JP2017042878A - 空気式工具 - Google Patents

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Abstract

【課題】圧縮空気を噴射している最中にもビットホルダがゆっくりと回転をし続けるようにした空気式工具を提供すること。【解決手段】当該空気式工具1は、工具ハウジング30に空気供給路35を横断するように取り付けられた流路切替部材84を備える。流路切替部材84は、第1及び第2流路86、87を有し、第2流路87が、第1流路86よりも狭い制限流路部88、及び大気に開放された開放流路部89を有する。流路切替部材84を通常駆動位置とすると、第1流路86が空気供給路35に連通されて、圧縮空気が第1流路86を通ってエアモータ20に向かって流れる。流路切替部材84を空気噴射位置とすると、第2流路87が空気供給路35に連通され、空気供給口34から供給された圧縮空気の一部が開放流路部89から大気中に噴射され、残りの圧縮空気が制限流路部88を通ってエアモータ20に向かって流れてエアモータ20をゆっくりと回転駆動する。【選択図】図8

Description

本発明は、空気式工具に関する。より詳細には、エアダスター機能を有する空気式工具に関する。
空気式工具には、タッピング加工や穴開け加工等により生じる切り屑や作業面に付着した埃などを吹き飛ばして作業対象物を清掃するためのエアダスター機能を備えるものがある。このようなエアダスター機能を備える空気式工具は、通常、エアモータを回転駆動するために供給される圧縮空気が通過する流路の一部を切り替えるための流路切替部材を備え、流路切替部材を操作することにより、圧縮空気をエアモータに供給する前の位置で大気中に噴射し、この噴射された圧縮空気により切り屑や埃等を吹き飛ばすようになっている。(特許文献1)
実公平8−8069号公報
上述の従来の空気式工具においては、圧縮空気を大気中に噴射しているときには、エアモータには圧縮空気が供給されないため、回転駆動していたエアモータは一時的に停止し、それにともなってタップやドリル、レンチ等の先端工具ビットを保持するビットホルダも一時的に回転を停止する。そして、清掃を終えて流路切替部材を元の位置に戻すと、圧縮空気の噴射が停止するとともに、エアモータへの圧縮空気の供給が再開されて該エアモータが再び回転を始め、ビットホルダ及び先端工具ビットも回転駆動を始める。流路切替部材を操作して圧縮空気を噴射している最中は、作業者の意識は切り屑や埃等を清掃することに特に向けられ、先端工具ビットおよびビットホルダにはそれらが停止していることもあって注意が向けられにくい。そのため、場合によっては先端工具ビットに作業対象物や周囲の装置などに触れていることに気がつかずに圧縮空気の噴射を停止して、急に回転を始める先端工具ビットによって作業対象物や周囲の装置を傷つけてしまうことが起きかねない。
そこで本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み、圧縮空気を噴射している最中にもビットホルダがゆっくりと回転をし続けて、作業者の注意が常にビットホルダにも向けられるようにした空気式工具を提供することを目的とする。
すなわち本発明は、
エアモータと、
該エアモータを収容する工具ハウジングであって、外部の圧縮空気供給源から供給される圧縮空気を受け入れる空気供給口、及び該空気供給口から該エアモータに向かって流れる圧縮空気が通る空気供給路を有する工具ハウジングと、
該空気供給路を横断するように該工具ハウジングに変位可能に取り付けられた流路切替部材であって、第1及び第2流路を有し、該第2流路が、該第1流路よりも狭い制限流路部、及び大気に開放された開放流路部を有し、該第1流路を該空気供給路に連通させて、該空気供給口から供給された圧縮空気が該第1流路を通って該エアモータに向かって流れるようになる通常駆動位置と、該第2流路を該空気供給路に連通させて、該空気供給口から供給された圧縮空気の一部が該開放流路部から大気中に噴射されるとともに、残りの圧縮空気のうちの少なくとも一部が該第2流路の該制限流路部を通って該エアモータに向かって流れるようになる空気噴射位置との間で変位可能とされた、流路切替部材と、
を備える、空気式工具を提供する。
当該空気式工具においては、流路切替部材を空気噴射位置として圧縮空気を大気中に噴射している状態においても、空気供給口から供給された圧縮空気の一部が制限流路を通ってエアモータに流れるようになっているので、エアモータは速度を低下させて回転を続け、それにともないビットホルダ及び先端工具ビットも速度を低下させて回転を続けるようになる。そのため、大気中に噴射される圧縮空気で切り屑等を吹き飛ばす作業をしている最中にも、ビットホルダ及び先端工具ビットに作業者の注意が向けられるようになる。また、切り屑等を吹き飛ばす作業中に先端工具ビットを周囲の物に接触させてしまったとしても、比較的にゆっくりと回転する先端工具ビットが接触物から受ける反力により、先端工具ビットが接触したことに作業者に容易に気がつかせることができ、接触状態を解消するように促すことが可能となる。
好ましくは、該工具ハウジングと該流路切替部材との間に設定され、該流路切替部材を該通常駆動位置に向かって押圧するスプリングをさらに備えるようにすることができる。
具体的には、前記流路切替部材が、該空気供給路を横断する方向で前記工具ハウジング内に押し込まれることによって該通常駆動位置から該空気噴射位置に変位するようにすることができる。
好ましくは、該工具ハウジングに固定されたノズルを有し、該第2流路の該開放流路部から噴射される圧縮空気が該ノズルを通って大気中に噴射されるようにすることができる。
以下、本発明に係る空気式工具の実施形態を添付図面に基づき説明する。
本発明の一実施形態に係る空気式工具の断面図であり、操作スリーブが逆転駆動位置にあるときの図である。 図1の空気式工具の、操作スリーブが正転駆動位置にあるときの図である。 図1のIII−III線における断面図である。 図1のIV−IV線における断面図である。 図2のV-V線における断面図である。 図2のVI-VI線における断面図である。 操作スリーブの内側部材の正面図である。 図1のVIII−VIII線における断面図であり、起動スイッチが停止位置にあり、流路切替部材が通常駆動位置にあるときの図である。 図8の起動スイッチが駆動位置とされ、流路切替部材が空気噴射位置にあるときの図である。
本発明に係る空気式工具1は、図1に示すように、前端31及び後端32並びにその前後方向に延びる長手軸線Lを有する工具ハウジング30と、工具ハウジング30内に設けられたエアモータ20と、工具ハウジング30の前端31に設けられたビットホルダ48と、工具ハウジング30に長手軸線Lの方向で変位可能に取り付けられた操作スリーブ50とを備える。ビットホルダ48には、タップや木工用ドリルなどの種々の先端工具ビット(図示しない)が取り外し可能に取り付けられて保持される。エアモータ20とビットホルダ48との間は、遊星歯車機構を有する減速機68と、後述するクラッチ機構70とを介して駆動連結されている。工具ハウジング30の後端32には外部の圧縮空気供給源(図示しない)から供給される圧縮空気を受け入れる空気供給口34が設けられ、この空気供給口34には圧縮空気供給源からの圧縮空気の導入とその停止を切り替える起動スイッチ10が取り付けられている。当該空気式工具1はさらに、図8及び図9に示すように、工具ハウジング30の後端32に設けられた流路切替部材84と流量調節部材97とを備える。後述するように、当該空気式工具1は、流路切替部材84を通常駆動位置(図8)から空気噴射位置(図9)に切り替えたときに、供給されている圧縮空気の大半がノズル94から大気中に噴射されてエアダスターとして機能し、且つそのときにエアモータ20へも少量の圧縮空気が供給されてエアモータ20がゆっくりと回転駆動するようになっている。
起動スイッチ10は、長手軸線Lの方向で変位可能な円筒状の起動スリーブ12を有し、起動スリーブ12を停止位置(図8)から前方に移動させて起動位置(図1)とすると、起動スイッチ10の接続口14と工具ハウジング30の空気供給口34とが起動スリーブ12の円筒状の接続流路16を介して連通した状態となり、圧縮空気が工具ハウジング30内に供給される。工具ハウジング30内に供給された圧縮空気はエアモータ20にまで導かれてエアモータ20を回転駆動させる。
エアモータ20は、図4に示すように、ロータ21に4つのベーン22が半径方向で摺動可能に挿入されたベーン式のものである。このエアモータ20は、第1給排気口24と第2給排気口25とを有していて、圧縮空気を第1給排気口24から導入することによりロータ21が逆転し(図4)、第2給排気口25から導入することによりロータ21が正転(図6)するようになっている。なお、ロータ21が逆転しているときにはロータ21を回転させた圧縮空気は第2給排気口25から排気され、ロータ21が正転しているときにはロータ21を回転させた圧縮空気は第1給排気口24から排気される。
工具ハウジング30は、図1に示すように、後端32に設けられた空気供給口34から長手軸線Lの方向で前方に延び途中から径方向外側に向かって延びる空気供給路35と、同じく後端32に設けられた空気排気口36から長手軸線Lの方向で前方に延びる空気排気路37とを有する。工具ハウジング30はまた、図3の断面位置から図4の断面位置にまで長手軸線Lの方向で延在してエアモータ20の第1給排気口24につながっている第1給排気路38と、同じく図3の断面位置から図4の断面位置にまで長手軸線Lの方向で延在してエアモータ20の第2給排気口25につながっている第2給排気路39とを有する。工具ハウジング30はさらに、その外周面46上にそれぞれ開口している第1乃至第4開口41−44であって、空気供給路35を介して空気供給口34と連通している第1開口41と、第1給排気路38を介してエアモータ20の第1給排気口24と連通している第2開口42と、第2給排気路39を介してエアモータ20の第2給排気口25と連通している第3開口43と、空気排気路37を介して空気排気口36と連通している2つの第4開口44とを有する。第1乃至第4開口41−44は、操作スリーブ50によって覆われた工具ハウジング30の外周面46上における図4の断面位置において、工具ハウジング30の周方向で整列して配置されている。
操作スリーブ50は円筒状の内側部材52と外側部材54とからなる。内側部材52は、3つのOリング55を介して工具ハウジング30の外周面46と密封係合している。外側部材54は、この内側部材52を覆うように配置されて、内側部材52を固定して保持している。図8に示すように、工具ハウジング30の外周面46上には2本のピン56が嵌入され、外側部材54の内周面58にはこれらピン56を受け入れるための長手軸線Lの方向に延在するピン摺動溝59が形成されている。各ピン56は対応するピン摺動溝59に挿入されて長手軸線Lの方向で摺動可能とされ、これにより、操作スリーブ50は工具ハウジング30に対して長手軸線Lの方向では変位可能であるが周方向では回転不能となっている。また、外側部材54の外周面60は、作業時に作業者が把持する把持部60となっている。当該空気式工具1は作業時に先端工具ビットから回転方向の反力を受けるが、操作スリーブ50が工具ハウジング30に対して回転不能に取り付けられているので、作業者は操作スリーブ50の外周面60を把持して当該空気式工具1を保持することにより、工具ハウジング30が回転しないように保持することができる。すなわち、当該空気式工具1においては、操作スリーブ50の外周面(把持部)60を把持して作業を行えるようになっている。
操作スリーブ50の内側部材52には、図7に示すように、それぞれ周方向に延在する長穴形状の第1切替流路61、第2切替流路62、第3切替流路63、及び第4切替流路64が形成されており、内側部材52を外側部材54に固定したときに、これら内側部材52と外側部材54とからなる操作スリーブ50の内周面58に第1乃至第4切替流路61−64が位置するようになっている。第1切替流路61と第2切替流路62とは操作スリーブ50の周方向で整列して配置されており、また、第3切替流路63と第4切替流路64とは、第1切替流路61及び第2切替流路62とは長手軸線Lの方向で異なる位置において、操作スリーブ50の周方向で整列して配置されている。操作スリーブ50が逆転駆動位置(図1、図3)にあるときには、第1切替流路61と第2切替流路62とが第1乃至第4開口41−44と同一の横断面(図3)上に位置し、第1切替流路61によって第1開口41と第2開口42とが連通し、第2切替流路62によって第3開口43と第4開口44とが連通した状態となる。したがって、空気供給口34とエアモータ20の第1給排気口24とが選択的に連通されて、空気供給口34から供給される圧縮空気は、図1、図3、及び図4の矢印Aで示すように、空気供給路35を通って第1開口41に至り(図1)、第1切替流路61、第2開口42、及び第1給排気路38を通過して(図3)、エアモータ20の第1給排気口24からエアモータ20内に導入される(図4)。エアモータ20内に導入された圧縮空気はロータ21を(図4で見て反時計回りに)逆転駆動させて第2給排気路39から排気され(図4)、第2給排気路39、第3開口43、第2切替流路62、及び第4開口44を通過して空気排気路37に至り(図3)、空気排気口36から当該空気式工具1の外部に排気される(図1)。操作スリーブ50が正転駆動位置(図2、図5)にあるときには、第3切替流路63と第4切替流路64とが第1乃至第4開口41−44と同一の横断面(図5)上に位置し、第3切替流路63によって第1開口41と第3開口43とが連通し、第4切替流路64によって第2開口42と第4開口44とが連通した状態となる。したがって、空気供給口34とエアモータ20の第2給排気口25とが選択的に連通されて、空気供給口34から供給される圧縮空気は、図2、図5、及び図6の矢印Bで示すように、空気供給路35を通って第1開口41に至り(図2)、第3切替流路63、第3開口43、及び第2給排気路39を通過して(図5)、エアモータ20の第2給排気口25からエアモータ20内に導入される(図6)。エアモータ20内に導入された圧縮空気はロータ21を(図6で見て時計回りに)正転駆動させて第1給排気路38から排気され(図6)、第1給排気路38、第2開口42、第4切替流路64、及び第4開口44を通過して空気排気路37に至り(図5)、空気排気口36から当該空気式工具1の外部に排気される(図2)。
操作スリーブ50と工具ハウジング30との間には、スプリング66が設定されており、操作スリーブ50はこのスプリング66によって逆転駆動位置に押圧されている。このスプリング66の押圧力は、操作スリーブ50を把持した状態で当該空気式工具1を上下逆さまにしたとしても工具ハウジング30等の重さで操作スリーブ50が正転駆動位置に変位せず逆転駆動位置に保持される程度の大きさとなるように設定されている。そのため、当該空気式工具1は、操作スリーブ50を把持した状態で、どのような向きとしても、先端工具ビットが加工対象物等に押しつけられていない状態では操作スリーブ50は逆転駆動位置となっており、先端工具ビットをある程度の力で加工対象物等に押しつけているときにのみ正転駆動位置となるようになっている。
減速機68とビットホルダ48との間に配置されたクラッチ機構70は、ビットホルダ48に過大なトルクが加わったときに、エアモータ20とビットホルダ48との間の駆動連結を一時的に解除する。具体的には、クラッチ機構70は、減速機68の出力軸69に連結された第1動力伝達部材71と、第1動力伝達部材71の前端面の保持溝74内に保持されたボール76と、ボール76を介して第1動力伝達部材71と連結されるとともに工具ハウジング30の前端31で回転自在に保持された第2動力伝達部材72と、第1動力伝達部材71を第2動力伝達部材72に向けて押圧するクラッチスプリング78と、からなる。第1動力伝達部材71の後端側には4つのピン80が嵌入されており、これらピン80が減速機68の出力軸69に形成された長手軸線Lの方向に延在する各ピン摺動溝81に挿入された状態とすることにより、第1動力伝達部材71は、出力軸69に対して周方向では回転不能であるが長手軸線Lの方向では変位可能に連結された状態となる。第1動力伝達部材71と第2動力伝達部材72とはボール76を介して回転方向で連結されているため、通常は減速機68の出力軸69からの回転駆動力は第1動力伝達部材71と第2動力伝達部材72とを介してビットホルダ48に伝達される。加工作業中にビットホルダ48に回転抵抗がかかると、第1動力伝達部材71と第2動力伝達部材72との間に回転トルクがかかり、第1動力伝達部材71はボール76から後方への力を受ける。第1動力伝達部材71は、クラッチスプリング78によって第2動力伝達部材72に押しつけられているため、通常状態では、第1動力伝達部材71は長手軸線Lの方向で後退はしない。しかし、先端工具ビットにかかる回転トルクが大きくなり、第1動力伝達部材71がボール76から受ける後方への力がクラッチスプリング78の押圧力を超えると、第1動力伝達部材71はクラッチスプリング78を圧縮しながら後退してボール76上に乗り上げる。そうすると、第1動力伝達部材71と第2動力伝達部材72との間の回転方向でのボール76を介した係合が一時的に解除されて、減速機68を介したエアモータ20の回転駆動トルクが第2動力伝達部材72に伝達されなくなる。すなわち、先端工具ビット及びビットホルダ48に所定の大きさ以上の回転トルクが作用すると、クラッチ機構70が作動してエアモータ20から先端工具ビット及びビットホルダ48への動力伝達が一時的に解除されるため、先端工具ビットに過大な負荷がかかることを防止できる。
例えば先端工具ビットがねじ切り加工をするためのタップであり、当該空気式工具1が空気式のタッピング装置であるときの、当該空気式工具1の使用方法について説明する。操作開始前の状態では、起動スイッチ10は停止位置(図8)にあり、操作スリーブ50はスプリング66の押圧力により逆転駆動位置となっている。起動スイッチ10を起動位置(図1)とすると、工具ハウジング30内に圧縮空気が供給され、エアモータ20が逆転駆動してビットホルダ48が逆転する。したがって、ビットホルダ48に取り付けられたタップも逆転する。操作スリーブ50の把持部60を把持して、タップが逆転している状態で雌ねじを形成する下穴にタップの先端を接触させると、タップは逆転しているため下穴内に向かって進行せず下穴の開口部上で回転を続ける。このときタップが下穴の開口部上で回転していることによりタップの回転中心軸が下穴の中心軸に対して調心される。タップと下穴の位置が合ったところで当該空気式工具1を長手軸線Lの方向で下穴に向かって押しつけるようにする。そうすると、操作スリーブ50が工具ハウジング30に対して相対的に前方に変位して正転駆動位置(図2)となり、タップが正転を始める。正転するタップは、タップのネジに沿って下穴内を進行しながら下穴の側面にネジ溝を形成していく。下穴内の所望の位置までタップが進行したら、当該空気式工具1を下穴から引き抜くようにすると操作スリーブ50が逆転駆動位置に戻ってタップは再び逆転を始める。そうすると、タップは形成されたネジ溝に沿って下穴から戻されて、下穴から抜ける。なお、操作スリーブ50はスプリング66によって逆転駆動位置に向かって押圧されているので、正転から逆転に切り替えるときの操作は、実際には、空気式工具1を下穴に向かって押圧している力を解除又は緩和するようにするだけでよい。
このように当該空気式工具1においては、操作スリーブ50の操作方向が工具ハウジング30の長手軸線Lの方向と一致しており、且つ正転駆動位置が逆転駆動位置よりも前方の位置、すなわちビットホルダ48に近い側の位置となっているので、タッピング作業や穴開け作業の時の加工進行方向と操作スリーブ50の操作方向とが一致して、操作が直感的に分かりやすい。また操作スリーブ50に把持部60を設けて把持する構成となっていることにより、当該空気式工具1を加工対象物に対して押しつける動作と引き離す動作とが、先端工具ビットの正転と逆転との切替動作ともなるため、回転方向の切替時に指でスイッチやスリーブを操作するなどの他の動作が不要となり、より操作がしやすく、また誤操作も起きにくい。
流路切替部材84は、図8及び図9に示すように、工具ハウジング30の後端32に形成された貫通孔82内において空気供給路35を横断するように取り付けられている。この流路切替部材84には、当該流路切替部材84の外周面上に形成された円弧状の第1流路86(図1)、及び第1流路86よりも狭い制限流路88と大気に開放された開放流路89とを有する第2流路87(図8)が形成されている。流路切替部材84は、長手軸線Lの方向に延びる空気供給路35と直交して横断する横断軸線T1の方向で通常駆動位置(図8)と空気噴射位置(図9)との間で変位可能とされている。またスプリング90によって通常駆動位置に向かって押圧されていて、操作をしないときには通常駆動位置に保持されるようになっている。工具ハウジング30の外側に位置する操作部85には横断軸線T1の方向に延びる位置決めピン92が固定されており、この位置決めピン92が工具ハウジング30に形成された位置決めピン挿入穴93に挿入されることにより、流路切替部材84の横断軸線T1の周りでの回転方向位置が決まるとともに横断軸線T1の周りでの回転が阻止されるようになっている。
流路切替部材84が通常駆動位置(図8)にあるときには、第1流路86が空気供給路35と連通した状態となり、空気供給口34から供給された圧縮空気は第1流路86を通って空気供給路35内をエアモータ20に向かって流れる。このとき、途中での僅かな漏洩を無視すれば、空気供給口34から供給された圧縮空気の全てがエアモータ20に導入される。流路切替部材84の操作部85を工具ハウジング30内に横断軸線T1の方向で押し込んで流路切替部材84を空気噴射位置(図9)とすると、空気供給口34から供給された圧縮空気は、その大半が開放流路89を通りノズル94から大気中に勢いよく噴射される。ノズル94から噴射される圧縮空気は、タッピング加工や穴開け加工を行った際に出る切り屑や付着していた埃などを吹き飛ばして加工対象物を清掃する際に利用される。すなわち、当該空気式工具1は、流路切替部材84を空気噴射位置とすることでエアダスターとして使用できるようになっている。このときに空気供給口34から供給された圧縮空気の一部は、制限流路88部を通って空気供給路35内をエアモータ20に向かって流れる。流路切替部材84が空気噴射位置にあるときにエアモータ20に導入される圧縮空気の量は、流路切替部材84が通常駆動位置にあるときの圧縮空気の量に比べて、極僅かな量となる。したがって、流路切替部材84を空気噴射位置としたときには、エアモータ20は通常の駆動状態と比べてゆっくりと回転駆動され、それに伴ってビットホルダ48及び先端工具ビットもゆっくりと回転駆動されるようになる。
このように、当該空気式工具1をエアダスターとして使用しノズル94から大気中に噴射される圧縮空気で切り屑等を吹き飛ばす作業をしている最中においてもビットホルダ48及び先端工具ビットがゆっくりと回転するようになっているので、該作業中の作業者の注意をビットホルダ48及び先端工具ビットに向けさせることができるようになる。そうすることで、先端工具ビットが周囲の物に接触している状態で流路切替部材84を通常駆動位置に戻してビットホルダ48及び先端工具ビットを通常速度で再び回転駆動されてしまい、周囲の物を損傷させてしまうことを未然に防ぐことが可能となる。また、先端工具ビットを周囲の物に接触させてしまったとしても、ゆっくりと回転する先端工具ビットが受ける反力によって先端工具ビットが何かに接触したことを作業者にすぐに気がつかせることができるため、作業者に接触状態を解消するように促すことができる。また、例えば加工作業中に異常が発生した場合や加工作業をゆっくり行いたい場合など、一時的に先端工具ビットの回転速度を低下させたいときに、流路切替部材84を空気噴射位置に操作してエアモータ20の回転速度を低下させることもできる。
流路調整部材97は、図8及び図9に示すように、流路切替部材84の前方位置に形成された貫通孔96内において空気供給路35を横断するように取り付けられている。この流量調節部材97は、工具ハウジング30の外方に突出しているノブ98を回転操作することにより、長手軸線Lに対して直交する横断軸線T2の周りで回転可能となっている。流量調節部材97には横断軸線T2に直交する方向に貫通する流路99が形成されており、図1に示すように流路99が空気供給路35と整合している状態から、流量調節部材97を回動させて流路99を空気供給路35に対してずらした状態とすることにより、エアモータ20につながる流路幅が絞られて、エアモータ20に供給される圧縮空気の量が少なくなる。その結果、エアモータ20の回転速度が低下する。すなわち、流量調節部材97の回転位置を適宜調節することにより、エアモータ20に供給される圧縮空気の量を変更して、エアモータ20の回転速度、すなわちビットホルダ48及び先端工具ビットの回転速度を調節することができる。
上記実施形態は本発明の一実施形態を示すものであり、具体的な各構成は適宜変更することができる。例えば、スプリングは必ずしも必要ではなく、スプリングを無くして流路切替部材が空気噴射位置においても維持されるようにすることもできる。また、流路切替部材は空気供給路を横断する方向で直動するようになっているが、例えば横断軸線周りで回転させて第1流路と第2流路とを切り替えるように構成することもできる。さらには、エアモータを回転駆動式ではなく往復駆動式のピストンタイプのものとし、空気式工具を先端工具ビットが往復動するような工具とすることもできる。
空気式工具1;起動スイッチ10;起動スリーブ12;接続口14;接続流路16;エアモータ20;ロータ21;ベーン22;第1給排気口24;第2給排気口25;工具ハウジング30;前端31;後端32;空気供給口34;空気供給路35;空気排気口36;空気排気路37;第1給排気路38;第2給排気路39;第1開口41;第2開口42;第3開口43;第4開口44;外周面46;ビットホルダ48;操作スリーブ50;内側部材52;外側部材54;Oリング55;ピン56;内周面58;ピン摺動溝59;外周面(把持部)60;第1切替流路61;第2切替流路62;第3切替流路63;第4切替流路64;スプリング66;減速機68;出力軸69;クラッチ機構70;第1動力伝達部材71;第2動力伝達部材72;保持溝74;ボール76;クラッチスプリング78;ピン80;ピン摺動溝81;貫通孔82;流路切替部材84;操作部85;第1流路86;第2流路87;制限流路88;開放流路89;スプリング90;位置決めピン92;位置決めピン挿入穴93;ノズル94;貫通孔96;流量調節部材97;ノブ98;流路99;
長手軸線L;横断軸線T1;横断軸線T2;矢印A;矢印B;

Claims (4)

  1. エアモータと、
    該エアモータを収容する工具ハウジングであって、外部の圧縮空気供給源から供給される圧縮空気を受け入れる空気供給口、及び該空気供給口から該エアモータに向かって流れる圧縮空気が通る空気供給路を有する工具ハウジングと、
    該空気供給路を横断するように該工具ハウジングに変位可能に取り付けられた流路切替部材であって、第1及び第2流路を有し、該第2流路が、該第1流路よりも狭い制限流路部、及び大気に開放された開放流路部を有し、該第1流路を該空気供給路に連通させて、該空気供給口から供給された圧縮空気が該第1流路を通って該エアモータに向かって流れるようになる通常駆動位置と、該第2流路を該空気供給路に連通させて、該空気供給口から供給された圧縮空気の一部が該開放流路部から大気中に噴射されるとともに、残りの圧縮空気のうちの少なくとも一部が該第2流路の該制限流路部を通って該エアモータに向かって流れるようになる空気噴射位置との間で変位可能とされた、流路切替部材と、
    を備える、空気式工具。
  2. 該工具ハウジングと該流路切替部材との間に設定され、該流路切替部材を該通常駆動位置に向かって押圧するスプリングをさらに備える、請求項1に記載の空気式工具。
  3. 前記流路切替部材が、該空気供給路を横断する方向で前記工具ハウジング内に押し込まれることによって該通常駆動位置から該空気噴射位置に変位するようにされた、請求項1又は2に記載の空気式工具。
  4. 該工具ハウジングに固定されたノズルを有し、該第2流路の該開放流路部から噴射される圧縮空気が該ノズルを通って大気中に噴射されるようにされた、請求項1乃至3の何れか一項に記載の空気式工具。
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