JP2017061954A - Power transmission device - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、駆動源から被駆動部位に動力を伝達する装置に関する。 The present invention relates to an apparatus for transmitting power from a driving source to a driven part.
従来、車両のパワートレインなどには、駆動源からの動力を被駆動部位としての駆動輪に伝達したり遮断したりすることが可能な動力伝達装置が用いられている。例えば、エンジンや電動モータなどの駆動源からの出力軸の回転を維持したまま、回転やトルクの伝達先となる回転軸の回転を停止させる必要があるときに、動力伝達装置が用いられる。また、エンジンの駆動によって車両が走行する場合に、電動モータが回転抵抗とならないように、電動モータへの動力の伝達を遮断する動力伝達装置が用いられる。 2. Description of the Related Art Conventionally, a power transmission device that can transmit or block power from a driving source to a driving wheel as a driven part is used in a vehicle power train or the like. For example, a power transmission device is used when it is necessary to stop rotation of a rotation shaft that is a transmission destination of rotation or torque while maintaining rotation of an output shaft from a drive source such as an engine or an electric motor. Further, when the vehicle is driven by driving the engine, a power transmission device that cuts off the transmission of power to the electric motor is used so that the electric motor does not become rotational resistance.
特許文献1には、動力伝達装置として、いわゆるドグクラッチ56が記載されている。モータ出力軸MOSの変速機側(特許文献1:図7における右側)における外周面には、ハブが一体に形成されている。ハブの外周面には、スプライン歯が形成され、スプライン歯にはスプライン歯に係合する内歯が形成された円環状のスリーブ71が外嵌されている。スリーブ71は、ハブに対して軸方向にスライド自在に設けられている。ハブの変速機側には、モータ出力ギヤ54が隣接して設けられている。モータ出力ギヤ54は、モータ出力軸MOSに対して同一軸で相対回転自在に設けられている。モータ出力ギヤ54のハブ側の面には、円柱状の突部が一体に形成され、円柱状の突部の外周面にはスリーブ71の内歯に係合するスプライン歯が形成されている。
そして、スリーブ71の外周面には、外周溝が周設され、外周溝にはシフトフォーク73の先端が係合する。シフトフォーク73は、ミッションケースにモータ出力軸MOSの軸線方向に沿った方向に摺動自在に設けられたシフトロッド72に固定されている。シフトフォーク73は、モータ出力軸MOSの回転軸線方向に沿った方向に移動し、スリーブ71をハブとモータ出力ギヤ54との間で移動させる。スリーブ71が、ハブのスプライン歯とモータ出力ギヤ54のスプライン歯との両方に跨る位置に位置決めされると、モータ出力軸MOSとモータ出力ギヤ54とが、一体回転することで動力が伝達される。 An outer circumferential groove is provided on the outer circumferential surface of the sleeve 71, and the tip of the shift fork 73 is engaged with the outer circumferential groove. The shift fork 73 is fixed to a shift rod 72 slidably provided on the transmission case in a direction along the axial direction of the motor output shaft MOS. The shift fork 73 moves in a direction along the rotational axis direction of the motor output shaft MOS, and moves the sleeve 71 between the hub and the motor output gear 54. When the sleeve 71 is positioned at a position straddling both the spline teeth of the hub and the spline teeth of the motor output gear 54, the motor output shaft MOS and the motor output gear 54 are integrally rotated to transmit power. .
しかし、特許文献1にある動力伝達装置は、スリーブ71を移動させるシフトフォーク73は、スリーブ71が設けられたモータ出力軸MOSの回転軸線とは離れた位置にある別の軸線上に設けられたシフトロッド72に固定されている。そして、スリーブの71の外周溝の一箇所にシフトフォーク73を係合させて、スリーブ71をモータ出力軸MOSの回転軸線に沿った方向に移動させる。そのため、スリーブ71には、シフトフォーク73から偏った力が作用する。このような偏った力により生じるシフトロッド72のわずかな傾きやシフトロッド72とミッションケースとを摺動させる摺動部のガタが、滑らかであるべき動力の切替え動作に影響して迅速な動力切替えに支障を生じさせるという問題があった。
そして、シフトロッドを滑らかに動作させるために、大きな推力を発生させる必要があり、アクチュエータの大型化や、電動アクチュエータにおける通電電流の増加を図る必要を生じるという問題があった。
However, in the power transmission device disclosed in
And in order to operate a shift rod smoothly, it was necessary to generate a big thrust, and there existed a problem that the necessity of aiming at the enlargement of an actuator and the increase in the energization current in an electric actuator occurred.
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、動力を切離す動作や動力を切替える動作を滑らかかつ迅速に行なうことが可能な動力伝達装置を提供することを目的とする。 The present invention has been made in view of the above problems, and an object of the present invention is to provide a power transmission device capable of smoothly and quickly performing an operation of separating power and an operation of switching power.
上記課題を解決するため、請求項1に係る発明の構成上の特徴は、動力伝達装置において、ケースと、前記ケースに回転自在に支承された回転軸と、前記回転軸に一体回転するように設けられたクラッチハブと、前記回転軸に前記クラッチハブに隣接するとともに前記回転軸に遊転回転に設けられ、スプライン歯を同軸に備えた遊転ギヤと、円環状に形成され、前記クラッチハブと一体回転するとともに、前記回転軸の軸線方向に沿って移動可能に前記クラッチハブに噛合されており、かつ、前記遊転ギヤの前記スプライン歯と噛合する噛合位置と前記遊転ギヤの前記スプライン歯と離脱しているニュートラル位置との間で往復動可能であるスリーブと、前記スリーブを前記軸線方向に沿って往復動させる推力伝達部材と、を備えており、前記推力伝達部材は、前記スリーブの被係合部と周方向摺動が可能に係合する第一係合部と、前記第一係合部に連続し前記第一係合部から前記軸線方向に沿って延在する第一延在部と、前記スリーブの被係合部と周方向摺動が可能に係合する係合部であって、前記第一係合部に対して前記軸線周りに所定角度だけ離れた第二係合部と、前記第二係合部に連続し前記第二係合部から前記軸線方向に沿って延在する第二延在部と、前記第一および第二延在部の基端部が接続された基部と、を備えたことである。
In order to solve the above-mentioned problem, the structural feature of the invention according to
これによると、スリーブを軸線方向に沿って往復動させる場合、スリーブは、第一係合部と第一係合部と前記軸線周りに所定角度だけ離れた第二係合部とにより係合される。推力伝達部材が往復動すると、第一延在部の基端部と第二延在部の基端部とが基部により接続されているため、第一延在部に連続する第一係合部と第二延在部に連続する第二係合部とは、同時に移動する。そのため、第一係合部と第二係合部とで係合されたスリーブは、推力の偏りが生じない状態でクラッチハブと遊転ギヤとの間を移動することができる。このように、スリーブは、傾きやガタを生じることなく移動するので、滑らかかつ迅速な動力伝達の切離しおよび接続を行なうことができる。 According to this, when the sleeve is reciprocated along the axial direction, the sleeve is engaged by the first engaging portion, the first engaging portion, and the second engaging portion separated by a predetermined angle around the axis. The When the thrust transmission member reciprocates, the base end portion of the first extension portion and the base end portion of the second extension portion are connected by the base portion, so that the first engagement portion continuous with the first extension portion And the second engaging portion continuous with the second extending portion move simultaneously. Therefore, the sleeve engaged by the first engagement portion and the second engagement portion can move between the clutch hub and the idler gear in a state where no thrust bias occurs. In this way, the sleeve moves without causing inclination or backlash, so that smooth and quick disconnection and connection of power transmission can be performed.
(第一実施形態)
以下、本発明による動力伝達装置を、増速装置1に適用した第一実施形態について図面を参照して説明する。図1は、増速装置1を断面図で示す概要図である。
増速装置1は、ケース2、入力軸3、動力伝達装置としての動力切離し装置4、出力軸6、およびアクチュエータ7を含んで構成される。また、本実施形態における入力軸3は、本発明に係る回転軸である。
(First embodiment)
Hereinafter, a first embodiment in which a power transmission device according to the present invention is applied to a
The
ケース2は、例えば、アルミニウム合金等によって形成され、概ね円筒状に形成されたギヤ室本体21と、ギヤ室本体21の一端部を閉塞する第一壁22、およびギヤ室本体21内を左右方向に区画する第2壁23を備えている。第一壁22の外側(図1における左側)下部には、後述する推力伝達部材の基部が収容される収容室24が、第一壁22の外側に突出するように設けられている。収容室24は、水平方向に延在する円筒状の第一収容空間25と、第一収容空間25に連続してギヤ室本体21側に設けられた四角筒状の第二収容空間26とを有している。第一収容空間25には、後述する推力伝達部材44の基部44bが収容される。第二収容空間26には、基部44bから連続する後述する第一延在部44cおよび第二延在部44dの基端部が収容される。第二収容空間26に面する第一壁22には、第一延在部44cおよび第二延在部44dが貫通する一対のガイド穴26aが水平方向に形成されている。第一収容空間25の外壁27側(図1における左側の壁側)には、後述するアクチュエータ7のモータ出力軸7aと推力伝達部材44とを連結する連結穴27aが設けられている。
The
入力軸3は、ギヤ室本体21の下部において、ケース2に回転自在に支承されている。すなわち、入力軸3の一端(図1において左端)が第一軸受22aを介して第一壁22に回転自在に取り付けられている。入力軸3の他端(図1において右端)は、第二軸受23aを介して第二壁23に回転自在に取り付けられている。
The
出力軸6は、ギヤ室本体21の上部において、ケース2に回転自在に支承されている。すなわち、出力軸6の一端(図1において左端)が第三軸受22bを介して第一壁22に回転自在に取り付けられている。出力軸6の他端(図1において右端)は、第四軸受23bを介して第二壁23に回転自在に取り付けられている。
The
入力軸3と出力軸6との間には、中間軸8が設けられている。中間軸8は、ケース2に回転自在に支承されている。すなわち、中間軸8の一端(図1において左端)が第五軸受22cを介して第一壁22に回転自在に取り付けられている。中間軸8の他端(図1において右端)は、第六軸受23cを介して第二壁23に回転自在に取り付けられている。
入力軸3は、図略のクラッチを介して、例えばエンジン(図略)の駆動力が入力可能に設けられている。
入力軸3には、後述する遊転ギヤ41が設けられている。遊転ギヤ41の外周面にはヘリカルギヤ41aが形成されている。
An
The
The
中間軸8の外周面には、第一中間ギヤ8aが設けられている。第一中間ギヤ8aの外周面には、遊転ギヤ41の外周面に形成されたヘリカルギヤ41aと噛合するヘリカルギヤが形成されている。第一中間ギヤ8aは、中間軸8と一体回転するように設けられている。第一中間ギヤ8aのヘリカルギヤの歯数は、遊転ギヤ41のヘリカルギヤ41aの歯数より少なく形成されている。中間軸8の外周面には、第一中間ギヤ8aに隣接して第二中間ギヤ8bが設けられている。第二中間ギヤ8bは、中間軸8と一体回転するように設けられている。第二中間ギヤ8bの外周面には、ヘリカルギヤが形成されている。第二中間ギヤ8bのヘリカルギヤの歯数は、第一中間ギヤ8aのヘリカルギヤの歯数より多く形成されている。
A first
出力軸6の外周面には、出力ギヤ6aが設けられている。出力ギヤ6aの外周面には、第二中間ギヤ8bのヘリカルギヤと噛合するヘリカルギヤが形成されている。出力ギヤ6aのヘリカルギヤの歯数は、第二中間ギヤ8bのヘリカルギヤより少なく形成されている。
An
動力切離し装置4は、遊転ギヤ41、クラッチハブ42、スリーブ43、および推力伝達部材44を含んで構成される。入力軸3の外周面には、遊転ギヤ41がニードルベアリング(図略)を介して、遊転可能(相対回転可能)に取り付けられている。遊転ギヤ41の外周面には、前述のように、ヘリカルギヤ41aが形成されている。遊転ギヤ41の第一壁22側の面には、第一壁22側に突出するとともに入力軸3の回りに形成された円筒凸部が設けられ、円筒凸部にはスプライン歯41bが周設されている。
The
さらに、入力軸3の外周面上において、遊転ギヤ41の第一壁22側には、遊転ギヤ41に隣接して対向するようにクラッチハブ42が並設されている。クラッチハブ42は、円環状に形成され、スプライン嵌合または圧入によって、入力軸3と一体回転するよう設けられている。クラッチハブ42の外周面には、スプライン外歯42aが形成されている。
Further, on the outer peripheral surface of the
スリーブ43は、円環状に形成され、外周面に被係合部としての外周溝43aが形成されている。スリーブ43の内周面には、クラッチハブ42のスプライン外歯42aと係合するスプライン内歯43bが形成されている。スリーブ43のスプライン内歯43bとクラッチハブ42のスプライン外歯42aとの係合により、スリーブ43は、クラッチハブ42に対して入力軸3の軸線CL方向に移動可能に嵌合している。スリーブ43は、スプライン内歯43bが遊転ギヤ41のスプライン歯41bと噛合する噛合位置Sと、スプライン内歯43bが遊転ギヤ41のスプライン歯41bと離脱するニュートラル位置Nとの間を移動可能に構成されている。
The
推力伝達部材44は、図2および図3に示すように、円柱状の連結部材44a、円盤状の基部44b、第一延在部44c、第二延在部44d、第一係合部44eおよび第二係合部44fを備えている。
As shown in FIGS. 2 and 3, the
連結部材44aは、一端部をアクチュエータ7のモータ出力軸7aに図略の継ぎ手により連結され、アクチュエータ7のモータ出力軸7aと一体になって動くようになっている。連結部材44aの他端部は、例えばカシメや溶接によって基部44bの中心に固定されている。基部44bは、例えば鉄製で、基部44bの外周端には第一延在部44cおよび第二延在部44dの基端部が一体に固定されている。第一延在部44cは、基部44bの軸心44b1に平行な方向に延在する第一平行部44c1、第一平行部44c1に連続して外径方向に延在する拡張部44c2、および拡張部44c2に連続して基部44bの軸心44b1に平行な方向であって、基部44bから遠ざかる方向に延在する第二平行部44c3を備えている。第二延在部44dの形状は、第一延在部44cと同様であり、同様に第一平行部44d1、拡張部44d2および第二平行部44d3を備えている。第一延在部44cは、第二平行部44c3の先端に第一係合部44eを備えている。
One end of the connecting
第一係合部44eは、例えば、低摩擦・耐摩耗性樹脂製で、略直方体状に形成されている。第一係合部44eは、第一延在部44cに基端部が固定され、先端部はスリーブ43の外周面に対向して設けられている。第一係合部44eの先端部には、スリーブ43の外周溝43aに沿う円曲面を備えた接触部44e1が形成されている。第一係合部44eは、スリーブ43の外周溝43aに周方向摺動可能に係合し、スリーブ43の軸線CL方向に沿った移動を規制する。第二係合部44fは、第一係合部44eと同様に形成され、同様の接触部44f1を有している。第二係合部44fは、第一係合部44eに対して基部44bの軸心44b1周りに180度(所定角度)だけ離れて設けられる。
The first
本実施形態において、推力伝達部材44は、収容室24に収容されてアクチュエータ7に組付けられた場合、モータ出力軸7aの軸心および基部44bの軸心44b1は、入力軸3の軸線CLと同軸に配置されている。また、第一延在部44cおよび第二延在部44dは、入力軸3を挟んで対称に配置され、軸線CLの方向と平行に延在している。第一係合部44eおよび第二係合部44fは、スリーブ43の外周溝43aを、入力軸3の軸線CLを中心に対称となる位置であって、軸線CL周りに互いに180度離れた位置において係合している。
In the present embodiment, when the
推力伝達部材44を往復動させるアクチュエータ7は、例えば、特開2008−259413号公報に記載されるリニアモータを使用できる。このリニアモータは、複数のコイルがモータ出力軸の軸線方向に沿って並設されて円筒状のコアが形成され、そのコアの貫通穴を貫通しているモータ出力軸に複数のN極磁石とS極磁石とを交互に並設することで構成されている。各コイルへの通電を制御することで、モータ出力軸7aを往復動させることも任意の位置に位置決めすることが可能である。
外壁27の連結穴27aの第一収容空間25に面した開口端部には、位置センサ5が設けられ、モータ出力軸7aのストローク位置を検出できるようになっている。位置センサ5として、例えば光位置センサやリニアエンコーダ等の各種位置センサが使用できる。検出されたストローク位置は、図略の制御装置に送信される。アクチュエータ7は、例えばスイッチング素子などの制御回路を介して電源に接続されており、制御装置によって、ストロークが制御されるようになっている。
As the
A
(作動)
次に、上記のように構成された第一実施形態の動力切り離し装置4の作動を図1に基づいて以下に説明する。
制御装置(図略)は、アクチュエータ7のモータ出力軸7aを、後退端に位置決めしている。これによって、推力伝達部材44は、スリーブ43を、ニュートラル位置Nに位置決めしている。入力軸3は、動力源としてのエンジン(図示せず)からの駆動力によって回転している。遊転ギヤ41は、回転を停止した状態にある。
(Operation)
Next, the operation of the
The control device (not shown) positions the
制御装置は、アクチュエータ7を駆動させて、モータ出力軸7aを前進させる。推力伝達部材44は、軸線CL方向に沿って第二壁23側に移動する。スリーブ43の外周溝43aは、第一係合部44eおよび第二係合部44fによって、軸線CLを挟んで対称の位置で係合されている。そのため、第一係合部44eおよび第二係合部44fが同時に動くことで、スリーブ43を移動させる推力に偏りが生じることがない。スリーブ43は、ニュートラル位置Nから噛合位置Sまで滑らかかつ迅速に移動することができる。
そのため、スリーブ43を滑らかに動作させるために、アクチュエータ7に大きな推力を発生させる必要がなく、アクチュエータ7の大型化や、アクチュエータ7における通電電流の増加を図る必要がない。
ニュートラル位置Nから噛合位置Sまで移動するスリーブ43の位置は、アクチュエータ7のモータ出力軸7aのストローク位置を検出する位置センサ5によって検出される。制御装置は、スリーブ43の位置に対応するモータ出力軸7aのストローク位置に基づいてモータ出力軸7aの前進量を制御する。
The control device drives the
Therefore, in order to operate the
The position of the
噛合位置Sでスリーブ43のスプライン内歯43bと遊転ギヤ41のスプライン歯41bとが噛合することで、遊転ギヤ41は、回転を開始する。
本実施形態のギヤ構成は、入力軸側のヘリカルギヤの歯数が、噛合する出力軸側のヘリカルギヤの歯数よりも多いため、入力軸側のギヤに対して常に出力軸側のギヤが増速回転する。また、中間軸8において、入力軸側の第一中間ギヤ8aよりも出力軸側の第二中間ギヤ8bの歯数が多く、ギヤ径も大きいので、第一中間ギヤ8aと第二中間ギヤ8bとが一体回転すると、出力軸側が増速したのと同じ効果を生じている。
このように、第一実施形態の増速装置1は、エンジンから入力軸3に入力された回転を増速させて出力軸6から出力することができる。
When the spline
In the gear configuration of the present embodiment, the number of teeth of the helical gear on the input shaft side is larger than the number of teeth of the helical gear on the output shaft side to be meshed. Rotate. Further, in the
As described above, the
上記の記載で明らかなように、第一実施形態の動力切離し装置4は、ケース2と、ケース2に回転自在に支承された入力軸3と、入力軸3に一体回転するように設けられたクラッチハブ42と、入力軸3にクラッチハブ42に隣接するとともに入力軸3に遊転回転に設けられ、スプライン歯41bを同軸に備えた遊転ギヤ41と、円環状に形成され、クラッチハブ42と一体回転するとともに、入力軸3の軸線CL方向に沿って移動可能にクラッチハブ42に噛合されており、かつ、遊転ギヤ41のスプライン歯41bと噛合する噛合位置Sと遊転ギヤ41のスプライン歯41bと離脱しているニュートラル位置Nとの間で往復動可能であるスリーブ43と、スリーブ43を軸線CL方向に沿って往復動させる推力伝達部材44と、を備えており、推力伝達部材44は、スリーブ43の外周溝43aと周方向摺動が可能に係合する第一係合部44eと、前記第一係合部44eに連続し第一係合部44eから軸線CL方向に沿って延在する第一延在部44cと、前記スリーブ43の外周溝43aと周方向摺動が可能に係合する係合部であって、第一係合部44eに対して軸線CL周りに所定角度だけ離れた第二係合部44fと、第二係合部44fに連続し第二係合部44fから軸線CL方向に沿って延在する第二延在部44dと、第一および第二延在部44c、44dの基端部が接続された基部44bと、を備えたことである。
As is clear from the above description, the
これによると、スリーブ43を推力伝達部材44によって軸線CL方向に沿って往復動させる場合、スリーブ43は、第一係合部44eと第一係合部44eと軸線CL周りに所定角度だけ離れた第二係合部44fとにより係合される。推力伝達部材44が往復動すると、第一延在部44cの基端部と第二延在部44dの基端部とが基部44bにより接続されているため、第一延在部44cが連続する第一係合部44eと第二延在部44dが連続する第二係合部44fとは、同時に移動する。そのため、第一係合部44eと第二係合部44fとで係合されたスリーブ43は、推力の偏りが生じない状態でクラッチハブ42と遊転ギヤ41との間を移動することができる。このように、スリーブ43は、傾きやガタを生じることなく移動するので、滑らかかつ迅速な動力伝達の切離しおよび接続を行なうことができる。そのため、スリーブ43を滑らかに動作させるために、アクチュエータ7に大きな推力を発生させる必要がなく、アクチュエータ7の大型化や、アクチュエータ7に対する通電電流の増加を図る必要がない。
According to this, when the
また、動力切離し装置4において、推力伝達部材44を、噛合位置Sとニュートラル位置Nとの間で、往復動させるアクチュエータ7を備えている。
これによると、アクチュエータ7に生じる推力は、第一係合部44eと第二係合部44fとを介して偏りなくスリーブ43に伝えられる。スリーブ43は、傾きやガタを生じることなく移動するので、滑らかかつ迅速な動力の切離しおよび接続を行なうことができる。
Further, the
According to this, the thrust generated in the
なお、第一実施形態において、第一係合部44eに対して第二係合部44fが、入力軸3の軸線CL周りに180度離れた角度位置としたが、これに限定されず、第一延在部と第二延在部の剛性が高ければ、第一係合部と第二係合部とが、同時に移動できればよく、回転軸を挟んで対称になくてもよい。第一係合部と第二係合部とが、例えば160度離れた角度位置としてもよい。
また、アクチュエータ7のモータ出力軸7aの軸心および基部44bの軸心44b1が、入力軸3の軸線CLと一致するものとしたが、これに限定されず、例えば、モータ出力軸7aに連結した連結部材44aが、基部44bの軸心44b1からずれた位置に連結されていてもよい。この場合、第一延在部、第二延在部および基部の剛性が高いものであり、モータ出力軸7aからの推力が、偏りなく第一係合部および第二係合部に伝達されるものであればよい。
また、スリーブ43を係合する係合部は、第一係合部と第二係合部との二か所に限定されず、例えば、互いに120度互いに離れた三ケ所の角度位置に係合部が設けられてもよい。
また、エンジンなどの動力源に連結される入力軸と被駆動部位に連結される出力軸とを逆に設けてもよい。これによって、動力切離し装置を使用して減速装置を構成することができる。
In the first embodiment, the
In addition, although the axis of the
In addition, the engagement portion that engages the
Further, an input shaft connected to a power source such as an engine and an output shaft connected to the driven part may be provided in reverse. As a result, the reduction gear can be configured using the power disconnecting device.
また、連結部材44aをアクチュエータ7に連結したが、これに限定されず、例えば、連結部材を、手動シフトの作動機構に連結し、アクチュエータでなく手動操作によって、推力伝達部材が往復動されて、動力切離し装置として機能するものでもよい。
アクチュエータ7を電動式のリニアアクチュエータとしたが、これに限定されず、例えば、油圧式のアクチュエータでもよい。
また、スリーブ43の被係合部を外周溝43aとしたが、これに限定されず、例えば、スリーブの外周に亘って形成された突部でもよい。この場合、第一係合部および第二係合部は、突部の側面を両側から支持する溝部を夫々有するものでよい。
Further, the connecting
Although the
Further, the engaged portion of the
(第二実施形態)
次に、本発明による動力切離し装置(動力伝達装置)を、増速装置101に適用した第二実施形態について図4を参照して説明する。
第二実施形態の増速装置101における動力切離し装置104は、収容室24の第一収容空間25に設けられた連結部材144aの周りに、弾性部材としてのコイルスプリング144a1が配設されている点において第一の実施形態と相違する。
コイルスプリング144a1は、第一収容空間25に面した外壁27の面と、第一収容空間25に面した基部44bの面との間に、圧縮状態で配設されている。その他の構成は、第一実施形態と同様であるので、同じ符号を付与して説明を省略する。
(Second embodiment)
Next, a second embodiment in which the power disconnecting device (power transmission device) according to the present invention is applied to the
The
The coil spring 144a1 is disposed in a compressed state between the surface of the
第二実施形態の動力切離し装置104は、コイルスプリング144a1の付勢力によって、推力伝達部材44を移動させてスリーブ43を噛合位置Sに向かって付勢する。推力伝達部材44は、拡張部44c2,44d2が第一壁22の第二収容空間26に面した位置に設けられた当接部材262に当接することで、スリーブ43を噛合位置Sに位置決めしている。アクチュエータ7を駆動させると、アクチュエータ7は、コイルスプリング144a1の付勢力より強い推力を付勢力の反対向きに発生させて、推力伝達部材44を移動し、スリーブ43をニュートラル位置Nに位置決めする。その際、推力伝達部材44は、拡張部44c2,44d2が外壁27の第二収容空間26に面した位置に設けられた当接部材261に当接することで、スリーブ43をニュートラル位置Nに位置決めして停止する。
The
第二実施形態の動力切離し装置104は、ノーマルクローズとしての動力切離し装置を構成する。また、アクチュエータ7は、推力伝達部材44を一方向に移動させるだけでよいので、低コストのアクチュエータ7を使用することができる。また、位置センサや複雑な制御を要することなく、極めて簡素な構造の動力切離し装置104とすることができる。
その他の作用効果は、第一実施形態と同様であるので、説明を省略する。
上記の記載で明らかなように、本実施形態における動力切離し装置104は、スリーブ43を噛合位置Sに向かって付勢するコイルスプリング144a1を備えたことである。
The
Other functions and effects are the same as those of the first embodiment, and a description thereof will be omitted.
As is clear from the above description, the
これによると、推力伝達部材44に付加する推力は、一方向に生じさせればよく、往復動させるための複雑な機構を要することなく簡素で低コストの装置とすることができる。また、動力切離し装置104としては、コイルスプリング144a1の付勢力が生じる方向を通常の状態とすることで、ノーマルクローズの状態を形成させることができ、安全性や機能性を向上させることができる。
なお、推力伝達部材44を付勢する弾性部材として、コイルスプリング144a1を適用したが、これに限定されず、例えば、ゴムや板バネなどを適用してもよい。
According to this, the thrust applied to the
Although the coil spring 144a1 is applied as the elastic member that biases the
(第三実施形態)
次に、本発明による動力切離し装置(動力伝達装置)を、増速装置201に適用した第三実施形態について図5を参照して説明する。
第三実施形態の増速装置201における動力切離し装置204は、収容室24の第一収容空間25に設けられた連結部材244aに、ディテント機構205が配設されている点において第一の実施形態と相違する。
(Third embodiment)
Next, a third embodiment in which the power separation device (power transmission device) according to the present invention is applied to the
The
ディテント機構205は、位置決め用溝205a,205b、バネで付勢され位置決め用溝205a,205bに嵌まり込むスチールボール205d、バネを内蔵し、スチールボール205dを付勢可能に支持する支持ロッド205cを備えている。
位置決め用溝205a,205bは、連結部材244aの外周表面の上側に連結部材244aの軸方向に沿って設けられている。位置決め用溝205a,205bは、スリーブ43の噛合位置Sに対応する位置に推力伝達部材44を停止させる第一位置決め用溝205aと、スリーブ43のニュートラル位置Nに対応する位置に推力伝達部材44を停止させる第二位置決め用溝205bとを有している。支持ロッド205cは、第一収容空間25に面した天壁部27bに連結部材244aに向かって突設されている。
その他の構成は、第一実施形態と同様なので、同じ符号を付与して説明を省略する。
上記の記載で明らかなように、第三実施形態の動力切離し装置204は、推力伝達部材44を介して、スリーブ43を噛合位置Sとニュートラル位置Nとのいずれかに保持するディテント機構205を備えていることである。
The
The
Since the other configuration is the same as that of the first embodiment, the same reference numerals are given and description thereof is omitted.
As is clear from the above description, the
これによると、推力伝達部材44は、ディテント機構205によって、スリーブ43を噛合位置Sまたはニュートラル位置Nに保持することができるので、スリーブ43の位置決めを確実かつ迅速に行なうことができる。また、推力伝達部材44には、噛合位置Sまたはニュートラル位置Nに位置決めするために発生させた推力を発生させ続ける必要がない。これにより、動力切離し装置204は、ランニングコストを低減することができる。
その他の作用効果は、第一実施形態と同様であるので説明を省略する。
According to this, since the
Other functions and effects are the same as those of the first embodiment, and thus description thereof is omitted.
(第四実施形態)
次に、本発明による動力切離し装置(動力伝達装置)を、増速装置301に適用した第四実施形態について図6を参照して説明する。
第四実施形態における増速装置301は、中間軸308に動力伝達装置としての動力切離し装置304が設けられていること、推力伝達部材44を付勢するコイルスプリング344bが、スリーブ43をニュートラル位置Nに向かって付勢するように配設されていること、増速装置301を構成する入力軸303、出力軸306および中間軸308のギヤの構成が異なること、これらの点において第一実施形態と相違する。本実施形態において中間軸308が回転軸に対応する。
(Fourth embodiment)
Next, a fourth embodiment in which a power disconnecting device (power transmission device) according to the present invention is applied to a
In the
以下に、第一実施形態との相違点を説明する。
入力軸303には、入力ギヤ303aが設けられ、入力ギヤ303aの外周面にはヘリカルギヤが形成されている。入力ギヤ303aは、入力軸303と一体回転するように設けられている。
中間軸308の外周面には、中間ギヤ308aが設けられている。中間ギヤ308aの外周面には、入力ギヤ303aの外周面に形成されたヘリカルギヤと噛合するヘリカルギヤが形成されている。中間ギヤ308aは、中間軸308と一体回転するように設けられている。中間ギヤ308aのヘリカルギヤの歯数は、入力ギヤ303aのヘリカルギヤの歯数より少なく形成されている。
The differences from the first embodiment will be described below.
The
An
中間軸308の外周面には、中間ギヤ308aに隣接して遊転ギヤ341が設けられている。遊転ギヤ341は、ニードルベアリング(図略)を介して、中間軸308に対して遊転可能(相対回転可能)に取り付けられている。遊転ギヤ341の外周面には、ヘリカルギヤ41aが形成されている。遊転ギヤ341のヘリカルギヤ41aの歯数は、中間ギヤ308aの歯数より多く形成されている。第四実施形態における遊転ギヤ341のその他の構成は、第一実施形態の遊転ギヤ41と同様である。
An
出力軸306の外周面には、出力ギヤ306aが設けられている。出力ギヤ306aの外周面には、遊転ギヤ341のヘリカルギヤ341aと噛合するヘリカルギヤが形成されている。出力ギヤ306aのヘリカルギヤの歯数は、遊転ギヤ341のヘリカルギヤ341aの歯数より少なく形成されている。
また、第四実施形態の動力切離し装置304は、コイルスプリング344bが、第二収容空間側26に面した基部44bの面と、第二収容空間26に面した第一壁22との間に圧縮状態で配設されている。
その他の構成は、第一実施形態と同様であるので、同じ符号を付与して説明を省略する。
An
Further, in the
Since other configurations are the same as those of the first embodiment, the same reference numerals are given and description thereof is omitted.
第四実施形態の動力切離し装置304は、コイルスプリング344bの付勢力によって、推力伝達部材44を介してスリーブ43をニュートラル位置Nに向かって付勢する。推力伝達部材44は、拡張部44c2,44d2が外壁27の第二収容空間26に面した位置に設けられた当接部材261に当接することで、スリーブ43をニュートラル位置Nに位置決めする。アクチュエータ7を駆動させると、アクチュエータ7は、コイルスプリング344bの付勢力より強い推力を付勢力の反対向きに発生させて、推力伝達部材44を移動し、スリーブ43を噛合位置Sに位置決めする。この際、拡張部44c2,44d2が第一壁22の第二収容空間26に面した位置に設けられた当接部材262に当接する。
The
第四実施形態の動力切離し装置304は、ノーマルオープンとしての動力切離し装置を構成する。また、アクチュエータ7は、推力伝達部材44を一方向に移動させるだけでよいので、簡素で低コストのアクチュエータを使用することができる。また、位置センサや複雑な制御を要することなく、極めて簡素な構造の動力切離し装置304とすることができる。
The
(第五実施形態)
次に、本発明による動力切離し装置(動力伝達装置)を、変速機401に適用した第四実施形態について図7を参照して説明する。
第五実施形態における動力切離し装置は、第一動力切離し装置404と第二動力切離し装置405という二つの動力切離し装置404,405を備え、この二つ動力切離し装置404,405におけるスリーブ43の位置を交互に切替えることで、入力軸403の回転を出力軸406において異なった回転数で出力する変速機401を構成する。また、変速機401を構成する入力軸403、出力軸406および中間軸のギヤの構成が異なり、中間軸が第一中間軸408と第二中間軸409の二軸を有する。これらの点において第一実施形態と相違する。
(Fifth embodiment)
Next, a fourth embodiment in which a power separation device (power transmission device) according to the present invention is applied to a
The power disconnecting device in the fifth embodiment includes two
以下に、第一実施形態との相違点について説明する。
入力軸403は、ギヤ室本体21の中位の位置において、ケース2に回転自在に支承されている。すなわち、入力軸403の一端(図7において左端)が第五軸受22cを介して第一壁22に回転自在に取り付けられている。入力軸403の他端(図7において右端)は、第六軸受23cを介して第二壁23に回転自在に取り付けられている。
The differences from the first embodiment will be described below.
The
出力軸406は、ギヤ室本体21の下部において、ケース2に回転自在に支承されている。すなわち、出力軸406の一端(図7において左端)が第七軸受22dを介して第一壁22に回転自在に取り付けられている。出力軸406の他端(図7において右端)は、第八軸受23dを介して第二壁23に回転自在に取り付けられている。
The
入力軸403と出力軸406との間には、第一中間軸408が設けられている。第一中間軸408は、ケース2に回転自在に支承されている。すなわち、第一中間軸408の一端(図7において左端)が第九軸受22eを介して第一壁22に回転自在に取り付けられている。第一中間軸408の他端(図7において右端)は、第十軸受23eを介して第二壁23に回転自在に取り付けられている。
A first
入力軸403の上方には、第二中間軸409が設けられている。第二中間軸409は、ケース2に回転自在に支承されている。すなわち、第二中間軸409の一端(図7において左端)が第十一軸受22fを介して第一壁22に回転自在に取り付けられている。第二中間軸409の他端(図7において右端)は、第十二軸受23fを介して第二壁23に回転自在に取り付けられている。本実施形態において、第一中間軸408および第二中間軸409が、回転軸に対応する。
A second
入力軸403の外周面には、第一入力ギヤ403aと第一遊転ギヤ403bとが設けられている。第一入力ギヤ403aは、入力軸403と一体回転するように設けられている。第一遊転ギヤ403bは、入力軸403に遊転可能に設けられている。第一入力ギヤ403aと第一遊転ギヤ403bとの外周面には、夫々ヘリカルギヤが形成されている。
A
入力軸403と出力軸406との間に設けられた第一中間軸408の外周面には、第二遊転ギヤ441がニードルベアリング(図略)を介して、遊転可能(相対回転可能)に取り付けられている。第二遊転ギヤ441の外周面には、第一入力ギヤ403aの外周面に形成されたヘリカルギヤと噛合するヘリカルギヤ441aが形成されている。第二遊転ギヤ441のヘリカルギヤ441aの歯数は、第一入力ギヤ403aのヘリカルギヤの歯数より多く形成されている。第二遊転ギヤ441は、第一動力切離し装置404の一部を構成する。第二遊転ギヤ441の他の構成は、遊転ギヤ41と同様である。
On the outer peripheral surface of the first
第一中間軸408には、第二遊転ギヤ441に隣接して第一中間ギヤ408aが設けられている。第一中間ギヤ408aは、第一中間軸408と一体回転するように設けられている。第一中間ギヤ408aの外周面には、ヘリカルギヤが形成されている。第一中間ギヤ408aのヘリカルギヤの歯数は、第二遊転ギヤ441のヘリカルギヤの歯数より少なく形成されている。第一中間軸408には、第一中間ギヤ408aを挟んで、第二遊転ギヤ441の反対側には、第三遊転ギヤ408bが設けられている。第三遊転ギヤ408bは、第一中間軸408に遊転可能に設けられている。第三遊転ギヤ408bの外周面には、ヘリカルギヤが形成されている。
A first
出力軸406の外周面には、第一出力ギヤ406aと第二出力ギヤ406bとが設けられている。第一出力ギヤ406aおよび第二出力ギヤ406bは、出力軸406と一体回転するように設けられている。第一出力ギヤ406aの外周面には、第一中間ギヤ408aのヘリカルギヤに噛合するヘリカルギヤが形成されている。第一出力ギヤ406aのヘリカルギヤの歯数は、第一中間ギヤ408aのヘリカルギヤの歯数より多く形成されている。第二出力ギヤ406bの外周面にも、ヘリカルギヤが形成されている。
A
入力軸403を挟んで第一中間軸408の反対側には、第二中間軸409が設けられている。第二中間軸409の外周面には、第四遊転ギヤ442がニードルベアリング(図略)を介して、遊転可能(相対回転可能)に取り付けられている。第四遊転ギヤ442の外周面には、第一入力ギヤ403aのヘリカルギヤと噛合するヘリカルギヤ442aが形成されている。第四遊転ギヤ442のヘリカルギヤ442aの歯数は、第一入力ギヤ403aのヘリカルギヤの歯数よりも多く形成されている。第四遊転ギヤ442は、第二動力切離し装置405の一部を構成する。第四遊転ギヤ442の他の構成は、遊転ギヤ41と同様である。
第二中間軸409の外周面には、第四遊転ギヤ442に隣接して第二中間ギヤ409aが設けられている。第二中間ギヤ409aは、第二中間軸409と一体回転するように設けられている。第二中間ギヤ409aの外周面には、ヘリカルギヤが形成されている。第二中間ギヤ409aのヘリカルギヤの歯数は、第四遊転ギヤ442のヘリカルギヤ442aの歯数よりも少なく形成されている。
A second
A second
第二中間ギヤ409aのヘリカルギヤは、入力軸403に設けられた第一遊転ギヤ403bのヘリカルギヤに噛合する。第二中間ギヤ409aのヘリカルギヤの歯数は、第一遊転ギヤ403bのヘリカルギヤの歯数より少し多く形成されている。第一遊転ギヤ403bのヘリカルギヤは、第一中間軸408に設けられた第三遊転ギヤ408bのヘリカルギヤに噛合する。第一遊転ギヤ403bのヘリカルギヤの歯数は、第三遊転ギヤ408bのヘリカルギヤの歯数よりも少し多く形成されている。第三遊転ギヤ408bのヘリカルギヤは、出力軸406に設けられた第二出力ギヤ406bのヘリカルギヤに噛合する。第三遊転ギヤ408bのヘリカルギヤの歯数は、第二出力ギヤ406bのヘリカルギヤの歯数よりも多く形成されている。
第一動力切離し装置404および第二動力切離し装置405のアクチュエータ7は、スイッチング素子などの制御回路を介して図略の電源に接続されている。アクチュエータ7のモータ出力軸7aのストローク位置は、位置センサ5によって検出され、検出されたストローク位置は、位置データとして図略の制御装置に送信される。制御装置は、第一動力切離し装置404および第二動力切離し装置405において、夫々のスリーブ43が、噛合位置Sおよびニュートラル位置Nのうち、互いに反対の位置に位置決めするように制御することで、二つの動力切離し装置404,405を変速機401として機能させる。
その他の構成は、第一実施形態と同様であるので、同じ符号を付与して説明を省略する。
The helical gear of the second
The
Since other configurations are the same as those of the first embodiment, the same reference numerals are given and description thereof is omitted.
(作動)
次に、第五実施形態における動力切離し装置の作動について、図7に基づき説明する。制御装置(図略)は、アクチュエータ7を駆動させて、第一動力切離し装置404において、スリーブ43を噛合位置Sに位置決めしている。第二動力切離し装置405において、スリーブ43をニュートラル位置Nに位置決めしている。
(Operation)
Next, the operation of the power disconnecting device in the fifth embodiment will be described with reference to FIG. The control device (not shown) drives the
入力軸403は、動力源としてのエンジン(図示せず)からの駆動力によって回転し、第一入力ギヤ403aが入力軸403と一体回転している。第一遊転ギヤ403bは、入力軸403に対して遊転している。
The
第一入力ギヤ403aは、第二遊転ギヤ441のヘリカルギヤ441aと第四遊転ギヤ442のヘリカルギヤ442aに噛合している。第四遊転ギヤ442は、スリーブ43と係合していないので、第二中間軸409に対して遊転している。第二遊転ギヤ441は、噛合位置Sにあるスリーブ43と係合しており第一中間軸408を回転させる。第一中間軸408によって第一中間ギヤ408aが回転し、第一中間ギヤ408aが噛合する第一出力ギヤ406aが出力軸406と共に回転する。
The
この場合、本実施形態のギヤ構成は、入力軸側のヘリカルギヤの歯数が、噛合する出力軸側のヘリカルギヤの歯数よりも少ないため、入力軸側のギヤに対して常に出力軸側のギヤが減速回転する。また、第一中間軸408において、入力軸側の第二遊転ギヤ441のヘリカルギヤ441aの歯数は、出力軸側の第一中間ギヤ408aの歯数よりも多いので、第二遊転ギヤ441と第一中間ギヤ408aとが一体回転すると、出力軸側が減速したのと同じ効果を生じている。
この場合は、エンジンから入力軸403に入力された回転を減速させて出力軸406から出力することができる。
In this case, the gear configuration of the present embodiment is such that the number of teeth of the helical gear on the input shaft side is smaller than the number of teeth of the helical gear on the output shaft side to be meshed, so that the gear on the output shaft side is always in comparison with the gear on the input shaft side. Rotates at a reduced speed. Further, in the first
In this case, the rotation input from the engine to the
次に、制御装置は、アクチュエータ7を駆動させて、第一動力切離し装置404において、スリーブ43をニュートラル位置Nに位置決めし、第二動力切離し装置405において、スリーブ43を噛合位置Sに位置決めする。
この場合には、入力軸403の回転は、第一入力ギヤ403a、第四遊転ギヤ442、第二中間ギヤ409a、第一遊転ギヤ403b、第三遊転ギヤ408bおよび第二出力ギヤ406bを介して出力軸406を回転させる。このギヤ構成では、第二中間ギヤ409aから第二出力ギヤ406bまで、ギヤを増速させるギヤ構成となっている。
Next, the control device drives the
In this case, the rotation of the
そのため、第一動力切離し装置404において、第二遊転ギヤ441をスリーブ43に係合させた場合に比べて、早い回転数で出力軸406が回転され入力軸403に入力された動力が出力軸406から出力される。言い換えると、第一動力切離し装置404と第二動力切離し装置405とを、交互に異なったスリーブ位置(噛合位置S,ニュートラル位置N)に切り替えることで、変速機401を構成することができる。
Therefore, in the first
このように、二つの動力切離し装置404,405を同調させて作動させる場合にも、スリーブ43には、第一係合部44eおよび第二係合部44fから、偏らない均等な力であって、同時に移動する力が働く。これによって、スリーブ43は、滑らかにかつ迅速に噛合位置Sとニュートラル位置Nとの間を移動して、変速機401としての動力の切替えを確実に行なうことができる。
Thus, even when the two
なお、上記実施形態において、ニュートラル位置Nおよび噛合位置Sの二つの移動位置のスリーブを有する動力切離し装置404,405を2台使用して、変速機401を構成している。しかし、これに限定されない。例えば、スリーブがニュートラル位置と二つの噛合位置とを有する1台の動力切離し装置で変速機を構成してもよい。すなわち、回転軸の外周に固定されたクラッチハブ、クラッチハブに嵌合するスリーブ、クラッチハブの一方側に隣接し、回転軸と遊転する第一遊転ギヤ、クラッチハブの他方側に隣接し、回転軸と遊転する第二遊転ギヤを備えているものでもよい。
この場合、スリーブを移動させる推力伝達部材の第一延在部および第二延在部は、第一遊転ギヤの外周および第二遊転ギヤの外周のいずれか一方を夫々越えて、二つの遊転ギヤの間にあるスリーブを挟むように係合する構成とすればよい。
In the above-described embodiment, the
In this case, the first extending portion and the second extending portion of the thrust transmission member that moves the sleeve are arranged so as to extend beyond the outer periphery of the first idle gear and the outer periphery of the second idle gear, respectively. What is necessary is just to set it as the structure engaged so that the sleeve which exists between idle gears may be pinched | interposed.
本発明は、上記しかつ図面に示した実施形態のみに限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施できる。 The present invention is not limited to the embodiment described above and shown in the drawings, and can be implemented with appropriate modifications within a range not departing from the gist.
2・・・ケース、3・・・入力軸(回転軸)、4・・・動力切離し装置(動力伝達装置)、41・・・遊転ギヤ、41b・・・スプライン歯、42・・・クラッチハブ、43・・・スリーブ、43a・・・外周溝(被係合部)、44・・・推力伝達部材、44b・・・基部、44c・・・第一延在部、44d・・・第二延在部、44e・・・第一係合部、44f・・・第二係合部、7・・・アクチュエータ、104・・・動力切離し装置(動力伝達装置)、144a1・・・コイルスプリング(弾性部材)、204・・・動力切離し装置(動力伝達装置)、205・・・ディテント機構、303・・・入力軸(回転軸)、304・・・動力切離し装置(動力伝達装置)、341・・・遊転ギヤ、344b・・・コイルスプリング(弾性部材)、403・・・入力軸、404・・・第一動力切離し装置、405・・・第二動力切離し装置、CL・・・軸線、N・・・ニュートラル位置、S・・・噛合位置。 2 ... Case, 3 ... Input shaft (rotary shaft), 4 ... Power disconnecting device (power transmission device), 41 ... Free gear, 41b ... Spline teeth, 42 ... Clutch Hub, 43 ... sleeve, 43a ... outer peripheral groove (engaged portion), 44 ... thrust transmission member, 44b ... base, 44c ... first extension, 44d ... first Two extending portions, 44e ... first engaging portion, 44f ... second engaging portion, 7 ... actuator, 104 ... power disconnecting device (power transmission device), 144a1 ... coil spring (Elastic member), 204... Power separation device (power transmission device), 205... Detent mechanism, 303... Input shaft (rotary shaft), 304 .. power separation device (power transmission device), 341 ... Swivel gear, 344b ... Coil spring (elastic member) 403 ... input shaft, 404 ... first power disconnecting device, 405 ... second power disconnecting device, CL ... axis, N ... neutral position, S ... meshing position.
Claims (4)
前記ケースに回転自在に支承された回転軸と、
前記回転軸に一体回転するように設けられたクラッチハブと、
前記回転軸に前記クラッチハブに隣接するとともに前記回転軸に遊転可能に設けられ、スプライン歯を同軸に備えた遊転ギヤと、
円環状に形成され、前記クラッチハブと一体回転するとともに、前記回転軸の軸線方向に沿って移動可能に前記クラッチハブに噛合されており、かつ、前記遊転ギヤの前記スプライン歯と噛合する噛合位置と前記遊転ギヤの前記スプライン歯と離脱しているニュートラル位置との間で往復動可能であるスリーブと、
前記スリーブを前記軸線方向に沿って往復動させる推力伝達部材と、を備えており、
前記推力伝達部材は、
前記スリーブの被係合部と周方向摺動が可能に係合する第一係合部と、
前記第一係合部に連続し前記第一係合部から前記軸線方向に沿って延在する第一延在部と、
前記スリーブの被係合部と周方向摺動が可能に係合する係合部であって、前記第一係合部に対して前記軸線周りに所定角度だけ離れた第二係合部と、
前記第二係合部に連続し前記第二係合部から前記軸線方向に沿って延在する第二延在部と、
前記第一および第二延在部の基端部が接続された基部と、を備えた動力伝達装置。 Case and
A rotating shaft rotatably supported by the case;
A clutch hub provided to rotate integrally with the rotating shaft;
An idler gear provided adjacent to the clutch hub on the rotary shaft and free to rotate on the rotary shaft, and having spline teeth coaxially;
Engagement that is formed in an annular shape, rotates integrally with the clutch hub, meshes with the clutch hub so as to be movable along the axial direction of the rotation shaft, and meshes with the spline teeth of the idler gear A sleeve capable of reciprocating between a position and the spline teeth of the idle gear and a disengaged neutral position;
A thrust transmission member that reciprocates the sleeve along the axial direction, and
The thrust transmission member is
A first engaging portion that engages with an engaged portion of the sleeve so as to be able to slide in the circumferential direction;
A first extending portion that is continuous with the first engaging portion and extends from the first engaging portion along the axial direction;
An engaging portion that engages with an engaged portion of the sleeve so as to be capable of sliding in a circumferential direction, and a second engaging portion that is separated from the first engaging portion by a predetermined angle around the axis;
A second extending portion that is continuous with the second engaging portion and extends from the second engaging portion along the axial direction;
And a base portion to which base end portions of the first and second extending portions are connected.
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- 2015-09-24 JP JP2015186563A patent/JP2017061954A/en active Pending
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