JP2017069499A - ヒートシンク - Google Patents

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智弘 横山
Toshihiro Yokoyama
智弘 横山
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Abstract

【課題】軸流ファンと対向して設置されたヒートシンクに関して、風の流れが小さい箇所にも一様にフィンが配列されることで冷却効率が低い。【解決手段】風の流量に応じてフィンを疎密に配列することで冷却効率を向上させる。【選択図】図6

Description

本発明は、軸流ファンと対向する位置にあるヒートシンクの形状に関する。
近年、電化製品において電気素子の処理能力向上、筺体の小型化に伴い、筺体内の熱密度が大きくなっている。熱密度が大きくなると自然放熱では十分に冷却することができないため、電気素子の温度が上昇して電気素子の寿命が短くなる。そのため、ファンとヒートシンクを組み合わせた強制冷却方式が増加している。
特許文献1に記載のファン付きヒートシンクでは、熱交換効率の良く、しかも生産性の高いファン付きヒートシンクを提供することを目的として、フィンの板面方向に沿って送風するように多数の相互に平行な板状のフィンが配置されている。これにより、ヒートシンクのフィン近傍の高温空気と外気を熱交換することで冷却している。
特開2002−261209号公報
軸流ファンは羽根の回転により空気を押し出すことで空気の流れを形成する。すなわち羽根近傍しか空気が流れないため、軸流ファンの軸部およびケース部には風が流れない。
一般的にヒートシンクと軸流ファンの距離を十分に取ることで、軸流ファンからの風は整流されフィン全体に風が流れるが、製品のレイアウト上、ファンとヒートシンクに十分な距離を確保することが困難な場合が多い。
特許文献1のようにファンとヒートシンクのフィンが近傍に配置されている場合、軸流ファンからの風は整流されずフィンの一部にしか風が流れずフィン全体が十分に機能しないため、質量当たりの冷却効率が低い。
上記の課題を解決するために、本発明に係るヒートシンクは、
熱源と、熱源を冷却するためのヒートシンクと、ヒートシンクと対向する位置にあってヒートシンクに送風するファンとを有し、ファンの回転軸と対向する位置のフィンに対し、周辺部のフィンが密に配置されていることを特徴とする。
本発明によれば、軸流ファンと対向するヒートシンクにおいて、風の流れが疎な位置のフィン配列は疎に、風の流れが密な位置のフィン配列は密に配列した。それにより、軸流ファンとヒートシンクを近接に配置しても、ヒートシンクのフィン全体が機能し、十分な冷却効果が可能となる。
本発明の実施形態1におけるヒートシンクおよびファンの斜視図 本発明の実施形態1におけるヒートシンクの上面図 本発明の実施形態2におけるヒートシンクの形状 本発明の実施形態3おけるヒートシンクの形状 本発明の実施形態4におけるヒートシンクの上面図 本発明の実施形態4におけるヒートシンクの斜視図 (a)は遮風板なしの場合の風の流れのシミュレーション結果、(b)は遮風板ありの場合の風の流れのシミュレーション結果 本発明の実施形態5におけるヒートシンクの斜視図 本発明の実施形態5における熱源の底面図
以下に、本発明の好ましい実施の形態を、添付の図面に基づいて詳細に説明する。
図1に示すように、ファン1とヒートシンク4は不図示の保持部材によって対向する位置に設置されており、ヒートシンク5のファン1と反対側の面には電気素子等の熱源6が取り付けられている。羽根3が回転することで空気が押し出されてヒートシンク4に風が流れ、ヒートシンク4が熱源7から奪った熱はフィン5の表面から熱交換により大気中へ放熱される。
[実施形態1]
図2はヒートシンク4の上面図である。
ファン1の軸2と対向するヒートシンクの領域を第1の領域とし、羽根3およびケース2と対向するヒートシンクの領域を第2の領域とする。ファン1とヒートシンク4が近接している場合、ファン1からの風は整流されずにヒートシンク4に流れるため、第1の領域の風量は小さく、第2の領域の風量は大きい。そのため、一般的なフィン間隔が一定のヒートシンクの場合、中心部の風量が小さくあまり仕事をしないフィンにも等間隔でフィンが配列されており、質量当たりの冷却効率が低くなる。
そこで、本発明では、第2の領域のフィン5bを第1の領域のフィン5aに対し密に配列する。ただし、本実施例では、第1の領域のフィン5aは最小とするために、配置されていない。これにより、風量が大きい箇所ではフィンは密になり、風量が小さい箇所ではフィンは疎になるため、軸流ファンとヒートシンクを近接に配置しても、ヒートシンクのフィン全体が機能し、冷却性能を低減することなくヒートシンクを軽量化し、質量当たりの冷却効率を上げた。
[実施形態2]、及び[実施形態3]
また、別の実施形態としてフィンの形状は図1に示した板状以外にも、図3に示すような第1の領域に板7aが疎に配列され、第2の領域に板7bが密に配列された形状(実施形態2)でも、図4に示すような細い柱が立ったような形状8(実施形態3)でも、その他形状でも構わない。
[実施形態4]
図5はヒートシンク9の上面図である。
ファン1の軸2と対向する位置を第3の領域とし、羽根3と対向する位置を第4の領域、第4の領域の外側の領域を第5の領域とする。ファン1とヒートシンク9が近接している場合、ファン1からの風は整流されずにヒートシンク9に流れるため、第3の領域および第5の領域の風量は小さく、第4の領域の風量は大きい。そのため、一般的なフィン間隔が一定のヒートシンクの場合、風量が小さくあまり仕事をしないフィンにも等間隔でフィンが配列されており、質量当たりの冷却効率が低くなる。そこで本発明では、第4の領域のフィン10bを第3の領域のフィン10aおよび第5の領域フィン10c対し密に配列する。ただし、本実施例では、第3の領域のフィンと第5の領域のフィンを最小にするため、第3の領域のフィンと第5の領域のフィンは配置していない。これにより、風量が大きい箇所ではフィンは密になり、風量が小さい箇所ではフィンは疎になるため、軸流ファンとヒートシンクを近接に配置しても、ヒートシンクのフィン全体が機能し、十分な冷却効果が可能となる。
[実施形態5]
図6はヒートシンク9の斜面図である。
第5の領域を疎にした場合の風の流れのシミュレーション結果を図7(a)に示す。11は風の流れである。フィン10bではフィンが導風路の役割を果たすため、ファン1から風が吹きこんだ後、ヒートシンク9の外部に風が層流となり流れている。一方、フィン10a部ではフィンが疎で十分に導風路の役割を果たさないため、風が乱流を起こし冷却効率が低い。そこで、図8に示すようにフィン10aとフィン10bの境界部に円筒状の遮風板12を設ける。遮風板12を設けたときのシミュレーション結果を図7(b)に示す。細線が風の流れる方向を示している。遮風板12の内側に風が流れなくなった代わりに、遮風板12の外側ではファン1から風が吹きこんだ後、ヒートシンク9の外部に風が大きく曲がったり大きな渦を巻く様なことがなく、スムーズに流れている。これにより、ファン1からの風を有効に利用することが可能となる。
[実施形態6]
実施形態1〜5のように、フィンの配列を風量に応じて疎密に配列すると、フィンの配列が疎な箇所の温度が、フィンの配列が密な箇所の温度と比較して上昇する。そこで、図9に示すように、フィンの配列と比例させて熱源としてのレーザーダイオード13を分布させることで、各レーザーダイオード13の温度を略一様にすることが可能である。熱源として、レーザーダイオード以外にも電気素子、LED等が考えられるが種類は問わない。
1 ファン、2 軸、3 羽根、4 ヒートシンク、5 フィン、6 熱源

Claims (5)

  1. 熱源と、
    熱源を冷却するためのヒートシンクと、
    ヒートシンクと対向する位置にあってヒートシンクに送風するファンと、を有し、
    ファンの回転軸と対向する位置の前記ヒートシンクのフィンに対し、
    周辺部の前記ヒートシンクのフィンが密に配置されていることを特徴とするヒートシンク。
  2. 前記ファンの羽根の可動範囲に対向する位置のフィンは、対向しない位置のフィンに比べて密に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のヒートシンク。
  3. 前記ヒートシンクの、前記ファンの前記回転軸と前記羽根の境界部と対向する位置に、内側と外側とを分離する壁を設けたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のヒートシンク。
  4. 前記熱源は前記フィンの密度におよそ比例して配置されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載のヒートシンク。
  5. 前記熱源はレーザーダイオードあることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか一項に記載のヒートシンク。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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