JP2017067669A - 原子力発電設備用水抜きシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】原子力発電設備の給復水系統における水抜き作業の自動化を図ることができ、当該水抜き作業にかかる人員および労力の大幅な削減を可能とする原子力発電設備用水抜きシステムを提供する。【解決手段】給復水に係る系統配管のうち最上部に位置する配管にハイベント空気注入装置200を設けると共に、復水系配管または復水系配管および給水系配管のうち最下部に位置する配管にボトムドレン調節装置300を設け、ハイベント側では圧縮空気を送気し、ボトムドレン側ではサンプ水位調節機能を設けた調節弁を用いてサンプ水位を自動で監視しながらドレン流量を調節する。系統隔離実施後、ハイベント空気注入装置200とボトムドレン調節装置300のみで系統水抜きを行い、ボトム側調節弁に付属している水位発信器により水位を検知して空気を遮断し、その他配管における溜り水は、手動弁を数箇所開放するだけで水抜き作業が完了する。【選択図】図1

Description

本発明は、原子力発電設備における給復水系統の水抜きシステムに関する。
一般に、原子力発電設備では、原子炉において、冷却材を加熱して蒸気を発生させ、発生した蒸気によって蒸気タービンを駆動しており、蒸気タービンを通過した蒸気は復水器によって冷却されて液化される。復水器においては、多量の海水が冷却水として取水路を通って循環ポンプによって熱交換部に送られ、蒸気と熱交換した後、放水路を通って海に放出される。
ところで、原子力発電設備においては定期点検(以下、これを適宜、「定検」とも称する)が義務付けられており、この際、原子炉を一定期間停止(休止)させる。この定検では、タービン建屋に配設される給復水系統(復水器で回収した復水を浄化して原子炉へ供給する系統)の機器や配管を点検するために、水抜き作業を実施する。
このような機器および配管の水抜き作業では、系統隔離後に運転員がドレン・ベント弁を手動で開放し、サンプタンクを溢水させないようにドレン量を調節しながら水抜きを行っている。このため、タービン建屋における最も高い最上部位置(例えば、2階)に配設されたベント弁と、最も低い最下部位置(例えば、地下3階)に配設されたドレン弁との間に落差がある場合、ドレン量の管理および手動弁を操作するための複数人の運転員が必要であった。
また、系統配管の水頭の関係上から最も低い位置に配設されたドレン弁が微開状態でないと、その先に配置されたサンプタンクに流入する水量が許容容量よりも多くなり、サンプポンプを運転してもサンプタンク自体から水が漏洩(オーバーフロー)してしまう。このため、運転員が手動でドレンサンプのレベルを確認しながら、ドレン弁の開放量を調節して水抜きしなければならず、複数の運転員がドレン量の管理とドレン弁の操作に労力を費やしていた。
そのため、従来、このような水抜き作業に掛かる運転員と労力の削減を図るべく、例えば特許文献1および特許文献2に記載される技術が開発されている。
すなわち、特許文献1の技術では、排水先のドレンサンプのベント管を系統配管の最上部位置より高い位置に配置することにより、水頭圧差を利用してドレンサンプのベント管から逆流を防止し、漏水の発生を防ぐことを可能としている。つまり、簡便な構造でサンプタンクから水が漏洩するのを防止でき、水抜き作業に伴うドレン・ベント弁の開度を増加することにより水抜きを早くする(水抜き作業の短縮化を図る)ようにしている。
また、特許文献2の技術では、定検中に原子炉の主蒸気出口側に仮設されたラインプラグ装置から、プラグの気密維持のために用いる圧縮空気を利用して主蒸気管内を加圧し、速やかに主蒸気管内の水を排出することで作業員の労力軽減を図るようにしている。さらに、特許文献2の技術では、液体検知センサーおよび排気処理装置(フィルタ)を用いて排水の自動化および排出に用いた圧縮空気を処理するようにしている。
特開2012−98172号公報 特開2002−156486号公報
しかしながら、これら特許文献1および2には、以下のような問題があった。例えば、特許文献1の技術では、従来通り配管系統の多数のドレン・ベント弁の操作は実施することになり、労力の削減には繋がらない問題があった。また、サンプ内を水で満たし、静水頭圧をかけることで、サンプポンプとサンプタンクの上部蓋との間に特別のシールを設ける等、サンプタンクそのものを大きく改造する必要があった。
また、特許文献2の技術では、装置自体が主蒸気系の水抜きに限られており、他の配管系統の水抜きの汎用性がなかった。加えて、ラインプラグ装置の取り付けには専門的知識を持った作業員が必要であり、このような仮設装置の取り付けが簡便ではないといった問題があった。
そこで、本発明は上述したような問題に鑑みなされたものであり、原子力発電設備の給復水系統における水抜き作業の自動化を図ることができ、当該水抜き作業にかかる人員および労力の大幅な削減を可能とする原子力発電設備用水抜きシステムを提供するものである。
上記目的を達成するため、本発明に係る原子力発電設備用水抜きシステムは、
原子力発電設備の給水および復水に係る系統配管に、当該系統配管に設けられた既存のバルブを介して着脱自在に接続可能な水抜きシステムであって、
前記系統配管のうち最上部に位置する配管に設けられる空気注入装置と、
復水系配管のうち最下部に位置する配管に設けられるドレン調節装置と、を備え、
前記空気注入装置は、前記原子力発電設備内用の空気系統から送気される圧縮空気を前記最上部に位置する配管に注入し、
前記ドレン調節装置は、サンプタンクの水位調節機能を有する調節弁を用いてサンプ水位を自動で監視しながら、前記最下部に位置する配管におけるドレン流量を調節する
ことを特徴とする。
このとき、前記空気注入装置によって注入される前記圧縮空気は、大気圧よりも高い圧力からなることが望ましい。
また、前記系統配管の隔離実施後、前記空気注入装置と前記ドレン調節装置のみで前記系統配管の水抜き作業を行い、前記調整弁により前記サンプタンクの水位を検知しながら前記圧縮空気を遮断することが好ましい。
しかも、前記調節弁は、前記サンプタンクの水位を検出する水位検出装置と接続されており、当該水位検知装置の検出結果に基づいて、前記サンプタンクの水位を調節することが好ましい。
本発明によれば、原子力発電設備の給復水系統における水抜き作業の自動化を図ることができ、当該水抜き作業にかかる人員および労力を大幅に削減できる。
本発明の実施形態による原子力発電設備用水抜き装置が設けられた原子力発電設備の給復水系統を示す概要図である。 図1中のハイベント空気注入装置を示す概要図である。 図1中のボトムドレン調節装置を示す概要図である。 他の実施形態におけるハイベント空気注入装置を示す概要図である。 他の実施形態におけるボトムドレン調節装置を示す概要図である。
以下、本発明の一実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の実施形態による原子力発電設備用水抜きシステムが設けられた原子力発電設備の給復水系統を示す概要図である。なお、図中の実線で表す矢印は炉水の流れる方向を示している。
図1に示すように、本実施形態における原子力発電プラントは、例えば改良沸騰水型原子力発電設備(ABWR:Advanced Boiling Water Reactor)であり、原子炉建物内に配置される原子炉圧力容器100と、タービン建物内に配置されるタービン101(高圧タービン101a,低圧タービン101b)とを備えている。原子炉圧力容器100の内部には炉心102が備わり、この炉心102を取り囲むように、不図示の炉心シュラウドやシュラウドサポートや炉心サポート等の原子炉内構造材料が設置されている。また、炉心102内には、不図示の制御棒や燃料集合体が載置されていると共に、原子炉圧力容器100の下部には、複数の原子炉冷却材再循環ポンプ(RIP)103が備えられている。
炉心102に供給される炉水は、燃料集合体の核分裂反応によって加熱され、蒸気となる。この蒸気は、主蒸気管104によってタービン建物内の高圧タービン101a,低圧タービン101bへ導かれる。高圧タービン101a,低圧タービン101bは、この蒸気によって駆動され、それぞれの出力軸に連結された発電機105を回転駆動し発電を行う。そして、発電機105で発電された電力は、主変圧器50を介し、タービン建物外の送電線51によって需要家に供給(送電)される。
ここで、主蒸気管104における高圧タービン101aと低圧タービン101bとの間には、湿分分離加熱器101cが設けられている。また、この主蒸気管104の途中からは、タービンバイパス配管106が分岐し、タービンバイパス配管106の途中に設けられたタービンバイパス弁107を開閉することにより、蒸気はタービン101を経由せずに、復水器108へ供給される。
復水器108には、海水などの冷却水が循環ポンプ(不図示)を介して供給されており、タービン101から排出された蒸気は復水器108内部で冷却されて凝縮し、復水する。復水器108により生成された復水は、低圧復水ポンプ109によって、復水ろ過装置CF、復水脱塩装置CD、蒸気式空気抽出器EJ、グランド蒸気復水器TGSに送水され、その中の不純物がイオン交換樹脂等によって除去される。復水器108から脱気された放射性非凝縮ガスおよびガス中の水蒸気は、気体廃棄物処理系60を経て処理され、排気塔61から排気される。
また、不純物が除去された復水は、その後、高圧復水ポンプ110によって送水され、復水器108に内蔵される低圧給水加熱器111(この場合、第1〜第4の4つの低圧給水加熱器)、原子炉給水ポンプ駆動用蒸気タービン(不図示)によって駆動される高圧給水ヒートポンプ112、または、電動機(不図示)によって駆動される高圧給水ポンプ113を介し、高圧給水加熱器114(この場合、第1〜第2の2つの高圧給水加熱器)を経由して、給水として給水配管115によってタービン建物から原子炉建物内の原子炉圧力容器100に戻される。
本実施形態における原子力発電プラントの場合、タービン建物内における給復水に係る系統配管のうち最上部(ハイベント側)に位置する配管(この場合、給水系で最も高い位置に配置された配管)に配設される空気注入装置200と、復水系配管、または、復水系および給水系配管のうち最下部(ボトム部)に位置する配管に配設されるドレン調節装置300とを有する原子力発電設備用水抜きシステムが接続可能となっている。
すなわち、この原子力発電プラントでは、系統配管のハイベント側に空気注入装置を1台、給復水系配管のボトム部にドレン調節装置を1〜2台設置することにより、系統配管のハイベント側に大気圧よりも高い圧力の圧縮空気を注入し、その空気圧を利用して水抜き側のドレン流量の安定化・水抜き作業の自動化を図ると共に、高い空気圧によって水を早く抜くことで省力化を図ることが可能となっている。
なお、ここでは、ドレン調節装置300が復水系配管のボトム部に位置する配管に1台設置される場合について述べる。
具体的に、空気注入装置200は、図2に示すように、原子力発電プラント内に配設される所内用圧縮空気系から送気される圧縮空気を貯留する圧縮空気槽1を備え、圧縮空気出口元弁2、圧縮空気遮断弁3、注入空気調節弁4を介して圧縮空気トラップチャンバ5に送気される。
圧縮空気トラップチャンバ5から送出された圧縮空気は、注入空気圧力ブロー弁6、注入空気ヘッダー出口弁8、注入空気接続ホース9、および、系統配管のハイベント側と接続する系統ベント弁10を介して給復水系配管へと一定の圧力で送気され、系統配管内の水を空気と置換する。
このとき、系統配管のハイベント側は、給水系で最も高い位置の配管であるので、給水系を止めて隔離弁を閉めた状態であれば、ハイベントの圧力は大気圧と同等となっているため、系統配管から水が逆流することはない。すなわち、給復水系の系統ベント弁10aを開放し、系統水が0系統ベント弁10aから流出しないことで、他系統からの漏込みがないことを確認した後、全閉する。
しかし、万が一にも、給水系配管に大気圧以上の圧力がかかっていたり、他系統からの漏れ込みがあったり等、系統圧が「0」であるはずのところが実際には正圧になっていたりすると逆流を起こす場合がある。このため、注入空気出口逆止弁7を設けると共に、その上流側に圧縮空気トラップチャンバ5を設けることで、圧縮空気槽1側に逆流水が流入しないようになっている。加えて、圧縮空気槽1にはドレントラップ13が設けられている。このように、逆流水が仮に汚染されていた場合であっても、圧縮空気トラップチャンバ5およびドレントラップ13,14によってトラップすることで、圧縮空気槽1に汚染が広がることを未然に回避可能としている。
また、水抜き作業終了後は、圧縮空気が系統配管に滞留しているため、安全のために圧縮空気をブローしなければならない。このため、注入空気圧力ブロー弁6などの電磁弁を設け、その先に活性炭、または、ヘパフィルタ等の高性能フィルタによる排気処理装置11を配置して排気処理した後、原子炉建物空調換気系、または、タービン建物空調換気系に接続された空調排気ダクト12に送気することで、圧縮空気が直接外部に流出するのを防止して、排気処理装置11から排出される圧縮空気が拡散しないようになっている。すなわち、系統配管に滞留した放射性物質で汚染された可能性のある空気を安全に処理することができるようになっている。
さらに、圧縮空気はベント弁6aを介して、他系統(例えば、非常用炉心冷却系や炉浄化系等)のハイベント側に設けられたベント弁とも接続可能となっており、他系統の水抜き操作にも利用できるようになっている。
また、圧縮空気遮断弁3および注入空気圧力ブロー弁6は、空気注入装置200を遠隔操作するための遠隔スイッチ15および装置起動スイッチ15aが、後述する図3に示すドレン調整装置300のドレン調節弁制御器23を介してボトムドレン調節弁19と接続されることにより、配管の水抜きが完了されると、復水入口母管レベルスイッチ18が動作することで圧縮空気の注入を遮断し、系統内空気の圧力ブロー、および、排水のためのベントとして機能するようになっている。
なお、空気注入装置200は、通常、原子力発電プラントに接続されておらず、水抜き作業時にのみ接続するようになっているため、使用時は耐圧ホースからなる注入空気接続ホース9を介して接続することで、系統の運転に支障を来たすことはない。
ドレン調節装置300は、図3に示すように、復水系配管のボトム部に位置する配管である復水ポンプ入口母管16(例えば、ドレン弁配管口径が最も大きな低圧復水ポンプ109の入口母管)に既設された復水ポンプ入口母管ドレン弁17を介して設置され、ドレン流量を調節するようになっている。なお、通常は復水ポンプ入口母管16側の復水ポンプ入口母管ドレン弁17が全閉、且つ、プラグが打ってあることにより、ドレン調節装置300が切り離されており、水抜き作業時に接続可能となっている。
ドレン調節装置300では、復水ポンプ入口母管16から復水ポンプ入口母管ドレン弁17を介して配管内の復水が流入し、復水入口母管レベルスイッチ18、ボトムドレン調節弁19、ドレンファンネル20を介して、サンプタンク21へと貯留するようになっている。このとき、復水はドレンファンネル20を介すことなく、直接、サンプタンク21へと流入するようにしても良い。
サンプタンク21には、ドレンサンプレベルスイッチ22,サンプポンプ23が設けられており、ドレンサンプレベルスイッチ22はボトムドレン調節弁19と接続されている。サンプタンク21では、他系統で水抜き作業をしている場合、当該他系統からのドレンが流入することで水位が高くなる方向となる。この場合、復水系のブローは、一旦、ボトムドレン調節弁19に絞り信号を入れることで、サンプタンク21の水位レベルが大きくならないようにする。
ドレンサンプレベルスイッチ22によって検出されたサンプタンク21の水位が低いと、ポンプ停止・調節弁開信号を送信し、サンプポンプ23を停止してボトムドレン調節弁19を開状態とする。また、サンプタンク21の水位が高いとサンプポンプ23を起動する。さらに、ドレンサンプレベルスイッチ22によって検出された水位が許容範囲内よりも高くなると、調節弁閉信号を送信し、ボトムドレン調節弁19を閉状態とする。このように、配管系統内の静水頭の変化、または、サンプタンクの水位変化によって、ボトムドレン調節弁19の開度を調整することで注入している空気圧力が変化するため、空気注入圧力を検知して注入空気調節弁4が開閉し、注入圧力を調節する。
このとき、ボトムドレン調節弁19は、ドレン量を一定にするように流量を調節するのではなく、サンプポンプ23の水位が一定水位となるように(すなわち、サンプポンプ23を停止−起動の間で、ON−OFF運転できるように)調節する。
復水入口母管レベルスイッチ18は、復水ポンプ入口母管16から水が抜けることで当該復水ポンプ入口母管16における水のレベルが下がってくると作動し、ボトムドレン調節弁19を閉状態とする。復水入口母管レベルスイッチ18が作動する状態となれば、一旦、自動での水抜き作業は停止する。ボトムドレン調節弁19をマニュアル操作(手動)で開状態とすれば、再度、ブロー操作は継続可能となる。
水抜き作業中は、ボトムドレン調節弁19により、サンプタンクの水位が高および低の範囲内になるよう適切に流量コントロールする。これにより、他系統の水抜き作業を同時並行で実施している場合、サンプポンプ23を運転してもサンプタンクの水位が上昇している場合はボトムドレン調節弁19側で絞るため、サンプタンク21のオーバーフローの可能性が抑制される。そのため、サンプタンク21に接続されるドレン配管のうち、流入するドレン流量が相対的に大きい復水系母管に装置を設置する。
空気注入装置200により圧縮空気が注入され、復水入口母管レベルスイッチ18により配管内水位が低下したことを検知すると、この検知結果を空気注入装置200側へ伝達し、圧縮空気の注入を遮断、および、排気処理装置11による空気圧力ブロー、ベントライン形成を行う。ボトムドレン調節弁19は、サンプタンク21の水位制御を継続する。但し、ボトムドレン調節弁19を手動で全開したい場合は任意で自動制御から手動制御に切り替えることも可能である。
ここで、かかる原子力発電設備用水抜きシステムの使用手順について説明する。まず、給復水系の隔離を実施し、系統隔離弁および動的機器の電源隔離を行う。次に、給復水系の系統ベント弁10aを開放し、系統水がベント弁から流出しないことで、他系統からの漏込みがないことを確認した後、全閉する。続いて、空気注入装置200の注入空気接続ホース9を系統ベント弁10に接続し、ボトムドレン調節弁19が全閉していることを確認した後、復水ポンプ入口母管16の図3における紙面上側、および、下側に位置する復水ポンプ入口母管ドレン弁17を全開する。
次に、空気注入装置200の注入空気ヘッダー出口弁8、系統ベント弁10、および、圧縮空気出口元弁2を全開する。装置起動スイッチ15aを起動すると、AO弁である圧縮空気遮断弁3が全開、注入空気調節弁4が調節開、ドレン調節装置300のボトムドレン調節弁19が調整開となることで、水抜き作業が開始されたことを確認する。
次いで、ドレン調節装置300の復水入口母管レベルスイッチ18が作動して水抜き作業が終了後、空気注入装置200の圧縮空気遮断弁3が全閉、注入空気調節弁4が全閉することを確認する。その後、系統圧力ブローのため、電磁弁である注入空気圧力ブロー弁6が全開する。この系統圧力ブロー後、ベント弁6aが全開して、系統のベントとなる。
次に、ボトムドレン調節弁19からの残水がなくなることをドレンファンネル20で確認する。そして、水抜き作業完了後、装置起動スイッチ15aにより、動作を停止すると、電磁弁がすべて全閉となる。この後、装置起動のために全開した手動弁を全て全閉し、注入空気接続ホース9を取り外す。
以上、説明したように、本発明の実施形態による原子力発電設備用水抜きシステムによれば、系統配管のハイベント側に空気注入装置200を1台、給復水系のボトム部にドレン調節装置300を1台(乃至必要に応じて2台)設置することにより、系統配管のハイベント側に大気圧よりも高い圧力の圧縮空気を注入し、その空気圧を利用して水抜き側のドレン流量の安定化・水抜き作業の自動化を図ると共に、高い空気圧によって水を早く抜くことで省力化を図ることができる。
このとき、系統配管のハイベント側には圧縮空気槽1を設けた所内用空気系から圧縮空気を送気する。また、ボトム部にはサンプタンク21の水位調節機能を有するボトムドレン調節弁19を配設して、サンプ水位を自動で監視しながらドレン流量を調節する。
系統配管の隔離実施後、空気注入装置200とドレン調節装置300のみで系統配管の水抜き作業を行い、ドレンサンプレベルスイッチ22によりサンプタンク21の水位を検知しながら圧縮空気を遮断し完了とする。その他、配管における図示省略するU字配管等の溜り水は、後程、手動弁を数箇所開放するだけで、配管内の水抜き作業が完了する。
本システムにおいて、ベント弁6aの設置は1箇所で良く(但し、配管途中に逆止弁が設置されて圧縮空気が送気できない場合は複数個所必要)、またドレン弁(復水ポンプ入口母管ドレン弁17など)の設置も数箇所で良いため、水抜き作業にかかる人員および労力を大幅に削減できる。
これにより、このような水抜き作業の自動化を図ることができ、当該水抜き作業にかかる人員および労力を大幅に削減できる。
なお、本発明は、請求の範囲および明細書全体から読み取ることのできる発明の要旨または思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う水抜き装置もまた本発明の技術思想に含まれる。
例えば、上述した実施形態では、原子力発電設備用水抜きシステムとして、自動で操作可能な空気注入装置200とドレン調節装置300とを備える場合について述べたが、本発明はこれに限らず、この他、例えば、空気注入装置200およびドレン調節装置300の構成を簡易にして、手動で操作するようにしても良い。
すなわち、本発明の原子力発電設備用水抜きシステムとしては、図2との対応部分に同一符号を付した図4に示す空気注入装置400、および、図3との対応部分に同一符号を付した図5に示すドレン調節装置500を備えるようにしても良い。
具体的に、空気注入装置400およびドレン調節装置500は、自動で操作可能な空気注入装置200およびドレン調節装置300から自動制御機能を省いた簡易版である。空気注入装置400は、圧縮空気遮断弁3、注入空気ヘッダー出口弁8を割愛し、注入空気調節弁4を注入空気出口逆止弁7の直近の下流側に移動して、注入空気圧力ブロー弁6を手動式の調節弁とする構成以外は、上述した図2に示す空気注入装置200とほぼ同様に構成されている。
また、ドレン調節装置500は、復水ポンプ入口母管16に対する復水ポンプ入口母管ドレン弁17の配置が一系統となり、復水入口母管レベルスイッチ18およびボトムドレン調節弁制御器24が割愛され、復水ポンプドレン流量発信器25が設けられ、ボトムドレン調節弁19を手動式の調節弁とする構成以外は、上述した図3に示すドレン調節装置300とほぼ同様に構成されている。
また、使用方法は自動調節である装置200,300とほぼ同一であり,空気注入流量およびサンプ水位の監視は作業員が任意に行い、ドレン流量の調節はサンプ水位によってコントロールするのではなく、ドレン流量を一定に制御することで簡素化を図る構造としている。このような簡易版では、既設設備になるべく改造を施すことなく、安価に構築できる構造としている。
すなわち、簡易版の空気注入装置400およびドレン調節装置500を備えた原子力発電設備用水抜きシステムでは、まず、給復水系の隔離を実施し、系統隔離弁および動的機器の電源隔離を行う。次に、給復水系の系統ベント弁10aを開状態とし、系統配管内の水が系統ベント弁10aから流入してこないことを確認して他系統からの漏込みがないことを確認した後、全閉状態とする。
続いて、空気注入装置400の注入空気接続ホース9を系統ベント弁10に接続して、ドレン調節装置500のボトムドレン調節弁19が全閉していることを確認し、復水ポンプ入口母管ドレン弁17を全開する。次いで、系統ベント弁10および圧縮空気出口元弁2を全開し、注入空気調節弁4を開調整して系統配管内に空気を注入する。
この後、ボトムドレン調節弁19からのドレン流量によって水抜き作業が終了したのを確認すると、圧縮空気出口元弁2を全閉すると共に、系統圧力ブローのため、注入空気調節弁4を全開して注入空気圧力ブロー弁6を全開する。
そして、系統ベント弁10を全開しベントとし、ボトムドレン調節弁19からの残水がなくなることをドレンファンネル20で再度確認する。水抜き作業完了後、手動で開放した弁をすべて全閉し、注入空気接続ホース9を取り外す。
なお、上述した実施形態では、原子力発電プラントとして、改良沸騰水型原子力発電設備を用いたが、本発明はこれに限らず、この他、沸騰水型原子力発電設備(BWR:Boiling Water Reactor)等にも適用可能である。
1 圧縮空気槽
2 圧縮空気出口元弁
3 圧縮空気遮断弁
4 注入空気調節弁
5 圧縮空気トラップチャンバ
6 注入空気圧力ブロー弁
6a ベント弁
7 注入空気出口逆止弁
8 注入空気ヘッダー出口弁
9 注入空気接続ホース
10,10a 系統ベント弁
11 排気処理装置
12 空調排気ダクト
13,14 ドレントラップ
15 遠隔スイッチ
15a 装置起動スイッチ
16 復水ポンプ入口母管
17 復水ポンプ入口母管ドレン弁
18 復水入口母管レベルスイッチ
19 ボトムドレン調節弁
20 ドレンファンネル
21 サンプタンク
22 ドレンサンプレベルスイッチ
23 サンプポンプ
24 ボトムドレン調節弁制御器
25 復水ポンプドレン流量発信器
50 主変圧器
51 送電線
60 気体廃棄物処理系
61 排気塔
100 原子炉圧力容器
101 タービン
101a 高圧タービン
101b 低圧タービン
101c 湿分分離加熱器
102 炉心
104 主蒸気管
105 発電機
106 タービンバイパス配管
107 タービンバイパス弁
108 復水器
109 低圧復水ポンプ
110 高圧復水ポンプ
111 低圧給水加熱器
112 高圧給水ヒートポンプ
113 高圧給水ポンプ
114 高圧給水加熱器
115 給水配管
200,400 空気注入装置
300,500 ドレン調節装置

Claims (4)

  1. 原子力発電設備の給水および復水に係る系統配管に、当該系統配管に設けられた既存のバルブを介して着脱自在に接続可能な水抜きシステムであって、
    前記系統配管のうち最上部に位置する配管に設けられる空気注入装置と、
    復水系配管のうち最下部に位置する配管に設けられるドレン調節装置と、を備え、
    前記空気注入装置は、前記原子力発電設備内用の空気系統から送気される圧縮空気を前記最上部に位置する配管に注入し、
    前記ドレン調節装置は、サンプタンクの水位調節機能を有する調節弁を用いてサンプ水位を自動で監視しながら、前記最下部に位置する配管におけるドレン流量を調節する
    ことを特徴とする原子力発電設備用水抜きシステム。
  2. 前記空気注入装置によって注入される前記圧縮空気は、大気圧よりも高い圧力からなる
    ことを特徴とする請求項1に記載の原子力発電設備用水抜きシステム。
  3. 前記系統配管の隔離実施後、前記空気注入装置と前記ドレン調節装置のみで前記系統配管の水抜き作業を行い、前記調整弁により前記サンプタンクの水位を検知しながら前記圧縮空気を遮断する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の原子力発電設備用水抜きシステム。
  4. 前記調節弁は、前記サンプタンクの水位を検出する水位検出装置と接続されており、当該水位検知装置の検出結果に基づいて、前記サンプタンクの水位を調節する
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の原子力発電設備用水抜きシステム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111161898A (zh) * 2019-12-11 2020-05-15 岭澳核电有限公司 用于百万千瓦级核电站的核岛排气和输水管网系统

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