JP2017042748A - 層状ペロブスカイト薄膜の製造方法及びそれを用いたキャビティポラリトンレーザ - Google Patents

層状ペロブスカイト薄膜の製造方法及びそれを用いたキャビティポラリトンレーザ Download PDF

Info

Publication number
JP2017042748A
JP2017042748A JP2015169451A JP2015169451A JP2017042748A JP 2017042748 A JP2017042748 A JP 2017042748A JP 2015169451 A JP2015169451 A JP 2015169451A JP 2015169451 A JP2015169451 A JP 2015169451A JP 2017042748 A JP2017042748 A JP 2017042748A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thin film
perovskite thin
solution
layered perovskite
inorganic halide
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015169451A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6607381B2 (ja
Inventor
正直 江良
Masanao Era
正直 江良
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Saga University NUC
Original Assignee
Saga University NUC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Saga University NUC filed Critical Saga University NUC
Priority to JP2015169451A priority Critical patent/JP6607381B2/ja
Publication of JP2017042748A publication Critical patent/JP2017042748A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6607381B2 publication Critical patent/JP6607381B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Lasers (AREA)
  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)

Abstract

【課題】 光学特性に優れた層状ペロブスカイト薄膜の製造方法、及びそれを用いたキャビティポラリトンレーザを提供する。【解決手段】層状ペロブスカイト薄膜の製造方法は、無機溶液に溶解しない非水系溶媒に、長鎖アルキルアミン及び短鎖アルキルアミンを溶解させて均一に混合した有機溶液を得る混合工程と、無機ハライドを含む無機ハライド溶液に、前記有機溶液を滴下し、当該無機ハライド溶液の液面上に不均一有機膜を形成する滴下工程と、長鎖アルキルアミン及び短鎖アルキルアミンのアルキル鎖の炭素数の増減に伴って相補的に減増される押圧速度によって、前記不均一有機膜を含む無機ハライド溶液を、当該溶液面に沿って横方向に押圧し、当該無機ハライド溶液の液面上に単分子膜を形成する押圧工程と、前記押圧工程により液面上に形成された単分子膜を、ラングミュアー−ブロジェット法を用いて基板上に移し取る単分子膜移取工程とを含む。【選択図】図1

Description

本発明は、有機層及び無機層が交互に層状に積層した層状ペロブスカイト薄膜に関し、特に、光学特性に優れた層状ペロブスカイト薄膜の製造方法及びそれにより得られる層状ペロブスカイト薄膜を用いたキャビティポラリトンレーザに関する。
現在、光学分野において、高い光学特性を発揮することが期待されている材料として、有機層と無機層が交互に積層した層状ペロブスカイト薄膜がある。層状ペロブスカイト薄膜は、単分子膜累積法の1つであるラングミュアー−ブロジェット法(LB法)により製造できることが知られている。
このような従来の層状ペロブスカイト薄膜の製造方法としては、例えば、水溶性の有機アンモニウム分子と無機ハライドを溶解した水溶液面に、有機アンモニウム分子を溶解した有機溶媒溶液を滴下し、水溶液面上に形成された単分子膜を、ラングミュアー−ブロジェット(Langmuir-Blodgett)法(LB法)を用いて基板上に移し取るものがある(特許文献1参照)。
また、前記水溶液として、第1の無機ハライドとアルカリ金属のハロゲン化物からなる1種以上の第2の無機ハライドとを溶解させた水溶液を用いるものもある(特許文献2参照)。
また、このような層状ペロブスカイト薄膜は、その用途の一例として、励起子ポラリトンスイッチ(特許文献3参照)が提案されており、さらに、光励起レーザ発振(特許文献4参照)、ハロゲン化鉛系層状ペロブスカイトを発光層として用い、有機電界発光素子におけるキャリヤ集約による高効率発光の原理を応用した新しいレーザ発振素子(非特許文献1参照)、ハロゲン化鉛ペロブスカイトの薄い層を 2 つのミラーで挟んで成る光駆動レーザ(非特許文献2参照)が提案されている。
さらには新しいレーザ光源としてのキャビティポラリトンレーザ(cavity polariton laser)への応用の可能性も示唆されており(非特許文献3)、混合されたアルキル鎖の長いアルキルアミンと短鎖のアルキルアミンから短鎖のアルキルアミンを表面圧をかけることで単分子膜から追い出して形成される層状ペロブスカイト薄膜を用いてキャビティポラリトンレーザを実現できる可能性が示唆されている(非特許文献4参照)。
特に、キャビティポラリトンレーザについては、従来のレーザでは得られない優れた可能性を秘めている。すなわち、従来のレーザは、四準位系であり、反転分布形成には多大な光エネルギー(閾値)が要求されるものである。これに対して、キャビティポラリトンレーザは、キャビティポラリトンから得られるボーズ−アインシュタイン凝縮(Bose-Einstein Condensation:BEC)を利用することによって、自発的にレーザ光が発振される。そのため、キャビティポラリトンレーザは、無閾値レーザとも呼べる画期的な技術であり、その実現が切望されている。
特開2001−323387号公報 特開2009−6548号公報 再公開W002/017011号公報 特開2002−241435号公報
https://kaken.nii.ac.jp/d/p/12650016.ja.html、KAKEN - 自己組織性量子井戸材料を用いた有機 / 無機ヘテロ構造光共振器素子の構築とレーザ発振、研究課題番号: 12650016、2000 年度〜 2001 年度 http://ex-press.jp/lfwj/lfwj-news/lfwj-science-research/2667/、ペロブスカイト材料はレーザにも使える | e.x.press、April, 15, 2014, Cambridge http://www.saga-u.ac.jp/kokusai/project_kagaku7.html、江良正直、佐賀大学プロジェクト研究所(SUPLA)、佐賀大学ナノフォトニクス研究所(2015.4−2018.3) 江良正直、江馬一弘、"層状ペロブスカイト有機-無機超格子の光学的特性と低しきい値レーザ応用"、レーザー学会研究会報告 447th(2013 年)、1−5頁
しかしながら、従来の層状ペロブスカイト薄膜の製造方法(例えば、上記特許文献1及び特許文献2)では、十分な光学特性を奏する光学的に均質で高品質な層状ペロブスカイト薄膜が得られていない。そのため、現状では、上記の励起子ポラリトンスイッチ(特許文献3参照)、光励起レーザ発振(特許文献4参照)、レーザ発振素子(非特許文献1参照)、光駆動レーザ(非特許文献2参照)、及びキャビティポラリトンレーザ(非特許文献3及び非特許文献4参照)等の各種の用途については、実用化に至っておらず、可能性が示唆されているにとどまっている。
この一つの原因としては、ラングミュアー−ブロジェット法(LB法)に特有な操作が挙げられる。すなわち、ラングミュアー−ブロジェット法(LB法)は、液面上に形成された単分子膜から効率的に薄膜を基板上に移し取る手法であるが、当該液面上に形成された単分子膜の結晶性(均質性)が不十分であることによって、最終生成物である層状ペロブスカイト薄膜の品質の低下を引き起こし、結果として、光学的に均質な品質の層状ペロブスカイト薄膜が得られなくなる。
例えば、従来の層状ペロブスカイト薄膜の製造方法では、特許文献1及び特許文献2に示されるように、無機ハライドを溶解した水溶液に、有機アンモニウム分子を溶解した有機溶媒溶液を滴下するものの、当該滴下後の単分子膜形成後、単分子膜圧縮過程における層状ペロブスカイト薄膜作製において、単分子膜の崩壊を経由して層状ペロブスカイト構造を形成している。そのため、光学的に不均質な薄膜が形成されている。
また、従来の層状ペロブスカイト薄膜の製造方法では、例えば、非特許文献4の実験により得られた単分子膜の表面圧−面積曲線によれば、単純な右下がり曲線が示されており、曲線中に平坦な領域(すなわち、プラトー領域)が観測されていないことからも、凝縮領域で構造形成が完了しておらず、均質性が低いペロブスカイト構造が形成されたことが確認される。
また、層状ペロブスカイト薄膜を用いたキャビティポラリトンレーザへの応用も期待されているが、その実現に際しては、キャビティ内の光子と励起子の強結合(ラビ分裂)が必要不可欠であり、層状ペロブスカイト薄膜は大きなラビ分裂が期待できるものの、キャビティ長のナノレベルでの制御が非常に難しく、上述したように、光学的に十分な品質の層状ペロブスカイト薄膜が得られていない現状では、優れた光学特性を有する高品質な層状ペロブスカイト薄膜の製造方法を確立することが最重要課題となっている。
本発明は前記課題を解決するためになされたものであり、光学特性に優れた層状ペロブスカイト薄膜の製造方法、及びそれを用いたキャビティポラリトンレーザの提供を目的とする。
本発明者は、LB法を用いた薄膜形成を鋭意研究した結果、液面上に形成される薄膜の均質性を飛躍的に高める手法を見出し、上述のごとき目的を達成し得る新しいタイプの層状ペロブスカイト薄膜の製造方法を見出すことに成功した。
かくして、本願に開示する層状ペロブスカイト薄膜の製造方法は、有機層と無機層が交互に積層した層状ペロブスカイト構造を有する層状ペロブスカイト薄膜の製造方法であって、無機溶液に溶解しない非水系溶媒に、長鎖アルキルアミン及び短鎖アルキルアミンを溶解させて均一に混合した有機溶液を得る混合工程と、無機ハライドを含む無機ハライド溶液に、前記有機溶液を滴下し、当該無機ハライド溶液の液面上に不均一有機膜を形成する滴下工程と、長鎖アルキルアミン及び短鎖アルキルアミンのアルキル鎖の炭素数の増減に伴って相補的に減増される押圧速度によって、前記不均一有機膜を含む無機ハライド溶液を、当該溶液面に沿って横方向に押圧し、当該無機ハライド溶液の液面上に単分子膜を形成する押圧工程と、前記押圧工程により液面上に形成された単分子膜を、ラングミュアー−ブロジェット法を用いて基板上に移し取る単分子膜移取工程とを含むものである。
このように、本願に開示する層状ペロブスカイト薄膜の製造方法は、無機溶液に溶解しない非水系溶媒に、長鎖アルキルアミン及び短鎖アルキルアミンを溶解させて均一に混合した有機溶液を得る混合工程と、無機ハライドを含む無機ハライド溶液に、前記有機溶液を滴下し、当該無機ハライド溶液の液面上に不均一有機膜を形成する滴下工程と、長鎖アルキルアミン及び短鎖アルキルアミンのアルキル鎖の炭素数の増減に伴って相補的に減増される押圧速度によって、前記不均一有機膜を含む無機ハライド溶液を、当該溶液面に沿って横方向に押圧し、当該無機ハライド溶液の液面上に単分子膜を形成する押圧工程と、前記押圧工程により液面上に形成された単分子膜を、ラングミュアー−ブロジェット法を用いて基板上に移し取る単分子膜移取工程とを含むことから、混合工程により長鎖アルキルアミン及び短鎖アルキルアミンが均一に溶解した有機溶液が、滴下工程により無機ハライド溶液に滴下されることによって、長鎖アルキルアミン及び短鎖アルキルアミンが共に無機ハライド溶液中に均質的に分散され、短鎖アルキルアミンのアルキル鎖の炭素数が長鎖アルキルアミンのアルキル鎖の炭素数に近付くにつれて押圧速度が遅くなるように制御されることによって、短鎖アルキルアミンの分子サイズが長鎖アルキルアミンに近い場合(相対的に大きい分子サイズの場合)には、短鎖アルキルアミンが無機ハライド溶液中に沈み難くなるものの、遅い押圧速度で押圧されることから、じっくりと確実に均一な分散性を維持した状態で沈み込み、その一方で、短鎖アルキルアミンの分子サイズが長鎖アルキルアミンと差異が大きくなる場合(相対的に小さい分子サイズの場合)には、短鎖アルキルアミンが無機ハライド溶液中に沈み易くなるものの、速い押圧速度で押圧されることから、均一な分散性を維持した状態で迅速且つ確実に沈み込み、いずれの場合でも、短鎖アルキルアミンが無機ハライド溶液中に均一かつ確実に沈み込む状況となり、無機ハライド溶液を、当該溶液面に沿って横方向に押圧することによって、無機ハライド溶液中に均一に分散された長鎖アルキルアミン及び短鎖アルキルアミンから、長鎖アルキルアミン及び短鎖アルキルアミンの対応は維持されたまま、短鎖アルキルアミンを選択的に無機ハライド溶液中に確実に沈み込ませて長鎖アルキルアミンから分離されることとなり、均一性の高い長鎖アルキルアミン及び短鎖アルキルアミンの分散によって、当該長鎖アルキルアミン及び短鎖アルキルアミンに無機ハライド溶液中の無機ハライドが挟み込まれ、有機層と無機層が交互に精密に積層した層状ペロブスカイト構造が形成され、均一性及び精密性の高い層状ペロブスカイト薄膜が確実に得られる。
また、本願に開示する層状ペロブスカイト薄膜の製造方法は、必要に応じて、前記長鎖アルキルアミンが、炭素数16〜28のアルキル鎖を有し、前記短鎖アルキルアミンが、前記長鎖アルキルアミンに含まれるアルキル鎖の炭素数よりも2以上少ない炭素数のアルキル鎖を有するものである。このように、前記長鎖アルキルアミンが、炭素数16〜28のアルキル鎖を有し、前記短鎖アルキルアミンが、前記長鎖アルキルアミンに含まれるアルキル鎖の炭素数よりも2以上少ない炭素数のアルキル鎖を有することから、前記短鎖アルキルアミンが水相(無機ハライド溶液)に溶け込まない分子サイズを維持しつつ、前記長鎖アルキルアミンが無機ハライド溶液上に浮き易くなると共に、前記短鎖アルキルアミンが無機ハライド溶液中に沈み込み易くなるという分子サイズ関係が形成されることとなり、より光学的に高品質な層状ペロブスカイト薄膜を得ることができる。
また、本願に開示する層状ペロブスカイト薄膜の製造方法は、必要に応じて、前記押圧工程の押圧速度が、1.0×10−20/(分子・秒)〜4.5×10−20/(分子・秒)であるものである。このように、前記押圧工程の押圧速度が、1.0×10−20/(分子・秒)〜4.5×10−20/(分子・秒)であることから、当該押圧速度によって、前記短鎖アルキルアミンが無機ハライド溶液中に沈み込みやすい状況が得られることとなり、より光学的に高品質な層状ペロブスカイト薄膜が得られる。
また、本願に開示するキャビティポラリトンレーザは、上記の本願に開示する層状ペロブスカイト薄膜の製造方法により製造された層状ペロブスカイト薄膜から成る発光層と、前記発光層に積層され、紫外可視域に吸収を持たないラングミュアー−ブロジェット膜から成るバッファー層と、前記発光層及びバッファー層に積層され、誘電体ミラー及び/又は金属ミラーから形成されるミラー層とを備え、微小共振器構造を有するものである。このように、本願に開示するキャビティポラリトンレーザは、上記層状ペロブスカイト薄膜から成る発光層と、前記発光層に積層され、紫外可視域に吸収を持たないラングミュアー−ブロジェット膜から成るバッファー層と、前記発光層及びバッファー層に積層され、誘電体ミラー及び/又は金属ミラーから形成されるミラー層とを備えて微小共振器構造を有することから、上記の光学的に高品質な層状ペロブスカイト薄膜によりキャビティ長のナノレベルでの制御が容易に行えることとなり、自発的にレーザ光が発振される無閾値レーザが実現できる。
また、本願に開示するキャビティポラリトンレーザは、必要に応じて、前記ミラー層の積層間隔が、レーザ波長のn/2(nは自然数)であり、前記発光層が、前記ミラー層積層間に生じる定在波の強度が最大値となる位置に配設されるものである。このように、前記ミラー層の積層間隔が、レーザ波長のn/2(nは自然数)であり、前記発光層が、前記ミラー層積層間に生じる定在波の強度が最大値となる位置に配設されることから、より強度の高いレーザ光が発光されることとなり、高い光学特性を有するキャビティポラリトンレーザを得ることができる。
第1の実施形態に係る層状ペロブスカイト薄膜の製造方法の流れを示す説明図、及び、長鎖アルキルアミン及び短鎖アルキルアミンのアルキル鎖の炭素数の差と押圧速度(圧縮速度)との相関関係を示すグラフを示す。 実施例1で得られた層状ペロブスカイト薄膜が基板上に累積した際の吸収スペクトル、及び、当該累積した積層数と吸収スペクトルの関係を示す。 実施例1で得られた層状ペロブスカイト薄膜が基板上に累積した際のXRD測定結果を示す。 実施例1で得られた層状ペロブスカイト薄膜が基板上に累積した際のAFM観測結果を示す。 実施例1で得られた層状ペロブスカイト薄膜を得るための液面上に形成された単分子膜の表面圧−面積曲線(π-A曲線)、反射スペクトルの結果、及び得られた層状ペロブスカイト薄膜の写真画像を示す。 実施例2のキャビティポラリトンレーザの構成図、及び、その測定した波長と屈折率の関係を示す。 実施例2のキャビティポラリトンレーザから測定した波長(nm)と反射率(%)の関係、及び、kとエネルギー(eV)との関係を示す。
(第1の実施形態)
以下、第1の実施形態に係る層状ペロブスカイト薄膜の製造方法を、図1に基づいて説明する。
本実施形態に係る層状ペロブスカイト薄膜の製造方法は、先ず、図1(a−1)に示すように、無機溶液に溶解しない非水系溶媒に、長鎖アルキルアミン及び短鎖アルキルアミンを溶解させて均一に混合した有機溶液を得る(S1:混合工程)
長鎖アルキルアミン及び短鎖アルキルアミンは、アルキル鎖の長さが異なる2種類のアルキルアミンであれば特に限定されないが、反応性を高めるために、ハロゲン元素を含有していることが好ましいことから、一般式Cn2n+1NH3X(Xはハロゲン元素、nは自然数)で表されるハロゲン化アルキルアミンであることが好ましい。
また、長鎖アルキルアミンは、炭素数16〜28のアルキル鎖を有するものであり、より好ましくは、炭素数16〜22のアルキル鎖を有するものである。また、短鎖アルキルアミンは、長鎖アルキルアミンに含まれるアルキル鎖の炭素数よりも2以上少ない炭素数のアルキル鎖を有することが好ましく、当該炭素数の下限は、水相(無機ハライド溶液)に溶け込まなければ特に限定されるものではないが、短鎖アルキルアミンが無機ハライド溶液に確実に溶解しないという点から、短鎖アルキルアミンに含まれるアルキル鎖の炭素数は、12以上であることがより好ましい。
すなわち、この短鎖アルキルアミンは、メチルアミン又はその誘導体のように、そのアルキル鎖が極端に短いものについては、水相(無機ハライド溶液)に溶け込みやすいことから、対象に含まれない。
このような点から、長鎖アルキルアミン及び短鎖アルキルアミンの好適な組み合わせの一例としては、長鎖アルキルアミンをドコシルアミン臭化水素酸塩(C2245NHBr)、短鎖アルキルアミンをヘキサデシルアミン臭化水素酸塩(C1633NHBr)とすることができる。
また、無機溶液に溶解しない非水系溶媒としては、水に溶解しない溶媒であれば特に限定されないが、例えば、トルエン、クロロホルム、ジクロロメタンなどを挙げることができる。
上記の混合に際しては攪拌や振動と共に実施してもよい。このように、この有機溶液が、長鎖アルキルアミン及び短鎖アルキルアミンを非水系溶媒に溶解させて均一に混合した状態となることから、後続の滴下工程以降においても、長鎖アルキルアミン及び短鎖アルキルアミンが非常に密な状態を維持することができ、結果として、精密なペロブスカイト構造で構成された層状ペロブスカイト薄膜を形成することが可能となる。
次に、図1(a−2)に示すように、無機ハライドを含む無機ハライド溶液に、この有機溶液を滴下し、当該無機ハライド溶液の液面上に不均一有機膜を形成する(S2:滴下工程)
この無機ハライドは、ハロゲン原子を含有するものであれば特に限定されず、一般式MX(Mは、アルカリ金属、遷移金属又はIV族元素を示し、Xはハロゲン化物イオンを示す)で表すことができる。Mは、Pb、Li、Na、K、Ge、Sn、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn及びCdから成る群から選択することができるが、最終生成物である層状ペロブスカイト薄膜の光学特性を向上させるという点から、鉛(Pb)を含有していることが好ましい。
このように鉛(Pb)を含有して構成されるハロゲン化鉛系層状ペロブスカイト化合物は、有機アミン誘電体層とハロゲン化鉛半導体層からなる量子井戸構造を形成し、その強い量子閉じ込め効果から高い束縛エネルギーや振動子強度を有する励起子を形成することができる。さらに、高効率の励起子発光を示すことや、ナノスケールで膜厚が制御できる可能性があることから、キャビティポラリトンレーザへの応用が期待されるものである。
このようなことから、この無機ハライドは、ハロゲン化鉛であることが好ましく、例えば、臭化鉛、塩化鉛、フッ化鉛などを用いることができる。また、無機ハライド溶液は、複数の無機ハライドを混合しても良く、例えば、上記のハロゲン化鉛に加えて、臭化ナトリウム、臭化リチウム、臭化カリウム等のアルカリ金属ハライドを混合して無機ハライド溶液を構成してもよい。
この有機溶液の滴下については、常温で可能であり、滴下速度等の条件は特に限定されない。また、この不均一有機膜は、液面が浮き墨のように疎らに分散された膜で覆われた状態を指す。
次に、図1(a−3)に示すように、長鎖アルキルアミン及び短鎖アルキルアミンのアルキル鎖の炭素数の増減に伴って相補的に減増される押圧速度によって、前記不均一有機膜を含む無機ハライド溶液を、当該溶液面に沿って横方向に押圧し、この無機ハライド溶液の液面上に単分子膜を形成する(S3:押圧工程)。
この押圧は、当該溶液面に沿って横方向に作用するものであり、この押圧力は一定とすることができる。この押圧速度(圧縮速度ともいう)は、図1(b)に示すように、長鎖アルキルアミン及び短鎖アルキルアミンのアルキル鎖の炭素数の大小関係に相反して制御される。
すなわち、この押圧速度(圧縮速度)は、短鎖アルキルアミンのアルキル鎖の炭素数が長鎖アルキルアミンのアルキル鎖の炭素数に近付くに従って、より遅くなるように設定される。また、短鎖アルキルアミンのアルキル鎖の炭素数が長鎖アルキルアミンのアルキル鎖の炭素数と差異が大きくなるに従って、より速くなるように設定される。
また、押圧速度(圧縮速度)と温度との関連性については、温度が高くなるに従って押圧速度を速くし、逆に温度が低くなるに従って押圧速度を遅くすることが好ましい。
例えば、20℃で長鎖アルキルアミンのアルキル鎖の炭素数が22で且つ短鎖アルキルアミンの当該炭素数が16の場合については、 押圧速度は、1.0×10−20/(分子・秒)〜4.5×10−20/(分子・秒)であることが好ましく、より好ましくは、1.0×10−20/(分子・秒)〜2.0×10−20/(分子・秒)であり、特に好ましくは、1.7×10−20/(分子・秒)である。
このように、押圧速度を調整することによって、図1(a−4)に示すように、長鎖アルキルアミン及び短鎖アルキルアミンの対応を維持した状態(互いに近傍に存在する状態)で、短鎖アルキルアミンを選択的に無機ハライド溶液中に確実に沈み込ませる(スクイーズドアウトする)ことができる。この結果、短鎖アルキルアミンは、長鎖アルキルアミンとの対応を維持した状態(近傍に所在したままの状態)で、長鎖アルキルアミンから選択的且つ均質的に分離される。
このようにして、図1(a−5)に示すように、長鎖アルキルアミン及び短鎖アルキルアミンが、無機ハライド溶液中に、高い均質性で分散された状態で、当該長鎖アルキルアミン及び短鎖アルキルアミンに無機ハライド溶液中の無機ハライドが挟み込まれ、有機層と無機層が交互に精密に積層した層状ペロブスカイト構造が液面上に形成されることとなり、均一性及び精密性の高い単分子膜が確実に形成される。
この点において、短鎖アルキルアミンを予め含有した無機ハライド溶液に対して、長鎖アルキルアミンを滴下するような場合を想定すると、無機ハライド溶液中の短鎖アルキルアミンは不均一に分散された状態であることから、長鎖アルキルアミンを滴下した時点で、短鎖アルキルアミンと密に対向できるかどうかは確率的なものとなり、無機ハライド溶液の液面に形成される単分子膜の均質性は不安定なものとなる。このように不均質な単分子膜が一旦形成されると、単分子膜を圧縮する際に、単分子膜の崩壊を経由して層状ペロブスカイト構造が形成され、光学的に不均質な薄膜が形成されることとなる。
これに対して、本実施形態によれば、上述のように、有機層と無機層が交互に精密に積層した層状ペロブスカイト構造を有する単分子膜が液面上に形成されることとなり、均一性及び精密性の高い単分子膜が確実に形成される。
次に、得られた単分子膜を、ラングミュアー−ブロジェット法(LB法)を用いて基板上に1層ずつ移し取って積層する(S4:単分子膜移取工程)。この基板は、特に限定されないが、入手の容易性から、石英ガラス基板(透明石英ガラス)を用いることができ、例えば、疎水化処理された石英ガラス基板(透明石英ガラス)を用いることができる。
この積層によって、単分子層レベルで膜厚や構造を制御できる層状ペロブスカイト化合物薄膜を作製することができる。この層状ペロブスカイト化合物薄膜は、AMX(Aは有機アンモニウム分子、M及びXは上述したものと同じ)で示されるペロブスカイト構造を確かに有することが確認されている(後述の実施例参照)。
上記に従い製造された層状ペロブスカイト薄膜は、各種の光学機器への応用が可能である。その用途の一例として、上記に従い製造された層状ペロブスカイト薄膜を用いたキャビティポラリトンレーザについて以下説明する。
本実施形態に係るキャビティポラリトンレーザは、上記層状ペロブスカイト薄膜の製造方法により製造された層状ペロブスカイト薄膜から成る発光層と、前記発光層に積層され、紫外可視域に吸収を持たないラングミュアー−ブロジェット膜から成るバッファー層と、前記発光層及びバッファー層に積層され、誘電体ミラー及び/又は金属ミラーから形成されるミラー層とを備え、微小共振器構造を有する構成である。
この紫外可視域に吸収を持たないラングミュアー−ブロジェット膜の素材は、特に限定されないが、例えば、アラキジン酸カドミウムを用いることができる。また、ミラーの反射率は、90%〜99.9%となるように調整することが好ましい。
このような構成により、上記で得られた光学的に高品質な層状ペロブスカイト薄膜によりキャビティ長のナノレベルでの制御が容易に行えることとなり、自発的にレーザ光が発振される無閾値レーザが実現できる。
また、前記ミラー層の積層間隔が、レーザ波長のn/2(nは自然数)であり、前記発光層が、前記ミラー層の上下の積層間に生じる定在波の強度が最大値となる位置に配設されることが好ましい。この場合には、より強度の高いレーザ光が発光されることとなり、高い光学特性を有するキャビティポラリトンレーザを得ることができる。
これまでキャビティポラリトンレーザはGaAs等の化合物半導体が用いられてきたが、高度な真空成膜技術を必要とするという欠点があった。これに対して、本実施形態に係る層状ペロブスカイト薄膜の製造方法を用いれば、常温常圧で簡易に作製できることとなり、光学的品質のみならずコストの面からも大きな利点が得られる。
以下に実施例を示すが、これらの実施例は本発明に係る層状ペロブスカイト薄膜の製造方法を単に例示するためのものであり、本発明を限定するものではない。
(実施例1)
ドコシルアミン臭化水素酸塩(C2245NHBr)及びヘキサデシルアミン臭化水素酸塩(C1633NHBr)をモル比1:1(10−4M)で溶解したクロロホルム:DMF=9:1溶液を、液温、室温20℃一定で、NaBr(0.5M) 及びPbBr(2×10−3M)を混合した下層液(無機ハライド溶液)に展開した。
基板上に累積した層状ペロブスカイト薄膜の吸収スペクトルを図2に示す。臭化鉛系層状ペロブスカイトのバンドギャップは約3.2eVであり、それに相当した光を吸収するため、一般的に、波長390nmにピークが形成される。基板上に累積した層状ペロブスカイト薄膜の吸収スペクトルは、図2に示すように、波長390nmにピークが形成されたことから、基板上に確かにペロブスカイト構造が形成されていることが確認された。
基板上に累積した層状ペロブスカイト薄膜のXRD測定結果を図3に示す。回折ピークが、(00n)面と一致したことから、基板上に確かに層状のペロブスカイト構造が形成されていることが確認された。
基板上に累積したペ層状ペロブスカイト薄膜のAFM観測結果を図4に示す。得られた結果から、平均粗さについて、キャビティポラリトンレーザで要求される波長の1/70という高水準な光学的に高品質な層状のペロブスカイト構造薄膜が得られたことが確認された。
(実施例2)
液面上に形成された単分子膜の圧縮速度依存性を以下の3ケースの実験条件で測定した。液面上に形成された単分子膜の表面圧−面積曲線(π-A曲線)と反射スペクトルの結果を図5(a)に示す。結果としては、反射スペクトルで水面の上での構造を確認したところ、全ての速度で層状ペロブスカイト構造が形成されていることが確認された。
圧縮速度:
5cm/分(0.9×10−20/(分子・秒))
10cm/分(1.7×10−20/(分子・秒))
28cm/分(4.8×10−20/(分子・秒))
圧縮速度が10cm/分(1.7×10−20/(分子・秒))の場合には、表面圧−面積曲線(π-A曲線)が滑らかな曲線として立ち上がり、均質な薄膜が形成されたことが確認された。
これに対して、圧縮速度を速めて28cm/分(4.8×10−20/(分子・秒))で実施したところ、初期の段階では膜が形成されたものの、速度が速すぎて膜が壊れ、均質な膜が形成されなかった。また、圧縮速度を遅くして5cm/分(0.9×10−20/(分子・秒))で実施したところ、初期の段階では膜が形成されたものの、圧縮していくたびに膜が壊れ、均質な薄膜が形成されなかった。これは、アルキルアミン臭化水素酸塩が水相に溶け込んだことにより、極限面積の小さな単分子膜が形成されたものと推察される。
反射スペクトルで水面の上での構造から、全ての速度で層状ペロブスカイト構造が形成されていることが確認されたが、このうち特に、圧縮速度が10cm/分の場合に、最も均質性の高い膜が形成されたことが確認された。
この圧縮速度が10cm/分の場合については、その表面圧−面積曲線(π-A曲線)から、プラトー領域が観測され、その後、表面圧の立ち上がりが確認された。また、反射スペクトルにおいてプラトー領域から臭化鉛ペロブスカイトに特有の励起子バンドに対応するピークが390nm付近に観測され、凝縮領域に達するとピーク値は飽和した。このことから、プラトー領域でヘキサデシルアミン臭化水素酸塩(C1633NHBr)が水相(無機ハライド溶液)へ押し出されて(スクイーズアウトして)、高い均質性のペロブスカイト構造が形成され、凝縮領域で構造形成が完了したことが確認された。
(実施例3)
上記に従い製造された層状ペロブスカイト薄膜を用いたキャビティポラリトンレーザを図6(a)の構成に従い作成した。
キャビティポラリトンレーザは、図6(a)に示すように、発光層としての上記実施例1で得られた層状ペロブスカイト薄膜(60nm)と、この発光層に積層され、アラキジン酸カドミウムから形成されたバッファー層としてのLB膜と、前記発光層及びバッファー層に積層されたミラー層としてのアルミミラーから構成した。測定した波長(nm)と屈折率の関係を図6(b)に示す。アルミミラーの反射率は、90%〜99.9%となるように調整した。
測定した波長(nm)と反射率(%)の関係を図7(a)に示し、kとエネルギー(eV)との関係を図7(b)に示す。得られた結果から、反射角22度で明確な共鳴が見られ、このピーク分裂の値からラビ分裂は約130meVであることが判明した。これにより、室温でも安定なキャビティポラリトンが生成していることが確認された。従って、得られた層状ペロブスカイト薄膜を用いれば、室温でのキャビティポラリトンレーザ(原理的に閾値の無いレーザ)が実現可能であることが示された。

Claims (5)

  1. 有機層と無機層が交互に積層した層状ペロブスカイト構造を有する層状ペロブスカイト薄膜の製造方法であって、
    無機溶液に溶解しない非水系溶媒に、長鎖アルキルアミン及び短鎖アルキルアミンを溶解させて均一に混合した有機溶液を得る混合工程と、
    無機ハライドを含む無機ハライド溶液に、前記有機溶液を滴下し、当該無機ハライド溶液の液面上に不均一有機膜を形成する滴下工程と、
    長鎖アルキルアミン及び短鎖アルキルアミンのアルキル鎖の炭素数の増減に伴って相補的に減増される押圧速度によって、前記不均一有機膜を含む無機ハライド溶液を、当該溶液面に沿って横方向に押圧し、当該無機ハライド溶液の液面上に単分子膜を形成する押圧工程と、
    前記押圧工程により液面上に形成された単分子膜を、ラングミュアー−ブロジェット法を用いて基板上に移し取る単分子膜移取工程と
    を含むことを特徴とする
    層状ペロブスカイト薄膜の製造方法。
  2. 請求項1に記載の層状ペロブスカイト薄膜の製造方法において、
    前記長鎖アルキルアミンが、炭素数16〜28のアルキル鎖を有し、
    前記短鎖アルキルアミンが、前記長鎖アルキルアミンに含まれるアルキル鎖の炭素数よりも2以上少ない炭素数のアルキル鎖を有することを特徴とする
    層状ペロブスカイト薄膜の製造方法。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の層状ペロブスカイト薄膜の製造方法において、
    前記押圧工程の押圧速度が、1.0×10−20/(分子・秒)〜4.5×10−20/(分子・秒)であることを特徴とする
    層状ペロブスカイト薄膜の製造方法。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の層状ペロブスカイト薄膜の製造方法により製造された層状ペロブスカイト薄膜から成る発光層と、
    前記発光層に積層され、紫外可視域に吸収を持たないラングミュアー−ブロジェット膜から成るバッファー層と、
    前記発光層及びバッファー層に積層され、誘電体ミラー及び/又は金属ミラーから形成されるミラー層とを備え、
    微小共振器構造を有することを特徴とする
    キャビティポラリトンレーザ。
  5. 請求項4に記載のキャビティポラリトンレーザにおいて、
    前記ミラー層の積層間隔が、レーザ波長のn/2(nは自然数)であり、
    前記発光層が、前記ミラー層間に生じる定在波の強度が最大値となる位置に配設されることを特徴とする
    キャビティポラリトンレーザ。
JP2015169451A 2015-08-28 2015-08-28 層状ペロブスカイト薄膜の製造方法及びそれを用いたキャビティポラリトンレーザ Active JP6607381B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015169451A JP6607381B2 (ja) 2015-08-28 2015-08-28 層状ペロブスカイト薄膜の製造方法及びそれを用いたキャビティポラリトンレーザ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015169451A JP6607381B2 (ja) 2015-08-28 2015-08-28 層状ペロブスカイト薄膜の製造方法及びそれを用いたキャビティポラリトンレーザ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017042748A true JP2017042748A (ja) 2017-03-02
JP6607381B2 JP6607381B2 (ja) 2019-11-20

Family

ID=58209094

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015169451A Active JP6607381B2 (ja) 2015-08-28 2015-08-28 層状ペロブスカイト薄膜の製造方法及びそれを用いたキャビティポラリトンレーザ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6607381B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020017563A (ja) * 2018-07-23 2020-01-30 学校法人 中央大学 レーザ装置及び発電装置
CN110994345A (zh) * 2019-12-17 2020-04-10 华中科技大学 一种基于自陷态激子的可调谐激光器
CN113564519A (zh) * 2021-07-22 2021-10-29 南京大学 通过外加压力实现平整自支撑薄膜转移方法及自支撑薄膜

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11233095A (ja) * 1998-02-19 1999-08-27 Mitsubishi Chemical Corp 電池用セパレーター
JP2001323387A (ja) * 2000-05-15 2001-11-22 Japan Science & Technology Corp 有機アンモニウム・無機層状ペロブスカイト化合物薄膜の作製方法
JP2002241435A (ja) * 2000-12-15 2002-08-28 Japan Science & Technology Corp 有機無機層状ペロブスカイト型重合化合物
JP2009006548A (ja) * 2007-06-27 2009-01-15 Saga Univ 有機無機層状ペロブスカイト化合物薄膜及びその作製方法

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11233095A (ja) * 1998-02-19 1999-08-27 Mitsubishi Chemical Corp 電池用セパレーター
JP2001323387A (ja) * 2000-05-15 2001-11-22 Japan Science & Technology Corp 有機アンモニウム・無機層状ペロブスカイト化合物薄膜の作製方法
JP2002241435A (ja) * 2000-12-15 2002-08-28 Japan Science & Technology Corp 有機無機層状ペロブスカイト型重合化合物
JP2009006548A (ja) * 2007-06-27 2009-01-15 Saga Univ 有機無機層状ペロブスカイト化合物薄膜及びその作製方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020017563A (ja) * 2018-07-23 2020-01-30 学校法人 中央大学 レーザ装置及び発電装置
JP7136440B2 (ja) 2018-07-23 2022-09-13 学校法人 中央大学 レーザ装置及び発電装置
CN110994345A (zh) * 2019-12-17 2020-04-10 华中科技大学 一种基于自陷态激子的可调谐激光器
CN113564519A (zh) * 2021-07-22 2021-10-29 南京大学 通过外加压力实现平整自支撑薄膜转移方法及自支撑薄膜

Also Published As

Publication number Publication date
JP6607381B2 (ja) 2019-11-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Dong et al. Materials chemistry and engineering in metal halide perovskite lasers
Wang et al. Recent advances in perovskite micro‐and nanolasers
Su et al. Perovskite semiconductors for room-temperature exciton-polaritonics
Wang et al. High-quality in-plane aligned CsPbX3 perovskite nanowire lasers with composition-dependent strong exciton–photon coupling
Wang et al. Flexible organometal–halide perovskite lasers for speckle reduction in imaging projection
Wei et al. Recent progress in metal halide perovskite micro‐and nanolasers
Shinde et al. Low-temperature photoluminescence studies of CsPbBr3 quantum dots
Xu et al. Halide perovskites for nonlinear optics
Zhang et al. Halide perovskite semiconductor lasers: materials, cavity design, and low threshold
Wang et al. Ultralow-threshold and color-tunable continuous-wave lasing at room-temperature from in situ fabricated perovskite quantum dots
Sanvitto et al. The road towards polaritonic devices
Gan et al. Photophysics of 2D organic–inorganic hybrid lead halide perovskites: progress, debates, and challenges
Zhang et al. Surface ligand engineering toward brightly luminescent and stable cesium lead halide perovskite nanoplatelets for efficient blue-light-emitting diodes
Li et al. Two-dimensional CH3NH3PbI3 perovskite nanosheets for ultrafast pulsed fiber lasers
Kim et al. Pushing the efficiency envelope for semiconductor nanocrystal-based electroluminescence devices using anisotropic nanocrystals
Li et al. Enhancing luminescence and photostability of CsPbBr3 nanocrystals via surface passivation with silver complex
Rogach et al. Infrared‐emitting colloidal nanocrystals: synthesis, assembly, spectroscopy, and applications
Yakunin et al. Low-threshold amplified spontaneous emission and lasing from colloidal nanocrystals of caesium lead halide perovskites
Liu et al. Subwavelength-polarized quasi-two-dimensional perovskite single-mode nanolaser
US6710366B1 (en) Nanocomposite materials with engineered properties
Wei et al. Recent Advances in 1D Organic Solid‐State Lasers
JP6607381B2 (ja) 層状ペロブスカイト薄膜の製造方法及びそれを用いたキャビティポラリトンレーザ
US20040036130A1 (en) Methods of forming quantum dots of group iv semiconductor materials
Bouteyre et al. Room-temperature cavity polaritons with 3D hybrid perovskite: toward large-surface polaritonic devices
Liu et al. Emerging Light‐Emitting Materials for Photonic Integration

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180810

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190507

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190426

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190708

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20191001

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20191009

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6607381

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250