JP2017068739A - 物体顕著性マップ算出装置、方法、及びプログラム - Google Patents

物体顕著性マップ算出装置、方法、及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】画像中の主要物体をより正しく捉えた物体顕著性マップを算出できる。
【解決手段】物体候補領域抽出部30が、入力画像から物体らしい部分を捉えた複数の物体候補領域を抽出する。空間重複度算出部32が、抽出された物体候補領域毎に、物体候補領域と、他の物体候補領域の各々とのペアの各々についての空間的な重複度を算出する。物体候補領域ランキング部34が、物体候補領域毎に算出されたペアの各々についての重複度に基づいて、複数の物体候補領域をランキングする。顕著スコア算出部36が、ランキング上位の物体候補領域を1つ以上用いて、入力画像の各ピクセルの顕著スコアを算出する。
【選択図】図1

Description

本発明は、物体顕著性マップ算出装置、方法、及びプログラムに係り、特に、画像から物体顕著性マップを算出するための物体顕著性マップ算出装置、方法、及びプログラムに関する。
物体顕著性マップは、画像中のどの領域に主要物体が写り込んでいそうかを定量的に示したものであり、画像を構成する各ピクセルに対し、そのピクセルが主要物体に含まれる尤もらしさ(顕著性スコア)が定義される。物体顕著性マップは、物体認識(物体セグメンテーションや物体検出)や画像編集(リサイズやフィルタリング)の構成要素としてごく一般的に用いられており、その産業上の利用価値は極めて高い。
物体顕著性マップを算出する代表的な方法の1つは、画像中の局所的なコントラスト変化の検出に基づくものである。例えば非特許文献1では、ピクセルのUniqueness(空間的に近いピクセルとのコントラストが高いほど顕著)とDistribution(見た目の類似したピクセルが画像中で局所的に集中しているほど顕著)とから物体顕著性を算出する方法が開示されている。
物体顕著性マップを算出する方法として、画像中の物体らしい領域(物体候補領域)の抽出に基づく方法も代表的である。例えば非特許文献2では、画像から物体候補領域を複数抽出し、各ピクセルの物体顕著性を、そのピクセルを含む全ての物体候補領域の物体らしさスコアの和として算出する方法が開示されている。
F. Perazzi et al., Saliency Filters: Contrast Based Filtering for Salient Region Detection, in CVPR, 2012. J. C. Rubio et al., Unsupervised Co-segmentation through Region Matching, in CVPR, 2012.
非特許文献1のような局所的なコントラスト変化検出に基づく方法では、基本的には周辺とのコントラストが高い小さな領域ほどより顕著性が高く算出されるため、主要物体のアピアランスが複雑な場合、主要物体の一部分の顕著性のみが極端に高く検出され、得られる物体顕著性マップから主要物体の全貌が正確に捉えられないという問題がある。例えば図5(A)のような画像を入力としたとき、非特許文献1で開示されている方法を用いると図5(B)のような物体顕著性マップが得られる。図5(B)では主要物体(イラストが書かれた板)の一部(ビニールボートおよびその上のキャラクター)の顕著性のみが極端に高く検出されており、主要物体の全貌を明確に捉えることができていない。
しかし、非特許文献2のような物体顕著性マップ算出方法が礎としている物体候補領域は、色やエッジといったごく基本的な画像特徴量から特定されるため、抽出される各物体候補領域が画像中の主要物体を正しく捉えているとは限らず、したがって算出される物体顕著性マップも主要物体の全貌を正しく捉えているとは限らないという問題がある。図5(C)は、非特許文献2で開示されている手法で算出された物体顕著性マップである。図5から明らかなように、図5(B)に比して主要物体のより広い範囲の顕著性が高く評価されてはいるものの、それは主要物体の一部であり、主要物体全貌が図5(C)で捉えられているとは言えない。
このように、物体顕著性マップを算出する公知の技術では、算出される物体顕著性マップで主要物体を正しく捉えることができないという問題があった。
本発明は、上記問題点を解決するために成されたものであり、画像中の主要物体をより正しく捉えた物体顕著性マップを算出できる物体顕著性マップ算出装置、方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、第1の発明に係る物体顕著性マップ算出装置は、画像を入力として、前記画像の物体顕著性マップを算出する物体顕著性マップ算出装置における物体顕著性マップ算出方法であって、物体候補領域抽出部が、入力画像から物体らしい部分を捉えた複数の物体候補領域を抽出するステップと、空間重複度算出部が、前記抽出された物体候補領域毎に、前記物体候補領域と、他の物体候補領域の各々とのペアの各々についての空間的な重複度を算出するステップと、物体候補領域ランキング部が、前記物体候補領域毎に算出された前記ペアの各々についての前記重複度に基づいて、前記複数の物体候補領域をランキングするステップと、顕著スコア算出部が、前記物体候補領域ランキング部によって得られたランキング上位の物体候補領域を1つ以上用いて、前記入力画像の各ピクセルの顕著スコアを算出するステップと、を含んで実行することを特徴とする。
また、第1の発明に係る物体顕著性マップ算出方法において、前記物体候補領域ランキング部がランキングするステップは、前記物体候補領域毎に算出された前記ペアの各々についての前記重複度に基づいて、主要物体らしさが高い他の物体候補領域と広い領域で重複している物体候補領域ほど上位となるように、前記複数の物体候補領域をランキングするようにしてもよい。
また、第1の発明に係る物体顕著性マップ算出方法において、前記物体候補領域ランキング部がランキングするステップは、前記物体候補領域毎に算出された前記ペアの各々についての前記重複度を要素とする行列Aと、前記複数の物体候補領域の各々についての、他の物体候補領域の各々との前記重複度の和を対角成分とする次数行列Dとに基づいて、予め定めた条件を満たすまで、前回のランキングが上位の物体候補領域と広い領域で重複している物体候補領域ほど上位となるように、前記複数の物体候補領域の各々のランキングスコアを更新することを繰り返して、前記複数の物体候補領域をランキングするようにしてもよい。
また、第1の発明に係る物体顕著性マップ算出方法において、前記物体候補領域ランキング部がランキングするステップは、前記物体候補領域の各々のうち、全ての他の物体候補領域と重ならない前記物体候補領域についてのランキングスコアをゼロとして、前記予め定めた条件を満たすまで、前記複数の物体候補領域の各々のランキングスコアを更新することを繰り返して、前記複数の物体候補領域をランキングするようにしてもよい。
第2の発明に係る物体顕著性マップ算出装置は、画像を入力として、前記画像の物体顕著性マップを算出する物体顕著性マップ算出装置であって、入力画像から物体らしい部分を捉えた複数の物体候補領域を抽出する物体候補領域抽出部と、前記抽出された物体候補領域毎に、前記物体候補領域と、他の物体候補領域の各々とのペアの各々についての空間的な重複度を算出する空間重複度算出部と、前記物体候補領域毎に算出された前記ペアの各々についての前記重複度に基づいて、前記複数の物体候補領域をランキングする物体候補領域ランキング部と、前記物体候補領域ランキング部によって得られたランキング上位の物体候補領域を1つ以上用いて、前記入力画像の各ピクセルの顕著スコアを算出する顕著スコア算出部と、を含んで構成されている。
また、第2の発明に係る物体顕著性マップ算出装置において、前記物体候補領域ランキング部は、前記物体候補領域毎に算出された前記ペアの各々についての前記重複度に基づいて、主要物体らしさが高い他の物体候補領域と広い領域で重複している物体候補領域ほど上位となるように、前記複数の物体候補領域をランキングするようにしてもよい。
また、第2の発明に係る物体顕著性マップ算出装置において、前記物体候補領域ランキング部は、前記物体候補領域毎に算出された前記ペアの各々についての前記重複度を要素とする行列Aと、前記複数の物体候補領域の各々についての、他の物体候補領域の各々との前記重複度の和を対角成分とする次数行列Dとに基づいて、予め定めた条件を満たすまで、前回のランキングが上位の物体候補領域と広い領域で重複している物体候補領域ほど上位となるように、前記複数の物体候補領域の各々のランキングスコアを更新することを繰り返して、前記複数の物体候補領域をランキングするようにしてもよい。
第3の発明に係るプログラムは、コンピュータに、第1の発明に係る物体顕著性マップ算出方法の各ステップを実行させるためのプログラムである。
本発明の物体顕著性マップ算出装置、方法、及びプログラムによれば、入力画像から物体らしい部分を捉えた複数の物体候補領域を抽出し、抽出された物体候補領域毎に、物体候補領域と、他の物体候補領域の各々とのペアの各々についての空間的な重複度を算出し、物体候補領域毎に算出されたペアの各々についての重複度に基づいて、複数の物体候補領域をランキングし、ランキング上位の物体候補領域を1つ以上用いて、入力画像の各ピクセルの顕著スコアを算出することにより、画像中の主要物体をより正しく捉えた物体顕著性マップを算出できる、という効果が得られる。
本発明の実施の形態に係る物体顕著性マップ算出装置の構成を示すブロック図である。 物体候補領域の抽出の一例を示す図である。 空間重複度の算出の一例を示す図である。 本発明の実施の形態に係る物体顕著性マップ算出装置における物体顕著性マップ算出処理ルーチンを示すフローチャートである。 従来技術及び本発明の手法による物体顕著性マップの一例である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
<本発明の実施の形態に係る概要>
まず、本発明の実施の形態における概要を説明する。
本発明の実施の形態に係る手法は上記の課題を鑑みてなされたものである。公知の技術のうち、特に物体候補領域の抽出に基づく方法では、抽出される候補領域が主要物体を必ずしも捉えてはいないことが原因で、得られる物体顕著性マップもまた主要物体を必ずしも正しく捉えることができていなかった。この問題を解決すべく、任意の物体候補領域抽出処理で得られる1つ以上の物体候補領域間の空間的な重複度に基づき物体候補領域をランキングし、ランキング上位の物体候補領域を用いて物体顕著性マップを算出することで、画像中の主要物体をより正しく捉えた物体顕著性マップを算出する。物体候補領域間の空間的な重複度に基づくランキングは、仮に物体候補領域が、主要物体を正しく捉えている度合で理想的にランキングされていると仮定すると、主要物体を正しく捉えた物体候補領域は、主要物体を正しく捉えている度合の高い他の物体候補領域とより広い領域を共有しているであろうという考察に基づいている。他の多くの物体候補領域とより重複している物体候補領域ほど上位にくるよう物体候補領域をランキングすることで、主要物体をより正しく捉えた物体候補領域を選択することが可能となり、得られた物体候補領域を用いることで、図5(D)が示すように、画像中の主要物体をより正しく捉えた物体顕著性マップを算出することが可能となる。
<本発明の実施の形態に係る物体顕著性マップ算出装置の構成>
次に、本発明の実施の形態に係る物体顕著性マップ算出装置の構成について説明する。図1に示すように、本発明の実施の形態に係る物体顕著性マップ算出装置100は、CPUと、RAMと、後述する物体顕著性マップ算出処理ルーチンを実行するためのプログラムや各種データを記憶したROMと、を含むコンピュータで構成することが出来る。この物体顕著性マップ算出装置100は、機能的には図1に示すように入力部10と、演算部20と、出力部50とを備えている。
入力部10は、入力画像を受け付ける。
演算部20は、物体候補領域抽出部30と、空間重複度算出部32と、物体候補領域ランキング部34と、顕著スコア算出部36とを含んで構成されている。
物体候補領域抽出部30は、以下に説明するように、入力画像から物体らしい部分を捉えた複数の物体候補領域を抽出する。
物体候補領域抽出部30は、具体的には、入力画像から、N個の物体候補領域集合
を抽出する。Nは正の整数の値をとるパラメータであり、例えば300などとすればよい。物体候補領域集合^Rを抽出する方法としては、例えば参考文献1や参考文献2で開示されているような、画像中の任意の矩形部分領域の物体らしさを評価する手法を用いて、特に物体らしさの高い上位N領域を選択すればよい。なお、ベクトル、行列、又は集合を表す場合には、記号の前に「^」を付して表現する。
[参考文献1]B. Alexe et al., Measuring the Objectness of Image Windows, TPAMI, 2012.
[参考文献2]M. M. Cheng et al., BING: Binarized Normed Gradients for Objectness Estimation at 300fps, in CVPR, 2014.
あるいは、参考文献3や参考文献4で開示されているような、見た目に一貫性のある任意の形状の部分領域を複数抽出し、その物体らしさを評価する方法を用いて、特に物体らしさの高い上位N領域を物体候補領域集合^Rとして選択してもよい。物体矩形候補領域集合Bは、各物体候補領域r∈Rを囲う最小の矩形領域の集合として一意に定義できる。
[参考文献3]J. Carreira et al., CPMC: Automatic Object Segmentation Using Constrained Parametric Min-Cuts, TPAMI, 2012.
[参考文献4]P. Arbelaez et al., Multiscale Combinatorial Grouping, in CVPR, 2014.
更には、参考文献5や参考文献6に開示されているような、見た目に一貫性のある任意の形の部分領域を複数抽出するのみの方法を用いてもよい。この場合、各部分領域の物体らしさは与えられないため、部分領域からランダムにN領域を選択したり、あるいは得られた全ての部分領域を物体候補領域として選択してもよい(この場合、抽出された部分領域の数をNと設定する)。
[参考文献5]J.R.R. Uijlings et al., Selective Search for Object Recognition, IJCV, 2013.
[参考文献6]P. Krahenbuhl et al., Geodesic Object Proposal, in ECCV, 2014.
なお、参考文献3、参考文献4、参考文献5、参考文献6で開示されている方法で直接得られる物体候補領域は任意の形状を取りうるが、図2に示すように、任意の形状を参考文献1、参考文献2で得られるような矩形の物体候補領域に変換して以降の処理で用いてもよい。任意の形状の物体候補領域は、例えば物体候補領域を囲う最小の矩形領域を定義することで、矩形の物体候補領域へと変換することができる。
空間重複度算出部32は、物体候補領域抽出部30により抽出された物体候補領域毎に、以下に説明するように、当該物体候補領域と、他の物体候補領域の各々とのペア(以下、物体候補領域ペアと称する)の各々についての空間的な重複度を算出する。
空間重複度算出部32において、物体候補領域ペアの空間重複度は、物体候補領域rに対応するバイナリマスク^bに基づいて算出される。ここでバイナリマスク^bは、入力画像と同サイズであり、物体候補領域rに含まれるピクセルに1、含まれないピクセルに0が割り当てられたデータとして定義される。ここで、物体候補領域rと物体候補領域r(1≦i,j≦N,i≠j)とのペアの空間重複度aijを算出することを考える。空間重複度aijは、例えば以下の(1)式で定義されるJaccard類似度を用いて計算することができる。
Jaccard類似度は、直感的には図3に示すように、物体候補領域ペアの共通領域の面積を物体候補領域ペアの和集合領域の面積で割ることで算出される。一般に物体矩形領域が任意の形状を取る場合、Jaccard類似度の算出には高次元特徴の比較が必要となるが、物体候補領域抽出部30で得られる物体候補領域が矩形の場合、図3の下部に示すように物体候補領域ペアの共通領域の面積もまた矩形となることを利用すれば、Jaccard類似度は数回の演算(矩形の面積演算など)で高速に算出することができるため好適である。
物体候補領域ランキング部34は、以下に説明するように、空間重複度算出部32により物体候補領域毎に算出された物体候補領域ペアの各々についての重複度に基づいて、主要物体らしさが高い他の物体候補領域と広い領域で重複している物体候補領域ほど上位となるように、複数の物体候補領域をランキングする。
より詳細には、空間重複度算出部32により物体候補領域毎に算出された物体候補領域ペアの各々についての前記重複度を要素とする行列^Aと、複数の物体候補領域の各々についての、他の物体候補領域の各々との重複度の和を対角成分とする次数行列^Dとに基づいて、予め定めた収束条件を満たすまで、前回のランキングが上位の物体候補領域と広い領域で重複している物体候補領域ほど上位となるように、複数の物体候補領域の各々のランキングスコアを更新することを繰り返して、複数の物体候補領域をランキングする。
ここで物体候補領域は、ランキング上位の物体候補領域とより重複している物体候補領域ほど上位となるようランキングされるものとする。本実施の形態では、収束条件は予め定めた回数とする。
物体候補領域ランキング部34は、具体的には、物体候補領域をランキング上位の物体候補領域とより広い領域で重複している物体候補領域ほど上位となるようランキングするため、例えば以下の方法を用いる。
まず、各物体候補領域rのランキングスコアp>0を要素とするベクトル
を考え、以下の(2)式を満たすベクトル^pを算出する。
ただし、
とする。
ここで行列
は、空間重複度算出部32で得られた空間重複度aijを要素としている。ただし、aii=0である。また、行列
は行列^Aの次数行列である。具体的には、行列^Dは対角成分のみ値を持ち、他の物体候補領域の各々との重複度の和を対角成分とする。すなわち、対角成分の値は、
である。上記(2)式は、
かつ行列^Dの全対角成分が非ゼロである場合ベクトル^pの解を一意に与える。(2)式を解く方法として、本実施の形態では、ベクトル^pの初期値p
と与え、収束するまで以下の(3)式に従ってベクトル^pを更新する。
ただし、tは繰り返し回数を表すインデクスである。収束した回数をTと表すとし、以降^p=^pとする。得られたベクトル^pのランキングスコアが高い順に物体候補領域をランキングすることで、物体候補領域を、ランキング上位の物体候補領域とより重複している物体候補領域ほど上位となるようランキングすることができる。
また、物体候補領域ランキング部34では、物体候補領域の各々のうち、全ての他の物体候補領域と重ならない物体候補領域についてのランキングスコアをゼロとしたベクトル^pを用いて、上記(3)式に従ってベクトル^pを更新することを繰り返す。
これは、抽出された物体候補領域の中に、他とは空間的に完全に孤立した物体候補領域、すなわち、他の候補領域と一切空間的重複が無いようなものが存在する場合、Nの物体候補領域全てを用いて上記(1)式を計算しようとすると、計算される行列^Dの対角成分にゼロ要素が混在するために解ベクトル^pが算出できないという問題があるためである。これは、例えば以下のように解決することができる。まず、空間的に孤立した物体候補領域をすべて除外することで得られるN’物体候補領域を対象として(3)式からベクトル^p’を算出する。次に、除外した孤立物体候補領域のランキングスコアをゼロとしてベクトル^p’の対応する位置に挿入し、解ベクトル^pを算出すればよい。孤立物体候補領域のランキングスコアをゼロとするのは、本発明の実施の形態における原理、すなわち主要物体を正しく捉えた物体候補領域は、主要物体を正しく捉えている度合の高い他の物体候補領域と多くの領域を共有しているという観点に基づけば、重複する物体候補領域が存在しない物体候補領域は主要物体を捉えてはいないと考えられるためである。
顕著スコア算出部36は、物体候補領域ランキング部34によって得られたランキング上位の物体候補領域を1つ以上用いて、入力画像の各ピクセルの顕著スコアを算出し、出力部50に出力する。
顕著スコア算出部36は、具体的には、物体候補領域ランキング手段で得られたランキング上位N(≦N)物体候補領域を用いて、画像中の各ピクセルxの顕著スコアs(x)を算出する。Nはパラメータであり、例えばN=300のとき、N=30などと設定すればよい。画像中ピクセルxの顕著スコアs(x)は、物体候補領域r∈^R’に対応するバイナリマスクbと、スコアベクトル^pとを用いて、以下の(4)式で計算することができる。ここで^R’は、ランキング上位Nの物体候補領域の集合である。
<本発明の実施の形態に係る物体顕著性マップ算出装置の作用>
次に、本発明の実施の形態に係る物体顕著性マップ算出装置100の作用について説明する。入力部10において入力画像を受け付けると、物体顕著性マップ算出装置100は、図4に示す物体顕著性マップ算出処理ルーチンを実行する。
まず、ステップS100では、入力部10において受け付けた入力画像から物体らしい部分を捉えた複数の物体候補領域を抽出する。
次に、ステップS102では、ステップS100で抽出した物体候補領域毎に、上記(1)式に従って、当該物体候補領域と、他の物体候補領域の各々とのペアの各々についての空間的な重複度を算出する。
ステップS104では、上記(3)式に従って、行列^Aと、次数行列^Dとに基づいて、前回のランキングが上位の物体候補領域と広い領域で重複している物体候補領域ほど上位となるように、複数の物体候補領域の各々のランキングスコアからなるベクトル^pを更新する。
ステップS106では、収束条件を満たすかを判定し、収束条件を満たしていればステップS108へ移行し、収束条件を満たしていなければステップS104に戻って更新を繰り返す。
ステップS108では、ステップS104により更新されたベクトル^pに基づいて、複数の物体候補領域をランキングする。
ステップS110では、ステップS108で得られたランキング上位Nの物体候補領域を用いて、上記(4)式に従って、入力画像の各ピクセルの顕著スコアを算出し、出力部50に出力して処理を終了する。
以上説明したように、本発明の実施の形態に係る物体顕著性マップ算出装置によれば、入力画像から物体らしい部分を捉えた複数の物体候補領域を抽出し、抽出された物体候補領域毎に、物体候補領域と、他の物体候補領域の各々とのペアの各々についての空間的な重複度を算出し、物体候補領域毎に算出されたペアの各々についての重複度に基づいて、複数の物体候補領域をランキングし、ランキング上位の物体候補領域を1つ以上用いて、入力画像の各ピクセルの顕著スコアを算出することにより、画像中の主要物体をより正しく捉えた物体顕著性マップを算出できる。
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内で様々な変形や応用が可能である。
10 入力部
20 演算部
30 物体候補領域抽出部
32 空間重複度算出部
34 物体候補領域ランキング部
36 顕著スコア算出部
50 出力部
100 物体顕著性マップ算出装置

Claims (8)

  1. 画像を入力として、前記画像の物体顕著性マップを算出する物体顕著性マップ算出装置における物体顕著性マップ算出方法であって、
    物体候補領域抽出部が、入力画像から物体らしい部分を捉えた複数の物体候補領域を抽出するステップと、
    空間重複度算出部が、前記抽出された物体候補領域毎に、前記物体候補領域と、他の物体候補領域の各々とのペアの各々についての空間的な重複度を算出するステップと、
    物体候補領域ランキング部が、前記物体候補領域毎に算出された前記ペアの各々についての前記重複度に基づいて、前記複数の物体候補領域をランキングするステップと、
    顕著スコア算出部が、前記物体候補領域ランキング部によって得られたランキング上位の物体候補領域を1つ以上用いて、前記入力画像の各ピクセルの顕著スコアを算出するステップと、
    を含む物体顕著性マップ算出方法。
  2. 前記物体候補領域ランキング部がランキングするステップは、前記物体候補領域毎に算出された前記ペアの各々についての前記重複度に基づいて、主要物体らしさが高い他の物体候補領域と広い領域で重複している物体候補領域ほど上位となるように、前記複数の物体候補領域をランキングする請求項1記載の物体顕著性マップ算出方法。
  3. 前記物体候補領域ランキング部がランキングするステップは、前記物体候補領域毎に算出された前記ペアの各々についての前記重複度を要素とする行列Aと、前記複数の物体候補領域の各々についての、他の物体候補領域の各々との前記重複度の和を対角成分とする次数行列Dとに基づいて、予め定めた条件を満たすまで、前回のランキングが上位の物体候補領域と広い領域で重複している物体候補領域ほど上位となるように、前記複数の物体候補領域の各々のランキングスコアを更新することを繰り返して、前記複数の物体候補領域をランキングする請求項2に記載の物体顕著性マップ算出方法。
  4. 前記物体候補領域ランキング部がランキングするステップは、前記物体候補領域の各々のうち、全ての他の物体候補領域と重ならない前記物体候補領域についてのランキングスコアをゼロとして、前記予め定めた条件を満たすまで、前記複数の物体候補領域の各々のランキングスコアを更新することを繰り返して、前記複数の物体候補領域をランキングする請求項3に記載の物体顕著性マップ算出方法。
  5. 画像を入力として、前記画像の物体顕著性マップを算出する物体顕著性マップ算出装置であって、
    入力画像から物体らしい部分を捉えた複数の物体候補領域を抽出する物体候補領域抽出部と、
    前記抽出された物体候補領域毎に、前記物体候補領域と、他の物体候補領域の各々とのペアの各々についての空間的な重複度を算出する空間重複度算出部と、
    前記物体候補領域毎に算出された前記ペアの各々についての前記重複度に基づいて、前記複数の物体候補領域をランキングする物体候補領域ランキング部と、
    前記物体候補領域ランキング部によって得られたランキング上位の物体候補領域を1つ以上用いて、前記入力画像の各ピクセルの顕著スコアを算出する顕著スコア算出部と、
    を含む物体顕著性マップ算出装置。
  6. 前記物体候補領域ランキング部は、前記物体候補領域毎に算出された前記ペアの各々についての前記重複度に基づいて、主要物体らしさが高い他の物体候補領域と広い領域で重複している物体候補領域ほど上位となるように、前記複数の物体候補領域をランキングする請求項5記載の物体顕著性マップ算出装置。
  7. 前記物体候補領域ランキング部は、前記物体候補領域毎に算出された前記ペアの各々についての前記重複度を要素とする行列Aと、前記複数の物体候補領域の各々についての、他の物体候補領域の各々との前記重複度の和を対角成分とする次数行列Dとに基づいて、予め定めた条件を満たすまで、前回のランキングが上位の物体候補領域と広い領域で重複している物体候補領域ほど上位となるように、前記複数の物体候補領域の各々のランキングスコアを更新することを繰り返して、前記複数の物体候補領域をランキングする請求項6に記載の物体顕著性マップ算出装置。
  8. コンピュータに、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の物体顕著性マップ算出方法の各ステップを実行させるためのプログラム。
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