JP2017058103A - 伝熱面及び伝熱部材 - Google Patents

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長谷川 真一
Shinichi Hasegawa
真一 長谷川
達矢 三村
Tatsuya Mimura
達矢 三村
圭介 長藤
Keisuke Nagafuji
圭介 長藤
直毅 鹿園
Naoki Shikazono
直毅 鹿園
中尾 政之
Masayuki Nakao
政之 中尾
浩平 草加
Kohei Kusaka
浩平 草加
俊平 宮崎
Shumpei Miyazaki
俊平 宮崎
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Abstract

【課題】高い熱伝達率を有する伝熱面及び該伝熱面を有する伝熱部材を提供する。【解決手段】伝熱面は、冷媒の沸騰を伴う熱伝達のために冷媒と接触させるように構成されている。伝熱面は、高さまたは深さが10nm以上1000nm以下である多数のナノ構造体を有している。伝熱面は、高さまたは深さが1μm以上10000μm以下である多数のマイクロ構造体を有しており、マイクロ構造体は、その表面にナノ構造体を有していることが好ましい。【選択図】図5

Description

本発明は、伝熱面及び該伝熱面を有する伝熱部材に関する。
例えば、エアーコンディショナーやチラー、ボイラー、熱機関発電機等の熱交換器として、沸騰伝熱を利用した熱交換器が知られている。この種の熱交換器は、冷媒と直接接触する部分に、熱源の熱を冷媒に移動させる伝熱面を有している。また、この種の熱交換器は、伝熱面に接触した冷媒が核沸騰を起こす温度領域で運転されることが多い。
熱交換器の効率を向上させるために、伝熱面における熱伝達率、即ち、単位面積、単位時間、単位温度差あたりの熱移動量を大きくする技術が種々提案されている。核沸騰においては、伝熱面に発生する気泡の数が多く、かつ、気泡が伝熱面から早く離脱するほど熱伝達率を大きくすることができる。例えば、特許文献1には、冷媒と接触する面に数十μmの深さを有する凹部を設ける技術が提案されている。
特開平7−127987号公報
特許文献1の熱交換器は、伝熱面から気泡が離脱した後に凹部内に気泡核が残るように構成されている。しかし、気泡核は、凹部の寸法と同程度の大きさを有しているため、気泡核内への冷媒蒸気の供給のみにより成長させることは難しい。それ故、特許文献1の熱交換器は、気泡を短時間で離脱させることが難しく、熱伝達率の向上には限界がある。
本発明は、かかる背景に鑑みてなされたものであり、高い熱伝達率を有する伝熱面及び該伝熱面を有する伝熱部材を提供しようとするものである。
本発明の一態様は、冷媒の沸騰を伴う熱伝達のために上記冷媒と接触させる伝熱面であって、
該伝熱面は、高さまたは深さが10nm以上1000nm以下である多数のナノ構造体を有している、伝熱面にある。
本発明の他の態様は、上記の態様の伝熱面を有する、伝熱部材にある。
上記伝熱面は、高さまたは深さが10nm以上1000nm以下である多数のナノ構造体を有している。上記ナノ構造体は、伝熱面上に沸騰核を生成しやすくすることができる。また、上記ナノ構造体により生成される沸騰核の大きさは、ナノ構造体と同程度またはナノ構造体よりも小さいと推定される。このような極めて小さい沸騰核は、冷媒蒸気の供給により容易に成長することができる。それ故、上記ナノ構造体を有する上記伝熱面は、ナノ構造体を有しない伝熱面に比べて、核沸騰時に発生する気泡の数を多くすることができる。
さらに、多数の気泡が発生している伝熱面においては、隣り合う気泡の間隔が狭いため、気泡同士が容易に合体する。これにより、気泡がマイクロメートルオーダーあるいはそれ以上の大きさまで成長した後においても、気泡の成長速度を大きくすることができる。その結果、上記ナノ構造体を有する上記伝熱面は、従来よりも短時間で気泡を離脱させることができる。
以上のように、上記伝熱面は、気泡の発生及び離脱を促進することができるため、熱伝達率を高くすることができる。また、上記伝熱面を有する上記伝熱部材を熱交換器に組み込むことにより、従来の熱交換器に比べて伝熱効率を高くすることができる。
実施例1における、伝熱部材の斜視図である。 実施例1における、伝熱部材E1の伝熱面を構成するベーマイト皮膜のSEM(走査電子顕微鏡)像である。 実施例1における、ベーマイト皮膜の断面図の一例である。 実施例1における、サブクールプール沸騰実験に用いた実験装置の説明図である。 伝熱部材E1、E2及びC1の沸騰曲線を示したグラフである。 実施例2における、伝熱部材E2の伝熱面を構成するアルマイト皮膜のSEM(走査電子顕微鏡)像である。 実施例2における、アルマイト皮膜の断面図の一例である。 実施例3における、凹部が形成された頂面のSEM像である。 伝熱部材E3、E4及びC2の沸騰曲線を示したグラフである。 伝熱面過熱度12℃における、伝熱部材E1の伝熱面の一例を示す図面代用写真である。 伝熱面過熱度12℃における、伝熱部材C1の伝熱面の一例を示す図面代用写真である。 伝熱面過熱度12℃における、伝熱部材E3の伝熱面の一例を示す図面代用写真である。 伝熱面過熱度12℃における、伝熱部材C2の伝熱面の一例を示す図面代用写真である。 実施例5における、複数の伝熱面を有する伝熱部材E5の頂面の平面図である。 実施例5における、核沸騰中の冷媒の流れの一例を示す断面図である。
上記伝熱面において、上記ナノ構造体の高さまたは深さは、気泡の発生及び離脱を促進する観点から10nm以上1000nm以下とする。ナノ構造体の高さまたは深さが10nm未満の場合には、気泡の発生を促進する効果が低いため、伝熱面の熱伝達率を高くすることが難しい。
ナノ構造体の高さまたは深さが1000nmを超える場合には、ナノ構造体の大きさが沸騰核よりも過度に大きくなる。このようなナノ構造体は気泡の発生を促進する効果を奏しない。そのため、伝熱面の熱伝達率を高くすることが難しい。
上記ナノ構造体は、種々の技術により、大面積に一括して形成することができる。例えば、ナノ構造体は、フォトリソグラフィやイオンエッチング、ナノインプリント等の技術を利用して形成することができる。また、伝熱面を形成する母材の材質によっては、陽極酸化処理等の湿式処理によりナノ構造体を形成することもできる。
上記ナノ構造体は、例えば、周囲よりも陥没したナノホールであってもよく、周囲よりも突出したナノ突起であってもよい。ナノ突起の高さやナノホールの深さは、例えば電子顕微鏡等による断面像に基づいて算出することができる。ナノ構造体の高さまたは深さの具体的な算出方法については、実施例において詳細に説明する。
また、ナノ構造体は、隣り合う上記ナノ構造体との平均間隔が10nm以上1000nm以下となるように形成されていることが好ましい。この場合には、伝熱面上により多くの気泡を発生させることができる。その結果、上記伝熱面の熱伝達率をより高くすることができる。
上記伝熱面は、高さまたは深さが1μm以上10000μm以下である多数のマイクロ構造体を有しており、上記マイクロ構造体は、その表面に上記ナノ構造体を有していることが好ましい。上記マイクロ構造体は、ある程度の大きさまで成長した気泡を保持することができる。上記マイクロ構造体に保持された気泡は、対流等による冷媒の流れを乱し、渦を形成することができる。これにより、伝熱面から冷媒への対流熱伝達をより促進することができる。
さらに、マイクロ構造体に保持された気泡には、マイクロ構造体の表面や周辺に存在するナノ構造体から多量の気泡が供給される。それ故、マイクロ構造体に保持された気泡は、伝熱面上を移動する気泡に比べて成長速度をより大きくすることができる。これにより、上記マイクロ構造体を有する伝熱面は、気泡が発生してから離脱するまでの時間をより短縮することができる。
上述した気泡の離脱を促進する効果は、冷媒が核沸騰を起こす温度領域の全範囲において得られるが、特に伝熱面の温度が比較的低く、伝熱面上に発生する気泡の数が少ない場合に顕著である。これは、以下の理由によるものと考えられる。
沸騰核が成長してなる気泡は、通常、伝熱面上の一定の位置から発生する。そのため、気泡が発生する位置の近傍に存在するマイクロ構造体には、気泡が絶えず供給される。その結果、このようなマイクロ構造体に保持された気泡は、短時間で成長し、伝熱面から離脱することができる。これに対し、伝熱面内を移動する気泡は、伝熱面上に疎らに発生した気泡に接近しない限り成長することができない。それ故、マイクロ構造体及びナノ構造体の両方を有する伝熱面は、ナノ構造体のみを有する伝熱面に比べて低い温度領域から気泡の離脱を促進することができる。
以上のように、マイクロ構造体に保持された気泡は、ナノ構造体による効果が相乗的に作用することにより、短時間で伝熱面から離脱することができる。さらに、気泡が伝熱面から離脱するまでの間は、冷媒の流れを乱して渦を形成することにより、対流熱伝達をより促進することができる。このように、マイクロ構造体による2つの効果にナノ構造体による効果を加えることによって、両者の相乗効果が生じる。その結果、マイクロ構造体及びナノ構造体の両方を有する伝熱面は、核沸騰時の熱伝達率を従来よりも格段に高くすることができる。
マイクロ構造体の高さまたは深さが1μm未満の場合には、気泡が成長する前に、表面から離脱しやすいため、上記の渦形成による熱伝達向上の効果が低くなる。従って、マイクロ構造体の高さまたは深さは1μm以上であることが好ましい。渦形成による熱伝達率向上の効果をより高くする観点からは、マイクロ構造体の高さまたは深さを5μm以上とすることがより好ましく、10μm以上とすることがさらに好ましく、50μm以上とすることが特に好ましい。
また、マイクロ構造体の高さまたは深さが10000μmを越える場合には、マイクロ構造体に保持された気泡が伝熱面から離脱するまでの時間が長くなるおそれがある。そのため、場合によっては熱伝達性の低下を招くおそれがある。このような問題を回避する観点から、マイクロ構造体の高さまたは深さは10000μm以下であることが好ましい。また、気泡の離脱を促進する効果をより高くする観点からは、マイクロ構造体の高さまたは深さを5000μm以下とすることがより好ましく、2500μm以下とすることがさらに好ましく、1000μm以下とすることが特に好ましい。
マイクロ構造体は、種々の技術により、大面積に一括して形成することができる。例えば、マイクロ構造体は、転写や機械加工等の技術を利用して形成することができる。
上記マイクロ構造体は、例えば、周囲よりも陥没した凹部または周囲よりも突出した凸部であってもよい。マイクロ構造体の具体的な形状は特に限定されることはない。例えば、凹部は、半球状、円柱状、角柱状、円錐状あるいは角錐状などの形状に陥没していてもよい。同様に、凸部は、半球状、円柱状、角柱状、円錐状あるいは角錐状などの形状に突出していてもよい。
上記マイクロ構造体は、隣り合う上記マイクロ構造体との平均間隔が10μm以上1000μm以下となるように形成されていることが好ましい。この場合には、マイクロ構造体に保持された気泡の間に適度な隙間が生じるため、気泡の間に冷媒が流通し易い。その結果、冷媒の渦の形成がより促進され、ひいては伝熱面から冷媒への対流熱伝達をより促進することができる。
上述したマイクロ構造体の平均間隔が10μm未満の場合には、マイクロ構造体に保持された気泡の間の隙間が小さくなるため、冷媒の渦が形成されにくくなるおそれがある。その結果、熱伝達率を向上させる効果が不十分となるおそれがある。一方、マイクロ構造体の平均間隔が1000μmを超える場合には、伝熱面上に存在するマイクロ構造体の数が少なくなるため、熱伝達率を向上させる効果が不十分となるおそれがある。
上記伝熱面を有する伝熱部材は、例えば、エアーコンディショナーやチラー、ボイラー、熱機関発電機等の熱交換器、あるいは半導体装置等の液冷ヒートシンクなどの用途に用いることができる。伝熱部材の材質及び形態は、用途に応じて適宜選択することができる。例えば、熱交換器に組み込む伝熱部材は、銅やステンレス鋼、アルミニウム合金等から構成された管材とすることができる。また、液冷ヒートシンクに組み込む伝熱部材は、銅やアルミニウム合金等から構成された板材とすることができる。なお、伝熱部材の材質及び形態は、上述した態様に限定されることはない。
伝熱部材は、1箇所のみの上記伝熱面を有していてもよく、複数の上記伝熱面を有していてもよい。伝熱部材の伝熱効率を向上させる観点からは、伝熱部材が複数の上記伝熱面を有していることが好ましい。この場合、隣り合う伝熱面の間には、伝熱部材における通常の表面、即ち、ナノ構造体が形成されていない表面が存在している。そのため、核沸騰が起きている間、各伝熱面上で気泡の発生及び離脱が促進され、伝熱面の周囲においては気泡の発生及び離脱が起こりにくい。
このとき、各伝熱面においては、気泡の離脱により、伝熱面から離れる方向への冷媒の流れが生じ易い。これに対し、伝熱面の周囲においては、気泡の発生数が少ないため、伝熱面に近づく方向への冷媒の流れが生じ易い。そして、このような冷媒の流れが生じる結果、伝熱部材が1箇所のみの伝熱面を有する場合に比べて伝熱面から冷媒へ流れる熱流束の総量を多くし、より効果的に沸騰冷却を行うことができる。
伝熱部材が複数の伝熱面を有している場合には、伝熱面と、これに隣り合う伝熱面との間隔が1mm以上10mm以下であることが好ましい。この場合には、個々の伝熱面上に十分な量の冷媒を供給することができる。その結果、伝熱面から冷媒へ流れる熱流束の総量を多くし、より効果的に沸騰冷却を行うことができる。
上述した伝熱面同士の間隔が1mm未満の場合には、上述した冷媒の対流が不十分となるおそれがある。そのため、伝熱面から冷媒へ流れる熱流束の総量を多くすることが難しくなるおそれがある。一方、伝熱面同士の間隔が10mmを越える場合には、伝熱面同士が離れているため、伝熱部材の表面のうち伝熱面が占める面積比率を大きくすることが難しい。そのため、冷媒へ流れる熱流束の総量を多くすることが難しくなるおそれがある。
(実施例1)
上記伝熱面を有する伝熱部材の実施例を、図を用いて説明する。本例の伝熱部材E1は、1箇所の伝熱面2を有している。伝熱面2は、高さまたは深さが10nm以上1000nm以下である多数のナノ構造体21を有している。
図1に示すように、本例の伝熱部材E1は、略円柱状を呈する基部11と、基部11の一方の端面に設けられた円錐台状のテーパ部12とを有しており、テーパ部12の頂面121に伝熱面2が設けられている。伝熱面2には、ナノ構造体21としてのナノ突起211が形成されている。以下に、本例の伝熱部材E1の作製方法を詳説する。
まず、JIS A5052合金より構成された母材1を準備した。母材1は、基部11と、テーパ部12とを有している。基部11の寸法は、直径26mm、高さ4mmとした。テーパ部12は、基部11側から頂面121へ向かうにつれて外径が小さくなるテーパ状に形成されている。テーパ部12の高さは3mmとし、頂面121における外径は20mmとした。
上記の形状を有する母材1を準備した後、テーパ部12の頂面121を鏡面研磨した。次いで、テーパ部12の側周面を保護材により被覆した。その後、伝熱部材の頂面121を75℃以上の純水に浸漬してベーマイト皮膜を形成した。以上により伝熱部材E1を作製した。
伝熱部材E1の伝熱面2は、ベーマイト皮膜より構成されている。図2に示すように、ベーマイト皮膜は、針状を呈する多数のナノ突起211を有していた。ナノ突起211の高さは、伝熱面2を厚さ方向に切断した断面を倍率10万倍〜20万倍の電子顕微鏡で観察し、1視野内に存在するナノ突起211の高さh1(図3参照)を測定することにより得ることができる。伝熱部材E1におけるナノ突起211の高さh1は、10nm以上1000nm以下の範囲内であった。
また、隣り合うナノ突起211の平均間隔davgは、伝熱面2を厚さ方向に切断した断面を倍率10万倍〜20万倍の電子顕微鏡で観察し、1視野内に存在するナノ突起211の先端同士の間隔d(図3参照)を平均することにより得ることができる。伝熱部材E1におけるナノ突起211の平均間隔davgは、50nm〜200nmの範囲内であった。
以上により得られた伝熱部材E1を用いてサブクールプール沸騰実験を行い、沸騰曲線を取得した。本例において用いた実験装置3は、以下の通りである。
図4に示すように、実験装置3は、伝熱部材E1を加熱する熱源部31と、熱源部31の上方に載置された冷媒プール32と、熱源部31を囲む断熱材33とを有している。熱源部31は、伝熱面ヒーター311と、伝熱面ヒーター311の上方に載置された銅円柱312とを有している。伝熱面ヒーター311は、伝熱面2の温度を調整する温度調整器313に接続されている。
伝熱部材E1は、銅円柱312の上端面上に基部11が載置され、伝熱面2が冷媒プール32の断熱材324(後述)と面一になるように取り付けられる。また、伝熱面ヒーター311と銅円柱312との間、及び、銅円柱312と伝熱部材E1との間には、熱伝導グリスが塗布される。なお、銅円柱312の直径は26mm、高さは20mmとした。
また、銅円柱312及び伝熱部材E1には、複数の熱電対314が取り付けられる。これらの熱電対314は、データ処理装置315に接続される。データ処理装置315は、熱電対314により測定された銅円柱312及び伝熱部材E1の温度に基づき、伝熱面2から冷媒Cへ流れ出す熱流束及び伝熱面2の温度を算出するように構成されている。
図4に示すように、冷媒プール32は、冷媒Cを保持する壁部321と、冷媒Cの温度を調整する冷媒ヒーター322と、冷媒Cの温度を測定する熱電対323とを有している。壁部321の底部中央は、断熱材324より構成されている。断熱材324には、伝熱部材E1の伝熱面2を冷媒Cに接触させるための貫通孔が設けられている。また、壁部321における断熱材324以外の部分は、透明なアクリル板より構成されている。
冷媒ヒーター322及び熱電対323は、冷媒Cの温度を調整する温度調整器325に接続されている。また、冷媒プール32の外側には、伝熱面2を観察するための高速度カメラ(図示略)が配置されている。
本例においては、熱源部31に伝熱部材E1を取り付けた後、伝熱面2が貫通孔から露出するように冷媒プール32を配置した。次いで、シリコーン系接着剤を用いて伝熱部材E1の側周面と断熱材324との間を液密に封止した。その後、液面の高さが伝熱面2から100mmの位置になるように、冷媒プール32内に冷媒C(フロリナート(登録商標)FC−72)を注ぎ入れた。
以上のようにして実験装置3をセットアップした後、サブクールプール沸騰実験を以下の手順で行った。まず、サブクール度、即ち冷媒Cの温度と沸点との差が25℃になるまで冷媒Cを加熱した。冷媒Cの温度が安定した後、伝熱面ヒーター311により伝熱部材E1の加熱を開始し、伝熱面2の温度を上昇させた。伝熱部材E1の加熱は、伝熱面2に接触した冷媒Cが核沸騰から膜沸騰に遷移するまで継続して行った。
伝熱部材E1を加熱している間、銅円柱312及び伝熱部材E1に取り付けた熱電対314の温度に基づいて、伝熱面2から冷媒Cへ流れ出す熱流束及び伝熱面2の温度を算出し、これらの値を記録した。また、高速度カメラにより、伝熱面2に発生する気泡の映像を記録した。
図5に、伝熱部材E1の沸騰曲線を示す。なお、図5における横軸は伝熱面過熱度、即ち、伝熱面2の温度から冷媒Cの沸点を差し引いた値である。また、図5における縦軸は伝熱面2から冷媒Cへ流れ出す熱流束の値である。
(実施例2)
本例は、ナノ構造体21としてのナノホール212を有する伝熱面2を母材1の頂面121に形成した伝熱部材E2の例である。本例の伝熱部材E2は、鏡面研磨したテーパ部12の頂面121に陽極酸化処理を施した以外は、実施例1と同様の方法により作製した。陽極酸化処理は、具体的には、0.5質量%リン酸水溶液を電解液とし、80Vの電圧を15分間印加することにより行った。
伝熱部材E2の伝熱面2は、アルマイト皮膜より構成されている。図6に示すように、アルマイト皮膜の表面には、周囲よりも陥没した多数のナノホール212が形成されていた。これらのナノホール212の直径は数十nm程度であった。
ナノホール212の深さは、伝熱面2を厚さ方向に切断した断面を倍率10万倍〜20万倍の電子顕微鏡で観察し、1視野内に存在するナノホール212の深さh2(図7参照)を測定することにより得ることができる。伝熱部材E2におけるナノホールの深さh2は、150〜250nmの範囲内であった。
また、隣り合うナノホール212の平均間隔davgは、ナノ突起211と同様に、伝熱面2を厚さ方向に切断した断面を倍率10万倍〜20万倍の電子顕微鏡で観察し、1視野内に存在するナノホール212の同士の間隔d(図7参照)を平均することにより得ることができる。伝熱部材E2におけるナノホール212の平均間隔davgは100〜500nmの範囲内であった。
以上により得られた伝熱部材E2を用いてサブクールプール沸騰実験を行った。その結果得られた沸騰曲線を図5に示す。
(実施例3)
本例は、ナノ突起211及びマイクロ構造体22を有する伝熱面2を母材1の頂面121に形成した伝熱部材E3の例である。本例においては、実施例1と同様に母材1を準備した後、テーパ部12の頂面121にマイクロ構造体22を形成した。本例のマイクロ構造体22は、周囲よりも陥没した多数の凹部221である。図8に示すように、凹部221の形状は、一辺の長さ約12μm、深さ約8μmの四角錐状とした。また、凹部221は、約20μmのピッチを有する格子状に配置した。なお、凹部221は、予め準備したスタンパの凸形状を転写することにより形成した。
上述したように凹部221を形成した後、実施例1と同様の方法により頂面121にベーマイト皮膜を形成した。以上により、本例の伝熱部材E3を作製した。
以上により得られた伝熱部材E3を用いてサブクールプール沸騰実験を行った。その結果得られた沸騰曲線を図9に示す。なお、図9における横軸は伝熱面過熱度であり、縦軸は伝熱面2から冷媒Cへ流れ出す熱流束の値である。
(実施例4)
本例は、ナノホール212及びマイクロ構造体22を有する伝熱面2を母材1の頂面121に形成した伝熱部材E4の例である。本例においては、実施例3と同様にして母材1の頂面121に凹部221を形成した後、実施例2と同様の方法により頂面121にアルマイト皮膜を形成した。以上により、本例の伝熱部材E4を作製した。
以上により得られた伝熱部材E4を用いてサブクールプール沸騰実験を行った。その結果得られた沸騰曲線を図9に示す。
(比較例1)
本例は、ナノ構造体21及びマイクロ構造体22のいずれも形成されていない伝熱面を有する伝熱部材C1の例である。本例の伝熱部材C1は、実施例1と同様の母材1を準備した後、その頂面121を鏡面研磨することにより作製した。即ち、伝熱部材C1の伝熱面は、アルミニウム合金の鏡面研磨面より構成されている。
以上により得られた伝熱部材C1を用いてサブクールプール沸騰実験を行った。その結果得られた沸騰曲線を図5に示す。
(比較例2)
本例は、マイクロ構造体22のみを有する伝熱面が母材1の頂面121に形成された伝熱部材C2の例である。本例の伝熱部材C2は、実施例1と同様の母材1を準備した後、その頂面121にスタンパの凸形状を転写して凹部221を形成した。その後、頂面121を鏡面研磨した。以上により、伝熱部材C2を作製した。
以上により得られた伝熱部材C2を用いてサブクールプール沸騰実験を行った。その結果得られた沸騰曲線を図9に示す。
実施例及び比較例におけるサブクールプール沸騰実験の結果を、以下にまとめて説明する。図5に示すように、伝熱面2にナノ突起211を有する伝熱部材E1は、ナノ構造体21を有さない伝熱部材C1に比べて、測定を行った全温度領域において熱流束の値が大きくなった。また、伝熱面2にナノホール212を有する伝熱部材E2は、伝熱面過熱度13〜14Kを境に沸騰曲線の傾きが急激に変化した。そして、伝熱面過熱度14K以上の温度領域において、ナノ構造体21を有さない伝熱部材C1よりも熱流束の値が大きくなった。
また、図10及び図11に、高速度カメラにより撮影した、伝熱面過熱度12Kにおける伝熱部材E1及びC1の伝熱面2の一例を示す。図10及び図11中の小さな球状の像は、伝熱面2上に形成された気泡である。図10と図11との比較から、伝熱部材E1の伝熱面2上には、伝熱部材C1に比べて多数の気泡が形成されたことが理解できる。なお、図には示さないが、伝熱部材E2においても、伝熱部材E1と同様に、伝熱部材C1に比べて多数の気泡が形成されたことを確認している。
伝熱面2にナノ構造体21及びマイクロ構造体22の両方を有する伝熱部材E3及びE4は、図9に示すように、伝熱面にマイクロ構造体22のみを有する伝熱部材C2に比べて、測定を行った全温度領域において熱流束の値が大きくなった。また、伝熱部材E3及びE4は、伝熱面過熱度9Kを境に沸騰曲線の傾きが急激に変化した。
また、図12及び図13に、高速度カメラにより撮影した、伝熱面過熱度12Kにおける伝熱部材E3及びC2の伝熱面2の一例を示す。図12及び図13中の小さな球状の像は、伝熱面2上に形成された気泡である。図12と図13との比較から、伝熱部材E3の伝熱面2上には、伝熱部材C2に比べて多数の気泡が形成されたことが理解できる。なお、図には示さないが、伝熱部材E4においても、伝熱部材E3と同様に、伝熱部材C2に比べて多数の気泡が形成されたことを確認している。
以上の結果から理解できるように、ナノメートルオーダーまたはサブマイクロメートルオーダーの寸法を有するナノ構造体21は、伝熱面2上に多数の気泡を発生させることができた。そして、ナノ構造体21を有する伝熱部材E1〜E4は、気泡の発生が促進されたことにより、ナノ構造体21を有さない伝熱部材C1〜C2に比べて熱伝達率を高くすることができた。
さらに、高速度カメラによる映像をより詳細に分析したところ、以下の現象を確認した。即ち、ナノ構造体21及びマイクロ構造体22の両方を有する伝熱部材E3及びE4においては、伝熱面過熱度が低い場合に、伝熱面2上の一定の位置で気泡の発生と離脱とが繰り返されていた。例えば伝熱面過熱度9K程度の場合、気泡の発生から離脱までの周期は、およそ50msであった。
これに対し、マイクロ構造体22のみを有する伝熱部材C2においては、伝熱面2上の一定の位置で気泡の発生と離脱とが繰り返されていたが、伝熱部材E3及びE4に比べて気泡の成長速度が遅かった。それ故、伝熱部材C2は、伝熱部材E3及びE4よりも気泡の発生から離脱までの周期が遅かった。
また、マイクロ構造体22を有さない伝熱部材E1、E2及びC1は、同じ伝熱面過熱度における気泡の発生数が、ナノ構造体21及びマイクロ構造体22の両方を有する伝熱部材E3及びE4に比べて少なかった。
マイクロ構造体22を有さない伝熱部材のうち、伝熱部材E2及びC1においては、伝熱面2上に発生した気泡が面内を移動しながら成長し、その後伝熱面2から離脱した。伝熱部材E2及びC1における気泡の発生から離脱までの周期は、およそ500msであった。
伝熱部材E1は、伝熱部材E3及びE4と同様に、伝熱面2上の一定の位置で気泡の発生及び離脱とが繰り返されていた。しかし、伝熱部材E1は、伝熱部材E3及びE4に比べて気泡の成長速度が遅く、気泡の発生から離脱までの周期は、およそ100msであった。
以上の結果から理解できるように、ナノ構造体21とマイクロ構造体22との両方を備えた伝熱面2は、気泡の発生を促進する効果と気泡の成長を促進する効果とが相乗的に作用することにより、気泡の発生及び離脱の周期を早くすることができた。そして、このような伝熱面2を有する伝熱部材E3及びE4は、伝熱部材E1〜E2及びC1〜C2に比べて熱伝達率を格段に大きくすることができた。
さらに、図5と図9との比較から分かるように、伝熱部材E3及びE4は、伝熱部材E1〜E2及びC1〜C2に比べて、伝熱面過熱度が低い領域から気泡の発生及び離脱を促進し、熱伝達率を大きくすることができた。
(実施例5)
本例は、複数の伝熱面2を有する伝熱部材E5の例である。本例の伝熱部材E5は、図14に示すように、母材1の頂面121上に、市松模様となるように配置された複数の伝熱面2を有している。
伝熱部材E5は、例えば、以下のようにして作製することができる。まず、実施例1と同様にしてテーパ部12の頂面121を鏡面研磨した後、テーパ部12の側周面を保護材により被覆する。次いで、頂面121に、正方形状に切断した保護材を市松模様となるように貼付する。その後、保護材により被覆されていない部分にナノ構造体21を形成することにより、図14に示すように市松模様に配置された伝熱面2(図14参照)を形成することができる。
伝熱部材E5は、核沸騰時に、図15に示すように冷媒Cを対流させることができる。即ち、伝熱面2は、ナノ構造体21の存在により気泡Bの発生及び離脱を促進させることができる。それ故、伝熱面2上においては、気泡の離脱により、伝熱面2から離れる方向への冷媒の流れ(矢印201)が生じ易い。これに対し、伝熱面2の周囲は、ナノ構造体21を有していないため、伝熱面2に比べて気泡の発生数が少ない。それ故、伝熱面2の周囲においては、伝熱面2に近づく方向への冷媒の流れ(矢印202)が生じ易い。
以上の結果、伝熱部材E5は、核沸騰時に冷媒Cの対流を促進し、各伝熱面2上への冷媒Cの供給を促進することができる。その結果、伝熱面2から冷媒Cへ流れる熱流束の総量を多くし、より効果的に沸騰冷却を行うことができる。
伝熱面2の形状や大きさ、間隔は上記の態様に限定されるものではない。伝熱面2の形状や大きさ、間隔は保護材の形状や配置を変更することにより適宜変更することができる。例えば、上記の方法において、保護材の形状を一辺が1〜10mmの正方形状にすることにより、隣り合う伝熱面2の間隔を1〜10mmにすることができる。また、ナノ構造体21は、ベーマイト皮膜によるナノ突起211であってもよく、アルマイト皮膜によるナノホール212であってもよい。これら以外のナノ構造体21を採用することもできる。
さらに、上記の方法において、ナノ構造体21を形成する前に、転写等によりテーパ部12の頂面121にマイクロ構造体を形成してもよい。この場合には、ナノ構造体21とマイクロ構造体22との相乗効果により、各伝熱面2における熱伝達率を格段に高めることができる。その結果、各伝熱面2がマイクロ構造体22を有さない場合に比べて、伝熱面2から冷媒Cへ流れる熱流束の総量をより多くし、より効果的に沸騰冷却を行うことができる。
本発明は、上記実施例1〜5の態様に限定されることはなく、本発明の趣旨を損なわない範囲で適宜変更することができる。
E1〜E5 伝熱部材
1 母材
2 伝熱面

Claims (8)

  1. 冷媒の沸騰を伴う熱伝達のために上記冷媒と接触させる伝熱面であって、
    該伝熱面は、高さまたは深さが10nm以上1000nm以下である多数のナノ構造体を有している、伝熱面。
  2. 上記ナノ構造体は、周囲よりも陥没したナノホールまたは周囲よりも突出したナノ突起である、請求項1に記載の伝熱面。
  3. 上記ナノ構造体と、これに隣り合う上記ナノ構造体との平均間隔が10nm以上1000nm以下である、請求項1または2に記載の伝熱面。
  4. 上記伝熱面は、高さまたは深さが1μm以上10000μm以下である多数のマイクロ構造体を有しており、上記マイクロ構造体は、その表面に上記ナノ構造体を有している、請求項1〜3のいずれか1項に記載の伝熱面。
  5. 上記マイクロ構造体は、周囲よりも陥没した凹部または周囲よりも突出した凸部である、請求項4に記載の伝熱面。
  6. 上記マイクロ構造体と、これに隣り合う上記マイクロ構造体との平均間隔が10μm以上1000μm以下である、請求項4または5に記載の伝熱面。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の伝熱面を有する、伝熱部材。
  8. 上記伝熱部材は、複数の上記伝熱面を有している、請求項7に記載の伝熱部材。
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