JP2017046108A - ネットワークシステム、通信品質の判定方法、及び分析装置 - Google Patents

ネットワークシステム、通信品質の判定方法、及び分析装置 Download PDF

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Abstract

【課題】リアルタイムに通信フローの通信品質の劣化を判定するシステム、方法、及び装置を実現する。【解決手段】ネットワークを介して接続される端末間の通信を制御する複数のネットワーク装置を備えるネットワークシステムであって、ネットワークシステムは、端末間の通信の制御単位である通信フローを分析する分析部を備え、分析部は、フロー情報の生成及び更新を行う受信処理部と、フロー情報に基づいて、通信フローの通信品質の劣化の発生を判定する劣化箇所特定部とを有し、劣化箇所特定部は、パケット廃棄率に類似する指標であって、パケット廃棄率より解析に必要なデータ量が少なく、かつ、高速に算出可能な複数の指標を算出する指標算出部を有し、指標算出部によって算出される前記複数の指標に基づいて、通信フローの通信品質の劣化が発生しているか否かを判定する。【選択図】図4

Description

本発明は、ネットワークシステムにおける通信品質の測定方法に関する。
通信網を広域に広げるために、Wi−Fiアクセスポイント及び携帯電話基地局等、多数の通信中継点が各地に設置されている。通信品質の劣化に起因する通信速度の低下及び通信の安定性の低下等、通信の利便性の低下を防ぐためには、通信品質の劣化要因が存在する通信中継点を調査する必要がある。
保守要員を現地に派遣して通信品質の測定を行う場合、保守コストが増大し、また、保守要員の派遣に時間がかかる。そのため、通信品質の劣化が発生した場合に通信装置を用いて自動的に対策を実施することができない。また、M2M/IoTの普及に伴い、事業者が管理する通信ゲートウェイの数が増大し、通信品質の劣化が発生の要因が存在する劣化箇所を特定することが困難となる。
本技術分野の背景技術として、特開2006−246118号公報(特許文献1)がある。
特許文献1には、「通信プロトコルの機能あるいは通信プロトコルの上位に位置するアプリケーションの機能により、データ転送を確実に行うために途中でデータが損失したときに再度データ転送を行う通信において、送信側から受信側までの間のある一地点(観測点)でのモニタにより通信品質を測定するパケット交換網における一点観測型の品質劣化切り分け方法であって、パケットヘッダ情報から測定対象となるフロー(送受信端末間での通信の開始から終了まで)を抽出するフロー抽出ステップと、パケットロス,遅延の発生箇所を推定し、シーケンス番号からなる空間を分割したシーケンス区間毎に設置されたカウンタ中の、該当するパケットの属する区間に対応するカウンタを操作し、エンドツーエンドにおけるNW品質を推定するNW品質推定ステップと、前記操作後のカウンタ情報を用いて、前記観測点を基点として劣化箇所が受信側か送信側かを判定する劣化箇所判定ステップとを有し、且つ前記NW品質推定ステップが、TCPプロトコルを利用した場合、パケットロスの発生箇所を判定する際に、受信側から同じシーケンス番号を持つACKが閾値以上の回数送出されたことを以って前記フロー上にパケットロスが発生したものとし、保持データ内における最大ウィンドウサイズの範囲を捜索し、この捜索範囲内の該当するパケットの有無を判定し、ロス箇所に該当するカウンタ値を増加させること」が開示されている。
特開2006−246118号公報
特許文献1の方式では、保持データ内における最大ウィンドウサイズの範囲を捜索し、この捜索範囲内の該当するパケットの有無を判定し、ロス箇所に該当するカウンタ値を増加させる。そのため、観測点の通信量が多い場合、オンメモリで処理することができないという問題、及び、リアルタイムに大量の通信フローの各々について劣化箇所を判定できないという問題がある。
本願において開示される発明の代表的な一例を示せば以下の通りである。すなわち、複数のネットワーク装置を備えるネットワークシステムであって、前記複数のネットワーク装置の各々は、演算装置及び前記演算装置に接続される記憶装置を有し、前記ネットワークシステムは、端末間の通信の制御単位である複数の通信フローを流れるパケットを転送する転送機能部と、前記通信フローの通信状態を分析する分析部と、を備え、前記転送機能部及び前記分析部は、少なくとも一つの前記ネットワーク装置の前記演算装置が前記記憶装置に格納されるプログラムを実行することによって実現され、前記分析部は、前記転送機能部から任意の通信フローに属するパケットを受信し、前記パケットのヘッダ情報の解析結果に基づいて当該任意の通信フローの管理情報であるフロー情報の生成及び更新を行う受信処理部と、複数の前記通信フローの各々の前記フロー情報を記憶するフロー通信状態記憶部と、前記フロー情報に基づいて、前記複数の通信フローの各々の通信品質の劣化の発生を判定し、通信品質の劣化が発生している前記通信フローが経由する通信経路上の劣化箇所を特定する劣化箇所特定部と、を有し、前記劣化箇所特定部は、パケット廃棄率に類似する指標であって、前記パケット廃棄率より解析に必要なデータ量が少なく、かつ、高速に算出可能な複数の指標を算出する指標算出部を有し、前記指標算出部によって算出される前記複数の指標に基づいて、前記通信フローの通信品質の劣化が発生しているか否かを判定し、前記指標算出部によって算出された前記複数の指標に基づいて、前記通信品質の劣化が発生している通信フローが経由する通信経路上の前記劣化箇所を特定することを特徴とする。
本発明の一態様によれば、通信フローの通信品質をリアルタイムに計測し、劣化箇所を特定することができる。前述した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施例の説明によって明らかにされる。
実施例1のネットワークシステムの構成の一例を示す説明図である。 実施例1の分析装置のハードウェア構成及びソフトウェア構成の一例を示すブロック図である。 実施例1の分析装置が受信するミラーパケットのフォーマットを示す図である。 実施例1の分析装置及び転送装置の各機能部の関係を示すブロック図である。 実施例1の分析装置の各機能が実行する処理の流れを示す図である。 実施例1のsession_data構造体のデータ構造の一例を示す図である。 実施例1のcapture_data構造体のデータ構造を示す図である。 実施例1のanalysis_data構造体のデータ構造を示す図である。 実施例1のsession_data構造体、capture_data構造体、analysis_data構造体の関連性を示す図である。 実施例1のフロー通信状態記憶部におけるsession_data構造体の配置例を示す図である。 実施例1のネットワーク構成情報記憶部が記憶するネットワーク構成情報のデータ構造を示す図である。 実施例1の通信品質劣化状態記憶部が記憶する通信品質劣化状態情報のデータ構造を示す図である。 実施例1の受信処理部が実行する処理の詳細を説明するフローチャートである。 実施例1の劣化箇所特定部が実行する処理の詳細を説明するフローチャートである。 実施例1の品質劣化判定処理の判定方法を説明する図である。 実施例1のフロー情報の一部の値の遷移状態を示す図である。 実施例1における通信フローの非累積的データ廃棄率及びパケット再送率の関係を示す図である。 実施例1の低品質ネットワーク特定部が実行する処理の詳細を説明するフローチャートである。 実施例1の通信品質劣化状態記憶部が出力する通信品質劣化状態情報の一例を示す図である。 実施例2の分析装置及び転送装置の各機能部の関係を示すブロック図である。 実施例2のcapture_data構造体のデータ構造を示す図である。 実施例2のanalysis_data構造体のデータ構造を示す図である。 実施例2の受信処理部が実行する処理の詳細を説明するフローチャートである。 実施例2の劣化箇所特定部が実行する処理の詳細を説明するフローチャートである。 実施例3のネットワークシステムの構成の一例を示す説明図である。 実施例3の分析装置、転送装置及び通信装置の各機能部の関係を示すブロック図である。 実施例3の通信フロー抽出部が実行する処理の詳細を説明するフローチャートである。 実施例4の転送装置の各機能部の関係を示すブロック図である。
以下、添付図面を参照して本発明の実施例を説明する。各実施例は本発明を実現するための一例に過ぎず、本発明の技術的範囲を限定するものではないことに注意すべきである。各図において共通の構成については、同一の参照符号が付されている。
実施例1では、本発明の基本的な一例について説明する。図1は、実施例1のネットワークシステムの構成の一例を示す説明図である。
実施例1のネットワークシステムは、分析装置100、転送装置101、一つ以上の中継装置103を含む複数のネットワーク110、及び複数の端末104から構成される。
分析装置100は転送装置101と接続する。転送装置101は、複数のネットワーク110と接続する。端末104は、ネットワーク110を介して転送装置101と接続する。また、端末104は、ネットワーク110を介して他の端末と通信する。
図1に示す例では、端末104−1、104−2は、ネットワーク110−1を介して転送装置101と接続する。端末104−3、104−4は、ネットワーク110−2を介して転送装置101と接続する。端末104−5は、ネットワーク110−3を介して転送装置101と接続する。端末104−6は、ネットワーク110−4を介して転送装置101と接続する。端末104−7は、ネットワーク110−5を介して転送装置101と接続する。端末104−8、104−9は、ネットワーク110−6を介して転送装置101と接続する。
それぞれのネットワーク110−1、110−2、110−3、110−4、110−5、110−6には、中継装置103−1、103−2、103−3、103−4、103−5、103−6が含まれる。中継装置103は、例えば、スイッチ、及びゲートウェイ装置等が考えられる。
転送装置101は、端末104から送信されるパケットをネットワーク110に転送する。ネットワーク110に転送されたパケットは中継装置103によって端末104に転送される。転送装置101は、ミラーパケットを生成する機能を有する。転送装置101は、生成されたミラーパケットを分析装置100に送信する。
分析装置100は、通信網の集約点となる転送装置101を経由する通信フローに属するパケットのヘッダ情報を解析し、通信フローの通信品質の劣化を検出する。分析装置100は、通信フローの通信品質の判定に用いる複数の指標を算出する指標算出部を有する。
具体的には、分析装置100は、ミラーパケットの観測結果に基づいて複数の指標を算出する。分析装置100は、当該複数の指標を用いて通信フローが経由する経路上において、通信品質の劣化要因が存在する箇所(ネットワーク110)を特定する。さらに、分析装置100は、複数の通信フローの通信品質の判定結果に基づいて、ネットワークシステム全体における通信品質の劣化要因が存在する箇所(ネットワーク110)を特定する。
以下の説明では、通信フローが経由する経路上において、通信品質の劣化要因が存在する箇所を、フローの劣化箇所とも記載し、また、ネットワーク全体における通信品質の劣化要因が存在する箇所をネットワークシステムの劣化箇所とも記載する。
実施例1の分析装置100が算出する指標は以下のような特徴を有する。第1に、指標の算出処理において、パケット廃棄率より解析に必要なデータ量が少なく、高速に算出できることである。第2に、通信フローに属するパケットの廃棄の影響を評価できることである。すなわち、パケット廃棄率に類似する指標であって、パケット廃棄率より解析に必要なデータ量が少なくかつ高速に算出できる指標である。実施例1では、前述した特徴を有する指標として、非累積的データ廃棄率及びパケット再送率を用いる。
非累積的データ廃棄率は、ある特定のデータを含み、かつ、送信元の端末104から初めて送信されたパケットのみを対象としたパケット廃棄率である。非累積的データ廃棄率では、送信元の端末104又は転送装置101から再送されたパケットは考慮されない。そのため、解析に必要なデータ量を削減し、かつ、解析負荷の低減によるリアルタイムな算出が実現できる。すなわち、演算負荷が小さい。
パケット再送率は、送信先の端末104に対して再送されるパケットの割合である。パケット再送率は、パケットが廃棄されたため、送信先の端末104に再送されるパケットの数をカウントすればよい。そのため、解析に必要なデータ量を削減し、また、解析負荷の低減によるリアルタイムな算出が実現できる。
分析装置100は、後述するように、非累積的データ廃棄率及びパケット再送率を用いて、送信元の端末104と転送装置101との間の通信経路、又は、送信先の端末104と転送装置101との間の通信経路どちらがフローの劣化箇所に該当するかを特定する。
図2は、実施例1の分析装置100のハードウェア構成及びソフトウェア構成の一例を示すブロック図である。
分析装置100は、ハードウェア構成として、演算装置200、主記憶装置201、二次記憶装置202、複数のNIF203、及び出力装置204を有する。演算装置200、主記憶装置201、二次記憶装置202、複数のNIF203、及び出力装置204はシステムバス205を介して互いに接続される。なお、各構成は、複数のシステムバス205を介して互いに接続されてもよいし、また、直接接続されてもよい。
演算装置200は、主記憶装置201に格納されるプログラムを実行する。演算装置200は、例えば、CPU、GPU等が考えられる。演算装置200がプログラムを実行することによって分析装置100が有する機能を実現する。以下では、機能部を主語に処理を説明する場合、演算装置200が当該機能部を実現するプログラムを実行していることを示す。
主記憶装置201は、演算装置200が実行するプログラム及び当該プログラムの実行に必要なデータを格納する。また、主記憶装置201は、各プログラムが使用するワークエリア、及びバッファ等の記憶領域を有する。主記憶装置201に格納されるプログラムについては後述する。
二次記憶装置202は、プログラム及びデータを格納する。主記憶装置201に格納されるプログラム及びデータは二次記憶装置202に格納されてもよい。この場合、演算装置200が、二次記憶装置202からプログラム及びデータを読み出し、主記憶装置201上に当該プログラム及びデータをロードする。
NIF203は、他の装置と接続するためのインタフェースである。本実施例の分析装置100は、転送装置101に接続する二つのNIF203−1、203−2を備える。NIF203は、転送装置101からのミラーパケットを受信した場合、受信したミラーパケットを後述する受信処理部211に出力する。
出力装置204は、分析装置100の処理結果等を出力するインタフェースである。例えば、処理結果を表示するディスプレイ、タッチパネル等が考えられる。なお、他の装置に処理結果を送信するNIFとして出力装置204が実装されてもよい。なお、出力装置204は、出力機能として実現してもよい。本実施例は、出力装置204の実装方法に限定されない。
なお、転送装置101も分析装置100と同様のハードウェア構成であるものとする。
次に、主記憶装置201に格納されるプログラムについて説明する。本実施例の主記憶装置201は、受信処理部211、フロー通信状態記憶部212、劣化箇所特定部213、低品質ネットワーク特定部214、及びネットワーク構成情報記憶部215を実現するプログラムを格納する。なお、主記憶装置201には前述した以外のプログラムが格納されてもよい。
受信処理部211は、転送装置101から受信したミラーパケットとフロー通信状態記憶部212に格納されるデータを処理し、フロー通信状態記憶部212に処理結果を格納する。
フロー通信状態記憶部212は、通信フローの管理情報であるフロー情報を記憶する。フロー情報は通信フローごとに通信状態を示す情報を含む。受信処理部211、劣化箇所特定部213、及び低品質ネットワーク特定部214は、フロー通信状態記憶部212に格納されるフロー情報を読み出し、また、フロー通信状態記憶部212にデータを書き込む。フロー情報の詳細は、図6から図10を用いて説明する。
劣化箇所特定部213は、フロー通信状態記憶部212に保存されるフロー情報を用いて、通信フローごとに非累積的データ廃棄率及びパケット再送率を算出する。また、劣化箇所特定部213は、非累積的データ廃棄率及びパケット再送率を用いて、各通信フローについて通信品質が劣化しているか否かを判定する。また、劣化箇所特定部213は、前述の判定結果に基づいて、通信フローの送信元及び送信先のどちらに通信品質の劣化の要因が存在するかを特定する。すなわち、フローの劣化箇所が特定される。劣化箇所特定部213が実行した処理の結果はフロー通信状態記憶部212に格納される。
ネットワーク構成情報記憶部215は、転送装置101を経由する通信フローのネットワーク構成に関する情報である、ネットワーク構成情報を記憶する。本実施例では、予めネットワーク構成情報が入力されているものとする。なお、転送装置101から受信したミラーパケットに基づいて、受信処理部211等が自動的にネットワーク構成情報を生成してもよい。ネットワーク構成情報の詳細は図11を用いて説明する。
低品質ネットワーク特定部214は、フロー通信状態記憶部212の保存されるフロー情報及びネットワーク構成情報記憶部215に保存されるネットワーク構成情報を用いて、ネットワークシステムにおける通信品質の劣化の要因が存在する箇所を特定する。すなわち、ネットワークシステムの劣化箇所が特定される。低品質ネットワーク特定部214が実行した処理の結果は、低品質ネットワーク特定部214内の通信品質劣化状態記憶部432に格納される。
受信処理部211、フロー通信状態記憶部212、劣化箇所特定部213、低品質ネットワーク特定部214、及びネットワーク構成情報記憶部215の一部又は全てを、演算装置200、NIF203、出力装置204の一つ又は複数のハードウェアに実装されてもよい。また、一つの物理的なNIFを用いて実現される論理的なNIFを用いてもよい。
図3は、実施例1の分析装置100が受信するミラーパケットのフォーマットを示す図である。
パケット300は、MACヘッダ310、IPヘッダ320、TCPヘッダ330、TCPオプションヘッダ340、及びペイロード360を含む。
MACヘッダ310は、DMAC311、SMAC312、TPID313、TCI314、及びType315を含む。
DMAC311は、宛先MACアドレスを表す。SMAC312は、送信元MACアドレスを表す。TPID313は、タグ付きフレームであること及びタグの種類を表す。TCI314は、タグの情報を表す。Type315は、MACフレームのタイプを表す。
TCI314は、さらに、PCP316、CFI317、及びVID318を含む。PCP316は優先度を表す。CFI317はMACアドレスが正規フォームであるか否かを表す。VID318はVLANのIDを表す。なお、VLANが使用されていないネットワークの場合、TPID313及びTCI314は存在しない。この場合、分析装置100はVIDが「0」であるものとして処理を行う。
IPヘッダ320は、IP length321、protocol322、SIP323、及びDIP324を含む。
IP length321は、MACヘッダ310を除くパケット長を表す。protocol322は、プロトコル番号を表す。SIP323は、送信元IPアドレスを表す。DIP324は、宛先IPアドレスを表す。
TCPヘッダ330は、src.port331、dst.port332、SEQ333、ACK334、flag335、tcp hlen336、及びwin_size337を含む。
src.port331は、送信元ポート番号を表す。dst.port332は、宛先ポート番号を表す。SEQ333は、送信シーケンス番号を表す。ACK334は、受信シーケンス番号を表す。flag335は、TCPフラグ番号を表す。tcp hlen336は、TCPのヘッダ長を表す。win_size337は、対向装置へ通知する広告ウィンドウサイズを表す。
TCPオプションヘッダ340は、0又は複数のオプションを含む。例えば、option kind341、option length342、及びオプション情報343等のオプションが含まれる。option kind341は、オプション種別を表す。option length342は、オプション長を表す。オプション情報343は、オプションの種類に応じた情報を表す。
例えば、MSS(Maximum Segment Size)オプションは、TCP通信を開始するときに自装置の受信可能なMSSサイズを対向装置に通知するために用いられる。SACK(Selective ACKnowledgement)オプションは、TCP通信を開始するときに、自装置がSACKオプションに対応可能であることを対向装置に通知するために用いられる。SACKオプションは、さらに、通信中にパケットの廃棄が検出されたときに部分的に受信できたデータ箇所を対向装置に通知するために用いられる。タイムスタンプオプションは、通信中の自装置の受信時刻を対向装置に通知するために用いられる。ウィンドウスケールオプションは、win_size337によって通知される値を右シフトするビット数を対向装置に通知して対向装置に通知可能な広告ウィンドウサイズの最大値を大きくするために用いられる。このように、TCPオプションヘッダ340は、通信開始時及び通信中に自装置の対応可能な機能及び情報を対向装置に伝えるために用いられる。
図4は、実施例1の分析装置100及び転送装置101の各機能部の関係を示すブロック図である。
転送装置101は、四つのNIF411−1、411−2、411−3、411−4を有し、また、ポートミラーリング機能部410を含む。ポートミラーリング機能部410は、NIF411−1から受信したパケットをNIF411−2に転送し、また、受信したパケットと同一のミラーパケットをNIF411−3から分析装置100に送信する。また、ポートミラーリング機能部410は、NIF411−2から受信したパケットをNIF411−1に転送し、また、受信したパケットと同一のミラーパケットをNIF411−4から分析装置100に送信する。
NIF203−1、203−2は、転送装置101から受信したミラーパケットを受信処理部211に出力する。
受信処理部211は、NIF203−1からパケットが入力された場合、NIF411−1からNIF411−2の方向に送信されたパケットであると判定する。また、受信処理部211は、NIF203−2からパケットが入力された場合、NIF411−2からNIF411−1の方向に送信されたパケットである判定する。受信処理部211は、NIF203から入力されたミラーパケットのヘッダ情報に基づいて、ミラーパケットに対応するパケットが属する通信フローのフロー情報がフロー通信状態記憶部212に保存されているか否かを判定する。
上記情報がフロー通信状態記憶部212に保存されている場合、受信処理部211は、フロー通信状態記憶部212に保存される情報及びミラーパケットのヘッダ情報を解析し、フロー通信状態記憶部212に保存されるフロー情報を更新する。
上記情報がフロー通信状態記憶部212に保存されていない場合、受信処理部211は、ミラーパケットのヘッダ情報を解析し、新たなフロー情報を、フロー通信状態記憶部212に保存する。ミラーパケットのヘッダ情報のみを処理することによって、処理負荷を軽減し、ペイロードが暗号化されている通信にも適用することができる。
フロー通信状態記憶部212は、受信処理部211、劣化箇所特定部213、及び低品質ネットワーク特定部214から並列にフロー情報の更新操作を受け付ける。受信処理部211、劣化箇所特定部213、及び低品質ネットワーク特定部214が並列に処理を実行することによって、分析装置100内の処理の高速化が可能となる。
劣化箇所特定部213は、指標算出部として、非累積的データ廃棄率算出部421及びパケット再送率算出部422を含む。非累積的データ廃棄率算出部421及びパケット再送率算出部422は、それぞれ、フロー通信状態記憶部212に記憶される各フロー情報に基づいて、各通信フローの非累積的データ廃棄率及びパケット再送率を算出する。なお、一つの指標算出部が非累積的データ廃棄率及びパケット再送率を算出してもよい。
また、劣化箇所特定部213は、非累積的データ廃棄率及びパケット再送率に基づいて通信フローの通信品質が劣化しているか否かを判定する。劣化箇所特定部213は、通信品質が劣化している場合、非累積的データ廃棄率及びパケット再送率を用いて処理の結果に基づいてフローの劣化箇所を特定し、フロー通信状態記憶部212に結果を保存する。
低品質ネットワーク特定部214は、通信品質劣化状態算出部431及び通信品質劣化状態記憶部432を含む。
通信品質劣化状態算出部431は、フロー通信状態記憶部212に記憶される各フロー情報から劣化箇所特定部213の処理結果を取得する。通信品質劣化状態算出部431は、取得された処理結果をネットワーク構成情報記憶部215に保存されるネットワーク構成情報にマッピングすることによって、通信品質劣化状態情報を生成する。通信品質劣化状態算出部431は、生成された通信品質劣化状態情報を通信品質劣化状態記憶部432に保存する。
ネットワーク構成情報記憶部215は、ネットワーク構成情報を記憶する。ネットワーク構成情報は、ネットワークの一覧と各ネットワークの識別条件、転送装置101に対してNIF411−1側又はNIF411−2側の何れに存在するネットワークであるかを示す情報から構成される。ネットワーク構成情報は、低品質ネットワーク特定部214によって読み出され、通信品質劣化状態情報の生成に用いられる。
図5は、実施例1の分析装置100の各機能が実行する処理の流れを示す図である。受信処理部211、劣化箇所特定部213、及び低品質ネットワーク特定部214はそれぞれ並列に動作する。
まず、受信処理部211の処理の流れについて説明する。受信処理部211は、転送装置101からミラーパケットを受信した場合(ステップS510)、ミラーパケットのヘッダ情報のみをコピーする(ステップS511)。
受信処理部211は、ミラーパケットのヘッダ情報及びフロー通信状態記憶部212が管理するフロー情報を用いて通信情報検索処理を実行し(ステップS512)、また、情報格納処理を実行する(ステップS513)。
具体的には、受信処理部211は、フロー通信状態記憶部212に保存されるフロー情報を参照して、受信したミラーパケットに対応するパケットが属する通信フローのフロー情報を検索する。受信処理部211は、検索結果及びミラーパケットのヘッダ情報に基づいて所定の処理を実行する。また、受信処理部211は、前述の処理の結果及びミラーパケットのヘッダ情報の一部をフロー通信状態記憶部212に保存する。
次に、劣化箇所特定部213の処理の流れについて説明する。劣化箇所特定部213は、通信情報巡回処理を実行する(ステップS520)。具体的には、劣化箇所特定部213は、フロー通信状態記憶部212に保存される複数のフロー情報を順番に読み出す。
劣化箇所特定部213は、各フロー情報に対して指標算出処理を実行する(ステップS521)。具体的には、非累積的データ廃棄率算出部421及びパケット再送率算出部422が、通信品質の劣化を検出するための指標である、非累積的データ廃棄率及びパケット再送率を算出する。算出された非累積的データ廃棄率及びパケット再送率は、各フロー情報に反映される。
劣化箇所特定部213は、非累積的データ廃棄率及びパケット廃棄率の二種類の指標を用いて、品質劣化判定処理を実行する(ステップS522)。
具体的には、劣化箇所特定部213は、通信フローの通信品質が劣化しているか否かを判定する。通信フローの通信品質が劣化していると判定された場合、劣化箇所特定部213は、送信元の端末104と転送装置101との間の通信経路、又は、送信先の端末104と転送装置101との間の通信経路の何れがフローの劣化箇所であるかを特定する。その後、劣化箇所特定部213は、処理の結果をフロー通信状態記憶部212に保存する。一方、通信フローの通信品質が劣化していないと判定された場合、劣化箇所特定部213は、通信フローの通信品質が劣化していない旨を示す処理の結果をフロー通信状態記憶部212に保存する。
次に、低品質ネットワーク特定部214の処理の流れについて説明する。低品質ネットワーク特定部214は、通信情報巡回処理を実行する(ステップS530)。具体的には、低品質ネットワーク特定部214は、フロー通信状態記憶部212に保存される複数のフロー情報を順番に読み出す。
低品質ネットワーク特定部214は、フロー通信状態記憶部212に保存されるフロー情報、及びネットワーク構成情報記憶部215に保存されるネットワーク構成情報を用いて通信品質劣化状態算出処理を実行する(ステップS531)。
具体的には、通信品質劣化状態算出部431が、フロー情報に含まれる劣化箇所特定部213の判定の結果をネットワーク構成情報に反映することによって通信品質劣化状態情報を生成する。さらに、通信品質劣化状態算出部431は、通信品質劣化状態情報を通信品質劣化状態記憶部に432保存する。
次に、図6から図10を用いて、フロー通信状態記憶部212に保存されるフロー情報のデータ構造について説明する。以下の説明では、転送装置101のNIF411−1に接続されるネットワーク110のグループをグループ1と記載し、また、NIF411−2に接続されるネットワーク110のグループをグループ2と記載する。また、グループ1に含まれるネットワーク110と接続する端末104をグループ1の端末104と記載し、また、グループ2に含まれるネットワーク110と接続する端末104をグループ2の端末104と記載する。
フロー通信状態記憶部212に保存されるフロー情報は、session_data構造体600、capture_data構造体700、及びanalysis_data構造体800の三種類のデータ構造体から構成される。session_data構造体600は、通信フローを管理するための基本的な情報である。capture_data構造体700は、通信フローの通信状態等を管理するための情報である。capture_data構造体700は、ミラーパケットの受信時に受信処理部211によって更新される。analysis_data構造体800は、通信フローに対する解析の結果を管理するための情報である。analysis_data構造体800は、主に、劣化箇所特定部213によって更新される。
図6は、実施例1のsession_data構造体600のデータ構造の一例を示す図である。
受信処理部211は、通信フロー毎に図6に示すようなsession_data構造体600を生成する。
session_data構造体600は、src_ip601、dest_ip602、src_port603、dest_port604、vlan605、prev606、next607、cd[0]608、cd[1]609、及びad610を含む。
src_ip601は、グループ1の端末104のIPアドレスであり、dest_ip602は、グループ2の端末104のIPアドレスである。src_port603は、グループ1の端末104のポート番号であり、dest_port604は、グループ2の端末104のポート番号である。
vlan605はvlan番号である。prev606及びnext607は、session_data構造体600に対するポインタ変数である。cd[0]608及びcd[1]609は、後述するcapture_data構造体700に対するポインタ変数である。ad610は、後述するanalysis_data構造体800に対するポインタ変数である。
図7は、実施例1のcapture_data構造体700のデータ構造を示す図である。
受信処理部211は、一つの通信フローについて二つのcapture_data構造体700を生成する。具体的には、グループ1の端末104からグループ2の端末104へ送信されるパケットに対するcapture_data構造体700、及びグループ2の端末104からグループ1の端末104へ送信されるパケットに対するcapture_data構造体700が生成される。
capture_data構造体700は、seq701、next_seq706、tx_pkts702、retr_pkts703、noncul_tx_bytes704、及びnoncul_loss_bytes705を含む。
seq701は、これまでに受信したミラーパケットのシーケンス番号の最後尾の番号である。next_seq706は、次に受信するミラーパケットに含まれるシーケンス番号の予測値である。tx_pkts702は、これまでに受信したミラーパケットの数である。retr_pkts703は、これまでに受信したミラーパケットのうちTCPによる再送パケットの数である。
noncul_tx_bytes704は、再送パケットを除いたパケットのペイロードサイズの累計値である。noncul_loss_bytes705は、1回以上廃棄されたパケットのペイロードサイズの累計値である。
図8は、実施例1のanalysis_data構造体800のデータ構造を示す図である。なお、analysis_data構造体800は、主に劣化箇所特定部213によって更新される。
analysis_data構造体800は、retr_rate801、noncul_loss_rate802、及びbad_location803を含む。
retr_rate801は、パケット再送率である。noncul_loss_rate802は、非累積的データ廃棄率である。bad_location803はフローの劣化箇所を示す値である。
本実施例では、bad_location803には、「0」、「1」、又は「2」のいずれかの値が設定される。「0」はフローの劣化箇所が存在しないことを示す。「1」は、送信元の端末104と転送装置101との間の通信経路がフローの劣化箇所であることを示す。「2」は、送信先の端末104と転送装置101との間の通信経路がフローの劣化箇所であることを示す。
図9は、実施例1のsession_data構造体600、capture_data構造体700、analysis_data構造体800の関連性を示す図である。
受信処理部211は、新たな通信フローを介した通信が開始された場合、一つのsession_data構造体600と、通信フローを流れるパケットの送信方向が異なる二つのcapture_data構造体700と、一つのanalysis_data構造体800とを生成する。
受信処理部211は、フロー通信状態記憶部212に通信フローの情報が存在し、かつ、当該通信フローを流れる新たなミラーパケットを受信した場合、capture_data構造体700を更新する。
グループ1の端末104からグループ2の端末104に送信されるパケットに関するcapture_data構造体700は、session_data構造体600のcd[0]608によって示される。また、グループ2の端末104からグループ1の端末104に送信されるパケットに関するcapture_data構造体700は、session_data構造体600のcd[1]609によって示される。また、analysis_data構造体800は、session_data構造体600のad610によって示される。
図10は、実施例1のフロー通信状態記憶部212におけるsession_data構造体600の配置例を示す図である。
フロー通信状態記憶部212は、フロー情報をオープンハッシュテーブル構造によって保持する。オープンハッシュテーブル構造は、各通信フローの管理情報を保持するsession_data構造体600を示すポインタ1001が複数並んだ配列として表現される。配列の数は例えば200万である。各session_data構造体600は、他のsession_data構造体600を示すポインタとして、prev606及びnext607を含む。
各通信フローのsession_data構造体600と、ポインタ1001との関係は、以下の方法によって決定される。src_ip601、dest_ip602、src_port603、dest_port604、及びvlan605の五つの値を結合したビット列に対してハッシュ関数md5を適用して得られた値を、配列の要素数で除算することによって剰余xが算出される。配列のx番目のポインタ1001がsession_data構造体600を指し示すポインタとして決定される。さらに、session_data構造体600のprev606は、配列のx番目のポインタ1001のアドレスを指し示すように決定される。
ここで、あるsession_data構造体600yから算出された剰余がxであり、さらに、既にx番目のポインタ1001が別のsession_data構造体600zを指し示している場合を考える。この場合、session_data構造体600zのnext607がsession_data構造体600yを指し示し、session_data構造体600yのprev606がsession_data構造体600zを指し示すように決定される。
図11は、実施例1のネットワーク構成情報記憶部215が記憶するネットワーク構成情報1100のデータ構造を示す図である。
ネットワーク構成情報記憶部215は、複数の行を含むテーブルとしてネットワーク構成情報1100を記憶する。一つの行は、ネットワークID1101、グループID1102、及び所属端末識別情報1103から構成される。
ネットワークID1101は、ネットワークシステム内のネットワーク110を一意に識別するための識別情報である。グループID1102は、ネットワーク110が含まれるグループを一意に識別するための識別情報である。本実施例では、グループID1102には「グループ1」又は「グループ2」のいずれかが格納される。
所属端末識別情報1103は、ネットワーク110に接続される端末104を識別するための情報である。本実施例の所属端末識別情報1103には、一つ若しくは複数のサブネットの識別情報、又は一つ若しくは複数のvlanの識別情報が格納される。なお、サブネット及びvlanの識別情報を組み合わせた情報、vlan以外のカプセル化で用いられるタグ情報、又は、vlan以外のカプセル化によって識別されるネットワークを示すタグ情報等が格納されてもよい。
分析装置100は、ネットワーク構成情報1100を用いてネットワークシステム上の通信フローの通信経路を把握できる。例えば、あるミラーパケットのSIP323がSubnet AのIPアドレス、DIP324がSubnet EのIPアドレスである場合、分析装置100は、当該ミラーパケットに対応するパケットが属する通信フローの通信経路が、識別情報が「A」であるネットワーク110及び識別情報が「E」であるネットワーク110を経由する通信経路であることが分かる。
図12は、実施例1の通信品質劣化状態記憶部432が記憶する通信品質劣化状態情報1200のデータ構造を示す図である。
通信品質劣化状態記憶部432は、複数の行を含むテーブルとして通信品質劣化状態情報1200を記憶する。一つの行は、ネットワークID1201、Good1202、Bad1203、及びBad_rate1204から構成される。
ネットワークID1201は、ネットワークID1101と同一のものである。Good1202は、ネットワーク110を経由する通信フローのうち、通信品質が劣化していないと判定された通信フローの数を示す。Bad1203は、ネットワーク110を経由する通信フローのうち、通信品質が劣化していると判定された通信フローの数を示す。Bad_rate1204は、通信品質が劣化していると判定された通信フローの割合を示す。
なお、通信品質劣化状態情報1200の各行の各カラムには初期値として「0」が設定される。したがって、図12に示す通信品質劣化状態情報1200は、初期化された状態を示す。
図13は、実施例1の受信処理部211が実行する処理の詳細を説明するフローチャートである。受信処理部211は、分析装置100が起動した後、以下で説明する処理を開始する。なお、本実施例は受信処理部211が処理を開始するタイミングに限定されない。
受信処理部211は、転送装置101からミラーパケットを受信した場合(ステップS510)、受信したミラーパケットのヘッダ情報を主記憶装置201にコピーする(ステップS511)。ヘッダ情報のみを主記憶装置201にコピーすることによって、主記憶装置201の記憶容量の消費を低減し、また、処理の高速化を実現できる。
次に、受信処理部211は、通信情報検索処理を開始する(ステップS512)。
通信情報検索処理では、まず、受信処理部211は、フロー通信状態記憶部212に保存されるフロー情報の中から受信したミラーパケットに対応するパケットが属する通信フローのフロー情報を検索する。受信処理部211は、検索の結果、前述したフロー情報がフロー通信状態記憶部212に保存されているか否かを判定する(ステップS1301)。具体的には、以下のような処理が実行される。
NIF203−1が受信したミラーパケットの場合、受信処理部211は、src_ip601がSIP323に一致し、dest_ip602がDIP324に一致し、src_port603がsrc.port331に一致し、dest_port604がdst.port332に一致し、かつ、vlan605がVID318に一致するsession_data構造体600が存在するか否かを判定する。前述した条件を満たすsession_data構造体600が存在する場合、受信処理部211は、ミラーパケットに対応するパケットが属する通信フローのフロー情報がフロー通信状態記憶部212に保存されていると判定する。
NIF203−2が受信したミラーパケットの場合、受信処理部211は、src_ip601がDIP324に一致し、dest_ip602がSIP323に一致し、src_port603がdst.port332に一致し、dest_port604がsrc.port331に一致し、かつ、vlan605がVID318に一致するsession_data構造体600が存在するか否かを判定する。前述した条件を満たすsession_data構造体600が存在する場合、受信処理部211は、ミラーパケットに対応するパケットが属する通信フローのフロー情報がフロー通信状態記憶部212に保存されていると判定する。
なお、ミラーパケットを受信したNIF203−1及びNIF203−2によって判定条件が異なる理由は、同一の通信フローを流れるパケットの送信方向の違いを考慮したものである。以上がステップS1301の処理の説明である。
ミラーパケットに対応するパケットが属する通信フローのフロー情報がフロー通信状態記憶部212に保存されると判定された場合、受信処理部211は、フロー通信状態記憶部212から検索されたフロー情報を読み出す(ステップS1302)。その後、受信処理部211は、情報格納処理を開始する(ステップS513)。情報格納処理では、受信処理部211は、検索されたフロー情報を更新する(ステップS1304)。その後、受信処理部211は、ステップS510に戻る。ステップS1304では、以下のような処理が実行される。
まず、受信処理部211は、capture_data構造体700のtx_pkts702に「1」を加算する。
ヘッダ情報のSEQ333がcapture_data構造体700のseq701よりも後ろの番号である場合、受信処理部211は、noncul_tx_bytes704にミラーパケットのペイロード長を加算する。ヘッダ情報のSEQ333がcapture_data構造体700のseq701よりも手前の番号である場合、受信処理部211は、retr_pkts703に「1」を加算する。
ヘッダ情報のSEQ333がcapture_data構造体700のnext_seq706より大きい場合、下式(1)によって算出される容量のデータが廃棄されていることを示す。そのため、受信処理部211は、noncul_loss_bytes705に式(1)によって算出される容量を加算する。
Figure 2017046108
受信処理部211は、capture_data構造体700のseq701にヘッダ情報のSEQ333を設定する。また、受信処理部211は、下式(2)によって算出される値を、next_seq706に設定する。式(2)によって算出される値は、パケットが廃棄されていない場合に分析装置100が次の受信するパケットのSEQ333の予測値を表す。以上がステップS1304の処理の説明である。
Figure 2017046108
ステップS1301において、ミラーパケットに対応するパケットが属する通信フローのフロー情報がフロー通信状態記憶部212に保存されていないと判定された場合、受信処理部211は、フロー情報を生成し、フロー通信状態記憶部212に保存する(ステップS1303)。その後、受信処理部211は、情報格納処理を開始する(ステップS513)。情報格納処理では、受信処理部211は、ヘッダ情報に基づいて、新たに生成されたフロー情報に値を設定する(ステップS1305)。その後、受信処理部211は、ステップS510に戻る。ステップS1305では、以下のような処理が実行される。
受信処理部211は、tx_pkts702に「1」を設定し、noncul_tx_bytes704にミラーパケットのペイロード長を設定する。また、受信処理部211は、retr_pkts703及びnoncul_loss_bytes705のそれぞれに「0」を設定する。また、受信処理部211は、next_seq706に式(2)によって算出される値を設定する。以上がステップS1305の処理の説明である。
図14は、実施例1の劣化箇所特定部213が実行する処理の詳細を説明するフローチャートである。劣化箇所特定部213は、周期的、フロー情報が更新された場合、又は、管理者等から指示を受け付けた場合、以下で説明する処理を開始する。なお、本実施例は、劣化箇所特定部213が処理を開始するタイミングに限定されない。
劣化箇所特定部213は、通信情報巡回処理を実行する(ステップS520)。具体的には、劣化箇所特定部213は、フロー通信状態記憶部212に保存される複数のフロー情報の中から処理対象のフロー情報を選択する。
次に、劣化箇所特定部213は、選択されたフロー情報を用いて指標算出処理を開始する(ステップS521)。指標算出処理では、非累積的データ廃棄率の算出処理及びパケット再送率の算出処理がそれぞれ実行される(ステップS1401、ステップS1402)。
非累積的データ廃棄率の算出処理では、まず、非累積的データ廃棄率算出部421が、選択されたフロー情報のnoncul_tx_bytes704及びnoncul_loss_bytes705を読み出す(ステップS1410)。非累積的データ廃棄率算出部421は、下式(3)に基づいて非累積的データ廃棄率を算出する(ステップS1411)。このとき、非累積的データ廃棄率算出部421は、フロー通信状態記憶部212に対して、選択されたフロー情報のnoncul_loss_rate802に算出された非累積的データ廃棄率を保存する。
Figure 2017046108
パケット再送率の算出処理では、まず、パケット再送率算出部422が、フロー通信状態記憶部212から、選択されたフロー情報のtx_pkts702及びretr_pkts703を読み出す(ステップS1420)。パケット再送率算出部422は、下式(4)に基づいてパケット再送率を算出する(ステップS1421)。このとき、パケット再送率算出部422は、フロー通信状態記憶部212に対して、選択されたフロー情報のretr_rate801に算出されたパケット再送率を保存する。
Figure 2017046108
以上が指標算出処理の具体的な説明である。次に、劣化箇所特定部213は、算出された非累積的データ廃棄率及びパケット再送率を用いて品質劣化判定処理を開始する(ステップS522)。
品質劣化判定処理では、まず、劣化箇所特定部213が、フロー通信状態記憶部212から、選択されたフロー情報のnoncul_loss_rate802を読み出し、非累積的データ廃棄率が所定の閾値より大きいか否かを判定する(ステップS1403)。
非累積的データ廃棄率が所定の閾値より大きい場合、劣化箇所特定部213は、通信フローの通信品質が劣化し、かつ、グループ1のネットワーク110(送信元の端末104と転送装置101との間の通信経路)が劣化箇所であると判定する(ステップS1406)。その後、劣化箇所特定部213は、ステップS1408に進む。このとき、劣化箇所特定部213は、フロー通信状態記憶部212に対して、選択されたフロー情報のbad_location818に「1」を保存する。
非累積的データ廃棄率が所定の閾値以下の場合、劣化箇所特定部213は、フロー通信状態記憶部212から、選択されたフロー情報のretr_rate801を読み出し、パケット再送率が所定の閾値より大きいか否かを判定する(ステップS1404)。
パケット再送率が所定の閾値より大きい場合、劣化箇所特定部213は、通信フローの通信品質が劣化し、かつ、グループ2のネットワーク110(送信先の端末104と転送装置101との間の通信経路)が劣化箇所であると判定する(ステップS1407)。その後、劣化箇所特定部213は、ステップS1408に進む。このとき、劣化箇所特定部213は、フロー通信状態記憶部212に対して、選択されたフロー情報のbad_location818に「2」を保存する。
パケット再送率が所定の閾値以下の場合、劣化箇所特定部213は、通信フローの通信品質に劣化が発生していないと判定する(ステップS1405)。その後、劣化箇所特定部213は、ステップS1408に進む。このとき、劣化箇所特定部213は、フロー通信状態記憶部212に対して、選択されたフロー情報のbad_location818に「0」を保存する。
ステップS1408では、劣化箇所特定部213が、フロー通信状態記憶部212に保存されるフロー情報のうち、未処理のフロー情報が存在するか否かを判定する(ステップS1408)。
未処理のフロー情報が存在すると判定された場合、劣化箇所特定部213は、ステップS520に戻り、同様の処理を実行する。未処理のフロー情報が存在しないと判定された場合、劣化箇所特定部213は、処理を終了する。この場合、劣化箇所特定部213は、一定時間経過するまで、又は、指示を受け付けるまで、待ち状態となる。
ステップS1403の判定処理及びステップS1404の判定処理のそれぞれで用いられる閾値は、0より大きく1より小さい範囲内の数値が用いられる。例えば、閾値として「0.01」が用いられる。なお、それぞれの判定処理で使用される閾値は、異なった値でもよいし、同一の値でもよい。以上が品質劣化判定処理の具体的な説明である。
ここで、図15を用いて、非累積的データ廃棄率及びパケット再送率を用いた劣化箇所の特定方法について説明する。
図15は、実施例1の品質劣化判定処理の判定方法を説明する図である。図16は、実施例1のフロー情報の一部の値の遷移状態を示す図である。説明の簡単のため、端末104−1から端末104−6にデータを送信する通信フローを考える。このとき、ネットワーク110−1がグループ1のネットワーク110に対応し、ネットワーク110−4がグループ2のネットワーク110に対応する。
まず、非累積的データ廃棄率を用いた劣化箇所の特定方法の仕組みについて説明する。
端末104−1が、SEQ333が「100」、「200」、「300」、「400」、「500」、「600」、「700」、「800」、「900」、及び「1000」である10個のパケットを送信した場合を考える。また、各パケットのペイロード長は「100」であるものとする。この場合、転送装置101が、SEQ333が「300」であるパケットを受信した場合、受信処理部211によってフロー情報のnext_seq706には「400」が保存される。
SEQ333が「400」、「500」である二つのパケットがネットワーク110−1において廃棄された場合、転送装置101は、SEQ333が「300」であるパケットを受信した後、SEQ333が「600」であるパケットを受信することになる。このとき、受信処理部211は、式(1)に基づいて値「200」を算出し、フロー情報のnoncul_loss_bytes705に「200」を保存する。その後、転送装置101が、SEQ333が「700」、「800」、「900」、「1000」であるパケットを受信した場合、分析装置100は、8個のパケットを観測したことになるため、フロー情報のnoncul_tx_bytes704は「800」となる。なお、各パケットを受信した時点のnoncul_tx_bytes704、及びnoncul_loss_bytes705は、図16に示すように変化する。
この場合、非累積的データ廃棄率は、下式(5)に示すように「0.25」となる。
Figure 2017046108
一方、SEQ333が「400」、「500」である二つのパケットがネットワーク110−4において廃棄された場合、転送装置101はすべてのパケットを端末104−1から受信しているため、noncul_loss_bytes705は「0」、noncul_tx_bytes704は「1000」となる。この場合、非累積的データ廃棄率は式(6)に示すように「0」となる。
Figure 2017046108
前述したように、非累積的データ廃棄率は、転送装置101がSEQ333の番号順に受信できなかったパケットのバイト数に基づいて算出されるため、ネットワーク110−1においてパケットが廃棄された場合、非累積的データ廃棄率の値は大きくなる。一方、非累積的データ廃棄率は、ネットワーク110−4におけるパケットの廃棄の影響を受けない。したがって、非累積的データ廃棄率は、ネットワーク110−1を経由する通信フローの通信品質に関連する値として用いることができる。
次に、パケット再送率を用いた劣化箇所の特定方法の仕組みについて説明する。
端末104−1が、SEQ333が「100」、「200」、「300」、「400」、「500」、「600」、「700」、「800」、「900」、及び「1000」である10個のパケットを送信した場合を考える。また、パケットのペイロード長は「100」であるものとする。
SEQ333が「400」、「500」である二つのパケットがネットワーク110−4において廃棄された場合、tx_pkts702は「10」である。端末104−1からSEQ333が「400」、「500」である二つのパケットが再送された場合、tx_pkts702は「12」、retr_pkts703は「2」となる。したがって、式(4)にしたがってパケット再送率は「0.167」と算出される。
送信先の端末104−6から確認の応答がない場合、ネットワーク110−1又はネットワーク110−4のいずれかにおいてパケットが廃棄されたことを示す。この場合、送信元の端末104−1は、いずれのネットワーク110においてパケットが廃棄されたかにかかわらず、廃棄されたパケットを再送する。分析装置100は、転送装置101が再送パケットを受信すると、retr_pkts703を更新する。
ネットワーク110−1においてパケットが廃棄された場合、tx_pkts702は更新されない。一方、ネットワーク110−4においてパケットが廃棄された場合、tx_pkts702は更新される。
パケット再送率は、式(4)に示すようにretr_pkts703をtx_pkts702で除算することに算出される値である。したがって、パケット再送率は、ネットワーク110−1及びネットワーク110−4の両方の通信品質の劣化の影響を受ける。したがって、パケット再送率は、ネットワーク110−1及びネットワーク110−4を経由する通信フローの通信品質に関連する値として用いることができる。
なお、retr_pkts703を通信フローの通信品質を判定する指標として用いた場合、ネットワーク全体の通信量が判定結果に影響するため、本実施例では、パケット再送率を指標として用いる。
本実施例の劣化箇所特定部213は、前述したようなパケットが廃棄された箇所に依存する二つの指標を用いて、通信品質の劣化の検出、及び、劣化箇所を特定する。
具体的には、劣化箇所特定部213は、まず、非累積的データ廃棄率を用いてネットワーク110−1における通信品質の劣化の有無を判定する(ステップS1403)。非累積的データ廃棄率が所定の閾値以下の場合、劣化箇所特定部213は、パケット再送率を用いてネットワーク110−4における通信品質の劣化の有無を判定する(ステップS1404)。
パケット再送率は、ネットワーク110−1及びネットワーク110−4の両方の通信品質の劣化の影響を受ける値である。しかし、非累積的データ廃棄率に基づく判定結果からネットワーク110−1の通信品質の劣化を排除できため、劣化箇所特定部213は、パケット再送率に基づいてネットワーク110−4の通信品質の劣化の有無を判定できる。
なお、ネットワーク110−1及びネットワーク110−4の両方が劣化箇所である場合も考えられる。この場合、分析装置100は、端末104−6から端末104−1に送信されるパケットについて同様の判定を行うことによって、両方のネットワーク110が劣化箇所であることと特定できる。すなわち、分析装置100は、端末104−1から端末104−6に送信されるパケットのヘッダ情報の解析結果から、ネットワーク110−1の通信品質の劣化を検出し(ステップS1406)、また、端末104−6から端末104−1に送信されるパケットのヘッダ情報の解析結果から、ネットワーク110−4の通信品質の劣化を検出する(ステップS1406)。
したがって、分析装置100は、送信元及び送信先の両方のネットワーク110に通信品質の劣化要因が存在する場合には対応できる。
図17は、実施例1における通信フローの非累積的データ廃棄率及びパケット再送率の関係を示す図である。
図17では、縦軸は通信フローのパケット再送率を示し、横軸は通信フローの非累積的データ廃棄率を示す。
非累積的データ廃棄率が閾値より大きい場合、送信元のネットワーク110が劣化箇所であること示す。例えば、図15に示すような通信フローにおいて、ネットワーク110−1が劣化箇所である場合、当該通信フローの非累積的データ廃棄率及びパケット再送率の関係は点1701のようになる。
非累積的データ廃棄率が閾値以下であり、かつ、パケット再送率が閾値より大きい場合、送信先のネットワーク110が劣化箇所であることを示す。例えば、図15に示すような通信フローにおいて、ネットワーク110−4が劣化箇所である場合、当該通信フローの非累積的データ廃棄率及びパケット再送率の関係は点1702のようになる。
非累積的データ廃棄率及びパケット再送率が閾値より小さい場合、通信フローの通信品質に劣化が発生していないことを示す。
図18は、実施例1の低品質ネットワーク特定部214が実行する処理の詳細を説明するフローチャートである。図19は、実施例1の通信品質劣化状態記憶部432が出力する通信品質劣化状態情報1200の一例を示す図である。
低品質ネットワーク特定部214は、周期的、劣化箇所特定部213が処理を終了した場合、又は、管理者等から指示を受け付けた場合、以下で説明する処理を開始する。なお、本実施例は、低品質ネットワーク特定部214が処理を開始するタイミングに限定されない。
低品質ネットワーク特定部214は、通信品質劣化状態記憶部432に保存される通信品質劣化状態情報1200を初期化する(ステップS1801)。具体的には、低品質ネットワーク特定部214は、通信品質劣化状態情報1200の全ての行のGood1202、Bad1203、及びBad_rate1204に初期値「0」を設定する。これによって、通信品質劣化状態情報1200は図12に示すような状態となる。
次に、低品質ネットワーク特定部214は、通信情報巡回処理を実行する(ステップS530)。具体的には、低品質ネットワーク特定部214は、フロー通信状態記憶部212に保存される複数のフロー情報の中から処理対象のフロー情報を選択する。
次に、低品質ネットワーク特定部214は、通信品質劣化状態算出処理を開始する(ステップS531)。
通信品質劣化状態算出処理では、まず、通信品質劣化状態算出部431が、選択されたフロー情報に基づいて、当該フロー情報に対応する通信フローの通信品質が劣化しているか否かを判定する(ステップS1802)。
具体的には、通信品質劣化状態算出部431は、選択されたフロー情報のbad_location803に「1」又は「2」が設定されているか否かを判定する。bad_location803に「1」又は「2」が設定されている場合、通信品質劣化状態算出部431は、通信フローの通信品質が劣化していると判定する。
フロー情報に対応する通信フローの通信品質が劣化していると判定された場合、通信品質劣化状態算出部431は、劣化箇所であるネットワーク110に対応する行のBad1203に「1」を加算し、また、劣化箇所でないネットワーク110に対応する行のGood1202に「1」を加算する(ステップS1803)。その後、通信品質劣化状態算出部431はステップS1805に進む。具体的には、以下のような処理が実行される。
通信品質劣化状態算出部431は、ネットワーク構成情報1100及びフロー情報のsession_data構造体600に基づいて、通信フローの送信元のネットワーク110及び送信先のネットワーク110を特定する。
通信品質劣化状態算出部431は、フロー情報のbad_location803に「1」が設定されている場合、送信元のネットワーク110に対応する行のBad1203に「1」を加算し、また、送信先のネットワーク110に対応する行のGood1202に「1」を加算する。
通信品質劣化状態算出部431は、フロー情報のbad_location803に「2」が設定されている場合、送信先のネットワーク110に対応する行のBad1203に「1」を加算し、また、送信元のネットワーク110に対応する行のGood1202に「1」を加算する。以上が、ステップS1803の処理の説明である。
ステップS1802において、フロー情報に対応する通信フローの通信品質が劣化していないと判定された場合、通信品質劣化状態算出部431は、送信元及び送信先のそれぞれのネットワーク110に対応する行のGood1202に「1」を加算する(ステップS1804)。その後、通信品質劣化状態算出部431はステップS1805に進む。なお、送信元及び送信先のネットワーク110を特定する方法は、ステップS1803と同一である。
ステップS1805では、通信品質劣化状態算出部431は、未処理のフロー情報が存在するか否かを判定する(ステップS1805)。
未処理のフロー情報が存在すると判定された場合、通信品質劣化状態算出部431は、ステップS530に戻り、同様の処理を実行する。
未処理のフロー情報が存在しないと判定された場合、通信品質劣化状態算出部431は、通信品質劣化状態情報1200に基づいて、各ネットワーク110のBad_rate1204を算出する(ステップS1806)。具体的には、通信品質劣化状態算出部431は、下式(7)を用いてBad_rate1204を算出し、通信品質劣化状態記憶部432に対して算出されたBad_rate1204を保存する。
Figure 2017046108
ここで、第1の通信フロー、第2の通信フロー、第3の通信フロー、第4の通信フロー、第5の通信フロー、第6の通信フロー、及び第7の通信フローの七つの通信フローを考える。
第1の通信フローは、ネットワークID1201が「A」及び「D」のネットワーク110を経由する。第2の通信フローは、ネットワークID1201が「A」及び「E」のネットワーク110を経由する。第3の通信フローは、ネットワークID1201が「A」及び「F」のネットワーク110を経由する。第4の通信フローは、ネットワークID1201が「B」及び「D」のネットワーク110を経由する。第5の通信フローは、ネットワークID1201が「B」及び「E」のネットワーク110を経由する。第6の通信フローは、ネットワークID1201が「C」及び「D」のネットワーク110を経由する。第7の通信フローは、ネットワークID1201が「C」及び「F」のネットワーク110を経由する。
第1の通信フロー及び第6の通信フローについて、ネットワークID1201が「D」のネットワーク110が劣化箇所として特定され、また、第4の通信フローについて、ネットワークID1201が「B」のネットワーク110が劣化箇所として特定されたものとする。この場合、通信品質劣化状態情報1200は、図19に示すような状態に更新される。図19に示すように、ネットワークID1201が「B」及び「D」のネットワーク110のBad_rate1204は、他のネットワーク110のBad_rate1204より大きい。図18の説明に戻る。
通信品質劣化状態記憶部432は、出力装置204を介して更新された通信品質劣化状態情報1200を外部に出力する(ステップS1807)。その後、低品質ネットワーク特定部214は、処理を終了する。この場合、低品質ネットワーク特定部214は、一定時間経過するまで、又は、指示を受け付けるまで、待ち状態となる。
なお、出力装置204から出力される通信品質劣化状態情報1200は、図1又は図15に示すようなグラフ形式のデータとして出力してもよいし、表形式のデータとして出力してもよい。なお、本実施例は、出力装置204から出力されるデータ形式に限定されない。
Bad_rate1204は、ネットワークシステム全体におけるネットワーク110の通信品質の劣化度合いを表す指標として用いることができる。このようにして、ネットワークシステムの劣化箇所を可視化できる。
実施例1の分析装置100は、ポートミラーリング機能部410を有する転送装置101から送信されるミラーパケットを用いて処理を実行していたが、ネットワークタップから送信されるパケットを用いて同様の処理を実行してもよい。
実施例1では、通信プロトコルとしてTCPを例に説明したがこれに限定されない。例えば、SCTP等のようにパケットに対してデータの送受信の順番を示す番号が付与され、かつ、廃棄されたパケットを再送する機能を有する通信プロトコルであれば、本発明を適用できる。
実施例1によれば、分析装置100は、パケット廃棄率に類似する指標であり、また、通信フローの通信品質を評価する指標である非累積的データ廃棄率及びパケット再送率に基づいて、通信フローの通信品質の劣化を検出できる。さらに、分析装置100は、非累積的データ廃棄率及びパケット再送率を組み合わせることによって、送信元の端末104と転送装置101との間の通信経路(ネットワーク110)、又は、送信先の端末104と転送装置101との間の通信経路(ネットワーク110)のいずれに通信品質の劣化要因が存在するかを特定できる。
また、実施例1によれば、分析装置100は、複数の通信フローの通信品質の判定結果に基づいて、ネットワークシステムの劣化箇所(ネットワーク110)を特定できる。分析装置100は、特定された箇所を表示する情報を出力することによって、ネットワークシステムの劣化箇所を可視化できる。これによって、ネットワークシステムの管理者は、通信品質の劣化を解消するための操作等を行うことができる。
また、分析装置100は、TCPより上位のプロトコルに関する情報を用いることなく、非累積的データ廃棄率及びパケット再送率を算出できるため、汎用的にTCPセッションに対して適用できる。
実施例1では、分析装置100は、非累積的データ廃棄率及びパケット再送率を用いて、通信フローの通信品質を判定する。実施例2では、通信フローの通信品質を判定する指標として非累積的データ廃棄率及び過剰送信率を用いる点が実施例1と異なる。ここで、過剰送信率とは、送信先の端末104にパケットが送信されたが、その応答パケットが廃棄されたことに起因して、送信先の端末104に再送されるパケットの割合を示す。
以下、実施例1との差異を中心に実施例2について説明する。なお、実施例1と同一の構成、同一の処理については同一の符号を付し、説明を省略する。
ネットワークシステムの構成は実施例1と同一であるため説明を省略する。また、分析装置100のハードウェア構成は実施例1と同一であるため説明を省略する。
図20は、実施例2の分析装置100及び転送装置101の各機能部の関係を示すブロック図である。なお、転送装置101は、実施例1と同一のものであるため説明を省略する。
実施例2の分析装置100の主記憶装置201は、受信処理部2001、フロー通信状態記憶部212、劣化箇所特定部2002、低品質ネットワーク特定部214、及びネットワーク構成情報記憶部215を実現するプログラムを格納する。フロー通信状態記憶部212、低品質ネットワーク特定部214、及びネットワーク構成情報記憶部215は実施例1と同一のものであるため説明を省略する。
実施例2の受信処理部2001は、過剰送信率を算出するための情報をフロー通信状態記憶部212に保存する点が実施例1と異なる。また、実施例2では、フロー通信状態記憶部212に保存されるフロー情報が一部異なる。
実施例2の劣化箇所特定部2002は、パケット再送率算出部422の代わりに、過剰送信率算出部2011を含む。過剰送信率算出部2011は、過剰送信率を算出する。また、実施例2の劣化箇所特定部2002は、非累積的データ廃棄率及び過剰送信率を用いて通信フローの通信品質の劣化を検出する。
ここで、実施例2のフロー通信状態記憶部212に保存されるフロー情報について説明する。実施例2のフロー情報は、session_data構造体600、capture_data構造体2100、及びanalysis_data構造体2200の三種類のデータ構造体から構成される。実施例2では、capture_data構造体2100及びanalysis_data構造体2200に含まれる値が、実施例1のcapture_data構造体700及びanalysis_data構造体800と一部異なる。
図21は、実施例2のcapture_data構造体2100のデータ構造を示す図である。図22は、実施例2のanalysis_data構造体2200のデータ構造を示す図である。
実施例2のcapture_data構造体2100は、seq701、ack2101、next_seq706、acked_bytes2102、xmit_bytes2103、noncul_tx_bytes704、及びnoncul_loss_bytes705を含む。
ack2101は、最新の確認応答番号である。acked_bytes2102は、確認応答パケットによって送信先の端末104が受信したことが確認されたパケットのバイト数である。xmit_bytes2103は、送信先の端末104に対する送信が確認されたパケットのバイト数である。
実施例2のanalysis_data構造体2200は、excess_xmit_rate2201、noncul_loss_rate802、及びbad_location803を含む。excess_xmit_rate2201は、過剰送信率である。
図23は、実施例2の受信処理部211が実行する処理の詳細を説明するフローチャートである。
ステップS510、ステップS511、及びステップS512は、実施例1と同一の処理である。実施例2では、ステップS513の情報格納処理の処理内容が一部異なる。
受信処理部2001は、フロー通信状態記憶部212から検索されたフロー情報を読み出した後(ステップS1302)、検索されたフロー情報を更新する(ステップS2301)。その後、受信処理部2001は、ステップS510に戻る。ステップS2301では、以下のような処理が実行される。
受信処理部2001は、capture_data構造体700のxmit_bytes2103にミラーパケットのペイロードサイズを加算する。受信処理部2001は、ミラーパケットのACK334がcapture_data構造体700のack2101より進んでいる場合、ACK334からack2101を減算して得られた値をacked_bytes2102に加算する。また、受信処理部2001は、ack2101にミラーパケットのACK334を設定する。
seq701、next_seq706、noncul_tx_bytes704、及びnoncul_loss_bytes705の更新方法は、実施例1と同一であるため説明を省略する。以上がステップS2301の処理の説明である。
受信処理部2001は、フロー通信状態記憶部212に新たなフロー情報を生成した後(ステップS1303)、当該フロー情報に値を設定する(ステップS2302)。その後、受信処理部2001は、ステップS510に戻る。ステップS2302では、以下のような処理が実行される。
受信処理部2001は、ミラーパケットのペイロードサイズをxmit_bytes2103に設定し、ミラーパケットのACK334をack2101に設定し、acked_bytes2102に「0」を設定する。
seq701、next_seq706、noncul_tx_bytes704、及びnoncul_loss_bytes705の設定方法は、実施例1と同一であるため説明を省略する。以上がステップS2302の処理の説明である。
図24は、実施例2の劣化箇所特定部2002が実行する処理の詳細を説明するフローチャートである。
実施例2では、指標算出処理及び品質劣化判定処理の一部が異なる。
指標算出処理では、劣化箇所特定部2002が、パケット再送率の算出処理の代わりに、過剰送信率の算出処理を実行する(ステップS2401)。なお、非累積的データ廃棄率の算出処理(ステップS1401)は、実施例1と同一である。
過剰送信率の算出処理では、まず、過剰送信率算出部2011が、フロー通信状態記憶部212から、選択されたフロー情報のacked_bytes2102及びxmit_bytes2103を読み出す(ステップS2410)。過剰送信率算出部2011は、下式(8)に基づいて過剰送信率を算出する(ステップS2411)。このとき、過剰送信率算出部2011は、フロー通信状態記憶部212に対して、選択されたフロー情報のexcess_xmit_rate2201に算出された過剰送信率を保存する。
Figure 2017046108
品質劣化判定処理では、劣化箇所特定部2002が、非累積的データ廃棄率が所定の閾値以下の場合、フロー通信状態記憶部212から、選択されたフロー情報のexcess_xmit_rate2201を読み出し、過剰送信率が所定の閾値より大きいか否かを判定する(ステップS2402)。
過剰送信率が所定の閾値より大きい場合、劣化箇所特定部2002は、通信フローの通信品質が劣化し、かつ、グループ2のネットワーク110(送信先の端末104と転送装置101との間の通信経路)が劣化箇所であると判定する(ステップS1407)。その後、劣化箇所特定部213は、ステップS1408に進む。このとき、劣化箇所特定部213は、フロー通信状態記憶部212に対して、選択されたフロー情報のbad_location818に「2」を保存する。
ステップS2402の判定処理で用いられる閾値は、0より大きく1より小さい範囲内の数値が用いられる。例えば、閾値として「0.1」が用いられる。
過剰送信率は、パケットが廃棄され、送信先の装置からの応答がない場合にパケットが再送されると値が大きくなる。すなわち、過剰送信率は、パケット再送率と同様に、図15に示すようなネットワーク110−1及びネットワーク110−4の両方の通信品質の劣化の影響を受ける。したがって、実施例1と同様に、非累積的データ廃棄率及び過剰送信率を用いて、フローの劣化箇所を特定できる。
実施例2によれば、実施例1とは異なる指標を用いても実施例1と同様の効果を奏することができる。すなわち、パケット廃棄率に類似する指標であり、また、通信フローの通信品質を評価する指標を用いることによって、実施例1で述べたような効果を奏することができる。
実施例3では、分析装置100が、処理結果に基づいて、通信品質の劣化を解消するための制御を行う点が実施例1と異なる。以下、実施例1との差異を中心に実施例3について説明する。なお、実施例1と同一の構成、同一の処理については同一の符号を付し、説明を省略する。
図25は、実施例3のネットワークシステムの構成の一例を示す説明図である。図26は、実施例3の分析装置100、転送装置101及び通信装置2500の各機能部の関係を示すブロック図である。
実施例3のネットワークシステムは、WAN高速化機能を有する通信装置2500を含む点が実施例1のネットワークシステムと異なる。通信装置2500は、転送装置101及び分析装置100と接続する。
実施例3の分析装置100は一部構成が異なる。具体的には、分析装置100は、出力装置204の代わりに、通信装置2500と接続するためのNIF2601を有する。また、実施例3の分析装置100の主記憶装置201には、通信フロー抽出部2610を実現するプログラムが格納される。
通信フロー抽出部2610は、低品質ネットワーク特定部214の処理結果、フロー情報、及びネットワーク構成情報1100に基づいて高速化機能を適用する通信フローを抽出する。通信フロー抽出部2610は、抽出結果を高速化対象フローリストとして生成し、NIF2601を経由して通信装置2500に当該リストを送信する。
通信装置2500は、三つのNIF2620を有する。なお、通信装置2500は、分析装置100と同様に、演算装置200、主記憶装置201、及び二次記憶装置202等のハードウェアを有する。また。通信装置2500が有する主記憶装置201には、WAN高速化処理部2630、フィルタ2631、及び機能切替部2632を実現するプログラムが格納される。
WAN高速化処理部2630は、NIF2620−1からフィルタ2631−1を経由して受け取ったパケットのTCP通信を終端し、より高速な輻輳制御アルゴリズムを実行するTCP通信によってNIF2620−2へパケットを出力する。また、WAN高速化処理部2630は、NIF2620−2からフィルタ2631−2を経由して受け取ったパケットのTCP通信を終端し、RENOとして知られるアルゴリズムを実行するTCP通信によってNIF2620−1へパケットを出力する。
機能切替部2632は、NIF2620−3を経由して分析装置100から受け取った高速化対象フローリストに基づいて、フィルタ2631−1、2631−2に対し、WAN高速化機能の有効化、無効化の制御を行う。具体的には、機能切替部2632は、高速化対象の通信フローについてはWAN高速化処理部2630を経由するようにフィルタ2631に指示し、それ以外の通信フローについてはWAN高速化処理部2630を経由しないよう指示する。
フィルタ2631−1は、NIF2620−1から受け取ったパケットが属する通信フローが高速化対象の通信フローである場合、WAN高速化処理部2630に当該パケットを出力する。受け取ったパケットが属する通信フローが高速化対象の通信フローではない場合、フィルタ2631−1は、NIF2620−2にパケットを出力する。
フィルタ2631−2は、NIF2620−2から受け取ったパケットが属する通信フローが高速化対象の通信フローである場合、WAN高速化処理部2630に当該パケットを出力する。受け取ったパケットが属する通信フローが高速化対象の通信フローではない場合、フィルタ2631−2は、NIF2620−1にパケットを出力する。
図27は、実施例3の通信フロー抽出部2610が実行する処理の詳細を説明するフローチャートである。
通信フロー抽出部2610は、低品質ネットワーク特定部214から通信品質劣化状態情報1200を受け取ると、以下で説明する処理を開始する。なお、本実施例は、通信フロー抽出部2610が処理を開始するタイミングに限定されない。
通信フロー抽出部2610は、高速化対象フローリストを初期化する(ステップS2700)。
具体的には、通信フロー抽出部2610は、高速化対象フローリストを空にし、当該リストに登録された通信フローの数を表す変数accel_numを「0」に設定する。
次に、通信フロー抽出部2610は、通信品質劣化状態情報1200の行をBad_rate1204の値が大きい順にソートする(ステップS2701)。通信フロー抽出部2610は、通信品質劣化状態情報1200から処理対象となる行、すなわち、処理対象のネットワーク110を選択する(ステップS2702)。本実施例では、通信品質劣化状態情報1200の上の行、すなわち、Bad_rate1204が大きい順に処理対象のネットワーク110が選択される。
次に、通信フロー抽出部2610は、高速化対象フローリストに、処理対象のネットワークを通過する全ての通信フローを追加する(ステップS2703)。具体的には、以下のような処理が実行される。
通信フロー抽出部2610は、処理対象の行のネットワークID1101、フロー通信状態記憶部212に保存されるフロー情報、及びネットワーク構成情報記憶部215に保存されるネットワーク構成情報1100を用いて、処理対象のネットワークを通過する全ての通信フローを特定する。さらに、通信フロー抽出部2610は、特定された各通信フローの識別情報を高速化対象フローリストに追加する。なお、通信フロー抽出部2610は、リストの末尾に各通信フローの行を追加する。
また、通信フロー抽出部2610は、高速化対象フローリストに新たに追加された通信フローの数を変数accel_numに加算する。
なお、通信フローの識別情報は、例えば、session_data構造体600を用いることが考えられる。以上がステップS2703の処理の説明である。
次に、通信フロー抽出部2610は、変数accel_numが閾値max_accelより大きいか否かを判定する(ステップS2704)。閾値max_accelは、高速化対象フローリストに登録可能な通信フローの数を示す。閾値max_accelは、例えば、「10000」等、WAN高速化処理部2630が同時に制御可能な通信フローの最大数以下の値に設定される。
変数accel_numが閾値max_accelより大きいと判定された場合、通信フロー抽出部2610は、ステップS2706に進む。
変数accel_numが閾値max_accel以下であると判定された場合、通信フロー抽出部2610は、全てのネットワーク110について処理が完了したか否かを判定する(ステップS2705)。すなわち、通信品質劣化状態情報1200の全ての行について処理が完了したか否かが判定される。
全てのネットワーク110について処理が完了していると判定された場合、通信フロー抽出部2610は、ステップS2706に進む。一方、全てのネットワーク110について処理が完了していないと判定された場合、通信フロー抽出部2610は、ステップS2702に戻り、同様の処理を実行する。なお、ステップS2702では、前回選択されたネットワーク110の次に、Bad_rate1204の値が大きいネットワーク110が選択される。
ステップS2706では、通信フロー抽出部2610は、高速化対象フローリストに含まれる通信フローの中から閾値max_accelの数だけ通信フローを選択し、選択された通信フローを最終的に高速化対象フローリストに登録する(ステップS2706)。
通信フロー抽出部2610は、高速化対象フローリストを通信装置2500に送信し(ステップS2707)、その後、処理を終了する。
実施例3によれば、通信装置2500は、分析装置100の処理結果に基づいて、通信品質の劣化に対する動的な制御を行うことができる。また、WAN高速化処理部2630が制御可能な通信フローの数に制限がある場合、通信装置2500は、Bad_rate1204の値が大きいネットワーク110を経由する通信フローを優先的に制御できるため、WAN高速化処理部2630を効率的に使用することができる。
実施例4では、転送装置101が、分析装置100が有する機能を実装している点が実施例1と異なる。以下、実施例1との差異を中心に実施例4について説明する。なお、実施例1と同一の構成、同一の処理については同一の符号を付し、説明を省略する。
実施例4のネットワークシステムは、分析装置100が含まれない点が実施例1のネットワークシステムと異なる。
図28は、実施例4の転送装置101の各機能部の関係を示すブロック図である。
実施例4の転送装置101は、出力装置2800を有する。出力装置2800は出力装置204と同一のものである。また、実施例2の転送装置101の主記憶装置201は、パケット転送部2810、及び分析部2820を実現するプログラムを格納する。
パケット転送部2810は、一方のNIF411を介して受信したパケットを他方のNIF411を介して送信する。また、パケット転送部2810は、受信したパケットを主記憶装置201にコピーし、コピーしたパケットを分析部2820の受信処理部211にミラーパケットとして出力する。なお、主記憶装置201には、NIF411−1から受信したパケットをコピーするバッファ、及び、NIF411−2から受信したパケットをコピーするバッファを有する。受信処理部211は、パケットがコピーされたバッファを判別することによってパケットの流れる方向を判別できる。
分析部2820は、分析装置100が有する機能を実現する機能部である。分析部2820には、受信処理部211、フロー通信状態記憶部212、劣化箇所特定部213、低品質ネットワーク特定部214、及びネットワーク構成情報記憶部215が含まれる。
受信処理部211、フロー通信状態記憶部212、劣化箇所特定部213、低品質ネットワーク特定部214、及びネットワーク構成情報記憶部215の構成及び実行する処理は、実施例1と同一のものであるため説明を省略する。
実施例4によれば、転送装置101が分析部2820を実装することによって、ネットワークシステムの構成を変更することなく、実施例1と同様の効果を奏することができる。
実施例4では、転送装置101が分析部2820を有するが、本発明はこれに限定されない。ネットワークシステム内の中継装置103、及び通信装置2500等ネットワークシステムにおける端末104間の通信を制御する各種ネットワーク装置が分析部2820を備えてもよい。
なお、実施例1から実施例4は、物理的な端末104間の通信フローを対象にしていたがこれに限定されない。例えば、一つの計算機上に仮想的な端末を実現し、複数の仮想的な端末間の通信フローについても同様の構成を適用できる。この場合、転送装置101は、例えば、転送部として実現される。なお、転送機能部は、当該計算機が有する主記憶装置201上のプログラムを演算装置200が実行することによって実現される。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。また、例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために構成を詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、各実施例の構成の一部について、他の構成に追加、削除、置換することが可能である。
また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、本発明は、実施例の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードによっても実現できる。この場合、プログラムコードを記録した記憶媒体をコンピュータに提供し、そのコンピュータが備えるCPUが記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出す。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施例の機能を実現することになり、そのプログラムコード自体、及びそれを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。このようなプログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、CD−ROM、DVD−ROM、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)、光ディスク、光磁気ディスク、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどが用いられる。
また、本実施例に記載の機能を実現するプログラムコードは、例えば、アセンブラ、C/C++、perl、Shell、PHP、Java(登録商標)等の広範囲のプログラム又はスクリプト言語で実装できる。
さらに、実施例の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを、ネットワークを介して配信することによって、それをコンピュータのハードディスクやメモリ等の記憶手段又はCD−RW、CD−R等の記憶媒体に格納し、コンピュータが備えるCPUが当該記憶手段や当該記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出して実行するようにしてもよい。
上述の実施例において、制御線や情報線は、説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。全ての構成が相互に接続されていてもよい。
100 分析装置
101 転送装置
103 中継装置
104 端末
110 ネットワーク
211、2001 受信処理部
212 フロー通信状態記憶部
213、2002 劣化箇所特定部
214 低品質ネットワーク特定部
215 ネットワーク構成情報記憶部
410 ポートミラーリング機能部
411 NIF
421 非累積的データ廃棄率算出部
422 パケット再送率算出部
431 通信品質劣化状態算出部
432 通信品質劣化状態記憶部
2011 過剰送信率算出部
2500 通信装置
2610 通信フロー抽出部
2630 WAN高速化処理部
2632 機能切替部
2810 パケット転送部
2820 分析部

Claims (15)

  1. 複数のネットワーク装置を備えるネットワークシステムであって、
    前記複数のネットワーク装置の各々は、演算装置及び前記演算装置に接続される記憶装置を有し、
    前記ネットワークシステムは、
    端末間の通信の制御単位である複数の通信フローを流れるパケットを転送する転送機能部と、
    前記通信フローの通信状態を分析する分析部と、
    を備え、
    前記転送機能部及び前記分析部は、少なくとも一つの前記ネットワーク装置の前記演算装置が前記記憶装置に格納されるプログラムを実行することによって実現され、
    前記分析部は、
    前記転送機能部から任意の通信フローに属するパケットを受信し、前記パケットのヘッダ情報の解析結果に基づいて当該任意の通信フローの管理情報であるフロー情報の生成及び更新を行う受信処理部と、
    複数の前記通信フローの各々の前記フロー情報を記憶するフロー通信状態記憶部と、
    前記フロー情報に基づいて、前記複数の通信フローの各々の通信品質の劣化の発生を判定し、通信品質の劣化が発生している前記通信フローが経由する通信経路上の劣化箇所を特定する劣化箇所特定部と、を有し、
    前記劣化箇所特定部は、
    パケット廃棄率に類似する指標であって、前記パケット廃棄率より解析に必要なデータ量が少なく、かつ、高速に算出可能な複数の指標を算出する指標算出部を有し、
    前記指標算出部によって算出される前記複数の指標に基づいて、前記通信フローの通信品質の劣化が発生しているか否かを判定し、
    前記指標算出部によって算出された前記複数の指標に基づいて、前記通信品質の劣化が発生している通信フローが経由する通信経路上の前記劣化箇所を特定することを特徴とするネットワークシステム。
  2. 請求項1に記載のネットワークシステムであって、
    前記指標算出部は、ある特定のデータを含み、かつ、送信元の端末から初めて送信されたパケットのみを対象としたパケット廃棄率である非累積的データ廃棄率、及び送信先の端末に対して再送されるパケットの割合であるパケット再送率を前記複数の指標として算出し、又は、前記非累積的データ廃棄率、及び前記送信先の端末から送信された応答パケットの廃棄に伴い再送されるパケットの割合である過剰送信率を前記複数の指標として算出することを特徴とするネットワークシステム。
  3. 請求項2に記載のネットワークシステムであって、
    前記劣化箇所特定部は、
    前記フロー通信状態記憶部から、処理対象の通信フローの前記フロー情報を読み出し、
    前記処理対象の通信フローのフロー情報に基づいて、前記非累積的データ廃棄率及び前記パケット再送率、又は前記非累積的データ廃棄率及び前記過剰送信率を算出し、
    前記非累積的データ廃棄率が所定の閾値より大きいか否かを判定し、
    前記非累積的データ廃棄率が所定の閾値より大きい場合、前記処理対象の通信フローの通信品質に劣化が発生していると判定し、前記送信元の端末から前記パケットを中継する前記ネットワーク装置との間の通信経路を前記劣化箇所として特定し、
    前記非累積的データ廃棄率が所定の閾値以下である場合、前記パケット再送率又は前記過剰送信率が所定の閾値より大きいか否かを判定し、
    前記パケット再送率又は前記過剰送信率が所定の閾値より大きい場合、前記処理対象の通信フローの通信品質に劣化が発生していると判定し、前記パケットを中継する前記ネットワーク装置と前記送信先の端末との間の通信経路を前記劣化箇所として特定することを特徴とするネットワークシステム。
  4. 請求項1に記載のネットワークシステムであって、
    前記ネットワークシステムは複数のネットワークを含み、
    前記端末は、少なくとも一つのネットワークを介して、前記転送機能部を有する前記ネットワーク装置と接続し、
    前記劣化箇所特定部は、処理対象の通信フローに対する処理結果をフロー通信状態記憶部に記憶し、
    前記分析部は、さらに、前記劣化箇所特定部の処理の結果に基づいて前記ネットワークシステムにおいて通信品質の劣化要因が存在するネットワークを特定するための情報である通信品質劣化状態情報を生成する低品質ネットワーク特定部を有することを特徴とするネットワークシステム。
  5. 請求項4に記載のネットワークシステムであって、
    前記低品質ネットワーク特定部は、
    前記通信フロー毎の前記劣化箇所特定部の処理の結果に基づいて、前記複数のネットワークの各々について前記劣化箇所として判定された通信経路に含まれる割合を算出し、
    前記複数のネットワークの各々の前記割合を前記通信品質劣化状態情報として生成することを特徴とするネットワークシステム。
  6. 複数のネットワーク装置を備えるネットワークシステムにおける通信品質の判定方法であって、
    前記複数のネットワーク装置の各々は、演算装置及び前記演算装置に接続される記憶装置を有し、
    前記ネットワークシステムは、
    端末間の通信の制御単位である複数の通信フローを流れるパケットを転送する転送機能部と、
    前記通信フローの通信状態を分析する分析部と、
    を備え、
    前記転送機能部及び前記分析部は、少なくとも一つの前記ネットワーク装置の前記演算装置が前記記憶装置に格納されるプログラムを実行することによって実現され、
    前記分析部は、パケット廃棄率に類似する指標であって、前記パケット廃棄率より解析に必要なデータ量が少なく、かつ、高速に算出可能な複数の指標を算出する指標算出部を含み、
    前記通信品質の判定方法は、
    前記分析部が、前記転送機能部から任意の通信フローに属するパケットを受信し、前記パケットのヘッダ情報の解析結果に基づいて当該任意の通信フローの管理情報であるフロー情報の生成及び更新を行う第1のステップと、
    前記分析部が、複数の前記通信フローの各々の前記フロー情報を記憶する第2のステップと、
    前記分析部が、前記フロー情報に基づいて、前記複数の通信フローの各々の通信品質の劣化の発生を判定し、通信品質の劣化が発生している前記通信フローが経由する通信経路上の劣化箇所を特定する第3のステップと、を含み、
    前記第3のステップは、
    前記分析部が、前記指標算出部によって算出される前記複数の指標に基づいて、前記通信フローの通信品質の劣化が発生しているか否かを判定するステップと、
    前記分析部が、前記指標算出部によって算出された前記複数の指標に基づいて、前記通信品質の劣化が発生している通信フローが経由する通信経路上の前記劣化箇所を特定するステップと、を含むことを特徴とする通信品質の判定方法。
  7. 請求項6に記載の通信品質の判定方法であって、
    前記指標算出部は、ある特定のデータを含み、かつ、送信元の端末から初めて送信されたパケットのみを対象としたパケット廃棄率である非累積的データ廃棄率、及び送信先の端末に対して再送されるパケットの割合であるパケット再送率を前記複数の指標として算出し、又は、前記非累積的データ廃棄率、及び前記送信先の端末から送信された応答パケットの廃棄に伴い再送されるパケットの割合である過剰送信率を前記複数の指標として算出することを特徴とする通信品質の判定方法。
  8. 請求項7に記載の通信品質の判定方法であって、
    前記第3のステップは、
    前記指標算出部が、前記分析部が記憶する複数の通信フローの前記フロー情報の中から、処理対象の通信フローの前記フロー情報を読み出すステップと、
    前記指標算出部が、前記処理対象の通信フローのフロー情報に基づいて、前記非累積的データ廃棄率及び前記パケット再送率、又は前記非累積的データ廃棄率及び前記過剰送信率を算出するステップと、
    前記分析部が、前記非累積的データ廃棄率が所定の閾値より大きいか否かを判定するステップと、
    前記非累積的データ廃棄率が所定の閾値より大きい場合、前記分析部が、前記処理対象の通信フローの通信品質に劣化が発生していると判定し、前記送信元の端末から前記パケットを中継する前記ネットワーク装置との間の通信経路を前記劣化箇所として特定するステップと、
    前記非累積的データ廃棄率が所定の閾値以下である場合、前記分析部が、前記パケット再送率又は前記過剰送信率が所定の閾値より大きいか否かを判定するステップと、
    前記パケット再送率又は前記過剰送信率が所定の閾値より大きい場合、前記分析部が、前記処理対象の通信フローの通信品質に劣化が発生していると判定し、前記パケットを中継する前記ネットワーク装置と前記送信先の端末との間の通信経路を前記劣化箇所として特定するステップと、
    を含むことを特徴とする通信品質の判定方法。
  9. 請求項6に記載の通信品質の判定方法であって、
    前記ネットワークシステムは複数のネットワークを含み、
    前記端末は、少なくとも一つのネットワークを介して、前記転送機能部を有する前記ネットワーク装置と接続し、
    前記通信品質の判定方法は、
    前記分析部が、処理対象の通信フローに対する処理結果を記憶する第4のステップと、
    前記分析部が、前記複数の通信フローに対する処理結果に基づいて前記ネットワークシステムにおいて通信品質の劣化要因が存在するネットワークを特定するための情報である通信品質劣化状態情報を生成する第5のステップと、を含むことを特徴とする通信品質の判定方法。
  10. 請求項9に記載の通信品質の判定方法であって、
    前記第5のステップは、
    前記分析部が、前記複数の通信フローに対する処理結果に基づいて、前記複数のネットワークの各々について前記劣化箇所として判定された通信経路に含まれる割合を算出するステップと、
    前記分析部が、前記複数のネットワークの各々の前記割合を前記通信品質劣化状態情報として生成するステップと、を含むことを特徴とする通信品質の判定方法。
  11. 演算装置及び前記演算装置に接続される記憶装置を備え、ネットワークシステム内の複数の端末を接続する転送装置が受信したパケットを解析する分析装置であって、
    前記分析装置は、前記転送装置から、端末間の通信の制御単位である任意の通信フローに属するパケットを受信し、前記パケットのヘッダ情報の解析結果に基づいて当該任意の通信フローの管理情報であるフロー情報の生成及び更新を行う受信処理部と、
    複数の前記通信フローの各々の前記フロー情報を記憶するフロー通信状態記憶部と、
    前記フロー情報に基づいて、前記複数の通信フローの各々の通信品質の劣化の発生を判定し、通信品質の劣化が発生している前記通信フローが経由する通信経路上の劣化箇所を特定する劣化箇所特定部と、を備え、
    前記劣化箇所特定部は、
    パケット廃棄率に類似する指標であって、前記パケット廃棄率より解析に必要なデータ量が少なく、かつ、高速に算出可能な複数の指標を算出する指標算出部を有し、
    前記指標算出部によって算出される前記複数の指標に基づいて、前記通信フローの通信品質の劣化が発生しているか否かを判定し、
    前記指標算出部によって算出された前記複数の指標に基づいて、前記通信品質の劣化が発生している通信フローが経由する通信経路上の前記劣化箇所を特定することを特徴とする分析装置。
  12. 請求項11に記載の分析装置であって、
    前記指標算出部は、ある特定のデータを含み、かつ、送信元の端末から初めて送信されたパケットのみを対象としたパケット廃棄率である非累積的データ廃棄率、及び送信先の端末に対して再送されるパケットの割合であるパケット再送率を前記複数の指標として算出し、又は、前記非累積的データ廃棄率、及び前記送信先の端末から送信された応答パケットの廃棄に伴い再送されるパケットの割合である過剰送信率を前記複数の指標として算出することを特徴とする分析装置。
  13. 請求項12に記載の分析装置であって、
    前記劣化箇所特定部は、
    前記フロー通信状態記憶部から、処理対象の通信フローの前記フロー情報を読み出し、
    前記処理対象の通信フローのフロー情報に基づいて、前記非累積的データ廃棄率及び前記パケット再送率、又は前記非累積的データ廃棄率及び前記過剰送信率を算出し、
    前記非累積的データ廃棄率が所定の閾値より大きいか否かを判定し、
    前記非累積的データ廃棄率が所定の閾値より大きい場合、前記処理対象の通信フローの通信品質に劣化が発生していると判定し、前記送信元の端末から前記パケットを中継する前記ネットワーク装置との間の通信経路を前記劣化箇所として特定し、
    前記非累積的データ廃棄率が所定の閾値以下である場合、前記パケット再送率又は前記過剰送信率が所定の閾値より大きいか否かを判定し、
    前記パケット再送率又は前記過剰送信率が所定の閾値より大きい場合、前記処理対象の通信フローの通信品質に劣化が発生していると判定し、前記パケットを中継する前記ネットワーク装置と前記送信先の端末との間の通信経路を前記劣化箇所として特定することを特徴とする分析装置。
  14. 請求項11に記載の分析装置であって、
    前記複数の端末の各々は、少なくとも一つのネットワークを介して、前記転送装置と接続し、
    前記劣化箇所特定部は、処理対象の通信フローに対する処理結果をフロー通信状態記憶部に記憶し、
    前記分析装置は、さらに、前記劣化箇所特定部の処理の結果に基づいて前記ネットワークシステムにおいて通信品質の劣化要因が存在するネットワークを特定するための情報である通信品質劣化状態情報を生成する低品質ネットワーク特定部を有することを特徴とする分析装置。
  15. 請求項14に記載の分析装置であって、
    前記低品質ネットワーク特定部は、
    前記通信フロー毎の前記劣化箇所特定部の処理の結果に基づいて、前記複数のネットワークの各々について前記劣化箇所として判定された通信経路に含まれる割合を算出し、
    前記複数のネットワークの各々の前記割合を前記通信品質劣化状態情報として生成することを特徴とする分析装置。
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