JP2017045068A - ヘッドマウントディスプレイ - Google Patents

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ロックラン ウィルソン
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Abstract

【課題】ヘッドマウントディスプレイを装着したユーザの視線方向を検出する。【解決手段】ユーザの頭部に装着して使用されるヘッドマウントディスプレイにおいて、凸レンズは、ヘッドマウントディスプレイが装着されたときにユーザの角膜に対向する位置に配置される。複数の赤外光源は、凸レンズの周囲に配置され、ユーザの角膜に向けて赤外光を照射する。カメラは、ユーザの角膜を被写体に含む映像を撮像する。筐体は、凸レンズ、赤外光源、およびカメラを収容する。ここで、複数の赤外光源は、凸レンズの周囲をユーザの目尻側の領域である第1領域、目頭側の領域である第2領域、頭頂側の領域である第3領域、顎側の領域である第4領域の4つの領域に等分したとき、それぞれ第1領域または第2領域のいずれかに配置される。【選択図】図3

Description

この発明は、ヘッドマウントディスプレイに関する。
近赤外光などの非可視光をユーザの眼に照射し、その反射光を含むユーザの眼の画像を解析することでユーザの視線方向を検出する技術が知られている。検出したユーザの視線方向の情報は、例えばPC(Personal Computer)やゲーム機等のモニタに反映させ、ポインティングデバイスとして用いることも現実のものとなってきている。
特開平2−264632号公報
ヘッドマウントディスプレイは、装着したユーザに3次元的な映像を提示するための映像表示装置である。ヘッドマウントディスプレイは、一般に、ユーザの視界を覆うようにして装着して使用される。このため、ヘッドマウントディスプレイを装着したユーザは外界の映像が遮蔽される。ヘッドマウントディスプレイを映画やゲーム等の映像の表示装置として用いると、ユーザはコントローラ等の入力装置を視認することが難しい。
このため、ヘッドマウントディスプレイを装着したユーザの視線方向を検出してポインティングデバイスの代替として利用できれば便利である。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、ヘッドマウントディスプレイを装着したユーザの視線方向を検出する技術を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様は、ユーザの頭部に装着して使用されるヘッドマウントディスプレイである。このヘッドマウントディスプレイは、装着されたときにユーザの角膜に対向する位置に配置される凸レンズと、凸レンズの周囲に配置され、ユーザの角膜に向けて赤外光を照射する複数の赤外光源と、ユーザの角膜を被写体に含む映像を撮像するカメラと、凸レンズ、赤外光源、およびカメラを収容する筐体とを備える。複数の赤外光源は、凸レンズの周囲をユーザの目尻側の領域である第1領域、目頭側の領域である第2領域、頭頂側の領域である第3領域、顎側の領域である第4領域の4つの領域に等分したとき、それぞれ第1領域または第2領域のいずれかに配置される。
凸レンズを保持するレンズ保持部をさらに備えてもよい。複数の赤外光源は、レンズ保持部に備えられていてもよい。
カメラが撮像した画像を、ユーザの視線方向を検出する視線方向検出部に出力する出力部をさらに備えてもよい。筐体は、出力部も収容してもよい。
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システム、コンピュータプログラム、データ構造、記録媒体などの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、ヘッドマウントディスプレイを装着したユーザの視線方向を検出する技術を提供することができる。
実施の形態に係る映像システムの概観を模式的に示す図である。 実施の形態に係るヘッドマウントディスプレイの画像表示系の概観を模式的に示す斜視図である。 実施の形態に係る筐体が収容する画像表示系の光学構成を模式的に示す図である。 図4(a)−(b)は、ユーザの眼の大きさと、角膜の露出度合いとの関係を模式的に示す図である。 円周部の部分領域を説明する模式図である。 図6(a)−(b)は、実施の形態の比較例に係る赤外光源の配置位置と、ユーザの角膜で反射される赤外光の輝点との関係を説明する模式図である。 図7(a)−(b)は、実施の形態に係る赤外光源の配置位置と、ユーザの角膜で反射される赤外光の輝点との関係を説明する模式図である。 実施の形態に係る視線方向の検出のためのキャリブレーションを説明する模式図である。 ユーザの角膜の位置座標を説明する模式図である。 図10(a)−(f)は、実施の形態の変形例に係るヘッドマウントディスプレイにおける赤外光源の配置位置を模式的に示す図である。
図1は、実施の形態に係る映像システム1の概観を模式的に示す図である。実施の形態に係る映像システム1は、ヘッドマウントディスプレイ100と映像再生装置200とを含む。図1に示すように、ヘッドマウントディスプレイ100は、ユーザ300の頭部に装着して使用される。
映像再生装置200は、ヘッドマウントディスプレイ100が表示する映像を生成する。限定はしないが、一例として、映像再生装置200は、据え置き型のゲーム機、携帯ゲーム機、PC、タブレット、スマートフォン、ファブレット、ビデオプレイヤ、テレビ等の映像を再生可能な装置である。映像再生装置200は、ヘッドマウントディスプレイ100と無線または有線で接続する。図1に示す例では、映像再生装置200はヘッドマウントディスプレイ100と無線で接続している。映像再生装置200がヘッドマウントディスプレイ100との無線接続は、例えば既知のWi−Fi(登録商標)やBluetooth(登録商標)等の無線通信技術を用いて実現できる。限定はしないが、一例として、ヘッドマウントディスプレイ100と映像再生装置200との間における映像の伝送は、Miracast(商標)やWiGig(商標)、WHDI(商標)等の規格に則って実行される。
なお、図1は、ヘッドマウントディスプレイ100と映像再生装置200とが異なる装置である場合の例を示している。しかしながら、映像再生装置200はヘッドマウントディスプレイ100に内蔵されてもよい。
ヘッドマウントディスプレイ100は、筐体150、装着具160、およびヘッドフォン170を備える。筐体150は、画像表示素子などユーザ300に映像を提示するための画像表示系や、図示しないWi−FiモジュールやBluetooth(登録商標)モジュール等の無線伝送モジュールを収容する。装着具160は、ヘッドマウントディスプレイ100をユーザ300の頭部に装着する。装着具160は例えば、ベルトや伸縮性の帯等で実現できる。ユーザ300が装着具160を用いてヘッドマウントディスプレイ100を装着すると、筐体150はユーザ300の眼を覆う位置に配置される。このため、ユーザ300がヘッドマウントディスプレイ100を装着すると、ユーザ300の視界は筐体150によって遮られる。
ヘッドフォン170は、映像再生装置200が再生する映像の音声を出力する。ヘッドフォン170はヘッドマウントディスプレイ100に固定されなくてもよい。ユーザ300は、装着具160を用いてヘッドマウントディスプレイ100を装着した状態であっても、ヘッドフォン170を自由に着脱することができる。
図2は、実施の形態に係るヘッドマウントディスプレイ100の画像表示系130の概観を模式的に示す斜視図である。より具体的に、図2は、実施の形態に係る筐体150のうち、ヘッドマウントディスプレイ100を装着したときにユーザ300の角膜302に対向する領域を示す図である。
図2に示すように、左目用凸レンズ114aは、ユーザ300がヘッドマウントディスプレイ100を装着したときに、ユーザ300の左目の角膜302aと対向する位置となるように配置される。同様に、右目用凸レンズ114bは、ユーザ300がヘッドマウントディスプレイ100を装着したときに、ユーザ300の右目の角膜302bと対向する位置となるように配置される。左目用凸レンズ114aと右目用凸レンズ114bとは、それぞれ左目用レンズ保持部152aと右目用レンズ保持部152bとに把持されている。
以下本明細書において、左目用凸レンズ114aと右目用凸レンズ114bとを特に区別する場合を除いて、単に「凸レンズ114」と記載する。同様に、ユーザ300の左目の角膜302aとユーザ300の右目の角膜302bとを特に区別する場合を除いて、単に「角膜302」と記載する。左目用レンズ保持部152aと右目用レンズ保持部152bとも、特に区別する場合を除いて「レンズ保持部152」と記載する。
レンズ保持部152には、複数の赤外光源103が備えられている。煩雑となることを避けるために、図2においては第1赤外光源103a、第2赤外光源103b、および第3赤外光源103c(以下、特に区別する場合を除いて「赤外光源103」と記載する。)にのみ符号を付しているが、図中符号を付したものと同様の形状は赤外光源103を表す。図2に示す例では、左目用レンズ保持部152aには6つの赤外光源103が備えられている。同様に、右目用レンズ保持部152bにも6つの赤外光源103が備えられている。このように、赤外光源103を凸レンズ114に直接配置せず、凸レンズ114を把持するレンズ保持部152に配置することにより、赤外光源103の取り付けが容易となる。一般にレンズ保持部152は樹脂等で構成されるため、ガラス等から構成される凸レンズ114よりも赤外光源103を取り付けるための加工が容易でからである。
上述したように、レンズ保持部152は凸レンズ114を把持する部材である。したがって、レンズ保持部152に備えられた赤外光源103は、凸レンズ114の周囲に配置されることになる。なお、赤外光源103の配置位置の詳細は後述する。
図3は、実施の形態に係る筐体150が収容する画像表示系130の光学構成を模式的に示す図であり、図2に示す筐体150を左目側の側面から見た場合の図である。画像表示系130は、赤外光源103、画像表示素子108、ホットミラー112、凸レンズ114、カメラ116、および出力部118を備える。
赤外光源103は、近赤外(700nm〜2500nm程度)の波長帯域の光を照射可能な光源である。近赤外光は、一般に、ユーザ300の肉眼では観測ができない非可視光の波長帯域の光である。
画像表示素子108は、ユーザ300に提示するための画像を表示する。画像表示素子108が表示する画像は、映像再生装置200内の図示しないGPU(Graphic Processing Unit)が生成する。画像表示素子108は、例えば既知のLCD(Liquid Crystal Display)や有機ELディスプレイ(Organic ElectroLuminescent Display)を用いて実現できる。
ホットミラー112は、ユーザ300がヘッドマウントディスプレイ100を装着したときに、画像表示素子108とユーザ300の角膜302との間に配置される。ホットミラー112は、画像表示素子108が生成する可視光は透過するが、近赤外光は反射する性質を持つ。
凸レンズ114は、ホットミラー112に対して、画像表示素子108の反対側に配置される。言い換えると、凸レンズ114は、ユーザ300がヘッドマウントディスプレイ100を装着したときに、ホットミラー112とユーザ300の角膜302との間に配置される。すなわち、凸レンズ114は、ヘッドマウントディスプレイ100がユーザ300に装着されたときに、ユーザ300の角膜302に対向する位置に配置される。
凸レンズ114はホットミラー112を透過する画像表示光を集光する。このため、凸レンズ114は、画像表示素子108が生成する画像を拡大してユーザ300に提示する画像拡大部として機能する。なお、説明の便宜上、図2では凸レンズ114をひとつのみ示しているが、凸レンズ114は、種々のレンズを組み合わせて構成されるレンズ群であってもよし、一方が曲率を持ち、他方が平面の片凸レンズであってもよい。
複数の赤外光源103は、凸レンズ114の周囲に配置されている。赤外光源103は、ユーザ300の角膜302に向けて赤外光を照射する。
図示はしないが、実施の形態に係るヘッドマウントディスプレイ100の画像表示系130は画像表示素子108を二つ備えており、ユーザ300の右目に提示するための画像と左目に提示するための画像とを独立に生成することができる。このため、実施の形態に係るヘッドマウントディスプレイ100は、ユーザ300の右目と左目とに、それぞれ右目用の視差画像と左目用の視差画像とを提示することができる。これにより、実施の形態に係るヘッドマウントディスプレイ100は、ユーザ300に対して奥行き感を持った立体映像を提示することができる。
上述したように、ホットミラー112は、可視光を透過し、近赤外光を反射する。したがって、画像表示素子108が照射する画像光はホットミラー112を透過してユーザ300の角膜302まで到達する。また赤外光源103から照射され、凸レンズ114の内部の反射領域で反射された赤外光は、ユーザ300の角膜302に到達する。
ユーザ300の角膜302に到達した赤外光は、ユーザ300の角膜302で反射され、再び凸レンズ114の方向に向かう。この赤外光は凸レンズ114を透過し、ホットミラー112で反射される。カメラ116は可視光を遮断するフィルタを備えており、ホットミラー112で反射された近赤外光を撮像する。すなわち、カメラ116は、赤外光源103から照射され、ユーザ300の眼で角膜反射された近赤外光を撮像する近赤外カメラである。
出力部118は、カメラ116が撮像した画像を、ユーザ300の視線方向を検出する視線方向検出部に出力する。具体的には、出力部118は、カメラ116が撮像した画像を映像再生装置200に送信する。視線方向検出部については後述するが、映像再生装置200のCPU(Central Processing Unit)が実行する視線検出プログラムによって実現される。なお、ヘッドマウントディスプレイ100がCPUやメモリ等の計算リソースを持っている場合には、ヘッドマウントディスプレイ100のCPUが視線方向検出部を実現するプログラムを実行してもよい。
詳細は後述するが、カメラ116が撮像する画像には、ユーザ300の角膜302で反射された近赤外光に起因する輝点と、近赤外の波長帯域で観察されるユーザ300の角膜302を含む眼の画像とが撮像されている。
以上は、実施の形態に係る画像表示系130のうち主にユーザ300の左目に画像を提示するための構成について説明したが、ユーザ300の右目に画像を提示するための構成は上記と同様である。
次に、実施の形態に係る赤外光源103の配置位置について説明する。
図4(a)−(b)は、ユーザ300の眼の大きさと、角膜302の露出度合いとの関係を模式的に示す図である。より具体的には、図4(a)は眼が大きいユーザ300の角膜302の見え方を例示する図であり、図4(b)は眼が細いユーザ300の角膜302の見え方を例示する図である。
図4(a)に示すように、ユーザ300の眼が大きい場合には、ユーザ300の角膜302は外部から全て見ることができる。一方図4(b)に示すように、ユーザ300の眼が細い場合には、ユーザ300の角膜302の一部がまぶた等によって遮蔽されて外部から見えないこともある。一般に、ユーザ300の眼はユーザ300が直立している場合横方向(水平方向)に長い形状となる。したがって、ユーザ300の角膜302の一部がまぶた等によって遮蔽されるとすると、その部分は角膜302の上部領域と下部領域との少なくともいずれか一方であると考えられる。
図5は、円周部の部分領域を説明する模式図であり、ユーザ300の眼をユーザ300の正面から見た場合を示す図である。一般に、人間の角膜は円形状をしており、縁部は円周である。図5に示すように円周を4等分し、目尻側の領域を第1領域304a、目頭側の領域を第2領域304b、頭頂側の領域を第3領域304c、顎側の領域を第4領域304dとする。この場合、ユーザ300の眼が細く角膜302の一部がまぶた等によって遮蔽されて外部から見えない領域は、第3領域304cおよび第4領域304dということができる。第1領域304aおよび第2領域304bは、まぶた等によって遮蔽されにくい領域と言える。
図6(a)−(b)は、実施の形態の比較例に係る赤外光源103の配置位置と、ユーザ300の角膜302で反射される赤外光の輝点との関係を説明する模式図である。より具体的に、図6(a)は実施の形態の比較例に係る赤外光源103の配置位置を示す模式図であり、図6(b)は、図6(a)に示す赤外光源103から照射されユーザ300の角膜302で反射される赤外光の輝点を示す模式図である。
上述したように、凸レンズ114は、ユーザ300がヘッドマウントディスプレイ100を装着したときに、ユーザ300の角膜302と対向する位置に配置される。したがって、以下本明細書において、凸レンズ114の周囲のうちユーザ300の角膜302の周囲における第1領域304a、第2領域304b、第3領域304c、および第4領域304dと対応する位置も、それぞれ同様に第1領域304a、第2領域304b、第3領域304c、および第4領域304dと記載する。
図6(a)に示す例では、凸レンズ114の周囲に第1赤外光源103a、第2赤外光源103b、第3赤外光源103c、および第4赤外光源103dの4つの赤外光源103が配置されている。ここで第1赤外光源103a、第2赤外光源103b、第3赤外光源103c、および第4赤外光源103dは、それぞれ凸レンズ114の周囲における第1領域304a、第2領域304b、第3領域304c、および第4領域304dに配置されている。
図6(b)に示すように、第1領域304aおよび第2領域304bにそれぞれ配置されている第1赤外光源103aおよび第2赤外光源103bから照射される赤外光はユーザ300の角膜302に到達している。しかしながら、第3領域304cおよび第4領域304dにそれぞれ配置されている第3赤外光源103cおよび第4赤外光源103dから照射される赤外光は、ユーザ300のまぶたに遮蔽され角膜302には到達していない。
一般に、ユーザ300の角膜302に到達した赤外光は角膜302で鏡面反射されるため強い輝点となる。一方、ユーザ300の肌に到達した赤外光は肌で乱反射されるため、角膜302における反射と比較すると弱い反射となる。後述するように、赤外光源103から照射された赤外光に由来する輝点は、ユーザ300の視線方向を検出するための基準として用いられる。このため、赤外光はユーザ300の角膜302において強く反射される方が好ましい。
そこで実施の形態に係るヘッドマウントディスプレイ100においては、赤外光源103は凸レンズ114における第1領域304aおよび第2領域304bに配置される。
図7(a)−(b)は、実施の形態に係る赤外光源103の配置位置と、ユーザ300の角膜302で反射される赤外光の輝点との関係を説明する模式図である。より具体的に、図7(a)は実施の形態に係る赤外光源103の配置位置を示す模式図であり、図7(b)は、図7(a)に示す赤外光源103から照射されユーザ300の角膜302で反射される赤外光の輝点を示す模式図であり、上述のカメラ116が撮像する画像の一例を示す図である。
図7(a)に示すように、実施の形態に係る赤外光源103は、凸レンズ114の周囲における第1領域または第2領域のいずれかに配置される。言い換えると、実施の形態に係る赤外光源103は、凸レンズ114の側面側(横側ないし水平方向の縁側)に配置されている。一般にユーザ300の眼は横長の楕円形状であるため、ユーザ300の角膜302における第1領域304aおよび第2領域304bは、まぶた等によって遮蔽されにくい領域である。したがって、凸レンズ114の側面側に赤外光源103を配置することにより、図7(b)に示すように、ユーザ300の角膜302に赤外光に由来する輝点を生じさせることができる。視線方向の検出の基準となる輝点をユーザ300の角膜302上により多く生じさせることができるため、視線方向検出のロバスト性を向上させることができる。
次に、実施の形態に係る視線方向の検出について説明する。
図8は、実施の形態に係る視線方向の検出のためのキャリブレーションを説明する模式図である。ユーザ300の視線方向は、カメラ116が撮像し出力部118が映像再生装置200に出力した映像を、映像再生装置200内の図示しない視線方向検出部が解析することにより実現される。
映像再生装置200は、図8に示すような点Q〜Qまでの9つの点を生成し、ヘッドマウントディスプレイ100の画像表示素子108に表示させる。映像再生装置200は、点Q〜点Qに到るまで順番にユーザ300に注視させる。このとき、ユーザ300は首を動かさずに極力眼球の動きのみで各点を注視するように求められる。カメラ116は、ユーザ300が点Q〜Qまでの9つの点を注視しているときのユーザ300の角膜302を含む画像を撮像する。
図9は、ユーザ300の角膜302の位置座標を説明する模式図である。映像再生装置200内の視線方向検出部は、カメラ116が撮像した画像を解析して赤外光に由来する輝点105を検出する。ユーザ300が眼球の動きのみで各点を注視しているときは、ユーザがいずれの点を注視している場合であっても、輝点105の位置は動かないと考えられる。そこで視線方向検出部は、検出した輝点105をもとに、カメラ116が撮像した画像中に2次元座標系306を設定する。
視線方向検出部はまた、カメラ116が撮像した画像を解析することにより、ユーザ300の角膜302の中心Pを検出する。これは例えばハフ変換やエッジ抽出処理等、既知の画像処理を用いることで実現できる。これにより、視線方向検出部は、設定した2次元座標系306におけるユーザ300の角膜302の中心Pの座標を取得できる。
図8において、画像表示素子108が表示する表示画面に設定された2次元座標系における点Q〜点Qの座標をそれぞれQ(x,y,Q(x,y・・・,Q(x,xとする。各座標は、例えば各点の中心に位置する画素の番号となる。また、ユーザ300が点Q〜点Qを注視しているときの、ユーザ300角膜302の中心Pを、それぞれ点P〜Pとする。このとき、2次元座標系306における点P〜Pの座標をそれぞれP(X,Y,P(X,Y,・・・,P(Z,Yとする。なお、Tはベクトルまたは行列の転置を表す。
いま、2×2の大きさの行列Mを以下の式(1)のように定義する。
Figure 2017045068
このとき、行列Mが以下の式(2)を満たせば、行列Mはユーザ300の視線方向を画像表示素子108が表示する画像面に射影する行列となる。
=MQ (N=1,・・・,9) (2)
上記式(2)を具体的に書き下すと以下の式(3)のようになる。
Figure 2017045068
式(3)を変形すると以下の式(4)を得る。
Figure 2017045068
ここで、
Figure 2017045068
とおくと、以下の式(5)を得る。
y=Ax (5)
式(5)において、ベクトルyの要素は視線方向検出部が画像表示素子108に表示させる点Q〜Qの座標であるため既知である。また、行列Aの要素はユーザ300の角膜302の頂点Pの座標であるため取得できる。したがって、視線方向検出部は、ベクトルyおよび行列Aを取得することができる。なお、変換行列Mの要素を並べたベクトルであるベクトルxは未知である。したがって、行列Mを推定する問題は、ベクトルyと行列Aとが既知であるとき、未知ベクトルxを求める問題となる。
式(5)は、未知数の数(すなわちベクトルxの要素数4)よりも式の数(すなわち、視線方向検出部230がキャリブレーション時にユーザ300に提示した点Qの数)が多ければ、優決定問題となる。式(5)に示す例では、式の数は9つであるため、優決定問題である。
ベクトルyとベクトルAxとの誤差ベクトルをベクトルeとする。すなわち、e=y−Axである。このとき、ベクトルeの要素の二乗和を最小にするという意味で最適なベクトルxoptは、以下の式(6)で求められる。
opt=(AA)−1y (7)
ここで「−1」は逆行列を示す。
視線方向検出部は、求めたベクトルxoptの要素を用いることで、式(1)の行列Mを構成する。これにより、視線方向検出部は、ユーザ300の角膜302の頂点Pの座標と行列Mとを用いることで、式(2)にしたがい、ユーザ300が画像表示素子108が表示する動画像面上のどこを注視しているかを推定できる。
以上説明したように、実施の形態に係るヘッドマウントディスプレイ100によれば、ヘッドマウントディスプレイを装着したユーザの視線方向を検出する技術を提供できる。
特に、実施の形態に係るヘッドマウントディスプレイ100は、赤外光源103が照射する赤外光がユーザ300の角膜302に確実に到達するように配置されている。このため、ユーザ300の角膜302の位置座標を定める基準点を、角膜302条に確実に出現させることができる。結果として、ユーザ300の視線方向検出のロバスト性を向上することができる。
以上、本発明を実施の形態をもとに説明した。実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
上記では、赤外光源103が、凸レンズ114の周囲の第1領域304aおよび第2領域304bに、それぞれ3つずつ配置される場合について説明した。しかしながら、赤外光源103は、凸レンズ114の周囲の第1領域304aまたは第2領域304bのいずれかに配置されていればよく、またその数は3つに限られない。以下、赤外光源103の配置の変形例について説明する。
図10(a)−(f)は、実施の形態の変形例に係るヘッドマウントディスプレイ100における赤外光源103の配置位置を模式的に示す図である。
図10(a)は第1の変形例に係る赤外光源103の配置を示し、図10(b)は図10(a)に示す配置における輝点105の位置を示す図である。図10(a)に示すように、第1の変形例に係る赤外光源103は、凸レンズ114の周囲の第1領域304aおよび第2領域304bのそれぞれの中心位置に1つずつ配置されている。この結果、図10(b)に示すように、ユーザ300の角膜302における第1領域304aおよび第2領域304bに、それぞれ輝点105が1つずつ出現することになる。
図10(c)は第2の変形例に係る赤外光源103の配置を示し、図10(d)は図10(c)に示す配置における輝点105の位置を示す図である。図10(c)に示すように、第2の変形例に係る赤外光源103は、凸レンズ114の周囲の第1領域304aおよび第2領域304bのそれぞれの中心位置とその下方とに1つずつ配置されている。この結果、図10(d)に示すように、ユーザ300の角膜302における第1領域304aおよび第2領域304bに、それぞれ輝点105が2つずつ出現することになる。
図10(e)は第3の変形例に係る赤外光源103の配置を示し、図10(f)は図10(e)に示す配置における輝点105の位置を示す図である。図10(e)に示すように、第3の変形例に係る赤外光源103は、凸レンズ114の周囲の第1領域304aおよび第2領域304bのそれぞれの中心位置を挟んでその上方と下方とに1つずつ配置されている。この結果、図10(f)に示すように、ユーザ300の角膜302における第1領域304aおよび第2領域304bにも、それぞれ輝点105が2つずつ出現することになる。
図10(a)−(f)に示す例において、赤外光源103はいずれも、凸レンズ114の周囲における第1領域304aまたは第2領域304bのいずれかに配置される。これにより、ユーザ300のまぶた等に遮られることなく、赤外光源103から照射された赤外光に由来する輝点をユーザ300の角膜302上に出現させることができる。
1 映像システム、 100 ヘッドマウントディスプレイ、 103 赤外光源、 105 輝点、 108 画像表示素子、 112 ホットミラー、 114 凸レンズ、 116 カメラ、 118 出力部、 130 画像表示系、 150 筐体、 152 レンズ保持部、 160 装着具、 170 ヘッドフォン、 200 映像再生装置、 230 視線方向検出部。
この発明は、ヘッドマウントディスプレイに利用可能である。

Claims (3)

  1. ユーザの頭部に装着して使用されるヘッドマウントディスプレイであって、
    前記ヘッドマウントディスプレイが装着されたときに前記ユーザの角膜に対向する位置に配置される凸レンズと、
    前記凸レンズの周囲に配置され、前記ユーザの角膜に向けて赤外光を照射する複数の赤外光源と、
    前記ユーザの角膜を被写体に含む映像を撮像するカメラと、
    前記凸レンズ、前記赤外光源、および前記カメラを収容する筐体とを備え、
    前記複数の赤外光源は、前記凸レンズの周囲を前記ユーザの目尻側の領域である第1領域、目頭側の領域である第2領域、頭頂側の領域である第3領域、顎側の領域である第4領域の4つの領域に等分したとき、それぞれ前記第1領域または前記第2領域のいずれかに配置されるヘッドマウントディスプレイ。
  2. 前記凸レンズを保持するレンズ保持部をさらに備え、
    前記複数の赤外光源は、前記レンズ保持部に備えられている請求項1に記載のヘッドマウントディスプレイ。
  3. 前記カメラが撮像した画像を、前記ユーザの視線方向を検出する視線方向検出部に出力する出力部をさらに備え、
    前記筐体は、前記出力部も収容する請求項1または2に記載のヘッドマウントディスプレイ。
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