<第1実施形態>
以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施形態の遊技機の説明図である。
本実施形態の遊技機10は前面枠12を備え、該前面枠12は外枠(支持枠)11にヒンジ13を介して開閉回動可能に組み付けられている。遊技盤30(図2参照)は前面枠12の表側に形成された収納部(図示省略)に収納されている。また、前面枠(本体枠)12には、遊技盤30の前面を覆うカバーガラス(透明部材)14を備えたガラス枠15(透明板保持枠)が取り付けられている。
また、ガラス枠15の上部には、内部にランプ及びモータを内蔵した照明装置(ムービングライト)16や払出異常報知用のランプ(LED)17が設けられている。また、ガラス枠15の左右には内部にランプ等を内蔵し装飾や演出のための発光をする枠装飾装置18や、音響(例えば、効果音)を発するスピーカ(上スピーカ)19aが設けられている。さらに、前面枠12の下部にもスピーカ(下スピーカ)19bが設けられている。
また、前面枠12の下部には、図示しない打球発射装置に遊技球を供給する上皿21(貯留皿)、遊技機10の裏面側に設けられている払出ユニットから払い出された遊技球が流出する上皿球出口22、上皿21が一杯になった状態で払い出された遊技球を貯留する下皿(受皿)23及び打球発射装置の操作部24等が設けられている。さらに、上皿21の上縁部には、遊技者からの操作入力を受け付ける演出操作部550が設けられている。この演出操作部550は、遊技者からの押圧操作入力を受け付けるための演出ボタンスイッチ25aを内蔵した演出ボタン25であり、さらに、演出ボタン25の上面(押圧面)には、遊技者からの接触操作入力を受け付けるためのタッチパネル29が設けられている。また、前面枠12下部右側には、前面枠12やガラス枠15を開放したり施錠したりするための鍵26が設けられている。
なお、本実施形態ではタッチパネル29を演出ボタン25と一体的に設けたが、タッチパネル29は、演出ボタン25と別体であってもよく、例えば、演出ボタン25の近傍にサブ表示装置を設け、そのサブ表示装置の表示面にタッチパネル29を設けてもよい。
また、上皿21上方のガラス枠15の前面には、遊技者が隣接する球貸機から球貸しを受ける場合に操作する球貸ボタン27、球貸機のカードユニットからプリペイドカードを排出させるために操作する排出ボタン28、プリペイドカードの残高を表示する残高表示部(図示省略)等が設けられている。この実施形態の遊技機10においては、遊技者が上記操作部24を回動操作することによって、打球発射装置が上皿21から供給される遊技球を遊技盤30前面の遊技領域32に向かって発射する。また、遊技者が演出操作部550を操作することによって、表示装置41(図2参照)における変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)において、遊技者の操作を介入させた演出等を行うことができる。
次に、図2及び図3を用いて遊技盤30の一例について説明する。図2及び図3は、本実施形態の遊技盤30の正面図である。
遊技盤30の表面には、ガイドレール31で囲われた略円形状の遊技領域32が形成されている。遊技領域32は、遊技盤30の四隅に各々設けられた樹脂製のサイドケース33及びガイドレール31に囲繞されて構成される。遊技領域32には、ほぼ中央に表示装置41を備えたセンターケース(遊技演出構成体)40が配置されている。表示装置41は、センターケース40に設けられた凹部に、センターケース40の前面より奥まった位置に取り付けられている。すなわち、センターケース40は表示装置41の表示領域の周囲を囲い、表示装置41の表示面よりも前方へ突出し周囲の遊技領域32から遊技球が飛び込みにくくするように形成されている。
表示装置41(変動表示装置)は、例えば、LCD(液晶表示器)、CRT(ブラウン管)等の表示画面を有する装置で構成されている。表示画面の画像を表示可能な領域(表示領域)には、複数の識別情報(特別図柄)や特図変動表示ゲームを演出するキャラクタや演出効果を高める背景画像等の遊技に関する情報が表示される。表示装置41の表示画面においては、識別情報として割り当てられた複数の特別図柄が変動表示(可変表示)されて、特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームが行われる。また、表示画面には遊技の進行に基づく演出のための画像(例えば、大当り表示画像、ファンファーレ表示画像、エンディング表示画像等)が表示される。
また、センターケース40の上部、左部、右部、及び下部には、動作することによって遊技の演出を行う盤演出装置44が備えられている。センターケース40の上部に設けられた盤演出装置(第1可動演出部材)44aは、図2に示す状態から表示装置41の中央へ向けてのスライド移動動作(落下動作)が可能であるとともに、回転動作が可能となっている。また、センターケース40の左部及び右部に設けられた盤演出装置(第2可動演出部材)44b,44cは、図2に示す状態から表示装置41の中央へ向けてのスライド移動動作が可能となっている。また、センターケース40の下部に設けられた盤演出装置(第3可動演出部材)44dは、時計を模した可動演出部材であり、図3に示す状態から図2に示す状態へ向けての回動動作(起立動作)が可能であるとともに、盤演出装置44dに設けられた針を回転させる回転動作が可能となっている。
遊技領域32におけるセンターケース40の下方右側には、普図変動表示ゲームの開始条件を与える普通図柄始動ゲート(普図始動ゲート)34が設けられている。普図始動ゲート34に入賞した遊技球は、ゲートスイッチ34a(図9参照)により検出される。
また、遊技領域32におけるセンターケース40の下方左側には、三つの一般入賞口35が配置され、センターケース40の下方右側であって普図始動ゲート34よりも下側には、一つの一般入賞口35が配置されている。これら一般入賞口35に入賞した遊技球は、入賞口スイッチ35a(図9参照)により検出される。
また、遊技領域32におけるセンターケース40の下方には、特図変動表示ゲームの開始条件を与える始動入賞口36(第1始動入賞口、始動入賞領域)が設けられている。始動入賞口36に入賞した遊技球は、始動口1スイッチ36a(図9参照)により検出される。
なお、普通変動入賞装置37と別個に設けられる中央の始動入賞口36に替えて、内部に振分部材を有する始動入賞装置を備え、当該始動入賞装置内に特図1、2の始動口スイッチ(始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a)を設けて交互に入賞させるようにしても良い。この場合、特図変動表示ゲームは、特図2優先消化ではなく入賞順消化とする。さらに、この始動入賞装置内に普図ゲートスイッチ(ゲートスイッチ34a)も配設し、特図1始動入賞、特図2始動入賞、普図ゲート通過が順次発生するようにしても良い。この場合には、普通変動入賞装置37を例えば始動入賞装置の下方にも設けるようにする。そして、通常時の普図当りなしではなく、所定の割合で普図当りが発生し、普通変動入賞装置37が開放するようにしても良い。
また、始動入賞口36の右方には、特図変動表示ゲームの開始条件を与える普通変動入賞装置37(第2始動入賞口、始動入賞領域)が設けられている。
普通変動入賞装置37は、上端側が右側に倒れる方向に回動することで開放して遊技球が流入し易い状態に変換可能な可動部材37bと、遊技球の流入を規制する隔壁37dとを備えている。可動部材37bは、常時は起立することで隔壁37dとの間隔を遊技球の直径以下にした状態、すなわち遊技球が流入できない閉じた閉状態(遊技者にとって不利な状態)を保持している。そして、普図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様となった場合には、駆動装置としての普電ソレノイド37c(図9参照)によって、普通変動入賞装置37に遊技球が流入し易い開状態(遊技者にとって有利な状態)に変化させられるようになっている。普通変動入賞装置37に入賞した遊技球は、始動口2スイッチ37a(図9参照)により検出される。
また、始動入賞口36の下方には、入賞口などに入賞しなかった遊技球を回収するアウト口30aが設けられている。
さらに、普通変動入賞装置37の下方には、特図変動表示ゲームの結果によって遊技球を受け入れない状態と受け入れ易い状態とに変換可能な特別変動入賞装置(大入賞口)38が配設されている。
特別変動入賞装置38は、上端側が手前側に倒れる方向に回動して開放可能になっているアタッカ形式の開閉扉38cを有しており、補助遊技としての特図変動表示ゲームの結果如何によって大入賞口を閉じた状態(遊技者にとって不利な閉塞状態)から開放状態(遊技者にとって有利な状態)に変換する。すなわち、特別変動入賞装置38は、例えば、駆動装置としての大入賞口ソレノイド38b(図9参照)により駆動される開閉扉38cによって開閉される大入賞口を備え、特別遊技状態中や小当り遊技状態中は、大入賞口を閉じた状態から開いた状態に変換することにより大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせ、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。なお、大入賞口の内部(入賞領域)には、当該大入賞口に入った遊技球を検出する検出手段としての大入賞口スイッチ(カウントスイッチ)38a(図9参照)が配設されている。本実施形態の遊技機では、大入賞口スイッチ38aが2つ設けられ、大入賞口内に流入した遊技球は何れかの大入賞口スイッチ38aに検出されるようになっている。このように大入賞口スイッチ38aを複数設けることで、大入賞口内に流入した遊技球を迅速に検出できる。
本実施形態の遊技機10においては、遊技球が流下する遊技領域32のうち、センターケース40の左方の領域が左側遊技領域とされ、センターケース40の右方の領域が右側遊技領域とされている。そして、遊技者が発射勢を調節して左側遊技領域へ遊技球を発射(いわゆる左打ち)することで始動入賞口36への入賞を狙うことができ、右側遊技領域へ遊技球を発射(いわゆる右打ち)することで普図始動ゲート34や普通変動入賞装置37や特別変動入賞装置38への入賞を狙うことができるようになっている。
ここで、本実施形態の遊技機10においては、センターケース40の左部にワープ装置42が設けられている。ワープ装置42は、センターケース40の外側の遊技領域32を流下する遊技球を受け入れるための左方に開口した流入口42aと、流入口42aに流入した遊技球をステージ42bへ誘導する筒状のワープ流路とを有し、当該ワープ流路を流下した遊技球はステージ42bの左端へ誘導される。
また、遊技領域32の外側(ここでは遊技盤30の右下部)には、特図変動表示ゲームをなす第1特図変動表示ゲームや第2特図変動表示ゲーム及び普図始動ゲート34への入賞をトリガとする普図変動表示ゲームの表示や、各種情報を表示する一括表示装置50が設けられている。
一括表示装置50は、図4(a)に示すように、7セグメント型の表示器(LEDランプ)等で構成された第1特図変動表示ゲーム用の特図1表示器(第1特図変動表示部)51a(D1)及び第2特図変動表示ゲーム用の特図2表示器(第2特図変動表示部)51b(D2)と、LEDランプで構成された普図変動表示ゲーム用の変動表示部(普図表示器)52(D10,D18)と、同じくLEDランプで構成された各変動表示ゲームの始動記憶数報知用の記憶表示部53,54,55(D11〜D16)とを備える。
また、一括表示装置50には、左打ちよりも右打ちの方が有利な遊技状態であることを報知する第1遊技状態表示部(第1遊技状態表示器、右打ち報知部)56(D8)、時短状態が発生すると点灯して時短状態発生を報知する第2遊技状態表示部(第2遊技状態表示器、時短状態報知部)57(D9)、遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が高確率状態となっていることを表示する第3遊技状態表示部(第3遊技状態表示器、確率状態表示部)58(D17)、大当り時のラウンド数(特別変動入賞装置38の開閉回数)を表示するラウンド表示部59(D3〜D7)が設けられている。なお、一括表示装置50には、更に、大当りが発生すると点灯して大当り発生を報知する表示部(表示器)等が設けられていてもよい。
特図1表示器51aと特図2表示器51bにおける特図変動表示ゲームは、例えば変動表示ゲームの実行中、すなわち、表示装置41において飾り特図変動表示ゲームを行っている間は、図5(b)及び図6(b)に示すように、中央のセグメントを点滅駆動させて変動中であることを表示する。点滅周期は、例えば100m秒に設定されている。なお、本実施形態の場合、特図1表示器51aにおける特図変動表示ゲームにおいては、図5(b)に示すように、中央のセグメントに加えて7セグの右方下側に設けられた8番目のセグメントも点滅駆動させて変動中であることを表示するようにし、特図1と特図2との区別が可能なように構成されている。そして、ゲームの結果が「はずれ」のときは、はずれの結果態様として例えば中央のセグメント(特図1であれば加えて右方下側の8番目のセグメント)を点灯状態にし、ゲームの結果が「当り」のときは、図5(c)及び図6(c)に示すように、当りの結果態様(特別結果態様)としてはずれの結果態様以外の結果態様(例えば数字や記号)を点灯状態にしてゲーム結果を表示する。
ここで、本実施形態においては、図5(a)及び図6(a)に示すように、16R通常大当りと、確変図柄での大当りである16R確変A1大当りと、非確変図柄での大当りである16R確変A2a大当り及び16R確変A2b大当りと、2R確変大当りの5種類の大当りが設定されている。第1特図変動表示ゲームの大当り結果となる確率(特図1大当り確率)は、16R通常大当りの場合「50/100」であり、16R確変A1大当りの場合「5/100」であり、16R確変A2a大当りの場合「2/100」であり、16R確変A2b大当りの場合「2/100」であり、2R確変大当りの場合「41/100」である。また、第2特図変動表示ゲームの大当り結果となる確率(特図2大当り確率)は、16R通常大当りの場合「50/100」であり、16R確変A1大当りの場合「39/100」であり、16R確変A2a大当りの場合「1/100」であり、16R確変A2b大当りの場合「1/100」であり、2R確変大当りの場合「9/100」である。
なお、本実施形態において、16R確変A2b大当りは、特別遊技状態の終了後、16R通常大当りと同様のモード(遊技状態)となるため、16R通常大当りと16R確変A2b大当りは、特別遊技状態終了後の時短状態において、所定回数まで同一の変動パターンテーブルを用いるように構成されている。
また、本実施形態においては、特図1の場合、図5(c)に示すように、16R確変A2a大当りの結果態様及び16R確変A2a大当りの結果態様としてそれぞれ2通りの結果態様が設定されているが、3通り以上の結果態様を設定しても良い。また、特図2の場合、図6(c)に示すように、16R確変A2a大当りの結果態様及び16R確変A2a大当りの結果態様としてそれぞれ1通りの結果態様が設定されているが、2通り以上の結果態様を設定しても良い。
また、2R確変大当りの結果態様と小当りの結果態様とは、識別困難であることが好ましい。
普図表示器52は、変動中はランプを点滅させて変動中であることを表示し、所定時間後にゲームの結果に応じた点灯態様や点灯色としてゲーム結果を表示する。本実施形態の場合、図4(d)に示すように、普図表示器52を構成するランプD10とランプD18のうち、変動用図柄番号が「0」のとき(すなわち、ゲームの結果がはずれのとき)はランプD10のみを点灯状態にし、変動用図柄番号が「1」のとき(すなわち、ゲームの結果が当りで当り停止図柄番号が「1」のとき)はランプD18のみを点灯状態にし、変動用図柄番号が「2」のとき(すなわち、ゲームの結果が当りで当り停止図柄番号が「2」のとき)はランプD10及びランプD18の双方を点灯状態にするよう構成されている。
また、普図保留表示器55は、普図表示器52の変動開始条件となる普図始動ゲート34の始動記憶数(=保留数)を複数のLEDの消灯、点滅、点灯により表示する。本実施形態の場合、図4(c)に示すように、普図保留表示器55を構成するランプD15とランプD16のうち、保留数が「0」のときはランプD15及びランプD16の双方を消灯状態にし、保留数が「1」のときはランプD15のみを点灯状態にし、保留数が「2」のときはランプD15及びランプD16の双方を点灯状態にし、保留数が「3」のときはランプD15を点滅状態にしてランプD16を点灯状態にし、保留数が「4」のときはランプD15及びランプD16の双方を点滅状態にするよう構成されている。点滅周期は、例えば128m秒に設定されている。
特図1保留表示器53は、特図1表示器51aにおいて表示される第1特図変動表示ゲームの実行権利である第1始動記憶(特図1保留)の数を複数のLEDの消灯、点滅、点灯により表示する。本実施形態の場合、図4(b)に示すように、特図1保留表示器53を構成するランプD11とランプD12のうち、特図1始動記憶数が「0」のときはランプD11及びランプD12の双方を消灯状態にし、特図1始動記憶数が「1」のときはランプD11のみを点灯状態にし、特図1始動記憶数が「2」のときはランプD11及びランプD12の双方を点灯状態にし、特図1始動記憶数が「3」のときはランプD11を点滅状態にしてランプD12を点灯状態にし、特図1始動記憶数が「4」のときはランプD11及びランプD12の双方を点滅状態にするよう構成されている。点滅周期は、例えば128m秒に設定されている。
特図2保留表示器54は、特図2表示器51bにおいて表示される第2特図変動表示ゲームの実行権利である第2始動記憶(特図2保留)の数を、複数のLEDの消灯、点滅、点灯により表示する。本実施形態の場合、図4(b)に示すように、特図2保留表示器54を構成するランプD13とランプD14のうち、特図2始動記憶数が「0」のときはランプD13及びランプD14の双方を消灯状態にし、特図2始動記憶数が「1」のときはランプD13のみを点灯状態にし、特図2始動記憶数が「2」のときはランプD13及びランプD14の双方を点灯状態にし、特図2始動記憶数が「3」のときはランプD13を点滅状態にしてランプD14を点灯状態にし、特図2始動記憶数が「4」のときはランプD13及びランプD14の双方を点滅状態にするよう構成されている。点滅周期は、例えば128m秒に設定されている。
第1遊技状態表示部(右打ち報知部)56は、LEDランプ等で構成され、例えば図4(f)に示すように、右打ちよりも左打ちの方が有利な遊技状態(通常打ち状態)の場合にはランプを消灯状態にし、左打ちよりも右打ちの方が有利な遊技状態(右打ち状態)の場合にはランプを点灯状態にする。
第2遊技状態表示部(時短状態報知部)57は、LEDランプ等で構成され、例えば図4(f)に示すように、時短状態が発生していない通常の遊技状態の場合(変動時間短縮機能未作動時)にはランプを消灯状態にし、時短状態が発生している場合(変動時間短縮機能作動時)にはランプを点灯状態にする。
第3遊技状態表示部(確率状態表示部)58は、LEDランプ等で構成され、例えば図4(f)に示すように、遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が低確率状態(通常確率状態)の場合にはランプを消灯状態にし、遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が高確率状態(確変状態)の場合にはランプを点灯状態にする。
ラウンド表示部59は、LEDランプ等で構成され、例えば、大当りに基づく特別遊技状態中でない場合にはランプを消灯状態にし、特別遊技状態中には特別結果に応じて選択されたラウンド数に対応するランプを点灯状態にする。本実施形態の場合、図4(e)に示すように、ラウンド表示部59を構成するランプD3〜D7のうち、選択されたラウンド数が「16」のときはランプD3,D5,D7を点灯状態にし、選択されたラウンド数が「2」のときはランプD4,D6を点灯状態にするよう構成されている。なお、ラウンド表示部は7セグメント型の表示器で構成してもよい。
また、図2及び図3に示すようにセンターケース40の右下部には、表示装置41で表示する飾り特図変動表示ゲームとは別に飾り特図変動表示ゲームを実行する第四図柄の表示や、始動記憶数の表示を行う情報表示装置60が設けられている。
図7(a),(b)に示すように情報表示装置60は、6個のLEDランプ等で構成されている。図7(b)に示すように、情報表示装置60を構成するランプL1〜L6のうち、ランプL1は、第1特図変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームを実行する第四図柄を表示する特図1第四図柄LEDである。また、ランプL2は、第2特図変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームを実行する第四図柄を表示する特図2第四図柄LEDである。また、ランプL3,L4は、第1始動記憶数を表示する特図1保留LED1,2であり、ランプL5,L6は、第2始動記憶数を表示する特図2保留LED1,2である。
図7(d)に示すように、ランプL1,L2では、対応する特図変動表示ゲームの変動中はLEDを点滅させて変動中であることを表示し、特図変動表示ゲームの終了に伴いゲームの結果に応じた点灯態様や点灯色としてゲーム結果を表示する。本実施形態の場合、はずれである場合は消灯状態にし、大当り又は小当りである場合は点灯状態にする。なお、小当りの場合の表示態様をはずれや大当りとは異なる表示態様としても良い。例えば、変動中における点滅とは異なる態様で点滅させるようにしても良い。点滅周期は、例えば200m秒に設定されている。
また、図7(e)に示すように、ランプL3,L4は、特図1表示器51aにおいて表示される第1特図変動表示ゲームの実行権利である第1始動記憶(特図1保留)の数を、複数のLEDの消灯、点滅、点灯により表示する。本実施形態の場合、特図1始動記憶数が「0」のときはランプL3及びランプL4の双方を消灯状態にし、特図1始動記憶数が「1」のときはランプL3のみを点灯状態にし、特図1始動記憶数が「2」のときはランプL3及びランプL4の双方を点灯状態にし、特図1始動記憶数が「3」のときはランプL3を点滅状態にしてランプL4を点灯状態にし、特図1始動記憶数が「4」のときはランプL3及びランプL4の双方を点滅状態にするよう構成されている。点滅周期は、例えば200m秒に設定されている。
また、図7(e)に示すように、ランプL5,L6は、特図2表示器51bにおいて表示される第2特図変動表示ゲームの実行権利である第2始動記憶(特図2保留)の数を、複数のLEDの消灯、点滅、点灯により表示する。本実施形態の場合、特図2始動記憶数が「0」のときはランプL5及びランプL6の双方を消灯状態にし、特図2始動記憶数が「1」のときはランプL5のみを点灯状態にし、特図2始動記憶数が「2」のときはランプL5及びランプL6の双方を点灯状態にし、特図2始動記憶数が「3」のときはランプL5を点滅状態にしてランプL6を点灯状態にし、特図2始動記憶数が「4」のときはランプL5及びランプL6の双方を点滅状態にするよう構成されている。点滅周期は、例えば200m秒に設定されている。
なお、情報表示装置60の輝度を調整できるようにし、遊技に影響が及ばないようにしても良い。輝度の調整方法としては、抵抗によりLEDに流す電流値を下げる方法や、PWM制御等のソフト制御により調整する方法、これらを併用する方法などが挙げられる。
情報表示装置60を表示装置41とは別途に設けたことで、第四図柄の表示により表示装置41の表示領域を占有することがなく、表示領域を有効に活用することができる。なお、可動演出部材等を配設している場合には、動作する過程で情報表示装置60が覆われてしまうことがないように、可動演出部材の動作範囲とならない位置に情報表示装置60を配置する。また、第四図柄を情報表示装置60ではなく表示装置41で表示しても良いが、この場合には演出部材等により隠蔽されない位置に表示して常に視認可能となるようにする。また、可動演出部材等を配設している場合には、動作する過程で第四図柄が覆われてしまうことがないように、可動演出部材の動作範囲とならない位置に表示するか、可動演出部材の動作に応じて動作範囲とならない位置に移動するようにして、常に視認可能とする。
また、特図始動記憶の記憶数を、情報表示装置60のランプL3,L4やランプL5,L6で表示するとともに、表示装置41においても飾り特図始動記憶表示として表示しているが、さらに表示装置41に特図始動記憶の記憶数を表す数字表示を表示しても良い。また、当該数字表示は、演出等によって飾り特図始動記憶表示が表示できない場合にも表示装置41の表示領域の一部(例えば隅部)に表示したままにしておくことも可能である。
図8には、演出操作部550の詳細を示した。図8(a)は、演出操作部550の平面図である。本実施形態の演出操作部550は、図8(a)に示すように、演出ボタン(プッシュボタン)25と、演出ボタン(プッシュボタン)25の上面に設けられたタッチパネル29と、を備えて構成されている。すなわち、演出操作部550は、物理的なプッシュボタン機能に加えて、タッチセンサ機能(タッチパネル機能)を有している。
そして、演出制御基板(演出制御装置)300から演出操作部550へは、感度設定データやLED輝度データなどが送信され、演出操作部550から演出制御基板(演出制御装置)300へは、演出ボタン(プッシュボタン)25が備える演出ボタンスイッチ(プッシュセンサ)25aからのプッシュボタン信号(押圧検出信号)やタッチパネル29が備えるタッチセンサ29aからのタッチON/OFF信号(接触/非接触検出信号)が出力されるよう構成されている。
本実施形態の場合、演出ボタン(プッシュボタン)25が備える演出ボタンスイッチ(プッシュセンサ)25aで、演出操作部550の上面に対する押圧操作(演出操作部550の上面を押して演出操作部550を押し下げる操作)を検出する。また、演出操作部550の上面には複数のポイントが設けられており、タッチパネル29が備えるタッチセンサで、演出操作部550の上面に設けられたポイントに対する接触操作を検出する。
具体的には、図8(b)に示すように、複数のポイントとして、「TSW1」〜「TSW8」ポイントと、「Pa」ポイントと、の9つのポイントが設けられている。より具体的には、演出操作部550上面の中央部に設けられた「TSW4」ポイントと、「TSW4」ポイントの左側に設けられた「TSW1」ポイントと、「TSW4」ポイントよりも奥側(遊技盤30側)に設けられた「TSW3」ポイントと、「TSW4」ポイントの右側に設けられた「TSW6」ポイントと、「TSW4」ポイントよりも手前側(遊技者側)に設けられた「TSW8」ポイントと、「TSW1」ポイントと「TSW3」ポイントとの間に設けられた「TSW2」ポイントと、「TSW3」ポイントと「TSW6」ポイントとの間に設けられた「TSW5」ポイントと、「TSW6」ポイントと「TSW8」ポイントとの間に設けられた「TSW7」ポイントと、「TSW8」ポイントと「TSW1」ポイントとの間に設けられた「Pa」ポイントと、が設けられている。なお、ポイントの数は、9つに限定されるものではなく、適宜任意に変更可能である。また、図8(b)では、便宜上、「TSW1」〜「TSW8」の各ポイントにそれぞれ「TSW1」〜「TSW8」と表記しているが、本実施形態の演出操作部550には、図8(a)に示すように、このような表記はない。
タッチパネル29のタッチセンサによって接触操作が検出可能なポイントは、「TSW1」〜「TSW8」ポイントの8つのポイントであり、「Pa」ポイントでは接触操作を検出しない。もちろん「Pa」ポイントでも接触操作を検出するようにしても良い。また、「TSW1」〜「TSW8」ポイントと「Pa」ポイントとの9つのポイント各々には、それぞれが独立した系統のLED(本実施形態の場合、フルカラーLED)が配置されている。
「Pa」ポイントは、例えば、「Pa」ポイントのLEDを一発告知用の告知ランプとして使用することや、演出操作部550上面の各ポイントのLEDをルーレットのように順次点灯させ「Pa」ポイントのLEDを“当確(または確変確定)”ポイントに使用すること、「Pa」ポイントのLEDを先読みの当確演出に使用すること等、確定系の演出に用いることができる。
ここで、演出操作部550の上面を光らせるためのLED(具体的には、「TSW1」〜「TSW8」ポイントや「Pa」ポイントなどに配置されたLED)の点灯輝度は、輝度調整(ホール設定、遊技者調整とも)の対象からは除外されている。すなわち、当該LEDの点灯輝度は、輝度調整の影響を受けず、一定となっている。また、タッチセンサは、タッチON状態(接触状態)が所定時間(例えば、約35秒間(基本設定))継続すると、強制的にタッチOFFする機能(タッチON信号の出力を停止して、タッチOFF信号を出力する機能)を有している。すなわち、タッチセンサ(タッチ検知IC)は、所定時間以上の連続した接触操作を検出できないよう構成されている。
このような演出操作部550で検出する遊技者の操作としては、例えば図8(c)に示す操作が挙げられる。「単打」は、演出操作部550の押下を1回行う操作であり、「連打」は演出操作部550の押下を所定時間以内の間隔で複数回行う操作である。「長押し」は演出操作部550を所定時間以上押下したままとする操作であり、「タッチ」はタッチパネル29に触れる操作である。「「Pa」操作(TSW1or8)+長押し」は、「Pa」ポイント又はこれに隣接する「TSW1」ポイントと「TSW8」ポイントとの2つのポイントの一方(或いは、両方)に接触した状態で長押しする操作であり、「フリック」はタッチパネル29に触れた状態のまま弾くようにスライドさせる操作である。もちろん検出する操作はこれらの操作に限られるものではない。
本実施形態の遊技機10では、図示しない発射装置から遊技領域32に向けて遊技球(パチンコ球)が打ち出されることによって遊技が行われる。打ち出された遊技球は、遊技領域32内の各所に配置された障害釘や風車等の方向転換部材によって転動方向を変えながら遊技領域32を流下し、普図始動ゲート34、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37又は特別変動入賞装置38に入賞するか、遊技領域32の最下部に設けられたアウト口30aへ流入し遊技領域32から排出される。そして、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37又は特別変動入賞装置38に遊技球が入賞すると、入賞した入賞口の種類に応じた数の賞球が、払出制御装置200(図9参照)によって制御される払出ユニットから、ガラス枠15の上皿21又は下皿23に排出される。
一方、普図始動ゲート34内には、該普図始動ゲート34を通過した遊技球を検出するための非接触型のスイッチなどからなるゲートスイッチ34a(図9参照)が設けられており、遊技領域32内に打ち込まれた遊技球が普図始動ゲート34内を通過すると、ゲートスイッチ34aにより検出されて普図変動表示ゲームが行われる。また、普図変動表示ゲームを開始できない状態、例えば、既に普図変動表示ゲームが行われ、その普図変動表示ゲームが終了していない状態や、普図変動表示ゲームが当って普通変動入賞装置37が開状態に変換されている場合に、普図始動ゲート34を遊技球が通過すると、普図始動記憶数の上限数(例えば、4個)未満ならば、普図始動記憶数が加算(+1)されて普図始動記憶が1つ記憶されることとなる。この普図始動入賞の記憶数は、一括表示装置50の普図保留表示器55に表示される。また、普図始動記憶には、普図変動表示ゲームの結果を決定するための当り判定用乱数値(当り乱数値)が記憶されるようになっていて、この当り判定用乱数値を判定値に参照して当該普図変動表示ゲームの結果を決定する。この当り判定用乱数値が判定値と一致した場合に、当該普図変動表示ゲームが当りとなって特定の結果態様(普図特定結果)が導出されることとなる。
普図変動表示ゲームは、一括表示装置50に設けられ、LEDにより構成された変動表示部(普図表示器)52で表示されるようになっており、このLEDの点灯態様や点灯色が普通識別情報(普図、普通図柄)をなす。なお、普図表示器52を表示装置で構成し、普通識別情報として例えば数字、記号、キャラクタ図柄などを用い、これを所定時間変動表示させた後、停止表示させて結果を表示するように構成しても良い。この普図変動表示ゲームの停止表示が普図特定結果となれば、普図の当りとなって、普通変動入賞装置37の可動部材37bが所定時間開放される開状態となる。これにより、普通変動入賞装置37の内部の第2始動入賞口へ遊技球が入賞し易くなり、第2特図変動表示ゲームが実行される回数が多くなる。
始動入賞口36への入賞球及び普通変動入賞装置37への入賞球は、それぞれは内部に設けられた始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aによって検出される。始動入賞口36へ入賞した遊技球は第1特図変動表示ゲームの始動入賞球として検出され、第1始動記憶として所定の上限数(例えば、4個)を限度に記憶されるとともに、普通変動入賞装置37へ入賞した遊技球は第2特図変動表示ゲームの始動入賞球として検出され、第2始動記憶として所定の上限数(例えば、4個)を限度に記憶される。また、この始動入賞球の検出時にそれぞれ始動記憶情報として大当り乱数値や大当り図柄乱数値、並びに各変動パターン乱数値が抽出され、抽出された乱数値は、遊技制御装置100(図9参照)内の特図記憶領域(RAMの一部)に特図始動記憶として各々所定回数(例えば、最大で4回分)を限度に記憶される。そして、この特図始動記憶の記憶数は、一括表示装置50の始動入賞数報知用の記憶表示部(特図1保留表示器53、特図2保留表示器54)に表示されるとともに、センターケース40の表示装置41においても飾り特図始動記憶表示として表示される。
遊技制御装置100は、始動入賞口36若しくは普通変動入賞装置37への入賞、又はそれらの始動記憶に基づいて、特図1表示器51a(変動表示装置)又は特図2表示器51b(変動表示装置)で第1又は第2特図変動表示ゲームを行う。第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームは、複数の特別図柄(特図、識別情報)を変動表示したのち、所定の結果態様を停止表示することで行われる。また、表示装置(画像表示装置)41にて複数種類の識別情報(例えば、数字、記号、キャラクタ図柄等)を変動表示させる飾り特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。そして、特図変動表示ゲームの結果として、特図1表示器51a若しくは特図2表示器51bの表示態様が特別結果態様(特別結果)となった場合には、大当りとなって特別遊技状態(いわゆる、大当り状態)となる。また、これに対応して表示装置41に表示される飾り特図変動表示ゲームの結果態様も特別結果態様となる。また、特図変動表示ゲームの結果として、特図1表示器51a若しくは特図2表示器51bの表示態様が小当り結果態様となった場合には、小当りとなって小当り遊技状態(いわゆる、小当り状態)となる。また、これに対応して表示装置41に表示される飾り特図変動表示ゲームの結果態様も小当り結果態様となる。
表示装置41における飾り特図変動表示ゲームは、例えば、表示装置41において前述した数字等で構成される飾り特別図柄(識別情報)を左変動表示領域(第1特別図柄)、右変動表示領域(第2特別図柄)、中変動表示領域(第3特別図柄)のそれぞれにおいて各図柄を識別困難な速さで変動表示(高速変動)する。そして、所定時間後に変動している図柄を左変動表示領域、右変動表示領域、中変動表示領域の順に順次停止させて、左変動表示領域、右変動表示領域、中変動表示領域の各々で停止表示された識別情報により構成される結果態様により特図変動表示ゲームの結果を表示することで行われる。また、表示装置41では、特図始動記憶数に対応する飾り特別図柄による変動表示ゲームを行うとともに、興趣向上のためにキャラクタの出現など多様な演出表示が行われる。
なお、特図1表示器51a、特図2表示器51bは、別々の表示器でも良いし同一の表示器でも良いが、各々独立して、また、同時には実行しないように各特図変動表示ゲームが表示される。また、表示装置41も、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームで別々の表示装置や別々の表示領域を使用するとしても良いし、同一の表示装置や表示領域を使用するとしても良いが、各々独立して、また、同時には実行しないように飾り特図変動表示ゲームが表示される。また、遊技機10に特図1表示器51a、特図2表示器51bを備えずに、表示装置41のみで特図変動表示ゲームを実行するようにしても良い。また、第2特図変動表示ゲームは、第1特図変動表示ゲームよりも優先して実行されるようになっている。すなわち、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームの始動記憶がある場合であって、特図変動表示ゲームの実行が可能となった場合は、第2特図変動表示ゲームが実行(優先して実行)されるようになっている。
また、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始可能な状態で、且つ、始動記憶数が0の状態で、始動入賞口36(若しくは、普通変動入賞装置37)に遊技球が入賞すると、始動権利の発生に伴って始動記憶が記憶されて、始動記憶数が1加算されるととともに、直ちに始動記憶に基づいて、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始され、この際に始動記憶数が1減算される。一方、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が直ちに開始できない状態、例えば、既に第1若しくは第2特図変動表示ゲームが行われ、その特図変動表示ゲームが終了していない状態や、特別遊技状態や小当り遊技状態となっている場合に、始動入賞口36(若しくは、普通変動入賞装置37)に遊技球が入賞すると、始動記憶数が上限数未満ならば、始動記憶数が1加算されて始動記憶が1つ記憶されることになる。そして、始動記憶数が1以上となった状態で、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始可能な状態(前回の特図変動表示ゲームの終了若しくは特別遊技状態や小当り遊技状態の終了)となると、始動記憶数が1減算されるとともに、記憶された始動記憶に基づいて第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始される。以下の説明において、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームを区別しない場合は、単に特図変動表示ゲームと称する。
なお、特に限定されるわけではないが、上記始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、ゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a、大入賞口スイッチ38aには、磁気検出用のコイルを備え該コイルに金属が近接すると磁界が変化する現象を利用して遊技球を検出する非接触型の磁気近接センサ(以下、近接スイッチと称する)が使用されている。また、遊技機10のガラス枠15等に設けられたガラス枠開放検出スイッチ63や前面枠(本体枠)12等に設けられた本体枠開放検出スイッチ64には、機械的な接点を有するマイクロスイッチを用いることができる。
図9は、本実施形態のパチンコ遊技機10の制御システムのブロック図である。
遊技機10は遊技制御装置100を備え、遊技制御装置100は、遊技を統括的に制御する主制御装置(主基板)であって、遊技用マイクロコンピュータ(以下、遊技用マイコンと称する)111を有するCPU部110と、入力ポートを有する入力部120と、出力ポートやドライバなどを有する出力部130と、CPU部110と入力部120と出力部130との間を接続するデータバス140などからなる。
上記CPU部110は、アミューズメントチップ(IC)と呼ばれる遊技用マイコン(CPU)111と、水晶振動子のような発振子を備え、CPUの動作クロックやタイマ割込み、乱数生成回路の基準となるクロックを生成する発振回路(水晶発振器)113などを有する。遊技制御装置100及び該遊技制御装置100によって駆動されるソレノイドやモータなどの電子部品には、電源装置400で生成されたDC32V,DC12V,DC5Vなど所定のレベルの直流電圧が供給されて動作可能にされる。
電源装置400は、24Vの交流電源から上記DC32Vの直流電圧を生成するAC−DCコンバータやDC32Vの電圧からDC12V,DC5Vなどのより低いレベルの直流電圧を生成するDC−DCコンバータなどを有する通常電源部410と、遊技用マイコン111の内部のRAMに対して停電時に電源電圧を供給するバックアップ電源部420と、停電監視回路を有し、遊技制御装置100に停電の発生、回復を知らせる停電監視信号やリセット信号などの制御信号を生成して出力する制御信号生成部430などを備える。
この実施形態では、電源装置400は、遊技制御装置100と別個に構成されているが、バックアップ電源部420及び制御信号生成部430は、別個の基板上あるいは遊技制御装置100と一体、すなわち、主基板上に設けるように構成してもよい。遊技盤30及び遊技制御装置100は機種変更の際に交換の対象となるので、本実施形態のように、電源装置400若しくは主基板とは別の基板にバックアップ電源部420及び制御信号生成部430を設けることにより、交換の対象から外しコストダウンを図ることができる。
上記バックアップ電源部420は、電解コンデンサのような大容量のコンデンサ1つで構成することができる。バックアップ電源は、遊技制御装置100の遊技用マイコン111(特に内蔵RAM)に供給され、停電中あるいは電源遮断後もRAMに記憶されたデータが保持されるようになっている。制御信号生成部430は、例えば通常電源部410で生成された32Vの電圧を監視してそれが例えば17V以下に下がると停電発生を検出して停電監視信号を変化させるとともに、所定時間後にリセット信号を出力する。また、電源投入時や停電回復時にもその時点から所定時間経過後にリセット信号を出力する。
また、遊技制御装置100にはRAM初期化スイッチ112が設けられている。このRAM初期化スイッチ112が操作されると初期化スイッチ信号が生成され、これに基づき遊技用マイコン111内のRAM111C及び払出制御装置200内のRAMに記憶されている情報を強制的に初期化する処理が行われる。特に限定されるわけではないが初期化スイッチ信号は電源投入時に読み込まれ、停電監視信号は遊技用マイコン111が実行するメインプログラムのメインループの中で繰り返し読み込まれる。リセット信号は強制割込み信号の一種であり、制御システム全体をリセットさせる。
遊技用マイコン111は、CPU(中央処理ユニット:マイクロプロセッサ)111A、読出し専用のROM(リードオンリメモリ)111B及び随時読出し書込み可能なRAM(ランダムアクセスメモリ)111Cを備える。
ROM111Bは、遊技制御のための不変の情報(プログラム、固定データ、各種乱数の判定値等)を不揮発的に記憶し、RAM111Cは、遊技制御時にCPU111Aの作業領域や各種信号や乱数値の記憶領域として利用される。ROM111B又はRAM111Cとして、EEPROMのような電気的に書換え可能な不揮発性メモリを用いてもよい。
また、ROM111Bは、例えば、特図変動表示ゲームの実行時間、演出内容、リーチ状態の発生の有無などを規定する変動パターン(変動態様)を決定するための変動パターンテーブルを記憶している。変動パターンテーブルとは、始動記憶として記憶されている変動パターン乱数1〜3をCPU111Aが参照して変動パターンを決定するためのテーブルである。また、変動パターンテーブルには、結果がはずれとなる場合に選択されるはずれ変動パターンテーブル、結果が大当りとなる場合に選択される大当り変動パターンテーブル等が含まれる。さらに、これらのパターンテーブルには、リーチ状態となった後の変動パターンである後半変動パターンを決定するためのテーブル(後半変動グループテーブルや後半変動パターン選択テーブル等)、リーチ状態となる前の変動パターンである前半変動パターンを決定するためのテーブル(前半変動グループテーブルや前半変動パターン選択テーブル等)が含まれている。
ここでリーチ(リーチ状態)とは、表示状態が変化可能な表示装置を有し、該表示装置が時期を異ならせて複数の表示結果を導出表示し、該複数の表示結果が予め定められた特別結果態様となった場合に、遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態(特別遊技状態)となる遊技機10において、複数の表示結果の一部がまだ導出表示されていない段階で、既に導出表示されている表示結果が特別結果態様となる条件を満たしている表示状態をいう。また、別の表現をすれば、リーチ状態とは、表示装置の変動表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点でも、特別結果態様となる表示条件からはずれていない表示態様をいう。そして、例えば、特別結果態様が揃った状態を維持しながら複数の変動表示領域による変動表示を行う状態(いわゆる全回転リーチ)もリーチ状態に含まれる。また、リーチ状態とは、表示装置の表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点での表示状態であって、表示結果が導出表示される以前に決定されている複数の変動表示領域の表示結果の少なくとも一部が特別結果態様となる条件を満たしている場合の表示状態をいう。
よって、例えば、特図変動表示ゲームに対応して表示装置に表示される飾り特図変動表示ゲームが、表示装置における左、中、右の変動表示領域の各々で所定時間複数の識別情報を変動表示した後、左、右、中の順で変動表示を停止して結果態様を表示するものである場合、左、右の変動表示領域で、特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報)で変動表示が停止した状態がリーチ状態となる。またこの他に、すべての変動表示領域の変動表示を一旦停止した時点で、左、中、右のうち何れか二つの変動表示領域で特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報となった状態、ただし特別結果態様は除く)をリーチ状態とし、このリーチ状態から残りの一つの変動表示領域を変動表示するようにしても良い。
そして、このリーチ状態には複数のリーチ演出が含まれ、特別結果態様が導出される可能性が異なる(期待値が異なる)リーチ演出として、ノーマルリーチ(Nリーチ)、スペシャル1リーチ(SP1リーチ)、スペシャル2リーチ(SP2リーチ)、スペシャル3リーチ(SP3リーチ)が設定されている。なお、期待値は、リーチなし<ノーマルリーチ<スペシャル1リーチ<スペシャル2リーチ<スペシャル3リーチの順に高くなるようになっている。また、このリーチ状態は、少なくとも特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出される場合(大当りとなる場合)における変動表示態様に含まれるようになっている。すなわち、特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出されないと判定する場合(はずれとなる場合)における変動表示態様に含まれることもある。よって、リーチ状態が発生した状態は、リーチ状態が発生しない場合に比べて大当りとなる可能性の高い状態である。
CPU111Aは、ROM111B内の遊技制御用プログラムを実行して、払出制御装置200や演出制御装置300に対する制御信号(コマンド)を生成したりソレノイドや表示装置の駆動信号を生成して出力して遊技機10全体の制御を行う。また、図示しないが、遊技用マイコン111は、特図変動表示ゲームの当りを判定するための大当り乱数や大当りの図柄を決定するための大当り図柄乱数、特図変動表示ゲームでの変動パターン(各種リーチやリーチ無しの変動表示における変動表示ゲームの実行時間等を含む)を決定するための変動パターン乱数、普図変動表示ゲームの当りを判定するための当り乱数等を生成するための乱数生成回路と、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)に基づいてCPU111Aに対する所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号や乱数生成回路の更新タイミングを与えるクロックを生成するクロックジェネレータを備えている。
また、CPU111Aは、特図変動表示ゲームに関する処理において、ROM111Bに記憶されている複数の変動パターンテーブルの中から、何れか一の変動パターンテーブルを取得する。具体的には、CPU111Aは、特図変動表示ゲームの遊技結果(当り(大当り又は小当り)或いははずれ)や、現在の遊技状態としての特図変動表示ゲームの確率状態(通常確率状態或いは高確率状態)、現在の遊技状態としての普通変動入賞装置37の動作状態(時短動作状態)、始動記憶数などに基づいて、複数の変動パターンテーブルの中から、何れか一の変動パターンテーブルを選択して取得する。ここで、CPU111Aは、特図変動表示ゲームを実行する場合に、ROM111Bに記憶された複数の変動パターンテーブルのうち、何れか一の変動パターンテーブルを取得する変動振り分け情報取得手段をなす。
払出制御装置200は、CPU、ROM、RAM、入力インタフェース、出力インタフェース等を備え、遊技制御装置100からの賞球払出し指令(コマンドやデータ)に従って、払出ユニットの払出モータを駆動させ、賞球を払い出させるための制御を行う。また、払出制御装置200は、カードユニットからの貸球要求信号に基づいて払出ユニットの払出モータを駆動させ、貸球を払い出させるための制御を行う。
遊技用マイコン111の入力部120には、遊技機に対する電波の発射を検出する盤電波センサ62、始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、普図始動ゲート34内のゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a、特別変動入賞装置38の大入賞口スイッチ38aに接続され、これらのスイッチから供給されるハイレベルが11Vでロウレベルが7Vのような負論理の信号が入力され、0V−5Vの正論理の信号に変換するインタフェースチップ(近接I/F)121が設けられている。近接I/F121は、入力の範囲が7V−11Vとされることで、センサや近接スイッチのリード線が不正にショートされたり、センサやスイッチがコネクタから外されたり、リード線が切断されてフローティングになったような異常な状態を検出することができ、異常検知信号を出力するように構成されている。
近接I/F121の出力は、第2入力ポート123又は第3入力ポート124へ供給されデータバス140を介して遊技用マイコン111に読み込まれる。なお、近接I/F121の出力のうち、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、ゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a及び大入賞口スイッチ38aの検出信号は第2入力ポート123へ入力される。また、近接I/F121の出力のうち、盤電波センサ62の検出信号及びセンサやスイッチの異常を検出した際に出力される異常検知信号は第3入力ポート124に入力される。また、第3入力ポート124には、遊技機10の前面枠12等に設けられた不正検出用の磁気センサ61の検出信号や、遊技機10のガラス枠15等に設けられたガラス枠開放検出スイッチ63の検出信号、遊技機10の前面枠(本体枠)12等に設けられた本体枠開放検出スイッチ64の検出信号も入力されるようになっている。なお、振動を検出する振動センサスイッチを遊技機に設け、検出信号が第3入力ポート124に入力されるようにしても良い。
また、近接I/F121の出力のうち、第2入力ポート123への出力は、主基板100から中継基板70を介して図示しない試射試験装置へも供給されるようになっている。さらに、近接I/F121の出力のうち始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aの検出信号は、第2入力ポート123の他、遊技用マイコン111へ入力されるように構成されている。
上記のように近接I/F121は、信号のレベル変換機能を有する。このようなレベル変換機能を可能にするため、近接I/F121には、電源装置400から通常のICの動作に必要な例えば5Vのような電圧の他に、12Vの電圧が供給されるようになっている。
第2入力ポート123が保持しているデータは、遊技用マイコン111が第2入力ポート123に割り当てられているアドレスをデコードすることによってイネーブル信号CE2をアサート(有効レベルに変化)することよって、読み出すことができる。第3入力ポート124や後述の第1入力ポート122も同様である。
また、入力部120には、払出制御装置200からの枠電波不正信号(前面枠12に設けられた枠電波センサが電波を検出することに基づき出力される信号)、払出ビジー信号(払出制御装置200がコマンドを受付可能な状態か否かを示す信号)、払出異常ステータス信号(払出異常を示すステータス信号)、シュート球切れスイッチ信号(払出し前の遊技球の不足を示す信号)、オーバーフロースイッチ信号(下皿23に遊技球が所定量以上貯留されていること(満杯になったこと)を検出したときに出力される信号)、タッチスイッチ信号(操作部24に設けられたタッチスイッチの入力に基づく信号)を取り込んでデータバス140を介して遊技用マイコン111に供給する第1入力ポート122が設けられている。
また、入力部120には、電源装置400からの停電監視信号やリセット信号などの信号を遊技用マイコン111等に入力するためのシュミットバッファ125が設けられており、シュミットバッファ125はこれらの入力信号からノイズを除去する機能を有する。電源装置400からの停電監視信号や、RAM初期化スイッチ112からの初期化スイッチ信号は、一旦第1入力ポート122に入力され、データバス140を介して遊技用マイコン111に取り込まれる。つまり、前述の各種スイッチからの信号と同等の信号として扱われる。遊技用マイコン111に設けられている外部からの信号を受ける端子の数には制約があるためである。
一方、シュミットバッファ125によりノイズ除去されたリセット信号RESETは、遊技用マイコン111に設けられているリセット端子に直接入力されるとともに、出力部130の各ポートに供給される。また、リセット信号RESETは出力部130を介さずに直接中継基板70に出力することで、試射試験装置へ出力するために中継基板70のポート(図示省略)に保持される試射試験信号をオフするように構成されている。また、リセット信号RESETを中継基板70を介して試射試験装置へ出力可能に構成するようにしてもよい。なお、リセット信号RESETは入力部120の各ポート122,123,124には供給されない。リセット信号RESETが入る直前に遊技用マイコン111によって出力部130の各ポートに設定されたデータはシステムの誤動作を防止するためリセットする必要があるが、リセット信号RESETが入る直前に入力部120の各ポートから遊技用マイコン111が読み込んだデータは、遊技用マイコン111のリセットによって廃棄されるためである。
出力部130には、遊技用マイコン111から演出制御装置300への通信経路及び遊技用マイコン111から払出制御装置200への通信経路に配されるシュミットバッファ132が設けられている。遊技制御装置100から演出制御装置300及び払出制御装置200へは、シリアル通信でデータが送信される。なお、演出制御装置300の側から遊技制御装置100へ信号を入力できないようにした片方向通信とされている。
さらに、出力部130には、データバス140に接続され図示しない認定機関の試射試験装置へ変動表示ゲームの特図図柄情報を知らせるデータや大当りの確率状態を示す信号などを中継基板70を介して出力するバッファ133が実装可能に構成されている。このバッファ133は遊技店に設置される実機(量産販売品)としてのパチンコ遊技機の遊技制御装置(主基板)には実装されない部品である。なお、前記近接I/F121から出力される始動口スイッチなど加工の必要のないスイッチの検出信号は、バッファ133を通さずに中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。
一方、磁気センサ61や盤電波センサ62のようにそのままでは試射試験装置へ供給できない検出信号は、一旦遊技用マイコン111に取り込まれて他の信号若しくは情報に加工されて、例えば遊技機が遊技制御できない状態であることを示すエラー信号としてデータバス140からバッファ133、中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。なお、中継基板70には、上記バッファ133から出力された信号を取り込んで試射試験装置へ供給するポートや、バッファを介さないスイッチの検出信号の信号線を中継して伝達するコネクタなどが設けられている。中継基板70上のポートには、遊技用マイコン111から出力されるチップイネーブル信号CEも供給され、該信号CEにより選択制御されたポートの信号が試射試験装置へ供給されるようになっている。
また、出力部130には、データバス140に接続され特別変動入賞装置38を開成させるソレノイド(大入賞口ソレノイド)38b及び普通変動入賞装置37の可動部材37bを開成させるソレノイド(普電ソレノイド)37cの開閉データを出力するための第2出力ポート134が設けられている。また、出力部130には、一括表示装置50に表示する内容に応じてLEDのアノード端子が接続されているセグメント線のオン/オフデータを出力するための第3出力ポート135、一括表示装置50のLEDのカソード端子が接続されているデジット線のオン/オフデータを出力するための第4出力ポート136が設けられている。
また、出力部130には、大当り情報など遊技機10に関する情報を外部情報端子板71へ出力するための第5出力ポート137が設けられている。外部情報端子板71にはフォトリレーが備えられ、例えば遊技店に設置された外部装置(情報収集端末や遊技場内部管理装置(ホールコンピュータ)など)に接続可能であり、遊技機10に関する情報を外部装置に供給することができるようになっている。また、第5出力ポート137からはシュミットバッファ132を介して払出制御装置200に発射許可信号も出力される。
さらに、出力部130には、第2出力ポート134から出力される大入賞口ソレノイド38bや普電ソレノイド37cの開閉データ信号を受けてソレノイド駆動信号を生成し出力する第1ドライバ(駆動回路)138a、第3出力ポート135から出力される一括表示装置50の電流供給側のセグメント線のオン/オフ駆動信号を出力する第2ドライバ138b、第4出力ポート136から出力される一括表示装置50の電流引き込み側のデジット線のオン/オフ駆動信号を出力する第3ドライバ138c、第5出力ポート137から管理装置等の外部装置へ供給する外部情報信号を外部情報端子板71へ出力する第4ドライバ138dが設けられている。
上記第1ドライバ138aには、32Vで動作するソレノイドを駆動できるようにするため、電源電圧としてDC32Vが電源装置400から供給される。また、一括表示装置50のセグメント線を駆動する第2ドライバ138bには、DC12Vが供給される。デジット線を駆動する第3ドライバ138cは、表示データに応じたデジット線を電流で引き抜くためのものであるため、電源電圧は12V又は5Vのいずれであってもよい。
12Vを出力する第2ドライバ138bによりセグメント線を介してLEDのアノード端子に電流を流し込み、接地電位を出力する第3ドライバ138cによりカソード端子よりセグメント線を介して電流を引き抜くことで、ダイナミック駆動方式で順次選択されたLEDに電源電圧が流れて点灯される。外部情報信号を外部情報端子板71へ出力する第4ドライバ138dは、外部情報信号に12Vのレベルを与えるため、DC12Vが供給される。なお、バッファ133や第2出力ポート134、第1ドライバ138a等は、遊技制御装置100の出力部130、すなわち、主基板ではなく、中継基板70側に設けるようにしてもよい。
さらに、出力部130には、外部の検査装置500へ各遊技機の識別コードやプログラムなどの情報を送信するためのフォトカプラ139が設けられている。フォトカプラ139は、遊技用マイコン111が検査装置500との間でシリアル通信によってデータの送受信を行えるように双方通信可能に構成されている。なお、かかるデータの送受信は、通常の汎用マイクロプロセッサと同様に遊技用マイコン111が有するシリアル通信端子を利用して行われるため、入力ポート122,123,124のようなポートは設けられていない。
次に、図10を用いて、演出制御装置300の構成について説明する。
演出制御装置300は、遊技用マイコン111と同様にアミューズメントチップ(IC)からなる主制御用マイコン(CPU)311と、主制御用マイコン311からのコマンドやデータに従って表示装置41への映像表示のための画像処理を行うグラフィックプロセッサとしてのVDP(Video Display Processor)312と、各種のメロディや効果音などをスピーカ19a,19bから再生させるため音の出力を制御する音源LSI314を備えている。
上記主制御用マイコン311には、CPUが実行するプログラムや各種データを格納したPROM(プログラマブルリードオンリメモリ)からなるプログラムROM321、作業領域を提供するRAM322、停電時に電力が供給されなくとも記憶内容を保持可能なFeRAM323、現在の日時(年月日や曜日、時刻など)を示す情報を生成する計時手段をなすRTC(リアルタイムクロック)338が接続されている。なお、主制御用マイコン311の内部にも作業領域を提供するRAMが設けられている。また、主制御用マイコン311にはWDT(ウォッチドッグ・タイマ)回路324が接続されている。主制御用マイコン311は、遊技用マイコン111からのコマンドを解析し、演出内容を決定してVDP312へ出力映像の内容を指示したり、音源LSI314への再生音の指示、装飾ランプの点灯、モータやソレノイドの駆動制御、演出時間の管理などの処理を実行する。
VDP312には、作業領域を提供するRAM312aや、画像を拡大、縮小処理するためのスケーラ312bが設けられている。また、VDP312にはキャラクタ画像や映像データが記憶された画像ROM325や、画像ROM325から読み出されたキャラクタなどの画像データを展開したり加工したりするのに使用される超高速なVRAM(ビデオRAM)326が接続されている。
特に限定されるわけではないが、主制御用マイコン311とVDP312との間は、パラレル方式でデータの送受信が行われるように構成されている。パラレル方式でデータを送受信することで、シリアルの場合よりも短時間にコマンドやデータを送信することができる。
VDP312から主制御用マイコン311へは、表示装置41の映像とガラス枠15や遊技盤30に設けられている装飾ランプの点灯を同期させるための垂直同期信号VSYNC、データの送信タイミングを与える同期信号STSが入力される。なお、VDP312から主制御用マイコン311へは、VRAMへの描画の終了等処理状況を知らせるため割込み信号INT0〜n及び主制御用マイコン311からのコマンドやデータの受信待ちの状態にあることを知らせるためのウェイト信号WAITなども入力される。
演出制御装置300には、LVDS(小振幅信号伝送)方式で表示装置41へ送信する映像信号を生成する信号変換回路313が設けられている。VDP312から信号変換回路313へは、映像データ、水平同期信号HSYNC及び垂直同期信号VSYNCが入力されるようになっており、VDP312で生成された映像は、信号変換回路313を介して表示装置41に表示される。
音源LSI314には音声データが記憶された音声ROM327が接続されている。主制御用マイコン311と音源LSI314は、アドレス/データバス340を介して接続されている。また、音源LSI314から主制御用マイコン311へは割込み信号INTが入力されるようになっている。演出制御装置に300には、ガラス枠15に設けられた上スピーカ19a及び前面枠12に設けられた下スピーカ19bを駆動するオーディオパワーアンプなどからなるアンプ回路337が設けられており、音源LSI314で生成された音声はアンプ回路337を介して上スピーカ19a及び下スピーカ19bから出力される。
また、演出制御装置300には、遊技制御装置100から送信されてくるコマンドを受信するインタフェースチップ(コマンドI/F)331が設けられている。このコマンドI/F331を介して、遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信された飾り特図保留数コマンド、飾り特図コマンド、変動コマンド、停止情報コマンド等を、演出制御指令信号(演出コマンド)として受信する。遊技制御装置100の遊技用マイコン111はDC5Vで動作し、演出制御装置300の主制御用マイコン311はDC3.3Vで動作するため、コマンドI/F331には信号のレベル変換の機能が設けられている。
また、演出制御装置300には、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられているLED(発光ダイオード)を有する盤装飾装置46を駆動制御する盤装飾LED制御回路332、ガラス枠15に設けられているLED(発光ダイオード)を有する枠装飾装置(例えば枠装飾装置18等)を駆動制御する枠装飾LED制御回路333、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられている盤演出装置44(例えば表示装置41における演出表示と協働して演出効果を高める可動役物等)を駆動制御する盤演出可動体制御回路334が設けられている。ランプやモータ及びソレノイドなどを駆動制御するこれらの制御回路332〜334は、アドレス/データバス340を介して主制御用マイコン311と接続されている。なお、ガラス枠15にモータ(例えば演出用の装置を動作させるモータ)等の駆動源を備えた枠演出装置を設け、この枠演出装置を駆動制御する枠演出可動体制御回路を備えていても良い。
さらに、演出制御装置300には、ガラス枠15に設けられた演出ボタン25に内蔵されている演出ボタンスイッチ25a、ガラス枠15に設けられたタッチパネル29、盤演出装置44内のモータの初期位置等を検出する演出役物スイッチ47(演出モータスイッチ)のオン/オフ状態を検出して主制御用マイコン311へ検出信号を入力する機能や、演出制御装置300に設けられた音量調節スイッチ335の状態を検出して主制御用マイコン311へ検出信号を入力するスイッチ入力回路336が設けられている。
電源装置400の通常電源部410は、上記のような構成を有する演出制御装置300やそれによって制御される電子部品に対して所望のレベルの直流電圧を供給するため、モータやソレノイドを駆動するためのDC32V、液晶パネルからなる表示装置41、モータやLEDを駆動するためのDC12V、コマンドI/F331の電源電圧となるDC5Vの他に、モータやLED、スピーカを駆動するためのDC15Vの電圧を生成するように構成されている。さらに、主制御用マイコン311として、3.3Vあるいは1.2Vのような低電圧で動作するLSIを使用する場合には、DC5Vに基づいてDC3.3VやDC1.2Vを生成するためのDC−DCコンバータが演出制御装置300に設けられる。なお、DC−DCコンバータは通常電源部410に設けるようにしてもよい。
電源装置400の制御信号生成部430により生成されたリセット信号は、主制御用マイコン311に供給され、当該デバイスをリセット状態にする。また、主制御用マイコン311から出力される形で、VDP312(VDPRESET信号)、音源LSI314、スピーカを駆動するアンプ回路337(SNDRESET信号)、ランプやモータなどを駆動制御する制御回路332〜334(IORESET信号)に供給され、これらをリセット状態にする。また、演出制御装置300には遊技機10の各所を冷却する冷却FAN45が接続され、演出制御装置300の電源が投入された状態では冷却FAN45が駆動するようにされている。
次に、これらの制御回路において行われる遊技制御について説明する。
遊技制御装置100の遊技用マイコン111のCPU111Aでは、普図始動ゲート34に備えられたゲートスイッチ34aからの遊技球の検出信号の入力に基づき、普図の当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、普図変動表示ゲームの当りはずれを判定する処理を行う。そして、普図表示器52に、識別図柄(識別情報)を所定時間変動表示した後、停止表示する普図変動表示ゲームを表示する処理を行う。この普図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、普図表示器52に第1当り停止図柄〜第3当り停止図柄の各々に対応した特別の結果態様を表示するとともに、普電ソレノイド37cを動作させ、普通変動入賞装置37の可動部材37bを所定時間(例えば、0.5秒間又は1.7秒間)上述のように開放する制御を行う。すなわち、遊技制御装置100が、変換部材(可動部材37b)の変換制御を行う変換制御実行手段をなす。なお、普図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、普図表示器52にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
また、始動入賞口36に備えられた始動口1スイッチ36aからの遊技球の検出信号の入力に基づき始動入賞(始動記憶)を記憶し、この始動記憶に基づき、第1特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、第1特図変動表示ゲームの当りはずれを判定する処理を行う。また、普通変動入賞装置37に備えられた始動口2スイッチ37aからの遊技球の検出信号の入力に基づき始動記憶を記憶し、この始動記憶に基づき、第2特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、第2特図変動表示ゲームの当りはずれを判定する処理を行う。
そして、遊技制御装置100のCPU111Aは、上記の第1特図変動表示ゲームや第2特図変動表示ゲームの判定結果を含む制御信号(演出制御コマンド)を、演出制御装置300に出力する。そして、特図1表示器51aや特図2表示器51bに、識別図柄(識別情報)を所定時間変動表示した後、停止表示する特図変動表示ゲームを表示する処理を行う。すなわち、遊技制御装置100が、遊技領域32を流下する遊技球の始動入賞領域(第1始動入賞口36、普通変動入賞装置37)への入賞に基づき変動表示ゲームの進行制御を行う遊技制御手段をなす。
また、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、表示装置41で特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームを表示する処理を行う。さらに、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、演出状態の設定や、スピーカ19a,19bからの音の出力、各種LEDの発光を制御する処理等を行う。すなわち、演出制御装置300が、遊技(変動表示ゲーム等)に関する演出を制御する演出制御手段をなす。
そして、遊技制御装置100のCPU111Aは、特図変動表示ゲームの結果が大当りや小当りの場合は、特図1表示器51aや特図2表示器51bに特別結果態様や小当り結果態様を表示するとともに、特別遊技状態や小当り遊技状態を発生させる処理を行う。特別遊技状態や小当り遊技状態を発生させる処理においては、CPU111Aは、例えば、大入賞口ソレノイド38bにより特別変動入賞装置38の開閉扉38cを開放させ、大入賞口内への遊技球の流入を可能とする制御を行う。そして、大入賞口に所定個数(例えば、10個)の遊技球が入賞するか、大入賞口の開放から所定の開放可能時間が経過するかの何れかの条件が達成されるまで大入賞口を開放することを1ラウンドとし、これを所定ラウンド回数継続する(繰り返す)制御(サイクル遊技)を行う。すなわち、遊技制御装置100が、停止結果態様が特別結果態様となった場合に、大入賞口を開閉する制御を行う大入賞口開閉制御手段をなす。また、特図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、特図1表示器51aや特図2表示器51bにはずれの結果態様を表示する制御を行う。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、特別遊技状態の終了後に、遊技状態として高確率状態を発生可能となっている。この高確率状態は、特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率が、通常確率状態に比べて高い状態である。また、第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームのどちらの特図変動表示ゲームの結果態様に基づき高確率状態となっても、第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームの両方が高確率状態となる。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、特別遊技状態の終了後に、遊技状態として時短状態(特定遊技状態、普図高確率状態)を発生可能となっている。この時短状態においては、普図変動表示ゲームの当り結果となる確率(普図当り確率)を通常確率(普図低確率状態)である0よりも高い高確率(普図高確率状態)とすることが可能である。これにより、普通変動入賞装置37が普図低確率状態である場合よりも、単位時間あたりの普通変動入賞装置37の開放時間が多くなるように制御するようになっている。
ここで、本実施形態における普通変動入賞装置37は、例えば図11(a)に示すように、変動開始時の遊技状態が通常遊技状態(普図低確率状態)である場合には、可動部材37bを開放しないように普図当り確率が「0/251」に設定されており、変動開始時の遊技状態が普図高確率状態である場合には、普図当り確率が「250/251」に設定されている。
また、例えば図11(b)に示すように、普図変動表示ゲームの実行時間(普図変動時間)は、変動開始時の遊技状態が通常遊技状態(普図低確率状態)である場合と時短状態(普図高確率状態)である場合とで同一であり、例えば、普図変動パターンとして“変動パターン1”が選択された場合は「500m秒」となり、“変動パターン2”が選択された場合は「1500m秒」となり、“変動パターン3”が選択された場合は「3000m秒」となるように設定されている。また、普図変動表示ゲームの結果を表示する普図停止時間も、通常遊技状態(普図低確率状態)である場合と時短状態(普図高確率状態)である場合とで同一であり、例えば、「600m秒」となるように設定されている。
また、例えば図11(c)に示すように、普図変動パターンとして“変動パターン1”が「198/256」の確率で選択され、“変動パターン2”が「32/256」の確率で選択され、“変動パターン3”が「26/256」の確率で選択される。なお、普図低確率状態における普図当り確率は0である、すなわち普図低確率状態である場合には当りは選択されないため、「低確率状態(普図低確率状態)」では「当り」に該当することがない。よって、図11(c)においては「×」になっている。
そして、本実施形態の場合、変動開始時(普図変動表示ゲームの開始時)の遊技状態を参照して、当り/はずれ、普図停止図柄、普図変動時間を決定するように構成されている。また、普図変動表示ゲームの実行中(変動中)に遊技状態が変化しても、当該実行中のゲームの当り/はずれ、普図停止図柄、普図変動時間には影響を与えないように構成されている。
また、本実施形態においては、普図変動表示ゲームが当り結果となって普通変動入賞装置37を開放する際の開放パターン(普電開放パターン)を、図柄確定時(普図停止図柄の確定時)の遊技状態を参照して決定するが、普電開放パターンは、例えば図11(d)に示すように、図柄確定時の遊技状態が通常遊技状態(普図低確率状態)である場合と時短状態(普図高確率状態)である場合とで同一であり、例えば、変動用図柄番号が「1」のときは「開放パターンA」が選択され、変動用図柄番号が「2」のときは「開放パターンB」が選択される。例えば図11(e)に示すように、「開放パターンA」が選択された場合は、開放時間(普電開放時間)が1000m秒となり開放回数(普電開放回数)が3回となるように設定され、「開放パターンB」が選択された場合は、開放時間(普電開放時間)が2400m秒となり開放回数(普電開放回数)が2回となるように設定される。
そして、普電開放動作の実行中に遊技状態が変化しても、当該実行中の動作の普電開放パターンには影響を与えないように構成されている。
また、普図低確率状態における普図当り確率は0であるが、参照が必要になった場合(例えば、変動開始時の遊技状態(すなわち、当り/はずれを決定するときの遊技状態)が普図高確率状態であり、図柄確定時の遊技状態(普電開放パターンを決定するときの遊技状態)が普図低確率状態である場合)には、普図高確率状態のときと同パターンとするように構成されている。なお、普図低確率状態における普図当り確率は0であるが、当り/はずれは、変動開始時の遊技状態を参照して決定され、普電開放パターンは、図柄確定時の遊技状態を参照して決定されるため、当り/はずれを決定するときの遊技状態が普図高確率状態であり、普電開放パターンを決定するときの遊技状態が普図低確率状態である場合には、「低確率状態(普図低確率状態)」でも「当り1」や「当り2」に該当することがある。よって、図11(d)においては「×」になっていない。
なお、普図変動表示ゲーム及び普通変動入賞装置37を時短動作状態とする制御を行うよう適宜普図変動表示ゲームの実行時間、普図停止時間、普電開放回数、普電開放時間を設定しても良く、例えば、時短状態においては、上述の普図変動表示ゲームの実行時間(普図変動時間)を第1変動表示時間よりも短い第2変動表示時間となるように制御することが可能である(例えば、10000m秒が1000m秒)。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの結果を表示する普図停止時間を第1停止時間よりも短い第2停止時間となるように制御することが可能である(例えば、1604m秒が704m秒)。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームが当り結果となって普通変動入賞装置37が開放される場合に、開放時間(普電開放時間)を通常状態(普図低確率状態)の第1開放時間よりも長い第2開放時間となるように制御することが可能である(例えば、100m秒が1352m秒)。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの1回の当り結果に対して、普通変動入賞装置37の開放回数(普電開放回数)を第1開放回数(例えば、2回)よりも多い回数(例えば、4回)の第2開放回数に設定することが可能である。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの当り結果となる確率(普図当り確率)を通常動作状態である場合の通常確率(普図低確率状態、例えば、0/251)よりも高い高確率(普図高確率状態、例えば、250/251)とすることが可能である。
時短状態においては、普図変動時間、普図停止時間、普電開放回数、普電開放時間、普図当り確率の何れか一つ又は複数を変化させることで普通変動入賞装置37を開状態に状態変換する時間を通常よりも延長するようにする。また、変化させるものが異なる複数種類の時短状態を設定することも可能である。また、当りとなった場合に第1開放態様と第2開放態様の何れかを選択するようにしても良い。この場合、第1開放態様と第2開放態様の選択確率を異ならせても良い。また、高確率状態と時短状態は、それぞれ独立して発生可能であり、両方を同時に発生することも可能であるし一方のみを発生させることも可能である。
以下、このような遊技を行う遊技機の制御について説明する。まず、上記遊技制御装置100の遊技用マイクロコンピュータ(遊技用マイコン)111によって実行される制御について説明する。遊技用マイコン111による制御処理は、主に図12及び図13に示すメイン処理と、所定時間周期(例えば4m秒)で行われる図14に示すタイマ割込み処理とからなる。
〔メイン処理〕
先ず、メイン処理について説明する。メイン処理は、電源が投入されることで開始される。このメイン処理においては、図12及び図13に示すように、まず、割込みを禁止する処理(ステップS1)を行ってから、割込みが発生したときにレジスタ等の値を退避する領域の先頭アドレスであるスタックポインタを設定するスタックポインタ設定処理(ステップS2)を行う。次に、レジスタバンク0を指定し(ステップS3)、所定のレジスタ(例えばDレジスタ)にRAM先頭アドレスの上位アドレスをセットする(ステップS4)。本実施形態の場合、RAMのアドレスの範囲は0000h〜01FFhで、上位としては00hか01hをとり、ステップS4では先頭の00hをセットする。次に、発射停止の信号を出力して発射許可信号を禁止状態に設定する(ステップS5)。発射許可信号は遊技制御装置100と払出制御装置200の少なくとも一方が発射停止の信号を出力している場合に禁止状態に設定され、遊技球の発射が禁止されるようになっている。
その後、入力ポート1(第1入力ポート122)の状態を読み込み(ステップS6)、電源投入ディレイタイマを設定する処理を行う(ステップS7)。この処理では所定の初期値を設定することにより、主制御手段をなす遊技制御装置100からの指示に従い種々の制御を行う従制御手段(例えば、払出制御装置200や演出制御装置300)のプログラムが正常に起動するのを待つための待機時間(例えば3秒)が設定される。これにより、電源投入の際に仮に遊技制御装置100が先に立ち上がって従制御装置(例えば払出制御装置200や演出制御装置300)が立ち上がる前にコマンドを従制御装置へ送ってしまい、従制御装置がコマンドを取りこぼすのを回避することができる。すなわち、遊技制御装置100が、電源投入時において、主制御手段(遊技制御装置100)の起動を遅らせて従制御装置(払出制御装置200、演出制御装置300等)の起動を待つための所定の待機時間を設定する待機手段をなす。
また、電源投入ディレイタイマの計時は、RAMの正当性判定(チェックサム算出)の対象とならない記憶領域(正当性判定対象外のRAM領域又はレジスタ等)を用いて行われる。これにより、RAM領域のチェックサム等のチェックデータを算出する際に、一部のRAM領域を除外して算出する必要がないため電源投入時の制御が複雑になることを防止することができる。
なお、第1入力ポート122には初期化スイッチ信号が入力されるようになっており、待機時間の開始前に第1入力ポート122の状態を読み込むことで、初期化スイッチ112の操作を確実に検出できる。すなわち、待機時間の経過後に初期化スイッチ112の状態を読み込むようにすると、待機時間の経過を待ってから初期化スイッチ112を操作したり、電源投入から待機時間の経過まで初期化スイッチ112を操作し続けたりする必要がある。しかし、待機時間の開始前に状態を読み込むことで、このような煩わしい操作を行わなくても電源投入後すぐに操作を行うことで検出されるようになり、電源投入時に行った初期化の操作が受け付けられないような事態を防止できる。
電源投入ディレイタイマを設定する処理(ステップS7)を行った後、待機時間の計時と、待機時間中における停電の発生を監視する処理(ステップS8からS12)を行う。まず、電源装置400から入力されている停電監視信号をポート及びデータバスを介して読み込んでチェックする回数(例えば2回)を設定し(ステップS8)、停電監視信号がオンであるかの判定を行う(ステップS9)。
停電監視信号がオンである場合(ステップS9;Y)は、ステップS8で設定したチェック回数分停電監視信号のオン状態が継続しているかを判定する(ステップS10)。そして、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続していない場合(ステップS10;N)は、停電監視信号がオンであるかの判定(ステップS9)に戻る。また、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続している場合(ステップS10;Y)、すなわち、停電が発生していると判定した場合は、遊技機の電源が遮断されるのを待つ。このように、所定期間に亘り停電監視信号を受信し続けた場合に停電が発生したと判定することで、ノイズなどにより停電を誤検知することを防止でき、電源投入時における不具合に適切に対処することができる。
すなわち、遊技制御装置100が、所定の待機時間において停電の発生を監視する停電監視手段をなす。これにより、主制御手段をなす遊技制御装置100の起動を遅らせている期間において発生した停電に対応することが可能となり、電源投入時における不具合に適切に対処することができる。なお、待機時間の終了まではRAMへのアクセスが許可されておらず、前回の電源遮断時の記憶内容が保持されたままとなっているため、ここでの停電発生時にはバックアップの処理等は行う必要がない。このため、待機時間中に停電が発生してもRAMのバックアップを取る必要がなく、制御の負担を軽減することができる。
一方、停電監視信号がオンでない場合(ステップS9;N)、すなわち、停電が発生していない場合には、電源投入ディレイタイマを−1更新し(ステップS11)、タイマの値が0であるかを判定する(ステップS12)。タイマの値が0でない場合(ステップS12;N)、すなわち、待機時間が終了していない場合は、停電監視信号のチェック回数を設定する処理(ステップS8)に戻る。また、タイマの値が0である場合(ステップS12;Y)、すなわち、待機時間が終了した場合は、RAMやEEPROM等の読出し書込み可能なRWM(リードライトメモリ)のアクセス許可をし(ステップS13)、全出力ポートにオフデータを出力(出力が無い状態に設定)する(ステップS14)。
次に、シリアルポート(遊技用マイコン111に予め搭載されているポートで、この実施形態では、演出制御装置300や払出制御装置200との通信に使用)を設定し(ステップS15)、先に読み込んだ第1入力ポート122の状態から初期化スイッチがオンにされたかを判定する(ステップS16)。
初期化スイッチがオフである場合(ステップS16;N)は、RWM内の停電検査領域1の値が正常な停電検査領域チェックデータ1(例えば5Ah)であるかを判定し(ステップS17)、正常であれば(ステップS17;Y)、RWM内の停電検査領域2の値が正常な停電検査領域チェックデータ2(例えばA5h)であるかを判定する(ステップS18)。そして、停電検査領域2の値が正常であれば(ステップS18;Y)、RWM内の所定領域のチェックサムを算出するチェックサム算出処理を行い(ステップS19)、算出したチェックサムと電源断時のチェックサムが一致するかを判定する(ステップS20)。チェックサムが一致する場合(ステップS20;Y)は、図13のステップS21へ移行し、停電から正常に復旧した場合の処理を行う。
また、初期化スイッチがオンである場合(ステップS16;Y)と判定された場合や、停電検査領域のチェックデータが正常なデータでないと判定された場合(ステップS17;NもしくはステップS18;N)、チェックサムが正常でない(ステップS20;N)と判定された場合は、図13のステップS26へ移行して初期化の処理を行う。すなわち、初期化スイッチが外部からの操作が可能な初期化操作部をなし、遊技制御装置100が、初期化操作部が操作されたことに基づきRAMに記憶されたデータを初期化する初期化手段をなす。
図13のステップS21では、初期化すべき領域に停電復旧時の初期値をセーブする(ステップS21)。ここでの初期化すべき領域とは、停電検査領域、チェックサム領域及びエラー不正監視に係る領域である。なお、払出制御装置200がコマンドを受付可能な状態か否かを示す信号である払出ビジー信号の状態を記憶するビジー信号ステータス領域もクリアされ、払出ビジー信号の状態を確定していないことを示す不定状態とされる。同様にタッチスイッチ信号の状態を記憶するタッチスイッチ信号状態監視領域もクリアされ、タッチスイッチ信号の状態を確定していないことを示す不定状態とされる。その後、RWM内の遊技状態を記憶する領域を調べて特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態であるか否かを判定する(ステップS22)。ここで、特図の高確率中でない場合(ステップS22;N)は、ステップS23,S24をスキップしてステップS25へ移行する。また、特図の高確率中である場合(ステップS22;Y)は、高確率報知フラグ領域にオン情報をセーブし(ステップS23)、例えば一括表示装置50に設けられる高確率報知LED(エラー表示器)のオン(点灯)データをセグメント領域にセーブする(ステップS24)。そして、後述の特図ゲーム処理を合理的に実行するために用意されている処理番号に対応する停電復旧時のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)へ送信し(ステップS25)、ステップS31へ進む。本実施形態の場合、ステップS25では、機種指定コマンド、特図1保留数コマンド、特図2保留数コマンド、確率情報コマンド、画面指定のコマンド(客待ち中なら客待ちデモ画面のコマンド、それ以外なら復旧画面のコマンド)等の複数のコマンドを送信する。また、機種によっては、これらのコマンドに加えて、演出回数情報コマンドや高確率回数情報コマンドも送信する。
一方、ステップS16、S17、S18、S20からステップS26へジャンプした場合には、RAMアクセス禁止領域をアクセス許可に設定し(ステップS26)、ビジー信号ステータス領域やタッチスイッチ信号状態監視領域を含む全てのRAM領域を0クリアして(ステップS27)、RAMアクセス禁止領域をアクセス禁止に設定する(ステップS28)。そして、初期化すべき領域にRAM初期化時の初期値をセーブする(ステップS29)。ここでの初期化すべき領域とは、客待ちデモ領域及び演出モードの設定に係る領域である。そして、RAM初期化時のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)へ送信して(ステップS30)、ステップS31へ進む。本実施形態の場合、ステップS30では、機種指定コマンド、特図1保留数コマンド、特図2保留数コマンド、確率情報コマンド、RAM初期化のコマンド(客待ちデモ画面を表示させるとともに、所定時間(例えば30秒間)光と音でRAM初期化の報知を行わせるためのコマンド)等の複数のコマンドを送信する。また、機種によっては、これらのコマンドに加えて、演出回数情報コマンドや高確率回数情報コマンドも送信する。
ステップS31では、遊技用マイコン111(クロックジェネレータ)内のタイマ割込み信号及び乱数更新トリガ信号(CTC)を発生するCTC(Counter/Timer Circuit)回路を起動する処理を行う。なお、CTC回路は、遊技用マイコン111内のクロックジェネレータに設けられている。クロックジェネレータは、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)を分周する分周回路と、分周された信号に基づいてCPU111Aに対して所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号及び乱数生成回路へ供給する乱数更新のトリガを与える信号CTCを発生するCTC回路とを備えている。
上記ステップS31のCTC起動処理の後は、乱数生成回路を起動設定する処理を行う(ステップS32)。具体的には、乱数生成回路内の所定のレジスタ(CTC更新許可レジスタ)へ乱数生成回路を起動させるためのコード(指定値)の設定などがCPU111Aによって行われる。また、乱数生成回路のハードウェアで生成されるハード乱数(ここでは大当り乱数)のビット転置パターンの設定も行われる。ビット転置パターンとは、抽出した乱数のビット配置(上段のビット転置前の配置)を、予め定められた順で入れ替えて異なるビット配置(下段のビット転置後の配置)として格納する際の入れ替え方を定めるパターンである。このビット転置パターンに従い乱数のビットを入れ替えることで、乱数の規則性を崩すことができるとともに、乱数の秘匿性を高めることができる。なお、ビット転置パターンは、固定された単一のパターンであっても良いし、予め用意された複数のパターンから選択するようにしても良い。また、ユーザーが任意に設定できるようにしても良い。
その後、電源投入時の乱数生成回路内の所定のレジスタ(ソフト乱数レジスタ1〜n)の値を抽出し、対応する各種初期値乱数(本実施形態の場合、特図の当り図柄を決定する乱数(大当り図柄乱数、小当り図柄乱数)、普図の当りを決定する乱数(当り乱数)、普図の当り図柄を決定する乱数(当り図柄乱数))の初期値(スタート値)としてRWMの所定領域にセーブしてから(ステップS33)、割込みを許可する(ステップS34)。本実施形態で使用するCPU111A内の乱数生成回路においては、電源投入毎にソフト乱数レジスタの初期値が変わるように構成されているため、この値を各種初期値乱数の初期値(スタート値)とすることで、ソフトウェアで生成される乱数の規則性を崩すことができ、遊技者による不正な乱数の取得を困難にすることができる。
続いて、各種初期値乱数の値を更新して乱数の規則性を崩すための初期値乱数更新処理(ステップS35)を行う。なお、特に限定されるわけではないが、本実施形態においては、大当り乱数、大当り図柄乱数、小当り図柄乱数、当り乱数、当り図柄乱数は乱数生成回路において生成される乱数を使用して生成するように構成されている。ただし、大当り乱数はCPUの動作クロックと同等以上の速度のクロックを基にして更新される所謂「高速カウンタ」であり、大当り図柄乱数、小当り図柄乱数、当り乱数、当り図柄乱数はプログラムの処理単位であるタイマ割込み処理と同周期となるCTC出力(タイマ割込み処理のCTC(CTC0)とは別のCTC(CTC2))を基にして更新される「低速カウンタ」である。また、大当り図柄乱数、小当り図柄乱数、当り乱数、当り図柄乱数においては、乱数が一巡する毎に各々の初期値乱数(ソフトウェアで生成)を用いてスタート値を変更する所謂「初期値変更方式」を採用している。なお、前記各乱数は、+1或いは−1によるカウンタ式更新でもよいし、一巡するまで範囲内の全ての値が重複なくバラバラに出現するランダム式更新でもよい。つまり、大当り乱数はハードウェアのみで更新される乱数であり、大当り図柄乱数、小当り図柄乱数、当り乱数、当り図柄乱数はハードウェア及びソフトウェアで更新される乱数である。
上記ステップS35の初期値乱数更新処理の後、電源装置400から入力されている停電監視信号をポート及びデータバスを介して読み込んでチェックする回数(例えば2回)を設定し(ステップS36)、停電監視信号がオンであるかの判定を行う(ステップS37)。停電監視信号がオンでない場合(ステップS37;N)は、初期値乱数更新処理(ステップS35)に戻る。すなわち、停電が発生していない場合には、初期値乱数更新処理と停電監視信号のチェック(ループ処理)を繰り返し行う。初期値乱数更新処理(ステップS35)の前に割り込みを許可する(ステップS34)ことによって、初期値乱数更新処理中にタイマ割込みが発生すると割込み処理が優先して実行されるようになり、タイマ割込みが初期値乱数更新処理によって待たされることで割込み処理が圧迫されるのを回避することができる。
なお、上記ステップS35での初期値乱数更新処理は、メイン処理のほか、タイマ割込み処理の中においても初期値乱数更新処理を行う方法もあり、そのような方法を採用した場合には両方で初期値乱数更新処理が実行されるのを回避するため、メイン処理で初期値乱数更新処理を行う場合には割込みを禁止してから更新して割込みを解除する必要があるが、本実施形態のようにタイマ割込み処理の中での初期値乱数更新処理はせず、メイン処理内のみにした場合には初期値乱数更新処理の前に割込みを解除しても何ら問題はなく、それによってメイン処理が簡素化されるという利点がある。
停電監視信号がオンである場合(ステップS37;Y)は、ステップS36で設定したチェック回数分停電監視信号のオン状態が継続しているかを判定する(ステップS38)。そして、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続していない場合(ステップS38;N)は、停電監視信号がオンであるかの判定(ステップS37)に戻る。また、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続している場合(ステップS38;Y)、すなわち、停電が発生していると判定した場合は、一旦割込みを禁止する処理(ステップS39)、全出力ポートにオフデータを出力する処理(ステップS40)を行う。
その後、停電検査領域1に停電検査領域チェックデータ1をセーブし(ステップS41)、停電検査領域2に停電検査領域チェックデータ2をセーブする(ステップS42)。さらに、RWMの電源遮断時のチェックサムを算出するチェックサム算出処理(ステップS43)、算出したチェックサムをセーブする処理(ステップS44)を行った後、RWMへのアクセスを禁止する処理(ステップS45)を行ってから、遊技機の電源が遮断されるのを待つ。このように、停電検査領域にチェックデータをセーブするとともに、電源遮断時のチェックサムを算出することで、電源の遮断の前にRWMに記憶されていた情報が正しくバックアップされているか否かを電源再投入時に判断することができる。
以上のことから、遊技を統括的に制御する主制御手段(遊技制御装置100)と、該主制御手段からの指示に従い種々の制御を行う従制御手段(払出制御装置200、演出制御装置300等)と、を備える遊技機において、主制御手段は、電源投入時において、当該主制御手段の起動を遅らせて従制御装置の起動を待つための所定の待機時間を設定する待機手段(遊技制御装置100)と、当該所定の待機時間において停電の発生を監視する停電監視手段(遊技制御装置100)と、を備えていることとなる。
また、各種装置に電力を供給する電源装置400を備え、当該電源装置400は、停電の発生を検出した際に停電監視信号を出力するように構成され、停電監視手段(遊技制御装置100)は、所定期間に亘り停電監視信号を受信し続けた場合に停電が発生したと判定するようにしていることとなる。
また、主制御手段(遊技制御装置100)は、データを記憶可能なRAM111Cと、外部からの操作が可能な初期化操作部(初期化スイッチ)と、初期化操作部が操作されたことに基づきRAM111Cに記憶されたデータを初期化する初期化手段(遊技制御装置100)と、を備え、当該初期化手段の操作状態を待機時間の開始前に読み込むようにしていることとなる。
また、主制御手段(遊技制御装置100)は、待機時間の経過後にRAM111Cへのアクセスを許可するようにしていることとなる。
〔タイマ割込み処理〕
次に、タイマ割込み処理について説明する。図14に示すように、タイマ割込み処理は、クロックジェネレータ内のCTC回路で生成される周期的なタイマ割込み信号がCPU111Aに入力されることで開始される。遊技用マイコン111においてタイマ割込みが発生すると、自動的に割込み禁止状態になって、図14のタイマ割込み処理が開始される。
タイマ割込み処理が開始されると、まず、レジスタバンク1を指定する(ステップS101)。レジスタバンク1に切り替えたことで、所定のレジスタ(例えばメイン処理で使っているレジスタ)に保持されている値をRWMに移すレジスタ退避の処理を行ったのと同等になる。次に、所定のレジスタ(例えばDレジスタ)にRAM先頭アドレスの上位アドレスをセットする(ステップS102)。ステップS102では、メイン処理におけるステップS4と同じ処理を行っているが、レジスタバンクが異なる。次に、各種センサやスイッチからの入力や、信号の取込み、すなわち、各入力ポートの状態を読み込む入力処理(ステップS103)を行う。それから、各種処理でセットされた出力データに基づき、ソレノイド(大入賞口ソレノイド38b、普電ソレノイド37c)等のアクチュエータの駆動制御などを行うための出力処理(ステップS104)を行う。なお、メイン処理におけるステップS5で発射停止の信号を出力すると、この出力処理が行われることで発射許可の信号が出力され、発射許可信号を許可状態に設定可能な状態とされる。この発射許可信号は払出制御装置を経由して発射制御装置に出力される。その際、信号の加工等は行われない。また、当該発射許可信号は遊技制御装置から見た発射許可の状態を示す第1の信号であり、払出制御装置から見た発射許可の状態を示す第2の信号(発射許可信号)も払出制御装置内で生成され、発射制御装置に出力される。つまり、2つの発射許可信号が発射制御装置に出力されており、両者が共に発射許可となっている場合に、遊技球が発射可能な状態となるよう構成されている。
次に、各種処理で送信バッファにセットされたコマンドを払出制御装置200に出力する払出コマンド送信処理(ステップS105)、乱数更新処理1(ステップS106)、乱数更新処理2(ステップS107)を行う。その後、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、普図のゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a、大入賞口スイッチ38aから正常な信号の入力があるか否かの監視や、エラーの監視(前面枠やガラス枠が開放されていないかなど)を行う入賞口スイッチ/状態監視処理(ステップS108)を行う。また、特図変動表示ゲームに関する処理を行う特図ゲーム処理(ステップS109)、普図変動表示ゲームに関する処理を行う普図ゲーム処理(ステップS110)を行う。
次に、遊技機10に設けられ、特図変動表示ゲームの表示や遊技に関する各種情報を表示するセグメントLEDを所望の内容を表示するように駆動するセグメントLED編集処理(ステップS111)、磁気センサ61からの検出信号をチェックして異常がないか判定する処理を行う磁石不正監視処理(ステップS112)、盤電波センサ62からの検出信号をチェックして異常がないか判定する処理を行う盤電波不正監視処理(ステップS113)を行う。それから、外部の各種装置に出力する信号を出力バッファにセットする外部情報編集処理(ステップS114)を行って、タイマ割込み処理を終了する。
ここで、本実施形態では、割込み禁止状態を復元する処理(すなわち、割込みを許可する処理)や、レジスタバンクの指定を復元する処理(すなわち、レジスタバンク0を指定する処理)は、割込みリターンの際(タイマ割込み処理の終了時)に自動的に行う。なお、使用するCPUによっては、割込み禁止状態を復元する処理やレジスタバンクの指定を復元する処理の実行を命令する必要がある遊技機もある。
〔特図ゲーム処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における特図ゲーム処理(ステップS109)の詳細について説明する。特図ゲーム処理では、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの入力の監視と、特図変動表示ゲームに関する処理全体の制御、特図の表示の設定を行う。
図15に示すように、特図ゲーム処理では、先ず、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの入賞を監視する始動口スイッチ監視処理(ステップA1)を行う。始動口スイッチ監視処理では、始動入賞口36、第2始動入賞口をなす普通変動入賞装置37に遊技球の入賞があると、各種乱数(大当り乱数など)の抽出を行い、当該入賞に基づく特図変動表示ゲームの開始前の段階で入賞に基づく遊技結果を事前に判定する遊技結果事前判定を行う。
次に、大入賞口スイッチ監視処理(ステップA2)を行う。この大入賞口スイッチ監視処理では、特別変動入賞装置38内に設けられた大入賞口スイッチ38aでの遊技球の検出を監視する処理を行う。
次に、特図ゲーム処理タイマが「0」でなければ−1更新する(ステップA3)。なお、特図ゲーム処理タイマの最小値は「0」に設定されている。そして、特図ゲーム処理タイマの値が「0」であるかを判定する(ステップA4)。特図ゲーム処理タイマの値が「0」である場合(ステップA4;Y)、すなわちタイムアップした又はすでにタイムアップしていた場合は、特図ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する特図ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定し(ステップA5)、当該テーブルを用いて特図ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得する(ステップA6)。そして、特図ゲーム処理番号に応じてサブルーチンコールを行う(ステップA7)。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「0」の場合は、特図変動表示ゲームの変動開始を監視し、特図変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定や、特図変動中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図普段処理(ステップA8)を行う。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「1」の場合は、特図の停止表示時間の設定や、特図表示中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図変動中処理(ステップA9)を行う。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「2」の場合は、特図変動表示ゲームの遊技結果が大当りであれば、大当りの種類に応じたファンファーレコマンドの設定や、各大当りの大入賞口開放パターンに応じたファンファーレ時間の設定や、ファンファーレ/インターバル中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図表示中処理(ステップA10)を行う。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「3」の場合は、大入賞口の開放時間の設定や開放回数の更新、大入賞口開放中処理を行うために必要な情報の設定等を行うファンファーレ/インターバル中処理(ステップA11)を行う。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「4」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドでなければインターバルコマンドを設定する一方で最終ラウンドであればエンディングコマンドを設定する処理や、大入賞口残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口開放中処理(ステップA12)を行う。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「5」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドであれば大入賞口内にある残存球が排出されるための時間を設定する処理や、大当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口残存球処理(ステップA13)を行う。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「6」の場合は、特図普段処理を行うために必要な情報の設定等を行う大当り終了処理(ステップA14)を行う。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「7」の場合は、小当りが発生した際の大入賞口の開放時間・開放パターンの設定、ファンファーレコマンドの設定、小当り中処理を行うために必要な情報の設定等を行う小当りファンファーレ中処理(ステップA15)を行う。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「8」の場合は、エンディングコマンドの設定や小当り残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う小当り中処理(ステップA16)を行う。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「9」の場合は、小当り中処理の際に大入賞口内に入賞した残存球が排出されるための時間を設定する処理や、小当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う小当り残存球処理(ステップA17)を行う。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「10」の場合は、特図普段処理を行うために必要な情報の設定等を行う小当り終了処理(ステップA18)を行う。
その後、特図1表示器51aの変動を制御するためのテーブルを準備した後(ステップA19)、特図1表示器51aに係る図柄変動制御処理(ステップA20)を行う。そして、特図2表示器51bの変動を制御するためのテーブルを準備した後(ステップA21)、特図2表示器51bに係る図柄変動制御処理(ステップA22)を行い、特図ゲーム処理を終了する。一方、ステップA4にて、特図ゲーム処理タイマの値が「0」でない場合(ステップA4;N)、すなわちタイムアップしていない場合は、ステップA19の処理に移行して、それ以降の処理を行う。
なお、小当りは条件装置の作動を伴わない結果態様であり、大当りとは条件装置の作動を伴う特別結果である。条件装置とは、特図変動表示ゲームで大当りが発生(大当り図柄の停止表示)した場合に作動するもので、条件装置が作動するとは、例えば大当り状態が発生して特別電動役物としての特別変動入賞装置38を連続して作動させるための特定のフラグがセットされる(役物連続作動装置が作動される)ことを意味する。条件装置が作動しないとは、例えば小当り抽選に当選したような場合のように前述のフラグはセットされないことを意味する。なお、「条件装置」は上記のようなソフトウェア的にオンオフされるフラグのようなソフトウェア手段であっても良いし、電気的にオンオフされるスイッチのようなハードウェア手段であっても良い。また、「条件装置」は、その作動が電動役物の連続作動に必要条件とされる装置として、パチンコ遊技機の分野においては一般的に使用されている用語であり、本明細書においても同様な意味を有する用語として使用している。
〔始動口スイッチ監視処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における始動口スイッチ監視処理(ステップA1)の詳細について説明する。図16に示すように、始動口スイッチ監視処理では、先ず、第1始動口(始動入賞口36)入賞監視テーブルを準備し(ステップA101)、ハード乱数取得処理(ステップA102)を行って、第1始動口への入賞があるか否かを判定する(ステップA103)。
ステップA103にて、第1始動口への入賞がないと判定した場合(ステップA103;N)には、ステップA109の処理に移行して、それ以降の処理を行う。
一方、ステップA103にて、第1始動口への入賞があると判定した場合(ステップA103;Y)には、特図時短中(普電サポート中)であるか否かを判定する(ステップA104)。
ステップA104にて、特図時短中でないと判定した場合(ステップA104;N)には、ステップA107の処理に移行して、それ以降の処理を行う。
一方、ステップA104にて、特図時短中であると判定した場合(ステップA104;Y)には、右打ち指示報知コマンドを準備して(ステップA105)、演出コマンド設定処理(ステップA106)を行う。すなわち、時短状態であれば、特図変動表示ゲームの確率状態にかかわらず、右打ち指示報知コマンドを準備して(ステップA105)、演出コマンド設定処理(ステップA106)を行う。本実施形態の遊技機10の場合、第1始動口(始動入賞口36)へは左打ちでないと入賞せず、普通変動入賞装置37へは右打ちでないと入賞しない。したがって、時短状態は、左打ちよりも右打ちの方が有利な遊技状態となるが、時短状態中に第1始動口に入賞があった場合(すなわち、時短状態中に左打ちされた場合)には、右打ち指示報知コマンドを演出制御装置300に送信して、右打ちするよう指示する報知(警告)を演出制御装置300によって行うよう構成されている。
次いで、第1始動口(始動入賞口36)による保留の情報を設定するテーブルを準備した後(ステップA107)、特図始動口スイッチ共通処理(ステップA108)を行う。
次に、第2始動口(普通変動入賞装置37)入賞監視テーブルを準備し(ステップA109)、ハード乱数取得処理(ステップA110)を行って、第2始動口への入賞があるか否かを判定する(ステップA111)。
ステップA111にて、第2始動口への入賞がないと判定した場合(ステップA111;N)には、始動口スイッチ監視処理を終了する。
一方、ステップA111にて、第2始動口への入賞があると判定した場合(ステップA111;Y)には、普通電動役物(普通変動入賞装置37)が作動中である、すなわち、普通変動入賞装置37が作動して遊技球の入賞が可能な開状態となっているか否かを判定し(ステップA112)、普通電動役物が作動中である(ステップA112;Y)と判定すると、ステップA114の処理に移行して、それ以降の処理を行う。一方、ステップA112にて、普通電動役物が作動中でない(ステップA112;N)と判定すると、普電不正発生中であるかを判定する(ステップA113)。
普電不正発生中であるかの判定では、普通変動入賞装置37への不正入賞数が不正発生判定個数(例えば5個)以上である場合に不正発生中であると判定する。普通変動入賞装置37は、閉状態では遊技球が入賞不可能であり、開状態でのみ遊技球が入賞可能である。よって、閉状態で遊技球が入賞した場合は何らかの異常や不正が発生した場合であり、このような閉状態で入賞した遊技球があった場合はその数を不正入賞数として計数する。そして、このように計数された不正入賞数が所定の不正発生判定個数(上限値)以上である場合に不正発生中と判定する。
ステップA113にて、普電不正発生中でない(ステップA113;N)と判定すると、第2始動口(普通変動入賞装置37)による保留の情報を設定するテーブルを準備した後(ステップA114)、特図始動口スイッチ共通処理(ステップA115)を行って、始動口スイッチ監視処理を終了する。また、ステップA113にて、普電不正発生中である(ステップA113;Y)と判定した場合は、始動口スイッチ監視処理を終了する。すなわち、第2始動記憶をそれ以上発生させないようにする。
〔ハード乱数取得処理〕
次に、上述の始動口スイッチ監視処理におけるハード乱数取得処理(ステップA102、A110)の詳細について説明する。図17に示すように、ハード乱数取得処理では、まず、第1始動口(始動入賞口36)及び第2始動口(普通変動入賞装置37)のうち、監視対象の始動口の入賞なし情報を設定して(ステップA121)、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチに入力があるか否かを判定する(ステップA122)。そして、監視対象の始動口スイッチに入力がない場合(ステップA122;N)は、ハード乱数取得処理を終了する。一方、監視対象の始動口スイッチに入力がある場合(ステップA122;Y)は、乱数ラッチレジスタステータスを読み込み(ステップA123)、対象の乱数ラッチレジスタにラッチデータがあるかを判定する(ステップA124)。
対象の乱数ラッチレジスタにラッチデータがない場合(ステップA124;N)、すなわち乱数が抽出されていない場合は、ハード乱数取得処理を終了する。また、対象の乱数ラッチレジスタにラッチデータがある場合(ステップA124;Y)は、監視対象のハード乱数ラッチレジスタに抽出された大当り乱数をロードし、準備する(ステップA125)。そして、第1始動口(始動入賞口36)及び第2始動口(普通変動入賞装置37)のうち、監視対象の始動口の入賞あり情報を設定して(ステップA126)、ハード乱数取得処理を終了する。
〔特図始動口スイッチ共通処理〕
次に、上述の始動口スイッチ監視処理における特図始動口スイッチ共通処理(ステップA108、A115)の詳細について説明する。特図始動口スイッチ共通処理は、始動口1スイッチ36aや始動口2スイッチ37aの入力があった場合に、各々の入力について共通して行われる処理である。
図18に示すように、特図始動口スイッチ共通処理では、先ず、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチへの入賞の回数に関する情報を遊技機10の外部の管理装置に対して出力する回数である始動口信号出力回数をロードし(ステップA131)、ロードした値を+1更新して(ステップA132)、出力回数がオーバーフローするかを判定する(ステップA133)。出力回数がオーバーフローしない場合(ステップA133;N)は、更新後の値をRWMの始動口信号出力回数領域にセーブして(ステップA134)、ステップA135の処理に移行する。一方、出力回数がオーバーフローする場合(ステップA133;Y)は、ステップA135の処理に移行する。本実施形態では、始動口信号出力回数領域に「0」から「255」までの値を記憶することができる。そして、ロードした値が「255」である場合には+1更新によって更新後の値は「0」になり、出力回数がオーバーフローすると判定するよう構成されている。
次に、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチに対応する更新対象の特図保留(始動記憶)数が上限値未満かを判定する(ステップA135)。更新対象の特図保留数が上限値未満でない場合(ステップA135;N)は、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。また、更新対象の特図保留数が上限値未満である場合(ステップA135;Y)は、更新対象の特図保留数(特図1保留数又は特図2保留数)を+1更新して(ステップA136)、対象の始動口入賞フラグをセーブする(ステップA137)。続けて、監視対象の始動口スイッチ及び特図保留数に対応する乱数格納領域のアドレスを算出して(ステップA138)、ステップA125にて準備した大当り乱数をRWMの大当り乱数格納領域にセーブする(ステップA139)。次に、監視対象の始動口スイッチの大当り図柄乱数を抽出し、準備して(ステップA140)、RWMの大当り図柄乱数格納領域にセーブする(ステップA141)。
次いで、第1始動口(始動入賞口36)への入賞であるかを判定する(ステップA142)。
ステップA142にて、第1始動口への入賞でないと判定した場合(ステップA142;N)には、ステップA145の処理に移行する。
一方、ステップA142にて、第1始動口への入賞であると判定した場合(ステップA142;Y)には、小当り図柄乱数を抽出し、準備して(ステップA143)、RWMの小当り図柄乱数格納領域にセーブする(ステップA144)。
次いで、変動パターン乱数1から3を対応するRWMの変動パターン乱数格納領域にセーブして(ステップA145)、特図保留情報判定処理(ステップA146)を行う。
次いで、監視対象の始動口スイッチ及び特図保留数に対応する飾り特図保留数コマンドを準備し(ステップA147)、演出コマンド設定処理(ステップA148)を行って、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
ここで、遊技制御装置100(RAM111C)は、始動入賞口36や普通変動入賞装置37の始動入賞領域への遊技球の流入に基づき、所定の乱数を抽出し前記変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶として所定数を上限に記憶する始動記憶手段をなす。また、始動記憶手段(遊技制御装置100)は、第1始動入賞口(始動入賞口36)への遊技球の入賞に基づき抽出した各種の乱数値を、所定数を上限に第1始動記憶として記憶し、第2始動入賞口(普通変動入賞装置37)への遊技球の入賞に基づき抽出した各種の乱数値を、所定数を上限に第2始動記憶として記憶する。
〔特図保留情報判定処理〕
次に、上述の始動口スイッチ共通処理における特図保留情報判定処理(ステップA146)の詳細について説明する。特図保留情報判定処理は、対応する始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に当該始動記憶に対応した結果関連情報の判定を行う先読み処理である。
図19に示すように、まず、ステップA137にてセーブした始動口入賞フラグをチェックして、第1始動口(始動入賞口36)への入賞であるかを判定する(ステップA151)。
ステップA151にて、第1始動口への入賞でないと判定した場合(ステップA151;N)には、ステップA154の処理に移行する。
一方、ステップA151にて、第1始動口への入賞であると判定した場合(ステップA151;Y)には、特図時短中であるかを判定する(ステップA152)。
ステップA152にて、特図時短中であると判定した場合(ステップA152;Y)には、特図保留情報判定処理を終了する。
一方、ステップA152にて、特図時短中でないと判定した場合(ステップA152;N)には、大当り中または小当り中であるかを判定する(ステップA153)。
ステップA153にて、大当り中または小当り中であると判定した場合(ステップA153;Y)には、特図保留情報判定処理を終了する。
一方、ステップA153にて、大当り中または小当り中でないと判定した場合(ステップA153;N)には、大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かにより大当りであるか否かを判定する大当り判定処理(ステップA154)を行う。そして、判定結果が大当りである場合(ステップA155;Y)は、対象の始動口スイッチに対応する大当り図柄乱数チェックテーブルを設定し(ステップA156)、ステップA140にて準備した大当り図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得して(ステップA157)、ステップA164の処理に移行する。
一方、判定結果が大当りでない場合(ステップA155;N)は、第1始動口(始動入賞口36)への入賞であるかを判定する(ステップA158)。
ステップA158にて、第1始動口への入賞でないと判定した場合(ステップA158;N)には、はずれの停止図柄情報を設定して(ステップA163)、ステップA164の処理に移行する。
一方、ステップA158にて、第1始動口への入賞であると判定した場合(ステップA158;Y)には、大当り乱数値が小当り判定値と一致するか否かにより小当りであるか否かを判定する小当り判定処理(ステップA159)を行う。そして、判定結果が小当りでない場合(ステップA160;N)は、はずれの停止図柄情報を設定して(ステップA163)、ステップA164の処理に移行する。
一方、判定結果が小当りである場合(ステップA160;Y)には、小当り図柄乱数チェックテーブルを設定し(ステップA161)、ステップA143にて準備した小当り図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得して(ステップA162)、ステップA164の処理に移行する。
そして、対象の始動口スイッチ及び停止図柄情報に対応する先読み停止図柄コマンドを準備し(ステップA164)、演出コマンド設定処理を行う(ステップA165)。次に、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップA166)を行い、特図変動表示ゲームの変動態様を設定する変動パターン設定処理を行う(ステップA167)。
その後、特図変動表示ゲームの変動態様における前半変動パターンを示す前半変動番号及び後半変動パターンを示す後半変動番号に対応する先読み変動パターンコマンドを準備して(ステップA168)、演出コマンド設定処理を行い(ステップA169)、特図保留情報判定処理を終了する。なお、ステップA166における特図情報設定処理、ステップA167における変動パターン設定処理は、特図普段処理で特図変動表示ゲームの開始時に実行される処理と同様である。
以上の処理により、先読み対象の始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの結果を含む先読み図柄コマンドと、当該始動記憶に基づく特図変動表示ゲームでの変動パターンの情報を含む先読み変動パターンコマンドが準備され、演出制御装置300に送信される。これにより、始動記憶に対応した結果関連情報(大当りか否かや変動パターンの種類)の判定結果(先読み結果)を、対応する始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に演出制御装置300に対して知らせることができ、特に表示装置41に表示される飾り特図始動記憶表示を変化させるなどして、その特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に遊技者に結果関連情報を報知することが可能となる。
すなわち、遊技制御装置100が、始動記憶手段(遊技制御装置100)に始動記憶として記憶される乱数を、当該始動記憶に基づく変動表示ゲームの実行前に判定する(例えば特別結果となるか否か等を判定)事前判定手段をなす。なお、始動記憶に対応して記憶された乱数値を事前に判定する時期は、当該始動記憶が発生した始動入賞時だけではなく、当該始動記憶に基づく変動表示ゲームが行われる前であればいつでもよい。
〔大入賞口スイッチ監視処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における大入賞口スイッチ監視処理(ステップA2)の詳細について説明する。図20に示すように、大入賞口スイッチ監視処理では、まず、特図ゲーム処理番号の値が「4」であるか、すなわち大入賞口開放中処理中であるかを判定する(ステップA201)。大入賞口開放中処理中である場合(ステップA201;Y)は、ステップA205の処理に移行する。また、大入賞口開放中処理中でない場合(ステップA201;N)は、特図ゲーム処理番号の値が「5」であるか、すなわち大入賞口残存球処理中であるかを判定する(ステップA202)。
大入賞口残存球処理中である場合は(ステップA202;Y)は、ステップA205の処理に移行する。また、大入賞口残存球処理中でない場合は(ステップA205;N)は、特図ゲーム処理番号の値が「8」であるか、すなわち小当り中処理中であるかを判定する(ステップA203)。
小当り中処理中である場合は(ステップA204;Y)は、ステップA205の処理に移行する。また、小当り中処理中でない場合(ステップA203;N)は、特図ゲーム処理番号の値が「9」であるか、すなわち小当り残存球処理中であるかを判定する(ステップA204)。
特図ゲーム処理タイマが「0」になるまで特図ゲーム処理番号は次に移行しないため、このように特図ゲーム処理番号によって遊技の進行状態をチェックすることができる。
小当り残存球処理中でない場合(ステップA204;N)は、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。また、小当り残存球処理中である場合(ステップA204;Y)は、ステップA205の処理に移行する。
そして、入賞カウンタに「0」をセットして(ステップA205)、大入賞口スイッチ1(一方の大入賞口スイッチ38a)に入力があるかを判定する(ステップA206)。
大入賞口スイッチ1に入力がない場合(ステップA206;N)は、大入賞口スイッチ2(他方の大入賞口スイッチ38a)に入力があるかを判定する(ステップA210)。また、大入賞口スイッチ1に入力がある場合(ステップA206;Y)は、大入賞口カウントコマンドを準備して(ステップA207)、演出コマンド設定処理(ステップA208)を行う。そして、入賞カウンタを+1更新し(ステップA209)、大入賞口スイッチ2(他方の大入賞口スイッチ38a)に入力があるかを判定する(ステップA210)。
大入賞口スイッチ2に入力がない場合(ステップA210;N)は、入賞カウンタの値が0であるかを判定する(ステップA214)。また、大入賞口スイッチ2に入力がある場合(ステップA210;Y)は、大入賞口カウントコマンドを準備して(ステップA211)、演出コマンド設定処理(ステップA212)を行う。そして、入賞カウンタを+1更新し(ステップA213)、入賞カウンタの値が0であるかを判定する(ステップA214)。
入賞カウンタの値が「0」であるかの判定(ステップA268)において、入賞カウンタの値が「0」である場合(ステップA214;Y)は、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。
また、入賞カウンタの値が「0」でない場合(ステップA214;N)は、大入賞口残存球処理中であるかを判定する(ステップA215)。
大入賞口残存球処理中である場合(ステップA215;Y)は、大入賞口スイッチ監視処理を終了し、大入賞口残存球処理中でない場合(ステップA215;N)は、小当り残存球処理中であるかを判定する(ステップA216)。
小当り残存球処理中である場合(ステップA216;Y)は、大入賞口スイッチ監視処理を終了し、小当り残存球処理中でない場合(ステップA216;N)は、入賞カウンタの値(1又は2)を大入賞口カウント数に加算し(ステップA217)、大入賞口カウント数が上限値(一のラウンドで入賞可能な遊技球数。例えば「9」)以上となったかを判定する(ステップA218)。
大入賞口カウント数が上限値以上となっていない場合(ステップA218;N)は、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。また、大入賞口カウント数が上限値以上となった場合(ステップA218;Y)は、大入賞口カウント数を上限値に留め(ステップA219)、特図ゲーム処理タイマ領域を0クリアして(ステップA220)、小当り中処理中であるかを判定する(ステップA221)。小当り中処理中でない場合(ステップA221;N)は、大入賞口スイッチ監視処理を終了し、小当り中処理中である場合(ステップA221;Y)は、大入賞口制御ポインタ領域に小当り開放動作終了の値をセーブして(ステップA222)、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。これにより大入賞口が閉鎖されて一のラウンドが終了することとなる。
〔特図普段処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における特図普段処理(ステップA8)の詳細について説明する。図21に示すように、特図普段処理では、先ず、特図2保留数(第2始動記憶数)が「0」であるかを判定する(ステップA301)。特図2保留数が「0」である(ステップA301;Y)と判定すると、特図1保留数(第1始動記憶数)が「0」であるかを判定する(ステップA306)。そして、特図1保留数が「0」である(ステップA306;Y)と判定すると、客待ちデモが開始済みであるかを判定し(ステップA311)、客待ちデモが開始済みでない場合(ステップA311;N)は、客待ちデモフラグ領域に客待ちデモ中フラグをセットする(ステップA312)。
続けて、客待ちデモコマンドを準備して(ステップA313)、演出コマンド設定処理(ステップA314)を行い、特図普段処理移行設定処理1(ステップA315)を行って、特図普段処理を終了する。一方、ステップA311にて、客待ちデモが開始済みである場合(ステップA311;Y)は、特図普段処理移行設定処理1(ステップA315)を行って、特図普段処理を終了する。
また、ステップA301にて、特図2保留数が「0」でない場合(ステップA301;N)は、特図2変動開始処理(ステップA302)を行い、特図2保留数に対応する飾り特図保留数コマンドを準備して(ステップA303)、演出コマンド設定処理(ステップA304)を行う。そして、特図2の特図変動中処理移行設定処理(ステップA305)を行って、特図普段処理を終了する。
また、ステップA306にて、特図1保留数が「0」でない場合(ステップA306;N)は、特図1変動開始処理(ステップA307)を行い、特図1保留数に対応する飾り特図保留数コマンドを準備して(ステップA308)、演出コマンド設定処理(ステップA309)を行う。そして、特図1の特図変動中処理移行設定処理(ステップA310)を行って、特図普段処理を終了する。
このように、特図2保留数のチェックを特図1保留数のチェックよりも先に行うことで、特図2保留数が「0」でない場合には特図2変動開始処理(ステップA302)が実行されることとなる。すなわち、第2特図変動表示ゲームが第1特図変動表示ゲームに優先して実行されることとなる。つまり、遊技制御装置100が、第2始動記憶手段(遊技制御装置100)に第2始動記憶がある場合には、当該第2始動記憶に基づく変動表示ゲームを、第1始動記憶に基づく変動表示ゲームよりも優先的に実行する優先制御手段をなす。
〔特図普段処理移行設定処理1〕
次に、前述の特図普段処理における特図普段処理移行設定処理1(ステップA315)、後述の特図表示中処理における特図普段処理移行設定処理1(ステップA741)の詳細について説明する。図22に示すように、特図普段処理移行設定処理1では、まず、処理番号として特図普段処理に係る「0」を設定し(ステップA321)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブして(ステップA322)、変動図柄判別フラグ領域をクリアする(ステップA323)。そして、大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブして(ステップA324)、特図普段処理移行設定処理1を終了する。
〔特図1変動開始処理〕
次に、上述の特図普段処理における特図1変動開始処理(ステップA307)の詳細について説明する。特図1変動開始処理は、第1特図変動表示ゲームの開始時に行う処理である。図23に示すように、まず、実行する特図変動表示ゲームの種別(ここでは特図1)を示す特図1変動フラグを変動図柄判別領域にセーブし(ステップA331)、第1特図変動表示ゲームが大当りであるか否かを判別するための大当りフラグ1にはずれ情報や大当り情報を設定する大当りフラグ1設定処理(ステップA332)を行う。
次に、特図1停止図柄(図柄情報)の設定に係る特図1停止図柄設定処理(ステップA333)を行った後、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップA334)を行い、第1特図変動表示ゲームの変動パターンの設定に関する種々の情報を参照するための情報が設定されたテーブルである特図1変動パターン設定情報テーブルを準備する(ステップA335)。その後、第1特図変動表示ゲームにおける変動態様である変動パターンを設定する変動パターン設定処理(ステップA336)を行い、第1特図変動表示ゲームの変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理(ステップA337)を行って、特図1変動開始処理を終了する。
〔特図2変動開始処理〕
次に、上述の特図普段処理における特図2変動開始処理(ステップA302)の詳細について説明する。特図2変動開始処理は、第2特図変動表示ゲームの開始時に行う処理であって、図23に示した特図1変動開始処理での処理と同様の処理を、第2始動記憶を対象として行うものである。
図24に示すように、まず、実行する特図変動表示ゲームの種別(ここでは特図2)を示す特図2変動フラグを変動図柄判別領域にセーブし(ステップA341)、第2特図変動表示ゲームが大当りであるか否かを判別するための大当りフラグ2にはずれ情報や大当り情報を設定する大当りフラグ2設定処理(ステップA342)を行う。
次に、特図2停止図柄(図柄情報)の設定に係る特図2停止図柄設定処理(ステップA343)を行った後、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップA344)を行い、第2特図変動表示ゲームの変動パターンの設定に関する種々の情報を参照するための情報が設定されたテーブルである特図2変動パターン設定情報テーブルを準備する(ステップA345)。その後、第2特図変動表示ゲームにおける変動態様である変動パターンを設定する変動パターン設定処理(ステップA346)を行い、第2特図変動表示ゲームの変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理(ステップA347)を行って、特図2変動開始処理を終了する。
〔大当りフラグ1設定処理〕
図25には、上述の特図1変動開始処理における大当りフラグ1設定処理(ステップA332)を示した。この大当りフラグ1設定処理では、まず、小当りフラグ領域にはずれ情報をセーブして(ステップA351)、大当りフラグ1領域にはずれ情報をセーブする(ステップA352)。次に、RWMの特図1大当り乱数格納領域(保留数1用)から大当り乱数をロードし、準備して(ステップA353)、当該特図1大当り乱数格納領域(保留数1用)を0クリアする(ステップA354)。なお、保留数1用とは、消化順序が最先(ここでは特図1のうちで最先)の特図始動記憶についての情報(乱数等)を格納する領域である。その後、準備した大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かに応じて大当りであるか否かを判定する大当り判定処理(ステップA355)を行う。
そして、大当り判定処理(ステップA355)の判定結果が大当りである場合(ステップA356;Y)は、ステップA352にてはずれ情報をセーブした大当りフラグ1領域に大当り情報を上書きしてセーブし(ステップA357)、大当りフラグ1設定処理を終了する。一方、大当り判定処理(ステップA355)の判定結果が大当りでない場合(ステップA356;N)は、準備した大当り乱数値が小当り判定値と一致するか否かに応じて小当りであるか否かを判定する小当り判定処理(ステップA358)を行う。
そして、小当り判定処理(ステップA358)の判定結果が小当りである場合(ステップA359;Y)は、ステップA351にてはずれ情報をセーブした小当りフラグ領域に小当り情報を上書きしてセーブし(ステップA360)、大当りフラグ1設定処理を終了する。一方、小当り判定処理(ステップA358)の判定結果が小当りでない場合(ステップA359;N)は、大当りフラグ1領域にも小当りフラグ領域にもはずれ情報をセーブしたまま大当りフラグ1設定処理を終了する。このように、本実施形態において、第1特図変動表示ゲームの結果は、「大当り」、「小当り」、及び「はずれ」のうちの何れかとなる。
〔大当りフラグ2設定処理〕
図26には、上述の特図2変動開始処理における大当りフラグ2設定処理(ステップA342)を示した。この大当りフラグ2設定処理では、まず、大当りフラグ2領域にはずれ情報をセーブする(ステップA371)。次に、RWMの特図2大当り乱数格納領域(保留数1用)から大当り乱数をロードし、準備して(ステップA372)、当該特図2大当り乱数格納領域(保留数1用)を0クリアする(ステップA372)。なお、保留数1用とは、消化順序が最先(ここでは特図2のうちで最先)の特図始動記憶についての情報(乱数等)を格納する領域である。その後、準備した大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かに応じて大当りであるか否かを判定する大当り判定処理(ステップA374)を行う。
そして、大当り判定処理(ステップA374)の判定結果が大当りである場合(ステップA375;Y)は、ステップA371にてはずれ情報をセーブした大当りフラグ2領域に大当り情報を上書きしてセーブし(ステップA375)、大当りフラグ2設定処理を終了する。一方、大当り判定処理(ステップA374)の判定結果が大当りでない場合(ステップA375;N)は、大当りフラグ2にはずれ情報をセーブしたまま大当りフラグ2設定処理を終了する。このように、本実施形態において、第2特図変動表示ゲームの結果は、「大当り」及び「はずれ」のうちの何れかとなる。
〔大当り判定処理〕
図27には、上述の特図保留情報判定処理、大当りフラグ1設定処理及び大当りフラグ2設定処理における大当り判定処理(ステップA154、A355、A374)を示した。この大当り判定処理では、まず、大当り判定値の下限判定値を設定し(ステップA381)、対象の大当り乱数の値が下限判定値未満かを判定する(ステップA382)。なお、大当りであるとは大当り乱数が大当り判定値と一致することである。大当り判定値は連続する複数の値であり、大当り乱数が、大当り判定値の下限の値である下限判定値以上で、かつ、大当り判定値の上限の値である上限判定値以下である場合に、大当りであると判定される。
大当り乱数の値が下限判定値未満である場合(ステップA382;Y)は、判定結果としてはずれを設定し(ステップA387)、大当り判定処理を終了する。具体的には、当該大当り判定処理が、大当りフラグ1設定処理における大当り判定処理(ステップA355)である場合には、大当り乱数の値が下限判定値未満である場合(ステップA382;Y)は、小当り又ははずれであるので、判定結果として「大当り以外(小当り又ははずれ)」を設定する(ステップA387)。一方、当該大当り判定処理が、大当りフラグ2設定処理における大当り判定処理(ステップA374)である場合には、大当り乱数の値が下限判定値未満である場合(ステップA382;Y)は、はずれであるので、判定結果として「大当り以外(はずれ)」を設定する(ステップA387)。
また、大当り乱数の値が下限判定値未満でない場合(ステップA382;N)は、高確率状態であるかを判定する(ステップA383)。
そして、高確率状態である場合(ステップA383;Y)は、高確率中の上限判定値を設定し(ステップA384)、対象の大当り乱数の値が上限判定値より大きいかを判定する(ステップA386)。また、高確率状態でない場合(ステップA383;N)は、低確率中の上限判定値を設定し(ステップA385)、対象の大当り乱数の値が上限判定値より大きいかを判定する(ステップA386)。
大当り乱数の値が上限判定値より大きい場合(ステップA386;Y)は、判定結果としてはずれを設定し(ステップA357)、大当り判定処理を終了する。具体的には、当該大当り判定処理が、大当りフラグ1設定処理における大当り判定処理(ステップA355)である場合には、大当り乱数の値が上限判定値より大きい場合(ステップA386;Y)は、小当り又ははずれであるので、判定結果として「大当り以外(小当り又ははずれ)」を設定する(ステップA387)。一方、当該大当り判定処理が、大当りフラグ2設定処理における大当り判定処理(ステップA374)である場合には、大当り乱数の値が上限判定値より大きい場合(ステップA386;Y)は、はずれであるので、判定結果として「大当り以外(はずれ)」を設定する(ステップA387)。
また、大当り乱数の値が上限判定値より大きくない場合(ステップA386;N)、すなわち大当りである場合は、判定結果として大当りを設定し(ステップA388)、大当り判定処理を終了する。
〔小当り判定処理〕
図28には、上述の特図保留情報判定処理及び大当りフラグ1設定処理における小当り判定処理(ステップA159、A358)を示した。この小当り判定処理では、まず、小当り下限判定値を設定し、対象の大当り乱数の値が小当り下限判定値未満かを判定する(ステップA391)。なお、大当り判定と同一の乱数(大当り乱数)を用いて小当り判定を行う。すなわち、小当りであるとは大当り乱数が小当り判定値と一致することである。小当り判定値は連続する複数の値であり、大当り乱数が、小当り判定値の下限の値である小当り下限判定値以上で、かつ、小当り判定値の上限の値である小当り上限判定値以下である場合に、小当りであると判定される。無論、大当り判定値の範囲と小当り判定値の範囲は被らないよう設定されている。
大当り乱数の値が小当り下限判定値未満である場合(ステップA391;Y)、すなわちはずれである場合は、判定結果としてはずれを設定し(ステップA393)、小当り判定処理を終了する。
また、大当り乱数の値が小当り下限判定値未満でない場合(ステップA391;N)は、小当り上限判定値を設定し、対象の大当り乱数の値が小当り上限判定値より大きいかを判定する(ステップA392)。
大当り乱数の値が小当り上限判定値より大きい場合(ステップA392;Y)、すなわちはずれである場合は、判定結果としてはずれを設定し(ステップA393)、小当り判定処理を終了する。
また、大当り乱数の値が小当り上限判定値より大きくない場合(ステップA392;N)、すなわち小当りである場合は、判定結果として小当りを設定し(ステップA394)、小当り判定処理を終了する。
〔特図1停止図柄設定処理〕
図29には、上述の特図1変動開始処理における特図1停止図柄設定処理(ステップA333)を示した。この特図1停止図柄設定処理では、まず、大当りフラグ1が大当りかを判定し(ステップA401)、大当りである場合(ステップA401;Y)は、特図1大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)から大当り図柄乱数をロードする(ステップA402)。次に、特図1大当り図柄テーブルを設定して(ステップA403)、ロードした大当り図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得し、特図1停止図柄番号領域にセーブする(ステップA404)。この処理により特別結果の種類が選択される。
その後、特図1大当り停止図柄情報テーブルを設定して(ステップA405)、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得し、停止図柄パターン領域にセーブする(ステップA406)。停止図柄パターンとは、特図表示器(ここでは特図1表示器51a)での停止図柄や表示装置41での停止図柄を設定するためのものである。次に、停止図柄番号に対応するラウンド数上限値情報を取得し、ラウンド数上限値情報領域にセーブして(ステップA407)、停止図柄番号に対応する時間短縮判定データを取得し、時間短縮判定データ領域にセーブして(ステップA408)、停止図柄パターン及び確率状態に対応する演出モード移行情報をセーブする(ステップA409)。これらの情報は、特別遊技状態の実行態様、及び特別遊技状態の終了後の演出モードを設定するためのものである。本実施形態の場合、当りを契機に演出モードが移行し、当り図柄の種類(大当り図柄の種類、又は小当り)に応じて当り終了後に移行する演出モードの移行先が変化する。また、特図1における大当りのうち特定の大当り図柄(例えば、2R確変図柄や、16R確変A2b図柄)となる場合は、遊技状態が確変中であるか否かに応じて、移行先の演出モードが確変確定となる専用の演出モードとなるのか、確変であるか否か区別が困難な演出モードに移行するかが決定される。そして、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップA418)。
一方、大当りフラグ1が大当りでない場合(ステップA401;N)は、小当りフラグが小当りかを判定し(ステップA410)、小当りである場合(ステップA411;Y)は、特図1小当り図柄乱数格納領域(保留数1用)から小当り図柄乱数をロードする(ステップA411)。次に、特図1小当り図柄テーブルを設定し(ステップA412)、ロードした小当り図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得し、特図1停止図柄番号領域にセーブする(ステップA413)。
その後、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得し、停止図柄パターン領域にセーブして(ステップA414)、停止図柄パターンに対応する演出モード移行情報をセーブする(ステップA415)。そして、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップA418)。
また、小当りフラグが小当りでない場合(ステップA410;N)は、はずれ時の停止図柄番号を特図1停止図柄番号領域にセーブし(ステップA416)、はずれ停止図柄パターンを停止図柄パターン領域にセーブして(ステップA417)、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップA418)。以上の処理により、特図変動表示ゲームの結果に対応した停止図柄が設定される。
その後、飾り特図コマンドを飾り特図コマンド領域にセーブし(ステップA419)、演出コマンド設定処理(ステップA420)を行う。この飾り特図コマンドは、後に演出制御装置300に送信される。そして、停止図柄番号に対応する図柄データを試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA421)、特図1大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)を0クリアし(ステップA422)、特図1小当り図柄乱数格納領域(保留数1用)を0クリアして(ステップA423)、特図1停止図柄設定処理を終了する。
〔特図2停止図柄設定処理〕
図30には、上述の特図2変動開始処理における特図2停止図柄設定処理(ステップA343)を示した。この特図2停止図柄設定処理では、まず、大当りフラグ2が大当りかを判定し(ステップA431)、大当りである場合(ステップA431;Y)は、特図2大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)から大当り図柄乱数をロードする(ステップA432)。次に、特図2大当り図柄テーブルを設定して(ステップA433)、ロードした大当り図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得し、特図2停止図柄番号領域にセーブする(ステップA434)。この処理により特別結果の種類が選択される。
その後、特図2大当り停止図柄情報テーブルを設定して(ステップA435)、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得し、停止図柄パターン領域にセーブする(ステップA436)。停止図柄パターンとは、特図表示器(ここでは特図2表示器51b)での停止図柄や表示装置41での停止図柄を設定するためのものである。次に、停止図柄番号に対応するラウンド数上限値情報を取得し、ラウンド数上限値情報領域にセーブして(ステップA437)、停止図柄番号に対応する時間短縮判定データを取得し、時間短縮判定データ領域にセーブして(ステップA438)、停止図柄パターン及び確率状態に対応する演出モード移行情報をセーブする(ステップA439)。これらの情報は、特別遊技状態の実行態様、及び特別遊技状態の終了後の演出モードを設定するためのものである。また、本実施形態の場合、特図2における大当りにおいては、何れの大当り図柄であっても移行先の演出モードが確変確定となる専用の演出モードとなる。そして、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップA442)。
一方、大当りフラグ2が大当りでない場合(ステップA431;N)は、はずれ時の停止図柄番号を特図2停止図柄番号領域にセーブし(ステップA440)、はずれ停止図柄パターンを停止図柄パターン領域にセーブして(ステップA441)、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップA442)。以上の処理により、特図変動表示ゲームの結果に対応した停止図柄が設定される。
その後、飾り特図コマンドを飾り特図コマンド領域にセーブし(ステップA443)、演出コマンド設定処理(ステップA444)を行う。この飾り特図コマンドは、後に演出制御装置300に送信される。そして、停止図柄番号に対応する図柄データを試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA445)、特図2大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)を0クリアして(ステップA446)、特図2停止図柄設定処理を終了する。
すなわち、遊技制御装置100が、第1始動入賞口(始動入賞口36)での遊技球の検出に基づいて変動表示ゲームとして第1変動表示ゲームを実行し、第2始動入賞口(普通変動入賞装置37)での遊技球の検出に基づいて変動表示ゲームとして第2変動表示ゲームを実行する変動表示ゲーム実行手段をなす。また、遊技制御装置100が、判定手段(遊技制御装置100)による判定結果に基づき変動表示ゲームの実行を制御する変動表示ゲーム実行制御手段をなす。
〔特図情報設定処理〕
次に、上述の特図保留情報判定処理、特図1変動開始処理及び特図2変動開始処理における特図情報設定処理(ステップA166、A334、A344)の詳細について説明する。本実施形態の場合、確率状態(低/高確率、時短あり/なし)は変動の振り分けに影響せず、遊技制御装置100が管理している演出モードが変動の振り分けに影響する。演出モードは、確率状態、時短状態の有無、特図変動表示ゲームの進行状況などに応じて、複数の演出モードから一の演出モードが設定されるようになっている。
図31に示すように特図情報設定処理では、まず、前半変動グループ選択ポインタテーブルを設定して(ステップA451)、演出モード情報に対応する前半変動グループ選択ポインタを取得する(ステップA452)。
次いで、前半変動グループ選択オフセットテーブルを設定して(ステップA453)、対象の特図保留数と停止図柄パターンに対応するオフセットデータを取得する(ステップA454)。
次いで、前半変動グループ選択ポインタとオフセットデータを加算して(ステップA455)、加算して得た値を変動振分情報1領域にセーブする(ステップA456)。これにより変動振分情報1領域には、停止図柄の種類、保留数、及び演出モードに基づいて生成された変動振分情報1がセーブされる。この変動振分情報1は、前半変動(リーチ開始前までの変動態様)を振り分けるためのテーブルポインタであり、後に変動グループを選択するために用いられる。ただし、機種の仕様次第であるが、保留数が多い時に変動時間を短くするのははずれの場合のみであるため、はずれ以外の場合には、結果として保留数は前半変動の振り分けに影響しない。なお、変動グループとは複数の変動パターンが含まれたもので、変動パターンを決定する際には、まず変動グループを選択し、さらにこの変動グループの中から一の変動パターンを選択するようになっている。
次いで、後半変動グループ選択ポインタテーブルを設定して(ステップA457)、演出モード情報に対応する後半変動グループ選択ポインタを取得する(ステップA458)。
次いで、後半変動グループ選択オフセットテーブルを設定して(ステップA459)、対象の特図保留数と停止図柄パターンに対応するオフセットデータを取得する(ステップA460)。
次いで、後半変動グループ選択ポインタとオフセットデータを加算して(ステップA461)、加算して得た値を変動振分情報2領域にセーブして(ステップA462)、特図情報設定処理を終了する。これにより変動振分情報2領域には、停止図柄の種類、保留数、及び演出モードに基づいて生成された変動振分情報2がセーブされる。この変動振分情報2は、後半変動(リーチの種類(リーチなしも含む。))を振り分けるためのテーブルポインタであり、後に変動グループを選択するために用いられる。ただし、はずれの場合のみ保留数に応じてリーチの発生率が変化する(保留数が多い時にリーチの発生率が低くなる)ため、はずれ以外の場合には、結果として保留数は後半変動の振り分けに影響しない。
〔変動パターン設定処理〕
次に、上述の特図保留情報判定処理、特図1変動開始処理、及び特図2変動開始における変動パターン設定処理(ステップA167、A336、A346)の詳細について説明する。なお、変動パターンは、特図変動表示ゲームの開始からリーチ状態となるまでの変動態様である前半変動パターンと、リーチ状態となってから特図変動表示ゲームの終了までの変動態様である後半変動パターンとからなり、先に後半変動パターンを設定してから前半変動パターンを設定する。
図32に示すように変動パターン設定処理では、まず、変動グループ選択アドレステーブルを設定し(ステップA471)、変動振分情報2に対応する後半変動グループテーブルのアドレスを取得し、準備して(ステップA472)、対象の変動パターン乱数1格納領域(保留数1用)から変動パターン乱数1をロードし、準備する(ステップA473)。本実施形態において、後半変動グループテーブルの構造は、当り用とはずれ用とで構造が異なる。具体的には、当り用は1バイトサイズ、はずれ用は2バイトサイズとなっている。はずれの発生率よりも当りの発生率が低く、1バイトでも足りるため、データ容量の節約の観点から、当り用は1バイトサイズになっている。したがって、当り時は、2バイトの変動パターン乱数1の下位の値だけを使用している。また、当りの発生率よりもはずれの発生率は高く、より多様な演出を出現させたいため、はずれ用は2バイトサイズになっている。
そして、特図変動表示ゲームの結果がはずれであるかを判定し(ステップA474)、はずれである場合(ステップA474;Y)には、2バイト振り分け処理(ステップA475)を行って、ステップA477の処理に移行する。また、はずれでない場合(ステップA474;N)には、振り分け処理(ステップA476)を行って、ステップA477の処理に移行する。
そして、振り分けられた結果得られた後半変動選択テーブルのアドレスを取得し、準備して(ステップA477)、対象の変動パターン乱数2格納領域(保留数1用)から変動パターン乱数2をロードし、準備する(ステップA478)。そして、振り分け処理(ステップA479)を行い、振り分けられた結果得られた後半変動番号を取得し、後半変動番号領域にセーブする(ステップA480)。この処理により、後半変動パターンが設定されることとなる。
次に、前半変動グループテーブルを設定し(ステップA481)、変動振分情報1と後半変動番号を基にテーブル選択ポインタを算出する(ステップA482)。そして、算出したポインタに対応する前半変動選択テーブルのアドレスを取得し、準備して(ステップA483)、対象の変動パターン乱数3格納領域(保留数1用)から変動パターン乱数3をロードし、準備する(ステップA484)。その後、振り分け処理(ステップA485)を行い、振り分けられた結果得られた前半変動番号を取得し、前半変動番号領域にセーブして(ステップA486)、変動パターン設定処理を終了する。この処理により、前半変動パターンが設定され、特図変動表示ゲームの変動パターンが設定されることとなる。すなわち、遊技制御装置100が、ゲームの実行態様である変動パターンを複数のうちから設定する変動パターン設定手段をなす。
〔変動開始情報設定処理〕
次に、上述の特図1変動開始処理及び特図2変動開始処理における変動開始情報設定処理(ステップA337、A347)の詳細について説明する。図33に示すように変動開始情報設定処理では、まず、対象の変動パターン乱数1〜3の乱数格納領域をクリアする(ステップA491)。次に、前半変動時間値テーブルを設定し(ステップA492)、前半変動番号に対応する前半変動時間値を取得する(ステップA493)。さらに、後半変動時間値テーブルを設定し(ステップA494)、後半変動番号に対応する後半変動時間値を取得する(ステップA495)。
そして、前半変動時間値と後半変動時間値を加算し(ステップA496)、加算値を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップA497)。その後、前半変動番号に対応する変動コマンド(MODE)を準備し(ステップA498)、後半変動番号に対応する変動コマンド(ACTION)を準備して(ステップA499)、演出コマンド設定処理を行う(ステップA500)。次に、変動図柄判別フラグに対応する特図保留数を−1更新して(ステップA501)、変動図柄判別フラグに対応する乱数格納領域のアドレスを設定する(ステップA502)。次いで、乱数格納領域をシフトし(ステップA503)、シフト後の空き領域をクリアして(ステップA504)、変動開始情報設定処理を終了する。
以上の処理により、特図変動表示ゲームの開始に関する情報が設定される。すなわち、遊技制御装置100が、始動記憶手段(遊技制御装置100)に記憶された各種の乱数値の判定を行う判定手段をなす。また、遊技制御装置100が、始動記憶の判定情報に基づいて、変動表示ゲームで実行する識別情報の変動パターンを決定することが可能な変動パターン決定手段をなす。
そして、これらの特図変動表示ゲームの開始に関する情報は後に演出制御装置300に送信され、演出制御装置300では、特図変動表示ゲームの開始に関する情報の受信に基づき、決定された変動パターンに応じて飾り特図変動表示ゲームでの詳細な演出内容を設定する。これらの特図変動表示ゲームの開始に関する情報としては、始動記憶数(保留数)に関する情報を含む飾り特図保留数コマンド、停止図柄に関する情報を含む飾り特図コマンド、特図変動表示ゲームの変動パターンに関する情報を含む変動コマンド、停止時間の延長に関する情報を含む停止情報コマンドが挙げられ、この順でコマンドが演出制御装置300に送信される。特に、飾り特図コマンドを変動コマンドよりも先に送信することで、演出制御装置300での処理を効率よく進めることができる。
〔特図変動中処理移行設定処理(特図1)〕
図34には、特図普段処理における特図変動中処理移行設定処理(特図1)(ステップA310)を示した。この特図変動中処理移行設定処理(特図1)では、まず、処理番号として「1」を設定し(ステップA511)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップA512)。
そして、客待ちデモフラグ領域をクリアし(ステップA513)、特図1の変動開始に関する信号(例えば、特別図柄1変動中信号をON)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA514)。その後、特図1変動制御フラグ領域に変動中フラグをセーブし(ステップA515)、特図1点滅制御タイマ領域に点滅制御タイマ(特図1表示器51aの点滅の周期のタイマ)の初期値(ここでは52ms)を設定して(ステップA516)、特図変動中処理移行設定処理(特図1)を終了する。
〔特図変動中処理移行設定処理(特図2)〕
図35には、特図普段処理における特図変動中処理移行設定処理(特図2)(ステップA305)を示した。この特図変動中処理移行設定処理(特図2)では、まず、処理番号として「1」を設定し(ステップA521)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップA522)。
そして、客待ちデモフラグ領域をクリアし(ステップA523)、特図2の変動開始に関する信号(例えば、特別図柄2変動中信号をON)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA524)。その後、特図2変動制御フラグ領域に変動中フラグをセーブし(ステップA525)、特図2点滅制御タイマ領域に点滅制御タイマ(特図2表示器51bの点滅の周期のタイマ)の初期値(ここでは104ms)を設定して(ステップA526)、特図変動中処理移行設定処理(特図2)を終了する。
〔特図変動中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における特図変動中処理(ステップA9)の詳細について説明する。図36に示すように、特図変動中処理では、まず、停止図柄パターンに対応する表示時間を設定して(ステップA601)、設定した表示時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップA602)。本実施形態の場合、停止図柄パターンがはずれ図柄パターンである場合には表示時間として600m秒を設定し、停止図柄パターンが大当り図柄パターンである場合には表示時間として600m秒を設定し、停止図柄パターンが小当り図柄パターンである場合には表示時間として600m秒を設定する。
次いで、特図表示中処理移行設定処理(ステップA603)を行って、特図表示中処理を終了する。すなわち、遊技制御装置100が、変動表示ゲームの停止結果態様を表示する停止時間を設定する停止時間設定手段をなす。
〔特図表示中処理移行設定処理〕
図37には、上述の特図変動中処理での特図表示中処理移行設定処理(ステップA603)を示した。この特図表示中処理移行設定処理では、まず、特図表示中処理に係る処理番号「2」を設定し(ステップA611)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップA612)。
次に、特図1の変動終了に関する信号(例えば、特別図柄1変動中信号をOFF)を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA613)、特図2の変動終了に関する信号(例えば、特別図柄2変動中信号をOFF)を試験信号出力データ領域にセーブして(ステップA614)、外部情報端子に出力用の特図変動表示ゲームの実行回数に係る図柄確定回数信号制御タイマ領域に制御タイマ初期値(例えば256m秒)をセーブする(ステップA615)。その後、特図1表示器51aにおける特図1変動表示ゲームの制御用の情報として、特図1表示器51aでの変動停止に係る停止フラグを特図1変動制御フラグ領域にセーブし(ステップA616)、特図2表示器51bにおける特図2変動表示ゲームの制御用の情報として、特図2表示器51bでの変動停止に係る停止フラグを特図2変動制御フラグ領域にセーブして(ステップA617)、特図変動中処理移行設定処理を終了する。
〔特図表示中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における特図表示中処理(ステップA10)の詳細について説明する。図38及び図39に示すように、特図表示中処理では、まず、特図1変動開始処理における大当りフラグ1設定処理にて設定された小当りフラグをロードして(ステップA701)、RWMの小当りフラグ領域をクリアする処理(ステップA702)を行う。
次いで、特図1変動開始処理における大当りフラグ1設定処理にて設定された大当りフラグ1と、特図2変動開始処理における大当りフラグ2設定処理にて設定された大当りフラグ2と、をロードして(ステップA703)、RWMの大当りフラグ1領域及び大当りフラグ2領域をクリアする処理(ステップA704)を行う。そして、ロードされた大当りフラグ2が大当りかを判定して(ステップA705)、大当りである(ステップA705;Y)と判定すると、第2特図変動表示ゲームの大当り(特図2大当り)の開始に関する試験信号(例えば、条件装置作動中信号をON、役物連続作動装置作動中信号をオン、特別図柄2当り信号をON)をRWMの試験信号出力データ領域にセーブして(ステップA708)、ラウンド数上限値テーブルを設定する(ステップA709)。
一方、ステップA705にて、大当りフラグ2のチェックの結果、大当りでない(ステップA705;N)と判定すると、ロードされた大当りフラグ1が大当りかを判定して(ステップA706)、大当りである(ステップA706;Y)と判定すると、第1特図変動表示ゲームの大当り(特図1大当り)の開始に関する試験信号(例えば、条件装置作動中信号をON、役物連続作動装置作動中信号をオン、特別図柄1当り信号をON)をRWMの試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA707)、ラウンド数上限値テーブルを設定する処理(ステップA709)を行う。
ラウンド数上限値テーブルを設定する処理(ステップA709)を行った後、ラウンド数上限値情報に対応するラウンド数上限値(本実施形態の場合、「16」又は「2」)を取得し、RWMのラウンド数上限値領域にセーブする(ステップA710)。続けて、ラウンド数上限値情報に対応するラウンドLEDポインタを取得し、RWMのラウンドLEDポインタ領域にセーブする(ステップA711)。
次に、停止図柄パターンに対応した飾り特図コマンドをRWMの飾り特図コマンド領域からロードし、準備して(ステップA712)、演出コマンド設定処理(ステップA713)を行う。その後、普図変動表示ゲーム及び特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率を通常確率状態(低確率状態)とする情報に係る確率情報コマンドを準備して(ステップA714)、演出コマンド設定処理(ステップA715)を行う。続けて、ラウンド数上限値に対応するファンファーレコマンドを準備して(ステップA716)、演出コマンド設定処理(ステップA717)を行う。
次に、大入賞口開放情報と、普図変動表示ゲーム及び特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率の状態に対応する信号をRWMの外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA718)。本実施形態の場合、ステップA718において、大入賞口開放情報と確率の状態に対応する信号として、大当り2信号と大当り3信号をセーブする。なお、それぞれのON/OFFは大入賞口開放情報と確率の状態とで決まる。例えば、大当り2信号は、出玉のある大当り(大入賞口開放情報が大入賞口開放情報1以外)である場合にはON、出玉のない大当り(所謂、突確大当りなど。大入賞口開放情報が大入賞口開放情報1)である場合には、時短状態中での大当り時であればON、それ以外ではOFFとなる。また、大当り3信号は、出玉のある大当りである場合にはON、出玉のない大当りである場合にはOFFとなる。
その後、大入賞口開放情報と、普図変動表示ゲーム及び特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率の状態に対応する大当りファンファーレ時間(例えば5000m秒、4700m秒、7700m秒又は300m秒)を設定して(ステップA719)、設定した大当りファンファーレ時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップA720)。そして、特図ゲームモードフラグをロードし、ロードしたフラグを特図ゲームモードフラグ退避領域にセーブする(ステップA721)。これにより特別結果が発生した際における特図の確率状態、時短状態の情報が記憶される。そして、後に記憶した情報に基づき特別遊技状態の終了後の演出モードが決定される。
そして、大入賞口開放情報に対応する大入賞口(特別変動入賞装置38)の大入賞口不正入賞数領域をクリアし(ステップA722)、大入賞口開放情報に対応する大入賞口の大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間外フラグをセーブする(ステップA723)。その後、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1(ステップA724)を行い、特図表示中処理を終了する。すなわち、遊技制御装置100が、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームの何れかで結果が特別結果となることに基づき、特別変動入賞装置38を開状態に変換する特別遊技状態を発生する特別遊技状態発生手段をなす。
一方、ステップA706にて、大当りフラグ1が大当りでない場合(ステップA706;N)は、ロードした小当りフラグが小当りかを判定する(ステップA725)。
ステップA725にて、小当りフラグが小当りであると判定した場合(ステップA725;Y)には、高確率変動回数更新処理(ステップA726)、演出モードの設定に関する演出モード情報チェック処理(ステップA727)を行って、特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態であるかを判定する(ステップA728)。
ステップA728にて、特図の高確率中でないと判定した場合(ステップA728;N)には、飾り特図コマンド領域から飾り特図コマンドをロードし、準備して(ステップA729)、演出コマンド設定処理(ステップA730)を行う。次いで、小当りファンファーレコマンドを準備し(ステップA731)、演出コマンド設定処理(ステップA732)を行って、ステップA733の処理に移行する。
また、ステップA728にて、特図の高確率中であると判定した場合(ステップA728;Y)には、ステップA733の処理に移行する。このように、本実施形態の遊技機10においては、特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態である場合には、小当りの発生で大入賞口は開くが、小当りの発生を遊技者に意識させないようにするために、表示装置41に表示される画面を変化させないようになっている。
そして、特図ゲームモードフラグをロードし、ロードしたフラグを特図ゲームモードフラグ退避領域にセーブする(ステップA733)。その後、小当りファンファーレ中処理移行設定処理1(ステップA734)を行い、特図表示中処理を終了する。
一方、ステップA725にて、小当りフラグが小当りでないと判定した場合(ステップA725;N)には、高確率変動回数更新処理(ステップA735)、演出モードの設定に関する演出モード情報チェック処理(ステップA736)を行い、演出モード番号に対応する切替準備残り回転数を設定して(ステップA737)、演出残り回転数と切替準備残り回転数とが一致するかを判定する(ステップA738)。なお、切替準備残り回転数は、複数の演出モードのうちの全ての演出モードにおいて異なる値(回転数)であってもよいし、複数の演出モードのうちの何れかの演出モードにおいて同一の値(回転数)であってもよいし、複数の演出モードのうちの全ての演出モードにおいて同一の値(回転数)であってもよい。
ステップA738にて、演出残り回転数と切替準備残り回転数とが一致しないと判定した場合(ステップA738;N)には、特図普段処理移行設定処理1(ステップA741)を行い、特図表示中処理を終了する。
一方、ステップA738にて、演出残り回転数と切替準備残り回転数とが一致すると判定した場合(ステップA738;Y)には、演出モード切替準備コマンドを準備して(ステップA739)、演出コマンド設定処理(ステップA740)を行った後に、特図普段処理移行設定処理1(ステップA741)を行い、特図表示中処理を終了する。演出モード切替準備コマンドは、演出モードが切り替わる数回転前から先読み演出を行わないようにするためのコマンドであり、演出モード切替準備コマンドを演出制御装置300に送信することによって、モードをまたいで演出に矛盾等が生じないようにすることができる。
〔高確率変動回数更新処理〕
次に、上述の特図表示中処理における高確率変動回数更新処理(ステップA726、A735)の詳細について説明する。図40に示すように、高確率変動回数更新処理では、まず、特図高確率中(高確率状態中)であるかを判定する(ステップA751)。特図高確率中でない場合(ステップA751;N)は、高確率変動回数更新処理を終了する。また、特図高確率中である場合(ステップA751;Y)は、高確率変動回数を−1更新して(ステップA752)、高確率変動回数が「0」となったかを判定する(ステップA753)。
高確率変動回数が「0」でない場合(ステップA753;N)には、高確率変動回数更新処理を終了する。また、高確率変動回数が「0」となった場合(ステップA753;Y)には、高確率報知フラグ領域をクリアして(ステップA754)、高確率終了に関する信号(例えば、大当り2信号をOFF)を外部情報出力データ領域にセーブする。
次いで、高確率状態と時短状態の終了に関する信号(例えば、特別図柄1高確率状態信号をOFF、特別図柄2高確率状態信号をOFF、特別図柄1変動時間短縮状態信号をOFF、特別図柄2変動時間短縮状態信号をOFF、普通図柄1高確率状態信号をOFF)を試験信号出力データ領域にセーブする。なお、「高確率&時短あり」の状態と「高確率&時短なし」の状態とがあり、特図高確率中でも、普図は確率状態しか変化しないので、普通図柄1変動時間短縮状態信号及び普通電動役物1開放延長状態信号は常時OFFされている。
次いで、遊技状態表示番号領域に時短なしの番号をセーブし(ステップA757)、普図ゲームモードフラグ領域に普図低確率フラグをセーブして(ステップA758)、特図ゲームモードフラグ領域に特図低確率&時短なしフラグをセーブする(ステップA759)。
次いで、左打ち指示に関する信号(例えば、発射位置指定信号1をOFF)を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA760)、右打ち中の表示LED(例えば、第1遊技状態表示部57)を消灯させるため、遊技状態表示番号2領域に左打ち状態中の番号をセーブして(ステップA761)、高確率変動回数更新処理を終了する。
〔演出モード情報チェック処理〕
次に、上述の特図表示中処理における演出モード情報チェック処理(ステップA727、A736)の詳細について説明する。図41に示すように、演出モード情報チェック処理では、まず、次モード移行情報が更新なしコードであるかを判定する(ステップA771)。次モード移行情報が更新なしコードである場合(ステップA771;Y)は、演出モード情報チェック処理を終了する。この場合は、実行した特図変動表示ゲームの回数に応じた演出モードの変更が行われない場合であって、例えば高確率状態において次回の大当りまで継続する演出モードが選択されている場合である。
また、次モード移行情報が更新なしコードでない場合(ステップA771;N)は、演出モードの変更までの特図変動表示ゲームの実行可能回数である演出残り回転数を−1更新し(ステップA772)、演出残り回転数が「0」となったかを判定する(ステップA773)。演出残り回転数が「0」となっていない場合(ステップA773;N)には、演出モード情報チェック処理を終了する。また、演出残り回転数が「0」となった場合(ステップA773;Y)、すなわち次の特図変動表示ゲームから演出モードを変更する場合は、演出モード情報アドレステーブルを設定し(ステップA774)、次モード移行情報に対応するテーブルのアドレスを取得する(ステップA775)。
そして、移行する演出モードの演出モード番号を取得し、RWM内の演出モード番号領域にセーブして(ステップA776)、移行する演出モードの演出残り回転数を取得し、RWM内の演出残り回転数領域にセーブして(ステップA677)、移行する演出モードの次モード移行情報を取得し、RWM内の次モード移行情報領域にセーブする(ステップA678)。その後、新たに設定された演出モード番号に対応する確率情報コマンドを準備し(ステップA779)、準備した確率情報コマンドが停電復旧時送信コマンド領域の値と一致するかを判定する(ステップA780)。準備した確率情報コマンドが停電復旧時送信コマンド領域の値と一致する場合(ステップA780;Y)、すなわち確率の状態が変化していない場合には、演出モード情報チェック処理を終了する。
また、準備した確率情報コマンドが停電復旧時送信コマンド領域の値と一致しない場合(ステップA780;N)には、準備した確率情報コマンドを停電復旧時送信コマンド領域にセーブして(ステップA782)、演出コマンド設定処理(ステップA782)を行う。
次いで、新しく設定された演出残り回転数に対応する演出回転数コマンドを準備して(ステップA783)、演出コマンド設定処理(ステップA784)を行う。
次いで、高確率変動回数に対応する高確率変動回数コマンドを準備して(ステップA785)、演出コマンド設定処理(ステップA786)を行う。
次いで、新たな演出モードは左打ちするモードであるかを判定し(ステップA787)、左打ちするモードでない場合(ステップA787;N)には、演出モード情報チェック処理を終了する。また、左打ちするモードである場合(ステップA787;Y)には、左打ち指示報知コマンドを準備し(ステップA788)、演出コマンド設定処理(ステップA789)を行って、演出モード情報チェック処理を終了する。これにより、演出モードの切替の規定回転数前から切替を予告する演出を行うことが可能となる。このように遊技制御装置100で演出モードを管理するようにしたことで、例えば特定の演出モードでのみ特定のリーチを発生させる等の制御が可能となり、遊技の興趣を向上することができる。
〔ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1〕
次に、上述の特図表示中処理におけるファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1(ステップA724)の詳細について説明する。図42に示すように、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1では、まず、ファンファーレ/インターバル中処理に係る処理番号である「3」を設定し(ステップA791)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップA792)。
次に、大当り(特別遊技状態)の開始に関する信号(例えば、大当り1信号をON(大当り+小当りで出力)、大当り4信号をON(大当りで出力))を外部情報出力データ領域にセーブし(ステップA793)、高確率状態と時短状態の終了に関する信号(例えば、特別図柄1高確率状態信号をOFF、特別図柄2高確率状態信号をOFF、特別図柄1変動時間短縮状態信号をOFF、特別図柄2変動時間短縮状態信号をOFF、普通図柄1高確率状態信号をOFF)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA794)。なお、特図高確率中でも、普図は確率状態しか変化しないので、普通図柄1変動時間短縮状態信号及び普通電動役物1開放延長状態信号は常時OFFされている。その後、特別遊技状態で実行したラウンド数を管理するためのラウンド数領域をクリアし(ステップA795)、遊技状態表示番号領域に時短なしの番号をセーブして(ステップA796)、普図ゲームモードフラグ領域に普図低確率フラグをセーブする(ステップA797)。
そして、変動図柄判別フラグ領域をクリアし(ステップA798)、高確率状態の表示に係る遊技盤30に設けた遊技状態表示LED(第3遊技状態表示部)58を消灯させるために高確率報知フラグ領域をクリアして(ステップA799)、特図ゲームモードフラグ領域に特図低確率&時短なしフラグをセーブする(ステップA800)。次に、停電復旧時に演出制御装置300に出力されるコマンドをセーブする停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(低確率)をセーブし(ステップA801)、高確率状態で実行可能な特図変動表示ゲームの回数を管理するための高確率変動回数領域をクリアする(ステップA802)。これにより高確率状態及び時短状態が終了し、通常確率状態かつ通常状態となる。
その後、演出モード番号領域に演出モード1の番号をセーブし(ステップA803)、演出残り回転数領域をクリアして(ステップA804)、次モード移行情報領域に更新なしコードをセーブする(ステップA805)。そして、右打ち指示に関する信号(例えば、発射位置指定信号1をON)を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA806)、右打ち中の表示LED(例えば、第1遊技状態表示部57)を点灯させるため、遊技状態表示番号2領域に右打ち状態中の番号をセーブして(ステップA807)、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1を終了する。これにより、特別遊技状態の発生に伴い演出モードの情報が一旦クリアされることとなる。
〔小当りファンファーレ中処理移行設定処理1〕
次に、上述の特図表示中処理における小当りファンファーレ中処理移行設定処理1(ステップA734)の詳細について説明する。
図43に示すように、小当りファンファーレ中処理移行設定処理1では、まず、処理番号として小当りファンファーレ中処理にかかる「7」を設定して(ステップA811)、当該処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA812)。
次いで、小当りファンファーレ時間(例えば0.3秒)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA813)、小当り遊技の開始に関する信号(例えば、大当り1信号をON(大当り+小当りで出力))を外部情報出力データ領域にセーブして(ステップA814)、小当り遊技の開始に関する信号(例えば、特別図柄1小当り信号をON)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA815)。
次いで、大入賞口不正入賞数領域をクリアして(ステップA816)、大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間外フラグをセーブする(ステップA817)。
次いで、右打ち指示に関する信号(発射位置指定信号1をON)を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA818)、右打ち中の表示LED(例えば、第1遊技状態表示部57)を点灯させるため、遊技状態表示番号2領域に右打ち状態中の番号をセーブして(ステップA819)、小当りファンファーレ中処理移行設定処理1を終了する。
〔ファンファーレ/インターバル中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理におけるファンファーレ/インターバル中処理(ステップA11)の詳細について説明する。図44に示すように、ファンファーレ/インターバル中処理では、まず、特別遊技状態のラウンド数を+1更新し(ステップA901)、特別遊技状態のラウンド数に対応するラウンドコマンドを準備して(ステップA902)、演出コマンド設定処理(ステップA903)を行う。
その後、大入賞口動作判定テーブルを設定し(ステップA904)、大入賞口開放情報に対応する開放切替判定値を取得して(ステップA905)、特別遊技状態のラウンド数が、取得した開放切替判定値よりも大きいかを判定する(ステップA906)。
ラウンド数が開放切替判定値よりも大きい場合(ステップA906;Y)は、短開放用の大入賞口開放時間(例えば0.2秒)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA907)、大入賞口開放中処理移行設定処理(ステップA909)を行って、ファンファーレ/インターバル中処理を終了する。
また、ラウンド数が開放切替判定値よりも大きくない場合(ステップA906;N)は、長開放用の大入賞口開放時間(例えば29秒)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA908)、大入賞口開放中処理移行設定処理(ステップA909)を行って、ファンファーレ/インターバル中処理を終了する。
ここで、本実施形態においては、大当りパターンとして、(1)2R、大入賞口開放情報1(全て短開放)、(2)16R、大入賞口開放情報2(全て長開放)、(3)16R、大入賞口開放情報3(1〜4Rは長開放、5〜16Rは短開放)、(4)16R、大入賞口開放情報4(1〜4Rは長開放、5〜16Rは短開放)、(5)16R、大入賞口開放情報5(全て長開放)、(6)16R、大入賞口開放情報6(1〜8Rは長開放、9〜16Rは短開放)、(7)16R、大入賞口開放情報7(1〜4Rは長開放、5〜16Rは短開放)が設定されている。
したがって、大入賞口動作判定テーブルには、大入賞口開放情報1データと開放切替判定値「0」とが、大入賞口開放情報2データと開放切替判定値「16」とが、大入賞口開放情報3データと開放切替判定値「4」とが、大入賞口開放情報4データと開放切替判定値「4」とが、大入賞口開放情報5データと開放切替判定値「16」とが、大入賞口開放情報6データと開放切替判定値「8」とが、大入賞口開放情報7データと開放切替判定値「4」とが対応付けて記憶されている。そして、ラウンド数が開放切替判定値以下である間は長開放、ラウンド数が開放切替判定値を上回ると短開放となる開放動作を行うようになっている。
〔大入賞口開放中処理移行設定処理〕
図45には、上述のファンファーレ/インターバル中処理における大入賞口開放中処理移行設定処理(ステップA909)を示した。この大入賞口開放中処理移行設定処理においては、まず、処理番号を大入賞口開放中処理にかかる「4」に設定し(ステップA911)、処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA912)。その後、大入賞口の開放開始に関する信号(例えば、特別電動役物1作動中信号をON)を試験信号出力データ領域にセーブして(ステップA913)、大入賞口への入賞数を記憶する大入賞口カウント数領域の情報をクリアする(ステップA914)。そして、大入賞口ソレノイド出力データ領域にオンデータをセーブして(ステップA915)、大入賞口開放中処理移行設定処理を終了する。
〔大入賞口開放中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における大入賞口開放中処理(ステップA12)の詳細について説明する。図46に示すように、大入賞口開放中処理では、まず、実行中の特別遊技状態における現在のラウンド数とRWMのラウンド数上限値領域のラウンド数上限値とを比較して現在のラウンドが最終ラウンドであるかを判定する(ステップA1001)。そして、最終ラウンドでない場合(ステップA1001;N)は、大入賞口動作判定テーブルを設定し(ステップA1002)、大入賞口開放情報に対応する開放切替判定値を取得して(ステップA1003)、特別遊技状態のラウンド数が、取得した開放切替判定値よりも大きいかを判定する(ステップA1004)。
ラウンド数が開放切替判定値よりも大きい場合(ステップA1004;Y)には、短閉鎖用の残存球処理時間(例えば1.4秒)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA1005)、ラウンド間のインターバルに係るインターバルコマンドを準備して(ステップA1007)、演出コマンド設定処理(ステップA1010)を行い、大入賞口残存球処理移行設定処理(ステップA1011)を行って、大入賞口開放中処理を終了する。
また、ラウンド数が開放切替判定値よりも大きくない場合(ステップA1004;N)には、長閉鎖用の残存球処理時間(例えば1.9秒)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA1006)、インターバルコマンドを準備して(ステップA1007)、演出コマンド設定処理(ステップA1010)を行い、大入賞口残存球処理移行設定処理(ステップA1011)を行って、大入賞口開放中処理を終了する。
一方、最終ラウンドである場合(ステップA1001;Y)は、最終用の残存球処理時間(例えば1.9秒)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA1008)、特別遊技状態の終了の際におけるエンディング表示画面の表示制御等に係るエンディングコマンドを準備して(ステップA1009)、演出コマンド設定処理(ステップA1010)を行い、大入賞口残存球処理移行設定処理(ステップA1011)を行って、大入賞口開放中処理を終了する。
〔大入賞口残存球処理移行設定処理〕
図47には上述の大入賞口開放中処理における大入賞口残存球処理移行設定処理(ステップA1011)を示した。この大入賞口残存球処理移行設定処理においては、まず、処理番号を大入賞口残存球処理にかかる「5」に設定して(ステップA1021)、処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA1022)。そして、特別変動入賞装置38の開閉扉38cを閉鎖するために、大入賞口ソレノイド38bをオフさせるためのオフデータを大入賞口ソレノイド出力データ領域にセーブして(ステップA1023)、大入賞口残存球処理移行設定処理を終了する。
〔大入賞口残存球処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における大入賞口残存球処理(ステップA13)の詳細について説明する。図48に示すように、大入賞口残存球処理では、まず、実行中の特別遊技状態における現在のラウンド数とRWMのラウンド数上限値領域のラウンド数上限値とを比較して現在のラウンドが最終ラウンドであるかを判定する(ステップA1101)。
そして、特別遊技状態における現在のラウンドが最終ラウンドでない場合(ステップA1101;N)は、大入賞口動作判定テーブルを設定し(ステップA1102)、大入賞口開放情報に対応する開放切替判定値を取得して(ステップA1103)、通常用のインターバル時間(例えば0.1秒)を設定する(ステップA1104)。
次いで、特別遊技状態のラウンド数が、取得した開放切替判定値よりも大きいかを判定し(ステップA1105)、ラウンド数が開放切替判定値よりも大きい場合(ステップA1105;Y)には、ステップA1109の処理に移行する。また、ラウンド数が開放切替判定値よりも大きくない場合(ステップA1105;N)には、大入賞口開放情報はランクダウン演出系の値であるかを判定する(ステップA1106)。
ここで、ランクダウン演出とは、大当りラウンドが継続するか否かを報知するラウンド継続報知演出を実行し、該ラウンド継続報知演出において大当りラウンドが継続されないことを報知する演出が該当する。具体的には、大当りパターンとして、「16R、大入賞口開放情報2(全て長開放)」と「16R、大入賞口開放情報3(1〜4Rは長開放、5〜16Rは短開放)」と「16R、大入賞口開放情報4(1〜4Rは長開放、5〜16Rは短開放)」との何れかが選択された場合に、大当りラウンドの1R〜3Rまで表示装置41の表示画面に所定の大当りラウンド演出を表示し、4R目でラウンド継続報知演出を実行する。選択された大当りパターンが「16R、大入賞口開放情報2(全て長開放)」であれば、ラウンド継続報知演出においてラウンド継続が報知され、5R目以降のラウンドにおいても大入賞口が長開放で開放され、選択された大当りパターンが「16R、大入賞口開放情報3(1〜4Rは長開放、5〜16Rは短開放)」であれば、ラウンド継続報知演出においてラウンド非継続が報知され、5R目以降のラウンドにおいて大入賞口が短開放で開放されることとなる。
大入賞口開放情報がランクダウン演出系の値でない場合(ステップA1106;N)は、ステップA1109の処理に移行する。また、大入賞口開放情報がランクダウン演出系の値である場合(ステップA1106;Y)は、ラウンド数が特殊演出ラウンドの値(例えば、4R)であるかを判定する(ステップA1107)。
ラウンド数が特殊演出ラウンドの値でない場合(ステップA1107;N)は、ステップA1109の処理に移行する。また、ラウンド数が特殊演出ラウンドの値である場合(ステップA1107;Y)、例えばラウンド数が4Rである場合は、ランクダウン演出用のインターバル時間(例えば3.6秒)を設定して(ステップA1108)、ステップA1109の処理に移行する。なお、特殊ラウンド数は1種類に限らず、例えば4Rと8Rというように複数種類設けても良い。
そして、ステップA1104又はA1108にて設定したインターバル時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA1109)、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理2(ステップA1110)を行って、大入賞口残存球処理を終了する。
一方、特別遊技状態における現在のラウンドが最終ラウンドである場合(ステップA1101;Y)は、特別結果が導出された際の演出モードを記憶する特図ゲームモードフラグ退避領域からフラグをロードし(ステップA1111)、ロードしたフラグと大入賞口開放情報と停止図柄パターンとに対応するエンディング時間を設定して(ステップA1112)、設定したエンディング時間(例えば1.9秒)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップA1113)。その後、大当り終了処理移行設定処理(ステップA1114)を行って、大入賞口残存球処理を終了する。
〔ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理2〕
図49には、上述の大入賞口残存球処理におけるファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理2(ステップA1110)を示した。このファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理2では、まず、ファンファーレ/インターバル中処理に係る処理番号である「3」を設定し(ステップA1121)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップA1122)。
次に、大入賞口(特別変動入賞装置38)の開放終了に関する信号(例えば、特別電動役物1作動中信号をOFF)を試験信号出力データ領域にセーブして(ステップA1123)、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理2を終了する。
〔大当り終了処理移行設定処理〕
図50には、上述の大入賞口残存球処理における大当り終了処理移行設定処理(ステップA1114)を示した。この大当り終了処理移行設定処理においては、まず、大当り終了処理に係る処理番号として「6」を設定し(ステップA1131)、処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA1132)。その後、大入賞口(特別変動入賞装置38)の開放終了に関する信号(例えば、特別電動役物1作動中信号をOFF)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA1133)。
次に、大入賞口への入賞数を記憶する大入賞口カウント数領域の情報をクリアし(ステップA1134)、特別遊技状態のラウンド数を記憶するラウンド数領域の情報をクリアして(ステップA1135)、特別遊技状態のラウンド数の上限値を記憶するラウンド数上限値領域の情報をクリアする(ステップA1136)。そして、ラウンド数の上限値判定用のフラグを記憶するラウンド数上限値情報領域の情報をクリアし(ステップA1137)、大入賞口の開放情報判定用のフラグを記憶する大入賞口開放情報領域の情報をクリアして(ステップA1138)、大当り終了処理移行設定処理を終了する。
〔大当り終了処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における大当り終了処理(ステップA14)の詳細について説明する。図51に示すように、この大当り終了処理では、まず、時間短縮判定データが、時短作動データかを判定する(ステップA1201)。
時短作動データでない場合(ステップA1201;N)は、大当り終了設定処理1を行い(ステップA902)、時短作動データである場合(ステップA1201;Y)は、大当り終了設定処理2を行う(ステップA903)。そして、演出モード情報アドレステーブルを設定して(ステップA1204)、変動開始時(停止図柄設定時)に設定された演出モード移行情報に対応するテーブルのアドレスを取得する(ステップA1205)。
次に、遊技制御装置100での演出モードの管理に必要な情報をセーブする処理として、まず、特別遊技状態の終了後に設定される演出モードの演出モード番号を取得し、演出モード番号領域にセーブする(ステップA1206)。さらに、特別遊技状態の終了後に設定される演出モードの演出残り回転数を取得し、演出残り回転数領域にセーブして(ステップA1207)、特別遊技状態の終了後に設定される演出モードの次モード移行情報を取得し、次モード移行情報領域にセーブする(ステップA1208)。
その後、演出モード番号に対応する確率情報コマンドを準備し(ステップA1209)、コマンドを停電復旧時送信コマンド領域にセーブして(ステップA1210)、演出コマンド設定処理(ステップA1211)を行う。ここで、確率情報コマンドとして、「高確率・時短あり」、「高確率・時短なし」の何れかに、更に演出モードの情報が含まれた複数のコマンドがある。本実施形態の場合、大当りが終了すると必ず確変状態になる(所謂ST状態)ので、確率情報コマンドとして、「高確率・時短あり・演出モードA」、「高確率・時短あり・演出モードB」、「高確率・時短あり・演出モードC」、「高確率・時短なし・演出モードA」があり、この処理では使われないが、他に「低確率・時短なし・演出モードA」、「低確率・時短なし・演出モードB」、「低確率・時短なし・演出モードC」がある。
次いで、演出残り回転数に対応する演出回転数コマンドを準備して(ステップA1212)、演出コマンド設定処理(ステップA1213)を行う。
次いで、高確率変動回数に対応する高確率変動回数コマンドを準備し(ステップA1214)、演出コマンド設定処理(ステップA1215)を行って、大当り終了後に時短状態が発生するかを判定する(ステップA1216)。
大当り終了後に時短状態が発生する場合(ステップA1216;Y)は、特図普段処理移行設定処理2を行い(ステップA1219)、大当り終了処理を終了する。
また、大当り終了後に時短状態が発生しない場合(ステップA1216;N)は、左打ち指示報知コマンドを準備し(ステップA1217)、演出コマンド設定処理(ステップA1218)を行った後に、特図普段処理移行設定処理2を行い(ステップA1219)、大当り終了処理を終了する。
〔大当り終了設定処理1〕
図52には、上述の大当り終了処理における大当り終了設定処理1(ステップA1202)を示した。この大当り終了設定処理1では、まず、時短状態なしに関する信号(例えば、大当り2信号をOFF)を外部情報出力データ領域にセーブして(ステップA1221)、高確率状態と時短状態なしの開始に関する信号(例えば、特別図柄1高確率状態信号をON、特別図柄2高確率状態信号をON、特別図柄1変動時間短縮状態信号をOFF、特別図柄2変動時間短縮状態信号をOFF、普通図柄1高確率状態信号をOFF)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA1222)。
次に、遊技状態表示番号領域に時短状態なしの番号をセーブし(ステップA1223)、普図ゲームモードフラグ領域に普図低確率フラグをセーブして(ステップA1224)、特図ゲームモードフラグ領域に特図高確率&時短なしフラグをセーブする(ステップA1225)。その後、高確率変動回数領域に初期値(例えば100回)をセーブし(ステップA1226)、左打ち指示に関する信号(例えば、発射位置指定信号1をOFF)を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA1227)、右打ち中の表示LED(第1遊技状態表示部57)を消灯させるため、遊技状態表示番号2領域に左打ち状態中の番号をセーブして(ステップA1228)、大当り終了設定処理1を終了する。
〔大当り終了設定処理2〕
図53には、上述の大当り終了処理における大当り終了設定処理2(ステップA1203)を示した。この大当り終了設定処理2では、まず、時短状態の開始に関する信号(例えば、大当り2信号をON)を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA1231)。時短状態の開始に関する信号は、大当り中から出力されているので継続する形で、外部情報出力データ領域にセーブされる。次いで、高確率状態と時短状態の開始に関する信号(例えば、特別図柄1高確率状態信号をON、特別図柄2高確率状態信号をON、特別図柄1変動時間短縮状態信号をON、特別図柄2変動時間短縮状態信号をON、普通図柄1高確率状態信号をON)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA1232)。
次に、遊技状態表示番号領域に時短状態ありの番号をセーブし(ステップA1233)、普図ゲームモードフラグ領域に普図高確率フラグをセーブして(ステップA1234)、特図ゲームモードフラグ領域に特図高確率&時短ありフラグをセーブする(ステップA1235)。その後、高確率変動回数領域に初期値(例えば100回)をセーブして(ステップA1256)、大当り終了設定処理2を終了する。なお、本実施形態の場合、時短状態中は右打ちモードであるが、大当り中から右打ちモードが設定されているので、大当り終了設定処理2では右打ちに関する設定を行わない。
すなわち、遊技制御装置100が、特別遊技状態の終了後に、予め定められた所定期間に亘って特定遊技状態(時短状態)を発生可能な特定遊技状態発生手段をなす。そして、特定遊技状態においては、当該特定遊技状態でない場合よりも普通変動入賞装置37への入賞が容易となるように普通変動入賞装置37の動作を制御するとともに、当該特定遊技状態でない場合よりも第1特図変動表示ゲーム、第2特図変動表示ゲーム及び普図変動表示ゲームの変動時間を短縮するように構成されていることとなる。
〔特図普段処理移行設定処理2〕
図54には上記した大当り終了処理における特図普段処理移行設定処理2(ステップA1219)を示した。この特図普段処理移行設定処理2においては、まず、特図普段処理に係る処理番号として「0」を設定し(ステップA1241)、処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA1242)。
その後、大当りの終了に関する信号(例えば、大当り1信号をOFF、大当り3信号をOFF、大当り4信号をOFF)を外部情報出力データ領域にセーブして(ステップA1243)、大当りの終了に関する信号(例えば、条件装置作動中信号をOFF、役物連続作動装置作動中信号をOFF、特別図柄1当り信号をOFF、特別図柄2当り信号をOFF)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA1244)。続いて、時間短縮判定フラグ領域の情報をクリアし(ステップA1245)、大当りのラウンド回数を示すラウンドLEDのポインタ領域の情報をクリアして(ステップA1246)、演出モード移行情報領域の情報をクリアする(ステップA1247)。そして、特図ゲームモードフラグ退避領域の情報をクリアし(ステップA1248)、大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブして(ステップA1249)、特図普段処理移行設定処理2を終了する。
〔小当りファンファーレ中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における小当りファンファーレ中処理(ステップA15)の詳細について説明する。図55(a)に示すように、小当りファンファーレ中処理では、小当り中処理移行設定処理(ステップA1301)を行う。
〔小当り中処理移行設定処理〕
次に、上述の小当りファンファーレ中処理における小当り中処理移行設定処理(ステップA1301)の詳細について説明する。図55(b)に示すように、小当り中処理移行設定処理では、まず、処理番号として小当り中処理にかかる「8」を設定して(ステップA1311)、当該処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA1312)。
次いで、小当り遊技における大入賞口の開放時間(例えば0.2秒)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブして(ステップA1313)、小当り動作の開始に関する信号(例えば、特別電動役物1作動中信号をON)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA1314)。
次いで、特別変動入賞装置38の開閉扉38cを開放するために、大入賞口ソレノイド38bをオンさせるためのオンデータを大入賞口ソレノイド出力データ領域にセーブする(ステップA1315)。
次いで、大入賞口への入賞数を記憶する大入賞口カウント数領域の情報をクリアし(ステップA1316)、小当り中制御ポインタ領域に小当り動作初期値(例えば「0」)をセーブして(ステップA1317)、小当り中処理移行設定処理を終了する。
〔小当り中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における小当り中処理(ステップA16)の詳細について説明する。図56に示すように、小当り中処理では、まず、小当り中制御ポインタの値をロードして(ステップA1401)、ロードした値が小当り動作終了値(例えば「6」)以上であるかを判定する(ステップA1402)。
ロードした値が小当り動作終了値以上でない場合(ステップA1402;N)には、小当り中制御ポインタを+1更新し(ステップA1403)、小当り動作移行設定処理(ステップA1404)を行って、小当り中処理を終了する。
一方、ロードした値が小当り動作終了値以上である場合(ステップA1402;Y)には、特図ゲームモードフラグ退避領域からフラグをロードし(ステップA1405)、ロードしたフラグが特図高確率中に関するフラグであるかを判定する(ステップA1406)。これにより、特図高確率中での小当りかを判定する。なお、ここでは、時短状態中であるか否かは問わない。
ロードしたフラグが特図高確率中に関するフラグである場合(ステップA1406;Y)には、小当り残存球処理移行設定処理(ステップA1409)を行い、小当り中処理を終了する。また、ロードしたフラグが特図高確率中に関するフラグでない場(ステップA1406;N)には、小当り終了画面のコマンドを準備し(ステップA1407)、演出コマンド設定処理(ステップA1408)を行って、小当り残存球処理移行設定処理(ステップA1409)を行い、小当り中処理を終了する。
〔小当り動作移行設定処理〕
次に、上述の小当り中処理における小当り動作移行設定処理(ステップA1404)の詳細について説明する。図57に示すように、小当り動作移行設定処理では、制御ポインタ(小当り中制御ポインタ)に応じて分岐処理(ステップA1411)を行う。
ステップA1411にて、制御ポインタが「0」,「2」,「4」の場合は、制御ポインタに対応するウェイト時間(例えば1500m秒)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA1412)、大入賞口ソレノイド出力データ領域にオフデータをセーブして(ステップA1413)、小当り動作移行設定処理を終了する。
また、ステップA1411にて、制御ポインタが「1」,「3」,「5」の場合は、制御ポインタに対応する大入賞口開放時間(例えば200m秒)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA1414)、大入賞口ソレノイド出力データ領域にオンデータをセーブして(ステップA1415)、小当り動作移行設定処理を終了する。
ここで、本実施形態の場合、300m秒の小当りファンファーレ時間の後に、200m秒の開放と1500m秒の閉鎖とを交互に行い、開放の終了時及び閉鎖の終了時に小当り中制御ポインタが順次更新される。
具体的には、1回目の200m秒開放の終了時(すなわち、1回目の200m秒開放から1回目の1500m秒閉鎖への切り替わり時)に小当り中制御ポインタが「0」に更新され、1回目の1500m秒閉鎖の終了時(すなわち、1回目の1500m秒閉鎖から2回目の200m秒開放への切り替わり時)に小当り中制御ポインタが「1」に更新され、2回目の200m秒開放の終了時に小当り中制御ポインタが「2」に更新され、2回目の1500m秒閉鎖の終了時に小当り中制御ポインタが「3」に更新され、3回目の200m秒開放の終了時に小当り中制御ポインタが「4」に更新され、3回目の1500m秒閉鎖の終了時に小当り中制御ポインタが「5」に更新される。そして、4回目の200m秒開放の終了時に小当り中制御ポインタが「6」に更新され、1900m秒の小当り残存球時間と、その後の100m秒の小当りエンディング時間との経過後に、小当り状態が終了する。したがって、4回目の200m秒開放の後に、2000m秒間閉鎖されるので、見た目のエンディング時間は2000m秒となる。
〔小当り残存球処理移行設定処理〕
次に、上述の小当り中処理における小当り残存球処理移行設定処理(ステップA1409)の詳細について説明する。図58に示すように、小当り残存球処理移行設定処理では、まず、処理番号として小当り残存球処理にかかる「9」を設定して(ステップA1421)、当該処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA1422)。
次いで、小当り残存球処理時間(例えば1.9秒)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA1423)、大入賞口ソレノイド出力データ領域にオフデータをセーブして(ステップA1424)、小当り残存球処理移行設定処理を終了する。
〔小当り残存球処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における小当り残存球処理(ステップA17)の詳細について説明する。図59(a)に示すように、小当り残存球処理では、小当り終了処理移行設定処理(ステップA1501)を行う。
〔小当り終了処理移行設定処理〕
次に、上述の小当り残存球処理における小当り終了処理移行設定処理(ステップA1501)の詳細について説明する。図59(b)に示すように、小当り終了処理移行設定処理では、まず、処理番号として小当り終了処理にかかる「10」を設定して(ステップA1511)、当該処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA1512)。
次いで、小当りエンディング時間(例えば0.1秒)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブして(ステップA1513)、小当り動作の終了に関する信号(例えば、特別電動役物1作動中信号をOFF)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA1514)。
次いで、大入賞口カウント数領域の情報をクリアし(ステップA1515)、小当り中制御ポインタ領域の情報をクリア(例えば0クリア)して(ステップA1516)、小当り終了処理移行設定処理を終了する。
〔小当り終了処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における小当り終了処理(ステップA18)の詳細について説明する。図60に示すように、小当り終了処理では、まず、特図ゲームモードフラグ退避領域からフラグをロードし(ステップA1601)、ロードしたフラグが特図高確率中に関するフラグであるかを判定する(ステップA1602)。
ロードしたフラグが特図高確率中に関するフラグでない場合(ステップA1602;N)は、演出モード情報アドレステーブルを設定して(ステップA1603)、変動開始時(停止図柄設定時)に設定された演出モード移行情報に対応するテーブルのアドレスを取得する(ステップA1604)。
そして、移行する演出モードの演出モード番号を取得し、RWM内の演出モード番号領域にセーブして(ステップA776)、移行する演出モードの演出残り回転数を取得し、RAM内の演出残り回転数領域にセーブして(ステップA1606)、移行する演出モードの次モード移行情報を取得し、RWM内の次モード移行情報領域にセーブする(ステップA1607)。その後、演出モード番号に対応する確率情報コマンドを準備し(ステップA1608)、準備した確率情報コマンドが停電復旧時送信コマンド領域の値と一致するかを判定する(ステップA1609)。準備した確率情報コマンドが停電復旧時送信コマンド領域の値と一致する場合(ステップA1609;Y)は、ステップA1619の処理に移行する。
また、準備した確率情報コマンドが停電復旧時送信コマンド領域の値と一致しない場合(ステップA1609;N)には、準備した確率情報コマンドを停電復旧時送信コマンド領域にセーブして(ステップA1610)、演出コマンド設定処理(ステップA1611)を行う。
次いで、演出残り回転数に対応する演出回転数コマンドを準備して(ステップA1612)、演出コマンド設定処理(ステップA1613)を行う。
次いで、高確率変動回数に対応する高確率変動回数コマンドを準備して(ステップA1614)、演出コマンド設定処理(ステップA1615)を行う。
次いで、新たな演出モードは左打ちするモードであるかを判定し(ステップA1616)、左打ちするモードでない場合(ステップA1616;N)には、ステップA1619の処理に移行する。また、左打ちするモードである場合(ステップA1616;Y)には、左打ち指示報知コマンドを準備して(ステップA1617)、演出コマンド設定処理(ステップA1618)を行った後に、ステップA1619の処理に移行する。
そして、特図ゲームモードフラグ退避領域からフラグをロードし(ステップA1619)、ロードしたフラグが特図時短中(時短状態中)に関するフラグであるかを判定する(ステップA1620)。
ロードしたフラグが特図時短中に関するフラグである場合(ステップA1620;Y)には、特図普段処理移行設定処理3(ステップA1623)を行って、小当り終了処理を終了する。
また、ロードしたフラグが特図時短中に関するフラグでない場合(ステップA1620;N)には、左打ち指示に関する信号(例えば、発射位置指定信号1をOFF)を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA1621)、右打ち中の表示LED(例えば、第1遊技状態表示部57)を消灯させるため、遊技状態表示番号2領域に左打ち状態中の番号をセーブして(ステップA1622)、特図普段処理移行設定処理3(ステップA1623)を行い、小当り終了処理を終了する。
〔特図普段処理移行設定処理3〕
次に、上述の小当り終了処理における特図普段処理移行設定処理3(ステップA1623)の詳細について説明する。図61に示すように、特図普段処理移行設定処理では、まず、処理番号として特図普段処理にかかる「0」を設定して(ステップA1631)、当該処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA1632)。
次いで、小当りの終了に関する信号(例えば、大当り1信号をOFF)を外部情報出力データ領域にセーブして(ステップA1633)、小当りの終了に関する信号(例えば、特別図柄1小当り信号をOFF)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA1634)。
次いで、変動図柄判別フラグ領域の情報をクリアし(ステップA1635)、演出モード移行情報領域の情報をクリアして(ステップA1636)、特図ゲームモードフラグ退避領域の情報をクリアする(ステップA1637)。
次いで、大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブして(ステップA1638)、特図普段処理移行設定処理3を終了する。
〔演出コマンド設定処理〕
次に、タイマ割込み処理中に実行される各処理における演出コマンド設定処理の詳細について説明する。図62に示すように、演出コマンド設定処理では、まず、演出用シリアル送信バッファのステータスを読み込み(ステップA2001)、演出用シリアル送信バッファは満杯であるかを判定する(ステップA2002)。
演出用シリアル送信バッファが満杯である場合(ステップA2002;Y)は、演出用シリアル送信バッファのステータスを読み込む処理(ステップA2001)に戻る。
また、演出用シリアル送信バッファが満杯でない場合(ステップA2002;N)は、コマンドデータ(MODE)を演出用シリアル送信バッファに書き込む(ステップA2003)。
次いで、演出用シリアル送信バッファのステータスを読み込み(ステップA2004)、演出用シリアル送信バッファは満杯であるかを判定する(ステップA2005)。
演出用シリアル送信バッファが満杯である場合(ステップA2005;Y)は、演出用シリアル送信バッファのステータスを読み込む処理(ステップA2004)に戻る。
また、演出用シリアル送信バッファが満杯でない場合(ステップA2005;N)は、コマンドデータ(ACTION)を演出用シリアル送信バッファに書き込んで(ステップA2006)、演出コマンド設定処理を終了する。
なお、演出コマンド設定処理のことを、単に「コマンド設定処理」と称することもある。
〔図柄変動制御処理〕
図63に、前述の特図ゲーム処理における図柄変動制御処理(ステップA20,A22)、後述の普図ゲーム処理における図柄変動制御処理(ステップB15)を示した。図柄変動制御処理は、特別図柄(第1特図、第2特図等)や普通図柄(普図)の変動の制御と特別図柄や普通図柄の表示データの設定を行う処理である。
この図柄変動制御処理では、まず、制御対象の図柄(例えば、第1特図、第2特図、及び普図の何れか)にかかる変動制御フラグが変動中であるかチェックする(ステップA2101)。本実施形態の場合、ステップA19、ステップA21、ステップB14にて準備した変動制御テーブル上に、変動制御フラグ領域の下位アドレス、点滅制御タイマの初期値、変動図柄番号上限判定値、表示テーブル2(停止用)のアドレス、表示テーブル1(変動用)のアドレスが定義されている。
制御対象の図柄にかかる変動中フラグが変動中である場合(ステップA2102;Y)は、制御対象の図柄に対応する図柄表示テーブル(変動用)を取得する(ステップA2103)。本実施形態の場合、ステップA19、ステップA21、ステップB14にて準備した変動制御テーブル上に、図柄表示テーブル(変動用)のアドレスが定義されている。
次いで、制御対象の点滅制御タイマを−1更新し(ステップA2104)、更新後の点滅制御タイマが「0」であるかを判定して(ステップA2105)、更新後の点滅制御タイマが「0」でない場合(ステップA2105;N)は、制御対象の変動図柄番号領域の値に対応する表示データを取得する(ステップA2108)。そして、取得した表示データを対象のセグメント領域にセーブして(ステップA2111)、図柄変動制御処理を終了する。
また、更新後の点滅制御タイマが「0」である場合(ステップA2105;Y)は、対象の点滅タイマ領域に対応する点滅制御タイマ初期値をセーブし(ステップA2106)、制御対象の変動図柄番号を対応する範囲で+1更新して(ステップA2107)、制御対象の変動図柄番号領域の値に対応する表示データを取得する(ステップA2108)。そして、取得した表示データを対象のセグメント領域にセーブして(ステップA2111)、図柄変動制御処理を終了する。
一方、制御対象の図柄にかかる変動中フラグが変動中でない場合(ステップA2102;N)は、制御対象の図柄に対応する図柄表示テーブル(停止用)を取得する(ステップA2109)。本実施形態の場合、ステップA19、ステップA21、ステップB14にて準備した変動制御テーブル上に、図柄表示テーブル(停止用)のアドレスが定義されている。
次いで、制御対象の停止図柄番号領域の値に対応する表示データを取得し(ステップA2110)、取得した表示データを対象のセグメント領域にセーブして(ステップA2111)、図柄変動制御処理を終了する。
ステップA2106でセーブする点滅制御タイマ初期値は、処理対象のゲームに応じて準備されている変動制御テーブルにおいて定義された値がセーブされる。ここでは、第1特図(第1特図変動表示ゲーム)の変動制御テーブルにおいて点滅制御タイマ初期値として52msに相当する値が定義されており、第2特図(第2特図変動表示ゲーム)の変動制御テーブルにおいて点滅制御タイマ初期値として104msに相当する値が定義されており、普図(普図変動表示ゲーム)の変動制御テーブルにおいて点滅制御タイマ初期値として52msに相当する値が定義されている。この点滅制御タイマ初期値は、一括表示装置50において変動時間中に点灯パターンを更新する間隔である。
また、ステップA2107における対応する範囲は、処理対象のゲームに応じて準備されている変動制御テーブルにおいて定義された変動図柄番号上限判定値により規定される。ステップA2107において変動図柄番号を+1更新することで変動図柄番号上限値に達した場合は変動図柄番号を0にするようにされており、変動図柄番号は0〜(変動図柄番号上限判定値−1)の範囲で順次更新される。ステップA2108、A2111ではこの変動図柄番号に応じた表示データ(点灯パターン)を取得して表示する設定を行うようになっており、変動図柄番号上限判定値に等しい回数の点灯パターンの更新(変更)が行われることで一巡する表示が繰り返し行われることとなる。
ここでは、第1特図(第1特図変動表示ゲーム)の変動制御テーブルにおいて変動図柄番号上限判定値として8が定義されており、変動図柄番号を0〜7の範囲で更新可能である。よって、第1特図変動表示ゲームの変動表示中に繰り返し表示する特図1変動中表示は8回の点灯パターンの更新で一巡することとなる。また、第2特図(第2特図変動表示ゲーム)の変動制御テーブルにおいて変動図柄番号上限判定値として2が定義されており、変動図柄番号を0と1で交互に更新可能である。よって、第2特図変動表示ゲームの変動表示中に繰り返し表示する特図2変動中表示は2回の点灯パターンの更新で一巡することとなる。また、普図(普図変動表示ゲーム)の変動制御テーブルにおいて変動図柄番号上限判定値として4が定義されており、変動図柄番号を0〜3の範囲で更新可能である。よって、普図変動表示ゲームの変動表示中に繰り返し表示する普図変動中表示は4回の点灯パターンの更新で一巡することとなる。
このように処理対象のゲームに応じて準備されている変動制御テーブルにおいて点滅制御タイマ初期値と変動図柄番号上限値を定義することで、一括表示装置50において点灯パターンを更新させる間隔や表示が一巡する更新回数をゲームごとに設定することができる。
〔振り分け処理〕
図64には、上述の変動パターン設定処理における振り分け処理(ステップA476、A479、A485)を示した。振り分け処理は、変動パターン乱数1に基づいて、後半変動グループテーブルから特図変動表示ゲームの後半変動選択テーブルを選択したり、変動パターン乱数2に基づいて、後半変動選択テーブルから特図変動表示ゲームの後半変動パターン(後半変動番号)を選択したり、変動パターン乱数3に基づいて、前半変動選択テーブルから特図変動表示ゲームの前半変動パターン(前半変動番号)を選択したりするための処理である。
この振り分け処理では、まず、対象の選択テーブル(ステップA472にて準備した後半変動グループテーブル、ステップA477にて準備した後半変動選択テーブル、又はステップA483にて準備した前半変動選択テーブル)の先頭のデータが振り分けなしのコード(すなわち「0」)であるかをチェックする(ステップA2201)。ここで、後半変動グループテーブル、後半変動選択テーブル、及び前半変動選択テーブルは、少なくとも一の後半変動選択テーブルや後半変動パターン(後半変動番号)や前半変動パターン(前半変動番号)と対応付けて所定の振り分け値を記憶しているが、振り分けの必要がない選択テーブルの場合、振り分け値「0」、すなわち、振り分けなしのコードが先頭に規定されている。
そして、対象の選択テーブル(後半変動グループテーブルや後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブル)の先頭のデータが振り分けなしのコードである場合(ステップA2202;Y)は、振り分けた結果に対応するデータのアドレスに更新して(ステップA2207)、振り分け処理を終了する。
一方、対象の選択テーブル(後半変動グループテーブルや後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブル)の先頭のデータが振り分けなしのコードでない場合(ステップA2202;N)は、対象の選択テーブル(後半変動グループテーブルや後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブル)に最初に規定されている一の振り分け値を取得する(ステップA2203)。
続けて、ステップA473やA478やA484にて準備した乱数値(変動パターン乱数1や変動パターン乱数2や変動パターン乱数3の値)からステップA2203にて取得した振り分け値を減算して新たな乱数値を算出し(ステップA2204)、当該算出した新たな乱数値が「0」よりも小さいかを判定する(ステップA2205)。そして、新たな乱数値が「0」よりも小さくない場合(ステップA2205;N)は、次の振り分け値のアドレスに更新した後(ステップA2206)、ステップA2203の処理に移行して、それ以降の処理を行う。
すなわち、対象の選択テーブル(後半変動グループテーブルや後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブル)に次に規定されている振り分け値を取得し(ステップA2203)、その後、前回のステップA2205にて判定済みの乱数値から振り分け値を減算することで新たな乱数値を算出して(ステップA2204)、算出した新たな乱数値が「0」よりも小さいか否かを判定する(ステップA2205)。
上記の処理をステップA2205にて新たな乱数値が「0」よりも小さいと判定(ステップA2205;Y)するまで実行する。これにより、対象の選択テーブル(後半変動グループテーブルや後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブル)に規定されている少なくとも一の後半変動選択テーブルや後半変動パターン(後半変動番号)や前半変動パターン(前半変動番号)の中から何れか一の後半変動選択テーブルや後半変動パターン(後半変動番号)や前半変動パターン(前半変動番号)が選択される。
そして、ステップA2205にて、新たな乱数値が「0」よりも小さいと判定すると(ステップA2205;Y)、振り分けた結果に対応するデータのアドレスに更新して(ステップA2207)、振り分け処理を終了する。
〔2バイト振り分け処理〕
図65には、上述の変動パターン設定処理における2バイト振り分け処理(ステップA475)を示した。2バイト振り分け処理は、変動パターン乱数1に基づいて後半変動グループテーブルから特図変動表示ゲームの後半変動選択テーブルを選択するための処理である。
この2バイト振り分け処理では、まず、選択テーブル(ステップA472にて準備した後半変動グループテーブル)の先頭のデータが振り分けなしのコード(すなわち「0」)であるかをチェックする(ステップA2301)。ここで、後半変動グループテーブルは、少なくとも一の後半変動選択テーブルと対応付けて所定の振り分け値を記憶しているが、後半変動パターンが「リーチなし」となる後半変動選択テーブルのみを規定する後半変動グループテーブル(例えば、結果がはずれの場合の一部の変動グループテーブル)にあっては、振り分けの必要がないため、振り分け値「0」、すなわち、振り分けなしのコードが先頭に規定されている。
そして、選択テーブル(後半変動グループテーブル)の先頭のデータが振り分けなしのコードである場合(ステップA2302;Y)は、振り分けた結果に対応するデータのアドレスに更新して(ステップA2307)、2バイト振り分け処理を終了する。
一方、選択テーブル(後半変動グループテーブル)の先頭のデータが振り分けなしのコードでない場合(ステップA2302;N)は、選択テーブル(後半変動グループテーブル)に最初に規定されている一の振り分け値を取得する(ステップA2303)。
続けて、ステップA473にて準備した乱数値(変動パターン乱数1の値)からステップA2303にて取得した振り分け値を減算して新たな乱数値を算出し(ステップA2304)、当該算出した新たな乱数値が「0」よりも小さいかを判定する(ステップA2305)。そして、新たな乱数値が「0」よりも小さくない場合(ステップA2305;N)は、次の振り分け値のアドレスに更新した後(ステップA2306)、ステップA2303の処理に移行して、それ以降の処理を行う。
すなわち、選択テーブル(後半変動グループテーブル)に次に規定されている振り分け値を取得し(ステップA2303)、その後、前回のステップA2305にて判定済みの乱数値から振り分け値を減算することで新たな乱数値を算出して(ステップA2304)、算出した新たな乱数値が「0」よりも小さいか否かを判定する(ステップA2305)。
上記の処理をステップA2305にて新たな乱数値が「0」よりも小さいと判定(ステップA2305;Y)するまで実行する。これにより、選択テーブル(後半変動グループテーブル)に規定されている少なくとも一の後半変動選択テーブルの中から何れか一の後半変動選択テーブルが選択される。
そして、ステップA2305にて、新たな乱数値が「0」よりも小さいと判定すると(ステップA2305;Y)、振り分けた結果に対応するデータのアドレスに更新して(ステップA2307)、2バイト振り分け処理を終了する。
図64に示す振り分け処理の構成と、図65に示す2バイト振り分け処理の構成とは、基本的に同じであるが、振り分けに使用する乱数のサイズが1バイトであるか、2バイトであるかという点で異なるため、計算するためのプログラム命令が異なっている。
[演出ポイント制御&確変/非確変図柄切替制御]
次に、本実施形態の遊技機10が特徴とする“演出ポイント制御”と“確変/非確変図柄切替制御”について説明する。
演出制御装置300は、表示装置41に飾り特図変動表示ゲーム(変動表示演出)を表示する。本実施形態における飾り特図変動表示ゲームは、数字で構成される識別図柄(飾り特別図柄)を左変動表示領域、右変動表示領域、中変動表示領域のそれぞれにおいて変動表示し、所定時間後に変動している識別図柄を停止させて、停止表示された3つの識別図柄により構成される結果態様によって、特図変動表示ゲームの結果を表示することで行われる。例えば、特図変動表示ゲームの結果が特別結果(例えば、大当り)である場合、表示装置41には結果態様として、確変図柄(すなわち、確変表示態様(本実施形態の場合、赤色)で表示されている識別図柄)が揃う結果態様、或いは、非確変図柄(すなわち、非確変表示態様(本実施形態の場合、青色)で表示されている識別図柄)が揃う結果態様が導出される。そして、確変図柄が揃う結果態様が導出された場合、特別遊技状態の終了後に高確率状態(確変状態)が発生する。
なお、図面においては便宜上、赤色を黒色(塗りつぶし)で、青色を白色(白抜き)で示している。無論、確変表示態様は、赤色に限定されるものではなく、適宜変更可能である。また、非確変表示態様は、青色に限定されるものではなく、適宜変更可能である。
初期設定では、例えば図66(a)に示すように、識別図柄のうちの奇数図柄(「1」,「3」,「5」,「7」)が確変図柄になっており、識別図柄のうちの偶数図柄(「0」,「2」,「4」,「6」)が非確変図柄になっている。そして、所定条件が成立した場合に、偶数図柄の表示態様を、非確変表示態様から確変表示態様に変化させることによって、偶数図柄を非確変図柄から確変図柄へと切り替えるよう構成されている。
また、演出制御装置300は、第1時点から第2時点までの間において、ポイント加算条件が成立した場合に、ポイントを加算するように構成されている。
本実施形態では、飾り特図変動表示ゲームの変動停止から所定時間(例えば10秒)が経過した時点を第2時点とし、遊技者の遊技開始時点(具体的には、第2時点に到達後、最初に実行される飾り特図変動表示ゲームの変動開始時点)を第1時点とする。
また、飾り特図変動表示ゲームの変動開始時と、ポイント加算対象の先読み演出実行時と、ポイント加算対象の当該変動演出実行時と、ポイント加算対象のボタン操作継続時と、獲得ポイント数がボーナス対象値になった時に、ポイント加算条件(ポイント付与条件)が成立したと判定して、予め定められたポイントをポイント数に加算する。
なお、ポイント加算条件(ポイント付与条件)は、これらに限定されるものではない。例えば、所定時間に亘り継続して遊技が行われた場合や、「241」等の特定の図柄停止態様(ポイント加算図柄停止態様)が停止表示された場合、ポイント加算を示す専用の図柄(専用のポイント加算図柄や、通常停止する図柄でも「+10P」等のポイント数が付加された図柄など)が停止表示された場合などに、ポイント加算条件(ポイント付与条件)が成立したと判定して、予め定められたポイントをポイント数に加算するようにしても良い。
ポイント加算対象の先読み演出実行時とは、例えば図66(c)に示すように、
(1)先読みゾーンへの移行を示唆する結果態様が停止表示された時(例えば、専用の3図柄が停止表示された時や、専用の1図柄が中変動表示領域に停止表示された時)、
(2)連続予告演出の開始を示唆する結果態様が停止表示された時(例えば、所定の非確変図柄が所定の変動表示領域(任意の変動表示領域であってもよい。)に停止表示された時や、所定の確変図柄が所定の変動表示領域(任意の変動表示領域であってもよい。)に停止表示された時や、確変図柄のうちの「7」が3つの変動表示領域のうちの1つ又は2つに停止表示された時)、
(3)確変大当り保留(すなわち、結果が「確変大当り」となる特図始動記憶)が発生した時である。
また、ポイント加算対象の当該変動演出(実行中の特図変動表示ゲームに関する演出)実行時とは、例えば図66(c)に示すように、
(1)所定のリーチ(例えば、SP0リーチ,SP1リーチ,SP2リーチ,SP3リーチ)演出が終了して次の演出が開始された時、
(2)先読みゾーン滞在中に発生した特定のリーチ演出が終了して次の演出が開始された時、
(3)所定のキャラクタ(例えば、キャラクタSU1,SU2,SU3)が出現した時である。
また、ポイント加算対象のボタン操作継続時とは、例えば図66(c)に示すように、演出操作部550に対するタッチ操作が所定の条件成立時間(例えば4秒)継続した時である。演出操作部550に対するタッチ操作が所定の条件成立時間継続した場合に、ポイント加算条件が成立したと判定し、その後、タッチ操作が継続した状態で所定のポイント付与時間(例えば0.2秒)が経過する毎に1ポイントを付与する。
また、獲得ポイント数がボーナス対象値になった時とは、例えば図66(d)に示すように、獲得ポイント数がゾロ目になった時である。
演出制御装置300は、獲得ポイント数が規定数に到達した場合に、偶数図柄の表示態様を、非確変表示態様から確変表示態様に変化させる。その後、第2時点に到達した場合に、確変図柄に切り替わっている偶数図柄の表示態様を、確変表示態様から非確変表示態様に戻す(すなわち、初期設定(図66(a)参照)の状態に戻す)とともに、獲得ポイント数をクリアするように構成されている。
具体的には、例えば図66(b)に示すように、獲得ポイント数が「100」に到達した場合、識別図柄「0」の表示態様を非確変表示態様から確変表示態様に変化させ、獲得ポイント数が「300」に到達した場合、識別図柄「6」の表示態様を非確変表示態様から確変表示態様に変化させ、獲得ポイント数が「1000」に到達した場合、識別図柄「2」の表示態様を非確変表示態様から確変表示態様に変化させる。すなわち、獲得ポイント数の増加に伴って、確変図柄の数(総数)が多くなっていくとともに、非確変図柄の数(総数)が少なくなっていく。
また、演出制御装置300は、確変大当り保留が発生した場合にも、偶数図柄の表示態様を、非確変表示態様から確変表示態様に変化させるように構成されている。
具体的には、例えば図66(b)に示すように、確変大当り保留が発生し、遊技制御装置100から当該保留の先読み結果が通知された場合に、識別図柄「4」の表示態様を非確変表示態様から確変表示態様に変化させる。
図67〜図73,図75を用いて、“確変/非確変図柄切替制御”を実行した際の表示装置41での表示を説明する。各図に示すように、表示装置41の表示領域の、例えば下部中央には、現在の特図始動記憶数を表示する未消化始動記憶表示領域R1が設けられており、表示装置41の表示領域の、例えば下部左側には、現在の獲得ポイント数を表示する獲得ポイント数表示領域R2と、当該変動(実行中の特図変動表示ゲーム)の実行契機となった始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示を表示する当該変動始動記憶表示領域(消化始動記憶表示領域)R3とが設けられている。
図67は、獲得ポイント数が規定数に到達したことに基づいて、偶数図柄の表示態様を非確変表示態様から確変表示態様に変化させる際の表示の一例を示す図である。
図67(a)に示すように、飾り特図変動表示ゲームの変動表示が開始すると、ポイントがポイント数に加算される。具体的には、例えば図66(c)に示すように、変動開始時には、1ポイントが加算される。なお、変動する識別図柄(飾り特別図柄)は、確変図柄であるか非確変図柄であるか判別可能な表示態様で表示するようにしても良いし、判別不可能な表示態様で表示するようにしても良い。
次いで、当該変動(実行中の特図変動表示ゲーム)の結果が「はずれ」である場合は、図67(b)に示すように、はずれの結果態様が導出される。ここでは、特図始動記憶数が「2(“0”以外)」であるため、停止表示する識別図柄をランダムに設定することができる。
次いで、図67(c)に示すように、飾り特図変動表示ゲームの変動表示が開始すると、ポイントがポイント数に加算される。
次いで、当該変動の結果が「はずれ」である場合は、図67(d)に示すように、はずれの結果態様が導出される。ここでは、特図始動記憶数が「2(“0”以外)」であるが、獲得ポイント数が「99」であり、次の特図変動表示ゲームの変動開始時に獲得ポイント数が規定数に到達するので、非確変図柄を強制的に停止表示させる。本実施形態では、獲得ポイント数が規定数に到達した場合に、図66(b)の図柄変化条件と変化図柄とに基づいて、非確変図柄のうちの何れか一つ(変化対象図柄)の表示態様を非確変表示態様から確変表示態様に変化させる。そして、非確変図柄から確変図柄に切り替わったことを遊技者に認識させるため、変化対象図柄を、左変動表示領域、中変動表示領域、右変動表示領域の何れかに強制的に停止表示させる。
本実施形態の場合、獲得ポイント数「100」に対応する変化対象図柄は「0」であるため(図66(b)参照)、次の特図変動表示ゲームの変動開始時に獲得ポイント数が規定数のうちの「100」に到達する場合には、図67(d)に示すように中変動表示領域(或いは、左変動表示領域であっても良いし、右変動表示領域であっても良いし、3つの変動表示領域のうちの何れか2つであっても良い。)に識別図柄「0」を強制的に停止表示させる。
また、獲得ポイント数「300」に対応する変化対象図柄は「6」であるため(図66(b)参照)、次の特図変動表示ゲームの変動開始時に獲得ポイント数が規定数のうちの「300」に到達する場合には、識別図柄「6」を強制的に停止表示させる。
また、獲得ポイント数「1000」に対応する変化対象図柄は「2」であるため(図66(b)参照)、次の特図変動表示ゲームの変動開始時に獲得ポイント数が規定数のうちの「1000」に到達する場合には、識別図柄「2」を強制的に停止表示させる。
これにより、識別図柄(偶数図柄)の表示態様の変化を遊技者に報知する(認識させる)ことができる。
次いで、図67(e)に示すように、飾り特図変動表示ゲームの変動表示が開始すると、ポイントがポイント数に加算される。この加算によって獲得ポイント数が規定数に到達して図柄変化条件が成立するので、図67(e),(f)に示すように、変化対象図柄の表示態様が、非確変表示態様から確変表示態様に変化する。その際、図67(e),(f)に示すように、変化対象図柄を強調表示したり、変化対象図柄の表示態様が変化した後に当該変化対象図柄が停止表示されている変動表示領域での変動表示を開始したり、また、変化対象図柄の表示態様が変化する途中でホワイトフェード等を行ったりすることで、表示態様の変化をより明確に遊技者に報知する(認識させる)ことが可能となる。
図68及び図69は、確変図柄に切り替わっている偶数図柄の表示態様を、確変表示態様から非確変表示態様に戻す際の表示の一例を示す図である。
図68(a)に示すように、飾り特図変動表示ゲームの変動表示が開始すると、ポイントがポイント数に加算される。
次いで、当該変動の結果が「はずれ」である場合は、図68(b)に示すように、はずれの結果態様が導出される。ここでは、特図始動記憶数が「2(“0”以外)」であるため、停止表示する識別図柄をランダムに設定することができる。
次いで、図68(c)に示すように、飾り特図変動表示ゲームの変動表示が開始すると、ポイントがポイント数に加算される。
次いで、当該変動の結果が「はずれ」である場合は、図68(d)に示すように、はずれの結果態様が導出される。ここでは、特図始動記憶数が「1(“0”以外)」であるため、停止表示する識別図柄をランダムに設定することができる。
次いで、図68(e)に示すように、飾り特図変動表示ゲームの変動表示が開始すると、ポイントがポイント数に加算される。
次いで、当該変動の結果が「はずれ」である場合は、図68(f)に示すように、はずれの結果態様が導出される。ここでは、特図始動記憶数が「0」であり、次の特図変動表示ゲームを発生させる特図始動記憶が記憶されていないので、変動停止となる。本実施形態では、第2時点(変動停止から所定時間(例えば10秒)が経過した時点)に到達した場合に、確変図柄に切り替わっている偶数図柄の表示態様を確変表示態様から非確変表示態様に戻す。そのため、確変図柄に切り替わっている偶数図柄が停止表示されていないと、表示態様が非確変表示態様に変化したこと、すなわち確変図柄から非確変図柄に切り替わった(戻った)ことを遊技者に認識させることができない。よって、表示態様が非確変表示態様から確変表示態様に変化している確率が最も高い偶数図柄、すなわち最初に表示態様が確変表示態様に変化する偶数図柄を、変化対象図柄として、左変動表示領域、中変動表示領域、右変動表示領域の何れかに強制的に停止表示させる。
本実施形態の場合、最初に表示態様が確変表示態様に変化する偶数図柄は「0」であるため(図66(b)参照)、図68(f)に示すように中変動表示領域(或いは、左変動表示領域であっても良いし、右変動表示領域であっても良いし、3つの変動表示領域のうちの何れか2つであっても良い。)に識別図柄「0」を強制的に停止表示させる。これにより、識別図柄の表示態様の変化を遊技者に報知する(認識させる)ことができる。
なお、特図始動記憶数が「0」である場合(すなわち、変動停止となる場合)には、確変図柄に切り替わっている偶数図柄の有無にかかわらず、最初に表示態様が確変表示態様に変化する偶数図柄を強制的に停止表示させることで、処理負担を軽減することが可能となる。
次いで、図69(a)に示すように、飾り特図変動表示ゲームの変動表示が停止すると、第2時点までの残存時間を報知するためのカウントダウン表示H1が出現し、図69(b)に示すように、第2時点までの残存時間の減少に伴って、獲得ポイント数表示領域R2が徐々に消えていく。
そして、第2時点までの残存時間が「0」になるまで(すなわち、第2時点に到達するまで)に、次の特図変動表示ゲームが開始されない場合には、図69(c)に示すように、獲得ポイント数表示領域R2が全部消えて、図69(d),(e)に示すように、変化対象図柄の表示態様が、確変表示態様から非確変表示態様に戻り、図69(f)に示すように、客待ちデモの設定待ち状態になる。その際、図69(d),(e)に示すように変化対象図柄を強調表示したり、変化対象図柄の表示態様が戻る途中でホワイトフェード等を行ったりすることで、表示態様の変化をより明確に遊技者に報知する(認識させる)ことが可能となる。
表示上では、確変図柄に切り替わっている偶数図柄のうちの一部の表示態様を、確変表示態様から非確変表示態様に戻したが、内部的には、確変図柄に切り替わっている偶数図柄全ての表示態様が、確変表示態様から非確変表示態様に戻る。すなわち、初期設定(図66(a)参照)の状態に戻る。
なお、本実施形態では、偶数図柄の表示態様を非確変表示態様から確変表示態様に変化させる際に、変化対象図柄を強制的に停止表示させたり、特図始動記憶数が「0」である際に、最初に表示態様が確変表示態様に変化する偶数図柄を強制的に停止表示させたりするように構成したが、これに限定されるものではない。例えば、偶数図柄の表示態様を非確変表示態様から確変表示態様に変化させる際や、特図始動記憶数が「0」である際に、停止表示する識別図柄をランダムに設定しても良い。
また、大当りが発生したことにより、確変表示態様に変化していた偶数図柄を非確変表示態様に戻し、獲得ポイント数をクリアするようにしても良い。さらに、大当り中(所定のラウンド中やエンディング時など)に先読み演出を行うようにした場合には、確変表示態様から非確変表示態様に戻す偶数図柄の数を異ならせるようにして、先読み結果を報知するようにしても良い。例えば、大当り終了時に記憶されている始動記憶の中に確変大当り保留がない場合には、確変表示態様に変化していた偶数図柄を非確変表示態様に戻し、大当り終了時に記憶されている始動記憶の中に確変大当り保留がある場合には、確変表示態様に変化していた偶数図柄を非確変表示態様に戻さないようにしても良い。また、大当り終了時に記憶されている始動記憶の中に確変大当り保留がある場合であって、確変表示態様に変化している偶数図柄の数が所定数未満の場合には、大当り中の演出として偶数図柄を確変表示態様に変化させるようにしても良い。
図70〜図72は、確変大当り保留(すなわち、結果が「確変大当り」となる特図始動記憶)が発生したことに基づいて、偶数図柄の表示態様を非確変表示態様から確変表示態様に変化させる際の表示の一例を示す図である。
本実施形態では、確変大当り保留が発生した場合に、識別図柄「4」の表示態様を、非確変表示態様から確変表示態様に変化させるように構成されている(図66(b)参照)。
図70には、確変大当り保留に基づく特図変動表示ゲームの開始時に、偶数図柄の表示態様を非確変表示態様から確変表示態様に変化させるパターンを示す。
図70(a)に示すように、飾り特図変動表示ゲームの変動表示が開始すると、ポイントがポイント数に加算される。また、確変大当り保留が発生して遊技制御装置100から当該保留の先読み結果が通知されると、当該保留(確変大当り保留)に対応する先読み飾り特図始動記憶表示H2が未消化始動記憶表示領域R1に表示される。本実施形態においては、この先読み飾り特図始動記憶表示H2を、その他の飾り特図始動記憶表示の表示態様と異なる表示態様(例えば、異なる色、揺動表示の有無)で表示するように構成されている。
次いで、当該変動の結果が「はずれ」である場合は、図70(b)に示すように、はずれの結果態様が導出される。ここでは、特図始動記憶数が「2(“0”以外)」であるため、停止表示する識別図柄をランダムに設定することができる。
次いで、図70(c)に示すように、飾り特図変動表示ゲームの変動表示が開始すると、ポイントがポイント数に加算される。なお、特図始動記憶が消化される度(すなわち、先読み飾り特図始動記憶表示H2の表示位置がシフトする度)に、先読み演出をステップアップさせても良い。
次いで、当該変動の結果が「はずれ」である場合は、図70(d)に示すように、はずれの結果態様が導出される。ここでは、特図始動記憶数が「1(“0”以外)」であるが、次の特図変動表示ゲームが確変大当り保留に基づくゲームであるので、非確変図柄を強制的に停止表示させる。
このパターンでは、確変大当り保留に基づく特図変動表示ゲームの開始時に、識別図柄「4」の表示態様が、非確変表示態様から確変表示態様に変化する。また、確変大当り保留に基づく特図変動表示ゲームの開始時に、所定のポイントが加算されて(図66(c)参照)、獲得ポイント数が「1000」に到達するので、識別図柄「4」以外の非確変図柄(すなわち、識別図柄「0」,「6」,「2」のうちの確変図柄に切り替わっていない図柄)の表示態様が、非確変表示態様から確変表示態様に変化する。したがって、非確変図柄を変化対象図柄として強制的に停止表示することで、識別図柄の表示態様の変化を遊技者に報知する(認識させる)ことが可能となる。
変化対象図柄が4つの場合(すなわち、確変図柄に切り替わっている偶数図柄がない場合)には、4つの変化対象図柄の中から停止表示する識別図柄をランダムに設定することができる。
また、変化対象図柄が3つの場合には、例えば、3つの変動表示領域のそれぞれに異なる変化対象図柄を強制的に停止表示させる。
また、変化対象図柄が2つの場合には、例えば、3つの変動表示領域のうちの何れか2つに一方の変化対象図柄を強制的に停止表示させ、残りの変動表示領域に他方の変化対象図柄を強制的に停止表示させる。
また、変化対象図柄が1つの場合、すなわち非確変図柄が「4」のみの場合には、例えば、3つの変動表示領域のうちの1つ又は2つに識別図柄「4」を強制的に停止表示させ、残りの変動表示領域に確変図柄(すなわち、「4」以外の識別図柄)を停止表示させる。
次いで、図70(e),(f)に示すように、獲得ポイント数が「1000」に到達して、変化対象図柄の表示態様が、非確変表示態様から確変表示態様に変化する。その際、図70(e),(f)に示すように、変化対象図柄を強調表示したり、変化対象図柄の表示態様が変化した後に当該変化対象図柄が停止表示されている変動表示領域での変動表示を開始したり、また、変化対象図柄の表示態様が変化する途中でホワイトフェード等を行ったりすることで、表示態様の変化をより明確に遊技者に報知する(認識させる)ことが可能となる。
なお、表示態様の変化後にポイント加算を行って、獲得ポイント数を「1000」に到達させても良い。
また、獲得ポイント数が「1000」に到達した場合には、獲得ポイント数表示領域R2における獲得ポイント数の表示態様を、特定の表示態様に変化させても良い。
また、確変大当り保留に基づく特図変動表示ゲームの開始時に、全識別図柄が確変図柄になるよう、1000ポイント等を加算して獲得ポイント数を「1000」に到達させたが、これに限定されるものではなく、確変大当り保留に基づく特図変動表示ゲームの開始時に、獲得ポイント数を「1000」に到達させなくても良い。この場合、確変大当り保留に基づく特図変動表示ゲームの開始時に、識別図柄「0」,「6」,「2」の中に非確変図柄があっても、識別図柄「4」の表示態様のみを非確変表示態様から確変表示態様に変化させる。
また、後述する図71及び図72のパターンのように、獲得ポイント数が「1000」に到達するように段階的にポイント加算を行って、段階的に確変図柄の数(総数)を増加させても良い。
図71及び図72には、確変大当り保留の発生から当該確変大当り保留に基づく特図変動表示ゲームの開始までの間に、偶数図柄の表示態様を非確変表示態様から確変表示態様に順次変化させるパターンを示す。
図71(a)に示すように、飾り特図変動表示ゲームの変動表示が開始すると、ポイントがポイント数に加算される。また、確変大当り保留が発生して遊技制御装置100から当該保留の先読み結果が通知されると、当該保留(確変大当り保留)に対応する先読み飾り特図始動記憶表示H2が未消化始動記憶表示領域R1に表示される。
次いで、当該変動の結果が「はずれ」である場合は、図71(b)に示すように、はずれの結果態様が導出される。ここでは、特図始動記憶数が「3(“0”以外)」であるが、確変大当り保留が発生しているので、非確変図柄を強制的に停止表示させる。現在の獲得ポイント数が「72」であり、確変図柄に切り替わっている偶数図柄がないので、最初に表示態様が確変表示態様に変化する偶数図柄を変化対象図柄として強制的に停止表示させる。
次いで、最初に表示態様が確変表示態様に変化する偶数図柄である「0」は、獲得ポイント数が「100」に到達した場合に表示態様が非確変表示態様から確変表示態様に変化するので(図66(b)参照)、獲得ポイント数を「100」に到達させるためにポイント加算表示演出を行う。例えば、図71(c)に示す例では、ポイント加算表示演出として、先読み飾り特図始動記憶表示H2が、ポイント加算に影響を及ぼしているような表示演出が実行されている。
次いで、図71(d)に示すように、飾り特図変動表示ゲームの変動表示が開始すると、ポイントが加算されて獲得ポイント数が「100」に到達し、変化対象図柄「0」の表示態様が、非確変表示態様から確変表示態様に変化する。その後、図71(e)に示すように、当該変化対象図柄が停止表示されている変動表示領域(この例の場合、中変動表示領域)においても変動表示が開始される。
次いで、当該変動の結果が「はずれ」である場合は、図71(f)に示すように、はずれの結果態様が導出される。ここでは、特図始動記憶数が「2(“0”以外)」であるが、確変大当り保留が発生しているので、非確変図柄を強制的に停止表示させる。現在の獲得ポイント数が「100」であり、確変図柄に切り替わっている偶数図柄が「0」のみであるため、2番目に表示態様が確変表示態様に変化する偶数図柄である「6」を変化対象図柄として強制的に停止表示させる。
次いで、2番目に表示態様が確変表示態様に変化する偶数図柄である「6」は、獲得ポイント数が「300」に到達した場合に表示態様が非確変表示態様から確変表示態様に変化するので(図66(b)参照)、図72(a)に示すように、獲得ポイント数を「300」に到達させるためにポイント加算表示演出を行う。
次いで、図72(b)に示すように、飾り特図変動表示ゲームの変動表示が開始すると、ポイントが加算されて獲得ポイント数が「300」に到達し、変化対象図柄「6」の表示態様が、非確変表示態様から確変表示態様に変化する。その後、図72(c)に示すように、当該変化対象図柄が停止表示されている変動表示領域(この例の場合、中変動表示領域)においても変動表示が開始される。
次いで、当該変動の結果が「はずれ」である場合は、図72(d)に示すように、はずれの結果態様が導出される。ここでは、特図始動記憶数が「1(“0”以外)」であるが、次の特図変動表示ゲームが確変大当り保留に基づくゲームであるので、確変図柄に切り替わっていない偶数図柄の全部を変化対象図柄として強制的に停止表示させる。
次いで、3番目に表示態様が確変表示態様に変化する偶数図柄である「2」は、獲得ポイント数が「1000」に到達した場合に表示態様が非確変表示態様から確変表示態様に変化するので(図66(b)参照)、図72(e)に示すように、獲得ポイント数を「1000」に到達させるためにポイント加算表示演出を行う。
次いで、図72(f)に示すように、飾り特図変動表示ゲームの変動表示が開始すると、ポイントが加算されて獲得ポイント数が「1000」に到達し、変化対象図柄の表示態様が、非確変表示態様から確変表示態様に変化する。その後、確変大当り変動が開始される。
なお、図71及び図72に示すパターンの場合、非確変図柄の数に応じて、表示態様変化演出の開始タイミングを設定しても良い。具体的には、例えば、3番目の特図保留が確変大当り保留である場合であって、獲得ポイント数が「300」以上である場合(すなわち、識別図柄「0」と「6」は表示態様が確変表示態様に変化しているのに対し、識別図柄「2」,「4」は表示態様が確変表示態様に変化していない場合)には、特図保留が2つ消化されて当該確変大当り保留が1番目の特図保留になる際に、表示態様変化演出を開始して、当該確変大当り保留の1つ前の保留に基づく特図変動表示ゲームの変動開始時に識別図柄「2」の表示態様を非確変表示態様から確変表示態様へと変化させ、その次の特図変動表示ゲーム(すなわち、当該確変大当り保留に基づく特図変動表示ゲーム)の開始時に識別図柄「4」の表示態様を非確変表示態様から確変表示態様へと変化させるようにしても良い。
また、図70に示すパターンで表示するか、図71及び図72に示すパターンで表示するかは、ランダムに選択しても良いし、所定の規則に基づいて選択しても良い。
図73は、演出操作部550に対するタッチ操作に基づいて、ポイントの加算を行う際の表示の一例を示す図である。
また、図74は、演出操作部550に対するタッチ操作に基づくポイント加算の一例を説明するためのタイミングチャートである。
図74(a)に示すように、飾り特図変動表示ゲームの変動表示が開始すると、ポイントがポイント数に加算され、演出操作部550に対するタッチ操作が有効になる。ここで、本実施形態では、変動表示の開始から終了までの期間を、タッチ操作有効期間とする。また、変動表示の終了前にポイント加算対象の演出が開始する場合には、変動表示の開始からポイント加算対象の演出の開始までの期間を、タッチ操作有効期間とする。
次いで、当該変動の結果が「はずれ」である場合は、図73(a)に示すように、はずれの結果態様が導出される。図74(a)に示すように、結果態様が導出されている間(すなわち、図柄停止期間)は、演出操作部550に対するタッチ操作が無効になる。
次いで、図73(b)及び図74(a)に示すように、飾り特図変動表示ゲームの変動表示が開始すると、ポイントがポイント数に加算され、演出操作部550に対するタッチ操作が有効になる。図74(a)に示す例では、当該飾り特図変動表示ゲームの変動表示の終了前に、ポイント加算対象の当該変動演出のうちのリーチ演出が発生するので、リーチ演出が開始するまでタッチ操作が有効になる。
そして、タッチ操作有効期間中に、演出操作部550に対するタッチ操作が所定の条件成立時間(例えば4秒)継続すると、ポイント加算条件が成立したと判定し、その後、タッチ操作が継続した状態で所定のポイント付与時間(例えば0.2秒)が経過する毎に1ポイントが付与される。
次いで、図73(d)及び図74(a)に示すように、リーチ演出が開始すると、演出操作部550に対するタッチ操作が無効になって、タッチ操作有効期間中に付与したポイントの合計がポイント数に加算される。したがって、リーチ演出の開始後もタッチ操作が継続していたとしても、リーチ演出の開始までに付与されたポイントの合計しか加算されない。
次いで、図74(a)に示すように、リーチ演出が終了すると、当該リーチ演出の種類に対応するポイントがポイント数に加算される。図73(a)に示す例では、SP2リーチ演出が終了したので、SP2リーチ演出に対応するポイントとして10ポイント(図66(c)参照)が加算される。
一方、図74(b)に示すように、タッチ操作有効期間中に演出操作部550に対するタッチ操作が行われても、当該タッチ操作の継続時間が所定の条件成立時間(例えば4秒)に到達する前にタッチ操作有効期間が終了すると、ポイント加算条件が成立していないと判定して、タッチ操作に基づくポイント加算は行われない。
なお、演出操作部550は、接触操作(タッチ操作)と押圧操作(プッシュ操作)との双方が可能であるが、タッチ操作有効期間中であっても、演出操作部550のプッシュ操作を有効にすることが可能となるように構成されている。
図75(a)〜(c)は、獲得ポイント数がゾロ目になったことに基づいて、ポイントの加算を行う際の表示の一例を示す図である。
この例では、変動表示が開始して1ポイントが加算されたことに伴い獲得ポイント数がゾロ目である「111」になったため、「111」に対応するポイントとして10ポイント(図66(c)参照)がポイント数に加算されている。
なお、獲得ポイント数をゾロ目にするために、演出制御装置300が演出の内容を制御することも可能である。
具体的には、例えば、特図変動表示ゲームが開始されて変動開始に基づくポイント加算によって獲得ポイント数が“ゾロ目−1”となった場合には、当該特図変動表示ゲームに関する遊技制御装置100からのコマンドがリーチ発生であっても、通常変動演出パターン(リーチ無しの演出パターン)に置き換えることで、リーチ演出による加算を行わずに、次の特図変動表示ゲームでの変動開始に基づくポイント加算によって獲得ポイント数をゾロ目にするようにしても良い。
また、逆に、例えば、先読み演出に基づくポイント加算や当該変動演出に基づくポイント加算によって獲得ポイント数がゾロ目になる場合には、遊技制御装置100からのコマンドに関係なく該当する演出を実行し、その演出に基づくポイント加算によって獲得ポイント数をゾロ目にするようにしても良い。
図75(d)〜(f)は、所定のキャラクタが出現したことに基づいて、ポイントの加算を行う際の表示の一例を示す図である。
この例では、変動表示が開始して1ポイントが加算された後、ステップアップ予告演出(すなわち、複数段階に設定された予告演出を下位の段階から所定の段階まで順次実行する演出)が発生して、ステップアップ予告演出時に出現するキャラクタのうちのキャラクタSU1が各段階で出現している。そのため、各段階で、キャラクタSU1に対応するポイントとして5ポイント(図66(c)参照)がポイント数に加算されている。
なお、複数ポイント(2ポイント以上)を加算したために、「獲得ポイント数<規定数」から「獲得ポイント数>規定数」となった場合、具体的には、例えば、獲得ポイント数が「97」である状態でSP2リーチに基づくポイント加算(10ポイントの加算)が行われ獲得ポイント数が「107」になった場合は、加算後に獲得ポイント数が規定数に到達済みであることをキャラクタ等で報知しつつ、次以降の特図変動表示ゲームで表示態様を確変表示態様に変化させるようにしても良い。
また、携帯電話との連動サービスによって遊技者の遊技履歴として獲得ポイント数を保存しておき、次回の遊技の際は、保存しておいた獲得ポイント数からスタートするようにしても良い。この場合、保存しておいた獲得ポイント数が「100」以上の場合には、次回の遊技は、確変図柄の比率が高い状態から開始することが可能となる。
また、遊技機メーカーのWebサイト等で表示態様切替パスワードを公開し、当該パスワードが遊技機10に入力された場合に、確変表示態様や非確変表示態様として、デフォルトで設定されている態様とは異なる態様を設定しても良い。
この場合、所定期間毎に使用可能なパスワードを異ならせて、各期間に応じた表示態様(例えば、冬は雪模様、春は桜模様)に変化させるように構成すると、遊技者に継続して遊技を行わせることが可能となる。
また、この場合、遊技店毎に使用可能なパスワードを異ならせて、各遊技店独自の表示態様に変化させるように構成すると、各遊技店独自のアピールを行うことが可能となる。
以上説明した“演出ポイント制御”と“確変/非確変図柄切替制御”を実行可能な遊技機10によれば、ゲームの結果が予め定められた特別結果となる場合に遊技者に遊技価値を付与可能な遊技機において、演出を制御する演出制御手段(演出制御装置300)と、遊技における所定のポイント付与条件(ポイント加算条件)の成立に基づき、遊技者にポイントを付与可能なポイント付与手段(演出制御装置300)と、を備え、演出制御手段は、ポイント付与手段により付与されたポイントが規定数に到達することに基づいて、演出の演出態様を変更可能である。
したがって、ポイントを貯めることで演出態様が変更されるため、遊技の興趣を高めることができる。
なお、本実施形態では、ポイントが規定数に到達することに基づいて、表示装置41における変動表示演出(飾り特図変動表示ゲーム)の演出態様を変更する(具体的には、偶数図柄の表示態様を非確変表示態様から確変表示態様に変化させる)ように構成したが、これに限ることはなく、ポイントが規定数に到達することに基づいて、表示装置41に表示するキャラクタの表示態様を変化させたり、枠(前面枠12やガラス枠15)や遊技盤30に配設されているランプ(発光手段)の演出態様(発光態様)を変化させたり、枠(前面枠12やガラス枠15)に配設されているスピーカ(スピーカ19a,19b等)からの音出力態様を変化させたりする等、変動表示演出以外の表示演出の演出態様を変更することも可能である。また、表示装置41以外の演出装置(装飾装置も含む)における演出の演出態様を変更することも可能である。
また、以上説明した“演出ポイント制御”と“確変/非確変図柄切替制御”を実行可能な遊技機10によれば、特別結果には、確変結果と、非確変結果と、があり、ゲームの結果が確変結果となった場合に、ゲームの結果が特別結果となる確率が通常確率状態に比べて高い確変状態を発生する確変状態発生手段(遊技制御装置100)を備え、演出制御手段(演出制御装置300)は、ゲームに対応して、複数の識別図柄を変動表示する変動表示演出(飾り特図変動表示ゲーム)を表示装置41に表示可能であり、ゲームの結果が確変結果となる場合に、識別図柄のうちの確変表示態様の図柄(確変図柄)で構成される結果態様を表示装置41に停止表示可能であり、ゲームの結果が非確変結果となる場合に、識別図柄のうちの非確変表示態様の図柄(非確変図柄)で構成される結果態様を表示装置41に停止表示可能であり、ポイント付与手段(演出制御装置300)により付与されたポイントが規定数に到達することに基づいて、確変表示態様の図柄(確変図柄)の総数と非確変表示態様の図柄(非確変図柄)の総数との比率を変更するように構成することも可能である。
このように構成することによって、ポイントを貯めることで確変図柄の総数と非確変図柄の総数との比率が変わるため、遊技者に期待度が変化しているような印象を与えることができ、遊技の興趣を高めることができる。
なお、本実施形態では、ポイントが規定数に到達する毎に、確変図柄の総数を増加させるとともに、非確変図柄の総数を減少させるように構成したが、これに限定されるものではなく、ポイントが規定数に到達する毎に、確変図柄の総数を減少させるとともに、非確変図柄の総数を増加させるように構成しても良い。
また、本実施形態では、規定数をプラスの値としたが、これに限定されるものではなく、規定数は、マイナスの値であっても良い。この場合、ポイントがプラスの値の規定数に到達する毎に、確変図柄の総数を増加させるとともに、非確変図柄の総数を減少させ、ポイントがマイナスの値の規定数に到達する毎に、確変図柄の総数を減少させるとともに、非確変図柄の総数を増加させるように構成することも可能である。ポイントを減算する条件としては、ボタン演出(遊技者のボタン操作を介入させた演出)の発生時にボタン操作(演出操作部550に対するタッチ操作等)を行わない、特定リーチ中に発射操作を停止する(いわゆる止め打ちを行う)等、遊技者が遊技に積極的に参加しない場合等が考えられる。
また、以上説明した“演出ポイント制御”と“確変/非確変図柄切替制御”を実行可能な遊技機10によれば、演出制御手段(演出制御装置300)は、非確変表示態様の図柄(非確変図柄)の表示態様を、確変表示態様に変化させることによって、確変表示態様の図柄(確変図柄)の総数と非確変表示態様の図柄(非確変図柄)の総数との比率を変更するように構成することも可能である。
このように構成することによって、ポイントを貯めることで確変図柄の比率が高くなるため、遊技者に期待度が向上しているような印象を与えることができ、遊技の興趣を高めることができる。また、遊技者は、ポイントを貯めようとして遊技を継続するため、遊技機の稼働率が向上する。
なお、確変図柄と非確変図柄の比率の変更方法は、表示態様を変化させる方法に限ることはなく、適宜変更可能である。
例えば、表示態様は変化させず、非確変図柄のうちの何れか一つを確変図柄のうちの何れか一つに差し替える方法であっても良い。具体的には、例えば、図66(a)に示すように、奇数図柄が確変図柄であり、偶数図柄が非確変図柄である場合、非確変図柄のうちの何れか一つ(例えば、偶数図柄「0」)を、確変図柄のうちの何れか一つ(例えば、奇数図柄「1」)に差し替えて、非確変図柄「0」の替わりに確変図柄「1」を表示するようにしても良い。この場合、表示可能な確変図柄の種類は変化せず(実質的には確変図柄の数は増加し)、表示可能な非確変図柄の種類が減少するので、確変図柄と非確変図柄の比率が変更される。
また、以上説明した“演出ポイント制御”と“確変/非確変図柄切替制御”を実行可能な遊技機10によれば、演出制御手段(演出制御装置300)は、非確変表示態様の図柄(非確変図柄)の表示態様を確変表示態様に変化させる場合、当該変化の対象となる図柄(変化対象図柄)を含む結果態様を表示装置41に停止表示し、停止表示中の図柄(変化対象図柄)の表示態様を非確変表示態様から確変表示態様に変化させるように構成することも可能である。
このように構成することによって、識別図柄の表示態様の変化を遊技者に報知する(認識させる)ことができる。
また、以上説明した“演出ポイント制御”と“確変/非確変図柄切替制御”を実行可能な遊技機10によれば、始動入賞口への遊技球の入賞に基づき所定の乱数を抽出し、当該所定の乱数を始動記憶として所定の上限数まで記憶可能な始動記憶手段(遊技制御装置100)を備え、演出制御手段(演出制御装置300)は、始動記憶手段に始動記憶が記憶されていない場合に、演出の演出態様を変更前の演出態様に戻し、ポイント付与手段(演出制御装置300)は、始動記憶手段に始動記憶が記憶されていない場合に、付与したポイントをクリアするように構成することも可能である。
すなわち、保留が途切れると、確変図柄に切り替わっている偶数図柄の表示態様が確変表示態様から非確変表示態様へと戻り、高まっていた確変図柄の比率が元に戻る。したがって、遊技者は、保留を途切れさせないように遊技球を発射し続けるため、遊技機の稼働率が向上する。
なお、確変大当り保留が発生して、全識別図柄の表示態様が確変表示態様になった場合、すなわち全識別図柄が確変図柄になった場合には、非確変図柄がないため、ゲームの結果が非確変結果となる場合に、非確変図柄で構成される結果態様を停止表示することができない。そこで、この場合には、例外的に、第2時点に到達しなくても、特別遊技状態の開始から終了するまでの所定タイミングで、確変図柄に切り替わっている偶数図柄の表示態様を確変表示態様から非確変表示態様に戻すとともに、獲得ポイント数をクリアすることが可能となるように構成されている。
また、“演出ポイント制御”及び“確変/非確変図柄切替制御”は、パチンコ遊技機10だけでなく、スロットマシン等のその他の遊技機にも適用可能である。
また、遊技機メーカーのWebサイト等で“演出ポイント制御”機能追加パスワードを公開し、当該パスワードが遊技機に入力された場合に、“演出ポイント制御”を行うことが可能となるように構成しても良い。
また、遊技機メーカーのWebサイト等で“確変/非確変図柄切替制御”機能追加パスワードを公開し、当該パスワードが遊技機に入力された場合に、“確変/非確変図柄切替制御”を行うことが可能となるように構成しても良い。
また、本実施形態では、青色の識別図柄を非確変図柄(非確変確定図柄)とし、青色の識別図柄が停止表示されると、特別遊技状態の終了後に確変状態が発生しないように構成したが、これに限ることはなく、例えば、青色の識別図柄をチャンス図柄とし、青色の識別図柄が停止表示されても、特別遊技状態の終了後に確変状態が発生する場合があっても良い。
すなわち、“演出ポイント制御”と“確変/非確変図柄切替制御”を実行可能な遊技機10は、ゲームの結果が特別結果となる確率が通常確率状態に比べて高い確変状態を発生する確変状態発生手段(遊技制御装置100)を備え、演出制御手段(演出制御装置300)は、ゲームに対応して、複数の識別図柄を変動表示する変動表示演出(飾り特図変動表示ゲーム)を表示装置41に表示可能であり、識別図柄には、確変状態発生手段により確変状態が発生することを明確に報知する第1表示態様(例えば、赤色)の図柄と、確変状態発生手段により確変状態が発生することを曖昧に報知する第2表示態様(例えば、青色)の図柄と、が含まれ、ポイント付与手段(演出制御装置300)により付与されたポイントが規定数に到達することに基づいて、第1表示態様の図柄の総数と第2表示態様の図柄の総数との比率を変更するように構成することも可能である。
このように構成することによって、ポイントを貯めることで第1表示態様の図柄の総数と第2表示態様の図柄の総数との比率が変わるため、遊技者に期待度が変化しているような印象を与えることができ、遊技の興趣を高めることができる。
[ステージチェンジ制御]
次に、本実施形態の遊技機10が特徴とする“ステージチェンジ制御”について説明する。
図76に、通常遊技状態である場合に滞在可能な演出ステージの一例を示す。
図77に、各演出ステージにおいて出力されるBGMの一例と、各演出ステージにおいて実行される演出の一例を示す。
図78に、各演出ステージの切替順序の一例を示す。
本実施形態においては、通常遊技状態である場合に、図76(a)に示す「通常ステージ1A」と、図76(b)に示す「通常ステージ1B」と、図76(c)に示す「通常ステージ2A」と、図76(d)に示す「通常ステージ2B」と、図76(e)に示す「特殊ステージ」のうちの何れか一つの演出ステージに滞在可能となっている。
各演出ステージにおいて出力されるBGMはそれぞれ、「イントロ−Aメロ−サビ−アウトロ」によって構成されている。なお、図77(a)に示す例では、「特殊ステージ」以外の演出ステージにおいて、BGMの時間値(すなわち、BGM一曲の長さ)が同一になっているが、BGMの時間値は異なっていても良い。一の演出ステージにおいて出力されるBGMの時間値と、当該一の演出ステージにおいて表示される演出映像の時間値とは、略同一となるように設定されている。
演出制御装置300は、ステージチェンジ抽選に当選した場合、BGMの“サビ部分の終了からBGMの終了(すなわち、サビ部分の終了からアウトロ部分の終了)までの間(以下「サビ部分の終了後」という。)”にステージチェンジ(演出ステージの切り替え)を行うように構成されている。サビ部分の前やサビ部分の途中でステージチェンジを行うと、遊技者にサビ部分を聴かせることができないので、遊技中に流れるBGM(楽曲)を楽しみにしている遊技者は特に、遊技の興趣が低下してしまう。これに対し、本実施形態のように、“サビ部分の終了後”にステージチェンジを行うことで、遊技者に少なくともサビ部分を聴かせることができるので、遊技の興趣が低下してしまうことを防止することができる。
特開2007−202938号公報に記載された遊技機において、演出ステージの切り替えは、変動表示ゲームの結果(先読み結果等)に基づき実行されており、例えば滞在中の演出ステージにおいて出力しているBGM(楽曲)等についてはなんら考慮されていない。
例えば、各演出ステージに特有のBGM(楽曲)を設定した場合、演出ステージの切り替えを変動表示ゲームの結果に基づき実行すると、出力中のBGM(楽曲)が途切れてしまうこととなり、演出ステージの切り替え時にBGM(楽曲)のぶつ切れ感が発生し、遊技者に不愉快な思いをさせることがあった。
特に、遊技機の機種、演出内容(とくに版権もの)に興味を持って遊技を行っている遊技者にとっては、機種特有のBGM(楽曲)は非常に重要なものであり、できるだけ全部聴きたい、キリのいいところまできちんと聴きたい等の要望がある。
そこで、本実施形態では、特に機種特有のBGM(楽曲)に興味があって遊技を行っている遊技者に対し、今まで考慮されていなかった「BGM(楽曲)をきちんと堪能させる」という点に重きを置いて演出(主に、演出ステージ切替)を行うようにした。
図77(b)に示すように、各演出ステージでは、演出ステージ固有の予告演出(メイン予告、サブ予告、舞いもの予告等)が出現可能である他、共通の予告演出も出現可能となっている。
演出ステージ固有の予告演出を実行中である場合には、ステージチェンジ可能タイミング(本実施形態の場合“サビ部分の終了後”の任意のタイミング)であってもステージチェンジを行わなくても良いし、実行中の演出ステージ固有の予告演出を共通の予告演出に切替可能であれば切り替えてステージチェンジを行っても良い。ただし、共通の予告演出に切り替えたことで獲得ポイント数が変動するようであれば、切り替えない、或いは、獲得ポイント数が多くなる方の予告演出を優先する。
また、予め実行が決定されている予告演出の内容等を参照し、獲得ポイント数や出現頻度等によってステージチェンジするか否かを決定しても良い。
また、例えば、SPリーチ演出として、演出ステージ固有のSPリーチ演出と共通のSPリーチ演出とを設けて、SPリーチ発展前にステージチェンジを行う場合には、発展先を参照し、所定条件を満たすSPリーチ(例えば、獲得ポイント数が高いSPリーチ演出や、演出ステージ固有のSPリーチ演出)に発展するようであれば、当該ステージチェンジを行わずにSPリーチに発展しても良い。
演出制御装置300は、特図変動表示ゲームの変動表示が開始する度にステージチェンジ抽選を行い、当該抽選に当選した場合に、次の通常ステージへと移行するように構成されている。また、自動切替条件が成立するまでにステージチェンジ抽選に当選しなかった場合には、自動切替条件が成立した時点で次の通常ステージへと移行するように構成されている。
ここで、本実施形態においては、BGM一曲を繰り返した回数が予め設定されているループ回数(図77(a)参照)に到達したという条件(以下「条件A」という。)と、変動回数(すなわち、特図変動表示ゲームの実行回数)が予め設定されている回数に到達したという条件(以下「条件B」という。)とのうちの何れか一方が成立した時点を、自動切替条件が成立した時点とする。なお、条件Bは考慮せずに、条件Aが成立した場合にのみ自動切替条件が成立したと判定しても良いし、条件Aは考慮せずに、条件Bが成立した場合にのみ自動切替条件が成立したと判定しても良い。無論、その他の条件を自動切替条件としても良い。
具体的には、まず“処理A”を行う。“処理A”では、例えば図78に示すように、「通常ステージ1A(海うみステージ)」において、毎変動開始時にステージチェンジ抽選(通常ステージチェンジ抽選及び特殊ステージチェンジ抽選)を行い、特殊ステージチェンジ抽選に当選した場合には「特殊ステージ(炎上ステージ)」へと移行し、通常ステージチェンジ抽選に当選した場合には次の通常ステージである「通常ステージ1B(雲くもステージ)」へと移行する。一方、「通常ステージ1A(海うみステージ)」において、通常ステージ1A用の自動切替行条件(本実施形態の場合、一曲×3回又は30変動)が成立するまでにステージチェンジ抽選に当選しなかった場合には、通常ステージ1A用の自動切替条件が成立した時点で次の通常ステージである「通常ステージ1B(雲くもステージ)」へと移行する。
また、「通常ステージ1A(海うみステージ)」から「特殊ステージ(炎上ステージ)」へと移行した場合は、「特殊ステージ(炎上ステージ)」において、特殊ステージ用の自動切替条件(本実施形態の場合、一曲×2回又は20変動)が成立した時点で次の通常ステージである「通常ステージ1B(雲くもステージ)」へと移行する。
次いで“処理B”を行う。“処理B”では、例えば図78に示すように、「通常ステージ1B(雲くもステージ)」において、毎変動開始時にステージチェンジ抽選(通常ステージチェンジ抽選及び特殊ステージチェンジ抽選)を行い、特殊ステージチェンジ抽選に当選した場合には「特殊ステージ(炎上ステージ)」へと移行し、通常ステージチェンジ抽選に当選した場合には次の通常ステージである「通常ステージ2A(山やまステージ)」へと移行する。一方、「通常ステージ1B(雲くもステージ)」において、通常ステージ1B用の自動切替条件(本実施形態の場合、一曲×3回又は30変動)が成立するまでにステージチェンジ抽選に当選しなかった場合には、通常ステージ1B用の自動切替条件が成立した時点で次の通常ステージである「通常ステージ2A(山やまステージ)」へと移行する。
また、「通常ステージ1B(雲くもステージ)」から「特殊ステージ(炎上ステージ)」へと移行した場合は、特殊ステージ用の自動切替条件が成立した時点で次の通常ステージである「通常ステージ2A(山やまステージ)」へと移行する。
次いで“処理C”を行う。“処理C”では、例えば図78に示すように、「通常ステージ2A(山やまステージ)」において、毎変動開始時にステージチェンジ抽選(通常ステージチェンジ抽選及び特殊ステージチェンジ抽選)を行い、特殊ステージチェンジ抽選に当選した場合には「特殊ステージ(炎上ステージ)」へと移行し、通常ステージチェンジ抽選に当選した場合には次の通常ステージである「通常ステージ1A(海うみステージ)」へと移行する。一方、「通常ステージ2A(山やまステージ)」において、通常ステージ2A用の自動切替条件(本実施形態の場合、一曲×2回又は30変動)が成立するまでにステージチェンジ抽選に当選しなかった場合には、通常ステージ2A用の自動切替条件が成立した時点で次の通常ステージである「通常ステージ1A(海うみステージ)」へと移行する。
また、「通常ステージ2A(山やまステージ)」から「特殊ステージ(炎上ステージ)」へと移行した場合は、特殊ステージ用の自動切替条件が成立した時点で次の通常ステージである「通常ステージ1A(海うみステージ)」へと移行する。
次いで“処理D”を行う。“処理D”では、例えば図78に示すように、「通常ステージ1A(海うみステージ)」において、毎変動開始時にステージチェンジ抽選(通常ステージチェンジ抽選及び特殊ステージチェンジ抽選)を行い、特殊ステージチェンジ抽選に当選した場合には「特殊ステージ(炎上ステージ)」へと移行し、通常ステージチェンジ抽選に当選した場合には次の通常ステージである「通常ステージ1B(雲くもステージ)」へと移行する。一方、「通常ステージ1A(海うみステージ)」において、通常ステージ1A用の自動切替条件が成立するまでにステージチェンジ抽選に当選しなかった場合には、通常ステージ1A用の自動切替条件が成立した時点で次の通常ステージである「通常ステージ1B(雲くもステージ)」へと移行する。
また、「通常ステージ1A(海うみステージ)」から「特殊ステージ(炎上ステージ)」へと移行した場合は、特殊ステージ用の自動切替条件が成立した時点で次の通常ステージである「通常ステージ1B(雲くもステージ)」へと移行する。
次いで“処理E”を行う。“処理E”では、例えば図78に示すように、「通常ステージ1B(雲くもステージ)」において、毎変動開始時にステージチェンジ抽選(通常ステージチェンジ抽選及び特殊ステージチェンジ抽選)を行い、特殊ステージチェンジ抽選に当選した場合には「特殊ステージ(炎上ステージ)」へと移行し、通常ステージチェンジ抽選に当選した場合には次の通常ステージである「通常ステージ2A(山やまステージ)」へと移行する。一方、「通常ステージ1B(雲くもステージ)」において、通常ステージ1B用の自動切替条件が成立するまでにステージチェンジ抽選に当選しなかった場合には、通常ステージ1B用の自動切替条件が成立した時点で次の通常ステージである「通常ステージ2B(桃ももステージ)」へと移行する。
また、「通常ステージ1B(雲くもステージ)」から「特殊ステージ(炎上ステージ)」へと移行した場合は、特殊ステージ用の自動切替条件が成立した時点で次の通常ステージである「通常ステージ2B(桃ももステージ)」へと移行する。
次いで“処理F”を行う。“処理F”では、例えば図78に示すように、「通常ステージ2B(桃ももステージ)」において、毎変動開始時にステージチェンジ抽選(通常ステージチェンジ抽選及び特殊ステージチェンジ抽選)を行い、特殊ステージチェンジ抽選に当選した場合には「特殊ステージ(炎上ステージ)」へと移行し、通常ステージチェンジ抽選に当選した場合には次の通常ステージである「通常ステージ1A(海うみステージ)」へと移行する。一方、「通常ステージ2B(桃ももステージ)」において、通常ステージ2B用の自動切替条件(本実施形態の場合、一曲×2回又は30変動)が成立するまでにステージチェンジ抽選に当選しなかった場合には、通常ステージ2B用の自動切替条件が成立した時点で次の通常ステージである「通常ステージ1A(海うみステージ)」へと移行して、“処理A”に戻る。
また、「通常ステージ2B(桃ももステージ)」から「特殊ステージ(炎上ステージ)」へと移行した場合は、特殊ステージ用の自動切替条件が成立した時点で次の通常ステージである「通常ステージ1A(海うみステージ)」へと移行して、“処理A”に戻る。
すなわち、「処理A:通常ステージ1A(→特殊ステージ)」→「処理B:通常ステージ1B(→特殊ステージ)」→「処理C:通常ステージ2A(→特殊ステージ)」→「処理D:通常ステージ1A(→特殊ステージ)」→「処理E:通常ステージ1B(→特殊ステージ)」→「処理F:通常ステージ2B(→特殊ステージ)」→「処理A:通常ステージ1A(→特殊ステージ)」→…の順序で演出ステージの切り替えを行う。
なお、一の演出ステージに滞在している最中にSPリーチに発展した場合には、SPリーチ演出が差し込まれて、ステージチェンジ可能タイミング以外のタイミングであっても、遊技機から流れる(出力される)BGMが、当該一の演出ステージに対応するBGMからSPリーチに対応するBGMに切り替わる。そして、当該SPリーチの結果はずれた場合には、はずれの結果態様が停止表示された後、当該一の演出ステージの次の通常ステージへと移行するように構成されている。
図79に、本実施形態における“ステージチェンジ制御”の一例を説明するためのタイミングチャートを示す。
図79に示すように、特図変動表示ゲームの変動表示が開始する度に、ステージチェンジ抽選として、通常ステージチェンジ抽選及び特殊ステージチェンジ抽選を行う。
ステージチェンジ可能タイミング以外のタイミングで、ステージチェンジ抽選に当選した場合には、ステージチェンジ可能タイミングになるまで、ステージチェンジを待機する。図79に示す例では、イントロ部分の途中で特殊ステージチェンジ抽選に当選した、すなわちサビ部分の終了前に特殊ステージチェンジ抽選に当選したので、直近のステージチェンジ可能タイミングまで(すなわち、サビ部分が終わるまで)ステージチェンジを待機し、サビ部分が終わった時点で「特殊ステージ(炎上ステージ)」へと移行している。
そして、「特殊ステージ(炎上ステージ)」においては、ステージチェンジ抽選を行わず、特殊ステージ用の自動切替条件が成立した時点で次の通常ステージへと移行する。
ステージチェンジ抽選として、通常ステージチェンジ抽選と特殊ステージチェンジ抽選の2つの抽選を行うが、両方の抽選に同時に当選した場合には、一方の抽選結果を優先させるように構成されている。
なお、通常ステージチェンジに当選する確率と、特殊ステージチェンジに当選する確率とは、同じであってもよいし、異なっていてもよいが、通常ステージチェンジに当選する確率よりも、特殊ステージチェンジに当選する確率を低くすると、特殊ステージへの移行に特別感を与えることができる。
また、先読み結果に基づいて特殊ステージに移行するように構成することも可能である。このように構成することによって、特殊ステージに対する期待感を遊技者に持たせることができる。
また、本実施形態では、ステージチェンジ抽選として、通常ステージチェンジ抽選と特殊ステージチェンジ抽選の2つの抽選を行うように構成したが、これに限ることはなく、通常ステージチェンジに当選する結果と特殊ステージチェンジに当選する結果との両方を抽選結果として含む1つの抽選を行ってもよい。
また、例えば図80〜図82に示すように、毎変動開始時に特殊ステージチェンジ抽選(当選確率:例えば1/200)を行い、自動切替条件が成立するまでに特殊ステージチェンジ抽選に当選しなかった場合には、自動切替条件が成立する時点で通常ステージチェンジ抽選(当選確率:例えば1/2)を行い、当該通常ステージチェンジ抽選に当選した場合には次の通常ステージへと移行し、当該通常ステージチェンジ抽選に当選しなかった場合には次の通常ステージへと移行しないように構成することも可能である。
具体的には、まず、「通常ステージ1A(海うみステージ)」において、特図変動表示ゲームの変動表示が開始する度に、特殊ステージチェンジ抽選を行う。
そして、図80に示すように、通常ステージ1A用の自動切替条件(例えば、一曲×3回)が成立するまでに特殊ステージチェンジ抽選に当選しなかった場合には、通常ステージ1A用の自動切替条件が成立する時点で通常ステージチェンジ抽選を行い、当該通常ステージチェンジ抽選に当選した場合には、次の通常ステージ(例えば、雲くもステージ)へと移行する。一方、当該通常ステージチェンジ抽選に当選しなかった場合には、次の通常ステージへと移行せずに「通常ステージ1A(海うみステージ)」に留まって、同じ処理を繰り返し行う。
一方、通常ステージ1A用の自動切替条件が成立するまでに特殊ステージチェンジ抽選に当選した場合には、特殊ステージへと移行する。
図82に示す例では、イントロ部分の途中で特殊ステージチェンジ抽選に当選した、すなわちサビ部分の終了前に特殊ステージチェンジ抽選に当選したので、直近のステージチェンジ可能タイミングまで(すなわち、サビ部分が終わるまで)ステージチェンジを待機し、サビ部分が終わった時点で「特殊ステージ(炎上ステージ)」へと移行している。
図81に示す例では、アウトロ部分の途中で特殊ステージチェンジ抽選に当選した、すなわちサビ部分の終了後に特殊ステージチェンジ抽選に当選したので、ステージチェンジを待機せずに「特殊ステージ(炎上ステージ)」へと移行している。
図79及び図82では、「通常ステージ1A(海うみステージ)」における2回目のイントロ部分の途中でステージチェンジ抽選に当選し、2回目のサビ部分が終わるまでステージチェンジを待機しているが、この場合、ステージチェンジ抽選に当選した時点で最初のサビ部分(1回目のサビ部分)は終了しているので、2回目のサビ部分が終わるまでステージチェンジを待機しなくても良い。すなわち、少なくとも1回目のサビ部分が終了していれば、待機せずに、ステージチェンジを行っても良い。
なお、一の通常ステージにおいて、BGMの繰り返し回数が増加する毎に、ステージチェンジに当選する確率が高くなるように構成することも可能である。
また、先読み結果に応じて、ステージチェンジに当選する確率を異ならせることも可能である。具体的には、例えば、結果が「大当り」となる特図始動記憶が記憶されている場合には、ステージチェンジに当選する確率を、その他の場合に比べて高くするように構成することが可能である。
また、ステージチェンジ可能タイミングのとき(本実施形態の場合“サビ部分の終了後”)にのみ、ステージチェンジ抽選を行うようにしても良い。
以上説明した“ステージチェンジ制御”を実行可能な遊技機10によれば、ゲームの結果が予め定められた特別結果となる場合に遊技者に遊技価値を付与可能な遊技機において、複数の演出ステージのうちから選択した演出ステージを設定するとともに、選択した演出ステージに対応する楽曲(BGM)をスピーカ19a,19bから出力することが可能な演出ステージ制御手段(演出制御装置300)を備え、演出ステージ制御手段は、楽曲の進行状況に基づいて、演出ステージの切り替えが可能な切替可能タイミング(ステージチェンジ可能タイミング)を決定し、決定した切替可能タイミングで、演出ステージの切り替えを行う。
具体的には、演出ステージに対応する一の楽曲(BGM)は、複数のメロディー(本実施形態の場合、イントロ、Aメロ、サビ、およびアウトロ)によって構成され、演出ステージ制御手段(演出制御装置300)は、演出ステージの切り替えが可能であり、複数のメロディーのうちの特定のメロディー(本実施形態の場合、サビ)が終了するまでは、演出ステージの切り替えを待機するよう構成されている。
したがって、出力中の楽曲の進行状況を考慮した演出ステージの切り替えが可能であるため、遊技の興趣を高めることができる。
なお、「楽曲」は、歌声を伴うものであっても良いし、歌声を伴わないものであっても良い。
また、以上説明した“ステージチェンジ制御”を実行可能な遊技機10によれば、演出ステージ制御手段(演出制御装置300)は、演出ステージの切り替えを行うか否かの切替抽選(ステージチェンジ抽選)を行い、切替可能タイミング(ステージチェンジ可能タイミング)において切替抽選に当選した場合には、当該当選した時点で演出ステージの切り替えを行い、切替可能タイミングよりも前に切替抽選に当選した場合には、当該切替可能タイミングになるまで演出ステージの切り替えを待機するように構成することが可能である。
このように構成することによって、演出ステージの切り替え(ステージチェンジ)により楽曲がぶつ切れになることを抑制できるため、遊技の興趣を高めることができる。
また、以上説明した“ステージチェンジ制御”を実行可能な遊技機10によれば、演出ステージ制御手段(演出制御装置300)は、スピーカ19a,19bから、選択した演出ステージに対応する楽曲を繰り返し出力することが可能であり、楽曲の繰り返し回数が規定回数(ループ回数)に到達するまでに切替抽選に当選しなかった場合には、楽曲の繰り返し回数が規定回数に到達した時点で、演出ステージの切り替えを行うように構成することが可能である。
このように構成することによって、同じ演出ステージに滞在し続けることを防止できる。したがって、遊技者に様々な楽曲(様々な演出ステージに対応する楽曲)を聴かせることができるため、遊技の興趣を高めることができる。
なお、“ステージチェンジ制御”は、パチンコ遊技機10だけでなく、スロットマシン等のその他の遊技機にも適用可能である。
また、遊技機メーカーのWebサイト等で“ステージチェンジ制御”機能追加パスワードを公開し、当該パスワードが遊技機に入力された場合に、“ステージチェンジ制御”を行うことが可能となるように構成しても良い。
また、遊技機メーカーのWebサイト等でステージチェンジ態様切替パスワードを公開し、当該パスワードが遊技機に入力された場合に、演出ステージの種類、演出ステージのグレード、ステージチェンジ抽選の当選確率等を変更するように構成しても良い。さらに、所定期間毎に使用可能なステージチェンジ態様切替パスワードを異ならせて、各期間に応じて、演出ステージの種類、演出ステージのグレード、ステージチェンジ抽選の当選確率等を変更できるように構成しても良い。
[時計役物演出]
次に、本実施形態の遊技機10が特徴とする“時計役物演出”について説明する。
本実施形態の遊技機10には、図2及び図3に示すように、時計を模した時計役物部44d1と、時計役物部44d1を先端部(自由端部)に有する支持部材44d2とを備えた盤演出装置44dが設けられている。この盤演出装置44dは、時計役物部44d1を表示装置41の表示領域と重ならない第1位置(図3参照)と表示装置41の表示領域と重なる第2位置(図2参照)との間で移動させるために支持部材44d2を回動させる回動動作が可能であるとともに、時計役物部44d1が有する針を回転させる回転動作が可能となっている。
図83〜図85は、本実施形態における“時計役物演出”の一例を説明するための図である。図83〜図85では、リーチ演出の一態様として“時計役物演出”を実行している。
図83(a)に示すように、飾り特図変動表示ゲームの変動表示が開始すると、ポイントがポイント数に加算される。
次いで、図83(b)に示すように、リーチが発生すると、図83(c)に示すように、表示装置41には、年号を示す年号表示H3が表示されるとともに、盤演出装置44dによる煽り動作演出(具体的には、時計役物部44d1を、第1位置と、当該第1位置よりも第2位置側の第3位置との間で往復移動させて、時計役物部44d1の第2位置への移動に対する遊技者の期待感を煽る演出)を行う。また、この煽り動作演出に対応して、表示装置41の表示領域のうちの時計役物部44d1の近傍となる部分(この例では、左下部)にエフェクト表示H4が表示される。このエフェクト表示H4の表示態様(色や大きさなど)によって、大当りとなる期待度等を示唆することも可能である。
次いで、図84(a)に示すように、時計役物部44d1が第1位置から第2位置に移動し、第2位置において(すなわち、時計役物部44d1が表示領域の前方にある状態において)時計役物部44d1の針が反時計回り方向に回転する回転演出が行われる。また、この回転演出に対応して、年号表示H3の年号が遡る表示演出が行われる。
そして、図84(b)に示すように、年号表示H3の年号が、現在(現在の年号)から最も近い第1段階の年号まで遡る。
これ以上、段階がアップしない場合には、時計役物部44d1が第2位置から第1位置に戻った後、表示装置41における表示が変化して、第1段階の年号に対応するSPリーチに発展する。
一方、更に段階がアップする場合には、図84(c)に示すように、時計役物部44d1が第2位置から第1位置に戻った後、第1段階の年号に対応するSPリーチに発展することなく(或いは、第1段階の年号に対応するSPリーチに発展した後に)、盤演出装置44dによる煽り動作演出が再度行われる。
次いで、図85(a)に示すように、時計役物部44d1が第1位置から第2位置に移動し、第2位置において時計役物部44d1の針が反時計回り方向に回転する回転演出が行われる。また、この回転演出に対応して、年号表示H3の年号が遡る表示演出が行われる。
そして、図85(b)に示すように、年号表示H3の年号が、第1段階の次に現在から近い第2段階の年号まで遡る。
これ以上、段階がアップしない場合には、時計役物部44d1が第2位置から第1位置に戻った後、図85(c)に示すように、表示装置41における表示が変化して、第2段階の年号に対応するSPリーチ(例えば、第1段階の年号に対応するSPリーチよりも期待度の高いSPリーチ)に発展する。
一方、更に段階がアップする場合には、時計役物部44d1が第2位置から第1位置に戻った後、第2段階の年号に対応するSPリーチに発展することなく(或いは、第2段階の年号に対応するSPリーチに発展した後に)、盤演出装置44dによる煽り動作演出が再度行われる。
そして、以上の動作を設定された段階まで実行し、対応するSPリーチに発展する。
なお、図86に示すように、時計役物部44d1の針が反時計回り方向に回転する回転演出及び年号表示H3の年号が遡る表示演出として、遊技者の操作を介入させた演出を行うことも可能である。
具体的には、例えば、図86(a)に示すように、時計役物部44d1が第1位置から第2位置に移動すると、図86(b)に示すように、演出操作部550の上面に設けられた「TSW4」ポイント以外の8つのポイントを反時計回り方向に順次なぞるタッチ操作を行うよう指示する操作指示表示H51と、当該タッチ操作の有効期間終了までの残存時間を示す有効期間表示H52とが表示装置41に表示される。
そして、遊技者が指示どおりにタッチ操作を行うと、図86(c)に示すように、時計役物部44d1の針が反時計回り方向に回転する回転演出が行われるとともに、年号表示H3の年号が遡る表示演出が行われる。
この場合、針や年号の変化量(針の回転量や年号の遡り量)は、例えば、有効期間内のタッチ操作継続時間やタッチ操作量に対応させても良いし、当該変動(実行中の特図変動表示ゲーム)の結果や変動時間に対応させても良い。
また、針や年号の変化態様(針の回転の仕方や年号の遡り方)は、適宜設定可能であり、例えば、タッチ操作が継続して行われていても、当初は変化させず(すなわち、針を回転する回転演出や年号が遡る表示演出を行わず)、所定期間タッチ操作が継続された場合に、所定の変化量まで一気に変化させる等の変化態様であっても良い。
また、例えば、表示装置41に「○○時代まで巻き戻せ!」等の指示表示を出現させ、所定期間タッチ操作が継続された場合には、その時代(すなわち、○○時代)まで変化させるようにすることも可能である。
また、“時計役物演出”と上述の“演出ポイント制御”とを組み合わせて、針や年号の変化量に応じたポイントをポイント数に加算することも可能である。すなわち、演出操作部550に対するタッチ操作が所定の条件成立時間継続した時に加えて(或いは、替えて)、操作指示表示H51に従ったタッチ操作が継続した時を、ポイント加算対象のボタン操作継続時として扱っても良い。
また、“時計役物演出”として、図87〜図91に示すような演出を行うことも可能である。図87〜図91では、所定の演出(この例では、特別図柄を仮停止表示(定位置で揺動表示)する仮停止表示演出)の開始時点までの残存時間をカウントする演出を実行している。
図87(a)に示すように、飾り特図変動表示ゲームの変動表示が開始すると、ポイントがポイント数に加算される。また、仮停止表示演出を伴う特図変動表示ゲームの始動記憶が発生し遊技制御装置100から当該始動記憶の先読み結果が通知されると、当該始動記憶に対応する先読み飾り特図始動記憶表示H6が未消化始動記憶表示領域R1に表示される。本実施形態においては、先読み飾り特図始動記憶表示H6を、その他の飾り特図始動記憶表示の表示態様と異なる表示態様(例えば、異なる色、揺動表示の有無)で表示するように構成されている。
次いで、図87(b)に示すように、所定のタイミング(この例の場合、実行されていた当該変動の結果が停止表示されたタイミング)で、先読み飾り特図始動記憶表示H6が割れて、当該先読み飾り特図始動記憶に基づく変動表示ゲームの仮停止表示演出の開始時点までの残存時間を報知するためのタイマ表示H7が出現し、図87(c)に示すように、次の変動表示ゲームの変動開始時から、タイマ表示H7の更新(この例の場合、カウントダウン)が開始される。このタイマ表示H7の更新は、図88(a)に示すように、特図始動記憶が消化されて、先読み飾り特図始動記憶表示H6の表示位置がシフトしても継続される。
次いで、図88(b)に示すように、先読み飾り特図始動記憶表示H6に対応する始動記憶に基づく特図変動表示ゲームが開始すると、先読み飾り特図始動記憶表示H6が未消化始動記憶表示領域R1から当該変動始動記憶表示領域R3へと移動するとともに、タイマ表示H7が先読み飾り特図始動記憶表示H6から離れた位置へと移動して拡大表示されて、拡大表示された状態で当該変動の進行に伴い更新される。
次いで、図88(c)に示すように、タイマ表示H7によって報知されている残存時間が所定時間に到達すると、リーチが発生する。そして、リーチ発生中も、図89(a)に示すように、タイマ表示H7の更新は継続される。
当該変動の変動パターンが、SPリーチに発展するパターンでない場合には、図89(b)に示すように、タイマ表示H7がタイムアップすると、仮停止表示演出が行われるとともに、盤演出装置44dによる煽り動作演出が行われる。また、この煽り動作演出に対応して、表示装置41の表示領域のうちの時計役物部44d1の近傍となる部分(この例では、左下部)にエフェクト表示H4が表示される。
次いで、図89(c)に示すように、盤演出装置44dによる煽り動作演出が終了するとともに、特別図柄が停止表示(確定表示)されて、当該変動が終了し、次の特図変動表示ゲームが開始する。
一方、当該変動の変動パターンが、SPリーチに発展するパターンである場合には、図90(a)に示すように、タイマ表示H7がタイムアップすると、仮停止表示演出が行われるとともに、盤演出装置44dによる煽り動作演出が行われる。また、この煽り動作演出に対応して、表示装置41にエフェクト表示H4が表示される。
次いで、図90(b)に示すように、時計役物部44d1が第1位置から第2位置に移動し、第2位置において時計役物部44d1の針が反時計回り方向に回転する回転演出が行われる。
次いで、図90(c)に示すように、演出操作部550の上面をなぞるタッチ操作を行うよう指示する操作指示表示H51と、当該タッチ操作の有効期間終了までの残存時間を示す有効期間表示H52とが表示装置41に表示される。
そして、遊技者が指示どおりにタッチ操作を行うと、図91(a)に示すように、時計役物部44d1の針が反時計回り方向に回転する回転演出が行われるとともに、タイマ表示H7の時間が戻る表示演出が行われる。その後、タッチ操作の有効期間が経過すると、図91(b)に示すように、タイマ表示H7として、当該変動の結果等に対応する時間値(この例の場合、「60:00」)が表示される。
次いで、図91(c)に示すように、SPリーチへの発展を報知する報知演出が行われた後、SPリーチに発展する。
また、遊技者が指示どおりにタッチ操作を行わなかった場合には、タイマ表示H7として、当該変動の結果等に対応する時間値が表示されないで(すなわち、「00:00」が表示されたままで)、SPリーチへの発展を報知する報知演出が行われて、SPリーチに発展する。
ここで、図87〜図91に示すパターンでは、対応する先読み飾り特図始動記憶表示H6から離れた位置に表示されたタイマ表示H7(すなわち、対応する特図変動表示ゲームの実行中に表示されているタイマ表示H7)のみを、タッチ操作に応じて変化させることが可能となるように構成したが、例えば、対応する先読み飾り特図始動記憶表示H6に近い位置に表示されたタイマ表示H7(すなわち、対応する特図変動表示ゲームよりも前に実行される特図変動表示ゲームの実行中に表示されているタイマ表示H7)も、タッチ操作に応じて変化させることが可能となるように構成しても良い。
なお、演出操作部550の上面をなぞるタッチ操作によって、時間を戻すだけでなく、時間を進めるように構成することも可能である。この場合、例えば、タッチ操作の方向が反時計回り方向である場合には時間を戻し、タッチ操作の方向が時計回り方向である場合には時間を進めるように構成しても良い。また、タッチ操作によって時間を進めることで、特殊な演出が出現する等の特典を付与することも可能である。
また、演出操作部550の上面をなぞるタッチ操作の速度(すなわち、上面をなぞる速度)に応じて、回転演出や表示演出の速度を変えることも可能である。具体的には、例えば、タッチ操作の速度が所定の速度範囲内である場合には、時計役物部44d1の針や表示装置41での表示が通常速度で動き、タッチ操作の速度が所定の速度範囲以下である場合には、時計役物部44d1の針や表示装置41での表示が通常速度よりも遅いスローモーションとなり、タッチ操作の速度が所定の速度範囲以上である場合には、時計役物部44d1の針や表示装置41での表示が通常速度よりも早いクイックモーションとなるように構成することも可能である。
また、本実施形態では、リーチ演出や、所定の演出の開始時点までの残存時間をカウントする演出として“時計役物演出”を行ったが、その他の演出(擬似連演出やステップアップ予告演出など)として“時計役物演出”を行っても良い。
また、本実施形態では、当該変動に関する演出として“時計役物演出”を行ったが、“時計役物演出”を複数変動に亘って行っても良い。
また、“時計役物演出”として、一の変動表示ゲームにおいて一連のストーリーに基づく演出を行い、このストーリーの進行と盤演出装置44dの動きや時計役物部44d1の針の動きを連動させるようにしても良い。具体的には、例えば、ストーリーが終了するまで演出が継続する場合(すなわち、最大演出時間まで演出が継続する場合)と、ストーリーの途中で演出が終わる場合(すなわち、演出時間が最大演出時間よりも短い場合)とを設けておき、演出時間が短いほど期待度が低く、最大演出時間まで演出が継続する場合には大当りとなるようにしておく。そして、盤演出装置44dの動きによって、最大演出時間まで演出が継続することに対する遊技者に期待感を煽ったり、時計役物部44dの針により演出開始からの時間をカウントアップすることによって、最大演出時間まで演出が継続するか否かを遊技者に報知したりしても良い。
また、時計役物部44d1としてアナログ時計を模した役物を用いたが、これに限ることはなく、時計役物部44d1としてデジタル時計を模した役物を用いることも可能である。
また、図87〜図91に示すパターンでは、時計役物部44d1としてアナログ時計を模した役物を用い、表示装置41にタイマ表示H7としてデジタル時計のように時間値を表示するように構成した。すなわち、役物にはアナログ時計を採用するとともに、表示にはデジタル時計を採用したが、これに限ることはなく、役物にはデジタル時計を採用するとともに、表示にはアナログ時計を採用しても良いし、役物及び表示の双方にデジタル時計を採用しても良いし、役物及び表示の双方にアナログ時計を採用しても良い。
以上説明した“時計役物演出”を実行可能な遊技機10によれば、ゲームの結果が予め定められた特別結果となる場合に遊技者に遊技価値を付与可能な遊技機において、表示装置41における表示演出と、可動演出部材(盤演出装置44d)における動作演出と、を制御する演出制御装置300を備え、演出制御装置300は、表示装置41及び可動演出部材において互いに連動した演出を実行可能であるように構成されている。
したがって、役物と表示とが連動した演出を行うことができるので、遊技の興趣を高めることができる。
また、以上説明した“時計役物演出”を実行可能な遊技機10によれば、遊技者による反時計回り方向のタッチ操作と時計回り方向のタッチ操作とを検出可能な演出操作部550を備え、可動演出部材(盤演出装置44d)は、時計を模した役物であり、演出制御装置300は、遊技者のタッチ操作の方向に応じて可動演出部材(盤演出装置44d)を動作させて、当該可動演出部材により示される時間を変化させることができるとともに、表示装置41にタイマ表示H7を表示し、遊技者のタッチ操作の方向に応じてタイマ表示H7により示される時間を変化させることができるように構成することも可能である。
すなわち、演出操作部550の上面をなぞるタッチ操作に応じて、時計役物(盤演出装置44d)の時計の針を回したり、表示装置41に表示されている時間を戻したり(或いは、時間を進めたり)することができるため、遊技者に自身の操作が遊技に直接関与しているような印象を与えることができ、遊技の興趣を高めることができる。
なお、“時計役物演出”は、パチンコ遊技機10だけでなく、スロットマシン等のその他の遊技機にも適用可能である。
また、遊技機メーカーのWebサイト等で“時計役物演出”機能追加パスワードを公開し、当該パスワードが遊技機に入力された場合に、“時計役物演出”を行うことが可能となるように構成しても良い。
[突確/小当り演出]
次に、本実施形態の遊技機10が特徴とする“突確/小当り演出”について説明する。
本実施形態では、主人公キャラクタ(自キャラクタ)と敵キャラクタとが戦うバトル演出を実行する。具体的には、まず、対象となる特図変動表示ゲームの実行中に変動中演出としてのバトル演出を行う。当該特図変動表示ゲームの結果が16R大当り(16R通常大当り、16確変大当り)の場合は、当該バトル演出において主人公キャラクタが勝利する勝利演出が出現し、当該特図変動表示ゲームの結果が16R大当り以外の場合(すなわち、はずれ、小当り、突確(2R確変大当り)の場合)は、当該バトル演出において主人公キャラクタが敗北する敗北演出が出現する。
そして、当該特図変動表示ゲームの結果が突確又は小当りの場合、変動中演出としてのバトル演出において敗北演出が出現した後、特別遊技状態(小当り遊技状態も含む。)中に、“突確/小当り演出”としてのバトル演出を行う。結果が突確の場合は、当該バトル演出において勝利演出が出現し、結果が小当りの場合は、当該バトル演出において敗北演出が出現するように構成されている。
図92は、本実施形態におけるバトル演出の一例を説明するための図である。
図92(a)〜(c)に示すように、バトル演出の結果(勝利演出が出現するか敗北演出が出現するか)にかかわらず、まず、共通のバトル開始演出が出現する。なお、バトル開始演出の時点で、バトル演出の結果を示唆するような表示(具体的には、主人公キャラクタの武器、背景、攻撃を開始するキャラクタを変化させる等)を行っても良い。
次いで、図92(d)に示すように攻撃パターンA(跳び蹴り)演出、或いは、図92(e)に示すように攻撃パターンB(パンチ)演出が出現する。なお、複数種類の攻撃パターン演出を設け、何れの攻撃パターン演出が出現するかによって、期待度を示唆するようにしても良い。
次いで、攻撃パターンA演出が出現した場合には、図92(f),(g)に示すように勝利演出、或いは、図92(h),(i)に示すように敗北演出が出現する。
また、攻撃パターンB演出が出現した場合には、図92(j),(k)に示すように勝利演出、或いは、図92(l),(m)に示すように敗北演出が出現する。
なお、図92(d)〜(m)では、便宜上、飾り特別図柄による変動表示ゲームの表示を省略したが、図92(d)〜(m)でも、図92(a),(b)と同様、表示装置41の表示領域の右上部等に飾り特別図柄による変動表示ゲームが表示されている。図93〜図96においても同様である。
図93は、対象となる特図変動表示ゲームの結果が16R大当り(16R通常大当り、16確変大当り)の場合を説明するための図であって、(a)は表示の一例を示す図であり、(b)はタイミングチャートの一例である。
演出制御装置300は、図93(a),(b)に示すように、対象となる特図変動表示ゲームの実行中に変動中演出としてのバトル演出を行う。当該バトル演出において勝利演出が出現した場合には、図93(b)に示すように、当該バトル演出の後、特別遊技状態中に大当り中演出(ファンファーレ演出、ラウンド演出、インターバル演出、及びエンディング演出)を行う。
なお、大当り中演出は、バトル演出に関連した演出であっても良いし、関連しない演出であっても良い。
また、大当りを複数種類(16R大当り、12R大当り、4R大当り等)を設け、所定のラウンド毎に、特別遊技状態(ラウンド遊技)が継続するか否か報知する演出としてバトル演出を行うことも可能である。具体的には、例えば、4ラウンド目にバトル演出を実行し、特別遊技状態が継続する場合には当該バトル演出において勝利演出を出現させ、継続しない場合には当該バトル演出において敗北演出を出現させることも可能である。
また、最終ラウンド等で、確変大当りが発生するか否か報知する演出としてバトル演出を行うことも可能である。具体的には、例えば、未消化保留内に、確変大当り保留(すなわち、結果が「確変大当り」となる特図始動記憶)がある場合には、複数の攻撃パターンのうちの最も強い攻撃パターン演出を出現させた後に、勝利演出を出現させる等のバトル演出を行うことも可能である。
図94は、対象となる特図変動表示ゲームの結果が突確(2R確変大当り)の場合を説明するための図であって、(a)及び(b)は表示の一例を示す図であり、(c)はタイミングチャートの一例である。
演出制御装置300は、図94(a),(c)に示すように、対象となる特図変動表示ゲームの実行中に変動中演出としてのバトル演出を行い、当該バトル演出において敗北演出が出現した場合であって、対象となる特図変動表示ゲームの結果が突確の場合には、図94(b),(c)に示すように、当該バトル演出の後、特別遊技状態中に“突確/小当り演出(具体的には、突確演出)”としてのバトル演出(ファンファーレ演出、ラウンド演出、インターバル演出、及びエンディング演出)を行う。
そして、対象となる特図変動表示ゲームの結果が突確の場合には、図94(b),(c)に示すように、当該バトル演出で勝利演出を出現させる。これにより、対象となる特図変動表示ゲームの結果が突確であったこと、すなわち、特別遊技状態の終了後に高確率状態が発生することを報知することができる。
なお、2回目のバトル演出(“突確/小当り演出”としてのバトル演出)では、例えば図94(b)に示すように、バトル開始演出の最初に「まだまだっ!」等の主人公キャラクタが復活したことを示す表示を行っても良い。また、1回目のバトル演出(変動中演出としてのバトル演出)の敵キャラクタと2回目のバトル演出(“突確/小当り演出”としてのバトル演出)の敵キャラクタとを異ならせても良い。
また、本実施形態の遊技機10は、図93(b)や図94(b)に示すように、大当り動作が終了すると大当りの確率状態が必ず高確率状態になる(すなわち、一定の回転数のみ高確率状態が設定されるスペシャルタイム(ST)が発生する)仕様であるが、これに限ることはなく、大当り動作が終了すると大当りの確率状態が高確率状態になる場合と高確率状態にならない場合とがある仕様であっても良い。
図95は、対象となる特図変動表示ゲームの結果が小当りの場合を説明するための図であって、(a)及び(b)は表示の一例を示す図であり、(c)はタイミングチャートの一例である。
演出制御装置300は、図95(a),(c)に示すように、対象となる特図変動表示ゲームの実行中に変動中演出としてのバトル演出を行い、当該バトル演出において敗北演出が出現した場合であって、対象となる特図変動表示ゲームの結果が小当りの場合には、図95(b),(c)に示すように、当該バトル演出の後、特別遊技状態中に“突確/小当り演出(具体的には、小当り演出)”としてのバトル演出(ファンファーレ演出、ラウンド演出、インターバル演出、及びエンディング演出)を行う。
そして、対象となる特図変動表示ゲームの結果が小当りの場合には、図95(b),(c)に示すように、当該バトル演出で敗北演出を出現させる。これにより、対象となる特図変動表示ゲームの結果が小当りであったこと、すなわち、特別遊技状態の終了後に高確率状態が発生しないことを報知することができる。
ここで、本実施形態の場合、図95(c)に示すように、対象となる特図変動表示ゲームの結果が小当りの場合であって、当該対象となる特図変動表示ゲームでスペシャルタイムが終了する場合には、当該対象となる特図変動表示ゲーム中における大当りの確率状態が高確率状態であれば、当該対象となる特図変動表示ゲームの終了時(すなわち、時点t1)に大当りの確率状態が低確率状態に切り替わる。
なお、バトル演出で勝利する場合と敗北する場合とで、バトル演出の結果(勝利演出又は敗北演出)が出現するタイミングを異ならせても良い。具体的には、対象となる特図変動表示ゲームの結果が小当りの場合、“突確/小当り演出(小当り演出)”としてのバトル演出で敗北演出が出現し、対象となる特図変動表示ゲームの結果が突確の場合、“突確/小当り演出(突確演出)”としてのバトル演出で勝利演出が出現するが、例えば、バトル演出の開始から敗北演出が出現するまで時間を、バトル演出の開始から勝利演出が出現するまでの時間よりも短くすることも可能である。
また、図96に示すように、勝利演出や敗北演出の他に、引き分け演出を出現させることも可能である。
また、図96に示すように、対象となる特図変動表示ゲームよりも前に開始される特図変動表示ゲームの実行中にも、バトル演出を行うことも可能である。
図96には、結果が「16R大当り」となる特図始動記憶が発生し、当該特図始動記憶に基づく変動表示ゲームを対象とする場合の一例が示されている。この例では、まず、図96(a),(d)に示すように、対象となる特図変動表示ゲームの2つ前に開始される特図変動表示ゲームの実行中にバトル演出を行って、当該バトル演出において引き分け演出が出現し、次いで、図96(b),(d)に示すように、対象となる特図変動表示ゲームの1つ前に開始される特図変動表示ゲームの実行中にバトル演出を行って、当該バトル演出において引き分け演出が出現している。次いで、図96(c),(d)に示すように、対象となる特図変動表示ゲームの実行中に変動中演出としてのバトル演出を行って、当該バトル演出において勝利演出が出現し、次いで、図96(d)に示すように、当該バトル演出の後、特別遊技状態中に大当り中演出が実行されている。
なお、図96では、対象となる特図変動表示ゲームの結果が16R大当りの場合を示したが、対象となる特図変動表示ゲームの結果が16R大当り以外の場合にも、引き分け演出を出現させたり、対象となる特図変動表示ゲームよりも前に開始される特図変動表示ゲームの実行中にバトル演出を行ったりしても良い。
また、図96では、連続する複数のバトル演出の結果が「引き分け−引き分け−勝利」となるパターンを示したが、これに限定されることはなく、連続する複数のバトル演出の結果のパターンは、対象となる特図変動表示ゲームの実行中に行うバトル演出(変動中演出としてのバトル演出)の結果や、当該バトル演出で敗北演出が出現した場合に行うバトル演出(“突確/小当り演出”としてのバトル演出)の結果が、対象となる特図変動表示ゲームの結果に対応したものになるのであれば、適宜変更可能である。
以上説明した“突確/小当り演出”を実行可能な遊技機10によれば、ゲームの結果が予め定められた特別結果となる場合に遊技者に遊技価値を付与可能な遊技機において、演出を制御する演出制御装置300を備え、特別結果は、第1特別結果(本実施形態の場合、16R大当り)と、第2特別結果(本実施形態の場合、突確)と、第3特別結果(本実施形態の場合、小当り)と、を含み、演出制御装置300は、ゲームの実行中に第1演出(本実施形態の場合、変動中演出としてのバトル演出)を行って、当該ゲームの結果が第1特別結果であるか否かを示唆し、当該ゲームの結果が第2特別結果又は第3特別結果である場合には、第1演出の後に当該第1演出と関連する第2演出(本実施形態の場合、“突確/小当り演出”としてのバトル演出)を行って、当該ゲームの結果が第2特別結果であるか第3特別結果であるかを示唆する。
したがって、当りが発生した場合(ゲームの結果が特別結果である場合)に、演出の流れに沿った関連性のある演出を行うことができるため、遊技の興趣を高めることができる。
また、以上説明した“突確/小当り演出”を実行可能な遊技機10によれば、ゲームの結果が第2特別結果(本実施形態の場合、突確)となる場合は、大入賞口(特別変動入賞装置38)が所定の開閉パターンで開放する特別遊技状態が発生するとともに、当該特別遊技状態の終了後に、ゲームの結果が特別結果となる確率が通常確率状態に比べて高い確変状態が発生し、ゲームの結果が第3特別結果(本実施形態の場合、小当り)となる場合は、大入賞口が前記所定の開閉パターンで開放する特別遊技状態が発生するとともに、当該特別遊技状態の終了後に、確変状態が発生しないように構成することが可能である。
このように構成することによって、第2演出(“突確/小当り演出”としてのバトル演出)によって、特別遊技状態の終了後に確変状態が発生するか否かを示唆することができるため、遊技の興趣を高めることができる。
なお、第1特別結果は、16R大当りに限ることはなく、適宜変更可能である。また、第2特別結果は、突確に限ることはなく、適宜変更可能である。また、第3特別結果は、小当りに限ることはなく、適宜変更可能である。
また、以上説明した“突確/小当り演出”を実行可能な遊技機10によれば、演出制御装置300は、第1演出(変動中演出としてのバトル演出)を行うゲームよりも前に開始される一又は複数のゲームの実行中に、当該第1演出と関連する関連演出(バトル演出)を行うように構成することが可能である。
このように構成することによって、複数のゲームに亘って、互いに関連する演出を行うことができるため、遊技の興趣を高めることができる。
以上のように演出を使用可能とする処理を含めて演出制御装置300の主制御用マイコン(CPU)311によって実行される制御について説明する。主制御用マイコン311による制御処理は、主に図97に示すメイン処理と、図示しないタイマ割込み処理とからなる。
〔メイン処理〕
メイン処理においては、図97に示すように、はじめにプログラム開始時の処理を行う。このプログラム開始時の処理では、まず、割込みを禁止し(ステップC1)、CPUの初期設定を行う(ステップC2)。次に、VDP312の初期設定を行って(ステップC3)、割込みを許可する(ステップC4)。次いで、表示用データの生成を許可して(ステップC5)、乱数シードを設定し(ステップC6)、初期化すべき領域に電源投入時の初期値をセーブする(ステップC7)。これにより、停電発生検出済みフラグ等がクリアされる。
ステップC1からC7のプログラム開始時の処理を行った後、メインループ処理としてループの処理を行う。このループ処理では、まず、WDT(watchdog timer)をクリアする(ステップC8)。次いで、演出操作部550(演出ボタン25やタッチパネル29)の操作に基づく入力信号(立ち上がりエッジ)から入力情報を作成する演出ボタン入力処理(ステップC9)を行う。演出操作部550からの入力の読み込みはタイマ割込み処理内で行い、この演出ボタン入力処理では演出操作部550からの入力があった時に、演出内容を変更する処理等を行う。
次いで、LEDや液晶の輝度、音量などの変更可能範囲の設定や、遊技者によるLEDや液晶の輝度、音量の変更、演出を使用可能とする設定などの操作を受け付けるホール・遊技者設定モード処理を行う(ステップC10)。
次いで、演出ポイント制御処理(ステップC11)、ステージチェンジ制御処理(ステップC12)を行って、飾り特図変動表示ゲームの変動態様の詳細を決定する乱数を更新する乱数更新処理(ステップC13)を行う。
次いで、遊技制御装置100からのコマンドを解析して対応を行う受信コマンドチェック処理(ステップC14)を行い、演出の進行を制御するための設定や描画コマンドの編集を行う演出表示編集処理(ステップC15)を行って、描画コマンドの準備終了を設定する(ステップC16)。これらの処理では、描画する内容に合わせ各種データの更新を行う等して、最終的に描画データをフレームバッファに設定するところまで行う。1/30秒(約33.3m秒)以内に描画する画面の描画データを準備できていれば問題なく画像更新できる。なお、偶数図柄の表示態様の指定は、演出表示編集処理(ステップC15)で行われる。
そして、フレーム切替タイミングであるか否かを判定する(ステップC17)。本実施形態では、システム周期(1フレーム1/30秒)を作るため、Vブランク割込(1/60秒)が2回入るとフレーム切替タイミングであると判定する。なお、フレーム切替タイミングは適宜任意に変更可能であり、例えば、1/60秒で画像の更新(フレームの切り替え)を行ってもよいし、1/60秒よりも遅いタイミングで画像の更新(フレームの切り替え)を行ってもよい。ステップC17で、フレーム切替タイミングでないと判定した場合(ステップC17;N)には、ステップC17の処理を繰り返して行う。一方、ステップC17で、フレーム切替タイミングであると判定した場合(ステップC17;Y)には、画面描画を指示する(ステップC18)。
その後、スピーカ(上スピーカ19a、下スピーカ19b)からの音声の出力に関する制御を行うサウンド制御処理(ステップC19)、盤装飾装置46や枠装飾装置18などのLEDの制御を行う装飾制御処理(ステップC20)、盤演出装置44のモータやソレノイドの制御を行う可動体制御処理(ステップC21)を行い、WDTをクリアする処理(ステップC8)に戻る。
〔演出ポイント制御処理〕
次に、上述のメイン処理における演出ポイント制御処理(ステップC11)の詳細について説明する。上述の“演出ポイント制御”によって、飾り特図変動表示ゲームの変動開始時と、ポイント加算対象の先読み演出実行時と、ポイント加算対象の当該変動演出実行時と、ポイント加算対象のボタン操作継続時と、獲得ポイント数がボーナス対象値になった時に、ポイント加算条件が成立したと判定して、予め定められたポイントをポイント数に加算するようにしたが、この演出ポイント制御処理にて、ポイントの加算を行う。
図98に示すように、演出ポイント制御処理では、まず、表示装置41における飾り特図変動表示ゲームの変動開始時か否か判定する(ステップC101)。
ステップC101で、飾り特図変動表示ゲームの変動開始時でないと判定した場合(ステップC101;N)には、ステップC103の処理に移行する。
一方、ステップC101で、飾り特図変動表示ゲームの変動開始時であると判定した場合(ステップC101;Y)には、ポイント加算条件が成立したと判定して、変動開始ポイント(本実施形態の場合、1ポイント(図66(c)参照))をポイント数に加算する(ステップC102)。
次いで、ポイント加算対象の先読み演出実行時か否か判定する(ステップC103)。
ステップC103で、ポイント加算対象の先読み演出実行時でないと判定した場合(ステップC103;N)には、ステップC105の処理に移行する。
一方、ステップC103で、ポイント加算対象の先読み演出実行時であると判定した場合(ステップC103;Y)には、ポイント加算条件が成立したと判定して、演出に対応するポイントをポイント数に加算する(ステップC104)。
次いで、ポイント加算対象の当該変動演出実行時か否か判定する(ステップC105)。
ステップC105で、ポイント加算対象の当該変動演出実行時でないと判定した場合(ステップC105;N)には、ステップC107の処理に移行する。
一方、ステップC105で、ポイント加算対象の当該変動演出実行時であると判定した場合(ステップC105;Y)には、ポイント加算条件が成立したと判定して、演出に対応するポイントをポイント数に加算する(ステップC106)。
次いで、ポイント加算対象となるボタン操作条件が成立したか否か判定する(ステップC107)。
ステップC107で、ポイント加算対象となるボタン操作条件が成立していないと判定した場合(ステップC107;N)には、ステップC109の処理に移行する。
一方、ステップC107で、ポイント加算対象となるボタン操作条件が成立したと判定した場合(ステップC107;Y)、すなわちポイント加算対象のボタン操作継続時である場合には、ポイント加算条件が成立したと判定して、操作に対応するポイントをポイント数に加算する(ステップC108)。
次いで、獲得ポイント数がボーナス対象値になったか否か判定する(ステップC109)。
ステップC109で、獲得ポイント数がボーナス対象値になっていないと判定した場合(ステップC109;N)には、ステップC111の処理に移行する。
一方、ステップC109で、獲得ポイント数がボーナス対象値になったと判定した場合(ステップC109;Y)には、対応するボーナスポイントをポイント数に加算する(ステップC110)。
次いで、飾り特図変動表示ゲームの変動停止状態(客待ち状態)が10秒継続したか否かを判定する(ステップC111)。
ステップC111で、飾り特図変動表示ゲームの変動停止状態が10秒継続していないと判定した場合(ステップC111;N)には、演出ポイント制御処理を終了する。
一方、ステップC111で、飾り特図変動表示ゲームの変動停止状態が10秒継続したと判定した場合(ステップC111;Y)、すなわち第2時点に到達した場合には、獲得ポイント数をクリアして(ステップC112)、演出ポイント制御処理を終了する。
〔ステージチェンジ制御処理〕
次に、上述のメイン処理におけるステージチェンジ制御処理(ステップC12)の詳細について説明する。上述の“ステージチェンジ制御”によって、ステージチェンジ抽選に当選した場合、BGMの“サビ部分の終了後”にステージチェンジ(演出ステージの切り替え)を行うようにしたが、このステージチェンジ制御処理にて、ステージチェンジのための設定を行う。ここでは、図79に示すパターンでステージチェンジを行う場合のステージチェンジ制御処理を説明する。
図99に示すように、ステージチェンジ制御処理では、まず、ステージチェンジフラグがセットされているか否か判定する(ステップC201)。
ステップC201で、ステージチェンジフラグがセットされていると判定した場合(ステップC201;Y)には、ステップC207の処理に移行する。
一方、ステップC201で、ステージチェンジフラグがセットされていないと判定した場合(ステップC201;N)には、表示装置41における飾り特図変動表示ゲームの変動開始時か否か判定する(ステップC202)。
ステップC202で、飾り特図変動表示ゲームの変動開始時でないと判定した場合(ステップC202;N)には、ステージチェンジ制御処理を終了する。
一方、ステップC202で、飾り特図変動表示ゲームの変動開始時であると判定した場合(ステップC202;Y)には、現在のステージ情報、獲得ポイント数、演出モード、図柄種別、及び変動情報に対応するステージチェンジ振分テーブルを設定する(ステップC203)。図柄種別とは、現在変動開始した停止図柄の情報であり、図柄種別には例えば、はずれ図柄、16R確変大当り図柄、16R通常大当り図柄、2R確変大当り図柄、小当り図柄などがある。また、変動情報とは、リーチの種類などを含む情報である。
ここでは、ステージチェンジ振分テーブルの設定に、現在の獲得ポイント数を考慮するように構成したが、これにより、例えば、ポイント数に応じて特殊ステージへの振分割合を変化させることが可能となる。
次いで、設定したステージチェンジ振分テーブルを用いてステージチェンジ抽選(通常ステージチェンジ抽選及び特殊ステージチェンジ抽選)を行い(ステップC204)、ステージチェンジ(通常ステージチェンジ又は特殊ステージチェンジ)に当選したか否かを判定する(ステップC205)。例えば、現在実行中の演出が、ステージチェンジ(ステージチェンジ演出)と重複して行うことが不可能な演出である場合には、ステップC203でステージチェンジに当選しないステージチェンジ振分テーブルを設定するか、或いは、ステップC204でステージチェンジ抽選を行わないことによって対処する。
ここで、本実施形態では、滞在中の演出ステージが特殊ステージである場合にはステージチェンジ抽選を行わず、現在のステージが通常ステージである場合にのみステージチェンジ抽選を行うように構成されている。よって、現在のステージ情報に基づいて、滞在中の演出ステージが特殊ステージであると判定した場合には、ステップC204でステージチェンジ抽選を行わないこととする。
ステップC205で、ステージチェンジに当選していないと判定した場合(ステップC205;N)には、ステージチェンジ制御処理を終了する。
一方、ステップC250で、ステージチェンジに当選したと判定した場合(ステップC205;Y)には、ステージチェンジフラグをセットする(ステップC206)。なお、ステップC206では、ステージチェンジフラグとともに、移行先のステージを判別可能な移行先ステージ情報などもセットされる。通常ステージチェンジ抽選に当選した場合には、移行先の演出ステージは次の通常ステージになり、特殊ステージチェンジ抽選に当選した場合には、移行先の演出ステージは特殊ステージになる。
次いで、BGMの進行状況をチェックして(ステップC207)、ステージチェンジ可能タイミングであるか否かを判定する(ステップC208)。本実施形態では、“サビ部分の終了後”にステージチェンジを行うので、ステップC207で、ステップC212にて設定されるサビ終了タイマがタイムアップしている否かをチェックし、タイムアップしていれば、ステップC208でステージチェンジ可能タイミングであると判定する。
なお、本実施形態では、“サビ部分の終了後”にステージチェンジを行うように構成したが、例えば、“アウトロ部分の終了時”にステージチェンジを行うように構成することも可能である。この場合、ステップC213にて設定されるBGM終了タイマがタイムアップしていれば、ステージチェンジ可能タイミングであると判定する。
また、例えば、BGMによってステージチェンジ可能タイミングを異ならせても良い。すなわち、例えば、BGMとして、“サビ部分の終了後”にステージチェンジを行うBGMと、“アウトロ部分の終了時”にステージチェンジを行うBGMと、無条件にステージチェンジを行うことが可能なBGMとを用意してもよい。この場合、出力中のBGMが“サビ部分の終了後”にステージチェンジを行うBGMであれば、サビ終了タイマがタイムアップしている場合にステージチェンジ可能タイミングであると判定し、出力中のBGMが“アウトロ部分の終了時”にステージチェンジを行うBGMであれば、BGM終了タイマがタイムアップしている場合にステージチェンジ可能タイミングであると判定し、出力中のBGMが無条件にステージチェンジを行うことが可能なBGMであれば、サビ終了タイマやBGM終了タイマがタイムアップしているか否かにかかわらず、ステージチェンジ可能タイミングであると判定する。
ステップC208で、ステージチェンジ可能タイミングでないと判定した場合(ステップC208;N)には、ステージチェンジ制御処理を終了する。
一方、ステップC208で、ステージチェンジ可能タイミングであると判定した場合(ステップC208;Y)には、ステージチェンジフラグをクリアする(ステップC209)。
次いで、変更するステージの表示設定を行って(ステップC210)、変更するステージBGMの再生設定を行う(ステップC211)。変更するステージ(移行先のステージ)は、移行先ステージ情報に基づき特定することができる。なお、変更するステージの表示設定、変更するステージBGMの再生設定を行ったら、移行先ステージ情報等をクリアしても良い。
次いで、変更するステージBGMに対応するサビ終了タイマを設定し(ステップC212)、変更するステージBGMに対応するBGM終了タイマを設定して(ステップC213)、ステージチェンジ制御処理を終了する。このサビ終了タイマ及びBGM終了タイマは、所定のタイミングで更新される。なお、サビ終了タイマ及びBGM終了タイマ以外のタイマを設定することも可能である。
本実施形態の場合、一の通常ステージの滞在中に、同じBGMをループ回数(図77(a)参照)を上限に繰り返し出力可能であるため、ステップC212やステップ213でのタイマの設定とともに、ループ回数カウンタが設定される。
例えば、BGMのループ回数が3回である演出ステージに移行する場合、ステップC212で、サビ終了タイマを設定(サビ終了タイマにイントロ部分の開始からサビ部分の終了までの時間を設定)し、ステップC213で、BGM終了タイマを設定(BGM終了タイマにイントロ部分の開始からアウトロ部分の終了までの時間を設定)するとともに、ループ回数カウンタに「1」を設定する。そして、BGM終了タイマがカウントアップする度に、サビ終了タイマおよびBGM終了タイマを設定するとともに、ループ回数カウンタを+1更新し、これをループ回数カウンタの値が「3」になるまで繰り返し行う。
ここで、本実施形態では、自動切替条件が成立するまでにステージチェンジ抽選に当選しなかった場合には、自動切替条件が成立した時点で次の通常ステージへと移行するように構成されている。よって、例えば、ステージチェンジに当選していないと判定した場合(ステップC205;N)に、自動切替条件が成立したか否か判定し、自動切替条件が成立したと判定した場合には、ステップC210〜C213の処理を行うこととする。
〔受信コマンドチェック処理〕
次に、上述のメイン処理における受信コマンドチェック処理(ステップC14)の詳細について説明する。
図100に示すように、受信コマンドチェック処理では、まず、1フレーム(1/30秒間)の間に何個のコマンドを受信したかをカウントするコマンド受信カウンタの値をコマンド受信数としてロードし(ステップC301)、コマンド受信数が0でないか否かを判定する(ステップC302)。そして、コマンド受信数が0であると判定した場合(ステップC302;N)は、当該受信コマンドチェック処理を終了する。また、コマンド受信数が0でないと判定した場合(ステップC302;Y)には、コマンド受信カウンタ領域の内容をコマンド受信数分減算する(ステップC303)。
次いで、受信コマンドバッファの内容をコマンド領域にコピーして(ステップC304)、コマンド読出インデックスを0〜31の範囲で+1更新し(ステップC305)、コマンド受信数分のコマンドのコピーが完了したか否かを判定する(ステップC306)。このように、本実施形態では、受信コマンドバッファ内で直接コマンドの解析を行わず、受信コマンドバッファの内容をコマンド領域(解析用のRAM領域)にコピーし、コマンド領域でコマンドの解析作業を行うよう構成されている。これにより、コマンドの解析中に遊技制御装置100からコマンドが送信されてくる場合に備えて、コマンド(データ)を移動して空きを作っておくことができる。また、コマンドの解析をメイン処理一巡単位でまとめて行うことができる。
ステップC306で、コマンド受信数分のコマンドのコピーが完了していないと判定した場合(ステップC306;N)には、ステップC304の処理に戻る。また、コマンド受信数分のコマンドのコピーが完了したと判定した場合(ステップC306;Y)には、コマンド領域の内容をロードして(ステップC307)、受信コマンド解析処理(ステップC308)を行う。
次いで、コマンド領域のアドレスを更新し(ステップC309)、コマンド受信数分のコマンドの解析が完了したか否か判定する(ステップC310)。そして、コマンド受信数分のコマンドの解析が完了していないと判定した場合(ステップC310;N)には、ステップC307の処理に戻る。また、コマンド受信数分のコマンドの解析が完了したと判定した場合(ステップC310;Y)には、当該受信コマンドチェック処理を終了する。このように、受信コマンドチェック処理では、1フレーム(1/30秒間)の間に受信したコマンドをまとめて解析する。なお、本実施形態では、コマンドを32個分まで保存できる構成としている。
〔受信コマンド解析処理〕
次に、上述の受信コマンドチェック処理における受信コマンド解析処理(ステップC308)の詳細について説明する。
図101に示すように、受信コマンド解析処理では、まず、コマンド上位バイトをMODE、下位バイトをACT(ACTION)として分離し(ステップC321)、MODE及びACTは正常範囲であるか否かを判定する(ステップC322、ステップC323)。MODE及びACTは正常範囲であると判定した場合(ステップC322;Y、ステップC323;Y)には、MODEに対するACTは正しい組合せであるか否かを判定する(ステップC324)。
また、ステップC322、ステップC323で、MODE又はACTは正常範囲でないと判定した場合(ステップC322;N、ステップC323;N)、あるいは、ステップC324でMODEに対するACTは正しい組合せでないと判定した場合(ステップC324;N)には、受信コマンド解析処理を終了する。
ステップC324で、MODEに対するACTは正しい組合せであると判定した場合(ステップC324;Y)には、MODEは変動系コマンドの範囲であるか否かを判定する(ステップC325)。変動系コマンドは、特図の変動パターンを指令するコマンドである。そして、MODEは変動系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップC325;Y)には、変動系コマンド処理(ステップC326)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。
また、ステップC325で、MODEは変動系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップC325;N)には、MODEは大当り系コマンドの範囲であるか否かを判定する(ステップC327)。大当り系コマンドは、大当り中演出に関する動作(ファンファーレ画面やラウンド画面の表示など)を指令するコマンドや、小当り中演出に関する動作(ファンファーレ画面や終了画面の表示など)を指令するコマンドである。そして、MODEは大当り系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップC327;Y)には、大当り系コマンド処理(ステップC328)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。
また、ステップC327で、MODEは大当り系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップC327;N)には、MODEは図柄系コマンドの範囲であるか否かを判定する(ステップC329)。図柄系コマンドは、特図の図柄に関する情報(例えば、特図の停止図柄を何にするかなど)を指令するコマンドである。そして、MODEは図柄系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップC329;Y)には、図柄系コマンド処理(ステップC330)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。
また、ステップC329で、MODEは図柄系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップC329;N)には、MODEは保留数コマンドやエラーコマンドなどの単発系コマンドの範囲であるか否かを判定する(ステップC331)。単発系コマンドは、図柄コマンドと変動系コマンドのように組合せで意味をなすコマンドと違い、単独で成立するコマンドである。この単発系コマンドには、客待ちデモコマンド、保留数コマンド、図柄停止コマンド、確率情報系コマンド、エラー/不正系コマンド、機種指定コマンドなどがある。そして、MODEは単発系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップC331;Y)には、単発系コマンド処理(ステップC332)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。
また、ステップC331で、MODEは単発系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップC331;N)には、MODEは先読み図柄系コマンドの範囲であるか否かを判定する(ステップC333)。そして、MODEは先読み図柄系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップC333;Y)には、先読み図柄系コマンド処理(ステップC334)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。
また、ステップC333で、MODEは先読み図柄系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップC333;N)には、MODEは先読み変動系コマンドの範囲であるか否かを判定する(ステップC335)。そして、MODEは先読み変動系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップC335;Y)には、先読み変動系コマンド処理(ステップC336)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。また、ステップC335で、MODEは先読み変動系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップC335;N)には、受信コマンド解析処理を終了する。
〔単発系コマンド処理〕
次に、上述の受信コマンド解析処理における単発系コマンド処理(ステップC332)の詳細について説明する。
図102に示すように、単発系コマンド処理では、まず、MODEは機種を指定するものであるか否かを判定する(ステップC401)。
ステップC401で、MODEは機種を指定するものであると判定した場合(ステップC401;Y)には、機種を設定するための機種設定処理(ステップC402)を行って、単発系コマンド処理を終了する。
一方、ステップC401で、MODEは機種を指定するものでないと判定した場合(ステップC401;N)には、MODEはRAM初期化を指令するものであるか否かを判定する(ステップC403)。
ステップC403で、MODEはRAM初期化を指令するものであると判定した場合(ステップC403;Y)には、遊技制御装置100でのRAM初期化を伴う電源投入に対応した処理を実行するRAM初期化設定処理(ステップC404)を行って、単発系コマンド処理を終了する。
一方、ステップC403で、MODEはRAM初期化を指令するものでないと判定した場合(ステップC403;N)には、MODEは停電復旧を指令するものであるか否かを判定する(ステップC405)。
ステップC405で、MODEは停電復旧を指令するものであると判定した場合(ステップC405;Y)には、停電復旧に関する処理を実行する停電復旧設定処理(ステップC406)を行って、単発系コマンド処理を終了する。
一方、ステップC405で、MODEは停電復旧を指令するものでないと判定した場合(ステップC405;N)には、MODEは客待ちデモを指令するものであるか否かを判定する(ステップC407)。
ステップC407で、MODEは客待ちデモを指令するものであると判定した場合(ステップC407;Y)には、客待ち状態の開始に関する処理などを実行する客待ちデモ設定処理(ステップC408)を行い、単発系コマンド処理を終了する。
一方、ステップC407で、MODEは客待ちデモを指令するものでないと判定した場合(ステップC407;N)には、MODEは特図1保留系の範囲であるか否かを判定する(ステップC409)。
ステップC409で、MODEは特図1保留系の範囲であると判定した場合(ステップC409;Y)には、特図1の保留に関する情報の記憶などを実行する特図1保留情報設定処理(ステップC410)を行って、単発系コマンド処理を終了する。
一方、ステップC409で、MODEは特図1保留系の範囲でないと判定した場合(ステップC409;N)には、MODEは特図2保留系の範囲であるか否かを判定する(ステップC411)。
ステップC411で、MODEは特図2保留系の範囲であると判定した場合(ステップC411;Y)には、特図2の保留に関する情報の記憶などを実行する特図2保留情報設定処理(ステップC412)を行って、単発系コマンド処理を終了する。
一方、ステップC411で、MODEは特図2保留系の範囲でないと判定した場合(ステップC411;N)には、MODEは確率情報系の範囲であるか否かを判定する(ステップC413)。
ステップC413で、MODEは確率情報系の範囲であると判定した場合(ステップC413;Y)には、確率状態に対応した演出の設定などの処理などを実行する確率情報設定処理(ステップC414)を行って、単発系コマンド処理を終了する。
一方、ステップC413で、MODEは確率情報系の範囲でないと判定した場合(ステップC413;N)には、MODEはエラー/不正系の範囲であるか否かを判定する(ステップC415)。
ステップC415で、MODEはエラー/不正系の範囲であると判定した場合(ステップC415;Y)には、エラー報知などの処理などを実行するエラー/不正設定処理(ステップC416)を行って、単発系コマンド処理を終了する。
一方、ステップC415で、MODEはエラー/不正系の範囲でないと判定した場合(ステップC415;N)には、MODEは演出モード切替を指令するものであるか否かを判定する(ステップC417)。
ステップC417で、MODEは演出モード切替を指令するものであると判定した場合(ステップC417;Y)には、演出モード切替などの処理などを実行する演出モード切替設定処理(ステップC418)を行って、単発系コマンド処理を終了する。
一方、ステップC417で、MODEは演出モード切替を指令するものでないと判定した場合(ステップC417;N)には、MODEは図柄停止を指令するものであるか否かを判定する(ステップC419)。
ステップC419で、MODEは図柄停止を指令するものでないと判定した場合(ステップC419;N)には、単発系コマンド処理を終了する。
一方、ステップC419で、MODEは図柄停止を指令するものであると判定した場合(ステップC419;Y)には、正常な図柄停止コマンドであるか否かを判定する(ステップC420)。
ステップC420で、正常な図柄停止コマンドでないと判定した場合(ステップC420;N)には、単発系コマンドを終了する。なお、図柄停止コマンドは、特図1と特図2とで分かれている。
一方、ステップC420で、正常な図柄停止コマンドであると判定した場合(ステップC420;Y)には、対応する特図の停止設定を行い(ステップC421)、全図柄が停止したなら遊技状態フラグを通常状態に設定して(ステップC422)、単発系コマンド処理を終了する。なお、遊技状態フラグには、通常状態の他に、変動中フラグや大当り中フラグや小当り中フラグなどがある。
〔先読み図柄系コマンド処理〕
次に、上述の受信コマンド解析処理における先読み図柄系コマンド処理(ステップC334)の詳細について説明する。
図103に示すように、先読み図柄系コマンド処理では、まず、最新保留情報は特図1保留であるかを判定する(ステップC501)。すなわち、今回受信した最新の先読み図柄コマンドが第1始動記憶に関するものであるかを判定する。
最新保留情報は特図1保留である場合(ステップC501;Y)、すなわち第1始動記憶に関するものである場合には、今回受信した最新の先読み図柄コマンドを特図1保留数に対応する特図1先読み図柄コマンド領域にセーブし(ステップC502)、先読み変動コマンド受信待ちフラグをセットして(ステップC504)、先読み図柄系コマンド処理を終了する。
一方、最新保留情報は特図1保留でない場合(ステップC501;N)、すなわち第2始動記憶に関するものである場合には、今回受信した最新の先読み図柄コマンドを特図2保留数に対応する特図2先読み図柄コマンド領域にセーブし(ステップC503)、先読み変動コマンド受信待ちフラグをセットして(ステップC504)、先読み図柄系コマンド処理を終了する。
ステップC504で先読み変動コマンド受信待ちフラグをセットするのは、先読み図柄コマンドと先読み変動コマンド(先読み変動パターンコマンド)とがセット(ペア)のためである。
〔先読み変動系コマンド処理〕
次に、上述の受信コマンド解析処理における先読み変動系コマンド処理(ステップC336)の詳細について説明する。
図104に示すように、先読み変動系コマンド処理では、まず、先読み変動コマンド受信待ち中であるかを判定する(ステップC601)。ここでは、上述の先読み図柄系コマンド処理で設定される先読み変動コマンド受信待ちフラグがある場合に受信待ち中と判定するようになっている。
先読み変動コマンド受信待ち中でない場合(ステップC601;N)は、先読み変動系コマンド処理を終了する。
一方、先読み変動コマンド受信待ち中である場合(ステップC601;Y)は、先読み変動コマンド受信待ちフラグをクリアする(ステップC602)。
その後、ステップC603〜C606の処理では、遊技制御装置100から受信した先読み変動コマンド(先読み変動パターンコマンド)を、演出制御装置300での処理に便利なように変換する処理を行う。
まず、最新保留情報の図柄の保留数に対応する先読み変動MODE変換テーブルを設定する処理(ステップC603)を行って、今回受信した先読み変動系コマンドに対応する始動記憶の特図種別(特図1又は特図2)の情報と当該特図種別の現在の保留数とに応じて、MODEを変換するためのMODE変換テーブルを設定する。
次いで、設定したMODE変換テーブルを参照して、先読み変動コマンドのMODEに対応するサブ内先読み変動コマンドMODEを取得する(ステップC604)。
次いで、先読み変動ACT変換テーブルを設定して(ステップC605)、先読み変動コマンドのACTに対応するサブ内先読み変換コマンドACTを取得する(ステップC606)。
MODEには前半変動の情報が含まれているが、このMODEに基づき設定される前半変動の内容や時間は判定時における保留数によって変化するので、事前判定時の判定と特図変動表示ゲーム開始時の判定とで判定結果が異なる場合がある。
よって、判定時の保留数に影響されずに先読み予告演出の処理を容易かつ確実に行うことができるようにするために、現在の保留数に応じた変換態様でMODEを変換し、判定時の保留数によらずに共通して扱うことができるようにしている。
例えば、リーチなしはずれ変動であって保留の状況によっては短い前半変動時間になる可能性があるものや、リーチなしはずれ変動であって保留の状況にかかわらず長い前半変動時間となるもののように、先読み予告演出の設定で考慮する事項で区分けしたMODEに変換しておき、先読み予告演出の処理を容易かつ確実に行うことができるようにする。
また、ACTにはリーチの有無やリーチの種類などの後半変動の情報が含まれている。このACTに基づき設定される後半変動の内容は判定時の保留数によって変化することはない。
しかし、例えばノーマルリーチでも、最終停止図柄がリーチ図柄の1コマ手前で停止するはずれと、1コマ先で停止するはずれと、当りの場合とが設定されているように、同種のリーチでも様々な態様があり、このそれぞれに対応したACTが設定されているため、値の範囲が広いものとなっている。
このため、同一系統のリーチに対応するACTを同一のACTに変換することで数を減らし、先読み予告演出の処理におけるチェックなどの処理負担を軽減するようにしている。
次いで、変換後のMODE、ACTは共に0以外であるかを判定する(ステップC607)。
変換後のMODE、ACTは共に0以外でない場合(ステップC607;N)は、異常なコマンド値であるので先読み変動系コマンド処理を終了する。
一方、変換後のMODE、ACTは共に0以外である場合(ステップC607;Y)は、変換後コマンドを最新保留情報、保留数に対応する先読み変動コマンド領域(特図1先読み変動コマンド領域又は特図2先読み変動コマンド領域)にセーブして(ステップC408)、MODEとACTの組合せ(コマンド組合せ)が正常であるかを判定する先読みコマンド整合チェック処理(ステップC609)を行う。
先読みコマンド整合チェック処理(ステップC609)の結果、コマンド組合せが正常でない場合(ステップC610;N)は、先読み変動系コマンド処理を終了する。
一方、コマンド組合せが正常である場合(ステップC610;Y)は、先読み対象の最新保留情報(特図1か特図2の区分を含んだ最新の保留数に関する情報)をロードして(ステップC611)、先読み予告演出の実行を抽選する先読み抽選処理(ステップC612)を行い、先読み予告演出を発生するかを判定する(ステップC613)。
そして、先読み予告演出を発生しない場合(ステップC613;N)は、先読み変動系コマンド処理を終了する。
一方、先読み予告演出を発生する場合(ステップC613;Y)は、先読み抽選処理(ステップC612)で選出された先読み演出がポイント加算対象の先読み演出である場合に、当該選出された先読み演出に対応するポイント情報を設定する(ステップC614)。ステップC614で設定(保存)されたポイント情報に基づくポイントは、ポイント加算対象の先読み演出に対応するポイントとして、所定のポイント加算タイミングで(すなわち、演出ポイント制御処理(図98)のステップC104で)、ポイント数に加算される。
次いで、当該発生する先読み予告演出(すなわち、先読み抽選処理(ステップC612)で選出された先読み予告演出)が、直ちに開始する演出であるかを判定する(ステップC615)。直ちに開始する演出とは、例えば、表示装置41に表示される飾り特図始動記憶表示の表示態様を現時点から変更する先読み予告演出である。また、直ちに開始しない演出とは、特図変動表示ゲームの実行中に行う先読み予告演出であって、複数の特図変動表示ゲームに亘り連続で特定の演出やリーチ状態を発生させる演出や、変動表示中に登場するキャラクタによって予告を行う演出、飾り特図始動記憶表示の表示態様を現時点よりも後のタイミングで変更する先読み予告演出などである。なお、このような直ちに開始しない演出の実行を開始するタイミングとしては、特図変動表示ゲームの実行中であればその特図変動表示ゲームが終了し、次の特図変動表示ゲームの実行が開始されるタイミングなどが該当する。
直ちに開始する演出でない場合(ステップC615;N)は、先読み変動系コマンド処理を終了する。この場合は、先読み予告演出を実行する特図変動表示ゲームの開始時などに予告の設定を行う。
一方、直ちに開始する演出である場合(ステップC615;Y)は、選出された先読み予告演出に対応する表示を設定して(ステップC616)、先読み変動系コマンド処理を終了する。
先読み演出(先読み予告、或いは先読み予告演出ともいう)とは、特図変動表示ゲームが未実行の始動記憶(保留)に対応する特図変動表示ゲームがその後実行された時に大当りになるか否か(或いはどんな変動パターンになるか)を、所定の信頼度で遊技者に事前報知すべく、表示装置41に表示する飾り特図始動記憶表示等を通常と異なる態様で行うことや、表示装置41に演出表示を行うなどの演出である。そして、先読み系コマンド(先読み変動系コマンド、及び先読み図柄系コマンド)は、先読み演出の対象となる始動記憶に対応する変動パターンや停止図柄を事前に知らせるコマンドであり、始動入賞時に遊技制御装置100から演出制御装置300に送信される。なお、先読みでない通常の変動系コマンドや図柄系コマンドは、変動表示開始時に遊技制御装置100から演出制御装置300に送信される。
〔図柄系コマンド処理〕
次に、上述の受信コマンド解析処理における図柄系コマンド処理(ステップC330)の詳細について説明する。
図105に示すように、図柄系コマンド処理では、まず、MODEに対応する特図種別(特図1か特図2の何れか)を設定し(ステップC701)、MODEとACTの組み合わせに対応する図柄種別を設定してセーブし(ステップC702)、図柄系コマンド処理を終了する。
図柄種別とは、はずれ図柄、16R確変大当り図柄、16R通常大当り図柄、2R確変大当り図柄、小当り図柄等の図柄のカテゴリであり、ACTのデータと対応付けられている。特図1と特図2で図柄の割合が変わるので(確変割合は同じ)、MODE毎にこの図柄種別設定テーブルを分けて設けており、複数ある図柄種別設定テーブルからMODEのデータに対応するものを選択し、さらに当該テーブルを参照してACTに対応する図柄種別を設定する。
〔変動系コマンド処理〕
次に、上述の受信コマンド解析処理における変動系コマンド処理(ステップC326)の詳細について説明する。
図106に示すように、変動系コマンド処理では、まず、特図種別が未確定であるかを判定する(ステップC801)。特図種別とは、特図の種別が特図1か特図2かを示す情報であり、上述の図柄系コマンド処理のステップC701で設定される情報である。
この特図種別が未確定である場合(ステップC801;Y)は、変動系コマンド処理を終了する。また、特図種別が未確定でない場合(ステップC801;N)、すなわち特図種別が設定されている場合は、変動コマンドと図柄コマンドの組み合わせをチェックし(ステップC802)、変動コマンドと図柄種別が不整合であるかを判定する(ステップC803)。
変動コマンドと図柄種別が不整合である場合(ステップC803;Y)は、変動系コマンド処理を終了する。また、変動コマンドと図柄種別が不整合でない場合(ステップC803;N)は、変動コマンドから変動パターン種別を判別する(ステップC804)。図柄種別とは図柄のカテゴリを意味し、図柄種別には例えば、はずれ図柄、16R確変大当り図柄、16R通常大当り図柄、2R確変大当り図柄、小当り図柄などがある。変動コマンドと図柄種別が不整合である場合とは、はずれの変動コマンド(変動パターンコマンド)を受信したのに、16R確変大当り図柄の図柄コマンドを受信していた時のような、演出を行う上で矛盾してしまう組み合わせ(変動コマンドと図柄種別の組み合わせ)であることを意味する。
変動コマンドから変動パターン種別を判別する処理(ステップC804)では、受信したコマンドに応じて、特図の変動表示演出の大まかな分類である変動パターン種別を判別する。そして、変動コマンドに応じた演出を行うための情報を設定する変動演出設定処理を行う(ステップC805)。
次に、P機状態(パチンコ機の状態)として特図変動中を設定する(ステップC806)。ここで、特図変動中とは、特図の変動中(客待ちデモ中や大当り中、或いはファンファーレ中等でないこと)を表している。さらに、先読み演出回数(先読み実行回数)がゼロでなければ先読み演出回数を−1更新(先読み演出回数を1だけ減らす処理)し(ステップC807)、変動系コマンド処理を終了する。
〔変動演出設定処理〕
次に、上述の変動系コマンド処理における変動演出設定処理(ステップC805)の詳細について説明する。
図107に示すように、変動演出設定処理では、まず、変動パターン種別がリーチなし変動であるかを判定する(ステップC811)。変動パターン種別がリーチなし変動である場合(ステップC811;Y)は、現在の獲得ポイント数、機種コード、特図種別、及び演出モードに対応する前半予告振分グループアドレステーブルを設定する(ステップC812)。なお、リーチなし変動であるので図柄種別は必ずはずれ図柄であり、ここでは図柄種別を特に参照しなくてもよい。また、演出モードは、演出制御装置300が管理する遊技モードに相当し、機種によって当然異なるが、ここでは通常モード、確変モード、時短モード及び潜伏モードなどがある。さらに、各モード内に予告演出の振り分け率や表示装置41における飾り特図変動表示ゲームの演出態様を異ならせた複数のモードを設けている。
次に、前半予告振分グループアドレステーブルを参照して、MODE、特図種別の保留数に対応する前半予告振分グループテーブルのアドレスを取得する(ステップC813)。これにより、リーチなし変動の場合には、各変動中に出現する予告演出の抽選内容(具体的には各予告演出態様の出現率)を保留数に応じて変化させることが可能となる。その後、前半予告振分グループテーブルを使って前半変動中に出現する予告の抽選を行う(ステップC816)。
一方、変動パターン種別がリーチなし変動でない場合(ステップC811;N)は、現在の獲得ポイント数、機種コード、特図種別、演出モード、及び図柄種別に対応する前半予告振分グループアドレステーブルを設定する(ステップC814)。そして、前半予告振分グループアドレステーブルを参照して、MODE、変動パターン種別に対応する前半予告振分グループテーブルのアドレスを取得し(ステップC815)、前半予告振分グループテーブルを使って前半変動中に出現する予告の抽選を行う(ステップC816)。
次に、ステップC817からステップC819により後半変動の予告演出を抽選する。なお、特図変動表示ゲームの後半変動とはいわゆるリーチアクション(例えば、特図の複数列の表示領域のうち特定領域を除く表示領域が大当りとなる特別結果態様(特別な図柄の組合せ)で変動表示が停止していて、特定領域のみで変動表示している状態)の変動表示である。一方、特図変動表示ゲームの前半変動とはリーチアクション開始前までの変動表示である。
まず、現在の獲得ポイント数、機種コード、特図種別、演出モード、及び図柄種別に対応する後半予告振分グループアドレステーブルを設定する(ステップC817)。後半予告振分グループアドレステーブルは、後半予告振分グループテーブルのアドレスを選択するためのテーブルである。そして、後半予告振分グループアドレステーブルを参照してACTに対応する後半予告振分グループテーブルのアドレスを取得し(ステップC818)、後半予告振分グループテーブルを使って後半変動中(リーチ中)に出現する予告の抽選を行う(ステップC819)。
次いで、MODE、ACTに対応する変動演出の内容を決定する(ステップC820)。変動コマンド(MODE、ACT)から、変動時間や主なリーチ内容などが分かるため、それに基づいて、変動演出の内容(演出態様)を決定する。
次いで、ステップC819で行った予告抽選の結果に対応する演出の内容を決定して(ステップC821)、停止図柄設定処理を行う(ステップC822)。
次いで、ステップC820で決定した変動演出の内容に基づいて、変動演出の表示設定を行い(ステップC823)、ステップC821で決定した演出の内容に基づいて、予告演出の表示設定を行う(ステップC824)。
次いで、特図種別に対応する保留減少の表示設定を行う(ステップC825)。これにより、今回実行する飾り特図変動表示ゲームに対応する飾り特図始動記憶表示が減少するアニメ(動画)が設定される。
次いで、スピーカ19a,19bから出力するBGMの種類を示す音声番号や、装飾ランプ等による演出の種類を示す装飾番号を設定する(ステップC826)。
次いで、特図種別に対応する飾り特図変動表示ゲームの表示設定を行い(ステップC827)、特図種別に対応する第四図柄変動の表示設定を行って(ステップC828)、変動演出設定処理を終了する。ステップC828では、表示装置41の画面上で第四図柄を表示している場合には、表示装置41での表示の設定を行い、LEDで第四図柄を表示している場合には、LEDでの表示の設定を行う。
〔停止図柄設定処理〕
次に、上述の変動演出設定処理における停止図柄設定処理(ステップC822)の詳細について説明する。上述の“確変/非確変図柄切替制御”によって、偶数図柄の表示態様を非確変表示態様から確変表示態様に変化させる際に、変化対象図柄を強制的に停止表示したり、特図始動記憶数が「0」である際(すなわち、偶数図柄の表示態様を戻す際)に、最初に表示態様が確変表示態様に変化する偶数図柄である「0」を強制的に停止表示したりするようにしたが、この停止図柄設定処理にて、所望の図柄を強制的に停止表示させるための設定を行う。
図108に示すように、停止図柄設定処理では、まず、現在の獲得ポイント数、機種コード、特図種別、演出モード、図柄種別、変動演出内容、及び予告演出内容に対応する停止図柄設定テーブルを設定する(ステップC831)。
次いで、図柄種別は、はずれ図柄であるか否かを判定し(ステップC832)、図柄種別がはずれ図柄でない場合(ステップC832;N)には、ステップC837の処理に移行する。
一方、図柄種別がはずれ図柄である場合(ステップC832;Y)には、飾り特図1保留数、飾り特図2保留数は共に0であるか否かを判定する(ステップC833)。
飾り特図1保留数、飾り特図2保留数は共に0でない場合(ステップC833;N)には、ステップC835の処理に移行する。
一方、飾り特図1保留数、飾り特図2保留数は共に0である場合(ステップC833;Y)、すなわち、特図始動記憶数が「0」であり、次の特図変動表示ゲームを発生させる特図始動記憶が記憶されていない場合には、図柄表示態様戻し用(本実施形態の場合、図柄色戻し用)の停止図柄設定テーブルに変更する(ステップC834)。これにより、ステップC831で設定した停止図柄設定テーブルが、当該テーブルと同系統で、かつ、所望の図柄を必ず含むようにした図柄群のテーブルに変更される。本実施形態の場合、当該所望の図柄は、最初に表示態様が確変表示態様に変化する偶数図柄である。
次いで、獲得ポイント数が、表示態様替え対象値(本実施形態の場合、色替え対象値)に到達予定であるか否かを判定する(ステップC835)。
獲得ポイント数が色替え対象値に到達予定でないと判定した場合(ステップC835;N)には、ステップC837の処理に移行する。
一方、獲得ポイント数が色替え対象値に到達予定であると判定した場合(ステップC835;Y)、すなわち、獲得ポイント数が規定値(本実施形態の場合、「100」、「300」、又は「1000」(図66(b)参照))に到達予定である場合には、図柄表示態様変更用(本実施形態の場合、図柄色変更用)の停止図柄設定テーブルに変更する(ステップC836)。これにより、ステップC831で設定した停止図柄設定テーブルが、当該テーブルと同系統で、かつ、所望の図柄を必ず含むようにした図柄群のテーブルに変更される。本実施形態の場合、当該所望の図柄は、獲得ポイント数が色替え対象値のうちの「100」に到達予定である場合には「0」であり、獲得ポイント数が色替え対象値のうちの「300」に到達予定である場合には「6」であり、獲得ポイント数が色替え対象値のうちの「1000」に到達予定である場合には「2」である。
次いで、図柄決定用乱数を抽出して(ステップC837)、停止図柄設定テーブルと抽出した図柄決定用乱数に基づいて、停止図柄を取得する(ステップC838)。
次いで、取得した停止図柄を特図種別(飾り特図1又は飾り特図2)に対応する停止図柄領域にセーブして(ステップC839)、停止図柄設定処理を終了する。
なお、本実施形態では、図柄組合せ(左・中・右図柄の組合せ)全てを停止図柄設定テーブル上に定義し、当該テーブルと図柄決定用乱数に基づき、停止図柄として図柄組合せのうちの一つを取得するように構成したが、例えば、左図柄(左変動表示領域に停止表示される図柄)、中図柄(中変動表示領域に停止表示される図柄)、右図柄(右変動表示領域に停止表示される図柄)それぞれを、乱数によって所望の組合せとなるように取得するように構成しても良い。
〔大当り系コマンド処理〕
次に、上述の受信コマンド解析処理における大当り系コマンド処理(ステップC328)の詳細について説明する。
図109に示すように、大当り系コマンド処理では、まず、MODEはファンファーレであるかを判定する(ステップC901)。
MODEはファンファーレであると判定した場合(ステップC901;Y)には、ファンファーレ中の演出を設定するファンファーレ演出設定処理を行い(ステップC902)、P機状態をファンファーレ中として(ステップC903)、大当り系コマンド処理を終了する。
また、MODEはファンファーレでないと判定した場合(ステップC901;N)には、MODEはラウンドであるかを判定する(ステップC904)。
MODEはラウンドであると判定した場合(ステップC904;Y)には、ラウンド中の演出を設定するラウンド演出設定処理を行い(ステップC905)、P機状態をラウンド中として(ステップC906)、大当り系コマンド処理を終了する。
また、MODEはラウンドでないと判定した場合(ステップC904;N)には、MODEはインターバルであるかを判定する(ステップC907)。
MODEはインターバルであると判定した場合(ステップC907;Y)には、インターバル中の演出を設定するインターバル演出設定処理を行い(ステップC908)、P機状態をインターバル中として(ステップC909)、大当り系コマンド処理を終了する。
また、MODEはインターバルでないと判定した場合(ステップC907;N)には、MODEはエンディングであるかを判定する(ステップC910)。
MODEはエンディングであると判定した場合(ステップC910;Y)には、エンディング中の演出を設定するエンディング演出設定処理を行い(ステップC911)、P機状態をエンディング中として(ステップC912)、大当り系コマンド処理を終了する。
また、MODEはエンディングでないと判定した場合(ステップC917;N)には、大当り系コマンド処理を終了する。
〔ファンファーレ演出設定処理〕
次に、上述の大当り系コマンド処理におけるファンファーレ演出設定処理(ステップC902)の詳細について説明する。このファンファーレ演出設定処理にて、上述の“突確/小当り演出”を実行するための設定を行う。
図110に示すように、ファンファーレ演出設定処理では、まず、ACTは大当りファンファーレ(16R大当りファンファーレ)であるかを判定する(ステップC921)。
ACTは大当りファンファーレであると判定した場合(ステップC921;Y)には、大当り回数を+1更新する(ステップC922)。この大当り回数は、大当りの連チャンが途切れた時(特定の回転数のみ高確率状態に設定されるスペシャルタイム(ST)状態最後の変動終了時や、時短状態最後の変動終了時など。時短状態が発生しない通常大当りがある場合は、エンディング終了時の場合もある。)にクリアされる。
次いで、確率状態及び大当り回数に基づいて大当りファンファーレ演出の表示内容を決定し(ステップC923)、決定した表示内容に対応するファンファーレ演出の表示設定を行って(ステップC924)、ファンファーレ演出設定処理を終了する。
なお、確率状態及び大当り回数だけでなく、変動中演出としてのバトル演出(連続演出)からの当りか否かの判定結果等も考慮して、大当りファンファーレ演出の表示内容を決定することも可能である。今回の変動中演出(直前(直近)に実行した変動中演出)でバトル演出(連続演出)を行った場合に、連続演出からの当りであると判定する。バトル演出(連続演出)からの当りか否かの判定結果を考慮することによって、バトル演出に関連した大当り中演出を行うことが可能となる。
また、ACTは大当りファンファーレでないと判定した場合(ステップC921;N)には、ACTは突確ファンファーレ(2R確変大当りファンファーレ)であるかを判定する(ステップC925)。
ACTは突確ファンファーレであると判定した場合(ステップC925;Y)には、変動中演出としてのバトル演出(連続演出)からの当りであるかを判定する(ステップC926)。なお、ACTは突確ファンファーレである場合にも、大当り回数を+1更新しても良い。
連続演出からの当りでないと判定した場合(ステップC926;N)、すなわち今回の変動中演出(直前(直近)に実行した変動中演出)でバトル演出(連続演出)を行わなかった場合には、確率状態に対応する突確専用演出を決定し、決定した突確専用演出に対応するファンファーレ演出の表示設定を行って(ステップC927)、ファンファーレ演出設定処理を終了する。
なお、ラウンド演出設定処理(ステップC905)、インターバル演出設定処理(ステップC908)、及びエンディング演出設定処理(ステップC911)ではそれぞれ、ステップC927で決定した突確専用演出に対応するラウンド演出の表示設定、インターバル演出の表示設定、及びエンディング演出の表示設定が行われる。
また、連続演出からの当りであると判定した場合(ステップC926;Y)、すなわち今回の変動中演出(直前(直近)に実行した変動中演出)でバトル演出(連続演出)を行った場合には、今回の変動中演出に関連する突確演出パターンの中から実行する突確演出(例えば、勝利演出が出現するバトル演出)を抽選により決定し(ステップC928)、決定した突確演出に対応するファンファーレ演出の表示設定を行って(ステップC929)、ファンファーレ演出設定処理を終了する。
なお、ラウンド演出設定処理(ステップC905)、インターバル演出設定処理(ステップC908)、及びエンディング演出設定処理(ステップC911)ではそれぞれ、ステップC928で決定した突確演出に対応するラウンド演出の表示設定、インターバル演出の表示設定、及びエンディング演出の表示設定が行われる。これにより、突確演出(例えば、勝利演出が出現するバトル演出)として、今回の変動中演出に関連した演出を行うことが可能となる。
また、ACTは突確ファンファーレでないと判定した場合(ステップC925;N)には、ACTは小当りファンファーレであるかを判定する(ステップC930)。
ACTは小当りファンファーレでないと判定した場合(ステップC930;N)には、ファンファーレ演出設定処理を終了する。
一方、ACTは小当りファンファーレであると判定した場合(ステップC930;Y)には、変動中演出としてのバトル演出(連続演出)からの当りであるかを判定する(ステップC931)。
連続演出からの当りでないと判定した場合(ステップC931;N)には、確率状態に対応する小当り専用演出を決定し、決定した小当り専用演出に対応するファンファーレ演出の表示設定を行って(ステップC932)、ファンファーレ演出設定処理を終了する。
なお、ラウンド演出設定処理(ステップC905)、インターバル演出設定処理(ステップC908)、及びエンディング演出設定処理(ステップC911)ではそれぞれ、ステップC932で決定した小当り専用演出に対応するラウンド演出の表示設定、インターバル演出の表示設定、及びエンディング演出の表示設定が行われる。
また、連続演出からの当りであると判定した場合(ステップC931;Y)には、今回の変動中演出に関連する小当り演出パターンの中から実行する小当り演出(例えば、敗北演出が出現するバトル演出)を抽選により決定し(ステップC933)、決定した小当り演出に対応するファンファーレ演出の表示設定を行って(ステップC934)、ファンファーレ演出設定処理を終了する。
なお、ラウンド演出設定処理(ステップC905)、インターバル演出設定処理(ステップC908)、及びエンディング演出設定処理(ステップC911)ではそれぞれ、ステップC933で決定した小当り演出に対応するラウンド演出の表示設定、インターバル演出の表示設定、及びエンディング演出の表示設定が行われる。これにより、小当り演出(例えば、敗北演出が出現するバトル演出)として、今回の変動中演出に関連した演出を行うことが可能となる。
結果が突確である場合、大当りの確率状態が低確率状態から高確率状態に変化するので、突確演出(例えば、勝利演出が出現するバトル演出)は、高確率状態の発生を示唆する演出となる。一方、結果が小当りである場合、大当りの確率状態が低確率状態から高確率状態に変化しないが、高確率状態中に小当りとなる場合もあるので、小当り演出(例えば、敗北演出が出現するバトル演出)は、低確率状態を示唆する演出とならない。但し、低確率状態である場合にしか連続演出を行わない場合には、小当り演出は、低確率状態を示唆する演出となり得る。
<変形例1>
高確率変動回数の更新を、小当り動作の開始時ではなく、小当り動作の終了時に行っても良い。
ここで、高確率変動回数とは、スペシャルタイムにおいて特図変動表示ゲームを実行する回数(ST回数)である。
具体的には、図39に示す特図表示中処理に替えて、図111に示す特図表示中処理を行い、図60に示す小当り終了処理に替えて、図112に示す小当り終了処理を行い、図61に示す特図普段処理移行設定処理3に替えて、図113に示す特図普段処理移行設定処理3を行っても良い。
〔特図表示中処理〕
本変形例の特図表示中処理においては、図111に示すように、高確率変動回数更新処理(ステップA726)と、特図ゲームモードフラグをロードし、ロードしたフラグを特図ゲームモードフラグ退避領域にセーブする処理(ステップA733)と、を行わないように構成されている。
〔小当り終了処理〕
本変形例の小当り終了処理においては、図112に示すように、特図ゲームモードフラグ退避領域からフラグをロードする処理(ステップA1601)に替えて、図40に示す高確率変動回数更新処理(ステップA1601a)を行い、ロードしたフラグが特図高確率中に関するフラグであるかを判定する処理(ステップA1602)に替えて、特図高確率中(高確率状態中)であるかを判定する処理(ステップA1602a)を行い、特図ゲームモードフラグ退避領域からフラグをロードする処理(ステップA1619)およびロードしたフラグが特図時短中(時短状態中)に関するフラグであるかを判定する処理(ステップA1620)に替えて、特図時短中(時短状態中)であるかを判定する処理(ステップA1620a)を行うように構成されている。
〔特図普段処理移行設定処理3〕
本変形例の特図普段処理移行設定処理3においては、図113に示すように、特図ゲームモードフラグ退避領域の情報をクリアする処理(ステップA1637)を行わないように構成されている。
本変形例の場合、対象となる特図変動表示ゲームの結果が小当りの場合であって、当該対象となる特図変動表示ゲームでスペシャルタイムが終了する場合には、当該対象となる特図変動表示ゲーム中における大当りの確率状態が高確率状態であれば、小当り動作の終了時(すなわち、時点t6(図95(c)参照))に大当りの確率状態が低確率状態に切り替わる。
本変形例のように、高確率変動回数の更新を小当り動作の終了時に行うことによって、小当り動作の開始時に、ST回数を更新する処理や特図ゲームモードフラグを退避する処理などの、確率状態を変更するための処理を行う必要がなくなるため、処理負担を軽減することができる。
また、小当り動作が終了するまで高確率状態が続くため、遊技者にとってより有利となる。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態の遊技機10について説明する。
なお、第2実施形態の遊技機10は、センターケース40の下方に、始動入賞口(第1始動入賞口)36に替えて、第1特図変動表示ゲームの開始条件を与える第1始動入賞口36および第2特図変動表示ゲームの開始条件を与える第2始動入賞口97を備える入賞装置90が設けられており、特図2優先消化ではなく入賞順消化である点、“特定演出ゾーン制御”を実行可能である点が、第1実施形態の遊技機10と異なる。したがって、以下、第1実施形態と同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。
〔入賞装置〕
図114は、本実施形態の遊技盤30の正面図である。
図115(a)〜(c)は、本実施形態の入賞装置90の正面図であって、前カバー部材91を取り外した状態を示す図である。
図116は、本実施形態の入賞装置90を前面側から見た分解斜視図である。
図117は、本実施形態の入賞装置90を後面側から見た分解斜視図である。
図118は、本実施形態の入賞装置90を前面側から見た斜視図である。
図119(a)は、本実施形態の入賞装置90の正面図であり、図119(b)は、図119(a)のB−B断面図であり、図119(c)は、図119(a)のC−C断面図である。
図120は、本実施形態の入賞装置90を前面側から見た斜視図である。
図121(a)は、本実施形態の入賞装置90を示す斜視図であり、図121(b)は、本実施形態の入賞装置90の変形例を示す斜視図である。
本実施形態の遊技機10は、図114に示すように、センターケース40の下方に、第1特図変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)の開始条件を与える第1始動入賞口36(始動入賞口、始動入賞領域)および第2特図変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)の開始条件を与える第2始動入賞口97(始動入賞口、始動入賞領域)を備える入賞装置90が設けられている。
入賞装置90は、図115(a)に示すように、上部の流入口90aに流入した遊技球を内部で第1始動入賞口36と第2始動入賞口97とに交互に振り分ける振分部材92を備えている。第1始動入賞口36に入賞した遊技球は、始動口1スイッチ36aによって検出され、第2始動入賞口97に入賞した遊技球は、第2始動入賞口97用の始動口2スイッチ(図示省略)によって検出される。すなわち、本実施形態の遊技機10は、始動口2スイッチとして、普通変動入賞装置37に入賞した遊技球を検出する始動口2スイッチ37aと、第2始動入賞口97に入賞した遊技球を検出する始動口2スイッチとを備えている。
図115(a)に示すように、入賞装置90は、その内部のうち、流入口90aの直下となる位置に振分部材92を備えている。また、振分部材92の左下方には第1始動入賞口36が配され、振分部材92の右下方には第2始動入賞口97が配されている。
振分部材92は、前後方向に沿った軸ピン92aを中心として回動可能であり、軸ピン92aが配される位置から上方へ延出する上腕部92bと左方へ延出する左腕部92cと右方へ延出する右腕部92dとを有している。3つの腕部のうちの上腕部92bの左方には、当該上腕部92bと左腕部92cとによって遊技球を一時的に保持する左保持部92eが形成され、上腕部92bの右方には、当該上腕部92bと右腕部92dとによって遊技球を一時的に保持する右保持部92fが形成されている。
振分部材92は、上腕部92bが常に上を向いた状態で、図115(b)に示すように左保持部92eが流入口90aに流入した遊技球を受け入れ可能な位置と、図115(c)に示すように右保持部92fが流入口90aに流入した遊技球を受け入れ可能な位置との間で回動可能となっている。
図115(b)に示すように、左保持部92eが流入口90aに流入した遊技球を受け入れ可能な位置にある場合は、右保持部92fが第2始動入賞口97へ向けて遊技球を流下させた状態となる。
また、図115(c)に示すように、右保持部92fが流入口90aに流入した遊技球を受け入れ可能な位置にある場合は、左保持部92eが第1始動入賞口36へ向けて遊技球を流下させた状態となる。
また、図115(a)および図116に示すように、振分部材92のうち、上腕部92bの後方には、振分部材側磁石96aが取り付けられている。また、振分部材92が前方から装着されるベース部材93のうち、上腕部92bが垂直になった際に振分部材側磁石96aと対向する位置には、ベース部材側磁石96bが取り付けられている。振分部材側磁石96aとベース部材側磁石96bとは対向する側の極が同じ極となるように取り付けられており、磁石96a,96bの反発力によって、振分部材92は上腕部92bが垂直になった状態で留まらずに左右の何れかへ回動するように付勢されている。これにより、振分部材92の回動が停止した状態では、左保持部92eと右保持部92fの何れかが必ず流入口90aに流入した遊技球を受け入れ可能な状態となる。
図115(b),(c)に示すように、流入口90aに流入した遊技球は、左保持部92eと右保持部92fのうちの流入口90aに向いて受け入れ可能な状態となっている一方の保持部で保持される。一方の保持部で遊技球が保持されると、遊技球の重さによって振分部材92は当該一方の保持部の方向へ回動し、保持された遊技球は振分部材92が回動した方向にある第1始動入賞口36または第2始動入賞口97へ向けて流下する。
すなわち、図115(b)に示すように左保持部92eで流入した遊技球を受けると振分部材92が遊技球の重さによって左に回動して第1始動入賞口36へ遊技球を案内した後、図115(c)に示すように右保持部92fが次の遊技球を受入可能な状態で停止する。そして、図115(c)に示すように右保持部92fで流入した遊技球を受けると振分部材92が遊技球の重さによって右に回動して第2始動入賞口97へ遊技球を案内した後、図115(b)に示すように左保持部92eが次の遊技球を受入可能な状態で停止する。
保持部92e,92fから流下した遊技球は第1始動入賞口36または第2始動入賞口97へ流入する可能性が高いが流入しないこともあり、流入しなかった場合は入賞装置90の外へ流出する。特に、保持部92e,92fへ流入する際の勢いが強いと第1始動入賞口36または第2始動入賞口97へ流入しない可能性が高い。なお、必ず何れかの始動入賞口に入賞するように構成しても良い。
また、振分部材92が回動することによって、遊技球を保持していた保持部ではない他方の保持部が流入口90aに向いて受け入れ可能な状態となる。そして、次回受け入れられた遊技球は当該他方の保持部側にある入賞口へ誘導される。これにより、順次流入口90aへ流入する遊技球は第1始動入賞口36と第2始動入賞口97とに交互に振り分けられることとなる。
図116〜図118に示すように、入賞装置90は、主に、前カバー部材91と、振分部材92と、ベース部材93と、後カバー部材94と、LED基板95と、磁石96a,96bとを備えて構成されている。
ベース部材93は、表面が鏡面状の鏡面部93a(図116における斜線部分)と、遊技球の流路(流入口90aから始動入賞口36,97への流下経路)を構成する流路部93b(図116における斜線部分以外の部分)とからなる。
鏡面部93aは、メッキ加工等によって形成された鏡面状の金属膜で覆われる等して、少なくとも前面が鏡面状になっている。また、流路部93bは、後方が視認可能となるよう透明または半透明になっている。
前カバー部材91は、前面を構成する飾り板部91aと、飾り板部91aに立設された上流路形成部91b、左下流路形成部91c、および右下流路形成部91dとからなり、振分部材92や始動入賞口36,97の前方を覆うように、ベース部材93の前面側に装着されている。前カバー部材91は、入賞装置90内の遊技球の挙動が視認可能となるよう透明または半透明の材料(例えば、透光性の合成樹脂)で形成されている。ただし、図118における黒塗り部分は、所定の装飾(例えば、中央のバラ模様のように所定の意匠を形成したり、飾り板部91aの輪郭や区画線等を際立たせたりするための縁取り装飾や、左右端部や下部にあるような所定の意匠を形成するための塗りつぶし装飾など)が施されて、光を透過不能(或いは、光を透過困難)となっている。すなわち、前カバー部材91の飾り板部91aには、所定の装飾(例えば、中央のバラ模様のように所定の意匠を形成したり、飾り板部91aの輪郭や区画線等を際立たせたりするための縁取り装飾や、左右端部や下部にあるような所定の意匠を形成するための塗りつぶし装飾など)が施されている。
後カバー部材94は、後方が視認可能となるよう透明または半透明の材料(例えば、透光性の合成樹脂)で形成されている。後カバー部材94は、ベース部材93のうち、振分部材92が装着される部分およびその周辺部分の後面側に装着されている。そして、LED基板95は、後カバー部材94に対向するように配設されている。
すなわち、入賞装置90は、LED基板95のLEDからの光で流路部93bを光らせることができるよう構成されているとともに、流路部93bが光っていることや、流入口90aから始動入賞口36,97へと流下する遊技球を、前カバー部材91を介して視認できるよう構成されている。
また、図117に示すように、前カバー部材91の上流路形成部91bの内面と、ベース部材93の流路部93bの後面とには、レンズカットが施されている。さらに、図116に示すように、後カバー部材94の内面にも、レンズカットが施されている。
したがって、図119(b),(c)に示すように、これらのレンズカットや、流下する遊技球によって、LED基板95からの光が散乱するため、装飾効果を高めることができる。すなわち、本実施形態の入賞装置90は、LED基板95と、後カバー部材94のレンズカットと、ベース部材93のレンズカットと、前カバー部材91のレンズカットと、流下する遊技球とによって、装飾効果の高い発光演出が可能となっている。
また、飾り板部91aの中央にはバラ模様の縁取り装飾が施されており、拡散された光は、この縁取り装飾が施されていない部分から遊技者側に向かって照射されることとなり、なお一層の発光演出を行うことが可能となっている。
ベース部材93の鏡面部93aは、少なくとも前面側の表面が鏡面状になっているため、当該鏡面部93aには前方にあるものが映り込む。
前カバー部材91の飾り板部91aは、ベース部材93の流路部93bよりも大きく形成されているため、図118に細破線で示したように、鏡面部93aには飾り板部91aの端部が映りこむ。また、前カバー部材91の飾り板部91aは、透明または半透明の透光性部材の前面に所定の装飾(縁取り装飾や塗りつぶし装飾など)を施してなり、図118に示すように、当該所定の装飾(縁取り装飾や塗りつぶし装飾など)は、飾り板部91aの端部にまで施されている。
したがって、遊技者は、入賞装置90の前方から、前カバー部材91のうち所定の装飾が施されていない部分を介して、或いは、直接、鏡面部93aに映り込んだ飾り板部91aの端部や当該端部に施された所定の装飾(縁取り装飾や塗りつぶし装飾など)を視認することができるため、装飾効果を高めることができる。
このように、本実施形態の入賞装置90は、LED基板とレンズカットと遊技球とを用いた光による装飾演出と、所定の装飾(縁取り装飾や塗りつぶし装飾など)による装飾演出とを行うことができるよう構成されている。前述したように、保持部92e,92fから流下した遊技球は第1始動入賞口36または第2始動入賞口97へ流入する可能性が高く、遊技者は、当該遊技球の挙動を見るために入賞装置90に注目するため、LED基板とレンズカットと遊技球とを用いた光による装飾演出と、所定の装飾(縁取り装飾や塗りつぶし装飾など)による装飾演出とを行うことによって、できるだけ高い装飾効果が得られるようにしている。
また、前カバー部材91の流路形成部91b,91c,91dも透明または半透明であるため、遊技者が入賞装置90を覗き込む位置や角度によっては、飾り板部91aの端部に施された所定の装飾(縁取り装飾や塗りつぶし装飾など)に加えて、飾り板部91aの中央部に施された所定の装飾(本実施形態の場合、バラ模様の縁取り装飾)の鏡面部93aへの映り込みが視認可能となったり、図120に破線で示したように、飾り板部91aの端部に施された所定の装飾に替えて、飾り板部91aの中央部に施された所定の装飾の鏡面部93aへの映り込みが視認可能となったりする。
入賞装置90付近は、遊技者が注目する箇所であり、入賞率や釘などを気にして色々な位置や角度で覗き込む可能性があるが、本実施形態の入賞装置90によれば、その際の覗き込む位置や角度によって、鏡面部93aに映るものが変わるため、遊技者に驚きを与えることができる。
入賞装置90の流入口90aに流入しなかった遊技球は、流下する際に、鏡面部93aの前方を通過するため、鏡面部93aに映り込む。さらに、遊技球の表面も鏡面状であるため、図121(a)に示すように、遊技球が鏡面部93aの前方を通過する際に、遊技球の表面に飾り板部91aや当該飾り板部91aに施された所定の装飾が映り込む。
入賞装置90に流入しなかった遊技球には遊技者は関心を示さなくなるが、本実施形態の入賞装置90によれば、このような遊技球によって装飾演出を行うことができるため、装飾効果を高めることができる。
なお、図121(b)に示すように、鏡面部93aに装飾93cを施して、鏡面部93aに映り込んだ所定の装飾(飾り板部91aに施された縁取り装飾や塗りつぶし装飾など)と鏡面部93aの装飾93cとによって1つの意匠(模様)が形成されるよう構成することも可能である。
図121(b)に示す例では、鏡面部93aに、装飾93cとして下向き三角型の装飾が施されているとともに、飾り板部91aの端部に、上向き矢印型の塗りつぶし装飾が施されており、当該塗りつぶし装飾が鏡面部93aに映り込むことにより、当該塗りつぶし装飾と装飾93cとによって星型の意匠が形成されるようになっている。
このように構成することによって、遊技者が覗き込む位置や角度によって、1つの意匠が形成されたり、形成されなかったりするため、遊技者に驚きを与えることができる。
また、遊技者が覗き込む位置や角度によって、飾り板部91aのうち、鏡面部93aに映り込む部分が変わってくるため、鏡面部93aに位置や形状などが異なる複数の装飾93cを施しておき、遊技者が覗き込む位置や角度によって、鏡面部93aに映り込んだ所定の装飾と装飾93cとによって形成される意匠の位置や形状などが異なるよう構成することも可能である。なお、図121(a),(b)では、便宜上、所定の装飾の一部のみを黒塗りにしている。
このように、本実施形態の遊技機10によれば、遊技盤30に形成される遊技領域32を流下する遊技球が流入可能な入賞装置90を備えた遊技機において、入賞装置90は、当該入賞装置90を遊技盤30に取り付けるためのベース部材93と、所定の装飾(本実施形態の場合、縁取り装飾や塗りつぶし装飾など)が施され、ベース部材93の前方に配設される装飾部材(前カバー部材91)と、を備え、ベース部材93には、装飾部材の少なくとも一部を映して前方から視認可能とする鏡面部93aが形成されている。
したがって、入賞装置90の前方から、装飾部材(前カバー部材91)を直接視認できるだけでなく、ベース部材93の鏡面部93aに映り込んだ装飾部材も視認することができるため、入賞装置90の装飾性を高めることができ、遊技の興趣を高めることができる。
また、本実施形態の遊技機10によれば、装飾部材(前カバー部材91)は、透明または半透明の透光性部材の前面に所定の装飾(本実施形態の場合、縁取り装飾や塗りつぶし装飾など)を施してなり、鏡面部93aには、所定の装飾が映り込むように構成することが可能である。
このように構成することによって、入賞装置90の前方から、装飾部材(前カバー部材91)に施された所定の装飾を直接視認できるだけでなく、ベース部材93の鏡面部93aに映り込んだ当該所定の装飾も視認することができる。さらに、遊技者が入賞装置90を覗き込む位置や角度によって、鏡面部93aに映るものが変わるため、従来にない装飾性を有する入賞装置90を備えた遊技機10を提供することができる。
ここで、特開2003−111910号公報には、普電等の入賞装置の前方を覆う前側装飾部を備えた遊技機が記載されている。しかしながら、このような遊技機では、入賞装置の装飾性を高めるために、前側装飾部を大きくすると、スペースが嵩んでしまう。
また、入賞装置の装飾性を高めるために、前面装飾部に施す装飾を複雑なものとすると、入賞装置に流入した遊技球の状態(挙動)が視認し難くなるため、遊技者が非常に注目する変動表示ゲームの実行条件となる始動入賞が認識しづらくなり、遊技の進行上の支障が生じて、遊技者の不満感が増大し、遊技の興趣が低下してしまう。
これに対し、本実施形態の遊技機10は、入賞装置90の前方から、装飾部材(前カバー部材91)を直接視認できるだけでなく、ベース部材93の鏡面部93aに映り込んだ装飾部材も視認することができるため、大型化することなく遊技者の興味を引くことのできる入賞装置90、すなわち省スペースで装飾性の高い入賞装置90を有する遊技機10を提供することができる。
また、LEDやレンズカットによって、流入した遊技球が始動入賞するまでの流路を遊技者にアピールすることができるとともに、入賞装置に流入しなかった遊技球によっても装飾演出を行うことができるため、装飾性を高めることができる。
さらに、遊技者が入賞装置90を覗き込む位置や角度によって、鏡面部93aに映るものが変わるため、従来にない装飾性を有するとともに、遊技の興趣を向上させることのできる入賞装置90を有する遊技機10を提供することができる。
〔後面構成部材〕
図122は、本実施形態の後面構成部材600の正面図であって、(a)は、左右演出ユニット640を取り外した状態を示す図であり、(b)は、左右演出ユニット640を示す図である。
図123は、本実施形態の後面構成部材600を前面側から見た分解斜視図である。
図114に示すように、センターケース40は、例えば、表示装置41等を備える後面構成部材600と、後面構成部材600の前面側に装着される前面構成部材40aとからなる。
図122(a),(b)および図123に示すように、後面構成部材600は、主に、表示装置41や当該表示装置41の後面側に取り付けられた表示制御装置からなる表示ユニット610と、表示ユニット610が後方から装着され、前方に開口する凹室を有するとともに後方に配設された表示装置41の表示部を視認可能とする窓部を有する制御ベース部材620と、制御ベース部材620の凹室内に装着される磁気センサユニット630および枠状の左右演出ユニット640と、左右演出ユニット640の前方から制御ベース部材620の前面側に装着される枠状の上演出ユニット650と、上演出ユニット650の下部の前面側に装着される下演出ユニット660と、下演出ユニット660の前方から上演出ユニット650の前面側に装着される球通路ユニット670とを備えて構成されている。
盤演出装置(第1可動演出部材)44aは上演出ユニット650に設けられ、盤演出装置(第2可動演出部材)44b,44cは左右演出ユニット640に設けられ、盤演出装置(第3可動演出部材)44dは下演出ユニット660に設けられている。
図124(a)は、本実施形態の上演出ユニット650の正面図であって、上バラユニット700を取り外した状態を示す図であり、図124(b)は、本実施形態の上演出ユニット650の分解斜視図であって、上バラユニット700を取り外した状態を示す図である。
図125(a),(b)は、本実施形態の上演出ユニット650が備える装飾レンズ部材652aの中央部分を示す拡大図であり、図125(c)は、本実施形態の上演出ユニット650が備える装飾レンズ部材652aを後面側から見た斜視図である。
図126は、本実施形態の上演出ユニット650と下演出ユニット660との位置関係を説明する図である。
図127は、図124(a)のC−C断面図である。
上演出ユニット650は、主に、枠状の取付ベース部材651と、取付ベース部材651の下部の前面側に装着される下バラ装飾部材652と、取付ベース部材651の上部の前面側に上下動可能に装着される上バラユニット700とを備えて構成されている。
図124(a),(b)に示すように、下バラ装飾部材652は、装飾レンズ部材652aと、装飾レンズ部材652aの後面側に装着されるLED基板652bと、LED基板652bの後方から装飾レンズ部材652aの後面側に装着されるカバー部材652cとからなる。
下バラ装飾部材652の装飾レンズ部材652aの前面には装飾(本実施形態の場合、バラ模様の装飾)が施されており、当該装飾のうち、縁取り部分を除く部分(図125(b)における格子柄部分)の表面は、メッキ加工等によって形成された鏡面状の金属膜で覆われる等して、鏡面になっている。
図126に示すように、下バラ装飾部材652の前方には下演出ユニット660が配設されている。したがって、装飾レンズ部材652aの前面の鏡面部分に、下演出ユニット660の裏面構成(本実施形態の場合、盤演出装置(第3可動演出部材)44dの駆動機構(ギア等))が映り込んでしまう(図125(a)において一点鎖線で囲った部分参照)。具体的には、第3可動演出部材44dが第1位置(図3参照)にある場合には、下バラ装飾部材652と第3可動演出部材44dとの間に、不透明な部材(下演出ユニット660のベース部材)が介在するため、ギア等は、装飾レンズ部材652aの鏡面部分に映り込まないが、第3可動演出部材44dが第1位置から第2位置(図2参照)へと移行すると、ギア等が、下演出ユニット660のベース部材よりも上に突出するため、装飾レンズ部材652aの鏡面部分に映り込んでしまう。
そこで、本実施形態では、装飾レンズ部材652aの鏡面部分への映り込みを抑制する(映り込みをごまかす)ため、図125(c)に示すように、装飾レンズ部材652aの後面にレンズカットを施すとともに、装飾レンズ部材652aの前面の縁取り部分に前方が開口する溝652a1を形成した。
装飾レンズ部材652aの縁取り部分に溝652a1を形成することによって、縁取り部分が前後方向に薄くなるため、縁取り部分を介して後方からの光(LED基板652bのLEDからの光)が前方へ漏れ易くなる。さらに、装飾レンズ部材652aの後面にレンズカットを形成することによって、図127に示すように、レンズカットによってランダムに拡散した光が溝652a1を介して漏れて鏡面部分で反射するため、鏡面部分への映り込みを抑制することができる。
例えば、装飾レンズ部材652aの前面全体に、バラ模様(縁取りも含む)が描かれた鏡面シールを貼り付けることも可能である。しかし、鏡面シールを貼り付けるだけでは、後方からの光が前方へ漏れないため、当該鏡面シールに前方のユニットの裏面構成が映り込み、装飾効果が低下してしまう。
これに対し、本実施形態の下バラ装飾部材652によれば、ランダムに拡散した光が溝652a1を介して漏れて鏡面部分で反射し、当該反射によって、前方のユニット(本実施形態の場合、下演出ユニット660)の裏面構成の映り込みを抑制することができるとともに、当該反射によって、発光演出を行うことができるため、装飾効果を高めることができる。すなわち、本実施形態の下バラ装飾部材652は、装飾レンズ部材652aの鏡面部分と、装飾レンズ部材652aのレンズカットと、装飾レンズ部材652aに形成された間隙(溝652a1)とによって、装飾効果の高い発光演出が可能となっている。
図128は、本実施形態の上バラユニット700を前面側から見た分解斜視図である。
図129は、本実施形態の上バラユニット700を後面側から見た分解斜視図である。
図130(a)は、本実施形態の上バラユニット700の開状態を説明する図であり、図130(b)は、本実施形態の上バラユニット700の閉状態を説明する図である。
図131(a),(b)は、本実施形態の上バラユニット700においてレンズカットを施した位置を説明する図である。
図132は、本実施形態の上バラユニット700の開状態を説明する図である。
図133(a)〜(d)は、本実施形態の上バラユニット700の状態変換を説明する図である。
図134(a)〜(d)は、本実施形態の上バラユニット700の状態変換を説明する図である。
図135(a)は、本実施形態の上バラユニット700が開状態である場合を示す図であり、図135(b)は、図135(a)のB−B断面図である。
図136は、本実施形態の上バラユニット700の変形例を示す図である。
上バラユニット700は、取付ベース部材651の上部の前面側に上下動可能に装着されている。具体的には、上バラユニット700は、その一部または全部が表示装置41の表示領域と重ならない上位置と、その全部が表示装置41の表示領域と重なる下位置との間で移動可能となっている(図137および図138参照)。
図128および図129に示すように、上バラユニット700は、主に、可動ベース部材710と、可動ベース部材710の前面側に当該可動ベース部材710に対して回動可能に装着され、前方に開口する凹室を有する回転ベース部材720と、回転ベース部材720を回転駆動する駆動機構730と、回転ベース部材720の凹室内に装着されるLED基板740と、LED基板740の前方から回転ベース部材720の前面側に装着される第1可動演出部材44aとを備えて構成されている。
第1可動演出部材44aは、前面に装飾が施された非可動演出部材750と、非可動演出部材750の上端部に当該非可動演出部材750に対して回動可能に取り付けられた上可動演出部材760と、非可動演出部材750の下端部に当該非可動演出部材750に対して回動可能に取り付けられた下可動演出部材770とからなる。
上可動演出部材760は、回転ベース部材720が可動ベース部材710に対して回動することで、回動軸760a(図133参照)を中心として回動し、図130(a)に示す状態(非可動演出部材750に対して略平行な状態)と、図130(b)に示す状態(非可動演出部材750に対して略垂直な状態)とに変換可能となっている。
また、下可動演出部材770は、回転ベース部材720が可動ベース部材710に対して回動することで、回動軸770a(図133参照)を中心として回動し、図130(a)に示す状態(非可動演出部材750に対して略平行な状態)と、図130(b)に示す状態(非可動演出部材750に対して略垂直な状態)とに変換可能となっている。
なお、上可動演出部材760および下可動演出部材770は、非可動演出部材750に対して略垂直な状態となるように、バネ等の付勢部材760b,770b(図133参照)によって付勢されている。
以下、上可動演出部材760および下可動演出部材770が、図130(a)に示す非可動演出部材750に対して略平行な状態を「開状態」といい、図130(b)に示す非可動演出部材750に対して略垂直な状態を「閉状態」という。
図131(a),(b)に示すように、非可動演出部材750は、前側装飾部材751と後側ベース部材752とからなる。同様に、上可動演出部材760は、前側装飾部材761と後側ベース部材762とからなり、下可動演出部材770は、前側装飾部材771と後側ベース部材772とからなる。
前側装飾部材751,761,771および後側ベース部材752,762,772は、後方が視認可能となるよう透明または半透明の材料(例えば、透光性の合成樹脂)で形成されている。そして、図131(a)に示すように、前側装飾部材751,761,771の後面には、不規則な細かいレンズカットが施されている。また、図示は省略するが、後側ベース部材752,762,772の前面には、格子状のレンズカットが施されている。
また、前側装飾部材751,761,771の前面には装飾(本実施形態の場合、バラ模様の装飾)が施されている。具体的には、前側装飾部材751の前面にはバラの中央部分の装飾が、前側装飾部材761の前面にはバラの上部分の装飾が、前側装飾部材771の前面にはバラの下部分の装飾が施されており、当該装飾のうち、縁取り部分の表面は、メッキ加工等によって形成された鏡面状の金属膜で覆われる等して、鏡面になっている。これにより、上バラユニット700が閉状態から開状態へと変換することによって、1つのバラが完成するようになっている。
図128および図129に示すように、駆動機構730は、可動ベース部材710の前面側に配設されており、モータ(駆動源)731と、モータ731の駆動軸に取り付けられた主導ギア732と、主導ギア732によって回転駆動される一または複数(本実施形態の場合3つ)の従動ギア733と、従動ギア733の可動ベース部材710からの離脱を防止するためのギア押さえ部材734と、従動ギア733によって回転駆動される回転ギア735と、回転ギア735の可動ベース部材710からの離脱を防止するための回転ギア押さえ部材736とを備える。
回転ベース部材720は、回転ギア735に固定されており、回転ギア735とともに回動する。
また、図128および図129に示すように、回転ベース部材720の後面側には、後方へ突出するストッパ721が形成されている。図132に示すように、ストッパ721がギア押さえ部材734の上端のストッパ当接部734aに当接することで、回転ベース部材720が必要以上に回動することを防止できるよう構成されている。
また、図128および図129に示すように、可動ベース部材710の前面側には位置検出センサ780が取り付けられており、回転ベース部材720の後面側には位置検出片722が取り付けられている。位置検出片722が位置検出センサ780によって検出されることで、演出制御装置300は、上バラユニット700が閉状態であることを認識できるよう構成されている。
図128に示すように、回転ベース部材720の長手方向両端部には、前方へ突出して回転ベース部材720の幅方向に延在する可動ガイド723,723が形成されている。
回転ベース部材720の幅は、非可動演出部材750の幅(上下方向の長さ)とほぼ同等であり、閉状態においては、回転ベース部材720の長手方向と、非可動演出部材750の長手方向(左右方向)とが一致している。そのため、図134(a)に示すように、閉状態において、回転ベース部材720は、非可動演出部材750から上下方向にはみ出ていない。
閉状態から開状態へと変換するために回転ベース部材720が回動すると、回転ベース部材720の長手方向が、非可動演出部材750の長手方向からずれるため、図134(b)に示すように、回転ベース部材720が非可動演出部材750から上下方向にはみ出す。回転ベース部材720が非可動演出部材750から上下方向にはみ出すと、図133(a)に示すように、回転ベース部材720の可動ガイド723,723が、非可動演出部材750の上端部に接続された上可動演出部材760の後側ベース部材762と、非可動演出部材750の下端部に接続された下可動演出部材770の後側ベース部材772とに当接して、上可動演出部材760と下可動演出部材770とを起立させる方向に押す。
回転ベース部材720の回動量が大きくなると、図134(c),(d)に示すように、回転ベース部材720のはみ出し高さが徐々に大きくなるため、図133(b)〜(d)に示すように、可動ガイド723,723によって上可動演出部材760と下可動演出部材770とを押し続けた状態で、可動ガイド723,723の後側ベース部材762,772に対する当接位置が基端側から先端側へと移動していく。そのため、上可動演出部材760と下可動演出部材770とが徐々に起立して、やがて開状態となる。ここで、「基端側」とは、上可動演出部材760や下可動演出部材770のうち、非可動演出部材750に接続されている側のことであり、「先端側」とは、その反対側のことである。
前述したように、第1可動演出部材44a(非可動演出部材750(前側装飾部材751、後側ベース部材752)、上可動演出部材760(前側装飾部材761、後側ベース部材762)、下可動演出部材770(前側装飾部材771、後側ベース部材772))は、透明または半透明であるとともに、前側装飾部材751,761,771と後側ベース部材752,762,772とは、異なるパターンのレンズカットが施されている。したがって、図135(b)に示すように、上バラユニット700はLED基板740のLEDからの光による装飾演出を行うことが可能となっている。
さらに、LED基板740は、回転ベース部材720内に収納されているため、回転ベース部材720とともに回動する。したがって、上バラユニット700が閉状態と開状態との間で状態変換する過程で、異なる発光態様による装飾演出を行うことができる。
具体的には、図134(a)〜(d)に示すように、上バラユニット700が状態変換する過程で、回転ベース部材720の傾き(すなわち、LED基板740からの光の第1可動演出部材44aに対する照射位置)が徐々に変化していく(図中破線で示す)。したがって、上バラユニット700が状態変換することによって、開閉動作演出(閉状態から開状態になって閉状態に戻る演出)だけでなく、異なる発光態様による装飾演出を行うことができる。
また、LED基板740が回転ベース部材720とともに回動するため、LED基板740からの光によって、起立していく上可動演出部材760および下可動演出部材770や起立した状態の上可動演出部材760および下可動演出部材770を光らせることができる。したがって、上可動演出部材760用のLED基板や下可動演出部材770用のLED基板を別途設けることなく、上可動演出部材760および下可動演出部材770の発光装飾を行うことができる。
本実施形態の上バラユニット700によれば、前側装飾部材751,761,771と後側ベース部材752,762,772との双方にレンズカットを施し、さらに、レンズカットのパターンを前側装飾部材751,761,771と後側ベース部材752,762,772とで異ならせたため、LED基板740からの光がランダムに拡散し、LED基板740からの光だけでも、第1可動演出部材44a全体を十分(必要な装飾効果が得られる程度)に光らせることができる。しかし、開状態になると、LED基板740からの光によって、非可動演出部材750の長手方向両端部(すなわち、左端部および右端部)を直接照らすことができないため、非可動演出部材750の全体を均等に光らせることができない。そこで、開状態になっても、非可動演出部材750全体を略均等に光らせることができるよう、図136に示すように、LED基板740に加えて、非可動演出部材750の長手方向両端部の後方に、LED基板741,742を配設しても良い。
LED基板741,742は、可動ベース部材710内に収納可能となるよう構成すると、省スペースで発光装飾を行うことが可能となる。
さらに、前側装飾部材751,761,771の後面だけでなく前面にもレンズカットを施しても良い。具体的には、前側装飾部材751,761,771の前面の装飾のうち、縁取り部分を除く部分(図136における格子柄部分)の表面にレンズカットを施しても良い。なお、図136では、便宜上、縁取り部分の一部のみを黒塗りにするとともに、縁取り部分を除く部分の一部のみを格子柄にしている。
このように、前側装飾部材751,761,771の前面にレンズカットを施すことで、第1可動演出部材44a(非可動演出部材750、上可動演出部材760、下可動演出部材770)の全体の後方にLED基板を配設しなくても、前側装飾部材751,761,771のレンズカット等によって光がランダムに拡散して、第1可動演出部材44a全体を略均等に光らせることが可能となる。よって、低コストで装飾効果の高い発光演出が可能となる。さらに、第1可動演出部材44aが開状態となった場合に1つの意匠(本実施形態の場合、バラ)が完成するので、発光演出とともに興趣の高い装飾演出を行うことが可能となる。
なお、LED基板741,742の設置と、前側装飾部材751,761,771の前面のレンズカットとは、両方とも採用しても良いし、何れか一方を採用しても良い。
図137(a)〜(d)および図138(a)〜(f)は、本実施形態の上バラユニット700を用いた演出の一例を示す図である。
上バラユニット700は、例えば、図137(a)に示すように、常時は、その一部または全部が表示装置41の表示領域と重ならない上位置にて閉状態で待機している。図137(b)に示すように、所定の遊技イベント(この例ではリーチ)が発生すると、演出制御装置300は、図137(c)に示すように、上バラユニット700を、その全部が表示装置41の表示領域と重なる下位置へと移動させ、上バラユニット700が下位置に到着すると、表示装置41の表示領域のうち第1可動演出部材44aの周囲となる部分にエフェクト表示を表示する。なお、演出制御装置300は、例えば、上バラユニットによる演出を行うか否かの上バラ演出抽選を行い、当該上バラ演出抽選に当選した場合に、所定の遊技イベントの発生に伴って上バラユニット700による演出を行うよう構成されている。この上バラユニット700による演出には、図137に示すように上バラユニット700を表示装置41の表示領域と重なる下位置へと移動させた後に開状態への変換を行わない第1演出と、図138に示すように上バラユニット700を表示装置41の表示領域と重なる下位置へと移動させた後に開状態への変換を行う第2演出とが含まれる。また、当該変動の期待度が高いほど、上バラ演出抽選において第2演出が当選する確率が高くなるようにしても良い。
演出制御装置300は、上バラ演出抽選において第1演出が当選した場合には、図137(d)に示すように、開閉動作演出等を行うことなくそのまま、上バラユニット700を上位置に戻し、表示装置41に停止表示されている当該変動の結果を視認可能とさせる。
一方、上バラ演出抽選において第2演出が当選した場合には、図138(a),(b)に示すように、上バラユニット700によって開閉動作演出(閉状態から開状態になって閉状態に戻る演出)を行った後に、上バラユニット700を上位置に戻し、表示装置41に停止表示されている当該変動の結果を視認可能とさせる。また、演出制御装置300は、上バラユニット700が開閉動作演出によって開状態になると、表示装置41に表示されているエフェクト表示を大きくする。
さらに、その後、図138(c)に示すように、再抽選演出等の所定の演出が発生する場合には、演出制御装置300は、図138(d)に示すように、上バラユニット700を下位置に移動させて、図138(e),(f)に示すように、上バラユニット700によって開閉動作演出を行っても良い。
このように、上バラユニット700を、下位置において開状態へと変換させることによって、表示装置41からの光も第1可動演出部材44aに照射されるため、LED基板740(或いは、LED基板740,741,742)からの光を、表示装置41からの光で補うことができる。
なお、例えば、図138(c)に示すように、再抽選演出等の所定の演出が発生した場合に表示装置41に演出操作部550に対する押下操作を促す画像を表示し、当該画像に従って遊技者が押下操作した場合としなかった場合とで、上バラユニット700の演出動作(上下動作や開閉動作)の実行タイミングを異ならせることも可能である。その場合、演出操作部550の有効期間において遊技者が押下操作を行った場合には、その操作を行ったタイミングで演出動作を実行するようにし、演出操作部550の有効期間において遊技者が押下操作を行わなかった場合には、当該有効期間が終了したタイミングで演出動作を実行するようにする。
〔普通変動入賞装置〕
図139(a),(b)は、本実施形態の普通変動入賞装置37の正面図であり、図139(c)は、本実施形態の普通変動入賞装置37を前面側から見た斜視図である。
図140(a)〜(d)は、本実施形態の普通変動入賞装置37を用いた演出の一例を示す図である。
図141、図142(a)〜(d)、および図143(a)〜(d)は、本実施形態の普通変動入賞装置37の変形例を示す図である。
普通変動入賞装置37のベース部材37eは、後方が視認可能となるように透明または半透明の材料(例えば、透光性の合成樹脂)で形成されている。ベース部材37eの前面のうち、可動部材37bの動作範囲に対応する部分を含む領域(図139(a)における斜線領域)の表面は、メッキ加工等によって形成された鏡面状の金属膜で覆われる等して、鏡面になっている。
また、普通変動入賞装置37の可動部材37bは、前述の入賞装置90の飾り板部91aと同様、透明または半透明の材料で形成されているとともに、前面に所定の装飾(縁取り装飾や塗りつぶし装飾など)が施されている。
したがって、図139(b),(c)に示すように、ベース部材37eの鏡面部分には、可動部材37bに施されている所定の装飾(縁取り装飾や塗りつぶし装飾など)や、普通変動入賞装置37内へと流入する遊技球が映り込む。
普通変動入賞装置37の隔壁37dにおいて、装飾部分(図139(b)における斜線部分)は、透明または半透明になっている。また、隔壁37d内には、LED基板37fが取り付けられている。したがって、LED基板37fのLEDからの光で、隔壁37dの装飾部分を光らせることができる。
演出制御装置300は、LED基板37fからの光で隔壁37dの装飾部分を光らせることによって、普通変動入賞装置37が開状態に変換されることを報知するよう構成されている。隔壁37dの装飾部分の光らせ方は、適宜選択可能であり、例えば、複数の装飾部分を同時に光らせても良いし、図140(a)〜(d)に示すように、開状態までの時間をカウントするように複数の装飾部分を順次光らせても良い。
なお、入賞装置90と同様、普通変動入賞装置37も、普通変動入賞装置37内の遊技球の挙動が視認可能となるよう構成するとともに、普通変動入賞装置37内における遊技球の流路を光らせるためにLED基板を設けたりレンズカットを施したりするよう構成することも可能である。
また、図141に示すように、隔壁37dの上面部分(図141における太線部分)を透明または半透明にし、さらに当該上面部分の内面にレンズカットを施して、当該上面部分によって誘導される遊技球を、隔壁37d内のLED基板37fからの光で光らせるよう構成することも可能である。なお、隔壁37dの上面部分の内面にレンズカットを施すことによって、LED基板37fからの光が当該レンズカットによってランダムに拡散するため、図141に示すようにLED基板37fのLEDが上を向いていても、LED基板37fからの光で隔壁37dの装飾部分を光らせることができるが、LEDが上を向くように配設されたLED基板37fに加えて、図139に示すようなLED基板37f(LEDが下を向くように配設されたLED基板37f)を備えていても良い。
また、普通変動入賞装置37は、片開きではなく、図142(a)〜(d)に示すように、両開きであっても良い。
図142(a)〜(d)に示す例では、普通変動入賞装置37が備える可動部材37b,37bを、後方が視認可能となるよう透明または半透明の材料(例えば、透光性の合成樹脂)で形成するとともに、可動部材37b,37bの前面に羽模様の装飾を施している。また、普通変動入賞装置37が備えるベース部材37eの前面にも、可動部材37bに施した装飾と同じ羽模様の装飾を施すとともに、ベース部材37eの前面のうち、可動部材37b,37bの動作範囲に対応する部分を含む領域の表面を鏡面にしている。ベース部材37eには、左右方向に並ぶ4つの装飾が施されており、当該4つの装飾のうちの左端の装飾および右端の装飾は、閉状態の可動部材37b,37bの装飾と前後方向に重なる位置に施されている。
これにより、図142(a),(b)に示すように、可動部材37b,37bが閉状態のときには、ベース部材37eの4つの装飾のうちの左端の装飾および右端の装飾が、可動部材37b,37bの装飾に隠れて視認困難になるため、全体で4つの装飾が施されているように視認させることができる一方で、可動部材37b,37bが開状態になると、図142(c),(d)に示すように、ベース部材37eの4つの装飾全部が視認可能となるため、可動部材37b,37bの装飾と合わせて、全体で6つの装飾が施されているように視認させることができる。また、遊技者が普通変動入賞装置37を覗き込む位置や角度によっては、可動部材37b,37bの装飾のベース部材37eの鏡面部分への映り込みも視認可能となるため、その際には、全体で8つの装飾が施されているように視認させることができる。
このように、図142に示す普通変動入賞装置37によれば、可動部材37b,37bの開閉や、その際の覗き込む位置や角度によって、普通変動入賞装置37の装飾の数が変わるため、遊技者に驚きを与えることができる。
さらに、遊技球の表面も鏡面状であるため、図142(d)に示すように、遊技球がベース部材37eの装飾の前方を通過する際に、遊技球の表面に当該装飾が映り込み、遊技者が普通変動入賞装置37を覗き込む位置や角度によっては、遊技球に映り込んだ当該装飾も視認可能となる。したがって、普通変動入賞装置37に流入する遊技球によっても装飾演出を行うことができるため、装飾効果をより高めることができる。
なお、図142に示す普通変動入賞装置37の場合も、入賞装置90と同様、普通変動入賞装置37内の遊技球の挙動が視認可能となるよう構成するとともに、普通変動入賞装置37内における遊技球の流路を光らせるためにLED基板を設けたりレンズカットを施したりするよう構成しても良い。
図139〜図142に示す普通変動入賞装置37を備える遊技機10によれば、装飾部材(可動部材37b)を備えた遊技機において、当該遊技機の所定部位(本実施形態の場合、遊技盤30)に取り付けられるベース部材37eを備え、装飾部材は、透明又は半透明の透光性部材からなり、当該装飾部材には、非透光性の装飾部(本実施形態の場合、縁取り装飾や塗りつぶし装飾などが施された部分)が形成され、ベース部材37eは、装飾部材の後方に配設されており、当該ベース部材37eには、装飾部材に形成された装飾部を映して前方から視認可能とする鏡面部(鏡面部分(図139(a)における斜線領域))が形成されている。
したがって、装飾部材(可動部材37b)の前方から、当該装飾部材に形成された装飾部を直接視認できるだけでなく、ベース部材37eの鏡面部に映り込んだ当該装飾部も視認することができるため、装飾部材の装飾性を高めることができ、遊技の興趣を高めることができる。さらに、遊技者が装飾部材(可動部材37b)を覗き込む位置や角度によって、鏡面部に映るものが変わるため、従来にない装飾性を有する装飾部材を備えた遊技機10を提供することができる。
なお、装飾部材は、普通変動入賞装置37の可動部材37bに限定されず、適宜変更可能であり、例えば、役物に取り付けられた部材や、役物自体であってもよい。
また、ベース部材の取付部位は、遊技盤30に限定されず、適宜変更可能であり、例えば、ベース部材を、センターケース40等に設けられた役物に取り付けることも可能である。
また、図139〜図142に示す普通変動入賞装置37を備える遊技機10によれば、装飾部材(可動部材37b)は、駆動源(普電ソレノイド37c)によって動作可能であり、鏡面部は、ベース部材37eのうち、記装飾部材の動作範囲に対応する部分を含む領域に形成されているよう構成することが可能である。
このように構成することによって、装飾部材(可動部材37b)の動作に応じて、鏡面部に映るものが変わるため、従来にない装飾性を有する装飾部材を備えた遊技機10を提供することができる。
また、普通変動入賞装置37は、上端側が右側(或いは左側)に倒れる方向に回動することで開放する可動部材37bを備えるものではなく、図143(a)〜(d)に示すように、上端側が手前側に倒れる方向に回動することで開放する開閉部材37gを備えるものであっても良い。
図143(a)〜(d)に示す例では、普通変動入賞装置37が備えるベース部材37eの前面が鏡面状であるとともに、ベース部材37eの前面に六角形模様の凹凸状の装飾を施している。また、普通変動入賞装置37が備える規制部材37h(ベース部材37eの前面側に装着される、入賞口の大きさを規制するための部材)は、後方が視認可能となるよう透明または半透明の材料(例えば、透光性の合成樹脂)で形成されているとともに、規制部材37hの前面には、所定の装飾(この例の場合、六角形模様の縁取り装飾)が施されている。また、開閉部材37gは、透明または半透明の材料で形成されているとともに、開閉部材37gの側面37g1,37g1には、所定の装飾が施されており、規制部材37hのうち、開閉部材37gが開状態となった場合に当該開閉部材37gの側面37g1,37g1と対向する対向面37h1,37h1は鏡面状である。
図143(a)〜(d)に示す普通変動入賞装置37によれば、ベース部材37eの前面に凹凸状の装飾が形成されているとともに、図143(d)に示すように、規制部材37hに施されている所定の装飾が、ベース部材37eの前面に映り込むため、立体的な装飾演出を行うことができる。
また、規制部材37hは透明または半透明であるため、普通変動入賞装置37に流入できずに規制部材37hの後方を通過する遊技球を、規制部材37hを介して視認することができる。さらに、遊技球の表面は鏡面状であるため、図143(d)に示すように、遊技球が規制部材37hの後方を通過する際には、遊技球の表面に規制部材37hの所定の装飾が映り込む。したがって、普通変動入賞装置37に流入しなかった遊技球によっても装飾演出を行うことができるため、装飾効果をより高めることができる。
また、開閉部材37gの側面37g1には所定の装飾が施されており、規制部材37hの対向面37h1は鏡面状であるため、開閉部材37gが開状態に変換することによって、当該開閉部材37gの所定の装飾が、規制部材37hの対向面37h1に映り込む。したがって、開閉部材37gの開閉によっても装飾演出を行うことができるため、装飾効果をより一層高めることができる。
このように、図143(a)〜(d)に示す普通変動入賞装置37を備える遊技機10によれば、遊技盤30に形成される遊技領域32を流下する遊技球が流入可能な入賞装置(普通変動入賞装置37)を備えた遊技機において、入賞装置は、当該入賞装置を遊技盤30に取り付けるためのベース部材37eと、所定の装飾(本実施形態の場合、縁取り装飾や塗りつぶし装飾など)が施され、ベース部材37eの前方に配設される装飾部材(規制部材37h)と、を備え、ベース部材37eには、装飾部材の少なくとも一部を映して前方から視認可能とする鏡面部が形成されている。
したがって、入賞装置(普通変動入賞装置37)の前方から、装飾部材(規制部材37h)を直接視認できるだけでなく、ベース部材37eの鏡面部(ベース部材37eの前面)に映り込んだ装飾部材も視認することができるため、入賞装置の装飾性を高めることができ、遊技の興趣を高めることができる。
また、図143(a)〜(d)に示す普通変動入賞装置37を備える遊技機10によれば、装飾部材(規制部材37h)は、透明または半透明の透光性部材の前面に所定の装飾(本実施形態の場合、縁取り装飾や塗りつぶし装飾など)を施してなり、鏡面部(ベース部材37eの前面)には、所定の装飾が映り込むように構成することが可能である。
このように構成することによって、入賞装置(普通変動入賞装置37)の前方から、装飾部材(規制部材37h)に施された所定の装飾を直接視認できるだけでなく、ベース部材37eの鏡面部(ベース部材37eの前面)に映り込んだ当該所定の装飾も視認することができる。さらに、遊技者が入賞装置を覗き込む位置や角度によって、鏡面部(ベース部材37eの前面)に映るものが変わるため、従来にない装飾性を有する入賞装置を備えた遊技機10を提供することができる。
〔特図保留情報判定処理〕
第2実施形態の遊技制御装置100は、図19に示す特図保留情報判定処理に替えて、図144に示す特図保留情報判定処理を行う。
第2実施形態の場合、特図2優先消化ではなく入賞順消化であり、先読み条件が設けられていないため、図144に示すように、先読み条件をチェックする処理(図19のステップA151〜A153)を行わずに、大当り判定処理(ステップA154)から演出コマンド設定処理(ステップA169)までを行う。なお、入賞順消化であっても、先読み条件を設定するようにしても良い。
〔特図普段処理〕
第2実施形態の遊技制御装置100は、図21に示す特図普段処理に替えて、図145に示す特図普段処理を行う。
第2実施形態の場合、特図2優先消化ではなく入賞順消化であるため、特図2保留数を優先的にチェックする処理(図21のステップA301)を行わずに、特図保留数は「0」であるか判定する(ステップA301a)。
そして、特図保留数は「0」であると判定した場合(ステップA301a;Y)、すなわち特図1保留数および特図2保留数の両方が「0」である場合には、客待ちデモが開始済みであるかを判定する処理(ステップA311)から特図普段処理移行設定処理1(ステップA315)までを行う。
一方、特図保留数は「0」でないと判定した場合(ステップA301a;N)、すなわち特図1保留数および特図2保留数の少なくとも一方が「0」でない場合には、今回変動する特図が特図1であるかを判定する(ステップA306a)。これにより、前述のように、通常遊技状態において入賞装置90に入賞した遊技球が第1始動入賞口36と第2始動入賞口97とに交互に振り分けられるため、最先の始動記憶として記憶されているのが、第1始動入賞口36への入賞による始動記憶なのか、第2始動入賞口97への入賞による始動記憶なのか、をチェックすることとなる。
そして、今回変動する特図が特図1であると判定した場合(ステップA306a;Y)には、特図1変動開始処理(ステップA307)から特図1の特図変動中処理移行設定処理(ステップA310)までを行う。
一方、今回変動する特図が特図1でないと判定した場合(ステップA306;N)、すなわち今回変動する特図が特図2である場合には、特図2変動開始処理(ステップA302)から特図2の特図変動中処理移行設定処理(ステップA305)までを行う。
〔特図情報設定処理〕
第2実施形態の遊技制御装置100は、第1実施形態と同様、図31に示す特図情報設定処理を行う。
なお、この特図情報設定処理では、変動パターンを決定する際に、前半変動パターンと後半変動パターンとを分けて決定するよう構成したが、これに限ることはなく、前半変動パターンと後半変動パターンとを分けることなく変動パターンを決定しても良い。
また、停止図柄の種類によって、前述した小当り遊技状態が発生する確率が高く設定された小当り頻発モードが発生するように構成することも可能である。
〔メイン処理〕
第2実施形態の演出制御装置300は、図97に示すメイン処理に替えて、図146に示すメイン処理を行う。
第2実施形態のメイン処理は、ステージチェンジ制御処理(ステップC12)と乱数更新処理(ステップC13)との間に、特定演出ゾーン設定処理(ステップC22)を行う点が、第1実施形態のメイン処理と異なる。
〔演出ポイント制御処理〕
第2実施形態の演出制御装置300は、図98に示す演出ポイント制御処理に替えて、図147に示す演出ポイント制御処理を行う。
第2実施形態の演出ポイント制御処理は、獲得ポイント数がボーナス対象値になったか否かに関する処理(ステップC109,C110)と、飾り特図変動表示ゲームの変動停止状態が10秒継続したか否かに関する処理(ステップC111,C112)との間に、特定演出ゾーン(後述)に移行しないことが決定されたか否かに関する処理(ステップC113,C114)を行う点が、第1実施形態のメイン処理と異なる。
具体的には、特定演出ゾーンに移行しないことが決定されたか否かに関する処理では、まず、特定演出ゾーンに移行しないことが決定されたか判定する(ステップC113)。
ステップC113で、特定演出ゾーンに移行することが決定されたと判定した場合(ステップC113;N)には、ステップC111の処理に移行する。
一方、ステップC113で、特定演出ゾーンに移行しないことが決定されたと判定した場合(ステップC113;Y)には、対応するボーナスポイント(本実施形態の場合、20ポイント)をポイント数に加算して(ステップC114)、ステップC111の処理に移行する。本実施形態では、後述の特定演出ゾーン設定処理(図148)において、特定演出ゾーン移行抽選に当選しなかったと判定した場合(ステップC1008;N)や、特定演出ゾーンに移行可能な保留情報でないと判定した場合(ステップC1009;N)に、特定演出ゾーンに移行しないことが決定されたと判定する。
〔特定演出ゾーン設定処理〕
次に、上述のメイン処理における特定演出ゾーン設定処理(ステップC22)の詳細について説明する。後述の“特定演出ゾーン制御”によって、通常モード(通常表示モード)から特定演出ゾーンに移行して特定演出ゾーン専用の演出(特定演出)を行うようにするが、この特定演出ゾーン設定処理にて、通常モードから特定演出ゾーンに移行するための設定および特定演出ゾーンから通常モードに復帰するための設定を行う。
図148に示すように、特定演出ゾーン設定処理では、まず、特定演出ゾーン中フラグがセットされているか判定する(ステップC1001)。
ステップC1001で、特定演出ゾーン中フラグがセットされていないと判定した場合(ステップC1001;N)には、特図保留数(特図始動記憶数)が上限数(本実施形態の場合、8個)に到達しているか判定する(ステップC1002)。
ステップC1002で、特図保留数が上限数に到達していないと判定した場合(ステップC1002;N)には、特定演出ゾーン設定処理を終了する。
一方、ステップC1002で、特図保留数が上限数に到達していると判定した場合(ステップC1002;Y)には、保留情報をチェックして(ステップC1003)、特図保留内にリーチ発生保留(すなわち、リーチ演出を伴う特図変動表示ゲームの始動記憶)があるか判定する(ステップC1004)。
ステップC1004で、特図保留内にリーチ発生保留があると判定した場合(ステップC1004;Y)には、リーチ発生保留あり時のゾーン演出抽選テーブルを設定し(ステップC1005)、当該テーブルを用いて特定演出ゾーン移行抽選を行い(ステップC1007)、当該抽選に当選したか判定する(ステップC1008)。
一方、ステップC1004で、特図保留内にリーチ発生保留がないと判定した場合(ステップC1004;N)には、リーチ発生保留なし時のゾーン演出抽選テーブルを設定し(ステップC1006)、当該テーブルを用いて特定演出ゾーン移行抽選を行い(ステップC1007)、当該抽選に当選したか判定する(ステップC1008)。
本実施形態では、リーチ発生保留なし時とリーチ発生保留あり時とで特定演出ゾーン移行抽選の当選確率が異なるため、リーチ発生保留なし時とリーチ発生保留あり時とで、異なるゾーン演出抽選テーブルを設定している。
具体的には、本実施形態において、特定演出ゾーン移行抽選の当選確率は、図149(b)に示すように、リーチ発生保留なし時の場合は30/100、リーチ発生保留あり時の場合は70/100となっている。
ステップC1008で、特定演出ゾーン移行抽選に当選しなかったと判定した場合(ステップC1008;N)には、特定演出ゾーン設定処理を終了する。
一方、ステップC1008で、特定演出ゾーン移行抽選に当選したと判定した場合(ステップC1008;Y)には、ステップC1003でチェックした保留情報が、特定演出ゾーンに移行可能な保留情報であるか判定する(ステップC1009)。
ステップC1009で、特定演出ゾーンに移行可能な保留情報でないと判定した場合(ステップC1009;N)には、特定演出ゾーン設定処理を終了する。
一方、ステップC1009で、特定演出ゾーンに移行可能な保留情報であると判定した場合(ステップC1009;Y)には、特定演出ゾーン中フラグをセットする(ステップC1010)。ステップC1010にて特定演出ゾーン中フラグをセットすることによって、次の特図変動表示ゲームから特定演出ゾーンに移行する。
本実施形態では、消化順序が最先の特図保留が大当り保留(すなわち、結果が大当りとなる特図始動記憶)および革命モード突入保留(すなわち、期待度の高い革命モードへの突入演出を伴う特図変動表示ゲームの始動記憶)の何れでもない場合であり、かつ、表示装置41に表示されている飾り特図始動記憶表示の色が桃色および青色の何れかである場合に、特定演出ゾーンに移行可能な保留情報であると判定する。なお、この特図始動記憶表示の色は始動入賞時の判定結果に基づき設定されるが、これには当該色が設定された始動記憶に基づく変動表示ゲームが実行されるまでの間に成長するパターン(例えば、最終的な表示色として設定された色が赤色であるが、最初に表示される色が青色であり、当該青色から緑色、赤色、と変化するパターン)も含まれ、その場合であっても、特定演出ゾーンに移行可能な保留情報であるか判定するタイミングにおいて青色であれば、特定演出ゾーンに移行可能な保留情報であると判定するように構成されている。
以下、対応する飾り特図始動記憶表示の色(図149(a)参照)が、より期待度の高い色に変化することを「成長」という。
ここで、本実施形態において、飾り特図始動記憶表示は、図149(a)に示すように、当該飾り特図始動記憶表示に対応する特図保留の先読み結果等に応じて、デフォルトの色(本実施形態の場合、桃色)とは異なる色(本実施形態の場合、青色、緑色、赤色、または金色)で表示される場合がある。期待度は、桃色<青色<緑色<赤色<金色の順に高くなるようになっている。
次いで、ステップC1003でチェックした保留情報に基づいて、特定演出ゾーン滞在回数、すなわち特定演出ゾーンで実行する特図変動表示ゲームの回数を設定する(ステップC1011)。
本実施形態では、消化順序が最先の特図保留を除く特図保留内にリーチ発生保留、大当り保留、および革命モード突入保留の何れかがある場合には、当該保留に基づく特図変動表示ゲームの実行前までに特定演出ゾーンが終了するよう、特定演出ゾーン滞在回数を設定する。具体的には、例えば、当該保留が4番目の保留である場合、特定演出ゾーン滞在回数として設定可能な最大回数は3回となる。当該最大回数を特定演出ゾーン滞在回数として設定しても良いし、抽選等によって当該最大回数の範囲内で特定演出ゾーン滞在回数を決定して設定しても良い。このように、消化順序が最先の特図保留を除く特図保留内にリーチ発生保留、大当り保留、および革命モード突入保留の何れかがある場合には、当該保留に基づく特図変動表示ゲームの実行前までに特定演出ゾーンが終了するよう構成することで、特定演出ゾーンの終了によって、遊技イベント発生(本実施形態の場合、リーチ発生、大当り発生、革命モード発生)への期待が残っていることを示唆できるため、特定演出ゾーンが終了しても遊技者の興趣が継続する。
また、消化順序が最先の特図保留を除く特図保留内にリーチ発生保留、大当り保留、および革命モード突入保留の何れもない場合には、抽選等によって特定演出ゾーン滞在回数を決定して設定する。
次いで、特定演出ゾーンの表示設定を行い(ステップC1012)、特定演出ゾーン専用の保留表示態様の表示設定を行って(ステップC1013)、特定演出ゾーン設定処理を終了する。
ステップC1012にて特定演出ゾーンの表示設定を行うことによって、次の特図変動表示ゲームから、背景画像等が、特定演出ゾーン専用の背景画像等に切り替わる。
また、ステップC1013にて特定演出ゾーン専用の保留表示態様の表示設定を行うことによって、次の特図変動表示ゲームから、未消化始動記憶表示領域R1や当該変動始動記憶表示領域(消化始動記憶表示領域)R3に表示されている飾り特図始動記憶表示が、特定演出ゾーン専用の飾り特図始動記憶表示(本実施形態の場合、おにぎり保留表示)に切り替わる。
また、ステップC1001で、特定演出ゾーン中フラグがセットされていると判定した場合(ステップC1001;Y)には、実行中の特図変動表示ゲームの変動終了時か判定する(ステップC1014)。
ステップC1014で、実行中の特図変動表示ゲームの変動終了時でないと判定した場合(ステップC1014;N)には、特定演出ゾーン設定処理を終了する。
一方、ステップC1014で、実行中の特図変動表示ゲームの変動終了時であると判定した場合(ステップC1014;Y)には、特定演出ゾーン滞在回数を−1更新して(ステップC1015)、特定演出ゾーン滞在回数が0であるか判定する(ステップC1016)。
ステップC1016で、特定演出ゾーン滞在回数が0でないと判定した場合(ステップC1016;N)には、特定演出ゾーン設定処理を終了する。
一方、ステップC1016で、特定演出ゾーン滞在回数が0であると判定した場合(ステップC1016;Y)には、特定演出ゾーン中フラグをクリアして、特定演出ゾーンの表示終了設定を行う(ステップC1017)。特定演出ゾーン中フラグをクリアすることによって、次の特図変動表示ゲームから通常モードに戻る。
次いで、保留情報をチェックし、当該チェックした保留情報(特図保留内の情報)に基づいて保留表示態様の表示設定を行って(ステップC1018)、特定演出ゾーン設定処理を終了する。
ステップC1017にて特定演出ゾーンの表示終了設定を行うことによって、次の特図変動表示ゲームから、背景画像等が、特定演出ゾーン移行前の背景画像等(すなわち、通常モード専用の背景画像等)に戻る。
また、特定演出ゾーンが終了すると、飾り特図始動記憶表示も通常モード専用の飾り特図始動記憶表示(本実施形態の場合、桃保留表示)に戻るが、特図保留内の情報によっては、特定演出ゾーンが終了しても通常モード専用の飾り特図始動記憶表示に戻らなかったり(すなわち、特定演出ゾーン専用の飾り特図始動記憶表示のままで表示され続けたり)、特定演出ゾーンが終了すると飾り特図始動記憶の色が特定演出ゾーン移行前の色よりも期待度の高い色に変化したりすることがある。そのため、ステップC1018では、保留情報に基づいて保留表示態様の表示設定を行っている。
ここで、本実施形態では、消化順序が最先の特図保留を除く特図保留内にリーチ発生保留、大当り保留、および革命モード突入保留の何れかがある場合には、当該保留に基づく特図変動表示ゲームの実行前までに特定演出ゾーンを終了させるよう構成した。これは、リーチ発生保留、大当り保留、および革命モード突入保留は、その他の特図保留に比べて前述したような成長する確率が高く、当該成長を遊技者に視認させるためである。これにより、特定演出ゾーンへの移行や特定演出ゾーンの継続によって遊技者に期待感を持たせることができるだけでなく、特定演出ゾーンが終了した後の特図保留の成長によっても、遊技者に期待感を持たせることが可能となる。
以下、成長する確率が高い特図保留(本実施形態の場合、リーチ発生保留、大当り保留、および革命モード突入保留)を、「特定保留」という。
〔変動演出設定処理〕
第2実施形態の演出制御装置300は、第1実施形態と同様、図107に示す変動演出設定処理を行う。
変動演出設定処理において、演出制御装置300は、ステップC812,C814にて演出モード等に対応する前半予告振分グループアドレステーブルを設定し、ステップC817にて演出モード等に対応する後半予告振分グループアドレステーブルを設定するが、演出モードに基づいて今回実行する飾り特図変動表示ゲームが特定演出ゾーン中のゲームであるか否か判定できる。よって、今回実行する飾り特図変動表示ゲームが特定演出ゾーン中のゲームである場合には、特定演出ゾーン専用の前半予告振分グループアドレステーブルや後半予告振分グループアドレステーブルが設定される。これにより、特定演出ゾーン滞在回数分の変動に亘って、特定演出ゾーン専用の演出(特定演出ゾーン専用のキャラクタ画像やセリフ画像等が表示されたり、特定演出ゾーン専用のBGMが流れたりする演出)が行われる。
[特定演出ゾーン制御]
次に、本実施形態の遊技機10が特徴とする“特定演出ゾーン制御”について説明する。
演出制御装置300は、特図保留数が上限数(本実施形態の場合、8個)に到達して、特定演出ゾーン移行条件が成立した場合に、特定演出ゾーンである「おにぎりゾーン」に移行して、特定演出ゾーン専用の演出(特定演出)を実行するよう構成されている。
本実施形態において、特定演出ゾーン移行条件が成立した場合とは、<1>特定演出ゾーン移行抽選に当選した、<2>特定演出ゾーンに移行可能な保留情報である、という2つの条件を全て満たした場合(すなわち、図148のステップC1009;Yの場合)である。
また、本実施形態において、演出制御装置300は、特定演出の演出パターンとして、「演出パターン1」、「演出パターン2」、または「演出パターン3」を選択可能となっている。
「演出パターン1」は、対象となる特図変動表示ゲームで特定演出ゾーンが終了しない場合、すなわち対象となる特図変動表示ゲームの次の特図変動表示ゲームでも特定演出ゾーンが継続する場合に選択される。一方、「演出パターン2」および「演出パターン3」は、対象となる特図変動表示ゲームで特定演出ゾーンが終了する場合に選択される。
したがって、例えば、特定演出ゾーン滞在回数がn回である場合、n−1回目までは「演出パターン1」が選択され、n回目では「演出パターン2」または「演出パターン3」が選択される。
具体的には、「演出パターン1」は、図150(a)に示すように、おにぎりの中身が分からないパターンである。なお、「演出パターン1」の演出の後半に出現するセリフ、具体的にはおにぎりの中身が分からないという結果を報知する場面で出現するセリフ(図150(a)に示す例では「???」)は、段階が進むごと(すなわち、特定演出ゾーンにおいて特図変動表示ゲームが実行されるごと)に変化させても良い。また、段階が進むごとに、異なるキャラクタ(例えば図150(b)に示すようなキャラクタ)を出現させても良い。このとき、異なる複数のキャラクタに期待度を設定し、特図保留内に特定保留が存在する場合に、その期待度に応じて出現させるキャラクタを選択することで、遊技者の期待感を煽るようにしても良いし、背景やセリフなどによって期待度を示唆するようにしても良い。
なお、対象となる特図変動表示ゲームで特定演出ゾーンが終了しない場合に選択可能な演出パターン(おにぎりの中身が分からないパターン)として、「演出パターン1」以外のパターンを設けても良い。
「演出パターン2」は、図150(c)に示すように、おにぎりの中身がなしの塩おにぎりパターンであり、「演出パターン3」は、図151(a)に示すように、おにぎりの中身がありの具入りおにぎりパターンである。
「演出パターン2」および「演出パターン3」の何れを選択するかは、演出パターン抽選によって決定する。本実施形態の場合、「演出パターン2」の演出によって、特図保留内の期待度が低いことを示唆することができ、「演出パターン3」の演出によって、特図保留内の期待度が高いことを示唆することができるため、特図保留内の期待度が高いほど、演出パターン抽選において「演出パターン3」に当選する確率が高くなるよう設定されている。ここで、「特図保留内の期待度が低い」とは、例えば、特図保留内に特定保留がない場合や、特図保留内にある特定保留が期待度の低い特定保留である場合である。また、「特図保留内の期待度が高い」とは、例えば、特図保留内にある特定保留が期待度の高い特定保留である場合である。
図151(b)に示すように、「演出パターン3」の演出において出現するおにぎりの中身は、複数種類の中身(本実施形態の場合、いくら、明太マヨ、ツナマヨ、鮭、昆布、および梅干し)の中から特図保留内の期待度に応じて選択される。期待度は、いくら>明太マヨ>ツナマヨ>鮭>昆布>梅干しの順に低くなるようになっている。
なお、本実施形態では、特定演出ゾーン滞在回数を設定したが、特定演出ゾーン滞在回数を設定しないよう構成することも可能である。
特定演出ゾーン滞在回数を設定しない場合には、例えば、図149(c)や図149(d)に示す演出パターン選択テーブルを用いて、対象となる特図変動表示ゲームで実行する演出の演出パターンを選択する。そして、「演出パターン1」を選択した際には対象となる特図変動表示ゲームでは特定演出ゾーンを終了せず、「演出パターン2」または「演出パターン3」を選択した際には対象となる特図変動表示ゲームで特定演出ゾーンを終了する。
この場合、図149(c)に示す演出パターン選択テーブルおよび図149(d)に示す演出パターン選択テーブルの一方のみを記憶しておき、当該記憶しているテーブルを用いるようにしても良いし、両方を記憶しておき、どちらを用いるかを抽選等によって決定しても良い。
ここで、図149(c)に示すテーブルにおける「超短縮変動」とは、変動時間が通常よりも短い変動(例えば、変動時間が3.2秒の変動)のことであり、特図保留数が多いとき(本実施形態の場合、上限数のとき)に設定される。
図149(c)に示すテーブルを用いた場合、「超短縮変動」のときは、変動時間が短く、おにぎりの中身を十分に視認させることができないため、「演出パターン1」が最も選択されやすく、「演出パターン3」は選択されないようになっている。一方、「それ以外(超短縮変動以外)」のときは、おにぎりの中身を十分に視認させることができるため、「演出パターン3」が最も選択されやすく、「演出パターン1」は選択されないようになっている。
また、図149(d)に示すテーブルを用いた場合、「特定保留あり(特図保留内に特定保留がある)」のときは、特定保留の成長を遊技者に視認させるため(すなわち、特定演出ゾーンをより早く終了させるため)に、特定演出ゾーンが継続する「演出パターン1」が最も選択されにくくなっている。一方、「特定保留なし(特図保留内に特定保留がない)」のときは、特図保留内の期待度が低いため、特図保留内の期待度が高いことを示唆する「演出パターン3」は選択されないようになっている。
なお、特図保留内にある特定保留の種類(本実施形態の場合、リーチ発生保留であるか、大当り保留であるか、革命モード突入保留であるか)によって、演出パターンの選択確率を異ならせても良い。
また、特図保留内にある特定保留の期待度によって、演出パターンの選択確率を異ならせても良い。これにより、例えば、特図保留内にある特定保留の期待度が高くなるほど、特定保留の成長を遊技者に視認させるため(すなわち、特定演出ゾーンをより早く終了させるため)に「演出パターン1」の選択確率を低くすることが可能となる。また、特図保留内にある特定保留の期待度が高くなるほど、特図保留内の期待度が高いことを示唆する「演出パターン3」の選択確率を高くすることも可能となる。
また、特図保留内に成長予定の保留があるか否かによって、演出パターンの選択確率を異ならせても良い。これにより、例えば、特図保留内に成長予定の保留がある場合には、当該保留の成長を遊技者に視認させるため(すなわち、特定演出ゾーンをより早く終了させるため)に「演出パターン1」の選択確率を低くすることが可能となる。
また、特図保留内に成長予定の保留がある場合には、特定演出ゾーン中に当該成長を示唆する演出を行っても良い。
図152〜図158を用いて、“特定演出ゾーン制御”を実行した際の表示装置41での表示を説明する。
図152および図153は、特図保留数が上限数に到達して、特定演出ゾーン移行条件が成立した際の表示の一例を示す図である。
また、図159は、特定演出ゾーン移行条件が成立した際の一例を説明するためのタイミングチャートである。
図152(a)〜(d)に示すように、飾り特図変動表示ゲームの変動表示が開始する度にポイントがポイント数に加算される。
そして、特図保留数が上限数に到達し、さらに特定演出ゾーン移行条件が成立すると、図152(e)および図159(A)に示すように、次の飾り特図変動表示ゲームの開始とともに特定演出ゾーン(おにぎりゾーン)に移行する。
この例では、特定演出ゾーン滞在回数として「2回」が設定されたとする。よって、特定演出ゾーン1変動目では、当該1変動目で特定演出ゾーンは終了しないため、「演出パターン1」の演出を行う。本実施形態の場合、特図保留数が上限数のときは超短縮変動になるので、特定演出ゾーンに移行して最初の特図変動表示ゲームでは、図152(e),(f)および図159(A)に示すように、特定演出ゾーンが開始されることを示す演出としてゾーン突入演出を行う。次の特定演出ゾーン2変動目(図159(A)における「1段階目」)では、特定演出ゾーンが終了するため、図153(a),(b)に示すように「演出パターン2」の演出、或いは、図153(d),(e)に示すように「演出パターン3」の演出を行う。
そして、特定演出ゾーンが終了すると、図152(c),(f)に示すように、通常モードに戻る。
保留の成長タイミングは予め設定されており、当該成長タイミングと重なるように特定演出期間(表示モードを特定演出ゾーンとする期間)が設定される場合がある。
特定演出ゾーン中に成長する予定の保留が特図保留内にない場合には、図153(c)に示すように、通常モードに戻ると、飾り特図始動記憶表示も、通常モード専用の飾り特図始動記憶表示に戻る。
一方、特定演出ゾーン中に成長する予定の保留が特図保留内にある場合にも、図153(f)に示すように、通常モードに戻ると、飾り特図始動記憶表示は通常モード専用の飾り特図始動記憶表示に戻るが、成長する予定の保留に対応する飾り特図始動記憶表示(図153(f)に示す例の場合、3番目の保留)の色は、通常モードに戻ったのと同時に(或いは、通常モードに戻った後の所定タイミングで)、特定演出ゾーン移行前の色よりも期待度の高い色(図153(f)に示す例の場合、赤色)に変化する。
このように、特定演出ゾーンの終了後に保留が成長することによって、特定演出ゾーンが終了しても遊技イベント発生(本実施形態の場合、リーチ発生、大当り発生、革命モード発生)への期待が残っていることを示唆できるため、遊技者の興趣が継続する。
ここで、本実施形態の場合、図153(e)に示すように、特定演出ゾーン中に追加された保留(図152(e)に示す例の場合、7番目の保留)は、通常モード専用の飾り特図始動記憶表示で表示されるよう構成されている。
図154は、特図保留数が上限数に到達したが、特定演出ゾーン移行条件が成立しなかった際の表示の一例を示す図である。
図154(a)〜(d)に示すように、飾り特図変動表示ゲームの変動表示が開始する度にポイントがポイント数に加算される。
そして、特図保留数が上限数に到達したが、特定演出ゾーン移行抽選に当選しなかった場合には、特定演出ゾーン移行条件が成立しないため、図154(d)に示すように、ポイント加算表示演出を行って、図154(e)に示すように、特定演出ゾーンに移行しない場合に付与されるボーナスポイント(本実施形態の場合、20ポイント)がポイント数に加算される。
また、図154(f)に示すように、特図保留数が上限数に到達したが、表示装置41に表示されている飾り特図始動記憶表示の中に、桃色および青色以外の色(図154(f)に示す例では赤色)の飾り特図始動記憶表示がある場合にも、特定演出ゾーン移行条件が成立しないため、ポイント加算表示演出を行って、特定演出ゾーンに移行しない場合に付与されるボーナスポイント(本実施形態の場合、20ポイント)がポイント数に加算される。
図154(d),(f)に示す例では、ポイント加算表示演出として、上限数に到達した飾り特図始動記憶表示が、ポイント加算に影響を及ぼしているような表示演出が実行されている。
図155は、特定演出ゾーンが終了しても、特定演出ゾーン専用の飾り特図始動記憶表示が表示され続ける際の表示の一例を示す図である。
本実施形態では、保留表示継続抽選を行い、当該保留表示継続抽選に当選した場合には、特定演出ゾーンが終了しても、特定演出ゾーン専用の飾り特図始動記憶表示(本実施形態の場合、おにぎり保留表示)を表示し続ける演出を行うよう構成されている。例えば、保留表示継続抽選の当選確率は、特図保留内に特定保留がない場合よりも、特図保留内に特定保留がある場合の方が高くなっている。なお、保留表示継続抽選を行わずに特定演出ゾーン専用の飾り特図始動記憶表示を表示し続ける演出を確定演出として、特図保留内に大当り保留がある場合にのみ行うようにしても良いし、特定演出ゾーン開始以降に発生した特図保留の情報に基づいて、特定演出ゾーン専用の飾り特図始動記憶表示を表示し続ける演出を行うか決定しても良い。
具体的には、例えば、保留表示継続抽選は、特定演出ゾーンへの移行設定時に行われる。保留表示継続抽選に当選した場合には、図155(a),(b)に示すように、「演出パターン3」(或いは「演出パターン2」でも良い。)の演出を行い、図155(c)に示すように、特定演出ゾーンが終了して通常モードに戻っても、対象保留を消化するまでは、特定演出ゾーン専用の飾り特図始動記憶表示が表示され続ける。この例では、リーチ発生保留が対象保留であり、図155(d)〜(f)に示すように、当該リーチ発生保留に基づく特図変動表示ゲームが終了するまでは、特定演出ゾーン専用の飾り特図始動記憶表示が表示され続けている。
このように、特定演出ゾーンの終了後も特定演出ゾーン専用の飾り特図始動記憶表示が表示され続けることによって、特定演出ゾーンが終了しても遊技イベント発生(本実施形態の場合、リーチ発生、大当り発生、革命モード発生)への期待が残っていることを示唆できるため、遊技者の興趣が継続する。
なお、図155に示す例では、飾り特図始動記憶表示の全部を特定演出ゾーン専用の飾り特図始動記憶表示で表示し続けるようにしたが、これに限ることはなく、例えば、特定演出ゾーンが終了すると、対象保留に対応する飾り特図始動記憶表示以外は、通常モード専用の飾り特図始動記憶表示に戻し、対象保留に対応する飾り特図始動記憶表示のみを、特定演出ゾーン専用の飾り特図始動記憶表示で表示し続けても良いし、特定演出ゾーン専用の飾り特図始動記憶表示に特別表示態様を設け、特図保留内に特定保留が存在する場合には、特定演出ゾーンが終了して通常モードに戻った際に、特定演出ゾーン専用の飾り特図始動記憶表示の表示態様を特別表示態様に変化させ、対象を明確にせずに遊技者の期待感を煽るようにしても良い。
図156は、特定演出ゾーン中に、保留が成長する際の表示の一例を示す図である。
本実施形態では、特定演出ゾーン中に成長する予定の保留がある場合、保留成長抽選を行い、特定演出ゾーン中に当該保留成長抽選に当選しなかった場合には、特定演出ゾーンの終了後に対象保留を成長させる(図153(d)〜(f)参照)。また、特定演出ゾーン中に当該保留成長抽選に当選した場合には、特定演出ゾーン中に対象保留を成長させる演出を行うよう構成されている。例えば、保留成長抽選の当選確率は、特図保留内に特定保留がない場合よりも、特図保留内に特定保留がある場合の方が高くなっている。
具体的には、例えば、保留成長抽選は、演出パターンの選択設定時に行われる。保留成長抽選に当選しなかった場合には、図156(a),(b)に示すように、対象保留は成長しない(すなわち、対象保留に対応する飾り特図始動記憶表示は変化しない)が、保留成長抽選に当選した場合には、図156(c)〜(e)に示すように、対象保留が成長する(すなわち、対象保留に対応する飾り特図始動記憶表示が変化する)。この例では、図156(d),(e)における2番目の保留が対象保留であり、当該対象保留に対応する飾り特図始動記憶表示が、当該対象保留の期待度に応じて変化している。
そして、図156(f)に示すように、通常モードに戻っても、対象保留の成長は引き継がれ、対象保留に対応する飾り特図始動記憶表示が、特定演出ゾーン移行前の色よりも期待度の高い色(この例では、緑色)で表示されている。
このように、特定演出ゾーン中に保留が成長することによって、特定演出ゾーン中に遊技者の期待感を向上させることができる。さらに通常モードに戻っても保留の成長を引き継ぐことによって、特定演出ゾーンが終了しても遊技イベント発生(本実施形態の場合、リーチ発生、大当り発生、革命モード発生)への期待が残っていることを示唆できるため、遊技者の興趣が継続する。
なお、対象保留がさらに成長する予定である場合、特定演出ゾーン中に、対象保留を成長させる(例えば、対象保留に対応する飾り特図始動記憶表示のおむすびの中身をより期待度の高い中身に変化させる)ようにしても良いし、通常モードに戻った後に、対象保留を成長させる(例えば、対象保留に対応する飾り特図始動記憶表示の色をより期待度の高い色に変化させる)ようにしても良い。
また、図156に示す例では、通常モードに戻ると、通常モード専用の飾り特図始動記憶表示(本実施形態の場合、桃保留表示)に戻って、対象保留の成長を引き継ぐようにしたが、通常モードに戻っても、特定演出ゾーン専用の飾り特図始動記憶表示(本実施形態の場合、おにぎり保留表示)のまま対象保留の成長を引き継ぐようにしても良い。
また、特定演出ゾーンに突入するか判定するために保留情報を参照した際に、成長予定の保留があることが分かった場合には、そのタイミングで保留成長抽選を行い、特定演出ゾーンにおいて複数の変動表示ゲームに亘って保留成長演出を行っても良い。この場合には、前述の複数のキャラクタのカットインや、セリフの変化によって保留を成長させる演出を行うようにする。
図157および図158は、革命モードへ突入する際の表示の一例を示す図である。
図157(a)〜(d)に示すように、飾り特図変動表示ゲームの変動表示が開始する度にポイントがポイント数に加算される。
そして、特図保留数が上限数に到達し、さらに特定演出ゾーン移行条件が成立すると、図157(e)および図159(B)に示すように、次の飾り特図変動表示ゲームの開始とともに特定演出ゾーン(おにぎりゾーン)に移行する。この例では、図157(d)における6番目の保留に対応する飾り特図始動記憶表示が、革命モード突入保留に対応する先読み飾り特図始動記憶表示H8であるとする。
また、この例では、特定演出ゾーン滞在回数として「4回」が設定されたとする。よって、特定演出ゾーン1変動目では、当該1変動目で特定演出ゾーンは終了しないため、「演出パターン1」の演出を行う。本実施形態の場合、特図保留数が多いときは超短縮変動になるので、特定演出ゾーンに移行して最初の特図変動表示ゲームにおいては、図157(e),(f)および図159(B)に示すように、特定演出ゾーンが開始されることを示す演出としてゾーン突入演出を行う。その後の特定演出ゾーン4変動目(図159(B)における「3段階目」)では、特定演出ゾーンが終了するため、図158(a),(b)に示すように「演出パターン3」(或いは「演出パターン2」であっても良い。)の演出を行う。
そして、特定演出ゾーンが終了すると、図158(c),(d)に示すように、通常モードに戻る。
その後、図158(e)に示すように、革命モード突入保留に基づく特図変動表示ゲームが開始すると、図158(f)および図159(B)に示すように、革命モードに突入する。
このように、特図保留内に特定保留がある場合には、当該特定保留に基づく特図変動表示ゲームの実行前までに特定演出ゾーンが終了するよう構成することで、特定演出ゾーンの終了によって、特定演出ゾーンが終了しても遊技イベント発生(本実施形態の場合、リーチ発生、大当り発生、革命モード発生)への期待が残っていることを示唆できるため、遊技者の興趣が継続する。
なお、図158に示す例では、通常モードに戻ると、通常モード専用の飾り特図始動記憶表示(本実施形態の場合、桃保留表示)に戻るようにしたが、通常モードに戻っても、特定演出ゾーン専用の飾り特図始動記憶表示(本実施形態の場合、おにぎり保留表示)を表示し続けるようにしても良い。
また、本実施形態では、革命モード突入保留に基づく特図変動表示ゲームにおいて、革命モードへの突入演出を実行するよう構成したが、これに限ることはなく、例えば、特定演出ゾーンの終了から革命モード突入保留に基づく特図変動表示ゲームの開始までに、特図変動表示ゲームを複数回実行する場合には、革命モード突入保留に基づく特図変動表示ゲームまでの複数変動(革命モード突入保留に基づく特図変動表示ゲームを含む。)に亘って革命モードへの突入演出を行うように構成することも可能である。
図160は、“特定演出ゾーン制御”の変形例を示す図である。
特図保留数が上限数に到達しない時間が所定時間以上継続した場合には、見かけ上、特図保留数を上限数に到達させて、特定演出ゾーンに移行しても良い。
具体的には、例えば、図160(a)〜(c)に示すように、飾り特図変動表示ゲームの変動表示が開始する度にポイントがポイント数に加算される。
そして、特図保留数が上限数に到達しない時間が所定時間以上継続した場合には、図160(c)に示すように、表示装置41に演出操作部550に対する押下操作を促す画像を表示する。当該画像に従って遊技者が押下操作した場合には、図160(d)に示すように、予め定められたポイント(この例では100ポイント)をポイント数から減算するとともに、飾り特図始動記憶表示の数を増やして、見かけ上、特図保留数を上限数に到達させる。次いで、図160(e)に示すように、当該変動が終了して、次の飾り特図変動表示ゲームが開始すると、図160(f)に示すように、特定演出ゾーン(おにぎりゾーン)に移行する。
ここで、実際に特図保留数が上限数に到達したことによって特定演出ゾーンに移行する場合は、特定演出ゾーンに移行して最初の特図変動表示ゲームは、超短縮変動になるが、図160に示す例のような場合(すなわち、見かけ上、特図保留数が上限数に到達したことによって特定演出ゾーンに移行する場合)は、特図保留数が実際には上限数に到達していないので、特定演出ゾーンに移行して最初の特図変動表示ゲームは、超短縮変動にならない。本実施形態においては、超短縮変動のときのみ、「演出パターン1」,「演出パターン2」,「演出パターン3」の演出に替えて、ゾーン突入演出を行うため、見かけ上、特図保留数が上限数に到達したことによって特定演出ゾーンに移行する場合には、特定演出ゾーンに移行して最初の特図変動表示ゲームにおいて「演出パターン1」,「演出パターン2」,「演出パターン3」の演出を行う。なお、見かけ上、特図保留数が上限数に到達したことによって特定演出ゾーンに移行する場合、特定演出ゾーンに移行して最初の特図変動表示ゲームにおいて、ゾーン突入演出を行った後に、「演出パターン1」,「演出パターン2」,「演出パターン3」の演出を行うようにしても良い。
また、本実施形態においては、見かけ上、増えた特図保留は、擬似連演出等によって消費するよう構成されている。
なお、図160に示す演出(ポイント消費による特定演出ゾーンへの移行演出)は、特図保留数が上限数に到達しない時間が所定時間以上継続した場合だけでなく、その他の場合にも適用可能である。
例えば、特図保留内に特定保留があるために特定演出ゾーンを終了させた後の復活演出として、ポイント消費による特定演出ゾーンへの移行演出を行うことも可能である。
また、特図保留数が上限数に到達したが、特定演出ゾーン移行条件が成立しなかったために特定演出ゾーンに移行しなかった場合であって、その後に追加された特図保留が期待度の高い保留であり当該追加によって特図保留数が上限数に到達しない場合に、ポイント消費による特定演出ゾーンへの移行演出を行うことも可能である。
図161は、表示装置の変形例を示す図である。
図161に示すように、メインの表示装置41に加えて、サブ表示装置141を備えても良い。このサブ表示装置141は、図161(a),(b),(d)に示すように、未消化始動記憶表示領域R1および当該変動始動記憶表示領域(消化始動記憶表示領域)R3の替わりに、飾り特図始動記憶表示を表示したり、図161(c)に示すように、特定演出モード専用の演出を行ったりするために用いられる。これにより、メインの表示装置41では、飾り特図変動表示ゲームを行い、サブ表示装置141では、保留消化毎の演出を行うことができる。
以上説明した“特定演出ゾーン制御”を実行可能な遊技機10によれば、始動入賞領域(第1始動入賞口36、第2始動入賞口97、普通変動入賞装置37)への遊技球の入賞に基づき変動表示ゲームを実行し、当該変動表示ゲームの停止結果が予め定めた特別結果となった場合に遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させる遊技機において、始動入賞領域への遊技球の入賞に基づき変動表示ゲームの実行に関連する乱数を抽出し、当該変動表示ゲームの実行権利(始動記憶)を所定の上限数(本実施形態の場合、8個)まで記憶する始動入賞記憶手段(遊技制御装置100)と、変動表示ゲームの実行権利を、当該変動表示ゲームが実行されるよりも前に判定する事前判定手段(遊技制御装置100)と、実行権利に対応する実行権利表示(飾り特図始動記憶表示)を所定の表示部(表示装置41またはサブ表示装置141)に表示する実行権利表示手段(演出制御装置300)と、始動入賞記憶手段に記憶されている実行権利の数が所定の上限数となった場合に、所定条件(特定演出ゾーン移行条件)の成立に基づいて特定演出期間(表示モードを特定演出ゾーンとする期間)を設定することが可能な特定演出期間設定手段(演出制御装置300)と、を備えている。
具体的には、第1始動入賞領域(第1始動入賞口36)又は第2始動入賞領域(第2始動入賞口97、普通変動入賞装置37)への遊技球の入賞に基づき第1変動表示ゲーム(第1特図変動表示ゲーム)又は第2変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)を実行し、当該第1変動表示ゲーム又は第2変動表示ゲームの停止結果が予め定めた特別結果となった場合に遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させる遊技機において、第1始動入賞領域への遊技球の入賞に基づき第1変動表示ゲームの実行に関連する乱数を抽出し、当該第1変動表示ゲームの実行権利(第1始動記憶)を所定の上限数(本実施形態の場合、4個)まで記憶する第1始動入賞記憶手段(遊技制御装置100)と、第2始動入賞領域への遊技球の入賞に基づき第2変動表示ゲームの実行に関連する乱数を抽出し、当該第2変動表示ゲームの実行権利(第2始動記憶)を所定の上限数(本実施形態の場合、4個)まで記憶する第2始動入賞記憶手段(遊技制御装置100)と、第1変動表示ゲーム又は第2変動表示ゲームの実行権利を、当該変動表示ゲームが実行されるよりも前に判定する事前判定手段(遊技制御装置100)と、実行権利に対応する実行権利表示(飾り特図始動記憶表示)を所定の表示部(表示装置41またはサブ表示装置141)に表示する実行権利表示手段(演出制御装置300)と、第1始動入賞記憶手段及び第2始動入賞記憶手段に記憶されている実行権利の合計数が所定数(本実施形態の場合、8個)となった場合に、所定条件(特定演出ゾーン移行条件)の成立に基づいて特定演出期間(表示モードを特定演出ゾーンとする期間)を設定することが可能な特定演出期間設定手段(演出制御装置300)と、を備えている。
そして、実行権利表示手段は、特定演出期間の開始とともに、実行権利表示の表示態様を、通常表示態様から、当該通常表示態様とは異なる特定表示態様に変更する(すなわち、通常モード専用の飾り特図始動記憶表示から特定演出ゾーン専用の飾り特図始動記憶表示に変更する)ことが可能であり(図148のステップC1012,C1013参照)、事前判定手段の判定結果(特図保留内の情報)に基づいて、特定演出期間を終了する場合であっても、特定表示態様を引き継いで表示する(すなわち、特図保留内の情報に基づいて、特定演出期間の終了とともに、通常モード専用の飾り特図始動記憶表示に戻すか、特定演出ゾーン専用の飾り特図始動記憶表示のまま表示し続けるかを決定し、当該特定演出期間の終了後は、当該決定に従って飾り特図始動記憶表示を表示する)ことが可能である(図148のステップC1018参照)。
したがって、特定演出期間(表示モードを特定演出ゾーンとする期間)が終了しても、実行権利表示(飾り特図始動記憶表示)の表示態様が通常表示態様に戻らずに特定表示態様のまま維持される場合(すなわち、特定演出ゾーン専用の飾り特図始動記憶表示を表示し続ける場合)があり、その場合は、特定演出期間が終了しても、遊技者の期待感を継続させることができるため、遊技の興趣を高めることができる。
また、実行権利(始動記憶)の数が所定の上限数に到達しないと、特定演出期間が設定されない(特定演出ゾーンに移行しない)。したがって、遊技者は、実行権利(始動記憶)の数を所定の上限数に到達させるために遊技球を発射し続けるため、遊技機の稼働率が向上する。
また、以上説明した“特定演出ゾーン制御”を実行可能な遊技機10によれば、特定演出期間設定手段(演出制御装置300)は、事前判定手段(遊技制御装置100)の判定結果に基づいて、特定演出期間(表示モードを特定演出ゾーンとする期間)の終了タイミングを決定するよう構成することが可能である。
具体的には、事前判定手段の判定結果(特図保留内の情報)に基づいて、特定演出ゾーン滞在回数を設定するよう構成することが可能である(図148のステップC1011参照)。
このように構成することによって、事前判定手段の判定結果に基づいて特定演出期間が終了するので、特定演出期間が終了しても、遊技者は継続して興味を持ち続けることができる。
具体的には、事前判定手段の判定結果に基づいて、所定の遊技イベント(本実施形態の場合、リーチ、大当り、革命モード)が発生すると判定した場合には、当該遊技イベントが発生する前までに、特定演出期間を終了させることができるため、特定演出期間が終了しても、遊技イベント発生への期待が残る。したがって、特定演出期間の終了によって遊技者に落胆感と期待感の両方を抱かせることができるため、遊技者は継続して興味を持ち続けることができる。
また、特定演出期間が終了して落胆した後に遊技イベントが発生するので、特定演出期間が終了せずに遊技イベントが発生する場合に比べて、遊技イベントの発生に対する高揚感を向上させることができる。
また、以上説明した“特定演出ゾーン制御”を実行可能な遊技機10によれば、遊技者にポイントを付与するポイント付与手段(演出制御装置300)と、ポイント付与手段により付与されたポイントが規定数に到達することに基づいて、遊技者に所定の特典(本実施形態の場合、演出態様の変更)を提供する特典提供手段(演出制御装置300)と、を備えている。そして、ポイント付与手段は、始動入賞記憶手段(遊技制御装置100)に記憶されている実行権利(始動記憶)の数が所定の上限数(本実施形態の場合、8個)となったが、所定条件(特定演出ゾーン移行条件)が成立しなかった場合に、所定のポイントを付与するように構成することが可能である(図147のステップC113,C114参照)。
このように構成することによって、実行権利(始動記憶)の数が所定の上限数となったが、所定条件が成立しなかった場合は、ポイントが付与されるため、特定演出期間が開始しなくても、遊技の興趣が低下してしまうことを抑制することができる。
ここで、例えば特開2000−135332号公報には、始動入賞領域への遊技球の入賞に基づき始動記憶を記憶して、当該始動記憶に対応する保留マークを表示装置に表示する遊技機が記載されている。しかしながら、このような遊技機では、先読み結果に基づいて保留マークの表示態様を変化させており、保留マークの表示態様が変化しない保留については期待が持てないので、遊技者にとって面白味に欠け、遊技の興趣を高めることができない。
また、従来、先読みにより特図保留内に特定保留があるか否か判定し、特定保留がある場合には、特定演出ゾーンに移行して、当該特定保留までに亘って特定演出を行う遊技機が知られている。しかしながら、このような遊技機では、特図保留内に特定保留がない場合には、特定演出ゾーンに移行しなかったり、特定演出ゾーンに移行しても規定回数で終わってしまってそれ以降のゲームには期待が持てなかったりするので、遊技の興趣を高めることができない。
これに対し、本実施形態の遊技機10は、先読み結果(事前判定手段の判定結果)に基づいて保留マーク(飾り特図始動記憶表示)の表示態様を変化させるのではなく、特定演出ゾーンへの移行に伴い保留マークの表示態様を変化させるので、保留マークの表示態様が変化しない保留についても期待を持つことができるので、遊技者にとって面白味があり、遊技の興趣を高めることができる。
さらに、特定演出ゾーンの開始(特定演出ゾーンへの移行)によって興趣が向上するだけでなく、特定演出ゾーンが終了しても、遊技イベント発生(本実施形態の場合、リーチ発生、大当り発生、革命モード発生)への期待が残るため、遊技者は継続して興味を持ち続けることができる。
具体的には、第2実施形態の遊技機10によれば、特定演出ゾーンに移行することで、遊技者に期待感を抱かせることができる。
さらに、特定演出ゾーンの終了後に保留が成長する場合があり、この場合、特定演出ゾーンの終了後に保留が成長することによって、特定演出ゾーンが終了しても遊技イベント発生への期待が残っていることを示唆できるため、特定演出ゾーンの終了後も遊技者の期待感を継続させることができる(図152および図153参照)。
また、特定演出ゾーンの終了後も特定演出ゾーン専用の飾り特図始動記憶表示が表示され続ける場合があり、この場合、特定演出ゾーンの終了後も特定演出ゾーン専用の飾り特図始動記憶表示が表示され続けることによって、特定演出ゾーンが終了しても遊技イベント発生への期待が残っていることを示唆できるため、特定演出ゾーンの終了後も遊技者の期待感を継続させることができる(図155参照)。
また、特定演出ゾーン中に保留が成長して、通常モードに戻っても保留の成長を引き継ぐ場合があり、この場合、特定演出ゾーン中に保留が成長することによって、特定演出ゾーン中に遊技者の期待感を向上させることができる。さらに通常モードに戻っても保留の成長を引き継ぐことによって、特定演出ゾーンが終了しても遊技イベント発生への期待が残っていることを示唆できるため、特定演出ゾーンの終了後も遊技者の期待感を継続させることができる(図156参照)。
また、特図保留内に特定保留がある場合には、当該特定保留に基づく特図変動表示ゲームの実行前までに特定演出ゾーンが終了するので、特定演出ゾーンの終了によって、特定演出ゾーンが終了しても遊技イベント発生への期待が残っていることを示唆できるため、飾り特図始動記憶表示の表示態様が変化しなくても(具体的には、特定演出ゾーンの終了後に保留が成長しなかったり、特定演出ゾーンの終了後も特定演出ゾーン専用の飾り特図始動記憶表示が表示され続けなかったり、特定演出ゾーン中に保留が成長しなかったり、特定演出ゾーン中に保留が成長したが、通常モードに戻ると当該成長が引き継がれなかったりしても)、特定演出ゾーンの終了後も遊技者の期待感を継続させることができる(図157および図158参照)。
なお、第2実施形態の遊技機においては、先読み結果に基づいて入賞装置90のLEDを発光させても良い。
また、入賞装置90のLEDを、対象保留の色(対象保留に対応する飾り特図始動記憶表示の色)に対応した色で発光させ、当該対象保留が成長する場合には、当該成長に伴って発光色が変化するようにしても良い。さらに、変動中に成長する場合にも、対応した色変化を行っても良い。
また、対象保留が成長する保留があり、入賞装置90のLEDが当該対象保留の色に対応した色で発光している状態で、新たな保留が発生した場合であって、当該新たな保留も成長する保留(すなわち、色が変化する保留)である場合には、原則、前の保留(当該対象保留)の色に対応した色での発光を継続する。当該対象保留が消化された後は、当該新たな保留の色に対応した色で発光しなくても良いし、対応した色で発光しても良い。
また、通常遊技状態においては、交互入賞する特図1、特図2の保留の色に対応して、入賞装置90のLEDの色を変化させるが、通常遊技状態以外の状態(例えば確変中や時短中)において、入賞装置90内の普電(第2始動入賞口97)に入賞した場合には、特図2の保留の色に対応して入賞装置90のLEDの色を変化させなくても良いし、普電(第2始動入賞口97)側のLEDの色のみを変化させても良い。
また、確変中や時短中において、入賞装置90に入賞した遊技球に基づいて先読みが行われても、その先読み結果に基づいて入賞装置90のLEDを発光させても良いし、発光させなくても良い。
<変形例2>
次に、第2実施形態の変形例の遊技機10について説明する。
本変形例では、入賞装置90(図114および図115参照)が備える第2始動入賞口97用の始動口2スイッチを、「始動口3スイッチ」という。
〔入賞口スイッチ/状態監視処理〕
遊技制御装置100は、タイマ割込み処理(図14参照)において入賞口スイッチ/状態監視処理(ステップS108)を行うが、本変形例では、入賞口スイッチ/状態監視処理として、図162に示す処理を行う。
この入賞口スイッチ/状態監視処理では、まず、大入賞口(特別変動入賞装置38)内の一方の大入賞口スイッチ38aに対応する入賞口監視テーブル1を準備し(ステップS201)、大入賞口が開いていないにもかかわらず大入賞口に不正な入賞がないか監視するとともに正常な入賞を検出する不正&入賞監視処理(ステップS202)を実行する。
入賞口監視テーブル(不正監視テーブル)には、対象のスイッチに入力があるかを判定するデータの位置を示す監視スイッチビット、不正監視情報の下位アドレス、不正入賞数領域の下位アドレス、不正入賞エラー報知コマンド、不正入賞数上限値(不正発生判定個数)、入賞口スイッチテーブルのアドレス、報知タイマ更新情報(許可/更新)の情報が定義されている。また、入賞口スイッチテーブルには、監視の繰り返し数(スイッチの数)、監視スイッチビット、入賞数カウンタ領域1のアドレス、入賞数カウンタ領域2のアドレスの情報が定義されている。これらの不正監視テーブルや入賞口スイッチテーブルは、監視対象のスイッチのそれぞれに応じたものが用意されている。
次いで、大入賞口(特別変動入賞装置38)内の他方の大入賞口スイッチ38aに対応する入賞口監視テーブル2を準備し(ステップS203)、不正な入賞がないか監視するとともに正常な入賞を検出する不正&入賞監視処理(ステップS204)を実行する。
次いで、普電内の入賞口スイッチ(始動口2スイッチ37a)に対応する入賞口監視テーブルを準備し(ステップS205)、不正な入賞がないか監視するとともに正常な入賞を検出する不正&入賞監視処理(ステップS206)を実行する。
次いで、常時入賞可能な入賞口スイッチに対応する入賞口監視テーブルを準備し(ステップS207)、入賞数を更新する入賞数カウンタ更新処理(ステップS208)を行って、始動口エラー監視処理(ステップS209)を行う。本変形例においては、始動口1スイッチ36a、始動口3スイッチ、および一般入賞口35の入賞口スイッチ35aが、常時入賞可能な入賞口スイッチ(不正監視が不要な入賞口スイッチ)である。
次いで、状態を監視すべき複数のスイッチ並びに信号のうちいずれのスイッチまたは信号を今回の監視の対象とするかを順番に指定するための状態スキャンカウンタを更新する(ステップS210)。この状態スキャンカウンタは0から3の範囲で更新される。
次いで、状態スキャンカウンタの値に応じて、監視する状態を設定するための遊技機状態監視テーブル1を準備し(ステップS211)、エラーが発生しているかなどの状態を判定する遊技機状態チェック処理(ステップS212)を行う。
状態スキャンカウンタの値を遊技機状態監視テーブル1に参照することで、状態スキャンカウンタの値が0である場合はスイッチのコネクタ抜けなどの発生により出力される異常検知信号1に基づく状態の監視が設定され、状態スキャンカウンタの値が1である場合は払出制御装置200からのシュート球切れスイッチ信号に基づく状態の監視が設定される。状態スキャンカウンタの値が2である場合はオーバーフロースイッチ信号に基づく状態の監視が設定され、状態スキャンカウンタの値が3である場合は払出異常ステータス信号に基づく状態の監視が設定される。
次いで、状態スキャンカウンタの値に応じて、監視する状態を設定するための遊技機状態監視テーブル2を準備し(ステップS213)、エラーが発生しているかなどの状態を判定する遊技機状態チェック処理(ステップS214)を行う。
状態スキャンカウンタの値を遊技機状態監視テーブル2に参照することで、状態スキャンカウンタの値が0である場合はガラス枠開放検出スイッチから出力される信号に基づく状態の監視が設定され、状態スキャンカウンタの値が1である場合は前面枠(本体枠)開放検出スイッチから出力される信号に基づく状態の監視が設定される。また、状態スキャンカウンタの値が2である場合は枠電波不正信号に基づく状態の監視が設定され、状態スキャンカウンタの値が3である場合はタッチスイッチ信号に基づく状態の監視が設定される。
次いで、状態スキャンカウンタの値が0であるか判定し(ステップS215)、状態スキャンカウンタの値が0でない場合(ステップS215;N)は、入賞口スイッチ/状態監視処理を終了する。この場合は、次に参照する遊技機状態監視テーブル3に状態の監視対象がない場合である。
一方、状態スキャンカウンタの値が0である場合(ステップS215;Y)は、遊技機状態監視テーブル3を準備し(ステップS216)、エラーが発生しているかなどの状態を判定する遊技機状態チェック処理(ステップS217)を行う。
状態スキャンカウンタの値を遊技機状態監視テーブル3に参照することで、状態スキャンカウンタの値が0である場合はスイッチのコネクタ抜けなどの発生により出力される異常検知信号2に基づく状態の監視が設定される。なお、遊技機状態監視テーブル3には状態スキャンカウンタが1から3の場合は定義されていない。
次いで、払出制御装置200が払出制御を開始可能であるかを示す払出ビジー信号に基づきビジー信号ステータスを設定する払出ビジー信号チェック処理(ステップS218)を行って、入賞口スイッチ/状態監視処理を終了する。なお、ステップS216からS218の処理は、タイマ割込み毎に更新される状態スキャンカウンタの値が0の場合のみ実行されるため、4回のタイマ割込みに1回の割合で実行されることとなる。すなわち、タイマ割込みが4ms毎に行われる場合は、16ms毎にステップS216からS218の処理が行われることとなる。
なお、第2実施形態の遊技制御装置100も、入賞口スイッチ/状態監視処理として、図162に示す処理を行っても良い。
〔始動口エラー監視処理〕
次に、上述の入賞口スイッチ/状態監視処理における始動口エラー監視処理(ステップS209)の詳細について説明する。
図163に示すように、始動口エラー監視処理では、まず、始動口1スイッチ36aに入力があるか判定する(ステップS301)。そして、始動口1スイッチ36aに入力がないと判定した場合(ステップS301;N)には、始動口3スイッチに入力があるか判定し(ステップS305)、始動口1スイッチ36aに入力があると判定した場合(ステップS301;Y)には、前回の入賞も第1始動口(始動入賞口36)への入賞であったか判定する(ステップS302)。
ステップS302で、前回の入賞も第1始動口(始動入賞口36)への入賞であったと判定した場合(ステップS302;Y)、すなわち入賞装置90の内部で遊技球が第1始動入賞口36と第2始動入賞口97とに交互に振り分けられていない場合には、連続入賞数領域の値を+1更新して(ステップS303)、連続入賞数領域の値が上限値以上であるか判定する(ステップS304)。そして、連続入賞数領域の値が上限値以上であると判定した場合(ステップS304;Y)には、ステップS309の処理に移行し、連続入賞数領域の値が上限値以上でないと判定した場合(ステップS304;N)には、始動口3スイッチに入力があるか判定する(ステップS305)。
一方、ステップS302で、前回の入賞は第1始動口(始動入賞口36)への入賞でなかったと判定した場合(ステップS302;N)には、連続入賞数領域に1をセーブし(ステップS314)、始動口判定データ領域に始動口1入賞情報をセーブして(ステップS315)、始動口3スイッチに入力があるか判定する(ステップS305)。
ステップS305で、始動口3スイッチに入力がないと判定した場合(ステップS305;N)には、始動口エラー報知タイマが0であるか判定する(ステップS318)。
一方、ステップS305で、始動口3スイッチに入力があると判定した場合(ステップS305;Y)には、前回の入賞も第3始動口(第2始動入賞口97)への入賞であったか判定する(ステップS306)。
ステップS306で、前回の入賞も第3始動口(第2始動入賞口97)への入賞であったと判定した場合(ステップS306;Y)、すなわち入賞装置90の内部で遊技球が第1始動入賞口36と第2始動入賞口97とに交互に振り分けられていない場合には、連続入賞数領域の値を+1更新して(ステップS307)、連続入賞数領域の値が上限値以上であるか判定する(ステップS308)。そして、連続入賞数領域の値が上限値以上でないと判定した場合(ステップS308;N)には、始動口エラー報知タイマが0であるか判定し(ステップS318)、連続入賞数領域の値が上限値以上であると判定した場合(ステップS308;Y)には、ステップS309の処理に移行する。
ステップS309では、連続入賞数領域の値を上限値に留める(ステップ309)。
次いで、始動口エラー報知タイマ領域に初期値(例えば60秒)をセーブし(ステップS310)、始動口エラーフラグ領域にエラー発生中フラグをセーブし(ステップS311)、始動口エラー発生コマンドを準備し(ステップS312)、演出コマンド設定処理(ステップS313)を行って、始動口エラー監視処理を終了する。
また、ステップS306で、前回の入賞は第3始動口(第2始動入賞口97)への入賞でなかったと判定した場合(ステップS306;N)には、連続入賞数領域に1をセーブし(ステップS316)、始動口判定データ領域に始動口3入賞情報をセーブして(ステップS317)、始動口エラー報知タイマが0であるか判定する(ステップS318)。
ステップS318で、始動口エラー報知タイマが0であると判定した場合(ステップS318;Y)には、始動口エラー監視処理を終了する。
一方、ステップS318で、始動口エラー報知タイマが0でないと判定した場合(ステップS318;N)には、始動口エラー報知タイマを−1更新して(ステップS319)、始動口エラー報知タイマが0であるか判定する(ステップS320)。
ステップS320で、始動口エラー報知タイマが0でないと判定した場合(ステップS320;N)には、始動口エラー監視処理を終了する。
一方、ステップS320で、始動口エラー報知タイマが0であると判定した場合(ステップS320;Y)には、始動口エラーフラグ領域に正常中フラグをセーブし(ステップS321)、始動口エラー解除コマンドを準備し(ステップS322)、演出コマンド設定処理(ステップS323)を行って、始動口エラー監視処理を終了する。
〔始動口スイッチ監視処理〕
本変形例の遊技制御装置100は、図16に示す始動口スイッチ監視処理に替えて、図164に示す始動口スイッチ監視処理を行う。
この始動口スイッチ監視処理では、ステップA101からA115の処理(図16参照)を行った後、ステップD101の処理に移行する。また、ステップA111で第2始動口(普通変動入賞装置37)への入賞がないと判定した場合(ステップA111;N)にも、ステップD101の処理に移行する。
ステップD101では、第3始動口(第2始動入賞口97)入賞監視テーブルを準備し(ステップD101)、ハード乱数取得処理(ステップD102)を行って、第3始動口への入賞があるか判定する(ステップD103)。
ステップD103で、第3始動口への入賞がないと判定した場合(ステップD103;N)には、始動口スイッチ監視処理を終了する。
一方、ステップD103で、第3始動口への入賞があると判定した場合(ステップD103;Y)には、特図時短中(普電サポート中)であるか判定する(ステップD104)。
ステップD104で、特図時短中でないと判定した場合(ステップD104;N)には、ステップD107の処理に移行する。
一方、ステップD104で、特図時短中であると判定した場合(ステップD104;Y)には、右打ち指示報知コマンドを準備して(ステップD105)、演出コマンド設定処理(ステップD106)を行う。すなわち、時短状態であれば、特図変動表示ゲームの確率状態にかかわらず、右打ち指示報知コマンドを準備して(ステップD105)、演出コマンド設定処理(ステップD106)を行う。本変形例の遊技機10の場合、第1始動口(始動入賞口36)や第3始動口(第2始動入賞口97)へは左打ちでないと入賞せず、普通変動入賞装置37へは右打ちでないと入賞しない。したがって、時短状態は、左打ちよりも右打ちの方が有利な遊技状態となるが、時短状態中に第3始動口に入賞があった場合(すなわち、時短状態中に左打ちされた場合)には、時短状態中に第1始動口に入賞があった場合と同様、右打ち指示報知コマンドを演出制御装置300に送信して、右打ちするよう指示する報知(警告)を演出制御装置300によって行うよう構成されている。
次いで、第3始動口(第2始動入賞口97)による保留の情報を設定するテーブルを準備し(ステップD107)、特図始動口スイッチ共通処理(ステップD108)を行って、始動口スイッチ監視処理を終了する。
なお、第2実施形態の遊技制御装置100も、始動口スイッチ監視処理として、図164に示す処理を行っても良い。
〔特図始動口スイッチ共通処理〕
本変形例の遊技制御装置100は、図18に示す特図始動口スイッチ共通処理に替えて、図165に示す特図始動口スイッチ共通処理を行う。
この特図始動口スイッチ共通処理では、ステップA131からA136の処理(図18参照)を行った後に、ステップA147およびA148の処理(図18参照)を行う。その後、ステップA137からA141の処理(図18参照)を行う。
本変形例の遊技機10では小当りは設定されていないため、小当りに関する処理であるステップA142からA144の処理(図18参照)は行わずに、変動パターン乱数(本変形例の場合、変動パターン乱数1から2)を対応するRWMの変動パターン乱数格納領域にセーブする(ステップA145)。
その後、特図1保留数と特図2保留数の合計に対応する変動順序フラグ格納領域のアドレス(保留1から8までの何れかの場所)を算出し(ステップD131)、算出した領域に対象(特図1または特図2)の変動順序フラグをセーブし(ステップD132)、特図保留情報判定処理(ステップA146)を行って、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
なお、第2実施形態の遊技制御装置100も、特図始動口スイッチ共通処理として、図165に示す処理を行っても良い。
〔特図保留情報判定処理〕
本変形例の遊技制御装置100は、図144に示す特図保留情報判定処理に替えて、図166に示す特図保留情報判定処理を行う。
本変形例は、第2実施形態の変形例であるため、第2実施形態と同様、特図2優先消化ではなく入賞順消化である。したがって、先読み条件が設けられていないため、本変形例の特図保留情報判定処理は、第2実施形態の特図保留情報判定処理(図144参照)と同様、先読み条件をチェックする処理(図19のステップA151〜A153)を行わない。
この特図保留情報判定処理では、まず、低確率判定フラグを準備して(ステップD151)、大当り乱数値が大当り判定値(大当り低確率判定値)と一致するか否かにより大当りであるか判定する先読み大当り判定処理(ステップD152)を行い、判定結果として大当りが設定されたか判定する(ステップD153)。
ステップD153で、判定結果として大当りが設定されたと判定した場合(ステップD153;Y)には、対象の始動口スイッチに対応する大当り図柄乱数チェックテーブルを設定し(ステップD154)、ステップA140にて準備した大当り図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得して(ステップD155)、ステップD157の処理に移行する。
一方、ステップD153で、判定結果として大当りが設定されていないと判定した場合(ステップD153;N)、すなわち判定結果としてはずれが設定された場合には、はずれの停止図柄情報を取得して(ステップD156)、ステップD157の処理に移行する。
ステップD157では、ステップD155またはステップD156にて取得した停止図柄情報を図柄情報領域にセーブする(ステップD157)。
次いで、対象の始動口スイッチおよび停止図柄情報に対応する先読み停止図柄コマンド(低確率)を準備して(ステップD158)、演出コマンド設定処理(ステップD159)を行う。
次いで、高確率判定フラグを準備して(ステップD160)、大当り乱数値が大当り判定値(大当り高確率判定値)と一致するか否かにより大当りであるか判定する先読み大当り判定処理(ステップD161)を行って、判定結果として大当りが設定されたか判定する(ステップD162)。
ステップD162で、判定結果として大当りが設定されたと判定した場合(ステップD162;Y)には、対象の始動口スイッチに対応する大当り図柄乱数チェックテーブルを設定し(ステップD163)、ステップA140にて準備した大当り図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得して(ステップD164)、ステップD166の処理に移行する。
一方、ステップD162で、判定結果として大当りが設定されていないと判定した場合(ステップD162;N)、すなわち判定結果としてはずれが設定された場合には、はずれの停止図柄情報を取得して(ステップD165)、ステップD166の処理に移行する。
ステップD166では、特図の高確率中であるか判定する(ステップD166)。
ステップD166で、特図の高確率中でないと判定した場合(ステップD166;N)には、ステップD168の処理に移行する。
一方、ステップD166で、特図の高確率中であると判定した場合(ステップD166;Y)には、ステップA157にて停止図柄情報をセーブした図柄情報領域に、ステップD164またはステップD165にて取得した停止図柄情報を上書きしてセーブして(ステップD167)、ステップD168の処理に移行する。なお、図柄情報領域にセーブされる停止図柄情報は、変動パターンの先読み等で使用される。
ステップD168では、対象の始動口スイッチおよび停止図柄情報に対応する先読み停止図柄コマンド(高確率)を準備して(ステップD168)、演出コマンド設定処理(ステップD169)を行う。
次いで、ステップA166およびA167の処理(図19参照)を行い、特図変動表示ゲームの変動態様における変動パターンを示す変動パターン番号に対応する先読み変動パターンコマンドを準備し(ステップD170)、演出コマンド設定処理(ステップD171)を行って、特図保留情報判定処理を終了する。
なお、第2実施形態の遊技制御装置100も、特図保留情報判定処理として、図166に示す処理を行っても良い。
〔先読み大当り判定処理〕
次に、上述の特図保留情報判定処理における先読み大当り判定処理(ステップD152,D161)の詳細について説明する。
図167に示すように、先読み大当り判定処理では、まず、大当り判定値の下限判定値を設定し(ステップD381)、対象の大当り乱数の値が下限判定値未満か判定する(ステップD382)。
ステップD382で、大当り乱数の値が下限判定値未満であると判定した場合(ステップD382;Y)には、判定結果としてはずれを設定して(ステップD386)、先読み大当り判定処理を終了する。
一方、ステップD382で、大当り乱数の値が下限判定値未満でないと判定した場合(ステップD382;N)には、当該先読み大当り判定処理の直前に準備した判定フラグは高確率判定フラグであるか判定する(ステップD383)。
ステップD383で、高確率判定フラグであると判定した場合(ステップD383;Y)、すなわち当該先読み大当り判定処理がステップD161の処理(図166参照)である場合には、高確率中の上限判定値を設定して(ステップD384)、対象の大当り乱数の値が上限判定値より大きいか判定する(ステップD385)。
一方、ステップD383で、高確率判定フラグでないと判定した場合(ステップD383;N)、すなわち当該先読み大当り判定処理がステップD152の処理(図166参照)である場合には、低確率中の上限判定値を設定して(ステップD387)、対象の大当り乱数の値が上限判定値より大きいか判定する(ステップD385)。
ステップD385で、大当り乱数の値が上限判定値より大きいと判定した場合(ステップD385;Y)は、判定結果としてはずれを設定して(ステップD356)、先読み大当り判定処理を終了する。
一方、ステップD385で、大当り乱数の値が上限判定値より大きくないと判定した場合(ステップD385;N)、すなわち大当りである場合には、判定結果として大当りを設定して(ステップD388)、先読み大当り判定処理を終了する。
〔大入賞口スイッチ監視処理〕
本変形例の遊技制御装置100は、図20に示す大入賞口スイッチ監視処理に替えて、図168に示す大入賞口スイッチ監視処理を行う。
この大入賞口スイッチ監視処理では、まず、特図ゲーム処理番号の値が「4」であるか、すなわち大入賞口開放中処理中であるか判定する(ステップA201)。
ステップA201で、大入賞口開放中処理中であると判定した場合(ステップA201;Y)には、大入賞口スイッチ38aに入力があるか判定する(ステップD201)。
一方、ステップA201で、大入賞口開放中処理中でないと判定した場合(ステップA201;N)には、特図ゲーム処理番号の値が「5」であるか、すなわち大入賞口残存球処理中であるか判定する(ステップA202)。
ステップA202で、大入賞口残存球処理中であると判定した場合(ステップA202;Y)には、大入賞口スイッチ38aに入力があるか判定する(ステップD201)。
一方、大入賞口残存球処理中でないと判定した場合(ステップA205;N)には、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。
ステップD201で、大入賞口スイッチ38aに入力がないと判定した場合(ステップD201;N)には、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。
一方、ステップD201で、大入賞口スイッチ38aに入力があると判定した場合(ステップD201;Y)には、大入賞口カウントコマンドを準備して(ステップD202)、演出コマンド設定処理(ステップD203)を行う。
次いで、特図ゲーム処理番号の値が「4」であるか、すなわち大入賞口開放中処理中であるか判定する(ステップD204)。
ステップD204で、大入賞口開放中処理中でないと判定した場合(ステップD204;N)には、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。
一方、ステップD204で、大入賞口開放中処理中であると判定した場合(ステップD201;Y)には、大入賞口カウント数を+1更新して(ステップD205)、大入賞口カウント数が上限値(一のラウンドで入賞可能な遊技球数。例えば「9」)以上となったか判定する(ステップA218)。
ステップA218で、大入賞口カウント数が上限値以上となっていないと判定した場合(ステップA218;N)には、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。
一方、ステップA218で、大入賞口カウント数が上限値以上となったと判定した場合(ステップA218;Y)には、特図ゲーム処理タイマ領域を0クリアして(ステップA220)、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。
なお、第2実施形態の遊技制御装置100も、大入賞口スイッチ監視処理として、図168に示す処理を行っても良い。
〔特図普段処理〕
本変形例の遊技制御装置100は、図145に示す特図普段処理に替えて、図169に示す特図普段処理を行う。
本変形例は、第2実施形態の変形例であるため、第2実施形態と同様、特図2優先消化ではなく入賞順消化である。したがって、本変形例の特図普段処理は、第2実施形態の特図普段処理(図145参照)と同様、特図2保留数を優先的にチェックする処理(図21のステップA301)を行わない。
この特図普段処理では、まず、特図1保留数および特図2保留数は共に「0」であるか判定する(ステップD301)。
ステップD301で、特図1保留数および特図2保留数は共に「0」でないと判定した場合(ステップD301;N)には、変動順序フラグ格納領域(保留数合計1用)からフラグをロードして(ステップD302)、今回の変動が特図1の変動であるか判定する(ステップD303)。
ステップD303で、今回の変動が特図1の変動であると判定した場合(ステップD303;Y)には、特図1保留数に対応する飾り特図保留数コマンドを準備し(ステップA308)、演出コマンド設定処理(ステップA309)を行い、特図1変動開始処理(ステップA307)を行って、特図普段処理を終了する。なお、この時点では、特図1保留数は−1更新されていないが、ステップA308では、−1更新された値に対応するコマンド(飾り特図保留数コマンド)を準備する。
一方、ステップD303で、今回の変動が特図1の変動でないと判定した場合(ステップD303;N)、すなわち今回の変動が特図2の変動である場合には、特図2保留数に対応する飾り特図保留数コマンドを準備し(ステップA303)、演出コマンド設定処理(ステップA304)を行い、特図2変動開始処理(ステップA302)を行って、特図普段処理を終了する。なお、この時点では、特図2保留数は−1更新されていないが、ステップA303では、−1更新された値に対応するコマンド(飾り特図保留数コマンド)を準備する。
また、ステップD301で、特図1保留数および特図2保留数は共に「0」であると判定した場合(ステップD301;Y)には、ステップA311からA314の処理(図21参照)を行う。
次いで、特図普段処理移行設定処理1(図22参照)、具体的には、ステップA321からA324の処理を行って、特図普段処理を終了する。
なお、第2実施形態の遊技制御装置100も、特図普段処理として、図169に示す処理を行っても良い。
〔特図1変動開始処理〕
本変形例の遊技制御装置100は、図23に示す特図1変動開始処理に替えて、図170(a)に示す特図1変動開始処理を行う。
この特図1変動開始処理では、ステップA331からA337の処理(図23参照)を行った後、特図1の特図変動中処理移行設定処理(図34参照)、具体的には、ステップA511からA516の処理を行う。なお、本変形例では、特図1点滅制御タイマ領域に点滅制御タイマ初期値として100m秒をセーブする。
次いで、特図1変動図柄番号領域に初期値(例えば0)をセーブして(ステップD331)、特図1変動開始処理を終了する。
なお、第2実施形態の遊技制御装置100も、特図1変動開始処理として、図170(a)に示す処理を行っても良い。
〔特図2変動開始処理〕
本変形例の遊技制御装置100は、図24に示す特図2変動開始処理に替えて、図170(b)に示す特図2変動開始処理を行う。
この特図2変動開始処理では、ステップA341からA347の処理(図24参照)を行った後、特図2の特図変動中処理移行設定処理(図35参照)、具体的には、ステップA521からA526の処理を行う。なお、本変形例では、特図2点滅制御タイマ領域に点滅制御タイマ初期値として100m秒をセーブする。
次いで、特図2変動図柄番号領域に初期値(例えば0)をセーブして(ステップD341)、特図2変動開始処理を終了する。
なお、第2実施形態の遊技制御装置100も、特図2変動開始処理として、図170(b)に示す処理を行っても良い。
〔特図1停止図柄設定処理〕
本変形例の遊技制御装置100は、図29に示す特図1停止図柄設定処理に替えて、図171に示す特図1停止図柄設定処理を行う。
この特図1停止図柄設定処理では、まず、大当りフラグ1が大当りか判定する(ステップA401)。
ステップA401で、大当りフラグ1が大当りでないと判定した場合(ステップA401;N)には、ステップA416およびA417の処理(図29参照)を行い、ステップA418からA422の処理(図29参照)を行って、特図1停止図柄設定処理を終了する。
一方、ステップA401で、大当りフラグ1が大当りであると判定した場合(ステップA401;Y)には、ステップA402からA407の処理(図29参照)を行った後、停止図柄番号に対応する確率変動判定データを取得し、確率変動判定データ領域にセーブする(ステップD401)。次いで、ステップA418からA422の処理(図29参照)を行って、特図1停止図柄設定処理を終了する。ここで、確率変動判定データは、大当り後にどのモードに移行するかを示す情報であり、本変形例では、ステップD401において、「低確率データ(通常(普電サポートあり))」または「高確率データ(確変(普電サポートあり))」が取得されて確率変動判定データ領域にセーブされる。なお、本変形例の遊技機10では潜伏確変は設定されないため、確率変動判定データは、結局、大当り後に確変状態に移行するか否かを示す情報となる。なお、潜伏確変を設定する場合には、高確率データを、「高確率データ1(確変(普電サポートあり))」、「高確率データ2(潜伏確変(普電サポートなし))」のように2種類設定するようにする。
なお、第2実施形態の遊技制御装置100も、特図1停止図柄設定処理として、図171に示す処理を行っても良い。
〔特図2停止図柄設定処理〕
本変形例の遊技制御装置100は、図30に示す特図2停止図柄設定処理に替えて、図172に示す特図2停止図柄設定処理を行う。
この特図2停止図柄設定処理では、まず、大当りフラグ2が大当りか判定する(ステップA431)。
ステップA431で、大当りフラグ2が大当りでないと判定した場合(ステップA431;N)には、ステップA440およびA441の処理(図30参照)を行い、ステップA442からA446の処理(図30参照)を行って、特図2停止図柄設定処理を終了する。
一方、ステップA431で、大当りフラグ2が大当りであると判定した場合(ステップA431;Y)には、ステップA432からA437の処理(図30参照)を行った後、停止図柄番号に対応する確率変動判定データを取得し、確率変動判定データ領域にセーブする(ステップD431)。次いで、ステップA442からA446の処理(図30参照)を行って、特図2停止図柄設定処理を終了する。
なお、第2実施形態の遊技制御装置100も、特図2停止図柄設定処理として、図172に示す処理を行っても良い。
〔特図情報設定処理〕
本変形例の遊技制御装置100は、図31に示す特図情報設定処理に替えて、図173に示す特図情報設定処理を行う。本変形例では、変動パターンが前半と後半に分かれていないため、図173に示す特図情報設定処理以降の対応する処理においては、それぞれその点が反映されている。
この特図情報設定処理では、まず、変動グループ選択ポインタテーブルを設定して(ステップD451)、現在の確率状態および停止図柄バターン番号に対応する変動グループ選択ポインタを取得する(ステップD452)。ここで、本変形例では、停止図柄パターン番号として、「0:はずれ図柄」、「1:15R確変図柄A1」、「2:15R確変図柄A2」、「3:10R確変図柄A1」、「4:15R確変図柄A3」、「5:10R確変A2a」、「6:10R確変A2b」、「7:10R通常図柄」、「8:15R確変B」、「9:2R確変」が設定される。
次いで、停止図柄パターン番号が「0」であるか、すなわち停止図柄パターンがはずれ図柄パターンであるか判定する(ステップD453)。
ステップD453で、停止図柄パターンがはずれ図柄パターンでないと判定した場合(ステップD453;N)には、ステップD452で取得した変動グループ選択ポインタを、変動グループ選択ポインタ領域にセーブして(ステップD455)、特図情報設定処理を終了する。
一方、ステップD453で、停止図柄パターンがはずれ図柄パターンであると判定した場合(ステップD453;Y)には、特図1保留数と特図2保留数の合計値に対応する値に変動グループ選択ポインタを更新し(ステップD454)、当該更新した変動グループ選択ポインタを、変動グループ選択ポインタ領域にセーブして(ステップD455)、特図情報設定処理を終了する。
このように、本変形例では、停止図柄パターンが大当り図柄パターンである場合には、変動パターンの振り分けは保留数に影響しないが、停止図柄パターンがはずれ図柄パターンである場合には、変動パターンの振り分けは保留数に影響する。
具体的には、停止図柄パターンがはずれ図柄パターンであって、現在の遊技状態が通常遊技状態(通常確率状態)の場合には、図197(a)に示すように、特図1(第1特図変動表示ゲーム)や特図2(第2特図変動表示ゲーム)の変動パターンとして、変動時間が「3.2秒」である「超短縮変動A」、変動時間が「8秒」である「短縮変動」、変動時間が「13.6秒」である「通常変動」、および変動時間が「28.4秒」である「通常Nリーチ変動」のうちの何れかが選択される。この場合、特図1保留数と特図2保留数の合計値が「0」,「1」,「2」である際と、「3」,「4」である際と、「5」,「6」である際と、「7」,「8」である際で変動パターンの振り分けが異なる。
また、停止図柄パターンがはずれ図柄パターンであって、現在の遊技状態が確変遊技状態(高確率状態)や時短遊技状態(時短動作状態)の場合には、図197(b)に示すように、特図1(第1特図変動表示ゲーム)や特図2(第2特図変動表示ゲーム)の変動パターンとして、変動時間が「2秒」である「超短縮変動B」、変動時間が「8秒」である「短縮変動」、および変動時間が「13.6秒」である「通常変動」のうちの何れかが選択される。この場合、特図1の変動パターンを選択する際には、特図1保留数によって変動パターンの振り分けが異なり、特図2の変動パターンを選択する際には、特図2保留数によって変動パターンの振り分けが異なる。すなわち、特図1の変動パターンを選択する際には、特図1保留数が1個以下である際と2個以上である際で変動パターンの振り分けが異なり、特図2の変動パターンを選択する際には、特図2保留数が1個以下である際と2個以上である際で変動パターンの振り分けが異なる。
なお、第2実施形態の遊技制御装置100も、特図情報設定処理として、図173に示す処理を行っても良い。
〔変動パターン設定処理〕
本変形例の遊技制御装置100は、図32に示す変動パターン設定処理に替えて、図174に示す変動パターン設定処理を行う。
この変動パターン設定処理では、まず、変動グループアドレステーブルを設定して(ステップA471)、変動グループ選択ポインタに対応する変動グループテーブルのアドレスを取得し、準備して(ステップD471)、対象(特図1または特図2)の変動パターン乱数1格納領域(保留数1用)から変動パターン乱数1をロードし、準備する(ステップA473)。
次いで、2バイト振り分け処理(ステップA475)を行って、振り分けられた結果得られた変動パターン選択テーブルのアドレスを取得し、準備して(ステップD472)、対象(特図1または特図2)の変動パターン乱数2格納領域(保留数1用)から変動パターン乱数2をロードし、準備する(ステップA478)。
次いで、振り分け処理(ステップA479)を行って、振り分けられた結果得られた変動パターン番号を取得し、変動パターン番号領域にセーブして(ステップD473)、変動パターン設定処理を終了する。
なお、第2実施形態の遊技制御装置100も、変動パターン設定処理として、図174に示す処理を行っても良い。
〔変動開始情報設定処理〕
本変形例の遊技制御装置100は、図33に示す変動開始情報設定処理に替えて、図175に示す変動開始情報設定処理を行う。
この変動開始情報設定処理では、まず、対象の変動パターン乱数1〜2の乱数格納領域をクリアして(ステップD491)、変動時間値テーブルを設定する(ステップD492)。
次いで、変動パターン番号に対応する変動時間値を取得し、特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップD493)。
次いで、変動パターン番号に対応する変動コマンド(MODE,ACTION)を準備し(ステップD494)、演出コマンド設定処理(ステップD495)を行って、ステップA501からA504の処理(図33参照)を行う。
次いで、変動順序フラグ格納領域をシフトし(ステップD496)、シフト後の空き領域をクリアして(ステップD497)、変動開始情報設定処理を終了する。
なお、第2実施形態の遊技制御装置100も、変動開始情報設定処理として、図175に示す処理を行っても良い。
〔特図変動中処理〕
本変形例の遊技制御装置100は、図36に示す特図変動中処理に替えて、図176に示す特図変動中処理を行う。
この特図変動中処理では、まず、変動図柄判別フラグに対応する図柄停止コマンドを準備し(ステップD601)、演出コマンド設定処理(ステップD602)を行って、ステップA601およびA602の処理(図36参照)を行う。本変形例の場合、停止図柄パターンがはずれ図柄パターンである場合には、ステップA601において表示時間として800m秒を設定し、停止図柄パターンが大当り図柄パターンである場合には、ステップA601において表示時間として2000m秒を設定する。
次いで、特図表示中処理移行設定処理(図37参照)、具体的にはステップA611からA617の処理を行って、特図変動中処理を終了する。
なお、第2実施形態の遊技制御装置100も、特図変動中処理として、図176に示す処理を行っても良い。
〔特図表示中処理〕
本変形例の遊技制御装置100は、図38および図39に示す特図表示中処理に替えて、図177に示す特図表示中処理を行う。本変形例では、小当りが設定されないため、図177に示す特図表示中処理では、その点が反映されている。
この特図表示中処理では、ステップA703からA715の処理(図38参照)を行った後、ファンファーレコマンドを準備して(ステップD701)、演出コマンド設定処理(ステップD702)を行う。なお、大当りの種類によってファンファーレ演出を異ならせる場合には、図38のステップA716のように、ラウンド数上限値に対応するファンファーレコマンドを準備して送信するようにしても良い。
次いで、大当りファンファーレ時間(例えば10000m秒)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA720)、大入賞口開放情報に対応する大入賞口(特別変動入賞装置38)の大入賞口不正入賞数領域をクリアして(ステップA722)、大入賞口開放情報に対応する大入賞口の大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間外フラグをセーブする(ステップA723)。
次いで、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1(ステップA724)を行って、特図表示中処理を終了する。
また、ステップA706で、大当りフラグ1が大当りでないと判定した場合(ステップA706;N)には、時間短縮変動回数更新処理(ステップD703)を行う。
次いで、特図普段処理移行設定処理1(図22参照)、具体的には、ステップA321からA324の処理を行って、特図表示中処理を終了する。
なお、第2実施形態の遊技制御装置100も、特図表示中処理として、図177に示す処理を行っても良い。
〔時間短縮変動回数更新処理〕
次に、上述の特図表示中処理における時間短縮変動回数更新処理(ステップD703)の詳細について説明する。
図178に示すように、時間短縮変動回数更新処理では、まず、特図高確率(高確率状態)中であるか判定する(ステップD801)。
ステップD801で、特図高確率中であると判定した場合(ステップD801;Y)には、時間短縮変動回数更新処理を終了する。
一方、ステップD801で、特図高確率中でないと判定した場合(ステップD801;N)には、特図時短(時短状態)中であるかを判定する(ステップD802)。
ステップD802で、特図時短中でないと判定した場合(ステップD802;N)には、時間短縮変動回数更新処理を終了する。
一方、ステップD802で、特図時短中であると判定した場合(ステップD802;Y)には、時短状態とする特図変動表示ゲームの実行回数を管理する時間短縮変動回数を−1更新し(ステップD803)、時間短縮変動回数が0となったか判定する(ステップD804)。
ステップD804で、時間短縮変動回数が0となっていないと判定した場合(ステップD804;N)、すなわち次の特図変動表示ゲームでも時短状態が継続する場合には、時間短縮変動回数更新処理を終了する。
一方、ステップD804で、時間短縮変動回数が0となったと判定した場合(ステップD804;Y)、すなわち今回の特図変動表示ゲームで時短状態が終了する場合には、確率情報コマンド(時短終了)を準備して(ステップA695)、演出コマンド設定処理(ステップD806)を行う。
次いで、時短終了時の特図普段処理移行設定処理2(ステップD807)を行って、時間短縮変動回数更新処理を終了する。
〔特図普段処理移行設定処理2(時短終了時)〕
次に、上述の時間短縮変動回数更新処理処理における時短終了時の特図普段処理移行設定処理2(ステップD807)の詳細について説明する。
図179に示すように、時短終了時の特図普段処理移行設定処理2では、まず、時短の終了に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブして(ステップD811)、時短の終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップD812)。
次いで、遊技状態表示番号領域に低確率中の番号をセーブして(ステップD813)、普図ゲームモードフラグ領域に普図低確率&普電サポートなしフラグをセーブする(ステップA704)。
次いで、特図ゲームモードフラグ領域に特図低確率&時短なしフラグをセーブし(ステップD815)、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(低確率)をセーブして(ステップD816)、時短終了時の特図普段処理移行設定処理2を終了する。
〔ファンファーレ/インターバル中処理〕
本変形例の遊技制御装置100は、図44に示すファンファーレ/インターバル中処理に替えて、図180に示すファンファーレ/インターバル中処理を行う。
このファンファーレ/インターバル中処理では、ステップA901からA903の処理(図44参照)を行った後、大入賞口開放時間(例えば29秒)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップD901)。
次いで、大入賞口開放中処理移行設定処理(図45参照)、具体的には、ステップA911からA915の処理を行って、ファンファーレ/インターバル中処理を終了する。
なお、第2実施形態の遊技制御装置100も、ファンファーレ/インターバル中処理として、図180に示す処理を行っても良い。
〔大入賞口開放中処理〕
本変形例の遊技制御装置100は、図46に示す大入賞口開放中処理に替えて、図181に示す大入賞口開放中処理を行う。
この大入賞口開放中処理では、まず、実行中の特別遊技状態における現在のラウンド数とRWMのラウンド数上限値領域のラウンド数上限値とを比較して現在のラウンドが最終ラウンドであるかを判定する(ステップA1001)。
ステップA1001で、最終ラウンドでないと判定した場合(ステップA1001;N)には、ラウンド間のインターバルに係るインターバルコマンドを準備して(ステップA1007)、演出コマンド設定処理(ステップA1010)を行う。
一方、ステップA1001で、最終ラウンドであると判定した場合(ステップA1001;Y)には、特別遊技状態の終了の際におけるエンディング表示画面の表示制御等に係るエンディングコマンドを準備して(ステップA1009)、演出コマンド設定処理(ステップA1010)を行う。
次いで、大入賞口残存球処理移行設定処理(図47参照)、具体的には、ステップA1021からA1023の処理を行って、大入賞口開放中処理を終了するが、ステップA1022とステップA1023との間で、残存球処理時間(例えば1.9秒)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする処理(ステップD1001)を行う。
なお、第2実施形態の遊技制御装置100も、大入賞口開放中処理として、図181に示す処理を行っても良い。
〔大入賞口残存球処理〕
本変形例の遊技制御装置100は、図48に示す大入賞口残存球処理に替えて、図182に示す大入賞口残存球処理を行う。
この大入賞口残存球処理では、まず、実行中の特別遊技状態における現在のラウンド数とRWMのラウンド数上限値領域のラウンド数上限値とを比較して現在のラウンドが最終ラウンドであるかを判定する(ステップA1101)。
ステップA1101で、最終ラウンドでないと判定した場合(ステップA1101;N)には、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理2(図49)、具体的にはステップA1121からA1123の処理を行って、大入賞口残存球処理を終了するが、ステップA1122とステップA1123との間で、インターバル時間(例えば0.1秒)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする処理(ステップD1101)を行う。
一方、ステップA1101で、最終ラウンドであると判定した場合(ステップA1101;Y)には、大当り終了処理移行設定処理(図50参照)の一部、具体的にはステップA1131からステップA1136の処理を行って、大入賞口残存球処理を終了するが、ステップA1132とステップA1133との間で、エンディング時間(例えば5.1秒)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする処理(ステップD1102)を行う。
なお、第2実施形態の遊技制御装置100も、大入賞口残存球処理として、図182に示す処理を行っても良い。
〔大当り終了処理〕
本変形例の遊技制御装置100は、図51に示す大当り終了処理に替えて、図183に示す大当り終了処理を行う。
この大当り終了処理では、まず、確率変動判定データによるサブルーチンコールを行う(ステップD1201)。
ステップD1201で、確率変動判定データが「低確率データ(通常(普電サポートあり))」の場合には、大当り終了設定処理1(ステップD1202)を行って、ステップD1205の処理に移行する。
また、ステップD1201で、確率変動判定データが「高確率データ(確変(普電サポートあり))」の場合には、大当り終了設定処理2(ステップD1203)を行って、ステップD1205の処理に移行する。
ステップD1205では、停電復旧時送信コマンド領域から確率情報コマンドをロードし、準備する(ステップD1205)。そして、演出コマンド設定処理(ステップD1206)を行う。
次いで、特図普段処理移行設定処理2(図54参照)、具体的にはステップA1241からステップA1249の処理を行って、大当り終了処理を終了するが、ステップA1245に替えて確率変動判定フラグ領域の情報をクリアする処理(ステップD1207)を行うとともに、ステップA1247およびA1248の処理は行わない。
なお、第2実施形態の遊技制御装置100も、大当り終了処理として、図183に示す処理を行っても良い。
〔大当り終了設定処理1〕
次に、上述の大当り終了処理における大当り終了設定処理1(ステップD1202)の詳細について説明する。
図184に示すように、大当り終了設定処理1では、まず、時短状態の開始に関する信号(例えば、大当り2信号をON)を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップD1231)。時短状態の開始に関する信号は、大当り中から出力されているので継続する形で、外部情報出力データ領域にセーブされる。
次いで、低確率状態と時短状態の開始に関する信号(例えば、特別図柄1高確率状態信号をOFF、特別図柄2高確率状態信号をOFF、特別図柄1変動時間短縮状態信号をON、特別図柄2変動時間短縮状態信号をON、普通図柄1高確率状態信号をON)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップD1232)。
次いで、遊技状態表示番号領域に時短状態ありの番号をセーブし(ステップD1233)、普図ゲームモードフラグ領域に普図高確率フラグをセーブして(ステップD1234)、特図ゲームモードフラグ領域に特図低確率&時短ありフラグをセーブする(ステップD1235)。
次いで、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(低確率)をセーブして(ステップD1236)、大当り終了設定処理1を終了する。
〔大当り終了設定処理2〕
次に、上述の大当り終了処理における大当り終了設定処理2(ステップD1203)の詳細について説明する。
図185に示すように、大当り終了設定処理2では、まず、時短状態の開始に関する信号(例えば、大当り2信号をON)を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップD1241)。
次いで、高確率状態と時短状態の開始に関する信号(例えば、特別図柄1高確率状態信号をON、特別図柄2高確率状態信号をON、特別図柄1変動時間短縮状態信号をON、特別図柄2変動時間短縮状態信号をON、普通図柄1高確率状態信号をON)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップD1242)。
次に、遊技状態表示番号領域に時短状態ありの番号をセーブし(ステップD1243)、普図ゲームモードフラグ領域に普図高確率フラグをセーブして(ステップD1244)、特図ゲームモードフラグ領域に特図高確率&時短ありフラグをセーブする(ステップD1245)。
次いで、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(高確率)をセーブして(ステップD1246)、大当り終了設定処理2を終了する。
なお、本変形例の場合、時短状態中は右打ちモードであるが、大当り中から右打ちモードが設定されているので、大当り終了設定処理1および大当り終了設定処理2では右打ちに関する設定を行わない。
〔遊技盤〕
図186は、本変形例の遊技盤30の正面図である。
本変形例の遊技盤30は、図186に示すように、セーターケース40の上部に、機種名等表示部48を備えている点が、第2実施形態の遊技盤30(図114参照)と異なる。
機種名等表示部48は、常に視認可能となるよう、第1可動演出部材44aの前面側に配設されている。
なお、機種名等表示部48は、所定のタイミング(例えば、先読み演出時)にのみ視認可能となるよう、第1可動演出部材44aの後方に上下動可能に配設されていても良い。この場合、演出制御装置300は、当該所定のタイミングになると、機種名等表示部48を、第1可動演出部材44aと重なって視認困難な上位置(図186における機種名等表示部48の位置)から第1可動演出部材44aと重ならず視認可能な下位置へと移動させる。
〔左右演出ユニット〕
図187(a)は、左右演出ユニット640を示す正面図であり、図187(b)は、左右演出ユニット640を前面側から見た斜視図である。なお、図122(b)と図187(a)は同じ図である。
図188は、左右演出ユニット640を前面側から見た分解斜視図であり、図189は、左右演出ユニット640を後面側から見た分解斜視図である。
図190は、左右演出ユニット640が有する第2可動演出部材44b,44cの動き方を説明する図である。
図187(a),(b)に示すように、左右演出ユニット640は、第2可動演出部材として、左可動演出部材44bと右可動演出部材44cとを備えている。
具体的には、図188および図189に示すように、左右演出ユニット640は、主に、枠状の取付ベース641と、取付ベース641の左部の前面側に左右動可能に装着される左可動ベース642bと、左可動ベース642bの前面側に装着される第1左装飾部材643bおよび第2左装飾部材644bと、左可動ベース642bをスライド駆動する左駆動ユニット645bと、取付ベース641の右部の前面側に左右動可能に装着される右可動ベース642cと、右可動ベース642cの前面側に装着される第1右装飾部材643cおよび第2右装飾部材644cと、右可動ベース642cをスライド駆動する右駆動ユニット645cと、取付ベース641の上部の前面側に設置される収納部646とを備えて構成されている。
左可動演出部材44bは、左可動ベース642bと左装飾部材643b,644bとからなる。
また、右可動演出部材44cは、右可動ベース642cと右装飾部材643c,644cとからなる。
左駆動ユニット645bは、取付ベース641の前面側に配設されており、左モータ(駆動源)645b1と、左モータ645b1の駆動軸に取り付けられた左主導ギア645b2と、左主導ギア645b2によって回転駆動される複数(本変形例の場合4つ)の左従動ギア(連結ギア)645b3と、左従動ギア645b3の取付ベース641からの離脱を防止するための左ギアカバー645b4と、左従動ギア645b3によってスライド駆動される左ラック部材645b5と、取付ベース641の下部に左右方向に沿って固定された左固定レール645b6と、左固定レール645b6に沿ってスライド自在な左可動レール645b7と、左可動ベース642bの取付ベース641からの離脱を防止するための左レールカバー645b8とを備える。
右駆動ユニット645cは、取付ベース641の前面側に配設されており、右モータ(駆動源)645c1と、右モータ645c1の駆動軸に取り付けられた右主導ギアと、右主導ギアによって回転駆動される複数の右従動ギア(連結ギア)と、右従動ギアの取付ベース641からの離脱を防止するための右ギアカバーと、右従動ギアによってスライド駆動される右ラック部材と、取付ベース641の上部に左右方向に沿って固定された右固定レールと、右固定レールに沿ってスライド自在な右可動レールと、右可動ベース642cの取付ベース641からの離脱を防止するための右レールカバー645c8とを備える。
なお、右駆動ユニット645cが有する右主導ギア、右従動ギア、右ギアカバー、右ラック部材、右固定レール、右可動レール等は、収納部646内に収納されている。
左駆動ユニット645bにおいて、左可動レール645b7は、左ラック部材645b5の後面側に固定されており、左ラック部材645b5とともに左右にスライド移動する。
左可動ベース642bの上端部をなすスライド片642b1は、取付ベース641と当該取付ベース641の上部に取り付けられた左レールカバー645b8との間に形成された左右方向に延在する間隙に下方から挿入されている。また、左可動ベース642bの下端部は、左ラック部材645b5の前面側に固定されている。したがって、左可動ベース642bは、左ラック部材645b5とともに左右にスライド移動する。これにより、左可動ベース642bは、表示装置41の表示領域と重ならない(或いは、表示領域の左端部と重なる)左位置(図187(a),(b)や図190(a)参照)と、表示装置41の表示領域のうち左端部よりも中央寄りの部分と重なる右位置(図190(b)参照)との間で移動可能となっている。
図190に示すように、左可動演出部材44bにおいて、第1左装飾部材643bと第2左装飾部材644bとは交差している。
第1左装飾部材643bの一端部(図188〜図190に示す例では上端部)には、当該一端部を取付ベース641に固定するための固定パーツ647bが取り付けられている。また、第1左装飾部材643bの他端部(図188〜図190に示す例では下端部)には、後方へ突出する突起部648bが形成されている。この突起部648bは、左可動ベース642bの一端部(図188〜図190に示す例では下端部)に形成された上下方向に長尺な長孔642b2内に当該長孔642b2に沿ってスライド自在に挿入されている。
また、第2左装飾部材644bの一端部(図188〜図190に示す例では下端部)には、当該一端部を取付ベース641に固定するための固定パーツ647bが取り付けられている。また、第2左装飾部材644bの他端部(図188〜図190に示す例では上端部)には、後方へ突出する突起部648bが形成されている。この突起部648bは、左可動ベース642bの他端部(図188〜図190に示す例では上端部)に形成された上下方向に長尺な長孔642b2内に当該長孔642b2に沿ってスライド自在に挿入されている。
第1左装飾部材643bおよび第2左装飾部材644bは、固定パーツ647bによって、取付ベース641のうち、左可動ベース642bの両端(上端、下端)よりも左側の位置に固定されている。したがって、左可動ベース642bが左位置(図190(a)参照)から右位置(図190(b)参照)へと移動すると、第1左装飾部材643bと第2左装飾部材644bの交差角度が変化して、左可動演出部材44bが、畳まれた状態から広がった状態へと変換するようになっている。
また、図188に示すように、左固定レール645b6の左端部には左位置検出センサ649bが取り付けられており、左可動ベース642bが左位置検出センサ649bによって検出されることで、演出制御装置300は、左可動演出部材44bが畳まれた状態であることを認識できるよう構成されている。
同様に、右駆動ユニット645cにおいて、右可動レールは、右ラック部材の後面側に固定されており、右ラック部材とともに左右にスライド移動する。
右可動ベース642cの下端部をなすスライド片642c1は、取付ベース641と当該取付ベース641の下部に取り付けられた右レールカバー645c8との間に形成された左右方向に延在する間隙に上方から挿入されている。また、右可動ベース642cの上端部は、右ラック部材の前面側に固定されている。したがって、右可動ベース642cは、右ラック部材とともに左右にスライド移動する。これにより、右可動ベース642cは、表示装置41の表示領域と重ならない(或いは、表示領域の右端部と重なる)右位置(図187(a),(b)参照)と、表示装置41の表示領域のうち右端部よりも中央寄りの部分と重なる左位置との間で移動可能となっている。
右可動演出部材44cにおいて、第1右装飾部材643cと第2右装飾部材644cとは交差している。
第1右装飾部材643cの一端部(図188,図189に示す例では上端部)には、当該一端部を取付ベース641に固定するための固定パーツ647cが取り付けられている。また、第1右装飾部材643cの他端部(図188,図189に示す例では下端部)には、後方へ突出する突起部648cが形成されている。この突起部648cは、右可動ベース642cの一端部(図188,図189に示す例では下端部)に形成された上下方向に長尺な長孔642c2内に当該長孔642c2に沿ってスライド自在に挿入されている。
また、第2右装飾部材644cの一端部(図188,図189に示す例では下端部)には、当該一端部を取付ベース641に固定するための固定パーツ647cが取り付けられている。また、第2右装飾部材644cの他端部(図188,図189に示す例では上端部)には、後方へ突出する突起部648cが形成されている。この突起部648cは、右可動ベース642cの他端部(図188,図189に示す例では上端部)に形成された上下方向に長尺な長孔642c2内に当該長孔642c2に沿ってスライド自在に挿入されている。
第1右装飾部材643cおよび第2右装飾部材644cは、固定パーツ647bによって、取付ベース641のうち、右可動ベース642cの両端(上端、下端)よりも右側の位置に固定されている。したがって、右可動ベース642cが右位置から左位置へと移動すると、第1右装飾部材643cと第2右装飾部材644cの交差角度が変化して、右可動演出部材44cが、畳まれた状態から広がった状態へと変換するようになっている。
また、右固定レールの右端部には右位置検出センサが取り付けられており、右可動ベース642cが右位置検出センサによって検出されることで、演出制御装置300は、右可動演出部材44cが畳まれた状態であることを認識できるよう構成されている。
〔メイン処理〕
本変形例の演出制御装置300は、図146に示すメイン処理に替えて、図191に示すメイン処理を行う。
このメイン処理では、ステップC1からC12の処理(図97や図146参照)を行って、ステップC22の処理(図146参照)を行った後、省電力状態移行設定処理(ステップC23)を行う。
次いで、ステップC13からC21の処理(図97や図146参照)を行って、メイン処理を終了する。
〔演出ボタン入力処理〕
次に、上述のメイン処理における演出ボタン入力処理(ステップC9)の詳細について説明する。
図192に示すように、演出ボタン入力処理では、まず、今回の演出ボタン状態領域の値を前回の演出ボタン状態領域にコピーして(ステップC31)、演出操作部550(演出ボタン25やタッチパネル29)のポート状態データを今回の演出ボタン状態領域にコピーする(ステップC32)。
次いで、前回の演出ボタン状態領域の値や今回の演出ボタン状態領域の値などに基づいて演出操作部550(演出ボタン25やタッチパネル29)の状態変化データを生成し、演出ボタン立上りエッジ領域にセーブする(ステップC33)。
ここで、演出操作部550からの入力の読み込みは、例えば1m秒周期のタイマ割込み処理内で行い、チャタリング除去等を行って、状態を確定しておく。そして、例えば約33.3m秒周期の演出ボタン入力処理では、演出操作部550からの入力の状態を確認して入力内容を確定し、その結果に応じて演出を切り替える処理等を行う。
次いで、タッチセンサ29aの有効期間中であるか判定する(ステップC34)。
ステップC34で、タッチセンサ29aの有効期間中でないと判定した場合(ステップC34;N)には、ステップC43の処理に移行する。
一方、ステップC34で、タッチセンサ29aの有効期間中であると判定した場合(ステップC34;Y)には、何れかのタッチセンサに入力があるか判定する(ステップC35)。
ここで、タッチセンサ29aの検出感度が「通常感度」に設定されている場合には、演出操作部550に対する接触操作が検出可能であり、当該接触操作が検出された際に、何れかのタッチセンサに入力があると判定される。また、タッチセンサ29aの検出感度が「高感度」に設定されている場合には、演出操作部550に対する手かざし操作や接触操作が検出可能であり、当該手かざし操作や接触操作が検出された際に、何れかのタッチセンサに入力があると判定される。
ステップC35で、何れのタッチセンサにも入力がないと判定した場合(ステップC35;N)は、ステップC43の処理に移行する。
一方、ステップC35で、何れかのタッチセンサに入力があると判定した場合(ステップC35;Y)は、空間タッチ演出中であるか判定する(ステップC36)。
ここで、遊技機10は、演出操作部550を使用する演出(PB(プッシュボタン)演出)の一種であるタッチ演出として、空間タッチ演出(空中タッチ演出)と、ボタンタッチ演出とを実行可能に構成されている。
空間タッチ演出中は、演出操作部550に対する手かざし操作が検出された際に、表示装置41の表示による演出を切り替える等して演出を変化させるよう構成されている。空間タッチ演出中は、タッチセンサ29aの検出感度が「高感度」に設定されている。
また、ボタンタッチ演出中は、演出操作部550に対する接触操作が検出された際に、表示装置41の表示による演出を切り替える等して演出を変化させるよう構成されている。ボタンタッチ演出中は、タッチセンサ29aの検出感度が「通常感度」に設定されている。
ステップC36で、空間タッチ演出中でないと判定した場合(ステップC36;N)、すなわちボタンタッチ演出中であり、演出操作部550に対する接触操作を検出した場合には、タッチセンサ制御処理(ステップC37)を行う。
そして、タッチセンサ制御処理(ステップC37)の結果、タッチセンサ29aの入力内容が確定したか判定する(ステップC38)。
具体的には、演出制御装置300は、例えば、演出操作部550に対する接触移動操作を促す画像等を表示装置41に表示して、フリック操作や丸くなぞる操作などの複数回の入力を監視しなければ確定できない操作を要求した場合には、複数回の入力結果に基づいて要求した操作がなされたと確定できた際に、入力内容が確定したと判定する。ここで、複数回の入力結果とは、例えば、予め定められた入力内容確定期間内で実行された複数回の演出ボタン入力処理の各ステップC33にて生成された演出操作部550の状態変化データのことである。本例の場合、演出ボタン入力処理が約33.3m秒周期で行われるので、例えば入力内容確定期間を333m秒間に定めた場合には、入力内容確定期間内で10回の演出ボタン入力処理が実行されて10個の状態変化データが生成される。
また、演出制御装置300は、例えば、演出操作部550に対する接触操作を促す画像等を表示装置41に表示して、触る操作等の1回の入力を監視するだけで確定できる操作を要求した場合には、今回の入力結果に基づいて要求した操作がなされたと確定できた際に、入力内容が確定したと判定する。
ステップC38で、タッチセンサ29aの入力内容が確定していないと判定した場合(ステップC38;N)には、ステップC43の処理に移行する。
一方、ステップC38で、タッチセンサ29aの入力内容が確定したと判定した場合(ステップC38;Y)には、タッチセンサ制御処理(ステップC37)の結果、タッチセンサ29aの有効確率を突破したか判定する(ステップC39)。
具体的には、演出制御装置300は、例えば、演出操作部550に対する複数回の接触操作(連打(連続タッチ)操作等)や複数回の接触移動操作(こする操作等)を促す画像等を表示装置41に表示した場合には、当該表示の開始以降に実行した演出ボタン入力処理の回数に対する、当該表示の開始以降にステップC38にて入力内容が確定したと判定した回数の割合が、予め定められた所定割合に達した際や、当該表示の開始以降にステップC38にて入力内容が確定したと判定した回数が、予め定められた所定回数に達した際に、有効確率を突破したと判定する。
また、演出制御装置300は、例えば、演出操作部550に対する1回の接触操作(ワンタッチ操作等)を促す画像等を表示装置41に表示した場合や、演出操作部550に対する1回の接触移動操作(フリック操作等)を促す画像等を表示装置41に表示した場合には、ステップC38にて入力内容が確定したと判定したので、無条件で有効確率を突破したと判定する。
ステップC39で、タッチセンサ29aの有効確率を突破していないと判定した場合(ステップC39;N)には、ステップC43の処理に移行する。
一方、ステップC39で、タッチセンサ29aの有効確率を突破したと判定した場合(ステップC39;Y)には、タッチセンサ29aの入力結果情報を保存して(ステップC40)、タッチセンサ29aを無効に設定する(ステップC41)。
次いで、タッチセンサ29aの検出感度が「高感度」に設定されていたら「通常感度」に設定して(ステップC42)、ステップC43の処理に移行する。
ステップC43では、PUSHセンサ(演出ボタンスイッチ25a)の有効期間中であるか判定する(ステップC43)。
ステップC43で、PUSHセンサの有効期間中でないと判定した場合(ステップC43;N)には、演出ボタン入力処理を終了する。
一方、ステップC43で、PUSHセンサの有効期間中であると判定した場合(ステップC43;Y)には、PUSHセンサ(演出ボタンスイッチ25a)に入力があるか、すなわち演出操作部550に対する押圧操作が検出されたか判定する(ステップC44)。
ステップC44で、PUSHセンサに入力がないと判定した場合(ステップC44;N)には、演出ボタン入力処理を終了する。
一方、ステップC44で、PUSHセンサに入力があると判定した場合(ステップC44;Y)、すなわち演出操作部550に対する押圧操作が検出された場合には、PUSHセンサ制御処理(ステップC46)を行う。
そして、PUSHセンサ制御処理(ステップC46)の結果、PUSHセンサ(演出ボタンスイッチ25a)の入力内容が確定したか判定する(ステップC47)。
具体的には、演出制御装置300は、例えば、演出操作部550に対する押圧操作を促す画像等を表示装置41に表示して、規定回数操作や長押し操作等の複数回もしくは所定期間に亘る入力を監視しなければ確定できない操作を要求した場合には、複数回のもしくは所定期間の入力結果に基づいて要求した操作がなされたと確定できた際に、入力内容が確定したと判定する。ここで、複数回の入力結果とは、例えば、予め定められた入力内容確定期間内で実行された複数回の演出ボタン入力処理の各ステップC33にて生成された演出操作部550の状態変化データのことである。本例の場合、演出ボタン入力処理が約33.3m秒周期で行われるので、例えば入力内容確定期間を333m秒間に定めた場合には、入力内容確定期間内で10回の演出ボタン入力処理が実行されて10個の状態変化データが生成される。また、所定期間の入力結果についても同様である。
また、演出制御装置300は、例えば、演出操作部550に対する押圧操作を促す画像等を表示装置41に表示して、単押し操作等の1回の入力を監視するだけで確定できる操作を要求した場合には、今回の入力結果に基づいて要求した操作がなされたと確定できた際に、入力内容が確定したと判定する。
ステップC47で、PUSHセンサの入力内容が確定していないと判定した場合(ステップC47;N)には、演出ボタン入力処理を終了する。
一方、ステップC47で、PUSHセンサの入力内容が確定したと判定した場合(ステップC38;Y)には、PUSHセンサ制御処理(ステップC45)の結果、PUSHセンサ(演出ボタンスイッチ25a)の有効確率を突破したか判定する(ステップC47)。
具体的には、演出制御装置300は、例えば、演出操作部550に対する複数回の押圧操作(連打(連続PUSH)操作等)を促す画像等を表示装置41に表示した場合には、当該表示の開始以降に実行した演出ボタン入力処理の回数に対する、当該表示の開始以降にステップC44にて入力内容が確定したと判定した回数の割合が、予め定められた所定割合に達した際や、当該表示の開始以降にステップC46にて入力内容が確定したと判定した回数が、予め定められた所定回数に達した際に、有効確率を突破したと判定する。
また、演出制御装置300は、例えば、演出操作部550に対する1回の押圧操作(ワンPUSH操作等)を促す画像等を表示装置41に表示した場合には、ステップC46にて入力内容が確定したと判定したので、無条件で有効確率を突破したと判定する。
ステップC47で、PUSHセンサの有効確率を突破していないと判定した場合(ステップC47;N)には、演出ボタン入力処理を終了する。
一方、ステップC47で、PUSHセンサの有効確率を突破したと判定した場合(ステップC47;Y)には、PUSHセンサ(演出ボタンスイッチ25a)の入力結果情報を保存し(ステップC48)、PUSHセンサ(演出ボタンスイッチ25a)を無効に設定して(ステップC49)、演出ボタン入力処理を終了する。
また、ステップC36で、空間タッチ演出中であると判定した場合(ステップC36;Y)には、当該空間タッチ演出がPUSHセンサ(演出ボタンスイッチ25a)として扱う演出であるか判定する(ステップC50)。
ここで、空間タッチ演出には、PUSHセンサとして扱う演出と、PUSHセンサとして扱わない演出とがある。
PUSHセンサとして扱う演出において、演出制御装置300は、演出操作部550に対する手かざし操作が検出された場合に、PUSH操作(押圧操作)に相当する操作が行われたものとして認識して、押圧操作に対応する制御を行うよう構成されている。
また、PUSHセンサとして扱わない演出において、演出制御装置300は、演出操作部550に対する手かざし操作が検出された場合に、タッチ操作(接触操作)に相当する操作が行われたものとして認識して、接触操作に対応する制御を行うよう構成されている。
ステップC50で、PUSHセンサとして扱う演出でないと判定した場合(ステップC50;N)、すなわち演出操作部550に対する手かざし操作を演出操作部550に対する接触操作とみなす場合には、ステップC37の処理に移行する。
この場合、例えば、演出操作部550の上方(具体的には、演出操作部550の上方のうちのタッチセンサ29aの検出範囲内)で指等がスライド移動した場合に、演出操作部550に対するフリック操作がなされたとみなすことができる。また、例えば、演出操作部550の上方で指等が複数回上下移動した場合(具体的には、指等がタッチセンサ29aの検出範囲内と検出範囲外とを往復移動した場合)に、演出操作部550に対する複数回の接触操作がなされたとみなすことができる。
一方、ステップC50で、PUSHセンサとして扱う演出であると判定した場合(ステップC50;Y)、すなわち演出操作部550に対する手かざし操作を演出操作部550に対する押圧操作とみなす場合には、タッチセンサ29aを無効に設定し(ステップC51)、タッチセンサ29aの検出感度を「通常感度」に設定して(ステップC52)、ステップC48の処理に移行する。
このように、本実施形態では、PUSHセンサとして扱う演出であると判定した場合には、入力内容が確定したか否かや、有効確率を突破したか否かの判定を行わずに、直ちに入力を確定して、タッチ入力であるがPUSH入力として扱うよう構成されている。
〔ホール・遊技者設定モード処理〕
次に、上述のメイン処理におけるホール・遊技者設定モード処理(ステップC10)の詳細について説明する。
図193に示すように、ホール・遊技者設定モード処理では、まず、遊技店側で情報の設定を行う状態であるホール設定モード中であるか判定する(ステップC61)。なお、ホール設定モード中である場合はホール設定モード中フラグがセットされており、このフラグの有無によりホール設定モード中であるかが判定可能である。
ステップC61で、ホール設定モード中であると判定した場合(ステップC61;Y)には、ステップC66の処理に移行する。
一方、ステップC61で、ホール設定モード中でないと判定した場合(ステップC61;N)には、遊技者が情報を設定する状態である遊技者設定モード中であるか判定する(ステップC62)。なお、遊技者設定モード中である場合は遊技者設定モード中フラグがセットされており、このフラグの有無により遊技者設定モード中であるかが判定可能である。
ステップC62で、遊技者設定モード中であると判定した場合(ステップC62;Y)には、ステップC80の処理に移行する。
一方、ステップC62で、遊技者設定モード中でないと判定した場合(ステップC62;N)には、ホール設定モードの開始条件が成立したか判定する(ステップC63)。ここでのホール設定モードの開始条件とは、例えば、客待ち状態中かつ前面枠12が開放された状態にて演出操作部550が2回押下されることである。
ステップC63で、ホール設定モードの開始条件が成立したと判定した場合(ステップC63;Y)には、ホール設定モードの画面描画開始を設定し(ステップC64)、ホール設定モード中フラグをセットして(ステップC65)、ステップC66の処理に移行する。
ステップC66では、音量の変更可能範囲の設定を操作入力に基づき行うホール音量調整処理(ステップC66)を行う。
次いで、LED輝度の変更可能範囲の設定を操作入力に基づき行うホールLED輝度調整処理(ステップC67)を行う。
これらの処理では上限値と下限値の両方を設定するようにしても良いし、一方のみ設定するようにしても良い。ここで設定した範囲内で遊技者が音量やLEDの輝度を調整可能となる。
次いで、液晶輝度の設定を操作入力に基づき行う液晶輝度調整処理(ステップC68)、遊技が所定時間行われていない場合に省電力状態に移行するか否かの設定を操作入力に基づき行う省電力設定処理(ステップC69)、枠突出部の外側等に設けられたロゴ18a(図236参照)等の枠装飾装置18の表示色を設定するロゴカラー設定処理(ステップC70)を行う。省電力設定処理(ステップC69)では、遊技が所定時間行われていない場合に省電力設定を有効にするか否かの設定を行う。なお、省電力状態に移行するか否かだけではなく、省電力設定時の音量、LED輝度、液晶輝度をホール毎、遊技機毎に設定できるようにしてもよい。また、上記の設定の他に、省電力中に可動役物を動作させるか否かの設定を可能としても良い。
次いで、これらの処理で設定した情報を確定する設定確定操作入力があったか判定する(ステップC71)。
ステップC71で、設定確定操作入力がないと判定した場合(ステップC71;N)には、ホール・遊技者設定モード処理を終了する。
一方、ステップC71で、設定確定操作入力があったと判定した場合(ステップC71;Y)には、工場出荷時設定での確定操作入力であったか判定する(ステップC72)。確定操作入力には、ステップC66からC70までの処理で設定した情報を確定する確定操作入力と、工場出荷時設定に戻すための確定操作入力とがあり、何れが行われたかを判定する。
ステップC72で、工場出荷時設定での確定操作入力でないと判定した場合(ステップC72;N)、すなわち、ステップC66からC70までの処理で設定した情報を確定する確定操作入力であった場合には、ステップC66からC70までの処理で設定した情報を決定された情報として、決定されたホール設定データをバックアップRAMに書き込む(ステップC74)。
一方、ステップC72で、工場出荷時設定での確定操作入力であると判定した場合(ステップC72;Y)には、工場出荷時設定処理(ステップC73)を行って、ステップC66からC70までの処理で設定した情報を破棄して工場出荷時の初期値を決定された情報とし、決定されたホール設定データをバックアップRAMに書き込む(ステップC74)。これにより、PROM321に記憶されている初期設定値(音量、LED輝度、液晶輝度などの設定値)がFeRAM323に記憶される。
次いで、ホール設定モードの画面描画の終了を設定し(ステップC75)、ホール設定モード中フラグをクリアして(ステップC76)、ホール・遊技者設定モード処理を終了する。
また、ステップC63で、ホール設定モードの開始条件が成立していないと判定した場合(ステップC63;N)には、遊技者設定モードの開始条件が成立したか判定する(ステップC77)。ここでの遊技者設定モードの開始条件とは、例えば、特図変動表示ゲームが実行されていない客待ち状態中に、演出操作部550が1回押下されることである。
ステップC77で、遊技者設定モードの開始条件が成立していないと判定した場合(ステップC77;N)には、ホール・遊技者設定モード処理を終了する。
一方、ステップC77で、遊技者設定モードの開始条件が成立したと判定した場合(ステップC77;Y)には、遊技者設定モードの画面描画開始を設定して(ステップC78)、遊技者設定モードフラグをセットする(ステップC79)。
次いで、ホール音量調整処理(ステップC66)で設定された変更可能範囲内で操作入力に基づき音量を変更する遊技者音量調整処理(ステップC80)、ホールLED調整処理(ステップC67)で設定された変更可能範囲内で操作入力に基づきLEDの輝度を変更する遊技者LED輝度調整処理(ステップC81)を行って、設定確定操作入力があるか判定する(ステップC82)。
ステップC82で、設定確定操作入力がないと判定した場合(ステップC82:N)には、ホール・遊技者設定モード処理を終了する。
一方、ステップC82で、設定確定操作入力があったと判定した場合(ステップC82:Y)には、ステップC80やC81の処理で設定された情報を遊技者設定データとしてRAM322に記憶した後、遊技者設定モードの画面描画の終了を設定し(ステップC83)、遊技者設定モード中フラグをクリアして(ステップC84)、ホール・遊技者設定モード処理を終了する。これにより遊技者が設定したLEDの輝度や音量に変更されることとなる。
なお、ホール設定モード又は遊技者設定モードに入った後の操作入力に伴う描画更新設定は演出ボタン入力処理(ステップC9)にて行う。
また、遊技者設定データは、消えても良いため、バックアップRAM(FeRAM323)に書き込まず、RAM322に記憶することとしたが、FeRAM323に記憶するようにしても良い。
さらに、電源遮断時にRTC338から時刻を取得してFeRAM322に記憶しておき、電源投入時にRTC338から取得した時刻から電源遮断時間を算出し、この電源遮断時間に応じてFeRAM323に記憶した遊技者設定データにホール設定値データを記憶する否かを決定するようにしても良い。例えば、電源遮断時間が所定時間以内である場合には遊技者設定データにホール設定値データを記憶しないで元のまま維持するようにし、短時間の停電やエラーを復旧するための電源の遮断などでは遊技者設定データがリセットされないようにすることができる。
〔省電力設定処理〕
次に、上述のホール・遊技者設定モード処理における省電力設定処理(ステップC69)の詳細について説明する。
図194に示すように、省電力設定処理では、まず、省電力設定モードがアクティブ中であるか判定する(ステップC91)。“アクティブ中”とは、図234(b)に示すように、遊技者設定モードの画面において「省電力設定」にカーソルが位置している状態である。
ステップC91で、省電力設定モードがアクティブ中でないと判定した場合(ステップC91;N)には、省電力設定処理を終了する。
一方、ステップC91で、省電力設定モードがアクティブ中であると判定した場合(ステップC91;Y)には、カーソルの左右操作があるか判定する(ステップC92)。
ステップC92で、カーソルの左右操作がないと判定した場合(ステップC92;N)には、カーソルの下操作があるか判定する(ステップC97)。
一方、ステップC92で、カーソルの左右操作があると判定した場合(ステップC92;Y)には、操作方向に対応させて省電力設定を更新して(ステップC93)、更新後の省電力設定に対応する表示設定を行う(ステップC94)。
次いで、省電力設定の出力要求を行い(ステップC95)、省電力設定有効タイマに初期値を設定して(ステップC96)、カーソルの下操作があるか判定する(ステップC97)。
ステップC97で、カーソルの下操作がないと判定した場合(ステップC97;N)には、省電力設定処理を終了する。
一方、ステップC97で、カーソルの下操作があると判定した場合(ステップC97;Y)には、「ロゴカラー設定」をアクティブに切り替えて(ステップC98)、アクティブメニューに対応する表示設定を行い(ステップC99)、省電力設定処理を終了する。“「ロゴカラー設定」をアクティブに切り替える”とは、図234(c)に示すように、遊技者設定モードの画面において「ロゴカラー設定」にカーソルが位置する状態にすることである。
遊技者設定モードの画面では、図234(a)に示すように、「省電力設定」や「ロゴカラー設定」の他に、「音量設定」、「LED輝度設定」、「デモ演出設定」、「液晶輝度設定」を行うことができる。図234(a)に示す例では、デモ演出設定モードがアクティブ中になっている。
〔省電力状態移行設定処理〕
次に、上述のメイン処理における省電力状態移行設定処理(ステップC23)の詳細について説明する。
図195に示すように、省電力状態移行設定処理では、まず、省電力状態移行タイマ計測状態フラグがセットされているか判定する(ステップC2001)。
ステップC2001で、省電力状態移行タイマ計測状態フラグがセットされていないと判定した場合(ステップC2001;N)には、省電力状態移行タイマ計測条件が成立したか判定する(ステップC2002)。例えば、「客待ちコマンド受信済みである」、「タッチOFFコマンド受信済みである」、「特図保留なし」、「特図変動中でない」、「遊技機エラーが発生していない(エラー報知中でない)」、「大当り中でない」、「普図保留なし」、および「普図変動中でない」を全て満たす場合に、省電力状態移行タイマ計測条件が成立したと判定する。
ステップC2002で、省電力状態移行タイマ計測条件が成立していないと判定した場合(ステップC2002;N)には、省電力状態移行設定処理を終了する。
一方、ステップC2002で、省電力状態移行タイマ計測条件が成立したと判定した場合(ステップC2002;Y)には、省電力状態移行タイマに初期値(例えば10分)を設定し(ステップC2003)、省電力状態移行タイマ計測状態フラグをセットして(ステップC2004)、省電力状態移行設定処理を終了する。
また、ステップC2001で、省電力状態移行タイマ計測状態フラグがセットされていると判定した場合(ステップC2001;Y)には、省電力状態移行タイマを−1更新して(ステップC2005)、省電力状態移行タイマがタイムアップしたか判定する(ステップC2006)。
ステップC2006で、省電力状態移行タイマがタイムアップしていないと判定した場合(ステップC2006;N)には、省電力状態移行設定処理を終了する。
一方、ステップC2006で、省電力状態移行タイマがタイムアップしたと判定した場合(ステップC2006;Y)には、図柄戻し演出の表示設定を行い(ステップC2007)、省電力状態への移行を設定して(ステップC2008)、省電力状態移行設定処理を終了する。これにより、図柄戻し演出(確変図柄に切り替わっている偶数図柄の表示態様を確変表示態様から非確変表示態様に戻すことを報知する演出)を行ってから、省電力状態へと移行する。すなわち、本変形例では、飾り特図変動表示ゲームの変動停止状態が10秒継続した場合でなく、省電力状態への移行が設定される場合に、確変図柄に切り替わっている偶数図柄の表示態様を、確変表示態様から非確変表示態様に戻す点で、第1実施形態や第2実施形態と異なる。
ここで、省電力状態では、例えば、液晶バックライトの輝度が最小値となり、遊技枠(ガラス枠15等)の発光装飾がOFFとなり、演出ボタン25が所定色で点滅し、全スピーカが無音となり、可動体全出力が励磁OFFとなる。
〔演出ポイント制御処理〕
本変形例の演出制御装置300は、図147に示す演出ポイント制御処理に替えて、図196に示す演出ポイント制御処理を行う。
この演出ポイント制御処理では、ステップC101からC110の処理(図98や図147参照)を行って、ステップC113およびC114の処理(図147参照)を行った後、省電力状態に移行することが決定されたか判定する(ステップC115)。
ステップC115で、省電力状態に移行することが決定されていないと判定した場合(ステップC115;N)には、演出ポイント制御処理を終了する。
一方、ステップC115で、省電力状態に移行することが決定されたと判定した場合(ステップC115;Y)には、獲得ポイント数をクリアして(ステップC112)、演出ポイント制御処理を終了する。すなわち、本変形例では、飾り特図変動表示ゲームの変動停止状態が10秒継続した場合(第2時点に到達した場合)でなく、省電力状態への移行が設定される場合に、獲得ポイント数がクリアされる点で、第1実施形態や第2実施形態と異なる。こうすることで、遊技を行っているにも拘わらず始動入賞が発生せず、飾り特図変動表示ゲームの変動停止状態が10秒継続することにより、獲得していたポイント数がクリアされてしまい、遊技者が不満を抱いたり遊技意欲が削がれたりしてしまうことを防止できる。
なお、第2実施形態の演出制御装置300も、演出ポイント制御処理として、図196に示す処理を行っても良い。
[遊技機の仕様]
次に、本変形例の遊技機10の仕様について説明する。
図198は、本変形例の遊技機10の仕様の一例を示す図である。
図199〜図201は、大当り中演出(ファンファーレ演出、ラウンド演出、インターバル演出、およびエンディング演出)を実行した際の表示の一例を示す図である。
図198に示すように、本変形例においては、15R確変A1大当りと、15R確変A2大当りと、10R確変A1大当りと、15R確変A3大当りと、10R確変A2a大当りと、10R確変A2b大当りと、10R通常大当りと、15R確変B大当り(突確)と、2R確変大当り(突確)の9種類の大当りが設定可能となっている。
ここで、図198〜図201に基づき、大当りに関連する演出として、表示装置41に結果態様として停止表示される確定図柄、大当り中に実行される大当りラウンド演出(ラウンド演出)、大当り終了時に実行されるエンディング演出、大当り終了後(特別遊技状態終了後)に設定される大当り後モードおよび普電サポート状態について説明する。
確定図柄には、奇数図柄(確変図柄)のゾロ目と、偶数図柄(非確変図柄)のゾロ目と、「2−4−1」とがある。
また、大当りラウンド演出には、例えば、図199(c),(d)に示すような表示、具体的には1ラウンド毎にキャラクタが桃の中に吸い込まれて桃が成長していくような表示が行われる確変大当りラウンド演出と、図199(f)に示すような表示、具体的には1ラウンド毎に1個の桃が流れてくるような表示が行われる通常大当りラウンド演出とがある。
なお、通常大当りラウンド演出においては、その途中で、ラウンド昇格演出が実行される場合がある。このラウンド昇格演出では、例えば、図200(a)に示すように、10R目になると上流から10個目の桃が流れてきて、図200(b)に示すように、演出操作部550に対する押下操作を促す画像と追加ラウンド分の桃(この例では5個の桃)を示す画像が出現する。そして、ラウンド昇格演出に成功した場合には、図200(c)に示すように、ラウンドが上乗せされること(ラウンドが継続すること)を報知するために追加ラウンド分の桃が光って、図200(d)に示すように、これらの桃が上流で待機する。そして、待機している桃がラウンド毎に1個ずつ下流へと流れていくことによってラウンドが継続される。一方、ラウンド昇格演出に失敗した場合には、図200(e)に示すように、追加ラウンド分の桃が去って行き、図200(f)に示すように、通常大当り用エンディング演出が実行される。
同様に、確変大当りラウンド演出においても、その途中で、ラウンド昇格演出が実行される場合があり、ラウンド昇格演出に成功した場合にはラウンドが継続され、ラウンド昇格演出に失敗した場合には確変大当り用エンディング演出が実行される。
また、通常大当りラウンド演出においては、その途中で、確変昇格演出が実行される場合がある。この確変昇格演出では、例えば、図201(a)に示すように、上流から揺動する桃が流れてきて、図201(b)に示すように、演出操作部550に対する押下操作を促す画像が出現する。そして、確変昇格演出に成功した場合には、図201(c)に示すように、桃が割れて、図201(d)に示すように、確変大当りラウンド演出が実行される。一方、確変昇格演出に失敗した場合には、図201(e),(f)に示すように、通常大当りラウンド演出が継続される。
また、エンディング演出には、例えば、図199(e)に示すような表示が行われる確変大当り用エンディング演出と、図199(g)に示すような表示が行われる通常大当り用エンディング演出とがある。
また、大当り後モードには、例えば、図199(a)に示すような表示が行われる確変モードと、図199(b)に示すような表示が行われる時短モードとがある。
また、大当り終了後に設定される普電サポート状態には、100回の特図変動表示ゲームを実行するまで普電サポートあり(時短)状態とされる場合と、次回の大当りまで普電サポートあり(時短)状態とされる場合とがある。
大当り結果が15R確変A1大当りである場合には、確定図柄として奇数図柄(確変図柄)である「7」のゾロ目が停止表示され、大当りラウンド演出として確変大当りラウンド演出が実行され、エンディング演出として確変大当り用エンディング演出が実行される。そして、大当り後モードとして確変モードが設定され、大当り終了後、次回の大当りまで普電サポートあり状態とされる。
また、大当り結果が15R確変A2大当りである場合には、確定図柄として奇数図柄(確変図柄)である「1」、「3」、または「5」のゾロ目が停止表示される。大当りラウンド演出として確変大当りラウンド演出が実行され、その確変大当りラウンド演出の途中でラウンド昇格演出が実行されて、そのラウンド昇格演出で成功する。また、エンディング演出として、確変大当り用エンディング演出が実行される。そして、大当り後モードとして確変モードが設定され、大当り終了後、次回の大当りまで普電サポートあり状態とされる。
また、大当り結果が10R確変A1大当りである場合には、確定図柄として奇数図柄(確変図柄)である「1」または「5」のゾロ目が停止表示され、大当りラウンド演出として確変大当りラウンド演出が実行され、エンディング演出として確変大当り用エンディング演出が実行される。そして、大当り後モードとして確変モードが設定され、大当り終了後、次回の大当りまで普電サポートあり状態とされる。
また、大当り結果が15R確変A3大当りである場合には、確定図柄として偶数図柄(非確変図柄)のうちの何れか一つのゾロ目が停止表示される。大当りラウンド演出として通常大当りラウンド演出が実行され、その通常大当りラウンド演出の途中でラウンド昇格演出が実行されて、そのラウンド昇格演出で成功する。また、その通常大当りラウンド演出の途中で確変昇格演出が実行されて、その確変昇格演出に成功し、エンディング演出として確変大当り用エンディング演出が実行される。そして、大当り後モードとして確変モードが設定され、大当り終了後、次回の大当りまで普電サポートあり状態とされる。
また、大当り結果が10R確変A2a大当りである場合には、確定図柄として偶数図柄(非確変図柄)のうちの何れか一つのゾロ目が停止表示される。大当りラウンド演出として通常大当りラウンド演出が実行され、その通常大当りラウンド演出の途中で確変昇格演出が実行されて、その確変昇格演出に失敗し、エンディング演出として通常大当り用エンディング演出が実行されるが、その通常大当り用エンディング演出の途中で図示していないエンディング用確変昇格演出が実行されて、その確変昇格演出に成功し、大当り終了後の確率状態が高確率状態となることが報知される。そして、大当り後モードとして確変モードが設定され、大当り終了後、次回の大当りまで普電サポートあり状態とされる。
また、大当り結果が10R確変A2b大当りである場合には、確定図柄として偶数図柄(非確変図柄)のうちの何れか一つのゾロ目が停止表示され、大当りラウンド演出として通常大当りラウンド演出が実行され、エンディング演出として通常大当り用エンディング演出が実行される。そして、大当り後モードとして100回の特図変動表示ゲームを実行するまでは時短モードが設定されて、それ以降は確変モードが設定され、大当り終了後、次回の大当りまで普電サポートあり状態とされる。
また、大当り結果が10R通常大当りである場合には、確定図柄として偶数図柄(非確変図柄)のうちの何れか一つのゾロ目が停止表示され、大当りラウンド演出として通常大当りラウンド演出が実行され、エンディング演出として通常大当り用エンディング演出が実行される。そして、大当り後モードとして時短モードが設定され、大当り終了後、100回の特図変動表示ゲームを実行するまで普電サポートあり状態とされる。ここで、100回の特図変動表示ゲームを実行するまでの間に確変モードに昇格するか否かの演出を行うようにしてもよい。また、大当り終了後に普電サポート状態となる回数を図柄によって異ならせ、この普電サポート状態が継続するか否かの演出を行うようにしてもよい。なお、この普電サポート状態が継続するか否かの演出を行う場合には、例えば100回が設定される図柄であった場合にも、実際の回数よりも少ない回数(他の図柄にて設定される普電サポート状態となる回数と対応した回数が望ましい)を報知しておき、普電サポート上乗せ演出のような演出を行うと、より遊技者の興趣を向上させることができる。
なお、大当り結果が、10R確変A1大当り、10R確変A2a大当り、10R確変A2b大当り、10R通常大当りである際にも、大当りラウンド演出の途中でラウンド昇格演出が実行される場合があるが、そのラウンド昇格演出には失敗する。
また、大当り結果が15R確変B(突確)大当り、2R確変(突確)大当りである場合には、確定図柄として「2−4−1」が停止表示され、大当りラウンド演出もエンディング演出も実行されない。そして、大当り後モードとして確変モードが設定され、大当り終了後、次回の大当りまで普電サポートあり状態とされる。
なお、図199〜図201の各図において、図199(a),(b)以外には、未消化始動記憶表示領域R1や当該変動始動記憶表示領域(消化始動記憶表示領域)R3を記載していないが、これらの表示領域は、大当り中演出中も表示しても良いし、一時的に表示しないようにしても良い。また、これらの表示領域を一時的に表示しないようにする場合には、それに伴い、情報表示装置60のランプL3,L4(第1始動記憶数を表示する特図1保留LED1,2)やランプL5,L6(第2始動記憶数を表示する特図2保留LED1,2)を一時的に消灯しても良いし、表示領域の表示を表示しないようにした場合でも、情報表示装置60のランプL3,L4(第1始動記憶数を表示する特図1保留LED1,2)やランプL5,L6(第2始動記憶数を表示する特図2保留LED1,2)は消灯せず、大当り中であっても始動記憶数がどこかで把握できるようにしてもよい。
[特定リーチ演出]
次に、本変形例の遊技機10が特徴とする“特定リーチ演出”について説明する。
図202(a)は、本変形例における非確変図柄の一例を示す図であり、図202(b)は、本変形例における確変図柄の一例を示す図であり、図202(c)は、“特定リーチ演出”の際に表示されるキャラクタの一例を示す図である。
図203は、“特定リーチ演出”の演出パターンの一例を示す図である。
“特定リーチ演出”は、リーチ状態(具体的には、例えば、表示装置41における左、中、右の変動表示領域のうちの何れか二つの変動表示領域で、特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の飾り特別図柄となった状態)で変動表示が停止した状態)が発生した場合に所定の確率で実行される。“特定リーチ演出”においては、当該二つの変動表示領域で仮停止表示されている飾り特別図柄(リーチ形成図柄)または当該二つの変動表示領域以外の変動表示領域で表示されている飾り特別図柄(リーチ形成図柄以外の図柄)が回転表示されて、その飾り特別図柄の表面だけでなく裏面も視認可能となる。
図202(a),(b)に示すように、飾り特別図柄においては、表面と裏面とで表示態様を異ならせて、表面と裏面が区別できるようになっている。また、飾り特別図柄の裏面には、キャラクタが表示される場合(図202(b)の右図参照)があり、そのキャラクタの種類や表示位置によって当該変動の期待度等を示唆するようになっている。
“特定リーチ演出”の演出パターンには、例えば、図203(a)に示す特定リーチ演出パターンAと、図203(b)に示す特定リーチ演出パターンBとがある。
図203(a)に示すように、特定リーチ演出パターンAでは、リーチ形成図柄(この例では左図柄および右図柄)が回転表示される。特定リーチ演出パターンAは、最終停止図柄(最後に停止表示される飾り特別図柄。この例では中図柄)をメインにした演出ではなく、ストーリー系のリーチパターンであり、最終停止図柄をストーリーの内容や段階などで示唆するようになっている。したがって、ストーリーを知らない遊技者は期待度が分からない。そこで、特定リーチ演出パターンAでは、回転表示されているリーチ形成図柄の裏面に期待度を示唆するキャラクタ等を表示することにより、当該リーチ変動に対する期待度を示唆することができる。また、リーチ形成図柄に裏面にキャラクタを表示するだけでなく、当該リーチ形成図柄の周辺にオーラを表示して当該オーラの色で期待度を示唆するようにしてもよい。
なお、リーチ形成図柄の回転毎にリーチ形成図柄の裏面に表示されるキャラクタ等の種類や表示位置を変化させることによって、リーチ形成図柄の回転毎に期待度を変化させても良い。
また、リーチ形成図柄の裏面にはストーリーに登場するキャラクタ(図202(c)参照)またはストーリーに登場しないキャラクタを表示可能とし、ストーリーに登場しないキャラクタではなく、ストーリーに登場するキャラクタを表示することで、当該変動が期待できるものであること等を示唆するようにしても良い。。
また、リーチ形成図柄の回転毎にリーチ形成図柄の裏面に表示されるキャラクタの数を増加していくことで、当該変動が期待できるものであること等を示唆するようにしても良い。
また、キャラクタ等の表示とオーラの表示の何れか一方ではなく、両方で期待度を示唆するようにしても良い。
図203(b)に示すように、特定リーチ演出パターンBでは、リーチ形成図柄以外の図柄(この例では中図柄)が回転表示される。特定リーチ演出パターンBは、最終停止図柄をメインにした演出であるため、最終停止図柄の候補同士の優劣(大きさや攻撃力など)を見ていれば期待度を把握することができる。なお、特定リーチ演出パターンBでは最終停止図柄の候補が大きく表示されて演出が行われるので、特定リーチ演出パターンBにおけるリーチ形成図柄は、特定リーチ演出パターンAにおけるリーチ形成図柄に比べて小さく表示されている。
そして、“特定リーチ演出”を経た再抽選演出では、演出操作部550の演出ボタン25に対する長押し操作を促す長押し指示表示が表示装置41に表示される。そして、当該長押し指示表示に応じて行われた押圧操作(PUSH操作)が長押し操作であった場合には、再抽選演出Aを設定して、所定の演出(本変形例の場合、連発図柄どかし演出)を長押し操作の継続時間に対応した回数実行する。一方、当該長押し指示表示に応じて行われた押圧操作が長押し操作ではなく単押し(単独押し)操作であった場合には、再抽選演出Bを設定して、当該所定の演出(連発図柄どかし演出)を実行する。したがって、遊技者は、長押し指示表示に従わずに単押し操作を行った場合であっても、長押し操作を行った場合に出現する演出の一部を見ることができる。
図204は、“特定リーチ演出”を経た再抽選演出の一例を説明するためのタイミングチャートである。
図205〜図209は、“特定リーチ演出”を経た再抽選演出を実行した際の表示の一例を示す図であって、図205および図206は、図204の上段(<長押しによる再抽選演出A>)に対応する図であり、図207は、図204の中段(<単独押しによる再抽選演出B[1]>)に対応する図であり、図208および図209は、図204の下段(<単独押しによる再抽選演出B[2]>)に対応する図である。
演出制御装置300は、例えば、特定リーチ演出パターンAの“特定リーチ演出”を伴う特図変動表示ゲームにおいてリーチ状態が発生すると、リーチ形成図柄(この例では左図柄および右図柄)を回転表示する回転表示演出を実行する(図205(a)参照)。図205(a)に示す例では、“特定リーチ演出”におけるリーチ形成図柄のうち左側の図柄の裏面に所定のキャラクタが表示されている。
次いで、図204に示すように、飾り特別図柄を仮停止表示する仮停止表示演出を実行する(図205(b)参照)。その際、例えば、再抽選演出の実行に好適な図柄群(偶数図柄のゾロ目)を仮停止表示する。また、大当り結果で仮停止する場合には、最終停止図柄(この例では中図柄)がリーチ形成図柄よりも手前側にあるように見える表示を行って、大当り結果であることをアピールする。
次いで、図204に示すタイミングt1において、仮停止図柄群(例えば偶数図柄のゾロ目)を、表示領域の右上等に揺れ変動状態で縮小表示するとともに、再抽選演出の開始を報知する再抽選演出開始表示を表示する(図205(c)参照)。この例では、再抽選演出開始表示として、演出ボタン25を模した画像とともに「ドドドチャンス!! ボタンを長押ししてください」という文字を表示している。
次いで、演出ボタンスイッチ25aの有効期間が開始すると(t2)、演出ボタン25に対する長押し操作を促す長押し指示表示を表示する(図205(d)参照)。その際、遊技者は確定図柄群(最終的な停止図柄群)が確変図柄のゾロ目となるか否かに注目するため、仮停止図柄群(例えば偶数図柄のゾロ目)を構成する各図柄の前後関係に差異がないように(すなわち、各図柄の前後方向の位置が一致しているように)見える表示を行って、仮停止図柄群全体をアピールする。この例では、長押し指示表示として、演出ボタン25の操作方法を示す画像とともに「!長押し!」という文字を表示している。長押し指示表示は、演出ボタンスイッチ25aの有効期間中、表示され続ける。
次いで、図204の上段に示すように、長押し指示表示に応じて演出ボタン25に対する押圧操作が行われ(t3)、その押圧操作が一定時間(本変形例の場合200m秒)継続した場合(t4)には、長押し条件が成立したと判定、すなわち長押し操作が行われたと判定して、当該変動におけるファンファーレ演出が終了するまで再抽選演出Aを設定し、連発図柄どかし演出を開始する。その後、所定の演出付与時間(本変形例の場合100m秒)が経過する毎に、当該押圧操作(長押し操作)が停止したか否か判定し、停止していないと判定した場合に、連発図柄どかし演出の継続を決定する。
連発図柄どかし演出では、図205(e),(f)に示すように、スピーカ19a,19bから所定の音(本変形例の場合「ド」という音)を出力する演出音出力を連続的に行うとともに、この演出音出力に合わせて、当初の仮停止図柄群(例えば偶数図柄のゾロ目)が、別の仮停止図柄群(例えば奇数図柄のゾロ目)に押されて動く演出表示を連続的に行う。
そして、図204の上段に示すように、長押し操作が停止したと判定した場合(t5)には、再抽選演出Aの設定期間を終了して、連発図柄どかし演出を終了し、終了用演出を実行する。終了用演出では、数発図柄どかし演出を実行し、その後、図柄どかし停止演出を実行する。
数発図柄どかし演出では、図205(g)や図206(a)に示すように、スピーカ19a,19bから所定の音(本変形例の場合「ド」という音)を出力する演出音出力を所定回数(本変形例の場合3回)行うとともに、この演出音出力に合わせて、当初の仮停止図柄群(例えば偶数図柄のゾロ目)が、別の仮停止図柄群(例えば奇数図柄のゾロ目)に押されて動く演出表示を所定回数(本変形例の場合3回)行う。
また、図柄どかし停止演出では、図205(h)や図206(b)に示すように、スピーカ19a,19bから所定の音(本変形例の場合「プシュ」という音)を出力する演出音出力を所定回数(本変形例の場合1回)行うとともに、当初の仮停止図柄群(例えば偶数図柄のゾロ目)に対する別の仮停止図柄群(例えば奇数図柄のゾロ目)の攻撃が停止して、当該別の仮停止図柄群の表示態様が変化する。
また、演出ボタンスイッチ25aの有効期間中に演出ボタン25に対する長押し操作が再び行われた場合には、再び当該変動におけるファンファーレ演出が終了するまで再抽選演出Aを設定して、連発図柄どかし演出を開始し、当該長押し操作が停止すると、再抽選演出Aの設定期間を終了して、連発図柄どかし演出を終了し、終了用演出を実行する。
次いで、図204に示すように、演出ボタンスイッチ25aの有効期間が終了すると(t6)、確定図柄群を表示する図柄確定演出を実行する(図206(c),(d)参照)。この例では、大当り結果で仮停止する場合(図205(b)参照)には、最終停止図柄がリーチ形成図柄よりも手前側にあるように見える表示を行って、大当り結果であることをアピールしたが、確定図柄群を停止表示する場合にも、最終停止図柄がリーチ形成図柄よりも手前側にあるように見える表示を行って、結果をアピールする。これにより、左、中、右図柄の前後関係によってアピールしたい図柄を確実に遊技者に認識させることができる。
なお、図柄確定演出では、図206(e),(f),(g)に示すように、確定図柄群を構成する各図柄を回転表示しながら徐々に大きくしていっても良い。また、この場合、図206(f)に示すように、図柄の裏面にキャラクタ等を表示して、特図保留内の期待度等を示唆するようにしても良い。
また、図206(c),(d)に示す例では、最終停止図柄(中図柄)がリーチ形成図柄(左図柄および右図柄)よりも手前側にあるように見える表示を行っているが、確定図柄群の表示の仕方はこれに限定されるものではなく、最終停止図柄がリーチ形成図柄よりも奥側にあるように見える表示を行っても良いし、最終停止図柄とリーチ形成図柄の前後関係に差異がないように見える表示を行っても良い。例えば、図柄確定演出の後に昇格演出等が予定されている場合には、左、中、右図柄の前後関係によって、その旨を示唆するようにしても良い。
また、図205〜図209、図211〜図215の各図(図206(d)は除く)においては、数字図柄のみを飾り特別図柄として変動表示や停止表示を行っているが、数字図柄とキャラクタ画像を1つの飾り特別図柄としても良いし、図206(d)に示すように数字図柄と背景画像を1つの飾り特別図柄としても良い。
また、図205〜図209、図211〜図215の各図においては、未消化始動記憶表示領域R1や当該変動始動記憶表示領域(消化始動記憶表示領域)R3を記載していないが、これらの表示領域は、“特定リーチ演出”(“特定リーチ演出”を経た再抽選演出を含む)中も表示しても良いし、一時的に表示しないようにしても良い。また、変動表示の縮小表示は、“特定リーチ演出”中も表示しても良いし、一時的に表示しないようにしても良い。
ここで、図204に示すように、演出ボタンスイッチ25aの有効期間は、図柄確定演出の開始時に終了する。一方、再抽選演出Aの設定期間は、当該変動におけるファンファーレ演出の終了時に終了する。すなわち、再抽選演出Aは、演出ボタンスイッチ25aの有効期間を越えて設定されるよう構成されている。本変形例の場合、押圧操作が一定時間継続した場合に長押し操作が行われたと判定して再抽選演出Aを設定し、連発図柄どかし演出を開始した後、所定の演出付与時間が経過する毎に当該押圧操作(長押し操作)が停止したか否か判定するが、再抽選演出Aを、演出ボタンスイッチ25aの有効期間を越えて設定することによって、当該押圧操作が停止していないと判定する毎に、演出を設定するのではなく、演出(連発図柄どかし演出)を一旦設定した後は当該押圧操作が停止したと判定するまで、当該演出を継続(垂れ流し)するだけで良いので、処理負担を軽減することができる。
一方、図204の中段に示すように、長押し指示表示に応じて演出ボタン25に対する押圧操作が行われたが、その押圧操作が一定時間(本変形例の場合200m秒)継続しなかった場合(t7やt8)には、長押し条件が成立していないと判定、すなわち単押し操作が行われたと判定して、再抽選演出Bを設定し、数発図柄どかし演出を実行する(図207(a)〜(f)参照)。その後、図柄どかし停止演出を実行して(図207(g),(h)参照)、再抽選演出Bの設定期間を終了する。すなわち、再抽選演出Bの設定時に実行される演出は、終了用演出に相当する。
そして、演出ボタンスイッチ25aの有効期間中に演出ボタン25に対する単押し操作が再び行われた場合には、再抽選演出Bを再設定して、数発図柄どかし演出および図柄どかし停止演出を再び実行する。
また、演出ボタンスイッチ25aの有効期間中に演出ボタン25に対する長押し操作が行われた場合には、当該変動におけるファンファーレ演出が終了するまで再抽選演出Aを設定して、連発図柄どかし演出を開始し、当該長押し操作が停止すると、再抽選演出Aの設定期間を終了して、連発図柄どかし演出を終了し、終了用演出を実行する。
また、図204の下段に示すように、長押し指示表示に応じて単押し操作が行われた場合(t9)には、再抽選演出Bを設定して、数発図柄どかし演出を実行し(図208(a)〜(f)参照)、その後、図柄どかし停止演出を実行して(図209(a),(b)参照)、再抽選演出Bの設定期間を終了する。
その際、数発図柄どかし演出の実行中に単押し操作が再び行われた場合(t10)には、当該単押し操作を操作としてカウントするが、再抽選演出Bの再設定(上書き)は行わない(図208(c)参照)。これに対し、図柄どかし停止演出の実行中に単押し操作が再び行われた場合(t11)には、当該単押し操作を操作としてカウントして、再抽選演出Bの再設定を行う(図209(a),(b)参照)。具体的には、当該実行中の図柄どかし停止演出が終了した後に、再抽選演出Bを再設定して、数発図柄どかし演出および図柄どかし停止演出を再び実行する(図209(c),(d))。
また、数発図柄どかし演出の実行中に長押し操作が行われた場合には、当該長押し操作を操作としてカウントするが、再抽選演出Aの設定は行わない。これに対し、図柄どかし停止演出の実行中に長押し操作が行われた場合(図209(e),(f)参照)には、当該長押し操作を操作としてカウントして、再抽選演出Aの設定を行う。具体的には、当該実行中の図柄どかし停止演出が終了した後に、当該変動におけるファンファーレ演出が終了するまで再抽選演出Aを設定して、連発図柄どかし演出を開始し、当該長押し操作が停止すると、再抽選演出Aの設定期間を終了して、連発図柄どかし演出を終了し、終了用演出を実行する(図209(g),(h)参照)。
図210は、“特定リーチ演出”の他の一例を説明するためのタイミングチャートである。
図211〜図215は、当該他の一例の“特定リーチ演出”を実行した際の表示および役物動作の一例を示す図である。
図204〜図209に示す例では、連発図柄どかし演出や数発図柄どかし演出として、スピーカ19a,19bによる演出音出力に合わせて、当初の仮停止図柄群(例えば偶数図柄のゾロ目)が、別の仮停止図柄群(例えば奇数図柄のゾロ目)に押されて動く演出表示を行ったが、連発図柄どかし演出や数発図柄どかし演出は、これに限定されるものではない。例えば、連発図柄どかし演出や数発図柄どかし演出として、当初の仮停止図柄群(例えば偶数図柄のゾロ目)が、所定の役物(本変形例の場合、上バラユニット700)に押されて動く演出を行うよう構成することも可能である。
具体的には、数発図柄どかし演出では、図210の上段(<長押し指示時の長押しによる再抽選演出>)や中段(<長押し指示時の単押しによる再抽選演出>)、図211(a)〜(g)に示すように、上バラユニット700が上位置から下降して上位置に戻る演出動作を複数回(本変形例の場合3回)行うとともに、この演出動作に合わせて、当初の仮停止図柄群(例えば偶数図柄のゾロ目)が、初期位置(表示領域の略中央部)から下降して初期位置に戻るように動く演出表示を複数回(本変形例の場合3回)行う。その際、上バラユニット700による演出動作に合わせて、スピーカ19a,19bから所定の音を出力する演出音出力が行われても良い。
また、連発図柄どかし演出では、図210の上段(<長押し指示時の長押しによる再抽選演出>)に示すように、上バラユニット700が上位置から下降して上位置に戻る演出動作を連続的に行うとともに、この演出動作に合わせて、当初の仮停止図柄群(例えば偶数図柄のゾロ目)が、初期位置(表示領域の略中央部)から下降して初期位置に戻るように動く演出表示を連続的に行う。その際、上バラユニット700による演出動作に合わせて、スピーカ19a,19bから所定の音を出力する演出音出力が行われても良い。
また、“特定リーチ演出”では、演出ボタン25に対する長押し操作を促す長押し指示表示だけでなく、演出ボタン25に対する単押し操作を促す単押し指示表示も表示可能であるよう構成することも可能である。
具体的には、演出制御装置300は、例えば、特定リーチ演出パターンAの“特定リーチ演出”を伴う特図変動表示ゲームにおいてリーチ状態が発生すると、リーチ形成図柄(この例では左図柄および右図柄)を回転表示する回転表示演出を実行する(図212(a)参照)。
次いで、図210の下段(<3回押し指示時の単押しによる再抽選演出>)に示すように、飾り特別図柄を仮停止表示する仮停止表示演出を実行する(図212(b)参照)。
次いで、図210に示すタイミングt21において、仮停止図柄群(例えば偶数図柄のゾロ目)を、表示領域の右下等に揺れ変動状態で縮小表示するとともに、再抽選演出の開始を報知する再抽選演出開始表示と、演出ボタン25に対する単押し回数や単押しタイミングを報知する所定の表示(例えば、時間の進行を示すインジケータ表示)とを表示する(図212(c)参照)。この例では、単押し操作を3回行うことを要求している。
次いで、演出ボタンスイッチ25aの有効期間が開始され(t22)、単押しタイミングになると、演出ボタン25に対する単押し操作を促す単押し指示(1回指示)表示を表示する(図212(e)参照)。この例では、単押し指示表示として「いまだっ!」という文字を表示している。なお、図212(e)に示すように、単押しタイミングで単押し操作が行われた場合(t23)には、所定の演出(本変形例の場合、単発図柄どかし演出)を実行するが、図212(d)に示すように、単押しタイミングとは異なるタイミングで単押し操作が行われた場合には、当該所定の演出(単発図柄どかし演出)は実行しない。
単発図柄どかし演出では、図212(e),(f)に示すように、上バラユニット700が上位置から下降して上位置に戻る演出動作を1回行うとともに、この演出動作に合わせて、当初の仮停止図柄群(例えば偶数図柄のゾロ目)が、初期位置から下降して初期位置へ戻るように動く演出表示を1回行う。
次いで、図210の下段に示すタイミングt24において、演出結果表示を表示し(図213(a)参照)、演出ボタンスイッチ25aの有効期間を終了して(t25)、所定の繋ぎ演出を実行する。
次いで、再び演出ボタンスイッチ25aの有効期間が開始され(t26)、単押しタイミングになると単押し指示表示を表示する(図213(b)参照)。そして、単押しタイミングで単押し操作が行われた場合(t27)には、単発図柄どかし演出を実行する(図213(c)参照)。図213(c)に示す例では、単発図柄どかし演出において、上バラユニット700が下位置に到着すると、表示装置41の表示領域のうち上バラユニット700の第1可動演出部材44aの周囲となる部分にエフェクト表示を表示して当該エフェクト表示の大きさや色で期待度を示唆している。
次いで、演出結果表示を表示し(t28)、演出ボタンスイッチ25aの有効期間を終了して(t29)、所定の繋ぎ演出を実行する。
次いで、再び演出ボタンスイッチ25aの有効期間が開始され(t30)、単押しタイミングになると単押し指示表示を表示する(図213(d)参照)。そして、単押しタイミングで単押し操作が行われた場合(t31)には、単発図柄どかし演出を実行する(図213(e)参照)。
次いで、演出結果表示を表示し(t32)、演出ボタンスイッチ25aの有効期間を終了して(t33)、図柄確定演出を実行する。
最後の単押しタイミング(この例では、3回目の単押しタイミング)に対応する単発図柄どかし演出の際には、上バラユニット700が上位置に戻る動きに合わせて、確定図柄群を表示領域の中央部へと上昇させる演出表示を行う(図213(f)参照)。
また、確定図柄群が確変図柄のゾロ目になる場合には、図213(e)に示すように、上バラユニット700が下位置に到着すると、上バラユニット700の第1可動演出部材44aを開状態に変換するとともに、表示装置41の表示領域のうち第1可動演出部材44aの周囲となる部分にエフェクト表示を表示する。
ここで、演出制御装置300は、単押しタイミングで行われた押圧操作(単押し指示表示に応じて行われた押圧操作)が長押し操作であった場合にも、単発図柄どかし演出を実行するが、当該長押し操作が次の単押しタイミングまで継続した場合には、当該次の単押しタイミングに対応する単発図柄どかし演出は実行しないように構成されている。すなわち、一の単押しタイミングの開始から次の単押しタイミングの開始までの間に、押圧操作が停止したと判定した場合にのみ、当該次の単押しタイミングに対応する単発図柄どかし演出を実行するよう構成されている。
具体的には、演出制御装置300は、例えば、図214(a)〜(e)に示すように、“特定リーチ演出”を伴う特図変動表示ゲームにおいてリーチ状態が発生した後、単押しタイミングになると、単押し指示表示を表示する。図214(e)に示すように、単押しタイミングで長押し操作が行われた場合には、図214(f)および図215(a)に示すように、単発図柄どかし演出を実行するが、図215(b)に示すように、次の単押しタイミングの開始(この例では2回目の単押しタイミング)までに当該長押し操作が停止しなかった場合には、図215(c)に示すように、当該次の単押しタイミングに対応する単発図柄どかし演出は実行しない。一方、図215(d)に示すように、次の単押しタイミング(この例では3回目の単押しタイミング)までに当該長押し操作が停止した場合には、図215(e),(f)に示すように、当該次の単押しタイミングに対応する単発図柄どかし演出を実行する。
なお、図211〜図215に示すように、役物を用いて図柄どかし演出を行う場合、当該図柄どかし演出を行った後の図柄確定演出としては、例えば、図200に示すラウンド昇格演出や図201に示す確変昇格演出を適用した演出を行うことが可能である。具体的には、例えば、当該図柄確定演出において、役物を複数回動作させる演出を行い、最終的にラウンド昇格演出や確変昇格演出を行う。図柄確定演出において行うラウンド昇格演出としては、例えば、表示による演出と役物による演出とを組み合わせて、上乗せされるラウンド数に対応する数の桃を役物が連れてくるような演出を行う。また、図柄確定演出において行う確変昇格演出としては、例えば、表示による演出と役物による演出とを組み合わせて、役物が動くことによって、桃が成長したり、桃が割れたりするような演出を行う。
本変形例の遊技機10は、メインの表示装置41に加えて、サブ表示装置141を備えても良い。
2つのサブ表示装置141を備えている場合、演出制御装置300は、例えば、図216(a)に示すように、“特定リーチ演出”を伴う特図変動表示ゲームにおいてリーチ状態が発生すると、図216(b)に示すように、2つのサブ液晶表示装置141を連結して、当該変動の期待度等を示唆するキャラクタを表示しても良い。また、図216(c)に示すように、2つのサブ液晶表示装置141のそれぞれにリーチ形成図柄を表示し、図216(d),(e),(f)に示すように、サブ液晶表示装置141において、リーチ形成図柄を回転表示する回転表示演出を実行しても良い。この例では、リーチ形成図柄の回転毎にリーチ形成図柄の裏面に表示されるキャラクタの数が増加している。
以上説明した“特定リーチ演出”を経た再抽選演出を実行可能な遊技機10によれば、ゲームの結果が予め定められた特別結果となる場合に遊技者に遊技価値を付与可能な遊技機において、遊技者が操作可能な操作手段(演出ボタン25)と、演出を制御する演出制御手段(演出制御装置300)と、を備え、演出制御手段は、操作手段の操作入力を受け付ける入力受付手段(演出制御装置300)を備え、入力受付手段の操作入力受付回数と同数の演出(本変形例の場合、演出動作および演出表示)を実行する第1演出と、入力受付手段の操作入力受付回数よりも多い回数の演出(本変形例の場合、演出音出力および演出表示)を実行する第2演出と、を行うことが可能である。
具体的には、本変形例において、演出制御装置300は、単押しタイミングで単押し操作が行われた場合に第1演出として単発図柄どかし演出を行って、上バラユニット700における演出動作および表示装置41における演出表示を1回(操作入力受付回数と同数)行う。また、長押しタイミングで単押し操作が行われた場合に第2演出として数発図柄どかし演出を行って、スピーカ19a,19bにおける演出音出力および表示装置41における演出表示を3回(操作入力受付回数よりも多い回数)行う。
したがって、操作入力受付回数と同数の演出が実行される場合だけでなく、操作入力受付回数よりも多い回数の演出が実行される場合があるので、遊技の興趣を高めることができる。
なお、再抽選演出や保留先読み演出として、連発図柄どかし演出や数発図柄どかし演出を行うように構成したが、これに限定されるものではなく、再抽選演出や保留先読み演出として、後述の“図柄ホールド演出”、リーチとなるか否かの演出、バトル演出、メータレベルアップ演出などを行うことも可能である。
また、以上説明した“特定リーチ演出”を経た再抽選演出を実行可能な遊技機10によれば、、演出制御手段(演出制御装置300)は、入力受付手段(演出制御装置300)の所定時間(本変形例の場合、200m秒)未満の操作入力受付に対応する第1演出(単発図柄どかし演出)及び第2演出(数発図柄どかし演出)と、入力受付手段の所定時間以上の操作入力受付に対応する第3演出(連発図柄どかし演出)と、を行うことが可能であり、第1演出では、入力受付手段の1回の操作入力に対応した演出を実行し、第2演出では、入力受付手段の操作入力受付回数よりも多い回数の演出を実行することが可能である。
すなわち、第1演出は、単押し操作のうちの単打操作に対応する演出であり(図210の下段参照)、第2演出は、単押し操作(単打操作(図204の中段参照)だけでなく、連打操作(図204の下段参照)も含む。)に対応する演出であり、第3演出は、長押し操作に対応する演出である。
したがって、操作入力受付回数よりも多い回数の演出が実行される場合があるので、遊技の興趣を高めることができる。
さらに、操作入力受付時間(すなわち、押圧操作の継続時間)が所定時間未満である場合と、所定時間以上である場合とで、実行される演出が異なるため、多種多様な演出を行うことができ、遊技の興趣を高めることができる。
従来、操作手段への操作入力受付回数と同数の演出を実行可能な遊技機が知られている。しかしながら、操作手段(ボタン、レバー等)を連続操作(連続的に押す、引く、回す等)すると、操作手段の破損、損傷が進んでしまうという問題がある。また、操作手段を連続操作した際に出現する演出を見たり聴いたりしたいが、連続操作は面倒である、疲れる等の理由で、遊技者によっては、当該演出を見たり聴いたりすることを諦めてしまう場合がある。
そこで、本変形例のように、操作入力受付回数よりも多い回数の演出を実行することによって、操作手段の破損、損傷を抑制することができる。また、操作入力受付回数よりも多い回数の演出を実行することによって、連続操作を行わなくても、連続操作を行った際にに出現する演出の一部を見ることができるので、連続操作を行った際に出現する演出を見たり聴いたりすることを諦めてしまっていた遊技者も満足することができる。
また、本変形例の場合、長押しタイミングで単押し操作が行われた際は、長押し操作が行われた場合に出現する演出の一部を見たり聴いたりすることができるが、当該演出をより長く見たり聴いたりしたい場合には、長押し操作を行えばよいため、ほどよく演出を楽しむことができる。
また、以上説明した“特定リーチ演出”を実行可能な遊技機10によれば、ゲームの結果が予め定められた特別結果となる場合に遊技者に遊技価値を付与可能な遊技機において、演出を制御する演出制御手段(演出制御装置300)を備え、演出制御手段は、ゲームに対応して、表示装置41に複数の識別情報(飾り特別図柄)を表示することが可能であり、表示装置41に表示されている複数の識別情報のうちの少なくとも一の識別情報に、ゲームの結果の期待度を報知(示唆)する報知表示(本変形例の場合、キャラクタ)を付加することが可能である。
具体的には、本変形例において、演出制御装置300は、飾り特別図柄の裏面に、ゲームの結果の期待度(例えば、特別結果となる期待度)を報知(示唆)するキャラクタを付加する。
したがって、表示装置41に表示されている識別情報にゲームの結果の期待度を報知する報知表示が付加されるため、識別情報の表示結果(例えば、リーチ状態で停止するか否かや、当りの結果態様で停止するか否かなど)だけでなく、識別情報自体にも興味を抱かせることができ、遊技の興趣を高めることができる。
また、以上説明した“特定リーチ演出”を実行可能な遊技機10によれば、識別情報を変動表示する変動表示ゲームを表示可能な特図表示装置(特図1表示器51a、特図2表示器51b)を備え、変動表示ゲームの結果が予め定められた特別結果となる場合に遊技者に遊技価値を付与可能な遊技機において、変動表示ゲームに対応して、複数の飾り識別情報(飾り特別図柄)を変動表示する飾り変動表示ゲームを表示可能な演出表示装置(表示装置41)と、演出表示装置における演出表示を制御する演出制御手段(演出制御装置300)と、を備え、演出制御手段は、飾り変動表示ゲームの進行過程において、少なくとも一の飾り識別情報を仮停止態様で表示(本変形例の場合、回転表示)することが可能であり、飾り識別情報を仮停止態様で表示することによって、変動表示ゲームの結果の期待度を報知(示唆)する報知表示(本変形例の場合、キャラクタ)を視認可能としている。
したがって、表示装置41に表示されている飾り識別情報が仮停止態様で表示された際に、変動表示ゲームの結果の期待度を報知する報知表示が視認可能となるため、飾り識別情報の表示結果(例えば、リーチ状態で停止するか否かや、当りの結果態様で停止するか否かなど)だけでなく、飾り識別情報自体にも興味を抱かせることができ、遊技の興趣を高めることができる。
なお、仮停止態様での表示は、図205(a)に示すような回転表示に限ることはなく、例えば、図205(b),(c)に示すような揺動表示(揺れ変動表示)であってもよい。仮停止態様での表示が揺動表示である場合には、例えば、飾り特別図柄によって隠れていた報知表示が、当該飾り特別図柄の揺動によって見え隠れするよう構成することによって、飾り特別図柄が揺動表示された際に報知表示が視認可能となる。
また、以上説明した“特定リーチ演出”を実行可能な遊技機10によれば、飾り識別情報(飾り特別図柄)は、当該飾り識別情報が仮停止態様以外の態様で表示された場合には視認不可能であるが、当該飾り識別情報が仮停止態様で表示された場合には視認可能となる特定領域(本変形例の場合、裏面)を有し、報知表示(本変形例の場合、キャラクタ)は、特定領域に付加されているよう構成することが可能である。
このように構成することによって、従来にない斬新な演出を行うことができ、遊技の興趣を高めることができる。
なお、本変形例では、平面状の飾り特別図柄が回転することによって、飾り特別図柄の表面だけでなく裏面も視認可能となるよう構成したが、例えば、立体状の飾り特別図柄が回転することによって、飾り特別図柄の表面だけでなく、側面や底面や裏面も視認可能となるようにしても良い。この場合、側面、底面、および裏面のうち少なくとも一つを、特定領域とすることが可能である。
従来、左図柄および右図柄が仮停止した状態でリーチ演出を実行可能な遊技機が知られている。しかしながら、遊技者は、リーチ演出の内容がどのように発展していくのかに興味があるため、演出しか見ておらず、リーチ形成図柄(左図柄および右図柄)自体には何ら興味がなかった。
そこで、本変形例のように、識別情報に、ゲームの結果の期待度を報知(示唆)する報知表示を付加することによって、リーチ形成図柄自体にも興味を抱かせることができ、従来にない斬新な演出を行うことができる。
なお、本変形例では、リーチ形成図柄の少なくとも一方に、ゲームの結果の期待度を報知する報知表示を付加したが、例えば、リーチ形成図柄以外の図柄に、報知表示を付加することも可能である。
また、ゲームの結果の期待度を報知する報知表示は、キャラクタに限定されるものではなく、適宜変更可能であり、例えば、所定の装飾であっても良い。
また、本変形例では、飾り特別図柄の裏面に、ゲームの結果の期待度を報知する報知表示を付加したが、飾り特別図柄の表面に、報知表示を付加することも可能である。
[単押し演出&長押し演出]
次に、本変形例の遊技機10が特徴とする“単押し演出”と“長押し演出”について説明する。
図217〜図219は、“単押し演出”を実行した際の表示の一例を示す図である。
図220および図221は、“長押し演出”を実行した際の表示の一例を示す図である。
なお、図217〜図221の各図では、本変形例の遊技機10がサブ表示装置141を備えており、当該サブ表示装置141において“単押し演出”や“長押し演出”が実行されている例を示しているが、“単押し演出”や“長押し演出”は表示装置41において実行することも可能である。
演出制御装置300は、“単押し演出”の主対象となる特図変動表示ゲームの始動記憶(対象保留)が発生し遊技制御装置100から当該始動記憶の先読み結果が通知されると、図217(a)に示すように、当該始動記憶に対応する先読み飾り特図始動記憶表示H12を未消化始動記憶表示領域R1に表示する。この例では、当該始動記憶に対応する先読み飾り特図始動記憶表示H12を、その他の飾り特図始動記憶表示の表示態様と異なる表示態様(例えば、揺動表示の有無)で表示している。
ここで、“単押し演出”の主対象となる特図変動表示ゲームは、例えば、対応する飾り特図始動記憶表示の色が、より期待度の高い色に変化する特図変動表示ゲームである。すなわち、対象保留は成長予定の保留である。なお、当該単押し演出を行うか否かを抽選等により決定して行い、色が変化しないようにすることも可能である。
次いで、対象保留の発生時に実行されていた特図変動表示ゲームの次の特図変動表示ゲームが開始されると、図217(a)に示すように、演出ボタン25に対する単押し操作を促す単押し指示表示を表示する。この例では、単押し指示表示として、キャラクタ画像とともに「押すのじゃ!」という文字を表示している。その際、入賞装置90は、対象保留に対応する飾り特図始動記憶表示と同じ色(この例では桃色)で点滅している。
そして、当該単押し指示表示に応じて単押し操作(すなわち、継続時間が一定時間未満の押圧操作)が行われた場合には、図217(b)に示すように、キャラクタが対象保留に対応する飾り特図始動記憶表示に対してビームを発射する演出表示を行う。本変形例では、キャラクタが発射するビームが大きいほど、対象保留に基づく特図変動表示ゲームが期待できるものであることを示唆するようになっている。
次いで、図217(c)に示すように、当該変動の結果が停止表示されたタイミングで、対象保留を成長させる(すなわち、対象保留に対応する飾り特図始動記憶表示の色を変化させる)演出表示を行う。また、入賞装置90を、成長後の対象保留に対応する飾り特図始動記憶表示と同じ色(この例では青色)で点灯させる。
次いで、図217(d)に示すように、新たな特図変動表示ゲームが開始すると、単押し指示表示を表示する。
そして、当該単押し指示表示に応じて単押し操作が行われた場合には、図217(e)に示すように、キャラクタが対象保留に対応する飾り特図始動記憶表示に対してビームを発射する演出表示を行い、対象保留がさらに成長する予定である場合には、図217(f)に示すように、当該変動の結果が停止表示されたタイミングで、対象保留を成長させる演出表示を行う。また、入賞装置90を、成長後の対象保留に対応する飾り特図始動記憶表示と同じ色(この例では赤色)で点灯させる。
次いで、図218(a)に示すように、新たな特図変動表示ゲームが開始すると、単押し指示表示を表示する。
そして、当該単押し指示表示に応じて単押し操作が行われた場合には、図218(b)に示すように、キャラクタが対象保留に対応する飾り特図始動記憶表示に対してビームを発射する演出表示を行い、対象保留がさらに成長する予定でない場合には、図218(c)に示すように、当該変動の結果が停止表示されたタイミングになっても、対象保留を成長させる演出表示を行わない。
なお、図217および図218に示す例では、一変動(一の特図変動表示ゲームの開始から終了まで)において“単押し演出(本変形例の場合、保留成長演出)”を1回実行しているが、一変動における“単押し演出”の実行回数は適宜変更可能である。また、1回の“単押し演出”を複数変動に亘って実行しても良い。但し、表示装置41において変動表示ゲームに関連するボタン演出(遊技者のボタン操作を介入させた演出)が発生する可能性がある場合には、例えば“単押し演出”よりも当該ボタン演出を優先する。
一方、図219(a)に示すように、単押し指示表示に応じて長押し操作(すなわち、継続時間が一定時間以上の押圧操作)が行われた場合には、図219(b)に示すように、キャラクタが対象保留に対応する飾り特図始動記憶表示に対してビームを発射する演出表示を行い、図219(c)に示すように、当該変動の結果が停止表示されたタイミングで、対象保留を成長させる演出表示を行うが、図219(d)に示すように、次の単押しタイミングの開始までに当該長押し操作が停止しなかった場合には、図219(e),(f)に示すように、当該次の単押しタイミングに対応する演出表示(キャラクタが対象保留に対応する飾り特図始動記憶表示に対してビームを発射する演出表示や対象保留を成長させる演出表示)を行わない。
また、演出制御装置は、“長押し演出”の主対象となる特図変動表示ゲームの始動記憶(対象保留)が発生し遊技制御装置100から当該始動記憶の先読み結果が通知されると、図220(a)に示すように、当該始動記憶に対応する先読み飾り特図始動記憶表示H13を未消化始動記憶表示領域R1に表示する。この例では、当該始動記憶に対応する先読み飾り特図始動記憶表示H13を、その他の飾り特図始動記憶表示の表示態様と異なる表示態様(例えば、揺動表示の有無)で表示している。
ここで、“長押し演出”の主対象となる特図変動表示ゲームは、例えば、対応する飾り特図始動記憶表示の色が、より期待度の高い色に変化する特図変動表示ゲームである。すなわち、対象保留は成長予定の保留である。なお、対応する飾り特図始動記憶表示の色が、より期待度の高い色に変化する特図変動表示ゲームを、“単押し演出”の主対象とするか“長押し演出”の主対象とするかは、例えば、抽選で決定する。
次いで、対象保留の発生時に実行されていた特図変動表示ゲームの次の特図変動表示ゲームが開始されると、図220(a)に示すように、演出ボタン25に対する長押し操作を促す長押し指示表示を表示する。この例では、長押し指示表示として、キャラクタ画像とともに「長押ししてみぃ」という文字を表示している。
そして、当該長押し指示表示に応じて長押し操作が行われた場合には、図220(b),(c),(d)に示すように、キャラクタが対象保留に対応する飾り特図始動記憶表示に対してピストルを発砲する演出表示を行う。本変形例では、単位時間あたりの発砲数が多いほど、対象保留に基づく特図変動表示ゲームが期待できるものであることを示唆するようになっている。
次いで、図220(e)に示すように、当該変動の結果が停止表示されたタイミングで、対象保留を成長させる演出表示を行う。また、入賞装置90を、成長後の対象保留に対応する飾り特図始動記憶表示と同じ色(この例では青色)で点灯させる。停止表示のタイミングと対象保留の成長による色変化のタイミングは必ずしも対応させなくてもよく、長押ししている間の何れの演出(キャラクタがピストルを発砲する演出表示)に対応して変化させてもよい。
長押し操作が継続している場合には、図220(f)に示すように、キャラクタがピストルを発砲する演出表示を継続する。
そして、長押し操作が停止した場合には、長押し操作終了演出を行って、キャラクタがピストルを発砲する演出表示を終了する。
次いで、図221(a)に示すように、長押し操作が行われていない状態で、新たな特図変動表示ゲームが開始すると、長押し指示表示を表示する。
そして、当該長押し指示表示に応じて長押し操作が行われた場合には、図221(b)に示すように、キャラクタが対象保留に対応する飾り特図始動記憶表示に対してピストルを発砲する演出表示を行う。対象保留がさらに成長する予定でない場合には、図221(c)に示すように、当該変動の結果が停止表示されたタイミングになっても、対象保留を成長させる演出表示を行わない。一方、対象保留がさらに成長する予定である場合には、図221(d)に示すように、当該変動の結果が停止表示されたタイミングで、対象保留を成長させる演出表示を行う。また、入賞装置90を、成長後の対象保留に対応する飾り特図始動記憶表示と同じ色(この例では金色)で点灯させる。
[図柄ホールド演出]
次に、本変形例の遊技機10が特徴とする“図柄ホールド演出”について説明する。
図222〜図226は、“図柄ホールド演出”を実行した際の表示および役物動作の一例を示す図である。
図222〜図226では、表示装置41における左、中、右の変動表示領域の各々で識別情報を変動表示した後、左、右、中の順で変動表示を停止して結果態様を表示する場合を例示している。なお、図222〜図230の各図は、右打ち状態の際に表示されている画面であり、特図1保留が加算されることがほとんどないため、特図1保留は「0」の表示のままであるが、右打ち状態の際には未消化始動記憶表示領域R1には特図2保留数のみを表示するようにしても良い。
“図柄ホールド演出”は、変動時間が短い特図変動表示ゲームが繰り返される場合(例えば、確変中の場合)に、複数の特図変動表示ゲームに亘って実行される。このような場合、各特図変動表示ゲームにおいて個別に演出を行うと、十分な演出時間がないため、高い演出効果を奏することは難しいが、複数の特図変動表示ゲーム(具体的には、“図柄ホールド演出”の主対象となる特図変動表示ゲームの始動記憶の発生時に実行されていた特図変動表示ゲームの次の特図変動表示ゲームから、“図柄ホールド演出”の主対象となる特図変動表示ゲームまで)に亘って“図柄ホールド演出”を実行することで、高い演出効果を奏することができる。
図222および図223に、“図柄ホールド演出”の一例を示す。
演出制御装置300は、“図柄ホールド演出”の主対象となる特図変動表示ゲームの始動記憶(対象保留)が発生し遊技制御装置100から当該始動記憶の先読み結果が通知されると、図222(a)に示すように、当該始動記憶に対応する先読み飾り特図始動記憶表示H9を未消化始動記憶表示領域R1に表示する。この例では、先読み飾り特図始動記憶表示H9は、その他の飾り特図始動記憶表示の表示態様と異なる表示態様(例えば、異なる色、揺動表示の有無)で表示している。
ここで、“図柄ホールド演出”の主対象となる特図変動表示ゲームは、例えば、リーチ演出を伴う特図変動表示ゲームである。
次いで、図222(b)に示すように、左変動表示領域において飾り特別図柄が仮停止表示されると、対象保留に向けた“図柄ホールド演出”の実行を示唆するために、左可動演出部材44bによる煽り動作演出(具体的には、左可動演出部材44bを、畳まれた状態と、広がった状態(具体的には、第1左装飾部材643bおよび第2左装飾部材644bの先端部が、表示装置41の表示領域のうち左図柄よりも左側の部分の前方に位置する状態)と、に交互に変換して、“図柄ホールド演出”が実行されることに対する遊技者の期待感を煽る演出)を行う。そして、この煽り動作演出を、図222(c)に示すように、当該変動の結果が停止表示されても、図222(d)に示すように、新たな特図変動表示ゲーム(対象保留の発生時に実行されていた特図変動表示ゲームの次の特図変動表示ゲーム)が開始されても、継続する。
次いで、図222(e)に示すように、左変動表示領域において飾り特別図柄が仮停止表示されると、図222(f)に示すように、仮停止表示されている左図柄をホールドするように、左可動演出部材44bを左変動表示領域に向けて広がった状態(具体的には、第1左装飾部材643bおよび第2左装飾部材644bの先端部が、左図柄の前方に位置する状態)に変換する。左可動演出部材44bによってホールドされた左図柄は、仮停止表示(定位置で揺動表示)されており、正面から見て、その一部が左可動演出部材44bに隠れることなく視認可能となっている。本変形例では、対象保留の発生時に実行されていた特図変動表示ゲームの次の特図変動表示ゲームでは、左変動表示領域に奇数図柄が仮停止表示されるよう構成されている。
次いで、図222(g)に示すように、当該変動の結果が停止表示されるときに、左可動演出部材44bを畳まれた状態に戻す。
次いで、図222(h)に示すように、新たな特図変動表示ゲームが開始されるときに、左図柄をホールドして左変動表示領域における変動開始を阻止するように、左可動演出部材44bを左変動表示領域に向けて広がった状態に変換する。
次いで、図223(a)に示すように、当該変動の結果が停止表示されるときに、左可動演出部材44bを畳まれた状態に戻す。
次いで、図223(b)に示すように、新たな特図変動表示ゲーム(対象保留に基づく特図変動表示ゲーム)が開始されるときに、左図柄をホールドして左変動表示領域における変動開始を阻止するように、左可動演出部材44bを左変動表示領域に向けて広がった状態に変換するとともに、右可動演出部材44cによる煽り動作演出を行う。
次いで、図223(c)に示すように、右変動表示領域において飾り特別図柄が仮停止表示されると、図223(d)に示すように、仮停止表示されている右図柄をホールドするように、右可動演出部材44cを右変動表示領域に向けて広がった状態(具体的には、第1右装飾部材643cおよび第2右装飾部材644cの先端部が、右図柄の前方に位置する状態)に変換する。右可動演出部材44cによってホールドされた右図柄は、仮停止表示(定位置で揺動表示)されており、正面から見て、その一部が右可動演出部材44cに隠れることなく視認可能となっている。
次いで、図223(e)に示すように、リーチに発展する前に、左可動演出部材44bおよび右可動演出部材44cが畳まれた状態に戻す。その後、リーチに発展すると、左可動演出部材44bおよび/または右可動演出部材44cや、上バラユニット700(第1可動演出部材44a)によって演出を行う。
なお、図222および図223に示す例では、一の特図変動表示ゲームの実行中に、左可動演出部材44bによる左図柄のホールドを1回行うよう構成したが、これに限定されるものではなく、一の特図変動表示ゲームの実行中に左図柄のホールドを複数回行っても良い。同様に、一の特図変動表示ゲームの実行中に、右可動演出部材44cによる右図柄のホールドを複数回行っても良い。
また、図222および図223に示す例では、対象保留に基づく特図変動表示ゲームの実行中に、右可動演出部材44cによる右図柄のホールドを行うよう構成したが、対象保留に基づく特図変動表示ゲームの実行中に右図柄のホールドを行わなくても良い。また、対象保留が確変大当り保留等である場合には、対象保留に基づく特図変動表示ゲームの実行中もしくは対象保留に基づく特図変動表示ゲームまでの複数回の特図変動表示ゲームにおいて、左図柄である確変図柄のホールドと右図柄である確変図柄のホールドを同時に行っても良い。
また、左可動演出部材44bで左図柄をホールドするといったように、一の役物で一の図柄をホールドするよう構成したが、これに限定されるものではない。例えば、上バラユニット700を上位置から下位置へと移動させることで、左図柄と右図柄をホールドするように構成する等して、一の役物で複数の図柄をホールドすることも可能である。また、一の役物でホールドする図柄の数によって期待度を示唆することも可能である。
また、ホールドされた図柄の種類(例えば、奇数図柄か偶数図柄か)によって期待度を示唆することも可能である。
また、“図柄ホールド演出”の開始タイミングは、“図柄ホールド演出”の主対象となる特図変動表示ゲームの始動記憶の発生時に実行されていた特図変動表示ゲームの次の特図変動表示ゲームの実行中に限ることはなく、当該次の特図変動表示ゲームよりも後に実行される特図変動表示ゲームの実行中であっても良い。また、“図柄ホールド演出”の開始タイミング、すなわち“図柄ホールド演出”が継続した変動回数によって期待度を示唆することも可能である。
また、本変形例の遊技機10が、2つのサブ表示装置141を備えている場合、演出制御装置300は、第2可動演出部材(左可動演出部材44bおよび右可動演出部材44c)を用いて“図柄ホールド演出”を行うのではなく、サブ表示装置141を用いて“図柄ホールド演出”を行っても良い。
図224に、サブ表示装置141を用いた“図柄ホールド演出”の一例を示す。
演出制御装置300、例えば、“図柄ホールド演出”の主対象となる特図変動表示ゲームの始動記憶(対象保留)が発生し、当該発生した際に実行されていた特図変動表示ゲームが終了すると、一方のサブ表示装置141を表示装置41の左側方に配置するとともに、他方のサブ表示装置141を表示装置41の右側方に配置する。
そして、新たな特図変動表示ゲームが開始して、図224(a)に示すように、左変動表示領域において飾り特別図柄が仮停止表示されると、図224(b)に示すように、左側のサブ表示装置141を表示装置41の左変動表示領域の前方へと移動させて、当該左側のサブ表示装置141に、表示装置41に表示されている左図柄を、表示装置41に表示されている左図柄と同じ表示態様で表示するとともに、左図柄をホールドする物体の画像を表示する。
次いで、図224(b)に示すように、左側のサブ表示装置141に、演出操作部550の演出ボタン25に対する押圧操作を促す押圧指示表示を表示する。そして、当該押圧指示表示に応じて押圧操作が行われた場合には、図224(c)に示すように、押圧指示表示を消去して、図224(d)に示すように、左側のサブ表示装置141に表示されている物体(左図柄をホールドする物体)の画像を消去して、当該左側のサブ表示装置141に表示されている左図柄を仮変動表示するとともに、表示装置41に表示されている左図柄を消去する。そして、左側のサブ表示装置141を表示装置41の左側方へと移動させて、左側のサブ表示装置141に左図柄をホールドしておく。これにより、左側のサブ表示装置141に表示されている左図柄は、対象保留に基づく特図変動表示ゲームの結果が表示されるまで、左側のサブ表示装置141によってホールドされる。
なお、対象保留に基づく特図変動表示ゲームまでの複数回の変動表示ゲームにおいて停止結果態様が表示されるタイミングで、サブ表示装置141にホールドしておいた左図柄を表示装置41に戻すようにして結果態様を見せるようにしてもよい。
また、表示装置41に表示されている左図柄を消去するタイミングは、左側のサブ表示装置141が左変動表示領域の前方に位置してから、左側のサブ表示装置141が表示装置41の左側方へと移動する前までの間であれば、適宜変更可能である。
図225および図266に、サブ表示装置141を用いた“図柄ホールド演出”の他の一例を示す。
演出制御装置300、例えば、“図柄ホールド演出”の主対象となる特図変動表示ゲームの始動記憶(対象保留)が発生し、当該発生した際に実行されていた特図変動表示ゲームが終了すると、一方のサブ表示装置141を表示装置41の左変動表示領域の前方に配置するとともに、他方のサブ表示装置141を表示装置41の右変動表示領域の前方に配置する。対象保留の発生時に実行されていた特図変動表示ゲームの次の特図変動表示ゲームの開始から、対象保留に基づく特図変動表示ゲームの終了までの間、図225(a)に示すように、左側のサブ表示装置141は左変動表示領域として、右側のサブ表示装置141は右変動表示領域として用いられる。
そして、新たな特図変動表示ゲームが開始し、図225(b)に示すように、左側のサブ表示装置141に飾り特別図柄を仮停止表示して、図225(c)に示すように、右側のサブ表示装置141に飾り特別図柄を仮停止表示する。
次いで、左側のサブ表示装置141を表示装置41の左側方へと移動させて、左側のサブ表示装置141に左図柄をホールドしておくとともに、右側のサブ表示装置141を表示装置41の右側方へと移動させて、右側のサブ表示装置141に右図柄をホールドしておく。
次いで、図225(d)および図226(a)に示すように、表示装置41において所定の演出(例えば、当該変動の期待度を示唆する期待度示唆演出)を行う。このように、左図柄が表示されている左側のサブ表示装置141および右図柄が表示されている右側のサブ表示装置141を表示装置41の側方へと移動させることによって、表示装置41の表示領域全体で、所定の演出を行うことができる。
次いで、図226(b)に示すように、当該所定の演出が終了すると、左側のサブ表示装置141を表示装置41の左変動表示領域の前方へと戻すとともに、右側のサブ表示装置141を表示装置41の右変動表示領域の前方へと戻して、当該変動の結果を停止表示する。左側のサブ表示装置141に表示されている左図柄は、対象保留に基づく特図変動表示ゲームの結果が表示されるまで、左側のサブ表示装置141によってホールドされ、図226(c)に示すように、新たな特図変動表示ゲームが開始された場合には、左側のサブ表示装置141において揺れ変動表示を行い、変動表示していることを遊技者に認識させるようにする。
以上説明した“図柄ホールド演出”を実行可能な遊技機10によれば、ゲームの結果が予め定められた特別結果となる場合に遊技者に遊技価値を付与可能な遊技機において、演出を制御する演出制御手段(演出制御装置300)を備え、演出制御手段は、ゲームに対応して、表示装置41に複数の識別情報(飾り特別図柄)を表示することが可能であるとともに、可動演出部材(本変形例の場合、左可動演出部材44b、右可動演出部材44c)を動作させることが可能であり、表示装置41に表示されている識別情報の動きと、可動演出部材の動作とを関連させた演出を実行することが可能である。
具体的には、本変形例において、演出制御装置300は、左可動演出部材44bまたは右可動演出部材44cが動くと、表示装置41に表示されている飾り特別図柄を動かさない演出を実行する。
したがって、表示装置に表示されている識別情報が、可動演出部材の動作に関連して動いたり止まったり(或いは、可動演出部材が、表示装置に表示されている識別情報の動きに関連して動作したり停止したりする)ため、立体感のある演出を行うことができ、遊技の興趣を高めることができる。
従来、表示上で識別情報をホールドする演出、具体的には、メイン表示装置(表示装置41に相当)に、識別情報と、当該識別情報をホールドする物体の画像とを表示する演出を実行可能な遊技機が知られている。しかしながら、表示上で識別情報をホールドする演出を実行するためには、例えば、まず、左図柄を停止表示(仮停止表示)し、次いで、停止表示された左図柄をホールドする物体の画像を表示し、次いで、右図柄を停止表示するといったような演出表示を順次行わなければ、左図柄のホールドをアピールすることができない。したがって、ある程度の演出時間を確保する必要があるため、超短縮変動の場合や、変動時間が短い確変中の場合などには実行することができず、実行タイミングに制限あるという問題があった。
そこで、本変形例のように、表示されている識別情報を役物によってホールドすることによって、役物が動くことで識別情報のホールドをアピールすることができるため、演出表示を順次行う必要がない。したがって、表示上で識別情報をホールドする演出を行う場合よりも、短い演出時間で識別情報をホールドする演出を行うことができる。
また、以上説明した“図柄ホールド演出”を実行可能な遊技機10によれば、演出制御手段(演出制御装置300)は、ゲームの進行に関連して、可動演出部材(本変形例の場合、左可動演出部材44b、右可動演出部材44c)を動作させることにより、識別情報(飾り特別図柄)を保持表示するような演出を実行することが可能であるように構成することが可能である。
このように構成することによって、表示装置41に表示されている識別情報の動きを、可動演出部材の動作に関連して止めることができるため、遊技者の期待感を煽ることができ、遊技の興趣を高めることができる。
なお、本変形例では、第2可動演出部材44b,44cやサブ表示装置141の動作によって、図柄をホールドする、すなわち図柄が動かない演出を行ったが、逆に、第2可動演出部材44b,44cやサブ表示装置141の動作によって、図柄が動く演出を行っても良い。
第2可動演出部材44b,44cの動作によって図柄が動く演出としては、例えば、図235(a)に示すように、左可動演出部材44bで左図柄をホールドし、図235(b)に示すように、右図柄として、左図柄とリーチを形成しない非リーチ図柄(この例では「6」)を仮停止表示する。
次いで、図235(b)に示すように、右図柄よりも右側に、左図柄とリーチを形成するリーチ図柄(この例では「7」)を表示するとともに、右可動演出部材44cによる煽り動作演出を行い、図235(c)に示すように、右可動演出部材44cを右変動表示領域に向けて広がった状態に変換するとともに、右可動演出部材44cの動きに合わせてリーチ図柄を移動させて、当該リーチ図柄によって非リーチ図柄をどかす演出、すなわち左可動演出部材44bや右可動演出部材44cの動作によって図柄が動く演出を行う。
そして、当該演出に成功した場合には、図235(d)に示すように、リーチ形成図柄を仮停止表示するとともに、左可動演出部材44bおよび右可動演出部材44cを畳まれた状態に戻す。
次いで、図235(e)に示すように、当該変動の結果が停止表示され、図235(f)に示すように、新たな特図変動表示ゲーム(対象保留に基づく特図変動表示ゲーム)が開始されるときに、左図柄をホールドして左変動表示領域における変動開始を阻止するように、左可動演出部材44bを左変動表示領域に向けて広がった状態に変換するとともに、右図柄をホールドして右変動表示領域における変動開始を阻止するように、右可動演出部材44cを右変動表示領域に向けて広がった状態に変換する。ホールドされた左図柄および右図柄は、仮停止表示(定位置で揺動表示)されており、正面から見て、その一部が可動演出部材44b,44cに隠れることなく視認可能となっている。
次いで、図235(e)に示すように、対象保留に対応する飾り特図始動記憶表示H14が成長すると、図235(h)に示すように、リーチ形成図柄を仮停止表示ではなく停止表示するとともに、左可動演出部材44bおよび右可動演出部材44cを畳まれた状態に戻す。
なお、このような非リーチ図柄をどかす演出を、前述のサブ表示装置141を用いて行ってもよい。この場合、例えば、表示装置41に非リーチ図柄を仮停止表示しておき、対応する側のサブ表示装置141にリーチ図柄を表示、このサブ表示装置141が表示装置41の非リーチ図柄をどかすべく前方に重合(表示装置41の前方に移動)する等の演出を行うことで、可動演出部材の動作によって図柄を動かす演出としてもよい。
また、第2可動演出部材44b,44cやサブ表示装置141の動作によって図柄をホールドする際に、当該ホールドを継続できる残り時間を示すタイマ表示H15を表示してもよい。
具体的には、例えば、図240(a)に示すように、左側のサブ表示装置141で左図柄をホールドすると、表示装置41等にタイマ表示H15を表示して、当該タイマ表示H15が「0」になるまで左側のサブ表示装置141で左図柄をホールドし続けることができることを報知する。この例では、図240(b)に示すように、当該変動が終了しても、図240(c)に示すように、新たな特図変動表示ゲームが開始しても、タイマ表示H15が「0」になっていないため、左側のサブ表示装置141による左図柄のホールドが継続されている。
なお、“図柄ホールド演出”開始後の保留数の変化やそれに伴う変動パターンなどによっては、タイマ表示H15と“図柄ホールド演出”との整合がとれない場合がある。よって、まずはタイマ表示H15に少なめの時間を表示しておき、対象保留(“図柄ホールド演出”を行った結果、当該ホールドした図柄によってリーチが発生したりその後発展したりする変動表示ゲームの実行権利である保留や、当該ホールドした図柄がホールドを解除されリーチ等が発生しない変動表示ゲームの実行権利である保留など)まで時間上乗せ演出等を行うことで、タイマ表示H15と“図柄ホールド演出”との整合がとれるように帳尻合わせをすることが可能となる。
[特定連続予告演出]
次に、本変形例の遊技機10が特徴とする“特定連続予告演出”について説明する。
図227および図228は、“特定連続予告演出”を実行した際の表示の一例を示す図である。
“特定連続予告演出”は、変動時間が短い特図変動表示ゲームが繰り返される場合(例えば、確変中の場合)に、複数の特図変動表示ゲームに亘って実行される。このような場合、各特図変動表示ゲームにおいて個別に演出を行うと、十分な演出時間がないため、高い演出効果を奏することは難しいが、複数の特図変動表示ゲーム(具体的には、“特定連続予告演出”の主対象となる特図変動表示ゲームの始動記憶が発生時に実行されていた特図変動表示ゲームの次の特図変動表示ゲームから、“特定連続予告演出”の主対象となる特図変動表示ゲームまで)に亘って“特定連続予告演出”を実行することで、高い演出効果を奏することができる。
“特定連続予告演出”における演出表示は、表示装置41に加えて、センターケース40の上部に設けた機種名等表示部48を用いて行われる。この機種名等表示部48に表示される機種名等(本変形例では「まみむめももも」)は、“特定連続予告演出”が実行されていない間は、図227(a)に示すように、非表示状態とされている。
演出制御装置300は、“特定連続予告演出”の主対象となる特図変動表示ゲームの始動記憶(対象保留)が発生し遊技制御装置100から当該始動記憶の先読み結果が通知されると、図227(a)に示すように、当該始動記憶に対応する先読み飾り特図始動記憶表示H10を未消化始動記憶表示領域R1に表示する。この例では、先読み飾り特図始動記憶表示H10は、その他の飾り特図始動記憶表示の表示態様と異なる表示態様(例えば、異なる色、揺動表示の有無)で表示されている。
次いで、図227(b)に示すように、当該変動の結果が停止表示されて、図227(c)に示すように、新たな特図変動表示ゲームが開始されると、“特定連続予告演出”を開始して、表示装置41の表示領域の右下等に飾り特別図柄の変動表示を縮小表示し、表示装置41において“特定連続予告演出”を継続するか否かを示唆する演出を行う。この例では、“特定連続予告演出”を継続するか否かを示唆する演出用の演出表示の一部として、機種名等表示部48に表示される機種名等を表示装置41に表示している。
そして、“特定連続予告演出”を継続しない場合には、図227(e)に示すように、その旨を示唆する表示(この例では「無念・・」)を行って、図227(f)に示すように、当該変動の結果を、表示装置41の表示領域の右下等に縮小表示するだけでなく、表示装置41の表示領域の中央部に通常表示する。
一方、“特定連続予告演出”を継続する場合には、図227(d)に示すように、その旨を示唆する表示(この例では「まだまだっ」)を行い、機種名等表示部48に内蔵されているLEDの一部を点灯して機種名等表示部48に表示される機種名等の一部分(この例では「まみ」)を表示状態にするとともに、表示装置41に表示されている機種名等のうちの機種名等表示部48において表示状態とされた部分(この例では「まみ」)の表示態様を変更する。そして、当該変動の結果を、表示装置41の表示領域の右下等に縮小表示する。
ここで、演出制御装置300は、例えば、“特定連続予告演出”を継続するか否かの予告演出継続抽選を行い、当該予告演出継続抽選に当選した場合に、“特定連続予告演出”を継続するよう構成されている。予告演出継続抽選において当選する確率は、例えば、対象保留に基づく特図変動表示ゲームの期待度が高いほど、高くなるようになっている。
次いで、図228(a)に示すように、新たな特図変動表示ゲームが開始されると、“特定連続予告演出”を継続するか否かを示唆する演出を行う。
そして、“特定連続予告演出”を継続しない場合には、図228(e)に示すように、その旨を示唆する表示(この例では「すまぬ・・」)を行い、図228(f)に示すように、当該変動の結果を、表示装置41の表示領域の右下等に縮小表示するだけでなく、表示装置41の表示領域の中央部に通常表示する。
一方、“特定連続予告演出”を継続する場合には、図228(b)に示すように、その旨を示唆する表示(この例では「もっといくぜ」)を行って、機種名等表示部48に内蔵されているLEDの一部を追加で点灯して機種名等表示部48に表示される機種名等の一部分(この例では「むめ」)を追加で表示状態にするとともに、表示装置41に表示されている機種名等のうちの機種名等表示部48において追加で表示状態とされた部分(この例では「むめ」)の表示態様を変更する。そして、当該変動の結果を、表示装置41の表示領域の右下等に縮小表示する。
次いで、図228(c)に示すように、新たな特図変動表示ゲーム(対象保留に基づく特図変動表示ゲーム)が開始されると、対象保留に基づく特図変動表示ゲームが期待度の高いゲームであるか否かを予告する演出を行う。ここで、「期待度の高いゲーム」とは、例えば、リーチ変動を伴う特図変動表示ゲームや、結果が大当りとなる特図変動表示ゲームなどである。
そして、対象保留に基づく特図変動表示ゲームが期待度の高いゲームでない場合には、図228(g)に示すように、その旨を示唆する表示(この例では「あと一歩・・」)を行って、図228(f)に示すように、当該変動の結果を、表示装置41の表示領域の右下等に縮小表示するだけでなく、表示装置41の表示領域の中央部に通常表示する。
一方、対象保留に基づく特図変動表示ゲームが期待度の高いゲームである場合には、図228(d)に示すように、機種名等表示部48に内蔵されているLEDのうちの消灯しているLED全部を追加で点灯して機種名等表示部48に表示される機種名等の非表示状態の部分(この例では「ももも」)を追加で表示状態にするとともに、表示装置41に表示されている機種名等のうちの機種名等表示部48において追加で表示状態とされた部分(この例では「ももも」)の表示態様を変更する。その後、演出が発展して、当該変動(対象保留に基づく特図変動表示ゲーム)の結果が、例えば、表示装置41の表示領域の右下等に縮小表示されるだけでなく、表示装置41の表示領域の中央部に通常表示される。
ここで、機種名等表示部488に表示される機種名等のうち、最初に表示状態とされる部分や、追加で表示状態とされる部分は、“特定連続予告演出”を実行可能な変動回数に応じて適宜変更可能である。
図227および図228に示す例では、対象保留が発生した時点において当該対象保留は3番目の保留であるため、3回の特図変動表示ゲームに亘って“特定連続予告演出”を実行可能である。したがって、この例では、「まみむめももも」を「まみ」、「むめ」、「ももも」の3つに分けて、1回目の特図変動表示ゲームでは「まみ」を、2回目の特図変動表示ゲームでは「むめ」を、3回目の特図変動表示ゲーム(対象保留に基づく特図変動表示ゲーム)では「ももも」を表示状態にしている。
また、例えば、対象保留が発生した時点において当該対象保留が4番目の保留である場合には、4回の特図変動表示ゲームに亘って“特定連続予告演出”を実行可能である。したがって、この場合には、例えば、「まみむめももも」を、「まみ」、「む」、「め」、「ももも」の4つに分けて、1回目の特図変動表示ゲームでは「まみ」を、2回目の特図変動表示ゲームでは「む」、3回目の特図変動表示ゲームでは「め」を、4回目の特図変動表示ゲーム(対象保留に基づく特図変動表示ゲーム)では「ももも」を表示状態にする。この場合も、表示装置41に表示されている機種名等の表示態様は、機種名等表示部48の表示状態に対応して変更される。
また、例えば、対象保留が発生した時点において当該対象保留が2番目の保留である場合には、2回の特図変動表示ゲームに亘って“特定連続予告演出”を実行可能である。したがって、この場合には、例えば、「まみむめももも」を「まみむめ」、「ももも」の2つに分けて、1回目の特図変動表示ゲームでは「まみむめ」を、2回目の特図変動表示ゲーム(対象保留に基づく特図変動表示ゲーム)では「ももも」を表示状態にする。この場合も、表示装置41に表示されている機種名等の表示態様は、機種名等表示部48の表示状態に対応して変更される。
このように構成することによって、対象保留までの保留数によらず、“特定連続予告演出”を行うことができる。
また、対象保留に基づく特図変動表示ゲームにおいて、「まみむめももも」のうちの「ももも」を同時に表示状態にしたが、これに限定されるものではない。例えば、対象保留に基づく特図変動表示ゲームの変動時間が長い場合、すなわち対象保留よりも後に記憶された始動記憶の数が少ない場合には、「ももも」を一つずつ表示状態にしても良い。この場合も、表示装置41に表示されている機種名等の表示態様は、機種名等表示部48の表示状態に対応して変更される。
このように構成することによって、変動時間にかかわらず、興趣の高い“特定連続予告演出”を行うことができる。
なお、“特定連続予告演出”を継続する場合には、当該変動の結果を、表示装置41の表示領域の右下等に縮小表示するしたが、“特定連続予告演出”を継続する場合にも、当該変動の結果を、表示装置41の表示領域の右下等に縮小表示だけでなく、表示装置41の表示領域の中央部に通常表示しても良い。
また、機種名等表示部48に表示される機種名等を、複数の特図変動表示ゲームに亘って徐々に表示状態にしたが、これに限定されるものではない。例えば、対象保留に基づく特図変動表示ゲームが実行されるまでは、機種名等の全てを非表示状態にしておき、対象保留に基づく特図変動表示ゲームの実行中に、機種名等の全てを表示状態にしても良い。また、対象保留に基づく特図変動表示ゲームの結果が大当りとなることを確定的に報知する一発告知演出として、対象保留が発生した際や、対象保留の発生時に実行されていた特図変動表示ゲームの次に特図変動表示ゲームが開始される際に、機種名等の全てを表示状態にする演出を行っても良い。何れの場合も、表示装置41に表示されている機種名等の表示態様は、機種名等表示部48の表示状態に対応して変更される。
[キャラクタ演出]
次に、本変形例の遊技機10が特徴とする“キャラクタ演出”について説明する。
図229および図230は、“キャラクタ演出”を実行した際の表示および役物動作の一例を示す図である。
図229および図230では、表示装置41における左、中、右の変動表示領域の各々で識別情報を変動表示した後、左、右、中の順で変動表示を停止して結果態様を表示する場合を例示している。
図229(a)〜(c)に、“キャラクタ演出”の一例を示す。
演出制御装置300は、“キャラクタ演出”の主対象となる特図変動表示ゲームの始動記憶(対象保留)が発生し遊技制御装置100から当該始動記憶の先読み結果が通知されると、当該始動記憶に対応する先読み飾り特図始動記憶表示H11を未消化始動記憶表示領域R1に表示する。この例では、先読み飾り特図始動記憶表示H11は、その他の飾り特図始動記憶表示の表示態様と異なる表示態様(例えば、異なる色、揺動表示の有無)で表示されている。
次いで、図229(a)に示すように、対象保留に基づく特図変動表示ゲームの一つ前の特図変動表示ゲームの結果が停止表示されると、動く役物を示唆するキャラクタを左変動表示領域または右変動表示領域に表示する。この例では、キャラクタを左変動表示領域に表示することによって、左可動演出部材44bおよび右可動演出部材44cのうちの左可動演出部材44bが動くことを示唆している。
次いで、対象保留に基づく特図変動表示ゲームが開始すると、左可動演出部材44bおよび右可動演出部材44cによる煽り動作演出を行い、図229(b)に示すように、左変動表示領域において飾り特別図柄が仮停止表示されると、左可動演出部材44bおよび右可動演出部材44cのうちのキャラクタが表示されている側の部材を中変動表示領域に向けて広がった状態に変換する。この例では、キャラクタが左変動表示領域に表示されているため、左可動演出部材44bが広がった状態に変換している。これにより、広がった状態の部材が邪魔になって、キャラクタの少なくとも一部が視認不可能になる。
次いで、広がった状態の部材(この例では左可動演出部材44b)を畳まれた状態に戻す。その際、キャラクタが表示されているままであるか否かや、キャラクタの表示態様が変化したか否かによって、当該変動(対象保留に基づく特図変動表示ゲーム)の期待度を示唆するよう構成されている。本変形例では、図229(c)に示すように、キャラクタを表示したままにしたり、キャラクタの表示態様を変化させたりすることによって、当該変動が期待できるものであることを示唆するようになっている。
なお、“キャラクタ演出”は、擬似連演出や“図柄ホールド演出”と組み合わせて実行することが可能である。
図229(d)〜(f)に、“キャラクタ演出”の他の一例を示す。
演出制御装置300は、図229(d)に示すように、対象保留に基づく特図変動表示ゲームの一つ前の特図変動表示ゲームの結果が停止表示されると、動く役物を予測するキャラクタを表示する。この例では、左可動演出部材44bの方を向いているキャラクタを表示することによって、左可動演出部材44b、右可動演出部材44c、および上バラユニット700のうちの左可動演出部材44bが動くことを予測している。
次いで、左可動演出部材44b、右可動演出部材44c、または上バラユニット700を動かす。その際、キャラクタの予測が的中したか否かによって、対象保留に基づく特図変動表示ゲームの期待度を示唆するよう構成されている。本変形例では、例えば、キャラクタの予測を的中させること(図229(e)に示すように左可動演出部材44bを動かすこと)によって、対象保留に基づく特図変動表示ゲームが期待できないものであることを示唆し、キャラクタの予測を的中させないこと(右可動演出部材44cを動かしたり、図229(f)に示すように上バラユニット700を動かしたりすること)によって、対象保留に基づく特図変動表示ゲームが期待できるものであることを示唆するようになっている。
図230に、“キャラクタ演出”の他の一例を示す。
例えば、図230(c)に示すように、左可動演出部材44bおよび右可動演出部材44cと、表示装置41との間に所定の間隙を設けることによって、左可動演出部材44bまたは右可動演出部材44cが中変動表示領域に向けて広がった状態に変換しても、図230(d)に示すように、広がった状態の部材の後方を覗き込めば、当該部材の後方に表示されている演出内容(キャラクタ等)を視認可能となるよう構成しても良い。
この場合、演出制御装置300は、図230(a)に示すように、対象保留に基づく特図変動表示ゲームの一つ前の特図変動表示ゲームの結果が停止表示されると、動く役物を示唆するキャラクタを左変動表示領域または右変動表示領域に表示する。この例では、キャラクタを左変動表示領域に表示することによって、左可動演出部材44bおよび右可動演出部材44cのうちの左可動演出部材44bが動くことを示唆している。
次いで、対象保留に基づく特図変動表示ゲームが開始すると、左可動演出部材44bおよび右可動演出部材44cによる煽り動作演出を行い、図229(b)に示すように、左変動表示領域において飾り特別図柄が仮停止表示されると、左可動演出部材44bおよび右可動演出部材44cのうちのキャラクタが表示されている側の部材を中変動表示領域に向けて広がった状態に変換する。その際、広がった状態の部材の後方を覗き込むよう指示する覗き込み指示表示(この例では「←注目!」)を行う。これにより、正面から見ると、広がった状態の部材が邪魔になって、キャラクタ等の少なくとも一部が視認不可能であるが、覗き込み指示表示に従って広がった状態の部材の後方を斜めから覗き込むことで、キャラクタ等の全部が視認可能となる。
[確変/非確変図柄切替制御の変形例]
次に、第1実施形態の遊技機10が特徴とする“確変/非確変図柄切替制御”の変形例について、図231および図232を用いて説明する。図231および図232に示す例では、獲得ポイント数が「200」に到達した場合に、識別図柄「0」の表示態様を非確変表示態様から確変表示態様に変化させるようになっている。
演出制御装置300は、図231(a)に示すように、特図変動表示ゲームの変動表示が開始すると、ポイントをポイント数に加算する。
次いで、当該変動の結果が「はずれ」である場合は、図231(b)に示すように、はずれの結果態様を導出する。
次いで、図231(c)に示すように、特図変動表示ゲームの変動表示が開始すると、ポイントをポイント数に加算する。これにより、獲得ポイント数が「200」になり、獲得ポイント数が規定数に到達したので、獲得ポイント数「200」に対応する変化対象図柄である「0」の表示態様を非確変表示態様から確変表示態様に変化させる。その際、非確変図柄から確変図柄に切り替わったことや現在の表示態様を遊技者に認識させるために、偶数図柄の全部を表示装置41の表示領域の中央部(変動表示領域)に表示した状態で、変化対象図柄である「0」の表示態様を、図231(c)に示すように非確変表示態様から、図231(d)に示すように確変表示態様に切り替える。
次いで、図231(e)に示すように、当該特図変動表示ゲーム(獲得ポイント数が規定数に到達する特図変動表示ゲーム)に対応した飾り特図変動表示ゲームを表示装置41の表示領域の中央部(変動表示領域)に表示した後、当該特図変動表示ゲームの結果を停止表示する。その際、図231(f)に示すように、当該特図変動表示ゲームの開始に基づいて表示態様が切り替わった変化対象図柄(ここでは「0」)を、左変動表示領域、中変動表示領域、右変動表示領域の何れかに強制的に停止表示させることによって、非確変図柄から確変図柄に切り替わったことを遊技者に再度認識させる。
ここで、獲得ポイント数が規定数に到達する特図変動表示ゲームが、超短縮変動である場合(具体的には、例えば、図232(a)に示すように、特図保留数が上限数である状態で実行される場合)には、変動時間が通常よりも短いため、図231(c),(d)に示す演出、すなわち偶数図柄の全部を表示した状態で変化対象図柄の表示態様を切り替える演出(以下「全表示演出」という。)を実行する時間を確保することができない。したがって、この場合には、全表示演出の実行時間を確保できる変動(すなわち、通常変動)まで、変化対象図柄の表示態様の切替を待機する。よって、この場合、図232(a)に示すように、獲得ポイント数が規定数に到達する特図変動表示ゲームが開始された際に、全表示演出を実行しないとともに、図232(b)に示すように、獲得ポイント数が規定数に到達する特図変動表示ゲームの結果が停止表示される際に、変化対象図柄の強制的な停止表示を実行しない替わりに、通常変動が開始された際に全表示演出を実行するとともに、当該通常変動の結果が停止表示される際に変化対象図柄の強制的な停止表示を実行するよう構成されている。
なお、待機していた変化対象図柄の表示態様の切替が実行される通常変動の間は、通常表示されるキャラクタのセリフ(この例では「チェンジだよ!」)とは異なるセリフ(例えば「チェンジ準備中」)を表示しても良い。
また、獲得ポイント数が規定数に到達する特図変動表示ゲームが、リーチ演出を伴うものである場合には、停止結果態様を変更することができないため、当該ゲームの結果を停止表示する際に、変化対象図柄を強制的に停止表示することができない。したがって、この場合には、図232(c)〜(f)に示すように、獲得ポイント数が規定数に到達する特図変動表示ゲームであって、リーチ演出を伴う特図変動表示ゲームにおいては、全表示演出も、変化対象図柄の強制的な停止表示も実行せず、停止結果態様を変更することができる変動(例えば、リーチなしはずれ変動)まで、変化対象図柄の表示態様の切替を待機する。
したがって、当該変動が、超短縮変動でなく、かつ、獲得ポイント数が規定数に到達する特図変動表示ゲームであるにもかかわらず、全表示演出が実行されない場合には、当該変動においてリーチ発生の期待が持てる。
なお、変化対象図柄の表示態様の切替を行う特図変動表示ゲームよりも後に実行される特図変動表示ゲームの中に、リーチ発生保留や大当り保留に基づく特図変動表示ゲームがある場合には、変化対象図柄の表示態様の切替を行う特図変動表示ゲームが開始されるまでの間、通常表示されるキャラクタのセリフ(この例では「チェンジだよ!」)とは異なるセリフ(例えば図232(g)に示す「チェンジすれば?!」等のセリフ)を表示するよう構成することが可能である。これにより、「変化対象図柄の表示態様が切り替われば、リーチや大当りが発生するかも」という期待感を遊技者に持たせることができる。
また、獲得ポイント数が規定数に到達するまでのポイント数が、第一の閾値(例えば100ポイント)を切ったら、キャラクタのセリフとして、例えば「チェンジは近い?!」を表示し、第二の閾値(例えば20ポイント)を切ったら、キャラクタのセリフとして、例えば「まもなくチェンジ!」を表示することによって、獲得ポイント数を規定数に到達させることを煽る演出を行っても良い。
また、獲得ポイント数が規定数に到達した後に、次の規定数に到達するまでのポイント数を、所定時間に亘り表示することによって、獲得ポイント数を次の規定数に到達させることを煽る演出を行っても良い。
また、当該変動において、ポイント加算対象の演出が実行される場合には、当該変動の開始時に抽選を行い、その抽選に当選した場合に、キャラクタのセリフとして、例えば「ポイントUPのチャンス!」を表示することによって、ポイント加算対象の演出が実行されることを予告する予告演出を行っても良い。
また、遊技機10が、サブ表示装置141を備えている場合、“確変/非確変図柄切替制御”の変形例として、図233に示すような制御を行うことも可能である。
具体的には、演出制御装置300は、例えば、図233(a)に示すように、獲得ポイント数が所定数(この例では、50の倍数)に到達する毎に、変化対象図柄の表示態様の切替を行う権利(切替権利)をストックし、切替権利のストック数をサブ表示装置141に表示する。
次いで、図233(b)に示すように、獲得ポイント数が規定数に到達する特図変動表示ゲームにおいては、全表示演出も、変化対象図柄の強制的な停止表示も実行せず、その後に実行される所定の変動(通常変動や、特定リーチ演出を伴う変動、大当り変動など)まで、変化対象図柄の表示態様の切替を待機する。
次いで、図233(c)に示すように、当該所定の変動が実行されると、図233(d)に示すように、表示装置41の表示領域の中央部に、偶数図柄の全部を表示するとともに、演出操作部550に対する押圧操作を促す画像を表示する。そして、演出操作部550に対する押圧操作が行われると、変化対象図柄の表示態様の切替を行うか否かの演出(図柄切替演出)を行い、当該図柄切替演出に失敗した場合には、図233(e)に示すように、変化対象図柄の表示態様の切替を行わず、当該図柄切替演出に成功した場合には、図233(f)に示すように、変化対象図柄の表示態様の切替を行う。すなわち、図233に示す例では、ストックしていた切替権利に基づいて全表示演出を行う。
なお、切替権利のストック数は、表示装置41に表示しても良い。
ここで、切替権利をストックすることとなる獲得ポイント数は、規定数(本変形例の場合、200ポイント等)より少ない数とする。そうすることで、獲得ポイント数が規定数に到達した時点では複数の切替権利がストックされていることとなり、この複数の切替権利によって複数回の図柄切替演出を行うことができる。
なお、当該複数回の図柄切替演出は、複数回の特図変動表示ゲームに亘って行っても良いし、1回の特図変動表示ゲームにて行っても良い。複数回の図柄切替演出を1回の特図変動表示ゲームにて行う場合、例えば、当該1回の特図変動表示ゲームにおいて擬似連演出を行い、当該擬似連演出中に実行される複数回の単位変動表示毎に、図柄切替演出を行う。この場合、複数回の単位変動表示のうちの最初(1回目)の単位変動表示にて実行される図柄切替演出で成功しても良いし、途中の単位変動表示にて実行される図柄切替演出で成功しても良いし、最後の単位変動表示にて実行される図柄切替演出で成功しても良く、成功する図柄切替演出を実行するタイミングは、適宜抽選等によって設定可能である。また、最初の単位変動表示や途中の単位変動表示で図柄切替演出に成功する場合には、その後に実行される残り単位変動表示にて図柄切替演出を行わなくても良い。
以上説明した“確変/非確変図柄切替制御”の変形例を実行可能な遊技機10によれば、ゲームの結果が予め定められた特別結果となる場合に遊技者に遊技価値を付与可能な遊技機において、演出を制御する演出制御手段(演出制御装置300)と、遊技における所定のポイント付与条件の成立に基づき、遊技者にポイントを付与可能なポイント付与手段(演出制御装置300)と、を備え、演出制御手段は、ポイント付与手段により付与されたポイントが規定数に到達した場合に、所定条件(本変形例の場合、獲得ポイント数が規定数に到達する特図変動表示ゲームが、超短縮変動でないという条件や、リーチ演出を伴わないという条件)の成立に基づいて、演出の演出態様を変更可能な演出態様変更手段(演出制御装置300)と、演出態様変更手段によって演出の演出態様が変更されることを報知する報知演出(本変形例の場合、全表示演出)を実行可能な報知演出実行手段(演出制御装置300)と、を備えている。
したがって、演出態様が変更される場合に、その旨を報知する報知演出が実行されるため、演出態様の変更を的確に認識させることができ、遊技の興趣を高めることができる。
また、以上説明した“確変/非確変図柄切替制御”の変形例を実行可能な遊技機10によれば、演出制御手段(演出制御装置300)は、演出態様変更手段(演出制御装置300)により演出態様の変更が行われる場合に、当該演出態様の変更に関連する所定の演出(本変形例の場合、図柄切替演出)を実行可能であり、前記所定条件は、当該所定の演出を実行可能となる所定のゲーム(本変形例の場合、通常変動や、特定リーチ演出を伴う変動、大当り変動など)が実行されることを含み、報知演出実行手段(演出制御装置300)は、ポイント付与手段(演出制御装置300)により付与されたポイントが規定数に到達した後、所定条件としての当該所定のゲームが実行される際に、報知演出(本変形例の場合、全表示演出)を実行可能であるように構成することも可能である。
このように構成することによって、所定のゲームが実行される際に、所定の演出と報知演出とを組み合わせて行うことができるので、斬新な演出を行うことができる。
なお、本発明の遊技機は、遊技機として、前記実施の形態に示されるようなパチンコ遊技機に限られるものではなく、例えば、1種2種混合タイプのパチンコ遊技機等のその他のパチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機などの遊技球を使用する全ての遊技機に適用可能である。また、本発明をスロットマシンに適用することも可能である。このスロットマシンとしてはメダルを使用するスロットマシンに限られるものではなく、例えば、遊技球を使用するスロットマシンなどの全てのスロットマシンが含まれる。
[側方役物演出]
例えば、図237に示すように、遊技機10は、2つのサブ表示装置141と、盤演出装置44として、表示装置41の左方に設けられた左側方役物(この例では、左桃役物)44m1および表示装置41の右方に設けられた右側方役物(この例では、右桃役物)44m2とを備えていても良い。
表示装置41の左方に設けられた左側方役物44m1は、一方のサブ表示装置141(左側のサブ表示装置141)の少なくとも一部が表示装置41の左変動表示領域と前後方向に重ならない位置にある場合に、当該一方のサブ表示装置141の後方に配設される。
また、表示装置41の右方に設けられた右側方役物44m2は、他方のサブ表示装置141(右側のサブ表示装置141)の少なくとも一部が表示装置41の右変動表示領域と前後方向に重ならない位置にある場合に、当該他方のサブ表示装置141の後方に配設される。
そして、図237(a)に示すように、左側のサブ表示装置141を、正面から見て左側方役物44m1を視認不可能にさせる位置に配置し、その左側のサブ表示装置141に、表示装置41の左変動表示領域に表示される変動表示を表示するとともに、右側のサブ表示装置141を、正面から見て右側方役物44m2を視認不可能にさせる位置に配置し、その右側のサブ表示装置141に、表示装置41の右変動表示領域に表示される変動表示を表示する。
次いで、左側のサブ表示装置141に左図柄を仮停止表示するとともに、右側のサブ表示装置141に右図柄を仮停止表示する。その際、図237(b)に示すように、リーチ形成図柄が仮停止表示された場合には、図237(c)に示すように、左側のサブ表示装置141を、その全部が左変動表示領域と前後方向に重なる位置に移動させるとともに、右側のサブ表示装置141を、その全部が右変動表示領域と前後方向に重なる位置に移動させることによって、正面から見て側方役物44m1,44m2を視認可能とさせる。その際、側方役物44m1,44m2の発光態様によって、当該変動の期待度等を示唆する。これにより、常態では視認不可能な役物によって演出を行うことが可能となる。
[連続予告演出]
また、期待できないゲーム(リーチや大当りが発生しないゲーム)の実行権利である保留を第1対象保留とし、当該第1対象保留が連続予告演出を実行するか否かの抽選(連続予告演出抽選)に当選した場合には、第1対象保留を無視して、当該第1対象保留に対する連続予告演出抽選結果に基づく連続予告演出(以下「第1対象保留用の連続予告演出」という。)を実行することも可能である。
例えば、図238(a)に示すように、5番目の保留M5が、第1対象保留であり、第1対象保留用の連続予告演出として第1対象保留M5に基づくゲームを含めて3回のゲーム(すなわち、3番目の保留M3に基づくゲームから第1対象保留M5に基づくゲームまで)に亘って実行することが決定され、第1対象保留M5に基づくゲームに向けた連続予告演出が開始された(すなわち、前2つの保留M1,M2が消化され、3番目の保留M3に基づくゲームが開始された)とする。そして、図238(b)に示すように、第1対象保留M5に基づくゲームが実行されるまでに、例えば2個の保留M6,M7が発生し、このうち2個目の保留M7が、期待できるゲームの実行権利である保留(第2対象保留)であり、当該第2対象保留M7も連続予告演出抽選に当選したとする。この場合、すでに開始されている第1対象保留M5に基づくゲームが終了するまでは、第1対象保留用の連続予告演出が実行中であるため、第1対象保留M5に基づくゲームが終了した後でないと、第2対象保留M7に対する連続予告演出抽選結果に基づく連続予告演出(以下「第2対象保留用の連続予告演出」という。)を実行することができない。よって、この場合、第2対象保留用の連続予告演出は、2回のゲーム(すなわち、第1対象保留M5の1つ後の保留M6に基づくゲームから第2対象保留M7に基づくゲームまで)に亘ってしか実行することができない。
そこで、第1対象保留用の連続予告演出を3回のゲームに亘って実行するが、図238(c)に示すように、その3回のゲームを、第1対象保留M5を無視して(すなわち、第1対象保留M5に基づくゲームを含めないで)、例えば1〜3番目の保留M1,M2,M3に基づくゲームに亘って実行するよう構成する。これにより、図238(d)に示すように、第2対象保留用の連続予告演出を、最大で4回のゲーム(すなわち、第1対象保留M5の1つ前の保留M4に基づくゲームから第2対象保留M7に基づくゲームまで)に亘って実行することができる。これにより、第1対象保留M5を無視して、ガセの連続予告演出(第1対象保留用の連続予告演出)を行うことによって、ガセではない連続予告演出(第2対象保留用の連続予告演出)を十分に行うことが可能となる。
[メイン液晶+サブ液晶演出]
例えば図225(a)に示すように、左側のサブ表示装置141を左変動表示領域として、右側のサブ表示装置141を右変動表示領域として用いる場合、変動表示(高速変動)中に行う変動中演出の演出表示として、表示装置41(メイン液晶)および左右のサブ表示装置141(サブ液晶)を用いた一連の演出表示を行っても良い。
具体的には、例えば、図239(a)に示すように、新たな特図変動表示ゲームが開始すると、図239(b),(c)に示すように、表示装置41および左右のサブ表示装置141を用いた一連の変動中演出表示(一体的な変動中演出表示)を行い、その後、図239(d)に示すように、表示装置41および左右のサブ表示装置141を用いた一連の図柄確定演出表示(一体的な図柄確定演出表示)を行っても良い。表示装置41および左右のサブ表示装置141を用いた一連の変動中演出表示を行う場合、変動表示中であることを遊技者に認識させるために、表示装置41の表示領域の右下等に飾り特別図柄の変動表示を縮小表示すると良い。無論、表示装置41および左右のサブ表示装置141に、一連の変動中演出表示とともに、飾り特別図柄の変動表示(回転表示等も含む)を通常表示しても良い。
また、図239(e)〜(h)に示すように、メイン液晶+サブ液晶演出と側方役物演出とを組み合わせることも可能である。この場合、例えば、図239(f)〜(h)に示すように、左側方役物44m1として、左側のサブ表示装置141に表示される自キャラとして設定されるキャラクタの役物(この例では、サングラスをかけていない虎役物)を用いるとともに、右側方役物44m2として、右側のサブ表示装置141に表示される敵(相手)キャラとして設定されるキャラクタの役物(この例では、サングラスをかけている虎役物)を用い、側方役物44m1,44m2の発光態様によって、変動中演出の期待度(変動中演出がバトル演出である場合には、どちらのキャラクタがバトルに勝つか等の期待度:ここでは左側方役物44m1が3つ発光し、右側方役物44m2が1つ発光していることから、自キャラのほうが勝利する確率が高い、すなわち大当りとなる期待度が高いこと)を示唆することによって、表示装置41および左右のサブ表示装置141に加えて、側方役物44m1,44m2を用いた一体的な演出が可能となる。
なお、図237(a)〜(d)や図239(e)〜(h)に示すように、盤演出装置44として、側方役物44m1,44m2等の、サブ表示装置141によって視認不可能とされる盤演出装置44を設ける場合、当該盤演出装置44だけでは、常態(当該盤演出装置44がサブ表示装置141によって視認不可能とされている状態)での面白味に欠けるため、その他の盤演出装置44として、サブ表示装置141によって視認不可能とされない役物も設けることが好ましい。また、2種類の盤演出装置44を設け、一方の盤演出装置44がサブ表示装置141によって視認不可能とされているときは、他方の盤演出装置44は視認可能であり、他方の盤演出装置44がサブ表示装置141によって視認不可能とされているときは、一方の盤演出装置44は視認可能であるようにしても良い。
図217等に示すように、入賞装置90は、対象保留に対応する飾り特図始動記憶表示と同じ色で点滅している。例えば、対象保留が消化される前に、対象保留よりも後に記憶された保留(以下「後続保留」という。)が成長して後続保留に対応する飾り特図始動記憶表示の色が変化しても、その色変化は無視して、対象保留が消化されるまでは、対象保留の色と同じ色で入賞装置90を点滅させるようにしたが、これに限定されることはない。例えば、キャラクタ等が後続保留を成長させる(すなわち、後続保留に対応する飾り特図始動記憶表示の色を変化させる)等の所定の演出が実行される場合には、入賞装置90の色を、後続保留に対応する飾り特図始動記憶表示の色(変化後の色)と同じ色に変化させることも可能である。
また、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。