JP2017054489A - ストレージシステム、アーカイブ処理方法、ストレージ通信装置、及びコンピュータプログラム - Google Patents

ストレージシステム、アーカイブ処理方法、ストレージ通信装置、及びコンピュータプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP2017054489A
JP2017054489A JP2016141118A JP2016141118A JP2017054489A JP 2017054489 A JP2017054489 A JP 2017054489A JP 2016141118 A JP2016141118 A JP 2016141118A JP 2016141118 A JP2016141118 A JP 2016141118A JP 2017054489 A JP2017054489 A JP 2017054489A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
file
stored
storage
storage device
backup
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2016141118A
Other languages
English (en)
Inventor
英起 多田
Hideki Tada
英起 多田
祥平 糸山
Shohei ITOYAMA
祥平 糸山
光宏 新田
Mitsuhiro NITTA
光宏 新田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
AP COMMUNICATIONS CO Ltd
Original Assignee
AP COMMUNICATIONS CO Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by AP COMMUNICATIONS CO Ltd filed Critical AP COMMUNICATIONS CO Ltd
Priority to JP2016141118A priority Critical patent/JP2017054489A/ja
Publication of JP2017054489A publication Critical patent/JP2017054489A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Retry When Errors Occur (AREA)
  • Information Retrieval, Db Structures And Fs Structures Therefor (AREA)

Abstract

【課題】ファイルをダミーファイルに置換するアーカイブ処理が、通信のトラフィックの影響を受けないようにする。【解決手段】ストレージシステム1は、プライマリストレージサーバ10のプライマリストレージ11に記憶するファイルを、セカンダリストレージサーバ20のセカンダリストレージ21にコピーし、プライマリストレージ11のファイルのバックアップファイルをセカンダリストレージ21に記憶したバックアップ状態を確保する。このバックアップ状態で、プライマリストレージ11に記憶するファイルを、ダミーファイルに置換するアーカイブ処理を行うことで、アーカイブ処理の際、プライマリストレージサーバ10とセカンダリストレージサーバ20の間の通信を不要にする。【選択図】図1

Description

本発明は、ネットワークで接続した複数のストレージを用いてアーカイブ又はバックアップといったファイルに関する各種処理を行うものであり、特に、ストレージ間における通信状況に左右されることなく、各種処理をタイムリーに行えるようにしたストレージシステム、アーカイブ処理方法、ストレージ通信装置、及びコンピュータプログラムに関する。
従来、ユーザ端末で作成される各種ファイルを、ネットワーク上に設けられたストレージシステムで記憶(保管)するようにしたシステムが存在し、昨今ではクラウドシステムの発展により、各種ファイルをクラウドシステムで記憶するサービスの利用が広がっている。また、ストレージシステムにおいては、ファイルの安全を確保するため、複数のストレージ(記憶デバイス)を設け、ファイルを別のストレージへ定期的にバックアップすること等が行われている。なお、ストレージシステムの例としては、複数のストレージを階層的に設けたHSM(Hierarchical Storage Management)が一般的に知られている。
ネットワーク上に複数のストレージを備えたストレージシステムでは、ユーザからアクセスを受ける側のストレージ(プライマリストレージと称す)には高速の読み書きが可能なものを用いる一方、ファイルのバックアップを行う側のストレージ(セカンダリストレージと称す)には、プライマリストレージに比べて記憶容量が大きいが読み書きが低速であるものを用いることが多い。このような特性のプライマリストレージ及びセカンダリストレージを備えるストレージシステムでは、プライマリストレージの使用効率を高めるために、プライマリストレージで一定期間記憶されたファイル、使用頻度の少ないファイル等を、セカンダリストレージへコピーすると共に、プライマリストレージに存在する元のファイルをダミーファイル(スタブファイルと称されることもある)に置換する処理が、従来から行われている。
ダミーファイルは、ユーザからは元のファイルがプライマリストレージに記憶されているかのように見えるようになっているが、元のファイル(実ファイルと称す)の実体はプライマリストレージに存在せず、セカンダリストレージに記憶させることで、プライマリストレージの空き容量を確保できるようにしている。このようにプライマリストレージに記憶されている実ファイルをセカンダリストレージへコピーすると共に、実ファイルをダミーファイルに置換する処理は通常、アーカイブ(又はアーカイブ処理)と称される。複数のストレージを具備したシステムで、ダミーファイル(スタブファイル)を用いる例は、下記の特許文献1〜3に記載されている。
特開2009−289252号公報 特表2005−538469号公報 特開平10−340232号公報
複数のストレージを備えたストレージシステムでは、各ストレージはネットワークで接続されている。また、ネットワークは混雑すると、両者間の通信速度が低下し、ファイルの送受が妨げられる状況が生じる。このようなネットワークの混雑が生じているときに、ストレージシステムのアーカイブ処理を実行する時期が重なると、プライマリストレージの実ファイルをセカンダリストレージへコピーするのが困難となり、アーカイブ処理をスムーズに行えないという問題が生じる。このようなネットワークの混雑による影響は、アーカイブ処理だけでなく、バックアップ処理においても同様に生じる。
また、複数のストレージを備えたストレージシステムでは、ファイル管理状況のタイミング、システムの不具合発生等により、プライマリストレージ側で更新されたファイル(実ファイル)の中身が、セカンダリストレージでバックアップしているファイルに反映されず、両者のファイルの中身が相違する状況が生じることもある。このような状況でアーカイブ処理を行うと、プライマリストレージ側で記憶していた最新の状態へ実ファイルを戻すことが困難になることも想定される。
さらに、複数のストレージの中には故障が発生するものがあり、例えば、プライマリストレージに故障が発生すると、プライマリストレージに記憶していたダミーファイルを読み出せないという事態が生じ、そうなると、セカンダリストレージに記憶されている実ファイルの読み出しも困難になる。
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであり、ネットワークの混雑度等の影響に関係なく、アーカイブ又はバックアップに関する処理をタイムリーに行えるようにしたストレージシステム、アーカイブ処理方法、ストレージ通信装置、及びコンピュータプログラムを提供することを目的とする。
また、本発明は、プライマリストレージ側のファイルと、セカンダリストレージ側のバックアップファイルの中身を確認してからファイルに関する処理を行うことで、バックアップ処理等によりファイルの中身が相違するような不具合が生じないようにしたストレージシステム、アーカイブ処理方法、ストレージ通信装置、及びコンピュータプログラムを提供することを目的とする。
さらに、本発明は、ダミーファイルもセカンダリストレージ側へバックアップすることにより、プライマリストレージ側が故障しても、ダミーファイルを確保できるようにしたストレージシステム、アーカイブ処理方法、ストレージ通信装置、及びコンピュータプログラムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明に係るストレージシステムは、第1記憶デバイスを有する第1通信装置と、前記第1記憶デバイスに比べて記憶容量が大きい第2記憶デバイスを有すると共に前記第1通信装置と通信可能である第2通信装置とを備え、前記第1記憶デバイスに記憶されたファイルのアーカイブ処理をアーカイブ条件に基づき行うストレージシステムにおいて、前記第1記憶デバイスに実ファイルが記憶されて、且つ前記実ファイルのバックアップファイルが前記第2記憶デバイスに記憶された状態で、アーカイブ条件を充足するか否かを検知する手段と、アーカイブ条件の充足を検知した場合、前記第1記憶デバイスに記憶された実ファイルを、前記実ファイルに比べてデータ量が小さく且つ前記実ファイルとして提示されると共に前記バックアップファイルの読み出しに参照される参照情報を含む仮ファイルへ置換する処理を行う手段とを備えることを特徴とする。
本発明に係るストレージシステムは、アーカイブ条件の充足を検知した場合、前記第1記憶デバイスに記憶された実ファイルを、前記第2記憶デバイスに記憶された前記バックアップファイルと比較して両者の中身の同異を判断する手段を備え、前記実ファイル及び前記バックアップファイルの中身が異なると判断した場合、前記実ファイルを前記仮ファイルへ置換する処理を行わないようにしてあることを特徴とする。
また、本発明に係るストレージシステムは、前記第1記憶デバイスが、第1フォルダ及び第2フォルダを含み、前記第1フォルダに記憶された前記実ファイルを前記仮ファイルへ置換する処理を前記第1フォルダで行うようにしてあり、前記第1フォルダで置換された前記仮ファイルを、第2フォルダへコピーする手段を備えることを特徴とする。
さらに、本発明に係るストレージシステムは、前記第1記憶デバイスに記憶されたファイルを前記第2記憶デバイスへバックアップするバックアップ条件を充足するか否かを検知する手段と、前記バックアップ条件の充足を検知した場合、前記第2フォルダにコピーされた仮ファイルを、前記コピーされた仮ファイルのバックアップファイルとして前記第2記憶デバイスで記憶されるように、前記第2通信装置へアップロードする手段と、前記コピーされた仮ファイルをアップロードした場合、前記コピーされた仮ファイルを前記第2フォルダから削除する手段とを備えることを特徴とする。
さらにまた、本発明に係るストレージシステムは、前記バックアップ条件の充足を検知した場合、前記第2フォルダにコピーされた仮ファイルのバックアップファイルが前記第2記憶デバイスに記憶してあるか否かを検知する手段を備え、前記コピーされた仮ファイルのバックアップファイルが前記第2記憶デバイスに記憶してあることを検知した場合、前記コピーされた仮ファイルを前記第2通信装置へアップロードしないようにしてあることを特徴とする。
また、本発明に係るストレージシステムは、前記第1記憶デバイスは、第1フォルダ及び第2フォルダを含み、前記第1記憶デバイスの第1フォルダに前記実ファイルが記憶された場合、前記実ファイルを、第2フォルダへコピーする手段と、前記第1記憶デバイスに記憶されたファイルを前記第2記憶デバイスへバックアップするバックアップ条件を充足するか否かを検知する手段と、前記バックアップ条件の充足を検知した場合、前記第2フォルダへコピーされた実ファイルを、前記コピーされた実ファイルのバックアップファイルとして前記第2記憶デバイスで記憶されるように、前記第2通信装置へアップロードする手段とを備えることを特徴とする。
さらに、本発明に係るストレージシステムは、前記バックアップ条件の充足を検知した場合、前記第2フォルダにコピーされた実ファイルのバックアップファイルが前記第2記憶デバイスに記憶してあるか否かを検知する手段を備え、前記コピーされた実ファイルのバックアップファイルが前記第2記憶デバイスに記憶してあることを検知した場合、前記コピーされた実ファイルを前記第2通信装置へアップロードしないようにしてあることを特徴とする。
本発明に係るアーカイブ処理方法は、第1記憶デバイスを有する第1通信装置と、前記第1記憶デバイスに比べて記憶容量が大きい第2記憶デバイスを有すると共に前記第1通信装置と通信可能である第2通信装置とを備えるストレージシステムが、前記第1記憶デバイスに記憶されたファイルのアーカイブ処理をアーカイブ条件に基づき行うアーカイブ処理方法において、前記第1記憶デバイスに実ファイルが記憶されて、且つ前記実ファイルのバックアップファイルが前記第2記憶デバイスに記憶された状態で、アーカイブ条件を充足するか否かを検知するステップと、アーカイブ条件の充足を検知した場合、前記第1記憶デバイスに記憶された実ファイルを、前記実ファイルに比べてデータ量が小さく且つ前記実ファイルとして提示されると共に前記バックアップファイルの読み出しに参照される参照情報を含む仮ファイルへ置換する処理を行うステップとを備えることを特徴とする。
本発明に係るストレージ通信装置は、記憶デバイスを有する外部の通信装置と通信可能であり、外部の通信装置が有する記憶デバイスに比べて記憶容量が小さいストレージデバイスを備え、前記ストレージデバイスに記憶されたファイルのアーカイブ処理をアーカイブ条件に基づき行うストレージ通信装置において、前記ストレージデバイスに実ファイルが記憶されて、且つ前記実ファイルのバックアップファイルが外部の通信装置が有する記憶デバイスに記憶された状態で、アーカイブ条件を充足するか否かを検知する手段と、アーカイブ条件の充足を検知した場合、前記ストレージデバイスに記憶された実ファイルを、前記実ファイルに比べてデータ量が小さく且つ前記実ファイルとして提示されると共に前記バックアップファイルの読み出しに参照される参照情報を含む仮ファイルへ置換する処理を行う手段とを備えることを特徴とする。
本発明に係るストレージ通信装置は、アーカイブ条件の充足を検知した場合、前記ストレージデバイスに記憶された実ファイルを、外部の通信装置が有する記憶デバイスに記憶された前記バックアップファイルと比較して両者の中身の同異を判断する手段を備え、前記実ファイル及び前記バックアップファイルの中身が異なると判断した場合、前記実ファイルを前記仮ファイルへ置換する処理を行わないようにしてあることを特徴とする。
本発明に係るストレージ通信装置は、前記ストレージデバイスは、第1フォルダ及び第2フォルダを含み、前記第1フォルダに記憶された前記実ファイルを前記仮ファイルへ置換する処理を前記第1フォルダで行うようにしてあり、前記第1フォルダで置換された前記仮ファイルを、第2フォルダへコピーする手段を備えることを特徴とする。
本発明に係るストレージ通信装置は、前記ストレージデバイスに記憶されたファイルを外部の通信装置が有する記憶デバイスへバックアップするバックアップ条件を充足するか否かを検知する手段と、前記バックアップ条件の充足を検知した場合、前記第2フォルダにコピーされた仮ファイルを、前記コピーされた仮ファイルのバックアップファイルとして外部の通信装置が有する記憶デバイスで記憶されるように、外部の通信装置へアップロードする手段と、前記コピーされた仮ファイルをアップロードした場合、前記コピーされた仮ファイルを前記第2フォルダから削除する手段とを備えることを特徴とする。
本発明に係るストレージ通信装置は、前記ストレージデバイスは、第1フォルダ及び第2フォルダを含み、前記ストレージデバイスの第1フォルダに前記実ファイルが記憶された場合、前記実ファイルを、第2フォルダへコピーする手段と、前記ストレージデバイスに記憶されたファイルを外部の通信装置が有する記憶デバイスへバックアップするバックアップ条件を充足するか否かを検知する手段と、前記バックアップ条件の充足を検知した場合、前記第2フォルダへコピーされた実ファイルを、前記コピーされた実ファイルのバックアップファイルとして外部の通信装置が有する記憶デバイスで記憶されるように、外部の通信装置へアップロードする手段とを備えることを特徴とする。
本発明に係るアーカイブ処理方法は、記憶デバイスを有する外部の通信装置と通信可能であり、外部の通信装置が有する記憶デバイスに比べて記憶容量が小さいストレージデバイスを備えるストレージ通信装置が、前記ストレージデバイスに記憶されたファイルのアーカイブ処理をアーカイブ条件に基づき行うアーカイブ処理方法において、前記ストレージ通信装置は、前記ストレージデバイスに実ファイルが記憶されて、且つ前記実ファイルのバックアップファイルが外部の通信装置が有する記憶デバイスに記憶された状態で、アーカイブ条件を充足するか否かを検知するステップと、アーカイブ条件の充足を検知した場合、前記ストレージデバイスに記憶された実ファイルを、前記実ファイルに比べてデータ量が小さく且つ前記実ファイルとして提示されると共に前記バックアップファイルの読み出しに参照される参照情報を含む仮ファイルへ置換する処理を行うステップとを備えることを特徴とする。
本発明に係るコンピュータプログラムは、記憶デバイスを有する外部の通信装置と通信可能であり、外部の通信装置が有する記憶デバイスに比べて記憶容量が小さいストレージデバイスを備えるコンピュータに、前記ストレージデバイスに記憶されたファイルのアーカイブ処理をアーカイブ条件に基づき行わせるためのコンピュータプログラムにおいて、前記コンピュータに、前記ストレージデバイスに実ファイルが記憶されて、且つ前記実ファイルのバックアップファイルが外部の通信装置が有する記憶デバイスに記憶された状態で、アーカイブ条件を充足するか否かを検知するステップと、アーカイブ条件の充足を検知した場合、前記ストレージデバイスに記憶された実ファイルを、前記実ファイルに比べてデータ量が小さく且つ前記実ファイルとして提示されると共に前記バックアップファイルの読み出しに参照される参照情報を含む仮ファイルへ置換する処理を行うステップと
を実行させることを特徴とする。
本発明にあっては、バックアップ処理により得られたバックアップ状況をアーカイブ処理で利用するようにして、実ファイルが第2通信装置の第2記憶デバイスにバックアップされている状態で、実ファイルを仮ファイル(ダミーファイル又はスタブファイルに相当)に置換する処理を行うことにより、第1通信装置と第2通信装置との間でファイルのやり取りを不要にし、さらに、実ファイルを仮ファイルに置換する処理は第1通信装置内で完結するため、ネットワークの混雑度等の影響に関係なく、アーカイブ処理を完了できるようになる。
なお、本発明におけるアーカイブ処理には、プライマリストレージ(第1記憶デバイス)に記憶されている実ファイルをセカンダリストレージ(第2記憶デバイス)へコピー(又は移動)するという一般的なアーカイブ処理の意味合いに加えて、実ファイルをダミーファイルへ置換する処理もアーカイブ処理の意味に含めるものとする。そのため、アーカイブ処理に関する「アーカイブ条件」という文言には、実ファイルをダミーファイルへ置換する処理を行う条件の意味も含まれるものとする。なお、アーカイブ条件の中身としては、第1記憶デバイスに実ファイルが記憶されてから一定期間が経過したとき、最後に実ファイルへアクセスされてから一定期間が経過したとき、現在の時刻がアーカイブ期間に入ったとき等が想定できると共に、第1記憶デバイスの使用量が一定以上(又は空き容量が一定以下)になったこともアーカイブ条件にすることが可能である。
本発明にあっては、アーカイブ条件を充足すると判断した場合、第1記憶デバイスの実ファイルと、第2記憶デバイスのバックアップファイルの中身を比較し、中身が異なれば、実ファイルを仮ファイルへ置換するアーカイブ処理を行わないので、アーカイブ処理により、第1記憶デバイスに記憶されている直近の実ファイルの中身が、異なる内容のバックアップファイルに変わってしまうことを防止できるようになる。
本発明にあっては、第1記憶デバイスに設けられる第1フォルダ及び第2フォルダの両方に実ファイルから置換された仮ファイルが記憶されるようにするので、たとえ、第1フォルダの仮ファイルがユーザ操作等によって消去されたとしても、第2フォルダにバックアップされている仮ファイルを用いれば、元の状態に戻して実ファイルを読み出せる状況に復帰することが可能となり、システムの堅牢性を高められるようになる。
本発明にあっては、第1記憶デバイスの第2フォルダに記憶されていた仮ファイルも、バックアップ条件が充足されると、第2通信装置の第2記憶デバイスへバックアップするので、第2記憶デバイスで仮ファイルを確保できる状況を作りだし、第2記憶デバイスへバックアップされた第2フォルダの仮ファイルは、バックアップに伴い削除されるので、第1記憶デバイスの記憶容量を有効に活用できるようになり、仮ファイルが第2フォルダに残ることで第1記憶デバイスの記憶容量が圧迫される状況を回避できるようになる。
本発明にあっては、実ファイルのバックアップファイルが既に第2記憶デバイスに記憶されていれば、バックアップ条件を充足しても、バックアップ処理を行わないので、第1通信装置と第2通信装置との間で無用な通信処理を行わずに済み、ネットワークの混雑による影響が各種処理に生じないようにできる。
本発明にあっては、第1記憶デバイスに設けられる第1フォルダ及び第2フォルダの両方に実ファイルが記憶される状態を一旦確保してから、第2フォルダ側の実ファイルを第2通信装置へアップロードするので、バックアップ条件に合わせてアップロード処理を行えるようになる。すなわち、第2通信装置へアップロードされるのは第2フォルダに記憶されている実ファイルなので、第1フォルダに記憶されている実ファイルは、バックアップ対象から外れ、自由に内容の更新等を行えるようになり、ユーザ側の実ファイルの処理に第1フォルダの実ファイルで対応でき、ユーザの使い勝手を維持できる。
なお、第1フォルダの実ファイルの中身が更新されれば、繰り返し同様の処理を行うことで、更新された実ファイルを第2フォルダにコピーし、この第2フォルダの実ファイルを用いてバックアップ処理(アップロード処理)を行えるようになる。この処理により、例えば、特定のファイルが第1フォルダに書き込まれ、その特定のファイルが第2記憶デバイスへバックアップされる前に更新されたとしても、更新前の特定のファイルと、更新後の特定のファイルの両方をバックアップできるようになり、その結果、同一ファイルの更新による更新世代ごとのバックアップファイルの作成を保証できるようになる。また、アップロード処理を行うことで、第1記憶デバイスに実ファイルが記憶されると共に、第2記憶デバイスに実ファイルのバックアップファイルが記憶される状況を作り出すことができ、この状況でアーカイブ条件が充足されれば、アーカイブ処理を行える環境もスムーズに確保できるようになり、このように、バックアップ処理とアーカイブ処理のタイミングを分離することで、アーカイブ条件の成立を待たずにバックアップ処理を実行できるようになり、処理対象となるファイルの安全性を確保できるようになる。
本発明にあっては、バックアップ処理により、第1記憶デバイスに実ファイルが記憶されると共に、第2記憶デバイスに実ファイルのバックアップファイルが記憶される状態で、実ファイルを仮ファイルに置換する処理を行うので、第1通信装置及び第2通信装置の間で通信を行うことなく、アーカイブ処理を完了でき、アーカイブ処理にネットワークの混雑度の影響が出ることを防いで、タイムリーにアーカイブ処理を実行できる。
また、本発明にあっては、アーカイブ条件を充足すると判断した場合でも、第1記憶デバイスの実ファイルと、第2記憶デバイスのバックアップファイルとの間で、中身が異なれば、実ファイルを仮ファイルへ置換する処理を行わないので、アーカイブ処理により、記憶デバイスに記憶されている直近の実ファイルの中身が、異なる中身のバックアップファイルに置き換えられることを防止でき、実ファイルの安全を確保できる。
本発明にあっては、第1記憶デバイスに設けた第1フォルダ及び第2フォルダの両方に実ファイルから置換された仮ファイルが記憶させるので、第1フォルダの仮ファイルがユーザ操作等により削除されたとしても、第2フォルダにバックアップされている仮ファイルで、元の状態に戻すことができ、システムの堅牢性を高められる。
また、本発明にあっては、第1記憶デバイスの第2フォルダに記憶されていた仮ファイルもバックアップ条件が充足されると、第2記憶デバイスへバックアップするので、第2記憶デバイスにて仮ファイルを確保でき、また、第2記憶デバイスへバックアップされた第2フォルダの仮ファイルは、バックアップに伴い削除するので、第1記憶デバイスの記憶容量を有効に活用できる。
本発明にあっては、実ファイルのバックアップファイルが既に第2記憶デバイスに記憶されていれば、バックアップ条件を充足しても、バックアップ処理を行わないので、第1通信装置及び第2通信装置の間で無駄な通信が行われるのを防止できる。
また、本発明にあっては、第1記憶デバイスに設けられた第1フォルダ及び第2フォルダの両方に実ファイルが記憶される状態を一旦確保してから、第2フォルダ側の実ファイルを第2通信装置へアップロードするので、バックアップ条件に合わせてアップロード処理を行うことができ、また、第1フォルダ側の実ファイルはアップロードと関係しないようにして、実ファイルの安全性を確保した上で実ファイルについて通常の使い勝手も維持できる。
本発明の第1実施形態に係るストレージシステムの全体的な構成を示す概略図である。 (a)〜(c)は、ストレージシステムにおける「ファイル操作確認処理」の各状況を示す概略図である。 (a)〜(d)は、ストレージシステムにおける「バックアップ処理」の各状況を示す概略図である。 (a)〜(c)は、ストレージシステムにおける「アーカイブ処理」の各状況を示す概略図である。 (a)〜(d)は、ストレージシステムにおける「ファイル読み出し処理」の各状況を示す概略図である。 プライマリストレージサーバの主要な内部構成を示すブロック図である。 エージェントによる各機能を示す機能ブロック図である。 セカンダリストレージサーバの主要な内部構成を示すブロック図である。 管理サーバの主要な内部構成を示すブロック図である。 ユーザ端末の主要な内部構成を示すブロック図である。 (a)〜(c)は「ファイル操作確認処理」で行う追加、更新(変更)、削除に関する処理手順を示す第1〜3フローチャートである。 「バックアップ処理」に関する処理手順を示す第4フローチャートである。 「アーカイブ処理」に関する処理手順を示す第5フローチャートである。 「ファイル読み出し処理」に関する処理手順を示す第6フローチャートである。 本発明の第2実施形態に係るストレージシステムの全体的な構成を示す概略図である。 第2実施形態に係るプライマリストレージサーバの主要な内部構成を示すブロック図である。 第2実施形態の変形例に係るストレージシステムの全体的な構成を示す概略図である。 本発明の第3実施形態に係るストレージシステムの全体的な構成を示す概略図である。 第3実施形態に係る通信端末装置の主要な内部構成を示すブロック図である。 本発明の第4実施形態に係るストレージシステムの全体的な構成を示す概略図である。 第4実施形態に係る通信端末装置の主要な内部構成を示すブロック図である。
図1は、本発明の第1実施形態に係るストレージシステム1の全体的な概要を示したものである。第1実施形態のストレージシステム1は、プライマリストレージサーバ10(第1通信装置又はストレージ通信装置に相当)、セカンダリストレージサーバ20、及び管理サーバ30により構成される。プライマリストレージサーバ10はプライマリストレージ11(第1記憶デバイスに相当)を備え、セカンダリストレージサーバ20はセカンダリストレージ21(第2記憶デバイスに相当)を備える。
本実施形態のストレージシステム1は、プライマリストレージ11に記憶されるファイルを、セカンダリストレージ21へバックアップする処理を行い、このバックアップが行われた状態で、プライマリストレージ11に記憶されるファイルをダミーファイル(仮ファイルに該当)に置換するというアーカイブ処理等を行うことが特徴になっている。管理サーバ30は、バックアップ又はアーカイブ等に関する処理に伴う情報を管理データベースDB1に保管しており、所定の状態にファイルを戻すこと等に用いる情報を管理データベースDB1から読み出してプライマリストレージサーバ10へ提供する処理等を行う。
ダミーファイルとは、スタブファイルとも称されるファイルであり、元のファイルの代役を果たすように、外部のクライアント端末に対して元のファイルとして提示されるようになっており、自身がダミーファイルであることを識別できる情報、及び管理サーバ30から情報を取得しなくても、元のファイルのバックアップファイルをセカンダリストレージ21から取得(ダウンロード)するときに参照される参照情報を含んでいる。勿論、ダミーファイルのデータ量は、元のファイルに比べて小さくなっている。なお、ダミーファイル以外のファイルについては、本発明において実ファイルに該当するものとしており、このような実ファイルの例としては、各種アプリケーションソフトにより生成される文書データファイル、表計算データファイル、画像データファイル等があり、特に詳細な写真等の画像データファイルはデータ量が一般的に大きいので、アーカイブ処理によって、データ量の小さいダミーファイルに置換する意義は大きい。
ストレージシステム1はネットワーク上に構築されるシステムであり、クラウドサービスとして各種ファイルの保管、管理等を行うサービスをユーザに提供する。ストレージシステム1のハード的な構成としては図1に示すように、プライマリストレージサーバ10を、ネットワークを通じてセカンダリストレージサーバ20及び管理サーバ30と接続することで、プライマリストレージサーバ10とセカンダリストレージサーバ20との間で通信可能にすると共に、プライマリストレージサーバ10と管理サーバ30との間でも通信可能にしている。管理サーバ30は、管理サーバの管理者(システム管理者等)が利用する管理用端末45と接続されており、この管理用端末45を通じて、システム管理者等は、管理サーバ30の管理データベースDB1の中身、処理状況等を確認できるようにしている。なお、この管理用端末45は、ストレージシステム1を構成する要素には基本的に含まれないものとする。
ストレージシステム1は、プライマリストレージサーバ10を通じてユーザが用いるユーザ端末40(クライアント端末)とやり取りを行っており、ストレージシステム1によるクラウドサービスを利用するユーザは、ユーザ端末40を通じて、ファイルの保管・読み出し等をプライマリストレージサーバ10に行う。ユーザ端末40とプライマリストレージサーバ10はネットワークで繋がれることにより通信可能となっている。
ユーザは、ストレージシステム1によるクラウドサービスを利用するにあたり、事前にユーザ登録等を行うようになっており、それによりストレージシステム1は、ユーザ識別用の識別情報をユーザ(ユーザ端末40)ごとに保持し、ユーザ(ユーザ端末40)ごとの処理を識別可能になっている。なお、第1実施形態において、ユーザ端末40は、ストレージシステム1によるクラウドサービスの利用側の機器に該当するので、第1実施形態に係るストレージシステム1を構成する要素に含まれない。また、図1では図示の簡易化のため、一台のユーザ端末40のみを示すに留まるが、ストレージシステム1によるクラウドサービスは勿論、複数のユーザ端末にサービスを提供可能となっており、識別情報に基づきユーザ(ユーザ端末)を識別して、本発明に係る処理(アーカイブ処理方法に係る処理)を各ユーザに対して行うものとする。
ストレージシステム1において、プライマリストレージサーバ10はプライマリストレージ11に、高速でファイルの読み書きが可能な記憶デバイス(HDD:ハードディスクドライブ、SSD:ソリッドステートドライブ)を用いており、それにより、ユーザ端末40に対するファイルの送受及びファイル保管状況の提示等を迅速に行えるようにしている。一方、セカンダリストレージサーバ20は、セカンダリストレージ21に、プライマリストレージ11に比べて読み書き速度は遅いが記憶容量が大きい記憶媒体を用いた記憶デバイスを用いている。ストレージシステム1では、セカンダリストレージ21に上記のような特性の記憶デバイスを用いることで、大量のファイルを容易に保管できるようにしている。
本発明に係るストレージシステム1は複数種類の処理を行うが、これらの処理の中で「ファイル操作確認処理」、「バックアップ処理」、「アーカイブ処理」、及び「ファイル読み出し処理」の計4種類の処理が本発明において主要なものになっている。「ファイル操作確認処理」とは例えば、ユーザ端末40からプライマリストレージサーバ10へ送られたファイル(実ファイル)をプライマリストレージ11に追加して記憶する処理、一旦記憶したファイル(実ファイル)の中身の更新(変更)、削除等に対応した処理等を意味する。また、「バックアップ処理」とは例えば、プライマリストレージ11に記憶した実ファイルをセカンダリストレージ21にアップロードしてコピーし、実ファイルのバックアップファイルとして記憶する処理等を意味する。
「アーカイブ処理」とは例えば、プライマリストレージ11に記憶された実ファイルをダミーファイルに置換してプライマリストレージ11の空き容量を確保するという処理等を意味する。さらに、「ファイル読み出し処理」とは、ダミーファイルに対するユーザ端末40からの読み出し指示に伴って、そのダミーファイルに応じた実ファイルのバックアップファイルをセカンダリストレージ21からプライマリストレージ11へダウンロードし、そのダウンロードしたバックアップファイルを実ファイルとして読み出し指示元のユーザ端末40へ提供するものである。
図2(a)〜(c)は、上述した主要な4種類の処理の中の「ファイル操作確認処理」の概要を処理状況ごとに図示したものである。なお、プライマリストレージ11には、バックアップ・アーカイブフォルダ11a(以下、B・Aフォルダ11aと称す)、及び作業フォルダ11bという記憶領域が設けられている。B・Aフォルダ11aは基本的に、バックアップ処理及びアーカイブ処理の対象となる各種ファイルを記憶するためのフォルダであり(第1フォルダに応じた第1記憶領域に該当)、一方、作業フォルダ11bは基本的に、実際に各種処理を行うワークエリア的に使用されるフォルダであり(第2フォルダに応じた第2記憶領域に該当)、バッファ的な意味合いも有する。
まず、図2(a)に示すように、クラウドサービスを利用するユーザ端末40からプライマリストレージサーバ10へ送信されてきた実ファイルd1は、プライマリストレージ11のB・Aフォルダ11aに追加されて記憶される。B・Aフォルダ11aにファイルが追加されると、プライマリストレージサーバ10は、そのファイルを作業フォルダ11bにコピーし、それにより、図2(b)に示すように、コピーされた実ファイルd1′が作業フォルダ11bに記憶された状態になる。なお、このコピーされた実ファイルd1′のファイル名は、コピー元のB・Aフォルダ11aに記憶されている実ファイルd1のファイル名に付加情報(例えば、コピー日時)を追加した名称を付与する処理が、プライマリストレージサーバ10により行われる。
そして、図2(c)に示すように、プライマリストレージサーバ10は、作業フォルダ11bに実ファイルd1′をコピーしたことを表すファイル情報f1(コピーしたファイルのファイル名、作業フォルダ11bにコピーされた日時等を示す情報)を作成し、作業フォルダ11bに記憶する。このファイル情報f1を参照することにより、実ファイルd1、d1′のコピー状況等を把握することが可能になる。なお、このファイル情報f1の具体的なファイル形式は、データベースの構築に一般的に用いられるSQL(Structured Query Language)ファイルと称されるものであり、図2(c)で作成されるファイル情報f1は、更新用SQLファイルとして作成される。
上述した図2(a)〜(c)の処理は、既にプライマリストレージ11のB・Aフォルダ11aに記憶されている実ファイルd1の中身が、ユーザ端末40の処理により更新(変更)された場合も同様に行われる。すなわち、プライマリストレージ11のB・Aフォルダ11aの実ファイルd1が更新されると、その更新された実ファイルd1が作業フォルダ11bにコピーされると共に、作業フォルダ11bに記憶されていたファイル情報f1に、更新前の実ファイルd1の削除に関する情報、及び更新によりコピーされた実ファイルd1′に関する情報(更新されてコピーされたファイルのファイル名、更新された日時、作業フォルダ11bにコピーされた日時等を示す情報)も追加される。このようなファイル更新に関する処理は、B・Aフォルダ11aに記憶される実ファイルが更新されるごとに行われ、それに伴い、作業フォルダ11bには、更新ごとにコピーされた実ファイルd1′が蓄積されていき、蓄積された実ファイルd1′を用いることで、所望の更新時期の中身に実ファイルd1を戻すことも可能になる。それにより、例えば、特定のファイルがプライマリストレージ11(B・Aフォルダ11a)に書き込まれ、その特定のファイルがセカンダリストレージ21へバックアップされる前に更新されたとしても、更新前の特定のファイルと、更新後の特定のファイルの両方をバックアップできるようになり、その結果、同一ファイルの更新による更新世代ごとのバックアップファイルの作成を保証している。
また、プライマリストレージ11のB・Aフォルダ11aに記憶されている実ファイルd1の削除指示がユーザ端末40から出されて、その削除指示をプライマリストレージサーバ10が受け取った場合、プライマリストレージサーバ10は、B・Aフォルダ11aに記憶されている実ファイルd1の削除処理を行うと共に、作業フォルダ11bに記憶されているファイル情報f1に「実ファイルd1の削除を行った旨、削除した実ファイルd1のファイル名、及び削除日時の削除情報」を追加する処理を行う。なお、この削除処理の際、作業フォルダ11bにコピーされた実ファイルd1′が記憶されていた場合、作業フォルダ11bの実ファイルd1′の削除までは行わない。このように削除した実ファイルd1のコピーの実ファイルd1′については作業フォルダ11bに残しておくことで、削除した実ファイルd1のバックアップを、作業フォルダ11bの実ファイルd1′で行うことが可能となり、その結果、実ファイルd1の削除前の状態に戻すことができる。
次に、上述した4種類の処理の中の「バックアップ処理」について説明すると、プライマリストレージサーバ10は、現在の状況がバックアップ条件を充足するか否かを検知しており、バックアップ条件の充足を検知した場合、作業フォルダ11bにファイル情報f1が記憶されているか否かの検出を行う。上述した図2(c)の状態を引き継いで、バックアップ処理を行うときは、作業フォルダ11bに更新用SQLファイルとして機能するファイル情報f1が記憶されていることになるので、プライマリストレージサーバ10は、バックアップ処理を開始することの通知を管理サーバ30へ送り、管理サーバ30から、通知に対する応答を受信すると、プライマリストレージサーバ10はバックアップ処理を始める。但し、管理サーバ30が何らかの理由により動作不能の状態のときは、管理データベースDB1の更新処理が行えないので、プライマリストレージサーバ10はバックアップを行わない。
なお、この際、プライマリストレージサーバ10は、作業フォルダ11bに記憶されているファイル情報f1を更新用SQLファイルからバックアップ用SQLファイルとして機能するようにリネームする処理を行う。このリネーム処理は、新たなファイル操作(図2(a)〜(c)等に示したファイルの追加、更新、削除に応じたファイル操作)が発生した場合に、更新用SQLファイルとして機能するファイル情報を新たに生成できるようにするためであり、このように新たな更新用SQLファイルとして機能するファイル情報を生成した場合、作業フォルダ11bには、バックアップ用SQLファイルとして機能するファイル情報と、更新用SQLファイルとして機能するファイル情報の計二つのファイル情報が記憶される状態になる。
作業フォルダ11bに存在する更新用SQLファイル又はバックアップ用SQLファイルとして機能する情報ファイルf1の記憶状況としては、「(一)更新用SQLファイル記憶なし、バックアップ用SQLファイル記憶なし」、「(二)更新用SQLファイル記憶あり、バックアップ用SQLファイル記憶なし」、「(三)更新用SQLファイル記憶なし、バックアップ用SQLファイル記憶あり」、及び「(四)更新用SQLファイル記憶あり、バックアップ用SQLファイル記憶あり」の計4通りの場合が想定される。
上記(一)の場合はバックアップ処理が完了し、且つファイル操作(ファイルの追加、更新、削除)が生じていない状態であり、上記(二)の場合はバックアップ処理が完了し、且つファイル操作(ファイルの追加、更新、削除)があった状態であり、上記(三)の場合はバックアップ処理が完了しておらず、且つファイル操作(ファイルの追加、更新、削除)が生じていない状態であり、上記(四)の場合はバックアップ処理が完了しておらず、且つファイル操作(ファイルの追加、更新、削除)があった状態である。
図3(a)〜(d)は、「バックアップ処理」の概要の処理状況を図示したものであり、図3(a)に示すように、プライマリストレージサーバ10は、作業フォルダ11bに記憶されているファイル情報f1に基づきDB更新情報f2を作成する。このDB更新情報f2は、バックアップ処理の対象となる実ファイルd1′のファイル名、バックアップ対象となる実ファイルd1′のコピー日時等を示す情報、バックアップファイルとして記憶される際のファイル名等を含んだものになっており、データベース更新用SQLファイルとして機能する。なお、DB更新情報f2の作成に伴い、作業フォルダ11bに記憶されていたファイル情報f1は削除される。
次に、プライマリストレージサーバ10は、バックアップ対象の実ファイルd1′と中身が同じものが、既にセカンダリストレージ21に記憶されているか否かを検知し、記憶されていないことを検知した場合、作業フォルダ11bに記憶されていた実ファイルd1′をセカンダリストレージサーバ20へアップロードして、セカンダリストレージ21に、アップロードした実ファイルd1″を実ファイルd1のバックアップファイルとして記憶させる(図3(b)参照)。なお、バックアップ対象の実ファイルd1′と中身が同じものが、既にセカンダリストレージ21に記憶されていることを検知した場合、プライマリストレージサーバ10は、実ファイルd1′のバックアップ(アップロード)を行わない。
それから、図3(c)に示すように、プライマリストレージサーバ10は、作業フォルダ11bに記憶していたDB更新情報f2を管理サーバ30へ送信し、管理サーバ30はDB更新情報f2を受信すると、管理データベースDB1に、受信したDB更新情報f2を記憶して、管理データベースDB1の中身を更新する。そして、プライマリストレージサーバ10は作業フォルダ11bに記憶されていた実ファイルd1′及びDB更新情報f2を削除する。このような処理を経て、図3(d)に示すように、プライマリストレージ11のB・Aフォルダ11aには実ファイルd1が記憶され、セカンダリストレージ21には、その実ファイルd1のバックアップファイルの実ファイルd1″が記憶される状態が得られる。なお、上記は基本的に単数のファイルのバックアップ処理について説明したが、複数のファイルのバックアップ処理については、「一:バックアップ用SQLファイルから、1つのファイル情報を抽出」、「二:対象ファイルをセカンダリストレージサーバ20へアップロードしてバックアップ」、「三:DB更新用SQLファイルに対象のファイル情報を追加」、「四:バックアップ用SQLファイルから対象のファイル情報を削除」という一〜四の処理を、バックアップ用SQLファイルに新たなファイル情報がなくなるまで繰り返すことになる。
図4(a)〜(c)は、上述した4種類の処理の中の「アーカイブ処理」の概要の処理状況を図示したものであり、この「アーカイブ処理」は、上述した「バックアップ処理」により図3(d)に示すバックアップ完了状態になったことを前提に開始される。
プライマリストレージサーバ10は、現在の状況がアーカイブ条件を充足するか否かを検知しており、アーカイブ条件の充足検知に伴いアーカイブ開始通知を管理サーバ30へ送信する(図4(a)参照)。アーカイブ開始通知の送信に応じて、プライマリストレージサーバ10は、管理サーバ30から送られてきたアーカイブファイル情報f3を受信すると、作業フォルダ11bに記憶する処理を行う。アーカイブファイル情報f3は、アーカイブ処理対象の実ファイルd1について、管理データベースDB1から抽出された情報になっており、図3(c)の段階で、管理サーバ30へ送られるDB更新情報f2の中身に応じた内容を含んでいる。
次に、図4(b)に示すように、プライマリストレージサーバ10は、作業フォルダ11bから、アーカイブファイル情報f3を読み出して、そのアーカイブファイル情報f3に含まれる情報に基づいて、ダミーファイルd11を生成(作成)し、そのダミーファイルd11で実ファイルを置換するという内容のアーカイブ処理を行う。この処理で生成されるダミーファイルd11は、ダミーファイル読み出し処理においてセカンダリストレージ21からバックアップファイル(実ファイルd1″)の読み出しに参照される参照情報を含んでいる。なお、アーカイブファイル情報f3に複数の処理対象のファイルが指定されていると、「一:アーカイブファイル情報f3から1つの処理対象のファイルの情報を取り出す」、「二:取り出したファイルの情報に基づきダミーファイル生成」、「三:生成したダミーファイルで、処理対象のファイルを置換して更新」という一〜三の処理を、アーカイブファイル情報f3で指定される処理対象のファイルの情報がなくなるまで繰り返すことになる。
図4(c)は、このような「アーカイブ処理」の後の処理を示し、上述した図2(a)、(b)に示す「ファイル操作確認処理」に基づき行われる内容になっている。すなわち、B・Aフォルダ11aで実ファイルd1がダミーファイルd11に置換されることで、ダミーファイルd11が新たに生じたことになり、プライマリストレージサーバ10は、ダミーファイルd11を作業フォルダ11bにコピーして、作業フォルダ11bにもコピーされたダミーファイルd11′を記憶する。なお、コピーされたダミーファイルd11′は、コピー元のB・Aフォルダ11aに記憶されているダミーファイルd11のファイル名に付加情報(例えば、コピー日時)を追加したファイル名になっている。
さらに、プライマリストレージサーバ10は、図3(b)(c)に示した場合と同様に、作業フォルダ11bに記憶されているアーカイブファイル情報f3に基づき、アーカイブ情報更新用SQLファイルに相当するDB更新情報f22を作成し、その作成したDB更新情報f22を管理サーバ30へ送信し、管理サーバ30はDB更新情報f22を受信すると、管理データベースDB1に、受信したDB更新情報f22を記憶して、管理データベースDB1の中身を更新する。それから、管理サーバ30からの応答を待って、プライマリストレージサーバ10は、作業フォルダ11bのアーカイブファイル情報f3及びDB更新情報f22を削除することになる。
なお、作業フォルダ11bにコピーされたダミーファイルd11′は、図3(a)(b)に示した「バックアップ処理」により、バックアップ条件が充足された場合に、セカンダリストレージサーバ20へアップロードされ、ダミーファイルd11のバックアップファイルとしてセカンダリストレージ21に記憶されることになる。
図5(a)〜(d)は、上述した4種類の処理の中の「ファイル読み出し処理」の概要の処理状況を図示したものであり、図5(a)は、上述した「アーカイブ処理」等が行われてB・Aフォルダ11aにダミーファイルd11が記憶され、セカンダリストレージ21にはバックアップされたダミーファイルd11″が記憶された状態を前提にしており、この状態でユーザ端末40からは実ファイルとして見えるダミーファイルd11に対するファイル読み出し指示を、プライマリストレージサーバ10が受け取った状況を示す。
プライマリストレージサーバ10は、読み取り指示を受け取ると、B・Aフォルダ11aに記憶されるダミーファイルd11が含む参照情報より、ダミーファイルd11に応じた実ファイルd1″(バックアップファイル)を特定し、その特定した実ファイルd1″のダウロード要求をセカンダリストレージサーバ20に送ることで、実ファイルd1″をセカンダリストレージサーバ20からプライマリストレージサーバ10へダウンロードする。この実ファイルd1″のダウンロードにより、プライマリストレージサーバ10は、B・Aフォルダ11aに記憶していたダミーファイルd11を、元の実ファイルd1へと置換して更新し、B・Aフォルダ11aに記憶する(図5(b)参照)。なお、置換更新された実ファイルd1は、読み取り指示を出したユーザ端末40へプライマリストレージサーバ10から送られることになる。
また、このダミーファイルd11から置換した実ファイルd1をB・Aフォルダ11aに記憶することで、B・Aフォルダ11aには実ファイルd1が新たに追加されたことになるので、図2(a)(b)に示す場合と同様に、プライマリストレージサーバ10は、B・Aフォルダ11aの実ファイルd1を、作業フォルダ11bにコピーし、コピーした実ファイルd1′を作業フォルダ11bに記憶する(図5(c)参照)。なお、この際、ファイル情報f1の最終アクセス日時を更新し、この実ファイルd1がすぐに再アーカイブされないようにしてもよい。また、実ファイルd1のファイルリード時にファイル情報f1に、実ファイルd1の最終アクセス日時の更新を行う情報を追加してもよい(次回のバックアップ時に管理サーバ30の管理データベースDB1が更新されることになる)。
そして、プライマリストレージサーバ10がバックアップ条件の充足を検知すると、バックアップ処理を行うことになるが、図5(c)に示す状況では、既にセカンダリストレージ21には、同じ中身の実ファイルd1″が記憶されている状態であることから、このような状態をプライマリストレージサーバ10が検知することで、作業フォルダ11bに記憶している実ファイルd1′を、セカンダリストレージ21へアップロードせずに削除し、無用なアップロードを行わないようにしている。作業フォルダ11bに記憶された実ファイルd1′の削除により、プライマリストレージ11のB・Aフォルダ11aには実ファイルd1が記憶され、セカンダリストレージ21の記憶媒体にはバックアップファイルとしての実ファイルd1″及びダミーファイルd11″が記憶されている状態が得られる(図5(d)参照)。以下、上記のような各処理を行うストレージシステム1を構成するプライマリストレージサーバ10等について詳説していく。
図6は、プライマリストレージサーバ10(第1通信装置又はストレージ通信装置に相当)の主要な内部構成を示している。本実施形態のプライマリストレージサーバ10にはサーバコンピュータを適用しており、全体的な制御及び各種処理を行うMPU10aに、各種デバイス等を内部接続線10hで接続したものになっており、各種デバイス等には、通信モジュール10b、RAM10c、ROM10d、入力インタフェース10e、出力インタフェース10f、記憶部10g、及びプライマリストレージ11等がある。
通信モジュール10bは、ネットワークとの接続モジュールに相当する通信デバイスであり、所要の通信規格に応じたものである(例えばLANモジュール)。通信モジュール10bは、所要の通信機器(図示は省略。例えばルータ等が該当)を介してネットワークと接続されており、セカンダリストレージサーバ20及び管理サーバ30との通信を可能にすると共に、ユーザ端末40との通信も可能にしている。
RAM10cは、MPU10aの処理に伴う内容、ファイル等を一時的に記憶するものであり、ROM10dは、MPU10aの基本的な処理内容を規定したプログラム等を記憶するものである。入力インタフェース10eは、システム管理者等からの操作指示等を受け付けるキーボード10i、マウス等が接続されるものであり、プライマリストレージサーバ10のシステム管理者等から受け付けた操作指示等をMPU10aへ伝える。出力インタフェース10fは、ディスプレイ10j(表示出力装置)が接続されるものであり、MPU10aの処理に伴う内容をディスプレイ10jへ出力し、システム管理者等が現在の処理内容等を確認できるようにしている。
記憶部10gは、プログラム等を記憶するものであり、具体的には、サーバプログラムP1、及び処理プログラムP2等を記憶している。サーバプログラムP1は、サーバコンピュータ用のオペレーティングシステムに応じた各種処理を規定したものであり、この規定内容に基づいた処理をMPU10aが行うことで、プライマリストレージサーバ10はサーバコンピュータとしての機能を果たす。また、処理プログラムP2は、本発明に係る各種処理の制御をMPU10aが行うことを規定したコンピュータプログラムであり、上述した図2〜5に示す各処理において、プライマリストレージサーバ10が行う制御処理内容がプログラミングされたものになっている。本実施形態では、処理プログラムP2のプログラム内容により、MPU10aが様々な処理をエージェント15として行うようになる。
図7は、処理プログラムP2の規定内容により、MPU10aがエージェント15として行う各機能をブロック的に表した機能ブロック図であり、MPU10aは、図7に示す(1)〜(13)の各内容を行う手段として機能する。エージェント15の機能としては、「(1)ファイルバックアップ管理機能」、「(2)ファイルアーカイブ管理機能」、「(3)ファイルリストア機能」、「(4)ファイルアンアーカイブ管理機能」、「(5)ファイルリード検出機能」、「(6)ファイル追加・更新・削除検出機能」、「(7)ファイルアップロード機能」、「(8)時間管理機能」、「(9)ストレージ使用率監視機能」、「(10)データベース更新機能」、「(11)管理サーバ通信機能」、「(12)ダミーファイル生成機能」、及び「(13)ファイルダウンロード機能」等があり、これらの各機能に応じた処理を、MPU10aはエージェント15として行うことにより、図2〜5等の「ファイル操作確認処理」〜「ファイル読み出し処理」でプライマリストレージサーバ10が行うと説明した各種処理を実質的に担うことになる。
「(1)ファイルバックアップ管理機能」とは、図3(a)等に示す「バックアップ処理」に関する機能であり、バックアップ条件の充足を検知したときに、プライマリストレージ11(作業フォルダ11b)に新たなファイルが追加又は更新されたファイルが追加されていれば、それらのファイルをセカンダリストレージ21へアップロードしてバックアップする処理に応じた機能である。また、バックアップ履歴およびバックアップしたファイルのファイル情報を、管理サーバ30へ送信する機能処理も「(1)ファイルバックアップ管理機能」は含む。
「(2)ファイルアーカイブ管理機能」とは、図4(a)等に示す「アーカイブ処理」に関する機能であり、アーカイブ条件の充足を検知すると、管理サーバ30からアーカイブファイル情報f3により指示された実ファイルをダミーファイルに置換する。また、アーカイブ履歴およびアーカイブ処理を行ったダミーファイルのファイル情報等を管理サーバ30へ送信する機能処理も「(2)ファイルアーカイブ管理機能」は含む。
「(3)ファイルリストア機能」とは、一旦、ダミーファイルで追加又は更新を行い、その後、指定に応じて実ファイルに更新することなどを行う。このような指定を管理サーバ30で行うことにより、管理サーバ30の指示に基づき、プライマリストレージ11を特定の日付の状態に再構築すること、プライマリストレージ11の特定のフォルダまたはファイルを指定した日時の状態に戻すことが、処理時間を短縮して可能となる。なお、リストア履歴を管理サーバ30へ送る機能処理も「(3)ファイルリストア機能」は含んでいる。
「(4)ファイルアンアーカイブ管理機能」とは、管理サーバ30によって指示されたダミーファイルを実ファイルに戻すために、ダミーファイルを実ファイルへ更新(置換)する処理に応じた機能である。「(5)ファイルリード検出機能」とは、ユーザ端末40からのファイルの読み出し指示を検出し、読み出し対象が実ファイルであれば、プライマリストレージ11に記憶されている実ファイルを読み出し、ユーザ端末40へ送る処理を行い、読み出し対象がダミーファイルであれば、「(13)ファイルダウンロード機能」を用いて、図5(a)〜(d)の「ファイル読み出し処理」で示したように、セカンダリストレージ21にバックアップファイルとして記憶されている実ファイルをプライマリストレージ11にダウンロードし、ダミーファイルを、ダウンロードした実ファイルに置換してから、その置換した実ファイルをユーザ端末40へ送る処理を行う。
「(6)ファイル追加・更新・削除検出機能」とは、プライマリストレージ11におけるファイルのアクセスを監視して、「ファイル操作確認処理」に応じたファイルの追加・更新・削除というイベントを検出し、ファイルバックアップのためのファイル情報を生成する機能である。
「(7)ファイルアップロード機能」とは、プライマリストレージ11の作業フォルダ11bに記憶されているファイルを、セカンダリストレージ21にアップロードしてバックアップを行う機能である。「(8)時間管理機能」とは、管理サーバ30にて、予め設定されているバックアップ条件に係るバックアップ期間、及びアーカイブ条件に係るアーカイブ期間等の通知を検知し、この種の通知を検知すると、「(1)ファイルバックアップ管理機能」、及び「(2)ファイルアーカイブ管理機能」を作動させる処理を行う。
「(9)ストレージ使用率監視機能」とは、プライマリストレージ11の使用率(又は空き容量)を監視し、予め設定された使用率を超過したこと(又は予め設定された空き容量を下回ったこと)を検知すると、「(2)ファイルアーカイブ管理機能」を作動させる機能である。「(10)データベース更新機能」とは、各処理の履歴やファイル管理情報を、管理サーバ30の管理データベースDB1に登録するために、これらの履歴及び情報(各種SQLファイル)を生成して管理サーバ30へ送る機能である。
「(11)管理サーバ通信機能」とは、上述した各機能による処理を経て、管理サーバ30との通信を行う機能であり、この機能を用いて、バックアップ処理、アーカイブ処理についての通知をプライマリサーバ10から管理サーバ30へ送信し、また、管理サーバ30から送られてくる応答を受信する。
「(12)ダミーファイル生成機能」とは、アーカイブ条件の充足を検知したときに、実ファイルを置換するためのダミーファイルをアーカイブファイル情報f3より生成する機能である。生成されるダミーファイルには、上述したように参照情報が含まれており、この参照情報は、元になる実ファイルのファイル名を含むファイル名情報、及びバックアップファイルの読み出しに必要な情報等を有する。本実施形態のセカンダリストレージ21には、ファイルに相当するオブジェクトが直接書き込まれる仕組みのオブジェクトストレージ(一般にAmazonS3互換ストレージと称される)が用いられること、又はNAS(Network Attached Storage)にも対応したストレージが用いられることもあるため、ダミーファイルは参照情報に、オブジェクトとしてユニークなID(オブジェクトID。オブジェクト識別情報に該当)を含ませている。
このオブジェクトIDは、ハッシュ関数で生成される任意長のデータから128ビットのハッシュ値に基づいており、ハッシュ値を再計算して比較して、比較対象のファイルの値が異なれば、両者は相違することを検知できる。オブジェクトIDの仕様としては、file_クライアントID(3桁の10進数)_ファイル名のMD5_更新日時(yyyyMMddHHmmssSSS:年月日時分秒ミリ秒)_ファイルサイズ(19桁の10進数)_中身のMD5_連番(6桁の10進数)が考えられ、一例としては「file_001_c4ca4238a0b923820dcc509a6f75849b_20150101123045777_0000000000000000001_c81e728d9d4c2f636f067f89cc14862c_000001」という内容が挙げられる。このようなオブジェクトIDの中身は、プライマリストレージ11の作業フォルダ11bに、実ファイル又はダミーファイルがコピーされると、そのコピーされたファイルのファイル名として使用される。
また、セカンダリストレージ21としてNASが用いられる場合、S3互換ストレージのときと異なり、データは、一般的なファイルシステムに基づいてディレクトリにファイルとして記憶される。セカンダリストレージ21にNASが用いられる場合、ダミーファイルの格納ディレクトリとして、格納ディレクトの下層に、アップロード時等の処理に応じた日時を示すディレクトが、年、月、日、時、分の順で、それぞれ設けられると共に、これらの中で一番下となるディレクトの下層に、オブジェクトIDをファイル名としたバックアップファイルが記録される。一例として、2015年8月27日の12時00分にアップロードされた場合のダミーファイルの格納ディレクトリは、「¥¥格納ディレクトリ名¥2015¥08¥27¥12¥00」と表すことができ、このようなダミーファイルの格納ディレクトリとファイル名は、オブジェクトIDより特定可能になっている。
そして、「(13)ファイルダウンロード機能」とは、プライマリストレージ11に記憶されるダミーファイルをセカンダリストレージ21でバックファイルとして記憶されている実ファイルで置換するために、セカンダリストレージ21からプライマリストレージ11へ実ファイル(バックアップファイル)をダウンロードする機能である。
処理プログラムP2は、上述した(1)〜(13)の各機能を連携させる処理内容も規定しており、この連携処理の規定内容により、MPU10aは、上述した図2〜5の「ファイル操作確認処理」〜「ファイル読み出し処理」等を含む各種機能をエージェントとして行えるようになる。
例えば、図2(a)等に示す「ファイル操作確認処理」に関し,エージェント15は、「(6)ファイル追加・更新・削除検出機能」により、プライマリストレージ11のB・Aフォルダ11aにおけるファイル操作(追加・変更・削除)を検出し、ファイル操作を検出したときファイル処理を実行する。この際、エージェント15は、ファイル操作の履歴を残すために、更新用SQLファイルに操作情報を追加して更新し、更新用SQLファイルが保存されていなければ、新たに生成することになる。
ファイルの追加に対して、エージェント15は、プライマリストレージ11のB・Aフォルダ11aに追加されたファイルを、作業ディレクトリ11bにコピーする。このように作業ディレクトリ11bにコピーするのは、ファイルがバックアップ(アップロード)される前にファイルの更新・消去が行われた場合でも、更新・消去前のファイルにバックアップできるようにするためである。なお、ファイルの追加を行うと、エージェント15は、更新用SQLファイルに、追加されたファイルの情報を追加することになる。
また、ファイルの変更(更新)に対しても、エージェント15は、プライマリストレージ11のB・Aフォルダ11aで変更されたファイルを、作業ディレクトリ11bにコピーする。そして、エージェント15は、更新用SQLファイルに、変更前のファイルに関するファイル情報についての変更情報を付加すると共に、変更されたファイルのファイル情報を追加する。さらに、ファイルの削除について、エージェント15は、更新用SQLファイルに、削除したファイルに関するファイル情報についての削除情報を付加する。
図3(a)等の「バックアップ処理」に関し,エージェント15は、「(1)ファイルバックアップ管理機能」により、バックアップ条件充足を検知するに伴い、プライマリストレージ11の作業フォルダ11bに記憶されたファイルを、バックアップのためにセカンダリストレージサーバ20へアップロードする。この処理は、ファイルの保全性を高める目的のためであり、プライマリストレージ11の作業フォルダ11bに記憶されるファイルは、エージェント15の機能により、セカンダリストレージ21へ自動的にバックアップされる。このバックアップの際、作業ディレクトリ11bにコピーされたファイルのファイル名(セカンダリストレージ21に記憶する際のファイル名)を含む更新用SQLファイルの上記内容(ファイル名等)を基に、エージェント15は、バックアップ対象のファイルを特定し、バックアップ処理を実行することになる。
バックアップ処理の開始にあたり、管理サーバ30で設定されたバックアップ期間(バックアップ条件に係る期間)において、作業フォルダ11aに更新用SQLファイル又はバックアップ用SQLファイルが記憶されている状態であれば、エージェント15は、管理サーバ30にバックアップ処理を開始することを通知して応答を待ち、管理サーバ30からの応答を受け取ると、バックアップ処理を開始する。実際にバックアップ処理を行うにあたり、エージェント15はバックアップ用SQLファイルより、1ファイルずつファイル情報を読み出し、その読み出した内容に基づき、以下のような処理を実行していく。
まず、プライマリストレージ11の作業ディレクトリ11bに記憶されているファイルを読み取り、セカンダリストレージサーバ20へアップロードするという、セカンダリストレージ21へアップロードしたファイルを書き込むための処理をエージェント15は実行する。この処理により、バックアップが成功した場合、エージェント15は、バックアップしたファイルのファイル情報にバックアップ完了情報およびバックアップ先のファイル情報を付加し、データベース更新用SQLファイルに追加し、バックアップ用SQLファイルからバックアップが成功したファイルのファイル情報を削除する。
一方、作業ディレクトリ11bのファイルが読み取れない、又はセカンダリストレージ21の記憶媒体へ書き込みができない等の理由によりバックアップに失敗した場合、エージェント15は、バックアップ用SQLファイルのバックアップ対象のファイルのファイル情報を保持したまま、次のファイルのファイル情報を読み出す。なお、削除ファイル情報を扱う場合、エージェント15は、ファイル情報をデータベース更新用SQLファイルに追加し、バックアップ用SQLファイルからファイル情報を削除することを行う。
バックアップ用SQLファイルに含まれる全てのファイル情報の処理が完了すると、エージェント15は、管理サーバ30にデータベース更新用SQLファイルを送る。これにより、管理サーバ30は管理データベースDB1の更新を行う。また、バックアップ処理の完了に伴い、エージェント15は、バックアップ完了通知を管理サーバ30へ送り、管理サーバ30からの結果応答を受け取る。そして、全てのファイルのバックアップに成功した場合では、エージェント15はデータベース更新用SQLファイル、バックアップ用SQLファイル、及び作業ディレクトリ11bにコピーされたファイルの削除を実行する。また、全てのファイルをバックアップできなかった場合、エージェント15は、データベース更新用SQLファイルを削除すると共に、作業ディレクトリ11bにコピーされたファイルの中でバックアップに成功したファイルを削除する。
図4(a)等の「アーカイブ処理」に関し、エージェント15は、管理サーバ30から通知されるアーカイブ期間の検知、又はプライマリストレージ11の使用率が予め指定されている閾値を超えたことの検知に伴い、管理サーバ30にアーカイブ処理の開始を通知し、管理サーバ30からの応答(ファイル情報)を受け取ると、アーカイブ処理を開始する。なお、上記のプライマリストレージ11の使用率が予め指定されている閾値を超えることも、アーカイブ条件の充足に該当する。また、エージェント15が管理サーバ30へ通知する内容には、アーカイブ処理の対象にするファイルのファイル情報を問い合わせることも含んでおり、管理サーバ30からの応答には、管理データベースDB1から読み出されたアーカイブ処理対象のファイルのファイル情報が含まれている。
エージェント15は、アーカイブ処理を行うにあたり、管理サーバ30からのファイル情報に基づきアーカイブ処理対象のファイルの種類を検知(確認)しており、アーカイブ処理対象がダミーファイルであることを検知した場合、ダミーファイルはアーカイブ処理の対象にならないので、アーカイブ処理を実行せず、一方、アーカイブ処理対象が実ファイルであることを検知した場合、その実ファイルがアクセス可能であれば、その実ファイルのアーカイブ処理を実行する。また、エージェント15は、管理サーバ30からの応答で、ファイル比較が指定されていれば、プライマリストレージ11に記憶されているアーカイブ対象のファイル(実ファイル)と、セカンダリストレージ21に記憶されているバックアップファイル(実ファイルのバックアップファイル)とを比較して、両者の中身の同異を判断し、ファイルが一致しないと判断した場合は、一致しないファイルのアーカイブ処理は実行せず、ファイルが一致したと判断したファイルについてのみアーカイブ処理を行うことになる。
また、エージェント15は、アーカイブ情報を管理サーバ30の管理データベースDB1に登録してアーカイブ処理の履歴を残すため、アーカイブ情報更新用SQLファイルが作業フォルダ11aに存在していない状態であれば、アーカイブ情報更新用SQLファイルを生成する。エージェント15は、実ファイルのファイル情報にアーカイブ処理が行われたことを示す情報を、アーカイブ情報更新用SQLファイルに追記する。
さらに、上述した「(12)ダミーファイル生成機能」として、エージェント15は、ファイル情報に基づきダミーファイルを生成し、生成したダミーファイルで実ファイルを更新(置換)するというアーカイブ処理を行う。生成されたダミーファイルは実ファイルと同様にバックアップ処理の対象になり、「(6)ファイル追加・更新・削除検出機能」により検出が行われ、エージェント15は、ダミーファイルについて作業フォルダ11bへのコピー及びバックアップ処理を行う。
管理サーバ30から通知された全てのファイルについてアーカイブ処理が完了すると、管理サーバ30の管理データベースDB1に含まれるアーカイブ履歴に関する情報及びファイル管理に関する情報の更新を行うために、エージェント15は、アーカイブ情報更新用SQLファイルを管理サーバ30へ送信する。その後、エージェント15は、管理サーバ30にアーカイブ処理終了を通知して管理サーバ30からの応答を待つことになり。管理サーバ30からの応答を受け取ると、アーカイブ情報更新用SQLファイルを作業フォルダ11aから削除する。
図5(a)等の「ファイル読み出し処理」に関し、エージェント15は、ユーザ端末40からのファイル読み出し指示を受け取ると、読み出し指示による読み出し対象が、プライマリストレージ11上の実ファイル又はダミーファイルのいずれであるかを検知し、検知結果に基づき、それぞれに応じた処理を実行する。すなわち、読み出し対象が実ファイルであれば、エージェント15は、プライマリストレージ11に記憶されている実ファイルを読み出して、ユーザ端末40へ送ることになり、読み出し対象がダミーファイルであれば、上述したように、セカンダリストレージ21から、読み出し対象のバックアップファイルをプライマリストレージ11へダウンロードして、ダミーファイルをダウンロードしたバックアップファイル(実ファイル)に更新(置換)し、その更新した実ファイルをユーザ端末40へ送ることになる。なお、プライマリストレージ11で更新された実ファイルは、次回のアーカイブ条件を充足する際に、再度、アーカイブ処理の対象となる。
なお、これら「ファイル操作確認処理」、「バックアップ処理」、「アーカイブ処理」、及び「ファイル読み出し処理」の他に、本実施形態のエージェント15は「リストア処理」及び「アンアーカイブ処理」といった処理を行うと共に、ユーザ端末40(クライアント)の操作ログを定期的に管理サーバ30へアップロードするという「ログ情報生成処理」等も行う。
「リストア処理」とは、上述した「(3)ファイルリストア管理機能」に応じた処理になっており、プライマリストレージ11の障害時の復旧作業、又は誤って消去/上書きされたファイルの復旧処理のために行われ、全ての又は特定のファイル、又はフォルダを、特定の日付の状態に戻される。管理サーバ30よりプライマリストレージサーバ10(エージェント15)に対しリストア指示が送られて、このリストア指示に対してエージェント15が応答することにより、リストア処理が開始される。
まず、エージェント15は、リストア対象のファイル情報の取得要求を管理サーバ30へ送る。管理サーバ30は、対象ファイルのファイル情報を管理データベースDB1から取得し、プライマリストレージサーバ10(エージェント15)へ送る。エージェント15は、ファイルアクセス可能な状態へ最短時間で移行するため、リストア対象のファイル情報を取得すると、プライマリストレージ11に記憶される対象ファイルを一旦、ダミーファイルとして追加し、更新する処理を行う。この際、リストア履歴を残すため、エージェント15は、プライマリストレージ11の作業フォルダ11bに、リストア履歴用SQLファイルを生成し、このリストア履歴用SQLファイルにリストア履歴を書き込む処理を行う。
リストア対象が実ファイルの場合、エージェント15は、管理サーバ30から取得したファイル情報に基づきダミーファイルを生成する。また、対象ファイルが存在していなければ、エージェント15はダミーファイルを追加する処理を行い、一方、対象ファイルが存在していれば、その対象ファイルをダミーファイルで更新する。また、エージェント15は、実ファイルをセカンダリストレージ21からプライマリストレージサーバ10へダウンロードするためのダウンロード用リストファイルに対象ファイル情報を追加する処理も行う。
リストア対象がダミーファイルの場合、エージェント15は、セカンダリストレージ21から対象のダミーファイルをダウンロードする。対象ファイルが存在していない場合、エージェント15は、ダウンロードしたファイルを追加する。対象ファイルが存在している場合には、ダウンロードしたファイルで更新する。管理サーバ30から通知された全てのファイルについて、ダミーファイルに更新する処理(リストア処理)が完了すると、管理サーバ30の管理データベースDB1に含まれるリストア履歴に関するファイル情報の更新を行うために、エージェント15はリストア履歴用SQLファイルを管理サーバ30に送信する。
そして、エージェント15は、管理サーバ30にアーカイブ処理終了の通知を送って、管理サーバ30からの応答を待つ状態となり、管理サーバ30からの応答を受信すると、プライマリストレージ11の作業フォルダ11bに記憶されたリストア履歴用SQLファイルを削除する。リストア処理によるダミーファイルを実ファイルに戻すには、ダウンロード用リストファイルに基づき、エージェント15は、セカンダリストレージ21からプライマリストレージサーバ10へ実ファイルをダウンロードし、ダウンロードした実ファイルでダミーファイルを置換して更新する。
また、「アンアーカイブ処理」とは、「(4)ファイルアンアーカイブ管理機能」に応じた処理になっており、アーカイブ条件が再指定されることにより、アーカイブ条件を満たさなくなったプライマリストレージ11に記憶されているダミーファイルを実ファイルに戻す(置換する)処理である。この「アンアーカイブ処理」は、管理サーバ30からプライマリストレージサーバ10(エージェント15)へ、アンアーカイブ指示が送られ、このアンアーカイブ指示をエージェント15が受け取ることにより、開始される。
まず、エージェント15は管理サーバ30にアンアーカイブ処理を実施するファイルのファイル情報の問い合わせを送る。管理サーバ30は、指定された条件を基にアンアーカイブ処理を行うファイルを特定し、ファイル管理データベースより対象ファイルのファイル情報を読み出し、エージェントに通知する。それから、エージェント15は、管理サーバ30から送られたファイル情報を基に、処理対象となるファイルについてアンアーカイブ処理を実行することになるが、この際、処理対象となるファイルの種類を検知し、検知の結果、処理対象が実ファイルであればアンアーカイブ処理を行わず、処理対象がダミーファイルであればアンアーカイブ処理を行うことになる。処理対象がダミーファイルであり且つアクセス可能であれば、エージェント15は、実ファイルをセカンダリストレージ21からダウンロードするためのダウンロード用リストファイルにファイル情報を追加する。
そして、エージェント15は、管理サーバ30にアンアーカイブ処理終了の通知を送り、管理サーバ30からの応答を待つ。管理サーバ30からの応答を受け取ると、エージェント15は、ダウンロード用リストファイルを基に、実ファイル(実ファイルのバックアップファイル)をセカンダリストレージ21からダウンロードし、そのダウンロードした実ファイルでダミーファイルを置換して更新し、アンアーカイブ処理を完了する。次に、ストレージシステム1におけるセカンダリストレージサーバ20について説明する。
図8は、ストレージシステム1を構成するセカンダリストレージサーバ20(第2通信装置に相当)の主要な内部構成を示している。本実施形態のセカンダリストレージサーバ20にも、プライマリストレージサーバ10と同様、サーバコンピュータを適用しており、全体的な制御及び各種処理を行うMPU20aに、各種デバイス等を内部接続線20hで接続したものになっており、各種デバイス等には、通信モジュール20b、RAM20c、ROM20d、入力インタフェース20e、出力インタフェース20f、記憶部20g、及びセカンダリストレージ21等がある。
通信モジュール20b〜出力インタフェース20fについては、図6に示すプライマリストレージサーバ10の通信モジュール10b〜出力インタフェース10fと同等なものであるので、説明は省略する(入力インタフェース20eに接続されるキーボード20i及び出力インタフェース20fに接続されるディスプレイ20iも、プライマリストレージサーバ10のものと同様)。
また、セカンダリストレージサーバ20の記憶部20gは、サーバプログラムP5、及びストレージプログラムP6等を記憶している。サーバプログラムP5は、サーバコンピュータ用のオペレーティングシステムに応じた各種処理を規定したものであり、図6に示すプライマリストレージサーバ10のサーバプログラムP1と基本的に同等な処理を規定し、この規定内容に基づいた処理をMPU20aが行うことで、セカンダリストレージサーバ20はサーバコンピュータとしての機能を果たす。
ストレージプログラムP6は、上述したプライマリストレージサーバ10のMPU10aがエージェント15として行う各種処理に対応して、セカンダリストレージサーバ20のMPU20aが行う処理内容を規定したものである。具体的な処理内容としては、プライマリストレージサーバ10側からファイル有無確認(又は比較確認)の通知を、セカンダリストレージサーバ20が受け取ると、その通知に含まれるファイルを特定する情報(または通知に比較対象のファイルを含ませてもよい)に基づき、その特定されるファイルに応じたバックアップファイルがセカンダリストレージ21に記憶されているか否かの検知をMPU20aが行うことを、ストレージプログラムP6は規定する。この際、MPU20aは、通知により特定されるファイルと、セカンダリストレージ21に記憶されるバックアップファイルとを比較して両者の中身の同異を判断しており、その判断結果により、確認対象のバックアップファイルあり、又はバックアップファイルなしの結果(検知結果通知)をプライマリストレージサーバ10へ送る制御を行っており、このようなMPU20aの制御処理もストレージプログラムP6は規定している。
また、ストレージプログラムP6は、プライマリストレージサーバ10からアップロードされてきたファイル(実ファイル又はダミーファイル)をセカンダリストレージサーバ20が受け取ると、その受け取ったファイルを、そのファイルのバックアップファイルとしてセカンダリストレージ21に記憶する制御処理を、MPU20aが行うことも規定している。さらに、ストレージプログラムP6は、プライマリストレージサーバ10から特定のファイルの読み出し指示をセカンダリストレージサーバ20が受け取ると、その読み出し指示の対象となる特定のファイルのバックアップファイルをセカンダリストレージ21から読み出して、プライマリストレージサーバ10へ送信(ダウンロード)する制御処理をMPU20aが行うことも、ストレージプログラムP6は規定している。
セカンダリストレージサーバ20が具備するセカンダリストレージ21(第2記憶デバイスに相当)は、上述したように、オブジェクトストレージと称されるAmazonS3互換ストレージであり、プライマリストレージサーバ10のプライマリストレージ11(第1記憶デバイスに相当)に比べて、記憶容量が大きいハードディスクシステムを具備したストレージになっている(ただし、プライマリストレージ11に比べて、セカンダリストレージ21はファイル(データ)の読み書き速度は遅い)。なお、セカンダリストレージ21は、NASであってもよく、この場合は、サーバプログラムP5に含まれるファイルシステム機能により、ファイル(データ)の読み書きが行われる。
図9は、ストレージシステム1を構成する管理サーバ30の主要な内部構成を示している。本実施形態の管理サーバ30にも、プライマリストレージサーバ10と同様、サーバコンピュータを適用しており、全体的な制御及び各種処理を行うMPU30aに、各種デバイス等を内部接続線30hで接続したものになっており、各種デバイス等には、通信モジュール30b、RAM30c、ROM30d、入力インタフェース30e、出力インタフェース30f、及び記憶部30g等がある。
通信モジュール30b〜出力インタフェース30fについては、上述したセカンダリストレージサーバ20と同様に、図6に示すプライマリストレージサーバ10の通信モジュール10b〜出力インタフェース10fと同等なものであるので説明は省略する(入力インタフェース30eに接続されるキーボード30i及び出力インタフェース30fに接続されるディスプレイ30iも、プライマリストレージサーバ10のものと同様)。
また、管理サーバ30の記憶部30gは、HDD等により構成されており、サーバプログラムP10、管理プログラムP11等のプログラムを記憶すると共に、バックアップ処理に関するバックアップ期間J1及びアーカイブ処理に関するアーカイブ期間J2を記憶しており、更にストレージシステム1におけるファイル処理に関する各種情報を蓄積する管理データベースDB1も記憶している。サーバプログラムP10は、サーバコンピュータ用のオペレーティングシステムに応じた各種処理を規定したものであり、図6に示すプライマリストレージサーバ10のサーバプログラムP1と基本的に同等な処理を規定し、この規定内容に基づいた処理をMPU30aが行うことで、管理サーバ30はサーバコンピュータとしての機能を果たす。
管理プログラムP11は、バックアップ期間J1に含まれるバックアップ期間に関する処理、アーカイブ期間J2に含まれるアーカイブ期間に関する処理、プライマリサーバストレージ10からの各種通知等に対する応答処理、管理データベースDB1に対する各種情報(各種SQLファイルの情報等)の書き込み/読み出し処理等について、MPU30aが行う制御処理の内容を規定したものである。
バックアップ期間J1は、バックアップ条件としてバックアップ処理を行う期間が指定されたものであり、一般にユーザの使用機会が少なくする傾向のある夜間の時間帯(例えば、午前1時〜午前5時の時間帯)がバックアップ期間J1として、システム管理者により設定される。なお、具体的なバックアップ期間J1の設定の仕方としては、バックアップ開始時刻及びバックアップ終了時刻を指定する他に、バックアップ開始時刻とバックアップ時間(例えば,4時間)を指定する仕方が考えられる。また、バックアップ期間J1は、毎日同じ時間帯を設定する以外に、曜日等の単位で、それぞれ異なる時間帯を設定することも可能であり、システム管理者の操作により、バックアップ期間J1の中身が適宜設定可能になっている。
アーカイブ期間J2は、アーカイブ条件に含まれるものであり、アーカイブ処理を行う期間(アーカイブ期間)を含み、アーカイブ期間J2の設定の仕方は、上述したバックアップ期間と同様であり、また、設定されるアーカイブ期間J2を、毎日同じ時間帯に設定すること、曜日単位で相違させること等もバックアップ期間J1の場合と同様である。また、アーカイブ期間J2には、アーカイブ処理を行う際に、ファイルの比較処理を行うか否かの設定も含まれ、これらの設定内容は、システム管理者により適宜、設定可能になっている。
「バックアップ処理」について管理プログラムP11が規定する具体的な処理内容としては、MPU30aが具備するクロック機能を利用して、現在の時刻がバックアップ期間J1に入ったか否かをMPU30aが検知する処理を規定しており、現在の時刻がバックアップ期間J2に入ったことを検知すると、アーカイブ期間に入ったことの通知をプライマリストレージサーバ10へMPU30aが送る処理を行うことも管理プログラムP11は規定する。また、プライマリストレージサーバ10から送られてきたバックアップ処理の開始の通知を管理サーバ30が受け取ると、その開始に対する応答をプライマリストレージサーバ10へ送信する処理をMPU30aが行うことも、管理プログラムP11は規定する。さらに管理プログラムP11は、プライマリストレージサーバ10から送られてきたDB更新情報f2(データベース更新用SQLファイル)を受け取ると,管理データベースDB1に格納する処理をMPU30aが行うことを規定する。
「アーカイブ処理」について管理プログラムP11が規定する具体的な処理内容としては、MPU30aが具備するクロック機能を利用して、現在の時刻がアーカイブ期間J2に入ったか否かをMPU30aが検知する処理を規定しており、現在の時刻がアーカイブ期間J2に入ったことを検知すると、アーカイブ期間に入ったことの通知をプライマリストレージサーバ10へMPU30aが送る処理を行うことも管理プログラムP11は規定する。また、プライマリストレージサーバ10から送られてきたアーカイブ処理の対象となるファイルの問い合わせを管理サーバ30が受け取ると、処理対象にするファイルを特定し、特定したファイルのファイル情報を管理データベースDB1から読み出し、アーカイブファイル情報f3としてプライマリストレージサーバ10へ送る処理をMPU30aが行うことを、管理プログラムP11は規定する。なお、アーカイブ期間J2に比較処理を行う旨が設定されていると、アーカイブファイル情報f3にも比較処理を行う指示を含ませることもMPU30aは行う。
さらに、管理プログラムP11は、「アーカイブ処理」の完了に伴いプライマリストレージサーバ10から送られてきたDB更新情報f2(データベース更新用SQLファイル)及びアーカイブ処理終了の通知を受け取ると,DB更新情報f2については管理データベースDB1に格納する処理を行い、アーカイブ終了処理の通知については、その通知に対する応答をプライマリストレージサーバ10へ送る制御をMPU30aが行うことを規定する。
図10は、クライアント端末であるユーザ端末40の主要構成を示したブロック図である。ユーザ端末40としては、プライマリストレージサーバ10と通信できる通信機能、及びファイルを扱う処理等が可能な通信端末装置を適用でき、具体的には、通信機能を具備したパーソナルコンピュータ、タブレット、スマートフォン等をユーザ端末40として利用できる。図10は、ユーザ端末40としてパーソナルコンピュータを用いた場合の主要構成を示しているが、ユーザ端末40としてタブレット、スマートフォン等を用いた場合でも基本的な構成は図10と同等になる。
ユーザ端末40は、全体的な制御及び各種処理を行うCPU40aに、各種デバイス等を内部接続線40hで接続したものになっており、各種デバイス等には、通信モジュール40b、RAM40c、ROM40d、入力インタフェース40e、出力インタフェース40f、及び記憶部40g等がある。
通信モジュール40bは、ネットワークとの接続モジュールに相当する通信デバイスであり、所要の通信規格に応じたものであり(例えばLANモジュール)、所要の通信機器(図示は省略。例えばルータ等が該当)を介してネットワークと接続することで、プライマリストレージサーバ10との通信を可能にしている。
RAM40cは、CPU40aの処理に伴う内容、ファイル等を一時的に記憶するものであり、ROM40dは、MPU40aの基本的な処理内容を規定したプログラム等を記憶するものである。入力インタフェース40eは、ユーザからの操作指示等を受け付けるキーボード40i、マウス等が接続されるものであり、ユーザから受け付けた操作指示等をCPU40aへ伝える。出力インタフェース40fは、ディスプレイ40jが接続されるものであり、CPU40aの処理に伴う内容をディスプレイ40jへ出力し、ユーザが
操作内容及びユーザ端末40の処理内容等を視覚的に確認できるようにしている。
記憶部10gは、HDD(Hard Disc Drive)又はSSD(Solid State Drive)等により構成される記憶デバイスであり、基本プログラムP20、アプリケーションプログラムP21等を記憶する。基本プログラムP20は、ユーザ端末40をコンピュータとして機能させるためにCPU40aが行う基本的な処理を規定したものであり、この基本プログラムP20には、ファイル管理(ファイルのコピー、移動、変更等)を行うための機能、ウェブサイト等を閲覧するためのブラウザ機能等を含んでいるものとする。この基本プログラムP20に含まれるファイル管理機能に基づき、ユーザは所定のファイルについて、ユーザ端末40からプライマリストレージサーバ10へファイル操作指示(ファイルを追加する指示、コピーする指示等)又はファイルの読み出し指示等を送ることができるようになっている。なお、アプリケーションプログラムP21は、ワードプロセッサ、表計算、図形描写等のユーザが個々に行う作業に対応したソフトウエアであり、このようなアプリケーションプログラムP21等により生成されたファイルを含む各種ファイルが本発明の処理対象になる。
なお、図1に示す管理用端末45も基本的に、上述したユーザ端末40と同等なものであり、ネットワークを通じて管理サーバ30と通信可能になっていると共に、管理用プリケーションプログラムP31がインストールされることで、遠隔的に管理サーバ30に関する各種設定、及び管理データベースDB1に対する各種操作・確認等をシステム管理者が行えるようにしている。
図11(a)〜(c)は、上述した構成のストレージシステム1について、主にプライマリストレージサーバ10(エージェント15として機能するMPU10a)が「ファイル操作確認処理」で行う処理手順の内容(アーカイブ処理方法の内容)を説明した第1〜第3フローチャートである。
図11(a)の第1フローチャートは、「ファイル操作確認処理」におけるファイル追加に関するプライマリストレージサーバ10(エージェント15と同じ意味合い。以下、同様)の処理手順を示し、まず、プライマリストレージサーバ10は、ユーザ端末40から送られてくるプライマリストレージ11への追加対象となるファイルを受け取ったか否かを検知する(S1)。ファイルを受け取っていない場合(S1:NO)、ユーザ端末40からファイルが送られるのを待つ状態となり、ファイルを受け取った場合(S1:YES)、プライマリストレージサーバ10は、図2(a)(b)に示すように、受け取ったファイル(実ファイルd1)をプライマリストレージ11のB・Aフォルダ11aに記憶して追加する処理を行う(S2)。
それから、プライマリストレージサーバ10は、図2(b)に示すように、B・Aフォルダ11aに追加したファイル(実ファイルd1)を作業フォルダ11bにコピーして記憶する処理を行う(S3)。そして、プライマリストレージサーバ10は、図2(c)に示すように、コピーしたファイル(実ファイルd1′)についてのファイル追加操作に関する情報を含むファイル情報f1(更新用SQLファイル)を作業フォルダ11aに作成し(S4)、一旦、「ファイル追加」に関する処理を終了する。なお、プライマリストレージサーバ10は、この後もユーザ端末40からファイルが送られてくるごとに、図11(a)の第1フローチャートに示す処理内容を行う。また、第1フローチャートのS3、S4の処理は、ダミーファイルについても同様に行われ、ダミーファイルがB・Aフォルダ11aに追加されると、そのダミーファイルについてS3、S4の処理が行われる。
図11(b)の第2フローチャートは、「ファイル操作確認処理」におけるファイル更新(変更)に関するプライマリストレージサーバ10の処理手順を示し、まず、プライマリストレージサーバ10は、ユーザ端末40から送られてくる更新ファイル(プライマリストレージサーバ10に既に記憶済みのファイルを更新するためのファイル)を受け取ったか否かを検知する(S5)。更新ファイルを受け取っていない場合(S5:NO)、ユーザ端末40から更新ファイルが送られるのを待つ状態となり、更新ファイルを受け取った場合(S5:YES)、プライマリストレージサーバ10は、受け取った更新ファイルをプライマリストレージ11のB・Aフォルダ11aに記憶して追加する処理を行う(S6)。
それから、プライマリストレージサーバ10は、B・Aフォルダ11aに追加した更新ファイルを作業フォルダ11bにコピーして記憶する処理を行う(S7)。そして、プライマリストレージサーバ10は、コピーした更新ファイルについてのファイル更新操作に関する情報(更新情報)を、作業フォルダ11aに記憶されているファイル情報(更新用SQLファイル)を追加し(S8)、一旦、「ファイル更新」に関する処理を終了する。なお、プライマリストレージサーバ10は、この後もユーザ端末40から更新ファイルが送られてくるごとに、図11(b)の第2フローチャートに示す処理内容を行う。
図11(c)の第3フローチャートは、「ファイル操作確認処理」におけるファイル削除に関するプライマリストレージサーバ10の処理手順を示し、まず、プライマリストレージサーバ10は、ユーザ端末40から送られてくるプライマリストレージサーバ10に既に記憶されているファイルの削除指示を受け取ったか否かを検知する(S9)。削除指示を受け取っていない場合(S9:NO)、ユーザ端末40からの削除指示を待つ状態となり、削除指示を受け取った場合(S9:YES)、プライマリストレージサーバ10は、削除指示の対象となるファイルをプライマリストレージ11のB・Aフォルダ11aから削除する処理を行う(S10)。なお、このとき作業フォルダ11bに、削除指示に応じたファイルが記憶されていても、この作業フォルダ11bのファイルについては、プライマリストレージサーバ10は削除を行わない。
それから、プライマリストレージサーバ10は、削除したファイルについてのファイルに関する情報(削除情報)を、作業フォルダ11aに記憶されているファイル情報(更新用SQLファイル)を追加し(S11)、一旦、「ファイル削除」に関する処理を終了する。なお、プライマリストレージサーバ10は、この後もユーザ端末40から削除指示を受け取るごとに、図11(b)の第2フローチャートに示す処理内容を行う。
図12の第4フローチャートは、「バックアップ処理」におけるプライマリストレージサーバ10が行う処理手順の内容(アーカイブ処理方法におけるバックアップ処理の内容)を説明したものである。この第4フローチャートは、図2(c)に示すように、作業フォルダ11aにファイル情報f1が記憶されている状態で処理が開始される場合を示したものになっている。まず、プライマリストレージサーバ10は、現在の状態がバックアップ条件を充足したか否かを検知する(S12)。本実施形態におけるバックアップ条件の充足は、二通りの場合があり、一つ目は管理サーバ30から現在の時刻がバックアップ期間に入ったことの通知を受け取ったことを検知する場合であり、二つ目は、プライマリストレージ11の使用率が予め設定された閾値を超えたことを検知した場合である。
バックアップ条件の充足を検知しない場合(S12:NO)、バックアップ条件が充足されるようになるのを待つ状態となり、バックアップ条件の充足を検知した場合(S12:YES)、プライマリストレージサーバ10はバックアップ処理の開始通知を管理サーバ30へ送信する(S13)。
それから、プライマリストレージサーバ10は、管理サーバ30からの応答を受け取ったか否かを検知し(S14)、応答を受け取っていなければ(S14:NO)、応答を待つ状態となり、応答を受け取ると(S14:YES)、図3(a)に示すように、作業フォルダ11aのファイル情報f1に基づきDB更新情報f2を作成する(S15)。そして、プライマリストレージサーバ10は、バックアップ対象の実ファイルのバックアップファイルがセカンダリストレージ21に記憶されているか否かを、セカンダリストレージサーバ20へ問い合わせることで検知する(S16)。バックアップ対象の実ファイルのバックアップファイルが記憶されていない通知を受け取ることで、実ファイルのバックアップファイルが記憶されていないことを検知した場合(S16:NO)、プライマリストレージサーバ10は、図3(b)に示すように、作業フォルダ11bに記憶されている実ファイルd1′をセカンダリストレージサーバ20へアップロードする(S17)。このアップロードによって、セカンダリストレージ21にはバックアップファイル(実ファイルd1″)が記憶されることになる。
そしてプライマリストレージサーバ10は、DB更新情報f2を管理サーバ30へ送る(S18)。なお、管理サーバ30は、プライマリストレージサーバ10からのDB更新情報f2を受け取ると、そのDB更新情報f2で管理データベースDB1の中身を更新する。このDB更新情報f2の送信(S18)の後、プライマリストレージサーバ10は作業フォルダ11bのDB更新情報f2を削除し(S19)、作業フォルダ11bの実ファイルd1′も削除し(S20)、図3(d)に示すように、プライマリストレージ11に実ファイルd1が記憶されると共に、セカンダリストレージ21にバックアップファイル(実ファイルd1″)が記憶される状態を作り出している。また、実ファイルd1″のバックアップファイルが既にセカンダリストレージ21に記憶されていた場合(S16:YES)、プライマリストレージサーバ10は、作業フォルダ11bにコピーされた実ファイルd1′をセカンダリストレージサーバ20へアップロードすることを行わず、上記のS19、S20の処理を行う。なお、バックアップ処理の対象となるファイルが複数ある場合、第4フローチャートの処理を複数回、プライマリストレージサーバ10は繰り返すことになるが、複数のファイルを繰り返しアップロードする処理にしてもよい。
また、バックアップ処理を行っている最中に、現在の時刻がバックアップ期間を外れた旨の通知が管理サーバ30から送られてくると、プライマリストレージサーバ10は、途中状態のバックアップ処理については最後まで完了するが、その時点でバックアップ対象として残っているファイルについてはバックアップ処理を行わずに中断し、管理サーバ30が管理データベースDB1の更新処理を行えるようにするための処理等を行ってバックアップ処理を終了する。なお、バックアップ対象として残ったファイルは、次回のバックアップ条件が充足された時にバックアップ処理が行われることになる。
上記の説明はバックアップ対象のファイルを実ファイルの場合で説明したが、プライマリストレージ11の作業フォルダ11bに記憶されたダミーファイルも、第4フローチャートで説明した実ファイルの場合と同様の手順でバックアップ処理が行われることになり、この場合は、上記の第4フローチャートの処理手順に関する説明において、実ファイルの箇所をダミーファイルに置き換えた説明になるものとする。
図13の第5フローチャートは、「アーカイブ処理」におけるプライマリストレージサーバ10が行う処理手順の内容(アーカイブ処理方法の内容)を説明したものである。この第5フローチャートは、図3(d)に示す状態で処理が開始される場合を示すと共に、アーカイブ処理対象のファイルの中身の比較を行うようになっている場合の処理を示すものになっている。
まず、プライマリストレージサーバ10は、現在の状態がアーカイブ条件を充足したか否かを検知する(S21)。なお、本実施形態におけるアーカイブ条件の充足は、上述したバックアップ条件の充足のときの場合と同様、二通りがあり、一つ目は管理サーバ30から現在の時刻がアーカイブ期間に入ったことの通知を受け取ったことを検知する場合であり、二つ目は、プライマリストレージ11の使用率が予め設定された閾値を超えたことを検知した場合である。
アーカイブ条件の充足を検知しない場合(S21:NO)、アーカイブ条件が充足されるようになるのを待つ状態となり、アーカイブ条件の充足を検知した場合(S21:YES)、プライマリストレージサーバ10はアーカイブ処理の開始通知(アーカイブ処理対象のファイル情報を要求する旨を含む通知)を管理サーバ30へ送信する(S22)。また、管理サーバ30は、プライマリストレージサーバ10からのアーカイブ処理の開始通知を受け取ると、アーカイブ処理対象となるファイルの情報を管理データベースDB1から読み出してアーカイブファイル情報としてプライマリストレージサーバ10へ送ることになる。
なお、本実施形態においてアーカイブ処理の対象となるファイルは、プライマリストレージ11に記憶されてから一定期間を経過したもの又は記憶された状態から更新されて一定期間が経過したものにしており、上記の一定期間は例えば、3日又は一週間等のシステムの仕様等に応じて管理サーバ30でシステム管理者により予め設定される。また、プライマリストレージの使用率が閾値を超えた場合では、プライマリストレージ11に記憶されているファイルの中で、古いファイルの順にアーカイブ処理の対象にする。
プライマリストレージサーバ10は、管理サーバ30からのアーカイブファイル情報を受け取ったか否かを検知し(S23)、アーカイブファイル情報を受け取っていなければ(S23:NO)、送られてくるのを待つ状態となり、アーカイブファイル情報を受け取ると(S23:YES)、図4(a)に示すように、受け取ったアーカイブファイル情報を作業フォルダ11bに記憶する(S24)。それから、プライマリストレージサーバ10は、B・Aフォルダ11aに記憶されているアーカイブ処理対象となる実ファイルd1と、セカンダリストレージ21に記憶されているバックアップファイル(実ファイルd1″)と中身が同一であるか否かをセカンダリストレージサーバ20に問い合わせることで比較判断する(S25)。
セカンダリストレージサーバ20からの返信により、中身が同一であることを判断した場合(S25:YES)、図4(b)に示すように、プライマリストレージサーバ10は、作業フォルダ11bに記憶するアーカイブファイル情報f3に含まれる情報に基づき、ダミーファイルd11を作成し、そのダミーファイルd11で実ファイルd1を置き換えて更新する(S26)。そして、プライマリストレージサーバ10は、図4(c)に示すように、アーカイブファイル情報f3に基づきDB更新情報f22(アーカイブ情報更新用SQLファイル)を作成し、管理サーバ30へ送る(S27)。なお、管理サーバ30は、プライマリストレージサーバ10からのDB更新情報f22を受け取ると、そのDB更新情報f22で管理データベースDB1の中身を更新する。それから、プライマリストレージサーバ10は作業フォルダ11bのアーカイブファイル情報f3及びDB更新情報f22を削除する(S28)。
また、S25の段階で、B・Aフォルダ11aに記憶されている実ファイルd1と、セカンダリストレージ21に記憶されているバックアップファイル(実ファイルd1″)と中身が異なると判断した場合(S25:NO)、プライマリストレージサーバ10は、ダミーファイルの作成を行うことなく、その実ファイルd1に対する処理を終了する。なお、プライマリストレージサーバ10は、アーカイブ期間内であれば、定期的に(例えば、1分間隔)、管理サーバ30へアーカイブ処理の対象となるファイルを問い合わせて、処理対象となるファイルがあれば、第5フローチャートの処理をプライマリストレージサーバ10は繰り返すことになる。また、上記の説明ではアーカイブ処理の対象を実ファイルで説明したが、一度アーカイブ処理が行われてから、読み出し処理によりプライマリストレージ11にダウンロードされたファイルについても、再度、アーカイブ処理を行っても良い(但し、ダウンロード後の一定期間を経過するまでの期間は、アーカイブ条件を充足しないことになるので、この期間はアーカイブ処理対象外になる)。なお、ダミーファイルはアーカイブ処理の対象外である。
図14の第6フローチャートは、「ファイル読み出し処理」におけるプライマリストレージサーバ10が行う処理手順の内容(アーカイブ処理方法の内容)を説明したものである。この第6フローチャートは、図5(a)に示す状態で、実ファイルd1としてユーザ端末40で提示されるダミーファイルd11の読み出し指示を、ユーザ端末40がプライマリストレージサーバ10へ送る場合の処理に対応したものとする。
まず、プライマリストレージサーバ10は、ユーザ端末40から送られてくるファイル(ダミーファイルd11)の読み出し指示を受け取ったか否かを検知する(S30)。読み出し指示を受け取っていない場合(S30:NO)、ユーザ端末40からの読み出し指示を待つ状態となり、読み出し指示を受け取った場合(S30:YES)、プライマリストレージサーバ10は、読み出し指示の対象となるダミーファイルd11が含む情報に基づき、実ファイルのバックアップファイル(実ファイルd1″)のダウンロード要求をセカンダリストレージサーバ20へ送信する(S31)。
次に、プライマリストレージサーバ10は、セカンダリストレージサーバ20からバックアップファイル(実ファイルd1″)がダウンロードされてくるか否かを判断し(S32)、ダウンロードされていなければ(S32:NO)、ダウンロードを待つ状態となり、ダウンロードされると(S32:YES)、ダミーファイルd11を、そのダウンロードされたバックアップファイル(実ファイルd1″)に実ファイルd1として置換更新し(S33)、その更新した実ファイルd1をユーザ端末40へ送る(S34)。このような処理により、ユーザ端末40からは、実ファイルとして提示されたダミーファイルの読み出し指示を出しても、プライマリストレージサーバ10からは実ファイルが送られてくるので、ユーザはダミーファイルを意識することなく、各種ファイル操作を行える。
このように本実施形態のストレージシステム1では、バックアップ状態でアーカイブ処理を行うので、プライマリストレージサーバ10とセカンダリストレージサーバ20との間の通信状況に左右されることなく、スムーズにアーカイブ処理を完了できる。またアーカイブ処理のために生成するダミーファイルもセカンダリストレージ21へバックアップするので、何らかの原因によりプライマリストレージ11からダミーファイルが消滅した場合でも、バックアップされたダミーファイルd11″により元の状態へ戻すことができ、堅牢なシステムを確保できる。
なお、第1実施形態のストレージシステム1は、上述した説明内容に限定されるものではなく、種々の変形例が想定できる。例えば、セカンダリストレージサーバ20に用いられるセカンダリストレージ21としては、HDDによる記憶デバイスの他に、他の種類の記憶媒体(例えば、磁気記憶テープ又は光学記憶ディスク等)を用いた記憶デバイスを用いることが可能である。
また、アーカイブ処理の対象にするファイルとしては、プライマリストレージ11に記憶されているファイルについて読み出しが行われたことに対する時間の経過情報を管理することで、最後にユーザ端末40から読み出し(アクセス)されて一定時間を経過したファイルをアーカイブ処理対象にするようにしてもよい。このようにすることで、ユーザ端末40からアクセス頻度の高いファイルをダミーファイルに置換することを回避して、実ファイルとしてプライマリストレージ11に残して、ユーザ端末40からの高頻度のアクセスに対応しやすくなる。
さらに、バックアップ条件に関し,上記の説明では、管理サーバ30が現在の時刻がバックアップ期間に入ったかを検知し、検知したことはバックアップ期間に入ったことをプライマリストレージサーバ10へ通知するようにしていたが、バックアップ条件(設定されたバックアップ期間)を事前に管理サーバ30がプライマリストレージサーバ10へ送って、プライマリストレージサーバ10で保存しておき、プライマリストレージサーバ10(MPU10a)が、バックアップ期間に現在の時刻が入ったかをバックアップ条件として判断することも可能である。
このことはアーカイブ条件についても同様であり、プライマリストレージサーバ10がアーカイブ期間を予め保存しておき、現在の時刻がアーカイブ期間に入ったかを判断するようにしてもよい。プライマリストレージ11に記憶されているファイルと、セカンダリストレージ21に記憶されているファイルを比較して中身の同異を検知する場合、セカンダリストレージ21に記憶されているファイルをプライマリストレージサーバ10にダウンロードして、プライマリストレージサーバ10(MPU10a)が両ファイルの中身の同異を比較することも可能である。
図15は、本発明の第2実施形態に係るストレージシステム50の全体的な概要を示したものである。第2実施形態のストレージシステム50は、第1実施形態のストレージシステム1におけるプライマリストレージサーバ10と管理サーバ30を、一つのプライマリストレージサーバ60として結合集約した構成になっており、プライマリストレージサーバ60に、第1実施形態の管理サーバ30の役割を持たせることで、第1実施形態に比べてシステム構成を簡易化すると共に(管理サーバを省略できる)、第1実施形態で行っていたプライマリストレージサーバ10と管理サーバ30との間の通信を、プライマリストレージサーバ60内の処理で済ませられるようにしたことが特徴になっている。なお、図15に示す第2実施形態のストレージシステム50におけるセカンダリストレージサーバ20、ユーザ端末40及び管理用端末45は基本的に第1実施形態のものと同等である(セカンダリストレージサーバ20のセカンダリストレージ21は、プライマリストレージサーバ60が有するプライマリストレージ61に比べて、記憶容量が大きくなっているのも第1実施形態と同様)。
図15は、第2実施形態のプライマリストレージサーバ60(第1通信装置又はストレージ通信装置に相当)の主要な内部構成を示し、基本的には図6に示すものと同等になっており、全体的な制御及び各種処理を行うMPU60aに、内部接続線60hで、通信モジュール60b、RAM60c、ROM60d、入力インタフェース60e、出力インタフェース60f、記憶部60g、及びプライマリストレージ61等を接続したものになっているが、記憶部60gに記憶する内容が第1実施形態と異なっている。
記憶部60gには、図6で示す記憶部10gで記憶していたサーバプログラムP1及び処理プログラムP2に加えて、図9で示す管理サーバ30の記憶部30gで記憶していた管理プログラムP11、バックアップ期間J1、アーカイブ期間J2、及び管理データベースDB1を記憶するものになっている。このように管理サーバ30gで記憶していた管理プログラムP11により、第2実施形態のMPU60aは、エージェント65として機能することに加えて、第1実施形態の管理サーバ30が行っていた制御処理も行うようになっている。そのため、第1実施形態で行っていたプライマリストレージサーバ10と管理サーバ30との間の通信処理は、処理プログラムP2と管理プログラムP11との間でのプライマリストレージサーバ60内のやり取りに収まり、第2実施形態は第1実施形態に比べて全体的に処理をスピーディーに行えるようになる。
具体的に図12の第4フローチャートにおけるS12のバックアップ条件の充足は、記憶部60gに記憶されるバックアップ期間J1により、現在の時刻がバックアップ期間J1に入ることでバックアップ条件を満たすようになったかを、MPU60aが検知することになる。また、S13のバックアップ処理の開始通知及びS14、15の応答は、MPU60a自身内で完結することになる。さらに、S18のDB更新情報f2を管理サーバ30へ送ることは、プライマリストレージ61の作業フォルダ61bに記憶されるDB更新情報f2を、内部接続線60hを通じて、記憶部60gに記憶される管理データベースDB1へ送って、管理データベースDB1の中身を更新することで行う。
また、図13の第5フローチャートにおけるS21のアーカイブ条件の充足についても、記憶部60gに記憶されるアーカイブ期間J2により、現在の時刻がアーカイブ期間J2に入ることでアーカイブ条件を満たすようになったかを、MPU60aが検知することになる。また、S22のアーカイブ処理の開始通知及びS23のアーカイブファイル情報の受信も、MPU60a自身内で完結することになる。さらに、S27のDB更新情報f22を管理サーバ30へ送ることは、上述したように、プライマリストレージ61の作業フォルダ61bに記憶されるDB更新情報f22を、内部接続線60hを通じて、記憶部60gに記憶される管理データベースDB1へ送って、管理データベースDB1の中身を更新することで行えるようになる。
以上のように第2実施形態に係るストレージシステム50は、プライマリストレージサーバ及び管理サーバを一体化することにより、更に通信環境に左右されない堅牢なシステム形態を実現している。なお、第2実施形態に係るストレージシステム50は他の点については第1実施形態と同様である。また、第2実施形態においても様々な変形例が想定でき、例えば、管理データベースDB1は記憶部60gに記憶させるのではなく、プライマリストレージ61に記憶させるようにしてもよい。また、プライマリストレージ61に管理データベースDB1を記憶した場合は、管理データベースDB1自体をセカンダリストレージサーバ20のセカンダリストレージ21にバックアップとしてコピーしておけば、プライマリストレージ61が故障しても、セカンダリストレージ21にバックアップしておいた管理データベースDB1により元の状態へ復帰できる。
図17は第2実施形態の変形例の一つのストレージシステム50′を示している。この変形例のストレージシステム50′では、プライマリストレージ60′がプライマリストレージ61′に管理データベースDB1を持たず、セカンダリストレージサーバ20′のセカンダリストレージ21′に管理データベースDB1を記憶させたことが特徴になっている。そのため、この変形例では、管理データベースDB1の中身を更新するとき、又は管理データベースDB1からファイル情報等の読み出しを行うとき等に、プライマリストレージサーバ60′とセカンダリストレージサーバ20′との間で通信を行うことになるが、この変形例においても、第1実施形態に比べて管理サーバを用いていないという点で、システム構成の簡易化を図っている。なお、第2実施形態では、ユーザ端末40と管理端末45を一体化することも可能である。
図18は、本発明の第3実施形態に係るストレージシステム70の全体的な概要を示したものである。第3実施形態のストレージシステム70は、第1実施形態のストレージシステム1におけるプライマリストレージサーバ10とユーザ端末40を結合集約して、通信端末装置80としたことが特徴になっている。この通信端末装置80は、ユーザ(クライアント)が用いる通信機能を有する端末(コンピュータ、タブレット、スマートフォン等)が該当し、第3実施形態ではユーザが用いるクライアント端末である通信端末装置80もストレージシステム70を構成する要素になっている。なお、第3実施形態におけるセカンダリストレージサーバ20、管理サーバ30、及び管理用端末45は、第1実施形態と同等である。
図19は、第3実施形態の通信端末装置80(第1通信装置又はストレージ通信装置に相当)として、一般的なパーソナルコンピュータを用いた場合の主要な内部構成を示し、基本的には図10に示すユーザ端末40の構成と同等になっている。すなわち、通信端末装置80は、全体的な制御及び各種処理を行うCPU80aに、通信モジュール80b、RAM80c、ROM80d、入力インタフェース80e、出力インタフェース80f、及び記憶部80g等の各種デバイス等を内部接続線80hで接続しており、各種デバイス80b〜80g等も基本的に図10のユーザ端末40と同等なものになっている。
なお、通信モジュール80bは、所要の通信機器(図示は省略。例えばルータ等が該当)を介してネットワークと接続することで、セカンダリストレージサーバ20及び管理サーバ30とそれぞれ通信可能になっている。また、入力インタフェース80eは、ユーザからの操作指示等を受け付けるキーボード80i、マウス等が接続されており、ユーザから受け付けた操作指示等をCPU80aへ伝える。出力インタフェース80fは、ディスプレイ80jを接続し、CPU80aの処理に伴う内容をディスプレイ80jへ出力し、操作内容及び処理内容等をユーザが視覚的に確認できるようにしている。
記憶部80gは、HDD(Hard Disc Drive)又はSSD(Solid State Drive)等により構成される記憶デバイスであり、第3実施形態ではプライマリストレージとして機能し、B・Aフォルダ81a及び作業フォルダ81bを設けたものになっている。また、記憶部80gは、図10に示すユーザ端末40の記憶部10gで記憶されていた基本プログラムP20及びアプリケーションプログラムP21に加えて、端末用処理プログラムP22を記憶している。この端末用処理プログラムP22は、第1実施形態のプライマリストレージサーバ10の記憶部10gに記憶されていたサーバ用の処理プログラムP2を、一般的なコンピュータ用に改変したものであり、基本的な規定内容は第1実施形態の処理プログラムP2と同等であり、CPU80aは、この端末用処理プログラムP22が規定する内容に基づき、第1実施形態と同様にエージェント85として機能する。
エージェント85として機能するCPU80aが行う処理は、第1実施形態の図7に示す(1)〜(13)の各機能と同等であるが、第1実施形態ではユーザ端末40から受けていた指示を、エージェント85は直接的に、入力インタフェース80eを介して受け取るようになると共に、ユーザからのファイル読み出し指示に関し、第1実施形態では読み出し対象のファイルをプライマリストレージサーバ10からユーザ端末40へ送っていたが、第3実施形態では、読み出し対象のファイルを記憶部80gから単に読み出す処理に留まるなど、細部においてエージェント85として機能するCPU80aの処理が、第1実施形態におけるMPU10aの場合と異なっている。
具体的に第3実施形態の処理が、第1実施形態と異なる点としては、図11(a)の第1フローチャートにおけるS1の段階で、ユーザ端末40から送られてくるプライマリストレージ11への追加対象となるファイルを受け取ったか否かを検知することに関し、第3実施形態では、記憶部80gのB・Aフォルダ81aにファイルが新たに追加されたかをエージェント85が検知することになり、検知した場合はS3以降の処理を行うことになる。同様に図11(b)の第2フローチャートにおけるS5の段階で、ユーザ端末40から送られてくる更新ファイル(プライマリストレージサーバ10に既に記憶済みのファイルを更新するためのファイル)を受け取ったか否かの検知に関し、第3実施形態では記憶部80gのB・Aフォルダ81aに記憶されているファイルの更新処理が行われたか否かを、エージェント85が検知することになり、更新処理を検知した場合はS7以降の処理を行うことになる。
また、図11(c)の第3フローチャートにおけるS9の段階で、ユーザ端末40から送られてくるプライマリストレージサーバ10に既に記憶されているファイルの削除指示を受け取ったか否かを検知することに関し、第3実施形態では、入力インタフェース80eを介して、B・Aフォルダ81aに記憶されているファイルの削除指示を受け取ったかを、エージェント85は検知することになる。
同様に、図14の第6フローチャートにおけるS30の段階で、ユーザ端末40から送られてくるファイル(ダミーファイル)の読み出し指示を受け取ったか否かを検知することに関しても、第3実施形態では、入力インタフェース80eを介して、B・Aフォルダ81aに記憶されているファイル(ダミーファイル)の読み出し指示を受け取ったかを、エージェント85は検知することになる。また、図14の第6フローチャートにおけるS34の段階で、ダミーファイルから置換した実ファイルをユーザ端末40へ送ることに関し、第3実施形態では、ダミーファイルから置換したファイルを、出力インタフェース80fを介してディスプレイ80jへ出力する処理をエージェント85(CPU80a)が行うことになる。
このように第3実施形態では、第1実施形態におけるプライマリストレージサーバ10及びユーザ端末40を、クライアント端末である通信端末装置80として一つにまとめたので、サーバ(プライマリストレージサーバ)を用いないクライアント端末レベルの簡易な構成で、通信端末装置80を含むストレージシステム70を構築できるメリットがあり、また、第1実施形態で行っていたユーザ端末40とプライマリストレージサーバ10との間で通信を介したやり取りも不要となり、ユーザに近いレベルでファイルに関する各種処理を行える。
図20は、本発明の第4実施形態に係るストレージシステム90の全体的な概要を示したものである。第4実施形態のストレージシステム90は、図15に示す第2実施形態のストレージシステム50におけるプライマリストレージサーバ60と、図18に示す第3実施形態のストレージシステム70における通信端末装置80を組み合わせたような形態の通信端末装置100を用いており、第2実施形態と同様に管理サーバを省略した構成になっている。なお、第4実施形態におけるセカンダリストレージサーバ20、及び管理用端末45は、第1実施形態と同等である。
図21は、第4実施形態の通信端末装置100(第1通信装置又はストレージ通信装置に相当)として、一般的なパーソナルコンピュータを用いた場合の主要な内部構成を示している。第4実施形態の通信端末装置100は、基本的には図19に示す第3実施形態の通信端末装置80と同等であり、全体的な制御及び各種処理を行うCPU10aに、通信モジュール100b、RAM100c、ROM100d、入力インタフェース100e、出力インタフェース100f、及び記憶部100g等の各種デバイス等を内部接続線100hで接続しており、CPU100aがエージェント105として機能するのも第3実施形態の場合と同様である。
記憶部100gは、第3実施形態と同様に、B・Aフォルダ101a及び作業フォルダ101bを設けると共に、プログラムP20、アプリケーションプログラムP21、及び端末用処理プログラムP22を記憶している。さらに、第4実施形態の記憶部100gは端末用管理プログラムP23、バックアップ期間J1、及びアーカイブ期間J2を記憶すると共に、管理データベースDB1も記憶している。
記憶部100gに記憶される端末用管理プログラムP23は、第1実施形態の図9に示す管理サーバ30の記憶部30gに記憶されるサーバ用の管理プログラムP11を、一般的なコンピュータ用に改変したものであり、この端末用管理プログラムP23により、第1実施形態で管理サーバ30が行っていた処理をCPU100aが行うようになるが、第4実施形態では管理サーバ30は単体で存在しないことから、CPU100aは第2実施形態で説明した図16のMPU60aが行う処理と同様の処理を行うことになる。整理すると、第4実施形態のCPU100aは、第2実施形態のMPU60が行う処理及び第3実施形態のCPU80aが行う処理の両方を行うものになっている。
そのため、第4実施形態のストレージシステム90は、第2実施形態のストレージシステム50の効果、及び第3実施形態のストレージシステム70の効果の両方を奏することができる点にメリットがある。なお、第4実施形態のストレージシステム90は、第1実施形態及び第2実施形態で説明した各変形例の適用が可能であり、例えば、セカンダリストレージサーバ20のセカンダリストレージ21に、記憶部100gに記憶する管理データベースDB1のコピーを記憶させることも可能であり、更には、図17に示した場合と同様に、記憶部100gに管理データベースDB1を記憶させるのではなく、セカンダリストレージサーバ20のセカンダリストレージ21に記憶させる構成にすることも可能である。また、管理用端末45を、通信端末装置100に組み合わせるようにして、通信端末装置100で、管理者用の操作を行うことも可能である。
本発明は、通信で接続されたストレージ間でアーカイブ処理及を行うにあたり、各ストレージに同じファイルが記憶されているバックアップ状態で、アーカイブ処理を行うので、ファイルの安全性を確保した上で、通信のトラフィックの影響に左右されることなく、安定したアーカイブ処理を行えることに対して好適に利用可能である。
1、50、50′、70、90 ストレージシステム
10、60 プライマリストレージサーバ(第1通信装置又はストレージ通信装置)
11 プライマリストレージ(第1記憶デバイス)
11a B・Aフォルダ(第1フォルダ)
11b 作業フォルダ(第2フォルダ)
15 エージェント
20 セカンダリストレージサーバ(第2通信装置)
21 セカンダリストレージ(第2記憶デバイス)
30 管理サーバ
40 ユーザ端末
45 管理用端末
80、100 通信端末装置(第1通信装置又はストレージ通信装置)
80g、100g 記憶部(第1記憶デバイス)
DB1 管理データベース
J1 バックアップ期間
J2 アーカイブ期間
P1 サーバプログラム
P2 処理プログラム
P6 ストレージプログラム
P11 管理プログラム
P20 基本プログラム
P21 アプリケーションプログラム
P22 端末用処理プログラム
P23 端末用管理プログラム

Claims (15)

  1. 第1記憶デバイスを有する第1通信装置と、前記第1記憶デバイスに比べて記憶容量が大きい第2記憶デバイスを有すると共に前記第1通信装置と通信可能である第2通信装置とを備え、前記第1記憶デバイスに記憶されたファイルのアーカイブ処理をアーカイブ条件に基づき行うストレージシステムにおいて、
    前記第1記憶デバイスに実ファイルが記憶されて、且つ前記実ファイルのバックアップファイルが前記第2記憶デバイスに記憶された状態で、アーカイブ条件を充足するか否かを検知する手段と、
    アーカイブ条件の充足を検知した場合、前記第1記憶デバイスに記憶された実ファイルを、前記実ファイルに比べてデータ量が小さく且つ前記実ファイルとして提示されると共に前記バックアップファイルの読み出しに参照される参照情報を含む仮ファイルへ置換する処理を行う手段と
    を備えることを特徴とするストレージシステム。
  2. アーカイブ条件の充足を検知した場合、前記第1記憶デバイスに記憶された実ファイルを、前記第2記憶デバイスに記憶された前記バックアップファイルと比較して両者の中身の同異を判断する手段を備え、
    前記実ファイル及び前記バックアップファイルの中身が異なると判断した場合、前記実ファイルを前記仮ファイルへ置換する処理を行わないようにしてある請求項1に記載のストレージシステム。
  3. 前記第1記憶デバイスは、第1フォルダ及び第2フォルダを含み、
    前記第1フォルダに記憶された前記実ファイルを前記仮ファイルへ置換する処理を前記第1フォルダで行うようにしてあり、
    前記第1フォルダで置換された前記仮ファイルを、第2フォルダへコピーする手段を備える請求項1又は請求項2に記載のストレージシステム。
  4. 前記第1記憶デバイスに記憶されたファイルを前記第2記憶デバイスへバックアップするバックアップ条件を充足するか否かを検知する手段と、
    前記バックアップ条件の充足を検知した場合、前記第2フォルダにコピーされた仮ファイルを、前記コピーされた仮ファイルのバックアップファイルとして前記第2記憶デバイスで記憶されるように、前記第2通信装置へアップロードする手段と、
    前記コピーされた仮ファイルをアップロードした場合、前記コピーされた仮ファイルを前記第2フォルダから削除する手段と
    を備える請求項3に記載のストレージシステム。
  5. 前記バックアップ条件の充足を検知した場合、前記第2フォルダにコピーされた仮ファイルのバックアップファイルが前記第2記憶デバイスに記憶してあるか否かを検知する手段を備え、
    前記コピーされた仮ファイルのバックアップファイルが前記第2記憶デバイスに記憶してあることを検知した場合、前記コピーされた仮ファイルを前記第2通信装置へアップロードしないようにしてある請求項4に記載のストレージシステム。
  6. 前記第1記憶デバイスは、第1フォルダ及び第2フォルダを含み、
    前記第1記憶デバイスの第1フォルダに前記実ファイルが記憶された場合、前記実ファイルを、第2フォルダへコピーする手段と、
    前記第1記憶デバイスに記憶されたファイルを前記第2記憶デバイスへバックアップするバックアップ条件を充足するか否かを検知する手段と、
    前記バックアップ条件の充足を検知した場合、前記第2フォルダへコピーされた実ファイルを、前記コピーされた実ファイルのバックアップファイルとして前記第2記憶デバイスで記憶されるように、前記第2通信装置へアップロードする手段と
    を備える請求項2乃至請求項5のいずれか1項に記載のストレージシステム。
  7. 前記バックアップ条件の充足を検知した場合、前記第2フォルダにコピーされた実ファイルのバックアップファイルが前記第2記憶デバイスに記憶してあるか否かを検知する手段を備え、
    前記コピーされた実ファイルのバックアップファイルが前記第2記憶デバイスに記憶してあることを検知した場合、前記コピーされた実ファイルを前記第2通信装置へアップロードしないようにしてある請求項6に記載のストレージシステム。
  8. 第1記憶デバイスを有する第1通信装置と、前記第1記憶デバイスに比べて記憶容量が大きい第2記憶デバイスを有すると共に前記第1通信装置と通信可能である第2通信装置とを備えるストレージシステムが、前記第1記憶デバイスに記憶されたファイルのアーカイブ処理をアーカイブ条件に基づき行うアーカイブ処理方法において、
    前記第1記憶デバイスに実ファイルが記憶されて、且つ前記実ファイルのバックアップファイルが前記第2記憶デバイスに記憶された状態で、アーカイブ条件を充足するか否かを検知するステップと、
    アーカイブ条件の充足を検知した場合、前記第1記憶デバイスに記憶された実ファイルを、前記実ファイルに比べてデータ量が小さく且つ前記実ファイルとして提示されると共に前記バックアップファイルの読み出しに参照される参照情報を含む仮ファイルへ置換する処理を行うステップと
    を備えることを特徴とするアーカイブ処理方法。
  9. 記憶デバイスを有する外部の通信装置と通信可能であり、外部の通信装置が有する記憶デバイスに比べて記憶容量が小さいストレージデバイスを備え、前記ストレージデバイスに記憶されたファイルのアーカイブ処理をアーカイブ条件に基づき行うストレージ通信装置において、
    前記ストレージデバイスに実ファイルが記憶されて、且つ前記実ファイルのバックアップファイルが外部の通信装置が有する記憶デバイスに記憶された状態で、アーカイブ条件を充足するか否かを検知する手段と、
    アーカイブ条件の充足を検知した場合、前記ストレージデバイスに記憶された実ファイルを、前記実ファイルに比べてデータ量が小さく且つ前記実ファイルとして提示されると共に前記バックアップファイルの読み出しに参照される参照情報を含む仮ファイルへ置換する処理を行う手段と
    を備えることを特徴とするストレージ通信装置。
  10. アーカイブ条件の充足を検知した場合、前記ストレージデバイスに記憶された実ファイルを、外部の通信装置が有する記憶デバイスに記憶された前記バックアップファイルと比較して両者の中身の同異を判断する手段を備え、
    前記実ファイル及び前記バックアップファイルの中身が異なると判断した場合、前記実ファイルを前記仮ファイルへ置換する処理を行わないようにしてある請求項9に記載のストレージ通信装置。
  11. 前記ストレージデバイスは、第1フォルダ及び第2フォルダを含み、
    前記第1フォルダに記憶された前記実ファイルを前記仮ファイルへ置換する処理を前記第1フォルダで行うようにしてあり、
    前記第1フォルダで置換された前記仮ファイルを、第2フォルダへコピーする手段を備える請求項9又は請求項10に記載のストレージ通信装置。
  12. 前記ストレージデバイスに記憶されたファイルを外部の通信装置が有する記憶デバイスへバックアップするバックアップ条件を充足するか否かを検知する手段と、
    前記バックアップ条件の充足を検知した場合、前記第2フォルダにコピーされた仮ファイルを、前記コピーされた仮ファイルのバックアップファイルとして外部の通信装置が有する記憶デバイスで記憶されるように、外部の通信装置へアップロードする手段と、
    前記コピーされた仮ファイルをアップロードした場合、前記コピーされた仮ファイルを前記第2フォルダから削除する手段と
    を備える請求項11に記載のストレージ通信装置。
  13. 前記ストレージデバイスは、第1フォルダ及び第2フォルダを含み、
    前記ストレージデバイスの第1フォルダに前記実ファイルが記憶された場合、前記実ファイルを、第2フォルダへコピーする手段と、
    前記ストレージデバイスに記憶されたファイルを外部の通信装置が有する記憶デバイスへバックアップするバックアップ条件を充足するか否かを検知する手段と、
    前記バックアップ条件の充足を検知した場合、前記第2フォルダへコピーされた実ファイルを、前記コピーされた実ファイルのバックアップファイルとして外部の通信装置が有する記憶デバイスで記憶されるように、外部の通信装置へアップロードする手段と
    を備える請求項9乃至請求項12のいずれか1項に記載のストレージ通信装置。
  14. 記憶デバイスを有する外部の通信装置と通信可能であり、外部の通信装置が有する記憶デバイスに比べて記憶容量が小さいストレージデバイスを備えるストレージ通信装置が、前記ストレージデバイスに記憶されたファイルのアーカイブ処理をアーカイブ条件に基づき行うアーカイブ処理方法において、
    前記ストレージ通信装置は、
    前記ストレージデバイスに実ファイルが記憶されて、且つ前記実ファイルのバックアップファイルが外部の通信装置が有する記憶デバイスに記憶された状態で、アーカイブ条件を充足するか否かを検知するステップと、
    アーカイブ条件の充足を検知した場合、前記ストレージデバイスに記憶された実ファイルを、前記実ファイルに比べてデータ量が小さく且つ前記実ファイルとして提示されると共に前記バックアップファイルの読み出しに参照される参照情報を含む仮ファイルへ置換する処理を行うステップと
    を備えることを特徴とするアーカイブ処理方法。
  15. 記憶デバイスを有する外部の通信装置と通信可能であり、外部の通信装置が有する記憶デバイスに比べて記憶容量が小さいストレージデバイスを備えるコンピュータに、前記ストレージデバイスに記憶されたファイルのアーカイブ処理をアーカイブ条件に基づき行わせるためのコンピュータプログラムにおいて、
    前記コンピュータに、
    前記ストレージデバイスに実ファイルが記憶されて、且つ前記実ファイルのバックアップファイルが外部の通信装置が有する記憶デバイスに記憶された状態で、アーカイブ条件を充足するか否かを検知するステップと、
    アーカイブ条件の充足を検知した場合、前記ストレージデバイスに記憶された実ファイルを、前記実ファイルに比べてデータ量が小さく且つ前記実ファイルとして提示されると共に前記バックアップファイルの読み出しに参照される参照情報を含む仮ファイルへ置換する処理を行うステップと
    を実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
JP2016141118A 2016-07-19 2016-07-19 ストレージシステム、アーカイブ処理方法、ストレージ通信装置、及びコンピュータプログラム Pending JP2017054489A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016141118A JP2017054489A (ja) 2016-07-19 2016-07-19 ストレージシステム、アーカイブ処理方法、ストレージ通信装置、及びコンピュータプログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016141118A JP2017054489A (ja) 2016-07-19 2016-07-19 ストレージシステム、アーカイブ処理方法、ストレージ通信装置、及びコンピュータプログラム

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016530263A Division JP5976264B1 (ja) 2015-09-11 2015-09-11 ストレージシステム、アーカイブ処理方法、ストレージ通信装置、及びコンピュータプログラム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2017054489A true JP2017054489A (ja) 2017-03-16

Family

ID=58320840

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016141118A Pending JP2017054489A (ja) 2016-07-19 2016-07-19 ストレージシステム、アーカイブ処理方法、ストレージ通信装置、及びコンピュータプログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2017054489A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6304850B1 (ja) * 2017-11-02 2018-04-04 フリーダム合同会社 データ管理システム、プログラム、およびコンピュータ読み取り可能な記憶媒体
JP2019095984A (ja) * 2017-11-21 2019-06-20 株式会社キーエンス 画像処理システム
CN110457237A (zh) * 2018-05-08 2019-11-15 阿自倍尔株式会社 信息蓄积装置、信息蓄积系统以及信息蓄积方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6304850B1 (ja) * 2017-11-02 2018-04-04 フリーダム合同会社 データ管理システム、プログラム、およびコンピュータ読み取り可能な記憶媒体
JP2019095984A (ja) * 2017-11-21 2019-06-20 株式会社キーエンス 画像処理システム
CN110457237A (zh) * 2018-05-08 2019-11-15 阿自倍尔株式会社 信息蓄积装置、信息蓄积系统以及信息蓄积方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP3685268B1 (en) File system point-in-time restore using recycle bin and version history
JP5608811B2 (ja) 情報処理システムの管理方法、及びデータ管理計算機システム
US8209498B2 (en) Method and system for transferring duplicate files in hierarchical storage management system
JP5514903B2 (ja) ファイルレベル階層ストレージ管理システム、方法、及び装置
US8738874B2 (en) Storage controller and storage control method for snapshot acquisition and remote copying of a snapshot
US8260747B2 (en) System, method, and computer program product for allowing access to backup data
KR101966339B1 (ko) 파일 관리 시스템 및 파일 관리 방법
US8538924B2 (en) Computer system and data access control method for recalling the stubbed file on snapshot
EP2535815B1 (en) Consistent backup of a distributed database system
US20190361850A1 (en) Information processing system and information processing apparatus
JP5449524B2 (ja) 計算機とその処理方法および計算機システム
US20150193315A1 (en) Method and device for managing multiple snapshots of data strorage device
US20140081919A1 (en) Distributed backup system for determining access destination based on multiple performance indexes
US9015526B2 (en) Restoring method and computer system
JP2017054489A (ja) ストレージシステム、アーカイブ処理方法、ストレージ通信装置、及びコンピュータプログラム
US11630737B2 (en) Virtual replication of unstructured data
JP6551126B2 (ja) アーカイブシステム、アーカイブ装置およびアーカイブするためのコンピュータプログラム
JP5976264B1 (ja) ストレージシステム、アーカイブ処理方法、ストレージ通信装置、及びコンピュータプログラム
US20180349227A1 (en) Techniques for performing incremental data backups
US10719556B2 (en) Information processing apparatus and computer-readable storage medium storing information processing program
JP5433069B1 (ja) バックアップ装置、バックアッププログラム及びバックアップシステム
JP5498547B2 (ja) バックアップ仲介装置、バックアップ仲介方法及びバックアップ仲介プログラム
JP6510445B2 (ja) 情報処理システム、情報処理装置及び情報処理方法
JP6059682B2 (ja) データ移行方法とデータ移行システムと移行元サーバと移行先サーバとデータ移行プログラム
TWM576293U (zh) Data transfer platform