JP2017056369A - 分離膜モジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】圧力損失の影響が大きい分離膜を用いても、モジュール容器の大きさに関係なく、モジュール容器内の膜充填率を容易に高めて、高い分離効率を実現し、さらに、分離膜エレメントの部分的な交換が容易な分離膜モジュールを提供する。
【解決手段】本発明の分離膜モジュールは、中空容器と、容器側壁の内壁面から容器内部に向かって延在する複数個のエレメントとを有し、エレメントが、物質を流入させるための複数の孔が形成されたケースと、このケースに流入した物質の構成成分を分離する分離膜と、分離されて透過した成分を通過させるための透過物流路材と、で構成される分離膜ユニットを1個または複数個有し、エレメントのうちの複数個の延在方向の長さが、側壁の内壁面との接続位置から延在方向に向かって側壁の内壁面の別の位置へ至るまでの距離の1/2以下である。
【選択図】図1

Description

本発明は、モジュール容器の内部に備えられた分離膜を有するエレメントにより、モジュール容器内を流れる液体や気体などの物質の構成成分の一部を分離する分離膜モジュールに関する。
液体や気体などの物質の構成成分の一部を分離する水処理やガス分離用途などの分離膜事業において、分離膜を用いた分離膜モジュールが知られている。分離膜モジュールに用いられる分離膜としては、線状形、平面状形など様々な形状の分離膜がある。線状形の分離膜を用いた分離膜モジュールとしては、例えば、水処理用途などに用いられている中空糸膜を使用した分離膜モジュールが一般的に知られている(例えば、特許文献1、図1参照)。
この分離膜モジュールは、円筒状のモジュール容器と、線状形の分離膜の一種である中空糸膜により形成される分離膜エレメントと、を備えている。この分離膜エレメントは、収束された複数本の中空糸膜を、モジュール容器の円筒軸方向と中空糸膜の糸軸方向が沿うように配し、その膜(中空糸)の両端面を樹脂などの接着材で一旦封止し、モジュール容器に固定した後に、両端面の接着材と中空糸膜を切断することで、中空糸膜の両端面が開口する形状となっている。
ここで、特許文献1で用いられる中空糸膜では、中空糸膜の外径側から内径側に向かって流体が通過することで流体の構成成分の一部が透過され、中空糸膜の内径側に到達した透過流体が、中空糸膜の内部から両端開口部に向かって流れていく。しかしながら、この濾過方式の場合は、中空糸膜の外径側から内径側に向かって液体が通過する際に発生する圧力損失だけでなく、中空糸膜の形状によっては中空糸膜の内部を透過流体が通過する際に発生する圧力損失が非常に大きくなることがある。
そのため、高い分離効率を得るために、中空糸膜の濾過面積を増やすことを目的として、モジュール容器の円筒軸方向の長さに合わせて中空糸膜の膜長を単純に長くしても、中空糸膜の内部を透過流体が通過する際に発生する圧力損失が大きくなり過ぎて、中空糸膜の内部で十分に透過流体が流れることができずに、所望の濾過能力が得られないことがある。
そこで、その圧力損失分を補うために、分離膜モジュールへ流体を送り込む際のプラントラインに昇圧機構を設けたり、透過流体の流出側に透過流体を吸引するための吸引機構を設けることも考えられる。しかし、昇圧機構や吸引機構を設けると、分離膜モジュール以外の付帯設備のコストが増大してしまう。さらに、分離膜モジュールに昇圧機構や吸引機構による圧力を付加させると、分離膜モジュールが圧力に耐えられるように、モジュール容器や分離膜エレメントの構成部材を厚肉化して剛性を高めたり、分離膜自体の耐圧を高めることが必要となるため、分離膜モジュール構造が複雑になったり、分離膜モジュールや膜の製造コストが大きくなってしまう。
そこで、本問題を解決するために、特許文献1の図5に記載のように、1つの分離膜エレメントを分割し、複数個の分離膜エレメントをモジュール容器の円筒軸方向と同一の方向で多数連結することも考えることができる。しかしながら、モジュール容器の円筒軸方向に沿うように分離膜エレメントを多数連結させる構造を採った場合、複数の分離膜エレメントの一部が、部分的に詰まったり、寿命などにより性能低下した場合は、モジュール容器全体をプラントラインから一旦切り離す必要がある。さらに、モジュール容器の円筒軸方向に沿うように分離膜エレメントが多数連結されている場合は、特定の分離膜エレメント1つを取り外すことは構造的に難しく、複数の分離膜エレメントを一度に交換する必要があるため、交換に要する時間やコストが莫大なものとなる。
一方、モジュール容器の壁面側から分離膜エレメントを、複数挿入する構造の分離膜モジュールも提案されている(例えば、特許文献2、図1)。この分離膜モジュールでは、複数挿入されている分離膜エレメントのうち、個々の分離膜エレメントの交換ができ、複数の分離膜エレメントをモジュール容器の一断面となる同一平面内に各々平行に配列することを主な特徴としている。
特開2001−137670号公報 特開2003−93844号公報
しかしながら特許文献2に開示されている分離膜モジュールは、各分離膜エレメントを同一平面内に各々平行に配列するため、プラントラインに一般的に広く用いられる円筒形状のモジュール容器に適用する場合は、モジュール容器形状に合わせて分離膜エレメントの長さを1本ずつ変化させて配列させる必要がある。そのため、個々の分離膜エレメントは交換可能な構造ではあるが、それぞれの挿入位置に対応した長さの分離膜エレメントを別個に準備する必要性があるため、分離膜ユニットの製造や交換に要するコストは増大してしまう。
さらに、分離膜エレメントを平行に配列するので、分離膜エレメントを円筒形のモジュール容器の壁面と直交するように挿入できず、モジュール容器の分離膜エレメント挿入口の形状や加工方法、モジュール容器と分離膜エレメントの固定方法、などが複雑になってしまう。
また、前述の中空糸膜のような分離膜を用いた分離膜エレメントを特許文献2の分離膜モジュールに適用し、特許文献2の図1に図示されているように分離膜エレメントをモジュール容器の壁面から容器反対側壁面付近に至るまで深く挿入すると、プラントラインによってモジュール容器の断面方向の大きさを大きくする必要がある場合は、中空糸膜の膜長を長くすることが必要となるため、前述の圧力損失の問題から所望の濾過能力が得られなくなることも考えられる。
以上、圧力損失の影響が大きい分離膜を使用した分離膜モジュールに関して、モジュール容器の大きさに関わらず膜充填率を高め、かつ、分離膜モジュールに使用される分離膜エレメントを部分的に簡便に交換しようとしても、有用な手段が示されていないというのが現状である。
本発明は、上述のような問題点を解決するためになされたものである。その目的とするところは、全長が長くない分離膜エレメントを使用しても、モジュール容器の大きさに関係なく、容器内の膜充填率を容易に高めて、高い分離効率を実現でき、さらに、モジュール容器内の分離膜エレメントの部分的な交換を容易に実現できる分離膜モジュールを提供することにある。
本発明の目的は、以下に述べる手段によって達成される。
本発明の分離膜モジュールは、物質を流通せしめる中空容器と、前記容器の側壁の内壁面から前記容器内部に向かって延在する複数個のエレメントと、を有し、
前記エレメントは、前記物質を流入させるための複数の孔が形成されたケースと、前記ケースに流入した物質の構成成分を分離する分離膜と、および前記分離膜で分離されて透過した成分を通過させるための透過物流路材と、で構成された分離膜ユニットを1個または複数個有し、
前記エレメントのうちの複数個の延在方向の長さが、前記側壁との接続位置から延在方向に向かって前記側壁の内壁面の別の位置へ至るまでの距離の1/2以下である。
本発明の分離膜モジュールは、前記エレメントが、複数個の前記分離膜ユニットが連結されて構成されていることが好ましい。また、前記エレメントは、前記容器の内部を流れる物質の流れ方向に直交する方向に延在していることが好ましい。そして、前記容器は円筒であり、前記エレメントの延在方向が容器の中心軸に対して放射状であることが好ましい。
本発明の分離膜モジュールは、中空状のモジュール容器の壁面から分離膜ユニットを有するエレメントを効率的かつ自在に多数配置できるので、全長が長くない分離膜エレメントを使用しても、容器内の膜充填率を容易に高めることができ、高い分離効率を実現できる。そして、分離膜エレメントの全長を長くする必要がないため、圧力損失の影響が大きい分離膜を備えた分離膜ユニットを用いることができる。
また、本発明の分離膜モジュールの構成では、モジュール容器内の分離膜エレメントが部分的に詰まったり、寿命などにより性能低下した場合でも、複数の分離膜エレメントを交換することなく、交換が必要な分離膜エレメントのみを容易に交換できるので、分離膜エレメント交換に要する時間やコストを大幅に削減できる。
さらに、本発明の好ましい態様の分離膜モジュールは、プラントラインで一般的に広く用いられる円筒形状のモジュール容器で構成されているが、同一寸法の分離膜エレメントまたは分離膜ユニットを流用できるので、分離膜エレメントや分離膜ユニットの製造コストを抑えることができ、ひいては分離膜モジュールを安価に提供することもできる。
さらに、本発明の好ましい態様の分離膜モジュールは、エレメントを構成する分離膜ユニットを複数連結することもできるため、分離膜エレメントの全長を長くしたとしても、圧力損失の影響が大きい分離膜を備えた分離膜ユニットを用いることができる。
本発明の分離膜モジュール1の一実施形態の概略斜視図である。 1つの分離膜ユニット6を有する分離膜エレメント3の断面図である。 2つの分離膜ユニット6を有する分離膜エレメント3の断面図である。 本発明の分離膜モジュール1の一実施形態の上面図である。 1つの分離膜ユニット6の長さが異なる分離膜モジュール1の上面図である。 図1の分離膜モジュール1とは分離膜ユニット6の配置が異なる分離膜モジュール1の概略斜視図である。 図6の分離膜モジュール1の上面図である。
以下、本発明の実施形態の一例を図面に基づいて説明する。
本発明に係る分離膜モジュール1を概略斜視図で示したものが図1である。図1を参照すると、分離膜モジュール1は、モジュール容器2と、モジュール容器2の円筒の側壁18に固定された複数の円筒形の分離膜エレメント3と、で構成されている。
そして、分離膜モジュール1の両端4は、図示しないプラントラインにそれぞれ接続されており、図示しない液体や気体などの物質は、図1の矢印A(Z方向下側)から分離膜モジュール1のモジュール容器2の内部へ流入し、流入した物質が、分離膜エレメント3に備えられる、ここでは図示しない分離膜に触れることで、物質の構成成分の一部が透過される。それにより、図示しない透過物質は、それぞれの分離膜エレメント3の排出孔5から矢印Bの方向に流れ出ていき、分離膜エレメント3により透過されなかった図示しない非透過物質は、矢印C(Z方向上側)の方向に、分離膜モジュール1から流れ出ていく。
ここで、モジュール容器2は、内部が中空状のものであればどのような形状でもよいが、プラントラインでは円筒形の配管が使用されていることが一般的であるため、プラントラインへの接続性も良好で、分離膜モジュール1に高い圧力がかかるような場合でも均一に圧力がかかることで応力が分散し、モジュール容器2の一部に応力集中などが発生しにくい、円筒形状のものが特に好ましい。また、モジュール容器2の材質としては、いずれでもよく、分離膜モジュール1の使途に応じて、樹脂、金属など最適なものを選択すればよい。さらに、モジュール容器の大きさも、特に制限はなく、Z方向長さや直径方向長さなどいずれの長さにも適用できる。また、分離膜エレメント3の排出孔5から排出される透過物質は、本実施例では各々の排出孔5から個別に排出されているが、各排出孔5を図示しない配管などで連結させて、排出箇所を分離膜エレメント3の個数よりも少なくしてもよい。
次に、図1のXY平面における分離膜エレメント3の中央断面図である図2を参照する。分離膜エレメント3は、分離膜ユニット6と、分離膜エレメント3をモジュール容器2に取り付け固定するための容器取付部材7と、分離膜モジュール1のモジュール容器2の内部側の末端部となる底部材8と、で構成されている。
さらに、分離膜ユニット6は、流入する液体や気体などの物質の構成成分の一部を分離するための分離膜9と、外面から内面へ向かって分離膜9に物質を流入させるための孔10が開口したケース11と、分離膜エレメント3により透過した透過物質を分離膜エレメント3の外部に排出するための透過物流路材12と、これら分離膜9とケース11と透過物流路材12の両端を一体化させるための接着剤13と、で構成されている。
ここで用いられる分離膜9の濾過方式は、いずれの方式でも構わないが、分離膜9の外部から内部に向かって透過される濾過方式が好適である。また、本発明では、特に線状形の分離膜9を複数収束したものが好ましい。
分離膜9の断面形状としては、例えば、分離膜9の外部側に形成される分離層で物質の分離を行い、中空となった分離膜9の内部側で透過物質が流れることができる中空糸状の形状や、例えば、分離膜9の外部側の密度が“密”で、分離膜9の内部側の密度が“粗”であったり、外部側と内部側の構造が異なり、外部側が分離層で、内部側が多孔質状となっていることで、外部側で物質の分離を行い、内部側で透過物質が流れることができる中実糸状の形状が好ましい。この分離膜9の材質としては、単一素材で構成されたもの、複数の素材で構成されたもの、いずれでもよく、使用用途に応じて耐熱性や耐圧性などの機械的耐久性、化学的耐久性などを満たせば特に限定されないが、例えば、中空糸状の分離膜9であれば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体などのフッ素系樹脂や、セルロースアセテート、セルロースアセテートプロピオネートなどのセルロースエステルや、ポリスルホンなどのポリスルホン系樹脂などの樹脂を含有していることが好適である。また、中実糸状の分離膜9であれば、ゼオライト、シリカ、炭素繊維、などの無機質材料を用いた無機膜を使用することが好適である。なお、分離膜9の直径としてはいずれでもよいが、0.1mm〜2mmのものが好ましく用いられる。特に、本発明は、分離膜9の内部を透過物質が通過する際に発生する圧力損失が高い分離膜9に好適に用いられるため、直径0.1mm〜1.2mmと細径の分離膜9であることがさらに好ましい。
分離膜9の両端は、接着剤13によりケース11と透過物流路材12に固定されているが、分離膜9の両端面14は接着剤13から露出している形状となっている。そのため、分離膜9を通過した透過物質は、分離膜9の内部を通って、分離膜9の両端面14に流れ、分離膜ユニット6と底部材8、分離膜ユニット6と容器取付部材7、とで形成される分離膜エレメント3の空間部15や透過物流路材内部16を通って、容器取付部材7に設けられた排出孔5から分離膜エレメント3の外部に排出される。
そのため、透過物流路材12は図2に示すような中空状のパイプが好ましいが、透過物が通過することができる流路を備えていれば、どのような流路材でも構わない。また、ケース11は、分離膜9に物質を流入させるために孔10が開孔されているが、分離膜9に物質が流入しやすく、分離効率を向上させるために、分離膜9と接する部分には複数の孔10が開孔されていることが好ましい。ただし、ケース11の厚みが薄すぎると、ケース11の剛性が低下して分離膜エレメント3の強度が低下し、分離膜モジュール1に物質が流入する際に、分離膜エレメント3が受ける動圧によっては、分離膜エレメント3が変形する場合がある。従って、ケース11の厚みは0.5mm以上であることが好ましい。
また、分離膜エレメント3を構成する、分離膜ユニット6、容器取付部材7、底部材8は、それぞれが固定されて一体化している。固定方法としては、それぞれの接続部にネジ部を設けて締結固定したり、図示しないネジを用いて締結固定したり、接着剤13を接続部に塗布して接着固定したりすることなどいずれでもよいが、分離膜モジュール1に複数設けられる分離膜ユニット6の一部を部分的、かつ、容易に交換できるように着脱可能な構成とすることが好ましい。
なお、図2では、1つの分離膜ユニット6を用いた分離膜エレメント3を示しているが、図3に示すように、1つの接続部材17を用いることで2つの分離膜ユニット6を有する分離膜エレメント3にすることも可能である。すなわち、複数個の接続部材17を用いさえすれば、分離膜ユニット6は、分離膜エレメント3の中心軸19の方向に、幾らでも接続増設することが可能となる。
ここで、分離膜9の直径が小さかったり、透過物質の粘性が高い場合は、分離膜9の内部を透過物質が通過する際に発生する圧力損失が大きくなり、分離膜9の内部を透過物質が通過しにくくなり、分離膜モジュール1に必要な濾過能力が得られなくなる場合がある。濾過能力を上げようとして図2に示すような1つの分離膜ユニット6を用いて分離膜9の膜長(Y方向の長さ)を長くしても、分離膜の内部を透過する際の圧力損失は大きくなる一方である。そのため、図3に示すように分離膜9の膜長が短い分離膜ユニット6を複数個連結することが好ましい。それにより、分離膜ユニット6で発生する圧力損失を小さくすることができるため、分離膜モジュール1として、高い分離効率を得ることができる。
ここで、ケース11、透過物流路材12、容器取付部材7、底部材8、接続部材17の材質は、いずれでもよく、分離膜モジュール1の使途に応じて、樹脂、金属など最適なものを選択すればよい。また、接着剤13の材質も、ケース11と、透過物流路材12と、分離膜9と、を一体化させることができればいずれでもよいが、例えば、エポキシやウレタンなどの樹脂系接着剤13が好適に用いられる。
次に、再び図1と、図1の分離膜モジュール1をZ方向上側から見たXY平面図である図4と、を用いて、分離膜エレメント3の設置に関して詳細に説明する。まず、図1を参照すると、円筒形のモジュール容器2に分離膜エレメント3が複数設置されており、さらに、分離膜エレメント3は、モジュール容器2の内部を流れる物質の流れ方向(矢印Aまたは矢印C)に直交する方向に延在するように設置されている。ここで、分離膜エレメント3の設置角度は、流れ方向に直交することには限定されないが、流れ方向に直交する方向で設置する方が、モジュール容器2の分離膜エレメント3の設置用穴23の形状や加工が複雑化せず、設置作業性も良好であり、また、物質が分離膜エレメント3に直角に当たることで、分離膜エレメント3が受ける動圧が上がり、物質が分離膜9に透過しやすくなるため、好ましい。
次に図4を参照すると、分離膜エレメント3は、円筒形のモジュール容器2の中心軸22に対して放射状に複数設置されていることが分かる。このように、モジュール容器2の中心軸22に対して放射状に複数設置されるように配列されると、各分離膜エレメント3の長さ(分離膜エレメント3の中心軸19の方向の長さ)を同一にでき、それぞれに対して同一寸法の分離膜エレメント3を流用でき、分離膜エレメント3の製造コストを抑えられるので好ましい。
次に、複数ある分離膜エレメント3の1つ(図4の斜線部の分離膜エレメント3)を例にして説明する。分離膜エレメント3のモジュール容器2内の延在方向の長さXは、モジュール容器2の中心軸22に対して円周方向に在る側壁の内壁面20の接続位置Pから、延在方向に向かって内壁面20の別の位置Qへ至るまでの距離Lの1/2以下となっている。モジュール容器2の一断面に対して、複数の分離膜エレメント3の長さXが、距離Lの1/2より大きくなると、モジュール容器2が円筒形の場合は、それぞれの分離膜エレメント3が中心部付近で干渉してしまい、分離膜エレメント3を設置できなくなるため好ましくない。しかし、図5に示すように、1つの分離膜エレメント3(図5の斜線部の分離膜エレメント3)のみの長さXが、距離Lの1/2より大きい場合は、他の分離膜エレメント3と干渉することがない。その場合は、1つの分離膜エレメント3に対して、他の分離膜エレメント3と同様の長さの分離膜ユニット6を、接続部材17を用いて接続して最適な長さに調整すれば、分離膜エレメント3の製造コストを抑えられるので好ましい。
また、図4または図5では、モジュール容器2の一断面に対して、モジュール容器2の中心軸22から45度間隔で放射状に8つの分離膜エレメント3が設置されている。分離膜エレメント3のそれぞれの設置間隔や設置個数に制限はなく、一定ピッチや不等ピッチで設置しても構わないが、分離膜モジュール1で高い分離効率を得るためには、モジュール容器2の一断面に対して、より多くの分離膜エレメント3を設置して、分離膜9の充填率を高めることが好ましい。そのため、分離膜エレメント3は、モジュール容器2に対して一定間隔の角度で、分離膜エレメント3の大きさに合わせて、可能な限り多く設置することがより好ましい。
さらに、分離膜エレメント3とモジュール容器2との固定方法や、モジュール容器2に対する分離膜エレメント3の挿入方法にも制限はないが、分離膜エレメント3をモジュール容器2の外壁面21から内壁面20に向かって挿入し、図示しないボルトや分離膜エレメント3にネジ部を設けて、分離膜エレメント3とモジュール容器2を固定すると、それぞれの分離膜エレメント3がモジュール容器2の外壁面21から着脱可能となるため、分離膜エレメント3を個別に交換することが可能となり、さらに、分離膜エレメント3の交換の際に、プラントラインから分離膜モジュール1を外す必要がなくなり、迅速かつ容易に分離膜エレメント3の交換が可能となるため好ましい。
また、図1では、モジュール容器2の周方向に配列された分離膜エレメント3が、さらに、Z方向に列をなすように規則的に配列されている。分離膜モジュール1で高い分離効率を得るためには、Z方向にも多くの分離膜エレメント3を設置して、分離膜9の充填率を高めることが好ましいが、Z方向への配列個数や規則性には特に制限はない。ここで、例えば、図6に示すようにZ方向に位相を変えて配列させてもよい。これにより、図6に示した分離膜モジュール1の上面図を示した図7のように、物質の流れ方向から見たモジュール容器2の断面に対する分離膜エレメント3の専有面積が増加するため、物質の分離効率も向上させられる。
1:分離膜モジュール
2:モジュール容器
3:分離膜エレメント
4:分離膜モジュールの両端
5:排出孔
6:分離膜ユニット
7:容器取付部材
8:底部材
9:分離膜
10:孔
11:ケース
12:透過物流路材
13:接着剤
14:分離膜の両端面
15:空間部
16:透過物流路材内部
17:接続部材
18:円筒の側壁
19:分離膜エレメントの中心軸
20:側壁の内壁面
21:側壁の外壁面
22:モジュール容器の中心軸
23:設置用穴
P:分離膜エレメントとモジュール容器の側壁の内壁面との接続位置
Q: 接続位置Pから分離膜エレメントの延在方向に向かって別の内壁面の位置
X:分離膜エレメントのモジュール容器内の延在方向長さ
L:接続位置Pから位置Qまでの距離

Claims (4)

  1. 物質を流通せしめる中空容器と、
    前記容器の側壁の内壁面から前記容器内部に向かって延在する複数個のエレメントと、を有し、
    前記エレメントは、前記物質を流入させるための複数の孔が形成されたケースと、前記ケースに流入した物質の構成成分を分離する分離膜と、および前記分離膜で分離されて透過した成分を通過させるための透過物流路材と、で構成された分離膜ユニットを1個または複数個有し、
    前記エレメントのうちの複数個の延在方向の長さが、前記側壁の内壁面との接続位置から延在方向に向かって前記側壁の内壁面の別の位置へ至るまでの距離の1/2以下である、分離膜モジュール。
  2. 前記エレメントが、複数個の前記分離膜ユニットが連結されて構成された、請求項1の分離膜モジュール。
  3. 前記エレメントが、前記容器の内部を流れる物質の流れ方向に直交する方向に延在した、請求項1または2の分離膜モジュール。
  4. 前記容器が円筒であり、前記エレメントの延在方向が容器の中心軸に対して放射状である、請求項1〜3のいずれかの分離膜モジュール。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2021060557A1 (ja) * 2019-09-27 2021-04-01 三菱ケミカル株式会社 分離膜モジュール及び分離方法

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