図1〜図6に示すように、パチンコ遊技機1には、遊技場の島構造に取り付けられる外枠(図示略)に開閉枠2(内枠2)が開閉自在に装着され、開閉枠2に開閉扉3が開閉自在に装着されている。開閉扉3に窓3aが形成され、その窓3aに透明板3bが装着されている。開閉枠2の左端部に開閉扉3の左端部が鉛直軸心回りに回動自在に支持され、開閉扉3の右端部に、開閉扉3を開閉枠2に施錠するキーシリンダ3cが装着されている。開閉枠2に遊技盤4が装着され、遊技盤4(遊技盤4と透明板3bとの間)に遊技球が流下可能な遊技領域4aが形成され、その遊技領域4aが開閉扉3により開閉される。
開閉扉3には、窓3aの下側に遊技球を貯留する貯留皿5が設けられ、貯留皿5に遊技者が操作可能な演出ボタンSW6aと十字ボタンSW6bとエンターボタンSW6c(「SW」はスイッチを意味する)とを有する演出操作装置6が装着され、貯留皿5の右下側に遊技者が操作可能な発射ハンドル7が装着されている。発射ハンドル7が回動操作されると、貯留皿5から発射位置に導入された遊技球が発射され、貯留皿5に複数の遊技球が貯留されている場合には、複数の遊技球が約0.6秒間隔で連続発射される。発射された遊技球は2本の発射レール8a,8bにより案内され、つまり2本の発射レール8a,8bの間に形成された発射通路8を通って、その発射通路8の下流端(上端)から遊技領域4aの上部に導入される。
図2〜図7に示すように、遊技盤4には、その遊技領域4aにおいて、複数の障害釘10が図示の配置で装備されるとともに、非開閉式の第1始動口11(所定領域11、第1所定領域)と、開閉式の第2始動口12aを有する第2始動口装置12と、ゲート13と、開閉式の大入賞口14aを有する大入賞口装置14と、複数(4つ)の非開閉式の一般入賞口15(15α)と、振分ユニット16(誘導手段16)が、夫々遊技球が通過(入球・入賞)可能に図示の配置で装備されている。
複数の障害釘10は、それらの後端を遊技盤4に挿入状に固定して、遊技領域4aを流下する遊技球が接触可能に設けられ、その遊技領域4aを流下する遊技球が障害釘10に接触すると、その遊技球の流下方向を変化させる。第1始動口11、ゲート13、複数の一般入賞口15には、夫々、そこに入賞した遊技球を検出する第1始動口SW11a、ゲートSW13a、複数の一般入賞口SW15aが付設されている。
内側の発射レール8aには、発射通路8の下流端を通過する遊技球に接触して動かされる可動片8cが設けられ、その可動片8cの動きによって、遊技領域4aに発射された遊技球を検出する発射球検出SW8dが設けられている。
第2始動口装置12は、第2始動口12aと、第2始動口12aを開閉する開閉部材12bと、第2始動口12aに入賞した遊技球を検出する第2始動口SW12cと、開閉部材12bを開閉駆動する第2始動口SOL12d(「SOL」はソレノイドアクチュエータを意味する)とを有する。
第2始動口12aは、開閉部材12b及び第2始動口SOL12dによって、通常は遊技球が入賞し難い(入賞不可能な)閉状態となり、この閉状態と遊技球が入賞し易い開状態とに作動し得る。
大入賞口装置14は、大入賞口14aと、大入賞口14aを開閉する開閉部材14bと、大入賞口14aに入賞した遊技球を検出する大入賞口SW14cと、開閉部材14bを開閉駆動する大入賞口SOL14dとを有する。
大入賞口14aは、開閉部材14b及び大入賞口SOL14dによって、通常は遊技球が入賞し難い(入賞不可能な)閉状態となり、この閉状態と遊技球が入賞し易い開状態とに作動し得る。
遊技球が入賞口11,12a,14a,15の何れかに入賞した場合、遊技球1個の入賞につき入賞口11,12a,14a,15毎に設定された数(数個〜10数個)の遊技球が賞球として貯留皿5に払出される。遊技球が始動口11,12aの何れかに入賞した場合に特別遊技抽選が行われ、その特別遊技抽選に当選した場合、大入賞口14aが開放する特別遊技が発生する。遊技球がゲート13を通過した場合に補助遊技抽選が行われ、その補助遊技抽選に当選した場合、第2始動口12aが開放する補助遊技が発生する。
遊技領域4aに発射された遊技球は、入賞口11,12a,14a,15の何れかに入賞すると、そこから遊技領域4a外へ排出されて回収され、また、入賞口11,12a,14a,15の何れにも入賞しないと、最終的に、遊技領域4aの下端部に設けた排出口9から遊技領域4a外へ排出されて回収される。
遊技盤4にはセンタ役物20(役物20)が装備され、そのセンタ役物20に遊技演出用の画像表示器21(第2の表示器21、液晶表示器21)及び可動役物22が付設されている。遊技盤4には比較的大きなセンタ開口部4b(貫通孔4b)が形成され、センタ役物20は、その枠体20aがセンタ開口部4bに嵌合するように装着されている。
センタ役物20の下部には遊技球が転動可能な中央ステージ20b(第2所定領域20b)が設けられている。中央ステージ20bは皿状に湾曲した断面形状をなし、中央ステージ20bを転動する遊技球は、その中央ステージ20bの左右2つの最下部近傍の前側に形成された左右2つの落下開口20cの何れかから前方へ出て落下する。
遊技盤4の後側に液晶ユニット23(図4〜図6参照)が設けられ、その液晶ユニット23の矩形枠状の液晶ベース24に画像表示器21が取り付けられると共に、その液晶ベース24が可動役物22を収容した状態で遊技盤4に固定されている。画像表示器21は、画面をパチンコ遊技機1の前側からセンタ役物20の枠体20aの内側を通して視認可能に配置され、その画像表示器21には主に遊技演出が表示される。可動役物22は、画像表示器21に表示される所定の遊技演出の一環として作動して、役物部材(図示略)を画像表示器21の画面前側において動作させる。
◆「第1,第2状態表示器」
遊技盤4には、遊技領域4aの外部(外側の発射レール8bよりも外側)の左下部に、現在の遊技の状態を表示する第1状態表示器25(第1の表示器25)が設けられ、この第1状態表示器25とは独立に、遊技領域4aの内部(内側の発射レール8aよりも内側)の左下部に、現在の遊技の状態を表示する第2状態表示器27(状態表示器27、第1の表示器27)が設けられている。
ここで、現在の遊技の状態とは、現在の「通常遊技状態」等の遊技状態だけの状態をいうのではなく、現在の第1特別図柄、第1特別図柄保留数、第2特別図柄、第2特別図柄保留数、特別遊技、普通図柄、普通図柄保留数、遊技状態、推奨される遊技球の打ち方(発射強度)、等の状態で規定されるものである。
図2〜図6、図8に示すように、現在の遊技の状態を表示する第1状態表示器25は、外側の発射レール8b、及び遊技盤4の左端と下端に沿った形状の表示ベース板25aに、複数(32個)のLED25b(第1発光手段25b)を傾斜する2本の列状に配列して設け、第1特別図柄表示器26a、第1特別図柄保留表示器26b、第2特別図柄表示器26c、第2特別図柄保留表示器26d、ラウンド表示器26e、普通図柄表示器26f、普通図柄保留表示器26g、遊技状態表示器26h、右打ち表示器26iを、夫々、図8に示す個数、配置のLED25bにより構成している。
第1特別図柄保留表示器26bには第1特別図柄保留数が表示され、その第1特別図柄保留数は、4未満の場合に遊技球が第1始動口11に入賞する毎に1加算され、第2特別図柄保留表示器26dには第2特別図柄保留数が表示され、その第2特別図柄保留数は、4未満の場合に遊技球が第2始動口12aに入賞する毎に1加算され、普通図柄保留表示器26gには普通図柄保留数が表示され、その普通図柄保留数は、4未満の場合に遊技球がゲート13を通過する毎に1加算される。
具体的に、第1,第2特別図柄保留数、普通図柄保留数について、第1,第2特別図柄保留表示器26b,26d、普通図柄保留表示器26gの夫々の2個のLED25bの両方が消灯されて保留数が0であること、その一方だけが点灯されて保留数が1であること、その他方だけが点灯されて保留数が2であること、その両方が点灯されて保留数が3であること、その両方が点滅されて保留数が4であることが示される。
第1特別図柄表示器26aには第1特別図柄が、第2特別図柄表示器26cには第2特別図柄が夫々変動可能に表示され、第1,第2特別図柄が変動停止状態で、第1特別図柄保留数が1以上の場合、第2特別図柄保留数が0の場合には、第1特別図柄保留数が1減算されて第1特別図柄が変動開始され、その後の停止図柄で特別遊技抽選の結果が表示され、第1,第2特別図柄が変動停止状態で、第2特別図柄保留数が1以上の場合、第1特別図柄保留数に関わらず、第2特別図柄保留数が1減算されて第2特別図柄が変動開始され、その後の停止図柄で特別遊技抽選の結果が表示される。
具体的に、第1,第2特別図柄について、第1,第2特別図柄表示器26a,26bの夫々の6個のLED25bが規則的な点滅パターンで点滅されることで、特別図柄が変動され、その後、その6個のLED25bのうちの少なくとも1個が後述の大当り図柄A〜G,a〜d、小当り図柄、ハズレ図柄の何れかを示す点灯パターンで点灯されることで、特別図柄が特別遊技抽選の結果を示す停止図柄(つまり、大当り図柄A〜G,a〜d、小当り図柄、ハズレ図柄の何れか)で変動停止される。
特別図柄が大当り図柄A〜G,a〜d、小当り図柄の何れかで変動停止されると、大入賞口14aが開放する特別遊技が発生するが、ラウンド表示器26eには、特別遊技中、その大入賞口14aの開放パターン(ラウンド数)が表示される。具体的に、ラウンド表示器26eの8個のLED25bのうちの少なくとも1個が後述の16R(ラウンド)長期開放、8R長期開放、8R短期開放の何れかを示す点灯パターンで点灯される。
普通図柄表示器26fには普通図柄が変動可能に表示され、普通図柄が変動停止状態で、普通図柄保留数が1以上の場合、普通図柄保留数が1減算されて普通図柄が変動開始され、その後の停止図柄で補助遊技抽選の結果が表示される。具体的に、普通図柄について、普通図柄表示器26fの3個のLED25bが規則的な点滅パターンで点滅されることで、普通図柄が変動され、その後、その3個のLED25bのうちの少なくとも1個が後述の当り図柄a,b、ハズレ図柄の何れかを示す点灯パターンで点灯されることで、普通図柄が補助遊技抽選の結果を示す停止図柄(つまり、当り図柄a,b、ハズレ図柄の何れか)で変動停止される。
遊技状態表示器26hには、遊技状態(「通常遊技状態」「時短遊技状態」「潜確遊技状態」「確変遊技状態」の何れか)が表示される。具体的に、遊技状態表示器26hの2個のLED25bの両方が消灯されて「通常遊技状態」又は「潜確遊技状態」であること、その一方だけが点灯されて「時短遊技状態」であること、その他方だけが点灯されて「確変遊技状態」であることが示される。
右打ち表示器26iには、所謂「右打ち」が推奨されている状態であるか否かが表示され、具体的には、遊技状態が「時短遊技状態」又は「確変遊技状態」であるとき、或いは特別遊技が行われているとき、つまり「右打ち」が推奨されている状態であるときには、右打ち表示器26iの1個のLED25bが点灯され、右打ちが推奨されていない(つまり所謂「左打ち」が推奨されている)状態であるときには、その1個のLED25bが消灯される。
図2〜図6、図9に示すように、現在の遊技の状態を表示する第2状態表示器27は、内側の発射レール8aに近接させた3角形状の表示ベース板27aに、複数(10個)のLED27b(第2発光手段25a)を3角形状に配列して設け、第1特別図柄表示器28a、第1特別図柄保留表示器28b、第2特別図柄表示器28c、第2特別図柄保留表示器28d、普通図柄表示器28e、普通図柄保留表示器28f、右打ち表示器28gを、夫々、図9に示す個数、配置のLED27bにより構成している。
第1特別図柄保留表示器28bには第1特別図柄保留数が表示され、第2特別図柄保留表示器28dには第2特別図柄保留数が表示され、普通図柄保留表示器28fには普通図柄保留数が表示される。具体的に、第1状態表示器25と同様に、第1,第2特別図柄保留数、普通図柄保留数について、第1,第2特別図柄保留表示器28b,28d、普通図柄保留表示器28fの夫々の2個のLED27bの両方が消灯されて保留数が0であること、その一方だけが点灯されて保留数が1であること、その他方だけが点灯されて保留数が2であること、その両方が点灯されて保留数が3であること、その両方が点滅されて保留数が4であることが示される。
第1特別図柄表示器28aには第1状態表示器25で第1特別図柄が変動しているか否かが、第2特別図柄表示器28cには第1状態表示器25で第2特別図柄が変動しているか否かが、普通図柄表示器28eには第1状態表示器25で普通図柄が変動しているか否かが夫々表示される。具体的に、第1,第2特別図柄表示器28a,28c、普通図柄表示器28eの夫々の1個のLED27bが点滅して、変動していることが表示され、その1個のLED27bが消灯して、変動していないことが表示される。
右打ち表示器28gには、「右打ち」が推奨されている状態であるか否かが表示され、具体的には、第1状態表示器25と同様に、遊技状態が「時短遊技状態」又は「確変遊技状態」であるとき、或いは特別遊技が行われているとき、つまり「右打ち」が推奨されている状態であるときには、右打ち表示器28gの1個のLED27bが点灯され、右打ちが推奨されていない状態であるときには、その1個のLED27bが消灯される。ここで、右打ち表示器28gの近く(上側)には「右打ち」の表記があり、右打ち表示器28gのLED27bが点灯したときには、「右打ち」が推奨されている状態であることが明瞭に示される。
このように、第1状態表示器25は、複数(32個)のLED25bを有し、これら複数のLED25bの点灯パターン(点滅を含む)によって現在の遊技の状態を表示し、第2状態表示器27は、複数(10個)のLED27bを有し、これら複数のLED27bの点灯パターン(点滅を含む)によって現在の遊技の状態を表示するが、第1,第2状態表示器25,27は、それら複数のLED25bと複数のLED27bの数と点灯パターンを互いに異ならせて、現在の遊技の状態を夫々表示するように構成されている。また、現在の遊技の状態として、特別図柄及び特別図柄判定情報に関する状態を、第1,第2状態表示器25、27に夫々表示させるとともに、特別遊技又は「時短遊技状態」又は「確変遊技状態」(有利遊技状態)に関する状態を、第1状態表示器25に表示させ且つ第2状態表示器27に表示させない。
第2状態表示器27は、第1状態表示器25よりも画像表示器21に近い位置に設けられ、つまり、主に画像表示器21を見ながら遊技を行う遊技者にとって、第1状態表示器25の表示による現在の遊技の状態よりも、第2状態表示器27の表示による現在の遊技の状態(現在の第1特別図柄、第1特別図柄保留数、第2特別図柄、第2特別図柄保留数、普通図柄、普通図柄保留数、推奨される遊技球の打ち方)の方が認識し易いように、第1,第2状態表示器25,27が配置されている。
◆「制御装置」
パチンコ遊技機1の制御系について説明する。
図7に示すように、制御装置30は、遊技制御基板31(第1制御手段31)、払出制御基板32、演出制御基板33(第2制御手段33)、画像制御基板34、ランプ制御基板35を備え、これら制御基板31〜35に夫々CPUとROMとRAMを含むコンピュータを備えて構成され、演出制御基板33は更にRTC(「RTC」はリアルタイムクロックを意味する)を備えている。
遊技制御基板31のコンピュータは、第1,第2始動口SW11a,12c、ゲートSW13a、大入賞口SW14c、複数の一般入賞口SW15a、発射球検出SW8d、後述の2つの第1球検出SW55,56、後述の第2球検出SW57からの信号、払出制御基板32からの制御情報を受けて情報処理を行い、第2始動口SOL12d、大入賞口SOL14d、第1状態表示器25を制御し、払出制御基板32、演出制御基板33に制御情報を出力し、また、外部出力基板36から遊技場に設置されたホールコンピュータHCに遊技機情報を出力する。
払出制御基板32のコンピュータは、遊技制御基板31からの制御情報、払出球検出SW32b、球有り検出SW32c、満タン検出SW32dからの信号を受けて情報処理を行い、払出モータ32aを制御し、遊技制御基板31に制御情報を出力する。演出制御基板33のコンピュータは、遊技制御基板31、画像制御基板34、ランプ制御基板35からの制御情報、演出操作装置6からの信号を受けて情報処理を行い、第2状態表示器27を制御し、画像制御基板34、ランプ制御基板35に制御情報を出力する。
画像制御基板34のコンピュータは、演出制御基板33からの制御情報を受けて情報処理を行い、遊技演出用の画像表示器21、スピーカ38を制御し、演出制御基板33に制御情報を出力する。ランプ制御基板35のコンピュータは、可動役物22(原点SW)からの信号、演出制御基板33からの制御情報を受けて情報処理を行い、遊技演出用の枠ランプ39a、盤ランプ39b、可動役物22(電動モータ)を制御し、演出制御基板33に制御情報を出力する。
払出制御基板32に発射制御基板37が接続され、その発射制御基板37に設けられた発射制御回路37aが、発射ハンドル7(図示略のタッチセンサ、発射ボリューム等)からの信号を受けて、球送りSOL7a、発射SOL7bを制御する。これにより、遊技者が発射ハンドル7を回動操作すると、約0.6秒間隔で、球送りSOL7aにより貯留皿5に貯留された遊技球が発射位置に導入されると共に、発射SOL7bにより発射位置に導入された遊技球が発射されるが、発射ハンドル7の操作量を調節することにより、遊技球をその発射強度を調節して遊技領域4aに発射させることができる。
ここで、遊技制御基板31は、電源遮断時に遊技の状態がバックアップされるものであり、そのために、遊技制御基板31にバックアップ電源が付設され、そのバックアップ電源により、パチンコ遊技機1の電源が図示略の電源SW又は停電等により遮断された場合、その後、電源が電源SW又は停電復旧等により投入されるまでの間、遊技制御基板31の少なくともにRAMが電力供給状態に維持され(つまりRAMの記憶情報が保持され)、故に、電源投入時、前回の電源遮断時にバックアップされた遊技の状態に復旧可能に、つまり第1状態表示器25での遊技の状態の表示も復旧可能に構成されている。
一方、演出制御基板31、画像制御基板34、ランプ制御基板35は、電源遮断時に遊技の状態がバックアップされないものであり、特に、演出制御基板31は、電源投入時、遊技制御基板31にバックアップされた遊技の状態に基づいて、第1状態表示器25での遊技の状態(保留数等)の表示が復旧されてから、第2状態表示器27での遊技の状態の表示(保留数等)を復旧可能に構成されている。
[遊技領域]
遊技領域4aについて説明する。
図2〜図6に示すように、遊技領域4aは、センタ役物20の左側にある左遊技領域4aLと、センタ役物20の右側にある右遊技領域4aRと、センタ役物20の下部及びその下側にある下遊技領域4aUとを有し、左遊技領域4aLに、振分ユニット16が設けられ、右遊技領域4aRに、第2始動口12a、ゲート13が設けられ、下遊技領域4aUに、第1始動口11、大入賞口14a、複数の一般入賞口15が設けられている。
左遊技領域4aLを流下する遊技球は、振分ユニット16を通過(流下)して、更に下遊技領域4aUを流下して、第1始動口11、一般入賞口15に入球可能であり、一方、第2始動口12a、ゲート13、大入賞口14aには基本的に入球不可能である。右遊技領域4aRを流下する遊技球は、第2始動口12a、ゲート13に入球可能で、更に下遊技領域4aUを流下して、大入賞口14a、一般入賞口15に入球可能であり、一方、第1始動口11には基本的に入球不可能である。
前記のように、遊技者は、発射ハンドル7の操作量を調節することにより、遊技球をその発射強度を調節して遊技領域4aに発射させることができ、依って、遊技球が左遊技領域4aLを流下するように、遊技球を比較的弱い弱発射強度で発射させる「左打ち」、及び遊技球が右遊技領域4aRを流下するように、遊技球を比較的強い強発射強度で発射させる「右打ち」の何れかの打ち方を選択して遊技を行うことができる。尚、遊技領域4aに発射された遊技球が、センタ役物20の頂部20dをその左側から右側へ超えないと、左遊技領域4aLを流下する(「左打ち」を行う)ことになり、頂部20dをその左側から右側へ超えると、その頂部20dの近傍から右方へ下りながら延びる領域移動通路20eを通って、右遊技領域4aRを流下する(「右打ち」を行う)ことになる。
◇[釘無し領域]
図2〜図6、図10〜図18を参照して、「左打ち」により遊技球が流下する左遊技領域4aL、下遊技領域4aUの中央部及び左部、振分ユニット16について説明する。先ず、遊技領域4aのうち遊技盤4の左部上端部、左部下端部、及び左端部とセンタ開口部4b(センタ役物20)との間に位置する部分に、左遊技領域4aLの全部と下遊技領域4aUの左側部分により、遊技球の流下方向を変化させる障害釘10が存在しない釘無し領域4Xが形成されている。
釘無し領域4Xは、発射通路8の下流端が臨む上部釘無し領域4X1(第1の領域4X1)と、上部釘無し領域4X1の下流側(下側)に隣接するように位置する中部釘無し領域4X2(第2の領域4X2(又は第1の領域4X2))と、中部釘無し領域4X2の下流側(下側)に隣接するように位置する下部釘無し領域4X3(第3の領域4X3(又は第2の領域4X3))とを有する。これら釘無し領域4X1,4X2,4X3は、夫々、複数の障害釘10が存在する釘有り領域において、複数の障害釘10間で障害釘10が存在しない領域を意味するのではなく、遊技球が一定距離(例えば、遊技球の直径の数倍( 例えば、5 倍)又は10数倍(例えば、10倍)の距離)、又は一定時間(例えば、2 又は3 秒)流下しても、障害釘10と接触することがない大きさの領域であって、遊技球の流下方向を障害釘10以外で変化させることができる領域である。中部釘無し領域4X2(釘無し領域4Xの一部)に振分ユニット16が設けられ、つまり、遊技領域4aのうち振分ユニット16の上側及び下側に隣接する部分に、夫々上部釘無し領域4X1及び下部釘無し領域4X3が設けられている。
◆「上部釘無し領域」「上側案内縦壁(案内手段)」
図2〜図6、図10に示すように、上部釘無し領域4X1は、遊技球が発射通路8の下流端から放出されてから最初に接触して流下方向を変えられる地点を、遊技球の発射強度を調節して狙い打つことができる領域であって、その内周側端縁が、センタ役物20に設けられた第1,第2傾斜壁20f,20gにより仕切られている。第1傾斜壁20fは、センタ役物20に設けられた頂部20cから左下方へ傾斜状に延び、第2傾斜壁20gは、第1傾斜壁20fの左下端から第1傾斜壁20fよりも緩やかに左下方へ傾斜状に延びている。
上部釘無し領域4X1には、遊技球が接触して流下方向を変えられる複数(3つ)の塊状の障害凸部40〜42が設けられ、これら複数の障害凸部40〜42は、互いに遊技球が通過可能な間隔を空けて、また、第1,第2傾斜壁20f,20g、及び、上部釘無し領域4X1の外周側端縁を仕切る発射レール8a,8bに対しても、遊技球が通過可能な間隔を空けて配置されている。これら複数の障害凸部40〜42は遊技盤4に固定的に設けられている。
上部釘無し領域4X1は、その下側部分において、中部釘無し領域4X2との境界に向かって下窄みとなり、その境界及び境界近傍に、上部釘無し領域4X1を流下する全ての遊技球を通過させて、略同一位置から略垂直に落下させるように中部釘無し領域4X2へ導入する通過通路43が形成されている。この通過通路43は、センタ役物20に第2傾斜壁20gの左下端から下方へ延びるように設けられた縦壁20hと、遊技盤4に固定的に設けられた翼形状の案内壁44の上側案内縦壁44a(案内手段44a)により10数mm(例えば、約13〜15mm)の左右幅で形成されている。
ここで、上部釘無し領域4X1の内周側端縁が、比較的急傾斜の第1傾斜壁20fと、その下側の比較的緩傾斜の第2傾斜壁20gとで仕切られることで、遊技球が上部釘無し領域4X1を良好に流下し得るように、上部釘無し領域4X1を適当なサイズ、形状に形成することができるとともに、上部釘無し領域4X1において、遊技球が第1傾斜壁20fを転動して流下速度を比較的速めて、次の遊技球の流下の邪魔にならないように流下する一方、遊技球が第2傾斜壁20gを転動して流下速度を速め過ぎないようにして、通過通路43を円滑に通過できるように流下する。
案内壁44の上側案内縦壁44aは、上部釘無し領域4X1に設けられて、通過通路43よりも上方へ突出し、その上側部分は、上方ほど右方へ位置するように鉛直方向に対して若干傾斜した形状に形成されている。この上側案内縦壁44aが、主に第2傾斜壁20gを転動して流下する遊技球、或いは第2傾斜壁20gを転動しないで流下する遊技球を、その遊技球の左方向の速度成分が略0以下となるように受け止めて通過通路43へ案内し、つまり、振分ユニット16の上流側において遊技球を減速させて、振分ユニット16の後述の第1の導入口50a(導入口50a)へ案内する。
◇「振分ユニット」「中部釘無し領域」
図2〜図6、図11〜図15に示すように、中部釘無し領域4X2は、上部釘無し領域4X1を流下する複数の遊技球の少なくとも一部(本実施例では全部)が流下する領域であり、振分ユニット16は、中部釘無し領域4X2に、その左右略全幅、及び上下略全幅にわたって設けられ、つまり内側の発射レール8aとセンタ開口部4b(センタ役物20)との間に配置され、上部釘無し領域4X1を流下して通過通路43から中部釘無し領域4X2に導入された遊技球、つまり左遊技領域4aLを流下する遊技球は全て振分ユニット16を通過(流下)する。尚、中部釘無し領域4X2において、遊技球が振分ユニット16を通過しないルート(通路)を設けもよい。
振分ユニット16は、遊技球を第1始動口11及び第1始動口11以外へ誘導可能で且つその遊技球の誘導を調整不能な(遊技場のスタッフ等が調整することができない)ものであり、「左打ち」を行うことにより、所定個(約18個)の遊技球が左遊技領域4aLに発射されると、そのうちの1個の遊技球が第1始動口11に入賞可能に複数の遊技球を振り分ける、つまり、複数の遊技球を第1始動口11へ誘導可能な側と第1始動口11以外へ誘導可能な側とに約1:17の比率で振り分け可能で、遊技球の第1始動口11への入賞を安定させて行うスタート安定化装置16である。
振分ユニット16は、遊技球を導入する第1の導入口50a(導入口50a)を有し、その第1の導入口50aから導入された遊技球を誘導可能に設けられた第1の誘導通路50(誘導通路50)と、左遊技領域4aLを流下する遊技球を導入可能な第2の導入口51aを有し、その第2の導入口51aから導入された遊技球を誘導可能な第2の誘導通路51と、第1の誘導通路50内に上流側から下流側へ段階的に設けられた複数の振分手段52〜54(1段目の第1振分手段52、2段目の第2振分手段53、3段目の第3振分手段54)であって、第1の誘導通路50により誘導される複数の遊技球を段階的に振り分け可能で、第1始動口11へ誘導可能な側と第1始動口11以外へ誘導可能な側とに夫々振り分け可能な複数の振分手段52〜54とを備えている。
第1の導入口50aは、振分ユニット16の上方へ10数mm(例えば、約13〜15mm)の左右幅で開口するように形成されて、通過通路43の下方に配置され、通過通路43を通過した殆どの遊技球は第1の導入口50aから第1の誘導通路50に導入される。第2の導入口51aは、第1の導入口50aの左下側において振分ユニット16の上方へ10数mm(例えば、約13〜15mm)の左右幅で開口するように形成され、第1の導入口50aから第1の誘導通路50に導入されない遊技球は全て第2の導入口51aから第2の誘導通路51に導入される。
案内壁44の上側案内縦壁44aの下端と第1の導入口50aの左端との間に、通過通路43に左側から臨むサイド通路口45が、10数mm(例えば、約13〜15mm)の上下幅で形成され、第1の導入口50aから第1の誘導通路50に導入されない遊技球は、このサイド通路口45を通って、振分ユニット16の後述のベース上部61と、案内壁44の下側案内傾斜壁44b及び内側の発射レール8aにより形成された案内通路46により第2の導入口51aに案内される。
第1の誘導通路50は、第1の導入口50aから下流側へ延びる導入通路50bと、導入通路50bからその下流側へ左右に分岐して延びる第1アウト通路50c及び第1セーフ通路50dと、第1セーフ通路50dからその下流側へ左右に分岐して延びる第2アウト通路50e及び第2セーフ通路50fと、第2セーフ通路50fからその下流側へ左右に分岐して延びる第3アウト通路50g及び第3セーフ通路50hとを有する。
第1の誘導通路50の複数の通路50b〜50h(誘導通路50b〜50h)において、第1アウト通路50cと第1セーフ通路50d、第2アウト通路50eと第2セーフ通路50f、第2アウト通路50eと第3アウト通路50gと第3セーフ通路50hは、夫々左右方向にシフトした位置に並設されている。
第2の誘導通路51は第1の誘導通路50の左側に設けられ、第2の誘導通路51の下流端に、振分ユニット16の下方へ遊技球を排出可能な導出口51bが形成されている。第1の誘導通路50において、第1アウト通路50cの下流端が第2の誘導通路51に接続され、第2,第3アウト通路50e,50gの下流端に、夫々振分ユニット16の下方へ遊技球を排出可能な導出口50i,50jが形成され、第3セーフ通路50hの下流端に、振分ユニット16の右方へ遊技球を排出可能な導出口50k(特定導出口50k)が形成されている。
第1振分手段52は、非電動式(メカ式)の振分手段52であり、その振分部材70が導入通路50b(第1の誘導通路50のうち第2振分手段53よりも上流側にある上流側通路部50b)内に設けられ、その導入通路50bにより誘導される複数の遊技球を、第1アウト通路50c(第2,第3振分手段53,54と第1始動口11へ誘導可能でない側)と第1セーフ通路50d(第2,第3振分手段53,54と第1始動口11へ誘導可能な側)とに1:1の比率で振り分ける。
第1振分手段52は、第1の誘導通路50の導入通路50b(第1振分手段52)よりも下流側において遊技球が滞留しないように予防する第1滞留予防手段52となり、第2振分手段53による遊技球の正常な振り分けを行わせ得るように機能する。
第2振分手段53は、非電動式の振分手段53であり、その振分部材80等が第1セーフ通路50d(第1の誘導通路50のうち第1振分手段52よりも下流側且つ第3振分手段54よりも上流側にある通路部50d)内に設けられ、その第1セーフ通路50dにより誘導される複数の遊技球を、第2アウト通路50e(第3振分手段54と第1始動口11へ誘導可能でない側)と第2セーフ通路50f(第3振分手段54と第1始動口11へ誘導可能な側)とに2:1の比率で振り分ける。
第2振分手段53は、第1の誘導通路50の第1セーフ通路50d(第2振分手段53)よりも下流側において遊技球が滞留しないように予防する第2滞留予防手段53となり、第3振分手段54による遊技球の正常な振り分けを行わせ得るように機能する。
第3振分手段54は、非電動式の振分手段54であり、その振分部材80等が第2セーフ通路50f(第1の誘導通路50のうち第2振分手段53よりも下流側にある下流側通路部50f)内に設けられ、その第2セーフ通路50fにより誘導される複数の遊技球を、第3アウト通路50g(第1始動口11へ誘導可能でない側)と第3セーフ通路50h(第1始動口11へ誘導可能な側)とに2:1の比率で振り分ける。
振分ユニット16は、第1振分手段52により第1アウト通路50cへ振り分けられた遊技球と第1セーフ通路50dへ振り分けられた遊技球を夫々検出する左右2つの第1球検出SW55,56と、第2振分手段53により第2セーフ通路50fへ振り分けられた遊技球を検出する第2球検出SW57とを備えている(図7参照)。
振分手段52〜54による所期の振り分けが行われているか否かを判断するために、第1球検出SW55,56と遊技制御基板31のコンピュータにより、第1の導入口50aから第1の誘導通路50に導入された遊技球及びその数を検知可能な第1検知手段58が構成され、第1始動口SW11aと第1球検出SW55,56と第2球検出SW57と遊技制御基板31のコンピュータにより、第1振分手段52により第1アウト通路50cへ振り分けられた遊技球及びその数、第1振分手段52により第1セーフ通路50dへ振り分けられた遊技球及びその数、第2振分手段53により第2セーフ通路50fへ振り分けられた遊技球及びその数、第3振分手段54により第3セーフ通路50hへ振り分けられた(つまり第1始動口11に入賞した)遊技球及びその数を検知可能な第2検知手段59が構成されている(図7参照)。
遊技制御基板31又は演出制御基板33のコンピュータ(又はホールコンピュータHC)により、第1,第2検知手段58,59による検知情報に基づいて、詳しくは、第1検知手段58により検知された遊技球の数、及び第2検知手段59により検知された遊技球の数に基づいて、第1の導入口50aから第1の誘導通路50に導入された複数の遊技球が予め決められた割合(約1/18)で第1始動口11へ誘導されたか否かを判断可能に構成されている。
図12、図13に示すとように、振分ユニット16は、互いに連結されたケース状のベース上部61とベース下部62を含み、これら61,62によって第1,第2の誘導通路50(50a〜50h),51を形成するベース部材60を有し、センタ役物20とベース部材60とが連結され一体化されて遊技盤4に取り付けられている。ベース上部61とベース下部62は、夫々、ベース本体61a,62aと、ベース本体61a,62aの前側を覆う透明又は半透明な透明カバー61b,62bであって、誘導通路50,51により誘導される遊技球及び振分手段52〜54により振り分けられる遊技球を透視可能に、誘導通路50,51及び振分手段52〜54の前面側を覆う透明カバー61b,62bとを有する。
図12(1)に示すように、透明カバー61b,62bには、夫々、誘導通路50,51及び振分手段52〜54と対応しない部位から後方へ突出する複数の連結ボス部61c,62cが一体的に設けられ、これら連結ボス部61c,62cは、その後端をベース本体61a,62aに当接させビス止されて、ベース本体61a,62aと透明カバー61b,62bが固定されている。また、透明カバー62bには、誘導通路50,51の一部の側壁を形成する複数の通路形成リブ62d〜62iが後方突出状に一体的に設けられている。
図12(2)に示すように、透明カバー62bには、誘導通路50,51により誘導される各遊技球の全体、振分手段52〜54により振り分けられる各遊技球の全体を覆い隠す状況が発生しないように形成された装飾部64が設けられている。例えば、装飾部64は、透明又は半透明のシートに透明度が比較的低い色で印刷され、そのシートを透明カバー62bの前面に接着して設けられている。例えば、装飾部64において、誘導通路50の前側に位置する通路前装飾部64aは、誘導通路50を横切らないように設けられ、また、誘導通路50の前側に位置する通路前装飾部64bは、誘導通路50を横切るように設けられているがその最大上下幅は遊技球の直径よりも小さく、その何れも、誘導通路50により誘導される各遊技球の全体を覆い隠すことがないものになっている。
ベース上部61に、第1の誘導通路51の第1の導入口50a、導入通路50b、第1アウト通路50c及び第1セーフ通路50dの上流側一部が形成され、第1振分手段52、第1球検出SW55,56が装着されている。ベース下部61に、第1の誘導通路51の第1アウト通路50c及び第1セーフ通路50dの下流側一部、第2アウト通路50e、第2セーフ通路50f、第3アウト通路50g、第3セーフ通路50h、導出口50i,50j,50k、第2の誘導通路51と、その第2の導入口51a,導出口51bが形成され、第2,第3振分手段53,54、第2球検出SW57が装着されている。
第1振分手段52について詳しく説明する。
図11〜図14に示すように、第1振分手段52は、導入通路50b内に、且つ第1の導入口50aの下方に配置されて、ベース上部61に前後方向の軸心回りに回動自在に支持された振分部材70と、振分部材70の下側に位置するようにベース上部61(透明カバー61b)に形成された回動規制部71と、ベース上部61(ベース本体61a)に取り付けられた固定磁石72と、振分部材70に取り付けられた可動磁石73とを有する。
振分部材70は、案内羽根70aと左右の切換羽根70b,70cとを有し、右切換羽根70cが回動規制部71に係合した状態で、振分部材70がアウト振分位置になって、左切換羽根70bを第1アウト通路50c側に張り出して、案内羽根70aを上方斜め右側に向けた右傾斜姿勢になり、左切換羽根70bが回動規制部71に係合した状態で、振分部材70がセーフ振分位置になって、右切換羽根70cを第1セーフ通路50d側に張り出して、案内羽根70aを上方斜め左側に向けた左傾斜姿勢になる。
振分部材70がアウト振分位置にあるときに、導入通路50bを流下する遊技球は案内羽根70aに接触して第1アウト通路50cに案内され、左切換羽根70bを押動しながら落下し、振分部材70をアウト振分位置からセーフ振分位置に回動させて切り換える。振分部材70がセーフ振分位置にあるときに、導入通路50bを流下する遊技球は案内羽根70aに接触して第1セーフ通路50dに案内され、右切換羽根70cを押動しながら落下し、振分部材70をセーフ振分位置からアウト振分位置に回動させて切り換える。
このように、導入通路50bを遊技球が1個流下する毎に、振分部材70がアウト振分位置からセーフ振分位置へ、又はセーフ振分位置からアウト振分位置へ切り換えられ、つまり、第1振分手段52は、導入通路50bにより誘導される複数の遊技球を第1アウト通路50cと第1セーフ通路50dとに1:1の比率で振り分ける。
固定磁石72と可動磁石73とは互いに反発するように、そして、振分部材70が案内羽根70aを上方へ向けた中立位置にあるときに、その反発力が最大になるように、つまり磁石72,73が最接近するように配設されている。この磁石72,73によって、振分部材70は、中立位置よりもアウト振分位置側へ位置するときには、アウト振分位置へ回動付勢され、中立位置よりもセーフ振分位置側へ位置するときには、セーフ振分位置へ回動付勢される。依って、振分部材70は、アウト振分位置又はセーフ振分位置へ切り換えられると、その位置に確実に停止し、ガタつかないように安定的に保持される。
第2振分手段53について詳しく説明する。
図11〜図13、図15に示すように、第2振分手段53は、第1セーフ通路50d内に配置されて、ベース下部62に前後方向の軸心回りに回動自在に支持された振分部材80と、第1セーフ通路50dを流下する遊技球から動力を得て振分部材80を作動させる振分作動機構81とを有する。振分部材80は、上方に向く鉛直姿勢になって、第2アウト通路50eを開け第2セーフ通路50fを閉じるアウト振分位置になり、上方斜め左側に向く左傾斜姿勢になって、第2アウト通路50eを閉じ第2セーフ通路50fを開けるセーフ振分位置になる。
振分部材80がアウト振分位置にあるときに、第1セーフ通路50dを流下する遊技球は第2アウト通路50eに案内され、振分部材80がセーフ振分位置にあるときに、第1セーフ通路50dを流下する遊技球は振分部材80上を転動して第2セーフ通路50fに案内される。
振分部材80がアウト振分位置にあるとき、第1セーフ通路50dを遊技球が2個流下すると、振分部材80がセーフ振分位置に切り換えられ、振分部材80がセーフ振分位置にあるとき、第1セーフ通路50dを遊技球が1個流下すると、振分部材80がアウト振分位置に切り換えられるように、つまり、第1セーフ通路50dにより誘導される複数の遊技球を第2アウト通路50eと第2セーフ通路50fとに2:1の比率で振り分けるように、振分作動機構81が振分部材80を作動させる。
振分作動機構81は、振分部材80に固定的に設けられたウエイト82と、同じく振分部材80に固定的に設けられた作動アーム83と、振分部材80の上側に設けられ、ベース下部62に前後方向の軸心回りに回動自在に支持された回動部材84と、ベース上部61(ベース本体61a)に取り付けられた固定磁石85と、回動部材84に取り付けられた3つの可動磁石86とを有する。
ウエイト82は、振分部材80の軸部分から径方向外側へ延びるように設けられ、振分部材80がセーフ振分位置からアウト振分位置へ向かう方向(右回り方向)のモーメントを常時発生させる。作動アーム83は、振分部材80の軸部分から径方向外側へ回動部材84の方へ延びて、回動部材84に作動的に係合可能に設けられている。
回動部材84は、第1セーフ通路50dに臨むベース下部62の後面壁に形成された円形穴に回動自在に嵌合された円板部84aと、円板部84aに固定的に設けられ、円板部84aの中央部分から前方へ突出して第1セーフ通路50d内(振分部材80よりも上流側)に配置されたボス部84b及び3つの羽根部84cと、円板部84aに固定的に設けられ、円板部84aの外周部分から後方へ突出して作動アーム83の先端部分に係合可能な係合部84dとを有する。
円板部84a及びボス部84bは、その中心を回動部材84の回動中心に一致させて設けられ、3つの羽根部84cは、回動部材84の回動中心回りに120度間隔おきに、且つボス部84bから径方向外側へ突出するように設けられている。遊技球は、第1セーフ通路50dにおいて、ボス部84bの右側を流下するように誘導される。
回動部材84は、3つの羽根部84cの何れか1つをボス部84bから右方へ延びる水平姿勢にして所定の停止位置になり、このとき、第1セーフ通路50d(ボス部84bの右側)を流下する遊技球は、その1つの羽根部84cを押動しながら落下して、回動部材84を右回りに120度回動させて次の所定の停止位置に切り換える。つまり、第1セーフ通路50dを遊技球が1個流下する毎に、回動部材84が120度回動して、第1セーフ通路50dを遊技球が3個流下すると、回動部材84は1回転する。
係合部84dが作動アーム83に係合していない状態で、振分部材80がアウト振分位置になり、回動部材84が所定の3つの停止位置のうちの1の特定停止位置へその前の停止位置から切り換えられるときに、係合部84dが作動アーム83に係合して、振分部材80がアウト振分位置からセーフ振分位置へ切り換えられ、回動部材84が特定停止位置からその次の停止位置から切り換えられるときに、係合部84dが作動アーム83から係合解除して、振分部材80がセーフ振分位置からアウト振分位置へ切り換えられる。
このように、第1セーフ通路50dを遊技球が3個流下すると、回動部材84は1回転するが、その3個の遊技球のうちの1個の遊技球だけが、回動部材84を特定停止位置へ、即ち振分部材80をセーフ振分位置へ切り換えて、第2セーフ通路50fに振り分けられ、残り2個の遊技球は第2アウト通路50eに振り分けられ、つまり、第2振分手段53は、第1セーフ通路50dにより誘導される複数の遊技球を第2アウト通路50eと第2セーフ通路50fとに2:1の比率で振り分ける。
固定磁石85と3つの可動磁石86の各々とは互いに吸着するように、そして、回動部材84が所定の各停止位置にあるときに、固定磁石85と対応する1つの可動磁石86の吸着力が最大になるように、つまり固定磁石85と1つの可動磁石86が最接近するように配設されている。この磁石85,86によって、第1セーフ通路50dを遊技球が1個流下する毎に、回動部材84が所定の停止位置から次の所定の停止位置に120度回動して確実に切り換えられると共に、その位置に確実に停止し、ガタつかないように安定的に保持される。
図11〜図13、図15に示すように、第3振分手段54は、第2セーフ通路50f内に配置されて、第2振分手段53と基本的に同じ構成である。故に、第3振分手段54の詳細については、第2振分手段53と同一符号を付し説明を省略する。
このように、振分ユニット16は、第1の誘導通路50、及び第1,第2,第3振分手段52,53,54により、第1の導入口50aから導入された遊技球を、複数(3以上の)の導出口51b,50i,50j,50kの何れかへ誘導し、そこから振分ユニット16の外部へ排出するが、1/18の確率(所定の確率)で特定導出口50kへ誘導するものになる。
◆「下部釘無し領域」「特定遊技領域」「第2状態表示器」「左サイドステージ(案内手段)」
図2〜図6、図16に示すように、下部釘無し領域4X3は、中部釘無し領域4X2を流下する複数の遊技球の少なくとも一部が流下する領域であって、遊技球を遊技領域4aのセンタ側(右側)へ向かわせるように遊技球の流下方向を変化させる領域であり、その下部釘無し領域4X3には、前方へ張り出す張出部材47が設けられ、下部釘無し領域4X3のうち張出部材47が設けられている領域が、遊技球が流下しない特定遊技領域4X3aとなる。この特定遊技領域4X3aに第2状態表示器27が設けられ(配置され)、張出部材47によって、左遊技領域4aL(釘無し領域4X)のうち遊技球が流下可能な領域と、下遊技領域5aUのうち遊技球が流下可能な領域とが仕切られている。
張出部材47の上端部には遊技球が転動可能な左サイドステージ47a(案内手段47a)が形成され、その左サイドステージ47aは、振分ユニット16の下側近くに配置されて、右下がり傾斜状に設けられ、振分ユニット16において、振分手段52〜54により第1始動口11以外へ誘導可能な側に振り分けられた遊技球を含み、導出口51b,50i,50jから排出される遊技球を、中央ステージ20bへ案内可能である。
具体的に、左サイドステージ47aは、振分ユニット16の導出口51b,50i,50jから排出され落下する遊技球を受け止めて、中央ステージ20bへ向けて、先ず、右下方へ転動させ、次に、左サイドステージ47aの右端部から後方へ転動させ、中央ステージ20bの左端部に乗せるように誘導する。
張出部材47は、その左サイドステージ47aの左端側から下方且つ右方へ延びる外端縁が円弧状に形成されて、内側の発射レール8aに当接状に配置され、張出部材47には、その外端縁から内側へ切り欠いた切欠部47bが形成されている。第2状態表示器27は、遊技盤4と内側の発射レール8aと張出部材47の少なくとも一方に固定されて、張出部材47の切欠部47bに収容状に設けられ、また、その表示ベース板27aの外端縁が多少円弧状に形成されて、内側の発射レール8aに当接状に配置されている。
図2〜図6、図17に示すように、下遊技領域4aUの中央部及び左部には、中央ステージ20bの左右2つの落下開口20c間の下側に第1始動口11が配置され、第1始動口11よりも下方位置に3つの一般入賞口15が配置され、第1始動口11よりも下方位置且つ3つの一般入賞口15よりも上方位置に複数の障害釘10が配置されている。これら障害釘10のうちの幾つかが、その傾きを変えて、遊技球が一般入賞口15に入賞し易く又は入賞し難くなるように調整できる調整釘10になっている。
特に、第1始動口10の直下に配置された一般入賞口15αは遊技盤4の前面に開口し、その一般入賞口15αに対して断面皿状の入賞ステージ48aを形成する張出部材48が設けられている。遊技球が入賞ステージ48aに乗ると、その入賞ステージ48aにより一般入賞口15αへ誘導される。遊技球が入賞ステージ48aに乗るルートは、一般入賞口15αの左上側を通る左ルートと右上側を通る右ルートとがあり、各ルートに対して、遊技球が入賞ステージ48aに乗り易く又は乗り難くなるように調整できる2本の調整釘10が設けてられている。
また、下遊技領域4aUの中央部には、中央ステージ20bの左右2つの落下開口20cの下側に、遊技球が接触して流下方向を変えられる2つの障害凸片49が設けられている。これら2つの障害突片49は、緩傾斜のハ字状に設けられ、遊技球が障害凸片49に乗り一般入賞口15αから遠ざかる外側へ案内され易くなる。
振分ユニット16には、その第3セーフ通路50hの導出口50kから排出された遊技球を導入して第1始動口11へ誘導可能な内部通路を形成する誘導通路管65が付設され、その始動口誘導通路65は、その内部通路を透視可能に透明又は半透明に形成されている。誘導通路管65は、中央ステージ20bの左部の上方近傍に且つ中央ステージ20bの左部に沿って右下がり傾斜状に配設され、センタ役物20(振分ユニット16)と連結され一体化されて遊技盤4に取り付けられている。
誘導通路管65の内部通路の下流端(右端部)は、下方へ開口するように形成され、つまり、内部通路の下流端からは遊技球が略垂直に落下するように放出される。ここで、下遊技領域4aUの中央部には、誘導通路管65の内部通路の下流端の左右両端の近傍から下方へ延びる左右2つのガイド片66が配置され、これらガイド片66によって、内部通路の下流端から放出された遊技球は非常高い割合で第1始動口11に入賞する。但し、2つのガイド片66の下端と第1始動口11の左右両端との間に、遊技球が通過可能な左右2つの10数mm(例えば、約13〜15mm)の通過可能口67が形成されている。
こうして、図18に示すように、振分ユニット16において、第1の導入口50aから第1の誘導通路50に導入された遊技球は、第1振分手段52により1/2の割合で第2振分手段53へ誘導可能な側へ振り分けられ、第1,第2振分手段52,53によりトータル1/6の割合で第3振分手段54へ誘導可能な側へ振り分けられ、第1〜第3振分手段52〜54によりトータル1/18の割合で第1始動口11へ誘導可能な側へ振り分けられて誘導され、一方、第1〜第3振分手段52〜54によりトータル17/18の割合で第1始動口11へ誘導可能な側へ振り分けられなかった遊技球、及び、第2の導入口51aから第2の誘導通路51に導入された遊技球は、中央ステージ20bへ導かれる。
次に、図2〜図6、図19〜図21を参照して、「右打ち」により遊技球が流下する右遊技領域4aR、下遊技領域4aUの右部について説明する。先ず、右遊技領域4aRの上部は領域移動通路20eから連続して延びる鉛直に近い通路状に形成され、右遊技領域4aRの下部に第2始動口装置12とゲート13を含む始動ユニット90が設けられている。右遊技領域4aRの通路状の上部には障害釘10が設けられておらず、右遊技領域4aRの下部には始動ユニット90の上部右側に複数の障害釘10が設けられている。
始動ユニット90は、右遊技領域4aRの下部に、その左右略全幅にわたって設けられ、右遊技領域4aRの上部を流下してきた遊技球は、右遊技領域4aRの下部において複数の障害釘10に案内され、その殆どの遊技球が始動ユニット90に導入される。
つまり、始動ユニット90は、「右打ち」を行うことにより、右遊技領域4aRに発射された殆どの遊技球がゲート13を通過して第2始動口装置12の第2始動口12aに入賞可能に導く、つまり、遊技球のゲート13への通過と第2始動口12aへの入賞を安定させて行うスタート安定化装置90である。
始動ユニット90は、右遊技領域4aRを流下する遊技球を導入可能な導入口91aを有し、その導入口91aから導入された遊技球を誘導可能に設けられた誘導通路91を備え、その誘導通路91は、上半部において遊技球を左斜め下方へ誘導し、下半部において遊技球を右斜め下方へ誘導する。
導入口91aは、始動ユニット90の上方へ、その導入口91aの左右両端の直上に配置され左右2つの障害釘10を介して10数mm(例えば、13〜15mm)の左右幅で開口するように形成されている。ここで、導入口91aの右端の直上に配置された障害釘10と、その上側に配置された障害釘10により、遊技球が通過可能な10数mm(例えば、約13〜15mm)の通過可能口95が形成され、この通過可能口95を遊技球が左側から右側へ通過すると、その遊技球は誘導通路91に導入されずに、その右側を流下する。
ゲート13は、誘導通路91内に、且つ導入口91aの直下に配置され、第2始動口装置12は、誘導通路91の下流端近傍の下側に配置されている。第2始動口装置12において、開閉部材12bは前後に進退(出没)するベロ式の開閉部材に構成され、開閉部材12bが進出して第2始動口12aを閉じ、このとき、誘導通路91により誘導され第2始動口12aの上側にある遊技球は、開閉部材12b上を転動して誘導通路91の下流端から下遊技領域4aUの方へ放出され、開閉部材12bが退入して第2始動口12aを開け、このとき、誘導通路91により誘導され第2始動口12aの上側にある遊技球は、第2始動口12aに入賞する。
始動ユニット90は、ケース状のベース部材92を有し、センタ役物20とベース部材92とが連結され一体化されて遊技盤20に取り付けられている。ベース部材92は、ベース本体92aと、ベース本体92aの前側を覆う透明又は半透明な透明カバー92bであって、誘導通路91により誘導される遊技球及び第2始動口12aに入賞する遊技球を透視可能に、誘導通路91及び第2始動口12aの前面側を覆う透明カバー92bとを有する。ベース部材92に、誘導通路91が形成されると共に、第2始動口装置12及びゲート13が装着されている。
下遊技領域4aUの右部には、大入賞口14aと1つの一般入賞口15が左右に並設状に配置され、これら大入賞口14aと一般入賞口15よりも上方位置に複数の障害釘10が配置されている。これら複数の障害釘10は、右遊技領域4aRを流下してきた遊技球を大入賞口14aの方へ誘導し易い配置になっているが、これら障害釘10のうちの幾つかが、その傾きを変えて、遊技球が大入賞口14aに入賞し易く又は入賞し難くなるように調整できる調整釘10に、また、遊技球が一般入賞口15に入賞し易く又は入賞し難くなるように調整できる調整釘10になっている。
図22に示すように、遊技制御基板31の主にコンピュータにより構成される図示の各手段100〜106,112〜119,120について説明する。
乱数更新手段100は、特別遊技を行うか否かを判定する為の16ビット構成の所謂ハード乱数である大当り乱数を、設定範囲(0〜65535)内で微小時間(0.1μs)毎に順次更新し、また、特別遊技を行う場合に大当り図柄を判定(決定)する為の8 ビット構成の所謂ソフト乱数である大当り図柄乱数を、設定範囲(0〜199)内で微小時間(4ms)毎に順次更新する。更に、特別遊技を行わない場合にリーチ状態にするか否かを判定する為のリーチ乱数と、特別図柄の変動パターン(変動時間)を判定(決定)する為の変動パターン乱数とを、夫々設定範囲(0〜99)内で微小時間毎に順次更新する。
図柄情報取得手段101は、遊技球が第1始動口11に入賞したときに、第1特別図柄保留数が4未満の場合に、乱数更新手段100により更新された大当り乱数、大当り図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数を1組の第1特別図柄情報として取得し、遊技球が第2始動口12aに入賞したときに、第2特別図柄保留数が4未満の場合に、乱数更新手段100により更新された大当り乱数、大当り図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数を1組の第2特別図柄情報として取得する。
図柄情報取得手段101により取得された特別図柄情報が特別図柄情報記憶手段102に記憶(保留)され、特別図柄情報記憶手段102に記憶されている第1特別図柄情報の数が第1特別図柄保留数となり、特別図柄情報記憶手段102に記憶されている第2特別図柄情報の数が第2特別図柄保留数となる。
第1,第2特別図柄が変動停止状態で、第1,第2特別図柄保留数の何れかが1以上の場合、特別図柄を変動開始させる始動条件が成立して、この始動条件の成立毎に、特別図柄情報記憶手段102に記憶されている特別図柄情報が、順次1ずつ特別図柄情報判定手段103による判定に供して、特別図柄情報記憶手段102から消去(保留消化)される。ここで、複数の特別図柄情報が保留されている場合、それら複数の特別図柄情報は、図柄情報取得手段101により取得された順番で前記判定に供して保留消化され、但し、第1,第2特別図柄情報の両方が保留されている場合には、第2特別図柄情報が第1特別図柄情報よりも優先して前記判定に供して保留消化される。
特別図柄情報判定手段103において、大当り判定手段103aは、前記始動条件の成立により保留消化された当該特別図柄情報の大当り乱数に基づいて、遊技者に有利な特別遊技(大当り遊技、小当り遊技)を行うか否かを判定し、図柄判定手段103bは、大当り判定手段103aより大当り遊技を行うと判定された場合、当該特別図柄情報の大当り図柄乱数に基づいて、停止表示させる大当り図柄を判定(選択)して、当該大当り遊技中の大入賞口14aの開放パターン、つまり有利度合いの異なる複数の大当り遊技の何れを行うかを決定すると共に、当該大当り遊技終了後の遊技状態を決定する。
大当り判定手段103aは、具体的に、図23に示す大当り判定テーブルを用いて、「通常遊技状態」又は「時短遊技状態」が設定されている場合には、約1/320の割合(低確率)で、また、「潜確遊技状態」又は「確変遊技状態」が設定されている場合には、約10/320の割合(高確率)で、当該特別図柄情報の大当り乱数が大当り特定値と一致すると、大入賞口14aを開放する特別遊技である大当り遊技を行うと判定する。また、設定されている遊技状態に関わらず、約3/320の割合で、当該特別図柄情報の大当り乱数が小当り特定値と一致すると、特別遊技の一種である小当り遊技を行うと判定する。
図柄判定手段103bは、具体的に、大当り判定手段103aにより大当り遊技を行うと判定された場合、複数の大当り図柄(図24に示す大当り図柄A〜G,a〜d)の何れかを選択し、小当り遊技を行うと判定された場合、小当り図柄を選択し、特別遊技(大当り遊技、小当り遊技)を行わないと判定された場合、ハズレ図柄を選択する。大当り図柄の選択について、当該特別図柄情報が第1特別図柄情報である場合は、図24に示す第1図柄選択テーブルにより規定される選択率で図柄選択を行い、当該特別図柄情報が第2特別図柄情報である場合は、図24に示す第2図柄選択テーブルにより規定される選択率で図柄選択を行う。
特別図柄情報判定手段103において、リーチ判定手段103cは、大当り判定手段103aにより大当り遊技を行うと判定された場合、基本的に大当りになることを期待させるリーチ状態にするが、大当り判定手段103aにより大当り遊技を行わないと判定された場合、当該特別図柄情報のリーチ乱数に基づいて、大当りになることを期待させるリーチ状態にするか否かを判定する。
特別図柄情報判定手段103において、変動パターン判定手段103dは、大当り判定手段103a、図柄判定手段103bによる判定結果に基づいて選択された図柄(大当り図柄A〜G,a〜d、小当り図柄、ハズレ図柄の何れか)、リーチ判定手段103cによる判定結果(リーチ状態にするか否か)、変動パターン乱数等に基づいて、特別図柄の変動パターン(変動時間)を判定(決定)する。変動パターン判定手段103dが特別図柄の変動パターンを決定する具体的な処理については後で説明する。
特別図柄表示制御手段104は、第1特別図柄情報が保留消化されたことを契機に第1特別図柄の変動表示を開始させ、第2特別図柄情報が保留消化されたことを契機に第2特別図柄の変動表示を開始させ、変動パターン判定手段103dにより決定された変動パターンで特別図柄を変動表示させて、つまり当該変動パターンで規定される変動時間、特別図柄を変動表示させた後に、大当り判定手段103a、図柄判定手段103bによる判定結果を示す判定図柄を停止表示させる。
大当り判定手段103aにより大当り遊技を行うと判定された場合には、図柄判定手段103bにより選択された大当り図柄A〜G,a〜dの何れかを停止表示させ、小当り遊技を行うと判定された場合には、小当り図柄を停止表示させ、特別遊技(大当り遊技、小当り遊技)を行わないと判定された場合には、ハズレ図柄を停止表示させる。
特別遊技実行手段105は、大当り判定手段103aにより特別遊技(大当り遊技、小当り遊技)を行うと判定された場合、特別図柄表示制御手段104により、当該判定結果を示す判定図柄、つまり図柄判定手段103bにより選択された判定図柄(大当り図柄A〜G,a〜d、小当り図柄の何れか)が停止表示された後、その判定図柄に応じた開放パターンで大入賞口14aを開放する遊技者に有利な特別遊技(大当り遊技、小当り遊技)を行う。
図25に示すように、大当り遊技中の大入賞口14aの開放パターンは、大当り図柄の種類に応じて、16R(ラウンド)長期開放、8R長期開放、8R短期開放の何れに設定され、小当り遊技中の大入賞口14aの開放パターンは、大当り図柄F,G,dに対応する開放パターンと同様に、8R短期開放に設定される。
具体的に、16R(ラウンド)長期開放では、大入賞口14aが16Rにわたって開閉され、各ラウンドは、大入賞口14aを開放して開始後、大入賞口14aに遊技球が例えば10個入賞する、或いは例えば30秒経過するR終了条件が成立すると、大入賞口14aを閉塞して終了する。8R長期開放では、大入賞口14aが8Rにわたって開閉され、各ラウンドは開始後、16R長期開放と同様のR終了条件が成立すると終了する。8R短期開放では、大入賞口14aが8Rにわたって開閉され、各ラウンドは開始後、大入賞口14aに遊技球が例えば10個入賞する、或いは例えば0.1秒経過するR終了条件が成立すると終了する。
事前判定手段106は、特別図柄情報記憶手段102に記憶されている特別図柄情報(即ち、後に特別図柄情報判定手段103による判定に供される特別図柄情報)に基づいて、具体的には、図柄情報取得手段101により特別図柄情報が取得された際、その特別図柄情報に対して、特別図柄情報判定手段103(大当り判定手段103a、図柄判定手段103b、リーチ判定手段103c、変動パターン判定手段103d)による判定と同等の判定(即ち、特別遊技を行うか否かの判定、大当り図柄A〜G,a〜d、小当り図柄、ハズレ図柄の決定、リーチ状態にするか否かの判定、特別図柄の変動パターンの決定)を事前に行う。
一方、乱数更新手段100は、補助遊技を行うか否かを判定する為の8 ビット構成のソフト乱数である当り乱数を、設定範囲(0〜199)内で微小時間(4ms)毎に順次更新し、また、補助遊技を行うと判定した場合に当り図柄を判定(決定)する為の8 ビット構成の所謂ソフト乱数である当り図柄乱数を、設定範囲(0〜9)内で微小時間(4ms)毎に順次更新する。
図柄情報取得手段101は、遊技球がゲート13を通過したときに、普通図柄保留数が4未満の場合に、乱数更新手段100により更新された当り乱数、及び当り図柄乱数を1組の普通図柄情報として取得する。図柄情報取得手段101により取得された普通図柄情報が普通図柄情報記憶手段112に記憶(保留)され、普通図柄情報記憶手段112に記憶されている普通図柄情報の数が普通図柄保留数となる。
普通図柄が変動停止状態で、普通図柄保留数が1以上の場合、普通図柄を変動開始させる始動条件が成立して、この始動条件の成立毎に、普通図柄情報記憶手段112に記憶されている普通図柄情報が、順次1ずつ普通図柄情報判定手段113による判定に供して、普通図柄情報記憶手段112から消去(保留消化)される。ここで、複数の普通図柄情報が保留されている場合、それら複数の普通図柄情報は、図柄情報取得手段101により取得された順番で前記処理に供して保留消化される。
普通図柄情報判定手段113において、当り判定手段113aが、前記始動条件の成立により保留消化された当該普通図柄情報の当り乱数に基づいて、遊技者に有利な補助遊技を行うか否かを判定し、補助遊技を行うと判定した場合、図柄判定手段113bが、当該普通図柄情報の当り図柄乱数に基づいて、停止表示させる当り図柄を判定(選択)して、当該補助遊技中の第2始動口12aの開放パターン、つまり有利度合いの異なる複数の補助遊技の何れを行うかを決定する。
具体的に、当り判定手段113aは、図26に示すように、「通常遊技状態」又は「潜確遊技状態」(「低作動モード」)が設定されている場合には、1/10の割合で、また、「時短遊技状態」又は「確変遊技状態」(「高作動モード」)が設定されている場合には、10/10の割合で、補助遊技を行うと判定し、補助遊技を行うと判定すると、図柄判定手段113bは、図27に示すように、複数の当り図柄(当り図柄a,b)の何れかを図示の選択率により選択し、補助遊技を行わないと判定すると、ハズレ図柄を選択する。
普通図柄表示制御手段114は、普通図柄情報が保留消化されたことを契機に普通図柄の変動表示を開始させ、「通常遊技状態」又は「潜確遊技状態」(「低作動モード」)が設定されている場合には、12秒間、「時短遊技状態」又は「確変遊技状態」(「高作動モード」)が設定されている場合には、0.5秒間、普通図柄を変動表示させた後、普通図柄判定情報手段113による判定結果を示す判定図柄を停止表示させる。
補助遊技実行手段115は、当り判定手段113aにより補助遊技を行うと判定された場合、普通図柄表示制御手段114により、当該判定結果を示す判定図柄、つまり図柄判定手段113bにより選択された判定図柄(当り図柄a,bの何れか)が停止表示された後、その判定図柄に応じた開放パターンで第2始動口12aを開放する遊技者に有利な補助遊技を行う。具体的に、図26、図27に示すように、補助遊技中の第2始動口12aの開放パターンは、当り図柄の種類、及び遊技状態(作動モード)に応じて図示のように設定される。
遊技状態制御手段116は、複数の遊技状態(図28に示す「通常遊技状態」「時短遊技状態」「潜確遊技状態」「確変遊技状態」)の何れかを択一的に設定し、その遊技状態で遊技を制御する。尚、電源投入時には前回の電源遮断時に設定されていた遊技状態を継続的に設定し、電源投入時に所謂RAMクリアが実行された場合には「通常遊技状態」を設定する。
図28に示すように、「通常遊技状態」又は「時短遊技状態」が設定された場合、大当り判定手段103aにより大当り遊技を行うと判定される大当り確率が低確率(例えば、図23に示す約1/320)に設定され、「潜確遊技状態」又は「確変遊技状態」が設定された場合、大当り確率が高確率(例えば、図23に示す約10/320)に設定される。また、「通常遊技状態」又は「潜確遊技状態」が設定された場合、第2始動口12aを作動させる第2始動口作動モードとして、第2始動口12aを開状態に作動させ難い低作動モードに設定され、「時短遊技状態」又は「確変遊技状態」が設定された場合、第2始動口12aを開状態に作動させ易い高作動モードが設定される。
尚、図26に示すように、低作動モードが設定されると、補助遊技を行うと判定される当り確率が1/10、普通図柄の変動時間が12秒、補助遊技中の第2始動口12aの始動口開放パターンが0.1秒×1回又は0.1秒×1回+5.6秒×1回に設定され、高作動モードが設定されると、当り確率が10/10、普通図柄の変動時間が0.5秒、始動口開放パターンが1.0秒×6 回又は2.0秒×3回に設定される。
遊技状態制御手段116は、特別遊技実行手段105により大当り遊技が行われた場合、その大当り遊技終了後の遊技状態を図25に示すように設定変更する。大当り図柄A〜Eの何れかが停止表示されて、所謂「確変大当り」になった場合、先ず、当該大当り遊技終了後に「確変遊技状態」を設定する。その後、大当り図柄A,Bの停止からは、特別図柄表示器25a,25bで特別図柄が変動表示された回数(特別図柄変動回数)が10000回を超えると、「確変遊技状態」から「通常遊技状態」へ設定変更する。
また、大当り図柄Cの停止からは、特別図柄変動回数が60回を超えると、大当り図柄Dの停止からは、特別図柄変動回数が40回を超えると、大当り図柄Eの停止からは、特別図柄変動回数が20回を超えると、夫々「確変遊技状態」から「潜確遊技状態」へ設定変更すると共に、特別図柄変動回数が10000回を超えると、「潜確遊技状態」から「通常遊技状態」へ設定変更する。
大当り図柄Fが停止表示されて、所謂「突確大当り」になった場合、当該大当り遊技終了後に「確変遊技状態」を設定し、その後、特別図柄変動回数が10000回を超えると、「確変遊技状態」から「通常遊技状態」へ設定変更する。大当り図柄Gが停止表示されて、所謂「突潜大当り」になった場合、当該大当り遊技終了後に「潜確遊技状態」を設定し、その後、特別図柄変動回数が10000回を超えると、「潜確遊技状態」から「通常遊技状態」へ設定変更する。
大当り図柄a〜cの何れかが停止表示されて、所謂「時短大当り」になった場合、先ず、当該大当り遊技終了後に「時短遊技状態」を設定する。その後、大当り図柄aの停止からは、特別図柄変動回数が60回を超えると、大当り図柄bの停止からは、特別図柄変動回数が40回を超えると、大当り図柄cの停止からは、特別図柄変動回数が20回を超えると、夫々「時短遊技状態」から「通常遊技状態」へ設定変更する。
大当り図柄dが停止表示されて、所謂「突通大当り」になった場合、当該大当り遊技終了後に「通常遊技状態」を設定する。小当り図柄が停止表示されて、所謂「小当り」になった場合、当該小当り遊技終了後に当該小当り遊技開始前の遊技状態を設定する(即ち、遊技状態を設定変更しない)。
ここで、変動パターン判定手段103dが特別図柄の変動パターンを決定する具体的な処理について説明する。特別図柄の変動パターンを決定するために、複数の変動パターン決定テーブルが存在し、変動パターン判定手段103dは、現在の遊技状態に対応する変動パターン決定テーブルを用いて、大当り判定手段103a、図柄判定手段103bによる判定結果(判定図柄)、リーチ乱数(リーチ判定手段103cによる判定結果)、変動パターン乱数、及び第1,第2特別図柄保留数等に基づいて変動パターンを決定する。
「通常遊技状態」又は「潜確遊技状態」が設定されている場合には、図29に示す通常/潜確遊技状態用の変動パターン決定テーブルを用いて、また、「時短遊技状態」又は「確変遊技状態」が設定されている場合には、図30に示す時短/確変遊技状態用の変動パターン決定テーブルを用いて、変動パターンを決定する。
図29に示す通常/潜確遊技状態用の変動パターン決定テーブルを用いた場合、第1特別図柄の変動パターンについては、大当りとなる場合、その判定図柄(大当り図柄)、変動パターン乱数に応じて、変動パターン1〜4(変動時間;30,40,50,15秒)の何れかを決定し、小当りとなる場合、変動パターン5(変動時間;15秒)を決定し、ハズレとなる場合、リーチ乱数、保留数(第1特別図柄保留数)、変動パターン乱数に応じて、変動パターン6〜9(変動時間;12,5,30,40秒)の何れかを決定する。
また、第2特別図柄の変動パターンについては、大当りとなる場合、その判定図柄(大当り図柄)、変動パターン乱数に応じて、変動パターン1〜3(変動時間;30,40,50秒)の何れかを決定し、小当りとなる場合、変動パターン5(変動時間;15秒)を決定し、ハズレとなる場合、リーチ乱数、変動パターン乱数に応じて、変動パターン7〜9(変動時間;5,30,40秒)の何れかを決定する。
図30に示す時短/確変遊技状態用の変動パターン決定テーブルを用いた場合、第1特別図柄の変動パターンについては、大当りとなる場合、その判定図柄(大当り図柄)、変動パターン乱数に応じて、変動パターン1〜4(変動時間;30,40,50,15秒)の何れかを決定し、小当りとなる場合、変動パターン5(変動時間;15秒)を決定し、ハズレとなる場合、リーチ乱数、変動パターン乱数に応じて、変動パターン11,8,9(変動時間;22,30,40秒)の何れかを決定する。
また、第2特別図柄の変動パターンについては、大当りとなる場合、その判定図柄(大当り図柄)、変動パターン乱数に応じて、変動パターン1〜3(変動時間;30,40,50秒)の何れかを決定し、小当りとなる場合、変動パターン5(変動時間;15秒)を決定し、ハズレとなる場合、リーチ乱数、保留数(第2特別図柄保留数)、変動パターン乱数に応じて、変動パターン12,13,8,9(変動時間;18,2,30,40秒)の何れかを決定する。
ここで、第1状態表示器制御手段120は、特別図柄表示制御手段104、普通図柄表示制御手段114を有し、第1状態表示器25を制御して、その第1状態表示器25に、前記(図8等)のように、現在の遊技の状態として、第1,第2特別図柄(変動の有無、及び変動停止状態の判定図柄)、第1,第2特別図柄保留数、特別遊技中における大入賞口14aの開放パターン(ラウンド数)、普通図柄(変動の有無、及び変動停止状態の判定図柄)、普通図柄保留数、遊技状態、「右打ち」が推奨されている状態であるか否かを表示させる。
振分関連処理手段117は、振分ユニット16による遊技球の振り分けに関連する処理を行う。具体的には、図31(1)に示すように、第1検知手段58によって、第1の導入口50aから第1の誘導通路50に導入された遊技球の数NAを検知し、第2検知手段59によって、第1振分手段52により第1アウト通路50cへ振り分けられた遊技球の数NA1、第1セーフ通路50dへ振り分けられた遊技球の数NA2、第2振分手段53により第1の誘導通路50の第2セーフ通路50fへ振り分けられた遊技球の数NB、第1始動口11に入賞した遊技球の数NCを検知する。
そして、検知した遊技球の数NA,NA1,NA2,NB,NCを用いて、第1の導入口50aから第1の誘導通路50に導入された複数の遊技球が予め決められた割合(1/18)で第1始動口11へ誘導されたか否か、つまり、振分ユニット16により遊技球の正常な振り分けが行われているか否かを判断する。具体的には、図31(2)に示すように、NA1:NA2≒1:1であるか否か、NA:NB≒6:1であるか否か、NA:NC≒18:1であるか否か、NB:NC≒3:1であるか否か等の判定を定期的に行うことで判断する。
例えば、電源投入後最初に遊技球が第1始動口11に入賞した後、遊技球が第1始動口11に入賞する毎に、前記判断を行い、この場合、検知した遊技球の数NA,NA1,NA2,NB,NCについては、前記判断が設定回数(例えば、1回や10回)行われる毎に0にリセットしてもよいし、前記判断を行った回数に関わらずに一定時間(例えば、10分や1時間)経過する毎に0にリッセトしてもよいし、電源遮断時まで0にリッセトしないようにしてもよい。
図7に示す各種SW11a,12c,13a,15a,8d,55〜57や、図22に示す各種手段100〜106,112〜117,120による処理を受けて、コマンド出力手段118が、必要な制御情報をコマンドで演出制御基板32へ出力し、また、外部出力手段119が、必要な遊技機情報を外部のホールコンピュータHCへ出力する。
図22に示すように、演出制御基板33、画像制御基板34、ランプ制御基板35のコンピュータにより構成される図示の各手段130〜141について説明する。
コマンド受信手段130は、コマンド出力手段118により出力されたコマンドを受信し、そのコマンドに基づいて、第2状態表示器制御手段131、演出制御手段132、エラー報知制御手段140、節電手段141が制御を行う。
第2状態表示器制御手段131は、第2状態表示器27を制御して、その第2状態表示器27に、前記(図9等)のように、現在の遊技の状態として、第1,第2特別図柄、普通図柄(変動の有無)、第1,第2特別図柄保留数、普通図柄保留数、「右打ち」が推奨されている状態である否かを表示させる。
演出制御手段132は、遊技の進行に応じて、所定の演出手段145(画像表示器21、可動役物22、スピーカ38、ランプ39a,39b)を制御し、その演出手段145に遊技演出を行わせ、図柄変動演出制御手段133、特別遊技演出制御手段134、役物制御手段135、保留表示制御手段136、打ち方表示制御手段137、先読み演出制御手段138、振分演出制御手段139を備えている。
図柄変動演出制御手段133は、特別図柄情報判定手段103による判定結果に基づいて、特別図柄表示制御手段104により特別図柄表示器25a,25bに特別図柄が変動表示されているときに、当該特別図柄の変動パターン(変動パターン判定手段103dにより決定された変動パターン)に対応する図柄変動演出を、複数の図柄変動演出(図32(a)に示す図柄変動演出1,2,3・・・n)の中から選択して行わせる。
図33に示すように、図柄変動演出では、基本的に、画像表示器21に、(1)3組の演出図柄列21aが変動開始した後、先ず、(2)左側の演出図柄21a-1として「X」が変動停止し、次に、(3)右側の演出図柄21a-2として「Y」が変動停止し、最後に、(4)中央の演出図柄21a-3として「Z」が変動停止するように表示され、これら3つの停止図柄列「XZY」が、大当り判定手段103a、図柄判定手段103bによる判定結果を示す組み合わせ表示態様になる。
例えば、変動時間が比較的短い変動パターンに対応する図柄変動演出では、(3)「X」と「Y」が異なる演出図柄で停止して非リーチ状態になり、その後、(4)「Z」が停止して、「XZY」がハズレ表示態様になると、大当り及び小当り非当選になる。一方、変動時間が比較的長い変動パターンに対応する図柄変動演出では、(3)「X」と「Y」が同じ演出図柄で停止してリーチ状態になり、その後、発展演出、或いは、発展演出に移行しないノーマルリーチ演出が行われる。
発展演出、ノーマルリーチ演出は、夫々、大当りとなる大当り期待度が異なる複数の演出態様の何れかで行われ、発展演出、ノーマルリーチ演出の終了を以て、(4)「Z」が「X」「Y」と異なる演出図柄で停止して、「XZY」がハズレ表示態様になると、大当り及び小当り非当選になり、「XZY」が小当り表示態様になると、小当り当選になり、「Z」が「X」「Y」と同じ演出図柄で停止して、「XZY」が大当り表示態様になると、大当り当選になる。
尚、複数の図柄変動演出の中には、所定のタイミングで一定期間、画像表示器21の画面全体を黒色画面にする、即ち、画像表示器21に表示されていた画像を全て未表示の状態にする(このとき、スピーカ38からの音声も消音させてもよい)ブラックアウト演出が行われる図柄変動演出が存在する。
ここで、特別図柄が変動表示されていること、つまり、図柄変動演出が行われていることについて、遊技者は、画像表示器21の表示以外に、第1状態表示器25(第1,第2特別図柄表示器26a,26c)又は第2状態表示器27(第1,第2特別図柄保留表示器28a,28c)の表示を見て(この場合、第1状態表示器25の表示よりも第2状態表示器27の表示の方が容易に)確認することができる。
図柄変動演出制御手段133は、遊技状態設定手段116により設定されている遊技状態に応じて、複数の演出モード(図34に示す「通常演出モード」「時短演出モード」「確変演出モード」「特殊演出モード」「先読み演出モード」)の何れかを択一的に設定し、その設定した演出モードに応じた図柄変動演出を行わせる。
基本的に、「通常遊技状態」のときに「通常演出モード」を、「時短遊技状態」のときに「時短演出モード」を、「確変遊技状態」のときに「確変演出モード」を、「潜確遊技状態」のときに「特殊演出モード」を夫々設定する。但し、突通大当りが行われた後、或いは、小当り遊技が行われた後に、「通常遊技状態」が設定される場合には、特別図柄変動回数が設定回数(例えば、1 〜60回の何れか)を超えるまで「特殊演出モード」を設定し、設定回数を超えると「通常演出モード」を設定する。
「通常演出モード」では「通常遊技状態」であることを示唆する図柄変動演出を、「時短演出モード」では「時短遊技状態」であることを示唆する図柄変動演出を、「確変演出モード」では「確変遊技状態」であることを示唆する図柄変動演出を行わせ、「特殊演出モード」では「通常遊技状態」と「潜確遊技状態」の何れかであることを示唆するが、その何れかの判別が難しい図柄変動演出を行わせる。「通常演出モード」を設定しているときに、後述の先読み演出制御手段138により、図柄変動演出制御手段133を介して先読み演出を行うと判定された場合、特別図柄が数回(1 〜4 回の何れか)変動表示される間、「通常演出モード」の代わりに「先読み演出モード」を設定する。
尚、各演出モードに応じた図柄変動演出は、他の演出モードに応じた図柄変動演出に対して、画像表示器21に表示される演出図柄の背景となる背景画像や、演出図柄の表示態様(演出図柄の柄、サイズ、変動方向等)を異ならせている。
次に、特別遊技演出制御手段134は、特別遊技実行手段105により特別遊技が行われているときに、特別図柄表示制御手段104により当該特別遊技の開始にあたって停止表示された大当り図柄(小当り図柄)の種類に応じて、図32(b)に示す複数の特別遊技演出(特別遊技演出1,2,3・・・n)の中から選択した特別遊技演出を行わせ、特別遊技演出(特別遊技)の終盤に、図32(c)に示す複数のエンディング演出(エンディング演出1,2,3・・・n)の中から選択したエンディング演出を行わせる。
役物制御手段135は、特別図柄情報判定手段103による判定結果に基づいて、可動役物22を制御して、その可動部材を動作させることが可能である。具体的には、図柄変動演出制御手段133により複数の役物動作付き図柄変動演出の何れかが行われているときに、その図柄変動演出に基づいて決められたタイミングで決められた動作態様により可動部材を動作させる。
保留表示制御手段136は、画像表示器21に、特別図柄情報記憶手段32に第1特別図柄情報が記憶(保留)されている場合、その第1特別図柄保留数と相当数の第1保留図柄を表示させ、特別図柄情報記憶手段32に第2特別図柄情報が記憶(保留)されている場合、その第2特別図柄保留数と相当数の第2保留図柄を表示させ、これら第1,第2保留図柄とは別に、第1,第2特別図柄保留数を表示させる。
具体的に、図35に示すように、第1保留図柄21b1は、保留されている第1特別図柄情報に対応するように、画像表示器21の第1保留図柄表示領域21c1に、その第1特別図柄情報が消化される順番で並ぶように表示され、第2保留図柄21b2は、保留されている第2特別図柄情報に対応するように、画像表示器21の第2保留図柄表示領域21c2に、その第2特別図柄情報が消化される順番で並ぶように表示される。また、第1,第2特別図柄保留数は、夫々、画像表示器21の第1,第2保留数表示領域21d1,21d2に数字で表示され、保留数が0であるときにも、数字「0」で表示される。つまり、画像表示器21では、第1,第2状態表示器25、27で表示される第1,第2特別図柄保留数よりも遊技者が認識し易い態様で、第1,第2特別図柄保留数が表示される。尚、図35は、第1特別図柄保留数が3、第2特別図柄保留数が1の状態を示している。
但し、保留表示制御手段136は、前記の図柄変動演出におけるブラックアウト演出や発展演出、また、特別遊技演出(エンディング演出)等の特定演出が行われているときには、第1,第2保留図柄表示領域21c1,21c2での第1,第2保留図柄21b1,21b2の表示、及び、第1,第2保留数表示領域21d1,21d2での第1,第2特別図柄保留数の表示を消去する。尚、第1,第2保留数表示領域21d1,21d2での第1,第2特別図柄保留数の表示については、特定演出が行われても、消去されず、表示され続けられてもよい。
ここで、特定演出が行われているとき、画像表示器21での第1,第2特別図柄保留数の表示が消去されても、第1,第2状態表示器25,27では、特定演出が行われているか否かに関わらず、常時、第1,第2特別図柄保留数が表示され続けられ、即ち、遊技者は、第1状態表示器25(第1,第2特別図柄保留表示器26b,26d)又は第2状態表示器27(第1,第2特別図柄保留表示器28b,28d)の表示を見て(この場合、第1状態表示器25の表示よりも第2状態表示器27の表示の方が容易に)、第1,第2特別図柄保留数を確認することができる。
また、可動役物22の役物部材が画像表示器21の画面前側において動作して、その役物部材によって、画像表示器21での第1,第2保留図柄21b1,21b2や第1,第2特別図柄保留数の表示が覆い隠される場合があっても、第1,第2状態表示器25,27は覆い隠されることはないので、このとき、遊技者は、第1又は第2状態表示器25又は27の表示を見て、第1,第2特別図柄保留数を確認することができる。
尚、前記のように、第1状態表示器25での遊技の保留数の表示が復旧されてから、第2状態表示器27での保留数の表示が復旧されるが、その後、画像表示器21での保留数(第1,第2特別図柄保留数)の表示が復旧される。
打ち方表示制御手段137は、「時短遊技状態」又は「確変遊技状態」が設定されているとき、或いは特別遊技が行われているとき、つまり「右打ち」が推奨されている状態であるときに、常時、「右打ち」が推奨されている状態であることを画像表示器21に表示させる。具体的に、図36(1)に示すように、「右打ち」が推奨されている状態であることの表示として、画像表示器21の右打ち表示領域21eに、右側に向く矢印とその矢印内に「右打ち」が表示される。つまり、画像表示器21では、第1,第2状態表示器25、27の表示よりも遊技者が認識し易い態様で、「右打ち」が推奨されている状態であることが表示される。
また、「通常遊技状態」又は「潜確遊技状態」が設定されているとき、つまり「左打ち」が推奨されている状態であるとき、「右打ち」が推奨されている状態から「左打ち」が推奨されている状態に切り換わったときから、或いは、「右打ち」が行われた(ゲートSW13aにより検知可能)と判断されたときから一定の期間、「左打ち」が推奨されている状態であることを画像表示器21に表示させ、その期間外は、「左打ち」が推奨されている状態であることを画像表示器21に表示させない(このことで、「左打ち」が推奨されている状態であることが判る)。具体的に、図36(2)に示すように、「左打ち」が推奨されている状態であることの表示として、画像表示器21の左打ち表示領域21fに、左側に向く矢印とその矢印内に「左打ち」が表示される。このように「左打ち」強調する表示は、第1,第2状態表示器25,27では行われない。
ここで、「右打ち」が推奨されている状態であること(「左打ち」が推奨されている状態であること)について、遊技者は、画像表示器21の表示以外に、第1状態表示器25(右打ち表示器26i)又は第2状態表示器27(右打ち表示器28g)の表示を見て(この場合、第1状態表示器25の表示よりも第2状態表示器27の表示の方が容易に)確認することができる。故に、例えば、特定演出が行われているときに、右打ち表示領域21e又は左打ち表示領域21fでの前記表示を消去することがあっても、第1,第2状態表示器25,27から、推奨されている遊技球の打ち方を確認することができる。
尚、画像表示器21では、「右打ち」が推奨されている状態であっても、場合により、例えば、特別遊技中の特定のR間、特別遊技中のエンディング時、特定の発展演出が行われているとき等の特定の期間だけ、「右打ち」が推奨されている状態であることの表示が消去される。一方、第1,第2状態表示器25,27では、こうした特定の期間でも、「右打ち」が推奨されている状態であることが表示され続けられる。
先読み演出制御手段138は、事前判定手段106による判定結果に基づいて、先読み演出を行うか否かを判定し、先読み演出を行うと判定した場合に、その先読み演出の対象とされた特別図柄情報に対して、その特別図柄情報が消化される前から、大当り期待度を高め得る先読み演出を行わせる。
例えば、先読み演出としては、図柄変動演出制御手段133が、特別図柄の複数変動にわたって、先読み演出を行わない際に表示する通常の背景画像とは異なる先読み背景画像を表示させて、保留されている特別図柄情報に基づいて大当りになることを遊技者に期待させる先読みゾーン演出を行わせたり(つまり、前記の「先読み演出モード」を設定したり)、保留表示制御手段136が、先読み演出を行わない際に表示する通常の保留図柄とは異なるデザイン(例えば色、形)の先読み保留図柄を表示させたりする。
尚、第2状態表示器27の第1,第2特別図柄保留表示器28b,28dにおいて、LED27bをカラー色で発光なものとし、そのLED27bを、先読み演出の対象とされた特別図柄情報が保留されているとき、通常の色(例えば、白色)と異なる色(例えば、大当り期待度によって異なる青色、黄色、緑色、赤色の何れか)で発光させてもよい。
振分演出制御手段139は、振分ユニット16に関する演出について、第1,第2検知手段58,59による検知情報に基づいて、第1の導入口50aから第1の誘導通路50への遊技球の導入に関する演出や、複数の振分手段52〜54のうちの少なくとも1の振分手段による遊技球の振り分けに関する演出を行わせることが可能である。
例えば、第1の導入口50aから第1の誘導通路50へ導入された遊技球が検知されると、導入演出を行わせ、第1振分手段52により遊技球が第1アウト通路50cへ振り分けられると、第1アウト振分演出を行わせ、第1振分手段52により遊技球が第1セーフ通路50dへ振り分けられると、第1セーフ振分演出を行わせ、第2振分手段53により遊技球が第2セーフ通路50fへ振り分けられると、第2セーフ振分演出を行わせ、第3振分手段54により遊技球が第3セーフ通路50hへ振り分けられる(つまり第1始動口11に入賞する)と、第3セーフ振分演出を行わせる。
具体的には、導入演出を第1アウト振分演出と第1セーフ振分演出で以て行い、図37に示すように、画像表示器21の一部(左部)に振分ユニット16に対応する振分演出表示部21gを設け、その振分演出表示部21gに、遊技球が第1アウト通路50cに振り分けられると、その振り分け時から一定期間、図37(1)に示す第1アウト振分演出を表示させ、遊技球が第1セーフ通路50dに振り分けられると、その振り分け時から一定期間、図37(2)に示す第1セーフ振分演出を表示させ、遊技球が第2セーフ通路50fに振り分けられると、その振り分け時から一定期間、図37(3)に示す第2セーフ振分出を表示させ、遊技球が第1始動口11に入賞すると、その入賞時から一定期間、図37(4)に示す第3セーフ振分演出を表示させる。
また、図37に示す表示と共に、或いは、図37に示す表示の代わりに、スピーカ38から、第1アウト振分演出として、第1アウト振分音声(例えば、「ブッ」)を出力し、第1セーフ振分演出として、第1セーフ振分音声(例えば、「ピッ」)を出力し、第2セーフ振分演出として、第2セーフ振分音声(例えば、「ピッピッ」)を出力し、第3セーフ振分演出として、第3セーフ振分音声(例えば、「ピコーン」)を出力してもよい。
尚、画像表示器21に振分ユニット16に対応する振分演出表示部21gを設けないで、振分ユニット16に振分演出表示器を設け(例えば、振分ユニット16の前面にEL表示器を設け)、その振分演出表示器に、前記の第1アウト振分、第1〜第3セーフ振分演出等、振分ユニット16による遊技球の誘導、振り分けに応じた演出を表示させてもよい。EL表示器とした場合、振分ユニット16において実際に誘導又は振り分けられている位置を指し示すような演出を表示させてもよい。
さて、振分演出制御手段139は、振分ユニット16による遊技球の誘導、振り分けに関する演出を、「通常遊技状態」又は「潜確遊技状態」が設定されているときには行わせるが、「時短遊技状態」又は「確変遊技状態」が設定されているときには行わせない。但し、「時短遊技状態」又は「確変遊技状態」が設定されているときにも行わせてもよい。
また、振分演出制御手段139は、振分ユニット16による遊技球の誘導、振り分けに関する演出を、特別図柄保留数(第1特別図柄保留数)に関わらず行わせるが、第1特別図柄保留数が4(設定数以上)の場合には行わせないようにしてもよい。
更に、振分演出制御手段139は、特別図柄情報判定手段103に基づいて、大当り期待度が高い特別図柄の変動が行われているとき、或いは、事前判定手段106による判定結果に基づいて、大当り期待度が高い特別図柄情報が保留されている場合、通常演出態様とは異なる特殊演出態様で、振分ユニット16による遊技球の誘導、振り分けに応じた演出を行わせてもよい。
例えば、図37に示す第1アウト振分演出、第1セーフ振分演出、第2セーフ振分演出、第3セーフ振分演出を通常演出態様での演出とすると、その通常演出態様の表示文字「アウト」「第1通過」「第2通過」「入賞」を、図38に示すように、「Lost 」「Good 」「Excellent」「大入賞」に変更した特殊演出態様で、第1アウト振分演出、第1セーフ振分演出、第2セーフ振分演出、第3セーフ振分演出を行わせる。
エラー報知制御手段140は、複数のエラーの少なくとも1つが発生した場合、そのエラー報知を演出手段145(画像表示器21、可動役物22、スピーカ38、ランプ39a,39b)に行わせる。
複数のエラーの1つが、振分ユニット16の第1の導入口50aから第1の誘導通路50に導入された複数の遊技球が予め決められた割合(1/18)で第1始動口11へ誘導されていない、つまり振分ユニット16により遊技球の正常な振り分けが行われていない振分エラーであり、その振分エラーが発生した場合、例えば、図39に示すように、その旨(「振分エラー発生」)を画像表示器21に表示させる。
◆「節電制御」
節電手段141は、所定の節電条件が成立すると、第1,第2状態表示器25,27(LED25b,27b)の輝度を、予め決められた通常輝度から低下させることなく、画像表示器21の輝度を、予め決められた通常輝度から節電輝度へ低下させる。この場合、画像表示器21が液晶表示器21からなるので、その液晶表示器21のバックライトの駆動電力を、予め決められた通常電力から節電電力へ低下させる。
所定の節電条件は、例えば、特別図柄情報が保留されていない、且つ特別図柄が変動表示されていない(図柄変動演出が行われていない)、且つ特別遊技が行われていない(特別遊技演出が行われていない)客待ち中において、その客待ち開始時から所定の節電開始時間(例えば、30秒)経過すると成立し、その後、遊技球が第1,第2始動口11,12aの何れかに入賞する(つまり、特別図柄情報が保留され、特別図柄が変動表示される)と、節電条件の成立が解除される。
つまり、図40に示すように、第1,第2状態表示器25,27(LED25b,27b)の駆動電力は、節電条件の成立有無に関わらず、常時、予め決められた通常電力に維持され、一方、画像表示器21のバックライトの駆動電力は、節電条件が成立していないときには、通常電力に維持され、節電条件が成立すると、その成立時から節電電力に切り換えられて、節電条件の成立が解除されるまで節電電力に維持され、節電条件の成立が解除されると、その解除時から通常電力に切り換えられる。
尚、第1,第2状態表示器25(LED25b)の駆動電力は、節電条件の成立有無に関わらず、常時、予め決められた通常電力に維持されるが、第2状態表示器27(LED27b)の駆動電力は、画像表示器21と同様に、節電条件が成立すると、常時、予め決められた通常電力から節電電力に切り換えられて、第2状態表示器27(LED27b)の輝度が低下するようにしてもよい。
尚、客待ち中、遊技者が演出操作装置6を操作することにより、画像表示器21に各種設定画面が表示され、そこで、各種設定(例えば、画像表示器21の輝度調整、スピーカ27の音量調整等)を行うことができるものでは、所定の節電条件は、客待ち中において、その客待ち開始時から、演出操作装置6が操作されることなく、所定の節電開始時間(例えば、30秒)経過すると成立し、その後、遊技球が第1,第2始動口11,12aの何れかに入賞するか、演出操作装置6が操作されると、節電条件の成立が解除される。
尚、節電条件は、客待ち中において、その客待ち開始時から、遊技球が遊技領域4aに発射されることなく(発射球検知SW8dにより検知可)、所定の節電開始時間(例えば、30秒)経過すると成立し、その後、遊技球が遊技領域4aに発射されると(発射球検知SW8dにより検知可)、節電条件の成立が解除されるようにしてもよい。
尚、枠ランプ39a,盤ランプ39bの各節電については、画像表示器21と同様に、輝度を低下させるように行ってもよいし、第1,第2状態表示器25、27同様に、輝度を低下させないように行わなくてもよい。尚、画像表示器21が節電されているとき、その画像表示器21に節電されている旨(例えば、「節電中」)を表示させてもよい。
以上説明したパチンコ遊技機1の作用・効果について説明する。
遊技者は、発射ハンドル7を操作して、「通常遊技状態」又は「潜確遊技状態」が設定されているときには、遊技球がセンタ役物20の左側の左遊技領域4aLを流下するように、遊技球を発射させる「左打ち」により遊技を行い、「時短遊技状態」又は「確変遊技状態」が設定されているとき、或いは特別遊技(特に、大入賞口13aが長期開放する大当り遊技)が行われているときには、遊技球がセンタ役物20の右側の右遊技領域4aRを流下するように、遊技球を発射させる「右打ち」により遊技を行う。
「時短遊技状態」又は「確変遊技状態」が設定されているときには、そのことが第1状態表示器25(遊技状態表示器26h)に表示され、遊技者は、この第1状態表示器25の表示を見て、「時短遊技状態」又は「確変遊技状態」が設定されていることを知ることができる。
また、「時短遊技状態」又は「確変遊技状態」が設定されているとき、或いは特別遊技が行われているときには、画像表示器21、第1,第2状態表示器25、27に、夫々、「右打ち」が推奨されている状態であることが表示され、遊技者は、この表示に従って、推奨されている「右打ち」を行うことができる。また、「通常遊技状態」又は「潜確遊技状態」が設定されているときには、画像表示器21、第1,第2状態表示器25、27(右打ち表示器26i,28g)に、夫々、「右打ち」が推奨されている状態であることが表示されず、つまり「左打ち」が推奨されている状態であることが表示され、遊技者は、この表示に従って、推奨されている「左打ち」を行うことができる。
「左打ち」が推奨されている状態であるにも関わらず、遊技者が「右打ち」を行うと、その「右打ち」により右遊技領域4aRに発射された多くの遊技球がゲート13を通過して、ゲートSW13aにより検出されるので、これにより、画像表示器21に、「左打ち」が推奨されている状態であることが強調表示され(場合により、スピーカ38からも「左打ちに戻してください」等が音声出力され)、遊技者は、この表示に従って、「右打ち」を止めて「左打ち」を行うように、打ち方を切り換えることができる。
遊技者は、主に画像表示器21を見ながら遊技を行うので、「右打ち」が推奨されている状態であるとき、そのことは画像表示器21及び第1,第2状態表示器25,27の何れにも表示されるが、より明瞭な画像表示器21の表示を見て、「右打ち」が推奨されている状態であることを容易に確実に確認することができる。
但し、「右打ち」が推奨されている状態であるとき、画像表示器21では、特別遊技中の特定のR間、特別遊技中のエンディング時、特定の発展演出が行われているとき等の特定の期間だけ、「右打ち」が推奨されている状態であることの表示が消去されることがあっても、「右打ち」が推奨されている状態であることは、第1,第2状態表示器25、27には表示され続けられるので、遊技者は、第1又は第2状態表示器25又は27の表示を見て、この場合、第1状態表示器25の表示よりも第2状態表示器27の表示の方が容易に、「右打ち」が推奨されている状態であることを確認することができる。
「左打ち」により左遊技領域4aLに発射された複数の遊技球は、先ず、上部釘無し領域4X1を流下する。この上部釘無し領域4X1において、発射通路8から導出された遊技球は、主に複数の障害凸部40〜42の少なくとも1つに接触して減速し方向を変えてから、或いは複数の障害凸部40〜42に接触することなく、次に、第1,第2傾斜壁20f,20gの何れかに受け止められて、その第1,第2傾斜壁20f,20gの何れかを左下方へ転動し、ここで、第1傾斜壁20fを転動すると続いて第2傾斜壁20gを転動し、通過通路43へ誘導されるように流下する。
上部釘無し領域4X1において、主に第2傾斜壁20gを転動して流下する遊技球、或いは第2傾斜壁20gを転動しないで流下する遊技球は、通過通路43の上端側に位置する上側案内縦壁44aに、その遊技球の左方向の速度成分が略0以下となるように受け止められて通過通路43へ案内され、この通過通路43を通って、中部釘無し領域4X2へと移行する。つまり、この上側案内縦壁44aにより、上部釘無し領域4X1を流下する遊技球を減速して、中部釘無し領域4X2(振分ユニット16)へ円滑に案内できる。
中部釘無し領域4X2において、通過通路43を通過してきた複数の遊技球は、全て振分ユニット16を通過するが、その殆どの遊技球が振分ユニット16の第1の導入口50aから第1の誘導通路50に導入されて、その第1の誘導通路50によって誘導され、第1の誘導通路50に導入されない遊技球が振分ユニット16の第2の導入口51aから第2の誘導通路51に導入されて、その第2の誘導通路51によって誘導される。
第1の誘導通路50において、第1の導入口50aから導入通路50bに導入された複数の遊技球は、先ず、第1振分手段52により、導入通路50bから分岐する第1アウト通路50cと第1セーフ通路50dとに1:1の比率で振り分けられ、第1セーフ通路50dに振り分けられた複数の遊技球は、次に、第2振分手段53により、第1セーフ通路50dから分岐する第2アウト通路50eと第2セーフ通路50fとに2:1の比率で振り分けられ、第2セーフ通路50fに振り分けられた複数の遊技球は、次に、第3振分手段54により、第2セーフ通路50fから分岐する第3アウト通路50gと第3セーフ通路50hとに2:1の比率で振り分けられる。
つまり、第1の誘導通路50により誘導される複数の遊技球のうち、トータル1/18の割合で第3セーフ通路50hに振り分けられた遊技球は、第3セーフ通路50hの導出口50kから排出されて誘導通路管65に導入され、その誘導通路管65の内部通路を通って、第1始動口11に誘導され入賞する可能性が極めて高くなる。
一方、振分ユニット16において、第2の導入口51aから第2の誘導通路51に導入された遊技球、及び第1振分手段52により第1アウト通路50cに振り分けられた遊技球は、第2の誘導通路51の導出口51bから排出され、第2振分手段53により第2アウト通路50eに振り分けられた遊技球は、第2アウト通路50eの導出口50iから排出され、第3振分手段54により第3アウト通路50gに振り分けられた遊技球は、第2アウト通路50eの導出口50jから排出され、各導出口51b,50i,50jから下方へ排出された複数の遊技球が、下部釘無し領域4X3へと移行する。
下部釘無し領域4X3において、導出口51b,50i,50jから排出された複数の遊技球は、導出口51b,50i,50jの下側近くに位置する左サイドステージ47aに受け止められて、その左サイドステージ47aを右下方へ転動し、中央ステージ20bへ案内されるように流下する。つまり、振分ユニット16において、トータル17/18 の割合で第3セーフ通路50hに振り分けられなかった遊技球、及び第2の誘導通路51より誘導された遊技球は、左サイドステージ47aから中央ステージ20bへ誘導されて、一般入賞口15に入賞可能な機会を与えられる。
遊技領域4aのうち遊技盤4の左部上端部、左部下端部、及び左端部とセンタ開口部4b(センタ役物20)との間に位置する部分であって、左遊技領域4aLの全部と下遊技領域4aUの左側部分に、障害釘10が存在しない釘無し領域4X(上部釘無し領域4X1、中部釘無し領域4X2、下部釘無し領域4X3)を設けたので、そして、その釘無し領域4Xは、遊技領域4aのうち遊技球が流下可能な領域の半分近くを占める大きな領域となるので、従来のパチンコ遊技機と比べると、障害釘10の数を大幅に減らすことができ、故に、パチンコ遊技機1の製造負荷、及び製造コストを低減することが可能になる。
遊技領域4aに比較的大きな中部釘無し領域4X2を設けることで、その中部釘無し領域4X2(内側の発射レール8aとセンタ開口部4b(センタ役物20)との間)に比較的大きな振分ユニット16を設けることができ、依って、この振分ユニット16に、第1,第2の誘導通路50,51、第1〜第3振分手段52〜54を設け、第1の誘導通路50において、第1アウト通路50cと第1セーフ通路50d、第2アウト通路50eと第2セーフ通路50f、第2アウト通路50eと第3アウト通路50gと第3セーフ通路50hを、夫々左右方向にシフトした位置に並設することができる。
振分ユニット16では、第1の導入口50aから導入された遊技球を1/18の確率で導出口50kへ誘導し、つまり第1始動口11へ振り分けて誘導するものであり、勿論障害釘10は存在せず、遊技球の振り分け・誘導を遊技場のスタッフ等が調整不能なものであるので、この振分ユニット16により、左遊技領域4aLを流下する複数の遊技球を、第1始動口11及び中央ステージ20bへ安定して振り分けて誘導することができる。
振分ユニット16は、誘導通路50,51により誘導される遊技球及び振分手段52〜54により振り分けられる遊技球を透視可能に、誘導通路50,51及び振分手段52〜54の前面側を覆う透明カバー61b,62bを有するので、振分ユニット16による遊技球の誘導、振り分けを公開することができ、遊技者は、その遊技球の誘導、振り分けを見て遊技を楽しむことができる。
遊技領域4aのうち中部釘無し領域4X2(振分ユニット16)の上側(上流側)に隣接する部分に上部釘無し領域4X1を設けることで、釘無し領域4Xを大きくすることができて、この上部釘無し領域4X1においては、障害釘10の代わりとして、複数の障害凸部40〜42を設けることで、遊技球は障害凸部40〜42に接触して減速し方向を変えてばらついて流下するようになり、つまり障害釘が存在するものと同様に、遊技球を良好に流下させることができる。
遊技領域4aのうち中部釘無し領域4X2(振分ユニット16)の下側(下流側)に隣接する部分に下部釘無し領域4X3を設けることで、釘無し領域4Xを大きくすることができて、この下部釘無し領域4X3においては、前方へ張り出す張出部材47を設け、その張出部材47に形成された左ステージ47aを、振分ユニット16の下側近くに配置し、その左ステージ47aにより、振分ユニット16から排出された遊技球を安定して中央ステージ20bに誘導して流下させることができる。
下部釘無し領域4X3において、張出部材47を設けると、その張出部材47を設けた部分が、遊技球が流下しない特定遊技領域4X3aとなり、つまり、この張出部材47(特定遊技領域4X3a)を利用して、特定遊技領域4X3aに、つまり遊技球の流下の邪魔にならない部位であって、画像表示器21に比較的近くで視認性が良くなる部位に、第2状態表示器27を設けることができる。
さて、「左打ち」により第1始動口11を狙うことができ、第1特別図柄保留数が4未満のときに、遊技球が第1始動口11に入賞すると、第1特別図柄情報が取得され特別図柄情報記憶手段102に記憶され、特別図柄情報記憶手段102に記憶された第1特別図柄情報は第1特別図柄の変動開始毎に順次消化(消去)される。
一方、「右打ち」により第2始動口12aを狙うことができ、第2特別図柄保留数が4未満のときに、遊技球が第2始動口12aに入賞すると、第2特別図柄情報が取得され特別図柄情報記憶手段102に記憶され、特別図柄情報記憶手段102に記憶された第2特別図柄情報は第2特別図柄の変動開始毎に順次消化(消去)される。
また、「右打ち」によりゲート13を狙うことができ、普通図柄保留数が4未満のときに、遊技球がゲート13を通過すると、普通図柄情報が取得され普通図柄情報記憶手段112に記憶され、普通図柄情報記憶手段112に記憶された普通図柄情報は、普通図柄の変動開始毎に順次消化(消去)される。
第1,第2特別図柄保留数は、画像表示器21、第1,第2状態表示器25、27(第1,第2特別図柄保留表示器26b,28b,26d,28d)に夫々表示され、特に、画像表示器21には、第1,第2特別図柄保留数が夫々数字で表示されるとともに、第1特別図柄保留数が1以上の場合には、表示される第1保留図柄21b1の数でも第1特別図柄保留数表示され、第2特別図柄保留数が2以上の場合には、表示される第2保留図柄21b2の数でも第2特別図柄保留数が表示される。
遊技者は、この画像表示器21、第1,第2状態表示器25,27の何れかの表示を見て、特に、画像表示器21では、数字で表示された第1,第2特別図柄保留数、又は、表示されている第1,第2保留図柄21b1の個数を見て、この場合、第1状態表示器25の表示よりも第2状態表示器27の表示の方が容易に、更に、第2状態表示器25の表示よりも画像表示器21の表示の方が容易に、第1,第2特別図柄保留数を確認することができる。
但し、図柄変動演出におけるブラックアウト演出や発展演出、また、特別遊技演出(エンディング演出)等の特定演出が行われているときに、画像表示器21では、第1,第2特別図柄保留数の表示が消去されることがあっても、第1,第2特別図柄保留数は、第1,第2状態表示器25、27には表示され続けられるので、遊技者は、第1又は第2状態表示器25又は27の表示を見て、この場合、第1状態表示器25の表示よりも第2状態表示器27の表示の方が容易に、第1,第2特別図柄保留数を確認することができる。
また、普通図柄保留数は、第1,第2状態表示器25、27(普通図柄保留表示器26g,28f)に夫々表示され、遊技者は、この第1,第2状態表示器25,27の何れかの表示を見て、この場合、第1状態表示器25の表示よりも第2状態表示器27の表示の方が容易に、更に、第2状態表示器25の表示よりも画像表示器21の表示の方が容易に、普通図柄保留数を確認することができる。
ここで先ず、普通図柄情報記憶手段112に記憶された普通図柄情報は普通図柄の変動開始毎に順次消化(消去)され、その普通図柄情報の消化により補助遊技抽選が行われ、第1状態表示器25の普通図柄表示器26fに、普通図柄が変動した後、当該補助遊技抽選の結果を示す図柄で停止するように表示され、その補助遊技抽選で当選した場合、当り図柄が停止表示された後、第2始動口12aが開放する補助遊技が発生する。普通図柄が変動表示されているときには、そのことが第2状態表示器27の普通図柄表示器28eにも表示される。
「通常遊技状態」又は「潜確遊技状態」が設定されている場合、つまり「左打ち」が推奨されている状態である場合には、「右打ち」を行っても第1始動口11への遊技球の入賞を殆ど期待できないうえ、第2始動口作動モードとして低作動モードが設定され、第2始動口12aへの遊技球の入賞も殆ど期待できないため、「左打ち」により所有の遊技球の数を減らしながら遊技を行うことになる。
一方、「時短遊技状態」又は「確変遊技状態」が設定されている場合、つまり「右打ち」が推奨されている状態である場合には、第2始動口作動モードとして高作動モードが設定され、「右打ち」を行って第2始動口12aへの比較的多くの遊技球の入賞を期待できるため、「右打ち」により所有の遊技球の数を略維持して遊技を行うことができる。
次に、特別図柄情報記憶手段102に記憶された特別図柄情報は特別図柄の変動開始毎に順次消化(消去)されるが、その際、特別図柄情報記憶手段102に複数の特別図柄情報が記憶されている場合には、それら複数の特別図柄情報は取得された順番で消化され、但し、第1,第2特別図柄情報の両方が記憶されている場合には、第2特別図柄情報が第1特別図柄情報よりも優先消化される。
第1特別通図柄情報の消化により特別遊技抽選が行われ、第1状態表示器25の第1特別図柄表示器26aに、第1特別図柄が変動した後、当該特別遊技抽選の結果を示す図柄で停止するように表示され、また、第2特別通図柄情報の消化により特別遊技抽選が行われ、第1状態表示器25の第2特別図柄表示器26cに、第2特別図柄が変動した後、当該特別遊技抽選の結果を示す図柄で停止するように表示される。
そして、その特別遊技抽選で当選した場合、特別図柄表示器25a,25bに大当り図柄又は小当り図柄が変動停止後、大入賞口14aが開放する特別遊技が発生する。第1特別図柄が変動表示されているときには、そのことが第2状態表示器27の第1特別図柄表示器28aにも表示され、また、第2特別図柄が変動表示されているときには、そのことが第2状態表示器27の第2特別図柄表示器28cにも表示される。
大当り遊技が発生すると、変動停止した大当り図柄の種類によって、当該大当り遊技中に、大入賞口14aが16R長期開放、8R長期開放、8R短期開放の何れかで開放され、小当り遊技が発生すると、当該小当り遊技中に、大入賞口14aが8R短期開放で開放される。「右打ち」を行うことにより、16R長期開放では、例えば約2000個の遊技球を獲得でき、8R長期開放では、例えば約1000個の遊技球を獲得でき、但し、 8R短期開放では、「右打ち」を行っても、遊技球を実質獲得できない。
その他、次の作用・効果が得られる。
第1検知手段58により、第1の導入口50aから第1の誘導通路50に導入された遊技球の数NAを検知し、第2検知手段59により、第1振分手段52により第1アウト通路50cに振り分けられた遊技球の数NA1、第1振分手段52により第1セーフ通路50dに振り分けられた遊技球の数NA2、第2振分手段53により第2セーフ通路50fへ振り分けられた遊技球の数NB、第3振分手段54により第3セーフ通路50hへ振り分けられた(第1始動口11に入賞した)遊技球の数NCを検知し、検知した遊技球の数NA,NA1,NA2,NB,NCに基づいて、第1の導入口50aから第1の誘導通路50に導入された複数の遊技球が予め決められた割合(1/18)で第1始動口11へ誘導されたか否かを判断することができるので、振分ユニット16により遊技球の誘導、振り分けが正常に行われなくなった場合、それに対して確実に迅速に対処可能になる。
振分ユニット16は、第1,第2の誘導通路50,51を形成するベース部材60と、ベース部材60に装着された第1〜第3振分手段52〜54を備え、センタ役物20とベース部材60とを一体化させて遊技盤4に取り付けたので、つまり、振分ユニット16をセンタ役物20と共に遊技盤4に容易に確実に安定させて取り付けることが可能になる。
第1検知手段58による検知情報に基づいて、第1の導入口50aから第1の誘導通路50に遊技球が導入されると、導入演出(図37(1)(2))を行わせる。また、第2検知手段59による検知情報に基づいて、第1振分手段52により遊技球が第1アウト通路50cへ振り分けられると、第1アウト振分演出(図37(1))を行わせ、第1振分手段52により遊技球が第1セーフ通路50dへ振り分けられると、第1セーフ振分演出(図37(2))を行わせ、第2振分手段53により遊技球が第2セーフ通路50fへ振り分けられると、第2セーフ振分演出(図37(3))を行わせ、第3振分手段54により遊技球が第3セーフ通路50hへ振り分けられる(つまり第1始動口11に入賞する)と、第3セーフ振分演出(図37(4))を行わせる。
つまり、振分ユニット16による遊技球の誘導・振り分けについて、遊技者に興味・関心を抱かせることができ、しかも、第1,第2検知手段58,59は、そもそも、第1の導入口50aから第1の誘導通路50に導入された複数の遊技球が予め決められた割合で第1始動口11へ誘導されたか否かを判断するためのものであり、その第1,第2検知手段58,59を有効活用して前記演出を行うことができ、演出性を高めることができる。
尚、実施例1のパチンコ遊技機1において、図41に示すように、遊技領域4aの張出部材47を省略し、下部釘無し領域4X3を下部釘有り領域4Y3に変更してもよい。つまり、遊技領域4aのうち中部釘無し領域4X2(振分ユニット16)の下側(下流側)に隣接する部分に、流下する遊技球が接触可能な複数の障害釘10を存在させた下部釘有り領域4Y3が設けられている。
振分ユニット16において、導出口51b,50i,50jから下方へ排出された複数の遊技球は、下部釘有り領域4Y3において、中央ステージ20bには案内されることなく、障害釘10に接触して減速し方向を変えてばらついて流下し、場合により、一般入賞口15に入賞可能になる。下部釘有り領域4Y3において、振分ユニット16の下側近くに配置された複数の障害釘10により、遊技球が流下しない特定遊技領域4Y3aが設けられ、この特定遊技領域4Y3aに第2状態表示器27が設けられている。
また、実施例1のパチンコ遊技機1において、図42に示すように、遊技領域4aの障害凸部40〜42を省略し、上部釘無し領域4X1を上部釘有り領域4Y1に変更してもよい。つまり、遊技領域4aのうち中部釘無し領域4X2(振分ユニット16)の上側(上流側)に隣接する部分に、流下する遊技球が接触可能な複数の障害釘10を存在させた上部釘有り領域4Y1が設けられている。
次に、実施例1を部分的に変更した実施例2〜9について説明する。尚、前記実施例と基本的に同じ又は類似するものについては、同じ又は類似する符号を付して適宜説明を省略する。