JP2017055515A - 誤動作防止装置 - Google Patents

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大士 井ノ口
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孝明 石本
浩志 福田
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浩志 福田
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Abstract

【課題】地絡事故時に下流側からの零相電流により、地絡方向継電器が遮断器を誤動作させることを防止する誤動作防止装置を提供する。【解決手段】第1送電線に配設される第1遮断器と、前記第1送電線に並設された第2送電線に配設される第2遮断器と、前記第1送電線における前記第1遮断器の上流側で地絡事故が発生したときに前記第1遮断器を開放する第1地絡方向継電器と、前記第2送電線における前記第2遮断器の上流側で地絡事故が発生したときに前記第2遮断器を開放する第2地絡方向継電器と、を含む電力系統の誤動作防止装置であって、前記第1及び第2送電線の夫々の下流側から上流側へ向かって零相電流が流れるとき、前記第1及び第2遮断器の夫々が前記第1及び第2地絡方向継電器によってともに開放されることがないように制御を行う制御装置、を備えたことを特徴とする誤動作防止装置。【選択図】図1

Description

本発明は、誤動作防止装置に関する。
電力系統には、送電線に地絡事故が発生した場合に、当該送電線を電力系統から迅速に切り離すべく、送電線の送電端と受電端に遮断器及び地絡方向継電器(Directional Ground Relay:DGR)が設置されている。
一般に、地絡事故が発生した場合(一線地絡の場合)、送電線中には、電源端である変圧器二次側の中性点接地した中性点から地絡事故が発生した地点(以下、「地絡地点」と言う)へ向かう零相電流、各送電線の対地間静電容量から地絡地点へ向かう零相電流が発生するとともに、電力系統全体に、地絡した相電圧と逆位相の零相電圧が発生する。
地絡方向継電器は、零相変流器(Zero-phase-sequence Current Transformer:ZCT)から送電線中の零相電流を検出し、接地変圧器(Earthed Voltage Transformer:EVT)から送電線中の零相電圧を検出し、それらの位相差に基づいて、地絡地点が、制御対象の遮断器の設置位置に対して上流側か下流側かを判定する。即ち、地絡方向継電器は、下流側から上流側へ向かって零相電流が流れる場合、地絡地点が制御対象の遮断器の位置に対して上流側と判定し、上流側から下流側へ向かって零相電流が流れる場合、地絡地点が制御対象の遮断器の位置に対して下流側と判定する。そして、各地点の地絡方向継電器が当該判定を行って、地絡地点の上流側の遮断器と下流側の遮断器とを開放することにより、地絡が発生した送電線のみを電力系統から切り離す。
このとき、電力系統では、複数の送電線のうち、地絡が発生した送電線のみを切り離すため、複数の地絡方向継電器を協調して動作させる。
図5A〜図5Cを参照して、地絡方向継電器の協調動作の一例を、説明する。
尚、図5A〜図5Cは、地絡事故が発生した場合の地絡方向継電器の動作を時系列に表したものである。又、各図の点線は、零相電流Igの流れを表している。
図5A〜図5Cの電力系統では、電源端であるS変電所(変圧器S1)から送電線L0〜L4を介して、A変電所、B変電所、C変電所へと分岐して高圧(6.6kV)の電力を送電し、A変電所、B変電所、C変電所から変圧器A1〜C1を用いて、低圧(200V)に変電した電力を、需要家へ送電する構成となっている。
図5A〜図5Cにおいて、LA〜LCは、各変電所が送電線から受電する高圧母線を表し、L0〜L4は、三相交流の電力を送電する三相三線式の送電線を表している。又、送電線L1、L2は、A変電所の高圧母線LAとB変電所の高圧母線LBを接続する二回線送電線であり、送電線L3、L4は、A変電所の高圧母線LAとC変電所の高圧母線LCを接続する二回線送電線である。
又、S変電所の変圧器S1の二次側は、Y結線により構成され、抵抗S2を介して中性点接地している。尚、当該中性点接地は、地絡事故の際に健全相の電圧上昇を抑制するとともに、地絡事故の際に零相電流、零相電圧を発生させ、地絡方向継電器等により地絡地点を検出可能にするために行われる。
そして、地絡事故が発生した場合に、各送電線L1〜L4の送電端と受電端を電力系統から切り離すために、送電線L1〜L4の送電端側と受電端側夫々に、遮断器CB1a〜CB4bが設置されている。
又、各遮断器CB1a〜CB4bに隣接して、即ち、各送電線L1〜L4の送電端側と受電端側夫々に、送電線L1〜L4の零相電流Igを検出する零相変流器ZCT1a〜ZCT4b、各遮断器CB1a〜CB4bを開放する地絡方向継電器DGR1a〜DGR4bが設置されている。
又、各高圧母線LA〜LCには、零相電圧Vgを検出する接地変圧器(図示せず)が設置されている。
尚、零相変流器ZCT1a〜ZCT4bは、送電線の各相の電流ベクトルの和を零相電流として検出する装置である。又、接地変圧器は、高圧母線の各相の電圧ベクトルの和を零相電圧として検出する装置である。
地絡方向継電器DGR1a〜DGR4bは、零相変流器と接地変圧器を介して、遮断器CB1a〜CB4bが設置された位置の零相電流、零相電圧を監視することで、地絡事故が発生した際、零相電流Igの流れる方向を判定して、地絡地点Gが監視対象の送電線の内側である場合、対応する遮断器CB1a〜CB4bを開放する役割を担う。
尚、本事例では、地絡方向継電器DGR1a、DGR2a、DGR3a、DGR4aは、夫々送電線L1、L2、L3、L4の送電端側に設置され、上流側から下流側へ向かって零相電流Igが流れると判定した場合、対応する遮断器CB1a、CB2a、CB3a、CB4aを開放する。又、地絡方向継電器DGR1b、DGR2b、DGR3b、DGR4bは、夫々送電線L1、L2、L3、L4の受電端側に設置され、下流側から上流側へ向かって零相電流Igが流れると判定した場合、対応する遮断器CB1b、CB2b、CB3b、CB4bを開放する。
このとき、地絡方向継電器DGR1a〜DGR4bは、隣接する高圧母線に設置された接地変圧器を介して零相電圧を検出するとともに、隣接する送電線L1〜L4に設置された零相変流器ZCT1a〜ZCT4bを介して零相電流を検出する。そして、地絡方向継電器DGR1a〜DGR4bは、検出した零相電流、零相電圧の位相差に基づいて、遮断器CB1a〜CB4bの設置位置において、零相電流Igの流れる方向を判定する。
具体的には、地絡方向継電器DGR1a〜DGR4bは、次のように、零相電流Igの流れる方向を判定する。零相電圧は、検出地点によらず電力系統全体で、同じ位相特性(地絡した相電圧と逆位相)の電圧として検出される。一方、送電線L1〜L4の対地間静電容量から発生する零相電流は、キャパシタの特性より、当該零相電圧に対して90°進んだ位相の電流として検出される。そして、当該零相電流は、当該送電線中に地絡地点が存在する場合には当該送電線中の地絡地点に向かうが、他の送電線中に地絡地点が存在する場合には高圧母線LAを介して他の送電線中の地絡地点に向かうため、両者で、零相電流の流れる方向は反対向きとなる(位相が反転する)。そのため、各送電線の対地間静電容量から発生する零相電流は、地絡地点が当該送電線中に存在するか否かで、零相電圧に対して90°進んで検出されるか、零相電圧に対して90°遅れて検出されるか、位相が180°異なって検出される。これにより、地絡方向継電器DGR1a〜DGR4bは、当該位相差に基づいて、制御対象の遮断器の設置位置において、下流側から上流側へ向かって零相電流Igが流れるか、上流側から下流側へ向かって零相電流Igが流れるかを判定し、又、地絡地点Gが当該送電線の内側か外側かを判定する。
図5Aは、地絡事故Gが、送電線L1の一相に発生した直後の状態を表す(一線地絡)。
地絡事故が、送電線L1に発生した直後、中性点接地された抵抗S2と送電線L1〜L4の対地間静電容量から、地絡地点Gに向かって零相電流Igが発生する。又、電力系統全体に、地絡した相の相電圧と逆位相の零相電圧が発生する。
図5Bは、図5Aの後、地絡方向継電器DGR1bが遮断器CB1bを開放した状態を表す。
地絡地点Gが送電線L1中である場合、地絡方向継電器DGR2bは、零相電流と零相電圧の位相差に基づいて、上流側から下流側へ向かって零相電流Igが流れる(地絡地点Gが監視対象の送電線の外側)と判定し、地絡方向継電器DGR3a、DGR4aは、下流側から上流側へ向かって零相電流Igが流れる(地絡地点Gが監視対象の送電線の外側)と判定するため、これらは動作しない。
一方、地絡地点Gが送電線L1中である場合、地絡方向継電器DGR1a、DGR2aは、上流側から下流側へ向かって零相電流Igが流れる(地絡地点Gが監視対象の送電線の内側)と判定し、地絡方向継電器DGR1bは、下流側から上流側へ向かって零相電流Igが流れる(地絡地点Gが監視対象の送電線の内側)と判定するため、それらは対応する遮断器CB1a、CB2a、CB1bを開放するべく動作する。
しかし、このとき、遮断器CB1a、CB2aが開放すると、送電線L1、L2は、いずれも遮断され、A変電所からB変電所へ送電不可能な状態が発生してしまう。そのため、地絡方向継電器DGR1a、DGR2aは、地絡方向継電器DGR1bよりも遅いタイミングで遮断器CB1a、CB2aにトリップ信号を出力する構成としている。即ち、地絡方向継電器DGR1a、地絡方向継電器DGR2aは、トリップ信号を出力する前に一定時間待機し、地絡方向継電器DGR1bが最初にトリップ信号を出力するように構成している。そして、遮断器CB1bが始めに開放する結果、送電線L2は、地絡地点Gから遮断され、送電線L2には零相電流Igが流れない状態となる。そのため、地絡方向継電器DGR2aは、零相電流Igが不検出になることから、遮断器CB2aを開放させる動作をキャンセルする。これにより、電力系統は、送電線L1、L2がいずれも遮断された状態となることを回避している。
尚、このとき、地絡方向継電器DGR3b、DGR4bは、下流側に零相電流の発生源が存在しないため、地絡事故を検出しない。
図5Cは、図5Bの後、地絡方向継電器DGR1aが遮断器CB1aを開放した状態を表す。
上記したとおり、地絡方向継電器DGR1aは、上流側から下流側へ向かって零相電流Igが流れる(地絡地点Gが監視対象の送電線の内側)と判定した後、地絡方向継電器DGR1bよりも遅いタイミングで、即ち、遮断器CB1bが開放した後に遮断器CB1aに対してトリップ信号を出力する。そして、遮断器CB1bと遮断器CB1aが開放することにより、送電線L1だけが電力系統から切り離されることとなる。
電力系統では、上記のように、複数の地絡方向継電器を協調して動作させることにより、所定区間だけを切り離す構成がとられている。
又、このような背景から、複数の地絡方向継電器を、より正確に協調動作させるべく、動作整定値(動作時限、零相電流の閾値等)の最適値の設定手法も検討がなされている(例えば、特許文献1を参照)。
特開2007−209104号公報
一方、電力系統は、図5A〜図5Cに示したような短区間のものばかりではなく、電源端から複数の変電所が連結され、長区間に亘る場合もあり、更に、都市圏では、電力系統中に地中送電線を用いることも多くなってきている。
地中送電線は、対地間静電容量が架空送電線に比して10倍程度大きいため(同一長さの場合)、地絡瞬間時に、電力系統の下流側から大量の対地間充電電流(零相電流)を生じさせ、電力系統中に設置された地絡方向継電器に誤動作を生じさせたり、故障や誘導障害を生じさせるおそれがある。そのため、このような電力系統においては、地中送電線からの地絡瞬間時に発生する大量の対地間充電電流を緩和するべく、地中送電線に隣接した位置に中性点接地した補償リアクトル(Neutral Grounding Reactor:NGL)と補償リアクトルの共振予防のための抵抗が接続されるが、この場合も零相電流を完全に発生しない状態とすることはできず、その上流側に設置された地絡方向継電器に誤動作を生じさせることがある。特に、当該抵抗と地中送電線から地絡地点へ向かう零相電流の量は、予測が困難であり、上記特許文献1のように動作整定値の最適値を設定する手法では、対処が困難である。尚、補償リアクトルの共振予防のための抵抗とは、送電線の対地間静電容量と補償リアクトルとの共振を防止するために補償リアクトルと直列接続される抵抗であって、例えば、補償リアクトルの容量に対して10%程度の抵抗(60Hzの周波数帯で、補償リアクトルの容量ωLIと抵抗の容量RIの比が10:1程度)が用いられる。
本発明は上記課題を鑑みてなされたものであり、地絡事故時に下流側からの零相電流により、地絡方向継電器が遮断器を誤動作させることを防止する誤動作防止装置を提供することを一つの目的とする。
一つの側面に係る誤動作防止装置は、第1送電線に配設される第1遮断器と、前記第1送電線に並設された第2送電線に配設される第2遮断器と、前記第1送電線における前記第1遮断器の上流側で地絡事故が発生したときに前記第1遮断器を開放する第1地絡方向継電器と、前記第2送電線における前記第2遮断器の上流側で地絡事故が発生したときに前記第2遮断器を開放する第2地絡方向継電器と、を含む電力系統の誤動作防止装置であって、前記第1及び第2送電線の夫々の下流側から上流側へ向かって零相電流が流れるとき、前記第1及び第2遮断器の夫々が前記第1及び第2地絡方向継電器によってともに開放されることがないように制御を行う制御装置、を備える。
その他、本願が開示する課題、及びその解決方法は、発明を実施するための形態の欄の記載、及び図面の記載等により明らかにされる。
本発明によれば、地絡事故時に下流側からの零相電流により、地絡方向継電器が遮断器を誤動作させることを防止する誤動作防止装置を提供することが可能となる。
本実施形態に係る電力系統の構成を示す図である。 本実施形態に係る地絡方向継電器DGR1a、DGR2a、DGR3a、DGR4a、DGR1b、DGR2b、DGR5a、DGR6a、DGR6bの構成を示す図である。 本実施形態に係る地絡方向継電器DGR3b、DGR4bの構成を示す図である。 本実施形態に係る地絡方向継電器DGR3b、DGR4bの構成を示す図である。 本実施形態に係る地絡方向継電器の動作を説明するための図である。 本実施形態に係る地絡方向継電器の動作を説明するための図である。 本実施形態に係る地絡方向継電器の動作を説明するための図である。 地絡方向継電器の協調動作を説明するための図である。 地絡方向継電器の協調動作を説明するための図である。 地絡方向継電器の協調動作を説明するための図である。
本明細書および添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
===電力系統の構成===
図1を参照して、本実施形態に係る電力系統の構成について説明する。
本実施形態に係る電力系統は、送電線L3、L4の下流側に、零相電流の発生源である地中送電線L5、L6、中性点接地した補償リアクトルC3と抵抗C2が接続されている。そのため、本実施形態に係る電力系統では、地絡方向継電器DGR3b、DGR4bに、互いのトリップ信号に係る信号を監視する誤動作防止回路を設けて協調動作させることにより、地絡事故時に送電線L3、L4の下流側から零相電流が発生した場合であっても、遮断器CB3b、CB4bを誤動作させない構成としている。即ち、地絡方向継電器DGR3b、DGR4b、遮断器CB3b、CB4bは、協調動作する誤動作防止装置となっている。尚、図5A〜図5Cで説明した構成と同様の構成については、説明を省略する。
本実施形態に係る電力系統は、電源端であるS変電所から送電線L0〜L6を介して、A変電所、B変電所、C変電所、D変電所、E変電所へと分岐して高圧(6.6kV)の電力を送電し、A変電所、B変電所、C変電所、D変電所、E変電所から変圧器A1〜E1を介して低圧(200V)に変電した電力を、需要家へ送電する構成となっている。
尚、図1中で、LA〜LEは、各変電所が送電線から受電する高圧母線を表し、L0〜L6は、三相交流の電力を送電する三相三線式の送電線を表している。又、S1、A1、B1、C1、D1、E1は、各変電所に設置された変圧器を表している。
具体的には、電源端であるS変電所は、発電機又は他の変電所(図示せず)からの特別高圧(例えば、110kV)の電力を受電し、変圧器S1により高圧(例えば、6.6kV)の電力に変圧して、送電線L0を介してA変電所に送電する。
又、A変電所は、S変電所から受電した電力を、送電線L1、L2を介してB変電所に送電するとともに、送電線L3、L4を介してC変電所に送電する。即ち、送電線L1、L2は、A変電所の高圧母線LAとB変電所の高圧母線LBを接続する二回線送電線である。又、同様に、送電線L3、L4は、A変電所の高圧母線LAとC変電所の高圧母線LCを接続する二回線送電線である。そして、送電線L1、L2及び送電線L3、L4は、一方の送電線に地絡事故等が発生した場合、当該送電線のみを遮断して、他方の送電線で送電する構成となっている。そして、C変電所は、A変電所から受電した電力を、送電線L5を介してD変電所に送電する。又、同様に、D変電所は、C変電所から受電した電力を、送電線L6を介してE変電所に送電する。
尚、図1中の送電線L5、L6は、大容量の対地間静電容量を形成する地中送電線を表す。
S変電所の変圧器S1の二次側は、Y結線により構成され、抵抗S2を介して中性点接地している。又、C変電所の変圧器C1の一次側は、Y結線により構成され、直列接続された抵抗C2と補償リアクトルC3を介して中性点接地している。
そして、本実施形態に係る電力系統は、地絡事故が発生した場合に各送電線L1〜L6を電力系統から切り離すために、各送電線L1〜L6の送電端側と受電端側夫々に、遮断器CB1a〜CB6bを備える。又、各遮断器CB1a〜CB6bに隣接して、即ち、各送電線L1〜L6の送電端側と受電端側夫々に、送電線L1〜L6の零相電流Igを検出する零相変流器ZCT1a〜ZCT6b、各遮断器CB1a〜CB6bを開放する地絡方向継電器DGR1a〜DGR6bが設置されている。又、各高圧母線LA〜LEには、零相電圧Vgを検出する接地変圧器(図示せず)が設置されている。
地絡方向継電器DGR1a〜DGR6bは、隣接する高圧母線に設置された接地変圧器を介して零相電圧Vgを検出するとともに、隣接する送電線L1〜L6に設置された零相変流器ZCT1a〜ZCT6bを介して零相電流Igを検出し、零相電流Ig、零相電圧Vgの位相差に基づいて、零相電流Igの流れる方向を判定する。
尚、各地絡方向継電器DGR1a〜DGR6bが、開放する制御対象の遮断器CB1a〜CB6b、零相電流を取得する検出装置、零相電圧を取得する検出位置、トリップ信号を発生させる条件である零相電流の流れる方向(トリップ信号発生条件)を、表1に記載する。
Figure 2017055515
===地絡方向継電器の構成===
ここで、図2、図3A、図3Bを参照して、本実施形態に係る地絡方向継電器の構成の一例を説明する。
図2に、本実施形態に係る地絡方向継電器DGR1a、DGR2a、DGR3a、DGR4a、DGR1b、DGR2b、DGR5a、DGR6a、DGR6bの内部構成を示す。尚、これらの地絡方向継電器は同様の構成であるため、地絡方向継電器DGR1aの構成を一例として説明する。
地絡方向継電器DGR1aは、零相電圧検出部M1、零相電流検出部M2、地路方向判定部M3、時限回路部M4を備える。
零相電圧検出部M1は、接地変圧器を介して零相電圧Vgを検出し、零相電圧Vgが整定値を超えた場合、整流された零相電圧信号Vg’を地路方向判定部M3に出力する。
零相電圧検出部M1は、例えば、零相電圧Vgの基本波成分を取り出すフィルタ回路、零相電圧Vgの基本波成分が整定値を超えた場合に信号を出力するレベル検出回路等によりパルス状にした零相電圧信号Vg’を出力するように構成される。
尚、零相電圧Vgの整定値は、零相電圧検出部M1が地絡発生を判定する値である。
零相電流検出部M2は、零相変流器ZCT1aを介して零相電流Igを検出し、零相電流Igが整定値を超えた場合、地路方向判定部M3に整流された零相電流信号Ig’を出力する。
零相電流検出部M2は、例えば、零相電流Igの基本波成分を取り出すフィルタ回路、零相電流Igの基本波成分が整定値を超えた場合に信号を出力するレベル検出回路等により等によりパルス状にした零相電流信号Ig’を出力するように構成される。
尚、零相電流Igの整定値は、零相電流検出部M2が地絡発生を判定する値である。
地絡方向判定部M3は、零相電圧信号Vg’、零相電流信号Ig’の位相差に基づいて、遮断器CB1aの設置位置において、零相電流の流れる方向(地絡地点Gが監視対象の送電線の内側か外側か)を判定し、上流側から下流側へ向かって零相電流Igが流れる(地絡地点Gが監視対象の送電線の内側)と判定した場合、時限回路部M4に信号を出力する。一方、地絡方向判定部M3は、下流側から上流側へ向かって零相電流Igが流れる(地絡地点Gが監視対象の送電線の外側)と判定した場合、時限回路部M4に信号を出力しない。
地絡方向判定部M3は、例えば、位相比較器により構成され、零相電圧検出部M1から取得した零相電圧信号Vg’と零相電流検出部M2から取得した零相電流信号Ig’の位相差を電圧値として検出し、当該電圧値に基づいて時限回路部M4に信号を出力するか否かを判定する。
時限回路部M4は、地絡方向判定部M3からの信号を取得した場合、整定時間の経過後に、リレーを動作させることにより対応する遮断器CB1aにトリップ信号CNを出力する。又、時限回路部M4は、整定時間中に、地絡方向判定部M3からの信号が検出されなくなった場合、動作を解除し、トリップ信号CNを出力しない構成となっている。
時限回路部M4は、例えば、整定時間の経過後に信号を出力する遅延回路により構成される。
尚、整定時間は、他の地絡方向継電器との協調動作のため設定された時間である。
このように、地絡方向継電器DGR1aは、零相電圧Vgが整定値以上、零相電流Igが整定値以上、上流側から下流側へ向かって零相電流Igが流れる(地絡地点Gが監視対象の送電線の内側)という条件が満たされた場合、整定時間の経過後に対応する遮断器CB1aにトリップ信号CNを出力する構成となっている。
そして、遮断器CB1aは、地絡方向継電器DGR1aからトリップ信号CNを取得するに応じて開放し、送電線L1の送電端の導通を遮断する。
一方、本実施形態に係る地絡方向継電器DGR3b、DGR4bは、図2に示す内部構成と異なり、下流側から発生する零相電流Igに基づく誤動作を防止するべく、誤動作防止回路(AND回路部M5、ロック信号発生部M6)を備える。
図3A、図3Bに、地絡方向継電器DGR3b、DGR4bの内部構成を示す。
地絡方向継電器DGR3b、DGR4bは、抵抗C2と地中送電線L5、L6から零相電流Igが発生した場合、当該零相電流Igを、遮断器CB3b、CB4bを開放する動作条件と同位相の零相電流Igとして検出する(表1を参照)。即ち、地絡方向継電器DGR3b、DGR4bは、上記した図2に示す内部構成と同様の構成をとった場合、当該零相電流Igにより、地絡地点Gが監視対象の送電線の内側と判定し、遮断器を誤動作させる可能性がある。
そこで、地絡方向継電器DGR3b、DGR4bに、誤動作防止回路(AND回路部M5、ロック信号発生部M6)を設け、誤動作を回避するように機能する。尚、地絡方向継電器DGR3b、DGR4bは、同様の構成であるため、地絡方向継電器DGR3bの構成を一例として説明する。
地絡方向継電器DGR3bは、零相電圧検出部M1、零相電流検出部M2、地路方向判定部M3、時限回路部M4に加えて、誤動作防止回路(AND回路部M5とロック信号発生部M6)を備える。
零相電圧検出部M1、零相電流検出部M2、地路方向判定部M3、時限回路部M4は、上記した地絡方向継電器DGR1aと同様の構成であるため、説明は省略する。
誤動作防止回路(AND回路部M5、ロック信号発生部M6)は、二回線送電線の他方の送電線L4に設置された地絡方向継電器DGR4bから出力されるトリップ予備信号CSを監視し、地絡方向継電器DGR4bがトリップ予備信号CSを出力している場合、遮断器CB3bを開放する条件を満たしているか否かに関わらず、遮断器CB3bを開放しないように制御するための構成である。
即ち、二回線送電線の受電端側に設置される地絡方向継電器は、通常、地絡が発生した送電線とは別の送電線から回り込んで検出される零相電流により動作するため、いずれか一方のみが動作するが、下流側から流入した零相電流に基づく場合、両方の地絡方向継電器が動作する。そこで、誤動作防止回路(AND回路部M5、ロック信号発生部M6)は、地絡方向継電器DGR3bと地絡方向継電器DGR4bの両方のトリップ予備信号CSを監視し、両方の地絡方向継電器が動作しようしている場合は誤動作であると判定する。尚、トリップ予備信号CSとは、地絡方向継電器DGR3bが零相電流Igと零相電圧Vgの位相差に基づいて、対応する遮断器CB3bを開放すると判断した後の信号を意味する(図3A中では、地絡方向判別部M3から出力された信号を表す)。
図3Bは、誤動作防止回路を構成するロック信号発生部M6の一例を表す。
ロック信号発生部M6は、自ら(地絡方向継電器DGR3b)が出力するトリップ予備信号CSと、地絡方向継電器DGR4bが出力するトリップ予備信号CSとを検出し、AND回路部M61、AND回路部M62、AND回路部M63に出力する。
そして、AND回路部M61は、自ら(地絡方向継電器DGR3b)が出力するトリップ予備信号CSと、地絡方向継電器DGR4bが出力するトリップ予備信号CSとが、ともにハイレベル出力(遮断器を開放しようとする状態を表す)の場合、ロック信号発生部M6をロック状態に切り替える。
一方、AND回路部M62は、自ら(地絡方向継電器DGR3b)が出力するトリップ予備信号CSがハイレベル出力で、地絡方向継電器DGR4bが出力するトリップ予備信号CSがロウレベル状態の場合、OR回路部M64に出力して、ロック状態を解除する。又、AND回路部M63は、AND回路部M62と同様に、自ら(地絡方向継電器DGR3b)が出力するトリップ予備信号CSがロウレベル状態で、地絡方向継電器DGR4bが出力するトリップ予備信号CSがハイレベル出力の場合、OR回路部M64に出力して、ロック状態を解除する。
そして、ロック信号発生部M6は、ロック状態の場合、AND回路部M5に対してロック信号を出力する。
即ち、地絡方向継電器DGR3bは、遮断器CB3bを開放する条件を満たす場合、地路方向判定部M3から時限回路部M4に信号が出力され、一定時間経過後、時限回路部M4からAND回路部M5に信号が出力されるが、ロック信号発生部M6からロック信号が出力されている場合、AND回路部M5により、遮断器CB3bへのトリップ信号CNの出力を制限する。
一方、ロック信号発生部M6のロック状態が解除された場合、AND回路部M5に対するロック信号の出力を終了し、AND回路部M5は、トリップ信号CNの出力制限を解除することになる。
又、地絡方向継電器DGR3bは、地絡方向継電器DGR4bの誤動作を防止するべく、図3Aに示すように、地路方向判定部M3から出力された信号(トリップ予備信号CS)を、他方の送電線L4の地絡方向継電器DGR4bのロック信号発生部M6に対して出力する構成となっている。
以上のように、地絡方向継電器DGR3b、DGR4bは、互いにトリップ予備信号CSを監視する構成としているから、送電線L3、L4の下流側(抵抗C2と地中送電線L5、L6)から流入した零相電流Igによる誤動作を防止することができる。
尚、遮断器CB3b、CB4bのうち一方が、既に開放状態となっている場合は、地絡方向継電器からのトリップ信号CNの出力がなくなるに応じて、開放状態から導通状態に復帰することになる。
また、地絡方向継電器DGR3bは、ロック信号が出力されているか否かによってトリップ信号CNを出力するか抑止するかを切り替えるように構成されているので、トリップ信号CNの出力を抑止する際の条件を明確にでき、電力系統における遮断器の動作状態の適否判断を容易に行うことが可能となる。
また地絡方向継電器DGR3b、DGR4bが、互いのトリップ予備信号CSを監視し合い、協調動作をすることによって、地絡方向継電器DGR3b、DGR4bのみで自律的に地絡事故の誤検知を防止する事が可能となる。
===地絡事故発生時の動作===
以下、図4A〜図4Cを参照して、本実施形態に係る地絡事故発生時における地絡方向継電器の動作を説明する。尚、図4A〜図4Cは、地絡事故が発生した場合の地絡方向継電器の動作を時系列に表したものである。
以下では、地絡事故が送電線L1のG地点において発生した場合の動作について説明する。尚、各地絡方向継電器は、地絡方向継電器DGR3b、DGR4bが誤動作を防止する以外は、図5A〜図5Cにおける説明と同様に動作する。
図4Aは、地絡事故が送電線L1のG地点に発生した直後の状態を表す。
地絡事故が送電線L1に発生した直後、中性点接地された抵抗S2と送電線L1、L2、L3、L4から、地絡地点Gに向かって零相電流Igが発生する。又、このとき、中性点接地された抵抗C2と送電線L5、L6から、地絡地点Gに向かって零相電流Igが発生する。
図4Bは、図4Aの後、地絡方向継電器DGR1bが遮断器CB1bを開放した状態を表す。
地絡地点Gが送電線L1中である場合、地絡方向継電器DGR1a、DGR2aは、上流側から下流側へ向かって零相電流Igが流れる(地絡地点Gが監視対象の送電線の内側)と判定し、地絡方向継電器DGR1bは、下流側から上流側へ向かって零相電流Igが流れる(地絡地点Gが監視対象の送電線の内側)と判定するため、それらは対応する遮断器CB1a、CB2a、CB1bを開放するべく動作する。
このとき、地絡方向継電器DGR1a、DGR2aは、地絡方向継電器DGR1bよりも遅いタイミングで遮断器CB1a、CB2aにトリップ信号を出力する構成としている。即ち、地絡方向継電器DGR1a、地絡方向継電器DGR2aは、トリップ信号を出力する前に一定時間待機し、地絡方向継電器DGR1bが最初にトリップ信号を出力するように設定することにより、始めに遮断器CB1bだけが開放する構成としている。そして、遮断器CB1bが開放する結果、送電線L2は、地絡地点Gから遮断され、送電線L2には零相電流Igが流れない状態となる。
一方、地絡方向継電器DGR2bは、零相電流と零相電圧の位相差に基づいて、上流側から下流側へ向かって零相電流Igが流れる(地絡地点Gが監視対象の送電線の外側)と判定し、地絡方向継電器DGR3a、DGR4aは、下流側から上流側へ向かって零相電流Igが流れる(地絡地点Gが監視対象の送電線の外側)と判定するため、これらは動作しない。
又、このとき、地絡方向継電器DGR3b、DGR4bは、下流側(抵抗C2と送電線L5、L6)から流入する零相電流Igにより、地絡地点Gが監視対象の送電線の内側であると誤判定するおそれのある状態となっている。しかし、地絡方向継電器DGR3b、DGR4bは、誤動作防止回路により、互いのトリップ予備信号CSを監視することで、遮断器CB3b、CB4bを開放することを防止している。尚、誤動作防止回路の動作については、図3A、図3Bで示したとおりである。
図4Cは、図4Bの後、地絡方向継電器DGR1aが遮断器CB1aを開放した状態を表す。
地絡方向継電器DGR1aは、地絡方向継電器DGR1bよりも遅いタイミングで、遮断器CB1aに対してトリップ信号を出力する。そして、遮断器CB1bと遮断器CB1aが開放することにより、地絡事故が生じた送電線L1だけが電力系統から切り離されることとなる。
以上、本実施形態に係る誤動作防止装置によれば、二回線送電線の夫々の受電端側に設置された遮断器がともに遮断されることがないように制御されるため、地絡事故時に、二回線送電線の下流側から零相電流が流入した場合であっても、誤動作により遮断器を開放し、二回線送電線の上流側と下流側とが完全に遮断される事態を防止することができる。
特に、遮断器の誤動作状態そのものを監視するのではなく、遮断器を開放する前段階、即ち、地絡方向継電器のトリップ予備信号を監視することにより、遮断器が誤動作により瞬間的に開放される事態も防止することができる。
尚、上記実施形態では、地絡方向継電器DGR3bと地絡方向継電器DGR4bは、互いに、他方の地絡方向継電器から出力されるトリップ予備信号CSを監視することにより、下流側からの零相電流に基づく誤動作を防止する構成とした。しかし、互いに監視する信号は、トリップ予備信号CSに代えて、零相電流と零相電圧の位相差に係る信号や零相電流を監視してもよい。又、二回線送電線の他方の送電線に設置された地絡方向継電器のトリップ信号そのものや、他方の地絡方向継電器と接続された遮断器からの信号であってもよい。
但し、遮断器が誤動作により瞬間的に開放されることも防止することを考慮した場合、上記実施形態で説明した地絡方向継電器の協調動作のために設定される時限回路部の前段階のトリップ信号に係る信号を監視する等、地絡方向継電器が遮断器にトリップ信号を出力する前に、他方の地絡方向継電器のトリップ信号に係る信号を確認することが有効である。
又、上記実施形態では、地絡方向継電器DGR3bと地絡方向継電器DGR4b夫々に、誤動作防止回路を設ける構成としたが、当該誤動作防止回路を有する装置を別体として設ける構成としてもよい。その場合、当該装置は、地絡方向継電器DGR3bと地絡方向継電器DGR4b夫々からトリップ信号に係る信号を取得して、地絡方向継電器DGR3bと地絡方向継電器DGR4bにフィードバックする構成としてもよい。即ち、誤動作防止装置は、遮断器CB3bと遮断器CB4bがともに開放されることがないように地絡方向継電器DGR3bと地絡方向継電器DGR4bを協調動作(制御)させる、地絡方向継電器DGR3b及び地絡方向継電器DGR4bの一部として又は別体として構成される制御装置を備えていればよい。
又、上記実施形態では、地路方向判定部M3、時限回路部M4により構成されるトリップ信号を発生するための回路、及びAND回路部M5、ロック信号発生部M6により構成される誤動作防止回路をハードウェア構成により実現する態様としたが、それらの機能をソフトウェア、即ち、所定のプログラムにより実現されてもよい。その場合、零相電圧Vg及び零相電流Igを、AD変換回路を介してデジタル情報として取得し、マイクロプロセッサー(CPU)を用いて、上記機能に対応する所定のプログラムを実行すればよい。
以上より、上記実施形態は、第1送電線(L3)に配設される第1遮断器(CB3b)と、第1送電線(L3)に並設された第2送電線(L4)に配設される第2遮断器(CB4b)と、第1送電線(L3)における第1遮断器(CB3b)の上流側で地絡事故が発生したときに第1遮断器(CB3b)を開放する第1地絡方向継電器(DGR3b)と、第2送電線(L4)における第2遮断器(CB4b)の上流側で地絡事故が発生したときに第2遮断器(CB4b)を開放する第2地絡方向継電器(DGR4b)と、を含む電力系統の誤動作防止装置であって、第1及び第2送電線(L3、L4)の夫々の下流側から上流側へ向かって零相電流(Ig)が流れるとき、第1及び第2遮断器(CB3b、CB4b)の夫々が第1及び第2地絡方向継電器(DGR3b、DGR4b)によってともに開放されることがないように制御を行う制御装置(第1地絡方向継電器DGR3bと第2地絡方向継電器DGR4bの誤動作防止回路M5、M6に係る構成に対応する)、を備えたことを特徴とする誤動作防止装置を開示するものである。
なお上述した実施の形態は本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明はその趣旨を逸脱することなく変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物も含まれる。
A1 変圧器
B1 変圧器
C1 変圧器
C2 抵抗
C3 補償リアクトル
CB1a〜CB6b 遮断器
CN トリップ信号
CS トリップ予備信号
D1 変圧器
DGR1a〜DGR6b 地絡方向継電器
E1 変圧器
G 地絡地点
Ig 零相電流
Ig’ 零相電流信号
L0〜L4 送電線
L5、L6 地中送電線
LA〜LE 高圧母線
M1 零相電圧検出部
M2 零相電流検出部
M3 地絡方向判定部
M4 時限回路部
M5 AND回路部
M6 ロック信号発生部
M61 AND回路部
M62 AND回路部
M63 AND回路部
S1 変圧器
S2 抵抗
Vg 零相電圧
Vg’ 零相電圧信号
ZCT1a〜ZCT6b 零相変流器

Claims (4)

  1. 第1送電線に配設される第1遮断器と、前記第1送電線に並設された第2送電線に配設される第2遮断器と、前記第1送電線における前記第1遮断器の上流側で地絡事故が発生したときに前記第1遮断器を開放する第1地絡方向継電器と、前記第2送電線における前記第2遮断器の上流側で地絡事故が発生したときに前記第2遮断器を開放する第2地絡方向継電器と、を含む電力系統の誤動作防止装置であって、
    前記第1及び第2送電線の夫々の下流側から上流側へ向かって零相電流が流れるとき、前記第1及び第2遮断器の夫々が前記第1及び第2地絡方向継電器によってともに開放されることがないように制御を行う制御装置、
    を備えたことを特徴とする誤動作防止装置。
  2. 請求項1に記載の誤動作防止装置であって、
    前記制御装置は、前記第1及び第2送電線の夫々の下流側から上流側へ向かって零相電流が流れることを検知した際には、前記第1地絡方向継電器及び第2地絡方向継電器に前記第1遮断器及び前記第2遮断器を開放させないようにするためのロック信号を出力し、
    前記第1地絡方向継電器は、前記第1遮断器の上流側で地絡事故が発生したことを検出したときに、前記制御装置が前記ロック信号を出力していない場合にのみ、前記第1遮断器を開放し、
    前記第2地絡方向継電器は、前記第2遮断器の上流側で地絡事故が発生したことを検出したときに、前記制御装置が前記ロック信号を出力していない場合にのみ、前記第2遮断器を開放する
    ことを特徴とする誤動作防止装置。
  3. 請求項2に記載の誤動作防止装置であって、
    前記第1地絡方向継電器は、前記第1遮断器の上流側で地絡事故が発生したことを検出したときに、前記第1遮断器を開放する前に、第1トリップ予備信号を出力し、
    前記第2地絡方向継電器は、前記第2遮断器の上流側で地絡事故が発生したことを検出したときに、前記第2遮断器を開放する前に、第2トリップ予備信号を出力し、
    前記制御装置は、前記第1トリップ予備信号及び前記第2トリップ予備信号の両方が出力されている場合に、前記ロック信号を出力する
    ことを特徴とする誤動作防止装置。
  4. 請求項3に記載の誤動作防止装置であって、
    前記制御装置は、
    前記第1地絡方向継電器から前記第1トリップ予備信号を取得すると共に、前記第2地絡方向継電器から前記第2トリップ予備信号を取得する第1制御装置と、
    前記第1地絡方向継電器から前記第1トリップ予備信号を取得すると共に、前記第2地絡方向継電器から前記第2トリップ予備信号を取得する第2制御装置と、
    を有し、
    前記第1制御装置は、前記第1地絡方向継電器に設けられ、
    前記第2制御装置は、前記第2地絡方向継電器に設けられる
    ことを特徴とする誤動作防止装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US11309706B2 (en) * 2018-02-06 2022-04-19 Siemens Aktiengesellschaft Nano grid protection device, large power grid and a method for controlling a nano grid protection device

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