左中右」時はリプレイ05を有効ラインに停止させ、「左中右」以外の押し順時は、リプレイ02を有効ラインに停止させるように(図27参照)、リール31の停止位置を定めたものである。
まず、リプレイ05を入賞させる場合において、左リール31の停止時には、「黒BAR」、「リプレイA」、「スイカA」のいずれかを有効ライン(左下段)に停止させる。ただし、3番及び8番の「リプレイA」は有効ラインに停止させないように制御する。1番、6番、又は11番の「スイカA」を有効ラインに停止させることにより、3番及び8番の「リプレイA」を有効ラインに停止させないようにすることが可能である。
この停止制御により、左リール31の停止時には、左上段に「リプレイA」又は「リプレイB」が停止する。
また、中リール31の「リプレイA」、及び右リールの「スイカA」は、いずれも「PB=1」配置である。また、右リール31の「スイカA」を有効ライン(右上段)に停止させると、右下段には「リプレイB」が停止する。
以上のようにして、リプレイB1テーブルが用いられた遊技で、左中右の押し順でストップスイッチ42を操作したときは、「PB=1」でリプレイ05が入賞する。さらに、リプレイ05が入賞したときには、「左上段」−「中中段」−「右下段」の無効ラインに、「リプレイA/リプレイB」−「リプレイA」−「リプレイB」が停止する。
また、リプレイ02は、上述したように、「PB=1」であるので、左中右以外の押し順時には、常にリプレイ02が入賞する。「左中右」以外の押し順時にリプレイ02を入賞させるときは、上述したリプレイ02入賞時の停止制御と同様である。
リプレイB2テーブルは、条件装置番号「3」当選時(リプレイ01、02、05、10の重複当選時)の遊技で用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、押し順「左右中」時はリプレイ05を有効ラインに停止させ、「左中右」以外の押し順時は、リプレイ02を有効ラインに停止させるように、リール31の停止位置を定めたものである。
また、リプレイB3テーブルは、条件装置番号「4」当選時(リプレイ01、02、05、11の重複当選時)の遊技で用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、押し順「中左右」時はリプレイ05を有効ラインに停止させ、左第一停止又は押し順「右左中」時はリプレイ01を有効ラインに停止させ、右第一停止時にはリプレイ02を有効ラインに停止させるように、リール31の停止位置を定めたものである。
さらにまた、リプレイB4テーブルは、条件装置番号「5」当選時(リプレイ01、02、05、12の重複当選時)の遊技で用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、押し順「右左中」時はリプレイ05を有効ラインに停止させ、左第一停止又は押し順「中左右」時はリプレイ01を有効ラインに停止させ、右第一停止時にはリプレイ02を有効ラインに停止させるように、リール31の停止位置を定めたものである。
さらに、リプレイB5テーブルは、条件装置番号「6」当選時(リプレイ01、02、05、13の重複当選時)の遊技で用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、右第一停止時はリプレイ05を有効ラインに停止させ、左第一停止時はリプレイ01を有効ラインに停止させ、中第一停止時にはリプレイ02を有効ラインに停止させるように、リール31の停止位置を定めたものである。
上記のリプレイB2テーブル〜リプレイB5テーブルにおいて、リプレイ01、02、又は05入賞時の停止制御は、リプレイB1テーブルと同様である。
以上のように、リプレイB1〜B5テーブルでは、特定の押し順ではリプレイ05を入賞させ、特定の押し順以外の押し順では、リプレイ01又は02を入賞させるように、リール31の停止位置を定めている。後述するように、RT1においてリプレイ05が入賞するとRT2に移行(昇格)する。したがって、RT1遊技中にリプレイB1〜B5のいずれかの当選となったときは、特定の押し順でストップスイッチを操作すればリプレイ05を入賞させてRT2に移行することができ、他の特定の押し順でストップスイッチ42が操作されたときはRT2には移行せずにRT1を維持する。
なお、条件装置番号「3」〜「6」当選時に、当選役に含まれるリプレイ10〜13は、当該条件装置当選時には入賞することはない。これらのリプレイ10〜13は、リプレイ01、02、05の重複当選パターンを増加させるために用いられている(制御用リプレイ)。
リプレイC1テーブルは、条件装置番号「7」当選時(リプレイ03、04、06の重複当選時)の遊技で用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、押し順「左中右」時はリプレイ06を有効ラインに停止させ、「左右中」又は中第一停止時はリプレイ04を有効ラインに停止させ、右第一停止時はリプレイ03を入賞させるように、リール31の停止位置を定めたものである。
まず、リプレイ06を入賞させる場合には、左リール31の「黒BAR」、「スイカA」、「リプレイA」は、合算で「PB=1」であるので、常に有効ライン(左下段)にこれらのいずれかの図柄を停止させることができる。「黒BAR」を左下段に停止させたときは、左上段に「リプレイB」が停止する。また、「スイカA」を左下段に停止させたときは、左上段に「リプレイA」が停止する。
また、中リール31の停止時には、有効ライン(中中段)に「リプレイA」を停止させる(PB=1)。さらに、右リール31の停止時には、有効ライン(右上段)に「リプレイB」を停止させる(PB=1)。右リール31の停止時に「リプレイB」が有効ラインに停止すると、右下段には「リプレイA」が停止する。
よって、リプレイ06の入賞時には、有効ラインに「リプレイA」−「リプレイA」−「リプレイB」が停止するか、又は右下がりの無効ラインである「左上段」−「中中段」−「右下段」に「リプレイA/リプレイB」−「リプレイA」−「リプレイA」が停止する。
また、リプレイ04を入賞させる場合には、左リール31の停止時に、「黒BAR」、「リプレイA」、「スイカA」のいずれかを有効ライン(左下段)に停止させる。ただし、3番及び8番の「リプレイA」は有効ラインに停止させないように制御する。1番、6番、又は11番の「スイカA」を有効ラインに停止させることにより、3番及び8番の「リプレイA」を有効ラインに停止させないようにすることが可能である。
このような停止制御により、左リール31の停止時には、左上段に「リプレイA」又は「リプレイB」が停止する。
また、中リール31の停止時には、有効ライン(中中段)に「赤7」、「黒BAR」、又は「チェリー」のいずれかを停止させる。中リール31は、これら3図柄合算で「PB=1」配置となっているので、常に有効ライン(中中段)にこれらのいずれかの図柄を停止させることができる。これにより、中上段には「リプレイA」が停止する。
さらに、右リール31の停止時には、有効ライン(右上段)に「リプレイA」を停止させる(PB=1)。
以上により、リプレイ04が入賞するとともに、上段ライン(無効ライン)には、「リプレイA/リプレイB」−「リプレイA」−「リプレイA」が停止する。
また、リプレイ03を入賞させる場合には、左リール31の停止時に、「ベル」又は「スイカB」のいずれかを有効ライン(左下段)に停止させる。ただし、17番の「ベル」は有効ラインに停止させないように制御する。14番又は19番の「スイカB」を有効ラインに停止させることにより、17番の「ベル」を有効ラインに停止させないようにすることが可能である。
このような停止制御により、左リール31の停止時には、左中段に「リプレイA」又は「リプレイB」が停止する。
また、中リール31の停止時には、有効ライン(中中段)に「リプレイA」を停止させる(PB=1)。
さらに、右リール31の停止時には、「赤7」、「黒BAR」、「白BAR」又は「ブランク」のいずれかを有効ライン(右上段)に停止させる。これら4図柄は、合算で「PB=1」配置であるので、常にこれらのうちのいずれかの図柄を有効ラインに停止させることができる。これらのいずれかの図柄が有効ラインに停止したとき、右中段に「リプレイB」が停止する。
以上により、リプレイ03が入賞するとともに、中段ライン(無効ライン)には、「リプレイA/リプレイB」−「リプレイA」−「リプレイB」が停止する。
リプレイC2テーブルは、条件装置番号「8」当選時(リプレイ03、04、06、10の重複当選時)の遊技で用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、押し順「左右中」時はリプレイ06を有効ラインに停止させ、「左中右」又は中第一停止時はリプレイ04を有効ラインに停止させ、右第一停止時はリプレイ03を有効ラインに停止させるように、リール31の停止位置を定めたものである。
また、リプレイC3テーブルは、条件装置番号「9」当選時(リプレイ03、04、06、11の重複当選時)の遊技で用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、押し順「中左右」時はリプレイ06を有効ラインに停止させ、押し順「中左右」以外はリプレイ03を有効ラインに停止させるように、リール31の停止位置を定めたものである。
さらにまた、リプレイC4テーブルは、条件装置番号「10」当選時(リプレイ03、04、06、12の重複当選時)の遊技で用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、押し順「右左中」時はリプレイ06を有効ラインに停止させ、押し順「右左中」以外はリプレイ03を有効ラインに停止させるように、リール31の停止位置を定めたものである。
さらに、リプレイC5テーブルは、条件装置番号「11」当選時(リプレイ03、04、06、13の重複当選時)の遊技で用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、右第一停止時はリプレイ06を有効ラインに停止させ、左第一停止時はリプレイ03を有効ラインに停止させ、中第一停止時にはリプレイ04を有効ラインに停止させるように、リール31の停止位置を定めたものである。
上記のリプレイC2テーブル〜リプレイC5テーブルにおいて、リプレイ03、04、又は06入賞時の停止制御は、リプレイC1テーブルと同様である。
以上のように、リプレイC1〜C5テーブルでは、特定の押し順ではリプレイ06を入賞させ、特定の押し順以外の押し順では、リプレイ03又は04を入賞させるように、リール31の停止位置を定めている。後述するように、RT2においてリプレイ06が入賞するとRT3に移行(昇格)する。したがって、RT2遊技中にリプレイC1〜C5のいずれかの当選となったときは、特定の押し順でストップスイッチを操作すればリプレイ06を入賞させてRT3に移行することができ、他の特定の押し順でストップスイッチ42が操作されたときはRT3には移行せずに、RT1に移行(転落)する。
なお、条件装置番号「8」〜「11」当選時に、当選役に含まれるリプレイ10〜13は、当該条件装置当選時には入賞することはない。これらのリプレイ10〜13は、リプレイ03、04、06の重複当選パターンを増加させるために制御用リプレイとして用いられている。
リプレイD1テーブルは、条件装置番号「12」当選時(リプレイ01、02、03、04の重複当選時)の遊技で用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、左第一停止時はリプレイ01を有効ラインに停止させ、中第一停止時はリプレイ04を有効ラインに停止させ、右第一停止時にはリプレイ03を有効ラインに停止させるように、リール31の停止位置を定めたものである。
また、リプレイD2テーブルは、条件装置番号「13」当選時(リプレイ01、02、03、04、10の重複当選時)の遊技で用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、中第一停止時はリプレイ02を有効ラインに停止させ、左又は右第一停止時はリプレイ03を有効ラインに停止させるように、リール31の停止位置を定めたものである。
さらにまた、リプレイD3テーブルは、条件装置番号「14」当選時(リプレイ01、02、03、04、11の重複当選時)の遊技で用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、右第一停止時はリプレイ02を有効ラインに停止させ、左第一停止時はリプレイ03を有効ラインに停止させ、中第一停止時にはリプレイ04を有効ラインに停止させるように、リール31の停止位置を定めたものである。
上記のリプレイD1テーブル〜リプレイD3テーブルでは、特定の押し順ではリプレイ01又は02を入賞させ、特定の押し順以外の押し順では、リプレイ03又は04を入賞させるように、リール31の停止位置を定めている。後述するように、RT3においてリプレイ01又は02が入賞するとRT3を維持するが、リプレイ03又は04が入賞するとRT1に移行(転落)する。
なお、リプレイD1テーブル〜リプレイD3テーブルにおいて、リプレイ01、02、03、04を入賞させるときの停止制御は、上記と同様である。
リプレイEテーブルは、条件装置番号「15」当選時(リプレイ07の単独当選時)の遊技で用いられ、リール31の停止制御の範囲内においてリプレイ07を有効ラインに停止させるようにリール31の停止位置を定めたものであり、見た目上、いわゆる「弱チェリー」(実際にはリプレイである)を停止させる停止位置決定テーブルである。なお、リプレイEテーブルでは、押し順は不問である。
ここで、「弱チェリー」とは、左リール31の停止時に、左上段又は左下段に「チェリー」を停止させた停止出目を指す。これに対し、後述するように、「強チェリー」とは、左リール31の停止時に、左中段に「チェリー」を停止させた停止出目を指す。
なお、「チェリーとりこぼし目」とは、左リール31の停止時に表示窓11内に「チェリー」が停止可能である遊技において、左リール31の停止時に表示窓11内に「チェリー」が停止しなかったときの停止出目を指す。
条件装置番号「15」に当選し、リプレイEテーブルが用いられた遊技では、弱チェリーの停止出目を出現させるようにリール31を停止制御する。
リプレイ07の図柄の組合せは、役番号「36」〜「67」までの32種類を有する(図21及び図22)。
そして、本実施形態では、リプレイEテーブルでは、左リール31の停止時に、第1優先で有効ライン(左下段)に停止させる(引き込む)図柄を「チェリー」に定める。また、第2優先として、「リプレイB」に定める。
左リール31の停止時に有効ライン(左下段)に「チェリー」を停止させると、見た目上、いわゆる弱チェリー(角チェリー)の形となる(実際にはリプレイである)。
また、左リール31の停止時に有効ライン(左下段)に「リプレイB」を停止させると、見た目上、「チェリーとりこぼし目」となる(実際には「PB=1」でリプレイが入賞する)。
左リール31において、「チェリー」及び「リプレイB」は、合算で「PB=1」配置であるので、常にこれらのいずれかの図柄を有効ラインに停止させることができる。
さらにまた、中リール31においては、「赤7」及び「チェリー」は、「PB=1」配置であるので(中リール31は、「チェリー」単体で「PB=1」配置となっている。)、常にこれらのいずれかの図柄を有効ラインに停止させることができる。
さらに、右リール31においては、「赤7」、「黒BAR」、「白BAR」及び「ブランク」は、これら4図柄合算で「PB=1」配置であるので、常にこれらのいずれかの図柄を有効ラインに停止させることができる。
以上により、有効ラインに、「チェリー/リプレイB」−「赤7/チェリー」−「赤7/黒BAR/白BAR/ブランク」を停止させることにより、リプレイ07を入賞させることができる。
このため、リプレイEテーブルが用いられた遊技では、左リール31の停止時に、有効ライン(左下段)に「白BAR」又は「ブランク」を停止させない。これにより、左リール31の停止時に、左中段に「チェリー」(見た目上のいわゆる「中段チェリー」)を停止させることはない。
リプレイFテーブルは、条件装置番号「16」当選時(リプレイ07、08、又は10)の遊技で用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、リプレイ07、08、又は10のいずれかを有効ラインに停止させるように、リール31の停止位置を定めたものであり、見た目上、いわゆる「強チェリー」を停止させる(実際にはリプレイである)。ただし、後述するように、強チェリーの出目にならずに弱チェリーの出目になる場合もある。また、リプレイFテーブルでは、押し順は不問である。
リプレイFテーブルが用いられた遊技において、左第一停止時(順押し時)は、リプレイEテーブルと同様に、左下段に「チェリー」又は「リプレイB」を停止させることにより、見た目上の「弱チェリー」を停止させるように制御する(「PB=1」でリプレイ07が入賞する。)。リプレイFテーブルが用いられたときの左第一停止時(順押し時)は、リプレイEテーブルにおける停止制御と同様であるので説明を省略する。
これに対し、中又は右第一停止時(変則押し時)には、左リール31の停止時に、左中段に「チェリー」を停止させ、見た目上の「強チェリー」を停止させるように制御する。
たとえば変則押し時における中リール31の停止時には、有効ラインに「チェリー」を停止させる(「PB=1」)。また、変則押し時における右リール31の停止時には、「赤7」、「黒BAR」、「白BAR」、「ブランク」を停止させる。この停止形では、役番号「40」〜「43」、「48」〜「51」、「56」〜「59」、「64」〜「67」のいずれかが停止可能となる。
次に、変則押し時の左リール31停止時には、「白BAR」又は「ブランク」を有効ライン(左下段)に停止させることを優先する(第1優先)。「白BAR」又は「ブランク」を有効ライン(左下段)に停止させると、「強チェリー」の停止出目となり、かつリプレイ07の入賞となる。
ここで、「白BAR」及び「ブランク」は、合算で「PB≠1」である。したがって、変則押し時の左リール31の停止時に、「白BAR」又は「ブランク」を有効ラインに停止させることができないときは、第2優先として、「リプレイB」を停止させる。左リール31において、「白BAR」、「ブランク」及び「リプレイB」の合算で「PB=1」配置となっている(4番、9番、14番、19番)。よって、「白BAR」又は「ブランク」を左下段に停止させることができないときは、常に、「リプレイB」を左下段に停止させることができる。
以上より、リプレイFテーブルが用いられたときの変則押しでは、「強チェリー」の出目となるか、又は「チェリーとりこぼし目」となる。
リプレイG1テーブルは、条件装置番号「17」当選時(リプレイ01、02、07、10の重複当選時)の遊技で用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、左又は中第一停止時はリプレイ07を有効ラインに停止させ、右第一停止時はリプレイ02を有効ラインに停止させるように、リール31の停止位置を定めたものである。
条件装置としてのリプレイG1〜G3は、押し順中段チェリーと称し、押し順正解時には、見た目上の中段チェリー(強チェリー)を停止可能とし、押し順不正解時には、「チェリー」を(表示窓11内に)非停止とする(チェリーとりこぼし目とする)停止制御を行うものである。
図28中、条件装置番号「17」〜「19」のリプレイG1〜G3において、「*」印が正解押し順となってリプレイ07を入賞させ、それ以外が不正解押し順となってリプレイ01又は02を入賞させる。たとえばリプレイG1当選時には、左又は中第一停止が正解押し順であり、右第一停止が不正解押し順に設定されている。
リプレイG1テーブルが用いられた遊技において、正解押し順(左又は中第一停止)であるときは、リプレイ07を有効ラインに停止させ、かつ、リプレイFテーブルと同様に、左リール31の停止時に、「白BAR」又は「ブランク」を有効ラインに停止させることを優先する。これにより、見た目上の中段チェリーが停止可能となる。なお、左リール31の停止時に、「白BAR」又は「ブランク」を有効ラインに停止させることができないときは、リプレイFテーブルと同様に「チェリー」又は「リプレイB」を有効ラインに停止させる。
一方、押し順不正解時(右第一停止)であるときは、リプレイ02を入賞させるように制御する。リプレイ02入賞時の停止制御は、リプレイAテーブルにおけるものと同様である。
リプレイG2テーブルは、条件装置番号「18」当選時(リプレイ01、02、07、11の重複当選時)の遊技で用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、中又は右第一停止時(押し順正解時)はリプレイ07を有効ラインに停止させ、左第一停止時(押し順不正解時)はリプレイ01を有効ラインに停止させるように、リール31の停止位置を定めたものである。
リプレイ07入賞時の停止制御は、リプレイG1テーブルと同様である。また、リプレイ01入賞時の停止制御は、リプレイAテーブルにおけるものと同様である。
同様に、リプレイG3テーブルは、条件装置番号「19」当選時(リプレイ01、02、07、10、11の重複当選時)の遊技で用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、左又は右第一停止時(押し順正解時)はリプレイ07を有効ラインに停止させ、中第一停止時(押し順不正解時)はリプレイ02を有効ラインに停止させるように、リール31の停止位置を定めたものである。
リプレイ02及び07入賞時の停止制御は、上記と同様である。
以上のように、リプレイG1〜G3テーブルでは、特定の押し順(押し順正解時)にはリプレイ07を入賞させることにより中段チェリーを停止可能とし、特定の押し順以外の押し順では、リプレイ01又は02を入賞させることにより中段チェリーを停止させないようにしたものである、
なお、リプレイG1〜G3において、当選役に含まれるリプレイ10及び11は、制御用として用いられているリプレイであり、リプレイG1テーブル〜リプレイG3テーブルが用いられたときは入賞しないリプレイである。
リプレイH1テーブルは、条件装置番号「20」当選時(リプレイ01、02、09の重複当選時)の遊技で用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、左第一停止時(押し順正解時)はリプレイ09を有効ラインに停止させ、中第一停止時(押し順不正解時)はリプレイ02を有効ラインに停止させ、右第一停止時(押し順不正解時)にはリプレイ01を有効ラインに停止させるように、リール31の停止位置を定めたものである。
リプレイ09の図柄の組合せは、図22の役番号「72」に示すように、「ベル」−「リプレイA」−「リプレイB」であり、各リール31ともに「PB=1」配置の図柄である。よって、押し順正解時には、常にリプレイ09を入賞させることができる。
また、リプレイ01及び02入賞時の停止制御は、リプレイAテーブルと同様である。
以下のリプレイH2テーブル及びリプレイH3テーブルにおいても、リプレイ01、02、09入賞時の停止制御は、リプレイH2テーブルと同様である。
また、リプレイH2テーブルは、条件装置番号「21」当選時(リプレイ01、02、09、10の重複当選時)の遊技で用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、中第一停止時(押し順正解時)はリプレイ09を有効ラインに停止させ、左又は右第一停止時(押し順不正解時)はリプレイ01を有効ラインに停止させるように、リール31の停止位置を定めたものである。
さらにまた、リプレイH3テーブルは、条件装置番号「22」当選時(リプレイ01、02、09、11の重複当選時)の遊技で用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、右第一停止時(押し順正解時)はリプレイ09を有効ラインに停止させ、左第一停止時(押し順不正解時)はリプレイ01を有効ラインに停止させ、中第一停止時(押し順不正解時)にはリプレイ02を有効ラインに停止させるように、リール31の停止位置を定めたものである。
以上のように、リプレイH1テーブル〜リプレイH3テーブルでは、押し順正解時にはリプレイ09を入賞させ、押し順不正解時にはリプレイ01又は02を入賞させる。リプレイ09は、本実施形態ではチャンス目として位置づけている。リプレイH1〜H3には、RT3(一般にはAT)中に抽選され、リプレイH1〜H3に当選すると、ATの(ストック数の)上乗せ抽選を行う。したがって、AT中のリプレイ09出現時は、ATの上乗せの可能性を有する。
上述したように、小役A1〜C6(条件装置番号「23」〜「40」)は、いわゆる押し順ベルに当選し、これらの条件装置当選時は、それぞれ、以下に示す特有の停止位置決定テーブルを用いてリール31が停止制御される。
小役A1テーブルは、条件装置「23」当選時(小役01、04、05の重複当選時)の遊技で用いられ、「左中右」(図29では「123」と表示している)の正解押し順でストップスイッチが操作されたときは枚数優先により9枚役である小役01を入賞させ、「左中右」以外の不正解押し順でストップスイッチ42が操作されたときは、個数優先により1枚役である小役04又は05を入賞させるように、リール31の停止位置を定めたものである。
ここで、複数の小役が同時に当選(重複当選)している場合のリール31を停止制御する方法としては、以下の方法が挙げられる。
第1優先として、当選している図柄の組合せを構成する(当該リール31の)図柄のすべてを有効ラインに停止可能であるときは、その位置でリール31を停止させる。
次に、「当選している図柄の組合せを構成する図柄のすべてを有効ラインに停止させる」ことができないとき(第1優先を採用することができないとき)は、第2優先として、「枚数優先」又は「個数優先」のいずれかによりリール31を停止制御する。
ここで、「枚数優先」とは、重複当選している図柄の組合せのうち、払出し枚数の最も多い図柄の組合せを構成する当該リール31の図柄を優先して有効ラインに停止させる(引き込む)ことをいう。このため、小役A1〜C6当選時においては、小役01〜03が、払出し枚数の最も多い図柄の組合せに相当する。
一方、「個数優先」とは、有効ラインに停止可能となる図柄の組合せ数が最も多くなるように、当該リール31の図柄を有効ラインに停止させることをいう。
条件装置「23」に当選し、たとえば左第一停止であるとき、当選している役に係る左リール31のすべてを同時に有効ラインに停止させることはできない。小役01、04、05の左リール31の図柄は、複数種類あるのに対し、有効ラインは1本であるので、1種類の図柄しか有効ラインに停止させることができないからである。
したがって、小役1テーブルが用いられた遊技では、個数優先又は枚数優先のいずれかにより、リール31を停止制御する。そして本実施形態では、押し順正解時には枚数優先によりリールを停止制御し、押し順不正解時には、個数優先によりリール31を停止制御する。本実施形態では、個数優先によりリールを停止制御すると、9枚役は入賞せずに1枚役が入賞するように構成されている。
以下の小役A2テーブル〜小役C6テーブルにおいても、上記と同様に、押し順正解時には枚数優先により当選役のうちの9枚役を入賞させるように制御し、押し順不正解時には個数優先により1枚役を入賞させるように制御する。
小役A1テーブルが用いられた遊技において、左第一停止時は、その時点では押し順正解である。したがって、枚数優先により、9枚役である小役01に係る左リール31の図柄は、「ベル」であるので、「ベル」を左下段に停止させる。
次に、中第二停止時には、この時点で押し順正解が確定する。したがって、小役01の中リール31の図柄である「白BAR」、「スイカA」、「スイカB」、「ブランク」のいずれかを有効ライン(中中段)に停止させる。中リール31において、「白BAR」、「スイカA」、「スイカB」、「ブランク」は、5図柄間隔の配置であるので、合算で「PB=1」配置である。したがって、これら4図柄のうちのいずれかの図柄を常に有効ラインに停止させることができる。
なお、中中段に「白BAR」、「スイカA」、「スイカB」、又は「ブランク」を停止させたとき、中下段には「ベル」が停止する。
左第一停止及び中第二停止後、右第三停止時には、「赤7」、「黒BAR」、「白BAR」、「ブランク」のいずれかを有効ライン(右上段)に停止させる。右リール31において、「赤7」、「黒BAR」、「白BAR」、「ブランク」は、5図柄間隔の配置であるので、合算で「PB=1」配置である。したがって、これら4図柄のうちのいずれかの図柄を常に有効ラインに停止させることができる。
なお、右上段に「赤7」、「黒BAR」、「白BAR」又は「ブランク」を停止させたとき、右下段には「ベル」が停止する。
以上より、小役01の入賞時には、下段ライン(無効ライン)に「ベル」−「ベル」−「ベル」が停止する。
左第一停止後、右第二停止時には、この第二停止時点で押し順不正解が確定する。
ここで、左リール31の図柄が「ベル」である小役04又は05の図柄の組合せは、図24中、役番号「104」〜「107」の小役05である。したがって、小役05を入賞させるため、右リール31の停止時には、有効ライン(右上段)に「ベル」を停止させる。
さらに、中第三停止時には、図24中、役番号「104」〜「107」に示すように、「白BAR」、「スイカA」、「スイカB」、「ブランク」のいずれかを有効ライン(中中段)に停止させる。中リール31において、「白BAR」、「スイカA」、「スイカB」、「ブランク」は、5図柄間隔の配置であるので、合算で「PB=1」配置である。したがって、これら4図柄のうちのいずれかの図柄を常に有効ラインに停止させることができる。さらに、中中段に「白BAR」、「スイカA」、「スイカB」又は「ブランク」が停止すると、中下段に「ベル」が停止する。
よって、左右中時の押し順正解時は、「PB=1」で小役05を入賞させることができる。
なお、以上のようにして小役05を入賞させると、いわゆる「ベル」くずれ目が表示される。具体的には、「左下段」−「中下段」−「右上段」に「ベル」が停止する出目となる。
次に、小役A1テーブルが用いられた遊技において、中第一停止時は、この時点で押し順不正解となるので、個数優先により小役を入賞さるように制御する。
ここで、小役01、04、05において、中リール31の図柄の種類とその数は、
「白BAR」:5個
「スイカA」:5個
「スイカB」:5個
「ブランク」:5個
「ベル」:6個
である。
よって、中第一停止時に個数優先を行うときは、有効ライン(中中段)に「ベル」を停止させる。中第一停止時に有効ラインに「ベル」を停止させたとき、入賞可能となる役は、小役04である。よって、その後の左及び右停止時においても、小役04を入賞させるように制御する。
具体的には、図24の役番号「98」〜「103」に示すように、小役04の右リール31の図柄は「ベル」のみであるので、右リール31の停止時には有効ライン(右上段)に「ベル」を停止させる。
さらに、左リール31の停止時に、有効ライン(左下段)に停止可能な図柄は、「赤7」、「白BAR」、「ベル」、「リプレイA」、「チェリー」、又は「ブランク」である。
一方、本実施形態では、弱チェリーや強チェリーの非当選時には、表示窓11内に「チェリー」を停止させないように制御する。よって、左リール31の停止時には、「赤7」、「ベル」、又は「リプレイA」(ただし、8番を除く)のいずれかを停止可能である。ここで、左リール31の「ベル」は、「PB=1」配置であるので、「ベル」のみを停止させるように定めることも可能となる。
さらに、右リール31の停止時には、「PB=1」で「ベル」を停止させることができる。
以上より、中第一停止時には(中左右、中右左のいずれであっても)、「PB=1」で小役04が入賞する。
ここで、左リール31の停止時に「ベル」を有効ライン(左下段)に停止させると、有効ラインに「ベル」−「ベル」−「ベル」が停止する。あるいは、左リール31の停止時に「赤7」を有効ライン(左下段)に停止させると、「左中段」−「中中段」−「右上段」に、いわゆる「ベル」くずれ目が表示される。
次に、小役A1テーブルが用いられた遊技において、右第一停止時は、この時点で押し順不正解となるので、個数優先により小役を入賞させるように制御する。
ここで、小役01、04、05において、右リール31の図柄の種類とその数は、
「赤7」:4個
「黒BAR」:4個
「白BAR」:4個
「ブランク」:4個
「ベル」:10個
である。
よって、右第一停止時に個数優先を行うときは、有効ライン(右上段)に「ベル」を停止させる。
次に、左第二停止時には、その時点で最も図柄の組合せ数が多くなるのは、有効ラインに「ベル」を停止させることであるから、有効ライン(左下段)に「ベル」を停止させる。そして、中第三停止時には、有効ライン(中中段)に「白BAR」、「スイカA」、「スイカB」、「ブランク」のいずれかを停止させ、小役05を入賞させるように制御する。これにより、「PB=1」で小役05を入賞させることができる。さらに、押し順左右中時と同様に、いわゆる「ベル」くずれ目が表示される。
一方、右第一停止後の中第二停止には、その時点で最も図柄の組合せ数が多くなるのは、有効ラインに「ベル」を停止させることであるから、有効ライン(中中段)に「ベル」を停止させる。そして、左第三停止時には、有効ライン(左下段)に、上述と同様に「ベル」又は「赤7」を停止させ、小役04を入賞させるように制御する。
小役A2テーブルは、条件装置番号「24」当選時(小役01、04、06の重複当選時)の遊技で用いられ、「左右中」(図29では「132」と表示している)の正解押し順でストップスイッチが操作されたときは枚数優先により9枚役である小役01を入賞させ、「左右中」以外の不正解押し順でストップスイッチ42が操作されたときは、個数優先により1枚役である小役04又は06を入賞させるように、リール31の停止位置を定めたものである。
小役A2テーブルが用いられた遊技において、正解押し順でストップスイッチ42が操作されたときは、小役A1テーブルと同様に、枚数優先を行って、小役01を入賞させることができる。
また、左第一停止後、中第二停止であるときは、この時点で押し順不正解が確定する。そして、左リール31の図柄が「ベル」である1枚役は、小役06であるので、中第二停止、右第三停止時には、小役06を入賞させるように制御する。
ここで、中リール31の「ベル」は「PB=1」である。さらに、右リール31の「赤7」、「黒BAR」、「白BAR」、「ブランク」は、上述したように、合算で「PB=1」配置である。したがって、小役06を常に入賞させることができる。
なお、右リール31の停止時に、「赤7」、「黒BAR」、「白BAR」又は「ブランク」を有効ライン(右上段)に停止させると、右中段に「ベル」が停止する。
これにより、小役06入賞時は、「左下段」−「右中段」−「右下段」に「ベル」が停止する(「ベル」くずれ目)。
一方、小役A2テーブルが用いられた遊技において、中第一停止時は、この時点で押し順不正解となるので、個数優先により小役を入賞さるように制御する。
ここで、小役01、04、06において、中リール31の図柄の種類とその数は、
「白BAR」:4個
「スイカA」:4個
「スイカB」:4個
「ブランク」:4個
「ベル」:10個
である。
よって、中第一停止時に個数優先を行うときは、「ベル」を有効ラインに停止させる。次に、左第二停止時には、その時点で有効ラインに停止可能となる図柄の組合せ数が最も多くなるのは、「ベル」を有効ラインに停止させることであるから、左第二停止時には、有効ラインに「ベル」を停止させる。そして、右第三停止時には、「赤7」、「黒BAR」、「白BAR」又は「ブランク」を停止させ、小役06を入賞させるように制御する。小役06の停止制御は、上述と同様である。
一方、中第一停止後、右第二停止時には、その時点で有効ラインに停止可能となる図柄の組合せ数が最も多くなるのは、「ベル」を有効ラインに停止させることであるから、右第二停止時には、有効ラインに「ベル」を停止させる。そして、左リール31の停止時には、「赤7」、「白BAR」、「ベル」、「リプレイA」、「チェリー」、又は「ブランク」を停止させることにより、小役04を入賞させるように制御する。小役04の停止制御は、上述と同様である。
また、小役A2テーブルが用いられた遊技において、右第一停止時は、この時点で押し順不正解となるので、個数優先により小役を入賞させるように制御する。
ここで、小役01、04、06において、右リール31の図柄の種類とその数は、
「赤7」:5個
「黒BAR」:5個
「白BAR」:5個
「ブランク」:5個
「ベル」:6個
である。
よって、右第一停止時に個数優先を行うときは、有効ライン(右上段)に「ベル」を停止させる。
そして、この時点で、有効ラインに停止可能となるのは小役04のみとなるから、左及び中停止時には、小役04の図柄の組合せが有効ラインに停止するように、それぞれ左及び中リール31を停止制御する。小役04入賞時の停止制御は、上記と同様である。
小役A3テーブルは、条件装置番号「25」当選時(小役02、04、05の重複当選時)の遊技で用いられ、「中左右」(図29では「213」と表示している)の正解押し順でストップスイッチが操作されたときは枚数優先により9枚役である小役02を入賞させ、これ以外の不正解押し順でストップスイッチ42が操作されたときは、個数優先により1枚役である小役04又は05を入賞させるように、リール31の停止位置を定めたものである。
小役A3テーブルが用いられた遊技において、中第一停止時には、この時点で押し順正解であるから、小役02の中リール31に係る図柄である「ベル」を有効ライン(中中段)に停止させる。
次に、左第二停止時には、この時点で押し順正解が確定する。したがって、小役02を入賞させるため、左リール31の停止時には有効ライン(左下段)に「赤7」又は「スイカA」を停止させる。左リール31において、「赤7」及び「スイカA」は、合算で「PB=1」配置である。なお、左下段に「赤7」又は「スイカA」を停止させると、左中段には「ベル」が停止する。
さらに、右第三停止時には、「リプレイB」を有効ライン(右上段)に停止させる。なお、右上段に「リプレイB」を停止させると、右中段に「ベル」が停止する。
これにより、小役02が入賞するとともに、中段ライン(無効ライン)には、「ベル」−「ベル」−「ベル」が停止する。
一方、中第一停止後、右第二停止時には、この時点で押し順不正解となるので、個数優先に切り替える。中リール31の図柄が「ベル」で、かつ右リール31の図柄も「ベル」であるのは、小役05であるので、小役05を入賞させるように制御する。小役05を入賞させるための右第二停止、及び左第三停止については、上述した小役05入賞時と同様である。
また、小役A3テーブルが用いられた遊技において、左第一停止時には、この時点で押し順不正解となるので、個数優先による停止制御を行う。
小役02、04、05における左リール31の図柄で最も多いのは、「ベル」である。よって、左第一停止時には「ベル」を有効ラインに停止させる。これにより、入賞可能となるのは、小役04(役番号「100」)及び小役05である。そして、中第二停止時には、図柄数が最も多い「ベル」を有効ラインさせる。また、右第三停止時にも「ベル」を有効ラインに停止させ、小役04を入賞させる。
さらに、左第一停止後、右第二停止時には、図柄数が最も多い「ベル」を有効ラインさせる。次に、中第三停止時には、「ベル」を停止させて小役04を入賞させることと、「白BAR」、「スイカA」、「スイカB」、又は「ブランク」のいずれかを停止させて小役05を入賞させることとの双方が可能であるが、本実施形態では、小役05を入賞させるように制御する。この場合のリール31の停止制御は、上述と同様である。
同様に、小役A3テーブルが用いられた遊技において、右第一停止時には、この時点で押し順不正解となるので、個数優先による停止制御を行う。
小役02、04、05における左リール31の図柄で最も多いのは、「ベル」である。よって、右第一停止時には「ベル」を有効ラインに停止させる。これにより、入賞可能となるのは、上記と同様に、小役04(役番号「100」)及び小役05である。そして、中第二停止時には、図柄数が最も多い「ベル」を有効ラインさせる。また、右第三停止時にも「ベル」を有効ラインに停止させ、小役04を入賞させる。
小役A4テーブルは、条件装置番号「26」当選時(小役02、04、06の重複当選時)の遊技で用いられ、「中右左」(図29では「231」と表示している)の正解押し順でストップスイッチが操作されたときは枚数優先により9枚役である小役02を入賞させ、これ以外の不正解押し順でストップスイッチ42が操作されたときは、個数優先により1枚役である小役04又は06を入賞させるように、リール31の停止位置を定めたものである。
小役A4テーブルが用いられた遊技において、中第一停止時は、この時点で押し順正解であるので、小役02に係る中リール31の図柄である「ベル」を有効ライン(中中段)に停止する。さらに、右第二停止時には、この時点で押し順正解が確定するので、右リール31の停止時には有効ラインに「リプレイB」を停止させる。
さらに、左第三停止時には、有効ライン(左下段)に「赤7」又は「スイカA」を停止させる(PB=1)。
以上より、押し順正解時には、「PB=1」で小役02を入賞させることができる。
一方、小役A4テーブルが用いられた遊技において、中第一停止後、左第二停止時には、その時点で押し順不正解が確定するので、枚数優先から個数優先に切り替える。このため、左第二停止時には、有効ライン(左下段)に「ベル」を停止させる。そして、右第三停止時には、小役04に係る「ベル」、又は小役06に係る「赤7」、「黒BAR」、「白BAR」、又は「ブランク」のいずれも停止可能であるが、本実施形態では、小役04を入賞させるために、「ベル」を停止させる。
また、小役A4テーブルが用いられた遊技において、左第一停止時には、この時点で押し順不正解となるので、個数優先により、「ベル」を有効ラインに停止させる。また、中第二停止時には、「ベル」を有効ラインに停止させる。さらに、右第三停止時には、小役04又は06のいずれも入賞可能であるが、本実施形態では、小役04を入賞させる。
一方、左第一停止後、右第二停止時には、小役04に係る「ベル」、又は小役06に係る「赤7」、「黒BAR」、「白BAR」、又は「ブランク」のいずれも停止可能であるが、本実施形態では、小役04を入賞させるために、「ベル」を停止させる。したがって、中第三停止時には、「ベル」を有効ラインに停止させる。
さらにまた、小役A4テーブルが用いられた遊技において、中第一停止時には、この時点で押し順不正解が確定するので、個数優先により中リール31を停止制御する。小役02、04、06のうち、中リール31の図柄の組合せ数が最大となる図柄は「ベル」であるから、「ベル」を有効ラインに停止させる。
次に、中第一停止後、左第二停止であるときは、個数優先により「ベル」を停止させる。これにより、小役06が入賞可能となるので、右第三停止時には小役06に係る図柄を停止させる。
一方、中第一停止後、右第二停止であるときは、個数優先により「ベル」を停止させる。これにより、小役04が入賞可能となるので、右第三停止時には上述と同様に小役04に係る図柄を停止させる。
小役A5テーブルは、条件装置番号「27」当選時(小役03、04、06の重複当選時)の遊技で用いられ、「右左中」(図29では「312」と表示している)の正解押し順でストップスイッチが操作されたときは枚数優先により9枚役である小役03を入賞させ、これ以外の不正解押し順でストップスイッチ42が操作されたときは、個数優先により1枚役である小役04又は06を入賞させるように、リール31の停止位置を定めたものである。
小役A5テーブルが用いられた遊技において、右第一停止時は、この時点で押し順正解であるので、小役03に係る右リール31の図柄である「ベル」を有効ライン(右上段)に停止させる。さらに、左第二停止時には、この時点で押し順正解が確定するので、左リール31の停止時には有効ラインに「リプレイB」又は「チェリー」(合算で「PB=1」)を停止させる。さらに、中リール31の停止時には、「チェリー」を停止させる。
一方、小役A5テーブルが用いられた遊技において、右第一停止(「ベル」)後、中第二停止時には、その時点で押し順不正解が確定するので、枚数優先から個数優先に切り替える。このため、中第二停止時には、「ベル」を停止させる。この時点で入賞可能となる小役は小役04となる。したがって、左第三停止時には、上述と同様に、小役04の所定の図柄を有効ラインに停止させる。
さらにまた、小役A5テーブルが用いられた遊技において、左第一停止時には、この時点で押し順不正解が確定するので、個数優先により左リール31を停止制御する。小役03、04、06のうち、左リール31の図柄の組合せ数が最大となる図柄は「ベル」であるから、「ベル」を有効ラインに停止させる。
次に、左第一停止(「ベル」)後、中第二停止であるときは、個数優先により「ベル」を停止させる。さらに、右第三停止時には、小役04又は06のいずれも入賞可能であるが、本実施形態では、小役04を入賞させる。
一方、左第一停止(「ベル」)後、右第二停止であるときは、小役04又は06のいずれも入賞可能であるが、本実施形態では、小役06を入賞させるように制御する。したがって、右リール31の停止時には、「赤7」、「黒BAR」、「白BAR」、又は「ブランク」のいずれかの図柄を停止させ、中第三停止時には「ベル」を有効ラインに停止させる。
さらに、小役A5テーブルが用いられた遊技において、中第一停止時には、この時点で押し順不正解が確定するので、個数優先により左リール31を停止制御する。小役03、04、06のうち、中リール31の図柄の組合せ数が最大となる図柄は「ベル」であるから、「ベル」を有効ラインに停止させる。
次に、中第一停止(「ベル」)後、左第二停止であるときは、個数優先により「ベル」を停止させる。さらに、右第三停止時には、小役04又は06のいずれも入賞可能であるが、本実施形態では、小役04を入賞させる。
一方、中第一停止(「ベル」)後、右第二停止であるときは、小役04又は06のいずれも入賞可能であるが、本実施形態では、小役06を入賞させるように制御する。したがって、右リール31の停止時には、「赤7」、「黒BAR」、「白BAR」、又は「ブランク」のいずれかの図柄を停止させ、中第三停止時には「ベル」を有効ラインに停止させる。
小役A6テーブルは、条件装置番号「28」当選時(小役03、04、05の重複当選時)の遊技で用いられ、「右中左」(図29では「321」と表示している)の正解押し順でストップスイッチが操作されたときは枚数優先により9枚役である小役03を入賞させ、これ以外の不正解押し順でストップスイッチ42が操作されたときは、個数優先により1枚役である小役04又は05を入賞させるように、リール31の停止位置を定めたものである。
小役A6テーブルが用いられた遊技において、右第一停止時は、この時点で押し順が正解であるので、右リール31の停止時には「ベル」を停止させる。
さらに、右第一停止後、中第二停止時には、この時点で押し順正解が確定するので、小役03を入賞させるように、有効ライン上に「チェリー」を停止させる。さらに、左第三停止時には、有効ライン上に「「リプレイB」又は「赤7」を停止させる。これにより、小役03が入賞する。
一方、右第一停止(「ベル」)後、左第二停止時には、この時点で押し順不正解が確定するので、個数優先に切り替える。これにより、左リール31の停止時には、「ベル」を有効ラインに停止させる。さらに、中第三停止時には、小役05を入賞させるために、「白BAR」、「スイカA」、「スイカB」、又は「ブランク」のいずれかを有効ラインに停止させる。
小役A6テーブルが用いられた遊技において、左第一停止時は、この時点で押し順不正解が確定するので、個数優先により左リール31を停止制御する。有効ラインに停止可能となる図柄の組合せ数が最も多くなる図柄は「ベル」であるので、「ベル」を有効ラインに停止させる。さらに、中第二停止時には、小役04又は小役05のいずれも有効ラインに停止可能であるが、本実施形態では、小役05を入賞させるように制御する。
左第一停止後、右第二停止時には、個数優先により「ベル」を有効ラインに停止させる。さらに、中第三停止時には、小役04又は05のいずれも有効ラインに停止可能であるが、本実施形態では、小役05を入賞させるように制御する。
小役A6テーブルが用いられた遊技において、中第一停止時は、この時点で押し順不正解が確定するので、個数優先により中リール31を停止制御する。有効ラインに停止可能となる図柄の組合せ数が最も多くなる図柄は「ベル」であるので、「ベル」を有効ラインに停止させる。中第一停止時に「ベル」を有効ラインに停止させたとき、入賞可能となる小役は小役04となるので、左及び右リール31の停止時には、上述と同様に、小役04に係る所定の図柄を有効ラインに停止させる。
以下に説明する小役B1テーブル〜小役B6テーブルについても、それぞれ小役A1テーブル〜小役A6テーブルと同様である。ただし、条件装置「29」〜「34」に含まれる小役07は、当該条件装置の制御用としての小役であり、小役B1テーブル〜小役B6テーブルが用いられた遊技で入賞することはない。特に、小役07は、強チャンス目として、条件装置「50」当選時に入賞可能となるものである。
小役B1テーブルは、条件装置「29」当選時に用いられ、正解押し順である「左中右(123」)時は枚数優先により小役01を入賞させ、それ以外の押し順では個数優先により小役04又は05を入賞させる。
小役B2テーブルは、条件装置「30」当選時に用いられ、正解押し順である「左右中(132」)時は枚数優先により小役01を入賞させ、それ以外の押し順では個数優先により小役04又は06を入賞させる。
小役B3テーブルは、条件装置「31」当選時に用いられ、正解押し順である「中左右(213」)時は枚数優先により小役02を入賞させ、それ以外の押し順では個数優先により小役04又は05を入賞させる。
小役B4テーブルは、条件装置「32」当選時に用いられ、正解押し順である「中右左(231」)時は枚数優先により小役02を入賞させ、それ以外の押し順では個数優先により小役04又は06を入賞させる。
小役B5テーブルは、条件装置「33」当選時に用いられ、正解押し順である「右左中(312」)時は枚数優先により小役03を入賞させ、それ以外の押し順では個数優先により小役04又は06を入賞させる。
小役B6テーブルは、条件装置「34」当選時に用いられ、正解押し順である「右中左(321」)時は枚数優先により小役03を入賞させ、それ以外の押し順では個数優先により小役04又は05を入賞させる。
さらに、以下に説明する小役C1テーブル〜小役C6テーブルについても、それぞれ小役A1テーブル〜小役A6テーブルと同様である。ただし、条件装置「35」〜「40」に含まれる小役08は、当該条件装置の制御用としての小役であり、小役C1テーブル〜小役C6テーブルが用いられた遊技で入賞することはない。小役08は、強チャンス目として、条件装置「50」当選時に入賞可能となるものである。
小役C1テーブルは、条件装置「35」当選時に用いられ、正解押し順である「左中右(123」)時は枚数優先により小役01を入賞させ、それ以外の押し順では個数優先により小役04又は05を入賞させる。
小役C2テーブルは、条件装置「36」当選時に用いられ、正解押し順である「左右中(132」)時は枚数優先により小役01を入賞させ、それ以外の押し順では個数優先により小役04又は06を入賞させる。
小役C3テーブルは、条件装置「37」当選時に用いられ、正解押し順である「中左右(213」)時は枚数優先により小役02を入賞させ、それ以外の押し順では個数優先により小役04又は05を入賞させる。
小役C4テーブルは、条件装置「38」当選時に用いられ、正解押し順である「中右左(231」)時は枚数優先により小役02を入賞させ、それ以外の押し順では個数優先により小役04又は06を入賞させる。
小役C5テーブルは、条件装置「39」当選時に用いられ、正解押し順である「右左中(312」)時は枚数優先により小役03を入賞させ、それ以外の押し順では個数優先により小役04又は06を入賞させる。
小役C6テーブルは、条件装置「40」当選時に用いられ、正解押し順である「右中左(321」)時は枚数優先により小役03を入賞させ、それ以外の押し順では個数優先により小役04又は05を入賞させる。
以上の小役B1テーブル〜小役C6テーブルにおいて、枚数優先時の小役01〜03の停止制御、及び個数優先時の小役04〜06の停止制御は、小役A1テーブル〜小役A6テーブルと同様である。
小役Dテーブルは、条件装置「41」当選時(小役01、02、03の重複当選時)の遊技で用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、小役01、02又は03のいずれかを入賞させるように、リール31の停止位置を定めたものである。
小役Dテーブルは、押し順不問で小役01〜03のいずれかを入賞させる。ここで、たとえば小役Dテーブルが用いられた遊技では、左第一停止時には小役01を入賞させ、中第一停止時には小役02を入賞させ、右第一停止時には小役03を入賞させること等も可能である。本実施形態では、条件装置「41」当選時には、ATの抽選を実行するベルに位置づけており、中段ライン(無効ライン)に「ベル」揃いを見えるため、押し順不問で小役02を入賞させるように制御する。
小役E1テーブル〜小役E3テーブルは、それぞれ、押し順正解時には「PB=1」で3枚小役を入賞させ、押し順不正解時には、「PB≠1」で3枚小役が入賞するか、又は特定図柄を停止表示させるように、リール31の停止位置を定めたものである。
小役E1テーブルは、条件装置「42」当選時(小役09、10、11、12、13、17の重複当選時)の遊技で用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、条件装置に含まれるいずれかの小役を入賞可能とし、小役とりこぼし時には特定図柄を表示するように、リール31の停止位置を定めたものである。
ここで、条件装置「42」〜「44」は、いずれも、すべて3枚小役の重複当選である。したがって、条件装置「42」〜「44」では、重複当選する小役の獲得枚数は同一である。よって、小役E1テーブル〜小役E3テーブルでは、個数優先/枚数優先の停止制御を行うことなく、リール31を停止制御可能となる。本実施形態では、第一停止時に有効ラインに「ベル」を停止させると定める。
小役E1テーブルが用いられた遊技において、左第一停止時には、「ベル」を有効ライン(左下段)に停止させる。これにより、左第一停止時点で、入賞可能となる小役は、小役09〜12となる。
また、左第一停止後、中リール31の停止時には、「白BAR」、「スイカA」、「スイカB」、又は「ブランク」のいずれかを停止させる。中リール31において、これら4図柄は合算で「PB=1」配置であるので、常にこれらのいずれかの図柄を有効ラインに停止させることができる。
また、左第一停止後、右リール31の停止時には、「リプレイB」を有効ラインに停止させる(PB=1)。
よって、小役E1テーブルが用いられた遊技において、左第一停止時には、小役09〜12のいずれかが「PB=1」で入賞し、特定図柄が停止表示されることはない。
一方、小役E1テーブルが用いられた遊技において、中第一停止時には、「ベル」を有効ライン(中中段)に停止させる。これにより、中第一停止時点で、入賞可能となる小役は、小役13となる。
そして、中第一停止後の左リール31の停止時には、小役13に係る「スイカA」又は「スイカB」を有効ラインに停止させる。左リール31における「スイカA」及び「スイカB」は、合算で「PB=1」配置であるので、常にこれらのいずれかの図柄を有効ラインに停止させることができる。
また、中第一停止後の右リール31の停止時には、小役13に係る「赤7」を有効ラインに停止させる。右リール31の「赤7」は、1個のみであるので、「PB≠1」である。さらに、図柄数「20」のうち、1個配置の場合には、当該図柄に加えて最大4コマスベリ(合計5図柄)の範囲内で有効ラインに停止可能である。よって、無作為に右ストップスイッチ42を操作したときに「赤7」を有効ラインに停止させることができる確率は、「1/4」である。
一方、中第一停止後の右リール31の停止時には、「赤7」を有効ラインに停止させることができないときは、「リプレイA」を有効ラインに停止させる。これにより、右リール31の「赤7」とりこぼし時に、有効ライン上の図柄の組合せは、「スイカA/スイカB」−「ベル」−「リプレイA」となり、特定図柄02が停止する。
よって、中第一停止時には、小役13(確率「1/4」)、又は特定図柄02(確率「3/4」)が停止する。
また、小役E1テーブルが用いられた遊技において、右第一停止時には、「ベル」を有効ライン(右上段)に停止させる。これにより、右第一停止時点で、入賞可能となる小役は、小役17となる。
そして、右第一停止後の左リール31の停止時には、小役17に係る「黒BAR」、「スイカA」、又は「スイカB」を有効ラインに停止させる。左リール31における「黒BAR」、「スイカA」及び「スイカB」は、合算で「PB=1」配置であるので(「スイカA」と「スイカB」だけで「PB=1」配置となっている)、常にこれらのいずれかの図柄を有効ラインに停止させることができる。
また、右第一停止後の中リール31の停止時には、小役17に係る「白BAR」を有効ラインに停止させる。中リール31の「白BAR」は、1個のみであるので、「PB≠1」である。したがって、上記と同様に、無作為に中ストップスイッチ42を操作したときに「白BAR」を有効ラインに停止させることができる確率は、「1/4」である。
一方、右第一停止後の中リール31の停止時には、「白BAR」を有効ラインに停止させることができないときは、「チェリー」を有効ラインに停止させる(PB=1)。これにより、中リール31の「白BAR」とりこぼし時に、有効ライン上の図柄の組合せは、「黒BAR/スイカA/スイカB」−「チェリー」−「ベル」となり、特定図柄03が停止する。
よって、右第一停止時には、小役17(確率「1/4」)、又は特定図柄03(確率「3/4」)が停止する。
小役E2テーブルは、条件装置「43」当選時(小役09、10、11、12、14、18の重複当選時)の遊技で用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、条件装置に含まれるいずれかの小役を入賞可能とし、小役とりこぼし時には特定図柄を表示するように、リール31の停止位置を定めたものである。
左第一停止時のリール停止制御は、小役E1テーブルと同様に、「PB=1」で小役09〜12を入賞させる。
中第一停止時には、「ベル」を有効ラインに停止させる。
また、中第一停止後の左リール31の停止時には、「スイカA」又は「スイカB」を有効ラインに停止させる。左リール31において、「スイカA」及び「スイカB」は、合算で「PB=1」配置であるので、常にこれらのいずれかの図柄を有効ラインに停止させることができる。
よって、左第一停止時には、小役09〜12を「PB=1」で入賞させることができる。
さらにまた、中第一停止後の右リール31の停止時には、「黒BAR」を有効ラインに停止させる。左リール31において、小役14に係る「黒BAR」を有効ラインに停止させる。右リール31の「黒BAR」は、1個のみであるので、「PB≠1」である。したがって、上記と同様に、無作為に中ストップスイッチ42を操作したときに「黒BAR」を有効ラインに停止させることができる確率は、「1/4」である。
一方、中第一停止後の右リール31の停止時には、「黒BAR」を有効ラインに停止させることができないときは、「リプレイA」を有効ラインに停止させる(PB=1)。これにより、右リール31の「黒BAR」とりこぼし時に、有効ライン上の図柄の組合せは、「スイカA/スイカB」−「ベル」−「リプレイA」となり、特定図柄02が停止する。
よって、中第一停止時には、小役14(確率「1/4」)、又は特定図柄02(確率「3/4」)が停止する。
また、小役E2テーブルが用いられた遊技において、右第一停止時には、「ベル」を有効ラインに停止させる。
また、右第一停止後の左リール31の停止時には、「黒BAR」、「スイカA」又は「スイカB」を有効ラインに停止させる。左リール31において、「スイカA」及び「スイカB」は、合算で「PB=1」配置であるので、常にこれらのいずれかの図柄を有効ラインに停止させることができる。
さらにまた、右第一停止後の中リール31の停止時には、「スイカA」を有効ラインに停止させる。中リール31の「スイカA」は、1個のみであるので、「PB≠1」である。したがって、上記と同様に、無作為に中ストップスイッチ42を操作したときに「スイカA」を有効ラインに停止させることができる確率(小役18の入賞率)は、「1/4」である。
一方、右第一停止後の中リール31の停止時に、「スイカA」を有効ラインに停止させることができないときは、「チェリー」を有効ラインに停止させる(PB=1)。これにより、中リール31の「スイカA」とりこぼし時に、有効ライン上の図柄の組合せは、「黒BAR/スイカA/スイカB」−「チェリー」−「ベル」となり、特定図柄03が停止する。
よって、右第一停止時には、小役18(確率「1/4」)、又は特定図柄03(確率「3/4」)が停止する。
小役E3テーブルは、条件装置「44」当選時(小役09、13、14、15、16、19の重複当選時)の遊技で用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、条件装置に含まれるいずれかの小役を入賞可能とし、小役とりこぼし時には特定図柄を表示するように、リール31の停止位置を定めたものである。
まず、中第一停止時は、「ベル」を有効ラインに停止させる。
また、中第一停止後の左リール31の停止時には、「スイカA」又は「スイカB」を有効ラインに停止させる(PB=1)。
さらにまた、中第一停止後の右リール31の停止時には、「赤7」、「黒BAR」、「ブランク」、又は「白BAR」を有効ラインに停止させる。右リール31において、これら4図柄は、5図柄間隔で配置され、合算で「PB=1」である。よって、いずれかの図柄を常に有効ラインに停止させることができる。
よって、小役E3テーブルが用いられた遊技において、中第一停止時は、小役13〜16のいずれかが「PB=1」で入賞する。
また、小役E3テーブルが用いられた遊技において、左第一停止時には、「ベル」を有効ラインに停止させる。
また、左第一停止後の中リール31の停止時には、「白BAR」を有効ラインに停止させ(確率「1/4」)、「白BAR」を有効ラインに停止させることができないときは「ベル」を有効ラインに停止させる(「3/4」)。
さらにまた、左第一停止後の右リール31の停止時には、「リプレイB」を有効ラインに停止させる(PB=1)。
よって、左第一停止時には、小役09(確率「1/4」)、又は特定図柄01(確率「3/4」)が停止する。
さらにまた、小役E3テーブルが用いられた遊技において、右第一停止時には、「ベル」を有効ラインに停止させる。
そして、右第一停止後の左リール31の停止時には、「黒BAR」、「スイカA」、又は「スイカB」を有効ラインに停止させる(PB=1)。
また、右第一停止後の中リール31の停止時には、「スイカB」を有効ラインに停止させを有効ラインに停止させ(確率「1/4」)、「白BAR」を有効ラインに停止させることができないときは「チェリー」を有効ラインに停止させる(確率「3/4」)。
よって、右第一停止時には、小役19(確率「1/4」)、又は特定図柄03(確率「3/4」)が停止する。
小役E4テーブルは、条件装置「45」当選時(小役10、13、14、15、16、20の重複当選時)の遊技で用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、条件装置に含まれるいずれかの小役を入賞可能とし、小役とりこぼし時には特定図柄を表示するように、リール31の停止位置を定めたものである。
まず、中第一停止時は、「ベル」を有効ラインに停止させる。
また、中第一停止後の左リール31の停止時には、「スイカA」又は「スイカB」を有効ラインに停止させる(PB=1)。
さらにまた、中第一停止後の右リール31の停止時には、「赤7」、「黒BAR」、「ブランク」、又は「白BAR」を有効ラインに停止させる(合算で「PB=1」)。
よって、小役E4テーブルが用いられた遊技において、中第一停止時は、小役13〜16のいずれかが「PB=1」で入賞する。
また、小役E4テーブルが用いられた遊技において、左第一停止時には、「ベル」を有効ラインに停止させる。
また、左第一停止後の中リール31の停止時には、「スイカA」を有効ラインに停止させ(確率「1/4」)、「スイカA」を有効ラインに停止させることができないときは「ベル」を有効ラインに停止させる(確率「3/4」)。
さらにまた、左第一停止後の右リール31の停止時には、「リプレイB」を有効ラインに停止させる(PB=1)。
よって、左第一停止時には、小役10(確率「1/4」)、又は特定図柄01(確率「3/4」)が停止する。
さらにまた、小役E4テーブルが用いられた遊技において、右第一停止時には、「ベル」を有効ラインに停止させる。
そして、右第一停止後の左リール31の停止時には、「黒BAR」、「スイカA」、又は「スイカB」を有効ラインに停止させる(PB=1)。
また、右第一停止後の中リール31の停止時には、「ブランク」を有効ラインに停止させを有効ラインに停止させ(確率「1/4」)、「ブランク」を有効ラインに停止させることができないときは「チェリー」を有効ラインに停止させる(確率「3/4」)。
よって、右第一停止時には、小役20(確率「1/4」)、又は特定図柄03(確率「3/4」)が停止する。
小役E5テーブルは、条件装置「46」当選時(小役11、15、17、18、19、20の重複当選時)の遊技で用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、条件装置に含まれるいずれかの小役を入賞可能とし、小役とりこぼし時には特定図柄を表示するように、リール31の停止位置を定めたものである。
まず、右第一停止時は、「ベル」を有効ラインに停止させる。
また、右第一停止後の左リール31の停止時には、「黒BAR」、「スイカA」、又は「スイカB」を有効ラインに停止させる(PB=1)。
さらにまた、右第一停止後の中リール31の停止時には、「白BAR」、「スイカA」、「スイカB」、又は「ブランク」を有効ラインに停止させる(合算で「PB=1」)。
よって、小役E5テーブルが用いられた遊技において、右第一停止時は、小役17〜20のいずれかが「PB=1」で入賞する。
また、小役E5テーブルが用いられた遊技において、左第一停止時には、「ベル」を有効ラインに停止させる。
また、左第一停止後の中リール31の停止時には、「スイカB」を有効ラインに停止させ(確率「1/4」)、「スイカB」を有効ラインに停止させることができないときは「ベル」を有効ラインに停止させる(確率「3/4」)。
さらにまた、左第一停止後の右リール31の停止時には、「リプレイB」を有効ラインに停止させる(PB=1)。
よって、左第一停止時には、小役11(確率「1/4」)、又は特定図柄01(確率「3/4」)が停止する。
さらにまた、小役E5テーブルが用いられた遊技において、中第一停止時には、「ベル」を有効ラインに停止させる。
そして、中第一停止後の左リール31の停止時には、「スイカA」、又は「スイカB」を有効ラインに停止させる(PB=1)。
また、中第一停止後の右リール31の停止時には、「ブランク」を有効ラインに停止させを有効ラインに停止させ(確率「1/4」)、「ブランク」を有効ラインに停止させることができないときは「リプレイA」を有効ラインに停止させる(確率「3/4」)。
よって、中第一停止時には、小役15(確率「1/4」)、又は特定図柄02(確率「3/4」)が停止する。
小役E6テーブルは、条件装置「47」当選時(小役12、16、17、18、19、20の重複当選時)の遊技で用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、条件装置に含まれるいずれかの小役を入賞可能とし、小役とりこぼし時には特定図柄を表示するように、リール31の停止位置を定めたものである。
まず、右第一停止時は、「ベル」を有効ラインに停止させる。
また、右第一停止後の左リール31の停止時には、「黒BAR」、「スイカA」、又は「スイカB」を有効ラインに停止させる(PB=1)。
さらにまた、右第一停止後の中リール31の停止時には、「白BAR」、「スイカA」、「スイカB」、又は「ブランク」を有効ラインに停止させる(合算で「PB=1」)。
よって、小役E6テーブルが用いられた遊技において、右第一停止時は、小役17〜20のいずれかが「PB=1」で入賞する。
また、小役E6テーブルが用いられた遊技において、左第一停止時には、「ベル」を有効ラインに停止させる。
また、左第一停止後の中リール31の停止時には、「ブランク」を有効ラインに停止させ(確率「1/4」)、「ブランク」を有効ラインに停止させることができないときは「ベル」を有効ラインに停止させる(確率「3/4」)。
さらにまた、左第一停止後の右リール31の停止時には、「リプレイB」を有効ラインに停止させる(PB=1)。
よって、左第一停止時には、小役12(確率「1/4」)、又は特定図柄01(確率「3/4」)が停止する。
さらにまた、小役E6テーブルが用いられた遊技において、中第一停止時には、「ベル」を有効ラインに停止させる。
そして、中第一停止後の左リール31の停止時には、「スイカA」、又は「スイカB」を有効ラインに停止させる(PB=1)。
また、中第一停止後の右リール31の停止時には、「白BAR」を有効ラインに停止させを有効ラインに停止させ(確率「1/4」)、「白BAR」を有効ラインに停止させることができないときは「リプレイA」を有効ラインに停止させる(確率「3/4」)。
よって、中第一停止時には、小役16(確率「1/4」)、又は特定図柄02(確率「3/4」)が停止する。
小役Fテーブルは、条件装置「48」当選時(小役07、08、21、22の重複当選時)に用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、小役21を有効ラインに停止させるように、リール31の停止位置を定めたものである。小役Fは、「弱スイカ」の停止出目を出現させるものである。
具体的には、左リール31の停止時には、有効ライン(左下段)に「黒BAR(18番)」、「リプレイA(3番、8番を除き、13番に限る)、「リプレイB」(15番を除き、0番に限る)、又は「チェリー(5番又は10番)」のいずれかを停止させる(PB=1)。これにより、左中段には「スイカA」又は「スイカB」が停止する。
また、中リール31の停止時には、有効ライン(中中段)に「スイカA」又は「スイカB」を停止させる(PB≠1)。中中段に「スイカA」又は「スイカB」を停止させることができないといは、「リプレイA」を有効ラインに停止させる。
さらにまた、右リール31の停止時には、有効ライン(右上段)に「リプレイA」を停止させる。右上段に「リプレイA」を停止させると、右中段には「スイカA」が停止する。
よって、小役Fテーブルが用いられた遊技において、中中段に「スイカA」又は「スイカB」を停止させることができたときは、小役21が入賞し、中段ライン(無効ライン)に、「スイカA/スイカB」−「スイカA/スイカB」−「スイカA」が停止する(弱スイカの停止出目)。
これに対し、中中段に「リプレイA」が停止したときは、小役07又は08が有効ラインに停止し、後述する強チャンス目と同様の停止出目となる。
小役Gテーブルは、条件装置「49」当選時(小役07、08、21、22、23の重複当選時)に用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、小役22を有効ラインに停止させるように、リール31の停止位置を定めたものである。小役Fは、「強スイカ」の停止出目を出現させるものである。
具体的には、左リール31の停止時には、有効ライン(左下段)に「スイカA」又は「スイカB」を停止させる(PB=1)。
また、中リール31の停止時には、有効ライン(中中段)に「スイカA」又は「スイカB」を停止させる(PB≠1)。中中段に「スイカA」又は「スイカB」を停止させることができないといは、「リプレイA」を有効ラインに停止させる。
さらにまた、右リール31の停止時には、有効ライン(右上段)に「スイカA」を停止させる。(PB=1)。
よって、小役Gテーブルが用いられた遊技において、中中段に「スイカA」又は「スイカB」を停止させることができたときは、小役22が入賞し、有効ラインに、「スイカA/スイカB」−「スイカA/スイカB」−「スイカA」が停止する(強スイカの停止出目)。
これに対し、中中段に「リプレイA」が停止したときは、小役07又は08が有効ラインに停止し、後述する強チャンス目と同様の停止出目となる。
小役Hテーブルは、条件装置「50」当選時(小役07、08の重複当選時)に用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、小役07又は08を有効ラインに停止させるように、リール31の停止位置を定めたものである。上述したように、小役07又は08は、本実施形態では、強チャンス目(AT抽選が行われる停止出目)として位置づけられている。
小役Hテーブルが用いられたときは、左リール31の停止時には有効ライン(左下段)に「スイカA」又は「スイカB」を停止させ(PB=1)、中リール31の停止時には有効ライン(中中段)に「リプレイA」を停止させる(PB=1)。さらに、右リール31の停止時には有効ライン(右上段)に「リプレイA」を停止させる(PB=1)。
これにより、「PB=1」で小役07又は08が入賞する。
小役Iテーブルは、1BB遊技中のRB遊技中で用いられる。1BB遊技中のRB遊技では、当選確率「1」で小役Iに当選する。小役Iは、小役01〜24(すべての小役)の重複当選である。そして、小役Iが用いられたときは、ストップスイッチ42の押し順にかかわらず、枚数優先でリール31が停止制御される。これにより、小役01〜03のいずれかが常に入賞する。
上述したように、小役01入賞時は下段ラインに「ベル」揃いとなり、小役02入賞時は中段ラインに「ベル」揃いとなり、小役03入賞時は上段ラインに「ベル」揃いとなる。したがって、停止出目の単調さを回避するため、たとえばストップスイッチ42の押し順に基づいて、左第一停止時には小役01を入賞させ、中第一停止時には小役02を入賞させ、右第一停止時には小役03を入賞させること等が挙げられる。
1BBテーブルは、役物条件装置「1」当選(1BB単独当選)時の遊技、又は当該遊技以前に1BBに当選し、かつ当該遊技で非当選であるときに用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、1BBに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させるとともに、1BB以外の役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させないように、リール31の停止時の図柄の組合せを定めたものである。
1BBの図柄は、すべてのリール31で「黒BAR」であるので(PB≠1)、目押しをしないと「黒BAR」を有効ラインに停止させることができない。
なお、詳細な説明は割愛するが、特別役である1BBの当選持越し中に、小役又はリプレイに当選したときは、以下の停止制御が挙げられる。
たとえば第1に、当選している特別役及び小役又はリプレイの双方の図柄を有効ラインに停止させることを優先し、双方の図柄を有効ラインに停止させることができないときは、当選している小役又はリプレイの図柄を有効ラインに停止させることを優先する停止制御が挙げられる。なお、特別役及び小役又はリプレイの双方の図柄を有効ラインに停止させる停止制御は、第二停止までであり、第三停止時には、特別役、又は小役若しくはリプレイを入賞させるように制御し、複数の役が重複入賞することはない。
また第2に、当選している特別役及び小役又はリプレイの双方の図柄を有効ラインに停止させることを優先し、双方の図柄を有効ラインに停止させることができないときは、当選している特別役(1BB)の図柄を有効ラインに停止させることを優先する(上記とは逆の)停止制御が挙げられる。
さらにまた第3に、当選している小役又はリプレイの図柄を有効ラインに停止させることを優先するものの、当選している小役又はリプレイの図柄を有効ラインに停止させる際に、併せて、当選している特別役(1BB)の図柄を同時に有効ラインに停止可能であるときは、その位置で停止させる停止制御が挙げられる。
なお、特別役と、「PB=1」の小役又はリプレイとが重複当選したとき(同時に当選しているとき)は、当選した特別役の図柄と、小役又はリプレイの図柄との双方を有効ラインに停止させる制御を行う必要はなく、「PB=1」の小役又はリプレイの図柄のみを有効ラインに停止させるように制御することも可能である。
説明を図1に戻す。
入賞判定手段63hは、リール31の停止時に、有効ラインに停止したリール31の図柄の組合せが、いずれかの役に対応する図柄の組合せと一致するか否か(いずれかの役が入賞したか否か)を判断するものである。入賞判定手段63hは、たとえばモータ32の停止時の角度やステップ数等を検知することにより、有効ライン上の図柄を判断する。
払出し手段63iは、入賞判定手段63hにより、リール31の停止時に有効ラインに停止した図柄の組合せがいずれかの役に対応する図柄の組合せと一致すると判断され、その役の入賞となったときに、その入賞役に応じて所定枚数のメダルを遊技者に対して払い出すか、又はクレジットの加算等の処理を行うものである。また、リプレイの入賞時には、メダルを払い出すことなく、当該遊技で投入されたメダル枚数を自動投入するように制御する。
RT制御手段63jは、毎遊技、全リール31の停止時に、RTの移行条件を満たすか否かを判断し、RTの移行条件を満たすと判断したときは、RTの移行を行うように制御するものである。
図37は、本実施形態におけるRT移行図を示す図である。本実施形態のRTは、上述したように、非RT、及びRT1〜RT5の6種類を備える。そして、図32で示したように、各RTごとに、抽選される条件装置の種類やその当選確率が異なっている。
図37に示すように、本実施形態のRTは、上述したように、非RT(RT0)、RT1〜RT5を備える。なお、以下の説明では、非RTもRTの1つに含めて説明する。
なお、本実施形態において、RTの移行タイミングは、図柄の組合せの停止表示時又はRT移行役の入賞時、すなわち全停時(すべてのリール31の停止時)に設定されている。したがって、図37において、たとえばRT1中に、全リール31の停止時にリプレイ05が入賞したときは、当該全停時にRTがRT1からRT2に移行する。なお、RT4への移行は、1BBの当選に基づいて行うようにしてもよく、あるいは、1BBに当選した遊技において1BBが入賞しなかったことに基づいて行うようにしてもよい。
非内部中遊技は、非RT、及びRT1〜RT3に相当する。
また、内部中遊技は、RT4に相当する。
さらに、1BB遊技中は、RT5に相当する。
なお、後述するATの実行中は、スロットマシン10側の制御としてRT3に滞在させるように制御するが、遊技者のストップスイッチ42の押し順ミス等が発生したときは、RT1やRT2に滞在する場合もある。
また、非AT中であっても、RT2やRT3に移行する場合もある。
まず、非RT、RT1、RT2、及びRT3は、いずれも非内部中遊技であり、これらの非内部中遊技では、役物条件装置番号「1」(1BB)の抽選が行われる。そして、これらのRTにおいて1BBに当選したときは、RT制御手段63jは、RTの移行条件を満たすと判断し、内部中遊技に相当するRT4に移行する。
なお、1BBに当選した瞬間にRT移行させ、1BBに当選した遊技を内部中遊技と定義付けることも可能である。しかし、本実施形態では、上記のように、RTの移行条件を全停時としているため、1BBに当選した時(瞬間)から当該遊技の全停時までは非内部中遊技であり、1BBに当選した遊技での全停時(1BBが入賞していない場合)に内部中遊技に移行する。また、1BBに当選した遊技で1BBが入賞したときは、当該遊技の全停時にRT5に移行するため、この場合にはRT4(内部中遊技)を経由しない。
RT4は、当選した1BBが入賞するまで継続される。RT制御手段63jは、RT4において1BBが入賞したと判断したときは、RTの移行条件を満たすと判断し、RT5に移行する。
RT5は1BB遊技であり、RT5に移行すると、RT5の終了条件(1BB遊技の終了条件)を満たすまで継続される。本実施形態では、1BB遊技の終了条件は、450枚を超えるメダルの払出しに設定されている。RT5では、条件装置番号「51」が毎遊技当選し、毎遊技、9枚の払出しとなるので、RT5の51遊技目に、払出し枚数450枚を超えることとなる。
RT制御手段63jは、毎遊技、RT5において450枚を超えるメダルの払出しがあったか否かを判断し、450枚を超えるメダルの払出しがあったと判断したときは、RTの移行条件を満たす(1BB遊技の終了条件を満たす)と判断し、次遊技から、非RTに移行するように制御する。
RT制御手段63jは、非RTでは、特定図柄が表示されるまで非RTを継続する。非RTでは、小役E1〜E6の各条件装置が抽選され、これらのいずれかの条件装置に当選し、当該遊技で当選小役を取りこぼすと、特定図柄が表示される。RT制御手段63jは、特定図柄が表示されたときは、RTの移行条件を満たすと判断し、次遊技からRT1に移行する。
RT1は、リプレイ05が停止表示されるまで継続する。RT1では、リプレイB1〜B5の各条件装置が抽選され、これらのいずれかの条件装置に当選し、リプレイ05が入賞する押し順でストップスイッチ42が操作されるとリプレイ05が停止表示する。RT制御手段63jは、RT1においてリプレイ05が停止表示されたときは、RTの移行条件を満たすと判断し、次遊技からRT2に移行する。
RT2は、リプレイ06が停止表示されるまで、リプレイ03若しくは04が停止表示されるまで、又は特定図柄が表示されるまで継続する。RT2では、リプレイC1〜C5の各条件装置が抽選され、これらのいずれかの条件装置に当選し、リプレイ06が入賞する押し順でストップスイッチ42が操作されるとリプレイ06が停止表示する。RT制御手段63jは、RT2においてリプレイ06が停止表示されたときは、RTの移行条件を満たすと判断し、次遊技からRT3に移行する。
一方、RT2において、リプレイC1〜C5のいずれかの条件装置に当選し、リプレイ03又は04が入賞する押し順でストップスイッチ42が操作されるとリプレイ03又は04が停止表示する。RT制御手段63jは、RT2においてリプレイ03又は04が停止表示されたときは、RTの移行条件を満たすと判断し、次遊技からRT1に移行する。
さらにまた、RT2において、小役E1〜E6の各条件装置が抽選され、これらのいずれかの条件装置に当選し、当選小役をとりこぼすと、特定図柄が表示される。RT制御手段63jは、RT2において特定図柄が表示されたときは、RTの移行条件を満たすと判断し、次遊技からRT1に移行する。
RT3は、リプレイ03若しくは04が停止表示されるまで、又は特定図柄が表示されるまで継続する。RT3では、リプレイD1〜D3の各条件装置が抽選され、これらのいずれかの条件装置に当選し、リプレイ03又は04が入賞する押し順でストップスイッチ42が操作されるとリプレイ03又は04が停止表示する。RT制御手段63jは、RT3においてリプレイ03又は04が停止表示されたときは、RTの移行条件を満たすと判断し、次遊技からRT1に移行する。
これに対し、RT3において、リプレイD1〜D3のいずれかの条件装置に当選し、リプレイ01又は02が入賞する押し順でストップスイッチ42が操作されると、リプレイ01又は02が停止表示する。RT制御手段63jは、RT3においてリプレイ01又は02が停止表示されたときは、RT3を維持する。
さらにまた、RT3において、小役E1〜E6の各条件装置が抽選され、これらのいずれかの条件装置に当選し、当選小役をとりこぼすと、特定図柄が表示される。RT制御手段63jは、RT3において特定図柄が表示されたときは、RTの移行条件を満たすと判断し、次遊技からRT1に移行する。
さらに、以上のRT移行において、非内部中かつ非AT中は、RT1の滞在確率が最も高くなる。ただし、リプレイが重複当選する条件装置の当選時に、正解押し順(1/6)でストップスイッチ42が操作されると、RT2や、さらにRT3に移行する場合がある。しかし、RT2やRT3では、リプレイが重複当選する条件装置の当選時に、不正解押し順(5/6)でストップスイッチ42が操作されると、RT1に戻る。また、小役E1〜E6当選時に特定図柄が表示されてもRT1に戻る。このように、非AT中は、極力、RT1に戻るように設定されている。
なお、RTとメイン遊技状態(非AT/AT)との関係については、後述する。
メイン遊技状態制御手段63kは、毎遊技、メイン遊技状態の移行条件を満たしたか否かを判断し、メイン遊技状態の移行条件を満たすと判断したときに、メイン遊技状態の移行を制御するものである。なお、メイン遊技状態とRTとは関連性を有するものの、それぞれ独立して移行する。
図38は、メイン遊技状態の移行を説明する図である。
ここで、「メイン遊技状態」は、本実施形態では、
メイン遊技状態0:通常時
メイン遊技状態1:AT前兆
メイン遊技状態2:AT準備
メイン遊技状態3:AT
メイン遊技状態4:1BB内部中
メイン遊技状態5:1BB遊技中
メイン遊技状態6:AT準備又はAT中、かつ1BB内部中
メイン遊技状態7:AT準備又はAT中、かつ1BB遊技中
の8種類を備える。
上記の8種類のメイン遊技状態のうち、非内部中は、メイン遊技状態0〜3である。
また、内部中は、メイン遊技状態4及び6である。
さらにまた、1BB遊技中は、メイン遊技状態5及び7である。
なお、メイン遊技状態6及び7では、「AT準備又はAT中、かつ」と表示しているが、AT準備又はAT中と、1BB内部中又は1BB遊技中とが同時進行するのではなく、AT準備又はAT中に1BBに当選した場合に相当し、この場合には、AT準備又はATを一時中断して、1BB内部中又は1BB遊技中とする。
メイン遊技状態0(通常時)とは、ATに当選していない(ATストック数=「0」)遊技であって、かつ1BBにも当選していない遊技である。
メイン遊技状態0においてATに当選すると、メイン遊技状態制御手段63kは、AT前兆ゲーム数を抽選で決定する。前兆ゲーム数は、「0」〜「32」の範囲内で乱数を用いて決定される。なお、前兆ゲーム数は、メイン遊技状態制御手段63kが決定するのではなく、前述したAT抽選手段63dがAT抽選で当選したときに決定してもよい。
メイン遊技状態0(通常時)においてATに当選すると、次遊技から、メイン遊技状態1(AT前兆)に移行する。そして、AT当選時に決定したゲーム数(前兆ゲーム数)間、メイン遊技状態1に滞在する。このため、メイン遊技状態制御手段63kは、AT前兆に移行すると、毎遊技、遊技回数をカウントする。そして、「前兆ゲーム数=「0」」となったときは、次遊技から、メイン遊技状態2(AT準備)に移行する。
一方、メイン遊技状態制御手段63kは、メイン遊技状態0において、ATに当選することなく1BBに当選すると、次遊技から、メイン遊技状態4(1BB内部中)に移行するように制御する。なお、本実施形態では、メイン遊技状態4では、AT抽選を行わない。
ここで、上述したように、1BB内部中は、RT4である。よって、「メイン遊技状態4=RT4」である。なお、1BB内部中では、押し順ベル当選時に正解押し順を報知しない。
なお、1BB及び強チェリーに重複当選したときは、強チェリーの当選に基づきAT抽選が行われ、ATに当選する場合がある。この場合には、1BBの当選に基づいて1BB内部中(メイン遊技状態4)となる。そして、この当選以降に、1BB内部中で強チェリーに当選しても、AT抽選は行わない。これにより、1BB内部中を遊技者が意図的に引き伸ばし、AT抽選を受けようとする攻略を防止することができる。
仮に、1BB内部中に強チェリーに当選しても、1BB内部中におけるリール31の停止制御を異ならせ、弱チェリー当選時の停止出目となるように(左リール31の停止時に目押しによっても中段に「チェリー」を停止させず、下段に「チェリー」停止させるように)制御することが挙げられる。これにより、強チェリーには当選せず、弱チェリーに当選したように遊技者に見せることができる。通常時には、強チェリー当選時にAT抽選が行われるので、強チェリー当選は、遊技者に利益となるが、1BB内部中ではAT抽選を行わない場合、1BB内部中に強チェリーが当選(入賞)すると、遊技者に、損をした印象を与えてしまうためである。
さらに、1BB内部中に強チェリーに当選したときは、リール31の停止制御のみならず、1BB非内部中に強チェリーに当選したときと異なる演出(バックランプ演出や効果音等の演出)を出力すること、たとえば弱チェリー当選時の演出に変更することにより、演出についても弱チェリー当選(強チェリー非当選)であることを遊技者に見せることが好ましい。
メイン遊技状態4は、1BBが入賞するまで継続される。メイン遊技状態制御手段63kは、メイン遊技状態4において1BBが入賞すると、メイン遊技状態5(1BB遊技)に移行するように制御する。なお、上述のRT移行と同様に、メイン遊技状態制御手段63kは、メイン遊技状態0において1BBに当選し、当該遊技で1BBに入賞したときは、メイン遊技状態の移行条件を満たすと判断し、次遊技から、(メイン遊技状態4を経由することなく)メイン遊技状態5に移行するように制御する。
。メイン遊技状態5は、1BB遊技に相当し、上述のRT5に相当する。したがって、「メイン遊技状態5=RT5」である。
メイン遊技状態5は、1BB遊技であるから、上述したように、450枚を超える払出しがあるまで継続される。メイン遊技状態制御手段63kは、メイン遊技状態5において450枚を超える払出しがあったときは、メイン遊技状態の移行条件(メイン遊技状態5の終了条件)を満たすと判断し、次遊技から、メイン遊技状態0又は2に移行するように制御する。
本実施形態では、メイン遊技状態5では、AT抽選を実行し、メイン遊技状態5中のAT抽選に当選したときは、メイン遊技状態5を終了すると、メイン遊技状態2(AT準備)に移行するように制御する。
これに対し、メイン遊技状態5中のAT抽選に当選しなかったときは、メイン遊技状態5を終了すると、メイン遊技状態0に移行する。
メイン遊技状態2は、AT開始条件が成立するまで、又は1BBに当選するまで継続する。本実施形態では、メイン遊技状態制御手段63kは、メイン遊技状態2においてAT開始条件を満たすと、次遊技から、メイン遊技状態3(AT)に移行する。一方、メイン遊技状態制御手段63kは、メイン遊技状態2において、AT開始条件を満たす前に1BBに当選し、当該遊技で1BBが入賞しなかったときは、次遊技から、メイン遊技状態6に移行するように制御する。そして、メイン遊技状態6は、1BBが入賞するまで継続される。メイン遊技状態制御手段63kは、メイン遊技状態6において1BBが入賞したときは、次遊技から、メイン遊技状態7に移行するように制御する。
なお、メイン遊技状態2において1BBに当選し、当該遊技で1BBに当選したときは、メイン遊技状態制御手段63kは、次遊技から、(メイン遊技状態6を経由せずに)メイン遊技状態7に移行するように制御する。
メイン遊技状態7は、RT5すなわち1BB遊技が終了するまで継続する。メイン遊技状態制御手段63kは、メイン遊技状態7においてメイン遊技状態7(1BB遊技)の終了条件を満たしたと判断したときは、次遊技から、メイン遊技状態2(AT準備)に移行するように制御する。このように、メイン遊技状態6及び7は、1BB遊技終了後にATを実行する権利を有しつつ1BB遊技を消化する状態である。
以上のメイン遊技状態0〜7において、本実施形態では、厳密に、ATと称されるのは、メイン遊技状態3のみである。AT中に1BBに当選し、メイン遊技状態6に移行したときは、AT中ではあるが、ATを一時中断し、1BB内部中となる。さらに、その1BBが入賞したときは、1BB遊技中となる。
押し順ベル当選時に正解押し順が報知されるのは、原則としてメイン遊技状態3である。メイン遊技状態2では、押し順ベル当選時に正解押し順を報知するか否かは任意である。ここで、メイン遊技状態2で押し順ベル当選時に正解押し順を報知するときは、メイン遊技状態3に意図的に移行させずにメイン遊技状態2にとどまるという攻略を防止する必要がある。一方、メイン遊技状態2で押し順ベル当選時に正解押し順を報知しないときは、メイン遊技状態3に意図的に移行させないことの懸念はないと考えられる。
また、メイン遊技状態2では、メイン遊技状態3に移行させる必要があることから、リプレイ重複当選時にRT昇格押し順(RT3に移行させるための押し順)を報知する。
なお、メイン遊技状態5又は7(1BB遊技)を終了してメイン遊技状態2(AT準備)に移行したときは、RTは非RTである。そして、非RTでは、特定図柄が表示されない限りRT1には移行しない。このため、AT準備中であっても、非RT中は、条件装置番号「42」〜「47」の当選時に、3枚ベルを入賞させる押し順を報知しない(できるだけ特定図柄が表示される可能性を高くする)。
また、1BB内部中に相当するメイン遊技状態4では、押し順ベル当選時に正解押し順を報知しない。当選した1BBを入賞させずに意図的に1BB内部中にとどまるという攻略を防止するためである。
これに対し、メイン遊技状態2又は3において1BBに当選し、メイン遊技状態6(1BB内部中)に移行したときは、押し順ベル当選時における正解押し順の報知を継続してもよい。たとえば、AT中に、突然、正解押し順の報知を中断すると、1BBに当選したことを遊技者にすぐに知られてしまうからである。一方、1BB内部中において、押し順ベル当選時における正解押し順の報知を継続すると、当選した1BBを入賞させずにずっと1BB内部中にとどまることができてしまう。この対策としては、1BB内部中では、押し順ベル当選時に正解押し順でストップスイッチ42を操作しても、出玉率が「1」未満となるように設定することが挙げられる。あるいは、上記に限らず、1BB内部中に移行した時点や、1BBが当選してから所定ゲーム数(たとえば5ゲーム)後に、押し順ベル当選時における正解押し順の報知を中断してもよい。
さらにまた、1BB遊技中に相当するメイン遊技状態5及び7では、そもそも押し順ベル等の抽選を行わないので、正解押し順が報知されることはない。
上述したように、メイン遊技状態2においてAT開始条件を満たすと、次遊技から、メイン遊技状態3(AT)に移行する。
ここで、メイン遊技状態2であるときのRTは、非RT、RT1、RT2、又はRT3のいずれかである。メイン遊技状態7は、1BB遊技であるので、1BB遊技を終了して次遊技からメイン遊技状態2に移行したときに、当該遊技は非RTである。
メイン遊技状態2がいずれのRTであっても、できる限り、RT3でメイン遊技状態3(AT)を実行するように制御する。
たとえばメイン遊技状態2が非RTであるときは、特定図柄が表示されるまで待つか、又は特定図柄が表示可能となった遊技で、特定図柄が表示可能となる押し順を報知する。これにより、非RTからRT1に移行させる。
また、RT1においては、リプレイB1〜B5当選となるまで待ち、リプレイB1〜B5に当選したときは、リプレイ05を入賞させる(RT2に移行する)押し順を報知する。さらに、RT2では、リプレイC1〜C5当選となるまで待ち、リプレイC1〜C5に当選したときは、リプレイ06を入賞させる(RT3に移行する)押し順を報知する。そして、RT3に移行したときに、ATすなわちメイン遊技状態3を開始する。
このように制御するのは、ATは、リプレイ高確率(RT)で実行させるためである。本実施形態では、RT3は、非RT、RT1、及びRT2に対してリプレイ高確率である。
しかし、遊技者によるストップスイッチ42の押し順ミスが発生したとき、又はRT3に移行させるためのストップスイッチ42の押し順を報知しても、遊技者がその報知に従わない場合や、押し順ミスが生した場合等、RT3に移行しない場合が考えられる。
仮に、RT3への移行がメイン遊技状態3すなわちAT開始条件に設定すると、メイン遊技状態2(AT準備中)に押し順ベル当選時に正解押し順を報知する仕様であるとき、RT2において押し順ベル当選時には報知された正解押し順でストップスイッチ42を操作するが、リプレイ重複当選時には報知された正解押し順に意図的に従わないようにすれば、RT1とRT2との間を行き来し、RT3には移行しない。これにより、いつまでもRT3に移行しないことを意図的に行うことができてしまう。
このような場合の対策としては、以下の制御を実行することが挙げられる。
まず、RT2においてリプレイC当選時に、報知された正解押し順に従わなかったときであっても、メイン遊技状態3に移行させ、ATを開始することが挙げられる。この場合、RT2においてリプレイC当選時に正解押し順でストップスイッチ42を操作しなければRT1に転落する。よって、遊技者は、RT1からATを開始することとなり、RT3に移行するまでの間のATは、リプレイ当選確率が通常確率となる。なお、この場合には、RT1においてリプレイBに当選したときはRT2に移行するための正解押し順を報知し、RT2においてリプレイCに当選したときはRT3に移行するための正解押し順を報知する。
なお、従来では、報知された正解押し順と異なる押し順をした場合、ペナルティとして、一定期間、押し順ベル当選時に正解押し順を報知しない制御を行っていた。しかし、遊技者がいかなる押し順でストップスイッチ42を操作しても、ペナルティを付与しない仕様としたときは、このように制御することができない。
そこで、RT2において、RT3に移行するための正解押し順を報知した遊技で、正解押し順でストップスイッチ42が操作されなくても、どのRTに滞在するかにかかわらず、一律に、メイン遊技状態をメイン遊技状態3に移行し、ATを開始する。なお、RT1からATを開始した場合であっても、押し順ベル当選時は正解押し順を報知する。
しかし、RT2において、RT3に移行するための正解押し順が報知された遊技で、遊技者の操作ミスにより、正解押し順でストップスイッチ42を操作できなかった場合にも、RT1からATが開始されることとなる。
このため、状況に応じて、以下の方法を採用することが挙げられる

第1に、RT2において正解押し順を報知した遊技(押し順ベル当選時、及びリプレイB当選時の双方)で、正解押し順でストップスイッチ42を操作しなかった場合には、常に、メイン遊技状態3に移行させることが挙げられる。この場合には、RT2において、たとえば押し順ベル当選時に正解押し順を報知したが、遊技者がその正解押し順でストップスイッチ42を操作しなかったときも、メイン遊技状態3に移行することとなる。
この第1の方法では、遊技者の操作ミスを救済することはできないが、当該遊技で当選した条件装置が押し順ベルであるか移行リプレイであるかを区別する必要がなく、RT2において、報知した正解押し順と異なる押し順であるか否かの判断だけで済むため、メイン制御基板60の処理負担の軽減(容量の削減)を図ることができる。
第2に、メイン遊技状態2において、移行リプレイ当選時、報知された押し順と異なる押し順でストップスイッチ42が操作されたときは、次遊技からメイン遊技状態3に移行させることが挙げられる。これに対し、メイン遊技状態2において、押し順ベル当選時に正解押し順を報知し、報知された押し順と異なる押し順でストップスイッチ42が操作されたときであっても、メイン遊技状態2のままとする。
このようにすれば、移行リプレイ当選時に意図的に不正解押し順でストップスイッチ42を操作しても、メイン遊技状態2に滞在し続けることがなくなる。なお、たとえばメイン遊技状態2かつRT2において、上記のように移行リプレイ(リプレイC)当選時に不正解押し順でストップスイッチ42が操作されたときは、メイン遊技状態はメイン遊技状態3となり、RTはRT1となる。そして、メイン遊技状態3に移行した後、RT及びRT2において、それぞれRT3まで移行するための正解押し順を順次報知する。
遊技者は、押し順ベル当選時に正解押し順を報知したときは、意図的に報知された押し順と異なる押し順でストップスイッチ42を操作することはほとんどないと考えられる(遊技者のメダル獲得枚数が減少するため)。したがって、押し順ベル当選時の押し順不正解時は、遊技者の押し順ミスと考えられるため、その場合の救済を図るものである。ただし、第1の方法と異なり、当該遊技で当選した条件装置が移行リプレイであるか押し順ベルであるかの判断が必要となるので、その分の制御負担がかかる。
第3に、本実施形態と異なるが、たとえば移行リプレイ当選時に、RTを昇格させる押し順、RTを転落させる押し順、及びRTを維持する押し順の3つを有する場合において、RTを転落させる押し順でストップスイッチ42が操作されたときは、メイン遊技状態3に移行することが挙げられる。このように設定すれば、押し順ミスをした遊技者を救済することができる確率を高くすることができる。しかし、このように設定した場合には、移行リプレイに当選したこと、押し順不正解となったことに加え、RTが転落したことを判断する必要があるので、処理負担が多くなる。
メイン遊技状態制御手段63kは、メイン遊技状態2では、押し順ベル当選時に正解押し順を報知する。また、メイン遊技状態2かつ非RT時に、特定図柄を停止表示可能となった遊技では、特定図柄が停止表示可能となる押し順を報知する。さらに、メイン遊技状態2かつRT1時に、リプレイB当選時は、RT2に移行するための押し順(リプレイ05を入賞させる押し順)を報知する。さらにまた、メイン遊技状態2かつRT2時に、リプレイC当選時は、RT3に移行するための押し順(リプレイ06を入賞させる押し順)を報知する。なお、メイン遊技状態2において、押し順ベル当選時には正解押し順を報知せず、移行リプレイ当選時の正解押し順(RTを移行させるための押し順)のみを報知してもよい。このようにすれば、AT準備中にはメダルが増加しない遊技状態を作り出すことができる。
また、メイン遊技状態制御手段63kは、メイン遊技状態3では、押し順ベル当選時に正解押し順を報知するとともに、(メイン遊技状態3がRT3である場合において)リプレイD当選時に、リプレイ01又は02を入賞させる押し順(RT3を維持する押し順)を報知する。したがって、RT3に滞在しつつメイン遊技状態3のATを実行する場合において、リプレイの押し順報知時に、正解押し順でストップスイッチ42を操作すれば、RTが転落することはない。
さらにまた、メイン遊技状態3がRT3である場合において、リプレイD当選時に、報知された押し順と異なる押し順でストップスイッチ42が操作され、RT1に転落した場合には、その後のRT1及びRT2における移行リプレイ当選時に、RTを昇格させる押し順を報知する。
メイン遊技状態制御手段63kは、メイン遊技状態3において、AT(1セット)が終了すると、次遊技から、メイン遊技状態0又は1に移行させる。本実施形態では、ATを残り何セット繰り返すかのATストック数が定められており、メイン遊技状態3(AT)終了時、「ATストック数>0」であるときは、メイン遊技状態3からメイン遊技状態1(AT前兆)に移行する。また、メイン遊技状態3終了時、「ATストック数=0」であるときは、メイン遊技状態3からメイン遊技状態0(通常時)に移行する。ATストック数をいつ「−1」にするかは、種々の方法が挙げられる。たとえば、メイン遊技状態3に移行した時、又はメイン遊技状態3を終了した時が挙げられる。
さらに、メイン遊技状態3(AT)終了時、「ATストック数>0」であるときは、メイン遊技状態3からメイン遊技状態1に移行するときに、前兆ゲーム数を決定する。ただし、これに限らず、ATストック数を決定(又は加算)するときに、各ATの前兆ゲーム数を事前に決定し、記憶しておくことも可能である。
メイン遊技状態3においてATを終了し、メイン遊技状態0(通常時)に移行するとき、AT終了時のRTはRT3である。そして、RT3では、リプレイDが抽選され、リプレイD当選時にリプレイ03又は04が入賞すると、次遊技からRT1に移行する。
一方、メイン遊技状態3においてATを終了し、メイン遊技状態1(AT前兆)に移行するとき、AT終了時のRTはRT3である。そして、RT3では、リプレイDが抽選され、リプレイD当選時にリプレイ03又は04が入賞すると、次遊技からRT1に移行する。このRT1において、前兆ゲーム数が「0」になるまでは、リプレイB当選時に、リプレイ05を入賞させる正解押し順を報知しない。
メイン遊技状態1においてAT前兆ゲーム数を消化すると、次遊技からメイン遊技状態2(AT準備中)に移行する。そして、当該メイン遊技状態2(かつRT1)において、リプレイBに当選したときは、リプレイ05を入賞させる正解押し順を報知する。そして、リプレイ05が入賞すると、RT2に移行する。さらに、RT2ではリプレイC当選時にリプレイ06を入賞させるための正解押し順を報知する。リプレイ06が入賞すると、RT3に移行するとともに、メイン遊技状態3に移行し、再度、ATを開始する。
メイン遊技状態1、すなわちAT前兆中に1BBに当選したときは、1BB内部中であるメイン遊技状態6に移行する。このときのメイン遊技状態6は、RT4である。さらに、メイン遊技状態6において1BBが入賞すると、メイン遊技状態7に移行する。メイン遊技状態7は、RT5(1BB遊技)である。そして、メイン遊技状態7すなわち1BB遊技を終了すると、メイン遊技状態2、すなわちAT準備中に移行する。
したがって、AT前兆中において、前兆ゲーム数を消化していないときに1BBに当選したときは、その時点で、前兆ゲーム数をクリアする(「0」にする)。すなわち、1BB内部中を経て1BB遊技を終了したときは、AT前兆(メイン遊技状態1)に戻るのではなく、AT準備中(メイン遊技状態2)に移行する。
また、メイン遊技状態2(AT準備中)又はメイン遊技状態3(AT中)に1BBに当選したときは、上記と同様に、1BB内部中であるメイン遊技状態6に移行する。このときのメイン遊技状態6は、RT4である。さらに、メイン遊技状態6において1BBが入賞すると、メイン遊技状態7に移行する。メイン遊技状態7は、RT5(1BB遊技)である。そして、メイン遊技状態7すなわち1BB遊技を終了すると、メイン遊技状態2、すなわちAT準備中に移行する。
ここで、メイン遊技状態3(AT中)に1BBに当選したときは、メイン遊技状態3における遊技を一時中断するので、AT遊技回数のカウントを停止する。そして、1BB遊技の終了後、メイン遊技状態2(AT準備)を経てメイン遊技状態3(AT)に復帰したときは、中断したAT遊技回数のカウントを再開する。なお、このようにするのではなく、メイン遊技状態3(AT)中に1BBに当選し、1BB遊技に移行したときは、その後、メイン遊技状態3(AT)復帰時に、ATの初期遊技回数を改めて設定してもよい(AT遊技回数のリセットを実行してもよい)。
また、1BBの当選時や1BB遊技中に、AT遊技回数を上乗せするか否かの抽選を実行し、この抽選に当選したときは、AT遊技回数のカウント値に、上乗せ値を加算する。
メイン遊技状態1(AT前兆)、メイン遊技状態2(AT準備)、メイン遊技状態3(AT)中から1BBに当選し、1BB内部中を経て、1BB遊技を実行し、1BB遊技を終了したときは、図37に示すように、RTは、必ず非RTとなる。よって、メイン遊技状態7で1BB遊技を終了すると、メイン遊技状態2(AT準備)かつ非RTとなる。このため、非RTにおいて特定図柄が表示されRT1に移行し、RT1においてリプレイ05が入賞してRT2に移行し、RT2においてリプレイ06が入賞してRT3に移行するまで、メイン遊技状態2(AT準備)となる。RT1、RT2では、それぞれ、RTを昇格可能な条件装置の当選時にRTを昇格させる押し順(正解押し順)を報知する。
なお、非RT中に条件装置番号「42」〜「47」に当選したときに、特定図柄を表示させるための押し順(3枚ベルを取りこぼす押し順)を報知してもよく、あるいは、当該押し順を報知しなくてもよい。一方、非RTにおいて条件装置番号「23」〜「40」に当選したときは、正解押し順を報知してもよく、あるいは報知しなくてもよい。
図1において、サブ制御基板80は、遊技中及び遊技待機中における演出(情報)の選択や出力等を制御するものである。
メイン制御基板60とサブ制御基板80とは、電気的に接続されており、メイン制御基板60から、パラレル通信によってサブ制御基板80に一方向で演出等に必要な情報(制御コマンド等)を送信する。
なお、メイン制御基板60とサブ制御基板80とは、電気的に接続されることに限らず、光通信手段を用いた接続であってもよい。さらに、電気的接続及び光通信接続のいずれも、パラレル通信に限らず、シリアル通信であってもよく、シリアル通信とパラレル通信とを併用してもよい。
また、メイン制御基板60と同様に、サブ制御基板80は、RWM81、ROM(サブROM)82、及びサブCPU83等を備える。
ここで、サブ制御基板80上には、RWM81、ROM82、及びサブCPU83を含むMPUが搭載される。さらに、MPU内蔵のRWMとは別個に、MPUの外部(サブ制御基板80上)にRWMが搭載される。このため、RWM81というときは、MPU内蔵のRWM、及び外部RWMを含む意味で使用する。
RWM(サブメモリ)81は、サブCPU83が演出を制御するときに取り込んだデータ等を一時的に記憶可能な記憶媒体である。
また、ROM(サブROM)82は、演出用データとして、演出に係る抽選を行うとき等のプログラムや各種データ等を記憶しておく記憶媒体である。
サブ制御基板80には、入力ポート又は出力ポート(図1では図示を省略する)を介して、図1に示すような以下の演出用の周辺機器が電気的に接続されている。ただし、演出用の周辺機器は、これらに限られるものではない。
演出ランプ21は、たとえばLED等からなり、所定の条件を満たしたときに、それぞれ所定のパターンで点灯する。なお、演出ランプ21には、各リール31の内周側に配置され、リール31に表示された図柄(表示窓13から見える上下に連続する3図柄)を背後から照らすためのバックランプ、リール31の上部からリール31上の図柄を照光する蛍光灯、スロットマシン10のフロントカバー前面に配置され、役の入賞時等に点滅する枠ランプ等が含まれる。
また、スピーカ22は、遊技中に各種の演出を行うべく、所定の条件を満たしたときに、所定のサウンドを出力するものである。
さらにまた、画像表示装置23は、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、ドットディスプレイ等からなるものであり、遊技中に各種の演出画像(1BB遊技中及びAT中の押し順、条件装置の抽選結果に対応する演出等)や、遊技情報(1BB遊技及びAT中の遊技回数や獲得枚数等)等を表示するものである。
また、十字キー24及びプッシュボタン25は、遊技者が意図する情報を表示させたりするときや、ホール管理者(店長等)が各種の設定を変更するとき等に用いられる。
サブCPU83は、演出出力制御手段83aを備える。
演出出力制御手段83aは、後述するように、メイン制御基板60から送信されてくる制御コマンド、具体的には、作動状態、1BB獲得枚数、メイン遊技状態、前兆ゲーム数・ATゲーム数、RT状態、押し順指示番号、演出グループ番号、役物条件装置番号の各制御コマンドに基づいて、どのようなタイミングで(スタートスイッチ41の操作時や各ストップスイッチ42の操作時等)、どのような演出を出力するか(ランプ21をどのように点灯、点滅又は消灯させるか、スピーカ22からどのようなサウンドを出力するか、及び画像表示装置23にどのような画像を表示させるか等)等の、具体的な演出内容を抽選によって決定する。
そして、演出出力制御手段83aは、その決定に従い、演出ランプ21、スピーカ22、画像表示装置23の出力を制御する。また、1BB遊技中やAT中は、ストップスイッチ42の押し順、獲得枚数、残り遊技回数等を画像表示する。
なお、非AT中のときは、押し順指示番号は、「0」の情報が送信されるので、サブ制御基板80は、非AT中のときは、正解押し順を報知することはない。ただし、押し順と無関係の条件装置、たとえば入賞及びリプレイ条件装置番号「1」のリプレイA当選時に、単なる演出として「左中右」と押し順を報知すること等は可能である。
さらにまた、演出グループ番号の制御コマンドは、実際にどの条件装置番号に当選したかの情報は含まれないが、大まかな当選情報が含まれているといえる。たとえば、演出グループ番号「13」に対応する制御コマンドを受信したとき、いずれの押し順ベルに当選したかまではサブ制御基板80側で知ることはできない。しかし、いずれかの押し順ベルに当選したかについては知ることができる。よって、「ベル」の図柄を表示したり、「ベル」の対応色である「黄色」で枠ランプを点灯させる等の演出を出力することは可能となる。
さらに、サブ制御基板80は、AT中(AT準備中を含む)に、メイン制御基板60から送信される押し順指示番号を受信すると、受信した押し順指示番号に対応する正解押し順を報知する。たとえば、AT中の遊技で条件装置番号「24」に当選し、押し順指示番号「2」に対応する制御コマンドを受信したときは、正解押し順である「左右中」、あるいは「132」等のように、遊技者が正解押し順を容易に知り得る内容を報知する。
続いて、メイン制御基板60(メインCPU63)による情報処理について、フローチャートに基づき説明する。
図39は、メイン制御基板60によるプログラムを開始するときの処理(M_PRG_START )を示すフローチャートである。
図39において、ステップS11でプログラムが開始されると、次のステップS12において、メイン制御基板60は、レジスタを初期化する。具体的処理としては、たとえば、QレジスタにRWM61の上位アドレス(本実施形態ではF0H)を記憶する処理等が挙げられる。この処理により、たとえばRWM61のアドレスを指定する際に、下位アドレス(たとえば、アドレス「F0B7」指定時に、「B7」)のみを指定することにより、Qレジスタで指定しているデータ(F0H)と組み合わせることで、RWM61のアドレス「F0B7」を指定することが可能となり、ブログラム容量の削減につながる。
次にステップS13に進み、メイン制御基板60は、電源断処理済フラグが正常値であるか否かを判断する。本実施形態では、電源断時に、後述するステップS652(図66)において、電源断処理済みフラグ(RWM61の所定アドレスに記憶される。本実施形態では図示を省略する。)を記憶する。この電源断処理済みフラグは、電源オン時に、前回の電源断が正常に行われたか否かを判断するためのフラグである。そして、ステップS13において、電源断処理済みフラグが正常値(本実施形態では、「01」H)であると判断したときは、ステップS14に進み、正常値でない(本実施形態では、「01」H以外)と判断したときは、ステップS14及びS15のチェックサムデータの算出を行うことなくステップS16に進む。
ステップS14では、RWM61のチェックサムの算出を実行する。具体的には、電源断処理時に実行したRWM61のチェックサム(後述する図66のステップS653)と同範囲(たとえば、プログラムで使用する作業領域、未使用領域、スタックエリア)のチェックサム算出(対象となるアドレスのデータ値の加算)を実行する。
本実施形態では、RWM61の所定範囲のチェックサムを行うとともに、チェックサムによってデータが「0」となるように、RWM61のチェックサムデータが設定されている。
ステップS15では、チェックサムを算出するRWM61の範囲が完了したか否かを判定する。具体的には、現時点でのチェックサムを算出したRWM61のアドレスから次のアドレスを指定し、次のアドレスがチェックサムを算出するアドレスであるか否かを判断する。チェックサムの算出が終了していないと判断したときはステップS14に進む。一方、チェックサムを算出するRWM61の範囲が完了したと判断したときはステップS16に進む。
なお、以降の処理においてもRWM61の複数範囲(アドレス)に記憶されたデータを初期化する場合には、本実施形態では指定されたRWM61の範囲で同様の処理を実行するものとする。
ステップS16では、メイン制御基板60は、電源断復帰データを所定のレジスタ(たとえば、Bレジスタ)に記憶する。ここで、電源断処理済みフラグが正常値であり、かつRWM61のチェックサムデータが正常値であると判断したときは、電源断復帰データとして正常値を記憶する。一方、電源断処理済みフラグが異常値であったとき(ステップS13で「No」のとき)、及び/又はRWM61のチェックサムデータが異常値である(ステップS14で算出された、全範囲のチェックサムデータ値が「0」でない)と判断したときは、電源断復帰データとして異常値を記憶する。
次のステップS17では、入力ポート1(図8)のレベルデータを所定のレジスタ(たとえば、Aレジスタ)に記憶する。次にステップS18に進み、入力ポート1のレベルデータに基づいて、指定スイッチがオンであるか否かを判断する。ここで「指定スイッチ」とは、本実施形態では、入力ポート1のうち、ドアスイッチ16の信号(D1)、設定ドアスイッチ54の信号(D2)、設定キースイッチ52の信号(D3)の3つである。
そして、ドアスイッチ16の信号がオンであり(フロントカバー(筐体)が開けられており)、設定ドアスイッチ54の信号がオンであり(設定ドアが開けられており、)、かつ、設定キースイッチ52の信号がオンであるとき(設定キーが挿入されているとき)に限り設定変更を許可する。3個全ての指定スイッチがオンであるときは、ステップS22の設定変更処理に移行可能となるが、少なくとも1つの指定スイッチがオンでないときは、ステップS22の設定変更処理に移行することを許可しない。
つまり、ドアスイッチ16の信号がオフのときや(フロントカバーが閉じられている)、設定ドアスイッチ54の信号がオフのとき(設定ドアが閉じられている)にもかかわらず、設定キースイッチ52の信号がオンになることはあり得ず、不正の可能性が高いことから、設定変更処理への移行を許可しない。
したがって、ステップS18で全指定スイッチがオンであると判断したときはステップS19に進み、オンでないと判断したときはステップS21に進む。
ステップS19では、メイン制御基板60は、電源断復帰データが異常値であるか否かを判断する。この電源断復帰データは、ステップS16でレジスタに記憶したデータである。
そして、電源断復帰データが異常値であると判断したときは、電源断復帰データが異常値である旨(ステップS16で記憶したデータ)を保持しつつステップS22の設定変更処理に進み、異常値でないと判断したときはステップS20に進む。ステップS20では、設定変更不可フラグがオンであるか否かを判断する。ここで、設定変更不可フラグは、上述したメダル管理フラグのD6ビット値であって、後述する条件装置の抽選処理(ステップS50)〜遊技終了チェック処理(ステップS73)までの間は不可にされるフラグである。そして、設定変更不可フラグがオンであるときはステップS21に進み、オンでないときは電源断復帰データが正常値である旨(ステップS16で記憶したデータ)を保持しつつステップS22の設定変更処理に進む。このようにして、本実施形態では、電源断復帰データが異常値であるときの設定変更処理と、電源断復帰データが正常値であるときの設定変更処理とを有する。
なお、本実施形態では、設定変更不可フラグを設けたが、常時設定変更が可能に構成されている場合には、設定変更不可フラグを設けなくてもよい。その場合、ステップS20に相当する処理は不要となる。
ステップS21では、メイン制御基板60は、電源断復帰データが正常値であるか否かを判断する。この処理は、ステップS19と同等の処理であり、ステップS16でレジスタに記憶したデータを参照する。そして、電源断復帰データが正常値であると判断したときはステップS23に進んで電源復帰処理(M_POWER_ON;図40)を行う。これに対し、電源断復帰データが正常値でないと判断したときはステップS24に進んで復帰不可能エラー処理を行う。ステップS21において電源断復帰データが正常値でないと判断されたときのエラーは、本実施形態では「E1」エラーと称し、「E1」である旨を所定のデジットに表示する。復帰不可能エラーは、設定変更処理が実行されないと解除されないエラーである。
以上のように、プログラム開始処理(M_PRG_START )では、電源断復帰データが正常値である場合及び異常値である場合のいずれも、設定変更が可能なときは設定変更処理に進む。
また、指定スイッチがオンでない場合(ステップS18で「No」)又は設定変更が不可である場合において、電源断復帰データが異常値であるとき(ステップS21で「No」)は復帰不可能エラー処理に進み、電源断復帰データが正常値であるとき(ステップS21で「Yes」)は電源復帰処理(M_POWER_ON)に進む。
図40は、電源復帰処理(M_POWER_ON)を示すフローチャートである。
先ず、ステップS831では、スタックポインタを復帰させる。ここで、スタックポインタとは、レジスタの1つであって、電断が生じた場合に、電断発生時のデータ(例えば、レジスタ値、割込み処理前のメイン処理の命令処理(戻り番地)等)を保存するRWM61の領域(スタック領域とも称する)のうち、次に保存されるRWM61のアドレスを指す。つまり、スタックポインタの復帰とは、電源断時に記憶されたスタックポインタを一度RWM61に記憶しておき、RWM61に記憶しておいたデータをスタックポインタに再度記憶し直す処理を指す。
次のステップS832では、RWM61の所定アドレス(本実施形態では図示せず。)に記憶されている設定値データを読み込み、設定値の範囲が正常範囲であるか(「1」〜「6」の範囲内であるか)否かを判断する。設定値が正常範囲であると判断したときはステップS833に進み、設定値が正常範囲でないと判断したときはステップS839に進み、復帰不可能エラー処理に移行する。この場合のエラーは、本実施形態では「E6」エラーと称し、「E6」である旨を獲得数表示LED72に表示する。
ステップS833に進むと、RWM61の未使用領域の初期化範囲をレジスタにセットする。そして次のステップS834において、ステップS833でセットした範囲のRWM61の初期化を実行する。ここで、未使用領域であってもノイズ等によりRWM61に値が記憶されてしまうことが考えられる。万が一、未使用領域に値が記憶されると、不正等のゴトにつながる可能性があるため、未使用領域は電源の投入時に(通常であれば1日に1回)初期化するようにしている。
次のステップS835では、RWM61の初期化を終了したか否かを判断し、終了したと判断したときはステップS836に進む。ステップS836では、入力ポート0〜2の読み込みを行う。この処理は、電源断前の入力ポートの各データ(レベルデータ、立ち上がりデータ、立ち下がりデータ)を最新のデータに更新するための処理である。
次にステップS837に進み、割込みを起動させる。この処理は、たとえばタイマ割込みの周期を設定する処理等であり、当該処理以降から所定の周期(本実施形態では、2.235ms)ごとに割込み処理が実行される。
次にステップS838に進み、上述した電源断処理済フラグをクリア、すなわち「0」にする。そして本フローチャートによる処理を終了する。
上記の電源復帰処理においては、入力ポート0〜2の読み込みを実行した(ステップS836)後に、割込み処理を起動(ステップS837)させている。その理由は、以下の通りである。
本実施形態では、遊技待機中に、設定キーを挿入して、設定値の確認ができるように構成されている。ここで、設定キースイッチ52の立ち下がり信号が「1」になったときに、設定値の確認を終了したと判断している。
しかし、たとえば設定確認中に電源断が生じ、この電源断中に設定キースイッチ52をオフにして(設定キーを抜いて)電源を立ち上げたと仮定する。
この場合、電源断復帰後の割込み処理により、設定キースイッチ52がオフであることに基づいて、設定キースイッチ52の立ち下がり信号が「1」になるので、設定キースイッチの立ち下がりが検知される。
その結果、電源断復帰時の状態と、電源断前の状態とで、異なる状態となってしまう。具体的には、電源断前の状態では、設定キースイッチ52の立ち下がり信号が「0」であるのに対し、電源断復帰時に、設定キースイッチ52の立ち下がり信号が「1」となる。
よって、このように、電源断前後で異なる状態となってしまうことを回避するために、電源断復帰時には、入力ポート0〜2のRWM61の値を最新の状態に更新する。そこで、入力ポート0〜2読み込み処理を実行した後、割込み処理を起動させている。
図41は、本実施形態におけるメイン処理(M_MAIN)処理を示すフローチャートである。そして、このメイン処理中に、2.235msごとに割込み処理(I_INTR;図64)を行う。
図41において、ステップS41では、スタックポインタをセットする。ここでのスタックポインタのセットは、上述したステップS831の処理と同様の処理を実行する。
次のステップS42では、遊技開始セット処理(MS_GAME_SET )を行う。ステップS42に進むと、後述する図42の処理に移行する。
次のステップS43ではベットメダルの読み込みを行う。この処理は、現時点においてベットされているメダル枚数が何枚であるかを読み込む処理である。
次のステップS44では、ステップS43で読み込んだベット枚数に基づき、ベットメダルの有無を判断する。
ステップS44でベットメダルありと判断したときはステップS46に進み、ベットメダルなしと判断したときはステップS45に進んでメダル投入待ち処理を行い、ステップS46に進む。
ステップS46では、投入されたメダルの管理処理を行う。この処理の詳細については説明を省略するが、その概要は、投入センサ44及び44b、ベットスイッチ40の信号の立ち上がり、精算スイッチ46の信号の立ち上がりを検知し、投入センサ44a及び44bによりメダル投入を検知したときは、メダル手入れチェック処理に進み、正常なメダル手入れであると判断したときは、ベット処理又は貯留加算処理に進む。また、ベットスイッチ40の信号の立ち上がりを検知したときは、貯留ベット処理に進み、精算スイッチ46の信号の立ち上がりを検知したときは、精算処理に進む。
次のステップS47では、ソフト乱数の更新処理を行う。この処理は、条件装置抽選手段63bで使用する乱数(ハード乱数、又は内蔵乱数)に加工(演算処理)するための加工用乱数を更新(たとえば「1」ずつ加算)する処理である。ソフト乱数は、0〜65535の範囲を有する16ビット乱数である。なお、更新方法として、更新前の値に、割込みカウント値(割込み時にインクリメントされるカウント値(変数))を加算する処理を実行してもよい。
次のステップS48では、メイン制御基板60は、スタートスイッチ41が操作されたか否かを判断する。スタートスイッチ41が操作されたと判断したときは、ステップS49に進み、スタートスイッチ41が操作されていないと判断したときはステップS43に戻る。なお、スタートスイッチ41が操作された場合であっても、ベット数が当該遊技の規定数に達していないときは、ステップS48で「No」と判断される。また、規定数に達しているときは、スタートスイッチ受付け許可フラグ(メダル管理フラグの「D0」ビット)をオンにする。
ステップS49では、スタートスイッチ受付け時の処理を実行する。この処理は、内蔵乱数の読み込み、ブロッカ45をオフにする処理、リール31の回転開始処理、設定値が正常であるか否かの判断等を行うものである。
ステップS50では、条件装置抽選手段63bは、スタートスイッチ41が操作されたタイミングで、すなわちスタートスイッチ41の操作信号の受信時に、条件装置の抽選を実行する。なお、条件装置抽選時の乱数値はステップS49で取得する。そして、ステップS50において、取得した乱数値が、いずれかの条件装置番号に該当する乱数値であるか否かを、条件装置抽選テーブルを用いて判定する処理を行う。
次のステップS51では、AT抽選手段63cは、当選した条件装置に基づいて、上述したAT抽選テーブル(図33)を用いて、ATの抽選を実行する。なお、この抽選では、ATに当選する場合の他に、ATには当選しないが、AT抽選状態が移行する場合がある。
次にステップS52に進み、メイン遊技状態制御手段63kは、当該遊技でのメイン遊技状態の更新を行う。たとえば、ステップS51の抽選でATに当選したときは、メイン遊技状態0からメイン遊技状態1(AT前兆)に更新するように制御する。
次のステップS53では、メイン制御基板60(特に、押し順指示番号選択手段63e)は、押し順指示番号セット処理(M_ORD_INF )を実行する。この処理は、現在のメイン遊技状態と、当選した条件装置とに応じて、押し順指示番号の選択等を行う処理である。ステップS53に進むと、後述する図52の処理に移行する。詳細は後述するが、この処理により、押し順指示情報を表示する遊技では、獲得数表示LED72に押し順指示情報が表示される。
次にステップS54に進み、メイン制御基板60(特に、演出グループ番号選択手段63f)は、演出グループ番号セット処理(M_ACT_GRP )を実行する。この処理は、当選した条件装置に対応する演出グループ番号の選択を行う処理である。ステップS54に進むと、後述する図54の処理に移行する。
次のステップS55では、割込み処理を禁止する。ここで割込み処理を禁止するのは、次のステップS56の図柄停止信号セット処理(S_IF2_SET )の実行中は、割込み処理が行われないように制御するためである。
そして、ステップS56に進み、図柄停止信号セット処理を実行する。この処理は、スロットマシン10から試験機に対して、当該遊技で当選した条件装置に基づいて、ストップスイッチ42の押し順や操作タイミングの情報(試験信号)を送信(出力)するための処理である。ステップS56に進むと、図55の処理に移行する。
なお、スロットマシン10と試験機とが接続された状態では、このメイン処理において、遊技開始時に、毎遊技、ステップS56において試験機に対して図柄停止信号を送信(出力)する。一方、スロットマシン10が市場に出た場合(ホール等に設置された場合)には、そのスロットマシン10は試験機とは接続されていないので、試験機に対して実際の図柄停止信号を送信することはないが、たとえばホールに設置された後であっても、毎遊技、ステップS56の処理は実行される。
ステップS56の後、ステップS57に進み、ステップS55で禁止した割込み処理を許可する。
次のステップS58におけるコマンド送信テーブル2セット処理は、コマンド送信テーブル2のデータが記憶された先頭アドレスをHLレジスタに記憶する処理である。ここで、後述する図44に示すように、コマンド送信テーブル2のデータが記憶された先頭アドレスは、「1D32」である。よって、
HLレジスタ値=1D32
となる。
次のステップS59では、制御コマンド連続セット処理(M_CMD_LIST)を実行する。この処理は、ステップS58でセットしたコマンド送信テーブル2に基づいて、サブ制御基板80に対してコマンドを送信するための処理である。ステップS59に進むと、後述する図45の処理に移行する。
次にステップS60に進むと、リール回転開始準備処理(M_REEL_READY)を実行する。ステップS60に進むと、後述する図58の処理に移行する。
次にステップS61に進み、リール制御手段63gは、リール31の回転を開始する。次のステップS62では、リール31の停止受付けをチェックする。ここでは、ストップスイッチ42の操作信号を受信したか否かを検知し、操作信号を受信したときは、条件装置の抽選結果とリール31の位置とに基づいてリール31の停止位置を決定し、その決定した位置にリール31を停止させるように制御する。
次のステップS63では、リール制御手段63gは、全リール31が停止したか否かをチェックし、ステップS64に進む。ステップS64では、全リール31が停止したか否かを判断し、全リール31が停止したと判断したときはステップS65に進み、全リール31が停止していないと判断したときはステップS62に戻る。
ステップS65では、当該遊技で獲得数表示LED72に押し順指示情報を表示したときは、その情報を消去するため、獲得枚数データのクリア処理を行う。この処理は、アドレス「F00E」の獲得枚数データを「0」にする処理である。
次のステップS66では、図柄の表示判定を行う。ここでは、入賞判定手段63hにより、有効ラインに、役に対応する図柄の組合せが停止したか否かを判断する。そして、停止した図柄の組合せに応じて、図柄組合せフラグ(_FL_WIN )を更新する。たとえばリプレイの図柄組合せが有効ラインに停止したと判断したときは、図柄組合せフラグのD0ビットを「1」にする。
次にステップS67に進み、図柄の表示エラーが発生したか否かを判断する。図柄の表示エラーが発生したと判断したときはステップS76に進み、表示エラーが発生していないと判断したときはステップS68に進む。
ここで、リール31の停止は、停止位置決定テーブルに基づき実行されるので、通常は、停止位置決定テーブルで定められた位置以外の位置でリール31が停止する場合はない。しかし、図柄の表示判定の結果、有効ライン上に、本来表示されてはいけない図柄(蹴飛ばし図柄)が表示されたときは、異常であると判定し、ステップS76に進み、復帰不可能エラー処理を実行する。この図柄組合せ異常エラーは、「E5」エラーと称し、獲得数表示LED72に「E5」と表示し、メイン処理を停止する。
なお、復帰不可能エラーの発生時に、それを解除するためには、電源のオン/オフと、設定値の再設定が必要となる。復帰不可能エラーの発生時には、電源をオフにし、設定キーを差し込んで90度時計回りに回転させ、電源をオンにする。これにより、RWM61の所定範囲(設定値情報、RT情報、当選役情報)がクリアされる。そして、設定値を設定し、他のエラーがなければ、復帰処理が行われる。
一方、満杯エラー等の復帰可能エラーの発生時は、エラー内容を表示して処理を停止するが、ホール店員がエラー解除操作を実行し(エラー要因を除去し)、リセットスイッチ53を操作すると、エラーが解除されたか否かを判断して、エラーが解除されたと判断したときは、処理を再開する。
ステップS68では、入賞役に応じて、メダル払出し枚数の更新処理(図59)を行う。この処理は、ステップS66の表示判定に基づいて、小役(メダル払出しを有する役)が入賞したときは、入賞した小役に対応する枚数のメダル払出し枚数データ(_NB_PAY_MEDAL )、及びメダル払出し枚数データバッファ(_BF_PAY_MEDAL )の更新処理を実行する。
次のステップS69では、特別役(1BB)の入賞があったか否かを判断する。特別役が入賞したと判断したときはステップS70に進み、特別役が入賞していないと判断したときはステップS72に進む。
ステップS70では、特別役の入賞時の待機時間をセットする。この処理は、BCレジスタに所定値をセットする処理である。本実施形態では、BCレジスタに「2000」(約4470ms相当)をセットする。より具体的には、Bレジスタ値=「3」(00000011B)、Cレジスタ値=「208」(11101000B)をセットする。そして、次のステップS71で、2バイト時間待ち処理(R_2BYTE_WAIT)を実行する。ステップS71に進むと、後述する図49に移行する。
このように、特別役入賞時にウェイト時間を設定するのは、その間、サブ制御基板80側で、特別役入賞時の演出を出力し、かつ、その演出時間中は、遊技者によるベットスイッチ40の操作による演出キャンセルを行わせないようにするためである。このように、メイン処理においてウェイト時間を設けてメイン処理を停止することにより、遊技者に対し、特別役入賞時の演出を確実に見せることができる。なお、2バイト時間待ち処理(R_2BYTE_WAIT)を実行している間であっても、割込み処理は実行されるように構成されている。
次のステップS72では、払出し手段63iは、入賞役に対応するメダルの払出しを行う。この処理は、貯留枚数が「50」未満であるときは、貯留枚数が「50」に到達するまで貯留枚数の加算処理を行い、貯留枚数が「50」以上となったときは、ホッパーモータ36を駆動して、ホッパー35aからメダルを遊技者に払い出すように制御する処理である。
次にステップS73に進む。ステップS73では、メイン制御基板60は、遊技終了チェック処理(M_GAME_CHK)を行う。ステップ72に進むと、後述する図61の処理に移行する。
また、ステップS73では、入力ポート2のD5ビットである満杯センサ38の信号を判断し、オンであるときは、満杯エラーを表示する。満杯エラーは、本実施形態では「FEエラー」と称し、獲得数表示LED72に「FE」と表示する。
次のステップS74では、遊技終了時の出力要求をセットする。この処理は、1遊技が終了した旨をサブ制御基板80に送信するための制御コマンドをセットする処理である。
なお、「出力要求セット」とは、以下に説明する処理においてもしばしば実行されるものであるが、このステップS74と同様に、サブ制御基板80に送信するための制御コマンドをセットする処理を意味する。また、ここでの制御コマンドは、実際に送信する制御コマンドのみを意味しているものではなく、実際に送信する制御コマンドの元となる制御コマンドも意味している。
次にステップS75に進み、メイン制御基板60は、制御コマンドセット1(R_CMD_SET )を実行する。この処理は、制御コマンドバッファ(アドレス「F113」〜「F153」の_BF_SUBCMD)に、サブ制御基板80に送信する制御コマンドを記憶する処理である。
そして、ステップS75の処理を終了すると、再度、ステップS40に戻る。
以上のようにして、1遊技ごとに、図41に示すメイン処理を繰り返す。
図42は、図41のステップS42における遊技開始セット(MS_GAME_SET )を示すフローチャートである。
まず、ステップS80では、遊技待機表示時間をセットする(RWM61の所定記憶領域(図示せず)に記憶する)。本実施形態では、遊技待機表示時間としては、「26846」割込み(≒60000ms、すなわち約60秒(1分))をセットする。このステップS81で遊技待機表示時間がセットされると、この時点から割込み処理ごとに値が「1」ずつ減算される。
遊技待機表示時間が「0」となると、図41のステップS45(メダル投入待ち)において、獲得枚数データをクリアする。これにより、獲得数表示LED72には「00」が表示される。たとえば、前回遊技に払い出されたメダル枚数が「9」枚であり、かつ、遊技者が精算スイッチ43の操作により精算し、遊技を終了したとしても、約1分後には「00」が表示される。これにより、ホールの店員や別の遊技者が空き台として認識できることにより空き台を減少させることができるという効果を有する。
次にステップS81に進み、押し順指示番号の初期化処理を実行する。この処理は、RWM61のアドレス「F0B8」に記憶された押し順指示番号をクリアする処理に相当する。
次のステップS82では、図柄組合せ表示フラグのデータを取得する。この処理は、前遊技でのリール31の停止後における有効ライン上の図柄組合せ、すなわち図柄組合せ表示フラグ(_FL_WIN )のデータをAレジスタに記憶する処理である。
次のステップS83では、1BB作動図柄が表示されたか否かを判断する。この処理では、Aレジスタ値に記憶されているD3ビットが「1」であるときは「Yes」と判断し、「0」であるときは「No」と判断する。1BB作動図柄が表示されたと判断したときはステップS84に進み、表示されていないと判断したときはステップS87に進む。
ステップS84では、1BB作動時(1BB遊技時)の獲得可能枚数を保存する。この処理は、上述の「_CT_BIG_PAY 」(RWM61)に、「450」の値を保存(記憶)する処理である。この「450」は、1BB遊技における獲得可能な最大枚数である。そしてステップS87に進む。
次のステップS87では、作動状態フラグ(_FL_ACTION)を生成する。このステップS87では、以下の1)〜5)の処理を実行する。
1)まず、HLレジスタに、作動状態フラグのアドレスを記憶する。上述したように、作動状態フラグのアドレスは「F015」であるので、Hレジスタ値=「F0」、及びLレジスタ値=「15」とする。
2)次に、Aレジスタ値と、HLレジスタに記憶されているアドレスの情報とを「OR」演算し、演算結果をAレジスタに記憶する。ここで、Aレジスタには、ステップS82において図柄組合せ表示フラグ(_FL_WIN )のデータが記憶されており、HLレジスタに記憶されているアドレスの情報は、作動状態フラグ(_FL_ACTION)の情報である。
具体的に説明すると、たとえば以下の通りである。
例1)
1BBの図柄の組合せが表示されたときは、
Aレジスタ値:00001000B
HLレジスタのアドレスの情報値:00000000B
「OR」演算後のAレジスタ値:00001000B
となる。
例2)
1BBの図柄の組合せが既に表示され、かつ、1BB及びRBが作動中であるときは、
Aレジスタ値:00000000B
HLレジスタのアドレスの情報値:00011000B
「OR」演算後のAレジスタ値:00011000B
となる。
例3)
1BBの図柄の組合せが既に表示され、かつ、1BBの作動中であるが、RBの非作動であるときは、
Aレジスタ値:00000000B
HLレジスタのアドレスの情報値:00001000B
「OR」演算後のAレジスタ値:00001000B
となる。
3)Aレジスタ値をCレジスタに記憶する。
たとえば上記の例1)〜例3)を例に挙げると、以下のようになる。
例1)及び例3)
Aレジスタ値:00001000B
Cレジスタ値:00001000B
例2)
Aレジスタ値:00011000B
Cレジスタ値:00011000B
4)Aレジスタに記憶されている情報と、1BBに対応するビットを「1」にした情報とをAND演算し、演算結果をAレジスタに記憶する。
たとえば上記の例1)〜例3)を例に挙げると、以下のようになる。
例1)及び例3)
Aレジスタ値:00001000B
1BBに対応するビットを「1」にした情報:00001000B
AND演算後のAレジスタ値:00001000B
例2)
Aレジスタ値:00011000B
1BBに対応するビットを「1」にした情報:00001000B
AND演算後のAレジスタ値:00001000B
5)Aレジスタ値を左にローテーシフトする演算を行い、演算結果をAレジスタに記憶する。
たとえば上記の例1)〜例3)を例に挙げると、以下のようになる。
Aレジスタ値(演算前):00001000B
Aレジスタ値(演算後):00010000B
次のステップS88では、作動状態フラグを更新する。この処理は、Aレジスタ値とCレジスタ値とを「OR」演算し、演算結果をAレジスタに記憶する処理である。
たとえば上記の例1)〜例3)を例に挙げると、以下のようになる。
例1)
Aレジスタ値:00010000B
Cレジスタ値:00001000B
Aレジスタ値(演算後):00011000B
例2)
Aレジスタ値:00010000B
Cレジスタ値:00011000B
Aレジスタ値(演算後):00011000B
例3)
Aレジスタ値:00010000B
Cレジスタ値:00001000B
Aレジスタ値(演算後):00011000B
さらに次のステップS89では、作動状態フラグを保存(記憶)する。この処理は、Aレジスタに記憶された値を、HLレジスタ値が示すRWM61のアドレス(すなわち作動状態フラグ)に記憶する処理である。これにより、それまでの作動状態フラグの情報から、ステップS88で更新した作動状態フラグの情報に置き換わる。
たとえば、例1)のように、1BBの図柄の組合せが表示されたとき(1BB入賞時)は、作動状態フラグの1BBに対応するD3ビットが「0」から「1」となる。
また、例2)のように、1BB及びRBが作動中であるときは、その状態が維持される(作動状態フラグの1BBに対応するD3ビット及びRBに対応するD4ビットが「1」)。
さらにまた、例3)のように、1BBの作動中であるが、RBの非作動であるときは、作動状態フラグのRBに対応するD4ビットが「0」から「1」になる。この点についての詳細は後述するが、本実施形態では、1BB遊技において、RB作動フラグは、2遊技(又は2回入賞時)の終了時にオフ(「0」)とされるが、1BB遊技の終了条件を満たしていないとき(作動状態フラグの1BBに対応するD3ビットが「1」であるとき)は、このステップS89(遊技開始セット)において「1」にされる。
次のステップS90では、RB作動が開始したか否かを判断する。この処理は、Aレジスタに記憶された情報とCレジスタに記憶された情報とを「XOR」演算し、演算結果をAレジスタに記憶し、ゼロフラグが「1」であるか否かを判断する処理である。
上記の例1)〜例3)を例に挙げると、以下のようになる。
例1)及び例3)
Aレジスタ値:00011000B
Cレジスタ値:00001000B
Aレジスタ値(「XOR」演算後):00010000B(ゼロフラグ≠1)
例2)
Aレジスタ値:00011000B
Cレジスタ値:00011000B
Aレジスタ値(「XOR」演算後):00000000B(ゼロフラグ=1)
そして、ゼロフラグ=「1」のときは、「No」と判断しステップS92に進み、ゼロフラグ≠「1」のときは「Yes」と判断してステップS91に進む。以上のように、ステップS90では、
a)1BB遊技の開始時
b)RB作動終了後、1BB遊技の終了条件を満たしていないとき
は、「Yes」と判断される。
次のステップS91では、RB作動時の遊技回数及び入賞回数を保存する。この処理は、RB作動時の遊技回数カウンタ「_CT_BONUS_PLAY」に「2」を保存(記憶)するとともに、RB作動時の入賞回数カウンタ「_CT_BONUS_WIN 」に「2」を保存(記憶)する処理に相当する。そしてステップS92に進む。
なお、これらのRB作動時の遊技回数カウンタ「_CT_BONUS_PLAY」及びRB作動時の入賞回数カウンタ「_CT_BONUS_WIN 」は、いずれも、初期値として「2」が設定され、それぞれ遊技回数又は入賞回数が「1」増加するごとに「1」ずつデクリメントされるカウンタである。ただし、これに限らず、これらのカウンタ値の初期値を「0」に設定し、遊技回数又は入賞回数が「1」増加するごとに「1」ずつインクリメントし、これらのカウンタ値が「2」に到達したか否かを判断してもよい。
次のステップS92では、ステップS82で取得した図柄組合せ表示フラグのデータに基づいて、リプレイの図柄の組合せが表示されたか(リプレイが入賞したか)否かを判断する。リプレイの図柄の組合せが表示されたと判断したときはステップS93に進み、表示されていないと判断したときはステップS95に進む。
ステップS93では、メイン制御基板60は、ベットメダルの読み込みを行う。この処理は、前回遊技でベットされていたメダル枚数を読み込む処理である。次にステップS94に進み、自動ベット数データをセットする。この処理は、自動ベット数を記憶した「_NB_REP_MEDAL 」のデータを更新する(「3」を記憶する)処理である。
次にステップS95に進み、コマンド送信テーブル1のセット処理を行う。この処理は、コマンド送信テーブル1のデータが記憶された先頭アドレスをHLレジスタに記憶する処理である。ここで、図43に示すように、コマンド送信テーブル1のデータが記憶された先頭アドレスは、「1D1F」である。よって、
HLレジスタ値=1D1F
となる。
次のステップS59では、制御コマンド連続セット処理(M_CMD_LIST)を実行する。この処理は、ステップS95でセットしたコマンド送信テーブル1に基づいて、サブ制御基板80に対してコマンドを送信するための処理である。ステップS59に進むと、後述する図45の処理に移行する。そして、ステップS97に進み、メダル受付け開始処理(MS_MEDAL_START)(図48)に移行する。
図43(A)は、ステップS95でセットされるコマンド送信テーブル1を示す図であり、同図(B)は、コマンド送信テーブル1の各データとアドレスとの関係を示す図である。
図中、(A)において、1行目の「(TBL_CMD_LEV1_E-$-1)/2」は、コマンド送信数を定めたものであり、このデータが図中(B)のようにアドレス「1D1F」に記憶されており、その値が「06H」であることを意味している。「(TBL_CMD_LEV1_E-$-1)/2」とは、コマンドデータを構成するアドレスである「1D20」から「1D2B」までの数(「12」)を「2」で割った値を指し、その値は「6」となる。
本実施形態では、各アドレスは、1バイトデータを記憶するものであり、サブ制御手段80に送信する1つの制御コマンドは、2バイトデータからなる。たとえば、作動状態は、上位1バイトデータが「@CMD_ACTION 」であり、下位1バイトデータが「_FL_ACTION」のデータとなる。上位1バイトデータは、コマンド種別を意味する制御コマンドデータ(定義データ)であり、下位1バイトデータは、その内容(変数)を意味する制御コマンドデータである。図43及び後述する図44において、「LOW 」とは、下位データを示している。
ここで、「_FL_ACTION」のデータは、アドレス「F015」の作動状態フラグのデータを意味する。このため、コマンド送信テーブル1において、アドレス「1D20」には、「15H」が記憶されている。このデータは、RWM61の下位アドレスが「15」のデータであることを示している。なお、本実施形態では、電源投入時に、上位アドレスを示すアドレスとして、Qレジスタに「F0H」が記憶される(Qレジスタ値=F0H)。
また、「@CMD_ACTION 」は、作動状態の定義データであり、本実施形態ではアドレス「1D21」に記憶されている。
以上より、作動状態のコマンドは、上位1バイトデータがアドレス「1D21」に記憶された「32H(00110010B)」であり、下位1バイトデータは、アドレス「F015」に記憶された値となる。たとえば、「F015」に「00000001」が記憶されているとき、作動状態を示す制御コマンドは、「00110010/00000001」(「/」は、上位データと下位データとの境目を示す。)。
1BB獲得枚数(下位)を示すコマンドデータは、上位データが定義データである「@CMD_BB_LOW 」であり、下位データが「LOW _CT_BIG_PAY+0 」からなるデータである。定義データである「@CMD_BB_LOW 」は、アドレス「1D23」に記憶された「41H」であり、下位データは、アドレス「1D22」に記憶された値が下位アドレス(上位アドレスは上記と同様に「F0」)となるデータ、すなわち「F060」に記憶されたデータとなる。
1BB獲得枚数(上位)を示すコマンドデータについても上記と同様に、上位データが定義データである「@CMD_BB_HIG 」であり、下位データが「LOW _CT_BIG_PAY+1 」からなるデータである。定義データである「@CMD_BB_HIG 」は、アドレス「1D25」に記憶された「42H」であり、下位データは、アドレス「1D24」に記憶された値が下位アドレス(上位アドレスは上記と同様に「F0」)となるデータ、すなわち「F061」に記憶されたデータとなる。
メイン遊技状態を示すコマンドデータは、上位データが定義データ「@CMD_INF1 」に相当し、この値は、アドレス「1D27」に記憶された「60H」である。下位データは、「LOW _NB_GAM_STS 」であり、アドレス「1D26」に記憶された値が下位の値(上位アドレスの値は上記と同様に「F0」。以下同じ。)となるアドレスのデータ、すなわち「F08F」に記憶されたデータとなる。
前兆ゲーム数、ATゲーム数を示すコマンドデータは、上位データが定義データ「@CMD_INF2 」に相当し、この値は、アドレス「1D29」に記憶された「61H」である。下位データは、「LOW _CT_GAM_STS 」であり、アドレス「1D28」に記憶された値が下位となるアドレスのデータ、すなわち「F099」に記憶されたデータとなる。
RT状態を示すコマンドデータは、上位データが定義データ「@CMD_RT_STS 」に相当し、この値は、アドレス「1D2B」に記憶された「33H」である。下位データは、「LOW _NB_RT_STS」であり、アドレス「1D2A」に記憶された値が下位となるアドレスのデータ、すなわち「F001」に記憶されたデータとなる。
以上のように、本実施形態におけるコマンド送信テーブル1で定められるコマンドデータは、RWM61のアドレス「1D1F」から「1D2B」まで順番に各データが記憶される。
なお、以上から明らかであるが、本実施形態では、毎遊技、コマンド送信テーブル1を用いて6個の制御コマンドを送信する。このため、たとえば1BB遊技中でないときであっても、1BB獲得枚数(下位)及び(上位)を送信する。1BB遊技中でないときの1BB獲得枚数のデータは、当然であるが「0」である。たとえば、当該遊技が1BB遊技中であるか否かを判断し、1BB遊技中であると判断したときのみ、1BB獲得枚数(下位)及び(上位)を送信することも考えられる。
これに対し、本実施形態のように、1BB遊技中でなくても、1BB獲得枚数(下位)及び(上位)の制御コマンドを「0」のデータとして送信すれば、当該遊技が1BB遊技中であるか否かの判別を行うことなく制御コマンド送信テーブル1に基づく制御コマンドの送信を実行できるので、処理を簡素化することができる。
また、コマンド送信テーブル1を用いた制御コマンドの送信にあたり、作動状態、1BB獲得枚数、メイン遊技状態、前兆ゲーム数・ATゲーム数、RT状態の各制御コマンドの送信順番は、図43に示したものに限定されるものではなく、これら6種類の制御コマンドに限られるものでもない。
図44(A)は、図41のステップS58でセットされるコマンド送信テーブル2を示す図であり、同図(B)は、コマンド送信テーブル2の各データとアドレスとの関係を示す図である。
図中(A)において、1行目の「(TBL_CMD_LEV2_E-$-1)/2」は、コマンド送信数を定めたものであり、このデータが図中(B)に示すようにアドレス「1D32」に記憶されており、その値は「03H」である。「(TBL_CMD_LEV2_E-$-1)/2」とは、コマンドデータを構成するアドレス「1D33」から「1D38」までの数(「6」)を「2」で割った値を指し、その値は「3」となる。
コマンド送信テーブル1で説明したように、各アドレスは、1バイトデータを記憶するものであり、サブ制御手段80に送信する1つの制御コマンドは、2バイトデータからなる。たとえば、押し順指示番号は、上位1バイトデータが「@CMD_ORD_INF」であり、下位1バイトデータが「LOW _NB_ORD_INF 」のデータとなる。
「@CMD_ORD_INF」は、押し順指示番号の定義データであり、本実施形態ではアドレス「1D34」に記憶されている「39H」である。
また、押し順指示番号の下位データは、アドレス「1D33」に記憶された値が下位となるアドレスのデータ、すなわち「F0B8」に記憶されたデータとなる。
以上より、押し順指示番号の制御コマンドは、上位1バイトデータがアドレス「1D34」に記憶された「39H(00111001B)」であり、下位1バイトデータは、アドレス「F0B8」に記憶された値となる。たとえば、「F0B8」に「00000100」が記憶されているとき、押し順指示番号を示すコマンドデータは、「00111001/00000100」(「/」は、上位データと下位データとの境目を示す。)。
演出グループ番号を示すコマンドデータは、上位データが定義データ「@CMD_ACT_GRP」に相当し、この値は、アドレス「1D36」に記憶された「3AH」である。下位データは、「LOW _NB__ACT_GRP」であり、アドレス「1D35」に記憶された値が下位となるアドレスのデータ、すなわち「F0B7」に記憶されたデータとなる。
役物条件装置番号を示すコマンドデータは、上位データが定義データ「@CMD_CND_BNS」に相当し、この値は、アドレス「1D38」に記憶された「3BH」である。下位データは、「LOW _CND_BNS」であり、アドレス「1D37」に記憶された値が下位となるデータ、すなわち「F040」に記憶されたデータとなる。
以上のように、本実施形態におけるコマンド送信テーブル2で定められるコマンドデータは、RWM61のアドレス「1D32」から「1D38」まで順番に各データが記憶される。
なお、コマンド送信テーブル2を用いた制御コマンドの送信にあたり、押し順指示番号、演出グループ番号、役物条件装置番号の各制御コマンドの送信順番は、図44に示したものに限定されるものではなく、これら3種類の制御コマンドに限られるものでもない。
なお、上述したコマンド送信テーブル1、2は、図2で示したデータ領域に記憶されるので、プログラム領域が圧迫されないようにすることができる。
具体的には、毎回、プログラム領域に記憶したプログラムを用いて、送信するデータのアドレスを指定する処理を行うよりも、プログラム領域には送信プログラムを記憶しておき、データ領域には上記のコマンド送信テーブルを記憶しておけば、コマンド送信テーブルを参照するだけで送信処理を行うことができる。特に、本実施形態のように連続して制御コマンドを送信したいタイミングが2か所あるような場合には、使用するプログラムは同一となるので、容量削減につながる。
図45は、制御コマンド連続セット(M_CMD_LIST)を示すフローチャートであり、図41のステップS59や図42のステップS96の処理に相当する。
ステップS201におけるコマンド送信数セットは、HLレジスタに記憶された値が示すアドレスのデータをBレジスタに記憶する処理に相当する。上述したように、コマンド送信テーブル1セット処理(図42のステップS95)又はコマンド送信テーブル2セット処理(図41のステップS58)を実行すると、それぞれ、コマンド送信テーブル1又はコマンド送信テーブル2の先頭アドレスがHLレジスタに記憶される。この先頭アドレスには、コマンド送信数に対応するデータが記憶されている。たとえば、コマンド送信テーブル1をセットした場合には、HLレジスタには「1D1F」が既に記憶されている。
以下、コマンド送信テーブル1をセットしたときの制御コマンド連続セットについて説明する。
まず、上記のように、コマンド送信テーブル1をセットした場合には、HLレジスタには「1D1F」が既に記憶されている。
よって、HLレジスタに記憶された値が示すアドレスのデータをBレジスタに記憶すると、
Bレジスタ値=06H(コマンド送信数)
となる。
次のステップS202では、テーブルアドレスの更新処理を行う。この処理は、HLレジスタに記憶された値を「1」加算する処理である。たとえば、上記のコマンド送信テーブル1セット時には、
HLレジスタ値=1D20(H)
となる。
次にステップS203に進み、制御コマンドを取得する。ここでは、以下の処理を実行する。
(1)HLレジスタに記憶されている値をEレジスタに記憶する。たとえば、HLレジスタ値が「1D20」であるときは、図43に示すように、
Eレジスタ値=15(H)
となる。
(2)HLレジスタに記憶されている値を「1」加算し、HLレジスタが示すアドレスに記憶されている値をDレジスタに記憶する。
上記の例では、
HLレジスタ値=1D21(H)
Dレジスタ値=32(H)
となる。
(3)HLレジスタ値をさらに「1」加算する。
上記の例では、
HLレジスタ値=1D22(H)
となる。
次にステップS204に進み、制御コマンドセット1処理(R_CMD_SET )を実行する。ステップS204に進むと、後述する図46の処理に移行する。この処理は、制御コマンドをサブ制御基板80に送信するための処理である。
次にステップS205に進み、本処理が終了したか否かを判断する。ステップS205に進むと、まず、Bレジスタ値から「1」を減算する。そして、Bレジスタ値が「0」であるか否かを判断する。Bレジスタ値が「0」であると判断したときは、制御コマンド連続セット処理を終了すると判断し、本フローチャートによる処理を終了する。これに対し、Bレジスタ値が「0」でないと判断したときは、ステップS203に戻る。
以上の処理により、たとえばコマンド送信テーブル1がセットされた場合には、コマンド送信数である6個の制御コマンドが生成される。なお、上述したように、1つの制御コマンドは、上位1バイトデータ(定義データ)と下位1バイトデータ(変数データ)からなる。そして、制御コマンドが生成されるごとに、ステップS204の制御コマンドセット1処理によってサブ制御基板80に送信するための処理が行われる。
一方、コマンド送信テーブル2をセットした場合には、図45の処理は、以下の通りである。
まず、ステップS201において、HLレジスタには「1D32」が既に記憶されている。したがって、HLレジスタに記憶された値が示すアドレスのデータをBレジスタに記憶する処理を実行すると、
Bレジスタ値=03H
となる。
次のステップS202では、テーブルアドレスの更新処理を行う。この処理は、HLレジスタに記憶された値を「1」加算する処理である。したがって、この例では、
HLレジスタ値=1D33(H)
となる。
次にステップS203に進み、制御コマンドを取得する。ここでは、以下の処理を実行する。
(1)HLレジスタに記憶されている値をEレジスタに記憶する。たとえば、HLレジスタ値が上記のように「1D33」であるときは、図44に示すように、
Eレジスタ値=B8(H)
となる。
(2)HLレジスタに記憶されている値を「1」加算し、HLレジスタが示すアドレスに記憶されている値をDレジスタに記憶する。
この例では、
HLレジスタ値=1D34(H)
Dレジスタ値=39(H)
となる。
(3)HLレジスタ値をさらに「1」加算する。
この例では、
HLレジスタ値=1D35(H)
となる。
次にステップS204に進み、制御コマンドセット1処理(R_CMD_SET )(図46)を実行する。
そして、ステップS205に進み、本処理が終了したか否かを判断する。ステップS205に進むと、まず、Bレジスタ値から「1」を減算する。そして、Bレジスタ値が「0」であるか否かを判断する。Bレジスタ値が「0」であると判断したときは、制御コマンド連続セット処理を終了すると判断し、本フローチャートによる処理を終了する。これに対し、Bレジスタ値が「0」でないと判断したときは、ステップS203に戻る。
以上の処理により、たとえばコマンド送信テーブル2がセットされた場合には、コマンド送信数である3個の制御コマンドが生成される。なお、上述したように、1つの制御コマンドは、上位1バイトデータ(定義データ)と下位1バイトデータ(変数データ)からなる。そして、制御コマンドが生成されるごとに、ステップS204の制御コマンドセット1処理によってサブ制御基板80に送信するための処理が行われる。
図46は、制御コマンドセット1(R_CMD_SET )の処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS501では、第2制御コマンドを取得する。この処理は、Qレジスタ及びEレジスタに記憶されているデータに基づいてRWM61のアドレスを取得し、そのRWM61のアドレスに記憶されているデータをAレジスタに記憶する処理である。
ここで、Qレジスタには、電源投入時に「F0」が記憶され。Eレジスタには、図45のステップS203において、所定値が記憶されている。たとえば、コマンド送信テーブル1をセットした場合において、1回目の処理では、Eレジスタには「15H」が記憶されている。そして、Qレジスタ値を上位アドレス、Eレジスタ値を下位アドレスとしたときのアドレス、すなわち「F015」に記憶された値(作動状態フラグの値)をAレジスタ値に記憶する。
さらに、Aレジスタに記憶されているデータをEレジスタに記憶する。
以上より、作動状態フラグのデータがAレジスタ及びEレジスタに記憶される。
次のステップS502では、割込み禁止処理を実行する。この処理は、ステップS55と同様である。次のステップS503では、制御コマンドセット2(C_CMD_SET )(図47)を実行する。そしてステップS504に進み、ステップS502で禁止した割込み処理を解除(すなわち割込み許可)を実行する。以上の処理により、制御コマンドセット2の実行中は、割込み処理が禁止される。
そして、制御コマンドセット2では、以下に示すように、制御コマンドの書き込みを行うが、制御コマンドセット2の実行中は、上述したように割込み処理が禁止されている。したがって、制御コマンドの書き込み処理中に割込み処理が実行されることによる誤作動(正常の書き込みアドレスとは異なるアドレスに書き込んでしまうこと等)を防止することができる。
ここで、割込みの禁止/解除を記憶するための割込みフラグが設けられている。割込みフラグは、ステップS502で割込み処理を禁止した後、次の割込み処理を実行するタイミング(割込み処理を禁止した時から2.235ms以内)が到来したときにオンにされる。そして、メインCPU63は、禁止した割込み処理を解除するときは、その後、割込みフラグをクリアする。
メイン制御基板60は、割込み処理を実行するタイミングが到来したときは、割込みフラグのオン/オフを判断し、割込み処理の禁止/許可を判断する。
図47は、制御コマンドセット2(C_CMD_SET )を示すフローチャートである。
まず、ステップS511では、制御コマンドバッファのアドレスをセットする。この処理は、制御コマンドバッファの先頭アドレスをセットする処理である。
具体的には、制御コマンドバッファ(_BF_SUBCMD)の先頭アドレス(本実施形態では、図16に示すように、「F113」)に「1」を加算した値、すなわち「F114」をHLレジスタに記憶する。これにより、
HLレジスタ値=F114
となる。
次のステップS512では、制御コマンド書き込みポインタ値の取得を行う。制御コマンド書き込みポインタは、制御コマンドのデータを、RWM61のどのアドレスに書き込むかを指定するためのものであり、現時点での書き込みポインタが記憶されているので、その書き込みポインタを読み込む処理を行う。なお、制御コマンド書き込みポインタ値(_NB_CMDSTORE)は、RWM61のアドレス「F018」に記憶される(図16)。
ここでの処理は、制御コマンド書き込みポインタ値をAレジスタ値に記憶する。たとえば、制御コマンド書き込みポインタ値(「F018」に記憶されている値)が「1」であるときは、Aレジスタ値=「1」とする。
次のステップS513では、指定アドレスを取得する。この処理は、制御コマンドバッファの先頭アドレスと、書き込みポインタの現在位置を示すデータとから、書き込む(RWM61の)アドレスを求めるものである。
具体的には、HLレジスタ値にAレジスタ値を加算した値をHLレジスタ値とする処理を実行する。たとえば、
HLレジスタ値=F114(H)
Aレジスタ値=1(H)
HLレジスタ値(加算後)=F115(H)
となる。
次にステップS514に進み、指定アドレスのデータを取得する。この処理は、前処理のステップS513で求めたアドレスのRWM61の記憶領域に保存されているデータを読み込む処理である。
具体的には、HLレジスタ値にAレジスタ値を加算した値をHLレジスタ値とし、HLレジスタ値が示すアドレスに記憶されたデータをAレジスタに記憶する。
上記の例では、
HLレジスタ値=F115(H)
Aレジスタ値=1(H)
HLレジスタ値(加算後)=F116(H)
となる。
次のステップS515における「制御コマンド<64?」では、指定アドレスのデータ(ステップS514で記憶したAレジスタ値)の値が「0」であるか否かを判断し、「0」であるときは、「Yes」と判断する処理である。
ここで、ステップS515で「No」と判断されるのは、Aレジスタ値が「0」でないときである。Aレジスタ値が「0」でないときは、制御コマンド書き込みポインタ値(_NB_CMDSTORE)が示すアドレスの制御コマンドバッファにはデータが既に書き込まれており、当該アドレスにはデータを書き込めないことを意味する。このようにして、指定アドレスにデータがあるときは、データの書き込み処理を実行しないので、指定アドレスにデータがあるときの上書きが防止される。
ステップS515で「Yes」と判断されたときはステップS516に進み、「No」と判断されたときは本フローチャートによる処理を終了する。
次のステップS516における「制御コマンドをRWMに記憶」では、HLレジスタ値を「1」減算する。そして、HLレジスタ値が示すアドレスに、Eレジスタ値を記憶するとともに、「HL+1」レジスタ値が示すアドレスにDレジスタ値を記憶する。すなわち、
HLレジスタ値=HLレジスタ値−1
Eレジスタ値=HLレジスタ値が示すアドレスの値
Dレジスタ値=「HL+1」レジスタ値が示すアドレスの値
となる。
たとえば、ステップS516に進んだときのHLレジスタ値が「F116」であったときは、
Eレジスタ値=アドレス「F115」に記憶された値
Dレジスタ値=アドレス「F116」に記憶された値
となる。
ここで、Dレジスタに記憶されたデータ及びEレジスタに記憶されたデータが、1つの制御コマンドとなる。また、Dレジスタに記憶されたデータは、コマンド種別を示す定義データとなり、Eレジスタに記憶されたデータは、当該コマンド種別の内容を示す変数データとなる。
次のステップS517では、制御コマンド書き込みポインタ値の更新処理を行う。
この処理では、まず、HLレジスタに、制御コマンド書き込みポインタ値(アドレス「F018」に記憶された値)を記憶する。
次に、HLレジスタに記憶した値に「1」を加算する。ここで、「1」を加算した結果、「64(10進数)」を超えているときは、「0」にする。
そして、加算後の値(HLレジスタに記憶した値)を、制御コマンド書き込みポインタ値(アドレス「F018」)に記憶する。これで、本フローチャートによる処理を終了する。
以上のようにして、毎遊技、遊技開始セット(MS_GAME_SET )においてコマンド送信テーブル1で定められる6個の制御コマンドが送信され(ステップS95及びS96)る。さらに、条件装置の抽選後に、コマンド送信テーブル2で定められる3個の制御コマンドが送信される(ステップS58及びS59)。
ここで、コマンド送信テーブル2で定められる3個の制御コマンドのうち、役物条件装置番号(F040)、すなわち1BBに当選しているか否かの情報はサブ制御基板80に送信される。これに対し、アドレス「F039」の入賞及びリプレイ条件装置番号は送信されない。これにより、たとえばサブ制御基板80、又はメイン制御基板60とサブ制御基板80との間の通信線等にゴト行為を行っても、入賞及びリプレイ条件装置番号を不正に知られてしまうことを防止することができる。
さらに、コマンド送信テーブル2で定められているように、押し順指示番号(アドレス「F0B8」に記憶された情報)が、毎遊技、サブ制御基板80に送信される。しかし、後述する図52では、ステップS214により、指示状態でないとき、すなわち非AT中は、ステップS218において押し順指示番号がRWM61(アドレス「F0B8」)に記憶されないので、アドレス「F0B8」のデータは「0」となる。このため、非AT中の遊技では、たとえ押し順ベル(たとえば、条件装置番号「23」等)に当選した遊技であっても、RWM61に記憶される押し順指示番号は「0」となり、押し順指示番号「0」がサブ制御基板80に送信される。
したがって、上記と同様に、ゴト行為によって押し順指示番号(正解押し順)を不正に取得し、当該遊技で正解押し順でストップスイッチ42を操作する(高目ベルを獲得する)ことができない。これにより、正解押し順の不正取得によるゴト行為を防止することができる。
さらに、本実施形態では、演出グループ番号を送信するが、演出グループ番号は、図36に示すように、条件装置番号と一対一対応しているものではない。このため、たとえばサブ制御基板80が、演出グループ番号「13」の情報を受信した遊技では、入賞及びリプレイ条件装置番号「23」〜「28」のいずれかに当選していることは判別できても、具体的にどの入賞及びリプレイ条件装置番号に当選しているかまでは判別できない。したがって、当該遊技における正解押し順はわからない。よって、上記と同様に、ゴト行為によって演出グループ番号を不正に取得しても、当該遊技における正解押し順を知ることはできないので、ゴト行為を防止することができる。
図48は、図42のステップS97におけるメダル受付け開始(MS_MEDAL_START)を示すフローチャートである。
まず、ステップS131では、ベットメダル枚数のデータをクリアする。すなわち、前遊技におけるベット枚数をクリアする処理であり、具体的には、メダルベット枚数データ(_NB_PLAY_MEDAL)の値を「0」にする処理を行う。
次にステップS132に進み、投入表示LED(73e〜73g)を消灯する処理を行う。具体的には、投入枚数表示LED信号データ(_PT_MEDAL_LED )のD0〜D2ビットを「0」にする処理を行う。
次のステップS133では、メダル管理フラグの初期化を行う。具体的には、メダル管理フラグ(_FL_MEDAL_STS )のD0、D2〜D4、D6、及びD7ビットを「0」にする処理を行う。
次のステップS134では、メイン制御基板60は、作動状態フラグをチェックする。ここで作動状態フラグをチェックするのは、次のステップS135において、リプレイ作動時であるか否かを判断するためである。本実施形態では、ステップS134では、作動状態フラグ(_FL_ACTION)のD0ビット(リプレイ)の値を読み込む。
次にステップS135に進み、ステップS134における読み込みに基づいて、リプレイ作動時であるか否か、すなわちD0ビットが「1」であるか否かを判断する。D0ビットが「1」、すなわちリプレイ作動時であると判断したときはステップS136に進み、リプレイ作動時でないと判断したときはステップS148に進む。
リプレイ作動時でないと判断され、ステップS148に進むと、ブロッカ45をオンにする処理を実行し、本フローチャートによる処理を終了する。ブロッカ45がオンにされると、メダル投入口43から投入されたメダルは返却されずに投入センサ44a及び44bによって検知され、ホッパー35aに送られる。すなわち、リプレイ非作動時には、一律に、メダルの手入れ投入を許可する。
したがって、本フローチャートのメダル受け付け開始処理において、ステップS136以降の処理は、リプレイ作動時のメダルの自動ベット処理に相当する。
ステップS136では、リプレイ作動時の待機時間をセットする。本実施形態では、ウェイト時間として、約500msを設定するために、割込み数のカウント値「237」(237×2.235ms=約529.7ms)を設定する。このため、Bレジスタ値として「00000000B」、及びCレジスタ値として「11101101B」をセットする。次にステップS137に進み、2バイト時間待ち処理を実行する。この処理は、一割込みごとにBCレジスタ値を減算していき、「0」になるまで待機する処理である。
この待機処理を設けるのは、遊技終了直後にリプレイ表示LED73aが点灯してしまう(ステップS141)ことや、遊技終了直後に自動ベットされてしまう(ステップS144)ことを防止するためである(見た目上、この好ましくないからである)。これにより、自動ベットのタイミングを適切なものにすることができる。
さらに、たとえばリプレイの入賞時に、2バイト時間待ち処理を利用してリプレイ入賞時の演出(リプレイ入賞時の効果音等も含む)を遊技者に提供することも可能となる(2バイト時間待ち処理中は、遊技進行を停止するので、演出キャンセルができないため)。
また、自動ベット時のベット音は、ステップS142及びステップS143で記憶される制御コマンドに基づいて出力される。
なお、入賞したリプレイの種類に応じてウェイト時間を異ならせることが可能である。たとえば移行リプレイ入賞時には、通常リプレイ入賞時と異なる(通常リプレイ入賞時よりも長い)ウェイト時間を設定してもよい。
次にステップS138に進み、貯留枚数の読み込み(現在の貯留枚数が何枚であるかを読み込む処理)を行う。ここでは、貯留枚数表示データ(_NB_CREDIT_LED)を読み込み、貯留枚数をチェックする。
次のステップS139では、貯留枚数が限界枚数(本実施形態では、50枚)であるか否かを判断する。限界枚数であると判断したときはステップS141に進み、限界枚数でないと判断したときはステップS140に進む。ここでの処理は、
ステップS140では、ブロッカをオン、すなわちメダルの受付けを許可するように制御する。そしてステップS141に進む。
以上より、第1に、リプレイ作動時でないときは、常にブロッカ45をオンにし、メダルの受付けを許可する。リプレイ作動時でないときは、前回遊技で貯留枚数が上限枚数(50枚)であったとしても、ベットメダル(通常遊技では3枚)については消費しており、その分についてはベット可能だからである。
また第2に、リプレイ作動時において、貯留メダル枚数が限界枚数でないときは、ブロッカ45をオンにし、メダルの受付けを許可する。貯留メダル枚数が限界枚数でないときは、メダルの手入れにより、少なくとも貯留枚数の追加が可能だからである。
さらにまた第3に、リプレイ作動時において、貯留メダル枚数が限界枚数であるときは、ブロッカ45をオンにしない(それまでのブロッカ45のオフ状態を維持する)。リプレイ作動時かつ貯留メダル枚数が上限枚数であるときは、メダルをベットできず、かつ貯留メダル枚数の追加ができないので、メダルの受付けを行わないためである。
ステップS141では、リプレイ表示LEDの点灯処理を行う。このステップS141では、メダル管理フラグ(_FL_MEDAL_STS )のD3ビットをオン(「1」)にする処理を実行する。
なお、リプレイ表示LED73aを実際に点灯させる処理は、後述する割込み処理(図64)におけるステップS606のLED表示制御にて行う。
このように、ステップS137において2バイト時間待ち処理の実行後にリプレイ表示LED73aの点灯処理を実行するので、リプレイが表示された(入賞した)瞬間にリプレイ表示LED73aが点灯するのではなく、リプレイが表示された後、約0.5秒の間をおいてから点灯することになる。
そして、次のステップS142では、サブ制御基板80に対し、自動ベットが行われたことを示すコマンドを送信するための出力要求セット処理を行い、次のステップS143で制御コマンドセット1処理を実行する。
次のステップS144では、メダルを1枚加算する処理(ここでは、自動ベット処理を意味する)、すなわち、リプレイの入賞に基づき、自動ベットを行うために、1枚ずつメダルの自動ベット(加算)処理を行う。ステップS144に進むと、後述する図51に移行する。
次に、ステップS145に進み、リプレイに基づく自動ベット時の待機時間をセットする。本実施形態では、ウェイト時間として、約100msを設定するために、割込み数のカウント値「46」(46×2.235ms=約103ms)を設定する。このため、Bレジスタ値として「00000000B」、及びCレジスタ値として「00101110B」をセットする。次にステップS146に進み、2バイト時間待ち処理を実行する。この処理は、一割込みごとにBCレジスタ値を減算していき、「0」になるまで待機する処理である。ステップS146の2バイト時間待ち処理が終了すると、ステップS147に進み、メダル限界枚数(3枚)になったか否かを判断し、メダル限界枚数となったと判断したときは、本フローチャートによる処理を終了する。
一方、メダル限界枚数になっていないと判断したときはステップS144に戻り、メダル1枚加算(自動ベット)処理を再度実行する。
上記のように、リプレイ入賞時の自動ベットにおいて、メダルを1枚ずつ自動ベットすることに合わせてステップS145及びS146の2バイト時間待ち処理が実行されるので、ステップS144のメダル1枚加算処理は、約100ms経過するごとに実行される。これにより、投入枚数表示LED信号データ(_PT_MEDAL_LED )も約100ms経過するごとに更新される。よって、投入表示LED73e〜73gが順次(約100ms経過ごとに)点灯するように遊技者に見せることができる。さらに、サブ制御基板80側において、スピーカ22から自動ベット音(「プルル」等の音)を出力するときには、投入表示LED73e〜73gの点灯の変化と、自動ベット音とを同調させることができる。
さらにまた、図48の例では、ステップS139において貯留限界枚数であるか否かを判断し、貯留限界枚数でないときは、メダルの手入れ投入を可能にするためにブロッカ45をオンにする処理(ステップS140)を実行したが、たとえばリプレイ入賞時には、メダルの手入れ投入を不可に設定することも可能である。このように制御する場合には、ステップS135においてリプレイ作動時であると判断したときは、ステップS138〜S140の処理をなくすようにすればよい。
図49は、2バイト時間待ち処理(R_2BYTE_WAIT)を示すフローチャートである。
ステップS31では、2バイトの待機時間が経過したか否かを判断する。この処理は、BCレジスタの値を判断し、「0」であるか否か(Bレジスタ値が「0」、かつCレジスタ値が「0」であるか否か)を判断する。具体的には、たとえばBレジスタ値=「1」、Cレジスタ値=「0」であるときは、「0」でないと判断する。あるいは、Bレジスタ値=「0」、Cレジスタ値=「0」であるときは、「0」であると判断する。
ステップS31において「0」であると判断したときは本フローチャートによる処理を終了し、「0」でないと判断したときはステップS32に進む。
ステップS32では、割込み待ち処理(C_INTR_WAIT ;図50)を実行する。この処理は、一割込み時間(2.235ms)を経過するまで待機する処理である。そして、割込み待ち処理が終了するとステップS33に進み、待機時間の更新処理を実行し、ステップS31に戻る。この処理は、BCレジスタ値から「1」を減算する処理である。具体的には、たとえばBレジスタ値=「1」、Cレジスタ値=「0」であるとき、「1」を減算すると、Bレジスタ値=「0」、Cレジスタ値=「255」(10進数)となる。あるいは、たとえばBレジスタ値=「0」、Cレジスタ値=「1」であるとき、「1」を減算すると、Bレジスタ値=「0」、Cレジスタ値=「0」となる。
図50は、割込み待ち処理(C_INTR_WAIT )を示すフローチャートである。
ステップS35の割込みカウンタ値取得では、割込みカウンタ値をAレジスタに記憶する。ここで、本実施形態では、「F02B」及び「F02C」の2アドレスに16ビットとして割込みカウンタ値を記憶しているが、ステップS41では、下位8ビットのアドレス「F02C」に記憶されている値をAレジスタに記憶する。
次に、ステップS36に進み、割込みカウンタ値(アドレス「F02C」に記憶されている下位8ビットの値)が変化したか否かを判断する。具体的には、「Aレジスタ値」から「アドレス「F02C」に記憶されている割込みカウンタ値」を減算する処理を実行し、演算結果が「0」(ゼロフラグ=「1」)であるときは、「No」と判断する。そして、変化したと判断したときは本フローチャートによる処理を終了し、変化していないと判断したときはステップS36の処理を継続する。
なお、ゼロフラグとは、演算した結果が「0」か否かを判断するためのフラグであって、MPUに設けられたフラグレジスタ(Fレジスタ)の特定ビットを指す。当該特定ビットが「0」(ゼロフラグ=「0」)のときには、演算結果が「0」でないことを示し、当該特定ビットが「1」(ゼロフラグ=「1」)のときには、演算結果が「0」であることを示す。
また、上述したように、割込みカウンタ値として8ビット値を用いる場合には、アドレス「F02B」のみに割込みカウンタ値を記憶するので、ステップS35ではアドレス「F02B」の値をAレジスタに記憶し、ステップS36では、アドレス「F02B」に記憶されている値が変化したか否かを判断する。
図51は、図48のステップS144におけるメダル1枚の加算処理(MS_MEDAL_INC)を示すフローチャートである。
なお、この図48におけるメダル1枚の加算処理は、本実施形態ではリプレイ入賞時の自動ベット処理でのサブルーチンとして説明するが、リプレイの自動ベット時のみに限らず、メダルの手入れベット時、及びベットスイッチ40の操作に基づく貯留ベット時に、共通して用いられる処理である。このように、実行するベット処理が異なる場合であっても、共通する処理(プログラム)を用いることにより、プログラム容量を削減することができる。
先ず、ステップS171では、メイン制御基板60は、ベットされたメダルの読み込みを行う。次のステップS172では、読み込んだベットメダル枚数に「1」を加算する処理(「+1」)を行う。そして、その演算結果をCレジスタに記憶する。たとえば、それまでのベットメダル枚数が「0」枚であったときは、「1」を加算することにより、
Cレジスタ値=00000001B
となる。
ここでの処理は、RWM61に記憶されたメダルベット枚数データ(_NB_PLAY_MEDAL)の値を読み込み(ステップS171)、読み込んだベットメダル枚数データを所定のレジスタ(たとえばAレジスタ)に記憶し、Aレジスタの値に「1」を加算し、加算後のAレジスタ値をメダルベット枚数データに記憶(更新)する処理である。
たとえば、読み込んだベットメダル枚数データ(_NB_PLAY_MEDAL)が「0」であったときは、
_NB_PLAY_MEDAL=0
Aレジスタ値=00000000B
Aレジスタ値=00000001B(「1」加算後)
_NB_PLAY_MEDAL=1
となる。
次のステップS175では、メイン制御基板60は、獲得数表示LED72の表示のクリア処理を行う。本実施形態では、RWM61に記憶された獲得枚数データ(_NB_PAYOUT)のデータをクリアする処理である。
この処理は、Aレジスタの値が「0」となるように演算(たとえば、Aレジスタ値とAレジスタ値との排他的論理和を演算)し、演算後のAレジスタ値を獲得枚数データに記憶(更新)する処理を実行する。
なお、獲得数表示LED72を実際に表示する処理は、割込み処理でのLED表示制御(ステップS606)にて行われる。
また、図51のメダル1枚加算処理は、上述したように、リプレイ入賞時の自動ベット処理、メダルの手入れベット時、及びベットスイッチ40の操作に基づく貯留ベット時のいずれにも実行されるので、これらの処理の実行時に、獲得枚数データがクリアされ、獲得数表示LED72の表示が更新されることとなる。
次にステップS176に進み、メイン制御基板60は、投入表示LED73e〜73gの点灯データを生成する。なお、投入表示LED73e〜73gを実際に点灯させる処理は、上記と同様に、後述する割込み処理でのLED表示制御(ステップS606)にて行われる。
ここで、投入表示LED点灯データは、1枚分ずつ生成される。したがって、投入枚数が「3」であるときは、3回行われる。
最初にステップS176に進むと、投入枚数表示LEDデータとして、1枚投入時のデータが生成され、次のステップS177に進み、メイン制御基板60は、投入枚数分の点灯データの生成を終了したか否かを判断する。投入枚数分のデータを全部生成していないと判断したときはステップS176に進み、再度、生成していない投入枚数表示LEDデータを生成する。これに対し、ステップS177において投入枚数分の点灯データの生成を終了したと判断したとき(たとえば、3枚投入時に3枚分の投入表示LED点灯データを生成したとき)は、ステップS178に進む。
ステップS178では、メイン制御基板60は、投入枚数表示LEDの点灯データをRWM61(投入枚数表示LED信号データ(_PT_MEDAL_LED ))に記憶する制御を行う。
実際に投入枚数表示LED信号データを用いて点灯制御を実行するのは、後述する割込み処理にて実行される。
ステップS178の後、ステップS179に進み、メイン制御基板60は、メダル限界枚数をセットする。
ここで、メダル限界枚数とは、当該遊技においてベット可能なメダル枚数の最大値(又はその遊技でベットしなければいけないメダル枚数)を意味する。具体的には、ベット可能な最大メダル枚数がRTごとに異なる場合には、そのRTでベット可能な最大メダル枚数を意味する。特に本実施形態では、いずれのRTであっても、3枚のメダルをベットして遊技を行うように設定されている。よって、本実施形態のメダル限界枚数は3枚となる。ただし、これに限らず、たとえば通常中(1BB遊技以外)はメダル限界枚数を3枚に設定し、1BB遊技中はメダル限界枚数を2枚に設定する(すなわち、1BB遊技では2枚ベットで遊技を行う)こと等も可能である。
次にステップS180に進み、メイン制御基板60は、ベットされたメダルの読み込み処理を行う(ステップS171と同一)。そして、次のステップS181において、メイン制御基板60は、ベット枚数が限界枚数であるか否かを判断する。具体的には、メダル限界枚数からベット枚数を減算することにより、「0」であればベット枚数が限界枚数であると判断する。ベット枚数が限界枚数でないと判断したときは本フローチャートによる処理を終了し、限界枚数であると判断したときはステップS182に進む。ステップS182では、メダル限界フラグをセットする。ここでは、メダル管理フラグ(_FL_MEDAL_STS )のD7ビットを「1」にする処理を実行する。そして本フローチャートによる処理を終了する。
図52は、図41中、ステップS53における押し順指示番号セット処理を示すフローチャートである。
また、図53は、メイン遊技状態チェックテーブルを示す図であり、図中、(A)は、メイン遊技状態チェックテーブルの内容を示す図であり、(B)は、メイン遊技状態チェックテーブルの各データとアドレスとの関係を示す図である。
図52のステップS211では、メイン遊技状態の情報を取得する。この処理は、RWM61のメイン遊技状態(_NB_GAM_STS )に記憶されたデータをAレジスタに記憶する処理である。
次にステップS212に進み、メイン遊技状態チェックテーブル(TBL_STS_CHK )をセットする。
ここで、本実施形態のメイン遊技状態は、上述したように、メイン遊技状態0〜7の8種類を備える。そして、図53(A)に示すように、各メイン遊技状態ごとに、押し順指示状態であるか否かを示すデータが対応付けられている。図53(A)において、「0(H)」は、押し順指示状態でないことを示し、「FF(H)」は、押し順指示状態であることを示す。
さらにまた、メイン遊技状態チェックテーブルは、ROM62における記憶領域中、アドレス「1ECD」〜「1ED4」に記憶されている。先頭アドレスは「1ECD」であり、この「1ECD」に記憶されているデータ「0(H)」は、メイン遊技状態0のデータ(押し順指示の有無)を示している。
説明を図52に戻す。
ステップS212における「メイン遊技状態チェックテーブルのセット」は、メイン遊技状態チェックテーブル(TBL_STS_CHK )の先頭アドレスをHLレジスタに記憶することである。すなわち、
HLレジスタ値=1ECD
となる。
次のステップS213では、指定アドレスデータのセットを行う。この処理は、HLレジスタ値にAレジスタ値を加算した値をHLレジスタ値とし、そのHLレジスタ値が示すアドレスに記憶されたデータをAレジスタに記憶する処理である。すなわち、メイン遊技状態チェックテーブルの先頭アドレス値と、メイン遊技状態の値とを加算し、加算後の値に対応するアドレスでのデータをセットする処理である。換言すると、メイン遊技状態(_NB_GAM_STS )に記憶されたデータをオフセット値とし、メイン遊技状態チェックテーブルの先頭アドレスから対応するデータを取得する処理である。
たとえば、Aレジスタ値が「1」であるときは、
HLレジスタ値=1ECD(加算前)
Aレジスタ値=1
HLレジスタ値=1ECE(加算後)
Aレジスタ値=0
となる。
また、Aレジスタ値=「2」であるときは、
HLレジスタ値=1ECD(加算前)
Aレジスタ値=2
HLレジスタ値=1ECF(加算後)
Aレジスタ値=FF(H)
となる。
このように、メイン遊技状態(_NB_GAM_STS )に記憶されたデータをオフセット値とした演算処理をすることにより、現在のメイン遊技状態が押し順指示状態であるか、又は押し順指示状態でないかを簡単に算出することができる。
次のステップS214では、指示状態であるか否かを判断する。ここでは、Aレジスタ値が「0」であるときは指示状態でない(No)と判断する。一方、Aレジスタ値が「FF(H)」であるときは、「≠0」であるので「Yes」(指示状態である)と判断する。
指示状態でないと判断したときは本フローチャートによる処理を終了し、指示状態であると判断したときはステップS215に進む。
したがって、指示状態でないとき、すなわち非AT中は、ステップS214で「No」と判断されるので、後述するステップS218やステップS220は実行されない。すなわち、アドレス「F0B8」の押し順指示番号は「0」であり、アドレス「F00E」の獲得枚数データ(押し順指示データ)は、「0」となる。
ステップS215では、当選番号をセットする。ここで当選番号とは、当該遊技で当選した条件装置番号を指す。当該遊技で当選した(入賞及びリプレイ)条件装置番号は、RWM61のアドレス「F039」における「入賞及びリプレイ条件装置番号(_NB_CND_NOR )」に記憶される。そして、ステップS215では、このアドレスの値をAレジスタに記憶する。
次にステップS216に進み、押し順指示番号テーブルをセットする。この処理は、押し順指示番号テーブル(TBL_NAV_CTL ;図34)が記憶されたROM62の先頭アドレスをHLレジスタに記憶する処理である。これにより、
HLレジスタ値=1EDC(H)
となる。
次のステップS217では、指定アドレスデータをセットする。この処理は、HLレジスタ値にAレジスタ値を加算した値をHLレジスタ値とし、HLレジスタ値が示すアドレスに記憶されたデータをAレジスタに記憶する処理である。換言すると、入賞及びリプレイ条件装置番号(_NB_CND_NOR )に記憶されたデータをオフセット値とし、押し順指示番号テーブルの先頭アドレスから対応するデータを取得する処理である。
たとえば、Aレジスタ値が「1」であるとき、
HLレジスタ値=1EDC(加算前)
Aレジスタ値=1
HLレジスタ値=1EDD(加算後)
Aレジスタ値=0(アドレス「1EDD」に記憶されたデータ値)
すなわち、このときのAレジスタ値は、条件装置番号に対応する押し順指示番号を示している。
次にステップS218に進み、押し順指示番号をRWM61に保存する。すなわち、Aレジスタに記憶された値を、RWM61のアドレス「F0B8」の押し順指示番号(_NB_ORD_INF )に記憶する。
このように、入賞及びリプレイ条件装置番号(_NB_CND_NOR )に記憶されたデータをオフセット値とした演算処理をすることにより、条件装置番号に対応した押し順番号を簡単に算出し、RWM61に記憶することができる。
次のステップS219では、当該遊技で押し順指示なしであるか否かを判断する。この処理は、Aレジスタに記憶された値が「0」であるか否かを判断し、「0」であるときは、押し順指示なし(Yes)と判断し、「0」でないときは、押し順指示あり(No)と判断する。
押し順指示なしと判断されたときは、押し順指示情報の表示を行わないので、本フローチャートによる処理を終了する。一方、押し順指示ありと判断されたときはステップS220に進む。
ステップS220では、押し順指示データを生成する。この処理は、Aレジスタに記憶された値に「100(10進数)」を加算し、加算後の値をAレジスタに記憶する処理である。たとえば、加算前のAレジスタ値が「2」であるとき、
Aレジスタ値=2:加算前
Aレジスタ値=102(10進数):加算後
となる。
このように、本実施形態では、押し順指示番号に「100(10進数)」を加算した値を「押し順指示データ」と称して押し順指示番号と区別する。さらに、後述するように、押し順指示データが獲得数表示LED72によって表示されるとき、たとえば押し順指示番号が「2」で、押し順指示データが「102(10進数)」であるときは、「=2」(押し順指示情報)と表示される。
他の押し順番号についても同様である。たとえば押し順指示番号が「N」であるとき、押し順指示データは「100+N(10進数)」であり、押し順指示情報(表示内容)は「=N」である。
次のステップS221では、Aレジスタに記憶された値を、RWM61におけるアドレス「F00E」の獲得枚数データ(_NB_PAYOUT)に記憶する。そして、本フローチャートによる処理を終了する。
本実施形態では、当該遊技においてメダル獲得枚数が最大値となるのは、押し順ベル当選時における押し順正解時の「9」である。このため、獲得枚数データ(_NB_PAYOUT)に記憶された値が「100(10進数)」未満であるときは獲得枚数データを示し、「100」以上であるときは、押し順指示データであると判断することが可能となる。
このようにして、図41のステップS53のタイミングで押し順指示情報が獲得枚数データに記憶されると、後述する割込み処理の「LED表示制御(図65)」において、ステップS636でこのデータが取得され、押し順指示情報として獲得数表示LED72に表示される。
なお、表示された押し順指示情報は、図41中、ステップS65のタイミングでクリアされる。さらに、遊技終了時時、役の入賞によって遊技者が獲得した枚数が獲得枚数データに記憶されたとき(ステップS72)は、上記と同様に、その獲得枚数が「LED表示制御(図65)」において獲得数表示LED72に表示される。
図54は、図41のステップS54における演出グループ番号セット処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS231では、当該遊技で当選した条件装置番号を取得する。当該遊技で当選した(入賞及びリプレイ)条件装置番号は、RWM61のアドレス「F039」における「入賞及びリプレイ条件装置番号(_NB_CND_NOR )」に記憶される。そして、ステップS215では、このアドレスの値をAレジスタに記憶する。
次にステップS232に進み、演出グループ番号テーブルをセットする。この処理は、演出グループ番号テーブル(TBL_ACT_GRP ;図36)が記憶されたROM62の先頭アドレスをHLレジスタに記憶する処理である。これにより、
HLレジスタ値=1E53(H)
となる。
次のステップS233では、指定アドレスデータをセットする。この処理は、HLレジスタ値にAレジスタ値を加算した値をHLレジスタ値とし、HLレジスタ値が示すアドレスに記憶されたデータをAレジスタに記憶する処理である。
たとえば、Aレジスタ値が「1」であるとき、
HLレジスタ値=1E53(加算前)
Aレジスタ値=1
HLレジスタ値=1E54(加算後)
Aレジスタ値=1(アドレス「1E54」に記憶されたデータ値)
すなわち、このときのAレジスタ値は、条件装置番号に対応する演出グループ番号を示している。
次にステップS234に進み、演出グループ番号をRWM61に保存する。この処理は、Aレジスタに記憶された値を、RWM61のアドレス「F0B7」の演出グループ番号(_NB_ACT_GRP )に記憶する処理である。そして本フローチャートによる処理を終了する。
換言すると、入賞及びリプレイ条件装置番号(_NB_CND_NOR )に記憶されたデータをオフセット値とし、演出グループ番号テーブルの先頭アドレスから対応するデータを取得する処理である。
このように、入賞及びリプレイ条件装置番号(_NB_CND_NOR )に記憶されたデータをオフセット値とした演算処理をすることにより、条件装置番号に対応した演出グループ番号を簡単に算出し、RWM61に記憶することができる。
図55は、図41のステップS56における図柄停止信号セット処理を示すフローチャートである。
ここで、図55の説明に先立ち、図柄停止信号テーブル1及び2について説明する。
図56は、図柄停止信号テーブル1(TBL_IF2_SET1)を示す図であり、(A)は、図柄停止信号テーブル1の内容を示し、(B)は、図柄停止信号テーブル1の各データとアドレスとの関係を示す図である。
また、図57は、図柄停止信号テーブル2(TBL_IF2_SET2)を示す図であり、(A)は、図柄停止信号テーブル2の内容を示し、(B)は、図柄停止信号テーブル2の各データとアドレスとの関係を示す図である。
図56(A)に示すように、図柄停止信号テーブル1には、10個の図柄停止信号データが記憶されている。さらに、各図柄停止信号データは、いずれも、4個のデータから構成されている。たとえば、一の図柄停止信号として「小役狙い」が設けられており、この「小役狙い」の図柄停止信号データは、「0,3,12,8」の4個からなる。
そして、これら4個のデータは、左側からそれぞれ、押し順指示番号、左リール31の最適操作タイミング(中段)、中リール31の最適操作タイミング(中段)、右リール31の最適操作タイミング(中段)を示している。
たとえば、「小役狙い」では、
「0」:押し順指示番号を示す。「0」は、押し順なし(不問)であることを示す。
「3」:左リール31の最適なストップスイッチ42の操作位置は、3番の図柄が中段に停止するように(中段を通過する直前に)左ストップスイッチ42を操作することを意味する。
「12」:中リール31の最適なストップスイッチ42の操作位置は、12番の図柄が中段に停止するように中ストップスイッチ42を操作することを意味する。
「8」:右リール31の最適なストップスイッチ42の操作位置は、8番の図柄が中段に停止するように右ストップスイッチ42を操作することを意味する。
また、図56において、押し順指示番号「1」〜「9」における操作タイミングを示す「127」は、操作タイミングが不問(任意の操作位置)であることを意味する。
図17において、左リール31の停止時に、3番の「リプレイA」が中段に停止する操作タイミングで左ストップスイッチ42を操作すると、5番の「チェリー」や6番の「スイカA」が有効ラインに停止可能となる。
また、中リール31の停止時に、12番の「スイカA」が中段に停止する操作タイミングで中ストップスイッチ42を操作すると、12番の「スイカA」が有効ラインに停止可能となる。
さらにまた、右リール31の停止時に、8番の「赤7」が中段に停止する操作タイミングで右ストップスイッチ42を操作すると、9番の「スイカA」が有効ラインに停止可能となる。
以上より、上記の位置で各ストップスイッチ42を操作すると、とりこぼす可能性のある小役、すなわち条件装置番号「15」及び「16」の弱チェリー及び強チェリーや、条件装置番号「48」及び「49」の弱スイカ及び強スイカの当選時に、これらの当選役を取りこぼすことなく入賞させることができる。
また、図57(A)に示すように、図柄停止信号テーブル2には、1個の図柄停止信号データが記憶されている。さらに、この図柄停止信号データは、上記と同様に、4個のデータから構成されている。図柄停止信号テーブル2に設けられている図柄停止信号は、役物条件装置作動時、すなわち1BBを入賞可能とする図柄停止信号であり、「BAR」揃いをさせる押し順及び操作タイミングのデータである。
したがって、この図柄停止信号の押し順データは、「0」であり、さらに、各リール31の操作タイミングのデータは、「19,18,17」であり、有効ラインに「黒BAR」が停止する操作タイミングを示している。
また、図57(B)に示すように、図柄停止信号テーブル2(TBL_IF2_SET2)のROM62内での先頭アドレスは、「2C88」に設定されており、「2C88」〜「2C8B」に、上記図柄停止信号のデータが記憶されている。
なお、図57の図柄停止信号テーブル2は、1BBの単独当選時や、1BB内部中における条件装置の非当選時等、1BBを入賞させることができる遊技で用いられる。一方、たとえば1BBと小役又はリプレイとが重複当選し、小役又はリプレイが入賞する遊技では、図柄停止信号テーブル1の小役狙いが用いられる(リプレイが入賞する遊技では、小役狙いであっても「PB=1」でリプレイが入賞する)。
以上のように、図柄停止信号は、ストップスイッチ42の押し順指示番号、及び各リール31の操作タイミングを含む信号であり、試験機に送信する試験信号である。試験機側では、この図柄停止信号(試験信号)を受信すると、この図柄停止信号に従ってストップスイッチ42を操作するシミュレーションを実行する。そして、その図柄停止信号に従ってストップスイッチ42を操作するシミュレーションを実行したとき、正しい位置でリール31が停止するか否かの判断(確認)や、出玉率が適正の範囲内であるか否かの判断(確認)が可能となる。
説明を図55に戻し、図柄停止信号セット(S_IF2_SET )について説明する。
まず、ステップS241では、図56で示した図柄停止信号テーブル1をセットする。この処理は、HLレジスタに、図柄停止信号テーブル1の先頭アドレスを記憶する処理ある。すなわち、
HLレジスタ値=2C60(H)
となる。
次のステップS242では、押し順指示を有するか否かを判断する。この処理は、RWM61のアドレス「F0B8」に記憶された押し順指示番号(_NB_ORD_INF )のデータをAレジスタに記憶する。そして、Aレジスタ値が「0」でないときは「Yes」(押し順指示あり)と判断し、「0」であるときは「No」(押し順指示なし)と判断する。
押し順指示ありと判断されたときはステップS246に進み、押し順指示なしと判断されたときはステップS243に進む。
ステップS243では、(入賞及びリプレイ)条件装置番号が「0」であるか否かを判断する。この処理は、RWM61のアドレス「F039」に記憶された入賞及びリプレイ条件装置番号(_NB_CND_NOR )をAレジスタに記憶し、Aレジスタ値が「0」でないか否かを判断する。「0」でないと判断したとき(すなわち当該遊技の条件装置が非当選でないとき)はステップS248に進み、「0」であると判断したときはステップS244に進む。
ステップS244に進むと、1BB作動時であるか否かを判断する。この処理は、RWM61のアドレス「F040」に記憶された役物条件装置番号(_NB_CND_BNS )をAレジスタに記憶し、Aレジスタ値が「0」であるか否かを判断する。「0」であると判断したときは、1BB非作動時であり、「0」でないと判断したときは1BB作動時である。
1BB作動時でないと判断したときはステップS248に進み、1BB作動時であると判断したときはステップS245に進む。
ステップS245では、図柄停止信号テーブル2をセットする。この処理は、最初にステップS241でセットした図柄停止信号テーブル1に代えて、図柄停止信号テーブル2をセットする処理である。具体的には、Aレジスタに記憶されているデータを「1」デクリメントする。ステップS245に進んだときは、その時点でAレジスタ値が「1」であるから、このデクリメントによりAレジスタ値は「0」となる。
さらに、HLレジスタに、図柄停止信号テーブル2の先頭アドレスをセットする。これにより、
HLレジスタ値=2C88(H)
となる。
次のステップS246では、オフセット値をセットする。ここでは、以下の処理を実行する。
(1)Aレジスタに記憶されているデータと、Aレジスタ値に記憶されているデータとを加算し、加算後のデータをAレジスタに記憶する。すなわち、Aレジスタのデータ値を2倍にする。
(2)Aレジスタ値に記憶されているデータと、Aレジスタに記憶されているデータとを加算し、加算後のデータをAレジスタに記憶する。すなわち、Aレジスタのデータ値を2倍にする。
上記の(1)及び(2)の処理により、Aレジスタに記憶されているデータ値を4倍にする。たとえば、上記演算前のAレジスタのデータが「1」であるとき、演算後は「4」となる。
次にステップS247に進み、アドレスデータを取得する。この処理は、HLレジスタに記憶された値に、Aレジスタに記憶された値を加算する処理である。
たとえば、最初にHLレジスタに「2C60」が記憶され、Aレジスタに「1」が記憶されたとき、ステップS246及びS247の演算により、
Aレジスタ値=4
HLレジスタ値=2C64
となる。
すなわち、ステップS246の演算前におけるAレジスタ値は「1」(押し順指示番号1)であったので、ステップS246及びS247の演算により、図柄停止信号データの押し順指示番号1の先頭アドレス(2C64)を指定することができる。
次のステップS248では、シリアル通信回路データレジスタをセットする。ここでは、メインCPU63が内蔵しているチップのシリアル通信回路における送信用レジスタのアドレスを、DEレジスタに記憶する処理を行う。本実施形態では、送信用レジスタのアドレスは、「FE53」である。
次にステップS249に進み、押し順指示番号を送信(出力)するための処理を実行する(送信用レジスタのアドレスに押し順指示番号を書き込む)。ここでは、HLレジスタに記憶されているデータをAレジスタに記憶し、Aレジスタに記憶されているデータをDEレジスタが示すアドレスに記憶する処理である。上述したように、この時点でもHLレジスタ値は、送信すべき図柄停止信号データの先頭アドレスとなっている。
次にステップS250に進み、第1リール31(本実施形態では左リール31)の指示位置を送信(出力)するための処理を実行する(送信用レジスタのアドレスに左リール31の指示位置を書き込む)。この処理は、HLレジスタが示す値に「1」を加算した値をAレジスタに記憶し、Aレジスタに記憶されているデータをDEレジスタが示すアドレスに記憶する処理である。
次にステップS251に進み、第2リール31(本実施形態では中リール31)の指示位置を送信(出力)するための処理を実行する(送信用レジスタのアドレスに中リール31の指示位置を書き込む)。この処理は、HLレジスタが示す値に「2」を加算した値をAレジスタに記憶し、Aレジスタに記憶されているデータをDEレジスタが示すアドレスに記憶する処理である。
次にステップS252に進み、第3リール31(本実施形態では右リール31)の指示位置を送信(出力)するための処理を実行する(送信用レジスタのアドレスに右リール31の指示位置を書き込む)。この処理は、HLレジスタが示す値に「3」を加算した値をAレジスタに記憶し、Aレジスタに記憶されているデータをDEレジスタが示すアドレスに記憶する処理である。
そして本フローチャートによる処理を終了する。
以上の処理により、たとえば図56の「小役狙い」に相当する図柄停止信号を送信するときは、ステップS249で「00H」が送信され、ステップS250で「03H」が送信され、ステップS251で「0CH」が送信され、ステップS252で「08H」が送信される。
なお、図55の処理は、メイン処理である図41中、ステップS56の処理であるので、毎遊技、行われる。そして、スロットマシン10と試験機とが電気的に接続されているときは、図55の処理により、毎遊技、図柄停止信号が送信される。
これに対し、スロットマシン10と試験機とが接続されていないとき、たとえばスロットマシン10がホールに設置されたときであっても、毎遊技、図41中、ステップS56の処理が実行されることから、図55の処理自体は実行される。ただし、スロットマシン10と試験機とは接続されていないので、図柄停止信号が外部に送信されることはない。
なお、後述する図64のステップS603及びS619に示すように、本実施形態では、割込み処理時に電源断の検知を実行する。このため、割込みが禁止されている間に実行される図柄停止信号セット処理では、その間に電源断が生じることはない。いいかえれば、図柄停止信号セット処理中に電源断が行われたときであっても(電源断検知信号が入力されている(入力ポート2のD0ビットが「1」になっている)場合であっても)、図柄停止信号セット処理は、最後まで実行される。
図58は、図41中、ステップS60におけるリール回転開始準備処理(M_REEL_READY)を示すフローチャートである。
ステップS531では、最小遊技期間が経過したか否かを判断する。本実施形態では、最小遊技時間(リール31の回転開始時から、次回遊技でリール31の回転を開始するまでの最小時間)として、約4.1秒に設定されている。ここでは、RWM61のアドレス「F03A」に記憶された最小遊技時間(_TM2_GAME )の値を読み込み、Aレジスタに記憶し、Aレジスタに記憶した値が「0」でないか否か(ゼロフラグが「1」でないか否か)を判断する。「0」でない(ゼロフラグが「1」でない)とき、「No」と判断する。
最小遊技時間を経過したと判断されると、ステップS532に進み、最小遊技時間を保存する。この処理は、RWM61の最小遊技時間(_TM2_GAME )に「1836」(1836×2.235ms=約4100ms)を保存する処理である。このステップS532において最小遊技間がRWM61に記憶されると、次回割込み処理から、後述するステップS605において「1」ずつ減算される。ステップS532の時点から「1836」割込みが実行され、最小時間の値が「0」になったときは、その後は「0」のままである。そして、次遊技のステップS532において、再度、「1836」が記憶される。
次のステップS533では、条件装置番号を取得する。この処理は、Hレジスタにアドレス「F049」の役物条件装置番号(_NB_CND_BNS )の情報を記憶し、Lレジスタにアドレス「F048」の入賞及びリプレイ条件装置番号(_NB_CND_NOR )の情報を記憶する処理である。
次のステップS534における条件装置情報出力ビットセットでは、HレジスタのD7ビットを「1」に設定し、LレジスタのD6ビットを「1」に設定する処理を行う。
本実施形態では、条件装置情報の上位2ビット中、D7ビットが「1」であるときは、役物条件装置情報であることを指し、D6ビットが「1」であるときは、入賞及びリプレイ条件装置情報を指すように設定している(図16参照)。
次にステップS535に進み、条件装置情報の保存処理を行う。この処理は、Hレジスタ値を、アドレス「F04D」の役物条件装置情報(_NB_CNDINF_B)に記憶し、Lレジスタ値を、アドレス「F04C」の入賞及びリプレイ条件装置情報(_NB_CNDINF_N)に記憶する処理である。
次にステップS536に進み、条件装置情報出力時間を保存する。この処理は、RWM61のアドレス「F030」の条件装置出力時間(_TM1_COND_OUT )に「25」を記憶する処理である。詳細は後述するが、本実施形態では、「24×2.235ms=53.64ms」の間、役物条件装置情報(_NB_CNDINF_B)と入賞及びリプレイ条件装置情報(_NB_CNDINF_N)とを外部に出力する。ここでセットした条件装置出力時間は、次回割込み処理から、後述するステップS605において「1」ずつ減算される。
図59は、図41のステップS68におけるメダル払出し枚数更新処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS591では、メダル払出し枚数データを取得する。図41のステップS66における表示判定に基づいて、入賞した役(図柄の組合せ)を特定することができるので、その図柄の組合せに対応するメダル払出し枚数を、データテーブル等から読み取る。
次のステップS592では、メダル払出し枚数データを保存する。この処理は、RWM61におけるアドレス「F06C」の「_NB_PAY_MEDAL 」に、ステップS591で取得したメダル払出し枚数データを保存(記憶)する処理である。「_NB_PAY_MEDAL 」の値は、ステップS592の処理時点では「0」になっているので、新たにデータを書き込む処理を実行する。たとえば1枚役入賞時は、データ値を「0」から「1」に更新する。なお、メダル払出しを有する役の非入賞時には、ステップS591の処理を行うか否かは任意である。たとえばステップS591を飛ばす方法と、ステップS591の処理を実行するとともに、データ値「0」を書き込む方法とが挙げられる。
次のステップS593では、メダル払出し枚数データバッファを保存する。この処理は、RWM61におけるアドレス「F06D」の「_BF_PAY_MEDAL 」に、ステップS591で取得したメダル払出し枚数データを保存(記憶)する処理である。「_BF_PAY_MEDAL 」の値は、前回遊技で書き込んだ値が残っているので、当該遊技におけるメダル払出し枚数(メダル払出しがない場合には、「0」)を書き込む(上書きする)処理を実行する。
そして、本フローチャートによる処理を終了する。
以上の図59のメダル払出し枚数更新処理において、ステップS592で記憶した「_NB_PAY_MEDAL 」の値は、その後、メダル払出しが1枚行われるごとに「1」ずつ減算され、メダル払出し終了時には「0」となる。これに対し、ステップS593で記憶した「_BF_PAY_MEDAL 」の値は、次回遊技で更新されるまで、すなわち次回遊技においてステップS593の処理が行われるまで維持される(変更されることはない)。
図60は、図41のステップS72における入賞によるメダル払出し処理(MS_WIN_PAY)を示すフローチャートである。
まず、ステップS451では、メダル払出し開始時の出力要求をセットする。この処理は、獲得(払出し)枚数を示すコマンドを所定のレジスタに記憶する処理である。次のステップS452では、制御コマンドセット1(R_CMD_SET )を実行する。この処理は、RWM61のコマンドバッファにコマンドを記憶する処理である。
次にステップS453に進み、メダル枚数セット処理を実行する。この処理は、以下の2つに分けられる。この処理の1つ目として、Dレジスタに、メダル払出し枚数データ(_NB_PAY_MEDAL )の値を記憶する。2つ目として、Eレジスタに、メダルベット枚数データ(_NB_PLAY_MEDAL)の値を記憶する。次のステップS454では、作動フラグをチェックする。この処理は、作動状態フラグ(_FL_ACTION)の各ビットのオン/オフを判断する処理である。
次にステップS455に進み、1BB作動時であるか否かを判断する。本実施形態では、作動状態フラグのD3ビットが「1」であるか否かにより、1BBの作動状態フラグを判断する。そして、1BBの作動状態フラグが「1」であると判断したときはステップS456に進み、1BBの作動状態フラグが「1」でないと判断したときはステップS460に進む。
ステップS456では、1BB作動時(1BB遊技中)の獲得可能枚数データを取得する。この処理は、RWM61の1BB作動時の獲得可能枚数(_CT_BIG_PAY )のデータをAレジスタに記憶する処理である。そして、次のステップS457では、1BB作動時の獲得枚数上限値に到達したか否かを判断する。ここでは、Aレジスタに記憶した値から、Dレジスタの情報(メダル払出し枚数データ)を減算し、その演算結果をAレジスタに記憶し、Aレジスタに記憶した値がマイナスでない(キャリーフラグ≠「1」)か否かを判断する。マイナスでないと判断したときは、「No」と判断される。
マイナスであると判断されるとステップS458に進み、マイナスでないと判断されるとステップS459に進む。
ステップS458では、1BB作動時の獲得可能枚数をクリアする。この処理は、Aレジスタ値とAレジスタ値とを「XOR」演算し、その演算結果をAレジスタに記憶する処理である。この演算処理により、Aレジスタ値は必ず「0」となる。そしてステップS459に進む。
ステップS459では、1BB作動時の獲得可能枚数を更新する。具体的には、Aレジスタ値をRWM61の1BB作動時の獲得可能枚数(_CT_BIG_PAY )に記憶する。そして、ステップS460に進む。
ステップS460では、メダル払出し枚数のセット処理を行う。この処理は、Eレジスタ値(ステップS453の処理により、Eレジスタ値は、メダルベット枚数データ(_NB_PLAY_MEDAL)となっている。)をAレジスタに記憶する処理である。これにより、Aレジスタにはメダルベット枚数データ(_NB_PLAY_MEDAL)の値が記憶される。
次のステップS461では、リプレイが表示されたか否かを判断する。この処理は、図柄組合せ表示フラグ(_FL_WIN )のD0ビットが「1」であるか否かを判断する処理である。そして、リプレイ表示時であると判断したときはステップS467に進み、リプレイ表示時でないと判断したときはステップS462に進む。
ステップS462では、メダル払出し枚数のセット処理を行う。この処理は、Dレジスタ値(ステップS453の処理により、Dレジスタ値は、メダル払出し枚数データ(_NB_PAY_MEDAL )となっている。)をAレジスタに記憶する処理である。これにより、Aレジスタにはメダル払出し枚数データ(_NB_PAY_MEDAL )の値が記憶される。そしてステップS467に進む。
以上の処理により、リプレイ入賞時には、Aレジスタ値は、ステップS453でセットしたメダルベット枚数データ(_NB_PLAY_MEDAL)値となり、リプレイの入賞時でないとき(すなわち小役入賞時)には、Aレジスタ値は、ステップS462でセットしたメダル払出し枚数データ(_NB_PAY_MEDAL )値となる。
次に、ステップS467に進み、メダルの払出しがあるか否かを判断する。具体的には、メダル払出し枚数データ(_NB_PAY_MEDAL )の値が「0」であるか否かを判断する。なお、ここでの処理は、RWM61のアドレス「F06C」の値を読み込み、ゼロチェックを行ってもよいが、ステップS467の時点ではステップS453でメダル払出し枚数データをDレジスタに記憶した状態となっているので、Dレジスタ値を読み込み、ゼロチェックを行うことも可能である。そして、「0」であると判断したとき、すなわちメダルの払出しがないと判断したときは本フローチャートによる処理を終了する。これに対し、「0」でないと判断したとき、すなわちメダルの払出しがあると判断したときは、ステップS468に進む。
ステップS468では、貯留枚数の読み込みを行う。次にステップS469に進み、メダル貯留枚数が限界値となっているか否かを判断する。貯留枚数が「50」であるときは貯留枚数が限界値になっていると判断してステップS473に進み、貯留枚数が限界になっていないと判断したときはステップS470に進む。
ステップS470では、貯留メダル加算時の待機時間をセットする。本実施形態では、ウェイト時間として、約100msを設定するために、割込み数のカウント値「46」(46×2.235ms=約100ms)を設定する。このため、Bレジスタ値として「00000000B」、及びCレジスタ値として「00101110B」をセットする。次にステップS146に進み、2バイト時間待ち処理(R_2BYTE_WAIT)を実行する。この処理は、一割込みごとにBCレジスタ値を減算していき、「0」になるまで待機する処理である。ステップS471の2バイト時間待ち処理が終了すると、ステップS472に進み、貯留枚数の1枚加算処理を実行する。そしてステップS474に進む。
ステップS469からステップS473に進むと、メダル1枚払出し処理(実際のメダルをホッパー35aから遊技者に対して払い出す処理)を実行する。以上の処理により、貯留枚数が限界値になるまでは貯留枚数を加算し、貯留枚数が限界であるときは、実際のメダルをホッパーから払い出す処理を実行する。
ステップS474では、獲得数表示LED72の表示を「+1」にする。この処理は、アドレス「F00E」の獲得枚数データを「+1」更新する処理である。たとえばそれまでの表示が「2」であるときは、表示を「3」に更新する処理に相当する。
次のステップS475では、メダル払出し枚数データ(_NB_PAY_MEDAL )から「1」を減算する処理を行う。なお、ステップS475では、アドレス「F06C」のメダル払出し枚数データのみを更新し、アドレス「F06D」のメダル払出し枚数データバッファの値については更新しない。
次にステップS476に進み、メダル払出しが終了したか否かを判断する。この処理は、更新後のメダル払出し枚数データ(_NB_PAY_MEDAL )が「0」となったか否かを判断する。メダル払出し枚数が「0」であると判断したときはステップS477に進み、メダル払出し枚数が「0」でないと判断したときはステップS468に進む。
ステップS477では、メダル払出し終了時の出力要求をセットする。この処理は、メダル払出しの終了を示すコマンドをレジスタに記憶する処理である。次のステップS478では、制御コマンドセット1(R_CMD_SET )を実行する。この処理は、RWM61のコマンドバッファにコマンドを記憶する処理である。そして本フローチャートによる処理を終了する。
以上の払出し処理において、貯留枚数を1枚加算する払出しを行うときは、ステップS471及びS472の処理により、約100ms間の待機時間が設定される。これにより、貯留数表示LED71がカウントアップするように遊技者に見せることができる。たとえば、貯留加算前の貯留数表示LED71の表示が「08」であり、これに8枚のメダルが貯留加算されるときは、「表示「08」→100msのウェイト処理→表示「09」→100msのウェイト処理→・・・→100msのウェイト処理→表示「16」」となる。これに対し、貯留枚数の1枚加算時に待機時間を設けないと、表示「08」から瞬時に表示「16」に変化する。
そして、本実施形態のように、貯留枚数を加算するときに、1枚加算ごとに2バイト時間待ち処理を実行することで、サブ制御基板80側から出力する払出し音(「プルルル・・・」)と、貯留枚数のカウントアップとを同調させることが可能となる。
これに対し、貯留枚数が最大数の「50」を超え、ステップS473以降の処理において実際にメダルを払い出すときは、ステップS470及びS471の2バイト時間待ち処理を設けていない。
これは、実際のメダルを1枚払い出すためには、ホッパーモータ36を駆動して払い出すため、上述したように、1枚の払出しに約100msの時間を要するためである。これにより、メダル1枚あたりの払出し時間が約100msとなるので、実際のメダルを払い出すときには、2バイト時間待ち処理を設けていない。よって、実際にメダルを払い出すときには、2バイト時間待ち処理を設けることなく、サブ制御基板80側から出力する払出し音と同調させることができる。
図61は、図41のステップS73における遊技終了チェック処理(M_GAME_CHK)を示すフローチャートである。
ステップS541では、条件装置のフラグをクリアする処理を行う。この処理は、特別役の条件装置以外をクリアする処理であり、特別役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止したと判断したときは特別役の条件装置についてもクリアする処理を実行する。次のステップS542では、リプレイ表示LEDの消灯処理を行う。この処理は、メダル管理フラグ(_FL_MEDAL_STS )のD3ビットを「0」にする処理に相当する。次にステップS543に進み、リプレイ作動フラグをクリアする。この処理は、作動状態フラグ(_FL_ACTION)のD0ビットを「0」にする処理である。
次のステップS544では、1BB作動管理(M_BB_CTL;図62)を行う。この処理は、後述するが、1BB遊技中に、1BB遊技の終了条件を満たすか否か等を判断する処理である。次のステップS545では、RB作動時であるか否かを判断する。この処理は、作動状態フラグ(_FL_ACTION)のD4ビットであるRB作動状態フラグが「0」であるか否かを判断し、「0」でない(ゼロフラグ≠1)と判断したとき(RB作動時であると判断したとき)は、RB作動管理(M_RB_CTL;図63)を行い、「0」である(RB作動時でない)と判断したときは本フローチャートによる処理を終了する。
なお、図41において、特別役表示時の2バイト時間待ち処理は、ステップS70及び71で実行したが、これに限らず、遊技終了チェック処理において、ステップS541の前に行うこと等も可能である。
図62は、図61のステップS544における1BB作動管理(M_BB_CTL)を示すフローチャートである。
ステップS551では、作動状態フラグをチェックする。この処理は、作動状態フラグ(_FL_ACTION)の値をAレジスタに記憶する処理を実行する。さらに、Aレジスタに記憶した値を右に(一桁)ローテーションシフトする。具体的には、たとえばリプレイ作動時は、作動状態フラグ(_FL_ACTION)は、
Aレジスタ値=00000001B
となる。
さらに、右に一桁ローテーションすると、
Aレジスタ値=00000000B(キャリーフラグオン)
となる。
また、たとえば1BB作動時(かつRB作動時)では、作動状態フラグ(_FL_ACTION)は、
Aレジスタ値=00011000B
となる。
さらに、右に一桁ローテーションすると、
Aレジスタ値=00001100B(ゼロフラグオフ(≠「1」))
となる。
次のステップS552では、1BB作動時であるか否かを判断する。本実施形態では、上記ローテーション後のゼロフラグが「0」であるか否かを判断し、ゼロフラグが「0」のときは「No」(1BB作動時でない)と判断する。
ステップS552において、1BB作動時であると判断したときはステップS553に進み、1BB作動時でないと判断したときは本フローチャートによる処理を終了する。
ステップS553では、1BB作動時の獲得枚数を取得する。この処理は、RWM61(アドレス「F060」及び「F061」)に記憶している1BB作動時の獲得可能枚数(_CT_BIG_PAY )の値をAレジスタに記憶する処理である。
次のステップS554では、1BB作動終了条件を満たすか否か(獲得可能枚数が「0」となったか否か)を判断する。この処理は、Aレジスタに記憶した値が「0」であるか否か(ゼロフラグ=「0」でないか否か)を判断することにより行う。1BB作動終了条件を満たすと判断したときはステップS555に進み、1BB作動終了条件を満たさないと判断したときは本フローチャートによる処理を終了する。
ステップS555では、Aレジスタ値を作動状態フラグ(_FL_ACTION)に記憶する。なお、ステップS555に進んだときは、Aレジスタ値は「0」となっているので、更新後の作動状態フラグ(_FL_ACTION)は、「00000000B」となる。次にステップS556に進み、1BB作動終了時の出力要求をセットする。本実施形態では、DEレジスタに「3F01」を記憶する。そして次のステップS557で制御コマンドセット1を実行し、本フローチャートによる処理を終了する。
図63は、図62のステップS546におけるRB作動管理(M_RB_CTL)を示すフローチャートである。
ステップS561では、RWM61(アドレス「F073」)に記憶したRB作動時の遊技回数(_CT_BONUS_PLAY)から「1」を減算する。次のステップS562では、ステップS561で更新後のRB作動時の遊技回数が「0」であるか否か(ゼロフラグ=「1」であるか否か)を判断する。RB作動時の遊技回数が「0」であると判断したときはステップS566に進み、「0」でないと判断したときはステップS563に進む。
ステップS563では、メダル払出し枚数データバッファ(アドレス「F06D」の「_BF_PAY_MEDAL 」)の値が「0」であるか否かを判断する。この判断は、RB作動時の入賞回数の値を減算するか否かを判断するための処理であり、当該遊技における小役の入賞による払出しがあったか否かを判断している。すなわち、当該遊技で小役が入賞したとき(メダル払出しを有するとき)は、上述した図59(メダル払出し枚数更新処理)のステップS593において、「_BF_PAY_MEDAL 」にメダル払出し枚数が記憶されるので、このデータ値が「0」であるか否かを判断することで、当該遊技における小役の入賞による払出しがあるか否かを判断している。
このように構成することにより、RB作動時に小役が入賞したか否かを判断するための特別な(専用の)処理を要することなく、小役が入賞したか否かを判断することができる。すなわち、小役が入賞したときには入賞に基づく「払出し枚数の記憶」処理が行われるので、その払出し枚数を読み取って、払出し枚数が特定値(本実施形態では「0」)であれば小役が入賞していないと判断し、特定値以外の値(本実施形態では「0」以外の値)であれば小役が入賞していると判断することができる。
より詳しくは、本実施形態では、当該遊技でメダルの払出しがある場合(小役の入賞時)には、上述したメダル払出し枚数データ(_NB_PAY_MEDAL )にその枚数が記憶されるが、メダル払出し枚数データバッファ(_BF_PAY_MEDAL )にも、当該遊技の払出し枚数が記憶される。そして、メダル払出し枚数データ(_NB_PAY_MEDAL )の値は、メダル払出しが行われるに従って減算され、メダル払出し終了時には「0」となる。これに対し、メダル払出し枚数データバッファ(_BF_PAY_MEDAL )の値は、払出し処理によって更新される(減算される)ことはない。このため、当該遊技における小役の入賞による払出しがあったか否かの判断は、メダル払出し枚数データバッファの値を参照している。
そして、ステップS563において、メダル払出し枚数データバッファの値が「0」であると判断したとき(小役非入賞時)は本フローチャートによる処理を終了し、当該値が「0」でないと判断したとき(小役入賞時)はステップS564に進む。
ステップS564では、RWM61(アドレス「F074」)に記憶されたRB作動時の入賞回数(_CT_BONUS_WIN )から「1」を減算する。次にステップS565に進み、RBの作動が終了したか否かを判断する。ステップS565では、ステップS564において入賞回数から「1」を減算した結果、その値が「0」(ゼロフラグ=「1」)であるか否かを判断する。「0」であると判断したときはステップS566に進み、「0」でないと判断したときは本フローチャートによる処理を終了する。
ステップS566では、RBの作動状態フラグを「0」にする。この処理は、作動状態フラグ(_FL_ACTION)のD4ビットを「0」に更新する処理である。
次に、ステップS567に進み、RB作動終了時の待機時間をセットする。この処理は、BCレジスタに、待機時間に対応する値をセットする処理であり、本実施形態では、BCレジスタに「5」(約11ms)をセットする。より具体的には、Bレジスタ値=「0」(00000000B)、Cレジスタ値=「5」(00000101B)をセットする。そして、次のステップ5680で、2バイト時間待ち処理を実行する。2バイト時間待ち処理後、本フローチャートによる処理を終了する。
なお、ステップS566でRBに対応する作動状態フラグ(_FL_ACTIONのD4ビット)をクリアする(「0」にする)と、2バイト時間待ち処理の実行後、図41のステップS74に戻る。そして、再度、ステップS40に進むと、ステップS42の遊技開始セット処理に進む。遊技開始セット処理では、図42のステップS88における作動状態フラグ更新で、作動状態フラグ(_FL_ACTION)のD4ビット(RB)が「1」にされる。これにより、RBの作動状態フラグは、RB作動中の遊技回数又は入賞回数が「2」になってRB作動の終了条件を満たすと「0」になるが、1BB遊技の終了条件を満たしていないとき(作動状態フラグ(_FL_ACTION)のD3ビット(1BB)が「1」のとき)は、「5」割込み経過後、再度、「1」にされることとなる。このような処理を設けることにより、ステップS566でRBに対応する作動状態フラグをクリアしても、1BB遊技の継続中は、すぐにRBに対応する作動状態フラグをオンにすることができる。なお、ここで、RBの作動状態フラグを一旦「0」にする理由については後述する。
図64は、メイン制御基板60(メインCPU63)による割込み処理(I_INTR)を示すフローチャートである。上述したように、メイン制御基板60は、図41のメイン処理と並行して、2.235ms周期で、図64に示す割込み処理を行う。
先ず、ステップS601の割込み処理に移行すると、ステップS602では、初期処理として、レジスタ値の退避及び重複割込みの禁止処理を行う。ここでは、メイン処理で使用しているメインCPU63のレジスタを割込み処理で使用するため、現在のレジスタ値をRWM61のスタック領域に退避する。さらに、割込み処理中に次の割込み処理が開始されないように、割込み禁止フラグをオンにする。このようにするのは、たとえば電源断処理の実行中に割込み処理の実行要求が行われるときがあるからである。
次のステップS603では、電源断を検知したか否かを判断する。ここでは、(図示しない)メイン制御基板60上に設けられた電圧監視装置(電源断検出回路)により、電源電圧が所定値以下になったときには、図7中、入力ポート2のD0ビットに電源断検知信号が入力されるので、その信号の入力があったか否かを検知する。
そして、電源断を検知したときはステップS619の電源断処理(IS_POWER_DOWN )に進み、電源断を検知していないと判断したときはステップS604に進む。
ステップS604では、割込みカウンタ値の更新を行う。
次のステップS605では、タイマー計測を行う。この処理は、メイン処理でセットした時間を減算等する処理である。具体的には、ステップS532でセットした最小遊技時間(_TM2_GAME )の減算処理や、ステップS536でセットした条件装置出力時間(_TM1_COND_OUT )の減算処理、さらには、ステップS531の処理で最小遊技時間(4.1秒)を経過したか否か等が挙げられる。
次に、ステップS606に進み、LED表示制御(I_LED_OUT ;図65)を行う。ここでは、スロットマシン10の状態に応じて、設定値、貯留枚数、獲得枚数、エラー表示内容(エラーコード)等を7セグLED(デジット1〜5)を用いて点灯する処理である。
上述したように、図41等に示す復帰不可能エラーでは、メイン処理によりエラー表示を出力するが、設定変更や設定確認中の設定値、貯留枚数、獲得枚数、復帰可能なエラーの表示は、割込み処理時ごとに、このLED表示制御にて行う。
次にステップS607に進み、入力ポート0〜2の読み込み処理を行う。これにより、ベットスイッチ40、スタートスイッチ41、ストップスイッチ42等の操作が行われたか否かや、スイッチ信号、各種センサの入力信号が読み込まれ、入力ポート0〜2に基づくデータ(レベルデータ、立ち上がりデータ、立ち下がりデータ)を生成し、RWM61の所定アドレスに記憶する。次のステップS608では、内蔵乱数のチェック処理を行う。本実施形態では、内蔵乱数にエラーが発生するとオンになるフラグが設けられており、このフラグがオンであるか否かが判断される。
具体的には、たとえば役抽選用の乱数のクロック周波数異常(乱数更新が遅い場合等)を検知したときは、当該エラーフラグがオンにされる。より具体的には、MPUに入力されるSCLK(発振源:12MHz)とRCK(発振源:9MHZ)を備え、RCKに基づいて内蔵乱数を更新するものとする。このとき、「RCK<SCLK/2」を満たした場合にエラーフラグがオンになる。
そして、ステップS609に進み、内蔵乱数にエラーが発生しているか否か(エラーフラグがオンか否か)を判断し、エラーが発生していないと判断されたときはステップS610に進み、エラーが発生していると判断したときは、ステップS620に進んで、復帰不可能エラー処理に移行する。このときのエラー表示内容は、「E7」となる。
ステップS610では、リール31の駆動制御を行う。この制御は、リール31単位(左、中、右)で行われるとともに、それぞれ動作状態に応じて、停止中、定速、加速、減速、減速開始、待機が挙げられる。リール31の駆動制御が終了するとステップS611に進み、ポート出力処理を行う。この処理は、(リール用)モータ32、ホッパーモータ36の励磁出力や、ブロッカ45の励磁出力を行う。
次のステップS612では、入力エラーチェック処理を実行する。この処理は、各種センサに異常がないか否かを判断する処理である。
次のステップS613では、制御コマンドの送信(I_CMD_OUT ;図67)を行う。この処理は、たとえば出力要求セット及び制御コマンドセット1でセットされた制御コマンド(RWM61のコマンドバッファに記憶されている未送信の制御コマンド)をサブ制御基板80に送信する処理である。
具体的には、出力要求セット及び制御コマンドセット1において制御コマンドがコマンドバッファにセットされると、その時点以降の割込み処理(コマンドバッファが空の場合は、原則としては、その時点の次に到来する割込み処理)において、このステップS613によって制御コマンドがサブ制御基板80に送信される。
次のステップS614では、RWM61に記憶されている外部信号のためのデータをレジスタに記憶する。そして、次のステップS615では、出力ポート5にデータを書き込む(セットする)ことにより、外部信号の出力(外部集中端子板100への信号の送信)を行う。
次のステップS616では、試験信号及び条件装置情報の出力処理(図69)を行う。この処理は、RWM61に記憶されているデータに基づいて出力ポート9及び10にデータを書き込む(セットする)ことにより、スロットマシン10が法律に従って適切に設計されているか否かを判断するときの試験機に対して試験信号を送信する処理である。
次にステップS617に進み、乱数更新処理を行う。次のステップS618では、ステップS602で退避したレジスタ値を復帰させ、次回割込みの許可を行う。具体的には、割込み処理開始時に記憶していたレジスタデータを復帰するとともに、次回の割込み処理を開始できるように、割込禁止フラグをオフにする。そして本フローチャートによる処理を終了する。
以上の処理に示すように、2.235msごとの割込み処理により、貯留数表示LED71、獲得数表示LED72、状態表示LED73(73a〜73g)、設定値表示LED64の点灯/消灯が制御される。
さらに、割込み処理ごとに、サブ制御基板80に未送信の制御コマンドがコマンドバッファに記憶されているときは、その送信処理が行われる。
なお、復帰不可能エラー処理時には、割込み処理を行わない。
復帰不可能エラーは、通常では起こり得ない重大なエラーであり、異常データに基づく処理(入力ポートからのデータに基づくRWM61のデータ更新や、サブ制御基板80への制御コマンドの送信)等を実行させないようにするために、割込み自体を禁止している。
いいかえれば、復帰不可能エラー時には、メイン制御基板60からサブ制御基板80への制御コマンドの送信が行われないので、制御コマンドセット1を実行しても意味がない。
さらに、復帰不可能エラーの発生時に、制御コマンドのバッファに未送信のコマンドが格納されていた場合は、当該コマンドをサブ制御基板80に送信しない。バッファに格納されている制御コマンドが正しくないおそれがあるからである。
図65は、図64のステップS606におけるLED表示制御(I_LED_OUT )を示すフローチャートである。
先ず、ステップS621では、出力ポート3及び4がオフにされる。出力ポート3は、LEDデジット信号に対応する出力ポートであり、出力ポート4は、LEDセグメント信号に対応する出力ポートである。これらの出力ポート3及び4について、「00000000B」を出力することで、一旦、全LEDの出力を行わないようにする。これにより、LEDの表示を切り替える際に、一瞬でも異なるLEDが同時に点灯して見えてしまうこと(被って表示されてしまうこと)を防止している(残像防止)。
次のステップS622では、LED表示要求カウンタ(_CT_SEG_DSP )(アドレス「F00F」)を更新する。LED表示要求カウンタの更新は、オンすなわち「1」となっているビットを右に一桁シフトする処理である。この更新後の値を、RWM61のアドレス「F00F」に記憶する。そして、ステップS623に進む。
ステップS623では、LED表示要求カウンタが「0」であるか否かを判断する。すなわち、ステップS622で更新した後のLED表示要求カウンタが「0」であるか否かを判断する。「0」であると判断されたときはステップS624に進み、「0」でないと判断されたときはステップS625に進む。
ステップS624では、LED表示要求カウンタを初期化する。ここでは、LED表示要求カウンタの初期化を「00010000B」にして、RWM61のアドレス「F00F」に記憶する。そしてステップS625に進む。よって、LED表示要求カウンタは、ステップS622において、「00000001B」から「00000000B」に更新されたときは、ステップS623で「0」であると判断されるので、ステップS624で「00010000B」に更新される。すなわち、一割込み処理内で、「00000001B」から「00100000B」に更新される。
ステップS625では、LED表示要求カウンタ及びLED表示要求フラグを取得する。ここでは、以下の処理を実行する。
(1)HLレジスタにLED表示要求カウンタのアドレス「F00F」を記憶し、HLレジスタに記憶された値をEレジスタに記憶する。
(2)HLレジスタの値に「1」を加算し、「1」加算後のHLレジスタ値(F010)が示すアドレスに記憶されたデータ(すなわちLED表示要求フラグ)をAレジスタに記憶する。
(3)HLレジスタの値に「1」を加算する。この処理により、HLレジスタ値は、「F011」となり、RWM61のエラー表示データを示すアドレス値となる。
次にステップS626に進み、今回表示するデジットのセグメント表示確認セットを行う。この処理は、Aレジスタに記憶されたデータ(LED表示要求フラグのデータ)とEレジスタに記憶されたデータ(LED表示要求カウンタのデータ)とをAND演算し、その演算結果をAレジスタに記憶する。これにより、今回点灯するLEDのデータとなる。
たとえば、
LED表示要求カウンタの値:00001000B
LED表示要求フラグ値 :00001111B
AND演算後 :00001000B
となる。
あるいは、たとえば、
LED表示要求カウンタの値:00010000B
LED表示要求フラグ値 :00001111B
AND演算後 :00000000B
となる。
そして、Aレジスタに記憶されたデータをDレジスタに記憶する。
次のステップS627では、表示要求を有するか否かを判断する。ステップS626の演算において、Aレジスタ値が「0」であるか否かを判断し、「0」でないときは表示要求あり(Yes)と判断し、「0」のときは表示要求なし(No)と判断する。ステップS627で「Yes」のときはステップS628に進み、「No」のときはステップS643に進む。
ステップS628では、エラー表示データを取得する。上述のように、この時点で、HLレジスタ値が示す値は、エラー表示データを示すアドレス値(F011)となっているので、HLレジスタ値が示すアドレスに記憶されたデータをBレジスタに記憶する。
次のステップS629では、LEDセグメントテーブル2をセットする。LEDセグメントテーブル2は、図6に示すデータテーブルであり、ROM62に記憶されているデータの先頭アドレスは、図7に示すように、「1816(H)」である。よって、このアドレス値をHLレジスタに記憶する。
次にステップS630に進み、設定値データを取得する。ここでは、RWM61の所定アドレスに記憶された現在の設定値を読み込み、Aレジスタに記憶する。次にステップS631に進み、設定値表示要求があるか否かを判断する。この判断は、上記AND演算の結果、D4ビット(デジット5)が「1」であるか(「00010000B」であるか)否かを判断する。そして、「1」であるとき、すなわち設定値表示要求ありと判断したときはステップS642に進み、設定値表示要求なしと判断したときはステップS632に進む。
ステップS632では、RWM61のアドレス「F00D」に記憶された貯留枚数表示データを取得し、Aレジスタに記憶する。次のステップS633では、上位桁用オフセットを取得する。この処理は、Aレジスタに記憶されたデータを「10(10進数)」で割る演算を実行し、Aレジスタに商の値を記憶し、Cレジスタに余りの値を記憶する処理である。
次のステップS634では、貯留枚数の上位桁の表示要求を有するか否かを判断する。この処理は、Dレジスタ(LED表示要求カウンタ値とLED表示要求フラグ値とをAND演算した値)のD0ビットが「1」であるか否かを判断し、「1」であるときは「Yes」と判断する。貯留枚数の上位桁の表示要求ありと判断されたときはステップS642に進み、表示要求なしと判断されたときはステップS635に進む。
ステップS635では、獲得枚数の下位桁の表示要求を有するか否かを判断する。この処理は、DレジスタのD1ビットが「1」であるか否かを判断し、「1」であるときは「Yes」と判断し、ステップS641に進む。一方、獲得枚数の下位桁の表示要求なしと判断したときはステップS636に進む。
ステップS636では、獲得枚数データ又は押し順指示データを取得する。この処理は、アドレス「F00E」に記憶された獲得枚数データ(又は押し順指示データ)をAレジスタに記憶する処理である。ここで、図41中、ステップS53のタイミングでは押し順指示データが「F00E」に格納され、ステップS72のタイミングでは獲得枚数データが格納されている。
次のステップS637では、エラー表示時に該当するか否かを判断する。この処理は、Bレジスタ値が「0」であるか否かを判断し、「0」であるときは「No」と判断する。ステップS637においてエラー表示時でないと判断したときはステップS639に進み、エラー表示時であると判断したときはステップS638に進む。
ステップS638では、LEDセグメントテーブル1(図6参照)をセットする。この処理は、LEDセグメントテーブル1の先頭アドレスである「1811(H)」(図7)をHLレジスタに記憶する。
次にステップS639に進み、上位桁用のオフセットを取得する。この処理は、Aレジスタに記憶されたデータを「10(10進数)」で割る演算を実行し、その商をAレジスタに記憶し、余りをCレジスタに記憶する。
特に本実施形態では、1遊技での最大払出し枚数は「9」であるから、獲得メダル枚数が「10」以上になる場合はない。しかし、たとえば最大払出し枚数が「15」である場合において、「10」で割る演算を実行すると、その商は「1」、余りは「5」となるので、Aレジスタには「1」を記憶し、Cレジスタには「5」を記憶する。
さらにまた、アドレス「F00E」に押し順指示データが「102(10進数)」であるとき、「10」で割る演算を実行すると、その商は「10(10進数)」、余りは「2」となるので、Aレジスタには「0AH」を記憶し、Cレジスタには「2H」を記憶する。
次のステップS640では、獲得数表示LED72の上位桁の表示要求があるか否かを判断する。この処理は、DレジスタのD2ビットが「1」であるか否かを判断し、「1」であるときは表示要求ありと判断する。表示要求ありと判断されたときはステップS642に進み、表示要求なしと判断されたときはステップS641に進む。
ステップS641では、下位桁用のオフセットを取得する。この処理は、Cレジスタに記憶されたデータをAレジスタに記憶する処理である。
次にステップS642に進み、セグメント出力データを取得する。この処理は、HLレジスタに記憶されたデータと、Aレジスタに記憶されたデータとを加算し、加算後のデータが示すROM62上のアドレスのデータをDレジスタに記憶する処理である。
たとえば、
HLレジスタ値=1816(H)(加算前)
Aレジスタ値=1(H)
HLレジスタ値=1817(H)(加算後)
Dレジスタ値=00000110(B):「1」を表示するためのデータ
となる。
なお、「F00E」の獲得枚数データに押し順指示データが記憶されているときは、
HLレジスタ値=1816(H)(加算前)
Aレジスタ値=0A(H)
HLレジスタ値=1820(H)(加算後)
Dレジスタ値=01001000(B):「=」を表示するためのデータ
となる。
次にステップS643に進み、セグメントPの表示要求があるか否かを判断する。ここでは、以下の処理を実行する。
(1)RWM61のアドレス「F012」のLED表示データ(_PT_STS_LED )に記憶されているデータをAレジスタに記憶する。
(2)Aレジスタに記憶されたデータとEレジスタに記憶されたデータとをAND演算する。その演算結果が「0」であるときは、表示要求なしと判断する。セグメントP表示要求ありと判断されたときはステップS644に進み、表示要求なしと判断されたときはステップS645に進む。
ステップS644では、セグメントP出力データをセットする。この処理は、Dレジスタに記憶されたデータのD7ビット(セグメントPに対応するビット)を「1」にする処理である。次にステップS645に進み、LED表示データを出力する。具体的には、Eレジスタに記憶されているデータを出力ポート3に記憶し、Dレジスタに記憶されているデータを出力ポート4に記憶する。そして本フローチャートによる処理を終了する。
以上のように、本実施形態では、1回の割込み処理で、1つのデジットを点灯させる。すなわち、1回の割込みごと(2.235msごと)に、デジット5→デジット4→・・・→デジット1→デジット5→・・・と点灯対象となるLEDを切り替える。よって、たとえばデジット1である貯留数表示LED71の上位桁を点灯させた後、次に点灯させるのは、5割込み後である「11.175ms」後である。
ここで、LEDの輝度は、点灯時から次の点灯時までに何msの時間間隔を有するかで定まる。本実施形態では、1つのデジットは、上述したように「11.175ms」ごとに1回点灯するように制御されるが、遊技者(ヒト)の目からみれば、デジット1〜4は、ほぼ、常時点灯しているように見えるので、何ら支障はない。
一方、復帰不可能エラーの際には、たとえば0.128msごとに上位桁と下位桁との点灯切替えを繰り返す処理を実行する。これにより、復帰不可能エラー時における点灯LEDの切替え周期は、割込み周期よりも早くなり、割込み処理におけるLED点灯輝度よりも輝度が高くなる。
図66は、図64において、電源断を検知し、ステップS619に進んだときの電源断処理(IS_POWER_DOWN )を示すフローチャートである。
先ず、ステップS651では、全出力ポートの出力をオフにする。次にステップS652に進み、電源断処理済みフラグをRWM61に記憶する。この処理は、正常な電源断処理が実行されたことを示すデータをRWM61に記憶する処理である。具体的には、RWM61の所定アドレスに「01(H)」を記憶する。これにより、正常な電源断処理が行われるとステップS652を経由して電源断処理済みフラグとして「01(H)」が記憶されるが、それ以外の電源断の場合には電源断処理済みフラグとして当該アドレスに「01(H)」は記憶されない。
次のステップS653では、RWM61のチェックサムデータを算出する。この処理は、プログラムで使用する作業領域(RWM61)を含むチェックサムを算出するものであり、対象となるプログラム使用領域としては、プログラム作業領域、未使用領域、スタックエリア等が挙げられる。
そして、次のステップS654で、チェックサムの全範囲の算出が終了したか否かを判断し、終了していないと判断したときはステップS653に戻ってチェックサムの算出を継続する。一方、チェックサムの算出が終了したと判断したときはステップS655に進む。
ステップS655では、算出したチェックサムを、RWM61の所定アドレスに記憶する。ここで、RWM61に記憶するデータは、RWM61のチェックサム時に、プログラム使用領域の全データと、上記所定アドレスに記憶した値とを加算したとき、「0」となる1バイトデータ(補数データともいう)である。具体的には、対象となるRWM61のプログラム使用領域(プログラム作業領域、未使用領域、スタックエリア等)の全データを加算し、そのときの下位8ビットの値がたとえば「00000001」(01H)であったときは、前記所定アドレスに記憶されるチェックサムデータは、「11111111」(FFH)となる。
そして、プログラム開始時に、RWM61のチェックサムを実行する場合は、上記と同範囲のRWM61のプログラム使用領域の全データと、チェックサムデータとを加算する。これによって算出されるチェックサムデータが「0」であれば正常値であると判断し、「0」でなければ異常値であると判断する。
次に、ステップS656に進み、リセット待ち状態にする。ここでは、電圧が所定値になると、メイン制御基板60に設けられた電圧監視装置(電源断検出回路)からリセット信号が出力されるので、そのリセット信号の出力を待つ状態となる。ここで、電圧監視装置は、電源電圧が所定値以下になったときには、入力ポート2(図8)のD0ビットに電源断検知信号が入力され、その後、コンデンサと抵抗からなる回路によって所定時間経過した後にリセット信号がMPUに入力されるように構成されている。このとき、電源断時の処理が正常に実行されるような時間となるようにコンデンサや抵抗値が設計されている。
図67は、図64のステップS613における制御コマンド送信を示すフローチャートである。
先ず、ステップS661では、制御コマンドバッファのアドレスをセットする。この処理は、HLレジスタに、制御コマンドバッファ(_BF_SUBCMD)の先頭アドレスである「F113(H)」を記憶する処理である。
次のステップS662では、制御コマンドの読み込みポインタ値を取得する。この処理は、RWM61におけるアドレス「F017」の制御コマンド読み込みポインタ値を、Aレジスタに記憶する処理である。
次のステップS663における「指定アドレスセット」では、HLレジスタに記憶されているデータとAレジスタに記憶されているデータとを加算し、加算後のデータをHLレジスタに記憶する処理である。
さらに、ステップS664における「送信対象となる制御コマンドバッファのアドレスセット」では、ステップS663と同様に、HLレジスタに記憶されているデータとAレジスタに記憶されているデータとを加算し、加算後のデータをHLレジスタに記憶する処理である。
上記のステップS663及びS664の処理により、HLレジスタに記憶されるデータに対して、Aレジスタに記憶されているデータを2倍にしたデータが加算される。
次のステップS665では、制御コマンドを有するか否かを判断する。ここでは、以下の処理を実行する。
(1)HLレジスタ値が示すアドレスに記憶されたデータをEレジスタに記憶する。
(2)HLレジスタ値に「1」を加算した値が示すアドレスに記憶されたデータをDレジスタに記憶する。
(3)Eレジスタに記憶されたデータ、及びDレジスタに記憶されたデータが「0」であるとき、制御コマンドを有さない(No)と判断する。
そして、制御コマンドを有すると判断したときはステップS666に進み、制御コマンドを有さないと判断したときはステップS670に進む。
ステップS666では、制御コマンドを出力する。この処理は、Eレジスタに記憶されたデータを出力ポート7に出力し、Dレジスタに記憶されたデータを出力ポート8に出力する。
次のステップS667では、出力ポート2の出力を行う。ここでは、以下の処理を実行する。
(1)アドレス「F01D」の投入枚数表示LED信号データ(_PT_MEDAL_LED )の値をAレジスタに記憶する。
(2)Aレジスタに記憶されたデータと、「10000000B」とをOR演算し、その演算結果をAレジスタに記憶する。
(3)Aレジスタに記憶されたデータを出力ポート2に出力する。
これにより、出力ポート2に出力されるデータのD7ビット(サブ制御データストローブ信号)は、常に「1」となる。
次のステップS668では、送信済みのコマンド保存バッファのクリア処理を行う。この処理は、HLレジスタ値が示すアドレスに記憶されているデータ、及びHLレジスタ値に「1」を加算した値が示すアドレスに記憶されているデータをクリアする(「0」にする)。
次にステップS669に進み、制御コマンド読み込みポインタ値を更新する。ここでは、以下の処理を実行する。
(1)アドレス「F017」の制御コマンド読み込みポインタ値(_NB_CMDREAD )のアドレスをHLレジスタに記憶する。
(2)HLレジスタ値に「1」を加算する。
(3)加算後のHLレジスタ値が「31」(10進数)を超えるか否かを判断し、「31」を超えないときは、その値を制御コマンド読み込みポインタ値に記憶する。一方、「31」を超えたときは、「0」を制御コマンド読み込みポインタ値に記憶する。
次のステップS670では、出力ポート2の出力を行う。ここでは、以下の処理を実行する。
(1)アドレス「F01D」の投入枚数表示LED信号データ(_PT_MEDAL_LED )の値をAレジスタに記憶する。
(2)Aレジスタに記憶されたデータを出力ポート2に出力する。
これにより、出力ポート2に出力されるデータのD7ビット(サブ制御データストローブ信号)は、常に「0」となる。
よって、ステップS667の出力では、サブ制御データストローブ信号が「1」となり、ステップS670の出力では、サブ制御データストローブ信号が「0」となる。
次にステップS671に進み、制御コマンドクリアデータを出力する。この処理は、出力ポート7及び8に、「00000000B」を出力する処理である。そして本フローチャートによる処理を終了する。
図68は、図67における制御コマンド送信処理(I_CMD_OUT )において、信号の送信タイミングを示すタイムチャートである。
割込み処理が開始されると、制御コマンド送信処理のステップS666において、出力ポート7に第2制御コマンド(サブ制御データ信号1〜8)を出力し、出力ポート8に第1制御コマンド(サブ制御データ信号9〜16)を出力する。
これらの第1制御コマンド及び第2制御コマンドの送信が開始されると、ステップS667において、サブ制御データストローブ信号が送信される。ここで、第1制御コマンド及び第2制御コマンドの送信が開始されてから、サブ制御データストローブ信号の送信が開始されるまでの間の時間(図中、「A」。ステップS666からS667までの間。)は、たとえば「1.75μS」程度である。
また、サブ制御データストローブ信号が送信されている間の時間(図中、「B」。ステップS667からS670までの間。)は、たとえば「4.25μS」程度である。また、図中、「C」(ステップS670からS671までの間。)は、たとえば「1.19μS」程度である。
そして、ステップS666の処理において、第1制御コマンド及び第2制御コマンドが送信された後、ステップS671の処理により、制御コマンドクリアデータである「00H」が出力ポート7及び8に出力される。
図69は、図64のステップS616における試験信号・条件装置情報出力処理を示すフローチャートである。
ステップS571では、試験信号の出力データをセットする。この処理は、作動状態フラグ(_FL_ACTION)に記憶されている情報をAレジスタに記憶する処理である。そして、次のステップS572において、試験信号を出力する。この処理は、Aレジスタに記憶した情報を出力ポート10に出力する処理である。これにより、出力ポート10から、作動状態フラグ(_FL_ACTION)に記憶された情報に基づいた情報が出力(送信)される。したがって、作動状態フラグの信号を試験信号として試験機に出力可能となる。
なお、図69の処理においては、上記のステップS571及びS572が作動状態フラグの情報の出力処理に相当し、以下のステップS573〜S579が条件装置情報の出力処理に相当する。
このように、本実施形態では、作動状態フラグに記憶された情報に基づいた情報を出力ポート10から出力する。しかし、これに限らず、たとえば作動状態フラグを有さず、複数のRWM61のアドレスからそれぞれ所定の情報(各アドレスにそれぞれ作動状態を示す一部の情報が記憶されているものとする)を取得し、レジスタを用いた演算処理によって作動状態フラグに相当する情報を作成(合成)し、その情報を試験信号として出力ポート10に書き込む(セットする)ような方法であってもよい。
次のステップS573では、条件装置情報のクリアデータをセットする。この処理は、RWM61に記憶された条件装置出力時間(_TM1_COND_OUT )に記憶されている情報をAレジスタに記憶する処理である。
上述したように、図58中、ステップS531で最小遊技時間(約4.1秒)を経過したと判断されると、ステップS536において、条件装置出力時間(_TM1_COND_OUT )に、「25」の値が記憶される。そして、この値は、一割込みごと(具体的には、図64のステップS605のタイマー計測処理時)に「1」ずつ減算されていく。したがって、「25」の値が記憶された後、「25」割込み後は、「0」となる。
次のステップS574では、条件装置情報の出力時であるか否かを判断する。この処理は、Aレジスタに記憶した値が「0」(ゼロフラグ=1)であるか否かを判断し、「0」のときは「No」と判断し、「0」でないときは「Yes」と判断する。条件装置情報の出力時であると判断したときはステップS575に進み、条件装置情報の出力時でないと判断したときはステップS579に進む。
ステップS575では、役物条件装置情報のRWM61のアドレスをセットする。具体的には、HLレジスタに、役物条件装置情報(_NB_CNDINF_B)のアドレス、すなわち「F04D(H)」を記憶する。これにより、Hレジスタ値=「F0(H)」、及びLレジスタ値=「4D(H)」となる。次のステップS576では、役物条件装置情報出力時であるか否かを判断する。この処理は、Aレジスタに記憶された値(Aレジスタには、ステップS573において、条件装置出力時間(_TM1_COND_OUT )が記憶されている)から、「12.5(25/2)」を減算する演算を行い、演算結果が「0」より大きい(キャリーフラグ≠1)と判断した場合には、「Yes」と判断する処理である。すなわち、条件装置出力時間の初期値である「24」から、半分の時間を経過したか否かを判断している。役物条件装置情報出力時であると判断したときはステップS578に進み、役物条件装置情報出力時でないと判断したときはステップS577に進む。
ステップS577では、入賞及びリプレイ条件装置情報のRWM61のアドレスをセットする。この処理は、HLレジスタに、入賞及びリプレイ条件装置情報(_NB_CNDINF_N)のアドレス、すなわち「F04C(H)」を記憶するため、HLレジスタ値から「1」を減算する。これにより、HLレジスタ値=「F04C(H)」(Hレジスタ値=「F0(H)」、及びLレジスタ値=「4C(H)」)となる。
次にステップS578に進み、条件装置情報を取得する。この処理は、HLレジスタ値が示すアドレスに記憶されているデータをAレジスタに記憶する処理である。したがって、HLレジスタ値=「F04C(H)」の場合には、入賞及びリプレイ条件装置情報(_NB_CNDINF_N)の値が記憶され、HLレジスタ値=「F04D(H)」の場合には、役物条件装置情報(_NB_CNDINF_B)の値が記憶される。
次にステップS579に進み、Aレジスタに記憶されている情報を、出力ポート9に出力する。これにより、出力ポート9から、条件装置情報が出力(送信)される。そして本フローチャートによる処理を終了する。
以上の試験信号・条件装置情報出力処理では、割込み処理ごとに、作動状態フラグの情報を試験機に出力(送信)することができる。たとえば、試験機側で当該信号を受信することで、スロットマシン10の作動状態フラグのオン/オフが正しく実行されているかどうかを判断することが可能となる。
また、ステップS574において、条件装置出力時間(_TM1_COND_OUT )の値が「0」であるときは、「No」と判断され、ステップS579に進む。この場合、Aレジスタ値は「0」であるので、条件装置情報として、「0」(00000000B)を出力することとなる。
また、条件装置出力時間(_TM1_COND_OUT )の値が「0」でないとき(「1」〜「24」のとき)は、割込み処理ごとに、条件装置情報を出力することとなる。
なお、条件装置出力時間の初期値としては、図58のステップS536において「25」がセットされるが、図64のステップS605において「1」が減算されてからステップS616の試験信号・条件装置情報出力処理に進む。したがって、ステップS536において「25」がセットされた後、最初に図69のステップS574に進んだときは、条件装置出力時間値は「24」となっている。
さらに、条件装置情報を出力する場合において、ステップS576の判断で、条件装置出力時間(_TM1_COND_OUT )が「13」〜「24」(第1の期間とも称する)であるときは、ステップS577を実行しないので、出力する条件装置情報は、役物条件装置情報(_NB_CNDINF_B)となる。これに対し、ステップS576の判断で、条件装置出力時間(_TM1_COND_OUT )が「1」〜「12」(第2の期間とも称する)であるときは、ステップS577の処理を実行するので、出力する条件装置情報は、入賞及びリプレイ情報装置情報(_NB_CNDINF_N)となる。
さらにまた、割込み処理ごとに、条件装置出力時間(_TM1_COND_OUT )の値が「0」であるときは、条件装置情報として「0」の値、条件装置出力時間(_TM1_COND_OUT )の値が「0」以外の値であるときは、条件装置情報として「0」以外の値が出力される。
そして、条件装置情報が更新されるのは、図58のステップS533である。よって、条件装置情報が更新されるのは、最小遊技時間(4.1秒)の経過後(ステップS531で「Yes」のとき)である。これにより、試験機側では、受信した「0」以外の条件装置情報に変化があったとき、「0」以外の条件装置情報を受信してから、次に変化のあった「0」以外の条件装置情報を受信するまでの時間を計測することで、最小遊技時間(4.1秒)が担保されているかどうかを判断することができる。したがって、最小遊技時間に関する情報を別途設けることなく、上記構成によって、条件装置情報を出力するだけで、最小遊技時間の計測を試験機側で行うことが可能となる。
次に、図69中、ステップS572における試験信号(作動状態フラグ)の出力、及びステップS579における条件装置情報の出力について説明する。
図70は、ステップS572において、試験信号として出力される作動状態フラグの情報中、D3ビット(1BB)及びD4ビット(RB)のオン/オフ状態を示す図である。
図70の例では、1BB遊技中であり、作動状態フラグのD3ビット(1BB)がオンとなっており、D4ビット(RB)がオン/オフを繰り返す例を示している。
1BB遊技が開始されると、作動状態フラグのD3(1BB)及びD4(RB)ビットは、「1」となるので、割込み処理により、試験信号として、D3ビット(1BB)及びD4ビット(RB)がオン(「1」)の情報が出力される。
そして、RB作動後、2遊技が終了し、RBの作動終了条件を満たすと判断されると(図63のステップS565で「Yes」)、同ステップS566でRBの作動状態フラグが「0」とされ、次のステップS567及びS568で、割込み回数「5」(約11ms)の間、待機処理が行われる。その後、図41のステップS74に戻る。そして、再度、ステップS42の遊技開始セット処理に進み、図42のステップS88における作動状態フラグ更新で、1BB遊技の終了条件を満たしていなければ、作動状態フラグ(_FL_ACTION)のD4ビット(RB)が「1」にされる。
これにより、1BB遊技では、1BB遊技の終了条件を満たしていないときは、2遊技間、RBの作動状態フラグが「1」となるので、RB作動の試験信号が出力され続け、2遊技終了後、「5」割込み間(約11ms)の間、「0」となり、再度、「1」となる。これにより、図70に示す信号波形となる。
ここで、図63のステップS567及びS568の間は、メイン処理が停止する。すなわち、操作スイッチを操作しても、その操作が受け付けられない期間となる。RBの作動状態フラグが「1」から「0」になった後、たとえば数秒間の2バイト時間待ち処理を実行したときは、遊技者は、操作スイッチの操作が付け付けられないこと、すなわちメイン処理が停止している(フリーズしている)ことを、体感的に感じ取ることができると考えられる。
これに対し、本実施形態のように、「5」割込み間(約11ms)に設定すれば、メイン処理を停止しても、遊技者に違和感を与えること(遊技者が遊技を行うリズムを壊すこと)は、ほとんどないと考えられる。約11ms間程度のメイン処理の停止であれば、遊技者は、メイン処理の停止を実感できることはほとんどないと考えられる。
一方、RBの作動状態フラグが「0」となっている時間を短くしすぎると、試験信号として試験機側に出力したときに、RBの作動状態フラグが「0」となっていることを正しく検知することができないおそれがある。これらのことを考慮して、本実施形態では、「5」割込み間(約11ms)に設定している。
これにより、遊技者にメイン処理(遊技進行)の停止を実感させず、かつ、試験信号としてRBの作動状態フラグが「0」となっていることを試験機が正しく検知できる時間として、上記時間を設定した。
なお、本実施形態では、「5」割込み間(約11ms)に設定したが、これに限らず、たとえば「2」割込み間(4.5ms程度)〜「25」割込み間(約56ms)程度であれば、上記と同様の効果を発揮できると考えられる。
図71は、図69のステップS579における条件装置情報の出力例を示す図である。
図71の例では、1BB内部中に、「N」遊技目で(入賞及びリプレイ)条件装置番号「23」(小役A1)に当選し、次の「N+1」遊技目では(入賞及びリプレイ)条件装置番号「1」(リプレイA)に当選したときの条件装置情報の出力例を示す。なお、「N」遊技目では1BBは入賞しないものとする。
まず、1BB内部中であるときは、役物条件装置情報(_NB_CNDINF_B)のD0ビットは「1」となる。したがって、役物条件装置情報(_NB_CNDINF_B)は、「10000001B」となる。
また、「N」遊技目で条件装置番号「23」に当選したときは、入賞及びリプレイ条件装置情報(_NB_CNDINF_N)のD0〜D5ビットは、「010111」(=「23」)であるので、入賞及びリプレイ条件装置情報(_NB_CNDINF_N)は、「01010111B」となる。
そして、「N」遊技目において、条件装置出力時間値が「24」〜「13」である間は、図69のステップS576で「Yes」となり、ステップS575でセットした役物条件装置情報を出力する。次に、条件装置出力時間値が「12」〜「1」である間は、図69のステップS576で「No」となり、ステップS577でセットした入賞及びリプレイ条件装置情報を出力する。さらに次に、条件装置出力時間値が「0」になると、図69のステップS574で「No」となるので、ステップS573でクリアした条件装置情報(「00000000B」)を出力する。
そして、次遊技が開始され、「N+1」遊技目で役の抽選が行われ、(入賞及びリプレイ)条件装置番号「1」に当選した場合において、条件装置出力時間値が「24」〜「13」である間は、「N」遊技目と同様に、「10000001B」を出力し、条件装置出力時間値が「12」〜「1」である間は、「01000001B」を出力する。これにより、図71に示す信号波形となる。
ここで、「N」遊技目の役物条件装置情報の出力が開始された時(条件装置出力時間値が「24」のとき)から、「N+1」遊技目の役物条件装置情報の出力が開始された時(条件装置出力時間値が「24」のとき)までの間は、遊技が最短時間で消化されたときは、最小遊技時間、すなわち4.1秒(「1836」割込み)となる。したがって、上述したように、試験機側では、役物条件装置情報の出力が開始された時から、次遊技での役物条件装置情報の出力が開始された時までの時間を計測し、4.1秒を経過していれば、最小遊技時間を担保しているスロットマシン10であると判断することができる。
<第2実施形態>
第1実施形態では、図42において、ステップS95でコマンド送信テーブル1をセットし、次のステップS96で制御コマンド連続セット処理(M_CMD_LIST;図45)を実行した。
同様に、図41において、ステップS58でコマンド送信テーブル2をセットし、次のステップS59で制御コマンド連続セット処理を実行した。
また、ここで連続で送信される制御コマンドは、たとえばコマンド送信テーブル1をセットしたときは、図43に示すように、(1)作動状態、(2)1BB獲得枚数(下位)、(3)1BB獲得枚数(上位)、(4)メイン遊技状態、(5)前兆ゲーム数・ATゲーム数、(6)RT状態である。また、コマンド送信テーブル2をセットしたときは、図44に示すように、(1)押し順指示番号、(2)演出グループ番号、(3)役物条件装置番号である。
これに対し、第2実施形態では、コマンド送信テーブルセット、及び制御コマンド連続セット以外の方法で、複数のコマンドを連続でセットする処理を実行する。
図72は、第2実施形態を説明する図であり、図中、(A)は、連続でセットするコマンドを示し、(B)及び(C)は、第2実施形態に対応するフローチャートを示す。
図72(A)に示すように、連続でセットするコマンドとして、役物条件装置番号、演出グループ番号、押し順指示番号の3個であると仮定する。すなわち、コマンド送信テーブル2を用いて送信される3個の制御コマンドである。ただし、これに限られるものではない。
第2実施形態では、連続で送信(セット)する制御コマンドのRWM61のアドレスを、連番に設定する。図72(A)の例では、RWM61のアドレス「F0B6」〜「F0B8」に、それぞれ役物条件装置番号、演出グループ番号、押し順指示番号のデータを記憶している。
また、上記役物条件装置番号、演出グループ番号、押し順指示番号のデータの各第1制御コマンドは、同図(A)に示すように、それぞれ、39(H)、3A(H)、3B(H)であると仮定する。
次に、図中、(B)に示すように、上述したコマンド送信テーブルセット及び制御コマンド連続セットに代えて、ステップS701のコマンド出力要求セット、ステップS702の制御コマンド送信数セット、ステップS703の連続コマンドセット(M_CONCMDS_SET ;図72(C))を行う。
まず、ステップS701のコマンド出力要求セットでは、以下の処理を実行する。
(1)Dレジスタに、役物条件装置番号を送信する場合の制御コマンド中、第1制御コマンドのデータを記憶する。本例では、図72(A)に示すように、
Dレジスタ値=39(H)
となる。
(2)Eレジスタに、役物条件装置番号を送信する場合の制御コマンド中、第2制御コマンドを生成するために、役物条件装置番号が記憶されているRWM61の下位アドレスを記憶する。
役物条件装置番号が記憶されるRWM61のアドレスは、図72(A)に示すように、「F0B6」であるから、
Eレジスタ値=B6(H)
となる。
次のステップS702では、制御コマンド送信数をセットする。本例では、3個のコマンドを送信する例であるので、制御コマンド送信数は「3」である。この値をBレジスタに記憶する。よって、
Bレジスタ値=3(H)
となる。
次のステップS703に進むと、図72(C)の連続コマンドセット(M_CONCMDS_SET )を実行する。
まず、ステップS711における制御コマンドセット1(R_CMD_SET )は、図46と同様であるので、説明を省略する。制御コマンドセット1を実行することにより、制御コマンドバッファに、送信すべき制御コマンドが記憶される。
次のステップS712では、次の制御コマンドの出力要求をセットする。ここでは、Dレジスタ値及びEレジスタ値を、それぞれ「1」インクリメントする。上記の例では、
Dレジスタ値=3A(H)
Eレジスタ値=B7(H)
となる。
次にステップS713に進み、制御コマンドセットを終了したか否かを判断する。ここでは、Bレジスタ値を「1」デクリメントし、デクリメント後の値が「0」であるときは、制御コマンドセットを終了したと判断して本フローチャートによる処理を終了する。
これに対し、デクリメント後の値が「0」でないときは、制御コマンドセットを終了していないと判断してステップS711に戻る。
なお、上述したように、
Dレジスタ値=3A(H)
Eレジスタ値=B7(H)
であるとき、次にステップS711に戻ると、演出グループ番号の制御コマンドが送信される。次にステップS712まで進むと、Dレジスタ値及びEレジスタ値をさらにそれぞれ「1」インクリメントするので、
Dレジスタ値=3B(H)
Eレジスタ値=B8(H)
となる。これにより、その後のステップS711における制御コマンドセット1により、押し順指示番号の制御コマンドが送信される。
以上のように、第2実施形態では、送信する制御コマンドのアドレスを、送信順に連番で設ける(RWM61を連続配置する)ことにより、図45(第1実施形態)に示したような制御コマンド連続セットは不要となる。
ただし、第1実施形態のように、コマンド送信テーブル1及び2を設け、制御コマンド連続セット処理を設けたときは、制御コマンドの送信順にRWM61のアドレスを設ける必要がない。したがって、RWM61のアドレス配置(順番)の制約は、第1実施形態の方が緩和される。一方、第2実施形態のように構成することで、第1実施形態のようなコマンド送信テーブル1及び2は不要となる。
また、第2実施形態では、アドレス「F0B6」、「F0B7」、「F0B8」の順に制御コマンドを送信した。これに対し、アドレス「F0B8」、「F0B7」、「F0B6」の順に制御コマンドを送信することも可能である。
この場合、ステップS701のコマンド出力要求セットでは、
Dレジスタ値=3B(H)
Eレジスタ値=B8(H)
とする。
さらに、ステップS712に進むと、Dレジスタ値及びEレジスタ値をそれぞれ「1」デクリメントし、
Dレジスタ値=3A(H)
Eレジスタ値=B7(H)
とする。このように設定しても、上記と同様となる。ただし、制御コマンドの送信順は、押し順指示番号→演出グループ番号→役物条件装置番号となる。
さらに、第2実施形態の方法で、第1実施形態のコマンド送信テーブル1で示した6個の制御コマンドを送信することも可能である。
<第3実施形態>
第1実施形態では、図55及び図57に示すように、1BB当選時、又は1BB内部中の条件装置非当選時に、図柄停止信号テーブル2(図57)をセットした。
しかし、これに限らず、1BB内部中において、特定の入賞及びリプレイ条件装置に当選したとき、当選した条件装置に対応する図柄の組合せより優先して1BBに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させるような場合にも、図柄停止信号テーブル2をセットしてもよい。
たとえば第1実施形態において、条件装置番号「50」の強チャンス目は、「PB=1」であるので、ストップスイッチ42の操作タイミングにかかわらず強チャンス目が停止し、1BBの当選を持ち越している場合であっても1BBを入賞させることはできない。このため、本実施形態では、条件装置番号「50」当選時は、1BB内部中であるか否かにかかわらず、図柄停止信号として、図柄停止信号テーブル1の小役狙いを送信する。
一方、「PB≠1」であるチャンス目を設けたと仮定する。そして、1BB内部中に当該チャンス目に当選したときは、当選している1BBを入賞可能とするために、図柄停止信号テーブル2をセットし、「黒BAR」狙いを行うための図柄停止信号を送信してもよい。
たとえば、上記チャンス目の図柄の組合せを、「スイカA/スイカB」−「ブランク」−「黒BAR」と仮定する。これにより、当該チャンス目は「PB≠1」となる。
そして、当該遊技で当選したチャンス目を停止させることと、当選を持ち越している1BBを入賞させることのいずれの方がよい打ち方であるかを考えたとき、1BBを入賞させた方がよいと考えられる。したがって、この場合には、「黒BAR」狙いを行うための図柄停止信号を送信する。
さらに、「PB≠1」の小役であって、払出し枚数が1枚又は2枚(3枚未満)の小役(以下、「第1特定小役」という。)を設けたと仮定する。そして、1BB内部中において第1特定小役に当選したときは、当該遊技で第1特定小役を入賞させて1枚又は2枚の利益を獲得することよりも、当該遊技で1BBを入賞させ、1BB遊技を開始した方がよい打ち方と考えることも可能である。
このため、1BB内部中において第1特定小役に当選したときは、図柄停止信号テーブル2をセットし、「黒BAR」狙いを行うための図柄停止信号を送信することが挙げられる。
さらに、「PB≠1」の小役であって、払出し枚数が3枚(メダル投入枚数と同一枚数)の第2特定小役を設けた場合において、1BB内部中に第2特定小役に当選したときは、当該遊技で第2特定小役を入賞させて3枚の利益を獲得することの方が有利であると考えることも可能である。たとえば、次遊技で4枚以上の小役に当選したときは、当該次遊技では差枚数をプラスにすることができる可能性を有するためである。この場合には、小役狙いを行うための図柄停止信号を送信する。
これに対し、第2特定小役の入賞よりも1BBの入賞を優先するのがよいという考えであれば、当該遊技では当選を持ち越している1BBを入賞させることを優先し、「黒BAR」狙いを行うための図柄停止信号を送信する。
また、払出し枚数が4枚以上の「PB≠1」の小役(以下、第3特定小役という。)に当選したときは、当該遊技で第3特定小役を入賞させた方が、当該遊技での差枚数がプラスとなる。したがって、この場合には、図柄停止信号テーブル1をセットし、小役狙いを行う図柄停止信号を送信する。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、たとえば、以下のような種々の変形が可能である。
(1)非AT中における獲得数表示LED72の表示(スタートスイッチ41の操作後)は、「00」以外に、消灯状態としてもよい。あるいは、「*0」(「*」は、消灯を意味する。)であってもよい。獲得数表示LED72の少なくとも一桁を消灯する場合には、LED表示要求フラグを「0」にするか、LEDセグメントテーブルに消灯状態のデータを持たせることが挙げられる。
(2)押し順指示情報の上位桁表示は、「=」に限られるものではない。たとえば、エラー表示に用いられない特定のアルファベット文字、具体的には「J」、「L」等から構成してもよい。
また、押し順指示情報の表示は、1桁で表示してもよい。しかし、1桁の数字で表示すると、押し順指示情報であるのか、獲得枚数であるのかの区別がつきにくい。ただし、上位桁(デジット3)のみで押し順指示情報を表示すれば(下位桁であるデジット4は消灯)、獲得枚数の表示と実質的に異ならせることができる。
(3)押し順指示情報の表示として、条件装置番号そのものを表示することも可能である。たとえば、条件装置番号「25」(押し順ベル)に当選したときは、獲得数表示LED72に「25」と表示することが挙げられる。
(4)本実施形態では、図52のステップS220において、押し順指示番号に「100(10進数)」を加算し、押し順指示データを生成した。しかし、これに限らず、最初から、押し順指示番号を、「101」〜「109」(10進数)に設定しておき、「100」を加算する必要がないように設定してもよい。
(5)本実施形態では、試験機に送信するプログラムとして、図55の図柄停止信号セット処理(S_IF2_SET )や、図58の試験信号・条件装置情報出力を挙げた。通常、これらのプログラムを含むすべてのプログラムは、図2中、ROM62のプログラム領域に記憶される。しかし、これに限らず、試験機に送信するプログラムのように、遊技とは無関係なプログラムについては、第2プログラム領域に記憶することも可能である。これにより、図41のメイン処理(M_MAIN)等が記憶される第1プログラム領域の記憶容量に余裕を持たせることができる。
特に、ATをサブ制御基板80で管理する従来機の場合、ATに関するプログラムはサブ制御基板80のROM82に記憶することができた。
また、ATを実行しないスロットマシン、たとえば従来のいわゆるノーマルAタイプのようなスロットマシンでは、第1プログラム領域に試験信号の送信に関するプログラムを記憶する十分な容量を確保できた。
しかし、本実施形態のように、メイン制御基板60側でATを管理するタイプの場合、第1プログラム領域の記憶容量に余裕がなくなるおそれがある。そこで、遊技とは無関係なプログラムである試験信号の送信に関するプログラムについては、第2プログラム領域に記憶することが挙げられる。
さらに、第2プログラム領域には、遊技の進行とは無関係のエラー検知に関するプログラムを記憶することで、第1プログラムの記憶容量により余裕を持たせることが挙げられる。
(6)さらに、第1実施形態において示したコマンド送信テーブル1及び2は、本来は、コマンドを送信するためのプログラムであるが、図43(B)及び図44(B)に示すように、データとして記憶されている。このため、コマンド送信テーブル1及び2は、ROM62のプログラム領域に記憶するだけでなく、データ領域に記憶することも可能となる。このようにすれば、プログラム容量は一杯となっているが、データ容量が余っているときに、データ領域にコマンド送信テーブルを記憶することが可能となる。
(7)図41のメイン処理において、ステップS56における図柄停止信号セット処理の前であるステップS55で割込み禁止を実行し、図柄停止信号セット処理の終了後、ステップS57で割込みを許可した。このように、メイン処理に割込み禁止/許可を設けること以外に、図柄停止信号セット処理中で割込み禁止/許可を設けることも可能である。
具体的には、図41及び図55以外のパターンとして、以下のパターンが挙げられる。
a)図41のステップS55で割込み禁止を実行する。また、図55において、図柄停止信号セット処理の最後(ステップS252の後)に割込み許可を実行する。これにより、図41のステップS57は不要となる。
b)図41のステップS55を実行しない。また、図55において、ステップS241の前に、割込み禁止処理を実行する。そして、図柄停止信号セット処理の終了後、メイン処理に戻り、ステップS56で割込み許可を実行する。
c)メイン処理では、ステップS55の割込み禁止、及びステップS57の割込み許可のいずれも実行しない。一方、図55において、ステップS241の前に、割込み禁止処理を実行する。さらに、ステップS252の後、割込み許可を実行する。そして、メイン処理に戻る。
(8)割込み周期は、2.235msとしたが、この値に限られるものではない。たとえば1ms等、種々の時間が挙げられる。そして、本実施形態のように、デジットの点灯時間を一割込み時間に設定したときには、1つのデジットの点灯時間は、割込み時間に依存する。さらに、2バイト時間待ち処理は、割込みカウンタを用いているので、割込み周期をどの程度の時間に設定するかによって、待機時間(BCレジスタに記憶する値)も変わってくる。
(9)本実施形態では、RB作動時の遊技回数上限値を「2」、RB作動時の入賞回数上限値を「2」に設定した。しかし、これに限らず、現行規則に沿って、RB作動時の遊技回数上限値は「12」以下、RB作動時の入賞回数上限値は「8」以下であれば、いずれに設定してもよい。
(10)上記実施形態では、遊技開始時に、一律に、演出グループ番号を選択し、サブ制御基板80に送信した。しかし、これに限らず、演出グループ番号の選択やサブ制御基板80への送信は、非AT中に実行されていればよい。一方、AT中は、演出グループ番号の選択等を行わず、当選した条件装置番号を直接サブ制御基板80に送信してもよい。ATでは、正解押し順が報知されるので、条件装置番号を直接サブ制御基板80に送信しても、その情報を不正取得して正解押し順が知られてしまう等の懸念は生じない。
なお、本実施形態のように、非AT/ATを問わず、常に、演出グループ番号を選択し、サブ制御基板80に送信すれば、遊技ごとに非AT/ATの判断を行う必要がないので、制御上の処理負担は軽減される。
(11)上記実施形態では、RT5(1BB遊技)においてリプレイの抽選を行わないが、RT5(1BB遊技)においてリプレイの抽選を行うことももちろん可能である。たとえば、押し順及び目押しにより、「7」又は「BAR」揃いとなることが可能なリプレイを設けておき、当該リプレイに当選したときに、押し順及び目押しすべきことを報知することが挙げられる。そして、「7」又は「BAR」揃いを遊技者に見せた上で、AT当選又はATの遊技回数の上乗せ等を行うことが挙げられる。
(12)本実施形態では、特別役として、1種類の1BB(「黒BAR」揃い)のみを設けていることから、図柄停止信号テーブル2のみを設け、1BBが入賞可能な遊技で図柄停止信号テーブル2をセットした。しかし、これに限らず、他の1BBや、他の特別役を設けてもよく、その場合には、当該特別役に特有の図柄停止信号テーブルが設けられるとともに、その特別役が入賞可能な遊技では、その特別役に対応する図柄停止信号テーブルをセットする。
たとえば、他の特別役として、「赤7」−「赤7」−「赤7」の図柄の組合せからなる特別役を設けたと仮定する。この場合に、当該特別役が入賞可能な遊技では、図柄停止信号テーブル3(赤7狙い)をセットすることが挙げられる。なお、図柄停止信号テーブル3(赤7狙い)のデータは、
「DEFB 0,17,13,7」
となる。
(13)本実施形態で示したフローチャートにおいて、処理の順序は、図で示した順序に限られるものではなく、処理の順序を入替え可能な場合には、処理の順序を入れ替えることも可能である。
(14)本実施形態では、遊技機の一例としてスロットマシン10を例に挙げたが、弾球遊技機や封入式遊技機等にも適用可能である。
(15)本実施形態及び上記の各種の変形例は、単独で実施されることに限らず、適宜組み合わせて実施することが可能である。
<付記>
本願の当初明細書等に記載した発明(当初発明)は、たとえば以下の当初発明1〜11を挙げることができ、それぞれ、当初発明が解決しようとする課題、当初発明に係る課題を解決するための手段及び当初発明の効果は、以下の通りである。ただし、当初発明は、以下の当初発明1〜11に限ることを意味するものではない。
なお、本願の請求項に係る当初発明は、以下の当初発明3に相当する。
1.当初発明1
(a)当初発明1が解決しようとする課題
当初発明は、メイン制御手段でATを管理する遊技機に関するものである。
従来より、メイン制御手段(メイン制御基板)でAT(報知遊技)を管理するスロットマシンと、サブ制御手段(サブ制御基板)でATを管理するスロットマシンとが知られている。
ここで、前者の場合、現在の状態がATであるか否か等の制御コマンドを生成し、その制御コマンドをサブ制御手段に送信する必要がある(たとえば、特開2014−150881号公報参照)。
しかし、前述の従来の技術において、AT中における押し順の報知は、専らサブ制御手段側で行うものであるので、サブ制御手段を有さなければ、遊技機として機能させることができないという問題がある。
当初発明が解決しようとする課題は、メイン制御手段のみで、遊技機として機能させることができるようにすることである。
(b)当初発明1の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
第1の解決手段は、
遊技の進行を制御するメイン制御手段(メイン制御基板60)と、
前記メイン制御手段によって制御される表示装置(獲得数表示LED72)と
を備え、
前記メイン制御手段で制御される複数種類のメイン遊技状態(メイン遊技状態0〜メイン遊技状態7)を有し、
前記メイン制御手段は、
抽選手段(条件装置抽選手段63b)と、
メイン遊技状態を記憶可能な記憶手段(RWM61のアドレス「F08F」(_NB_GAM_STS ))と
を備え、
前記メイン制御手段は、前記記憶手段に記憶されているメイン遊技状態が特定のメイン遊技状態(メイン遊技状態2又は3のようなAT中)であり、かつ、前記抽選手段の抽選結果が所定の抽選結果(たとえば、条件装置番号「23」〜「40」の押し順ベル当選)となった遊技において、遊技者にとって有利なストップスイッチの操作態様(正解押し順)の情報(押し順指示情報)を前記表示装置に表示する
ことを特徴とする。
また、第2の解決手段は、第1の解決手段において、
前記メイン制御手段は、
前記記憶手段に記憶されているメイン遊技状態が前記特定のメイン遊技状態であり、かつ、前記抽選手段の抽選結果が前記所定の抽選結果となったときは、当該抽選結果に基づいて、遊技者にとって有利なストップスイッチの操作態様を定めるための所定の処理(押し順指示番号の選択(図52のステップS215〜S218)を実行し、
前記記憶手段に記憶されているメイン遊技状態が前記特定のメイン遊技状態と異なる他の特定のメイン遊技状態(メイン遊技状態0又は1のような非AT中)であり、かつ、前記抽選手段の抽選結果が前記所定の抽選結果となったとき(図52中、ステップS214で「No」のとき)は、前記所定の処理を実行しない
ことを特徴とする。
(c)当初発明1の効果
当初発明によれば、メイン制御手段により、特定のメイン遊技状態であるときは、遊技者にとって有利なストップスイッチの操作態様の情報を表示するので、メイン制御手段のみで、遊技機として機能させることができる。
2.当初発明2
(a)当初発明2が解決しようとする課題
当初発明1と同じ。
(b)当初発明2の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
第1の解決手段は、
遊技の進行を制御するメイン制御手段(メイン制御基板60)と、
前記メイン制御手段によって制御される表示装置(獲得数表示LED72)と
を備え、
前記メイン制御手段は、
抽選手段(条件装置抽選手段63b)と、
前記抽選手段の抽選結果番号と、ストップスイッチの操作態様の情報とを対応づけて記憶した操作態様決定テーブル(押し順指示番号テーブル)と
を備え、
前記メイン制御手段は、ストップスイッチの操作態様の情報を表示する遊技(メイン遊技状態3、AT)において、前記抽選手段の抽選結果番号をオフセット値として前記操作態様決定テーブルからストップスイッチの操作態様の情報(押し順指示番号)を取得し(図52のステップS215〜S218)、取得した情報に基づいて、ストップスイッチの操作態様の情報を前記表示装置に表示する(図52のステップS220及びS221、図65のステップS645)
ことを特徴とする。
また、第2の解決手段は、第1の解決手段において、
前記表示装置は、上位桁(デジット3)及び下位桁(デジット4)からなり、
前記メイン制御手段は、ストップスイッチの操作態様の情報を表示する遊技において、前記操作態様決定テーブルから取得した情報に対して所定の演算(「100(10進数)」を加算する処理)を実行することにより、前記表示装置の上位桁に表示する情報(「=」)と、下位桁に表示する情報(「1」〜「9」)と定める
ことを特徴とする。
(c)当初発明2の効果
当初発明によれば、メイン制御手段により、特定のメイン遊技状態であるときは、遊技者にとって有利なストップスイッチの操作態様の情報を表示するので、サブ制御手段によるストップスイッチの操作態様の報知によることなく、遊技機を機能させることができる。
さらに、少ない記憶容量で、ストップスイッチの操作態様の情報の取得及び表示を実行することができる。
3.当初発明3
(a)当初発明3が解決しようとする課題
当初発明は、メイン制御手段でATを管理する遊技機に関するものである。
従来より、メイン制御手段(メイン制御基板)でAT(報知遊技)を管理するスロットマシンと、サブ制御手段(サブ制御基板)でATを管理するスロットマシンとが知られている。
ここで、前者の場合、現在の状態がATであるか否か等の制御コマンドを生成し、その制御コマンドをサブ制御手段に送信する必要がある(たとえば、特開2014−150881号公報参照)。
しかし、前述の従来の技術において、メイン制御手段の記憶容量には限りがあるので、メイン制御手段からサブ制御手段に制御コマンドを送信する場合に、効率のよい情報処理が求められていた。
当初発明が解決しようとする課題は、メイン制御手段において少ない記憶容量で、効率良く、制御コマンドをサブ制御手段に送信することである。
(b)当初発明3の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
当初発明は、
遊技の進行を制御するメイン制御手段(メイン制御基板60)と、
前記メイン制御手段によって制御される表示装置(獲得数表示LED72)と、
前記メイン制御手段から送信される情報に基づいて演出を制御可能なサブ制御手段(サブ制御基板80)と
を備え、
前記メイン制御手段は、
抽選手段(条件装置抽選手段63b)と、
前記抽選手段の抽選結果番号と、ストップスイッチの操作態様の情報とを対応づけて記憶した操作態様決定テーブル(押し順指示番号テーブル)と
を備え、
前記メイン制御手段は、
ストップスイッチの操作態様の情報を前記表示装置に表示する遊技では、前記抽選手段の抽選結果番号をオフセット値として前記操作態様決定テーブルからストップスイッチの操作態様の情報(押し順指示番号)を取得し(図52)、取得した情報に基づいて、ストップスイッチの操作態様の情報を前記サブ制御手段に送信し(図41のステップS58及びS59)、
ストップスイッチの操作態様の情報を前記表示装置に表示しない遊技では、予め定められたストップスイッチの操作態様の情報(「0」)を前記サブ制御手段に送信する
ことを特徴とする。
(c)当初発明3の効果
当初発明によれば、少ない記憶容量で、ストップスイッチの操作態様の情報を取得し、その情報をサブ制御手段に送信することができる。また、ストップスイッチの操作態様の情報を表示しない遊技であっても、ストップスイッチの操作態様の所定の情報を送信することで、処理を簡素化することができる。
4.当初発明4
(a)当初発明4が解決しようとする課題
当初発明3と同じ。
(b)当初発明4の課題を解決するための手段
当初発明は、
遊技の進行を制御するメイン制御手段(メイン制御基板60)と、
前記メイン制御手段から送信される情報に基づいて演出を制御可能なサブ制御手段(サブ制御基板80)と
を備え、
前記メイン制御手段は、
抽選手段(条件装置抽選手段63b)と、
前記抽選手段の抽選結果番号と、演出情報とを対応づけて記憶した演出情報決定テーブル(演出グループ番号テーブル)と
を備え、
演出情報は、前記抽選手段の抽選結果に対応する演出を出力可能な情報であって、前記抽選手段の抽選結果を特定できない情報であり、
前記メイン制御手段は、前記抽選手段の抽選結果番号をオフセット値として前記演出情報決定テーブルから演出情報を決定可能とし(図54)、決定した演出情報を前記サブ制御手段に送信し(図41のステップS59)、
前記サブ制御手段は、受信した演出情報に基づいて、演出の出力を制御する
ことを特徴とする。
(c)当初発明4の効果
当初発明によれば、少ない記憶容量で、演出情報を決定し、その情報をサブ制御手段に送信することができる。さらに、サブ制御手段に送信する演出情報から、抽選手段の抽選結果を特定できないので、ゴト行為を防止することができる。
5.当初発明5
(a)当初発明5が解決しようとする課題
当初発明3と同じ。
(b)当初発明5の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
当初発明は、
遊技の進行を制御するメイン制御手段(メイン制御基板60)と、
前記メイン制御手段から送信される情報に基づいて演出を制御可能なサブ制御手段(サブ制御基板80)と、
前記メイン制御手段によって制御される表示装置(獲得数表示LED72)と
を備え、
前記メイン制御手段は、
抽選手段(条件装置抽選手段63b)と、
前記抽選手段の抽選結果番号と、ストップスイッチの操作態様の情報とを対応づけて記憶した操作態様決定テーブル(押し順指示番号テーブル)と、
前記抽選手段の抽選結果番号と、演出情報とを対応づけて記憶した演出情報決定テーブル(演出グループ番号テーブル)と
を備え、
演出情報は、前記抽選手段の抽選結果に対応する演出を出力可能な情報であって、前記抽選手段の抽選結果を特定できない情報であり、
前記メイン制御手段は、前記抽選手段の抽選結果番号をオフセット値として前記演出情報決定テーブルから演出情報を決定可能とし(図54)、決定した演出情報を前記サブ制御手段に送信し(図41のステップS59)、
前記サブ制御手段は、受信した演出情報に基づいて演出の出力を制御し、
前記メイン制御手段は、ストップスイッチの操作態様の情報を表示する遊技において、前記抽選手段の抽選結果番号に基づいて前記操作態様決定テーブルからストップスイッチの操作態様の情報を取得し(図52)、取得した情報に基づいて、ストップスイッチの操作態様の情報を前記表示装置に表示する(図65)
ことを特徴とする。
(c)当初発明5の効果
当初発明によれば、少ない記憶容量で、演出情報を決定し、その情報をサブ制御手段に送信することができる。さらに、サブ制御手段に送信する演出情報から、抽選手段の抽選結果を特定できないので、ゴト行為を防止することができる。
また、少ない記憶容量で、ストップスイッチの操作態様の情報を取得し、その情報を表示することができる。
さらに、メイン制御手段により、ストップスイッチの操作態様の情報を表示するので、仮に、サブ制御手段によるストップスイッチの操作態様の報知によることなく、遊技機を機能させることができる。
6.当初発明6
(a)当初発明6が解決しようとする課題
当初発明は、メイン制御手段でATを管理する遊技機に関するものである。
従来より、メイン制御手段(サブ制御基板)でAT(報知遊技)を管理するスロットマシンと、サブ制御手段(サブ制御基板)でATを管理するスロットマシンとが知られている。
ここで、前者の場合、現在の状態がATであるか否かの制御コマンドを生成し、その制御コマンドをサブ制御手段に送信する必要がある(たとえば、特開2014−150881号公報参照)。
しかし、前述の従来の技術において、メイン制御手段のプログラムの記憶容量には限りがあるので、効率のよい情報処理が求められていた。
当初発明が解決しようとする課題は、メイン制御手段の記憶容量の効率化を図ることである。
(b)当初発明6の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
当初発明は、
遊技の進行を制御するメイン制御手段(メイン制御基板60)と、
前記メイン制御手段から送信される情報に基づいて演出を制御可能なサブ制御手段(サブ制御基板80)と
を備え、
前記メイン制御手段は、
遊技の進行に応じて情報を更新可能な第1の記憶手段(RWM61)と、
前記サブ制御手段に送信するコマンド数、及び前記サブ制御手段に送信するコマンドを生成するためのデータを記憶した第2の記憶手段(ROM62、コマンド送信テーブル1、コマンド送信テーブル2)と
を備え、
前記メイン制御手段は、所定の条件を満たしたときは、
1)第2の記憶手段の所定アドレスを示す値(たとえば、コマンド送信テーブル1の場合には、「1D1F」)をレジスタR1(HLレジスタ)に記憶し、
2)送信するコマンド数(たとえば、コマンド送信テーブル1の場合には、「6」)をレジスタR2(Aレジスタ)に記憶し、
以下の3)〜5)の処理を、レジスタR2に記憶された値が特定値になるまで繰り返す
3)レジスタR1に所定値(「1」)を加算することにより、コマンドを生成するためのデータを記憶したアドレスを指定し、そのアドレスに記憶されたデータを読み込む
4)読み込んだデータからコマンドを生成し(たとえば、コマンド送信テーブル1において、作動状態を示すコマンドは、「3215(H)」)、そのコマンドを前記サブ制御手段に送信するためのコマンドバッファ(「F113」〜「F153」)に書き込む
5)レジスタR2に記憶された値を「1」減算する
ことを特徴とする。
(c)当初発明6の効果
当初発明によれば、メイン制御手段の記憶容量の効率化を図ることができる。
7.当初発明7
(a)当初発明7が解決しようとする課題
当初発明は、遊技機と試験機とを接続し、遊技機から試験機に対して試験信号を送信可能とした遊技機に関するものである。
従来の遊技機において、メイン制御手段とサブ制御手段とを設け、サブ制御手段から、試験機に対し、停止実行位置信号に関する試験信号を送信する遊技機が知られている(たとえば、特開2014−100410号公報)。
しかし、従来の技術では、サブ制御手段から試験信号を送信するものであるため、出玉試験の正確性(透明性)を十分に担保できるか否かの疑問があった。
当初発明が解決しようとする課題は、出玉試験の正確性(透明性)を十分に担保できる試験信号を送信できるようにすることである。
(b)当初発明7の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
第1の解決手段は、
遊技の進行を制御するメイン制御手段(メイン制御基板60)を備え、
所定の条件を満たしたときに、前記メイン制御手段により、試験信号を出力するための処理を実行する遊技機であって、
抽選手段(条件装置抽選手段63b)と、
前記抽選手段の抽選結果に対応する情報であって、ストップスイッチの有利な操作態様の情報を記憶した記憶手段(押し順指示番号テーブルを記憶したROM62)と
を備え、
前記抽選手段の抽選結果には、ストップスイッチの有利な押し順を有する抽選結果(たとえば、入賞及びリプレイ条件装置番号「23」〜「40」等)と、ストップスイッチの有利な押し順を有さない抽選結果(たとえば、入賞及びリプレイ条件装置番号「1」、「15」、「48」等)とを有し、
前記メイン制御手段は、
前記抽選手段による抽選結果がストップスイッチの有利な押し順を有さない抽選結果のうちの所定の抽選結果(たとえば、入賞及びリプレイ条件装置番号「15」)となり、かつ、特別遊技(1BB遊技)に移行するための特別役(1BB)に当選していない遊技(役物条件装置番号が「0」)において、前記記憶手段に記憶された情報に基づいて、当選役のとりこぼしを最も少なくする操作タイミングを含む情報(「0,3,12,8」)を選択し、その情報を試験信号として出力するための処理(図41のステップS56)を実行し、
前記抽選手段による抽選結果がストップスイッチの有利な押し順を有する抽選結果のうちの特定の抽選結果(たとえば、入賞及びリプレイ条件装置番号「23」)となった遊技において、前記記憶手段に記憶された情報に基づいて、当該遊技における抽選結果に対応するストップスイッチの有利な押し順と、ストップスイッチの操作タイミングが任意の操作タイミングであることを含む情報(「N,127,127,127」(ただし、「N」は、「1」〜「6」のいずれか))を選択し、その情報を試験信号として出力するための処理(図41のステップS56)を実行する
ことを特徴とする。
第2の解決手段は、
遊技の進行を制御するメイン制御手段(メイン制御基板60)を備え、
所定の条件を満たしたときに、前記メイン制御手段により、試験信号を出力するための処理を実行する遊技機であって、
抽選手段(条件装置抽選手段63b)と、
前記抽選手段の抽選結果に対応する情報であって、ストップスイッチの有利な操作態様の情報を記憶した記憶手段(押し順指示番号テーブルを記憶したROM62)と
を備え、
前記抽選手段の抽選結果には、ストップスイッチの有利な押し順を有する抽選結果(たとえば、条件装置番号「23」〜「40」等)と、ストップスイッチの有利な押し順を有さない抽選結果(たとえば、条件装置番号「1」、「15」、「48」等)とを有し、
前記メイン制御手段は、
前記抽選手段による抽選結果がストップスイッチの有利な押し順を有さない抽選結果のうちの所定の抽選結果(たとえば、入賞及びリプレイ条件装置番号「15」)となり、かつ、特別遊技(1BB遊技)に移行するための特別役(1BB)の当選情報を記憶していない遊技(役物条件装置番号が「0」)において、前記記憶手段に記憶された情報に基づいて、当選役のとりこぼしを最も少なくする操作タイミングを含む情報(「0,3,12,8」)を選択し、その情報を試験信号として出力するための処理(図41のステップS56)を実行し、
前記抽選手段による抽選結果がストップスイッチの有利な押し順を有する抽選結果のうちの特定の抽選結果(たとえば、入賞及びリプレイ条件装置番号「23」)となった遊技において、前記記憶手段に記憶された情報に基づいて、当該遊技における抽選結果に対応するストップスイッチの有利な押し順と、ストップスイッチの操作タイミングが任意の操作タイミングであることを含む情報(「N,127,127,127」(ただし、「N」は、「1」〜「6」のいずれか))を選択し、その情報を試験信号として出力するための処理(図41のステップS56)を実行する
ことを特徴とする。
(c)当初発明7の効果
当初発明によれば、特別役の当選の有無や当該遊技における抽選結果に応じて、適切な試験信号(図柄停止信号)をメイン制御手段から直接送信することができるので、出玉試験の正確性(透明性)を十分に担保した試験信号を送信することができる。
8.当初発明8
(a)当初発明8が解決しようとする課題
当初発明7と同じ。
(b)当初発明8の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
当初発明は、
遊技の進行を制御するメイン制御手段(メイン制御基板60)を備え、
所定の条件を満たしたときに、前記メイン制御手段により、試験信号を出力するための処理を実行する遊技機であって、
外部に送信可能な遊技機であって、
抽選手段(条件装置抽選手段63b)と、
前記抽選手段の抽選結果に対応する情報であって、ストップスイッチの有利な操作態様の情報を記憶した記憶手段(押し順指示番号テーブルを記憶したROM62)と、
前記抽選手段により遊技者に有利となる特別役(1BB)に当選したときは、前記特別役に対応する図柄の組合せが停止表示されるまで、前記特別役の当選情報を持ち越す手段(RWM61のアドレス「F040」に設けられた役物条件装置番号の記憶手段)と
を備え、
前記抽選手段の抽選結果には、当選役を含まない抽選結果(たとえば、入賞及びリプレイ条件装置番号「0」)と、1以上の当選役を含む抽選結果(たとえば、入賞及びリプレイ条件装置番号「23」)とを有し、
前記メイン制御手段は、
前記抽選手段による抽選結果がストップスイッチの有利な押し順を有さない抽選結果のうちの所定の抽選結果(入賞及びリプレイ条件装置番号「0」)となり、前記特別役に当選しており、かつ、前記特別役に対応する図柄の組合せが停止可能な遊技において、前記記憶手段に記憶された情報に基づいて、前記特別役に対応する図柄の組合せが停止可能となるストップスイッチの操作タイミングを含む情報(「0,19,18,17」)を前記記憶手段から選択し、その情報を試験信号として出力するための処理(図41のステップS56)を実行し、
前記抽選手段による抽選結果がストップスイッチの有利な押し順を有さない抽選結果のうちの特定の抽選結果(たとえば、入賞及びリプレイ条件装置番号「48」)となり、前記特別役に当選しており、かつ、前記特別役に対応する図柄の組合せを停止させることができない遊技において、前記記憶手段に記憶された情報に基づいて、当選役のとりこぼしを最も少なくする操作タイミングを含む情報(「0,3,12,8」)を選択し、その情報を試験信号として出力するための処理(図41のステップS56)を実行する
ことを特徴とする。
(c)当初発明8の効果
当初発明によれば、特別役に当選している遊技において、当該遊技での抽選結果に応じて、適切な試験信号(図柄停止信号)をメイン制御手段から直接送信することができるので、出玉試験の正確性(透明性)を十分に担保した試験信号を送信することができる。
9.当初発明9
(a)当初発明9が解決しようとする課題
当初発明7と同じ。
(b)当初発明9の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
第1の解決手段は、
遊技の進行を制御するメイン制御手段(メイン制御基板60)を備え、
所定の条件を満たしたとき(図41のステップS56に進んだとき)に、前記メイン制御手段により、試験信号(図柄停止信号)を出力するための処理を実行する遊技機であって、
抽選手段(条件装置抽選手段63b)と、
前記抽選手段の抽選結果に対応する情報であって、ストップスイッチの有利な操作態様の情報の情報を記憶した記憶手段(押し順指示番号テーブルを記憶したROM62)と
を備え、
前記抽選手段の抽選結果には、当選役を含まない抽選結果(入賞及びリプレイ条件装置番号「0」)と、1以上の当選役を含む抽選結果(たとえば、入賞及びリプレイ条件装置番号「23」)とを有し、
前記メイン制御手段は、
遊技の進行に関する第1プログラム(図41)に基づく第1処理(メイン処理)と、
試験信号の送信に関する第2プログラム(図55)に基づく第2処理(図柄停止信号セット処理)と、
第1プログラムに基づく処理の実行中に、第1プログラムに基づく処理とは異なる処理を、一定時間ごとの割込みによって実行する割込み処理(図64)と
を実行し、
少なくとも第2プログラムに基づく第2処理の実行中は、前記割込み処理を禁止するように制御し(図41のステップS55)、
第2プログラムに基づく第2処理では、
前記抽選手段による抽選結果がストップスイッチの有利な押し順を有さない抽選結果のうちの所定の抽選結果(たとえば、入賞及びリプレイ条件装置番号「15」)となり、かつ、特別遊技(1BB遊技)に移行するための特別役(1BB)に当選していない遊技において、前記記憶手段に記憶された情報に基づいて、当選役のとりこぼしを最も少なくする操作タイミングを含む情報(「0,3,12,8」)を選択し、その情報を試験信号として出力するための処理(図41のステップS56)を実行し、
前記抽選手段による抽選結果がストップスイッチの有利な押し順を有する抽選結果のうちの特定の抽選結果(たとえば、入賞及びリプレイ条件装置番号「23」)となった遊技において、前記記憶手段に記憶された情報に基づいて、当該遊技における抽選結果に対応するストップスイッチの有利な押し順と、ストップスイッチの操作タイミングが任意の操作タイミングであることを含む情報(「N,127,127,127」(ただし、「N」は、「1」〜「6」のいずれか))を選択し、その情報を試験信号として出力するための処理(図41のステップS56)を実行する
ことを特徴とする。
第2の解決手段は、
遊技の進行を制御するメイン制御手段(メイン制御基板60)を備え、
所定の条件を満たしたとき(図41のステップS56に進んだとき)に、前記メイン制御手段により、試験信号(図柄停止信号)を出力するための処理を実行する遊技機であって、
抽選手段(条件装置抽選手段63b)と、
前記抽選手段の抽選結果に対応する情報であって、ストップスイッチの有利な操作態様の情報の情報を記憶した記憶手段(押し順指示番号テーブルを記憶したROM62)と
を備え、
前記抽選手段の抽選結果には、当選役を含まない抽選結果(入賞及びリプレイ条件装置番号「0」)と、1以上の当選役を含む抽選結果(たとえば、入賞及びリプレイ条件装置番号「23」)とを有し、
前記メイン制御手段は、
遊技の進行に関する第1プログラム(図41)に基づく第1処理(メイン処理)と、
試験信号の送信に関する第2プログラム(図55)に基づく第2処理(図柄停止信号セット処理)と、
第1プログラムに基づく処理の実行中に、第1プログラムに基づく処理とは異なる処理を、一定時間ごとの割込みによって実行する割込み処理(図64)と
を実行し、
少なくとも第2プログラムに基づく第2処理の実行中は、前記割込み処理を禁止するように制御し(図41のS55)、
第2プログラムに基づく第2処理では、
前記抽選手段による抽選結果がストップスイッチの有利な押し順を有さない抽選結果のうちの所定の抽選結果(たとえば、入賞及びリプレイ条件装置番号「15」)となり、かつ、特別遊技(1BB遊技)に移行するための特別役(1BB)の当選情報を記憶してない遊技(RWM61のアドレス「F040」における役物条件装置番号が「0」)において、前記記憶手段に記憶された情報に基づいて、当選役のとりこぼしを最も少なくする操作タイミングを含む情報(「0,3,12,8」)を選択し、その情報を試験信号として出力するための処理(図41のステップS56)を実行し、
前記抽選手段による抽選結果がストップスイッチの有利な押し順を有する抽選結果のうちの特定の抽選結果(たとえば、入賞及びリプレイ条件装置番号「23」)となった遊技において、前記記憶手段に記憶された情報に基づいて、当該遊技における抽選結果に対応するストップスイッチの有利な押し順と、ストップスイッチの操作タイミングが任意の操作タイミングであることを含む情報(「N,127,127,127」(ただし、「N」は、「1」〜「6」のいずれか))を選択し、その情報を試験信号として出力するための処理(図41のステップS56)を実行する
ことを特徴とする。
(c)当初発明9の効果
当初発明によれば、特別役の当選の有無や当該遊技における抽選結果等に応じて、適切な試験信号(図柄停止信号)をメイン制御手段から直接送信することができるので、出玉試験の正確性(透明性)を十分に担保した試験信号を送信することができる。
さらに、第2プログラムに基づく信号を出力するための処理の実行中は、割込み処理を禁止するので、試験信号の出力中に電源断を発生させないようにすることができる。
10.当初発明10
(a)当初発明10が解決しようとする課題
当初発明7と同じ。
(b)当初発明10の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
第1の解決手段は、
遊技の進行を制御するメイン制御手段(メイン制御基板60)を備え、
所定の条件を満たしたとき(図41のステップS56に進んだとき)に、前記メイン制御手段により、試験信号(図柄停止信号)を出力するための処理を実行する遊技機であって、
抽選手段(条件装置抽選手段63b)と、
前記抽選手段の抽選結果に対応する情報であって、ストップスイッチの有利な操作態様の情報の情報を記憶した記憶手段(押し順指示番号テーブルを記憶したROM62)と
を備え、
前記抽選手段の抽選結果には、当選役を含まない抽選結果(入賞及びリプレイ条件装置番号「0」)と、1以上の当選役を含む抽選結果(たとえば、入賞及びリプレイ条件装置番号「15」)とを有し、
前記メイン制御手段は、
遊技の進行に関する第1プログラム(図41)に基づく第1処理(メイン処理)と、
試験信号の送信に関する第2プログラム(図55)に基づく第2処理(図柄停止信号セット処理)と、
第1プログラムに基づく処理の実行中に、第1プログラムに基づく処理とは異なる処理を、一定時間ごとの割込みによって実行する割込み処理(図64)と
を実行し、
前記割込み処理では、電源断と判断した場合に電源断処理(図64中、ステップS619)を実行し、
少なくとも第2プログラムに基づく第2処理の実行中は、前記割込み処理を禁止するように制御し(図41のS55)、
第2プログラムに基づく第2処理では、
前記抽選手段による抽選結果がストップスイッチの有利な押し順を有さない抽選結果のうちの所定の抽選結果(たとえば、入賞及びリプレイ条件装置番号「15」)となり、かつ、特別遊技(1BB遊技)に移行するための特別役(1BB)に当選していない遊技において、前記記憶手段に記憶された情報に基づいて、当選役のとりこぼしを最も少なくする操作タイミングを含む情報(「0,3,12,8」)を選択し、その情報を試験信号として出力するための処理(図41のステップS56)を実行し、
前記抽選手段による抽選結果がストップスイッチの有利な押し順を有する抽選結果のうちの特定の抽選結果(たとえば、入賞及びリプレイ条件装置番号「23」)となった遊技において、前記記憶手段に記憶された情報に基づいて、当該遊技における抽選結果に対応するストップスイッチの有利な押し順と、ストップスイッチの操作タイミングが任意の操作タイミングであることを含む情報(「N,127,127,127」(ただし、「N」は、「1」〜「6」のいずれか))を選択し、その情報を試験信号として出力するための処理(図41のステップS56)を実行する
ことを特徴とする。
第2の解決手段は、
遊技の進行を制御するメイン制御手段(メイン制御基板60)を備え、
所定の条件を満たしたとき(図41のステップS56に進んだとき)に、前記メイン制御手段により、試験信号を出力するための処理を実行する遊技機であって、
抽選手段(条件装置抽選手段63b)と、
前記抽選手段の抽選結果に対応する情報であって、ストップスイッチの有利な操作態様の情報の情報を記憶した記憶手段(押し順指示番号テーブルを記憶したROM62)と
を備え、
前記抽選手段の抽選結果には、当選役を含まない抽選結果(入賞及びリプレイ条件装置番号「0」)と、1以上の当選役を含む抽選結果(たとえば、入賞及びリプレイ条件装置番号「15」)とを有し、
前記メイン制御手段は、
遊技の進行に関する第1プログラム(図41)に基づく第1処理(メイン処理)と、
試験信号の送信に関する第2プログラム(図55)に基づく第2処理(図柄停止信号セット処理)と、
第1プログラムに基づく処理の実行中に、第1プログラムに基づく処理とは異なる処理を、一定時間ごとの割込みによって実行する割込み処理(図64)と
を実行し、
前記割込み処理では、電源断と判断した場合に電源断処理(図64中、ステップS619)を実行し、
少なくとも第2プログラムに基づく第2処理の実行中は、前記割込み処理を禁止するように制御し(図41のS55)、
第2プログラムに基づく第2処理では、
前記抽選手段による抽選結果がストップスイッチの有利な押し順を有さない抽選結果のうちの所定の抽選結果(たとえば、入賞及びリプレイ条件装置番号「15」)となり、かつ、特別遊技(1BB遊技)に移行するための特別役(1BB)の当選情報を記憶してない遊技(RWM61のアドレス「F040」における役物条件装置番号が「0」)において、前記記憶手段に記憶された情報に基づいて、当選役のとりこぼしを最も少なくする操作タイミングを含む情報(「0,3,12,8」)を選択し、その情報を試験信号として出力するための処理(図41のステップS56)を実行し、
前記抽選手段による抽選結果がストップスイッチの有利な押し順を有する抽選結果のうちの特定の抽選結果(たとえば、入賞及びリプレイ条件装置番号「23」)となった遊技において、前記記憶手段に記憶された情報に基づいて、当該遊技における抽選結果に対応するストップスイッチの有利な押し順と、ストップスイッチの操作タイミングが任意の操作タイミングであることを含む情報(「N,127,127,127」(ただし、「N」は、「1」〜「6」のいずれか))を選択し、その情報を試験信号として出力するための処理(図41のステップS56)を実行する
ことを特徴とする。
(c)当初発明10の効果
当初発明9と同じ。
11.当初発明11
(a)当初発明が解決しようとする課題
当初発明6と同じ。
(b)当初発明11の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
第1の解決手段(第2実施形態)は、
遊技の進行を制御するメイン制御手段(メイン制御基板60)と、
前記メイン制御手段から送信される情報に基づいて演出を制御可能なサブ制御手段(サブ制御基板80)と
を備え、
前記メイン制御手段は、遊技の進行に応じて情報を更新可能であって、複数のアドレスを有する記憶手段(RWM61)を備え、
前記メイン制御手段は、所定の条件を満たしたとき(制御コマンド送信時)は、
1)前記記憶手段のアドレスのうちの所定アドレスを示す値(たとえば、図72中(A)、「B6(H)」)をレジスタR1(Eレジスタ)に記憶し、
2)送信するコマンド数(図72の例では「3」)をレジスタR2(Bレジスタ)に記憶し(ステップS702)、
以下の3)及び4)の処理を、レジスタR2に記憶された値が特定値になるまで繰り返す
3)レジスタR1により指定されるアドレスに記憶された情報に基づくコマンドを、前記サブ制御手段に送信するためのコマンドバッファ(「F113」〜「F153」)に書き込む
4)レジスタR1に記憶された値を「1」加算し、かつ、レジスタR2に記憶された値を「1」減算する
ことを特徴とする。
第2の解決手段(第2実施形態)は、
遊技の進行を制御するメイン制御手段(メイン制御基板60)と、
前記メイン制御手段から送信される情報に基づいて演出を制御可能なサブ制御手段(サブ制御基板80)と
を備え、
前記メイン制御手段は、遊技の進行に応じて情報を更新可能であって、複数のアドレスを有する記憶手段(RWM61)を備え、
前記メイン制御手段は、所定の条件を満たしたとき(制御コマンド送信時)は、
1)前記記憶手段のアドレスのうちの所定アドレスを示す値(たとえば、図72中(A)、「B6(H)」)をレジスタR1(Eレジスタ)に記憶し、
2)送信するコマンド数(図72の例では「3」)をレジスタR2(Bレジスタ)に記憶し、
以下の3)及び4)の処理を、レジスタR2に記憶された値が特定値になるまで繰り返す
3)レジスタR1により指定されるアドレスに記憶された情報に基づくコマンドを、前記サブ制御手段に送信するためのコマンドバッファ(「F113」〜「F153」)に書き込む
4)レジスタR1に記憶された値を「1」減算し、かつ、レジスタR2に記憶された値を「1」減算する
ことを特徴とする。
(c)当初発明11の効果
当初発明によれば、メイン制御手段の記憶容量の効率化を図ることができる。さらに、コマンド送信テーブルを設けることなく、制御コマンドを効率良く送信することができる。
10 スロットマシン(遊技機)
11 表示窓
16 ドアスイッチ
21 演出ランプ
22 スピーカ
23 画像表示装置
24 十字キー
25 プッシュボタン
30 図柄表示装置
31 リール
32 モータ
35 メダル払出し装置
35a ホッパー
35b サブタンク
36 ホッパーモータ
37a、37b 払出しセンサ
38 満杯センサ
39 リールセンサ
40a 1ベットスイッチ
40b 3ベットスイッチ
41 スタートスイッチ
42 ストップスイッチ
43 メダル投入口
43a 通路センサ
44a、44b 投入センサ
45 ブロッカ
46 精算スイッチ
51 電源スイッチ
52 設定キースイッチ
53 設定変更/リセットスイッチ
54 設定ドアスイッチ
60 メイン制御基板(メイン制御手段)
61 RWM
62 ROM
63 メインCPU
63a 設定変更手段
63b 条件装置抽選手段
63c 当選フラグ制御手段
63d AT抽選手段
63e 押し順指示番号選択手段
63f 演出グループ番号選択手段
63g リール制御手段
63h 入賞判定手段
63i 払出し手段
63j RT制御手段
63k メイン遊技状態制御手段
64 設定値表示LED
70 表示基板
71 貯留数表示LED
72 獲得数表示LED
73 状態表示LED
73a リプレイ表示LED
73b 投入可表示LED
73c 精算表示LED
73d 遊技開始LED
73e 1枚投入表示LED
73f 2枚投入表示LED
73g 3枚投入表示LED
80 サブ制御基板(サブ制御手段)
81 RWM
82 ROM
83 サブCPU
83a 演出出力制御手段
100 外部集中端子板

Claims (1)

  1. 遊技の進行を制御するメイン制御手段と、
    前記メイン制御手段によって制御される表示装置と、
    前記メイン制御手段から送信される情報に基づいて演出を制御可能なサブ制御手段と
    を備え、
    前記メイン制御手段は、
    抽選手段と、
    前記抽選手段の抽選結果番号と、ストップスイッチの操作態様の情報とを対応づけて記憶した操作態様決定テーブルと
    を備え、
    前記メイン制御手段は、
    ストップスイッチの操作態様の情報を前記表示装置に表示する遊技では、前記抽選手段の抽選結果番号をオフセット値として前記操作態様決定テーブルからストップスイッチの操作態様の情報を取得し、取得した情報に基づいて、ストップスイッチの操作態様の情報を前記サブ制御手段に送信し、
    ストップスイッチの操作態様の情報を前記表示装置に表示しない遊技では、予め定められたストップスイッチの操作態様の情報を前記サブ制御手段に送信する
    ことを特徴とする遊技機。
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