JP2017044494A - 検査装置、検査方法及び半導体装置の製造方法 - Google Patents

検査装置、検査方法及び半導体装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ウェハ研磨の洗浄後に生じる異物欠陥を高精度に検出することができるウェハの検査装置、検査方法及び半導体装置の製造方法を提供する。
【解決手段】本発明にかかる検査装置100は、ウェハ60の画像データを取得する撮像部20と、画像データを処理する画像処理部30と、を備える。画像処理部30は、画像データを、動径及び偏角による極座標に変換した後、動径及び偏角を座標軸とする直交座標系に展開した極座標データを取得する極座標変換部31と、画像データまたは極座標データを、第1の値及び第2の値に二値化し、極座標データにおける第1の値のパターンの延びる方向と、直交座標系のいずれかの座標軸との間の角度を検出する角度検出部32と、フーリエ変換部33と、マスク部34と、を有する。画像処理部30は、さらに、異物欠陥検査を行う異物欠陥検査部35と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、検査装置、検査方法及び半導体装置の製造方法に関するものであり、特に、ウェハの異物欠陥を検査する検査装置、検査方法及び半導体装置の製造方法に関する。
ウェハ研磨の洗浄後には、ウェハの異物欠陥の検査が行われる。洗浄しても落ちないゴミ等の異物は、リソグラフィにおけるデフォーカスの原因となって、製品の歩留まりを悪化させる。
ウェハの異物欠陥の検査には、マクロ検査とミクロ検査がある。マクロ検査は、ウェハに光を照射し、反射光情報から欠陥を検出する。ミクロ検査は、高倍率光学系を用いて微小欠陥を検出する。特許文献1〜特許文献12には、異物欠陥のマクロ検査に関する検査装置及び検査方法が開示されている。
特開2004−117229号公報 特開2008−209134号公報 特開2008−281580号公報 特開平06−242013号公報 特開2003−168114号公報 特開2005−315596号公報 特開2006−226706号公報 特開2006−234656号公報 特開2015−001406号公報 特開2013−211010号公報 特開2007−064884号公報 特開2012−194059号公報
ウェハの異物欠陥の検査では、異物欠陥とともに、ウェハ研磨により形成された研磨痕も検出される。異物欠陥及び研磨痕に対する検査装置の測定感度は同等であるので、研磨痕に対する検査感度を落とすと、異物欠陥に対する検査感度も同様に落ちてしまう。したがって、研磨痕が測定されないように、研磨痕の検査感度だけを落とすことはできない。
研磨痕の形状が一定であればフィルタリングをし、研磨痕の影響を低減することができる。しかしながら、研磨痕の形状は一定ではなく、研磨装置、研磨方法等の研磨プロセスによって変わってしまう。
本発明の目的は、研磨プロセスが変わってもフィルタリングすることができるフィルタを使用して、異物欠陥を高精度に検出することができるウェハの検査装置及び検査方法を提供することである。
本発明にかかる検査装置は、ウェハの画像データを取得する撮像部と、前記画像データを処理する画像処理部と、を備え、前記画像処理部は、前記画像データを、動径及び偏角による極座標に変換した後、前記動径及び前記偏角を座標軸とする直交座標系に展開した極座標データを取得する極座標変換部と、前記画像データまたは前記極座標データを、第1の値及び第2の値に二値化し、前記極座標データにおける前記第1の値のパターンの延びる方向と、前記直交座標系のいずれかの座標軸との間の角度を検出する角度検出部と、前記極座標データをフーリエ変換して空間周波数データを取得するフーリエ変換部と、前記空間周波数データを、前記角度に対応したフィルタでマスクするマスク部と、を有し、前記フーリエ変換部は、前記空間周波数データを前記極座標データに逆フーリエ変換し、前記極座標変換部は、前記極座標データを前記画像データに逆極座標変換し、前記画像処理部は、さらに、逆極座標変換した前記画像データを用いて異物欠陥検査を行う異物欠陥検査部と、を備える。このような構成により、異物欠陥を高精度に検出することができる。
また、上記の検査装置において、前記画像データは、前記ウェハを研磨し、洗浄した後における前記ウェハの前記画像データである。これにより、ウェハ研磨の洗浄後の異物欠陥を高精度に検出することができる。
さらに、上記の検査装置において、前記画像データは、扇風機の羽根状のパターンが形成されている。これにより、扇風機の羽根状のパターンがある場合に、異物欠陥を高精度に検出することができる。
本発明にかかる検査方法は、ウェハの画像データを取得する工程と、前記画像データを、動径及び偏角による極座標に変換した後、前記動径及び前記偏角を座標軸とする直交座標系に展開した極座標データを取得する工程と、前記画像データまたは前記極座標データを、第1の値及び第2の値に二値化する工程と、前記極座標データにおける前記第1の値のパターンの延びる方向と、前記直交座標系のいずれかの座標軸との間の角度を検出する工程と、前記極座標データをフーリエ変換して空間周波数データを取得する工程と、前記空間周波数データを、前記角度に対応したフィルタでマスクする工程と、マスクされた前記空間周波数データを前記極座標データに逆フーリエ変換する工程と、逆フーリエ変換された前記極座標データを前記画像データに逆極座標変換する工程と、逆極座標変換した前記画像データを用いて異物欠陥検査を行う工程と、を備える。このような構成により、異物欠陥を高精度に検出することができる。
また、本発明にかかる半導体装置の製造方法は、前記ウェハを研磨する工程と、前記研磨する工程の後で、前記ウェハを洗浄する工程と、前記洗浄する工程の後で、請求項4に記載の検査方法で前記ウェハを検査する工程と、を備える。これにより、ウェハ研磨の洗浄後の異物欠陥を高精度に検出することができる。
さらに、上記の半導体装置の製造方法では、前記研磨する工程において、前記ウェハを遊星運動するパッドで研磨する。これにより、扇風機の羽根状のパターンがある場合に、異物欠陥を高精度に検出することができる。
本発明によれば、異物欠陥を高精度に検出することができるウェハの検査装置、検査方法及び半導体装置の製造方法を提供することができる。
実施形態に係る検査装置の全体構成を例示する図である。 実施形態に係る検査装置を用いた検査方法を例示したフローチャートである。 (a)〜(d)は、実施形態に係る検査装置により撮像された画像データを例示する図であり、(a)は、同心円状のパターンを示し、(b)は、放射状のパターンを示し、(c)及び(d)は、扇風機の羽根状のパターンを示す。 (a)〜(d)は、図3(a)〜(d)の各画像データを極座標に変換した後、動径及び偏角を座標軸とする直交座標系に展開した極座標データを例示した図であり、横軸は動径rを示し、縦軸は偏角θを示す。 図4(a)〜(d)の各極座標データをフーリエ変換した空間周波数データを例示した図であり、横軸は空間周波数uを示し、縦軸は空間周波数vを示す。 (a)は、実施形態に係る検査装置の画像データを例示する図であり、(b)及び(c)は、(a)の点線b及び点線cで囲んだ領域を拡大した図である。
(実施形態)
以下、本実施形態の具体的構成について図面を参照して説明する。以下の説明は、本発明の好適な実施の形態を示すものであって、本発明の範囲が以下の実施の形態に限定されるものではない。以下の説明において、同一の符号が付されたものは実質的に同様の内容を示している。
まず、本実施形態に係る検査装置を説明する。本実施形態に係る検査装置は、ウェハの異物欠陥を検査する検査装置である。図1を参照して、本実施形態に係る検査装置の構成を説明する。図1は、実施形態に係る検査装置の全体構成を例示する図である。
検査装置100には、光源10、撮像部20、画像処理部30、表示部40及びステージ50が設けられている。ステージ50上には検査対象となるウェハ60が搭載される。ウェハ60は、例えば、ベアウェハまたは酸化膜付きのウェハである。図1では、XYZの3次元直交座標系を示している。なお、Z方向が鉛直方向であり、ウェハ60の検査面と垂直な方向である。X方向、及びY方向が水平方向であり、ウェハ60の検査面と平行な方向である。
光源10は、ステージ50上に装着されたウェハ60に対して、光を照射する。照射される光は、例えば、白色光である。光源10は、例えば、ライン状の照明光を照射する線状光源である。光源10は、斜め方向、すなわちZ軸から傾いた方向からウェハ60を照明する。なお、光源10は、リング状や面状の照明光を照射してもよい。また、光源10は、Z軸上からウェハ60を照明してもよい。
撮像部20は、ウェハ60からの反射光を受光して撮像する。これにより、撮像部20は、ウェハ60の画像データを取得する。画像データは、XY座標系のデータ形式となっている。また、撮像部20は、画像データを画像処理部30に出力する。撮像部20は、斜め方向、すなわちZ軸から傾いた方向からウェハ60を撮像する。なお、撮像部20は、Z軸上からウェハ60を撮像してもよい。
画像処理部30は、画像データを処理する。画像処理部30には、極座標変換部31、角度検出部32、フーリエ変換部33、マスク部34及び異物欠陥検査部35が設けられている。極座標変換部31は、撮像部20から出力された画像データを、動径r及び偏角θによる極座標に変換した後、動径r及び偏角θを座標軸とする直交座標系に展開した極座標データを取得する。このように、極座標変換及び直交座標系に展開されたデータを極座標データと定義する。極座標変換部31は、極座標データを画像データに変換する逆極座標変換も行う。
角度検出部32は、極座標データを二値化する。例えば、白(第1の値)及び黒(第2の値)に二値化する。また、角度検出部32は、二値化した極座標データにおける第1の値のパターンの延びる方向と、動径rまたは偏角θのいずれかの座標軸との間の角度を検出する。角度検出部32による二値化は、極座標に変換される前に、画像データに対して行われてもよい。この場合には、極座標データを二値化しなくてもよい。
フーリエ変換部33は、極座標データをフーリエ変換して空間周波数データを取得する。フーリエ変換されたデータを空間周波数データと定義する。また、フーリエ変換部33は、空間周波数データを極座標データに変換する逆フーリエ変換を行う。
マスク部34は、空間周波数データを、角度検出部32により検出された角度に対応したフィルタでマスクする。マスク部34は、二値化された極座標データにおける第1の値のパターンの延びる方向と、直交座標系のいずれかの座標軸との間のいろいろな角度に対応したフィルタを作成する。また、マスク部34は、作成したフィルタを保持する。
異物欠陥検査部35は、逆極座標変換した画像データを用いて、異物欠陥検査を行う。例えば、異物欠陥検査部35は、マクロ検査を行う。
表示部40は、画像データ、極座標データ、空間周波数データ及び異物欠陥検査結果を表示する。表示部40は、例えば、ディスプレイである。
次に、上述のように構成された検出装置100を用いて行う検査方法を説明する。図2は、実施形態に係る検査装置を用いた検査方法を例示したフローチャートである。図2のステップS1に示すように、まず、ウェハ60を研磨し、洗浄した後におけるウェハ60を撮像する。これにより、撮像部20は、ウェハ60の画像データを取得する。具体的には、光源10によってウェハ60を照明し、ウェハ60の画像を撮像部20によって撮像する。撮像された画像データを画像処理部30に送る。画像処理部30は、送られた画像データを表示部40に出力させる。
図3(a)〜(d)は、実施形態に係る検査装置により撮像された画像データを例示する図であり、(a)は、同心円状のパターンを示し、(b)は、放射状のパターンを示し、(c)及び(d)は、扇風機の羽根状のパターンを示す。
図3(a)〜(d)に示すように、画像データはXY座標系のデータとなっている。ウェハ研磨の洗浄後にウェハ60を撮像した場合の画像データは、ウェハ60の研磨状態によって、異なるパターンを示している。異なるパターンは、例えば、研磨痕を反映している。図3(a)に示すように、同心円状の研磨痕を反映するパターンは、例えば、ウェハ60の中心を回転中心として回転させて研磨を行った場合等に形成される。
図3(b)に示すように、放射状の研磨痕を反映するパターンは、例えば、研磨時に、ウェハ60より十分大きなパッドで研磨した場合等に形成される。図3(c)及び(d)に示す画像データには扇風機の羽根状のパターンが形成されている。扇風機の羽根状のパターンは、例えば、遊星運動をするパッドで研磨した場合、すなわち、大きな定盤上にいくつかのウェハ60を配置し、パッドが自転しながら定盤を周回し、かつ定盤も回転する場合等に形成される。扇風機の羽根状のパターンには、例えば、複数の溝が形成されている。それぞれの溝は、中心から外周に向かって延びている。そして、動径rに応じてθが異なっている。例えば、動径rが増加するにつれて、偏角θが増加する。または、動径rが増加するにつれて、偏角θが一端増加し、その後、偏角θが減少する。なお、上述した研磨痕を反映したパターンと研磨方法との関係は例示であってこれに限らない。研磨痕は、研磨工具、研磨パッドの径、回転速度等により変化する。
次に、ステップS2に示すように、極座標変換部31は、撮像された画像データを極座標変換した後、動径r及び偏角θを座標軸とする直交座標系に展開した極座標データを取得する。
図4(a)〜(d)は、図3(a)〜(d)の各画像データを極座標に変換した後、直交座標系に展開した座標データを例示した図であり、横軸は動径rを示し、縦軸は偏角θを示す。図4(a)に示すように、同心円状の研磨痕のパターンを有する画像データは、極座標変換及び直交座標系への展開によって、θ軸に平行な線が等間隔に並んだパターンを有する極座標データとなる。図4(b)に示すように、放射線状の研磨痕のパターンを有する画像データは、極座標変換及び直交座標系への展開によって、r軸に平行な線が等間隔に並んだパターンを有する極座標データとなる。図4(c)及び(d)に示すように、扇風機の羽根状の研磨痕のパターンを有する画像データは、極座標変換及び直交座標系への展開によって、r軸及びθ軸の座標軸に対して角度をもって等間隔に並んだパターンを有する極座標データとなる。このように、扇風機の羽根状のパターンは、極座標に変換した後、動径及び偏角を座標軸とした直交座標系に展開した極座標データにおいて、等間隔に並んだパターンとなる。
次に、ステップS3に示すように、極座標データを、第1の値及び第2の値に二値化する。極座標データは、グレースケールで表示されており、座標点毎に様々な輝度を有している。例えば、各座標点は、0から255までの輝度のいずれかの値を有している。そこで、最適な閾値を設定し、閾値以上の輝度を有する座標を例えば白(第1の値)とする。閾値未満の輝度を有する座標を例えば黒(第2の値)とする。このようにして、極座標データを二値化する。ここで、最適な閾値とは、極座標データのパターンが図4で説明したような等間隔なパターン及び座標軸に対して角度を持って並んだパターンが際立って観察されるように二値化できる閾値である。なお、極座標変換する前に、画像データを2値化してもよい。その場合には、極座標データを二値化しなくてもよい。
次に、ステップS4に示すように、二値化した極座標データにおける第1の値のパターンの延びる方向と、直交座標系の動径rまたは偏角θのいずれかの座標軸との間の角度を検出する。例えば、図4(a)に示すように、θ軸に平行な線が等間隔に並んだパターンの延びる方向は+θ軸方向である。座標軸のうち例えば+r軸を基準の軸とする。そうすると、一方の値のパターンの延びる方向と、+r軸との間の角度は、90°となる。なお、座標軸の向きを示す場合には、+r軸及び+θ軸のように符号を付加する。
図4(b)に示すように、r軸に平行な線が等間隔に並んだパターンの延びる方向は+r軸方向である。そうすると、一方の値のパターンの延びる方向と、+r軸との間の角度は、0°となる。
図4(c)に示すように、座標軸に対して、角度をもって等間隔に並んだパターンの延びる方向と、+r軸との間の角度は、鋭角、例えば30°となる。また、図4(d)に示すように、座標軸に対して、角度をもって等間隔に並んだパターンの延びる方向と、+r軸との間の角度は、鈍角、例えば150°となる。
このようにして、角度検出部32は、極座標データを二値化し、極座標データにおける第1の値のパターンの延びる方向と、直交座標系のいずれかの座標軸との間の角度を検出する。なお、+r軸の代わりに+θ軸を基準の軸としてもよい。
一方、ステップS3及びステップS4に示した二値化及び角度検出処理と並列して、ステップS5に示すように、極座標データをフーリエ変換して空間周波数データを取得する処理を行う。図5(a)〜(d)は、図4(a)〜(d)の各極座標データをフーリエ変換した空間周波数データを例示した図であり、横軸は空間周波数uを示し、縦軸は空間周波数vを示す。
図5(a)に示すように、θ軸に平行な線が等間隔に並んだパターンを有する極座標データは、フーリエ変換によって、u軸に平行な線上に点が分布した空間周波数データとなる。例えば、ラインアンドスペースのパターンのように周期が一定のパターンをフーリエ変換した場合には、一点の空間周波数分布を示すようになる。しかしながら、研磨痕のように、周期にばらつきがある場合には、様々な空間周波数を有するので、空間周波数を示す点は線状に分布する。
図5(b)に示すように、r軸に平行な線が等間隔に並んだパターンを有する極座標データは、フーリエ変換によって、v軸に平行な線上に点が分布した空間周波数データとなる。図4(c)及び(d)に示すように、r軸及びθ軸の座標軸に対して角度をもって等間隔に並んだパターンを有する極座標データは、フーリエ変換によってu軸及びv軸に対して角度をもった方向に延びた線上に点が分布した空間周波数データとなる。なお、図示した各分布は例示であって、これらに限らない。
このように、極座標データをフーリエ変換することにより、図4(a)〜(d)のような繰り返しパターンを、特定の空間周波数の領域に集めることができる。
次に、ステップS6に示すように、空間周波数データを、極座標データにおいて検出した角度に対応したフィルタでマスクする。研磨痕のように、周期にばらつきがある場合には、様々な空間周波数を有する。しかしながら、様々な空間周波数があっても、フーリエ変換により、特定の空間周波数の領域、例えば一つの線上に限定することができる。したがって、研磨痕に特有なパターンの空間周波数を示す領域を、マスクして除去することができる。
例えば、図4(a)に示すように、極座標データにおいて検出した角度が90°の場合には、90°の角度に対応したフィルタでマスクし除去する。同様に、図4(b)に示すように、極座標データにおいて検出した角度が0°の場合には、0°の角度に対応したフィルタでマスクし除去する。このようにして、研磨痕による繰り返しパターンが除去された空間周波数データを取得することができる。なお、極座標データにおいて検出した様々な角度に対応したフィルタは、角度を検出する度に作成してもよいし、あらかじめ準備しておいてもよい。
次に、ステップS7に示すように、マスクされた空間周波数データを極座標データに逆フーリエ変換する。次に、ステップS8に示すように、逆フーリエ変換された極座標データを画像データに逆極座標変換する。次に、ステップS9に示すように、逆極座標変換した画像データを用いて異物欠陥検査を行う。このようにして、研磨痕の影響がないウェハ60の異物欠陥検査を行うことができる。
次に、本実施形態の効果を説明する。本実施形態に係る検査装置100では、画像データを極座標に変換した後、動径及び偏角を座標軸とする直交座標系に展開している。これにより、研磨痕に特有のパターンを、繰り返しパターンに変換することができる。よって、フーリエ変換によってフィルタリングしやすい形式にすることができる。図3(a)〜(d)に示した研磨痕に特有なパターンを有する画像データを、極座標変換なしにフーリエ変換したのでは、フィルタリングに用いるフィルタを作成することが困難である。
また、極座標データを、二値化している。これにより、研磨痕に特有のパターンを明確にし、繰り返しパターンを明確に見出すことができる。さらに、繰り返しパターンの延びる方向と、直交座標系の動径または偏角のいずれかの座標との間の角度を検出している。これにより、研磨痕のパターンを、角度によって特定することができる。よって、フィルタリングに用いるフィルタを角度によって決定することができる。
本実施形態は、研磨痕が扇風機の羽根状の場合に特に効果的である。研磨痕が扇風機の羽根のような形状をしていても、極座標データにおいては、直線状の縞のパターンになる。羽根の形状の違い、例えば、渦の巻き具合の違いは、極座標変換によって、縞のパターンの延びる方向と座標軸との角度に反映される。したがって、上述のように、フィルタリングに用いるフィルタを角度によって決定することができる。研磨によって、様々な羽根の形状があるので、特定の角度に限定せず、様々な角度に対応したフィルタを作成する。また、様々な角度に対応したフィルタを保持しておく。
研磨痕に特有なパターンを空間周波数データ上でマスクしている。これにより、研磨痕のような繰り返しパターンを特定の空間周波数の領域に集めて除去することができる。また、マスクした空間周波数データを逆フーリエ変換及び逆極座標変換を行った後で、異物欠陥検査を行う。これにより、研磨痕の影響を受けない異物欠陥検査を行うことができる。よって、ウェハ研磨の洗浄後の異物欠陥を高精度に検出することができる。
図6(a)は、実施形態に係る検査装置の画像データを例示する図であり、(b)及び(c)は、(a)の点線b及び点線cで囲んだ領域を拡大した図である。
図6(b)及び(c)に示すように、顕微鏡を用いてスナップショットをとって検査するミクロ検査では、感度は向上する。しかしながら、研磨痕を除去するためには、スナップショット一枚一枚についてフィルタをかけなければならない。フィルタリングが複雑になり、検査に時間を要するようになる。
これに対して、本実施形態では、研磨痕が反映したパターンごとに、パターンと座標軸との間の角度によって特定したフィルタを用いて、フィルタリングしている。したがって、マクロ検査に準じた検査装置及び検査方法を用いることができる。よって、汎用のマクロ検査機に大きな変更を加えることなく検査することができる。また、マクロ検査機における異物欠陥検査のスループットを低下させることがない。
(変形例)
次に、変形例を説明する。本変形例は、ウェハ60上にレジスト膜形成等の成膜処理を行った後の成膜ムラを検査する検査装置及び検査方法である。
変形例においては、まず、ウェハ60上に成膜処理を行う。成膜処理は、例えば、スピンコータでウェハ60上にレジストを塗布することにより行われる。その後、検査装置100を用いて検査する。検査装置100の構成及び検査方法は、上述の実施形態と同様であるので説明を省略する。
成膜処理後のウェハ60を撮像した場合の画像データは、図3(a)〜(d)に示すようなパターンと同様のパターンが形成される。ウェハ60の成膜状態によって異なるパターンが形成される。異なるパターンは、例えば、成膜ムラを反映している。図3(a)に示すように、同心円状の成膜ムラを反映するパターンは、例えば、ウェハ60の中心を回転中心として回転させて成膜するスピンコートの際に形成される。図3(b)に示すように、放射状の成膜ムラを反映するパターンは、例えば、スピンコートによる成膜時に、レジストの塗布量が少ない場合に形成される。また、スピンコートのスピンの速度や加速度が適切でない場合に形成される。図3(c)及び(d)に示すように、扇風機の羽根状のパターンは、例えば、スピンコートのスピンの速度や加速度が適切でない場合に形成される。
成膜ムラを反映したパターンを有するウェハ60も、研磨痕を反映したパターンを有するウェハ60と同様に、実施形態に係る検査装置100及び検査方法を用いることにより、成膜ムラの影響を排除した異物欠陥検査を行うことができる。
本実施形態に係る検査方法を、半導体装置の製造方法に用いてもよい。例えば、ウェハを研磨する工程と、研磨する工程の後で、ウェハを洗浄する工程と、洗浄する工程の後で、実施形態に係る検査方法でウェハを検査する工程を、半導体装置の製造方法に適用してもよい。また、研磨する工程において、ウェハを遊星運動するパッドで研磨してもよい。これにより、ウェハの研磨・洗浄後の異物欠陥を高精度に検出することができるので、半導体装置の歩留まりを向上させることができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明はその目的と利点を損なうことのない適宜の変形を含み、更に、上記の実施形態よる限定は受けない。
10 光源
20 撮像部
30 画像処理部
31 極座標変換部
32 角度検出部
33 フーリエ変換部
34 マスク部
35 異物欠陥検査部
40 表示部
50 ステージ
60 ウェハ
100 検査装置

Claims (6)

  1. ウェハの画像データを取得する撮像部と、
    前記画像データを処理する画像処理部と、
    を備え、
    前記画像処理部は、
    前記画像データを、動径及び偏角による極座標に変換した後、前記動径及び前記偏角を座標軸とする直交座標系に展開した極座標データを取得する極座標変換部と、
    前記画像データまたは前記極座標データを、第1の値及び第2の値に二値化し、前記極座標データにおける前記第1の値のパターンの延びる方向と、前記直交座標系のいずれかの座標軸との間の角度を検出する角度検出部と、
    前記極座標データをフーリエ変換して空間周波数データを取得するフーリエ変換部と、
    前記空間周波数データを、前記角度に対応したフィルタでマスクするマスク部と、
    を有し、
    前記フーリエ変換部は、前記空間周波数データを前記極座標データに逆フーリエ変換し、
    前記極座標変換部は、前記極座標データを前記画像データに逆極座標変換し、
    前記画像処理部は、さらに、逆極座標変換した前記画像データを用いて異物欠陥検査を行う異物欠陥検査部と、を備えた検査装置。
  2. 前記画像データは、前記ウェハを研磨し、洗浄した後における前記ウェハの前記画像データである請求項1に記載の検査装置。
  3. 前記画像データには、扇風機の羽根状のパターンが形成されている請求項1または2に記載の検査装置。
  4. ウェハの画像データを取得する工程と、
    前記画像データを、動径及び偏角による極座標に変換した後、前記動径及び前記偏角を座標軸とする直交座標系に展開した極座標データを取得する工程と、
    前記画像データまたは前記極座標データを、第1の値及び第2の値に二値化する工程と、
    前記極座標データにおける前記第1の値のパターンの延びる方向と、前記直交座標系のいずれかの座標軸との間の角度を検出する工程と、
    前記極座標データをフーリエ変換して空間周波数データを取得する工程と、
    前記空間周波数データを、前記角度に対応したフィルタでマスクする工程と、
    マスクされた前記空間周波数データを前記極座標データに逆フーリエ変換する工程と、
    逆フーリエ変換された前記極座標データを前記画像データに逆極座標変換する工程と、
    逆極座標変換した前記画像データを用いて異物欠陥検査を行う工程と、
    を備えた検査方法。
  5. 前記ウェハを研磨する工程と、
    前記研磨する工程の後で、前記ウェハを洗浄する工程と、
    前記洗浄する工程の後で、請求項4に記載の検査方法で前記ウェハを検査する工程と、
    を備えた半導体装置の製造方法。
  6. 前記研磨する工程において、前記ウェハを遊星運動するパッドで研磨する請求項5に記載の半導体装置の製造方法。
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